社会労働委員会 第36号
- 発言数
- 60 件
- 登壇者
- 8 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1969/07/28
会議録
○委員長(吉田忠三郎君) ただいまから社会労働委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 本日、山崎五郎君が委員を辞任され、その補欠として長田裕二君が選任されました。 —————————————
○委員長(吉田忠三郎君) 健康保険法及び船員保険法の臨時特例に関する法律等の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行ないます。 御質疑のある方の発言を求めます。
○小野明君 いま、開会前に委員長が釈明らしいことを言ったんですがね、私どもは、きょう十時から公報に従って来ておるわけです。いままで、この時間までほぼ九時間ですね。しかも、この委員会は、きのうから言われておるように、まあ私どもは無効を主張しておるのだけれども、院議をもってきょうの午後十一時までに限られておるわけです。いわば三日目で、非常に貴重な私は九時間であったと思うのです。この九時間というのは、後日やはり本会議でいろいろ議論がありますときにも、問題になる時間ではないかと思います。一体、この時間の空費というのはだれのせいなんです。だれの責任なのか。その中間中間では理事からも説明はあっております。いま、開会前に委員長から若干お話はあったけれども、それだけでは私どもは納得できないし、その事情というものはわかりません。この貴重な時間の空費というものは、一体、どういう事情であったのか、だれの責任なのか、それを明確にしてもらいたい。それを聞かないと、われわれは審議に入れませんよ。これは国民の一番聞きたいところだろうと思う。お尋ねします。
○委員長(吉田忠三郎君) 速記をとめて。 〔午後六時四十五分速記中止〕 〔午後六時五十四分速記開始〕
○委員長(吉田忠三郎君) 速記を起こして。
○上田哲君 院議で決定をされました質疑時間がわずかに四時間少々になっておりますので、私どもとしても、質疑をできるだけ早めていきたいと思います。この席には、ただいま委員長のお話しのように、与野党の理事諸氏及びその他の皆さん方の御努力によって、衆議院の社会労働委員会から委員長代行として橋本議員がお見えをいただいているのでありますから、代理に対して敬意を表しながらお伺いをいたしたいと思います。 私どもの基本的な立場は、一昨日来申し上げておりますけれども、社会労働委員会の委員長代行がお見えでありますから、念のために、もう一言だけ申し上げれば、本来、この法案についての今日までの手続には、憲法その他の法規に違反する違憲性が強いというふうに私たちは解釈をしております。ただ、この席では、その問題についての政治的な見解なり、あるいは法律解釈について争おうとするものではありません。そうした問題は、去る二十五日の参議院本会議の院議が、そうした違法性そのものを超越するものではないという共通の理解に立って、私どもは事実関係についての具体的な御説明と、それについての衆議院社会労働委員会の法律上の見解もあわせて確かめておきたいとするものであります。そういう観点からひとつ御回答いただきたいと思います。 実は、われわれはこの違憲性という問題について四つの項目を立てているのでありますが、時間の制約もありますから、あるいはまた答弁適格者の問題もありますので、縮めて、特にただいまは、七月十日の衆議院社会労働委員会の採決の問題について、事実関係と御解釈を委員長代行からお伺いをいたしたいと思います。これにつきましては、こういう委員会の席において他院から御出席をいただかなくても、本来、国民の何人といえども見ることのできる会議録ができ上がっていれば問題はないのでありましょうが、私が調べましたところ、はなはだ奇異な感じがするのでありますが、七月十日の衆議院社会労働委員会の議事録、またこの問題を確かめました七月十二日の衆議院本会議の議事録等はその前日までをもって終わっておりまして、なお印刷が終わっていないのであります。録音はどうかと思って調べてみましたところが、録音もすでに消したあとだということでありました。この点については私が調べましたところ、通常は数日でもって、一般的に申せば、会議録ができ上がっておるという慣例からして、非常に常とは違う形であります。もし、これについての答弁適格者の御出席が私どもが要求したようにかなえられておりますれば、その点もお伺いをしてみたいのでありますが、この際はそのことは省略いたします。 以上のような前提に立ってお伺いをいたしますので、私どもは、そうした会議録にかわるものとして幾つかの資料を収集せざるを得ないわけであります。ここに私が手にいたしておりますものは、申し合わせによって公文書とは申し上げませんけれども、衆議院の社会労働委員会の理事さん、これは党派は別として、河野理事、田邊理事、これは決してこの社会党側の理事さんだけにお伺いしたのではございません。橋本議員そのほかの皆さん方にも同じ趣旨の問いかけをいたしたのでありますが、御出席がいただけないので、この両議員からは文書で回答が参っております。そのことを手がかりとして、ひとつお伺いをいたしたいと思いますが、念のために読み上げます。「七月十日の社会労働委員会理事会は、午前十時から開かれました。理事会の議題は、七月九日の枝村要作委員の質問に対する政府答弁に伴う資料提出を要求した結果に基づき、簡単な資料が提出されました。そこでこの程度の資料では、委員会の審議に入ることはできない、さらに詳しい資料を提出すべきであると要求し、それによってさらに資料提出について検討することになり、理事会は休憩となりました。十日の理事会においては、自民党側から健保特例法修正についての発言は全くありませんでした。その後、理事会を開くことなく経過いたしましたが、自社両党の理事によって、今後の議事打ち合わせを午後八時に開くことを約束しながら、その約束をじゃうりんし、突如として、同時刻に委員長室に森田委員長らが殺到したものであります。」、こういうふうに書いてあります。このあと、もう少しこまかい問題に入るのでありますが、私は、これあたりは、先ほど前提として申し上げたように、いろいろな見解の争いがあると思います。はなはだ事実関係について相違した点があると御指摘があれば御指摘賜わり、しからずんば、この問題は先に移りたいと思いますが、橋本議員からでありましょうか。
○衆議院議員(橋本龍太郎君) 光栄ある参議院の社会労働委員会にお招きをいただいて、答弁いたす機会を得ましたことを最初にお礼申し上げます。 ただいま上田委員からお尋ねがありました点に関連し御答弁申し上げたいと思います。実は、衆議院規則の第六十条の二に、委員長または修正案の提出者は修正部分について説明することができると、こういう規定をされております。また、参議院規則のたしか四十一条であると記憶いたしますが、同様の趣旨を定めております。でありますから、私どもは事実について委細を承知いたしておりますし、また、御答弁申し上げたい点もございますが、規則によりまして、修正案についての御質問以外に答弁いたすことができなくなっております。この点は御了解願いたいと思います。 ただいま上田委員が、衆議院社会労働委員会の河野氏、田邊氏両理事のお名前で提出されたと称して文書をお読み上げになりました。いやしくも、私は、本日、衆議院社会労働委員会の委員長代行としてこの席に参っております。この席に参っております以上は、衆議院社会労働委員会の与野党の理事の意見を総合し、その上でこの席に出ております。でありますから、衆議院の社会労働委員会に関する一切の問題についてお答えをいたす責任者は私でありますし、またそれ以外の理事のどなたもそのような文書を提出される資格は私はないものと心得ております。ただ、上田委員の御発言にも、公的な文書ではないというお断わりがございました。その点はそれでけっこうであります。一体、その文書がどういうわけでこの席に私は提出されたのか、この点については、衆議院社会労働委員会の委員長代行として、逆にお尋ねをさせていただき、御説明を願いたいと思うのであります。 なお、当日の委員会の経過並びに結果につきましては、議事規則の上から私に発言の許されておりますのは、これが有効に行なわれたと私どもは信じておる、その一点であります。
○上田哲君 これは今日まで、この審議が始まる前に速記をとめて、小野委員から激しく委員長に迫ったところですでに了解をされている部分でありまして、そうした了解の上に立って、非常に迫っております、正確に申せば三時間と五十六分しかない時間を有効に使うために、各党間の了解の上でスムーズにひとつ御質問を申し上げ、お答えをいただけると、こういうふうに理解をしておるわけでありまして、この点はひとつぜひ御理解を深めていただきたい。 念のために申し上げるならば、私どもは憲法第四十二条に規定されております、国会は衆議院及び参議院をもって構成するという条項の正しい解釈において、特にまた政治論的にこれを申し上げるならば、いうところのチェック・アンド・バランスのあり方の中から、決して、先ほども注意深くお断わり申し上げましたように、政治論的に、または法解釈論的にこれを争おうとするのではない、衆議院の議決に基づき送付された案件を、委員会に付託された任務においてこれを審議するために、事実関係を明らかにしていただきたいと言うにすぎないのであります。したがいまして、一番最後の合法であるにすぎないのだということの解釈であり、私どもは、その解釈の根底にあるマテリアルをお伺いしたいのでありますから、橋本議員がお話しになりましたように、委員長代行としての権限において、ひとつ具体的なデータをお示しをいただきたいのであります。付言する必要はないと思いますけれども、この問題について、なぜこうした文書が出てきたかということについては、橋本議員自身がすでに理事会でも御了知のことと思いますけれども、社会労働委員長から衆議院の社会労働委員会の皆さんに向かって、公文書とは、先ほど私はあえて申し上げませんでしたけれども、ひとつ当院の審議を促進するために具体的な事実について御説明を願えないかということを申し上げた中で、本来は、単に社会労働委員会の委員長代行さんだけではなしに、そのほかの理事さんにも御出席をいただきたい、こういうことを連絡を申し上げたのでありますが、いろいろなお話し合いの中でそのことができないことになりましたので、一応こういう文書がここに届いているということであります。したがいまして、二回注意深く申し上げましたように、この問題について、これが公文書だとは申し上げておりませんし、したがって、このことについて疎明せよというようなことを申し上げているわけではございません。たとえばこういうふうな一つの説明がある——会議録がないのでありますから、ほかに資料がありませんので、参議院は衆議院でいかなる議決が行なわれたかという経過について全く知らない、それが正しいということにはなりません。国民一般の国会に対する認識と同じように、私どももそのことを具体的に知りたいわけでありますから、たまたま私どもが手にいたしました資料としてはこういうものがあるので、このことは、私は、ある程度解釈の問題と見解の相違になると思うから、先ほど申し上げたように、このことについては深く争うつもりはない。深く事実関係について御説明を賜わればそれでいいのであって、そうでなければ先へ進みたいのである。以上御説明申し上げればそういうことであります。
○衆議院議員(橋本龍太郎君) 尊敬する上田委員のせっかくの再度のお尋ねでありますけれども、私どもは、衆議院の社会労働委員会の委員であります。しかし、本日こちらに参っておりますのは、与野党全員を通じましての社会労働委員会委員長代行としての私であります。その場合には、私は衆議院の議事規則にしばられます。衆議院の議事規則には、先ほど読み上げましたとおり、委員長または修正案の提出者は、修正部分について説明することができると定められておりますが、それ以上のことを他院で申し上げる資格を与えられておりません。私どもは、事実問題として種々な状況の点についてはよく存じております。しかし、この席上、衆議院の社会労働委員会与野党全員の委員を代表して私が申し上げられることは、この衆議院規則に示された範囲でありまして、せっかくのお尋ねではありますが、それにお答えをいたすことは適当でないと存じます。
○上田哲君 まあ、これは異論があるところでありまして、私は納得いたしませんけれども、針が刻々と動いてまいりますから、あえて先に進むことにいたします。どうかひとつできるだけ胸を開いてお答えをいただきたいと思うのでありまして、橋本議員がどうしてもお答えにならないという範囲を確定されるということであれば、やむを得ない部分もあるかと思いますが、ひとつお答えいただけるような質問をできるだけ私も抽出をしてお尋ねをいたします。あと、われわれがこの文書についてということを、クレジットをはずしましょう。 私どもが仄聞しているところでは、七月十日、午後八時二分ほど前に、森田委員長さんが衛視に守られて、第三委員室に入ろうとされた。そして谷垣理事が修正動議を出されたといわれております。そして発言時間がせいぜい三、四秒であったというふうに伝えられているのでありますが、その点はいかがでありましょうか。
○衆議院議員(橋本龍太郎君) たびたび繰り返して恐縮でありますが、衆議院規則六十条の二項に定められた範囲を越える点については、私はお答えをいたすわけにはまいりませんので、御了解願いたいと思います。 なお、上田委員に一点、これは衆議院の社会労働委員会の代表として確認をいたしたいことがございます。 この席に私が出て参りますについて、与野党の理事の方とすべて相談をいたした上でこの席上に参りました。ですから、私は衆議院社会労働委員会の与野党の委員並びに理事を代表してお尋ねをするわけであります。 ただいま、これをもう資料としては用いないというお話でありました。いやしくも、先ほど、その文書を書かれた方の氏名として上田委員が御発言になりました名前、衆議院社会労働委員会の成規の理事の方々の名前であります。そのような文書をその方々が提出せられたというお話は、私どもは公的にも、あいは非公式にも理事の懇談会の席上で承っておりません。衆議院の社会労働委員会から本参議院社会労働委員会に対して代表して申し上げる範囲は、与野党の理事の方々で相談をいたしました範囲であります。その文章についてのお名前は一応お取り消しを願いたいと思います。理事としての御発言が文書としてこの席上に出されますことは、与野党の理事として、衆議院社会労働委員会の理事として非常に迷惑であります。また、繰り返し申し上げますとおり、私がお答えのできます範囲は、衆議院規則六十条の二に定められた範囲でありますから、その点を御了解を願いたいと思います。
○上田哲君 まあ、ひとつ橋本議員ね、もっと率直に話しましょう。できるだけひとつ率直に話をしたいと思うのです。いかにも、私は、そうしたことがつまらないトラブルにならないために、これは公文書とは申し上げないよと、公文書が——現在会議録がないわけですから、あればこれにこしたことはないのですが、ないので、こういうふうに仄聞するデータをもって、これを資料としてお尋ねをするから、これがあなたの御答弁をいただく材料になり得るならばお使いいただいて、お答えをいただきたいと申し上げておるわけで、この辺については、もう問題はないと思うのです。ただ、あなたがお答えをなさるのに、たまたま理事の名前が出ているとぐあいが悪いとおっしゃるならば、その名前を取り消すことはけっこうでありましょう。私は、そういうことにこだわるつもりはありません。理事会の決定を受けてあなたが与野党のすべての理事の代表として、ここに資格を持って代表として出られているとおっしゃるならば、これは公党間の約束でありますが、この公党問の約束の中でも、私どもの理解では、この程度の御答弁はあるべきものだと、こういうふうに理解をしておるわけであります。この辺はできるだけひとつ歩み寄っていただいて、胸を開いて御答弁をいただきたいと思うのであります。 なお、法規のことについてお話もあるようでありますから、私も見解を述べたいと思うのでありますが、論争したいと言っておるのではないのでありますが、少なくとも両院制度のあるべき姿としては、議事規則に基づけば、付託審議されるということばもあります。審議ということばの中には、決して拡張解釈をするのでなくて、いかなるありようの中で審議されたかということが、衆議院から受け取って審議する参議院の審議対象になることは、これは当然のことでありますから、その意味ではたとえばきのうも澁谷議員もお答えになりましたけれども、修正案に振りかえたというあの審議が十分であったか、こういうことをお尋ねをいたしまして、澁谷議員自身も残念であったというお答えもあったのであります。そのこと自体は、違法ないしは脱法という問題に持っていこうとしておるのではなしに、そういう事実は参議院の審議の中には重要なる要件となるのだ、こういう解釈は当然のことだろうと思っております。ただ、私は繰り返し申し上げたいのは、そのことをたてにとって無理やりに押し込もうというのではありませんので、どうかその上で譲るべきことはこちらからも形式上のことは幾らでも譲りますから、お答えをいただきたいのであります。したがって、こういう紙がぐあいが悪ければ、ひとつこういう紙はやめることにいたしましょう。すっきりやめることにいたします。たとえば新聞記事がございます。新聞記事はこういうふうに書いておるがどうかという質問は、常に国会であることでありますから、どうかその辺でお答えをいただきたいのでありますが、七月十一日の読売新聞がここにございます。全部読むと、これはなかなか長くなりますから、きわめて大事なところだけ読みますけれども、「夜八時、森田重次郎委員長を先頭に澁谷直蔵、谷垣専一氏ら十数人が委員会室への突入を図り、これをはばもうとする社会、公明両党議員らと入り口で乱闘騒ぎとなり、委員会室はたちまち混乱に陥った。この混乱の中で、後ろの入り口から先に委員会室にはいっていた自民党の世耕政隆氏らが健保特例法改正案の修正案を印刷した紙を委員会室にばらまいた。こうした状態が二、三分続き、怒声入り乱れるまま同委員会は終わったが、自民党側は」云々と、こういうふうに続いております。こういうふうに新聞記事で報道されておりまする内容について、どのようにそのときの事態を御把握でありましょうか、お答えをいただきたいと思います。
○衆議院議員(橋本龍太郎君) たびたび繰り返して恐縮でありますが、衆議院の社会党を代表して理事でおられる河野、田邊両理事も、私が本院のの当委員会においてお答えをいたす範囲を定めます際に、御列席になりまして、その範囲を確定せられました。でありますから、私は議事規則に定められた範囲を越えての御説明はできません。 なお、これは個人的な見解として申し述べさせていただきますが、院には両院があり、それぞれが独立して審議を行なってまいります。衆議院の社会労働委員会における内部の問題、本院における社会労働委員会の審議にその資料として議事規則を越えてまで衆議院社会労働委員会からの答弁を要請されることはいかがなものであろうかと存じます。(「何を言っているの」「当然じゃないか、衆議院じゃないか」と呼ぶ者あり)
○上田哲君 これはそういうふうに理解が、解釈が統一されて、本日出席をいただいていると思うのでありまして、(発言する者多し)ちょっとお静かに、私は静かにいまお話を伺っているわけですから、時間がもったいないですから、冷静にやろうじゃありませんか、谷垣さん。そういう意味で、議事規則を越えたとは私は理解をしていないわけであります。議事規則を越えている、越えているということだけでお話しになっていたのでは、議事規則の題名を並べることになってしまいますので、その辺は突っ込んでお尋ねしたいのでありますが、先ほど来私は申し上げているのでありますが、よくあることじゃないですか。新聞記事にはこういうふうに出ている、これについてどう思われるかということは、これが全然答えられない慣例なんていうのは、かつてなかったと思うのです。たとえば、あなたが、ここに書いてあることは間違いだとおっしゃることでもけっこうだと思うのです。それについてはお答えをなぜいただけないのでしょうか。
○衆議院議員(橋本龍太郎君) たびたび同じことを繰り返して恐縮でありますが、社会党の上田委員と同じ政党に所属せられる河野、田邊両理事もおられて、私の発言にかせをはめられました。議事規則の範囲での答弁をせよということであります。私から申される範囲はその範囲でありますので、それ以上について私は答弁をいたすわけにはまいりませんので、その点は御了解願いたいと思います。
○上田哲君 じゃあお伺いしたいのですけれども、議事規則の範囲というのは何だろうか。一番通常のあり方からすると、付託、審議されることになっている、それが本院の義務でありまして、それは衆議院から送られた送付案件について、付託されたものについて審議をするが、審議の中には、どのようなありようの中で、たとえば十時間の時間をかけて審議されたか、二時間の時間をかけて審議されたか、五分間の審議であったかということをお尋ねするのは、本院に課せられた崇高な審議の内容に含まれるものであり、これにお答えいただく適当な人がないならば、わざわざおいでいただくのは恐縮でありますけれども、お答え賜わらねば議事規則に相反することになるのではないか、あるいは参議院の審議権を侵すことになるのじゃないか、こういうふうに思いますが、いかがでしょう。
○衆議院議員(橋本龍太郎君) 私は、参議院の崇高な法案審議に対して、それに何ら異論をさしはさむことはございません。この点は、まず最初に明らかにいたします。しかし、それと同時に、他の一院である衆議院にも私どもなりの責務を課せられております。また、私どもの行動にも衆議院規則というものによっての制約がございます。これを守らないわけにはまいりません。その範囲におけることしか私は申し上げられません。それは先ほど申し上げましたとおり、委員または修正案の提出者は、修正部分について説明をすることができるということであります。
○上田哲君 のらくら問答を続けてもしょうがないから、少しずつ先へまいりましょう。 念のために、新聞記事に、三、四分と書いてある。その三、四分と書いてあることについてはどうなんですか。
○衆議院議員(橋本龍太郎君) ただいまの御質問は、修正部分について説明をすることができるという範囲を越えているように存じます。
○委員長(吉田忠三郎君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(吉田忠三郎君) 速記を起こして。
○上田哲君 それでは前へ進みます。 そこで、これは議決そのもののことをお伺いをしなければならないと思います。十日の衆議院社会労働委員会でこの案件が採決をされたということにされておりますが、その際、出席議員が何人であったかというところをお尋ねをしたいのであります。これは十一日の朝に、森田社会労働委員長から衆議院議長に報告をされたとする出席議員の数は二十一名ということであります。このことは、他の社会労働委員会の理事が議長と事務総長のところへ参りまして話し合いをいたしましたときに文書で出されているものを、明記されているものを確認をしてきたのでありますが、二十一名という名前、数についていかがでございましょうか。
○衆議院議員(橋本龍太郎君) それは、衆議院社会労働委員会の内部の問題でありまして、これも修正案とはかかわりのない点だと思います。
○上田哲君 これは中か外というよりもそれ自体の問題でありまして、その部分がどういうふうに議決されたのかということを全然知らずに本院では審議をするということにはならないわけでありますから、議決されたといことについて、私どもはその内幕を伺いたいということは、当然なこれは質問事項になるはずであります。具体的に、十一日の朝に、社会労働委員会の理事が衆議院議長及び事務総長のところで、文書に明記されているもので二十一名を確認したんですが、そのことは誤りでしょうか。
○衆議院議員(橋本龍太郎君) いやしくも衆議院として議決をし、参議院に送付をいたしました以上、これは議事運営として適法にこれが成立をし、本院に送付されたものと考えます。これも、ただいま御質問の点は、衆議院社会労働委員会内部の運営の問題であります。答弁のワクを越えると思います。
○委員長(吉田忠三郎君) 速記とめて。 〔午後七時二十六分速記中止〕 〔午後七時三十七分速記開始〕
○委員長(吉田忠三郎君) 速記を起こして。
○衆議院議員(橋本龍太郎君) たびたびの上田委員の御質問に正確なお答えができなくて恐縮でありますが、個人としてお答えいたしたいのはやまやまであります。しかし、衆議院社会労働委員会として与野党の理事が相談の上出てまいりました私としては、ただいま御指摘になりましたような点につきまして、これ以上の御答弁を申し上げるわけにまいりませんので、重ねて恐縮でありますが、御了解を願いたいと存じます。
○中村英男君 関連。これは提案者に御答弁願うか、委員長代理かわかりませんが、修正部分は広範囲に、非常に範囲が広いから相当時間を要したと思うのです。これは、一体、相当時間を要してちゃんときちんと提案理由を説明されましたか、これが一つ。それから、委員長代理である橋本さんはこれを確認されましたか。
○衆議院議員(谷垣專一君) きのう、おとといと、私は提案理由を説明したということを何回となくお答えをいたしております。これは本来から言えば、私は修正部分についてという限度を越しておると思います、そこまで私がお答えすることは。しかし、本委員会において、私の名前を特に言われて御質問がございましたのでお答えをしたわけでございます。それ以上にいろいろとお尋ねがございましても、これは修正部分につきましての問題につきましては、私はお答えをいたさなければならぬと考えておりますけれども、委員会の中において私がどうしたか、こうしたかということについて、しいて私に発言を求められるという筋合いのものでは私はないと思っております。ただ、私の名前をことに御指摘になって言われたことでございますので、私は個人的に申し上げたということでございます。
○上田哲君 いまの御見解なんですけれども、本委員会が実は提案趣旨の説明も行なわれないままに二十五日を迎えました。院議の決定によって、大きく政治論ないしは違憲論の解釈の中では相対立する中で、参議院は、二十八日午後十一時までこの法案の審議を行なうということになりまして、本委員会はその解釈に従って行なうことになりましたが、これは谷垣議員も御了解のとおり、第一日目の提案趣旨の説明が行なわれるに先立って、委員長以下御出席の国務大臣も含めて、この問題は第一に違憲論については立法府で争おうとするのではないけれども、これについては大きく見解が分かれているのであるから、この本案の審議にあわせて違憲問題も審議をする、こういうことが確定をしているわけであります。その意味においては、御出席をいただきました提案理由の説明の議員にも、私どもはその観点から御質問することができる立場を留保しているわけであります。ただ、もちろんここには衆議院と参議院の両院の問題がございますから、谷垣議員は谷垣議員ないし衆議院の解釈の中でお答えになり得ないという部分があることも了解をいたします。そして、谷垣議員には、昨日は一ぺん出すと言われた資料を、そういう御解釈だろうと思いますから出さないというような変換もありましたけれども、しかし、それは結論的に申せば、御答弁ができかねるであろうという理解の上に立って、しからば衆議院の社会労働委員長においでをいただこう、したがって、そこでお答えをいただく限りはお答えをいただこう、こういうふうにお聞きをしておるわけであります。そういう立場で、本日も両院の立場を相補いつつ、そこなわないという観点から、冒頭に、政治論ないしは法律論についての解釈は争わない、こういうふうに申し入れておりますが、私どもは、こうした部分は明らかに審議の内容に入るものだとも考え——これは私どもの見解であります。そして、それについてはお答えをいただきたいと思って質疑をいたします。これは本院の審議の自由の範囲であります。これについてはお答えを賜わり得ない部分は私はいたしかたないと思いますから、そのようにお答えをいただいて了解をいたします。 吉田委員長のお取り計らいがありましたから、内容についてお伺いをいたしたいと思います。しかし、もう一点だけひとつお聞きをしておきたいのでありますけれども、私ども聞いておりますところでは、この出席議員の数がどうかということに、はなはだ大きな関心があり、審議の対象と思いますので、同じように——これは本院ではありません。衆議院の社会労働委員の河野、田邊理事が、七月十一日の午前十時ごろ、石井衆議院議長及び事務総長のところへ参りまして、出席議員の数を確かめた、それは衆議院の理事さんとしては当然なことだと思います。そこで、その際、石井衆議院議長と事務総長から出席議員の氏名について口頭で御報告がございました。繰り返して申し上げますけれども、これが後ほど作成されるでありましょう会議録が現存いたしますならば、それを照合すればいいのでありますけれども、まだその時期に至っておりませんから、念のために、私はそうした資料に立つのでありますが、自由民主党から森田重次郎君、澁谷直蔵君、竹内黎一君、谷垣専一君、阿部喜元君、丹羽久章君、中山マサ君、福家俊一君、加藤六月君、中川一郎君。社会党からは枝村要作君、加藤万吉君、後藤俊男君、島本虎三君、平等文成君、山田耻目君、大原亨君、民主社会党からは本島百合子君、公明党からは大橋敏雄君、北側義一君、以上二十名が出席をされている、こういうふうに衆議院議長室で報告を受けていると聞いております。このことについていかがでありましょうか。
○衆議院議員(橋本龍太郎君) 繰り返して恐縮でありますが、私は、ただいまお名前をあげられました河野、田邊両理事をも含めて衆議院社会労働委員会を代表してお答えを申し上げます。 先ほどから繰り返して申し上げて恐縮でありますが、衆議院としては、本案を正式に議決し、参議院に送付をいたしました参議院で、その審議にいかようになさろうとも、これは参議院のりっぱな御審議として、私どもは一切容喙いたす意思はございません。しかし、それと同時に、衆議院の内部に行なわれました審議の内容について、この席上、御質問をいただくことはいかがかと思います。私どもは、衆議院の議事規則に定められました範囲を越えて御答弁を申し上げる資格を持ちませんので、個人として申し上げたいことは多々ございますが、ただいまの御質問に対して御答弁のできないことを非常に残念に思います。
○上田哲君 ですから同じことは、その分はけっこうであります。私どものほうは、質問することはいけないと言われるのは、これは少し腹にすえかねるのでありまして、われわれは、このことは、衆議院から送付され、審議を付託された案件について、当然必要とする内容だと考えている。これは国会の国政調査権の範囲にすべて含まれることでありまして、特別な例外を除く限り、私どもがあらゆるこの審議の進行に必要だと考える部分を答弁者に求めることは、当然な審議権の内容であります。質問すべからずということは、少しくおことばが過ぎるのではないかと思うのでありますが、それについて皆さん方が衆議院の立場でお答えができない場合は、それでけっこうだと申し上げたんでありますが、聞くのはいけないというようなことではなしに、それは言えないということであればけっこうであります。そういうふうにお答えをいただきたい。私どもは、そういう部分を非常に重要に感ずるのでお尋ねをしているのでありまして、もう一ぺん繰り返しますが、もとよりそのことの違憲性をここで問おうとしてはおりません。私どもの問題といたしますのは、第一回目の御報告として受けているのは、全部で二十一名、これが自民党議員二十一名ということであったやに聞いておりますが、そのあと事務総長から議長立ち会いのもとで報告されているのが二十名。御承知のように、二十名は社会労働委員会の議決をなすに値する議席のぎりぎりの数であります。この中には、いま読み上げましたように、自民党の皆さんだけではなくて、社会党はじめ野党の多数の議員が含まれておりまして、私の理解するところでは、野党議員は、まかり間違ってもこの修正案に賛成の手をあげるとは考えられないのです。もしかりに出席議員がこの数において全部であるならば、明らかにこれは全員が賛成でない限りこの案件は採決、成立していないはずでありますから、そうすると、ここに採決無効という問題が、賛成の何か誤認があったのではないかというような不安を持った立場を立つために、いまこうした問題についてお尋ねをいたしたわけであります。——お答えがないようでありますから、この問題についてはお答えができないという解釈に立たれると思うので、これ以上は深追いをいたしません。 そこで、内容について少しお伺いをいたします。この七月十日の社会労働委員会におきまして、谷垣議員が修正案の御提案をなさったわけでありまして、その御提案をなさった御提案の文言でありますけれども、それが十二日の衆議院の本会議で質問があり、御答弁をされているようであります。これも会議録がございませんので、その当時の速記録をその部分だけ抜き出して聞いたという、仄聞にしか立てないのが残念でありますけれども、そういう中では谷垣議員が、「私が述べました修正案の趣旨説明の要旨は、薬代一部負担の取りやめ、料率は千分の七十として本法に繰り入れるなどの措置を講ずるものであります。」と言ったのだと、こういうふうに聞いているわけであります。これでよろしゅうございましょうか。
○衆議院議員(谷垣專一君) 修正部分につきまして、御説明をするために私は本院に参っております。したがいまして、いまの御質問に対しては、私はお答えをいたしかねます。
○上田哲君 ちょっと失礼しました。いま雑音が入りましたので、おそれ入りますが、もう一ぺんちょっと簡単に伺いたい。
○衆議院議員(谷垣專一君) 私は、本院には修正部分につきまして御説明を申し上げるために参っております。ただいまの御質問はその範囲を越えるものと思いますので、私はお答えをいたしかねます。
○上田哲君 そうですか、それではこのまま先へ進みます。 昨日の澁谷議員にお尋ねをいたしましたところで、澁谷議員の第一日目の御説明の中に、今回の修正は大幅な修正であるということがあり、また私が再度お尋ねをしたところで、四点をあげて大幅な修正だというふうに言われたわけであります。四点のうち、いまお答えがございませんでしたけれども、谷垣議員の提案理由の説明がこの文言であったとするならば、この中に四点中二点は含まれると考えていいと思うのでありますけれども、初診料の百円を二百円にするという問題と入院料の六十円の問題、澁谷議員が大幅な修正の項目の四つのうちの二つだとあげられましたこの問題が、このような文言の提案理由の説明であったとすれば、含まれているというふうにお考えでございましょうか。
○衆議院議員(澁谷直藏君) 私は、きのう、おとといと当委員会に出席をいたしまして、でき得るだけ各委員の質問に丁寧にお答えをいたしたいというつもりで努力をしてまいったつもりでございます。ただ、その質疑を通じても若干感じておったのでございますが、特に、本日のこの質疑を通じて、私が強く感じますことは、衆議院の社会労働委員会における十日の採決の状況について質疑が集中いたしており、私は、これは議員の常識でございますから、ことあらためて実は言いたくないと思って差し控えておったでございますが、あくまでも国会は両院から成り立っておりまして、衆議院、参議院はそれぞれ独立をいたしておるということは、これはもう当然のことでございます。したがって、両院とも、他院の内部でのことについては干渉しない、これは私は国会運営における基本的な原則の一つであると了解をいたしておるわけであります。したがって、衆議院の社会労働委員会におきまして、今回の特例法修正案を含めての採決が、一切の手続を済ませて衆議院を通過いたしまして、衆議院議長から参議院議長に送付をされて、本院において審議をされておりますこの現段階におきまして、法案の内容、さらには修正案の内容についての質疑はこれはもう当然でございますけれども、それ以外のことについて繰り返し繰り返し衆議院の私どもに質問をされることは実は、はなはだ迷惑であります。これは先ほど橋本委員長代理という立場から、さらにまた同僚の谷垣君からも同じような気持ちの上に立ってお答えを申し上げておるわけでございますので、この点はもう一度私からも、衆議院の委員会の運営の内部のことについての質疑はひとつこれ以上は避けていただきたい、私からお願いを申し上げる次第であります。
○上田哲君 御趣旨はよく了解をいたします。私もまた、衆議院の内部に介入をしてこの部分について異を唱えようということをいま主眼にしているのではないのであります。これは、たとえばそうした問題について両院において意見を同じゅうするところがないとしても、その場合は少なくとも司法権のこれを決するところでありましょうから、そうした部分をここに争わないということはしきりに申し上げているところであります。したがって、衆議院の皆さん方が答えることができないという判断、解釈に基づいてこれをお答えにならないことについて、特に強弁をして引き出そうという態度は、本日、いささかも私は持っていないつもりであります。この点は澁谷議員、御理解いただけましょうか。——ありがとうございます。私はそういう立場でできるだけ慎重にお話を申し上げているつもりでありまして、お答えができかねるということをいただくならば、それ以上はけっこうであります。 しかし、ここでやはりそれを最低限としてわれわれもまた見解を明らかにしておきたいのは、私どもが違法をここで争い、違法性、合法性をここで決着をつけようなどとは思っておりませんけれども、二院制のあり方のもう一つの面である審議を円満に遂行し、これを完成するという立場からいたすならば、私どもも、またあらゆる問題について質疑を行なうという要求を打ち消すべきではないわけでありまして、その部分での御質問をできるだけ申し上げているつもりであります。逆に一言だけ申し上げれば、政治論、解釈論を避けておりますけれども、かりに衆議院に対して、参議院が案件を先に議決をして衆議院に送るということもあり得ることでありまして、その場合、もし参議院においてわれわれが常軌を逸し、あるいは法に違反するような決定を行なって衆議院に法案を送付するような場合、これをしも説明を問うことなく審議をすることが正しいとは、一般的に言えないと思うわけであります。そういう意味において、私どもは、できるだけ法案審議を尽くそうとしたにすぎません。(「何か法に違反していることがあるんですか」と呼ぶ者あり)これは一般的なことを申し上げているのですから、どうか、衆議院に向かって内部干渉しようという態度でないところを両々御理解をいただければ足りるところであります。
○委員長(吉田忠三郎君) 谷垣君、君は修正案の発議者として来ておるわけですからね。衆議院ではあるけれども、君の答弁はそれ以外は答えられないと言っているんですから、静粛に願います。
○上田哲君 私も、このことをよき慣行として残そうという熱意に燃えて、実は慎重にお話しを申し上げているわけですから、橋本さんおわかりですね。そういう意味で、まあ、ひとつ谷垣さんも先輩なんでありますから、どうか胸を開いて両院の円満な発展のために御協力をいただきたいと思います。私どもも、無理じいをしようとしないのは、たくさんの問題についてお伺いしたいからでありますけれども、橋本議員が本会議に帰るように呼ばれているという通知が参りました。これはまた、両院の相尊重すべきルールであると思いますから、これ一つでも御理解のように、決して無理じいをしようとはしていないのであります。どうかこの辺は、何かいかにも他院に向かって足を入れてかき回しているような、そういう印象を持って、本院にひとつ足跡をお残しになられないように、これはまた一言申し上げさしていただきたいのでありますが、委員長におはかりをお願いいたしたいのは、せっかく九時間にわたる時間をかけて、これが法解釈論ではなくて、公党間における政治了解として衆議院の社会労働委員長代行に御出席をいただき、審議を尽くすことになったのでありますが、いかんせん、ふたをあけてみると、そうした公党間の約束がはなはだ不十分であったということを認識せざるを得ません。私の理解するところでは、憲法四十二条の規定するところは、いま少しく両院の見解を融合せしめる条項であると考えておりますけれども、しかし、実際問題として、ここに橋本議員がいるにもかかわらず、時間切れの問題が提起されているなどいたしております。理事会でおはかりいただくかどうかは私の提案するところではありませんけれども、衆議院側から十分なお答えをいただけなかったことには異を唱えません。唱えませんが、参議院側の審議としては、私は、十分な答弁がなかったことには満足するわけにはいきません。それが根底的に二日間かけてまいりました本委員会の運用の問題にかかわるものであるならば、ひとつこの際できる限り、橋本議員の御退席を円満にしていただくためにも、委員長においてこの間の御収拾をいただいて、残されました短かい時間の進行の方向を御決定をいただきたいと考えまして、委員長にお戻しをいたします。
○衆議院議員(橋本龍太郎君) 本会議に戻るようにという連絡がありまして、退座をいたします前に、一言上田委員の先ほどからの御質疑に関連をいたしまして、あらためて衆議院社会労働委員会としての御答弁を申し上げたいと存じます。 私どもは、参議院の独自性、そしてまた、参議院において行なわれるりっぱな御審議に対して何ら異を差しはさむものではございません。と同時に、私どもは衆議院の一員として、衆議院の議事規則に制約されております。私どもの理解といたしましては、他院の議事について、事実の調査の権限というものは、両院ともお互いにないのが原則であると考えております。先ほどから繰り返し当日の審議状況、あるいは議事の運営等について、あるはいは当日当該委員会に出席しておりました委員の氏名等の確認についての御質問がございました。そうした観点から、私は、衆議院社会労働委員会の委員長を代行する者として、本院の御審議に御協力のできないことを非常に遺憾に思います。修正案の内容につきましては澁谷、谷垣両提出者より十分に御説明いたし、また今日までいたしてまいりました。どうか衆議院社会労働委員会としての立場も御了解を願いますよう心からお願いを申し上げます。
○委員長(吉田忠三郎君) ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(吉田忠三郎君) 速記を起こして。
○上田哲君 はなはだ私がお伺いいたしたいという問題につきましては意を満たしませんけれども、委員長のお取り計らいもありましたし、時間的な制約もございますので、その処理方針におまかせをいたしたいと思います。なお、橋本委員並びに提案者として御説明に御出席になりましたとはいいながら、衆議院の両議員、また社会労働委員長代行の御出席を可能にするようにお取り計らいをいただきました与党の皆さん方に対しましても、はなはだ感謝を申し上げたいと思います。私どもは、ひとつこうした問題が一挙に、一朝一夕に両院の相輔弼する役目を高めるとは思いませんけれども、今回の機会をひとついい慣行に役立てるようにいたしまして、ぜひともひとつわれわれか順守すべき唯一の規範である憲法の精神に従って、特に本安件が志向しております国民保健の増進に役立つような法案の成立、方針の確立のために努力をしていきたい。そうした配慮から他院の皆さん方にもいろいろと御質問を申し上げ、御見解をいただこうとしたものだということを御了解をいただきまして、はなはだおかしいのでありますけれども、ごあいさつを含めて質問を終わりたいと思います。どうもありがとうございました。
○小野明君 橋本君がおりますときにお尋ねをしようと思っておりましたが、上田君の発言の途中でも発言を求めておったのですが、澁谷、谷垣両君、昨日とは打って変わった御方針を立てられて、非常に私ども驚いているわけです。あまり驚いて、こうまで変わるかということで質問も出ないくらいです。昨日、あなたは、そのときの事情について答弁をここでいたしましょう、氏名も言いましょう、それから資料も出しましょう、こうまで言っているのです。こういうことを私はあまり言いたくはないのです。しかし、最後にあなたがこれを取り消された。この点についても私は非常に不満であったけれども、委員長のたっての要求もありまして、それでは、明日、森田委員長が出席をするからと、そのようにあなた方も努力をするように私は了解をしてきのうは別れたと思います。そうでしたね。私は責任者じゃないからと、それでは責任者を呼んでもらいたい、そういうことが幕切れで、そうして終わったあとで理事会になった。きょうはもう他院のことであるから、こういうことはもう初めからわかっておることであって、しかし、本日のところは修正部分についてのみと、こういうことに強硬に言われるのであります。ところが先ほど橋本君の答弁を聞いておりましても、これは適法に議決をされたものでありましてと、こういうお話がある。それは澁谷君からも、谷垣君からもあったようにお聞きをいたしております。たとえ修正の部分ということでワクがはめられておっても、これは合法、適法に議決をされておるということが前提でなければならぬのです。そういうことで、当然適法に議決をされたからということできておるわけです、あなた方はね。であるとしたならば、昨日のいきさつもこれあり、上田君が違った見解を述べるならば、やはりどういう事情で適法に議決をしたのだ、こういうことの一言くらいは、これはおっしゃったほうがいいのではないか。それはお聞きになっておる皆さんも、どうもこれはその辺に何かおかしい、やましいところがあるから、その議決の事情についてはこだわって言わないのだと、そういう印象しか持たないでしょう。ほんとうに合法、適法に議決をされておりましたら、議長に報告しておりますように、二十一名出席云々と、こういう内容に触れると、また言われるかもしれないけれども、堂々とそういうふうにおっしゃったらいいのではないか。合法の根拠、適法の根拠をおっしゃった上で法案について説明をいたしましょう、こういうことでないと、何か悪いことをして、それこそ口をぬぐって、おれは言わぬぞと、黙秘権を行使されておるようなことでは、これはどうもかえってあなた方のためにならぬのではないかと私は思うのです。この点について、私はひとつ両理事の御意見を伺いたいと思います。
○衆議院議員(澁谷直藏君) 小野委員の非常に御親切なお尋ねがございましたが、私どもは何かやましいことがあるから口をぬぐって答弁をしないのではないかという御指摘でございますが、そのようなことは断じてございません。ただ、私どもが先ほど来申し上げておる点は、もう一回繰り返しますが、やはり両院の独立性、それから相互に相侵さない、これはやはり国会運営の基本的なたてまえではないか。他院における審議の状況、特にその有効か無効かというような点について、他院の委員会がこれを事こまかに審査するというようなことが先例としてもしも確立したならば、私は、国会運営というものは基本的に大きな支障を来たすのではないかということを憂えるものでございます。そういう意味におきまして、私どもは、これを答弁できないのでもございませんし、答弁したいという気持ちも実はあるわけであります。しかしながら、私どもが衆議院から参議院に参りまして、おまえのところの委員会は無法なことをやっているではないか、あの採決は違法ではないかというような、私どもから見ると疑われるような質問に対してお答えをいたしますことは、衆議院議員としての私の良心が許さないのでございます。そういう意味で私はお答えをいたさないわけでございますから、この点はひとつ十分御了承をいただきたいと思います。
○衆議院議員(谷垣專一君) 委員長。
○小野明君 いいですよ。一人でも二人でも同じことでしょう、あなた方一緒に来ているのですからね。それはね、澁谷君、きのうそれを言うならばりっぱなことなんです。きのう言えばりっぱなことなんですよ。きのうと打って変わって開き直ったことできようやっておられる。やっぱり悪いことがあったかなと、これはあなたの党のためを思って私は言っておる。だから、適法ならば適法と、あなたはあくまで適法と言われるならば、こういうふうに適法であったのですよ——うそをおっしゃるならば、堂々と最後までうそをおっしゃるほうがいいのではないか。私どもは信用せぬのだからね。そういうふうに好意的に私は言っているわけですよ。
○衆議院議員(谷垣專一君) 小野さんから実はたいへん御親切な質問をいただきまして、(「皮肉を言うな」と呼ぶ者あり)皮肉じゃありません。御親切な質問を受けまして、私はいい機会を与えていただいたと思っております。私たちがここでいろいろ申し上げておりますことは、おまえが黙っておれば、世間には何かやましいことがあったり、あるいは不法なことがあったりしておるから、口をぬぐうて、そうして黙っておるのだろう、そういうことではたいへんおまえたちのほうも都合が悪かろうからしやべったらどうだ、こういうお話でございますので、私はたいへん御親切な場を与えていただいたと実は思っておるのです。決して私たちはあの採決なりなんなりが不法であったとかなんとかということは毛頭考えておりません。それであればこそ、ああして衆議院で可決をして、そうしてこちらのほうに御送付をいただいておるのである、私はかように考えております。できれば、私がきのう、おとといといろいろ申し上げましたように、一切お話を申し上げ、そうしてやるのが一番いい方法であろうかと思いますが、昨日来のだんだんお話を承っておりまして、これは両方の議院のそれぞれの独立性という問題に関係の非常に深い、そういう問題についての御質問にだんだんとその問題が触れてきております。したがいまして、私もいささかおしゃべりで、少し余分なことをしゃべったなあという気にだんだんとなったわけでございます。これはやはり両院のそれぞれの審議を尊重していくという立場で議論をしていかなきゃならぬと、こういうふうに思いましたので、それで私は、資料であそこに出席した人員の氏名を出せというお話に対しまして、ひとつ出しましょうと言っておりましたのを、これはごかんべんを願いたいと言って申し上げたわけであります。私は、確かに修正案を提案いたしました者としてここに呼ばれております。したがって修正部分に関して以外のことをあまりしゃべるということは、いささか冗舌に過ぎたと考えておるわけであります。決して私は、昨日、私が提案理由の説明という形で参っておるから、それで私のほうの委員長を呼び出してくれという言い方は私はしておらぬはずであります。決してそういうところまで触れて私は申し上げておったわけではございません。これは調べていただければわかることでございますけれども、ただ私の立場として、私は提案理由説明者として参ったのでございまするから、したがってその範囲の御答弁しかできないということを御了承願いたいと、こう申し上げたわけでございます。私は決して皮肉で申し上げているわけではございませんので、小野さんが、この際にひとつはっきりしておかぬと、何だか黙っておって、何かやましいことがあって黙っておるという誤解を与えてはいかぬからという意味の先ほどお話がございましたが、これはたいへんありがたく存じております。きのう、私がああしてあとで前のことばを取り消したようなかっこうになりましたことにつきましては、私が十分そこまで考えずに、前もってお答えしたことが誤りであった、これはたいへん申しわけなかったと、いままた重ねておわびを申し上げる次第でございます。御了承を願いたいと思うのであります。
○上田哲君 私は、澁谷議員にひとつ御見解をあらためてお伺いしたいと思うのでありますが、あなたがおっしゃいますように、両院相侵すべからずという原則を十分理解いたしております。同時に、両院が相補うべきであるということを理解していただかなければなりません。本日、皆さん方が主張される側面は、その前者の側面を非常に強調されたように私は受け取れるのであります。これもまた皆さん方の御見解としてはあるべきであるかもしれませんが、であればこそ、相当ことばがくどいほどに、皆さん方にしかるべき礼を尽くすように私としては努力したはずであります。いやしくもいま澁谷議員のおことばの中に、衆議院の審議の内容について参議院がこれを審査するということばがございました。私は、そういうようなことに受け取られてはならぬ。ということで、違法性であるというように受け取られるとおっしゃいましたけれども、そのためにも私は違法性をここで争おうとは思わないということを再三申し上げたわけであります。どうか、そういう趣旨で申し上げているのではないのだというこちら側の配慮について、そのことばについては十分御理解をお示しいただきたいと思います。
○衆議院議員(澁谷直藏君) けっこうでございます。(「何がけっこうだかわからない」と呼ぶ者あり)
○上田哲君 それでは、衆議院側に対しての御質問は、これをもって打ち切れという委員長のおことばでありますから、私どもが審査の対象とし得るものとしてお尋ねした問題を、一般法規上の解釈として、参議院の法制局長に二、三点だけ付け加わえて見解を承っておきたいと思います。 これは、大体きのうもこういう点の一般論ではお答えできないということでありますから、毒づくわけじゃありませんけれども、あまりりっぱなお答えはないかもしれませんが、私どもとしてお尋ねしておきたいのは、通常、提案理由の説明の場合に、「等」という文言上の解釈でありますけれども、通常、修正趣旨説明の場合の「等」という場合には、たとえば施行期日や、修正に伴う当然の字句修正というようなもののみを含むのではないかというふうに理解をしております。修正案の重要な骨子にかかわる部分については、提案理由の説明の中で「等」ということばでは足りないのではないかと思います。この問題が一点、まずそのことをお答えいただきたいと思います。
○法制局長(今枝常男君) ただいまのお尋ねは、これは今回の問題点をいわば審判するようなことになるとは必ずしも思いませんので、一応お答えいたしますが、私どもは、これは修正案、それから新たな法律案にかかわらず、「等」ということばでもってあらわすのはどの限度ですべきかということについて、一般的にある程度までが「等」で、その他は「等」では無理だというような線は引いていないわけでございます。これは修正案に限りませんで、新たな法律案の場合でも、場合によってはそういうことがあるのでございます。
○上田哲君 念のためにお尋ねをしておきますが、そうした問題について、慣習はどのようになっておりましょうか。
○法制局長(今枝常男君) 一般的な慣習といようなものができ上がっているとも存じないわけでございます。
○上田哲君 その次に、じゃもう一つだけ伺っておきます。予算を伴う修正に関しては、これは十分な要件を付しての——資料配付その他のことを言っておるのですが、提案がなされなければならないというのが当然な解釈であります。この場合、かりにたとえば、通常いうところのお手元に配付したというような資料も見当たることなく、突如として混乱の議場に紙がまかれたというような形で、委員もその紙が存在することを了知しなかったという形で資料配付が行なわれたという場合に、法規に照らしての十分な提案となるでありましょうか。
○法制局長(今枝常男君) 私にお尋ねの意味が、少なくともこういう法規的にという立場からお尋ねの意味が十分に把握できない次第でございます。ともかくも修正案の場合に、これはむしろ議事運営の問題ですから、あまり詳しくございませんけれども、あらかじめ案を備えてこれを提出しなければならないということはないように存じますが、ただいまの問題に関連しまして、すぐ法規的な問題になってくるということを必ずしもいま的確に把握しかねておるわけでございます。
○小野明君 関連。いまの上田君の質問についても、非常に局長の答弁に不満であります。昨日も私が申し上げておりますように、上田君もまだ質問が相当残っておる。私も昨日、委員長とお約束をいたしておりますように、質問がまだたくさん残っております。ところが、残る時間は十一時までと限られております。そこで私には関連でしか発言を許さぬ。委員長は、先ほどから何回私が発言を求めても、委員長は速記をとめて、あるいは私を無視して自分が発言をする。この委員長の議事進行に私はきわめて危険なものを感ずるわけであります。だからこの議事進行について、いま私は関連をとって意見を言っておきたいと思うが、十一時までという期限ではこの議事は終わらない、この委員会は終了をしない、このめどははっきりしてきたと思うのです。 そこで、私は、五十六条の三、この三によって、「但し、議院は、委員会の要求により、審査期間を延長することができる。」とあります。この条項に従ってこの委員会の期間を延長するように議長に要求することを要求したいと思います。
○委員長(吉田忠三郎君) ただいま提案されました小野君の意見は、むしろ委員長とすれば、動議だと解釈せざるを得ないわけです。したがって、動議だという解釈をすれば、採決をしなければならぬ、委員長とすれば。したがって、この採決することについては私はちゅうちょしません。ちゅうちょしませんけれども、まだ——この本院から与えられた時間は、確かに御指摘のとおり、十一時でありますことは委員長十分承知しております。それだけに、委員長はいろいろ勘案をして、できるだけ皆さんの御要望にこたえるように、委員会をスムーズに運営できるように、先ほど来何回も言っておるように努力をいたしてきたわけです。この点は御了解いただけるものと私は思っておる。ただ、いま小野君の指摘の中にございました、確かに審議は十分じゃないですから、御不満があろうけれども、何か委員長が目的意識的に、そうして意図的に小野君の発言をさせないようなことがございましたが、この点はいままでのこの委員会運営に当たって、委員長といたして、いま申し上げられたようなことはないと思う。なぜかなれば、限られた時間ですから、確かにたくさんの発言者がおります。できるだけ委員長とすれば多くの方々の発言を許しながら、冒頭申し上げたように、この委員会の審議を実りのあるものにしたい、こういうことなので、一度に二人とも発言するというわけにはまいらない、これは規則にそうなっておりますから。したがって、こういう扱い方になった点は、非常に不満であろうけれども、御了解いただけるものと考えている。したがって、いまのこの動議の扱いについては、委員長といたしましても、もうすでに時間がかなり経過しております。いま小野君が不満を述べられましたように、上林理事においても依然として質疑が保留されている。上田君の質疑もまだ尽きたとは委員長は認めておりません。もとより小野君の質疑が尽きたとも考えておりません。なおかつ藤原君、それから中沢君、さらには渋谷君等々の質疑者が通告されてきております、残っております。したがって、これ以上進めてまいりましても、皆さんの特段の委員長に対する御協力がなければ、確かに、この十一時までにはこの質疑が終局しない。この程度の判断は、これは委員長としてもせざるを得ないです。いま小野さんの申されたように、十一時までに終わらないじゃないか、この点については同感でありまするから、この際は、先ほど上田君の要求もございましたし、なお、大橋理事のほうからは、この際参考人を呼びなさい、全部手はずをしてある、憲法学者呼んである、この要求どうするのだという要求もございますから、あれやこれやを勘案をして、この際すみやかに緊急の私は理事会を開きたい、こう考えているわけです。 したがいまして、この扱いは、私としては、委員長の責任において暫時休憩いたします。 午後八時三十分休憩 〔休憩後開会に至らなかった〕