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61回国会参議院1969/03/04

大蔵委員会 第3号

発言数
19
登壇者
5
会派数
2
開催日
1969/03/04

会議録

丸茂重貞自由民主党

○委員長(丸茂重貞君) ただいまから大蔵委員会を開会いたします。  まず、委員の異動について御報告いたします。  昨三月三日、渡辺武君及び瓜生清君が委員を辞任され、その補欠として、河田賢治君及び田渕哲也君がそれぞれ委員に選任されました。     —————————————

丸茂重貞自由民主党

○委員長(丸茂重貞君) 次に、ただいま御報告いたしました委員の異動に伴い、理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行ないます。選任は、先例により、委員長にその指名を御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

丸茂重貞自由民主党

○委員長(丸茂重貞君) 御異議ないと認めます。  それでは、理事に田渕哲也君を指名いたします。     —————————————

丸茂重貞自由民主党

○委員長(丸茂重貞君) 租税条約の実施に伴う所得税法、法人税法及び地方税法の特例等に関する法律案を議題といたします。  まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。沢田大蔵政務次官。

沢田一精自由民主党大蔵政務次官

○政府委員(沢田一精君) ただいま議題となりました「租税条約の実施に伴う所得税法、法人税法及び地方税法の特例等に関する法律案」につきまして、提案の理由及びその内容を御説明申し上げます。  租税条約を実施するにあたりましては、従来から各租税条約ごとに所得税法、法人税法及び地方税法の特例等に関する法律を制定してきており、その数はすでに十五に達しております。これらの特例法は、いずれも配当、利子、使用料等の課税に関する条約上の規定の実施につき、国内法の規定との間に調整を要する事項を定めることを主たる内容とするものであります。  昭和三十八年にOECDにおいて模範とすべき租税条約の草案が採択されて以来、政府は、この草案の内容に沿って租税条約を締結することにつとめてきておりますが、これに伴い、租税条約及びこれを実施するための特例法の形式及び内容は、おおむね定型化されてきております。このような状況にかんがみ、また、税制の簡素化に資するため、こうした租税条約の実施に関する特例法を統合するとともに、今後締結する租税条約の実施に備えて、所得税法、法人税法及び地方税法の特例等に関する所要の事項を一般的に定めることとし、ここにこの法律案を提出することとした次第であります。  以下、この法律案のおもな内容について御説明申し上げます。  まず、租税条約の相手国の居住者が取得する配当、利子及び使用料に対する所得税の源泉徴収税率に関する事項であります。わが国が締結した租税条約においては、相手国の居住者が取得する配当、利子及び使用料に対する源泉徴収税率は、国内法による二〇%の一般税率によらず、たとえば配当に対しては一五%、利子及び使用料に対しては一〇%を限度とすることとされております。このような場合、これらの収益に対する所得税の源泉徴収税率を確定する必要がありますので、それぞれについて、その租税条約に定める限度税率、すなわち、一五%または一〇%等の税率により源泉徴収を行なう旨を定めることとしております。  次に、租税条約の相手国の居住者が申告納税を行なう場合の特例に関する事項であります。国内法では、相手国の居住者のうち、わが国に支店を有している者等については、国内源泉所得を総合して課税する方式をとっておりますが、これにより相手国の居住者が申告納税を行なうに際して、その所得のうちに租税条約に定める限度税率の適用を受ける配当等が含まれ、しかも、その実効税率が限度税率をこえることとなる場合があります。このような場合には、その申告納税額につき、租税条約の規定に適合するよう所要の軽減措置をとることとしております。なお、租税条約によっては、住民税及び事業税をもその対象とすることがありますので、このような場合には、申告納税にかかる軽減措置を講ずるにあたっては、法人税、住民税及び事業税を含めて、限度税率をこえることのないよう所要の措置を講ずることとしております。その他、租税条約を実施するにつきまして必要な事項につき、所要の規定を設けております。  以上この法律案の提案の理由及びその内容を御説明いたしました。何とぞ御審議の上、すみやかに御賛同くださいますようお願いいたします。

丸茂重貞自由民主党

○委員長(丸茂重貞君) 次に、補足説明を聴取いたします。

吉國二郎大蔵省主税局長

○政府委員(吉國二郎君) ただいま提案の理由の説明のございました租税条約の実施に伴う所得税法、法人税法及び地方税法の特例等に関する法律上げます。  現在わが国は十七カ国との間に租税条約を有しておりますが、わが国と諸外国との経済交流の緊密化に伴い、今後わが国が締結する租税条約の件数はますます増加するものと予想されておりまして、今国会においても、ベルギー、アラブ連合をはじめ、幾つかの条約につき承認をお願いするような次第であります。  これらの条約を実施するにあたっては、従来から各条約ごとに所得税法、法人税法及び地方税法の特例等を規定した法律を制定してきておりまして、その数はすでに十五に達しておりますが、そのおもな内容は、いずれも配当、利子、使用料等に関する条約上の規定の実施につき国内法の規定との間に調整を要する事項を定めるものであります。また、一九六三年に租税条約につきOECDにおいてモデル条約案が採択され、わが国もこのモデル条約案に沿って租税条約を締結することにつとめてきている次第でありますので、条約及びこれを実施するための個別特例法の形式及び内容もおおむね定型化されてきており、今後においてもこの傾向に変わりはないものと考えられます。そこで、政府は、税制の簡素化に資するため、各条約ごとに制定されている特例法を統合するとともに、今後締結する租税条約の実施に備えて、所得税法、法人税法及び地方税法の特例等に関し所要の事項を一般的に定めることとし、この法律案を提案した次第であります。したがって、形式的にも、また、実質的にも、現行の個別特例法と同一の性格を持つものであります。  次に、この法律の内容につき御説明申し上げます。  第一条は、この法律の趣旨を規定しております。  第二条は、この法律において用いる「租税条約」等の用語について定義をしております。特に、租税条約において相手国の居住者に対する課税につき一定の税率または一定の割合で計算した金額をこえないものとしている場合におけるその一定の税率または一定の割合を「限度税率」と定義し、この法律において租税条約と国内法とを関連づける際の基本的な用語としております。  第三条は、所得税の源泉徴収税率について特例を設けたものであります。すなわち、相手国の居住者が取得する配当、利子または使用料に対する課税につき、租税条約において一定の税率、すなわち、限度税率をこえないものとされている場合には、所得税法に定める二〇%の一般税率によることなく、租税条約に定めるその限度税率によって、配当、利子または使用料等に対する所得税を源泉徴収しようとするものであります。  第四条は、申告納税の特例について規定したものであります。すなわち、わが国の国内法によれば、相手国の居住者が国内に支店等の恒久的施設を有するなど、一定の場合には、国内源泉所得を総合して申告納税を行なうことになっております。この申告納税を行なう場合、総合すべき所得に租税条約において限度税率の定めのある配当等または譲渡収益が含まれると、その配当等または譲渡収益に対する課税率が租税条約に定める限度税率をこえる場合が出てきます。そこで、本案は、総合課税によって課税率が限度税率をこえることとなった場合に、そのこえる部分の税額を軽減することにより、租税条約の定めに抵触しないよう措置したものであります。なお、この場合において、限度税率が住民税をも含めて規定されているときは、その限度税率から住民税、法人税割りの標準税率相当分を差し引いた税率により軽減額を計算することになっております。これは、法人税及び住民税を合わせたところでこれら所得に対するわが国の課税が条約に定める限度税率をこえないようにするための措置であります。  第五条は、地方税の課税の特例を定めたものであります。御承知のとおり、住民税については標準税率の定めがありますが、地方公共団体は、必要に応じ一定の範囲内で標準税率を上回る税率により課税することができることになっております。と  ころが、地方公共団体が区々にわたる税率を採用すると、国税と地方税を合わせたところでは、租税条約に定める限度税率をこえる場合が出てきます。そこで、地方公共団体が相手国の居住者である法人に対し住民税を課するときは、標準税率によるべきこととしているのであります。なお、租税条約が事業税についても適用される場合には、租税条約において限度税率の適用がある配当等または譲渡収益を事業税の課税標準に含めないこととしております。  第六条は、双方居住者の取り扱いを規定しております。租税条約によっては、日本国の居住者であり、同時に相手国の居住者でもある個人について、政府間の協議により、いずれの国の居住者であるかをきめることとしているものがありますが、かような場合、政府間の協議の結果、相手国の居住者とみなされた者は日本の国内税法上非居住者として取り扱おうという趣旨であります。こうして非居住者とされた者に対しては、前述したところにより、その取得する配当等または譲渡収益につき条約に定める限度税率が適用されることになります。  第七条は、日本国と条約の相手国との間で、地方税にかかる協議または合意を行なう場合の日本側における国税当局と地方税当局との調整について規定しております。すなわち、大蔵大臣は、地方税にかかる事項につき相手国と協議または合意を行なう場合には、あらかじめ自治大臣と協議し、自治大臣は必要に応じ関係地方公共団体の意見を聞くことにしているのであります。  第八条は、相手国から徴税の嘱託を受けたときは、国税徴収の例により、相手国の租税を徴収する旨を定めたものであります。  第九条は、実施規定を大蔵省令、自治省令で定めることができる旨の規定であります。  以上簡単でございますが、補足説明を終わらせていただきます。

丸茂重貞自由民主党

○委員長(丸茂重貞君) 本案の自後の審査は後日に譲ることといたします。     —————————————

丸茂重貞自由民主党

○委員長(丸茂重貞君) 次に、昭和四十三年産米穀についての所得税及び法人税の臨時特例に関する法律案を議題といたします。  まず、衆議院大蔵委員長代理理事倉成正君から趣旨説明を聴取いたします。倉成正君。

倉成正自由民主党

○衆議院議員(倉成正君) ただいま議題となりました昭和四十三年産米穀についての所得税及び法人税の臨時特例に関する法律案につきまして、提案の趣旨及びその概要を御説明申し上げます。  この法律案は、去る二月二十八日、衆議院大蔵委員会において起草、提出いたしたものであります。  予約米減税については、昭和三十年以来毎年単独の特例法を制定して、これを実施してきたところでありますが、昨今の米をめぐる情勢は著しい変化を遂げ、配給米確保の心配の消滅したことはもちろんのこと、余剰米対策が真剣に議論されることとなり、米麦中心から脱却した総合農政の新しい展開を検討せざるを得ない事態に立ち至ったのであります。したがって、予約米減税は今後はこれを打ち切らざるを得ないものと思われますが、当面、昭和四十三年産米については、経過的に農業所得者の負担の激変を緩和して、農村の動揺と不安を不必要にもたらすことがないよう配慮を加える必要があると考えますので、次のような法的措置を講じようとするものであります。  すなわち、第一に、出荷調整対策の円滑な実施に資するため、いわゆるおそ出し奨励金について、その支給対象となる米穀の生産者に対して、奨励金の額に見合う所得を非課税とする特例を設けることといたしております。なお、この特例は、いわゆるおそ出しの奨励期間中に政府に売り渡した米穀の全部について、予約の有無にかかわらず適用されることになっております。  第二に、税負担の激変を緩和するため、昭和四十三年産米穀について、個人及び農業生産法人が、事前売り渡し申し込みに基づいて生産区域の別に応じ一定時期までに政府に対し売り渡した場合、その米穀にかかる所得税及び法人税について、百五十キログラム、すなわち、一石当たり七百円を非課税とする経過的特例を設けることといたしております。  なお、本案による国税の減収額は約十四億円と見積もられるのでありまして、衆議院大蔵委員会におきましては、本案の提案を決定するに際しまして、政府の意見を求めましたところ、福田大蔵大臣より、直ちに賛成しがたいが、負担の激変を緩和するための昭和四十三年産米の特例的経過措置であるとして、あえて反対しない旨の意見が開陳されました。  以上がこの法律案の提案の趣旨とその概要であります。何とぞ御審議の上、御賛成あらんことを切望いたす次第であります。

丸茂重貞自由民主党

○委員長(丸茂重貞君) これより質疑を行ないます。質疑のある方は、順次御発言を願います。

野上元日本社会党

○野上元君 この理由の中に、「農業所得者の負担の激変を緩和し」とありますが、これはどのくらい減変するのですか。一番多い例はどのくらいです。全部で十四億ですね。

倉成正自由民主党

○衆議院議員(倉成正君) 昨年の国税の減収額が、大体三十万戸で二十億ということでございます。したがって、これが時期別格差が千七百円、千五百円、千三百円、千百円と四段階に分かれておりましたので、非常に多くこの時期別格差の金をもらっておられる人たちについては、この制度がないとなりますと負担が重くなる。そこで、この四段階ありました千七百円から千百円までのものを単純平均しまして千四百円になります。これのまあ半分を一律に非課税とする、こういう考え方でございます。  なお、地方税を申し上げましょうか。

野上元日本社会党

○野上元君 もういいです。

丸茂重貞自由民主党

○要員長(丸茂重貞君) 別に御発言もなければ、質疑は尽きたものと認めて御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

丸茂重貞自由民主党

○委員長(丸茂重貞君) 御異議ないと認めます。  それでは、これより討論に入ります。御意見のある方は、賛否を明らかにしてお述べを願います。——別に御意見もないようでございますが、討論はないものと認めて御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

丸茂重貞自由民主党

○委員長(丸茂重貞君) 御異議ないと認めます。  それでは、これより採決に入ります。  昭和四十三年産米穀についての所得税及び法人税の臨時特例に関する法律案を問題に供します。本案に賛成の方の挙手を願います。   〔賛成者挙手〕

丸茂重貞自由民主党

○委員長(丸茂重貞君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって可決すべきものと決定いたしました。  なお、本院規則第七十二条により、議長に提出すべき報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

丸茂重貞自由民主党

○委員長(丸茂重貞君) 御異議ないと認めまして、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午前十時四十四分散会      —————・—————

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