科学技術振興対策特別委員会 第2号
- 発言数
- 10 件
- 登壇者
- 4 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1969/02/27
会議録
○委員長(宮崎正義君) ただいまから科学技術振興対策特別委員会を開会いたします。 委員の異動について報告いたします。 去る一月三十日、西村尚治君が委員を辞任され、その補欠として金丸冨夫君が、二月六日、達田龍彦君が委員を辞任され、その補欠として森元治郎君が、二月二十日、亀田得治君が委員を辞任され、その補欠として藤田進君が、それぞれ選任されました。 —————————————
○委員長(宮崎正義君) この際、理事の補欠選任を行ないたいと存じます。 委員の異動に伴い、理事が二名欠員となっております。 理事の選任につきましては、先例により、委員長にその指名を御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんでしょうか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(宮崎正義君) 異議ないと認めます。 それでは、理事に平島敏夫君及び竹田現照君を指名いたします。 —————————————
○委員長(宮崎正義君) 次に、科学技術振興対策樹立に関する調査を議題といたします。 まず、木内国務大臣から、科学技術振興のための基本的施策について、その所信を聴取することといたします。木内国務大臣。
○国務大臣(木内四郎君) このたび科学技術振興対策特別委員会が設けられまして、諸先生方に、また格別の御配慮を願わなければならぬと思います。どうぞよろしくお願いいたします。 ————————————— 第六十一回国会にあたりまして、科学技術庁長官としての所信を述べさせていただきたいと思います。 科学技術の振興が国民経済の発展と国民福祉の向上のため欠くべからざるものであることは、ここに多言を要しないことと存じます。 わが国の国民総生産は、いまや自由世界第二位となり、その急速な経済発展は諸外国の注目するところとなっております。しかしながら、この輝かしい経済発展も、諸外国からの導入技術に負うところが多かったことを考えますと、本格的な開放経済体制を迎えた今日、わが国独自の自主技術開発を一そう強力に推進していかない限り、今後の経済発展を期待することは困難であることは申すまでもないところであります。また、産業技術のみならず、公害、自然災害の防除、交通事故防止等、社会開発の種々の面におきましても、研究開発の画期的な推進をはかることがきわめて重要であると思うのであります。 さらに、最近の研究開発の傾向を見ますと、一方におきましては、研究の細分化、専門化が進むとともに、他方におきましては、原子力、宇宙、海洋等の大規模な科学技術の開発については、広範な分野の研究を総合的、組織的に実施することがきわめて重要となり、これに伴って、科学技術の振興に果たすべき国の役割りが一そう大きなものとなってまいりました。 私は、以上の観点から、昭和四十四年度におきましては、次のような諸施策を強力に推進してまいる所存であります。 第一は、科学技術振興の基盤の強化であります。 このため、まず、科学技術に関する基本計画を策定し、国として目標を設定して推進すべき研究、その他重要な分野における研究の総合的かつ計画的な推進をはかる所存であります。 また、研究学園都市の建設等、研究環境の整備充実、優秀な人材の養成確保、科学技術情報の流通促進等、各種の科学技術振興基盤強化のための施策を講じていく所存でありますが、これら施策の基本となるべき法律の早期実現につとめる所存であります。 なお、科学技術の振興は、国民一般の深い理解と協力を待って初めて実るものであることにかんがみ、その普及啓発活動には特に意を用いてまいりたいと考えております。 第二は、原子力の開発利用の推進であります。 わが国における原子力の開発利用は、すでに原子力発電、放射線利用などの面で漸次実用に供せられる段階を迎え、その前途は洋々たるものがあります。このような現状にかんがみ、原子力発電につきましては、動力炉・核燃料開発事業団を中心として、将来の電力供給の本命と目される高速増殖炉及び新型転換炉の開発を、所定の基本計画に沿って推進してまいりたいと考えております。 また、原子力第一船の建造につきましては、四十四年度中に船体の進水を実施するとともに、搭載原子炉の設計及び原子炉機器の製作を進めることとしております。このほか、放射線利用に関する研究開発の推進等、原子力開発長期計画に基づく諸般の施策を講じ、原子力関係国産技術の確立につとめるとともに、安全対策についても、放射能調査体制の拡充等、一そうの強化をはかってまいる所存であります。 第三は、宇宙開発の推進であります。 宇宙開発につきましては、昨年、宇宙開発委員会が設置され、企画調整面における一元化がはかられたわけでございますが、四十四年度は、新しく特殊法人宇宙開発事業団を設立して、開発実施面における一元化を進め、これを中心として、昭和四十八年度に静止通信実験衛星を打ち上げることを目標に、強力に開発を進めてまいりたいと考えております。なお、四十四年度においては、従来、郵政省が行なっていた電離層観測衛星の開発をこの事業団において行なうことに関係省間で話し合いがつき、一元化の今後に明るい見通しが与えられた次第であります。 第四は、海洋科学技術の推進であります。 海洋開発については、すでに諸外国において積極的な推進がはかられております。海洋国であり、資源の多くを海に依存しなければならないわが国にとっては、海洋開発利用の重要性は特に大きく、そのための科学技術の開発を早急に進めることが肝要であります。 このため、昭和四十四年度は、海洋科学技術審議会の議を経て海洋科学技術の研究開発に関する長期計画を策定するとともに、海洋開発の基礎となる海中作業基地の建設等を行ない、海洋科学技術開発の一歩を踏み出すこととしております。 第五は、重要総合研究の推進であります。 以上に述べました大規模な研究開発の総合的な推進とあわせて、各分野における重要総合研究、特に、公害、自然災害の防除、交通事故の防止等のための技術の研究には力を注ぎたいと考えております。 第六は、わが国独自の国産技術の開発促進などについてであります。 さきにも述べましたように、自主技術の開発の重要性にかんがみ、新技術の開発等の施策を強化するとともに、民間に対する助成、税制上の特別措置等、民間における科学技術の振興をはかってまいる所存であります。 また、資源の総合的利用の推進につきましては、資源調査会を中心として、資源の総合的利用方策の確立に必要な各種調査を実施し、関係行政機関の施策の推進に資してまいりたいと考えております。 さらに、国際協力の重要性が増大していることにかんがみ、対OECD協力活動の一そうの強化、二国間交流の活発化等に努力いたすこととしております。 以上の諸施策を実施するため、昭和四十四年度政府予算案におきまして、科学技術庁分は、原子力開発利用に約二百九十八億円、宇宙開発に約五十七億円をはじめとして、総計約四百四十三億円を計上いたしました。 以上、科学技術振興のための諸施策について申し述べましたが、現在ほど科学技術が国民の生活にとって密接かつ重要な地位を与えられたことがなかったことを考えますと、科学技術の振興の衝に当たります私といたしましては、その使命の重大性を痛感し、今後、これらの施策の実現につきましては最大の努力をいたす所存であります。 ここに、委員各位の一そうの御支援、御協力を賜わりますようお願い申し上げます。 —————————————
○委員長(宮崎正義君) 平泉政務次官から発言を求められておりますので、これを許します。平泉政務次官。
○政府委員(平泉渉君) 私、科学技術庁の政務次官でございます。もとより全くのしろうとでございますし、また、きわめて経験未熟なものでございますが、先生各位の御協力、御指導、御鞭撻をよろしくお願い申し上げる次第であります。
○委員長(宮崎正義君) それでは、四十四年度科学技術庁関係予算について説明を聴取いたします。馬場科学技術庁長官官房長。 —————————————
○政府委員(馬場一也君) それでは、昭和四十四年度科学技術庁予算案につきまして説明を申し上げます。 昭和四十四年度政府予算案におきまして、科学技術庁の予算は、歳出予算額四百四十三億三千八百万円、国庫債務負担行為額三百九億四千七百万円を計上いたしました。これを前年度予算に比較いたしますと、歳出予算額百二十五億百万円国庫債務負担行為額百八十億七千三百万円の増額となっており、歳出予算額の比率において約三九%の増となっております。 次に、予算要求額のうちおもな事項につきまして、その大略を御説明いたします。 第一に、科学技術振興基盤の強化につきましては、十二億一千二百万円を計上いたしました。 まず、わが国における科学技術を長期的な観点に立って計画的かつ総合的に推進するための国の基本計画を策定するため必要な経費並びに科学技術会議の運営をはかる等の経費として、三千三百万円を計上いたしました。 次に、情報社会といわれます現代の要請にこたえますため、科学技術情報流通の促進につきましては、その充実をはかることとし、シソーラス、すなわち情報検索用語関連辞書の編集、情報の機械化検索システムの検討等、科学技術情報流通体制整備のために必要な調査を開始するための経費として、八百万円を計上いたしますとともに、日本科学技術情報センターにおきまして情報収集量の増加をはかるとともに情報検索の機械化等その機能の拡充を促進することとし、政府の出資金及び補助金合わせて、七億五千五百万円を計上いたしました。 また、科学技術の普及啓発活動の強化につきましては、科学技術映画の製作、科学技術功労者の表彰、地方における科学技術普及啓発体制の整備等を推進するとともに、特に原子力の平和利用、宇宙開発に関する国民の理解を深めるための広報活動の強化に必要な経費として、五千六百万円を計上いたしました。 次に、国立試験研究機関の人材養成をはかるため、国内及び海外への留学、研修及び国際研究集会への派遣等に必要な経費として二億円を計上いたしました。 研究学園都市につきましては、共同利用施設の調査に必要な経費を引き続き計上いたしましたほか、本年度進出第一号として建設に着手いたします無機材質研究所の超高圧実験棟を完成するために、一億六千万円を計上いたしました。 第二に、原子力開発利用の推進につきましては、原子力開発利用長期計画実施の第三年目としまして、歳出予算額二百九十四億八千百万円、国庫債務負担行為額二百五十四億五千百万円を計上し、諸施策の拡充につとめることとしております。 まず、動力炉の開発につきましては、四十四年度内に高速増殖炉の実験炉の建設に着手いたしますとともに、新型転換炉の実験研究を本格的に展開することとし、この研究開発の中核となります動力炉・核燃料開発事業団に対し、核燃料開発に必要な経費と合わせて、総額百五十四億六千七百万円の出資金及び補助金を計上いたしました。 次に、原子力第一船の建造につきましては、船体の進水、搭載原子炉の詳細設計、陸上付帯施設の整備などを行なうため、日本原子力船開発事業団に対し出資金及び補助金合わせて、二十四億四千二百万円を計上いたしました。 また、原子力研究所につきましては、大洗研究所の整備拡充をはかるとともに、核融合及び食品照射の研究の充実などに必要な経費として、出資金及び補助金合わせて、九十五億三千九百万円を計上いたしました。 さらに、安全対策の一環といたしまして、原子力軍艦寄港時の監視体制の強化等、放射能測定調査研究に必要な経費として、一億七千六百万円を計上いたしました。 このほか、原子力平和利用の促進といたしまして、放射線医学総合研究所の整備、国立試験研究機関及び民間の研究の助成等合わせて、十八億五千七百万円を計上いたしました。 第三に、宇宙開発の推進につきましては、昭和四十六年度に電離層観測衛星の打ち上げを、昭和四十八年度に静止通信実験衛星の打ち上げを目標として、ロケット及び人工衛星の総合的かつ計画的な開発などを行なうために必要な経費として、歳出予算額五十七億百万円、国庫債務負担行為額五十億四千六百万円を計上いたしました。 まず、宇宙開発の推進につきましては、ただいま大臣から申し上げました趣旨に従いまして、新たに宇宙開発事業団を設立することといたしております。このために必要な法案は別途御審議いただくこととなりますが、この事業団は、ロケット及び人工衛星の開発、打ち上げ及び追跡を総合的に実施するため、郵政省電波研究所で進められてきました電離層観測衛星の開発を受け継ぐほか、航空宇宙技術研究所のロケット関連研究の一部をも受け継いで実施することとし、これらのために必要な経費として、同事業団に対する出資金及び補助金合わせて、三十億五千九百万円を計上いたしました。 なお、同事業団は、本年十月一日の発足を予定いたしておりますので、それまでの開発業務は宇宙開発推進本部が従来通り実施することとし、そのために必要な経費として、十四億八千六百万円を計上いたしました。 次に、航空宇宙技術研究所のロケット関連研究につきましては、基礎的、先行的研究等に必要な経費として、七億八千八百万円を計上いたしました。 このほか、種子島周辺漁業対策に必要な経費として、三億五千万円を計上いたしました。 なお、これらのほか、特別研究促進調整費より、宇宙開発充当分として約二千万円を予定しております。 第四に、海洋開発技術の推進につきましては、新たに海中作業基地の開発に着手するほか、潜水調査船の運用、海洋科学技術の調査などを行なうため、二億五千七百万円を計上いたしました。このほか、特別研究促進調整費より海洋開発充当分として、約九千万円を予定しております。 なお、理化学研究所に海洋計測工学研究室を新設いたすこととしております。 第五に、特別研究促進調整費といたしまして、六億七千万円を計上し、防災科学技術、環境科学技術、電子技術などの総合的研究及び不測の事態に対処し緊急に行なうべき研究の円滑な実施をはかることとしております。 なお、この特別研究促進調整費には、さきに申し上げましたように、海洋開発及び宇宙開発に関する研究への充当分も含まれております。 第六に、新技術開発の促進につきましては、新技術開発事業団に対する出資金及び補助金合わせて、六億七千七百万円を計上することにより、研究開発委託限度額を十二億円に引き上げる等、その業務の拡充をはかるとともに、発明実施化の補助金として三千三百万円を計上いたしました。 第七に、国際交流の促進につきましては、欧州原子力機関(ENEA)の共同研究などの事業への参加、経済協力開発機構(OECD)活動への協力、二国間の科学技術交流の拡充などのため、五千九百万円を計上いたしました。 第八に、資源の総合的利用方策の推進につきましては、将来の資源に関する総合的調査等、資源調査会を中心とする調査及び固形産業廃棄物の処理利用技術等、委託調査を実施いたしますとともに、資源調査所の基礎的調査の充実をはかるために、一億一千三百万円を計上いたしました。 第九に、試験研究機関の整備強化につきましては、五十三億三千二百万円を計上いたしました。これは、航空宇宙技術研究所の航空機関係十三億一千四百万円、金属材料技術研究所の疲労試験施設の整備等に必要な経費十億九千百万円、国立防災科学技術センターの新庄支所の新設、大型耐震実験装置の整備などに必要な経費六億五千九百万円、無機材質研究所の研究グループの増設、研究用機器の整備等に必要な経費二億九千七百万円、及び理化学研究所の農薬研究施設の新設、工作棟の大和町への移転建設などに必要な政府の出資金及び補助金合わせて、十九億七千百万円であります。 以上、簡単でございますが、昭和四十四年度予算案のうち重要項目につきまして、その大略を御説明いたしましたが、このほか、原子力損害賠償補償契約に関する法律第八条の規定による国の契約の限度額を、一般会計予算総則において、百九十五億円と定めることといたしております。
○委員長(宮崎正義君) ただいまの説明に対して御質疑のおありのお方は順次御発言を願います。——御発言がなければ、本日はこれにて散会いたします。 午後一時三十七分散会