災害対策特別委員会 第4号
- 発言数
- 102 件
- 登壇者
- 22 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1969/03/14
会議録
○委員長(足鹿覺君) ただいまから災害対策特別委員会を開会いたします。 災害対策樹立に関する調査を議題といたします。 昭和四十四年度における防災関係予算に関する件について調査を行ないます。 初めに、政府当局からその概要について説明を聴取いたします。 総理府から説明を願います。鯨岡総務副長官。
○政府委員(鯨岡兵輔君) 昭和四十四年度において実施すべき防災に関する計画について概要を御説明申し上げたいと思います。昭和四十四年度における防災関係予算の概要につきましては、詳しい内容はお手元に配付しております資料によりまして御承知いただきますと同時に、関係各省が参っておりますので、引き続いて詳細な点は関係各省から御報告いたしたいと思います。 まず、防災科学技術の研究につきましては、引き続き各省庁防災担当研究機関の強化充実をはかるとともに、地震予知、地すべり、冷害、産業災害等各般の災害の防止のための研究及び各種構造物の安全性等に関する研究を推進することといたしておりまして、このために要する総額二十八億七千万円の予算措置を講じてございます。 次に、災害予防につきましては、災害予防等に関する教育訓練を引き続き各省庁でその実施につとめるものといたしまして、また、気象の観測、通信、運輸、防火、水防等についての施設・設備の整備充実をはかるとともに、鉱山災害予防対策、道路の崩壊防止対策等の措置を講ずるものといたしまして、総額七百十二億二千五百万円の予算を計上してございます。 さらに、国土保全につきましては、国土保全が防災の基本であることにかんがみまして、東京、大阪等の重要地帯、さらには砂防・地すべり地域、主要なる海岸、地域開発等により急速に発展する地域等における災害の防除に重点を置いて治山治水、海岸保全、農地防災等各種事業を実施するものといたしまして、これに要する予算総額二千三百五十八億八百万円を措置してございます。 災害が発生した場合におきましては、迅速かつ適切な救助活動が実施できるよう防災体制等を確立し、応急救助その他災害の実情に応じた必要な応急対策を講ずることといたしておりまして、これに要する予算は総額四億七百万円の予算を計上しておりますが、このほか、必要に応じまして予備費の支出等適宜の措置を講じてまいりたいと考えておるわけであります。 最後に、災害復旧につきましては、昭和四十一年から昭和四十三年までに発生した災害のうち、激甚なるものについては、激甚災害に対処するための特別の財政援助等に関する法律に基づいて特別の財政援助または助成を行なうことといたしております。また、昭和四十一年災害の復旧事業は、これを完了させることとし、昭和四十二年災害及び昭和四十三年災害につきましては、直轄事業についてはこれを完了させ、補助事業につきましては所要の復旧をはかるとともに災害融資等必要な金融措置を講ずることとし、このため総額一千七百六十六億九千七百万円を計上した次第であります。 以上の科学技術の研究、災害予防、国土保全、災害応急対策及び災害復旧に対する事業費の総計は四千八百七十億七百万円になっておる次第であります。 昭和四十四年度における防災関係予算概要について御説明申し上げましたが、もとより災害の予防に重点を置きまして、その総合的対策を講ずるとともに、災害が発生した場合にも、迅速かつ適切な応急対策をとりつつ、災害の復旧に万全を期してまいりたい所存でございますので、よろしくお願いを申し上げます。
○委員長(足鹿覺君) 次に、科学技術庁にお願いをいたします。原野総合研究課長。
○説明員(原野律郎君) 科学技術庁におきましては、関係行政機関の防災科学技術にかかわる事務の総合調整という見地から、特に各試験研究機関におきます重要総合研究の見積もり、方針の調整、すなわち各試験研究機関相互に重複ないし脱漏はないかというような面の調整、さらに二省庁以上にまたがります総合研究につきましては、特別研究促進調整費を配分してこれが推進に当たっております。 なお、科学技術庁におきます防災関係の予算につきまして御説明させていただきますと、第一が国立防災科学技術センターの拡充強化でございます。国立防災科学技術センターにつきましては、昭和三十八年度の設立以来、雪害実験研究所あるいは波浪等観測塔、大型耐震実験装置と申しますような施設設備の充実をはかってまいりました。特に昭和四十四年度におきましては、前年度に引き続きまして大型耐震実験装置の建設並びに山形県の新庄市に国立防災科学技術センターの支所を新設するというような施設設備の整備を進める。また消融雪や気象調節といったような特別研究の強化をはかるために必要な経費といたしまして、約六億六千万円を計上いたしております。御参考までに前年度は約四億五千万円でございました。 その他、ただいま申し上げました特別研究促進調整費の活用につきましては、四十四年度におきましては交通路と平地の雪処理技術の高度化に関する研究等、前年度からの継続研究を進めるとともに、四十四年度からの新規テーマといたしまして、干ばつ時における傾斜地の水利改善に関する研究並びにローム台地における崖くずれの防止対策に関する研究を取り上げ、合計一億円程度計上することに予定いたしております。御参考までに、前年度は約九千万円程度を計上いたしております。以上でございます。
○委員長(足鹿覺君) 次に文部省にお願いをします。菅野教育施設部長。
○説明員(菅野誠君) 昭和四十四年度の文部省関係の防災予算について御説明申し上げます。 資料の最初のページの昭和四十四年度における防災関係予算の概要でごらんいただけますように、科学技術の研究として七億三千九百万円、災害予防に文部省内局関係が一億一千七百万円、文化庁十二億百万円、あわせて十三億一千八百万円、災害復旧等に二億二千五百万円がそれぞれ計上されております。 これら予算の内訳について、各項目ごとに若干の説明を申し上げます。 まず科学技術の研究につきましては二ページに掲げてありますが、総額七億三千九百万円でありますが、地震予知研究計画を推進するために、富士川、北上、高山の三観測所の新設、その他既設観測所の施設設備の整備、また、四十四年度を初年度とする三カ年計画で海洋底における自然地震を長期間自動記録することのできる海洋底地震計の開発を行なうための試験観測及び地盤災害、海洋災害、火山災害等に関する研究施設の整備がおもな内容でございます。さらに災害科学の研究に対する科学研究費補助金が、従来の実績等を勘案しまして一億二千万円計上されております。 次に災害予防につきましては三ページでございますが、文部省関係では国立学校施設の防火施設、設備について、消防法に基づく自動火災報知設備、貯水池等の整備を行なうものとして——六カ年計画の第三年次に当たるわけでございますが、その事業費一億一千七百万円、また、文化財の防災施設設備としてドレンチャー並びにスプリンクラー、自動火災報知設備等の整備費十二億百万円が計上されております。 また、災害復旧に関しましては最後の六ページでございますが、これは四十三年度発生災害の災害復旧事業の残といたしまして、その残分総額全部を計上しておるわけでございます。四十四年度に計上されているのはその残額全部でございますが、国立学校分九千二百万円、公立学校分三千三百万円、計一億二千五百万円と私立学校の四十四年度発生災害に対処するための私立学校振興会の災害復旧融資金の一億円が計上されております。以上でございます。
○委員長(足鹿覺君) 次に厚生省にお願いをいたします。大和田施設課長。
○説明員(大和田潔君) 厚生省関係の防災関係予算の概要を御説明申し上げます。 まず第一ページでございますが、災害予防としまして四千三百万円、それから災害応急対策といたしまして一億八千万円、計二億二千三百万円計上されております。 この内訳でございますが、まず三ページでございます。災害予防関係でございますが、この四千三百万円のうち三百万円につきましては、日本赤十字社の中型救急自動車、大型医きゅう、ろ水器の整備、このための補助でございます。これは日本赤十字社法に基づきまして、日本赤十字社におきまして災害予防のための機械器具の整備を行なっておりますが、これに対しまして国庫負担を行なう、この予算が三百万でございます。それから国立病院、国立療養所の救急袋の整備、これに四千万の予算の計上を行なっております。次に六ページでございますが、六ページの災害応急対策といたしまして一億八千万の計上があるわけでございますが、これは災害救助費の補助でございます。一定以上の災害が発生いたしました際には、災害救助法の適用が行なわれるわけでございますが、災害救助法が適用されました際に都道府県の支弁が行なわれる。その都道府県の支弁に対しまして、災害の規模に応じまして、一定割合の補助を行なうわけでございます。その国庫補助がこの一億八千万、災害救助費の補助として計上されておるわけでございます。 なお、この予算に不足を生じました場合は、当然でございますが、直ちに予備費の使用の措置を講ずるというたてまえになっておるわけでございます。以上でございます。
○委員長(足鹿覺君) 次に農林省にお願いします。大場予算課長。
○政府委員(大場敏彦君) お手元の資料の一ページでございますが、農林省関係の防災予算といたしまして科学技術の研究一億七千万、「災害予防六千八百万、国土保全事業五百十七億二千二百万、それから災害復旧八百六十二億三千七百万、合計一千三百八十一億九千七百万円と、そのほか農林漁業金融公庫融資として百八十三億というものが全体の額でございます。 以下内訳につきまして御説明申し上げます。 まず、科学技術の研究につきましては、一億七千万円を計上してございます。このうち農作物災害防止に関する研究につきましては、農作物に対する気象災害対策に関する研究等、あるいは農作物の耐冷性品種の育成に必要な研究費といたしまして、九千四百万円を計上いたしております。 農業用施設等の保全に関する研究につきましては、五千四百万円を計上しております。 そのほか治山技術の確立及び森林災害の防止に関する研究につきましては、山地荒廃の復旧等、治山技術の確立に関する研究並びに森林災害の防止に関する調査研究を実施いたしますために、千六百万円を計上いたしております 漁船の安全操業に関する研究につきましては、七百万円をもって操業時の転覆事故防止対策等に関する研究を行なうことといたしております。 次に、災害予防といたしまして、六千八百万円を予定いたしております。このうち、漁船の事故防止のために、四千八百万円の助成を行なうことになっております。これは小型漁船の事故防止をはかるために、検診技術員の常駐、事故防止奨励金の交付、都道府県が行なう小型漁船の海難防止のための調査指導をはかろうとするものであります。 森林巡視員の配置、火災防止用標板等、森林火災の予防をはかるために、千七百万円を次に計上してございます。そのほか乾パンの備蓄、雑穀種子の予備貯蔵等々に要する経費といたしまして、三百万円を計上いたしております。 次に、国土保全事業につきましては、五百十七億二千二百万円を計上いたしております。そのうち治山事業につきましては、第三次治山事業五カ年計画に基づきまして治山事業を推進することといたしまして、その関係予算としまして、三百十三億四千九百万円を計上いたしております。 保安林整備管理事業につきましては、保安林整備計画に基づきます保安林の配置の適正化等に要する経費といたしまして、二億二千二百万円を予定しております。海岸保全事業といたしましては、四十五億九千九百万円を予定いたしております。農地防災事業につきましては百十四億九千万円をもって防災ダム、湛水防除、老朽ため池の補強、農地保全に関する事業を実施いたすことといたしております。 地すべり対策事業につきましては、農地農業用施設、保安林、治山施設等につきまして、対策事業を実施するために、三十三億五千四百万円を計上いたしております。次に、災害関連事業につきましては、農業用施設、治山施設、漁港施設等につきまして、七億八百万円を計上いたしております。 次に、災害復旧等につきましては、八百六十二億三千七百万円を予定いたしております。まず、農地農業用施設、海岸保全施設、治山施設、林道施設、漁港等の災害復旧等につきましては、一定の進度をもって事業の促進をはかることといたしまして、二百二十五億七千三百万円を計上してございます。 農林漁業関係災害復旧等の融資につきましては、開拓営農振興臨時措置法に規定する要振興開拓者に対しましては、開拓者資金融通特別会計からの融資一億円のほか、天災による被害農林漁業者等に対する資金の融通に関する暫定措置法に基づく過年度災害融資についての利子補給費及び損失補償費の補助につきまして、十六億六千万円を計上いたしております。 災害補償関係経費といたしましては、農業災害補償、森林国営保険、漁業災害補償及び漁船損害補償に要する経費といたしまして、六百十九億四百万円を予定してございます。以上のほか、農林漁業金融公庫の融資につきましては、農地等の災害復旧に要する資金を融資するほか、被害の実情に応じまして自作農維持資金を融資することといたしまして、百八十三億円の融資を貸し付け計画に予定してございます。以上でございます。
○委員長(足鹿覺君) 次に、通商産業省にお願いします。斎藤総務課長。
○説明員(斎藤太一君) 通商産業省関係の防災予算の概要について御説明申し上げます。 第一ページの中ほどをごらんいただきますと、通商産業省におきましては、科学技術研究に一億八千五百万円、災害予防に十七億二百万円、国土保全に八億四千二百万円、計二十七億二千九百万円を計上いたしております。 その細目について申し上げますと、二ページの中ほどにございますけれども、まず科学技術の研究につきましては、鉱山におきます坑内火災、落盤等の災害に対処しますための保安技術の研究に一億一千一百万円、火薬、高圧ガス等に関連する火災、爆発等による災害防止の研究に四千一百万円、そのほか、地震予知のための地殻構造に関する研究、地すべり等に関連する地質の研究、新潟地区におきます地盤沈下に関する観測調査等に三千三百万円を計上し、工業技術院傘下の試験研究機関を中心にその推進をはかることといたしております。 次に、災害の予防関係につきましては、三ページのおしまいから四ページにかけまして書いておりますけれども、大別いたしますと、教育訓練関係に七千百万円、防災施設設備の整備に十四億二千六百万円、電気、ガス等の保安に関する指導監督等に二億五百万円を計上いたしております。そのうち教育訓練につきましては、鉱山保安技術職員の再教育等鉱山関係者の保安教育の実施、及び液化石油ガスによる災害防止のための販売従業員の教育、一般消費者の保安啓蒙等に加えまして、鉱山保安センターにおきます災害時の救護訓練事業を補助することといたしております。防災施設設備の整備につきましては、石炭鉱山におきます災害防止のため保安専用機器の整備等の保安確保事業費の補助を行ないますとともに、石炭合理化事業団を通じまして保安施設の整備強化等のため融資を行なうことといたしております。そのほか、災害予防の関係では、電気工作物の検査、鉱山災害防止のための保安検査、火薬類、高圧ガス等の災害予防検査等、災害予防のための指導監督の充実をはかることといたしております。 次に、国土の保全関係でございますが、五ページの一番下に書いておりますけれども、総額八億四千二百万円を計上いたしておりまして、地盤沈下防止のための工業用水道の整備及び崩壊、流出等の危険のあるぼた山の崩壊防止工事等の促進をはかりますとともに、新たに石炭及び亜炭産出地域に存在します未処置の廃止坑口による危険を防止するために、坑口の閉塞工事の促進をはかることといたしております。 以上のほかに、災害復旧に関連いたしまして、災害発生にあたりまして被災いたしました中小企業の再建につきましては、政府関係中小企業金融機関におきまして必要資金の確保、貸し付け条件の緩和等をはかるなど、中小企業に対する支援措置を講じてまいる所存でございます。以上でございます。
○委員長(足鹿覺君) 次に運輸省にお願いします。内村参事官。
○説明員(内村信行君) 運輸省関係の防災関係予算といたしましては、運輸本省関係、それから海上保安庁、気象庁、それに国有鉄道、これをまとめて御説明申し上げたいと思います。 まず二ページの下から四段目からでございますが、運輸省の二億一千四百万。これは港湾研究で、港湾技術研究所で沿岸波浪の特性を把握するための港湾及び海岸保全施設構造物、こういったものの建設基準の合理化を促進するために、こういった港湾、沿岸の波浪の特性のための研究をいたします。これが六百万円でございます。 それから大きなものは、同じく港湾技術研究所におきまして大型平面水槽、これを四十四年度を初年度といたしまして二カ年程度で整備することになっておりますが、その初年度経費として二億七百万円が計上されております。 次に海上保安庁の千八百万でございますが、これは海上保安庁の水路部で行ないます研究でございまして、地震予知のための基礎資料を得るために、地震多発海域においていろいろな測量とか観測とか、そういったものを行なうわけでございます。 それからさらに船舶の航行の安全をはかるために洋上波浪の実態を把握する必要がございますので、そのための計器の試作開発、こういったものが内容となっております。 次に、気象庁の一億五千九百万円でございますが、これは経常研究といたしまして、気象、地象、水象、こういったものに対するもろもろの観測技術に関する研究を行ないますのが九千二百万円でございまして、それのほかに特別研究といたしまして六千七百万円ばかり計上しておりますが、これはあるいは台風であるとか、集中豪雨、地震、こういったものの研究、あるいはロケット観測による超高層大気の研究でありますとか、航空機の航行安全に及ぼす悪気象、こういったものの研究に充てられることになっております。これで、以上合わせまして科学技術関係が三億九千百万円となります。 次に、災害予防の関係でございますが、これは四ページをごらんいただきますと、運輸本省といたしましては五億七千百万を計上しておりますが、そのおもな内容といたしましては、危険物運搬車両の事故防止のための運送事業者の管理でありますとか、あるいは運行管理者に対する研修というものを行なうことになっております。 それから次は、豪雪地帯における雪の防除対策、そういったもののための設備整備の補助であります。 それから航空の安全確保のために、航空路管制施設、あるいは航空保安施設を整備してまいりたい。それから、さらに空港における消防、除雪体制を強化する。こういったようなことがおもな内容になっております。 それから、海上保安庁について申し上げますと、三十八億五千百万円計上されておりますが、そのおもなものといたしましては航路標識の整備、これは新営約百九十、改良、研修に三百程度予定しております。 そのほかに海上保安部署の強化、あるいは航空基地の強化でありますとか、あるいは巡視船艇の代替建造、これは大体二十一隻を代替建造することにしております。それから航空機についてはベル一機、ビーチクラフト一機の増強というふうなことを考えております。 それから、さらに港湾における火災防止、大型のタンカーなどの火災防止といたしまして消防船の建造十隻を予定しております。 それから、さらにいろいろな保安通信体制を整備いたしますとか、あるいは船舶交通のふくそう化に対処するため、巡視艇にレーダーを装備するということも考えております。なおさらに大型タンカー対策といたしまして、流出油を処理するための薬品類でありますとか、あるいはオイル・フェンス、そういったものの予算もこの中に入っております。 それから次に気象庁関係でございますが、気象庁といたしましては、四十七億四千四百万計上しておりますが、このおもな内容といたしましては、予報精度の向上をはかるために、気象資料自動編集中継装置、こういったものを整備いたしまして、それから通信施設の整備、それから気象ロケットの観測業務の整備、あるいはいろいろな観測測器の近代化、こういうものをこの予算に計上しております。それからさらに台風とか豪雨、雪、地震、こういった災害の防止をはかりますために、レーダー観測網の整備、あるいは地震観測の施設の整備、気象観測船の新造というようなことも考えております。なお、気象船の建造につきましては、二カ年計画のうちの第二年度になるわけでございます。それから航空気象業務の整備強化ということが入っておりまして、それにつきましては沖永良部に先般航空気象の出張所ができましたので、そこにおける業務の開始をいたしますとともに、そのほかの既設航空気象観測におきましての観測、その他の整備を考えております。 それからさらに農業気象業務、こういったものの整備ということも、この予算に計上いたしております。それから小笠原諸島の復帰に伴いまして、父島、南鳥島の気象観測所の整備の予算ということもここに計上されておるわけでございます。 それから日本国有鉄道について九十九億八千七百万計上されておりますが、これは主として橋梁とか、あるいは橋げた、こういったものの改良工事でありますとか、あるいは降雪多量地に対する防除雪設備の整備とか、あるいは老朽隧道の改修等でございます。あるいは幹線における地すべり地帯の線路変更を行ないます。そのほか、支社において小規模の防災工事を行なう。この関係は合わせて百九十一億五千四百万になるわけでございます。 次に国土保全関係でございますが、第六ページの一番上に書いてございますが、七十億八百万計上してございます。この内容は、あるいは東京とか大阪とか、そういった主要な港湾海岸二十七港におきます海岸保全事業、あるいは一般の港湾海岸百七十九海岸につきましての海岸保全事業、そういうことを行ないます。それからまた港湾関連事業といたしまして、港湾施設災害関連事業といたしまして、港湾の災害の防止のための予算が若干計上されております。 それから次に災害復旧でございますけれども、これにつきましては、十四億九千二百万計上してございます。この内容といたしましては、港湾の災害復旧に関しまして、直轄事業及び補助事業を計上しておりますのと、空港施設におきます災害復旧補助事業、これがその内容となっております。以上まとめますと、総体といたしましては運輸省関係といたしましては、国鉄を入れますと二百八十億四千五百万円になりますが、国鉄を除きますと百八十億五千万円ということになっております。
○委員長(足鹿覺君) 次に建設省にお願いいたします。坂野河川局長
○政府委員(坂野重信君) お手もとの資料の三ページに科学技術の研究という欄がございまして、予算で二億二千百万円でございます。その内容を簡単に申し上げますと、第一番目が、国土及び土木構造物の防災性の向上のため、洪水の予知、山地崩壊、侵食、地すべりの予知、あるいは防止工法、ダムの安全管理、あるいは河道計画、都市地域の雨水排除と下水の処理法、あるいは海岸災害対策、地盤沈下による災害防止等に関する研究を行ないます。 第二番目といたしましては、建築物の防災性向上のために軟弱地盤対策あるいは建築構造物の地震及び風応答等並びに建築材料の防火性、耐火性等の研究のほか、密集市街地の都市計画的防災対策及び地下街、高層建物等の火災時における煙害防止に関する研究。 第三番目といたしましては、地震予知実用化の基礎資料並びに水害予防及び傾斜地崩壊対策の基礎資料とするための調査研究等を行なう。 それから五ページにまいりまして、災害の予防の関係で百六十三億八千四百万円の予算でございます。第一番目は、水防活動に必要な水防無線、水防車及び水防倉庫等を整備する。第二番目が、積雪寒冷地帯におけるところの道路交通を確保するために除雪、防雪、凍雪害防止及び除雪機械の整備を推進する。第三番目は、道路の崩落防止、トンネルの補強、海岸及び河川沿いの道路護岸の決壊防止並びに波浪防止のための事業。第四番目といたしまして、都市における災害の防止、土地の合理的利用の増進及び環境の整備改善をはかるために防災建築街区を整備する、そうするために補助金を計上いたしております。またそのほか、住宅金融公庫融資を四十二億ばかり見込んでおります。都市における火災あるいは津波等による被害を軽減するための防災建築街区における防災建築物に対する資金の融資を行なう。 その次の六ページでございますが、国土保全といたしまして千七百六十二億三千六百万円。第一番目が治水事業でございまして、これは第三次の治水事業の五カ年計画の第二年度といたしまして、同計画に基づいて治水対策を緊急かつ計画的に推進するということでございます。第二番目は、急傾斜地の崩壊による人命財産等に被害を与えるおそれのある地区に崩壊防止工事を実施する。第三番目は、災害の関連事業でございます。被災した河川、海岸、砂防設備について再度災害を防止するために、災害に関連いたしまして改良復旧を実施する。第四番目は、海岸の保全事業でございまして、高潮、津波等から海岸を防護するために保全事業を実施する。 同じく、六ページの災害復旧でございまして、四百五十三億一千万円でございます。公共土木施設の災害復旧事業といたしましては、先ほどお話がございましたように、直轄災害は二カ年で完了することとしまして、過年災にかかる事業はすべて完了いたします。また補助災害につきましては、緊要事業は三カ年、全体では四カ年で完了する方針でありまして、四十一年災については一〇〇%、四十二年災は八九%、四十三年災は七三%復旧をはかる予定であります。なお、事業の円滑な実施のため、補助災害については国庫債務負担行為に七十億ばかり見込んでおりまして、これを計上しまして繰り上げ発注を行ない、災害復旧の促進をはかりたい。第二番目といたしましては、都市の施設の災害復旧に関する事業、いろいろありますが、二カ年で完了する方針で四十三年災害の復旧を完了いたします。第三番目といたしまして、災害公営住宅建設事業といたしまして、災害によって住宅を滅失した罹災者に貸与するための公営住宅を建設する。なおそのほかに住宅金融公庫の融資十億を見込んでおりまして、被災住宅の復興をはかるため建設及び補修資金の融資を行なう。以上でございます。
○委員長(足鹿覺君) 次に自治省にお願いします。角田調査官。
○説明員(角田直方君) 自治省の御説明を申し上げます。 第一ページにございますように、災害復旧等に要する経費として二百四十一億三百万円を掲げてございます。ただこの内訳は、あとのほうの六ページの末尾でございますが、そこをごらんいただきますとおわかり願えますように、このうち二十億三百万が過去の激甚災害被災団体の小災害の特例債の元利償還に要する経費でございます。これが正式に予算に計上してある額でございます。その残り二百二十一億カッコ書きをいたしております。これは来年度におきまして地方団体が負担して行ないます災害復旧事業に要する経費、これに対して充当いたします起債の額を過年分百六十六億、現年分三十五億、火災復旧分二十億と推定いたしまして、二百二十一億を地方債計画に計上いたしたわけでございます。これを合わせて当省分として御説明をさせていただいたわけでございます。
○委員長(足鹿覺君) 次に、消防庁にお願いします。山本次長。
○政府委員(山本弘君) 消防庁でございますが、お手元の資料三ページ、消防庁六千万円としてございますのは、消防研究所において行ないますところの研究費でございまして、研究所におきましては経常研究といたしまして火災、燃焼現象及び消防設備、機器等防火消火一般に関する基礎的共通的研究を行なっておりますが、そのほかに特別研究といたしまして大震火災等非常時に対処するための消防用自然水利の開発、延焼性状の研究、地下街及び高層建築物防災対策としての煙対策、防炎剤研究、化学火災対策としての危険物火災の消火剤適用基準等についての研究を行なっております。なおそのほかに委託研究といたしまして、大震火災時におきまする耐火建築物等の避難所としての効果、危険物品の危険性試験方法の研究を行なう予定でございます。 次に、災害予防の点でございますが、これは五ページにございます。五ページに、十六億九千五百万となっておりますが、これは火災予防運動その他の防災教育訓練の実施に要する経費のほか、消防施設緊急整備五カ年計画に基づきまして消防ポンプ自動車とかあるいは小型動力ポンプあるいは消防無線、防火水槽、小型動力ポンプ等を搬送する自動車等の消防施設を整備するための市町村に対する補助金、三分一の補助金でございます。そのほか最近の都市における火災態様にかんがみまして、科学消防力の強化という意味で化学消防ポンプ自動車、はしごつきポンプ自動車、消防艇、排煙車等の整備を同じく三分の一の補助をもって整備しようとするものでございます。なお離島におきましては特別三分の一の補助率を三分の二といたしておる次第でございます。 そのほか消防活動の迅速性を確保するための消防吏員待機宿舎の整備、あるいは最近の救急需要の増大に対処するために、いわゆる救急自動車と救急指定病院とを結ぶ救急指令装置の整備に必要な経費、また災害時における災害情報の把握、災害情報の把握の迅速化をはかるために消防庁と十二県を結ぶ無線通信施設の整備に必要な経費を計上いたしておる次第でございます。 なお、そのほかにこの補助金として計上いたしております十六億九千五百万のほか、地方債として昨年は五十六億円でございましたが、本年度におきましても、地方債の増加をはかってまいりたい、かように考えております。
○委員長(足鹿覺君) 以上で説明は終わりました。 これより質疑を行ないます。質疑のある方は、順次御発言をお願いいたします。
○塩出啓典君 それでは、消防庁の関係にお伺いしたいと思いますが、消防施設の問題でございますが、いわゆる消火せんですね、消火せんが非常に水圧が低い、だんだん住宅がふえてたくさん水を取るために非常に水圧が低いために、いざというときに役に立たない、そういうようなことがあると聞いておりますが、そういう点に対する現状また今後の対策、そういうものをお聞きしたいと思います。
○政府委員(山本弘君) 御指摘のように、水道法によりまして消火せんの設置が義務づけられておるわけでございます。また東京都内を例にとってみますと、水道法に基づく消火せんの設置はなされておるのでございますが、実際問題といたしますと、これに、火事の場合に一せいに消火せんにポンプをゆわえつけますと水圧が低下をいたしまして、十分なる放水効果があげられないというのが現状でございます。ただ、現実の消火活動の方法といたしましては、ホースを長く連結いたしまして一地区の消火せんを一度に使うということのないように遠くから引っぱってくるというふうなことをいたしまして、放水効果をあげておるというのが現状でございます。したがってもし大火になりまして、そういった遠くから、遠くの消火せんに取りつけて火事の現場に水を送っていくことができないような場合におきましては、まあ一斉に水圧が低下します。そのために消火活動が困難になるということは大いに考えられるのでございます。したがいまして、東京都におきましては防火水槽の整備ということに力を入れておるのでございます。なお、先ほど消防研究所の研究の中で、研究題目の中で申し上げましたが、自然水利の開発、河川とかその他自然水利を消火用水として使う研究、すなわちまあポンプの機械力にも関係がありますが、そういった点を、水と機械との総合性において研究をするというようなことも行なっております。しかしながら御指摘がございましたが、現在のまあ消防活動上の水の問題といたしましては、現在の消火せんは数の上では整備されておりましても、いざ大火という場合は、非常にまあ不安だという気持ちを私たちも持っております。したがって理想といたしましては、一般の飲み水用の水道のほかに消防専用水道といったものを理想としてつくらねばならないのじゃないか、かように考えておるのでございます。また、工業用水道に消火せんを備えつけるとか、あるいはまた汚水を処理したような水、こういった水を、これは消火活動には使えますから、そういうものを使うようなくふう、こういったものもあわせて考えねばならない、かように存じておる次第でございます。
○塩出啓典君 いまの、大火の場合とおっしゃいましたけれども、まあそういう大火のためにたくさんのホースを使って水圧が下がる、それならまだいいと思うのでありますが、これは今年の二月一日に下関で火災がございまして、まあひとつは非常にこれ、場所が高台であったためでもございますが、全然その消火せんが使えない。消防庁の話によりますと、消防庁には百ミリの消火せんとそれから七十五ミリの消火せんと二百五十ミリの消火せんがある。だんだん最近はたくさん水を使うために水圧が低いために、百五十ミリ以上の消火せんでないと消防活動に使えない、このように言われておるわけでございます。ところが、下関市だけを見ましてもその消火に使えない。一ぺんに使ったら、そこだけ使っても水圧が低いために百ミリも使えない。百ミリの消火せんが六百四十カ所もある。それから七十五ミリの消火せんが七十カ所もある。だからほとんどいまあなたのおっしゃったような一斉に大火が起こった場合じゃなくて、部分的な火の場合でも使えない消火せんが非常に多いわけであります。その対策は一つは消火せんを百五十ミリの大きなパイプにすればいいわけでありますが、それもなかなか予算の関係でできないんではないかと思うんですが、そういう点が私は下関しか知らないわけでありますが、おそらく全国にあるんじゃないか。今後さらにどんどん水を使う人がふえてくれば水圧も下がる一方である。そういう問題に対して消防庁は一体どういう指導をしているのか、その点をお聞きしたいと思います。
○政府委員(山本弘君) 根本的にはとにかく水をふやすということでございます。現在飲み水と消防用水が一緒になっておるわけでございます。したがって町が発展してまいりますと、水の需要量がふえてまいりましてだんだん水圧が低下していくわけでございまして、その点根本的に水の需要にいわゆる消火用水の需要を加味した水の対策というものを水道の面においてもつくってもらいたいとわれわれは考えております。同時にさきに申しましたように、地区によりましては消防用のための専用水道というものも必要ではないだろうかと思うんでありますが、なおしかしながらこれはなかなか言うべくして実現につきましては、非常にむずかしい問題をはらんでおります。したがって、われわれとしましては防火水槽でございますね、防火水槽を先ほどおっしゃったような高台に市街地があって、しかも現在の水道の状況では水圧が低いというようなところは防火水槽をつくるというふうに指導をいたしております。
○塩出啓典君 防火水槽をつくるというのはそれは暫定的な措置として、これからだんだん日本も発展していく上から消防庁の消火対策が防火水槽であると、それはあまりにも将来のビジョンとして情けないと思うんで、まあそういう点でいま消防専用の水道、そういうお話がありましたが、非常に諸外国では消防専用の水道がちゃんとできて、飲み水とはちゃんと別個になっておる。そういう点、日本の国も今後のそういう防火用水に対する一つのビジョンというものをつくって、ただ言うだけではなくして、それに対して一歩、一歩やはり実現をしていかなきゃならないと思うんですが、いまも工業用水に消火せんをつける、こういうことならば、たいした予算もなくてできるんじゃないかと思うんですけれども、そういう点に対して一体消防庁はどういう考えでそれを実践しようとしているのか。将来の方針をどう考えているか、その点をお聞きしたいと思います。
○政府委員(山本弘君) 理想形態といたしましては、こういう消防専用水道というものを設置するように、われわれとしても関係方面と施策を進めるように呼びかけてまいりたい、そのように思います。同時に現在工業用水道にもつけるように指導をいたしております。ところが工業用水道といいますと一般に何と申しますか、行き渡っているのでございませんから、したがって地区が限定されます。しかしながらこういった工業用水道に消火せんをつけるということも進めてまいりたい。同時にまた、何と申しますか、いわゆる汚水を処理したあとの水を利用するというふうなことも今後検討してまいらなければならない、かように考えておるのでございます。同時に、消防ポンプ自動車の性能でございます。この性能について申し上げますと、落差があまりありますと、ポンプは水を吸い上げて放水することができません。したがって、たとえば温泉地のような山の中腹に旅館が並んでおって、谷川の水がある。水があって、消防自動車ポンプが行きましても、下から水を吸い上げて放水することはできない、こういう現状でございます。したがってこういった落差の非常にあるところから水を吸い上げるような能力のある機械、ポンプを開発していくということも非常に大事だろうと思うんでございます。一応一部消防研究所において開発いたしておりますが、まだ実用の点につきまして若干問題がありますので、今後もこの研究を推し進めまして、実用に供していくようにもいたしたい、かように考えておるのでございます。
○塩出啓典君 いまの消防用水道設置、工業用水に消火せんをつける、そういう問題はひとつ積極的に実践に移していただきたいと思います。 それと、現状においては、火災が起こった場合に水圧が下がるというのは、一つはたくさん一斉に民家が水道を使う。ただ時間によってやはりその消火せんの水圧が違うと思うんですね。東京あたりでは火災がここであったと、そういう場合にはすぐ水道局に連絡して、その消火せんに至るホースの前のパルプは全部閉めて、そうしてこの水圧を上げるように、そのような手を打たれておる、そのように聞いておるわけでありますが、そういう点がはたして日本全国に対してそういう水圧の検査、また火事が起こった場合にはこのように民間の使っておるバルブを閉めて、そうすれば水圧も下がらないんだと、そういうようなやはり訓練といいますか、そういうものをやはり消防庁としてもどんどんやっていかなければならない、そのように私は思うわけでございますが、そういう点、現状はどうなっておるのか、それを教えていただきたいと思います。
○政府委員(山本弘君) 御指摘のとおりでございまして、やはり関係機関との連携というものが、非常なこういった場合の、何と申しますか、大きな効果を及ぼすものであると思うんでございますが、いまおっしゃったように、消防が出動する場合に、火災方面によって水道局と連絡をして、そういった措置をするということでありますならば、水圧の低下が極端にならないという意味においては非常な効果があろうかと思うんでございます。同時にまた、一般広報の面においても、一般火事の場合における協力という意味で、火災現場の協力のみならず、水に対する協力という意味で各家庭において水を使わないというような点も、火災予防運動の中で十分に国民の中に浸透さしていきたい、かように考えております。
○塩出啓典君 それから消防研究所は飛行機によるそういう空中からの消火、そういうのを研究しておると、そのように聞いておりますが、大体そういう今年度の研究の方針といいますか、また将来の見通し、そういうのはどういうものであるか、その点を報告していただきたいと思います。飛行機ですうっと空中から消すやつですね。
○政府委員(山本弘君) 実は研究所としては空中消火というものに着目いたしましたのは、大震火災等が起こった場合におきまして、道路が人、車、荷物等で一ぱいになって消防自動車が動けないというところから、空中から消火をするということを研究を始めたわけでございます。外国におきましては、主として林野火災等に対処する方法として空中から飛行機あるいはヘリコプターで消火をするということを実際行なっているようでございますが、消防研究所としてはいま申しましたような市街地、それも大火災の場合の空中からの消火というところから研究を始めたわけでございます。研究はかなり進んでおりまして、岐阜県の各務原で昨年も行なったのでございますが、いろいろな方法がございます。水に薬剤を入れましてヘリコプターでそれをつるしまして、それを火災の上で嚢を開いて水を散水するわけでございますが、どのくらいの高さでどの角度でやれば一番いいかということを、実際の模型火災をつくってやっております。順次進んでおりますが、今後もこの点につきましては研究を実用の段階まで、消火技術として実用の段階にまでまだ若干の時間があると思いますが、できるだけ早く完成をいたしたい、かように考えておる次第でございます。
○塩出啓典君 で、まあ早く研究じゃなくて実用の段階まで持っていくべきじゃないかと、特に非常に山火事が一年間にかなり多いわけでありますけれども、われわれはしろうとかもしれませんけれども、そういう飛行機から外国のようにどんどん使えばかなり山火事もすみやかに消せて被害も極度に少なくできるんじゃないかと、そういう点でもっともっとそういう研究には力を入れるべきだと、早く実用にしなければならない、そのように思うわけですが、いまのところそういう実用に移す見通しというのはいつごろになっているわけですか。
○政府委員(山本弘君) いつごろとおっしゃられますと、いついつということをまあちょっと申し上げられないのでございますが、かなり消火方法、消火技術につきまして、これはもう三年ほどやっておりますから、かなり進んでまいってきておるわけでございます。したがいまして、一応の模型的な場合は成功するということになっておりますが、それを空中消火技術を一般の消防機関が採用するという段階になります場合には、いわゆるヘリコプターとかそういったものの整備と申しますか、そういうものが必要になってくるわけでございます。したがいまして、ヘリコプター等の消防施設の整備と相まって実用の段階になるというのは、ちょっといついつということには、ただいまのところ申し上げられないのでございますが、われわれは今後消防施設としてのヘリコプターというものをどういうふうに——ヘリコプターによる空中消火技術というものが山火事等、あるいはまた大火災等における消防戦闘技術として一日も早く実用に供されるように努力をいたしてまいりたいと、かように存じておるのでございます。
○塩出啓典君 それで、まあそういう空中からの消火をやれば飛行機が要ると思うのですが、いま自衛隊の飛行機を試験に使っていると聞いておりますが、将来もやはり私の考えでは、なかなかヘリコプターを消火専用にまあ何台も買うことはできないかもしれない。そういう点で自衛隊によるヘリコプターも、いざというときにはそういう山火事に出動できるように、そういうようなやはり訓練も考えていったほうが価値的じゃないかかように思うわけですが、消防庁の今後のそれに対する考えはどうかですね、お聞きしたいと思います。
○政府委員(山本弘君) 技術の実験段階におきまして、全面的に自衛隊に御協力を願っているわけでございますが、今後さらに進めまして、御指摘のように消防機関が一々ヘリコプターなり飛行機を持つということは、これはなかなかむずかしい話でございますので、実際の場面において自衛隊と密接な協力をもって行なうというふうに、さらに自衛隊とこの問題につきまして協力をお願いいたしたい、かように存じております。
○塩出啓典君 この問題につきまして総理府総務副長官のお考えをお聞きしたいと思うのです。
○政府委員(鯨岡兵輔君) いま消防庁からるるお話しを申し上げたわけですが、地域によっていろいろ異なりましょうが、たとえばいま先生御指摘のように、山火事、都会、都会などは特にどんどん人口がふえてまいりますから、どうしてもあと追い投資になっていた傾向があります。消防においても例外ではありません。そこで、工業用水の話も出ましたが、まあたとえば東京にしても大阪にしても、水洗便所ですか、あれの浄化した水を主として工業用水道にすることにして、かなりの普及を見ております。しかし、消防庁がいま言われたように、それは地域的に限られてもおりますので、これのみにたよるわけにもいきませんが、万般火事の警報を聞いたらすぐにそのせんを締めるとかいろいろ考えまして、新しい、あと追い投資でなしに先行投資的な防災計画を立てなきゃいかぬ、こういうことでやっているわけでありますが、御案内のように、私どものほうでは基本計画に基づきまして総合をいたしておりますので、これからも消防庁等督励をいたしまして、各官庁と連携の上に御指摘のような点に注意をしながら計画を立てていきたい、こう考えておる次第であります。
○沢田政治君 消防庁にお聞きしたいわけでありますが、ただいまの質問に関連して特にまあ消防庁のいろいろな今後の方針、指導方法等の説明があったわけですが、過密地帯における火災は非常に大きな惨事が想像され、これに対する防御手段は相当まあ精密にやらなくちゃならぬと思うのですが、その反面において過疎地帯における消防活動なり防災活動、これをどのような方向でやっていくのか、これをお聞きしたいわけです。というのはですね、私はまあ架空のことを聞くのじゃなくて、特に東北地帯ですね、非常に労働力が移動しておるといいますか、出かせぎが多いわけですね。平らなことばで言いますと。秋田県でも七万人の何といいますか強健な男の人が季節労働者として留守になっておるわけですね。これは山形にも青森にもあると思うのですが、女子で消防団を編成しなくちゃならぬ、こういうのが地方のテレビ等のローカル放送で報道されておるわけです。そういう場合ですね、ちょっとしたはでな火事でも起こったならば、はたして女の消防団で、これはテレビで見ておるとなかなかはなやかでけっこうですが、実際に災害が起こった場合、用に立つのかどうかですね、こういう点をどういう指導しておるのか。どういう対策を組んでおるのか、過疎地帯における何というか消防活動、こういうものに対して明確な方針がおありならば、お示し願いたいと思うのです。
○政府委員(山本弘君) 過疎地帯におきましては、これはおおむね消防団の単独地域だと思います。したがいまして、これは常備消防がないわけでございます。非常備のいわゆる消防団で消防の任務を全部受け持っておるわけでございますが、それが御指摘のように出稼ぎ、その他によりまして消防団員が減少する、こういうことでございます。それに対してどういった対策を持っておるのかということだと思いますが、われわれといたしましては、火事は何と申しましても、最初の五分間でございますから、早期に出動するということが一番大事でございますので、そういった消防団地区でも、せめて自動車に乗って運転して現場にかけつける人だけでも常備化したい。すなわち機関員だけは常備化するということをまず考えております。さらにそれを一歩進めまして、機関員のみならず消防団の中で何人かの者は常備部という形で常備化する、こういうことでもって消防体制というものを固める必要があるのじゃないか、かように考えておるのでございます。と同時に、そういった地帯は、おおむね財政力も貧弱な場合が多うございます。だから、一つの町あるいは一つの村で常備消防力を持つということは財政的にも非常にむずかしいというところが多いのでございます。したがって、そういったところは数カ町村で組合をつくって消防本部署を設置する、こういった指導もいたしておるのでございます。また、消防団員の減少対策でございますが、これにつきましても、これはなかなかむずかしい問題でございまして、単に処遇を改善するということだけで終わるものではございませんけれども、いわゆる義勇消防の名のもとに奉仕をされる消防団員の処遇改善というものをも一そう進めてまいることによって、これを一助として、消防団員の確保にも力を入れてまいりたい、かように考えておるのでございます。
○沢田政治君 広域消防とか団員の中から特に常備員を指定してやるとかけっこうなことを言っておるわけなんで、その限りにおいては、非常にけっこうだと思うんだけれども、実際は、望むべくしてそういう方向にいっておらぬわけですよ。たとえば地方自治体が財政難から団員の幅を狭めていっておりますね。これは全部とはいえないけれども、そういう地方自治体が多いわけです。結局、予算がないからでねす。膨大な団員をかかえて手当を出すとかなんとかいうことは困ると、こういうことで、財政上の理由から非常に団員の幅を狭めていっておるし、いまの消防団というのは実費補償も何もないし、望まざる奉仕というかっこうで、善意にすがって消防団というものを結成しておる傾向もあるので、なかなか団員になり手もない。出動手当でも、これは何というか、一日の自分の収入を投げてやってもそれに値する手当がないわけですね。これは退職金でもそうです。そういう面で予算的にやはり過疎地帯はこれこれこうしたいというはっきりした施策というものを明確にすべきじゃないかと思うのだけれども、いかがですか。
○政府委員(山本弘君) 消防庁がいろいろ指導しても財政力がそういった市町村にはないということから、なかなか機関員常備にしろ、常備部を置くということにしろ実現しないというお話でございます。御指摘のとおりだと思います。やはり町村に財政力をつけないと消防に回っていく金も少なくなる。これはある意味では当然でございます。それで、私たちといたしましても、市町村の消防費を増額するというふうに努力を実はいたしておるのでございます。逐次改善をいたしております。たとえば昨年は単位費用が七百九十円くらいでございましたけれども、ことしは、九百円くらいというふうに上げております。消防費における基準財政需要を多く見込んで、こういう措置をしてもらっておるわけでございます。その限りにおいては、消防費は年々ふえているというふうにいえるかと思います。そこで、まあ全体からいうならなお少ないのじゃないかという御指摘もあるのでございますけれども、そういうふうに財政力をつけるということを裏打ちとしながら、ただいま申しましたような機関員常備あるいは常備部体制というもの、あるいは広域消防体制というものを実現してまいりたい、かように存じておるのでございます。
○沢田政治君 もう一つだけ。まあいまのように善意にすがるようなものであってはいかぬと思うのです。私も、こういういなかの消防団に招待されていくことがあるのですけれども、賞状だけやたらに乱発するわけです。賞状だけでは積極的にだれも団員になろうという人はなくなりますよ。むしろ警察機動隊五千人増員するより国民は喜びますよ、消防のほうに金を使うなら。その議論はやめます。 最後にもう一つお聞きしたいのは、去年は大館市に大火がありましたね。しかも、これは私の記憶では戦後三回くらいですね。もう非常にはでな火事をやっているわけですね。いままで大館市の消防とか、そういう防災活動ですね、こういうことに対してどういう指導をしてきたかということです。将来もまた起こるかもわからぬですね。火事になったらもう百戸以上確実に焼けます、あそこは。これはいままでどういう指導をしてきたのか、将来どういう指導を消防庁としてやるのか、この点を明らかにしていただきたい。
○政府委員(山本弘君) 大館の大火、昨年のたしか十月でございましたか、ございまして、もう大館市は御指摘のように大火だけでも三回くらい、その間に中火程度のものもあったわけでございます。それで、昨年の大火の前の大火のときに消防庁から係官を派遣をいたしまして、大館市の消防体制というものを検討いたしたのでございます。御承知のように、大館市は焼けたあとのところはまああそこは都市計画がうまくいきまして非常にりっぱになりましたが、焼けてないところは、昨年の十月焼けた地域は木材工場と住宅その他が密集しておる、しかも道が狭い、こういったことで、一たん火が出れば大火になるおそれは十分にある、こういう地域でございます。したがって、あの地域に対しまして、特別の消防計画を立てて対処するように指導はいたしておったのでございます。がしかしながら、現実におきましては、ああいった惨事になったわけでございまして、まことに申しわけなく思っておりますが、やはり消防計画をつくる場合に、そういった消防上の危険区域というものをよく消防署が把握をして、そして不断の監視を怠らないということがまず必要じゃないだろうかと、かように考えるのであります。もちろんこれは消防の面だけの話でございまして、もう基本的にはそういった地域をなくするような都市改造をやるということでなくちゃ、火事はほんとうに一瞬の油断から、いままで、どんなに注意をしておっても火が出る、火が出た場合にそういった条件の悪いところは、一度に大火になるという性質のものでございますので、まあ消防の面からの監視体制と申しますか、そういった危険区域に対する消防計画をしっかり持って臨むとともに、いわゆる予防査察の段階におきましては、関係の各省の機関、たとえば建築基準法上の指導主事の方やなんかともよく連絡しまして、違反があるならばどんどん是正してもらうように、またあるいは消防の立場で消防法でもってやれるものはどんどん是正さすという方法を講じていかなければならない、かように存じておるのでございます。今後は何と申しますか、予防という意味から、起こった場合の防御戦闘措置に一歩進みまして、火災予防的な規制を、消防法をフルに使って監督なり、指導なり、危険区域の住民に対してやるように実は消防機関に対して指導している次第でございます。
○塩出啓典君 それでは建設省にお聞きしたいと思いますが、この災害予防として防災建築街区の整備、そういうのに補助金を出しておる防災建築街区造成法だったですか、その補助金を今年度幾ら出すのか、またそれに対する全国からの要望がどの程度であるか、そうして、そういうのはいつごろ地方のそういう各地に対し補助金が決定するのか、この三点お聞きしたいと思います。
○説明員(沢田光英君) ただいまの御質問、本年度におきます防災建築街区造成事業の補助金の予算は六億でございます。昨年度は四億でございまして、六億に本年度はふえた次第でございます。これに対しまして全国からの要望を取りまとめまして、私ども、ただいまヒヤリングの結果によりまして割り当てをしようとしておる次第でございますが、要望が各所から非常に出ておりまして、大体本年度だけの話でございませんで、全体的に見ますと、十億ないしは十五億ぐらいのものが出てきております。これを何年かに割って補助をするという話になっておりますが、本年度、その中から六億を優先的に採択をいたしまして、これによって事業を推進したい、かように考えておる次第であります。
○塩出啓典君 いつごろ始まっていますか。
○説明員(沢田光英君) 年度始まりまして大体四月中には事業を決定したい、かような段取りでただいまヒヤリングを行なっております。
○塩出啓典君 そうすると、いまのお話では十億から十五億あって、一年ではない、その中から順次六億ということですから、大体これは、この補助金の予算としては十分あると、そう考えていいわけですか。
○説明員(沢田光英君) いろいろ関係がございまして、本年度の六億をもちまして、その中で非常に緊急に着手するというふうなものにつきましては、この六億で処置することができると考えております。
○塩出啓典君 これは広島での例でございますが、県や市の予算もきまっておるけれども、なかなか国の予算がきまらない、そのためになかなか、中には反対する人もおるわけでありまして、そういう人の説得に困ると、そういうような空気がございました。やはり私も行ってみましたら、非常に不法建築で、戦後のどさくさに建って、一たび火事が起これば大火になるというもうほんとうに危険な場所であります。そのためにも、こういう法律ができたんじゃないかと思うのでありますが、これはもっともっとやはり強力に進めていかなければならないと思います。そういう点ひとつすみやかに決定をしていただきたいと思います。 それから次に、気象庁にお聞きしたいのでございますが、この政府の五%人員削減に伴いまして、気象庁も今年度七十九名を三月一日までに定員を削減しなければならないと、そういう方針だそうでございますが、そういう点から、われわれ一番心配するのは、予報精度の低下、また、そういう気象業務に携わっている人たちは、われわれはいままで聞く範囲においては非常に重労働である、そのように聞いておるのでありますが、そういう点、定員を削減して予報精度の低下と、そういう点において心配はないのかどうか、その点長官のお考えを聞きたいと思います。
○政府委員(柴田淑次君) 定員削減の問題でございますが、実は御承知のように政府全体として公務員の定員を削減するということが決定されましたのでございまして、それにつきまして、ただいまお話のように気象庁としましては、一年間に七十九名という定員を削減するということに相なったのでございます。申すまでもないことでございますが、気象庁の現在の定員そのものは決して十分ではございません。やはり気象庁の業務をもっと進展させていくためにはそれ相応の定員が必要でございますが、それはそれといたしまして、現段階におきまして、七十九名を削減するということになりますと、実のところ、正直のところ申しまして、気象庁としても非常に苦悩をしておる次第であります。しかし、その対策は慎重に検討しなければならない。特に気象庁はほかの官庁と違いまして現業を持っており、したがって、それに差しさわりのないような方法を検討しなければならない。それから元来気象庁は御承知のように、サービス官庁でございますので、一般国民に対してのサービス業務の低下をできるだけ来たさないように、それからこれも申すまでもないことでございますが、気象庁の業務はすぐに防災に直結いたします。したがって、防災気象業務が弱体化しないように、その三点におきまして慎重に検討して、できるだけそれらの点に対して不都合を来たさないように対処するという考え方でこの問題を処理していきたいと考えておるのでございます。
○塩出啓典君 総理府副長官にお聞きしたいのでございますが、先般の飛騨川バスのときにも、レーダーがだいじょうぶだろうと思って休んでおる間に、その間に集中豪雨が来た、そうして富士山のレーダーがキャッチして、あわてて地元のレーダーを動かしてキャッチした、そういうようなことがあったのであります。いろいろ聞いてみますと、日本の国に常時運転しておるレーダーはない、そういう点から考えまして、これは災害の多い国としては気象観測体制は強化していかなければならぬ。もちろん政府の五%削減というのもそれはそれでいいと思いますが、一律にこの気象庁にまでそれを押しつけるということは非常によくないのじゃないか。大阪の気象台ではその五%削減に対処するために地上観測を一日二十四時間やっておったのを八回に減らす、そういうような形で行なわれるやに聞いておりますが、もしそういうような形で行なわれるならば、これははなはだ逆行であると思う。もう自衛隊も六千人、警察機動隊に五千人増員をはかりながら、災害の日本にとって最も大事な気象観測体制を減らすということについては一律にすべきではない、もう少しやはり現状を検討して、むしろ私たちの感じでは増員すべきである。そういう点、もっと国の災害を防ぐ点において、私は気象庁の意見をやはりそういう意味においてもどんどん発言をして、ただ五%削減の一律の方針に黙って従うだけではあまりにもよろしくないと、そのように考えるわけでありますが、副長官のお考えを聞きたいと思います。
○政府委員(鯨岡兵輔君) 御趣旨きわめてごもっともに承ります。しかしながら、一般的に考えてみたときに、民間のあらゆる業務がまあ貿易の自由化等に備えて血の出るような合理化対策を講じているわけですから、政府機関においても、これに呼応して血の出るような合理化計画というものをやらなければならないと私どもは考えているわけであります。しかしながら、これを一律に考えることは不合理ではないかという御趣旨は全く私どもも同様に感じます。いま気象庁からお答えがありましたように、いろいろ配分を考えるなど、さらには運輸省全体の中として、これをもう少し御趣旨に沿うようにできないものか、せっかく検討してみたいと思う次第であります。
○塩出啓典君 以上の点ひとつ、まあ気象庁長官がいま精度を下げないようにやると言いましたけれども、実際に、二十四回やっていたのが八回になれば、これはだれが考えても精度が下がることはもう当然じゃないかと思うのですね。そういう点で、ただここだけの発言にならないように気象庁、また総理府等においてもひとつ検討していただきたい、そのことをお願いいたします。 最後に、この前お願いいたしました「防災科学技術の研究体制について」、本日こういう資料をいただいたわけでございますが、この資料読みますと、非常に科学技術庁内においてもたくさんの部門において、たとえば台風、高潮、集中豪雨、そういうような一つの問題にしても非常にたくさんのところで研究をしているわけであります。そういう横の、各所でやっている研究機関を、やはり連携をとっていくということは大事じゃないかと思うのでありますが、そういう点において、現在科学技術庁としてどういうことをやっているのか、科学技術庁の方にお聞きしたいと思います。
○説明員(原野律郎君) 科学技術庁は行政機関としての性格上、総合調整官庁としての責任を持っておるわけであります。したがいまして、この防災科学技術につきましても、関係各行政機関の間の総合調整を行なうという見地から、各試験研究機関の予算をつくりますときに、それらの見積もり方針の調整という業務から、これが一元的、効率的に行なわれるように調整業務を行なっております。また、さらに二つ以上の多部門にわたりますような総合研究に対しましては、先ほど御説明いたしました特別研究促進調整費というものをそれぞれの試験研究機関に配分いたしまして、こうした試験研究が効率的に行なわれるように推進をはかってきております。また、特に科学技術庁に所属いたします国立防災科学技術センターを中心といたしまして、自然災害に関する防災科学技術につきましての研究の総合的、効率的な運営をはかっている次第でございます。
○塩出啓典君 そうすると、科学技術庁としては、ともかく予算の調整だけであって、研究内容についてのそういうものはやっていないと、そういうように判断していいわけですね。この国立防災技術センターは別として、研究調整局のほうとしては、ただもう研究の予算の調整、そういうことをいまやっているという……。
○説明員(原野律郎君) 予算の見積もり方針の調整の段階におきましては、当然各試験研究機関におきまして、どういう研究内容の予算を組んでおるかという内容についてチェックをいたしておるわけでございます。
○塩出啓典君 では、研究した結果、そういうのをいろいろ総合して、やはりそれがまた次への新しい前進になるのじゃないかと思いますが、そういういわゆる横の連絡といいますか、会議といいますか、たとえば、いろいろ地すべり学会とか、何とか学会、そういうのがいろいろ行なわれているわけでありますが、そういうものに相応するものは科学技術庁としてはやっているのか、やっていないのか、その点お聞きしたいと思います。
○説明員(原野律郎君) 科学技術庁で行なっております特別研究促進調整費に基づきます総合研究につきましては、特に四十三年度からはプロジェクト・マネージャーというような形で、その研究の全体の取りまとめを行なう担当責任者をきめまして、その責任者のもとに全体の試験研究の運営をはかっております。なお、試験研究が終了した時点におきましては、私どものほうで、その研究結果の報告書を取りまとめて一般にお配りしております。
○塩出啓典君 国立防災科学技術センターは資料を集めておる、このように前回も答弁をいただいたわけでございますが、この資料調査室というのはどの程度の文献を集めておるのか、また、本年度はその予算は幾らか、その点お聞かせいただきたい。
○説明員(原野律郎君) 防災センターにおきます資料の収集並びに整理費は約四百万円程度の予算でございます。また、内容的には、従来日本において起こってまいりました各種の災害につきましてのその被害額、あるいはその時点とかいったような歴史的な経過並びにその状況につきましての資料を現在収集、取りまとめ中でございます。
○塩出啓典君 この前からお聞きしましたように、これは総理府副長官にお聞きしたいと思うのでありますが、文部省関係でも各大学で研究しておる。また、科学技術庁の調整のもとに各所においても研究が行なわれているわけでございますが、そういう研究が総合されて、そうしてまたいろいろな工事、建築に実際に移されていかなきゃならぬ。また現場においては、どういう問題があるかということを研究する側も知っていかなければならない。そういう点で、研究者のそういう横のつながりとともに、さらに現場の第一線との連絡というものもやはり密でなければならぬと思うのでありますが、そういう点についてどこが責任を持ってやるのか、また、将来そうすべきなのか、その点私どももはっきりわからないわけなんですが、現在においてはそれははっきりしないのか、あるいははっきりしているならばどこがどうすべきなのか、そういう点お聞きしたいと思います。
○政府委員(鯨岡兵輔君) 御指摘の点はきわめてごもっともに承ったわけでありますが、災害発生の原因なども人口の移動等によって従来考えられていなかった点にまで及んでまいったことは御案内のとおりであります。あらゆる万般の状態に即応し、さらに考えられる状態を予想して、いろいろの機関で検討をいたしておりますことは、別途お手元にお渡しいたしました資料によって御了察賜われるものと思うわけであります。これに要しました本年度の予算は二十八億七千万円、しこうして、これらのことを研究した結果を持ち寄って、その時点において統一された意見というものを出す努力はどこでやるのかというお話でありますが、これは国立防災科学技術センター、さらには大学の研究等につきましては文部省、この二カ所で現在はやっているわけであります。しこうして、この両者の統合といいますか、この会議の一応お手伝いをいたしまして、さらに統一された意見ということになりますれば、そしてまた研究の発表をするというような段階になりますれば、それはそれぞれの試験研究機関においてやるわけではありますけれども、総理府のほうにおいて取りまとめることがいま行なわれている形であります。 次に、三月の四日にも先生御指摘の会議が行なわれまして、これで足らないところにおきましては、今後におきましても引き続いてやっていきたいと、こういうふうに考えておるわけでございます。御了承を賜わりたいと思う次第であります。
○塩出啓典君 これは防災科学研究所においてもいろいろシンポジュームですか、そういうのをやっているわけですが、こういう会議といいますか、そういうのをどんどんやって、そしてやはりいま言ったような面もやっていかなければいけない、そういう点でいつも何となくすっきりしないわけでございますが、そういう点もはっきりして、そうして各所において研究もしているわけでありますが、ただ漫然と研究するのではなくして、やはり何の研究においても五カ年計画とか十カ年計画とか、そういうような方針を立ってやっていかなければならないのじゃないだろうか、そういう点をひとつ推進をしていただきたい、そう思うわけでありますが、その点の総理府としての今後の方針といいますか、今後の考えですね、結局もう現状でしかたがないのか、それとも今後はこうしていくという考えなのか、その点をお聞きしたいと思いますが。
○政府委員(鯨岡兵輔君) 御指摘の点、まことにごもっともでありますことは先ほど申し上げたとおりでございますが、いろいろ万般にわたってそれぞれ専門の分野で研究をいたしております。その研究いたしましたことを取りまとめて、そして一応のレポートといいますか、成果を出して、その成果に基づいて具体的な施策が行なわれるということでなければ研究は無意味であり、これは御指摘のとおりであります。ただ、しかし、いまの研究を何かこう五カ年計画、三カ年計画というような計画に基づいてやれるかといえば、やれるものもありましょうし、やれないものもありましょう。全部の研究を何かこう何年計画ということでやるということはできないと思いますが、もちろん、できるものについてはそういうふうに一応のタイムリミットをきめて研究をすることは必要であろうかと思うのですが、それ以上に塩出委員のお話の中で、まことにごもっともだと思う点は、それらの研究を統合して、そこに現時点における定説を打ち出し、その打ち出された定説に基づいて具体的な施策に移るということが最も大事なことであろうと思うわけであります。われわれといたしましては、現状がそれにきわめて理想的に向いておるとは考えておりません。しかしながら、今後はやはり御指摘のような線に沿って、せっかくの研究がむだにならないように、そうしてまた研究の足らざるところ、あまるところそれぞれ有無相通じますように、成果を期待して御指摘のような考え方でやっていきたい、こう考えておるわけでございます。
○塩出啓典君 最後に一問ですが、そういう問題についてなかなかこれは非常に多岐にわたってどうするかというのが、非常にむずかしいじゃないかと思うわけです。そういう点で、私の考えといたしましては、現在、行政管理庁がいろいろそういう数カ年前にも災害問題に対する調査をやったわけでございますが、それと同じように、防災科学の研究体制がはたしていいかどうか、そういう点も行政管理庁等に依頼をして、もっとやはり総合的な研究をすべきじゃないか。これは行政管理庁行政監察局ですか、行政監察研究会ですかで、災害問題についても、数年前にこういう報告を出しておるわけでありますが、これにはやはりそういう研究体制のことが書いてないわけですね。だが私はやはりこういう立場から防災研究をいかに総合し、実践に移していくか、そのためにはどのような問題点があるか、そういう点を、行政管理庁等の立場から検討するように、総理府のほうからそういう点を検討すべきだ、私はそう思うわけですが、その考えをお聞きしたいと思います。そういう考えがあるかどうかですね。
○政府委員(鯨岡兵輔君) どうも思いつきで御返答を申し上げることは差し控えたいと思うのですが、間違いましたらまた再度、塩出委員から御指摘をいただきたいと思いますが、行管のほうでやりましたことは、現在そういうような体制にあるが、その体制がうまく動いているか動いていないかということの検査の結果のことではなかろうかと思うわけであります。現在私どものほうでは、科学技術庁を中心として、先ほど申し上げましたように、さらに文部省、そういうところがあらゆる一切の研究の取りまとめをする体制になっているわけであります。それで、御指摘の点は、さきに慎重に御検討いただいて御決定を見て、私どもはそれをバイブルとしてやっておりまする災害対策基本法並びにこれに基づくところの災害基本計画これ等をよく順守し、さらに時勢に合わなくなったところはまた御審議をいただいてこれを直し、そうしてこれら災害のもととなる諸般の研究、こういうものを科学技術庁並びに文部省、そういうところにもっぱら統率して研究をさせ、そうしてそれをまた有無相通ずるようにお手伝いをして総合的な施策にまで持っていく、それをわれわれ総理府のほうでやっていったほうがいいのではないか。こんなふうに現在考えておるわけでありますが、いかがでございましょうか。
○佐藤隆君 きょうの議題は、四十四年度の防災関係予算でございます。冒頭に申し上げておきたいことは、こうした新しい年度の防災関係の予算を議題とする時期についてひとつ総理府に御要望を申し上げておき、あわせて委員長にも御要望申し上げておきたいと思います。時期的に、これはもう少しやはり早くやるべきではないか、こう思います。前々回の当委員会において、雪害関係の四十四年度予算についてとりあえずお聞きをいたしました。そのときは関係各省庁において数字的な取りまとめがないと、できておらぬということで、雪害関係だけになったということをあとで聞きましたが、従来の例を調べますと三月に入ってからやるのが通例になっておる、四月の場合もあった、こういうことを実は委員部から聞いているのであります。これはまあ私は、予算委員会でこれは総括的な検討をされるべきものでありますが、予算委員会より早くここで議論をしようとは思いませんけれども、もう少し早く検討ができるように、また説明が聞かれるようにひとつ今後とも御配慮いただきたい、これを御要望申し上げておきます。 私がきょう申し上げたいことは、実は雪の問題のときに、前々回の委員会において、すでに中央防災会議の専任次長設置の件、これはすでにあの際申し上げておきましたので、いまさらこれはもう本日は申し上げません。あのときの鯨岡副長官のお考えもお聞きいたしましたし、それを了といたしますが、しかし、きょうは大蔵当局もおいでになっておりますので、ひとつそういうことを——前々回に私が御要望申し上げ、副長官が誠意を持ってこれに当たり、四十五年度予算要求に際しては再びこの要求を力強く押すんだ、こういうことの答弁をいただいておりますので、ひとつ御承知置きいただきたいと思います。 実は災害関係の防災関係の予算は、災害対策基本法が三十七年にできてから、一体どんなぐあいに実際実績として残ってきたのか、これを調べてみましたところが、科学技術の研究にしても、災害予防にしても、国土の保全にしても、その他の項目にしても、年々予算はふえております。科学技術の研究については三十八年度を一〇〇といたしました場合に、四十四年度では四四六、四・四六倍ということにふくれ上がっております。まことにけっこうなことであります。災害予防については、三十八年を一〇〇とすれば三・一三倍になっております、四十四年度予算は。そうしたことで金額はふえておるのでありますが、ちょっとここで喜ぶわけにはまいらぬのであります。それは一般会計予算がこれはまた年々ふえているわけでございます。一般会計予算が、三十八年度、これを一〇〇といたしますと、四十四年度予算は六兆七千三百九十五億でございますから二・三六倍にふくれ上がっております。そこで四十四年度予算を見ますと、六兆七千三百九十五億のうち約三十分の一は国土保全でございます。国土保全で二千三百五十八億、これを計上しております。そこでこの国土保全——大きな防災予算のうちで項目別に見ると一番大きなウエートを占めておる国土保全については、三十八年度を一〇〇といたしますと、二・〇七倍であります。防災関係予算の中で一番ボリュームのあるところが一番伸び率が低いのであります。一体これはどうしたことかということで、いままでの経過をずっと検討いたしてみました。 そこで私は国土保全ということからして、ひとつ具体的に建設省にお聞きしたいと思いますが、たとえば昭和四十三年度から実施に移されました新治水五カ年計画、二兆五百億の予算でもってあれが始められました。あれの進捗率は一体どうなのか。これは、新治水五カ年計画の予算は、この国土保全の項目の中に入っているわけですね。であるとするならば、一般会計の予算の伸び率に比して、この国土保全の伸びが悪いわけですから、こんなことじゃしょうがないじゃないかと、私は思うわけです。もうすでに新治水五カ年計画も四十四年度は第二年度であります。中小河川の整備をやる、改良をやる。これは災害に直接つながりがある、防災であるという観点から、新治水五カ年計画は必要なんだということで、従来の治水五カ年計画を手直しした。それがこの程度のことでは、総体的に国土保全の予算を見ると、この程度のことではちょっと困るのじゃないかと思うのですが、建設省としては、どうなんでしょうか。それをひとつお聞きしておきたいと思います。
○政府委員(坂野重信君) 確かに御指摘のとおり、一覧表の上から見ますと、国土保全の伸びが一番少ないようであります。建設省だけ考えますと、大体一般会計の伸びと大同小異でございますが、これは農林省関係も一緒に入っているようでございますが、それにいたしましても、私どもの立場から見ると、確かにもう少し治水事業の伸びが望ましいということは確かでございます。御承知のように治水事業は現在第三次の五カ年計画に入っておりまして、第一次から始めまして三回目の治水の五カ年計画に入っております。昭和四十三年度はその初年度でございましたが、昭和四十三年度は、御承知のように非常に財政の窮屈だといわれた時代でございます。治水事業におきましては、事業費で全体の五カ年の総事業の中で達成率が、達成率といいますか、進捗率といいますか、一三%でございました。今度はそれが、四十四年度にまいりましてはかなり進捗を見まして、達成率は全体の約二八%ということで、四十三年度に比べますと伸び率が一六%、公共事業全体の伸びが一六%弱でございますので、まあ大体公共事業の平均並みよりも若干上回った進捗率を見たということでございます。しかしながら、はたして先生おっしゃいますように、この五カ年計画を今後達成するためには、今後毎年二五%以上の伸び率をもって進捗しなければいかんということでございますので、なかなかこの新治水五カ年計画の達成ということは、よほどの努力をしなければ、はなはだむずかしいのじゃないかという見通しがあるわけでございますが、しかし、事業の重要性にかんがみて、私どもとしてはできるだけひとつ計画どおりの達成をはかってまいりたいということでございまして、この五カ年計画が予定どおり進捗できさえすれば、かなり災害の被害というものは軽減できるわけでございます。あるいは水資源の開発等できるわけでございますので、そういう観点から、今後ひとつ最大の努力を払ってまいりたいというぐあいに考えているわけであります。
○佐藤隆君 なかなかいまの調子でいくと、新治水五カ年計画の達成はあやぶまれるという状況にあると思います。そこで、こうしたようなことが各省庁に、いろいろなこれに類することが実はあると思います。それはもう私ははっきりわかっているわけです。当初、予算要求をいたしますときに、たしか四十四年度もなにか二五%くらいで、二五%アップぐらいのところで要求をひとつ押えていく。それからこう切っていくわけですから、だんだん小さくなって、そうして六兆七千三百九十五億になった。これはもうそういうやり方をしていれば当然なことなんです。二五%アップのワクで押えて、それから切っていくわけですから、ふえるはずはないのです。そうしたことで、しかしこの防災関係の予算というものがそういう考え方で仕組まれていっていいのかどうかという議論を、私はきょうその議論だけをしたいわけなんです。本来であれば大蔵大臣あるいは政務次官等おいでになっていれば、そうした議論をうんと詰めたいと思っております。しかしまあ公共関係を担当しておられます井上主計官、きょうお見えになっておられますです。別に私、井上主計官をここで突き上げるという意味じゃなくて、ほんとうにこの国土を保全する、人命を尊重する、国民の財産を守るというための防災予算というものが、ほかの予算を組むときの考え方と同じであっていいかどうか、この考え方だと思うんです。そこで私は、非常に荒っぽい言い方をして恐縮でございますが、しかし、当委員会としてこの委員会の場でこうした表現もそうやぼな言い方ではないと私は思うんです。その言い方というのは、ひとつどうですか、防災関係予算を組むときは、あるいは関係各省庁で要求されるときは、ひとつもう天引き方式はどうですか。防災関係予算は、たとえば新治水五カ年計画であれば、四十五年度予算要求は、第三年度を迎えるんだから、もう二五%アップどうしても必要だということで、それを盛る。除いたものでほかのものを考える。まず防災関係を、先ほど申し上げたような、国土を守る、人命を守る、財産を守るという、そういう立場から、もう防災関係予算は、必要なものはひとつこれだけ取っちまう。それを全部まとめて二五%で押えて、そしてそれを切っていく。ところが災害関係では、あまりワアワア言うのはいないんですよ、陳情もそれほど激しくないんです。四十四年度の予算要求に際して、私も大蔵省へ行って見ていましたけれども、それほど災害関係のことは、ガアガア言うのはいないんですよ。結局ガアガア言う者が——力関係といってはどうかと思いますが。ほんとうに考えてみれば、やはりそうした一つの天引き、もう防災関係の予算はこれだけだ、あとはあとでひとつ考えると。それは財政上のいろいろな問題があるでしょう。しかし、これだけ重要な問題が、ほかの予算の仕組まれ方と同じような考え方で仕組まれることについて私は疑問を持っているものですから、この際井上主計官からひとつ。井上主計官は災害関係に御理解ある方でいらっしゃいますから、私の言う意味は十分御理解いただけると思いますが、四十四年度予算編成に当ってはそうした考え方があったどうか。これはおそらくなかったでしょう。であるとするならば、四十五年度の予算編成のときは、まさしくそうした考え方に立って、これはもうやらなければいかぬだろうなと——やりますとは言えないでしょう。それはわかりますよ。そんな答弁を要求はいたしません。しかし、確かにそう言われてみれば、そのとおりだろうなというぐらいの答弁はひとついただきたいと思うんです。
○説明員(井上幸夫君) お答え申し上げます。 これは毎年のことでございますけれども、四十四年度の予算編成に際しましては、当然各省から出てまいります要求にあらわされております財政需要を検討しながら、予算を調整してまいるわけでございますから、その作業過程の中におきまして、たとえば災害復旧費、いわば義務的な経費につきましては、当然必要である経費ということで、整理して査定しております。ただ、おっしゃいますように要求天引きという考え方につきましては、これは、閣議決定の趣旨に従いましてそれぞれ自省予算の前年度予算額の二五%増しという範囲内で、各省が自分の施策を重点的にお考えになりまして、それぞれ御要求なさる性質のものでございますので、それからあとは政府部内の検討ということで進めさしていただきたいと思います。昭和四十五年度予算につきましては、将来のことでございますから、私の口からいま直ちにどうするということはちょっと申し上げられません。
○佐藤隆君 だけれども、災害防災関係は確かにそういう考え方で当たるべきではないか。それはいろいろな情勢があります。この予算と取り組む客観情勢があります。それを無視してやれということではないのです。それはわかる。これを取り巻く環境はわかるけれども、そうした考え方は必要なのではないか、こう言うているんです。
○説明員(井上幸夫君) 現在財政に対します需要は非常に多種多様になってまいっておりまして、いずれか一つ頭から重点的にこうやるということをきめてかかって予算編成いたすというわけにはなかなかまいらないのでございます。
○佐藤隆君 これ何回、私あなたと言い合ってもしようがないのであれですけれども、これはいま聞いておられる方は、あなたはそうおっしゃるけれども、腹の中ではわかってくれていると思うんです。必ず私の言うことはわかっているはずですよ、そのとおりだと。しかしそうもいかぬのだ。ところが、そのとおりだと思わないで、しかしそうはいかぬというのと、そのとおりだと思う、しかしながら、というのは、ずいぶん違うんですよ。そこを私は言っているんです。それが政治だ、それが愛情のある行政だ、そういうことなんですよ。まあわかっていただけると思いますので、これ以上は言いたくはございませんが、ひとつそういう意味で、総務副長官、中央防災会議の議長は総理大臣なんですよ。中央防災会議議長佐藤榮作さんが内閣総理大臣佐藤榮作さんに言えばいいんですよ、ほんとうに防災対策というのはこうなんだと。これはやる気でやれば、できるはずですよ、ある程度は。しかも、私が冒頭申し上げてあえてこういうどぎつい言い方をするのは、こういう災害対策委員会の場でなければ、ほかで言うところはないんですよ。だから非常にきつい表現、ちょっと大げさな表現ですけれども、それくらいの気持ちでということをお願い申し上げて、副長官ひとつお考え聞かしてください。
○政府委員(鯨岡兵輔君) 佐藤先生、先ほどからるる気持ちの問題についてお話があったわけであります。気持ちといたしましては、全く私も同じであります。
○佐藤隆君 まあ気持ちをわかっていただいた。気持ちが今後どの程度生かされていくか、この監視はわれわれの責任だろうと思います。また、その気持ちを生かすことが政府当局の義務だと思います。そういうことで期待をいたしたいと思います。もう具体的なことは私はきょう申し上げません。 以上で私の質問を終わります。
○佐田一郎君 副長官、それから文部省の施設部長、それから自治省の関係者に一言、全体予算に関連してお尋ねをいたします。 それは、御承知のとおり、最近におきます学校騒動のゲバ棒台風の影響をどう処理なさっておられるのか。一般国民には、これは一種の災害ではなかろうかというふうな意見があるわけであります。これははっきりとやはり国民の前に明示すべきでありますので、文部省におきましても、わずか十億程度の予算でございますから、もちろん入っておらぬと思いますが、今後このゲバ棒台風被害に対して政府はどう処置をなさるか。副長官といたしましても、なかなかこの御返答については酷だと思いまするけれども、今後のこれに対する予算支出はどうなさるおつもりかお尋ねしたいと思うのです。 それから、特に文部省の施設部長に対しましても、東大だけでも四億数千万の被害をこうむっておるようでありますので、この予算支出はどうなさるか、この点についてひとつお尋ねいたします。 なお、自治省につきましては、特に御茶ノ水あるいは新宿等におきまする地域社会の被害というものが非常に多いわけでありまするが、これらについてどう地方官庁に対して予算支出を指導なさるか、これをひとつお尋ねをいたします。
○政府委員(鯨岡兵輔君) 私どもは、災害に関して先生方の御指導をいただき、せっかく努力をいたしておるわけでありますが、それはさきに御審議をいただいて決定をいたし、よくこれをバイブルとしてやっておりましたことは、前にも申し上げましたように、災害基本法並びにこれに基づく災害基本計画でございました。ところが、いまの佐田先生のお話は、最近問題になっておりまする例の学校騒動による学校施設破壊等についてでありますが、これは、きょうは大臣も来ておりませんし、政治家としては私一人ですが、政治問題としては確かに大きな国の財産がそこなわれるわけですから、大きく見てあるいは災害というふうに考えてもいいのではないかと私個人としては考える次第であります。しかし、申し上げましたように、災害基本法並びに災害基本計画、防災基本計画に基づいてこのことを考えるわけにはまいらないわけで、そこでしばしば政府の会議などで、この問題が出ておりましたことについて一言申し上げるとともに、私の考えを申し上げて御了解をいただきたいと思いますのは、申し上げましたように、ああいういろいろ破壊される問題をこのままほうっておいていいかと、これは天災などではなしに、人がやるんですから、その人に対してきびしく賠償の要求をすべきであるというようなことがしばしば問題になっております。で、現にきょうも閣議等において大蔵大臣等から厳重に賠償の要求をすべきであるし——するというようなお話があったことをお伝えを申し上げておきます。 それから私としては、いまの先生のお話をよく関係方面にお伝えをいたしまして御趣旨に沿うようにいたしたいと、こう考える次第であります。
○武内五郎君 私は、この予算関係に関して水産庁と海上保安庁に対して若干質問いたします。 これも本日はもう時間がないので、せかされておりますので、簡単に一、二点だけ言って、あとは後日の機会を見つけて海上災害に関する究明を申し上げたいと思います。 きょうは一、二点質問するとして、けさのNHKのテレビで海上火災の消防船の実地試験の実写がありましたが、それでなかなか非常に優秀な新しい船の実験をやって、われわれも非常に安心した気持ちになったわけであります。最近海上における漁船、タンカー、運送船等の事故が非常に頻発する、こういう感じがいたします。私は資料として、過去五年間における海上遭難事故の件数と被害状況の資料を本委員会に提出してもらいたい。これは後日でいいです。特に、私がこの問題を取り上げなければならぬことは、この予算書を見てから特に強く感じているのでありまするが、非常に海上災害というものが片すみのほうに片づけられてしまうんじゃないかと、その心配があったので、実はきょう特別に委員長にお願いして発言するわけなんですが、後日いずれ海上災害に関してもう少し深く究明したいと思う。 そこで実はちょっとお伺いしたいんですが、まず第一に、そういうふうな海上災害が頻発してきてるんだが、これは一体どういう原因からそういうことになっているのか、それをまずお聞きしたい。 質問を急ぎますので、たとえばこういう施設をやりたいのだが、それには予算がついておりませんので苦しいながらやっております、こういうようなことで災害が頻発する原因になっているかどうか。
○政府委員(林陽一君) ただいま先生から御要求がございました資料につきましては、委員会に提出させていただくことにいたしたいと思いますが、手持ちの資料でごく概略を申し上げますと、最近毎年二千八百隻前後の船舶が海難事故に遭遇しておりまして、このうち約四四%、一千百五、六十隻の船舶が漁船でございます。ことに漁船は、小型が多いものですから全損海難が多く、死亡、行くえ不明の犠牲者も多いという、かような状況でございます。 それからただいま先生から御指摘がございましたように、本年二月以降海難が多発しております。ボリバー丸の海難の前後から、二月に台湾付近で発生しました低気圧が北上するにつれて、非常に多数の海難が発生しております。また、ここ旬日のうちにも多数の海難が発生しております。しかしながら、歴年ごとに統計をとっておりますと、過去一年間に特に多いというような状況はございません。 ただいま先生からなぜ海難が最近多発するかという御質問がございましたが、これはただいま申し上げましたような最近の特殊な気象条件によるということが多いのではないかと思います。 それから海上保安庁といたしまして海難救助体制の整備につきまして、何よりもほしいと申しますか、整備を急がせていただきたいと思いますのは、巡視船、巡視艇及び航空機の整備でございます。これはただいまの現有勢力をもっていたしますと、船齢が超過いたしました老齢の巡視船艇が非常に多いのでございます。巡視船につきましては、船齢二十五年、巡視艇につきましては、十五年で耐用年齢がつきるということになっておりますが、それを超過いたしました巡視船艇が非常に多いのでございます。さらに小型の巡視船艇が非常に多いのでございますので、予算規模、その他から制約がございますけれども、一日も早くこれを大型化かつ近代化して、速力なども早くさせていただきまして、さらに救難のための器具、設備を十分整備させていただきたい、かように考えております。巡視船につきましては、二千トン型の巡視船二隻目が明日引き渡しを受けるということになっております。さらに航空機につきましても、従来はビーチクラフトと申しますか、われわれは中型と申しておりますが、小さい航空機及びもっとさらに小さいセスナという航空機、さらにヘリコプターで合計十八機持っておりますのでごさいますが、YS11——旅客輸送のために使われておりますYS11を救難用に改造いたしましたものが現在引き渡し寸前というような段階でございます。これは現在のところ、本月末に引き渡しを受けるというようなことになっております。さらに先生からお話がございましたように、大型化学消防船、これは一隻目が最近引き渡しを受けまして、横浜におきまして猛訓練を行なっておりますが、四十四年度予算でも二隻目はいまお願い申し上げておりまして、これはできましたならば、伊勢湾に配備させていただきたいと思っておりますが、そのように巡視船艇の大型化、近代化、能率化ということ、さらに航空機につきましても、同じようなことを非常に強く要望しておる次第でございます。
○武内五郎君 大体問題がわかったと思います。要するにそれは気象の急激の変化あるいは海流の変化、それからくる災害であることは、これは間違いないんだが、それを未然に防止できるような施設というものが、いま次長の御発言の中で私は察することができると思う。もう少し施設がほしい、それを察することができる。全く私はそのとおりだと思うのであります。かりにここに一月の十二日に私のメモの中にちょっと載っておった資料を見ますると、伊豆半島の石廊崎沖付近でマグロ漁船が遭難した。第八漁吉丸というのですが、死亡、これは十一名、行くえ不明三名、これも三名も助かっていないということであります。そうすると乗り組み員十四名がまるまる死んでしまった。そういうふうにもうほとんど乗り組み員は全然これは助かる見込みがないのであります。そういうようなことでこれは全く痛ましい事態になってくるのであります。私は、今年の正月に青森県のほうへ旅行しました際に、八戸で去年の九月イカ釣り漁船が沈没した。死者二十七名、救助された者が五名。ところが、私が行ったそのときに私に遭難者の遺族が訴えた。全く惨たんたるもので、一月たった三千八百円、四千円くらいの生活補償を受けておる。これでは全くお話にならぬのであります。この点について水産庁のほうでは、また総理府でも漁船の遭難についてその遭難者の遺族に対する救済、遭難者の死、遭難に対する補償、こういうものが今日ほとんど法律上の救済がないようであります。いろいろ聞いてみまするとない。これは全く惨たんたるものだと思うのであります。一体これを救済する道があるのかどうか。三千八百円の金というものは甲板員で、船主負担の二千六百三十円、これは保険だろうと思うのでありますが、船主負担の二千六百三十円に船員負担の千二百五十円、その合計が三千八百八十円、これだけです。これでは生活ができるはずはない。命がけでやっている仕事でこれではひどいと思うのでありまするが、このこういうような救済の、船員、海員、漁夫等の救済の道というのはどういうふうに考えているのか、水産庁、総理府はいかがでございますか。
○説明員(石田徳君) 遭難いたしますと船員に対する救済策でございますが、お尋ねのございました八戸の遭難船は二十トン以上の船でございますので、これは船員法の適用になっておりますし、また船員保険法が適用になっております。したがいまして、法律にきめられました保険関係は結んであるわけでございますので、この面の給付が行なわれておりますが、ただいま先生のおあげになりましたように金額といたしましては非常に小さい金額である、これでは役に立たないのではないかという御趣旨だろうと思いますが、われわれといたしましては、できるだけそういう不幸な遭難のありました場合にも、あとに残されたものが困らないようにできるだけ高額といいますか、法に許される範囲の高い範囲の保険の準備をしておくような指導はいたしておりますが、何ぶんにもこれは個々の企業者それから事業者にまかされておりますので、ときによりますと、必ずしも十分でないというような先ほどの御指摘のありましたような結果も生まれてきているようでございます。ただ八戸の場合は、たいへん悲惨な結果を招きましたので、これを一つの何といいますか、災いを転じて少なくとも今後の対策になるようにということで、その後いろいろ現地の方々とも御相談いたしまして、今後は現在ありますいろいろな制度をできるだけ十分に活用するようにという指導を実はいたしているところでございます。
○政府委員(鯨岡兵輔君) いまお話があった点で尽きているわけでありますが、われわれのほうとしても、総合的に考えてどうするかという点については十分に検討していきたいと考えております。特に、私は政治家でありますから、多少おしかりを覚悟で申し上げますれば、農林省のほうにも特にお願いをいたしまして、災害をいかにして防止するかという——現在の私の立場からいえば非常に勇敢、よくいえば非常に勇敢な出漁、天候等からいえばときにむちゃな出漁、これがしばしばこういう海難を招く大きな原因になっているようでございます。そこでいろいろ漁民の方々の経済問題もありましょうから、そういうことは一概に言えない面があろうかと思いますが、どうかあまりにも勇敢過ぎる、考えようによっては少しむちゃな出漁というものがないようにあらゆる関係機関を動員して、そういう面での御自重というものを漁民の方にしていただくというようなことも十分考えていただかなければならないのではないか、これは当然漁民の方々の経済問題にも関係いたしますので一概にそういうことは言えないことは言うまでもありませんけれども、そういう点についても十分検討をし、適切な指導をしていかなければならぬ。もし不幸にして海難事故にあわれた方については、いまお話がありましたような点を、足らざる場合にはなお先生方にも御検討いただきまして、できるだけ十分のことをしていきたい、こう考えております。
○武内五郎君 政治家としての御発言でありまするが、要するに政治は不幸な人間をつくらない努力をすることが政治である。したがって、現実にいろいろな複雑な社会の面でありまするので、政治の目が、また政治の手が行き届かない箇所がまだまだあろうと思いますので、私はいまの申し上げましたこの海員、漁夫の災害の救済について、ほとんど今日まで省みられなかった。こういうことがやはりまだ政治の目の届かなかった点があったのじゃないかと思うのです。これらを十分検討されて、たとえばあの自動車の事故で自賠法によってさえも、死んだ場合にはこんな金なんかよりももっといっているはずです。それらを考えますると、非常にこれは政治から見放された状態です。見落とされた状態である。ひとつ御検討願っていただかねばならぬ。 そこで、実はこういう問題がある。水難、海難が起きた場合に、民間の団体で非常なこれも命がけで挺身されて救難事業をやっておると私は見ておるわけなんですが、日本水難救済会、これは組織が明治二十二、三年ごろで、非常に古い認可になっています。ところが、非常にこれは財政の貧弱な事業体なんであります。今日ようやくまかなっているのは、お年玉つき年賀状の余剰金、それから青い羽根の配布によって得た寄付金というようなことで、ほとんど国または県等の財政的な助成というものは全然ないといっても差しつかえないぐらいほとんど微細な、わずか年間、この間は百万円であったという話です。ようやく二、三百万円になったそうでありますが、そんなことでは、命がけで救済の仕事をやっている団体に対しても、それぐらいのことをやっておるものに対してさえも、今日海難、水難についての考え方というものは非常に薄いと思う。たとえば新潟県で、これはほとんど全国で二十何県か団体がある、組織されている各支部がある。新潟県の支部でも十一カ所の救難所がある。五百人の要員がいる。これは無給だ。もちろん消防団さえも無給なんだから、救難に当たる要員も無給だ、命がけで奉仕しているわけなんです。わずかに海上保安庁からロープとか救難用具の何か、ブイか何かが支給される程度だと聞いている。県や何かにいろいろな助成を願っても、それは私どもの係りじゃないから、海上保安庁へ御相談してください。海上保安庁だって金があまり潤沢でないものだから、これもどうにもならぬ。先ほど巡視船があれが二十年とか二十五年といっていましたが、もうとにかく救難に使う船もぼろぼろなんです。直江津港に係留している巡視船という救難船、これがとても使用にたえないもんだから廃船にしよう。それでもう少し使用のできる、古い船でもいいから、海上保安庁を通じてどこからか払い下げか、また支給されるように願いたいとこう言ったが、それもだめだ。新しくつくるならば、少ないけれども幾らか補助が出る規定になっている。とても新しくつくる財政の状態ではない。こういうようなことで、全くこれはこういうふうな救難の仕事に挺身している人々でさえも、こういうふうな状態にある。私は本日のこの予算書に関連いたしまして、あまりにもこれはひどいじゃないか。何かやはり考慮していく必要があるんじゃないか。だめならだめで、それなら海上保安庁なり水産庁として、海難事故に対する予防と救済の徹底した仕事ができるならばいいと思うが、幾らかでも民間の助成、民間の手助けをもってその足らぬところを補っていこうとする考えがあるとすれば、それがこういうふうな見離された状態ではどうにもならぬ。これらについてひとつ考えなければならぬ。これは海上保安庁次長並びに政治家としての副長官の考えを伺いたい。
○政府委員(林陽一君) 水難救済会につきまして、ただいま先生から非常に深い御理解に基づきます御指摘がございました。ただいま先生がおっしゃったような状況でございます。で、水難救済会は非常に長い歴史を持っております民間の法人で、戦前は、主として救難活動に当たっておったわけでございますが、戦後海上保安庁ができまして一応救難のための保安部署が整備されました現在におきましても、平均いたしますと海上保安庁の保安部署間、平均しますと六十海里くらいの間隔がございます。その間の欠けておりますところを補完していただいておるという、民間の全くその犠牲的な奉仕精神に基づいて活動しておられる団体でございます。その経済的な基盤は先生から御指摘がございましたように、また必ずしも強固とは申せないものがございます。ただいま先生からの御発言がありましたが、海上保安庁として行なっておりますことは国費をもちましてゴムボート、救命艇でございます、それからロープ、もやい綱の発射機でございます。それから救難用のメガホン、そういうような救難用の物品を購入いたしまして、水難救済会に貸しつけているというような、それにとどまるような状況でございまして、必ずしも満足すべき状況とは申せないのではないかと思います。 なお水難救済会の方が救難活動に従事しておられますときに、不幸にして災害にあわれましたときには、海上保安官に協力援助いたしました者に対する災害給付に関します法律がございます。これによりまして、何がしかの給付ができるようになっております。しかしながら、出動のための手当の制度がございませんので、海上保安庁といたしましても、従来何とかして、出動手当の制度をつくらしていただきたいということを考えておりますのですが、今日までのところ、まだ成功いたしておりません。今後とも努力いたしますつもりでございます。そのほか、日本水難救済会の経済的基盤の強化につきまして、各方面の御意見を伺った上で、何らかの方策を講じたいと思って、目下検討いたしておりますところでございます。
○政府委員(鯨岡兵輔君) みずからの身の危険を忘れて、この種の仕事に挺身している先生御指摘の日本水難救済会の方々に対して、われわれは心から敬意を表する次第であります。これらの人たちに対する出動手当というような、給与の面も十分考えなければならないことではありますけれども、まあ百歩譲って、そのことについては、これらの方々のお心がまえに甘えるといたしましても、少なくとも、その仕事に必要な施設に対する費用というようなものについては、十分考えていかなければならない、こう思う次第であります。したがいまして、さらに関係各省庁とも連絡の上、特に、いま前段お話もありましたので、十分連絡の上、できるだけ御趣旨に沿うような線で、検討いたしてみたい、こう考える次第であります。
○武内五郎君 いま、私は、水難、海難に関するいささか質問を申し上げたわけでありますが、気象庁にお願いしたいのですが、このような災害は気象現象、海流現象の迅速な把握によって事故を未然に防ぐ、また非常に少なくすることができるのですが、先ほども質問がありましたが、機構改革とともに、人員の整理をしなければならぬというようなことは、これは考えなければならぬ。特に気象庁においては、特殊な官庁であり、特殊な技術を要する仕事でありますから、そう簡単にあちこちに動かしたり、あるいはこれを簡単に補充したりなんかすることは、そうできないと思うのでありますので、簡単にこういうふうに五%の削減、七十九名の三カ年に及ぶ、たいへんな量だと思います。人員だと思うが、これはひとつとんでもない考え方、私はこの海難事故の点から考えてもこれはいかぬと思います。気象庁のお考えを承わりたい。
○政府委員(柴田淑次君) 海難防止につきまして、その原因が気象であるという場合が非常に多いということは、これは申し上げるまでもないことでございまして、直接船がひっくり返ったりすることは、海流あるいは気象の変化においてそうなるのでございます。しかし、そういうようになるもう少しさかのぼった根本原因も種々あろうと思いますが、要するにこの海難現象というのは、この原因が非常に複雑だと思います。しかし、その一端あるいは半分を気象が占めている以上、気象庁といたしましても、従来、海難の防止につきましては、非常に意を用いているところでございまして、種々の手を打っております。これは要するに端的に申しますと、海上の観測資料の不足ということになるわけでございまして、もちろんその中に人員も含まれておりますが、施設の面においても大幅の不足が考えられるのでございます。そのために、気象庁といたしましては、四十四年度の予算には、御承知のように海上気象の観測船をつくったり、あるいは海上保安庁と協力いたしまして、海上保安庁の二千トン級の巡視船にレーダーを搭載して、観測を海上保安庁と一緒にやったり、あるいは陸上のレーダーを新設したり、あるいは沿岸の防災用の通信器材を更新したり、あるいは通信施設の整備を目下進めているところでございまして、これらの予算は四十四年度には組んでございます。ただいま御審議をいただいているところでございますが、これではなお不足でございまして、われわれ四十五年度以降に考えている海難に対しての対策といたしましては、一つは普通の商船の観測、主としてこれは高層観測でございますが、商船の上でゾンデを上げまして高層観測をやりたいということが一つ。それから、沿岸からトランソ・ゾンデと申しまして、一定高度を風船が飛んでいく。日本のどっかの海岸で風船を飛ばしますと、しょっちゅう二千メートル、三千メートルというような一定高度で、大きく言えばアメリカまでいく、そのデータを刻々日本のほうへ送ってくるというようなもの、それから海上の波の上にVロボット・ステーションと申しまして、ある一定の装置を波の上に浮かすのでございます。そこで、自動的にその波の上の海上気象を観測させる。そういうような装置をいま開発中でございます。要するに、これらの装置をもちまして、現状不足している海上の観測資料、気象資料を充実するという方向に向かって進んでおります。もちろんそれに対しましては、それ相応の人員の増員は必要とするところでございます。そういうような、気象庁といたしましても、海難防止については今後とも意を用いていきたいと考えている次第でございます。
○委員長(足鹿覺君) この際、私から水産庁に、先ほどの御答弁について伺いますが、特に石田企画課長の武内委員に対する答弁ですが、現在最大限度の対策をとったというきわめて抽象的な御答弁ですが、現在の漁船遭難者に対する適用法令は何か。その内容はどういう内容なものか。それらから解き起こして、その限界に対してどういう配慮と取り扱いをしたか。今後またその法令に不備な点があるとすれば、これをどのように改正をし、そういうことに対する万全の措置をはかるかという答弁をすべきであって、あなたのいまの答弁をもってしては、当委員会としては了承するわけにはまいりません。石田企画課長の御答弁なり、小島漁船課長から、それぞれ適切な御答弁をお願いいたします。
○説明員(石田徳君) 先ほどは、遭難者に対する救済策でございましたが、これは実は所管から申し上げますと、二十トン以上の船は、船員保険法の適用になっております。この般員保険法の所管は社会保険庁でございまして、そちらのほうで実務等やっておられるわけでございますが、船は、漁船は私ども水産庁の所管でございますので、まあ指導といたしまして、そういう不幸な場合にもできるだけ手厚い保護ができるようにという指導をしておるわけでございますが、ただ、先ほど申し上げましたように、遭難の場合にいただきます給付が非常に少ない。この原因は、実は、船に乗っております乗組員の給料が基準になっております。どうしても掛け金をかける場合には、やはり保険といたしましては、掛け金の安いほうがいいというのがこれは人情でございまして、船主のほうも、それから船員のほうも、安いほうを選びたがるという傾向がございます。したがいまして、不幸な場合にはもらいが少ないという結果になっておるわけでございますが、これは、やはり、基準になります給料の引き上げということを、これは社会保険庁のほうにお願いするわけでございますが、そういう点の努力をしてみたいと思います。それ以外に、個人的に——公のものではございませんが、漁業者の集まりで、お互いに救済制度を考えているようでございます。これは、まあ香典程度の金が若干出ておるということでございまして、それ以外には、法的な救済制度は、現在のところございません。 それから申しおくれましたが、私どもといたしましては、こういう不幸な結果を招かないようにということで、事前にいろいろ指導はいたしておりますが、その一つといたしまして、まあ積み過ぎということが起きたりいたします。それから、先ほどからもいろいろ出ておりますが、荒天候をおかして出て行くということもございます。これはまあ、さかのぼってみれば、やはりできるだけ漁獲量を上げたいという点から出てきたんだと思いますが、人命の尊重が第一でございますし、それから、経営者にとりましても、こういう事故が起こりますと、経営の破綻にもつながりますので、そういうことの起きないようにということで、われわれといたしましては、事前の防止措置を今後は講じていきたいと考えておるわけでございます。
○委員長(足鹿覺君) 鯨岡副長官にお願いいたしますが、いまお聞きのような事情であります。現在、船員保険法なり、最近できました漁船災害補償法等もありますが、漁船災害補償法は、御承知のように、遭難者自体二対しては保険がついておりません。これは船とか漁具とかいうものに対して行なわれておるのであります。法令的に見ましても不備であり、また現行法もまことにお粗末なものと言わざるを得ません。人命は何ものにもかえがたいものでありまして、それが一挙に数十名死んでも月に三千円程度の現行法が、前近代的でなくして何であるかと言いたいと思うのでありまして、そういう点を十分ひとつ御配慮をいただきまして、政府においても、すみやかにこの対策に取り組んでいただきますことができませんでしょうか、御所見を、ひとつ承りたいと思います。
○政府委員(鯨岡兵輔君) ただいまの委員長の御趣旨、まことにごもっともに承りました。せっかく御趣旨を体して検討をさせていただきたいと思います。 —————————————
○委員長(足鹿覺君) 次に、降雪による災害の対策に関する件について調査を行ないます。 初めに、東京周辺における積雪による被害状況等について、政府当局から説明を聴取いたします。気象庁長官。
○政府委員(柴田淑次君) 一昨日の十二日の大雪につきまして、簡単に、概略、御説明申し上げます。 一昨日、十二日東京付近に降りました大雪をもたらしたのは、いわゆる台湾坊主と言われる低気圧のしわざでございます。で、この低気圧は、十一日、その前日の十一日に台湾の北東方に発生いいたしまして、大雪の日の十二日の朝から夕方にかけまして、本邦の南方洋上を西から東のほうへ走りまして、その翌日の十三日の朝には三陸のはるか東方洋上に去ったのでございます。このために、雪が降りましたのは主として関東地方と四国の一部でございまして、関東地方の積雪量の一例を申し上げますと、東京では三十センチ、横浜では二十三センチ、宇都宮では二十二センチ、甲府では二十九センチなどでございます。これに対しまして気象庁は、前日の十一日の天気予報で、十二日は雪または雨と予報を出しておりましたが、これはずばり——と言っちゃあれでごさいますけれども、的中したとわれわれは考えておりまして、予報は今後もかくあるべきだ、気象庁としてはこのように努力をしたいと考えております。 続いてこの十一日の夕方ぐらいから小雨が降りまして、それが十二日の翌日の夜中の一時半ごろから雪に変わっております。それで気象庁は十二日の午前四時半に大雪強風波浪注意報を出しております。ところが六時には三センチ積もりますし、どんどん雪が積もってまいりますので、その前に五時にも情報を出しておりますが、あんまりどんどん雪が積もってまいりまして、今後もなお雪が積もるであろう、これは警報程度と申しますと、二十センチ以上を警報とわれわれいま考えておるのでございますが、二十センチ程度になるであろう、あるいは二十センチこえるであろうということが判定されましたので、八時四十五分に大雪警報を出したのでございます。それから引き続きまして十時十分に大雪の情報、十二時四十五分には警報の内容の更新、十五時十五分には低気圧に関する情報などを次々に出しまして、一般の警戒を促したのでございまして、十六時三十分に至りましてこの大雪警報を解除した次第でございます。 以上が十二日の大雪の概略と、気象庁のこれに対してとった措置でございます。
○委員長(足鹿覺君) 農林省荒勝参事官。
○説明員(荒勝巖君) 農林省といたしましては、ただいま気象庁から御報告がありましたように、東京を中心といたしまして関東甲信越の周辺の大雪並びに四国の瀬戸内筋の多少の雪ということを勘案いたしまして、しかも関東周辺ではただいま御指摘のように、東京、埼玉、群馬あるいは神奈川というあたりは三十センチ前後まで農村部で雪が積もり、かつ山手のほうでは四十センチ、場合によっては五十センチ近いものもあったのではなかろうかという当日十二日の夕方ごろ、そう判断した次第でございます。なお、四国のほうも平野部で高松、その辺で、やはり松山あたりで十五センチから二十センチ前後の雪が降ったという連絡を受けまして、それで農林省といたしましては、直ちに当日十二日の午後二時でございますが、雪害対策本部を農林本省に設置いたしまして、事務次官を長といたしまして、直ちに第一回の打ち合わせ会議をした次第でございます。それに基づきまして、直ちに連絡等でそれぞれの地方の農政局あるいは関係都府県に対しまして、農産物の重大な被害が生じないように、それぞれの除雪対策なり、圃場の排水、除去とか、幹枝等の折れた場合のあと始末とか、さらにその復元、補強措置等について、それぞれ至急の連絡をした次第でございます。なおかつそれに伴いまして、特に当時状況が十分わからなかったのでありますが、さしあたり大都市の消費者に野菜等生鮮食料品の入荷が滞るおそれがある。トラックの運送が特にストップするのではなかろうかという連絡等もございましたので、生鮮食品の対策について十全の措置をとることにいたしまして、貯蔵性のきくいわゆる玉ネギとかバレイショ等の市場放出なり、あるいは冷凍魚で東京都の関係者が持っております大衆魚等の放出を早急にお願いしたような次第でございます。それに基づきまして、まだただいまも現在雪に基づくほんとうの被害が、まだ融雪が残っておりまして、十分な状況はただいま入ってないのでありますが、一応第一報として電話連絡等で都道府県からのいわゆる報告によりますと、おおむね十四、五県ぐらいがこの雪害に関係する県が出てくるんではなかろうかということでございますが、ただいまの段階では調査中ということと、それからまあ多少の報告漏れとかあるいはまだ整理が済んでないとかいう関係もございますが、農作物の被害といたしましてはおおむね、まあ非常にまだ寡少だと思いますが、二億五千万円、それから施設関係で特にビニールハウスが大雪とそれから多少の強風にやられた関係もありまして、約二億八千万円ぐらいで、合わせまして現在五億四千万円ぐらいの被害になっている次第でございます。この被害報告はなお雪が解けませんと最終的にはわかりませんが、まだ若干被害額はふえるんではなかろうか、こういうふうに判断している次第でございます。
○委員長(足鹿覺君) 次に運輸省、内村参事官。
○説明員(内村信行君) まず国鉄のほうから御説明申し上げます。資料が一枚、横書きの資料がございますので、御参考にしていただきたいと思います。 国鉄のほうのまず被害を受けた線区を申し上げますと、被害区域につきましては、新幹線の運転規制というもののほか、車両関係ではパンタグラフの降下あるいは破損、それから電気関係では電車線の断線または垂下、転轍機の転換不良、通信線の断線といった被害が二十四線区に達しております。特に被害の大きかった線区は東京周辺の中央線、東海道線、東北線の各線でございます。 そこで、まず国電の状況から申し上げますと、東京の国電区間は架線故障あるいはパンタグラフの垂下というふうなものが非常に多く出まして、大幅な遅延と運休を生じた次第でございます。そこで、この資料には十二日十四時三十分と書いてございますが、これはここで十六時というふうに訂正させていただきます。十六時ごろから送電を停止いたしまして、そこでパンタグラフに積もった雪を落としまして、そこで大体十八時から十九時ごろに運転を再開いたしたわけでございます。その除雪作業をした電車、列車は約百二十本ぐらいの電車、列車について除雪作業をしたわけでございます。そこで大体十八時、九時ごろから運転を再開したのでございますが、さらに十二日の夜は除雪人夫等を動員いたしまして、除雪とかあるいは凍結防止につとめておりまして、十三日の朝からはおおむね平常どおりの運行を確保することができております。それから列車区間でございますけれども、列車につきましても、新幹線あるいは東海道本線あるいは東北本線、常磐線、上信越線等相当、十二日におきましては大幅の運行遅延あるいは運休を出したのでございます。しかしこれにつきましては、翌十三日におきましては、大体十二日からの夜行列車のおくれを持ち回るといったようなものがまだございましたけれども、相当回復いたしまして、十三日の夜行便からはおおむね平常どおりに回復いたした次第でございます。 それから貨物列車につきましては、これは新鶴見とか大宮とか、あるいは田端等の操作場の機能が麻痺いたしましたために、各線とも大幅な貨物列車の運休を行なっております。ただこの場合に生鮮食料品の輸送というものはぜひ確保しなくちゃならない問題でございますので、これにつきましては、特に生鮮急送品列車というものの運行を最優先的に確保いたしました。十三日の状態におきましては、なお約五〇%程度の運行を行なっておりますが、現在はおおむね平常に復しております。 それから四国地方の国鉄路線は一部運休いたしましたが、十三日には復旧いたしました。 それから私鉄関係でございますが、首都圏の私鉄は一部運休いたしましたけれども、大体の路線につきましては、急行列車とかあるいは急行電車あるいは快速電車等といったような早いものを間引きいたしまして、普通電車のみを大体十分、十五分くらいの間隔で運行するということを確保して、大体普通電車の運行は確保し得たというふうになっております。なお、西武線あるいは東武線におきまして、一部運休区間が出たのでございますが、それも十二日の十八時ごろに復旧いたしまして、十三日の朝からは平常の運行をいたしております。 それから東京地方のバス路線でございますが、これは一部運休を見たのでございますが、おおむねのろのろ運転ではございますが、おおむね運行を確保いたしております。十三日の正午までには平常運行に復しております。それから四国地方の路線バスも一部運休を見たわけでございますが、十三日には平常に復しております。 それから航空機でございますけれども、空港につきましては、東京国際空港のほか八港、すなわち調布、高松、岡山、富山、福井、新潟、仙台、この八空港は雪のために閉鎖いたしました。しかし除雪につとめた結果、東京国際空港は十二日の二十三時にオープンしたのをはじめ、他の空港もそれぞれ十三日の正午までにはオープンいたしました。調布空港だけはまだ再開されないわけでございますが、大体本日中にはオープンできる見込みであります。 以上が大体交通関係の被害状況でございます。
○委員長(足鹿覺君) これより質疑を行ないます。質疑のある方は、順次御発言を願います。 私から一言だけ運輸省と農林省に御要望申し上げておきますが、最初に運輸省でありますが、雪に対する私鉄と国鉄との抵抗度の問題が新聞をにぎわしておりますが、なぜ国鉄が降雪に弱いのか、私鉄が強いというわけではないでしょうが、国鉄が弱いというふうにわれわれは印象づけられるような新聞記事、報道関係を見ておるのであります。その点についていろいろと専門的なことはわかりませんが、十分御検討になり、同じ交通機関であり軌条を走るものについて等差のつかないような対策がないものであろうか。これは国民が一般に抱いておる不審でありますので、御解明になり、対策があれば承りたい。 それから農林省に御要望申し上げておきますが、このたびの降雪は農業経営が変化し、著しい都市近郊のビニールハウスあるいはトンネル栽培等に相当甚大な局部的な被害を与えております。今後も雪どけによって被害はさらに増大するであろうということは、先ほどの報告にもあったとおりであります。そこでこの被害の復元、またそれに対する救済対策等について、たとえば鉄骨ビニール等が倒壊した場合に対する融資関係はどういうふうになるのか、現在、災害対策要綱上から見て、この種のものの融資その他の対策はどういうふうになっておるのか、そういった点を農業経営が特に都市を中心に大きく変容しておる際に画一的にならないように、事態に即応するように対処してもらいたいと思いますが、これは要望でありまして、何か御意見があれば承っておきますし、強く御要望申し上げますので、御善処いただきたいと思います。
○説明員(内村信行君) 国鉄と私鉄の差でございますが、まだ根本的な原因はつかんでいないのでありますが、一応、現在考えられているところを申し上げておきます。今度、私鉄がわりあいに運行ができたということは、早くから急行列車を間引き運転いたしまして、大体十分間隔程度に常時運行を続けておったという点が一つの原因かと思います。それに対しまして、国鉄のほうでは、ラッシュのときに輸送を確保しなければならないということから、間引き運転はあまりしなかったということがございます。その点は、今後もう少し早くから先の見通しをつけまして、間引き運転するという方向を考えなくちゃいかぬのじゃないかということでございます。それからもう一つは、国鉄は私鉄に比べますと運転区間が長いわけでございまして、したがって、それだけにパンタグラフに付着する雪の量も多いということで、これがパンタグラフが下がってくる原因になるということも考えられます。それから国鉄は私鉄よりも列車の編成が長いわけでございます。したがって、一個のパンタグラフに集められます集電電流というものが多いのでございます。そういった関係から、パンタグラフを垂下する際に断線というふうなことが発生しやすいということも、一つの原因かと思います。それから夕方のラッシュ対策として、国鉄側はともかく夕方のラッシュをぜひ確保しなければならないということで、一時は相当パンタグラフが落ちてきて運休するものですから、一挙にその雪を落とさなければならないということで、これは先ほど申し上げましたように、国鉄内の対策本部で検討いたしまして、一時送電を二時間ばかりとめまして、それによってパンタグラフに積もっておる雪を全部落とした、それでラッシュ時の輸送に備えておったということで、その間二時間のブランクがあったということでございます。 そこで、国鉄といたしまして今後検討いたさなければならない点といたしましては、今度の問題点といたしましては、まず異常な着雪によりパンタグラフが自然に降下してまいるということが、一つの着目する点だと思います。そこでその理由といたしましては、雪の質がきわめて今度はしめった雪であったということもありました。それから多降雪地帯——雪がたくさん降ってくる地帯を多く通過する、つまり長距離運転をしなければならないということ、この二つが大きな理由であると考えられるわけでございますが、そこでその対策につきましては、パンタグラフに対する着雪状態、これをもっと早くから把握しまして、それに対する除雪方法というものを考えていかなければならないということ、それから電気を通じておるままでもってパンタグラフの除雪というものができないものか。今度は送電を中止したわけでございますが、送電を中止しないでパンタグラフの除雪をする方法はないものかということを検討しなければならないと思います。それから起電停止を伴う除雪作業については担当区域の除雪作業体制を整備する。これは先ほど申し上げましたように、除雪体制というものが、若干人手が集まらぬという点がございましたので、そういうような点につきましては、担当区域をあらかじめ決定いたしまして、除雪作業体制というものを、いざというときにはすぐ集まるというふうな根本対策を立てなければならないということを差しあたり考えております。
○説明員(荒勝巖君) ただいま委員長の御指摘のありましたように、まさにこの都市近郊のみならず、日本の各地でビニール栽培の技術が非常に普及いたしまして、全国各地でビニール栽培が行なわれておる次第でございます。ところが、御承知のようにビニールでございますので、非常に風に弱い上に、さらに雪が降りますと非常に重さがかかりましてわりあいに破れやすいということで、しばしばこういう事故が起こっているわけであります。それで本来、いわゆる天災融資法の発動要件であります農作物の被害が三十億円になりますれば、こういったものもいわゆる一括いろいろ救済ができる道が前々から開かれておった次第でございますが、三十億円に至らないような被害でありながらビニールの系統が非常にやられる。そのことについては救済の方法が実はつい二、三年前まではなかったわけでございます。そこでいろいろ検討いたしました結果、特に一昨年ですか、徳島の大雪でビニールの施設が相当被害を受けましたので、それを機会にいわゆる農林漁業金融公庫からいわゆる融資をする、こういう指定設備関係に融資をするということで、ビニールハウスも融資の対象とするということで、現在の段階では天災融資法の発動要件がなくても、こういう被害がありますれば、農林漁業金融公庫から六分五厘の利子で融資をいたすことになっております。さらに公庫とは別に、いわゆる系統金融機関を活用して融資を行ないます農林漁業の近代化資金の制度がございます。そのほうが多少最近金利も安くなりまして六分になっておりますので、その制度を利用いたしまして融資で救済いたしたらどうか、こういうふうに考えている次第でございます。以上でございます。
○委員長(足鹿覺君) ほかに御発言もなければ、本件に対する質疑は、この程度にとどめます。本日は、これにて散会いたします。 午後四時二十六分散会