決算委員会 第13号
- 発言数
- 195 件
- 登壇者
- 28 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1970/04/13
会議録
○濱野委員長 これより会議を開きます。 昭和四十二年度決算外二件を一括して議題といたします。 御承知のごとく、これら各件は、第六十一回国会に提出され、本委員会に付託されました。自来、第六十三回国会の今日まで長時間にわたり、予算が効率的に使用されたかどうかを中心といたしまして審査をいたしてまいりましたが、去る四月二日、各省別所管の審査を終了いたしました。 本日は、これより各省別所管の審査の経過に基づき、各件について締めくくり総括質疑を行ないます。 なお、念のため申し上げます。 各党の質疑の時間は、理事会の協議により、各国務大臣に対する質疑時間は、日本社会党四十分、公明党三十分、民社党三十分、また、内閣総理大臣出席後は、自由民主党二十分、日本社会党四十分、公明党三十分、民社党三十分となっておりますので、御了承の上、御協力願います。 質疑の通告がありますので、順次これを許します。華山親義君。
○華山委員 古米処理の予算のことについて伺いますが、四十四年度補正額につきましては、古米処理についてどういう予算が計上されておりますか。
○福田国務大臣 補正予算におきましては、百億円の古米処理費を計上しております。大体の見当は、五十億円が輸出であります。それから五十億円が、飼料等、その他もろもろのことを考えたい、こういう予算であります。
○華山委員 私は、補正予算を組んでおって、これが不用額になりましたり、それから予備費を出しておいて、これが全額不用額になったりするような例がございますので、その点について特にきびしいものの考え方をいたしておりますけれども、この百億は、不用額になったのじゃありませんか。
○福田国務大臣 不用になっておるということはないと思いますが、私、まだ実績をフォローしておりませんので、農林省当局から伺いまして、お答えをいたします。
○華山委員 それでは私から申し上げますが、これは補正予算といたしまして、食管会計に損害を与えるといろことから百億の予算を組んだのでございますけれども、実際問題においては、何らこれが実施されておらない。しかし、この百億という金は、一般会計から食管会計に入れたことは事実だ。したがって、一般会計においては不用額になっておりませんけれども、使っておらない。そこでこの食管会計に入れられた百億というものは、本年度、四十五年度に使うという結果になったわけであります。こういうふうな経理のあり方というものは、決算上非常に不明確になる。やっぱりこういうものは、不用額ならば不用額にしておくべきではないか。これをいつとはなしに食管会計に入れ込んでおいて、そして使ったことに一般会計ではなるという経理のあり方には、私は不賛成であります。その点について、大蔵大臣、いかにお考えになりますか。
○福田国務大臣 古米の処理は差し迫った問題でもありますので、非常に政府としては気があせっておるのであります。そういうようなことで、なるべく早くこれが処理をいたしたいというので、約十五万トンくらいは輸出でこれをこなし、また十万トンくらいは飼料その他でこなしていきたい、こういうふうな考え方で補正に百億円を計上する、こういういきさつにあったわけであります。 まあ、輸出のほうはかなりこなせておるのじゃないかと私は思いますが、しかし、古米のその他の方法、あるいは飼料にするとか、そういうようなことにつきましては、技術的になかなかむずかしい問題があるので、農林省としても苦慮しておるという話を伺っております。あるいはそれが四十五年度に調整資金として繰り越されることになるかもしれぬかと思いますが、とにかくそういうあせる気持ちで補正予算には計上いたしたわけでありまするが、この気持ちは変わりはないのでありまして、繰り越しになりましても、早急にこれを実現をいたしたいという考えでございます。
○華山委員 経理のあり方としては、一般会計ではこれを不用額として、そして必要が生じたならば、四十五年度の食管会計におきましてこれを予備費でやるというふうに、きちんとしていただきたい。そうでなければ、決算の処理がわれわれにはわからなくなってきます。 その次に伺いたいのでございますけれども、なおこれについて、きょうは農林大臣もおいでになりませんが、古米処理につきましては、決算委員会でもわれわれは強くこれを心配いたしております。それで、いろいろお聞きもいたしたのでございますけれども、この処理が一たん誤りますと、非常に大きな問題になる、あるいは、いろいろな不正事件も起きる。不正なことが起きてから決算委員会等に持ち込まれることは迷惑しごくだ。ひとつ、この点につきましては、食糧庁のほうにもよく話しでおきましたので、無理のないように、古米処理は重大な問題だから、何とかしなければいかぬというようなことで、急いでやりますというと、困った問題が起きるかとも思いますので、この点は、大蔵省のほうでも、ひとつよく気をつけてやっていただきたいと思います。その点、大臣、どうですか。
○福田国務大臣 御説、まことにごもっともでありまして、古米の処理は非常にむずかしい点があります。一歩誤りますると、世間からもいろいろ御批判を受けるような事態が起きないとも限らない、そういうことは重々承知しておりますので、農林省でもこの問題にはほんとうに疑いの残らないような方法で、しかも有効に処理してまいりたいという考えでありますので、どうかひとつ御安心のほどをお願いいたしたいと思います。
○華山委員 新聞等では、茨城県においてわれわれの想像を絶するような記事が出ております。どこまでが真実なのかどうか、またあとで別の日に伺いますが、きょうは時間もありませんので、その点はおいておきます。 それから、いわゆる減反の問題でございますけれども、今年度予算というものは百五十万トン減産という基礎のもとに立ててあるのだと思いますが、そういうことでございますか。
○福田国務大臣 そのとおりでございます。
○華山委員 そういたしますと、この四十五年度予算をやるためには、百五十万トンの三分の二の百万トンは転作とか休耕である、こういうことになっておる。百五十万トンの三分の一の五十万トンは農地からほかの用途に転換する、こういう構想でできているわけであります。 それで伺うのでございますけれども、五十万トンに該当するところの耕地面積、農地からほかの用途に転換しようとするところの五十万トンに該当する耕地面積は十一万八千ヘクタール、この十一万八千ヘクタールというものが農地転換ができなければ、これは根底から今年度予算がくずれるわけであります。それで、考えてみますというと、一体一ヘクタール当たりの価格というものは現在どの程度のものなのか、三百八十万円と言われる。しかし私は、これは平均なんであって、ほかに転換するという場合にはもっと高くなるだろうと思うのです。それにしても、この三百八十万円というのに十一万八千ヘクタールというものをかけてみますと、これは四兆七千億になります。五兆に近い。私は、この中には必ずしも買わなくていいのもあるかもしれぬけれども、とにかく五兆円、こういうことですね。それで、五兆円というのは、これは現在の日銀券の発行高と大体似ている。日銀券発行高は四兆二千億です。それで、この五十万トンに該当する耕地面積の十一万八千ヘクタールを買い上げ——これは政府の財政資金もありましょうし、あるいは民間の資金もあるかもしれませんけれども、そういうものが出ますと、たいへんな金が出るのじゃないか。こういうふうなことは一体許されることなのかどうか。何か通貨量をふやさないでやる方法でもおありなのかどうか、その点、ひとつ伺いたい。
○福田国務大臣 まあ、一ヘクタールの水田を幾らと見るかですね。これは非常にむずかしい問題でありまして、やってみないと実はわからないのです。不動産研究所が調べました中田ですね、中田の全国平均価格は反二十八万円、まあ二十八万円で今回の売買が行なわれるとは考えません。しかし、それが百万円だというふうに、かりにいたしますれば、一兆一千億円の金が要るわけです。 しかし、この転用というのはいろいろ態様がありまして、第一は、農家自体が水田以外の他の目的に農地を転用するという場合であります。つまり、いわゆる農住というような問題がありますが、そういうような種類の問題、この場合には資金の移動は起こらないのであります。それから第二のケースは、農業協同組合がみずから買いに出るという場合であります。その際には農協が金を出すわけです。農協はかなりの余裕金を持っております。そこで、その農協が出した金は一体どうなるかというと、農家に渡るわけです。しかもこれが十万、二十万というのじゃなくて、かなりまとまった金が農家に渡るわけであります。私どもは、この金はまた農協預金として貯蓄をされる、農協は金を出して、そして農地は買いまするけれども、その金はまた手元に貯金として戻ってくる、こういうふうに見ておるのであります。その額はどういうふうになりますか、これもやってみなければわかりませんけれども、かなりの額があると思います。 それから第二のケースは、地方公共団体が自分の目的のために土地基金を利用いたしまして買う場合、あるいは、政府の要請に応じて、土地基金または縁故債等をもって資金の調達に当たるという場合、その場合におきましても、買収資金はごく少数の農家を相手にするわけであります。しかも、まとまった金でありますので、おそらくこれは地方銀行、あるいは地方の農業組合その他の地方金融機関に還元をされていくというふうに見ておるのであります。もちろん若干のかすれはありましょうが、大かたは還元貯蓄をされると見ております。したがって、通貨の増発にさほどの影響はない、かように考えるわけであります。 それから第三のケースは、各種の業界が取得をする場合でありますが、この場合におきましては、金融機関から資金を求めるというふうになろうと思いますが、この金融機関に対しまして、また農家が貯蓄をするとか、あるいは農協に貯蓄をするとかいうふうになりまして、国全体の資金としては、そう大きく増加をすることはあるまいというふうに見ておるのでありまして、この措置に伴いまして金融それ自体が大きな変化を来たすものとは考えておりません。
○華山委員 一ヘクタール当たりの価格三百八十万、いま大蔵大臣は百万とお答えになりましたけれども、ここに非常な違いがあるようでありまして、私は三百八十万でも済まないのじゃないかと思っております。 それで、これは私、前々からたびたび申すのでございますけれども、決算の状態を見ますと、公共事業におけるところの用地費というものの割合が年々高くなってきている、それで用地費が多くなってくる。それは公共事業そのものについての直接の関係でなくて、眠っていた財産を現金化する、これがインフレの要因になるのじゃないのか、通貨膨張の要因になるのじゃないのか、物価騰貴にもつながるのじゃないかということを申し上げてきたのであります。いま大蔵大臣は、銀行や金融機関に返るものが非常に多い、そう心配したことはないとおっしゃいますけれども、銀行や金融機関に返った金というものは、寝かせておくわけではない。結局これが貸し出されて、現在金融の引き締めをやっておることに対して、結果としてはゆるめることになるのではないか。いま農林中金からいろいろと大銀行にコール等で出ておりますけれども、これは大銀行等の手元をゆるやかにして、そして金融引き締めをゆるめるという結果にならないのか、こういうことを考えますが、いかがですか。
○福田国務大臣 そうはなりません。つまり、まず農協が土地を買うという場合を考えてみましても、農協は初めに金が要るのです。それは持っています。持っていますが、農協が農家に払いました土地買収代金、これはおそらく、多少のかすれは認めますが、大かたはまた農協預金として当面還元をしていく、こういうふうに考えているのです。ですから、まず最初に出す金があって、そして引きあげる、貯蓄になる金がある、それが大体見合うわけでありますから、金融緩和には相ならぬ、あなたのおっしゃるようなことには相ならぬという筋合いのものだと考えております。
○華山委員 農協がたんす預金としているわけがないじゃないですか。農協は使うでしょう。あるいはこれが農林中金に出て、農林中金がコールに出すとか、あるいは農信連がこれを出すとか、そういうことで農協がたんす預金をしているわけがないじゃないですか。必ずこれは金融に流れてきますよ。そういうふうになることをおそれて、このようなやり方は物価を押し上げることにつながるのではないか、こういうふうに私は言っているわけです。経済企画庁長官はおっしゃった。とにかくそういうことになって、公共事業におけるところの用地費は、農民等がこれを使えば物価騰貴になる、しかしそんなには使わないだろう、これが金融機関に戻ってくる、その金融機関に戻ってきたものを生産の方面に回すならば、物価騰貴にならないという説明をなすった。大蔵大臣、この農協にいった金は、結局どこにいくのでしょうか。
○福田国務大臣 まず、国家総資金といたしますと、金が農地収買に使われるのですから、総資金はマイナスになるわけです。それが貯蓄として還元されるというので今度はプラスになる、そのプラスマイナスが、多少のかすれはありますけれども、まず見合うものである、こういう意味において金融全体には影響はない、こういうことを申し上げているので、預金がふえるから、それがいろんな購買力喚起のために使われるであろう、金融機関を通じてそうなるであろうということを華山さんは申しておりますが、その前に金融機関の資金が減っておるのです。でありますから、プラスマイナス・ゼロになるということはないと思いますけれども、大体において見合うと考えられますので、金融全体に大きな動揺を起こすことはない、こういう判断であります。
○華山委員 私は四兆円をこすかと申しましたが、大蔵大臣は一兆円ぐらいで済むだろうということでございますが、一兆円などという金が、そういう農地を買うところにございますか。
○福田国務大臣 農協にもかなりの金がありますが、農協ばかりじゃないのです。これは地方銀行もありましょう。あるいは、場合によれば都市銀行もありましょう。いろんな金融機関が金を出して、その結果土地の収買が行なわれる、その収買によって農家に金が入るわけであります。その農家に入る金はまとまった金です。五万円、十万円というような小金じゃない。そこで、このまとまった金は、大かたはまた金融機関に貯蓄という形態で保有されることになるだろう、つまり還元されることになるだろう。出した金融機関と入る金融機関は、もとより同じ場合もありますけれども、違った場合もありましょう。しかし、国家総資金としては、出た金が必ず還流してくる、こういうことになりますので、国家資金計画全体にさして心配すべき影響はない、かようにかたく判断をいたしております。
○華山委員 それは違いますね。とにかく公共事業費だって、財政によって、予算によって造成された資金が流れていくのでしょう。そういうことからいって、大臣は一兆だと言われるし、私は五兆にも近くなるだろうと言うのですが、そういう資金が流れるということは、物価を引き上げる結果になるだろうと私は思います。こういうふうなことで、とにかくあなたは一兆と言うし、私は五兆と言うのですが、そういうふうな金が、信用が造成されて流れるということは、物価の面に大きな影響があると思うのでございます。 その次に伺いますけれども、これが行なわれない。私は非常に疑問だと思っています。そんな資金を持ちません。大蔵大臣の言われるような余裕のある金を持っておりません。そういうふうなことから行なわれない。行なわれない場合は、この一割の減反というものが行なわれないから、補正予算というものが、天候にもよるでしょうけれども、行なわれるんじゃないかということを私は考えるわけであります。 それから、中小企業金融でございますけれども、前にも私お尋ねしたことがありますけれども、中小企業向け金融は豊富である。中小企業向け金融は、預金も多くなっているし、中小企業に対する圧迫はないということをおっしゃいました。しかし、このごろの中小企業の状態を見ておりますと、なるほど中小企業向けの金融機関は、いろいろな関係で従来よりも資金は多いようであります。 それで私は考えるのですが、大企業の金融を押えるというと、いろいろな面でこれが下請け等の中小企業に向いてくる、そういたしますと、つぶすわけにはいかないから、中小企業関係の金融機関は、これを救済するためにどうしても貸し金を多くしなければいけない。それが統計に出ているんじゃないか。そして、中小企業向けの融資ということには、両建てというものがつきものなんです。最近、しばしば両建てがひどくなってきたということをいわれますけれども、この両建ての関係でも預金というものがふえているんじゃないか、こういうふうな気がいたします。単に、中小企業向けの資金が多い、中小企業向けの貸し金が多くなって、それだから中小企業はだいじょうぶだ、こう簡単な結論には私は到達しかねますけれども、この点、いかがですか。
○福田国務大臣 いま金融引き締め政策をとっておりますから、中小企業といえども、この影響をこうむらないというわけはないのです。しかし、その影響のこうむり方は、私は、いままでの引き締めのときとまるっきり情勢が変わっていると思う。興信所で調べます倒産の状態を見ましても、これは非常に改善をされてきておるわけであります。二月までの実績、そういうものを見てみますと、前年よりはかなり減っておる。前年が八百件水準、ことしはこれが六百件水準というふうに減ってきているのです。もっとも、三月には、これは季節的要因がありまして、昨年におきましてもふえておりますが、ことしになりましてもふえておるのであります。しかし、ふえてはおりまするけれども、昨年八百二十五件の倒産があった、ことし八百三十五件というので、十件ばかりふえておりますが、大体同じ水準、しかも、昨年は一体どういう状態だったかといいますれば、いま金融のお話がありますが、昨年上半期における中小企業への資金の放出、これは全く驚くべきものがある。相互銀行なんかを見ますと、これは大体中小金融でございますが、これはその前の年の同じ期に比べまして七〇%もふえている、信用金庫なんかになりますると一七〇%の増加である、そういう状態でございます。そういう状態を放置するわけにいかない、そういうので九月から金融調整を始めておるわけでありまするが、いま申し上げたような倒産というような事態も、そう憂うべき状態ではない。また、手形サイト、そういうようなものを見ましても、そう著しい変化はありません。また、不渡り手形の状態、これもきわめて順調な状況で推移をいたしておるわけであります。いままでのところ、金融調整政策が中小企業にそう大きな影響を及ぼしたという数字は出てこないのです。 ただ、この状態はどういうことからかということを考えてみますると、昨年の暮れ、また、特に昨年の上半期に、かなりの中小金融が行なわれておる、その余熱がまだあるのです。その余熱のさめる四、五月あるいは六月、七月、その時点になるとどういう変化が出てくるか、かなりの変化が出てくるのではあるまいか、そういうことも心配しながら、金融全体の政策の中におきまして、中小企業にこれが与える影響というものにつきましては十分の配意をいたしておるわけであります。政府におきましても、出先、ブロックごとに通産局あるいは大蔵省の財務局、あるいは日本銀行、このものたちの連合の中小企業金融対策懇談会というものをつくり、黒字だが、金融上少しどうもあやしいというようなものにつきましては、十分懇切な指導をするとか、そういう体制をとっておるとともに、今度の税制改正におきましても、御承知のように、中小企業は優遇するとか、いろいろな措置をとっておるわけでありまして、まあいままでの様相ではない。しかし、今後につきましては十分配意をいたしておるのだということを御了解願いたいと思います。
○濱野委員長 華山君に申し上げますが、約束の時間がだいぶ回りましたから、結論を急いでください。
○華山委員 中途ですからもう少し……。
○濱野委員長 それでは結論を急いでください。
○華山委員 それで、将来、中小企業について、金融機関の預貸率といいますか、金融ポジションといいますか、そういうことの指導について何かお考えになっていることがありますか。
○福田国務大臣 これはもちろん金融政策全体を運営する上におきまして、中小企業のことは特に頭におきながら運営するほか、先ほどお話のありました歩積み・両建て、これはかなり整理はいたしましたけれども、こういう調整期になりますると、とかく、また頭をもたげる傾向がありますので、この辺は十分金融機関に対しまして監視をしていきたい、かように考えております。
○華山委員 私の聞いていることにお答えにならないのですが、時間もないということでありますから……。 それじゃ、ちょっと伺っておきますが、設備資金というものが、物価とかそういう面で非常に大きな問題になるわけでありますけれども、ことしの全体の予測、こういうことになりますと、前年比につきまして、各金融機関において違いますが、一八ないし二二%の増ということを金融機関はいっております。それから、開発銀行は横ばいということをいっているわけでありますが、これに対しまして、日本銀行の調査では、設備資金につきまして、中小企業については、前年同期については、今年一月ないし三月はプラス〇・四、四ないし六月につきましてはマイナス五・二ということをいっているわけです。それですから、政府の考えるところの中小企業の近代化ということによって物価を押えようとするところの目的は、ことし達せられないということなんです。この点、大蔵省のほうでは、設備資金につきまして、中小企業の設備資金の今後の動向をどうお考えになっておりますか。
○福田国務大臣 これは長期の計画と、短期、当面の対策と、この二つの問題があるのです。 長期の考え方といたしましては、中小企業の近代化、合理化、これは非常に物価対策上重要であります。しかし、今日、この時点は、そういう問題もありまするけれども、経済全体が過熱するかしないかという関頭に立っているわけなんです。でありまするから、金融調整政策は、どれは中小企業といえども全然影響がないというわけにはまいりません。これははっきり申し上げておきます。しかし、中小企業に与える影響は、その中小企業というものが弱いもの、小さいものであるという立場を踏まえまして特別の配慮をするんだ、こういう考え方でやっているのです。設備投資全体としては、大、中、小を問わず、これは抑制ぎみでやっていかなければならぬ、こういう考えであります。
○華山委員 これはテレビで、日本銀行の、名前は忘れましたけれども、ある理事の人がこのことを強調しておられた。設備資金の拡大しないしわ寄せは、中小企業に寄るであろうということを言っておられるわけです。そういう意味からいって、この問題は物価の問題にも関連をしてまいります。ここで私、経済企画庁長官にもこの問題についてお聞きしようと思っていたんですが、時間がないそうでございますからやめますけれども、私は、この土地という眠っているものが、これが公共事業、あるいは今度の減反等の問題について現金化される、そういうふうなことが物価を押し上げる重要な原因になるのじゃないか、こういうふうに考えまして申し上げたようなわけであります。そして、とにかく土地というものに対する政策が全くない、土地に対する価格の政策が全くない、そのことが地方の公営住宅等も十分にできない、こういうふうな状態まで押しやっているわけです。これを無理しようと思えば、非常な資金が流れ出る、農民がこれを金融機関に回す、そういうことによって、私はインフレの要因になるのじゃないかということをしばしば申し上げてきたんでありますが、佐藤企画庁長官にも御意見をお伺いしたいと思っておったんですが、これで時間が参りましたので、やめることにいたします。
○濱野委員長 田中武夫君。
○田中(武)委員 防衛庁長官にお伺いいたします。持ち時間が少ないので、ずばりお伺いいたします。 私は、先日予算で、現在防衛庁には陸、海、空合わせて二万六千人の欠員がある、その上に今度の法改正で約千人をふやす、そうすると二万七千人という欠員ができる、入れものばかり大きくしても人が集まらないんじゃないか、人を集めるのに自信があるか、こういうことをお伺いいたしましたら、いい青年を集めますと、胸を張られたわけなんですが、私の言ったことを裏書きするような事実が私の兵庫県に出ております。もう一部新聞にも報道せられ、そのことによって被害を受けた病院長から長官に対して抗議の手紙が来ているはずなので、よくおわかりと思いますから、私のほうからこういう事実と申しませんが、そのことの真相について御答弁をお願いいたしたいと思います。
○中曽根国務大臣 事実は、まことに遺憾でございますが、新聞報道のとおりでございます。 自衛官の募集について出先の第一線の募集官が不正を行ないまして、そのために病院その他に御迷惑をおかけいたしましたことを、たいへん遺憾に存ずる次第でございます。 詳細につきましては、政府委員より答弁させていただきます。
○内海政府委員 簡単にお答えを申し上げます。 新聞に出ました事柄の内容でございますが、一応あそこにも書いてありますように、当該連隊長から師団長あてに報告をしておるものがございますので、この内容を簡単に申し上げますと、一つは、ただいまお話しのありましたある明石の病院の院長の身体検査表をその病院名でつくりまして、その本人の身体検査表として提出した、そしてそれで採用しておるということが一つ、他の二つは、やはり身体検査で不合格になっておりました者を、ほしいままに合格に直した身体検査表を作成して合格させておった、こういうことでございます。
○田中(武)委員 その印鑑を偽造せられた明石同仁病院の西大条院長は、私も個人的に面識がありますが、しかも病院のゴム印あるいは医師の印鑑を偽造しておる、あるいは他の人のために書いた診断書をその人につけておる。驚くべきことは、女性の胸部レントゲン写真、これは専門家が見れば男か女かすぐにわかるのだが、女性のレントゲン写真を添付して合格にしておるという事実があります。そういうことは御承知でしょうか。
○内海政府委員 ただいまお話しのありましたような事実が報告されておりますが、ただ、その内容が、そのとおりの事実であるかどうかという点につきましては——御存じのように、自衛隊は司法警察権を有する警務隊がございますので、ただいまこれによりまして的確に捜査をいたしております。ただいまお話しの中の女性のレントゲン写真ということにつきましても、病院長等の話によりますと、必ずしも女性というものではないというふうなことで、なお、真実が新聞等に発表せられておる点とやや異なる点もございますので、それらを含めまして、真実の追求をいたしておるところでございます。
○田中(武)委員 中曽根長官にも西大条院長から抗議の手紙がいっているはずですが、お読みになりましたか。
○中曽根国務大臣 抗議文は、中部地方総監でございますか、そこのところへ来ておりまして、私のところへ送るとかいう話であります。私はまだ直接読んでおりません。
○田中(武)委員 簡単に内容を申しますと、再びこのようなことの行なわれないように指導してもらいたいということと、もう一つは、このようなことができないように、採用身体検査表は複写式に改められたい、こういうような意味のことを書いて長官に抗議をした、こういうようになっておりますが、長官、どのような返事をなされますか。
○中曽根国務大臣 警務隊で目下事実を調査中でございまして、もし新聞に報道されているような事実が事実であるならば、これは処分しなければなりませんし、また、司法系統の刑事事件にも該当することになるだろうと思います。
○田中(武)委員 まだそのほかに、これは姫路市内の開業医ですけれども、二等陸佐の肩書きを持つ半田という、これは自衛隊の内部の医官です。この人が不合格、すなわち、何かA、B、Cに分けて、Cは不合格になるそうですね、Cの判定をした者が五名採用になっておる。しかも、それもその半田医院の印鑑が偽造せられて、不合格が合格になって、それが兵庫地連を経まして大津大隊へ行ったのですか、大津大隊から戻ったときにはそうなっておった。こういうことなんです。まさに公文書偽造、こういうことになりますが、いかがでしょうか。
○中曽根国務大臣 半田医官のその認定を、いまの仰せのとおりにしたという報告もございます。ただ、数が五名であったか——もう少し少なかったのではないかと思いますが、CをBにした、そういう報告は受けております。これも、もしそのとおりであるならば、仰せのとおりであるだろうと思います。
○田中(武)委員 まだそのほかに、そう新聞に明らかに出ておりませんが、採用試験というか、入隊試験が実にでたらめである。試験もせずに入れたという事実、これも数名つかんでおります。さらに、答案をあらかじめ見せてやる、こういう事実も行なわれております。ひどいのになると、ジープの中に呼び込んで、何かちょこちょこと話をして、それで採用試験が終わった、そういうようなこともやっている、こういうことも聞いております。これはもぐり採用、あるいはもぐり入隊の代表的なもので、氷山の一角であろうと思います。たまたま兵庫県で起こりましたので私の耳に入り、ここにこれを報道した二、三の新聞記事も持っております。しかし、このことは、ただ単に兵庫県だけの問題でなくて、全国に行なわれているのではなかろうか、このように思うわけであります。 さらに、ひとつ考えていただきたいことは、こういうことは刑法の事案にもなりますので、検査の上というか、調査の上で処分をいたします——そのことだけで事が済むものでありましょうか。この前、予算分科会において私があなたに採用試験についてお伺いいたしましたときには、いい日本の青年を採ります、堂々として胸を張って歩けるような自衛隊をつくるのだ、こう大みえを切られました。実際はこの状態である。 なぜこのような状態が起こるのかといえば、無理な入れものをつくって、人が寄りにくい。現に、大企業が高い賃金、行き届いた福祉施設をもちまして採用しようとしても集まらない。金の卵といわれておる。そういう中において人を集めようとする。しかも、出先に対してノルマを課する。兵庫県なら兵庫県に何名採用しろ、そしてそれがまたそれぞれの出先に割り当てる、そういうノルマ制度、したがって、その地方の市役所なり町役場に行って、無理な人を出すように勧誘したり、あるいは学校に出かけて行って勧誘したり、あるいは自衛隊に入るならば運転免許がとれる、あるいは大学へ行く道がある、あるいは技術者になれる、そのようなことを言って誘っておる。これは無理に自衛隊の増員をする、すなわち、入れものを大きくして実情に合わないことをやろうとする欠陥ではないのか、ノルマをしいる結果、このような無理が起こったのではなかろうかと思いますが、いかがでしょう。
○中曽根国務大臣 最近の景気の上昇等につれまして、自衛官の採用が非常にむずかしくなっていることは仰せのとおりでございます。自衛官の採用について、無理なことがあってはならないと考えておりますが、今回のこういう事件が出ましたので、警務隊の調査をもちまして全国的に注意を喚起して、いやしくもそういうようなことがないように戒めてまいりたいと思います。 自衛官の採用につきまして、各地方地方に一定の数のノルマというものはございませんが、大体この辺からこの辺くらいの人数を採用してもらうことを希望するという、そういうような目見当の数字はあるようであります。しかし、それを採用しなければ成績がいいとか悪いとか、そういうものは、具体的にはつくってないようでございます。しかしそれがノルマのように受け取られまして、点数かせぎのために、いいかげんな者が不正に自衛官に採用されるようなことがないように、われわれはこれは厳重に戒心しなければいけないと思います。
○田中(武)委員 これは人事局長でけっこうですが、いま私、申しましたように、答案はあらかじめ見せる、あるいはジープの中でちょこちょこと何か話をして、何か交通違反をしたときに調べられるような気持ちであった。それで採用試験オーケー、あるいは全然そういうことをせずに、無試験というか、採用するという事実についてはいかがでしょう。
○内海政府委員 自衛隊におきましては、一応基準を定めまして、身体検査あるいは筆答試験を課して採用をいたしておるわけでございますが、その試験の際に、ただいま申されるようなことが、今回のような事例を見ますと、全然ないと私ども言い切れないわけでございますが、しかし、私どもがいままでも指導し、また、いろいろ報告を聞いておる限りでは、きわめて真剣、そして厳正に行なうように努力をしておるということだけは申し上げてよかろうかと思います。
○田中(武)委員 そこで、このようなでたらめな採用、破廉恥な行為、これをどういうようにするのか、さらに自衛隊員の採用試験についてどのような新しい考え方を持つのか。さらに、私は提案いたしたいのは、現在、定員に対して二万六千人の欠員がある。この欠員が充足せられるまでは新たな増員の計画はしない。現に、防衛庁設置法等の一部を改正する法律案で、海上が五百十人、空が四百七十四人の増員が今国会に提案になっております。そういうようなでたらめなことをやらなければ採用できない、そういう現実を前にして、このような入れものばかり大きくする、そういうことをおやめになったらいかがでしょう。したがって、欠員が充足するまでは増員の法律案は出さない、現に出しているのは撤回する。そうでなければ、入れものばかり大きくしていって、昨年なんかでも、言いたくはないけれども、強行採決で押し切ってまで入れものをふやしたんでしょう。そして実際人が寄らぬ。だんだん入れものが大きくなって、人がますます寄りにくいとなれば、結局何を考えるか。言うまでもなく、一番安易な方法、徴兵制度の復活を頭の中で、机の上で考えていかねばならないような事態になることをおそれます。そういうことをも含めて、時間がございませんが、的確なひとつ中曽根長官の決意をお伺いいたします。
○中曽根国務大臣 徴兵制度の復活などはいたしません。 現在、陸の充足率は約八七%、それから海が九四・何%、空が九六%ぐらいでありまして、空、海は、充足率としては非常にいい状態にあるのです。それで、陸につきましては、もう当分定員をふやす必要はないと思います。そのかわり内容を充実させるということが非常に重要であると思います。空、海につきましては、自衛力の整備に応じまして、まだ定員を若干ふやしていく必要があるだろうと思います。 しかし、いずれにせよ、この七〇年代を見ますと、自衛官の充員ということは、景気の上昇等も考えてみまして、非常に苦労があることであると考えます。それには、やはり青年諸君に、一つは国を守るということの大事なことを御認識いただくように、われわれとしても大いに努力する必要がある、と同時に、待遇やその他につきましてももっと改善して、民間産業の従業員にそうひけをとらないような待遇を与えていくということも、また大事であるだろうと思います。 一つの例を申し上げますと、警察予備隊が発足いたしましたときに、二年間つとめれば六万円の退職金をやるということでございました。今日は、二年間つとめましても七万円ぐらいになるだけです。当時の六万円では東京都内で、目黒ぐらいで百坪の土地が買えたわけでありますが、今日の七万円では一坪も買えないぐらいの段階になっておるわけであります。こういう面から見ましても、待遇その他につきましてやはり考えなければりっぱな青年は来ない、そのように思います。しかし、単にそういう物質的な問題だけでなくして、そういう点も改良いたしますけれども、魅力のある自衛隊になり、また、われわれ自体が誠心誠意りっぱな青年を育てるつもりで教育していくようにならなければいけないだろうと思っております。
○田中(武)委員 これで終わります。あとは、総理のときに二十分ありますから、総理と並んでお伺いいたします。 ともかく、そのようなでたらめ、破廉恥な行為をしなければいい青年が寄らない、このことについて、もう一度考え直す必要があるのじゃないか。われわれは自衛隊の存在それ自体に大きな疑問を持っておる。しかし、自衛力、このことについて全く否定するものでないとしても、これは無理をする結果だと思うのです。あまり御無理をなさらないほうがいいのじゃないですか。したがって、空がどうの、海がどうのではなくて、陸の人、これもものすごく足らぬですよ。定員からいえば足らないのです。中で振り分けるとか——昔の陸軍と海軍のように相対立したような問題もあるわけはないと思いますが、それでもあるのですか。中で振り分けするとか、いろんな方法があると思うのですよ。こういうこともしなければ人が集まらないこと自体を反省すべきだと思います。 以上、終わります。
○濱野委員長 坂井弘一君。
○坂井委員 限られた時間でございますので、答弁は簡明にお願いしたいと思います。 お尋ねしたいことは、在日米軍の電気通信料金の問題、それから公務員の天下り、横すべり及び公務員宿舎の使用実態についてでございます。 最初に、在日米軍の電気通信料金問題でございますけれども、昨年の二月の十八日でございますか、決算委員長にあてまして、外務省、郵政省協議の上で、本件解決のために一段と努力したい、こういう回答が寄せられてございますけれども、その後の交渉経過はどうなったでしょうか、御説明願いたい。簡単でけっこうであります。
○井出国務大臣 お答えいたします。 この問題につきましては、在日米軍がもっぱら使用しておる通信設備のうち、終戦処理費及び安全保障諸費支弁で建設したものの料金の支払いについて、地位協定の解釈の相違から日米両国の見解が異なって、平和条約発効当時から長年にわたって解決を見ないでおったわけでございます。そこで、日米合同委員会を通じて、その後は外交交渉によって、米側とその解決のために折衝を行なってきております。本件が上記の特別の政府資金によって建設された施設による特別サービスであることを考慮いたしまして、鋭意解決方に努力をしておるのでございます。 なお、上記施設以外の電電公社施設による米軍へのサービスの料金は、これは支障なく正常に払われております。なお、鋭意努力するつもりでございます。
○坂井委員 いま御答弁がございましたが、昭和二十七年から今日まで、もうおよそ二十年近くなるわけですが、そのまま未解決で今日まで残ってきた。きわめて好ましからざることでございます。そこで、日米双方が安保条約の第六条に基づくところの地位協定、この解釈をめぐって相対立しておる。いま御説明にございました。 そこで、日本側のいう第七条による請求権ありとする考え方、主張、これは私は当然じゃないか、こう考えるわけでございます。その交渉のいままでの経過を見ますと、日本側は非常に弱腰ではないか、こう思うのでございますけれども、いわゆる地位協定第七条に基づく先方には債権がある、日本側には請求権がある、この主張は従来ずっと貫いてきたのか、あるいはまた、今後も請求権ありとする主張は貫いていくおつもりなのかどうか、その点、簡単にひとつ御答弁をお願いしたい。
○井出国務大臣 その点は従来と変わりない態度で貫いてまいるつもりであります。
○坂井委員 そこで弱腰な態度と申し上げたわけでございますけれども、いわゆる日本側に請求権があるという判断は、これは財産権の所属がどちらにあるかということが、この問題解決の基本的な一つのポイントであると私は思います。財産権というのは、明らかに日本側にあるのじゃないか、私はそう判断するのですけれども、いかがでしょうか。
○井出国務大臣 その辺が両者の解釈の違うところのようでございまして、こちらからは請求書はずっと先方へ送ってあるわけであります。向こうは、それを受け取ってはいるのでございますが、どうも必ずしも債権というふうには受けとめていない。どうもそういう微妙な問題が残っておるようであります。
○坂井委員 微妙な問題だという御答弁でございます。財産権は明らかに日本側にあるから、請求権が生じて請求を続けておるのだ、こういう態度を一貫していかないと、どうも交渉過程で弱腰にならざるを得ないような場面が出てくるのではないか。同時にまた、弱腰だと申し上げることは、非常に紛争が難航しておる、そこで、政治的な解決を急ぐのあまりに、日本側から、減額してもよろしい、おまけしてもよろしいぞ、こういうようなことを提案されたように聞くのですけれども、そういう姿勢自体が、これはきわめて弱腰であります。また、そういう姿勢であるから、なおこの紛争が未解決のまま今日まで来たのではないか、こう私思うのですけれども、その辺どうでしょうか。
○井出国務大臣 問題は日米合同委員会の場にのぼせて折衝をしておるわけでございますが、私の承知している範囲では、決してそんな弱腰の態度で臨んでおるというのではないように承知しております。
○坂井委員 そこで、三十年の八月にTOW、十月にJGCPによります暫定協定を結んでいらっしゃいますね。この暫定協定の中で、JGCPのいわゆる基地外の部分については、その保守費は公社の負担とする、こういっておるわけです。この分だけなぜ公社の負担としたのか、その理由は一体何なんでしょうか。
○武田説明員 おっしゃいますように、三十年の八月にTOWにつきましては暫定協定が結ばれたわけでございます。TOWにつきましては、基地内、基地外とも保守に要した経費を払う、こういうことになっているわけでございます。 そこで、JGCPにつきましては、その後十月の時点で結ばれたわけでございますが、基地内につきましては、TOWと同じように保守費を支払うという協定になっておりますが、基地外につきましては、一応公社の負担においてやるということになっております。 これはJGCPのケーブルがTOWとは違いまして、一般に公社の公衆通信回線に充当している回線と同じケーブルの中に入っているという点が一つの理由だろうと思います。もう一つは、当時、一年以内に解決をするということでございましたので、何もここであわてて基地外について取りきめをする必要はなかった。この二つの理由であろうと考えております。
○坂井委員 私は、一つは、この分だけを残した、公社の負担とするという形にしたということは、いわゆる八十億九千万の請求権を日本側は留保したいというお考えもあったんではなかろうか、こう察しておるわけなんです。 そこで、受託収入として百六十五億七千万、これは米軍から支払いを受けているわけですね。この受託収入の中に暫定協定による分が含まれていると私は思うのですけれども、額はどれくらいになるのでしょうか。
○武田説明員 二十七年から今日まで米軍から公社が支払いを受けております金額は、専用線で約三百四十億、それから電話料金で七十四億、そのほかに受託工事収入で百六十五億ほどの金額を受け入れております。この百六十五億は、いまお話にありましたTOW並びにJGCP、そのほかにアメリカが所有しておりますいわゆるUSケーブルといったような米軍施設につきまして公社が保守受託をいたしました保守料金、それが含まれておりますが、TOW、JGCPの分がそのうちで幾らかということは、私、ここに資料を持ち合わせておりませんが、この中の相当部分がTOW、JGCPのものでございます。
○坂井委員 そこで、二十七年から今日に至るTOW、JGCPの計算額の推移をずっと見てみますと、三十一年をピークとしまして、年々ずっと減少してきておるわけですね。四十三年では三億一千万、おそらく今度は二億台だろうと思う。このことは、いわゆるいままでの日本側の二つの施設から米側が独自のマイクロケーブル施設に切りかえている、だんだんと必要度が少なくなってきた。これはそれを端的に物語っていると私は思う。そこで米側は、将来は独自のケーブルに全部切りかえてしまおう、こういう意向であるのではないか。そうしますと、切りかえが全部完了してしまったときには、いままでの施設は不用になるということになりますと、日本側の請求権はおのずから消滅してしまうのではないか。先方は債権——債権はかりにあるとしても、債権はもう認めない、必要ない、そうすると請求権はおのずから消滅する、こういう結果になるんではないかということを非常に危惧するわけでございます。その辺、どうでしょうか。したがって私は、問題解決を早急にしなければならぬということを督励申し上げたいわけです。いかがでしょう。
○米澤説明員 お答えいたします。 ただいま御質問がございましたが、米軍の紛争料金になっておりますTOW、JGCPの施設は、長いものにつきましてはすでに二十五年ぐらいたっております。それから、わりあいに新しいものでも約十五年ぐらいたっておりまして、大体ケーブル関係の寿命というものが考えられてまいります。したがって、古い施設につきましてはだんだん寿命が切れてまいりまして、実際問題として使えなくなってくる、こういうことになってまいります。それから、新しいものにつきましても、やはり近く寿命が切れるようになってまいりますと、非常に障害が多くて、先ほど御指摘がございましたように、結局、マイクロ回線を米軍自身が使っていくということになると思います。請求権はあくまで残るわけでありますが、今後この設備が使えなくなるという意味において、いわゆる収入を生まなくなってくるということになると思います。したがって、なるべく、できるだけ早くこの紛争料金の解決に努力し、また政府にお願いしたいと思っております。
○坂井委員 最初は公社と米側との間で紛争になって、それがどうもだめだからというので日米合同委員会にあげた、ところがそれも解決できない、そこで日米政府間折衝ということに現在なっておると思うのですけれども、そうしますと、いわゆる正式な外交ルートに乗って米側との折衝に当たっているのかどうか、外務当局からお答え願いたい。
○竹内(黎)政府委員 御指摘のとおり、現在外交折衝に移っておりますが、私どもとしては、先ほど郵政大臣からもお話しのあった線に沿って解決をしたいと鋭意努力中でございます。
○坂井委員 時間がございませんので、天下りの問題は機会を改めるといたしまして、それに関連しまして、いわゆる天下りに見られるような高級官僚の数々の特権といいますか、その一つとして、私は住宅特権ということについて少しお尋ねしたいと思うわけです。 住宅建設五カ年計画の進捗状況を見ますと、公営、公庫あるいは公団住宅に比べまして、その他の住宅が一〇五・二%、これは厚生年金住宅を含むわけでございますけれども、この中に公務員宿舎、あるいは政府関係機関職員住宅、あるいは地方公務員宿舎、住宅等を含んでいるわけです。非常に進捗率がいいんではないか、その他の住宅についてはすでに計画戸数を突破しておる、こういう実情でございます。しかも、今度の四十五年度の予算を見ましても、比率的には、やはり公営、公庫、公団住宅を上回る額を取っている。したがって、最終的には、公務員宿舎を含めて、その他の住宅は計画目標の一四〇・四%に達するのではないか、こう見込まれるわけでございます。 このように、公務員宿舎等が目標を大幅に上回って建設をしなければならない理由を、端的に、簡単でけっこうでございますが、ひとつお答え願いたいと思います。
○根本国務大臣 公務員宿舎等の建設が進んでおるのは、たとえば筑波学園とか、いろいろの新しい地方開発計画に関連して、そこに住宅をつくってやらなければ他の仕事は全然進んでいかない。北海道とか、あるいは新産都市みたいなところにも関係あってやっている部面が多いのでございます。 それから、一般のほうが、公営住宅がわりあいにおくれたのは、建設委員会等でも御説明申し上げましたが、実は用地は取得している、ところが、今度実際これをやりますと、学校とか公共施設が相当必要なのでございます。ところが、それに対しまして、地方自治体が非常に抵抗と申しますか、それを公庫で持て、公団で持てと、こういうふうな要請が出てきます。ところが、それをやりますと、家賃を高くしなければならない、そのためにトラブルが起こりまして、ついに計画にいかなかった。そういう観点から、今後こうした公的資金による住宅については、やはり地方自治体にしかるべく財源を与えまして、そうして関連事業がやれるようにしなければいかないと思って、その点については、関係省ともいま十分折衝中でございます。
○坂井委員 公務員宿舎の特殊な事情といいますか、もろもろのそうした事情があって、他の住宅に対して量が多い、建設しなければならぬ、まあ、理由はわかります。 ところが、いささか申し上げなければならぬことは、つくり過ぎているのではないかと言うと語弊があるかもわかりませんけれども、公務員宿舎にはかなりのあき家がある、のみならず、いわゆる不当入居といいますか、それがかなりある。これは私は見のがすことのできない問題だと思うのです。 そこで、これは大蔵省がその運営、管理に当たっていらっしゃると思うのですけれども、いわゆる公務員宿舎の実態、入居の状態、不当入居の実態等々、そうした実情を的確につかんでいらっしゃるかどうか、お尋ねいたしたい。
○岩尾政府委員 公務員宿舎にはいろいろございまして、大蔵大臣が設置をすることになっておりますが、その管理につきましては、各省各庁の職員を持っておる各省各庁の長が管理するということになっております。したがって、この全体の実態を大蔵省のほうでしっかり把握しているかとおっしゃいますと、なかなか把握しにくいわけでございます。 概略のことを申し上げますと、先ほど御質問がございましたが、公務員全体で宿舎を必要とするのは大体百万ございますが、そのうち、まあ住居が安定しておるというのを大体六十八万ぐらいと見込みまして、残りをずっと充足をしていこうということで計画を発足いたしました。先ほどお話しのありました住宅五カ年計画の中でわれわれが考えておりました公務員住宅の建設計画、これは四十五年度で大体八〇%ぐらいの達成にしかすぎないということで、公務員宿舎をたくさんつくっておるということではございません。
○坂井委員 この不当入居の実態を私、聞かしていただきたいと思うのですけれども、まず不当入居の中で、一つは、いわゆる退職して国家公務員の資格を失った、にもかかわらず、そのまま宿舎に居すわり続けておる。まあ六カ月という期限がございますね。六カ月を過ぎてなおかつそのまま居すわっておる、これはいけないと思うのですね。しかも、公団、公庫等に天下り、あるいはまた横すべりしながらもとの宿舎にそのまま居ついておる、そういう実態についてはつかんでいらっしゃいますか、各省にまたがりますけれども。
○岩尾政府委員 ただいまおっしゃいました、退職をしたあと公務員宿舎を利用しておる者の数はどれくらいであるかというその中には、公団、公庫へ行ってすぐに住居の当てがあるという人もあるでしょうし、あるいは、もうやめてしまって全然住居の当てがないという人もあるでしょう。いろんな方があるわけでございます。したがって、退職されたときに公務員宿舎に入っておったのはどれくらいであるかというのは、これは私、いま手元には持っておりませんが、各省各庁でお調べになれば、しっかりした数字は申し上げられると思います。 しかし、その中で、いまおっしゃったような意味で、ほんとうはもう明け渡さなければいかぬ、そういう摩擦的な宿舎事情によって入っておるというものを排除して、それ以外の悪質なといいますか、そういう入居者はどれくらいあるかというのは、これはなかなか調べるのはたいへんだと思います。
○坂井委員 実際にあるのですね、そういう状態が。実在するのです。 そこでもう一つ、その不当入居者として、いわゆる転任した高級官僚が転任先で宿舎に入って、もとの宿舎はそのまま家族に住まわしておる、いわゆる二重使用だというような問題、これは私は一がいには言えないと思うのです。これは四十一年度に非常に問題になっております。ところが現実は、赴任先の地方へ行った、その宿舎に入りたい——資格があるわけです。ところが、それに入りますと、もとの宿舎に入っておる家族が引っ越ししなければいかぬ、そういう不合理が生ずる。したがって、せっかくの赴任先で、宿舎があるにもかかわらず入れないで、高い民間のアパートに入っておる、その宿舎はからっぽだ、こういう問題もあるのですね。これはきわめて不合理だと思うのですね。実際にそういう問題がある。しかしまた、悪質なというのですか、いわゆるあき家の状態でそのままほったらかしておる、そういう状態もあります。いわゆる個々まちまちなんです。そこでやはり私は、いわゆる住宅の効率的な使用をする、弾力的な運用もしていく必要があるのではないか。 そこで問題になってくるのは、いわゆる公務員宿舎法だと思うのです。この公務員宿舎法がまことにおかしいのでありまして、実際に宿舎があいておりましても——高級公務員と普通の公務員とは格づけがございますね、だから、高級公務員の宿舎があいてもそこに入れない、こういうような問題もある。あるいはまた、相当の事由がある場合には、有料宿舎にあっては、六カ月の範囲内において引き続き当該宿舎を使用することができる、あるいはまた、被貸与者が宿舎を明け渡さないときは、損害賠償金として、これは家賃の三倍ですね、これを支払わなければならない、こうなっておるのですね。 私は、こういうきめ方は、いわゆる不当な居すわり組に対して、居すわってもよろしいというような規制にすぎないと思うのです。やっぱり立ちのきをさせるような規制がどこにもないのですね。一応はうたっておりながら、立ちのかない場合には、三倍のいわゆる使用料を払えばよろしい、こうなっているわけです。ところが、三倍といいましても、三Kで二千五百円ですから、その三倍で七千五百円、非常に安い。だから居すわり奨励のような形になっておる。ここらに問題があるのじゃないか。いわゆる御都合主義のざる法といわざるを得ないのですけれども、この辺はどうでしょうか。
○岩尾政府委員 先生の御指摘、まことにごもっともだと思います。いろんなケースがございますので、その法律の条文を一律的に適用していくということには、なかなか無理があるのではないかとわれわれも実は考えております。しかし、その条文を適正に運用していって、いま申されたような悪い例は各省各庁でよく管理をされて排除される。決してわれわれは、三倍払えば入っておってもいいという意味でその条文をつくっておるわけではないので、なるべくそういう人は、家賃も高くなるのだから出ていってもらいたいという趣旨でつくっておるわけですから、そういう趣旨にのっとって各省各庁の長が運用されれば、私は、運用で先生のおっしゃる趣旨を十分貫けるように努力できる、こう考えております。
○坂井委員 私は、この規制上のつじつまさえ合っておればすべてよいのだというような思考方式、思考様式とまでいうわけではございませんけれども、これは許されない。あるいはまた、もし欲するところが規則に合わないときには、その規則を改正すればいいのだ、そこまで思っていらっしゃるわけではないでしょうけれども、どうもこの宿舎法を見ますと、そのようにも言いたくなる。一般的にも非常に批判がございます。 そこで、重ねてのお尋ねでございますけれども、不当入居者に対しては、はっきり立ちのきをさせる。しかし、そのことについては、先ほど申しましたように、ある場合には二重使用ということになってもやむを得ないような場合もあるのじゃないか、実情によっては。ケース・バイ・ケースで十分に判断して、弾力的な、あるいは効率的な運用をはかる、そういう必要が多分にあろうかと思うのです。そういうことは考えの上に置いて、その上に立って、いわゆるまあ悪質だ、どう考えても、いわゆる居すわりがあまりにもひど過ぎるというような方に対しては、これは早く立ちのいてもらうというようなこと、あるいはまた、損害賠償金ですか、これを、三倍の額を、まあ罰則に値するくらいの額に値上げをするとか、何らかの形でこの宿舎法の改正を前向きにひとつ御検討なさる御意思はございませんか。
○岩尾政府委員 先ほど申し上げましたように、現在の法の運営をしっかりやれば、先生のおっしゃるような点を十分カバーできるのではないかと考えておりますので、御趣旨を体して、法をよく運用するようにしてまいりたい、特に悪質な者に対しましては、もう各省各庁でよく把握されておると思いますけれども、三倍取るだけではなくて、損害賠償の訴えを起こし、立ちのいてもらうために全力を尽くすということをやりたいと思いまして、いままでもやっておるつもりでございます。
○福田国務大臣 坂井さんのおっしゃること、まことにごもっともな点、多々あると思います。さっそく総点検をしてみます。
○坂井委員 早急に検討すると大蔵大臣がおっしゃるのですから、これ以上私この問題を詰めようとは思いません。 ただ、きのうの読売新聞等によりましても、例の千葉県の柏市において、あれは税関の住宅でございますか、五十戸のうち三十六戸あいているというような問題が取り上げられておりました。事情をいろいろと私も聞いたのですけれども、一応やむを得ないいろいろな事情はあったようでございます。これもやはりそういう形で置いておくということは、国民感情としても非常によろしくない。これはやはり早く活用するような方向にすべきだと思うわけでございます。 ただ、いま大蔵大臣も前向きに検討されるということでございますので、それでよろしいわけでございますけれども、そこでひとつ、これは委員長にお願いでございますけれども、いわゆる各省にまたがっておりまして、実態というものがさだかでございません。そこで、いわゆる公務員宿舎の使用の実態をすみやかに調査していただいて、当委員会に提出をしていただくというようにお取り計らい願いたいと思うのです。
○濱野委員長 承知しました。
○坂井委員 以上で、時間が参りましたので、質問を終わりたいと思います。
○濱野委員長 吉田賢一君。
○吉田(賢)委員 第一に大蔵大臣に伺いたいのです。ちょっと時間がございませんので、簡単な要点だけ言いますから、そのおつもりで、よろしくお願いします。 かねて伺っておりましたが、行財政制度の改革につきまして、これはほんとうに改革を実行するにあらざれば、日本の財政の運営はだんだんと問題が多くなって、なかなか困難になるおそれなしといたしません。そういうようなことを思いまするので、ましてや、この政策の実行について事を欠いてくるということが多々あると思います。要は、前提といたしまして、行政改革を勇断をもってこの際実行するにしくはない。さしあたって大蔵省といたしまして重要なことは、予算制度の改革であることは申すまでもありません。 予算制度につきましては、二つの点から考えられるのであります。 一つは、臨調が三十九年に答申いたしました例の事業別予算制度の導入の件であります。一つは、最近大蔵省、企画庁その他がそれぞれと熱心に研究し、アメリカへ行って調査し、実績も相当持っておられるところのPPBSの導入の件であります。 前者につきましては、大蔵大臣は、事業別予算制度はすでに実施しつつある、しかし横の連絡がなお不十分であるので——こういった御答弁があるわけでございまするが、実際問題といたしまして、問題点は、ほんとうに事業計画、それに伴う予算計画、財政方針というものが明らかにならなければ、国会審議といたしましては、いまのように項目別の、だれが金を使うかということはいま明らかでありますけれども、何のために、どういうふうな順序で金を使うのかということは、総括して国会はつかみにくいのであります。膨大なこんな予算書を全部ひっくり返して何べん見てみましてもそれはわかりませんということになりまするので、この際、制度として事業別予算制度を導入するということに積極的な姿勢をおとりになることはいかがということが、予算の原価意識を高揚せしめて、国民の血税を大切に使うというゆえんにつながっていくと思うのです。制度としてこれを導入する意思がありやいなや、ぜひそのような決意をしていかれるように強く要請したいのであります。
○福田国務大臣 事業別予算主義をとっておる国もあります。たとえば、アメリカでありますとか、あるいは低開発国諸国の多くがそういう制度をとっております。おりますが、わが国はじめ先進諸国の多くは、そういう考え方でやっておりません。事業別というその趣旨は予算の中には大きく生かされておるわけでありまして、あるいは、特別会計という制度がある、これもその考え方に基づくものです。あるいは、今度四国に橋をかける、こういう問題をさばくのに公団を設立いたします。こういうことにいたしましたのも、事業別の考え方を取り入れたわけであります。また道路計画、これは国の当面の大事業でありますけれども、その道路計画は、五カ年計画を立てまして、それに特別財源を付与してやっておるということでございますが、しかし、これを全般的にやっていくわけにはなかなかいかぬと思うのです。これはかえって行政機構を複雑化させるということになると思うのでありまして、行政機構をどういうふうに簡素化していくか、その効率等がどうかというような判断もまた重要な問題になるのではあるまいかというふうに考えております。 しかし、やる事業の効果いかん、その財源をどうするかというようなことは、常に全体の予算の中で生かしていかなければならない、さように考えておりますので、制度として、これを全部そういう仕組みにすることはとうてい不可能と思いまするけれども、その趣旨はなるべく生かしていかなければならない、かように考えております。
○吉田(賢)委員 すべての一般会計の予算にこれを導入するということは困難な面もあるかと思いますが、たとえば公共事業におきましても、住宅計画等におきましても、住宅計画の戸数、それから趣旨、それから予算額、これは予算で明らかになっておりますが、しかし、どこで、東京でつくるのか北海道でつくるのかということは明らかになっておりませんです。 でありまするので、私は、特に公共事業につきまして、特別会計は別といたしまして、一般会計の場合には、できるだけ国会審議の便宜のためにも事業別予算制度をやるべきでないか。すでにアメリカは、御承知のとおりフーバー委員会以降、十年の経験を持っております。そして、最近に至りまして、また例のPPBSの導入ということになった次第でありますが、こんな歴史的な経過もたどっておりまするので、やはり私は、このような先進国の経験というものも、日本におきましてでき得る限り導入することが必要でないか、もちろん、全面的にこれを制度として受け入れるということは容易でない、準備も要るだろうと思います。しかし、いま大蔵省で毎年お出しになる主計局のいわゆる未定稿という説明書ですな、たとえばこういう薄っペらいものが出ておりますけれども、これも薄っペら過ぎてほんの参考にすぎません。ほんの一部参照するにすぎません。やはりこれは、国会審議の便宜の上からいいましても、予算委員会、決算委員会等が、真に予算なり決算なり、そのものをずばっと審査していくという場合におきましてはどうしても必要であろうと考えます。 そういう点から考えましても、事業別予算制度はもっと前向きにお取り組みになってしかるべきでないか。何も、全面的に何もかも一切おやりなさいと申すのではございません。法務省予算あり文部省予算あり、それぞれまた別の角度から予算を編成されておる性格を持ったものでありますから、そういうふうに制度として採用するということに一歩前進することが、この際必要でないだろうか。そうするんでないと、なかなかPPBSの導入にいたしましても、またこれは足踏みするんでないか、こういうふうに考えております。そうしなければ、相も変わらず予算はぶんどり合戦になって、決算はおろそかになって、決算委員会で、使った金のあと始末、こんなことはだれかがかってにしろということになって、親方日の丸になる。いたずらに、国民の税金はその辺でいろいろと使っていかれるということになるおそれがあるということにつながっていきますので、決算委員会の立場からしても国会の立場からいたしましても、やはりこの点は次に開いていくべきPPBSの導入の関係から見ましても、積極的な姿勢で事業別予算制度、そしてPPBSへ、こういうふうに進んでいかれることが、先進諸国の経験に徴してみましても大切なことではないだろうか、こういうふうに考えるのでございますが、いかがでございましょう。
○福田国務大臣 御趣旨はまことにごもっともでございますので、そういう趣旨で運用上やっていきたい。特に、国会に対する御説明がなるべく見やすいように、了解、御納得がいけるようにということに努力をいたしてまいります。
○吉田(賢)委員 それから、予算の執行につきまして、行政管理庁におきましては行政苦情相談的な機関を持っておるのでありますが、予算執行の面について、北欧なんかにありますパーリアメントコミッションですか、そういったものが北欧ではもっぱら行なわれておりまして、かなり国民の苦情をそういう方面で聞くような制度を持っておるらしいのでありますが、私は、やはり予算というものは、一般行政とともに、財政執行の面におきましても国民の苦情を聞き入れるような機関がこの段階であってしかるべきではないか、そういうふうに思うのですが、この点はどうでございましょう。
○福田国務大臣 国民の声を広く聞かなければならない、こういうことから、各省各庁とも相当数の審議会、調査会等を持って、幅広く国民の声を聞くようにいたしております。 なお、私ども行政執行者の立場といたしまして、そういうところにあらわれないすみずみの国民の声を聞くということには常に配意をいたしておるわけでありまするが、またそのために一つの機構を設けるということが、はたして行政機構の簡素、能率化ということにつながっていくかどうか、これははなはだ疑問のあるところでもあろうかと思いますが、行政運営上、広く国民の声なき声に耳を傾けるという態度につきましては、さらに心してまいりたい、かように存じます。
○吉田(賢)委員 その点は別の角度から、検査院の検査を今後は一そう積極的に、不当、不法事項にとどまらず、予算の効率的使用という点に重点を置きまして施行するように検査体制を強化してもらいたいということを強く要望しておきたいのであります。 それから、大蔵省の四六監査におきましても、管理庁の行政監察におきましても、三者それぞれ有機的に総合されまして、そして日本の財政執行を適正に行なっていくという、これが大事な一つのかなめになるのじゃないだろうか。それぞれやっておいでになることはよくわかるのでありますけれども、しかし、そういうような横の連絡、総合的な一つの目標に向かって協力するという体制がこの際大切なことではないだろうか。これは、法律を改正するにあらず、新たに制度を設けるにあらずして、現行法をそのまま積極的に運用していくならばなし得ることでありますから、これはいかがですか。
○福田国務大臣 大蔵省、会計検査院、行政管理庁、これがそれぞれのいろんな監査をしておりますが、その間の有機的連絡、また、それらの結果を高度に活用するということにつきましては、この上とも心してまいりたいと存じます。
○吉田(賢)委員 それから、さきに触れましたが、先般来ずっと問題になり、大蔵省は非常に熱心に推進をしておられるようでありますが、PPBSの導入につきまして、本年度あたりは、具体的にどの省で実践していくか、導入していくか、こういうことをひとつ考えてみるべきではないであろうか。これは事業別予算制度と事、変わりまして、政策の選定という上におきまして非常に重要でございます。ことに、こういうコンピューター時代に入っておりますし、情報組織化時代に入っておるのでありますから、一切の予算の基礎になるべき客観的資料を正確に資料として収集するという作業、こういうものが前提になりまして、そしてそれを用意しながら政策の決定をしていく、政策の決定をいたしましたならば、これに向かって次第にその実現の財政執行を行なっていくということになるのでありますから、これもやはり申すまでもないことでありますけれども、もう今年度あたりにおきましては、どこかの省からひとつ進めてみよう、導入してみよう、どこかの事業にやってみよう——防衛庁あたり適当かもわかりませんし、建設省あり、物価対策のほうもあり等々、いろいろな面もありますが、気象庁あたりもあることでございますが、そういったいろいろな面におきまして、ひとつPPBSの導入について、これも積極的に取り組むという姿勢がまことに望ましいことである、こういうふうに考えるのであります。 これはまあ簡単に右から左にすっとやれる問題でないと思います。それはやはり十分な御用意があって、そして資料をもちろん準備して、そして、やり出します以上は、財政をほんとうに効率的な執行もしてもらわなければいけませんし、政策を誤りなくその効果実現を評価し得るようにせにゃいけませんし、国民の福祉増進、国のためになるような政策になったということを、その一つの効果として指摘し得るようにせにゃいけませんから、これは単に口舌、机上の設計では絶対にいけません。それだけ慎重を要しますけれども、せっかく取り組んでおられるのでありますから、本年度あたりは、ひとつPPBSの積極的導入を具体化するという方向へ前進せられたらどうでしょうね。
○福田国務大臣 電子機具を有効に活用するということは、もうすでにやっておりますが、いわゆるPPBSという組織のもとにおいて電子計算機を使用するということにつきましては、ただいま積極的に鋭意これが準備体制に入っております。何よりもまず要員を整備するという必要があるのであります。それから、ソフトウエアというか、いろんな素材を整備するという問題があるのです。 で、これを全面的に活用するということになりますると、時間はかなりかかると思いまするけれども、準備の整い次第、これを活用するということにいたしたらいかがであろうかと、かように考えておりますが、ただ、PPBSといっても、これが万能ではないというふうに思うのでありまして、どうもアメリカあたりの人の中にも、あれは局部的にはたいへんけっこうだけれども、あれを全面的に活用するとなると、たいへん金もかかる、人も要る、そういうようなことで、どうでありましょうかというようなことを言われる方もあるのでありまして、その辺をよく考量いたしまして、なるべくPPBSが効率的に働けるようにという見地から、この採用をどういう幅にしようか、どういうところを持っていこうかということを考えてみたいというふうに考えております。
○吉田(賢)委員 たとえば、具体的に一つの見本といたしまして、病院の経営でありますが、 〔委員長退席、小山(省)委員長代理着席〕 いま厚生省で国立病院を指導管理しておりますし、郵政省に病院があり、文部省に大学病院があり、あるいは警察庁に病院があり等々いたしますが、病院の比較、経営の比較検討ということにいたしましても、こういうものこそ、ほんとうに病院とは何ぞや、何が必要であるか、どんな要員が、どんな施設が、そして現在の疾患に対しましてどう対処すべきか、臨床はどうか、研究との関連はどうか、まあ、こういう辺につきましても、病院の財政問題といたしましても、こういった私がいま述べましたような数個の角度からこれは比較検討いたしまして、最も効率的な病院経営がなし得るようにするということは、これも重要な基礎的な問題ではないかと、こう思うのであります。これはこういったこともひとつ参考にして、積極的に検討せられんことを強く御要請申し上げておきます。たってこれらについてあなたの御意見を聞こうとはいたしません。その程度でよろしゅうございます。 ほかに、私の求めました方、来ておられますか。文部大臣とそれから企画庁長官、来ておられますか。 では、文部大臣に伺いますが、時間がございませんので、これも簡単にするのもやむを得ませんが、そのつもりでお願いします。 大臣、最近の世相を見ましたときに、たとえば航空機乗っ取り事件、しかも、その犯人に高校生ありということを私は確認しております。数日前にもその高校に参りまして、教頭、校長にも会いまして、何か特殊な家庭事情でもないであろうか、特殊な性格ではないであろうか、特殊な環境でもないであろうか、学校におけるそれはどうかというようなことを、少し具体的なことも聞いてみたりしたのでありますが、実は、聞けば優秀だというのです。それで行くえ不明になってしまったということなんですね。優秀だのに行くえ不明になってしまった、そして飛行機の乗っ取り事件に参加しておる。子供がですね。ということは、何が原因だろうか。一体、社会的原因があるのであろうか、学校教育に原因があるのだろうか、家庭に原因があるのだろうか——家庭はだらしない家庭ではありません。りっぱな、技術の優秀ないわゆる大工業さんであります。普通の日雇い大工ではないのであります。というふうであります。 といたしますると、私はもろもろの最近の社会の状況を見てみまして、教育そのものにほんとうに取り組んで、人間形成にわれわれ力を入れるのでなければいけないのではないかということをばく然と考えるのであります。どこをねらっていくのだろうか、どこをねらっていけばいいのだろうかということになると、学校へ出ておる優秀な生徒、そして飛行機乗っ取りに参加する。どうにもいかぬな。学校だけにまかしてもいきませんわ。そうすると、家庭だろうか。家庭は背たけが伸びてからではどうにもなりませんわ。あちら向け、こちら向けといったところが、いまの子供はそういきません。では、どうしたらいいのだろうか。児童教育か。結局、私は初等、中等の初歩の段階における教育ということについて本質的な反省をするというところから出発して、そして教育の体制を充実するということが、やがて高等教育の問題も、それからまた、いわゆる大学の問題も、将来明るい正しい夢を少年に与えることのできるような教育制度、環境が用意されていくべきでないだろうか、こういうふうに考えるのです。ずっと下へおろしていくことが大事じゃないか、こういうふうに思うのですが、いかがでしょう、大臣。
○坂田国務大臣 吉田さん御指摘のとおりに思うのでございまして、私、やはり一番欠陥は、人間性豊かな教育というものが、家庭教育から小学校、中学校、高等学校の段階においてやられておらない点にあると思う。しかもそれは、先生方だけの、あるいは学校制度だけの罪でもないんだ。やはり家庭教育にまでさかのぼらなければならない。家庭においても、また、小、中、高の先生方においても、教育というものについて、何か知的教育を伝達するといいますか、あるいは伝えさえすればいいと、こういう考え方が少し支配的ではなかろうか。そうではなくて、教育そのものの中には、やはり愛情をもって育てるというか、あるいは子供たちが持っておりまする心情を豊かにしていく、あるいは人に迷惑をかけないとか、あるいはまた、人のために自分を多少犠犠にしてでも奉仕をするとか、あるいは友情をかもし出すようなそういう人間関係というものが小、中、高の段階においてつちかわれなければならない。したがって、昔のことばにいわれておるように、知的教育、あるいはまた徳育、あるいは体育、あるいは情操教育と、こういう全人的教育というものが、やはりこの戦後実は足りなかったのではなかろうかという反省を、私自身もいたしておりますし、文部省自身としても反省せねばならぬところであろうかと思います。 また、学校の先生方につきましても、何かサラリーマン的な考え方をお持ちのような方もだいぶおられるようでございますけれども、そうでなくて、やはり子供たちの精神、心情にまで踏み込むようなその使命が学校の教師にはあるんだという、そういう専門職としての考え方、使命観というものが欠除しておったのではなかろうか。また、家庭教育の場合においては、おかあさんやおとうさん方が、やはりこの戦争というものに負けたということについて、すべての日本人が持ってきた価値観念というものが全部引っくり返ってしまったのではなかろうかという、そのことからする自信の喪失ということから、当然人間として、子供として幼児からしつけておかなければならないことに対して非常にティミッドになってしまった。 〔小山(省)委員長代理退席、委員長着席〕 そして、きびしい教育をやるということ、当然やらなければならぬきびしい教育というものが、何か民主主義とは反するものだというふうな誤った考え方もあったのではなかろうか、こういうふうに私は考える次第でございまして、こういう人間性豊かな全人教育というものを小学校、中学校、高等学校の間においてつちかわれなければならない。また、家庭教育においてもその点について十分留意をして、慈愛の心を持って教育をしなければならない、かように考える次第でございます。
○吉田(賢)委員 そうしますと、やはり戦後の教育が知的教育に片寄っておったのではないかということがうかがわれるのでありますが、やはり人間形成でありますから、総合されました人格をつくるということが大切なことで、徳育とか知育とかあるいは体育とかいったようなものが総合されて、初めてものの判断力もつちかわれていくのであると思います。そうしなかったならば、知識を持っている人、ものを知る者は、何か入れ知恵されますと、すぐにそれを現体制が悪いのだというので反体制に打ち込んでいくということになりまして、ゲバになったり、あるいはまた日本刀を抜いておどすということになっていきかねまい。ヤングパワーはそういうふうに活用されていくということになるのではないかとさえ考えるのでありますが、こうなってきますと、家庭教育なりその関連は、きわめて重要であるということがいまさらのごとく痛感されるわけでありますが、それならば、やはり敗戦の虚脱から立ち上がりました日本でありますし、今日はこういったような経済的に偉大な国になったというような自信も日本に取り戻したのでございますから、そこらはひとつ、親も家庭教育について、また社会教育のつながりにおいて、学校教育とのつながりにおきまして、特別に注文するというのでなくても、持ち分、立場はほんとうに理解していくというふうに仕向けることが、これは文部省の仕事じゃないかもわかりませんけれども、国民がそういう点についてほんとうに反省するのでないと、おそるべき次のいろいろな現象が続発するのではないかとさえ考えるのであります。 だから、家庭教育のあり方はどうか、もっとさかのぼっていうならば、私は、おなかにおる間に、精神的にも安定して、かつまた健康的であって、そして衛生的であって、中に宿ったものが健全化していく、健全に育っていく、だから、産科に行っておなかの子供をおろしてしまうというようなことが最近はむぞうさにやられてしまっておりますが、そういう生命を軽んずるという風潮もなくしていくという辺から根をおろして出発して、そして、おかあさんみずからが情操教育をしていく、これは経済の条件も必要でありますけれども、経済的に、あるいはそういう知識的に、あるいはまた教育的な配慮等が総合いたしまして、おなかの中から出る子供が人間としてりっぱに総合された健全なものとして育っていく条件を持っていく、そこまでさかのぼっていくということに新しい特別なくふうをこの際するくらいまで、情操教育がいかなければならぬじゃないかと考えるのであります。これは相当な決意が要ります。そしてまた、あまり干渉に過ぎてはいけません。 また、一方におきまして、道徳教育とか情操教育とか言ったら、それはもうすでに反動だというような非難も生ずるおそれがありますので、その辺について、強く覚悟を持って進んでいってもらいたいと思いますが、いかがでございましょうか。
○坂田国務大臣 この点につきましても、最近幼児教育というものが非常に大切だ、三つ子の魂百までと申しますけれども、私はそうだと思うのでございます。特に就学前の幼稚園教育、いな、幼稚園に入ります前のゼロ歳から四歳までの教育も私は非常に大切だと思いますし、いま先生の御指摘になりました子供を宿しました母親の胎内におけるときの、いわばおかあさんの心がまえといいますか、あるいは立ち居ふるまいといいますか、そういうことも非常に影響してくるのではなかろうか。 いろいろのそういった研究も今日では進んでおるのでございますが、まず第一に・おかあさんはやはり平和な安定した気持ちを持つということ、それからまた、いい音楽みたいなものを聞くというごと、あるいはまた、小鳥だとか美しい草花であるとかいうことに関心を持ち、あるいはそれに水を注ぎ、育てるというような、そういう慈愛の気持ちといいますか、育児の前提となる情緒というものを自分が持つことの影響というものは、胎教として私はだんだん出てくるのではなかろうかと思うのでございます。 したがいまして、ゼロ歳から三歳までの教育の中においても、やはり子供たちに、小さいときから、美しいもの、あるいは美しい音、あるいはきれいなもの、そういうものを見させるということ、また、自然の生きものに対する愛情の芽ばえというものを育てさせていくということが非常に大事なことであって、今日のような人間疎外のいろいろの要素が出てきておる中におきまして、むしろ自然の美しさをありのままに感じ、あるいは、それに対しての愛情を持ち得るという子共をやはり小さいときから養わなければならない、これが教育の一番大事なことであるというふうに考えておる次第であります。
○濱野委員長 ただいま内閣総理大臣が出席されましたので、これより内閣総理大臣に対する質疑を行ないます。丹羽久章君。
○丹羽(久)委員 昭和四十二年度の決算外二件に関し、自由民主党を代表して総括質問をいたしたいと思います。 昭和四十二年度の決算の審議を通じて私の感じたことを簡単に申し上げ、総理大臣並びに担当大臣のお考えをお聞かせ願いたいと思います。 それは、去る三月の五日、当決算委員会において、昭和四十二年度の決算検査報告に記載されております日本国有鉄道、愛知用水公団、これは現在は水資源開発公団ですが、並びに日本道路公団にも同様な事例を見ますところの、公共用地のために買収した土地の所有権登記の取り扱いがきわめてずさんであるという問題であります。 会計検査院の報告によると、日本道路公団の場合には、これは東名高速道路外六道路あります。すなわち、中央、名神、京葉、小田原と厚木の間、大阪と天理の間、北九州道路、この建設にあたりまして、昭和三十二年から昭和四十二年までの間の道路用地の検査で、登記の未済のものが七千九百六十一件あります。そして、この面積は五百九十九万余平方メートルありまして、金額にいたしまして百六十五億七千八百万円あります。買収後、売買によって第三者の名義に登記をされたり、あるいは抵当権等が設定されたりしているものが七十五件もあります。その面積は三万余平方メートルあるわけであります。これに対しまする金額は一億一千四百余万円であります。さらに、買収前から設定されていた抵当権が抹消されないままになっておるものが現在三百一件あります。さらに、この面積は二十三万余平方メートル、八億八千六百万円と報告をされております。 その後、私ども当委員会で審議を重ねた結果、この土地の所有権移転登記について訴訟になっているものが十五件もあります。このうち、調査したところによれば、登記を完了しなくても買収金を支払っているものがあります。これは昨年の三月、用地事務取扱規程が、土地等の引き渡しを受けて、かつ、当該登記を完了したあと、その残額を支払うと、こういうふうに、こういうような問題が起きてから訂正、改正せられたのでありまするが、また、この訴訟事件のうちには、もっと深く掘っていきますと、根抵当権の抹消確認をしないまま補償金を支払ったものや、単なる登記簿の確認すら怠って、現在訴訟になっておるというような、全くずさんなものがあるわけなんです。 これらの事件は、率直に申し上げまして、不動産を取り扱う者としては、いかにも気のゆるみが当事者にあらわれているような感じが私はするわけなんです。特に、最近の公共事業費は全くたいへんな金額になっております。調べてみますると、昭和四十二年度は一兆七十四億円というばく大な額であります。このうちで、道路整備には三千九百十三億円という、公共事業費の約三八・八%も占めておる状態であります。 これは日本道路公団の一例でありまするが、さらにこのような、同じようなことを繰り返すようでありますが、日本国有鉄道については、昭和三十四年四月から四十一年の三月までの間に、東海道新幹線の建設に必要な土地を、御承知のとおりに九百六十三万余平方メートルを総額三百四十一億九千余万円で買っております。そこで、昭和四十三年九月末現在で、いまだ所有権の移転登記が未済になっているものが百八十五件あります。そして、その坪数は八万余平方メートルあるわけでありまして、この金額も一億七千数百万円という金がそのような問題に含まれておるわけであります。このうち、先ほども申しましたように、買収後、売買により第三者の名義に登記されたり、抵当権等を設定されたりしているものも三十五件あるわけです。これが、平米を申しますと、三千七百八十一平方メートル、金額にいたしまして九百数万円という金になっております。買収前から設定されていた抵当権等がいまだに抹消されないままになっているものも、ここでも十四件あります。そうして平米は千二百八十九平米、金額にいたしまして三百万円というような金額になっておりますが、こういうようなことを申し上げますと、まだ愛知用水公団にも同じようなことがあるわけであります。 そこで、公共事業により公共用地を取得する場合に、担当者としては、たいへんな努力と苦労をしておられることはよくわかりますが、もっと、国民の血税を使用する点を考慮して、慎重な事務処理をすべきでないかと思うのでありますが、この点、総理大臣並びに大蔵大臣は、関係各省、各庁に対して、用地取得のための取り扱いに対し十分な注意を促すべきであると思いますが、どうお考えいただいておるか、この点をお尋ねいたすような次第であります。
○福田国務大臣 土地の所有権の取得、これはあるいはそれに地上権の問題があり、あるいは抵当権の問題があり、いろいろ付随する権利の問題があって、間々そういう点に抜かりのあることがあり得るわけでございまするけれども、いま伺いますと、非常にそういう事例が多いようなこと、初めて伺いましてびっくりしておりますが、お話しのように、大事な国の金を使うわけでありまするから、法律上の疑義を残すというようなことがあっては相ならぬ、かように考えます。 関係各省によく相談をいたしまして、どういうふうにしたらこれが防止し得るか、今後厳重な注意を払っていきたい、かように存じます。
○根本国務大臣 御指摘の道路公団関係の点は、そのとおりでございます。 それにはいろいろの理由がありましても、たといいかなる理由がありましても、こういう結果になったことは、まことに遺憾でございます。したがいまして、建設省といたしましては、公共事業に伴うところの買収の用地に急ぐあまり、所有権、あるいはまた法律上不完備なままに支払いするということは適当じゃないということで、厳重に注意いたしまして、今後このようなことのないように配慮しておるような次第でございます。
○佐藤内閣総理大臣 ただいま両大臣からお答えいたしましたように、公共用地の取得にはずいぶん骨が折れるのでございます。しかしながら、その処理が、ただいま言うようなずさんなことであってはならないと思います。事柄が、大事な所有権移転の問題だし、また、関係する訴訟その他等もそのことによって起こるのでございますから、この点は、御注意がありましたように、一そう厳重に私からもそれぞれの所管省に厳達するつもりでございます。 そして、かような事柄が再び行なわれないように、いかに取得が困難であると申しても、ただいま申すような未登記、そうして処理される、こういうようなことではこれは申しわけがないと、かように私思います。
○丹羽(久)委員 与えられた時間が非常に短い時間でありますので、これ以上何も申し上げることはございません。 ただいま各大臣からの御答弁をいただき、特に総理から、各関係省庁に対して、今後はそういうことを二度と起こさないように十分な考慮を払えという強い指令を出すというお話でございますので、私は答弁を満足するものでありますが、今後ひとつ十分に、いま申し上げましたような十五件の訴訟をはじめ、未登記の分数千件というのを考えてまいりますると、一そう早くこの問題は今後処理をしていくように、ひとつ、総理並びに各大臣もよく御監督をしていただきますことを心からお願いいたしまして、私の自由民主党を代表する質問は、これをもって終わりたいと思います。ありがとうございました。
○濱野委員長 田中武夫君。
○田中(武)委員 四十二年度の決算の議決にあたりましての総括質問に総理の出席を求めたわけですが、何ぶん持ち時間が少ないので簡単にお伺いしますから、総理もそのつもりで——わずか三十分しかありませんので。 そこで、まずお伺いいたしたいのは、安全保障条約の一応の期限は十年、それが六月の二十二日に来るわけなんです。これが案外いままで議論になっていないんじゃないか。どこできめたか知れませんが、自動延長だということで、そのまま何だかまかり通ろうとしておるんですが、自民党が自動延長という線を出したことは聞いておりますが、政府としてはそういうことをおきめになったのですか。公式には伺っておりませんが、いかがでしょう。
○佐藤内閣総理大臣 公式に伺っていないとおっしゃるが、実は私もそういうお尋ねを聞いて、十分私どもの声明も御存じなのじゃないだろうか、かように思います。 昨年の臨時国会で日米共同声明についての説明をいたしまして、その機会に、両国とも再確認した、自動延長というか、その方向であることを所信表明にちゃんとその点は申し上げたのでございます。私は、田中君が一番国会でも法制通、法律通だ、かように思いますから、いまの安保条約第十条、その規定については、もう私からとやかく説明する必要はない。そこで、昨年参りまして、私とニクソン大統領との間の日米共同声明を出しました。これを受けて、御承知のように前国会でその点に触れたつもりでございます。したがって、政府としても、その意思は明確にしておると御了承いただきたい。
○田中(武)委員 前国会は誤りだと思います。今国会です。前国会は審議をしなかったのですから、解散になったのですから。 そこで私は申し上げたいのは、日米共同声明にうたったそのことを国会に報告したから、政府が正式に国会の意思を問うたということにはならないと思います。日米共同声明は、あくまで日本の総理佐藤さんとアメリカの大統領のニクソンさんの二人の意思が合致したということであり、どこまでも両政府の長の共同声明であります。しかしながら、この安保条約を自動延長するということは、国民に大きな義務、あるいは権利も伴うかもわかりませんが、いろいろな点におきまして国民の基本的人権にまで及ぶものであります。したがって、日米の共同声明が直接国民の権利義務を縛ることはできません。その点において、これは正式に政府として国会にその意思を出すべきではないか。なるほど、日米安保条約の条文に従えば、双方が黙っておれば自動的に延長する、こういうことになっておりますが、十年前に、御承知のような混乱の中で成立いたしました。そのときの国会の意思は、とにもかくにも十年間じゃないか、こういうことであったと思います。したがって、私はその形式は問いません。しかし、日米共同声明によってもう報告した。国会がこの日米共同声明を承認するとかしないとか、そういう意思表示はいたしておりません。そういうようなお考えはいささか間違いではなかろうかと思いますが、いかがでしょう。
○佐藤内閣総理大臣 前臨時国会は、御承知のように、私の所信表明をいたしまして、そうして政府の意のあるところは説明いたしましたが、解散になりました。したがって十分の審議の余地がなかった、かように言われることは、それはそれなりに、私も十分御審議いただく時間がなかった、かように思いますけれども、しかし、政府が全然意思を表明したことがない、かように言われると、臨時国会の所信表明でちゃんと申し上げたといわざるを得ないし、また、ただいまの国会における御審議は別として、私は、総選挙のやはり一番の大きな課題の一つでもあった、かように理解しておりますので、この点ではもうすでに国民にも了承していただいた、かように思っております。
○田中(武)委員 そうなりますと私は申し上げたいのですが、そのことは、なるほど臨時国会解散の直前そういう報告があり、一応の各党の質問があった。私はそれでいいのかしらん、どこかでもっと議論になるはずが、何だかすっとそういうようにきまったようなことになってしまっておるような結果になっておるので、あらためてこれをお伺いしたわけなんですが、総理、それでは、この安全保障条約の自動延長、これは憲法の七十三条の二号の外交行政の範囲と考えておられるんですね。私は、やはり条約に関することであるので、国会の意思を問うべきではないか、このように考えますが、いかがです。
○佐藤内閣総理大臣 それでいまのような御疑問を持たれる方がある、だから、日米安全保障条約の第十条、やはりそれに基づいての政府の意思の表明だ、かように申し上げておるのです。 第十条は、御承知のとおり、いまさら申し上げるまでもなく、実はこれは改定の時期が十年たったら来るというのではないんですね。改定ではない。十年たって何ら意思表示をしなかったら、そうしたら一年間の予告で安保改正のそういう権利が生まれる、こういうことがちゃんと書いてあるわけなんです。だから、その点は、もう一番の法制通だから御存じだと思うのであまり詳しく申し上げなかった。
○田中(武)委員 私もここでわずか三十分の間に、総理をつかまえて、憲法七十三条の二号、三号の問題を論議しようとは考えておりません。しかし、政府の意思はこうなんだ、こういうことは日米共同声明でニクソン大統領との間に意見が全く一致した、こういうことだけで済まされるものではない。なるほど、あれは別の手続を経なければそのまま自動的に延長する、そういうことであるけれども、これでいくのだということは、やはり単独な意思表示としてなさるべきではなかろうか。いまさらここで言ってもしょうがないというが、いまここで言われたことを、正式に言われたと受け取りましょう。それでもいいですよ。ただし、これを国会において審議するかしないかは、七十三条の二号の問題になるか三号の問題になるか、こういうことになろうと思います。いかがです。
○佐藤内閣総理大臣 私は、いまの安保条約第十条、それに基づいてやはり話し合おうとおっしゃること、それは態度として当然だろうと思います。私はニクソン大統領との共同声明で事足りる、かように申しておるのではございません。共同声明できめた、そのことを同時に臨時国会でちゃんと報告している。報告の形はとりましたが、その際に政府の意思ははっきりしておるのであります。しかし、不幸にして臨時国会は解散になった、そのためにただいまのようなその点を十分審議しなかった、こういうことを言われると思いますけれども、私は、安保条約の第十条、そこから、当然期限が来れば、それ以後において両国はこれを一年でやめ得る、そういう権利が生まれるのだ、それについて事前に一応了承した、かように思っております。 したがって、ただいま私がここで申し上げること、これはもちろん国会でございますし、決算委員会であろうが、本会議であろうが、何の委員会であろうが、政府の意思は、もう私ども二、三にするわけではございません。どの場所ででも私は政府の意思を明確にするものでありますから、これで御了承いただければ、なおけっこうであります。
○田中(武)委員 少なくとも総理、内閣を代表して、自動延長でやるのだ、こういうことを公式にここで言われたということで、私は次にいきたいと思います。しかし、これは案外、予算委員会等でもっと議論にしなければいけなかったと思うんです。ところが、とんでもないような野党内輪の問題等々が出まして、新聞記者席あたりからも不勉強と言われたんですが、そういうことを一言申し上げておきます。 そこで、結局、言うならば歯どめがとれたわけなんです。したがって、これからはいつ何どきでも一方的に廃棄の通告をする、そうすると一年後にこれが失効する、これは言うまでもない、もう御承知のとおりであります。 そこで、歯どめがとれたこの安保条約を今後どうしようと考えておられますか。これももうすでに何回も言ったと、こういうことでしょうが、私はまだ、迂遠にいたしまして、質問等で何かそれらしき答弁——共同声明にそれらしきことはありますけれども、総理の口から明確にお伺いしたことがないので、あらためてお伺いいたしておきます。
○佐藤内閣総理大臣 六月二十三日が来るまでは、もちろんただいまの安保条約そのままでございます。二十三日が来て、その後には、ただいま言われるように、一年の予告期間で解消もできる、いわゆるそういう自由な立場になる、こういうことでございます。しかし、両国とも、現在の国際情勢からこの状態を継続することは望ましい、かような意思を表明している、これも事実でございます。 で、私が申し上げ得ることは、今日、ただいま解消しようということを政府は申し出る考えのないこと、これだけははっきり申し上げ得る。
○田中(武)委員 それでは、長きにわたって、たとえば、五年、十年——まあ期限を切ることができなければ、相当ということばでもいいと思いますが、どんなふうに考えておられますか。と同時に、これが強化の方向——まあ、よくわれわれはアジア安保、核安保への発展というようなことを言っておりますが、そういう意思はないということをも含めて、明確にしていただきたい。でないと、アジア安保、核安保への発展を考えておると、こう理解いたしますよ。
○佐藤内閣総理大臣 ただいま申し上げ得ることは、これは、ことしこの機会にかようなものを廃止する、こういうことを申し上げる、発表する考えはございませんし、アメリカに申し入れをするつもりもない。また、さらにこれを強化しようではないかという、そういう申し入れをするつもりもございません。また、もうすでに核については、私ども、非核三原則、これはしばしば申し上げておりますので、もう国民も十分政府の考え方を理解してくれておりますから、核については、ただいまのようなお尋ねがありましたが、まあ、核武装するというようなことは、心配は持っておらない、私はかように思います。 そこで、ただいま言われるような日米安保条約、これを五年続けるのか十年続けるのか、かように言われますが、それはやはりいまからとやかく言わないで、現在の情勢、そのもとにおいて、私どもは、ことしは申し上げることはないんだ、改正を申し込むつもりはないんだ、このことだけが現実の問題として言えることでございます。私は、そういう状態がもう早く解消されることが望ましいのだし、世界の情勢が平和への安定の道をたどって、もう集団安全保障条約も必要ないんだ、こういうようなことが言えるような時期が来ればそれにこしたことはない、かように思っております。 ただ、私は、いまの情勢から、そう簡単ではなかなかないんじゃないか、かような心配もあります。しかし、一面、激動の七〇年代と申しますから、これはまたどういう変化が出てくるかわからない。そういう際に、長期長期といって、相当長い期間を予想して、そうして話し合うことは、これは少し無理じゃないか、かように思います。
○田中(武)委員 こんなことなら、もっと時間のある予算でやっとけばよかったと思うのです。だれかがやるだろうと思ったら、だれもやらなくて、三十分でこういう重要な問題はやれません。しかし、ほかにもお伺いしたい点がありますので、またの機会に譲って、総理、また呼んだら出て来てください。 次に、行政改革と申しましても、ひとつ具体的な提案を申し上げたいと思うのです。 行政改革がいわれてからもう相当年限もたっておりますが、何一つ具体的なもの——拾えば何かあったと思うが、あんまり実効があがっていない。そこで私、ある雑誌を読んでおってヒントを得たのですが、いまから御提案を申し上げたい。 その一つは、各役所がそれぞれの各省庁、セクトが強くて、いわゆるなわ張り争いをやる。そのために、行政が渋滞したり、あるいは法案ができなかったり、法律が通っておるのに、そのために政令ができなかったり、たな上げになったりということは、かって私、申しました。各省のなわ張り争いのために行政が渋滞するということ、したがって国民が迷惑を受けるということは、これはもう説明の要ないと思うのです。 そこでその一つは、いままで各省別に採用しておった幹部職員、これをひとつどうでしょう、一カ所で採用する、そうしてそれぞれの役所の間に人事の交流を行なう、人事権を一つのところで握るというような——ということは、一つは、この複雑化してきました行政機構の中で、なるほど仕事はそれぞれ細分化せられると同時に、それぞれの省に複雑にからまります。公害の問題一つとりましてもそう、どれをとってもますます複雑な機構になってくる。そういうことで、各省が採用している幹部職員を一カ所で採用するようにし、一カ所で人事権を握る。さらに、官僚の二重構造をなくしていく。二重構造というのは、一つは、言うまでもなく大学、それも特定の大学を卒業し、かっての高文行政官、今日の高級公務員試験を合格した者の歩む道とそうでない者の歩む道は、もうすでにきれいに初めからきまっておる。片一方は、大きな失敗がなければ局長まではたいていいける。一方は、幾ら努力しても課長どまり、そして同じ仕事を二十年、三十年やっておる。だがしかし、一番仕事をしておるのはこの人たちなんです。縁の下の力持ちをやっておる。ところが、あんまり認めてもらえぬし、課長補佐か課長どまりである。そこにとかくの問題の種も出てくるのではなかろうか。したがって、こういう二重構造をなくする方法を考えていく。私は兵庫県ですが、新聞等で御承知になったかと思いますが、明石の市長、これはちょっと変わっておりますが、相撲の番付式にやると、こう言ったのです。負ければ、幕内でも十両に下げる、勝てば三役に入れる。そこまでいかなくとも、この二重構造をなくしていくような方法、この二つをひとつ検討してもらう、その実施の時期は、幸か不幸か、三年先に東大が卒業者を出さないわけなんです。そのときに具体的にこれを実行する、二年間これへの準備のための検討をする。いかがでしょうか。たまにはいいことを言うでしょうが。
○佐藤内閣総理大臣 まあ、各省で採用している、それを一カ所で採用しろ、これは、いいところもございますが、同時に、それぞれ向き向きがあるわけです、いわゆる専門職的な。だから、各省がそういう意味で採っている、これが一つの問題が残されておる。だから、そこに、各省で採用することもどうだろうかという点ですね。 そうしてもう一つは、あとの働きによって有能な人がどんどん職を得る、これはやるがいいですね。明石の市長みたいに、相撲の番付みたいに落とすわけにはなかなかまいりません。だけれども、とにかく上げるほうはこれはよろしい、こういうように思います。 ところで、いま一番学閥が弊だといわれておる。学閥はなくする方向で考えるべきだ。その点から、同じ採用する場合に、新入の職員、高級職員、それを一つの大学から採るパーセンテージは三割をこしちゃいかぬとか、何かそういうようなことをすることによって弊害は除去されるんじゃないだろうか。最近はだいぶそこらにも注意もしなきゃならぬと思っております。 私はいま提案になったことはたいへんけっこうだし、余裕がまだありますから、その間に研究しろとおっしゃるので、いますぐやれとおっしゃるのでもないようですから、これは十分検討に値する。私も最もはなやかな時分の役人の出です。セクショナリズムのほうから言えば最も強かったほうかもわかりません。けれども、そのころから見ますると、ただいまはよほど変わっておりますから、私どもはできるだけそういう幸、不幸がないようにと、——最近は国立、私立の差は比較的ないようです。よほど改善されたと思いますけれども、まだまだどこかに残っている。そういうものをなくするようにこれからつとめていく、これはやっぱり学校一つにまとめることがとやかく問題があるんじゃないだろうか、かようにも思いますから、その辺もいまの御提案と合わせてひとつ検討さしてください。
○田中(武)委員 明石方式を必ずしも私はいいとは言ってない。そういうことをやった市長がある。そのときにどれが有能なのかを見るその尺度がむずかしい。それだけ申し上げておきます。 時間がありませんので次へまいりますが、先ほど総理が御出席になる前に、中曽根防衛庁長官に対して若干の質問をいたしたのですが、その内容については、新聞にも出ましたのでお読みになっているか、あるいは、そうでなかったら、あとで詳しく防衛庁長官等からお聞きになったらいいと思うんですが、それを一言で言うならば、自衛隊の自衛官の募集がきわめてでたらめである。中には、医師の印鑑を偽造したにせの診断書を使う、あるいは二等陸佐というちゃんとした部内の肩書きを持っておる医官のつくった不合格の診断書が、これまた印鑑を偽造したのかどうか知りませんが、合格になって入っておる。あるいは、試験をしなくてはならないのに、試験をやらず、あるいはちょこちょこっとジープの中で何か書いてやる、あるいはまた答案をあらかじめ見せて採用したとか、いろいろなことが出ておきます。そのことは、なんでしたら新聞がありますからあとでお見せしますが、結局は、現在すでに自衛官は二万六千人の欠員があります。そこへもってきて、今度防衛庁設置法等の改正でまた約一千人をふやそうとしている。これは、中曽根長官に言わせれば、陸は充足しておるが、海と空だ、こういうことなんですけれども、いずれにいたしましても、合わせて二万七千人が足りない、そこで採用するために無理をしておる、各出先機関等に割り当てをする、その結果がこのような破廉恥な——実はこの点だけをまだ中曽根長官は認めておりませんが、胸部のレントゲン写真を、女の子のものを使っておるんです。これは専門家が見たらすぐわかるそうです。そのようなことをやっておるということは、結局無理な計画をする、そういうことを申し上げたい。 そこで、中曽根長官にはお伺いをいたしましたが、総理にもお伺いをいたしたいのです。 そのような無理をしたり破廉恥な行為をしてまで充足せねばならないという状態は、何が原因であるのか。今日若い人たちが、まあ金の卵といわれておる、集らない。入れものだけ大きくつくっていくから無理がある。したがって、現在の定員が充足せられるまでは自衛隊の増員の法律案は出さない、また、出しておるのは撤回する。そうでなければ、入れものばかり大きくつくっておりますと、やがて人が集まらない、そこでつい無理を考える。無理とは何か。机の上なり頭の中で、夢よもう一度、徴兵制度の復活を考えかねないと心配いたします。笑いごとじゃありませんよ。あまり夢ばかり大きくして、中身がなかったらそうなりますよ。そういうことを含めて、まず、そのような徴兵制度は考えていない、さらに、入れものばかりを大きくすることは再検討する、そのような御答弁がいただきたいと思いますが、いかがです。
○佐藤内閣総理大臣 私も新聞を見まして、自衛官の募集がでたらめだというその見出しだけ見て、中は実は読まなかったのですが、しかしずいぶん大きく取り上げられている。それで、田中君が火をつけられた、こういうことなら、田中君にどうしてももっとお話をしなければならぬな、かように思っております。 私もいまいたずらに自衛隊の強化のみをはかるつもりはございません。したがって、いま徴兵制度など考えておるわけではありません。しかし、わが国の置かれておる地位等を考えますと、中曽根君と同じような、海あるいは空の自衛官はどうも必要ではないか、かように思っております。私はまた、自衛官が最近ずいぶん一般産業の面あるいは民間の他の面から引き抜かれておる、そういう実情など考えると、自衛官に対する処遇が、最近の状態から見て、はたして当を得ているだろうか、こういうところにも一つ問題があるのじゃないだろうか。私は、いまの時代の人たちが誇りを持たない、かように思いたくもありませんし、さようにも思っておりません。しかしながら、何といいましても、より魅力的なものは、やはり処遇だろうと思います。その処遇が十分与えられておらない、こういう点は、私どもも、その制度を生かす上においてやはり考えていかなければならぬのではないか、かように思っております。 きょうはちょっと、時間もないのによけいなことをお話しするようですが、桜を見る会を実は催しました。ことし初めて自衛官をその会にもお招きをしたのであります。いままで自衛官を招くようなことがほとんどない、きわめて少数の方だった。今度はやはり自衛官を、これは堂々と、国の守りにある方、そういう方を遇しようじゃないか、こういうので私はお招きしたのであります。しかし、これは徴兵制度にはつながっておらぬつもりであります。私は、そのことははっきり申し上げておきます。やはり大事な仕事をされる方、それに対しての世間の見方、また、世間からのそれらに対する処遇、これがはたして当を得ておるかどうか、そこらのことも十分考えていただきたいと思います。幹部の自衛官は十分待遇されておるといわれるが、しかし、いわゆる自衛隊士になりますと、なかなかそこまでできておらない、こういうことがございますから、そういう点でいまのようなお話があり、二万六千人も欠員がある、こういうような状態になっておる。ここらに私はやはりくふうすべきものがあるんじゃないか。とにかく、自衛隊の中から民間産業部門にどんどん引き抜かれておるその実情を考えると、私は、欠員があるからといって、あとは増員しないんだ、こういうことはちょっと乱暴なように思うから、田中君は最もものわかりのいい方だから、この点で中曽根君の提案、ぜひ御賛成願いたいと思う。
○田中(武)委員 観桜会で一分三十秒使っておられますから、それだけ時間をいただきます。 そこで、最後にお伺いいたしたいのは、繊維規制についていまアメリカでは規制立法を行なおうとしておる。繊維だけでなく、これにくつを入れる。こういうことでいろいろと問題を起こしておるようでありますが、われわれは何回か総理なり通産大臣、外務大臣等にも申し上げました。一波は万波を招く、したがって、ここはき然たる態度で臨んでもらいたい。国会の決議もある。 そこで、もう一度確認いたします。いわゆる繊維交渉の五原則というのがあります。これはすでに予算委員会等で約束せられたことなんです。その一つは、被害なければ規制なし、二国間協定は結ばない、包括規制は行なわない、ガットの手続で、ガットの場において話し合う、業界の納得がなければ行なわない、大体政府の答弁を集約すると、こうなります。私は繊維交渉の五原則とこれを言っております。中曽根さんの防衛五原則にならったわけじゃありません。ともかく、このことをもう一度総理に確認願うと同時に、現在のこの繊維その他のアメリカの輸入規制に対して、総理はどのように考え、どうしようと思っておられますかをお伺いいたしまして、私の質問を終わります。
○佐藤内閣総理大臣 ただいま繊維交渉について五原則というものを田中さんから御提示でございます。私ども、原則から申して、ガットの原則、それを守り抜こうじゃないかということでいままで来ておった。そのことが、いまそこに書かれた問題、いま読み上げられたことだ、かように私思っております。 ところが、話というものは、原則どおりに片づくなら、これはもう何にも交渉ごとは起こらないんであって、たいへん簡単にスムーズにいくわけでございます。ものごとがむずかしくなっているというのは、その原則どおりにいかないところに問題があるわけですね。 そこで、どうしたら両国間でこういう問題が解決つくか。私は繊維といろと、一番最初考えるのは、この糸をつくっている紡績会社を一番先に考える。ところが、実際に問題になるのは、その糸をつくるだけじゃないんだ、織物のところにも関係がある、染色のところにも関係がある、さらにまた既成品をつくるところにも関係がある。たいへん業界が複雑多岐にわたっております。したがいまして、簡単に繊維繊維というが、そうして、それがガットの原則だ、原則だといっても、ただそれだけで話がついておる間ならけっこうですが、問題がもつれてきて、ほぐしようがなくなっているのがいまのような糸の問題じゃないだろうか。私どもは、ただいま、かように糸がもつれてむずかしくなってきたら、ぶっすり切ってしまって、そうして新しくもみほどくというか、新しく糸をつくればいいじゃないか、こういうわけのものでもないように思います。やはりもみくちゃになっているものをどっかでほどしていくという、そういう努力をしなければならない。これは、ましてや日米間の問題でございますだけに、私はそのことを考えざるを得ないのであります。 だから私は、いま言われること、原則は原則としてけっこうだが、しかし、ただいま申し上げるようなやはり糸をほぐす努力、そこに互譲の精神が要るのじゃないだろうか、このことをたびたび国会の席を通じて私の考え方を申し上げております。しかし、私は専門家ではございませんし、いまどういうような方法でやれ、そこまでの具体的な話はいたしておりませんけれども、ただいま御意見を述べられたようなその方向、その方向でやはり糸をほぐしていく、その努力をしなきゃならない、それをほぐすのはやはり互譲の精神、お互いに譲り合って初めてものごとは解決されるんじゃないか、そのときに譲り過ぎとか、あるいは相手方の譲り方がないじゃないか、こういうような批判、これは政治家から受けるものだと、かように思っております。そういう意味でいま関係省がいろいろ努力しておる、その原則を最初から踏みはずすつもりは毛頭ございません。 しかし、ただいま何とかしてやはり解決しなきゃならぬ問題だ、かように思いますがゆえに、時間がかかっておるというような状況であります。御了承いただきたいと思います。
○田中(武)委員 これで終わりますが、四点伺いまして、四点とも、総理の答弁に全部満足をしたということでないということだけを申し上げておきます。
○濱野委員長 華山親義君。
○華山委員 たいへん私の時間が短うございますので、非常に断片的になりますが、私も簡単にお聞きいたしますので、簡明にお答え願いたいと思うのです。 それで思い出したんですけれども、佐藤総理はきょう新宿に自衛隊をお招きになったということでございます。私、考えるのですが、万博ですね。万博に行きまして私感じますことは、あそこには年をとった老人がいまの状態では行かれないということなんです。私にも、自分の個人のことになりますが、もう八十に近い母がいる。一生のうちに万博を見せておきたいと思ったんですけれども、とても連れていけない。 私、お願いをするのでございますけれども通産大臣もおいでになるならば御相談の上でもいいのでございますが、いまからでは何ともしょうがないでしょうけれども、会期を十日間でも延長いたしまして、そうして、その間には、たとえば七十歳以上の老人とその付き添い、そういう者につきまして、往復の交通なり、また入場等はそれらの人に限るとかして、とにかく、古いことばですけれども、国民の孝行、昔のことばでいう孝行ですね、これを尽くさせていただきたい。総理大臣、いかがでしょう。
○宮澤国務大臣 総理大臣のお答えになります前に答えさせていただきますが、身体障害者につきましては、御承知のように、一部の配慮をいたしたわけでございますけれども、いまお年寄りの方について華山委員の言われますことは、まさに私もそうだと思います。実は私も、いま非常に正確ではございませんけれども、あの百八十日という日が、たしか条約か何かの関係があったかと思いますので、それを延ばすということがそういう関係からできるかどうか、実はただいまつまびらかでございませんが、そして、御承知のように、すでに売りました切符は日にちの限定をしておりませんから、いつでも使えるというようになってしまっておりますので、そういういろいろな事情がございます。が、いま言われましたことも、確かにこれは傾聴すべきことでございますので、何かできるかどうか、私どもで協会とも少し相談をさせてみていただきたいと思います。
○華山委員 ぜひひとつ、私だけの問題じゃございませんので、老人に対する孝行を尽くさせていただきたいと思うわけであります。 それから一つ伺いますが、一月ばかりになりますか三週間ばかり前ですか、総理と商大の坂本教授、それから前国鉄総裁の石田さんがNHKで対談をなさいました。それをいろいろ私お聞きした中で、はてなと思ったことが一つありますので伺いたいのでございますが、いまこの二月等における消費者物価指数は前年同期に比べて八%も上がっている。それで、大根は現在三つか二つに分けて売っているわけです。われわれが戦争中に大根の配給というものは割って売ったのと同じ光景が、いまできているような状態なんですが、それはそれとして、その際に、総理大臣は物価指数のつくり方について、何か考えなければいけないんじゃないかということをおっしゃったように思う。私の聞いている印象では、いまの物価指数のつくり方では高く出過ぎるから、もう少しそうでないような出方のつくり方ということをおっしゃっているんじゃないか、こういう印象を受けたのですけれども、どういうおつもりでおっしゃったのでしょうか。
○佐藤内閣総理大臣 たいへん簡単な説明をしたので、誤解を受けられたと思います。 消費者物価、一口にさように申しますが、生鮮魚介類、野菜等になりますと、これを統計調査いたしますのに、いままでは月一回というのが普通でございました。したがって、月一回のその日が、雨の降っている日だとか、日照りの続いた後の一日であるとか、そういうような日であると、実際にはなかなか実情はつかめないんじゃないか。最近は改めて、いま月三回調査をするように変わっておるということでございますから、私があの発言をした当時はちょっとその実情を知らなかった。実はまだ三回になっていない、月一回のように思って発言をしたのであります。私はそういう点で、もう少し経常的な物価指数をさらし出すのにはそのデータでは少し無理じゃないか、こういう意味のことを言ったつもりであります。ところが、その後調べてみると月三回になっておる。月三回で事足りるかどうか、まだ私、やはり問題があるんじゃないかと思っております。少なくとも問題が起きた際に、こういう野菜あたりの値段がどんなに変化しているか、そういうものはやはりつきっきりで調べて、消費者あるいは出荷者双方が安定するようなデータを示すことが必要じゃないだろうか、かように思っております。私の対談では、それらの点が非常に不明確であったと、ただいまおしかりを受けたようなわけでございます。 物価のほうはその程度にいたしまして、先ほどの万博に老人デーをつくれというお話、私、たいへんけっこうな御提案だと思います。しかし、万博担当大臣が申しますように、万博国際会議であの開催期日がきまっておる、それをせいぜい一週間ぐらい、あるいは十日ぐらい延期することが可能かどうなのか、ここに一つの問題があるようです。せっかくあれだけのものをつくり、いまのように人気があって、評判がよくて、二時間も三時間もかかって初めて見られるというようなことでは、どうもあれだけの金をかけた値打ちがないから、思い切って延長するような方法はないのかと思って話をしてみると、そうはいかないのです、国際条約で期限が切られておりますというようなことを言われております。 しかし、それにいたしましても、きわめてわずかでもけっこうだが、そういうような方法はないか、また、待遇にしましても、ただいま言われるような老人あるいは心身障害者等について、普通の方が少ししんぼうしてくだすって、それらの方を優先的に処遇する、こういうような道を開くとか、何かしたいものだ、かように私も思います。
○華山委員 断片的になりますが、きょう外務大臣がおいでになったならば、外務大臣に私、強く申し上げておきたいと思ったのでありますが、予備費を審査をいたしている問に気がついたのですけれども、去年韓国にコレラが発生いたしまして、そして、これにつきまして十月十七日に閣議決定がされておりますが、大韓民国に発生したコレラについて、わが国と大韓民国との密接なる関係にかんがみ、これを救援する必要があるので、ワクチンを贈る日本赤十字社に対しその購入費等を補助するということで二百八十四万円ばかり出しているわけですが、私、これにつきまして非常に気になったのです。大韓民国との密接なる関係、こういうことだから赤十字に金をやったんだ、ワクチンを贈ったんだということになりますと、これはおかしいじゃないか。赤十字社の使命というのは、人道に基づいた万国的なものだ、それを日本政府との間で密接な関係があるかどうかなどということによって、赤十字を使ってもらっちゃ困る、こういうふうに申し上げたわけであります。 それで、こういうふうな閣議決定をなさるのは、私はふしぎでしょうがないのですが、ところが、外務当局からこういうことを言ってきたわけです。私は書面でとっておきました。この書面によって、この閣議決定を私は補足しておきたいと思うのでございますが、外務省の書面でございますけれども、「昨年九月初旬から韓国南部を中心として各地にコレラが流行した。これに関し、国連において九月三十日にブルックス総会議長より各国代表に対して韓国へのコレラ・ワクチン援助のアピールが行なわれ、これに応じて、米国、英国、インド、スウェーデン、中華民国及びタイよりワクチンの寄贈が行なわれた。他方、九月十九日に赤十字国際委員会からも日本赤十字社に対して韓国へのワクチン援助の要請があった。政府としては、右経緯にかんがみ、人道的見地から日本赤十字社を通じて五十万CG(約五十万人分)のコレラ・ワクチンを寄贈することとしたものである。」閣議決定とは違った文書が出されたわけであります。これならば私も了解できると思うのでございますけれども、閣僚諸君皆さんがこの閣議決定をなさるときに、こういう文章に、おかしいじゃないかということをどうしてお気づきにならなかったのか、日本の外交のために、やすやすと赤十字社を使ってもよろしいというものの考え方はやめていただきたい。三、四年前にも、政府は南ベトナムに対していろんな難民救済のものを贈ろうとしたところが、赤十字社はこれを断わっている。 それで私は考えるのでありますけれども、今後、日本の外交方針によって赤十字社というものを使ってもらいたくない。そういたしませんと、一たん何らかのことがありますと、人道主義に基づいて、国交関係の開けない国との間でどうしても赤十字社を通じてやらなければいけない場合がある、こういうときに障害が出てくるのじゃないかということを心配するわけでありまして、このことを私が申しましてから一週間ばかりたちましたら、飛行機の乗っ取り事件が起きたわけであります。 それで、私はここでそのことをお願いいたしますとともに、二百八十四万一千円というのは、これは全額国庫補助であります。なおその傾向が出てくるわけでありますけれども、私は、非常に大きなことのあった場合は別ですが、一千万円以下程度のものは、やはり国の補助を得ないで、赤十字社が自分で政府と離れてやれる、これだけの基金は赤十字社としても準備しておくべきじゃないか。そうしませんと、日本の赤十字社は、あれは政府でかってにやるのだというふうなことにもなりますので、その点ひとつ申し上げて、総理のお考えをお聞きしておきたい。
○佐藤内閣総理大臣 私は、大韓民国と日本との特別な関係というのは、ただいま言われるような、いわゆる承認した大韓民国だ、また、認めていない北朝鮮、これを区別したのだ——こうではなくて、この間の人事交流、人の行き来が最も密接だ、そうして隣だ、そういう関係でございますだけに、私ども、コレラの発生を他の地域、遠方な地域で発生するような気持ちで見るわけにいかなかった。それがいまの閣議決定の問題でもあり、また、日赤自身が本来扱うべき筋だ、こういうことで扱わした、かように御理解をいただきたいと思います。 また、よど号の事件等につきましても、これは日赤自身がいろいろ関係を調整してくれておる、これらのことを考えましても、本来の人道主義的立場で日赤自身が働いておること、これは御理解がいくだろうと思います。 私は、よど号の場合に、問題は、韓国ソウルにしばらくよど号をとめた、しかしやっぱり最後に平壌に向かって、そうして平壌で最後の処理がされた、かように思っておりますので、私ども、大韓民国政府にも御迷惑をかけた、同時に、北朝鮮にもたいへん迷惑をかけたと思っております。しかも、両者とも、私どもが満足するような、そういうような結果に処置していただいたので、両国に対しまして、私ども心から感謝しておるような次第でございます。私は、このことは、もうすでに国会を通じて、あるいはまた謝電等が日赤を通じてもそれらが出されておる、こういうことで十分理解されるだろうと思います。 承認あるいは未承認、そのいかんを問わず、やはり私ども別に仮想敵国を持つわけじゃありませんし、あるいは敵視政策を持つわけでもありませんし、隣の国は何としてでもやっぱり近所とは仲よくするというのが、本来の私どもの姿であります。ただ、不幸にいたしまして分裂国家の場合はとかくその取り扱い方がむずかしい。したがって、とやかくいろいろな誤解を受けるのでございますけれども、そこらに誤解のないように、また疑惑を起こさないようにしていただきたい、かように思いますが、ここらにいろいろむずかしい問題があるようでございます。ありがとうございました。
○華山委員 それでは私、ちょっとだけ申し上げておきますが、こういうふうな閣議決定——私も初めは、近いところだから日本の防疫のためにワクチンを贈ったのかと思ったところが、そうであるならば、これは厚生省の所管です。ところが、これは外務省の所管になっておるわけです。しかも、赤十字社というものを監督する主管庁は厚生省だ、そういうふうなことでございまして、私は、とにかく赤十字社というものを、人道主義に基づく、日本の国際関係というものとは独立したところの自主性というものを持たしていただきたい、こういうことをお願いしたわけであります。 これで質問を終わりますが、気をつけていただきたい。
○佐藤内閣総理大臣 ただいまの御意見、よくわかりました。
○濱野委員長 鳥居一雄君。
○鳥居委員 この機会に、一九七〇年代はジャンボジェット時代であるといわれておりますけれども、このことに関しまして、航空機の安全性、さらに企業の再編成、それから新たにエアバスの購入をめぐる問題につきましてお伺いをしたいと思います。 このジャンボ時代を迎えまして、これからの見通しを考えてみますと、航空旅客につきましては、これは激増するであろうという見方になっております。さらにまた、運賃の値下げ、あるいは運航整備の技術的な問題、あるいはパイロットの養成、こうした面で航空機の大型化が必至であるわけでありますが、また同時に、同じような理由から国際線、国内線ともに機種を統一いたしまして、そうして安全性の確保あるいは運航整備の合理化をはかろう、こういう動きであります。これもそのとおりだろうと思うわけであります。 そこで私どもの心配することは、その受け入れ体制の問題でありますけれども、運輸当局の説明によりますと、いつもだいじょうぶだという答えが返ってくるわけです。航空会社が新しい飛行機をほしがるのもけっこうだと思いますし、また、大型化につきましても、それが時代の趨勢であると思うわけでありますが、最大の課題は事故対策であります。さきの松山あるいは羽田沖で、すでに尊い人命が幾つも失われておりました。いずれも事故の原因の究明がうやむやのままになっております。この点につきましてお伺いしたいと思うわけであります。特に羽田沖のボーイング727の調査団員の一人であります山名教授は、ただ一人、この事故の原因が機体の欠陥にある、こう述べておるわけでありますけれども、ジャンボ時代になりますと、当然この事故が三百人から五百人の事故になりまして、数倍の事故になる。こういう意味からいきましても、当然安全性が確保されなければならない、こう思うわけでありますが、このうやむやになりつつある事故原因の究明につきまして、運輸大臣はどう考えておるか、まず伺いたいと思います。
○橋本国務大臣 水没事故で全員死亡という大事故が、御承知のようにかつてあったわけであります。これにつきましては、御承知のように日本の最高権威といわれる木村教授を団長としまして、そうしてまる三カ年間これが調査を進めた、その調査の途中におきまして、御承知のように、山名教授はいろいろのみずからの学説を出しまして、それにつきましても、この木村調査団は約半年以上、約一年間にわたって山名教授の提示しましたその案件について調査をいたしましたが、何としても最終的な、いわゆる山名教授の出されました意見を証明すべき結果が出てこない。かようなことで、目下正式の私までに調査団から報告はありませんけれども、中間報告として伝えられるところによれば、原因はなかなかつかみにくい、かようなことになっておりますが、もちろん、これは航空機の安全性の上から考えて、いかなる時間がかかりましても、また費用等がいかにかかりましても最終的な判断を求めなければならぬわけでございますけれども、御承知のように、全員が死亡しておるということからして、なかなか最終的な事故原因の究明には非常に苦労をしておるようであります。 ただいまお話がありましたように、何といいましても、これからジャンボ時代といいますか、三百人から五百人という多数の人があの一つの飛行機の中に入り、まず事故がありますれば非常な損害をこうむるのでありますからして、その安全性につきましては、おっしゃるようにわれわれはいわゆる最大限の努力をしていきたい、また、運輸省はその方針でいろいろの行政指導を行なっておるわけであります。
○鳥居委員 この先ごろの乗っ取り事件につきましては、これはまた再び起こしてはならない重大なことであります。しかし、安全性の確保という、これも全くゆるがせにできない課題であろうと思うわけでありますが、うやむやな原因究明を総理はどのように考えられますか。
○佐藤内閣総理大臣 うやむやな原因調査、かように言うと、木村博士もずいぶんひどい批判だと、こう言われるだろうと思うのですよ。最高の権威者がいろいろ調べても、どうもなかなかわからない。これはいわゆるうやむやにしたものではございません。これはほんとうに自分の全力をそれに注いで究明している。本来、航空機というようなものは高度の安全性が確保さるべきものでありますから、そういうことで私どもも企業の採算性も考えますけれども、何よりも高度の安全性確保に実は全力をあげて、そのことを維持するように努力しておるわけであります。また、そういう意味で、不幸にして事故が起こりますと、いわゆる国内の権威者を集めて、そうして判断を願っておるわけであります。しかしながら、どうも事故が普通の状態で起こらないで、どこかに原因があるに違いない。それが操縦士の操縦の誤りなのか、あるいは構造上の誤りか、あるいは整備の不完全か、あるいは部品の欠除、いろいろあるだろうと思いますが、そういうような点をとにかく学者たちが、権威者が努力をしておるのでありまして、このことは誠心誠意やっておるのでございますから、あまりいいかげんにしているのだ、かような批判だけはやめていただきたい。私どもも、もちろん運輸省自身が専門家ではございません。なかなか権威が持てない、そういう立場で監督をしているからだめなんだ、こういう御批判があれば、それも甘んじて受けますけれども、しかし、あの委員会そのものは究明に全力を注いだ、しかしそれがなかなか明らかにならなかった、こういうのでありますから、それは御了承いただきたい。そして、何よりもこういうものは高度の安全性が確保されなければならない。大型な飛行機になればなおさらでございます。そういう意味でいままでも努力してきたつもりでございますが、この上とも一そう努力してまいります。
○鳥居委員 わかりました。時間の都合で、安全性の問題については、次の機会に取り上げたいと思います。 次にお尋ねしたいことでありますが、たび重なる事故、それと旅客の旅の不安から、一時航空業界はひどい赤字におちいったわけであります。運輸省はこれに対しまして、安全運航あるいはパイロットの養成、資金調達、こうしたことから企業の再編成を指導してまいりました。当初運輸省は、日本航空と国内航空の合併、これは四十六年をめどにということでありました。それから全日空と東亜航空の合併を指導してまいりました。しかし、これは完全に裏切られたようなかっこうになっているわけであります。 考えてみますと、航空業界は、日本航空の松尾静磨氏、社長でありますが、これを頂点にした航空閥ができているということもうわさされておりますし、運輸省の行政指導がなかなか届かないといううわさも聞いております。現に松尾氏は、ことしに入りましてから、運輸省の再編成案が再検討すべきものである、こういうコメントも発表しておりますし、現に、みずからイニシアチブを握って、そうして国内航空と東亜航空、それから、二年後に沖繩が返還になりますけれども、それを見越して南西航空との三社の合併を進めているという話もあります。運輸省の指導が適切でないのか、あるいはその辺が一体どうなっているのか、再編成がおくれている理由を聞きたいと思うのですが、いかがでしょうか。
○橋本国務大臣 国内航空事業の再編成、いわゆる企業の強力なる状態をつくり上げよう、これは閣議決定の意向でもあります。それに従って運輸省当局が種々これが指導に当たってまいっておりまして、一応日本航空と国内航空とが、あるいは全日空と東亜航空とが、いろいろな案が自主的に進められておるわけでありますが、いまおっしゃるように、なかなか各企業間の問題もありまして、いわゆる最終的な決定にはまいっておりません。 政府としましては——運輸省の方針も同様でありまするが、ただいまお話がありましたように、これから国内航空といえども巨人化する傾向にあります。巨人化するということは、資本金がたくさんかかる、かつまた、乗員も特別な、いわゆる熟練されたパイロットを必要とする、同時にまた、それを受け入れる飛行場等にも十分な設備が必要である、かような、企業合同を必要とする諸条件が別の方面で生まれるわけであります。でありますから、当然企業合同というものは積極的に進めなければなりませんし、企業者自身もこれは考えておる。ただ、考えてはおりますけれども、私企業でありますから、いろいろな事情がありまして、そう簡単にはまとまりません。しかしながらこれは企業家だけの問題じゃない。総理が先ほど申しましたように、いわゆる人命に関する安全度の問題でありますから、したがって、政府としては、干渉ではありませんが、極力これはわれわれが十分に指導をする必要を認めております。 ただいま松尾社長の云々というお話がありましたが、もちろんこれは公式の意見ではありますまい。現状を考えた末に彼としての私見が述べられたのであろうと思いますけれども、ただ問題は、はたしてそのような私見が一部にあらわれましても、いまの大型機あるいは十分なる訓練、それからそのパイロットの数の問題、かようなことから考えますと、この一部の意見にありますように国内航空を二つのグループに分ける、そうして国際航空は日本航空、こういうことでもっていま言った目的が達成できるかどうか。従来とは格段の差の多額の資金を要します、人間も要する、こういう意味において、目下政府としては、いわゆる企業の基礎を固める、そうして新しき航空時代、ジャンボ時代に備えるために、その基礎を固めるための指導をせっかくやっておるところであります。もちろん、われわれは政府の一つの既定方針といいましょうか、基本方針のもとに、いま鳥居さんが言われましたような将来の航空の安全性、企業の健全性、こういうものを十分に考えながら指導してまいる考えております。
○鳥居委員 私どもが聞くところによりますと、全日空と合併をきらっている東亜航空のほうの言い分でありますけれども、全日空の場合に非常に事故が多い、それから運航整備技術に欠陥がある、そういう会社とは、心配でとても合併できないという意味の反対をしております。もちろん、先日来の合併の運輸省の案に対しては、合併の比率の問題であるとか、数々問題があったはずでありますけれども、ともかく再編成しなければならない理由が、全日空の事故が直接の原因であったわけです。 考えてみますと、その全日空の体質改善というものも、私は急務じゃないかと思うわけです。最近の巷間うわさされるところによりますと、非常に社内の乱脈した空気も伝わっております。社長と四人の副社長が対立をいたしまして、そうして、さらにまた株主陣の暗躍もはなはだしいということでありますし、こうした全日空の経営内容を運輸当局はどう見ているか、簡単に伺いたいと思いますが、いかがですか。
○橋本国務大臣 東亜航空が、いわゆる全日空が最近一番事故が多かったということを理由にして云々ということは、われわれは正式に承知しておりません、うわさではそういうことを言っておるということを聞いてはおりますけれども。これは鳥居さんもお話しのように、また、お考えになると思いますが、これは好ましくないけれども、企業間には感情問題があります。これは合併ともなれば、そういうことにも左右されるのでありましょう。そういう意味でいろいろの問題がありますけれども、しかし、各企業におきましても、将来の航空行政といいますか運航から考えて、強力なものをつくらなくちゃならぬという点では、東亜航空も運輸省に対して合併を承諾いたしております。そういう意味から、われわれは、それをもって絶対にできないかどうかの問題は、必ずしもそうは考えておりません。かつまた、全日空のいわゆる運航技術者の数、これはいろいろの観点から調べなければなりませんが、その持っておる機数の問題、その大きさの問題、それと乗員のかけ合わせという点から見れば、大体、日本航空にいたしましても全日空にしましても、一方が二十九・何がし、また全日空が二十八・幾つというわけで、一の差もない。まあ、大体が同じぐらいである。こういうことが、いわゆる技術者数及び乗員関係等のことにおいては言えるわけであります。 また、いわゆる全日空内の問題ですが、さようなうわさがあるようでありますけれども、私は必ずしもその問題がおっしゃるような大きな問題になっておるとは考えておりません。われわれ運輸省としてはこれのいわゆる指導に当たっておりますから、この点については御安心を願いたいと思います。
○鳥居委員 いま大臣から数字を伺いましたけれども、私の持っておる資料とはちょっと違う数字なんですけれども、全日空の運航あるいは整備能力について、それを端的に物語る資料がここにあります。 日本航空のほうは、昭和四十三年十月一日現在の人数であります。全日空のほうは昭和四十三年十一月一日現在のトータルでありますけれども、日本航空の場合、航務関係の全員が二千二百二十一人、整備関係の全員が三千二百五十八名になっております。これはヘリコプターを除く数字でありますけれども、六十三機持っているわけでありますから、一機当たり航務関係従事者が、日本航空は三十五・二人、それに対しまして、全日空のほうはわずか十九・七人という数字が出ております。それから、整備の点でありますけれども、整備もこうして割り出してみますと、一機当たりの整備必要人員が、日本航空五十一・七人に対しまして、全日空の場合十四・四人というきわめて大きな数字の開きがあります。 こうした数字の開きからいっても、この姿勢からいっても、やはり事故につながる、そういうものがあるんじゃないか、こう見ておるわけですけれども、いかがでしょうか。
○橋本国務大臣 鳥居さんのおっしゃっておることは、同じ機数のもとに計算しております。これは機数、いわゆる大型機と小型機の持っている機数が違いますから、これを政府委員から資料によって詳しく御説明申し上げます。
○手塚政府委員 一例を整備で申し上げますが、いま大臣が申されましたように、整備の従事者の数を比較します場合に、単純に機数と総体の数だけではまいりませんで、やはりオーバーホールをやります品目の数あるいは主要機材の種類、そういった関連が総合されないと比較できないと思うのです。これは、いろいろ比較のしかたがございますが、国際的に、機種を同じような種類の機数に換算をいたしてやるやり方がございます。それによってやりましたら、結論的に申し上げますと、全日空は一機当たり二十八・九人、日本航空は二十九・三人ということで、まず大差はなかろうということでございます。それ以外の運航技術者等につきましても、こういった方式をとりますと、やや全日空のほうが手薄な感はあるかと思いますけれども、そうたいした大差はない、かように考えております。
○鳥居委員 総理にお伺いしたいと思いますが、安全性の確保の上からいきましても、あるいは運航、整備の充実の上からいっても、やはり再編成は急ぐべきであると思いますが、総理はいかがでしょうか。
○佐藤内閣総理大臣 これは安全確保、同時にまた、事業の性質から強力なる基盤の上に立つ、そういう意味で企業の強化をはかるべきだ、大体そういう方針で閣議決定をしております。これは四十一年であったかと思っております。そのとおりになかなか行なえない。いま別に法律を用いたりあるいは強権を発動するとかいうようなことでなしにやっておるものですから、それらがあまりそのまま、強化の方針は閣議決定はしたが、実際には行なわれておらない、こういう状態でございます。この点、まことに残念に思っております。 先ほど来話をしたのでおわかりのように、国際線、国内線、まあ二つに分けて大体の方向はきまるんじゃないだろうか、普通に考えられるのはそういう点であります。しかし、国際線を持つものが、同時に国内線につきましても発言権、あるいは発言権以上のものを持つこともあり得る、かように考えておりますので、その辺の組み合わせがなかなかうまくできない。 また、いま整備員その他の一機当たりの数等をお示しになりましたが、いままで大体日本航空自身が他の会社の整備も引き受けてやっておる、修理その他もやった、こういうような事柄もございます。ただいま、整備会社は別にできておりましても、やはり質的には、日本航空自身がそれを指導せざるを得ないというような立場にあります。そこらのことを考えながら、やはり業界もあまりかってなことを言わないで、大所高所についてものごとを考えていただくということが望ましいんではないかと思っております。 ただ私、非常に残念に思いますのは、いろいろな議論がされまして、ジャンボ時代だという、大型化しようとする、その場合に、飛行場の施設がまだまだ不十分だ、たいへん簡単な飛行場が至るところにある。そのもとで、いまの航空機だけが大きくなって、それが飛び立つ、自由に使える、こういう状態でもないように思います。やはり航空機の発達に伴うふさわしい飛行場を持たなければならない。そこはもっと機械操作、施設が十分整わないといかぬのじゃないか、かように思っております。まだまだ日本の航空機界はおくれておる面が幾つもございますから、それらの点を運輸省はいま一生懸命整備しつつあるわけでございます。
○鳥居委員 ところで、当の全日空でありますが、さきに、二月九日からでありますけれども、若狭副社長を団長にいたしまして、十一人のエアバス導入に関する調査団を派遣しております。そして、国内用のエアバス導入につとめようということでありますけれども、現在このエアバスの候補機が三つにしぼられております。これはもう御承知のとおりであります。ロッキード、ダグラス、ボーイング——ボーイングは747SRでありますが、この三つに焦点がしぼられまして、この候補機をどれにきめるかということが、現在焦点になっている問題であります。日本航空のほうは、たしか一昨年と昨年との二度にわたって、このエアバス導入につきまして調査団を派遣しておりますけれども、結果におきましては白紙還元というかっこうになって、もう一回振り出しに戻っているわけであります。今回の全日空の発表によりますと、三月中にはこのエアバスの機種を選定したいという意向で新聞発表もしておりましたけれども、とうとう延びて、今月一ぱいじゃないかという見方が非常に強くなっております。 この三つの一本化の問題につきましては、かなり大きな問題があるようであります。まず、候補機になっているものが、ことしの秋にならないと実物ができない、試作機ができないというのが現状であります。それからまた、一機当たり六十億から七十億もする。日本の国の国内事情からいきまして、全日空がもしある社をきめたとすれば、日本航空も同様に機種を統一しなければならない、そういう家庭の事情にあります。これは部品の点あるいは整備の点、パイロットの点からいってそのとおりでありますけれども、かなり慎重な調査がなされなければならない。それにもかかわらず、全日空一社が単独にきめるみたいな傾向になっておることは、まことにふしぎでならないわけであります。 私は、この機種選定にあたりましては、考えてみますと、全日空、日本航空等と統一して機種をきめていきますと、二千億に相当する、今日までのFXの問題あるいはバッジシステムの問題にからむうわさが流れましたけれども、同様に慎重を期さなければならない大事な問題だと思うわけです。そこで運輸省が音頭をとりまして、各社から調査団を出して編成をしまして、厳正な公平な機種選定がなされなければいけない、こう思いますけれども、運輸大臣、いかがでしょうか。
○橋本国務大臣 調査団が全日空から向こうに行ったようでありますけれども、これはまあ一回ぐらいで片づくものじゃないと思います。 ただ、御承知のように、いま本年度の予算で皆さんから御審議を願っておりますが、空港特別会計、これによって整備をしておるわけであります。そこで、大体エアバス——ジャンボ級のエアバスを使うためには、やはり最小限度二千五百メートルくらいの滑走路がなければならぬ、まあ、できれば三千メートルということです。そうしますと、現在三千メートルの滑走路を持っているのは羽田と大阪だけでありまして、今度は成田空港ができれば別ですが、これは国際線専用ということになります。こういう意味で、国内飛行場の整備というものにまだ実際上の時間を要する、従来の計画もまだ六二%程度ができてない。これはまことに申しわけない次第であって、もっと積極的にすべきものがおくれておる。しかしながら、空の航空は十年後には一億人の人を運ぶといわれているのですからして、急がなければなりません。ただ機種選定につきましては、いまの御意見はたいへん貴重な御意見であり、われわれもそう考えておりますが、最終的に決定する場合は、運輸省が中心になり、関係会社とも十分に相談した上できめたい。ただ問題は、やはり注文したから一週間後に、あるいは一月後にくるという問題ではない、何年か後に手に入るわけです。そういう計画には、一方においては飛行場等の整備の計画、乗員の数の問題、こういうような資金の問題等がありますので、いま機種を急いで決定することも危険でありますから、運輸省が中心となりまして、御意見のようなぐあいに、総理もおっしゃったように、十分にいわゆる高度の安全性、そうして運航ができるよう、さような措置をもって万全の措置を考えたい、かように考えております。
○鳥居委員 一言お伺いしたいと思うのですが、全日空の機種選定は今月、来月あたりに焦点がしぼられているわけですけれども、そういうことはありませんか、どうでしょうか。私は来年に延ばすべきだと思うわけですが、空港整備の点からいっても、七二年というのが無理な現状で計画変更なさるそうでありますから、やはり選定を急ぐべきでない、こういうふうに考えますけれども、いかがでしょうか。
○橋本国務大臣 お話しのように、ここ一、二カ月の間に決定することはありません。当然運輸省とも相談し、かつまた、関係方面の意見も聞いた上、慎重に決定いたしますので、その点は御理解願いたい。
○鳥居委員 以上で終わります。
○濱野委員長 吉田賢一君。
○吉田(賢)委員 四十二年度の決算の審査終了にあたりまして、佐藤総理にぜひ重ねて伺っておかねばならぬと思うのであります。 私は、あなたと各種委員会を通じまして、本会議などにおきましても行政改革の問題をしつこいほどお尋ねしておるのでございます。常にあなたは積極的に取り組んでおられるお気持ちはよくわかるのでありますけれども、どうもなかなか進展しない。そこに問題があって、それの解明をするということが、現下非常に重大な政府の課題でないか、こう考えておりますのです。たとえば三カ年計画にいたしましても、あるいは一局削減の問題にしましても、公社、公団の整理の問題にいたしましても、その他幾多の、十六項目にわたる臨調の答申にいたしましてもなかなか進展しない。一口に申しまして、何ゆえ行政改革が進展しないのであるか、この点について、重ねてあなたのお考えをひとつはっきり伺っておきたい。
○佐藤内閣総理大臣 吉田君は御熱心に行政改革、簡素にして、しかも強力な、また、あまり国民に迷惑をかけないように効率的な行政組織にしろ、こういうことを絶えず主張されている、そうして熱意をもって政府を鞭撻賜わっておりますが、なかなか御期待に沿うことができないで、私、まことに残念に思っております。しかし、すでに三カ年計画なるものも大体取り上げられつつあります。また、出血をしないで人員整理の方向で総定員法もでき上がりました。出血を見ないで定員を適正化するということ、これはたいへんな努力であり、各党の協力があって初めてできる事柄でございますが、そういうこともいまやれるようになっております。 最初に申したように、私ども役人育ちの者から見れば、どうも、民主主義のもとにおいてもやはり日本は公務員万能、公務員王国、こういうことが言われるのじゃないだろうか。私は、もっと民間で民間の才能を伸ばし得るように、政府など必要ないのだ、そういうことはまかしてくださいというような仕事がうんとあると思うので、そういうことが発言されてしかるべきだと思いますけれども、どうもなかなかそうはいかない。ここらに整理のむずかしさがあるようでございます。 〔委員長退席、丹羽(久)委員長代理着席〕 私があながち出身が出身だから、こういう意味じゃございませんが、私は、もう少し民間の方々にみずからの責任において処理していただくような事柄がうんとあるのではないか、そういうことを積極的にやるべきだ、こういうように思っております。そのためには、何といっても許可、認可にかかる事項があまりにも多過ぎる。だから許可、認可事項を整理する、そうして政府の関与を許さない。また、届け出事項、これなどはほんとうに使われておるのかどうなのか。必要な届け出事項というものはきわめてわずかでいいのじゃないだろうか、かようにも思います。こういうようなことがいたずらに繁文縟礼になるとか、あるいは役所をふやすとか、こういうことになって、簡素、強力、効率的な役所にならない、かように私は思っております。 たいへん長くなりますが、ただいまそういう方向で、この上ともあまり短気を起こさないで、もう少し時間をかして政府を御鞭撻賜わりますようお願いしておきます。
○吉田(賢)委員 戦前から続いた長年の日本の国民性に根ざす慣習かもわかりませんが、官僚制というものが依然として残存しておるのではないかと思います。何か政府万能、権力最高といったような考え方がある。したがいまして、いまおっしゃるように、国民がみずからくふうをしていく、みずからの創意くふうによって運命の開拓をしていく、日本の将来を方向づけるということへの努力が足りないのではないか。いたずらに国にたよる、いたずらに政府をたよりにするということは、反面から言うならば、政府が強過ぎる、政府の言うことを聞かなければ予算、法律等においても不利になるぞというような、民主主義が十分に成長しておらぬというところに原因の一つがあって、反面、政府側の一つの官僚制の残存が強いのではないだろうか。したがって、昔の、優秀な大学の卒業生のさらに優秀な者は役所に入る、民間にはその次なり、自由職業はさらにその次なりといったような時代もございましたが、依然としてそういうものはあるんじゃないだろうかと思われます。これはたいへんなことです。 ことに私がそれで心配をするのは、いま自民党は三百人をおとりになって、断然一つの優位な立場にあります。こういうときにこそ、一そう謙虚な気持ちになって、国民の創意くふうを生かしていくという努力が必要ではないか。そして、みずからの反省を第一にする。反省をすることなくして、強いもの、大きなものに寄ってこいという姿勢をくずさないでおって、三百人持っておるのだから絶対権があるのだといわんばかりのオールマイティ式な印象を一般に与えてしまいますと、改革なんてとんでもないことで、進行いたしません。そこに一つの原因があるんじゃないか。 だから、第一は、政府は進んで佐藤さんの時代にみずから謙虚になって、一切を総反省から再出発していく、そして、行革の重要性を全公務員に認識せしめなければいかぬ。行革が進んでいくならば、公務員制度が改革するならば首切りにつながる、そんなことはない。むしろこれを改めて、待遇をよくして、一生を安んじてその職について、国家社会に貢献し得るように、全体の奉仕者として責任を全うするようにというのが行革の本旨ですから、それを徹底さすということは、第一が政府が、そして国会にも責任はもちろんありますが、私は、第一に政府みずからがその姿勢を謙虚に反省することから出発してほしい。これは強く要請したいのですが、決意はいかがでございましょうね。
○佐藤内閣総理大臣 先ほどの私の発言、あるいは誤解をされると困りますが、私は、民間の意向、また民間それ自身におかれましても積極的にひとつ仕事と取り組んでいただきたい。これは別に、政府あるいはわれわれの責任を転嫁する意味で発言したものでないことだけは御了承いただきたい。ただいまもそれについて吉田君からるるお話しになりました真の民主主義、この点を十分理解すること、日本の場合は、形は民主主義だ、民主政治だ、かようには申しますが、どうもまだ昔の残滓が残っている。そうして、それもただ単に残滓より以上の強さを持っている、かように思いますので、ただいま言われますように、政府みずからが姿勢を正していく、その点の御注意はまことに私も共感を覚えるものでありますし、厚くお礼を申し上げて、その方向で一そうの御鞭撻をいただきたいと思います。
○吉田(賢)委員 行政財政の改革につきましては、臨調の当時におきましても、広く国民の意向を公聴会を開いてただしております。自後、幾たびかマスコミの鞭撻等もございますし、言うならば、国民的一致の体制で行革の実現を望んでおるのでございます。これが一つ。 もう一つは、あなたの二月の施政演説等を通してみましても、七〇年代に立ち向かうところの日本は、非常な決意を持って、また、すばらしい夢の実現へ期待を持って、そして実力を信じながら進んでいこうという諸般の計画が施政演説で盛り込まれておったのであります。その実行者は一体だれなのか。国会ではございませんでしょう。直接、国民は国民としての分野があることはもちろんですけれども、しかしながら法律、予算、財政を通しましての執行者というのは、全公務員であります。もちろん中央だけじゃなしに地方も。でございますので、公務員はほんとうに素質のりっぱな公務員になられて、能率をあげて、人材を登用して、そして人材をむだにしないように、すべての人間を有効に効率的に使うようにするということが、何よりもまず重要な、正しいエネルギーになると私は思います。 そうなれば、この行政改革を実現することによって、佐藤喜一郎さんは一兆円の節約になりますとまで言うのですから、それも反論はなしということになると、財政的に考えましても、むだを少なくするということにも通じ、国民の負担も少なくなり、りっぱな素質の公務員がたくさんできて、その機能は十分に発揮せられて、そして七〇年代に立ち向かうところの日本の姿勢が物心全面から充実していくという体制になるのですから、それならば、国会がみずから進んで、これは与野党にかかわらず、一致の体制で行政改革を推進すべきだと思うのですけれども、自民党におきましても、とんと積極的な盛り上がりが見えません。行管の大臣におなりになりますと、荒木さんにしましても木村さんにしましても、かなり勇敢に積極的に御発言になっておりますけれども、しかし、いかんせん、どうも与党がもう一つであります。野党にいたしましても、こう言うのは何ですけれども、もう一つであります。でありますから、これは国会がなぜ一体熱意がないんだろうかということも、私は重大な問題だと思うのです。 〔丹羽(久)委員長代理退席、委員長着席〕 すべからく積極的にこの行革に取り組むことは、挙党一致の体制であってしかるべきでないか。それすることなくして、七〇年代において日本はほんとうに輝ける新しい日本を建設することは困難でないかとさえ私は極論したいのでありますが、この点、いかがでございましょう。
○佐藤内閣総理大臣 行政改革は、内政上の大きな一つの柱であります。私は、各党とも多大の関心を持っておられることだと思います。 いまお話がありましたが、立法、司法、行政三つあるが、まず行政府がその責任をとって、行政府においてどういうことをやるか、こういうことを心から希望しておられるのではないだろうかと思います。私はことしの施政方針演説でその点に触れて、私どもの関与することではございませんが、立法、司法についても一言多くを申しました。それは、やはり内政の年という意味で、それぞれの機関が十二分にその分野をわきまえて、そして、みずからの道で国民に奉仕する姿をつくらなければならない、かように思ったからであります。 私は、立法府やあるいは司法府等についても、国民はひとしく希望を持っておる、かように思いますが、いまお話しがありますように、これは必ずしも、各党でそれについて発言されないから熱意がないんだ、かように申すわけにはいかないと思っております。各党ともに国民を代表しておられる。国民自身がただいまのような点について非常な関心を持っている、そのために政府は鞭撻を受けておる。政府みずからがまず行政の改革を率先してやれ、そういう意味で私は発言をいたしたつもりでありますし、また今日も、この機会に皆さまの御鞭撻をいただく、御叱正を賜わる、こういう姿でございます。
○吉田(賢)委員 問題の方面を変えまして伺ってみたいのでありますが、重大な内政の課題が山積をしておりまして、たとえば教育の問題にいたしましても、あるいは物価の問題にしましても、公害、交通の問題にしましても、社会福祉の問題にしましても、ともかくメジロ押しに重大な問題が山積しております。 例を物価問題にとって考えてみましても、一体物価問題というのは、経済論の範疇において解決、安定対策があるんだろうか、政府はほんとうにやるという気もあり、また、やるという自信もあり、やるという対策を持っておられるんだろうかということを実は疑うのであります。たとえて申しますと、ことしの三月の二十八日でしたか、雑誌の東洋経済の、これは社説とも見るべきものでしょう。そして企画庁からも意見が出ました。経済学者からも意見が出ました。 要するに、これは総括して考えてみますると、日本の国民のわずかな感覚で物価安定なんて論じることは意味のないことだ、この程度の物価上昇ということは、これは当然だ、言うならば、日本は経済が拡大していくじゃないか、どんどん成長していくじゃないか、そして十年後はさらに消費生活も成長するでないか、国際収支は黒字でないか、円の価値は上昇しておるじゃないか、そして、賃金も上がっておるじゃないか、物価上昇よりも賃金の上がるのが大きいじゃないかといったような中で、要するに大体の国民は満足しておる。上がる上がるといって、そういう少々上がるというようなことで、それであまり物価安定論をぶつということは意味のないことだといわぬばかりの論議がされております。私はゼロックスをとったのでここへ持っております。そういうようなことで、下村理論も大体似たようなことかと思いますが、そういう思想が池田さん時代、所得倍増計画の時代から相当ありまして、いま日本の経済界を厳然として支配する一つの基本思想ではないだろうか。それならば、最近の物価の上昇率を見てみましても、去年は見通しがすっかりと変わってきまして、最近訂正なさいましたですね。五%が、ことしの二月に訂正して五・七%ですか、前年がそういうことになり、しかしこれは六・五%ぐらいになるんじゃないかというような見通しさえできております。十二月に六・四ですか、一月は七・八、二月が八・五%というようなことになってきまして、要するに、この辺は見通しがくずれていくということになっていくんだが、あえて意に介する必要はないんじゃないかといわぬばかりの姿勢である。それなら、物価安定ということは考えていないんじゃないかというようにも考えられるのですが、もっともこれは佐藤企画庁長官の経済演説の中で見まするというと、低生産性の部門に対して、農業、中小企業などに対しては相当投資をして、そして生産性を高めるというようなこともおっしゃってもおりますが、いずれにしましても、その辺のことは言い言いしておられるけれども、本気に物価が安定するということは考えられぬのだというのが政府の態度じゃないだろうか、私はそれを心配するのでございます。 国民は、ときには、何年かの比較をしますというと、サンマが七倍になっているというようなことをいわれるので、物価上昇の問題は非常に心痛しておるのが現状でございますが、実は私がいま申したのが政府の真意じゃないかというふうに思うのですが、これは内閣といたしまして、一体本気に物価安定の対策をお立てになり、そしてこれを実現する決意を持って進んでおられるのかどうか、ひとつはっきりしておきたいと思うのです。
○佐藤内閣総理大臣 経済企画庁あるいは大蔵省——大蔵大臣からお答えしたほうがいいのかもわかりませんが、私は、いまの状態はたいへんな転機に差しかかっておるんじゃないか、こういう物価のあり方が長続きすれば、これはたいへんなことだ、かように実は思っております。ただいまのところは、幸いにして、円はたいへん強い、かようにいわれておる、また、物価は上昇するとはいいながら、いわゆる生産性のほうが物価の値上がりより以上に高いところの水準にある、こういうことがいわれておりますからまだよろしゅうございますが、ものによっては、もうすでに生産性を越した物価というようなものも出てきている、こういう状態でございますから、これはたいへん心配にたえないのであります。 そういう意味で、政府はいま積極的に物価の安定——高い上昇率で安定したって意味をなさないのですから、さらにもっと低いところで安定するように、あらゆる努力をする。まあ、いままでもそのつもりでございましたが、さらにその決意をしております。しかし、もちろん私は、いわゆる経済成長をストップしてまで物価を下げなければならない、そんな極端なことは避けられると、かように思っておりますので、その範囲において成長を適当なところで維持しつつ、そして物価の上昇を防ぐ、抑圧する、そういう方向で努力する、これが私の態度でございます。
○吉田(賢)委員 日本は世界的な経済大国になっておるということをみずから自負しておるというのが、世界の観測でございますが、やはりこの機会にこそ、経済大国であるというそういう自負ができるようなことになったときに、経済だけでものを観察するという考え方を訂正しまして、経済の成長が多少は下がるとも、やはりあなたの常におっしゃるような人間尊重の世界に向かって、もっと積極的な施策をするというふうにしていかねばならぬのではないであろうか。経済大国になって、エコノミックアニマルとしまして、日本が東洋におきましても、日本の大国というのは、やがて軍国主義の大国になるのではないか、危険な大国になるのではないかというようなことさえすでに指摘する面もありますし、日本は底がたいしてないのだ。たとえば、アメリカの有名な某氏も言っておりましたが、ふらついて、ふわふわしておる日本であるからというようなことも言っておりまするが、そういうような際でございまするので、私は、やはり国として均斉のとれた発展をするということには、これは経済第一主義的なものの考え方にあらずして、むしろ道義国家としての日本がほんとうに世界の平和を守る国である、道義的に生き抜く国である、そして道義的に、お互い世界各国と信頼を全うしていきたいのだというような面、そして、経済の発展ということも、もちろん無視はできませんけれども、そこのほうは多少速度はおろしまするとも、道義国家として確立するということ、それが大事でないだろうか。 これは抽象論のようですけれでも、私はさっきも文部大臣にも言ったのでありますが、飛行機乗っ取り事件の一人に高校生がおりました。高校生の学校へ行きました、校長にも会い、先生にも会いました、等々いろいろいたしてみましたが、ああいう現象を見たり、世の中の一種の激しい、人間を驚倒さすような大きな事件が起こるのをちょいちょい見てみますると、やはりいまこそ道義国家として新しい認識をしていくということにする必要があるのではないだろうか。だから、教育にいたしましても、民主主義というものに対する理解は、共通してまだ定着しておりません。民主主義とは何ぞや。それは世界的な人でもつくるのであろうか、コスモポリタンの教育をするというようなことが一種の民主主義であろうかというような錯覚もあるように考えます。世界的視野に立って、豊富な内容をもって高い次元でものを観察するというような、そのような均斉のとれた人間をつくるという教育、経済についても、経済大国になったということが第一にあらずして、道義国家として進んでいくのだということの両全を期すること、したがって、人間自身も経済第一にあらず、エコノミックアニマルにあらず、やはり均斉のとれた人間として立っていくのが日本人であるというようなこと、これはすべてに通じると思うのです。 でありまするので、いまの物価問題につきましても、やはり人間を尊重するというあなたの持論からいたしまして、一そう道義国家としての立場から、経済の成長の速度を多少落とすとも、三方一両損の昔の大岡越前のことばではありませんけれども、やはりもうける、利益を得る、得する、自分の幸福といったことじゃなしに、お互いさまという立場に立ってものを考えるというような一つの日本の経済体制、国の体制、均斉のとれた体制が望ましい、こう思うのであります。 この点につきましては、私は、やはり総理といたしまして、大政党の総裁であり行政の首長でありまするから、あなたの決意が相当大きく影響する重大な根本問題と考えております。どうぞこの点についての決意を明らかにしておいていただきたい。
○佐藤内閣総理大臣 先ほども申しましたように、適正な成長、これが大事なことでございます。経済の成長をストップして云々するという、これは最も理屈には合ったことですが、それでは私いかぬと思いますので、適正といって何が適正かというそこに問題があるので、いろいろ吉田さんから教えられておると思います。 また、いまちょうど万博が開かれておりますが、あの万博のテーマである進歩と調和、これがやはりいまの問題にも当てはまるんじゃないだろうかと私は思います。これはやはり二つが必要なことであるが、ときにぶつかるものでもあります。いまの経済成長、同時に、それが経済に偏重いたしますと、どうも精神的なもの、そういうものが忘れられがちだ、あるいは、いまの経済は成長したが物価は非常に高いものになった、賃金も高くなった、これではどうも健全な経済とはいえない、かように思います。やはり進歩と調和、その相矛盾する二つのもの、二つのテーマ、これが生きてくるのじゃないだろうかと私も思います。 さような意味で、先ほど来のここでのお話は、これはたいへん基本的な大事な問題についてお触れになったと、私もその意味で傾聴しておりまして、心打たれるものがございました。ありがとうございました。
○吉田(賢)委員 終わります。
○濱野委員長 お約束でありますから、内閣総理大臣には退席を願うことにいたします。 これにて、昭和四十二年度決算外二件についての質疑は終了いたしました。 —————————————
○濱野委員長 昭和四十二年度決算についての議決案は、理事会の協議に基づき、委員長において作成し、各位のお手元に配付いたしております。 これより議決案を朗読いたします。 —————————————
○濱野委員長 これより討論に入ります。 討論の通告がありますので、順次これを許します。小山省二君。
○小山(省)委員 私は、自由民主党を代表して、ただいま委員長御提案の昭和四十二年度決算議決案に賛成の意見を表示いたすものであります。 当委員会におきましては、昭和四十二年度決算を、昨年四月以来、各省庁及び政府関係機関等につき、順次審議を続けてまいり、是正、改善を必要とする事項については、そのつど政府当局に善処を求めてまいったことでもあり、政府当局におかれても、これらの点につき、すみやかに適切な措置をとられるよう要望するものであります。 また、この際特にお願いをしておきたいことは、今後の予算編成と財政並びに行政の運営について、本委員会における決算審議の経過と結果が十分に反映せられるよう努力されたいことであります。 ただいまの議決案において改善を要望した事項は、本年度決算審議の結果、特に重要と認められたものであります。昭和四十一年度決算に関する議決について講ぜられた措置は、本年三月二十七日に本院に報告されておりますが、今回の議決につきましては、すみやかに適切な措置をとられ、次の常会の初めに報告されるよう申し添えます。 次に、会計検査院の指摘による不当事項については、毎年その根絶を要求してまいりましたが、昭和四十二年度においても二百六十件、十二億円余の指摘があり、まことに遺憾に存じます。政府は、これらに対しそれぞれ是正措置をとるとともに、その防止対策についても十分な検討を加えられることを要望いたしまして、ただいまの議決案に賛成の意を表する次第であります。(拍手)
○濱野委員長 次に、華山親義君。
○華山委員 私は、日本社会党を代表いたしまして、ただいま委員長から御提案のありました議決案につきまして、賛成いたしかねる旨を申し上げたいと存じます。 この議決案のうちで、政府に今後のあり方について要望をいたしました諸点につきましては、社会党も賛成であります。政府は、これらにつきまして誠意をもって実現されるようお願いを申す次第であります。 ただ、第三におきまして、「決算のうち、前記以外の事項については異議がない。」この点についてのみ社会党は賛成をいたしかねます。 と申しますことは、明治憲法以来、決算委員会の任務が、もっぱら会計検査院の報告の不当、不正等を中心として論議をいたしたわけであります。この文言は、その際に残っておる文言であって、私はこの点につきましても、今後委員会においても慎重に研究をすべき問題だと思っております。それで、「決算のうち、前記以外の事項については異議がない。」という点について賛成をいたしかねることにつきましては、今後四十二年度決算につきましてどういうことが起きないとも限りません。その際に異論がないと言ったのではないかといわれては困ります。 それからもう一つは、防衛庁における武器等の輸入等の問題でございますけれども、アメリカ合衆国との有償援助協定による購入契約のうち、未確認額が現在二十八億でございまして、まだ納入されないものが十八億であります。予定の納期を経過してまだ到達してないものが十六億に及んでおります。これらは、全部の納入が済んだ後でなければ、われわれといたしましては同意するというわけにはいかないのであります。 それから、政府に要望されました(一)の事項につきましては、各党が申し合わせをいたしまして、研究に研究をいたしまして、おのおのが譲り合い、またその中から生まれたものであります。それは、政府に対しまして、各党意見の一致として出したほうがいいという考えから出ているわけでありますけれども、わが党といたしましては、さらに意見がございます。 最近の軍備拡張と軍事産業は、できるだけ分離をしていくような方向にいかなければならないということ、また、自民党の中にもいわれるのでありますが、武器輸出の問題については、社会党は絶対にこれには反対であります。この点について意見を申し述べたかったのであります。 また、政府は地価に対してはほとんどなすところがない。このようなことは、予算の効果を減殺するばかりでなく、これがインフレとつながるものではないのか。こういうふうなことから、地価に対する政策というものを確立してもらいたい、こういうことを申し述べたかったのでありますが、この点につきまして、各党の間でまだ十分な協調もできておりませんし、違う意見もありますのでこの中に入れることはできなかったのであります。 それから、高級官僚の、いやなことばでございますけれども、天下りの問題がございます。これは先ほど田中委員が言われましたとおりのこともございますし、わが党といたしましては、あのような事実を生じまして、その人個人個人のことを問題にするよりも、新聞等に事実が出て、官僚に対する国民の信頼を失うことを一番おそれるのであります。これは政治の不信にもつながるのであります。それで、先ほど田中委員の言われた提言につけ加えて申しますが、私は、官僚の在職年数が年齢的に低過ぎるのではないかと思うのであります。人事院において許されたところの天下りというものの年齢を見ますと、平均五十一歳から二歳の間であります。まだ働き盛りでありますとともに、多くの人たちは、これから養育するところの教育盛りの子供を持っている。そういうときにやめろといっても、これは無理なんだ。そこに、こういうふうな高級官僚の天下りの問題が起きるのではないか。それで、社会党といたしましては、この公務員の在職年数を延長すべきである、その方策をとってもらいたい。とにかく五十七、八歳あるいは六十歳まではいまの人は働けるはずだ。高級官僚にいたしましても、課長補佐になるまでに二年、課長補佐の時代を二年、課長の時代を三年程度延ばすことによって八年は延びる。そのためには、人事院の号俸の関係、頭打ちというものを緩和しなければいけない等の諸般の方策があるかと思いますし、また、過渡的に公務員の採用人員を減らしていく、こういうことも必要でありましょうし、田中委員のおっしゃったように、一括して採るということも必要かと思いますが、そういう点を申し上げたかったのでございますけれども、自民党のほうは、天下りについては非常に消極的なお考えのようでございまして、いまここで一致のできなかったこと、たいへん残念であります。これらのことがございますので、この社会党のものの考え方が完全にいれられているものではありません。 このようなことにつきまして、日につきましてわれわれは同意いたしかねるわけでありますので、全体といたしまして、残念ではございますが、委員長の提案されました議決案には賛成いたしかねる次第であります。(拍手)
○濱野委員長 次に、鳥居一雄君。
○鳥居委員 私は、公明党を代表しまして、ただいま議題となりました昭和四十二年度一般会計歳入歳出決算外三件に対して、不承認の意を表明するものであります。 以下、その不承認の理由について申し述べます。 その理由の第一は、会計検査院の指摘した不当、不正事項についてであります。 会計検査院の検査結果、不当、不正事項の件数は、二百六十件、金額は十二億余円にのぼり、特に大蔵省百三十四件、農林省七十三件、建設省二十九件と、不当、不正事項の頻発が目立っております。しかも、最近相次いで通産省関税汚職、厚生省新薬汚職、日本住宅公団用地買収汚職等が発生しておりますが、警察庁調査による四十二年度の国家公務員の汚職は百十三人を数えるなど、綱紀粛正の努力のあとを伺うことができないのであります。 これらの状況から見るならば、会計検査院の指摘事項は、氷山の一角にしかすぎないというべきであります。したがって、国民の良識から判断して、昭和四十二年度会計検査院の検査報告及び決算書に対しては、そのまま承認することはできないのであります。 第二は、準国家公務員の特殊法人間の横すべり人事の規制についてであります。 わが党は、かねてより高級公務員の特殊法人への天下り及び特殊法人間の横すべりについて毎年指摘してきました。にもかかわらず、その実態は、減少するよりもむしろ年々増加しているのであります。国家公務員が営利企業へ天下りをする場合は、国家公務員法百三条の三項に「所轄庁の長の申出により人事院の承認」を得なければならないと規定され、一応チェックを受けているのであります。一方、特別職といわれる準国家公務員の特殊法人への横すべりについては、何らチェックもされず、そのまま放置されています。しかも、その特別職である元高級官僚出身者は、二、三年ほど勤務すると、他の特殊法人へと転々と渡り歩き、そのつど高級公務員が二十数年間つとめたときの退職金と同程度の高額な退職金を受けております。特殊法人は政府出資金、財政投融資等から運営され、国民の税金によってまかなわれているにもかかわらず、このようなむだづかいがなされております。 かかる実態については、国民感情、社会正義の立場から好ましくありません。したがって、特殊法人への横すべり人事については、少なくとも国家公務員法第百三条の規定を適用するか、または何らかのチェック機関を早急に設定することが必要であります。 また、ただいま提案されました昭和四十二年度決算議決案には、「決算のうち、前記以外の事項については異議がない。」と明記してありますが、わが党は、さきに述べた理由のほか、まだ数多くの異議があり、議決案の各項はそのごく一部があげられているにすぎないのであります。したがって、この項の議決案の一行については、全く意見を異にするものであります。 以上、おもな理由を申し述べまして、不承認の意を表明するものであります。(拍手)
○濱野委員長 次に、吉田賢一君。
○吉田(賢)委員 私は、民社党を代表して、以下、数点を指摘して、ただいまの議決案に賛成をいたします。 昭和四十二年度の決算等の審査を通じまして、七〇年代に立ち向かう国の財政のあり方につき、次の数点を重要課題として指摘しまして、すみやかにその実現を要請します。 第一点は、行政の改革であります。 内外に山積する各種重要行政の需要に対し、その体質、機構とも、新時代に適応すべき体制を整えることが急務であり、とりわけ、一、内閣機能の強化。行政の総合統一性は、内閣の機能体制の強化を根本とします。そこで、そうでない限りは、現状のごとく、重要施策の実行にあたり各省庁の分裂を来たし、結論的には、政策目的の達成が困難のみならず、財政の不統一、紊乱に通じます。 その二、公務員制度の改革です。すべての行政は、公務員が実務者である。全体への奉仕者、公務員の責任はまことに重い。忠実、かつ能率的に行政を実行すべきは当然である。そのため、信賞必罰、天下り人事の排除、綱紀粛正など、厳にこれを行ない、他面、すみやかに処遇を改善し、生涯安んじて公務に専念し得るよう待遇、環境を整備し、新時代即応の能率の高い制度、機能に改革することが重要である。これが予算の効率的使用、乱費の防止に通ずる道でもある。 第二は、財政制度の改革である。とりわけ、予算制度の改革です。 一切の行政は財政に表現せられる。予算の偏重、その執行と決算の軽視はきわめて重大な課題で、幾年来当委員会が指摘したにかかわらず、依然としてこの傾向は強い。すみやかに決算本位の予算制度に改革する姿勢に切りかえるべきである。 具体的には、事業別予算制度並びにPPBSの積極的導入をなすべきこと、かくして、政策目的を合理的に選定し、予算によって行政の計画を明らかにし、かくて、その執行の効率化を評価測定をなし、結局、財政目的の実現と国民血税の効果的、合理的使用をなさしめ、かくして、決算委員会は、さらに大所高所から予算の成立とその執行の経過と効果の評価をし、一つは財政全体への監督、他は次の予算編成と執行に適切なる監督指導、ないし各種の要請をなし得るようにすることが重要である。 第三として、会計検査院の制度は、憲法並びに検査院法により行政に独立した重要な財政監督の機関である。 この際、一そうその権限の行使を厳格にし、特に血税のゆくえ、予算の効率的使用に重点を置き、その使命を全うすることが緊要である。この点は、現行法によっても可能であり、しばしば検査院も指摘した実例もあるが、積極的にその権限行使を要請したい。かくして、検査院の検査を大蔵省のいわゆる四六監査並びに行政管理庁の行政監察などとともに、総合的に財政執行の適切化に努力すべきであろうと思う。 以上、政府は、重大な決意をもってこれらの施策の果断実行、もって国民納税による財政の重要性を自覚すべきである。 以上。(拍手)
○濱野委員長 これにて討論は終局いたしました。 これより採決に入ります。 昭和四十二年度一般会計歳入歳出決算、昭和四十二年度特別会計歳入歳出決算、昭和四十二年度国税収納金整理資金受払計算書、昭和四十二年度政府関係機関決算書を議決案のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。
○濱野委員長 起立多数。よって、議決案のとおり決しました。 次に、昭和四十二年度国有財産増減及び現在額総計算書及び昭和四十二年度国有財産無償貸付状況総計算書の両件を一括して討論に入るのが順序でありますが、ただいま通告もございませんので、直ちに採決に入ります。 両件は、いずれも是認すべきものと決するに賛成の諸君の起立を求めます。
○濱野委員長 起立総員。よって、両件は是認すべきものと決しました。 なお、ただいま議決いたしました各件の委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
○濱野委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 ————————————— —————————————
○濱野委員長 次に、各国務大臣等より順次発言を求めます。まず、福田大蔵大臣。
○福田国務大臣 ただいま御決議の各件につきましては、政府といたしましては、これを尊重し、各省各庁等、密に連絡をいたしまして、遺憾なきを期してまいりたい、かように存じます。(拍手)
○濱野委員長 次に、橋本厚生政務次官。
○橋本(龍)政府委員 御指摘をいただきました事項につきましては、従来より保険医療の適正を期するために、十分な指導監督を実施してまいったつもりでありましたが、今回再びこうした御指摘を受けましたことを非常に残念に思います。 今後とも十分留意し、善処してまいりたいと思います。(拍手)
○濱野委員長 次に、渡辺農林政務次官。
○渡辺政府委員 ただいま承りました決議の諸事項につきましては、農林省といたしまして、十分にその趣旨を体して善処をいたしたいと存じます。(拍手)
○濱野委員長 次に、橋本運輸大臣。
○橋本国務大臣 ただいま御決議のありました件は、十分尊重いたしまして、その趣旨に沿うよう、今後一そう指導監督の徹底をはかり、遺憾なきを期してまいりたいと存じます。 特に、御指摘のありました国鉄の事例につきましては、今後とも用地事務処理に万全を期するよう適切なる指導を行なう所存でございます。(拍手)
○濱野委員長 次に、根本建設大臣。
○根本国務大臣 ただいま御指摘を受けました諸点につきましては、今後とも誠意を尽くし、改善をはかってまいりたいと存じます。 特に、公共用地の取得に伴う登記の問題につきましては、関係事務の合理化及び迅速化につとめ、遺憾のないよう処置する所存でございます。 また、補助金交付の事務につきましても、御指摘の趣旨に沿ってその迅速化につとめ、事業の施行に支障を生じないように措置いたしたいと存じます。(拍手)
○濱野委員長 次に、秋田自治大臣。
○秋田国務大臣 ただいま御決議の事項につきましては、当省といたしましては、十分その御趣旨を尊重いたしまして、今後一そう改善に努力して、遺憾なきを期してまいりたいと存じます。(拍手)
○濱野委員長 次に、保利内閣官房長官。
○保利国務大臣 ただいま御決議の御趣旨につきましては、政府といたしましてもかねがね十分配慮をいたしておるところでございますけれども、さらに御決議の御趣旨を尊重いたしまして、万全を尽くしてまいる所存でございます。(拍手)
○濱野委員長 次に、山中総理府総務長官。
○山中国務大臣 公務員制度を所管いたしておりますから、御指摘の内容は行政管理庁が主であると思いますけれども、しかしながら、公務員の立場の擁護、利益の確保の立場からいたしまして、定員外の職員等のあり方につきましては、今後行管とも十分連絡をとりまして、公務員制度が、真に国民の奉仕者たる公務員のあり方でありますように努力をいたしてまいる所存でございます。(拍手)
○濱野委員長 次に、中曽根防衛庁長官。
○中曽根国務大臣 ただいま御指摘を受けました米軍有償援助の促進につきましては、御趣旨を体しまして、事態の改善に努力をいたします。(拍手)
○濱野委員長 次に、佐藤経済企画庁長官。
○佐藤(一)国務大臣 ただいま御指摘をいただきました愛知用水公団を吸収いたしております水資源公団の監督官庁といたしまして承りまして、まことに遺憾にたえません。今後かかることのないよう、また、今後の善後処置につきまして、ただいまの御決議を十分尊重いたしまして措置いたしたいと存じております。(拍手)
○濱野委員長 以上をもちまして、各国務大臣等からの発言は終わりました。 次回は公報をもつてお知らせいたすこととし、本日はこれにて散会いたします。 午後五時四十五分散会