沖縄及び北方問題に関する特別委員会 第4号
- 発言数
- 71 件
- 登壇者
- 7 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1970/03/10
会議録
○池田委員長 これより会議を開きます。 沖繩復帰のための準備委員会への日本国政府代表に関する臨時措置法案を議題とし、その審査を進めます。 質疑の申し出があります。順次これを許します。大村襄治君。
○大村委員 ただいま議題になりました沖繩復帰のための準備委員会への日本国政府代表に関する臨時措置法案の質疑に入りたいと思うのでありますが、何ぶん表題が示すように、国内法の対象としては非常に長い、わかりにくい名称の機関を設置するようにされているのであります。これの根拠になる文書といたしましては、昨年秋の佐藤・ニクソン共同声明にもうたわれ、また新聞紙等の報道によれば、最近愛知外務大臣とマイヤー駐日米国大使との間に交換公文が取りかわされて、この準備委員会の性格等について明らかにされているというふうに承っているのでありますが、この際、この準備委員会の性格について外務省の御見解を承ってみたいと思うのであります。外務政務次官御出席のようでありますから、まずこの準備委員会の性格について御見解をお話し願いたいと思います。
○竹内(黎)政府委員 お答えを申し上げます。 御指摘のとおり日米共同声明、特に第十項及び去る三月三日に交換されました交換公文によりましていよいよ準備委員会がスタートいたしたわけでございますが、その構成といたしましては、大使級の日本政府代表及び米国政府代表たる琉球諸島高等弁務官をもって構成をいたしまして、琉球政府行政主席は顧問として委員会に参加をするという仕組みをとっております。 そうしまして、さらに、いわばこの準備委員会の任務につきましても、御承知かと思いますけれども、交換公文におきまして、おもな任務といたしまして三項ほど規定をしておるわけでございます。すなわち準備委員会のおもな任務といたしましては、協議委員会により策定された原則及び指針に従い、復帰準備のために現地でとらるべき措置及びその実施計画を確定する。第二に、いま申し上げたことに関連しました必要な調査及び研究を行なう。第三に、復帰準備に関し必要に応じて両政府に対する勧告を作成すること並びに委員会の活動に関し両政府に随時報告をする。このような任務を持ってスタートいたしたわけであります。
○大村委員 最近取りかわされました外務大臣とマイヤー大使との交換公文につきましては、本委員会におきましても外務大臣がこの前言及されておるようでございますが、まだ委員会に配付されてないようであります。早急に御提出願えるかどうか、本日の質問にも関係がありますので、お尋ねします。すぐ出るようでしたら、それを前提にして質問します。
○竹内(黎)政府委員 御指摘の資料につきましては、さっそくお届けいたしたいと思います。
○大村委員 それでは進めます。 まず、私がお尋ねしたいのは、この準備委員会の任務、構成につきましては後ほどお尋ねしたいと思うのでありますが、性格が、国内法の対象としてははたして外務省の機関であるかどうか、その点でございます。また、特にかわるべきものとされておりますところの従来の諮問委員会との相違点、その点につきまして外務当局の御見解を明らかにしていただきたいと思います。
○東郷政府委員 第二の点のほうからお答え申し上げますが、諮問委員会と申しますのは、御承知のように、高等弁務官に対する諮問機関でございまして、これは日米琉三政府の代表ということでございますが、その任務は、主として沖繩住民の福祉に関する問題について高等弁務官に対する諮問機関という性格のものでございます。これに比しまして、今回の準備委員会は、沖繩返還の大方針がきまりまして、そこで返還の実現までに日米両政府間で措置していかなければならない問題がたくさんある、それを現地におきまして処理していく。一口に申せば、こういうものが今回の準備委員会でございます。 そういう意味におきまして、前の諮問委員会が米国政府の機関である高等弁務官に対する諮問機関であったのに対しまして、沖繩におきまして日米両政府間の話し合いをする場であるという意味において性格が非常に違います。また、同じ意味におきまして、これは米国政府といわば一種の外交的な話もいたすわけでございますので、そういう意味におきまして、これは外務省の機関として準備委員会代表部というものを設置しようという趣旨でございます。
○大村委員 そういたしますと、従来の諮問委員会がどちらかというと従属的なものであったのに対しまして、今回の準備委員会は、対等の立場で、相互の政府の代表者が参加して復帰の準備を進める、そういうふうに受け取ってよろしゅうございますか。
○東郷政府委員 諮問委員会が従属的かどうかという、ことばは当たるかどうか、ちょっと私も問題かと存じますが、ともかく、その諮問委員会をつくりました趣旨というのも、米国の施政権下にある沖繩住民の福祉をいかにして改善していくか、また、日本政府の意思を正式に生かしていくためにはどういう形がいいか、そういういろいろな考慮から、諮問委員会という仕組みに到達したわけでございますが、それは別といたしまして、ともかく、今回の準備委員会と申しますのは、まさしくお話しのように、日米両政府いわゆる対等の立場で、返還実現までに処理していかなければならぬ問題を現地において扱うという趣旨でございます。
○大村委員 今度は、性格に関連して、構成の点をお尋ねしたいと思います。 措置法案によりますると、政府代表が置かれるようになっているのであります。なお佐藤・ニクソンの共同声明によりますると、「準備委員会は、大使級の日本政府代表及び琉球列島高等弁務官から成り、琉球政府行政主席が委員会の顧問となろう。」、こういう点が基礎になっていると思うのでございます。日米代表が対等の立場で代表として参加する、この点は明らかでございますが、琉球政府行政主席の地位でございますが、共同声明によりますと、委員会の顧問となる、こういうふうにされております。してみますと、諮問委員会の時代には委員として参加しておったのが、今回は顧問の地位になる。これは見ようでございますが、一部現地の新聞紙あたりは、顧問になるから格下げになるのではないか、そんな心配もしているような向きもあるようでございます。現地の住民の意見なり何なりを反映する立場として、何らかの意味で参加することは当然必要だと思うのでありますが、この辺についてどのようにお考えになるか、御見解を承りたいのです。
○東郷政府委員 先刻も申しましたように、諮問委員会の場合には、その性格上、琉球政府の代表も日米両政府代表と並んで諮問に応ずることが適当であったのでございますけれども、今後の返還までの準備委員会でやります仕事は、施政権者である米国政府と、これを受け取る、また沖繩の主権国である日本とこの間で話を進める、その両者が琉球政府あるいは沖繩住民の意向を十分に入れてこれを進めていく、本来こういう性質のものでございます。また実際上、琉球政府というのは、日本政府あるいは米国政府という意味において、独立の政府という法律上の地位にないというのはこれは事実でございます。実質的問題あるいはそういう法律的関係からして、準備委員会は日米両政府の代表をもってやる。いわばそこに琉球政府代表は顧問として出席する、そうして琉球政府ないし沖繩住民の意向を十分反映して返還準備の仕事を進めていく、これが最も適当な形であろうと考えまして、この間琉球政府を一段格下げして扱うというような趣旨は、日米両政府ともいずれも毛頭持っているわけではございません。
○大村委員 次に、この準備委員会の任務でございますが、法案の第三条によりますと、「沖繩の復帰準備に関し必要な事項につき、在沖繩アメリカ合衆国政府機関との協議に当たることを任務とする。」こういうふうに規定されております。ところが、昨秋の佐藤・ニクソン共同声明によりますと、「東京にある日米協議委員会がこの準備作業に対する全般的責任を負うべきことに合意した。」とありまして、どうも中心は東京にある日米協議委員会にあって、この準備委員会は現地の仕事をやるように受け取れるのでありますが、一体、東京の日米協議委員会と現地の準備委員会の任務の分担といいますか、その辺のかみ合わせばどうなるか。また、復帰が二年後という時限的な、限られた期間内に行なわれるのでありますので、東京の委員会と現地の機関とのかみ合わせがうまくいかないと円滑な運営が期待されないと思うのでありますが、政府はその点、はたしてどのようなお考えであるかお尋ねします。
○東郷政府委員 申すまでもなく、沖繩返還の実現まで政府といたしましての処理する仕事は非常に膨大にのぼるわけでございます。一つは返還協定自体、これを日米両政府間でつくっていく、こういう仕事がございます。これは二国間の条約交渉でございまして、いわゆる外交ルートで扱うということになるわけであります。これと並行いたしまして、七二年までに返還の準備をすべて終わっていなければならない、その面がいわゆる返還準備ということになるわけでございます。 そこで、返還の準備を進めるについては、日米両政府間に基本的な考えあるいは具体的な問題の処理についての意見か——意見と申しますか、基本的な考え方が食い違っては非常に困るということもございまして、そこで従来沖繩の住民の福祉向上、安寧の問題、これのために日米両政府間の協議の場として東京に協議委員会が置かれておりました。これにいま復帰準備の面を全体として責任を負わせる、これが一番適当な場である、こういう考えで協議委員会は全体的責任を負う、しかし同時に、この復帰準備の仕事は東京において話し合うのみならず、現地におきまして処理していかなければならぬ、相談していかなければならぬ問題がたくさんありますので、準備委員会は協議委員会のつくる原則と指針に従って現地において問題を処理していく、こういう関係になりますので、そういう意味においてはいわば上下の関係といえるかもしれません。しかし、いろいろこまかい問題を一つ一つ協議委員会でやるのでは実際的でもありませんし、準備委員会は協議委員会の定める方針に従って許される範囲の裁量をもって仕事を進めるようにしたい、こう考えております。
○大村委員 ようやく要求しました交換公文の資料が委員会の委員の手元に届いたようでありますが、それとも関連しながら質問を続けたいと思います。 この交換公文を見ますると、ただいま御説明のありました日米協議委員会と、現地の、今回設置される準備委員会との関係については、基本的政策また原則及び指針の策定は日米協議委員会が行ない、そして具体的な措置についての現地における協議、調整がこの準備委員会の任務である、そういうふうに一応書き分けられていると思うのでありまして、この点は一応わかるような気もするのでございますが、基本的政策という点と、具体的な措置という点の実際上の各種の予想される問題についての扱いにつきましては、やはり具体的にどうするかということになりますと、なかなかわかりにくい面がありはしないか。しかも復帰の時期が二年後なら二年後で限られているといたしますと、よほど東京における協議委員会の基本的な政策と申しますか、あるいはそういったことの取り進めば早目なテンポで行なわれないと、せっかく現地に準備委員会が設置されましても、ほんとうに現地の実情に即しての措置というものが、時期に間に合うように行なわれがたいんじゃないか、そういうふうな感じもいたしますので、一体この基本的政策についての東京における協議委員会の今後の開催スケジュールだとかそういった点につきまして、およそどのようなお考えを現に持っておられるか、もしわかればひとつその点を明らかにしていただきたいのであります。
○東郷政府委員 先刻も最後にちょっと申し上げましたように、われわれの考えといたしましては、協議委員会が準備委員会に与える原則なり指針なりというものはできる限り基本的な事項に限りまして、いま先生もお話しのように、沖繩における作業をその原則に従って迅速に進められるように考えたいと思っております。その意味におきまして一々準備委員が協議委員会に相談してきて、それでやるというようなことは必ずしも今後予想されないのではないかと思いますが、まず、なるべく近いうちに協議委員会においてきわめて原則的な方針を準備委員会に授けることといたしまして、その後は特に定期的というよりは、必要に応じて会合する、こういうことでいったらいいのではないかと思っております。
○大村委員 この委員会の任務としましては、相当広範にわたる複雑な問題が予想されるのであります。一例をあげてみましても通貨の問題がまずございます。現在通用しているドル建ての通貨を、今後本土の貨幣制度とどういうふうに一体化していくかという問題、これはまさに経済の基礎になる問題でございます。そのほか米資産の買い上げの問題、あるいは税制をはじめとする各種の行政制度の一体化の問題、さらには基地の設備や軍雇用形態の問題、さらには裁判権の問題、立法はともかくとしまして、司法、行政の各分野にわたる広範な問題が提起されるのであります。さらには住民生活に密接な関係のある水道、ガス等、公共部門の移管の問題も予想される。そうしますと、そういった予想される大きな問題について、部門ごとに大方針をきめてかからないと、現地の準備委員会がその気になりましてもなかなか具体措置というところまではかかれないのではないか、そういうふうな心配をいたしますので、その点は本法に基づく準備委員会の発足の時期ともかかわりがあると思うのでありますが、すでに東京における協議委員会というのは前からあるわけでございまして、その点を十分に留意して、支障のないようにしていただきたいと思うのでございます。 そこで、政務次官がお戻りになりましたので、たいへん大切な問題でありますから、東京における日米協議委員会と、この現地の準備委員会の関係につきまして、どのような運営上の基本方針をお持ちであるか、重ねて明らかにしておきたいと思います。
○竹内(黎)政府委員 お尋ねの点でございますけれども、御承知のように東京におきます協議委員会は、これは復帰準備のための全般的な責任を負う、このように指定されております。しかもこの協議委員会において、日米の合意のもとに策定されます原則と指針に基づいた、いわば具体的な準備作業を行なうのが準備委員会である、われわれこのように心得ておりますので、まあたとえて申し上げればここにはやや上部機関と下部機関的な感触もある、そのように考えております。
○大村委員 関連しましてお尋ねしておきたいと思うのでありますが、この準備委員会の任務の範囲でございますが、復帰準備ということでありますけれども、復帰と関連のあるどの範囲の事柄が任務の対象になるのか。たとえば基地労務者の雇用形態の問題でございますが、こういったものは相当関係が深いのですけれども、当然任務の対象に入るのではないかと考えますが、この点はどうですか。
○竹内(黎)政府委員 大村先生の御指摘は、いわゆる間接雇用への移行というような点を踏んまえてのお尋ねかと思いますが、もちろんその問題は、われわれは復帰準備の一環として取り扱わなければならぬ問題でございます。ただし準備委員会においてそれを取り扱うかどうかはまだ決定しておりません。むしろこれは日米間の協議の事項になろうかと思います。
○大村委員 準備委員会の対象にはならない……。
○竹内(黎)政府委員 準備委員会の対象になるともならないとも、いまのところはまだ断定しがたい状況でございます。むしろ日米間の協議によって、準備委員会によって問題を取り上げ得る可能性もあります。
○大村委員 それから、たとえば沖繩県の経済開発計画、これはたしか諮問委員会の対象にもされていたように記憶しておるのでありますが、これは復帰後の長期開発計画にもつながる問題でありますが、復帰準備もそういった長期見通しを抜きにしてはまた考えられないという意味合いにおきまして関連が深いと思うのでありますが、その点につきましてはどうお考えですか。
○山野政府委員 沖繩の長期経済開発の問題でございますが、この問題につきましては目下政府部内で検討しつつありますし、また琉球政府自体も検討を進めておるところであります。してがいまして、現在アメリカに施政権がありますから、広い意味においてその持っていき方、構想のしかた等についてはやはり施政権者である米側にも話をしていくべき問題の中に入ると思いますけれども、本土政府と琉球政府でイニシアチブをとっていくという問題であろうかと考えます。
○大村委員 きょうはほかの関係で山中総務長官は御出席くだされないのは残念でございますが、長官の所信表明でも、沖繩の将来につきましては非常な意欲を示されておるのでございます。また、本日配付されましたこの愛知さんとマイヤー大使の交換公文を見ましても、「返還時に設置されるべき沖繩県の強固な基礎づくりを行なうにあたって必要な諸措置」とありまして、将来の沖繩県の強固な基礎づくりということをこの準備委員会の設置にあたって特に明確に目標を掲げられておる。そういう点から見ますると、単なるつなぎのこまごましたことをやるだけでは、その大目的にそぐわないのではないか、そういう心配も持つので、この準備委員会の行なう仕事につきましては、東京の協議委員会との関係ももちろんあると思うのでありますけれども、でき得る限り現地の実情に即して、また現地住民の有益な意見等は十分織り込んで運営に当たっていただくことを特に要望しておきたいと思うのであります。 そこで、最後にこの準備委員会の事務機構と申しますか、法案によりますると現地に代表事務所が設置されるようにされておりますが、一体どういうふうな構成でこの代表事務所が置かれることになるのか、その辺の御説明を承りたいと思います。
○竹内(黎)政府委員 日本政府を代表する大使級の代表及び代表代理、それから事務の総括に当たる者及びこれを補佐する者の計五名で一応このたび予算のほうにもお願いをしてございますが、もちろん複雑多岐にわたる事務をこれで処理できるわけではございませんので、沖繩事務局の職員の方にもまた兼任していただくという手はずで進めております。
○大村委員 私はいたずらに人の頭数をふやすことを要請するものではございませんが、先ほど来申し上げているように、複雑多岐にわたる任務を担当するわけでございますから、できるだけ有能な職員を配置して、しかも既存の現地機構との関連も十分考慮しながら運営に当たっていただきたいと思うのでございます。 そこで、特連局長さん御出席部ありますから伺いたいのでありますが、今後沖繩問題の対策庁が設置されるように今国会に法案がすでに提出されておると承っておるのでありますが、その対策庁ができた場合に、沖繩における現地機構がどのようになるのか、それとまたこの準備委員会の機構との関連がどのようなことになるのか、その辺の見通しについて承りたいのであります。
○山野政府委員 御指摘のように、ただいまの国会に沖繩・北方対策庁設置法案を提案申し上げておるわけでありますが、これが成立しますと、対策庁の現地出先機関として沖繩事務局をつくることになっております。日本政府沖繩事務所が沖繩事務局になるわけでございます。従来沖繩事務所がやってきました事務は全部沖繩事務局に引き継ぐことになっておりますし、また対策庁がその設置目的としております沖繩の復帰に関して復帰準備事務を進め、それから経済社会の開発に関する施策を策定し推進するその事務も現地において所掌することに相なるわけでございます。したがいまして、ただいま東郷局長からもるる御説明がございましたように、この現地において復帰準備を進める事務で、対米折衝を要する事務が相当あることは事実でございまして、それにつきまして今度の準備委員会が日米の外交的機関としての役割りを果たします。そういう機関で了承されました方針に基づきまして、現地の一体化あるいは復帰準備の細目等につきましては、沖繩事務局が琉球政府あるいは民政府等とも相談して進めてまいることになるわけでございまして、準備委員会と沖繩事務局は全く表裏一体の関係に立っておるわけでございまして、相互にひとつ協力して復帰準備の現地事務の遂行に遺漏のないようにはかってまいりたいと考えております。
○大村委員 いまの御説明に関連して伺いたいのですが、いままでも各省から復帰準備のための調査団あたりを臨時に派遣しておりましたが、対策庁ができますと、必要な要員は現地に常駐してその準備に専念する、そういうふうな構想もお持ちなのでございますか。
○山野政府委員 今度の機構改革に伴いまして現地には若干のスタッフの増員もございます。したがいましてできるだけ現地で解決いたしたいのでございますが、しかし何と申しましても各省庁にまたがる復帰準備対策を御指摘のように二年間で遂行しなければいかぬという非常に膨大な事務をかかえておりますので、必要最小限の各省庁の調査団はやはり今後も派遣してまいらなければいかぬ状態でございます。しかし総理府があくまで中心になりまして、いま沖繩復帰対策各省庁担当官会議がございまして、そこに行政部会、財政部会、その他関係部会を設置しておりまして、その部会に調査団の派遣の必要性を一々相談しながら、調査団が統一的に派遣されるように特に配慮をいたしておるつもりでございます。琉球政府の受け入れ体制等もありまして、新聞等で若干琉球政府が迷惑を受けておるというようなことも出ておりますので、私どもさようなことの生じないように、総理府が中心になりまして、各省庁の調査団が必要にして十分な調査団であって、しかも完全にその目的が達成されるように、今後もひとつできるだけ統制してまいりたい、できるだけ御指摘のように現地機関で準備が進められるようにしてまいりたいと考えます。
○大村委員 もう一つ外務省に伺っておきますが、附則では「この法律は、公布の日から施行する。」となっておりますが、外務省の御希望としてはいつごろまでに発足しなければいけないのか。もしわかれば御説明を願いたいと思います。
○東郷政府委員 できるだけ早くということを希望いたしております。特にいまお話しの沖繩事務局との関係もございますし、両々相まってできるだけ早くということを希望いたしております。
○大村委員 終わります。
○池田委員長 川崎寛治君。
○川崎(寛)委員 質問に入ります前に、外務大臣お見えになっておりませんので、外務大臣に対する質問は留保しておきますから、その点明らかにしておきたいと思います。 まず第一に、次官にお尋ねしたいのでありますが、協議委員会の権限拡大が、今回の二月十三日の日米協議委員会で行なわれたわけであります。そこで第二回佐藤・ジョンソン会談以降設置をされたこの協議委員会が、どういう経過で、権限をどのように拡大をしてきたか、今回の協議委員会における権限拡大の中身を明らかにしていただきたいと思います。
○東郷政府委員 先生御承知のように、協議委員会は六四年に沖繩援助を経済協力……(川崎(寛)委員「時期は諮問委員会と間違えました、協議委員会はもっと早いですね。」と呼ぶ)要するに今回の権限拡大は、まず経済援助について協議するということで始まった協議委員会を、次に六五年でございますか、これを単に援助予算の問題のみならず、沖繩住民の安寧に関する事項に関しても協議の場として協議委員会は取り上げるようにいたしました。今回沖繩返還の大原則がきまりましたので、返還準備全般に関して責任を負う、返還準備に関する権限を与えたわけでございます。
○川崎(寛)委員 協議委員会は第二回佐藤・ジョンソン会談ではなくて、あれは池田・ケネディ会談のあとでしたね。それは訂正しておきます。 今回の協議委員会の拡大で、準備委員会が協議委員会に対して勧告する、報告をする。そういうことになりますと、日米協議委員会の権限の範囲というものと準備委員会の権限というものは、やはり将来いろいろ具体的な問題が進む中では出てくると思います。そこで協議委員会の権限拡大の中に人権問題も含まれるようになったのかどうか、その点を明らかにしていただきたいと思います。
○東郷政府委員 いわゆる人権問題に関しましては、協議委員会あるいは協議委員会の権限拡大、あるいは準備委員会の新設とは別個に、不満足ながらも日米間において話し合い、協議してまいっておるわけでございますが、その従来のそういう形がそのまま続くわけでございます。いま人権問題とおっしゃったのは、具体的にはともかくといたしまして、これを返還準備の一環としてあるいは取り上げるものもあるかと存じますが、協議委員会及び今回の協議委員会の拡大された権限、あるいは先ほどちょっと申しましたように、いわば下部の機関となるべき準備委員会におきましても、この返還準備という角度からこれらの問題を取り上げるということはあり得るかと存じます。
○川崎(寛)委員 前回の諮問委員会設置の際に、これは本委員会でもいろいろ議論があったわけでありますが、諮問委員会が結局人権問題を扱えなかった。これは当時いろいろ議論のあった点であります。そうすると、今度の準備委員会はその人権問題を、つまり復帰準備に向けてのいろいろな制度とかそういうものもありますけれども、しかし何といっても絶対権限の中で二十数年間異民族に支配された沖繩県民の一番の願いというものは、人権が無視され、あるいは否定をされる、いろいろのことがあったわけですね。これは軍事基地から当然出てくる。日米琉諮問委員会でその人権問題が扱えなかった。それならば、今回の準備委員会は人権問題を扱えるのか。その点を明らかにしていただきたいと思います。
○東郷政府委員 諮問委員会の場合には、先生のおっしゃいますように、高等弁務官の権限内の事項、特に、ことばはいまちょっと覚えておりませんけれども、経済、福祉の向上という点にしぼられておったわけでございますが、先ほど申しますように、今回の協議委員会の権限の拡大あるいは準備委員会の機能は、これは復帰準備に関する事項全般に及ぶということでございます。 繰り返して申し上げますけれども、従来のいわゆる人権問題というものが取り上げられるということがありますれば、これはそういう角度から取り上げるということになると思います。
○川崎(寛)委員 そうしますと、これは権能の問題あるいは平和条約第三条に基づく施政権の中身の問題とも関連してきますけれども、弁務官が米国政府代表ということになりますね。そして大使級の日本政府代表とそこで外交交渉をやる。そういう現地司令官が外交官の権限を持って米国政府代表として具体的に外交交渉をやるような機関というか権能を持った例が、これ以外にどこかにあるのですか、その点を明らかにしてもらいたい。
○東郷政府委員 沖繩の場合には万事が非常に特殊でございますので、いまのような現地の軍司令官が平時において外交的の代表も兼ねるという例はあるかもしれませんけれども、いまちょっと思いつきません。
○川崎(寛)委員 日米琉諮問委員会設置の際にも現地司令官に日本政府代表が、つまり諮問委員会に下部機構として入るということ自体当時たいへん問題になった点でもあるのです。それならば今度は——例があるかないかわからぬということでありますけれども、現地司令官が外交権を持つ。そうすると、現地司令官である高等弁務官は、アメリカ側においてはだれの指揮下に入るのか。従来沖繩問題についてはその責任の所在がいつも不明確になってキャッチボールをする。たとえば軍雇用労働者の問題にしても、いやそれはハワイの問題だとかワシントンの問題だとか、いや日本政府の問題だとかいって常にキャッチボールをされてきておるわけです。そうしますと、今度はこの高等弁務官というのは、そういう外交交渉の経路というのですか、そういうものの中でアメリカ政府のほうではどういう指揮下に入ってだれに対して責任を負うのか、そのことを明らかにしていただきたいと思います。
○東郷政府委員 沖繩の高等弁務官はいろいろな資格を持っておりますが、今回新たに米国内の手続に従って準備委員会代表という資格をまた加えることになると思いますが、その新たに加わる資格に関しましては、大統領、国務長官、在日米大使という命令系統になるものと了解しております。
○川崎(寛)委員 そうしましたら、このことは従来高等弁務官が平和条約第三条の大統領行政命令で持っておりました絶対的な権限というかそういうふうなものは、つまり平和条約三条に基づいた施政権というものは従来のものと違ってきたのかどうか、その点を明らかにしていただきたいと思います。
○東郷政府委員 高等弁務官が従来大統領行政命令によって持っておる権能というものは、私が承知しております限りでは、変わらぬと思います。しかし米国政府の内部の決定によりまして、今回新たに先ほど申し上げましたような資格、権能を与えるわけでございまして、その間の調整は米国政府の内部の問題でございますので、今後沖繩返還という大事業を進めるにつきまして、この準備に関しては、ただいま申しましたように大統領、国務省系統の指揮系統に入るということが加わりましただけで、高等弁務官としての地位はそれとして残るということであります。
○川崎(寛)委員 準備委員会は発足したわけですか。第一回会合が二十日ごろなどと新聞等でもいろいろ報道がありますが、発足をしたのかどうか。つまり、この法案と関係なしに会合はどんどん進んでいくというものなのかどうか、この点を明らかにしてもらいたいと思います。
○東郷政府委員 準備委員会は日米両政府間にあるいは琉球政府も入れまして、その関係では三月三日の交換公文によって成立いたしたわけでございますが、わがほうはまだその代表を任命していないというのが現状でございまして、両政府間には準備委員会はできておりますが、まだ関係三者の準備が整わずして発足に至っていない、実際に仕事を始めていないというのが現状でございます。これを近く始めるように持っていきたいと思っております。
○川崎(寛)委員 そうしたら十日過ぎころ始めようとしたけれども、ランパートがアメリカへ帰っているとかどうのこうのというので二十日ごろになる、こういうのですが、これは日本政府代表をきめることに対するワク組みが行政府としてはつくってあるのですか。つまり、第一回会合が二十日に発足する、日本政府側の代表はきまっていない、それはどういう形で始まるわけですか。つまり、交換公文が——これは交換公文自体の性格もあとで少しお尋ねしますけれども、日本政府代表が法律に基づいて設置しなければならない、それば法律がまだ成立していない。しかし委員会は発足しておる、第一回会合は開くんだ。そうすると、日本政府代表というのは、国会で法律が通らない、資格は持っていない、それで日本政府代表として出ることになるんですか。
○佐藤(正二)政府委員 御指摘のように、この法律案が通りませんと、この法律に基づく政府代表というものは任命できないわけでございます。したがって、その前の暫定措置と申しますか、それまでつなぎのような形になりますと思いますが、外務公務員法の第二条四項というところに政府代表というものがございます。その政府代表をもってこれに当てる。具体的に申しますれば、現在総理府に置いてあります諮問委員会の代表である高瀬大使を外務公務員法の二条四項による政府代表に任命する。高瀬さんになるかどうかわかりませんが、そういうふうな形になると思います。
○川崎(寛)委員 じゃ交換公文のことですが、条約、協定、交換公文、こういろいろありますが、それぞれこれはいろいろとこれまでも議論がありますけれども、もう一ぺん整理しておきたいと思いますが、それぞれの性格というのはどういうふうに違うんですか。
○佐藤(正二)政府委員 官房長が答えるような御質問でないと思いますが、前職に免じて、私、答えさしていただきます。 条約、協定は、御承知のとおり名前が違いますが、国家間の取りきめ、法律的な拘束を持つ取りきめという法律的な意味では性質は同じだと思います。条約、協定、交換公文ともに国家間の取りきめということになりますが、協定の一部、交換公文というものは行政府間のみで取りきめ得るものが非常に多いわけでございます。協定の場合には一部が、われわれからいえばいわゆる行政府取りきめと称しておりまして、立法府から委任を受けまして行政府のみで取りきめ得るものがあるわけでございます。交換公文の場合にはほとんどすべてが行政府間で立法府の委任を受けて取りきめる、こういう形になると思います。
○川崎(寛)委員 交換公文でも国会にかけるものもありますね。それからかけるものとかけぬものというのはどう違うんですか。
○佐藤(正二)政府委員 国会にかけます——かけると申しますか、承認を求める形の場合には、これは非常に特殊な例でございますが、やはり法律事項、財政事項が入っておりますものにつきましては承認を求めるのでございます。あるいは条約自体に密接不可分の形になっておりまして、一体をなしておるものは、これは一体として承認を求める場合がございます。しかし、これは非常に特殊な例でございまして、それ以外のものにつきましては大体行政府、取りきめでやっております。
○川崎(寛)委員 先ほどの大村委員の質問に対して政府側答弁しておりましたが、日米協議委員会はこれからひんぱんに開きたいんだ、こういうことでありましたね。たしかそういう答弁だったと思います。これまで大体年二回くらいしか開かれていませんね。そうすると、準備委員会が実際に機能するという場合に、日米協議委員会との関係というのがいろいろ出てくるわけです。それで原則及び指針策定というものが当面問題になるでしょうし、そうなると、この日米協議委員会というのは日本側の議長がおるのかどうか、日米協議委員会の議長はだれなのか、ないのかどうか、あるいは日本政府側の要求でいつでも聞けるのかどうか、その点を明らかにしてもらいたいと思います。
○東郷政府委員 最初にちょっとお断わり申し上げたいのでございますが、先ほど私が申し上げました趣旨は、協議委員会が準備委員会に与える原則なり指針なりというものは、なるべく、それこそ原則、大筋に限って準備委員会はそのワク内で裁量によって仕事を着々と進められるようにしたい。協議委員会としてはいまもお話しのように原則、指針を与えることをまずやるわけでございますが、その以後はこまかい問題まで一々上げてきてやるということよりは、大筋を与えておいて、協議委員会自体の会合は随時必要に応じてやるという形で進めたい、こういう趣旨を申し上げたのでございます。 それで協議委員会は、従来御承知のように外務大臣、総務長官及び駐日米大使ということでやりまして、常に外務省でやることでもございますし、特にだれが議長だというようなことも一々きめずに事実上外務大臣が主宰なさる、こういう形で進めておりまして、これは日米双方いずれでもやろうと言えばいつでもやれる、こういう形でございます。
○川崎(寛)委員 次にはこの交換公文の最後のところ、「琉球政府もこれに異存がないこと並びにこの書簡及び」云々、こういうふうにになっておりますが、つまり琉球政府に異存がないということについては、どういう過程で、これはアメリカ政府側になりますが、アメリカ政府側と琉球政府側というものは、この問題についてどういうプロセスを通って確認をされてきているのですか。
○東郷政府委員 この交換公文を取りかわすに先立ちまして、沖繩におきまして民政官から屋良主席に対しまして案を示しましてよく趣旨も話し、主席のほうから、何と申しますか、けっこうである、こういうことで琉球政府の意向を確認したということを、われわれアメリカ側から承知いたしております。
○川崎(寛)委員 先ほど琉球政府の主席がこの準備委員会においては顧問だということについては、いろいろ性格上の説明があったわけですが、行政主席がこの準備委員会に意見をどんどん反映してもらうんだ、こういうふうなことでありましたけれども、それでは、琉球政府の主席は、顧問としてでありますが、提案権を持っておるのかどうか、その点を明らかにしてもらいたいと思います。
○東郷政府委員 準備委員会の運営は今後どういうようになるか、また準備委員会として、やかましくいえば議事手続その他をきめることになるかと存じますが、いずれにいたしましても、主席が顧問として自由に準備委員会の場において活動されるということを妨げるものはございませんので、これは提案権とかなんとかいう問題になる以前に、さような問題は主席の自由な御活躍によって解消されるのではないかというのがわれわれの見方でございます。
○川崎(寛)委員 高等弁務官と主席という関係は、先ほどつまり同列にならないのだいうことで説明があったわけですが、圧倒的に違う支配下にある主席が自由に発言できるのだ、そして自由に活動できるのだ、こういうふうにたいへん希望的な楽観的なことを言っておられるわけですが、では日本政府としては、議事手続その他を今後進めていく際に、琉球政府主席が提案権を持つべきだということについて、積極的な要求というか発言をする意思があるかどうか、あるいはアメリカ側が言うとおりに応ずるということでいかざるを得ないのかどうか。主席の扱いについては、結局上からの、また沖繩県民としてもたいへん注意をして、準備委員会の中における顧問の地位でありますから、当然提案権を持つということで正式のものにすべきだ、こういうふうに思います。でありますから、その点についての日本政府としての——これは外務大臣かな、外務大臣でなければだめだな。これは一つ保留します。この点については除きたいと思います。 それでは次に、先ほど次官は、軍の労働者の問題間接雇用制度の問題は、準備委員会の議題になるかどうかわからぬ、こういうことだったのです。ところが、これは外務大臣は予算委員会においては明確に答えている。つまり間接雇用制度の問題は、近く設置をされるであろう準備委員会において取り上げます、普通の外交ルートにおいても取り上げますというような、二つのルートを外務大臣は予算委員会で答弁をしております。この点政府委員の答弁が違っているようですけれども、その点はいかがですか。
○竹内(黎)政府委員 先ほどもお答えいたしましたとおり、復帰準備の一環として当然われわれが取り扱う議題でございます。先ほど私が申し上げましたのは、いまの段階におきましては、まだ準備委員会において取り上げるかどうかは断定できない状態である。日米協議等によってはまた取り上げ得る可能性もあると申し上げたわけでございます。
○川崎(寛)委員 それでは二月十三日の日米協議委員会でこの軍労働者の問題は取り上げるという正式の外交ルートに乗ったのだ、こういうことを当時得々と政府は言ったわけです。予算委員会で何べんもいろいろ議論もあるわけです。そうすると、日本政府側は一人相撲をやっておるわけですか。沖繩の現地の労働者の諸君はさらに春闘というかまえにも入ってきておる。どんどん切られていく。切実な問題ですよね。だから、いつ解決してくれるのだろうかと思って待っておるわけです。そうすると、あの日米協議委員会をやったときには正式のルートに乗ったのだ、初めて乗ったのだというようなことを言っておった。これは外務大臣でなければほんとうはあれだと思うのですよ。だからぼくは外務大臣いなければいやだと言ったのです、これはたいへん失礼だけれども。そうなればそうでしょう。 それから、これは川島副総裁が二、三日前に行って沖繩の現地で、この問題は日本政府が主導権を持つべき問題でないのだ、こういうようなことを言っておるわけです。それは軍と雇用労働者という関係の点を言っておるのかどうか知りませんけれども、間接雇用制度の問題については、これは少なくともこれまで山中長官なり外務大臣なりが、日米協議委員会が日米の外交ルートに乗ったんだ、こう言っておったのでありますけれども、実はこれは外交ルートにまだ乗っていない、これからどう扱うかという問題だと理解をしてよろしいんですね。
○東郷政府委員 政務次官の御答弁の補足かたがたお答え申し上げたいと存じます。 先生も御指摘のように、この前の協議委員会の席上でこの話も出まして、雇用関係の改善という問題について外交ルートで話をしよう、こういういきさつがございまして、その意味では政府間の話として検討することになっております。同時に、政務次官の申されましたように、この問題は、復帰準備の一環としておそらく取り上げられるかと存じますので、そういう意味におきましては、両方で並行して進める、こういうことも十分あり得ることでございます。政務次官も、準備委員会においていかなる形で取り上げられるか、これは今後の問題であるということをお答えになりましたわけで、いまの政府間で研究しようということは、またそのとおりでございます。
○川崎(寛)委員 そうしたら二月十三日の日米協議委員会のあとの共同新聞発表というものをもう一ぺん読み直してみると、日本側は表明した、アメリカ側は可能な措置につき探求を続ける旨付言をした、こういうふうになっておりますね。そうすると、問題を分けます。準備委員会はこれからですね。そして準備委員会でこの問題を具体的に検討するかどうかはまだ未定、少なくともいまのお二人の答弁からは未定。いいですね。そうすると外交ルートのほうはいまどうなっておるのですか。それを明らかにしてもらいたいと思います。
○東郷政府委員 雇用関係の改善という問題は、いま米国の施政下にある沖繩の現状からしまして、たとえば日本政府による間接雇用、あるいは琉球政府による間接雇用、これはいずれもはなはだむずかしい問題を含んでおるということは先生も十分御承知かと思います。あるいは、それがむずかしければ他の雇用状態の、もう少し摩擦の少ない形が考えられないか、このような点につきまして、日本政府がいろいろ検討しておるのみならず、アメリカ側も検討しておる、こういうことでございます。しかし、それ以上外交ルートに乗せたからといってすぐ答えが出る問題でも遺憾ながらございませんので、現状はいま申し上げたような形で日米双方、より合理的なと申しますか、より妥当な形がないかということで研究しておる、こういうことでございます。
○川崎(寛)委員 そうしますと、どうも総務長官きょういないから、なかなか実際に突き合わせることができませんけれども、予算委員会等で答弁をしておりますことは、相当早いテンポで現地の非常に大きな関心事になっております。また、国民も沖繩の置かれておる矛盾というものの一つの象徴として非常に関心を持って見ておるわけでありますけれども、たいへん時間のかかる、まあいまのテンポでいくと七二年返ってくるときにようやく問題が解決するというぐらいになりかねない、非常に困難な感じがするわけです。そうすると、これはまあなかなか答弁しにくい点であるかもわからぬですが、相当時間のかかる問題だというふうにお考えですか。次官、どうですか。
○竹内(黎)政府委員 現地の方が希望するようなずばりの間接雇用ということについてはいろいろな疑義があることば、先生もたぶん御研究済みだろうと思います。その意味におきましては、どうも時間がかかるのはやむを得ないかと思います。
○川崎(寛)委員 それではだめなんですよ。だから結局総務長官が何ぼ力んでみても外交ルートのほうはたいへん疑義がある、疑義があるということで、しかも準備委員会に入れる方針もはっきりしておらぬわけだし、外交ルートもどこのルートに乗っておるのか皆目わからぬようなルートだし、そういうことではこれは片づかぬですよ。だから外務省が非常にこの問題については消極的だ、こう見られている。それは要するにアメリカの沖繩統治という特殊な形態というものをあまりにも知り過ぎているから外務省は非常にシビアになるわけですよ。しかしそれを破らなければいかぬ現状なんですからね。これは特に外務大臣——この次にその点は外交の責任者として外務大臣にお尋ねをしますけれども、具体的に詰めていく事務当局の皆さま方が、その点について非常にシビアな態度でいけば穴があかぬですよ。だから、どうして穴をあけるかということについてもう少し明確にしてもらいたいと思うのですよ。 それではその次に山野特連局長にお尋ねしますが、政府部内における詰め、日本政府部内における外務省、総理府、労働省、大蔵省、そういうものはいまどういう詰めの段階にあるのですか。詰めというか検討の過程にあるのですか、明らかにしていただきたいと思います。
○山野政府委員 いま御答弁がございましたように、この沖繩の雇用関係を改善する方策につきましては、総理府としまして、長官の命によりまして鋭意検討しておりますが、日本政府が直接出ていって、沖繩で間接雇用をやることには、これは現実に法律上も、実態上もいろいろ問題があるようであります。したがいまして、その他の方法において、まあ復帰すれば本来の間接雇用の形になることは、これは言うまでもありませんが、復帰するまでの間においても沖繩のいまの労使の関係を何らか改善することは、これはどうしても必要だというのが長官の考え方であり、またわれわれもさように考えておるわけであります。したがいまして、そういう雇用制度改善の方式につきましては、総理府はじめ関係省庁でいろいろ具体的に検討をいたしておるわけでありますし、いま東郷局長から答弁がありましたように、アメリカ側でも検討をしておるということであります。しかしどういう形でいくか、あるいはどういうことが日米双方のため、あるいは琉球政府、軍雇用者のために現在とられておるかという、具体的なそういう方式について、いまこの席上で遺憾ながらこういう方式を検討しておるということは申し上げかねるわけですが、関係省庁で鋭意検討して、いろいろな考え方を持っておることは事実でございます。そういうものを踏まえて、ただいま外務省から御答弁がありましたように、現実の日米外交ルートではなかなか困難な問題もありましょう、それから軍との関係においてもなかなか複雑な問題があると思いますが、私どもとしてはできるだけ早い機会に、復帰前においてこういう雇用制度の改善を見るような方向でひとつ外交的にも取り扱ってもらいたいということで外務省と総理府とで話し合いを続けておる現状であります。
○川崎(寛)委員 きょうはこれで終わります。
○池田委員長 次回は公報をもってお知らせすることとし、本日はこれにて散会いたします。 午後零時一分散会