P政策ポータルPOLICY PORTALウォッチ
63回国会衆議院1970/04/09

科学技術振興対策特別委員会 第8号

発言数
86
登壇者
9
会派数
3
開催日
1970/04/09

会議録

北側義一公明党

○北側委員長 これより会議を開きます。  科学技術振興対策に関する件について調査を進めます。  質疑の申し出がありますのでこれを許します。石川次夫君。

石川次夫日本社会党

○石川委員 きょうは私は、地元の、再処理をはじめとする原子力設備に関係してのいろいろな問題が出ておりますので、その問題で質問いたしますけれども、その前に、実はきのう大阪のガス爆発の大事故がありました。私も調査団の一員として命令をされたのですが、事情があって御辞退をしたわけでありますけれども、そこでちょっと私が感じましたことは、それは、私が大阪のガス爆発のほうへ派遣をされるというのは、商工委員であるということであったわけなんです。ところが私がそのとき感じましたことは、OECDあたりでは、天然災害、あるいは人的な人災というのかそういうもの、あるいは産業公害、あるいはまた交通災害、こういった問題を全部科学委員会で処理をしている。これは決して商工とかなんとかという区々たる問題ではなくて、すべてそういうものは科学的な見地から対策を進めるべきであるという考え方で、非常に科学というものがすべての問題にまたがって、中心になってものが処理されておるというのが先進国の慣例だと思うのです。ところが、いま申しましたように、所管官庁が通産だということで、商工委員として派遣を命ぜられるというようなことで、どうも日本の場合はものごとの処理のしかたが、行政的な立場、あるいは法律的に処理をする、こういうことが前提になっておるのであります。科学というものがもっと中心になって、行政の中核として積極的な、指導的な役割りを果たす、こういう形でなければ、ほんとうに聡明な近代的な処理のしかたではないという意味で、科学技術委員会あるいは科学技術庁というものがそういう意味での重視をされておらないという現実、そういう点は日本の政治全体の欠陥でもあるけれども、科学技術庁としてはこの点は、やはりそういうときに先進的、それから指導的な役割りを果たさなければならぬ使命を持っている行政官庁である、こういうふうに考えて、そういうところに位置づけができるような形に御努力を願いたい、こう思うのであります。この点は、私のけさの感想の一端なんでありますけれども、長官の御感想があれば承りたいと思うのです。

西田信一自由民主党北海道開発庁長官・科学技術庁長官

○西田国務大臣 大阪であのような不幸な大事件が突発いたしまして、非常に多くの人命を失ない、また重軽傷者を多数出しましたことはたいへん遺憾なことでございます。  ただいま石川先生お話しのとおり、今度の件に直接関係はないと申しながら、このような事故の原因の究明等によりませんければよくわかりませんけれども、これが科学技術に非常に重要な関係を持つというようなことも考えられますので、そういう面から私どもといたしましても決して無関心ではないのでございます。先般科学技術庁が発表いたしました科学技術白書におきましても、ひとりただ単に技術の開発、こういったことだけではなくて、科学技術の発展によって生ずるところの諸般の公害その他のひずみの是正につきましても積極的な姿勢で取り組んでまいりたい、そうして総合調整の立場にありまする科学技術庁としての使命を十分に果たしてまいりたいと考えておるわけでございます。今回のような事柄に対しましても、ただいま先生の仰せのとおり、科学技術庁といたしましても、このような事故の防止、予防その他に関しまして、われわれの立場においてなすべき仕事は考えられます。したがいまして、決して第三者的な傍観的な立場ではなく、科学技術庁といたしましても、将来の問題といたしまして真剣に取り組んで、そうしてわれわれとしての責任を果たしてまいりたい、かように考えております。

石川次夫日本社会党

○石川委員 私は、大阪のガス爆発について科学技術庁が指導的な役割りを果たせとかいうことを言うつもりはないわけですけれども、政治全体の姿勢としてそういうものがすべて科学を中心として究明をし、対策を考えていくというような姿勢にならなければならぬのが、そうはなっておらないという点で、やはり科学技術庁というものが、政治の姿勢がそうでなければならぬ、その中核的な役割りを果たしていくべきであるということを認識させるように、実現させるようにひとつ努力をしてもらいたいということの一つの例として申し上げておきます。  それからあと一つは、いまはしなくも長官申されたのでありますが、まあそこで、情報化時代ということで商工委員会でも御質問したわけでありますけれども、科学技術が進めば進むほど人間性が歪曲され、人間性が否定され、もろもろの人命軽視という傾向が出てくる。こういう問題について、科学技術振興対策委員会というのは科学技術を振興するということだけの委員会だというふうにわれわれはとられがちなんであるけれども、決してそうであってはならない。科学技術の進歩に伴う弊害というものをいかに除去するか、利潤がすべてに優先をするということではなくて、やはり人間がすべてに優先をするということのための科学技術の振興である、こういうことの基本をしっかり踏まえてひとつこれからも今後科学技術の政策の指導に当たってもらいたいということを最初に御要望申し上げておきます。  まあ、ガス爆発の事件があったものですから、たまたまそういうふうな御意見を申し上げたわけなんでありますが、きょうは実はそういう高度な話ではなくて、地元に関するもろもろの問題なんであります。しかしそう言いましても、原子力施設にかかわる全国的な共通の問題点が多いという意味で、一地方の問題としてではなしにひとつ御理解を願いたいと思います。  山上長官がせっかくおいでになっておられますので、山上長官お忙しいでしょうから、長官に関する問題だけを最初に申し上げておきます。  再処理問題、これは何回もここで言われておるわけでありますけれども、再処理問題にからんで、いつも射爆場の問題がからんでくるわけなんであります。射爆場の問題はいまさら申し上げるまでもございません。原子力の東海村、日本で唯一のメッカといわれる土地に隣接をして存在しておる射爆場というものは、きわめて非常識なものであるということは言うまでもないと思うのです。  それともう一つは、あそこはちょうど、東京の首都圏としましても非常に有望視されておる勝田という市とそれから東海村、それから港でこれから発展を予約されておる那珂湊市、これのまん中に所在しておる、膨大な土地を占めておるということで、あの辺の地域開発というものはそのために非常な障害を受けていることが地元の悩みの種であるということが一つあるわけであります。  それからあと一つは、問題がたいへん多過ぎるということですね。事故がたいへん多い。それから県庁にいたしましても、それから那珂湊、勝田、東海あたりにいたしましても、その問題について何十回、何百回、陳情をやったかわかりません。何としても射爆場というものはどこかに移してもらいたいあるいは撤去してもらいたい、こういうことに費やしたエネルギーというものははかり知れないものがあると思う。事故も二百回以上頻発をしておる。人命の損傷も相当大きいということでありますので、茨城県といたしましては、これはほんとうに県民打って一丸としての悲願であるといっても過言でないと思う。これがなかなか実現しないままで今日に至ったわけでありますけれども、昨年でありますか、やっとこれが、閣議了解か閣議決定かという疑問の余地はありますけれども、ともかく三、四年のうちにこれは取り払うということになったわけです。  そこで、たまたま再処理の問題もからんでおりますので、再処理問題はあとから申し上げますけれども、撤去の問題あるいはどこかへ移すという問題、移転の問題になるかどうかわかりませんけれども、もちろん社会党の立場としては基地は絶対反対でありますから、これはあくまでも移転では困る、撤去でなければならぬということを言わなければならぬ立場でありますが、まあ百歩譲って、移転ということになるかどうか、その辺の事情がよくわからないのですが、とにもかくにも、どうしても、これが東海村のああいう地帯にあることは、先ほど申し上げたような理由でわれわれとしては納得がいきかねる。県民一体の、これはなくなるということが悲願であるということで、閣議の決定もいただいたわけでありますけれども、この見通しが一体どうなっておるかという点をひとつ山上長官から念のために伺いたいと思います。

山上信重防衛施設庁長官

○山上政府委員 水戸の射爆場の移転問題につきましては、ただいま石川先生おっしゃったように、昨年の九月に閣議決定をいたしておるのでございます。射爆場の早期の移転解決ということでかねて努力をいたしておったのでございますが、御承知のように新島問題について相当の障害が出てまいりました。     〔委員長退席、近江委員長代理着席〕 そこで政府としては、米側に対して移転条件の緩和ということについて積極的な話し合いをいたしました。その結果が九月の閣議におきまして、射爆場の移転の方針を再確認する、そして三年ないし四年のうちにこれを実現するという決定をなさったということを私どもは承知をいたし、そういう指示を受けておるのでございます。その後御方針に基づきまして、目下この移転先についていろいろ米側とも相談しつつ検討中でございます。いろいろ移転の地区を、相当の個所を検討中でございますが、まだ現在までこの場所を決定するというところに至っておらないのでございます。ただ、政府といたしましては、いずれにいたしましても三年ないし四年のうちには必ず移転せしめるという考えのもとに、いませっかく努力中であるということを御報告申し上げておきます。

石川次夫日本社会党

○石川委員 実は前々からも移転をするということについては閣議了解というものがあったわけなんですが、これはとうとう実現しないで今日まで至っておる。業を煮やして、もう閣議了解ではだめだ、で、一歩前進して閣議決定ということになったわけでありますけれども、閣議決定になったからといって、本質的に了解と変わるものではないであろう、こういう見方もあるわけです。また事実あれが正規の意味での閣議決定であるかということについても疑問の余地が残っておる。そういうことになって、今度はいまの話でありますと、移転をするという問題であります。これは社会党の立場からすれば、移転は絶対反対だ、撤去だ、こういうことを言いたいのでありますが、これは一応別にいたしましても、移転をするといっても移転をする先というものがこれを受け入れるということはほとんどあり得ないのではないかという心配を私は持っておる。これは当然だと思うのです。ほかの施設ならともかくとして、射爆場は飛行機がうなりを生じていく、いろいろな公害が生じておるということはわれわれの調査でもって明らかにされております。産卵率はうんと下がり、牛乳の搾乳量はうんと減る、あるいはまた学校の勉強の能率も下がるというようなことだけではなくて、いつ誤爆があるかわからぬという不安におびえておるというような状態でございまして、これをどこへ持っていっても喜ばれるものではないわけです。したがって条件を緩和して、どちらかへ国内に移転をするといっても、これはなかなか実現をしないと私は思う。実現をしないということになれば、やはり閣議決定という権威のあるにしきの御旗のようなものをもらったと仮定をいたしましても、実際はほかへ移るという可能性は少ないのではないか、実に素朴に考えてもそういう疑問が出てくるわけなんです。その点は山上長官はどうお考えになっておりますか。

山上信重防衛施設庁長官

○山上政府委員 ただいま私が申し上げましたように、閣議において、三年ないし四年のうちに移転せしめるという方針を決定いたしておるのでございまして、移転先につきましては、目下いろいろ検討中でございまして、     〔近江委員長代理退席、委員長着席〕 決定には至っておりません。しかしながら、これらの移転ということについてはさらに一そう検討をいたしてまいりまして、これはどんなことがあっても三、四年のうちに移転させるということで、われわれ考えておるのでございます。そのためにはあらゆる方法を考えてまいりたい、かように考えておる次第であります。

石川次夫日本社会党

○石川委員 どこへ移すにしても、東海村のような原子力施設に近接するというようなところはないと思うので、そういう点では移転先の了解は東海村よりは得やすいのではないかと思いますけれども、しかしそれでもなおかつ、これは住民の理解を得る、賛成を得るということはきわめて困難だと私は考える。でありますから、どう考えても、ただその誠意を信じてくれ、閣議決定だから安心をしてくれと言われただけでは、何としてもわれわれは納得できがたい点があるということが一つ。  それから、これはこういう公開の席上で言いにくいことかどうか知りませんけれども、仄聞するところによると、戦略上の変化といいますか、アメリカ側のほうの事情が変わって、たとえば、駐留軍をなるべく減らすとか、基地を何とか減らすととかいうことと関連をして、射爆場が不要になるということがあり得るのではなかろうか。これは公開の席上では言いにくいことなのかもしれません。しかし、そういうふうなことが考えられないと、ただ単に移転をするということだけで、閣議決定だから、これは権威のあるものだから実現させるのだ、誠意を認めてくれということだけでは納得ができない。こういう点はどうお考えになりますか。

山上信重防衛施設庁長官

○山上政府委員 これらの移転ということにつきましては、候補地をどこにするかという問題もあると思いますが、そういうことをひとつ全般をひっくるめて三、四年のうちに移転させるということでございますので、その辺を御了承を願いたい、こういうように考えておる次第であります。

石川次夫日本社会党

○石川委員 まあいろいろ基地を縮小するとかなんとかいうことになりますと、これはこちらだけで一方的に言えることでもないでしょうし、公開の席上では公開をはばかるというふうなこともあり得ると思うのです。山上長官の気持ちは私もよくわかるような気がするのです。とにもかくにも、何としても射爆場はあの危険な地帯からひとつ取り除いてもらうということは、閣議決定という権威の上からいっても、ぜひともこれは実現をしてもらわなければならないと思うので、この点は念を押して、よく防衛庁長官にもくぎを打っておいてもらいたい、こうお願いします。山上長官お忙しいでしょうから、そのくらいでけっこうでございます。  それで長官にお願いをするのでありますけれども、地元としては再処理問題をどうするかということで相当紛糾を続けておりますが、最近は射爆場と併置をしない、その他もろもろの条件というものをつけてのみ得るのではないかという情勢に微妙に変化をしつつある。しかし、まだ決定的な段階に至っておるわけではありません。われわれの党としては単独に、再処理問題が——射爆場が返還をされたとしても反対であるという立場がわれわれの立場であります。そういうことを御理解の上でひとつお聞き取り願いたいと思うのであります。  そこでこの最低限の条件として、射爆場と併置はしない。再処理工場は、いままでありますところの原子力研究所の中に施設をされておりまする設備なんかとは危険の度合いが数段違います。もしここに誤爆があればということになると、これはりつ然たる思いがするわけです。したがいまして、射爆場があって、そこへ再処理工場ができて稼働するということになれば、これはたいへんな問題で、絶対に地元の了解は得られない。最低限の条件として射爆場と再処理というものは併置しないんだということを、ここで御確認を願いたいと思うのです。

西田信一自由民主党北海道開発庁長官・科学技術庁長官

○西田国務大臣 水戸射爆場の移転につきましては、かなり古くから地元に強い御要望のあることは私もよく承知をしておりまして、四十一年の松野防衛庁長官時代におきましても、このことに関しまして一応の了解に達した。しかしながら、これがだんだんおくれておりまして、昨年の九月に、ただいま施設庁長官の申し上げましたとおり明確な閣議決定がございます。これは水戸第一射爆場の移転の方針を再確認して、三年ないし四年のうちにはこれを実現する、こういうことでございまして、要するに水戸の射爆場をなくする、どこかに持っていくということがこの閣議決定の内容かと存じます。  そこで、三年ないし四年ということでございますが、かりにおそいほうの四年をとりましても四十八年の九月ということになるかと思います。いろいろ御配慮賜わって再処理工場の建設のめどがつきつつあるわけでございますが、これが操業いたしますのも大体その時期になるだろうと存じます。したがいまして、この操業開始までには、ただいま防衛庁側が申しますように、必ずこの移転が実現するということを確信をいたしておりますし、私もまたその実現につきまして、私の立場におきまして協力なり努力なりを続けたいと考えます。しかし、地元においてその移転の問題がはっきりしなければ非常に不安である、こういうようなお考えはごもっともな御心配と存じます。したがいまして、射爆場があって、そして再処理工場が運転を開始するというような併存の形はとるべきでないと考えておりまして、その点はわれわれもはっきりそのように申し上げることができると思います。

石川次夫日本社会党

○石川委員 非常に短い時間なものですから、長官の答弁は結論的に簡単でけっこうです。  それで知事のほうからも幾つか申し入れがあって、交渉があると思うのであります。知事ともいろいろ連絡はしているのでありますけれども、地方住民は、いろいろと知事から出てくる条件がございますが、それが満たされない限りは少なくとも反対である。満たされてもなおかつ問題があるのですよ。満たされても問題は残るけれども、少なくとも最低限の要求としてどうしてもこれだけは通さなければならぬという点が私は二つあると思うのです。それは射爆場と核燃料再処理工場、核燃料再処理工場はできなければ日本の核燃料サイクルが確立されないわけですから、これは何でもかんでも日本としては核燃料政策としてはやらなければならぬことであることは言うまでもないと思うので、これは非常に緊急を要する課題であると思うのです。それだけに政府としても、核燃料サイクルの確立のための再処理工場の設置のためには万難を排してこれを実現させるという熱意をお持ちになっておると思うので、そのための障害となる再処理工場と射爆場とは絶対に併置はしないのだという確約書を茨城県知事との間にかわすということを、これはどうしてもやってもらわなければならぬ最低の条件だと思うのです。その点についてそういうお約束ができるかどうか、それをまず伺いたいと思います。

西田信一自由民主党北海道開発庁長官・科学技術庁長官

○西田国務大臣 これは地元からの幾つかの要望の中で、少なくとも最小限度の要望としてそのことが申し入れられておることはよく承知をいたしております。そこで、私も実は知事さんとお目にかかりましたが、まだ具体的な——いずれそのうち来るということでございまして、近くお見えになるような様子でございます。したがいまして、知事さんとも隔意なく御相談を申し上げまして、そうしてどういう形がよろしいか、そのお話し合いによりまして、積極的にこの問題をひとつ処理してまいりたい。御趣旨のような方向で、形は確約書という形になりますか、あるいはそうでない形をとるか、そのことは別といたしまして、御安心のいくような適当な方法を私としてはとりたい、かように考えております。

石川次夫日本社会党

○石川委員 知事がいろいろと具体的な問題について御相談があると思うので、この確約書の場合は射爆場と併置をしないという書き方がいいのか、この再処理工場が稼動する場合には射爆場がそこにないのだということにするほうがいいのか、いろいろ技術的な問題もあろうかと思うのです。そういう点もよくお打ち合わせをいただいて、私、ここで知事がせっかく確約書をかわそうとしておるのを先取りするつもりはないわけでございますから。しかし、それがなければ絶対にこれは反対の火はおさまらない。少なくともこれは絶対にやってもらわなければならない。このことだけは強く私は申し上げておきたい。ということは、この前の木内長官は閣議決定という権威のあるものがあるのだから、そこまで信用しないという法はないだろうという答弁がこの委員会でなされたのです。それで私はそのとき申し上げたのでありますけれども、そういうことを言うなら、十数年かかって今日まで実現しなかったこの大きな問題が、信用できるのだったらいままで実現しているじゃないか、いままで何回も約束した、そういうふうな約束がほごにされたということがたび重なっておるのに、閣議決定だからということだけで、この前だってその前だって閣議了解だけれども、これは閣議決定と同じものだという説明があったのですね。それを実現しないで今日に至ったという過去の経緯を見れば、確約書もとれないというのならまただめだ、こういうようなことはけだし当然なんです。したがって、これはどうしてもどういう形でもいいから確約書はかわしてもらいたい。その他の確認の事項としては、これは一緒に確認書にするものかどうかということは別問題といたしまして、少なくとも私はこの再処理の問題についての安全性をいろいろと学者なんかにも聞いておるのでありますけれども、だいじょうぶだという学者の中でも、しかし最低限の条件としては、地元としてはやはり原子力施設というものが密集しておるということもあるし、何としても第三者によるところの監視機構というものはぜひ設けるべきではないか。それは日本という特殊事情の国であり、また東海村というところにおいては特にほかの国にはないような特殊の事情もあるようであるので、どう考えても第三者によるところ監視機構というものは設けるべきである。これは再処理工場の設置を促進し、現在の設計でだいじょうぶだと言われている学者でも、それだけは強く主張しております。そういう点でこれは東海村近辺の安全性というものを確認するための第三者機構によるところの監視機構、しかもその第三者による監視機構というものの中には、当然地元あるいは地方公共団体というものが自由にこれに参加をする。私の理想というか考え方としては、特定な人ならそこへ行って、住民の代表が行っていつでも公開されたところで——これは公開の原則です。特に人命にどういう損傷を与えるかわからぬと思われる原子力の、放射能の障害の問題でありますから、住民の代表が行っていつでもこれは確認して、これはだいじょうぶ安全だということが確認できるような機構を伴った第三者の監視機構というものがぜひ必要ではないか。これは東海村だけに限定して言うことではなくて、ほかに発電所が密集してできるところもあるわけです。そういう点で、ひとつこういう前例の道というものをぜひ開いてもらいたい。これは先ほどの併置をしないということとあわせての最低限のわれわれとしての強い要望である。これをどうお考えになるか、ひとつ御回答を願いたい。

西田信一自由民主党北海道開発庁長官・科学技術庁長官

○西田国務大臣 この再処理工場周辺の放射能の監視体制につきまして御心配があるわけでございますが、これは先生よく御承知のとおり、原子炉等の規制法によりまして設置者が安全性の保持について義務づけられておることは御承知のとおりでありまして、十分これは信頼できると思うのでございますけれども、しかしながら地元住民の方々の御心配ということもよく気持ちはわかります。そこで、ただいま御提唱になりましたような、何らかの地方公共団体等が中心になられまして、設置者が行いました測定の結果を公正に評価するというような協議会と申しますか、何かしかるべきそういうものをつくることが適当であるというふうに地元の御要望があるようでありますから、私どもも十分検討いたしましてその方向でひとつ考えてまいりたい、かように考えております。

石川次夫日本社会党

○石川委員 きょうは原子力委員の方には御出席願わなかったわけなんですけれども、実は有澤さんとも個人的にお話をいたしまして、いまの併置をしないという確認、それから第三者によるところの監視機構の問題——これは有澤さん個人の意見か原子力委員会の意見かわかりませんけれども、これは当然必要でしょう、これをやらなければなかなか納得はできないでしょう、こういうことを言っておられたということを一応念のためにつけ加えておきます。これは地元としては最低の条件であります。  それから日本の特殊事情に照らして、たとえば大熊なり敦賀なりに膨大な発電所が四つも五つもできる。全部で三百万キロもこしてしまうというようなところにあっても、これはぜひ必要だと思うのです。これがなければ、ほんとうの意味で人体に放射能の影響を与えないという確認はできない。それがほかの国のように、ある国においては政府だけでつくっておる。あるいはまた特に軍部が見ておるというところが多いわけです。軍部が監視機構なんかつくったって、だれが信頼できるかという問題もあるわけなんで、日本の場合にはぜひそういう第三者機構によるところの、各住民それから地方自治体というものが参加して、いつでもそれが公開されているという印象を住民に与えることのできるような機構を持ったそういう監視機関というものがぜひ必要である、これも実現するようにひとつ強くお願いをしておきたいと思います。  それからこれはこまかい問題になりますからきょうは申し上げるつもりはなかったのでありますけれども、実はこの間イリジウムという放射性の物質を落としたまま届け出もなくて四日間も放置されてやっと見つかった。これはとんでもないしろものです。こんな人体に非常に強い影響を与えるものがずさんな管理でもってそのまま放置されてしまったということがある。その問題の詳細は、原子力局長、私は伺うつもりはないのです。そういうことがあって、地方の新聞にどういうことが書いてあるかというと、地方の新聞には、県や市町村は監督権限がない、お粗末な管理体制、こういった見出しになっているわけです。大きく出ています。こういうことで地元の市町村あるいはまた県としては、この運転の免許についてもその他の事柄についても何ら関与する権限がないのです。全部これは科学技術庁オンリーのペースでもって、政府オンリーのペースでもって進んでしまうというところに対する非常な不満があるわけです。したがって、この管理をしろとかなんとかいったって全然関心を持つ余地がない。しかも監視をするためにいろいろな設備は県としてやらなければならぬというような妙な負担だけはかぶせられて、しかも監督権限とか、何をきめるにしても全然関与していないというようなことでは、どう考えても納得がいかないのではないか、こういう問題がクローズアップされているわけです。そういう点でこの原子力施設の設置、それから運転状況などに関して地方公共団体がこれに関与できる、こういう道をやはり開いてやるべきではないかと思うのです。この点は一体どうお考えになっているか、長官でもあるいは局長でもけっこうです。

梅澤邦臣科学技術庁原子力局長

○梅澤政府委員 ただいまの問題でございますが、実はアイソトープなり放射線の取り扱いにつきましてはある程度経験が必要でございます。その関係から法律的にはいま国で押えておりまして、地方の自治体の方々にも、そういうことの行政指導その他の関係でわれわれのほうで年に一度講習会等を開いて、そういうことについて県の人たちにも経験を生かしていただくということをいたしております。しかし法律的に見ますと、これはわれわれのほうの監督でいましばらくいったほうがいいのではないか、まだもうしばらくその様子を見させていただきたい、こう思っております。  それからこの前のようなイリジウムが紛失というようなああいう問題が起こりました場合には、すぐさまこちらとの連絡体制として、所轄の消防署、警察等との連絡がとれる体制としてはすべてわれわれのほうと現在結んで、できるだけ早くその措置がとれるように努力しているわけでございます。

石川次夫日本社会党

○石川委員 この間の問題は、それを取り扱った人の非常にずさんな無神経な、無責任なやり方というものがありまして、直ちに政府のやり方がどうのこうのということと結びつくわけではないのでありますけれども、しかし、こういう問題については、問題が起こればすぐ地方公共団体が協力せねばならぬ。それから地方公共団体自体でも、いろいろな監視機構のための設備というものをつくらなければならぬというような責任だけはそういう施設があればかぶる。ところが、実際の設置の場合あるいは運転状況なんかに関してはほんとうにつんぼさじきになっているという点はちょっとあまりにもそれは一方的過ぎるではないかという不満があることは当然だと思うのです。そういう点で、そういう不満というものを解消するということが、これからも原子力機構というものをあちらこちらに設置しなければという場合の前提条件として、その解消をはかってやるというのは当然じゃないかと思う。実際の放射性の障害の管理は政府がやらなければ、地方ではどうしてもむずかしいとかいろいろな事情はあるでしょう。そういう事情はあるにしても、とにかく地元の人たち、公共団体あたりが関与できるというところまでいくかどうかわかりませんけれども、何かそういうものについて知事の了解を得るとか知事の意見を聞くとか、そういうものはいま何もないのです。政府ペースで全部いってしまうということだけで、あとからの責任はいろいろなものがかぶってくるというのではあまりに片手落ちだと思うのです。ですから、これは政治的な判断をしていただいて、将来あちらこちらで同じような問題が出てくると思うのです。そういう点でぜひ一つ、地方公共団体が関与するということばがいいのかどうかわかりませんけれども、そういう点で事前の了解を得るとか、協力を求められるような体制にするということを積極的に考えていただかなければ、この原子力産業というものは発展しない、こういう点をぜひひとつ御理解を願いたいと思うのです。長官、一言でいいです。

西田信一自由民主党北海道開発庁長官・科学技術庁長官

○西田国務大臣 ああいう事故が起きました場合に、さっそくしかるべき対策はとっておるのでありますが、いま御指摘のございますように、問題が起きたことは非常に残念でありまして、御指摘の規制につきましては、十分に府県側にも連絡をとって御協力はできるような体制はとっておるのでありますけれども、ただいま御発言のような御趣旨につきましては、十分将来の問題として検討させていただきたいと思います。

石川次夫日本社会党

○石川委員 検討というのでは私、ちょっと不満なんですがね。それは私、東海村という地域に限定して言っているわけではないのですよ。これからもろもろの設備をつくるときに、そのくらいのことを考えてやらなければ、なかなか協力体制が得られないという意味で申し上げているわけなんです。私は何も茨城県の一地方の問題として取り上げているわけではないということをひとつ御理解を願いたいと思うのです。

西田信一自由民主党北海道開発庁長官・科学技術庁長官

○西田国務大臣 局長から詳細お答えいたさせますが、私の検討と申しますのは、御質問の方向で前向きに、ひとつそういうことを考えてまいりたい、こういう意味の検討ということばで御了解を願いたいと思います。

梅澤邦臣科学技術庁原子力局長

○梅澤政府委員 先ほど大臣が申し上げました規制法関係で比較的大きなことは県知事との問題になってまいります。したがいまして、その問題につきましては、どこの県にも地元の対策等がございますので、連絡を密にするという体制で進めて現在やっております。ただし、これは法律的にも必ずしもできないということよりも、そういう実態的なことで実はやっているわけでございます。  それから最近いろいろ輸送の問題、アイソトープがなくなったり、いろいろなことがございましたので、現在障害防止法で管轄しておりますものは千七百件くらい出ております。もちろんその中には密封線源の非常に少ないものを使っておる分がございまして、そういうものにつきましての管理その他の体制として現在全使用者に対しまして調査項目を出して、指導調査を進めておりまして、そういうデータ等に基づきまして、今後検討させていただきたい、こう思っております。

石川次夫日本社会党

○石川委員 これはいずれ機会をあらためて、この点についてだけ申し上げることもあろうかと思うのですが、事業所として許可を得ているところが茨城県だけで五十二カ所あるのです。この管理はなかなかたいへんなんですよ。だから政府だけでもなかなか容易ではなかろうという点もあるのです。そういう点では、やはり地方公共団体がある程度これに対して監視するというか、責任を持つという体制をとらせる意味でも、ぜひ地方公共団体が協力できるように事前に了解をとる、あるいはそういう意味において何々を設置するとか、こういうふうなことをしないで、何か監督のほうだけは——いろいろな放射性物質の管理機構なんというのは、地方自治体は自分でいろいろ持っているのです。そうして一生懸命やっているわけですけれども、そういう何か義務を負わされるということだけでは、どうしてもここはうまくいかぬということを積極的に理解をしていただいて、前向きに解決をはかってもらいたいということを申し上げたいと思うのです。  それで、これを最後にしたいと思うのでありますけれども、たとえば東海村なんかに最初に来たときには、たいへん固定資産税が入って裕福だということがいわれておったのですけれども、もろもろの設備が要るのです。緑地帯をつくるとか、道路をつくるとか設備が要る。東海村だけに限定をして言うと、あそこは住宅団地というものが全然できません。あそこはつくってはいかぬところだというようなことになっている。これはナンセンスなんですけれども、隣の日立と、隣の勝田にはどんどん住宅団地もできる。東海村だけはあぶないんですよということで全然できないというようなことで、地域発展には全然ならぬのじゃないかという不満もあるのです。それからいろいろの設備をする、関連事業をするということになれば、地元負担はどうしてもかぶらなければならぬ。そういうかぶるものばかりかぶって、最初に誘致をするというときには、来れば何だかたくさん人が来て、地元に金が落ちるということもあったのでしょうが、たいへん歓迎するというかっこうであったのですが、最近どうも非常に反省をしているわけです。これは持ってくるのじゃなかったというようなことが多いんですね。特に日立といい、多賀といい、非常に工業的発展をする地域があるだけに、それとの比較において、なおさらそういう感を深くするのでありましょうけれども、原子力設備なんか持ってきたら、とんでもないことだ、こういう前提をつくってはならぬと私は思うのです。そういう点で、たとえば地元の負担金というものですね。こういうものは原子力設備を持ってきたために地元負担がふえるというようなことだけは、これは除去してやらなければならぬと思うのですよ。  それからあと一つは、先ほど申し上げたように、地方公共団体の放射線の監視のために必要な器具資材というものを買わねばならぬわけですね。こういうものは何も地方公共団体の都合で買っているものではないのです。そうすると、これは当然国がそういう必要経費というものは見てやってもいいのではないかというようなこともあるわけです。これは決して地方のひとりよがりの要求であるとは私は思えないのです。そういう点の配慮をしなければ、先ほど申し上げたように、同じようなことを繰り返すようでありますけれども、原子力というものをどんどんこれから発展させていく上に非常に障害になる。そういう点もぜひ配慮をしなければならぬ、そういう原子力設備を持ってきたために負担をしなければならぬ地元のよけいな負担、これは何とかめんどうを見るというか、これを解消するというのか、それと、あと一つは設備じゃなくて、地方公共団体が行なう放射線監視のための器具、こういったものに対する費用といいますか、そういうものは国が相当積極的にめんどうを見てやるという体制が必要なのではないか、こう思うのでありますけれども、この点はどうお考えでありますか。

西田信一自由民主党北海道開発庁長官・科学技術庁長官

○西田国務大臣 ただいま東海の実態に触れたお話でございまして、確かにそのような地方の負担増というような問題も伴っておるかと思います。できるだけその地帯の整備をはかるということは、国の責任でやってまいらなければならぬと存じますが、地元の負担の軽減につきましては、ひとつ実態をわれわれのほうもよく見きわめまして、関係各省の協力を得まして、その負担軽減という点につきまして、いろいろな方向があると思いますから、その方向につきまして、ひとついろいろ努力をしてまいりたいと思います。  また何と申しますか、このごろは原子力の核アレルギーの気持ちというものがなくなったと申しますか、認識をされまして、各地で非常に原子力発電所の誘致なんという傾向もかなり出ておりますが、しかしそのことと、ただいまの問題とは別個の問題でございますので、十分検討してまいりたいと存じます。

石川次夫日本社会党

○石川委員 長官、いまちょっとはしなくも出たことばで、核アレルギーということばがあるのですが、これは長官としては絶対使ってもらっては困る。ということは、核アレルギーというのは——アレルギーというのは何も原因がないのに反射、反応を起こすというのがアレルギーなんです。核というのは、これは何も条件がないところに起こるものではないのですから、これはアレルギーというのではないのですね、放射能障害というものは当然あるのですから。あり得るものに対して出てくる反応というもの、神経作用というものは、これは絶対にアレルギーじゃないのですね。アレルギーというのは、全然原因がないのに反応してくるのがアレルギーですから、核アレルギーということばは、私は正確な意味では間違いだと思っておるのです。ですから、核アレルギーというよりは、やはり核に非常に神経過敏であるということはあり得るかもしれぬけれども、しかし、これは正当な神経状態であって、これはアレルギーと称すべきものではないのではないかと私は思うのです。  そういう点、少しこれは余談になったわけでありますけれども、いまいろいろと誠意のあると思われる御回答をいただいたわけなんですけれども、これらの点が、おそらく知事からの交渉の中心になってくる問題だろうと思うのです。そういう点を中心として、私はあらかじめこういうことではないのかということを推定しながら質問をしたわけなんでありますが、茨城県だけだというふうにお考えにならずに、原子力政策というものを発展させるために当然なことであるというふうな御判断に基づいて、前向きに検討願いたいということは、地元の負担の解消という問題とか、第三者に地方の人間が参加をする問題は、議員ベースでもって自民党の方とも話し合いをしまして、議員ベースで法律案をつくろうという話し合いもできていたこともあるのですけれども、これは法律化するということになりますと、なかなか容易なことではないものですから、われわれが怠慢であったということもありますけれども、これは実現をしないで今日に至ったということなのでありまして、これは議員ベースでは、だれでも理解できる問題であろうと思います。でありますから、この点はよく御理解を願って、われわれとしても、これは協力しなければならぬ問題でありますけれども、これは一地域の問題だというふうにお考えにならずに、ひとつぜひ前向きに取り組んでもらいたいと思うのです。  実はこのあと核燃料政策と高速増殖炉の進展状況をちょっと伺いたかったのでありますけれども、時間が少し長引いたので、このくらいにしておきますが、いまの問題はほんとうに真剣に——いままでもずっと懸案になっていて解決のつかない問題でありますから、ぜひひとつ解決のできるように、長官の誠意に信頼をいたしまして、積極的な解決策をお願いいたしたいと思います。

北側義一公明党

○北側委員長 近江巳記夫君。

近江巳記夫公明党

○近江委員 私は、原子力問題で数点お聞きしたいと思うのですが、その前に、きのうのガスの大爆発、非常に痛ましい事故が起きたわけでありますが、今回のこの事故を見まして、当然もうこれは起こるべくして起こったという事故ではないかと思うのです。人災ではないかと思うのです。特に今回は、死者が七十名、重傷百十六名、軽傷百十七名という大事故であります。なくなられた方方に対しても、心から哀悼の意を表したいと思っております。  そこで、今回のこの事故は、関係各省全部にまたがっておるわけでありますが、科学技術庁におきましても、防災科学技術あるいは環境科学技術というものを、研究調整局においていろいろといままで研究をなさってきたわけです。そういう立場において、この問題は、人災という立場からすれば当然防げた事故なんだ、そういう点において、長官として、今回の事故についてどういう反省をなさっているか、まず最初にお聞きしたいと思うのです。

西田信一自由民主党北海道開発庁長官・科学技術庁長官

○西田国務大臣 今回のまことに痛ましい事件の発生を、私も心から悲しむものでございます。直ちに内閣から通産大臣が現地に参りまして、続いてまた建設大臣も参りまして、現地の視察、調査をいたしております。また内閣の中に、これに対する対策の機関も設けまして、応急並びに将来にわたっての対策が講ぜられることになっております。  科学技術庁としてどういう責任を感ずるかというお尋ねであったようでございますが、すべてのことが科学技術庁に責任があるというようにも受け取れる御発言であったわけでありますが、もちろんこれは、科学技術庁に無関係とは申しませんけれども、われわれは、先ほども申し上げましたように、その原因等の究明が行なわれまして、そうしてこの結果に基づきまして、科学技術庁という立場からなし得べき手段があると存じまするので、それに対しましては、積極的な姿勢で取り組んでまいりたい。将来かかる不祥な事故が発生しないような、科学技術庁の立場から全力を尽くしたいと考えておる次第でございます。

近江巳記夫公明党

○近江委員 この原因につきましては、それぞれ調査団がきめこまかにその点を明らかにしていくことと思いますが、われわれが考えてみて大きな問題としては、ガス管の老朽化あるいは重圧による管のひび割れ、あるいは工事の不手ぎわ、あるいは警備の手ぬかり、特に巡回車から火を吹いたとかあるいは規制をしながら、人がたくさん集まってきて、瞬時に爆発が起こってあれだけの事故が起きた、いろいろあるわけです。今後の調査に待たなければならないわけですが、防災科学あるいは環境科学という立場から、一般的に考えられる重大な原因として、長官としてはどのようにお考えですか。

西田信一自由民主党北海道開発庁長官・科学技術庁長官

○西田国務大臣 私も現地に行っておりませんし、また現地のいろいろ報道等を間接にテレビその他で聞いておりましても、責任のある立場の方方にもその原因がまだつかめない、こういうふうに報道されておりますので、私といたしましても、これがどういうところに原因があって発生したかということについては、いまこの場でお答えするだけのものを持っておりません。

近江巳記夫公明党

○近江委員 それで、このガス事故については、初めてではないわけですよ。東京の板橋あるいは大阪の西成区、数々の事故がいままでに発生しております。その間、要するに防災科学あるいは環境科学の立場から、そういうような事故等の発生したときに、通産省をはじめとして関係各省といままでどういう連携をとってこられたか、その辺ところをお聞きしたいと思います。

西田信一自由民主党北海道開発庁長官・科学技術庁長官

○西田国務大臣 政府委員が参っておりますので、政府委員からお答え申し上げます。

石川晃夫科学技術庁研究調整局長

○石川政府委員 ただいまの御質問にお答えいたしますが、この種の事故につきましては、科学技術庁のほうにおきましても、いわゆる防災科学という点で非常に関連があるわけでございます。したがいまして、いろいろな災害に対しまして、その災害の原因の中におきまして、いろいろ研究的な分野が含まれているというものにつきましては、科学技術庁が調整をとりまして、関係の各省庁の研究というものに対して促進方あるいは調整方を実施しているわけでございますが、原因のはっきりわかっているもの、そういうものにつきましては、それぞれ所管の庁において実施するということになっておりますので、その点につきましては、それぞれの所管の庁において責任を持って解決していただく、こういう方針をとって進んでおります。

近江巳記夫公明党

○近江委員 だけれども、この場合は、何もガス事故だから通産省というわけにはいかないわけですよ。結局、地下鉄建設に伴う建設省あるいは運輸省と関係各省にみなまたがっているわけですから、要するにその辺が責任のなすり合いで、あなたのところじゃないかというようなことであれば、いつまでたっても私は解決しないと思うんですよ。そういうところを調整していってこそ、科学技術庁としての立場があると思うのです。そういう無責任な、責任のがれの態度というのはよくないと思うんですよ。

石川晃夫科学技術庁研究調整局長

○石川政府委員 ただいま先生の御質問で、各省庁にまたがる研究内容につきましては、もちろん私たちが責任を持ってこれを調整するわけでございます。今回の大阪におきます事故につきまして、私もまだ詳細に存じていないわけでございますが、この内容におきまして、地下鉄工事の問題、さらにガス管の問題、こういうようないろいろ複合的な内容のものの集積というものが、このような事故を誘発したということも考えられるわけでございます。したがいまして、そのような点につきましては、いわゆる都市災害という点で、われわれがどのようにして検討を進めていくか、現在実は各省からいろいろ資料を事務当局のほうで集めているところでございます。したがいまして、いまこの時点において、どのような調整をとるかということは、まだ判断いたしかねている次第でございます。

近江巳記夫公明党

○近江委員 あなたがいま来られる前に、私は長官にお聞きしたのですが、あなたが来られて、ちょっとその辺が、質問に対する答弁に食い違いがあるようです。要するに私がお聞きしたのは、今回のガス爆発事故というのは、初めてじゃないわけですね。いままで湯島においても起きましたし、あるいは板橋の事故あるいは大阪市の西成区の事故というように続発しているわけです。そういうことについて、いままであなたのほうは放置してきたのか。何らそれにタッチせずに傍観をしておったのかどうかですよ。いままでどういう体制をとってきたかということです、科学技術庁として。それを聞いているわけです。

石川晃夫科学技術庁研究調整局長

○石川政府委員 ただいま最近までに起きました事故につきましては、それぞれの管轄しております省において解決をいたしましたので、私たち科学技術庁で調整をとるほどのことはなかったわけでございます。しかし今度の事件につきましては、どの程度のものか、相当規模が大きい事故でございますので、どのような問題点が出てくるか、この点についてわれわれ今後検討していかなければ、いまここでどの点に問題があるということはちょっと差し控えたいと思っておる次第でございます。

近江巳記夫公明党

○近江委員 それは事故の原因はきのうあったところですから、今後の調査に待たなければならない、それは私もわかっています。要するにいままでの事故は関係各省で解決をしてきた、そういう浅い態度自体が今回の事故を招いたと私は思うのです。だからこそ人災だと言っているのですよ。一つの事故を通じて、これが大事故を発生する、それを見きわめて、その辺のところの対策を立てていくのがほんとうじゃないですか。それじゃ、いままでの事故はそんな軽い気持ちで受け取っておったのですか。当然それが大きくなれば大事故になるのはわかっていますよ。問題ですよ、これは。

石川晃夫科学技術庁研究調整局長

○石川政府委員 御承知のとおり、最近のように都市文化が進んでまいりますと、いろいろな要因が重なりまして、それが集積されまして事故を誘発するということは、当然考えられることでございます。したがいまして、われわれも常日ごろそのような問題が集積されないように、たとえ偶然であろうと、そういうものが集積されてくると非常に大きな事故になるということで、都市防災研究の中の一つのテーマといたしまして防災問題というものを取り扱っているわけでございます。ただわれわれにいたしましても、それがどのようなかっこうで集積されてくるかということは事実なかなか解明がむずかしいものでございます。天然災害におきましては、科学技術庁の中の防災科学技術センターにおきましていろいろ検討を重ねているわけでございますが、人工的な災害というものにつきましては、なかなかその原因を見きわめることがむずかしいわけでございます。しかし公害問題にも見られますように、いろいろな原因が重なって公害を引き起こすということも考えられまして、この点につきましてもわれわれ今後、今回あるいは先般来起きましたいろいろな災害をあらためて検討いたしまして、今後の方針を決定していきたいと存じております。

近江巳記夫公明党

○近江委員 要するに、大事故が発生してから今後の研究を進めていく、それが人災だとぼくは言っているんですよ。そういう起こり得べくして起こる事故が初めからわからない、事故が起きてから対策をとる、全部事後対策なんですね。研究の先端をいかなければならない科学技術庁がそういう事後の対策をとっておるようなことであれば、まだまだこういう事故は発生してくると思うのです。そういう科学技術庁のいままでの研究態度というものは、私は科学技術庁の立場としては非常にまずいと思うんですよ。今後こういうような事故を起こしてはおちおち市民としては生活できませんよ。これではいつどこで火が吹くかわからない状態ですよ。これが小さいことですか。あなた方のとらえ方は、何か一分野でやっているような感覚ですよ。その辺の感覚は問題だと思うのです。その辺とらえ方はどうとらえておるのですか。

西田信一自由民主党北海道開発庁長官・科学技術庁長官

○西田国務大臣 このような大災害が起きて非常に残念でございます。また過去におきましても、規模は違いましてもこのような類似の事故が起きまして、これらの反省に基づいて、偶然でございますが、きのう参議院でガスに対する安全を確保するための立法措置がとられたことは御承知のとおりでございます。ただ、この事故が一体科学技術上のいろいろな欠陥に基づくものであるか、あるいはまた施工上の欠陥に基づくものであるか、あるいは過失によるものであるか、実際に原因を究明いたしませんと、これが明確にならないと存じまして先ほど申し上げたわけでございますが、この結果がやがては明瞭になってくると存じますので、私ども科学技術庁の防災という立場において、ひとつ将来の問題として最善を尽くしてまいりたい、かように考えております。

近江巳記夫公明党

○近江委員 先ほどの局長の答弁でも、いままでの事故は関係各省で解決をしてきた。現実に根本的にそういう対策が解決できなかったから、今回の事故を誘発したわけです。したがって、いままで科学技術庁は何らそれに対して真剣に取り組んでなかったということが、はからずも先ほどの答弁で出たわけです。そういうことで、起きたことはもうしかたがないわけですが、あとは徹底的に研究の調整をやっていただいて、今後の対策です。いまちょっとお聞きしておきますけれども、環境科学、それから防災科学技術、これの担当はそれぞれ何名いるのですか。

石川晃夫科学技術庁研究調整局長

○石川政府委員 大体この総合研究自体につきましては十一名ほどでやっているわけでございますが、何名これに担当しておるかという点につきましては手元に資料がございませんので、さっそく取り寄せることにいたしたいと思います。

近江巳記夫公明党

○近江委員 それじゃお聞きしますが、この総合研究というのは何と何と何とのテーマがあるのですか。十一名でやっているんでしょう。

石川晃夫科学技術庁研究調整局長

○石川政府委員 総合研究につきましては、種類としてはその分野は大体十九に分けてあるわけでございます。最近非常に問題になっております防災科学あるいは環境科学、これは内容的にはほとんど公害的なものがあるわけでございますが、その防災科学あるいは環境科学、それから海洋科学技術、それから電子技術、さらに宇宙科学技術、医療科学技術、おもだったものはそのような種類のものでございますが、そのようなものと十一名が取り組んでいるわけでございます。

近江巳記夫公明党

○近江委員 言わなくたっておわかりと思いますが、十一名で十九の分野を担当なさっているわけですよ。これは国家の根本的な科学技術に対する取り組み、それがいかに消極的であるか、まことに悲しい思いであります。あなたばかりを責めるわけにはいかぬわけですけれども、要するに今後こういったケースの人災というものはたくさんまた発生するおそれもあるわけです。いまのような体制でいいかということは、これは真剣に今後の対策として私は取り組んでもらわなければならぬ問題だと思うのです。そうした研究体制というものとどのように今後取り組んでいかれるか、その姿勢あるいは対策というものについて局長と長官にお答え願いたいと思います。

石川晃夫科学技術庁研究調整局長

○石川政府委員 従来から行なっておりましたこういう研究の調整という立場から見まして、最近のように非常にいろいろな科学技術が進み、文化の程度が進んでまいりますと、そういうものがふくそういたしまして、いろいろな現象を起こしてくるわけでございます。したがいまして、解決しなければならない問題が年々ふえてくることは事実でございまして、それに対応いたしまして、われわれも懸命に解決の努力を払っておるわけでございますが、先生のおっしゃるとおり、確かに人数としては十分ではないというふうには考えております。しかしながらそれぞれの仕事の分担、研究分野を各省にお願いすることによりまして、効率的にこの研究を進めていくということにも格段の努力をわれわれは払っておるわけでございまして、このような体制において今後いろいろな問題を解決していきたいというふうに考えております。  なお内容につきましては、今後われわれとしましても各省からの研究内容というものも十分分析いたしまして、ほんとうの重点的なものにしぼって持っていきたいというふうに考えております。

西田信一自由民主党北海道開発庁長官・科学技術庁長官

○西田国務大臣 科学技術庁の特別調査研究、これはそれぞれの重要な課題を対象にして調査を行なっておりますし、それに相応する予算が配分されておるわけでありますが、最近起きますところのこのような不幸な、いわゆる都市災害と申してよろしいと思いますが、このような災害関係の問題は、最近の頻発する状況にかんがみまして、これはやはり重点項目にこれから取り上げていかなければならぬというふうに私も考えております。それから今回の原因等が明瞭になりました場合におきまして、もし必要がございますれば特別研究調整費等も四十五年度の予算の中から配分をいたしまして、これらの事故防止の研究をさせるということも考えてまいりたいと存じております。  それから全般的にただいま御指摘のございましたように、われわれの体制が必ずしも十分でないということは御指摘のとおりでございます。ことに先般の私どもの白書でもそのことに触れておるわけでありますが、単なる科学技術の研究開発ということだけではなくて、むしろ最近の各種の公害、ひずみ、あるいはこのような都市災害、交通災害、これらに対しましてもひとつ積極的に取り組んでまいりたい、こういう考え方でございまして、これに必要な体制も順次整備してまいりたい、かように考えております。

近江巳記夫公明党

○近江委員 この問題はこれでおきたいと思いますけれども、長官としては今後調整費をも重点的に充当していくとか、あるいは今後の体制について表明されたわけでありますけれども、肝心の、責任をもってなさっておる局長さんが、要するに重点的にやっていく、ワク内でやっていくというような、そういう意味の御発言ですが、これはいまのままでいいのですか。ますますいろいろ多角的に研究をしていかなければならぬ分野がある。重点的にやるということは、それじゃほかの分野は切り捨てるというわけですか。そういうワク内で、狭いところでそういう範囲の中でどうだこうだ、こっちに重点的にやるといったところで、どこか犠牲にならなければならぬわけですよ。そういう考え方でいいのですか、いまのところでやっていくという。これは第一線の局長として私はそういう態度は理解できないですね。まだ長官のほうがうんと進歩的におっしゃっていますよ。この点どうなんですか。

石川晃夫科学技術庁研究調整局長

○石川政府委員 われわれの科学技術庁のほうで、この総合調整ということの立場から、現在いわゆる特調費と称しておりますが、それに対しても四十五年度は六億八千万円ついたわけでございます。この中で、そういう緊急対策用の経費といたしまして大体二億円近くの金額を予定しているわけでございます。その金額によりまして、このような突発的な事故というものは解決していくことになっておりますし、また基礎的な、先般先生がおっしゃいましたような、もっと事前にいろいろな研究をしておく必要があるではないかというようなものにつきましては、その残りの費用をもちましていろいろ進めているわけでございます。金額全体としては御指摘のように、あるいは十分まかない得ないという点もあるかとも存じますが、これはわれわれの今後の努力によりまして、大蔵省に対しまして予算の要求というかっこうで今後とも努力したいというふうに考えております。

近江巳記夫公明党

○近江委員 要するに、こういう調整費を支出するということについては、これは私も賛成ですし、大いにやってもらいたいと思うのです。しかし、事故とか、そういう突発的なことがあったときに出す、それはそういう内容かも知れませんが、私たちは恒久的な体制をとってもらいたいと思うのです。そのことを言っておるわけですよ。何か、臨時にそういうものを持ってきてそれでやればいいんだ、そうでなくして恒久的に、先ほど長官がおっしゃったように、体制も充実をしていく、たとえば、十九の研究に対して十一名しかおらぬ、そういうような体制でいいかと具体的に聞いているのです。

石川晃夫科学技術庁研究調整局長

○石川政府委員 基礎的な広範囲にわたります研究につきましては、研究調整という立場から、毎年各省からの研究機関の方々に集まっていただきまして、それぞれの、ただいまお話がございましたような項目につきましてわれわれは調整しているわけでございます。したがいまして、その重要な問題というものは各省庁の集まり、連絡会議において取り上げられるわけでございまして、それをどこが分担して研究するかという点についても、われわれのほうで音頭をとって調整をしまして、それぞれ各省庁において推進をしたほうがきわめて効率的であるという研究については各省庁において研究を進めてもらい、また予算も獲得してもらう、そのようなかっこうで進めているわけでございます。どうしても各省庁において研究を進めることができないというものにつきましては、われわれのほうでこのような特調費を使いまして進めるという形で進んでいるわけでございます。

近江巳記夫公明党

○近江委員 大臣も次の予定があるそうですのでしかたありませんけれども、要するに傍観的な態度をとって、ただ名目的なそういう研究内容だけじゃしようがないと思うのですよ、もっと実質的にやってもらわなければ。こういう点で今後科学技術庁としてはただ名前だけのそういうものを置くというようなことではなくして、実質的な体制というものを進めていただきたい、これを強く要望しておきます。これについて一言長官から決意を表明していただいて、それで長官は退場していただいてけっこうです。

西田信一自由民主党北海道開発庁長官・科学技術庁長官

○西田国務大臣 ただいまたいへん重要な御発言でございまして、科学技術庁はただ巨大科学であるとかあるいはその他の科学技術の研究開発のみに専念をしておるというような体制であってはならない。そのような各種の公害が非常に多く出ておりまするし、社会のひずみをなくする、またこのような交通災害あるいは都市災害、都市のスラム化、こういうものに対処していかなければならぬというのが科学技術庁の基本的な考え方でございまして、そういう姿勢を強くとりつつあるところでございます。したがいまして、ただいま御指摘になりましたような問題につきましては、われわれといたしましても積極的に取り組んで、そして必要な体制を整えあるいはまた予算措置等につきましても十分これに対処するようにしてまいりたい。  それからまた各省との連絡調整の問題でありますが、私はこのように考えておるのでありまして、各省とただ予算の時期だけに出てきたものを調整するという形ではなくて、できれば庁内でもいまそういうことを検討しておりますが、各省に対しましてもひとつ課題を示しまして、そして各省の考え方等も事前に聞いて、その上でさらに一そう予算の見積もり、調整というような第二段の構えでいきたい、こういうような姿勢もとりたいと考えておるわけでございまして、十分ただいまの先生の御発言の趣旨に向かっては全力を尽くしたいと思っております。

近江巳記夫公明党

○近江委員 きょうは原子力のことを聞きたいと思っていたのですが、こういう緊急の重大事故が発生しまして、だいぶ時間をとったわけです。あとしばらくの時間だけ数点原子力の問題についてお聞きしたいと思うのです。  原子力局長にお聞きしたいのですが、原子力関係機関体制問題懇談会というのがあるわけですが、そこから受けた報告書をどういうような措置を講じたか、この問題についてお聞きしたいと思います。

梅澤邦臣科学技術庁原子力局長

○梅澤政府委員 実は最近におきますわが国の原子力開発利用の本格的な問題についてどう対処するかということにつきましては、先般約一年かかりまして原子力委員会が体制問題懇談会を開いたわけでございます。その結果の報告書が出ておりますが、その中で私たちがさっそくしなければならないという問題がございます。  その一つは原子力委員会みずから調査を、海外の調査あるいは国内状況の調査等をこまかくやられて対処していくという調査室をつくるという点が緊急の問題でございます。これにつきましては今度の予算措置をいたしまして調査室をつくります。それから原子力委員会というのは大体現在六名の常勤並びに非常勤でございますが、そのブレーンといたしまして常設の部会を持ってはどうか、そこでもって委員さん方の専門的な知識の相談が、全部ではありませんから、その分について御相談申し上げる常設部会を持ってはどうか、これにつきましても今度の予算措置をして、目下原子力委員会のほうでどういう常設部会をつくるか検討中でございます。  まず、その二つが早急にやるべき形ということでわれわれのほうにいわれた形でございまして、これができますと原子力委員会も実際的に強化されるのではないかというのが結論でございました。

近江巳記夫公明党

○近江委員 これはひとつ報告を慎重に検討していただいて、さらに実質的に推進をしていただきたいと思います。  それから日仏原子力協定を結ぶ動きが最近あると聞いておりますが、その点どういう動きになっておるか具体的にお聞きしたい。

梅澤邦臣科学技術庁原子力局長

○梅澤政府委員 フランスは前には、あまり鉱石あるいはプルトニウム等原子力関係の問題につきまして日本に供給する等の話はございませんでした。しかし一年ほど前から、そういうことで日本と協力してはどうか、あるいは情報についても交換してはどうかという話が向こうから持ち上がってまいりました。先般うちの前の科学技術庁長官木内先生が向こうにおいでになりましたときに、そういうことの条約を結んではどうかというのが向こうから話がございまして、前向きにこれは考えたいという形でございます。私たちのほうもこれから、先般のニジェルにおきます鉱石の開発等いろいろな問題がございますので、フランスとそういうことを前向きで進むべきではないかということで考えておりまして、現在のところは、私たちは部内で、どういう形でいったほうがいいかということをまだこっちの中だけで検討しているというのが現状でございます。

近江巳記夫公明党

○近江委員 いずれにしても外国との契約になる前においては慎重にやらないと、いろいろな問題を残すわけです。これはいままでの例にもたくさんあるわけですから、その辺のところは問題点があれば、われわれ委員のほうにも今後また資料等でもいろいろと連携をよくとっていただきたいと思うのです。事後になってから騒いでもしようがないわけですから、この点は特に要望しておきます。  それから、一つは動燃事業団が研究を委託する場合の委託契約に発表禁止条項があるわけですけれども、これは原子力基本法の公開の原則に反するのではないかと思うのですが、この点どういう見解ですか。

梅澤邦臣科学技術庁原子力局長

○梅澤政府委員 実は動燃事業団が契約を結ぶ等の場合に、契約の内容といたしましては、乙がこの契約に基づく委託研究の内容及び結果について発表または公開しようとするときは、あらかじめ書面により甲の承諾を受けるものとするということで、受託させた場合には甲の了解を求めてそれをすぐに発表する、したがいまして、甲のほうはいままでの公開の原則を守ってそれを了解していくという形で、この形は一般的受託する場合の契約と同様でやっております。したがいまして、これでもって基本法に違反とかあるいは原則に反するということにはならないと思います。

近江巳記夫公明党

○近江委員 それから、非常に答弁が長くなると思うのですが、簡潔にお願いしたいと思いますが、動力炉開発の必要性及び開発スケジュール、これを簡単にお聞きしたいことと、外国で開発中の新型転換炉はすでに実用化に近づいてきておるわけです。そういう点から高速増殖炉一本にしぼるべきではないかという意見が非常に強いわけですが、この二点についてどのように思われますか。

梅澤邦臣科学技術庁原子力局長

○梅澤政府委員 初めに簡単にスケジュールを申し上げますが、動力炉開発のスケジュールにつきましては、原子力委員会で基本方針がきまっております。大体それも順調にそういう点何とか進んでおりますが、高速増殖炉の実験炉につきましては、四十八年度に臨界に達せさせます。それからそれに続きまして、原型炉に着手いたします。それから新型転換炉につきましては、今年から着工いたしまして、四十九年に臨界に達せしめるという方向で進んでおります。  それでいま先生のおっしゃいました新型転換炉は要らないのではないか、この点につきましては非常に議論をいたしました。それから先般この新型転換炉につきましての内容が、やはり海外のものとどうであるかということのチェック・アンド・レビューもいたしました。そしてやはりやるべきだ——そのやるべきだという考え方の一つには燃料サイクルがございます。それでいわばいま実験炉でやっております高速増殖炉につきましてはプルトニウムを使います。それから現在の在来炉はいわゆる濃縮ウランを使っております。そしてその燃料をサイクルする間に、天然ウランあるいは低濃縮、こういう燃料が使える新型転換炉が間に入りまして、燃料の有効利用という考え方からも入ります。  それから、この新型転換炉を日本でやっておりますのも、海外でもちろんこれは非常に進んでおりますが、先般のチェック・アンド・レビューのときにも、この海外の現在の状況と比べまして、それでやはりやるべきだということを再確認してやっておりまして、そういうような理由からぜひやらしていただきたい、こう思っております。

近江巳記夫公明党

○近江委員 この新型転換炉の炉型の選定にあたって、高温ガス炉も候補の一つに上がっておった、このように聞いておるのですが、これをとらずに沸騰軽水冷却型を採用したのに、多目的炉としてこの高温ガス炉の研究を進めようとしておる。これは結局新型転換炉の炉型の選定を誤ったのではないかという意見が非常に強いわけです。これについてはどのように考えておりますか。

梅澤邦臣科学技術庁原子力局長

○梅澤政府委員 いまおっしゃられました高温ガス炉でございますが、当然そのときに相談されたようでございます。しかしその当時から、現在でも、高温ガス炉というのは研究そのものに対しての時間が非常にかかります。それでわれわれ、エネルギー対策の総合対策として考えた場合とかね合いいたしまして、新型転換炉がとられたのだと思います。しかし高温ガス炉をそこでほっておいてはいけないということで、高温ガス炉についての基礎研究をことしからまた本格的に始める。これはまだ基礎に入ったところでございますが、そういう考え方で実は進めさせていただいておるわけでございます。

近江巳記夫公明党

○近江委員 それからきょうは時間がありませんので総括的にお聞きしておるのですが、原子力損害賠償法では、補償契約及び国の援助にかかわる条項は、昭和四十六年末までに運転等を開始するものについてのみ適用がある、こうされておるわけです。そうしますと、それ以後の原子炉の運転等についてはどのように今後措置をしていくつもりか、この辺の問題が残っておるわけです。これはどうですか。

梅澤邦臣科学技術庁原子力局長

○梅澤政府委員 おっしゃるとおりでございます。したがいまして、ことしの初めからこの損害賠償の問題につきまして原子力委員会の中に専門部会を設けまして、そこでこの際全般的にもう一度見直すという形で現在具体的に進めております。もうしばらくしましてそこで意見が出てくると思います。そしてさっそく処理したい、こう思っております。

近江巳記夫公明党

○近江委員 今後の検討に待たなければならぬわけですが、具体的にそれはある程度の結論に近づきつつあるわけですか。大体どういう方向を考えていますか。

梅澤邦臣科学技術庁原子力局長

○梅澤政府委員 大体私たちのいまの予定では、十月には結論を出していただくということでいま考えております。

近江巳記夫公明党

○近江委員 それからきょうは運輸省も来られておりますから、ちょっとお聞きしますが、私は六十一国会からその後数回にわたって、この使用済み燃料の輸送に関しての質問をしたわけですが、そのときにも原子力局長は、原電の使用済み燃料輸送の経験をもとにして、正すべき点があれば正す、そうしたお答えもなさったわけです。その点について関係各省ともどういう経過になっておるか。これは局長と、それから運輸省の方にお聞きしたいと思います。

梅澤邦臣科学技術庁原子力局長

○梅澤政府委員 先般おっしゃいましたとおりで、私たちのほうもこれからの輸送の問題として運輸省と緊密な連携で相談いたしております。しかしいまちょうど海外においても検討しておる分野がございますので、それを取り上げながら密接にやっておりますが、きょう運輸省も来ておりますので、運輸省からもお答えいただきたいと思います。

隅田豊運輸省自動車局整備部長

○隅田説明員 ただいま局長からお答えになったとおりでございますが、先生の御指摘のとおり、われわれのほうで基準が明確になっていないという面がございますので、それにつきまして省令化その他の検討を進めたわけでございます。海外におきまして、IAEAのほうで従来あります基準の再検討ということも行なわれておりますので、科学技術庁のほうともいろいろ連絡をとりながら、そのデータも収集しながら、最終的な結論を出したいと考えております。

近江巳記夫公明党

○近江委員 大体いつごろをめどにそれを煮詰めるのですか。私たちが聞いておる範囲では、どうもその辺が、私たちへのこの国会の答弁のときには早急にやりますと言いながら、何かもたもたしておる感じがあるのですよ。

隅田豊運輸省自動車局整備部長

○隅田説明員 御指摘のとおり、先生からお話ございましてからだいぶ長くたってまことに申しわけありません。ただ基準をつくると申しましても、先ほど申し上げましたとおり、国際的な検討がされておりますので、われわれとしても省令とかそういうような形できめたものがまたすぐ朝令暮改になるというようなことがあってもいろいろ問題がございますので、もし国際的な検討が延びるようなことでございますれば、われわれといたしましては基準内規とでもいうような形で通達というような処理でもはっきりしたい、こういうふうに考えております。

近江巳記夫公明党

○近江委員 それじゃもう約束の時間がきましたので、これで終わりたいと思いますが、いずれにしてもこの問題についてはよく相談していただいて、早く何らかの形でやってもらいたい。急いだからいいものができなかった、これじゃだめですけれども、できるだけ内容の充実したいいものを早い機会にやっていただきたい、これを強く要望しまして、私の質問を終わりたいと思います。  あとは関連で井上さんがちょっとあるそうですから。

井上普方日本社会党

○井上委員 ただいま近江さんの御質問に対しまして局長が御答弁になりました際に、一つ重要なことが含まれておると思いますので、お伺いいたしたいと思うのです。  動燃の事業団が研究を委託いたしました場合に、委託契約をして、そして一応動燃の同意を得なければ発表できないということに伺っておるのですが、そのとおりですか。

梅澤邦臣科学技術庁原子力局長

○梅澤政府委員 動燃がよそに委託いたしましたときに、その委託のところでそれを発表するという場合に、動燃が委託契約者でございますから、動燃の了解を得て発表するという形になっております。

井上普方日本社会党

○井上委員 その委託契約の条項をぜひとも参考資料として与えていただきたいと思います。その場合に、ロイアルティーはどうなります。パテントはどうなるのです。パテントをとった場合、どちらがとれるのです。

梅澤邦臣科学技術庁原子力局長

○梅澤政府委員 あとで御参考に資料をお届けいたします。  それから特許の場合は、委託者でございますから、委託者のほうに特許がまいります。そう思っております。

井上普方日本社会党

○井上委員 それは、思っていますじゃぐあいが悪い。

梅澤邦臣科学技術庁原子力局長

○梅澤政府委員 思っていますと申し上げましたのは、委託していますものに関しては当然委託でまいります。ただその委託している間に関連として向こうの分が一部入るとかいうようなことがあり得て、当然委託者と相談をして、その分のけじめはつけるわけでございます。したがいまして、委託の範囲に直接入りますものについては委託者のものでございます。

井上普方日本社会党

○井上委員 そこらあたり非常にあいまいなのです。といいますのは、数々の委託契約が、政府関係各省から委託研究が出されておる。その場合に、私はこれは特におたくが科学技術庁であるがためにお伺いするのですが、これは政府一体としてそういうことになっておりますかどうですか。

梅澤邦臣科学技術庁原子力局長

○梅澤政府委員 これは動力炉その他やってまいります場合に、委託してやりましたものがよそのところの特許になりますと、広くその技術を普及するという関係からいきますと、やはり動力炉開発事業団がそれを持って、それに適したところに広く使わしていくということで日本の原子力を進めていく、そういう考え方からいっても当然動燃に委託になると思います。この考え方は、国が公共的に仕事をして、広く技術を伸ばしていくという考え方としては同じだと思います。

井上普方日本社会党

○井上委員 私はこういうことを言っておるのです。政府関係が非常に委託研究をたくさん出しておりますね。それも同じ扱いをされておるのかということです。これはあなたでなくて石川さんに聞けばいいのだろうが……。

梅澤邦臣科学技術庁原子力局長

○梅澤政府委員 いますぐここで調べておりませんが、私の知っている範囲内において、さっきの契約のやり方というのと大体ほぼ同じだと思います。

井上普方日本社会党

○井上委員 それでは、私のほうも時間が参っておりますので、終わりますが、委託契約のいろいろモデルがありますね。     〔菅波委員長代理退席、委員長着席〕 そのモデルをひとつあとでいただきたいのと、それは法律上制約があるものかどうか、そういうような点もひとつお知らせ願いたいと思うのです。これらの問題につきましては次の委員会において質問したいと思います。  きょうは、この程度にとどめて、私の質問を終えさせていただきます。

北側義一公明党

○北側委員長 次回は、来たる四月十五日水曜日午後一時より理事会、一時十五分より委員会を開くこととし、本日は、これにて散会いたします。     午後零時六分散会

国会会議録検索システムで原文を見る ↗