逓信委員会 第12号
- 発言数
- 310 件
- 登壇者
- 19 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1969/04/22
会議録
○委員長(永岡光治君) ただいまから逓信委員会を開会いたします。 審議に先立ちまして、日本電信電話公社総裁及び副総裁から発言を求められておりますので、これを許します。米沢日本電信電話公社総裁。
○説明員(米沢滋君) 私、去る四月二十日に任期満了いたしましたところ、四月二十一日に内閣より電信電話公社総裁を再び任命されました。もとより浅学非才ではございますが、決意を新たにいたしまして、電信電話事業の発展と公社の経営に全力を尽くしてまいりたいと思います。諸先生の御指導をお願いいたしまして、ごあいさつといたします。
○委員長(永岡光治君) 日本電信電話公社副総裁。
○説明員(秋草篤二君) 秋草でございます。 私、去る二十日をもちまして、電電公社副総裁の任期満了いたしましたところ、はからずも、再び副総裁に任命いただきました。つきましては、総裁を補佐いたしまして、全力をあげまして、事業のために、公社のために、今後努力をいたす所存でございます。何とぞ委員長はじめ諸先生方の倍旧の御叱正と御指導をお願いする次第でございます。ごあいさつといたします。 —————————————
○委員長(永岡光治君) 公衆電気通信法の一部を改正する法律案を議題といたします。 本法律案に対し、質疑のある方は順次御発言願います。
○森勝治君 私は、まず第一点として、労働災害の問題を若干質問をしてみたいと思うのであります。 御承知のように、佐藤総理はかねてから人間尊重をたてまえとするということで、常日ごろから特にその点について心を用いておられる、こういうことをしばしば内外に言明せられておるところでありますが、私も、またしかりと考えるわけでありますが、さてしからば、電電公社の職場の内外において、たとえば関連する工事あるいは産業等について、この人間尊重というたてまえがはたして真剣に守られておるかどうか、人命が尊重されておるかどうか、労働者の身分というものが死の恐怖からのがれることができるように完全に安全衛生等の場において心を配っておられるかどうか、公社もしくは公社の関連事業に従事する業界において、そのように慎重に配意されておるかどうか、こういうことについて、私はかねてから腐心をしておったところでございます。先般来の当委員会におきましても、労働者の身分の保障の問題やかりそめにも、公社事業にあって経営者みずからが、働く職員の中から不法のそしりを受けることのないように、こういうことにつきましては、委員会の内外におきまして、私は公社並びに関連業界の覚せいを促してきたところであります。このことは、大体において相当御配慮くださっておるやに私は見受けられるわけでありますが、残念ながら、きょうは私のこうした心からなる切なる素朴な念願というものが裏切られてしまった一つの事件について、私はただしてみたいと思うのであります。 その前に、電電公社の職場において、事業推進にあたって、いわゆる殉職あるいはまた負傷等の事故が過去においてどのくらいあったか、これ一つお示し願いたいと思います。
○説明員(井田勝造君) 業務災害の件数でございますが、これを経年別に、最近数年間の状況を申し上げますると、三十九年が一年間に千八百四十九件、四十年には千九百九十七件、四十一年には少し下がりまして千九百五十六件、四十二年度には若干上がりまして二千六十九件。大体こういうことでございます。四十二年度は職員、管理者ともに注意をいたしまして安全管理につとめました結果、第三四半期までの成果では千四百十九件と、これまでにない低いものでございまして、これを千人当たりにいたしますと、四十二年度では八・〇%、四十三年度では七・三%、こういうことになっております。
○森勝治君 その中で、殉職またはこれに準ずる方々は何名ぐらいですか。
○説明員(井田勝造君) 死亡件数でございますが、三十九年度が十三件、四十年度が二十件、四十一年度が十二件となっております。
○森勝治君 くどいようでありますが、これは公社職員の被害の数でありますね。関連産業は除いてありますね。入っていませんね、この中に。
○説明員(井田勝造君) そのとおりでございます。
○森勝治君 それでは、建設局長にお伺いしますが、関連産業においては過去、いま井田さんおっしゃられた三十九年から四十二年まで約五年間ことあげされました、この間における関連産業のこの種の事故はどのくらいですか。
○説明員(牧野康夫君) お答え申し上げます。 私、まことに申しわけないのでございますが、手元に正確な数字がございませんが、人身事故に類する件数は、三十九年から四十三年度に、各年度おおむね五十名から六十名の範囲に入っておると存じております。
○久保等君 ちょっと私、関連してお尋ねしたいと思うのですが、いま労働災害の件数が御説明があったのですけれども、特に交通事故関係の件数は、そのうちで何件ぐらいを占めておるか。もしここでお答え願えればお答え願い、わからなければ後ほどお知らせ願いたいのです、各年度ごとに。
○説明員(井田勝造君) 各年度ごとの資料は持っておりませんが、全体の業務災害のうちで、交通事故は四五%と、こういうことでございます。
○久保等君 およそそれで見当つくのですが、後ほどまた別に件数を具体的にもう少しひとつお知らせ願いたいと思うのですが。それから、交通事故といっても、いろいろ内容によって種別があるのじゃないかと思うのですが、どういう形で分けていますか。たとえば死亡あるいはけがにしても、何カ月程度でどういうふうになるか、非常に軽症もあるし、重症もあるわけです。そういった種別ごとにある程度わかれば、そういったものをひとつ種別として分けてもらいまして、後ほどまた資料で出してもらえませんか、お願いします。
○説明員(井田勝造君) 承知いたしました。
○森勝治君 まあ公社もたいへんこの問題については、心を用いておられるのだろうと思うのでありますが、依然として、こうした災害というのは減りません。四十三年に千四百件ですから、四十二年に比べて約四百件減少を来たしたといわれておりますが、この中でたとえば線路工事の出勤の出退とか、工事現場におもむくとき、あるいはまた電配中の事故、こういうものが交通のふくそうによってしばしば起こってまいりますことは御承知のとおりであります。さらにたとえば地下線の、いわゆるマンホールをあけたときにガス中毒という例が二、三年前に東京管内に起こり、秋山君という青年が殉職された例もあるわけであります。 私が、ここでお伺いしたいのは関連産業、電通の元請け、下請け等の工場、事業場における災害についての質問を主としてお伺いしたいところであります。 ちょうど一カ月前でありましたが、三月の十七日に埼玉県の越谷電話局の加入者増の工事の際、六千六百ボルトの高圧線に触れて池野通信工業というところの職員が瞬間に即死された。六千六百ボルトですからもちろん高圧であります。この事故についての質問をこれから若干してみたいと思うのであります。 私が、現地で調査してまいりました内容によりますと、マンホールの取り出し口作成のためにパイル打ちの器材を車からおろす際、突風のためクレーンのワイヤーが六千六百ボルトの高圧線に触れて感電し、いわゆるショック死となった、これが事故の概要だといわれておりますが、はたしてそのとおりでしょうか、ひとつこの点について伺います。
○説明員(牧野康夫君) お答え申し上げます。 そのとおりでございます。
○森勝治君 その当時なくなられた気の毒な方は、遠藤忠造君という三十三歳の青年であるわけでありますが、どうも、聞くところによりますと、それよりも一カ月前の一月の一約二カ月前であります。一月の二十三日に同じ会社が、今度は春日部の市内の工事のときに同じような事故を起こしておる。これは佐野祥吉という人でありますが、このときは、まあ不幸中の幸いでありまして、命を取りとめて入院して治療をし退院をして、生命を取りとめたということでありますが、このことについては、所管の労働省の出先きから労働基準法四十二条の違反ということで、このとき厳重に注意が喚起されておる。にもかかわらず同じ内容同じ会社で、同じような事故が起こったというこの事態について、私は非常に残念だと思うのであります。私が質問の冒頭において、佐藤総理のことばを借りて人命尊重という、こういうことばをかりて若干付言いたしますが、こうした同じことを再び繰り返す、しかも厳重に注意されたにもかかわらず、その法を守らなかった。しかも聞くところによると、死人に日なしで、死んだ者は自業自得、あたかもこの遠藤さんがみずからの不注意で死んだように何かされようとしているような気がして私はならぬわけであります。これは全くの違いでありまして、労働基準法第四十二条を見ましても、「使用者は、機械、器具その他の設備、原料若しくは材料又はガス、蒸気、粉じん等による危害を防止するために、必要な措置を講じなければならない。」、しかも、この四十二条を受けまして、労働安全衛生規則の百二十七条の八には具体的に、使用者としての法的措置、危険防止についての措置をすることに相なっております。もちろんこの事故は先月の、三月十七日でありますから、この労働安全衛生規則は四月一日に、そういう事故がしばしば起こるので、若干詳しく一部改正を見た部分があります。ありますけれども、使用者が労働者を使役する場合には、作業開始以前にとるべき措置があったし、不慮の災害ということならば、あるいは同情、あるいはまたその責めを免れ得ることもおありでしょう。不幸中なできごとでありましょうけれども、そういうことはいわゆる同情掬すべきところあるということで、そういうことがおありでありましょうが、監督官庁から厳重に注意されて、それをまたほったらかしておいて、また事故が起こった、これは私は申し開きが立たぬのではないかと思うのであります。したがって、一体電電公社は、公社の職員ももちろん、この人命を尊重し、安全衛生については万遺漏なきを期していただかなければなりませんが、電信電話事業の進展のために寄与するこれら下請、元請等の諸君のやはり生命の安全もまた配慮していただかなければなりません。もちろん公社は適切な指示をされておるのだろうと思うのでありますが、適切な指示があるならば、こういう問題につきまして、——これはいま申し上げたのは、不慮の災害ではありません、不測の事態ではないのであります。当然、そしてしかも、それは簡単な措置で人命をそこねることを免かれることができる、心がけさえあればできるわけであります。巨額な資財を投入するなどという、そういうしろものではありません。私は、ここに電電のすべての元請、下請に関連する業界の方々の、すべてとは申しませんが、ごく一部の通建業界の中にあって、依然として親方日の丸的な考え方を捨て切らないものがあるんじゃないか。しかも、労働者は使い得、たとえば、飯場等をつくっても、基準法などというものから考えると、ぞっとするようないただけない宿舎に住まわせている。これが一体電電公社という国家の事業を推進するその先端に働く現場の民間産業の労働者の実態だと思うと、私はほんとうに心から寒々としてまいるわけであります。一体、公社はこういう問題についてどう対処されておられるのか、そのことについてまず総裁からこの点について基本的なことをお伺いし、私がいま具体的なことをことあげをいたしましたから、具体的な問題については、担当局長からお答えをいただきたい。
○説明員(米沢滋君) お答えいたします。 ただいま御質問がありましたが、公社で直営工事をいたしておりますし、また請け負い工事を関連業界にいろいろやっていただいておるわけであります。直営工事にいたしましてもあるいは請け負い工事にしましても、この工事の安全、これは交通問題も含めまして、工事の安全を確保するということはきわめて重要なことでありまして、所管の局あるいは私が工事業界の代表者を招いて年に一回ぐらい懇談いたしておりますが、そういう場合にも強くその点は注意をし、また要請をしておるところであります。公社の内部の職員の傷害状況につきましては、たとえば工事に出る前ライン・マン・センターであるとかあるいはそういうところで毎日管理者がいろいろ工事上の指示をいたしておりまして、幸い四十三年度におきましては、四十二年よりも工事量がふえたりあるいは交通が国全体として非常に激しくなっておるにかかわらず、幸い全体として減ってまいりました。また、関連工事業界に対しましても建設所管局を通じまして、いろいろ具体的な指示をしておるのであります。今後ともこの問題につきましては、積極的に取り組みまして不注意等によりまして傷害事故、死亡事故等が起こらないように極力努力いたしたいというふうに思っております。 なお具体的な問題につきましては、局長からお答えいたします。
○説明員(牧野康夫君) お答え申し上げます。 先生御指摘のとおり、越谷の事故につきましては、同じ注意を二度所管の労働基準局から受けながら、二度目に同じようなケースの事故を起こしたことはまことに遺憾だと存じます。事故発生後直ちに元請業者でありますものを呼びまして厳重その措置を命じたわけでございます。措置と申しますのは、そういう傷害に対してどういう今後措置をとるかということと、傷害の起きました事件に対して、そのなくなられた方に下請のものであるからといって元請の責任をのがれることはできないのであるからして、それに十分血の通ったお悔やみを申し上げるよう措置いたした次第でございます。われわれ建設工事を実施いたしますものにとりましては、この作業に伴いますところの安全をいかに確保するかということが重大な使命であることは、ただいま総裁からもお話のあったとおりでございまして、日夜それに腐心しているわけでありますけれども、事故が絶えないのは残念であると存じます。この点につきましては、なお一そう常時、常に注意を与えて、そうして労働基準法なりその他の法令によって示されたものはもちろんのこと、それ以外に注意すべきことを十分注意するように指導を強化し適切に措置してまいりたい、こういうふうに考えております。
○森勝治君 私は、先般の委員会でも、経営者側の不法な行為というものは許されるものでないというおもむきの具体的な事例についての提言をしたことをいま思い出しまして、この質問をしているわけでありますが、失礼でありますが、電電公社の一級請負業者と二級業者という名の元請の諸君の会社ですらも、たとえば二百名も三百名もいる歴とした電電公社の一級、二級の元請業者でありながら、従業員の失業保険法も適用しておらぬということを、私はかねて具体的に当該会社には失礼でありますが、特定の会社をことあげいたしまして注意を喚起したことを私は覚えているわけであります。今度の事故というものは元請の下に下請があり、その下にまた何々組ということで三段階に分かれているわけであります。私は、総裁はまじめな方であるから再任され、ただいま再任のごあいさつをなされたという信頼のおける人だと思って、この質問を設定しているわけであります。なるほど、一級業者あるいは元請の業者を呼んで総裁が基本的な問題について注意を喚起されるということはよろしいでありましょう。御指導されるということはよろしいでありましょう。しかし、それはやはり雲の上のできごとのような気がしてならない。なぜならば、元請の諸君が末端まで自己の職員を使ってその仕事をおやりになるならば上意下達——というこのことばは私はあまりいただかないのでありますけれども、社長の命令一下、総裁の命を受けて安全衛生の問題についても遺憾なきを期すことができるでありましょうが、それがまた元請から下請にかわり、さらに何々組にかわるというと、そういう公社に登録した元請の業者の中でも不当労働行為が歴然たる昨今におきましては、このなくなられた方が所属されている何々組ということに至りますと、失礼でありまするが、いま、こういうふうに事件が顕在いたしましたから、皆さんも御承知のような、私が説明したような問題が明らかにされるわけでありますが、こういう問題がもし起こってこないと、失業保険法の適用についても、その他の労働関係の労働者を保護する、使用者が労働者を使役するために措置しなければならぬもろもろの法、守らなければならぬもろもろの法というものの適用、実施というものをどうもなおざりにしている傾向がある、私はそう思えてしかたがないのであります。私はかつて社労におきまして出かせぎの問題における全国の建設業者の労働法の適用についての注意を喚起したことをこれまたいま思い起こしました。このことが建設省通達となって、全国の民間建設業者に注意を喚起し、業界からも自粛し法を順守する旨の回答を建設省に寄せられたことが数年前にありましたが、それらの民間の業界の方々でも、そういう努力されているにもかかわらず、いま元請といわれるそれらの方々が全国についせんだってまで八十一社、最近は七十五、六社程度に統合を見たらしいのでありますけれども、そのほとんどが電電の元請となって、いわばことばをかえますと、全国的な役割りを果たし、その建設の一翼をになっておるわけでありますが、ならば、そういうところこそまじめに真剣にもっとその場に働く労働者の立場を守ってくださってしかるべきだと思うわけであります。ほかは守らぬでよいというわけではありません。恵まれた元請、下請の関係がさらに友好的に持続されて明日の仕事も予約されておるというこの現実の姿から推しはかりまして、当然私ははかるべき姿であろうと思うのであります。それがどうして私がしばしばこういう問題について発言しなければならないような電電の通建業者なのか、私はこの点が非常に残念でならぬわけでありますが、担当局長はこの点についてかねてから措置をとられておるだろうと思うのでありますが、とられておりますならば、その具体的な事例をことあげして説明していただきたいとともに、今後一体こういう事故を未然に防ぐ——未然ではありません。これは法を守ればよろしいことでありますから、たとえばこれでも簡単なものです、これは、絶縁管というものを高圧ボルトにつければよろしいのですから。しかも、これは何も元請の皆さんがおやりになるのじゃなくして、電力会社に連絡をすれば電力会社がこれを措置してくれる。たったこれだけであたらたっとい生命をそこなわなくて済むわけであります。事務処理の段階であります。先ほど若干ことあげいたしましたが、何百万、何千万という機材を投入しなければできないというしろものとは全く違うのであります。問題は心の問題であります。心のあり方であります。労働者を真剣に守ってくれるかくれぬか、守るか守らぬかというただこの問題だけであります。そういう点にどうも欠けているような気がしてなりません。したがって、担当局長からこの点について先ほども若干考え方を述べていただきましたが、さらに具体的にお答えをいただきたい。
○説明員(牧野康夫君) お答え申し上げます。 先ほども申し上げたわけでございますが、労働災害に伴う安全の問題というのは、この工事の施行には、最も注意しなければならない問題でございます。それぞれ関係の法律によってやるべきことが、ただいま先生の御指摘のように定められておる次第でございまして、それすらも履行ができないというような工事施行者がもしあるならば、われわれとしてはそれらの施行者の措置については、十分考えていかなければならないのであります。ただいま先生がおっしゃいましたように労働者を大事にするかしないか、労働者を愛するか愛しないかという問題その基本的な問題から出発して措置すれば何もないではないかという御所論であろうかと存じます。私も、全く同感でございまして、そのとおりこれを実行する次第でございます。われわれは工事を全国にわたって実施いたしておりまして、どこそこでそういうことが一件たりとも起きてはならないと私は存じますので、その覚悟をいたしておりますが、この広い地域にそれをどうやって防遏していくかという問題につきましては、私のほうで監督に、よくその危険防止についてあるいは安全ということについてチェックすべき点をシートにいたしまして持たせまして、それぞれ現場、現場についてチェックいたしまして、それが履行されているかどうか、それを点検して、それを元請業者に注意をするということを励行するようにいたしております。それでもなお法律に定められた事項をすら満足にされていないという状況が発見されたならば、それ相応の措置をその元請業者に対してとってまいってきておる次第でございますし、今後もとってまいりたい、こういうふうに考えておる次第でございます。
○森勝治君 その最後段の場合の問題に関連して、若干私は質問したいのでありますが、私は、かねてからこういう考えを持っておる。経営者として、労働者がおのれの生活をささえるためにささやかな賃上げを要求すると、若干でも足が外に出たというので足をすくって減俸や首切りをやる。そういう労働者いじめをやります。しかし、片や当然経営者として法を順守しなければならぬ立場にありながらそれを怠り、これを放任している。ところが、その罰則等は至って経営者に味方しているような法律でありますから、ゆるいのであります。労働者に対して苛斂誅求、経営者に対しては全く緩慢のそしりを免れることができないような現行の姿であります。したがって、私は、しばしばそういう法を守ることのできないような経営者については、当然経営権の制限等があってしかるべきだというかねてから私は主張をいたしておるわけであります。先般の参議院の本会議におきましても、鉱山保安の問題等につきまして、佐藤総理も、私がいま言ったのと相当立場は違うでありましょうけれども、経営者の経営の制限云云というらしきことばを若干漏らしたことがあるわけであります。これはしかし将来の議題といたしましても、私がいま指摘いたしましたように、監督官庁からやさしく指導されて、だめだといって注意を喚起されたものを一つも守らずにほっておいた。ほっておいたから、そんなことをすると人が死んでしまうよと注意されておったのをほっておいたからそのとおり死んでしまった。こうなれば、私はそのなくなられた方は、むしろ当該元請会社が殺すべくして殺したのだと私は言ってもはばかりがなかろうと思うのであります。経営者の責任は決して免れることはできません。伝え聞くところによりますと、このほくなられた方の遺族の方々は遺族年金すらももらえない状態だそうであります。まことに気の毒の至りであります。会社はどういう措置をとったか、死人に口なしで適当なことをおやりだとおっしゃるかもしれませんが、かりそめにも電電事業の一翼をになうこれらの業界のこういう不心得の会社については、私は精神的な反省を求めると同時に、具体的なやはり制限があってしかるべきだと思うのであります。何も問題を起こした会社に直ちにそういう報復的な罰則を適用せいというのではありません。私は、通建業界というものがすこやかに発展をしてもらいたいからこそ、こういうきびしい発言をしているのでありますが、当然そういう問題については、今度の会社を問わずかねてからしばしば言及して注意を喚起している。一体公社の総裁、私がかねてから具体的に会社をあげて注意した会社、二級業者が、そういう悪いことをしている会社がなぜ一級業者になるんだ、おかしいじゃないか。あのとき何とあなた方は答えた。過去のことを持ち出して恐縮でありますが、公社の姿勢みずからがよろしくないじゃないですか。いま担当局長はそういうことを言った。最後にどうしてもきかなかったらこうやるといっても、三百人、四百人も使って、労働基準法に抵触をすることをしばしばやって、そうしてその会社は優秀であるから二級から一級に上げる、こんなばかなことがどこにあるか。こういうことは厳重に電電公社総裁が反省をしてもらいたい。こういう委員会では何かきれいごとで終わるでありましょう。やってはだめですよ、違反はさせませんよ、違反するようなのは制限を加えます、といっている。制限を加えるどころではない、昇格をさせている現実の姿なんであります。私は、こういうところに公社の皆さん方の……、なるほどささやかな労働者の死でありましょう、これは小さいできごとかもしれない。しかし、岡山大学においての警官の殉職事件というものは国会の本会議の質問になって大きな問題として扱われ、片や、電通事業のために名もなき労働者は新聞の片隅の一行すらもかざることなく野ずえの露と消えていったこの現実の姿、岡山大学で殉職した警官も、電通事業でなくなられた方もとうとい人の命だろうと私は思うのであります。したがって、その扱い方に軽重があってはならぬと思う。このなくなられた方にかわって私はあえて以上のような苦言を、公社総裁以下の皆さん方に呈したわけであります。 経営者が法を守ってくださるならば、この人は電通事業の最先端で元気な姿で電電の事業の後継者となることができたわけであります。末端の労働者でありますから公社総裁から見るならば、これはささやかなできごとでありましょう。しかし総裁、電通事業の中ではいま人材払底のおりからこうした電通事業の最先端で働くささやかな労働者の力こそ最も電電がいま渇望しているときではないでしょうか。人夫が集まらない、穴を掘る者はいない、柱を立てるものはいない。公社が工事のおくれの促進方を急ぐと、いや人夫が集まらないのです、人材が払底ですからね、こういう会話が公社の出先ではしばしばかわされていることを私は耳にいたします。不慮の災害あるいは不慮の交通事故というなら、これも私はできるだけそういう事故を起こさないように願うものでありますが、ある面では突発的やむを得ないと思うのでありますが、かりそめにも経営者が法を守らずしてとうとい労働者の人命をそこなうということは、もうこの事件一つでやめてもらいたい。私どもは、こういう席上でこういうつらい苦しい質問を続けることがないようにお約束を願いたい。総裁として、担当局長としてひとつこの点についてお約束をいただきたい。
○説明員(米沢滋君) ただいま御質問がありましたが、公社といたしまして、こういう災害が極力なくなるように努力したいと思います。ところで、全国各地で大量の工事をやっておりますし、ただ、関係の工事会社の代表者あるいは工事業界等に注意をするだけではなくて、私は特に最近感じておりますのは、公社におきましては工事監督それからまた工事会社におきましては、工事に当たる工事長この人たちのやはり訓練なりあるいはまた指導ということを工事会社が経営者として責任を持って当たるということが一そう必要ではないかというふうに思っております。 ただ工事会社の経営者が、東京あるいはこういう都市で一々号令するだけではだめでありまして、末端で実際の工事をやるなり、あるいはまた公社でいいますと工事監督をする人の素質を上げるとか、そういうことを特に注意をいたしまして極力努力したいと思います。
○説明員(牧野康夫君) 建設工事におきます災害の予防につきましては、先生のただいまのいろいろ御注意を体しまして今後絶対に起きないように私その任務を全うすべく努力いたしたいと思っております。
○森勝治君 私は、いま、労働災害について、私のことばが若干激しかったかもしれません。しかし私は、何と申しましても、生産線の第一線に立つ労働者の力を最も大切にしてもらいたいから以上の苦言を呈した次第でございます。 総裁、担当局長、このことについては、これからの事故は未然に防ぐという最善の努力をしてくださるというお約束がありましたから、私は次の問題に移りたいと思うのであります。 次は、第四次五カ年計画と料金関係の問題について若干お伺いをしてみたいと思うのであります。 第四次五カ年計画の実施に当たりまして、公社はこの計画をそのまま実施しようとしておるのでありましょうか、総裁にお伺いいたします。
○説明員(米沢滋君) お答えいたします。 電電公社といたしましては、昨年の八月末に経営委員会を開きまして第四次五カ年計画をきめました。 これは、工程といたしまして、九百三十万の加入電話をつけるということになるわけでありまして、第一が経済の効率化をはかる、第二が地域開発と格差の是正をする、第三が三世帯に一電話機の程度に普及する、第四が、先般北九州で行ないましたように、同一市町村内の加入区域を統合合併、この四つを柱にしておるわけであります。 建設投資といたしましては、三兆三千七百億円を予定いたしております。そうして郵政大臣の手元に昭和四十四年度の概算要求を出すと同時に、この第四次五カ年計画を提出いたしました。第四次五カ年計画につきましては、公社はぜひともこの工程を達成いたしたいというふうに考えております。
○森勝治君 それでは、昭和四十七年ごろの積滞というものは一体どのくらいになるのでしょうか。
○説明員(米沢滋君) 現在、積滞が約二百四十万ございますが、ほぼその半分くらいまでにはなるというふうに考えております。しかし、大都市あるいは都市化されておる部分につきましては、大体申し込んだらすぐつくというようなことを予想しております。
○森勝治君 いま二百四十万というお話でありますが、そのうち住宅用はどのくらいになりますか。
○説明員(米沢滋君) 局長から答えさせます。
○説明員(武田輝雄君) 大体百六十万ぐらいでございます。
○森勝治君 そうすると、公社の見通しとしては、積滞がふえる可能性というものはないのですか、あるのですか。
○説明員(井上俊雄君) 目下のところ、四十七年度末の総需要及び積滞の見通しというものは、いろんな要因があってさだかではございませんけれども、おおむね百二十万程度と考えております。ただし、最近異常に消費が伸びているという関係もございまして、一方、去年の五月に実施させていただきました設備料の引き上げに伴う需要の減というものも相当程度出ておりまして、それの回復の状況が見えますけれども、まだそこらあたり、分析、検討のデータがそろいません。四十七年末の積滞数の絶対数については、百二十万を若干上回ることがあるかもしれませんけれども、おおむねこの程度というところまでは詰められておらない、この程度でございます。
○森勝治君 衆議院のほうでは、先般二共同電話を可能な限り採用して積滞をなくせという審議をしておりますね。公社はこの点についてどういう考えでしょう。
○説明員(井上俊雄君) 公社といたしましては、できるだけ二共同電話を住宅用につきましては、数多く増設したいということで、従来からこの計画をつくっておるのでございます。九百三十万の総開通数のうちの住宅用電話を五百七十万ばかりつけることにしておりますが、その四割を二共同電話で充足したい。こういうことにしておりまして、そういう積極的な共同電話の充足、普及にもかかわらず、全体として百二十万程度の積滞が残るのではなかろうか、こういうふうに考えているのでございます。
○森勝治君 しかし、あれじゃないですか、衆議院の場合においても、附帯決議で積滞の解消をはかる、こういう決議がなされておりますね、御承知のとおり。そうならば、九百三十万個以上つけなければ、なかんずく、いま積滞で百六十万も、この二百四十万のうち百六十万も積滞があるという、この住宅用電話の増加をはかってゆかなければならぬのじゃないですか。それはどうされますか。
○説明員(井上俊雄君) 公社といたしましては、さらに実施の過程におきまして、できるだけ計画といたしましては、住宅電話の約四割を二共同でというふうにしておりますが、さらに積極的にできるだけ共同電話の充足をはかるという努力をしてまいるということでございます。
○森勝治君 それは、ことばをかえて申しますと、九百三十万個以上電話をつける、こういうことですね。
○説明員(井上俊雄君) できるだけ努力をしてまいりたい、こういうことでございます。
○森勝治君 そのできるだけ努力という日本語ほどあてにならないものはない。努力したけれども、だめだということもあります。しかし、神聖なる当委員会でありますから、努力するということは、私の言わんとする趣旨にのっとって、最大限にその実現をはかる。すなわち、九百三十万個以上つける、こういうことですね。
○説明員(井上俊雄君) たいへんおことばを返すようで恐縮でございますけれども、二共同電話を積極的につけるということは、なお一そうやるわけでございます。実は、この二共同電話を多くつけることによって、あるいは二共同電話に振りかえることによって、どの程度充足量が多くなるかという問題につきましては、実は、そう大きなものが期待できない、こういうことなのでございます。それが創設費につきましても、ほとんど大差はないわけでございますので、さらに二共同電話になりますと、加入者債券の平均の収入というものが一加入あたり四万円程度に激減することに相なります。設備料が三万円が二万円ということになりまして、一万円減るということになりますし、料金も単独電話に対しまして一五%安いということになっております。経営上にも相当な問題があるわけでございます。しかしながら、公社といたしましては、若干でも創設費が安ければ、少ない建設投資のワクでできるだけ充足をしていくたてまえから、住宅加入電話の新規の四割をつくるという相当大きな計画を進めているわけでございます。ただし、これも法律的に、お客様に、お宅は、もう共同加入でなくてはいけない。それでなければいけませんと、こういうわけにも相まいらない面もございますので、公社としては、できるだけそれでもその建設資金の少ないワク内において最大の充足をはかるという努力をしてまいりますけれども、それによって、さらにそれがどの程度多くつけられるかということになりますと、これは何ともいまの段階では申し上げられない。少なくとも公社といたしましては、九百三十万を開通する計画を絶対死守すると、こういう前提で、さらに努力してまいるということでございますので、その点ひとつ御了承をお願い申し上げたいと思うのであります。
○森勝治君 どうも、最初のほうは非常に歯切れがよかったのでありますが、あとのほうがどうも私の耳まで届かないのですが、何か二共同は進めるけれども、絶対的なものがないから云々という、何かあとは歯切れがよくないのです。そうなりますと、総裁が第三点で言われた三世帯に一個というような話とあなたの話というのは相当隔たりが出てまいります。三世帯に少なくとも一個あてつけようとするにはいまの段階では、それは過渡的措置であるかもしらん。それは過渡的措置であろうかもしらんけれども、この需要増加に、国民の電話に対する期待が集まっているときでありますから、できるだけ電話需要を消化しなければならぬ。そのためには、いま申し上げたように、衆議院でも二共同でもいいのではないかと、公社はそういうふうにいたしましょうという答弁をしているのじゃないですか。そうでしょう。ここへきたら、今度は、それはそうですけれども、やってみなければわからんとか、国民に押しつけるわけにいかん。これでは総裁の言われた三世帯に一個ということを、そういう実現を可及的すみやかな段階においてはかるという、この総裁の言われた熱意とあなたの言われた考えでは、二回繰り返しますが、相当隔りがある。それは公社は出たとこまかせという、こういう考え方しかないのではないかと、私は邪推せざるを得ないのであります。したがって、もう少しき然としたお答えをいただきたい。
○説明員(井上俊雄君) 公社といたしましては九百三十万絶対やりますと、しかも、二共同加入も積極的に販売、充足をいたしまして、四十七年度末にはおおむね住宅加入電話が八百九十万個にしようと、こういたしますと、四十七年度末の住宅世帯数、これが約二千五百五十万世帯、このように公社として試算をいたしておりますので、三世帯一電話ということは、これで完全に実現できると、このように考えておりますが、さらに共同電話の積極販売につきましては、それ以上に努力してまいりたい、こういうつもりでございます。
○森勝治君 それは、くどいようでありますが、私にとっては大事なところでありますから、重ねて私は質問をするわけでありますが、二共同については相手方の出方をみなければわからぬという前段の説明は、いまあなたがいみじくもおっしゃった、積極的に二共同電話の架設推進をはかる。こういうお答えに、前段と後段において違ったけれども、修正された。こういうふうに受け取ってよろしいですね。
○説明員(井上俊雄君) たいへんことばが足らず申しわけございませんですが、積極的に共同電話で充足をしてまいる、こういうことでございます。
○森勝治君 次の問題に移ります。 料金値上げを前提として、第四次五カ年計画を遂行するはずであったが、昨年の二二%値上げ、あるいはまた一二・五%の値上げ案が世論の激しい反対にあって、これはもう見送られてしまったのは、皆さん御承知のとおりであります。そうなりますと、まあ昨年は設備料の負担の問題の提案をされましたが、第一段、第二段というものが、もろくも消え去った今日的段階においては、値上げなどはできないのではないかと私は思うのであります。そうなりますならば、いま私が前段でことあげいたしました値上げを前提にした第四次五カ年計画だということでありますから、そうなれば、この膨大な計画というものを一体どうやって消化しようとされるのか、この点についてお伺いをいたしたい。
○説明員(米沢滋君) 先ほどお答えいたしましたが、公社といたしましては、九百三十万の加入電話の増設で代表されます第四次五カ年計画はぜひとも達成したいと思います。ところで、昨年の九月に郵政大臣のところに提出いたしました四十四年度の概算要求におきまして、一二・五%の料金の体系合理化並びに料金の水準のアップという、引き上げるというこの二つを盛り込んでいったのでありますが、政府の物価政策の強い重要な政策に従いまして、四十四年度におきましては、体系の一部合理化のみを法案としてお願いいたしまして、水準のアップは見送ったわけであります。ところで第四次五カ年計画の今後の資金問題につきましては、四十四年度に佐藤電信電話調査会の答申、これはその後加入電話が、佐藤調査会のとき予定いたしましたよりふえておりますので、算術的に比較するのはどうかと思いますけれども、経済成長が実際八%程度でありましたものが、実質一二・何%、二年続いて伸びたということもありまして、約七百億円くらい数字が違っておりまして、最初予定いたしましたよりも七百億円くらい収入がふえております。そういうこともありまして、特にこの四月、五月、六月、今後の状況を見まして、料金修正問題を今後どうするかということが、七月、八月の収入状態等を見まして、年度予算編成の際に検討いたしたいというふうに思っております。
○森勝治君 いま総裁も言われたように、第四次五カ年計画の裏づけとなるこの値上げ金については佐藤調査会の答申した二二%ですね、それはいま私も申し上げましたが、つぶれて、一二・五%もつぶれた。今度はこれは適正化でやって、増収、減収分は全然ないと先般も説明をされたわけでありますが、そうなりますならば、収支あるいはまた資金計画というのは一体どうなさるおつもりなのか、その点についてお答えいただきたい。
○説明員(米沢滋君) 詳しい数字は関係の局長から説明させますが、第四次五カ年計画におきましては、三兆三千七百億円を全体の投資として上程いたしております。これは昨年申し上げましたときよりも建設負担金を約五%減らしまして、国会でも設備料の法案を通す時点において、もっと節約できないかといういろいろ議論もありましたので、かなり私の事務当局は不満だったかもしれないのでありますが、見通しをつけまして、五%建設負担金を減らしました。そのために少し減っておるわけでありますが、ところでその際に、いわゆる一二・五%によりまして期待する、これは赤字補てん、いわゆる電報の赤字をかかえておりますので、電報の赤字補てん並びに改良費の一部に該当するということで三兆三千七百億円の中で四千六百億円というものをいわゆる料金修正によって期待いたした次第であります。したがって、これからこの法案を通していただいた時点以降におきまして、いろいろ収入状況等を見て検討するのでありますが、その四千六百億円に該当するもの、この中で一番大きなのは電報の赤字という問題がございます。電報の赤字だけで約三千億近いものがこの中に入っておりまして、この電報の赤字を今後どうするか、それからまた特に農村とかあるいは住宅のように、いわゆる一加入電話当たりの月の収入が二千以下のところに対する普及があるわけでありまするから、そういう際に対する設備料の問題あるいはまた佐藤調査会以来残っております電話の度数料と、それらの問題を総合的に今後慎重に検討していきたいと思っております。数字につきましては、計画局長から御説明いたします。
○森勝治君 そうなりますと、一体どのような長期展望に立って、これからの問題を処理されようとしておりますか。たとえば、今度は適正化だということを、そういう表現を用いておりますが、一体適正化というのはどういうものですか。
○説明員(武田輝雄君) 現在の電信電話の料金は古い時代に設定されたものでございまして、加入数もその後ふえておりますし、また住宅等へも電話は普及いたしております。また市外通話サービスも格段に向上いたしておりますし、社会の要望も一変しておりますし、技術もずいぶん進歩してまいりました。したがいまして、そういう点を勘案いたしまして料金水準を含め、料金体系全般にわたる合理化を公社としてはぜひお願いいたしたかったわけでございますし、また、そういう意味で、四十四年度予算概計に計上さしていただいたわけであります。いま総裁が申し上げましたようなことで、四十四年度は水準アップは見送らざるを得ないこととなったわけであります。そこで全体の料金体系の合理化は見送ることにいたしましたが、しかしながら、最近のように生活圏が非常に拡大してまいっております。したがいまして、加入区域を広げてほしいとか、あるいは市内通話と市外通話との料金格差を是正してほしいといったような要望が非常に強うございます。この要望にどうしても対処してまいらざるを得ないということが一点ございます。それからまた基本料につきましては、もともと度数制で料金負担に差のつく制度でございますので、基本料につきましては、従来からどうしても変えたい、と申しますのは、基本料の平均は一加入者当たり月大体七百円でございますけれども、資本費用だけで月二千六百円もかかるという状態でございます。大局と小局との格差も激しゅうございますし、また、事務、住宅の別が設けられているなどの不合理がありますので、この点どうしても改正をいたしたい、こういうふうに考えてまいったわけでございます。そこで、生活圏の拡大に伴います措置と、それと基本料の体系の一部合理化、水準の若干のアップ、この点だけをすることにいたしましたので、適正化ということばを使ったわけでございます。
○委員長(永岡光治君) ちょっと速記とめて。 〔速記中止〕
○委員長(永岡光治君) 速記を起こして。
○森勝治君 それではただいまの武田局長のことばを借りますと、四十四年度は料金の値上げをすることができなかった、こういうのが答弁の中の一コマでありますが、そうなりますと、じゃあ来年度は値上げするのかという質問が設定されるわけですが、そのお答えの中では、四十四年度はできなかったがとおっしゃったから、私はその前の質問で、もう二回もつぶされたんだから値上げのことは考えなさるなという意味を込めてのいままでの質問を若干やってきたわけでありますが、そうなりますと、いま申し上げたように、来年度は上げていくわけですか。
○説明員(武田輝雄君) 料金改定につきましては、いずれの日かこれを全般にわたりまして、変えたいというふうに考えております。
○森勝治君 いずれの日かということばを聞いたんで安心しました。おそらく担当局長のおことばでは、来年度は値上げなどはゆめお考えござなくそうろうと私は理解したい。いまのことばですが、そういうゆうちょうなことばは、大体ちょんまげ時代の、公家時代のことばですから、いにしえをたずねたわけですから、それから逆算いたしましても、年代的に遠い未来にわたるでありましょうから、おそらくないでありましょう。私はそういうふうに理解をいたしました。おそらくこのことについては修正もなさることなかろうと思うのであります。 それでは次の問題に移りますが、総裁のことばの中にもありましたように、事業収支が悪化したと、先般の説明の中でそう言ってますが、一体それではその悪化した具体的な計数と、その悪化した原因というものをひとつお示し願いたい。
○説明員(中山公平君) お答え申し上げます。 まず、悪化の具体的な計数でございますが、御指摘のように、電電公社の事業収支は、昭和三十五年度をピークといたしまして逐年悪化をいたしております。これを経営手法によってながめますと、事業収支率で申しますと、昭和三十五年度が七五・二%でありましたのが、四十二年度は九六・四%、四十四年度の予算では九九・六%と相なっておりますし、また事業利益では、昭和三十五年度が五百九十三億円でございましたけれども、四十二年度は、事業規模の大幅な拡大にもかかわらず二百四十四億円ということで、四十四年度の予算では三十五億円ということに相なっております。なお、総資本利益率について見ましても、昭和三十五年度が九・二%であったものが、四十二年度は一・一%、四十四年度の予算では〇・一%というふうにほぼゼロに近くなっておりますし、売り上げ高純利益率について見ましても、昭和三十五年度が二五・四%であったものが、四十二年度は三・五%、四十四年度予算では〇・四%まで低下をいたしておりまして、この間における他のガス、電力等の公益事業のいま申し上げましたような経営資本について見ますと、着実にわずかではございますが、上昇を続けておるというのと比べますと、まあ悪化が非常に持続的かつ何と申しますか、確実に悪化を続けておる、こういうふうに考えてよかろうと思います。 次に、この原因でございますけれども、新技術の積極的な採用、設備の自動化、作業方法の改善等で各種の合理化施策を実施して悪化を防ぐことに賢明の努力をしておりますけれども、何と申しましても一言で申しますと、毎年の支出の伸びが収入の伸びを上回っておるのが、ここ数年の状況でございまして、この原因を尋ねますと、一つには電話の普及に伴いまして、先ほどからもお話しのございましたような住宅用の電話あるいは農村方面への電話、こういったものを拡充する必要があるのでございまして、こういうことからどうしても一加入当たりの収入の単金の伸び悩みということが一つございます。 第二番目には、非常に積滞をかかえておりまして、これが解消に努力をいたしておる公社といたしましては、急速な設備拡充を果さなければなりませんし、また社会の要望にこたえて改良投資もしなければならない、こういうことから、どうしても資本費用がふえてまいるわけでございます。減価償却費が増加をしてまいります。また投資をする財源でありますところの加入者債券と借入金の累増が激しゅうございまして、四十三年度では、固定負債はすでに一兆五千億円を突破しておりまして、これに伴いまして金融費用が増加してまいっております。これは四十四年度予算で申しましても、一千百億円をこえております。四十二年度の決算でございますけれども、六百九十二億円の毎月金融費用が必要になっております。こういう状況がございます。 第三番目は、電報でございますけれども、電報の赤字が年々増加してまいりまして、昭和四十二年度におきましては、収入が九十億円に対しまして支出が五百三十五億円ということで、赤字が四百四十五億円にのぼっておりまして、収支率は六〇%に近い、こういうふうな状況でございます。これらの三つの原因が相互にからまりまして、先ほど申し上げましたような経営手法の悪化ということをもたらしている次第でございます。
○森勝治君 現在公社の事業というのは、黒字になっているわけでしょう、事業そのものはそうでしょう。
○説明員(中山公平君) 先ほども申し上げましたようにすでに決算が出ております。四十二年度におきましても黒字、利益を計上いたしております。
○森勝治君 そこで先ほどから盛んに局長は赤だ、赤だ、こう言っております。なるほど財務諸表の上でこれを見ますと、収支は確かに悪くなっていると言えるでありましょう、数字の上では。たとえば当期利益金の差額、第二次五カ年計画から、さらにまた第三次の前期にかけては、毎年数百億をくだらず、ことに昭和三十六年度には六百七十五億の黒字を出す状態で、当時公社はこれを評して笑いがとまらないということばが出たほどでありました。それから昭和三十九年度を境に、その線が急速に下降しまして、収入は大幅に伸びているにもかかわらず、昭和四十一年度以降は二千億台に落ちてき、公社の見通しでは、これは今後さらに悪化する。ただいまも悪化ということばを局長が言われましたが、悪化し、現行料金のままでは本年度には三百十九億ですかの赤字、四十七年度末には三千七十億円の赤字が累積する、こうなるということを公社では言われておるわけでありますが、この赤字の原因というものは一体何だろうか、それは収支の均衡を破らざるを得ないような支出の増高だろうと思うのであります。昭和四十二年度についていいますならば、事業収入は二十八年度の六・九倍でありますが、事業支出は七・三倍、支出のほうが上回っている。この事業支出の操作の中身は何かといえば、急テンポに拡大された合理化による建設投資額であります。その重要な資金源であります償却費を再三にわたって償却年数を早めたり、償却率を高めるなどした、いわば過当償却だと私は思うのであります。そうなるならば、こうした経営のゆがみというものを料金値上げによって一般利用者に負担をさせる。一般利用者の負担でこれを乗り切ろうというのは、私をもって言わしむるならば、筋違いもはなはだしい、こう言わざるを得ないのであります。お答えをいただきたい。
○説明員(中山公平君) 先生御指摘のとおり、前段の償却費の関係でございますけれども、この償却費につきましては、償却率、いわゆる正味固定資産に対する減価償却費の比率で比較をいたします場合におきましては、四十二年度の決算におきましては二・六%ということに相なっておりまして、全産業の平均の一四・一%を下回っております。なお、類似企業でありますところの国際電電、NHK等よりも下回っておるのであります。いずれにいたしましても、この償却が過当であるか、適当であるかということの判断を決定するものは、償却の方法と耐用年数であろうかと思いまして、その点においても御指摘があったわけでございますけれども、償却方法につきましては、日本における大企業の大部分が定率法を用いております。公社も定率法を用いておるわけでございます。耐用年数の問題でございますが、数年にわたり調査をいたしまして、設備の増加の現状と、設備の削除の現状、こういうものを原因別に検討いたしまして、増減法という方法を用いて、科学的にも耐用年数を定めております。その結果いろいろ品目ごとに他の類似企業と比べてみました場合、決して電電公社の耐用年数は短かいものではない、むしろ若干長い、こういうような状況でございまして、私どもといたしましては、過大なる償却とは考えておりませんけれども、もっともこの償却費の額が、ほかの企業に比べますと、非常に多くなっておるということは、これはまあ支出全体に占めるウエートでございますね。これは確かにございますが、これは電電公社の事業というものが、いわゆる設備産業であって、原材料費等はあまりかからないで、設備によるサービスをする典型的な設備産業で、かつまた最近のごとく、本年をとってみましても、前年度末の固定資産の四分の一程度の額の設備投資をやってまいるというように、非常に大きな投資を継続的にやってまいるという関係から、固定資産もふえてまいるわけでございます。それからまた資産の構成におきましても、比較的耐用年数の長い建物、工作物というようなものの財産に占める比率が、電電公社の場合は非常に少ないのでございまして、大部分は線路設備、あるいは機械設備、こういうふうなものでございます関係で、どうしても支出全体に占めるウェートが多くならざるを得ない。またこれが当然の姿ではなかろうかと私どもは考えておるわけであります。
○森勝治君 郵政大臣にお伺いしたいわけでありますが、いま私と公社当局のやりとりを聞いても、御理解願ったと思うのでありますが、国民の需要を満たすためには、要求を現実するためには、建設資金の膨大な量を持ってしなければならぬということは、いまのやりとりから見てもおわかりだろうし、賢明なる大臣ですから、かねてからこの問題についても苦心せられておることだと思うのでありますが、本来、こういう公共事業、国鉄の事業もそうでありますが、国鉄、電電等の問題について、こうした建設資金等の問題で、公社がまかない切れない、こういう場合には、その公共的な立場からいっても、当然国がその資金の不足を補ってもよいのではないか、私はこういう考えを持つのでありますが、大臣、この点についてのお考えをひとつ聞かしていただきたい。
○国務大臣(河本敏夫君) 御質問の趣旨は、できるだけ値上げせずにやっていけと、こういうことだと思います。その基本方針に従って進んでおるわけでございまして、できるだけ値上げは避けたいと、かように存じておる次第でございますが、将来のことにつきましては、最終的には七、八月ごろの数字をもって、おおよその見当をつけたい、かように考えております。ただ先ほども総裁が申し上げましたように、五カ年計画三兆三千七百億円のうち、四千数百億円は、当初値上げをもって充当をしたいと、こういう計画であったということを言っておりますが、そのうち三千億は電報の赤字である、こういうことを言いました。それから、さらに先ほど局長の答弁では、そのほかに設備費の償却の増加及び金利負担の増加、これが非常な大きな負担の原因になっている、こういうことを申したわけでありますが、この二点につきましては、よほど慎重に検討しなければならぬと思いますが、基本的には値上げが避けられる方法はないか、値上げをやらないで何とか対策は立たないか、こういう考え方が中心でございます。
○森勝治君 もちろん値上げは私どもは反対でありますし、大臣も値上げは避けるという御趣旨のお答えでありましたが、それはもちろん私の質問の趣旨はそこにあるわけです。ただしかし、さればといって値上げもできない、国民の需要も大きいということになって、そうなれば、電話をふやさなければならぬという立場に立ったときに、資金がなければ困るということが当然そこに難関として出てきますね。だから、そういう場合には、電通の社会公共的な立場から見てもわかりますように、国がその資金の不足をまかなってもよいはずだと私は思っているのです。重ねてこれは質問するわけですが、そのことについてのお考えをひとつもう一度あらためてお聞かせ願いたい。
○国務大臣(河本敏夫君) 金が足らない場合にどうするかというお話でございますが、これには二つの意味があろうかと思うのですが、一つは、補助金的なものを出したらいいじゃないかというふうなお考えかと思いますし、あるいはまた国からの借り入れ金あるいは社債、そういうものでやったらどうかと、こういうふうなお考えもあろうかと思うのでございます。足らない場合には借り入れ金あるいは社債を増加いたしまして設備資金を調達するという方法も当然考えられます。しかし、国が補助金的なものを出すということについては、ただいまのところは考えておりません。
○森勝治君 それでは、次の問題についてお伺いします。 建設資金の問題でありますが、電話の一加入当たりの建設コストは、第一次五カ年計画では平均二十七万円、第二次五カ年計画は三十四万円、第三次五カ年計画では三十五万円と、次第に高くなってきておるわけであります。第四次五カ年計画は、これが三十六万円という計画がされておるわけであります。その間の公社の技術革新のテンポというものはめざましく、技術的には第一次五カ年計画当時は、国際水準にも到達しなかったといわれた公社の技術というものが、今日では米国に次いで世界第二位という長足の高水準に到達しておるわけであります。一般的に、技術革新が進めば当然コストは安くなると、これは社会常識では考えられておるわけでありますが、一体コストが下がらないのはどういうわけなのか、この点ひとつお答えをいただきたい。
○説明員(北原安定君) お答え申し上げます。 御指摘のように、電話がふえてまいりますと、コストが上がるのが過去の実績になっております。御指摘の創設負担金というのは、ある期間に投資しました額を、その期間に開通した加入数で割ったいわば目安の数で、これを創設負担金と称しているわけでございます。いま、一次五カ年計画、二次、三次というふうに御指示いただいたあれは、大体そういう数字で推移しております。第四次五カ年計画につきましては、先ほど総裁から御説明申し上げましたように、さらに一段と新技術の開発を早める、あるいは積極的に導入するということで一千億円有余の節減を指示受けまして、鋭意研究、検討をいたしまして、その見通しを得ました。その結果、三十五万九千円と、約三十六万円という創設負担金が、大体三十四万五千円程度というところに落ちつけ得る見通しを得たわけでございます。 そこで、なぜこういうように電話の需要がふえ、また新しい技術を採用するにもかかわらず、こうなるかといいますと、基本的には電話の本質からくるものだと私は理解しております。それは、加入者がふえてまいりますと、御存じのように四数字のダイヤルのものが六数字あるいは七数字とだんだんふえてまいります。その結果、それによってそれだけ投資がふえてまいります。それから加入数が少ないうちは、架空ケーブルというようなことで済んでまいりますが、だんだんふえてまいりますと、物理的に考えましても地下に入れざるを得ない。管路設備——管路設備も、ある程度量がふえてまいりますと、これは洞道にしなければならないというように、経費が加入者数の増加に伴いまして高くなる傾向をとるわけでございます。こういうようなことからいたしまして、新技術を鋭意導入しているにもかかわらず、徐々に増高する傾向にある。もちろんこの新技術を導入しなければ、もっともっと高い数字になったわけでございまして、第四次五カ年計画の総投資の中でも、この新技術の積極的な導入が、全体で七千億の効果を及ぼしているということは、しばしば総裁から御説明申し上げておるような次第でございます。それからまたもう一つ、従来やっておりますサービス以上のサービスを年々やっております。すなわち加入区域の拡大とかというようにいたしまして、それぞれの地域の方々への利便を拡大することも怠っていないわけでございます。このようなサービスのもろもろの拡大も含めまして、創設費は増高する、新技術の積極的導入あるいは新しい設計の積極的導入にもかかわらず増高するやっぱり傾向を示しているわけでございます。これは日本だけじゃなくて、若干の外国の資料を見ましても、その傾向にあるのでございます。
○森勝治君 私は、この問題については素朴な質問したわけです。技術革新がされるならば、当然コストダウンがあってしかるべきだという質問を設定したわけでありますが、一般社会ではそのとおりであります。したがっていま、以上のいろいろなるる御説明があったわけでございますが、そういう御説明では、なるほどコストダウンしないかわりにサービスをもってこれに充てるというような御説明がありましたが、そういう点もうなずけないわけではありませんが、ひとつぜひとも今後料金値上げして国民に負担を強要するばかりが電信電話事業であるわけではないから、その本来の趣旨は社会、公共に奉仕するということでありますから、利潤追求にのみきゅうきゅうとすることなく、せっかく公社の技術が、いま申し上げたようにアメリカに次いでおるということで、非常に優秀になってきたわけでありまするから、今後ともひとつコストダウンについて最善の努力を払っていただきたいわけであります。 そこで、時間の関係もありますから、私は次に移りますが、これは公社と機材メーカーとの関係について若干触れてみたいと思うのであります。先般もこの問題に関連して公社との癒着、各機材メーカーが癒着しているのではないかという表現を用いて公社の考え方をただしたのでありますが、今回も若干この種の問題を試みてみたいと思うのであります。 先般も御指摘申し上げたように、公社と大手数社との間には共同研究などをしておるわけであります。さらにまた機材の問題については、競争入札によらない場合があるわけであります。で、しかも、これは競争入札によりませんから指名入札であり、これはまた契約も随意契約ということになっておるわけであります。しかも、各メーカーの公社に対する依存度というものは日本電気を筆頭としてそれぞれ失礼でありますが不文律によってこれが維持されて、機種ごとにメーカーに対して発注するという仕組みになっているわけであります。大手メーカーは、そのために市場競争の必要がなくなり、共存共栄の立場をとっているような気がしてならぬわけであります。これはうがった発言で恐縮でありますが、わが国の今日の電機産業の置かれた立場——非常に利潤というものが上がっているといわれておるわけであります。もちろんそれは生産が向上するならば、利潤がそこに加味されることは当然でありますけれども、今日の電機産業の好況をもたらした一因の中に、私がいまことあげしたような電電とメーカーとのあり方が、そういう面にも近い原因……と申しませんが、遠い要因をなしているような気がしてならぬわけであります。このような関係のもとで、公社を核として独占価格を形成されておる、私はそんな気がしてならぬわけであります。こうして建設投資額の約半分は機材の購入費としてメーカーの手に落ちて、昭和二十八年以降十五年間に約一兆六千億にのぼる資金がメーカーの市場をうるおして、その好況をささえてきたわけであります。公社はこのようなメーカーとの癒着関係を断ち切れば、建設コストというものは当然下げられてくるだろうと私は思うのであります。公社がユーザーとして大きいだけに、メーカーに対してもっと私は強力な発言権を持つべきだと、思うのでありますが、総裁、あなたはこの点をどう思っておられますか。
○説明員(米沢滋君) お答えいたします。 電電公社といたしましては、メーカーに対して癒着しているなどというようなことは全くございません。それでメーカーに対しましては、特に新技術の開発等につきまして、電電公社として電気通信研究所というものを設けまして、特に方式の研究というものは、これは電気通信研究所が自分でやっております。メーカーに対しましては、試作をいろいろ進めておるのでありますが、これに対しましては、そのメーカーの能力を選びまして、たとえば電子交換機等につきましては、ここにおいて十年以上いろいろ研究を進めてまいりました。これは日電、沖、富士、日立という四社を一緒に入れまして共同研究を実は進めてまいりました。しかしこの製作という問題になってまいりますと、これは電電公社は製作機関を持っておりませんで、いわゆるプロダクション——製作という問題につきましてはやはりメーカーのいろいろな意見というものが必要なのでありまして、そういう意味において、方式については研究所自体がやる、いわゆる大量生産というものに対しましては、メーカーのほうの意見を入れるということでやっておりまして、その際に、特許とかそういうものに対しましては厳格な処置をとってきた次第であります。 それから一般の資材購入につきましては、予定価格というか、原価計算というものを非常に正確にやっておりまして、この内容につきましては、もっと質問があれば詳しく資材局長からお答えしますが、たとえばメーカーによりましても、いろいろベースアップが現に行なわれておるわけでありますが、電話機等におきましてはむしろ値段を下げている。昭和三十五年以降幾ら累積で電話機、ケーブル等で下がったか調べてみますと、約千百億下がっております。これはいわゆる新技術の採用によるというのではなくて、同じ品種でそれだけ下がっておるのでありまして、やはりそこは価格を下げてくるという努力をしたせいであります。 なお、先ほどお話がありましたが、私も先般第四次五カ年計画を進めるにあたりまして、五%の値下げというか、単価引き下げを指令したわけでありますけれども、これは新技術の採用と同時に、また資材の価格の引き下げということもある程度考えておるということでございまして、公社といたしましては、その資材の購入等につきまして臨時資材調査会というものを設けまして、それによっていろいろ発注の割り当てあるいはまたそれに対しますいろいろな措置等を厳正にやっておるつもりでございます。
○森勝治君 何か、担当局長からさらに詳しい説明をしていただくそうでありますので、それをひとつお聞かせ願いたいと思います。
○説明員(三宅正男君) ただいま総裁がお答え申しましたのですが、もう少し詳細を説明申し上げますと、まず原価論と申しますか、価格の計算につきましては原価調査課というものを設けまして、ここで厳密な資料によりましてその価格の計算をいたしております。さらに、メーカーのほうに対しましては、先ほど総裁もおっしゃいましたように、価格というものはまだ下げてほしいのだというような見地からの製造上の技術による合理化という問題を非常に奨励いたしております。これを私のほうの原価計算の中へ直ちに取り入れていくと、こういう形をやっております。したがいまして、価格的にはほとんどの主要物品が次第に下っております。一例を申し上げますと、現在普通皆さま方の目に触れております自動式の電話機でございますが、これは三十五年には五千五百二十円でございましたものが順次下がりまして、四十三年には四千九百八十円というところまで、約一割の値下げをやっております。その他たとえば市内のケーブル等につきましても、これはいろいろな品種によって値下げの率は違っておりますが、ある一つのもの、〇・六五ミリの一〇〇〇対のものでとってみますと、約一%の値下げで、同じ期間にその程度下がっております。こういうふうに主要物品がほとんど下がっておりまして、結果といたしまして、先ほど総裁が申しましたように、三十五年から四十三年までの九年間に約一千百億円程度がこの価格の低減によって節減されたと、こう考えておる次第でございます。
○鈴木強君 ちょっと関連。いま総裁の言われた臨時資材調査会というのはいつつくられて、どういうふうなメンバーになっておりますか。
○説明員(三宅正男君) 資材調査会の設置されました年度、私いまちょっと覚えておりませんが、もう十年以上前からやっておりまして、公社の資材の購入の方法あるいは原価計算の方法、あるいはメーカーへの割り当てをいかにしてメーカー間の競争意識を盛り立てていくか、こういったような問題につきまして、随時いろいろ総裁からの諮問を出しまして答申を得て、これによって仕事を運営いたしております。この十年ほどの間にすでに五十回くらいの会議を開きまして、民間の学識経験者の方の御意見を伺いながらやっておると、こういうことでございます。
○鈴木強君 メンバーはどういうメンバーですか。
○説明員(三宅正男君) 資材調査会の設立は昭和三十年の八月でございます。これに対しまして、このメンバーは部外委員を五名、それから部内の関係局長等が入りまして、合計十一人で構成いたしております。メンバーは大学の原価計算方面の専門の教授の方あるいはこういう資材購入というような問題につきましてのいろいろなコンサルタントをやっておられる学識経験者あるいは会計検査院のもと局長をやっておられた方、そういったような方をお願いいたしまして、こういった審議をしていただいておるわけでございます。
○鈴木強君 これは関連で私は申し上げておりますので、できましたら、いま総裁の言われたような具体的な種目別の点で、その委員会の御検討の結論、それに基づいてどういうふうな値下げが具体的に行なわれたかというふうな、そういうものがありましたら、その種目別に、品種別にあとで出していただきたいと思います。お願いします。
○委員長(永岡光治君) 午後一時まで休憩いたします。 午後零時十分休憩 —————・————— 午後一時十一分開会
○委員長(永岡光治君) ただいまから逓信委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き公衆電気通信法の一部を改正する法律案を議題といたします。 本法律案に対し質疑のある方は順次御発言を願います。
○森勝治君 午前に続いて質問をしたいと思うのであります。 建設計画の第一次から第三次に至るまでのそれぞれの未消化率、計画とそれから実施した差異があるわけですから、この未消化率は一体どのくらいになるのか、これを額にするとどのくらいなのか、そのことについて御説明を願いたいと思います。
○説明員(北原安定君) お答え申し上げます。 御指摘の繰り越し額ということかと存じますが、お手元の資料で申し上げますと、最近この数年間総建設投資額に対しまして五%ないし八%程度の繰り越しになっております。これは極力消化につとめて努力いたしておるわけでございますが、連年の投資額も増加してまいりまして、そのほかにいろいろな四囲の情勢、すなわち、工事設計途上におきます道路管理者との折衝とかあるいは周域等に対する折衝というようなことも伴いまして、必ずしも当初予定したように実行できないところも出てまいりました。私どもの工事の性格からいたしまして、比較的短くて終わるものが少なく、局舎から始めましてサービスインに至るまでの間には長いもので五年、六年というような大がかりなものもございます。一般には二、三年を要するケースが多いのでございまして、そういう過程におきまして、先ほど来申し上げましたような対外的な折衝などを十分に消化しつつ、また国民の期待に沿うサービスを提供するような努力をいたしておりますが、今日のところ五%ないし八%程度の繰り越し額が出ておる実情でございます。ところで、この程度の繰り越し額につきましては、私どもとしては、いろいろ今後も努力してまいるつもりでございますが、ある程度やむを得ないことではなかろうかというようにも考えておる次第でございます。
○森勝治君 たとえば第二次五カ年計画以降投資が急増いたしましたから、未完成実施額なども当然ふえて、多い年では三〇%も残っているといわれておりますね。それから第一次から第三次までの間で平均で二二・四%もある、こういわれております。四十年度には一千億円もこれが残ったとこういわれているのですが、こういうふうに未消化の額、公社の総体からすれば、こんなのは残る部分だから、ごく一部分だというかもしれませんが、国民がこれだけ電話に期待をかけ、一日も早く加入権を自分のものにしようとして電話局にお百度参りをしている始末でありますから、こういう点も未消化ということではなくして、率先して——まあ、もちろん最善の努力を払っておられるだろうが、こういう未消化などというものは、私は常識でいけば完全消化されてしかるべきものでなければ、第一次から第四次まで計画を出されているわけですから、次から次へとたまってどうにもならなくなるわけでありますね。したがって、所定の計画に従ってそういう未消化などというものは、消化不良などというものは起こさないはずだと思うのでありますが、これらの消化不良を起こした原因、もちろんその中ではあるいは私が冒頭に申し上げた労働者の命を大切にしないから労働力の吸収が困難だったという例もその要因のうちの一つかもしらぬ。しかし、そういうことはさておいて、かりそめにも公社が計画を立てこれを消化し、また次年度に新たな計画をもって国民の期待にこたえようとしているわけですから、次から次へとこう消化不良を起こしておったんでは、いかに総裁が、国民の期待にこたえるためには三兆以上の金をもってしなければなりませんと言って遠大な理想を述べても、具体的なそういう消化の段階でいま申し上げたようなことであるとするならば、この計画にもそごを来たすおそれがあるわけであります。したがって、いま質問いたしました中の問題についてのお答えをいただきたい。
○説明員(中山公平君) 未完成施設の額が相当の数字にのぼっておるという御指摘につきましては、これはそのとおりでございまして、先ほど施設局長のほうから繰り越しのことにつきまして御答弁申し上げました。未完成は繰り越しではないわけなんですけれども、設備ができて全体が完成しないという関係で稼動をしてないというものが大部分でございます。これにつきましては、先ほど施設局長のほうから繰り越しの原因として、継続工事等が公社の工事では大部分であるということを申し上げましたが、これが発生する原因も電信電話の局舎を含めての施設というものがやはり二年ないし三年の継続工事に相なっておる関係もございまして、一応工事は終わっておるのだけれども、稼動に至らないというものが若干出てまいるということでございまして、全体の公社の資産から申しますと、御指摘のようにそう大きなものではない、きわめて微々たるものであろうと思いますけれども、仰せのようにこういうことを、なるべく稼動を早くしていくということが必要であろうかと思いまして、せっかく努力をいたしております。
○森勝治君 重ねて聞きますが、やはり計画と実行が両々相まてば理想でありますが、お話のように繰り越しという問題もあるでありましょう。そこで、私はその問題について、若干触れてみたいと思うのでありますが、これは公社にとっては、まことに失礼千万な質問だとおっしゃるかもしれませんが、年度にわたる場合の三年計画、二年計画という、そういうしろものについてはさておいて、たとえばいま四月でありますが、四十三年三月末完成という計画に基づいて、四十三年度で予算をとった。ところが五月、六月ごろ完成するというようなしろものについては、他の官公庁では、まま三月末に完成したようにして、表面上は予算の消化をはかったごとくする。したがって、金額の面では、三月末日をもってこの工事完了、文書ではそうなっておるが、実態は五月、六月で工事をする。他の官庁、たとえば農林省の護岸工事等においては、県や地方公共団体の関係があるので、たまたまこういう例があるわけであります。私はかつて地方議会におったときは、二、三こういう問題について当局の反省を促したことをいま思い出しましたけれども、公社においてはゆめそういうことは全然ないのかどうか、ほんとうにこれは失礼な言い分でありましょうが、私の質問は、失礼でありますが、そういうことがないのかどうか、まま。たとえば四月十日、あるいはきょうは四月二十二日でありますから、三月をこえること旬日をもって工事完了というような場合には、たまたま便宜措置として、そういう便法をとるかどうか。過去においてはとったことがあるかどうか。これはもう今後もそういうことを、もしあるとするならば、おやりになるつもりなのか、非常に愚問でございます。愚問を承知で質問いたすわけでありますので、ひとつお答えをいただきたい。
○説明員(北原安定君) お答え申し上げます。 ただいま御質問の、実際に竣工しないものを、竣工の形で少し早めて処理することはないかということでございます。私どものほうでは、そういうような仕事のしかたはやっておりませんので、かりにいま例を出されました四十四年五月に竣工するものを四十四年三月に竣工する形をとる。かりにそういうことをするにいたしましても、打ち切り竣工という形をとりまして、残りの工程は全部その工事とは切り離してしまっている、きちっと事務処理をした上でないといたしておりません。また打ち切り竣工という事務処理もきわめてまれでございまして、四十四年五月に終わるものは四十四年五月ということで管理させていただいておるわけでございます。
○森勝治君 それを聞いて安心をいたしました。そういう姿がごく自然の姿だろうと思うのであります。私が若干、他の官庁の例をとりましたのは、国の予算の編成の時期と今度は実施予算の消化の時期が若干ずれますから、そういうときに起こった一つの谷間であろうと思うのであります。しかし、電通事業にとっては、そういう弊害を踏襲したこともなければ、今後もこれを行なう意思がないという、正しい経理、正しい施設、正しい建設、こういう立場で処理をしていかれるそうでありますから、その点は安心をしたところでありますけれども、私は未消化という表現を用いましたが、未消化というのはいわゆる最後には腹下りを起こすわけですから、未完成ではありません、それは繰り越しです。こういうことばを使われましたが、少なくとも、公社が年度内にこれだけならこれだけの事業をすると、こういう計画をしたのですから、多少の伸縮、延びたり、工期が早まったりおくれたりすることはやむを得ないと思うのでありますから、先ほども若干触れましたように、今日的段階における公社に対する国民の期待が大きいときでありますから、特別な事情がない限り、この公社のそうした年度計画というものが、あるいは私は未消化という表現を用いましたが、公社側はこれを繰り越しということばで置きかえて御答弁なさっておりますが、たとえば繰り越しとか、まあ公社のことばを借りてもけっこうであります。繰り越しというようなことで、次年度に持ち越すことがあるならば、先ほども触れましたように、公社では九百三十万つければ当面よかろうという一つの目標をお持ちでございましょうが、いまの段階では九百三十万つけてもまだ足りぬという、こういう姿がすでに出されてきているわけでありますから、いかに計画を立ててもまた翌年に繰り越し、翌年に繰り越しということであっては、なかなか国民の期待にこたえ得る電信電話事業になり得ないと思うのであります。したがって、繰り越しなどということではなくして、できるだけその年度の計画は年度内に消化をしてもらいたい。その最善の御努力をひとつ願いたいと思います。
○説明員(北原安定君) 御指摘のように、私ども年度、年度に実施計画をつくりまして、そうしてそれを日々十分に管理しながら推移してまいります。しかしその過程において、いろいろな事情でおそくなるもの、早くなるもの、一般にはおくれるケースのほうが多くございます。そういうものをどのようにして把握し、またどのようにして事業全体の中で矛盾のないように、むだのないように処理していくか。これが私たちの仕事の日々の大きな仕事でございます。そこで年間に、そういうものをある時期において調整をしつつやるのでございますが、ときによりましては、予定したような部外折衝がうまくいかないということで繰り延べざるを得ない。これは繰り延べでございます、繰り越しでございませんので、したがって、その工事は次年度へむしろ延ばしまして、そうして今年度には、今年度において一般の工事とバランスのとれた形、すなわちサービス開通工程等についてもバランスのくずれないように、翌年度の工程を繰り上げるなどの処理をするというようなことをしながら、そこで繰り越しの何といいますか、事業に与える影響を少なくしながら処理をしております。こういうことを今後も十分注意してやらしていただくつもりでございます。
○森勝治君 その点はわかりました。 次に、資金調達の問題に移りますが、先ほども過当償却ではないかという表現を用いましたが、公社では内部資金をできるだけ多くしておきたいという、こういうお考えがおありのようでありますが、さらにまた外部資金では少しでも余地があれば公募債や縁故債等を減らそう、少なくしようという、こういう考え方でやっておられるようであります。そればかりではなく加入者債券の償還期限が十年、こういうことでありますが、公募債、縁故債政府貸し付け債等はともに七年であります。しかも、これらの債券には一般より有利な条件をつけておりますことは、私どもの立場から言わしむれば、きわめて問題があるところであります。むしろこれらの債券を思い切って長期低利にするのが当然だろうと思うのでありますが、この点についてのお答えをいただきたい。
○説明員(中山公平君) 企業経営の掌に当たるものといたしまして、まことにごもっともな御指摘だと私ども拝聴いたしました。かねがね長期低利の資金を得たいものであるということで努力をいたしてまいっておるわけでございますが、何ぶんにも償還期限の問題といい、金利の問題といい、いわゆる債券というものが公団的なものの中で左右されることが多い関係上、私どもの思うようにまいっておらないことを残念に思っております。外債につきましては、過去外国の金利が低い時代に、数回出しておるわけでございますけれども、これについては、十五年という長期のものを主体としておりまして、さらに利率もかなり低いものを出しておりますが、日本国内におきましては、この償還期限の問題につきましては、戦前は十年くらいのものが普通であったようでございますけれども、戦後は五年くらいに、三十年ごろからやっとおしなべて七年くらいのものになったということで、現在ではおおむね七年というのが債券市場での普通の状態になっておりますので、まあこういった均衡上なかなかそれより長いものを出すということは起債しにくい、こういうことになっておるわけであります。なお金利につきましても、現在の政府保証債につきましては、公債の利回りとの関係、それから事業債の、たとえば電力債のようなA格債と称せられるようなものとの関係、それから位置づけをきめて、現在のような率になっておるような次第でございまして、また縁故債につきましては、一方で事業債のA格債、一方で政府保証債これの利回りというものをながめまして位置づけをきめておるという、金利体系全体の中での位置づけによって、これがきまってまいるというような関係から、現在の金融事情あるいは起債環境というようなものからまいりまして、長期低利というものを主体にという努力がなかなか実りにくいわけでございますけれども、なおこの点につきましては、条件の全体の環境の変化というものをよく注意しながら、仰せのような趣旨で、私どもとしても努力をいたしたい、このように思います。
○森勝治君 重ねて質問いたしますが、こういうことですか。縁故債、政府引き受け債、それから公募債等につきましては、市場の金利、いわゆる利回り等の関係から七年ということになっておるが、あなたの——いわゆる私ですね、あなたの言われる趣旨がもっともだと思うので、公社としてはそういうものについては七年くらいということでなくして、長期低利にそういう方法をとるために最善を尽したい、こういうことですか。
○説明員(中山公平君) 私ども企業経営をまかされておるものといたしましては、そのようなことがいつも努力をすべき事柄であるということでございますが、ただ、先ほども申し上げましたように、債券の償還期限あるいは利率というようなものについては、全体の金利体系あるいは全体としての事業債を含めましての償還期限の大体日本における通常の状態というものの予見がございますので、そういう予見を、現在のところではなかなかむずかしいところでございますが、そういう予見の変化というものをよく注意しながら、できるだけ少しでも長期で低利というものに努力をすることを続けてまいりたい、こういう意味でございます。
○森勝治君 むずかしいからなかなか実行は困難だが、努力すると片やで言われ、努力してもそれがいままあ社会通念という表現は用いませんが、利回りの市場関係では七年が通説だからこれをくずすことはむずかしい、こう言われたわけであります。ところが電話をほしい、ほしいという方々には十年目の債券でなければつけてやらぬといって十年を押しつけておるわけですね。この辺がどうも私は弱い者いじめをしているような姿が、公社のこういうところにも弊害となってあらわれているような気がしてならぬのでありますが、私のようなこういう考え方は若干よこしまな考え方でしょうか、的はずれの考え方でしょうか。
○説明員(中山公平君) この加入者電電債につきましては、法律によりますところの特殊な債券でございまして、他との競合ということがないわけでございます。しかし、社債権者の保護ということから拡充法におきましても、郵政大臣が利率をおきめになります際に、政府保証債の利回りとの均衡をよく考えるようにという規定がなされているわけでございまして、そういう意味から発行条件も、加入者の方に電信電話事業の拡充改良計画に対して御協力をしていただくという意味から、日本ではまれな十年という償還期限がとられておるわけでありますが、縁故債、政保債というようなものになりますと、これはどうしても金融市場におきまして、ほかの利用債とか、あるいはその他のものと起債にあたって競合があるわけでございますので、やはりそのときにおける金融情勢を見てやはり起債に応じていただける方にある程度魅力があるというものでなければ、起債ができにくいという問題が非常に起こってまいる関係で、先ほど申し上げたような金利体系、金融事情等の予見の強さと申しますか、そういうことの中で努力をしなければならないということを考えておる次第でございます。
○森勝治君 公募債や縁故債等については、なるほどおっしゃるとおり魅力がなければというおっしゃり方は、そちらの立場ではそれはそのとおりでありましょうが、ならば加入者のほうの立場に立つならば、そもそも加入者債などというものは公社が押しつけたと、こう思っておるわけであります。電話を架設する者にとっては迷惑だと、しかしそれを引き受けなければ、電話をつけてもらえないからやむを得ずしてこれを受けているのだということを言っている。魅力ということばと全くそれは相反する立場を加入者の皆さんはとっておられます。したがって、片一方、これは暴言かもしれませんが、公募債や縁故債あるいは政府引き受け債等が、七年というものを長期低利にできないというならば、押しつけた加入者が迷惑している債券のほうの償還期限というのは十年というのじゃなくて、もう少し短期にすることは全然できないものかどうか、また、これは考慮の余地が全くないものかどうか。
○説明員(中山公平君) 最後の御質問にお答えを申し上げます前に、利率の関係でございますが、現在加入者電電債につきましては、利回りが七分二厘ということに相なっておりまして、公募債の場合には、六分九厘三糸、政保債の場合には七分一厘三毛九糸というようなことで、これらよりも条件のいいものにしてあるわけでございます。なお縁故債につきましては七分三厘でございますけれども、これは事業債あるいは他の企業体でお出しになっておるところの特別利用債等の名前を冠しておるものに比べまして、低い利率に相なっております。 次にその加入者電電債につきまして、早く償還をしてやることはどうかというお尋ねであったと思いますけれども、これにつきましては、期中償還をかなりの程度やっておりまして、電電債の場合、据え置き二年後は年に四%以上ずつ期中の償還をしてまいる、こういうことにいたしております。これはまあ私どもの企業経営の立場から、償還期限ごとに幾らかでも償還をしておくことが、償還期限がきたときの資金的圧迫を少しでも軽減できるという意味であると同時に、あるいは先生の御指摘のような強制引き受けであるから、早く償還してもらいたいという方々のお気持ちにも一面沿うのではないか、こういう意味合いもあるのではないかというふうに考えますが、加入者電電債については、また一面、持っておると非常に利回りがいいので持っていたいという方もかなりあるわけでございまして、まあそういうこと等がございますが、期中償還というものをかなり高い率でやっておるということでございます。
○森勝治君 いまその後段で電電債は高いから持っていたいという加入者の方もおる、こういうお話でございましたが、それでは昭和三十年、三十一年ごろの電電債の市場価値はどうだったでしょうか。六割五分なり六割八分程度じゃないですか。現在は電電債の株が上がって、いまは九割何分でしょうけれども、ですから当時は電電公社債は安いから買っておけば、利回りは一割以上になるというので盛んに株屋さん等が電電債の購入を国民にすすめてまいった一時代があったわけであります。だから持っていたらよいということは、しかたなしに押しつけられた、それを放出するならば出しただけの金が戻らぬからしかたなしに持っているということであって、進んで電電公社の株を買うというのは、あまり私はないと思うのです、投機的なものでない限り。それが証拠にいま全国で、至るところで御承知の、電話をつけておる。電電公社の御指導はどうおやりですか。お金のない方は銀行を利用しなさい、債券は九割何がしで引き受けますから、おたくのほうは設備費用の負担だけ、それにちょっと足せばよいではないかという指導をしておるのではないでしょうか。これをもってしても加入者債券なるものは、加入者が電話がほしいからやむを得ずして、いわば私のことばで申しますならば、涙をのんで、いたしかたなく、それを買わなければ電話をつけてくれないから、しょうがないから買っておるというのが現状じゃないでしょうか。ですからいま言われた電電公社債を持っていたほうが得だから、ぜひ持っていたいということでもってこと足れりということは、私の立場からいえば、まことに迷惑千万であります。
○説明員(武田輝雄君) 確かにおっしゃいますように、電電債は資金調達のため、やむを得ない手段として法律できめられているのでございます。そこで販売に従事いたしております私といたしましては、その際なるべく加入者の負担を少なくするということが必要だろうと思います。そこで先ほど経理局長が答弁いたしましたように、拡充法になりましたときに六分五厘を七分二厘にいたしました。また途中償還等を行なって、実質的には七年くらいの期間になっておるわけでございます。いまおっしゃいました点でございますが、一時確かに価額が六割ぐらいに下がったことがございます。これは当時の経済情勢ということではなしに、むしろ電話業者が加入者の無知に乗じて価額を引き下げたというような点があったかと思いますので、そういう点につきましては、十分現場を指導し、そして電話業者を善導し、また金融の道を開く、そういう措置をとって、できるだけ加入者の方々に御迷惑のかからないような措置をとり、今後もそれで進めてまいりたい、こういうように考えておる次第でございます。
○森勝治君 では、次に移りましょう。 そもそも建設資金というものは料金に含めないとすることが正しいと私は思っていますが、そういう理解でよろしいでしょうか。
○説明員(武田輝雄君) 一般に工場だとか、一般の企業でございますれば、建設資金というものは料金というよりは外部資金ないしは自己資金で、株式等で調達さるべき性質のものだと思います。しかしながら、電話事業等におきましても、法律でその料金は能率的な経営のもとにおける適正な原価に適正な利潤を加えたものであることというふうになっておりまして、一定の利潤を加えることを法律で認めております。特に電話事業におきましては、建設費の中で六割程度のものが磁石式局を自動式局にするとか、あるいは待時通話を即時化するというように、既設加入者のために投資されている性質の事業でございます。そういう性格の事業でございますので、そういう点に着目いたしまして、昭和二十八年には二割の料金値上げを認めていただいたわけでございますが、これは損益の赤字を補てんするということではなくして、改良資金に充てるということで認められたわけでございます。また外国におきましても、大体二割程度の額が一般勘定から建設勘定に繰り入れられております。したがいまして、確かにいま御指摘のように一般的には、そういうことだと思いますけれども、電話事業の場合には料金の中の一部が改良に回されてもしかるべきではないかと、こういうふうに考えております。
○森勝治君 そうしますと、理論的には、私の質問をしたとおりだとおっしゃるが、電電公社といういろいろ法律の制約があるので、いまのような方法をもってしている、こういうことですね。
○説明員(武田輝雄君) 一般事業体におきましては、外部資金ないしはその他の資金でまかなうべき性質のものだと思いますが、電話事業におきましては、その性質から申しまして、料金でまかなっても差しつかえない性質の事業であると、こういうふうに考えております。
○森勝治君 ことばを返して恐縮でありますが、料金でまかなっても差しつかえないということは、逆説ではまかなわなくてもよい、一般社会通念でいえば、そういうことになりますが、そういうふうにとってもよいんですか。
○説明員(武田輝雄君) 建設資金のうち六割程度のものは、改良に回っておるわけでございますから、やはり健全なる事業の発展をはかる、あるいはさらにそれの改善をはかるという意味におきましては、ある程度の額は料金でまかなわれたほうがよいのではないかと、こういうふうに考えております。
○森勝治君 国家事業といっても、電電の今日置かれている立場は、予算の使途についても、事業の拡張についても、相当幅の広い電電の裁量というものが政府から許されているわけであります。そうなれば、一般社会通念に近い経営形態、賃金体系あるいはまた料金体系、こういうものをお持ちでよいはずだと私は思うのです。したがって、いまあなたが一般的に言って料金に含めなくてもよいんだということであるならば、やはり建設資金は料金に含めない、そういうあり方でもできるのではないですか。
○説明員(武田輝雄君) 御指摘のように二十八年から損益勘定の余剰を建設勘定に繰り入れることにしたわけでございますが、第一次五カ年計画当時は、大体建設勘定の二割五分ないし三割、第二次におきましては大体三割程度をまかなっておりました。それから三十八年から急激に悪くなりまして、三十八年二三%がだんだん低下してまいりまして、四十四年度はほとんど〇%と、かような状態になっております。しかし電話事業は、先ほども申し上げましたように、あくまでも改良といいますか、サービスの改善を進めてまいらなければならない性質の事業でございますので、そうすることが、また加入者の利益のためにつながるわけでございますので、何%が適当かということは申し上げられませんけれども、たとえばイギリスなどでは一五%を繰り入れておるようでございますし、アメリカのATTは二〇%程度を繰り入れておる、西ドイツは一五%程度をまかなっておるというようなことで、パーセントが何%がいいかということは申し上げられませんけれども、やはり一部料金でまかなうのが、事業の発展といいますか、サービスの改善をはかる手段として必要ではなかろうかと、こう思う次第でございます。
○森勝治君 それはものによっては、そういうこともあるでしょうが、いま言ったように、今日的段階では電電公社は相当幅の広い裁量をしてもよろしいというふうになっているわけですから、そういうふうに従来の電気通信省時代も今日も全然その点については変わりないことであっては、技術が革新されている今日、片一方では非常に進歩的になる、片一方は依然として旧態を保持しているということであってはならぬと思うのであります。したがって私は、建設資金等は料金等に含めないような方法で、今後そういう料金体系を組んでいく場合でも、将来のあり方については、そういうほうに指向していく必要があると思うのですが、そういうお考えはないですか。
○説明員(武田輝雄君) 電気事業やガス事業におきましても、合理的な経営のもとにおける原価に一定利潤をプラスするということをいっておりますし、また国鉄の調査会等でも、公共的必要余剰ということばを使っております。したがいまして、企業の健全化あるいはサービスの改善をはかるためには、やはり原価のほかに何がしかのものを保留することが必要であると思います。しかしながら、建設資金の多くは、外部資金その他で料金以外のものでまかなうべき性質のものだ、こういうふうに考える次第であります。
○森勝治君 それでは、なかなかその辺は、私と考え方の相違が若干ありますし、それを押しっくらしておりますと、時間がかかりますから、不本意ながら私は次の問題に移りたいと思うのであります。 今回の料金改定案と行管勧告に対する公社回答に示された合理化の考え方との一体関連はどうなっておるのですか。
○説明員(武田輝雄君) 行管からは勧告をいただきまして、その内容は大きく分けて二点ございます。一つは、「現行の料金体系は、電話加入の少ない時期に設定されたままで今日にいたっており、現状にそぐわない面がみられ、また今後住宅用電話の急増による需要構造の変化にも即応し難いものとなっているので、電話の円滑な普及を達成するため、これを合理化すること。」第二は「慶弔電報をはじめ各種電報の制度全般にわたって再検討を加えあわせて合理的な料金体系を確立すること。」こういう行管の勧告を受けておりまして、公社といたしましては、これに対しまして、基本料、度数料、市外通話料、電報料金全般にわたります料金体系の合理化を実施するように回答いたしておるわけでございます。また、その線にのっとって四十四年度の予算を編成いたしたわけでございますけれども、今回は政府の強い物価抑制策に従いまして、その中のごく一部、すなわち基本料におきます改正は三点ございますが、水準アップ、それから大局、小局間の格差の是正、それから事務、住宅格差の廃止、この三つのことを回答しておきましたが、その中の最初の二点だけを、この際実施さしていただく、そうして事務、住宅の格差は、物価の観点から三割の格差をそのまま据え置く。なお近距離につきましては、生活圏の拡大に対処いたしまして値下げをするというこの二点だけを実施いたした次第でございます。
○森勝治君 行政管理庁のほうでは、従来は資材とか、あるいは工事等を重点にした勧告を行なっていたわけでありますね。ところが昨年からは、行管の勧告したものは、主として今後の長期拡充計画と現在の業務をあわせて見ていくという点を中心にしたと言われておりますが、この勧告に対して公社は一体どのように受けとめておりますか。
○説明員(米沢滋君) お答えいたします。 行政管理庁から先般、昨年の末に勧告をいただきまして、これにつきましては、相当の長い期間かかって行政管理庁が公社の事業をお調べになった結果来たのでございます。私は従来の勧告に対しまして、相当公社事業の基本的なことを選んでやっていただいたというふうに考えております。その一つは、先ほどお話がございましたが、電話の普及の問題並びに料金体系合理化、それから第二が電報事業の問題、第三がその他の一般の資材とかあるいは工事とか、そういうふうなことでありまして、この第一と第二は従来の勧告になかった基本的な問題だというふうに考えております。 私たちといたしまして、この勧告につきまして十分この趣旨を受けて、今後の公社の経営の上に反映したいというふうに考えております。
○森勝治君 その点はわかりました。 そこで、今度は経済企画庁との問題を若干質問してみたいと思うのであります。公社で発表しました十年後のビジョンと経済企画庁で発表しました新国土総合開発計画との関係は一体どうなっておるのか、その点を聞きたい。それから新国土総合開発計画と公社の第四次五カ年計画の関連も、またどうなっておるのか、あわせてお伺いしたい。
○説明員(井上俊雄君) お答え申し上げます。 現在、四次案として発表されておりまする新全国総合開発計画は国土利用の抜本的な再編成をはかりまして国土を有効に活用し、利用し、開発するための基本方向を示したものでございます。公社の十年後のビジョンは、その作成の過程におきましては、新全国総合開発計画が一次試案として出ていない段階につくられているものでございますけれども、この新全国総合開発計画そのものが経済社会発展計画のあとを受けました昭和六十年を目標とした方向を示しているものでございまして、公社の発表いたしました十年後のビジョンは、同じく経済社会発展計画を基本としておおむね昭和五十二年度程度のところを目標においてつくられたものでございます。したがいまして、基本として目ざす方向は全く一致をいたしている、このように理解をいたしている次第でございます。 それから公社の四次計画との関係でございますが、公社の四次計画も経済社会発展計画というものを一つのより所にいたしております。一方、公社の四次計画そのものは、二次計画以後全国的な視野で策定された電話網域を完成するという路線のもとにつくられているものでございまして、それが新全国総合開発計画の目ざす方向とおおむね一致しているとも考えておりますので、したがいまして、公社の四次計画そのものは相当先の昭和六十年度を目標として新全国総合開発計画の目ざす方向とも一致しておる、このように理解をいたしている次第でございます。
○森勝治君 経済企画庁の新国土総合開発計画によりますと、今後の通信は見る、書く、聞くというような総合中枢神経的な機能をもくろんでおるわけでありますが、公社は従来の話すだけの通信、こればっかりに専念する、こればかりに閉じ込っているんじゃなくして、もっと意欲的な政策的な態度をこの辺で当然打ち出してもよいのではないかと私は思うのでございますが、その点はどうでしょうか。
○説明員(井上俊雄君) 御指摘のとおりの面もございます。ただしかしながら、公社といたしましては、すでに単なる会話通信の範囲を越えまして、だいぶん前から加入電信等で代表される、見るあるいはさらに最近におきましてはデータ通信サービスをすでに実施に移しております。 そこで新全国総合開発計画には表現されておりませんけれども、見る、書く、聞く以外の処理をするというところのサービスまでも包含した総合的な電気通信網を積極的に整備開発していこう、こういうことで、私たちは常に考えているつもりでございます。
○森勝治君 電電事業のあり方、抜本的に再検討すべき段階に至っているということにつきましては、昨年の設備料負担の審議の際にも当委員会において私から発言をいたしたところでありますが、ぜひ、ひとつ確固たる方針を立ててもらいたい、この際、この問題について郵政大臣と公社総裁双方からいま私が申し上げた点についての御所見をお聞かせいただきたい。
○国務大臣(河本敏夫君) いま通信事業はお話しのように非常に大きな曲り角にきていると思います。革命的な変化を遂げつつある、こういうときでございますから、先ほどお話のように見る、書く、聞く、さらにデータ通信をも加えました、そういう方向に将来の見通しを立てながら、大計画を立てる時期である、かように考えております。
○説明員(米沢滋君) いま大臣もお答えになりましたが、世界的な情報革新と言われる時代でありますし、データ通信の問題等含めまして、事業全体を根本的に再検討いたしたいと思います。
○森勝治君 それでは次の問題に移ります。 私は、総括原価主義というものはくずすべきではない、こう考えておるわけでありますが、料金決定の原則は一体どうなっているのか。
○説明員(武田輝雄君) 料金決定には二つあると思います。全体としての料金水準の問題と、それから個々のサービスに対します料金の問題、二つあるかと存じますが、全体といたしましての料金水準の問題につきましては、公社は独立採算で事業を営んでいるわけでございまするから、いま御指摘がございましたように総括原価主義と申しますかでいかざるを得ないと考えております。なお、個々の料金につきましては、いままでいろいろないきさつがございまして、主として沿革的な理由等によりましてきめてこられたような状態になっておりますけれども、これもやはり原価主義の上に立ちまして効用とかあるいは他の代替手段の料金との均衡等を総合勘案してまいりますけれども、原価主義に近づける方向できめていかなければならない性質のものである、かように考えております。
○森勝治君 郵政大臣にお伺いしたいのでありますが、昨年の公衆法改正のときに、政府は電信電話料金体系の合理化をはかる必要がある、こういうことを言われておりましたが、今回の改定案は体系合理化の一環として考えておられるのかどうか、この点をお答えをいただきたい。
○国務大臣(河本敏夫君) 体系合理化の一環には違いございませんが、公社から説明がございましたように値上げではない、体系の合理化でございます。
○森勝治君 それでは、公社にお伺いしますが、料金体系の合理化案は、電報料金体系については何ら改定を加えていませんけれども、電報料金の合理化というものはいつ考えるつもりなのか。たとえば先ほどの答弁でも四百四十五億の赤字がある、こういうことを説明されておりますが、この点ひとつお伺いをします。
○説明員(米沢滋君) 電報事業につきましては、長年の懸案でありまして、公社といたしまして、昨年の経営委員会でも一つの案を考えたんでありますが、しかし、何といいましても、この赤字だけでも、これが第四次五カ年計画全体を通じまして、約三千億に達するわけでありますから、今後合理化並びに水準のアップの問題も含めまして、根本的に考え直していきたいというふうに思っております。ところで、その時期は、どうかということにつきましては、ことしの、この法案がもし通していただけましたならば、その後におきまして根本的に考えていきたいと思います。
○森勝治君 これは衆議院でも、わが党の委員がつぶさに指摘したところでありますが、たとえば慶弔電報あるいはまた年賀電報、加入電信等は一般に比して低廉な料金をもってしている。こういう問題については、もう少し再検討を加えて、もちろんサービスはけっこうでありますが、いま、るる赤字だ、電報だけ赤字だ、赤字だということを、それほど言われておられるならば、やはりその辺の御検討があって、私はしかるべきもの、こう考えておるわけであります。したがって、これを全面的に再検討して、適正な料金に改める必要も、またおのずから生じてくるのではないかと、私は考えているところであります。まあ普通電報については、現行水準を維持してもそれは適当であろうと思うのでありますが、したがって料金改定等に際しましては、一応国会の議決をもってということになっておりますが、当然国民各層の意思を反映させるためには、たとえば国鉄においては、公聴会あるいは民主的な審議会等が他の官公庁で実施されておるわけでありますが、当然そういう審議会等を設けて、広く衆知を求めて、合理的な、かつサービスに見合ったこういうふうな料金というものをこの辺でつくっていく必要があるだろうと思うのでありますが、この点についてのお考えをひとつ聞かせていただきたい。
○説明員(米沢滋君) まだ公社といたしまして、具体的にどういう方法でどうやるかというところまできめておりません。関係の局におきまして、いろいろ準備をさしておりますが、今後どうするかは、郵政大臣の御意見等もよく伺いまして進めていきたいと思っております。
○森勝治君 で、電報の問題について、ここで若干具体的な問題について質問をしてみたいと思うのであります。 まず、取り扱い電報の年度別減少経過を、ひとつ明らかにしていただきたい。
○説明員(好本巧君) 電報通数は過去、昭和三十八年度は、過去最高でございまして、約九千四百万通でございました。その後、三十九年度以降毎年四百万、あるいは五百万程度づつ減少いたしまして、昭和四十二年度末におきまして約七千七百万通でございます。
○森勝治君 それでは、昭和三十八年に九千四百万のものが、いまのように七千七百万に減少してきたということでありますと、今後の見通しはどうなのか、昭和四十七年までの推移についてひとつ御説明を願いたい、見通しを。
○説明員(好本巧君) 今後、四十三年度以降五カ年間の四十七年度末までの見通しでございますが、それは非常に複雑な要素がいろいろございますので、なかなか困難なことでありますけれども、大体先ほど申し上げましたような傾向で減少を続けていくとするならば、おそらく将来四十七年度末におきましては、五千五百万通程度になるのではないかというふうに考えられます。
○森勝治君 現在の電信要員は何名おりますか。
○説明員(好本巧君) 現在電電公社の電信運用要員、すなわち受付、内勤、配達、それを合計いたしまして大体二万一千でございます。そのほかに郵政省のほうの、電気通信の委託業務がございますが、このほうは大体一万人余りというふうに聞いております。
○森勝治君 これらの労働者の雇用問題は、公社は一体どんな考えをお持ちですか。
○説明員(井田勝造君) 通数はいま申し上げたように年々減っておるのでございますが、一方加入電信のほうは年々増加しておりますので、現在までのところ要員は横ばいの状況でございます。
○森勝治君 状況説明を求めたのではないのです。電信業務に携わる労働者に対する雇用の考え方をどう考えておられるかということです。
○説明員(米沢滋君) 電報事業の、電信事業その中の電報事業を含めまして赤字問題というのは、これは電報あるいは電信をやっている人の責任ではないのでありまして、公社の経営から発生しておるのであります。したがいまして、今後いろいろ電信事業なり、あるいは電報事業を基本的に考える場合に、そういう職員に対しまして、不安を与えない、むしろ仕事がかりにかわる、たとえばデータ通信も電報の人あたりに向けていく一つの新しい職場ではないかということも、私まだ個人的に考えておるわけでございますが、将来ある希望を失わせないような形でいきたいと思います。
○森勝治君 私は、これは若干あまり身近かな話をして恐縮でありますが、私は現在浦和市に住んでおるわけであります。うちの近くに浦和電報電話局があります。電話局の入口に公衆電話がありますが、丹頂型の公衆電話であろうと思いますが、この丹頂型の公衆電話よりも大きい看板が電話ボックスにくくりつけられておりますが、緊急電報配達要員を求め、緊急ですよ、緊急。ところが、緊急じゃあありません、長い間かかっておりますが、応募する者はありません。しかし、人が少ないものですから、この電報配達の人をほしがって、局側では確かに緊急久しくこれを求めているわけですが、応募者がございません。それらの諸君の一体待遇は、私がここで聞くまでもなく、非常に劣悪であります。特に利潤追求のあまり、最近は請負制度なるものを持ち、浦和のような埼玉の県庁所在地の電報局でも請負などという表題をつけた、名前をつけた電報配達人がおるわけであります。それらの方々には、生活の保障は何らございません。いわんや身分の保障もございません。これで国家事業の電信電話公社が電報配達人を求めるといっても、労働者はその看板を横目でにらんで隣の家の募集広告のほうに目が吸いとられてしまうのではないかと思うのであります。かてて加えて、電報は赤字だ赤字だといわれておりまするから、これらの職場に働く諸君の労働不安、動揺というものはまさに想像にあまりあるわけであります。したがって、公社がこれらの問題について的確な方針を打ち立てない限り、この職場の不安というものはやがてさらに多く横に広がっていくような気がしてならぬわけです。だから私は昨年の設備料負担のときにも、この辺で電信電話事業のあり方について根本的にメスを入れる必要があるんではないかという意味の質問をし、当委員会でもまた再びこのような発言をしておるわけでございます。私は先ほどの電話の問題につきまして、日本の電話の技術革新というものは世界第二位だというふうに、私はこれを声を大にしてここで発言をしたわけであります。技術革新に伴うもの、それはコストダウンだ。だからコストは下がっていいのではないかと言ったら、コストは下げませんが、公衆サービスをする。たとえば加入者区域の拡張というような表現を用いられました、施設局長が。しかし片や、それでは先般の当委員会でも申し上げたように、加入者サービスの段階に至ってたとえば案内台の問題にいたしましても、従来は電話局のあるところ必ず案内台があったけれども、数カ市町村をまとめていわゆる集中なる表現のもとにサービスは低下してしまう。そこには利潤追求のみがあって、労働者の職場の不安や対外的な不安というものを依然として解消をするような努力をしてくれない。なるほど今日のように膨大な国民の要求があるわけですから、そちらのほうに目を奪われるかもしらぬ。しかし、いかに機械化の電電の職場といえども、人力をもってしなければ、あるいはまた人の頭脳をもってしなければ果たし得ない、国民に奉仕し得ない職場がたくさんあるし、そういう職種がたくさんあるわけであります。したがって、かりそめにも職場に労働不安をかき立てるような、そういう電信電話事業であっては、私はならぬと思うのであります。職員が安心して職務に精励ができる。ここに初めて期待される電信電話事業が存在するものだと私は考えております。したがって、そういう問題についても、ひとつ総裁からもう少し明快にお答えをいただきたい。
○説明員(米沢滋君) 先ほどお答えいたしましたが、今後合理化を進め、あるいはまた料金関係を直していく、電報事業等につきましては、いろいろ根本的な検討をこれから加えたいと思っておりますが、そういった電報あるいは電信事業に携わる人に不安を起こさないように十分慎重に将来の見通しといいますか、ビジョンを明らかにしながら進んでいきたいと思います。
○森勝治君 データ通信の雇用獲得をどのように考えておられますか。
○説明員(庄司茂樹君) お答えいたします。 データ通信につきましては、昨年からスタートいたしまして、今年も二百億の予算でやりますが、大体におきまして第五次中に一応の見当といたしましては千七百億をもってやるように考えておりますが、その要員につきましては、いろいろとソフトウエアの言われておりますように、養成計画に時間がかかりますので、なかなか要員確保が困難でございますので、ただいまのところ具体的にどうのこうのというのではございませんけれども、少なくとも第四次中に五千名くらいのデータ関係の要員を訓練したいというふうに考えておりますので、その中で重点的に考えていきたいと思います。
○森勝治君 私は、若干、電信業務に携わる要員の労働不安の問題について指摘をしたところでありますが、これらの労働者の不安を排除する立場でデータ通信あるいはまた加入電信の道を当然考えられてしかるべきだと思うのでありますが、この点いかがですか。
○説明員(庄司茂樹君) ただいまのお話のように当然考えなければいけないと思います。
○森勝治君 先ほど私の質問の中でお答えなかったこともありますから、一問だけもとに戻しまして、あらためて郵政大臣に質問をしたいと思うのであります。 それは料金改定の問題でありますが、先ほど国鉄等の例を引用して、たとえば公聴会等を開く、あるいはまた適正な審議会を設ける、こういうことでやったほうがよいのではないかという質問をしたわけであります。これは大臣お聞きのとおりでありますが、私は民主的な方法で、国民が納得のいく方法で、真に料金改定等やむを得ざる措置というものが、大方の人々の了解のもとで進むのが一番民主的なあり方だと思うのでありますが、そういう制度といいましょうか、方法といいましょうか、そういうものを検討してくださる、これはまた時期が到来したろうと思うのでありますが、御勘考いただけますか。
○国務大臣(河本敏夫君) ただいま直ちに審議会を設けたりあるいは公聴会を開いたりする必要はないと考えます。ただし、将来の問題といたしましては検討をいたします。
○森勝治君 それはたとえばいまここで議題になっております法案についての公聴会あるいは審議会等の必要は時間的にもまたそれは無理でありましょう。しかし、将来の課題として、そういうことを御検討くださると、こういうお答えと理解してよろしいですか。
○国務大臣(河本敏夫君) ただいまは大体御承知のように電電関係につきましては、約八割が法定料金になっておりまして、国会でつぶさに御審議をしていただいておるわけでございます。残るこまかいもので、認可料金の約二割でございまして、そういうことを考えますと、現在の料金体系のもとでは審議会あるいは公聴会を直ちに設けなければならないという根拠は私どものほうにはあまり強くない、かように考えられるわけでございます。
○森勝治君 そうなりますと、冒頭にお答えいただいた線よりいまのお答えのほうが若干後退をした、こういう印象を拭い切れないのですが、いかがですか、そういうふうに理解してよろしいですか。
○国務大臣(河本敏夫君) 後退したわけではないのでございます。
○森勝治君 どうもあなたと押し問答していると、私のほうの設問のしかたが悪いのかと反省もしてみたり、どうもいつもいつも速記録を見ると大臣の答弁は一行の答弁で終わってしまって、私のほうがずいぶんしゃべっているのですが、足して二で割るとちょうどバランスがとれるんだとひやかされましたが、そういうざれごとはさておきまして、大臣、国鉄でも御承知のように公聴会を開いているわけですね。同じ国家の事業であり、国民の負託にこたえんとする電信電話事業でありますから、やはり他の部門でとった措置がよろしければあえてまねることもよろしいのではないでしょうか、よいことは。たとえば、直接国家予算と関係のない公衆浴場の問題にいたしましても、それぞれの地方におきまして、民主的な方法で公聴会あるいはまた業界代表、あるいはまたいわゆる消費者代表というものを呼んでつぶさに話をするとか、衆知を集めております。たとえば水道料金もまたそうであります。さらにまた、これで三度ことあげいたしますが、国鉄の料金もまたしかりであります。ならば電通料金もよいことはどんどんまねをして、民主的な方法で衆知を集めて最もよいという方法をとられたほうがよかろうと思うのであります。私のほうの立場をもって言わしむるならば、そういう方法をとったほうが、国民の負託にこたえ得る電信電話事業のあり方だろうと、こう考えているわけでございます。なるほどいまはそういうことをやらなくてもまかり通っているでありましょう、それは厳たる事実でありましょう、それはそうでありましょうけれども、しかし、私のようなこういう発言もあるわけですから、やはりそういう発言に耳を傾けてくださるゆとりというもの、余裕というもの、幅というもの、こういう考え方を持たれることも、また大臣の責務のうちの一つではなかろうかと私は思うのであります。もちろんその中でもろもろの皆さんの考え方が、それぞれの趣きのことばがありましょう、これはあってもよいじゃありませんか、そういう中で衆知を集めるということ、民主的な運営をはかるということ、これは当今最も私は大切なあり方ではなかろうかと思うのでありますので、この点についてぜひとも大臣の前向きのお答えをいただきたい。
○委員長(永岡光治君) ゆとりのある答弁をしてください。
○国務大臣(河本敏夫君) 先ほども申し上げましたように、現在は考えておらぬわけでございますが、将来の問題としては検討さしていただきます。
○森勝治君 やっと大臣から文字どおり前向きのことばをいただきました。これは前大臣のときには、そういう御答弁がなかなかいただけませんでした。誠実な河本大臣でありますから、正直におっしゃったんだろうと思いまして、ぜひそういう点で、期待され、躍進する電信電話、いわゆる国民のための電信電話だから、ことにより一そう大臣みずからひとつ陣頭指揮をしていただきたいと、特にその点、御要望を申し上げておきます。第四次五カ年計画の中における加入区域の統合、これは、先ほど施設局長がお答えになりましたが、大綱では、千四百局というようになっていたように思うのでありますが、何かあけてみたら千局ということになりますと、四百局ばかりいつの間にかなくなってしまった。その削った理由は何でしょうか。
○説明員(井上俊雄君) 端的に申し上げまして、自動改式局数の削減をせざるを得なくなったということに関連して起こったことでございます。と申しますのは、第四次五カ年計画期間中の公社の自動化計画はその大半が委託局の自動改式になるわけでございます。 で、すでに三次計画の段階におきまして、約九百局ばかりの直営化をやっておるのでございます。もっとも三次計画の段階におきましては、加入区域の統合というものもございますけれども、ビルといたしましては、大体九百局近いものができ上っておるわけでございます。しかも、相当大きな局にもなっておるわけでございます。比較的要員の流動が容易な段階でございます。しかし、その間におきまして、発生過員に対する措置というものがなかなか問題がございます。すでに郵政省の四十二年度末におきましても約一千八百名ばかりの残留過員を生じて御迷惑を生じておると、こういうことに相なっておるわけでございます。そういうことを具体的につぶさに検討してまいりますと、第四次五カ年計画中におきましての、委託局の自動改式数を相当圧縮しないと、何としても非常に無理が生ずる、こういうことが出てまいったのでございます。したがいまして、第四次五カ年計画では期中の自動改式局を千六百局にいたしました。これでも二万名をこえる発生過員が生ずるのでございます。そうしてその中から公社といたしましては、八千名から九千名近い受け入れをする、こういうことに相なっておるわけでございます。これといえどもなかなかたいへんなことでございまして、できるだけ公社のほうも、郵政省側のほうも、いろいろ積極的に努力をしておるところでございますが、そういうようなことが最大要因となって、どうしても自動改式局数を減らさざるを得ないということに関連いたしまして、加入区域合併に伴う改式局数が減ってきたと、こういうことでございます。
○森勝治君 それでは、一千局の地域別の内訳というものをひとつこの際明らかにしていただきたい。
○説明員(井上俊雄君) 四次計画の期間中の一千局の自動改式計画といいますものはマクロに計画を立てておりまして、地域別というものは現在できておりませんので、さらに具体的なものを目下詰めておりますから、いましばらくひとつ御猶予をいただきたい、こう思うわけでございます。
○森勝治君 地域別にはできていないけれども、現在具体的な詰めをしておるから待ってほしい、こういうことであります。それならば一体いつまで待てばそれができるのですか。
○説明員(井上俊雄君) おおむね八月くらいまでには積み上げられると思います。すでに四十六年度の後半になりますと、この局ごとの需給の見通しといったようなことも一つの大きな要因になっているのでございますので、そこらあたりの将来の展望というものは、その局に今後何個加入者をつけるかということによって変わってくるわけでございますので、大づかみには級局別程度のものはつかまえられると思いますけれども、具体的の局名ということはなかなか年度の長期計画の段階でないとはっきり明確にはし得ない性質のものであると思います。おおむね級局別程度にはなし得るのではなかろうか、こう思っております。
○森勝治君 千四百の局のときには地域別にはおわかりのはずでありましたね。千四百のときに地域別がおわかりなのに、少なくしたら、一千局にしたらわからなくなったということでは、私は合点がいかない。その点について、もう少し親切にお答えいただきたい。
○説明員(井上俊雄君) 計画といたしましては、具体的な工程を積み上げるということを前提にやっております。しかしながら、自動改式局ということになりますと、いわゆる候補局という形でもって整理をしております。したがいまして、これがはっきりと四次中に自動化されるといったようなことでオーソライズするということはなかなか困難な面がございます。あくまでも、候補局というような意味合いにおいておおむね見当をつけた、こういうことでございます。
○森勝治君 地域別ということばが若干抽象的なきらいがあります。たとえば、大別するならば、電電公社の場合には通信局別というこの地域があります。あるいは通信部的という場合もあります。管理部的という場合もあります。あるいは今度は行政的に申しますならば、まあ行政と電電の機構はやや相似た姿でありますが、府県別という場合もあるでしょう。したがって、この地域別のいま申し上げた点で一体どの辺まで、この席上でお漏らしいただけるものか、ひとつお聞かせを願いたい。全く手をつけてないというわけではないと思うのですね。いま申し上げたように、すでに千四百のときには明らかであったわけでありますから、ですから、その辺をもう少し詳しくひとつお聞かせ願いたい。
○説明員(井上俊雄君) 候補局という形では、事務的には整理をしつつございます。実はここには持ってまいっておりませんけれども。しかし、これも年度、年度の取り扱い局別電話の充足計画、それから、その地域ごとの需要の発生状況、変動状況、こういったようなものが変わってまいりますので、この期間中にということになりますと、なかなかはっきり申し上げられないということを先ほど申し上げたわけでございます。地域別と申しますのは、集中局単位に基本的に候補局を検討しておる。こういうことでございます。それで、この候補局の段階におきまして、外部にと申しますか、具体的なものを公表いたすということになりますと、これは非常に変動性のあるものでございまして、地元の利害関係等々、いろんな問題がございます。またそれ自身が相当変動性を持っているということでございますので、なおよく詰めまして、他日、具体的に御説明申し上げたいと思っているわけでございます。
○森勝治君 私は、語るに落ちたなんて日本語は使いたくないのでありますが、あなたのほうから、そういう意味のことを申されたので、私はこういう質問になるわけでありますが、最後に言われたそれぞれの当該地方における利益の是非があるので発表できないということであるならば、私はここでその問題をつまびらかにせよといっても、その態度を変えない限り、全国の地域別の構想というものは、公社は発表してくださらないのではないかと思うのであります。それは、公社がそれぞれの地域で局をつくるときに何かトラブルもあるでしょう。歓迎する向きもあるでしょう。あそこはじゃまだというところもあるでしょう。しかし、今日的段階において、電話局をこういうものをつくるとか、何とかいう場合に、そんなに地方の反対、俗にいうトラブルなどという表現を用いるような事柄はないのではないでしょうか。したがって、私はもう少し公社というものは正直であってほしいと思うのです。それはまた事業の進展あるいは何か建設等の問題で、特に支障があるというなら別でありますが、公社がこれから遠大な計画のもとに事業を具体的に押し進めていこうとするのに、その基本的な問題すらも、当委員会で明らかにされないようでは、私は非常にその点が残念なような気がしてならない。私は作業が進まないとおっしゃるから、それを正直に受け取っておりましたところが、局長は最後にふっと漏らされた。ということなれば、発表すれば問題が残るから、発表を差し控えると、そういうことばに置きかえられたような気がしてならぬわけであります。したがって、この辺には、もう少し正直にひとつおっしゃっていただきたい。通訳なしで、日本語で。私もずうずう弁でありますが、きょうは東京へ来ておりますから、東京のことばをまねして日本語を使っておるつもりですから、通訳なしで、そちらおわかりのはずでありますから、ひとつ率直にお答えいただきたい。
○説明員(井上俊雄君) 候補局という形で、おおむね整理中でございます。これはそのとおりでございます。候補局と申しますと、具体的な局ということに相なってまいります。しかし、これはあくまでも候補局でございまして、この候補局の段階で、これが往々にいたしまして誤解を招く。こういうこともあり得ます。これはそれ自身が非常に変動性を持っております。過去におきまして、幾らも変動しておるわけでございます。その理由は、先ほどの地域別の需要変動、充足変動といったようなものがございます。したがいまして、まだ整理の過程ではございますけれども、具体的な局ということになりますと、これは公社の内部でも、そういうようなものは候補局の段階において誤解を招くというおそれがありますので、級局別、それから地域別、それぞれの規模というものは明確に整理をするつもりでございますけれども、候補局の段階で公表するということは、それ自身が変動性を持っておるためにかえって誤解を招いて不適切ではなかろうかという気もするという意味において、先ほどちょっと少しく不適切なことばを申し上げたことに相なっておるわけでございます。
○森勝治君 いやなものをあまり深追いをしたくありません。したがって、この問題については一つだけ聞いて、次の問題に移りますが、いま、はしなくも候補局——候補という、衆議院の解散の是非論が出されているときですから、だから、公社も、どうもそういう時代色のついた御答弁になったわけでありますが、候補局でありますから、ことばをかえますならば、これは一つの計画、いわゆるプランだと思うのであります。したがって、プランであるならば変わります。候補でも公認候補になっても取りかえられる場合もあるのですよ、いくさが始まる過程におきましては。ですから、それは地理的問題経済的な問題、政治的な問題で置きかえられることも、それはときにはあるでありましょう。しかし、候補程度のものも発表できないと、かりそめにもきょうは逓信委員会でありますから、この逓信委員会で候補地のごときも発表をできないなどということは若干電電公社はよそよそしいような気がしてならぬわけであります。したがって、どうも、いやだいやだと局長さんおっしゃっている。口じゃ、顔じゃにこにこ笑って腹の中では困った困ったと、困ったということを追及する意思はありません。八月だということでありますから、それで信用してそのときまでお待ちいたしましょう。ただし条件があります。私が当委員会で質問して、公社が資料を出さないのが二件まだあります。先般も質問してやっと入手をいたしました。そういうことのないように公社に御注意申し上げても、まだナシのつぶてであります。私はこのことばは二度と言いたくなかったのでありますが、八月といって逃げられたから、それができたらひとつ早速資料としていただきたい。間違いなく出していただきたい。ナシのつぶてでは困ります。待ちぼうけは困ります。若い人の待ちぼうけならば、まだあした会うということもありますけれども、私どもはそのゆとりがありませんから、ぜひともひとつお約束だけは守っていただきたい。 それでは次に移ります。 基本料の値上げが提案をされて御承知のようにおるわけでありますが、これは国民生活に与える影響がすこぶる大きいものだと、私は考えております。そこで今回十五ランクから五ランクに簡素化するという提案をされておるわけでありますが、まず一級から五級までの各級局別の加入者数、それは一体どのくらいになるのか、ひとつ事務用、住宅用それぞれ御説明を願いたい。
○説明員(武田輝雄君) 四十二年度末におきます加入数が千百三十六万一千ということになっております。その中で事務用が七百二十五万七千、住宅用が四百十万四千、三六%程度の率になっております。それから単独、共同の別を申し上げますと、単独電話が九百七十八万一千、共同電話が百五十八万でございます。それから方式別に申し上げますと自動式のものが千六十四万でございます。共電式が二千、磁石式が七十一万九千でございますが、級局別の数を申し上げさしていただきますが、この数字は四十四年一月三十一日現在の数字でございますので、総数が先ほどの数字とちょっと合いませんが、その点をお許し願いたいと思います。まず新しい一級、すなわち度数制におきます新しい一級は一万三千九百六十九でございます。それから新二級これが百七十九万五千でございます。それから新三級が三百五十四万七千、新四級が百六十四万九千、新五級が三百三十二万九千、合わせまして一千三十三万四千になります。このほかに定額制が百三十万六千ございまして合計が千百六十四万ということでございます。
○森勝治君 今回五ランクに分けて提案された基準、すなわち根拠というものは、どういうものですか。
○説明員(武田輝雄君) 度数制が採用されましたのは、大正五年だったと記憶しておりますが、当時は一万の局が最高でございました。それから加入者数が多くなるに従いまして、級局をふやして今日に至っております。その結果、現在では十四段階になっておるわけでございます。そこで昔のように市外通話が、待時通話のときにおきましてはその町々が孤立したような電話系だと思います。ところが今日のように自動即時が進みましたような場合には、全国をネットワークとして考えていい時代じゃないか。したがいまして、そういうような意味合いにおきましては、自動局は少なくとも全国的なものというふうに考えてしかるべきだと思いますし、また経費の面におきましても大局、小局間におきましては、それほどの差がないわけでございます。こういう点を考えまして、この十四段階を少なくいたしたい、定額制局につきましては、そのままにいたしますが、度数制局、すなわち自動局につきましては少なくいたしたい、こういうふうに考えたわけでございます。そこでその基準といたしましては、三数字、四数字、五数字、六数字、七数字というふうな自動のステージの数によりまして、五段階に区分いたした次第でございます。
○森勝治君 基本料は十月一日実施ということにしますと、単年度百四十六億円の増収というふうに話で聞いておりますが、しからば第四次計画全体としての増収額は一体どのぐらいになるのか、さらにまた四十七年までの年度別ではどうなるのか、その点をお伺いしたいと思います。
○説明員(井上俊雄君) お答え申し上げます。 四十四年度以降四十七年度末の基本料増収分といたしまして、おおむね千二百七十億円程度の増収を計算いたしております。なお四十五年度以降年度別、こういうことに相なりますと、各年度の開通数等によりまして変動するわけでございますが、第四次五カ年計画がそのまま各年度公社案どおりに実行されるという前提に立ちますと、四十五年度でおおむね三百二十億円程度、四十六年度で三百七十億円程度、四十七年度で四百三十億円程度の増収を見込んでいるわけでございます。
○森勝治君 それでは、基本料収入を住宅用と事務用に分けるとそれぞれ幾らになりますか。
○説明員(井上俊雄君) 基本料の増収計算の手法といたしまして事務用、住宅用というものを個別に積算をいたしてないので、これは非常に複雑な計算手法を用いましてマクロ計算をいたしておるわけでございまして、と申しますのは、一年当たりの基本料収入というものが四十四年度の現行料金に対しましてどの程度変動するか、それから四十四年度の新料金に対して、それがどの程度変動するかということ、事務用、住宅用別、それから単独と共同別、それから度数制局と定額制局別、これをそれぞれ計数的に変化率を求めまして、それによる相乗積からマクロ予測をいたしておる関係上、事務用、住宅用別の基本料というものの増収というものは計算いたしておらないわけでございますけれども、ごく大づかみに試算をいたしますと、四十四年度以降四十七年度末までの期間におきまして、その増収分が事務用で八百八十億円程度、住宅用で三百九十億円程度と計算をいたしております。
○森勝治君 それは増収分でありますね。減収分はどうですか。
○説明員(井上俊雄君) 減収分は市外通話料その他を含めましておおむね相殺すると、こういうことに相なっております。
○森勝治君 そうなりますと、事務用の負担分と住宅用の負担分との差はどういうことになりますか。
○説明員(武田輝雄君) 今回は近距離の市外通話を値下げいたしまして基本料を上げたわけでございますから、市外通話の使用の状況によりまして負担分が変わってくると考えます。しかしながら、公社で調査をいたしました平均的な加入者について申し上げさしていただきますと、住宅用の加入者の平均収入といいますか、納められます額は千六百三十四円ということでございます。この中で大体平均的な基本料が五百六十円、それが七百円になりまして百四十円ほどのプラスになります。逆に近距離の市外通話の値下げによりまして、負担減が百三十円ぐらいの負担減になるというふうに相なります。したがいまして、差し引きしまして平均的な住宅加入者の負担は月十円程度の負担増になるのではないかと、こういうふうに考えております。
○森勝治君 これは衆議院でも、この面は論議されたところだが、減収分の額は論議がなかったわけですが、事務用は約四十四年から四十七年までで十二億程度軽くなって、住宅用では百六十六億程度負担が増加する、こういうことだそうですが、そのとおりですか。
○説明員(武田輝雄君) それはそういう事実はございません。
○森勝治君 それでは、その減収推定というのを明らかにしてくれませんか。先ほど言われたのは事務用が八百八十億程度、住宅用が三百九十億程度増収と、こういう数字を出されました。これが増収の推定ならば、減収の推定が成り立つわけであります。それをプラス、マイナスやれば数字がおのずから明らかになるわけですから、減収分を明らかにしてくれませんですか、減収の推定分。
○説明員(井上俊雄君) 期間におきまして市外通話料の減収が約千二百十億減収と見ております。それから公衆電話料の減収、附加使用料の減収、合わせて七十五億程度の減収に相なります。したがいまして、おおむね千二百七十億程度の増収に対しましてそれだけ消えてしまう。こういう計算をいたしております。
○森勝治君 四十四年から四十七年までの事務用が八百八十億程度、それから住宅用が三百九十億程度増収ということをお認め願えるならば、減収分の事務用が八百九十九億程度、住宅用が二百二十億程度減収ということになるわけでしょう。それを合計すると一千一百何がし億という減収分になるでしょう。それを増収分を分ければ、事務用が十二億負担が軽くなって、住宅用が百六十六億ばかり負担が重くなるという計算になるんじゃないでしょうか。私は計数は非常にあなたと違って不得意中の不得意でありますから、私の計算が間違いかもしれませんけれども、教えてくれませんか。
○説明員(井上俊雄君) 市外通話料の減収で約一千二百十億ほどございます。これは事務用、住宅用といったような計算はいたしておりません。市外通話料の減収の計算手法というものを詳しく御説明すればいいわけでございますけれども、これもマクロの理論計算、具体的なデータに基づく理論計算というものを基本にやっておりまして、期間で一千二百十億の減収でございます。基本料の増収が一千二百七十億の増収でございます。それ以外に公衆電話料及び附加使用料の加算額廃止あるいは附加使用料廃止に伴うものといたしまして七十五億減収になる、こういうことでございます。
○森勝治君 私が耳が遠くなったのでしょうかなあ、あなたのおっしゃること私は反すうして、私なりに足し算、引き算加減、乗はやりませんが、加減をやりました。先ほどは減収分は一千百十何億程度と、こういうことを出されましたが、増収分だけがあなたのお話を借りましても一千二百七十億程度になりますから、そのことばのプラス・マイナス・ゼロにするために、おことばの中で減収分のほうを百億だけお加えになったのじゃないでしょうか。先ほど一千百十何億とおっしゃったのが、いま一千二百七十億とおっしゃったような気がするのですね。そうなれば、なるほど一千二百七十億程度ですから、プラス・マイナスとんとんになりますけれども、これは私の聞き違いでしょうか。
○説明員(井上俊雄君) ややことばが足らなくて、まことに申しわけございませんでしたが、具体的な数字を申し上げます、もっとこまかくはっきりと。期間で基本料の増収が一千二百七十七億ございます。それから市外通話料の減収が、一般の市外通話料の減収が一千百二十四億と計算しております。それから公衆電話及び臨時電話の市外通話分の減収、これが八十五億ございます。それから公衆電話の区域外加算額廃止、これが二十六億の減収でございます。それから特別加入区域の付加使用料の廃止に伴う減収、これが四十九億の減収でございます。したがいまして、減収総額が一千二百八十四億、基本料の増収が先ほどのとおり一千二百七十七億、差し引き七億のむしろ減収である、こういうことでございます。
○森勝治君 どうもその辺が私の頭脳がやっぱりだめなんでしょうか、組織的でないのか、最初はなかなか数字を教えてくださらないから、あなたのおことばをそのとおり文字を数字に当てはめてみたら、あなたの答弁が百億違うから、私が指摘したら、今度はいつの間にか百億飛んで、プラス・マイナス千二百七十何億とんとんということにおやりだと思ったら、また今度は減ったというお話であります。しかしまあ私に与えられた時間も、実は残り少なくなったものですから、残念ながらこの問題は、まあ打ちどめではありません。これは私がもう一ぺん計算をし直してみましょう。あなたのほうもひとつ計算をしてみてください。 そこで、次の問題に移りますが、いまのおことばにもありましたように、減収になるという近距離市外通話料については一体どうなるのか。幾らくらいになるのか。先ほどちょっと言われたような気がしますが、もう一度明らかにひとつ説明していただきたい。
○説明員(井上俊雄君) 一般加入電話の近距離市外通話料の減収は期間で千百二十四億、このように計算しております。
○森勝治君 増減収を伴わない、こういうことをしばしば繰り返し提案理由の中でも述べておられたわけでありますが、いま、若干数字らしきものを、それならはっきり申し上げましょうという形で言われているわけでありますが、そういう出し方は、私はどうもデータの出し方がさだかでない。したがって、増減収を伴わないという、この公社側の説明には、データ的にもどうも説明が明快にされてない。解明されてない。どうもその点が明らかに示してくださらぬものですから、私はどうも納得がしがたい。
○説明員(井上俊雄君) それでは、ちょっと詳細にわたりますけれども、加入電話の市外通話料の減収の計算手法というものを御説明申し上げることが適当かと思いますが、先ほどの基本料につきましては、これは年度別、級局別の、あるいは事務、住宅別、あるいは共同、単独別充足計画に基づきまして、稼働加入数から計算ができるわけでございます。で、この変動収入でありますところの度数料と市外通話料につきましては、従来から公社の長期マクロ予測の手法といたしましては、事務用加入者、住宅用加入者のそれぞれの数がふえれば、それだけ利用がふえますので、それとの関係が立ってまいります。それから即時化率が上昇いたしますと、電話の利便の向上に伴う増収がもたらされます。過去の十年あまりのデータを詳細に分析をいたしますと、これらの加減相関によりまして度数料、市外通話料——公社の収入の大宗を示します度数料及び市外通話料の収入が予測されました。この予測値と実績値との精度というものはきわめて高く、不一致係数におきまして〇・〇一以下というオーダーでございます。そこで、そのような手法によりまして、度数料と市外通話料を予測をいたします。それからその次に、市内度数料だけを除かなくてはいけません。これは昭和三十八年度から四十四年度にかけまして、市内の度数料の実績というものと、稼働加入数というものから、これをモデル式によりまして、市内度数料の一加入当たりの単金を計算をいたしました。それに対しまする各年度の稼動加入数というものの掛算によりまして、市内の度数料が計算されるわけでございます。それからそれを除きますと、市外通話料に相成るわけでございます。そうすると、その市外通話料のうち、手動通話料と自、即通話料があるわけでございます。まず自即通話料につきましては、自即化率、それから自即通話料との相関から、将来にわたりまして自即通話料を出し、それから手動通話料に分けるわけであります。さらにこの自即通話料のうち、近距離市外通話料と、それから中長距離市外通話料とがあるわけでございます。これに対しましては、過去のトラフィック・データーから、これの計算の基礎は、二十キロまでの過去のトラフィックの全体のトラフィックに対する構成比の原価率というものがございますので、それによりまして、料金値下げ対象区間のトラフィックの増加率というものから、各年度の減収対象区間市外通話料の計算をいたします。そのようにいたしまして、それぞれの分類に従い、料金を計算をいたしました結果、このように相なるものだと、こういうことでございます。 〔委員長退席、理事鈴木強君着席〕
○森勝治君 どうもその点が前のほうはややわかったのでありますが、あとのほうがわかったようなわからないような、私の頭で理解が若干しにくいような説明をされたのでありますが、そういうことはさておきまして、かりに増減収を伴わないということになれば、現段階でなぜこのような提案をされたのか、その必要性というのは那辺にあるのか、したがって、公社としての経営上どういうプラスをもたらすのか、この点について具体的にひとつ説明していただきたいと思います。
○説明員(武田輝雄君) 最近生活圏が拡大してまいりまして、加入区域を広げてほしいという要望が非常に強うございます。と同時に、市内通話は七円で時間無制限でございますけれども、近距離準市内通話にいたしましても、たとえば近距離の通話にいたしましても、時分制が採用されております。したがいまして、その格差の是正を要望する声が非常に強うございまして、公社といたしましては、それに対してはどうしても対処せざるを得ない立場に置かれております。そこで、加入区域につきましても、従来は局間距離が六キロぐらいのものを合併するということに統一しておりましたけれども、今後は同一市町村内であれば十二キロのものは合併をするというような措置をとってまいりたいと、こう考えております。しかしながら、そういたしましても、やはり市外通話との格差は縮小できません。したがいまして、その格差を縮小いたしますために、準市内通話につきましては、六十秒七円というものを八十秒七円にいたしますと同時に、手動通話、自即ないしは待時通話につきましても、同じような方式、従来は局間距離ではかっておりましたけれども、同じような方式をとって生活圏の拡大に対処するということにいたしました。しかしながら、そういたしましても、料金区域を異にしておりますれば、道を隔てて料金が高くなるということが起きてまいりますので、単位料金区域を接しております区域内の電話局相互間の通話、これは近郊通話といたしまして、距離にかかわらず六十秒七円ということにいたしまして、準市内通話との格差の縮小をはかってまいりたい。手動についても同じような対策をとります。また、これは数が非常に少ないのでございますけれども、二十キロ以内であるにもかかわらず、単位料金区域を接しておらぬ、そういうところがございます。そういうところにつきましても、六十秒七円というふうにして値下げをはかって、生活圏の拡大に伴います料金格差縮小の要望にこたえるということにいたしたわけでございます。そうなりますと、減収ばかりいたしますので、公社といたしまして、従来から考えておりました基本料につきましての水準アップ並びに大局、小局間における格差の是正、事務、住宅の格差の廃止もやりたいと思いましたけれども、今回は、これは物価に及ぼす影響を考慮して実施しないことにいたしましたが、かねて念願いたしておりました基本料についての一部体系の合理化を実施して、そういうことによって加入者の負担の公平をはかるとともに、公社の経営にとりましてはプラス・マイナス・ゼロでございますから、経営にはどうということはございませんが、しかし、三%程度のものが通話料から基本料に移っていく、すなわちそれだけまあ固定収入がふえたといったようなメリットは公社としてもございますが、主として生活圏の拡大に対処して、こういう措置をとることにいたしたわけでございます。
○森勝治君 いまの御説明では、さっぱり私の疑問を——どうも私は理解に乏しいのでしょうね、地方に住んでおりますから。しかし、どうもそれでは説得力というものがないんじゃないでしょうか。もし、公社の言うとおり首都圏というような立場、あるいはまたその中に広域行政という、そういう意味のことを言外にほのめかされたような気がするのでありますが、かりにそういう立場をとる、そういうことであるならば、それはもう消費者行政の一つとしてのあり方であって、それならそれでよろしいのだが、片一方で料金の負担過重をしいるということになるならば、それはそういう名のもとにおける料金の改定であって、国民の福祉に寄与するという考え方からいたしますならば、ほど遠い、利潤追求という面が前面にむしろ押し出されてきておる、私はそんな気がしてならぬわけであります。まあ営業局長は首をかしげておりますが、これはやっぱり考え方は自由でありますからね、そちらがどう思おうと、私は私なりに解釈してこういう質問をしているわけでありますが、どうもそれだけでは私は、私どもをなるほどとうなずかしめる具体的な資料にどうも乏しいような気がしてならぬわけであります。だから、その点については後日営業局長、直接でけっこうでございますから、私に後ほどこの問題を引き続き教えていただきたい。公社の趣旨がもっともならば、私が率先して加入者の皆さん方の説得をいたしましょう。しかし、公社の説明がだめならば、やはり私どもがなるほどとうなずくことができなければ、公社の態度をおのずから改めてもらいたい。そういうことでひとつ後ほど教えていただきたい。 そこで、先ほども質問いたしましたが、第四次五カ年計画の中で、一千局だけ統合拡大をするということでありますが、この同一市町村の通話区域の統合、拡大一千局というものは、今回のこの通話料改正との関係というものは、どういうふうに公社はとらまえておるのですか。その点をお聞かせ願いたい。
○説明員(武田輝雄君) 同一市町村につきましては、局間距離十キロのものにつきまして、いまお話のありましたような数の合併を実施をいたすわけでございます。これによりまして、ある程度生活圏の拡大の事態に対処することができるかと思いますけれども、しかし、それ以上の広域な生活圏あるいは経済圏のあれには対処することができないわけでございます。したがいまして、その間の料金格差——つまり市内通話と近距離市外通話の料金格差を是正するために、加入区域の拡大とあわせて今回のような措置をとった次第でございます。
○森勝治君 近距離市外通話について、一度数当たりの秒数を六十秒から八十秒に延長する、このことによる減収は、経済の広域化、都市のドーナツ化等によって、近距離市外通話が急激に増大していく今日では、値下げすることによって、かえって私どもは利用度を増す、利用度を増すことによって、利用増による増収がむしろ考えられてしかるべきだと私は思うのでありますが、この点、若干公社の皆さんの考え方と私どもの考え方は違うのでありますが、私のような考え方というのは、荒唐無稽な考え方でしょうか、そういう考え方は時代離れをしているのでしょうか、その辺をひとつお聞かせ願いたい。
○説明員(井上俊雄君) およそ値下げをいたしましても、あるいは値上げをいたしましても、それによって利用の増とか減というものは全くゼロだということはこれはあり得ないことだと思います。そういう意味合いにおきましては、御指摘のとおり若干はあり得るはずでございます。ただ、公社の場合どういうことになるか、こういう問題でございます。公社の場合は、近距離市外通話料を値下げする、その値下げをしたものがそっくり利用者の負担軽減になるならば、そういうことはあり得るわけでございます。しかしながら、それに見合って基本料のほうの水準をアップする、総体的に受益者の負担に変動がないということがあります。しかしそれであっても、もうちょっと分析検討する必要があるのではないか、こういうことであろうかと思うのでございます。そこで公社といたしましては、いろいろ分析検討いたしました。残念ながら過去電電公社に、サービス水準をそのままにして料金を大上げする、大下げするというケースがないのでございます。過去のデータからいわゆる価格弾性値というものを引っ張り出すのはきわめて不適当なのでございます。しかしながら、前の料金体系の合理化のとき、つまり自即料金制度を実施するに当たり、カールソン方式による料金制度を採用したときの、区間に対する具体的なデータに基づきまして、しかも料金制度の変動に基づくところの影響を除去いたしまして価格弾性値を科学的手法に基づいて求めて見ますと、自即区間で〇・〇五、手動区間で〇・〇三という答えが出まして、これに基づきまして、かりに区間の市外通話料に対するたとえば増収らしいものを求めましても、四十億足らずでございまして、その区間の二兆二千億の収入に対しましては、全く誤差の程度でございます。しかもこれが先ほど申し上げましたように、その価格の低下それ自身が受益者にそっくり還元する性質のものでもありませんし、その後電話の利用の態様の変化あるいは生活水準の向上あるいはさらに生活範囲の拡大といったようないろいろな社会情勢の推移等も勘案いたしますと、全く無視できる程度と、こういう検討はしておるわけでございます。
○森勝治君 行政管理庁の資料によりますと、住宅用電話の一加入当たりの収入は、年々増加を来たし、片や事務用は横ばいまたは減っておる。こういうことがいわれておるわけでありますが、住宅用電話、事務用電話の一加入当り一カ月平均基本料、使用料度数料についてそれぞれ幾らになるのか、ひとつ御説明を願いたい。 さらに、私は行管の資料に基づいて発言をいたしましたが、最近のここ数年間の変動についても、ひとつお示し願いたい。
○説明員(武田輝雄君) 四十二年度の調査の結果に基づいてお答えを申し上げさしていただきたいと思いますが、事務用のその平均でございますが、まず度数制局を申し上げますと、基本料で八百九円、それから度数料と自即通話料で五千四十七円、手動の市外通話料が六百二十四円、構内交換電話等の付加使用料が二百三十五円、合計いたしまして六千七百十五円ということになっております。 それから定額制局の定額使用料が千三十三円、市外通話料が二千七百二十九円、付加使用料等で百八十四円、合計いたしまして三千九百四十六円ということでございます。 次に、住宅でございますけれども、まず度数制局の収入でございますが、基本料が五百七十三円、度数料と市外通話料の合計が千五円、手動の市外通話料が八十九円、付加使用料九円、合わせまして千六百七十六円。 それから定額制局の定額使用料が四百九十円、市外通話料が六百十三円、付加使用料二十五円、合計いたしまして千百二十八円ということになっております。 それから経年別の状況でございますが、事務用につきましては、いま申し上げましたような数字で過去よりも若干ふえております。 それから住宅用につきましても、たとえば四十年度と比較いたしますと、六十円ほどふえております。しかしながら、事務、住宅の占めますウエートといいますか、全体の加入者数の中の住宅用の比率というものは、三十四年が一一%でございましたけれども、四十三年度には三六%くらいになっております。一加入者当たり収入といたしましては、先ほど計画局長も申し上げたような状態でございます。
○森勝治君 公社はしばしば事務用と住宅用の基本料の格差があることはおかしい、是正をしたい、こういうことを言っておるわけでありますが、今回はそれは一応取りやめになったことになっておりますが、ですから一応は現行の比率ということを考えておるようで、比率そのものがそうでありますが、この住宅用と事務用の格差をなくするということは、これは電話というものの創設以来のいわゆる歴史的社会的な背景があるわけであります。その背景を無視して、本来住宅用、事務用の格差があることはナンセンスだとか、あるいはまたおかしいとか、これはどちらも同じであるべきだという考え方が特に最近公社の中で支配的なように聞いておるわけであります。しかし、私どもは当然いま申し上げたようにそれにはそれのよってきたるゆえんというものがあるのでありますから、そういうその当時の制定、今日まで時代の進展に伴って公社の電話の需要も著しく拡大されておりますけれども、しかしその当時の精神が今日の電信電話事業の基本をなしておるものだ。国民に奉仕するというこの基本的線からはごうまつも逸脱してはならぬものだと、私は考えているわけであります。したがって、そういう問題について私は若干解せないのは、いま申し上げたように、公社は住宅用と事務用の格差があるのはおかしいおかしいと、片方で言っておりながら、公社の学園で使用している教科書では具体的の事例として、そば屋の電話と住宅の電話では料金に差をつけるのはあたりまえである、したがって云云と書かれているわけであります。 公社の学校で、差をつけているのはあたりまえといっておりながら、総裁以下が私どもと公的な場、私的な場で会見するときには、格差があるのはナンセンスだ、こうおっしゃっておられるので、一体これはどういうことなのか。私が先ほどから理論的に説得力に欠けているというのは、こういう点も含んでおるから言っておるのであります。そうでしょう。格差是正、同じにする、こう言っておるわけですね。二二・五%の値上げのときそれを考えられたのだ、一二・五%を出されようとしたとき、住宅用と事務用の格差を是正するということを堂々と発表している。しかし、あなた方の部下、窓口に働く部下の営業マンを養成する学校ではいま言ったようにそば屋の例を出されて具体的に格差を認めておられる。私はこれをもってしても、公社が歴史的な背景というものを無視することはできないだろうと思うのであります。だから私はいつも言うように、住宅用と事務用の格差を是正する、同じだと言っておるのは、社会公共ということをややもすれば忘れて、忘れてと言っては失礼でありますが、そちらのほうは目をおおって利潤追求のみに走るから対外的にはそういうことを言い、部内の指導は逆なことを指導している。これでは首尾一貫しないじゃないですか。 〔理事鈴木強君退席、委員長着席〕 これは一体どうされるのですか。精神分裂的な、電電公社の基本的なあり方、根本精神を疑いたくなる。明快にお答えいただきたい。
○説明員(武田輝雄君) 確かにいまお話のございましたように、沿革ということから申し上げますれば、電話が始まりました当時につきましては全部手動式でございまして、定額使用料が採用されておりました。となると基本料的なものと度数料的なものとが合算された通話料金、定額使用料と、こういうことになるわけでございます。そういうふうな料金体系のもとにおきましては当然事務用の方は多く使われる、それから住宅用の方は少なく使われるということでございますし、また交換手の手間もそれだけ多くなるということでございますから、事務用と住宅用との間に料金格差を設けるのは、これは当然のことと思います。しかしながら、自動化になりまして、基本料と度数料とが分けられてまいりますと、基本料とは何かということになると、たいへんむずかしい問題でございますけれども、少なくとも基本料としては、基本的な経費——使っても、使わなくても要るような経費を回収すべき性質のものかと思いますし、度数料とか、市外通話料といったようなものは変動的な経費に見合うような性質のもだろうと思います。そうなりますと、利用の多寡によりまして、料金負担に差が出てくるわけでございますので、度数制を採用いたしました場合におきましては、基本料に差を設ける必要はない。利用の多寡による差はおのずから度数料の差となって出てまいってくる。こういうふうな性質のものでございます。そこで、わが国におきましても、従来は基本料につきましては、事務、住宅の別を設けておらなかったのでございますが、二十二年にアメリカの駐留軍の命令というと非常に語弊がありますが、示唆によりまして、事務、住宅の別が昭和二十二年に初めて設けられて、今日に至っているというふうに承知をいたしております。なお、事務、住宅の別を基本料について設けておりますのは、ヨーロッパは全然設けておりません。ただし、イギリスが昨年の十月まで一割の格差を持っておりましたけれども、これも昨年の十月で廃止いたしたというふうに承知をいたしております。いま設けておるのはアメリカだけでございます。アメリカの場合は、ニューヨークの場合で申し上げますと、事務用で月三千円といったような高い料金になっております。それから、住宅用でも二千円といったような料金になっております。アメリカにおきましては、日本の約七倍ほどの及普が進んでおりますし、それから基本料が非常に高こうございますので、一つの何といいますか、限界費用を割らなければ、つけたほうがもうかるというようなことで、そういう制度をとっているというふうに承知をいたしております。もちろん、電電公社は公共企業体でございますから、加入者のために奉仕をすることが基本的な考え方でなければなりませんし、利潤を追求するというようなことはやるべきことではなくて、一般にやるべきことは経営の合理化を徹底的に進めてまいるということだと思いますが、しかし、と同時に料金体系におきましても、やはり受益者負担と申しますか、ある程度原価に忠実なる料金制度にしておきませんと、電話事業が発展し、先生が先ほどおっしゃいましたように、今後いろいろ新しいサービスを出してまいって、国民の多種多様の要望に応じていくことになりました場合に、経営と申しますかが、不安定になるということは事業の発展といいますか、国民のためにならないということになろうかと思いますので、その学園の教科書の点はまことに申しわけございませんが、私としては、基本料につきましては、事務、住宅の別を設けなくていいという性質のものである。こういうふうに考えておる次第でございます。
○森勝治君 それはるる説明されたから、あなたのほうの立場はわかりましたけれども、一体住宅用と事務用というものに対する思想的な統一に欠けるところがある。この点についてお答えがまだなされていない。したがって、その点についてお答えいただきたい。
○説明員(武田輝雄君) 確かにおっしゃいますように、事務用と住宅用の区分、この問題は確かに問題であろうかと思います。会社名義で住宅につけましたものは事務用として処理いたしておりますし、それから、農家などでも兼業農家などは事務用として処理しているものもございますので、事務、住宅の区別の限界ということにつきましては、できるだけ厳正にしておるつもりでございますけれども、御指摘のような問題が多々あると、私は思います。したがいまして、そういう点につきましては今後の検討事項として実情に沿うように措置をしてまいりたいと、思います。ただ、事務、住宅の区別がなくなれば、そういうことなくなるわけでございますけれども、その間、そういう現在では、すでに先生御指摘のような点がございますので、十分検討してまいりたい、こういうふうに考えております。
○森勝治君 そうしますと、いま学園で教えている教科書の内容というのは、従来の方針を踏襲するのでしょうか、それとも住宅用、事務用の格差があることはナンセンスだといって、従来教壇に立たれた先生が、教科書を持って、電電公社の善良な職員に教えてくださったことは、外国の例に見るように、あたかも政変があったそれのごとく、君子豹変以上のことを今後教壇で相反する教えをされるのでしょうか。この点ひとつ明確にお答えいただきたい。
○説明員(武田輝雄君) 昨年も同じような御指摘をいただきました、学園の教科書も私が申し上げましたように直したはずでございます。
○森勝治君 だから、私は聞くのです。電電公社が住宅用と事務用の格差があるのはおかしいという主張をしているのは、風のたよりで聞いておりますが、いまの法の立場からいっても、格差は厳として動かすことのできない現実の姿であります。にもかかわらず、ちょっと言われると、すぐ教科書の内容を変えるということ、これこそ精神分裂の姿そのものではないか。だから、私はこういう質問をしている。ひとつ明快に答えていただきたい。
○説明員(武田輝雄君) まことにごもっともでございまして、私も頭の整理をよくいたしたいと思いますし、学園その他、営業関係のものの精神を統一するようにいたしたいと思います。
○森勝治君 そういうことで直してくださるそうでありますから、次に移ります。 いま営業局長はどうも、受益者負担という表現を用いられましたが、私は、電信電話事業といえども、これは社会の公器だろうと思うのであります。したがって、本来この種の事業というものは、受益者負担的な色彩というものを薄めていくのが正しい公共事業のあり方だと私は思うんであります。ところが、公社はしばしば指摘いたしますように、利潤追求のあまり、公社が社会公共に奉仕するという点をややもすれば、忘れはしないでしょうけれども、それらに目をおおうて、独立採算という美名のもとにかくれて盛んに国民に、いわば、ことばをかえますならば、加入者の方々に負担加重をしいてきている。そういう姿が最近顕著に目に映ってならぬわけであります。したがって、そういう点については十分今後ともひとつ心を用いていただきたいということを特に申し添えておきます。 次に、農集問題に移りたいと思うのでありますが、農集——いよいよ農集が本実施になるというふうに聞くわけでありますが、これに対する定員算定は一体どうなっておられるのか。これは、担当局長に聞きますが、特に農集の場合に、御承知のように、人々は電話機の扱いというのが、必要でありますが、比較的なれておりません。農集は故障が多いとやや従来言われております。したがって、朝が早く夜がおそいものですから、いわゆるピーク時が違ってまいります。一般の町と違います。そうなりますと、特に農家の方々は野ら仕事から終わって、ふろに入りめしを食って、しかる後にたまった用事をたすということでありますから、夜間が非常に多いわけであります。そういう関係上、この故障修理等の問題あるいはまた夜間要員の配置ということになりますと、当然その万全を期すことになると、夜間要員の配置の措置もしなければならぬ。そうなると、要員の配置も十分考えていかなければならぬ、こういうことになるだろうと思うのであります。したがって、そのことについてひとつ基本的な問題をとりあえずお答えいただいて、あと具体的な問題に触れてみたいと思いますから、とりあえず職員局長、いま私がお尋ねいたしました要員算定の具体的な問題について、基本的な問題についてお答えいただきたい。
○説明員(山本正司君) ただいまの御質問にお答えいたします。 農集電話の要員算定の基準につきましては、公社の一般加入電話の要員算定と同じ基準で算定いたしております。これは農集の業務運営が一般加入電話の業務運営と全く一体的に行なわれておりまして、区別いたしておりません。要員算定も一対一ということでやっておりますが、ただ地域の特殊性によって、多少標準から離れておるものもございますので、そういったものに対しましては、そういった実情を加味いたしまして、ケース・バイ・ケースで適切な配置ができるようにつとめておるつもりでございます。 それからピークが特定時に集中するといったような問題もございますが、これに対しましても、そういったピークを十分こなし得るように、たとえば服務関係の服務線表等で通話需要に対応できるような措置を講ずるとか、あるいは。パートタイムその他の臨時作業員等を雇用いたしまして、通話需要をはかすといったような特殊対策等も講じて、サービス上影響の出ないようにということも考えております。保守面の問題につきましては、保守の手数がかかるという問題もございますが、逐次共同加入の数をもっと減らすとかあるいは市外ダイヤル化の促進をはかるとか、個別登算の方式を考えるとか、そういった設備上の改善措置を講ずることによって費用の節減、サービス向上ということをはかってまいりたいというふうに考えております。
○森勝治君 若干質問したいと思いますが、とりあえず、いまあなたの発言の中でパートタイマーの話がありましたが、どうして公社はそういう不完全雇用ばかり考えておられるのですか、なぜ完全雇用を目ざされないのですか、その点についてひとつお伺いしたい。パートタイマーは不完全雇用ですね、そうでしょう。パートタイマーをあなたふやすと言われたから、なぜパートタイムのような不完全雇用のような、労働不安を惹起するようなそういうことばかりおやりですか。先ほどからあまり利潤追求を急ぐあまり労働不安を起こすようなことはゆめなかれといって、冒頭にもその前でも電報のときにも申し上げたのです。あなたはよそで御用があったので御存じないでしょうが、しばしば私はそういうことで注意を喚起している、あなたのおことばの冒頭でもパートタイムを配置するなんておっしゃるから、パートタイムというのは不完全雇用の姿だ、なぜ完全雇用の姿をもって農集に対処しようとされないのか、私は基本的な問題を聞いているんですから、いいですか、それが基本的な問題で、パートタイムと言われたから困るのですよ。不完全雇用ですから、労働者の身分が安定いたしませんから、そのことについて、もう少し明らかにしてもらいたいと思います。
○説明員(山本正司君) ただいま申し上げましたのは、農集の通話需要に対する基本的な部分に対しましてはむろんな公社職員でもってこれをさばくわけでございますが、特定時間帯に特定のピークが発生をするということでございまして、これに公社の職員を八時間勤務で配置するということにいたしますと、特定のピーク帯をさばいたあとだぶつくというような問題もございまして、短時間の臨時作業員をごく特殊なピーク対策、ピーク処理として例外的に雇用してサービスの完ぺきを期したいという考えでございまして、これを原則として考えておるということではございません。
○森勝治君 原則でないそうでありますから、ある特定な問題について限るという狭義な解釈の御説明だと、私は理解します。 そこでお伺いしますが、この農集関係に従事する公社の職員の職種の問題がありますね。したがって、これらの職員を職種別にひとつ明らかにしていただきたい。
○説明員(山本正司君) 先ほど御説明いたしましたように、公社の一般加入電話と同じ基準で要員算定をいたしておりますので、明確な区分はなかなか明らかにすることはできませんが、農集加入電話の数から類推いたしますと、運用関係で約三千名、保守関係で約四千名というように推定をいたしております。
○森勝治君 まあ何か定員算定で一般加入と同様に算定すると言われているんですが、そのとおりですか。
○説明員(山本正司君) 一般加入電話につきましては、加入者の数、その他、特定の尺度に帰納いたしまして、交換要員あるいは保守要員、営業要員といったようなものを算定する一つの標準的な尺度があるわけでございますが、農集につきましても、それを基準といたしまして算定をいたしておるということを申し上げたわけでございます。
○森勝治君 それではひとつ線路の問題と、それから機械と運用についての定員算定の基準をひとつお示し願いたい。
○説明員(山本正司君) ただいまそれを持ってきておりませんので、現在時点におきましては、ちょっと御説明いたしかねます。
○森勝治君 局長、それはおかしいではないか、農集の定員の問題について質問するということを、私は昨日通告しておるわけでありますから、あなたの出席も要求されているわけでありますから、持ってきてないというのはおかしい、基本的な問題がここで示せないということは若干おかしいんじゃないんですか。ひとつ済まぬけれども公社で打ち合わせしてもらいたい。その間若干休憩してください。
○委員長(永岡光治君) 速記をとめてください。 〔速記中止〕
○委員長(永岡光治君) 速記を起こしてください。
○説明員(井田勝造君) 要員につきましては、本社が直接各電報電話局の要員を何名というふうに直接やってはいないわけでありまして、本社は各通信局に設備の全体の状況並びに自動化の進捗度合い、それから委託局はどういうふうに直轄化されてくるか、そういうことを勘案いたしまして、通信局には一括して要員を配付いたします。各通信局におきましては、いまの農集電話の割合は、その設備の状況、それから局からの距離の状況、それからその立地条件、こういったようなものを全部総合勘案いたしまして、要員を配付いたしております。
○森勝治君 そういう抽象的なおことばをいただこうとは毛頭考えておりませんでした。私が聞きたいのは、定員算出の根拠ですからね、御承知のように。たとえばね、コールの数が幾つあればどうだ、市外線路の場合はどうだ、機械の場合はどうだという厳たる基本があるのじゃないか。なぜこの委員会で発表できないのですか。総裁、何ですか、この姿は。できているじゃないですか、そんなのはっきり。何言っているのですか、はっきりできているでしょう。
○説明員(井田勝造君) いままでの国会の議論でも出ましたように、現在設備は非常に大幅に変わっておるわけでございまして、たとえば自動設備もステップ・バイ・ステップからクロスバーに大幅に変わっておりまして、また線路も架線から地下へ非常に変わりまして、年々その設備の様相といいますか、これは変わっておるわけでございます。したがいまして、本社といたしましては、各通信局に包括的に要員を渡しまして、通信局が、ただいま申しましたように、各局の局状を勘案して要員を配付しておる、こういうことでございます。
○鈴木強君 ちょっと、関連。 井田さんね、もっと具体的にお尋ねしたいのですが、もし、農集電話の試行段階において、それに見合う要員措置を十分にやるとするならば、当然基準というものがあるわけですね。本社が全体二十七万の定員の中で、一体どれだけを農集部門に配付するかということは、その基準に基づいて算定をし、人間を全国的に何名とはじいて、それを十一の通信局にお配りになるわけでしょう。その際に、一体、農薬電話がことしは三十万なら三十万架設されます。そのうち、さきもちょっと雑談で申し上げましたように電電公社の直轄局に市外を集中する場合と、郵政委託のままやっている場合と——従来はほとんどそれでした。最近直轄化の方向で市外集中の場合、農集の場合とられてきておるのですが、その場合一体電電公社のほうに何名、郵政に何名、そういうはっきりした定員の算定基準がないのでしょう。それがあるなら、ここではっきりと言ってもらいたいということです。つまりことし何万ふえます、それは各通信局に配算してそれが各通信局の中で適当にケース・バイ・ケースでやっています、こういうことを聞いているのじゃない。要するにその定員算定をして、ことし電電公社がこれだけの予算を大蔵省に要求する、その中に農集として保守の要員、運用の要員、そういうものを何名算定しておるかということを、森委員が聞いておる。そこを答えてもらわなければだめなんです。
○説明員(井田勝造君) 農集要員の保守幾ら、運用幾らといったように配算をいたしておらないのであります。先ほど職員局長が申し上げましたように、一般の加入電話と一対一で設備を勘案いたしまして、総体として通信局に配付いたしておる、こういうことでございます。
○鈴木強君 それではわからぬというのですよ。じゃ三十万の農集電話のうちで、郵政委託は何名いま千八百名かりにあって困っている、あとの三年間電電公社はどうなっているかは知らぬけれども、とにかく働いておるかどうか知らぬが、二億何ぼ金をやっているでしょう。そういうことまでやっているわけでしょう。だから、一体農集が設置されるために何名の委託要員がふえ、こちらのほうは何名の要員がふえるかということはあなた方のほうで一年間に端増、加入者増、そういうものを勘案してことし一万三千なら一万三千、大蔵省に要求されるでしょう、新規増を。そういうものをことしは——四十四年度からどういうふうに算定したかわからないが、もしわかれば、それもほしいのです。四十三年度は一体どういうふうにして予算を算定したかということが、何も根拠がなくて算定しているのでないでしょう、農集のうち、そのような機械化も伴ってどの程度の人が必要になるかということ、直轄化の方向に分けて公社の要員について要求してくるかということでしょう、だからそれを、ないですか、ただあなたの説明だけでは、納得できないのです。
○説明員(井田勝造君) 農集に限らず、委託局の関係におきましては、郵政職員で働くものと、それから公社の直轄局のものとがございます。農集全部の設備につきましても公社の局に直接所属いたしますものが約三分の一、残りの三分の二は委託局所属として設備されておるわけでございます。 そこで農集につきましては、郵政職員の増員、公社の職員の増員、こう二つあるわけでございます。そこで郵政の職員につきましては、郵政省と電電公社とが協定によりまして増員を算定いたしまして大蔵省に要求いたします。公社のほうは、先ほど申し上げたようなことになっておるわけでございます。
○森勝治君 それでは、私角度を変えて質問しましょう。 そちらが発言されている事柄をとらまえて質問いたします。あなたのほうでは、先ほど機械と市内線路については一般加入と同様な取り扱いをする、定員算出の根拠として。そう言われているのですよ。あるんじゃないですか、そうでしょう。機械と市内線路については、一般加入と同様な扱い方をするというのですから、定員算出の根拠、おのずから出てくるんじゃないですか。だからそれならば、もっと具体的に説明をしたまえというのが、私の質問なんですから、そうでしょう。一般加入並みの扱い方をするならちゃんと出てくるんじゃないですか、具体的に。そうじゃないですか、こういう説明を具体的にされておって知らぬ、存ぜぬというのはあまりひどいじゃないかということを私は言っている。これを言わなければ別です。いみじくも自分で発表しているじゃないですか。だから一般加入とは何だと聞いている、おわかりですか。
○説明員(山本正司君) 先ほど申しましたのは、一般加入電話と同じ考え方ではじいているということでございまして、農集。プロパーの要員算定基準というものはまだつくっておらないわけでございます。
○森勝治君 そういうことではじいておるというなら、やはり一つの基本があるんじゃないですか。あるでしょう。一般加入と同じだということが、基本にあるなら、それが要員を算定する基本的な考え方ならば、一般加入のその基本を適用する、こういう意味で発表されているのでしょう。だから一般加入と同じことなら、そっちも一般加入と同じだというなら、それならそれはどういうことだと聞いている、言えるはずじゃないですか。そうでしょう、基本的には言えるはずです。たてまえは具体的な個々の問題では東京の局、群馬の農集、これは違うでしょう。それは時と場所によって、定員算定の人数はおのずから違うでしょう。各通信局に配算するでしょう。具体的な数字、基本的な数字をあげて出すでしょう。本社がそこまでやるとは思っておりません。出先のりっぱな事務分担局があるから、そこでおやりでしょう。しかし鈴木さんが言われる大蔵省に予算定員算定の要求をするとき、そういう基本があるんじゃないですか。その算出根拠は何だ、こういう意味で聞いている。それでおわかりでしょう、答弁ができるはずです。
○説明員(山本正司君) いまこまかなものを持っておりませんので、明確なお答えはできかねますが、一例をあげますと、一般加入電話におきましては、標準的な局におきまして運用要員につきましては千加入で六人、保守要員については百加入につき一人、こういった尺度というものを標準といたしまして、そのほかいろいろな局情等によって、そういうものを加味しながら要員算定というものを行なっておるわけであります。あくまでも地域標準区という考え方でございます。
○森勝治君 どうも私のほうの期待したようなお答えをいただけないのですが、議事進行上やむを得ません。 そこで別な問題に移りますが、たとえば私は先ほど不完全雇用という表現で、それは困るじゃないかと申し上げたら、先ほども申し上げたように夜間、夜おそく、あるいは早朝非常に使う率が多いでしょう。そうすると、あなたのおっしゃるパートタイマーで、その特異な現象を解消するといいますけれども、早朝のパートタイマーの使い方ができますか。深夜にわたるパートタイマーの使い方ができますか。できないでしょう。これはできなければ当然これは正規な職員の配置ということになるのじゃないですか。日中のたとえば午前十時とか午後三時とか、パートタイマーを使う限度というのは太陽のあるうちじゃないですか、社会常識からいえばそうじゃないでしょうか。農集の場合は、それと同じに扱われたのではちょっと困るのじゃないですか、事業の性格上そうじゃないですか。どうでしょうか、その点は。
○説明員(好本巧君) 御指摘の、農集の早朝と夜間に御指摘のとおりピークになっておりまして、大体午前七時八時が一つの山になっております。一時間当たりの集中率にしますと一〇%弱。ところが大体夜の八時、九時にはもう一つの山が出ておりまして、昼間は非常に低い。もっともこれは季節変動ございまして、三月と九月ごろに特にそういうことが顕著でございます。それから八時、九時のほうの山がむしろ午前七時、八時よりは若干高い一〇%強というふうなのが現在の状況じゃないかと思います。それからこれに対するこういう発信コールのピークに対しましての要員の措置でございますが、先ほど職員局長が申しましたように服務の形を、それに対処するように弾力的に持っていく。それからあるいは先ほど御指摘がありました臨時雇を雇用する、しかし午前七時、八時という点に臨時雇を採用するというのはあるいはむずかしいだろうかと思います。こういう点は現在出勤七時出というのを相当の局でこういった特別局においては相当やられております。それから夜の八時、九時といいますのは、御案内のように農集関係のピークもそうでありますけれども、一般加入電話のピークも八時、九時に相当重なっております。相当高いものが出ている。これに対処しますのにやはり服務体制を変える、しかしながら、そういう異常なものに対しては、その地域社会においてそういう臨時雇が雇用できますような場合においては、そういうものを雇用することも考えております。
○森勝治君 雇用、パートタイマーが雇用できる地域だとおっしゃるが、そもそもパートタイマーというものの因縁を私はここで説こうとは思いません。私はしかし、大体パートタイマーという特に電通の職場だと女性が採用される率が多いわけですね。電波員を除きまして。そうなりますと、ほとんど家庭の人ではないでしょうか。そうでしょう。午前七時、八時というのは、これらの女性にとって午後八時、九時もそうでありますが、家事に精を出している、食事の用意等で精を出している時間ではないでしょうか。私は人が安く使えるからといってすぐ。パートタイマーという線を出される、こういう具体的な事例をもってすると、いかに公社のこういう人員配置、定員配置というものが矛盾してるかということがおのずからわかってくるような気がするのです。したがって、もう少し労働力というものの姿を直視してもらいたい。働く者の立場をもう少し尊重してもらいたい。総裁、どうですか。実際。パートタイマー出てこられないでしょう、こういう時間に。
○説明員(米沢滋君) いままで農村集団自動電話は試行サービスとしてやってきたわけでありまして、この法案が通って本実施ということになりますれば、公社としていろいろそういう点をはっきりさせたいと思います。私くわしいことはよく知りませんので、なお実情は聞きまして、お答えいたしますけれども、本実施になった場合には、そういうものをはっきりさせたい、こういうふうに考えております。
○森勝治君 農集の問題は、ほかの問題もいろいろ設問をしておいたんでありますが、肝心な定員についてのお答えがいただけませんから、これ以上立ち入っても、これはもう話が進みませんから、農集問題は、したがって公社がお答えくださらぬから、以後の質問については今回は打ち切ります。 そこで、次の問題は専用収入の問題でありますが、これは経営の合理化等によりまして、データ電送などのための専用線の利用は相当伸びてまいってきておりますし、データ通信は、さらにサービスを拡大するところから見ましても、専用線の利用は一そう増加が見込まれると思うのであります。今年度市外専用については一千一百五十回線の増設を予定しているといわれておりますが、これは四十三年度より一四・六%の増ということになるでありましょう。それにもかかわらず、収入については、一一%程度しか計上してないわけです。一一%程度増としか見てないわけでありますが、これはどういうわけですか。
○説明員(中山公平君) 専用収入の予算における積算におきましては、従来の実績というものを基礎にいたしまして、設備数をこれに乗じて、大まかに申しますと、算定をいたしておるわけでございまして、専用収入につきましては、三十八年度以来過去数カ年、大体八%内外の伸びを示しておるわけでございます。詳しい算出につきましては複雑でございますので、省略をいたしますけれども、相当こまかい積算方法を用いまして、四十四年度は専用線の専用収入を見積りまして、さらに御指摘のようなデータ通信が四十四年度は入ってまいりますので、約五億六千万円これに積み上げまして、さらに万博の関係のテレビ専用といったようなものもございますので、約二億円さらに積み上げまして、三百二十五億円ということにいたしたわけでございまして、その伸び率は約一一%、対前年予算との伸び率は約一一%、こういうふうにいたしたわけでございます。
○森勝治君 専用線使用の場合は、回線の距離に応じて使用料を払えば無制限に使用できるわけでありますね。したがって、利用度が多ければ多いほど使用料は安くなるという、ごくあたりまえのことでありますが、したがって、データ通信等によって膨大な情報を電送する場合には、そのサービス価値からいっても、また保守稼働が物心ともに大きいということからいっても、この際専用料の大幅値上げというのは当然これは必要となるわけでありまして、これこそ私どもが言う負担の適正化といえるのではないかと思うのですが、この点いかがですか。
○説明員(武田輝雄君) 専用料にもいろいろございますが、かりに電話の専用料のことについて申し上げますと、現在大体待時通話で三分間話しました場合の料金額の三千六百倍を月額としていただくことにいたしております。そういたしますと、一日に百二十通話分をもらうということにいたしております。一方、自動即時が進みまして、一般の回線が稼いでおります度数は三分間にいたしまして、約四十ないし五十度数かと考えております。この意味におきましては、専用料はむしろ公社にとっては非常に有利な、収人的に非常に公社にとって有利だと、こういうことが言えると思うわけでございます。
○森勝治君 度数料の伸びを四十四年度の予算では一〇・三%しか予算上見ておりません。四十三年度の予算では、前年対比二〇・二%の増を見込んでおるのですから、今度は半分しか見ていないわけであります。しかし、市外通話における、隣接加入区域における現在の秒数を六十秒から八十秒に直したとしても、延長したといって、算術的に、幾何級数的に度数が著しく減少するとは、私は考えられないと思うのであります。したがって、価格弾性値というものをどう見ているのか、むしろ利用者が増大するほうが増収になるのではないかと思うのですが、この点どうですか。
○説明員(中山公平君) 前半の御質問に対しましては、予算の問題でございますから、私がお答え申し上げますが、この予算における収入科目の度数料の中には、自動即時の市外通話料が入っておるわけでございまして、市外通話料と申しますのは、手動のものを対象としたものでございます。そこで、度数料のほうがあまり伸びていないというお話でございますけれども、これは一つには今度近郊市外通話の値下げをするという関係が影響いたしておりますのと、もう一つは予算編成の際に、市外通話料の対象になるところの手動通話の自即による度数料への移行というものの見方について、数年来いろいろと大蔵省との折衝の際に問題になったわけでございますけれども、この点につきまして、過去数年間の決算と予算の差異等も参照にいたしまして、この分が四十四年度については、いつもより移行にかかる分が少なくなっておるというのと、二つの影響によって伸びが少ない、こういうふうになっておる次第でございます。
○説明員(武田輝雄君) 利用度数の問題でございますが、四十四年度について申し上げますと、同一単位料金区域内の通話料収入が二百四十億円というふうに見込んでおります。これが自動即時、手動即時、待時、いろいろございますが、半年分で約一八・五%の減少になっております。したがいまして、それによって四十四億の減少、それから隣接単位料金区域相互間の収入が五百九十億、これが半年問で一四・五%に下がりまして八十七億の減収、それから隣接の二十キロが四十億ございますが、これが半年間で一二・五下がりまして五億の減収、合計いたしまして百三十六億の減少と、こういうふうに計算をいたしております。なおそのほか区域外の公衆電話の五円、十円の加算制度の廃止によって四億減、それから特別加入区域の線路の附加使用料の廃止によって六億の減、計百四十六億の減収と、こういうふうになっております。
○森勝治君 時間がありませんから前へ進みますが、市外通話のダイヤル化も急速に進んでおります。四十二年度末で八四・四%、四十三年度で八七・七%、四十四年では八九・八%が予定されておるわけであります。したがって、市外通話のほとんどは度数によってあらわされるわけでありますから、ダイヤル化が進めば度数は当然増加することはありましても、よほどの経済変動でもない限り伸び悩みというものはどうしても私どもの頭からはそういう考え方が浮んでこないのでありますが、この点どうですか。
○説明員(武田輝雄君) おっしゃいますように市外通話の自動即時化が進んでまいっておりますから、平面的に見てまいりますと、自動即時、それから一般の手動の市外通話を合わせまして、たとえば三十八年度でおきますと、全体収入の中で占めます比率が四七・九%という数字でございますが、四十四年度の予算におきましては五四・三%というふうに上がっております。しかし一方、度数料すなわち市内通話分でございますが、それは三十八年度が一八・三%、これが四十四年度予算におきましては一四・三%というようなことになりまして、市内通話料と市外通話料とを合わせますと、大体同じといいますか、若干上がりぎみでございます。それに反しまして定額使用料は減りぎみである、こういうのが実情でございます。
○森勝治君 基本料というものは、御承知のように利用度に左右されないものであります。したがって、住宅電話等の市外通話等の利用度の少ない加入者にとっては、今回の基本料の改定というものは確実に値上がりを意味するものであり、反面、公社の側からは安定した増収になる、こういうことが言われるわけであります。そうなってまいりますと、増収にならないという公社の言い分というものは、どうも私どもは納得できないと思うのだけれども、この点公社はどう考えられますか。
○説明員(武田輝雄君) 先ほども申し上げましたように、今回の改正によりまして、総体としてはプラマイ・ゼロでございますけれども、先ほど住宅用について申し上げましたが、住宅用については十円ほど高くなるということ、それから事務用については七円ほど安くなるということを申し上げましたが、将来の問題でございますが、事務、住宅の格差がもしなくなっておれば、いま御指摘のようなことが起こるかと思いますが、事務、住宅の格差の三割は依然として存続し、そして将来九百三十万のうち五百七十万が住宅用ということでございますので、いまおっしゃったようなことにはならないのではないかというふうに考える次第でございます。
○森勝治君 私は、午前からただいままで、公社のあり方、料金改定の諸問題をとらまえて大臣並びに公社当局の見解をただしたところでありますが、どうも公社のやり方というものは、あちらがだめならこちら、こちらがだめならそちらというそしりを免れぬような考え方をしている。特に、この料金改定の問題に関しましては、当委員会で私がしばしば指摘をいたして一おりますように、二二・五%の線がだめならば、その次は一二・五%、それがだめならば設備料の値上げ、そしてその次にはということで小出しに出してきておる。特に今度は、近距離市外通話の広域行政の云々などというそういう問題をとらまえて、あたかも大衆に奉仕するような、消費者行政を推進したような形を求めながら、利潤追求の姿を顕著にさらにまた強く前面に押し出しているような気がしてならぬわけであります。私は、料金の改定の問題にいたしましても、もう少し公社がすなおな形で国民が納得のいく線で、そういうもろもろの案を今後とも出していただきたい。かりそめにも、次から次へと毎年のようにいやこれは値上げでございませんと言いながら、よろいのちらちらする姿を見せるようなそういう料金改定の姿というものは、今後とってもらいたくないということを強く私は公社側に要望をするものであります。まだ私の質問は、データ通信関係、公社の経営形態、さらに第四次五カ年計画と通建事業との関係、その他について質問をしたい、このように考えておりましたが、残念ながら私に与えられた時間がすでに尽きました。したがいまして、この問題につきましては、まだ質問が残っておりますから、後日またあらためて質問をさせていただくことを委員長にもお願い申し上げて、以上私の質問を終わります。
○長田裕二君 公衆電信電話法の一部を改正する法律案につきまして若干質問をいたします。 日本の電気通信は、戦後の壊滅期は別としまして、その後の経済復興、あるいは成長期を通して今日に至るまで非常な発展を遂げたのでございますが、その間急激な技術革新等に伴う職場、職種の転換等に関連した労働問題、資金調達以外にはあまり大きな問題なしに順調に発展が遂げられてきておりますことは御同慶にたえないところです。資金面につきましては、昭和二十八年の料金改定の際に、建設財源をも料金の中に込めて定められて以来、事業の成長性とか技術革新によるコストの低下とかいうようなものにささえられたこともありまして、長く料金も据え置かれ、設備料の改定、あるいは先般の市外通話料金の改正があっただけで、今日に至っているわけでございます。先般の市外電話料金の改正は、自動即時制の大きな普及ということと深く結びついてなされたものだというふうに考えておりますが、今般、第四次五カ年計画の第二年目に、利用者の料金負担の適正化ということで基本料あるいは近郊市外通話料金の改正がなされたのでございますが、このことの意義先般の市外通話料金などの場合と違って、今回の料金改定の意義あるいはそれが料金適正化であるゆえんにつきまして、冒頭お答えを願いたいと思います。
○説明員(米沢滋君) お答えいたします。 電電公社といたしましては、昨年の八月の経営委員会におきまして、第四次五カ年計画というものをきめました。現在、積滞が二百四十万ありますが、また、今後の電話の需要もふえることが予想されます。で、第四次五カ年計画をきめる場合に、政府がつくりました経済社会発展計画を受けておりますが、これは四十二年から四十六年に至る五カ年間の計画でありまして、この中で電電公社といたしまして、この経済社会発展計画の中でとりましたおもな問題は、第一が電話の普及を改善すること、第二が、料金体系の合理化をはかること、第三は、いわゆる独立採算をもって行なう政府関係企業においては、受益者負担の原則を徹底する、こういう三つの要素が答申の中にありましたので、それを受けた次第であります。この四次五カ年計画は、工程として九百三十万の加入電話をつけるということであります。公社といたしまして、昭和四十四年度の概算要求を郵政大臣の手元へ提出いたしますと同時に、この一二・五%の料金体系の合理化並びに料金の修正、いわゆる料金の水準の引き上げ、この二つを内容にいたしまして概算要求を提出いたした次第であります。その後、いろいろ政府におかれましても検討されたのでありますが、私たちはこの第四次五カ年計画の九百三十万の工程はぜひとも達成いたしたいと思います。第四次五カ年計画の二年目に当たります昭和四十四年度の計画でありますが、これは農集を入れまして電話を百九十五万をつけるということを中身としておったのでありますが、百九十二万を予算で認めていただきました。ほとんど要求は達成されたというふうに考えました。同時にまたデータ通信につきましても、また災害特別対策も認めていただいた次第であります。 ところで、料金そのものに対しまして、料金体系の合理化並びに水準の引き上げということによって一二・五%要請したのでありますけれども、政府の強い物価政策の方針に従いまして、今回は、料金水準は見送りまして、体系合理化の一部をやっていただくことになりました。 ところで、その体系合理化の中で、前々から考えておりましたのは、基本料が非常に低いという、水準が低いということ並びにまたその段階が十三段階もありまして、現在のように自動が進みました状態におきましては、きわめて不合理であるということであります。また、資本費用、いわゆる減価償却、利子等だけにおきましても月に二千六百円かかるというのに対しまして、きわめて低いいわゆる利子負担、いわゆる加入債券を、電話を架設するときに持っていただいておりますが、その加入債券の利子にもほとんど満たないというような基本料の状態では、非常に公社の経営上困るということであります。今回その基本料を引き上げるその程度は三・三%、いわゆる平年度におきまして約三百億円の引き上げを行なう。それからもう一つは、一二・五%の体系合理化を考えました場合に、この近距離の市外を下げるという問題と、それから遠距離の市外を下げるという問題その二つがあったのでありますが、遠距離の市外を下げる問題につきましては、これはこの下げることによる影響というものは、いわゆる大企業等が主として影響を受けるということもあり、またこれはまあ度数料の問題として将来考えるべきではないか、したがって今回は、その中に盛られておりました特に都市の構造が非常に変わってまいりまして、加入区域を合併するというような要請が非常に強くなってまいりました。これを一ぺんにやることはできないのでありますので、そういう大都市近郊、その他都市の近郊等における負担をできるだけ合理化する意味におきまして、近郊を下げる、そういうことによってプラス・マイナス・ゼロとする、いわゆる第四次五カ年計画の中におきましては、ほとんど誤差の範囲におきまして、完全な基本料の水準向上と、近距離市外を下げていくということでゼロにする、そういうことにおきまして、料金体系合理化の一部を実施するということをお願いいたしまして、法案として提出してまいったわけでありますが、それは料金負担の適正化をする、こういうことになっている次第であります。
○長田裕二君 加入電話九百三十万個の増設、あるいはデータ通信サービスのサービスの推進、その他広範な施策を推進することになっておりました第四次五カ年計画では、膨大な資金が要るということになっていたのでございますが、今回はただいまの御説明のように、収入増をはかる改正ではないということになっておりますので、この計画を今後どうして実現していくかということが、資金面から大きな問題だと思いますが、先ほど森委員に対するお答えの中で、収入の変動等もよく見きわめて、ことしの八月、昭和四十五年度予算概算要求をつくるまでに、検討したいというようなお答えがありましたので、それはもうお尋ね申し上げないことにいたします。 次に、この料金体系につきまして二、三お伺いしたいのであります。収入と経費との関連、料金によって収入が大体きまってくるわけですが、それと経費との関連づけでございますけれども、話を簡単にするために、一加入当たりの収入が現在どうなっているか、今度の改正でどうなるか、経費は大体一加入当たりどういうふうになっているかということにつきまして、御説明願いたい。
○説明員(中山公平君) お答え申し上げます。 決算が終わっております昭和四十二年度の一加入当たり収入でございますが、これは雑収入等も入れまして総収入に対するものでございますが、年額七万一千九百二十一円ということになっております。なお四十四年度の予算におきましては、六万八千四百五円ということになっております。それから費用でございますが、一加入当たりの支出は、四十三年度の決算におきましては、年額六万九千三百三十八円ということに相なっております。なお四十四年度の予算におきます一加入当たりの支出につきましては、後ほどお調べいたしまして、お答えいたします。
○長田裕二君 料金との関係ですから、なるべく月額にして出していただいたほうがありがたいわけですが、それと電話の収入、電話の経費ということがもし簡単に出るなら、もしいますぐ出ないなら後ほど資料でもけっこうだと思います。 費用のほうについて、費用の内訳でたとえば資本費とかあるいは支払い利子とか、そういうようなものがどの程度の比率を占めるかということをお答え願いたいと思います。
○説明員(中山公平君) 四十二年度の決算によりますと、大きく分けまして営業費と資本費用とに分けまして、営業費が五五・四%、資本費用が四四・六%でございます。営業費をさらに分けまして、人件費が二九・七%、物件費が一四・六%、業務委託費が九・六%、諸税公課が一・五%、資本費用をさらに分けまして利子及び債務取り扱い費が八・一%、減価償却費が三二・七%、債券発行差損償却費が三・八%、このようなことになっております。
○長田裕二君 いまの資本費用の中で債券発行差損償却費三・八%、約四%近い金額でたしか二百五十四億円だと思いますが、これが一般の観念からすると非常に高いような感じがしますが、それについてちょっと内容を御説明願いたいと思います。
○説明員(中山公平君) 公社で債券を発行いたします際に、たとえば政府保証債でございますと、額面百円に対しまして九十九円三十五銭で発行をいたしておりますので、ここにディスカウントがあるわけでございます。最もこれの大きゅうございますのが割り引き加入債券でございまして、これは御案内のように、東京で申しますと額面三十万円を十五万円でお受け取りすると、こういうことに相なっておりますので、償還に備えまして、この差額分を積み立てておかなければならぬということで、毎年債券発行差損償却費というものを支出に立てまして、一方、貸借対照表上は繰り延べ資産をそれだけ落しておるわけでございます。 なお、現在割り引き債と利付き債をどちらを選択されるかということにつきましては、お客さまの御自由ということになっておりますが、受け入れ額でまいりまして、大体一二、三%は固定して割り引き債をお引き受けになっておるわけです。こういうことから推しまして、先ほど御指摘のような額が出てまいるわけでございます。
○長田裕二君 これは私のあんまりよく事柄を知らない関係でお尋ねするわけですが、割り引き債の場合には、現在たとえば十五万円なら十五万円で三十万円の額面の債券を発行すると、何年か非常に将来先にそれだけ利子を込めて払うという場合に、こういうふうに債券発行差損償却費というふうに立てていくのが一般の例ですか、私はふびんにしていままで知らなかったのですが。
○説明員(中山公平君) 会社等においてもそういう立て方をしておられるようであります。
○長田裕二君 かような質問の段取りから言いますと、先ほどお尋ねしました一加入当たりの収入、なるべく月額にして基本料、度数料、市外通話料、附加使用料というふうに割り振り、経費のほうもそうしていただくと次の段取りがよろしいわけですが、これは後ほど資料か何かを出していただくことにしまして、料金決定の原則、先ほどの質問応答の中にもいろいろあれで出ておりましたが、コストを中心にしてやっていくか、利用価値を非常に見ていくか、あるいは負担能力を見ていくか、過去のいきさつで一挙に理想の姿が実現できないからだんだんとやっていくか、いろいろな姿があろうかと思うわけですが、このコストということを中心にしてやっていきますと、だんだん自動化されてきますと一種の装置産業みたいになってしまって、度数料あるいは市外通話料で負担させるべき部分というものが非常に少なくなってしまう。大部分が基本料のようになってしまうように考えますが、先ほどコストを非常に重く見るというお答えがあったように記憶しますが、あらためてその点もう少し詳しく御説明願いたい。
○説明員(武田輝雄君) いまの問題二つの問題を含んでおると思うのです。一つは、全体としての料金水準をどうするかということが一つ、第二は個々の料金をどうするか、こういう二つの問題になるかと思うわけでありますが、第一の全体として料金水準の問題につきましては、公社は独立採算性でやっておりますから、総括原価主義プラス・アルファでいかざるを得ない、こういうことに考えます。プラス・アルファが何かということは、またいろいろと問題となるところでございますけれども、ガス等におきましても、適正な利潤をプラスするということをやっておりますし、電話の特質からいたしまして、建設費の六割程度のものは改良に回っている事実もございますので、総括原価主義プラス・アルファということでいくのが適当であろうと思います。 それから個別の原価でございますけれども、現在でもPBXとかあるいは附属電話機などの端末の機械につきましては、大体原価主義でいっておるわけでございます。ところが電話となりますと基本料、度数料、市外通話料、その三つで電話のネットワークの総経費を回収している形になっておるわけでございますが、しかも基本料につきましては、十四段階の格差が設けられ、事務、住宅の格差が設けられ、それから度数料は七円、市外通話料は自動即時につきましては十三段階、手動につきましても二十段階の距離区分が設けられております。 そこで私は従来は電話が普及しておりませんでしたし、市外通話も非常にサービスが悪うございましたから、一つの局が孤立した電話局というふうに考えてしかるべきであったと思いますけれども、今日のように自動即時が進んでまいりますと、全国をネットワークとして考えていくということが適当かと考えます。そういう点でまいりますと、利用価値というものが昔ほど地方と都会とによって格差がないことになると思います。したがいいまして、原価計算は非常にむずかしゅうございますけれども、原価主義を基本にして考えてまいりませんと、将来電話がいなかのほうに普及する、あるいは住宅のほうに普及する、さようなときにいなかの料金をあまり安くしておきますと、住宅の料金をあまり安くしておきますと、経営に破綻を来たす。もちろん公社は公共企業体でございますから、経営に破綻を来たすということは、国民に対してよい電話サービスが提供できなくなるということでございますし、そういうことは受益者の負担の公平の原則にももとりますので、原価主義は非常にむずかしい問題でございますけれども、できるだけ原価に近づけていくように持っていく、しかし、直ちに原価ということはできませんから、公用とかあるいは他の代替手段あるいはいままでのいきさつ等も考慮には入れなければならないと思いますけれども、個別の料金につきましても、できるだけ原価主義に近づけていくのが加入者にとっても、公社にとってもよいと、こういうふうに考える次第でございます。
○長田裕二君 このたびは基本料の改正ですから、主としてただいまのお答えは基本料の中の住宅用、事務用というものについて原価主義をなるべく通していきたいというお答えですから、それはそれなりにけっこうだと思います。私がお聞きしたかった趣旨は、基本料、度数料、市外通話料、付加使用料こういうものを通じてそこにどう収入を割り振っていくか、料金をどういうふうな比率にしていくかということを主としてお聞きしたかったのですが、これはいずれにしろ、将来の問題でもあるわけですからよろしゅうございます。 それから先ほどの経費を見ますと、利子債券取り扱い費約八%、それから先ほどの債券発行差損償却額四%合わせて一二%、これが利子債券あるいは借り入れ金などの利子になるわけでして、昭和四十二年度年間一加入平均七万一千九百円に対して一二%——約八千何百円という月額にしてほぼ七百円近くのものが利子の支払いだけに充てられ、住宅電話は、私の聞いたところによると、料金改正以前、平均一加入当たり月額千六百三十円の収入だそうですからそのうち約七百円くらいが利子の支払いだけに充てられるというようなことなどの点も、今後のいろいろな料金制度について相当考えなければならないような感じがいたします。それに関連して、設備料の増額という問題をもう少し重視する必要があるような感じがしますが、どういう御見解ですか。
○説明員(米沢滋君) お答えいたします。 ただいま設備料の話が出ましたが、公社といたしまして今後検討する料金体系の問題といたしましては、まず第一に電報の赤字対策、これは合理化を含めております。第二がいまお話のありました設備料の問題。それから第三が電話度数料——従来七円から十円ということを公社から要望しておりました。この三つがおもなるものでございます。ですから設備料の問題も今後の検討問題にしたいと思っております。
○長田裕二君 料金の問題に関連しまして料金表がかなり現在複雑になっている。それにつきましては、このたび級局を大幅に整理をするということが行なわれました。あるいはまた近距離につきましては、単位料金区域についての料金の問題あるいは準市内隣接単位料金区域、あるいは非隣接二十キロ以下などの料金引き上げとともに区域の整理が相当行なわれてかなり簡明になってきたと思うわけですし、今後もそういう方向で機会あるごとに簡明にしていただきたいと思うわけでございます。たとえば、いまいろいろ複雑になっております関係で整理を要すると思われるようなものがところどころ見られておるわけでして、定額料金制の七級局での二共同の甲種普通住宅が六百三十円、一方、農村集団電話、五ないし十、一つの線にぶら下がる農村集団電話の秘話装置のしてないものが六百四十円、二共同の場合とそれから農集の五ないし十ぶら下がるものとが十円逆ざやだというようなことなどはいろいろいきさつもありましょうし、住宅、事務用と農集との性格だとかいろいろあると思いますが、今後いろいろ整理を要するものがたくさんあると思いますのでそれらにつきましては機会あるごとに精力的に整理をお願いしたいと思うわけでございます。 なお同時にこの利用制度につきましてもできるだけ簡明な形にしていただくことをこの際強く希望をいたすわけでございます。 それに関連しまして、法定料金と認可料金あるいは公社独自できめる料金、そういうようなものがいま分け方、そういう面から分ければあるわけですが、これらにつきまして今後どうしたらいいか。今回はこういう改正で従来のを踏襲し、その中での簡明な合理化ということだと思いますけれども、今後につきましての法定料金の範囲、認可料金の範囲等につきましてどういうふうに考えておられるか伺いたいと思います。
○説明員(米沢滋君) 今回この改正をお願いいたしまして、政府から提案されておるわけでありますが、この改正案が通った時点以降におきましてまず認可料金の問題を次に考えていく必要があるというふうに考えております。 まだ具体的に検討は進めておりませんが、準備はいろいろしております。次に認可料金をお願いする。そうして先ほどお答えいたしました三つの基本的な料金体系につきましては、さらに慎重に検討して進めたいと思います。
○長田裕二君 料金の問題はその程度にしまして、今後の課題を幾つかあります中で、たとえば行政管理庁から昨年九月に勧告がありました内容の一つとして、今後、共同電話をなるべく普及させる必要があるのではないか、要するに低使用度の電話がだんだん多くなってくるということが公社の経営をいわば危うくする大きな要素になっているということから共同電話の普及に精力的に取り組むべきだという勧告があったと思われますが、これにつきましての御意見を伺いたいと思います。あわせて、共同電話は単独電話と比べて収入と経費についてどういうふうな違いがあるかということ、そういうことを根拠にしてお答え願えば幸いであります。
○説明員(井上俊雄君) 公社といたしましては、できるだけ共同電話の普及をはかり、共同電話が住宅電話を充足する、こういう前提で年次計画を組んでおりますその線で努力してまいりたいと、こういうことであります。 なお、共同電話の収入支出等の問題でございますが、まず収入につきましては、それは共同と単独電話との料金格差をどうするかという問題がございます。これは認可料金になっておりますので、いずれまたこの問題の際にいろいろ処理をされることにも相なるわけでございますが、現在では二共同、個別登算、秘話の可能な標準的な共同加入でございますと、単独加入に対しまして一五%安くしておるのでございます。 それから設備料につきましても二共同と単独では一万円の格差がございます。 それから架設いたしますときにお客さまから御協力をいただく債券負担、これも全国平均おおむね十一万円弱ということになっておりますが、二共同の場合は合計して四万円前後に下がっておる、こういうことに相なっております。
○長田裕二君 コストの面を重ねてお聞きしたいのですが、まあ料金の面はただいまお答えのあったようにかなり見られておる。先ほど私が共同電話と農集との料金の比較、未整理の内容として比較しましたように、逆ざやになって常識と反しておるくらい優遇されておるということも言えるようですけれども、コストの面のほうをちょっとお聞きいたします。
○説明員(北原安定君) お答え申し上げます。 秘話式二共同電話につきましては、宅内が秘話の設備が入っております。それから電話宅内に二共同相互の通話のできるような設備をしなければならない。そういうことで宅内並びに交換局内がコストが高くなっておる。一方、線路が共通に使用されますので、その部分で経済的になるわけでございますが、一般的に試算してみますと、差し引きして一万円程度の創設費の節減がなされるように考えております。
○長田裕二君 交換機の端子は二共同なら二つ要るわけですか、一つでは済まないわけですか。
○説明員(北原安定君) 御存じのように、昔の共同電話は、相互の別々の登算ということも考えませんでしたが、今日ではそれぞれが別々に登算されますので、局内の端子はそれぞれにあるわけでございます。
○長田裕二君 ただいまの御説明を伺いますと、コストのほうは設備費ですか、一万円くらいしか安くならない。それから収入のほうは、利用者の不便さということを考慮したことだと思いますが、かなり安くしているということからしますと、必ずしも行政管理庁が主張しましたように、公社経営あるいは電話の全般的な普及という面から、共同電話というものは、それほど好ましいものではないという結論が出るような感じがしますが、いかがでしょうか。
○説明員(武田輝雄君) 共同電話の料金体系は、現在のところ認可料金でございますが、いまのような割り引き率になっております。経費の面につきましては、施設局長から答弁いたしましたが、しかし、線路の距離が非常に長い場合では共同電話は有利になると思います。そこで利用者の住宅用の電話加入者の方々は度数が少ないわけでございますから、単独電話を選ばれるか、共同電話を選ばれるかは、もちろんその人の意思によるわけでございますけれども、しかし、いずれにいたしましても、共同電話のほうが、その設備が安いということは事実でございます。したがいまして、やはりいま考えている、多く電話をつけるというように、いま公社に負わされております最大の使命を達成していくためには、共同で済ませていただける住宅加入者については、共同を販売するというのが現時点において適当な措置ではなかろうかと考えておるわけでございます。
○長田裕二君 線路不足でどうしてもつけられない。何としてでもつけたい、つけてあげたいという場合としては、非常に有効だと思いますが、何か経営問題あるいは電話の発展というようなことから考えて、それほど力を入れなければならないものであるような感じはいたさないわけですが、これは議論の問題です、意見の問題でしょうから次に移ります。 今度、集団電話という制度が新しくつくられまして、その種類は日本電信電話公社が定めるということになっております。それに関連しまして、その内容になるだろうと思います農村集団電話、これが性格が変わっていくのかどうか。設置地域だとか、設備料だとか、引き受け債券とか、毎月の使用料とか、そういうようなものが、今後変わるのか変わらないのか、そこら辺につきましてお答えを願いたい。
○説明員(武田輝雄君) 今回の料金の改定は、基本料とそれから近距離の市外通話料とについて主として行なったものでございます。そこで定額使用料につきましては、級局料金とも変更いたしておりません。そこで現在の農集の料金は認可料金でございますので、郵政省のほうの認可を受けなければ本実施の際の料金は定まらないわけでございますが、現在私どもが考えておりますのは、債券、設備料、月々の使用料とも変えないという線で考えております。ただし自動局に、度数制局に収容されております農集につきましては、級局が五段階になる関係で、一部変わる面がございますが、全体としては、現在の状態を踏襲する方針で認可を受けたい、こういうふうに考えております。
○長田裕二君 よくわかりました。 農村集団電話は非常に需要も多いようですし、また、公社も年々相当積極的にこれの架設に取り組んでおられるようですが、将来の問題として、この農村部、磁石式手動局のほうも自動化されていくといったような場合に、農村集団電話と普通の加入電話というものとの関係、加入区域などもそれぞれ違ったところにあったりいたしますが、これをそれぞれどう位置づけていくべきかということなどにつきましての公社のお考えをお尋ねします。
○説明員(武田輝雄君) 農集を本制度化いたします場合に、二十五条の電話の種類として位置づけをするか、あるいは二十六条の加入電話の一つとして位置づけをするかということにつきましては、郵政省とも御相談を申し上げ、いろいろ将来のことも検討してきたわけでございますけれども、結局現在の集合自動電話と合わせまして、集団電話として加入電話の一種類に位置づけをしたわけでございます。したがいまして現在農集は、いなかのほうになかなか電話がつきにくい。そこでいなかに電話をつける手段として品質を落とすということもございますが、それは全国自動即時化になっている時点においてやるべきことではありませんので、度数の少ない点に着目して、自動の多数共同方式を採用したわけでございます。現在のところ需要が非常に多うございますし、その需要にといいますか、要望に応ずるのにきゅうきゅうとしておる状態でございますので、現時点におきましては、電話機数を五ないし十といったような組み合わせでやっていかなければならぬと思いますが、しかしながら、それにしましても、中継線の増設あるいは一回線にぶら下がります加入者の呼量を勘案するというようなことをいたしまして、あるいは市外通話は親局たる自動局に収容する、そういうことにいたしまして、できるだけ多数共同方式による不便を解消いたしたい、こういうふうに思っております。なお将来の問題といたしましては、個別登算のできるような、すなわち自動即時のできるようなことも将来の問題として考えなきゃならぬかと思います。また加入電話の一種類でございますから、一般加入電話との種類変更といったようなことも当然起こってくるわけでございます。加入区域の問題でございますが、これにつきましては、第四次五カ年計画におきましては、加入区域の統合をかなり同一市町村については広範囲にわたってやるようにいたしておりますし、もう一つは、この集団電話というのは相互に緊密な関係があって、そのグループ内に大半の通話が終始するという点もございますので、これらの点を勘案し、将来加入区域のあり方等々にらみ合わせて、矛盾のないように措置をしてまいりたい、こういうふうに考えておる次第であります。
○長田裕二君 ただいまのお答えのように、ただいまは非常に積滞も多い、需要も多いということですから、架設に力を入れなければならないという要望は当然でございましょうし、そういう段階ですから、ずっと長い将来のことも考えますと、発生といいますか、非常に推進してきたいきさつ、有線放送電話等の関係とか、そういうことを考えますと、将来の料金問題にしろ、その他の利用形態の問題にしろ、かなり大きな問題を含んでいるような感じもいたしますので、これはある緊急架設の要望の非常に多い、現在の事態を若干切り抜けました時点では相互のあり方などをよほど研究してまいる必要があるように考えるわけでございます。 それから、加入区域、先ほどもお話がありましたように、同一市町村内の加入区域の合併というものに公社としては非常に力を入れておやりになるようですが、この加入区域設定の基準、これが一番加入区域の基礎になりまして、単位料金の区域だとか、ずっと長い通話などについても、必ずしも厳密な意味の単位ではありませんが、中心になっているようですが、加入区域の設定の基準というものをどういうふうに考えて進めておられるか、伺いたいと思います。
○説明員(武田輝雄君) 加入区域は、公衆法二十九条の三項で「一の区域ごとにその地域の社会的経済的の諸条件、行政区画、加入電話の需要及び供給の見込並びに公衆電気通信役務を提供するに要する原価を考慮しなければならない。」こういうふうになっておるわけでございますが、現在、加入区域の設定基準は昭和二十九年に設定をいたしたものでございます。それで、大体将来の需要も見込みまして、加入密度で平均的な関係をきめております。具体的に大体申し上げますと、端局地の場合、将来の加入数も含めて五千名以上あれば、四キロ、それから、二千であれば三キロ、千であれば二・ニキロ、五百であれば一・七キロというふうに——あと以下小さくなりますが、それだけを普通加入区域の半径にいたしております。そして、その外縁三キロが特別加入区域になっているわけでございます。まあそこで、加入区域の問題につきましては、特別加入区域も加入区域でございますが、現実の問題として、架線の設備費がとられることは、特区——区域外と同様でございますし、毎月の線路の付加使用料には若干の差はございますけれども、特別の付加使用料をとられるということは、加入区域にふさわしくないような扱いになっているわけでございますから、今回設備線設備費については、手を入れませんでしたけれども、付加使用料につきましては、特別加入区域については、これを廃止いたしまして、加入区域の名にふさわしいようなものにいたしたわけでございます。
○長田裕二君 同一市町村内の加入区域の合併についても方針を変えて推進しておられると思いますが、その内容を説明していただきたいと思います。
○説明員(井上俊雄君) 従来、公社は同一行政区域内におきまして、独立の加入区域を持った局、その半径がおおむね六キロ以内である場合には、これを同一加入区域に統合してまいってきております。四次計画におきましては、それをおおむね十二キロ程度の範囲内まで拡大いたしまして、統合を推進していこう、こういうことにいたしております。
○長田裕二君 この十二キロの距離の範囲内にある自動局、手動局、そういうようなもので扱いがかなり違うように感じますが。
○説明員(井上俊雄君) 十二キロ以内で、比較的連檐性もあり、通話交流もある。その場合に両局がそれぞれ独立の自動局、手動局であるというような場合には、これは同一料金区域に整理することができないのでございます。これは、そのエリア内に、同じ市内通話、度数制局、定額制局があるということになるわけでございますので、そういうものはできるだけ自動改式を繰り上げまして、そうして、統合を推進していくと、こういう方向で進めようとしているわけでございます。
○長田裕二君 いままで私聞いておりましたところでは、自動局相互では、もうすぐに合併をする。手動局については、ただいまのお話のように自動化したあとで合併するという段取りですが、その自動化する基準がなかなかからくて、自動化ができない。したがって、距離が短くてもなかなかその加入区域の合併が行なわれないというふうにいろいろな機会に聞かされたりなんかしましたけれども、その点につきまして突っ込んでお答えを願いたい。
○説明員(井上俊雄君) 自動化基準とか、あるいは順位のきめ方、こういうお尋ねだと思うのですが、おおむね四つの要因によりまして自動化の順位をきめております。まず第一に、局の行き詰まりの状況、電話の需給がいいか悪いか。非常に悪い。第二といたしましては、親局あるいは隣接局との関係において統合合併に該当する局であるかどうか。第三といたしましては、郵政省の郵便局舎の移転計画との関係において、公社は、その自動化等を調整する必要があるかどうか。第四の点といたしましては、周辺地域とのサービス格差において著しいアンバランスがあるかないか。こういう四つの要因を基本といたしまして、各局ごとにこれをクラス化いたしまして、少なくとも二つ以上の要因があれば、これを自動改式候補局にしていくと、こういうことにいたしております。
○長田裕二君 同一行政区域内の加入区域の合併の問題は、これは同一行政区域内だからやるという問題が非常に強いと思うわけです。それで、一方自動化の基準というものとのからみ合わせで、先ほと私が申しましたようなことになっているわけですが、その際に、技術的な問題もありましょうから、あまり距離を全体として延ばすことは無理かと思います。十二キロの範囲内あるいはかなり十二キロよりもずっと短い距離のような場合には、こういう場合には、同一市町村内という要素をかなり強く見て、自動化をするような方向も、合併ということが非常に全面的に大きく出ているわけですから、十二キロ以内のときは。距離が短い場合には、合併の前提条件になる自動化のほうも、相当そちらにも重点を置いてやっていただきたいということを希望いたします。お願いいたします。 それから問題を少し変えまして、電報の問題につきまして若干お尋ねをいたします。 先ほど来電報の収支状況が非常に悪い。第四次五カ年計画中に約三千億ぐらいの赤字だということで全般の経営にも非常に大きな影響を及ぼしているということでございます。まさにそのとおりだと思うわけですが、先ほど総裁のお答えの中にもありましたように、電報は社会生活上必要な通信を確保する最後の手段だという面が、その通数とかあるいは経営とかいう問題と別に、非常に強い大きな意味を持っているというふうに考えられますので、公社内にありまして、その関係者が、あれがあるために非常に損しているのだということで志気阻喪させないように、その面は特にお願いしたいと思いますが、これにつきましての御見解を伺わせていただきたいと思います。重ねてお伺いいたします。
○説明員(米沢滋君) 電報につきましては、現在、人件費が約七〇%を占めております。まあ合理化を、公社も昭和三十年以来、中継交換自動化をするということを世界にさきがけてやってまいったわけでございますが、しかし、それだけでとても及ばないというような状態でございます。ただいまこの電報関係に携わっている職員のお話しが出ましたが、この電報の赤字問題は、公社の経営の問題でありまして、個々の職員が責任を負う問題ではありません。これは経営者として、この赤字問題と取り組む必要があるというふうに考えております。
○長田裕二君 まさに、お話しのように、経営の問題であって、個々の部門の価値、それがすぐ社会的な意義あるいは価値という問題と結びつくのではないということも相当認識する必要があると思うわけですが、経営上の問題の打開のために、あるいはまたもう一つ電報配達の運行が非常に困難になっている情勢があります。それらにつきまして、公社側として、どういう対策を用意しておられますか、伺わせていただきたいと思います。
○説明員(米沢滋君) 電報の経営合理化の問題につきましては、これまで中継を自動化するということ、これを一番先にやりました。それからその次に、電報の配達区域を統合するということでやってまいりました。それからもう一つは、夜間のいわゆる子局を親局に集中するという、この三つを、大体、柱にしてやってきたわけでありますが、この電報の配達の統合問題につきましては、特に大都市等においては非常に交通が激しくなってきて、なかなかこれが実際上かえってマイナスの面が出てくるので、場所によっては統廃合するかわりに、また細分化するというふうな方向もまた必要な場所も出てまいりました。いずれにいたしましても、配達あるいは夜間運営の問題等を含めて、この利用制度あるいは経営合理化等を考えて、今後、根本的に検討を進めていきたいというふうに思っております。
○長田裕二君 まあ内勤、内務については、上位直轄局のほうへ夜間は業務を移すという措置、外勤についてもいろいろ委託をする、請負をやっていくという面がかなり広い範囲にわたって行なわれているわけですが、先ほど森委員の質問にもありましたが、請負配達の部分、これが非常に多いと思われますが、特に特定局の段階、直轄局でもあると思いますが、現在どのくらいの局が請負配達を実行しておりますか、伺いたいと思います。
○政府委員(曽山克巳君) 委託業務分野におきまして、電報配達を請け負っております局は、四十三年度末におきまして、推定数字でございますが、五千四百二十六局ございます。
○説明員(好本巧君) 電電公社局のほうの配達局は、現在一千百余局ございますが、そのうちで夜間請負を実施しておりますところは八百四十局でございます。
○長田裕二君 特定局方面でこの五千四百局のうち、二十四時間請負、要するに本務者を配達は昼間でも置かない、請負だけでやっているのだという局、あるいは十六時間請負局はどのくらいありますか。
○政府委員(曽山克巳君) 五千四百二十六局のうち、二十四時間請負局が二千二百五十五局、十六時間請負局が二千九百二十四局でございます。残りが八時間請負局でございます。
○長田裕二君 時間別に見ますと、圧倒的に請負制度によっているわけで、通数も非常に少ない。さらにまた少なくなっていく傾向などを考えますと、経営の問題も考えればやむを得ないのではないかという感じがするわけですが、これらについての手当といいますか、請負料は平均どのくらいになっておりますか。
○政府委員(曽山克巳君) 先ほどの三種類の請負局を総合いたしまして月額一万九千円でございます。
○長田裕二君 もしわかりましたら、個別にお願いいたします。
○政府委員(曽山克巳君) 二十四時間請負局につきましては月額二万三千円、十六時間請負局につきましては一万六千円、八時間請負局が二万三千円というぐあいに相なっております。これは四十四年度の予算数字でございます。最後の八時間請負局は二十四時間請負局と数字が同じでございまして、ちょっと奇妙な感じをお受けになりますけれども、通数も多うございますし、困難な点もございますので、日中でございますから、困難なことがございますので、四十四年度の予算数字といたしまして、いま申し上げたような数字でございます。
○長田裕二君 要するに、二十四時間配達をしなければならないというかまえでいるわけですが、比較的少ない通数、あるいは一般に労働力不足、あるいはまたレジャーとかテレビなんかを見ているときに、いきなり呼び出されていくというようなことが電報配達業務の運行難ということになって各地であらわれていると思うのですが、現在の制度で時間によってある程度の制約を設けている部分、何時以後はどういうものは配達しないとか、そういうような制度上夜間配達するものを制限するような措置はどういうふうにとられておりますか。
○説明員(好本巧君) 現在夜間、午後九時以降に受け付けた電報でございますと、午前七時までは至急電報だけを扱っておりまして、配達しておりまして、至急電報でないものは配達局において翌日の朝一便で配達することに相なっております。
○長田裕二君 九時以後でも配達をしなければならない至急報などはどのくらいあるか、郵政省は資料をお持ちありませんか、お伺いします。
○政府委員(曽山克巳君) 私のほうでとりました昭和四十年の統計数字がございますので、それを基礎にして申し上げますと、午後十時に配達局に到着いたしまして、あくる日の午前五時までに配達するべき通数が総通数の二・三%ございます。なお、これを午後六時から同じく翌日の午前七時ということにいたしますと、二一%ございます。以上でございます。
○長田裕二君 まあ電報の内容によりまして、どういう時間でも必ず配達しなければならないものがあるのは当然ですが、現在の場合、内容的には、もちろん規制をしないたてまえですから、料金の面から見ると、十字以内では普通が六十円、急報で百二十円ということで、それによって出す側で、利用する側で自制をするということはほとんど望めないような感じがするわけですが、まあそういうことなどもあって、これは笑い話ではないのですが、北海道あたりのいなかのほうで、夜おそく駅に着いた人が駅前の郵便局から電報を打って、電報配達が飛び出す、それを雪踏み人夫の代用にして、あるいはまた護衛として自分のうちに帰るというような話などもよく出るわけですけれども、これなどもある意味では大きな経営難の要素に、要因になっているのではないかという感じがするわけです。どうしても夜中でも配達しなければならない電報というのがどのくらいあるかわかりませんが、ただいまの二・三%のおそらくそれの数分の一あるいは数十分の一ではないかと思います。月に一通とか二通とかくらいしかないのではないかというふうに想像するわけですが、もしそういうふうな、月に一通か二通しか出ない場合には、一通当たり五百円ないし千円の配達料を使っても、全体としてこの配達時間をぐっと昼間のほうに近づける、しぼるということができますならば、配達難というものも解決される、経費の面でも多額の、二十四時間ということを前提にした配置をしないで済むということで、経営の面にも相当のプラスがあると思いますが、これらにつきまして、公社のほうとしてあるいは郵政省側も一緒になって検討を加えたことがありますか。またそれについて結論のようなものが出たことはありませんでしたか。
○説明員(好本巧君) 電電公社のほうに佐藤喜一郎会長の電信電話調査会があり、そこからの答申がございますが、その中では現在、先ほど御説明しましたように、午後九時から午前七時までに受け付けたものというのを、午後六時から午前七時までというふうに時間帯をもっと前に持ってくるというような案が出されたように聞いております。
○長田裕二君 料金で規制するということになりますと、ほんとうに大事な電報に相当高い料金をつけなければならないというようなことにもなりそうですし、これも相当問題がある。通信の内容は、秘密を守らなければならないというふうな大きな鉄則があるということからなかなかその面の解決はむずかしいと思いますが、たとえばこれはほんの一案ですが、私の私見ですが、もう人命にかかわるような電報ということを表面に打ち出して、それでしかるべき料金をきめていく、そういうことも一案ではないかと思うのです。もちろん秘密をおかすことができないから、かりに内容を見てどうこうというわけではないですけれども、たてまえだけでも、そうだということでもかなり違ってくるのではないかという感じがしますが、いずれにしましても、人手不足であり、またレジャーがますます盛んになってくるという時勢で、電報の配達の運行難はますます激化してくることが予想されるし、人が得られなくて、夜中にあるいは病人を、病気の赤ん坊を振り捨てて飛び出さなければならないような局長あるいは局長家族なんというものもあるようなこともときどき聞いたりしておりますし、公社側と郵政省側で、その面につきまして、さらに積極的に御検討を願いたいと思うわけであります。 時間がありませんので、あと少しはしょりますが、データ通信、これは今後の産業の花形とも、言われているわけですし、第四次五カ年計画でも加入データ通信サービス、個別データ通信サービスの端末装置二万四千が計上されているわけですが、その内容は、どういうものでしょうか。
○説明員(庄司茂樹君) 加入データサービスは、押しボタン電話機が二万つきますということで、一応加入データの数が第四次中でございますからわかりにくいところもありますけれども、一応の見通しとして二万、それから個別のほうはシステムとして五十くらいがやるというふうに考えまして、四千の端末があるだろうということで、加入と個別を合わせまして二万四千端末があるということでございます。それで内容を申し上げますと、加入におきましては東京、大阪に四十五年度におきまして加入データサービス、これは簡易計算、科学技術計算、事務計算をやりまして、引き続きまして四十六年度から名古屋その他等ということで大体二十システムを考えております。個別につきましては、昨年の地銀協に続きまして、来年の初めに運輸省の自動車の検査登録事務、あるいは万博の管理運営システム、続きまして鳥取農協、東京都信用金庫が四十五年の下期と続きまして、まだはっきりしないところもありますけれども、相互銀行、あるいは横浜銀行その他そういうバンクシステムあるいは札幌オリンピックというような、そういうものを含めまして一応五十システムぐらい、四十七年度、第四次中にやるというふうに計画しておるわけでございます。
○長田裕二君 投資額は第四次五カ年計画で千七百億を予定しているという先ほどのお答えがありましたけれども、その運営につきまして、これはいままでの電話とか電信とか、かなり性格が違ってくるわけですが、たとえば電話収入なり何なりを食って当面スタート時期には運営していくのか、どうなのか、初めに相当巨額の投資をし、しかも料金収入は当初はあまり多きを期待することはできないと思いますが、どういうやり方で運営しておられるのか、その点につきまして。
○説明員(米沢滋君) 公社といたしましては、独立採算でいきたいと思います。すなわち電報の赤字等をかかえておりますが、データ通信の収入をもって電報の赤字を埋めたい、あるいはまたほかの電話収入をもってデータ通信の赤字を埋めていくということでなくて、適当な、ちょうど民間企業でいいますと、フェアリターンのようなものを予定いたしまして独立採算でやっていきたいと思います。建設費の問題につきましては、やはり多額の積滞をかかえておりますので、いわゆる利用債といいますか、あるいは縁故債というようなものを予定いたしましてやっていきたいというふうに思っております。
○長田裕二君 まあデータ通信料金なり設備なりの内容から見ますと、中央のコンピューターと、それから伝送路と端末装置というようなことになるのではないかと思いますが、料金の設定のしかた、あるいは資金調達もただいま縁故債とか、何かお話がありましたが、そういう部分ごとの料金あるいは資金調達方法を具体的に考えておられるようでしたら、それもお聞かせ願いたいと思います。
○説明員(武田輝雄君) まず資金の調達のほうから申し上げさしていただきますが、端末設備につきましては、端末設備の物品費に相当いたします額を加入者債券で引き受けていただきます。それから設置に要します工事費は設備料としていただくことにいたしております。それから中央装置の分につきましては、縁故債でまかなうということにいたしたいと考えております。それから料金でございますが、まず端末の料金につきましては一般のPBXの料金と同様に原価計算をいたしまして、そしてそれに基づいた月ぎめの料金をいただく、こういうふうに考えております。回線分につきましては、専用料相当額をいただく。それからコンピューターといいますか、中央装置につきましては、これは地銀協の場合におきまして、郵政大臣の認可を受けたわけでございますが、保守費は創設費の四・六%、それから耐用年数は八年といたしまして、それから八%の資本報酬率、これをもとにして料金をはじくということにいたしております。地銀協の場合で申し上げますれば、コンピューター部分としては、いま申し上げました額を回収しなければならないわけでございますが、その回収のしかたといたしましては、一時間当たり幾らという基本料と、為替一件処理したたびにいただく料金、地銀協の場合は五円でありますが、累加料と申しますか、度数料と申しますか、中央装置分につきましては基本料的なものと、度数料的なものと、これに分けて課金いたしたいと考えております。いろいろ将来加入データ等が出てまいりますけれども、料金の取り方等につきましては若干違った面も出てまいりますが、コンピューターそのものの回収につきましては、いまでも資本報酬率八%を確保するということで進むつもりでございます。
○長田裕二君 四十七年までに千七百億の投資を予定しているということはかなりのものだと思いますが、最近の一般のほかの成長部門などを見ますと、いつも予想をはるかに上回る発展を遂げているわけですし、あるいはまた加入電話につきましても九百三十万個、これも相当な数であるわけですが、まだ私どもの知る限りでは潜在需要というものが非常にあること、全国的に非常にあることをいろいろな機会に感じさせられるわけでございます。さらに技術の研究開発も、これも日進月歩、予想を上回るような勢いで進んでいるものと思われますが、こういうような情勢を前にいたしまして、第四次五カ年計画、いままで第一次、第二次、第三次、第四次とやってまいりましたが、年度の計画の途中ではございますけれども、これをここらでもう一ぺん再検討してつくり直すというようなお考えはありませんか。
○説明員(米沢滋君) ただいまのところ、この法案をいまお願いして、通していただくことが当面の問題だと思いますが、なお、八月の時点におきまして、ただいまの御意見も十分尊重して考えたいと思います。
○長田裕二君 過疎地帯などにつきましても、少しお聞きしたかったのですが、時間もだいぶ迫りましたので、これできょうはやめます。
○委員長(永岡光治君) 他に御発言がなければ、本法律案に対する本日の質疑は、この程度にとどめます。 本日は、これにて散会いたします。 午後五時五十一分散会 —————・—————