本会議 第29号
- 発言数
- 39 件
- 登壇者
- 14 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1969/06/20
会議録
○議長(重宗雄三君) 諸般の報告は、朗読を省略いたします。 —————・—————
○議長(重宗雄三君) これより本日の会議を開きます。 日程第一、国務大臣の報告に関する件(公害対策基本法に基づく昭和四十三年度年次報告及び昭和四十四年度公害防止に関する施策について)。 厚生大臣から発言を求められております。発言を許します。斎藤厚生大臣。 〔国務大臣斎藤昇君登壇、拍手〕
○国務大臣(斎藤昇君) 「昭和四十三年度公害の状況に関する年次報告」及び「昭和四十四年度において講じようとする公害の防止に関する施策」について御説明申し上げます。 この報告及び施策は、公害対策基本法第七条の規定に基づく最初のものであります。 初めに、「公害の状況に関する年次報告」について御説明いたします。 まず、第一部「序説」でありますが、今回が最初の年次報告でありますので、わが国における公害の発生と推移を概観しつつ、公害の特質にも触れ、公害防止対策の進展の状況と今後の課題を明らかにいたしております。すなわち、公害問題は、わが国の近代産業の生成発展とともに発生し、推移してきたのでありますが、特に最近における経済の高度成長や都市化の進展等に伴って今日におけるような公害問題の深刻化を見たのであります。一方、これに対する公害防止対策としては、従来から各種の施策がなされてまいりましたが、昭和四十二年八月の公害対策基本法の制定を契機として、その理念と方向に従って、各般にわたる防止施策が実施の緒につき、総合的、計画的な公害対策への道が開かれたのであります。 今後においては、広い視野と長期的な見通しのもとに、公害の発生を防止するための配慮と施策を推進し、公害問題の克服に邁進することが必要とされるのであります。 次に、第二部「公害の現状」においては、大気汚染、水質汚濁、騒音、地盤沈下、悪臭及び振動の六種の公害について、その現状、人の健康や生活環境に与える影響等に関して述べておりますが、大気汚染、水質汚濁などの公害は広域化、複雑化の傾向を深めており、人の健康に重大な被害を与える場合があるほか、動植物や居住環境に与える影響も広範多岐にわたっております。 第三部の「公害の防止に関して講じた施策」においては、まず、昭和四十三年度を中心として公害対策基本法の趣旨に沿って講じた具体的施策として、大気汚染防止法や騒音規制法の整備による規制の強化拡充、環境基準の設定及び公害防止計画の基本方針の策定、公害の紛争処理及び被害救済のための法律案の国会提案等をあげております。さらに、公害の種別に応じた規制対策や監視測定体制の整備状況をはじめ、地域開発等における公害対策、公害防止に関する調査研究と技術開発、公害防止施設整備のための融資助成措置、公害行政の推進体制、地方公共団体における公害対策等の進展状況を明らかにいたしております。 次に、「昭和四十四年度において講じようとする公害の防止に関する施策」について説明申し上げます。 昭和四十四年度においては、公害対策基本法に基づく公害の防止に関する基本的施策の具体化と個別的な公害防止対策の強化を目途として、各般にわたる施策を講じていくことといたしております。すなわち、基本法に基づく各種環境基準の設定、公害防止計画の策定実施をはじめ、工場立地の適正化、土地利用計画の確立等基本的な防止施策をさらに進めるとともに、個別的な公害防止対策として、大気汚染、水質汚濁、騒音その他の公害について、規割措置の拡充強化、各種影響調査の実施等を引き続き推進するほか、防止技術の開発、監視測定体制の拡充、公害防止施設等に関する融資、助成その他の対策を整備強化し、さらに公害紛争の処理及び被害救済の制度を確立するとともに、燃料の低硫黄化の推進につとめるなど、公害対策の充実をはかることといたしております。 以上をもって説明を終わります。(拍手)
○議長(重宗雄三君) ただいまの報告に対し、質疑の通告がございます。発言を許します。田中寿美子君。 〔田中寿美子君登壇、拍手〕
○田中寿美子君 私は、日本社会党を代表して、政府提出のいわゆる公害白書について若干の質問を行ないたいと存じます。 最近における産業公害、都市公害並びに基地公害は、その量の増大と質の深刻化においておそるべきものがあり、緊急に対策を講じなければ、国民の生命は、あるいは急速に、あるいは緩慢に死に追いやられ、国土や自然は破壊され尽くすおそれがあります。まさに公害の成長のテンポは産業の成長のテンポを上回っているのであります。日本社会党は昨年末以来、命と暮らしを侵す公害追放運動に取り組み、全国に公害総点検を実施いたしました。この運動の成果に立って、去る五月二十日、私たちも「住民の公害白書」を発表いたしました。われわれの白書は、あくまで公害の被害者である住民の立場から、公害の発生源である企業の責任を告発する黒書とも言うべきものであります。私は、このような立場に立って、政府の白書並びに同時に提出されました「昭和四十四年度において講じようとする公害の防止に関する施策」に関連して御質問いたします。 まず第一に、私は佐藤総理に対して、公害をいかに把握していられるかをお伺いいたしたいと思います。 「清らかな神通川の水をすくって農事の疲れをいやした四年前のことは夢のようです。いまから思えば、それは地獄の水でした。私はその水の中に含まれていたカドミウムにおかされてしまったのです。そのカドミウムは三井金属の神岡鉱業所から排出されていたことがやっとこのごろわかったと聞いています。」 これは、昭和四十三年五月二十五日、富山地方裁判所で聞かれたイタイイタイ病訴訟に出廷した小松みよさんの陳述の一節です。私たちはまた、熊本、新潟の水俣病被害者や家族が、加害者である新日本窒素や昭和電工をのろう叫びをそのまくら元で涙を押えて聞いてきました。四日市の病院でも、硫黄酸化物のガスに胸をおかされた人々のぜんそくの発作を目のあたり見て胸が詰まりました。このような古い公害、新しい公害が日本全国に広がっているのです。 一体公害とは何でしょうか。公害とは、資本主義社会において、資本が利潤を追求する産業活動において社会に流す害悪であります。それは産業の高度化とともに極限にまで達しようとしています。公害は明らかに社会的犯罪であります。総理はそうお考えになりませんか。 政府の白書においては公害の定義をぼかし、「公害には必ず発生源があるが、その発生源が不特定多数であるか、あるいは特定していても因果関係が不明確であり、また、汚染にどの程度寄与しているかを証明することは容易でなく、責任関係を明らかにすることが困難である。」として、政府みずから企業の責任追及の責任を放棄しております。このような政府の態度のために、水俣病やイタイイタイ病のように、発生源が明らかになっているにもかかわらず、被害の発生から十数年以上たった今日に至っても、いまだに企業は被害者に対して償いをしないのであります。この際、政府は、断固たる態度をもって企業の責任を追及するために、公害を犯罪として処罰する必要があります。政府は公害を設定するお考えはありませんか。 刑法審議会では、刑法の全面改正の中に、公害罪を設ける方向で審議中と伝えられていますが、刑法の全面改正を待っていてはいつのことかわかりません。公害対策は急を要します。総理は、すみやかに単独の公害罪を設定して、公害の加害者の処罰を可能にし、公害をまき散らして平然としている企業に警鐘を鳴らすべきだとお考えになりませんか。総理はよもや経済発展のために公害が必要悪であるといった古くさい考えを持ってはいられないだろうと思いますが、いかがですか。総理の御見解を明確にお聞かせください。 次に、公害対策の根本姿勢は、この公害をいかに認識するかにかかるものでありますが、総理並びに公害対策の主務大臣である厚生大臣にこの点についてお尋ねします。 本来、企業擁護と住民擁護とは相いれない立場であります。資本はあくまで利潤追求を目的とするものですから、搾取の対象である大衆の生活権を守る立場に立っていたのはでみずからの目的を達成することはできません。したがって、地域住民の利益は完全に住民の立場に立つものによってしか守られません。ところがこの白書は、企業擁護と住民擁護という矛盾した二つの立場の妥協の産物であり、企業を代弁する通産行政その他の経済関係官庁行政と住民の福祉を担当する厚生行政との妥協の産物となっております。 しかし、公害の被害者は最も多く貧困者または低所得者層であり、子供、老人、婦人たちであります。金持ちは工場のそばや交通ひんぱんな道ばたや爆音の激しい空港のそばには住みません。公害を企業と住民の両方の責任であるかのような見方をするのは実情に反します。公害の実態の把握は企業に気がねをしていてはできません。公害をなくすことを真に願うならば、公害行政においては通産行政を厚生行政の二元性を排除し、厚生省に一元化せねばならないと考えますが、この点についての総理のお考えはいかがですか。また、厚生大臣もこの点について遠慮なく見解を述べていただきたいと存じます。 残念ながら今日の公害行政では、資本の代弁者の通産省が厚生省に圧力をかげている感があり、多くの問題があります。 問題の第一は、公害行政のよりどころとなっている公害対策基本法の持つ根本的な矛盾をこのままにしておいてよいかということであります。各地の出先のまじめな公害行政担当官は、公害対策基本法の目的に「生活環境の保全」と「経済の健全な発展」との調和をはかるという矛盾した二面のあることが大きな支障となっているということを、私たちに訴えております。もはやこの矛盾は、近い将来に取り除かねば、公害追放の実効をあげることはできないと思います。厚生大臣は、この点を改正すべきだとお考えになりませんか。 問題の第二は、公害対策基本法が義務づけております実施法並びに環境基準の設定が、企業への配慮からおくれており、わずかにできた大気汚染防止法も、硫黄酸化物の濃度の環境基準も、規制力が弱く、ゆるやか過ぎるということであります。近く水質汚濁防止法案も提出の予定になっておりますが、それも企業の利益をおもんぱかって、住民の生活環境の保全が犠牲にされることが予想されます。水質汚濁、騒音、振動、悪臭、地盤沈下などは、いずれも環境基準の設定がむずかしいか、あるいは設定できてもそれが守られるように規制することが困難である点が、白書では指摘され、四十四年度の施策の予定には明確にされておりませんが、これらは思い切って住民の命と健康、生活権を守る立場から設定する以外に方法はないと思います。政府はすみやかにこれらを実行すべきだと思いますが、今年度以降の環境基準の設定について、厚生大臣の見通しを具体的にお聞かせください。 特にここに問題なのは、石油燃料から発する硫黄酸化物の濃度の環境基準を、年間の一時間平均値を〇・〇五PPMとしたことでありまして、これは企業にとっては隠れみのの役割りを果たすおそれがあります。〇・〇五PPMまで許されることで、ほっとして手をゆるめた企業の例や、この基準よりはるかにきびしいものを持っていた地域で、企業がこの基準まで後退する口実になることをおそれる市民の声が各地にありました。この基準に到達するための期限の五年ないし十年というのも、急速に環境基準の改善を進めていた自治体の出鼻をくじき、企業をつけ上がらせる結果となっているところもあります。厚生省はこの点を考慮して、もっと高い基準を設けるべきであったと考えますが、いかがですか。 第三の問題として、都市部で大気汚染の最大のガンとなっている自動車排気ガスの規制の立法化を急ぐことを提案したいと思います。運輸省は九月から自動車の排気ガスの許容限度を二・五%に規制する方針を決定していますが、なぜアメリカへの輸出車同様一・五%にできないのでしょうか。アメリカのためには排気ガス一・五%の自動車を製造し、国内向けにはより濃い排気ガスを吸わせるというのでは国民には納得いきません。運輸、通産、厚生の諸大臣はここに矛盾を感じられないかどうか。これをどのように解決していかれるつもりか、お聞かせください。自動車の排気ガスの規制については、世界じゅういまだに法律のある国はないと聞きますが、日本の大都市のように、自動車のふくそう、道路交通難、人口の過密、各種の大気汚染、騒音などの公害が折り重なっているところでは、どうしても人間の生命を守るために、この法の規制を必要とします。一大決意をもって自動車排気ガスの規制に手をつけられることを要望いたします。 なお、今日の日本経済の高度発展の主導的な役割りを果たしている自動車の生産を監督する通産省は、現在欠陥車の改修を行なっているメーカーに対して、この際排気ガス規制装置の取りつけを強力に指導すべきだと思いますが、いかがですか。 第五の問題は騒音の規制です。全国の年間の公害の苦情の中で騒音の苦情が最も多いのです。工場騒音、自動車騒音、建設騒音のほかに、特に広範な地域にわたり多くの人口に被害をもたらす航空機の騒音は、空港周辺の住民の怨嗟の的となっています。ここでは基地公害については、公害紛争処理法案の折りに討論することとして省きますが、特に伊丹のような人口過密な内陸地の空港の騒音に対して、運輸省にはいかなる有効な対策がありますか。 公害防止はあくまで住民を被害から守ることが目的であるべきで、かりにも公害防止に名をかりて、さらに利潤をあげることを考えることは許されません。しかしながら、現実には防止産業という名をもって小学校にエアクリーナーを売りつけたり、高価な高煙突の取りつけで排煙の拡散効果をねらうというもの、あるいは公害防止のためのグリーンベルトへの投資なども、実際には研究者の意見を聞いても、また実地を見てみましても、効果の疑わしいものがたくさんあります。公害防止事業団は財政投融資資金を使うものでありますので、勤労者大衆の社会保険拠出金を多分に使用しております。こうして公害防止に名をかり、実効はあがらず、企業の利潤のために使われるようなことは厳に戒めるべきで、この点は厳重な監督をすべきであると思います。通産大臣並びに厚生大臣のお答えを願います。 次に、地方自治体の姿勢について自治大臣にお尋ねいたします。公害の犠牲者は常に地域住民であります。ところが、自治体が企業の側に立って住民を弾圧する場合がしばしばあります。たとえば、冨山のイタイイタイ病対策市民協議会が患者の訴訟支援運動を起こしたとき、イタイイタイ病発生の中心の婦中町でイタイイタイ病対策費百万円の拠出を決定しましたところ、富山県側はこれを不当にも地方自治法違反の疑いありとして自治省に連絡した事実については、すでに私が去る四月の予算委員会でお尋ねしたとおりです。同様の例があちこちに見られますが、被害住民の正しい要求を圧迫し、企業に片寄る県や市に対してどのように自治大臣は指導されますか。 なお、最近東京都できめました公害防止条例は相当画期的なものでありますけれども、これに対しても企業側の圧力がかかった事実があり、さらに厚生省も批判をしているようですが、自治大臣のお考えをお聞かせください。 政府の白書は、住民運動について触れておりません。今日、政府の公害対策のおくれにより、住民は耐えかねてみずからを守るために立ち上がっているのであります。各地の火力発電所設置に反対する住民運動は、公害の予防闘争であります。なぜ彼らは予防闘争に立ち上がるのでしょうか。それは、無計画に工場を誘致した四日市市の例により、石油を中心としたコンビナート地帯の公害のおそろしさを見、みずから予防するよりほかないと感じたからではないでしょうか。今日、企業が責任を負わず、公害をまき散らし、政府の住民擁護にたよれないとき、みずから住民は立ち上がらざるを得ないでしょう。 また、なぜ住民は公害訴訟を起こすのでしょうか。企業が責任を回避し、水俣病やイタイイタイ病のように、生命を失い、生涯を生けるしかばねとして葬り去られても、補償や治療や救済を行なわないなら、裁判にたよるよりほかはないでしょう。これら住民の運動が、公害対策を幾ぶんでも進める原動力となっていることはいなめません。通産大臣、厚生大臣、住民運動を正しく評価し、企業への指導を正しくして、問題の解決を早めるべきではありませんか。 最後に、私は次のことを提案したいと考えます。 一つ、政府は公害地住民の無料検診を定期的に行なうこと。 一つ、公害から子供を守る方策を至急進めること。公害地の子供は大気の汚染で気管支や眼をおかされ、航空機爆音でノイローゼや情緒不安を起こしております。彼らはその作文で、きれいな空を返してと訴えております。この子供らに無料検診を実施し、休暇中に空気のよいところに国の費用で疎開させること。 一つ、自治体の公害対策強化のため、公害関係法の実施権を大幅に自治体に移すこと。各自治体に公害担当部局と担当官を置くこと。 一つ、すでに述べたように、公害行政の一元化と、公害対策を強化するための予算の大幅な増額、重点配分を実施すること。 以上の提案について総理並びに厚生大臣の御意見を聞かせていただきたいと思います。 公害対策には、すべて企業の責任追及の姿勢を厳然と貫くことを重ねて要望いたしまして、私の質問を終わります。(拍手) 〔国務大臣佐藤榮作君登壇、拍手〕
○国務大臣(佐藤榮作君) 政治の基本理念が人間尊重にある以上、何よりも住民の生活を守ることを第一義に考えるべきであることはあらためて申すまでもありません。ただ田中君は、公害を社会的罪悪であると表現されましたが、私はむしろいまの古くさいと言われるネセサリーイーブルとでも言ったほらが相当ではないかと思います。と申しますのは、本来経済は人間の福祉を向上されるための手段にすぎないので、その意味から、公害はゼロになるのが理想ではありますが、現実の問題として狭い国土に工業立国をしていかねばならないわが国としては、ある程度の公害はやむを得ない面があるからであります。もちろんこう申すからと言って、公害対策をおろそかにしようとするものではありません。問題は、経済と福祉のあるべき調整点の発見こそ、当面の課題であると考えます。そのため地方公共団体、事業者等の協力を得て、総合的、計画的に施策を進めていく考えであります。田中君のいわゆる企業擁護側の通産省と、住民擁護側の厚生省との調整についてのお答えも、以上でおのずからおわかりいただけると思います。基本的には、国民生活を守り、向上させていくためには、どうすべきかを念頭に置いて、公害対策を推進してまいる決意であります。 次に、公害罪についてでありますが、私としては、前向きに検討すべき事項と考えております。ただ、法律問題としては種々複雑な研究課題が残されており、現在なお、法制審議会におきましても鋭意検討中でありますので、その結論が出るのを待って善処したいと考えております。 公害罪を新設する場合には、単独立法を必要とするかどうかは刑法の全面改正の時期とも関連がありますので、いまは結論的に申し上げる段階でありませんので、この点御了承いただきたいと思います。 次に、公害行政の一元化の問題でありますが、単に厚生省と通産省だけの問題ではありません。関係省はたいへん多数にわたるのであります。この公害現象が多元的であり、かつ複雑であることはよく御承知のとおりであります。したがいまして、これに対処する公害行政も多角的でなければ実情に即しがたい面があり、質の異なった行政を一カ所に集めても、かえって行政の能率を阻害する結果となるおそれもあります。しかしながら、公害行政が不統一で実効があがらないようなことがあってはならないので、私が中心となって、関係各大臣で組織する公害対策会議を十分活用することによりまして、実質的に一貫性のある公害行政の確保に、今後ともつとめてまいります。 最後に、田中君からは、公害対策として具体的な施策を幾つか提案されました。いかにも田中君らしい御着想と、私思います。さっそくこの場において実行の可否を答えよとのせっかくの御注文でありますが、中には、実施するとしても、国が行なうよりは、地域住民と密着した地方公共団体が行なったほうがよいものもあるような感じがいたしますし、また、他の制度との関連のあるものもあるようであります。御意見として十分検討させていただきまして、実行に移せるものについては、早急に取り上げてまいりたいと、かように考えます。具体的な詳細な答弁は、厚生大臣に譲ることにいたします。 以上お答えいたします。(拍手) 〔国務大臣斎藤昇君登壇、拍手〕
○国務大臣(斎藤昇君) 企業と公害との関係、企業擁護か住民擁護か、この関係につきましては、総理がお答えになりましたとおりでございまして、すべての産業もやはり人間のしあわせに奉仕をしなければならないわけでございまするから、したがって、どちら一辺倒というわけにはまいらないと思います。ただ、どの産業も公害を起こさないようにという、この配慮が絶対に必要であることは申し上げるまでもございません。したがいまして、公害行政の一元化につきましても、私はあらゆる産業が公害防止ということを念頭に置いて、今後大いに推進してもらわなければならぬわけでございまするから、産業を監督、指導をせられる産業省——農林省あるいは通産省、その他の各省におきましても、やはりその産業から起こる公害というものをどうして防止をしていくかということを考えてもらわなければなりません。これまで厚生省に一元化せいと言われましても、それは事実上私は不可能であると考えます。ただ、厚生省といたしましては、公害のないように人間の被害をどうして防止していくか、どの程度になれば人間の健康に害があるか、また、一度起こったそういった健康障害をどうして克服していくかということに専心をしなければならないと思います。したがって、人間の健康の面から考えて、ここまでなれば公害になるというおそれがあれば、事前にさらに通産省に研究その他の結果を伝えて、そうして産業省と一緒になってやっていくというのが一番いい方法ではなかろうかと存じます。公害防止をするためのいろいろな産業設備等につきましても、厚生省は厚生省としての見方で専心をいたしますが、実際それをいかにして公害防止の技術を開発をするかということは、その技術を担当するところにおいて開発をしてもらうのが適当ではなかろうかと存じます。そういうような意味から申しまして、公害防止の技術の開発、それから身体に及ぼす影響、また、これの治療等に関する研究機関はぜひ必要であると思いまするし、そういった研究機関はできるだけ統一したほうがよかろう、かように考えて、できるならば公害防止の研究機関の充実したものをつくり上げたい、かように考えます。 亜硫酸ガスの〇・〇五PPMの環境基準は、ある企業に対してはむしろ安心感を与える、あるいはかえって悪い影響を与えるというようなところもあるという御意見でございますが、これはまだそういった環境基準の適用、運用のしかたについて十分理解していない住民の方々の心配であろうと思います。そういう心配のないように企業側に対して指導をいたしまするとともに、また、住民その他の方々に対しましても十分指導をいたしまして、そうして公害のない石油産業の参りますようにさらに努力をいたしてまいりたいと存じます。 水質及び騒音、一酸化炭素の環境基準につきましては、ただいま生活環境審議会において審議中でございます。騒音、一酸化炭素、水質の環境基準はできるだけ本年中に決定をいたしたい、かように考えます。 自動車の排気ガスにつきましては、排気ガスの規制の措置は日本においてまだ弱過ぎるのではないか、アメリカと比べてどうであるかというお話でございますが、自動車自身の規制につきましては運輸大臣からお答えをいただくことと思いますが、私のほうといたしましては、運輸省に対していつも意見を申し述べているわけでございます。 ただ、アメリカと日本と比べてみます場合に、アメリカのあの自動車の速度の問題、日本のような非常に狭いところにたくさん込んでくるという場合と、これはやはりおのずから相違があってもやむを得ない、かように思うわけでございますが、自動車の排気ガス、これを含む一酸化炭素の環境基準は、先ほど申しましたように近く定めまして、そうして環境基準の面から一酸化炭素の公害を除去する道を考えてまいりたい、かように思います。 騒音の規制につきましては、すでに騒音の規制の基準を示して、各地方においてその実施をいたしているわけでございますが、しかし、いろいろな騒音もまじってまいるわけでございまするから、したがって、騒音に対する全体的の環境基準も定めまして、その地域地域に応じた措置を強化をしてまいりたいと、かように考えております。 公害防止事業団は、必ずしも公害防止に役立たない仕事をしておるじゃないかという御指摘がございました。私は、公害防止事業団のやっております仕事が、今後一そう公害防止に役立つように指導をいたしたいと考えておりますが、今日やっております公害防止事業団の事業も、私は、いまおっしゃいますような、全然役に立たないものとは考えておりません。一そう防止事業団の事業を強化をいたしまして、公害防止に役立つようにさらに進めてまいりたいと、かように考えます。 公害に関する住民運動の起こってまいっておりますことも、私も十分承知をいたしております。御承知のように、いままでは、どういう産業にどういう状態において公害が起こってくるか、まだわからない時代がずいぶんいままで続いていたわけでございます。いまのカドミウム汚染その他につきましても、ここに公害が起こるということを初めから知っておった者は、私はないと思います。いま亜硫酸ガスのあの大気汚染にいたしましても、当初からこういう公害が起こるということを、あらかじめ予知していなかったというところに、今日の公害問題が発生してきておるわけであります。したがって、そういった関係から、住民の方々が、予防的な意味においても、住民運動を起こされるでありましょうし、起こったところにおいて、住民運動が起こってくるということも、当然のことだと考えます。私たちは、そういう事柄を評価をいたしまして、住民の方々が、大きな運動を起こさなくてもいいように、公害行政を進めていかなければならないと、かように思っておるわけでございます。 最後に、提案としてお述べになられました住民の検診でありますとか、あるいは公害防止のための組織の強化、あるいは予算の強化、地方公共団体を含んでの御意見はごもっともに存じます。できるだけそういう趣旨で進めてまいりたいと思います。(拍手) 〔国務大臣原田憲君登壇、拍手〕
○国務大臣(原田憲君) お答えいたします。 自動車による大気汚染防止につきましては、去る六月の十二日付をもって道路運送車両の保安基準を改正いたしまして、本年の九月一日以降の新型車から一酸化炭素の排出の度を二・五%以下と規制したことは、田中さんの御指摘のとおりでございます。対米輸出車と国内向け車とでは、それぞれ国の走行実態に応じて試験方法がきめられておりますので、今回定めた規制の基準は、対米輸出車の規制水準よりも実質的に劣っているものではないと考えております。また、使用過程の自動車につきましては、予算委員会でもお答えいたしましたが、昨年十二月一日から排出ガス定期点検基準を定めまして、その完全励行をはかっておるのでございます。今後は、検査体制を整備の上、使用過程の自動車の一酸化炭素の排出規制を実施する所存でございます。これらの措置につきましては、関係官庁と密接な連絡のもとに推進しているものでございますが、今後さらに大気汚染の実情に即応するとともに、有害ガス防除技術の向上をはかり、厚生大臣の申し入れも尊重いたしまして、所要の基準を段階的に強化していく所存でございます。 航空機の騒音につきましては、環境基準の設定にあたっては、現在、国際民間航空機構において騒音基準、騒音軽減運航方式等を検討しておりますので、その結果も勘案の上、周辺住民の健康をそこなわないように、かつ航空機の円滑な運航を阻害することのないように定めることとしておりまして、目下鋭意検討中であります。また、この基準を確保するための措置といたしまして、航空機騒音防止法に基づく航空機の離着陸の経路、時間等の指定、学校、病院等の防音工事の助成、共同利用施設整備の助成、移転補償等の諸施策を実施することとしておりますが、より一そうの努力をいたしていきたいと存じます。 規制はうしろ向きで、進歩は前向きであります、これが一致することはないというお話でございますが、私は、万博のテーマが人類の進歩と調和、こういう時代が来ておるので、一生懸命がんばりたいと思っております。(拍手) 〔国務大臣大平正芳君登壇、拍手〕
○国務大臣(大平正芳君) 通産行政は資本の代弁であるという告発でございますが、私どもは公益の代弁こそしておるのでございまして、資本の代弁という告発でございますが、その告発はそのまま田中さんにお返ししなければならぬと思います。いまの企業は、まあ公害ばかりでなく、内外にわたる社会的な責任を完遂しなければ、その存立自体が許されないのでございまして、あなたのおっしゃるような純粋な資本はいまないのでございます。私どもの見ておる企業におきましても、公害投資、公害防止の技術の開発、その装置の据えつけその他には多大の努力を払っておるのでございまして、そういった努力に対しましては、ありのままの御評価をお願いいたしたいものと思います。 それから自動車の排気ガスの規制につきましては、運輸大臣からお答えがありましたが、アメリカに輸出する車に対しまして特別な装置をつけておるというのは御指摘のとおりでございまして、これはアメリカの乾燥した気候並びに太陽熱が非常に強いというような事情から炭化水素の規制が向こうにあります。日本においてはまだその必要を認めていないのでございまして、その規制装置が特別についておるだけでございまして、その他は運輸大臣から御説明があったとおりでございます。 それから田中さん御指摘の公害防止機器の開発でございますが、これは仰せられるとおり、この防止機器を開発するばかりでなく、それに先行する防止技術の開発には政府はみずからの試験場を総動員いたしまして、鋭意開発を進めておりまするし、それはすでに実用化の過程に入っておることは御案内のとおりでございまして、今後一そう努力してまいるつもりでございます。 それから住民運動をどら評価するかというお尋ねでございますが、住民運動に十分に耳を傾けますことは当然でございますが、私からのお願いでございますが、どのような発生源において、どういう状況が出れば、どういう程度の、どういう態様における公害が出るかということについて、まず正確に御理解をいただかなければならぬと思うのでございまして、そういう正確な説明に対しまして聞く耳を持たないという住民運動はたいへん迷惑でございますので、今後各党におきましても十分御協力をお願いしたいと思います。(拍手) 〔国務大臣野田武夫君登壇、拍手〕
○国務大臣(野田武夫君) お答えいたします。 公害に関し、地方公共団体におきましては相当数に及ぶ苦情や陳情を受理しております。これらの苦情、陳情の問題がまことに適切なものであると思うものは、その苦情、陳情に沿うた合理的な処理につとめております。したがって、先ほど御指摘のありました自治省として住民の公害防止運動を何か押えるというふうな心配があるということでございましたが、何かの行き違いがあったかもしれませんが、自治省といたしましては、公正な公害防止運動に対しましては、住民の意向を十分にくみ取りまして、その苦情、陳情の段階において適切に解決するよう行政指導をいたす考えでございます。 また、条例の制定や所管部課の設置の要求についてのお尋ねでございましたが、これらにつきましても、やはり公害防止の強化の観点からいたしまして、もっともだと思うものにつきましては、前向きにこれを検討するよう指導していきたいと存ずる次第でございます。(拍手)
○議長(重宗雄三君) これにて質疑の通告者の発言は終了いたしました。質疑は終了したものと認めます。 —————・—————
○議長(重宗雄三君) 日程第二、太平洋諸島信託統治地域に関する日本国とアメリカ合衆国との間の協定の締結について承認を求めるの件(衆議院送付)を議題といたします。 まず、委員長の報告を求めます。外務委員長山本利壽君。 〔山本利壽君登壇、拍手〕
○山本利壽君 ただいま議題となりました太平洋諸島信託統治地域に関する日本国とアメリカ合衆国との間の協定につきまして、外務委員会における審議の経過並びに結果を御報告申し上げます。 この協定は、戦前わが国の委任統治地域であって、現在、アメリカ合衆国の施政権下にある太平洋諸島信託統治地域の住民が提起している第二次世界大戦中の戦争損害請求問題解決を目的として、現地住民の福祉のために日米両国がそれぞれ五百万ドル相当額の自発的拠出を行なうこととするとともに、平和条約第四条(a)に規定されている同地域に関する財産及び請求権の問題が、完全かつ最終的に解決されたことを確認するものであります。 委員会におきましては、熱心な質疑が行なわれましたが、詳細は会議録によって御承知願います。 六月十九日、討論採決の結果、多数をもって承認すべきものと決定いたしました。 以上御報告申し上げます。(拍手)
○議長(重宗雄三君) 別に御発言もなければ、これより採決をいたします。 本件を問題に供します。本件を承認することに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○議長(重宗雄三君) 過半数と認めます。よって、本件は承認することに決しました。 —————・—————
○議長(重宗雄三君) 日程第三、沖繩における免許試験及び免許資格の特例に関する暫定措置法案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。 まず、委員長の報告を求めます。沖繩及び北方問題に関する特別委員長山本茂一郎君。 〔山本茂一郎君登壇、拍手〕
○山本茂一郎君 ただいま議題となりました沖繩における免許試験及び免許資格の特例に関する暫定措置法案につきまして、沖繩及び北方問題に関する特別委員会における審査の経過及び結果を御報告いたします。 本案は、沖繩と本土との一体化に資するため、沖繩が復帰するまでの間における暫定措置として、免許資格の一体化につき必要な措置を講じようとするものであります。 すなわち、沖繩と本土の免許資格制度の実情にかんがみ、さしあたり、本土の司法試験等十八種類の試験を沖繩においても行なうこととし、土地家屋調査士等二十七種類については、沖繩の免許資格者に対し、必要に応じ講習等を行なって、本土の免許資格を与えることにしようとするものであります。 また、受験のための願書の受理、木上の免許資格を得るための申請等に関する事務は、日本政府沖繩事務所において行なうこととするほか、この法律施行のため必要な通知、広報等の行政措置は、琉球政府の協力を得て行なうこととする等、所要の措置を講じようとするものであります。 委員会における質疑の詳細は、会議録によって御承知願います。 質疑を終え、六月十八日採決の結果、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 以上御報告いたします。(拍手)
○議長(重宗雄三君) 別に御発言もなければ、これより採決をいたします。 本案全部を問題に供します。本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○議長(重宗雄三君) 総員起立と認めます。よって、本案は全会一致をもって可決せられました。 —————・—————
○議長(重宗雄三君) 日程第四、公職選挙法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。 まず、委員長の報告を求めます。公職選挙法改正に関する特別委員長中津井真君。 〔中津井真君登壇、拍手〕
○中津井真君 ただいま議題となりました公職選挙法の一部を改正する法律案について、委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。 この法律案は、さきの選挙制度審議会の答申にかんがみ、選挙運動の自由化、運動方法の合理化など、現行選挙制度の改善をはかろうとするものでありまして、 第一に、個人演説会の回数制限を撤廃するとともに、テレビジョンによる公営の政見放送を実施するほか、各選挙とも車上の連呼行為を認め、 第二に、立候補の期間を二日間に短縮するとともに、各選挙について供託金の額を引き上げ、 第三に、立会演説会の開催は、都道府県の選管の指定する市町村において行なうことに改めるとともに、その開催回数を実情に即するようにするなど選挙公営制度の合理化をはかり、 第四に、選挙運動員等に対する実費弁償等の基準額を約三割引き上げ、 第五に、政党等のいわゆる確認団体の期間中の政治活動について、政談演説会の開催回数を現行の二倍に増加するとともに、ビラの頒布を自由化し、これらのビラ、ポスターについては一律に選挙運動のために使用することができるものとし、 第六に、立会演説会等選挙に関する演説を多衆により妨害した者、政見放送等において営業上の宣伝をした者を処罰することなどをおもな内容とするものでありまして、公布の日から三月以内に政令で定める日から施行することとしております。 衆議院において、国の選挙等について供託金の引き上げ額が約三倍でありましたものを倍額にとどめること、民放においてもテレビの経歴放送をあわせて実施できるようにすること、立会演説会の開催回数の基準を削除することのほか、政令で指定する改正事項については、今回の都の議員の一般選挙に適用できるように配慮した修正が行なわれました。 委員会におきましては、テレビによる政見放送の運用上の諸問題について、NHK、民放代表から参考意見を徴するなど慎重審査をいたしましたが、詳細は、会議録によって御承知願いたいと存じます。 かくて質疑を終局し、討論に入りましたが、別に意見もなく、本案は全会一致をもって衆議院送付案どおり可決すべきものと決定いたしました。 続いて、高橋委員から立会演説会及びその実況放送の運用に関し、附帯決議案が提出され、全会一致をもって委員会の決議とすることに決定いたしました。 以上御報告いたします。(拍手)
○議長(重宗雄三君) 別に御発言もなければ、これより採決をいたします。 本案全部を問題に供します。本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○議長(重宗雄三君) 過半数と認めます。よって、本案は可決せられました。 —————・—————
○議長(重宗雄三君) 日程第五、漁業近代化資金助成法案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。まず、委員長の報告を求めます。農林水産委員長任田新治君。 〔任田新治君登壇、拍手〕
○任田新治君 ただいま議題となりました漁業近代化資金助成法案について、委員会における審査の経過と結果を御報告いたします。 本法案は、漁業者に対し、水産業協同組合または農林中央金庫が行なう長期低利の施設資金の融通を円滑にするため、国が都道府県の行なう利子補給の措置に対して助成し、またはみずから利子補給を行なう措置を講ずることにより、漁業経営の近代化を促進しようとするものであります。 委員会におきましては、沿岸漁業等に対する金融のあり方とこれが生産性向上との関連、水産業協同組合等の系統資金の充実、農林漁業金融公庫と漁業近代化資金との融資分野の弾力的運営、中小漁業融資保証制度の拡充、都道府県単独融資助成制度の現況と本法案との関連、漁業資源の開発とその培養等について質疑が行なわれました。 質疑を終局し、討論に入り、別に発言もなく、採決の結果、本法案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 続いて本法案に対し、達田委員より、自民、社会、公明、民社、共産の五党共同の附帯決議案が提出され、採決の結果、これも全会一致をもって委員会の決議とすることに決定いたしました。 右御報告いたします。(拍手)
○議長(重宗雄三君) 別に御発言もなければ、これより採決をいたします。 本案全部を問題に供します。本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○議長(重宗雄三君) 総員起立と認めます。よって、本案は全会一致をもって可決せられました。 —————・—————
○議長(重宗雄三君) 日程第六、地価公示法案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。 まず、委員長の報告を求めます。建設委員長大和与一君。 〔大和与一君登壇、拍手〕
○大和与一君 ただいま議題となりました地価公示法案につきまして、建設委員会における審査の経過並びに結果を御報告申し上げます。 本案の概要は、 第一に、建設省の附属機関として、国会の承認を要する七人の委員から構成される土地鑑定委員会を設置すること。 第二に、土地鑑定委員会は都市計画法の定める市街化区域内の標準地について、毎年一回、不動産鑑定士等の評価をもとに審査して土地の正常な価格を判定し、これを官報等により公示すること。 第三に、公共用地の取得にあたっては、公示価格を規準としなければならないこと、及び土地収用委員会の補償金算定に際しては、公示価格を考慮しなければならないことなどであります。 本委員会は参考人の意見を聴取するなど七回にわたり慎重な審査を重ねたのでありますが、その詳細は会議録に譲ることにいたします。 質疑を終了、討論に入りましたところ、日本共産党を代表して春日委員から反対の旨の発言があり、採決の結果、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 次いで、山内委員から自由民主党、日本社会党、公明党、民主社会党の共同提案にかかる附帯決議案が提出され、採決の結果、多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 以上御報告申し上げます。(拍手)
○議長(重宗雄三君) 別に御発言もなければ、これより採決をいたします。 本案全部を問題に供します。本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○議長(重宗雄三君) 過半数と認めます。よって、本案は可決せられました。 —————・—————
○議長(重宗雄三君) 日程第七、同和対策事業特別措置法案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。 まず、委員長の報告を求めます。内閣委員長八田一朗君。 〔八田一朗君登壇、拍手〕
○八田一朗君 ただいま議題となりました同和対策事業特別措置法案につきまして、内閣委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。 本法案は、同和対策審議会の答申にかんがみ、歴史的社会的理由により、生活環境等の安定向上が阻害されている地域を対象として、経済力の培養、住民の生活の安定及び福祉の向上等をはかるため、国及び地方公共団体が協力して本年度より行なう同和対策事業の目標と内容を明らかにするとともに、その目標のすみやかな達成をはかるため、十年間の時限立法として財政上の特別措置を講ずることとするものであります。委員会におきましては、内閣総理大臣をはじめ、関係各大臣の出席を求めて、本事業推進のための国庫補助、起債、金融等の措置について政府の所見をただし、質疑を終了、討論なく、直ちに採決の結果、本法案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 以上をもって御報告を終わります。(拍手)
○議長(重宗雄三君) 別に御発言もなければ、これより採決をいたします。 本案全部を問題に供します。本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○議長(重宗雄三君) 総員起立と認めます。よって、本案は全会一致をもって可決せられました。 —————・—————
○議長(重宗雄三君) 日程第八、沖繩における郵便貯金の奨励及び簡易生命保険思想の普及に必要な施設及び設備の設置及び無償貸付けに関する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。まず、委員長の報告を求めます。逓信委員長永岡光治君。 〔永岡光治君登壇、拍手〕
○永岡光治君 ただいま議題となりました法律案の内容について申し上げます。 本案は、多年の懸案であった沖繩住民の有する戦前の郵便貯金及び簡易保険等の支払い問題を解決するにあたり、その一環として、琉球政府が行なう沖繩における郵便貯金の奨励等の業務を援助するため、日本政府が約五億円の規模をもって、これに必要な施設及び設備を沖繩島那覇に設置し、これを無償で琉球政府に貸し付けることができるようにしようとするものであります。 逓信委員会におきましては、郵政省、及び総理府に対して、最近における沖繩の経済事情、支払い問題の具体的内容、債権者団体に対する融資の問題等について熱心な質疑が行なわれましたが、その詳細は会議録によって御承知願いたいと存じます。 かくて質疑を終局し、討論もなく、直ちに採決の結果、本案は全会一致をもって衆議院送付案のとおり可決すべきものと決定いたしました。 以上御報告いたします。(拍手)
○議長(重宗雄三君) 別に御発言もなければ、これより採決をいたします。 本案全部を問題に供します。本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○議長(重宗雄三君) 総員起立と認めます。よって、本案は全会一致をもって可決せられました。 本日はこれにて散会いたします。 午後一時四十三分散会 —————・—————