予算委員会 第19号
- 発言数
- 157 件
- 登壇者
- 20 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1969/03/25
会議録
○委員長(塩見俊二君) ただいまから予算委員会を開会いたします。 昭和四十四年度一般会計予算、昭和四十四年度特別会計予算、昭和四十四年度政府関係機関予算。 以上三案を一括して議題といたします。 昨日に引き続き一般質疑を行ないます。三木忠雄君。
○三木忠雄君 私は石油問題あるいは悪臭公害、総合開発等の問題について関係大臣に御質問いたします。 まず、最初に石油問題につきまして御質問申し上げます。通産大臣に伺いたいわけでありますが、日本のエネルギー総合政策の中の石油の役割りについて通産省のお考えをお聞きしたいと思うわけであります。
○国務大臣(大平正芳君) 石油は今日すでにわが国のエネルギー資源の大宗でございまするが、今後の展望を考えますと、ますますその比重が高まるものと考えておるのでありまして、この資源の確保、それから安定かつ経済的な供給につきまして、格段の配慮が必要であると考えております。
○三木忠雄君 格段の必要でありますが、大体経済成長はどんどん進んでおりますけれども、実際には陰に隠れて、このエネルギーの問題が置き去りにされているような感を受けるわけであります。大体昭和六十年、まあ新全国総合開発計画等によりますと、六十年がいろいろめどになっているわけでありますが、六十年にはどの程度のエネルギーを必要とするか、この問題について通産大臣にお聞きします。
○国務大臣(大平正芳君) 昭和六十年には、昭和四十二年の二月の総合エネルギー調査会の第一次の答申において見ますと七五%、約四億八千万キロリットルの石油資源を必要とするというように予想されております。
○三木忠雄君 その対策について、十分な対策とそして確保の具体的な手配は打たれているかどうか、これについて通産大臣からお聞きします。
○国務大臣(大平正芳君) いま申し上げますように、わが国のエネルギー資源としての石油に対する依存度がますます高まってまいりますることが予想されますので、われわれとしては国際石油資本の動向、それから石油を産出する政府の政策等、まあ複雑な国際的な諸条件を十分配慮しながら、有利な条件で原油を確保いたしますとともに、石油関連産業の合理化を推進いたしまして、低廉かつ安定的な供給に積極的に取り組んでまいりたいと思います。具体的に申し上げますならば、わが国自身の手による原油供給源の多角化をはかってまいる。それから海外原油資源の開発を促進するということ、それから石油備蓄の増加をはかる、それから石油企業の自主性確立によりまして、石油購入価格の引き下げ等をはかる、それから石油の大量買い上げに伴いまして、輸送とか精製面の合理化をはかるとともに、いま御指摘の公害の防止についての各種の施策をあわせて講じようとしておるものです。
○三木忠雄君 いま民族系資本の石油会社の育成が非常に現在騒がれているわけでありますけれども、民族系資本の石油会社の育成のねらいはどこにあるのでしょうか、この点について通産大臣にお願いします。そしてこの問題が現在円滑に産業界において行なわれておるかどうか、これもあわせてお願いします。
○国務大臣(大平正芳君) 先ほど申しましたように、石油の低廉かつ安定的な供給を確保してまいりますためには、わが国の石油業がある程度の自主性を確保いたしまして、取引の相手としての立場を強化していく必要があると思うんでございます。それで、いまお述べになりましたように、民族系企業の育成が大事でございまして、われわれといたしましては民族系の企業と外資経営の企業が、あるバランスをとった状態を維持してまいるということをねらいといたしまして、民族系企業の育成に力をいたしておるところでございます。
○三木忠雄君 民族系石油会社として現在あげられているのは、共石をつくられているわけでありますけれども、こういうふうな形態、これは通産省全体、政府全体として、将来の産業政策としてこういうふうな行き方を他の業種にまでも及ぼしていくかどうか、こういう問題について通産大臣に。
○国務大臣(大平正芳君) 石油産業は御承知のように主力が外資経営資本の参加によってできておるわけでございまして、他の業種ではこういう業態はないのでございます。石油業界におきましてはそういう非常なアンバランスの状態でございますので、民族系企業をあるバランスまで育成してまいるという必要を感じておるんでございますが、御指摘の他の業態につきまして、こういった政策の必要を感じておるものはないかというお尋ねに対しましては、さしあたってそういう業態を私どもは考えておりません。
○三木忠雄君 アラビア石油の原油の割り当て等において、最近、新聞紙上等において石油連盟からサルファが非常に多いと、こういうような問題で現在問題化されておりますけれども、こういう輸入原料等の問題について、サルファの多いアラビア石油等の原油の問題について、今後、通産省としてはどういうふうな行政指導を行なっていくか。
○国務大臣(大平正芳君) 民族系資本の育成の一環として、アラビア石油を今日のようなところまで育ててまいったわけでございますが、アラビア石油は海外開発原油のパイオニアでございまして、今日までわが国に対する石油の供給に大きな貢献をしてきたと思います。しかし、仰せのように、カフジ原油はハイ・サルファのものでありますことは、御指摘のとおりでございまして、これをどのように低サルファのものに持ってまいるかという点につきましては、会社側はもとよりでございますが、政府でもいろいろいま検討を重ねているところでございます。
○三木忠雄君 あと民族系の問題といたしまして、共同石油の成立の経緯と、その後の石油市場における共同石油の実態等についてお伺いしたいと思います。
○国務大臣(大平正芳君) 事実の経過でございますので、政府委員のほうから答弁させます。
○政府委員(中川理一郎君) ただいま大臣がお答えいたしましたように、適当な民族系企業と外資系の企業のバランスというものを確保するための民族系企業の育成という基本方針で共石ができたわけでございますが、その間の経緯を若干御説明いたしますと、昭和三十八、九年当時のことでございますが、非常に激しい販売競争の過程の中にございまして、弱体な、これは資金力あるいは販売力等についてでございますけれども、弱体な民族系企業の収益状況というものがさらに悪化するという状況にございます。また、このような状況下におきましては、民族系企業の地位の向上をはかるというためには、その精製部門ないしは販売部門、とりわけ販売部門における集約化を推進いたしまして、これらの部門の徹底的な合理化をはかる必要があったのでございます。共同石油はこのような趣旨に賛成をいたしました日本鉱業とアジア石油及び東亜石油という三つの民族系の会社が、その販売部門を一つの会社、いわゆる共同石油という形の会社に集約化いたしまして、昭和四十年八月に設立したものでございます。これはいま申しましたような弱体な民族系企業の体質の強化に資するとともに、さきに申しましたような石油政策の基本的方向に沿ったものでございますので、当省としては、開銀融資を主体といたしまして、設立及び発展を促進してまいったのでございます。
○三木忠雄君 石油政策の一環としてつくられた、こういうわけでありますけれども、現在、通産省の意図しておるような方向に、この共同石油の販売網はうまくいっておるかどうか、こういう点についてはどうでしょう。
○政府委員(中川理一郎君) ただいま御説明いたしましたように、三十八、九年当時、非常に苦況にございまして、共石に集約化される前の三、四社、企業的な体質が弱かったということから、若干、市況悪化の原因になっておったという感じが強かったわけでございますが、共石発足以来、漸次集約化の度合いを深めまして、集約化体制というものを軌道に乗せていくとともに、開銀資金による助成も相待ちまして、販売力の充実ということには、かなりの成果をあげてきたと考えております。具体的に申しますならば、共石グループの企業基盤というものは、かなり強化されてきております。また共石自身、共石のグループの三社、これはかつてはインパクトローン等に対する依存度が高かったのでございますけれども、このような集約化の結果、インパクトローン等に対する依存度の低下というようなことを通じまして原油価格も引き下げられております。ひいては、またわが国石油業全体の原油価格の低減にも間接的に寄与しておるのではないかと私どもは考えております。また、先ほど申しましたような、共石発足前に指摘されがちでありました市況撹乱的な動きというものも、現在は、私どもはなくなったと考えておりまして、市況対策の面からも相当な効果があったと考えてよろしいのではないかと思っております。
○三木忠雄君 大蔵大臣に伺いますが、この共石に対して開銀の融資はどのくらい行なわれているでしょうか。
○国務大臣(福田赳夫君) 共石は昭和四十年から発足しているわけですが、四十三年までに開発銀行から二百九十億円を融資しております。また、昭和四十四年度におきましては、開銀といたしまして百四十億円をさらに増額融資をすると、こういう予定をいたしておる、さような状況でございます。
○三木忠雄君 この融資等については、何を基準にして融資が行なわれておるのか、この点について。
○政府委員(澄田智君) お答え申し上げます。 開発銀行からの共同石油に対します融資は、四十年度から行なったわけでございますが、これは油槽所とか、あるいは給油所、そういった石油の流通施設を対象として融資を行なってまいりました。また、四十二年度からはその共同石油に参加をしている石油精製会社、いわゆる共石グループと申しておりますが、それの精製設備、それから共同の原油の輸入購入の設備、すなわち石油基地でございますが、そういうものを融資対象に加えております。
○三木忠雄君 私はいろいろこの資料を見てみますと、これだけの金額が、いま大蔵大臣が話をされたように融資をされておるわけでありますけれども、一体どういう契約でこういう融資が行なわれているのか、この資料によりますと、回収は四十四年度より始まる予定であると、こういうふうになっておるのですけれども、この据え置き期間等を計算しますと、二年半か三年の契約条件になって、もう回収が始まっていなければならないような問題じゃないかと思うのです。こういう問題についてはどうなんですか。
○政府委員(澄田智君) 四十年に融資をいたしましたものは、据え置き期間満三年ということになっております。したがいまして、四十四年度から回収が始まる、こういうことになります。
○三木忠雄君 先ほど弱小メーカーをまとめられて、具体的に石油資本の確立をするために共同石油をつくられたわけでありますけれども、通産大臣に伺いたいのですけれども、今後もこういうふうな形態、実際に弱小メーカー等を合併して、そうして産業を育成していく、こういうような方法はおとりになるのでしょうか。
○国務大臣(大平正芳君) 業界のほうで合併その他の企てがございますならば、これに対しまして取り立てて反対する意向は持っておりませんけれども、私のほうから合併を慫慂するという意図は目下のところございません。
○三木忠雄君 総合エネルギー調査会の答申によりますと、昭和六十年においてわが国総所要原油の三〇%を海外開発原油で供給する、こういうことを目途としておるわけでありますが、そのために必要な規模の開発を行なうべきであると、こういうふうに答申では述べられておりますが、通産省としてはこの答申に対してどういうふうな具体的な手を打たれているかどうか、これについて伺いたい。
○国務大臣(大平正芳君) 海外におきまして東南アジアでございますとか、中近東でございますとか、あるいはアラスカでございますとか、そういった方面の石油資源の開発ということをいたしておりますことと、わが国の周辺の海域の石油、天然ガス等の探鉱について計画をいたしておるということでございまして、そういったことでどれだけの原油が確保できるかという確たる数字的な展望はまだ持つに至っておりませんけれども、鋭意、石油の安定確保のために資源の確保はどうしてもやっておかなければならぬというわけで、石油開発公団をはじめといたしまして、各石油会社もこれに参加し、それぞれ努力中でございます。
○三木忠雄君 石油の中近東の依存度は日本の国は非常に多い。特に九九%までが中近東に依存をしている。しかし、中近東の諸国の原油というのは非常に、アラビア石油も同じように、サルファが高くて公害問題を引き起こしておるわけであります。こういう問題について、また中近東においては政情が非常に不安定でございますので、日本の将来のエネルギー源確保のためにも、輸入国の分散等についても一部検討を加えたほうがいいんじゃないか、こう考えるわけでありますが、どうでしょうか、通産大臣。
○国務大臣(大平正芳君) 仰せのとおりでございまして、供給源の多角化をはかると、先ほど私が申し上げたとおりでございまして、ミナス原油、すなわちインドネシア方面の油田の開発ということも進めておりまするし、アラスカ等にも進めておるわけでございまして、それは仰せのとおり、多角化の方向にあれやこれや考えておる証左でございます。
○三木忠雄君 日本近海の大陸だなに多量の石油が埋没されていると、こういうふうに言われておるわけでありますが、米ソの調査がもうすでに実施をされておりますし、日本の国としてもっと積極的に海洋資源の開発等に取り組むべきではないか、こう考えるわけでありますが、技術庁長官どうでしょうか、この海洋開発の問題について。
○国務大臣(木内四郎君) 燃料政策につきましては、いま通産大臣からいろいろお述べになったとおりでありますが、このわが国の周辺の海底に石油資源あるいは天然ガス、そういうものが豊富にあるだろうということはみな言われておるのですけれども、とにかくあるだろうということでありまして、やってみなければ実はわからないわけです。それより海底のことでありますので、陸上においてやるようなわけにはいきません。作業員の安全性ということも考えなければなりません。それから装置につきましても進歩したものでなければならない。それからまた機器類を操作するにも、またその機器類の安全性も十分保たれるような状態でやらなければならないということであります。御案内のように、いまわが国で従来からやっておりますのは、秋田のほう、新潟の沖などについて海底から相当多量の石油を掘っておるわけであります。結局は技術にかかるわけであります。秋田沖とか、新潟沖はどれくらい掘るかというとまあ三十メートルくらい。アメリカはどうかというと今日すでに二百メートル掘っている、二百メートルの海底の石油を採掘することができるということになっております。そこで、きのうもここでどなたかの御質問にお答えしたのですが、国連の海底平和利用アドホック委員会の報告によりますと、アドホック委員会は、去年の五月現在の時点においては約二百メートルまで掘れるだろうと言われております、海底水深が。ところがそれが去年のうちには――去年の報告ですから――去年のうちにはこれは四百メートルまでいくだろう。来年になるとこれは五百メートルまでいくだろう。こういうようなことで、私は先般もここで申し上げたのですけれども、海洋開発は最近の非常に進歩した科学技術で急速にその可能性が拡大してきている、いままでできなかったことも、あすはできることになるような時世になってきているのであります。ところが、わが国の技術は遺憾ながらまだそこまでいっておらないのです。そこで、科学技術庁としては極力この技術の開発、これに力を尽くさなきゃならぬ、かようにいま考えておる次第でございまして、いまのところ、私のほうとしてはどれだけの賦存石油があるかということはわかりませんけれども、西日本の海域なども、このごろは非常に有望だといわれております。東支那海も有望だと、アメリカの資本、すでにシェルあるいはカルテックスなどは日本の会社と合弁で、これに対して進出の意欲を示しておる、こんなような状態でございます。
○三木忠雄君 まあいろいろ話はされるわけでありますけれども、実際に海洋開発に対する政府の取り組み方、予算の面を見ましても、実際に三十一億円程度、これで海洋開発に対して非常にいいんだというようなことが述べられるけれども、具体的にもっと積極的なこの海洋開発に対する政府の姿勢を示していくべきじゃないか、こう考えるわけですけれども、どうですか。
○国務大臣(木内四郎君) 先ほど来申し上げておりまするように、最近の海洋開発は非常に進歩した技術の粋を集めまして、最近の進歩した海洋工学を駆使してやらなきゃならぬ。ところが、わが国は遺憾ながらそういう面においてだいぶ立ちおくれておる、これは否定できません。そこで、いまお話しのように、三十一億じゃ少ないじゃないかというお話しですけれども、これは前年に比べますと八九%ふえております。ほかの国費全般が一五・八%しかふえていないのに、海洋開発はこの際八九%、これは通産、農林、それから科学技術庁などを含めまして。そして、科学技術庁においては、いままでは海洋開発調査研究という費目はなかったわけです。特別研究促進調整費のうちから出しておったのですけれども、ことし初めて海洋の開発研究費というものを項を立てております。そうしていま申しましたように、海洋開発の予算全体では八九%の増加という予算になっております。予算は御案内のとおり、準備もできないのにこれを何十倍にもしたところでむだが多いのでありまして、いまわれわれのほうの技術のおくれていることを自覚しまして、それを克服していくために四十四年度は八九%、これだけの大きなパーセンテージ、ほかに例を見ないようなものを認めてやるということにしまして開発の意欲を大いに示しておるところであります。
○三木忠雄君 海洋の問題が入っておりますので、農林大臣にも伺いたいと思うわけであります。最近特に政府部内でも、海洋資源の拡大への動きが非常にうわさをされているわけであります。現状はどの程度この海洋資源の拡大に対して取り組まれているかどうか。
○国務大臣(長谷川四郎君) 最近に至りまして、各国というほどのものでもございませんけれども、各国が領海の拡張あるいは漁業水域の設定、こういうことをきめてきておりますけれども、これらは国際法上確立された原則に基づく領海の幅員というものは、距岸三海里、こういうことにきまっておりまして、この範囲を越えて一方的に設定したものは、領海あるいは漁業水域は国際法上有効でない、こういうような立場をわが国はとっております。こういうふうでありますから、わがほうはこれを認めておらぬ、認められない、こういう主張をしておるわけであります。最近わが国の近海においても外国漁船の操業が目立ってきている事実などにかんがみまして、諸外国の動向をも勘案しつつ、これらの点につきましては真剣にまた検討をしてまいりたい、このように考えておる次第でございます。
○三木忠雄君 外務大臣に伺いますが、鉱物資源の開発という観点からいえば、大陸だな条約加盟というのは非常に大切な問題ではないかと思いますけれども、この加盟問題等についてはどういうお考えですか。
○国務大臣(愛知揆一君) 大陸だな条約の問題につきましては、今国会でもだいぶ御論議のあるところでございますが、まあ問題は二つあると思います。といいますのは、大陸だなの鉱物資源につきましては、これは大陸だな条約にも規定がございますけれども、同時にこれは国際法的に定着した国際的な通念になっておりますし、それから国際司法裁判所の判決でも、最近も明らかに確認されている次第もございまして、鉱物資源につきましては、沿岸国が主権的な権利を持って開発探査をすることができることになっておりますから、この点はもう問題ない。大陸だな条約に入っていようが入っておるまいが、この点はわがほうとしてりっぱな権利を持っております。 もう一つは、常識的に申しまして、生物関係、ただいま農林大臣からもお話がございましたが、たとえばタラバガニというようなものは、これは大陸だな資源である、そうして条約で確保されているのだという主張をする国があるわけでありますが、わが国としては、大陸だな条約のそういった点に対する規定が不明確であって、これは大陸だな条約に根拠を有するものではないという主張を持って、たとえば現に進行中でありますカニの日ソ漁業交渉にも、そういう立場をこちらは堅持しているわけなんでありますが、そういう点から考えますると、大陸だな条約に現在日本が入るというようなことは、かえってわがほうの主張の根拠をなくすることになる。こういう観点から申しまして、大陸だな条約に入るということは不適当である、かように考えております。
○三木忠雄君 通産大臣に伺いますけれども、いま科学技術庁長官の海洋開発に対するいろいろな話を伺ったわけでありますけれども、通産省として、こういう海洋開発等の予算ですね、石油開発等にさかれる部分というものは非常に少ないんじゃないか、こういう観点から調べますと、通産省がいろいろ計画をしているその海外の開発資源の獲得等の問題については机上論じゃないか、机の上だけの話だけじゃないか、こういうふうにも考えられるのですけれども、この点はどうでしょうか。ただ机の上だけで論議をして、ああだこうだ言っているような感じさえ免れないわけでありますけれども、もっと積極的な海外資源の開発に取り組んでいくべきじゃないだろうか、こう思うわけであります。どうでしょうか。
○国務大臣(大平正芳君) 仰せのとおり、もう少しもっと積極的でなければならぬと私も考えております。わが国の大陸だな資源でございますが、水深二百メーターまでの大陸だなは、陸地面積の約八割に相当する約三十万平方キロメートルで、石油、天然ガスを目的といたしました工業権の出願は、そのうち十九万平方メートルに及んでおるわけでございます。こういった大陸だなは、ごく一部調査に着手したばかりであるため、地質等の情報に乏しいのでございますが、石油、天然ガスを含む地層が陸地よりも厚く堆積しておることが考えられますので、規模の大きい油田、ガス田の発見の可能性がないと言えないと思っております。それで政府としては、まず、わずかな予算でございますけれども、地質の調査をやる、それから物理探鉱、試錐等による基礎調査をやっておるわけでございます。先ほど、しかし科学技術庁長官も仰せられましたとおり、何さま海洋開発には金がかかるわけでございます。いま仰せのとおりに、いま計上してあります予算だけをもって見ますと、おっしゃるとおり、たいへん乏しい予算でございますけれども、こういった調査が充実してまいりまして、大々的な開発ということが可能になり、その機器が用意され、そういう技術開発ができるという段階になりますならば、それに応じまして予算もふやしていただきまして、大々的な開発にかからなければならぬと思うのでございますが、いまのところ、そういう先行的な調査の段階、基礎調査の段階である。一部につきましては探鉱はすでに進んでおりますけれども、これはごく一部分でございまして、全般的に申しますと、まだ基礎調査の段階を出ていないということでございます。
○鈴木一弘君 関連して。これはひとつ外務大臣に伺いたいのですが、海洋開発問題云々から始まりますと、世界の海洋分割案というのがすでに国際海洋会議等には出てきているような話であります。これがいままでの原案を見ますと、太平洋水域での日本の持っている領域というものは非常に少なくなる、こういうような傾向にあるわけです。この海洋分割という世界の趨勢に対して、わが国は一体どういうふうに対処していくおつもりなのかということ。これはひとつ外務大臣からお伺いしたいと思います。 それからこれはいま一つは、通産大臣に伺いたいのですが、いまの海外開発の石油資源の問題でありますが、カリマンタンの開発であります。その石油開発をした際、いわゆる石油精製の段階でございます。精製会社というものを日本とインドネシアとの合弁でつくるというような話があったとか、なかったとかいうふうに聞いているのですが、その辺はおそらくカリマンタンにしても、北スマトラの石油開発についても、採掘した原油をどう精製していくかということも一つの大きな問題だと思います。その点についてはどういうふうになさっていく方針であるか、この二つについて伺っておきます。
○国務大臣(愛知揆一君) 海洋開発の問題は、先ほど来御論議がございますように、いわば宇宙開発と並んで当面の国際的な大きな問題であり、また非常に新しい問題であると思いますから、政府といたしましても、海洋開発については、先ほどお話もありましたが、おくれていることも認めつつ、あらためて積極的に対処しなければならない、こういうふうな姿勢でおるわけでございますが、同時にただいまお触れになりました問題は、国連等におきましても、法律的な観点と申しましょうか、そういうような観点からも非常な真剣な論議が行なわれているわけでございます。で、当面といいますか、従来ともとっておりましたわがほうの態度といいますものは、先ほども農林大臣からもお話がございましたが、領海の問題等につきましては、いずれにしても、ある国が一方的に主張だけをしてみても、これは効果のある問題ではございませんし、それからやはり考え方の基本としては、海洋自由の原則というものも一方においては大いに考えていかなければならない問題であると、こういうことからいたしましても、国際的に少なくとも大多数の国が合意をして、そして条約的にこの領海というものをきめなければほんとうの成果は発揮することはできない。同時にそういう主張に基づいて、従来いろいろの漁業交渉その他に、わがほうとしてはその立場から二国間あるいは多数国間の話し合いに向かっておったわけであります。 そういう点からいいますと、大陸だな条約につきましてもいろいろの御論議がございますが、先ほども申し上げましたように、鉱物資源については、大陸だな条約に入っていようがいまいが、わがほうとしての主権的権利は確保されておる。これは国際的にも定着した通念であると思いますから、これはもう問題ないと思います。しかし、カニその他については、条約上の不明確な文言に基づいて、たとえばアメリカ、たとえばソ連などは、大陸だな資源であるという主張をしている。それはこちらとしては、わがほうとしては、それはけしからぬ主張である、大陸だな条約の文言からいってもその主張は当たらないというのが、わがほうとしての堅持してきた態度であって、それに基づいて交渉をやって、そしておそらくは日ソ間のカニの話し合いにいたしましても、ここ一週間か十日のうちには、わがほうの主張が相当に認められた妥結が期待されている。いまモスクワでその交渉の最後の段階にきておるわけでございます。そういう関係でございますから、ただ単に現存しておる大陸だな条約というものに対しましても、その内容がもっと明確になり、わがほうとしても納得できるようなものになれば、これは改善されて、そうなれば、これに積極的に参加するということも考えられると思いますが、そういう点も含めまして、たとえば国連におきましても、日本としても、その方面の専門的な権威者も随時派遣いたしまして、わがほうとしての主張は十分にこの上ともしていくつもりでございます。 そして海洋の分割というようなお話が、ただいまの御質疑にもございましたが、こういったようないろいろの動きに対しましても、わがほうとしては公正な立場で、しかもわがほうの主張というものが十分に確保できるような、そういう立場でもってこれから十分の努力を積み、かつ成果をあげなければならない、こういうふうに考えておりますのが現在の政府の態度であり姿勢であると、かように申し上げておきたいと思います。
○国務大臣(大平正芳君) 仰せのようにカリマンタン等で日本の石油資本が出てまいりまして、石油資源の探鉱をやっておりますことは事実でございますけれども、それが当たりまして原油がとれた場合の精製についてどうするかというような話は、ただいまのところ一切ございません。
○三木忠雄君 いま精製のお話が出ましたので伺っておきたいのですが、現在石油精製工場の認可の問題で非常にうわさをされておる問題は、鹿島石油の増設認可の問題が、石油業法に照らしてみてどうも問題があるのじゃないか、こう考えられるわけでありますけれども、精製工場の認可等の問題については、通産省はどういうふうな態度をとっているのでしょうか。
○国務大臣(大平正芳君) これは国内の石油自体の需要と石油化学の原料の需要と吟味いたしまして、それぞれのプラントの認可をきめておるわけでございますが、詳細は政府委員から説明させます。
○政府委員(中川理一郎君) ただいま大臣からお答えいたしましたように、石油業法に基づく特定設備の許可は、基本的には低廉かつ安定的に石油製品を供給するという石油業法の目的に従いまして行なうわけでございますが、生産及び販売計画、備蓄及び低硫黄化計画、それから立地条件、資金調達能力等につきまして適切であるかどうかについて、基準を定めてこの許可を行なっておるわけでございます。 なお、最近の石油製品の需給事情にかんがみまして、石油化学等とのコンビナートにつきましては、石油化学政策上の観点もございまして優先的な配慮を行なおうというふうにきめておるのでございます。昭和四十五年度及び昭和四十六年度に稼動すべき特定設備というものの許可を行なったわけでございますが、この時点、昭和四十五年度及び昭和四十六年度におきましては、エチレンの三十万トン計画というものの推進に伴いまして、特にナフサ需要が大幅に伸びるというのがこの時点での需要構造でございますので、両年度における許可は、石油化学政策と石油政策との調整を十分に行なった上で許可をいたしたのでございます。 鹿島石油は、御存じのように、鹿島臨港工業地帯において三菱油化を中心とする石油化学に対するナフサの供給、それから東京電力等に対しまする重油の供給、これを中心として設立されたものでございますが、当省としては、特に三菱油化のエチレン三十万トン計画の具体化に伴うナフサ需要の増大等、これらコンビナート計画を慎重に検討し、すでに述べたように、石油化学政策、電力政策とも十分調整を行なった上に許可をいたしたものでございます。
○三木忠雄君 そうしますと、精製所の拡張という問題については、現在稼動していないところに拡張を認めない、こういうような原則があるわけでしょう。それを破った上で鹿島石油にこういう認可をやったということ、こういう石油審議会か何かの会議録か何かありますか。
○政府委員(中川理一郎君) なお、ただいまは御意見のございました未稼動の鹿島石油に対しまして、四十三年度においてさらに許可を行なったというのはおかしいではないかという御質問であると存じますが、これにつきましては、先ほど申し述べましたように、エチレン三十万トン計画の進捗に伴いましてナフサ需要が相当増加し、鹿島石油について、さきに許可をいたしました十二万バーレル、これは四十五年の四月稼動ということで許可をいたしておるのでございますが、これだけでは足りないということで、追加して許可をする必要が生じましたことによりまして、さらに四十六年十月稼動ということで、六万バーレルの許可をいたしたわけでございます。これはたまたま、そのように急速に追加許可をしなければならないような実態があったということでございまして、いままでは未稼働の精油所に対して追加許可をしなかったというのは、追加許可をしないということを原則にいたしておったと申すよりは、たまたまそうしなければならないような実態というものがなかったということでございまして、繰り返して申し上げるようでございますけれども、石油製品の安定的な供給ということが石油行政上の任務でございますので、先ほど来お答えいたしましたような、石油化学工業界における実際の需要、これについても、三十万トン計画にもいろいろあやふやなものもございますけれども、非常に的確かつ緊要なものについては、これにこたえるのが石油政策上の要請でございますので、この点特別のことをいたしたというふうなことではなくて、実態に応じて許可をいたしたということで御理解をいただきたいわけであります。
○三木忠雄君 ところで許可をした石油審議会、そこでいろいろ話が出たような問題があると思うのですね。そういう会議録か何かはちゃんととられておりますか、今後の精製所の認可の問題で非常に重大な問題だと思う。
○政府委員(中川理一郎君) 石油審議会での審議と申しますものは、この業法によります特定設備の許可の法律的な要件でございますので、いずれの場合でも審議会の審議を経る必要がございます。お尋ねのことは、この審議段階において、いま先生の御指摘のようなことが議論になったかどうかということであろうかと存じますが、いま申しましたような需要、業界の実態というものをいろいろと審議をいたしまして、これによって許可すべしというお答えを得たわけでございます。したがいまして、くどいようでございますが、必要であり、かつ緊要であるというような実態がございますならば、鹿島石油のみならず、今後といえどもさようなことはあり得るわけでございます。ただ、いままで鹿島石油の許可に至りますまでには、それほど緊要かつ必要なものがなかったというだけのことでございます。 なお、審議会におきましては、答申の母体が必要なわけでございまして、これに全員が賛同され、一致して支持された上で、私どもはそのお答えに従って許可の行為に入るわけでございますので、結論が大事でございます。その間いろいろ活発な御意見というものをいただいて、公正な結論を出していただくのが望ましいことでございます。で、議事録というようなものは、特段に私どもでは用意をいたさなくて、結論について統一した見解というものを明らかにするということに努力をいたしておる次第でございます。
○三木忠雄君 通産大臣に伺いますが、世間では新規設備の許可を得るためには、共石グループに入ったほうが、最も早い方法で精製工場の認可がおりるんだ、こういうようなうわさすら出ているわけでありますけれども、こういう実態に対して、通産大臣はどういうふうに考えられるか、この問題についてお答え願いたい。
○国務大臣(大平正芳君) いま政府委員からるる御説明申し上げましたような実態的な吟味を経まして、そして審議会の御答申を得て許可いたしておるわけでございまして、共石グループだから云々というような特別な差別的な考え方は毛頭ございません。
○三木忠雄君 よく世間でいわれるように、太ったブタをソクラテスにしようとして、過大な設備能力の増加を許可し、あるいはまた開銀のような国家資金を投入して、過剰な生産を容認して、業界の秩序を混乱さしているんじゃないか、こういうふうな疑いが感ぜられるわけです。これは、わが国の石油の業界の発展ではなくて、重要産業に対する破滅を意味しているのじゃないかと、こういうふうにも考えられるわけです。こういう問題について、通産省はどういうふうな態度をとっていくか。実際に販売シェアと、あるいは精製能力と、こういう問題がギャップを感ずる。どんどん認可をするところは認可をしていく、販売力もないのに認可をしていくと、こういうふうな点が考えられるわけですね。こういう問題については、どうか慎重に検討を加えて、疑惑の生ずるようなことのないように私はやっていただきたいと、こう思うわけでありますけれども、通産大臣どうですか、この問題は。
○国務大臣(大平正芳君) 仰せのとおり、当然慎重に処置すべきものと考えます。
○三木忠雄君 先ほど政府委員から、販売の問題について問題はないという、いろいろな問題を聞かされたわけでありますけれども、私は共同石油の販売の問題について二、三いろいろ伺いたいと思うのです。特に価格の問題等については、通産省としては、石油の価格安定等の問題について、価格の具体的な打ち合わせは共石に対してはやってないのでしょうか。
○政府委員(中川理一郎君) 御指摘のように、現在、石油精製業界あるいは元売り業界と申しますか、石油業界全体の経営的な、経理的な実情というのは著しく悪化いたしておりまして、その原因の最たるものが、やはりシェアの拡大といったことを目ざした過当競争と申しますか、廉売競争が行なわれておる結果であることは、間違いのない事実だと存じます。したがいまして、私どもは、やはり節度のある販売ということについて、全業界に対しましていろいろな角度から指導を加える必要があると思います。 なかんずく、共同石油につきましては、再々先生から御指摘のように、開銀融資というような特別な助成もいたしておるわけでございますので、私は、共石がこれら安売りのもとであるとは考えてはおりませんけれども、そのようにうしろ指をさされるようなことがあってはいけない、特殊な立場にあるだけに、そういう疑惑を抱かせるような行為があってはならないという意味で、共同石油に対しましては、特別、市況維持について、業界の模範になるようにという指導を加えてきておるつもりでもございますし、今後もいたす所存でございます。
○三木忠雄君 石油スタンドの認可の数が非常に急激にここ二、三年間ふえてきておる。大体石油スタンド等の認可基準は、どういうふうな認可基準をもって認可をしておるか。あるいはまた、石油商売等の問題で、スタンドの今後の増設等の問題については、通産省はどういうふうにお考えになっているのでしょうか。
○国務大臣(大平正芳君) ガソリンスタンド建設を秩序あるものにいたしまして、経営の安定をはかることは当然必要でございます。昭和四十年度以来、私どもは行政指導によりまして、建設指導ということをいたしております。当初二年間は、建設数量を規制する方法によりましたけれども、四十二年度からは、できるだけ競争原理を導入しつつ、適正な販売秩序を確保いたしますために、一定の距離基準に合致したものにのみ建設を認める、距離基準方式とでもいうべき方式で行政指導に当たっておるのであります 昭和四十三年度におきましては、四十二年度の実績にかんがみまして、距離規制方法を原則として、ガソリン需要の伸びとの関係等から適正と考えられる建設計画を事前に届け出ていただくというような措置も講じております。もっとも、これはすべて行政指導でございまして、強制的な措置ではございません。距離基準といたしましては、基準距離を、A地区は二百七十メートル、B地区は三百八十メートル、C地区は六百五十メートル。A地区というのは人口四十万以上の市街地区です。B地区はその他の市制施行地。C地区はそれ以外の地域でございます。至近距離といたしまして、A地区は百メートル、B地区は百三十メートル、C地区は百五十メートル、そういうふうなことを基準にいたしまして、行政指導をやっているわけです。
○三木忠雄君 公取委員長に伺いたいわけでありますが、シェアを拡張するためにガソリンスタンドの獲得をすると、こういう点で、奨励金を出したり、あるいは融資を無担保でやったり、あるいはまたねらうところには非常にガソリンを安く入れていく、あるいは土地を貸しましょう、あるいは金を貸しましょう、こういうふうな方法でシェアの拡大を行なっていく、ガソリンスタンド等の獲得を行なっていく、こういう問題については、この独禁法の不公正な取引方法という第十九条に当てはまるのじゃないか、こういう疑いがかけられるのじゃないかと、こう思うのでありますが、どうでしょうか。
○政府委員(山田精一君) 事業者に対する景品の規制につきまして、当該商品の販売の助成あるいは広告宣伝の助成等、ただいまの例では、ガソリンスタンドの事業活動の助成のために、当該業界における正常な商慣習に照らして妥当であるものは不公正な取引方法にはなりませんけれども、その程度をこえましたものは不公正な取引方法に該当する疑いがございますので、個々のケースに従いまして、十分に調査をいたしたいと、かように考えております。
○三木忠雄君 そうしますと、たとえばあるスタンドをねらう場合に、安くガソリンを入れるとか、あるいはまたこれだけの売り上げをすればおたくは有利にするぞと、こういうふうな、あるいはまた、一千万円くらいの担保しかない、しかしうちのほうは国家資金があるんだと、こういうわけで二千万も三千万も融資をして、そうして業者を獲得していく、こういう事実があるわけであります。こういう問題については、公取委として徹底的な調査をすべきじゃないかと、こう考えるわけでありますが、委員長の考えはどうですか。
○政府委員(山田精一君) さような事実につきまして、ただいま申し上げましたごとく、正常な商慣習に照らして不当に大きなもの、著しいものがございました場合には、そういう事実の申告を受けますとか、あるいは私ども職権によって探知いたしました場合には、十分厳密に調査をいたしたい、かように考えております。
○三木忠雄君 これは、私的独占禁止の問題で伺いたいわけでありますけれども、シェアを拡大するために、どんどんどんどん小売り業者の脅威の的に、価格が変動しあるいはダンピングをして、そしてどんどんシェアを拡大していく。こうなりますと、大体この私的独占という、この三条の問題ですね。どの程度までいけばこの私的独占の限界になるかどうか、この問題について公取委員長のほうからお願いします。
○政府委員(山田精一君) 私的独占というお尋ねでございましたが、これは相当程度に高い独占になりませんと、これは私的独占には該当いたさないと思いますので、ただいま御指摘のございましたガソリンスタンドの例でございますと、おそらくは、御指摘がございましたような不公正な取引方法であるか、あるいはガソリンスタンド同士がお互いに協定、カルテルを結びましたような場合には、不当な取引の制限に該当いたす、このほうがまず抵触いたしてくるものと、かように考えます。
○三木忠雄君 参考に伺っておきたいわけでありますけれども、たとえば全国的に三〇%なら三〇%、あるいは二五%とか、こういうシェアを拡大するために、ある地域においては三五%も四〇%もこのシェアを拡大すると、こうなった場合には、その地域におけるその独占、こういう問題、三条にひっかかるんじゃないでしょうか。
○政府委員(山田精一君) これは具体的の事情に即しまして当該地――私どもは一定の取引分野と言っておりますけれども、当該地域においてはたして独占しておるかどうかということの判断にまつところになる、かように考えております。三〇%程度と――これを機械的に何%から以上はどうこうということは申し上げられないと存じます。
○三木忠雄君 通産大臣に伺いますが、通産省のこの一元化の問題ですけれども、通産省としては、この石油の価格不安の問題等については数々の指導をされておると思うのです。しかし、一例が、共石のように国家資本等をバックにして非常にダンピングを行なっておる。こうなりますと、石油業者は、これ以上下げられたら困っちまう、生活できない、こういうふうな問題で、どうしても価格はこの程度にお互いの業界でやろうじゃないか、こういうような話をしますと、公取違反という形で、公取からねらわれる。こうなりますと、実際に一番困るのは、石油スタンド業者の弱小資本でぎりぎりの線で生活をしている人たちが一番弱いのではないか、こうも考えられるわけです。こういう問題について、通産省としてはどういうふうな態度で臨んでいくか、お願いします。
○国務大臣(大平正芳君) 健全な競争原理が働いておるという状態が望ましいのでございまして、政府のほうで価格の規制を加えるなんていうことは、よくよく慎重でなければならぬと考えておるんでございます。現実の石油業界の事態の推移を見ておりまして、どうしても何らかの調整が必要であるというようなぎりぎりの時点にならない限り、私どもといたしましては軽々に価格の形成に介入するというようなことはいたさないつもりでございます。
○三木忠雄君 公害基本法の実施に伴って、亜硫酸ガスの規制が行なわれておりますけれども、石油の問題としては、サルファの低い石油確保の問題であるとか、あるいは脱硫装置の問題等で、現在電力業界と石油業界との対立が呼び起こされているわけでありますけれども、この問題について通産省としてはどのような行政指導を行なっていくか、これを伺いたいと思います、通産大臣に。
○国務大臣(大平正芳君) 根本的には、やはり低硫黄化ということを進めなければならぬわけでございまして、工業技術院を中心にいたしまして脱硫技術の開発ということを研究し、でき上がりましたものについては実用化をいまはかっておるわけでございます。それから、いま発電用にたく油の問題でございますが、この点につきましては、電力会社の採算だけから論じますならば、そうしてまた、公害対策からだけ論じますならば、低サルファの原油を確保するということが一番得策であることはわかり切ったことでございますけれども、先ほども申し上げましたように、石油化学の原料確保――いま大量のナフサを輸入しているわが国でございますが、これもわが国でできるだけ自給をしてまいるという必要もございますので、石油業界・電力業界の利害の調整ということをお願いして、その間に適正なバランスを確立していかなければならぬとせっかくいま努力をいたしておるところでございます。私どもといたしましては、仰せの公害防止という観点を踏まえつつ最善を尽くしていきたいと思います。
○三木忠雄君 最後に、通産大臣に石油問題でいろいろ伺ってきたわけでありますけれども、今日までの石油業界というのは非常に過保護を受けて今日まで成長してきたのではないかと思います。こういう日本の基幹産業として育てられてきたこの石油業界と政界との黒いうわさは数々騒がれているわけです。今後の日本のこういう基幹産業の育成等については、最も正しい姿勢で行政指導を行なって産業の育成をはかっていかなければならないのではないか、こう考えるわけでありますけれども、通産大臣の見解を伺いたい。
○国務大臣(大平正芳君) 仰せのように、重要なエネルギー供給企業体でございます石油業界はまことに大事な基幹産業でございますが、わが国の現状におきましては、他の基幹産業に比べまして一番脆弱な――資本の蓄積におきましても、財務の状況におきましても、また資源の供給の安定度におきましても、非常に弱いわけでございます。したがって、あれこれ政府がこれを助成してまいるということはぜひ考えなければならぬ課題であろうと思います。それだけに、仰せのように、石油業界、石油行政につきましては、最大の配意、注意が要ることは仰せのとおりでございます。私どもは、第一は、業界がそれぞれ自主的にみずからの秩序をつくり上げて、健全な発展の方向にみずからくふうされることを助けるということを基本の方針といたしておるのでございまして、前広に行政権が介入するというようなことは慎まなければならぬと思っております。 また、さらに御指摘のように、審議会の公正な御審議を経まして、行政自体が適正であり、かつ、公明でなければならぬということはあくまでも貫いてまいるつもりでございまして、いやしくも世間から疑惑を招くことのないように、最大限度戒めてまいるつもりでございます。
○三木忠雄君 特に、石油業界から数多くの政治献金を受けたり、一般の人たちからも非常に疑惑の目を持たれて、そうして、日本の基幹産業、基幹産業と、こういう名目のもとに、あるいは国家資本を導入して石油開発等に当たっておりながら、数多くの政治献金が流れていく。こういう点は国民が非常に納得のできない問題ではないかと思うのです。こういう点については厳重に、通産大臣としても、今後の日本産業の育成の問題にからみましても、慎重な態度で臨んでいかなければならないのじゃないか、こう考えるわけです。この点は強く要望しておきたいと思います。 次に、公害の問題について厚生大臣に伺いたいと思います。現在パルプあるいは製紙工場等で悪臭問題が非常に話題になっているわけです。騒がれているわけでありますけれども、、この硫化水素、この主成分であるところのメルカプタン等が現在問題になっております。こういう悪臭問題について、厚生大臣、厚生省としては検討を加えたことがあるかどうか、この経過についてお伺いしたいと思います。
○国務大臣(斎藤昇君) 悪臭問題につきましては、その悪臭の原因が非常に複雑でありますので、まだ十分検討の域には参っておりませんが、しかしながら、今後この悪臭問題と取り組みまして、特に悪臭の発生源の調査、またこれに対する対策に取り組むべく今年から特別の調査費もつけまして、今後悪臭と取り組んでいく所存でございます。
○三木忠雄君 通産大臣に伺いますけれども、こういう悪臭を発生しているような工場等については、悪臭防除の施設等の現状はどういうふうになっているのでしょうか。
○国務大臣(大平正芳君) 政府委員から答弁させます。
○政府委員(矢島嗣郎君) お答えいたします。例として申し上げますというと、メルカプタンはパルプ製紙会社の関係で出るわけでございますが、この会社でクラフト・パルプを製造する場合に発生するわけでございますが、このクラフト・パルプを製造する場合に出るメルカプタンは、非常に低濃度な場合においても悪臭を伴うわけでございます。それから、人体に対する影響の点は、低濃度の場合にはそれほど問題がないかと思いますが、いずれにしてもこの悪臭は生活環境を阻害するわけでございます。で、現在のところ、このクラフト・パルプの製造の際に発生するメルカプタンにつきましては、完全にこれを除去するということは現在の段階では技術的に困難なわけでございます。しかしながら、設備の連続化等に伴いまして回収薬液の収率を向上する、こういうこと、あるいは廃液の酸化処理を行なって外部に漏れる悪臭をできるだけ少なくすると、こういうふうに、プロセスの改善とあるいは工程の設備の改善というようなことによりまして種々の努力を払うようにいたしております。
○三木忠雄君 この悪臭の主成分であるメルカプタンが人体に影響があると、こういうふうに心配をされているわけでありますが、厚生大臣、この問題どうでしょうか。
○政府委員(武藤琦一郎君) メルカプタンの問題でございますが、これは悪臭を感ずる濃度といたしましては個人差はございますが、一PPMのさらに一万ないし十万分の幾つというふうにされておりまして、この程度では人体への影響はないと考えられます。ただし、工場等の事故などで非常に濃い濃度でそれを受けますと、著しく粘膜刺激等を生じまして、気管支炎等の障害を起こすことがございます。
○三木忠雄君 この公害問題の中でも、騒音に次いで悪臭公害というのが第二位を占めているわけです。特に三重県等においては、公害の苦情受け付け処理の中でも、悪臭がもう最高位を占めているわけですね。こういう問題について、やはり悪臭公害等について、名大の医学部でも悪臭は首位を占める。いろんな現状についての分析が行なわれております。あるいは徳大の医学部等においては、人体への影響はもう明確であると、こういうふうに結論を出しているわけです。こういう問題については政府の取り組み方が非常に弱いのではないかと思いますが、悪臭モニター制度の完備の万全を期してはどうかと、こう考えるわけですが、悪臭モニター制等については、厚生大臣、どうお考えになりますか。
○政府委員(武藤琦一郎君) 先生の御意見のとおりに、悪臭問題につきましてはいろいろ測定その他が非常にむずかしい問題がございます。したがいまして、外国等におきましても、人によりましていろいろ悪臭の程度をきめるということも行なわれております。したがいまして先生のおっしゃいましたいわゆるモニター制等につきましては、現に外国でも行なわれておりまして、四日市等におきましても、いろいろの工場で、近くの住民にモニター制等を活用していろいろ対策を講じているところでございまして、これは一つの方法であろうと考えております。
○三木忠雄君 現行法の大気汚染防止法の第二条の五項では、「特定有害物質」として二十四種類の指定が行なわれているわけでありますけれども、悪臭の主成分であるところのメチルメルカプタンを有害物質として早急に指定してはどうか、こう考えるわけでありますけれども、どうでしょうか。
○政府委員(武藤琦一郎君) 現在通産省と調査中でございまして、明年度におきまして指定したいと、かように考えております。
○三木忠雄君 検討はされましたか。その結果、ちょっと教えてください。
○政府委員(武藤琦一郎君) 現在検討中でございまして、来年度指定をしたいと、かようにいま準備中でございます。
○三木忠雄君 くさいものにふたをしろと、こういうようなことのないように、企業の圧力等に屈しないように、この悪臭問題は真剣に取り組んでもらいたいと思うんです。 特に公害基本法に定められたところの悪臭対策は、水質とかあるいは大気等に比較して十分な施策が行なわれてないわけですね。こういう悪臭対策について、この水質あるいは大気等と同じような実質的な立法化をはかるべきではないか、こう考えるわけでありますが、厚生大臣、この問題についてはどう考えますか。
○国務大臣(斎藤昇君) お説のように、まあ悪臭はとにかく非常に人に不愉快な感じを与えます。ことにいまおっしゃいますようなメルカプタン、硫化水素、またその廃液からくるようなものは、人体にも必ず影響があるだろう、かように思うわけでございますが、悪臭の中でも、たとえば魚の処理からくる悪臭とか、あるいは家畜の飼育からくる悪臭とか、これらにつきましては、まだ有害であるというようにはデータは出ておりませんが、しかしそういうものに対しましても、そういう措置を講じて、たとえば魚の処理をするところにおきましては、集団的に処理をし、そして悪臭が外に出ないようなそういう処理方法を考えるとかいうようなことをいたしておりますが、いま御指摘になっておられます人体に影響がおそらくあるであろうといわれるような、硫化水素系からくる悪臭、汚水からくる悪臭、これにつきましても、たとえば四日市のお話がございましたが、その悪臭がはたして汚水からくるのか、大気からくるのか、まだはっきりしない点があるものですから、これをひとつ徹底的に調べよう、そして、メルカプタン等が発生をするということであれば、その排除の方法を考える、そしてこれを指定もし、そして排除をしていきたいというので、これからひとつ悪臭問題と取り組むのが公害の一つの大きな今後の問題だと、こう考えて、本年からは、いまおっしゃいます意味の悪臭については徹底的に取り組んでいく所存でございます。
○矢追秀彦君 関連。いま悪臭の環境基準についての答弁がございましたけれども、悪臭についてはまだ何もされていない、それ以外の大気汚染等についてはいろいろとされつつあるといわれてはおりますが、けさの朝日新聞の記事によりますと、三重県立大学におきましては、この政府の環境基準とよく似た条件で実験をしたところが、生体組織に障害が出てきた、こういう研究が、この五月十八日の九州大学における日本耳鼻咽喉科学会において三吉教授が発表する、こういうような記事が出ておりますが、もしこの研究が説得力のあるものとなれば、現在の政府の基準がちょっと甘過ぎると、こういうことになると思うのですが、これについてどうお考えになっているか、それが一つ。 その次の問題は、一酸化炭素の問題はいま検討中で、秋ごろに発表されるということを聞いておりますが、この一酸化炭素とともに、排気ガスで大きく問題になるといわれておるのが光化学スモッグといわれるもの、要するに炭化水素と同じように、出てくる窒素酸化物が、太陽光線によってアルデヒドとかあるいは過酸化水素、硝酸、オゾン等が発生して、それが目を刺激したり植物を枯れさせると、こういうふうなことがいわれて、かなり外国においてはすでに問題になっておるわけです。このいわゆる光化学スモッグといわれるものがこれから問題になると思いますけれども、それについてはどう検討されるか。 さらにもう一点つけ加えて、問題となっておりますカドミウムについての環境基準はいつごろ決定される方向か、その三点についてお伺いいたします。
○国務大臣(斎藤昇君) 三重大学の教授が大気汚染の環境基準の範囲内においてもハツカネズミの飼育によって人体に影響があるのじゃないかというデータを近く発表されるという記事は、私も新聞でも拝見をいたしました。この先生は、あの環境基準をきめる専門委員の中に入って検討をしてもらった先生でございますが、その研究の結果の発表なり、これが大気汚染の環境基準とどういう関係を持つか、さらによくその結果を聞いた上で判断をいたしたい、かように思っておるわけでございます。 それからもう一つの、おっしゃった硫化水素等からくる問題、これは今後の検討問題として研究をしてまいりたいと、かように思っております。 それからもう一点は……。
○矢追秀彦君 カドミウム。
○国務大臣(斎藤昇君) カドミウムにつきましては、先般も御説明を申し上げましたように、安中それから宮城、対馬においてそれぞれ関係の専門家にいろいろといままで検討をしてもらっておりまして、その総合的な結果が近くこの月末には結論が、一応暫定的なものが出ると考えます。で、それによって今後の対策を考えてまいりたいと思いますが、カドミウムの環境基準というものにつきましては、いま考えなければならぬというようにはただいまのところでは考えておりません。今後の研究に待ちたいと、かように思っております。
○三木忠雄君 現実に大きな悪臭問題を起こしているような五、六の悪臭発生業種等については、排出規制等の問題は考える必要はないかどうか。
○国務大臣(斎藤昇君) 先ほどお話しになりました硫化水素からくる悪臭というようなものにつきましては、これはおそらく廃水の問題だろうと思うのであります。それで、検討の結果必要があれば、その廃水の面で規制を加えていかなければならない、かように思います。
○三木忠雄君 まあこの脱臭方法の技術開発とか、あるいはこういう改良が非常におくれていると思うのですね。こういう問題について、新年度としてどのような予算をとり、あるいはまた研究者の対策を行なってるかどうかについて伺いたい。
○政府委員(武藤琦一郎君) 厚生省におきましては、一億二、三千万の研究費がございますが、その中で未規制公害の問題等につきましては重点的にやっていきたいと、かように考えております。ただいま悪臭問題につきましても、科学技術庁等と協力しまして多角的にやっておりますし、私のほうでは、今年度、四十三年度におきましても、悪臭の測定方法等についても研究を委託しておりまして、かなりの結果が出ておりまして、いずれ実用化の可能性もできるのではないかと、かように考えております。
○鈴木一弘君 関連ですから簡単にやりたいのですが、公害問題で関連して、これは運輸大臣にちょっとお伺いしたいんですが、これは、私実際体験して困ってるわけですが、操車場の問題でありますが、この操車場にいまだに蒸気機関車が使われている。だいぶ蒸気機関車が減ってきて、全国的に電化されてきたんですけれども、これがかなりのばい煙をあげるわけです。まあ大宮等へいらっしゃればわかりますけれども、天に沖するような感じがあるところがあります。前は人口が少なかったのですが、人口が稠密になってくればくるほど非難がふえてきているわけです。これについて、いつまでに、大体そういうような人口が密集している地域での蒸気機関車の使用というのをやめると、こういうふうになるのかということと、それからこれに伴ってだんだん補償問題等にも及ぶんではないかと考えもしますけれども、それについての考え方はないかどうか。いま一つは、よく叫ばれておりますし尿による列車の黄害でありますが、この黄害について、すべての列車にその黄害防止の処理装置をつけ終わるのは、一体いつごろというふうに目しておられるのか、その現状と防止の対策の方法でございます。その二つについて伺います。
○国務大臣(原田憲君) お答えいたします。 最初の問題は国鉄を電化、ディーゼル化することによって解決される問題であると考えます。この問題につきましては、第三次計画の中で、国鉄は、旅客は全部無煙化を期すと、いわゆる電気、ディーゼル、どちらかで無煙化を期すと、こういう方針を立てておるわけでございまして、現在の状況は、四十三年十月で旅客は九四%、貨物が六二%という状況でございます。したがいまして、いまお話の問題は、四十六年末までを目ざしまして、完全に電化して問題を解決するという方向で進めていくというふうにお答えを申し上げたいと思います。それから黄害の問題でございますが、これはいま汚物処理装置につきましては、新幹線電車の全車両にはタンクが取りつけられておりますのと、在来線では特急型客車に消毒式が取りつけられております。国鉄では、汚物処理装置についてはその改善を検討してまいったのでございますが、基本的な方向としては、タンク式を採用することにいたしております。しかしこれに要する資金が、現在の全車両を対象といたしまして、地上設備をも含めて、総額八百億という巨額となりますので、国鉄の現在の財政事情から、一挙に解決するということは非常に困難でございますのは御了解賜わると思います。そこで、四十四年度から、東京、大阪等の大都市着発に関係する列車から着手するように準備をいたしております。なお、四十三年十月以降の新製車両及び車両改造については、基地設備ができ次第、タンク式が使えるよう配慮した構造として発注をいたしておるのが現状でございます。
○三木忠雄君 次に、総合開発の問題について、一、二お伺いしたいと思いますが、昭和三十七年に策定された全国総合開発計画によりますと、都市の過大化の防止、また地域格差の是正、こういうような地域課題をかかえて、全国の過密地域、あるいは整備地域、あるいは開発地域等に区分をして、特に開発地域とかあるいは整備地域については、拠点開発構想を取り入れて、国土全体の均衡ある発展をはかる、こういう目標を掲げて進められてきたわけでありますけれども、現実に三十七年に策定された総合開発計画と、現在の進行状況は、ずいぶん狂いが出ているのではないか、自治省の見解では失敗だと、こういうふうに見解を述べているわけであります。自治大臣、この点についてお願いします。
○国務大臣(野田武夫君) お答えいたします。 昭和三十七年に策定しました全国総合開発計画、この拠点開発の構想は、いま御指摘になりました国土の均衡ある発展と、人口、産業の地方分散、こういうような柱を立てての政策であります。その後の日本経済の伸展が予想以上である。したがって、必ずしも所期の目的をあげておる、その効果が著しいものであるとはわれわれは認めておりません。しかし、失敗とは考えておりません。現段階におきましても、この拠点開発をやはり新たな構想で進めていくのが妥当ではないかと、こう考えております。
○三木忠雄君 新たな点とは何ですか、自治大臣。どういうふうに手を打っていけばいいわけですか、自治大臣として。
○国務大臣(野田武夫君) さきの新産都市計画もやはり拠点開発の一つでございますが、これも十五の指定がございましたが、ことごとく成功しているとは思っておりません。しかし、やはり一々の調査をいたしてみますと、相当の成績をあげておるものもございます。したがって、先ほども申しましたとおり、非常な社会経済の伸展、こういうものとのテンポが合わないのがありますから、最近経済企画庁が中心になっておられます新しい全国総合開発計画、こういうものにやはり地域のわれわれの、いわゆる地域住民の経済的な発展、こういうものとやはり照らし合わしまして、そうして新しい構想のもとに拠点開発をやるべきだと、こう考えております。
○三木忠雄君 いろいろな話をされるわけですけれども、自治大臣が、やはりこの地域住民のことについては一番心配をされておるのではないかと私は思うのです、大臣の中で。地域住民のことについてはですね。しかし、ここで答弁することは、いや失敗ではありません、計画の段階、こうです、ああですと。何かこれを聞きますと、たとえば新産都市にしましてもどこにしましても、こういう問題ではずいぶん地方は困っているわけです。こういう問題は、自治大臣は十二分に承知しておるはずじゃないかと思うのです、こういう問題については。はっきり私はここで言ってもらいたいと思うのです。発展はないと思うのですね、いつも詭弁を使って、いやうまくいっております、いやこういう程度です、こういう話では、いつまでたったって進展はないと思うのです。失敗なら失敗、そこからどう発展さしていくか、これは私たちの前進がなければならぬと思うのです。この点についてはどうですか。
○国務大臣(野田武夫君) いまお答えいたしましたように、全体的な当時の全国総合開発計画というものが失敗だと、こう私どもは、地域的な内容を検討してみましても断定することはできない。しかし、必ずしも効果をあげない点が多いのでございますから、これらについては十分今後の総合計画、拠点開発地域について、従来の経験を生かして、そうしてやはり地域住民の生活の向上のために、また業産、経済、文化、これらの面におきまして発展するように、これは新たなやはり構想を加えてやらなくちゃならぬと、こう考えております。
○三木忠雄君 この問題について、経済企画庁長官はどう考えられていますか。
○国務大臣(菅野和太郎君) 全国総合開発計画は、三十七年に策定されたものが、今日においては実勢とだいぶ違ってまいっておりますが、これは失敗というわけではないのでありまして、その根本の原因は、科学技術の発展に従って経済が非常に発展してきたというところが根本の原因であります。そこで、計画と実勢とが今日においては違っておることがはっきりいたしておりますから、たとえば都市化の問題。予想以上に都市化が激烈になってきたということ、ことばをかえて言えば、過密過疎の問題がますます顕著になってきたというような問題、こういう問題を解決するについては、根本的にひとつ考えを新たにしてやらなければならぬというので、いま新全国国土開発計画を策定中であります。いまようやく第四次案ができたのでありますが、これは各方面の知識を集めてやりたいと、こう存じておりますので、まだ完成しておりません。 そこで、新しい計画において、どういうところが新しい計画を立てる目標であるかと申しますと、まず第一には、やはり科学技術の今後の発展というものは相当すばらしいものであるということ、それを一応予定して考えなければならぬ。それから第二は、情報社会化ということ、昭和六十年ごろにはもう情報社会という一つの社会が生まれてくるということ。で、そういうことを、コンピューターの使用が盛んになってきて、情報化社会というものが生まれてくるということ、そういうことを前提にして、日本の国土をどのように開発するかということを考えていかなければならぬ。もう一つは、国際化の問題。とかく、われわれは、日本という国が極東の一島国であるという関係で、国際的な感覚が非常ににぶいのでありますが、今後の日本の産業、国土開発にしましても、やはり世界の産業の動きというものと関連して日本の産業、国土開発というものを考えていかなければならぬ。それがいままでは多少軽く見られておったのではないか。日本だけの立場で考えておったのではないか。そういうこの国際化の問題というものを考えてみて、そしてひとつ新しい国土開発計画を立てたいということで目下策定中なのでありまして、それによって、いままでで実務が違ってきておった問題、たとえば過密過疎の問題、あるいは都市化の問題、これは農業自体も、これも変わってくると思いますが、工業の問題も変わってまいります。ことに公害というような問題が当然もう解決しなければならない問題でありまして、こういう問題もすべて考えて、ひとつ新しい計画を立てようとしておる次第であります。
○三木忠雄君 過疎過密対策の一つであるこの拠点開発構想の新産業都市ですね、この十五拠点の大まかな現状と、現在までの進捗状況について御説明願いたい。
○説明員(塙阪力郎君) お答えいたします。 先生御指摘の現在の全国総合開発によりまして新産業都市十五地区、工業整備地域六地区を指定しておりますことは御承知のとおりでございますが、この新産業都市十五地区の建設の進捗状況につきましてのお尋ねでございますが、大体工業開発の規模、まあ工業出荷額の問題、それから生産基盤充実のための投資規模の問題、こういったことは大体計画の線に沿いまして進んでおります。まあ地区によりますると若干アンバランスがございまして、ある地区は企業の進出が進んでいるとか、ある地区は必ずしもそうでないというふうなでこぼこは若干ございますけれども、目標年次の昭和五十年ごろまでには、大体目標の線まで調整できるのじゃなかろうかというように感じております。ただし、まあ人口計画につきましては、これはちょっと問題が別でございまして、目標達成が若干困難な地区が生じているという点がございますので、この点につきましてはしばらく情勢の推移を見きわめまして、十分検討を加えていきたい、こういうふうに考えております。
○三木忠雄君 この新産都市に対して各省は具体的な手を打ってこられたと思うのですけれども、建設省としては、こういう河川、道路等の問題についてどういうふうな手を打ってこられたでしょう。
○国務大臣(坪川信三君) お答えいたします。 現行の全国総合開発計画は、御承知のとおりに都市の過大化、過密化を是正し、また不幸な過疎地域格差の是正、これが中心課題であります。したがいまして、開発拠点構想のもとにおいて、建設省といたしましては、下水の問題、あるいは住宅の問題、あるいは道路、河川等の問題につきましての五カ年計画を、その経済あるいは産業の動向をそんたくいたしながら、それらの基本五カ年計画を推進いたしてまいっておるような次第でございます。さらに建設省といたしましては、過疎対策に重点を置きまして、地方道あるいは奥地産業開発道路、あるいは山村、離島振興道路の整備、また中小河川、小規模河川等の改修に全力を注ぎながら、総合開発の一環施策として、今後もさらに推進してまいりたい覚悟でございます。
○三木忠雄君 運輸大臣、この問題。
○国務大臣(原田憲君) 総合開発計画における拠点開発構想の現状につきましては、ただいまも御答弁がありましたが、新産都市、工業整備特別地域等を中心に拠点開発を進めているところでございます。新産都市については昭和五十年、工特については昭和四十五年を目標として、それぞれ開発の中核となる臨海工業用地の造成、港湾整備をはじめ、鉄道、空港の整備が行なわれております。過疎におちいらないために、新産都市の進捗を期したわけでありますが、この工事の進捗状況は、一部に用地取得の困難性等によりまして若干遅延を生じておりますが、おおむね事業は進んでまいっております。 内容について申し上げますと、臨海部の用地造成については、四十三年度実績で三五%、鉄道においては四六%、港湾二九%、空港三二%、これが新産業都市分でございます。工業整備特別地域分といたしましては、臨海部の土地造成二二%、鉄道が三八%、港湾四九%というのが現況でございます。
○三木忠雄君 厚生大臣お願いします。
○政府委員(武藤琦一郎君) 新産都市に対します厚生省としてのいろいろな対策の問題でございますが、一般的には環境基準等の設定等をやって対策を講じていきたいと、かように考えております。 それから、ばい煙規制関係でございますが、たとえば新居浜、富士等につきましては、新しく大気汚染防止法の地域指定として、排出規制の対象といたしたい。それから、あるいは必要によりましては特別排出基準等も将来考えるべきことを考えております。それから事前調査等をいろいろ行ないまして、新産都市につきましての環境大気あるいは大気拡散調査等もいたしております。それから監視体制の問題といたしましては、いろいろ助成策をとっておりまして、監視測定機器等の整備の補助をいたしております。
○三木忠雄君 大蔵大臣にお伺いしたいのですけれども、この新産都市に対して財政的な援助がいろいろ行なわれると思うのですが、この一つの岡山県の県南地区における建設事業費のいろんな財源を見てみますと、市あるいは県、国と、この投資額を調べてみますと、市あるいは県のほうが国よりも投資額がずっと多いわけです。ところが、税収等にしては、国のほうが非常にばく大な税収を得ているわけです。残していくものは、公害を残していく。こういうふうに、もう現地のほうの悲しい声でありますけれども、こういう問題について、やはりもう少し地方のこういう産業都市に対する財政の援助の問題についてどうお考えですか。
○国務大臣(福田赳夫君) まあ地方開発に対する国の財政協力と国の税収が、これは比較にならぬわけなのでありまして、国は国としていろんな国原経営をしなければなりませんから、それはそれといたしまして、国では過密過疎ということに非常に最近は財政的に協力をしておるのです。第一に、公共事業費であります。これにつきましては、場所によりまして、また種類によりまして、一般の公共事業費に対しまして特別の補助率、いわゆるかさ上げというものをやっておるわけであります。それからさらに、地方団体の施行する事業費の財源としての起債ですね、それに対する利子補給、それから、岡山なんかは該当しませんけれども、東北・北海道地域の新産都市、そういうものに対しましては、特に北海道東北開発金融公庫、これの融資、また開発銀行が地方開発融資というものを始めまして、これは東北、北海道を除く各地域におきまして特別の長期融資を行なっておる、かようなことでありまして、財政支出、利子補給、金融と、総力をあげて地方の開発に取り組んでおる、こういうのが現状であります。
○三木忠雄君 建設大臣に伺いますが、こういう新産都市に対する、公営住宅の建設に対する国の補助ですね、この問題についてはどうでしょうか。
○国務大臣(坪川信三君) 建設省の住宅政策の最も重点に置いておりますのは、低所得者に対する、勤労者の各位に安い住宅を提供するのが公営住宅の目標でございます。これらにつきましては、新たなる住宅五カ年計画に対しましても、ただいま住宅宅地審議会に御審議を願っておりますので、これらの答申を踏まえまして、新たなる新五カ年計画の策定を、来年度をもって終わる現時点において、十分前向きの姿勢で住宅政策を打ち立てる構想を目下私は急いでおるような次第でありますが、公営住宅の地方における補助のかさ上げ等によってこれらの問題点を解消いたしたいと、こう考えております。
○三木忠雄君 経企庁長官に伺いますが、地域開発のこういう行政をゆがめているといいますか、数々の各法案がつくられておるわけです。考えてみれば四十件くらいあると、こうも言われておるわけでありますけれども、どういうふうな行政をもってこの地方の行政を、特に過疎過密対策等について対策を講じていくかどうか、これについて伺いたい。
○国務大臣(菅野和太郎君) お話のとおり、地域開発についての法律はたくさんあります。で、それらはそれぞれの地域開発ということを目的で法令ができておるのでありますが、それでは国の全体的に見て、はたしてそういう制度がいいか悪いかということをこの際再検討しなければならぬということで、今度の新国土開発では、それらの問題をあわせて考えて、そうして中央・地方の問題については、中央・地方の利害もよく考えて、今度の新しい国土総合開発に盛り込みたいと考えておる次第であります。
○三木忠雄君 新しい国土総合開発計画はいつ発表されるのですか。その内容ですね、四次との違う問題点について。
○国務大臣(菅野和太郎君) いま第四次ができて、それを各方面にお配りしていろいろ意見を伺っておるはずです。で、発表するたびに、各方面からいろいろな御忠言がありまして、それらを取り入れておるわけでありまして、どう違うかということについては、根本的には、先ほど申しましたとおり、私の先ほどあげたことが新しい国土開発の目標になると思うのです。で、そういう点も踏まえて、そうしてやっていきたいと、こう考えておりますので、具体的にということになりますと、政府委員からお答えさすことにしたいと思います。
○説明員(塙阪力郎君) お答えいたします。 ただいま長官御答弁のとおりでございまして、基本的にはほとんど変わっておりません。それから、たとえば第二部と申しまして、地方ブロック編のところあたりにかけまして、いろいろ各地方から御意見がございますので、その辺の御意見をいまお聞きいたしまして、調整措置等を検討中でございます。
○三木忠雄君 自治大臣に伺いますが、第六次選挙制度審議会が三月末に発足すると、こういうふうにいわれておったわけでありますけれども、もう三月末であります。いつ発足するのでしょうか。
○国務大臣(野田武夫君) 第六次の選挙制度審議会は、いままで委員の方が空白でございましたので、いま御指摘のとおり、今月末をめどといたしまして、審議会の構成をやりたいと思います。目下検討し、また折衝中のものもございますので、その委員の任命を終わりまして、その上で大体の審議会発足の時期をきめたいと思います。私がこの前もお答えいたしましたのは、審議会の委員の方をお願いするのは、大体三月末がめど、こういうことをお答えしておる、そういうことでございますから、その点を御理解願いたいと思います。
○三木忠雄君 それはめどですか。いつも、三月末に発足とか、めどとか、いろいろこう言われるのですけれども、実際にいつ発足するかですね、その最終ですね。
○国務大臣(野田武夫君) つまり、委員の方をお願いするのは大体三月末をめどと。まあ二日、三日と、そこのところは前後ありますが、その委員の方がおきまり願って、また御相談して、いつごろやると、なるべく委員の方が御承諾願って、委員の構成ができますれば、なるべく早く審議会を発足したい、こう考えております。
○三木忠雄君 この第六次では何を目標にして発足をさせるか、この問題についてお伺いしたい。
○国務大臣(野田武夫君) 先般お答えいたしておきましたが、第五次の選挙制度審議会で答申が出なかった一つの問題があります。それは、特に参議院の制度と申しますか、これには定員の問題を加えまして、これをまずひとつ審議会に諮問したい、こう考えております。
○三木忠雄君 参議院の定数是正、こういう問題も言われておるわけですけれども、本年末までに答申が出なければ、実際に参議院の定数是正等も行なわれないのじゃないか、こう考えられるわけですね。そうしますと、発足がまだはっきりめどが立たない、こういうことでは、こういうものをつくってもなかなか進行しないじゃないか、こう考えるのですけれども、どうですか。
○国務大臣(野田武夫君) 第六次の選挙制度審議会が発足しますと、私がいま申しましたとおり、参議院の定数の問題、これは当然、いま御指摘ありましたように、次の参議院の通常の選挙に間に合うように、これは当然のことでございますから、そういうふうに運営したい、こう思っております。
○三木忠雄君 選挙管理機構の問題について伺いたいのですけれども、選挙管理機構というものは、本来、行政府から独立して、政治的な中立性の確保が私は必要じゃないかと、こうも考えるわけでありますが、選挙管理機構の独立と拡充強化の問題について検討しなければならない問題があるのではないか、こう考えるわけであります。こういう問題について、自治大臣はどういうふうにお考えになっておりますか。
○国務大臣(野田武夫君) 現在、この選挙の管理執行に関する事務というものは、御承知のとおり、知事、市町村長の部局から独立して、議会で選挙された委員によって構成されておる選挙管理委員会によって公正に処理されておるのでございます。したがって、あらためて選挙管理委員会を行政機関でない他の特別の機関とする必要は、いまのところ必要はないじゃないか、こう考えております。
○三木忠雄君 自治省の選挙局が部に格下げになって、こういう問題で、政治資金規正法のたな上げであるとか、あるいはまた審議会の発足等がこういうふうにおくれているわけでありますけれども、この問題について自治大臣はどうお考えになりますか。――選挙局が部になったんですね。そのために、政治資金規正法がたな上げになったり・あるいは選挙のいろいろな事務手続が非常におくれているわけですね、こういう問題について。
○国務大臣(野田武夫君) お答えいたします。 選挙局が部になったのは、決して選挙そのものを軽視してやったんではございませんで、御承知のとおり、行政改革の一環として、一局を各役所は廃止するということで、これは行政局の中に入って選挙部と、これは一体になってやっております。したがって、部になったからいわゆる選挙関係の行政がおくれているということはございません。やはり局の時代と同じように、非常に重要な問題でございますから、自治省といたしましても非常に力を入れて選挙に関する行政は取り扱っております。
○三木忠雄君 予算の中に、常時啓発費として、四十四年度もほぼ例年どおりに五億一千万が計上されておるわけであります。こういう啓発事業は、もともと国民に浸透していかなければならないと思います。こういう啓発の問題について、新しい構想を自治大臣はお持ちでしょうか。
○国務大臣(野田武夫君) 今日まで、啓発問題、また選挙関係その他につきまして、公明選挙連盟、特にこの連盟は理論的な構成の問題と啓発を主として担当いたしております。いまお示しになりました相当の予算も計上いたしておりまして、やはり現在のように連盟を中心として啓発をやる、同時にやはり役所といたしましてもいろんな機関を通じまして啓発をいたしたい、こう考えております。
○三木忠雄君 公明選挙連盟、あるいはまたもう一つは全推協、こういうふうにあるわけですけれども、こういうものは一本にして、もっと関係者だけじゃなしに、国民全体のものとして、やはり構想を練っていく必要があるのじゃないか、こう考えるのですけれども、いかがでしょうか。
○国務大臣(野田武夫君) お話のように、公明選挙連盟と、明るく正しい選挙推進全国協議会、この二つの選挙関係の団体がございますが、これはおのおのやはり、担当している目的と申しますか、仕事が違っておりまして、いま申しました公明選挙連盟のほうは、特に啓発理論と、それから啓発技術の研究、各種調査及び啓発資料の作成、こういうものを担当いたしております。一方の選挙推進協議会は、都道府県及び市町村にあるつまり明るく正しい選挙推進協議会、この啓発活動を円滑かつ効果的に推進されるように指導助言及び指導者養成等を主としていたしておりまして、これはいわゆる実施面を担当しているのでございます。この二つの団体は、ともに純粋の民間団体として発足しまして、それぞれ自主的な活動を行なっておるものでありますから、今日この二つの団体に対して政府の立場から格別の介入をすることはどうかと思う――まあ御意見としてそういう意見もあることを私も認めます。しかし、これを二つの団体に対してことさら政府が入り込んで、いろいろそういう指導範囲、目的が、相当異なった目的で動いておりますから、これを一緒になれとかどうせいということまで立ち入るのはどうかと、こう考えております。
○三木忠雄君 運輸大臣に、国鉄問題について、時間が限られておりますので大綱的にお伺いして、あとは、詳細点については運輸委員会等で具体的に伺いたいと思います。 まず、財政再建推進会議の意見書によると、三方一両損と、こう言われているわけでありますけれども、十年間の再建の方法を具体的にやはり国民の前に知らせてもらいたいと思います。まず、政府の援助の問題についてはどういうふうに十年間援助する、あるいは国鉄の合理化等の問題についてはどういうふうにこの再建期間中に行なっていくか、あるいはまた国民の運賃値上げは三回行なうのだ、こういうふうにやるのだ、こういうことをはっきり国民の前に、十年間の再建計画を明示すべきじゃないか、こう思うわけであります。
○国務大臣(原田憲君) 先ほどの答弁で、私四十六年度で無煙と言いましたが、あれは正確に四十九年ということでございますので、訂正をさせていただきます。 それから、ただいまの御質問でございますが、国鉄の財政再建のための具体策は一体どうかということでございますが、国鉄財政の再建策は、いまお話しのように、国鉄財政再建推進会議の意見書にも指摘されておりますとおり、国鉄自体の徹底した合理化、近代化、それから国及び地方公共団体の財政措置、並びに国民の理解と協力による運賃改定、これを三位一体と申しておるわけでございます。このために、目下提案中の財政再建推進のための特別法によりまして、四十四年度以降十年間を財政再建期間といたしまして、その間におきまして、国の財政措置としては、四十三年以降交付することにいたしております財政再建補助金の交付を引き続き行なっていく。それから、四十三年度末におきます政府管掌資金に対する利子に相当する金額について、資金運用部からの優遇貸し付け、国鉄財政再建のための再建債及びこれにかかわる一般会計からの利子補給を新たに行なうことといたしております。さらに、国の定める財政再建のための基本方針に基づきまして国鉄が財政再建計画をきめまして、国鉄の合理化・近代化促進に遺憾なきを期するように措置する。 それから、別に国鉄の市町村納付金についても、初年度二十五億円の軽減を行なうことといたしまして、この改定措置のために、別途国有資産等所在市町村交付金及び納付金に関する法律の一部改正、これをお願いすることにいたしておるのであります。以上の措置に合わせまして、運賃についても御協力を願うということで、国鉄運賃法の一部改正を提案をいたしておるのでございます。これらの方法をもって三位一体となって財政再建の推進を期しておる。これが具体的な方法でございます。
○三木忠雄君 運賃の値上げをあと二回やるということが、こういう計画中に入っているのでしょう。運輸大臣どうです。
○国務大臣(原田憲君) これは国鉄推進会議が試算をいたしました際に試算で行なっておることでございまして、国鉄の運賃を今後、いま御提案をいたしてありますが、これから二回やるということをきめておるわけではございません。もちろん、今後物価の値上がり等その他の状況によりまして、絶対にやらぬということは断言できませんけれども、いまあなたのおっしゃっておることは、国鉄推進会議が議しましたときに試算をされたものでございまして、国鉄運賃をこの十年間に二回やるということをきめておるわけじゃございません。
○三木忠雄君 そうしますと、推進会議はこういう意見だと運輸省のほうではまだ考えてないと、こう受け取っていいわけですか。
○国務大臣(原田憲君) 現在御審議を賜わっております法律が通過をいたしましたならば、これにのっとりまして運輸省は基本計画を立ててこれを指示し、国鉄側はこれにのっとった再建計画を出していく、こういう順序に相なるのでございます。
○三木忠雄君 国鉄の将来の問題、あるいはいま問題になっておる公共性と企業性の問題ですね。これをどういうふうに解してよろしいでしょう。
○国務大臣(原田憲君) 国鉄はもともと公共的な、国民の福祉のために事業を行なっておるのであります。これを企業性というのは、要するに方法の問題であると私は考えておるのであります。能率よく運営をして国民にどれだけサービスできるか、こういうときに、民間のほうは能率よくやれる、お役所仕事になると、よくいわれるお役所仕事である、親方日の丸であるというような非能率の代名詞みたいにいわれるわけであります。現在の国鉄というものは、戦後いわゆる特殊法人として企業性を取り入れて、能率よく運営をすることによって公共の福祉に貢献をすると、こういうことに力を入れてきたと思うのであります。しかしながら、一般民間と違うところは、広く全国的にわたっておりますので、いわゆる採算に合わないところでもあるいはこれをやっていかなければならない点も絶無としない。これらのことがいわゆる赤字ローカル線ということの問題のときに議されておるわけでございますが、これらのことにつきましては、やはり適時慎重に考慮すべき点があろうと思いますが、私は、公共性ということにつきましては、その経営状態をもって言うのではない、このように解釈いたしておるのであります。
○三木忠雄君 経企庁長官に伺いたいのですが、私鉄運賃は値上げはしない、このように衆議院の運輸委員会等でも断言をされておるそうでありますが、この答弁に間違いはないでしょうか。
○国務大臣(菅野和太郎君) 国鉄の運賃値上げに便乗しての交通関係の公共料金を極力抑制するということは、総理はじめみな言っていることばであります。
○三木忠雄君 極力抑制する、いつもこういうような形なんですけれども、実際に、運輸大臣、数多くの中小私鉄から運賃値上げの問題が出ていると思うのです。これに対して、もう国鉄が上がればすぐに私鉄が上がるのではないか、軒並みに上がるのじゃないか、こう国民は非常に心配をするわけであります。この見解について、運輸大臣。
○国務大臣(原田憲君) いま三木さんのお尋ね、中小私鉄というお尋ねがあったわけでございますが。
○三木忠雄君 大手も含めてです。
○国務大臣(原田憲君) 中小私鉄の問題につきましては、いつもお答えいたしておりますが、ケース・バイ・ケースできめていくという方法をとっております。もちろん、経済企画庁とも連絡をとりながらやっておるわけでございます。大手私鉄十四社の問題に関しましては、現在値上げ申請が出ておることは事実でございます。しかしながら、いま経済企画庁長官のお答えにもありましたように、政府は本年度――四十四年度の予算を編成するにあたりまして物価問題というものを非常に重視をして、ことしは特に重点的にこれを考えなきゃならぬという点から、国鉄運賃を除いて公共料金は極力抑制をするということをきめておるのでありますから、私どもは、申請が出てきておることは事実でございますけれども、これらの申請につきましても、現在私鉄が考えておるいわゆるお客さんに対するサービス増強五カ年計画がどういうふうに進んでおるか、あるいは会社経営の内容、その他万般慎重に審査を進めて、極力抑制をする方向で慎重に対処していきたい、こういう態度をとっておるわけであります。
○三木忠雄君 まあ、私鉄運賃の値上げをしない、こうなりますと、実際に乗客は国鉄から私鉄のほうに相当送られるのじゃないかと思うのです。そうしますと、国鉄の財政計画によりますと九百五億ですか、それだけの増収が見込まれておるわけでありますけれども、この問題がかみ合わないのじゃないか。この裏には、もう私鉄の運賃値上げをして乗客をこれだけ確保するのだ、こういう採算のもとに話を進められているのじゃないだろうかと私は思うのですが、どうですか。
○国務大臣(原田憲君) この前の値上げをやりましたときにそういう問題がありまして見込み違いをいたしておりまして、収入が思うようにならなかったということがございますので、今度はそういうことのないように、確実な収入というものを大体予測して、九百何億ですか、増収を見込んでおるというのが国鉄の四十四年度予算の増収見込みでございます。御指摘のような点があるということは事実でありますから、今日すでにもう存在しておる現象なんでございますから、これが去年の国鉄の定期値上げに関しましてたいして起こらなかったということは、この定期通勤者に対する別な面からのカバー、すなわち、税金の免除、経費で落とすという会社の特別措置、手当を支給というような、いま三千六百円までこれを認められておるこういう制度によって、個人の実際の腹が痛まない人が多かったと、こういうことが動いておると思うんであります。しかし、今度の場合には、それより余計にこの差を来たすのでありますから、非常に問題があろうかと思いますけれども、現在の状況を見まして、現在でもそういうことがあるのに起こっておらないというところ等を見まして、私どもは、先ほど言いましたように、慎重に抑制の方向で検討するということを申し上げておるのでございます。
○三木忠雄君 それでは、時間が参りましたので、最後に、国鉄の将来のビジョンですね、こういう問題について国民の前にはっきりとお示し願いたいと思います。
○国務大臣(原田憲君) 国鉄のビジョンと申しますと、先ほど三木さんお尋ねの、新全国総合開発計画、昭和六十年の中で国鉄が果たしていくべき分野はどういうことであろうかと、こういうことであろうと思うんでございますが、いま国鉄問題でお答えをいたしております中に、これからの推進会議の答申の中にあります都市間の旅客輸送、これは新幹線が示しておるように、まだ――まだと言うより――今後も国鉄として大いに伸びていくことができるビジョンの中で実現されていってしかるべきものである。それから、中長距離の大量貨物輸送、これはフレート・ライナーといいますか、共同一貫作業という面で、今後もこの国鉄が大いに果たし得るところのこれも重要な仕事であろう。それから、どうしても新総合開発計画を立てて均衡ある国土の建設ということを考えますけれども、なお、いまの大都市、中核都市に集まってくる人口はふえていくであろう、この点をどう整然と秩序あるものにするかということが問題であるわけでございますが、そういたしますと、大都市の通勤・通学輸送という問題はどう考えても国鉄が分担をしなければならないであろう。これらの問題を近代的に合理的に国民にうんとサービスができるということが国鉄将来のビジョンの一番大きな分野でないかと思うのでございます。私どもは、このためにも国鉄のいまの再建推進特別措置法をぜひ御協力願いまして、このビジョンに対する新出発をいたしたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
○委員長(塩見俊二君) 以上をもちまして三木君の質疑は終了いたしました。 午後一時四十分再開をすることとし、これにて休憩をいたします。 午後零時四十四分休憩 〔休憩後開会に至らなかった〕