法務委員会 第8号
- 発言数
- 89 件
- 登壇者
- 7 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1969/05/08
会議録
○委員長(小平芳平君) ただいまから法務委員会を開会いたします。 委員の異動について報告いたします。 去る四月二十三日、秋山長造君が委員を辞任され、その補欠として成瀬幡治君が選任され、また、五月六日、和田鶴一君が委員を辞任され、その補欠として亀井善彰君が選任されました。また、本日、亀井善彰君が委員を辞任され、重宗雄三君が選任されました。 —————————————
○委員長(小平芳平君) 訴訟費用臨時措置法の一部を改正する法律案を議題といたします。 御質疑のある方は順次御発言を願います。
○亀田得治君 訴訟費用臨時措置法の一部改正について若干お尋ねいたします。 この法律の改正は昨年も出されたわけであります。その際、証人の日当なり、鑑定人の日当なり、そのほか制度そのものの基本的な諸問題について相当お尋ねいたしましたので、まあ昨年と同じことをここで繰り返すつもりはありません。ただし、その際、私から幾つかの問題点を指摘しまして、当局においても十分これは検討してそうして成案を得るようにしたいというふうになっていたわけですが、そういうことがほとんどなされないままに、昨年に続いてことしまた、しかも百円ずつこう上限を引き上げる、こういうふうなきわめて、何といいますか、中途はんぱな粗雑な措置がとられてきたわけですが、この点私は非常に不満なんです。で、昨年引き上げるまでは相当な期間があったわけですね、その間に。そういう前例から見ましても、昨年委員会であのようにお答えになりながら、基本問題に一つも手を触れないで、引き続いて、しかもほんのわずかの百円、しかもそれは上限ですからね。これは運用によって、必ずしもそこまでしなくても、やりようによってはやっていけるわけですね。なぜそういう中途はんぱなことをされたのかというふうに、はなはだこの点疑問であると同時に不満に思っている点であります。その辺についてのひとつ解明を、まず法務省並びに最高裁のほうから願いたい。
○説明員(影山勇君) 昨年当委員会で亀田委員からお尋ねのあった点でいわば宿題となっている点は、まず第一は、鑑定人と証人との日当に差を設ける必要はないのではないか、それから第二点には書記料について考慮すべきではないか、この二つが大きい問題であったと思うのであります。この第一のほうの鑑定人と証人とを同一に扱うということにつきましては、鑑定の本質とかあるいは鑑定料というものの性質について、他の立法例などを渉猟してみましたけれども、必ずしも一致しておりませんので、急速に結論を得ることができなかったというようなこと。それから一方において、訴訟費用臨時措置法というのは臨時法でありまして、私どもとしてはなるべく早い機会にこれを廃止して民訴費用法、刑訴費用法に還元をするという措置をとるべきものと考えておりまして、いまその改正作業に取り組んでおる状況であります。そこで、ただいま申しましたような基本問題は、近くこの法律を廃止する場合に、新しい法律の内容として、そういう点を検討し尽くした点をその新しい法律に載せてまいりたいという点が一つと、それから昨年上げたにもかかわりませずことしわずか百円上げるという点でございますが、証人、鑑定人の日当は経済変動に忠実に応じてまいるという、必ずしもそういうわけでもない。一定の間を置いて改正していくというものではありますけれども、失業対策人夫というものの賃金というのが証人の日当の額の最高限を考える上にいつも比較に出されまして、本年も証人の日当が失業対策労務者の最低額よりも現行でいきますと下回るおそれがあるということから、根本問題の解明をあとに譲りまして、とりあえず証人、鑑定人の日当の増額をはかったわけでございます。
○亀田得治君 昨年指摘しました重要な問題点の一つは、いまあなたのほうからお答えになった点もありますが、ともかく臨時措置法というふうな形態はわかりにくくていかぬじゃないかということが一番大きな私の指摘事項であったんです。私の本来の主張から言うならば、刑事訴訟費用、民事訴訟費用、そうして臨時措置法、全部一本にして差しつかえないと思っているのです。一つの法律の中で、特殊な点は刑事と民事を分けて書く、そうすると実務上からもきわめてわかりやすいわけですね。現在のていさいですと三つあるわけですからね。そして臨時措置法が六法全書へ載っておるのは、民事のほうにしか載っておらぬわけです。しかし、内容は刑事のほうにも関係があるわけでしょう。刑事でちょっと確かめたいというときには、また民事のほうをひっくり返して見なければならぬということで、もうはなはだもって不便なんです。本来そんな臨時措置法があるかないか、一般の人は知らぬわけでしてね。本法だけを見て考えておったらこれはまるで非常識なものが出てくるわけで、だからそういう不便なことをいつまでも続ける必要がないじゃないかと思う。内容で検討すべき点はこれは多々ありますよ。証人と鑑定人を同一にするかしないか、それは結論が出なければ現行のままでもいいんですよ。一応とにかくていさいだけをなぜもっとわかりやすくせぬのかということが第一番の問題なんです。それをあらゆる内容をすべて検討をし尽くして、それをも盛り込んで、そうして三法を一本にするなり、あるいは二本でいくという場合もあるかもしれませんが、二本にするというようなことをやっていると、これはなかなか時間がかかって、それはだめです。とりあえず異論のないところだけを変えて、そうして一本化なり二本化にしてほしいということが要望であったし、それはひとつ真剣に検討しましょうというお話だったのですよ。だから、そういう立場での作業なり努力というものは内部でされておるのかどうか、どうなんです、もう一度はっきりお答え願いたい。
○説明員(影山勇君) この訴訟費用臨時措置法と民訴費用法、刑訴費用法、三本立てでございますのは、特に訴訟費用臨時措置法が非常に古い法律、もういまとなっては古くなった法律でございますので、これは三法を何とかまとめたいという検討はただいましているわけでございます。ですから、両者に共通の部分をたとえば総則的なところに一本にまとめまして、それでその次に民訴法、その次に刑訴法の各費用について規定をするということは、現在着手して継続しているところでございます。
○亀田得治君 昨年私が質問したときには、一本化よりも二本化という印象を受けておったのですが、いまのお答えですと、私の意見のように、一本化でいくと、こういう感じがいましているわけですが、そういう立場で考えておられるのですか。
○説明員(影山勇君) この問題についての改正の作業でございますが、民訴費用法と刑訴費用法というのはともに非常に古い法律でございます。民訴費用法が明治二十三年、それから刑訴費用法が大正十年ということだものですから、この内容を相当検討しませんと、いまの形の法律にはまらないことになると思われます。そこで、若干作業を継続してみませんとはっきりしたことを申し上げられませんが、そういうように法の形式としては私はできれば一本にするのが一番いいというふうに考えております。まあ一つは立法の技術とも関係いたしますが、できれば一本化の方向にいきたい、現在はそう考えております。
○亀田得治君 これは案の作成の過程ですね、これはどういうことになりましょうか。法制審議会等にもこれは持っていく事項になるのでしょうか。
○説明員(影山勇君) 現在のところ、必ずしも法制審議会にかけるというふうにきめて考えているわけではございません。なお、この法律に非常に密接な関係のある最高裁の事務当局とも絶えず連絡をとって改正を進めているという状況でございます。
○亀田得治君 それから、多少内容的になりますが、司法書士の書記料が弁護士作成の書類よりも高い、弁護士のほうが安いのですね。しかし、だれが見たってその中身の価値というものは非常に違うわけですね。同じ一枚であっても非常に中身が違うわけですね。これはもちろん、弁護料というものを訴訟費用に計算するかしないか、その結論によってこれは非常に違ってくるわけですが、しかし、その問題と切り離してでも、その問題と別個に考えても、はなはだこれはもう不自然なことじゃないか。たとえ弁護料を訴訟費用に加算するということになったとしても、そちらのほうに相当含まれておるのだというような言い方は、ちょっと私はおかしいと思うのです、形としてはやはり同じ書記料ですからね。だから、その点の検討は大体どういうふうに進んでいるのですか。
○説明員(影山勇君) これも、書記料が現在においては非常に低きに失しておりますので、早い機会にこれを改正したいというのが私どもの考えでございますけれども、今回は何ぶんにも緊急性が特に考えられます証人の日当に集中したものでございますから、この書記料に及んでおらないのでございます。 で、弁護士の方の報酬と書記料との関係を考えますと、現実には、書記料は報酬と分けて依頼、受任が行なわれるというようなことが実際には行なわれておらないようにも聞いておりますし、本来は性質上画然と報酬と書記料とを分けて書くべきものと思いますけれども、実はいま証人日当の改正をしなければならないという点に集中いたしましたために、今回は見送らしていただいたということでございます。
○亀田得治君 それは、今回の改正にはとてもそんな重要な問題は入ってこないということは、これはわかるのですが、いろいろ三法の統合改正という問題に関連しての中身をお聞きしたわけです、どういう方向で進んでいるかという意味で。その弁護料をどういうふうに扱うかということについて、これはいろいろな意見があるだろうと思いますが、大勢はどういうふうな方向か。いや、まだなかなかいろいろな意見があって大勢というわけにもいかぬということになれば、こういう意見、こういう意見というふうにおっしゃってもらってもいいわけですが、その点を法務並びに、これは最高裁のほうも関心を持っておられると思うので、両方からちょっとお聞きしておきたいと思う。結論的なことでなくて、方向だけでもいいです。
○説明員(影山勇君) 弁護士費用の少なくともその一部を訴訟費用の一部にすべきでないかというのは、臨時司法制度調査会でもあった議論でございますし、そのほうのものを考えましても、やはり理想的にはいずれはこれを訴訟費用の一部に組み入れるべきではないかという考えが理論としてはかなり強いのではないかと思われます。なお、実際問題といたしますと、いろいろな問題がありますので、慎重に検討しなければいかぬ問題だと思っております。
○亀田得治君 最高裁のほうはどうですか。
○最高裁判所長官代理者(佐藤千速君) ただいまの御質問の点は、実は民事局長が参っておりませんので、民事局長のほうから申し上げられないわけでございまするが、当方の民事局としましても従前から検討している問題と聞いているわけでございまして、ただ結論的なことを、私所管が違いまするので、お答えいたしかねるということでして、検討はもちろん従前からいたしている問題である。で、今後は、従前もそうであると思いまするが、法務省と十分なる連絡の上、将来の問題として対処していくべきことであると考えるわけでございます。
○亀田得治君 どうもお答えが抽象的過ぎますね。 そこで、そういう基本問題がいつも質問されるたびに、いろいろお答えはあるのだが、一向に進まないということに、私非常な不満を持っているわけです。来年はどうですか。来年はこんな臨時措置法の一部改正というふうなことはもう絶対おやりにならないと思うのですがね。まあ来年のことまでとおっしゃるかもしれぬけれども、去年やって、またことしですからね。それから、いまの物価の趨勢から、いえば、それはまたことし程度は上げてもらわぬとつり合いがとれないという議論になりかねないですよ、いまの物価の趨勢からいえば。そんなことをしょっちゅう繰り返すべきでは私はないと思う。やはり来年出すときには、きちんと三法というものを一つにするなり、あるいは二つにまとめるなりして、どうしても内容的に論議のまとまらぬところは、これはまた将来の問題に残しても、とりあえずそうしなければね。こんな不便なわかりにくい、専門家でも六法をめくってあっちこっちひっくり返すようなことを、めんどくさいと考えておることをしておくということは、これはよくないですよ。それは約束できますか。
○説明員(影山勇君) 法務省といたしましては、ただいまの御趣旨に極力沿うよう決意をしております。
○亀田得治君 大臣どうですか。
○国務大臣(西郷吉之助君) いろいろお説を拝聴しておりますので、いま調査部長の申しましたとおり、迅速にそういう結果を生み出すように努力をしたいと思います。
○委員長(小平芳平君) 他に御発言もなければ、質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(小平芳平君) 御異議ないと認めます。 それでは、これより討論に入ります。御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べを願います。 別に御意見もなければ、討論はないものと認めて御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(小平芳平君) 御異議ないと認めます。 それでは、これより採決に入ります。 訴訟費用臨時措置法の一部を改正する法律案を問題に供します。本案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(小平芳平君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、議長に提出すべき報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(小平芳平君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 —————————————
○委員長(小平芳平君) 検察及び裁判の運営等に関する調査を議題といたします。 御質疑のおありの方は順次御発言を願います。
○亀田得治君 在日朝鮮人の尹酉吉——ユン・ユウギルと読むのですか、ユン・ユウギルという人が韓国大使館に無理やりに拘禁されて、そうして韓国にやらさせられた、こういう事件が起きておるわけですが、これはなるほど外国人ではありますが、そういう法の手続を無視したような事柄が法治国の日本で行なわれておるということになりますと、これは私は日本国憲法の精神からしてゆゆしい問題だと思うのです。そういう立場から、急ではございましたが、若干問題点をお聞きしたいと思いますが、その前に法務当局のほうから、本件についての法務省の立場で扱った経過ですね、そういう点をまず御説明を願いたいと思うんです。
○政府委員(中川進君) 御説明いたします。ただいま亀田委員御指摘の件は、尹酉吉さんという人のケースではないかと存じます。この人は、昭和十八年——一九四三年に日本に参りまして、それ以来引き続き日本におる人でございまして、私どもの専門語でいわゆる法律一二六の該当者というステータスを持っていた人でございます。この人が五月二日の日に東京入国管理事務所にあらわれまして、そして韓国にいる自分の弟が急病になったのでひとつ至急再入国許可を与えてもらいたいということを申し出たのでございまして、私どもといたしましても、従来の先例に徴しまして、非常に事が急を要する場合にはなるべく早く再入国許可を与えておる次第でございます。このときには、特に韓国の領事館職員がやはり一緒に東京入国管理事務所に参りまして、ひとつこの人の言うことにうそはないのだからできるだけ便宜をはかってやってくれという助言がありましたのでございます。そこで、東京入国管理事務所といたしましては、同日付をもちまして本人に一年間の再入国期間を認めた再入国許可を与えたのでございます。その再入国許可を持ちまして本人はその日の夕刻の飛行機で韓国へ立っておるのでございまして、今日ただいままではまだ帰ってきたという通報は受けておりません。
○亀田得治君 本質的な問題に入る前に、若干いま経過の御説明のあったことについて確かめておきたいと思いますが、二日の日何時ごろに東京入管に出頭してきてそのような要請があったわけでしょうか。
○政府委員(中川進君) 思い違いはあるかも存じませんが、たしか午後の一時ごろだったと報告を受けております。
○亀田得治君 で、弟の急病というのは、これはどういう病ですか。
○政府委員(中川進君) この点は実は、病気ということで、本人がどういう病気か実はわからぬ、何か非常な急病であって、とにかく早く帰してくれということで、そのかわり韓国から帰るときには診断書を持って帰るからということでありましたので、何の病気ということまでは確かめないで許可を与えたのでございまして、それはこういうケースはいままでにもございますし、それからまた特にこの場合には、先ほど申し上げましたように、韓国の総領事館の職員がついてまいりまして、ぜひひとつ早くやってくれというようなことでございましたので、やったということの報告を受けております。
○亀田得治君 急病の弟というのは、どういう弟です。名前ははっきりしていますか。
○政府委員(中川進君) 名前は尹文甲という人でございます。
○亀田得治君 尹文甲という人から電報でも来ておるのですか。
○政府委員(中川進君) 本人の申し立てによりますというと、韓国から電話があったと、こういうふうに申しております。
○亀田得治君 いつ電話があったのでしょうか。
○政府委員(中川進君) いつということはここには書いてございませんが、五月二日でございますと、おそらく一日にあったのかとも存じますが、その点は詳細に存じておりません。
○亀田得治君 電話をしたのはだれですか、その急病人が電話するわけがないが、電話主というのは。これはやはり証拠物ですからね、あなたのほうが判断する。普通はなかなか厳重ですよ、再入国を申請する場合でも。でたらめを言うて再入国の許可をとるということじゃ困るということで、いろいろあなた、証拠物の提示を求められますよ。
○政府委員(中川進君) 普通の場合におきましては、亀田委員御指摘のとおり、相当厳重にやっておるのでございますが、それはしかし相当ということでございまして、たとえば昭和四十三年年間におきましても二万五百八十四人という再入国許可を与えておるわけでございまして、その厳重とおっしゃることばの内容でございますが、本人の身分によりまして程度が異なるのでございます。この人は一二六という人でありまして、一二六の人はそんなに厳重でございません。特別在留許可を持っておる人とか、あるいは一二六でありましても犯歴のある人とかいうような人に関しましては、かなり厳重な、いま先生御指摘のとおり、電報を持ってこいというようなことを言うことがございますが、そうでない場合にはかなり寛大に扱っておる次第でございます。
○亀田得治君 しかし、その電話主はわからぬですか。
○政府委員(中川進君) その点は、まだだれから電話を受けたかということは私は報告を受けておりませんので、本人が帰りましたら、もう一ぺん確かめて聞いてみます。
○亀田得治君 電話を受けた人と、それから電話をした人、それは物的証拠がないのだからそこまで普通は聞きますね。もう、すぐくれ、こういうふうな請求ですからね。当然、普通の入管の人でしたら、一応そこまで釈明を……。
○政府委員(中川進君) その点は、けさ調べてみたのでございますが、わからないのでございます。あとで本人が帰りましたら……。
○亀田得治君 その点は、もともと電話があったかなかったか、あなた方疑問な問題なんだから。それは幾ら調べても出てくるわけがないかもしれぬが。 そこで、領事館の方がついて行った、これは韓国の領事館のどういう人がついて行ったのでしょうか。
○政府委員(中川進君) 権秀一という人だと承知しております。
○亀田得治君 それで、権秀一さんがどういうことを保証したわけですか。
○政府委員(中川進君) 本人の言うことに間違いはないから至急再入国許可を与えてもらいたいということを申したのでございます。
○亀田得治君 それで、出発はいつなさっておるのですか。
○政府委員(中川進君) 五月二日の十七時半と、さように承知しております。
○亀田得治君 なかなか性急ですね。それで、東京入管は所長が応待されたのですか、どなたですか。
○政府委員(中川進君) 私の承知しております限りは、池田という審査第一課長と、そういうふうに聞いております。
○亀田得治君 権秀一という人は大使館で何をやっている人ですか。
○政府委員(中川進君) 大使館の領事関係の職員であることは承知しておりますが、その中でどういう仕事をしておられるかというところまで私は承知しておりません。
○亀田得治君 情報特務の責任者というふうにわれわれは聞いておるのですが、われわれが聞いているくらいなことは皆さんは何かの機会に聞いていると思うのですが、どうですか。
○政府委員(中川進君) 情報特務といいますか、私どもはただ領事ということで、その内容がどういう受け持ちであるかというようなことまでは、私は少なくとも承知しておりません。
○亀田得治君 いや、その領事とか、そういう形式的な肩書きじゃなしに、実質的には情報特務関係の責任者として活動しておる。そういうことを日本の入管は全然知らぬのですか、知らぬことはないでしょう。相当公知になっているようですよ、朝鮮人の間では。
○政府委員(中川進君) 入管は知らぬと言われましても、入管にはたくさんの職員がおりますので、あるいは知っておる人もおるかと存じますが、私のレベルで申しますと、私の知っておる限りでは、昔たしか韓国の人に多い金という公使の人が、いま亀田委員のおっしゃる情報関係の仕事か何かでお見えになったということを聞いたことがあります。その人はいまはいなくなったのじゃないかと思いますが、それほど深いつき合いがあるわけでもございませんので、そういうそれ以下の——以下というと失礼でございますが、領事以下の職員の方の受け持ちは少なくとも承知いたしておりません。ただ、入管が知らぬかと言われますと、入管にはたくさん人がおりますので、あるいはそこで相当のレベルの方は知っている者は知っておるかと思いますが、私は承知いたしません。
○亀田得治君 東京入管の審査課長の池田さんですか、その方は尹さんにお会いになって——尹さんは痛風で相当衰弱しておるとぼくらは聞いておるのですが、そういうふうなからだの状態であるというふうなことは気づいておるのか、どうなんでしょう、そういう点は。
○政府委員(中川進君) その点までは、実は私も池田に、きのうですか、新聞に出ておりましたので、聞いたのですが、その辺のことは私も聞き漏らしました。おそらく本人は気がつかないのじゃないかと思います。と申しますのは、私自身も実は痛風を持っておるのでございますが、痛風の人というのは、例外はあるかと思いますが、一般的には見かけはかなりじょうぶに見えるという人が多いかと思います。ただ、手さんがはたして私なんかのように見かけがじょうぶであるかどうか、この点は私は知りません。
○亀田得治君 それで、再入国の許可を与えられたのは手さんだけですか、むすこさんも一緒ですか。
○政府委員(中川進君) 私はむすこのことは何ら報告も受けておりませんが、おそらく入っていないはずでございまして、この尹酉吉さんだけと承知しております。
○亀田得治君 そこで、形式的なことは大体その程度にしておいて、実質的な問題点をお聞きしたいわけですが、本件は、尹さんが自発的に韓国に行ったものではない、韓国大使館に不当に拘束されて、強制されて行ったものだ、その手助け——もしそういうことになると、そういうことに対して日本の入管がこの手助けをしておるということになりますからね。実態が明確になった場合には、非常なやはり私は問題だと思うのです。で、新聞に昨日それが出まして、おそらく大臣、あるいは局長も、事実こういうことだったら、まるで利用されたことになりますからね。たいへんだというふうにお考えになりましたか、どうですか、新聞をごらんになって。
○政府委員(中川進君) 実は私も、自分の所管の仕事ではございますが、昨日の新聞を見るまでこういうことがあったことは何も承知いたしておりませんので、かりに新聞の伝えるとおりであるというならば、確かに私どもとしましてもはなはだ遺憾に思っております。
○亀田得治君 したがって、私は、法務省としてはこの実態を調べる責任があると思うのです、責任が。そういうことについてどういうふうにお考えですか。つまり、尹さんはあちらに行っておりますが、しかし、尹さんの会社の社長に手さんが電話をしているようですね、拘束されておる途中、拘束中に。そうして、これは見張りがついているから十分に話はしておらぬようだが、そういうようなこともあります。会社の社長は金務安ですね。この人のほうに拘束されておる本人の尹さんから電話がかかってきたということが二回あるわけです。だから、この金さんから事情を聞くなりそういうふうにして、もっと真相を私は明らかにすべきだと思いますね。なぜこういうことを言うかといいますと、これも新聞等でたびたび出ましたように、ヨーロッパで韓国留学生が蒸発をしたという事件がきわめて具体的に報道されておるわけなんですね。ドイツなりそういうところにおる韓国の学生たち、統一運動なんかに関心を持っておる諸君を、その国の出入国の手続などを無視して強制的に韓国に連れていった、こういう事件が起きて、非常な非難を受けておるのですね。韓国に連れていって、国家保安法とか反共法とかそういうものにかけて、ひどいのは死刑、こういう処分をしておるわけですね。そういうさなかに起きておるわけですからね。どうも本件も一連のそういう同じやり方であるのじゃないかというふうな疑いがあるわけです、疑いが。そういうことを感じませんか、大臣どうですか。
○政府委員(上田明信君) 本件の事実関係につきましては、私自身は新聞以上のことは存じません。いま亀田先生から入管局長にいろいろ質問されておったのを聞いて、大体アウトラインがわかってきたわけでございますが、本件は現に東京地裁に対して人身保護法に基づきましてすでに救済を求めておるという関係でございます。私のほうは、御承知のように、強制力はございません。裁判所のようないわゆる強権力というものはございませんので、通常——通常と申しますか、ほとんど裁判の事件に現に係属している事件については私のほうは調査いたしません。そこで、そうするとどうなるかということになりますと、裁判の結果を見た上で、そのときに調査をするかどうかということをあらためて検討してみたいというふうに考えます。私のほうは強制権がございませんので、調査することだけはできるだろうと思いますが、その結果どうするかはまたそのときに検討させていただきたい、こういうふうに考えております。
○亀田得治君 憲法三十一条というものは在日外国人にも適用されますな。人権局長どうです。
○政府委員(上田明信君) 適用されると考えております。
○亀田得治君 そこで、いま起きておるような問題は急を要することなんで、裁判の結果を待たず、急速に行政上の面から処理できるものであれば、それは処理していいんですよ。裁判で争われておる場合には、若干模様を見ようというのが普通のことですよ。普通の人身保護法などの精神から見たって、行政関係のほうで強力に手が打たれるならやってもらってちっとも差しつかえないという、それは精神ですよ。だから、そういう逃げるようなことをしてはいかぬ。それは人権局長であれば、いま確認されたように、三十一条は「何人も」と、こう言っているんですからね、在日外国人にもこれは適用があるのですよ。いやしくもわが国はこういう憲法に基づいて政治をやっておる法治国なんだから、その信念があったら、それはあなた人権局長たるものは、大臣からちょっと慎重にと言われても、いやこれはほうっておけぬ問題だと乗り出すくらいの気持ちでなければ、私はいかぬと思うのです。しかし、それは皆さんのたてまえというものがあるかもしれぬが、一方で裁判にかかったのだから、もうわしのほうは見ておるのだ、それじゃいかぬ。それはやはり、いまお答えの中にもちょっとあったが、いろんな関係の調べなどはやってもいい、やってもというような感じ受けたのですがね。そうじゃなしに、やはり調査自体は、こういう問題については積極的に——これは入管も協力してくれなければいかぬです。入管のほうがいろんな手続上のことをやって、所管の役所なんですが、同じ法務省なんですから、事態を明らかにするように私はやっぱり積極的にやるべきだと思う。裁判所にかかっておるから、最後の結論のところはちょっと言いにくいというなら、そこまで私はやかましくは言いませんがね。そうしませんと、結局、出入国管理令の運用というものはきわめて政治的だ、そういう印象を与えるわけですよ。そういう疑惑を与えているもんですから、あの令を法律にしようと思っていま国会に出しているわけでしょう。そういう疑惑があるのですから、なかなか進まないのですよ。そういう疑惑を払拭するために、こういう具体的な事件が起きたら、それはやはり法務省の名誉にかけてでも事実関係というものを明らかにするということで私はやってほしいと思います。
○政府委員(上田明信君) ただいま若干おしかりを受けたような気もするのでございますが、われわれといたしましては、決してこの事件を逃げ腰、へっぴり腰でやっておるという意味でございません。ただ、裁判所に係属しておる事件につきまして、行政庁の人権擁護局が乗り出しますと、裁判の侵害になる、つまり司法権に対する侵害だと言われるのを非常におそれるわけでございます。何だ、もうすでに裁判所でやっておるのに、おまえのような行政庁がごそごそ動いておるのかというふうに見られるのを防ぐ。つまり、行政権の司法権に対する干渉、事実上の干渉的な印象を与えることをできるだけ避けるという意味で、裁判に係属しているやつはなるべく差し控える、そのかわりに、裁判が終わってしまった後には、私のほうで調査すべきものはするという実はたてまえをとっているのでございます。そして、人身保護法の本件は、私が考えますのに、そう裁判に時間はかからないと思います。事柄が事柄ですから、裁判所も非常に急ぐはずでございますので、裁判の結果を待ってやっても私はそうおそくはならない、調査するにつきましてはそうおそくならないというふうに考えております。決して逃げ腰という意味でもございませんし、大臣から、これを調べてはいけないとか、そういう指示は一切受けておりません。ただ、司法権に対する侵害だというふうに裁判所からとられるのを非常にわれわれはおそれておるわけでございます。そういう趣旨でございますので、よろしく御了承願います。
○亀田得治君 これは、いまのお答えによって必要なお調べはしていただけると思いますから、ひとつ参考までにお聞き取りを入管局長のほうも願いたいんです。 尹さんが大使館に参りましたのは五月一日の午後四時過ぎですよ。どういうきっかけでそこへ行ったかといいますと、韓国の大使館の経済課長という人から尹さんのところに電話があって、韓国の副総理が五日にアメリカから帰る途中に日本に立ち寄る、そういうことで来てほしい、副総理の奥さんも来ておるので、ぜひ会いたいと言っているというふうなことだったんですね。それで尹さんは、先ほど申し上げように、からだの調子が悪いものですから辞退したんですが、経済課長が執拗に言うものですから、その課長のことばを信じて、同日の四時過ぎごろタクシーで大使館へ行った、ところが、そのまま拘束されてしまって、あと外部の者との連絡が断たれた、こういうことなんです。翌日の二日の午前九時過ぎころに尹さんから会社のほうに電話がかかったようです。手形のやりくりで会社のほうがいろいろ仕事があるようで、そのことについてどうかということを手さんから会社の社長の金務安、この方に尋ねたようです。そこで社長は「君の居場所はどこか」と言うたが、尹さんは「それは言えない」という返事で電話が切られたわけですね。ここら辺はもう明らかに、不当に拘束をされ、見張りがついていて、自由な話ができないという状態であることは、これはもう明確なんです。だから、詳細なことはしかるべき方法で金さんに皆さんが聞いてもらったほうがいいと思いますがね。ところが、皆さんが再入国の許可を出しましたのは、韓国の弟が急病だ、こういうことを信じて出したということなんですが、その理由に食い違いがあったということが明確になった場合には、この再入国というものを取り消しますか。再入国じゃない、出国自身がこれ問題なんですわね。出ていく、再入国としてこちらへ帰れぬというようなことにしちゃ、被害者に対してさらに被害を与えることになるわけでしょうが。だから、そういう意味での再入国取り消しじゃなしに、だましてそういう措置をして行ったわけですから、早く身柄を日本に返してもとの状態に復すべきだと、こういう私は主張を日本政府としては当然韓国政府に対してやるべきだと思うんですが、これはどうですか。
○政府委員(中川進君) ただいま亀田委員御指摘の第一点でございますが、再入国の許可を得るために虚偽の理由で申請をしたという場合、これは私どもといたしましては、それだけで処罰はなかなかむずかしいのでございますが、次の再入国申請というようなことがありました場合に、容易にその再入国を与えないという一つのブラックリストに載るわけでございまして、その意味におきまして、それ相応の、入管だけの処置でございますが、入管の取り扱い上の報復を受けるということになるわけでございます。 それから第二の点でございますが、私も先ほど申し上げましたように、こういうケースがありましたのは、五月六日の朝起きまして新聞を読んで初めて知りました。これはこういうことになると騒がしい、たいへんなことだから、早く尹さんに帰ってもらって、そして事態の真相をよく承りたいと思いまして、そこで、昨日でございますか、これは先生は政府からということでございますが、政府からということになりますと、いつも法務委員会で、柳文郷の件その他でもしかられるのでございますが、法務省から大使館にものを言うことはいけないので、やっぱり外務省から言うべきでございますが、そういうむずかしいことは抜きにいたしまして、たまたま向こうで領事の人が東京入国管理事務所についてきたというような経緯もございましたので、その人に私の部下から電話をかけさせまして、とにかく早く帰ってもらうように処置してくれということを申し入れておきました。そこで、その在京韓国大使館筋も、もちろん非公式ということになるわけでございますが、私どもに対する回答でございますが、それは早急に帰るはずであるということを申しておるのでございます。
○亀田得治君 早急という、その日などははっきり言いませんか。
○政府委員(中川進君) その点ははっきりとは申しておりませんが、しかし非常に早く帰るはずであるということを申しておるわけでございます。
○亀田得治君 ともかく常識的に考えても、一日の日まで会社で仕事をしていて、そうして会社には手形の関係のやりくりの仕事がある、からだの状態は十分ではない、そういう人がどうしてあくる日立つんですか。それはわからなかったと言うかもしれませんがね。そこですよ。それじゃ、急病というなら、どういうことですかとか、もう少しそれは突き詰めて聞かなければいかぬですよ。そんなあなた、情報関係やっておる大使館の方が来ているから、それを信用したなんというのは、それは逆に不審を持たなければいかぬですよ。普通そういう者はついてこぬでしょう。自分がほんとうに急用だったら、飛び込んでいきますよ、入管のところへ行って事情を話して。そんなものしょっちゅう来ないでしょう、普通は。そんなのちょいちょい来るんですか。えらい内政干渉のような感じしますね。そんなもの来れば何かぽんと判を押すような印象を受けるんですが、平生からそんなことをやっておるんですか。
○政府委員(中川進君) これは、いま亀田委員御指摘のとおり、平生からしょっちゅうそういうことがあるわけではございませんで、むしろ珍しいケースでございます。それだけに、こちらとしては、これはわざわざ役人がついてくるんだから電報を見せろとかなんとかやかましいことを言わなくてもオーケーしてやれということになったんだろうと思います。
○亀田得治君 そういう大使館で事実上拘束されておる状態の人というふうなことは、これはわからぬのですかね、入管の人が。とにかく、自分は急いで韓国に行ってきたいんだという人なら、まずこれは入管に来ますね。来て、いろいろむずかしいから、それじゃ大使館のほうから助言してもらおうという場合は、私はあり得ると思うんです。それが普通でしょう、もし助言してもらうにしても。それが全然なしに来ておるわけだ。しかも、そういう状態ですから、本人は相当異様だと思うんですよ、外部から見た感じが。それぐらいのことはわかりますよ、審査課長なんというのはしょっちゅうそういういろんな関係の人と会っているんですから。わからぬのに、さっさといかにも手ぎわよく、もう翌日すぐ出発できるように——翌日じゃない、当日ですね。さっきの報告ですと、二日に来て、二日の夕方立っているわけだ。拘束されたのは一日ですが。だから、いかにも手ぎわよ過ぎるということになると、どうもやはり入管の方と韓国の情報部の方と暗々裏に何か通じておるものがあるんじゃないかというふうに疑わざるを得ぬのですね。それはどうですか、自信持って言えますか。私は、尹さん本人が帰ってきて、いずれこれは真相が明確にされると思いますが、自信を持って言えますか。尹さんがもし審査課長に、実は私はこうこうこういうことだったんだが、こういうことを強制されているんだというふうなことを絶対言っておりませんか。
○政府委員(中川進君) 現場で面会した審査課長とそれから当該御本人の尹さんとの間にいかなる詳細な会話があったかということは報告を受けておりませんが、しかしこの審査課長はつい先日まで本省の入国審査課の課長補佐をしておりました非常に老練な男でございまして、今度の四月の異動で東京入管に転勤になった男でございますから、まあ私は普通そうした事務処理能力に関しては信頼を持っているのでございまして、ただ、亀田委員の御指摘のごとく、前の晩から大使館でとめられておって拘禁されておったという事実に気がつかなかったのははなはだおかしいのじゃないかというお話でございますが、これはまあむしろ、私どもでも全然そういうことは関知しませんので、まして東京入管——先生もおいでになったかと思いますが、わっと人が非常におりますし、たいへんな数でございますので、あれをこなすのに、この男は前の晩から大使館で監禁されておったかどうかということまで一つ一つ、何というか、気がつくような、それほどの、何と申しますか、有能性を求めるということは若干無理じゃないかと思いますので、とにかく少なくとも本人はそういうことに気がつかなかったことは事実だと思います。
○亀田得治君 東京入管の審査課長のほうには——審査課長かあるいは所長か知らぬが、そっちのほうには、韓国大使館の権という人になるか、あるいはこの人か何かわからぬが、だれかから、いまから行くからというふうな連絡は絶対事前になかったのですか。
○政府委員(中川進君) その点はいま確かめましてから御報告いたします。
○亀田得治君 裁判所のほうにちょっと聞きますがね。人身保護法の適用ですね、いままでどれくらいあったのですか。
○最高裁判所長官代理者(佐藤千速君) 実はこれは民事局の所管なものでございますから、私のところでは何件くらいあったかわかりかねます。
○亀田得治君 これは刑事局の所管ではないのですか、こういう関係は。
○最高裁判所長官代理者(佐藤千速君) 民事局でございます。
○亀田得治君 手続はどの程度で処理されていますか、裁判所の。わからぬですか、そういういままでの経過は。
○最高裁判所長官代理者(佐藤千速君) どの程度とおっしゃられましても、実は全体的に見ておりませんので、ただ要件を欠いたような場合の却下というものはきわめて早くやられておりますし、一日か二日でやられたようなのも承知しておりますけれども、全体的に事件の実体に入った判断をして処理いたしました場合にどのくらいの期間で処理しているかというような、そういう処理は実は私承知しておりませんものですから、なお必要ならば所管の局長に連絡いたしましてお答えすることといたしたいと思いますが。
○亀田得治君 まあそれは委員会でなくても一ぺんお聞きすることといたしますが、そこで法務大臣、先ほどから質問をしてお答えもいただいたわけですが、本件は、これは真相が明らかになった際には、私はやはり法治国という日本の立場を全く無視された印象を与えるわけですね。非常に重大だと思うのです。こういうのを軽く扱っておりますと、この問題は政治的だから、政治というのはちよいちょい行き過ぎるものですよ、どんな場合でも。その間にまたいろいろチェックする機関もあるわけなんです。そういうおそれが十分あるわけでしてね。私は、本件について、やはり大臣として重大な決意を持って事実を明らかにして、不当であるということが明確になった場合には、きちんとした処置をとってほしいと思っておるのです。大臣の所見を最後にひとつお聞きしておきたいと思います。
○国務大臣(西郷吉之助君) 先ほど来亀田委員の御意見を拝聴しておりましたが、すでに御承知のとおり裁判所の手続が済んでおりますので、人権擁護局長も非常に慎重な御答弁をいたしたわけでございますが、入管もいずれも御承知のとおりベテランぞろいでございますけれども、千慮の一失と申しますか、見破ることができなかった。まことに遺憾でございましたが、こういう事態にございますので、入管に対しましても、裁判中ではございますが、入管のやり得る範囲内において事実をつかむことに懸命の努力をいたしたいと思います。真相をはっきりいたしたいと考えております。
○委員長(小平芳平君) 他に御発言もなければ、本件に対する質疑は、本日はこの程度にとどめます。 本日はこれにて散会いたします。 午前十一時三十五分散会 —————・—————