科学技術振興対策特別委員会 第6号
- 発言数
- 134 件
- 登壇者
- 9 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1970/04/02
会議録
○北側委員長 これより会議を開きます。 宇宙開発委員会設置法の一部を改正する法律案を議題とし、審査を進めます。 まず、参考人出頭要求に関する件についておはかりいたします。 本案審査のため、本日、宇宙開発事業団理事長島秀雄君を参考人として意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
○北側委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。 —————————————
○北側委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。三木喜夫君。
○三木(喜)委員 宇宙開発の今後のあり方について山縣さんもおいでいただいておりますし、事業団の島さんもわざわざおいでいただきましたので、きょうは、主としてこのお二方にお伺いしたいと思います。 この前、大臣にも御決意を承ったのですが、一応あの東大の人工衛星第一号打ち上げによりまして、わが国の宇宙開発の一つの転期を迎えた、こういうように思うのですが、と同時に、今後の宇宙開発というものに対して、宇宙観測衛星の安定性をわれわれはこの際検討すべきではないか。したがって、宇宙開発委員会ないしは事業団のほうでそういう問題についてどういうようにお考えになっておるかということと、それから東大の研究は、要するに人工衛星になりまして、重力ターン方式だということですが、この方式が今後事業団が打ち上げるであろうところの人工衛星、それにどのようにスイッチしていくのか、これは私たちの非常にに疑問であるところであります。それから事業団ないしはこの委員会といたしましても、要するに今後のミューからQ、N、こういう発展段階で大体どれだけの開発経費が要るのかという、こういう見通しが明らかでないので、こういう点もひとつ明らかにしてもらわなければならぬ、こういうふうに思いまして、幸いこの法律案が、宇宙開発にかかるところの委員会法がかかっておりますから、この機会にお伺いしたいと思って、きょうはお二人においでいただいたわけです。 そこで、順序を追うてお伺いしていきたいと思うのですが、これまでおくれておりましたところの衛星本体の開発を早急に進めなければならぬと思います。それと同時に、これまで技術的蓄積をやっておりました、そういうものを一つの基盤にして、わが国の宇宙開発のあり方を総合的に再検討する必要があると思うのですが、そのことについて御意見を山縣さんのほうから承りたいと思います。
○山縣説明員 ただいまの三木先生のお話でございますが、まず第一に、衛星本体の開発がおくれているんではないか、こういう御質問だと思いますが、私ども前にこの席でも申し上げたことがあると思いますが、日本の宇宙開発におきまして、やはり外国に比べまして一番おくれておるのは、ロケットだと思います。御承知のように、ロケットというもの自体が先般の戦争以後、ソ連あるいはアメリカその他でもって非常に活発に開発が行なわれました。ところが、日本におきましてはそういうことがございませんので、さて宇宙開発をやろうということになりますと、ロケットの技術水準が非常に低い、こういうことが現実であったと思います。一方、この衛星に関しましては、これまた御承知のように電子工学が主体になりまして、これはよくアメリカ側も言っておることでございますが、日本はエレクトロニクスが非常に進んでおる。したがって、エレクトロニクスに関してはアメリカも日本に大いに期待しておるのだということを、よく——この間NASAのペイン長官が来られたときにそういうことを言っておられました。そういったバックグラウンドがございますので、衛星に関しましては私は必ずしも外国にそう劣ってはおらぬ、むろんその規模等におきましては日本の規模は小さいわけでございますから、そういう意味においては劣っておるかもしれませんけれども、電子工学を踏まえました日本の衛星本体の開発ということは相当進んでおりますし、今後も十分私どもは期待しておるわけでございます。 それから、今後の宇宙開発全般の問題でございますが、これまた御承知のように、海外における宇宙開発は非常に流動的と申しますか、毎年毎年相当いろいろ考え方が変わってきております。一番われわれが最近感じておりますのは、NASAの今後のいわゆるポスト・アポロ計画、このポスト・アポロ計画は必ずしもまだ固まってはおらないのだろうと思いますが、明年度の予算の原案は固まったと思います。それで先般来NASAのペイン長官が欧州からカナダ、豪州、最後に日本に向かわれまして、先月の三日でございますか、私ども話を聞いたわけでございます。ああいったようなスペースステーション、スペースシャトルというような新しい考え方がそこに出てまいりました。したがいまして、これは何も日本の宇宙開発だけではございません。世界的に宇宙開発というものを、これはスペーステーション、スペースシャトルというものがすぐできるわけではございません。おそらく実用化されるのは一九七〇年代の終わりか八〇年代だとは思いますが、そういった十年先になりますとああいうものが、アメリカのことでございますからおそらく実現するだろうと思いますが、そうなりますとやはりわれわれの十年後の宇宙開発計画というものはそういうものに見合ったものを考えなければならぬと思っております。 さしあたりはお話しのミュー、Q、N、これに関しましては、いろいろ御承知のように開発計画では毎年見直すということになっております。実は昨日委員会におきましてもこの見直す段取りを決定いたしました。当然これは見直すわけでございますが、さらにそれから先になりますと、ただいま申し上げましたアメリカの動きその他を勘案いたしましてわれわれとしても十分に考えなければならぬ。したがいまして、まだこれは決定いたしておりませんけれども、委員会の中に計画部会がございますが、計画部会の中にそれを検討する——アメリカのいまのスペースステーション、スペースシャトル、これの内容は必ずしも固まっておりませんが、したがいまして、これらに対します報告なりあるいは人が行くなりしてだんだんそれがわかってまいりますれば、それに対応しまして十年後の計画というものをやはりわれわれは考えなければならぬ、こういうふうに考えております。現段階におきましてわが国の今後の宇宙開発の見通しと申しますか計画につきまして、概要申し上げた次第でございます。
○三木(喜)委員 いま山縣さんのお話がありましたように、とにかくロケットにおいておくれがある、こういうお話でありますので、私も先がた申しましたように、今後の宇宙観測衛星に必要な安定性のある打ち上げロケットの開発を促進するということが必要であると思うのです。そこで後に東大の問題についてお伺いをしたいと思いますけれども、概略的に申し上げますと、要するに風の向きとかあるいは風速とか、こういうものを勘案しながら打ち上げる東大のいわゆる重力ターン方式というもの、これをいつの日か——Mをことし打ち上げるようですが、このことについても島さんにお伺いしたいのですが、そのあとこの重力ターン方式というものから誘導方式に切りかえなければならぬと思うのです。切りかえるときに、いままでやりました重力ターン方式というものが次のQなりNにどのようにスイッチされるのか、あるいは固体燃料と液体燃料というものが交互に使用されるようでありますが、それをどういうような方式でやろうとされておるのか、この見通しがあるのかどうか、こういうことを島さんのほうにひとつお伺いしたいと思うのです。 まずその最初に、八月にやはり日本の重力ターン方式によってミューを打ち上げられるつもりなのか。これは東大のことですから御関係はないかと思いますけれども、この前、大臣に聞きましたら、できるだけ万全の策をとって打ち上げたい、こう思っておる、こういうように言っておられました。しかし打ち上げ事業団というのはそういうことが最大の関心でなければならぬと思うのです。これが可能なのかどうかということは東大に聞かなければいかぬと思いますけれども、事業団としてどうお考えになっておるか。ミューが八月に打ち上げられるということについてのお考えと、それから先がた申し上げました今後のスイッチの切りかえをどういうぐあいになさるかということをひとつ聞いておきたいと思います。 と申しますのは、島さんは世界にも有名な日本の新幹線の創始者でありますし、これは一元的にいままでやられてきたところに新幹線の成功があったと思うのですが、どうも私たち考えますのは、宇宙開発が二元的な形になっておって——東大のいいところは私は生かさなければならぬと思います。しかしそのスイッチの切りかえ方は非常にむずかしいのじゃないかと思うのです。いままで研究したことがむだになってしまえばこれは何をしておったかということにもなりますし、日本の宇宙開発というのは笑われる結果になると思うのです。そういう点に対する御見解を、きょうはわざわざおいでいただいたので、聞かしておいていただきいと思います。
○島参考人 お答えいたします。 私は御承知のようにロケットその他のことについて非常に素養が深いというわけではなくて、むしろ傍観者であったのが、お言いつけを賜わりまして、その仕事を客観的に見て、公正な道を見つけながら進んでいくべきである、そういう人間として選ばれたのだと実は思っております。だからそういう意味で、非常に客観的にものを考えようと思っておりますが、その点では私はいまの三木先生の御指摘のとおり、十分なる誘導をしていかなければいけないのだと思っております。それは目的がいろいろございまして、それほど誘導しなくていい場合にはそういうことなしにやったほうがよろしいのでございますが、もっとむずかしいことをやろうとするのにはどうしても誘導しなければいけないと思っております。現在のところその誘導をいたしますのに、初めのほうは誘導せずに置いておいて、おしまいのところだけちょっと誘導すればいいというのが——いまの東大のやっておられるような目標に対してはその限度で十分だろうということでやっていらっしゃるのだろうと私は思うのでございますが、私どもが目標としてお言いつかりしておりますような実用的な衛星を、思ったような場所に思ったような速度、高さ、そういうもので打ち上げようというのにはそれではとても間に合いませんで、初めからよく誘導していかなければならないと私は思っております。 それで誘導いたしますとなると、結局それだけのしかけを積まなければなりません。ですから重くなりますから、結局大きいものを積まなければならぬ。大きいものを発射しなければならない。結局高くなるということでございますので、この間の「おおすみ」の成功のときのような、たいへん安くてうまくいったというようなその特徴はだんだんと薄れていくことになってしまうと思うわけでありますが、ただいま私どもはとにかくQを鋭意開発しております。それはもう相当の軌道に乗っておりますので、それを間違いない方向に向けながらやっていこうということを考えておりますが、それは第一段目から誘導をつけて発射するわけでございます。その誘導というのも、もともとあれは固体ロケットで下から打っていこうという考えでございますから、そういう意味では、それでやれる限度における誘導よりできません。それからもっと大きなものを上げるといたしますと、固体ロケットと液体ロケットとどっちがやさしいかというようなことになりますが、私はどうも液体ロケットのほうがやさしいのではないかと思うのでございます。といいますのは、非常に簡単なことを申しますと、固体ロケットというのは普通でございましたら燃えてしまうわけでございます。そうすると、それがどういうふうに燃えるかというのは初めにつくるときに考えておいて、こういうことになるだろうかというようなつくりにしておきまして、あとは火をつけてしまって、なるようになるということでやることでございますから、かりに風が横から吹いたとかその他いろいろありますでございましょうが、初め思ったようにいかなかったときに、それをどうして直してやるかということなしでございますから、それは私の常識的と申しますか、それから考えまして、何とかもう少しちゃんと、どうやれといって、思ったようにやらすしかけをつけなければいけないように私は思うのでございます。そういう方向に向けて進んでいく。それにはたとえばロケットを吹かしたりとめたりあるいは吹かし方をひどくしたり弱くしたりすのは、ちょうどガスの栓をひねるようなぐあいにしまして、しかけはもっとむずかしいのでございますが、根本的に申しますと、そういうことでやりますれば、液体燃料なら比較的簡単にできることだろうと思いますし、また燃料をしないますような管でもってつないで、それで先に吹かすわけでございますから、しなうところを利用いたしまして、吹く方向をいろいろ変えるような仕組みもできますので、かじがとりやすいということになります。固体ロケットでございますと、そういうことは非常にむずかしいものでございますから、火がつきますときに、そこに助燃剤のようにして吹き込みますガスをかげんします。だから多少ガスがまざったようなことにして燃え方をかげんするようにいたしましたり、それから向きを変えることは非常にむずかしいものでございますから、別に向きを変えるための小さなガスでやるジェットをわきにくっつけまして、両方合わせたようなことをしてやっていく。だからほんとうの固体ではだんだんなくなっていって初めてできるようなことでございます。だからいろいろくふうをするのなら、もう本来のやさしい方法でもってくふうをしたほうがいいのではないかと思っておるわけでございます。 それは現在Qロケットの三段目に固体ではない液体の部分を使う、それでもって目下いろいろ実験をしておりますが、そのほうがはるかにやさしいということを拝見しておるわけでございます。結局そういう方向に将来は進んでいかなければいけないんじゃないかと思っております。ただそういたしますと、これは、御承知のように、そこに使います燃料にいたしましても、たとえば大きなものになりますと、非常に低温にいたしました液体酸素でございますとか、液体水素だとかなんとか、そういうむずかしいものを使わなければならないので、あらかじめ飛しょう体の中に入れておきまして何年も何年も置いておくというわけにいきませんで、どうしてもこれはいつ打ち上げるんだぞということを計画いたしまして、ちょうどホースをつなぎましてそういうものを入れる、それも慎重に入れるのでずいぶん時間がかかる。だからあったものをすぐ即発的にいま打とうというわけにいきませんで、どうしてもゆっくりゆっくり予定をしてやるというようなことになります。非常に慎重にやらないとあぶないとか、いろいろそういうめんどうがございますが、しかしそれはその前の取り扱いとかなんとかということがめんどうでございまして、ロケットの飛んでいく方向とか強さとかいうものをコントロールするのにどっちがいいかという原理的な問題じゃないわけでございますから、原理的にやさしいものを使う。 それから取り扱いその他の方法としてむずかしいことは、これは一生懸命習熟して、がまんして——それは現にソ連にいたしましても、アメリカにしても、その技術に習熟しているのでございますから、われわれもひとしく高い技術がある国として立っていくのには、そういうほかにも使えるような技術というものが、いかにむずかしくても習熟して、手のもの、うちのものにしていかなければいけないと思いますから、私はそういう方向に進むのがほんとうだろうと思っております。 それから重力ターンがどうだというお話ですが、重力ターンというのはとにかくロケットのおしりから吹かしまして、それよりも前のほうに目方があるものですから、斜めにしておきますと、だんだんロケットの体が水平に近く曲がっていくということでございます。それはコントロールしようとしまいと、ロケットというものの本来の性質でございますから、本来の性質がそういきますのに、それに何らかの誘導方式を使いまして、それをこう修正していくということでございますから、修正道具の何もないときにいかに飛ぶかということを十分に研究しておられる東大の研究、知見というものは、それにどの程度のものを加えればどうなるかということをベースとして、たいへん役立つことだろうと思っております。そういう意味で大いに重要に使わしていただきたいものだと考えております。
○三木(喜)委員 島さんの率直な御意見を聞きまして、私も全くそのように思っておりましたので、了解いたしました。また、山縣さんから、十年後のことを考えての宇宙開発の計画を立てなければならぬという全体的な見通しに立っての御意見、これもよくわかりました。 結局、このお二人の御意見を総合してみますと、要するに打ち上げをやられるほうの事業団としては、いまQを開発しておる、このQについては、液体燃料を使ってやっていきたいというお考えのようですが、しかしこれとても、前の航空技術研究所——航技術で一方研究をやっていかなければならぬし、開発をやっていかなければならぬと思うのです。これは事業団の中に包含されておるのですから、しかし本体はやはり東大のミューを本体にして開発をやっていく、こういうことなんですが、このミューにしましても、あるいはラムダにいたしましても、これは全部固体なんですから、それを液体に切りかえていく、いわゆる東大の研究を主体にしてQに発展していくというかっこうをとられるのだろうと思う。いまおっしゃいましたような誘導方式を導入するということになりますと、東大の研究したことがそんなに生かされてくるかどうか、初めからこれをやっていかなければならぬようなかっこうになるのではないかということを心配するのと、そのとどのつまりは、アメリカの誘導方式によって、アメリカさんにやってもらわなければならないのではないだろうかというようなところまでいかないだろうかということを私は心配するわけなんです。どこまでも国の技術で——誘導だけはアメリカからどうやら技術を導入するようですけれども、そして国産の材料でやっていかれるのかどうか、その辺をひとつ明らかにしておいていただきたいと思うのです。 それから山縣さんのほうと話が混線して申しわけないのですが、現在人工衛星の利用の目的は、科学観測、通信、気象、航海、資源探査、こういうことに利用される可能性がいわれておるわけなんですが、しかし国際協力によって十分目的が達成せられるものがかなりあると思うのです。そこでこの際わが国が独自に、重点的に開発すべき課題を明らかにしておく必要があるのではないか、これは打ち上げ事業団と関連がありますので、この点をひとつお伺いしておきたいと思うのです、山縣さんに。
○山縣説明員 ただいまの人工衛星の今後の目的でございますが、御承知のように、原子力などと違いまして、人工衛星になりますと、地球の回りを回るわけで、したがって日本だけのものではない、静止衛星は別です。したがいまして、国際協力と申しますか、非常に重要になってまいります。ただいまもお話しのとおりだと思います。そこで、今後国際協力、たとえばインテルサットというようなものがございますが、あれに似たようなものが将来またできるということも考えられます。たとえば世界気象機関、WMOにおきまして世界気象の監視計画というものをいま策定しております。WWW計画と言っております。これは極軌道に六個以上でございますか、衛星を打ち上げ、さらに赤道上に静止衛星を四個くらい打ち上げる計画でございます。一応計画として練っておりますが、そういった場合に、そういう静止衛星なり極軌道衛星をちょうどインテルサットのように全部アメリカで打ち上げるか、あるいは各国の技術水準あるいは財政事情、経済、そういったようなものを勘案いたしまして、あるところの地域に上げます衛星はその国が受け持つということも考えられるわけです。現にそういうことが考えられておるわけでございます。したがいまして、国際協力をやるから、われわれはある場合にはある衛星は必要がなくなりましょうが、ある場合には逆にわれわれ自身が打ち上げたほうが、技術能力さえあれば結局は安いわけです。たとえばいまの気象衛星にいたしましても、これを使えばインテルサットのようなああいう何か機構がWWW計画によりましてできたとした場合には、やはり日本で打ち上げなければ相当な使用料を払わなければならぬ、その場合に、日本にたまたまそういう技術があるとすれば、むしろ進んで日本が自分自身の守備範囲のところには打ち上げるということを考えますと、かえってそのほうが経済的にずっと安い、また日本の科学技術力や国力の一つのあらわれとしてそういうものを考えるべきだと思います。したがいまして、国際協力ということにつきましては、いろいろケース・バイ・ケースで取り組み方が非常に違ってくると思います。ただいま、たまたま気象衛星のお話を申し上げましたけれども、気象衛星の場合でも、一体、かりにアメリカならアメリカに全部打ち上げてもらうのか、われわれがやはりある部分、日本の地域に近いところは自分で打ち上げるのかというような問題が当然出てきまして、非常にやっかいなあらゆることを検討してきめなければならぬ。その前提といたしましては、やはりわれわれはある程度の技術を持っておらなければならぬということになると思います。国際協力につきましては、最初申し上げましたように宇宙開発に関しましては非常に微妙な問題でございますので、われわれの開発計画にもその点を重視しております。また御承知のとおりでございます。 また先ほどのNASAのポストアポロ計画に一体日本が参加するか、あるいは参加しないかというようなことも、当然われわれといたしましては、ここ一年、二年十分に検討しましてやってまいりたいと思います。御承知のように、欧州各国におきましてはああいう地理的条件から欧州全体として一つの組織をつくって検討する、開発するというやり方をやっておりますが、日本はこれまでは地理的条件からそういうことはございませんが、今後ともやはり、たとえば地域衛星なんというような問題になりますと、当然国際協力——極東と申しますか、日本周辺の国々と国際協力をしなければならぬということも当然起こってまいりますので、国際協力につきましては委員会としても十分今後真剣に取り組んでいきたいと思っております。 以上、お答えといたします。
○島参考人 先ほど三木先生からお話がありまして、私がお答えいたしましたことのうちで、それを三木先生がもう一ぺん言ってくださいました中に、Qロケットも液体燃料を使うというお話がございましたが、Qロケットはいまのところ四段ございまして、下のほうの二段は固体燃料でございまして、それに補助のノズルをつけましてかじがとれるようにいたします。それから三段目は液体燃料でございまして、それからその上にくっつけますのはまた固体でございまして、今度はその固体の中に液体を吹き込みまして調子をとろうという種類のものでございまして、いろいろなものがいろいろなポシビリティ、可能性をみな追求してやるような種類のものでございます。 それで申すまでもなく宇宙開発に上へ持ち上げます衛星と申しますか、その星につきましてはいろいろな程度の要求がございます。一等むずかしいと申しますか、私どもお言いつかりしておりますうちで一番むずかしいのは静止衛星、これは赤道の上で地上三万六千キロとかいうような、そういうところに地球が回るのと同じような角速度でそこを回るという非常にこまかいことを要求されております。しかしそうでなくて、もう少し簡単なものもございまして、これは必ずしもまんまるい円軌道でなくて、少しいびつな楕円形のものでもよくて、これは赤道の上に行かなくてはいけないというようなものではないというようなものもございますし、だんだんと要求のむずかしさがあるわけでございます。それに従いまして一等その要求の簡単なところは、この間の「おおすみ」の上がったようなああいう要求が最も簡単な要求でございまして、その要求の難易に従って上げますものの精細の度を変えていくのが非常に合目的ではないかということで、東大はああいうものをおやりになるし、私どもは究極の目的としては一等むずかしいものになると、初めから液体でなくてはいけないのではないかというふうに思っておるのでありまして、その途中におきましてはそういうものを適宜コンバインして目的に合うようなことをしていくということになるのだと私は思っております。でございますから、今度のQというのはそれほどむずかしいものではございませんから、固体に補助のノズルをつけたというような誘導の——誘導といいましても誘導の筋肉に類するものでございまして、それを操作する神経のような部分はまた別でございますが、筋肉の部分につきまして、いまの補助のノズルをつけるというような程度でQの目的に対しては三段目を液体にしてちゃんとすればよろしいのだろうというふうに考えられているわけでございまして、それは説明をだんだんと聞きまして、なるほどそれでよかろうと私としては思っておるわけでございます。しかし、もっと先に行きましたら、それじゃとても足りないぞとまた私も思っているところでございます。 それからそういうときに何から何まで外国の言うままになるか、外国の進んでいったままにやっていかなければいけないかということでございますが、これは根本的に申せば、その技術の進歩と申しますのは人類の知見の進歩でございますから、日本人とか外国人とかいうことがなしで、われわれが人類の一員としてさらに先へ進んでいくのに力を加えていくのが、人類全体の知見を進めるために力を加えていくというのがわれわれの生きがいでもあり義務でもある。だからその手前のところを、他人がやったのじゃとても承知ができなくて、とにかくおれがやるのだと言ってやるという——それは非常に簡単な申し方でございますが、そういうふうなことではいけないので、私は先のほうにいくために、もう人間としてわかっておることは、教えてやらないぞと理不尽なことを言ったり、むやみに高いお金をかけたりするのではいけませんが、十分そしゃくする力のある日本の技術としては許し得る限度においてはあくまで利用して、その先へ進もうというふうにしていくほうがいいんじゃないかなと思っているわけであります。これはたいへん根本的な考えでございまして、もちろん場合場合によってそれは修正し、先ほど申し上げたように、理不尽なことを申されたり、妙に高いことを言ったりなんかしましたら、そんなものはこちらでやるほうがよろしいのですから、時間が多少かかりましても、またお金がよけいかかりましてもこちらでやるということもあると思います。根本には、人類全般の知見の上に、われわれはその上に加えていきたい。加えられる能力があるし、またそれが義務だというふうに実は思っておるわけであります。非常にかってなことを申しまして、申しわけありません。 いま私は、四段目はそこへ液体を吹き込んで調子をとるのだと申しましたのは、ガスを横に吹いてくるくると回して調子をとるのだという訂正が参りました。まさにそうなんでございまして、その点、訂正申し上げます。
○三木(喜)委員 一応疑問のところを先に言っておきたいと思いますが、山縣さん、いまインテルサット協定のお話があったのですが、しかしながら、その後でもわが国が独自の静止衛星の打ち上げを用意しなければならないと思うのですが、その理由が現在明らかでないのです。それをひとつ明らかにしてください。
○山縣説明員 静止衛星に関する御質問でございますが、私は静止衛星というものはやはり衛星の本命になる、これは分野によりましょうが、と思います。たとえば気象衛星なんかも、先ほど申し上げましたように、極軌道衛星と同時に静止衛星が必要である。したがいまして、通信衛星ということだけで静止衛星を議論するのはおかしいと思うのです。たとえば、よくいわれます資源探査衛星、これなんかも静止衛星というものも考えられるわけですね。静止衛星というものは非常に利用の範囲が広いのだろうと思います。むろん移動衛星と申しますか静止衛星に対しまして、目的目的によって、また場合場合によりまして、あるものは移動衛星がいい、あるものは静止衛星がいいということになりまして、ケース・バイ・ケースでもって静止衛星というものは相当使われるのだろうと思います。少なくとも日本におきまして、静止衛星の技術、すなわちNロケットによって、静止衛星、百キロちょっとのペイロードの静止衛星、この技術を持っていれば、いろいろなことに利用できるのは当然だと思います。
○三木(喜)委員 それでその理由を明らかにしなければいかぬのじゃないか。一方、インテルサットに参加すれば大体の目的は達しておるので、もしそれ以外の目的があるということなら、静止衛星を日本として独自に打ち上げる理由が成り立つので、その理由を明らかにしてもらわなければいかぬのではないだろうか。たとえばではなくて、日本が打ち上げるのならこれこれに使用したいということを明らかにしなければいかぬのじゃないかということを言っておる。それはよろしいです、大体わかりましたから。 それから、資金ですね、Q、Nにいく。
○山縣説明員 先ほど申し上げましたように、宇宙開発は相当流動的なもので、ソ連、アメリカ、どんどん新しいことをやっておるわけでございます。私どもが昨年策定いたしました宇宙開発計画、これは五、六年の先までを見通しておるわけでありますが、これにどのくらいの経費が要るかという御質問かと思いますが、いま申し上げますように非常に流動的でございますので、当時一応計算はいたしまして千五百億前後の数字が出てまいりましたけれども、いまのところ千五百億円という数字がどれだけ確実性があるかということになりますと私ども自信がないので、千五百億円プラスマイナス・アルファ、こういう見通しでございます。
○三木(喜)委員 かなり自信を持って朝永さんがかつてサイクロトロンの計画を出されて、国もそれに大体同調するような気配を示しておきながら、ついにこれがさたやみ、とはいきませんけれども、非常に歪曲化されてしまった。科学の発展、技術の先取り、あるいは技術開発というような問題は、橋をつける、道をつけるという問題と違いまして、委員会なり事業団の首脳部あるいは政府の科学に関係されるところの大臣がはっきりとものを言ってもらい、強い態度でなかったらいかぬのじゃないだろうかという心配を私は持つのです。Q、Nといけば、千五百億ではとてもいかぬのじゃないかという考え方を私は持っているのです。そこでこの際、これをはっきりしておく必要がある。ただ常勤の委員を二人ふやしてこれでこと足れりというわけにはいかないのじゃないか。この際、そういうことを明確にしておきながら委員をふやしていくということについてわれわれは協力していくべきではないか、こう思うからお伺いしておるわけであります。 次に、この際明らかにしておいていただきたいことは、ラムダからミューになって、かなりロケットの安定化という方向に進んでいくだろうと思うのですが、と同時に宇宙観測の国際協力を積極的に推進する、そのために日本学術会議あたりとも協議を進める用意はないか。さらにまたアジアの諸国と共同観測を積極的にやる用意はないか。事業団というものは目的的にやるのではなくて、機体をこしらえ、打ち上げだけであるというような解釈にいままでは立っておりましたが、しかし、委員会があるのですから、委員会としてはその点を明確にしておく必要があると思う。気象観測についても、台風国である日本としましては当然アジア諸国と手をつないでいかなければならぬのじゃないか。日本学術会議との関係をどう考えておられるのかということも事業団が独走するのでなく、委員会が政府の意図を受けてやるのでなくて、いまも島さんがおっしゃいましたように、唯我独尊ではいけないのだ、世界各国協力すべきだという考えを明らかにされたのですが、と同時に日本の学術会議というものも当然われわれとしては利用するというと悪いですけれども、そういう観点に立たなければいかぬのではないかと思うのです。その二つについてひとつ意見を聞かせておいていただきたい。その上に立って私はずばりと三つ四つ質問したいことがあるのです。これは山縣さんにお伺いしたいのです。
○山縣説明員 学術会議との関係でございますけれども、たまたま吉識委員が学術会議の会員であられ副会長であられるということで、現在におきましてはこの学術会議とは非常にツーツーなことになっております。むろんこれは吉識委員がたまたま両方をやっておられるということだけでございますが、私ども学術会議とは十分御連絡申し上げて今後やっていきたいと思います。 それからアジア諸国とのことでございますが、これも当然今後、特に地域衛星の問題もございますし、十分連絡をとってまいりたいと思います。三木先生のお話しのとおりに私ども考えております。
○三木(喜)委員 基本的にはそういうようにお考えいただいてありがたいのですが、具体的にひとつまた進めてもらわなければいかぬのです。どういう機関と協力をしていくか。それから学術会議にこちらの考えておられる案をいつ提起になったのか。これは提起なさらなければいかぬと思うのです。議題にしてもらわぬことにはこれは連携をとったということにはならぬと思うのです。抽象的にはそれで私けっこうと思うのですが、そうせぬと、今日やはりこの科学技術、産学協同ということが学生騒動の一つの要素になっておるのですから、特にわれわれはこの科学技術対策特別委員会に所属する者としては、その点に十分配慮をしなければいかぬと思ってお伺いしたわけであります。 そこで、ずばりひとつお聞きいたしたいと思います。聞きたいことは四つです。まず島さんにお伺いしたいのですが、いまのお話では非常に東大に御遠慮なさってものを言われましたが、風の方向なんかを考えに入れてそうして打ち上げる東大方式というものは、私は必ずしもいつも成功するとは思っておりません。前々からこれは言っておるのです。だから誘導制御の装置をつけなければいけない、こういうように私はもう前々から主張しておる論者でありますが、いまのお考えでは、燃料にいたしましてもそれから誘導制御の機器の問題にいたしましても、あるいは科学技術庁の考えておるアメリカから誘導制御の技術を取り入れるところのいままでのジョンソン・メモを中心にしての日本の国の努力というものから考えまして、東大方式は今度のQからNに移るときには全部切りかえになってしまう。私はむだにならないかということを非常に心配しておるのです。 〔近江委員長代理退席、委員長着席〕 この方式がそのまま有効に作用するとは思えないのですね。それを非常に心配するのです。これはひとつ島さんのほうから。
○島参考人 お答えいたします。 先ほどちょっと申し上げましたのですけれども、目標が非常に高い精度を要する目標とそうでない目標とあるわけでございますね。いまのQの目標、さらにこれから先のNの目標と、だんだん目標は高くなってまいります。私はNの目標の程度になりますと、いままで行なわれておりました「おおすみ」に代表されておりますようなあの程度の目標と格段に違いがありますので、だから東大のものをそのまま使うということはもうないと思う。しかし、そこに先ほど申し上げましたように、何もしないで素っ裸でいけばこうなるというベースに、それをどうしていくということを加えますので、そのベースもまた知っておかなければいけない。だから、そういうことを日本人の知見として得ておるということは、かりに外国の方向をそこに導入いたしまして出す場合にも、ベースはわかっているのですから、あとは何と申しますか、修正するようなものとして採用するというので、効果がはっきりしているということはたいへん役に立つことだと思います。単に遠慮しているということじゃなくて、そういうふうな評価をしております。でございますから、ずばりそのまま踏襲して役に立つかというと、それはそうではありませんけれども、その根本の点としてその知見は非常に有用に使い得る。それからまた将来とも、先ほどから何べんも申し上げますように、要求が非常に段階があるのでございますから、東大のような段階の科学衛星を上げるような方向に向かっては、あれは最も倹約な最も当を得た方法だと思います。確かにひどい風が吹いたらうまくいかないということは、東大も思っていらっしゃいますでしょうし、私どもいろいろ聞いてみますと、当然そうだろうと思います。そのかわりその日を、これは戦争なんかと違って、是が非でもきょう上げなければいけないというのでなくて、いいお天気の日を待って上げればよろしいのです。この前の「おおすみ」のように現に成功しているのですから、時期を待てばできる。だから、そういう限度でやるものに対しては、あれは非常によろしいと思っております。私どものほうはもう少し先が精巧のことを要しますので、あれではだめなんだ、違う方法をとらしていただきたいというふうに思っております。
○三木(喜)委員 私も結局無誘導方式の打ち上げというものが、予定した軌道に乗せることに全く不可能だという一つの証明をしたと思うのですよ、何回やってみても。そうして楕円軌道も一方は二千四百キロメートルですか、一方は五百二十五キロメートル、こういうことになって、こういう楕円軌道を描いておれば、これは気象衛星としても価値があるのかどうかということを非常におもんぱかるものです。今度修正して小さくしてみたところで、風まかせの当てずっぽうなことになってしまうのじゃないか。こういうことを考えまして、いま島さんは高次なねらいを持つならば全然だめなんだ、こういうふうにおっしゃっておりますが、そういうように私も思うのです。 それから東大の一つの反省になるわけですけれども、音信が四周目で切れてしまった、これなんかも結局四段目のロケットの熱が機器に伝わっていって、それでとだえてしまったのじゃないだろうか、こういう想像もなされておるのですが、これは山縣さん、総合部会といいますか、もう相当検討をされておると思うのですが、そういう点も問題だと思うのですが、その点はどうですか。
○山縣説明員 いま三木先生の、東大の先般の打ち上げで予定より早く音信がとだえたという点でございますが、まさに問題でございまして、実は御承知のように宇宙開発委員会におきましては、この東大並びに事業団の打ち上げ実験、これが終わりましてすべてのデータがそろいましたらば、委員会の中に技術部会でもってこれをチェック・アンド・レビューをするというたてまえをとっております。昨年の夏の実験の結果も、十分チェック・アンド・レビューをやったわけであります。いろいろ委員会といたしまして御通知を申し上げ、さらにミューの一号を延期すべきであるというような結論も出したわけです。当然先般の東大並びに事業団の打ち上げにつきましても、委員会といたしましては検討をすることになっておりまして、先週の委員会でこれを決定いたしまして、四月に入りまして十分技術部会の第一分科会で検討していただく段取りになっております。六月一ぱいに結論を出してほしいということを委員会がきめております。したがいまして、いまの音信がとだえたというお話でございますが、私どもも新聞あるいは東大の方に個人的には聞いておりますが、この問題を十分掘り下げてただいまの部会におきまして御審議を願いまして、五月の末あるいは六月の初めには結論を出し、私どもとしての意見を委員会として申し上げたいと思います。したがいまして、そういう現状でございますので、詳しいことをまだ東大あるいは事業団におかれましていろいろ解析されておるのだろうと思いますので、あまり十分伺っておりませんので、この席でどういう原因でどうなったかということを申し上げられない現状でございます。どうぞあしからず御了承を願います。
○三木(喜)委員 もうくどうは申し上げませんが、「おおすみ」が打ち上げられたときに、各新聞社と言いたいのですけれども、書いてなかったところもありますので各新聞社とは言いかねますが、結局無誘導でやることは税金のむだづかいになって遠回りではないかということが言われておるわけなんで、そこで事業団のほうに対しましてそのスイッチをうまく切りかえてくださいという意味を私は申し上げておるわけです。東大をけなしておるわけじゃありません。「おおすみ」が世界の第四位に上がったのけっこうです。人工衛星を打ち上げたことは非常によかったと思いますが、と同時に、その成果をどういうぐあに生かすかということと、なおその成果の検討を事業団ないしは委員会としてはやっていただきたい。やっていただいて、この際に私がいまお伺いしましたような方針を明確にしてくださいということを申し上げておるわけです。ここに書いてあることを端的に申し上げますと、過去二本立てでやってきた効果がいま出ようとしておるわけなんですが、その上にこういうことも、これは一週刊誌が書いたことでないと私は思うのです。一週刊誌の心配だけじゃないと思うのですが、「片や、東大宇宙研と日産の結びつき、片や、政府直管の科学技術庁と三菱の結びつき。それは、固型燃料対液体燃料グループの決対でもあり、醜い政府予算ぶんどり合戦でもあった。やがて、この対決は、衛星打上げをめぐる無誘導打上げ方式と、全段誘導制御方式の二本立開発体制の対立へと発展した。」こう書いてある。このことは杞憂憂に属することであるかもしれません。しかし、さらにこの二本立てが複雑な様相をもって対立していくということになれば、これは日本の国の宇宙開発に対するところの一つの不幸なできごとでありますから、これをどういうぐあいにコントロールしていくかということは、これから課せられたさらに新しい課題ではないかと私は思う。その点を、こういうぐあいにやるのだ、そんな心配はないのだというところを山縣さんから、あるいは島さんからもきょう聞かせておいていただきいと思います。
○山縣説明員 ただいまのお話でございますが、私、前国会のこの席で申し上げた覚えがあるのでございますが、東大がああいうやり方でやっておる、確かに経費が安くて打ち上げられる。したがいましてラムダはともかくといたしまして、ミューあるいは次のミュー4S、次のミュー4SCでございますか、ここら辺までやりますと一体確率がどの程度——軌道を回る確率が一〇〇%になるか五〇%になるか、またその精度がどうなるかというそのレビューができる段階に数年後にはなると思います。そこでやはり一ぺんわれわれはもとへ返りまして、いわゆるQロケットと申しますか、事業団でおやりになっておるQロケットと、それから東大のミューロケット、これをほんとうに経済的にレビューする時期が当然こなければいかぬと思っております。むろんこのロケットそのものの性質から、Qとミューとでは非常に価格が違いましょうが、さてそれならば実際に上がる確率、あるいはまたねらった軌道へどの程度乗ってくるかというようなことをすべて勘案いたしまして、そういう総合的な比較計算をやりまして、かりにQロケットのほうがやはり安くつくということなら、当然そういう時期においてはMロケットというものはやめるべきだと思います。しかし先般のラムダの成功もございますし、おそらく今年にはミューの一号を打ち上げると思いますが、そういったような実績をある程度踏まえましてそういう検討を委員会としてはやりたいと思います。したがいまして、いまのところ私どもとしてはまだはっきり伺ってはおりませんけれども、おそらくこの夏M4Sを東大は打ち上げられると思いますが、さらにその次のM4SC、これはある程度もう仕事が進んでおりますので、そこら辺でもって十分いわゆるチェック・アンド・レビューをやりまして、科学衛星といたしますれば必ずしも正確なねらった軌道に乗らなくてもいいのでございますから……。
○三木(喜)委員 そういう言い方はおかしいですよ。かってな言い方ですよ。乗ってくれなければ困る。
○山縣説明員 先般の、ああいう遠くのほうに飛んでしまったのでは困りますけれども、科学衛星となりますれば、少しぐらいはたいしたことないのでございます。ところが一方実用衛星となりますと軌道へきちっと乗ってくれなければ困る。そういうことをすべて勘案してこれはやはりQとMとの比較検討をやる時期はわりあいに近いうちにやらなければいかぬかと私は思っております。そこでQとMと二本立てでいくか、あるいはMをやめるか、そういうことを私は考えなければならぬ時期がわりあい近い将来に来るのではないかと思います。
○三木(喜)委員 それはわかりました。それから産業界の問題はいいんですか。——いいです、時間がたちますから。要するにこの際にきっちりした方針を立ててもらって、事業団のほうにしましても、それから委員会のほうにしましても、財界や産業界に振り回されることのないように、さらに新しい対立を生まないように十分に気をつけていただきたいと思うのです。私もその要素をもう少し具体的に調べた上でこの後また問題があればひとつお伺いし、相ともに是正の方向に向かわなんだら、それでのうても日本の宇宙開発は二本立てだ二本立てだ、二頭立ての馬車に乗っとったのだといわれているのですが、さらに二頭立ての馬車を大きくすればこれはたいへんなことですから、よくその点をお気をつけいただきたいと思うのです。 島さんにお伺いいたします。国産衛星と今度言いましたね。これは国産衛星になっておるんでしょうか。ずばりお答えをいただきたい。
○島参考人 私内容について非常によく知っているわけじゃないんでございますが、東大の先生方は一応国産と言っておられます。私も、いろんな論文をたくさん出されてそれを集約しておられるのだから、その考え方においては非常に国産的だと思っております。しかしその中に使うジャイロでございますとかなんとかいうものは適当に部分品は輸入しておられるようです。それもつくってつくれないことではないけれども、完成するまでには時間がたくさんかかるし、どうせ年に一つ二つというような数にならないものをこつこつつくっていたのでは高くなるばかりだから、もっともっとまとめてつくっているものを買ってきて使おうかというのも、これも実際的な考えだろうと思っておりまして、そういうのは国産ではございませんが、自主ということについてそれを害するものではないだろうと私は思っておりまして、あの程度なら国産といばってだいじょうぶじゃないだろうかと思っております。
○三木(喜)委員 それ以上内容は検討されておられないでしょうからお聞きするのは無理だと思いますが、数年前に私もずっと外国から東大のロケットの機器部分品の輸入の状況というものを全部調べてみましたところが、かなりの大事な部分が輸入されておるわけです。そういたしますと、この国産衛星ということばは国民に対する影響が私はあると思うのです。謙虚に、国産衛星をやるなら国産衛星、自主開発ということばなら自主開発ということばにしなければならぬ。そのことが即、日の丸衛星ということばになり——国威発揚ということだけに重きを置きますと、これは科学を追求する態度じゃないんじゃないかしらんということを私は非常に心配するのです。今回も日の丸衛星と書いたところもありますし、純粋に国産衛星と書いた場合もありますし、いろいろな日本のに国の反応はありました。しかし、私はやはり堅実にそういう考え方で進んでいただきたい。自主的に、しかも国の技術も十分に生かしてやっていって、世界の四番目に人工衛星が打ち上げられましたけれども、国威発揚をしたというような考え方だけに立っておってはいけないというような考え方を持つわけです。 そこで第二の問題を伺いたいのですが、そういう考え方からロケットというものあるいは衛星というものをわれわれとしては平和利用に限るとこういうように言っておりますし、国会もそういう決議をいたしました。ただし、これはこの週刊誌にも心配を書いておりますし、私も前々からそのことを非常に心配するのですが、「ロケットは、和戦両用の装置である。国産ロケットが、軌道にのったという事実は、殺人兵器を、国家予算で作りあげたという事実にも、つながることを国民は、監視すべきだ。」ということをしまいに結びとして書いておりますが、事実製造するところでは一方では防衛庁のミサイルをつくり、囲い一つこっちでは東大のロケットをつくる。下は女湯と男湯の湯が連通しておるようにつうつうである。こういうような考え方の中では、委員会ないし事業団は、これもしっかりしてもらわなければならぬと思うのです。それは防衛庁が使ったから悪いということを私は限定してきめつけてものを言っているわけではありませんけれども、どこでこういう仕切りをするべきなのかということをはっきりしてもらいたいと思うわけであります。それが一つ。 それからこれもひとつ伺っておきたいのですが、かりにいま事業団が開発されたところの技術というものは、これは事業団に所属するのでしょうね。東大が開発された場合にはそれが東大に所属するあるいは事業団が産業界にそれを委託されて産業界で開発した場合は、国費を使いながらその産業界のものになるのですか。その辺どうなるのですか。これは局長にひとつ聞いておきたいと思うのです。事業団の場合にははっきりと法律に規定されておるからいいのですけれども、非常にあいまいになっております。 それから産業界がそういう技術を外国へ売っていいのかどうか、これもひとつこの際局長からはっきり答えておいてください。いままでラムダではありませんけれども、カッパーの場合に、東大から売りに行ったとは言いませんけれども、業者がこれを売りに行っております。東大の先生がこれについて説明に行なっております。こういう国費で開発したものを外国に売っていいのか。売ったときにその権利はどっちにあるのかということもこの際はっきりしておいてください。それを聞いておきたいと思います。
○石川政府委員 ただいまの御質問でございますが、日本の各企業が独自に開発したもの、これはその企業に属するわけでございます。したがいましてこれは外国へ出しても別に支障はないものと思っております。ただその宇宙開発に……。
○三木(喜)委員 国費を使うて研究いたしたもの。
○石川政府委員 したがいまして国費を使う種類のものと申しますと、いろいろ技術情報とかあるいはそういうものもあるかと存じますが、現在国費を使ってやります宇宙開発は、原則としまして、現在宇宙開発事業団が開発しようというものに対するもののみでございます。これに必要な特許とかあるいは技術情報というものにつきましては、すべてこの事業団に所属するということになっております。したがいまして、事業団の許可なくしては出せないわけでございます。
○三木(喜)委員 こういうことなんですよ。もう少し具体的に言いますと、東大がその機器の製造をしていないでしょう。いろいろ設計をしてそして業者に渡すでしょう。渡すときには業者が自分のところの費用でやってないのですよ。このロケットというものは、前々からよくいわれているように、産業界としては企業利益というものにつながらないのですよ、実験段階では。実験段階で企業利益につながるためには、当然いろいろな東大の頭脳を使って、そうしてそれを産業界にやらして、そこで試験的にものができる。できたのを東大に納めるだけでは、これは製造したことだけに終わってしまう。いままではそれはカッパーロケットとして十発なら十発インドネシアに売った、こうなれば利益に連なっていくわけです。そういうことを産業界にやらしていいのかどうかということです。そういうチェックはどこにもないでしょう。東大も自分らの頭脳を十分働かせて設計をしてものをつくる。つくらして東大がそれを自由にするということもこれはできないでしょう。産業界もそれを自由にすることはできないでしょう。これはできるのですかということを聞いておるのです。
○石川政府委員 実は東京大学の件については手元に資料がございませんのでお答えできないわけでございますが、事業団の場合におきましては、これは契約によってそのようなことはできないようになっております。
○三木(喜)委員 事業団はいいのです。そのほかのところです。事業団は最初から言うておるようにちゃんとそういう契約なり規定がこしらえてあるからいいのですよ。ほかのには規定ないですよ。その特許権をどっちが持っておるのか、国が持っておるのか、産業界にやらして、産業界が自由にするのかということ。問題があるなら問題があるとして検討すると言うてもらったらいいわけなんで、何も即答は求めてないわけなんです。私は問題があると見ておるのです。
○石川政府委員 ただいま御指摘の点につきましても、私ども実は十分検討しておりませんので、これは検討させていただくことにしたいと思います。
○三木(喜)委員 これはひとつ検討していただきたいと思います。 そして最後に技術導入の問題をお伺いしておきたいと思うのですが、いろいろアメリカとの協力に対する資料をいままでいただいておりますし、石川さんの「宇宙開発に関する日米技術協力に関するアグリーメントについて」というものをいただいております。ここで二つお聞きしておきたいのですが、一つは、このアグリーメントの中に「両立」ということが書いてあります。両立するということは一体だれが判断するのか、米国がするのか、インテルサットが判断をするのか。目的と両立するために地域衛星というものはどうなるのか、このインテルサットの場合には。それからコムサットの実施機関を別につくれ、こういうように書いてありますが、これはフランスの発言でありますけれども、これは国際機関としてどんなものをつくるのか。これはあなたの書かれたこれに書いてある。これをひとつ説明をしていただきたいと思う。これはあなたの文書をもらっておるわけなんですね。これが一つ。 それから研究調整局から四十四年七月三十一日に出ておりますジョンソンメモに対する説明の中で、四十三年一月十七日に出た技術協力の中の3の(a)と(b)とに分けまして、(a)のところで「政府間協定又は企業間取極の下で移転されるすべての技術又は機器は、相互に別段の合意がある場合を除き、平和目的に使用されるべきこと。」こう書いてある。合意のあるものはもう平和目的でなくてもいいのかということにもなりますね。この辺はどういう解釈ですか、それをひとつ聞かしていただきたいと思います。
○石川政府委員 初めにインテルサットの問題について御返事申し上げます。このアグリーメントにおきましてインテルサットと両立する、しないという問題でございますが、これの決定は、現在やはり、去る二月十六日から三月二十日までに開かれましたインテルサットの第二回の政府間会議におきまして問題になったわけでございます。現在このインテルサットの恒久協定をつくるという段階におきまして、これは両立すれば結局地域衛星に関係あるわけでございますが、この地域衛星を認めるか認めないかということについて議論がかわされた結果、やはり、もし両立するということを前提にするならば認めようということで進んだわけでございます。現在大体そういうようなことになっておりますが、その場合の両立するということを判定する機関といたしまして、やはりいろいろこれが問題になったわけでございます。現在の暫定協定によりますと、理事会というものが権限を持っておりまして、それがいろいろな判断を下すわけでございますが、今度の新しい恒久的な協定におきましては、この理事会ではなくて、その上に総会をつくるべきであるという意見が出ております。したがいまして、両立するかしないかという問題につきましてはその総会が取り扱うべきであるという意見が出ておりまして、大体その方向に進むというふうに聞いております。 それからコムサットの実施機関を別につくるという提案というような御質問でございましたが、コムサットは現在その実施機関でございますので、それ以外に新しい恒久協定におきましては、先ほど申しましたように総会というような新しい組織もつくりたいし、また一つの実施機関として国際的なものをつくるべきではないかという意見も出ております。したがいまして、アメリカ側が主張いたしましたのは、そのコムサットというものを恒久協定の中における実施機関とすべきであるという意見が当初出されたわけでございますが、これは会談の途中におきましていろいろ折衝がございまして、当面はコムサットが実施機関としてやることはやむを得ないが、五年ないし六年——この期間についてはまだ決定されておりませんが、そのぐらいの期間の後には国際的な機関をつくるべきであるというような意見にまとまったというふうに聞いております。 それからジョンソンメモでございますが、この四十三年の一月のジョンソンから来たメモの中には、先生御指摘のように3の(a)におきまして、「相互に別段の合意がある場合を除き、平和目的に使用されるべきこと。」、私たちこれは、普通このような取りきめの場合にはそういう特例というものを書くということが通例になっておりますので、そのように解釈いたしたわけでございます。しかしこのジョンソンメモを受けまして七月三十一日にきめました日米間の交換公文におきましては、このような点については両国で合議するというかっこうできまったわけでございます。
○三木(喜)委員 最後のまとめに入りたいと思いますが、いまのような心配があるわけなんです。また疑義もあるわけなんです。島さんも山縣さんも、私のいま申し上げましたことは時間が短い間に、しかもへたくそな言い方でものを言っておりますからおわかりにくかったかと思いますけれども、問題点はほぼ御了解いただいたかと思うのです。したがいまして、そういう点について御努力をいただかなければならぬ点は努力してください。それから検討していただく点はひとつ検討していただき、そして日本のおちいるところの宇宙開発の欠陥というものを極力是正をしていただきたいと私は思う。そういうことをきょうはぜひお願いしたいと思ったわけであります。 なお、石川さんに申し上げておきたいのですが、いまのしまいの御答弁では、ジョンソンメモの解釈の中で、私もまだちょっと了解しにくいところがあるのです。平和利用はこの限界だけか、こういうようなことになってきて、ジョンソンメモというものは単に科学技術庁サイドだけの問題でなくて、むしろこれは防衛庁あたりとも非常に関係が深いということがいまいよいよ明確になってきたわけなんですが、それはそれといたしまして、別の段階で論じなければいかぬ。ですから、ともあれお三方は、大臣もおいでいただいておりますから、大臣にひとつ申し上げておきたいのですが、科学技術をやる場合に、いままで原子力の場合には原子力基本法あり、それを最初にやって、事業団をつくり、原子力委員をつくっております。この二つの実施機関をつくった。それから宇宙開発についても、宇宙開発の基本法をつくって、そうして事業団とそれから委員会とこの二つの機関をつくるべきだ。この必要性はいまも変わってないわけなんです。ひっくり返ったなり今日ここまで来て、ここへおいでいただいておるお二方の優秀な方がこの衝に当たっていただいておるわけなんですけれども、しかしその根本を忘れると、ともすればいま言いましたようないろいろな心配が出てくるわけです。幸い国会決議をしております。宇宙開発については平和利用に限るということを特別本会議で決議をしましたから安心しておられるとはいうものの、何かこれは大臣に非常に失礼な言い方かもしれませんけれども、佐藤内閣のとっておられる方針では、大臣も次々におかわりになりまして、そういう必要性を感じられた時分にはまた大臣がかわられる。だから基本法をやはりつくっておかなければいかぬじゃないか、こういうことを思うのですが、これは大臣、ずっと聞いていただいておりましたから、いままで私が質問しましたことを踏まえて御答弁いただきたいと思います。
○西田国務大臣 三木先生から宇宙開発に関しまする広範なしかも高邁な御質問がございまして、それぞれ責任者からお答えを申し上げました。私も逐一これを聞いておりました。 そこで、原子力基本法といった類似の宇宙開発基本法の制定の必要があるのじゃないかということが最後の御意見であり、またその必要を認めておられるという立場に立っての御質問だと存じます。委員会がございまして、宇宙開発計画というものをつくってこれは民主的に運営されておることは御承知のとおりでございます。また宇宙開発事業団というものが唯一の政府の宇宙開発に関する機関でございまして、これも法律的に平和利用に限るということは明確にされておるのでございます。 それからまた、いまの技術輸入に関しまするジョンソンメモを受けましての七月に日米間にかわしました交換公文の中に、「日本国政府は、次のことを約束する。」と明確に書きまして、「日本国に移転された技術又は機器は、平和目的のためにのみ使用されることを確保すること。」こういうことを明確に約束をいたしております。したがいまして私どもは、わが国の基本的な考え方も方針もはっきりしておりますし、またこのような技術導入に対しまする平和目的以外に使われるという不安はないというふうに考えております。 そこで、この基本法をつくることについての御提案でございますが、これにつきましても国会のほうもいろいろ皆さまにも御検討をちょうだいしておるというようにうかがっております。政府におきましてもいろいろ検討いたしております。しかしながら宇宙という、宇宙の定義そのものが国際的にまだ明確になっておらない。いろいろの説を見ましても、もう数多くの宇宙に関する考え方が、いろいろな説がございます。こういった点もございまするし、この問題につきましては十分慎重に国際的な立場も考慮しながら検討をする必要がある、かように考えておるわけでございまして、先ほど来申し上げましたような宇宙開発に関しまする国会の御決議もあり、また政府の考え方もはっきりといたしておりますし、また委員会、事業団その他にいたしましても、あるいはまた交換公文におきましても、ただいま申し上げましたように一番御不安な点は、ただいま御指摘になったような平和目的以外にこれが使われるのではないかというような点に一番御心配があるのではないかと推察をいたしますが、これらの点につきましては、われわれとしてはそういう懸念はないという確信は持っておりますけれども、十分にひとつ御趣旨の点につきましては今後検討いたしてまいりたい、かように考えます。
○三木(喜)委員 それでは山縣さんなり島さんにお願いしておきたいのですが、私たちのほうに、社会党としましても基本法をつくる用意はできておるのです。それから自民党の諸君もそれはおまえらのほうでつくれということで、いままで御了解を得ておるわけです。各党ともその手はずでいっているわけですけれども、政府自体も事業団ないしはこの委員会をひとつつくってくださいよ、もう方針がはっきりしているのだから。政府ないしは国の世論のおもむくところもはっきりしておるし、国会もそれについて決議したのですから。たたき台を、議員立法でそこへ出しておけというだけではこれは大臣の言われたことがほごになってしまうわけです。この次の国会にひとつ出すことを努力してもらいたい。大臣はそういう御見解を示していただきましたからけっこうですが、山縣さんは当面の責任者ですから、あなたの任期中にはできるでしょう。大臣はおやめになってしまう、大臣はわからぬのですよ。約束されてもまた次にかわってしまうから、たよりなくてしようがないから、もうその決意だけでけっこうです。
○西田国務大臣 ちょっと誤解があるといけませんから——私が申しましたことは、いろいろそういう御不安がこういう点にあるのではなかろうか、しかしそのことについては心配はございません。いま私ども基本的な考え方がそこにあるということを申し上げたわけなのであります。そこで、しかしこのことについて国会でもいろいろ御研究になっていることは承知をいたしておりますということを申し上げました。しかしながら、いま一番基礎になるべき宇宙の定義そのものがはなはだ国際的にも明確になっておらない、こういう点もございます。一番大事な点だ。そういう点もございますから、そういう国際的な、基本になる問題等もよく見きわめながら検討さしていただきたいということを申し上げたのでございまして、直ちに提出する決意を示したというふうにおとりになると、ちょっと私の趣旨と違いますので、その点だけ申し上げておきたいと存じますが、基本法が全く不必要であるということを申し上げたのではございませんけれども、しかしながらより国際的な立場に立って慎重を期する必要がある、こういうことでございますので、次の国会に出せるか、こうおっしゃいましても、そこら辺はまだその検討に少々時間を要するのではないかというような気持ちもいたしますので、つけ加えて申し上げた次第でございます。
○三木(喜)委員 私はあなたと論争する気持ちはないですけれども、そんなことをおっしゃるなら多少言わなければならぬと思います。大体宇宙というものは何ぼたったってはっきりしませんよ。いろいろな機器の状況から見まして、宇宙の限界は非常にむずかしいですよ。だから、やらないということをそれにことづけて言われることになりゃせぬかと思うのです。 それからもう一つは、兵器に使われる心配やあるいは平和利用でない方向にいきそうな心配をおまえは持っておるが、その心配はないと言いました。そうおっしゃるけれども、こんなものは心配のあるないと違うのですよ。だらだらといってしまうのですよ。どこもチェックできなくなってしまうのですよ。無分別にすらすらといってしまうのがいままでの傾向でありまして、私はそういうことを全部踏まえた上で申し上げておるので、宇宙がはっきりせぬからというのは、これは科学技術庁の言い分ですよ。それをいいことにしてこの基本法をつくらぬというような言い方をされたらこれは心外ですよ。つくるべきだというのは原則ですよ。何でも法律をつくってやるのがほんとうで、基本法をつくっておいて、そうして事業団法やあるいは委員会法をやるべきがオーソドックスな行き方ですよ。それをあなたみたいなことを言う大臣は聞いたことないですよ。つくるべきです、つくりますというのがいままでの大臣の言い分だったのです。それでもつくらなかったのですよ。あなたみたいなことを言うておったら、つくらないことを初めから前提にしてものを言うておるわけですから、けしからぬですよ、そんな言い方は。
○西田国務大臣 私はつくらないとは申し上げない。基本法が必要ないという意味で申し上げるのではない、こう申し上げたのでございますが、ただ宇宙開発委員会設置法の場合にも附帯決議をちょうだいしたこともよく承知をいたしております。その御趣旨をどのように法案に盛り込むかという検討も必要であると存じます。またわが国としては、アメリカのようなああいった宇宙開発を考えるということはもちろん考えておりませんけれども、どの程度の宇宙開発を進めていくべきかということも、一つの大きな方針としてきめなければならぬ問題だと存じます。そういうような検討を要する問題もいろいろございますので、そこで政府といたしましても今後十分この問題に検討を加えまして、また国会でもいろいろ御検討なさっておりますので、私どももあとう限り御協力すべき面があれば御協力申し上げながら進めてまりたい。次の国会に出すか、こういうふうに端的な御質問でございましたので、そういう状況から次の国会にということを明確に申し上げる段階にまだ至っておらないということを申し上げたわけでございます。
○三木(喜)委員 それはわかるのです。それはわりかますけれども、検討をすると言われたのは前の大臣も言われたですね。その前の大臣もやるべきだ、総理もやるべきだとおっしゃった。何年かかっておるのですかということ、そのたびに大臣がかわりよるじゃないですかということと、あなたのいまのお話の中では、御協力申し上げるところは御協力申し上げるとかおっしゃった、そのことばじりをつかまえるのじゃないのですが、あなた方がやることじゃないですか。あなたらが何を協力するのですか。御協力って、野党の言い分を聞いてやろうというような言い方ですよ。最も不穏当な——おとなしいことばだけれども不穏当ですよ。あなた方の科学技術に対する考え方が、そんな言い方をしておったら、中心的に出てきますよ。
○西田国務大臣 おしかりでございますが、そういった不遜な気持ちで申しておるのではございません。国会のほうでもいろいろ御検討——三木先生そうおっしゃいましたが、そういう面をわれわれももちろん検討すると同時に、国会のほうに御必要がございますれば、これについても御協力申し上げる。また各方面の意見も十分徴しながらひとつ検討を進めたい。しかし先ほど申し上げましたことは、私は決して基本法についていままでの各大臣の言われたことよりうしろ向きに後退したのではなくて、なるべく早い時期に適当な結論を得るということを前提に考えておるわけでございますけれども、少し慎重な発言をいたしましてかえって御意思に沿わなかったかもしれませんが、そういった意味ではなくて、いろいろ問題がございますから、そこでひとつ十分検討して、そうして早く結論を得べきであるが、問題はいろいろございますということを申し上げたわけでございまして、どうぞ御了承願いたいと思います。
○三木(喜)委員 これで終わりますが、この次にまた大臣によく問題をお聞きして、そして私も少し議論したいと思います。あなたのような論理で話を進められるということになったら、やはり平行線になってしまいます。この科学技術の委員会というのは、なるべくそういう対立もなしに、お互いに与野党一致して国の技術開発ですからやっていこうというのがいままでの方針だったわけですよ。だから、もう少し議論をしなければいかぬのじゃないかと思いますし、あなたもわかるとおっしゃいますから、この次のときにいたしまして、きょうはずいぶん時間をいただきましたが、二時間や三時間で論議し尽くせるものではありませんから、この次にさせていただきます。
○西田国務大臣 私ども十分検討させていただきますし、また三木先生からきょうは非常にいろいろ前向きの御質問をいただいたことを非常に感謝しながら拝聴しておったのでありまして、十分にひとつ御趣旨のほどを承りまして検討させていただきたいと思います。
○北側委員長 次に、近江巳記夫君。
○近江委員 私は、実際に事業団あるいは東大等でロケットを打ち上げておられるその辺のところの具体的なことについて一、二点まず初めにお聞きしたいと思っております。 現在、内之浦、種子島におけるロケット打ち上げは、私の聞いておる範囲では、日数が大体九十日、機数が四十一機、このように聞いておりますが、その内訳は東大が何機か、そして事業団が何機であるか、そのことについてまずお聞きしたいと思っております。
○石川政府委員 ただいま手元に東大と事業団の内訳がございませんので、これはさっそく資料を取り寄せることにいたしますが、四十一年度は打ち上げの機数が四十一機でございまして、そうして期間は六十四日でございます。四十二年度、三年度は、打ち上げ問題についてまだ地元との交渉ができなかったために、打ち上げることができなかったわけでございますが、四十四年度におきましては、打ち上げ機数が三十三機、それから期間が八十八日ということになっております。その内訳につきましてはすぐ資料を取り寄せることにしたいと思います。
○近江委員 ここで打ち上げのときが大体一月から二月、それと七月から八月、これは漁業補償のそうした問題等がからんでそのように大体打ち上げ時期をきめていらっしゃると思うのですが、この時期は非常に西風が強くて、気象条件が悪いと聞いておるわけです。気象条件あるいはもろもろの条件、その辺はこのシーズンはどうなんですか。
○石川政府委員 打ち上げの時期につきましては、ただいま御質問ございましたように、一−二月期と、それから七、八月と申されましたが、これは大体八月、九月というのを中心にして、われわれは八−九月期と称しているわけでございます。これは、ただいま御指摘ございましたように、確かに気象条件としては必ずしも十分な気象条件ではないわけでございますが、地元の漁民との話し合いにおきましても、地元の事情から見ましても、やはり漁閑期にあててほしいという要望が強いわけでございます。それと科学技術庁あるいは事業団の打ち上げ時期、当時は科学技術庁の推進本部ということでございますが、これと打ち上げ時期の問題との妥協と申しますか、そういう点を加味いたしまして、やはりこのあたりが一番適当であるということで、この一−二月期並びに八−九月期というものをきめたわけでございます。
○近江委員 今後の計画によりますと、相当機数もふえてくるわけです。そうしますと、こういう限られた期間、あるいはまたそうした気象状況等も非常に悪い、こういう中で満足な実験ができるかどうかということなんです。漁民の人がこの時期をおっしゃっているわけですけれども、私は何もそれを拡張しろとかそういうことではなくて、はたしてこの限られた中で皆さんが望んでおられるだけの効果というものが得られるのかどうか、この辺なんです。四十五年度においては大体何発打ち上げるわけですか。その辺のところも含めて御答弁願いたいと思うのです。
○石川政府委員 ただいま御質問ございました、今後は機数がどんどんふえていく「そしてそのためにこういう期間では満足な実験ができないのではないかということでございましたが、われわれ宇宙開発につきまして、必ずしも今後の開発が進むに従って機数がウナギ登りにふえていくということは考えてないわけでございます。といいますのは、現在も宇宙開発事業団の開発方針におきましても、さらに先般宇宙開発委員会におきまして技術部会の第一分科会で出した結論におきましても、今後の宇宙開発というものは地上における試験に重点を置くべきであるということをいわれているわけでございます。これは島理事長もおっしゃっていますが、空へ打ち上げるときは、やはり空でなければためすことができない実験を行なうべきであって、むやみやたらに空へ打ち上げるべきではないということを事業団の考え方として言われているわけでございます。その考え方はわれわれも同様な考え方でございまして、幸い本年度四十五年度につきましては、予算の内容から見ましても、そういう試験設備的な基礎的な設備に相当重点的な経費の配分があるわけでございます。したがいまして、この地上試験が今後、従来に比べて相当行なわれるであろうということが考えられております。そのような観点からいたしますと、将来機数が必ずしも現在よりもふえないということも考えられますので、現在の地元の方と取りきめた線でいまのところは十分宇宙開発が遂行できる、このように考えております。 なお、四十五年度の打ち上げ機数につきましては、これは現在まだ東京大学並びに宇宙開発事業団におきましても最終的な打ち上げ機数というものは決定されておりません。したがいまして、これは今後東京大学あるいは宇宙開発事業団からの計画によりまして、この機数がきめられ、さらに地元と交渉するという段階に進んでいくものと考えております。
○近江委員 そうしますと、実験制限の緩和ということは、これはもうやらない、いままでどおりの範囲の中で最大の効果をあげていく、こういうことですね。
○石川政府委員 そのとおりでございます。
○近江委員 いつにしましても、そういうような漁業補償の問題等で科学技術庁はいろいろそういう問題がいままで出てきたわけですが、その辺のところも十分に配慮していただいて、スムーズに皆さんのそういう目的を達するためにひとつ努力を今後さらに推し進めていただきたい、このことを申し上げておきます。 それから予算のことですけれども、四十五年度の宇宙開発経費の概算要求というものを昨年の十月に宇宙開発長期計画の実施に基づいてたしか出されたと思うのですが、その辺をちょっとお聞きしたいと思うのです。長期計画に基づいて概算要求を出されましたか。
○石川政府委員 予算につきましては、実は昨年、四十四年度宇宙開発委員会におきまして各省庁からの予算要求の見積もり調整を行なったわけでございます。これがただいま先生御指摘の概算要求ということではなかろうかと存じます。その前に、科学技術庁あるいは各省から、宇宙開発に必要な予算は八月の終わりに大蔵省へそれぞれの省庁から提出しているわけでございます。それが正式の要求でございまして、そうして委員会におきましてはそれの見積もり調整を行なっておるわけでございますが、その決定が、大蔵省の案が出たのがことしの一月でございます。このようなかっこうで予算が進められてきたわけでございます。
○近江委員 要するに、あなたのほうはこれを四十四年の九月十三日に宇宙開発委員会として出されておりますね。これで宇宙開発の長期計画を遂行していく、そういうことでこの長期計画に基づいて出されたわけでしょう。これは違うのですか。
○石川政府委員 もちろん計画も十分検討されておるわけでございますが、委員会の所掌といたしまして、宇宙開発関連経費の見積もり調整という大きな仕事が一つと、それから宇宙開発計画の策定という問題があるわけでございます。先生いま御提示の資料は、それは宇宙開発関連経費の見積もり調整という点についての書類でございます。
○近江委員 要するに、出された要求というものについては、この計画を遂行していくためにはなくてはならないこれは額なんでしょう。それはどうなんですか。たとえば事業団ですけれども、この要求額が二百四億六千九百万になっておるわけです。これが政府案では百一億五千四百万円、大体五〇%の大幅なダウンになっておるわけです。これはどういうことなんですか。局長と大蔵省の両方から……。
○石川政府委員 ただいま御指摘の当初要求いたしましたものは、科学技術庁関係として二百二十三億でございますが、事業団として二百五億でございます。これはその当時予算要求を提出しました時点における宇宙開発計画に基づいて算出した要求額でございます。したがいまして、この内容につきまして大蔵省のほうでも十分検討されまして、そうして今度の予算額になったわけでございますが、われわれといたしましては、その当時における計画から見ますと、やはりああいうふうなやり方が一番適当ではなかろうかというふうに考えたわけでございます。しかし、宇宙開発事業団が十月一日に発足いたしまして、その内容についても、宇宙開発の進め方につきましても、事業団のほうにおきましても現在検討が進められておるわけでございます。したがいまして、今度の予算におきましては相当大幅に下回った額が出ておるわけでございますが、これは必ずしも半分になったから仕事量が半分になるというものではございませんので、その内容の持っていき方によりましては、経費も有効適切に使われるのではなかろうか、こういうふうに存じております。
○近江委員 五〇%も大幅にダウンして、それは確かに予算をとるということのむずかしさは私もわかりますけれども、それで何とかやっていけますというような先ほどのお話ですけれども、何かあまりにも計画が大ざっぱな感じがするのですよ。これはそんなあり方でいいのですか。
○石川政府委員 当初の要求につきましては、ただいま先生からおしかりいただきましたように、幾らか甘い点もあったわけでございます。これにつきましては、大蔵省のほうからも指示をいただきまして、われわれ作業いたします間に、やはりふなれなためにいろいろな算出根拠というものに間違いもあったわけでございます。そういう点につきましては訂正したわけでございます。 さらに計画の内容につきましては、これはわれわれとしては計画が十分遂行できるようにということで予算を組んだわけでございますが、しかしやはり国の財政事情その他から見まして、必ずしもわれわれの要求どおりそれが一〇〇%満足されるということは非常に困難なことでございまして、その額が減るということはやむを得ないのではなかろうかと存じます。しかしこの内容につきまして、われわれがその計画が遂行できるように大蔵省に対しても強く要請いたしまして、その点につきましては大蔵省のほうも十分理解して予算をつけていただいたものと考えております。
○近江委員 大蔵省、きよう来ていますか。——要するに五〇%、半分になってしまった。それは大蔵省の立場もわかりますよ。しかしこれだけ削られて、あなたもその計画の甘さ、ずさんさということは率直に認められたのですから、それ以上は言いませんけれども、要するにあまりにもそういう出発の計画というものが甘い。これじゃどうでもなる、そういうような感じですよ。その辺のいきさつを大蔵省のサイドから簡潔にひとつお聞きしたいと思います。
○藤井説明員 お答えします。 一般的に言いまして、予算の要求につきましては、ただいまの財源上から見て、なかなかそのとおりできないということはもう先生御承知のとおりだと思うのですが、今年度の事業団関係の要求につきましては、二百四億円程度の要求がございまして、これは予算編成の過程におきまして科学技術庁と十分内容の調整をはかりながら、その他の科学技術庁予算の全体の姿というものもあわせ考えつつ、今回の予算額に落ちついたわけでございます。内容的に見ますと、宇宙開発を進めていく上におきまして根幹となる事項であります小型ロケットの開発、Qロケットの各段の研究、衛星関係、それから一番問題になるかと思います信頼性向上のための開発試験設備の設置、こういうような点につきましては予算に盛り込まれておるわけでございまして、委員会のほうの基本方針の中にございますような重点項目は、ここに反映しているのじゃないかというように考えております。
○近江委員 たとえばこの事業団の場合、これだけ五〇%も削られてその事業にどういうように影響するのか、具体的に簡潔にひとつ理事長からお聞きしたいと思うのです。
○島参考人 もちろん支出することができます予算が減りますと、それだけ仕事が減るということは当然なんです。こんなにたくさん減ったのでは、本来困るはずでございます。しかし私は、先ほども三木先生の御質問のときにもお答えしたのでございますが、それから石川局長から言っていただいたのでございますが、開発の進め方につきまして、できるだけ現物を上に上げないで、地上で調べられることはあらゆる努力を講じて調べる、それで最後に上げるべきものは上げる、上げなければわからないものだけ上げるというのを基本的な方針にしてやっていこうというふうに考えております。でございますから、できる限りお金の使い方をそういう方向の試験、検査、また信頼性の向上のための土台とかいうものをうんとやることにいたしまして、現物を上に上げるというほうは多少おいてもしようがないというような考え方をしまして、私がいまの仕事を承りましたのはその十月でございまして、すでに要求予算の大体の骨子はきまっておりました。それが御相談の過程におきまして、だんだん詰まっていくときに、どうしてやっていくべきかということを考えまして、そういう方向でもって——まあ十分あるのはもっとよろしいのでございますが、その中でどうしてやっていくかということを考えて、先ほどのお話のように、国家全体の予算の規模から申しまして、私どもが要求するというのと、また私どもに下さるというのとの調整をはかるのに、そういう私の考えを、途中から入ってきたものの考え方ということをつけ加えまして、もとの計画をいじったことになっておるわけでございます。もちろん私のような考え方をしながら、もとどおりの大きなお金をいただいたら、もっとうまくやってみせたつもりでおりますけれども、どうもちょっとそうではなしに、詰まっていくことの切り盛りとしてそういう方向でいく、何とかやっていける、またやらねばならないというふうにいま私は思っております。そういうことでございます。
○近江委員 島さんもちょうど予算編成期のときに就任されたので、確かにその辺のいきさつなりいろいろな点で自分の意思が通じにくかったということはよくわかるのです。要するに、この予算要求というものは、十月に開発委員会が計画を出しているわけですよ。それに基づいて出した要求でしょう。それを五〇%も削られて、現実にいまもここで支障があるということをおっしゃっているわけです。そんな五〇%の予算でもとどおりの計画はできるか、しろうとが考えたってできるわけがありませんよ。それでできるというなら、一体それなら内容というものはどういうものかということになってくるでしょう。現実にここでなかなかできにくいということをおっしゃっているわけです。そうしますと、当然こういう予算案から考えて、あるいはまたこれまでの研究開発の進捗状況から見て、昨年きめた宇宙開発計画を当然修正する必要があるんじゃないか、このように思うのです。これについては山縣さんと大臣にお聞きしたいと思います。
○西田国務大臣 詳細は山縣委員からお答えを申し上げたいと存じますが、確かに要求した予算に対して決定した予算が非常に少なかったということは、私としても残念に思っております。しかし、先ほど局長から答弁申し上げましたように、主要なる部分につきましては一応予算がつけられておるという状況で、予算が十分ではないけれども、ひとつ努力をいたしまして所期の効果をあげたい、こういう意欲は十分に持っておりますが、ただ一つ、これは申しわけのようになって申しわけないのでございますが、率直に申し上げますと、概算要求を出しましたのは去年の八月でございます。そして開発計画が具体的に決定しましたのがその後おくれて十月でございまして、その間、概算要求と実際の実施計画の間には多少の実施上のズレがあるということも正直申しますと事実でございまして、そういった事情で要求に対しましては予算が非常に十分でございませんでしたけれども、関係者の努力によって所定の実施計画には何とかひとつ狂いがないように努力をしたい、こういう決意でおる次第でございます。
○近江委員 山縣さんの答弁の前にちょっと申し上げておきますが、あなた八月とおっしゃったけれども、私が概算要求をいただいたのは九月十三日ですよ。しかも計画にしても、ばっちりとこれだけの印刷物になってできている。したがって当然、要求のときにこの計画がないということは考えられない。これはどうなんですか。
○石川政府委員 予算を提出する時期は八月の終わりでございまして、概算要求、その見積ももり調整を行ないました日付は九月になっておりますが、実質的には八月にこれは各省の予算要求をもとにしてやったわけでございます。したがいまして、宇宙開発委員会の計画は十月の一日に決定されまして、そしてこれが宇宙開発委員会の計画として出されたわけでございます。
○山縣説明員 ただいまの御質問の点でございますが、いまお話のとおりに予算の要求に比べまして半減されました。そこでその内容につきましては、事務当局におかれまして大蔵省といろいろ御相談になりまして、できるだけ、昨年策定いたしました開発計画に支障がないようにということで、予算が最終的に決定いたしたのでございます。そこで、それならば昨年決定いたしました宇宙開発計画があの年度でそのままいくかどうかということでございまして、この問題につきましては、十分私どもは検討いたしたいというので、実は昨日の委員会で最終的に決定いたしまして、計画部会というものを新設いたしました。この計画部会におきまして、今年度でございますが、四十五年度の予算が決定いたした場合に計画がどうなるかということを十分御審議願いたい。また、私どももそれに参加いたしまして、十分審議いたしたいと思います。 それで私ども一応の見通しといたしましては、宇宙開発計画というものは、御承知のとおり毎年改定するということに最初からきめておりますので、今度予算が減りました関係で、宇宙開発計画を訂正しなければならぬかどうかということにつきまして、いまの計画部会で十分御審議願いたいと思います。 いまのところ大蔵省におかれましても、優先順位を十分御検討下さいまして削減されましたので、そう大幅な計画の変更をせずにいくのではないかという気がいたしております。むろん、いま近江先生からお話がございましたように、半減されております。その半減されたものが、そのままずっと半減されてしまったならば、これは当然おくれると思いますけれども、私、どうも勝負は四十六年度予算のときにきまってくるのではないか、したがいまして、四十六年度予算に四十五年度予算からずれ込んだものを、どう最終的に決定になるかということは、非常に大きなファクターになってくるだろうと思います。これは一つの見通しでございまして、いま申し上げましたように、昨日計画部会をつくるということをきめまして、計画部会で十分御審議願いまして、計画を変えなければならぬ点がございますれば訂正をいたしたいと思いますが、大筋におきましては、そう変えずに済むのだろうと思います。やはり一番問題は四十六年度予算が問題だと思います。と申しますのは、四十五年度予算が要求いたして約半分、その半分に削られたものが一体四十六年度にどういう形で出てくるかということだと思います。これは削られっぱなしでございますれば、当然延びると思いますけれども、私は、何か勝負は四十六年度のような気がいたしております。 いずれにいたしましても、計画部会、さらに技術部会もございますので、その部会において十分御検討願いまして、最終的にきめたい。これはちょうど事業団の島さんもおられますけれども、事業団におかれましても十分御検討中でございますので、そういう資料を全部計画部会に出していただいて、最終的にきめたい、こう思っております。
○近江委員 委員会で今後検討して修正の可能性もある、こういうようなお話しでございました。修正がなければ、どんな計画でどこまでいくかということをさらに突っ込んでお聞きしたいわけです。 要するに、予算がなければ当然公約期間というものは延長するわけでしょう、結局。いままで科学技術庁のやってきたことは、この進捗状況とにらみ合わせて随時修正する、ころがし計画ですか、これを採用してきているわけです。これは非常に現実的である反面、目標達成期限というのはずるずる延びてくる。そういう欠点が大きくあると思うのです。国民の皆さまの前にもそれだけのはっきりとした約束もなさっているわけです。ですから、最終のどたんばになって予算をつけてもらえば何とかなるという、そういう綱渡り的なことはよくないと思うのです。 話は違いますけれども、万博にしても、何とか面目にかけてやります。——もう当初から計画がずれていた。われわれは最後のかけ込みの段階で、要するに仕上げていけば点検もできないし、あるいは実験もできない。そうすれば、そういう事故等の可能性があるということを私は口をすっぱくして国会でもそれを言ってきたのです。案の定ああいう事故が続発してきている。そういうように、やはり計画というものは長期計画で、そして着実に積み重ねをしていかなければならない。皆さん方が立てられたそういう開発計画に基づいて出された予算要求を半分に削られていますから、もちろん皆さんも努力なさったと思いますけれども、その辺のところを、これは当然基本計画というものは変更しなくてはならないのではないか、それをしなくてもいいなら、それじゃどういう計画でどこまでいくのかということを、ここで明確にひとつお聞きしたいと思う。
○山縣説明員 いまの近江先生のお話、ごもっともでございます。私どもといたしまして先ほど三木先生からお話がございましたが、大体の計画に幾らぐらい要るか、千五百億というようなごく概算でございますけれども、御返事申し上げたわけでございます。その金がどう毎年度出てくるかということは、やはり一番大きい問題でございます。しかしそこで、やはり国の財政事情もございますので、当然いろいろな起伏があると思うのです。先ほど申し上げましたように、四十五年度におきまして大蔵省との話し合い、査定がございまして、それが約半分になる。そこで問題は、半分になったのでございますが、これは大蔵省御当局あるいは科学技術庁の御当局において十分御検討くださいまして事業のおくれがないような——ですからどうしても急を要するものは優先的に考えていただくという操作をやりましたので、したがいまして、私ども先ほど申し上げましたように、この予算につきまして、事業団なり、あるいは内閣その他を含めまして、十分御検討中であると思いますが、その結果を伺いまして、昨日委員会で決定いたしました計画部会において十分検討いたしまして、万一計画を変えなければならぬということなら計画を訂正いたします。明年度ですか、四十六年度にこれこれの予算がつけばいまの計画はそのまま実行できるというような結論になりますれば、そういう方向にいきましょうし、なおしばらくここのところ計画部会に事業団あるいは東京大学その他で御検討くださった資料を出していただきまして、皆さんに御検討いただきまして、今後に対処していきたい、こう思っておる次第でございます。
○近江委員 今後十分検討されて、計画遂行のために今後鋭意努力していただきたいと思うのです。私が言った線に大体なるんじゃないかと思っておりますが、それから、今度は大臣にお聞きしたいと思いますが、この宇宙開発に関する政府の基本計画はいつ策定なさるおつもりですか。基本計画がなくては計画は進んでいかないと思うのです。どうですか、この点は。
○西田国務大臣 お答えいたします。 宇宙開発に関する基本計画が必要なことは御指摘のとおりでございまして、政府におきましても鋭意この検討を進めておりまして、日付はちょっと政府部内の連絡の関係上明確に申し上げられませんが、年度内にこれができ上がった、こういうふうに御承知願いたいと思います。
○近江委員 要するに、それは原因はいろいろあろうと思いますが、先ほど三木さんが基本法のこともおっしゃった。これはわが党としても何回も本委員会でも基本法のことは申し上げているわけです。そういうこととか、宇宙委員会からはそういう計画は出てるけれども、政府として出してないということは、これは非常によくないと思うのです。そういうルーズなことで宇宙開発を進めていくことは、非常に政府としての姿勢が、取り組みが私はよくないと思うのです。これは大臣から総理のほうへ話をされるかどうか知りませんけれども、要するにその辺のところを煮詰めていただいて、早急にこれを出してもらわなければ困ると思うのです。大臣から、もう一度明確にひとつその点をお聞きしたいと思います。
○西田国務大臣 ただいまの御質問は、先ほどお答え申し上げましたように、宇宙開発委員会におきまして検討いたしまして、そうして宇宙開発委員会がこれを決定をいたしまして、決定したものはこれを政府に提出をする、私どもの科学技術庁を経まして政府に提出をいたしまして、そうしてこれが最終的に決定するわけでございます。それが、日はちょっとここであれでございますが、宇宙開発委員会を経まして出しましたのが、三月二十五日でございまして、その手続の関係がございますから、ちょっと日は何日と明確に申し上げられませんが、たしか三月三十一日、年度内にこれを決定を見ているはずでございます。
○近江委員 要するに、そういう計画がはっきりきまらぬと、ただもう行動だけが先に行っておるということ自体が、これがあかぬというのですよ。先ほどの繰り返しになりますけれども、基本法もない、そういう明確なそういうはっきりとした基礎というものがないから、そういうことになるわけです。ですから、この点は一日も早くひとつ政府として提出をしていただきたい。この点はこれ以上言いませんから……。 それから、これも予算に関係するわけですが、宇宙開発局の新設についても認められていないけれども、これはどういう背景があってこんなことになったのですか、その背景を言ってもらいたい。ただ予算だけというそんな単純なものと違うでしょう、これは。
○矢島政府委員 四十五年度要求に際しまして、科学技術庁は宇宙開発局の新設を希望いたしまして、強く要求しておったわけでございますが、数次にわたりまして行政管理庁その他とも折衝いたしましたが、今回は政府全体として局だけでなくて部、課に至るまでネット増と申しますか純増は認めないという大方針がございまして、ついに宇宙開発局の新設は実現を見なかった次第でございます。
○近江委員 いかにも政府の根本方針がそうだからできない、硬直化したそういう行政姿勢、ネットでこれをこう新設すればぐんと進むのだとはっきりわかっていて、どうしようもできない。政府がそう言っているからと……。ぼくはその辺はそれだけではないと思うのですよ。私が言うのは適切じゃないか知らぬけれども、一つは長期計画が具体的でない、あるいは資金のめどや技術の進展性についてどこまで検討されたか、そういうような疑問点がたくさん出てくるわけですよ。そういうはっきりとした、その辺のことが明確になっていないから、その辺にやはり不安もあって、政府のそういう方針だからということでやられたのじゃないかと思う。宇宙開発を強力に進めていくためには、これは当然原子力あるいは宇宙開発、海洋開発、これはいつも私たちは言っておるわけですが、もっと積極的に政府として局の新設ということについて、これは努力してもらわなければ進みませんよ。その点大臣としてどう思われますか。
○西田国務大臣 今年度要求いたしました局の新設ができなかったことは、宇宙開発推進の上にわれわれとしても残念に思っておりますが、政府全体の大方針のもとに、残念ながらこれが実現できなかったのでありますから、ただいま御審議を願っております宇宙開発委員会の常勤制も、これが実現をさしていただきました暁におきましては、これらの問題も含めまして、ひとつ宇宙開発全体についてもっと強力な姿勢をとらなければならぬと考えております。そういう意味で、今後におきましてもひとつさらに努力を続けたいと存じます。
○近江委員 大蔵省にお聞きしますが、科学技術庁から強力にこの局の新設についてお願いしたと、こう言っているのですが、大蔵省はなぜ認めなかったのですか、これは。
○藤井説明員 宇宙開発局の新設というのは、先ほど官房長のほうからお答えがありましたように、全体の行政機構の拡充を押えるという基本的な考え方がございまして、結局実現をしなかったわけでございますが、宇宙開発につきましては、昨年度宇宙開発事業団というものができ、その前に宇宙開発委員会ができ、昨年は事業団、今回は常勤化ということで、宇宙開発の整備というのはかなり進んできていると思うわけでございますが、宇宙開発局ということになりますと、政府の直接の行政機構ということになりまして、これはなかなか困難な問題でございまして、他の省におきましてもいろいろ行政機構の拡大を考えているところもありますけれども、それも一切できないという状況のもとでやむを得ないのではないかと存じております。
○近江委員 それだけの客観情勢が整ってきたからこそ局が要るのと違いますか。これはおかしいですよ。これじゃ手足ばかりで頭脳がないのと一緒じゃないですか。これは、この問答をこうやっても押し問答になり、時間ばかり食うわけですから、これでこの問題は論議しませんけれども、もっと私は長官はじめ真剣に日本の科学技術の伸展ということを考えてもらいたいと思うのです。それはお考えになっておる、努力なさっておることはわかりますけれども、もっと政府首脳部を動かせるだけのもう少しバイタリティといいますか、そういう活気にあふれた科学技術庁になってもらいたいと思うのです。いつまでもここに壁がありますから、その壁を打ち破らなければだめじゃないですか。破るためにどう努力したかということです。今後の大きな課題として、これはひとつ長官を中心に検討してもらいたいと思います。これは宇宙開発だけじゃない、海洋開発も一緒ですよ。海洋開発だって課になっていない。
○三木(喜)委員 関連で、大臣にしつこいような言い方ですが、近江君が言ったとおりで、科学技術庁というのは若い木ですね。役所として若いです。そこへナショナル・プロジェクトがずっとつくのですよ。国家的大事業がつくのですよ。原子力にしても、宇宙開発にしても、海洋開発にしても、こんなに大きな仕事がつくところを、いまの大蔵省の役人や官房長の言うような、そういう大原則がありますからというようなことではいかぬということをこの前の大臣にもよく言っておいたのです。そんなことでやってもらったら新しい若い木は伸びないですよ。若い木を伸ばすことが行政じゃないのですか、政治じゃないのですか。しかも、科学技術に一番大事な、日本の国の運命に関するようなことと取り組まなければならぬのですよ。それをよく言っておいたのですが、いまの考え方だったら、またもとに返っておりますよ。官房長、新しい官房長でしょう。そういう答弁だけの言いわけみたいなことでは、近江君の言う壁は打ち破れませんよ。そして、古いところの省庁は要らなくなった枝がたくさんあるのです。枯れ枝になっておりますよ。それを切ったらいいのです。そういう原則を主張なさいということを、前の大臣にも言っておいたのです。大蔵省もそういう考え方で取り組んでくれなければ困りますよ。こういうものをつけてやった、事業団もつけてやった、委員会もつけてやった、今度は人間をふやすんだ、こういうことで、だから科学技術庁にはたくさん予算がいったじゃないですかという。そういうものがあらばこそ局が必要になってくるのですよ。いまの石川局長がやっておるところは、寄せ集めで、いろいろなことをやらなければならぬのです。海洋開発もやらなければいかぬし、宇宙開発もやらなければいかぬし、そのほかスモン病がはやってきたらスモン病もやらなければならない、公害の問題とも取り組まなければいかぬし、こういう日本の高度経済成長をやったあと始末と、新しい技術の先取りと両方やらなければならぬ局じゃないですか。それを大蔵省の主計局からこられた藤井さん、あなたも若いのにそういう役人的根性でものを律してもらったら困るし、官房長もそういう答弁のしかただけで終始してもらったら困りますよ。何とか答弁してください。そんな先のとまってしまったような答弁をしておったらだめですよ。ぶち破らなければだめですよ。
○西田国務大臣 近江先生、三木先生からおしかりと強い御鞭撻をいただきました。私も実はこの役所に責任をもたされまして感じますことは、ただ単なる局だけの問題だけでなく、局の問題も大事な問題でございますけれども、ただいま御指摘のとおり原子力また宇宙開発、海洋開発のようなスリー・ビッグ・サイエンス、それにまた最近は、私は決して科学技術が悪いのではないと思いますけれども、経済発展に伴うところのいろいろなひずみの発生、これらを克服していくのが科学技術の力であるというふうに思うわけでございます。その意味から申しまして、機構の面におきましても予算の面におきましてもはなはだ不十分なものがある。ことにここ十年ぐらいの諸外国との比較をしてみますと、スタートはそう違いはなかったのに、年々歳々予算の面におきましてもこの格差が開いていっておるということは、もう数字がはっきり明瞭に示しております。何と申しましても、これからそういった豊かな社会をつくるとか、またもろもろのひずみを克服していくとか、それからまた巨大科学、ことに海洋開発などは最もおくれておりますし、これらを大国日本として強力にやってまいりますためには、やはりもう少し科学技術というものに力点を置かなければならぬ、重点を置かなければならぬというふうに思うわけでございまして、私も実際予算を編成した責任者でありますから、大きなことは申しませんが、ことしの予算も従来の国の予算の平均の伸びよりは多いということで満足はできない。もちろん部内におきまして、むしろ要求したものに対して歩どまりがどうであったかということがその予算に対する評価であるというふうに私も実は申しておるのでございまして、先ほどからの痛い御指摘を受けておるわけでございますが、そういう意味におきましてひとつこれからの時代はやはり科学技術、しかもビッグサイエンスなどは、それだけではなくて、たとえば、東大があれを打ち上げたといっても、多くの工業の力の累積、集積であるということを考えますと、逆にこの波及効果というものを考えますと、私は非常に重要な立場であるというふうに考えておるわけであります。大蔵大臣と予算のお話し合いをいたしました際にも、そういう各国との国の投資の累積額がだんだん開いていっていることを図表にして持っていって、それを見ていただいて当たるということまでいたしたのでありますが、実際に御指摘になるとおりでございまして、私どもは、予算の面あるいは機構の面その他につきまして、政府部内におきましてもひとつぜひこれらに対して重大な考慮を払うように、口先だけでなくて、全力を尽くしてみたいと決意をしておる次第でございます。この上とも一そう御鞭撻のほどお願いいたします。
○近江委員 大臣もそれだけの決意をされたわけですから、この問題はこれでおきますけれども、アメリカのNASAとか、外国の状態を見ても、これだけ経済大国である日本でしょう。肝心の幹がこれではあまりにも弱体過ぎますよ。ですから今年度は、これはもう予算がこうなってしまったのですから、来年度予算において宇宙局と海洋開発、これはひとつ長官の政治生命にかけてどうしても取る、それだけの決意がありますかどうですか、もう一回だけ確認しておきます。
○西田国務大臣 必ずしも取ると私は大言壮語はいたしませんが、全力を尽くすつもりでございます。
○近江委員 では次の問題に行きたいと思います。 このように宇宙開発がどんどん進んでいっておりますが、たとえば追跡施設にしても、アメリカとか外国の場合は、それだけ非常に充実してそろっております。ところがわが国は四カ所しかないわけですよ。御承知のように東京の調布、内之浦、千葉の勝浦、沖縄、そうしますと地球の裏側を飛んでいる場合は、これはもう人工衛星からのデータも全然受信できない。追跡も不可能なんです。もちろんそれは国際協力による追跡も私は非常にけっこうだと思うのです。それはどんどん協調はしなければならぬわけですが、これからの宇宙開発の進展を考えますと、海外にもわが国のそのような追跡ステーションを建設する必要があるのではないか、このように思うのですが、その点についてどのようにお考えですか。
○石川政府委員 追跡ステーションの問題でございますが、機能といたしましては、早晩上げられます科学衛星の追跡については、現在宇宙開発事業団を中心といたします沖縄、勝浦、それから東京大学の内之浦、それから電波研究所の鹿島、この四カ所の追跡体制で十分満たし得るのではなかろうかというふうに考えております。しかし、やはり地球の裏側に参りました場合には、その科学衛星につきましては、現在もNASAの協力を得ておりますし、それも足しまして十分体制がとれるというふうに考えられますが、ただ実用衛星になりますと、このような体制ではたして十分かどうかという点は問題がございまして、やはり追跡網を広げないといけないということも考えられるわけでございます。この点につきましては、当然今後の問題といたしまして宇宙開発委員会なりでも検討するということになりますし、それから宇宙開発事業団におきましても、追跡業務の一環において検討されることになるわけでございます。ただいま先生から御指摘の、足りないのではないかという方法につきまして、外国にわが国の追跡局をつくるということになりましても、いろいろ問題点は出てくるわけでございます。一つの方法として船を使うという手もあるわけでありますが、そのような点も含めまして、今後追跡の体系をどういうふうに持っていくかということは、やはり今後の委員会なりあるいは事業団において検討を進めていきたい、こういうふうに考えております。
○近江委員 具体的にはまだその計画とかいうものはないわけですね。
○石川政府委員 具体的にはまだ考えておりません。
○近江委員 それは当然大きな問題になってくるわけですから、その点も一つの課題として十分検討していただきたいと思うのです。 それから昨年の宇宙開発委員会技術部会の報告に述べられた意見はどの程度実施されたのですか。
○石川政府委員 昨年の暮れ、技術部会の第一分科会において行なわれましたあの趣旨につきましては、完全に実施されまして、それが今回の「おおすみ」の成功につながったわけでございます。
○近江委員 完全に実施されたといったって、完全に実施されたのですか。そんないいかげんな、大ざっぱなあれでいいのですか。
○石川政府委員 この宇宙開発委員会の技術部会で行ないましたのは、昨年の八月、九月に打ち上げましたロケットにつきまして、東京大学と科学技術庁で打ち上げたロケットについての評価を行なったわけでございます。したがいまして、その内容につきましては、その実験の目的なりあるいはその結果につきまして十分評価を行ないまして、そしてこの分科会としましては、このような方向で進むべきであるということをサゼスチョンいたしまして、各東京大学、事業団はこれを踏まえまして今度の一−二月期の実験に移ったわけでございます。
○近江委員 その辺のところは、いろいろと実施に移されたと思うのですけれども、まあこれはこまかい問題になりますから、時間の関係でいきませんが、あとで、どういう問題が出て、それをどういう形で実行したかということをレポートで私のほうに出してください。 それから技術部会は要するに当事者ばかりで構成しているわけでしょう。私は前の委員会でも、失敗が続いたので、評価のしかたについて、NASAからもお選びになったらどうですか、そういうようなことを申し上げたことがあるのですが、その辺について、要するに、そういう評価のしかたについて十分今後配慮する、このようにお答えになったのですが、そのメンバーとかそういうような点についてどういう配慮をなさったのですか。
○石川政府委員 この技術部会の第一分科会の構成としましては、これは先般御質問ございましたときに申し上げましたように、直接衛星を打ち上げる作業に従事した委員と、それから得られたデータを持っている部門、それに第三者のメンバーを合わせたわけでございます。このメンバーの中で佐貫先生、内田先生それから山内先生、この三名の方は、いわゆる第三者的な立場で加わられた方でありまして、ロケットを打ち上げた当事者としては、東大側としては斉藤先生、玉木先生、事業団側としては黒田総括開発部員と松浦副理事長、こういうようなかっこうで参加いたしました。なお追跡データということによりまして電波研究所の村主鹿島支所長、事業団の村松追跡部長、この二名が加わって、それぞれ、東京大学側で打ち上げたロケットに対しましては、事業団側のほうの打ち上げ関係者は第三者的な立場で評価するというかっこうをとったわけでございます。事業団のものにつきましては、同じように東京大学側がそれを評価するというかっこうでやったわけでございます。そのようなかっこうででき上がったものが第一分科会の報告書でございますが、その内容から見まして、きわめて公平な立場でこの報告が作成されているというふうに私たちは考えております。 なお今回は、「おおすみ」がラムダ4Sの第四段が衛星軌道を回ったということで、これは人工衛星になったわけでございますので、このメンバーにさらに衛星部門の権威者を加えたいということを考えております。中には、この当時の仕事がかわられてメンバーが交代される方もおりますが、新しく二名ほど衛星関係の権威者を加えて、そして新しい分科会を組織したいというふうに考えております。
○近江委員 要するに、評価のしかたについてその後努力をなさったという点は私も認めます。こういう技術上の問題については、冷酷なまでに客観的な評価をやっていくことが次への発展に大きくつながるわけですから、これだけでいいとせずに、今後、十分に評価できる体制をつくるように、さらに一歩前進をしてもらいたいと思うのです。 次の問題にいきますが、宇宙開発委員会策定の計画ですが、これはいま東大もやっておるわけですが、大学はこの開発委員会の基本計画の拘束を受けるのですか。
○石川政府委員 大学における宇宙開発計画におきましては、いわゆるロケットによって宇宙観測をやる業務と、もう一つは人工衛星を使用する科学衛星の業務と、二つ宇宙開発があるわけでございます。この科学衛星を使ってやる科学観測につきましては、当然この基本計画の中に入るというふうに考えております。
○近江委員 そうすると、大学はやはりそういう拘束を受けるということについては、文部省のほうともちゃんと了解はついているのですか。問題ないのですか、それは。
○石川政府委員 これは、従来からの考え方で問題ございません。
○近江委員 東大とこの事業団の形になったわけですが、この辺のところが、前からも、すっきりしておるのかというような点で何回も国会でも言われて来たわけですし、こういう問題一つにしても、やはり何かそういう原因があるんじゃないかということが言われているわけですよ。ですから、こうした点について今後問題を残さないように、この辺のところは緊密にやってもらいたい、このように思います。この辺のところについては、きょうは文部省来ておられませんので、大学側のことは聞けませんけれども、また次の機会にお聞きしたいと思っておりますが……。
○西田国務大臣 先日の東大のラムダの打ち上げ成功後、直ちに私のところにも、現場の責任者からもあるいは東大側からも、宇宙委員会という立場を考慮してと思いますが、いろいろ指導を願って成功したという感謝の電報が参ったり、文部大臣からもそういうことがあったりいたしまして、その間におきましては、何らそごはないと考えております。
○近江委員 次に、宇宙開発事業団と科学技術庁の中にある航空宇宙技術研究所、これとの関係性なのですけれども、宇宙開発事業団、要するにそういう特性法人ですね。これと国の研究機関、それの関係性というのはどういうぐあいになっておりますか。
○石川政府委員 宇宙開発事業団は、宇宙開発事業団法に基づきます各種の事業を行なうわけでございます。これは、事業団法に書いてございますように、人工衛星及び人工衛星打ち上げ用のロケットの開発、それから打ち上げの業務と追跡の業務、こういうものをやるのが宇宙開発事業団の業務でございます。 いま御指摘の、科学技術庁の中にございます航空宇宙技術研究所でございますが、これは宇宙開発の将来を見通した先行的な基礎的な研究を行なうということになっております。あるいは、さらにそれに関連のある各種の試験研究を通しまして、宇宙開発の計画の推進に直接寄与できるような設計をするなり、あるいはデータを収集するなりという仕事もあります。したがいまして、事業団は直接開発につながる研究はいたしますが、先行的なあるいは基礎的な研究というものは、それぞれ関係の研究機関で行なうことになっておりますので、事業団に将来使われるかもわからない、あるいは使われる可能性のある基礎的な研究については、この航空宇宙技術研究所で行なわれるということになっております。しかし、宇宙開発事業団からいろいろな試作とかあるいは試験というものを委託されました場合は、この研究所においても行ない得ることになっております。
○近江委員 矢島さんにお聞きしますが、この関係性ですね、これは法的にいけばどうなんですか。そこらのところをちょっと明確にしてください。
○矢島政府委員 簡単に申し上げますと、試験研究の段階と開発の段階とは、段階として明らかに違うと思います。したがいまして、宇宙開発事業団は開発の段階を担当する。ところが航空宇宙技術研究所は、前のほうの試験研究の段階をやるということで、段階が一つ違うということが言えると思います。それで、法律上とかなんとかおっしゃっておりますが、科学技術庁設置法に基づきまして航空宇宙技術研究所が設置されておるわけでございますが、そこでは開発という文字は使っておりませんで、正確に申し上げますと、航空宇宙技術研究所は、これこれのために必要な研究、試験、調査で、次の各号に掲げるものを行なう、こういうふうに書いてあるわけでございます。それに対しまして宇宙開発事業団のほうは、御承知のように開発のほうをというように規定しておるわけでございます。
○近江委員 それぞれの仕事はわかるのですが、その関係性ですね。その辺のところはもうはっきりしているのですか、政府としては。どうなんですか。
○石川政府委員 それははっきりいたしております。
○近江委員 どうはっきりしているのです。
○石川政府委員 ただいま申し上げましたように、研究所におきましては、先行的な研究あるいは基礎的な研究並びにそれに関連する試験研究を行なうということになっております。事業団におきましては、宇宙開発の開発部門を担当するということになっております。したがいまして、宇宙開発事業団におきましては、そのような先行的な研究あるいは基礎的な研究は行なわないたてまえになっております。
○近江委員 開発と研究ということはわかるのですけれども、要するに特殊法人と国の研究機関と関係性なんですよ。まるで一体みたいなものでいいのですか。何らかの歯どめとか、その辺のところがぼくもはっきりせぬから、これは何も追及とかそんなことじゃなくして、お聞きしているのですよ、はっきりしておかなければいかぬから。
○矢島政府委員 もう少し砕いてお話しいたしますと、開発の段階と試験研究の段階とは明らかに違うわけでございますが、簡単に言えば、開発の段階というのは、一つの具体的目標がはっきりして、そこに至る手法というのが一応引かれている、こういうものでございます。たとえば、現在の宇宙開発事業団がやっておる電離層観測衛星とか、それから実験用静止衛星というのは目標がはっきりしている、大ざっぱに言ってそこに至る手法が確立している、こういうものでございます。そういうものは事業団でやってもらうわけですが、試験研究の段階はそれよりもずっと前段階でございまして、目標がかりにある程度定まったとしても、そこに至る手法というのは複数にいろいろあると思います。方向も、こっちに行く方向もあるし、あっちに行く方向もあって、どっちかはっきりしない。こういうような段階においてどういうふうに持っていったらいいかということを研究するのが試験研究の段階だ、こういうふうに概念的に言えると思います。そういう概念に従いましてわれわれのほうでははっきり分野を画定している、明確に仕分けしてやっている次第でございます。
○近江委員 堂々めぐりばかりしておるのですが、それでは事業団と航空宇宙技術研究所はもう一体なんですか。その辺のところを言っているのですよ。
○石川政府委員 全然別のものでございます。
○近江委員 別のものでしょう。別のものだから、今後それぞれ両者が進めていく協調等について、何らか規定とかそういうものがあるのかということを言っているのですよ。
○石川政府委員 宇宙開発の進め方といたしましては、先ほど御説明申し上げましたように、宇宙開発事業団が中心となりましてわが国の宇宙開発を進めていくわけでございます。ロケット、衛星ともにこの宇宙開発事業団において開発を進めていくわけでございますが、その開発のもとになります基礎研究あるいは先行研究、こういうものにつきましては、航空宇宙技術研究所のみでなく、電波研究所あるいは気象研究所、そのほか国土地理院、いろいろ関係のある研究機関がございます。その研究機関の成果あるいは計画につきましては、それぞれ所管の省庁において実施されるわけでございますが、これは宇宙開発委員会におきまして、それらの関係省庁は幹事というかっこうでこの宇宙開発委員会の計画に参画しているわけでございます。宇宙開発委員会の計画によりまして宇宙開発事業団が開発を行なうのでございまして、この研究機関と事業団とそれから宇宙開発委員会の関係は、ただいま申し上げたようなかっこうで進めていくわけでございます。
○近江委員 それからインテルサットの恒久化のための政府間会議が開かれたわけですが、先ほどちょっと出ましたけれども、政府の対処している方針ですね。これはもう終わったわけですね。どういう状況であったか、また今後政府としてはどういう方針でいくか、それを簡潔にひとつお答え願いたいと思います。
○石川政府委員 インテルサットの恒久化のための第二回の政府間会議がこの二月の十六日から三月二十日までワシントンで開催されたわけでございます。ここで重要な問題となっておりましたのは、管理機関をどうするかという問題と、それから地域衛星の問題、大体この二つの大きな問題になっていたわけでございます。このインテルサット関係につきましては郵政省が所管でございますので、郵政省から担当の係官が出席して、この会議に参画して会議を進めてきたわけでございますが、その二つの問題につきまして、郵政省の話によりますと、機構問題なり地域衛星の問題につきましても、当初いろいろ議論がございまして、相当紛糾して、今会期中にはまとまらないのではないかというような悲観的な空気が強かったそうでございます。ところが、その会議の途中の段階におきまして日本、オーストラリア、この二つの国が間に入りまして、この会議を円滑に進めるよう努力した結果、非常に好転してまいりまして、大体その構想についてもまとまったように聞いております。ところが、そのまとまった時期が非常におそかったために、会期中にそれを案文にするまでには至らなかったというような状況でございまして、さらに今後その案文をつくるために中間作業部会というものを編成いたしまして、そしてこれは五月ごろに開催されると思いますが、その中間作業部会の作業を経まして、そしてことしの秋に行なわれます第三回の政府間会議に提出されるというふうに聞いております。
○近江委員 このインテルサットのあれについては、私も資料をちょっともらっていますけれども、今後の方針としてこういく、外国のいろいろな意見が出ていると思うのですが、いただいているのは非常に簡単なんです。ですからもう少し詳しい資料をあとでいただきたいと思うのです。
○石川政府委員 この資料につきましては、私どもも実は資料は入っておりません。これは郵政省のほうで資料を持っていると思いますので、郵政省のほうへ連絡することとしたいと思っております。
○近江委員 それから、この法案の中ですけれども、今回はこの常勤が二名になったわけですが、服務の規程に「総理大臣の許可」とあるわけですが、この許可の基準というのはどうなっているのですか。
○石川政府委員 この服務の規程の中に「内閣総理大臣の許可」というふうに書いてございますが、これは法案では普通、常勤の委員は報酬を得まして、そしてほかの職務に従事するという場合には、普通の立法例にならいまして内閣総理大臣の許可が要るということになっておりまして、それを述べているわけでございますが、常勤委員の場合は、常時委員としてその仕事に従事するわけでございますので、勤務状態にあるということが平常な姿であるということから当然要請されることでございます。内閣総理大臣の許可につきまして、特に一般的な基準というものはないそうでございまして、そして現職にあって常勤委員としての職務を遂行するに支障を来たすか来たさないかという個々の例によって判断するということになっているそうでございます。
○近江委員 ケース・バイ・ケースということはわかりますけれども、やはり最低のそういう基準といいますか、その辺のことは今後の問題として考える必要があろうかと思うのです。それは大臣、今後の問題としてひとつ関係各省みな同じような問題があると思うのですが、今後そういうことを提案されるおつもりかどうか、それをお聞きしたいと思うのです。
○西田国務大臣 今度法案が成立いたしますと、常勤委員ができるわけでございますが、この方々の勤務に関しまして、それぞれその人によりまして立場が異なっておりますから、これを一律に画一的にということは困難かと思います。したがいまして、こういう服務に関する定めをしておるわけでございますから、いまお尋ねの御趣旨は、これを何か制限せよという御趣旨でございましょうか。ちょっと私聞きとれなかったのでございますけれども、やはりケース・バイ・ケースで扱っていくことが最も妥当じゃないか、こう考えておりますが、御趣旨がちょっとよくわかりませんでしたが……。
○近江委員 要するに兼職の問題等もあるわけですけれども、ケース・バイ・ケースということはわかるのですよ。わかりますけれども、最低のやはり何らかのそういう基準といいますか、その辺のところは、これから関係各省の共通の問題ですから、要するに、閣僚間において考慮する必要があるのじゃないかということを申し上げておるわけなんですよ。それに対して大臣は今後検討なさるかどうかということをお聞きしているわけです。
○西田国務大臣 ひとり宇宙開発委員会だけでなくて、他にもございますと存じますから、十分ひとつ検討いたしたいと思います。
○近江委員 それでは時間ですので、あと一問で終わりますが、先ほどもこの基本法の問題が出まして、宇宙空間ということでいま三木さんからもだいぶ大臣といろいろなやりとりがあったわけです。確かにその辺が問題点であることはよくわかっております。そこで、われわれとしては、そういうことがいつまでもそういう問題があるからできないということではなくて、政府としては早急にその作業を進めていただきたい、これは私も同意見であります。 そこで、国連の宇宙空間の平和利用委員会のいまの活動状況というものがどうなっているかということなんです。これは今後の問題点でありますから、その活動状況というものをまずお聞きしておきたいと思います。
○石川政府委員 宇宙空間の平和利用委員会におきましては、中に技術の小委員会、法律の小委員会と二つ設けておるわけでございます。またこの宇宙空間の利用ということにつきましては、各国ともまだ十分進んでおりませんので、その内容を分析しながらいろいろ取りきめを行なって平和利用を行なっていくというようなことで作業を進めておるわけでございます。宇宙の定義ということが先ほど問題になりましたが、それにつきましては、この法律小委員会におきましても、また技術小委員会におきましても、それぞれの立場から、また技術の立場からそういうものを現在検討しておる段階でございます。先般、ことしの初めに法律の小委員会がございまして、またこの四月には技術の小委員会がございます。非常に活発に作業をやっておるわけでございますが、各参加のメンバーから見まして、たとえば、宇宙の定義につきましても、なかなか意見がまとまらないというのが実態でございます。
○近江委員 それじゃ、これで一応質問を終わりたいと思います。いずれにしてもい、まお聞きしたこの点が引っかかって基本法がなかなかできないというような先ほどの答弁でございましたが、それはあくまでそれを理由にせずに、やはりそういう問題を——非常に大きな問題でありますけれども、ただそれがあるからということでいつまでもやっておるということはよくないと思うのです。その点、三木さんとダブりますので深くは言いませんけれども、さらにわれわれ議員としても、議員立法という形でいまも各党で考えております。しかし政府としても、ただそれを待っておるということではなくして、その基本法の制定ということについて全力を尽くしていただきたい。この点は強く要望しておきます。 以上をもって質問を終わります。
○石川政府委員 先ほど近江先生から御質問のございましたロケットの打ち上げでございますが、これがただいま資料が届きましたので申し上げたいと思います。 昭和四十一年度でございますが、これはすべて東大でございます。打ち上げは六月を除く各月に行なっております。 この打ち上げ機数は四十機でございますが、告示の日数としては百二十三日あったわけでございますが、実際打ち上げた日数は三十二日、漁業制限日数が六十四日、結局六十四日間の期間の間に打ち上げたわけでございます。 それから四十四年度でございますが、昭和四十四年度の打ち上げ機数は、八−九月期が、告示が三十八日間で、打ち上げ日数が十七日でございます。これは東京大学が十七機と、それから当時の科学技術庁の推進本部が六機でございます。 同じ四十四年度の第二回目でございますが、これは四十五年の一−二月にやったわけでございます。これは告示は三十三日で、打ち上げ日が二十二日でございます。これは東京大学が八機と、それから事業団が二機でございます。 合わせまして、四十四年度は三十三機、その内訳としましては、東京大学が二十五機と、科学技術庁関係——科学技術庁関係と申しますのは、科学技術庁の推進本部と宇宙開発事業団、これを合わせまして八機という数になっております。 以上でございます。
○北側委員長 本日はこの程度にとどめ、次回は来たる四月八日水曜日午後一時より理事会、一時十五分より委員会を開くこととし、これにて散会いたします。 午後一時三十三分散会