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61回国会参議院1969/03/29

予算委員会第三分科会 第1号

発言数
367
登壇者
36
会派数
4
開催日
1969/03/29

会議録

市川房枝第二院クラブ

○市川房枝君 ただいまから予算委員会第三分科会を開会いたします。  分科担当委員の異動について報告いたします。  本日、予算委員異動に伴う欠員の補欠として、阿具根登君、鈴木強君、私市川房枝が本分科担当委員に選任されました。  また、内田芳郎君が本分科担当委員を辞任され、その補欠として塚田十一郎君が選任されました。     —————————————

市川房枝第二院クラブ

○市川房枝君 本院規則第七十五条により、年長のゆえをもちまして、私が正副主査の選任につき、その議事を主宰いたします。  これより正副主査の選任を行ないます。  正副主査の選任は、投票によらないで、主宰者にその指名を御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

市川房枝第二院クラブ

○市川房枝君 御異議ないと認めます。  それでは、主査に秋山長造君、副主査に西村尚治君を指名いたします。(拍手)     —————————————   〔秋山長造君主査席に着く〕

秋山長造日本社会党

○主査(秋山長造君) 皆さまの御推挙によりまして主査をつとめることになりましたが、御協力をいただきまして本分科会の運営を行なってまいりたいと存じます。どうぞよろしくお願いします。(拍手)  審査に入ります前に、議事の進め方についておはかりいたします。  本分科会は、昭和四十四年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、農林省、運輸省、郵政省及び建設省所管を審査することになっております。三十一日正午から主査報告をいたす予定になっておりますので、主査といたしましては、議事を進める都合上、本日、建設省、郵政省及び農林省、明後日、月曜日は運輸省という順序で進めたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

秋山長造日本社会党

○主査(秋山長造君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。     —————————————

秋山長造日本社会党

○主査(秋山長造君) 次に、参考人の出席要求に関する件についておはかりいたします。  本日の建設省所管の審査のため、日本道路公団理事高橋末吉君及び日本住宅公団総裁林敬三君、同理事半田剛君、同理事宮地直邦君を参考人として出席を求めることに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

秋山長造日本社会党

○主査(秋山長造君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     —————————————

秋山長造日本社会党

○主査(秋山長造君) それでは、昭和四十四年度総予算中建設省所管を議題といたします。  慣例では、まず政府から説明を求める順序でありますが、説明はこれを省略し、お手元に配付してある資料をごらん願うこととし、その説明資料は本日の会議録の末尾に掲載することにいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

秋山長造日本社会党

○主査(秋山長造君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。  それでは、これより質疑に入ります。  質疑のおありの方は順次御発言を願います。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 非常に時間の制約もされておりますので、ひとつ御答弁も簡潔にお願いしたいと思います。  最初に、きょう私は建設省の甲府工事事務所の解雇問題についてお尋ねをいたすわけでありますが、あらかじめ予算の理事を通じて、所長の川合氏にもこの委員会に出席していただくように取り計らっておったのでありますが、これは出席をしておりますか。しておらないとすれば、その理由は何ですか、お尋ねいたします。

志村清一建設大臣官房長

○政府委員(志村清一君) ただいま甲府工事事務所の所長は出席しておらないのでございますが、先生御承知のとおり、現場労務者の解雇につきまして、昨日一昨日と団交を重ねておりますが、この取りまとめの問題とか、あるいはただいま年度末でございますので、年度末の業務、あるいは新年度の新しい事業計画、これは労務者の再雇用の問題とも関連していろいろな設計上の問題等もございまして多忙をきわめておりますので、まことに遺憾でございますが、出席できない状況でございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 これは、私も、直接の任命権者は甲府の工事事務所長でありますから、所長から今日までの経緯、また本来の私の質問をお尋ねしたかったのでありますが、官房長の言うような理由でございますならばやむを得ないと思いますが、しかし、これは年に一度の大事な審議の段階ですから、万障差し操って出席するのが筋だと思います。ですから、今後は、ぜひわれわれの要求についても応じていただきたいと思います。これはひとつお約束を願います。

坪川信三自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(坪川信三君) ただいまの御要望はごもっともな御要望でございますので、今後は十分配慮いたしまして御期待に沿いたい、こう考えております。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 それでは本論に入ります。  本年の二月二十一日に、建設省の甲府工事事務所の川合所長は、同所につとめております非常勤の一般の公務員、この人たちが組織をしております建設省甲府労働組合の名取委員長に対して、組合員全員七十八人をことしの三月三十一日付で解雇する、そういう旨の解雇予告の通知をしてまいってきております。これに対して組合側は、この七十八名の全部の組合員が八年以上、長い人は十四年も引き続いて勤務しておるわけでありまして、重要な道路河川の保守、運営、維持管理のためにずいぶんつらいこともあったでしょうが、全力をあげて今日まで工事を続けてきたわけであります。   〔主査退席、副主査着席〕  しかし、確かに非常勤職員の身分についてはいろいろ不安な点もありますので、その点につきましては、すでに昨年の五月に人事院に行政措置の要求を起こしているわけであります。身分の保全についての行政措置を要求しております。人事院は、ことしの二月に、現地に実情の調査にお出ましをわずらわしておるようですが、まだその結論は出ておらないが、一体どうなるのか、そのことが明らかにされなかったことも一つにはあります。そういうときに、どうも一方的に解雇の予告をするということは非常に不当である、理不尽である、全く血も涙もない鬼のようなやり方ではないか、こういうことで労働組合は非常に憤激をして、闘争委員会をつくって今日まで激しい戦いを続けているようであります。これを支援する県労連、あるいは民主団体、こういうものも一体になって、いま大きな闘争が展開されていますが、まさにこれは、労働問題だけじゃなく、一つの社会問題だと県下の各新聞も大々的にこれを報道して取り上げているわけであります。一体、長きは十有余年の間一生懸命にやってきたこれらの方々に対して、あまりにも一方的に解雇するということは、やはり、われわれとしても常識はずれのことではないかと思うわけであります。したがって、きょうはひとつ、なぜ解雇をしなければならなかったのか、この理由について最初に伺いたい。

志村清一建設大臣官房長

○政府委員(志村清一君) 先生お尋ねのように、甲府工事事務所におきましては、長い方は十四年、非常に短い方で六カ月、平均八年以上にわたり勤務をしておる非常勤の労務者がおられるわけでありますが、こういった日々雇用の労務者につきましては、常勤化の防止をはかるために、昭和三十六年に閣議決定が行なわれたわけでございます。さらに昭和三十七年、同様な閣議決定が行なわれまして、雇用予定期間が終わった後は引き続き勤務させないように処置することとなっておったわけでございます。このために、建設省といたしましても、早急に閣議決定の線に沿って行動せねばならぬと考えまして、現場労務者の年度末解雇を実施してきたのでございますが、いろいろな事情から、一部の工事事務所におきましては、この措置がとれずにまいったことをきわめて遺憾に存じております。しかし、こういった状態は、閣議決定の趣旨から見ましても好ましいことではございませんので、甲府工事事務所におきまして今回の措置を行なったわけでございますが、これらにつきましては、日々雇用をされて長年建設省の工事事務所でつとめておった方々の生活を破壊するというようなことがあってはならない、かように考えまして、民間へ全員就職をあっせんするというようなめどをつけながら、かような措置をとるに至った次第でございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 この昭和三十六年の二月二十八日の閣議決定、さらに三十七年一月十九日の閣議決定、これは私もよく知っております。なるほど、この措置によりますと、昭和三十七年以降非常勤の一般職公務員というものが定員化されるという道は閉ざされておる。したがって、私伺いたいのでありますが、これらの方々が三十七年の定員外職員の定員繰り入れに伴う措置に伴って、更新を認められなくなった。ですから、当然その翌年度の予算年度が切れるときには、その人はやめなきゃならぬと、こういう筋が閣議決定ですから、それが八年も七年間も、閣議決定に反して、あえて雇用しなければならなかったという、そのことは、一つには、建設省は、いま官房長がおっしゃるように閣議決定違反をやっておる。しかし、違反をやるにはやるだけの理由があると思うのであります。どういうことで、それを毎年毎年同じようにやってきたかわかりませんけれども、いずれにしても、そういう措置をとらなければ仕事が回らなかったのでしょう。そうであれば、これは行管の人にも聞きたいのですけれども、一体、八年も七年間も閣議決定違反をしなければならないような措置をとっておったとすれば、実態を調べてみたならば、なるほどやむを得ないということであれば、これは定員繰り入れの措置を、閣議決定があるにかかわらず、特別に配慮しなければならなかったと思うのであります。そういう点、行管のほうではこの問題をどういうふうに見てこられたのか。建設省としては、こんな閣議決定の違反をするその責任はどうなるのか。私はここらに非常に問題があるように思うのです。もしどうしても必要だったとするならば、なぜその措置をこの八年間にとらなかったのか。便々として今日まで八年間もそのまま閣議決定に違反をしてきたということは、これはちょっと許すことはできないことだと私は思うのですね。だから、一方では、働いている職員は、ああ、これは私らは本定に繰り入れてもらえるのだ、そういう強い希望を持って今日まで働いてきたと思うのです。一体、その辺のいきさつはどうなんですか。

志村清一建設大臣官房長

○政府委員(志村清一君) 先ほどもお答え申し上げましたように、三十七年の閣議決定後今日に至るまで、日々雇用の労務者につきまして打ち切るということをいたさなかった。これは私どもまことに怠慢でもあろうということで、みずから反省をいたしておるわけでございますが、同時に、これらの方々につきましては、私どもといたしましても、一応打ち切られた後の生活の安定というふうなこともぜひ考えてまいりたいというふうに存じておりましたし、それらのいろいろな事情もございまして、このたびは建設省から一応離れましても、民間の職場において十分働き口が見つけ得るという段階にもなりましたし、それらもあわせまして、今回、閣議決定の筋に沿いまして、三月三十一日をもって打ち切るということに決心をいたしたような次第でございます。

河合三良行政管理庁行政管理局長

○政府委員(河合三良君) お答えいたします。  鈴木先生からお話しございましたように、定員化の打ち切り並びに常勤化の防止という閣議決定がございまして、この趣旨に基づきまして、従来関係省庁にこの閣議決定の検討をしていただいていたわけでございますが、ただいま建設省の官房長からもお話ございましたように、一部におきましてこの閣議決定どおりにいっていなかったという事態は、私どもといたしましてもたいへんに申しわけないことだと思っております。ただ、この定員外職員の問題につきましては、現在、この閣議決定下における私どもの考え方といたしましては、欠員の範囲内でその職が定員内の職であると認められ、しかもその資格のある人については定員内にこれを採用していくという形で処理していただく、こういうことで関係省庁にお願いをしている次第でございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 そうすると、行政管理庁も、この閣議決定違反だということは百も承知であったということですね。だから、承知であったが、部分的に、建設省も、まあ全国的ではないようですけれども、逐次整理してきている、関東エリアを中心にしたところに、まだこの事実が残っている、その事実は認めておったのですか。そうして欠員があったとき、または自然減耗の出たときには本定員に繰り入れていく、その中からそういうことを認めておったのですか。

河合三良行政管理庁行政管理局長

○政府委員(河合三良君) ただいまの建設省の事態につきましては、私ども承知いたしておりません。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 そうすると、これはもう建設省がきわめて独自の立場において、判断においてやった、この措置をするのは、これは建設大臣の責任ですね。したがって、省議を開いて、そういう措置をやらなければならないという事実を確認してやったのでございましょう。そうであるならば、その間、できるだけ早い機会に、たとえば、いまやっております直営工事というものを、これは民間の請負にするとか、いろいろあると思いますよ。そのやり方についてはあると思いますけれども、とにかく直営で、従来の、日々雇用であっても、期間を定めないで十何年もやってきた、そういうことをやらなければならないという、そういう気持ちがなければやるはずがない。どこで一体これはきめてやってきたのですか。

志村清一建設大臣官房長

○政府委員(志村清一君) 日々雇用の労務の内容でございますが、たとえば甲府工事事務所で現在日々雇用の方々にお願いしておるような仕事は、先生御指摘のとおり、直営工事でございます。その作業内容でございますが、主として、河川の出張所におきましては、草刈りとか雑草の根抜きとか、堤防の天端の地ならし、さらに、道路の出張所におきましては、除草とか側溝の清掃とか、路面の小さい補修といったような、いわば季節的、断続的な作業に従事しておったわけでございます。これらにつきましても、かような仕事が季節的、断続的でもございますし、当然、事の性質上、かつての閣議決定の線に沿って逐次措置すべきことだと存じます。さようなこと等をからみ合わせまして、従来の措置を今回改めてまいりたい、かように考えている次第でございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 実態のつかみ方がちょっと違いますよ。私は、衆議院の建設委員会の金丸徳重委員の質疑の議事録も勉強さしてもらいましたが、同様なことを官房長はおっしゃっておりますが、実際に甲府の建設事務所でおやりになっている昨今の直営工事を見ますと、ただ単に草刈りだとか雑草の根抜きだとか、簡単な天端の地ならしではないですよ、これは。やはり、この河川のほうを見ましても、直営でかなりやっております、たとえばじゃかごの欠壊場所の復旧工事を見ても、浅原、落居、大同、田富、市川大門、こういうところで、百九十メートルとか、じゃかご入れとか、そういう特設の工事をやっておりますよ。それからガードレールの取りかえ等も、補修等もやはりやっておるわけでありまして、これには、やはり直営としてやらなければならない理由があったと思うのです。ですから、そういう工事が直営としてやらなければならない事実があるならば、なぜ閣議決定違反をしてやらなければならなかったのか。そこには理由があったのでしょうから。そうであるならば、この間に本定員化の措置というものを、閣議決定がありますから、建設省としては講じてもらわなければ実際に仕事ができません。だから、行政管理庁のほうにも実態をよく調べていただいて、ぜひよろしくという話し合いがあってしかるべきだ。しかも、この閣議決定の中には、かなり行管のほうにもいろいろなことについて報告をするという義務も課してある。そういうこともやってなかった。私はふしぎでならないのです。八年間も、必要であるならば、なぜそれを定員化しなかったか。閣議決定後あえて八年間もそのままやってきたというところに問題があると思うのです。

志村清一建設大臣官房長

○政府委員(志村清一君) 先生御指摘になりましたように、私が先ほど申し上げましたことのほかに、河川敷の玉石を集めまして、じゃかごに詰めるというふうな作業もございますが、これらを通じまして、率直に申し上げまして、季節的、断続的な作業でございますし、工事費の範囲内において工事の設計に応じてやる仕事でございますので、いわゆる定員内の仕事ではない、かように考えております。しかし、いずれにいたしましても、従来の、ある程度長期にわたりまして閣議決定の線に忠実に措置しなかったことについては、まことに遺憾と存じております。ただ、先ほど申し上げましたように、今回は解雇された方々が民間等に十分お世話できるような態勢も相整いましたので、閣議決定の線に沿って措置をいたしたい、かように決心をいたした次第でございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 私が聞いておる一つのポイントは、それはおそらく建設省の省議としてこういう措置をとることについて御決定になったんでしょう。そうであるならば、行政管理庁に対しても、その間何らかの定員措置を要求してしかるべきだ、いや、行政管理庁にやれというのじゃなくて、本定員化への措置を特に申請をし、そういう方法で行管とも打ち合わせを取り運ぶべきではなかったか、こういう点を私は聞いているわけです。その点はどうなんですか。

志村清一建設大臣官房長

○政府委員(志村清一君) 建設省の方針といたしましては、三十七年に閣議決定をいただきました当時から、閣議決定の線に沿って実行すべくつとめてきたわけでございます。ただ、先ほど来申し上げましたように、諸般の事情が必ずしも熟さないということもございましたので、関東地区において若干の工事事務所がいまだその措置をとっていなかったことを遺憾としておったわけでございますが、実態におきまして、先ほど来申し上げておりますように、熟してまいりましたので、閣議決定の線に沿って措置するようにということにいたしたわけでございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 行管のほうにやったか……。

志村清一建設大臣官房長

○政府委員(志村清一君) 私どもは、日々雇用の労務者につきましては、定員化をするというふうなことは考えたことが従来ございません。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 だから、そういうところがおかしいのですよ。これは、大臣ね、時間がないものですから、私は……。これは重大な問題です。これは、ただ単に甲府だけでなく、多少各省庁の中にもこれに似通ったことがあるやにも聞いている。社会労働委員会等でも、すでにかなり追及をしている問題です。時間があればやりたいのですが、ないから、この際私は率直に大臣の考え方を聞きたいのです。  とにかく八年間の長きにわたって閣議決定違反をしておった。その責任を一体だれがとるか。みずからの責任をたな上げして、一生懸命やってきた職員を、ただ一カ月の予告で首切るというような、そんな非人情な、血も涙もないやり方がありますか。だから私は、そういうことをやるには、その必要性があったと思うのです、これは。別に弁護するわけじゃないけれども。八年間も、閣議決定があるにかかわらず、やらなかったということは、それだけの理由があると思うのです。そうであるならば、なぜそれに基づいて定員措置をしなかったか。あんな身分の不安定な形をいつまでも存続したか。そういう責任を一体だれがとるのですか。それは、直営事業から請負事業に国の政策としてやったほうが合理的、経済的であるということがあるならば、これはわれわれとしても一がいにそのことを反対するわけじゃないのです。やり方の問題ですよ、これは。

坪川信三自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(坪川信三君) 鈴木先生御心配いただいているこの問題につきましては、私も私なりにこの問題については配慮もいたし、また指導もいたしておるようなわけでございます。御指摘のありましたとおり、閣議決定後歳月流れること七、八年に及んでいる。この間の御指摘はもっともな御意見であろうかとも思いますが、官房長がお答え申しましたとおり、その間にやはりいろいろの立場も考え、また、その間の事情も考えて、機の熟するのを待っておったという気持ちも、配慮も、御賢察いただけるのじゃないかと、こう思うようなわけでございます。私は、衆議院の金丸委員に対しましてお答えもいたしましたとおり、この取り扱いについては、やはり労務者の離れゆく方々の立場を十分尊重いたし、そうしてその気持ちを十分察して、そうして十分話し合いと理解と納得のいく交渉を続けてくれるように指導をしてくれということを指示もいたし、また、その線に向かって当事者もその気持ちを持って配慮いたしておるような次第でございますので、私といたしましては、いまそれぞれの立場で団体交渉を続けておりますので、どうか納得と理解の上に立って円満な妥結を得られるように、心から期待もし、それを祈ってもおるようなわけでございまして、決して、労務者側の立場、心境、今後の生活、設計等を無視して、一刀両断にその措置を講ずるということでなくして、七十人近いところの労務者に対しての、一人一人の今後の生活の不安を除去した職場のあっせん等も十分ひとつ続けるようにという指導もいたしておるようなわけでございますので、その点ひとつ御了察願いたいと、こう思います。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 どうも大臣でも官房長でも、御答弁を聞いておりますと、——それは私だって、それぞれ人間ですから、それぞれの人格もある。考え方もあるでしょう。それぞれの場合を考えていただいていると思いますけれども、抽象的な話じゃさっぱりわからんです。どういう事情があったのか、要するにわかりません。私は、それぞれの事情がありましてとか、機が熟しましたとか、そんなことではわかりませんよ、そんな抽象論じゃ。ほんとうは、どういうわけで機が熟さなかったのか、どういう事情があったのか、全部ここで明らかにしてもらいたいと思うのですが、なにせ時間がないものですから、また別の機会を見つけて伺いたいと思うのですけれども、大臣としてひとつはっきりしていただきたいのは、閣議決定に違反をしたのは間違いないでしょう。これは天下国家に詫びたらどうか。その責任をどうとるかということを聞いているのです。そんな無責任なことをうやむやにできない。少なくとも責任態勢だけははっきりしておかぬといかぬと思うのです。

坪川信三自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(坪川信三君) 閣議決定を、あくまでもその閣議決定の線に沿いまして早急にこれに対する措置の講じ得なかったことも、御叱正のとおり事実でございますが、その間、やはり聞くところによりますと、いろいろの事情もございましたので、その機の熟しました上において、理解と納得のいく話し合いの場を持ってこれを解決したい、こういうふうな方針であったことをひとつ、たいへん御不満かもわかりませんが、御了解願いたい、こう思います。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 それは不満というよりも、わからぬですわ。実際、機が熟したとか熟さぬとかいっても、何の機が熟したのか、わからぬ。問題は、定員措置を、それだけ必要であれば、その措置を、閣議決定があるからこうしてくれということを建設省言うべきですよ。そういうことをもやってないんだ。だから、二重にあなたは罪を犯している。それじゃ私は、ここでだれをどうせいということは言いません。しかし、われわれから見ると、その責任はきわめて大きいですよ。時間があれば私はもう少し言いますけれども、それはひとつ大臣の御判断にまかせますけれども、問題は、この問題を円満に解決するということに力を入れて、そのことによって罪を償ってもらいたい。私はそう思うんですよ。非常に時間がありませんので、もうやむを得ませんが、いま建設省は一体どういうことでこれを収拾しようとしているのか。まあ、最終案になるかどうか、団交だからわかりませんけれども、いま建設省が組合に提示をしているということは、どういうことによってしようとしているのか、これをひとつ明らかにしてもらいたい。

志村清一建設大臣官房長

○政府委員(志村清一君) 大臣から御説明も申し上げましたように、甲府の労務者の方々が、建設省と縁が切れることによりまして生活に困窮をしてはいかぬ、かような立場におきまして、民間の職場へのあっせん、これはおそらく全員可能であろうという見通しを持っております。また、事業執行の必要によりましては、労務者の一部を一定の期限を切りまして再雇用するということも考えておるような次第でございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 これの退職手当なんかどうなんですか。

志村清一建設大臣官房長

○政府委員(志村清一君) 解雇された労務者につきましては、当然、退職手当法に基づきました退職金を支払うということを予定いたしております。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 一つも前進してないんで、民間へのあっせんということは、これは首を切ることになる。それから第二段の、今後の執行上必要がある場合には一定期間の日限をつけて、日限か月限か知らぬが、再雇用の方法も考えているということですね。ここに一つの何か私も妙味を覚えるんでありますけれども、一部なんということは、どっから出たんですか、それ。もしそういうことがあるなら、全部やればいい、一部というのはちょっとわからぬ。

志村清一建設大臣官房長

○政府委員(志村清一君) 民間へ転職するということにつきましては、私どものほうで就職あっせんを希望するものは申し出るようにということで伝達をいたしておりまして、最善の努力をいたすつもりでございますので、民間へ転出する方もございましょう、また、仕事の執行の必要性に応じまして、日々雇用の労務者を必要とするということも昭和四十四年度において考えられる。その場合には、労務者を、現に建設省に勤務してこられた方々を優先的に雇用するというようなことを考えている次第でございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 ちょっと問題は横に置きまして、人事院にお尋ねしますが、昨年の五月に、人事院のほうに身分安定の行政措置の要求をされていますね。これに対して、二月の初めに、たいへん御苦労さんでしたけれども、現地を見ていただきました。これはどういう判定が出るのか。そのことによって、かなりこの問題との関連は出てくると私は思うんですよ。すでに三月三十一日で首を切られるという段階で、国家公務員の保護を目的として設置された人事院がこの判定を一体いつ出すのか、まだ出せないのですか、その見通しはどうなんですか。

岡田勝二人事院事務総局任用局長

○政府委員(岡田勝二君) 昨年五月に、甲府の労働組合から行政措置の要求が出てまいりまして、ことしの二月の三日及び四日の二日間にわたりまして、首席審理官外一名が現地におもむきまして関係者から事情を聴取して帰ってきておりまして、現在、その調査結果を取りまとめて検討いたしておる段階でございますが、実は、この措置要求と似たような措置要求がほかにもございますし、過去の措置要求の例もでございますし、そういったものとあわせ検討して、いま鋭意作業中でございます。これの判定につきましては、できるだけ早く人事院といたしまして判定をいたしたいと、とのように原局では考えております。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 たいへん御苦労していただいておるようですけれども、私が言っているのは、少なくとも直接にその要求をした人が首を切られると聞いておる、三月三十一日には。あさってですね。ですから、早くこの判定を出して、そうして今後どういう結果になるかわかりませんが、少なくともそういうことが必要じゃないかと思うのですね。ですから、その見通しはいつなんですか。いつごろ出せますか。

岡田勝二人事院事務総局任用局長

○政府委員(岡田勝二君) 御承知のように、この行政措置要求その他首切り処分の審査につきましては、公平局で扱っております。直接私、任用局といたしまして担当いたしておる事案でございませんので、具体的にいつということは、私の口からちょっと申し上げかねるわけでございます。この措置要求の出ましたあとから、先ほどからお話しのような解雇という新たな事態が発生したようでございまして、その辺の事情を考慮いたしまして、原局である公平局のほうにも御趣旨を十分お伝えしておきたいと思います。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 私は公平局長の御出席を要求したのですけれども、言うならば裁判的な性格を持っておられるので、直接おいでいただくことはどうかということもありましたので、かわって私の質問に答えていただける任用局長に来ていただいたわけです。だから、その辺の意思統一をしないで来たということは私は不満ですけれども、しかし、いろいろ困難はあっても、人事院の発足の趣旨や設置の趣旨にかんがみて、ひとつすみやかに結論を出していただきたい、こういうことを特にお願いしておきます。  それから官房長、皆さんがいま組合に示している案の中で、さっき言った二の点ですね。執行上一定の制限をつけて再雇用するということについて、これはどうなんです。これは非常に唐突のように、二月二十一日にぱっと出したのですね。だから、とりあえずことし一年間はこのまま継続雇用して、来年の三月三十一日まで、その間によく労使間で話をして、理解と納得の中でひとつ問題を解決する、こういう方向にぜひそれでいってもらいたいと思う。大臣、一年間ここまで来たのですから、行管なり大蔵なり、閣議の皆さんに、政府にも御了解をいただいて、わずか七十八名のことですけれども、ほかにもあることならそれも入れて、いずれにしても、そういう措置ができないのですか、実際問題として。ぜひそのことをやっていただきたいと私は思うのですがね。

志村清一建設大臣官房長

○政府委員(志村清一君) 再雇用の問題につきましては、企業の具体の事業計画と、先ほど、事務所長が新年度のことについていろいろ事業計画、いろいろなプランをやっておると申し上げましたが、具体の事業計画、事業の執行の中身に応じまして、どんな仕事ができるかということ等にからんで出てくる問題でございますが、従来雇用いたしておりました方々は三月三十一日で一応は切りますが、それらの方々につきまして、四十四年度で、後日、工事費支弁、日々雇用の労務者を必要とする場合には、最優先して現在働いている方々をお使いしようという線は打ち出しているわけであります。それらの具体の内容につきましては、昨日、一昨日、あるいはその前から、地元におきまして事務所長と組合の間で話をいたしておりますが、いろいろその話し合いの結果においてまとまるということを期待しておるような次第でございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 時間がありませんので、実は私は四十四年度の甲府の工事事務所における事業の内容、直轄、それから請負、こういうものを全部ここで承って、その直轄化の必要性等についても私の意見を述べたかった。まあ直轄化というか、請負化の問題についても意見を述べたかったのですが、それができませんから、ひとつそれはまた資料でぜひ出してほしい。   〔副主査退席、主査着席〕  それから、時間がなくて次に移りますのでひとつ……。団体交渉も進行中です。しかし、あと、あした、あさってしかないわけです。ですから、これはただ単に現場の所長、きょう来ておらぬけれども、所長だけの意見でこれはできない重大な問題ですから、これはひとつ省をあげて円満解決——私の言ったような趣旨を含めて、ぜひひとつここのところ精力的に団体交渉の中で解決をはかってほしいと思います。私は、そういう意味で、きょうはこの質問はこの程度にしておきますけれども、どうかひとつ大臣から、最後にそのことについての御回答をいただきたい。

坪川信三自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(坪川信三君) この問題に対する私の考え方、また指導の基本方針は、さっき申し上げましたとおりでございます。私も、人間尊重という大事な立場から考えまして、こまかい配慮をいたしまして、離職される方々の気持ちの立場に立って、話し合いと理解と納得の場を十分つくってくれるようにということを、私直接工事事務所長及び県の土木部長にも会いまして、そして私自身もそうした方針は十分指示しておるようなわけでございます。したがいまして、いま御心配いただいておる鈴木先生のお気持ちを十分そんたくいたしまして、誠心誠意配慮申し上げたいと、こう思っておることは御了承願いたいと思います。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 それでは次に、住宅の建設計画について承りますが、しかし、これは時間がどうもなくなりまして……。まあ、第一次五カ年計画が終了いたしまして、そのあと、住宅は一体どの程度の需要があれ、これにどういうふうにして応じようとしているのか、これらの点を聞きたかったのですけれども、これはあとにしましょう、時間がありませんから。  そこで、ひとつ、今月の二十日の東京板橋のガス爆発事故の問題に関連して私は伺いたいのですが、どうも、われわれが新聞を拝見していますと、ガス会社のほうではおれのほうには責任はないと、こう責任のがれをしている。それから、鹿島建設のほうは、これはもう相手の指示どおりやったのだから、おれのほうには責任がない、こう言って、責任のなすり合いをしているわけです。一体、不幸にして一家五人全滅したこの方々の霊はどういう気持ちでこれを聞いているか。いずれにしても、こういう事態が起きたことについては心からおわびしてほしい。今後再びそういうことの起こらないように、みんなでやるべきじゃないですか。それを、こんな責任のがれをするような考え方はもってのほかだと私は思う。いま捜査当局の取り調べを受けている段階ですから、私はそのことについては触れませんけれども、しかし、建設省としては、今日までこういう建設工事にまつわる一連の事故防止、こういうものについては徹底的な対策を持っておられたと思うのですがね。ただそれが通告の出しっぱなし、通達の出しっぱなしに終わっているのじゃないかという気がするわけですから、ひとつ、時間がないから簡単に、いままでどういう指導をしてきたか、これからどうしようとするのか、この点をはっきりしていただきたい。

坪川信三自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(坪川信三君) 御指摘のありましたこの不幸な事件は、私はまことに申しわけないと思いますとともに、事態の、事件の重要性にかんがみまして、私は、監督の責任者といたしまして、閣議においても二度にわたりまして発言もいたしまして、各省等協力をいただきながら、この不幸の再び繰り返されないような行政配慮を十分すべきであるということを発言もし、各省大臣の協力も確認を受けて、閣議の了解事項として、きのうの閣議において決定もいたしておるような次第でありますとともに、建設省といたしましては、道路局長名をもって通告を全国にいたしまして、今後も十分ひとつ気をつけるように、警告も発しておるような次第でありますとともに、共同溝その他の問題につきましても、今後調査会か対策協議会というようなものを設けまして、これを具体的に取り上げて、こういう不幸のなきよう推進をいたしてまいりたいと思いますが、詳細につきましては道路局長をして答弁させます。

蓑輪健二郎建設省道路局長

○政府委員(蓑輪健二郎君) ただいま大臣が言われましたとおりでございますが、具体的に言いますと、この問題の原因となるところは、現在警察が調べておりますが、ガス管の保安の基準、それを、工事に伴いましてどういうような工事をすればこういうような事故は防げるか、こういうことと関連いたしまして、通産、運輸、その他関連各省と調査会のようなものを設けまして、この基準の問題、それを実施いたします施工の問題、こういう点について十分安全が確保されるような対策を確立してまいりたいと考えております。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 一体、こういう事件が一年間どのくらい発生しておりますか。ガスの爆発による事故というようなものは。

蓑輪健二郎建設省道路局長

○政府委員(蓑輪健二郎君) ガスの爆発した事故をいままで調べて見ますと、三十八年から四件ばかりございます。このほかにも、これは通産省の調べでございますが、ガス管の事故でガスの供給を停止したり、人身事故のあったようなものだけを拾って見ますと、昭和四十三年で三十二件、四十一年で三十六件、四十二年で三十三件という数字になっております。このほかに、私のほうの東京の国道を管理しております東京国道工事事務所の調べでございますと、修繕に伴う応急の掘さくが、これは都内で直轄管理しておる国道の中だけでございますが、約七百件ほどございまして、そのうちの約四百五十件がガスに関係するものと報告を受けております。こういうことを見ますと、ガスに関係する掘り返し、これが大事に至らないものも相当ある。また、大事に至ったものも、ある程度の数字になっているというような状況でございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 ちょっと、事件の内容によって区分をされているようですけれども、私が大ざっぱに建設工事のために発生したガスの爆発事件というものを調べてみますと、大体六千件ぐらいあるのですね。これは相当大きいですよ。ここで私は時間がないから、一つ、二つ聞きたいのですけれども、これは、あなたも言われたように、安全対策ですね、こういうものについて一体どういう指導をやってきておられるか。それから、たとえば道路上工事調整協議会というのがありますね。これだって、見てみると、東京都ほか、建設省その他が入っているのだが、肝心な消防関係が入っておらぬ。これは手落ちじゃないですか。ですから、工事に関しての調整とか計画の決定とか、こういうところで、お互いに寄り合って仕事もしやすいようにやっていると思いますけれども、そういうこととあわせて、安全対策について、もっとぴちっとした基準をつくっていると思うのだけれども、それをどういうふうに、日常建設省としてこれを示達し、実施していただくように行政指導しているのか、そういう点の問題についてさっぱりわからぬわけだ。だから、やはり通達の出しっぱなしになっているような気がして私はならぬものだから、ひとつこの際、どういう通達を出して、どういう指導をしておったか。それから、消防をこの協議会に入れなかったのはどういう理由なのか、その点をひとつ一緒に伺いたいです。

蓑輪健二郎建設省道路局長

○政府委員(蓑輪健二郎君) ただいま先生おっしゃいましたように、道路の掘り返しを規制しようということで協議会を設けまして、いろいろ公益事業者の道路における埋設工事の調整というのを協議会でも実施しておったわけでございます。そういう安全の対策につきましては、ガスにつきましてはガス事業法で保安基準というものがございまして、それが十分守られているという前提で、いままでガスの占用その他については認めてまいったわけであります。また、占用その他につきましては、その施工につきまして十分交通上の支障のないように、そういった点を占用の条件としていろいろ出したのでございます。今度のこういうことになってまいりますと、いまの施行令では、ガス管が道路の表面から一メートル二十の深さ以下に入れろということになっております。それがそういうことでいいのか、もう一つ、そのガス管を入れた場合のそのガス管の保安基準が、はたしていまの道路の下に入れる場合にそういうことでだいじょうぶなのか、その辺の保安基準につきましては、これは先ほど申しましたガス事業法の中の政令であるわけでございますが、そこまで私たち検討を加えまして、占用を許可するからには、安全に施工もでき、また保守もできるような形で、これからそこまで立ち入っていろいろ各省と協議いたしまして、安全な方法を考えてまいりたいと、そう考えております。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 これは、都市の過密化、交通のふくそう、電信電話、水道、ガス、その他いろいろと都市化の傾向に伴って建設工事というものもむずかしくなってきていると思います。ですから、その衝に当たる建設省の御苦労もわかりますけれども、やはり、一たん事故が発生しますと、その影響は大きいのですから、人命を失い、財産を失い、非常に国民が迷惑することですから、そういう形態に移れば移るだけ、それにマッチするだけのくふうもやっていく必要があると思うのですね。そういう意味において、消防関係を抜いてみたり、各省庁ばらばらで、どうもわが道を行くというような形でもって進む傾向なきにしもあらず。そういう点を全体的に調整していく努力が足りないのではないですか。まあ閣議で、共同溝の建設について、政府自体も真剣に協力していくというようなことを言っておりますから、あそこの二百四十六号線の青山通りの、オリンピックのときにつくった、あそこは共同溝が入っておりますよね。金はかかりましょう。かかりましょうけれども、結局、一ぺんこういう共同溝をつくっておけば、ほとんど永久に掘り返しをしないでもいいし、工事をする必要もなくて済むわけです。それですから、万難を排して、これは各省庁が協力してあの共同溝方式というものを推進してもらいたいと私は心から願うわけです。これは閣議決定倒れにならないように、閣議決定をしたって、きかないところもあるわけですから、建設省がまた決定したことをきかないということになったら承知しない。まあそんなことは坪川大臣はないと思うけれども、その辺の決意をひとつ聞かしておいてもらいたいと思う。

坪川信三自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(坪川信三君) 御指摘になりましたこの点は、私、全く先生と一緒な憂慮をいたし、また、決意をいたしておるようなわけでございまして、二度にわたりまして閣議において発言をいたし、各省の協力を要望いたしました気持ちもここにあることを御賢察いただき、いま局長も申しましたとおり、ぜひともこの問題については各省の協力をいただきまして、この不幸が再び繰り返されないような行政配慮を十分いたしてまいりたい決意でございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 それでは、もう時間がほんとうになくて中途はんぱで申しわけないのですが、次に移らしてもらいます。  住宅公団からわざわざおいでいただきまして恐縮でした。そこで、きょうはいろいろ共益金の問題から、最近の公団の運営全般について伺いたかったのですけれども、時間がありませんから他の委員会に譲ります。  そこで、四十二年度の会計検査院の検査報告を見ますと、ここに住宅建設工事契約における前払い金の支払いについて意見が出ております。これは、従来おやりになったやり方が、契約のときの見通しの誤りというか、甘さというか、そういうことからして、予定計画に着工できない、そのために前渡し金というものがむだになってきている。こういう点も指摘されていると思うのですね。これは、きょうここで時間がないから、一つ伺っておきたいのは、こういうことに対してその後どのように是正をし、また、工事契約に対しては厳格な一つの調査といいますか、基準をつくってやっていると思いますけれども、そういう点だけを簡単に答えていただいて、あとはひとつ、また資料等で具体的に、二百七件、二百七十九億八千百五十万円というのが出ておりますから、それらの問題について、ケースごとに、あとでひとつ資料を出してもらいたいと思います。

林敬三日本住宅公団総裁

○参考人(林敬三君) ただいま御指摘のありました点、着工可能日を定めて契約をし、四十日前以内になりますと前渡し金が渡せることになっています。そこで、前渡し金を渡しましたものの中から、着工可能が、いろいろな、やむなくといいますか、当初予測できなかったような原因でおくれました場合の問題について、会計検査院からいろ  いろと指摘があったわけでございます。これは、昭和四十二年の状態というものを顧みますると、やはり仕事を早く、できるだけまた事業をやりやすいような状態をつくってやってやろうという気が強かった点もあるのでありますが、そのほか、その年において、宅地造成上のいろいろな行政庁との協議が予想外に、常識以上にいろいろなもたつき、困難をきわめましたとか、あるいは水道管などの地下埋設物の撤去についての非常な予測外の遅延がございましたとか、あるいは地盤が、これは事前に調べればということであれば、一応調べたところでは見つからなかったような地盤上の欠点が出ましたり、集中豪雨が出ましたり、まあそういうようなことで相当おくれた次第でございます。これについては深く反省をいたしまして、そうして四十三年度の十一月以降は、この四十日前に前払いをやるという制度を二十日以内に、二十日からあとの期間でなければいけない、着工可能日の前二十日、それ以降において前渡し金をするということに制度を改めました。しかも、その二十日間においても誤りなきを期するため、絶えず工事担当部門から、それがどうできるか、どうなるかということを契約担当部門のほうに詰めまして、前渡し金を早く渡し過ぎたということのないように努力いたして実行につとめてきておるのでございます。幸いに、といいますか、四十二年度はそういうぐあいでいろいろとそういうケースが起こったのでございますが、四十三年度になりましてからは、ほとんど私の耳にそれが入ってこないというくらいに、そういう、お金を早く渡し過ぎたが工事ができなかったというようなケースがないようになってきております。今後も一そう戒めまして、いやしくもそういう前渡しが早く行き過ぎて仕事ができなかったというようなことのないようにつとめてまいりたいと存じます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 じゃ最後に一つだけ聞いて、これで終わります。じゃ、ひとつ資料のほうを出していただいて、またあらためてお伺いすることにいたします。  それから道路局長、中央道の甲府と大月間の路線の決定の問題、それから甲府バイパス、勝沼バイパスの問題がありますが、時間がありませんから、これらは次に譲ります。ただ一つ、中央道が北回りになりまして、そのために中央道は冨士吉田が終点となり、盲腸的な存在になっております。したがって、富士吉田から先の国道五十二号線へ通ずる道路をぜひ国道に昇格してもらいたいという願いがあるわけですよ。県当局でもこのことを強く望んでいます。私はたまたま向こうの出身ですけれども、県の南のほうは、産業、経済、非常に立地条件の悪いところでして、せめて道路だけでもと思ってあの中央道を待っていたところが、途中で北側に回ってしまった。そのために、富士観光地帯を控え、下部温泉という国民温泉がありますが、いまの道路事情ではどうにもならない。だから、ぜひこれを国道に早く編入してもらいたいということを、これはわれわれ県をあげて、やってもらいたいと言っているわけだが、一向に進まない。一体、見通しとして、本年は昇格してもらえますかどうか、これを聞かしてもらいたい。  これで私の質問を終わります。

蓑輪健二郎建設省道路局長

○政府委員(蓑輪健二郎君) 先生から言われましたのは、いまの国道百三十九号の本栖から五十二号の下部に行く線だと思います。現在、国道昇格につきましては全国的にいろいろ要望がございまして、それをいろいろ検討しておる段階でございますが、この線につきましては特に中央道のいきさつもございますし、また、私あの辺の国道網といたしましても非常にいい道路ではないかというように考えております。できるだけ早い機会に、全国的な国道昇格の中でこの問題を早急に解決してまいりたいというふうに考えております。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 これは四十四年度の中でひとつできるように私はしてもらいたいと思うのですが、その線に沿って善処してもらえますか。

蓑輪健二郎建設省道路局長

○政府委員(蓑輪健二郎君) 国道昇格の問題は数年来の問題でございますが、私いま考えておりますのは、できるだけ早い機会にこれを実現さしてまいりたいと考えております。

阿具根登日本社会党

○阿具根登君 まず、公団側に御質問申し上げますが、現在の有料道路で無料になった道路はどこどこなのか、さらに、無料になった道路のうちで、期間満了の道路と期間満了前に無料になった道路、そして期間満了前に無料になった道路の理由、それをお聞きいたします。

高橋末吉日本道路公団理事

○参考人(高橋末吉君) お答え申し上げます。  四月一日から二つの道路が開放になりますので、これを含めて十二ございます。このうち、徴収期間が満了ということで開放になりますのが一つだけございます。今度の四月一日から開放になります広島県の幕之内トンネルというのが期間満了でございます。そのほかは、計画したときの需要想定よりも非常に多くの車が通っていただきまして償還が早く済んだというものと、それから地元の地方自治体のほうで負担をされまして、そして途中で無料開放にしたというものでございます。

阿具根登日本社会党

○阿具根登君 そうしますと、期間満了前に非常に計画よりも多数の車が通って収入があがった例を示してくれませんか。どこの道路が建設費が幾らで何年にどのくらいの収入があって、そして償還はいつ済んで、さらに積み立て金は幾らあった。で、これは道路整備特別措置法の何条によってどういう理由で大臣に申請して許可になったか、ひとつ例だけ教えてくれませんか。

蓑輪健二郎建設省道路局長

○政府委員(蓑輪健二郎君) 現在道路公団で、先ほど申しましたように、十の有料道路が無料になっております。この四月一日に二つなるというわけでございます。その中で代表的なものを申しますと、武生の国道八号線の武生トンネルでございますが、これは四十三年の一月二十日に無料になっております。これは、私たちこれの建設を始めますときの当初の償還期限よりかなり早く無料になったものでございます。ちょっとつけ加えますと、武生トンネルにつきましては、当初の計画は昭和五十八年に建設費を全部償還いたしまして無料になる計画のが、非常に交通量が多くなりまして、四十三年の一月に償還した結果なっております。

阿具根登日本社会党

○阿具根登君 それで、期間満了前に無料になるのはまことにけっこうなんですが、それは一体どういう規格になって申請されるのか。たとえば建設費が償還できた、修繕費がどのくらいだ、維持費がどのくらい、積み立てがどのくらいという基準があると思うのです。だから国道八号線が五十八年満了のやつが四十三年に償還できたという、その理由をひとつ、ひな形で教えてください。

蓑輪健二郎建設省道路局長

○政府委員(蓑輪健二郎君) これは、実は建設費がございまして、それは金利のかかる金でございます。それを建設費に使います。年々その金利もかさんでいくわけでございます。また、毎年々々の料金の徴収の事務がございます。そのほかに維持修繕の費用もかかります。そういうものを全部考えまして、全部の金を償還したときをもって無料にしておるわけでございまして、その無料にした以後の維持費とか修繕費、こういうものは全然積み立てとして、あとに残さないようにしております。ただ、いまやっております制度は、全体の償還に要します交通量の計画がございます、何台通れば償還するという計画、これの大体一五%くらいを公差と称しまして、その分だけはよけい取って無料開放しておる次第でございます。

阿具根登日本社会党

○阿具根登君 そうすると、質問の焦点に入っていきますが、関門トンネルは、十年間で約七十七億八千万。四十三年度の今日まで——三月ですから詳細はわかりませんけれども、大体百億くらいの収入があると見ております。そうすると、これを施行した当時、昭和三十三年ですか、当時五十一億の予算がつぎ込まれておるわけなんです。これは一体いつ無料になるのですか。

蓑輪健二郎建設省道路局長

○政府委員(蓑輪健二郎君) 関門トンネルにつきましては、これが総事業費五十一億九千八百二十万、約五十二億を要したわけでございます。供用開始が三十三年三月でございます。そのときの料金の徴収期間の想定といたしましては、昭和五十九年三月までに考えております。この交通量も非常に伸びておりまして、現在のところは、当初考えておりました料金を特別の料金という形で安くしておりますが、いまのところで想像いたしますと、大体四十七年から八年くらいにかけて建設費の償還は終わるのではないかと考えております。ただ、関門トンネルにつきましては、これは非常に長大のトンネルでございまして、これは今後私たち検討の事項にしておりますが、あそこの維持費でございます。維持管理費が大体三億以上かかっておるような状況でございますので、あるいはこういうものについては、建設費の償還が終わりましたら維持費くらいの料金にするということもあるいは考えられるのじゃないかということは、現在検討しておる次第でございます。先ほど申し上げましたように、現在の状況では、建設費の償還は当初の五十九年より非常に早くなりまして、大体四十七、八年くらいには建設費の償還は終わるという見込みでございます。

阿具根登日本社会党

○阿具根登君 もう少し計数的に話してもらいたいんです。そういう目安で、観念で言うなら、五十二億の金をつぎ込んだけれども、実際今日は百億の金がもう入っておるはずなんです。そうでしょう。そして四十三年の上期で十一億の収入があがっておるんです。そうすると、それよりも車の増加が激しい今日から見るならば、下期でおそらく十三億から十五億の金が入っておるはずなんです。こうわれわれはしろうとながら見ているわけです。そうすると、年間二十五億から入ってくるのが、まだ四年も五年も入ってこなければ施設費が償還できぬ、どういう理由なんです。いままで大体百億入っておる。四十二年で七十七億八千万円入っておるはずなんです。だから、計数的に、五十二億が、どこでどのくらい入らなければならぬのか、収支したならどこで収支したのか、維持費がどれだけ要っているのか、そう計算しなければ、膨大な金が余ってくるはずなんです。そうしか思えないわけなんです。だから、四十七、八年ごろというんじゃなくて、いまのままでいったら、いつ無料になるのか、そこをはっきりしてもらいたいと思うんです。

蓑輪健二郎建設省道路局長

○政府委員(蓑輪健二郎君) 現在、四十三年当初で、建設費その他の利子を入れまして未償還額が五十六億になっております。ただいま先生のおっしゃいましたように、毎年の収入が相当ございます。これを、いま私の手元にございます四十二年度の収入で言いますと、四十二年度は収入として約十七億ぐらいの収入が入っております。この中で、支出、これは維持管理、その他の、これは関門トンネルを維持するための支出でございますが、これが約七億六千万ぐらいかかっておるわけでございまして、これを差し引きますと、四十二年度だけでは約九億ばかり。いわゆる何といいますか、収支差がございます。これをもって償還に充てるわけでございます。そういうような形で償還いたしますと、先ほど言いましたように、五十九年を待たずに、いまの見通しでは四十七、八年ぐらいに建設費の償還は終わるという数字でございまして、ただいま先生のおっしゃいました、ずっといままでの全部の収支については、ちょっとここに資料がございませんが、やはり収入のほかに相当の支出もございまして、それの差し引きの収支差が償還に充てられるというような結果になっておる次第でございます。

阿具根登日本社会党

○阿具根登君 どうもお聞きして、ぼくはよくわからないんですがね、五十二億の建設費をかけたと、そうして今日まで百億の収入があっておるはずなんです。それが、いま聞いていると、いま五十二億残っておるということなんです。そんなら、維持管理費が五十二億かかったということなんです。五十二億。その分でいくならば、いつまでたっても四十八年になるはずはない。いままで十年たって建設費の倍も収入があがっているはずなんです。その倍の収入が一つも償還に入っておらぬということになるから、五十二億まだ残っておるとおっしゃる。そういうことになりますか。ぼくはしろうとでよくわからぬから、よく説明してくださいよ。

蓑輪健二郎建設省道路局長

○政府委員(蓑輪健二郎君) これは、建設費が五十二億で、道路を供用開始いたしますと、それに伴いまして、ああいうトンネルでございますから、照明なり換気なりの維持費がかなり要るわけでございます。やはり、計画当初は現在より交通量が少のうございまして、それに伴います収入も非常に少ないわけでございます。そういたしますと、これは関門に限らず、一般どこでもそうでございますが、やはり供用開始いたしまして、ある年数というのは収入と支出を比べますと、支出のほうが多くなってくる。だんだんだんだん建設費のほかにそういう支出の赤字がふえてくる。そのほかに、建設費五十二億に対しまして建設利子がかかるわけでございます。そういうことで、有料道路は、供用開始しましてある年数だけはだんだん赤字がふえて負債がふえていく。それが、ある年次になりまして、かなり交通が伸びて、それに伴う収入が多くなりますと、その毎年の収支が黒字になってくる。黒字になりますと、その後の交通量も、いまの状況ですと、交通量の伸び方が多いわけでございますから、一回それが黒字になりますと、急激にそれが負債を償還できるというようなことが、これが一般の有料道路にみな言えることでございまして、関門につきましても、そういうことでようやくこの数年間で、そういうように毎年毎年の収支が黒字に転換してきた、そういうことで、急激に全体の償還額が償還できるという見通しがついてまいったわけでございます。

阿具根登日本社会党

○阿具根登君 そうすると、四十二年だけで十七億の収入があって、七億が人件費、維持費にかかった、十億償還したと、こうなるでしょう。そうすると、それだけであなた、まあ利子は別としましてね。利子はまた別な見方としてみても、十億が四十二年だけでも入っておるわけです、いまの答弁からいけば。その前一銭も入らないということはないでしょう。それから今日は、この十七億じゃなくて、私が言っておるのが当たるか当たらぬかわかりませんけれども、大体いまの車の数量からいけば、数字をあげれば時間が長くかかりますから言わないで、はしょって言っておるわけなんですが、二十五億あると私は見るんです。二十五億あると見ているんです。そうしますと、七億が維持費と人件費とおっしゃるから、これを高く見積っていっても十五億ぐらいの収入は入ってくるんじゃないか、こういうように考えられるわけです。計算が算数的で恐縮なんですけれども。そうすると、四十八年ですか、四十八年まで待たずに——まあ大体そうなりますね、四十八年だとすれば。そうすると、いままでの十億のやつも入っておらぬということになるわけだな。一銭も入っておらぬということになるわけだ。まだ五十二億残っているとおっしゃるから。そうすると、百億の金が入ったということは御否定ないでしょう。四十二年までに七十七億八千万、四十三年度の上期に十一億、それから下期に大体十三億から十五億ぐらいでしょう。大体これは狂わないだろうと思うんです。そうすると、百億の金が入っておるでしょう。この三月までに百億の金が維持費と人件費にまるまるなっているということになるわけです。五十二億残っているんだから。これが私はわからないというんです。それなら、先にいっても、とてもその計算でいったら払えっこないでしょう。それ、どうです。

蓑輪健二郎建設省道路局長

○政府委員(蓑輪健二郎君) 先ほど言いましたように、当初の開通したときには収入はそんなにないわけでございます。そのときの支出、有料道路としての人件費なり維持管理費が、これは収入を上回る支出があるわけでございます。そういうものが毎年累積されるということと、五十二億に対する建設金利が集積されてまいりまして、だんだん、五十二億の建設費でございますが、逐次償還額はふえてまいるわけでございます。そのふえてまいったのが、ある時点になりまして、交通量がある交通量になりますと、今度は収入とそれから毎年の維持管理費がちょうど見合う、その年でいえば収支がゼロという状態になるわけで、さらにそれを越えますと、今度は黒字になってくる、その黒字が、いままでたまりました五十二億の建設費と、それに伴う金利と、その間における毎年の収支の赤字、こういうものを全部そのあとの黒字で償還するという結果になるから、いままでの全体の収支が、収入が百億ありましても、まだまだ四十三年の当初の未償還額ということになりますと、やはり当初の五十何億ぐらいが残っておるという結果になるわけでございます。

阿具根登日本社会党

○阿具根登君 また、あとの機会で質問いたしますが、この関門トンネルについては、発足した当初、福岡県議会において、この通行料金を査定された問題には非常に問題がある、だから早急にこれは下げてもらいたいという意見書が議会から出ておるはずです。現在代議士になっておる人が議長で出しておるはずです。その当初からこれは疑問を持たれておったわけなんです。ところが、今度また県議会におきまして、もうこれだけの収入があるので、特に産炭地開発ということもあるではないか、だからここは早く無料にしてくれという要請がされておる。これに対して、知事は、そのように公団並びに建設省に対して申請いたしますと、こういうことを言っておる。その直後に総裁の富樫さんが福岡に行って、四十八年ごろには無料になると思うんだけれども、今度関門に大橋をかける。大橋をかけると、これとの均衡上無料にもできまい、こういうことを言っておるわけなんです。そうすると、あなたの答弁と食い違ってくる。ここは黒字になったから無料にしますと。無料になるころに別のほうに橋ができてきた。その橋から今度金を取るのに差があり過ぎるから無料にはできません、こういうことを富樫さんは発言しておるわけです。それは一体どうなんですか。

蓑輪健二郎建設省道路局長

○政府委員(蓑輪健二郎君) ただいまの問題でございますが、私が先に申しましたように、建設費とその間の赤字の累積を全部償還いたしますのが昭和四十八年でございます。これから問題になりますのは、その後これを全部償還できるのですから無料にはできるわけでございます。ただ、この維持管理費が非常にかかっておるわけでございます。これは照明もございますし、また換気も相当やりませんと、なかなか安全に交通できないということで、そういう維持費だけをもしも通行の車で負担してもらうということになりますと、大体百円から百五十円くらいの平均の金額になるのではないかという想定をしておるのでございます。  ただいまの御質問のもう一つの、関門大橋との関係でございますが、関門の大橋につきましては、これは中国縦貫自動車道と九州縦貫自動車道とを結ぶ高速自動車国道にしておるわけでございます。高速自動車国道の問題は、これは現在の名神、東名もその中に入るわけでございますが、この料金につきましては、これは公正妥当な料金をつくらなければならぬということでございまして、これの償還につきましてはある程度の、名神、東名合わせたいわゆる五道とのプールの計算もしなければならぬというようなことも考えておるわけです。でございますので、関門の償還については現在まだはっきり料金をきめておりませんが、そういうものとの関連で料金をきめてまいりたい。その際に——予想でございますが、その際にいまの橋の料金はトンネルの料金ほど高く取らなくても十分採算がとれるのではないかということでございまして、そうなりますと、やはり橋のほうが安くてトンネルが高いというようなことは、これはおかしいということで富樫総裁も発言されたんだと思います。そういうことも考えまして、いまの関門のその際のトンネルの料金をどうするか。また大橋のほうの、つり橋のほうの料金をどうするか、これは今後も慎重に検討いたしましてきめてまいりたいと考えております。

阿具根登日本社会党

○阿具根登君 建設大臣、いまの点、大体どうなんですか。最初私が聞いたときは、四十八年度までには黒字になる、だからそのころ無料になります、こうお答えになったわけなんです。私はそれを了解の上で、しかし富樫さんは、大橋をかけたときは、それとの均衡があるからとおっしゃるから、そういうことだったらいつまでたっても無料にならないわけです。で、この道路整備特例法にその問題は明記していないわけなんです。ただ、これに明記してあるのは、もしも完了期限までに残金が残ったならばこれは都道府県が見るということをうたっておるわけです。期限満了前に黒字になったならば無料にせいということはないわけなんです。これは建設大臣に申請する以外にないわけなんです。こういうこれは盲点があるのです。本来ならばそれはわれわれの責任なんです。本来ならばそういうときは無料にすべきだということを入れなければいかぬのです。私はそう思う。そうせぬから、もうかるものだから、いつまでも何とかかんとか理由をつけて金を取ろうとするのが現在なんです。何も道路公団、金もうけをやっているわけじゃないと思うのです。その問題について大臣、どう思いますか。これだけ、年間二十五億も収入があがっているのですよ。

坪川信三自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(坪川信三君) 先ほどからの御議論、私も拝聴いたしておるのでございます。先生が御指摘になります論拠も私は決して納得いたさないというわけでもございません。また政府委員が答えております立場もある程度はまた御理解もいただけるんじゃないかとも私は思うのでございます。これらの点につきましては、やはり正確といいますか、そうした疑念、あるいはそうした矛盾等のなきように今後も十分私といたしましても指導をいたしてまいり、また、その明らかな点もやはり十分解明を私も続けてまいりたい、こう考えております。

阿具根登日本社会党

○阿具根登君 道路公団の高橋さん、どうですか、あなた道路公団の責任者として、一応黒字になったならば早く無料にして、そうして利用者の便をはかるというのがあなた方の方針ではないですか。建設省に言えばそういうことばかり言っているのです。道路公団としてどうです。  時間がないからもう一つ続けて質問しておきますが、たとえば若戸大橋ですね。若戸大橋も高くて困っている、現実のところ。そうして盛んに料金の低下を皆さんに訴えているわけです。なかなか皆さん聞かない。だから今度はある一部といいますか、商工会議所が中心になりまして、若戸大橋は五十一億かかっている、これは五十一億かかっている、これを市で買い上げようじゃないか、市で買い上げて無料で開放する。とても建設省、道路公団というのは金をつかんだら離しゃせぬ、だからわがほうで買い上げよう、それで無料にしますと、それが若松の発展のためだと、こういうことまで新聞に出ているわけです。それに対して、公団の高橋理事さんはどうお考えですか、二つの点について、公団としての考え方を聞かしてください。

高橋末吉日本道路公団理事

○参考人(高橋末吉君) 私ども道路公団といたしましては、一般有料道路というのは、その一つ一つが一つの事業計画として別々に毎年毎年収支を計算していって見合っているものですから、これは一つの道路が黒字になって、黒字になった分は全部償還のほうに回るわけですが、それでずっと計算していって終わりますれば、これは無料で開放するというのが現在のたてまえであるわけでございます。また、法制的にもそうだと思います。ただ、だいぶ長くなりますと、いろいろ路面がいたんできましたり何かしますので、早く無料にさえすればいいということを考えてはいかぬなあということを私ども間々思っております。あとわずかの段階になったときに無料にして開放して、あともいい道路だなあというふうになるように路面の整備やなんかもしたり、側溝なんかもいたんでいるところを直したり、そういうことをする。ある程度のことはやりますけれども、開放をいつまでも渋っているとか、そういうことは道路公団としては現在までもないし、いまのところもそういうことはないと思います。   〔主査退席、副主査着席〕

阿具根登日本社会党

○阿具根登君 それじゃ道路公団としての考え方、関門トンネルは、建設省がいたらなかなかあなた言いにくいでしょうが、関門トンネル、若戸大橋、長崎の西海橋は相当収入があがっているはずです。これはいつ無料とされるのか、教えてください。

高橋末吉日本道路公団理事

○参考人(高橋末吉君) 先ほど道路局長から関門の現状その他お話があったのでございますが、時間もございませんけれども、関門の場合も三十七年まで毎年赤字でずっとまいったわけです。最初の年の三十三年あたりは七億も赤字でございます。これを全部当初の建設費のほうにプラス、その道路はその道路としてずっと持っていくものですから、ずっと三十七年まで赤字が毎年毎年入っていきまして、三十八年の年度当初に、このときが一番償還しなければならない額が多くなったときですが、そのときは六十八億になったわけです。五十一億であったのがその次の三十八年度にようやく六千九百万ほどこの年から黒字になりまして、そしてそれ以後、先ほど道路局長が申されましたように、黒字に転換しますと、元本が減り利息が減りというふうに糸車のようにどんどん減ってまいりまして、三十八年の年度首に六十八億だったのがことしの年度初めに四十七億まで減ったわけでございます。これを、先ほどからお話にある、大体二十億ぐらいの収入、これに対して、ことし八億ばかりの支出がかかる予定になっておりますが、差し引いて十二億ぐらい余ります。これを引きますと、四十七億というのから十二億、来年はもっと黒字になると思います、減りますから。これを見ますと、ここ三、四年のうちに四十七億がなくなると、こういうので道路局長が申し上げました。  それからお尋ねの若戸でございますが、若戸は非常にだんだん車も多く通っていただいておるのですけれども、ことし七年目に入っているのでございますが、まだ赤字でございます。これも四十三年度、ことしの年度初めの償還しなければならない額が六十九億になっております。今年度の末でまた三千万ばかり、赤字はだいぶ減ってまいりましたけれども、なお三千万ばかりの赤字が今年度も見込まれるということで、まあ来年度以降に私ども希望を抱いておるわけでございますけれども、これはまだ三十年の先推定ちょっとむずかしいのですけれども、満期までかかるようなことになりはしないかというような段階でございます。

阿具根登日本社会党

○阿具根登君 そうすると、西海橋のことはまだ聞きませんでしたが、若戸大橋は、この新聞で見てみます範囲におきましては、これは商工会議所が中心になって若戸大橋は買い上げると、道路公団から買い上げたい、こういうことを言っているわけなんです。ところが道路公団は、売却はせぬと、そういうのは考えておらぬと、こういう発表になっておるわけなんです。それは一体どうなのかという問題と、もう時間がないそうですからもう一つ、熊本の阿蘇観光道路ですね、産業道路といいますか、熊本の阿蘇、あれはことしの十月に無料になるということを発表されておるわけなんです。それは事実なのかどうか。それを伺いたい。

蓑輪健二郎建設省道路局長

○政府委員(蓑輪健二郎君) 最初の問題の、若戸大橋について地元で金を出すという問題でございます。私まだそういう話を正式に受けておりませんが、地元でいまの公団の負債を肩がわりしてやるということ、これは公団が別に拒否をする必要はないと思います。そういう形で無料になるならこれは歓迎すべきじゃないかと思います。また、いまの現在の未償還額六十数億ございますが、それを全部出してもらわなくても、ある程度出せば料金を下げるということもある程度可能かと思います。そういう問題は、地元にそういう声があれば私十分検討をいたしたいと思います。  また、もう一つの阿蘇の観光道路、これは阿蘇の登山道路と称しているものだと思います。これにつきましては、現在もうわずかな金しか残っておりませんので、そのうちまあ償還をするようになっております。私たちいま聞いておりますのは、大体来年の七月ごろまでには償還できるのではないかというようなふうに聞いております。ただ、ここで問題になりますのは、これは熊本県から強く言われておりますが、同じ阿蘇に上がる道路で、道路公団の阿蘇登山道路がございます。そのほかに県営の阿蘇の登山道路がございます。また町営の一の宮でやっております有料道路がございます。この中で、どうも道路公団の登山道路が一番成績がいいわけでございます。こういう同じ目的、多少目的は違うかもしれませんが、早くやったから早く無料にしてしまうということになりますと、あとの二木の有料道路のほうの収支に非常に影響するわけでございまして、この辺は、有料道路のいわゆるプール制というような問題もございます。で、少なくとも、まあプール制といいましても、私たちいま検討しておりますが、極端な例を言いますと、鹿児島の有料道路と青森の有料道路を一緒にプールする、これだと、非常に、利用者が違いますから問題があろうかと思いますが、阿蘇の三つの登山道路についてこれをプールで一つの採算をとるということもこれは一つの方法ではないかということで、その辺を検討しておる次第でございます。

阿具根登日本社会党

○阿具根登君 おっしゃるとおりです。こっちの有料道路は、大体、新聞ではことしの十月になっておりますね、ことし十月だと。ところが、熊本県側は驚いて、そうするのは、土地の者は通る者はおらぬから延長してください、こう言っているわけですね。もしもそういう点を優先するなら、利用者に対しては何ら考えを持っておられない。利用者を優遇して初めて価値あるわけなんです。県があとからやって、そうして、片一方無料にしてしまうなら、私のほう通る車が少なくなるから困る。まあこれも、財政面からいえば言えるわけなんです。しかし、阿蘇登山道路ということを考えた場合でも、あれはやはり登山のためにマイカーで登山の人が来るのだから、なるべく安いところで便利なところへ行くのがあたりまえなんです。それで、そこを県は延長してもらいたい、こういう申請をされておる。その裏では、いま言われた、プール計算ということになっておるわけなんですね。だから、利用者が、何か県財政のために、あるいは道路の財政は黒字になっておっても、他の理由、またもう一ついい橋ができたとかなんとかいうことのために、黒字になっておるのをわざわざ引き延ばすのだということが非常に強く叫ばれておるわけなんです、どの新聞見てみましても。だから、プールならプールでいいから、これはことしの十月なら十月からプール制なら一体どうするのだ、県側は一体どういう責任を持つのだ、道路公団はどれだけの責任を持つのだということをはっきりしてもらわないと、利用者にばかり負担かけておる。こういうことを言っておるわけなんです。それは小型で百工十円か幾らだからたいしたことはないと皆さん考えるかもしらぬけれども、一日に何千台車が通るのですね。ばく大な利益になるわけなんです。そういう点、もう少し詳しく知らしてもらいたいと思うのですがね。

蓑輪健二郎建設省道路局長

○政府委員(蓑輪健二郎君) 確かに先生のおっしゃるとおりに、一つの有料道路、これの採算の問題だけを考えて有料道路を無料にしないで延ばすというのは、これは非常に問題があろうかと思います。また財政的の問題もあろうと思います。で、地域のプール制を採用するにいたしましても、これはどんなところでも採用できるということではなくて、やはり住民の意思を尊重した形で、やるべきところはやるというような形をとるべきだと思います。ということは、単に道路管理者が、こことここの有料道路は一緒に合わしてプール制にするのだということを自分の意思だけできめるのじゃなくて、やはり県会なり地元の意見を十分聞いた上でやるべきじゃないかというので、いま道路整備特別措置法、有料道路にするための法律でございます、これの改正もいろいろ検討しておる次第でございまして、できれば、現在の県道でございます道路公団のやっています阿蘇の登山道路、これを無料になる前に一応県のほうに移管したらどうかと。移管して、その中で県がどうするか。住民の意思を聞いてそれを無料にするか、地域のプール制にするか、こういうことができるように、現在特別措置法の検討をしておるわけでございます。できるだけ早く、これを成案を得まして法律を出したいというふうに考えております。

阿具根登日本社会党

○阿具根登君 これでやめますが、いまの道路整備特別措置法の改正に加えて、私は、この法律に、期間満了前といえども起工費、維持費あるいは積み立て金ですか、こういうのがある一定の限度に達したならば無料にしなければならないというのがあったように思っておったわけなんです。なんぼ見ても、それはないわけなんですね。だから、やはり一方は、もしも期間満了でもこれは赤字が残っておったら、たとえば都道府県に渡す場合はそこがそれを払わなければならぬ。その責任だけはきめてあって、もうかったときはこうしなければならぬということはないわけなんです。ただ、事情変更のためにこれを変更する場合は、建設大臣に申請して許可をもらわなければならぬという条文だけで、非常に道路公団側に立場がよくなっているわけなんです。そういう点、大臣どうお考えになるでしょう。自分の見積もりがまずかった場合は、残った額は都道府県がそれは払えよ、自分の見積もりが今度は思いのほかよくなった、もうかった場合は、期限前でも無料にしなければならないということはないでしょう。あれば、大臣、教えてください。それがなかったら不平等だと思うんですよ。

蓑輪健二郎建設省道路局長

○政府委員(蓑輪健二郎君) いろいろ県道の有料道路で、赤字になったら県がそのしりをぬぐうというようなこともございますが、現在そういうことはやっておりません。いままで無料になりましたものにつきましては、まだ当初計画した償還期限のくる前に無料にしてくれというものに対しまして県のほうが本償還額を出して無料にしておる例が、現在のところ六本ございます。それからまた、先生がちょっと言われました西海橋につきましては、これは現在の料金徴収期限が四十五年二月になっておりまして、四十五年二月では全部の償還が終わらないわけでございますが、これは終わらなくても四十五年二月になれば、公団の積み立て金を払いまして無料にしたい。その際県に迷惑をかけることはいたさないつもりでございます。

坪川信三自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(坪川信三君) 御指摘になりました個々の問題等につきましての建設省の考え方は、いま局長が御報告、また方針を明らかにいたしておるような具体的な点で御了承いただけると思います。これらに対する総合的な問題点の諸般の矛盾、あるいは現実に即応いたさない点等の問題点につきましては、いま道路局長の申しましたように、新たなる道路法の改正その他の中において十分配慮もいたしてまいりたい、こう考えております。

二宮文造公明党

○二宮文造君 時間がございませんので前置きを抜きにいたしまして、そのものずばりに入ってまいりたいと思うわけであります。去る二月の七日に神戸市の三宮市街地改造地区一、二丁目同志会というところから国と神戸市を相手にしまして、市街地改造法による改造事業の一方的な押しつけは住民の福祉を奪い、憲法違反だ、こういうような趣旨で神戸地裁に行政処分無効確認と取り消しを求める訴訟を起こしているようであります。都市再開発の立場から、特にこのような既成市街地の再開発について、それに関連する問題であると私たちも思うわけでありますが、大臣はこの種の訴訟についてどのようにお考えになるか、まず伺っておきたい。

竹内藤男建設省都市局長

○政府委員(竹内藤男君) 先生いまおっしゃったように、いま訴訟が提起されておりますけれども、訴訟の内容は、一つは市街地改造事業の都市計画の決定につきます無効確認の訴訟でございます。これは市街地改造法で、こういう地区については市街地改造事業ができるという規定がございます。それの五号、六号に該当しないから無効だということでございますが、私ども事務的に考えまして、この地区の再開発はこの法律の要件に該当しているというふうに考えているわけでございます。  それから第二番目には、したがいまして、事業計画の認可につきまして無効であるというような問題、あるいは憲法に違反しておるので無効、または取り消さるべきであるというようなことが出ております。この問題は訴訟の案件になっておりますので、私どももこれにつきまして法務省と一緒になりまして措置をしてまいりたい、こういうふうに思っております。ただ基本的には、こういうような訴訟が起こりました背景に、権利者に対しまして十分な手当てができてはいないのじゃないかというような不安感というものが県にはあろうかと思います。それに対しましては私どもの指導といたしましては、できる限り地元のほうにいろいろ説明をするように、さらに今後各人別の床をどれくらいもらうとか、補償をどれくらいもらうとか、各人別の補償なり床の給付につきましての計画は管理処分計画、こういうものが立てられまして、そうして権利者の意見書を受け付け、さらには建設大臣の認可というふうにのぼってまいりますので、さらにその段階におきましても十分検討してまいりたいと、こういうふうに考えております。

二宮文造公明党

○二宮文造君 大臣の見解はあとで伺うことにしまして、次に進んでまいります。  事業認可をしました計画の内容でありますが、時間の関係で私のほうで調べました限り項目別にあげてまいって確認をしておきたい、こう思うわけです。まず、場所は神戸市生田区三宮一、二丁目。この計画の内容は二万三千平方メートルの同地区内にある二百十店を取りこわし、地下二階、地上十九階と十四階の二つの高層ビルを建設する。事業認可日が四十三年の十二月八日。事業計画の告示が四十四年の一月二十日。市街地改造法に基づいて神戸市が告示。工事着工は四十四年六月。完成予定は万国博までに完成の予定。工費は概算百五十億円、全額起債。   〔副主査退席、主査着席〕 着工後の使用予定は、一階から三階が一般商店街、四階から五階が駐車場、六階以上十九階と十四階がホテル、レジャーセンター、こういうふうな事業計画の内容になっておるようでありますが、この点はどうでしょうか。

竹内藤男建設省都市局長

○政府委員(竹内藤男君) 大体そのとおりでございますけれども、二、三点気がついた点を申し上げますと、全額起債というお話でございますが、街路事業——街路を広げるわけでございますので、それにつきましては神戸市が管理者負担金というものを出しましてそれに対しまして補助がございます。  それから、上のほうの階数でレジャーというのがございましたけれども、都市計画といたしましては、店舗ということで六階から十階、十一階から十九階という点は店舗という用途の指定をしておるわけであります。

二宮文造公明党

○二宮文造君 ホテルはありませんか。

竹内藤男建設省都市局長

○政府委員(竹内藤男君) はい。それがホテルということに利用されるかどうかは、実際その与えられた人の利用方法になってくると思いますけれども、こまかい用途指定まではやっていない、こういうことでございます。あとは大体そのとおりでございます。

二宮文造公明党

○二宮文造君 そこでこまかい問題になってまいりますが、先ほども個々の補償の問題が今後のケースとしてのぼってくると、こういうお話でございましたから、その面について伺っておきたいわけですけれども、市がこの土地を都市改造法によって買い上げる価格は幾らになるのですか。三・三平米当たり大体幾らの予定になっておりますか。

竹内藤男建設省都市局長

○政府委員(竹内藤男君) 約三ヘクタールの土地でございますが、個々におきます地価は平米当たり二十三万ないし五十六万ということになっております。

二宮文造公明党

○二宮文造君 そこでもう一つ。計画案の中でうたわれている、また、建設省自体がつかんでいらっしゃる問題ですが、新しいビルができましたときに、その利用者に三・三平米当たりの分譲価格、これは大体どのくらいになりますか。

竹内藤男建設省都市局長

○政府委員(竹内藤男君) いま仕事を始めておりますのは第三地区でございます。第三地区で申し上げますと、また坪でございますが、大体階数によって違いまして、地下一階で六十万ないし七十万、一階が八十万ないし百二十五万、二階が五十五万ないし九十万、三階が五十万、大体そんなような概算でございます。

二宮文造公明党

○二宮文造君 そこでもう一つ伺っておきたいのですが、大体都市におきましては地主とそれから借地人と、こういう関係が大体大都市ではあるわけでございますが、この二百十店いま店舗があるようでありますが、その概要ですね。いわゆる地主と店舗の所有者とが同じなのか、ほとんどが借地人なのか、その辺はどうでしょう。

竹内藤男建設省都市局長

○政府委員(竹内藤男君) 第三地区で申し上げますと百三十七店舗でございますが、そのうち地主さんが九、土地と建物を持っておられる方が五人、借地権者が七十九人、これが、土地に関する権利を持っている人で九十三人、それから借家権者が百十人でございます。合わせると二百三人になるのですが、これはダブっております。

二宮文造公明党

○二宮文造君 ここで非常に問題が出てくると思うのです。もう申すまでもないことですけれども、土地の収用価格は大体先ほどお話がありました平米当たり二十三万から五十六万。で、大体七十万ないし百二、三十万、こうなってくるわけです。しかし、そのほとんどがいままで伺いますと借地人である。こうなりますと、土地の収用価格の一部しかいまの権利者は権利をもらえないわけですね、営業をやっている人は。しかも、そのビルの完成後に分譲される価格といいますのは、いま伺いましたところによりますと、八十万とか九十万とか百二十万、こうなってまいりますと、それだけでももはや絶対額が足りませんのに、収用価格の一部しか借家人は入らない。したがって、いま営業している人は、なるほどその都市改造法という趣旨はわかるけれども、土地を取り上げられた上、ビルにも入れない、こういう人が相当に出てくるのではないか。これが問題の訴訟をやっている基本的な理由のようです。店を借りている人とかあるいは小さな土地の所有者、こういう者に対して施行者である神戸市がまだ具体的な折衝ないしは安心できるような補償の体系というものを示していないようですが、建設省はその点についてはどう指導されておりますか。

竹内藤男建設省都市局長

○政府委員(竹内藤男君) 私ども聞いている範囲では、神戸市は地元に対しましても相当地区を分けたりなにかいたしておりますので、回数は多くなっておりますけれども、相当の回数説明会を催しております。その際に、一般的なことでございますけれども、いわゆるそういった弱小権利者と申しますか、そういう方々に対しましては、借家人でございますと必ず床が与えられるわけでございますが、その場合の借家条件につきましてあっせんをいたしますとか、従前の営業面積を確保いたしますために、増し床を与えます。増し床を与えますと、その分はお金を払わなければいけませんので、その場合の融資の問題でございますとか、あるいは特別に借家人でございましても床をもらいたいという方もございます。そういう方に対します保留床の分譲条件をどういうふうに優遇するかというようなことにつきまして、一般的ではございますけれども、こういうことを用意して、この事業を進めたいということは申しているわけでございます。  個々の、具体の、個人個人別にどうするかということは、先ほど申し上げましたこれから出てまいります管理処分計画の中で明らかになるわけでございます。それは当然縦覧もいたしますし、意見書の受理もいたします。意見書の審査もいたします。さらには建設大臣の認可という手続もございます。その段階におきまして、個々の権利の内容がございます。それに応じまして、あらかじめ一般的に申し上げておりますことにつきまして、実際上の措置をとってくるというふうに私どもとしては期待しており、またそういうふうに指導もいたしてきておるわけでございます。今後もそういう点につきましては、十分意を用いまして指導してまいりたい、こういうふうに考えております。

二宮文造公明党

○二宮文造君 その市街地改造法というのは、まあ、その立法の趣旨というのは、もともと都市の中心に残されておったバタヤ部落ですか、バタヤ街、そういうものを残しておきますと、都市の美観をそこなう、こういうふうな趣旨で定められたものと私どもは承知しているわけです。ところが、いまもちょっとお話がありましたけれども、この三宮地区については当該地区を中心にしまして、北側、南側、西側と、こうあるわけですが、それぞれその取り扱いが違っているわけですね。この一、二丁目に関する限り、改造法が適用されまして、そうしてそこにいま営業をやっている人たちが極度に心配をしなければならないような状況が引き起こされているわけです。たとえばもう北側はセンター街として整備されておりますし、それから南側は防災建築街区の指定を受けて、そうしてその事業に着工している。あるいはその西側は土地区画整理事業もすでに完了している。この一、二丁目だけに、こういういわば土地収用法的な強行手段を打ってきた。しかもその事業計画については、事前にその現在の居住者が納得できるような説明がなかった。こういうようなことで、地元の人はたいへんに心配をしているわけですけれども、お話を伺いますと、補償の問題なんかを個々のケースで検討していくように指導はしていると、こう言いますけれども、肝心の事業主体である神戸市が、まあ、いわばありきたりな説明会はやっているけれども、その姿勢は非常に強い。したがって、こういうふうな最後的な手段である行政訴訟にまで持ち込んできたのじゃないかと、こう私どもは推測をするわけですけれども、この一、二丁目だけを特にこういうふうに違えて適用した、こういうようなのは、どういうふうに市から説明がありましたか。

竹内藤男建設省都市局長

○政府委員(竹内藤男君) 市街地改造事業は、バタヤ部落のあれとは違いまして——あれは不良住宅地区改良——もともと公共施設、道路等の整備いたしますために、普通は全面買収の方法でやって道路の部分だけ買うこととする。それでは沿道に当たった人だけが困るというので、区画整理のやり方で、次には全体がそれぞれ減歩をして出そうじゃないかという形で、金銭的にはもちろん公共施設の金が入りますけれども、それぞれの物理的な土地はお互いが出すという形でやる。ところが、どうしても、やはり密集しておって建物が立て込んでおりますと、やっぱり建物を上に積むことによって土地を明けざるを得ないというようなことで、この市街地改造法というものができております。したがいまして、駅前広場とかあるいは道路の拡幅とかいうことについて、現在これをあちらこちらでやっておるわけでございます。そういう趣旨から申しまして、先ほど先生申されました、西側と東側は区画整理でやっているじゃないか、南側は防災でやっているじゃないか、何でこの地区だけ市街地改造でやるんだという疑問が出てまいるかと思いますけれども、実はこの地区は全体として、この市街地改造事業をやりました地区を含めまして、戦災復興の区画整理の区域であったわけです。で、まわりを、西側も東側もやってまいりまして、そしてこの地区が残っている。南側は実は区画整理の工事がもう終わっております。その区画整理の終わったところに防災街区建築工事を合併施行でやる、こういうことでございます。どうしてもできないで残ったところでございまして、特に密集度が激しいところでございますので、これは市街地改造事業として取り上げる、こういう経緯になっておるわけでございます。  それから、説明会も話がございましたが、実はこの事業計画の認可になります前に神戸市が十回ぐらい説明会をやっておりますし、その後、事業の進捗に見合いまして八十回ぐらいの説明会をやっております。ただ、個々人との補償の金額は申しておりません。そういうことで、まあ回数が多ければそれでいいというわけではございませんけれども、私ども強く、説明会は十分やるようにという指導はいたしておるつもりでございます。

二宮文造公明党

○二宮文造君 そういう説明でありますけれども、そこに住んでいる人はもっと切実なんです。おっしゃるとおり、二十三年ごろから土地区画整理事業の計画が市から出され、で、全然協力が——その事業が進捗しないようなお話でありましたけれども、当該地に住んでいる人々は、その整理事業計画にマッチして住居の改造なんかは進めてきているわけです、店舗の改造なんかは。ですから、それだけに地元民は協力をしている。そして、いま心配なのは、確かにりっぱになることはけっこうだ。しかし自分たちがはみ出すんじゃないか。はみ出さないまでも、将来の生活に不安を感ずるんじゃないか。あるいは、費用の弁償の方法なんかに不安を感ずると、こういうことが問題の論点なんです。個々の補償額というものはまだ出されてない。これがはなはだ問題で、こういう訴訟にまで出たんだと思うわけです。ですから、これは非常に特殊なケースとして、今後問題をあちこちに惹起する問題ですから、慎重に、ただ訴訟を受けて立つというふうなお上の姿勢ではなくて、居住民の気持ちになった行政指導なり説得なり、あるいは補償の進め方なりをやっていくことが問題ではないか。ただ、ここで、先ほど私は、市の計画としてはホテルとかあるいはレジャーセンターというものを組んでいるようだと、こういうふうに申し上げますと、あなたの話では、そうではない、店舗に貸すと。貸した人が何するかわからぬけれども店舗に貸すんだと、こういう計画になっているというんですが、これは地元の声のほうが私は正確ではないか。で、かりに、こういう居住民が非常に心配をしている。ところが事業主体である市は、いわゆる空中権というんですか、そういうものを確保して、そして何か不当な利得をするような感じも、不当ということばが不適当なら私も直しますけれども、何か地元民にとっては納得のできないような感じがしてくるわけであります。ここで問題なのは、民法に規定されました土地の所有権を地上地下に及ぶという考え方と、これからまた議論されてくるでありましょう都市再開発法の中でいまの民法の条項をどのように調整されようとしているのか、これは都市再開発法の大きな問題点になってくると思うんですが、この点はいかがか、伺っておきたい。

竹内藤男建設省都市局長

○政府委員(竹内藤男君) ちょっと私の言い方が不十分だったと思います。確かに訴訟を受けて立つというようなことでなくて、大事なことはやっぱり地元の方々の御納得ということだと思います。そういうことで、私どもも慎重にこの問題につきましては神戸市のほうも指導してまいりたい。  それから空中権の問題でございますが、現在の法律のもとにおきましては、先生おっしゃいますように、所有権は地上地下に及ぶわけでございます。ただ非常にいろんな機能が錯綜して集中しております都市の中におきましては、利用権につきましてある程度全体の立場からの制限がしかるべきだということで再開発法の御提案を申し上げているわけでございますが、そのために権利者が損する、本来地上地下に及ぶ権利を持っております権利者が損するということはあってはなりませんので、これにつきましては十分その対価を払う、価値的にひとしいものを床なりお金なりで払うというような考え方でやっております。

二宮文造公明党

○二宮文造君 そこで先ほど、いまの計画の概要を私申し述べました。しかし、それを不服としまして行政訴訟が出ている。ところが、計画は万博をめどとしましてそれまでに仕上げたい。したがって、六月に着工したいというふうな計画を見ますと、地元民の意向にかかわらずどんどん計画が実施に移されるんではないか、こういう心配も出てくるわけでありますけれども、地元民の納得を先にさせるのか、あるいはこの計画を、もうこの時点にまで来たんだから進めていくんだと、こういう姿勢をとられるのか、これは建設省の側としてはどう指導されるのか確認をしておきませんと地元の人が非常に不安になりますし、神戸市の当局の折衝のしかたもまた違ってくると思いますが、この点はどうでしょうか。

竹内藤男建設省都市局長

○政府委員(竹内藤男君) 先ほど来申し上げておりますように、手続の段階といたしまして管理処分計画の認可及び公告というのがございまして、これがやはり権利者が一番関係のあるところでございますが、これは十分権利者の意見を聞くことになっております。法律上も、地元民の声を無視してどんどん進められるということにはなっておりません。したがいまして、管理処分計画の認可の段階におきまして私どもも十分指導いたしたいと思いますが、権利者の方も意見を言っていただきまして、それについての十分な審査をした上でこの処分をする、こういうふうにしたいと思います。

二宮文造公明党

○二宮文造君 ではその件につきましては訴訟は訴訟として別問題で、地元民が納得のできるような方向に折衝、交渉を指導していただきたいと、これは特に要望しておきます。  時間がなくなりましたので、取りまとめてお願いをしたいわけですけれども、これはもう一つは東京の環状三号線です。これが御承知の赤坂のプレスセンター、それと東大の研究所二つ、このためにまだ未整備です。防衛施設庁の方もおいでいただいておると思いますが、このプレスセンターは、現在私どもの公明党の米軍基地の実態調査によりますと「星条旗」の出版の拠点になっている。それからヘリコプターの拠点になっている。それから独身の将校宿舎、それからベトナムの帰休兵の宿泊施設、こういうようなものに使われている。それぞれこれはもうすでに返還ないしは共同使用、こういう面で施設庁のほうも何らかの形で折衝を開始している、こう思うんですが、それを交渉をやっているのは文書でやったのかどうか。またその内容はどういうことなのか。これは簡単なお話を伺って、あとは資料で提出いただいてもけっこうです。したがって、この面での環状三号線が整備できる見通しがあるのかないのか。これを防衛施設庁にお伺いしたい。  それから文部省の方見えていますか。文部省の東大の研究所です。これは筑波研究学園都市のほうに移転を予定されているわけでありますが、その面の計画がどう進んでおられるのか、あるいは計画がないのか。したがって、プレスセンターがだめとすれば、この文部省側の東大の研究所側のほうでの仕様書によってこの環状三号線が、工事が進捗できる可能性はあるのかどうか。この二面について防衛施設庁と文部省とにお伺いをし、あわせて建設省にこの環状三号線の工事の見通し、これをお伺いしておきたいと思います。

鶴崎敏防衛施設庁施設部長

○政府委員(鶴崎敏君) 赤坂のプレスセンターは先ほど先生のおっしゃったように、ヘリポートあるいは星条旗紙あるいは将校の独身宿舎といったような用途で現在使用しております。そこで第三環状線の建設計画との関連でございますが、この道路を建設するにあたって、この赤坂のプレスセンターの敷地内を計画上どうしても通過しなくてはならないというようなことから、都のほうから必要な用地についてはひとつ返還をしてもらいたいという要望が四十一年ごろございまして、その後、施設庁としましてはいろいろ都とも相談をし、昨年の三月に正式に文書で、この道路を建設する用地につきまして共同使用の提案を米側にしたわけでございます。その後、一部この道路建設計画の内容の変更等がございまして、昨年の七月にはさらにそれが変更の申し出をしてございます。この道路の建設についての問題点は、現在ヘリポートとして使用しておるところを通るので、このヘリポートを何とかしなくては道路の建設ができないというような問題がございます。片やこのヘリポートの騒音が非常にうるさいというようなことから、周辺から苦情が出ておりますので、米側とも協議をいたしまして昨年の暮れの日米安保協議委員会で、このヘリポートの機能を他に移転するということについて相談をしたわけでございます。それではこのヘリポートをどこに持っていくかということでございますが、一応自衛隊のヘリポートと一緒にしたらどうかという案もございますが、これにつきましては現在市ケ谷に自衛隊のヘリポートがございますが、これ自体が周辺から騒音について苦情が出ておる、そしてこれを他に移転するというような問題もございまして、市ケ谷に持っていくことはあまり適当でないというようなことで、東京都ヘリポートというのが東京都営でございますが、これは公共用の飛行場でございます。そこでこの赤坂プレスセンターのヘリポートの使用状況からいきますと、それほど頻度は多くないということでございますので、この公共用のヘリポートを利用してもらうという方向でいけば、もしこれが話が成立しますと、わりかし早急にこのヘリポートの移転ができるのではないか。そうしますと、この道路の問題につきましては一応米側とも内々交渉もしておりますし、正式の申し入れもしておりますもので、これが実現の運びになるのではないか、このように考えております。

菅野誠文部省管理局教育施設部長

○説明員(菅野誠君) 文部省の施設部長の菅野でございます。  ただいまお尋ねの東大物性研、生産技術研の関係でございますが、この関係につきまして筑波との関連の御質問でございますが、もともと大学の施設を都市内にあるものをできるだけ都市外に移転するような指導は文部省といたしましても積極的に行なっておるのでございますが、この場合やはり大学の自主性と申しましょうか、大学の意見を尊重してやるというたてまえをとっておるのでございます。それで現在のところでは、この東大関係のものといたしまして、物性研、生産技術研が直接筑波に移転するという計画は持っておらないのでございまして、素粒子研が新設されればという、そちらのほうの関係のものはございますが、物性研、生産技術研を筑波にという関係のことは、直接いまのところは大学もそのつもりでございませんので、私のほうとしては直接現在のところ考えておりません。  なお、東大の物性研と生産技術研の敷地がいま都市計画街路に当たっておるというお話もあったようでございますが、詳しく調べましたところでは、都市計画街路に隣接はしておりますが、直接いまは支障となっておらないということで、大学の意向もありますので、現在のところは両研究所を筑波学園に移転することは、いまのところは考えておらないわけでございます。

竹内藤男建設省都市局長

○政府委員(竹内藤男君) いまの米軍のヘリポートがあるところを道路を通すことに都市計画でもきまっておりますし、ここはトンネルで通すわけでございますが、そういうことでございますので、現在都市計画できまっているヘリポートの移転もしくは共同使用というどちらの方法かで、私どもといたしましてはぜひとも早く道路として通したいという……。

二宮文造公明党

○二宮文造君 見通しはありますか。

竹内藤男建設省都市局長

○政府委員(竹内藤男君) これは結局防衛施設庁の米軍との折衝にかかっておる問題でございますので、この見通しがきまり次第、私どもとしてはできるだけ早くしたい、そのために建設省としても努力したいというように考えております。

二宮文造公明党

○二宮文造君 防衛施設庁、いまのような建設省のお話なんで、最大可能な見通しをいつに置いて交渉されるのか、それを確認しておきたい。  それから最後に、建設大臣に、前段の三宮地区の都市改造の問題、市街地改造の問題で大臣のいわゆる指導の姿勢というものを伺っておいて、地元民が安心できるようなひとつ確証をお願いしたい。それで私の質問を終わりにしたいと思います。

鶴崎敏防衛施設庁施設部長

○政府委員(鶴崎敏君) 赤坂プレスセンターのヘリポートの移転の見通しの問題でございますが、先ほど申し上げましたように、方針としてはこのヘリポートの機能を他に移転するということについては、米側自体も了承いたしております。そこで米側で受諾できるような代替のヘリポートをどのようにして見つけるかということで、いま鋭意検討しておるわけでございますが、まだ具体的に候補地としてどこということがきまっておりませんし、したがって、具体的な提案をまだ米側にここでどうだということも、いまの段階ではしておりませんので、いつまでにというお約束は現在の段階ではできかねるわけでございますが、まあ見通しとしてはそう遠くない時点において候補地が得られるのではないだろうか……。

二宮文造公明党

○二宮文造君 来年度内にはできますか。

鶴崎敏防衛施設庁施設部長

○政府委員(鶴崎敏君) それくらいには何とかできると思います。

坪川信三自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○国務務臣(坪川信三君) 私が就任いたしまして以来、建設省の公共事業を推進いたす場合における都市計画事業の推進、あるいは道路の改築、新築というような問題、その他含めまして、重要なる建設、公共事業の推進にあたりましてやはり大きな問題点になりますことは、関係地域住民に対する関係ということが非常に大きなウエートを占めておる問題点に幾つも遭遇いたしておるような次第でありますが、それに対応いたします建設省の方針といたしましては、やはり先ほどの山梨県における日雇い労務者の方々に対する問題と同様、やはり小さな弱小な権利を持っておられる一般大衆に対する指導というものは、やはり納得と理解のもとにおいての話し合いの場を懸命に続けるということが私の行政指導の根本方針であり、姿勢でもあるような次第でありますから、いま御指摘になった三宮に対するところの問題も十分聞いておりますが、これらの点につきましては、八回、あるいは十回以上の話し合いの場を持ったからということで、決して安易な気持ちでこれを強行すると、あるいは係争中のその方針を、われわれといたしては受けて立つというような気持ちでないことも先ほど竹内局長が申しましたとおりでございます。したがいまして、これらの気の毒なといいますか、これらの大きな影響と生活権の侵害等に対する問題等を思うときに、やはり弱小者に対する立場に立って行政指導をいたしてまいりたいと、補償の問題につきましても、あるいはその条件の合意のあっせん等、あるいは営業面積等の問題、あるいは新たなるビルに対する入居の問題、あるいは融資のあっせん、その他数々の大きな仕事がありますが、これらにつきましては、今後とも神戸市とよく連絡をとりながら、納得のいく話し合いを進めまして、不幸な事態を来たさないように最大の努力をいたしてまいりたいと、こう考えておりますので、御了承願いたいと思います。

市川房枝第二院クラブ

○市川房枝君 私は往復で二十分時間をいただきましたので、その間に簡単に二、三お伺いしたいと思っております。  最初に住居の日照権の問題でございますが、裁判所は日照権を認めたようですね。現行の建築基準法では認めていないんですね。しかし、まあ建設省もお認めになったらしくて、基準法の改正でそのことをお取り入れになるみたいに新聞で拝見いたしましたけれども、どうなっておりますか、そのことをまず伺いたいと思います。

坪川信三自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(坪川信三君) 日照権に対する建設省の基本方針だけを私は申し上げて、具体的なのは局長から御答弁いたしたいと思いますが、われわれの大事な国民の皆さまの住居の整備といいますか、明るいあたたかい住居環境をつくるということが建設省の住宅対策の私は基本でなければならぬと思う。一般の大衆の方々のじめじめとした気の毒な生活、住宅環境を見るにつけましても、この点を十分考えていかなければならぬということは、私ども建設省としては一貫した方針でおるわけでございますが、ただ、人口と産業の都市への非常な集中によっての土地の高度利用をいたさなければならぬ。また高層建築を急がなければならぬというような諸条件を考えますと、これに対する考え方と、第一に申しました考え方と大きな、私自身も苦慮をいたさなければならぬことのあることも御賢察いただけると思います。しかし、われわれはその点を克服いたしながらある程度のやはり北側の斜線などに対する制限、あるいは基準も高めていって、日の当たる生活環境をつくっていきたい、こういうような考え方で新たなる建築基準法の改正をいま急いでおります。法制局とも立法措置の協議を幾たびも重ねております。その点についてわれわれはなるべく今度の基準改正につきましてこの点を取り入れていきたいと、こういうような基本方針でいま作業をしておることを申し上げて、御了承願いたいと思います。

大津留温建設省住宅局長

○政府委員(大津留温君) ただいま大臣が御説明いたしましたような基本的な方針にのっとりまして、ただいま準備いたしております建築基準法の改正案におきましては、第一種住居専用地域及び第二種住居専用地域におきまして、北側斜線の制限を設けるということでいま進めておるわけでございます。この第一種住居専用地域と申しますのは、低層の住宅地域の環境を良好に維持しようという趣旨のものでございまして、これにつきましては五メートルをこえる高さの建物を建てます場合には、一定の割合で北側の境界線から距離を置くというたてまえでございます。第二種住居専用地域といいますのは、高層または中層の住宅の環境を良好に維持しようという趣旨のものでございまして、これは十メートルをこえる建物を建てます場合には、北側の境界線から一定の距離を離す必要がある、こういうような内容にいたしております。

市川房枝第二院クラブ

○市川房枝君 いままでは四十五センチですか、昔のかね尺でいえば一尺五寸ですか、離れてればよかったんですね。今度のはいまのお話のように、斜線によって南側に建つうちは少し空地を置かなければいけない、こういうことですね。それをいまメートルの御説明もあったんですが、一般の人たちにわかるように、大体どのくらいあけることになるんですか。それから高さは、まあ二階建てならばいい。あるいはもっと高い建物が、七階、八階のようなものが建ちますね、そういうのはもう全然やっぱりだめだと、こういうようなことになるかもしれません。一般の人たちは非常な期待をしているんですけれども、その期待にはたして沿えるかどうか、みんなにわかるような説明を、ひとつもう一ぺん願いたい。

大津留温建設省住宅局長

○政府委員(大津留温君) 今回予定いたしております北側の斜線は、先ほど大臣から申し上げましたように、まあ日照の確保ということと、土地の高度利用ということの調和点を求めたという考えでございますので、日照ということからいいましても、必ずしもこれで十分だ、完全だというわけにはまいりません。やはり北側の方もある程度ごしんぼういただき、南側にお建てになる方もある程度遠慮していただくという、相互の互譲の精神で解決したいということで、最低限の制限を加えたという考え方でございます。そこで、第一種住居専用地域に対します制限は、五メートルをこえる場合には一定の距離を離さにゃならぬというたてまえでございますが、五メートルと申しますのは、大体二階の屋根より少し低いところになるかと思いますが、二階以上の建物を建てるならば、それは北側の境界線から一定の割合で離さにゃいかぬ。その一定の割合と申しますのは、五メートルをこす場合には、その北側の境界線から一の割合で離しますならば一・二五の割合の高さのものを建ててもよろしいと。ですから、四十五センチはこれはまあ民法上の相隣の関係できているのでございますが、これ以上に、一メートル離しますならば一メートル二十五センチ、五メートルに加えて高いものを建ててよろしいと、まあこういうことでございます。同じように、第二種住宅専用地域におきましては、その基礎になる高さが十メートルということでございますから、大体まあ三階半から四階ぐらいのものならばその四十五センチだけで建ててもよろしいんですけれども、それ以上に高いものを建てますならば先ほど申しました割合で距離を置かなきゃならぬ、まあこういうことになるわけでございます。

市川房枝第二院クラブ

○市川房枝君 そうすると、あまり——みんなが期待をしてるけれども、日照権なんてあまりないですね、いまお話し伺ったんじゃ。四階以下の建物だと四十五センチでもいいというお話でしょう。それじゃあ日なんか当たりませんね。すぐ南側に、かきねのすぐ先に建てられると、こういうことになりますね。そうじゃありませんか。

大津留温建設省住宅局長

○政府委員(大津留温君) この十メートルまではよろしいという地区は、高層または中層の住居地域ということで、いわば平たいことばで申しますとまあアパート地区というわけですね。お互いにこの地域はそういう高いアパートを建ててお互いに利用しようじゃないかという地域でございますから、その北側にお建てになる住宅も、南側の境界に接してお建てになればみずから日照を制限することになるわけで、北側にお建てになる方も南側をあけていただくと、そういうことによりましてその地域全体はそういう中層または高層のアパート地区としてお互いに利用しようじゃないかと、こういう趣旨のものでございますから、そういう中に一戸建ての住宅がありました場合には、日当たりは相当制限を受けるということは、これはやむを得ないかと思います。

市川房枝第二院クラブ

○市川房枝君 まあ日照権の問題まだ伺いたいんですが、もう時間がありませんから……。あんまり期待はできないという私の印象を受けたんですが、もう一つ、今度の基準法の改正案の中で、いままでは全然触れておいでにならなかった私道の問題がちょっと入ってるみたいですが、それはどの程度でしょうか。政府委員からでけっこうです。

大津留温建設省住宅局長

○政府委員(大津留温君) 私道の規定も現行法にございますが、今回の改正案でさらに規定を整備いたしました点は、私道を認定いたします場合の基準を明らかにしようと。したがいまして、私道の幅だとか、あるいはまあ曲線といいますか、カーブその他、私道として認定されるものの最低の基準を定めようと、まあこういうわけでございます。

市川房枝第二院クラブ

○市川房枝君 私道の問題については、私自身ある経験を持っているものですからよく知っているつもりなんですが、いままでも、私道のところに建築をしようというので確認を申請するわけですね。そのときに、新しい私道は四メートルはあけなくちゃならぬというので、それに対してはそこから建築の資材を運び込めるわけなんですけれども、しかし今度は対地主の関係からいえば、一人、人が通れるだけあけておけばいいわけですね。ですから、建築の資材を運び込ませることを拒否されるという場合もあるわけですね。だから、建築基準法でいう私道といいますか、というものと民法上の私道というものは、そこにいろいろ違いがある。これはまあ私は法律のことはあまりよくわからないけれども、それはあたりまえなのかもしれません、それは私有権の問題が入りますけれどもですね。しかし、住居の問題、国民一般の住居の問題からいいますと、私道の問題が私は住居に非常な関係がある、そのためにずいぶん困っている人たちがたくさんあるということについて、建設省は私はあんまり考えていてくださらない。今度のもまあ新しくちょっとつけ加わるというので伺ってみたら、あんまりたいしたことはない。一般の国民からいえば別に喜ぶわけにもいかない。この私道の問題について、建設省はどういうふうにお考えになっているのか、これはひとつ大臣からお願いいたします。

坪川信三自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(坪川信三君) いま御指摘になりました私道の問題は、非常に一般の庶民といいますか、一般国民の生活環境及び建築物等に非常に関係を持つ道だと思います。市川先生の御承知のとおりのことを考えます。そういうような点を考えますときに、やはりその線形あるいは幅員あるいはその規模などについても、やはり十分考えなければならぬ。私のうちの前もやっぱり私道なんでございます。それを私事実経験して毎日その私道からなにしているのですが、そういうような点について、やはり私は建築基準法の改正につきましては、そうした立場で私はやっぱり配慮していきたいと。そのいわゆるリミットといいますか、どの点までというようなことになりますと、私あまり技術的な考えにうといものですからわかりませんけれども、住宅局長もあるいは計画局長も、あるいは都市局長も道路局長も、こういうような点については、やはり私の気持ちは十分考えてもらってわかってくれておりますので、これらの法改正の準拠等については、なるべく庶民の立場を考えて配慮いたしたい、これが建設省の基本方針であることを御了解願いたいと思います。

市川房枝第二院クラブ

○市川房枝君 まあ法の問題になりますと、なかなか私有権の問題でむずかしいかもしれませんけれども、しかし行政指導といいますか、私はそういう点でやはりこの問題について納得できる、その私道の周囲にいる人たちが納得できる、——みんな負担をしようということはみんな考えているわけですから、そういうことでどういうふうに解決したらいいか、それもう少しお考え願いたいと思います。  最後に、もう一つ伺って、時間が参りましたからやめたいと思いますが、公園の問題ですが、ことに公園の中での児童公園の問題。子供たちを交通事故から守るという点からも、これはぜひ必要な施設で、必要なところにこれをたくさんつくっていただきたい。前から私どもお願いしておるのですが、今度四十四年度も昨年度より相当数増加をしてつくっていただいてありがたいと思います。ただ児童公園、これはまあ言うまでもなく都市計画から出てくる地所といいますか、児童公園に割り当てられたところに施設を設ける、こういうのであって、ほんとうに必要な場所ではないんだ。ただ、一番都市の中心地の交通の非常に混雑しておるようなところに、実は子供たちほしいんですが、そういうところを手に入れることはなかなかむずかしい。それを買い入れるような方法をお願いしても、なかなかまあ実現できないんですが、国有農地が相当おありになる。ことに東京なんかの二十三区の区部にも相当おありになるので、そこに児童公園に転用をしていただく、そうなればたいへんいいのじゃないかということで、これは一度閣議できまったんではなかったかと思うのですが、これも法的な問題でなかなか進捗しない。ところが農林省の問題ですから、農林省のときにも伺おうと思いますけれども、建設省としては、その問題についてはどういうふうな交渉をしておいでになりますか、現状ではどこまでいっていますか、それだけ聞きたいと思います。

竹内藤男建設省都市局長

○政府委員(竹内藤男君) 先生おっしゃいますように、私ども児童公園というのは一万人の人口の住むところには四カ所くらいほしいということで整備をすべく努力をいたしておるのでございますが、必らずしも需要とマッチした場所にないということは、先生ご指摘の通りであります。特に都市の中の児童公園、特に大都市の密集しておりますところの児童公園の用地の取得というのはなかなかむずかしゅうございます。思うにまかせないという現状でございますが、実は四十三年度特別の起債を受けまして、大体東京、大阪で二十五カ所の手当てができるような事態になっております。四十四年度におきましても、自治省のほうにお願いいたしまして特別の起債を受けて用地の取得に進んでまいりたい、こういうふうに思っております。  それから国有農地の問題でございますが、私どものところで調べております都市計画の公園に利用できるという国有農地は、大体全国で三百八十ヘクタールくらいございますが、このうち二百十ヘクタールくらいが公園として利用できるし、また、地方公共団体もそれを希望しているということでございます。先生御承知のように、現在の農地法では、これを直ちに国有農地を都市公園に利用するということができませんので、農林省のほうに対しましては、四十二年の十一月に、必要な措置をとっていただきたいということを文書でお願いしておる段階でございます。

秋山長造日本社会党

○主査(秋山長造君) 以上をもちまして、建設省所管に関する質疑は終了いたしました。     —————————————

秋山長造日本社会党

○主査(秋山長造君) 昭和四十四年度総予算中、郵政省所管を議題といたします。  政府からの説明は省略し、お手元に配付してあります資料をごらん願うこととし、その説明資料は本日の会議録の末尾に掲載することにいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

秋山長造日本社会党

○主査(秋山長造君) 御異議ないものと認め、さよう取り計らいます。  それでは、これより質疑に入りますが、この際おはかりいたします。分科担当委員外委員竹田現照君及び森中守義君から発言したい旨の申し出があります。これを許可することに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

秋山長造日本社会党

○主査(秋山長造君) 御異議ないと認め、順次発言を許します。竹田君。

竹田現照日本社会党

○担当委員外委員(竹田現照君) 時間が制約されておりますから端的にお伺いいたしますが、郵便の機械化が進められていますが、いま一番焦点になっている例の郵便番号の実施に伴うあれですが、昨年は予算でたしか三台だったのですね。それが操作をされて台数がふえたことは、この予算に入っている十二台の中にその増加が含まれているものと理解していいですか。

河本敏夫自由民主党郵政大臣

○国務大臣(河本敏夫君) 昭和四十四年度の予算では十二台でございますが、いろいろ操作をいたしまして、二十五台、とりあえず、つくることにいたしております。なお、その操作のやり方その他につきましては政府委員から答弁させます。

竹田現照日本社会党

○担当委員外委員(竹田現照君) 私の聞いているのは、四十三年度でよけいにつくったのは十二台の中に入っているのか、こういうことでございます。

曾山克巳郵政省郵務局長

○政府委員(曾山克巳君) 現在、東京中央郵便局と大阪に配備してございます合計三台の機械は、四十三年度二台成立してございます。

竹田現照日本社会党

○担当委員外委員(竹田現照君) 時間がありませんから、ちゃんと答弁してください。予算外につくったものが、四十四年度で、いま審議している十二台の中に入っているのか、こう言っているのです。

曾山克巳郵政省郵務局長

○政府委員(曾山克巳君) 結論的に入っておりません。

竹田現照日本社会党

○担当委員外委員(竹田現照君) 入っていないとすると、その金はどこから出したのですか、何億という金は。

曾山克巳郵政省郵務局長

○政府委員(曾山克巳君) 先ほど四十三年度というお話でございましたので、四十三年度に配備をいたしましたものは、機械化予算の中からやりくりいたしまして一台を追加したのでございますが、四十四年度、大臣が御答弁になりました十二台にプラスして、さらにつくろうというものにつきましては、成立いたしました機械化予算の中から、単価を勉強してもらったり、そのほかやりくりでもってつくろうということでございます。なお、そのほか建設勘定で成立しておりますので、建設勘定のワクをつぶす方法もございますが、これにはいろいろ問題がございましょうから、損益勘定の中から借料の形で、業者のつくりましたものを四十三年度は借りるという方法もあるわけでございます。さような方法をとろうかと思っております。

竹田現照日本社会党

○担当委員外委員(竹田現照君) それでは四十三年度に借りるというのは、あすあさってで四十三年度は終わるわけですよ、だから、もうすでに入っているわけでしょう。予算が通った以外の四台、五台つくったのは、どこから金をひねり出してつくったのかということを聞いている。ですからそれは総額幾らなんです、よけいつくったのは。

曾山克巳郵政省郵務局長

○政府委員(曾山克巳君) その点につきましては、成立いたしました業務勘定の中から機械化予算総体の中のやりくりをしましてつくったわけでございます。四十三年度、いま成立いたしましたもののほかに、さらにこれから配備しようとするものはさような方法でやります。

竹田現照日本社会党

○担当委員外委員(竹田現照君) それでは大臣、たしか名古屋か大阪で、四十四年度は十二台だけれども、レンタル方式で二十五台つくるというようなお話が記者会見であったですね。そういうことに私はちょっと疑問があるのですけれども、予算が通りもしないで、国会の予算審議が始まる前に十二台とわれわれに説明しておいて、そして実際は二十五台やるというそういうようなやり方、それから四十三年度には二、三台だったのが、さらにどこからか金をひねり出して、それの倍以上のものが入れられるというような、郵政省の会計というのはそういう含み予算なんですか、そんな倍以上も。百万や二百万ならたいしたことはないから私は文句は言わないですけれども、一億に近い機械が何台も入れられるというのはちょっと理解できないのです。それはそのやり方はどうなっているのですか。

河本敏夫自由民主党郵政大臣

○国務大臣(河本敏夫君) 実はこの郵便番号制度を始めますときに、相当長期間の計画で、実際は十年近い計画で必要な機械を購入して、そして順次整備をしていこう、こういう基本計画を立てまして大蔵省のほうにも一応説明はしておりました。ところが番号制度を始めてみますと、国民の非常な御理解ある御協力をいただきまして、最近は年賀郵便のごときは八割以上も協力をしていただいておりますし、平素の郵便につきましても六割以上の協力をしていただいております。そういうふうに非常な勢いで番号制の郵便物がふえてまいりましたので、これでは何とかもう少しそういう御協力におこたえする方法を考えなければいかぬというので、実は十年計画というものを、できれば三、四年にこれを短縮したいということをいま考えておるところでございますが、当初、大蔵省のほうに基本的な説明をいたしておりましたわけで、大蔵省のほうがなかなかすらりと御了解をしていただけません。そこで、ことしも実は四十四年度相当多くの台数を要求したのです。しかし、なかなか御了解がいただけませんので、結局十二台ということになりました。しかし、一方におきまして、全国各地からぜひ機械を装備しろ、こういう強い要望が出ますので、そこで、先ほど局長が答弁をいたしましたように、いろいろくふうをいたしまして、ときには業者からレンタル方式で機械を調達する。そういうことなども考えまして、そして可能な限りの一応台数を手配をしていきたい。現在は二十五台でございますが、都合によればこれをもっとふやしたい、こういうことを考えておるところでございます。

竹田現照日本社会党

○担当委員外委員(竹田現照君) そうすると、四十三年度もレンタル方式だったのですか、ふやしたやつは。

曾山克巳郵政省郵務局長

○政府委員(曾山克巳君) 四十三年度はさようではございません。損益勘定の中で、成立いたしました機械化予算の中で、あるものは単価を少なくし、あるものは実験をやめるというようなことで操作いたしまして、生み出した機械化予算の中から装備したという次第でございます。

竹田現照日本社会党

○担当委員外委員(竹田現照君) 総額幾らですか。

曾山克巳郵政省郵務局長

○政府委員(曾山克巳君) 四十三年度中にやりくりいたしまして、主として自動区分機を調達いたしましたのが五台増でございますので、この五台増がいまのところ最終単価はこの三月三十一日にきめることにいたしておりますが、おそらく九千万見当になると思います。したがって、四億から五億の間だと思います。

竹田現照日本社会党

○担当委員外委員(竹田現照君) 四十四年度のレンタル方式二十五台というのは、電子計算機なんかのレンタル方式と私はどうもこれはちょっと違うと思うのです、かっこうはそういうことでいっておりますけれども。これは債務負担行為にならないのでしょうか、実質的には十三台というのは。

曾山克巳郵政省郵務局長

○政府委員(曾山克巳君) 建設勘定で、もし当初それをまかなうということにいたしましたならば、ただいま竹田委員御指摘になりましたように、債務負担行為というような手続をとるのがあるいは正しいやり方かとも思いますけれども、先ほど大臣がおっしゃいましたように、いま考えておりますのは、これは業務費の中の借料で支弁していくという形でございますので、債務負担行為ということには直接つながらないと思います。

竹田現照日本社会党

○担当委員外委員(竹田現照君) 結果的にはそういうことにならないのか、電算機あたりとちょっと性格が違いますからね。これを使って金を生み出すなんということにならないから。とすれば、ちょっとこの種の予算というのはどうもインチキくさいから、それならそれですっきりと、二十五台なら二十五台、郵政省の中からたとえば四十三年度四億五千万円もひねり出す金が出てくるということになれば、郵政省のいまの赤字だとか何とか、だんだん苦しくなる苦しくなると言っても、ひねり出せば四億、五億の金が簡単に出てくるということの会計が私はわからない。まして、今度の予算より多いわけですからね、二十五台というなら。これはレンタル方式というけれども実際は債務負担行為である。来年度の予算のときにはまたそういうことになると思う。さらに百何十台という当初計画、いま大臣のお答えは、なるほど十年を短縮するというのであれば、かなり経理内容では何らかの金がなければここに集中的に何十億という金が私は生み出せるはずがない。私は郵便料金の値上げに関係するから、きょうはちょっと触れる時間がないけれども、それにも関係するから聞いておる。何十億という金を生み出してくるということになれば、郵便料金の少なくとも再来年は値上げの問題というものを郵政省は出さざるを得ない段階だとすれば、私はそのときにいかなる説明をされるかということについてもちょっとわからぬ。だから聞くのです。

河本敏夫自由民主党郵政大臣

○国務大臣(河本敏夫君) いま局長が説明をいたしましたように、借りるわけですから、私は債務負担行為ではない、借り賃として払っていくわけでございますから。そういう処理になっております。

竹田現照日本社会党

○担当委員外委員(竹田現照君) いや、そのことはわかっておる。レンタル方式ですから賃貸しであることだけはそれはわかっています。結果的に債務負担行為にならないのかというのです。郵政省の会計の中から払うことにならないのかというのです。ことしはそんなことを言っているけれども、そんなんだったら予算がまやかしになるのじゃないか。来年はたとえば三十台の予算になった。しかし、ことしのレンタル方式の十三台は事実上もう入れているから、これはもう買い上げなければならない。大体これは機械は郵政省が発明したものなんだから、つくらしているわけだから、売り込んでいるのと違うのだから。だから、そういうことになると、実質は来年は十七台が新規購入、そういうようなことには絶対ならないのかと聞いておる。

河本敏夫自由民主党郵政大臣

○国務大臣(河本敏夫君) 先ほどちょっと申し上げましたように、当初の十年計画を実はできれば三、四年くらいに短縮したいということを申し上げましたが、そういうことをするためには、来年度はさらに数十台の機械を充当しなければいかぬと思います。そこで、どの程度の予算が来年度、と申しますと四十五年度のことでございますが、そこでどの程度予算がつくかわかりませんが、実際にわれわれが希望しておる台数よりも少ないという場合には、来年度も引き続いてレンタル方式というものをある程度新規にやらなければならぬと考えておりますが、そういう事態でございますので、ことしレンタルで使用いたしますものを来年これを買い取る、そういうことにはならぬと、かように考えております。

竹田現照日本社会党

○担当委員外委員(竹田現照君) それじゃ、その長期計画に関連してお聞きしますが、レンタル方式が可能だということになれば、郵政省のいまの会計からいけば、まあ生産能力もありますから、一回に百台一ぺんに入れろと言ってもこれは不可能でしょう。それはわかります。かなり生産にピッチを上げて、番号で国民に協力させて、それに郵政省がこたえるということになれば、五十台でも八十台でもフル生産をして導入をして、そして借料を払っていったほうが結果的にいいことになるのじゃないか、むしろ、レンタル方式というものを原則的に採用する、電算機システムで、そのほうがむしろいいんじゃないかと思うんですけれども、そういうことにはならないですか。

曾山克巳郵政省郵務局長

○政府委員(曾山克巳君) 考え方としてさような考え方もあるいはあろうかと思います。ただ私どもといたしましては、この開発いたしました機械の減価償却期間等いろいろ考えてみましたときに、総体としまして総合的に計算いたしましたところ、やはり自分で一応建設していくというほうが有利だと考えました。ただ、その間、先ほど大臣から御指摘になりましたように、国民の方々からの協力が非常に進んでおりますものですから、それにこたえる意味におきまして、予算で不足しました分についてはレンタル方式でいくという方式をとっております。

竹田現照日本社会党

○担当委員外委員(竹田現照君) あまりこれで長くやっていると時間がありませんから。それで、国民は年賀で八〇%からの記載率でたいへん協力をされている、こういうことを省のいろいろな方方がおっしゃっておりますね。しかし、私はこれに関する限り、国民は、ぼくらを含めて、私たちなんかも必ずというくらい協力をして書いていますが、しかも番号簿を見ながら間違いのないようにと思って最大の努力をして協力をしているつもりですが、郵政省は私は必ずしもこたえていないと思うんです。東京は機械が何台か、いま二台か三台、東京の引き受け物数に対して一日どれだけ扱っているのですか、郵便区分機にかけているのは。

河本敏夫自由民主党郵政大臣

○国務大臣(河本敏夫君) 具体的な数字は局長から答弁をいたしますが、全くそのとおりでございまして、その点まことに申しわけないと思っております。

曾山克巳郵政省郵務局長

○政府委員(曾山克巳君) 機械にかかっております物数は、東京中央郵便局におきまして引き受けあるいは取り集めている物数だけでございます。それは約三万から五万、最高五万という数字でございます。事実は約三万弱の物数をかけております。

竹田現照日本社会党

○担当委員外委員(竹田現照君) それで、大東京の郵便物のうち、一日どれだけあるかわかりませんけれども、三万か五万の区分をするのに一千万以上の人間が郵便物のいわゆるあて名の番号を書いているわけですね。そうすると、ほとんどが機械にかからないということですよ、実際は。ほとんどが機械にかからないものをやいのやいのと、書け書けと言って、一体これいつ解決するのですか。少なくとも東京の引き受け物数、たとえば東京中央郵便局の引き受けだって五万や十万じゃない。五万しかかからないわけですから、たいへんな数でしょう。そのうちの何十分の一ぐらいしかかからないものを、せめて半分でもこれにかかるから、だからひとつ書いてくれ。これはいつになるのですか。

曾山克巳郵政省郵務局長

○政府委員(曾山克巳君) いろいろと機械の整備のほうがおくれておるという関係からおしかりをいただいておりますが、この番号制度のメリットは必ずしも機械にかけることだけではございませんで、手区分にも非常にメリットがあるわけでございます。したがって、私どもといたしましては、現在、手区分作業の能率化のために郵便番号制を大いに役に立てておるつもりでございますが、なお必ずしもまだ完璧じゃないと思います。なお、機械につきましては、これはいつなるかという話でございますが、先ほど大臣からお示しがありましたように、一応十年計画というのを立ててみましたけれども、これは少し長過ぎるということで、少なくとも数年に縮めたい、そしてその場合にも、やはり東京中央郵便局は、何と申しましても、いまお示しのありましたように郵便物数が多うございますので、かつまた重要な通信も多うございますから、そこにはできるだけ重点的に早く整備していく、それじゃ具体的にいつかという点につきましては、やはり三年なら三年ということをめどにしてやっていきたいと思っております。

竹田現照日本社会党

○担当委員外委員(竹田現照君) ただそういう目安というものは、やはりはっきりさせないと、国民に書け書けと言ってみたって、たとえば年賀状だってたいへんな数だと思うのですね。五万か十万というと、たとえばこの国会内の郵便局から出す郵便物だって、多い議員さんは何万も出すというから、一人分が一日区分機にかからないということになればだれも書かなくなるのですよ、これは。それが二年も三年も、いつなるかわからぬ。それを引っくり返し引っくり返し、われわれだって何十枚も書くのはたいへんですよ。これはぼく自身も書きますけれども、郵政省の首脳だって、たとえばぼくによこす年賀はがき、全部郵便番号が違うじゃないですか。だれが見て書いているのかと言いたいくらいです。私のところ、郵政省関係から見ていますと、全部間違いです。〇六〇というと札幌中央だからといって見なくる、札幌だから。あれじゃ全然インチキもはなはだしい。ですから、それじゃ国民にあれだけ協力を求めているのなら、協力にこたえる必要があると思うのですね。それでなかったらこれは失敗ですよ。たとえばこの問題が導入されるとき、例の何々局区内ということが提唱されて、事実上失敗した二の舞を演ずるのじゃないかという意見も出たようですね、逓信委員会等で。そうすると、これが先ほど言ったように、百万や二百万の金だってたいへんな金だから、億に近い金を、何十台、何百台と入れて、もし失敗するということになれば、貧弱な郵政事業の会計にとっては、たいへんなロスになると思う。百台といったら百億ですからね。百億の金を郵政省がいま生み出すといったらたいへんなことですよ。これは考えついて、いいことだからやるのだということで、責任はあれですよ、そのときには曾山さんもだれもみなやめられ、おれが考えたことでないのだといって、やめるときに郵務局長言われたのじゃ、これはかなわないですよ。そういうことも考えて、私はもう少しぴりっとしたことをする必要がある、そう思うのです。これはぼくだって書く気しなくなっちゃうのです、いまのみたいじゃ。

曾山克巳郵政省郵務局長

○政府委員(曾山克巳君) 先ほど申し上げましたように、現在完全じゃございませんが、手区分にも非常に役立てておりまして、手区分によります番号区分が非常に郵便物の速達に役に立っておる、また同時に、局内におります人手の節約に役立っておることは御理解いただきたいと思います。したがって、なお、東京中央郵便局におきましては、機械の増備につきましてはお示しのように今後積極的にやってまいりたいと思う次第でございます。

竹田現照日本社会党

○担当委員外委員(竹田現照君) これはいろいろ小さいことは逓信委員会に譲りますが、やはりこれはいま郵便事業と国民を結びつけるというにはこれが一番ポイントですね。ポイントであるだけに、やはりもう少しすっきりしないと私はこれは失敗すると思う。これは郵政省のメンツにかけて進まれるのはいいですけれども、国民がこれを協力しなければどうにもならないわけでしょう。   〔主査退席、副主査着席〕 そうして事実、たとえば私の子供が郵便局へ行っても、何かやると、郵便番号を書いてください、一生懸命めんどうな変な番号を探し出す、われわれ出身者でさえなかなか困難なやつを書かなければ、そこまで国民に協力を求めておって、それにひとつもこたえてないというのは、これはちょっとあまりにも郵政省というのはお役人でないか、お役人だからしようがないかもしれないが、もう少しあれじゃないかと思う、国民との間の結びつきという意味では私はこれは不親切きわまりない、そう思う。だから基本的な問題だから私は聞いておるのです。

河本敏夫自由民主党郵政大臣

○国務大臣(河本敏夫君) お話しは全くそのとおりでございます。そこでいま局長から手区分にも役立っておるということを申し上げましたが、それも一つの事実でございますが、やはり本格的には必要な機械を早く必要な台数だけ整備するということが先決でございます。特に本年、四十四年度は全国約三千万の家庭に漏れなく全国の番号を書きました全国版を配布する予定で、さらにこの制度を一段と徹底させたい、かようにも考えているやさきでございますので、先ほど申し上げました二十五台という一応の目安の台数も、実はメーカーの能力が許しますならば、さらにそれをできるだけ実はふやすべくいま検討中でございます。そういうことなども積極的にやりまして、総動員をいたしまして御期待に沿うようにやっていきたいと思います。

竹田現照日本社会党

○担当委員外委員(竹田現照君) それで私はやっぱり一番心配しているのはそのレンタル方式なんですよ。先ほどからくどいようですけれども、これは郵政特別会計の内容その他というものは、そんなに含み資産みたいなものがあるとすれば、これはたいへんだと思うのですね。大体、国会で答弁していることが全部うそになってしまいますからね、五億も、六億も、十億もの金が出てくるということになれば。だから、私は将来そういうふうなかっこうになるかならないか、来年度以降、料金値上げの問題と関連をして物議をかもし出さないようにひとつ配慮してもらいたい。それから時間がありませんから言いますが、国民にのみ一方的に協力を求めていくという、いまの郵便番号の問題に関する限り。それから番号簿をことしまた全国にやるというけれども、言ってみれば、去年買ったものこそいいつらの皮ですね。郵便局にいくと、かなりのたくさんの人が見て買っておられましたが、あれは何か買ったやつだけ損かというと、今度は全部くれる。あの内容だって、これは言ってみれば、郵便局の専門家だってなかなかわからぬのですよね、あれは。たとえば、北海道の郵便局というのはどこだと言えば、私は大体どこだということがすぐわかるけれども、それだって何郡とか何かというとちょっとわからないですよ、大臣、あなたがごらんになっても。だから、もう少しだれでもわかるようにしてもらいたい。それは協力をしてもらうということで、これは郵政省はやはり協力を求めているのだから、協力をするお返しを国民にしてくれということです。たとえば封筒だって、この二年前の郵便物、これは万国郵便の関係もあるけれども、機械にかけるという前提できまったのだ。ところが、機械が東京でわずか一日五万通なんだ。ところが、この規格、これはぼくの封筒だが、これはいま出せば返されるのですよ。これがほんの少しの違いで、機械にかけもしないで、このことだけは郵政省の既定方針どおり、国民の出す郵便物は規定外の封筒だからだめだと、こういうのですよ。それで、機械の装置もないのだから、この封筒だって全国でたいへんな数と思うが、それがロスになると思うのですよ。これだって、規定にしても何にしても、たとえば二年半なら二年半で国民に対する浸透度合いが不十分だとすれば、これはさらに一年延ばすとか、二年延ばすとかいう親切があって、私は郵便事業を国民というものに、さらに郵便番号もこれから長年にわたって協力をしてもらうのだったら、そういう国民に対する配慮、それからそれにたいへんな障害を与えるような、こういうようなことに対しては、法律にきまっているのだからということですが、これで速達を国会内の郵便局に持っていけば返されるのです。ポストへ入れれば、普通郵便物として出せばちゃんと入るはずなんです。だから、私ばかりでなく、このごろ新聞の投書を見ますと、ずいぶんこれが返されることについて不満がありますね。ですから、私はいまの郵政省がきめているような、昨年の十二月末ですか、こういうようなものをもう少し延長するとか、自分たちの機械の設備とあわせて延ばすとか、もう少し宣伝をして協力を求める方法を考えるとか、そういうようなことをやっぱりやられてしかるべきではないか。ですからその点についてひとつお尋ねをしておきたい。   〔副主査退席、主査着席〕

曾山克巳郵政省郵務局長

○政府委員(曾山克巳君) ただいま封筒の規格の話が出ましたが、お話にございましたように、昭和四十一年の七月に法律改正をいたしましたときに、附則でもって、封筒の規格の最小限をきめまして、その実施時期をいつにするかということでいろいろ議論がございましたが、二年半ということで昨年の十二月三十一日まで猶予期間をつけた次第でございます。その後出てきました規格外の封筒につきまして、つまり最小限以下の封筒につきまして、確かに私どもお出しになる方々のお気持ちはわかりますけれども、二年半の猶予期間というものにつきましても相当考えたつもりでございますが、いまのところ規格以外のものにつきましてはお返しせざるを得ないというたてまえになっております。しかし、そのほかいろいろ省令等でもってきめました猶予期限等もございましたが、そういうものにつきましては、お話の趣旨もございましたので、たとえば一年間の猶予期限を一年六カ月にするというような措置も当時とりました。大体、郵便番号制度が実施されまして国民の方々に非常に大きな負担感を与えておりますときに、一方で国民の方々にさからうような、そういうことはおかしいじゃないかというお気持ちはよくわかります。今後いろいろな機会に十分周知徹底いたしまして、しっかりとした仕事をしていきたいと思います。

竹田現照日本社会党

○担当委員外委員(竹田現照君) 最後ですから、時間がないので意のあるやりとりができませんけれども、ですから、いまも郵務局長からもお答えがありましたけれども、私は郵政省はいま郵便事業の一大改革をやろう、革命をやろうとしているときに、ほとんど国民の協力を得なければならぬということが一〇〇%、そうして国民は書くなら書くと八〇%から協力しているとすれば、八〇%機械の関係でできないならできないでしようがないけれども、せめて四〇%でも三〇%でもそれにこたえる。さらに私は例として封筒のことを言いましたけれども、これも法律改正になってしまったからしようがない、規定上はお返しせざるを得ないと、こう言っておるけれども、そこが私はやはり運用だと思うのです。それで事実上何も影響ないのです。郵政省だけの法律で規格をきめたからそれをやるというだけで、国民生活と縁もゆかりも何もない。それでただ仕事をやるというならば、これはあまりにもお役所仕事でないのか。だから、これは機を見て直ちに変えていくということは行政の最も大事なことなんですから、そういうふうにやらないと、私が先ほどから言ったように、あしたの新聞で、東京で五万通しか機械の区分にかかっていないといったら、だれも書かなくなる。実際はそういう意味でなかったら、そういうことにならないように私はやはりすべきことが、特に大衆と結びつく郵便局のあり方ではないか、そういうふうに思いますから、ほかにもたくさんありますが、時間がありませんから、この点ひとつ大臣の見解だけをお聞きして私の質問を終わります。

河本敏夫自由民主党郵政大臣

○国務大臣(河本敏夫君) ただいまお示しの点は一々ごもっともでございます。できるだけお示しの点を早急に実現いたしますように努力を払う所存でございます。

秋山長造日本社会党

○主査(秋山長造君) 森中君。

森中守義日本社会党

○担当委員外委員(森中守義君) この前、例のインテルサットを少し伺いました。郵政省の柏木代表も帰られたようですから、少しくそのことを中心に伺ってみたい。非常に時間が制限されておりますので、十分ではございませんので、また機会をあらためることにして、主要な部分だけお聞きいたします。  郵政省が電波研究所の機構改革を先般やっておりますね。それはいつですか。

石川忠夫郵政省電波監理局長

○政府委員(石川忠夫君) いまのお話はおそらく宇宙開発事業団が発足いたしました後の問題ではなかろうかと思いますが、現在のところは機構改革ということは行なっておりません。

森中守義日本社会党

○担当委員外委員(森中守義君) 違うのだ。四十二年に電波研究所の近代化を促進をするということで機構改革を行なっておる、それを聞いている。したがって、それは何を目的にしたのか。少なくとも今日の事業団構想というものを描いた上で改革が行なわれたのか、あるいはそうでなかったのか、その辺はどうですか。

石川忠夫郵政省電波監理局長

○政府委員(石川忠夫君) 四十二年度の機構改革については、私、詳細に記憶しておりませんが、今日の事業団の設立を予測した機構の改革ではなかったと考えます。

森中守義日本社会党

○担当委員外委員(森中守義君) これは少し意見になりますが、四十二年からまだ一年半ぐらいしか経過していないのですね。しかも、そのときには宇宙開発の構想がすでに前広の状態にあったことは事実です。少なくとも四十六年、四十八年の静止衛星、ともに圏内に入ったわけですね。そこで電波研究所の研究体制を強化するということは、明らかに一つの方向を持っていたわけだ。だから、そのときになぜ事業団という構想を持たなかったのか。要するに、研究所の体制を強化するということは、少なくとも四十六年、四十八年及びその後の将来における展望を私は持っていたと思う。どうしてそれを持たなかったのか、こういう意味で聞いている。

石川忠夫郵政省電波監理局長

○政府委員(石川忠夫君) 実はその当時の機構の改正の際におきましては、電波研究所で宇宙関係のいろいろ研究をやると同時に宇宙衛星の開発までも電波研究所でやる、こういうたてまえのもとに機構の改正を行なってまいってきたわけでございますが、このたび事業団ができましたので、その開発の面は事業団へ移して、その他の基礎研究あるいはでき上がった衛星を利用しての研究というような宇宙に関するいろいろな研究は今後とも進めてまいる所存であります。   〔主査退席、副主査着席〕

森中守義日本社会党

○担当委員外委員(森中守義君) すでに宇宙開発事業団ができたと言われるけれども、まだできていない。これからどうしようかと思っているわけですから、私どもは。それは私から否定しておきます。  そこで、ことしの予算の内示が行なわれたあとにこの構想は急にまとまった、事業団構想というのは。少なくとも郵政省及び科学技術庁の予算の内示まではその構想を持っていなかったのですね、そういうことでしょう。内示が決定したあとで、にわかに予算がえをやろう、移しかえをやろうというわけで閣議できめた。少なくとも郵政あるいは科学技術庁等におかれても、事務当局で練り上げて練り上げて、それで予算上の措置等は手当てされていないのですね。そういう意味からすれば、全くこれは不自然ですよ。そこで、ひとつ郵政大臣もおいでになるし、木内長官もおいでになりますから、その辺のいきさつを少しくお話願っておきたいと思います、どうぞお二人から。

木内四郎自由民主党科学技術庁長官

○国務大臣(木内四郎君) お答えいたしたいと思うのですが、実は御案内だと思うのですけれども、宇宙開発事業団の構想は科学技術庁としては持っておったのです。これはなかなか行政簡素化の要請とかいろいろなことがありまして、最後の段階まで閣議の承認を得ることが困難だったのですが、予算の決定が済んだ最後の閣議において、私がどうしてもこの内外の情勢にかんがみて、この際、宇宙開発事業団というものをつくって、国の総力を結集してやらなければならぬ時代になっておるということを強く閣議において言いまして、閣議の了解を得てできたわけであります。したがいまして、いまお示しのように、郵政省の予算の内示のころはまだこの構想というものはどうも通らないであろう、新聞その他では、どうせこれは没だろう、こういうふうに伝えられて、これはできないものという意味において郵政省の予算というものがやはり内示を受けたものだと思う。ところで、一たびこれを踏み切るということになりますというと、こういう開発というものはできるだけ一元化の方向へ持っていくようにしたほうがいい、こういうことで、この宇宙開発事業団へ郵政省の電波研究所の衛星の開発のほうをこちらのほうに移していった、こういうことになったわけであります。

森中守義日本社会党

○担当委員外委員(森中守義君) 郵政大臣、同じように。

河本敏夫自由民主党郵政大臣

○国務大臣(河本敏夫君) いまの木内長官のお話のとおりでございます。

森中守義日本社会党

○担当委員外委員(森中守義君) なるほどその形式的な意味合いはその点もあったろうと思う。もっと深部を私は聞きたいのですよ。といいますのは、昨年の夏、技術庁から調査団を海外へ出された、あるいは経団連もこれに追っかけるように出ておりますね。同時に、総括でもお尋ねしたように、ジョンソン・メモが出されて、さらにいま一つは審議会の答申が行なわれた。こういういろいろなものが背景となって、いま木内長官の言われるような構想がまとまったということじゃないですか、背景というものは。これは非常に重要なことですからね。

木内四郎自由民主党科学技術庁長官

○国務大臣(木内四郎君) いまいろいろお話がありましたけれども、そういう事実もいろいろ事実はあったでしょうけれども、それはすでに四十三年度の予算の要求の際にもこの事業団という構想は出してあった。しかし、私が科学技術庁長官を引き受けまして、この宇宙開発に関する予算をずっとながめますと、どうしてもこれはやはりできるだけ一元化の方向へ持っていかなければならぬということで強く要請しまして、そうして、ようやくのことにこれがまあ認められて今回この事業団法案を提出するようなことになった、それだけのことでございまして、別にジョンソン・メモがあったからどう、何があったからどうということではないと私は承知しております。

森中守義日本社会党

○担当委員外委員(森中守義君) しかし、まあこれは単一的なものじゃなくて、いろいろな要素がかたまった上のことでしょうけれども、ひとつ私は、特に将来の問題として、事業団がかりに発足した場合に、民間関係が相当入ってくるのですね。しかも、その構想といいますか、プロジェクト・チームというものが編成されて、この中で実際の大半というものは民間ですよ、メーカーが中心になっておる、メーカーが。それと、むろんこれはあなたのほうから出されたものですがね、各メーカーがずらっと並べられている。そうすると、事業団をつくることによって何が特典があるかというまた特典が列記されていて、たとえば人事院勧告等による国家公務員としての任命上のわずらわしさがない。あるいは財政上のわずらわしさがない、いろいろなことが書いてある。むろんそれはそうでしょうけれども、結局、私は将来の宇宙開発というものが、今日的に言わせれば、たとえば防衛産業あるいは宇宙産業、海底産業と、まあ将来の日本の産業経済というものはこの三つに依存するのだということを財界は言っているのですよ。そうなれば、一体、国家的な見地から宇宙開発をやろうというのか、あるいは財界を援助する、あるいは宇宙産業という、そういうものをポジションにしてこの開発をやろうというのか、純度の点においてどうも私は釈然としない点がある。むしろ私は、開発事業団を一つの審議の際のポイントにこの辺が置かれてもいい、こうも思うのですが、その点はどうですか。

木内四郎自由民主党科学技術庁長官

○国務大臣(木内四郎君) いまいろいろお話がありました。まあ世界各国の情勢を聞きましても、宇宙開発というものは、先端的技術を結集して、各国とも総力を結集してやっておるわけであります。したがいまして、宇宙開発に関係しない会社というものは技術的に非常におくれておるということを言われておるくらいなんです。それほどこの宇宙開発の水準というものはわが国の科学技術の水準を著しく向上する効果があると思います。したがいまして、私は、もちろん関係会社の技術の水準を著しく上げることにもなるでしょう、しかし、私は別に関係会社のことを考えてどうということじゃありません。やはりわが国としてこの宇宙開発というものに総力を結集して取り組んでおるという、このことが今後、たとえばいまお話がありましたインテルサットの会議におきましても、それからまた最近、各種衛星の国際組織化という機運が著しく向上してきているこの際におきまして、各種の会合等におきましても国際的な発言力というものはこれによって著しく私は向上したものと、そういうようなことなど考えまして、またこの予算を有効に使う、また日本では人的の方面においても非常に層が薄い、遺憾ながら薄いのですが、そういう人たちの能力を効率的にひとつ利用したい、また予算の面においても、いま申しましたように最もこれを効率的に運用していくためには、どうしても開発事業団というものをつくったほうがいい、国家のためにいいということでこの提案に踏み切ったわけでありまして、決してこれによって産業会社にどうとかこうとかいう考えでできたものではございません。もちろんその波及効果というものは関係会社にも及ぶでしょう。日本の科学水準全部に及ぶことはいま申し上げたとおりであります。

森中守義日本社会党

○担当委員外委員(森中守義君) その辺はだいぶ議論しなければなりませんから、時間がないのでここでは省略しますが、これはその構想によれば、政府出資が五億、そうでしょう、五億ですね。あと電電公社及び日本放送協会、こういうところに出資を求められるというように聞いておりますけれども、大体資本金どのくらいの予定ですか。もっと具体的に言えば、電電公社に幾ら、日本放送協会に幾ら出資を求められているのですか。

木内四郎自由民主党科学技術庁長官

○国務大臣(木内四郎君) いま出資金のことをお話がありましたが、出資金は当初は五億ということになっております。なっておりますが、今年の予算では、約三十億を資本金として入れることができることになっております。しかし当初、開設当初はまあ五億円入れる。そして今年の予算のあとで、必要に応じてだんだん入れていこう、そういうことになっておる。それから、産業界のほうの出資というものはほとんど協賛的な出資で、きわめてまあ少額にとどまるものである、かように私は思います。なお、今後電電公社とかNHKとか、そういう放送関係などで入れていただくのは、今後これがもう少し進んで、開発の結果を利用する段階になってのことと私どもは承知しております。

森中守義日本社会党

○担当委員外委員(森中守義君) ちょっとここへ私は現物を持ってきておりませんが、かれこれ四カ月くらい前に、日本経済か朝日か、とにかくあったように記憶するのです。そのときに経団連の植村甲午郎さんでしたか、どなたか、最高首脳部が、官庁に宇宙開発をまかせておいてもらちが明かない。だから国家予算を民間に与えれば、たとえば日立とか、名前をあげてありましたよ、東芝にでも、ナショナルでも、みんなおれのほうでは引き受けてやる。ついてはその辺が合同しておのおの開発機関をつくってやると、こういう談話が発表されたのを私は記憶しております。もしなんならこの次にでも持ってきますがね。したがって事業団ということが一つの集約体になれば、その必要もないようにも思うのですけれども、まあかりにきわめて学問的な、しかも広範囲な研究であれば、そういう主要な点を、メーカー等がそれぞれおれのほうでも研究したいと、事業団から金を少しくれぬかというような話があった場合にどうしますか。

木内四郎自由民主党科学技術庁長官

○国務大臣(木内四郎君) まあ植村甲午郎さんがどういうことを言われたか、私は実はそれを承知しておりませんのですけれども、事業団という構想ができる前には、政府にまかせておいてもいけないから、ひとつ財界は大いにやらなければならぬじゃないかというような意味で言われたことはあるいはあるかもしれません。いまは事業団が中心になっている。こういうナショナル・プロジェクトとして、事業団が中心になっている。そして国が集中投資で、当初は五億円、それからあとは、今年の予算でも二十八億円、三十億円近いものを入れておる。それから民間の出資金はどうかというと、どうも一億にはならぬかもしれぬ。そういうようなことを言われているぐらいに協賛的な意味の出資だろうと、私はかように考えております。

森中守義日本社会党

○担当委員外委員(森中守義君) そうじゃなくて、金を、少し研究費をよこすなら、自分のほうである程度のことは研究してやろうというのはどうですか。

木内四郎自由民主党科学技術庁長官

○国務大臣(木内四郎君) さようなことは聞いておりません。金をよこせば研究してやるというようなことは、聞いておりません。

森中守義日本社会党

○担当委員外委員(森中守義君) あるとすれば……。

河本敏夫自由民主党郵政大臣

○国務大臣(河本敏夫君) 衛星部門の話のようでございますから、私から答弁させていただきます。  御承知と思いますが、これまでこの衛星打ち上げのロケットの部分は科学技術庁で開発しておったわけです。それから星の部分は郵政省で開発をしておりました。今度その星とそのロケットと両方が一緒になって、宇宙開発事業団というものをつくったわけでございますが、これまで郵政省が電波研究所を中心に研究してまいっておりましたが、もちろん電波研究所がいろいろな品物をつくったりするのではございません。民間のいまお話しの日本電気であるとか三菱あるいは東芝、日立あるいは富士通だとか、こういうふうな有力なメーカーにそれぞれ手分けをいたしまして、それぞれ範囲をきめまして、いろいろな品物を発注いたしまして、それらを総合して一つの成果にまとめていく、そういう方法をとっておったわけでございます。

森中守義日本社会党

○担当委員外委員(森中守義君) もう時間があまりありませんから、簡単にいたしますが、その事業団の問題は、またその法案が実際に審査の際に承りますが、要するに新世帯ができるということになればできるわけなんです。よほど慎重にこれは取り扱っていかなければならぬと思いますが、柏木さん、おりますか——どうも御苦労さまでした。さっそくに聞きますが、今度国際会議に行かれてお骨を折られたということはよく知っております。そこで延期された次の機会に、少なくとも日本の主張が通るようなそういう態勢にありますか。

柏木輝彦電気通信監理官

○政府委員(柏木輝彦君) このたびは四週間の会期をもちまして審議をしたのでございますが、なかなかむずかしい問題が多くて、意見対立のまま次に持ち越しということになったわけでございます。その中で、いろいろほかに問題がございますが、特に日本の宇宙開発に関係あるものといたしまして、地域通信衛星でございますとか、国内衛星でございますとか、あるいは公衆通信という以外にいろいろな役割りを果たします通信衛星、特殊衛星というようなものにつきまして、インテルサットのこれは業務とするか、あるいはインテルサット以外のものについても、こういうようなものを各国が自主的に打ち上げる、あるいは利用することができるかということが、いろいろ討議されたわけでございます。これらの問題についても、まだ最終的な結論を得ておりませんのでございますが、少なくとも特殊衛星あるいは国内衛星を自分の国のために利用するというために打ち上げるということにつきましては、かなりその方向でまとまる見通しがあるのではないかと思っております。  なおまた、公衆通信を扱います場合の地域衛星でございますが、これにつきましてはいろいろ問題が多いのでございます。アメリカ及び後進国においても、これにかなり反対の意向を強く示しておるのでございますが、このようなものにつきましても、ある一定の条件で、特に技術的な条件のほかに経済的に、あるいは料率とか、そのほかの条件が備わればいいような衛星についても、今後実質的な利用を認めたほうがいいじゃないかという意見もかなり出されております。この問題は、今後審議によりまして結論を得ることになるかと思いますが、いろいろその条件をどうするかというような点に今後焦点が移っていくのではないかと思います。いまのところ、地域衛星につきまして、これは可能性が全然ないというわけではないと思いますが、かなり条件等につきましてむずかしいことになるかと存じます。しかし、これにつきましての可能性はまだあるというふうに考えております。

森中守義日本社会党

○担当委員外委員(森中守義君) まあこれはよほど慎重に扱わないとたいへんなことになるのですがね。ただ、私は郵政大臣及び長官に特にこの際伺ってもおきたいし、希望したいのですが、少なくとも本協定というものが、日本の主張が通らなかった場合、一体事業団をつくって何になるのだ、むろんこれは上げる星の種類にもよりますし、目的にもよりますけれども、いまのようにコムサットを中心にがっちりとアメリカが固めており、あっちこっちと全部つばをつけられてしまっては大ごとですよ。むしろ今日の事業団は、その発想がいい悪いという問題よりも、どういう権利をインテルサットの中で日本が保留するのか、その辺にかかってくるように思うのです。だから私は、これから相当期間もあるようですから、よほど関係各国との連携あるいは協調を保ちながら、あくまでもやはり日本の主張が貫けるような、そういう体制が確立されていかなければ、事業団をつくっても意味がない、端的な言い方をしますとね。そういうように思うわけです。ですから、この点は、ひとつ外務大臣ともよく相談をされて、あくまでも日本の主張を貫き通すという、そういう決意のほどをこの際は承って、この件に関しては終わっておきたいと思います。

河本敏夫自由民主党郵政大臣

○国務大臣(河本敏夫君) 先ほど政府委員が答弁いたしましたように、今度は一応本協定を締結するという成果まであげることはできなかったのですが、実はいろいろな問題点が明らかになったという大きな収獲があったと思います。そこで一応次回再開される日取りは十一月の十八日になっておりますが、五月の二十日以降、準備委員会をつくりまして、今度の総会で問題点になりました点を全部煮詰めていこう、そしてその準備委員会が十一月十八日までに問題点を煮詰めることができなければ、本会議の開催はもう少しは延ばしてもいいじゃないか、こういうことになっておるわけでございます。そういうふうに各国とも一生懸命にやっておりますし、さらにまた、先ほど政府委員が答弁いたしましたように、特殊衛星、つまり気象衛星であるとか航海衛星、あるいは測地衛星、こういうような特殊衛星はもちろん対象外でございますし、国内衛星などはほとんど問題がございません。要するに地域衛星が問題になっておるわけでございますが、これはいま御注意がございましたように、関係各国の了解を得るように全努力を傾けまして、今後会議が成功しますように、しかもわが国の主張が通りますように努力を続けていきたいと、かように存じておる次第でございます。

森中守義日本社会党

○担当委員外委員(森中守義君) それじゃこれで終わりますが、まとめてちょっと聞きますので、時間がもうきたようですから。例の、先ほどちょっと竹田君からも話があったようですが、郵便収入の今日の状況はどうですか。そして来年あるいは再来年あたり、どういうことになっていくのか。それと四十一年の改正の当時、国会でいろいろ御説明がありました、その収益の状態というものは、予想どおりいっているかどうか、これが第一点。  その次は、もうすでに間もなく審議会の答申が出るでしょうけれども、公社移行への問題はどうなのか。むろんこれは審議会の審議の途中でしょうから、なかなかお答えむずかしいかと思うのですが、公社化に対する郵政大臣のお考え。  いま一つは、なかなかこれは聞きにくい問題なんだが、貯金会館というのがかなり全国的に予定されていて、私の郷里にもきめてもらってたいへんありがたいのですが、これのよって立つ法的な根拠といいますか、むずかしく言えば。設置法の四条二号をたてにとっておられるようですけれども、よほどこれはりこうな扱い方をされないと、たいへんむずかしいと思うので、その辺に対しての見解。  それから米沢さんにちょっとお尋ねしておきますが、情報通信については、ちょっと逓信このごろ離れておりまして、しろうとみたいになっておりますが、公社としては、これに対してどういうお考えをお持ちなのか。  それから一二・五%がすでに見送られている。これによって長期計画は何ほどの手直しをしなければならぬのか。あるいは予定どおり推進されるものかどうか。  それと長年の懸案である、言うところの米軍の未収金、これは片づいたかどうか、このことをひとつまとめてお尋ねして、質問を終わりたいと思います。

河本敏夫自由民主党郵政大臣

○国務大臣(河本敏夫君) 郵便収入の問題でございますが、だいぶん実は苦しくなっております。四十四年度は収支大体相償うというところでいけるのではないかと思いますが、四十五年度は、少なくとも数十億の赤字が出るであろう、こういういま予想をいたしております。  それから、四十一年、郵便料金を現在に改定して以来の予測を間違っていなかったかどうかという問題でございますが、これは若干間違っておったと思います。と申しますのは、ベースアップは、実は当初の計算よりも相当大幅に進んでまいりましたし、それからそれ以外の経費も実は予定以上にふくらんでおります。そういうことがございますので、先ほど申し上げましたような大体経理の状況になっておるわけでございます。  それから公社化の問題でございますが、これは御案内のように、昨年の十月に答申を求めまして、いませっかく審議をしていただいております。もうすでに七、八回開いていただいておりますが、たぶん早ければ六月、おそくとも八月ごろには御答申をいただけるのではないかと、かように存じております。その答申が出ましてから、よくそれを検討いたしまして、最後の決定をしたいと、かように存じておりますが、要するに、郵政事業というものは、国民に対するサービスをよくするということでございますので、そのためにはどういう方法をとればいいか、そういう観点に立って答申を読ましていただきたいと、かように存じておる次第でございます。  なお、会館の問題につきましては、政府委員より答弁させます。

鶴岡寛郵政省貯金局長

○政府委員(鶴岡寛君) 会館は、その目的がいわゆる郵便貯金の周知、奨励をいたしましたり、また貯金事業に従事しております職員の資質の向上、訓練とか教養とか、そういうことを目的としておりますので、ただいま御説のように、四条の第二号で、「所掌事務の遂行に必要な業務施設、」「を設置し、」云々と郵政省の権限にございます。その条項で読むわけでございます。

米沢滋日本電信電話公社総裁

○説明員(米沢滋君) お答えいたします。  情報通信を言われましたが、いわゆるコンピューターを主として使うデータ通信のことというふうに理解いたしましてお答えいたしますが、これにつきましては、公社は国の利益——国益と、それから国民の御要望に沿って積極的にやりたいと思います。すでに四十三年度予算におきまして、個別データ通信あるいは加入データ通信につきまして百億円の経費が認められておりますし、また四十四年度予算では二百億円の建設投資がいま組まれております。五カ年計画におきましては千七百億円の投資を一応予定しておりまして、すでに地方銀行協会等に対します為替交換業務というものは実施いたしておりますし、今後たとえば、東京、名古屋、大阪等で一般の加入電話線からいろいろ、科学技術計算であるとか、あるいは簡易計算、あるいは在庫管理等の事務処理、こういうものを含めましたいろいろな計画を盛り込んでおる次第でございます。積極的にやりたい。  特に一番問題になりますのは、いわゆるエンジニアといいますか、プログラマーあるいはシステム・エンジニア等の養成が一番これは当面しておる問題でございまして、公社といたしましても、現在データ通信本部等を設けまして、そこに約七百人くらいの人を集めまして、積極的に人の養成にかかっておる、こういう状態でございます。なお、御質問ありましたら詳しくお答えいたします。  それから、例の長期計画について料金修正との関係はどうかという御質問でございます。私たちといたしまして、第四次五カ年計画、代表的な工程として、九百三十万の加入電話をつけるということを考えておるわけでございますが、これにつきましては、この達成にできるだけの努力をいたしたいと思います。四十四年度の現在提出されております予算案におきましては、百九十二万の電話をつけることになっております。公社が最初考えましたのは百九十五万でございますが、ほとんど九五%以上の工程が認められております。さらに今後の問題につきましては、この独立採算を維持するために一二・五%の料金の修正を政府にお願いいたしたのでありますけれども、四十四年度におきましては、現在国会に提出されております基本料の引き上げと、それから近距離の市外通話を引き下げてプラス・マイナス・ゼロでやるということでいきたいというふうに考えておりますが、今後四十五年以降につきましては、この今後の収入状況、特にまだ七月、八月の状態におきます収入状況等をよく見まして、年度予算編成の問題として処理していきたいと思っておりまして、今後の問題は、ことしの六月、七月、八月等の収入状況を見て考えていきたいと思っております。  それから、いわゆる紛争料金の問題でございますが、これにつきましては従来からいろいろ経緯がございまして、いわゆる安全保障諸費あるいはまた終戦処理費の関係で、一般の専用料金あるいは基地内の料金につきましては、きちきちと米軍から料金はもらっておりまして、紛争だけの問題が残っておるわけであります。これにつきましては、なお私自身も過去の詳しい経緯をいま実は検討しておりまして、政府にいろいろお願いいたしまして、郵政大臣等にもお願いいたしまして、外交交渉によってすみやかにこれが解決されることを希望いたしておりますが、私自身も過去の経緯等がいろいろあるようでございまして、それを詳しく自分自身もいま検討しておる次第でございます。

森中守義日本社会党

○担当委員外委員(森中守義君) 米沢総裁ね、ちょっと私の問い方がまずかったのでそういうお答えになったかと思うんですが、私が聞いているのはこういうことなんですよ。主務官庁、つまり郵政大臣ですね、その将来の方向づけというものが、必ずしも公衆電気通信を一本にしぼるという考え方ではないようです。したがって、そのことに対して公社ではどうお考えなのか。むろん主務官庁と公社の関係ですから、よほど意見の調整があってしかるべきだと思うんだけれども、その後合意に達したという話も聞いておりません。時期的にそういう時期でないかもわかりませんね。だから、郵政大臣のお考えはよくわかっているんだが、公社がそれにオーケーを出されるのか、あるいは変わった意見をお持ちなのか、その辺を聞きたいのが一つ。  それからいま一つは、未収金——あえて私は未収金と言いたい。調停済んでいないというんですがね、これはどうなんですか。これも仄聞なんだけれども、アメリカのほうでは、警察通信あるいは消防通信まで下げろと、それならばたまっている八十億なり九十億払おうじゃないか、こういう主張じゃないかと言われているんですね。的確であるかどうかは知りませんよ、合同委員会から聞いたわけじゃないから。しかし、ランクをそこまで下げると、大体何年ぐらいすれば、要するに一回払ってもらう金を、下げることによって収入状態が減少するのと、その辺の勘定をされたことがあるのかないのか。また、もしそういう意向をアメリカ側が持つとするならば、それじゃ消防通信、警察通信まで専用回線として下げようという選択が残されてくると思うんですが、その辺どうですか。

米沢滋日本電信電話公社総裁

○説明員(米沢滋君) お答えいたします。  最初のレーダー通信の問題につきましては、郵政大臣からもいろいろ意見を伺いますし、また私のほうも意見を申し上げまして、基本的な考え方は一致いたしております。公社といたしましては、まあ政策をきめるのは、むしろ政府なり、あるいはまた郵政省でおきめになる。私のほうは、この問題につきまして実力をたくわえて、そして先ほど申し上げました国益あるいは国民の要望に沿っていくということが主体であるというふうに考えておりまして、基本的な政策の問題につきましては、意見は一致しておるとお考えいただきたいと思います。  それから紛争料金のこまかい数字につきましては、経理局長からお答えしたほうがいいと思うのでありますが、ただいまそういうふうな御意見がございましたが、そういう意見も過去においてあったと、いろいろ長い間の経過でありまして、いろいろあったのでありますが、現在のところそういうところで、まだ解決するというふうには私聞いておらないのでありまして、したがってそういう計算はまだしてございません。

二宮文造公明党

○二宮文造君 時間がございませんので、前置きは一切抜きにしてお伺いをしたいと思いますが、その一つは、お年玉つきはがきの寄付金の件でございますが、二十四日に郵政省で、ことしの正月のお年玉つき年賀はがきにつけられた寄付金の配分を決定されました。これは新聞に報道されております。そこでこの配分の運用にあたりまして、まず総括的に、大臣がどういう方針でこの寄付金を配分され、運用されようとしているか、その点をお伺いしておきたいと思います。

河本敏夫自由民主党郵政大臣

○国務大臣(河本敏夫君) これの配分並びに運用の基本方針はずっときまっておりまして、厚生省と相談をいたしまして、そうしてこの病院とか、主として病院でございますが、そのほか社会政策上役に立つと、こういうものを選びまして、それに金を出す、こういう方向で考えております。

二宮文造公明党

○二宮文造君 この社会福祉団体では、非常に苦しい台所の中で、総額としては四億、五億、六億という、それぞれの年度の寄付金でありますけれども、それがまた、のどから手が出るような思いで待っているわけであります。ところがですね、実際に配分は三月に決定されますけれども、それぞれの団体に手渡されているのは非常にまたおくれるわけです。  そこでまず最初に数字的にお伺いしておきたいのですが、一番近い現在で、各年度別の配分が決定しておりながら、まだ未配分になっている金額は幾らでありますか、年度別に教えてください。

曾山克巳郵政省郵務局長

○政府委員(曾山克巳君) ただいま四十三年度の寄付金の配分について二宮先生から御指摘がございましたように、配分決定いたしたわけでございますが、四十二年度中に配分金を交付すべきであって、かつまた残っておる金が約一億四千万ほどございます。その前年につきましては、正確な資料をただいま持ち合わせておりませんが、大体最近におきます寄付金額がほぼ同じでございますので、一億二、三千万円を前後しておると記憶しております。

二宮文造公明党

○二宮文造君 これはどうして四十二年に配分すべきものが、これは一億四千万というと、当時四十二年度ではたしか六億五千万だったと思うのです。ですから四分の一弱ですかの金額が四十三年にも未配分になる。これは配分決定の方法に多少問題があるのではないか、こう思うのですが、どうしてこんなにおくれるのですか。

曾山克巳郵政省郵務局長

○政府委員(曾山克巳君) 御案内のように、この寄付金につきまして、目的を公示いたしまして、その目的公示のときに、発行いたします枚数あるいは期間等もあわせて公示いたすわけでありますが、さらにその後、発行いたしますのが大体秋になるわけであります。秋と申しましても十一月上旬でございますが、発行いたしまして、その発行いたしましたあと売り切れるのを待ちまして、そうして同時に並行的に、各団体から申し込みのありましたものを取りまとめまして、それが大体一月の末になります。と申しますのは、わかりますのが、一月の大体十日ごろまでに年賀はがきが売り切れますので、そのころから、幾ら早くとも一月の末までかかるということでございます。一月の末からその出されました申請内容と、それから集まりました配分金額とにらみ合わせまして、どうしても最低一カ月半くらいの審査期間が要りますので、私どもといたしましては、毎年三月下旬、先ほどお示しになりましたように、三月の二十何日というときに郵政審議会を開きまして、そこへ諮問をいたしまして決定を見るというぐあいになっております。  ただ、一億四千万弱の金額が四十二年度に配分さるべきであったにもかかわらず、なぜ残されたかということにつきましては、ただいまもお話がありましたように、各年度末におきまして決定を見ましたものを、具体的に配分団体に交付いたしまして、配分団体がそれぞれ仕事をいたしますのは、たとえば県の補助金、あるいはそのほか競輪とか競艇とかいう、いろいろな方面からの補助金をも、寄付金をも総合いたしましてきめますので、どうしても新年度になりましてから配分団体が事務を執行するというのが常でございます。したがって、私どもといたしましては、四月になればいつでも金を渡して差し上げられるのでございますが、それぞれの団体におきましては、施工にかかりますのがあるいは夏、あるいははなはだしきは秋になるということもございまして、工事にかかりましてから配分金を渡す、寄付金を渡すというたてまえにいたしております関係で、先ほどお示しになりました総額約五億近くの寄付金の中から、どうしても四分の一近くの額は次年度に持ち越されるというようになっているのが通例でございます。

二宮文造公明党

○二宮文造君 ちょっと待ってくださいよ。非常に合理的な説明なんですが、その配分をしてもらいたいという団体は、昨年の年末までに郵政省、あるいはこれはその前にどこで受け付けるかわかりませんが、郵政省へ希望を申し出る、それで売り出しを十二月までに終わる、そうして三月までの三カ月間に審査をなさるわけでしょう。ですから、四十三年の暮れに入ってきた寄付金については、もうすでにその希望は四十三年の十二月までに出ているわけですね。それを三カ月間で審査をされる。それが四十五年にまで持ち越すのはどういうわけですか。ですから、それは結局配分を受けるほうが、工事が進まないというあなたのほうの説明だろうと思うんですが、そういうものに対して配分を決定するということが、少しずさんではないでしょうか。だからおくれるんではないかと、私どもの質問はそこにあるわけです。

曾山克巳郵政省郵務局長

○政府委員(曾山克巳君) 御指摘になりましたように、確かに配分金の申請は十二月の末にまとまります。まとまりますが、これにつきまして、言いわけでございませんが、やはり私ども各内容につきまして個別的に十分審査をいたしまして、一円ずつの寄付をいたしました国民の方々の善意にこたえようというつもりで、率直に申しまして、そのようなつもりでやっておりますので、きわめて慎重にやっております。同時に、それぞれ関係のあります各省庁の長、たとえば厚生大臣あるいは法務大臣、その他の関係大臣とも十分事務的にも打ち合わせをしていく必要がございますので、いまのところは、さような日数をどうしても要するということになっておりますが、ただいま御指摘になりましたように、これは法律的にはそれをさらに早めまして、言うならばうちうち準備をしておきまして、できるだけ早い機会に、つまり完全に寄付金が集まりましたあと、法律にも「遅滞なく取りまとめる」というようなこともございますので、そういう取りまとめをいたしまして、御指摘の御趣旨に沿うように今後は努力をしたいと思います。しかし、大部分は先ほど申しましたような理由でもって先に繰り越されているということはお認めになったとおりでございますが、内部事務の処理につきましても、今後一そう努力をしたいと思います。

二宮文造公明党

○二宮文造君 募金管理会が昨年の十二月になくなりましたね。そのあとは郵政省で直轄でこれを取り扱うようになっておられるわけですか。

曾山克巳郵政省郵務局長

○政府委員(曾山克巳君) そのとおりでございます。

二宮文造公明党

○二宮文造君 そうしますと、その当時おりました募金会の職員は、どうなりました。

曾山克巳郵政省郵務局長

○政府委員(曾山克巳君) 当時、役員並びに職員を入れまして八名おりましたが、役員の方々はそれぞれ退職をされ、職員につきましては、本人の希望も照合いたしまして、しかるべき場所へ再就職をしてもらいました。

二宮文造公明党

○二宮文造君 私、募金会の決算書を見ておりまして、これはほんとうになくなりましたから、もう別段事にはいたしませんけれども、こういう事実を発見したわけです。で、この経費の形態がそのまま自後の運営に持ち越されるようでは、私は本来の趣旨に反すると思うんです。たとえば一例をあげますと、毎年大体募金会の決算書によりますと、三千七百万前後の預金の利子があります。その預金の利子の範囲内で一般会計を組んでいるようです。そしてその人件費は、たとえば四十二年度を見ますと、人件費は、役員給与が決算額が四百二十一万円、それから職員給与が百八十五万円ですね。役員のための募金管理会、こういう非難が従来もありましたけれども、数字はその事実を明確に示していると思うのです。そして大体全経費欄を見ますと、いろいろな項目をあげて、これが操作されているのでしょうけれども、実際面としましては千五百万の一般会計の経費欄が出ております。しかし、本来の趣旨からいいますと、もう郵政省がそれを引き継いだのですから、職員給与も要らないのですし、まるまる寄付金が本来の目的に使われるように私は方向が変わってきた、こう理解したいのですが、それでよろしゅうございますか。

曾山克巳郵政省郵務局長

○政府委員(曾山克巳君) お話しの大体の趣旨は、さように心得ます。したがって、私ども募金管理会がこの寄付金の受け入れ、保管あるいは監査等の事務をやっておりましたときには、事務のために必要な経費といたしまして、法律で二%に相当する額以下を認めておったのでございますが、新しい法律をもちましては一・五%ということに押えまして、これに対する一・五%は、先ほど申し上げました役員の人件費等に相当するわけでございます。残り職員につきましては、今回の予算でもおきめいただくことになっておりまして、お認めいただきたいと思いますが、一応この事務を執行するに必要な三人の職員の経費を認められております。さような経費はやはり必要だということになりまして、その経費をいただくということになっておりますもので、ただいまお示しになった方針で、先般の法律もつくったつもりでございます。

二宮文造公明党

○二宮文造君 ちょっと説明がわからないのですが、前は千五百万の経費は使っておりましたね。それが今度は、役員と職員給与で約六百万ですか、六百万は、これはなくなる、その中で三人の職員給与は認められた。それ以外に何がこの中から要るのですか。

曾山克巳郵政省郵務局長

○政府委員(曾山克巳君) 申し上げます。職員事務費、それから監査、調査のための必要経費並びに帳簿の作製経費あるいは消耗品費、電話料といったようなものでございます。

二宮文造公明党

○二宮文造君 ちょっと私予算書手元に持っていないのですが、総額幾らの予算になっておりますか。

曾山克巳郵政省郵務局長

○政府委員(曾山克巳君) この金額は、合わせまして約五百万になります。

二宮文造公明党

○二宮文造君 従来の一つの募金会というネックの問題が、もうすでに昨年の年度の途中でなくなりましたので、どうかひとつ先ほどお願いをしましたように、配分の決定にあたって、この趣旨が十分に生きるように決定をしていただきたいこと。それからもう一つは、早急に配分をして、その本来の目的が早く達成されるように指導監督を願いたい、これが私の要望であります。  それから次に、はがきの問題でありますが、はがきの製造ですね。これは一体いままでどういうふうにやってこられたか、お伺いしたい。

中根敬一郵政大臣官房資材部長

○説明員(中根敬一君) お答え申し上げます。  はがきの製造につきましては、会計法令の示すところに基づきまして、大蔵省印刷局並びにトキワ印刷と随意契約を結びまして発注しております。

二宮文造公明党

○二宮文造君 このお年玉のほうは、また量が一度にきますから別にしまして、通常のはがきの問題をここでお伺いしたいと思うのですが、印刷局が印刷をします場合と、トキワ印刷が印刷をします、いわゆる見積りの段階は、どういうふうに随意契約でなさるのですか。印刷局とトキワ印刷と同じような単価で発注されますか。

中根敬一郵政大臣官房資材部長

○説明員(中根敬一君) 見積りの方法等につきましては同じでございますが、労賃その他の単価が違うものにつきましては別に見積もりしております。ただし、トキワのほうが安いものでございますから、安い単価に合わせまして印刷局のほうも契約しているような次第でございます。

二宮文造公明党

○二宮文造君 具体的に、一万枚単位で印刷費の契約は幾らになっておりますか。

中根敬一郵政大臣官房資材部長

○説明員(中根敬一君) 一枚当たりで約十一銭でございます。

二宮文造公明党

○二宮文造君 それは印刷局もトキワも一緒ですか。

中根敬一郵政大臣官房資材部長

○説明員(中根敬一君) はい、はがき一枚の場合でございます。

二宮文造公明党

○二宮文造君 そうしますと、トキワが見積もりを出すと、印刷局はそれに合わすと、こういう発注のしかたですか。

中根敬一郵政大臣官房資材部長

○説明員(中根敬一君) 見積もりは一応別個に取っております。その詳細につきまして検討いたしまして、先ほど申し上げましたように、労賃の単価が違うものでございますから、最終的にトキワのほうに合わせまして、同じ単価で契約している、こういう状況でございます。

二宮文造公明党

○二宮文造君 そうしますと、印刷局は、はがきを印刷して持ち出しになるわけですね。見積もりよりも下げられるわけですか。

中根敬一郵政大臣官房資材部長

○説明員(中根敬一君) 大蔵省の見積もり単価よりも下がるわけでございます。

二宮文造公明党

○二宮文造君 大蔵省の見積もり単価は幾らでございますか。

中根敬一郵政大臣官房資材部長

○説明員(中根敬一君) ちょっと詳細な資料をいま手元に持ち合わせておりませんので、たいへん失礼でございますが、後ほどまたその点についてはお答え申し上げさせていただきます。

二宮文造公明党

○二宮文造君 どうも答弁を伺っておりまして、私のほうの通告もきのうのきょうですから、たいへん手落ちだったとも思いますし、どうも資料をお手持ちのほうが、一番肝心なところがお持ちになっていないようですと、あと議論を進めても、どうも食い違ったような議論になってしまうと思うんです。で、私のほうでお願いをしておきます、資料として出していただきたいわけでありますが、四十二年、四十三年のはがきの印刷の見積もり書と、それから契約書、この写しをお願いしたい。それから同じくはがきの用紙でありますが、用紙購入につきまして、四十二年、四十三年の入札の状況並びに回数、それから購入契約書、この資料を御提出願いたいと思うんですが、よろしゅうございますか。

西村尚治自由民主党

○副主査(西村尚治君) よろしいですか。

中根敬一郵政大臣官房資材部長

○説明員(中根敬一君) 承知しました。

二宮文造公明党

○二宮文造君 それからもう一つ、はがきの用紙の購入を、後藤商事というところからはがきの用紙が相当に購入されているようであります。また、入札の明細書を見ますと、非常に、何といいますか、優秀な順位、いつも一番安いというような形で入札しているようでありますけれども、この後藤商事は代表取締役はトキワ印刷と同じですね。同じく後藤さんという方が代表者になっておられ、住所も同じく福島県の須賀川市、町名は違っておりますけれども、この用紙はメーカーから直接お買いになるのか、あるいはこういう特約店を通してお買いになるのか。特約店を通してお買いになるとしますと、この後藤商事から買っておりますところの用紙についてのメーカーと特約店との関係と、ちょっと後藤商事ははずれておるわけですが、この辺のことについて説明をいただいて、あとは逓信委員会のほうでの質疑に譲りたいと思います。

中根敬一郵政大臣官房資材部長

○説明員(中根敬一君) メーカーは十条製紙でございまして、後藤商事はその代理店に指定されております。  それから、先ほどお尋ねの社長につきましては、しばらく前から同一人になっておるようでございますが、これは別個の法人格のものでありまして、用紙購入の契約につきましては、メーカーから指定を受けている代理店である後藤商事と契約を結んでいると、かような状況でございます。

二宮文造公明党

○二宮文造君 じゃ、自後に譲ります、時間がありませんから。資料をお願いいたします。

西村尚治自由民主党

○副主査(西村尚治君) 以上をもちまして、郵政省所管に関する質疑は終了いたしました。     —————————————

西村尚治自由民主党

○副主査(西村尚治君) この際、分科担当委員の異動について報告いたします。  本日、鈴木強君が委員を辞任され、その補欠として中村波男君が選任されました。     —————————————

西村尚治自由民主党

○副主査(西村尚治君) 次に、昭和四十四年度総予算中農林省所管を議題といたします。  政府からの説明は省略し、お手元に配付してあります資料をごらん願うこととし、その説明資料は本日の会議録の末尾に掲載することにいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

西村尚治自由民主党

○副主査(西村尚治君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。  それでは、これより質疑に入ります。質疑のある方は順次御発言を願います。

塚田十一郎自由民主党

○塚田十一郎君 与党でありますので、あまり時間をとることが何となく気がひけるのですが、それで、前もって事柄を相当詳細に御説明を申し上げ、担当の事務当局とお話し合いをしておるのですけれども、結論が納得いくようなものが出ていれば五分でも済むので、十分くらいという予定の時間をいただいておったのでありますが、先ほど来いろいろ伺ってみると、どうも役所というところはそう簡単にいかぬところらしく、まだもたもたしているようで・多少十分を超過することもひとつあらかじめ主査に御了承をいただきたいと思います。大臣の御答弁をいただくつもりはなかったのであります。おそらく大臣は全然何もお聞きになっておらないと思いますが、事柄をずっとお聞き取りをいただければ、最後に大臣が政治家としての感覚でこれはこうせにゃならぬという大体の方針がお出になると思いますので、大臣を中心に質疑を進めてまいりたいと思います。  問題は、昭和四十四年度特別会計予算のうちの農林省所管の自作農創設特別措置特別会計というものの収入の部、この予算の三二五ページにあるのですが、ここに「農地等貸付収入」というものがことしは二億一千六百万円余り計上をしてあるわけであります。この貸付収入の内容についての質疑でありますが、その前に問題の発端になりました私の県の新発田市の具体的事例を簡単に御説明を申し上げますから、お聞き取りいただきたいと思っております。  昭和二十四年二月のころに、新発田市が、例の戦後の六三制改革のために中学校をつくらなければなりませんので、その土地を新発田市の町裏というところに定めました。そうして、これの転用にいろいろと骨を折ったわけであります。面積は二万一千八百四十二平米。ところが、この土地は、それ前の経過を申し上げますと、もとこれは練兵場に使っておった土地のようでありまして、終戦の前後から耕作者が中に入って、まあ食糧増産の面で耕作をしておった。その耕作をしておる事実を認めて、昭和二十四年の五月一日に、自作農創設特別措置法四十一条の規定で、海老要一郎ほか三名に大蔵省がこれを売り渡したわけであります。二十六年の三月十二日にこの所有権移転の登記が完了いたしております。参考までに申し上げますが、このときの国からの売り渡し価額は、十アール当たり田が千百七十円、畑が六百円ということになっております。この土地を買い上げたいということになったわけであります。  そこで、創設農地でありますために、いろいろな困難がありまして、結局は、金澤農地事務局、それから新潟県当局と折衝した結果、二十六年の二月末に、所有者から——反当三万円、約二町一反でありますから、おおよそ六十三万円を払いました。新発田市は反当三万円で所有者から所有権ごと買ったつもりで実はおったのであります。ところが、その後、当時こういう問題を規制する法律がありまして、それによりますと、所有権は取得できない、占有権だけ取得したという形になって、したがって、耕作権は、結局、三万円で新発田市が所有者から買った形で、耕作権を抜いた所有権が国に買い上げになってしまった。これが二十七年の一月十八日。そうして、農林省がこれを買い上げられましたときに、十万六千四百四十九円を所有者にお払いになっておるようであります。ところが、そういう関係で、反当三万円、合計六十三万余を払った新発田市は、所有権は取得できなかったために、しかたなしに農林省との間にこの土地の賃貸借契約を結びまして、この土地を自来借りて使っておる。ところが、その貸し賃が、二十七年の当時から三十七年までは年間一万二千九百六十円であったわけです。ところが、三十八年からこれが一気に上げられまして、ただいまの、四十三年の借り賃は三十八万九千八百四十七円——約三十九万円ということになって、新発田市としては非常にこの借り賃の負担にいま困っておるわけです。そこで、困るから買い上げることできないものかと、農林省も最近はこれをなるべく自治団体に買ってもらう方針でいるようでありますが、さて買い取ろうということになりましたら、この土地が、現在の国有財産法の規定するいろいろな、自治団体が学校というような公に使うという特例、しかも耕作権は新発田市が払っておるという、そういう事実も勘案をしまして、なおかつ三千二百四十六万四千円程度払わなければならない、こういう結果になって、買うこともできない。借りていればばく大な借り賃を払わなければならないという結果になったわけであります。  そこで質疑に入るわけでありますが、おそらくこの土地から四十四年も借り賃が入るわけでありますが、それがこの最初に私が指摘しました「農地等貸付収入」の中にあるわけですな、その点を最初にひとつ。

長谷川四郎自由民主党農林大臣

○国務大臣(長谷川四郎君) お答え申し上げます。  お話を承ると、だいぶ古くからのお話で、非常にこれは私らが判断できる問題ではないようですが、いずれにしても一つ私どものほうからも伺っておかなければならないのは、これはお聞き流しいただきたいと思うのですが、新発田市が登記を済まさないで買ったつもりでおったというお話がありましたが、そういうことが、たとえば新発田市というような都市が、公のところが登記も済まさないで買ったつもりでいたというようなことがあるとはおかしな話じゃないかという、そういうことがあるのだろうかと、これはふしぎでございますが、あとはいろいろなむずかしい問題で、この場ですぐお答えしろと言われても、十分これらを検討を加えてみないとよくわかりませんが、ここでお話のようにすぐお返事を賜わりたいというようなことでございましょうけれども、ちょっと私には答弁ができかねます。十分検討をしてみて、いままでの経緯、てんまつを十分に伺ってみた上でなければ、その判断はできないと思います。また、いまから十分前に、そういうお話が塚田さんからおありになるそうだということを伺ったばかりでございます。いずれにしても、局長からその点については答弁をいたさせます。

中野和仁農林省農地局長

○政府委員(中野和仁君) ただいまのお話の貸し付け料の収入は、二億一千六百万円の中に入っております。

塚田十一郎自由民主党

○塚田十一郎君 私はね、だから大臣には、全部話を聞いてしまってあれされれば、最後には政治家としておのずから、なるほどそういう問題であるならばこうせなければならないというお感じが出てこられるはずだから、話を聞いていてください。最後にお尋ねします。大臣には、それは不動産取引の常識的な話を頭に置いて述べられるから、そう言うならば、そんなことはもう完全にこの場合には問題でないものですから、その点ひとつ。ですから、大臣はどうか黙ってお聞きになっていただきたい。  そこで、いまお聞きいただいておったところからおわかりのように、この土地は、最初にこの問題の起きたときに、国の要するに出先機関である農地事務局が県と一緒に関与して、転用よろしいという承認をして新発田市に移っておる。したがって、この土地はもう二度と農地になるものでないということを農林省は御承知のはずですね。

中野和仁農林省農地局長

○政府委員(中野和仁君) その辺につきましては、先生お話ございましたように、事務的にも以前に先生のお考えを伺っております。ただ、われわれのほうの考えでは、先ほど先生お話がありましたかと思いますが、農地法に関します土地の譲渡の強制譲渡令がございまして、その場合に金澤農地事務局が転用してよろしいと申し上げましたのは、一たん政府に強制譲渡させたものを学校に売るという考え方でそういう承認をしたという手続的なことになっておったというふうにわれわれは承知しております。

塚田十一郎自由民主党

○塚田十一郎君 私がお尋ねしている点に対してお答えいただきたい。私がいまお尋ねしたのは、いまのような上地、つまりこの土地は二度と農地になるということのない土地であることを承知をしておられますか、どうなんですか。

中野和仁農林省農地局長

○政府委員(中野和仁君) ただいま申し上げましたように、そういうお話が農地事務局に参りまして、そこが学校敷地になるということ自体は当然承知していたわけでございます。

塚田十一郎自由民主党

○塚田十一郎君 こういう種類の、二度と農地、つまり耕作される目当てのない土地を農林省が何で持っていられるのか、そうしてまたもし資料がおありならばどれくらいそういうものがあるか、ちょっとお答え願いたい。

中野和仁農林省農地局長

○政府委員(中野和仁君) 自作農創設をやりましたあとの、その後の事情の変更で転用をしなければならぬというような場所があるということは、事実でございます。その場合に、先ほど申し上げましたように、当時の法律、自作農創設特別法時代から、そういうものにつきましては、農家には自作農の創設のために売ったわけでございます。そうでない場合は、一応政府のほうに譲渡させるという考え方でやってきたわけであります。現在、いまお尋ねの面積は、当初は強制譲渡によりましたものが二万六千ヘクタールございまして、転用との関連で申し上げますと、たしか千三百ヘクタールぐらいそれに該当したものがあります。それを順次、政府としましては、転用事業者に売ってまいりまして、ただいまのところ約二百ヘクタール近く残っておるわけでございます。

塚田十一郎自由民主党

○塚田十一郎君 全然答弁が質問とかみ合っていないのですよ。将来農地になる、耕作される見込みのないものを、何で農林省が持っていて賃貸しをしておられるのか、農林省はそんなことできる役所ですか。農林省が土地をお持ちになっておっていいのは、それは将来やはり耕作に使われるべき土地というのが前提じゃないんでしょうか。どうしてこういうようなことになっておるのでしょうか。学校に転用されることを承知した。耕作権は新発田市に買いなさいといって指導して、所有権だけは国で取り上げる。だからして、将来二度と農地に返らない土地を農林省が持って地代を取っておられる。どうしてそういうことになったのか。

中野和仁農林省農地局長

○政府委員(中野和仁君) ただいまも数字を申し上げましたように、そういうことは、農林省として原則的には持っておる必要がないわけでございます。したがいまして、転用事業者に買うようにすすめてまいったわけでございます。その結果、先ほど申し上げましたように、順次それが減ってまいりまして、現在二百ヘクタール近く残っておる、こういうことでございます。

塚田十一郎自由民主党

○塚田十一郎君 それは、なったから、あと買ってもらうということで、どうしてそういう事態になったのか。農林省というところは、将来もう二度と農地になる見込みのないところを持って土地貸しをしていい役所ですか、どうなんですか。農林省本来の趣旨からいえば、これは完全に逸脱していきますでしょう。農林省が土地を持っていてしかるべきものは、将来やはり耕作者が見つかるという前提、何かそういうものが農林省の仕事としてこれはまっとうだと思うのが、学校になっている土地が将来耕作にもう一度回ってくるわけがないでしょう。しかも、学校になることをその段階で農林省が相談を受けて、オーケーをしておられる。そういう土地が、いま御指摘のあれで、私の資料では別の数字が出ておりますが、非常に全国的に各都道府県市町村にみなあって、相当大きな面積になる。そして、一年間にお取りになっておる貸し賃だけが五千五百万ぐらいある、こういうことになる。  それじゃあ、もっとことばをかえてあれすると、こういう形になっている状態——いま、だからして買ってくれるように言っていることではないのですよ、なっているという状態自体が、農林省として正しいことかどうか、農林省の本来のあり方としてもっともなことかどうか、その点をお聞きします。

中野和仁農林省農地局長

○政府委員(中野和仁君) 農林省としまして、自作農創設で買収した土地は、農地にする、そして小作に売るつもりで買収したわけでございます、原則論を申し上げますけれども、そのものが、途中いろいろな状況の変化で、もはや、たとえば都市近郊その他になりますと、自作農創設ができないというような場合がございますので、しかしその土地はあくまで農林大臣が管理しておる土地でございます。それを自作農創設の目的に供しない場合は、いまの農地法の八十条によりますれば、旧所有者に買わすというような問題になってきております。土地そのものはやはり農林大臣の管理下にあるということでございます。

塚田十一郎自由民主党

○塚田十一郎君 そうじゃないのですよ。農林省は——新発田市が、中学にいたしますよ、よろしゅうございますかと言って、金沢農地事務局に行って相談をし、新潟県庁に行って相談したら、どちらも、それは転用オーケーだ、そういう公共目的なら、転用目的オーケーだということは、これはもう農地として二度と使わないということをその段階で知っておられたのでしょう。それをなぜ、所有権のからなものだけを農林省でお買い上げになったか。

長谷川四郎自由民主党農林大臣

○国務大臣(長谷川四郎君) これもおかしな話なんですが、まさに御指摘のとおり、農林省が土地を持っていて、学校になったものを、これを農地にさらにまた転用しようなどという考え方は、毛頭ないだろうと思います。そこで、新発田市がそれだけの手続をしたけれども、どうしても新発田市の手に入らないという、こういう何かの基礎があるならば、お説はよくわかるのですけれども、そういうような手続一切を、正当な手続一切は済んだのだけれども、それが返ってこないのだ、それはどういうわけだ、農林省が何がためにそれを持っていなければならぬのだというのだと、よく話がわかるのですが、私から質問するわけにいかないから質問申し上げませんけれども、そういう一切の手続がお済みになっているかどうかということが根本問題だと思います。私は、そういう一切の手続が済んでいさえすれば、これは法律にあるのですから、法律にあるような手続が済んでおれば、私はいつでも判は押します。その点をひとつ十分御理解賜わりたいと思います。農林省はなにも土地を持っていたいなどと思っていません。

中野和仁農林省農地局長

○政府委員(中野和仁君) 先ほどのお答えにもう少し補足いたしたいと思いますが、本来、買収いたしましたのは、売り渡しを受ける者が農業をやるということで売ったわけでございます。それを、農業をやめるということでございますから、その場合には返せという条件をつけて売ったようなかっこうになっておるわけです。そこで、政府に買い戻すというようなことになるわけです。そこで、先ほどから先生のお話しの転用目的で、中学校の用地にするということは、そのとおりであったかもしれませんが、その手続としましては、売るほうは、自作農創設の目的にもう供しませんから、その場合は、政府の強制譲渡令によりまして、政府に一たん強制譲渡させるという手続を踏まなければならないということになっておるわけでございます。

塚田十一郎自由民主党

○塚田十一郎君 そういう話は、私はもうよくわかり切っているのです。私が聞きたいのは、農林省が二度と将来農地になる見込みのないものを持っているという状態が、一体農林省本来のあり方からして正しいのか、あるいは不当なのか、その点に対する御見解を聞きたい。

中野和仁農林省農地局長

○政府委員(中野和仁君) 農林省としまして、自作農創設に使わないなら、持っている必要はないわけでございます、原則論を申し上げますと。しかし、そういう目的で買ったものを管理するというのは、やはり農林省でやらなければならないことでございます。あるいは、別の法律がございまして、農林省が使わないことになればすぐ大蔵省に所管がえするというような法律がありますれば、すぐ農林省が使わないのだから大蔵省受け取ってくれよということがあると思いますが、自作農創設特別会計の財産管理は農林大臣ということになっておりますから、本来の目的は農耕用に売ることでございますけれども、それとあわせまして、やはり土地の管理という面からやっていかなければならないというふうに考えます。

塚田十一郎自由民主党

○塚田十一郎君 答弁がいたずらに長くて、時間が延びるばかりなんですが、これは私が自分で結論を出します。あとは皆さんに御賛成いただいて……。私は、農林省が、自分が承認して、将来二度と農地になる見込みのない土地を持っている状態というのは、適当でない。これは農林省設置法から見ましても、そういう一連の措置を見ましたら、いまの自作農創設特別措置法その他の法律の趣旨からいいましても、問題です。そこで問題は、なぜこういうことができたかということになるので、一体新発田市の場合のような措置は——ということは、新発田市に耕作権だけ買わして、からの所有権だけを国が買い上げなければならないという措置は、法律的にどの条項によってやられたのか。

中野和仁農林省農地局長

○政府委員(中野和仁君) 自作農創設特別措置法及び農地調整法の適用を受けるべき土地の譲渡に関する政令の第二条によりまして、政府に強制譲渡させたわけでございます。

塚田十一郎自由民主党

○塚田十一郎君 そこで、その条文の解釈が非常に問題になるのでありますが、私はこの条文は——ちらっと読んでみてください、これは。この条文ははっきりと、この対象になる土地は将来とも農地になるということを前提に置いている規定だと私は読むわけです。なぜかというならば、これは強制譲渡で、甲の人から乙の人に移させろという規定であります。しかも、その移させる相手方は、自作農として農業に精進する見込みのあるものに移させろと、こう書いてあるのです。自作農として農業に精進する見込みのあるものに移させろという以上は、前提に必ず、依然としてこの土地はまだ農地として利用さるべき土地であるという前提がなければ、こんなものは全く意味のない規定になってしまう。そこで、そういう前提がある土地を、たまたま自作農として将来精進する見込みのある買い受けの相手方がない場合に一時政府が買い上げておけと、こういうことになっていると私は思います。そうでしょう。なぜかというと、そのものがない場合には政府に売り渡せとあるのはカッコの中に書いてあるんですから、並列して書いてないんですから、本文がこの土地が引き続いてまだ農地として利用されるということを前提としている以上は、政府が引き取る場合も、依然として農地としてこれは利用されるという前提がなければこの規定は生きてこないと思うんですが、その点はどうなんですか。

中野和仁農林省農地局長

○政府委員(中野和仁君) いまのお話は、以前にも私たち非公式に伺っておるわけでございますが、われわれの考え方といたしましては、自作農として農業に精進する見込みのあるもので命令で定めるものに売り渡すのが原則でございますけれども、土地の状況いかんによってはそういう自作農がいない場合もございましょうし、ただいま問題になっておりますような転用するという事態が起きているような場合もございますので、そういうものを含めまして、その他命令で定める場合には政府に強制譲渡させるというふうに終始運用してまいってきているわけでございます。

塚田十一郎自由民主党

○塚田十一郎君 まさにそういう解釈でなされたもののようでありますが、そうであるとするならば、農林省はこの条項の適用を誤っておる。だからして、この解釈を誤って適用したからして、結果において、さっきから私が指摘するように、将来二度と農地になる見込みのないものを国が買い上げて取り上げなければならないという結果になったのです。  そこで一つ、もしもほんとうに農林省が——まあこれは創設農地ですからして、国からそういう目的でもってこれは耕作するからといって払い下げてもらったものを耕作をやめるんですから、払い下げてもらった者に利益を得させてはならないという考え方はよくわかるからして、耕作をやめるときはその人間が全部の土地を放さなければならないことはわかる。土地を本人が放しさえずれば、国が取り上げなくても、府県なり市町村がそのまま所有権を取得してもちっとも差しつかえなかったんじゃないですか。何で国が市町村に耕作権だけ買わして所有権だけを買い上げなければならないか。これは当時の農林省の指導方針であったようでありますけれども、新発田市だけが手続を誤った、そんなことでなくて、全国に同じケースが無数にあるのですから、当時の農林省の指導方針がそうだった。つまり、府県なり市町村が創設農地または解放農地を転用するときには、いつも耕作権だけは当該自治団体におまえのほうで買いなさいということは、耕作している人間と話をつけなさいと、からの所有権はみな農林省が買い上げてしまう、これは明らかにこの規定の適用を誤っておると私は思うわけです。その点はどうでしょうか。

中野和仁農林省農地局長

○政府委員(中野和仁君) 再三先生のほうからその適用は誤りではないかというふうにわれわれ伺っておりますけれども、われわれといたしましては、先ほど申し上げましたように、転用の場合も含めまして、政府に強制譲渡をさせる場合に該当しているものですから、先ほど申し上げましたように、ずっと運用をしてきたわけでございます。その理由としますところは、農家が農業をやめる場合はやはり政府に返さなければならないということで、その場合に、耕地として売る場合もありましょうし、それから学校用地として転用する場合もございましょうけれども、政府から売ってもらった農地そのものは、農業をやめるということでありますので、それをすべて含めまして政府に強制譲渡をさせるというたてまえをとっておるわけでございます。

塚田十一郎自由民主党

○塚田十一郎君 それは、ですからして、何も国がお買い上げにならぬでも、自治団体に耕作権だけを取得させておかないで、所有権も一緒に取得させてもらえば、その目的に伝用することは国が御了承になったのですから、創設農地なり、解放農地なり、そういう形でもって、そういう理由で取得した連中に利益を得させないという目的からは、それで十分でしょう。  そこでもう一つ、それじゃさらに先に進んで、国がお買い上げになるのはよろしい。国がお買い上げになったものをすぐに府県なり市町村に売ってならないという指導をされた、売れないという指導をされた法律的根拠はどこにありますか。これは現実に、その後方針が変わって、いまは買ってもらうことになっているのですが、さっき申し上げるように、非常に事態が変わってきて、市町村も府県も非常に困っておりますよ。いまは、おっしゃるような目的を達成するだけならば、国が一応お買い上げになっても、またそれを十万六千円で新発田市にすぐに払い渡しをしてくだすったらよろしいのじゃないか。これはどうしてお払い渡しにならなかったか。国が新発田市に払い渡せない法的な根拠はどういうものですか。

中野和仁農林省農地局長

○政府委員(中野和仁君) 強制譲渡令の時代には、国が直接新発田市に売る規定がなかったわけでございます。農地法になりまして、そういう規定をつくって、直接旧所有者に返す場合、それからそういう旧所有者がおりません場合は農林大臣が売るということで、そういうことにしたわけでございます。

塚田十一郎自由民主党

○塚田十一郎君 そうじゃないですよ。国が持っておる将来農地に二度となる見込みのない土地を、自治団体がほしいと言ったならば、これは売っちゃならないという規定がなければ、当然売れるのです。こんなものは所有権の譲渡でしょう。お売りにならないで、国が無理に買い上げてお持ちになっていた根拠が一体どこにあるのですか。売っちゃならないという根拠がなければ、こういう行政措置はできないのです。

中野和仁農林省農地局長

○政府委員(中野和仁君) いまのような解釈をされますと、あるいはそういうことになるかと思いますが、われわれ、当時の政令といたしましては、当時農地法のいろいろ準備をしておりまして、そのときに解決するというものの考え方から、譲渡令の時分は、とにかく政府が持っているということより、先に売り渡すという規定がございませんで、売れないというような運用をしてきたわけでございます。

塚田十一郎自由民主党

○塚田十一郎君 時間がないことをしばしば注意を受けておりますし、与党でありますので、これは残念ながら全く結論が出ないのですけれども、売り渡し得ないということは、農林省がかってにおきめになった方針でしょう。その方針が間違っておる。法律的に根拠がなければだめじゃないですか。その法律の根拠はどこですかと言ったら、この条項だと言う。この条項は、将来また農地になるものについて規定をしているものと思いますよ。それが解釈が違うというのは、実は私は法制局にも出てきていただいて聞きたかった。法制局も、いま突然にそう言われても、答弁ができないから、しばらく答弁を待ってください——それじゃ、きょう私が質問することを聞いておいて、これについて将来答弁をしてもらいたい。私の解釈が誤っているならば、どういう理由であるか。農林省がこういう方針をとったから売れなかったというのじゃ、おかしいですよ。所有権の売買は、禁止する規定がなければ、どことでも簡単にできるわけです。

中野和仁農林省農地局長

○政府委員(中野和仁君) 農林省の方針というふうにあるいはおとりいただいて、私のことばが聞違ったのかもわかりませんが、その当時は政府のほうで売れる場合が法律的に政令の上できまっておりまして、それだけは売れる、それ以外は持っているよりいたし方ないというとおかしいですけれども、持っていなければならないような政令になっておった。

塚田十一郎自由民主党

○塚田十一郎君 それはどの政令のどの条項ですか。

中野和仁農林省農地局長

○政府委員(中野和仁君) 私、政令と申し上げて、失礼いたしました。当時の、戦後からありました自作農創設特別措置法で、売る場合が限定されておったということでございます。

塚田十一郎自由民主党

○塚田十一郎君 自作農創設特別措置法の第何条の何項ですか、それを示してください。

中野和仁農林省農地局長

○政府委員(中野和仁君) 自作農創設特別措置法の四十六条によりまして、政府がいま申し上げましたような土地については、管理はいたしますけれども、処分ができる権限がなかったわけでございます。

塚田十一郎自由民主党

○塚田十一郎君 それは、お買いになるからそういうことになる。それは、買ったから処分はできない。買ったこと自体が誤りではなかったかと私はさっきから言っている。

中野和仁農林省農地局長

○政府委員(中野和仁君) これは、先ほど繰り返して申し上げましたけれども、創設農地は農業に使うということで売ったわけです。使わない場合は政府が強制譲渡させるということになっておりますから、政府に戻ってくるということになるわけでございます。

塚田十一郎自由民主党

○塚田十一郎君 何べん——そんなことはわかっておるんですよね。だから、それは自作農創設特別措置法のときには、一応国が買い上げて売り渡せと、こうなっている。それが、この政令のときには、その規定、先買い権の規定は適用を排除して、強制譲渡で甲から乙に売り渡せと。しかし、それは農林省がやる仕事ですし、もともと農地であれをして、農地として長くこれが利用されることを頭に置いているのですから、農地でどこまでもいくという限りにおいては、おっしゃる議論はそのままなんです。国が別の国家目的に使われることを了承した土地を、何でそんなにこだわっていつまでも持っていられるのか。まあまあきょうはこれ以上——大臣、お聞きになっておわかりになるでしょう。

長谷川四郎自由民主党農林大臣

○国務大臣(長谷川四郎君) ひとつ御答弁だけ申し上げておきましょう。  伺いますと、昭和二十六年だそうですね、これは、まだ占領されているときの。ですから、法文の読み方についても、また条文そのものについても、いろいろの解釈もあったであろう。その後幾多法律が是正されてきております。でありまするから、新発田市がただいまのお話のように御心配であるというのならば、そのような手続さえとっていただくことができるならば、現在学校を建設されておるというお話ですから、これは当然新発田市が買い受けることができるだろう、私はこう考えますが、そういうように思います。しかし、何といっても、塚田さんも御承知のように、昭和二十六年ごろの話なんですから、日本人が簡単に考えようといったって、日本人の考え方ばかりではいかなかったようなことも御了察願わなければならぬだろうと思いますし、十分そのような点もうかがえます。ですから、新発田市が成規の手続をもって、そうして払い戻しというか、買い戻しをしたいというようなお話があるならば、その点を十分考慮に入れた措置をとろうではありませんか。

塚田十一郎自由民主党

○塚田十一郎君 大臣は全体の筋を御存じなくて御答弁いただくものですから、全然ピントがはずれちゃうわけです。これはこういういきさつに具体的になっているのです。  新発田市は当時三万円で所有権ごと所有者から買ったつもりでおった。ところが、国の指導方針が、農林省の指導方針が、所有権は自治団体が持てないんだ、自治団体といえども持てないんだということだったから、金は三万円取られっぱなし、そうして耕作権だけを持って、あと地代を払って借りているという結果になってしまった。なぜそのときにそういう措置が行なわれたのか。それは当然、そういう異例な措置は、法律に根拠がなければこれはできないはずなんですから、そこで、どの規定によってやったのかと言ったら、譲渡政令の二条によってやった。二条はそうは読めませんがというけれども、読めるという。はっきりした説明なしに、当時の農林省の指導方針ばかりでやっては困る。私はそんな法律的な議論をするつもりはない。現実の問題として結論を最後に申し上げてひとつ御考慮願いたいのは、いまの段階で、自治団体はこういうものを現在の値段で買おうといっても、おそらく討議会工作もあり、またこういうものができてきたいきさつが、いま申し上げるように、当初から買いたかったのが買えなかったものですからして——みんな金を、当初所有権ごと買った金を払っているのです。それに国がさらに払わされて、二重払いをした結果になっているのです。だからして、そういう買ったときの事情と、非常に上がってしまったという経過もあって、いま買おうと思ってもこれは買えないでしょう、なかなか。買わなければ、毎年毎年膨大な借り賃を払わなければならない。おそらく借り賃も、買う値段も、だんだんに今後ますます上がるでしょう。ほうっておけばますます問題が困難になるから、この辺で何か具体的な結論がこの問題に対して下されていいのじゃないか。私自身としては、自分が受けた感じで、これはただで払い下げてもいい性質のものだと思います。というのは、法適用を誤っておるし、当時自治団体が必要な所有権ごと買うだけの代金を払っているのですから、だから私は、ただでというのは私の感じですが、少なくとも相当考慮された値段で、これはこの際全国にある同一のケースは全部一括して解決してしまわないと、今後ますますこんがらかるし、解決のめどがない。そこで私は、そういう問題だったら、農林大臣は、なるほどこれは何とかしにゃならぬとお感じになるか、事務当局が言うように、どうにもならぬとお感じになるか、これはひとつ大臣にお伺いをしたい。

長谷川四郎自由民主党農林大臣

○国務大臣(長谷川四郎君) ただいまのお話では、どうにもならぬですね。これは何といっても、新発田市が、譲渡登記もできないものを、自分が買った気になりましたなんて言っていることでは、公の市というものがその程度の話では、とても話にもなりませんし、もし塚田さんがこれをそのとおり繰り返しておられるなら、とにかくわれわれの手からは離してもらわなければ、一応離してもらわないと、これはどうも判断が、幾らこれをやっていても、今晩一晩じゅうやっていても、とても解決つくものじゃありません。私の答弁の範囲内じゃありません。

塚田十一郎自由民主党

○塚田十一郎君 ちょっと聞き捨てにならぬから、新発田市の名誉のために一言申し上げておきます。新発田市は買うつもりでおったし、買えるものならば当然登記もしてあれしておった、国の方針で所有権は持たせないということになっておったから、金を払ったにもかかわらず所有権はとれなかった。新発田市には全然手落ちがございませんし、新発田市に手落ちがあったとすれば、これは全国の都道府県、市町村を通じて、現在残っておるものだけで、私が調べたのでは千十六件、これはみんなそういうことになるので、これは大臣、ものごとはよく聞いて、理解して答弁いただかないと……。

長谷川四郎自由民主党農林大臣

○国務大臣(長谷川四郎君) これはもう私が何ぼ言っても同じことですから、私はもうこれは答弁を差し控えます。

塚田十一郎自由民主党

○塚田十一郎君 じゃまあ、いずれ別の機会にあらためてお尋ねをすることにいたします。きょうは打ち切ります。たいへん失礼いたしました。

市川房枝第二院クラブ

○市川房枝君 農林大臣にお尋ねしたいのですが、この間国会で御報告になりました四十三年度の農業に関する年次報告の一一〇ページに、「性別、年齢別にみた基幹的農業従事者」の表が出ております。それによりますると、四十二年度について男子が四一・七%、女子が五八・三%という数字が出ております。つまり婦人がといいますか、主婦が農業の生産の中心になっているというこれは数字だと思うのですが、農林大臣はこれをお認めになると思いますが、こういう主婦農業から起こってくる問題、どういう問題が起こってくるか、それを伺いたい。

長谷川四郎自由民主党農林大臣

○国務大臣(長谷川四郎君) 御承知のように、わが国の農業は非常に零細でございますし、また兼業農家が非常に多うございます。したがって、その期間だけはうちでだんなさまが働いていてもまた出稼ぎに行くとか、他に営業を行なうとかという兼業をやっているものですから、数字の上ではそういうふうに出ておりましょうけれども、実際それじゃ女が主となってやっているのかというと、そういうわけでもないのでございますが。

市川房枝第二院クラブ

○市川房枝君 いや、これは数字はそうなっているけれども、実際は女が主じゃない、男がやっぱり主なんだと、こうおっしゃったように聞き取れたのですが、これはここだけでなくて、兼業農家における数字はどうか、あるいは専業農家におけるその男女別の数字というものを全部見ますと、どれでも婦人のほうが多いのであります。いまの大臣のおことばはちょっと事実と違うと思うのですが、どうですか。

長谷川四郎自由民主党農林大臣

○国務大臣(長谷川四郎君) まさに申し上げたような点からまいりますと、御婦人の労働力が非常に多いということだけはそのとおりでございます。

市川房枝第二院クラブ

○市川房枝君 その多いということの御認識が私は最初に必要なんであって、そうすれば、そこから一体どういう問題が出てくるか。これは男の方が生産の中心になっている場合と違うのであります。つまり、婦人はその家庭の主婦として、子供の養育もやっている、あるいは家内労働もやっているのだ、それを両方することによって健康にも影響してくるのだ、いろいろな面が出てくるわけでありまして、そういう点を私ははっきりとこの農政の担当者の方々、大臣はじめほかの役所の方々もそうでありますけれども、その点が、私ども婦人の側から言わせますと、非常に御認識が薄いような気がするわけです。もう一つ、その点でなくて、この問題はだんだん深刻になってきているんじゃないかと思いますのは、一、二週間前の土曜日の朝に、NHKで「こんにちは奥さん」という番組をやっております。八時四十五分からだと思うのですが、愛知県の挙母、トヨタ自動車のありまするその周辺の農村婦人の問題を取り上げて、そうしていろんなものをそこに出しておりました。大臣はごらんにならなかったかもしれませんけれども、私は挙母辺を知っているものですから、非常に興味を持って見たのですが、農村の婦人たちが豊田にまで働きに出ていく。その結果が一体どうなのか。家庭では、子供より先に朝六時半に迎えの車が出る、その車のあるところまで行くのに、もう一時間ぐらい歩いている。そうして夜は八時半に帰ってくるというような状況。そこで、それじゃ畑のほうはどうかといえば、減しました、耕作反別を減らしましたというのが何人も出てくるのでございます。そうすれば、それは一体だれがそれじゃ耕作するのかという問題もありますし、学校の先生たちからも意見が起こっておりましたが、それがやはり子供に影響を及ぼしているのだということも出てまいっておるのでありまするが、そういう点をはたして農林省の方々はどういうふうにごらんになっているか。この数字は、いや、農村から婦人たちが働きに外に出ているということは、やはりこの報告書の百十ページに少し出ておりますけれども、数字としては私はまだはっきり出ていないような気がするのですが、こういう状態に対して農林省は一体どういう対策をお立てになっているかということですね。

長谷川四郎自由民主党農林大臣

○国務大臣(長谷川四郎君) 市川さん、都市周辺というものは、東京都ばかりではなくて、非常に農地がどんどんどんどんつぶされていっているのです。それで、新しく今度は都市をどうするかというので、法律までつくって、都市周辺をどう整備するかというのをつくっておるわけなんです。ですから、どうしても土地がたくさん高くなっていくものですから、自分で耕しているよりもそれを売って、そうして自分たちは他に就職して、それからもらってくるほうがうちの家計上非常に利益が多いというので、東京周辺も右のごとくなんです。したがって、いま御指摘の豊田の付近なんていいますと、これよりもっと勢い強く、非常な都市化をされていっているものですから、御指摘のような点があらわれてきておるのだ。しかしそういうような点も、それではそうなったのだから、それでいいわけではございませんけれども、その点については、残された方々に対しては、まず生活の改善対策も考えておりますし、まだそのほかに残った人たちには、農業でおやりになるのならば、ぜひ協業化をしてやってもらいたい。それによって能率をあげてもらいたい。それには、政府としては、機械を買うにはこういう援助をしてあげましょうと、いろいろ施策をまた反面加えておるのでございます。ですから、そのような豊田付近だということになると、御指摘のようになりますと、どうしてもそういう点になりやすいのですが、反面またそのような措置もとっておるのでございます。

市川房枝第二院クラブ

○市川房枝君 豊田と私が申し上げたのですが、その大都市周辺とちょっと違う、といいますか、あのいなかから出ている、北設楽のほうから出ているのです。そうするとあそこらは都市周辺とは違うのですよ。   〔副主査退席、主査着席〕  実は農村なんですよ。大臣、いまおっしゃったのとちょっと事情が違うのですけれども、それはまあよしましょう。そういう状態に対して農林省がどういう対策をお立てになっているか。これ、やはり報告書に、「農業従事者の福祉の向上」というのが出ておるわけですね。それから、「昭和四十四年度において講じようとする農業施策」というものも実は拝見をしたんですが、この六十三ページに、四十四年度になさろうとする対策が出ております。「福祉の向上」という項目で、(一)として「生活改善普及事業の整備」それから、ア、イ、ありますが、特に婦人関係のはア、イというところだと思うのですが、ここに出ておりますこと、これは御説明いただかなくても、ここにありますけれども、これはちょっと拝見するとたいへんに施策をやっていらっしゃるように見えるのですが、私、知っているのですよ。農林省のこの関係の方面は、これはちょっとよく知っているわけではないのですが、どういうふうにお考えになっているか、ちょっと説明してくださいますか。

池田俊也農林省農政局長

○政府委員(池田俊也君) ただいま御指摘ございましたように、最近農業労働の中で婦人の占める割合というのは非常に大きくなっているわけでございます。それで、やはりそういう関係から、農家婦人の健康というような面で必ずしもおもしろくないような現象が若干ふえているわけでございます。私どもといたしましてはやはりそういうような点に着目いたしまして、私どもがやっております生活改善普及事業の中で、その対策を極力立てていきたい。こういうことで、実はここにも書いてあるわけでございますが、健康生活管理特別事業あるいは労働適正化特別事業というものをやっているわけでございまして、これは先生御存じでございますので詳しくは申し上げませんが、要するに特定の地区を定めまして、そこでその地域の生活の状態をよく調査をして、そうしてそこに合った生活設計というものを立てる、あるいは労働の適正配分というような基準を立てまして、それに基づいて、農家の生活がうまくいくように、あるいは農業の労働と農家生活の労働の配分がうまくいくように濃密な指導をすると、こういう事業でございまして、従来から力を入れてやっておるわけでございます。地区数も逐次ふやしておりまして、まだ十分ではございませんけれども、相当重点的にやっているつもりでございます。

市川房枝第二院クラブ

○市川房枝君 いまお話しのは農山漁家健康生活管理ということだろうと思うのですが、新規が四十六カ所、継続が四十カ所と書いてありまして、これは二年計画ですね。これはこれで私はけっこうだと思うのですけれども、これで二年済んだらまた別のところで二年間、お骨折りになったあとの、どういうふうにやっているかということの御調査というようなものなんかはないんですね。私、それじゃもったいないというか、これ継続して、さらに婦人たちの健康が少しはよくなったというような数字的なものも出してほしいと思うんですけれども、そういう配慮はされていないのですね。これは将来ひとつ考えていただきたいんですが……。  それからもう一つその上のほうのは、「広域担当普及員を六百三十名配置する。」ということでありますが、この生活普及員の数は二千三百五十人ですが、これは毎年減っていっているんですね。それは五%減を適用されているからといえるんでしょうけれども、これは一人の生活普及員が二千四百戸、一・四町村を引き受けているのであって、それじゃ私は手が回らない。もっとこれは増員をしてもらいたい。婦人の生産の方面でのウエートが重くなった、それだけこういう人たちが生産と家庭の問題をどういうふうに調整していくか、そして健康を保ち、家庭をよくやっていくということの指導が非常に必要になるので、このほうは人数もふやし、予算ももっとふやしていただきたい、これは農林大臣にひとつ私はお願いしたいのですが、農林省は、全体からいえば、ここはもっと予算をおふやしいただけるはずじゃないかと思うのですが、これは結局は婦人の生産においての役割りがどうだかという認識の深さの問題というんですか、そこから出発することになるわけであって、さっきの農林大臣のお話じゃちょっと非常に心もとないわけなんですが、いかがですか。

長谷川四郎自由民主党農林大臣

○国務大臣(長谷川四郎君) 御承知のようになかなか、御指摘の点もよくわかるのですけれども、人員を増加していくという点は非常に困難でございますので、それがためにいろいろな改善方法を考えたり、また協業化を考えたり、そして少ない人間であってもその指導が末端に相通ずるような方途を一方から講じていきたい、そういうような点について、本年度からひとつ予算の面でもそのように組み立ててあるわけでございます。

市川房枝第二院クラブ

○市川房枝君 いまの農林大臣の御答弁も実は不満なんですし、いろいろ反証もあげられるのですけれども、私の時間十五分で、もうきちゃっているものですから、これもあらためて、こういう会合の席じゃなくて、もっとこういう問題について関心を持っていただくような何か機会を得たいと思います。農地の問題も伺いたいと思いましたけれども、私の質問時間がきましたので……。

中村波男日本社会党

○中村波男君 きわめて短い時間でありますから、加工原料乳の保証価格を主として、率直に端的に御質問をいたしたいと思うのでありますが、政府は、四十四年度の加工原料乳の保証価格等について畜産振興審議会に諮問をされまして、いよいよ四月一日に告示になると思うのでありますが、その諮問内容を拝見いたしますと、四十二円七十五銭、たしか昨年より二十三銭上がるという、こういう内容であるというふうに思うわけであります。農協あるいは酪農団体は、要求乳価として五十六円九十五銭を政府に強く要求をし、要請をし、運動をいたしてきたのでありますが、その価格からいえば十四円二十銭低いという、こういう結果であると思うのであります。このような物価の値上がりの中で二十三銭だけ上げたということは、政府は政府としてのいろいろ算定上に理屈はつけられると思いまするけれども、素朴にこれが妥当な価格だとは考えられないと思うわけであります。その内容についてはあとからもう少し詳しく御質問をいたすといたしまして、答申のなされております中で建議があるわけでありますが、この建議の内容についてお尋ねをし、この建議を農林省はどういうふうに受けとめて今後これに対処されるかという立場で御答弁をいただきたいと思うわけです。  第一番目は、「加工原料乳の保証価格については、酪農経営の特殊性を考慮し、その労働の評価を適正に行なって決めること。」とあります。これはいろいろ議論があったと思うのでありますから、その議論の内容と、この「適正に行なって決める」、そういう趣旨、またこれを農林省はどう受けとめて今後のいわゆる算定、また四月一日に告示される段階において考えられる余地があるのかどうかということを、まずお尋ねいたします。

平松甲子雄農林省畜産局参事官

○説明員(平松甲子雄君) 二十八日に畜産振興審議会の酪農部会を開催いたしまして、ただいま先生御指摘のように答申をいただきまして、その答申の一項に、いま先生読み上げられたような条項があるわけでございます。私どもが原案をつくります、と申しますか、保証乳価の算定にあたりまして、家族労働の評価をどうするかということがいままでたびたび問題になってまいったわけでございまして、審議会の席でも、酪農に従事する労働、統計調査部でやっております生産費調査では、家族労働を農村の日雇い賃金で評価しておるということでコスト計算をいたしておるわけでございますけれども、保証乳価の決定の際には、そのうちの飼養管理労働について、一道六県の五人以上の製造業の労賃で評価し直すということで、従来保証価格の算定をしてまいったわけでございますが、その点について、飼養管理労働だけでなしに、そのほかの労働についても同様の評価がえをすべきであるという議論と、現在のままのやり方で十分であるという意見がございまして、この答申を作成するにあたりましても、両方の御意見があって、その両方の御意見を包括するという意味においてこういうふうな表現になっておるということで、政府の判断にまかせるというふうに表現いただいたものと理解しておる一わけでありますが、私どもといたしましては、原案を諮問いたします際に、試算として、参考に保証価格についての試案を提出いたしたわけでございますが、その中では、やはり従来と同じように、飼養管理労働について一道大県の五人以上の製造業の従事者の賃金で評価がえをするというやり方で、現在の不足払いの算定法に基づいて適正に評価をしておるというふうに考えておるわけでございます。ただ四十四年度の保証乳価につきましては、まだ最終決定ということではございませんので、この答申を得まして、目下慎重に検討中でございます。

中村波男日本社会党

○中村波男君 いまの参事官の説明によると、二つの意見があって、結局意見が統一できずに、並列的な意味でこういう表現がなされておるというふうに受け取れるのでありますが、少なくともこの建議案の条文をすなおに受け取れば、そういうふうに受け取るべきではないのでありまして、具体的に言うならば、いま指摘されましたように、飼育管理農家労賃と、飼料作物の労賃というものを別立て計算をするということについて、これは同一労働同一賃金という立場で一つに統一すべきであると、かように私は解釈すべきであり、このことは当然な算定方法だというふうに思うわけでございます。もちろんまだ決定をしておらないのでありますので、その問題を修正するといいますか、統一賃金で算定をやり直すということがこの場で御回答いただけるならば、この問題について問題はありまするけれども、この時点において、また時間もありませんから、あえて重ねて質問はいたさないつもりでありますが、大臣いかがですか。

長谷川四郎自由民主党農林大臣

○国務大臣(長谷川四郎君) なかなかこの問題もむずかしい問題のようでございまして、酪農における飼育管理労働は年じゅう無休であり、また一年じゅうの中でも長時間を要する労働であって、一般の雇用労働には他に類のないところの労働が多いために、他産業の労働賃金をもって評価がえしているが、自給飼料のすなわち生産労働は飼育管理労働と異なっておりますので、一般の耕種労働と同じく、拘束性も低くかつ雇用労働でも十分に充足し得る労働であるので、評価がえは行なわないという方針を立てているのでございますから、いま御指摘の点につきましては、これを一本にということは非常な困難性もあるわけでございます。

中村波男日本社会党

○中村波男君 これは、昨年の国会におきましてもいろいろと掘り下げて論議をしたところでありますが、主体的な労働と付随労働、あるいは付帯労働と申しますか、それを分けること自体が問題であろうと思うわけでございます。したがって分けるということを理論的にもう少し説明を求めたいと思うわけであります。

平松甲子雄農林省畜産局参事官

○説明員(平松甲子雄君) 保証価格の計算におきまして、酪農における労働をどう評価するかということは非常にむずかしい問題でございますが、大臣からも先ほどお話をいたされましたように、乳牛の飼育というのは、乳をしぼったり、あるいはえさを調理したり、それから病気の手当てをしたり、お産の手当てをしたりというようなことで、普通の労働で代置し得るという形のものではない。法律のたてまえといたしまして、不足払いの法律の目的としては、増大する需要に対応して供給をふやすということが目的にされておるわけでございますから、まあ酪農に従事しておる労働が他に逃げるというようなことでございますと、それはまずい。そういうふうに熟練を要するような、長時間拘束をする、しかも年じゅう無休であるというような労働については、やはりそれ相応の評価をすべきではないかということで、同じ酪農における労働の中でも、やはりそういうふうな質のものだけはそういう評価がえをする必要があるであろうというふうな考え方をいたしまして、酪農労働の中で自給飼料の生産というような形で、ただ単に普通の人でもやれるというようなものと、いま申し上げましたような飼育管理労働に属するものとを区分いたしまして、飼育管理労働に属するものについては、その地域の五人以上の製造業の労賃で評価がえをするということをやっておるわけでございます。

中村波男日本社会党

○中村波男君 時間がありませんし、その地域の五人以上の産業従事者の労賃というとり方自体にも、これは地域格差というものを前提とした、認めた賃金のとり方であるということで、いろいろ議論のあるところでありまして、それはそれといたしまして、飼料作物をつくる上において、草を刈ってくるという、そういう単純労働であるという見方というのは、私は大体最近のいわゆる何と言いますか、牧野というものをつくり、また牧野を経営、耕作するということからいえば、牛乳を運ぶなどというような単純なものではないというふうに思うわけであります。  それからもう一つ、これは政策とあわせて、その飼料問題というものを考えてみたいと思うわけです。御承知のように、政府は米の余剰を背景にして稲作の作付転換という大きな政策を打ち出したわけでありますが、これは聞くところによると、少なくとも二十万ヘクタールか二十五万ヘクタールを稲作から他の作物に転換をして、ことしの一万ヘクタールの計画の中でもたしか八千三百ヘクタール、これを飼料作物に転換をする、こういう計画があるはずであります。そこでこの八千三百ヘクタール、これを伸ばしていけば、二十五万ヘクタールの中に飼料作物の占める割合というものが大きくなると思いますが、これを酪農家にいわゆる転換をするという、こういう方針、計画であるのか、あるいは飼料作物は飼料作物としてやはり流通に乗せて、いわゆる専業的な飼料作物農家というものを考えて計画をしておるのか、これは一度時間をかけて聞きたいと思っておるのでありますが、そうならなければ自給飼料という問題の解決に私はならぬと思うのです。それから安定的な酪農経営、あるいは生産費を下げるという立場からいうならば、やはり自給飼料を増大する、自給飼料をふやしていく以外にはないという、日本の下降的な畜産という状況から見て考えなければならぬ問題であるというふうに私は思うわけです。そういう観点からいいましても、いまのやり方でいうならば、たとえていうなら、濃厚飼料等々が、そのいわゆる価格形成の中に農村の日雇い労賃で価格形成がされておるならば別でありますよ。そうではないでしょう。それならば、やはり濃厚飼料にかわる作物として考える場合には、少なくとも同一労働同一賃金という立場で、同じに評価すべきであるというふうに私は思うわけです。したがって、諮問されたこの段階において、私が質問したからといって、考えてみましょうということはそう軽々しく言えない立場にあると思いますが、これはぜひひとつ、四月一日に告示される前には、大臣ひとつ考えていただかなければいけないと思うのですが、いかがですか。

長谷川四郎自由民主党農林大臣

○国務大臣(長谷川四郎君) いろいろ御説はごもっともなところもたくさんあるのでございますけれども、どうもこの点を御期待に沿うということの可能性が非常にない、と言っては申しわけないのですが、まあいずれにしても、おっしゃったような飼料の自給、それから安定的な生産、こういうような点については、さらにその反面政府は格別な方途を切り開いて今後いかなければならないであろう。また価格政策だけにとらわれないで、そうして他の政策的な面で十分それらが補える方法をとっていくということが、最も健全なつまり発展を見ることができるのじゃないだろうかというようにも考えておりますので、それらのほうに重点を置いてさらに進めていきたいと、このように考えておるわけでございます。

中村波男日本社会党

○中村波男君 なるほど資料によりまして、いかにして、どういう内容で価格がきまったかというのはありますけれども、少なくとも昨年より二十三銭上がったというような状況というのは、これはどう考えても私は納得いかないのですよ。これは私はおそらくいわゆる生産者米価を据え置くという片方に政策がありますから、そういう意味において政策的乳価であるというふうに疑わざるを得ないわけです。したがって、いろいろ理屈をつけてきて、安い乳価をきめようとする意図的な計算がこの中に含まれておるというふうに思うわけです。  そこで、重ねて申し上げますが、作付転換をするというその中核に畜産を置き、そのまた中心に酪農を置くとするならば、不足払いの問題とともに、こういう価格で政府の長期計画にありますようないわゆる生産を増大させることが私はできるかどうかということを疑っておるものです。やはり私は生産費所得補償方式によって乳価というものがきめられる、そこにやはり農民が安心をして畜産に力を入れるという条件というものが生まれてくるのではないかというふうに思うわけです。わずか五分でありますから、あと五分で割り当ての時間がなくなるんで、それ以上お聞きすることできませんし、また内容についてさらに議論を申し上げることもできませんけれども、昭和五十二年までに八百四十四万トンから九百二十八万トンというのを長期見通しで生産の面で見ておるわけでありますが、少なくともこれでいきますならば、単純的な計算をするならば、毎年五十万トンずつぐらい牛乳の生産量を伸ばさなければならないという、こういう長期展望があるわけです。そういうことを考えても、わずか二十三銭の値上がりというような価格というのは、これは私はいわゆる価格面で生産を抑制するという、米の場合はそういう政策意図が、私たちは大反対でありまするけれども、政府が考えられることもわからないことはありませんけれども、牛乳はまた私は違うと思うわけであります。これはひとつ大臣、そういう面から見ても、あと二日か三日でありますが、最善のひとつ努力をお願いいたしたいし、考え直していただきたい、こう思うわけであります。  次に、加工原料乳の生産補給金の不足払いについてお尋ねをいたしておきたいと思うんでありますが、先般の予算委員会でも、時間がありませんので一言だけお尋ねをいたしたわけでありますが、建議の中にもその項目が載っておるのでありますから、ことしは当然不足払いの不足分だけは補てんをしていただきたいし、また来年にもこういう事態が起きないということはいえないのでありまするから、そういう事態の起きたときには、すみやかに手続をとられまして、全額不足払い金というのを払ってもらうという、こういうひとつ今後の問題として要望をし、大臣のお考えをお聞きしておきたいと思うわけであります。

長谷川四郎自由民主党農林大臣

○国務大臣(長谷川四郎君) 最初の一点でございますけれども、生産を縮小しようなどという考え方は毛頭持っておるわけではございませんけれども、生産は何がためかといえば、これは申し上げるまでもなく消費が目的で生産されるものですから、そこで消費の拡大はどうしてはかるか。米の二の舞いといってはあれでございますけれども、こういうような轍を踏まないような、もっと健全性を持った発展をしていかなければならない。それにはまず消費の拡大を、政府も生産者もともに一体となってこれをはかるべきである、こういうような考え方を持って現在は進んでおるのでございます。  したがって、次の限度数量の点でございますけれども、限度数量につきましては、いろいろきょうも社会党さんからも申し入れがございまして、四十三年度において生産されたものは、全部処理、その中に入れろというようなお話もございましかけれども、本年度は、いろいろな点もよくわかりますけれども、何としても本年度これをその中に入れるというわけにはまいりませんので、したがって他の方法をもって、そしてでき得る限りの努力をしてみたい、こういうように考えておるのですが、それもまだいまここでどうきまったと言うわけにもまいりませんので、せっかくの御質問でございますが、御返事を申し上げられないのは残念でございますけれども、つとめてこれらの点につきましては、両三日のうちに懸命に財政当局と十分折衝を重ねまして、できる限りの努力をしていきたいと、このように考えております。

秋山長造日本社会党

○主査(秋山長造君) この際おはかりいたします。分科担当委員外委員村田秀三君から発言したい旨の申し出がございます。これを許可することに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

秋山長造日本社会党

○主査(秋山長造君) 御異議ないと認め、発言を許します。村田君。

村田秀三日本社会党

○担当委員外委員(村田秀三君) 時間もございませんから、端的に中心問題だけ御質問申し上げてみたいと思います。質問申し上げます事項は、自主流通米の問題、これは先般総括質問等におきましてもいろいろと質疑なされまして、ある程度の御答弁はいただいておるわけでありますが、まあ農林省自体まだ最終的に具体的に固まっておらない面もあることは承知しております。しかし一緒にやりましょうという、そういう態度も見受けられるのでありますから、いまお持ちの施行令あるいは政令の改正要点を前提として、今後どう流通の面で具体的に動いていくのかということを多方面から想定をしてみて、御質問を申し上げてみたいと思います。  まず一点お伺いしますが、この構想によりますると、これは流通の面は政府が干渉する、統制する、しかし価格の面は、これはもう全くの自由価格なんだというふうに理解されるわけでありますが、その点どうですか。これは事務的になさっておるとするならば、食糧庁長官からでもけっこうでございます。

檜垣徳太郎食糧庁長官

○政府委員(檜垣徳太郎君) 端的にお答えすれば、御質問のとおりでございます。

村田秀三日本社会党

○担当委員外委員(村田秀三君) その問題はあとへずらしまして、この前の答弁からずっと関連して考えますると、集荷業者は政府が指定するものである、いま考えられるものは、農協であるとか、それから全集連関係の業者、それ以外に考えられるわけですか。

檜垣徳太郎食糧庁長官

○政府委員(檜垣徳太郎君) 御指摘のように、自主流通米の販売委託を受け得るものは指定集荷業者でございます。指定集荷業者は、農協系統、それから全集連の系統に限られるのでございます。それ以外のものは考えられません。

村田秀三日本社会党

○担当委員外委員(村田秀三君) そうしますと、これは生産段階、流通段階、消費者段階、いろいろございますが、いろいろ前後してひとつ御質問申し上げます。そうすると、生産者は、これは一定の時期に収穫される、いわゆる価格の動向を見ながら、率直にいいまして、政府が決定をした管理米の生産者米価よりも高ければ自主流通米に回したいと思うであろうし、安ければこれは政府管理米のほうに持っていく、こういうことに当然なると思うのです。しかもその自主流通米の価格というものは時期別に動くであろうということが想定される。そうすると、農家の方が生産をして、それを翌年に入った夏米として売りたい、こう考えた場合、ずっと先に送りまして、どうもしかし自主流通米の値が出ない、それではひとつ政府に売ってやろうかということがあり得ると思いますが、その場合でもこれはすべてオーケーかどうか。

檜垣徳太郎食糧庁長官

○政府委員(檜垣徳太郎君) 自主流通米に回すつもりのものが結果において自主流通に乗らなかった、その米について政府買い入れをするか、こういう御質問と思うのでありますが、年産の米の買い入れの最終期限というのは、毎年、これは相当幅広くございますが、きまっておるわけでございます。その期間の中であれば、仰せのとおり全量を政府が買い入れをいたします。

村田秀三日本社会党

○担当委員外委員(村田秀三君) いままでの例ですと、これは生産米穀年度の翌年になっても買い入れられていたわけでありますが、一定の期間といいますが、それではこの際、この自主流通米を政府管理米に乗せるか乗せないかというのは期間を設けるわけですか。いま一定の期間といいましたが、いままでは、いってみれば古米でも、売りたいと思えば売ることはできたわけですね。その期間を設けるのかどうか。

檜垣徳太郎食糧庁長官

○政府委員(檜垣徳太郎君) 自主流通米について、それの販売の期間を設けるという考え方はございませんが、政府買い入れ米について、たとえば四十四年産米の政府買い入れの最終の期限はいつまでであるということは定めたいと思います。これは先ほど申しましたように、従来は前年産米もすべて買い入れるというたてまえをとって、相当幅広にきめておりますので、四十四年度どうきめるかということはまだ最終的にはきまっておりませんが、私のほうとしては、従来の取り扱いに準じて相当幅広に政府買い入れの期間を設けたいというふうに思っております。

村田秀三日本社会党

○担当委員外委員(村田秀三君) それは確定しなさいといってもいまは無理なようですが、しかしいままでの考え方からするならば、これはいままでと同じような扱いをしてもよろしい、つまり私が申し上げることは、流通は統制するけれども、しかし価格の面は自由なりという前提がある限りは、これはやはり私がいま申し上げましたような責任を政府が負ってもよろしいのではないか、こう思いますので、その点ひとつお聞きをしておくわけです。

長谷川四郎自由民主党農林大臣

○国務大臣(長谷川四郎君) 先日もお話し申し上げたんですが、無制限買い入れをやるんでございますから、そのとおりでございます。

村田秀三日本社会党

○担当委員外委員(村田秀三君) そこで、集荷業者が集荷をいたしました。今度は、この前の話の経過からするならば、卸売り業者団体とも話し合いをして価格をきめるということでありますが、その場合には指定集荷業者が卸売り業者個々と話し合いをして価格をきめるという姿があるのかないのか、この点ひとつ。

檜垣徳太郎食糧庁長官

○政府委員(檜垣徳太郎君) 本質的に申せば、自主流通米の価格は需要の動向において価格の形成をさせるということでございますから、画一的な価格の取りきめというのは私はかなり実はむずかしい点があるのではないかと思うのでございます。しかしながら、計画的な流通を期待をしておるということであります限り、基準となるべき価格の決定というのはやはり集荷団体の全国機関、卸売り業者の全国機関、あるいは実需者の全国団体というようなものの間において取りきめられることが適切である。またそうでなければいろいろな混乱が起こるのではないかというふうに思いますので、先般申し上げましたように、全国的なスケールによる協議機関というものによって基準的な価格の取りきめをさせるように指導していきたいというふうに思っておるのでございます。

村田秀三日本社会党

○担当委員外委員(村田秀三君) そうすると、いまのお話ですと、つまり個々のいわゆる取引ではこれはうまくない、全国的ないわゆる団体を構成する、こういうことであります。そうしますと、既成の団体、つまり全集連とか全中とか、そういうものを対象としてやられるのか、ないしは新たにいわゆる全国的に一括してその場で取引ができるという新たな機関を構成するのかどうか。それについてのお考えはどうですか。

檜垣徳太郎食糧庁長官

○政府委員(檜垣徳太郎君) 集荷業者につきましては、御指摘にございましたように、農協系統は全販連という全国の組織があるわけでございます。また商人系の集荷団体としては全集連という全国組織がございます。また卸売りの関係では全糧連という全国団体と全国米穀商連合会、全米連という全国団体とがございますわけでございまして、私は既存の団体による協議会というようなもので十分この点に対応できるのではないかというふうに思っております。

村田秀三日本社会党

○担当委員外委員(村田秀三君) そうすると、新たにいわゆる取引を規制する、規制するという言い方はおかしいかもしれませんが、少なくともこれは一単協あるいは一業者が個々に取引をするわけにはまいらぬということでありますから、これは何らか政令か何かの形で入れなくちゃなりませんね、当然。そうすると、この全販連あるいは全糧連ですか、全米連、これに固定して考えるということですから、新たに希望するものが何らかの組織をつくろうというときに、これをひとつお認めになられるのかどうかということは、いまの構想を聞いてみますと、日本全国を東京でやってしまうような感じを実は受けるわけですね。しかし実は自主流通米の価格関係ということになれば、これは福島の場合、仙台の場合、札幌の場合、福岡の場合、東京の場合、全部違うと思うんですよ。東京できめた価格が福島の価格にもなり札幌の価格にもなるということにはならない。生産地と大消費地との関係というのはどうしても価格の中に反映してくるということになりますから、そうした場合に、東京だけでいわゆる価格関係をきめるところの取引をされたのではむしろ迷惑だというお話が出ないでもないわけですね。これは生産者と消費者でありますから、得する側においても損する側においてもそういうことがあり得る。そうすると、単に東京だけではなくて、この関係をいわゆる大阪なら大阪、名古屋なら名古屋、あるいは仙台なら仙台、もっと細分化すれば、福島でもってそういう取引、話し合いというものがなされてもいいという面だってこれは出てこなくはないと思いますね。そういう点はどうですか。

檜垣徳太郎食糧庁長官

○政府委員(檜垣徳太郎君) 御指摘のとおり流通の形態といたしましては、政令の上で、生産者が指定業者に委託をし、指定業者が、その組織する全国団体を通じて農林大臣の承認する自主流通計画といいますか、仮称でございますが、そういうものに従って流通する場合に、政令第五条の五の「政府以外の者に売り渡してはならない。」という例外規定として整備をしたい、こういうふうに思っているのでございますが、価格の形成につきましては、御指摘のように全国一律の自主流通米の価格の設定というものは考えられないのでございます。したがいまして、産地及び銘柄によって違い、かつまた取引場所をどうするかというようなことでまたこれ違ってくるわけでございます。したがいまして、ある意味では集荷団体は、自分のところの米についてはこういうような条件で売りたいという形で積み上げる、買うほうの卸売り商あるいは実需者の全国団体は、ここの米はこういう取引条件でこういう価格で買いたいという話を積み上げて、最終的に全国調整をするという形になると思うのでございます。そうしなければ実際には動かない。したがって、その間に県段階等におきまして、実際の需要者、実需者と、集荷業者あるいは集荷業者の団体との間において内話が行なわれるということは、これは当然にあり得ることと思います。

村田秀三日本社会党

○担当委員外委員(村田秀三君) その辺は非常にむずかしいところであろうかとも思います。なおいろいろとお考えなされるでありましょうけれども、その辺のところが、どうもいま食糧庁なりで考えておる考えの中で、はたして政府がいままで持っておった米が余ったから消費者価格は下がってもいいではないかというようなものの考え方、いわゆる需給状況によって価格が決定するというその価格が、はたして正当に反映されていくのかどうかという点になると、はなはだこれは疑問を持たざるを得ないわけです。そこで、今度消費者価格ですね、自主流通米の。一応政府管理米は物統令の中に置いてそして統制をするということにきまりました。そして、私の記憶違いか聞き違いか知りませんが、会議録をさかのぼって調べてもみませんでしたが、少なくとも長官は、自主流通米は価格は上がるであろう、これは一貫して言っておりますね。幾ら上がるのかという論議ではなくて、上がるけれども、しかし常識外に——常識と言うのもこれまたいろいろ問題がありますが——あまり高くなり過ぎては困るから行政指導をしなくてはならないんじゃないかという意味の発言をなさったように記憶するわけですが、その点どうですか。

檜垣徳太郎食糧庁長官

○政府委員(檜垣徳太郎君) 自主流通米が、政府売り渡しにかかります配給米に比べて割り高なものにならざるを得ないでしょうということは、私はしばしば申し上げてきております。これは避けがたいことであると思っております。ただ、自主流通米の価格形成は、先ほど来申し上げますように、消費の動向に即応して形成せられるものでございますから、したがって、行政的に、この産地、この銘柄のものは幾らが正しいのだということをやる自信は全くございません。でございますので、私はこれについて、御指摘のような価格の形成について行政指導をするということを申し上げたつもりは実はないのでございますが、ただ、自主流通米の価格関係も、やはり末端における需給の関係というものを窮屈にすればこれは上がるに違いない。需給の関係の操作に適切を得れば、政府が財政負担をして価格安定を趣旨とした一定の価格による配給米の提供を確保し得るわけでございますので、その点での自主流通米の価格規制は、私どもが行政的に取り得る措置であるということを申し上げたつもりでございます。

村田秀三日本社会党

○担当委員外委員(村田秀三君) 仮定の問題でありますからなかなか論議しにくいし、論議がきわめてかみ合わない傾向がありますから、また後日にやりたいと思いますが、とにかく、いかに考えてみましても、この価格の形成というのが尋常に行なわれるという、どうもこのために、この機構だけでよろしいのかどうかということについては、非常に私は疑問を抱くわけですね。と言いますのは、流通は統制する、しかしながら価格は自由でございますと、こういうことでございますから、流通には政府は責任は持つんだけれども、価格には一切責任はございませんよというこのシステムですね、どうも私にはこれは理解できないですね。まさに一方的であるというような感じがするわけです。  そこで最後にお伺いをいたしますが、しばしば新聞なんかでも言われておりますが、この自主流通米制度を採用したことによって間接統制に踏み切ったのであろうと、あるいは間接統制的ないわゆる制度に踏み切ったというようなことを書かれておるわけなんですね。そこで、この制度自体は、いうところの間接統制なのかどうか、政府はどう理解しておるのかということについてお伺いしたいと思います。

檜垣徳太郎食糧庁長官

○政府委員(檜垣徳太郎君) 自主流通米の制度につきましては、しばしば大臣からもお答えをいたしてまいりましたように、現行の食糧管理制度というものの根幹は維持しつつ、現在の需給事情、消費の動向に即応して、政府の画一的統制という経路を通さないで供給と消費を対応をさしていくという道を開こうという考え方でございます。でございますので、私どもは、世にいう間接統制、米の自由な流通、自由市場というものを前提に、一定の条件の場合に政府がその需給操作に関与をするというそういう考え方とは全く性格を異にする——多少私としては言い過ぎに相なるかもしれませんが、むしろ、間接統制というような、私どもから言えば、至ってラジカルな主張に対して私どもは、食糧管理制度の基本的な本質はこれを堅持する必要がある。そういうことと、需給事情というものから、直ちに飛躍をして間接統制を主張する人に対する政府としての基本的な答えであるというふうに実は私は考えておるのでございます。

村田秀三日本社会党

○担当委員外委員(村田秀三君) いずれも機会を見まして、またいろいろと政府の作業の進行状況を見まして、疑問の起きました場合には質問をしていきたいとこう考えております。

二宮文造公明党

○二宮文造君 だいぶ時間もおそくなりましたし、簡潔にお伺いしたいと思います。  全国の都道府県あるいは市町村にまたがります国有農地が未利用のまま今日まで放置されて、しかも、それが五千ヘクタールにも及ぶと、こういうふうな話でございますけれども、政府のほうではその実態について調査をされたことがありますか。

中野和仁農林省農地局長

○政府委員(中野和仁君) いま御指摘の国有農地につきましては、四十三年三月末現在で四千百十三ヘクタールございます。その中で農耕用に貸し付けておりますものが二千二百十三ヘクタール、兼業のための貸し付け中のものが四百七十一ヘクタール。その他は貸さないで管理しておるものでございます。それが千四百二十九ヘクタールでございます。その中で、昭和四十一年の秋にわれわれが政令改正を考えました際にかなり問題が起きましたのは、先生御承知のとおりだと思います。そのあと調査をいたしました。それによりますと、特に問題になりました都市周辺では、約六百ヘクタールぐらいはもう農業用には使わないというような土地があるというふうにわれわれ把握しております。それの用途等につきましても、当時の条件等は別にいたしまして、どういう方向で使えるかというような希望等もとっております。

二宮文造公明党

○二宮文造君 そこで、土地が不足であると地価が高騰すると、そういうふうなことはもう巷間御承知のとおりであります。で、そういう未利用の、特に都市周辺地域におきましては、建設省では、ちびっこ広場ですか、児童公園、あるいは公共住宅ですか、そういう用地として転用をしていきたいと、こういうことがもうかねてから議論をされておるわけでありますけれども、農地法の制約を受けて今日まで放置されている。こういうふうなのが実情だと私思います。そこで、もうすでに農地法のそういう面の改正は手がけるべきではないか、こういわれておりますけれども、農林省の考え方はどうでしょう。

長谷川四郎自由民主党農林大臣

○国務大臣(長谷川四郎君) 御指摘のように、農林省といたしましても、国有農地等を旧所有者に売り払うということが原則でありますけれども、直接また公共目的に利用できるようにすべきであるという御意見も、ただいまあるようにたくさんございます。したがって、政府としては、そのような方向に沿ってただいま前向きに検討を続けてきておりますし、この問題も、なかなか旧所有者に対する、何といいましょうか、補償といいましょうか、こういうような要否につきましても、過去に売り払いをしているものとの均衡の問題等もございますし、法制上困難な問題があります。まだ結論を得るには至っておりませんが、関係各省との協議を尽くしながら、なるべく早くお申し越しのような成案を得たいと、このように考えております。

二宮文造公明党

○二宮文造君 それで、前向きに検討をされているという大臣の御答弁、これを裏返しにしてまことに恐縮なんですが、先ほどの答弁では、四十一年の秋ごろから検討されているわけです。すでにもう三年有余経過しようとしているわけですね。また、一説によりますと、今国会にでも、その農地法を改正してそういう転用ができるような道を開く、開きたい、こういう意向もあったかに伺っているんですが、この点はどうでしょう。

長谷川四郎自由民主党農林大臣

○国務大臣(長谷川四郎君) ただいま申し上げたように、この旧所有者というものとの関連があるものですから、旧所有者からその要求があったときには旧所有者にお返ししなければならない、また売り渡さなければならぬ。こういうものがあるわけですから、なかなかその辺にむずかしい問題が残っておるようでありまして、私も着任早々、そういう点については二宮さんおっしゃるような点を指摘申し上げたのですけれども、そういう面になかなか複雑な問題が出てきているようであります。しかしながら、それは別といたしまして、そういうものには、もう期限をつけても、こういうところに踏み切ってもどうだろうというふうな点については、各省との打ち合わせをいま十分整えているつもりでございます。

二宮文造公明党

○二宮文造君 ちょっと私不勉強なんですが、買い上げたときは農地であった、その後農耕に不適になった。買い上げて後に農耕地に不適地になったと、こういう場合には現行の取り扱いはどうなっておりますか。

中野和仁農林省農地局長

○政府委員(中野和仁君) いま御指摘のような土地は、農林大臣が管理しておるわけでございます。その場合に政令がございまして、公共用あるいは公用または国民生活の安定上緊急の必要がある場合には転用のために売り払うことができるということになっております。ただし、その土地に旧所有者がおります場合には、旧所有者に旧価格で返すという現行法になっておるわけでございます。

二宮文造公明党

○二宮文造君 ちょっといま私聞き取り方が悪かったのですが、旧所有者のおります場合にはというのは、当該地におることですか。それとも、現存するという意味ですか。

中野和仁農林省農地局長

○政府委員(中野和仁君) その土地につきまして現在おるわけでございます。

二宮文造公明党

○二宮文造君 「おる」ということは、現存する、ほかの場所であっても、旧所有者が現存すると。

中野和仁農林省農地局長

○政府委員(中野和仁君) そのとおりでございます。

二宮文造公明党

○二宮文造君 それで、これは官房長にも思い出していただきたいのですが、江戸川の堀江の問題です。約二万坪、六町何反歩でしたね。あれは四十一年の六月でしたか、ちょっと私日にちを忘れましたが、だいぶ歯切れの悪い答弁をいただいたまま今日いままで据え置いているわけですが、あの件はその後どうなりましたか。

中野和仁農林省農地局長

○政府委員(中野和仁君) ただいま御指摘の江戸川の件につきましては、たしか先生の御指摘になられたころだと思いますけれども、われわれのほうは都庁ともいろいろ話をしましたし、都庁のほうでは一応民法五百四十一条に基づきまして履行の催告をいたしたわけでございます。そういたしますと、当時の実態でございますが、確かに私も現地を見に行ったわけでございますが、一部耕作をしておる、一部していないというところがあるわけでございます。催告が来ますと、すぐブルドーザーを入れて耕地にするというような実態もあったわけでございます。その後春になりますと、おそらく全部ではないと思いますが、やはりそういうことが来るものですから耕作をするようなかっこう——かっこうというのはおかしいわけでございますが——一部はほうっておりますけれども、一部はブルドーザーだけというところもあるようでございます。そのまま現在に至っておるわけでございます。

二宮文造公明党

○二宮文造君 実態を御承知でありながら、まだ都が二十何年ですか、三十何年ですか、貸し付けた契約をそのまま放置しているわけですか。かっこうをするという——もうこっちが現地に調査に行けば、役所の者が現地調査に行けば耕作しているようなかっこうをする。こういう実態を御承知でありながら、しかも地質が、もう塩害で何もつくれない、こういうことは科学的にもわかっておりながら、そういう実際のあり姿だけで契約状態を放置するのか当局のやり方でしょうか。土地の効率的な使い方とかあるいは法の運用というものをもっと円滑にやれないものかと思うんですが、どうでしょう。

中野和仁農林省農地局長

○政府委員(中野和仁君) 私先ほどかっこうをすると申しましたが、ごく一部のことを申しました。全部のことについて、全部そういうことをやっておるというふうにはその当時も見受けなかったわけでございまして、その点ちょっと訂正させていただきます。  で、われわれとしましては、こういう問題が起きますし、それから特にあの辺は市街化しようとする地域でございますので、都市のものの考え方としては、具体的な計画があれば現行法で旧地主に戻して、転用して公共的なものに使えることになるわけでございますけれども、直接政府のほうからそういう公共的に使えないという問題で、先ほど大臣から御答弁いただきましたように現在考えているわけです。いまの段階でありますと、もとへ戻さなければいかぬというようなことになってくるわけでございますけれども、一方では、先ほど申し上げましたように、耕作権というものを耕作者のほうで持っておるものですから、その辺の取り扱いが非常にむずかしくて現在まで立ち至っておるということでございます。

二宮文造公明党

○二宮文造君 突き詰めた聞き方で、繰り返しの聞き方で申しわけないのですが、もうすでに塩害で耕作に適さない。そういう場合には、旧地主が現存する場合には旧地主に返して、一応返すというか、返すという表現をとりましょうか、それで東京都が公共に転用したいという道を開く、その道があるわけですね。

中野和仁農林省農地局長

○政府委員(中野和仁君) ただいま東京都のほうに具体的な計画がありますれば、旧地主の同意を得て転用するというのを現行法でいまやっておるわけでございます。ただ、江戸川のこの現地につきましては、もうだいぶんになりますけれども、土地区画整理組合というのをつくろうとしておるわけでございますけれども、なかなか、そこをどうしていくかという具体的な計画がまだいまの段階で立っておりません。したがいまして、現行法では旧地主にも返せない、こういうことにもなるわけでございます。

二宮文造公明党

○二宮文造君 そこで、もう結論になるわけですけれども、考えてみますと、多摩ニュータウンを開発する。これは都心に通おうとすればたいへんですね。それから、途中の交通地獄なんかを考えてみましても、なるほど三多摩方面に住宅地を開発するということも現状とすればやむを得ないでしょう。しかし、利用の地質がどうだか私よくわかりませんけれども、現在の建築基準をもってすれば、この堀江のところにあるいは高層建築でも建つかもしれない。また、それだけのものが、もう技術があると思います。そうしますと、そこに都営住宅でもつくりますと、このように放置しておく状態よりも、よほど都民が助かる、また交通事情の緩和にもなる、こういうふうに私ども思うわけです。ただお話を伺ってみますと、東京都に具体的な計画がないから進まないのだというふうに私どもに聞こえるのですが、東京都のほうにいろいろ連絡をとってみますと、相当にこれは利用したいのだという意向はあるようですね。ですから、このような現状で置いておかないで、ひとつ農林省のほうからプッシュして、土地の効率的な利用というものに踏み切っていただきたい、こう思うわけです。どうでしょう。

中野和仁農林省農地局長

○政府委員(中野和仁君) 先ほど東京都と申し上げましたが、都庁そのものの場合もありましょうし、あるいはまた、区の場合もございます。あるいはその周辺の連中が集まりました区画整理組合の場合もあるかと思います。そういう具体的な計画がまだできていないということを申し上げたわけでございますが、先ほど申し上げましたように、私も現地を見ておりますし、あの辺についてそういう公共的な方向に使われるということについては、土地の使い方としては何ら異論がございません。したがいまして、現行法でやるとすれば、具体的な計画が出てきた場合に旧所有者に返すということになりましょうし、それから、いま大臣が申されましたように、直接国が公共用に使うということを考えました場合に、そういうことはつい最近もいろいろ学者の意見は農林省として懇談会を開いて聞いておるわけでございます。そういうことは立法政策上できるのじゃないかという問題になるわけでございます。ただ問題は、そういう場合に何ら旧地主に補償なしにやれるかどうかということになりますと、学者の意見もいろいろに分かれておりますし、特にまた裁判でも問題がございまして、旧所有者に請求権があるのではないかという問題ともからんでまいりまして、われわれまだ苦慮しまして結論を得ていないわけでございます。

二宮文造公明党

○二宮文造君 最後に、これは念のために申し上げておきます。というのは、ただいまの答弁でちょっと私ひっかかりが出てきたわけです。たとえば、公共の用に供するといっても、東京都の場合も区の場合もある。区画整理事業組合の場合もある。この区画整理事業組合ということばが私ひっかかってきたのでありますが、といいますのは、官房長も思い出していただきたいのですが、この前にお伺いをした最終に私は申し上げました。もうすでにこの土地に対してはその当時手付金が払われておるわけです。総額七千九百九十万円。要するに、いまの耕作者が東京都に払い下げを申請をした。都は危うくそれを払い下げをしようとしたその一瞬、待ったがかかって今日まで延びてきたわけですけれども、すでにもう、ある土地会社の資金をその当時で八千万円近く手付金として支払われておるという事実があるのです。この事実を踏まえて、もし区画整理事業という表面上の名目に逃げて、実態を、いまの耕作者の不当利得——あえてそう申し上げますが——に帰するような運営のしかたは絶対なさらない、これは確言していただきたい。それで私の質問を終わりとします。あわせて東京都ないしは区のそういう公共用のものに名実ともに早く転用できる道を農林省としてもお考えいただきたい。この二点。

中野和仁農林省農地局長

○政府委員(中野和仁君) 御指摘のような方向で東京都庁ともよく協議をいたしまして進めてまいりたいと存じます。

二宮文造公明党

○二宮文造君 大臣もよく御承知おきいただきたいと思います。

秋山長造日本社会党

○主査(秋山長造君) この際、おはかりいたします。分科担当委員外委員小山邦太郎君から発言したい旨の申し出があります。これを許可することに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

秋山長造日本社会党

○主査(秋山長造君) 御異議ないと認め、発言を許します。小山君。

小山邦太郎自由民主党

○担当委員外委員(小山邦太郎君) 委員外の私でございますが、予算委員会において、米をはじめ畜産その他果樹等に対する質疑応答は相当尽くされたと思いますが、蚕糸業について憂慮すべき点も見られますので、私見を加えながら当局の御考慮をわずらわし、さらに決意を一そう固めていただきたいと思う次第でございます。  それは輸出産業でありました日本の蚕糸業が、いまや輸出というよりは国内需要にむしろ不足を感ずるというようなことから、あるいは朝鮮あるいは中共等からも輸入になっております。ところが、養蚕もこの二、三年は非常に順調に進みましたものの、昨年末かなり下落をいたした。すなわち、一俵四十八万円したものが三割以下も低下したというようなこともあり、今度、糸価安定法の一部を改正して組織の簡素化をはかり、さらに一そう事業団を拡大強化しようという御意図であることは一応けっこうなことと思いまするけれども、私から見ますると、その規模がまだまた小さ過ぎるのが第一の難点である。それから第二の欠陥は、かりにそれを少しぐらい大きくしましても、日本より生産コストのきわめて低い中共並びに朝鮮から相当の——安定すれば安定するほど相手国の産業にも一そう発展の機会を与えまするから——輸入量がふえて、そうして日本の価格安定がなかなか容易でなくなってくる。日本の価格安定が相手国の産業を一そう発展せしむるということにもなりかねない。このことは広い見地に立って考えれば、自分だけがしあわせならばよいのではない。後進国あるいは隣の国まで発展するということは、みずからに被害をこうむらない限りはむしろ進んでやるべきことであろうと思いまするが、その点が非常に心配になるものとして問題が残されている。なぜ心配かというと、国内の糸は買い上げてそうして需給の調整をはかるが、海外の輸入に対しては何らの規制がない。そうすると、国でどのように需給の調整をしても、輸入糸によってこの対策は力を失うことになりはしないか、この点を心配しているのです。あの法律を見ますると、これに対し一項が設けられ、すなわち、異常な海外の生糸の下落から日本の価格安定に悪影響を及ぼすときは何らかの方法をとると書いてある。「適切な方法をとる」でございましょうが、どうなことをおとりになるか、なかなか私は常識的に考えてめんどうだと思う。すなわちいまの法律で許された範囲であれば、関税定率法の九条に定められてある緊急税率を適用するなり、あるいは輸入貿易の管理令によってこれを規制しようということでございましょうが、これはなかなかお役所の仕事で、迅速果敢なことは行なわれにくい。緊急税率の実施は大蔵省であり、他方の管理令のほうは通産省である。そこの十分の了解なしでは一歩も進めない。この点はなかなか困難なことであろうと思いますので、いまから御用意になって、このときはこうだということをよく御研究になって、そうして、いつでもそこに来たらば発動できるだけの準備をしておかないと、この一項も空文に終わるおそれがたぶんにある。多額の国費を使い、多数の関係者の生活基盤の安定の上にと言って御心配になったことがむだになるおそれがある。この点をひとつ十分御考慮をわずらわし、いまから御用意を願っておきたいのであります。  それから、規模が小さいということを申しましたが、往年しばしばこの買い上げを行ない、その数量はおそらく十万俵ぐらいやったことが三、四回あるでございましょう。そのつど成功して、国家に損害を与えるどころではない。ばく大な利益をつけて、この特別会計を始末した。一例をあげれば、横浜における生糸検査所をはじめ、あれらの施設はみなこの利益でできたというようなことでございます。ではありますが、今度は国内需要に対して不足であるから海外から入るという。そうして、生産コストが高いので、相当価格は高く、買い上げに要する資金量は往年の比ではない。現に三万俵くらいの計画をお持ちだということでありますが、さらに三万俵の要求がある。私は、はたして六万俵で価格維持ができるかどうか、いまの海外から入るものの規制も、早くできればその目的を達しましょう。それやこれやを考えますると、規模の点においても御考慮をわずらわす必要があるし、かりに規模を大きくしようとしても、とかく時期がおくれることを憂える。さればこの目的は達しない。この二点について憂慮にたえませんので、ひとつ十分御考慮をわずらわしたい。さらに、蚕糸業に対する国民の覚悟というか、あるいは関係者の覚悟を新たにする必要があると思うので、指導者の立場からもお考えを願いたい。それは輸出産業として国際貸借改善の上に非常な功績をもたらしておりましたので、大蔵省あたりも国民もまたばく大な資金をここへ投ずることを意に介しなかった。しかし、今日は国内産業になってきている。さればといって、関係者はまだ多く、すなわち、二百五十万以上の人間がこの仕事で生活しておるのですから、この点でなお重要さを失わない。さればこそ政府が蚕糸局を廃止しましてもその重要性は認めて蚕糸園芸局というようになっておって、その蚕糸園芸局がいまの事業団の充実をはかっていただいたということをもってしても、相当重きを置いていただいているとはうなずけますけれども、蚕糸業者の持ったかつての使命とは違った立場に置かれたこともあらためて認識する必要がある。さりながら国際貸借改善にはもうさほど役に立たないが、アジアにおける平和、アジアにおける友好関係を進める上に非常に大きな働きがこの事業を通じてありはしないか。なぜなれば、蚕糸業の主要産地は生産が少なくなったといっても日本であり、それに加えて中共であり、それに加えて朝鮮である。ところが、朝鮮との関係は、朝鮮に経済援助をしておりまするから、これは話がある程度渡りがつくでありましょう。現に朝鮮が、日本で価格維持に当たるということから、こちらへの輸出量に対し多少遠慮して、むしろヨーロッパのほうに相当売るようになったという情報も耳にしましたが、中共に至っては、残念ながら政治の関係、国交が回復しておらぬ。そうかといって、それでいいとは言われないから、政経分離と言って経済的交流は望んでいる。政経分離などということは決して理想的なことばではない。やむを得ず、まことにこれは徹底しないことばでありますが、しかし、政経分離と言って、経済のほうは道は開いている。ですから、この経済、すなわち蚕糸業を通じて、中共も朝鮮も、日本が安定することによって、彼らも安定するのだから、これを奇貨おくべしとなしてただむやみに増産をしないで、協同して安定の政策に協力を求め、この主要供給地としてこの三国が一致していけば、これはもう世界の市場を支配することができる。また、ヨーロッパとしても、アメリカとしても、需要者の立場からもあまり高いことは好まぬが、あまり下がっては迷惑だ。それがためにインターナショナル・シルク・アソシエーションもできておって、買う人も売る人も、あまり高からずあまり安からずということを理想として集まっているのです。これをひとつ、政府ではできないことでも、蚕糸業の使命をいままでは国際貸借改善に役立ったが、中共との友好の改善に、あるいは国民経済の融和にその共通点を見出してお互いに仲をよくする、仕事を通じてということにこれが役立つならば、かつて国際貸借改善に偉大な功績を示した以上のものをもたらすこととなる。現在、政府自身の手の及ばない中共に対して、何とかこの道を開く方法はないものか。これはすぐの問題ではありません。としても、長期的な展望に立って御考慮をわずらわしたい。もうそうでなければ、何とこれをほめたたえ、加勢しようとしても、往年の蚕糸業の国家に対する経済上の地位とか、そういうようなものはその重さを著しく軽めでおると思うのでございまするが、この点を考えるならば、これは経済問題以上に、ややもすれば、融和を求めて、それを欠いておりまする両国間に、この多数の養蚕家を通じて、多数の蚕糸業人がともに技術的の発展を楽しみ、お互いにその立場立場を理解しながら、供給国であるアジアの三国が、以上のようなことで、あまり高くない、またあまり安くないということでこの目的を達するということができる。これは夢のように思われるけれども、非常に大事なことじゃないか。私は中共と仲よくする一つの方法として、そのために三百億や四百億使おうがたいした問題じゃない。真に政経分離の実をあげるというならば、ここらにひとつ政府は腹をきめてはどうか。そしていつまでも吉田書簡がどうだこうだとかいう議論を乗り越えて、こういう方面でひとつ政治家的感覚から十分にお考えいただきたい。いわんや、その利害関係が最も深い群馬県の出身でいらっしゃいます大臣に、このことを、これは御答弁も何も要りませんが、お訴えをいたしてひとつ御考慮をわずらわしたい、こう思う次第でございます。私の、質問と申しまするか、意見を加えての御考慮をわずらわす点は以上でございます。よろしく。

長谷川四郎自由民主党農林大臣

○国務大臣(長谷川四郎君) 韓国と中共、わが国、また中共とわが国との今後の糸価安定のためのお互いの政策協定、これらは、御趣旨の点はまことに傾聴すべき点があると考えますので、十分これらは尊重して伺っておきたいと存じます。  それから、外国産生糸に対する措置が簡単に講ぜられるかというお話でございますが、これらはほんとうに機を逸せずに適切な措置を講じなければならないとても大きな問題であり、これなくしてわが国の生糸の発展はあり得ないというように私も考えております。したがいまして、これらは機を逸せずに適切な措置を講ずるように行政を行なわしめる考え方でございます。  それから四十四年度の資金及び手当て、これらについてはまあ万遺憾なきを期したつもりではございますけれども、御指摘のような点等につきましては、今後さらに必要に応じて、そうしてこれらの問題に対処していかなければならぬとこのように考えますし、最もこれらが糸価安定の上に立った事業資金でございますので、これらに対しましては大いに善処してまいりたいと念願をしております。

小山邦太郎自由民主党

○担当委員外委員(小山邦太郎君) ただいまの御答弁を伺って私は満足をいたし、さらに他面、満足をするばかりでなく、われわれ自身大いに努力をし、そうしてまた業界の人々にも自覚を促し、海外に向かってかれこれ仕事を進めるには、もう中共といえども、中共なり韓国なりはすでに統一されておる。日本はばらばらなんです。これをひとつまず内をまとめるということが大事だろう、こう思います。  さらにいま一つは、税金を上げて輸入を防ぐとかなんとかいうことは、これは理想ではなくて、やむを得ず臨時にやることでございますが、中共からの繭糸がむしろこっちで糸を、価格を維持しなければいかぬと骨折っているという、まずこの輸入税を下げるというようなことをちょっと聞きまして、そいつはまずいな、下げないで、上げることもいけないが、現状にとどめておっていただいて、そうしてひとつ、むしろ将来はそんなことを乗り越えて、先ほど長期的な展望からお願いを申し上げ、また御努力をちょうだいしたい機会を求めたいと思うのですが、いまその方面でわれわれも努力はいたしておりますが、もうこの予算も一両日のうちにきめなければならぬという、なかなかめんどうなことでございますが、万一そういうような、やむを得ないときはやむを得ないなりのまた御処置をとっていただくようにごくふうを願っておきたいと思います。よろしくどうぞ。

長谷川四郎自由民主党農林大臣

○国務大臣(長谷川四郎君) お説の点はまことにごもっともでございますので、各省とせっかくただいま急速にこれらの問題について話し合いを進めて、御期待に沿うようにいたしたいと努力いたしておるのでございますので、御了承賜わりたいと存じます。

秋山長造日本社会党

○主査(秋山長造君) 以上をもちまして農林省所管に関する質疑は終了いたしました。  次回は明後三十一日午前十時より開会することとし、本日はこれにて散会いたします。    午後八時四十分散会      —————・—————

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