科学技術振興対策特別委員会、逓信委員会連合審査会 第1号
- 発言数
- 156 件
- 登壇者
- 13 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1969/06/04
会議録
○委員長(宮崎正義君) ただいまから科学技術振興対策特別委員会、逓信委員会連合審査会を開会いたします。 先例によりまして、私が連合審査会の委員長の職をつとめさせていただきます。 それでは、宇宙開発事業団法案を議題といたします。 まず、政府から提案理由の説明を聴取いたしたいと思います。木内国務大臣。
○国務大臣(木内四郎君) 宇宙開発事業団法案につきまして、その提案の理由及び要旨を御説明申し上げます。 宇宙開発は、通信、気象、航行、測地等の各分野におきまして国民生活に画期的な利益をもたらすとともに、関連する諸分野の科学技術の水準を向上させ、新技術の開発を推進する原動力となるものであります。 先進諸国におきましては、この宇宙開発の重要性に着目いたしまして、開発体制を整備し、具体的な開発目標を定め、国家的事業としてその積極的な推進をはかっておりまして、その成果には刮目すべきものがあります。 このような情勢にかんがみまして、わが国におきましても、宇宙開発の本格的な推進と、そのための体制の整備が各方面から強く要請されるに至りました。その体制整備の一環として、まず、昨年、国の宇宙開発を計画的かつ総合的に推進するため、その重要事項について企画、審議、決定する宇宙開発委員会が設置されました。 現在、わが国の宇宙開発は、宇宙開発委員会の昨年十一月の決定に沿いまして、昭和四十六年に電離層観測衛星を、昭和四十八年度に実験用静止通信衛星を打ち上げることを目標に進められておりますが、この目標を達成するためには、多岐にわたるきわめて高度な技術を駆使するとともに、短期間に多額の資金を投入することが必要でありまして、これは国の総力を結集して行なうべき大事業であります。 これを成功させるためには、政府はもちろん、学界、産業界から広くすぐれた人材を結集するとともに、弾力的な事業運営を行なうことが必要でありまして、このために、中核的な開発実施機関として、新たに特殊法人宇宙開発事業団を設立し、宇宙開発を総合的、計画的かつ効率的に実施しようとするものであります。 この事業団は、現在の科学技術庁宇宙開発推進本部を発展的に解消いたしまして、その業務と組織を引き継ぎ、これに加えて、従来郵政省電波研究所で行なっておりました電離層観測衛星の開発関係部門を移管させることとし、また、将来開発実施体制の一元化をさらに推進し得るような仕組みといたしております。 次に、この法律案の要旨を御説明申し上げます。 まず第一に、この事業団は、人工衛星及び人工衛星打上げ用ロケットの開発、打上げ及び追跡を総合的、計画的かつ効率的に行ない、宇宙の開発及び利用の促進に寄与することを目的として設立されるものであります。 第二に、事業団の資本金は、設立に際しまして政府が出資する五億円、科学技術庁宇宙開発推進本部及び郵政省電波研究所から承継する特定の財産の価額並びに民間からの出資額の合計額でありまして、このほか、将来必要に応じて資本金を増加することができることといたしております。 第三に、事業団の機構につきましては、役員として、理事長一人、副理事長一人、理事五人以内及び監事二人以内を置くほか、非常勤理事及び顧問の制度を設けまして、関係各界の参加を得て、その協力体制の確立をはかることとしております。 第四に、事業団の業務といたしましては、みずから、または委託に応じ、人工衛星及び人工衛星打上げ用ロケットの開発、打ち上げ及び追跡を行なうことといたしております。 なお、事業団がその業務を行なうにあたりましては、主務大臣の認可を受けて定める基準に従いましてその業務の一部を民間機関等に委託することができることといたしております。 また、事業団の業務の運営につきましては、宇宙開発委員会の議決を経て内閣総理大臣が定める宇宙開発に関する基本計画に従ってその業務を行なうことといたしております。 第五に、事業団の監督は主務大臣がこれを行なうこととしておりますが、主務大臣は、内閣総理大臣及び郵政大臣のほか、将来政令でこれを追加し得るようにいたして、一元化の進展に応ずることといたしております。 第六に、事業団は、その設立の際に、科学技術庁宇宙開発推進本部の廃止及び郵政省電波研究所の業務の一部の移行に伴う権利義務の承継を行なうことといたしております。 その他、財務及び会計等につきましては、他の特殊法人とほぼ同様の規定を設けております。 以上が、この法律案の提案の理由及びその要旨であります。 何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御賛同くださるようお願い申し上げます。 —————————————
○委員長(宮崎正義君) この際、参考人の出席要求に関する件についておはかりいたしたいと思います。 本法案審査のため、本日、日本放送協会専務理事野村達治君、同志賀正信君を参考人として出席を求め、その意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ございませんでしょうか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(宮崎正義君) 御異議ないものと認めまして、さよう決定いたします。 —————————————
○委員長(宮崎正義君) それでは、これより質疑に入ります。 御質疑のある方は順次御発言を願います。鈴木君。
○鈴木強君 最初に、平和利用のための宇宙開発、この基本的な考え方について、科学技術庁長官にお尋ねをしたいと思います。 御承知のように、原子力の平和利用の問題とあわせて、宇宙の平和利用はきわめて重要な問題だと思います。すでに、原子力の面におきましては、原子力基本法という法律が昭和三十年に制定をされておりまして、その第二条にも、あくまでも日本における原子力の研究開発というものは、平和の目的に限り、民主的な運営のもとに自主的にこれを行なうものとし、その成果を公開し、進んで国際協力に資するものとする——いわゆる平和と自主、公開という、その三原則が貫かれていると思うのであります。私は、きょう実は総理にもおいでいただきたかったのでありますが、御都合で出られないようでありますが、昨年、国家行政組織法第八条の規定に基づく機関として、御承知のように、総理府に宇宙開発委員会というものが設置される法律の手続が行なわれました。その際に、衆参両院とも附帯決議をつけておるのであります。 その衆議院における付帯決議の内容をちょっと読み上げてみますと、第一項では、宇宙開発基本法というものを検討をして、立法化をはかりなさいと、こういうことが第一であります。第二に、その宇宙基本法の検討にあたる態度が述べてありますが、それには、原子力基本法第二条と同様の考え方によるとともに、すでに批准された「国際の平和及び安全の維持並びに国際間の協力及び理解の促進」を旨とする「月その他の天体を含む宇宙空間の探査及び利用における国家活動を律する原則に関する条約」、この趣旨にのっとって、かつ、世界における宇宙開発及び利用の動向に対する十分な見通しの上に立ってこれを行ないなさいと、こういうふうな附帯決議がついております。 参議院におきましても、第一項で、「わが国における宇宙の開発及び利用に関する基本方針を明らかにするため、すみやかに宇宙基本法につき検討を進め、その立法化を図るものとし、その検討にあたっては、原子力基本法第二条と同様の考え方によるとともに「月その他の天体を含む宇宙空間の探査及び利用における国家活動を律する原則に関する条約」の趣旨にのっとり、かつ、世界における宇宙の開発及び利用の動向に対する十分な見通しの上に立ってこれを行なうものとすること。」、こういうふうに附帯決議がついております。 したがって、後ほど私は、この宇宙基本法の提出ができなかった理由についてはさらにお尋ねいたしますが、ここでは、長官に、平和・民主・公開の原則が原子力委員会の基本になっております。そこで、特に宇宙開発に対する平和利用ですね、平和目的のために使うというこの原則は、附帯決議との関係で変わってない政府の一貫した態度である、こういうふうに理解してよろしゅございますか。
○国務大臣(木内四郎君) いまの御質問、ごもっともですが、この平和利用の問題につきましては、宇宙開発のいまの委員会の前に宇宙開発審議会というのがありまして、その答申によりましても、これはあくまで平和利用に徹すべきものであるという趣旨のことが述べてあります。そこで、またそれに基づきまして、われわれはあくまでも宇宙開発は平和目的に限るものと心得ております。総理大臣も、すでにたびたび国会においてその趣旨を明らかにしております。また、先般この法案を衆議院に提出いたしました際の本会議の質問によりましても、その点を衆議院におきまして総理大臣は明らかにしておりまするし、私自身もこの点をたびたび明らかにいたしております。また、さらに今回衆議院におきましては、この法案の第一条に、平和目的に限るという修正を加えられまして、また、衆議院の本会議におきましては、この宇宙開発利用に関する基本方針として、平和に限るという決議をしておられるのであります。そういう決議等の有無にかかわりませず、私どもはあくまでこれは平和利用に限るものと、かように心得ておることはいま申しましたとおりであり、私のたびたびの説明によって御了承願いたいと思います。
○鈴木強君 そうであるならば、まあ宇宙基本法というものが出せなかった理由は後ほど聞くとしても、今回の事業団法を提案するにあたって、第一条が衆議院において修正をされました。また、本会議における議決もなされ、修正されて参議院に送付された法律案であります。もし、ほんとうに政府が平和利用ということを目的に宇宙開発をするという決意があるならば、宇宙基本法が遺憾ながら出てこない段階において、土台のない中に事業団がつくられるわけであります。ですから、せめてその平和利用の問題について国会で修正されるなんということは、ぶざまじゃないですか。そういう基本線が流れておるならば、なぜ提案する前に平和利用の目的ということを入れなかったのか、私たちは率直に疑義を持ちます。この点はどうですか。
○国務大臣(木内四郎君) お答え申し上げますが、法律に入れようが入れまいが、政府の態度というものは、総理大臣の声明のとおり、私のたびたびお答えしておりますように、きわめて明らかであります。私どもさように考えておったんですが、これを法律的に考えてみますと、この事業団法というものは、もともと一つの組織法なんです。そこで、むしろ政策などは、入れるとすれば基本法に入れるべき趣旨のものであろう、私は法律的にはさようだと考えております。しかし、衆議院で御修正になりました御趣旨は十分に尊重してまいりたい、かように考えております。
○鈴木強君 ですから、問題は、基本法というものが出てこない。私もそうだと思います。基本法に、原子力基本法と同じように、やはりその精神をはっきりとうたうべきだと思います。ところが、残念ながら、皆さんは参議院や衆議院の附帯決議を尊重しているのかしていないのかわかりませんが、とにかく、そういう基本法というものを提案する前に、それができないものですから、宇宙開発事業団法というものを出してきたわけでしょう。ですから、そういう意味においては、やはり変則的な出し方ですよ、これは。基本法がつくられて、その上に初めて事業団法というものができて、その基本法に基づいて、宇宙開発はどうするかという大道に向かって進むべきでしょう。それができないじゃないですか。だからして、どこかに、この事業団法というものはこれは組織法であっても、平和目的ということをはっきりうたっておく必要があるということで、これは国民の意思として修正されたものなんです。そうでしょう。だからして、初めからそれはそうすべきですよ。組織法であるものが基本法よりも先に出てきたんじゃないですか。あとから出せない理由を聞きますけれども、そういう意味において、私は、もしそれがあるならば、なぜこれができなかったかということを聞いておるんですよ。
○国務大臣(木内四郎君) いまお話しの点、ごもっともな点もあるように思うんですが、私が先ほどから申し上げておりますように、これは、きめ得るならば、書くならば、基本法に書くほうがいいだろう、これはいま御了解願ったんですが、そこで、私どもはそういうことを頭に置いて、この事業団法にはそれがなくてもいいだろう、しかし、われわれの態度としてはあくまで平和目的に限るんだという、総理大臣も堂々と声明しておりますし、私もたびたびお答えしておりますので、私はそれで当面は差しつかえないものと、かように考えておったのであります。
○鈴木強君 ですから、政府のお考えというものは国民の考え方と違うわけだ。その辺は国民の意思として修正されたんだから、これは国民の意思を尊重するという立場に立って皆さんに忠告しているわけですよ。だから、基本法というものが当然そのことをうたって出されて、月に着陸しようとする、いまのすでに進んだ世界の大勢の中で、一体日本はどうこれを追いかけていくか、そのためにはどういう基本的な立場に立ってやるかということをやはり土台にして、その上に立って、これは組織法として事業団がどういうことをやるかということをきめるわけですから、その基本法の方針が確立されていないのに組織法などを先に出してきた。あとからお伺いしますけれども、非常に問題点がたくさんあるような、こういうことをやろうとしても、その成果はわれわれは期待できない、最初からこう思っていますよ。だからして、それならそれらしく、つつましやかにいくとすれば、せめて国民の願いである平和利用の目的ということをちゃんとしてやったらどうですか。またそれが国会における意思である。国民の意思である。あなた方が幾ら、総理が言ったから、わしが言ったからだいじょうぶ——それではやはり安心できない。だからしてこういうふうに修正されたんでしょう。私はそういうことを申し上げているんですが、これは賢明な大臣ですから私は答弁を求めません。 そこで、もう一つ伺っておきたいのは基本法の問題ですよ。昭和三十二年の十月四日にソ連が世界に先がけて人工衛星スプートニク1号を打ち上げた。それからもうすでに十二年たっております。アメリカ、ソ連は猛烈な宇宙開発に対する研究を重ねております。すでにアメリカはアポロ10号が月に軟着陸をやろうとする前段の仕事をも済ませておりまして、やがて七月には軟着陸しようとしておる。さらに、フランスにおきましても、イギリスにおいても、西ドイツも、あるいはイタリー、オランダ、ベルギー、オーストラリア、これらの西欧の各国においても人工衛星計画というものをすでに確立をして、積極的に取り組んでおるのであります。これらの国の宇宙開発に対する積極姿勢を見ますと、具体的な開発目標というものをちゃんと掲げて、その目標を達成するためにはどうしたらいいか、それには強力な開発体制というものをつくらなければならないし、すでに開発研究費等についても多額の国費を費やして、投入して外国においてもこれをやっております。そうして国の仕事として本格的に推進しておる。日本においては、昭和二十九年に東大の例のロケットの開発を始めて以来、観測の面では多少の成果を私はあげていると思います。しかし、人工衛星による宇宙開発の面では全く立ちおくれておるのでありまして、お話にならない、まことに恥ずかしい次第だと思うのであります。鉱工業の生産力が世界の二番になったなんといっても、宇宙開発の面において日本がこんなことでどうするか、これはわれわれ国民のたいへん不満なところであります。 いままで宇宙開発に関する各種の開発、研究、調査というものは行なわれております。しかし、われわれ幾たびか指摘しておりますように、各省庁ばらばらにこれをやっておった。少ない予算や人材で全く動きのとれないような不経済な国の金の使い方をしておった。だからして、組織的にも一本化し、積極的に取り組んでほしいということをわれわれは今日まで絶えず主張してきたのであります。そういう意味からいうと、今回のこの事業団法は、さっき申し上げましたように宇宙開発基本法を出せなかったことはうんと私は不満です、不満ですが、これはもうすみやかに近い機会に出していただくことにして、とにかく一元化の方向に体制を整備していこうという、そういう考え方を私は大いに評価していいと思います。ただ、この法案の内容を詳細に検討していきますと、幾多の問題点がありまして、これでは私は十分な成果をあげることは不可能であろう、こういうふうにも判断をして、政府のかけ声だけに終わらなければよろしいという心配を私はしておる一人でございます。 そこで、まず、科学技術に対するわが国の政府の態度ですけれども、どうも学者の皆さんにしても、なかなかむずかしい点もあるようでございますが、たとえば、科学技術基本法というものを制定すべきであるということからして、長い間みなが相談をしておるわけですが、これ一つまだ基本的に日の目を見ておらない。また、今回も宇宙開発基本法というものが出てこない。こういうふうな点を思うときに、はたして宇宙開発に対して、これを契機にして、政府はほんとうの腹をもって、金も出す、人も整備する、そうして宇宙開発の面については世界の国に負けないように追いついていくという、そういう積極果敢な考え方をほんとうに持っておるのかどうかということについて疑問を持つのです。あとから具体的な計画についてもお尋ねいたしますが、私が資料をいただいて勉強しておる範囲においては、なるほどこれではやってもらえるなという自信と確信に満ちた判断は出てこない。したがって、私は、この平和利用の問題とあわせて、一体ほんとうに本気になって政府は宇宙開発に取っ組んでいくのかどうなのか、その具体的な考え方を聞かしてほしいと思うのです。
○国務大臣(木内四郎君) お答えいたしますが、わが国は確かに米ソなどに比べて宇宙開発の面ではおくれております。米ソ両国が人工衛星を打ち上げまして、実は日本は三番目に打ち上げたいと思ったのが、フランスのほうで打ち上げました。ほかの国は、自分で打ち上げている国は、いまのところまだないわけであります。アメリカのほうのロケットを借りて打ち上げておるというような国はありますけれども、打ち上げておるものはないのでありまして、わが国はおくれておりますけれども、おくれっぱなしではいかぬというので、今回これの実施機関として宇宙開発事業団法を提案いたしまして御審議を願っておる、こんなふうなわけでありまして、私どもはあくまで、ひとつおくれておっても、この際追いついて追い越していくような努力をいたしたい、かように思っておるわけです。昨年宇宙開発委員会というものを設けていただきました。これは、宇宙開発に関する企画立案、あるいは総合調整、あるいは経費の見積もり、こういうことをやる機関でありますが、今度はほんとうの実施機関として宇宙開発事業団というものを設けまして、あくまでひとつその目的を達成しようと、かような決意でやっておるのでありまして、決してゆるふんでやっているんじゃありませんので、御了解を願い、かつ御鞭撻をお願いいたしたいと思います。
○鈴木強君 そこで、基本法の問題でちょっとお尋ねしたいんですけれども、基本法がなぜ今度の国会に出し得なかったのか、そして基本法の上に事業団法という、順当な、順序立った進み方ができなかったのですか。
○国務大臣(木内四郎君) いまの点、まことにごもっともでありまして、実は、昨年宇宙開発委員会設置法を御審議願っている際に、衆参両院におきまして、基本法をなるべく早くつくれと、こういうお話がありまして、そこで役所におきましても、私のほうにおきましても、この問題をいろいろ研究したわけです。ところが、この決議の趣旨をどういうふうにこの法案に盛り込むべきか、あるいはこの法案の対象をどういうふうにすべきか、あるいはまた、これを行なうための基本的な施策はどうすべきかと、いろいろ問題がありました。ことに、御案内だと思うんですが、わが国におきましては宇宙条約に加盟しました。しかし、宇宙という問題の定義をどうするかということさえもまだ今日きまっておらない。これは、わが国だけきまっておらないのじゃない、国際的にきまっておらない。いま国連におきまして、この定義をどうすべきかというようなことを慎重に審議しておる段階でありまして、そういう点においても問題がありますし、いろいろな、いま申し上げましたような問題がありまするので、なかなかこれはまとまりませんでした。研究しておりますけれども、まとまりませんでした。衆議院におきましては、この基本問題に対する小委員会を設けられまして、超党派的にこの問題を扱っていこうと、こういうことで御研究になっておりまして、それに対しましては科学技術庁としても積極的に御協力を申し上げているような次第でありまして、なるべくすみやかに超党派的にこれがまとまりまして、そして国会において御審議を願い、御採択を願うような運びになればまことにしあわせだと、かように思っております。
○鈴木強君 まあ、国連関係のお話や、むずかしい問題があるんだということなんですが、私は、いまの宇宙開発のやり方を見ておりますと、明らかに米ソが、二大強国が、宇宙権を、悪いことばで言えば横取りしようというようなたくらみがあるんじゃないかというような気もするくらいに、アメリカはアメリカ、ソ連はソ連でやっておるわけですよ。その証拠は、通信の面における、たとえばコムサットの組織や、あるいはインテルサットの組織——モルニヤ衛星を中心とするソ連圏と、それからインテルサットを中心とする衛星通信網との間に一つの分野をつくってしまったんであります。後ほどまたインテルサットの問題についてはお尋ねしますけれども、まあ、先般の政府間会議にソ連もオブザーバーで出てまいりましたけれども、われわれは、少なくとも宇宙というものは全世界の国民すべて共有のものである、こう考えているがゆえに、少なくとも通信の面におけるアメリカの独占的なやり方については、やっぱり一つの反発を持っているわけです。そのことが、先般の政府間会議におけるわが国における地域通信網の開発に対する権利留保ということに出ていると思うんです。私は、日本政府として当然の態度であったと思うんですね。ですから、あまり長引くと、長引くほどやっぱりそういうふうな観念が既成事実になってくるんじゃないでしょうか。ですから、早く、日本が三番目に打ち上げるならそれはけっこうです。これはまあ四番目になるでしょう。それは何番目でもいいが、それは国連の場において大いに論議することはいいでございましょう。しかし、原子力基本法というものがすでにわが国においては制定されておるわけですから、それとの関連においても、私はやっぱり宇宙基本法というものは日本独自の立場においてつくるべきだと思うのですね。それがつくれない理由というものを国連筋に求めたり……。もっと具体的に、技術的にどうしてもできないということがあるならば、教えてくださいませんか。それじゃいつまで待ったら基本法は国会に提案されるのですか。それはどうですか、見通しは。
○国務大臣(木内四郎君) 先ほど申し上げましたように、科学技術庁におきましても、いろいろの点を研究しております。また、これとは別に、衆議院におきましても、超党派的に、これをどう取り扱うべきかということを御研究になっているのでありまして、私どもは、この小委員会に対しても積極的に御協力を申し上げておりますが、その小委員会でなるべくすみやかに成案を得られまして、そうしてこれが成立するようなことを私ども期待しておる、こう申し上げるよりほかしかたがないと思います。
○鈴木強君 それは、他人のふんどしで相撲をとるようなことを長官考えちゃだめですよ。それはあなた、衆議院の科学技術特別委員会の中に小委員会をつくって御研究をされる、これはもう院独自の立場における一つのやり方ですからね、いいですよ。そこがどうも結論を出してくれることを期待するような——政府自体が基本法律を提案するというのが筋ですよね。それはできないのですか。だから、国会筋のほうでひとつ議員立法かなにかでよろしくやってくれと、こういうことですか。
○国務大臣(木内四郎君) そういうことではないのでありまして、ただ私は、先ほど申し上げましたように、これを検討してみますというと、まず定義の問題にしましても、その他、去年の委員会設置法案の審議の際に両院で御決議になりましたことをどう盛り込むべきか、あるいはさらに、その対象の範囲をどうすべきかとか、あるいは基本施策をどうすべきかと、いろいろな問題があるのでありまして、そういう問題を一々解決していかなきゃなりませんし、それを衆議院のほうの小委員会において超党派的にごらんになりましても、そう急速に直ちにまとまるというようなわけにいかない。それをごらんになっても、いろいろの困難な点があるということがおわかりになると思います。決して私どもは責任を回避しているわけじゃありません。この小委員会に対して積極的に御協力を申し上げて、なるべくすみやかに成案を得るように私どもも努力をいたしてまいりたい、かように思っております。
○鈴木強君 そこのところがわからないから聞いているんですよ。基本的に科学技術庁が法律案をつくって国会に提案する責務を両院は附帯決議をして皆さんに負託したわけですね。話を聞いておると、どうも科学技術庁でうまくいかないので、衆議院のほうにたまたま小委員会ができたから、そこで超党派でやっているから、科学技術庁は一生懸命それに協力をして成案を得ることを期待しますと……。得たものをそれじゃどうするのですか。ちょうだいして、科学技術庁、政府提案として出すということなんですか。ちょっとおかしいですね、それ。どうなんですか。
○国務大臣(木内四郎君) 小委員会は、いろいろやはり私どものほうの提出しました資料その他について御研究になった結果、これはそう即座にイエスと言うわけにはいかぬ、これはやはり小委員会を設けて慎重に研究してみたほうがいいというお考えで小委員会を設けられたものと、かように思っております。そこで、小委員会で成案を得ますれば、超党派的に得ますれば、ちょうど原子力基本法の場合と同じように、あれも政府が立案したものでありません、超党派的に立案なされまして、そうしてそれを国会において御議決になった、こういういきさつもありまするので、それと同様な、まあ全然同様というわけじゃありませんけれども、それと同じふうに考えていいんじゃないか、かように考えております。
○鈴木強君 まあ、私は意見がありますがね。科学技術庁、そういう考え方でおやりになるということなら、それはそれでいいでしょう。少し私は責任体制から見て筋が違うように思うのですよ。もっと科学技術庁自体が積極果敢に宇宙基本法というものを制定するための努力をやるべきですよ。それは、院は院としてやるのは自由ですから、けっこうでしょうけれども、何か、それにおぶさったようなかっこうで、こんな重要な問題について、責任のがれとは言いませんけれども、みずからの自主性というもの、判断を国会に示す努力というものをやっておらないようですからね、その点は非常に私は遺憾だと思うし、そういう態度ではやはりいかぬと思うのです。もっと政府自体が、こうあるべきだという、一つの姿勢を出して、それを国会にはかっていく、審議をお願いするという、そういう態度が好ましくないでしょうか。それは、原子力基本法をやったから、これもそうやるのでございますと、こういって前例を引いておっしゃられるのですけれども、私はちょっと筋違いのように思うのですよ。だから、もっと政府自体、ほんとうに内閣総理大臣以下各位が一丸になって決意するということだったら、それはできないわけはないですよ、膨大な組織と陣容をかかえておるんですから。少し私は、責任転嫁といいますか、それはそうしなければならないという理由がまだわかりませんから、あなたのおっしゃる定義の問題とか、対象の範囲とか、基本政策とか、国際的にきまっていない問題があるとかおっしゃいますけれども、抽象的ですからわかりませんけれども、もっと具体的に、定義の点についてはどういうところがどうなんだと、対象の範囲はどうなんだとか、基本政策についてどこがどうなったということがわかりませんと私はここではっきり申し上げられませんけれども、抽象的なお話では、いま私が申し上げたようなそういう意見しか出てこないものですから、もっと何か原因があるのじゃないですか。基本法を出し得ないという理由は何かないんですか。
○国務大臣(木内四郎君) お答えいたしますが、ほかに全然理由はございません。政府が一丸になって出しましても、たとえば、さっきちょっとお触れになりました科学技術基本法ですね。こういうものは、政府が出しましても、やはり超党派的に皆さん方立法者たる国会において御同意にならなければ、そのまま廃案になってしまうということで、この問題についても衆議院のほうにおいて超党派的にいろいろ御研究になっておるようであります。やはりこれは、立法者たる議員各位が、こういう基本法のような問題は超党派的に、これならよろしい、こういうことにならなければ、政府がいかにがんばってみても、それだけでは私は法律にならないと、かように考えております。
○鈴木強君 立法論で私は長官と論争するつもりはなかったんですけれども、あまりにも他力本願過ぎるのですね。政府は何のためにあるんですか。三権分立の立場に立って、われわれは立法府として、通常の場合ですね、政府の政策に対する法律改正というのは、政府がみずから提案をして国会にはかるというのが筋でしょう。それは議員みずから立法することもできます。原子力基本法でも往生しちゃって、とてもこれは政府が出してもその自信がないと、そういうことなら、はっきり言ってもらいたいんですよ。そのようですね。大体聞いておると。だから、これはとても政府はお手あげなんだから、議員の力を借りて、議員の意見が大体まとまったところで、政府提案というかっこうで国会に出して審議してもらう、そのほうがいい、それが確かな一つのやり方であります。私はいけないとは言わないんですけれども、しかし、本筋からいったら、おかしいですよ。あくまでも政府が、国会が納得し、国民が納得できるような宇宙基本法というものをつくって、そうしてそれを国会に出すべきですよ。もしあなた方に、それだけの、議員が納得し、それは反対があっても多数で通っていくという程度の法律案を出し得ないということであれば、これは政府にその能力がない、そう言われてもしかたがないでしょう。その姿勢の問題ですよ。もう少し私は、ほんとうに事業団法というものを出して、これこそ気合いを入れて追いついていこうという、そういうあなたの言われるような考え方があるならば、もっと総力をあげて、政府自体として、みずからでも、みんなが納得できるような基本法というものを出すべきですよ。それを出しなさいというのが両院の附帯決議じゃないですか。衆議院も参議院も、おれたちがやるということじゃないでしょう。政府がこんなことはやりなさいといって皆さんにげたを預けた。それがお手あげだというんなら、はっきりしてやったほうがいいですよ。
○国務大臣(木内四郎君) お話の点、確かに一つの考え方だと思いますけれども、さっき申しましたように、宇宙の定義一つとりましても、今日なお国際的にこれをきめることができない、こんなような事情がありますので、そういういろいろな問題点などをいま衆議院のほうの小委員会でも御研究願っておりますが、私ども決してこれをおろそかにしているわけではありませんので、積極的にこれを研究し、打開するものは打開して、なるべくすみやかにこの基本法案を提案するようにいたしたい、かように考えております。
○鈴木強君 少し、出したいというのだから、提案する気持ちがあるようですから、それなら一生懸命がんばってくださいよ。 それでは、政府の態度がほんとうにやる気がないように思いますが、もう少し重ねて伺っておきますが、たとえば、宇宙開発委員会というものがつくられたわけですね。それで、国会の意思として、あるいは宇宙開発審議会の意思として、委員というものはやはり常勤制をとって、ほんとうに仕事に専念をしてもらわなければいけない、非常勤のような委員を任命して、それで二十年も十年もおくれたものを世界の宇宙開発に追いついていくなんということはおこがましい、だから何とかして常勤制をとってほしいという、そういう答申を出しておりますね。これは、宇宙開発委員会設置の法律案が審議された際にも論議になったのです。そうして、院の意思としても、常勤にしてほしい、こういうことを決議しておると思うのです。ところが、いまあなたが委員長で、あと四人の人は非常勤でしょう。これくらいのことができないのですか、常勤に。これも国民の意思を無視しておりますよ。そんなばかな話はないですよ。じゃ、われわれの意思なんというものは、何ぼ附帯決議をつけてみても、無視されてしまったらどうにもならない。やるやるとおっしゃいますけれども、宇宙開発委員の常勤制すらとれないじゃないですか。一体これはどういうことなんですか。
○国務大臣(木内四郎君) 御案内のように、去年までは宇宙開発委員会というものはなかったのです。去年宇宙開発委員会の設置をお認め願って、そうして宇宙開発委員会を設けた。このかさのもとにわが国の宇宙開発の計画を進めてまいる、こういうことになった。総合調整の唯一の機関としてこれを設けていただいたのです。ことしはいろいろやりたいことがあるのですが、まず、どうしても実施機関をこの際設けて、それが中心になってやっていかなければならない、こういうことで今回宇宙開発事業団法案というものを政府が提案して審議をお願いしておるわけであります。そこで、いまお話の宇宙開発委員会の委員、これはみな有能な方で、非常に御勉強願っているのですが、この方たちを常勤にしたらどうか、常勤にするようにという両院の御意見がありましたが、私どももこれをやりたいと思ったのでありますが、本年は行政機構簡素化の強い要請がありまして、遺憾ながらこれを実現することができなかった。この点はまことに残念に思っておりますので、今後におきましては、できるだけこの目的を達成するようにいたしてまいりたい。かように思っておるわけであります。
○鈴木強君 行政機構の簡素化などということをこういうところに出されては迷惑ですよ。私どもは、委員会はつくったけれども開店休業で委員の手当なんか少し出してお茶を濁しているような委員会は、そんなものはやめたらいい。少なくとも宇宙開発に対するあなた方総理以下平和擁護目的のために本腰を入れて宇宙開発に乗り出すというなら、そういうところの委員会をつくり、その委員を常勤制にして、相当な報酬を出してやるということは決して国民は文句言いません。間違ってますよ。簡素化なんという、どこで言い出したか知りませんが、政府はそんなことを考えているのですか、簡素化。私はそれば間違いだと思うのです。こういうきわめて時宜を得た適切な助言に対して、何か、政府みずからが、行政簡素化の線があってなんということをやられることになると、われわれ一体どうしたらいいんですか。これは国会の意思ですから、その意思も無視されてしまうというような、そんなばかな話はないですよ。この「宇宙開発体制強化の必要性について」という科学技術庁の四十三年十二月のパンフレットを拝見しますと、なるほどあなたのほうでも宇宙開発委員会の強化の必要性というものを述べて、この中で、四人の委員を二人ふやして六人にして、そのうち二人を常勤とすると、まあ一歩前進ですかね。段階的な強化を考えている。これすらいれられなかったわけですか、ことしの予算の中で。だから、全然やる気なかったわけじゃないのですね、あなたのほうも。二人ふやして、二人を常勤にするという、そういうのはあなたのほうできめたのでしょう。それすらいれられなかった。まことに遺憾千万じゃないですか。そんな行政機構の簡素化もへったくれもないのです。それは大臣としてわれわれ委員の意思に沿えなかったと、率直におわびしたらどうですか、国民に対して。私はやりたいと思ったが、できないならできないと、将来は命をかけてやるとか、そのぐらいのことを言ってもらわなければ話になりませんよ。われわれはいろんな意味において、政府の言うことを聞いておりましても、そのときに発言をされて、その場で済んでしまう。あと見ると、来年度予算には何にも必要なものをやってくれない。そんなばかな話はないです。ぼくは大臣に期待しているのですがね。そういう点についてはもう少し政府の中でもがんばってもらって、やらなければ困るのです。これはどうですか。
○国務大臣(木内四郎君) いまのお話の点、まことにごもっともでございまして、私ども、いまお読みになりましたその書類にありますように、そういうことの実現をはかるために、まあ極力努力したのですが、微力で、そこまでいきませんでした。さっき申しましたように、今後におきまして、すみやかにその実現をはかるようにひとつ努力してまいりたいと、かように思っております。
○鈴木強君 科学技術庁長官は、日本の防衛庁がナイキハーキュリーズ等ミサイル兵器を国産化しておるということは知っておりますか。
○国務大臣(木内四郎君) 私は、実はその問題、所管違いでもありますし、承知いたしておりません。が、しかし、私どものほうでは、あくまでも私どものほうの宇宙開発は平和利用でありまして、そういう点とは関係ない、かように考えております。
○政府委員(石川晃夫君) ただいまの大臣の御返事を補足いたしますが、私たちの承知いたしておりますところでは、ナイキにつきましては国産化に進んでおるというふうに聞いております。
○鈴木強君 実は、これはまあ私の心配ごとであればいいわけですけれども、やはり有力な考え方として流れている中に、政府の宇宙基本法というものが早急に進まないその理由の中に、わが国がナイキハーキュリーズ等ミサイル兵器の国産化に踏み切っておりますから、始めておりますから、それとの関連で、それを阻害するがごときような立法化についてはどうも慎重でなければならないというような、これは憶測といいますか、観測といいますか、そういうふうな見方も一つあるわけですよ。私は、だからさっき、ほかにありませんかと、こう伺ったのですが、そういうふうな御懸念は毛頭ないというふうに理解してよろしゅうございますか。
○政府委員(石川晃夫君) 私たちが現在行なっております宇宙開発につきましては、そのような点は全然ございません。
○鈴木強君 これは大臣あえて答弁をしませんでしたから、答弁者にはたいへん失礼な言い分ですけれども、おそらくこれは重要な国策の一環としての問題だと私は思うんです。科学技術庁長官が、少なくともミサイル兵器の開発そのものは別としても、少なくともナイキハーキュリーズが国産化をされておるかされておらないかということについても明確な御答弁ができなかった。それから、そういうことは所管外だからわからないと、こうおっしゃったんですが、やはりこれは科学技術との関係で切り離せないことだと思いますね。もし、科学技術庁長官が全然知らぬうちにミサイルの開発がそういうところで行なわれたということになったら、これは問題じゃないですか。どうですか。
○国務大臣(木内四郎君) 私は先ほど、これは私どもの宇宙開発と関係ないということを一言申し上げましたので私はお答えしなかったんですけれども、これは防衛庁のほうにおいていろいろなことを計画しておりますし、この問題はいま政府委員からお答えしましたように、私どもの宇宙開発の問題はあくまでも平和利用であり、軍事目的に使うものじゃありませんので、これには関係ない、かように申し上げたいと思います。
○鈴木強君 私は、この点は一つの重要な今後に残された課題になると思いますが、お話のように、平和利用の目的というものについてはごうまつも変わりがないというこの崇高な精神をあくまでも堅持して進んでほしいと思います。 それから、基本方針をお伺いする前に、国際的な政治問題としてわれわれが昨年問題にいたしました例のジョンソンメモのことですけれども、これに対して日本政府はアメリカに回答を出しておりますが、特にこのDの項に、「米国との協力から生ずる技術または機器は、いかなる方法によっても、またいかなる状況のもとでも中共またはソ連に移転されず、また日米両国政府の共通の輸出政策に基づいて相互に合意されない限り、その他の第三国へ移転されないこと」というのがアメリカ側のメモの中にあるわけですけれども、この中に、機密の保持の問題だとか、いろいろ表面に出ておらなくても、あると思うんですね。それからインテルサットの会議でも問題になっておりますね。アメリカがロケットを貸して、アメリカのロケットで、たとえば日本がアジア地域向けの通信衛星というものを打ち上げる、あるいは放送衛星というものを打ち上げる、そういう場合に、アジア地域をエリアにした場合にアメリカはロケットを貸さない、アメリカの貸したロケットでやったものは、その国内における通信に利用する、こういうような意見も出てきておりますね。 これらの問題と関連をして、日本政府は特別なこの点に対する新しい立法措置をとることは考慮しない、こういうことで回答を昨年の十二月二十三日にやっておりますから、われわれも、よくやっていただいた、こう思っておったんですけれども、その後平和目的のためのアメリカの協力の体制だとか、あるいは技術、機器の問題だとか、ロケットの問題も含めて、こういうメモに関する話し合いというものは、その後煮詰まって意見一致したということばないわけですか。アメリカの日本に対する衛星本体とロケット開発に対する支援協力ということは、これはアメリカもむしろやろうと言っておるんですが、限界がどこにあるのか、いろいろ問題があるでしょう。機密の問題もからんできますね。そういう点は、概括的でもいいんですけれども、これはまだ煮詰まっておらないかどうかですね。問題点があるなら、その問題点をはっきり言ってもらいたいと思います。
○国務大臣(木内四郎君) ジョンソン・メモ、それに対する回答、その後の交渉の問題について御質問がありましたが、私どもは、いまお話のありましたようにアメリカのロケットを借りて打ち上げるなんということは考えておらない。アメリカからいろいろの技術上の援助があることはあっても、イギリスやほかの国のようなことはしたくない、私どもの開発したロケットで衛星を打ち上げる、こういうことをやりたいと思いまして、いろいろ心を砕いておるわけであります。アメリカのほうの申し入れはジョンソン・メモでごらんのとおりであります。しかし、私どもはそれをそのまま受けておるわけではないのです。結局、私どものほうとしては、一番大きなのは、先刻お話ありましたように、われわれが機密保護のために法律をつくるようなつもりはない、こういうことをはっきり十二月の返事で言っておる。その返事の中に私どもの考え方もある程度披瀝しております。ただ、向こうがああ言ってくれましたので、これを多として、じゃあ今後どう交渉しよう、こういうことを答えたわけであります。それに基づいてこの春以来交渉をしておる。ほぼ妥結に近いところまでいっておるわけでありまして、いま外交交渉の最中でありますので、これを公表するわけにはいきませんけれども、しかもこれは妥結するということになりますれば、これはもちろん皆さん方に公表したい、かように思っております。
○鈴木強君 まあ、抽象的にはわかりました。そこで、アメリカのロケットを借りて衛星を打ち上げるというようなことは毛頭やらぬ。それはそうでしょう。そうでなくちゃいかぬと思いますが、ただ、ロケットの開発あるいは衛星の開発については、いろいろと、アメリカの支障のない限り、その技術の成果を日本が教えてもらうということは、これはまた当然なことだと思うのです。しかし、どこまで教えてくれるかは、これは別ですけれども。私は先般郵政省の電波研究所を見学してみました。そうしましたら、衛星をつくるのに、衛星の中が、地球から何万キロか行ってから、太陽の光がどうなるとか、乗っている人がどうなるだとか、気圧がどうなるとか、そんなことを盛んに研究しておりました。ちょっと考えてみると、こんなことをここでやらなくても、アメリカさんはもうすっかり研究しているのだから、それぐらいのことは向こうに聞いたら、そういうところへ使う金は省けるのじゃないだろうかというような気がしたわけですよね。しかし、これは技術ですから、公開をどこまでやるか、国際協力なんということを言っておったって、それはわかりませんね。そこにソ連とアメリカのまた激しい競争が追いつ追われつでやっているのじゃないかと思いますけれども。ですから、一方で、お世話になりません、お断わりしますと言っても、やっぱりそういうなし得る可能な技術援助というものは当然これはやられるわけでしょう。そういうものについての話し合いというものは、このジョンソン・メモの中にもこれは関連があるわけですから、そういう部面だけは日本としても、どうしようとかいうような態度があるわけですか。そういうことを私は聞いているのですよ。
○国務大臣(木内四郎君) お話のとおり、そういういろいろな方法、向こうから援助を得る項目について、どう扱うかということを両者で相談いたしまして、ほぼ妥結に近いものまでいっておりますので、遠からずこれが妥結になりますれば、これはもちろん公表したい、かように考えております。
○鈴木強君 それでは、次にお伺いしたいのは宇宙開発の基本的な方針ですけれども、基本方針についてもまだ国際的に何か問題が残っているように長官おっしゃったのですが、これについては宇宙開発審議会あるいは委員会が非常に勉強していただいて、一つの案を政府に答申をされておりますね。これから事業団がスタートして、一体何を最初にやるのか。それには、宇宙開発に対する基本方針というものをやはりちゃんと政府がつくって——その基本方針は長期のものであるか中期のものであるか私は知りません。いずれにしても、基本的な方針をつくって、それにのっとって年度別に、第一次、第二次あるいは第三次になるか、長期あるいは中期の計画をつくって動きだしていただかなければ、ただ事業団をつくって人を集めてみたところで、基本方針のない中に私は仕事は進むわけはないと思う。宇宙開発審議会に諮問をした四十二年十二月二十日の答申、さらに宇宙開発審議会が積極的に建議した昭和四十一年八月三日の「人工衛星の打上げおよびその利用に関する長期計画について」、この二つの内容を拝見しますと、かなり具体的な問題について建議しておりますね。 そこで、ここではっきり伺いたいのは、これから事業団をつくって、一体宇宙開発の基本方針は何なのか。その目標は一体どこに置いているのか。これは衛星本体の開発の問題が出てきますね。これには科学衛星と実用実験衛星と二つありますから、一体これはどういうふうにしてこれを開発していこうとしているのか。電波、天体放射線、粒子線の観測、これは科学衛星。気象、航行、通信、測地、これらの方面における実用実験衛星。こういうものを一体どういうふうにして計画していこうとするのか。年度別にどうなっていくのか、聞きたい。 もう一つは、それを打ち上げるための大事なロケットの開発です。これの研究というのは一体どういうふうになっていくのか。これは衛星の打ち上げのために、科学衛星のほうはMロケットでやりなさい、静止衛星のほうはNロケットでやりなさいという答申があるようです。そのほか、打ち上げの場所、地上試験施設の整備、それから誘導装置ですね、コントロール、こういうものを含めて、一体どういう計画でこれをやろうとしているのか。それから、その計画を実施するためには、一体金は政府はどれだけ出してこれを本物にしようとおっしゃるのか。そういう大綱をひとつきょうここで明らかにしてもらいたい。
○国務大臣(木内四郎君) 御案内のとおり、この宇宙開発は非常に急速なテンポで進んでおるわけです。そこで、あまり遠い将来のことはなかなかこれを見通すことはできませんけれども、宇宙開発委員会におきましては、さしあたり今後十年間、十年ぐらいの先を展望いたしまして、そうして当面五年間くらいのところで一体どういうふうにやるか、こういうことを研究して、近くその開発計画の答申を出していただくということになっております。この答申が出ますと、それに基づいて今度総理大臣が開発計画というものをきめることになっておりますが、昨年の予算編成の当時に宇宙開発委員会から出されましたところの意見によりまして、まず当面は四十六年に電離層観測衛星を打ち上げる、四十八年度には実験用静止衛星を打ち上げる、これを当面の目標にして、去年の十一月にそういう案を出してもらっておるので、それを目標にしておるのですが、その根本的なものはいま宇宙開発委員会において審議しておられまして、近く答申を得る。それに基づいて、さっき申しましたように決定をする、こういうことにいまなっておるのです。 なお、詳細の、場所とか予算とか、そういう問題につきましては、政府委員のほうから答えさせたいと思います。
○鈴木強君 いや、ちょっと待ってください。そうすると、あれですか。まだ基本方針というものは、いまおっしゃったように、十年ぐらいのことを考えて、とりあえず五年ぐらいの、どうするか委員会のほうで考えてもらっているのだ、したがって、まだこの事業団法を国会に提案する段階においては、国民の前に基本的な宇宙開発の方針、基本方針すら明らかにできないということですか。
○政府委員(石川晃夫君) お答えいたします。 この宇宙開発計画につきましては、一昨年までは、宇宙開発審議会におきまして日本における宇宙開発の計画を立ててまいりまして、そうして最後に、四十二年の十二月二十日に第四号答申というものをもちまして、当面の計画の大綱について答申があったわけでございます。その後、昨年宇宙開発委員会ができまして、それによりまして、昨年の暮れは四十四年度の見積もり方針というものを立てました。それも、この四号答申を受けましてその見積もり方針を立てたわけでございます。さらに詳細な点につきましては、ただいま宇宙開発委員会におきまして開発計画を策定いたしまして、近くこれができ上がる予定でございます。
○鈴木強君 そうすると、やっぱりできてないんですね。宇宙開発計画策定の基本方針、これは策定をするための基本方針、というものが四十三年十一月二十日にきめられて、これをずっと拝見してみますと、最後に、四十三年十二月からこの仕事を始めれば、大体三カ月ぐらいで結論が出る、したがって四十四年三月までに終わることを目途にして審議をやると、こういうことであるわけですから、当然、皆さんが国会に事業団法を提案して御審議を願う、こうういう段階において、それに間に合わせるべく作業を進めてもらったと思うんですね。ところが、今日に至ってまだ具体的に、いま私が指摘したような問題については一体何年度にどういうことをやるのか、四十六年度と四十八年度と大まかなところを大臣言っておりましたが、その程度のことしかわからないんですか。一体お金を幾らぐらいつぎ込んで実際に積極的にやるかということすらまだきまってないんですか。宇宙開発委員会は去年できた。それは去年できたでしょう。しかし、その前に宇宙開発審議会というのがあって、りっぱな答申をここに出しておりますよ。この中には、「宇宙開発の目標」、「宇宙開発の目標を達成するための計画における基本的事項」、その中には、人工衛星の開発と打ち上げ、それからロケットの開発では、科学衛星、静止衛星、打ち上げの場所、地上試験施設等の整備、追跡網の整備、全部こうしたらいいですという大事な答申がありますよ。四十一年八月三日にも基本的な建議を積極的に審議会はしている。この内容についても大体大同小異だ。そういう答申を得ておきながら、二年も三年も、どっち向きなのかわからないようなことをしておって、そしていまわれわれが審議をしようとする段階で、事業団ができても仕事はどうなっていくのか、そのこと自体国民に示すことなくして、こんな事業団法を出すなんて、もってのほかですよ。何をしているんですか、皆さんは。
○国務大臣(木内四郎君) いまお話しになりましたような過程を経まして、そして昨年の暮れに、さっき申しましたように、四十六年には電離層観測衛星、四十八年度には実験静止衛星、これを打ち上げるという方針をきめまして、それを基幹として今後この開発を進めていこう、こういうことをさっき申し上げているわけです。詳細なことは、ですから政府委員のほうからお話をさせる、こう申し上げておるわけです。
○政府委員(石川晃夫君) 補足いたします。ただいま先生おっしゃいましたように、確かに当初の計画といたしましては、この三月に間に合わせるように委員会のほうで検討を開始したわけでございます。ただ、これは従来から四号答申に至りますまでの間相当具体的なものが出ておりますが、この事業団が発足する時期におきましては、もっとより具体的な内容を持たなければいけないということで、ことしの三月までに開発計画を策定するということで進んだわけでございます。そのために、昨年の十二月に開発計画総合部会、ロケット開発計画部会、人工衛星開発計画部会、この三つの部会をつくりまして、それぞれ検討を進めたわけでございます。しかしながら、やはり検討を進めるに従いましていろいろ困難な点が出てまいりましたが、ようやくその間の調整あるいは思想というものがまとまりまして、現在の状態におきましては、大体骨子についてはでき上がっているわけでございます。現在事務局のほうでその骨子をもとにいたしまして原案を作成中でございまして、これもほぼ完了に近い状態でごいます。今後は、この原案をそれぞれの総合部会、ロケット部会、衛星部会に返しまして、その最終的な検討を求めまして、その最終的な検討が済みました段階におきまして、それを宇宙開発委員会におきまして検討いたしまして、最後の計画策定という段取りになっております。大体今月の下旬を目標として作業を進めている次第でございます。 なお、先ほど御質問ございました経費の件でございますが、これは、詳細はまだ詰めておりませんが、事務局のほうで従来からの計画を試算いたしましたところ、Qロケットの開発を含めましてNロケットを開発するまでには千数百億円の経費がかかるような計算になっております。詳細につきましては、ただいま検討をしております。この宇宙開発委員会におきます計画が固まりまして経費というものが算出されてくるというふうに考えております。
○鈴木強君 これは大事なことですから、私は少し詳しく伺っておるんです。これは基本ですからね。そうしますと、開発計画総合部会、ロケット開発計画部会、人工衛星開発計画部会、この三つの部会を宇宙開発委員会の中につくったわけですね。これはおそらく省令かなにかに基づいてやっていると思いますけれども、そうなると、そこで大体固まったと、したがって委員会を開いて、そこで一つの結論を得て——これは開発委員会でしょう、委員会というのは。今度それは内閣総理大臣、まあ共管になっているから郵政大臣ですか、そういうような皆さんの承認を得てきまるんだけれども、その前に閣議の段階というのがあるんですか。そして、たとえば十カ年計画であるならば、前後の第一期五カ年計画として、とりあえずこれだけのことについては何年までに、こういうふうにして衛星本体とロケット、地上設備、追跡網、こういったものを全部やる、第二期目はこうする、こういうことで、金についても、前段は何千億、後段は何千億、こういうことを閣議において了承を得て閣議決定としてスタートするようになるんですか。それは私はそうしてもらいたい。
○国務大臣(木内四郎君) これは、閣議の了解というようなこともあるでしょうが、閣議の決定じゃないです。総理大臣がこれを承認してきめる。こういうことです。この開発委員会の答申を得まして、それに基づいて総理大臣が基本方針をきめる、こういうことになっております。
○鈴木強君 それは形式的なことですからね。決定か了承か知らぬが、少なくとも私の言うのは、それだけちゃんとしてもらっておかなければ、長期計画として国全体が取っ組んでいくという、そういう体制の中でやらなければ、あの原子力船をつくるときだって、そうじゃないですか。中途はんぱな予算を組んで、途中から金を二十億かふやさなければ造船界が相手にしないじゃないですか。そんなべらぼうな、ばかげたことをやっているんですよ、役人さんというのは。だから、そういうところを閣議でもって、きちっとしていただいて、動かし得ないものとしてやっていただきたいということです。総理大臣が主管大臣ですから、最高の人ですが、しかし、閣議全体として閣僚諸君の協力を得て予算等についてもきちっとやっておきませんと、判こ押してみたけれど、また四十五年度の予算の編成になったら、ちょっと多いじゃないか、非常勤でもいいじゃないか、こうやって、だんだん削られていくんです。だから私は、当初の計画は閣議に報告して、閣僚諸君の了承を得た上でやってほしいと言っているんです。これは手続のことですから。そうしなければ、これはものになりませんよ。
○国務大臣(木内四郎君) その効果があるようにするためには、むしろ関係閣僚等の十分了解を得なければならぬと思いますが、形式は、さっき私が申しましたように、総理大臣が委員会によって基本計画をきめるということになっております。その点はひとつ御了承を願います。
○鈴木強君 形式はそうでしょうけれども、形式にこだわらずに、ひとつ長官という、国務大臣として、やはり計画が間違いなく遂行できるような最高の御配意だけはしておいてください。そうしなければ、どうもぼくら怪しいように思います。 そこで、そうなると、われわれは残念ながら、この法案を審議するにあたって、そういうふうな基本的な考え方がよくわからないんですけれども、おおよそ宇宙開発審議会の四次にわたる答申、あるいは宇宙開発審議会の四十一年八月三日の建議等を体して、これにさらに実をつけ肉をつけ枝をつけていくと、こういうふうに理解をしてよろしいですか。 それから、もしお差しつかえなかったら、われわれはいま各部会において結論を得たものについて、内容を、資料をもらいたいのです。そのこと、どうでしょうか。
○国務大臣(木内四郎君) もちろん、宇宙開発委員会におきまして開発計画を最終的にきめるにあたりましては、従来の、いまお読みになったようなことを頭に置いて、これを基礎にしてさらに努力をしてまいっておる、かように思うのでありますが、いまはまだ研究の最中の段階でありまして、いまこの段階でこれを外に発表するというわけにはまいりません。これは、きまればもちろん発表することにいたしたいと、かように思っております。
○鈴木強君 まあ、そういう公式的な申し開きをして、これから法案を審議させるようなことはしてほしくないですよ、私は率直に言って。そんなばかなことじゃ、われわれは審議ができないですよ、率直に言って。そう言ってあなたががんばるんですからね。出さぬと言うものを出せと言ってみたって始まらぬわけですから。われわれは、何だかわからぬけれども、事業団というものをつくるんだ、しかし、どっちを向いていくのかよくわからぬ、これからの勝負だ、こういうふうなことにならざるを得ないので、多少無責任な私たちは審議をしなきゃならぬのですけれども、これからの審議の中でこんなことは二度と再びやってほしくない。これははっきり私はあなたたに申し上げておきます。 それから、郵政大臣においでいただきましたが、アメリカのロケットを借りて衛星を打ち上げることは日本政府はやらないと、こういうことが方針のようですが、そこで、通信面を考えると、放送衛星あるいは通信衛星、こういったものはいまアメリカの力を借りてかなり国際的にも日本の通信というものは押えられていると思うのですね。そこで、これからデータ通信その他いろいろと多様化する通信政策というものが迫ってくると思いますが、そうすると、この放送衛星を含めまして、日本の独自のロケットにおいて静止衛星が、三万五千キロか、赤道の上に静止するような、そういうロケットの開発というのは一体いつごろできるというふうに判断をされておられるわけですか。自前によって打ち上げられる通信衛星、放送衛星というものは一体いつごろから具体的に入れるか、その見通しはどうなんです。
○国務大臣(河本敏夫君) 先ほど木内長官からお答えがございましたように、電離層衛星というのは昭和四十六年に打ち上げるべく一両年前から予算がついているわけです。それから引き続きまして、四十八年に実験用の静止衛星を打ち上げる、こういうことで、ことしから予算がつき始めたわけです。ロケットの開発は、これまでは、科学技術庁でおやりになる、それから通信衛星そのもの、つまり星のほうの開発は郵政省でやる、こういうことに分担をきめましてやっていたわけです。今度いよいよ実験用衛星が開発段階に入りましたので、そういうことではいかぬ、一緒になるべきではないかということで今度の事業団法ができたわけでございますから、ロケットの開発自身は従前どおり科学技術庁の方々が中心になっておやりになる、もちろん事業団へお入りになりますけれども、そういうことになるわけでございます。私からは、そのロケットの開発は四十六年あるいは四十八年に予定どおりいくのかと言われましても、正確なるお答えはできませんが、これまでの御連絡では、十分成算がある、こういう御連絡がございます。
○鈴木強君 まあ、四十六年に観測用の衛星、それから四十八年に実験用衛星、こういうふうなことなんですけれども、私はいま言ったように、基本的な計画も、具体的な計画も、さっぱりその程度のことしかわからないわけですからね。そこで、一体四十六年にそれが実現できるのか、四十八年に実現できるのか、予算的な措置についてはどうなのか、さっぱりわかりませんからね。自信がさっぱりないのです、私は。だから、質問するのやめようと思っていまいるわけですけれどもね。実際四十八年に実験用衛星を打ち上げるといってみても、はたしてこれがそのとおりにいくのかどうなのか。一方には、多様化する国際通信網、すでに太平洋ケーブルでは間に合わなくなった。衛星を借りていま盛んにやっている。これは他力本願、人さまのものを借りてやっている。できれば自分で打ち上げたい。放送においてもそうです。VHF、UHF、いろいろと行き詰まってきている。こういう電波界あるいは通信界のせっぱ詰まった困難を一体どう解決していくか。ただ単に、衛星を飛ばして月に行くだけじゃないですよ。こういう緊急事態について科学技術庁はどういう自信を持っているか。四十八年までロケットはちゃんとできるのですか。私は資料が何もないのですからね。ただ皆さんの感じを聞くだけだ。
○政府委員(石川晃夫君) ロケットの開発状況でございますが、従来は、御案内のように、わが国におきまして独自の開発を続けてきたわけでございます。ロケットそのものにつきましては、東京大学が昭和三十年から開発をいたしております。これも、ロケットそのものに対する技術的成果は相当得ているわけでございますが、ただ、これを衛星を乗せまして軌道を回すというふうな問題、あるいは将来静止衛星として静止軌道に打ち上げるという点につきましては、技術的にはまだ非常に不十分ございます。しかし、このたびこの宇宙開発につきましての一元的に開発を行なうという線を出しまして、従来からの総力を結集していくといった点につきまして、今後の技術開発というものの進み方が相当早くなるということを期待しておりますが、従来からの私たちのロケット開発におきまして、やはりわが国の内部だけにおいて開発した関係もありまして、やはり技術的に外国の技術に比べて劣っている点もございます。したがいまして、私たちも外国の進んだ技術というものを導入いたしまして、そうして外国において過去において失敗したことを日本の国内の開発において繰り返さないようにという考えで、そのためには、経費も、わが国のような国におきましては経費はなるべく少なく、しかも効果的にということで、外国からの技術導入というものも考えて、これもあわせまして今後のQロケットの開発、Nロケットの開発というものに導入していきたいと存じておる次第でございます。 なお、このQロケットの打ち上げ時期、Nロケットの打ち上げ時期、これについては相当慎重に考えなければいけない問題でございまして、特にこの点は宇宙開発委員会にお願いいたしまして、慎重に審議していただくよう私たちもお願いしているわけでございますが、現時点におきまして、われわれとしましては、四十六年にQロケット、それから四十八年にNロケットが打ち上げられるよう最善の努力をいたしておるわけでございます。
○鈴木強君 努力をしていくことはわかったが、それがだいじょうぶ間違いないかと聞いているのですよ。これは大臣から聞かないとだめだ。
○国務大臣(木内四郎君) いま政府委員から申しましたように、最善の努力をしておりまするし、また、必要な技術はジョンソンメモに関する交渉によりまして、今後アメリカのほうからも入れてまいりますから、そうして科学技術の総力を結集して、そうして目的を達成するように努力してまいりたい、かように思います。
○鈴木強君 衆議院段階で、われわれはニュースで聞いたのですが、この点についてはどうも長官は自信のないような答弁を、追い詰められてやっているのじゃないですか。参議院のほうでは、いいですか、大体われわれ四十六年、四十八年ということを念頭においてやりますから、衆議院と参議院と食い違いがあっては困るから、その点はっきりしてください。
○国務大臣(木内四郎君) 私は別に自信のないような答弁をしたつもりはないわけでございますが、もし、アメリカから輸入する技術について全然これを入れることはできないというようなことになれば、そのときはまた事態は多少変わることはあるかもしらぬ、こういうことを申し上げただけでございまして、私どもは、いまアメリカと交渉しまして、そうして必要な技術は導入して、これに自主開発を加えて、そうしていま政府委員から申しましたような時期にひとつ衛星を打ち上げたい、かように考えておるのでありまして、自信はあるのであります。
○鈴木強君 私もちょっと議事録を見るあれがなかったものですから、新聞の報道だけですから、そういうふうに感じましたのですが、自信があること、これはけっこうですから、ひとつ大いにがんばってもらいたいと思うのだが、何せ、どっちを向いているのだかさっぱりわからぬものですから質問のしようがありませんので、大体ここらで終わりますけれども、二つ三つ、ついでですから聞いておきましょうか。 この事業団をつくって一元的な組織にしたと、こう言っておるようですけれども、実は、東京大学の学問としての研究部門についてはこれは残っていくし、それからNHKだとかあるいは国際電電、それから電電公社、こういうところでも、四十四年度の予算を見ると、それぞれ宇宙開発に対する予算が二十二億なり十五億なり、それぞれ組んであるわけです。推進本部と郵政省の電波研究所の一部門がくっついて事業団をつくるようですけれども、一体化したという中には、われわれから見て一体化していないというような感じもするわけですけれども、一体、NHK、国際電電、それから電電公社の部門における開発研究というものとこの事業団の開発研究とは、どういうふうに密着していくのですか。どういうふうな連係をとりつつやっていくのか、これはひとつはっきりしてもらいたい。
○国務大臣(河本敏夫君) この法律が成立いたしますと、将来、NHK、電電あるいは国際電電、こういうところが出資し得る道を開いておるわけでございます。しかし、四十四年度には、まだその必要はございません。出資するといたしましても、四十五年以降の問題になるかと思います。
○鈴木強君 そうすると、きょうは電電公社とNHKからはおいでいただいたわけですが、この事業団法の附則の中で、いま大臣のおっしゃったような、これはたくさんの法律が関連して、所得税法から法人税法から、ずっと改正していくわけですね。その中に、日本電信電話公社法の一部改正あるいは放送法の一部改正、こういうものがあるわけですよ。NHKの場合には、いまおっしゃるように出資条項を設けて、事業団に出資できるようにしてある。それから電電公社の場合には、予算の定めるところによって事業団に出資することができる、こういうふうになっております。そこで、いまのお話ですと、四十四年度は従来の方針どおりそれぞれ研究をしていく。これは十月一日から、施行になれば発足になりますね、事業団は。そうすると、来年からは、NHK、国際電電、電電公社でいまおやりになっている研究というものは、予算的には組まないで事業団のほう一本にしていく、こういう御趣旨ですか。
○国務大臣(河本敏夫君) 四十五年度以降のことはまだきめていないのです。四十四年度は、さしあたり、先ほど申し上げましたNHK、電電、国際電電からの出資は必要としない。四十五年度のことにつきましては、研究の進みぐあいを見まして、出資するかどうかというをきめていきたいと思います。
○鈴木強君 その出資のことはいいですけれども、さらに、第四条の資本金の場合に、五億円と、いま言った宇宙開発推進本部と電波研究所の一部を現金化した、資産を評価して、それも資本金に入っていく。そのほかに、政府が出資する金額、これはどの辺に入っていくのか私わかりませんけれども、総体の資本金もあわせて聞こうと思ったんですが、そうすると、私の聞きたいのは、来年から資本金を出すか出さぬかは別として、資本金を出した場合は、それはいままでやっておった三つの機関、東大なんかもそうなると思いますが、資本金を出すのは東大はないようですけれども、そういうふうに純然たる事業団と密接な関連の中でそれぞれ研究すべき、開発すべき研究課目というものをそれぞれが持っていると思うのです。そういう研究も一切やらせないで、すべて事業団に持ってきてやるのかどうかということを聞いておる。資本金を出す出さぬにかかわらず。
○政府委員(石川忠夫君) お答えいたします。研究の中に、開発のための研究、あるいは開発と間接的には関係ございますけれども、基礎的なもの、もっと基礎的な研究、あるいはできた場合のそれを使っての利用面での研究、こういうことがございまして、直接開発の面は、ただいま大臣からお話しのとおり、今後出資という形をとってまいることになろうかと思いますが、そのほかに、基礎的な研究、あるいは衛星を使っての研究というようなことは、各機関が今後密接に関連をとりながらやっていく、こういうことになろうかと思います。
○鈴木強君 そうすると、これはNHKと国際電電の方にお尋ねしたいのですが、この法律案が通りますと、予算で認められた範囲において出資しなければならない。その場合に、事業団に率直に協力するという、国家的な見地に立ってそういう立場をおとりになると思うのですが、なおかつ、その宇宙開発に関連をする幾多の研究課題があると思いますね。そういうものは、公社は公社、放送局は放送局、NHKはNHKとして、独自の立場で研究していくという御方針を確立して、ちゃんとしているのかどうなのか、この点をちょっと伺いたい。 それから来年度は、もちろん「予算で定める」ということですから、国会の審議の関連で明らかになされるから、これからおきめになるわけですから、その辺はいいのですか。そこのところ。事業団に出資する負担と、みずから開発する研究費と二重のようなかっこうになるわけですけれども、そこら辺を、法律的な問題についてはどうなのか。その辺も含めてひとつ電電公社とNHKから伺っておきたいですね。
○説明員(黒川広二君) お答えいたします。 人工衛星の開発一元化という趣旨から見まして、電電公社としましては、このできますところの事業団にできるだけ協力するということは申すまでもないわけでございます。しかしながら、衛星そのものに使います技術を考えてみましても、たとえばミリ波というものは、これは衛星だけに使うものではなくて、地上でもたくさん使うという種類のものでございまして、先ほど電波監理局長からお話がありましたような、そのような基礎的な研究開発というものは私のほうでいたしまして、実験通信衛星そのものは事業団に終始協力いたしまして、事業団のほうでやっていただく。それからまた、これを実際に使います場合の問題、これもいま通信方式その他いろいろたくさんございますが、これは衛星そのものとはあまり関係ございませんので、それは私どものほうの研究機関で研究する。通信実験衛星は宇宙開発事業団、実用通信衛星は、私どもだけではないのでありますが、従来の機関でやっていくというふうな考えで現在おる次第でございます。
○参考人(野村達治君) お答え申し上げます。 NHKといたしましては、基礎的な面と、それからこれを利用するものと、二つの面があろうかと思っておりますが、従来は、基礎的な面といたしまして、放送衛星の利用というようなことから考えて、システムというような研究と、それからどうしても衛星開発に必要であろうと思うような部品の問題と、その利用法をやっておったわけでございますけれども、これからの問題としますと、やはりこれから放送用の衛星といたしまして利用するというシステム、そのシステム研究というようなものは私どものところでまずやっておかなければ、たとえば実験通信衛星ができましても、その先の問題が残っておろうかと思っておるわけでございます。したがいまして、基礎的な面は私のほうで行ない、それから開発的な問題につきましては出資という、そのことで考えていきたいと存じております。
○鈴木強君 この事業団がロケット開発研究と星の研究をやってもらうわけですけれども、いざロケットで打ち上げた星の利用については、これは事業団はノータッチというとおかしいですけれども、あまり関係しないということですね。それはもう、放送の面だったらNHKさん、通信の場合は郵政省、電電公社、こういうように、事業の面はあまり事業団とは関係ないわけですな。
○政府委員(石川晃夫君) この利用の面につきましては、当然、宇宙開発を行ないます段階におきまして、衛星の利用面というものを考えなければこの開発はできないわけでございます。しかし、この利用につきましては、これは地上の施設ときわめて密接な関係がございまして、地上の施設との関連性におきまして利用というものは利用主体において行なうということを考えております。
○鈴木強君 そうなりますと、これはもう、こちらは私、こちらはあなたと、二つが二人三脚でうまく進めばいいんだが、利用側の受け入れ体制はいろいろと研究をして早くできちゃった、ところが、ロケットの開発がおくれ、星の開発がおくれて、打ち上げがおくれたとなると、そこに変なちぐはぐが出てくるわけですね。そうでしょう。一番大事なことは打ち上げですから、地上局をつくって、これをどういうふうにマイクロで引っ張って国民の利用の便に供するか、平和的に。こういうことはNHKなり電電公社が積極的にやると思います、研究所を総動員して。ところが、大事なほうの本家がこれ、倒産したんじゃ困る。あるいは足踏みされちゃっちゃ困るわけだ。そこに私は、事業団をつくった面における、利用面における問題があると思うんです。ですから、そこのところをどういうふうにしてうまく運営していくかということは、法律的にはこれは別なんだな。管理についてね。ですから、そこをどういうふうにうまくやっていくのか。妙案を持ってるんですか。放送、通信は、さっき私が申し上げたように、一刻も早くやってもらいたいわけです、需要はどんどんふえてくるし。NHKは独自の立場で打ち上げるんだという前田構想があったわけですけれども、どうですか。野村さんはその辺の専門家だ。黒川さんも専門家だと思うけれども、そこらの見通しはどうでしょうかね。四十六年、四十八年という話は出てたんですけれども、大体間違いなくそこらでいく自信がありますね。技術者として教えてください、参考に。 〔委員長退席、科学技術振興対策特別委員会理事矢追秀彦君着席〕
○参考人(野村達治君) お答えを申し上げます。 たいへんむずかしい御質問だと思いますが、私どもといたしますと、非常に順調にまいりますならば、実験通信衛星というものは、四十八年というふうなことは十分やれると考えております。ただし、いろいろむずかしい問題はあろうかと思いますが、ことに大きなシステムを開発しなければならないという意味で、かなり外国からの助力その他を得てやられるということで、この点さらにうまくいくならばやれるであろう。したがいまして、それに引き続きましてさらに大きな、たとえばわれわれのほうの考えておりますような放送用の衛星というものにつきましても、それに引き続いて進められるものと考えておるわけでございます。
○鈴木強君 電電公社、どうですか、黒川さん。
○説明員(黒川広二君) お答えいたします。 ただいま科学技術庁のほうでいろいろお話がありましたように、ロケットの推進につきましても格段の御配慮で準備なさっておる様子でございますし、私どもといたしましても、ぜひ四十八年ごろまでに最初の実験通信衛星が上がるものと確信をしております。
○鈴木強君 郵政大臣に、アジア地域通信網の建設のことで、先般のインテルサットの政府間会議の問題との関連でちょっとお尋ねしておきたいのですけれども、ジョンソン・メモからすると、アメリカは積極的にロケットを日本に貸して打ち上げをしてあげましょうと、一個で何ぼですか、十億ですか、何かそんなような話があったようですけれども、この前のインテルサットの政府間会議の場合に、アジア地域通信網の確立について日本政府が権利を留保したということなんですが、これはインテルサットが組織を持っておりますね。このインテルサットの組織の中で日本が従うということを前提にして打ち上げに協力してやろうと。ただし、その場合に、アジア地域を対象とする地域衛星的なものについてはだめですよ、国内に上げるものであったらよろしいと、こういうふうにその際述べられたものでしょうか。その点、ちょっとはっきりさしてもらいたい。
○国務大臣(河本敏夫君) 御承知のように、ことしの二月から三月にかけましてインテルサットの本協定を結ぼうという会議がアメリカでございました。その会議に臨む日本政府の基本的な態度といたしまして、第一、先ほどお述べになりましたような地域衛星を日本が打ち上げる権利を留保するということを強く主張したわけでございます。日本と同じような立場をとっております国は、ヨーロッパは大部分そうでございますし、それからアジアの国々の中でもわが国を支持するというものも二、三ございます。まだPRが不十分でございましたので、二、三以外のところは完全な了解を得ておりませんが、日本の立場を支持するというところが二、三ございます。そういうことでございまして、アメリカ側の意見は別といたしまして、議論が非常に分かれまして、この問題はまだ結論は出ておりません。そこで、今月からもう一回予備会議を開こう、そして十一月に本協定を結ぶための第二回会議が開かれるわけでございますが、それまでに何とかしてまとめようじゃないか、こういうことで、今月の末からもう一回相談することになっております。私のまあ見込みでは、必ずしも地域衛星とインテルサットの協定が共存をし得ない、こういうふうな感じではないではないか、しんぼうづよく交渉すれば、ヨーロッパの立場も日本と同じでございますから、あるいは妥結点が見出せるのではないか、こういうふうに考えておる次第でございます。
○鈴木強君 アメリカのロケットで日本の星ができた、打ち上げを行なったと、そういう場合に、アメリカのロケットで星を打ち上げることについて、アジア通信網ということを対象にしたものだったらアメリカはごめんこうむりますよと、こういうことではなかったのですか。その点はどうでございましたですか。
○国務大臣(河本敏夫君) アジア通信網をつくるといいますか、地域衛星を打ち上げるといいますか、その問題につきまして交渉をしておる最中でございます。アメリカにはアメリカ側の主張があり、日本には日本の主張があって、その妥結点を見出だそうとしておるわけでございます。
○鈴木強君 そうすると、あれですか。妥結すればアメリカのロケットで打ち上げてもらう、アジア地域の通信網というものはそれによって確立する、ということはあり得るのですね。
○国務大臣(河本敏夫君) 日本の政府代表として出席いたしました者が来ておりますので、その間の詳しいことは出席者から御報告させます。
○鈴木強君 そこのところだけ。
○政府委員(柏木輝彦君) ロケットあるいはその星の開発につきましての協力の条件といたしましては、インテルサットの約束のワク内で日本がこれを利用するというふうに伺っております。したがいまして、国内衛星はもちろんその場合に関係するわけでありますが、インテルサット協定の会議経過では、いままでのところといたしまして、これはかなり各国の自由が認められる方向でまとまるものと思います。 それで、地域衛星でございますが、地域衛星の利用のしかたはいろいろあるわけでございます。国際通信に使うものもございますし、その他の通信に使ういわゆる特殊衛星の分野に属するものもございますが、一番問題になりますのは、国際公衆通信業務に使う地域衛星でございます。これにつきましては、インテルサットの業務と経済的に競合するというような条件もございますし、また、インテルサットは、今後二号系に続きまして三号系、四号系と打ち上げられますので、インテルサットの通信能力というものは格段に世界じゅうに増強をされます。したがいまして、各地域ともこのインテルサット系の供給できる通信系で十分利用はまかなえるのではないかと伺っております。特に小さい国におきまして、インテルサット以外で、各国がそれぞれの分野で独自に通信系を打ち上げましてこれを利用いたしますと、それだけインテルサットの参加国の経済的な利用が侵されるという関係もございますので、インテルサットの以外の地域衛星は利用しないほうがいいという考えに立つ国が、アメリカだけでなくて、諸国にもかなりの数があるわけであります。それらの考えをまとめまして、何らかの条件で地域的な利用も可能にしたいというのが日本の立場でございまして、もしその線でまとまることができますならば、たとえばアメリカからの援助を受けました開発、あるいは星の開発、ロケットの開発についての技術援助がありましても、地域的な利用、開発、衛星打ち上げということはできることになると考えております。
○鈴木強君 そうしますと、通信衛星あるいは放送衛星の面において、いまお話しのような線が国際的に一方にあるわけですね。その点は科学技術庁で十分理解をし、その大勢に順応するという方向でお進みになるというお考えですか。
○政府委員(石川晃夫君) その点につきましては、郵政省と緊密な連絡をとりながら同じ方向で進むということになっております。
○鈴木強君 私は、いろいろまだありますけれども、最後に、宇宙開発事業団をおつくりになって、十月を目途に、これから法律が通りますと、準備を進めていただくわけですが、人工衛星とロケットの開発、それと打ち上げ、追跡、こういった面における一元的な実施ということを期待をしてその事業団が運営されると思いますが、いま申し上げたように、一元的な組織機構というようにも考えられない。むしろ、利用面においては、郵政省なり、電電公社なり、NHKなりが——まあ郵政省が主体になってこれからいろいろな研究開発を行なっていくという部面も残っておるようでありまして、特に大学における研究ということが、これが除外をされておりますから、必ずしもこの宇宙開発事業団というものがほんとうにうまい方法で進んでいけるかどうか私はかなり疑問を持ちます。しかし、通りますならば、これらの点を克服されて、まあどなたが理事長になるか、また顧問にどういう方を選ばれるのか、役員をどうするのかという問題もありますが、郵政省から受け入れる職員、あるいは推進本部から受け入れる職員、こういう方々にも手厚い処遇等もして、ほんとうに事業とともに宇宙開発のために殉じていくというような、やはり全体的な体制をつくることがまず大事だと思います。それと同時に、ソ連やアメリカの宇宙開発に使っております金はばく大なものであります。向こうは軍隊を持っておりますから、軍事的な目的との関連の中で相当な金が捻出できると思うのでありますが、わが国においては、軍事的な目的というものから、お話のように全く離れて、平和的な目的のためにやるわけでありますから、これはもうほんとうに政府が腹をきめて思い切った施策と金を出さなければならないし、また、国民もこの宇宙開発の重要性というものを十分認識をして、政府がやろうとする方向に国民が全体として協力するという方向を打ち出さなければいかぬと思います。 私は、最初に宇宙開発に対する基本的な考えも申しましたし、また、いろいろな苦言も呈しましたけれども、ほんとうにまだまだ日本における技術開発、科学に対する考え方というものは非常に薄いように思うのであります。そこいらは、啓蒙開発というものを十分にお互いにやりながら所期の目的を達成する方向に進んでいかなければいけないと私は思うのであります。残念ながら、宇宙基本法というものはあと回しにされ、しかも、いまスタートするに際して一体具体的に何をやるかという具体的な計画等についても、残念ながらわれわれの前に示してもらえない。そういう中で私はきょう質問をしたわけでありますが、ただ一筋に日本の科学技術の進歩発展を念願するがゆえに、私はことばの使い回しもたいへん失礼なこともあったかと思いますけれども、そういう念願の上に立ってきょうは政府の意見を聞いたわけですが、どうも私の受ける感じでは、政府自体の考え方がまだまだ私たちの期待する方向に向かっておらぬ。残念ながらそう思います。ですから、ひとつ思いを新たにしていただいて、さらに国民の期待に沿えるような宇宙開発のために大いに大臣はがんばってもらいたい。そういうことを私は強く期待しまして、質問を終わります。
○委員長代理(矢追秀彦君) 久保君。
○久保等君 先ほど来の鈴木委員の質問で、だいぶ私の質問も節約できるわけで、したがって、あまり長時間をとりませんが、先ほど触れた問題で、若干、なお明確にしていただく意味でお尋ねするわけですが、先ほど質問しておりました中にある国の宇宙開発に関する基本方針の問題について、すでに衆参両院においても前々から早く基本法の制定を行なうべきだという決定がなされておるのですが、先ほど来の大臣の御答弁を聞きましても、なかなか基本法の制定には手間取るような御答弁でした。大臣の御答弁によると、宇宙というものそのものの定義すらが、いまのところ、はっきりなかなかきめがたいというお話なんですけれども、まあすでに一昨年の一月に国際的な宇宙条約というものが締結をせられておることも、これは現実の事実です。あの宇宙条約の中にいわれておる宇宙に対する定義といいますか、考え方、もちろん、宇宙の定義についていろいろ説があるようでありますが、しかし、すでに宇宙条約そのものが締結せられておる今日、宇宙というものの概念がどうもはっきりできないから宇宙開発基本法というものが制定できないというのも、どうも納得できがたいと思うのです。この宇宙条約を見ますと、月その他天体を含んだ宇宙空間といったようなことがいわれておりますが、昔からよく日本のことばに「天網恢恢疎にして漏らさず」というのがありますが、私は、できるだけ宇宙というものに対する概念を広く考えていくということを考えていけば、宇宙の定義そのものについてあまりどうも定義しがたいという問題も解決するんじゃないだろうか。これは全くしろうとの感じなんですけれどもね。宇宙条約さえ四十カ国がすでに締結国になって現存しておる中で、宇宙の定義が実は国連においてもまだ確定しないのだというお話なんですけれども、もちろん、そういったこともあると思いますけれども、しかし、さればといって、じゃ、宇宙という問題についての定義が国際間に疑義なく一つの統一見解として決定するのは一体いつかということになると、これまた明確に将来を見通すことは困難だと思うのですね。そうだとすれば、実際問題として、今日考えられる宇宙というものに対する考えというものは、やはり定義は定義として一応明確にすべきじゃないか。その上に立って、宇宙開発基本法というものについてもこれは一日も早く制定すべきではないか。 それから大臣の御答弁を聞いておりますと、国会において超党派的に相談を願って、ぜひひとつ結論の早く出ることを期待するというお話なんですが、民主的にそういう形で決定されていくことは好ましいのですが、やはり科学技術庁みずからが一つの見解というものを持つべきです。もちろん、われわれ超党派的な立場で、国会の場において協力をすべき超党派的な問題だと思いますが、その所管庁である科学技術庁そのものが、先ほどからの御答弁を聞いておりますと、何か私は、こう他力本願的なふうにしか受け取れない。これは非常に残念だと思うのです。まことに謙虚であられることはけっこうだと思うけれども、やはりせっかく科学技術庁をつくったのも、日本の科学技術のおくれというものを何とか取り戻そうということで、科学技術庁がおくればせながら戦後発足し、目下のところ、開発問題は宇宙だけに限らず、たいへんな各方面の開発問題をかかえて、私はまことに御苦労だと思います。宇宙開発基本法の制定にあたっては、まずこの定義の問題について、そこらのところいろいろ諸説もあるようでありますが、どういったところにきめかねておるのか、少し専門的な問題になるかと思うんですけれども、研究調整局長のほうからでもけっこうですから、ひとつ御答弁願いたいと思います。
○国務大臣(木内四郎君) 基本法制定の必要なことは、かねて昨年の宇宙開発委員会設置法案御審議の際に、こちらのほうでは当時の内閣委員会、衆議院では科学技術振興対策特別委員会において決定がありまして、私どもその必要性を痛感しておる。したがいまして、科学技術庁としてもこの御趣旨をどういうふうに施策する場合に織り込むか、あるいはその対象をどうするか。そのうちには、いまの定義の問題、難問が一つあるのですが、そのほか、基本的な政策についてどういうものを盛り込むか、いろいろな問題がありまするので、そういう困難なことを衆議院のほうへ御説明いたしましたところ、それなら自分たちのほうでひとつ小委員会を設けて検討しよう、超党派的にこの問題はひとつやろうということでおやりになった。われわれとしても、それに対して積極的に御協力しまして、なるべく早く案をつくって、この法律が制定されるようにしたい、かように思っているわけでありまして、決して他力本願ではなく、また逃げておるわけでもないのであります。ただ、定義の問題、いまお話しのように、条約は、宇宙に関する条約、月その他の天体に関する条約は承認して批准もしましたけれども、定義というものは遺憾ながら今日まだできておらない。それで、国連においても、それじゃ困るというので、その定義の研究をやっていますが、今日なお成案を得ておらぬというような実情なんです。したがいまして、なかなかこの点はいろいろ問題があるし、困難ですから、その詳細につきましては、いま御参考までに政府委員から御説明さしていただきます。
○政府委員(石川晃夫君) 大臣の御答弁に補足させていただきますと、ただいま御答弁されましたように、この基本法の問題につきましては、基本法の対象範囲というものをどうきめるかという問題と、それから基本的な施策をどうするか、どう講ずべきかという問題があるわけでございます。 この対象範囲の中に、ただいま御質問ございました宇宙の定義というような問題もございますし、また、宇宙利用をどういうふうに取り扱うかというような問題、それから開発目標をどのように設定するかという問題を織り込んでいかなければ、この基本法をつくりましても、その対象範囲というものを設定するということは非常に困難なわけでございます。 その中の宇宙等の定義について申し上げますと大体現在議論されております宇宙空間の定義というものは、大体九つあるわけでございます。その一つといたしまして、大気の組成から宇宙というものを定義しようではないかというような意見もございます。それからまた、二番目といたしましては、流星が地球大気圏に突入するときに光を発します。発光いたします。あるいは焼けてなくなってしまいます。その高さによって宇宙というものを、最低限でございますが、それで定義しようではないかという意見。それから、たとえばオーロラのような夜光現象、この夜光現象が起きるというようなものについての宇宙の高さをきめようという考え方。それから次は、非常に現実的な問題でございますが、気球が上がる上昇限度は幾らであるかというようなところから宇宙の最低限度をきめようという考え方。あるいは航空機が飛ぶ限度から宇宙の最低限をきめるという考え方。さらに、人工衛星が継続的に飛べる高さでございます。この高さによって宇宙というものをきめるべきではないか。これは人工衛星が一回限りで焼けて落ちた場合は含みませんで、継続的にずっと人工衛星が飛べるという高さでございます。それからまた、静止衛星の軌道の高さ、すなわち三万六千キロメートルの高さでございますが、これから以遠を宇宙ときめるべきではないか、こういう意見もございます。それからまた、外圏大気とか磁気圏の最高の高さというもので宇宙をきめるという考え方もございます。それから月から向こうを宇宙というように考えてはどうか。このように、ただいま申しましたように、九つほど従来から定義の案が出ておりまして、これにつきまして先般の国連の会議におきましてもいろいろ検討されたわけでございますが、いずれの案をとりましても、これというきめ手がないわけでございます。したがいまして、ことしの春行なわれました国連の技術小委員会におきましてもこの点を取り上げられましたが、どうも結論は得られなかったわけでございます。また、この六月に法律小委員会が開かれるわけでございますが、ここにおいてもこの議題は取り上げられるわけでございますが、ただいままでに承知いたしております情報によりますと、これでもなかなかきめかねるのではないかというに聞いております。したがいまして、この定義というものがまちまちでございますので、かりにわが国がある一つの高さというものをきめてしまいますと、かえって今後その高さがフィックスされまして、将来、国連なりあるいはその他の国際会議で決定されましたときには不利な状態を招くおそれもあるということで、私たち自身としても、これについて決定しかねておるわけでございます。
○久保等君 ちょっと全くしろうとの質問で幼稚な話ですけれども、いまのは宇宙というものに対する概念についての諸説の御披露があったと思うのですが、よく言う宇宙空間、空間というのは、これおそらく大気圏あたりを含んでおると思うのですけれども、宇宙空間というような概念で規定をすればある程度支障がないという感じが、これ全くしろうとの判断で、するのですが、そのあたりどうですか。
○政府委員(石川晃夫君) ただいまお話しいたしましたように、宇宙の利用というものが人工衛星の利用ということのみに限られれば、人工衛星の軌道というもので決定されるわけでございますが、しかしながら、この宇宙の利用というものが多岐にわたるものでございますので、ちょっとその点は一がいに言えないのではなかろうかというふうに存じております。
○森元治郎君 関連。宇宙を考える場合に、抽象的な宇宙とか、物理とか天文学から見た宇宙、そういう分け方を幾らやっても、宇宙には壁があるのかないのかさえわからない。これは世界だれでも同じに考えているらしい。壁すらもないとすれば、やはり、なまぐさい人間社会、国家、すなわち地球との関係、これとの関係でどの辺かというふうな分け方をしない限り、天文学者みたいなことばかり何ぼ集まって理屈を述べていても、これは切りがないので、なまぐさい、次元を低くしてやるように国際会議でやっているのかどうか。 それから、先ほど調整局長は、高さでフィックスすれば将来もっと高いスペースが問題になったときにそれは古くなるというようなお話だったが、これは、エスカレーター条項でも何でも、昔からこれ、軍縮なんかの条約でもありましたが、情勢の変化に応じてエスカレートしていくことができるのだという条項をつくればできるのであって、しかも科学技術的な進歩というものは、平和的な面、軍事的な面というものがおよそどの程度かということは、たとえ軍備を持たない日本だって、きょう現在ある程度は想像ができる。そういうなまのエレメンツをたくさん集めて、なまぐさい、次元の低いところへ持ってくるならば、私はできると思う。ですから、あまり雲の上のような話は、宇宙をどうするかという場合、きょう現在はやる必要がないと思うが、そんなふうに日本の代表は国際会議なり何なりでやっているかどうか、それを聞かせていただきたい。
○政府委員(石川晃夫君) ただいまお話ございましたように、そういう考え方でいきますと、ある意味におきましては宇宙というものはきめられると思いますが、ただ私たち法律をつくります段階におきまして、現在審議されており、さらに近いうちに決定される見通しが相当あるというものにつきまして現時点において決定するということは、またその法律をあとで変えないといけないという問題がございますので、できましたら、決定された時点においてそのような定義をわれわれとしてものんでいきたいというふうに考えております。 なお、わが国におきまして、先ほど申し上げました国連の委員会に出席いたしておりますが、この委員会におきますわが国の考え方といたしましては、やはり衛星というものをある程度考えて、宇宙空間の利用というものは現時点においては衛星というものを考えるべきではないかということでまいっております。
○久保等君 どうですかね。その国連の場における議論は遠からずまとまるというある程度見通しがあるのですか。それとも、そういう九つばかり、学説か何か知らぬですが、説があるとすれば、それこそ小田原評定以上に、もっとスケールは大きいかもしれませんが、けんけんがくがくの議論ばかり出て定説が生まれないのじゃないかという気がしますし、一方では、科学技術がどんどん進歩するということになってきますと、これまた従来主張してきた考え方もどうもあまり適当でないということで、また新説が出てくるというようなことにもなるのじゃないかと思うのですが、そこらの見通しなんかどんなもんでしょう。
○政府委員(石川晃夫君) その宇宙空間の定義につきましては、一昨年の国連の会議以後引き続いてこの問題が提起されまして、各種の小委員会で検討されているわけでございます。したがいまして、この問題につきましては、各国ともきわめて深い関心を持っているというふうに私たちも感ずる次第でございます。したがいまして、この問題については早晩結論が出てくるであろうというふうに私たちも考えているわけでございます。
○久保等君 結論としては、ぜひ宇宙開発基本法というものを、もとへ戻っての話になりますが、早急にやはり決定をする方向で御努力を願いたいと思うのですね。もちろん、国会の場においても、われわれも、衆議院のみならず参議院の場においても、積極的に研究もするし、また相談もするような方向に持っていきたいと思うのですが、しかし、やはり何と言っても、もちはもち屋ということばがありますように、科学技術庁が中心になって研究もしてもらう、努力もしてもらわないと、どうもさっきからお聞きしている大臣の答弁では、いささか大臣のお気持ちとは違うかもしらぬけれども、少なくとも言われておることは、どうも、ひとつ国会のほうでまとめてもらえぬかというようなお話に受け取れたのですが、ぜひひとつ所管庁としての立場から御努力を一そうお願いしたいと思うのです。そうでないと、せっかくこういう事業団法ができても、基礎法というものが何かないというような形では、あと先になっているという感じがします。もちろん、事業団を一刻も早くつくらなければならぬという情勢は、これはもう私もよくわかりますし、また、今日の世界の情勢、特にインテルサット等の問題等もあって非常に緊急を要するということはわかるのですけれども、さればといって、基本になる基本法の問題はそのあとでいいのだということではないと思うのでして、ぜひひとつこれは、それぞれの立場立場はあるにいたしましても、とにかく重大な問題ですから、科学技術庁のほうでぜひひとつそういったことについて早急に一そう具体的な御努力を願いたい。このことを私も繰り返して要望しておきたいと思います。 ところで、四十六年度には電離層観測の衛星を打ち上げよう、また、四十八年度には静止衛星を打ち上げようということを目標にして、先ほど来、大臣、特に科学技術庁の長官も、自信があるのだというお話だったのですが、ぜひひとつ予定が狂わないように御努力を願いたいと思うのですが、しかし、それにしても、あまりにもその前提となる問題が多いと思うのです。たとえば、先ほど来やはり言われておりますように、足元の開発委員会そのもの、これもいまの体制では、これは実際御苦労な話だと思います。非常勤ではこういった重大な問題をとても処理し切れないと思うし、しかもまた、その事務局に当たる研究調整局、これまた、ひとり宇宙開発のみにかかわっておるわけにはいかぬというような事務局の実態を考えますとね、ここらもひとつ具体的にぜひ早急に解決をするようにしていかないと、気ばかりあせるが足は前へ進まないというふうになる可能性が多分にあるのじゃないかと思うのです。それで、機構の問題、あるいはいま申し上げた開発委員会の常勤制の問題であるとか——常勤ということになってくれば、思い切って私は手当等もやっぱり出していくべきだと思うのですね。従来のところは、何か衆議院あたりの御答弁を聞いても、一律二千円か三千円といったような、これは手当のうちに入らないと思いますしね。タクシー代にも、ちょっと遠いところから来ると、ならぬだろうと思うのですね。どうもそこら辺のところ、少しみみっち過ぎるのじゃないかという感じがするのです。もちろん、機構の問題については、政府のほうで行政簡素化という問題があったり、定員削減というような問題があって、これは同一に扱われたのだと思うのですけれども、どうもそこらが、日本の政治、何も佐藤内閣だけを非難するわけじゃないのですけれども、やるときには、みそもくそも一緒にして、とにかく画一的に整理をしたり簡素化をやることは、これは私は悪い癖だと思うのです。衆議院のほうでも指摘されたところですけれども、やっと小さな、植えたばかりの苗を、そこらの葉っぱを切ったり、枝を、大きな大木と同じように二割も三割も切ったら、これは元も子もなくなるのでして、元がないのにやはり同じように適用してやったりするところに、常勤制の問題一つ解決しないのだろうと思うのですし、事務局の問題なんか、もってのほかだっただろうと思うのでありますが、開発局——開発局といっても宇宙開発だけに限らないだろうと思いますが、さしあたって宇宙開発なら宇宙開発というしっかりした事務局的なものをつくっていくということも、ぜひこれ、ひとつ長官、幸いというか、総理大臣の委任を受けたような形で、表向き所管大臣は総理大臣だということになっておるようですから、ひとつ総理に、ぜひそういったことについて特別な考慮なり力を入れていただかないと、今日の世界の流れ、進展に即応できないと思うのですね。何か、古い行政機構をいじくり回して、少しスタイルよく整理しようか、合理化しようかという問題とは、全然趣きを異にしておると思うのです。したがって、ひとつ次の来年度あたりの予算に、またぼつぼつ二、三カ月すると折衝に入っていくわけでありますが、四十四年度はどうにもならなかったとしても、四十五年度では、ぜひひとつ、いま言ったような具体的な問題、もうだれしも、強化すべきだということは、これ、異存がないところなんでありますから、あとは実現させるところが問題として残っておるわけであります。そこらは、やはり大臣、長官等の政治力の問題につながってくると思うのでありますけれども、いかがなものでしょう。
○国務大臣(木内四郎君) やはり、お話の点、一々ごもっともであります。開発委員会の強化の問題を含めまして、宇宙開発の体制の強化について最善の努力をしたいと思っております。
○久保等君 いまの問題については、中身は私がくどくど申し上げなくても、科学技術庁自体が非常に悩んでおられる問題ですから、十分に御承知のことですから、こまかくは触れませんが、とにかくいま大臣、努力をしようというお話ですから、実現するようにほんとうにひとつ腹をきめておやりを願いたいと思うのです。 それから次に、地域衛星の問題でさっきも質問がいろいろ出ておりましたが、ちょっと気になるのは、やはりジョンソン・メモを中心にして、その後話し合いをして、日米の間にほぼ合意に到達する状態になってきておるという、さっき御答弁があったと思います。問題は、もちろんそういうことで合意に達することはけっこうなんですが、あとに禍根というか、地域衛星をやはり日本が打ち上げることについて何らかの制約を受けるおそれがないような配慮は、これ、当然しなければならぬと思うのです。若干でも将来に、そういう日本の地域衛星打ち上げに関する権限といいますか、権利といいますか、そういうものに支障がないように、これは特別の配慮をひとつ願わなければならぬと思うのです。そこらのところについては、もちろん、交渉の模様等、外交折衝の段階ですから、具体的にお聞きしようとは思いませんが、私の申し上げたようなことについては当然配慮せられておると思うのですけれども、そこらが、相手のあることですから、十分にひとついろいろな角度から検討して、そういうおそれのない配慮を願いたいと思うのですが、その点についてどういうお考えでいますか、お聞きしたいと思うのです。
○国務大臣(河本敏夫君) この問題につきましては、インテルサットにおきましては、国内衛星は何も問題はありません。それから、特殊衛星ですね、測地とか気象あるいは航行、こういう衛星についても問題はないわけです。結局、お話の地域衛星に若干問題が残るわけでございございますが、これはぜひわが国の立場を主張していきたいと、こういうふうに考えております。
○久保等君 地域衛星といえば、いま大臣の御答弁は、おそらく公衆通信を目的にした地域衛星というような理解じゃないかと思うのですが、しかし、実際問題として、将来必ずしもそういう公衆通信のみならず、たとえば気象なんかの問題にしても、これは日本の国内衛星を打ち上げた程度ではなかなか無理で、やはり南方あたりの空高く打ち上げる必要があるのじゃないか。あるいはまた、たとえば航行ですね、船の航海に必要な衛星なんかにしても、必ずしも日本の国内衛星というだけではどうも十分でないというようなことがやはりあるのじゃないかと思うのですがね。したがって、いま申し上げたような面からすると、ひとり公衆通信に限らない。いろいろ使用目的というものが考えられる衛星、したがって、その衛星の持つ任務というか、役割りというものが非常に大きいじゃないかと思うのですけれども、私のいま聞いておるようなことはよけいな心配だということでしょうか。そのあたり、お尋ねしたいと思うのです。
○国務大臣(河本敏夫君) お話のとおりでございまして、この地域衛星を公衆通信に使う場合だけが問題になるわけでございます。
○久保等君 それでは、いずれにしても、インテルサットの会議において、十分に日本の地域衛星打ち上げに対して将来支障を来たすようなおそれのない、十二分の御配慮の上に立って、今後の折衝に当たっていただきたいと思います。 それから同時に、ジョンソン・メモを中心にする話も、ぜひひとつ、そういう配慮は念には念を入れてお考えを願いたい。このことを強く要望をいたしておきたいと思います。 それから資本金の問題ですが、事業団に民間の出資を求める道を開いておるようですが、これはどういう趣旨でしょうか。
○政府委員(石川晃夫君) お答えいたします。 この宇宙開発におきましては、主として国が宇宙開発を実施するということになるわけでございますが、宇宙開発事業団設立の際に政府から出資いたします出資のほかに、この宇宙開発の趣旨に賛同する関係の向きからも若干協賛的な意味合いにおきましての出資というものを期待しておるわけでございます。これが政府以外の出資金ということになるわけでございまして、これは、出資そのものにつきましては、この事業団法が成立しましたあとで、設立委員におきまして出資の募集をするということになっておるわけでございますが、当面考えられますのは、宇宙開発の趣旨に賛同する向きからの協賛出資というものを考えております。
○久保等君 この第四条に規定せられる方法で資本金がつくられると思うのですが、本年度政府出資の資本金が最終的に幾らになるか。それから、いまいう民間から、これはことしの年度内ということにはならぬと思うのですけれども、将来にわたってどの程度の金額を予定しておるのか、お答え願いたいと思います。
○政府委員(石川晃夫君) この四条におきまして資本金のことが記載されておるわけでございますが、本年度、四十四年度の出資金といたしましては約二十八億円でございます。そのうち、当初事業団設立時におきまして、この二十八億円のうちから五億円というものを出資するわけでございますが、これは、大体考え方としましては、当面三カ月分に必要な資本金という考えで五億円出資するわけでございます。残額につきましては、その後追加出資ということになっております。なお、その次の二号にございますのは、これは国有財産等の現物出資でございます。その次の第三号にございます「事業団の設立に際し、政府以外の者が出資する金額」というのが、先ほど申し上げた出資でございますが、この金額といたしまして、協賛的な意味合いもございますので、そう多額も望めませんで、おおむね一億円以下になるのではないかというふうに考えております。
○久保等君 この第三号による民間からの出資を仰ぐ意味が、できるだけ朝野というか、民間も政府も各方面からお互いに総力を出し合ってこの事業団というものをつくっていこうという考え方に主たる理由があるんだろうと思うんですがね。むしろ、反面、考えてみると、わずか、いま言う一億円前後の金をわざわざ民間から出資を仰ぐ必要はないんじゃないかということが言えると思いますし、むしろ、わずか一億円程度の金額を寄付してもらったことによって、何か特殊な利害関係が生まれてくるというようなことのおそれなしとしないと思うんです。むしろ、ほんの微々たるわずかばかりの出資ならば、これは政府として、とにかく全額一〇〇%出資して事業団を運営していく、経営していくということのほうが、すっきりしていいんじゃないかという感じがいたします。これがそうじゃなくて、全く一つの慈善事業なんかやる事業団ならいいんですけれども、やはりたいへんな国費を使って、いろいろ近代的な非常に高級な器具、機械、設備といったようなものをつくったり、また購入しなければならないという事業団であるだけに、私は何か、とかくのうわさをまくようなことにもなりかねないんじゃないかという感じがします。これは一つの私の意見ですが、そういうことを考えると、この運営の面についてはそういうおそれの絶対ないように考えていくべきだと思うし、したがって、金の出し方についても一つの問題があると思うんです。たとえば、個々の会社から寄付してもらうという形よりは、長官の御答弁によると、経団連かなにか、そういう一つの団体のようなところに出資方の話をしているとかなんとか答弁をされておるようなことをちょっと記録で拝見したんですが、要するに、特定の業者なりメーカーなんかとの関係が、このわずかばかりの金を寄付してもらったことによって関係が生まれてくるということは、これは極力排除しなきゃならぬと私は思うんです。そういう点で、あまり資金的に助かるという金額でもない、わずかばかりの金をもらうなら、むしろこういう規定はないほうがすっきりしていいと思うんです。前の原子力船事業団とか、その他前例があるんだそうですが、どうもこの三号というのは私はあまり適当な規定ではないんじゃないかという気がいたしますが、いかがなものでしょうか。
○国務大臣(木内四郎君) いま久保さんの御意見のような考え方、確かに一つあると思うんですが、私どもとしては、これはそろばんのとれる事業ではないんですね、初めから。そこで、多くを期待することはできませんけれども、この国の国家的な大事業に協賛的に資本を出そう、こういうことがあれば、これは拒む必要はない、受けよう、しかし多くはわれわれは期待していない、こういうことを申し上げたんです。そこでしからば、こういうものを出したらそれでくされ縁でもできやしないかというお話ですが、そういうことは決してありません。株主として特別の権利を認めるわけじゃありませんし、それからまた、現有財産を分配するというようなことはあるわけではありません。特別のくされ縁の生ずることのない、そういう協賛的な出資は、わずかでもこれを受け入れたらいいじゃないかということで、前例に従ってこういうことをやっているんですが、御意見の点はごもっともの点もあると思いますので、これ、実施するにあたりまして十分気をつけてやっていきたい、かように思っております。
○久保等君 運用の面で十分にひとつ心してやっていただきたいと思います。 それから次に、先ほどちょっと触れかかって質問しなかったんですが、四十八年に打ち上げようとしておる静止衛星、これの用途はどういう用途を予定しておるんですか。
○政府委員(石川晃夫君) これはあくまで、その名称に冠しているごとく、実験用でございまして、今後の衛星通信の実験をやろうということでございまして、その中でも、現在本年度から電波研究所でもかかっておりますし、また、先ほど説明もございましたように、ミリ波の研究とか、そういったことを、今後衛星通信、人工衛星を用いて実験をやっていこうというのが目的でございます。
○久保等君 そうすると、四十八年のこの実験用静止衛星の打ち上げも、いわばまだ本格的な衛星というところにはいかない研究段階、研究を目的にしたような衛星のようですが、先ほどもちょっと鈴木委員の質問で、例の基本計画について質問がありましたが、基本計画についてもまだ最終的なものができ上っておらないそうですけれども、近々まとまるだろうという先ほど局長の答弁がありました。ところで、口頭でお答え願うのですから、詳しくはなくてもけっこうなんですけれども、一応骨子ができて、成文化のほうもほとんどでき上がる段階に来ておるというのですが、それこそ骨子の、ほんとうに骨組み的なことだけを、簡潔に、何だったら御答弁願いたいと思うのですが。
○政府委員(石川晃夫君) ただいま宇宙開発委員会において検討いたしております宇宙開発計画の案につきましての骨子を申し上げますと、大体大きく分けまして、総論的なものと、各論的なものに分けようということを考えております。 その総論の中には、この計画策定をするための背景というものと、それから開発の意義というものを、世界の情勢、あるいはわが国の情勢、こういうものにつきましての分析をしておるわけでございます。その次に開発計画の概要を考えていきたいというふうに考えておりますが、これにおきましても、将来の展望、これで全体の十年後のビジョンを考えながら、当面五カ年間という、五カ年間の詳細な計画をつくるということでございますので、将来のビジョンというものはどういうものであるかというような点と、それからなぜそういうものを開発する必要があるのかというような必要性の問題もここに述べたいと思っております。次に、その中に開発計画、したがいまして、その開発計画は大体どういうものにするかというようなこと、あるいはその体制をどうするかというような問題もここに記載したいというふうに考えております。それから、その宇宙開発の促進に必要な施策というものも述べまして、大体総論的なものをつくり上げたいというふうな考えでございます。 これに基づきまして各論に入るわけでございますが、この各論に入りますと、開発計画——これには衛星とロケットと両方あるわけでございますが、開発計画。それから、そのロケット打ち上げに必要な射場、あるいはその他いろいろな諸施設の設備の整備計画をどうするかというようなことを検討してみたいと思っております。それからその次には、その開発体制というものの整備でございますが、これはやはり先進諸国の体制というものが非常に参考になりますので、その諸外国の状況と、ことに先進諸国の状況というものを分析いたしまして、わが国の開発体制をどう持っていくかというふうに検討していくわけでございます。そういたしまして、開発体制の整備の方策と、それから各機関がどういうふうに分担してこれを進めていくかというような役割りを検討するということになっております。 最後に、この宇宙開発の促進に必要な施策というものを考えるわけでございますが、基本的な、共通的なものといたしまして、人材を養成するとか、養成する方法、あるいは情報流通というものをどのようにして促進するか、あるいは先行研究、あるいは関連研究というものをどういう体制で持っていくか、それから国際協力の体制をどうするか、さらにこれを普及し啓発するという方法はどういうふうにしてやったらいいかというような点を骨子といたしまして現在検討中でございます。
○久保等君 その大体当面五年あたりについては具体的な計画を確定をし、それ以後の問題についてはある程度ビジョン的なものだというような御説明だと思うんですが、静止衛星を打ち上げた後の問題については、目下のところ具体的な計画というものは説明を願うほど具体的なものはないという状況でしょうか。静止衛星打ち上げ後の具体的な何か見通しでもあれば、あるいは計画でもあれば、御説明を願いたいと思います。
○政府委員(石川晃夫君) 実験用の静止衛星を打ち上げましたあとでの計画というものは、まだ詳細なものはございませんが、やや具体的なものがこの委員会の討議の席上あがっております。しかし、私たちの従来からの計画といたしまして、まずロケットといたしましては、Qロケットを開発いたしまして、それをNロケットにつなぐ。Qロケットを基礎といたしまして、それをNロケットにつないで実験用の静止衛星を上げたいという計画で進んでおります。 また、衛星につきましても、まず電離層観測衛星を開発いたしまして、それからその後実験用の静止通信衛星にするという計画で進んでおります。したがいまして、ここ五年間におきましては、ほとんどそのような衛星にわれわれのエネルギーを使うわけでございますが、その以後におきましては、それが成功いたしました場合には、各種の衛星を上げてはどうかという意見が出てきております。その中には、従来から申されております気象衛星、この気象衛星につきましても、楕円軌道あるいは円軌道を持つ衛星、さらに静止型の衛星、このようなものも考えられております。それから測地衛星につきましても、やはりいろいろなタイプの測地衛星も考えられております。それからまた、これは少し先の話になりますが、資源探査衛星というものも検討の中には出てきております。しかし、そのあたりになりますと、これはまだまだ研究の段階でございまして、開発という段階に進むには相当先になるかと思いますが、ただいま申し上げました気象衛星あるいは測地衛星というものにつきましては、研究が相当進んでまいりまして、この計画の第二次の五カ年に入りました時点においては開発段階に入るものとわれわれは予想しておるわけでございます。
○久保等君 今度事業団ができると、郵政省のほうの電離層関係の観測要員等が今度は新しい事業団に移ってまいる。あるいはまた新しく何か四十数名程度は新規に募集をするというようなことで要員の確保をはかるようですが、全体の要員、それからいま言ったように郵政から移管される要員、そういったような者の内訳並びにその全体の要員の技術屋さん、それから一般の事務屋さん、そういう分け方で、どういう比率になりますか。それから給与等はどういう扱いをしてまいる予定ですか。まあ一般の公団その他があるから、そういったようなものと同じようなことになるんだろうと思うんですけれどもね。比較的技術屋の多い、エンジニアの多い事業団であるだけに、そこらの配慮等も特別加えていく必要があるんじゃないか。まあ非常にこれから目まぐるしく変わってまいる技術を十分にひとつ、駆使だけではなく、新しく開発をしてもらわなければならぬということですから、非常に、何といいますか、熱意を持って、情熱を持って仕事に取り組んでいけるように、やはり私は十分に配慮すべきだと思う。とかく、事業団といっても、お役所並みないしはそれと似たり寄ったりというようなことになりがちだと思うんですけれどもね。やはりこういう非常に高度の技術、高度の知識を要する事業というか、仕事ですから、それに携わる職員等については十分ひとつ配慮をしていくべきじゃないかと思うのですが、そこらのことについて御説明を願いたいと思います。
○政府委員(石川晃夫君) 事業団の組織等について御説明申し上げますと、ただいま現時点において計画しております事業団の構成と申しますのは、役員といたしまして九名考えております。そのほかに非常勤理事としまして二名でございまして、この九名の内訳としましては、理事長、副理事長、これが一名ずつでございます。それから常勤理事が五名以内でございます。それから監事が二名以内でございます。そのほか非常勤理事を二名以内ということになりますので、役員としましては十一名以内ということになるわけであります。そのほかの職員といたしまして、現在では百五十一名を予定しております。これは四十四年度でございます。百五十一名という人員を予定しております。この百五十一名の構成といたしましては、この事業団が発足いたしますと、現在の宇宙開発推進本部の人員と、それから電波研究所の職員と、それからそのほか、現在予定しておりますのは、科学技術庁の航空宇宙技術研究所の職員というもののうちからこの百五十一名というものが構成されるわけでございますが、この分担といたしましては、まずロケットの開発、それを担当する部門と、それから人工衛星の開発を担当する部門がございます。それから、このロケットと人工衛星の両面の計画の調整をする仕事もございます。この仕事。それから内外の諸機関との折衝、それから全体の開発過程におきます安全管理の問題、こういう問題を取り扱います企画管理の部門も置きたいと考えております。それから、この衛星を上げます打ち上げ、それから上げたあとの追跡等、こういうような業務部門も必要でございます。そのほか、一般的な事務といたしまして、総務部門、経理部門というものの整備をはかる必要があろうかというふうに考えております。したがいまして、全般といたしましては、大体技術的な内容の部門が多いわけでございますので、当然技術者が主体になる、技術系の職員が主体になるわけでございますが、そのほか、総務経理部門というような部門におきましては事務系職員というものが充てられる予定でございます。このような人員で構成をいたしまして、四十四年度は役員のほかに百五十一名というふうな数で発足するということになるわけでございます。
○久保等君 事務系、それから技術系の人数、どんな割合になりますか。
○政府委員(石川晃夫君) この詳細な組織につきましては、これは事業団が発足します時点におきまして決定されるわけでございまして、現時点においては、まだそこまで詰めた作業はやっていないわけでございます。しかし、先ほど申しましたように、技術系職員が相当比率が大きいというふうには考えております。
○久保等君 先ほど申し上げましたように、十分にひとつ、情熱を傾けて仕事に携われるような給与なりその他のいろいろ待遇の問題について御考慮願いたいと思うのです。それから、いわば、最初のうちは寄り合い世帯といいますかね、郵政にいた人、あるいは従来の推進本部にいた人、いわば一種の寄り合い世帯、なかなか全体のチームワークというか、そういったものについても苦労されると思うのですけれども、早く一体になって、ほんとうにみんなが力を合わせて研究成果をあげていくということについて、われわれが言うまでもなく、非常に大へんなむずかしい宇宙開発という仕事に取り組んでまいるわけですが、さしあたっては人工衛星の打ち上げ、またそれに関連したロケットの開発なり、あるいはまた追跡、あるいはまたコントロールといったようなことに限られてはおりますが、とにかく未知の技術面の開拓をしてもらうわけですから、そういう点で、ひとつぜひ幹部の方々には格別の御配慮を願いたいと思いますし、また従来、たとえば郵政関係でやっておったような仕事にしても、そのことによって何か逆に能率がダウンするというようなこと——まあ、これはいろいろ場所が移ったりなんかすることによって、時期の若干のブランクというものは、これはやむを得ないと思うんですけれども、そういったことも、最小限度、ひとつないように努力をお願いをしたいと思うんです。 それで、私の質問も終わりますが、最後に、何といっても宇宙開発事業団は、長官がいろいろ力説をしておられまするように、平和目的に奉仕をするという立場、これは非常に重要な使命であり、基本的な態度でなければならぬと思うんです。長官いろいろ説明はしておられますけれども、法律の構成上からいって、基本法にそういった問題を入れるべきなんだが、こういう事業団には必要ないんだということも確かに私は一つの考え方だと思うんです。しかし、残念ながら基本法ができておらない現時点において、じゃどうするかということになれば、きわめて重要な、基本的な問題であればあるほど、かっこうが多少いいとか悪いとかは別にして、やっぱりきちっと法に明定すべきだと思うんです。政府提案の最初のものによりますと、そういったことは全然触れられておらない。が、しかし、御答弁にもありましたように、厚子力基本法第二条の基本方針というものはこの宇宙開発事業団の場合にも同じ考え方でいくんだというような御答弁が、これは衆議院の本会議の佐藤総理の答弁等にもございます。しかし、どうもそれも若干ひっかかるところがあるのは、質問者に対する総理大臣の答弁は、基本的には賛成でございますと、基本的には賛成ですと、こういうことを言っている。全面的に賛成でございますと言っておれば問題ないんですけれども、基本的には賛成です、ただし云々というようなことも若干述べられておるんです、よく見ますと。やっぱりそこらが、われわれが聞いておっても歯切れが悪い。しかし、正真正銘、とにかく大目的であります平和利用だと、そのことのために、例の民主、自主、公開、あるいは国際協力、こういったようなことを、やはりこの宇宙開発事業団の場合においても全面的に基本的な考え方として堅持していくんだということだけは、どうも条文にあまり出ていないものですから、私は繰り返しお尋ねをしておきたいと思うんですが、長官がいろいろ、答申に出ておるとか、総理大臣の本会議の答弁でそういったことは言われておると言っても、やっぱり法律は法律としてきちっと法律の中におさまっていなけりゃ、答申というのは、これは何といいますか、国民を拘束する力は何もありませんし、そういうものは参考にはなるかしらぬけれども、それが国の一つの方針として、やはり国会において法律としてきまれば、あるいは国会において決議等がなされれば、これは方向として、はっきりきまったということになるでしょうが、幾ら答申を百並べても二百並べても、それは何らの拘束力は私はないと思うんです。何らのというか、若干、道義的な拘束力は出てくるかもしれませんけれども、やっぱり法律をせっかくつくるんならば、法律の中に明確にそういった重要な問題は規定をすべき問題だ。しかし、長官は、おそらく基本法ができる際にはそのことは当然入れなけりゃならぬとお考えになっておるんだと思うんですが、とりあえず基本がない。いまの時点においては、私がいまお尋ねをしておることについて、やはり原子力基本法の第二条と同じように、当然この事業団の場合にも堅持していくのだということを、どうもこの法律の表現が足らざるところがあまりにも多いものですから、くどいようですが、その点、大臣のほうからはっきりとひとつ御答弁願いたいと思うのです。 私の質問は終わります。
○国務大臣(木内四郎君) いまの御質問、先ほど来たびたび鈴木委員からも御質問があったのですが、私はあくまでこれは平和利用に徹していくべきものだと思っております。この法律の中に規定するといなとにかかわらず、われわれはそういう態度でいくべきものであるということをかねがね申し上げておったのですが、今回衆議院のほうで第一条にそういう修正を加えられまして、こちらにおいてもそのままこれをお認め願えれば、それが法律の規定にもなりまするので、私どもの精神と合致していることでもありますし、その趣旨を尊重して、そして従来どおり平和の目的に徹してやっていきたい、かように思っております。 それから、先ほど来、この事業団の構成、人員、その他についていろいろ御注意をいただき、私非常に感謝しておりますが、これはやはり御説のように十分に留意してやっていかなければならぬ。これは国家的の大事業でもありまするので、官学民総力を結集して、そして優秀な人を集めて、待遇などもできるだけよくして、そしてその目的を達成するように努力をしなければならぬと、かように考えております。御趣旨のとおりにいたしたいと、かように考えております。
○委員長代理(矢追秀彦君) 上林君。
○上林繁次郎君 いままで時間をかけて相当論議されてきたわけでございますけれども、したがって、何と申しましてもこれだけの法案でありますので、問題がしぼられてきて、相当いままで重複してまいりました。したがって、そういう点は省きまして、私は、専門的な立場、あるいはまた技術的な立場ということよりも、まあこういう面については先ほども話がありましたように、世界的、国際的にもまだ宇宙というものに対する定義が成り立っておらぬ、こういう話でありますので、しろうとのわれわれに、技術的な、専門的なことをと言ってもなかなかむずかしいのでありまして、したがって、この法案、いわゆるこの事業団をつくって、そしてまた多くの金を使って、それがどのように国民の利益になっていくか、こういうような観点から私はお尋ねをしてみたい。こういうふうに思います。 まず最初にお尋ねをしておきたいと思うのは、提案理由の説明に、先進諸国では宇宙開発体制を整備し、具体的な開発目標を定め、国家的事業としてその積極的な推進をはかっており、その成果には刮目すべきものがあると、こういうふうに述べているわけでございますが、そこで、まず主要各国における開発体制、その開発成果という、そういうものの概要をまずお尋ねをしてみたい、こう思います。
○国務大臣(木内四郎君) すでに御案内のとおり、たとえばアメリカにおきましてはアポロ8号、10号の打ち上げ、また、ソ連におきましても人工衛星を打ち上げて、まあ月に着陸というところまでいきませんけれども、打ち上げており、またさらに、きょうの新聞によりますと、近く打ち上げるというようなことがあるわけでありまして、非常に急速に進歩しております。ただ、ほかの国におきましては、さきにもちょっと申し上げたのでありますが、フランスが自分の衛星を打ち上げました。ところが、ほかの国では自分の衛星は打ち上げておらない。自分の衛星は打ち上げてはおりますけれども、自分のロケットでは打ち上げておらない。アメリカのものを拝借して打ち上げておるという状態であります。なお、こまかいことにつきましては、ひとつ政府委員から詳細にこの機会に御説明させていただきます。
○政府委員(石川晃夫君) お答えいたします。 この世界各国の宇宙開発の現状でございますが、ただいま大臣からもお話ありましたように、ソ連、アメリカという国は、これは宇宙開発について非常に進んでおります。さらに、フランスが先般自国のロケットによりまして自国の衛星を上げたわけでございますが、これまで人工衛星そのものを打ち上げたという国は七カ国でございます。ソ連、米国、フランス、これはただいまも申し上げましたが、そのほか、 イギリス、イタリア、カナダ、オーストラリアでございます。この七カ国でございます。このうち、自分の国でつくったロケットをもって打ち上げたのは先ほどの三カ国でございまして、あとはいずれも米国製のロケットを使って打ち上げておるわけでございます。御存じのように、世界の宇宙開発というものは非常に進展が目ざましいものでございまして、近く月に着陸しようというようなことも行なわれておるわけでございますが、米ソがやはり何と申しましてもこの宇宙開発の中心になって進んでおるわけでございます。 各国の開発の予算としまして、これは年間の予算でございますが、アメリカの場合は、これは一九六八年の予算でございますが、一兆六千億ほど使っております。ソビエトにつきましては私たちのほうでちょっと資料がないわけでございますが、六四年くらいの予算の使い方から見ますと、やはり大体アメリカと同じように一兆六千億円程度の年間の経費を使ってやっているようでございます。フランス、イギリス、イタリア、このあたりになりますと、だいぶそれから減ってまいりまして、フランスで、これは一九六七年でございますが、約四百億でございます。イギリスで三百億程度、西ドイツも大体三百億程度でございまして、イタリア、日本がさらに下がりまして大体年間七十億を少しこえる程度の金額で昨年度は宇宙開発を行なっておるわけでございます。 次に、組織について申し上げますと、アメリカにおきましては、非軍事的な宇宙活動の実施機関といたしましては航空宇宙局がございまして、通称NASAと称しております。これは昭和三十三年の十月に設けられたわけでございます。これには、本部と、十一カ所の宇宙センターと、それから研究所、それから追跡網という施設がございまして、職員としましては大体六万人の職員を擁しております。ソ連につきましては実はあまり資料がございませんので、御答弁申し上げられないわけでございますが、フランスにつきましては、宇宙研究本部というのをつくっております。これは特殊法人でございまして、通称CNESと称しておりますが、これは全額政府出資の機関でございます。これは昭和三十六年にできております。この中には、理事会と、それから科学計画委員会、応用計画委員会というものが、専門的な立場からこの理事会に対して助言を行なうという機関をつくっております。このほか、三つの宇宙センターと、六つの追跡局と、それから職員が約六百名というふうに承知しております。現在は大体七百名近くになっているのではなかろうかというふうに存じております。次に、ドイツでございますが、ドイツにおきましても、これは西ドイツでございますが、大体連邦政府から九五%を出資いたしました、ロケット、人工衛星開発製造及び技術者の教育ということを目的といたしました宇宙研究有限会社をつくっております。通称GFWと称しておりますが、これは昭和三十七年にできたわけでございますが、これが現在約三百三十名の職員をもって宇宙開発を実施しておりまして、各国とも、宇宙開発を実施して本格的に推進するという国におきましては、このように特別な組織をつくって、開発をしておるわけでございます。
○上林繁次郎君 宇宙開発に関する研究開発あるいはその利用の問題が相当大きな問題であろうと思いますけれども、こういう問題について国の基本的な考え方、こういう問題についてひとつ明らかにしていただきたいと、こう思います。
○政府委員(石川晃夫君) 宇宙開発の基本的な考え方でございますが、これは、宇宙開発というものが非常に広範多岐にわたり、しかも高度な技術というものを必要とするわけでございます。その利用される範囲としましても、宇宙空間の科学観測というものから、さらに実用的な通信、気象、航行というような面におきます実用面への応用というものもあるわけでございます。したがいまして、わが国としましては、宇宙開発につきまして従来からの宇宙開発審議会というものにおきまして答申されました一号答申から四号答申というようなものの考え方というものを踏まえまして、この宇宙開発委員会におきましても、今後の宇宙開発というものの方針並びに体制というものを現在検中討でございます。このようにいたしまして、わが国におきます宇宙開発というものは、企画、調整関係におきましては宇宙開発委員会というものがございまして、これで宇宙開発を推進していくわけでございますが、これの実施の中核的な機関といたしまして、このたび宇宙開発事業団というものを設けたいということで、今回の法案の御審議をお願いしたわけでございますが、これができますと、この宇宙開発事業団が中心になりまして宇宙開発というものを進めてまいりますが、この宇宙開発事業団が進めます計画そのものは、宇宙開発委員会におきまして検討されました開発計画によりまして内閣総理大臣が基本計画を決定して、この事業団に実施をさせるという仕組みになっております。
○国務大臣(木内四郎君) いま、この宇宙開発、いろいろな利用方法ですね、たとえば、通信あるいは航行、気象、あるいは測地、こういういろいろなことに利用されるということになるだろうということを申しました。また、基本計画についても申し上げたんですが、われわれは、あくまでもこれは平和利用、さっき申しましたように、基本的な態度として、平和利用に限るという態度をとってまいりたいと思います。そこで、実は、いま申し上げましたような衛星の利用のほかに、宇宙開発というものは、いま政府委員からもお話ししましたように、非常に広範多岐にわたっておって、しかも先端的の科学の粋を集めた大事業、大プロジェクトであります。したがいまして、これをやることによってわが国の科学水準を非常に高めるところの波及効果というものがある。これはわが国ばかりではありません。アメリカでも、その他の国におきましても、そこを非常にやっぱりねらい、また重点をおいておるところだと、いわゆる波及効果というものは科学技術の向上の上からいって無視することのできない一つの大きな点であると、かように考えております。
○上林繁次郎君 いま委員会の構成等について話が出ましたけれども、この委員会でいろいろと考えられてそれを実施する段階が事業団である、こういう話がありました。そこで、委員会についてちょっとお尋ねしてみたいと思います。この宇宙開発委員会、これの発足が、昨年、四十三年五月に発足しておりまして、一年を経過したわけでありますけれども、その間にどのようなことが考えられてきているのか、また研究等、いろんな角度で、この委員会で受け持つ分野の中でどういったことが考えられてきているかという点についてあまり明らかじゃないので、その点ひとつお聞かせを願いたいと思います。
○国務大臣(木内四郎君) いまの御質問、非常に大事な御質問だと思うんですが、実はこの宇宙開発委員会の前に宇宙開発審議会というのがありまして、それで一号答申というのがありました。これはもう皆さんのお手元に全部配ってあると思うんです、いろいろ資料として。それから一号から四号までありまして、そして、あるいは一元化でやっていけとか、あるいはその他基本的な考え方をだいぶ並べておるんですが、それはもちろんそれとして、さらに昨年に宇宙開発委員会をお認め願って、これをつくったんですけれども、その委員会におきましていろいろなことを研究いたしております。今後十カ年間を展望して、少なくともこの五カ年間の施策を研究していこうということは先ほど政府委員から御説明申し上げたとおりでありますが、大筋のことは、もし御必要なら、いま一度政府委員のほうから説明をさせたいと思います。
○政府委員(石川晃夫君) 宇宙開発委員会の活動状況について申し上げます。 宇宙開発委員会は、委員長のほか四名の委員がおりまして、この四名の方と、それから委員長、これは科学技術庁長官でございますが、この五名の方で大体原則として毎週一回会合を開いておるわけでございます。これは定例会議でございます。で、委員会の、昨年度並びに今年度に入ってからの作業でございますが、これは昨年五月に発足いたしまして、当初昭和四十四年度におきます宇宙開発関係経費の見積もりに関する予算というものと計画についての取り組みを始めたわけでございます。で、これがまとまりまして、昨年の十一月の二十日に「昭和四十四年度における宇宙開発関係経費の見積もり方針及び概算要求概要について」というものを決定いたしまして、内閣総理大臣に対して意見の具申を行なった次第でございます。そのほか、定例の会議におきましては、国際協力の問題、それから現在行なっております長期計画というものについての検討を行なっているわけでございますが、発足以来現在までに本委員会は三十一回開いております。そのほか、部会その他を含めまして、やはり三十一回ほど開いておりまして、計六十二回ほどの会合を持って、この委員会の業務を実施しているわけでございます。
○上林繁次郎君 いまの話はわかりますけれども、せっかくこの開発委員会をつくったわけでありますから、当然、そこでもって、事業団の四十八年を目ざしての事業、これが強力に進められていくだけのあらゆる検討がこの委員会でなされなきゃいかぬ。そこで、その委員会のメンバーですね、委員会の。それと、また、そういう方々の社会的な立場、こういったことも、この問題がまた重要な問題だけに、これを推進していく上においては、そういう問題も一つの大きな問題になってくると、こう思うわけであります。そういった点について、どういう方々であり、また、どういう社会的な立場に立っていらっしゃるか、そういった点をまず明らかにしていただきたいと思います。
○政府委員(石川晃夫君) お答えいたします。 現在の宇宙開発委員会でございますが、これは、先ほども申しましたように、委員長は国務大臣で科学技術庁長官でございます。そのほか、委員といたしまして四名でございまして、一人が、現在日本海事協会の会長をやっておいでになる山県昌夫さんでございます。それからもう一人の方が、三菱電機の相談役をやっておられます関義長さんでございます。それからもう一人の方は、国際電信電話株式会社の相談役でございます大野勝三さんでございます。それからもう一人の方が、日本学術振興会の理事長をやっておいでになります吉識雅夫さんでございます。以上四名の委員になっております。
○上林繁次郎君 いろいろとうわさを聞くわけでありますけれども、この開発委員会ができて、いまお教えを願った四名の方が委員になっておる、実際その社会的な立場もいまお聞きしたとおりでありまして、実際に回数はなるほど昨年五月から六十数回にわたっての会議が開かれておるかもしれぬけれども、その内容的な問題、これは大きな問題であって、これらの方々が四名で実際にこれから四十八年に静止衛星を上げようという、そういう重要な問題を、また、社会的に非常に忙しい立場であって、実際にこの四名でほんとうにそれができるかどうか、こういうことが私たちにとっては大きな心配になるわけであります。そういった点は政府としてそれはできるという、こういう確信があるのかどうか、その点についてひとつはっきり答えていただきたい。
○国務大臣(木内四郎君) 御心配願っていること、まことに感謝にたえないのですが、いま申しましたように、山県昌夫先生、文化勲章をもらっておられるりっぱな科学者でありますし、 〔委員長代理矢追秀彦君退席、委員長着席〕 そのほかの方々もいずれも非常にりっぱな方であるというような、また、国際的にもすでに名の通った方でありまして、非常な御勉強を願っておりまするので、私どもは、まあ当面、この答申を得るまでは、私はその方々にお願いして遺憾なきを期し得るものだと思っておりますが、先ほど来たびたびお話がありましたように、また、昨年のこの委員会設置法案審議の際の御意見にありましたように、これを増員し、かつ常勤にし、かつ強化をはかっていくという御意見もごもっともでありますので、そういう点につきましては、この問題を含めて開発体制全体を通じてその強化をはかっていくように努力いたしたい、かように思います。
○上林繁次郎君 次に参ります。 このたび宇宙開発事業団をつくりたいと、こういうことで法案が出ておるわけでございますが、宇宙開発の実施機関としてこの事業団設置の必要性——必要だからこういう法案を出してきた、こういうことに違いはありませんけれども、そういう必要性について具体的にひとつ説明を願いたい。この事業団を設けるということが今後どのようなまたメリットがあるのか、こういった点についてひとつ詳しくお答え願いたいと思います。
○国務大臣(木内四郎君) ごもっともな御質問でありますが、御案内のように、宇宙開発の重要性については先ほど来御説明申し上げましたので御了解を願ったことと思います。各国ともに非常にこれに力を入れております。直接の利益、またこの波及効果、その他いろいろ考えまして、どうしてもこれは推進しなきゃならぬところで、これは非常に高度の科学技術を結集しまして総合的に効率的に行なっていかなければならぬ大事業であります。そこで、今日のわが国の状態を見ますというと、各官庁まあばらばらといってはあれですが、方々に散っており、これを何としても一元化の方向に少なくとも持っていかなければならぬ。これを急速に一元化するということは、なかなかこういうことはむずかしいのです。各官庁に分かれているものを、そこで一つのレールを敷いて、そこでそのレールに乗ってくるものをまず、それからその次にと、だんだんとこれを乗せていく。この法案をごらんになっていただくと、それを可能にするようなふうにすべての条文が書いてあるわけであります。そこで、この事業は国家的の大事業でもあり、いま申しましたように、あらゆる科学の粋を集めて、高度の、しかも深い科学技術の粋を集めて、そしてしかも急速に行なわなければならない、しかもまた大型化で、非常に大型のものであり、多額の国費を要する、これを能率的にやるには、いま申しましたように、やはり一元化の方向に持っていかなきゃならぬ。これは宇宙開発審議会の答申にもその趣旨がうたわれておる。一元化の方向に努力するということがうたわれておりますが、少しおそまきではありまするけれども、ここに宇宙開発事業団をつくりまして、そして一元化の方向にひとつ持っていこう、これが事業団のねらいでございます。
○上林繁次郎君 そうしますと、大きな目的を持っているんだという、将来にかけて、こういったことはわかりました。当面の問題としましては、やはり何といっても四十八年を期しての衛星打ち上げ、こういうことになるだろうと思う、当面の問題としては。そこで、その反面、また事業団ができたということは将来のためである、将来のためであるとするならば、そういう大きな目的を持っているとするならば、この事業団を発足させるということはもちろんでありますけれども、その前に、その基本となる、先ほどから論じられてまいりましたけれども、やはり基本法的なものが、その基盤になるものが、当然あってしかるべきだ、それが先ではないか、こういうふうに私は考えております。その点についての考え方はどうでしょう。
○国務大臣(木内四郎君) 確かにお説のように、基本法が先にできておれば、これは非常にけっこうであります。しかし、基本法ができても、基本の計画がやっぱり先にできなければ、やはり私はいかぬと思う。どちらが大事かというと、これは別に基本法の大事なことを否定するわけではありませんけれども、間違いのない計画ができて、それに従って進んでいくということが当面一番必要なことじゃないか、かように考えております。しかし、私はいま申し上げましたように、基本法の必要なことを否定するわけではありません。なるべく早く基本法をつくる、かように考えております。ただ、この基本法を制定するにつきましても、先ほど来申し上げておりますように、たとえば宇宙の定義一つにつきましてもいろいろな問題がある。そのほかいろいろの問題がありまするので、今日までまとまっておりません。その点は衆議院の委員会においても御心配願って研究していただいておりますが、私どものほうにおきましても研究しまして、なるべく早く成案を得て、この基本法が制定されますように努力をいたしたい、かように考えております。
○上林繁次郎君 これは意見の相違ということになるかもしれませんけれども、それだけの大きな問題を取り上げていくわけですから、当然基本になるものがあってしかるべきじゃないかと、私はこう思うわけです。したがって、そういったものを一日も早くやはり確立していかなきゃいかぬ、こう思うわけです。それと同時に、さしずめ四十八年を目ざしてのいわゆる衛星打ち上げ、こういうことであるならば、経済的にいっても、いろんな角度からいって、これはあえて四十八年といいますと、それほど遠い将来の話ではないんです、近い将来の話なんです。この予算の面からいっても、いろんな角度の面からいっても、この衛星打ち上げということだけならば、それはアメリカさんにお願いをしてもこれは打ち上げできるということは言えると思います。御承知のように、こういう話も聞いておるわけです。ロケットを打ち上げるのに約十億、一発上げるのに十億かかる、こういうことらしい。アメリカのほうでは、それが十発になったら八十億にまける、こういうようなことを言って盛んに呼びかけてきておる、こういう話も聞いておる。したがって、そういった当面の問題を解決するということならば、私はそういう角度で、そういう考え方でこれをアメリカに一時的にゆだねても、これはゆだねるほうがかえって効果的ではないか、予算の面から、いろいろいって。その間に、十分に基本からきちっとした体制をつくって発足をしていく。何も事業団をここであわててつくる必要はないんじゃないか、しろうと考えかもしれないけれども、そういう考え方を持っておるわけですが、そういった点についてはどういうふうに考えておりますか。
○国務大臣(木内四郎君) いまの御意見は確かに一つの考え方だと思います。そういう意見を述べておる人も内外にいろいろないことはないんですが、先ほど来政府委員から御説明申し上げましたように、各国ともに、みな特別な機構をつくっておりますね。アメリカ、ソ連はもちろんのこと、フランスでもつくっております。西独でも九五%も国が金を出して一つのものをつくっておる。しかも、みずからの打ち上げさえもできないで、アメリカに頼んで打ち上げてもらっておる西独あるいはその他にしてもそういう機構をつくっておる、イギリスもつくっておる、というようなことであります。わが国としましては、しかし、アメリカに打ち上げてもらうということじゃ私は情けないんで、わが国の科学技術を進歩させるためにも、直接のことだけでなく、科学技術の水準の向上という意味からいっても、どうしてもわが国で研究開発をして打ち上げるようにしたいというのが私どもの念願でありますので、はなはだ御意見と違って申しわけありませんけれども、私どもはそういうようなわけでこの法案を提案しておるような次第であります。
○上林繁次郎君 私は、何もアメリカにたよって、これをいつまでもそういう形をとっていけということを言っているわけじゃない。これは政府のほうでどういう考えを持っているか、また、私の考え方、これはおのずから違う面が出てくるかもしれない。しかし、どちらが効果的であり、価値的であるかということは、これはまた違うと思う。そこで申し上げているわけです。先ほど来論じられておる基本法のようなものもまだできておらない、そういう中で事業団の設立というものをあせる必要はないんじゃないか、ほんとうに一発のロケットを打ち上げてこれを開発するのには、一説には千発ぐらい上げなければわからないだろう、こういうふうにも言われているわけです。そうしますと、これは相当な予算を食うことは当然です。そういったいろいろな意味から、私はいまのような話をしたようなわけです。で、いつまでもそういうアメリカにたよっていればいいということを申し上げておるわけではない、こういうことです。その点をひとつ明らかにしておきたいと思います。 そこで、今度事業団ができたということは、組織、制度といいますか、それの一元化である、これを考えているわけです。ところが、まだまだ、先ほどから話が出ているように、全部が一元化されているわけじゃない。徐々にそういった一元化をはかっていくんだ、こういう話がありました。そこで、科学衛星関係の開発という、こういう問題については依然大学関係にゆだねられている、こういうこと、こういった問題があるわけですけれども、こういったことでは確かに不経済、金の面からいっても不経済である。また、人材の結集という面からいってもこれはマイナスであろう、こういうふうに思うわけですね。そこで、やはり一日も早くこの一元化というものをはかっていかなければならない。事業団はできても、まだばらばらだという体制が現実だということなんで、いつごろまでにこれを一元化していくという考えを持っておるのか。せっかく事業団をつくったんですから、ですから、ばらばらでは、これは統合的な効果的ないわゆる運営というものはできないんじゃないか。こういう立場から、いつごろそれではこれを一元化していくという考え方を持っておるか。その点についてひとつ明快にお答えを願いたいと思います。
○国務大臣(木内四郎君) 一元化の問題につきましては、先ほど申し上げましたように、わが国の今日までの状態を見ますと、各省にいろいろばらばらになっておる。何とかして一元化の方向に持っていかなければならぬ。しかし、これは各省にばらばらになっておって、いろいろな今日までのいきさつもありますので、急激に一挙に一元化するということはなかなか困難ですから、そこで一元化の方向に向かってこのレールを敷くというのがこの法律だと。そこで、それにつきましては、郵政省のほうの電波研究所のほうはこちらのほうに一緒になっていただくようになりました。そのほかにいろいろありますけれども、これもだんだんに開発の段階になれば、打ち上げは事業団のほうに持っていただくようになる。そこで、東大のほうはどうかといいますと、これもいま研究しておるところのものがほぼ完成に近いところまできておる。そこで、急にこれを移すことはかえって開発をおくらせるというので、いましばらくこれは東大に置きますけれども、開発に自信ができてくるような段階になれば、これは事業団のほうで一緒に引き受けてやるということになっております。もっとも、科学衛星の研究というのは、これは科学の学術のほうの研究でありますので、その基礎的研究のほうは東大においてやはり引き続いてこれを行なうということになっております。そのほかの役所のことにつきましても、開発の段階になってくると、この事業団のほうに持ってきます。それまでの基礎的研究というものは、おのおの行政の各分野がありますので、そのほうにおいていろいろ基礎的の研究はしていただく、こういうことになっております。
○上林繁次郎君 いまの話、わからないではないんですけれども、いまの話では、レールを敷く、そうしてどういう方向に進んでいくか、それを打診をしてみる、言うならばそういった話じゃなかったかと思うんです。私の言っておるのはそういうことではなく、もっと計画的にいつごろまでにそういったものを一元化していくか、事業団ができたということは、その事業団をやはり効率的に運営していく、こういうことがやっぱり最大の目的になってもらわなければいかぬと思うんです。そうでなかったら、何も事業団をつくる必要はないんです。そこにねらいがあるわけですから、当然そういった問題についての綿密な計画性というものがなければならぬ。そういう意味から、いつごろこういったばらばらの状態が一元化されていくのかということの大体の目安を私は聞いておるわけです。そのうちにちゃんと一元化されていくだろうという、はっきり言えばそういう言い方。私の言っておるのはそうではなくて、少なくとも事業団はそういう大きな目的を持った事業団なんですから、そういうりっぱなものができる以上、当然いろいろな機関を統合していく、一元化していく、それはこの時点で大体一元化していくんだという考え方があってもしかるべきじゃないか、こういうふうに申し上げておるわけです。その時期はどれくらいに踏んでおるのか、こういうことなんです。
○国務大臣(木内四郎君) 御案内だと思いますが、科学の研究は、いま申しましたように、たとえば東大のものは開発が信頼を得る段階まで来たときにこちらのほうへ移したいということになっておりますから、科学の面におきましては、これはいついつまでにこれはどうかということは、私はいまここで直ちに申し上げることは困難だと思います。しかし、東大のほうでも、これは信頼を得る段階になればこちらのほうに移すということになっておりまして、私はその約束を信じて、そうしてなるべく早い機会にそれが実現することを期待しているのであります。
○上林繁次郎君 まあ、その辺のところを論議しても平行線をたどりそうですから、このくらいにしておきますけれども、私から言わせれば、いわゆる行き当たりばったりみたいな行き方、そんなあわてることはないのではないかということを先ほどから言っているわけです。もっともっと、それならば、いまばらばらに置いておくならば、そのばらばらの体制でもっていつごろ事業団をつくったら最も適切なのかということを、それを考えるほうが先じゃないか、私はこう言いたいわけです。で、もっと慎重であるべきではないかということを申し上げておきたいわけです。 もう一つは、そのばらばらであるという、この一元化されないというこの理由。その一つとして、——それはどうかわかりませんよ、わからないけれども、いわゆる国のなわ張り争い、こういうような考え方があるんじゃないか。こんなようなちまたのうわさもあるけれども、全くこれはそうじゃないと否定するわけにもいかない。国に、その点どうだと、こう聞いても明快な答弁はできないだろうと思うけれども、その点、参考、また将来のために、その辺のいわゆる確信のほどを私は伺っておきたい、こう思います。
○国務大臣(木内四郎君) いまのような御心配、私は無用だと思うのです。なわ張り争いのためにこれがおくれているというようなことはありません。しかし、各行政機関はおのおのの行政の部門がありまして、それに属するところの専門的の研究はやはりその行政官庁でやって差しつかえない、ただ、この打ち上げなどにつきましては、これは事業団のほうに持っていく、こういうことに私はなるかと思うのです。それはなわ張り争いとおっしゃればあれですけれども、私は、なわ張り争いではなくて、行政担当する者の責務であると、かように考えます。
○上林繁次郎君 まあ、そうあっては困る。いままでに例がないとは言えない。いまの国の体制それ自体が、そういったにおいが十分するわけです。そういう意味から、それを憂えていま申し上げたわけでありまして、そうでないとすればそれにこしたことはない。また、もしそういうようなことであれば、せっかく事業団をつくっても、その事業団の効果的な効率的な運営というものはできるわけがない。そういった老婆心からいまお聞きしたようなわけでございまして、そういうわけで、そういったことのないことを私は強く願っております。 で、問題を変えまして、ジョンソン・メモによりますと、先ほどお話がありましたように、あくまでもこれは平和目的のためである、こういう話がありました。そこで、ジョンソン・メモを見てみますと、「政府間協定または企業間取りきめのもとで移転するすべての技術または機器は、相互に別段の合意がある場合を除き平和目的に使用さるべきこと」、まあこういうものがあるのです。そこで、相互に別段の合意がある場合を除きという、こういう表現のしかたということは、事はいわゆる平和目的ということなんですけれども、こういうものは、これは私の解釈が違うかもしれない、違っていたら正してもらいたいと思うが、もしこういったことで、これは日本としてはあくまでも平和目的、しかし、アメリカとの関係があるがゆえに、これが軍事目的にすりかえられてしまう、こういう心配はないのかどうか、この一節ですね。その点をひとつ明らかにしてもらいたい。
○国務大臣(木内四郎君) いまの御質問について、私はあらかじめ御了解願っておきたいと思いますことは、いまお読みになったのは、これはアメリカのジョンソン大使のメモなんです。条約の案文でも何でもないのですね。アメリカは、この話をしたそれをメモに書いて、アンレス・アザワイズ・アグリードというのが書いてあるのですよ。そこで、私どものほうの返事と合わせてお読み願ったらいいと思う。私どもは平和目的に限るということで返事をしているわけです。そこで、日本には平和目的以外のことは字引きにはないのですよ。ですから、私どもは、アンレス・アザワイズ・アグリード、平和目的以外については、アザワイズなことは考えていない。向こうがどう言おうとも、そんなことは私は心配ない。それは向こうの文書であり、メモである。条約文ではないのです。こちらの返事と合わせてお読み願えれば、私はそういう御心配は毛頭ないものと思います。
○上林繁次郎君 それではまた先に進みます。 そこで、宇宙開発事業団ができ上がりますと、この主務官庁が非常に複雑ではないか。いろいろなところに関係してくるわけですがね。そういうあまりにも関係官庁が多過ぎて、それでかえって開発発展というものを阻害しはしないかというような心配があるわけであります。その点はどうでしょうか。もう少しはっきり、主体性というか、自主性というか、そういうものを明らかにしていく必要があるのではないか。こんなふうに考えるんですが、この点はどうでしょうか。
○国務大臣(木内四郎君) いまの点は主務大臣の御質問だと思いますが、内閣総理大臣、郵政大臣が主務大臣、それから今後ほかの官庁のものもこっちに一緒になったら、その人も主務大臣。これは、おのおの行政官庁は行政上の特別の目的を持っておりますが、それが今度こっちに入ってくるとなれば、やはりその主管大臣がそれの主務大臣として一枚加わってくることは私は当然のことだと思う。別にそのために、ものごとの進行を阻害するようなことはないし、さようなことは私どもは実行上ないように万全の措置を講じてまいりたい、かように考えております。
○上林繁次郎君 それを信頼をいたしておきます。 次は、条文にちょっと入ってみたいと思いますが、第十六条に役員の兼職禁止という項目がございます。これを見ますと、「役員は、営利を目的とする団体の役員となり、又は自ら営利事業に従事してはならない。ただし内閣総理大臣の承認を受けたときは、この限りでない。」、こうあるわけです。これは私、くせものではないか、こう思うわけです。そこで、私が言うまでもなく、衛星を上げるまでにはロケットに一千億、衛星に五百億、いわゆる一千五百億というたいへんな金が使われていくわけです。そこで、そういった金の動きというものを当然ねらってくるという立場のものがいるはずです。こうきめても差しつかえないと思う。その点、そういうことを憂うるわけですけれども、そういう立場から、この最後の「内閣総理大臣の承認を受けたときは、この限りでない。」ということはどういうことをさしているのか。私は、もっとはっきりと、「役員の兼職禁止」と、いわゆるこういう項目があるんですから、そういった一切を防ぐために、将来に禍根を残さないために、これに携わる役員は、営利を目的とする団体の役員となり、あるいはまた、みずから営利事業に従事してはならない、そういったことで、これははっきりしておいたほうがいいんではないかと、こういう考えなんですけれども、その点についてはどういう考え方ですか。
○国務大臣(木内四郎君) いまの御意見、確かに一つの御見識だと思うんです。そういうふうに従来いろいろの事業団その他がなっているところがあると思うんですけれども、今度の場合は国家的な大事業であります。官学民の有能な人を集めて、そうしてトップ・マネージメント——非常に有能な、事業への経験もあり、信頼もあり、また管理能力もあるというようなりっぱな人を集めていかなければならない。そういう場合に、営利を目的とする団体の役員であったり、自分で営利行為をやっておるというような人は、普通ならば、これはあるいは矛盾する場合があるかもしれないが、原則としてこれを排除して、しかしそれが今度の事業団の仕事と矛盾しないというような人があれば、そのために有能な人を排除するということは私は適当でない、官学民の有能な人をあらゆる方面から結集して、そうしてやるという精神からいって、この事業団の仕事と相反するようないまの欠格条項、そういうあれがないという人までも排除する必要は私はないものだと思う。そこで、そういう場合には総理大臣の認可を得てこれを認めることができるというのを置いておくほうが私は適当な規定じゃないかと、かように考えておる次第でございます。
○上林繁次郎君 もうそろそろ最後に近づいておるわけですけれども、やはり営利につながっていくという、そういう立場の人であっては——私は、いまあなたがおっしゃるのは、そういったことを利用するような人はいないと、少なくともこの役員になる方は、そういう心配はないんだと、こういう表現であったと思うんですけれども、それは断言できる問題ではない。断定できる問題ではない。それは、いままでの国会内においてもあらゆる問題が生じてきた。そういった問題を考えてみても、それは断定できるものではないということが言えると思う。それは証明できると思う。そういったことで、あくまでもこれは、あまり幅を持たした表現のしかたというのは、私はかえって将来に禍根を残すというふうに思う。ほんとうに宇宙開発という大事業、先ほどからそちらの政府のほうで大事業大事業と言っておる、その大事業を完成していくという、そのためには、やはりそういったみじんもつながりがない、そういう立場で自分もその道に専心して、日本の発展、科学の発達に大いに寄与していこうという、そういう立場の人を当然選ぶべきである。あなたの言うように、絶対にそういう心配はないんだと、こういうふうに断定はできないと思う。そういう立場で私は申し上げておるわけです。これは論議しても結論の出ない話かもしれませんが、そういう意味で私はこの点を憂えておるわけです。十分に再考願って、そしてこの点をどうしていくかということについてはまた再考をお願いしておきたい、こういうわけです。 以上で私の質問は終わるわけでありますけれども、いずれにいたしましても重要な問題でありますので、いままで話し合った中で、十分その話の中での問題点というものを、もう一歩、二歩とお互いに煮詰めて、そうして最もよき結論を出していく努力が大事ではないか、こういったことを申し上げて、私の質問を終わりたいと思います。
○委員長(宮崎正義君) ほかに質疑はございませんか。——質疑がなければ、本連合審査会はこれにて終了することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(宮崎正義君) 御異議ないと認めます。 よって、連合審査会は終了することと決定いたしました。 これにて散会いたします。 午後四時五十七分散会