内閣委員会 第9号
- 発言数
- 257 件
- 登壇者
- 20 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1969/04/08
会議録
○委員長(八田一朗君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。 運輸省設置法等の一部を改正する法律案を議題といたします。 趣旨説明を聴取いたします。原田運輸大臣。
○国務大臣(原田憲君) ただいま議題となりました運輸省設置法等の一部を改正する法律案の提案理由につきまして御説明申し上げます。 最近におけるわが国経済の発展は著しく、その動脈ともいうべき運輸の経済、社会における役割りはますます重要性を高めております。これに伴い、運輸省といたしましても、経済、社会の発展に先行して、運輸の進むべき道を明らかにする必要があり、その前提として運輸省の政策立案機能の一そうの強化をはからなければなりません。 このため、運輸省におきましては、行政改革三カ年計画の一環として、可能な限り運輸省の行政事務の整理と機構の整理統廃合を行なった上、本省及び地方支分部局の企画部門の充実強化と審議会の再編成を行なうことといたしました。 改正の第一点は、本省の企画部門の充実をはかるため、官房に政策の立案及び調整を行なう計画官八名を置くこととし、このうち一名を法律職である海運局船舶整備公団監理官をもって充てるものでございます。なお、他の七名は課長クラスの政令職をもって振りかえることとしております。 改正の第二点は、本省の付属機関として運輸政策審議会と運輸技術審議会とを設置するとともに、その他の審議会の整理統合を行なうことであります。 運輸政策審議会は、海運、陸運、航空の各輸送分野にまたがる総合的輸送体系を樹立すること等、運輸省の所管行政に関する基本的な政策及び計画の策定について調査審議することを目的とし、また、運輸技術審議会は、運輸省の所管行政に関する技術の開発、改良及び普及について調査審議することを目的としております。他方、現在置かれております中央、地方の船員職業安定審議会を、それぞれ中央、地方の船員労働委員会に、造船技術審議会を運輸技術審議会に統合し、また、海上安全審議会と海技審議会とを統合するほか、都市交通審議会にその存置する期限を付する等、各種審議会の整理統廃合を行なうこととしております。その結果、現在三十あります審議会が、昭和四十七年度には十七に減少し、委員数も大幅に減少する予定でございます。 改正の第三点は、現在地方における道路運送に関する重要事項を調査審議する機関として陸運局に置かれております自動車運送協議会を発展的に解消し、鉄道をも含めた地方における陸上交通に関する諸問題を調査審議する機関として地方陸上交通審議会を設置することでございます。 改正の第四点は、行政の近代化、能率化の要請にこたえるため、職員等に対する研修を統一的かつ効果的に実施する機関として、本省に運輸研修所を設置することといたしております。 このほか、先に述べました審議会の整理統合に関連いたしまして、船員職業安定法及び道路運送法の一部を改正することといたしました。 以上がこの法律案を提案する理由であります。何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御賛成いただきますよう御願い申し上げます。
○委員長(八田一朗君) 本案の審査は後日に譲りたいと存じます。 —————————————
○委員長(八田一朗君) 農林省設置法の一部を改正する法律案を議題といたします。 趣旨説明を聴取いたします。長谷川農林大臣。
○国務大臣(長谷川四郎君) ただいま議題となりました農林省設置法の一部を改正する法律案の提案理由と改正の内容を御説明申し上げます。 第一は、農林省本省の付属機関として熱帯農業研究センターを新設することであります。 熱帯農業に関する試験研究は、アジアの農業先進国であるわが国の立場より見て、熱帯、亜熱帯の開発途上にある国々の農業の発展を助けるため、より一そう推進するよう、内外から強く求められております。このことは、また、稲作をはじめとして、多くの面でこれら地域の農業と共通の問題をかかえているわが国農業の研究分野の拡大と、研究水準の向上に役立つものと考えられるのであります。政府は、従来からこれら地域への研究者の派遣などの方法により、研究の推進をはかってまいりました。このたび、さらにこれを一そう充実するため、熱帯農業に関する試験研究を効果的に進めるための中心的な組織として、熱帯農業研究センターを設置することにしたのであります。なお、熱帯農業研究センターは、沖繩に支所を置くことにしております。 第二は、同じく農林省本省の付属機関として農業者大学校を新設することであります。 わが国の農業及び農村を近代化していくためには、次代の農業をになう優秀な農業後継者を育成し、確保することが重要であります。政府は、従来から農業に関する教育研修の施策を充実するようつとめてまいりました。しかしながら、若い農村青少年の流出は依然として続いており、農業後継者対策は今後一そう強化する必要があると考えられます。このため、農林省みずから、専門の教育機関として農業者大学校を設け、現在農業に従事している青年に対し、将来自立経営のにない手として、地域農業の振興に役立つことができるような、程度の高い教育を施すこととしたのであります。 第三は、農林省本省の地方支分部局である地方農政局を地方農林局に改組するとともに、あわせて統計調査事務所の機構を整備することであります。 最近の民有林行政には、林業構造改善事業、入会林野整備促進などの施策に見られますように、地域的なきめのこまかい林野行政と総合的な地域農林行政の推進が強く求められております。このため、従来、もっぱら林野本庁で処理してきました民有林野に関する事務を大幅に地方農政局に移すこととし、これに伴い、地方農政局の名称を地方農林局に改めることといたしました。 また、統計調査事務所は、その作成する統計を今後より一そう総合的な地域農林行政に活用できるようその機構を整備することといたしました。すなわち、地方農林局のある都府県にあります統計調査事務所は、その地方農林局に統合し、その他の府県にあります統計調査事務所は、その府県を管轄する地方農林局に所属させることにしたのであります。 以上の措置に伴って、北海道にあります統計調査事務所は、これを独立の地方支分部局としますほか、営林局などの機構及び所掌事務の一部を改めることといたしております。 このほか、この法律案におきましては、効率的な業務運営を行なうため、種畜牧場整備の一環として高知種畜牧場を廃止することとしております。また、輸出品検査所の事務に日本農林規格に関する事務を追加すること、神戸肥飼料検査所の大阪市への移転により名称などを変更すること、南西海区水産研究所の位置を変更することなどのため、必要な改正をすることといたしております。 なお、この法律案の内容のうち、熱帯農業研究センターと高知種畜牧場に関する部分のほかは、昨年の第五十八回通常国会に提出し、参議院において審議未了となりました農林省設置法の一部を改正する法律案の内容と同じものであります。 以上がこの法律案の提案の理由とその主要な内容であります。何とぞ慎重に御審議の上、すみやかに御可決くださいますようお願いいたします。
○委員長(八田一朗君) 本案の審査は後日に譲りたいと存じます。 —————————————
○委員長(八田一朗君) 通商産業省設置法の一部を改正する法律案を議題といたします。 なお、本案は衆議院において修正議決されておりますが、その修正点は、お手元にお配りいたしてありますように、附則の施行期日の、「昭和四十四年四月一日から施行する。」を「公布の日から施行する。」と修正されております。 それでは、これより質疑を行ないます。
○山本伊三郎君 ひとつ通産省設置法について若干大臣並びに皆さんにお聞きしたいと思いますが、現在も通商産業研修所というのがあると思いますが、それはどういうことで法律上の設置とされたのか。その理由をここに書いておりますが、簡単にひとつその趣旨を御説明願いたいと思います。
○政府委員(両角良彦君) 現在まで通産省におきまする研修は、新規採用職員あるいは管理職の職員に対する研修並びに各種の専門研修、たとえば外国語あるいは技術、経済といったようなことを行なっておりますが、これは事実上の研修といたしまして、当省の研修施設におきまして施行いたしておる次第でございます。
○山本伊三郎君 訓令設置というのはどういうことなんですか、どういう形になるのですか。訓令というのは、大臣の訓令で適宜やっておるということですか。
○政府委員(両角良彦君) 御指摘のとおり、大臣の訓令をもって処置しております。
○山本伊三郎君 その場合の予算措置はどうなるんですか。
○政府委員(両角良彦君) 予算につきましては、四十三年度並びに四十二年度、それぞれ所定の手続を経まして計上をいたしております。すなわち、金額は、四十三年度は二億一千万円、四十二年度は約一億円というものを予算計上さしていただきまして、それに基づいて研修施設の研修はいたした次第でございます。
○山本伊三郎君 そういう金額もそうでありますが、その場合訓令設置ですから、そういう予算はどういう局から出ているのですか。訓令研修所として予算をとりますね。そういう訓令設置の場合の予算措置はどういう形ですか。
○政府委員(両角良彦君) 四十二年度並びに四十三年度におきまする予算は、研修施設の設置に対する予算でございまして、研修所という法的な組織に対する予算ということにはなっておりません。
○山本伊三郎君 それから次に、この機会にちょっと聞いておきたいのですが、いよいよ万国博覧会もあと一年足らずに迫ったのですが、私もこの前モントリオールの万博を建設中にちょっと視察をした経験があるのですが、第一に問題になるのは、万博による収支関係ですね。モントリオールの場合も相当赤字を生じた。それをいわゆる地元のモントリオール市その他の州で持たれたと聞いているのですが、日本の場合は、これは終わってみぬとわからぬことですが、どういう収支見通しで現在おられるのか、この点ひとつ。
○国務大臣(大平正芳君) 万博の予算は、建設予算と運営予算とに大別されますが、建設関係の予算の総額は五百二十四億円でございます。これは土地の整地費、某幹施設費、管理サービス施設費等に充てられるものでございます。 これを財源別に御説明申し上げますと、記念切手、たばこの広告、公営競技等の特別事業収入として二十九億円を期待いたしております。それから民間側からの寄付、これは施設の参加でございますが、六十八億円。それから施設の残存価値見返りの融資分として五十億円を予定しております。それだけを控除いたしました残額三百七十六億円を国と地方公共団体が分担するということにいたしております。国はそのうち二百五十億円を負担して、残余は大阪府、市を中心とする近畿二府六県、三指定市が負担することになっております。 それから運営の予算でございますが、総額が二百八十九億円でございます。で、これは協会の独立採算制をとっておりまして、おもなる収入源は、入場料が約百六十八億円。催しもの、遊園地収入が三十七億円でございます。なお、昨年八月に決定を見ました入場料引き下げに伴いまして、競艇等の公営競技からの協賛金二十五億円を予定いたしております。ただし、これはどれだけの入場者があるかということでございまして、仰せのようにやってみなければわからぬわけでございますが、一応三千万人ぐらいの入場者を予定いたしてありまして、いまいろいろな推定を行なっておりますが、三千万人をこえることはほぼ確実じゃないかという見通しが支配的になっております。
○山本伊三郎君 まず施設費ですが、政府が二百五十億、そうすると百二十六億ですか、これがいわゆる各地方団体、三府県、何市かの負担になっておりますが、これは何ですか、もうすでに負担の割り当ては各県にされておるのですか。
○説明員(井上保君) 残りの分は各地方公共団体に割り当てになっておりまして、そのうち九〇%が大阪府、市でございます。それから、兵庫県と神戸市が大体四・七、それからあと京都府と京都市が二・五%ぐらい、あとはそれぞれ一%以下でございます。そういうことで奈良、和歌山、福井というところに割り当てしてございます。
○山本伊三郎君 自治省から見えておりますね。この百二十六億の各地方団体の負担は、どういうところで落としておるのですか。地方公共団体としての経理は、いわゆる何か基準財政需要額をもって支出しているのですか。地方団体の負担の費用はどこで落としますか。
○説明員(山本成美君) ただいま御質問の点でございますが、ただいま通産省のほうからお話しになりましたように、地方団体の負担分というものは大阪府、市で九〇%、あとは関係の府県市で負担をいたしておるのですが、その負担割合につきましては、大体各地方公共団体における住民税均等割りの収入、あるいは関連公共事業の事業費の量と申しますか、そういうふうなものを勘案いたしまして配分をいたしておるわけであります。で、これについての財源措置といたしましては、一部は特別交付税で措置をいたしておりますが、残余の額につきましては、関係地方公共団体の財政状況を考えまして、直接、負担金に対する起債というものは起債の性格上できませんので、これに肩がわりできるような適債事業を拾いまして、ほぼ残余の額が目一ぱい充当されるように起債措置をやっておるわけでございます。
○山本伊三郎君 地方特別交付税で見た分はどれだけですか。
○説明員(山本成美君) 昭和四十二年度におきます特別交付税措置は二億一千三百万円でございます。それから四十三年度は四億四千四百万円、約倍になっております。
○山本伊三郎君 そうすると、百二十六億という額から見ると、ほかの府県は少ないのですが、大阪府、市は相当大きい負担になっておりますし、特別交付税を合わせますと約六億五千万円程度でありますが、そのほかは全部地方債で大体見ておるのですか。
○説明員(山本成美君) さようでございます。
○山本伊三郎君 地方債とすれば、これはもちろん借金ですから、あとに残っていくわけですが、こういう点については、地方財政上から見て、相当大きい負担になってくると思うのですがね。その地方債には特別な利子補給とか、そういうものを見ておるのですか。
○説明員(山本成美君) 先ほど申し上げましたように、特別交付税の額というものは、いま御指摘のように、六億五千万円程度に四十三年度末でなっておるわけでありますが、その残余の額については、おおよそ肩がわり分として目一ぱいいけるように起債措置をしておると申し上げたのでありますが、この起債の適債事業というものが、必ずしも単一のものではございません。たとえば国庫補助事業の裏負担についての起債事業でございますれば、これは全額政府資金でやるというたてまえで貫いておりますし、また単独事業になりますというと、政府資金が無理なものもございます。したがいまして、こまかい数字はちょっと手元にございませんが、両方であるし、またいずれでもないといったようなことになるかと思います。
○山本伊三郎君 これは、先に聞いておきますけれども、会場の設備費に対する負担であって、関連事業とは別でしょう。
○説明員(山本成美君) 別でございます。
○山本伊三郎君 これは万博という国家的大事業を引き受けた地元ですから、ある程度の犠牲というものはこれはやむを得ないと思いますけれども、これは結局地方住民にかかってくる負担ですからね。したがって、この点については政府としてももう少し考えなくちゃならぬと思うのです。これは通産大臣にお尋ねするのですが、そういう特別交付税を除いても約百二十六億程度の負担になるのです。関連事業はあと地方住民の福祉に残るし、道路、その他交通関係も残るが、会場設備費については、あと地の処理の問題についてはあとで聞きますけれども、相当の重い負担になっておる。これに対して政府としては、今後何か考えるというような意図はございませんか。
○国務大臣(大平正芳君) 仰せのように、あと地の処分利用問題というのは現在検討中でございます。で、いま提起された問題も、それとあわせまして検討を要する問題であると思いますが、いまどうするという結論はまだ持っておりません。
○山本伊三郎君 まあ一応そういうことでひとつ大臣も——地方財政で、大阪府は不交付団体で若干いいといわれておりますが、やがて、単年度は赤字だとも聞いております。特に大阪市の場合は全くの赤字できりきり舞いをしておる状態ですから、その点はひとつ十分御配慮願いたいと思います。 それから次にこの運営費ですが、いま通産省の政府委員の方からお答え願いましたが、二百八十九億の運営費の見込みで、入場料その他を合わせまして二百二十億ぐらいにしかならない。六十億ほど赤字になると、もうすでに当初から、いまの数字を私信じましてですよ、なると思うのですが、この始末はどうされるのですか。
○国務大臣(大平正芳君) 運営予算の収支の総額は、いま申しましたように、二百八十九億七千五百万円、これで収支のバランスは一応予算的にはとってあります。しかしこのとおりまいりますかどうか、これは一にかかって、先ほど申しましたように、入場者の見込みにかかるわけでございまして、先ほど申しましたように、私どもとしてはまず、だいじょうぶいけるのじゃないかという見当はつけておるつもりでございます。
○山本伊三郎君 そうすると、ぼくの聞きそこないかもしれませんが、入場料収入は百六十八億と聞いたのです、百六十八億。それから三十七億は催しもの等における使用料といいますか、そういうものが三十七億。それからそのほかに二十五億ということを聞いたんですが、これでいくと二百三十億ですね。ほかに何か収入の見込みがあるのですか。二百三十億ですから二百八十九億から引くと五十九億ほど足りない。
○説明員(井上保君) 先ほど大臣から申し上げましたのは、収入支出の主要項目だけを申し上げました。それ以外の収入支出がございます。ちょっと申し上げますと、収入のほうは、そこにございます入場料が約百六十八億でございます。それから出展の敷地料、これは政府関係でないところがら敷地一平方メートル当たり五千円もらうというような敷地料、それから営業権利金であるとか、これが十一億ほど。それから駐車場の収入、これは普通の乗用車一台五百円とか、そういうものが一ぱいあるわけでございます。
○山本伊三郎君 まあ一応そういうこまかいやつも見積もられているのですが、問題はやっぱりこの入場者、三千万人以上だということですが、モントリオールの場合も、最初二千万こすだろうというのが実際は三千万になったようですね。それでして赤字が出たというのですが、私はやはりこの赤字は必ず出るのじゃないかと思いますね。おそらくそういう状態がある場合に、これはその結果を見ないとわかりませんが、赤字が出たときには、これの負担はどこでやることになりますか。それだけ聞いておきたい。
○説明員(井上保君) 現在のたてまえは、協会が独立採算でやるというたてまえになっております。ただ、さっき大臣からお答え申し上げましたように、その三千万の入場者という数字が非常に大きな収入源になっておりまして、これが現在のいろいろな調査によりますと、もう少し多いのじゃなかろうかという感じがございます。それで大体一千万人ふえますと、経費率等がございますけれども、大体四十億から四十五億くらいふえるのじゃなかろうかという勘定であります。いまの三千万が相当ふえるのじゃなかろうかという要素もございますし、現在のところでは、一応収支相償うし、なおかつ経理は協会が独立採算制でやる、こういうことでございます。
○山本伊三郎君 そういうぐあいに入場者が多くなって、黒字は別に期待する必要ない。もうける必要ないからいいんですが、赤字になったら協会がそれを受け持つとなると、協会というのは、そういう協会自体は別に資産を持っておるわけじゃない。そういう場合には、結局あと地の利用なんかによってそういうものを捻出するとか、そういうことを考えるかどうか。協会に全部持ってくれといったって、協会自体は別に事業しているわけじゃない、万博のための協会ですから。そういう場合にはどういう処理をされるのですか、それだけ聞いておけばいいんです。
○国務大臣(大平正芳君) いま申しましたように、一応協会は独立採算でやらしておりまして、これでもし赤字が出たら云々ということをいま申しますと、運営がだらしなくなっちゃ困りますから、とにかく私どもとしては、これでりっぱにやっていけるのだということで、独立採算の主体的な責任を強調しておるわけでございます。で、おそらくはこれでいけると、見当はつけておりますけれども、万一これが赤字が出るというような事態があれば、その時点でまた配慮をしなければならぬと思いますけれども、いまの段階は、これでおまえさんたちの責任だぞということを強調いたしておるわけです。
○山本伊三郎君 モントリオールの場合の赤字を生じた場合の負担は、モントリオールの県と州に負担さしておるのですね。そういうことのないように私はしていただきたいと思う。もちろん、大臣言われるように、先ほど説明あったように、これは独立採算でいければ、これはもうたいへんけっこうですが、いままで何回かの万博の状態を見て、あまり黒字というものの報告を私聞いておらない。また、万博というものは、もうけるためにやるのじゃないのですから、赤字を覚悟でやるという趣旨ですから、そういう点について、地元に、先ほど申したように設備において相当負担があるので、欠損を生じたからと、モントリオールのような形にしないように、これだけ政府にお願いしたいのですが、どうですか。
○国務大臣(大平正芳君) その点十分戒めてかかるつもりです。
○山本伊三郎君 それで次は建設省が見えているらしいのですが、関連事業を、相当膨大な関連事業、設備に関しては五百二十四億程度でありますが、関連事業では六千億以上費やされておるようであります。おもだった関連事業の、もちろん道路がおもだと思いますが、ちょっと概略、建設省のほうの方。
○説明員(長尾満君) 万博関連公共施設の設備の中で、建設省所管分は約四千億でございます。その中で一番大きいのは、道路整備の約三千三百四十億、それからあと河川が三百二十億、下水道が三百十七億、公園が三十三億、計約四千億ということになっております。
○山本伊三郎君 あとの千数百億というのは、これは地方公共団体が負担することになっておるんですか。
○説明員(井上保君) 建設省以外に、それから運輸省関係でございます。それから農林省、それから厚生省その他がございまして、総計が六千五百億円でございます。
○山本伊三郎君 その運輸省、農林省の負担……。
○説明員(井上保君) 運輸省は、全体計画といたしましては二千三百六十億程度でございます。国鉄、それから高速鉄道、私鉄、空港、港湾、観光施設等がございます。それから農林省はもう四千三百万、これは非常に少のうございます。それから厚生省も一億三千万ということでございまして、大体運輸省と建設省が大部分だということでございます。
○山本伊三郎君 そうすると、地方公共団体の負担はこれと別ですか。地方公共団体が地下鉄とか、そういう、やってますが、それは別なんですか。これは自治省御存じないですか、関連事業の地方公共団体分。
○説明員(山本成美君) いまの数字の中には地方団体分も含めた数字だと考えております。
○山本伊三郎君 そうすると、運輸省所管としていわゆる交通各種機関についての中に地方公共団体、また、建設省関係の道路、河川、下水とか、そういうものの中に地方公共団体の費用も含まれているということですか。
○説明員(井上保君) いま申し上げましたのはトータルの数字でございまして、それぞれの補助率に従いまして地方公共団体の負担分は入っておるということでございます。それぞれのところに入っておるわけでございます。
○山本伊三郎君 その地方公共団体の負担の分はわからないんですか、建設省でも。
○説明員(長尾満君) まだ四十四年度の分はこまかくはじいてございませんので……。
○山本伊三郎君 大体でいい。
○説明員(長尾満君) 大体約一千億くらいではないかと思います。
○山本伊三郎君 運輸省関係——農林省関係はほとんど私、地方公共団体ないと思うんですが、運輸省関係ではどうなっていますか。どれくらい、地方公共団体分。
○説明員(井上保君) いま資料を持っておりませんので、後ほど御提出いたします。
○山本伊三郎君 それじゃあ建設省に聞きますが、この一千億程度の地方公共団体、これに対しては相当政府は高率の補助といいますか、出したと聞いているんですが、この一千億円の地方公共団体支出費用が、地方公共団体自体の持ち出しの費用というのは、どれくらいになっているんですか。
○説明員(長尾満君) これは公共事業につきましては、それぞれ事業の負担率がきまっておりまして、その率によりまして一応公共団体が持つべき額が、事業費がきまりますと自動的にわかってまいります。それが約一千億ではなかろうかというふうに申し上げたわけでございます。
○山本伊三郎君 各道路とか河川、そういうものの修築、建設には補助金はあります。一定の補助率がありますが、特に万博については特別の補助率で出したと、菅野経済企画庁長官——万博の大臣ですか、から聞いたんですが、そうすると通常の補助率以外に出してない、こういうことですか。自治省の関係どうですか。自治省そういうこと御存じないですか、関連事業に対する国の補助。
○説明員(山本成美君) これは通産のほうでおまとめになっておりますので、私から申し上げますよりも、通産からお話し願いたいと思います。
○説明員(井上保君) 大体原則的には通常の補助率だと思いますが、特別の補助率で出したものがあるということは、ちょっとよく知りませんので、よく検討いたしたいと思いますが、大体通常の補助率で出しておると思います。特別の補助率というのはちょっと聞いておりませんので、検討いたしたいと思います。
○山本伊三郎君 普通の補助率であれば、道路の場合はケース・バイ・ケースで違いますが、原則として三分の一ないし三分の二ということになっておるのですがね。そうすると一千億の支出で、それだけの補助率では相当地元負担が高まっておるということになりますね。この認識はどうですか。相当関連事業で地元が負担しておる。
○説明員(長尾満君) 特に万博関連で負担が増加するということではございませんで、一種の先行投資でございますから、通常の事業の補助率ベースで計算をいたしております。
○山本伊三郎君 これは大臣に言うのですがね。なるほど先行投資です。オリンピックの場合、東京の道路が相当改修されて、都民には相当便宜を与えていることは事実ですがね。実際、地元住民全部から見ると、そんなに万博があったからといって、大きい道路ができたからといって日常の——大阪府・市民については、そんなに大きな利益はこうむっておりません。またこうむらない。その点はぼくは菅野さんにも相当言ったのですが、菅野さんは、ほとんど国が負担しておるということですから、私はいつか機会があればこまかにと思ってきょう尋ねたのですが、これは予算委員会でも菅野さん、胸をたたいたようなことを言っていましたね。相当私は地元の財政に対して大きい影響を与えているということは、地元の知事、市長からも聞いておるのですがね。これは時間もないし、いずれまた詳しいことはひとつ資料をいただきまして、お話を聞きたいと思います、この関連事業について。で、一千億といいますがね、地元の負担は一千億程度ではないということも聞いておるので、もう少し、通産省の関係か建設省の関係か、運輸省か知りませんが、政府でこの点ひとつ数字を明らかにして、後ほどいただきたいと思います。 それで次に移ります。関連事業はそういうことですが、あと地について、これは予算委員会でちょっと聞きましたが、菅野大臣は、早急にきめるということですが、大体どこの万博でも、パリにおいては相当——三回ほどやっておりますが、あと地をどうするかということが、万博を主催する一つの大きな表面に出せない——そんなこと表面に出したら問題になりますから出しませんが、いわゆるあと地をどうするかということは、大きい目標の一つになっているということですが、日本政府については、まだその点はきまっておらないということですが、これは地元としては相当大きな問題もありますし、この点について大臣、どうなんですか。いつごろ決定されるのですか、あと地の使用について。
○国務大臣(大平正芳君) 私が連絡を受けておる万博大臣からの御意向としては、ことし八月ごろ大綱をきめます。細目につきましては、来年度の予算と一緒にきめたいというようなことを聞いておりますが……。
○山本伊三郎君 主管大臣でないから、あまりこれ以上尋ねてもどうかと思いますけれども、ぼくは、すでに万博を計画したときにそういうものをつくらなくちゃならぬというのが私の趣旨なんです。万博をここでやるというときに、これはもうパリがいまあれほど、市内がいわゆる近代化した都市計画をやったというのも、万博を二回か三回やっていますね、パリで、やはりそういう考え方でやっておる。そういう構想を持って私はやるべきだと思うが、行き当たりばったり、これは万博、ここの土地でいいんだというようなやり方には、きわめて私不満を持っているんですがね。もし、そうであれば、この考え方について大臣どうですか。主管大臣でないんですから、閣僚の一人として所感ぐらい聞かしてほしい。
○国務大臣(大平正芳君) 全然見当がついていないわけでもなくて、中央の百二十九ヘクタールでございますか、これは都市計画事業として割愛しよう、あとの部分はとにかく一応は見当つけているわけでございますが、仰せのとおり、全体のあと地の配分というのは、きめてからかかるというのは、おっしゃるとおりだと思いますけれども、土地に対する異常に関心が強い、いろいろ公害問題がこのようにホットになってきておる段階でございまして、政府として、そういった問題を整然ときめたあとで、万博の誘致に踏み切るという時間的余裕がなかったことと思うんでございます。しかし、いま泣きごとを言ってもいけませんので、有意義な利用計画を、できるだけ関係方面の意見を周到に聞きまして、なるべく早くきめて、御報告できるようにいたしたいと考えます。
○山本伊三郎君 現在あれは大阪府が一応敷地を買収して、名目上も実質上も大阪府の所有地だと聞いておるんですが、その点はどうですか。
○国務大臣(大平正芳君) そう聞いております。
○山本伊三郎君 大阪府の所有地であると、これはやはり国の指示でやらなければ、万博は国の事業ですからね。国は相当費用出しているんですから、地方団体の意思であのあと地を処分されると、非常に目的が変わってくると思う。財政難だから切り売りするとか、一部は公園に残したりやるけれども、一部は切り売りするとか、こういうことになると、実はせっかく万博をやったあとに、住民が非常に迷惑する場合がある。こういう点は私は非常に問題があるというので、まあその点を強調しているわけなんですがね。大阪府といえども、相当の金を借りて実はあれを買収したんですから、したがってやはり財政的には、何とかこれを財政的に有効に処分したいという気持ちは私はあると思うんです。したがって、その点を国のほうで十分指示をし、地方団体に迷惑をかけないような形で処理しなければ、あとそれは相当問題が——万博は済んだ、しかしあとは何だという批判が、これは私はおそろしいと思うんです。これは大阪地方だけの住民じゃなくて、相当国が補助して関連事業も相当やっておるんですから、これは日本のものですからね、言えば。たまたま大阪の千里丘付近にやったけれども、これは日本の一つの私は設備だと思う。だからそういう観点から、あと地の利用については十分政府が指示をし、また、負担といいますか、考えてやってもらいたいと思うんですが、これはひとつその点通産大臣も十分お考え願って、ぜひそういう方向で指導してもらいたいと思うんですが、この点どうですか。
○国務大臣(大平正芳君) 大阪府として巨額の資金を前もって調達されて、あれだけの土地を確保していただいて、知事さんと府会との間にもいろいろなお約束があったかに聞いておりますので、いま仰せのように、この問題の処理につきまして、大阪府側に不当な損失をかけない、しかもこのあと地の利用計画が、局地的な利害で左右されるようなものでないようにというようなところを配慮しながら、有意義な利用計画を立てたいと思いまして、各省の意見はもとよりでございますが、府、市の意見、それから国民各層の意見、それからさらには万博関係の閣僚協議会にかけまして、仰せのように、利用計画を最終的にきめる段階では、粗漏のないようにいたしたいと思います。
○山本伊三郎君 それでは、もう一ぺん全般的な問題でお尋ねしますが、大体三千万以上という入場者を予定されておるんですが、そのホテル関係、その三千万以上の入場者の外国からのお客、これはどれくらい見積もっておられますか。
○説明員(井上保君) 三千万人のうち、約百万人が外国からの入場者であると考えております。百万人と申しますのは延べでございまして、それには、毎年いま四、五十万の外人が来ておりますから、そういう人が入ると思います。万博のために、特にそのために来るという外人は、まあ野村総合経済研究所に頼みまして十分研究してもらったんですが、一番多くて五万九千人、そういう人が何回も入るということで、百万人ということでございます。
○山本伊三郎君 モントリオールの場合は、外国人はどれくらい入ったんでしょうかね。
○説明員(井上保君) モントリオールは、全体で入ったのが五千万と聞いておりますが、そのうち約半分が外国人だと、あそこはアメリカ人が相当入っております、そういうことでございます。
○山本伊三郎君 五千万も入ったんですかね。五千万で、半分が二千五百万、しかし向こうはアメリカという大国が隣にあるから外国人が入った、こういうことですね。 そこで、そういうホテル関係、宿泊関係は、大体この万博開催日までに、それを収容し得る見通しといいますか、設備の見通しがあるんですか。
○説明員(井上保君) ホテルの関係でございますが、これはピーク時の平均の万博の入場者というものを対象にいたしまして、それからそれを国内と国外に分けまして、国内につきましては、主として寺社の民宿、そういうところの開発というようなことで検討いたしております。現在すでに集まっております数字で、そのピークの数字を十分にカバーするということでございます。これは非常に余裕があるという数字になっております。それから外人の関係でございますが、これはホテルであるとか、それから国際観光の旅館でございますけれども、ホテルとか、それに類する旅館でございますが、そういうもののあき室を大体七〇%程度を外人に優先的に確保して、あるいはホテルの新造、改築をやりたいというようなことで計画が出ておりまして、これにつきましてもカバーし得るという数字になっております。検討した数字の結果は、大体いまのところ問題がないということになっております。
○山本伊三郎君 万博といいながら、三千万以上予定しておって百万人という外国人の入場者、きわめて私さびしいと思うんですね。アジアで初めての万博だからやむを得ないといいますが、その点はやはり政府としても、万国博覧会ですから、日本人の博覧会じゃないんですからね。もう少しその点の見通しというものを、最初から百万くらいの程度で計画したんですか、初めから。
○説明員(井上保君) これは計画と申しますか、従来の博覧会に各国から来ている実績であるとか、そういういろんなデータを野村経済研究所が広く調べまして、それをいろんなところでいろいろこまかい計算をしたようでございますが、その結果一応そういう数字になったと思います。たとえていいますと、これは国内の場合を例にあげますと、年齢別、所得別、距離とか、いろんなものをあげまして、それから国につきましては、過去の博覧会の実例、各国から行っている実例とか、そういうものをいろいろ勘案いたしまして、一応の予想でございますけれども、相当こまかい計算をした結果、大体そういう数字になっていると思います。で、実は幅がございまして、三千万人と申しますけれども、最低二千八百万、最高三千七百万人という数字になっております。大体シェアな数字が三千万というような計算になっております。
○山本伊三郎君 その百万のうちに東南アジア、いわゆるアジアから来るというような人、どれくらい見積もっておりますか。
○説明員(井上保君) 正確に記憶いたしておりませんが、大体半分よりは相当少ない。アメリカ、カナダ、あの辺が多いだろうと、ヨーロッパ、それから東南アジアは半分以下であるというような感じでありますが、正確にはまだ資料を調べましてから御連絡いたしたいと思います。
○山本伊三郎君 ぼくは大体その計画、まあこれは社会党も賛成して、問題を受けて賛成した法律ですから、いまさらけちをつけるわけじゃないんですが、ぼくらが考えておった、最初から大体万博をやるということになれば、これは欧米先進国という——先進国ということばは私あまり好かないんですが、欧米各国からというよりも、アジアの人々を招致をして、アジアの文化の状態というものを示すということが、私は大きいテーマである。進歩と調和というテーマを持っていますが、特にアジアで開くという意味はそこにあるんじゃないか。これは党というよりも私個人が相当主張してきたわけですが、いわゆる三十分の一くらいの外人、そのうちの半分くらいの外国人が万博に来たといって、実際ほんとうに万博の意義があるかどうかということを私疑うんですよ、実際問題。しかしアジアという、特殊な日本という地理的条件もありますから、それはモントリオールほどはいかないと思いますが、そういうものを考えて、相当のこれは費用をかけていますからね。一億円以上の実は費用をかけているんですね。日本人に見せるというなら、もう各国体、いや、何といいますか、国体のような、各地持ち回りで展覧会をやってもいいんですからね、日本人に見せるなら、高い費用をかけてつくるより。だから私は、万博ということをアジアでやるという意義は、アジアの人がもうこぞって来て、そしてアジアの文化をささえて、今後アジアの発展をどうするかということの参考にするということが趣旨でなかったか。それがいま聞くと、百万ぐらい寄せて万博だということは、これはもう準万博であって、万博という価値はないと思うんですがね。どうですか、率直な意見を言っておりますから。
○国務大臣(大平正芳君) これどれくらい入場者が入るか、そうして国内、国外どれくらい見積もるかということは、予算を立てる場合のベースになりますので、政府でも非常に関心を持ちまして、いまお話しがございました野村経済研究所に委託をいたしまして、野村さんのほうはアメリカのリサーチ機関と連携をいたしまして、相当経費を使いまして、いろいろなデータを記憶させてはじき出したつまり数字なんで、これは予算ベースという意味で検討を持たねばいけませんので取り上げた数字でございます。非常に客観的な冷静な——山本さんが言われるような政策的な意図を織り込んだとか、そういう数字ではないと思います。したがいまして、いま仰せのように日本で万博をやる、しかも東洋で初めてであるということですから、アジアの諸国民に関心を持っていただき、できれば広く見ていただくというようなぐあいにいたしたいということは当然なことでございまして、それは外務省その他があらゆるチャンスに、あなたがいま言われたような趣旨で、PRにつとめまして、できるだけ誘致に努力をすべきだと思いまするし、現に国際会議等の機会には、外務省のほうも非常に気を配っております。また六十五カ国の参加ということが、いま約束を取りつけるまでにもPRをかねてずっとやってきておるわけでございまして、私どもといたしましては、一応予算のベース案としてとりました数字にどうしてもプラスアルファを、そういう意味でかせぎ取らなければいけないんじゃないかと思っております。精一ぱいやってみたいと思います。
○山本伊三郎君 大臣、私の言う趣旨は、参加国が六十五カ国でも七十カ国でも、これは史上初めてだといわれておりますが、もちろん参加国の数も、これは一つの万博の要するに価値評価にもなりますが、やはり全世界の人が集まってくるという、これが私は万博の価値じゃないかと思う。特にアジアにおいて、私主張するのは、これは意図して言うわけじゃないんですが、やはりアジアで一番大国の中国はこういうような状態、したがってそれは中国が国交回復しておったら参加してくるという意味でもないかもわかりませんが、そういう条件の中で開くんですから、国交を回復しておらなくても、予算のときにもちょっと言いましたように、やはり中国からも参加をさすという、こういう私は必要があるということは、そういう点から私は言っておる。そういう外交政策上の問題を離れて、万博の趣旨からいって、そういう必要があるということを主張したんですが、やはりそういう点も考えて、万博をやるときには、単に採算ベースというのでは、これはもう見本市と同じですから、収支償うというのであれば、万博の価値がない。政府がこれほど力を入れてやる万博ですから、いわゆる全人類の進歩と調和というこのテーマに合うようなものを考えるべきであろうと思います。が、まあこの点は一応私の意見として、今後大いにアジア諸国に対して、こちらに入場といいますか、参観にくるという宣伝をまたやるべきじゃないか、それだけ言っておきます。 時間を過ぎたので、もう一つだけこの機会に聞いておきたいと思います。ごく最近に、これは問題全然別なんですから、万博についてはこれで終わります。もう一つだけ、通産関係聞いておきたいんです。 その前に、もう一つ、外国から来る、設備をする外国に対する関税はどうなっておりますか。
○説明員(井上保君) 関税上の取り扱いは、実は博覧会条約というのがありまして、それに大きな根本の方針が書いてございます。それからそれに従いまして、一般規則等もございますが、それを受けまして、国内では関税定率法、それから関税法によっております。 それで、関税定率法によりますと、参加国が発行しておる公式のカタログとかパンフレットみたいなものは、無条件に免税ということになっております。それから参加国が会場で記念品をやるとか試食をさせるというようなことがございます。これも一定の基準に従いまして無税とする。それから会場自身が関税法の保税地域に指定されておりまして、そこへ入ってくるものは無税であります。そこから出る場合には、通常の手続を経て、国内の場合には税金をかけるというようなかっこうで規定をいたしております。
○山本伊三郎君 それじゃ最後にもう一問だけ、一問で一度だけこの機会にお尋ねしたいのですが、ごく最近に覚え書き貿易、いわゆるLT貿易が調印されたと聞いておるのです。この内容は新聞紙上を通じて、昨年より若干金額も落ちておるのですが、内容についておわかりの点をひとつこの機会にお知らせ願いたい。
○国務大臣(大平正芳君) 日中の覚え書き交渉は、二月二十二日から始まりまして約一カ月、長い折衝でございましたが、四月四日調印を見たと聞いております。貿易規模は、日本の国内の需給事情、それから中国側の供給余力等の関係から、大体七千万ドル程度に縮小せざるを得なかった模様でございます。しかしながら、これは覚え書き貿易の性格に伴うものでございまして、長期大量のまとまった取引を窓口一本でやろうという方式にかみ合う商品を対象といたしております関係で、このように縮小を見たのでございます。しかしながら、これが延長されたことは、貿易振興の見地から私どもは歓迎いたしております。で、現在、覚え書き関係者からまだ報告を受けておりませんから、協定の内容と交渉の経緯、詳細については、私のほうは承知していないのでございまして、近くお帰りになりました上で十分聴取してみたいと思います。
○山本伊三郎君 七千万ドルで、去年は一億ドル以上だと記憶しておるのですが、去年はどうなんでしょうか。
○国務大臣(大平正芳君) 去年は約一億一千万でございます。
○山本伊三郎君 それ、四千万ドルほど落ちたという主たる原因はどこにあるのですか。
○国務大臣(大平正芳君) 内容についてはまだ報告を聞いておりませんので、何とも言えませんけれども、主たる原因は、やはり米の需給の関係で、中国米を全然輸入できないというような事情が最大の原因だと思います。
○山本伊三郎君 米の輸入が減ったというのですか、米の輸出じゃなかったのですか。
○国務大臣(大平正芳君) 中国からの輸入が。
○山本伊三郎君 それは中国の国内事情によるものですか。
○国務大臣(大平正芳君) 日本国内の需給事情です。
○山本伊三郎君 そうすると、これは総括的にあなたの答弁から聞くと、四千万ドルのこの減ったというのは、特に日本の事情によって減ったという理解をしていいですか。
○国務大臣(大平正芳君) 全部が全部そうでなくて、たとえば石炭とか、あるいはトウモロコシ、そういったものはわが国としてほしいわけでございますけれども、これは中国側の需給事情等がございましたと思うのでございますが、商談が成立しなかったという事情もあると思います。
○山本伊三郎君 これは新聞の報ずるところで、田川さん帰られてから一ぺん事情を聞きたいというような私も希望を持っておるのですが、そういう商業ベースにおける、大臣が言われる商業ベースにおける取引上の問題から四千万ドルも額が減ったというのでなくして、いわゆる新聞の報じておるところによると、政治的な問題から、中国側は非常にこれに対して乗り気でなかった。こういう印象を受ける記事が新聞に載っておるのですが、いわゆる、はっきり言うと佐藤内閣の敵視政策に対して、相当中国側はこれに対して反感を持っておる、こういう点が新聞紙上報じられておるのですよ、実際問題ね。だから大臣が言われる商業ベースによる取引上の都合で日本は米は入れないのだ。またその他の問題についても、実は商業上、取引上の問題で落ちたという印象をぼくは受けておらないのですが、もしそうだと言われるならば、私は、新聞に対して、佐藤内閣として、それだけのはっきりとした意思表示を国民に与えるべきだ。いまの新聞の報道によると、中国側の政治上の問題で、いまの佐藤内閣に対して相当強い反対の意見を持っておる、そういうことが非常に問題があったので、共同声明についても実はいろいろ問題があったようであります。そういう問題はないのだということを、明らかに佐藤内閣は言えるのですか。
○国務大臣(大平正芳君) それは、先ほどお答え申し上げましたように、交渉の経緯を当事者から詳細に聞かないとわからぬのでございますが、いまお米等の需給関係を反映したと思われるものを見ても、相当の金額にのぼりますので、数字から判断いたしまして、覚え書き貿易の規模が縮小をするのは、商業ベースの上で考えても、ある程度やむを得なかったという判断はいたしております。しかし、政治的なからみ合いがどういう程度という形であったのかという点は、私もつまびらかにしていないのでございます。
○山本伊三郎君 日工展の問題にいたしましても、大臣はそういういろいろ弁明的答弁をされますけれども、やはりいままでのような、高碕さんが向こうで初めてLT貿易を始めた当時——四、五年前ですか、から見ると、私は非常に日中関係というものは、いわゆる政経分離というものは堅持されておるから、これは変わりないのだが、やはり何かそこにぼくはみぞが深まりつつあるのではないかという印象を、これは国民全部が持っておると思うのですね。こういう点が私は、非常に今度の覚え書き貿易の額の減ったというところの原因があるのじゃないかという見方をしておるのですが、それは間違いですか。
○国務大臣(大平正芳君) それはいまも申し上げますように……。
○山本伊三郎君 全然ない。
○国務大臣(大平正芳君) 全然あるかないか、どの程度あるのか、それはやはり当事者がお帰りいただいて、よく経緯を、内容を伺ってみないとわからぬのでございます。
○山本伊三郎君 時期が悪かったでした。もうちょっと古井さんが帰ってからやればよかった。そう逃げられたら、これはしようがないからね。新聞の報じたことだけ聞いて、帰ってきてから事情を聞きましょう、しかし大平さん、そう言っておられるけれども、腹の中では、ある程度私の言うことについては否定しないような顔をしておりますけれども、これは……。 そこで、そういうことで、私の主張としては、いろいろ外交上の問題がある。それは中国との間の交易は、非常にいま問題がありますが、特に食肉についても相当大きな問題がありますね。だからやはり私は、中国はどういう意味においてか知りませんが、相当日本には交易上においても好意を持っておらない、こういう点をわれわれは察しられる。したがって、これら食肉についても相当、なんでしょう、向こうは拒否したんでしょう。この点どうなんですか。
○国務大臣(大平正芳君) 報道を通じて伺っておるところでは、商談が成立しなかったんだということは聞いております。ただ、これが非常に政治的なもの、中国側の受け取り方が、日本政府側で口蹄疫の問題を今後取り上げて、政治的にタックルしたのではないかという御印象がありとすれば、私はそうではないと思うんです。日本政府側は、少なくとも口蹄疫の問題の技術的なクリアランスができたら輸入しようということで、精一ぱい努力したわけです。私どもは、輸入政策の担当省といたしましてですね、いまの物価政策の見地からも当然のことでございますので、やったのでございますが、どうしても家畜衛生上の安全保障という壁がたいへん厚かったので、それではこれはこういう方法ででも細々ながらともかく道を開こうじゃないかということで、まあ船上加工というような共通の道を提示して、農林省もよろしかろうということになりまして、向こうにオファーしたわけです。しかしそれは成立を見なかったけれども、私どもの誠意はある程度くみ取っていただけるのではないかと思っているんですがね。
○山本伊三郎君 これは古井さんが帰られたら一ぺん聞いてみてください。これは相当向こうで古井さんも苦境に立ったという新聞報道もされておりますが、これは私は、何かそこに感情だけでない問題があると思うのです。これは社会党と自民党とは外交政策が違うのですから、外交政策では並行線ですね、すれ違いになるから、私はここで論議しないのですがね。しかし七億の民を持つ中国としては、もちろん政治的な問題もあるけれども、やはり隣国との交易ということに相当私は頭を悩ましていると思うのです。これは私は向こうに行かないけれどもわかると思うのですね。だからそういう点から考えて、政経分離は分離でいいけれども、これは中国七億の国民も、日本の一億の国民も、やはり世界に生きている人類ですからね。やはり生活だけは、お互いに交易をしてやろうじゃないかという、この趣旨だけは、まあ日本政府は守るべきだと思う。国際外交というものはむずかしいものだから、一がいにわれわれ言うほどにはいきませんけれども、その大きい観点に立って、初めて私は平和的なものがくると思います。この点はひとつ十分考えてもらいたいと思うのですが、いま言われたものの裏づけとして、しからば覚え書き貿易はそうなんだが、友好貿易はいま一体どうなんですか。
○国務大臣(大平正芳君) これは全体としては貿易は伸びているんです。一九六五年以降、ソ連がそれまで第一位の貿易国で、中国にとりまして、一九六五年から日本が王座を占めて、それからずっと第一位の貿易国になっているんです。そこで、一昨年から去年にかけて、ずっと貿易がスロー・ダウンしましたので、心配をしておりましたが、しかしこれは、ヨーロッパ側から中国に対する輸出も輸入も減ってきておったんです。おそらく中国側にいろいろ事情があったと思うのです。去年の下半期から非常に回復しまして、輸出も三割方、前年同期に比べて伸びております。そして去年の下半期は、おそらく空前の輸出記録です。これはいま仰せの、友好貿易の取引量がずっとふえてきたという結果であると思います。友好貿易は、覚え書き貿易みたいに取引品目が限定されていませんで、非常に多様でございまして、比較的順調に推移いたしておりまして、一昨年が四億ドルでございましたが、昨年は四億四千万ドル程度となっておりまして、比重がだんだんと友好貿易のほうに移りつつあることは事実でございます。
○山本伊三郎君 友好貿易は相当ふえつつあるということは、これは新聞紙上でも発表していますが、友好貿易がふえていくという、私が先ほど言ったことのいわゆる証明にもなるのですがね。いかに両国が交易を希望しているかということ、これでわかると思う。覚え書き貿易は要するに上がらない、もちろん昨年より落ちている。しかし友好貿易のほうはふえている、これは実情ですよ。いかに政治的にさくをしようとも、両国における交易というものは、やらざるを得ないという一つの証左なのですね。この実態というものを政府は深く踏まえて、私は中国貿易に対してもう少し熱意を持つべきではないか、政治的なかきをあまり多く高くするがために、やはりそこに大きい問題があると思うのですね。私は国交回復とか何とか、なかなかいろいろむずかしい問題があるが、そういうものを積み上げた後に、両国民のいわゆる調和といいますか、理解が出てくると思う。向こうの国民が日本の製品を使うときには日本の存在を認める、中国の商品を日本が使うときには中国の実態を認識する、そこに私は交易の必要性があると思うのですね。政治的にはいま、何といいますか、国交回復してないのだというけれども、この面では、もうすでに友好関係を持っているのですね。そういう点をひとつ政府も十分考えてもらって、今後の中国貿易に対して熱意を持って私は進んでもらいたいと思うのですね。 それは私は最近中国へ行ったことはございません。行ってませんから、はたしていまの新しい、文化革命の後の政権についてどう日本を見ているかということも、直接私は知りません。知りませんが、大体私想像したところでは、やはり誤解がお互いにあると思う。そういう誤解を解くのは、私はもう今日貿易以外にないと見ている、日中関係においては。そういう点をどう踏まえているかということを予算委員会でも追及したのだが、なかなか総理はうまいこと答弁してくれません。どう言っているか、さっぱり判断できないような答弁をしていますね。議事録を見るとまともな答弁になっているが、聞いているとわからない。うまいことを言っている。それは台湾政府との関係があるから非常にむずかしいでしょう、それはわかります。これはわが党が政権をとっても、直ちにこれをどうこうというのは非常にむずかしい問題を含んでいることは知っていますが、しかし貿易の面にそんなに大きいさくをつくる必要はない。お互いに譲るべきものは譲ってやれば、私はこの問題は解決するという一応私なりの判断をしています。この点について、これは大平通産大臣に聞く問題でないか知れませんが、貿易の当面の担当省として、そういう点についてどう考えるかということを聞きまして、私の質問これで一応終わります。
○国務大臣(大平正芳君) 大体において私は山本先生と同感でございます。私どもの立場は、貿易の拡大ということをいちずでいっているわけでございますし、それでまた、貿易という事実の関連を通じて平和につながることであると考えまして、いろいろな感情、経緯を抜きにいたしまして、できるだけ拡大の方向にじみちな努力を積み重ねてまいらなければならない。日工展の出品問題でもいろいろ経緯がございまして、相当腹に据えかねることもありますけれども、私どもといたしましては、感情を殺しまして、どうしても拡大の道の糸を切っちゃいかぬし、それで精一ぱいの努力をしているつもりでございます。それで、私もあなたと同じように、ある意味で貿易の伸びるということにつきましては楽観的で、いろいろなことがございますけれども、相互の必要が必ず貿易の拡大を結果するであろうという信念のもとに立ちまして、与えられたいろいろな制約がございますけれども、ともかくその間いろいろな努力を積み重ね、局面の打開をしながら、鋭意拡大をはかっていこうということに変わりはないわけでございます。
○委員長(八田一朗君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(八田一朗君) 速記を起こして。
○北村暢君 まず、今度の設置法の改正について、きょうは時間がはんぱになるようですから、大体基本的なことをちょっとお伺いいたしますが、この設置法の改正は、通商産業研修所の新設、これを法律で規定をしようと、こういう簡単な設置法の改正です。ところが、昨年は設置法の改正が通産省はなかったようですが、一昨年の設置法の改正を見ましても、ごく簡単な設置法の改正にとどまっておりました。 そこで、基本的な問題としてお伺いしたいのは、行政改革の計画案というものが出され、各省とも、臨時行政調査会の答申を受けた以後、行政改革について検討が進められているのでありますが、通産省においては、これに対する取り組み方を見ると、現在までの設置法の改正を見る限りにおいて、熱心な取り組みがされているというふうには受け取れないように思います。したがって、ここで大臣に、行政改革に対する通産省の基本的な考え方、それから従来検討されたとするならば、一体どういうような点について検討され、どういう問題点があったのか、こういう点についてまずお伺いをいたしたいと思います。
○国務大臣(大平正芳君) 昭和三十九年の九月、臨時行政調査会の御答申がございました。そのうち、通産省に関係いたします事項の実施状況を申し上げます。 第一は、行政機構の統廃合に関する部分でございます。で、答申は、原局関係から申しますと、重工業局、軽工業局及び繊維局の機構を整理するとともに、これらを再編成いたしまして、重工業局、軽工業局及び化学工業局とすること、こういう答申でございます。私どもとしては、答申の趣旨を体しまして、四十一年度に軽工業局と繊維局を化学工業局及び繊維雑貨局に再編成いたしたのでございます。 それから統廃合の第二の問題として、エネルギー問題処理体制でございますが、エネルギー源に関しまして総合的な施策の企画・実施が行なわれるよう関係部局の体制の整備、その再編成を行なえというのが答申でございました。通産省としては、既存の官房参事官に総合エネルギー政策に関する事務を行なわせることといたしましたとともに、新たに四十年度には総合エネルギー調査会を、四十一年度には総合エネルギー政策課を設置いたしまして、総合エネルギー関係機関の整備をはかったのでございます。 それから統廃合の第三の問題として輸出検査担当機関関係がございます。答申は、工業品の検査所、それから繊維製品の検査所及び繊維局繊維検査課を将来改組する方向でそのあり方を検討せよということでございました。これに沿いまして、通産省としては、業務量から見て、現段階で改組することは困難でございますけれども、今後の行政需要の消長を勘案して検討していこうという態度でございます。 それから統廃合の第四の問題として、通産局商工部及び公益事業部の関係でございます。答申は、認許可の整理、都道府県への権限委譲を行ない、通産局の商工部及び公益事業部を縮小せよということでございます。これに対しまして、商工部は中小企業振興、公害防止、流通近代化、消費者保護等、近来著しく増加しておる行政事務をかかえておる状況でございます。また公益事業部においても、電気用品の取り締まり、原子力発電、ガス事業関係の保安事務等が増加する傾向にございます。したがって、こうした新しい行政需要に対処するためにはこれらの機構の縮小は適当でないと考えております。 それから統廃合の第五として、特許行政機関関係でございます。特許行政機構を拡充せよということでございます。で、御答申の趣旨に沿いまして、機構、定員の拡充を逐年行なってきております。 それから六番目の国土関係、試験研究機関でございます。答申は、各省庁の試験研究機関のうち、基礎的・一般的な部門を統合して科学技術庁に置く方向で検討せよということでございます。これに対しまして、当省関係では地質調査所が想定されておりますが、当調査所の仕事は、そのほとんどが新規鉱床の探査等の資源行政、工業用水の地質学的な調査、つまり用水行政、それから工場立地の適正条件の調査、いわゆる立地行政等、通商産業省の行政と密接な関係を有するので、科学技術庁に移管するのは望ましくないと考えております。 それから二番目の共管競合事務の改革に関する意見でございます。第一は、経済外交に関する改善策でございますが、答申では、市場調査、クレームの処理、貿易取引のあっせん等、外交問題として扱うに必要のない事項については、経済省庁から直接在外公館に連絡指示することができるようにする。この問題はわれわれもそういう方向を希望いたしておりますけれども、外務省との調整がまだ整いませんので実施には至っておりません。 それから第二の経済協力行政に関する改善案でございますが、経済協力行政の統合調整を外務省に行なわせるとともに、海外経済協力基金を外務省に移管するというのが答申の趣旨でございます。これも外務省との意見調整がまだついていないで実施に至っておりません。 それから第三の行政事務の配分及び許認可等の整理でございます。答申は個別的な具体的な事項について権限委任の拡大、許認可等の整理をはかるということでございます。これにつきましては大部分は実施済みでございます。残されたものにつきましても、可能な限り実施する方針でございます。 以上が臨調の答申に対応してとられた措置でございます。実施いたしたものと、まだ実施に踏み切れないものがあるわけでございます。私といたしましては、所管行政の勉強をもう少しさせていただきまして、臨調の御答申というものをもう一度吟味し直してみたいと考えておりますが、就任以来日が浅くて、まだそこまで検討が進んでいないのでございます。今後なお検討を続けてみたいと思っております。
○北村暢君 いま概略御説明がありましたが、一部内局において整備が行なわれたということでございますが、これによって極端に人員が少なくなったわけでも何でもない。また地方自治体に対する権限委譲の問題等も出ておりますけれども、これには賛成できないという意見であり、経済協力等においてもまだ意見が調整できない。おおむね報告を承りますというと、この行政改革をやって合理化を進めるということでありますが、通産省としては、基本的には事務量、行政需要というものが非常にふえてきておる。行政の簡素化をやるよりは、かえってこの業務量がふえてきているというように受け取れる報告のようでございますが、実際臨調で指摘されているような、首切りはやらないということにはなっておりますけれども、方向としてはどうなんでしょう。通産省はやはりとても——臨調だの何だのの言っているような改革だの、簡素化だの何だのということは、可能なような状態にあるのかないのかと、それどころでなしに、行政需要に応ずるためには、かえって定員等も拡大していかなければならない。それでなければ、サービス行政においてかえって欠陥が出てくる。こういうふうにも受け取れるのですが、いままあ問題の検討中ということでございますけれども、どのように考えておられるのか。臨調の言うように合理化し、簡素化ができると考えておられるのか、どうなのか。それよりも逆に行政需要の増大ということについて、若干でもこれは縮小ということはとても考えられない。こういう状態にあるのか、どうなのか、この点はひとつ基本的な考え方をお伺いしておきたい。
○国務大臣(大平正芳君) 三十九年の答申でございまして、率直に申しまして、それから経済社会の変動というのが、相当振幅が激しいものがあると私は思うのです。たとえば私どもの省でも、公害問題などというものが、単なる厚生省の公害行政を援助するというようなものよりもっと進みまして、工場立地から考えなければならぬし、いろいろな公害防止技術の開発をやらなければいかぬ、それの投資を確保せねばいかぬし、税制上も整備せねばならぬ、いろいろな問題が、公害行政というものが通産行政の中で大きないすに腰かけるようになってきたわけです。 それから流通行政、これも旧態依然たるもので、いま物価問題がやかましくいわれておりますけれども、工場の生産性は幾ら上がりましても、工場渡しの値段は比較的に低位なんですけれども、流通過程をくぐってくるとべらぼうに高くなる、その流通、これはまあ非常に長い歴史のある分野で、非常に多種多様で、手がつけられない分野でございますけれども、しかし流通機構にメスを入れないと、ほんとうの意味の経済の近代化というようなことはできっこないわけでございます。 それからさらには、最近コンピューターの進歩、実用化で、情報産業行政というものがそろそろ私どもの行政の日程にのぼりつつあるわけでございます。したがいまして、臨調の御答申は御答申として、それは尊重せぬなりませんけれども、しかしその後の経済社会の変動に応ずるだけの措置は、行政の責任者としてやらなければいかぬわけでございます。したがって、私が検討してみたいと申し上げた意味は、そういう流動的な変動期にございまするので、そういった面にできるだけ有能な人物、人間を配していって、与えられた定員をふやしてくれなどということをいまどき言えた義理でもございませんので、できるだけ与えられた人員の配置にくふうをしなければなりませんし、その資質を向上して、変化に対応するだけの能力を持ってもらわなければいかぬという意味で、研修所のこともお願いしておるわけでございますけれども、そういう意味で検討さしてもらいたい、そういう趣旨なんでございます。大きく事務量がふえたから人間をふやしていただきたいというようなことよりは、資質の向上と配置にもっとうまいくふうがないものかというような点が配慮の中心になっておるという意味でございます。
○北村暢君 まあ、大体の方針はお伺いいたしましたが、大体現在の定員の範囲内でやっていきたい、こういう御趣旨のようでございますが、ところが、定員は五%削減をするという閣議決定が行なわれておるわけです。したがって、五%削減という問題が各省一律に出てくるわけですが、五%削減はしてもらっちゃ困るという結果になるのではないかと思われますが、今後の定員の方向についてどんな計画を持っておられるのか。五%は五%として、通産省割り当てがあるわけですから、それは減らさなければならない。それに対応して、減らすだけではなくて、ふやすということもあり得るわけですから、五%は全部割り当てを消化しなければならないが、新規の問題として、ふやすということがあり得るわけですから、いまの大臣答弁の定員管理の問題と関連して、どういうふうに考えておられるのか、どういう計画になっておるのか、この点をもう少し詳細に御説明願いたい。
○国務大臣(大平正芳君) それは数字にわたりますから、官房長から説明させます。
○政府委員(両角良彦君) 通産省が閣議決定によりまして削減をいたすべき五%相当の人員は四百三十一名ということになっております。これを三年間で定員削減をいたしたいというわけでございますが、このうち、さしあたり昭和四十四年度におきましては百四十三名という定員の削減を行なう予定でございます。これら定員削減は、現在生じておりまする欠員をこれに充てるということで処置をいたしまするので、実際上の人員の削減ということは、現実問題としては起こってまいらないかと思います。ただし、将来におきまする業務の繁閑に応じまして、これら削減の問題については、このワクの中で具体的に措置をしてまいりたいと、かように考えております。
○北村暢君 通産省割り当ての四百三十一名、今後三年間で四百三十一名ですね。そのうち四十四年度が百四十三名ですか、ということで一応の計画があるのですが、それは欠員を補充しないという形で消化していく、こういう説明ですが、通産省は総計で四百六十五名ですね。四百六十五名というのは、五%が平均ですけれども、ほかの省から見ればこれは五%になっておらない。少ないわけですね。したがって、行政管理庁も、通産省は五%というけれども、これは五%でなしに、三%ぐらいしか減らさないという考えをとっておるようですね。そういう意味で、五%削減はする、各省平均で五%削減はするけれども、新規の人員増というのはことしもあるわけですよ、四十四年度もね。したがって、削減をする、削減をするという頭でおるものですから、大臣はそういうことで答弁されておるのかと思うのですけれども、五%削減する。二万六千二百六十一名ですか、全官庁でこれだけ減らすわけですけれども、その減らしたものは、平均に減らすのじゃないのですよ。その範囲内において、行政需要の多いところは定員増ということが当然新規事業で起こってくる。そういう場合には、この範囲内において定員をふやすことはあり得るわけです。まあ総定員法との関係も出てきますけれども、総定員法も最高の限度の定員をきめておるだけで、その範囲内においては運用できるわけで、結局私の聞きたいのは、農林省のように、五%というけれども、八%ぐらいもう削られておるところもある。そういう点からいって、私は通産省という役所は、この産業経済の発展からいって、今後行政需要は、農林省のように減る役所もあるが、ふえる役所も出てくるわけです。そういう意味において、通産省はふえるほうに入るのじゃないかと思うのですが、どうなんですかということを聞いておるのです。
○国務大臣(大平正芳君) 仰せのとおりでございまして、新規の絶対必要なものは、定員はちょうだいしなければならぬわけで、現にことしも特許の関係が非常に滞留しておりますので、百一名増員をお願いしておるわけでございます。それは仰せのとおり、新規の増員を私が遠慮するという意味では決してないのでございます。総定員法が成立したあと、政府全体としてどのようになるかは、まだ検討してみなければいけませんけれども、いまのところは、仰せのように、削減は削減として受けて、新規の要員の絶対必要なものはちょうだいするということでやっております。
○北村暢君 どうも最初の答弁とだんだん違っておるようで、あなた、私の言ったのに対して、最初の答弁であるというと、今後定員をふやさないというふうに受け取れますからね。お困りになるのじゃないかと思って親切に質問しておるわけなんです。これは私は、やはり無制限にふやすということはもちろん言っていないので、私どもとしては政府の考え方も知っております。無制限にふえていくのを押えるためにいま総定員法を出しておるのですから、その点はまあわかるわけですがね。それでなおかつ行政需要がふえてサービスが悪くなったのでは、これは意味ない話でありますから、そういう基本的な考え方でひとつ、私は通産省というのは今後は行政需要が非常に多くなるんじゃないかと、こう思っております。まあ公害行政、流通行政、さらに消費者行政というものが非常にやかましく言われてまいりましたので、いままでは通産省はまあ企業優先主義で、消費者を無視したというような行政が行なわれておったということも事実でありますし、そういう面における消費者行政なんていうことになってくると、これは非常に行政がこまかくなってまいりますから、そういう面では消費者行政と密接な関係を持ってくる通産省ですから、そういうことでは行政機構が簡素化したくてもできない面というものが出てくる。簡素化する一面、ふえる部分、新たにふえる面というものが、時代の進展に従って出てくるわけですから、そういうふうに受け取れる役所である、こういうふうに思っておるんです。ですから、ひとつそういう感覚で自由に答弁願ったほうがいいんじゃないかと思うんです。 そこで、ひとついま出ました公害行政、流通行政等出ましたが、その中で公害に関する問題が、公害防止の技術開発が非常に進んだということがきょうの新聞に報道されております。そこで、この公害というのは、やはり通産省は企業側に常に立って、公害に対する企業の責任というもの、これについてどうも通産省は甘いのではないかというふうにいわれておるわけです。まあ公害といえども企業採算というものが——どうしても企業家は企業採算というものを優先して考えますから、そういう結果にならざるを得ないと思うんですが、したがって公害防止のために、その方法等について技術開発がいまなされておるわけなんですが、工業技術院等において、その技術開発がどの程度進んでおり、そしてそれが実際に企業に取り入れられるのは、一体どの程度まで進んでおるのか、また見通し等についてお伺いしたいと思うんですが。
○政府委員(矢島嗣郎君) 先生御指摘のとおり、公害に対する防止技術開発というのは、非常に重要なことでございまして、公害対策基本法第十五条にも明記されておるとおりでございます。そういうことで、通産省といたしましては、工業技術院の傘下の各試験所を中心といたしまして、毎年十億円から十数億円の金額を予算に計上いたしまして、種々の公害防止技術の開発に積極的に取り組んでいるわけでございます。 それで、たとえば水質汚濁の関係につきましては、通産省の発酵研究所というのがございまして、これがだいぶ前に活性汚泥法、バクテリアに排水の中のきたないものを食わせるというふうな技術を相当前に開発をいたしまして、そしてこの活性汚泥法という技術を各企業に設置させるようにしておりまして、現に相当多数これを設置しておりまして、水質汚濁、特に排水中の油を処理するに非常に効果を持っているわけであります。 これが水の関係の例でございますが、あるいは大気汚染の関係につきましては、先般も公害対策基本法に基づきまして、環境基準、亜硫酸ガスの環境基準ができました。このためには、何と申しましても硫黄分を取るということが一番でございまして、そのためには、簡単に申しまして、煙突の中から取る排煙脱硫、それから重油の中から直接硫黄分を取る重油脱硫と二つございますが、それにつきましても工業技術院の予算の中にも、一番大きい、いわゆる大型プロジェクトという中で取り上げまして、大きく開発しておりまして、前の排煙脱硫につきましては、来年度でおおむね終了いたしますし、重油脱硫については、四十六年度で終了するわけでありますので、こういうものが研究開発終了した段階におきましては、これは積極的に各企業に設置させるように努力してまいりたいと思います。なおその段階におきましては、開銀融資あるいは税制上の優遇措置というものを講じまして、企業を誘導していくという措置もあわせて考えるようにいたしております。
○北村暢君 そこで私も工業技術院全部視察して、いまの活性汚泥法から排煙における活性炭法、活性酸化マンガン法ですか、こういったような施設、研究やっているのを実際見てきたことあるのですが、これはもう二、三年前行って見てきたのですが、大体研究も終了段階にきているわけです。したがってこの研究が、実際に活性汚泥法でもニッケですね、ニッケで取り入れられている施設なんか見せてもらってきましたが、もうこれは研究の段階を越えているのではないかと私は思うのですがね。したがってすでに企業にどんどん取り入れられてしかるべきではないかと思うのですが、まだこれ研究の段階なんですか、どうかということ。それから、水質汚濁にしても、いまあちこちで問題起こっているわけなんですが、この活性汚泥法なら活性汚泥法が実用段階にきたということになれば、どんどん企業に取り入れられていいのではないかと思うのですが、この進み方は一体どんなふうになっているのか。 それからもう一つ。自動車の排気ガスの試験もやっておられたのですがね。これはこの装置が若干高いとか高くないとかで、企業化ができるできないの問題があったようですが、これは一体どんな程度になっているか。取り入れられるような段階になっているのかどうなのか、この点ひとつお伺いしたいと思うのです。
○政府委員(矢島嗣郎君) 先生御質問の活性汚泥法でございますが、私先ほど答弁申し上げましたように、活性汚泥法につきましては、すでにもう研究開発はすっかり済みまして、企業に逐次取り入れられつつあるわけでございまして、具体的に申し上げますと、石油精製会社は、油を出すわけでございますから、石油精製会社の幾つかにつきましては、この活性汚泥法をすでに取り入れられておりまして、現にそれを稼働中でございます。それからさらに、たとえば四日市におきましては、たくさんの企業が油を出しておるわけですが、そういう企業を四社か五社まとめまして、共同でもってこの活性汚泥法を中心とする排水処理施設をつくっておりまして、近くこれが完成する運びになっておるわけでございまして、活性汚泥法につきましては、まさにもう実用化段階に十分入っているわけでございます。 それから、第二の御質問の自動車の排気ガスの関係でございますが、これにつきましても、同じく重点を置きまして、三年前から、自動車安全公害センターというふうな看板を掲げまして、通産省の各試験所、資源試験所あるいは機械試験所とございますが、そういうものを、自動車の公害防止、安全保持という観点からこれを一つの組織にまとめまして、そこでもって鋭意いろいろな方法を研究しておるわけでございまして、たとえばスモッグ・チェインバという、これは一つの自動車の風洞実験でございますが、そういうところでそういうチェインバをつくりまして、そこでいろいろな種類の排気ガスを出さして、その大気汚染に対する影響というものを研究いたしておりますし、それから、もっと非常に長期的な問題でございますけれども、自動車の排気ガスの問題は、電気自動車の問題につながるんで、そういう点の問題につきましても、燃料電池の問題その他を研究しているわけでございます。 最後に先生御質問になりました排気ガスの問題、これは緊急な問題で、すぐに取り入れられるような技術が開発されつつあるかどうかということに関しまして、私ちょっと現在手元に正確な資料はございませんが、同じくその自動車安全公害センターでもって、直接に排気ガスの量を一%以下にする研究をずっとやっておるわけでございます。この研究開発の実現の見通しにつきましては、ちょっと私、ただいまの資料ではお答えできないわけでございますが、以上が大体自動車排気ガスに対する通産省の研究の状況でございます。
○山本伊三郎君 いま局長ですか、言われましたが、その電気自動車の開発の状態、それはどういう状態ですか。
○政府委員(矢島嗣郎君) この電気自動車の問題は非常に先の問題でございまして、いろいろ技術的な問題もございますので、ここ数年で実用化するというのではなくて、非常に先の問題でございますけれども、やはり自動車の排気ガス問題を解決する一つの方法としては、いろいろの点を研究しなければならぬということで、燃料電池の問題等も含めまして研究しているわけでございます。ちょっと問題としては少し先の問題になると思います。
○山本伊三郎君 外国雑誌見ますと、電気バッテリーの開発がだいぶ進んでいるように聞いているのですが、日本はいま研究されていると言いますけれども、これは通産省ではないと思いますが、各自動車メーカーでやっていると思うのですが、日本のそういう企業で電気自動車の開発の研究をしているという実績というものはあるのですか。
○政府委員(矢島嗣郎君) 私は民間のほうでの研究はあまり知りませんのですけれども、電力会社の一部などでもやっているように聞いておりますが、電力会社は、当然電力需要拡大の観点から電気自動車の研究もやっていると思いますが、通産省の、先ほど申しました自動車安全公害センターですね。ここにおいてもいろいろな研究をやっているわけでございます。その一環としてやはり電池の研究、これがやはり基本になりますから、特に電池の問題に取り組んで研究いたしておるわけでございます。これは私が申し上げたいのは、二、三年でもってすぐ研究の成果があがるとはなかなかまいらないということでございます。
○北村暢君 いまの自動車の排気ガスの脱硫について、技術的にはたいしてむずかしくないというので、装置も私見てきたのですが、都会における——都会ばかりではない。これだけ自動車が多くなるというと、自動車の排気ガスというのはたいへんな大気汚染につながる問題でありますから、これは装置は技術的に可能なんだけれども、装置の費用がかさむために企業化しないのか。そこら辺のところはどうなんですか、どういうところにネックがあるのか、ちょっと。
○政府委員(矢島嗣郎君) 私必ずしもその関係の専門家でないので、十分な御返事ができないと思いますが、私のしろうととして知っている限りのことをお話し申し上げたいと思いますけれども、もしなんでしたら工業技術院関係の方が一番いいと思います。というのは、別途通産省のほうには工業技術院のほうに専門家がおりますから、そちらの方に別途お話ししていただいたほうがいいと思いますが。
○委員長(八田一朗君) 本案に対する午前中の審査はこの程度にいたし、二時まで休憩いたします。 午後零時五十六分休憩 —————・————— 午後二時二十五分開会
○委員長(八田一朗君) ただいまから内閣委員会を再開いたします。建設省設置法の一部を改正する法律案を議題といたします。 質疑のある方は順次御発言を願います。
○佐藤隆君 最初に行政改革についてちょっとお尋ねをしたいと思いますが、臨調の答申に関して建設省としてはどんな考え方を持っておられるか、この際ひとつ明らかにしていただきたいと思います。
○政府委員(志村清一君) 臨時行政調査会の御答申でございますが、これはたいへん多方面にわたっております。そのうちおもなものについて申し上げたいと存じますが、まず答申といたしまして、「広域行政の改革に関する意見」といたしまして、総合開発庁という案と国土開発省、この二つの案の御提示がございました。こういった広域行政につきまして、私どもも非常に関心を寄せているところでございますが、総合開発庁の案は御承知のように、内閣に経済企画庁の総合開発局、最近なくなりましたが、当時ございました水資源局、それから北海道開発庁、首都圏整備委員会、近畿圏整備本部といったような開発計画及び調整部門を統合して総合開発庁を設置するという考え方でございます。これらにつきましては、計画部門の総合的調整ということについて総合開発庁にすべてまとめていこうという考え方でございます。 第二の国土開発省案と申しますのは、ただいま申し上げました総合開発庁といった案に盛り込まれております諸機関を統合し、さらに基幹となる事業の実施部門もこの国土開発省に包含せしめるというふうな案でございまして、これらにつきましては計画と実施を一元的に行なっていくというたてまえをとっておるわけでございます。 広域行政の改革につきましては、以上の二つの案が提示されまして、現在の情勢におきましては両方とも考えられる案だが、どちらかといえば、総合開発庁案というものが、実現の可能性が多いのではないかというような御意見であるように承知いたしております。ただ私ども建設省として考えておりますのは、従来の私どもの行政経験によりましても、計画部門だけが独立いたしまして総合調整をはかると申しましても、実施部門も相伴わない場合には、その計画自身がやや浮き上がった存在になるおそれがたぶんにあるのではないかと思っておりますので、計画と実施を一体化して考えております国土開発省という案のほうがベターではなかろうかというふうな意見を持っておる次第でございます。また、臨調は、ただいま申し上げました広域的な行政のあり方という非常に高い時点における御答申のほかにいろいろございますが、こまごまありまして、たとえば許認可事項の改革、許認可を整理統合する、あるいはいろいろな報告事項を整理統合するということにつきましても、いろいろな御意見をお出しになっておられますが、私どもといたしましても、それらにつきましては鋭意検討いたしまして、臨調の御趣旨に沿うように努力をしておるような次第でございます。そのほかまだ臨調の御意見といたしましては多数ございますが、おもなもの二、三につきまして申し上げた次第でございます。
○佐藤隆君 もう少し具体的にお聞きしたいのですが、たとえば総合開発庁案というものがなかなか有力らしい。しかし国土開発省という構想のほうがよりベターではないかということですが、国土開発省ということについて、建設省として、何か具体的な難点というものは言い得るのですか、もう少し詳しく。
○政府委員(志村清一君) 国土開発省につきましては、臨調の中の御意見を見ましても、計画調整機関がみずから事業の所管官庁となるために、国土開発行政の一元化をはかることができるということでたいへん高く評価しております。すなわち計画自体の一体化のほかに、計画の実行性とその総合性を確保することができるのではないかというふうな表現もあるわけでございますが、臨調といたしましては、確かに一つの理想案ではあるが、この案は計画と実施との統合に伴われる欠点とともに、現行制度のもとで事業部門を統合するにあたっていろいろな困難な問題がある。そうして統合する範囲につきましては、現行の各省庁の権限のいわば再配分、各省庁の分立の基本問題にも関連して、相当激しい対立と混乱が起こるのではないかというような難点を指摘しておられます。確かに理想案ではあるが、実現性が相当むずかしいのではないかというふうな御意見と拝聴いたしております。
○佐藤隆君 それで、拝聴しているのはいいのですが、建設省としてはそれに対してどういう考えを持っておるのですか。これはいま現在、建設省としてはこういう考えを持っておるのだということがあるのですか。
○政府委員(志村清一君) 確かに私どもといたしましても、国土開発省という新しい広域行政を行なう機関を設置する場合、実施部門を相当広範囲に統合するということにいたしました。現在の情勢におきましては、臨調の御指摘になられましたようないろいろな混乱があろうかと思います。しかし、私どもといたしましては、統合すべき事業の範囲というものを、行政の実績に照らしまして合理的に設定をするということにいたしまするならば、各省のいたずらな対立と申しますか、混乱というものは緩和できる。それらにつきまして各省とも十分な折衝をいたしまするならば、答申が国土開発省案の難点として指摘しております実際上の困難や混乱というものは排除されるのではないかというふうに期待をいたしておりまして、私どもが行管から今後の行政改革についてのプランというものを提示せいという御下命がありましたのに応じまして、今後、ただいま申し上げたような方向による国土開発省という案をさらに検討を進めてまいりたい、かようにお答えをしているような状況でございます。確かに計画部門の統合ということについての総合開発庁の案もメリットはございまするが、冒頭申し上げましたように、計画と事業を一体化いたしまして建設計画、建設事業というものを一元化して進めることが、現在のようなわが国のいわば国土改造期と申しますか、狭い国土を最も有効に使ってまいりますためには最も望ましい措置だろうと思います。 ただ、繰り返すようでございますが、何もかも国土開発省に統合してしまうというのではなくて、基幹的な部門につきまして各省のお話し合いのつくものを取り入れるということにいたしまするならば、臨調の御指摘のような、実現の困難性とか、混乱というものは事前にカバーできるのではないか、かように考えている次第でございます。
○佐藤隆君 どうでしょうか、いま事務当局からもお答えがあったのですが、政務次官、いまのことについてちょっとお答え願いたいと思います。
○政府委員(渡辺栄一君) ただいま官房長が御説明をいたしたわけでありますが、建設省といたしましても国土開発省案をぜひ推進をいたしていきたい、こういう考え方を持っております。
○佐藤隆君 先ほど官房長からちょっと話が出ておりましたが、抽象的な表現の中にありましたが、臨調答申にある許認可事項の整理統合、このことについて一体いままでどんな措置をとってきたのか、これを具体的にひとつここで明らかにしてくださいませんか。
○政府委員(志村清一君) 許認可等の改革に関する個別事項についての臨調の御意見でございますが、項目といたしまして十数件ございます。例をあげて申しますと、建設大臣の認可を必要とします土地区画整理事業の設計の範囲というものをもっと縮小してはどうかという御意見もございます。これにつきましては、昭和四十年の四月一日に土地区画整理法の施行令を改正いたしまして、建設大臣の認可を要しない事業計画の設計の範囲を広げて措置をいたしたわけでございます。また、公営住宅の家賃の変更につきまして、建設大臣の承認及び厚生大臣の協議が必要である。これにつきましては、これを改正したらどうか、特に厚生大臣との協議を廃止すべきではないかというような臨調の御意見でございますが、これにつきましては、ただいま衆議院で御審議をいただいております公営住宅法の一部改正の中に盛り込みまして、臨調の御意見に沿うようにいたしておる次第でございます。また、そのほかに災害復旧事業の設計変更の承認につきまして、大臣承認を要しない設計変更の範囲を拡大することによって事務の簡素化をはかるべきであるという御指摘がございました。これにつきましては、昭和四十年の三月に、公共土木施設災害復旧事業法の事務取り扱い要綱というのがございますが、それを改正いたしまして、大臣の承認を必要としない設計変更の範囲を広げることといたしております。また、建設業法の中に総合工事業者の登録という制度がございますが、現在の総合工事業者登録制度は実効性が乏しいので、全面的に再検討すべきであるという御指摘がございました。これにつきましては、ただいま衆議院に改正案を御提出申し上げております建設業法の一部改正の中において、総合工事業者の登録制度を廃止いたしまして、特定工事業者の許可というふうな新しい方面の制度の確立をいたすべく御審議をわずらわしているわけでございます。そのほかいろいろの案件があるわけでございますが、ただいま申し上げましたように、行政措置で処置いたしました件が二件、法律を改正せねばできませんもののうち三件につきまして、現在すでに処置を済ましたり、あるいは法の改正の御提案を申し上げておりますが、残りの部分につきましても、御趣旨に沿うように、これからの法改正の場合にはこの法改正に盛り込むように検討を進め、今後ともその実施のための努力をいたすつもりでおる次第でございます。
○佐藤隆君 いま臨調の答申を受けて、そして手をつけた事柄についての説明ですが、これはお役所仕事と言うと恐縮でございますが、臨調の答申を待つまでもなく、やはりこの複雑化しておる許認可の問題について、答申に盛られていることでなくても、やはり常時そうしたことについて配慮をしていく必要があると思うんですよ。ですから、いまの話は答申を受けて、こうやっております、ああやっております、こうやりましたということですが、それ以外のことで、何と言いますか、建設省が自主的にやっているというそういうことはありますか。あればそれも具体的にちょっと教えてくれませんか。
○政府委員(志村清一君) 臨調の答申をいただいているもの以外につきましても、佐藤先生御指摘のように、私どもといたしましては、行政の簡素化をはかっていくという意味で一段と努力をせねばならぬという心がけでおるわけでございますが、これらにつきましては行政管理庁が中心になりまして、行政改革の三カ年計画というのを立てておるわけでございます。これは昨年、四十二年の十月に閣議で御決定をいただいた分が第一次計画としてございますが、その中におきまして、私どもといたしましてもできる限り許認可等の整理、あるいはいろいろな報告が下部機構であります地方建設局とか、あるいは府県等からも報告をたくさん聴取いたしておりますが、その報告の整理統合、あるいは廃止ということとか、あるいはさらには事務の委譲というようなことにつきましても、いろいろ検討いたしまして、先ほど申し上げました行政改革の三カ年計画の中に盛り込んでいただいたわけでございます。許認可等の整理につきましては、たとえば二級河川の指定変更、または廃止の承認を廃止したらどうか、あるいは路上の駐車場の設置計画の承認を廃止したらどうかというような問題等、合わせまして九十三件を考えております。許認可事項が約七百件ほど建設省にございますので、その二・四%に当たります九十三件くらいを四十三年、四十四年、四十五年と、この三カ年にわたりまして整理をしてまいりたい、かように計画をいたしまして、四十三年は三十九件を整理をするという予定にいたしておりますが、ただいま私正確な数字を覚えておりませんが、大体予定をいたしました三十九件、ほぼ全面的に整理ができたと承知いたしております。 次に、報告の整理でございますが、準用河川を指定いたしました場合に、これを報告する制度がございますが、これにつきましても廃止をしたらどうか、それから日本住宅公団の用地取得等の報告をそのつどいたしておりますが、これらも廃止いたしまして一括報告せしめたらどうかというふうなこと等、報告につきまして六十七件を四十三年度から四十五年度の間に整理いたすつもりで計画いたしております。報告は、大体二百五十八件ほどの報告事項が建設省としてはあるわけでございますが、そのうちの二十六件でございますので、約二〇%程度と、かように考えております。 次に、事務の委任でございますが、防災建築街区造成組合の設立の認可権を委任するというようなこと等を考えてまいりたい。これは政令改正でございますが、四十二件ほど事務の委任につきましては考えてまいりたいと思っております。 以上、第一次計画では、許認可報告事務の委任等を考えたわけでございますが、さらにその後検討いたしまして、許認可なり、報告につきましてもっとよけいできないかということで、まあいわば先ほど第一次案が閣議で決定になったと申しましましたが、その後におきましても、許認可事項につきましては二十二件追加をいたして廃止するように努力をいたしたいと思っております。この分につきましても四十三、四十四、四十五の三カ年間で終わりたい、かように思っておる次第でございます。そのほか私どもといたしましては、零細な補助金の整理ということにつきましても、二、三の補助金等につきまして年限をきめまして整理の方針を定め、その具体化につとめております。さらには共管競合行政の整理というふうな問題につきましては、官庁営繕につきまして各省各庁が営繕関係の仕事を受け持っておるわけでございますが、これを一ところでまとめてやるということによりまして能率もあがりますし、よりよい仕事ができるのではないか。いわゆる官庁営繕を原則として一元化するということにつきましても、さらに行管の御援助をいただきまして検討を進めたいと、かように考えておる次第でございます。
○佐藤隆君 非常にじみちな仕事であろうと思いまするけれども、実効のあがるようにひとつせっかく推進をしていただきたいと思います。 そこで、いま提案になっております建設省設置法の一部を改正する法律案、このことについて質問をさしていただきたいと思います。 最初に、このたびの改正は企画室を企画部にいわば昇格をさせるというか、そういうことでありますが、さかのぼって昭和三十六年度からですか、各地方建設局に用地課があったのを用地部とした。そして用地の確保、道路、河川事業の推進、そういうことに積極的に取り組むということで始められたわけですが、私の承知しているところでは、昭和三十六年度においては関東と近畿、この二つの地方建設局に用地部が設置された。こういうふうに承知をいたしております。その後八年間たっておりますが、北陸地方建設局、これは私が北陸‐新潟だから言うわけじゃございませんが、北陸と四国はなぜ用地部がないのか。私はもうこのことについてはかねてその原因、そのよってきたるところをひとつただしたい、こう思っておりました。たまたまこのたび企画部というものをつくろうということでこれが提案されましたので、この法律案を認める前に、やはり用地部の問題を十分承知した上でなければ、これは私はちょっと納得いたしかねる、こういう私の気持ちでございます。したがって、今日までの間、三十六年度以降いろいろのことがあったと思いますが、その間のいきさつ、私はざっと見たところ、議事録全部読むわけにはとてもまいりませんから、ざっと見たところ、このことについて過去において国会審議の場で議論をされたということが見当たらなかったわけでございます。あるいはあったかもしれませんが、私は見受けなかった。そこで、きょうはこのことについてひとつじっくりここで議論をいたします。ひとつそのつもりで政務次官からも官房庁からも、あるいは行管からも答えていただきたいと思います。 最初に、きわめて事務的なことでございまするけれども、三十六年度以降、ということは三十七年度、三十八年度、三十九年度、それからずっと四十三年度までの間に、今日までの間に毎年度一体どうい形で九州がつけ足され、あるいは東北がつけ足され、そうしてこうなってきたか、そのてんまつ。さらにそれに加えて、各地方建設局に逐次用地部に昇格させてきて、それなりの実効があがるだろうということでそうされたんでしょうから、用地部にしたために実効があがっている、効用が出ているということも当然説明できるはずです。ですから、そのことを年を追ってひとつ説明を願いたいと思う。
○政府委員(志村清一君) 先生御指摘のとおり、各地方建設局に用地部が置かれましたのは昭和三十六年度からでございます。御承知のとおり、従来、各地方建設局におきましては総務部に用地課というのがございまして、そこで用地事務を処理してまいったのでございますが、用地事務が御承知のようにどんどんふえてまいります。また、ふえてまいるだけでございませんで、その中身も非常に複雑になっておりますし、諸制度の改革に伴いまして、その運用もなかなかむずかしくなってきておりました。そういった意味におきまして、用地事務の量及び質、両面から考えまして、それらの困難の著しい地方建設局を順次用地課を用地部に格上げをいたしまして、用地部に二課を設置いたしたような次第でございます。先生御指摘のように、昭和三十六年には関東地方建設局と近畿地方建設局、二地建にそれぞれ用地部を設置いたした次第でございます。それから翌三十七年には東北地方建設局並びに九州地方建設局に用地部を設置いたしまして、四地建の設置が終わったわけでございますが、その後も残りの四地建につきましては、私どもといたしましてはぜひ用地部を設置いたしたい、かように考えておったのでございますが、率直に申し上げまして、当時におきまする用地事務の量といったようなことから、しばらく用地部の設置が控えられまして、昭和四十年に至りまして、中部地方建設局、これは名古屋にございますが、そこに用地部が設置をされまして五地建になったわけでございます。次いで、四十一年は用地部の設置ができませんで、昭和四十二年に至りまして中国地建に用地部の設地を認められた次第でございます。これによりまして八地建のうち六地方建設局に用地部が設置されました。残りの北陸地方建設局並びに四国地方建設局につきましては、いまだ用地部の設置が認められていない状況でございます。先生御指摘のように、しからば長年にわたって用地部をそのようにつくってまいったが、その効果はいかなる効果があったか、六地建についてどうであったかというような御質問でございましたが、先ほど申し上げましたように、逐次六地建に用地部を置きまして、その部長のもとに二課を設置いたし、それぞれに土地収用の事務とか、あるいはたくさんの訴訟関係がございますので、訴訟事務あるいは損失補償基準の実施に関する事務、あるいは用地職員を研修してまいらなければなりませんので、研修事務といったような企画事務と、それから各工事事務所で用地を買うわけでございますので、そういった工事事務所で具体的な補償事務をやっておりますが、その指導に関する事務といったような二つに大別いたしまして用地補償事務の指導監督体制の強化をはかったわけでございます。その結果といたしまして、最近、法律上のいろいろな手続への円滑な移行によりますごね得の防止とか、あるいは研修の強化による用地職員の養成とか、あるいはこういった用地事務につきましては、単に建設省だけでいかに用地事務を円滑にやっていこうといたしましても、まわりの役所の方々とばらばらではなかなかうまくいかぬものでございますので、他の公共事業の施行者との連絡調整、これは用地対策連絡会議——用対連と称しておりますが、そういったものを各地方建設局に、各地方建設局がいわば幹事役になりましてつくっておりますが、そういった他の公共事業施行者との連絡調整による用地交渉の円滑化というふうな、いろいろな問題につきまして私どもは相当の改善がはかられたというふうに考えております。総務部から用地部が独立いたしましたことによって、用地部自身がそのようなメリットがあったと考えられるわけでありますが、同時に、総務部自体におきましても、総務部長がプロパーの総務の仕事と、複雑多岐な非常にやっかいでございます用地事務と両方かねておった、それによります事務の停滞というものも専任の用地部長ができることによって総務部自身も改善されるというような状態になった、かように考えております。 しからば、北陸、四国両地建になぜ用地部ができないのかという問題になるわけでございますが、これらにつきましても、先ほど来申し上げましたように、逐次、用地部は当然私は北陸地建、四国地建にできてもいい。私、具体的に申し上げますと、四十三年度では北陸地建の用地事務の金額が四十億をこえております。四国地方建設局におきましても二十八億をこえておりまして、逐次その額が年々累増してまいっておりますので、用地部の設置は今後とも必要かと考えておりますが、さしあたりといたしましては、行政管理庁とも話し合いをいたしまして、用地関係の課一課でございましたのを二課に分けまして、事務処理についての能率があがるように措置すると同時に、総務部の中にそういった用地を担当する参事官を置きまして各般の処理に当らせるということで、用地部が理想案でございますが、ほぼその目的に沿うような措置をとらしていただいておる。四十四年度から北陸、四国両地建で発足をいたしたというような次第でございます。
○佐藤隆君 これは三十六年からそれだけの用地部をつくって効果のあるものを八年間、しかもいま聞けば、翌年の三十七年には東北、九州をひとつやろうということでそれができたわけですね。三十八年、三十九年は、じゃ、何もしなかったのか、四十年は今度中部ができたわけですね。四十一年はまた何もしない。四十二年は中国ができた。四十三年度においても何も手をつけなかったということなんですが、私がここで聞きたいのは、この三十六年度以降、三十六年度に用地部というものをつくろうという考えを固められたについては、いまその効用についておっしゃったように、それを想定して積極的に取り組む上から提案されてこの法律改正ができたんだろうと思うんです。その当時の考えとしてはよもや八年間たっても、まだ北陸と四国にはできないだろうというように考えていなかっただろうと思うんですよ。当時の責任者がここにおられるわけじゃないから、ここでとやかく言いたくないですけれども、常識的に考えて三十六年度につくって、それは逐次やって、一ぺんにできないというその理由も気持ちもある程度わかります。わかりますが、その当時は少なくとも八年たっても北陸と四国はできないのだなんという考えはおそらくなかっただろうと思うんです。とすれば、おそらく今日までの経過の中に何か大きな壁があって、建設省が当初ほんとうに純粋に考えた用地部の設置の目的は踏みにじられるような大きな壁もあったのじゃないか、これは、お役所仕事については一つの役所で自分のところの使命だけを自分のところの判断によって果たせば済むものはないということは従来私は主張しておるところです。各省のつながりということを前提にして自分のところの主張を続けるべきです。それだけ各省間において理解がなければいかぬ。ところが理解がなかったのじゃないかと私は思うのです。また、あわせて、私は建設省にも当初意気込んだ迫力がだんだん欠けてきた、これは私はこれからじっくりやりますが、きょうの結論を政務次官よく聞いておってください、あとで大臣が来られたら大臣にも最終的に聞きたいと思いますから。もう四十五年度にどうするのかということをここではっきり言わなければ、この企画部の設置なんということは認められないことです。やるべきことはやってもらわなければいかぬ。結論は必ずそこへ行くのですから、あらかじめ申し上げておきます。 そこで、三十八年、三十九年は一体どういうことがあったのか、こういう考え方で行管ともこんな打ち合わせをした、大蔵省ともこんな打ち合わせをした、しかし、こういう理由でこうなったと、具体的にそれをひとつ教えてください。どんな壁があったのか、その壁の厚さによっては私はここであきらめてもいいですわ。しかし、あきらめられないような壁があるはずです。私は今度あきらめることのできない壁を持っているお役所に対して申し上げなければいかぬ。非常に言いにくいと思いますが、言ってください。
○政府委員(志村清一君) 三十八年、三十九年はいわば中だるみのかっこうになったわけでございます。それにつきまして、いかなる理由によってさようなことになったかという御質問でございますが、実は私、当時、設置法と申しますか、こういった機構の関係を直接担当しておらなかったのでございますが、私の承知しておるところでは、たとえば北陸について申し上げますと、三十八年、三十九年に用地費の事業量がおのおの十三億ないし十四億でございまして、中国につきましても二十二億ないし二十一億、四国は六億ないし九億というような、すでに部の設置が行なわれました各局と比べますと相当事業量に隔たりがございます。たとえて申しますと三十九年度では東北の用地費は約四十二億、関東は五十七億、近畿が約四十八億、九州が五十億をこえておる、こういったバランスから見まして、もらしばらく部の設置を待ったらどうか、ただ中部地方建設局に関しましては三十九年にすでに四十億をこえまして、四十年には六十三億という巨額な金額になっておりますので、中部地方建設局は三十九年度に審議をいただきまして四十年度から用地部を発足せしめるというような形になったように承知いたしております。しかし、先ほど申し上げましたように北陸、四国ともに、その後、逐次用地業務がふえてきております。その意味におきまして、北陸、四国につきましても、近い将来に部というものの設置が必要ではなかろうか、かように考えておる次第でございます。
○佐藤隆君 私の聞いていることは、どうなんですか、三十八年、三十九年とずっとやはり毎年建設省は建設省として、建設省の自主性ということでいろいろな計画を立てられて、引き続きやらねばならぬことは、やはり要求の形なり交渉の形で関係各省と折衝してこられただろう、初めはやはり八つにつくることだったのですよ。しかし、とりあえず三十六年度には関東と近畿ということで始められたんですよ。それはわかるのです。それが八年もたっても二つ残っているから、その間にいかにむずかしい交渉過程なり、関係各省との交渉なり要求とか、そういう話し合いでむずかしいことがあったんだろう。そのむずかしさをここでひとつ説明してもらいたい。あわせて、そういうむずかしさに建設省は手をこまねいて、それに甘んじてきたのではないか。非常に言い方は悪いですけれども、まあしょうがない、そのうちに何とかなるだろうというようなことで、長いものには巻かれろ式なことでこうなってきたから、こんなことを北陸や四国の人に教えたら——知っている人はあまりいないと思うのですよ、こんな経過を。これは北陸、四国には政治家はいないということになる。ほんとうです。いないということになる。しかも、北陸と四国といえば後進地域です。経済第一主義をとって、そしてそこに投資をして、公共事業を起こす、そしてその効果があらわれる。その効果があらわれにくい後進地域にという考え方で、これはまたあとで申し上げますが、いま策定されつつある新全総計画、これにも関連してくるのです。拠点開発方式、これがやはり一〇〇%成功したとは言えない。過密、過疎の問題が出てきた。だから均衡発展方式ということに切りかえていく。そうした新全総計画の考え方を四十三年度当初からすでに御承知のはずですよ。均衡発展ということ。そういう考え方でおるならば、当然、まああまり古いことを言ってもしょうがないですけれども、少なくとも四十三年度には、四十四年度からはこうしてくれという要求が建設省から出されてしかるべきではなかったか。あわせて企画部をつくるということについても法律案の改正がなされてしかるべきではなかったか、こういうことなんです。もう少し聞かしてください、そのむずかしさを。むずかしさを十分聞かなければ。とにかく納得できるまでひとつ聞かしてください。むずかしいことがあるはずです。むずかしいことがなかったというならば、もう建設省は何にもやってなかったということになる。天下に向かってそんなことは言えないと思う。いや、ほんとうは北陸、四国までもずっとということで、この年はこうやってきた、あの年はこうやってきた、けれどもこうだったということをもう少し聞かしてください。
○政府委員(志村清一君) 先生御指摘のように、私どもといたしましても、北陸並びに四国につきましては用地部をかねて設置をすべきである、かように考えてまいったことは事実でございます。四十三年度の予算要求の段階におきましても企画部と並んでそういう要求はいたしました。しかしながら、先ほど来申し上げておりますように、逐次、北陸、四国の用地費の額、絶対量もふえてきておりますし、事務の複雑な点もむずかしくなってきておりますので、私どもも用地部を設置する時期ではないかと存じたのでございますが、率直に申し上げまして、やはり他の地方建設局に比べますと、北陸、四国の事務量あるいは質等に関しましては若干の差がございます。それと同時に、行政の簡素化というたてまえが内閣の強い方針として打ち出されてまいってきておりまして、それらも両方勘案いたしまして、大蔵省、行政管理庁というところとも十分相談をいたしたわけでございますが、現在の時点におきましては、北陸、四国の一応用地部の設置は希望いたしましたが、やむを得ない事情がこれあろうということであきらめた次第でございますが、先ほど申し上げましたように、総務部にございます用地課一課を二課にふやしまして、そうしてその用地を総括担当するための参事官を総務部に置くということによりまして、用地部はできませんでしたが、実質的には用地部にある程度かわり得るような体制を整えさせていただいて、今後さらに用地部への昇格を考えてまいりたい、かように決心いたした次第でございます。 なお、企画部に関しましては、御承知のように建設省の設置法の中におきまして、地方建設局の中に企画室というのが明文で出ておりまして、八地建ともに企画室はあるわけでございます。その名称変更でございますので、まあ行政の簡素化という趣旨から申しまして、室を部と名称変更することについては比較的抵抗がないわけでございますが、従来、用地部のなかった局に新しく用地部を設けるということになりますと、行政簡素化の趣旨に若干抵触する面もあるのではないかという御意見等もあったような次第でございまして、これらを考えあわせまして、私ども内心におきましては佐藤先生の御意見とほぼ同じように感じておりますが、実態に応じまして、先ほど来申し上げておりますような四十四年度の措置で当面過ごすということに決心をいたしたような次第でございます。
○佐藤隆君 そう結論をすぐ、いや用地部をつくれつくれということを私が言うから、四十四年度は一つ課をふやして、二課になって、実質的に用地部と同じような仕事をやり得るようになった——その結論はいいです。なぜ私がしつこく言うかというと、いまつくられるであろうこの企画部そのものも、これは後進地域にはできないのです。それはもう企画室のままなんです。そういうことになっているでしょう、今度の改正は。また用地部と同じ轍を踏むのです、これ。これから八年というと昭和五十二年ですが、昭和五十二年ぐらいになると、北陸地方建設局と四国地方建設局には企画部というのはやはりないのです。これは冗談で言うわけじゃないですけれども、大げさな言い方ですけれども、へたな心がまえではそんなことにまたなりかねないですよということです。いま官房長も、大蔵省なり行管とも話し合ってきたということをおっしゃいましたが、私もそれは知っているのです。官房長は、いつになったら行管ということばと大蔵省ということばを出されるか待っていたのですけれども、行管はどうなんですか。いままで相談を受けられてきて、この用地部の問題についてはどう建設省の要求あるいは話し合い、それに対処してこられたか、用地部の問題について、ここ二年間。それをお聞かせ願いたい。
○政府委員(河合三良君) お答えいたします。 ただいまの御質問のうち、過去八年間につきまして、用地部の要求に対しましてどういう態度をとったかということにつきましては、実は私その間の事情を存じておりませんので、正確にお答え申し上げる立場ではないと思いますが、おそらく本年度予算の際にとりました態度とほぼ似た態度であったと思いますので、四十四年度予算の査定の際に考えましたことを申し上げます。 四十四年度予算につきましては、建設省から用地部の北陸、四国につきましての新設の御要求がございました。いろいろ御説明は十分に伺いました。事務量の問題、その重要性、ただいま佐藤先生のおっしゃるような、その重要性につきましても十分御説明をいただきました。ただ、昭和四十四年度の機構、定員の査定につきましては、と申しますよりは、予算編成基本方針につきましては、閣議決定によりまして、政府の部局の新設は厳に抑制するという非常にきびしい御命令を受けておりまして、その御命令のもとに、私どもは各省庁の部局の新設につきまして審査をいたしたわけでございます。その結果、四十四年度につきましては法律改正を要する部局の新設につきましては、一つの例外を除きまして、他はすべて振りかえがございません限りは、各省庁には新設をがまんしていただくという結論を出しております。その一つの例外と申しますのは、外務省の儀典長職でございまして、実はこれも私どもは当然原則から申しましても同じ扱いにすべきものと思っておりましたが、やはり高い見地から、国際的な相互主義でございますとか、対外関係から申しまして、これは何としても外国に対してみっともないということで、特に格の高い方が儀典長に補職できますように、従来、省令で儀典長職がございましたが、その規定を法律で定めるということにいたしました。その政府の部局内の法律職の新設につきましてはそれだけでございまして、それ以外は一切現状のままでがまんしていただいております。そういうことでございますので、建設省からの非常な御熱心な御説明をいただきましたけれども、四十四年度につきましては、これは部の新設は認めませんで、そのかわりと申しましてはあれでございますが、実際上行政の遂行にできるだけその部の新設に近いような運営ができますように、ただいま建設省官房長から御説明のございました用地参事官によりまして、総務部にこれを置きまして、そこで総務部から独立と申すことはいけないかもしれませんが、一つまとまった仕事として参事官に処理していただく、あるいは従来、課が一つでございましたものを二課にして処理していただくという体制で、行政上の運営ができるだけ支障の少ないようにということで、建設省に御了承いただいた次第でございます。
○佐藤隆君 あのね、ことばを返すようでございますが、いままでの内閣で、これはもう来年度はどんどんつくりなさいなんて言った内閣はあまりないですよ。やっぱりあまりつくっちゃいかぬ、そういうことなんですよ。それはあたりまえのことなんです。その方針は、私はそれを別に云々しようとは思わないんです。ただ常識で考えてみなさい、あまりにも、これは八年間たってなおかつできない。しかし、ここに理屈をつけるとするなら、さっきも言ったように、従来は、三十六年、七年ごろは高度成長を続けているさなかでございましょう。経済主義、これを第一義として進めてまいりましたから、投資効果のすぐ上がるような、そういうところにどんどん開発が進められてきた、そして拠点開発方式ということでどんどん進められてきた。それによって地域格差というものが、むしろ過疎過密の問題というものがむしろ大きくなってきた、開きが。それで均衡発展という考え方で、これは私どもも自民党でも新全総計画の第四次案をいま検討中であります。近く第五次案が出されることになっておりますが、そうした基本的な考え方を、今度は経済第一主義というだけではなくて、土地の利用、生活環境の整備とか、それから経済の成長発展、この三つの柱をもとにしてやらねばならぬということで、新しい均衡発展の精神が盛られているわけですよ。これは四十三年度当初から議論されていることなんです。各省庁にも企画庁からみんな相談かけているはずですよ。こうした基本方針にはみんな納得して、この作業が進められておるんですよ。そうしたときに、考えてみれば、これはもうどうしてこういうことになるのだろう、ただ金額の問題だけ、事業量の問題だけで律することはできないのではないか、むしろ後進地域に対する先行投資、そうしたことが日本全国なべてみた場合の均衡発展ということにつながるとするなら、そうしたことを頭に置いて行管もお考えになったらどうか、非常におこがましい言い方でございますが、建設省もその辺にひとつアクセントをつけて、もっと強く当たるべきではないか、こう私は考えるのです。どうなんでしょうかね、一体。まあ減らせ、減らせだけでもこれはおかしいんで、行管あたりの議論としては、やはりいま答弁なさったことくらいしか言えないでしょうかね。
○政府委員(河合三良君) お答えいたします。 ただいまのお話一々ごもっともな点が多いと思いまして、敬服いたしますが、ただ先生のお話もまことにごもっともでございますが、建設省官房長からのお話も、これは所管事務をおあずかりになるお立場から、できるだけ部という組織をもって責任業務を遂行されるなら仕事がしやすいという面で御主張いただくこと、それはまことにこれもそのとおりだと思っております。ただ政府の立場といたしまして、これは一省庁一局削減に始まりまして、五%の定員削減あるいは行革三年計画ということで順次行政機構の簡素能率化、行政の簡素能率化並びに機構の簡素能率化ということを旗じるしにいたしまして一生懸命やっておりますので、そういう際にやはり昭和四十四年度の予算定員、機構定員の査定につきましては、これはともかく少なくともふえるのは防ごう、また行政機構の改革という点から申しまして、できるだけ現在ございます部局の中でも統合いたしますなり、整理いたしますなりするものがあればするのでございますが、これは行革三カ年計画の中でできるだけこれから検討していかなくちゃならぬと思っております。しかし、機構定員の査定に際しましては、少なくともできるだけふえるのは防ごうという気持ちで、非常にかたい決意で業務をいたしておりまして、また閣議決定に基づきまして、私どももそういう命令を受けて機構定員の査定をいたしております、そういうことでございますので、これは部を設けますかわりに、ただいま申し上げましたような措置によりまして、業務の運営態勢に支障をできるだけ少なくやっていただければ、これで何とかがまんしていただく、またそういうことで済めばできるだけ済むようにいたしますのが、政府の財政支出も節減することができると思いますし、機構の膨張についてもできるだけ抑制していくことができるというふうに思っております。ともいたしますると、これはどうしても皆さま方それぞれ所管の方のお立場から申しますと、どうしても機構を大きくしたほうが仕事がやりやすいということから膨張しがちでございますし、そういう点、いろいろと建設省の御意見も伺いましたが、今回につきましてはそういうことで御処理いただくということにお願いいたしたわけでございます。
○佐藤隆君 立場が立場だというお話ですが、その立場はわかっているのです。わかっているけれども、このことについてはあまりにもということで先刻来私は質問をしているわけです。じゃ、官房庁、建設省はあれですか、企画室というのはいつできたのですか。
○政府委員(志村清一君) 企画室は昭和三十三年、設置法の改正によりまして、従来、企画部、工務部というものがあったのを改めまして、工務部を河川部、道路部と分けまして、企画部を企画室というふうにいたしたのが企画室の始まりでございます。
○佐藤隆君 企画室というのは全部一緒にできたですね。どうして一緒にできたのですか。
○政府委員(志村清一君) 確かに先生御指摘のように、三十三年に八地建に企画室が誕生したわけでございますが、それ以前から企画部というのがございまして、企画部が企画室に名称を変更いたしたという次第でございます。
○佐藤隆君 とにかく私は一番最初には企画部があって、それが企画室に名称変更になり、その当時は、三十三年以前は少なくとも一つの機構としてつくる場合はわりあい並列的と言いますか、そういう考え方があったと思うのですよ、それが。それは政府の方針もわかります。わかりますが、八年間もこうなっているということはどうしても解せないですよ。これであたりまえだなんということにはならないですがね。しかし、そう言えば行管のお答えじゃないけれども、おっしゃることはわかりますというのでしょうが、わかってもらっただけでも困るのですけれどもね。ただわかりますだけじゃ困るのでして、一体どうなんでしょうな。低開発地域ですよ、とにかく北陸、それから四国は。四国の方には失礼な言い方になるかもしれませんが、私は少なくとも北陸は低開発地域だと思います。しかも豪雪地域です。そういうことで、中小河川の問題も、先年来いろいろたび重なる災害もありましたし、特に中小河川等の問題については、あるいは防災ダム等多目的ダムの建設だとか、そういうことについてはもっと開発をしなければいかぬ。そういう地帯についてこれはやはり真剣味が足りないのか、それとも真剣味はあるのだけれども、大蔵、行管という壁があってだめなのか、一体どうなんですか。たとえば新治水五カ年計画にしても、北陸地建に用地部をつくらなくて、あるいは企画部をつくらなくて的確に進められるのですか。私はついでだから申し上げておきますけれども、先ほどちょっと出しました新総計画についても非常に問題があると思う。大きな欠陥があると思います。私ども党内でさらに議論は続けていきますから、いまここで言うことは適切でないかもしれませんが、念のために、ひとつ建設省を激励する意味において言うておきますけれども、道路の問題は相当盛られておりますけれども、河川の問題は盛られておりません。河川の用地買収だってなかなかたいへんですよ。新治水五カ年計画は二兆五百億です。ことしは第二年度でしょう。いまのままで達成できますか。銭の点においても達成できるかどうかわからぬということを言われているときに、少なくとも行政指導として、的確な事業推進のために機構を改めていこうという積極的な姿勢がほしいですね。この点、河川局長来ておられるけれども、どうですか。これは新総計画の第四次案の中で道路の問題は盛られているが、川の問題なんかさっぱり取り上げられていない。その辺から見て、大体もう、何というかな、低開発地域というか、そういう地帯の事業の必要性、そういうおくれた地帯に対する先行投資、均衡発展という考え方、そういう考え方がどうも乏しいのじゃないでしょうかね。いや、そうじゃないというなら、やはり壁がどこにあるのですか。それで、いままでにこういう場においてそういう例はないかもしれませんけれども、行管と議論したかったら、建設省と行管とここで議論してください。大蔵省が来てないのが残念。ですから、ほんとうにそういう議論を国民の前に見せなければ国民はやはり納得しないですよ。どうしておらのほうだけこうなんだ。いや、内閣がそういう方針だから、行管がやめろ、やめろと言い、それをちゃんと真に受けたからとか、あるいは金額的に見て多少少ないから、それだけの理由じゃやはりだめなんですよ。日本全体を考えた考え方でひとつやってください。ほんとうに河川局長、どうでしょうかね、ひとつこれは。新総計画は四次案までできている。ちょっとここでこういう意見を出すのは適切でございませんけれども、ことのついでですから、どう考えておられるか。しかも、そういう基本的な計画は十五年後を目途としているのですよ、昭和六十年を目途としている。昭和六十年からもう十五年たてば二十一世紀ですよ。そうした将来にわたっての構想を描こうというときに、ほんとうに積極的な姿勢がほしいですね。私から言わせれば、それがまだ足りないのじゃないか。くどいようですが、壁があるなら壁がある。この点こうしたらどうなんだ。建設省から言いにくいけれども、こうだとか、何かからに閉じこもった考え方、意見じゃなくて、日本全国、日本ということを考えてひとつどうですか、河川局長。
○政府委員(坂野重信君) 佐藤先生の御指摘の全国総の問題でございますが、これは窓口は、建設省としては計画局のほうでやっていただいておるわけでありますが、いろいろ経済企画庁との間で事務的な折衝を進めまして、私どもといたしましては、経済企画庁の最初の案に比べて、かなりいわゆる国土保全問題、あるいは水資源の開発問題も相当取り入れられてまいったということでございます。内容をよく読んでいただくと、国土保全の問題等につきましてもかなり記載がございますが、ただ、文章の書き方、何といいますか、編成の問題等がございまして、まあおのずから力点が必ずしも国土保全重点という考え方ではないようでして、この点は私どもとしては必ずしも満点の記載が行なわれているとは考えておりませんけれども、かなり国土保全、水資源の問題等につきましても考慮が払われているというぐあいに考えております。ただ、細部の点につきましては、まだ経済企画庁等と完全に調整ができたという段階にまでは至っておりませんので、今後ともそういった字句の点等につきましては、さらに事務的な折衝を進めてまいりたいと思うわけでございます。
○佐藤隆君 なぜ私が新全総まで持ち出すかというと、新全総のこの案そのものにも北陸軽視というか、日本海沿岸軽視というか、東海メガロポリスとか、太平洋メガロポリスとか、もうそういう考え方がやはりどうもそこにあるようですからなんですよ。私どもは先刻来、日本海沿岸という一つのブロック、それをひとつ策定して、そうしてそういう構想を積極的に計画に盛れということを主張しているわけですけれども、これはいまの用地部設置それ自体についても同じくそういうことがその考え方の底流にはあるだろう、こう思うものですから、どうもやっかみ根性で申し上げるようでえげつないかもしれませんし、おまえ、ひがんでいるのだろうと言われれば、私はひがんでいますよ、ほんとうに。おそらく四国もひがんでいるでしょう。こんなことじゃやっぱりおかしいですもんね。どうですか。大臣来られてからまたお聞きしてもいいですが、政務次官にひとつ答えてほしい。先ほどの話では、官房長の話でもちょっと触れられましたけれども、今度、参事官ですか、それを置く。これは用地部設置の一つの足がかりであるというように聞き取れる御発言がございましたが、そうなると、四十五年度には北陸地方建設局と四国地方建設局には用地部というものができると、こう承知してよろしいですか。
○政府委員(渡辺栄一君) ただいまの佐藤委員の御発言でございますが、われわれも過疎対策というものの重要性は十分認識をしておるつもりでございます。ただいまいろいろ御説明をしてまいりました過程で御理解いただけたと思いますが、建設省としましては、昭和四十四年度におきましても、少なくとも北陸あるいは四国の地建に用地部を設置したい、こういう方針で進んでまいりましたが、結論はただいまお聞きをいただいたような結果になっているわけでありまして、われわれといたしましては、昭和四十四年度におきましては、参事官の制度あるいは用地課を二課に分離するというような方途をもちまして、当面の事務処理に渋滞のないようにいたしたのですけれども、少なくとも昭和四十五年度におきましては、用地部を設置したいという強い意思をもって進んでおりますから、この点を御理解をいただきまして、さらにまた御協力もちょうだいしたい、かように考えます。
○佐藤隆君 行管ではどうですか。行管は四十五年度について、いま建設省が言うような言い方に対してここで答えられるとは私も思っておりません。しかし、先刻来からこうしていろいろ話し合いをしておったそれをお聞きになって、事ほどさようなものかなということで認識を新たにされてこれに対処する、少なくともいままでよりは。そういうことで少なくともいままでよりは認識を新たにした。これは用地部設置の問題について、過去の議事録を私はさっと見ただけですけれども、こういうふうに議論した経過があまりないんですよ、見当たらないんですよ。むずかしいことは国会審議で詰めて議論をして、そして一つ一つ実っていく。そうであれば国会審議もまたこれは非常に有意義なものである。こういうことになるわけですから、きょうの議論は必ず私は実らせなければいかぬと思うし、建設省も誓いを新たにしておるわけですから、行管におかれては、少なくともいままでよりは、きょうの議論を通じて、私もあまりりっぱなことは言わなかったかもしれないけれども、少なくともいままでよりは一歩前進した形でひとつこれと取り組んで、四十五年度にはどうしてもという建設省のいまの発言も体して、そしてこれと取り組んでいく、取り組みますという答弁は言えるでしょう。どうですか。
○政府委員(河合三良君) 四十五年度の予算、機構、定員の政府としての基本方針が全くきまっておりませんので、もちろんいま私から確定的なことを申し上げるべき立場ではございませんし、またそれは不可能なことでございます。ただ、従来、建設省からもいろいろ承っておりましたが、また本日、佐藤先生からも承りましたこともつけ加えまして十分に検討いたしたいと思っております。
○佐藤隆君 まあその程度でしょうがないのかもしれませんけれども、しかし、これはほんとうにおかしいのです。ほんとうにちょっと度がはずれております。度が過ぎております、これでは。そこで、ひとついよいよ本題に入りまして、——きょうはみっちりやるので、少し。この企画部設置、このことについて、先ほど、一番最初は企画部というものがあって、それが企画室という名称に変わった。三十三年にまあ企画室というものができ上がった。その後、四十四年度からはこれは関東、近畿、中部、九州、まあこの地域、この四カ所の地域を頭に浮かべると、やはりこれはまた太平洋メガロポリスじゃないけれども、何かそうしたあの地帯の一線、何かそうした構想をやはり腹に置いてのことのようにも思われる。しかし、事業量、予算額、そういうことにおいて、この四地区にとりあえずは企画部というものを設置して総務部の負担も軽くし、あらゆる計画をもっと具体化するために必要なんだということかもしれませんが、一体どうなんでしょうか。私のいま言ったとおりですか、それとも東北、北陸、中国、四国、これは黙ってれば——東北だっておこりますよ、これは。(「おこったのだ、この間」と呼ぶ者あり、笑声)おこってますよ、ほんとうに。これは与党だとか野党だとかいうのじゃなくて、四国は前川先生いらっしゃいますけれども、ほんとうに、笑ってちゃだめですよ。これはいまの用地部の調子でいきますと、八年間もほっぽっておかれている。四十四年になれば九年目になる。この調子でいくと北陸、四国なんていうのは五十二年度か五十三年度にならなければ企画部なんていうものはできない。企画部をこのたび四地区に設けようとするその意図、これは趣旨説明はここに書いてあるから、これは読んでありますから、ここに書いてある以外のことをちょっと教えてください。
○政府委員(志村清一君) 四地建に限定したわけでございますが、私どもといたしましては、率直に申し上げて八地建全部に用地部を設置することはできないだろうかというふうに考えたわけでございますが、それらの八地建のうちでも、先生から先ほどお話がございましたように、人口あるいは産業、そういったもの、あるいはこれに伴う地域社会の構造的な変化というものを考えましたり、企画室の持っております予算とか、あるいは人員、それらを比較いたしました場合に、ただいまお話のございました関東、近畿、中部、九州、この四地建は残る他の四地方建設局に比べまして格段の差があるわけでございます。金額、人員等に直接関係なく企画部の仕事というのが大事なことは当然でございますが、こういった変革の場でございますので、さしあたり最も緊急性の高い四地区に限ったわけでございます。九州につきましては、関東、近畿、中部がいわゆる大都市圏ではございますが、九州地方は北部に大都市圏域を持っておりますが、同時に、南部に全国有数の過疎地帯をかかえておるわけでございまして、なかなか複雑な構造であろうと考えております。こういったものを含めまして、四地建に、さしあたり四十四年度は企画部と名称を変更し、下部組織を充実いたしたい、かように考えた次第でございます。
○佐藤隆君 行管ではどんなお考えを持っておられるのですか、この企画部設置について。
○政府委員(河合三良君) お答えいたします。 ただいま四十四年度の関東、中部、近畿、九州の四地建の企画部の新設につきまして官房長からお話がございましたが、そういう官房長からおっしゃいましたとおりの理由で、この四十四年度におきまして、企画室から企画部への振りかえを認めたわけでございます。
○佐藤隆君 いや、私が聞きたいのは、そんなにすらっとなったんですか、何かやっぱりあったのですか。それをなぜしつこく言うかというと、そういうことを聞いておかないと、東北、北陸、中国、四国はあとでどうなるのかということ、私それを心配するものだから、それを危惧していまお聞きしておきます。
○政府委員(河合三良君) お答えいたします。 この四地建における企画部の新設につきましては、形式上は法律事項でございます。企画室から同じ法律事項でございます企画部への、これは何と申しますか、振りかえと申しますか、そういう形でございますので、先ほど来問題になっておりました用地部の新設ということとは、形式上から申しますと程度は違うと思っております。ただ、やはり室から部になりますことは、実質的には部になりますと、部の中に課が置かれることもございますので、私どもといたしましては、本来の考え方からまいりますれば、これはやはり室でがまんしていただければいいと思っておりましたけれども、しかし、その実情をいろいろ伺いまして、またその必要性も十分伺いまして、建設省の御要求に従いまして、この四地建の企画部を認めたわけでございます。
○佐藤隆君 そこで話は用地部に戻りますが、いまお答えになったように、企画室であっても、企画部であってもそう変わらぬ。企画本来であれば、やはり企画室をそのままにしておいてもらいたいけれどもというあとでの説明がありましたけれども、その前の説明で、企画室であっても、企画部であっても、そう実態は変わらないという御発言がありましたですね。
○政府委員(河合三良君) お答えいたします。 企画部と企画室とは、法形式の上では、設置法で法律上同じ法律事項になっているという意味で、これは形式的には変わりはないというふうに申し上げました。
○佐藤隆君 そういうことはどうでしょうか。今度、参事官を置いて、北陸と四国に実質的には用地部を置いたと同じようにということで、先ほど建設省の答弁がありましたが、それと同じように用地部の問題は考えられませんか。どうせ来年できるならばそれでいいんですけれどもね。
○政府委員(河合三良君) 用地部につきましては、これは法律上の機構の新設になります点で違うと思っております。
○佐藤隆君 まあこれ以上やめますわ。やめるけれども、しかし、同じようなものですよ、これは。このいまやっている議論を小学生に聞かせれば、私の意見に小学生は賛成するでしょう、おそらく。理屈を知っている、理屈でものごとを片づけようとする高位、高官は私の意見に反対するでしょう。常識しか知らない子供らは私の意見に賛成するでしょう、おそらく。同じですよ。まあいいですよ。来年できることを期待してるし、そうなると私は信じています。それはそれでいいです。そこで、東北、北陸、中国、四国をいつ一体企画部に今度昇格させる予定なんですか、建設省。
○政府委員(志村清一君) 先ほど申し上げましたように、残りの四地建につきましても業務の実態等から考えますと、なるべく早い機会に下部組織を整えた用地部に名称を変更するのがしかるべきであろう、かように考えておりますので、これらの地建につきましても事務処理の円滑化をはかるために、四十五年度からは部を設置するというような方向で、各方面とも接触をしてまいりたいと、かように考えております。
○佐藤隆君 どうですか、行管におかれては、建設省からそういう接触のされ方をした場合、どうですか。まあいやいややっぱり企画室でできればやってくれ。ことしと同じようなことをおっしゃるのか。それとも、これはもう来年はあまりそういう言い方はできないのではないかと私は思いますけれども、ことし半分にした理由等については、四地建だけにした理由は、先ほど建設省からお話ありましたからあれですけれども、どうでしょうか。来年度はあとの残った東北、北陸、中国、四国、これについて、建設省は来年度ひとつ室から部にするということで、これから関係方面と接触をすると、こういうことですか。やっぱり接触するということになれば、第一に行管と大蔵省でしょう。接触されたらどうなりますか、どういう考え方でやられますか。
○政府委員(河合三良君) お答えいたします。来年度、昭和四十五年度の総定員及び予算の査定の基本方針によると思いますが、率直に申しまして、現在のままの状態でございますれば、私どもといたしましては、企画室のままでお仕事を処理していただいて支障のないようにお願いいたしたいというふうに思っておりますが、これは今後の事務量、その他の問題ですので、これからの事情によりますので、現在確言を申すべきものではないと思っております。
○佐藤隆君 行管というところはえらいかたいところですよね。やはりこういう話をいままで議論をしておって、そういう答弁しかやはりできないんでしょうかね。いや、わかりました、やりますという答弁を求めているんじゃないんですよ。わかりました、これはひとつ検討しましょうとか。それで、来年になって、今年、企画室を企画部にすることに、四地区でやっとこうやって来年やらなければいかぬことはもうわかっておるはずですよ。だから、やりますとまでは言わなくても、何か答えようはないものですかね。来年またそういう接触を受けたら、私はやはり企画室のままでいてくださいということを言います、これではもう議論にならないですわ、これは。
○政府委員(河合三良君) どうもおしかりを受けましたが……。
○佐藤隆君 いや、おこっていないですよ。
○政府委員(河合三良君) 企画室の予算につきましては、これはただいま佐藤先生から、来年は企画部にする気持ちかというお尋ねがございましたので、どうもそういうふうに申し上げましたけれども、もちろん諸種の事情を勘案いたしまして決定されることになろうと思います。
○佐藤隆君 さて、そこで話は新全総とのからみ合いにまた戻りますけれども、企画部をつくって、そうしていろいろなことを総合的に企画して実行できるところからそれを推進していくのだ、こういうために室ではだめなんだ、ひとつ部に昇格さしてやっていく、この考え方はいいんです。ところが、なぜ東北、北陸とか、そういうところを落としたんでしょうかね、なぜ。私は新全総計画でも、これはもう豪雪地帯とか、積寒地帯とか、大きく言えば積寒地帯、小さく言っても豪雪地帯、そういうことがほとんど考えられていなかったのです、一次案、二次案くらいでは。こんなばかなものないじゃないかということで、三次案、四次案に至りまして、もう豪雪地帯における生活環境の整備とか、そういうことが盛られるようになってきたのです。やっと四次案に盛られてきたのです。これはまだまだ不満足なことが多いのですけれども、わが党で検討しているから、その内容を主としてここで議論しようとは思いませんけれども、たとえば北陸地帯における、豪雪地帯におけるこれからの道路、もう道路が一番問題ですね。豪雪と道路、もちろん河川の問題、融雪の問題ということになれば河川の問題にもなります。融雪災害なんというのがあるのですから。そうしたことで、よその地区よりも総合的な計画性を持たなければならぬこの北陸地帯に、そんなこと関係ないということだったのか。一体、東北、北陸を落としたというのはどういう理由なんでしょう。私は先ほど大ざっぱな理由は聞きました。しかし、その中にはそうした特殊性を勘案したという御意見は承りませんでした。考えていなかったらこれから考えてもいいですが、来年はということで行管を説得するためにも、たとえば東北にはこういう特殊事情がある、去年言わなかったのはこういう理由がある、北陸にはこういう理由があるというその中に、豪雪地帯のことも含めて交渉すべきだ、私はそう思うのです。その辺は一体検討されたんでしょうか。これはもう帰一するところは、私はとにかく後進地域に対するめんどう見が悪いということが腹に据えかねているから、私はこういう御質問をしているのですから、そのことを頭に置いてひとつ答弁願いたい。
○政府委員(志村清一君) 関東、近畿、中部、九州、この四地建にさしあたり企画部を限定いたしましたことにつきましては、先ほど申し上げたとおりでございますが、先生御指摘のとおり、東北、四国、北陸という地建におきましては、中国ももちろん裏側がすぐでございますが、いわゆる過疎地域といたしまして、今後の建設の事業の先行投資の問題、あるいはそれにからむいろいろな調査の問題等が次々と舞台に乗ってくる地域と存じます。さような意味におきまして、私どもといたしましても、これらの企画関係の機構を充実する必要があろうかと、かように存じておりますが、当面、四十四年度におきましては、四つの数に限定されたものでございますから、先ほど申し上げましたような状況も勘案いたしまして、さしあたり昭和四十四年度におきましては、四地建、まあ行管は明年度のことをなかなか申し上げにくいようでございますが、私どもとしては四十五年に残りの四地建、二カ年で用地部の設置を終わりたい、かように考えておる次第でございます。
○佐藤隆君 私が聞いたのはこういうことなんです。豪雪地帯とか、積寒地帯とか、狭く言っても豪雪地帯とか、そういう考え方も織り込んで検討されたのですかということを聞いておるわけです。なぜそういうことを聞くかというと、これは私ども災害対策特別委員会でも、これはもう豪雪地帯の問題はしょっちゅう議論をしておるところです。これは豪雪法そのものもこれから改正して、市町村道の除雪をどうするか、国道はだいぶよくなってきた、県道もまあまあというところまできた、市町村道をどうするのか、あるいは道路の構造自体をどうするか。消雪パイプの問題とか、融雪溝とか、あるいはスノーセットの問題をどうするか。そうしたことはもう雪国ならではわからぬ、そうした悩みから出てくる対策。そうしたことについてしょっちゅう議論をしているのです。だから、そういう特殊性を十分勘案して、数でこられたから落としたという、何かおみくじ引くみたいにやったわけでもないでしょうけれども、私の聞いているのは、今後のためもありますから、行管からもよく聞いておいていただきたいのですが、そうした事情をよく含んでいただいて検討してもらわなければいかぬのだ、こういうことを申し上げておるわけです。したがって、この四地区を選ぶについてはそうした事情も考えたけれども、こうこうこういう理由があってこうなったという御答弁を聞かなければ承知しがたいと、こういうことなんです。
○政府委員(志村清一君) 積雪寒冷地帯、それに対応するいろいろな問題の複雑さにつきましては、私どもも承知いたしております。特に現建設大臣は積雪寒冷地帯の御出身でございまして、過疎対策、特に積寒対策には御関心が深うございます。そのような意味におきまして、過疎あるいはその中の積寒という問題についても、認識は私どもとして十分持っておるつもりでございますが、これらも勘案いたしまして、本年はまことに残念ながら企画部に名称変更はできませんでしたが、明年を期しまして、かような点も含めて全地建に企画部の設置をいたしたい、かように考えておるようなわけでございます。
○石原幹市郎君 関連して。私もこの前、企画室と部のことについて、行管局長お見えになっていなかったけれども、部と室というのはどう違うのか。それは何が準拠になっているのか。それから、四つと限定したのは、どうもいままで聞いていると、行管庁が四つとしたようですが、それは、何かはかを減らせばこれをふやすとかどうとかいうことをこのごろ行管よくやっておられるが、何かそのことと関連して四つという数をきめられたのか。そういうことをもう一ぺん聞いておきたいと思います。部と室というのはどう違うのだ、一体。
○政府委員(河合三良君) 部と室の違いにつきましては、これは正直に申しまして不明確な点もございますが、現在私どもといたしましては、機能といたしましては、これは機能的の違いではなくて、部にいたしますと部内に課が置けますが、室にいたしておきますと、室内には課が置けないという形というふうに理解いたしております。また、四つにしぼりました理由につきましては、建設省と御相談の上、事務量その他につきましての観点から本年四つを認めるという結論になっております。
○石原幹市郎君 そうすると、どうも四つにしたということについては、建設省も何か四つぐらいがまずいいというようなふうに聞こえますね。その点どうなんですか。
○政府委員(河合三良君) ちょっと補足いたしますが、ただいま四つと申しましたのは、これはむしろ先ほど来申しております行政機構の簡素化、能率化という点から申しまして、できるだけ室から部への、これは名称変更ではございますが、事実上は若干機構の拡大を伴うというふうに思われますものを、できるだけ小規模に食いとめていただきたいというふうに建設省にはお願いいたしてございます。
○石原幹市郎君 私この前申し上げたのは、ある局へ行けば部だ、ある局へ行けば室だとか、そういうわけのわからぬことになっているより、企画なら企画というものはどこへ行っても企画部なり、こういう部なんであり、それから先ほど来、佐藤君が熱心に主張されたように用地部、そういうふうにむしろきちっとしたらどうですか。変な話だけれども、これもこの前私は聞いているので、大臣からもお答えを聞きたいと思うのだが、建設省には砂防部というのがあって、課が一つしかないようなところがあるじゃないですか。それなら企画部で課を一つ置いたらいいじゃないか。そういうことが何かどうも一貫していない。建設省の砂防部に、砂防課か何か知らぬが、一課しかないということについて、行管局長から、この前あなたいなかったから、あわせて聞いておきたい。それからきょうは、この前、政務次官に、よく大臣と相談して、きょう大臣からその答えをまず聞きたいということで、私、質問を残しておるのですけれども、まず行管局長から、そこらをちょっと聞いてみたい。
○政府委員(河合三良君) お答えいたします。 部と室の問題につきまして御指摘いただきました点は、確かに不明確な点がございますので、これはそういう組織の問題について、十分さらに検討を加えなければならない点があると思います。これは私どもも十分に検討いたさなければならないというふうに思っております。また、砂防部砂防課の問題でございますが、これは確かに一部一課と申しますと、非常に奇異な感じを受けることは事実だと思います。ただ、部長という職を置きまして大臣に対する補佐の責任を強くする、しかしながら、事務的な量から申しますと、他の課で処理する事務だ、こういうふうな理由で、現在一部一課というようなものも、ごくごく一部分には残っておりまして、そういうふうに私ども一応御説明申し上げております。
○中尾辰義君 部と室でもめているんだけれども、この企画室という名前のつくものは国の行政組織の中に幾種類ぐらいあるのですか。地方建設局の業務の中のこれは企画室ですがね、そのほかに企画室という名前のついているのはたくさんあるのでしょう。
○政府委員(河合三良君) ただいまの御質問でございますが、現在資料を持ち合わしておりませんので、的確にお答えは申し上げられませんが、かなりの数はあると思います。
○中尾辰義君 かなりあるくらいはわかっている。その企画室はどういうふうに違っているのか。またその企画室長というのはあるのでしょう。それは管理職もあれば管理職でないのもありますね。そういう関係はどうなっているのか。それと今回の企画部とどういう差があるか、その辺のところをこの次に私はお伺いしますから、資料出してもらってもいい。
○政府委員(志村清一君) 建設省に関する限りは企画室長は管理職でございます。今回、企画部長になりましても同様管理職でございます。
○石原幹市郎君 くどいようだけれども、砂防部に一課しか認めないというのは、これも行政管理庁、関与しているのですか、この問題にも。二課置いたらいかぬというようなことを行政管理庁が言うのかね。
○政府委員(河合三良君) 課の設置につきましては行管が審査いたしておりますが、砂防部につきましては、課を二課にするという要求はいただいておりません。
○石原幹市郎君 それはおかしいな。これだけ国土保全、砂防という、まあ農林省と両方に分かれている点もあるけれども、砂防行政を重視しなければならぬというときに、建設省から、砂防部の一課だけで、課の増設も要求をしてないというのは、いまぼくは初めて聞いたんですけれども、どういうことですか。これは砂防行政というものをそれほど軽視するのか。
○政府委員(志村清一君) お答えいたします。 その前にすでに行管の局長からお答えがございましたが、念のため私から室の問題についてもう一ぺんお答えいたしたいと思うのでございますが、国家行政組織法の第七条の第六項に、これは本省の機構でございますが、本省の機構といたしまして室という文句が出ております。それは、 「庁、官房、局及び部には、課及びこれに準ずる室を置くことができる」ということで、本省につきましては室というのは課に準ずるものというふうに国家行政組織法ではなっておるわけでございます。ただ、第九条に地方支分部局の定めがございますが、地方支分部局におきましては、こういった局とか、部とか、課とか、室とかというふうなことが一切書かれておりませんで、別の法律に定めるところによることにいたしております。その地方支分部局、要するに、建設省で申しますれば地方建設局におきまして、室につきましては先ほど行管の局長がお話しになりました、この前の内閣委員会でお話がございましたように、慣習的に部というのはどちらかというとライン、室というのはスタッフ的でございまして、室には課を置かぬ、部には課を置くというようなふうに承知いたしております。 そこで、砂防部についてでございますが、従来から課の設置を要求しておったのでございますが、四十四年度の予算要求並びに組織要求におきましては、先ほど来お話がございましたように、行政の簡素化という意味で、本省の課というものの設置については遠慮をいたさねばならぬというふうな雰囲気でございましたので、先ほど設置法の説明をしましたように、砂防部の中に課に準ずる室を設けてくれ、これは地建の室と違います課に準ずる室を設けてくれ、急傾斜地対策室を設けてくれというようなことを要請したような次第でございますが、これらにつきましては、大蔵あるいは行管と相談いたしました結果、昭和四十四年度におきましては、それはあきらめた次第でございます。
○委員長(八田一朗君) 速記をとめて。
○委員長(八田一朗君) 速記を起こしてください。
○佐藤隆君 大臣お見えになりましたので、ひとつ締めくくりの意味でお尋ねをいたしたいと思います。 先刻以来一時間四十分にわたっていろいろ質問をいたし、答弁もいただきました。事の内容は、実はこのたび提案されておる設置法の一部改正、これの前にひとつ用地部の問題、これがどうなっているのかということについて御質問をしてきたわけでございます。そこで、用地部の問題については、昭和三十六年に関東、近畿二地区に用地部が設置されてから本年に至るまで八年間経過しているわけですが、いまだに北陸と四国の建設局には用地部というものが設置されてないんです。そこで、いろいろ説明を聞きました。ですけれども、あんまり私は納得するような説明は聞かれなかったわけです。その間には、いろいろ行管との話し合いもあったでしょう。あるいは大蔵省との話し合いもあったでしょう。いろいろむずかしい問題もあったでしょうけれども、八年間もたってなおかつということになると、これは私ども納得できない。いま、企画部を設置するということで、法律の改正案が出されておりますけれども、これを認める前に、用地部は一体どうなんだと、おそらく三十六年度当初は建設省においては八つの地方建設局に全部設けるつもりだったんでしょう。一年でできなくても、二年、三年あるいは四年後にはつくるつもりだったんでしょう。ところが、それがなされていない。そこで、ことしは——四十四年度には参事官を置くとか、実質的には用地部を置いたと同じような形でというような妥協案的な、そういうことも承りましたけれども、私どもこれはどうしても納得できない。そこで、四十五年度には必ず——このたび参事官を設けるとか、そういうことの足がかりができたわけですから、どうしても来年度はひとつ北陸地方建設局と四国地方建設局に用地部は何としても設置をするというお考えをひとつお答えいただきたい。特に私は、先刻以来、非常にひがみっぽい質問をしているわけですけれども、北陸あるいは四国、そうした後進地域に特別の配慮がなされない。しかし、事業量がないじゃないか、予算も少ないじゃないか、これはわかります。わかりますけれども、いま新全総計画で策定されつつありますように、もう拠点開発方式ではなくて、均衡発展の方式でひとつ日本全土について考えていかねばならぬということは、昨年来企画庁が中心になって進めておることでありますので、その精神も体してひとつ、北陸、四国にどんどん事業も興さなけりゃいけませんし、用地部も必要であるということになるわけでございます。それが第一点。 もう一つ、第二点は、企画室を今度企画部にすることになりました、その案でございますけれども、関東、近畿、中部、九州、この四地区だけだと、これにも実は不満がございます。たとえば、北陸の豪雪地帯に企画なんということになったら、これはたいへんなことです。いま新全総にも豪雪地帯のことがいろいろ盛られるようになってまいりました。特に日本海沿岸圏という一つの構想で従来考えられておった東北圏、首都圏、中部圏、あるいはいま考えられておるそうした七つのブロックの上に、太平洋偏重の考え方を直すために、日本海沿岸圏というダブった網をそこに張って、そして将来の構想を、計画を盛るべきであるということを強く打ち出しているときなんです。そうしたときに、北陸地方に、あるいは東北地方に、あるいは中国、四国地方に企画部がなくていいのかどうか、それはそういうことにならぬと思います。しかし、まあここで多くは申し上げませんが、これまた、四十五年度にはどうしてもこの残された四地区については、ひとつ企画室を企画部に格上げといいますか、させて、そしてその目的を果たしていくんだという心がまえをひとつ御答弁いただきたい、こう思うわけでございます。
○国務大臣(坪川信三君) ただいま御要望、御指摘になりました二点の問題点につきまして、私の考えをお答え申し上げたいと思います。 御質問の第一点に関しましては、私は建設大臣に就任いたしまして以来、基本方針といたしましては、あくまでも均衡のある国土開発、均衡のある国土建設、格差のない国土の建設というのを私は基本方針に打ち立てておるような次第であります。したがいまして、私は今度の御指摘になりました二つの問題点の基本的な私の気持ちを申し上げますならば、そうした格差のある地域に対しましては、私はなお一そう政治の重点を配慮せなければならぬと、こういうような気持ちを持っておることを表明申し上げたいと思います。したがいまして、ことにいま御指摘になりました第一の用地部の問題につきましては、土地問題あるいは宅地問題、あるいは用地の取得、地価対策の問題、非常に重要な、都市開発、あるいはあらゆる住宅問題、過密過疎の問題に優先する重要な問題でございますので、私は、来年の機構編成にあたりましては、ぜひとも北陸並び四国になかった用地部の設置をお願いいたしたい、こういう所存であり、御期待に沿うよう努力をいたしますことを表明申し上げておきたいと思います。 次の二番目の問題でございますが、これにつきましても、私は先ほども申し上げましたごとく、その事業量、あるいはその土地環境、あるいはその他あらゆる客観的諸条件を比重にかけて、そして格差をつけて配慮をいたした気持ちじゃございません。私は、残されました四地建に対しましても、ぜひともいま御審議を願っております方向に向けてのいわゆる行政の機構をひとつ整備いたしたい、こういうような気持ちを持っておるようなわけでございまして、本年度御審議を願っておるこの機構に関しましては、基本的に私は、その土地の比重を考えてでなくして、一つの手段として、第一の段階として、きょうお願いいたしておる御審議の方向でぜひ御議決をいただきまして、来年はさらに四地区に対しまして機構の整備をいたすためにまた御審議をわずらわしたいという計画であることを表明申し上げるのであります。御了承をいただきたいと思います。
○石原幹市郎君 私この前政務次官にお尋ねしました一点だけがあったんですが、例の砂防部というところに一課しかないんですね。これだけ国土保全で砂防行政を重視しているおりに、長年にわたって砂防部の一課、これはどうしても私ども考えられないことなんですが、行管に聞いてみると、行管としても建設省のほうから要求もないからというような話もあったりして、これも、いま用地部、企画部について非常ないい御答弁をいただきましたが、砂防部の一課というのは何としても全国大会等でもみんな理解しないんです。これはどういうお考えを持っておられるか、大臣の決意のほどを伺いたい。
○国務大臣(坪川信三君) いま石原委員の御指摘になりました点につきましては、先日来政務次官からも、また官房長からも、御趣旨のほどを十分承っておるような次第でございます。私の考え方といたしましては、昭和四十四年度の予算配慮といいますか、予算配分をいたしておりますときに、各部各課に関連する重要な問題点についていろいろと心を配っておった。その作業中につくづく思いますことは、いま御指摘になりました砂防部の問題はもちろんございますが、それらに関連いたしまして、もう少し建設省としてこの社会資本の立ちおくれを直し、均衡のある国土開発をいたす意味においては、現在の体制においてまだ私は不備なような気持ちの点を非常に痛感いたしております。その一環といたしまして、いま石原委員の御指摘になりました砂防部の問題についても、私は同様な気持ちを持ったようなわけでございます。ことに、私が申し上げるまでもございませんけれども、いわゆる災害対策の上からも、あるいは人命尊重の上からも、その他あらゆる過疎対策の問題からいいましても、私は、地すべりの問題、あるいはこれによるところのくずれの問題、その他砂防の問題というようなことは、非常に重要な問題点を多く含んでおることを考えますときに、いまの一部一課制によって事業の推進遂行がはかり得ないということも、私は全く同感でございますので、この点につきましては、来年度の予算編成並びに来年度におけるところのこうした法案の考え等につきまして、十分御期待に沿うよう、私自身も配慮いたしまして、御期待に沿うよう努力いたしたい考えでございます。
○石原幹市郎君 大臣の御答弁、まことに、あまりよ過ぎるぐらいよ過ぎますけれども、ひとつぜひ来年必ず——あなたはかつて福井市長として、全国下水道の会長として下水道計画をここまで伸ばされた実績者、実力者でありますので、砂防をひとつ大いにやってください、お願いを申し上げて終わります。
○委員長(八田一朗君) 本件に対する本日の審査はこの程度にいたします。 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(八田一朗君) 速記を起こして。 通商産業省設置法の一部を改正する法律案を議題といたします。 質疑のある方は順次御発言を願います。
○北村暢君 午前に引き続いて質問をいたしますが、まず、機構の問題と関連して綱紀粛正の問題が非常にやかましく取り上げられているわけですが、特に通産省は最近の職員の汚職の問題で騒がれているのでありますが、この問題について、一体通産省として、大臣としてどういう処置をとられたのか、お伺いしたいのですけれども、堀田さんのこの汚職の問題は、ひとり堀田さんの問題ではない。通産省では特に業者関係とのつながりが多くて、氷山の一角だ、こう言われているわけです。そういう点からして、この問題について、ただ単に綱紀粛正の問題ばかりでなしに、通産省の機構上の問題、あるいは機構を運営する上において人事の管理の問題、こういうような問題が、特に通産省という役所は民間企業と直接関係のつながりを持った役所でありますから、他にもございますが、私はそう思うわけです。そういう点で、許認可、あるいは関税関係、こういうようなもので業者の利益ともう密接不可分な関係にあるので、特にそういうところに携わる職員については、人事管理の面からも、何かしらやはり特別な配慮があってしかるべきだと思うのです。ところが、この堀田さんの問題一つ見ましても、これは一度や二度ではなくして、非常に何年も続いて行なわれておるという点からして、何か欠陥があるのじゃないかという感じがするのです。この問題はもういま始まったことじゃないのですが、最近特に通産省、農林省、厚生省、この三つの汚職が非常に似通った性格を持っておるわけですね。そういう点からして、一体どういう対策を講じられているのか。
○国務大臣(大平正芳君) 私は、就任の当日、二つのことを省員の諸君にお願いをしたのですが、一つは役所全体を明るいものにしてもらいたいということでございます。執務する雰囲気が明朗であるということが一番大事なことでございます。それから第二は、できるだけ業界の秩序は業界自身に第一義的に責任を持ってもらう、政府が介入するというのはよくよくの場合に限る、そういう姿勢でやろうじゃないかということでございます。統制経済時代ということになりますと、いろんな面で政府が過剰な介入をやることによっていろんな問題が起こったことは御存じのとおりでございまして、できるだけ業界の自律的な秩序の確立ということに、業界自身に責任を持ってもらうように行政は馴致していかなければならない、そう考えておるのでございます。ところが、そのやさき堀田君の事件が起きまして、がく然としたわけでございますが、これは考えてみると、一人の人が長く同じ仕事をやるということに伴う弊害を考え、ため直さなければならぬという問題が一つございます。この場合は、ずいぶん長く同じポストに同じ人がおったということでございますから、これはさっそく直そうじゃないかということを考えたわけでございまして、そういう方針で人事の管理をやろう。すなわち、一定の年限が来たら原則として配転をやって空気を一新しよう、起こりがちな情実というようなものの根を断とうじゃないかということでございます。それから第二点としては、ある決断をする場合に、やはり一人の判断によるということに伴う危険が当然あると思います。したがって、この種の問題については、合議制によって最終の決断をする、一人の判断が決定的であるというようなシステムはよくないということで、そういう方針で人事当局に人事管理のやり方を変えるようにということを指示いたしておる次第でございます。全体といたしまして、私が見るところ、たいへん明るく仕事をやってくれておると思いますが、大かたの方が与えられた処遇で懸命に仕事をしていただいておるわけでございます。こういう事件が起きて省員全員がたいへん迷惑をいたしておるわけでございますが、十分今後人事管理上そういった点にくふうをこらしまして、こういった事件の再発を防止するようにいたしたいと考えております。
○北村暢君 私は、この堀田さんの問題について、いま申されたような、同じポストに長期間おったとか、一人の人の判断をチェックする方法はなかったかとか、いろいろいま言われたようなこともあると思うんですよ。がしかし、私は一つはやっぱり通産省の幹部の心がけというものが大きく左右するんじゃないかということを考えております。監督不行き届きという問題ではなくして、たとえば、一つの問題について許認可、あるいは輸入割り当て、そういう問題について普通の基準なり何なりからいけばとうてい該当しないようなものが、幹部の声一つでもって、その事務担当者がいかにこれは不当だなと思っても、幹部から言われればそれが通ってしまう。まあ業者も、おまえみたいな担当官はそういう理屈を言ったって、大臣なり局長なりから一発食らえばおまえはどうにもならないのだぞ、こういうようなことで、事実問題はそういうふうにして仕事が運ばれておるということは私はないとは言えないと思う。そういうことが、幹部からして政治的にそういうことをやるものだから、下部の職員は正しいことをやろうとしても、上から押えつけられて正しいことができない。それなら、がんばってやるよりも、業者の言うことでも聞いて、そうしてすそ分けでもごちそうにでもなったほうがいい、こういう感じにならないとは言えない、そういうことが言われているんですよ。だから、その事務担当者が、許認可だとか何だとか、事務担当者が長くいるとかなんとかというのではなくて、ベテランの人ですよ、しかもこういう人は。そのベテランの人がそういうことをするすきを私は幹部がみずから与えておるというふうにも思うんです。そういう点からして、私は管理監督をする者がまず姿勢を正さないとこの汚職問題はなくならないではないかというふうに思うんです。どうですか大臣、そういう点について、犯したその人は、これはいまも刑事問題になっているんですから、当然法によって処断されるんでしょうけれども、ただ単に管理監督の者が監督するというだけでなしに、幹部の姿勢が私は大切じゃないか、こう思っているんですが、そういう点について反省されているのかどうなのか、ひとつ大臣にこの点お伺いしておきたい。
○国務大臣(大平正芳君) 仰せのとおりでありまして、幹部に対する不信というか、そういう事態が起こったらたいへんだと思うわけでございます。したがって、私としては末端までなかなか目が及びませんから、次官あるいは局長級まではぜひ私が掌握しなければとても行政の責任は負えないと思いますが、同時に局長は局長として自分の掌握できる限度までは責任を持っていただかなければならぬ。不当な勢力によって左右されるようなことがあっては、仰せのとおり行政の筋が立つものではないと思います。そのように十分戒めてかからなければならないと心得ております。人事も政治勢力によって左右されるというようなことになりますと、根本からもう行政の筋が曲がってしまいます。その点は、仰せのとおりでございまして、極力警戒していかなければならないと思います。せんだって某新聞に私のほうの汚職にからんで記事が出まして、幹部の介入で審査がねじ曲げられたというような節の表現がございまして、それで、そういったことは私どものほうではございませんと、その新聞社に記事の訂正を申し入れた経緯もあるんでございまして、局長なり幹部が、仰せのように不当な外部からの介入によって行政の筋を曲げるというようなことがあっては、省全体の崩壊でございまして、そういうことはまあまあ私はないと確信をいたしておりますが、今後も十分警戒していかなければならない一番大事なことであろうと私は考えています。
○北村暢君 この問題は、特に各省というよりも、通産省は、私はいろいろ、この問題ばかりでなしに、どういうことがあったということを知っております。やはり業者の非常な力のあるものというか、どちらかといえば紳士的に力のあるのでなくて、政治的な力を使って通産省へどちらかといえばがなり飛ばして乗り込んでくるというようなことをやっているものがあるということを、私も知っております。そういう点からいって、どうも政治家が介入したり、ボスが介入したりして、局長、課長あたり言うことを聞かざるを得なくて下僚に押しつけるという場合もあるようです。そういうことからして、この問題は私はやはり非常に根が深いんだと思うんですよ。ですから、具体的な例を申し上げませんけれども、そういう点からいって、やはり通産省という役所はそういう関係のあるものが非常に多いんですよね。だから、非常にき然たる態度をとっていないと、そういう問題がちょいちょい起こる。私はいまここに資料を持っておりませんけれども、通産省関係の関連する問題で、どちらかというと半分脅迫的なことで乗り込んできて、役人ががなり飛ばされてしまってえらい目にあっているという話を私ども知っておりますよ。そういうようなことがやはり業界との腐れ縁としてある。それがやはり事務担当者としては耐えられない、良心的に仕事をやろうとしてもできないという環境すらある、私はこれはもう否定できないんじゃないかと思うんです。したがって、これらの問題については、もう中堅層の職員の中には、ほんとうに、堀田さんという人がやった行為が許されないことは事実だろうけれども、全職員の中に何人それでは、私はもう正しく職務に忠実な公僕としてやっていると、そう言える者があるだろうかということを通産省の中の職員が言っているということが、新聞記事にも載っております。そのくらい私は蔓延した形において、今日役所の下級職員の中にまで、正しいことに対する情熱というものが麻痺するとか、情熱を失っているというような、こういう事態すらあるのではないか、こういうことになったらたいへんだと思うんです。そういう事態ではないかと思う。そういうことが伝えられております。だから、通り一ぺんの、この堀田さんの問題について大臣はどういう処置をとられたか、いまお伺いした程度のことでは、私は簡単にこの汚職というものはなくならないのではないか、このように思うのです。そういう点について、やはりもう少し真剣にこの原因究明、管理監督体制の不備、職員がほんとうに情熱を持って正しい仕事ができるような環境というものをまずつくらない限り、私はこの汚職はなくならない、こう思うのです。そういう点について、もっと私は、通り一ぺんの国会答弁でなしに、真剣に取り組んでもらう必要がある、こう思うのですが、どうでしょう。
○国務大臣(大平正芳君) 北村さんがおっしゃるとおり、問題の核心はそこにあると思うのでございます。したがって、ポリシーの問題より何より、私どもの任務は、その筋を堅持して、不当な圧力に屈しないだけの体制を固めていかなければならないことにあると思います。私は、あなたが御指摘になられるほど、そんなに不当な圧力の跳梁を許しておるとは思いません。思いませんけれども、しかし気をゆるめたらそういう結果にならないという保証はどこにもないわけでございますから、一段とその点に注意を終始払ってまいる所存でございます。 で、二、三日前にも、あるアジアの友邦から来られた要人が訪ねてきまして、日本の財産は清潔な公務員を持っておることでございます、うらやましいということを言われ、それでこれがあなた方の国の財産ですよということを、切々とそういうお話がございましたのでございます。私は、まさにその点が、国の行政の倫理が確立しているということが一番大事だと思うのでございまして、仰せの趣旨に従いまして、通り一ぺんじゃなくて、最大限の注意をそこに傾注して行政に当たりたいと考えます。ただ、私どもの仕事は業界との接触が仕事でございますから、私も就任にあたって省員諸君に申し上げたのは、業者との間、業者の持っている知識、経験というものは十分吸収しなければならぬ、したがって業者との交際を回避せよというようなやぼなことは言わぬ、ただそこの節度というものは十分心得てもらわなければ困る、公務員としての品位、威厳、信頼度、そういったものを十分把持してやってもらいたいということを、終始機会あるごとにお願をしておるわけでございますが、みんなよくわかっていただいて、誤りなくやってくれているとは思いますけれども、ちょっとした弛緩がありますと、仰せのようなとめどがないことになりますから、今後とも十分戒めてかかるつもりでございます。
○北村暢君 もうあまりくどくやってもあれですから、この問題は終わりたいと思いますが、いまおっしゃったように、業者と非常につながりが深いものですから、課長補佐クラスというのはその道のべテランで、しかも長期にわたって補助金の許認可というものを一人の人が守る、これは役人の習癖ですわね、あるのですよ。だから、この補助金なんかでも、零細補助金でも、そういう役人が握るとなかなか放さない、そういう役人というのは一般的に癖を持っておりますよ。したがって、人事の面で配慮するのもいいでしょうし、あれですが、実際に業者が多いものですから、つき合い程度というものは、私もよく知っておる人で、こういうことをやっていいのかなと思ってふだん見ていた人が、一年じゅうと言っていいくらいもう自分の家ではめしを食べない、業者が多いからね。一軒一軒こうやっていくと、三百六十五日埋まっちゃうのですよ。だから、一人に対してはたいしたことはない、めし一緒に食べた程度ですから。そういうのが三百六十五日埋まるようにできておるのですよ。私の家の近くにおる人で、奥さんがそういうことを言うものだから、そういうことを言うなと言うのだけれども、そういう人がおる。奥さんはまた得々としてそれをしゃべっておる。そういうのが実際公務員の中におるのですよ。私の近所にも事実おった。業者一軒一軒ずつ行けば三百六十五日でも余るというのですよ。回りたてにならないと、こういうのです。そういう事態ですから——それは全部とは言いませんよ、非常に特定な限られた人ですよ。やはりそういう立場におる人ですよ。そういうのですから、いま部下を全部信頼できないようでは、これはまあお話にならないわけですけれども、もちろん管理監督し、部下を信頼してやっていかなければならないのでありますけれども、通産省という役所は、まあとにかく、バノコン問題あり、なかなかこれ忙しい役所なんですよ。だから、特に私はこういう面について異常な措置をとらないと、こういう汚職というものは続くのではないかと心配します。これはまた、やはり公務員の不信の問題は政治不信にもつながってまいりますからね。私どもは、特にそういう意味において、この機会に注意を喚起しておきたいと思います。 次に、法案の問題について質問いたしますが、この研修所は、先ほども質問がありましたが、研修所というものが今度付属機関として新たに法律できめるということなんですが、先ほども、法律できめるのと訓令できめるのとどう違うのかというようなことがございましたが、付属機関として相当多数通産省はあるわけですね。先ほど行政機構改革に対する根本の問題として内部部局の問題その他聞きましたが、通産省関係の審議会も、これもまたずいぶんたくさんあるのですよね。付属機関にしても、その他の付属機関、研究所その他も相当あります。そこで、付属機関というものは今度また一つこれでふえる結果になるわけですね。行政簡素化をいわれておる時期にこの付属機関がふえるという点について、大体においてふえることは認めない、何かほかのものを少なくすることによって新しいものを認める、こういうようなことで行管は対処しておるようでございますがね、今回の場合、通産省は研修所を付属機関として一つふやすということになっておるのだが、この減るものはどういうふうに考えておるのか、整理ということをどういうふうに考えておるのか、検討されておるのかどうなのかということについてまずお伺いいたしたいと思います。
○国務大臣(大平正芳君) この研修所は、私から言わすと、少しおそきに失したと思うのです。各省のほうがずっと早くやりまして、私のほうはずっとおくれておったと思うのでございますが、これは従来研修事務はやっていなかったかというと、やっておったわけでございまして、これをもう少しシステマティックな形で、組織的な形でやろうということでございまして、付属機関が一つふえるという御指摘の観念とは少し事情が違うのじゃないかと思うのでございます。研修所をつくったからそれと引きかえに一つの機関を減らすというような考え方でなくて、いままでやっておりました研修事務をちゃんと制度的なものにして充実さしていこうという種類のものでございます。したがって、行政機構の根本に触れてその改廃をどうするかという性質のものとは若干性質を異にするのじゃないかというようにぼくは考えております。
○北村暢君 たとえば、付属機関というのは、審議会相当多数ありますわね。そのうち何か最近で通産省関係で整理したのは一つか二つあるようですが、なおかつ相当の付属機関として審議会がある。それから教習所、研修所、講習所というのですか、こういうものもたくさんほかにもあるわけですね。ですからまあ、これも訓令で設けていたようなものを法律にするという、付属機関として充実させるのだということは、一応提案理由でもわかるわけなんですが、根本はやはり、いまの政府の方針からいえば、付属機関であろうと何だろうと、整理をするという方向でしょう。それは第一次行政改革の三カ年計画——これは四十三年、昨年の決定ですよ、その中の各省の行政改革計画案作成要領という中に、行政機構の簡素化のために付属機関の整理、再編成ということが出ておる。それから審議会、研究機関、こういうものの再編成をやれということが各省に指示がなされているのですよ。したがって、これはもう昨年閣議決定をされて、そういう方向でもって各省が検討することになっておりますね。だから、整理再編成という形でなしに、訓令でやっていたものをひとつ充実するという意味においてふえるわけでしょう。付属機関というのではっきり表の中にふえてくるわけですね。ですから、これは整理ではなくて、ふえるという結果になっている、これはもう間違いないところですよね。だから、政府の行政改革の方針とは逆の方向に行っていることは、もう間違いないのです。それは、大臣が言われたように、この種の研修所としては通産省はおくれておったということは事実で、各省にこれに類する研修所はたくさんある。それが法律で付属機関になっておるのもたくさんある。したがって、おくれておったのだからこれはふえたうちに入らないのだといえばそれまでなんですがね、政府の方針としては一貫していないのじゃないかという疑問を持つのです。そういうことでお伺いしているので、どうなんでしょうか。
○政府委員(両角良彦君) ただいま御指摘をいただきました、いわゆる行政改革の三カ年計画でございますが、通産省といたしましては、昭和四十三年二月の閣議決定を受けまして、当省の所管行政の行政改革というものにつきまして計画書を行政改革本部に提出をいたしております。その趣旨は、行政事務の整理簡素化をはかりますとともに、機構、定員等についても、真に必要やむを得ないもの以外はこれを整理圧縮をいたすという方針を出しておる次第でございます。したがいまして、本省機構あるいは地方機構、あるいは審議会といったようなものにつきましては、これを増設増加をいたすというようなことは一切行なっておらないのでございますが、当研修所は、確かに付属機関ではございまするけれども、その必要性が、ただいま大臣から申し上げましたように、真にやむを得ないものと考えておりまするし、また付属機関自体の設置につきまして、審議会もしくは本省機構といったものほどの厳密な計算もいたされておらない情勢等も考えまして、あえて本件の設置をお願いを申し上げまして、行政管理庁の御承認をいただいた次第でございます。
○北村暢君 ところで、これはもう何ぼ言っても、せっかく出してきたのですからね、あれでしょうから、今後の問題としてお伺いしておきますがね。研修所は四十三年度で完成していますね。もうあしたからでも店開きできるようになっているのでしょう。この法律が通らないというと店開きができないというところへきているわけですね。どうも最近、予算が優先するのか、法律が優先するのか、既定事実をつくってしまって、建物ができてしまって、研修所、これでございます、設置法改正、法律改正と、こうなって出てきておる。この問題は、法律が通らなければ、研修所はいままでどおり訓令でやるという形でやるのでしょう。これはいまあるからいいようなもので、訓令でやっていくのかもしれませんけれども、研究所にしても何にしても——農林省の農業者大学校もそうなんですよ。建物はもう昨年できてしまって、法律が通らないうちにもう研修を始めている、農林省のごときは昨年九月から。これは法律無視ですよね。だから、そういうことを、平気で行政官庁としてこういうことをやっている。まことにけしからぬことだと思うのですがね。もっと設置法を先に出して、今後二カ年後にひとつ建設をいたしますといったほうがもっと常識的ですわね。これは法律が通ってから予算を取ればいい。そのために二年前に法律を出せばいいわけですよ。これは二カ年計画でもってこの研修所をつくっておりますけれども、建物ができてから無理やり設置法を通せというのと同じじゃないですか。強要しているようなかっこうですわね。これはどうも予算優先主義、法律があと回しになる形があらわれている。これはまことに私は法律を無視するやり方でないかと思うのです。この点について、これは今後の問題もあるのですが、ひとつこれは政府全体として意思統一をやってもらわなければならぬ問題だと思うのですが、ひとつこれに対する所見をお伺いしておきたい。
○政府委員(両角良彦君) ただいま御指摘をいただきましたこと、まことにごもっともと存じますが、当省の事情を御説明申し上げますと、すでに戦後二十年以上、当省といたしましては研修業務というものを続けてまいってきておる次第でございまして、その間漸次入省者も増加してまいりまして、また研修対象者もふえてまいりまして、ジェトロの施設を借りるとか、あるいは他の官庁の施設を借りるとかいうことをいたしまして、たいへん無理をして研修を継続してまいってきた次第でございます。したがいまして、これらの研修施設といたしまして、当省が自由に使える施設をお願いをいたしたいという趣旨で、四十二年度及び四十三年度の予算をお認めをいただいた次第でございますが、たまたま全体の体制を考えまして、この際総合的な研修体制を確立をいたしたいということで、施設の完成も含めまして、研修所という正式な形態をとらせていただきたい、こういうお願いを申し上げておる次第でございます。
○北村暢君 まことにもっともらしい答弁ですけれども、そうでなしに、初めからこの予算をとるときに研修所をつくるという考え方でなかったんですか。これは先ほど出した農林省の例なんかでも、農業者大学校ということでもう建物はできちゃっている。設置法が通らないために、大学校ではないんですけれども、農民を集めてもう実際に研修が行なわれているわけですよ。ああいうのは、ことしまた通らなければ、卒業生の卒業証書はどうなるのですか、仮免許で出ていくんだと思うのですけれども、そういうことが行なわれているのですよ。まあいま大学仮免許がはやっているからいいようなものですけれども、役所の大学校までが文部省の大学のまねをする必要はないと思うのですが、そういうような事態になりかねないのですよ。 だから、今後の問題もあるわけなんですけれども、特にこの建物はもう四十二年度と四十三年度で建設したことはもう明らかです。今度設置法が通らないとすれば、これは一年間遊ばせなければならないことになる。訓令に基づくものしかできないことになる。そういうことなんですから、この問題は政府全体の問題として——私は、もう何でも大蔵省優先、予算優先で、予算さえ取ってしまえばいいんで、あとから法律をつくればいいんだ、こういうやり方は、これはどうも法律というものを軽視しているあらわれが出ているのじゃないかと思うのです。この点についていま御答弁がありまして、通産省の場合、訓令でやるつもりだったのだが、体裁を整えるために、今度付属機関にするのだ、こういうことで逃げられましたけれども、大体はそうではないし、今後の問題もあると思うのです。これはこういう意味で、通産大臣は閣僚の一人でありますから、政府全体の問題としてひとつ御検討願って、行管長官にも私はきびしく言うつもりでございますけれども、ひとつそういうことで肝に銘じておいてもらいたいと思うのです。 それからさらに、こうやって研修所になりましたが、これを大学校にするという意図はないですか。
○政府委員(両角良彦君) 持っておりません。
○北村暢君 ここに資料をいただいておりますが、建設大学校、自治大学校、これはいま通産省が行なおうとする研修所の教科内容と非常に似たものです。農業者大学校のように、農林省内部の職員でなしに、農民をやるというものもあるわけですが、この自治大学校、建設大学校というのは、大体内部の職員の研修をやっておるということで、これと性格は同じなんですよ。したがって、研修所と大学校との区別をどういうふうに考えておられるか。研修所の卒業生よりも大学校の卒業生のほうが、役所にとっていいのじゃないですか、なかなか権威を重んずる役所ですからね。どうなんですか。
○政府委員(両角良彦君) 当省といたしましては、職員の資質の向上という本来の研修の成果を高めることが目的でございまして、名称につきましては、特別な定見をこの際持ちまして、大学校に出世いたすという意図は現在持っておらない次第でございます。
○委員長(八田一朗君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(八田一朗君) 速記をつけて。
○岩間正男君 ちょっとお伺いしますがね。この研修内容というものを見ますと、いただいた資料の中ですが、そうしますと、今度のこの研修所は、外国語、経済、技術、為替、金融、それから企業分析、コンピューター、システム分析及び生産管理研修、こういうものなんですね。そのほかに調査統計職員とか、それから火薬取り締まり担当者とか、高圧ガス保安管理者、こういうようなものの研修にこれは充てるというようにここに書いてありますね。私はここで問題にしなければならぬと思うのは、実は公害に対するこの研修はやらぬのですか。これは火薬取り締まりとか高圧ガス、これについてはあるようだが、これは古い、いままであったものです。しかし、最近非常にこれは産業公害が累積しているわけですね。そういう中でせっかく研修をやるのだというなら、これは公害についての内容はほとんど見当たらない、こういうことになるのですが、これは非常に重大だと思うのです、どうなんです。
○政府委員(矢島嗣郎君) ここに書いてあるのは一応の予定として書いてあるものでございまして、先生御指摘の公害に関する研修は、非常に重要でございますので、具体的に現に私のほうで考えておりまして、五月には公害に関する職員の研修を現にやる計画があるわけでございます。そういう意味において、この表には載ってないと思いますけれども、公害に関する研修はおろそかにしているわけでは毛頭ございません。
○岩間正男君 これは研修所の内容としてあるのですか。何であなた、こんな重大な問題を、せっかく公害対策というものが要求されているときに、なぜ書かないのですか。これは研修所じゃないのでしょう、別にやるというのでしょう。どうなんです。研修所の内容として、こういう公害に対する対策の科目があるのですか。いまどういうようなものがあるのか……。
○政府委員(両角良彦君) 研修所におきます研修の内容は、ただいま申しましたように、公害の研修を開始いたす予定でございまして、これは研修所の中におきまする研修として取り上げる方針でございます。
○岩間正男君 その内容を明らかにしてほしい。計画を、うたい文句だけじゃ困る、内容を……。
○政府委員(矢島嗣郎君) 私が先ほど申し上げました五月からやる研修というのは、すでに具体化しておりまして、通産省におきましては、いろいろな公害行政がございますが、その中で重要視しておるものに、産業公害事前調査というのがございますが、この産業公害事前調査につきましては、毎年調査件数がふえてきておりますし、現に需要がたくさんあるので、来年度におきましても、本年度よりも件数がふえておるわけです。したがいまして、従来本省の職員が中心になってやっておったわけでございますが、地方通産局の職員も大いに動員してやらなければならぬということで、五月からたしか一週間ぐらいだと思いますけれども、主として地方通産局の職員に、いま申し上げました産業公害事前調査、この関係について研修を十分にやりまして、四十四年度における産業公害事前調査に遺憾なきを期したいと思っております。
○岩間正男君 あなたたち出した資料にありますか、そんなもの。それはまあこの研修所でやるということじゃなくて、一般的なそういう研修の中でやるということと違うのです、ありますか、あなたたち出した資料がここにある、この資料の中に、通商産業省設置法のこの中に……。そしてこれは研修所研修内容と、これを見たってないじゃないですか、どこにある。そんなないものを、あなたそんな説明をして、ここを通れますか。
○政府委員(両角良彦君) ただいまお手元にございまする資料は、本年の二月につくりました当時の資料でございまして、その当時、この中で公害研修を考えておりましたのは、職員研修並びに技術研修の内容として考えておった次第でございます。しかしながら、ただいま御指摘がございましたように、昨今におきまする公害問題につきましての非常に技術研修の要請も高まっておりまするので、ただいま立地部長からお答えしましたように、特に公害のための研修コースというものを新たに設置する方針をきめまして、地方通産局の職員のための公害研修ということを行なうことにいたした次第でございます。
○岩間正男君 なぜ資料を出しかえない、四月ですよ。二月につくったこんな古い資料でわれわれに審議させるのですか、それが一つ。 それから計画出しなさいよ。そんならいま言った計画出しなさい、ちゃんと。何日やるのだ、何時間やるのだ、どういう問題でやるのか、講師はだれなのか、これ出しなさいよ。単に申しわけ的なこういう、これでこれは通れることじゃない。なぜそういうことを私言っているのかというと、あんたたちの出したこれを見てください。審査資料というのをもらいました。私、これさっきからつくづく見ていてびっくりしている。こう言っているでしょう。設置の理由、その設置の理由の中には、「最近における経済活動の国際化」、それから「技術苗新及びその他の新しい時代の要請に応じ」、この「及びその他の新しい時代の要請に応じ」、こういうことをうたっているのですから、私は公害問題に対する対決というのは、非常に重大なる関心を持っておるのですが、これにどれだけのウエートをかけているかということは、この法案の性格を決定する重大な課題ですよ、そうでしょう。何のための研修かということを私たち問題にしたい。技術革新の問題あるでしょう。高度経済成長政策に即応する体制、そういう問題あるでしょう。同時に、しかし、そのことによってどれだけの一体産業公害が発生しておるか、これに対する対策というのは、これは並行してやられなければ、絶対に産業そのもののこれは前進にもならぬでしょう。何よりもこれによって民衆がものすごい被害を受けているのだ。これは私はくどくどここで言う必要もないのだ。したがって、これをあんたたちは、一つの産業計画の中で、通産省として監督官庁として、この問題にどう対決するかという姿勢の問題です。政治姿勢の問題として、私はこれは明らかにしたいと思って質問をしているわけです。だから、いまちょっとやろうというような、申しわけ的なものでは、これはまかり通らない。どういうことでしょう。
○国務大臣(大平正芳君) 岩間委員がおっしゃるとおりでございまして、公害講習につきましては、計画を資料として提出いたします。
○岩間正男君 資料をもらってからなお詳しくやりますけれども、とにかく私は、昨年の阿賀野川の水俣病が発生しました新潟の地元から、たくさんの人がきました。科学技術庁と厚生省と、通産省一緒に回ったでしょう。ところが、何と言っても公害問題で最も対策がだめ、そうして方針もない。それからほんとうに、これは何と言っても企業から圧力を受けているのだと思いますけれども、その結果、わざわざ通産省でつくった調査団の報告書、その結果がはっきりこれはあれでしょう、原因というものは昭和電工であるということをはっきり何したわけでしょう、それを認めないのだ。通産大臣もうやむや言っておるし、それから全く課長まで、説明しましたけれども、ほとんど認めない。そういう態度ですから、私は通産省の公害に対する対策という点について、非常にこれは重大な問題だと考えているわけですよ。 したがって、研修所の設置ということで、その中身はどうかということを、私はこの点を明らかにしなければならぬと思うんですけれども、どうなんです。それで、大体公害に対する通産省内部における機構はどうなっています。どんな一体部があるか、そしてそれに対する人員の配置はどうなっているのか。それに対する予算の措置はどうなっているのか、この点を明らかにしてもらいたい。
○政府委員(矢島嗣郎君) 通産省におきましては、企業局の中に立地公害部というのがございまして、立地公害部は一昨年の六月からできたわけでございますが、その立地公害部の中に公害第一課、公害第二課と、課が二つございます。それから定員は、公害第一課が九名と公害第二課が八名、合計十七名と相なっております。なお、地方の通産局におきましても、八通産局に、名前はいろいろの名前がついておりますけれども、要するに公害関係を処理する課がそれぞれございまして、定員は三十六名でございます。 次に予算でございますが、四十四年度の予算は約十二億一千万円でございますが、そのほかに——これは通産省プロパーの予算でございますが、それ以外に厚生省と共管でやっております公害防止事業団というものがございます。この公害防止事業団の予算が出資一億円、政府交付金二億四千五百万円。それから、これは一般予算ではございませんけれども、財政投融資百五億円というようなことになっております。
○岩間正男君 大臣にお聞きします。そんなもので、いま頻発している、そして全く正常でない、社会問題になっている公害問題の対策がとれるとお考えですか。
○国務大臣(大平正芳君) 岩間さんに御了解を前もってお願いをしておきたいのは、いま公害問題として出ておる問題の原因でございますが、これは現に稼働中の工場が排出するものから起きておるものと、それから、ずっと昔から流出しておりましたものの堆積が結果したものの、二つあるわけでございまして、現在稼働中の工場、事業所、そういったところに対しましては、私どもは非常に厳重な監督をしておりまして、ほとんど問題がないところまで、水質におきまして、あるいは排出につきまして、支障がないところまできておりますが、ただ問題は、前々から堆積していたもの、いわば既往症みたいなもの、そういうものは一体だれの原因であって、どこまで責任を持たなければならぬものかというような点が、いまから公害問題に対して究明をしていかなければならない非常にむずかしい問題であると思っておるわけでございます。 仰せのように、いまのわれわれの公害に対応した姿勢、機構あるいは予算というようなものは、決して十分とは思っておりません。思っておりませんけれども、与えられた人員で、予算で、最大限の努力を傾けておるところでございまして、これから漸次増加、増額をいたしまして、対処していかなければならぬと考えております。したがって、御了解願いたいのは、現に操業中のそこから非常に有害物が出て、いろいろな問題が出ておるというようにおとりのようでございましたら、そうではないのであって、もう大きく言えば太古の昔から、いろいろカドミウムならカドミウムというものがあったわけでございます。それが汚水で流されてずっときて、またそれが堆積されていろいろな結果が出てきておる。それに対してどのようにこれをとらえて、企業側の責任をどう問うか、政府が公益の保護者として、どういう責任をとるか、そういうような問題を究明していっておるのがいまの段階でございます。つまり環境基準といっても、最近できたことでございまして、いろいろな有害物が何であるか、それを検出する知識もなければ機器もなかったというような時期に、いろいろな有害物があったわけでございます。そういったものをいま進んだ知識でとらえて、それをいまわれわれ問題にいたしておるわけでございますから、いま急にそういう原因で起こっておるという性質のものではないということは、重々御存じだろうと思いますけれども、そこは御了解いただいておかないといけないと思います。
○岩間正男君 それは大臣は、阿賀野川に昭和電工の水銀が流れておる。あるいは神通川の三井神岡鉱業、それが稼働を始めてからイタイイタイ病が起こっておることは、これは現地を調査されればすぐわかることです。太古から累積したというものではありません。そうしてこの原因というものは明確にされておるのです。現地のたとえば萩野博士の証言を見てごらんなさい。胸が痛くなるような問題です。そうして一方では、ほんとうに、たとえば萩野博士に会ったときにこう言っておるのです。とにかく三井神岡鉱業は、年間の売り上げが七百五十億、そうしてそのために長年のなんで、イタイイタイ病などの患者が二百名余り出ておるわけですよ。これに対して、たとえば訴訟を起こしておるのですが、死者が五百万円、重症者が四百万円、これにかりに二百人に四百万円ずつ払っても八億にすぎないじゃないか。七百五十億も売り上げがある三井神岡鉱業が、なかなかこれに応じない。こういう実態は、ほとんど現地に行ってみれば、だれでも知っておることですよ。その原因というやつは、たとえば阿賀野川なんか見たらはっきりしておる。上流では起こっていない。全部昭和電工の下だけですよ。だから昭和電工が原因だということは明らかなんです。だからそういうことでは、いまの説明では、実態の認識把握が非常に不十分だ。 それから汚染ですよ。これは大気汚染の問題、これは四日市をごらんになればわかるのですが、これは最近の川崎の工業地帯から名古屋、また京神、京阪の多いところを見たら、もうほんとにくどくど私は申し上げる必要はないわけです。だからそういう点で、やはりこの実態をほんとうに科学的に調査して、そうして企業の責任というものを明確にするというのが、通産省が通産行政を進める上において——一体とこの立場に立つのか、結局立場の問題ですよ。企業の立場に立つのか、ほんとうにこれは国民の側に立つのか、こういう問題で当然これは決定されることだと思うんです。だから聞いておるので、まあ非常に社会問題になってやかましくなったから、何とかそういう部課を設けて、そうしてなけなしの予算をとって対策をやっておるんだ。 しかしその行政の実態に私たち触れているわけだ。実際に切実な病人をまじえた代表者たちと会って、椎名大臣のときでありましたけれども、これは会っているわけですよ。全く責任というものは明確にされていない。それから係の課長にも会いましたが、課長の態度というものは、ほんとうにやっぱり企業擁護みたいな立場を捨て切れないでいるわけです。こういうことでは、私はこの問題は解決しないし、この結果は、やはり日本の企業の発展のためにも非常に有害ななものを残すことは明らかなんです。こういう点のやはり通産行政のあり方というものを明確にする、政治姿勢の問題として、この点は私は明確にしなければならぬと思っているわけです。 しかし、そういう点から考えますと、どうでしょうか。私聞きたいんですが、どうしてもこれは通産大臣、ここで明らかにしなくちゃならない問題があると思うんですが、企業が膨大な利潤をあげているわけですね。これも資料として出してほしいんですが、たとえば四十二年度の金融、それから保険を除いた法人企業ですが、これの純利益が公表されたのを見ましても、三兆五千六百九十六億円になっている。これは今年度になったらもっともっとふえているわけです。四兆をこえているでしょう。こういう実態です。そうすると、これは企業の純利益ですからね、売り上げはもっともっと多いわけですが、この中の一体何%ぐらいが、当然この公害対策費として支出すべきものか、こういうものを、私はもうやはり国家的に明確にする必要があるだろうと思う。 これは通産大臣のやはり責任だと思います。これは大蔵省あたりと協力をして、こういうものを明確にしなくちゃならぬと思うんですけれども、どうでしょうか。現在一体企業がどれだけのそういう公害に対する対策費、公害をなくすためのそういう努力、あるいは公害にかかった人に対する補償、こういうものを含めてでありますけれども、一体どういう支出をしているんですか。この実態が一体通産省によって把握されておりますか、そういうデータがございますか。
○国務大臣(大平正芳君) たいへん大きな問題ですが、つまりその通産行政の姿勢でございますが、これはよくわれわれは企業側に立って、企業の利益擁護に狂奔しておるというようにとられるんです。たいへん迷惑な話なんで、われわれは政府なんですから、政府の立場において公正に考えておるつもりなんです。その点は、通産省だから企業側に立っておるという先入主がもしあなたにあるとすれば、それはひとつ改めていただきたいと思います。 それから第二点でございますが、公害の責任問題というのは、現行法で、あなたは企業側にあると非常に自信を持たれて断定されますけれども、そこがまさに問題なんでございまして、問題のイタイイタイ病等におきましても、いま裁判所の判断を求めておる段階でございますから、したがって、私どもとしては、その責任の所在と限界というようなものは、公正な裁判所の判断を求める立場にいまおるわけでございまして、軽々に断定的なことは、政府の立場では言えないと思います。 それから第三の問題として、しかしながら、あなたのおっしゃるとおり、政府は公害防止について、公益擁護者として最大限の注意を払わなければならぬ、これは当然のことでございます。したがって、まず第一に、私どもが気をつけなければならぬのは、公害防止技術の開発の問題であると思います。何をおいてもすぐれた技術の開発を促進する、これは企業側だけに期待するわけにまいりませんで、政府が大型プロジェクトの中にまで入れまして、開発に精進いたしておりますことは、御案内のとおりでございまして、その成果は企業側に十分吸収させる決意で当たっております。それから、会社側のそういった公害防止技術の開発も助長してまいらなければなりません。それからあなたの言われる、会社側が公害防止の施設、それに対する投資を十分行なってもらわなければならない。 それで現に公害型の企業、鉄鋼であるとか、あるいは電力であるとか、あるいは石油精製とかいうような産業につきましては、もういまや企業家は、公害というのは与件として受けとめて、おざなりの対処をするなんというようなゆうちょうな考えではなくて、経営の本体になってきているわけでございまして、公害対策を講じなければ経営が成り立たぬくらいの決意で当たっております。全体の、装置産業ですから、たいへんな設備投資が要るわけでございますけれども、そのうち、私ども見るところ、少なくとも六%程度は公害投資をやっておるわけでございます。で、政府のほうも黙って見ておれませんので、開銀を通してそのファイナンスをやる、それもできたら特利にして助長したい。それからそういう非常に高い煙突をつくる、その他公害防止施設をした場合の割り増し償却制度を考えるというようなことを一方においてやりながら、企業側の公害防止努力を助長いたしてきておるわけでございまして、私は、いまの企業家は、公害に対しまして真剣に取り組んでおると思うのです。こいねがわくは国会のほうでもそういう理解を持っていただいて、うんとこれを激励していただきたいと思うのです。おまえさんたちはもう、もうけることばかりにきゅうきゅうとして、公害防止にマインデッドでないじゃないかとおきめつけにならぬように、せっかくやっておる努力でございますから、どうぞひとつ激励してやる、おまえは劣等生なんだ、劣等生なんだと言われておったら、その学生は劣等生になってしまいますから、そんなことのないように、せっかくひとつあったかい気持ちで助長して、激励してやるというようなお気持ちで御指導が望ましいと考えます。
○岩間正男君 まあこれは通産大臣、実際あなたは現地をどれほど見られたか。見られても企業の立場で見られたのじゃ、私は絶対にわからないと思うのですね。阿賀野川、水俣病見たって、もう厚生省は、まあこれは調査で原因が昭和電工にあるということはもう認めているわけです。その上に立っているわけです。しかしこれは通産省は、なかなかそういう事態に対して、いまのような、ちょうど大臣が答弁されたような、そういうところが残っているわけですね。だからなかなかこれは厚生省と通産省でいつでも食い違うのです。だから大気汚染の問題だってそういうことが出てきているわけです。そういう点から言いますと、これは私たち何も企業の味方ばかりしているなどと言っているわけじゃないけれども、事実がそうなんです。その上に立ってこれは言っているわけですから、だから実際その点は明確にする必要があると思います。第一阿賀野川の問題一つ検討したってはっきりそうなんです。そういう点について第一番。 その次に、調査団なんかも、こういうものも企業とか、それから政府側の任命した調査団だけじゃまずいんだと。これはやっぱり、ほんとうに民主的な団体とか、それから学識経験者だとか、一般労働者の代表だとか、それから国民の代表とか、こういうところを入れて、もう少し公平な調査の機関をつくらなくちゃならないです。そして、その結果については、ほんとうにこれはもっと尊重されなくちゃならぬということを考えるわけです。私、いま六%というような、こういうことを聞きましたが、これはまあちょっと古いですが、四十年の資料を見ますというと、そういうことになっていませんね。電力九社の大体公害対策施設費というものを見ますというと、総設備投資に対しまして——総設備投資に対してですからね、これは一・七%、鉄鋼十社が一・四%、石油精製十社が二・五%、化学十六社が一・三%、ガス三社が〇・三%、大手九十三社、これが一・七%、こういうような資料を私は手にしているんですがね。こういうのに対して——これは通産省に当然あるでしょうね、この資料どうなんです。
○委員長(八田一朗君) ちょっと速記とめて。 〔速記中止〕
○委員長(八田一朗君) 速記起こして。
○岩間正男君 その資料、どうですか、ありますか、ないですか。
○政府委員(矢島嗣郎君) 先生御指摘になったのは、四十一年に長期信用銀行で調査した資料だと思います。それはおそらく、先生おっしゃるとおりにあると思いますが、この長期信用銀行の調査は、土地代をも含めた投資額に対する公害防止施設の額でございます。土地代が非常に高くなっておりますものですから、当然比率は低くなっておりますが、先ほど大臣から申し上げました六%というのは、土地代を除いた一般の建屋なり機械設備なりの総投資額に対する公害防止施設の投資額ということになっております。
○岩間正男君 これは四十年ですから、四十二年のやつは少なくともありましょう。どうです。最近の資料出してください。
○政府委員(矢島嗣郎君) いずれにいたしましても、先生御指摘の資料は、長期信用銀行のものしかありません。
○岩間正男君 長銀の資料でもいいから、最近の、これはありますから、四十二年のやつを出してもらいたい、資料として、いいですね。
○国務大臣(大平正芳君) ちょっと先ほどの答弁に申し添えておきたいんですけれども、紛争の問題でございます。紛争の問題は、責任の所在、限界というような問題は、裁判所の判断にかかっておると私申し上げましたが、しかし、それで放置しておくというわけにまいりませんので、社会的にはなかなか、裁判所の手続まで経て最終の判断が下されて云々というようなことになりますと、たいへん御迷惑のかかる人が多いので、今度公害紛争防止法案を御審議いただいておりますのは、一つの企業、国家、それから地方公共団体、そういったもので、社会的な責任を企業が半分持とうと、国と地方公共団体であと見て、調停とか仲裁とかというような制度によって、とりあえずその救済の措置を講じようというわけで、従来にない立法を今度考えておるわけでございます。しかし、それだからといって、裁判を排除するものではないわけでございまして、社会的な責任を、そういう姿で政府の意思として立法いたしまして、救済に当たろうという誠意を示しておりますことをつけ加えて御報告をしておきます。
○岩間正男君 最後に……。
○委員長(八田一朗君) 簡単に願います。
○岩間正男君 とにかくこれは公害防止施設と、それから起こった場合の補償の問題、こういう問題について、もっと明確な太い線を引かなければ、そして、これは実際施策の面から見ましても、研修所でも明らかなように、非常に不十分です。私は資料をもらってからもう一度詳しくやりたいと思いますが、とにかくこう言っている。萩野医師がこういうことを言っています。 これは最後に、通産大臣に味わってもらいたいので、特にこの一節を私申し上げておきたいと思うのですが、こう言っているのですよ。「この前病院で飼っていた犬が人にかみついた。」——これは萩野病院の犬なんですね。「そのために応急手当てをし、入院中の日当を払い、見舞金、補償金を払った。犬でもかみつけば最低これだけのことはする。まして人の一生をめちゃくちゃにしておいて、補償さえ認めようとしない、こんなことが許されるか。これが文字どおり犬ネコに劣るやり方ではないかと言って、激しく」と、この神岡鉱業所のイタイイタイ病で何十年も患者とともに苦しみ、そしてその中で治療に当たってきたこの萩野博士は言っているわけですね。そういう点から考えまして、企業が一方でとにかく膨大な利潤をあげていながら、しかもこの対策費というものはりょうりょうたるものなんです。こういう点について、私はもっと根本的に検討する必要があるのじゃないか。そういうことを最後に付言して、資料を出してもらって、さらにこの問題について質問したいと思います。
○委員長(八田一朗君) 本案に対する本日の審査はこの程度にいたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後六時六分散会 —————・—————