災害対策特別委員会 第2号
- 発言数
- 110 件
- 登壇者
- 23 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1969/02/07
会議録
○委員長(足鹿覺君) ただいまから災害対策特別委員会を開会いたします。 まず、委員の異動について御報告いたします。 去る一月三十日、久保勘一君、八田一朗君及び中津井真君が委員を辞任され、その補欠として佐田一郎君、園田清充君及び奥村悦造君が選任されました。 また本日、園田清充君が委員を辞任され、その補欠として河口陽一君が選任されました。 —————————————
○委員長(足鹿覺君) 次に、理事の辞任及び補欠選任の件についておはかりいたします。 小林章君から文書をもって都合により理事を辞任したい旨の届け出がございました。これを許可することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(足鹿覺君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 —————————————
○委員長(足鹿覺君) 次に、ただいまの理事辞任に伴い理事一名欠員になりましたので、その補欠選任を行ないたいと存じます。 理事の選任につきましては、先例により委員長にその指名を御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(足鹿覺君) それでは理事に佐田一郎君を指名いたします。 —————————————
○委員長(足鹿覺君) それでは、災害対策樹立に関する調査を議題といたします。 まず、降雪による災害の対策に関する件について調査を行ないます。 この際、雪害の状況並びに雪害関係予算等について、関係各省庁から説明を聴取いたします。初めに総理府からお願いをいたします。鯨岡副長官。
○政府委員(鯨岡兵輔君) 昭和四十四年度防災関係予算の概要について御説明申し上げます。 各省庁の予算を総理府においてとりあえず取りまとめましたところ、科学技術の研究につきましては約二十五億円、災害予防につきましては約六百三億円、国土保全関係は約二千三百五十八億円、災害応急対策及び災害復旧関係は約一千八百四十二億円で、これを合計いたしますと、四千八百二十八億円となっておるのであります。 次に、この防災関係予算のうち、雪害対策として明確な項目について御説明をいたしますと、科学技術の研究では、科学技術庁の雪害実験研究所の強化費をはじめ、各省庁に雪害に関する各般の試験研究費が計上されているところであり、災害予防及び災害応急対策では、建設省の道路の雪寒対策費及び除雪機械整備費、経済企画庁の雪上車整備費及び豪雪地帯山村振興センター建設費等の補助などがその主要なものとなっているのでございます。 最後に、一月末までの雪害による一般被害の状況を御報告申し上げますと、なくなられた方十八名、負傷された方六十九名、家屋の全半壊三棟という数字に相なっております。なお特に北海道などを中心として、豪雪により国道等に相当な不通区間が生じているほか、鉄道等におきましてもかなり運航規制を行なっている現状であります。 なお、去る五日の磐梯温泉ホテルの火災につきましては、消防庁より詳細の御説明をすることになってございます。 以上でございます。
○委員長(足鹿覺君) 次に、気象庁にお願いをいたします。坂本次長。
○政府委員(坂本頸介君) 最初に気象庁の明年度の予算関係から簡単に申し上げます。 気象庁の予算は、災害対策に何らかの意味で関係がございまして、非常に拾い上げるのはむずかしいのでありますが、特にきわ立って雪寒対策関係予算として明年度ついておりますものを申し上げますと、最初は、農業気象業務の整備で、新潟県と長野県に新たに農業気象観測所及び補助農業気象観測所を四十六カ所設けようというものでございます。これは、単に農業気象のみならず、私どもがやっておりますいわゆる観測網の中域観測網といいますか、そういう整備になりまして、雪の状況その他の把握もより的確にできるということになろうかと思います。 あわせまして、農業気象業務につきましては、本年度実施しております北海道の一部と北陸三県につきましてなお手直しを幾ぶん、何と申しますか、補充整備をやはり農業気象業務について行なっております。 次に、レーダー観測網の整備といたしまして、秋田に気象レーダーを新設いたします。あわせまして函館のレーダーにレドームを設置いたします。以上合わせまして、大体一億六千万という予算が計上されております。 なお、現在までの雪の状況並びに雪の見通しにつきましては、大野主任予報官が参っておりますので、説明をしていただきます。
○説明員(大野義輝君) 御説明申し上げます。 二月五日ごろから交通麻痺を生じている北海道方面の雪でございます。東部では、六日、昨日現在小やみになっておりまして、七日のけさ現在でございますが、晴れておりますので、一応北海道東部の方面の大雪の心配はなくなったというふうに存じております。しかし、西部方面はなお冬型気圧配置が続いておりますので、きょう一ぱい、七日一ぱい強くときどき吹雪となるおそれも若干残されている。しかし、この方面も積雪は今後十センチないし十五センチ程度と思われますので、低気圧の遠ざかるにつれて平常状態の、これ以上災害がふえるというようなことはないんではないか、こんな見通しを持っております。現在稚内地区では積雪が百十九センチ、昨日からきょうにかけての積雪はゼロでございます。それから留萌が一メーター八センチ、昨日からけさまでにかけて一センチ、旭川地区、ここでは一メーター十七センチ、昨日からけさ六時までの積雪量は若干多くて三十一センチ。札幌でございますが、ここは現在一メーター二十四センチ、積雪量は昨日からけさ六時までで二センチでございます。同様に岩見沢一メーター十センチ、新積雪は七センチ。函館が四十二センチ、新積雪が七センチ。倶知安が一メーター七十六で、新積雪が十八センチ。広尾は一メーター八センチで、新積雪はございません。それから東部のほうにまいりまして網走方面でございますが、ここは五十六センチで、新積雪はゼロ。釧路が一メーター三十一センチ、積雪量はなし。根室が十一センチ、積雪量がゼロ。それから千歳でございますが、七十一センチ、積雪はなしでございます。それから帯広は一メーターちょうどでございます。新積雪はなし、こういうことでございます。現在、警報その他発表しておりましたのは、昨日解除いたしまして、注意報——風雪注意報、大雪注意報、そういう注意報に切りかえて警戒しているのが現在の状況でございます。 なお、今後の予想でございますけれども、すでにお手元に予報を差し上げてあると存じますが、最近は天候がきわめて変動が大きいというこの特徴がございまして、二月中は北日本を中心になお一、二回ぐらいの大雪が降るのではないか、こういうような予想をしておりますので、なお引き続き警戒が必要ではないかと存じます。 以上でございます。
○委員長(足鹿覺君) 次に、和田長期予報管理官。
○説明員(和田英夫君) ただいまの答弁でかえさしていただきます、予報をすでに含んでおりますから。
○委員長(足鹿覺君) 次に、経済企画庁にお願いをいたします。経済企画庁島村参事官。
○説明員(島村忠男君) 企画庁所管の事項について申し上げます。 第一は、冬期交通確保のための雪上車の補助事業でございます。これは豪雪地帯の都道府県に雪上車を購入するに際しまして、その必要経費の三分の二を国庫補助いたすものでございまして、昭和四十一年度以降、すでに百三十七台の補助をいたしております。さらに四十四年度におきましては、国費一億二千五百万を計上いたしまして、車両数は五十台を整備する予定でございます。 次に問題といたしましては、豪雪山村開発総合センターの建設事業の補助でございます。これは、立ちおくれのはなはだしい豪雪山村地域に対しまして、社会開発のためにその中核的施設としてセンターを建設するものでございまして、四十二年度に二カ所、四十三年度に四カ所を設置いたしております。四十四年度におきましては国費八千万円を計上いたしております。この内訳は、継続が二カ所、新規が四カ所でございます。 次の事業は、国土総合開発事業の調整費の活用でございます。昭和三十九年度以降、豪雪地帯に対しまして国土総合開発事業調整費活用の道を開きまして、当該地帯の開発を効果的に促進することといたしておりますが、四十三年度におきましては豪雪地帯に対して四十四件、十九億六千七百余万円を配分いたしております。なお、御参考までに申し上げますと、四十二年度は十六億五千万でございました。四十四年度におきましては調整費は、調査費を含めまして六十九億となっておりますが、この配分につきましても従前同様、豪雪地帯に対しましても十分な配慮をいたしてまいりたいと考えております。 以上三点でございます。
○委員長(足鹿覺君) 次に、科学技術庁にお願いをいたします。科学技術庁石川研究調整局長。
○政府委員(石川晃夫君) 科学技術庁におきます雪害関係の予算について御説明申し上げます。 まず、国立防災科学センターにございます雪害実験研究所の強化についてでございますが、この雪害実験研究所は昭和三十九年度に新潟県の長岡に設立されたわけでございますが、設立以来、低温実験室あるいは外来研究者の宿泊施設というような各施設、設備を充実してまいったわけでございます。昭和四十四年度におきましては、この研究所の構内の斜面実験施設というのがございますが、それに斜面積雪の移動に関する研究に必要な斜面積雪深度計、深さをはかるメーターでございますが、を設置いたします。さらに、研究所の運営に必要な経費も加えまして四百三十二万二千円を計上いたしております。 次に、新庄支所の新設についてでございます。国立防災科学センターにおきまして、新庄に新しく支所をつくりまして、道路の除雪、消雪、融雪の技術並びになだれの予知に関する技術の開発研究を行なおうとするものでございまして、野外に大規模な野外実験施設が必要でございますので、これに必要な条件を備えた地区として、山形県の新庄市を選んだわけでございます。ここに国立防災科学センターの支所を新設いたします。これにつきましては、予算といたしましては六百五十四万六千円を計上いたしております。 次に、当庁におきます特別研究促進調整費の活用についてでございます。四十四年度におきましては、四十三年度から三カ年計画でやっております、交通路と平地の雪処理技術の高度化に関する研究というテーマにつきまして、四十四年度も引き続きまして千百万円程度を支出いたしまして、この研究の強化をはかる予定でございます。 以上三点でございます。
○委員長(足鹿覺君) 次に、文部省にお願いをいたします。文部省菅野教育施設部長。
○説明員(菅野誠君) 昭和四十四年の雪害関係におきます文教施設の被害状況について御報告申し上げます。 現在までに入っております報告の被害総額は、約一億五百九十六万四千円となっております。このうちの大部分が公立学校施設の被害でございまして、十五道府県にわたりまして百九十三校、九千九百九十六万四千円の被害になっております。最も県として大きいのが青森県、次が富山県、新潟県その他となっておりますが、以上三県でほとんど九〇%近い数字になっておるわけでございます。そのほか私立学校施設関係といたしましては、青森県の東奥保育専門学校の体育館の被害で四百八十万円。文化財関係におきましては、兵庫県で温泉寺と申しまして、本堂修理中の仮設物の崩壊で百二十万円という数字が入っております。ほとんどが公立学校施設の被害でございますが、これにつきましては公立学校施設災害復旧費国庫負担法によりまして、できるだけ早い機会に現地の準備の完了次第、現地の立会指導を行ない、早急に復旧できますように予算措置を講ずる予定でございます。 以上でございます。
○委員長(足鹿覺君) 次に、運輸省にお願いをいたします。運輸省森永保安課長。
○説明員(森永昌良君) お手元にお配りしてあります資料に基づいて御説明申し上げます。 まず、国鉄のほうから御説明申し上げます。ことしの冬の雪害は、当初気象庁の予報と若干違いまして、十二月中は平穏に推移いたしまして、一月上旬から中旬にかけまして新潟地方を中心に局地的な豪雪がまいりまして、裏日本一帯で各主要線区の列車が大幅に乱れたわけでございます。その後一月中旬以降はまた比較的平穏に過ぎたのでございますが、御承知のように二月五日から六日にかけまして、北海道のほぼ全域にわたりまして非常なふぶきに見舞われまして、現在列車ダイヤは大幅に乱れております。具体的に申し上げますと、きょうの朝現在北海道全域大体平均いたしまして旅客列車は通勤列車とごく一部の直通列車を含めまして約四〇%、貨物のほうは、ほんとうに限られた生活必需品、緊急物資の輸送だけに限られまして、わずか八%程度しか動いていないのが現状でございまして、それだけ運休いたして、その力をもちまして現在全力をもって除雪につとめておる状況でございます。 次のページに入りまして、降雪と積雪の量でございまして、最初のほうが北陸地区、下のほうに北海道地区それぞれ降雪の累計と降雪の量、最大の積雪量、昨日の朝現在の積雪量が示してございます。 次に三ページのほうにまいりますと、除雪のための従事員、それから除雪車の運転、雪捨て列車の運転の数字が出ております。まず従事員につきましては、部内部外合わせまして——その中にごく一部自衛隊員の出動もございますが、合わせまして約六十万人、これはすでに去年の同じ時期を上回っております。 次に列車の運転でございますが、これもすでに回数約二万キロ、運転キロ約四十一万キロというところで、これも昨年の数字を上回っております。雪捨て列車の運転は約三千六百回、両数にいたしまして二万九千両ということで、これも昨年の二倍以上になっております。 ここには書いてございませんが、予算関係について簡単に御説明申し上げます。 ことしの冬の豪雪対策としての国鉄としての投資額は約二十二億でございまして、なだれ防止等の防除雪設備あるいはラッセル等の除雪車両あるいは駅構内で使います小型のラッセル車、このものを含めまして約二十二億でございます。四十四年度の予算につきましては、ほぼこれと同じ約二十億程度の予定をいたしております。 以上国鉄を終わりまして、次は民鉄関係の御説明を申し上げます。 これは別の紙に運輸省というところで二枚の紙をお配りしてございます。まず、一枚目の半ペラのほうでございますが、これはおもな私鉄の各線区ごとの不通になった区間、発生の日時、開通したのがいつか、その間の運転を休んだ本数が何本かという資料でございます。大きいものはございませんが、特に注目すべきは、一番上の山形交通の尾花沢線全線が一月の一日からきょう現在、すでに一カ月以上になりますが、ずっと運休したままでございます。ただ沿線の方々には、同じ山形交通がバスを運転しておりますので、それに振りかえ輸送をお願いしておる状況でございまして、支障は来たしておりません。ほかは大体そう大きいものではございませんが、北海道の関係で下に二つ、夕張鉄道と三菱鉱業の二つの線が現在不通になっております。 次の広いほうの表で予算関係について、運輸省が地方鉄道の事業者が行ないます防除雪関係の投資につきまして若干補助をする制度がございまして、その制度に基づく補助額等表示してございます。補助率は三分の一でございまして、年額の予算は七百六十万円となっております。 以上で説明を終わります。
○委員長(足鹿覺君) 次に、建設省にお願いいたします。建設省蓑輪道路局長。
○政府委員(蓑輪健二郎君) 最初に、四十四年度の積雪寒冷地の道路交通の確保に関する予算について御説明申し上げます。 これにつきましては、雪寒道路事業という形でくくっておりますが、除雪事業につきましては二十二億七千万で、除雪延長をことしより約二千五百キロくらいふやしまして三万一千八百六十五キロの除雪を行ないたいと考えております。次に、防雪でございますが、これはなだれ防止のいろいろの設備でございます。これにつきましては、十三億一千百万、また凍雪害防止事業、これが八十七億八千六百万で、これを全部足しまして百二十三億六千七百万の事業で積雪寒冷地の対策を進めていきたいと考えております。 そのほかに除雪機械の補助がございまして、これは直轄、補助合わせまして総額三十三億三千三百万でございます。この中で市町村に対します除雪の補助を七億四千百万見ております。これによりまして、現在四百八町村に除雪機械の補助をしております。さらに五百三十七の町村になる予定でございます。 次に、この冬におきます積雪地域の道路交通の状況でございますが、お手元の資料にございますように、昨年の末から一月初めにかけまして、東北、北陸が非常に豪雪に見舞われまして、非常に懸命に除雪をいたしました。その一部まだ、なだれ地帯で不通になっているところございますが、そのほかの除雪の指定路線については、全部開通をしておる状況でございます。ただ北海道につきましては、二月の五日から非常に激しいふぶきのために、かなりの交通の不能個所が生じております。これもふぶきがやみ次第すみやかに除雪をする予定でございます。 なお、積雪の状況につきましては、これは私たち警戒積雪深というものを設けまして、それ以上になりますと緊急体制に入る準備体制をするということで、警戒積雪深というものを設けまして、これを基準として除雪作業のめどをつけておる状況でございます。二月六日現在では、北海道につきましては、札幌、旭川、帯広、稚内がこの警戒積雪深をこえております。 また次のページの内地の現在の交通の状況でございますが、直轄の管理区間については、全線交通が確保できております。県の管理いたします一般国道につきましては、そこにあります百十三号線がなだれのために一キロばかりが不通になっております。また百四十八号、これは大町から糸魚川に行くもとの二級国道でございますが、これもいまのところ一キロばかりなだれのために不通になっておりまして、二月の十二日ぐらいまでには開通の見込みでございます。二百五十二号のこれは柏崎から会津若松に行く国道でございますが、これが一部十五キロばかりが不通になっております。これも二月の十二日くらいに開通の見込みでございます。また、けさ入りました情報では、そこに書いてございませんが、四十九号線の津川から県界までの約三キロばかりが雪の吹きだまりで交通がとまっております。これはさっそく除雪をする予定でございます。 次に北海道につきましては、そこに書いてありますように、非常に国道につきましても不通個所が多くなっておりますが、やはりふぶきがやみますれば、かなり早急に開通が見込まれると思います。この表の中で、現在四十号線の音威子府−稚内間、これもけさの連絡では開通をしております。また二百三十三号の留萌から空地支庁の境まで、これもけさの連絡では開通しております。その他につきましても、大体七日か八日ぐらいまでには開通の見込みでございます。 次に、これに要します除雪費の点でございますが、現在直轄で約一億くらいが不足するのではないか。また補助関係で約五千万くらいというような予想をしております。これにつきましては、予算の流用その他でさっそく手当てをしたいというふうに考えております。 以上でございます。
○委員長(足鹿覺君) 次に、消防庁にお願いいたします。消防庁山本次長。
○政府委員(山本弘君) 消防庁といたしましては、それぞれ各府県と緊密な連絡をとりまして、地域防災計画の中に雪害対策を織り込むように指導しておるところでございます。今回起こりました七県に及ぶ雪害被害につきましては、特に人命救助、あるいは公共建物の除雪応援、あるいは積雪時の特殊な火災予防警戒等につきまして、消防団等が出動いたしまして、現場活動を行なっておりますが、その適切な指導を行なっておる次第でございます。
○委員長(足鹿覺君) 以上で説明を終わりました。 これより質疑を行ないます。質疑のある方は、順次御発言をお願いいたします。
○武内五郎君 私は、時間の関係がありますので、要点だけ若干質問しますが、それも全く項目を並べた程度の質問にしようと思っております。しかし、答弁は十分でけっこうでありますので、そういうふうにお願いしたいと思います。 まず、建設省道路局関係で質問をしたいと思います。いま道路局長の説明がございまして、かなり全貌が明確になったのでありまするが、私の聞きたいことは、たとえば一昨年の集中豪雨の際に、土砂の崩壊または土石流等のあり、またはその危険のある地域における雪の下のそういう地帯の災害が予想される。ことに、たとえば一昨年の八・二八の水害、一昨々年の七・一七の水害等の地域で、これはほとんど豪雪地帯。今日二メートル以上の雪をかぶっている地域であります。すでにもう雪そのものが私は災害と考えるのでありまするが、大きく顕著に出てまいりまする痛手というのは、これから出てまいります。これから融雪期にかけて大きく出てくることはこれは御承知のとおりでございますが、そこで私は、特に雪害の基本的な問題というものは交通運輸の確保、通信の保安、保全を基礎にした対策がどうしてもこれは基本にならざるを得ない。特に私は、交通運輸の確保ということが、これは重大な問題である。本年のごときも、わりに里雪が深かった。したがって、平野地で陸上の孤島が数カ所出ております。今日まだ交通運輸が十分でないところ、ただいま建設省の報告によりまする地域というものは、これはもうこれ以上のところがたくさんある。そこで、たとえば先ほど申し上げましたような集中豪雨、出水、山津波、土砂崩壊等のあった地域をはじめとして、たとえば新潟県において土砂の崩壊あるいは土石流のあった地域で、またそれに伴うような危険地域がかなりたくさんあった、これは新潟県の調査にも出ております。建設省自身も調査したものがあると思います。昭和四十二年に高さ五メートル以上で角度三十度以上の自然の懸崖、こういうようなところで災害の起きそうだという地域がかなりある。全国でも七千三百四十二カ所あった、これは建設省の調査で。しかもこれが新潟県になってまいりますると六百七十一カ所、こういうような六百七十をこえる個所で、これが今日雪をかぶっている地域であります。したがって、これからなだれが起き、融雪期において土砂の崩壊が起きてくる、こういう危険がある。しかも、これが家屋を倒壊し、人命を奪い、道路を決壊して交通まで麻痺させてしまう、こういう危険があるのであります。そこで、私は先ほど申し上げましたような、まず第一に雪害の基本的な対策の第一歩は、道路交通の確保であるという立場から、建設省ではこれに対する対策を今日持っておるはずであるが、それを明らかにしていただきたい、これが第一点。 次に、特に私が要求したいことは、そういう危険個所に対して、まず国民の生命、財産を保護せにゃいかぬ。それに対する対策、私は、かつて地すべり、特に新潟県は非常に地すべり地帯が多い。二千カ所もある。その地すべりがどうして起きるかというと、長い間の雪が浸透して、水が浸透してきて、地球がうんで、それが何かの衝撃ですべってくる。これが地すべり。この地域が非常に多い。そのときに、私はそういう危険地域に、まず危険を予知する対策を講じなきゃいけない、こういうことをしばしば主張いたしまして、その後あるいは予知施設や、何かの設置を見ておるのでありますが、あるいはなだれに対しても何かのそういう施設が必要じゃないか。なだれを予知する、そういう施設が今日あるはずなんだが、それを設置する必要があるのじゃないか。それが一点。それからそういう危険な地域に対して、常時監視しておく必要がある、パトロールを配置する必要があるんじゃないか。さらにそういう危険の、特に道路においては道路の、たとえば「土砂の崩壊のおそれがあります」という標示が、なだれの標示も各地にこれをやる必要があるんじゃないか。さらにそういう危険な地域に対する国民の避難体制、こういうような訓練体制をつくり上げていくことが必要じゃないかと思うのであります。それらに対する考え方があるのかどうか。これが第二点です。 そこで、私はさらに第三点として、かつて私は、昭和三十四年の豪雪の際に、時の建設大臣であった中村さんに対して、いろいろ進言したことがある。あの当時新潟県の小出という町から奥只見発電所の工事現場まで四十九キロの道が、あの当時これはもう日本にたった一本であったかもしれないが、無雪道路である。どんなに雪が降っても、国鉄の列車がとまっても、その道路はとまらない。無雪道路の建設ということが、これはもうどうしても基本になってくるわけなんです。そこで、これを私はその当時、中村建設大臣にしばしば申しておりまして、今日、たとえば地方を通る十七号線にいたしましても、あるいは十八号線にいたしましても、かなりりっぱな舗装道路になって、今日、幸い自動車の運行がとまらんでおります。ところが私が申し上げたいのは、一級線はそういうふうにりっぱになっておるが、二級国道以下地方道に至っては、全くそのまま放置されておる。たとえば本日報告にありました二級国道の二百五十二号、会津若松線、これは小出からようやく、舗装されておるところは四キロ、その先二キロばかり今日車がようやく入るということで、その先の入広瀬までというのは人の歩行も困難である。まして県道、町村道に至っては、これはお話にならぬ。私は、先月の末に、小千谷から中魚沼の千手町まで入ろうとしたが、道がない。きょうの二、三日前にようやく一車線が通る道になったそうです。私が行った当時は道がない。これが県道です。しかも、中魚沼を通って長野へ入る、これはもうほとんど、実に重要な道路ですが、今日このような事態であります。その他地方の道路に至っては、これはまだ全然お話にはならぬ。このような状態で、雪害と重要な交通運輸の確保の問題で、すでに一月の初句に降り出した雪が今日一カ月以上まだ道が通らんで、投げられておるところがたくさんある。そこで私は、そういうことで、第一は、なだれその他の危険な個所に対する対策、次はそれをいかにして予知し、生命財産を守るかということの対策、第三は地方の主要道路などの交通の確保ができるような対策を道路局に明らかにしていただきたい。まずその点を御質問したいと思います。
○政府委員(蓑輪健二郎君) 最初の御質問のいわゆる急傾斜地、なだれの起きるところについての道路の交通をいかに確保するかという問題でございますが、これもいわゆるまあ急傾斜地につきましては、これは道路交通の確保以外の問題も、人命その他の問題もあると思います。これにつきましては、現在河川局の砂防で急傾斜地対策として対策を樹立しておる次第でございます。われわれがやはりやりますものは、道路交通に非常に関係のあるようなところにつきましては、これは砂防のほうともよく連絡をいたしまして、至急対策を講じてもらう、施設をやってもらうということが大事かと思います。また道路自身といたしましても、そういうところについてはやはり崩落の防止のいわゆる半隧道みたいなような施設及びスノーセット、こういうものをやっていくべきだと考えております。 次のなだれをどう予知するか、この問題は非常にむずかしい問題でございまして、現在土木研究所でもいろいろ研究してもらっております。なだれの予知をいたしますには、やはり天候ことに気温の上昇これの予知、これがまず第一に必要かと思います。ただ、なかなか気温の問題になりますと、これが的確な予報をすることも困難かと思いますので、われわれやはりなだれが起こりそうなところに対しては、できるだけスノーセットみたいなものをやっていく。さらにそれができないような場合については、交通を一時とめても上の雪を早く落としてしまう、除雪をして交通を確保するということが第二の対策かと思います。またそういうこともなかなかできないような場合については、やはり気温の変化その他になだれの起こりそうな時期については、ある程度利用者の不便がありましても一時交通をとめるということもやむを得ないことではないかと思っております。 次の第三の主要地方道以上の交通の確保でございます。これは私ども道路の整備を担当いたしておりますと、やはり積雪地は何といっても交通確保が第一でございます。この点は私たちも同感でございまして、早く主要地方道以上の道路の改良をやっていきたいというふうに考えております。除雪につきましては、やはり道路をある程度改良をいたしまして、幅員も広げ、危険な個所についてはなだれ防止策としてそういうものをつくりませんと、ただ道路の上の雪だけを取っておったのでは、なかなかこうなだれの防止もできない状況でございますので、やはり主要な道路の改良整備、これを促進していくのがまず第一かと思います。私たちやはりいまの交通のふえ方から見まして、長期的な展望に立って第五次の五カ年計画をつくったのでございますが、やはりまだまだこれでは足りない。さらに積雪地については、もっと道路投資が必要ということも痛感しておりますので、この点は今後の道路の計画の場合に積雪豪雪地帯の主要道路の改良、こういうものについては十分配慮してまいりたいというふうに考えております。
○武内五郎君 昨年の豪雪の際に、十日町で学校に通学する児童が十数名なだれの下になって、かろうじて——しかしこれは幸いに生命に別条はなかったのであります。まあ幸いであったと思うのであります。そういう危険の個所がたくさんある、これをよく心得ていただきたいと思うのでございます。 次に、私は先ほど申し上げましたように、雪害の深刻な状態はこれから出てくるのであるから、ということを申し上げたんですが、特に私はきょうは苗代の復旧と、雪の下における苗代に対する対策、それから融雪期に顕著になって出てまいりますが、農地の決壊、農道の決壊、用排水路等の施設の決壊等に対する対策を、今日すでに考えておるはずであります。何か農林省においてその対策があるかどうか、明らかにしていただきたい。
○説明員(井元光一君) 御存じのとおり、各地におきましては、異常な豪雪に見舞われておりますが、今後の融雪期を控えまして融雪被害の発生が予想されます。農林省におきましては、各地方農政局、都道府県等に対しまして、今後の気象条件に対して特に留意するようにするとともに、災害の防止及び災害の発生した場合の措置については、最近におきましても査定官会議、あるいは係官会議等を行ないまして、いろいろ万全の措置をとるように協議、指導を行なっておる次第でございます。具体的に申し上げますと、まずこれらは豪雪に見舞われておる最中でございまして、平素でき得れば各種事業により救われるものは行なうようにし、たとえば単年度事業で危険な地区はできるだけ救う。また、湛水防徐、老溜、危険な地区は土壌保全、こういうようないろいろな事業は平素行なわなくてはならない。現在におきましては、気象条件に特に留意して、できるだけこれらに関心を持って未然に防ぐように注意を払っておる次第でございます。 以上でございます。
○説明員(遠藤寛二君) 苗代の問題につきまして御説明申し上げます。 積雪の多い地帯につきましては、できることでございますれば、苗代時期が雪に当たらないように作期の移動ということを、従来からも指導してまいっておりますが、そういう方針を依然続けたいと思っておりますけれども、しかし、雪の状態いかんによりましては委託苗代、あるいは共同苗代というような苗代を設置をしなければならない場合も予想されます。そのような特別な手段を要するような事態が起こりました場合につきましては、実情を調査いたしまして適切な指導措置をとってまいりたいと思っております。
○武内五郎君 次に、私は総理府に対して若干質問いたします。それは先般——先月の末でありましたが、豪雪地帯対策審議会が開かれ、私も、またここにいる佐藤君も委員でありますので出席しておりまするが、実は大きな失望を感じてきた一人なんであります。もっとも豪雪地帯対策審議会は、総理府の直接担当でないかもしれません。しかし、災害担当官庁でありまする総理府は、これに対する重大なやはり関心を持っていかなければならぬ。豪雪対策特別措置法が昭和三十七年に制定されて、すでにもう今日七年もたって、豪雪地帯に対する、特に雪害を中心とした豪雪地帯に対する基本的な政策等の樹立が決定されてきているわけなんです。そこで問題は、今日すでに七年たっている、その被害の様相もだんだん変ってきていることは事実なんです。いろいろなかつて七年前に立てた基本対策についても検討し直さにゃならぬ問題が相当あると思うんです。私はそういう気持ちで言っておる。たとえば、いま私が問題に取り上げました道路交通運輸の確保等についても、あの当時における道路行政と今日の道路行政との性格が非常に変わってきている、またその他のいろいろな教育の施設等の公共施設に対する考え方も非常に変わってきているはずなんです。税金等についてもまた再検討しなきゃならない問題がたくさんあります。またその後において最近、現に今日国土総合開発計画が施行されておるわけなんでありまするが、これについても、これと豪雪地帯対策との関連において検討しなきゃならぬ問題がかなりある。そこで私どもはそういう気持ちで委員として出席したわけなんです。大いに力を入れて検討しようという考え方で入った。ところが結局おざなりなもので、一体、どこに本気になって豪雪地帯に対する雪害対策をどういうふうに本気になって考えているか、実は疑わざるを得なかった。私は実は、本日十分時間をいただいていろいろな角度から雪害対策の検討をさしていただきたい考えであったんです。いろいろな時間の制限や私自身の時間の関係もありまして、十分な質問はできません。しかし、最大の窓口でありまする総理府が、今日の私どもが雪害として取り上げる、豪雪地帯対策に対する基本的な態度というものを伺っておきたい。私は本日の私の質問に基づいて、実はこの次にいろいろな角度から十分検討するようにしたいと考えておりまするので、本日は総理府副長官の豪雪地帯対策審議会の運営、雪害対策に対する基本的な考え方、この二点をお伺いしておきたいと思うんであります。 特に私、本日つけ加えて申し上げたいことは新潟県の十日町市の青年諸君が雪によって受ける被害をいろんな面から調査した調査資料がある。それによると、たとえば雪おろしの例、一軒の家で一万五千円近くの年間の支出がある、建物の損害がこれも一万二千円近くの損害が多く出ている。電灯料でさえも夏の電灯料と冬期間の電灯料との差が実に三割以上も違っている。こういうようないろいろな面から調査した資料を照らし合わせて考えてみると、また入広瀬村の元助役をやっておった人で、村民が雪のために受ける生活上の損害というものは、一人当たり九万円をこえているという調査を出している。そういうようないろいろな資料を考えてみまして、私は豪雪地帯対策審議会の運営の問題、さらに災害対策の窓口でありまする総理府の雪害対策に対する基本的な態度について私は一応伺っておきたいと考えます。私は、これらの数点の質問に基づいてこの次にいろいろな角度から御検討を願いたいと思いますので、御答弁をお願いします。
○政府委員(鯨岡兵輔君) 武内委員が、先ごろ豪雪地帯対策審議会に列席をなさって、はなはだしく御落胆をなさったという御意見を承ってまことに恐縮をいたしております。いまさら申し上げるまでもなく、雪害に関する行政は、その対象となっておりまする雪害の実態に応じて文部、厚生、運輸、建設等の各省にまたがっておるところでございまして、これらの各省をとりまとめるのは、仰せのごとく私ども総理府及び経済企画庁がこれに当たっておるわけであります。特に、地帯の対策審議会は、経済企画庁の所管であることは武内委員御指摘のとおりでございますが、私どもといたしましては、いま申し上げました各省から出てまいりましたいろいろな資料に基づきまして連絡を強化して、そして対策を、短期的対策を中心として立てる、それから長期的な総合対策としては経済企画庁が立てておる、こういうふうにしてやっておるわけでございます。いま御指摘にありましたように、私もよくわかるのですが、交通にしても何にしても、前とはだいぶ趣を異にしている。そういうものの変化に応じた対策というか、考え方がなされておらないではないか、何かこう、役所仕事のような感じがしてならないというようなことが、言外に含まれておしかりをいただいたと思うのですが、どうか一々具体的に御指摘をくださいまして、われわれの仕事が万全に目的を達せられるように御指示を賜わりたいと、今後のことをお願いをする次第であります。同時にわれわれとしては十分法のきめるところに従って、御指摘の時代の変化にも応じて、この対策を各省と連絡を密にして今後ともやっていく方針でございますので御了承を願いたいと思っておる次第でございます。
○佐藤隆君 雪のことはもう私もしばしばこの委員会で質問をいたしておりますので、過去における質問と若干重複をするところがあると思いますが、当面緊急を要する豪雪地帯対策の問題につきまして、建設省並びに自治省にひとつお尋ねをいたします。また、運輸省、国鉄にも一、二点お尋ねをいたしたいと思います。さらに最後には、締めくくりとして雪の問題の窓口である経済企画庁に数点お尋ねをいたしたいと思います。 まず、当面の問題として、豪雪地帯の市町村が一番困っていることは何であるか、それは先刻来話が出ておりますように、道路交通網の確保であります。それからそれに伴うて、この道路交通を確保するために除雪、排雪をやっておる。除雪、排雪は金がかかる、その金はどうなっているか。勢いこれが特別交付金によって援助を仰がなければならぬ、こういうことになるわけでございます。したがいまして、一番町村がいま望んでおるものは、除雪費をどうしてくれるかということと、さらに豪雪によって市町村財政が疲弊をしておりまするので、これを特別交付金によってぜひ穴埋めをしていただきたい。特別の配慮を願いたい。この二点に大きく区別されるのであります。 最初に建設省にお尋ねいたしますが、四十四年度の予算案も一応閣議決定され、現在衆議院において審議中でございますが、雪寒道路事業費の増額ということについてはいかがなっておるか、これをひとつお伺いしたい。 次に、国道、県道並みに市町村道事業というものを、除雪についてこれをひとつもうつくるべきではないか、市町村道事業という、このことについてひとつ考えていただきたい。これは勢い雪寒道路法の一部改正にも連なる問題だろうと思いますが、さらにこの雪寒道路法のたとえば第五条に、流雪、融雪——融雪、消雪はまあ大体私、同じだと思いますが、流雪、融雪等について具体的にひとつ明記すべきではないか。この点についてはどうお考えか。特にいま雪寒道路法では、道路に面したところのたとえば流雪溝、それだけは一応対象にしておりまするけれども、それに至る取り入れ口あるいは排水施設、そうしたこともたとえば実施基準を緩和する等の措置をもってそうしたことを、やはりお考えになるべきではないか。 さらに道路構造令の改正については先刻来検討が重ねられ、私ども仄聞するところによると、この四月ごろには道路構造令の改正ができると、こういうことになっているようでございますが、道路構造令の改正に際しては、先般新潟県で県側の試案として出された豪雪地帯の道路について消雪装置の基準というものを、ぴしゃっとひとつ示していただきたい。すでに建設省に働きかけが始められておると思いますが、道路構造令改正の検討は、おそらく終局を迎えていると思いますが、ひとつこの問題についていかがお考えになっておられるか、これをひとつお聞きいたしたいと思います。 さらに、最後に、雪寒道路法の指定路線の拡大、このことについてはどの程度意を用いられておるか。現在国県道で四万九千二百十六キロメートル、五千七百六十路線ということを私ども承っております。その中で市町村道の指定というのはわずかに四千二十六キロメートル、三千百六十一路線、しかもこの市町村道の場合は、除雪機械の補助対象ということだけでございますが、このことについて、指定路線の拡大についてどういうふうにお考えになっておられるか、それをひとつお聞きいたしたいと思います。
○政府委員(蓑輪健二郎君) 先ほど明年度の予算のところで申し上げました、お手元の資料の最後のページにありますように、除雪、防雪、凍雪害防止、除雪機械この四種類で来年の予算の金額を出しております。その中で、やはり先ほど武内先生からありましたような防雪、こういうものをかなり伸ばそうという考えを持っております。また除雪につきましては、除雪の指定の延長の増加ということを考えております。 次に、市町村道の除雪についての将来の考えでございます。現在のところは、御指摘のように市町村道の除雪については、町村に機械を買う金の補助をしておる次第でございまして、これのやはり運転経費といいますか、除雪費といいますか、これにつきましては将来補助の対象にするか、またはいまやっておりますような特別交付税、こういうもので将来見るかどちらか、いろいろその特質があると思います。その辺は自治省ともよく相談したいと思います。非常に市町村道の除雪につきまして、たくさんあります市町村を個々に補助をやりますと、その間に、やはり場所によりましては当初の補助以上の除雪費もかかる、また雪のないところはかからないということもございまして、非常にまあその中の、各町村の間の除雪費の流用その他の非常にまあ手間もかかります。また除雪費の補助を出しましても、除雪費の裏負担につきましてはこれは何らかの対策を講じなければ、これまたなかなか市町村としましてできないということもございまして、また市町村につきましては、道路以外のいろいろ除雪の関係の仕事もあろうかと思いますので、交付税でまかなうのがいいか、あるいは道路だけでも補助にしたほうがいいか、この辺は今後の問題として自治省ともよく相談してまいりたいと考えております。それに伴いまして市町村の除雪の指定延長でございますが、これは毎年毎年市町村に対する補助を受ける町村をふやしておりまして、ふやしたたびにその指定延長をふやしておる次第でございます。これはいまの第五条の五カ年計画でも除雪機械の補助、これは市町村以外のものも入っております。百五十八億という数字が閣議決定でされておりまして、それをまあ逐次伸ばしていくのではなくて、大体毎年同じ程度のものをふやしていこうというように考えておりますので、この表にありますように、除雪機械の補助そのものは六%の伸びになっております。これは五カ年の進捗率といたしましては、ほかの事業より非常にいい結果になっております。 次に、構造令の改正につきましては、これは現存検討しておりますが、その中の消雪の基準でごさいますが、これはやはり消雪パイプ——水を出しまして雪を溶かす、消雪パイプといっております。これにつきましてはやはり非常に地域的に問題がございます。また水が相当なければできないし、また水がありましても水の温度、それから気温、これの関係もございまして、なかなかこれが青森とか北海道になりますと、非常に地下水で消雪パイプをやりましても、それが凍るというようなことがございますので、やはり地域的なものでございますので、構造令の中に入れるというよりは、地域地域でどういうような消雪の基準がいいか、地域地域について考えていくべき問題ではないかと思っております。 で、次のいまの雪寒の特別措置法の中の消雪パイプ、流雪溝につきましては、これは現在すでに消雪パイプは防雪の中で実施しております。流雪溝につきましては、凍雪害防止の中で実施しておりますので、積寒法を特に変えなければ、これはできないということでもないと考えております。 次の流雪溝のいろいろ取り入れ口、末端の処理でございます。これは明らかに御指摘のように、私たちただ道路の横だけつくって間に合うもんじゃございません。ことに取り入れの問題は、いろいろ問題がございまして、まあ大げさに言いますと、川をせきとめて水を取るということになりますと、やはりほかの事業との合併みたいなことになろうかと思います。また問題は、やはり流末処理が非常にむずかしいのじゃないかと思います。流末処理について、ただ道路の側溝を大きくしまして、そこに水を流して、あと下のほうをたれ流しておくということもできませんので、流末処理についてはよく配慮したいというふうに考えております。 以上でございますが、問題はやはり市町村道の除雪の問題、これが一番大きい問題かと思いますので、この辺につきましては、五カ年の改定を待たずによく検討いたしまして、これの予算措置ということになりますと、やはり五カ年改定のときじゃないと、なかなかむずかしい点もあろうかと思いますが、よく検討いたしたいと考えております。 〔委員長退席、理事武内五郎君着席〕
○佐藤隆君 それからもう一点だけお聞きしておきますが、たとえばこれは新潟県の例を引き合いに出しますが、国、県道の除雪費についてすでに二億三千万ほど金を使っておる。これから予想される金はどれくらいかというと約二億、四億三千万ほどの金が要る。たいへんな金が除雪に要するわけです。このことについて、ひとつ、まあ、新潟県に限らず豪雪県は、みんなこのことについて多少一まつの不安を持っていると思いますが、建設省におかれては、これが予算措置ですね、たとえば特別会計からの予備費の支出とか、そういうことには万全を期し得るんだというお答えをいただけるなら、そうお答えをいただいて、ひとつ安心をさせてやっていただきたい、お答え願います。
○政府委員(蓑輪健二郎君) 四十三年度除雪費は内地、北海道、直轄、補助合わせまして十九億六千万でございますが、このうち現在のところ約二割、三億九千万ばかりは保留として取っております。といいますのは、やはり雪の降り方を見て配分しようという考え方でございます。これを早急に保留を解除いたしまして配分いたしますと、その後に残るのは、先ほど言いました直轄で大体一億程度の不足、補助で五千万くらいの不足ではないか。これからの雪の降り方もございますが、この程度はいまの道路の特別会計の中で十分措置ができるものと考えております。
○佐藤隆君 自治省にお尋ねをいたします。 先ほども申し上げましたように、豪雪地帯の市町村では特交の問題を非常に気にしておるわけですが、従来特交の問題は大体二月の半ばぐらいに締め切って、そうしてあとそれ以降のものは、大体それ以降の豪雪というものについては翌年度の、特交で見るからまあまあ、という形で今日まできておるわけですが、非常に市町村財政はそういう豪雪でもって疲弊をいたしておりますので、なるべく多くのものをひとつ早く交付していただく、これが必要だと思います。もちろん三月三十一日に降った雪を三月三十一日に出せるか、あるいは出納閉鎖期まで出せるか、これはなかなか技術的にむずかしいだろうと思いますが、そこまで極端でないにしても、なるべく年度内のものは年度内に処理をするという方向でひとつ努力をしていただきたい、かように思います。たとえば、ことしの相場を申し上げますと、市町村で除雪をするのに二車線の道路でメートル当たりの除雪、排雪の費用が幾らかかっているかというと一メートル二千円かかっております。たいへんな金額です。二車線のところでメートル当たり二千円かかっているのです。屋根の雪おろしに二千円、たいへんな金がかかっておりますので、いま特交については作業を進めておる最中だと思いますが、自治省からひとつお答えをいただいて、特交はこうなんだ、二月の半ばに締め切って、それ以降のものについてはこうだ、従来はこうなっているので二月に、たとえば二十日以降のものは来年度に見る、従来からそうでございますのでと、それでは……。やっぱり災害対策というのは年ごとにあたたかみを増してくるのが当然のことでございますので、ひとつ思いやりのある答弁をお聞かせください。
○説明員(角田直方君) お答えを申し上げます。 先生御承知のとおり、普通交付税において平年積雪程度の除雪を見込んでまいりました。それから今回、昨年もそうでございますけれども、異常な積雪に伴って経費が増高してきた分につきましては、市町村の財政状況を勘案いたしまして、特別交付税でひとつできるだけの措置をしてまいる、こういう態度で臨んでおります。それで、いまも御指摘がございましたように、特別交付税の決定時期が二月中ということで法律を定めております。したがいまして現在その作業をやっておる最中でございます。もちろん、今回の年頭におきます北陸、東北の豪雪、そのあとの青森県を中心にしました積雪、それからつい最近の北海道におけるような豪雪、こういう状況に即応いたしまして、できるだけの財源措置を講じてまいるつもりでございます。そのつもりでいま特交の作業を進めておるわけでございます。ただ、先生も御指摘にございましたように、特交の時期がそういうふうな時期に、二月中という限定でもって実は作業をいたしておりますその関係上、特交で措置し得る状況というものが昨年でございますと、申し上げましたのが二月十五日現在までしか取れないということを申し上げたわけでございますが、それで今年の現在の状況ではややおくれぎみでございますので、決定がおそらく月末になってくるのじゃないかという感じを持っております。したがいまして、その関係から申しますと、大体二十日程度がぎりぎり、その状況までは考えられるということになるかと考えております。その後に降りました積雪に対しまして、あるいは異常な積雪に対しまして除雪経費をどうやって考えていくか、これは絶えず実は出てまいる問題でございます。私どもといたしましては、昨年もお答えいたしましたように、そういうふうな交付税の手続でございますので、その後、決定後に生じてまいりました状況については、これは財政力の問題もございますけれども、もはや翌年度で措置する以外にはないのだというふうに申し上げざるを得ない状況でございます。何か、そこでたとえば年度内の状況を全部取り組めるような処置が講じられないかというお話でございますが、一方考えますと、各地方団体の会計上の問題がからんでまいります。それに、そのことから考えましても、やはり財源措置としては、ある期間を置いてやはり決定してまいらなければいかぬということもあるわけでございます。そういう状況でございますので、市町村あるいは都道府県が非常に除雪のために苦労をいたしておる状況は、十分承知をいたしておるつもりでございます。それについて、われわれとしてできるだけの財源措置は講じてまいる、こういう考えでおりますので、御了承いただきたいと思います。
○佐藤隆君 そこで、現在の仕組みは私もよくわかっておりますが、三月に入ってからの豪雪もあり得ることですから、そうした場合に、たとえば豪雪地帯の市町村に対して、特交要因のデータを一応とって、そして年度内に支出ができないまでも来年度はこの程度見込めるとか、何かひとつ考えられないものですか。全然もうその壁はぴしゃっとなっておって何にも考えられないと、そういうことにはならぬように思うのですが。 それからもう一つついでにお聞きいたしておきますが、地方交付税におけるいろいろな算定基礎の中に寒冷補正、それから積雪級、これがいつでもこれまた問題になっております。こことここは不均衡だからひとつ直してくれというようなことで、私どもも従来ともいろいろお願いもしてまいって、そしてその要望を満たしていただいたこともありますが、まだまだ不公平はあるようでございます。そこで、寒冷補正の点についてひとつ点検をしていただきたい。さらに積雪級について、でき得れば、これは私のほうの提案でございますが、寒冷補正は一級から五級まで、積雪級は一級から四級まででありますが、一級から四級までというやつを、積雪級については一級から五級までということで、もう一級ひとつ設定してはどうか。たとえば積雪二メートルと三メートルの場合では大違いなんです。除雪の場合でも、二メートルの場合、十の力を要するとすれば、三メートルの場合十五の力を要すればいいか——そうはまいらぬのです。三メートルの場合は二十の力を要するのです。そういうことで、ひとつ積雪級の決定、これについてひとつ御検討いただきたい、あわせてひとつお答えいただきたい。
○説明員(角田直方君) 第一点の除雪に要しました経費についての財源措置にある程度の確定額をもって示すことはできないか、こういうお尋ねであったと思います。これは先生も御承知のとおり、交付税による財源措置というものは、申し上げるまでもなく一般財源の配分でございます。したがいまして、所要の経費に対して、一般の補助事業のようにこれだけの事業費に対してこれだけ補助するというたてまえには実はなっておりません。その点がございます。それから、そうは申しましても、もちろんわれわれとしては、できるだけ各地方団体の財政支出に応ずるようなことを考えてまいる、これは当然のことでございますけれども、たてまえとしてそうであるということをまずお考えいただきたい。それから次に、われわれは特別交付税を配付いたします場合にも、やはり一応の基準は持っております。大体昨年の交付をいたしました考え方、これはやはり御指摘のように道路の面積にかかっております。積雪度の補正分、これを割り増しするという考え方で進んでまいっております。ただ、交付税の総ワクが予算上定まってまいりまして、その中で結局普通交付税で盛りきれなかった需要を、この特別交付税で措置をしてまいるという相関関係にございます関係上、あらかじめ積雪による除雪経費に充ててまいる特別交付税の額は幾らということも実はきめかねるということでございます。そこで、お答えといたしましては、実ははなはだ意に沿わない結果になるかと思いますけれども、私どもといたしましては、実は市町村における除雪の問題が一番の問題であろうと考えております。大体、県段階におきましては、もう積寒路線の指定もございますので、除雪計画延長に対して、県の講ずる措置というものも大体統一的に行なわれているように、組織的に行なわれているように見ております。ただ市町村道におきましては、これは段階そのものが数百万から四、五千に至るまでの段階がございます。それから市町村道は、御承知のとおりいまだほとんど未改良でございます。そういう条件がからみまして、現在行なわれておる市町村の除雪作業というものは、やはり市町村の判断で進められていく面が多いということは申し上げざるを得ないだろう。それに対しまして、交付税上どういう財源措置を講じてまいるかということは、非常にわれわれも苦慮しておるところでございます。いま建設省のほうからもお答えがございましたけれども、われわれとしても、何らか市町村の除雪の作業が組織的にあるいは計画的に行なわれる見通しが立ってまいれば、われわれの財源措置もまた的確に行なわれる余地が出てまいるだろう、こういうふうに考えるわけであります。 それから、第二点の寒冷補正の、積雪度による補正の場合の級地の指定が、どうも不公平ではないか、これはたびたび御指摘を承っております。それから、現に級地の上下によりまして、需要額でやはり相当の額の違いが出てまいる。したがいまして、現地の公共団体の首長の方々がこのことをしきりに熱望しておられる状況は私どもよく承知をいたしております。 〔理事武内五郎君退席、委員長着席〕 ただ、これを私どもは一応過去三十年の統計データによってつくり上げておるわけでございますけれども、これがここ数年の降雪の状況に合わないという御指摘でございます。今年度の交付税上では、ある程度の改善は試みたわけでございますが、なおその結果、たとえば高田なんかの場合に、実情に合わないではないか、こういう御指摘を承っておるわけでございます。私どもこれを検討するに実はやぶさかではございませんけれども、何しろしろうとでございまして、その気象庁の資料に基づいて、気象協会のほうでつくっていただいた資料に実はたよらざるを得ないわけでございます。これにかわるどれだけの正確な、あるいは実態に合致した資料が出てまいりますか、私どもいま確信が持てませんが、いずれにせよ、それらの事情に関連して、先生の御提案される、級地を五級に改めてそれで現在の実情に合わない四級段階のものをある程度区分けをして、かさ上げしたらどうかという、そういう御指摘であろうかと思います。交付税上御承知のとおり非常にこまかい積算作業になってまいりますので、ここで直ちに積雪度の級地を五に分けて、その場合に需要額がどれだけ伸びてきてという算定がむずかしゅうございますので、私どもいま直ちにここで五級地に変えてまいります、ということは申し上げかねますけれども、これは検討はさせていただきたいと思います。ただ、私ども当面考えておりますのは、先ほども申し上げましたように、市町村道の改良ということがほとんど行なわれておらない。これに対して基本的にやはり交付税上の措置を考えていくべきではないか、こういうことをいま考えております。これが間接的には除雪の作業の進みぐあいにも関連してまいります。財源上で申しますと、積雪の割り増しにも関係をしてまいる事項でございます。市町村道の整備、その点にある程度思い切った措置を講じてまいりたい、そういう考えでいま作業を進めておりますので、まだ成案を得ておるわけじゃございませんが、また御説明を申し上げる機会もあろうと思います。御了承を賜わりたいと思います。
○佐藤隆君 自治省におかれては、ほかのお役所もそうでございますけれども、毎年毎年降る豪雪というものは、やはり災害なんだということ、その認識を持つか持たぬかによって、金の出し方というものがだいぶん違うと思います。毎年のことなんだから、豪雪常襲地帯は、これはもういつものことなんだからという感覚でやるのと、いつものことながら毎年災害が起きているのだ、そう認識するのとだいぶ手の尽くしかたが、これはお互い人間の仕事でございますから、人間が考えることですから、その心がまえによってだいぶ違うと思います。大蔵省の井上主計官も来ておられるようですが、ひとつそういう気持ちですべてを取り運んでいただきたい、これをお願いしておきます。 次に、運輸省、国鉄にお尋ねいたしますが、これはもう時間もちょっとございませんので、これはもう答弁は要りませんから、私も簡単に申し上げますが、従来私が申し上げていることでもありますから、ただ議事録に残すという意味で申し上げておきたいと思います。 このたびの正月豪雪によって、いろいろ第三次規制に至る混乱が起こり、第三次規制をやって、非常に交通の確保ということにいろいろ支障を来たした事実は、これはいなめない。そこで私はやはり、まあラッセル車なんかもどんどん動かして、気象情報を的確に把握してずいぶん御努力なさっている点はよくわかります。わかりますが、たとえば正月豪雪ということで、みんなもう酒を飲んで寝ている時期であった、なかなか除雪人夫を集めるにも集まらなかった。こういうことも時期的に言われるわけでございますが、用地買収関係では国鉄はもうどこよりも、どこよりも単価は高いといわれている国鉄が、除雪人夫賃が男千二百円、女子九百円という単価では、これは正月でなくたって人は集まらないです。もちろん人力に基づく排雪、除雪だけとは限りませんが、たとえば人夫賃においても、そうしたことではいけないのではないか。これはもうこれではちょっと安過ぎた、これからは考えなければいかぬというお気持ちは、十分私もわかっておりますので、ひとつ答弁は要りませんけれども、十分今後ともお考えをいただきたい。 さらに、三十八年の豪雪のときに、あのとき操車場ポイントの関係、これらは、ずいぶんあのときやられたところはいろいろな施設を施された。ところがこのたびは、あの当時被害を受けなかった、たとえば直江津、柏崎、新潟の操車場が全部やられてしまった。これはまあこんな雪が降るとは思っていなかったからという理由もあるでしょう。しかし、今度こういう事実がはっきりしたのですから、早急にこれはポイントの切りかえがスムーズにいくように、この操車場の施設とかそういうことについては、ひとつ万全を期していただきたい。これだけをひとつお願いをいたしておきます。 それから最後に経済企画庁にお尋ねをいたします。先ほど武内委員からお話がございましたように、私も豪雪地帯対策審議会の委員でございます。先般、十二月の十四日でございましたか、審議会を、一年に一ぺんという、まああるかないかわからぬ審議会が開催されました。そこで私も初めてその審議会に出てみましたが、まことにお粗末な審議会でございます。そこで私はいろいろのことを申し上げました。まず豪雪法というこの法律は宣言立法的なものであって意味がないじゃないか、ふわっとしている。これをやはり離島法並みに、離島法そっくりというわけにはいきませんでしょうけれども、たとえば先ほど来私が話しいたしましたように、市町村道の除雪事業というようなことをたとえば別表に掲げるとか、多少とも事業立法的な性格を持たせていかなければ、豪雪対策にはならぬではないか、こういう御指摘も申し上げ、そのほかに新全総計画——すぐこの間第三次案が出ました。第一次案、第二次案はまことに私ども不満足でございます。豪雪にかかわることはさっぱり出ていないのです。ちょっと顔を出した程度、これではおかしいじゃないか。第三次案においては、もっと的確に豪雪対策というものを新全総計画の中に盛ってもらいたい。多少私どもの意見をいれていただきまして、第三次案を私も拝見いたしまして、まあまあここまでそれでもやってくださったかなあというふうに、多少感謝はいたしております。しかし、この新全総計画が成案されるまでには、まだ時間があると思いますが、なお一そうひとつ豪雪対策について配慮を願いたいというお願いをいたしておきたいのであります。そこで、豪雪法、豪雪地帯対策特別措置法、こういうものをひとつ再検討するとか、あるいは先ほど陳情にありました豪雪対策の調整機構窓口というものをやはり設置しなければおかしいじゃないか、これも何年来言われていることであります。昨年八月の当委員会においても私が発言をいたしております。さらに、今日の世の中はもう科学技術がずいぶん進歩いたしてまいっておりますので、この豪雪対策について自然科学的な見地からだけではなくて、人文科学的あるいは社会科学的な見地から豪雪対策というものを検討してもらう。そのためには豪雪対策総合研究所というようなものをつくっていく。そうしてほんとうに複雑多岐にわたる問題を解明していく、こういう姿勢をひとつとっていただきたい、こんなこともお願いいたしました。さらに今日、過密過疎対策あるいは都市政策、こういうことが重要な議題として、政治問題、社会問題となっております。そうしたときに、豪雪地帯の中でひとつこうすれば、こんな集落の形成、こんな都市構造にすれば市街地の除雪排雪もうまくいくのではないかとか、まあいろいろ多角的に配慮して、無雪都市というもの、あるいは無雪集落というものをモデルとしてつくったらどうか。具体的に、もう新潟県の長岡市では、先刻来すでに無雪都市宣言をいたしております。しかし弱体な地方自治体が無雪都市宣言をしたところで、しょせん宣言に終わるまでのことでございます。そこで企画庁においてひとつ無雪都市づくりの構想というものを出して、ひとつぶち上げていただきたい、こういうお願いもこの間の審議会でいたしました。そこで、いろいろそのほか問題が出ましたが、それらの問題を、従来豪雪対策審議会で結論づけられなかった、問題点はわかっておっても結論づけられなかったそうした問題に、ひとつ積極的に取り組もうじゃないかということになって、小委員会を設置して、ことしの夏ごろまでにはある程度のめどを立て、そうしてひとつやろうじゃないかという話になったのですが、企画庁においてはその後この小委員会の設置はどうなっているか。私はきょう雪の問題についてはこれはもう締めくくりのつもりでおります。あとは豪雪対策審議会の小委員会において、恒久対策としてはいま申し上げたようないろいろの事柄を含めて検討してもらって、われわれも議論を進めていきたい、かように思っておりますので、審議会の小委員会はどのような進みぐあいになっているか、その設置について。それを企画庁からお答えいただきたいのであります。
○説明員(島村忠男君) お答えいたします。御質問がございましたけれども、小委員会にしぼって答弁せいということに承りましたので、しぼって申し上げます。 十二月の中旬の審議会の席上、そのような強い御要望もございましたが、実はその御要望の有無にかかわらず、もうそろそろ本格的な豪雪対策を考えるときがきておるのではないかということを、事務ベースでも考えておったわけでございまして、今回御承知のように全総計画が第三次案まで出されておりますし、豪雪問題につきましてもある程度その中でもうたっておるわけでございまして、特に無雪都市とか集落化というような問題もうたっておるわけでございます。そういうことにからめまして、さらに全国総合計画の中では、初めてこれから高速道路というようなもの、あるいは新幹線というようなものも豪雪地帯の中に入ってくるというようなことも計画されつつあります。そういうことを踏まえまして、新しい豪雪地帯の未来をつくりたいという考え方を、ただいま持っております。そこで、ちょうどその際強い御要望もございました。まことによい時期であろうと私ども考えております。それで、ただいま内々にその小委員会設置のための準備を進めております。いずれ近日中に委員の選考等もいたしたいと思っております。なお、これは関係各省の御協力も十分得ませんとうまくいかぬかと思いますが、その辺もただいま説明をいたしておる段階でございます。で、でき得べくんば近々のうちにつくりたい、かように考えております。
○佐藤隆君 そこで、小委員会の設置については鋭意努力をいたしておるところである、ということはわかりましたが、審議会の委員の中から小委員会が選ばれるわけでしょうけれども、なるべく豪雪地帯の広範囲な地域から専門委員というか、豪雪地帯の市町村長さんなんというのは、大体雪については学識経験者ですから、そういう人を網羅するとか、何かその辺のことについてどうお考えになっておられるか。それからこの時期ですが、ひとつなるべく早く——近日中にとおっしゃいましたけれども、もうすでに、十二月の十四日でしたね、審議会は。十四日に決定したことでございますから、もう一月、二月でございますから、きょうは二月の七日ですか、たとえば月半ばまでには発足をみたいとか、ひとつ具体的に、せっかくこうして雪のことを議論しておるのですから、その辺ひとつ腹づもりを答えてください。
○説明員(島村忠男君) 第一の、広範囲の地域から代表者を選んだらよかろう、こういう御意見でございます。私たちもそれがよかろうとは考えております。問題は、どう選ぶかということでございますけれども、たくさん専門家もいらっしゃると思いますけれども、小委員会でございますから、これは実質的なものをいたしたいと思っております。したがいまして、数もでき得べくんば十名程度ぐらいにしたい、しぼりたいというふうに考えております。はたして各地方の御要望の方々が、全部一般の方々が入られるかどうかわかりませんけれども、お気持ちはよくわかりますので、それは含んでおきたいと思います。 それから第二点でございますが、小委員会設置の期日を明確にせいということでございます。これは近日と申し上げましたけれども、これもいつまでというのもどうかと思いますけれども、今月中にはというような気持ちは持っております。
○佐藤隆君 最後に、各省の方々によく聞いておいていただけたらと、こう思うのでございますが、それはきょうの議題に供されていることは、関係について、雪害関係について四十四年度の予算ということも議題に供せられておりますので、最後に一言苦言をこの席上で呈しておきたいと思います。 それは四十四年度の予算編成に際して、私も積寒対策関係でいろいろ関係各省を飛び回りました。ところが、雪のいわば窓口であるところの企画庁において、ほんとうにもう雪そのものについて認識しておるのかどうか。たとえば雪上車の問題でも、大蔵省の査定を受けて三分の二の補助を二分の一にぶった切られて、いや、これでやむを得ないのだ、市町村の財政はよくなってきておる、これでいいんですよと、まあそういう一こまもあったのですが、私はそういう考え方は困るのです。それを御指摘申し上げたい。これは積寒対策関係の予算に携わった人はみな知っているはずでございます。これはもう企画庁こそがほんとうに雪の問題についての原局として、それは大蔵省はさいふのひもをにぎっているのですから、大蔵省は切りたい切りたいでやってくるでしょう。しかし、それと一緒になって切っているというようなこの事実が、ことしのこの四十四年度予算編成にあたって雪上車の問題についてはっきり出たのです。えらい私も激怒したのです、これは。今後こういうことのないように十分ひとつ注意を願いたい。これを厳重に申し上げておきます。 さらに、もう一つ予算関係につきまして文部省、厚生省にお願いをいたしておきますが、従来、予算の組み方について、款項目の取り上げ方、いろいろ方法論はあるでしょう、そのことについて、雪の関係はどうなんだ、雪の関係については説明されないのです。きょうも、文部省からも別に雪の関係ということで四十四年度の説明はありませんでした。それは分けられないのです。僻地の予算でその中に入っておると、こういう説明なんです。それでは困るのです。雪の問題がこれまで真剣に議論されてきておるのですから、僻地の中でも豪雪地帯というのはまた別なんです。厚生省においても、保育所だとか、あるいは医療対策だとか、いろいろあるでしょう。僻地の中の豪雪地帯——平場の豪雪地帯ももちろんありますが、少なくとも僻地の中の豪雪地帯ではこういう予算が必要なんだという区分けは、四十五年度の予算編成に対処して十分御検討おき願いたい。これを御注文を申し上げまして、雪の私の質問を終わります。
○多田省吾君 ただいま社会党並びに自民党の先輩の方から、詳細に雪害対策について御質問がございましたので、私は、国鉄と建設省に対して一、二問にしぼって御質問をしたいと思います。 雪害につきましては、昭和三十八年の一月、二月の石川、福井、富山等の北日本の大雪害によりまして二百二十五名の人命を失っております。このような人命の点、あるいは地方産業の非常にはなはだしい麻痺もございます。さらには住民の方方の非常な生活苦、こういったものにつながっておりますけれども、風水害等に比して雪害というものは非常に軽く見られておる、この対策が真剣にはかられていないといううらみがあるわけでございます。しかしながら国鉄等におきましても、もう正月元旦から十九日までの新潟県地方をはじめとする雪害によります国鉄当局の運休は、旅客が千六百五十七本、貨車が四千二百三十二本、合計五千八百八十九本というようなばく大な運休になっておりますし、今回の、二月五日、六日の北海道地方の猛ふぶきによる国鉄の運休も、はなはだしいものにのぼっております。また地方産業につきましても、むろん先刻御承知のとおり、たとえば新潟県の燕市の洋食器製造業等にしぼってみましても、わずか十三日間に十三億一千万円の損害を来たしている。三十四年のアイゼンハワー元大統領のときの洋食器輸入制限令、あるいは三十八年一月の豪雪による四十三億円の損害等に続いてこれは大きな打撃であると思います。そして、ほとんど貨車は運休、旅客車は四日も運休して、ようやく燕と東三条の間は十五分しかかからないところを一時間かかるようなのろのろ運転をしている、こういった現状もございます。こういったことに関しまして、国鉄ではなるほど第三次長期計画の中に雪害対策として、昭和四十六年までですか、大体二百七十七億円の予算を六年間で取っておりますけれども、四十三年まで、半期においてわずかに三二%八十七億六千万円の雪害対策費しか使っていない。したがって流雪溝やポイント電熱融雪装置とか、あるいは大型ラッセル車等の問題でも、相当まだ改善すべき余地があるのに、怠慢によるために改善されておらない面が多いのじゃないかと思う。昭和三十八年の北日本の豪雪のときから比較的問題が少なかったために、少しのんきに過ぎたのではないかという点が一つ考えられます。 それからもう一点は、根本的な対策としまして、やはりいま年間平均工事として三千七百億ぐらい使っていらっしゃるわけでありますけれども、いわゆる積雪地帯に対して幹線、支線の複線化というものが非常におくれている。それで山陽新幹線とか、あるいは都市輸送対策というものに対しては、まあ力を入れておられるには違いありませんけれども、その反面こういった豪雪地帯、積雪地帯に対する輸送力の確保という面において非常にまだおくれているのじゃないかと、こういう感を覚えるわけです。 この二つの問題について、国鉄当局の明快な御答弁をまずお願いします。
○説明員(北沢秀勝君) 国鉄からお答え申し上げます。 ただいま、三十八年の豪雪以来、国鉄はいろんな施策をやっているにもかかわらず、非常におくれているのではないかという御指摘でございますが、今回の雪に対しまして、私どもは三十八年の豪雪以来、雪害対策の特別の委員会を持ちまして、いろいろな施策を講じてまいりました。ただいまお話のありましたように、二百七十七億の予算を計上いたしまして、これによって逐次やってまいっておるわけであります。先ほども運輸省から御説明がありましたように、四十三年度は二十二億円の工事並びに車両あるいは機械の整備をやっておるわけでございます。これはいろいろ順序がございまして、できるだけ本線の確保ということに重点を置きまして、そういう効果の多いものからやっておりますので、金額等につきましては、なるほど三二%とややおくれておるようでございますが、私どもも、鋭意これを推進いたしまして、今後とも御迷惑のかからないように、早急にこの雪害対策ができるように今後ともやっていきたいという気持ちでございます。 なお、全体の三千七百億円の中におきまして、複線化等が雪害地等においておくれているではないかという御指摘でございますが、この線増等につきましては、輸送量そのほか全部を勘案いたしまして、予算の許す限り私どもは複線化、あるいは電化等の輸送力増強に推進してまいっておるわけでありまして、たとえば北海道地区におきまして函館、室蘭、千歳、あるいは東北におきまして奥羽、羽越、新潟地区におきましても上越、信越、あるいは篠ノ井、中央、北陸、山陰というふうに、私どもとしてはできるだけ、豪雪地であるからその工事がおくれているということはございませんで、全般的に輸送量等も勘案してやっておるというつもりでございます。
○多田省吾君 いまの御答弁で、まあ第三次長期計画の中で四十三年まで三二%の予算しかまだ使っていないと、ことし四十四年度を聞いてみますと二十二億ということを聞きましたが、それでは四十六年までの二百七十七億円の雪害対策費を、今後四十四年、四十五年、四十六年までに、どのように予算を立ててお使いになるつもりか、それはお聞きしたい。
○説明員(北沢秀勝君) これにつきましては、実は本年度四十四年度以降の予算につきましては、まだ確定しておりませんので、具体的な御説明は申し上げかねますが、しかしながら私どもがやっております直接の雪害対策費の二十数億円のほかに、ただいま申し上げましたような線路増設あるいは停車場改良等におきまして、これらのものが一部あるいは相当部分解決されていく面が並行してございますので、雪害対策費としては来年度約二十億前後のことを一応いま予定はしておりますけれども、それにからみましてあるいは線増あるいは停車場改良等において、その間接的な工事が当然加わってまいると思いますので、第三次長期計画、七カ年の間にはできるだけ——できるだけと申し上げますが、これはどうしてもやり遂げたいというふうに考えております。
○多田省吾君 次に、道路の問題でお尋ねしたいと思いますが、積寒道路として六万七千五百キロを国道あるいは県市町村道で予定しておりますが、完全除雪を三万六千五百キロをめどにしている。このように第四次雪害対策事業の間に計画を立てられているようでございます。その予算も八百十億ばかり使っておられるようでございます。いま先ほどから、いろいろ自民党の委員さんからも質問があったんでございますが、たとえば除雪車にいたしましても、まあ三千四百台のうら市町村においてはわずか四百四十台しかない。ことし四十四年度の除雪車のいわゆる市町村における増車見込みも非常に少ない、このように思われます。で、その問題は今後どうなさるつもりか。それからいわゆる積寒道路の完全除雪はどのように現在進んでいるのか、またさらに、いまロード・ヒーティングの普及あるいは消雪パイプ、流雪溝とか、道路に関しましてはさまざまな施策を講じられていると思いますが、その状況はどうなのか、この三点についてまずお尋ねしたいと思います。
○政府委員(蓑輪健二郎君) 市町村の除雪につきましては、先ほど御説明いたしましたように、現在積雪の地内の町村に対しまして、機械を買って与えるという形でやっております。これがいま先生の御指摘ありましたように、四十三年度まででは四百八町村で累計の機械が四百四十三台になっております。四十四年度はこれを五百三十七町村まで及ぼしまして、累計の機械の台数が六百九台というような計画を立てております。これにつきまして、やはり逐次私たち除雪の機械を補助する範囲を広げてまいりたい。また先ほどから問題になっておりました市町村道の全体について除雪を今後どういう形で計画的に実施していくか。この問題はやはり市町村道の整備の問題ともからんでくると思います。整備をどうするか、これはいろいろ先ほど自治省のほうから答弁ありましたように、私たち全体の八十数万キロという全国の市町村道をどうするか、これにつきましてはいま検討中でございますが、やはり当然幹線となっておるようなものは、なるべく県道のほうに移しまして県道として整備していく。またそれに伴ってやはり除雪の計画も完備していくということで現在検討中でございます。また完全除雪ということ、これはわれわれ望むところでございますが、やはり完全除雪をやりますには、道路を改良していかないとなかなかできないことでございまして、狭いままだと機械の除雪もできない、人力だってなかなかこれも手数がかかって容易にいかないということもございまして、やはり将来は機械で全部除雪をするようなことにするには、道路の改良を相当進めていかなければならないというふうに考えております。この意味で、やはり道路のただいまの五カ年計画、これもまだまだ不十分でございますので、さらにこういうものの改定のときには、豪雪地帯の道路の改良というものを優先して進めていくというような検討をしたいと思っております。 次にロード・ヒーティングその他の問題もございますが、これもいま試験的にやっておりますが、何ぶんにも金がかかるということもございます。またあとの電力代も非常に多額になりますので、いろいろ研究しておりますが、現在のところ、やはり機械の除雪というようなことがまず除雪の主体になろうかと思いますが、こういう問題については、やはり土木研究所を通じまして研究を進めてまいりたいというように考えております。
○多田省吾君 最後に私は、国土全体また生活全体を雪害から守る将来の大きなビジョンというものが、非常に雪害対策に欠けているのではないかと、このように思えるわけでございます。それに関して先ほども佐藤委員から、いわゆる無雪都市というものを早急につくらなければならないというような提案もございましたが、それをさらに広げて、一部には無雪中核都市というようなものを人口十万ぐらいの都市につくって、それをまた人口二十万、三十万というように広げて、さらにその無雪都市を、いわゆる積雪地帯といわれるところの北海道から東北地方あるいは北陸地方、さらには山陰地方にまで及ぶような、いわゆる太平洋ベルト地帯に対して、日本海ベルト地帯というようなものをつくるべきではないかと、こういうような提案もあったわけでございます。そのほか北陸自動車道路とかバイパス道路とか、こういった計画もされております。そういう将来の大きな見通しを立ててやっていかなければ、いつまでも積雪地帯は太平洋ベルト地帯に対して産業もおくれる、また生活程度もおくれる、いわゆる経済の二重構造の面が大きくこの積雪地帯にもマイナスとなってあらわれてくるんじゃないか、このように思えるわけです。これに対して経済企画庁あるいは総理府として、将来の大きなビジョンとして、どのように考えておられるのか、これをまず第一点としてお伺いしたい。 また、これは自治省関係にもわたると思いますが、先ほどからの陳情にありますように、たとえば道路除雪についての補助金の増額とか、特別交付税の増額、そういった面、あるいは市町村道路の確保に対する補助措置、こういったものがまだ非常に足りない。これは先ほども質問があったわけでございますが、これを将来どうなさるのか。この二点を最後にお伺いをして終わりたいと思います。
○政府委員(鯨岡兵輔君) ただいまの御質問では、国土計画に類することも含まれておりますが、御案内のとおり、総理府といたしましては、災害に関しては、さきにおきめいただきました災害対策基本法の第十一条にのっとりまして災害基本計画を策定いたしております。その計画は、先ほども多少おしかりを受けた面もありますが、各関連省と関係をいたしまして、ことに雪害につきましては、経済企画庁の分野になっておりますが、災害一般につきましては、基本計画をつくり、さらに地域の防災計画を地域につくっていただき、それらに有機的な関連を持たせて、役に立つようにいま実施いたしているわけであります。お話しのように、裏日本と俗に言われる方面にも将来のビジョンというようなことから考えていくということになりますれば、単に災害ということだけでなしに国土の開発という面にもなろうかと思います。いま私のほうの役所といたしましては、災害に関しては申し上げたとおりであります。国土再開発というようないま御指摘のようなことになりますると、いま私どものほうでは十分に御趣旨に沿うようなことをやっておらないのでございますが、申し上げるまでもなく必要なことだとは考えております。
○説明員(島村忠男君) ただいま非常に重大な御意見がございまして、裏日本全体の将来像を理想的な像をかくべきである、しかもそれは急げという御意見でございます。私どもも、遠い将来におきまして、日本海サイドもこれまた太平洋側と同じような諸条件が与えられなければなるまいというふうには考えております。現在でも、この全総計画の作成にあたりまして、日本海側各府県、地元の方々からは非常に強い御意見なり御要望なりを承っているわけでございまして、その辺も十分考慮してまいりたい。ただ、何ぶんにも、現在のところ豪雪の問題だけでなく気象条件等の欠陥と申しますか、非常に好ましからざる条件があるために、日本海サイドがいままである程度立ちおくれがあったということは、これは事実でございます。今後いかに対処していくかということでございますけれども、企画庁の考え方といたしましては、遠い将来のひとつビジョンをまずかき出してみたい。ただばく然と云々言っておってもしかたのないことでございますので、具体的なやはり絵をかかなければならない。その中でひとつモデル的なものをまず第一段階で考えてまいりたいと思っております。 先ほど佐藤委員からお話がございまして、多田委員からもおっしゃいましたけれども、無雪都市とか無雪集落といいましても、これを一ぺんに裏日本全部あるいは北海道にわたりましてつくるということは、これはできない。できないという理由には、いかなる計画でこれを達成すべきかということがまだ十分確立されておらないからであります。したがいまして、ただいまの段階では、どこかモデルを選びましてやってまいりたいというふうに考えております。全然計画はまだできておりませんけれども、その中でも無雪都市というものは一つの理想にいたしておりますし、また農山村の集落化という問題も一つ大きな柱に考えておるわけでございます。モデルからスタートしてまいりたいと考えております。
○佐藤隆君 総理府の副長官お急ぎのようでありますので、あとで質問しようと思いましたが、ひとつこの際お尋ねをいたしておきます。 従来、災害対策基本法に基づく中央防災会議の機能、活動、そうしたことについて去年も私はいろいろの角度から指摘をいたしてまいりました。ところが、中央防災会議の議長というのは内閣総理大臣、中央防災会議の事務局長というのは総理府総務長官、そのほか消防庁長官も次長になっておるんです。それからまた審議室長が次長になっておられる。それから川上参事官がおられる。そういうことで一応のスタッフはきめられておる。また中央防災会議の委員としては関係各省の大臣がずらりと名前を並べております。ところが、これが全くの絵にかいたぼたもちみたいなものでして、これじゃ一体どうなっているんだ、しかも、実績は一体どうかということを私が調べました結果、どうも実績はあまりたいしたことはない。いろいろな災害が戦後起こっております。そしてまたこの災害対策基本法ができてからいろいろ災害が起こっておりまするけれども、はたして中央防災会議が果たした役割りは何であったか、あまりなかったんです。持ち回りでやってみたり、十分な議論の詰め方をしておらなかった。これじゃおかしいじゃないか。中央防災会議の機能を十分発掘して本来の防災対策というものに万全を期するために、私はもうこれからも中央防災会議のことはどんどんひとつ目を離さないで突いていきますよ、こういうことを前に申し上げておいた。たまたま本年度当初において、ひとつ四十四年度の予算編成においてはこういうことを要求しようと、それは専任のひとつ事務局次長を置いて、そしてまずスタッフを整える、中央防災会議の機能を発揮しよう、こういうことを総理府自身もお考えになり、中央防災会議の現在のスタッフもそれをお考えになり、予算要求されたわけです。で、私もこれはいいことだ、兼務の次長じゃだめだ、ぜひ専任の次長を置いて、どうしても中央防災会議の機能というものを十分に発揮してもらいたい、こういうことで私も陰ながら努力をしてまいりました。ところが、聞くところによるとこれはもうだめなんだと、こういう話を聞いておるのでありますが、その点はいかがになっておるか、副長官お答えを願いたい。
○政府委員(鯨岡兵輔君) 御指摘の中央防災会議が、せっかくこれだけのメンバーをそろえておきながら、開店休業の状態にあるではないか。そこでこれを何か機能を果たさせるために本年度は専任の次長をぜひ置かなければいけない、こういうことをわれわれも考えたわけでありまして、佐藤委員もこの問題については特段のお骨折りをいただき、またこの委員会の諸先生から特別の御支持、御鞭撻をいただいたことを、われわれはありがたく思っている次第でございます。ただ予算編成の関係から、新しい機構、新しい人員、そういうものは本年度はきびしくひとつ遠慮してもらいたいという、諸先生御案内の事情もありまして、残念ながらこれが実現はできなかったわけであります。私どもはこれをもってあきらめることなく、来年度はどうしても専任の次長を置かなければならないといまでも考えております。それはいま御指摘がありましたように、事務局は私のほうの長官が事務局長をやっておるわけでありますが、そこに次長として役所側の副長官、それから消防庁の長官、内閣審議室長、これらの人が事務局次長となっておりまして、ここにおられる川上君がやっておりますが、川上君がいま一人一生懸命やっておられるんで、ほかの方々にこの問題に突っ込んでその役目を果たせと言うても、実質上無理なような状態です。これは無理と言うてはおしかりを受けるかもしれませんが、それぞれの役目があるわけですから、私は忌憚なく言えば、どだいこれは無理なことですから、いまお話しのように、われわれが考えた次長というものはどうしても置かなければならぬと、こういまでも考えておるわけであります。そこで来年度の予算の要求のときには、再び諸先生方の特段の御支援をいただいて、これをどうしても実現をいたしたい、そうして機能を発揮させたい。言われまするように、ほとんど開店休業と言うては、みずからまことに申しわけありませんが、十分に機能を果たしているとは私は思いません。そこで、十分に機能を果たさなければなりませんから、そのようにいたしたいと考えておるわけであります。 残念ながらことしはその目的を達することができませんでしたので、次に問題になりますことは、それじゃことしはどうするんだという御質問が当然出るだろうと思います。私はまことに不敏でありますが、ひとつこの問題に取り組みまして、その専任の次長にはかわることはできませんが、十分にひとつ努力をしてかわり得る体制にまで努力をいたしたいと、こう考えておるわけでございますので、何ぶんひとつ御了承をお願いいたしたいと思うわけであります。 どうも最近ここへ参りましたから、諸先生のように専門にこの問題を詰めておるわけではございませんので、まことに申しわけありませんが、いろんなものをいろんな機会につくって、それがごちゃごちゃになって、だれが何をやるのやらわからないようになっている傾向が十分あるように思うんです。そうなると一つは突っかけ腰になって、何かそれはおれのやることじゃないんだというようなことになって、たくさんつくったときにはそれだけの事情があってつくったんでしょうが、今日になりますれば、そうやってそのときどきの事情によってつくってきたことが、かえってじゃまになっている面がありやしないか。どうかひとつ専任の次長を早くつくって何か一本にまとめて、もう少しきちっとした形で、たとえば火事が起きても、豪雪があっても、あるいは津波があっても、地震があっても、それはどういう経路で話がすっと通っておらなければならぬのだということを、もう少しきちっとやらなければいかぬじゃないか。その元締めをわれわれが命ぜられているわけでありますが、元締めが何か元締めの役目を果たしていないのじゃないかという懸念もあります。正直言いまして。そこでどうか今後とも御鞭撻をいただきまして、元締めとしての役目を総理府ができますように、ひとつ御激励と御支持をいただきたいものと考えております。 専任の次長の問題から端を発して、多少横道にそれた感もありますが、考えておりますことを率直に申し述べて、これから御教示いただきたい、こう考える次第でございます。
○委員長(足鹿覺君) ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(足鹿覺君) 速記を始めて。 ほかに御発言もなければ、本件に対する質疑は、この程度にとどめます。 —————————————
○委員長(足鹿覺君) 次に、火災による災害の対策に関する件について調査を行ないます。 まず福島県郡山市における火災による被害状況等について消防庁から報告を聴取いたします。
○政府委員(佐久間彊君) まず今回の事故に関しましておなくなりになられました方々の霊に対しまして心から哀悼の意をささげたいと存じます。 火災の状況でございますが、私どものほうといたしまして調査官外二名の者をさっそく昨日現地に派遣をいたしまして、所要の調査に当たらせておるわけでございます。昨晩まで電話報告のございましたところに基づきまして、お手元に御配付申し上げてあります概要報告書を作成いたしたものでございますが、まだ調査の途中でございまするので、いろいろと不備の点もあることを御了承いただきたいと存じます。 火災は、御承知のように福島県郡山市熱海温泉の磐光ホテルについて昭和四十四年二月五日二十時五十分ごろ出火をいたしまして、同日の二十一時十五分に覚知をいたし、三時十五分に鎮火をいたしました。 出火の原因でございまするが、現在受けております報告では、本館一階の大広間の舞台部裏の控室におきまして金粉ショーの準備中、ベンジンをいたしましたたいまつを石油ストーブのそばに置いておりましたために、ストーブの火により引火をいたしまして、舞台わきのカーテンに燃え移り、天井に火がのぼったということでございます。この火が磐光ホテルの本館のほうから別館の広間のほうに移りまして、このような惨事を起こしたわけでございます。 死傷者につきましては、死者は三十人、傷者につきましては一応二十五人という報告があったわけでございますが、これにつきましては、なお若干ふえる見込みでございます。死者が多く出ました事情でございますが、パラダイスの広間でショーを見ておりました者が多数逃げおくれまして、焼死をいたしましたこと、なお、またその火と煙が二階、三階にも上がりまして、二階、三階におりました方もなくなっておるわけでございます。風速が十五メートルということで、相当火の回りが早かったことと、大部分の客が正面の出入口に殺到いたしましたため、そこで犠牲者が多くなったというような事情あるいは壁、天井等の内装材料につきまして、煙の多量に発生するものが多かったというような事情が考えられるのでございます。 消防といたしましては、そこに書いてございますように、郡山署の出張所からまず一隊が出動し、なお、本署のほうから応援隊がかけつけたという事情でございます。消防用の水利の点につきましても、必ずしも十分ではなかったようでございます。なお、消防用の設備その他防火管理体制の状況でございますが、詳細につきましては、なお現地で調査をいたしておりまするが、消防用設備につきまして、基準に不適合の部分もあるようでございます。 なお、業者側の管理体制でございますが、これにつきましても、避難誘導等の措置をはじめ、いろいろな欠陥が見受けられる状況でございます。 概要、以上でございますが、なお御質問に応じてお答えをいたしたいと存じます。 —————————————
○委員長(足鹿覺君) ただいま総理府総務長官から発言を求められておりますので、これを許します。
○国務大臣(床次徳二君) 私総務長官の床次でございます。一言ごあいさつを申し上げます。 災害に関する事項のきわめて重要なことは申すまでもございません。私も本日、本委員会におきまして、ぜひ最初から伺いまして拝聴すべき次第でございましたが、予算委員会がありましたので失礼いたしました。なお、一時から予算委員会がありますために席を立つことをお許しをいただきたいと思うのであります。まことにふなれではございますけれども、今後一そう努力いたしたいと考えておる次第でありまして、委員長並びに委員各位の特別な御支援をお願いする次第であります。 —————————————
○委員長(足鹿覺君) この際、私から委員の発言に入ります前に一言だけ消防庁長官にお尋ねを申し上げ、御要請をいたしたいと思います。先般来磐光ホテル火災と同規模の、あるいはそれ以上の悲惨事が相次いで起きておることは、まことに遺憾に存ずる次第であります。これに対して、当委員会も今後万全を期してまいりたいと考えておる次第でありますが、このたびの磐光ホテルの火災については、ただいま消防庁長官から概要の御説明があり、また去る十二月五日、旅館ホテル防火安全対策連絡協議会における了解事項なる文書が、私どもの手元に各省庁から提出されておりまして、これを拝見いたしますと、この印刷物を読んで感じましたことは、多々ありますが、一、二点を特に消防庁長官に私からお尋ねをし、かつ要請を申し上げたいと思います。最近の傾向として、日ごろの社会活動から逃がれて、一時の休養をとり、またそのためには、慰安娯楽を求めて、都市から観光地、温泉地等へ出向く旅行が盛んになってきております。しかも、これらの人々が旅行地において、休養をとるべく、慰安娯楽を求めて行った人々がはからざる災難にあい、しかも、一命を失うというようなことが、昨年も一昨年も、また今年も相次いで起こるということは、返す返すも遺憾千万に思う次第であります。その原因は思いますに、ほとんど人災と断定してはばからないと思います。これに対する法制上の防災対策がこの資料を拝見しましても、きわめて弱い感を持つものでありますが、特に旅館業者に対する対策につきまして、強力な法制上、あるいは指導上の措置を講じられる必要があるのではないかと思います。この点について厚生省、運輸省等とも十分緊密な連絡をとられまして、根本的にこの了解事項をさらに一歩進めて、抜本的な対策を講じられる御意思がありますかどうか、この際承わっておきたいと思います。
○政府委員(佐久間彊君) ただいま承わりましたおことばは、一々身にしみて拝聴をいたしました。昨年有馬火災事故がございましてから、閣議におけるお話もございまして、関係省庁と連絡協議会を持つことにいたしたわけでございます。その結果、関係省庁も非常に積極的にこの問題について、御協力をいただきまして、熱心な御討議をいただきました結果、十二月五日一応了解事項をとりまとめまして、次官会議に御報告いたしたものが、お手元に配付をいたしました事項でございます。従来このような事故につきまして、ただいま御指摘もございましたように、関係各省庁との連絡をむろん十分とりながら、努力をいたしてまいったのでございますが、なお十分でない点もあったわけでございますので、今回はそのようなことのないようにということで連絡協議会を持ったわけでございます。 そこで、たとえば運輸省のほうにおかれましても、消防関係の法令違反があった場合においても、国際観光旅館の登録の取り消しをするというような措置も、場合によっては考えるというような御了解もいただいたわけでございます。この了解事項に盛られておりますることは、各省庁がさっそく指導で実行できますことは実行に移す、法令上の措置を必要といたしますことは、所要の手続をとるということで、その後、各省庁の御努力を願っておるところでございます。これらの申し合わせ事項がなお実行の緒につきません時期に、今回のような事故が起こりましたことはたいへん残念に存じますが、ただいまお話もございましたように、私どもといたしましても、この連絡協議会をさらに継続いたしまして、今回の事故に対しましても、各省庁からそれぞれ係官を調査に派遣されておりますものでございまするので、それらが帰りましたら、また連絡協議会を開きまして、この十二月五日の了解事項に対してさらに加えるものはないか、あるいはただいま御指摘もございましたように、もっと掘り下げて、より根本的な対策を検討する必要がないかというようなことを協議をいたしてまいる予定でございます。実は、そのようなふうな運びにいたしたいということを、本日の閣議で、自治大臣から発言をされまして、閣議の御了解を得たように伺っておるところでございます。
○委員長(足鹿覺君) いま一例をあげて、この資料に基づいて申し上げますと、運輸省所管の登録の取り消し等についての措置を講ずるということは若干効果があると思いますが、旧館と別館とでは、聞くところによると、旧館が登録を受けておっても、別館は登録を受けておらない場合もあるやに聞いております。しかし、登録を取り消しましても、営業自体にはさしたる支障がないと聞いております。したがって、問題は一罰百戒的な立場から旅館業法そのものを改正して営業停止等の強い措置を講じ、反省を強く求めていく必要もあると思います。また、登録条件をもっときびしくし、いやしくも登録ということについて各種のものがあるといたしましても、あっせん業者あるいは一般の旅館を求める人々は、やはり登録旅館の名前によって宿屋を選択する等の事例もあるわけでありまして、登録条件をもっときびしく、このような災害を未然に防止する立場から再検討していく必要もあるのではないか、かように考えられまするし、また、先般の飛騨川事件の際にも痛感をいたしましたが、あれらの場合は全くの不可抗力という一言に尽きました。今度の場合は、この図面を見ましても、暗夜にどこに非常口があるのか、われわれが冷静にこの図面を見ても逃げ口が明確でありません。いわんや初めて来て泊まった人が、暗夜にその逃げ道を非常口に求めるなどということはおそらく不可能に近いことだろうと思います。そういう立場に置かれたなくなられた人々の心中は推しはかることもできないぐらい残念だと思います。遺族の人々はなおさらであろうと思います。これに対する遺族の救済措置等についても一つの基準を示し、いやしくもその影響のいかんを問わずこのようなものに対しては手厚い救済措置を講ずる等基本的な問題において処理すべき事柄がたくさんあるように見受けます。しかるに、厚生省の三項目を提示されております中には、旅館業法そのものの検討については一言も触れておりません。このようなことでは、とうてい一罰百戒のこの種災害を未然に防止していく迫力に欠けるものであると、私は考えます。それらの点について、しかと消防庁長官において対処されんことを希望いたします。御意見がありまするならば承ります。
○政府委員(佐久間彊君) ただいま仰せになりました点は、近々開かれます連絡協議会の席上で私から関係者に伝えまして、それらの問題点もあわせて検討するようにはかりたいと存じます。
○多田省吾君 今回の磐光ホテルの火災における三十名の方々に対しまして心から冥福をお祈りいたすものでございます。 それに対しまして、四十一年三月の水上温泉菊富士ホテルの火災の際もやはり三十人のあたらとうとい人命を失っております。また、四十三年十一月の有馬温泉池の坊満月城におきましても同じく三十名の犠牲者を出しております。今回も同じく三十名の犠牲者が出たわけでございます。今回の佐藤総理の施政方針演説の中にも、まっ先に人間の尊厳、自由ということばを掲げて、人間の生命の尊厳なるゆえんを説いたにもかかわらず、このような事件が発生したということは、これは政府の怠慢であり、また昨年以来のこの温泉ホテルの火災に対する措置が全然的確でなかった、また怠慢であった、このように思えるわけでございます。 具体的に私はこの磐光ホテルの火災につきましてお尋ねしたいと思います。昨六日に公明党の上林参議院議員が現地に急行しまして、すでに調査をしております。そして、また現地の公明党の市会議員等も一緒に調査に参加しております。ほんとうは上林議員が本日も質問する予定でありましたけれども、別に急用がございまして、私は行っておりませんが、上林議員からも詳細に現地の状況を聞きました。また、現地の地方議員からも聞きました。その結果において、私は質問するわけでございます。また詳細の説明は、さらに私自身が現地に伺ってから聞きたいと思いますが、ひとつできる限り明快に御答弁をお願いしたいと思うわけでございます。 ただいまも委員長から質問がございましたように、昨年暮れの兵庫の有馬温泉の火災に際しましては、消防庁においても、今後ホテル旅館等、観光地の火災予防については異例の通達を発せられたわけでございます。そして、厳重な予防査察及び業者に対しましては、避難誘導設備等の改善を勧告をしたというように伺っております。さらに昨年の十二月五日の旅館ホテル防火安全対策連絡協議会における了解事項として、消防庁長官からもさまざまの問題を指導されておるようでございます。しかし、この消防庁長官の出された指導、またその法令の中の第二項目には、早期発見のための煙感知器の設置の義務づけ、早期通報のための放送設備、非常電源を付置した警報設備の義務づけ並びに早期避難のための誘導灯の設置範囲の拡大及び非常電源付置の義務づけをはかるというような法令として、ここに書かれておりますけれども、こういった勧告指導をなされているにもかかわらず、そのとおりにいままでこういった観光ホテルが、この勧告を実施されているかどうか、それをどう考えておられるのか、それをまず手始めにお聞きしたいと思います。
○政府委員(佐久間彊君) 申し合わせ了解事項の私どもの関係の第二項について主としてお尋ねがございましたが、ここに掲げてございますことは、いずれも政令改正を必要とする事項でございます。そこで、ただいま政令の改正案を検討いたしておりまして、近く大体成案を得ることに相なっておりますので、その上で、できるだけ早く実行いたすというような運びにいたしたいと存じております。
○多田省吾君 これは政令を改正する予定だ、その三項の防火管理者の資格基準の強化等もそうでありましょうし、また五番目の観光地所在の市町村における常備化を含んだ消防力の強化をはかる、これも入っていると思いますが、一体こういった政令がいつそれでは出る予定でございますか。こういった温泉火災が激増している今日、その実施時期がおくれればおくれるほど消防庁の怠慢、また政府の怠慢だということになりかねません。そうしてまたそれがおくれたために、あたらとうとい人命が失われるということも十分に考えられます。なるべく早くこの政令は出してもらわなくちゃいけない、いつごろ出される予定ですか。
○政府委員(佐久間彊君) この第二項に掲げてございますものは、消防法施行令の改正でございますが、これは四月一日施行を目途といたしまして、現在準備を進めております。それから五番目の温泉観光地所在市町村の常備化の措置でございますが、これはこのところ年々温泉観光地所在市町村につきましては、なるべく早く常備化を進めますように指定をいたしておりますが、さらに明年度相当数のものを指定をいたすべく、これもいま現地の事情なども聴取をいたしておるところでございまして、これも明年度から追加分を実施をしたい、こういう予定にいたしたいと思います。
○多田省吾君 私は、それは法令を施行するには、内閣法制局等の法制化の準備もあり、それはたいへんだと思いますけれども、四月一日からというようなのん気なことを言っておれないのではないか。二月、三月といえば非常に火災が発生する時期でもあり、また雪害等による消防車の問題等も相当ございます。私たちは、なるべく早くこれは実施されることを望んでおります。 次に、昨年の有馬温泉池之坊満月城の火災につきましては、衆議院の地方行政委員会でわが公明党の渡部委員が火災現場に乗り込んで現地調査を詳細に行なって、消防庁長官にも詳しく質問をしたわけでございます。そのときも、消防及び建築関係の行政指導の欠点を指摘したわけでございますけれども、今回の火災について、現行消防法上の、また建築法上の、これは建設省関係でしょうが、違法及び欠陥はなかったのかどうか、これを端的にお伺いします。
○政府委員(佐久間彊君) 私どもの関係のものでございまするが、一つは、今回の事故で死者を多く出しましたのは、煙が原因のものが多かったわけでございますので、そこで煙感知器をこのような旅館、ホテルについては義務づけるということが、今回の事故にかんがみまして必要だと思っておるわけでございます。従来は、御承知のように、火災報知器は熱感知器でございまして、一定の温度になりますると、作動をいたしまするが、煙が出たというだけでは、作動するものではなかったわけでございます。この煙感知器につきましては、二、三年来これの実用化につきまして、技術的な検討を研究所にさせておったわけでございますが、昨年あたりから、大体実用的なものができるようになりましたので、今回法令を改正いたしまして、これを義務づけることにいたしたいというふうに考えておるわけでございます。 それから、今回の事故におきましても誘導灯が、ただいまちょっと聞いておりますところでは、あかりが消えてしまって役に立たなかったというように聞いておるわけでございます。 従来、誘導灯をつけろということは、政令で規定をいたしておるわけでございますが、今回、改正をいたそうと考えておりまするのは、その誘導灯に非常電源をつけまして、一般の電灯が消えましても、誘導灯だけは消えない。こういうようなことを義務づけたい、かように考えておるわけでございます。なお、放送設備などにつきましても、ただいま考えておりまするのは、大きな旅館、ホテル等につきましても、ただ普通のベルじゃなくて、サイレンのような、もっと徹底するようなものを考えてみたらどうかというようなことも考えておりまするが、これらも今回の事故に関係いたすものと考えております。
○多田省吾君 まず、消防庁長官にしぼってお尋ねしたいと思います。 出火時刻が午後九時で非常に早くで、深夜でもなかったわけでありますのに、なぜこのように多数の死傷者が出たのか、端的にその理由を項目でけっこうですから、お答え願います。
○政府委員(佐久間彊君) これは、一つは強風下でございましたので、火の回りが非常に早かったということがあげられると思います。それからもう一つは、いわゆる可燃物——新建材等の可燃材料が多く使われておったようでございまして、それが煙を多く出すということになりまして、通常の場合よりも非常に多量の煙を出して、そうして煙でなくなるという方を多く出した原因になっておると思います。それからもう一つは、大部分のお客さんがすでにくつろいだ気持ちになってショーを見たりあるいは休んでおられたりしておりましたところで、時刻はまだ夜中ではなかったわけでございまするが、活動がしにくいような状況にあられたのではないか、しかも、出入口が一つしがなかったというようなことで、そこへどっと殺到されたという事情があると思います。それからいま一つは、旅館側の避難誘導という点につきまして、いろいろ欠陥があったようでございます。大体ただいまのところ一応頭に浮かびますのは、以上のようなことでございます。
○多田省吾君 消防庁長官は、火災概要の中で、火災覚知後直ちに郡山消防署熱海出張所から一隊が出動して一・五キロを三分間で到着して、すでに到着したときには初期消火は困難であった。非常に早くかけつけられたようなことをおっしゃっておられますけれども、この報告にもございますように、覚知の時間が問題だと思います。出火時刻が二月五日の二十時五十分ごろ、それから覚知時刻が同じく二十一時十五分、一一九番通報となっておりまするが、何と二十五分かかっておるのですね。これじゃもう覚知後幾ら早くかけつけてもどんな火災だって間に合わない。特にこの温泉火災で、新建材というような理由もあって、火の回りが非常に早い。ですから、消防車が出動するまでに非常に時間がかかっている。出火時刻から消防車が到着するまでにすでに二十八分かかっておる。この状態を何と見られるのか。どこに責任があるのか、これをお答えいただきたい。
○政府委員(佐久間彊君) この間の事情につきましては、なお調査官に調査をして報告するように申してあるわけでありますが、一つは、気象上、ふぶきの中で、もう一尺先もよく見えなかったというような状況のようでございまして、消防側では、これを覚知、自分のほうから発見をするというようなことがしにくかったことがあるようでございまするし、なお、またこの一一九番へ二十一時十五分に通報があったようでございますが、この関係者が消防のほうに通報いたしますのも、普通の常識から考えてみますと、非常におそかったように存じます。いずれにいたしましても、先生の御指摘のように覚知が非常におそかったということはたいへん残念なことでございますが、その間の事情につきましては、なおよく調査をいたしたいと存じております。
○多田省吾君 当日は、強風警報が出されているわけです。しかもホテルでは三百人以上の泊まり客がある。しかも危険なショーを行なっております。間近に消防署が存在するのですから、当然連絡もし、警告を行なってもいいはずですが、なぜ火災予防上、当然連絡をとるべきであったその連絡をとらなかったのか、いつもこんなときにはとる必要がないのか。また怠慢だったのか、この点を。
○政府委員(佐久間彊君) 火災警報は出しておったようでございます。ただなおもう少し念入りな警告なり、指導なりということがあってもよかったのじゃないかというような御趣旨の御質問かと思いますが、その間の事情につきましては、なおよく調査いたしたいと存じます。
○多田省吾君 時間もありませんので、まとめてお尋ねしますが、水利の状況が非常に悪かったという報告でございます。まずホテルの間近を用水が流れている。そこから取水をされたそうですが、流量が少なくて有効な取水ができなかった。なぜ火災警報が出ているにもかかわらず普通の流水量にしておかなかったのか。ここに故障とありますのは、しょっちゅうこういった配管の故障があるのか。それからもう一つは、ホテル中央に満々たる水をたたえた池があるわけです。ところが、まっ先にそこに取水をしなかった。そしてホテルの前を流れる用水の水が非常に枯れてきたのであわてて非常にあとになってからホテル中央の池から取水をした。調査した人の話では、そういうことになっておりますが、これはやはり消防署としての判断のミスじゃないかと、こう思うわけでございます。これはどうですか。
○政府委員(佐久間彊君) 私どもの受けました報告では、ホテルの中央の池の水を利用したと、こういうことでございます。配管の故障があったという報告もあったわけでございますが、その間の前後の事情につきましては、なお消防側に落ち度があったかどうか、いろいろな点につきましては調査をいたしたいと存じます。
○多田省吾君 確かに初めから中央の池に行っておれば、損害が少なくて済んだのじゃないか、このように思われるわけです。この点は、御調査願います。 もう一つは、人命救助の問題です。何といっても人間の生命をまっ先に救助すべきことを考えるべきが当然であると思います。しかしながら、この報告にもございますように、現場に到着したときには、すでに初期消火が間に合わなかった。火勢は二階、三階に達して手の施しようがなかったというようなことを言われております。それならば、なぜ火災防御活動を捨てても、まず人命救助をまっ先に行なわなかったか。このような人命救助をまっ先に行なっておれば、このような多数の死傷者を出さないで済んだのじゃないか。人命救助第一主義というようなものはどうなっているか。 それから、焼死者三十名の内訳はというと、男十八名、女の方八名、性別不詳四名と、私としては認識しておりますが、その三十名のうちの二十七名まで、たしか一階のホールまたは出入り口付近に重なってなくなっておられたのじゃないかと思います。その中で、人命救助第一主義に立った消防署の方あるいは誘導者の方がいたら、もっと全面的に救助は早くなって、このようなあたらとうとい生命を三十名も失わなくて済んだのじゃないか。この点、行政指導上、いかに考えられるか、お答え願いたいと思います。
○政府委員(佐久間彊君) 私ども消防といたしましては、火災に際して人命救助第一主義でいかなければならぬということは常々指導もいたし、また、現地の消防署もそういう考え方で今回も行動をしたものと存じております。なお、それにもかかわらず、死者が多数出たというようなことについて、いろいろ御疑問もお持ちのようでございますが、まあそれらの詳細は、調査官が帰りましてから、よく事情を確かめて、また後の機会に報告を申し上げたいと存じますが、一応昨晩電話で聴取いたしましたこの死者の状況は、お手元の資料に書いてございますような状況でございます。ただ、これも昨夜の段階で電話でこちらが受けましたものでございまするので、なお、最終的にはいろいろ誤りもあろうかと存じますが、こういう状況でございまするので、ただいま先生のおっしゃいましたとおり出入口のところで大部分がなくなっておったということ、もっとも若干また違った事情もあるようであります。あるいはまた出入り口が一ぱいでございましたので、ほかの部分に逃げていかれて、そこでなくなってしまったというようなこともあろうかと思いまするが、それから、これはまだはっきりいたしませんけれども、二階、三階が焼け落ちてまいりまして、それと一緒に二階、三階におられた方が落ちてきてなくなられたというようなこともあるいはあるのじゃなかろうかというような推測もいたしておるわけでございますが、まあこれらの事情も、ただいまのところ、いま申しました程度しか、私どもは承知をいたしていない次第でございます。
○多田省吾君 今回の災害は、先ほど委員長もおっしゃったように、まさしくこれは天災ではなくして人災だと思います。それで、消防庁は、どうも一片の通達で、この前の有馬温泉の火災以来、一片の通達で、全国市町村の消防組織の査察が済んだのじゃないかと思われているかもしれませんけれども、今回の十二月十二日に行なわれた磐光ホテルの査察につきましても、前もって予告してある、いわば一つのショーみたいな避難訓練であり、査察でございます。それで、消防庁長官は、この前の有馬温泉火災のときも渡部委員に答えられて、まだ、観光地においては、「消防法上の規定が励行されてないという事実があることは、事実だと思います。そこで従来からその点につきましては、特に旅館、ホテルに重点を置きまして、火災予防運動の機会を利用いたしまして、厳重な査察をし、それらの欠陥を補正するように指導してまいっておる」このように答えられておりますけれども、その後の査察が厳格な査察でないように思います。ホテルの都合で、またお客さんに気がねして、あるいはホテルに気がねして、業者となれ合いのような査察の感じを受けるわけです。これをきびしく予告なしの予防査察を行なうべきであると思いますけれども、どう考えられますか。
○政府委員(佐久間彊君) 有馬火災のありましたあとで、私の名前で通達を出しまして、四月の三十日までに全国温泉観光地の旅館ホテルにつきまして一斉点検を行なうよう連絡をいたしたのでございます。それでその結果発見されました改善を要する事項につきましては、もし相手方が誠意がないような場合には、使用停止なり告発なりの措置をちゅうちょすることなくとるようにというようなことも通達をいたしたわけでございます。率直に申しまして、従来消防機関が消防法令の事項順守につきまして、最後は告発までするというき然たる態度に欠けておった点があると思いまするので、有馬事故以後、それらの点につきましては深く反省をいたしまして、断固たる措置をとるんだという姿勢を見せておるわけでございます。ただおっしゃいますように全国多数の市町村にまたがっておりまするので、市町村によりましては、ただいま御指摘のようなおざなりの査察をやっているというような場合も、これはあることと存じます。それらの点につきましては、重ねて私どもも指導をするようにいたしたいと存じます。
○委員長(足鹿覺君) ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(足鹿覺君) 速記をつけて。
○多田省吾君 それでは委員長に御協力しなければならないので、まとめてお伺いします。 一つは、建設省のほうにお伺いいたしますが、このたびの火災も新建材を使っているために非常に煙が多かった、十数倍の煙が出た。そのことから、五月一日から建築基準法施行令が閣議決定されたとおり施行されるということでございますが、やはりこれは早急に繰り上げて実施してもらわないと二月、三月またどのような温泉火災につながらないとも限らないと思います。 それからもう一つは、これはあくまでも内張りの問題もありますが、いままで建築されていたものに対しましては、何の適用もないわけです。これも適用すべきではないかと思われるわけです。いままで内装に新建材を使っているのをそのままにしておかれるつもりか、この際あわせてお答えいただきたいと思います。 それからもう一点は、運輸省の観光局にお伺いしたいのですけれども、やはり人命尊重という上から、ただ単に利益をむさぼるという姿ではなしに、利用者の方々の人命尊重あるいは便宜というものを第一に考えなければならない、これは営業として当然だと思います。それで運輸省のほうでは、この十二月五日の了解事項の中にも、自主的制裁措置をとるように指導するとともに、登録ホテルにあっては登録取り消しを含む是正措置を講ずる、こういう強力な指導を行なっているのでありますが、先ほど申しましたように、どうも業者とのなれ合い勧告くさいし、適切な厳重な手段をとっていないように思われます。私は、きょうの新聞にも慶大教授の池田弥三郎教授がおっしゃっているようでございますけれども、ここのところは、一般の人が旅館を選ぶ場合に、どの旅館が防火体制が整っているのかわからないわけです。防火体制に旅館が眞剣になるために、また、こういう人命事故を防ぐために、全国旅館に防火体制について消防庁と協力されて強力な立ち入り検査等をやって、総点検を行なって、そうしてちょうど料理飲食店においてABCDというような張り紙をするように、旅館において防火体制のABCDぐらいのランクをつけて、国民一般の利用者の方々に発表すべきである。それでもそのほうがよろしいのじゃないか、こう思います。 もう一つは、旅館にお客さんが来た場合に、やはり航空機等でやっているように、必ず避難方法あるいは防火体制を、あるいは旅館の配置図、消火器具の位置等を教える万全の体制をお客さんの方々にまずお知らせすべきである、これも義務づけるべきである、このように思います。運輸省並びに消防庁につきましては、このABCDのランクの件、それからお客さんが来た場合に避難予防措置を教える点、これを義務づける点、この二点、それから建設省に対しては、五月一日からの建築、この点をどう考えておられるか、これを最後にお尋ねをしまして、特に人命尊重こういう点をまず第一に考えてあらゆる諸施策を講じなければならぬし、至急にそれを講ずべきである。あとはまた調査の上御質問をあとの機会にしたいと思います。
○政府委員(大津留温君) 建築基準法施行令を改正いたしまして五月一日から施行ということにいたしておりますが、その内容は防火上の基準を強化し、非常階段の設備の基準を設備する、また内装制限の強化というような内容でございますが、これを繰り上げて実施したらというお尋ねでございますが、これを実施に移すまでに、規定に基きまして建設大臣の告示を出す必要がある件数が六件ばかりございます。これは現在鋭意進めておりますが、告示の時期がおおむね三月の中ごろになる予定でございます。そういたします関係で、この内容を一般に周知徹底させ、新たに五月以降の建築に設計される方にそれが徹底する必要がある。そういうことで、三月中旬の告示から実施までには少くとも一月以上の周知の期間あるいは準備の期間というものが必要かと思います。したがいまして、今日五月一日の施行を繰り上げるというのはなかなか困難ではないかと、実は思っておるわけでございますが、非常に大事な問題でもございますので、さらによく研究さしていただきたいと思います。 それから改正の政令が、すでにでき上がっている建築については適用されないじゃないか、それについて、何らかの措置がないかというお尋ねでございますが、既存の建築物でございましても、著しく保安上または衛生上有害なものにつきましては、除却なり改善命令が出せるということになっております。そこまでに至らないものにつきましては、行政指導でできるだけ改善するように勧告、指導をいたしたい、こういうふうに考えております。
○政府委員(佐久間彊君) 旅館につきましてA、B、Cの表示をしたらどうかという御意見でございます。この問題につきましては、各省庁の連絡協議会の際にも話題になったわけでございますが、まあ結論を出すというところまではいっておりませんけれども、今回、再開いたしましたならばさっそくこの点につきましてなお検討をいたすようにいたしたいと思います。 それから旅館に着きましたら、お客さんに対して避難誘導をするということ、これは現在、指導といたしましてはそのようにするように、特に春、秋の火災予防週間の機会には、それを重点事項の一つに取り上げまして、旅館業者の方々にも協力を求めておるわけでございますが、率直に申しまして、よくやっておられるところと、まだよくやっておられないところとございます。これを義務づけるようにしたらどうかという点でございますが、これはまあ今後の検討事項といたしたいと存じます。
○多田省吾君 じゃ、運輸省……。
○説明員(林幸二郎君) 国際観光ホテル整備法によりましてホテル、旅館を登録しておるわけでございますが、従来は、ホテル整備法にのっとります基準によりまして、登録を実施してまいったわけでございます。先般の防火安全対策連絡協議会によりまして、今後の施策としまして、業者からの登録の申請があった場合には、消防法令あるいは建築基準法令に違反していないという確証を得たものについて登録を検討するという方向を立てまして、ことしの二月一日以降の登録申請のものに関しましては、所轄の消防署あるいは建築基準法関係のほうからの証明を取って、それを登録の場合の条件にする、こういう処置をとったわけでございます。また、従来からすでに登録を受けておりましたものにつきましても、消防署あるいは建築基準法関係で随時査察をしていただきまして、こういう法令に違反しておるというものが出た場合には、私のほうに連絡をしていただく、それによりまして登録を取り消すという処置を含みました態勢をとりたいというふうに考えております。これにつきましても、それぞれの省庁と十分連絡をして実施を進めておるわけでございます。
○委員長(足鹿覺君) ほかに御発言もなければ、本件はこの程度にとどめます。 —————————————
○委員長(足鹿覺君) 次に、地震による災害の対策に関する件について調査を行ないます。 まず、十勝沖地震による建築物の災害状況等の調査について、文部省及び建設省から説明を聴取いたします。建設省大津留住宅局長。
○政府委員(大津留温君) 昨年のこの委員会におきましてもお尋ねがございまして、建築学会にこれを依頼しております結果が、近々まいる予定でございますということを御報告申し上げたわけでございますが、先月の三十日付でお手元に差し上げてございますような報告書の提出がございました。この地震によります鉄筋コンクリート構造物の被害の原因並びに対策でございますが、別紙にその要旨をまとめてございますので、ごらんをいただきたいと思います。 この被害の状況につきましては、建築学会で詳細なレポートが出されております。それに対する被害の原因並びに対策につきましては、この前書きにありますように、なお検討を続けていただいておるわけでございますが、現時点におきまして判明いたしました状況が、この本日の報告書の内容でございます。中身は専門的なことにもわたりますので省略させていただきますが、この最後のところに、ややまとまった御見解が出ておりますので、ちょっとそこだけ読んでみたいと思います。「さいごに、建築物に耐震性を与えるには、従来の原則どおり均等な平面、立面、剛性が必要であって、従来建築基準法に定められている方法で一応安全であるが、複雑な構造物などについては、高層建築物におけるような、動的解析による検討の必要もあろう。いずれにしても、鉄筋コンクリート建築物の破壊に対するより基本的な実験及び理論研究を早急に進める必要がある。」、まあこういうような結論になっておりまして、現行の基準法による方法で一応安全であるということがあり、ただ複雑な構造物につきましては、動的な解析による検討の必要ということが御指摘になっておりますので、引き続きこういう点については、私のほうといたしましても検討を深めてまいりたい、こういうふうに考えております。
○説明員(菅野誠君) お答え申し上げます。 十勝沖地震の被害におきまして、特に学校施設関係の被害が多いという御指摘もございました。文部省としても、十分これに研究対処し、また、今後の学校建築に再びこのようなことの起こらないように指導を強化してまいりたい、かように考えてまいったところでございます。今後の地震の原因その他につきましては、ただいま建設省の住宅局長からのお話にありましたとおりでございますが、文部省といたしましても、この十勝沖地震による鉄筋コンクリート造校舎の被害の究明等について、とってきた概要をかいつまんで申し上げたいと思います。 まず、第一に、これまでの措置でございますが、被害の起きました画後に、技術参事官を団長といたします技術調査団を現地に派遣いたしまして、被害状況に関する調査を行ないました。この調査団の報告書を中心として原因を究明するように研究してまいったのでありますが、被害校舎の復旧方法、学校施設の防災対策等についても、さらに先ほどお話がありました日本建築学会との連携もとりまして、さらに学会の委員会と並行いたしまして、その学会の委員の人たちをも加えました学校施設災害対策研究会議というものも文部省にも設けまして、検討を加えてまいりました。 第二に、この研究会議の結果をもって直ちに指導のほうに、特に青森県等における災害復旧が非常に急いで行なわれなければならないということもあり、できるだけ早くこれの指導を行ないたいということで、先ほどのように学会の調査報告が若干おくれる関係もありまして、文部省といたしましてはこれに先立ちまして、かりに「学校施設の耐震対策について」というようなパンフレットをつくりまして、その内容といたしましては、先ほどお話のございました学会の報告書の要約のようなものでもございますが、敷地選定の問題、壁の問題、震動剛性の問題、配筋特にせん断補強の問題、ねじれの問題ということに対する注意を喚起する条項をあげまして、秋の全国都道府県教育委員会施設主管課長会議に指示し、さらに全国国立学校施設部課長会議等にも指示いたしまして、技術的にわたることでございますので、その設計、施工上の問題点等を説明し、注意を喚起してまいりました。 また、第三に、学校施設災害対策研究会議の検討と並行いたしまして、私のほうの技術参事官を、先ほど話されました日本建築学会の鉄筋コンクリート構造震害対策特別委員会の委員に加えていただきまして、そのような解析とともに、被害建物と無被害建物との比較検討でありますとか、壁体の量、配置及び形状と耐震効果の問題、特に十勝沖地震の震動解析が、従来の地震といささか違った震幅でありますとか、その継続時間でありますとかが、ちょうど鉄筋コンクリート構造の建物に共鳴しやすいというような問題もあったようでございますが、これら震動の解析、壁体の耐震効果の実験、こういうようなものも並行してある程度やってまいったのであります。 いままでの調査研究の結果からの被害の原因と考えられますことは、先ほど建設省のほうからお話がありましたところと当方の委員も加わってやったことでございますので重複いたしますし、技術的なことでありますので省略いたします。 第四に、さらに取り残されたただいまお話がありました動的解析その他の若干の問題もありますので、引き続きまして文部省といたしましても日本建築学会と緊密な連絡をとりまして、鉄筋コンクリート造校舎の耐震モデル実験をいたしたいということ、それからちょうど国立の八戸高専が被害校になっておりますので、その取りこわし建物の若干の部分を実験材料といたしまして現地の実物実験というものをいたしまして、さらに今後の学校建築の耐震の指導の研究のもとにしたい、かように考えております。 以上でございます。
○委員長(足鹿覺君) これより質疑を行ないます。 質疑のある方は順次御発言を願います。
○塩出啓典君 時間が非常におそくなりましたので、詳細は次回に譲りたいと思いますが、大事な点についてだけ二、三お尋ねしたいと思います。 これは昨年の委員会においても問題になりましたように、耐震の公共の建物が非常にこわれている、木造が倒れないのに耐震構造が倒れる、そういうのはどうもおかしい、工事の手抜きがあったのではないか、そういうような点がいろいろ論議されたわけでございますが、現在、中間発表ではございますが、これらの原因をいろいろ見まして、明らかに工事自体が非常にずさんである、手抜きがある、かように私どもは感ずるわけでございますが、建設省としてはどう考えておるか、その点をお聞きしたいと思います。
○政府委員(大津留温君) この報告の要旨に述べてございますとおりでございまして、ここにあげてございます地震動の性質がちょっと異常といいますか、普通と違った性格のものであったということにあわせまして、コンクリート工事、鉄筋工事の施行に不十分な点があったということが指摘されております。いわゆる手抜き工事というのに当たるかどうか私疑問に思いますが、施工のやり方がきわめてへたであったということは言えるのじゃなかろうか、こういうふうに思います。
○塩出啓典君 それではお尋ねしますが、ここに骨材の品質不良、または鉄筋コンクリートの長さの不足、そういうようなことは施工の技術の不十分ではなくして、明らかに最初からそういう意識的なやり方である、私どもはそう判断するわけであります。そういう点について、私は、明らかに怠慢な工事である、ただ技術的な未熟とか——未熟というのも怠慢ではございますが、それよりももう一つ重い原因である、そのように思うわけでありますが、局長のお考えをお聞きしたいと思います。
○政府委員(大津留温君) この報告は調査の総括的な原因を羅列してございますので、どの工事にどういう原因があったかというのは、また別途それは個々の建築物について調べなければ、これだけではちょっと申しかねるわけでございます。 ここにもございますように、そういう地震動の性質、それから施工上の不良並びに設計上の配慮の不足といいますか、設計上にも問題がなきにしもあらず、そういうようなことで、そういう各種の原因が複合いたしまして生じたものだというふうに考えられるわけであります。個々の建物についてどれとどれがどういうふうに複合しておったかということは、ここではちょっと明らかにいたしません。
○塩出啓典君 それではこの建築雑誌の一月号には、大体、今回、十勝沖地震に際し、鉄筋コンクリート建造物の被害はひび割れの被害を含めると全体の一〇%に及んでおる、そういうお話でありますが、これはおそらく公共の建物も民間の建物も全部含んでの数じゃないかと思います。そういう点で、たとえばわれわれが一番心配するのは、公共の建物であります。民間はこれは民間の問題ですが、われわれのとうとい税金を使う公共建物はどうであるか、そういう点が知りたいわけでございますが、この一〇%というものの内訳、たとえば民間の場合と公共の場合とのその違いはどうであったか、その点だけお聞きしたいと思います。
○政府委員(大津留温君) ちょっとその辺資料を持ち合わせませんので、はっきりしたお答えができません。
○塩出啓典君 ではひとつその点を、私たちが新聞等で見た感じでは、大学とか非常に公共の建物が多かった、そういう点で非常に公共の建物が手抜き工事が行なわれる危険性も多いわけであります。そういう点ですみやかにそういう肝心な問題をひとつ調査していただいて、ただ建築学会のほうの調査結果が来るのを待つのではなくして、もっと積極的にその原因も調査し、そうして現在もわれわれのとうとい税金でそういうものをどんどん建てられておるわけでありますが、それらがいずれもずさんな工事であったり、でき上がってしまえば結局コンクリートにおおわれてわからないわけであります。たまたま今回地震があってあらわれたようなわけでございますが、今後の工事にそういうようなことがあってはならない。すでにこの調査結果でもある程度の結論が出ているわけでありますが、これは公共の建物についてもそういう管理を非常に強化していかなければいけないとここにも書いてありますし、われわれもそう思うわけでありますが、今後のそういう建物に対するいわゆる監督という面についてどのような手を打っているのか、その点をお聞きしたいと思います。
○政府委員(大津留温君) 建設省といたしましては、この基準法のたてまえから、公共の建物でありましょうが、個人のものでございましょうが、建築物として、こういう耐震性あるいは耐火性、その他防災的に最低の基準を満たしておるかどうかということを見ておるようなわけでございますが、しかし、先生御指摘のように、今回の地震の被害を見ますと、どちらかというと公共的な建物のほうに被害が大きいということでございますので、そういうものの建築につきましては一そうの配慮をすべきことは御指摘のとおりでございます。私どもといたしましては、建築学会の被害の状況の調査も出ておりますし、きょうごらんいただきましたその原因なり対策についての中間報告もいただきましたので、これを各界のそういう建築の関係者に十分趣旨を承知していただきまして、これからの設計あるいは施工の上にこの経験を十分生かしていただくようにお願いしたいというふうに考えております。
○塩出啓典君 最後に一問。 まあそういうことはここで答弁をしていただいてもなかなか実践はむずかしい、またそれをやるにしても人も要るわけでありますが、そういう点、国家百年の大計の上に立ってひとつ実践に移していただきたいと思います。この結論にもありますように、建築基準法に定められている方法で一応安全である、複雑な建物は別であるけれども普通の建物は建築基準法で一応安全であるということは、裏返して言うならば、今回のそういう崩壊した建物が建築基準法どおりやっていない、複雑な建物を除いて。普通の学校なんかは普通の建物なんですから建築基準法どおりやっていないそういう一つのあらわれではないかと思います。そういう点で、詳細はまた次の委員会に譲りたいと思いますが、どうかいま申し上げた点、慎重にひとつ検討していただいて、今回のとうとい、建物の崩壊したことを生かして活用されることをお願いいたしまして、きょうの私の質問を終わりたいと思います。
○委員長(足鹿覺君) ほかに御発言もなければ、本件に対する質疑は、この程度にとどめます。 —————————————
○委員長(足鹿覺君) 次に、委員派遣承認要求に関する件についておはかりいたします。 福島県郡山市における火災による被害状況等の調査のため委員派遣を行ないたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(足鹿覺君) 御異議ないと認めます。 つきましては、派遣委員の人選、派遣期間等は、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(足鹿覺君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 なお、本院規則第百八十条の二により議長に提出する委員派遣承認要求書の作成等も、便宜、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(足鹿覺君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後二時三分散会