予算委員会第二分科会 第3号
- 発言数
- 137 件
- 登壇者
- 14 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1969/02/26
会議録
○足立主査 これより予算委員会第二分科会を開会いたします。 昭和四十四年度一般会計予算中、外務省所管を議題とし、審査を進めます。 この際、分科会の各位に申し上げます。質疑の持ち時間は、一応本務員は一時間程度、兼務員もしくは交代して分科員となられた方は三十分程度にとどめ、議事進行に御協力願いたいと存じます。 なお、政府当局に申し上げます。質疑時間がきわめて限られておりますので、答弁は的確に要領よく、簡潔に行なうよう特に御注意申し上げます。 質疑の申し出がありますので、これを許します。竹本孫一君。
○竹本分科員 きょうは、二、三の点について質問というか、あるいは希望と申しますか、そういうものを申し上げてみたいと思います。 第一点は、外交にはいろいろの任務が課せられておるわけでございますけれども、これからの国際経済、社会の動向を考えてみます場合に、そのうちの最も大切なものの一つとして、経済外交というものがあろうと思うのであります。 そこで、経済にお詳しい外務大臣のことでございますので、特にお伺いをするわけですけれども、私が特に力を入れてお聞きしたいのは、経済外交の積極的展開のために、予算措置を今回どういうふうにとられておるかということが一つ。 それから、その中身に関連いたしますけれども、特に在外公館、外務省の出先の皆さんが、日本の経済、その地域の経済というものについて、どの程度の研修の成果をおさめておられるのであるか、あるいはこれからそれを特に強め、深めていくために、どういう御努力をお考えになっておるか、その点をお伺いしたい。
○愛知国務大臣 経済外交ということの重要性は、私も身にしみて感じておるわけでございますが、予算の数字につきましては、御質問がございましたら、政府委員からも御答弁をさせていただきたいと思います。 私の率直な感じを申しますと、私も外務省の仕事を担当してから痛感したことは、東京におきましても、経済界との接触あるいは各省庁との連絡というようなことが非常に必要なことであるということを痛切に感じました。したがいまして、ほんとうに真剣に外務省の諸君にやってもらわなければならないと考えているわけであります。 出先の問題にも触れてお尋ねでございましたが、私、就任前にときどき外国を回ってみて、最近は、外務省の出先の人もずいぶんそういう方面に努力を払っている。一例をあげれば、たとえばニューヨーク総領事なども、アメリカの金融界等にも及んで非常に広い接触を持ち、相当の信頼をかち得ているように思います。また情報なども相当的確なものが入ってきております。 出先の機関につきましても、御承知のように、大蔵省、通産省等の訓練を経た人も在外公館の重要な地位につき、また相当な成果もあげているようですが、これら若い研修員はもちろんでありますが、外務省研修所等におきましても、そういう面に意を用いて、その方面の知識、見識を大いに持つようにこの上とも一そう努力を払いたい、このように考えている次第であります。
○竹本分科員 特に情報の収集の問題についても次に伺いたいのですけれども、これは私自身のささやかな経験でございますけれども、私が前に内閣の企画院にいるころに、戦時中になりますけれども、いろいろ各国の情報を持たなければならぬということで、情報収集について努力をいたしたことがあります。そのときの経験によりますと、外務省の出先から打ってくる電報その他よりも、三井物産や郵船で集めてくれる情報のほうが早くて的確であった。そういう経験もありますので、特にお尋ねをいたしますが、今日は、世界のあらゆるところでいろいろな問題が起こりますが、ことに貿易あるいは経済の自由化の問題でいろいろの動きが出てまいりますので、出先の外務省の方々の情報だけでなくて、そういう民間で張りめぐらされておる情報を外務省なり政府に集約するいかなる努力を払っておるか、この点についてお伺いいたします。
○愛知国務大臣 先ほど申しましたように、これも一例をあげますと、たとえばいま繊維の問題が相当問題になっておりますが、こういう点につきましても、業界筋と十分の連携をとりまして、私自身もできるだけ努力をしておりますけれども、最近におきましては相当業界筋を通じての情報等についても収集につとめて、これを分析し、そうして経済外交の路線の上に間違いなく乗せるようにしたい、かように考えております。同時に、このごろは、特に各国の国会筋と申しますか、議会筋と申しますか、そういうところでも、経済問題は相当こまかく具体的に取り上げられておりますので、その方面への出先の連絡ということも非常に必要の度を加えてきたように思います。各界それぞれ直接の連絡もございますけれども、やはり外務省としてはこれを的確に掌握しておくことが必要である、これが最近における一つの重点ではないか、かようにも考えておるわけでございます。
○竹本分科員 情報収集については、事柄の性質上、こまかく突っ込んでいくということもどうかと思いますので、希望を申し上げるだけですけれども、やはり民間の情報が的確に政府に流れ込むようなルートをぜひ確立をしていただきたいと思います。 それから今度は、情報収集の反対の側になりますが、日本のPRの面ですね。これも、アメリカ占領以来、政府は機密費が削られたり、いろいろの事情がありますので、思うにまかせない点があると思います。そしてまた、どういう宣伝をしておるかという宣伝をする手のうちを見せることもどうかと思いますが、とにかく結論として、日本の外交、いろいろありますけれども、経済の問題にしましても、あるいは沖繩の返還の問題にいたしましても、そういう日本の外交的な立場のPRのためには、はたしてどういう努力をなさるのか、特にそれについては予算的措置はどの程度考えられておるのか、これについて伺いたい。
○愛知国務大臣 先ほど申しました点にさらにつけ加えて申し上げたいと思いますのは、在外公館の主要なところでは、市場懇談会というようなもの、これは日本商社の在外支店等との間の連携ということで、市場懇談会というものをつくって、お互いの情報の交換につとめております。それから、商工会議所等に対します関係におきましても、同様に緊密な連携をとるということに努力をいたしております。 それから、ただいまのお尋ねのPRの点でございますが、たとえば輸入制限、これには課徴金問題とか自主規制問題とかいろいろございますが、そういう点に関連いたしまして、対策事務所というようなものを事実上つくりまして、たとえばロビースト等を通じてのPRあるいは工作とかいうことにつきましても、相当の努力をいたしておるわけでございます。こういう点につきましては、実は予算がまだまだ乏しいといいますか、もう少し積極的に予算措置も講じなければなるまいと思っておるわけでございます。それから、広報センターというものも力を入れておるつもりでございますが、これらにつきましては、やはり先ほど来仰せのように、関係の業界等とほんとうに緊密な連携をとって、うまくPRの効果を政府筋としてはどうやったらいいかということについては、特に研究を要する問題が多い。よいと思うことはどんどん積極的に広げてまいりたい、こういうふうにも考えておるわけでございます。
○竹本分科員 情報の収集並びにわが国の立場のPR、宣伝強化という問題につきましては、愛知外務大臣のときにひとつ思い切って前進ができるように御努力を願いたいと思います。 次にお伺いしたいことは、今度はアジア経済外交の問題でございますが、特にアジアについては、開発輸入の問題等もいろいろ論議はされておりますけれども、どの程度に進展をしておるのか、あるいはまたどういう企画で進めようとしておられるのか、その二つの点をお伺いいたしたい。
○愛知国務大臣 従来、特にアジア地域等の諸国に対しては、たとえば賠償とか、これに準ずる無償援助であるとか、こういうことがおもな課題であったわけでございますが、だんだんこういうことも片づいていくわけで、新しい考え方、構想でやっていかなければならない。ちょうど新しい転機にこの種の問題も差しかかってきているように思われます。大きくいえば、南北問題の解決ということも頭に入れながら、日本としましては、被援助国というか、協力を受ける側の立場、これもいろいろ総合的に勘案いたしまして、同時に、経済的に効果のあるようなやり方をしていかなければならぬ。これにつきましては、御承知のように、追跡調査などもようやく特定の問題についてはやっておりますけれども、それらの結果や報告などもにらみ合わせまして、これから総合的に海外協力経済外交とでも申しましょうか、こういう面には新しい構想と新しい意欲で、しかも効果があがるように、合理的な行き方というものを新しい考え方としてぜひまとめていきたい。基本的な構想がはっきりいたしませんと、ケース・バイ・ケースでその場当たり、あるいは外国側から援助を求められるものを一つずつ具体的に処理するというのでは少し能がなさ過ぎるのではないか、こういう気持ちを私としては持っておるようなわけでございます。抽象的なお答えで恐縮でありますけれども、考え方としてはそういうことで進めてまいりたいと思っております。
○竹本分科員 具体的に二つだけお伺いしたいと思いますが、一つは、アジア地域の農産物のこれからの輸入について、国内にもいろいろ事情がありますから、外務大臣としてはどういうお考えを持っておられるかということが一つ。もう一つは、最近できましたアジア民間共同投資会社というものについては、いかなる関心、関係を持っておられるのであるか。
○愛知国務大臣 まず第一段の問題でございますが、たとえばインドとかインドネシア等、多くのアジア諸国に一次産品の調査団を派遣いたしておることも御承知のとおりと思いますけれども、これらの一次産品の品質あるいはコストというようなものをわが国の需要に適合させるように技術援助ということをやっていかなければならない、こういう点がいままで率直に言えば足りなかったことではなかろうか、かように考えておる次第でございます。 第二点につきましては、経済局長からお答えいたしたいと思います。
○鶴見政府委員 竹本先生御存じのとおり、ごく最近、アジア民間投資会社というものが、富士銀行の岩佐頭取を中心といたしまして発足いたしました。政府といたしましても、アジア諸国が政府ベースでの援助のほかに、民間投資というものが非常に大事であるわけでございますので、非常にけっこうな構想であろうということで、できるだけそれを支持し、協力をしてまいりたい、こういうふうに考えておるわけでございます。
○竹本分科員 ちょっといまの点もう少し具体的に聞きたいのですけれども……。
○鶴見政府委員 ただいまのアジア民間共同投資会社は、日本のみならず、アメリカその他ヨーロッパ諸国等から、アジアに対する民間投資というものをさらに促進しようという趣旨で、ちょうど中南米地域に対しまして、先生も御存じのとおり、アデラというのがございますが、それのアジア版ということで、岩佐頭取が推進役になってつくられたものでございます。直接には政府から、たとえば輸銀の投資金融といったようなものでそれに対して出資をするということにはなっておりませんけれども、民間の各銀行とかメーカーとかあるいは商社というものが、その投資会社に対して拠出するという形になっておるわけでございますので、その拠出の際に、政府としてもできるだけ便宜を与えるという形で協力をしてまいりたいと考えておるわけでございます。
○竹本分科員 どういう方面にどの程度の投資をしようとしておるのか、政府としてはどういう援助なり関係をしようとしておるのか、その辺を聞きたいのです。
○鶴見政府委員 現在までのところ、御存じのとおり、まだ発足したばかりでございますので、アジア地域に対して…(竹本分科員「計画では」と呼ぶ)計画では、私どもまだ詳細は承っておりませんけれども、現在、たしか授権資本で全部で四千万ドルであったかと思いますが、最初の分がその約四分の一で、日本の負担する分が、私も正確な数字は現在覚えておりませんが、約五百数十万ドルじゃなかったかと思います。それの払い込みにつきましては、すでに日本側としては措置をとっているというふうに承知いたしております。あとどこの地域にどういうふうにやるかということにつきましては、現在の段階におきましては私どもまだ伺っておりません。
○竹本分科員 これは政府が直接出ていくのがいい場合と悪い場合と、いろいろありますから、慎重な配慮を必要とするでしょうけれども、それにしても、この行き方というものは、これからのアジア問題に取り組んでいく日本の立場として、一つの重要な役割りをになっておると思うのですね。ですから、もう少し積極的かっ具体的な関心を持たれてしかるべきではないかと思うわけです。 なお、これに関連しまして、アジア開銀が出発をしておるわけでしょうが、インドやビルマの経済情勢は最近すこぶる悪いようですけれども、そうした問題も含めて、アジア開銀はこれからアジアの経済の伸展のために何をなし得るか、なさせようとしておるのか、ひとつお伺いしておきたいと思います。
○愛知国務大臣 アジア開銀は発足いたしましてからまだ日も浅いのでありますけれども、外務省といたしましても、アジア開銀は幸いに日本人の渡辺君が総裁になっております関係もございますので、十分連携をとって、その業況あるいは将来の計画等も相談に乗っておるわけでございまして、ただいままでのところ、昨年の末で大体五千万ドル前後の融資、投資を決定いたしております。そしてこれは、アジ銀の幹部の見方としては、発足当時の計画の線に大体沿うておる、あるいはむしろ予期した以上に業績があがりつつある、これで資金量との関係もにらみ合わせながら、来年はより一そう地域も広げたい、しかし、あくまでプロジェクトごとに合理的な、先ほどもちょっと申しましたが、エフェクトのあがるようなところに、厳重に審査をして仕事をやりたい、理事会も御承知のように各国の人が集まっておりますが、その理事会で十分各方面から検討して、適確な融資計画を促進するようにしたい、こういうことで、私も非常に期待を持っているわけで、一様に申しますれば、アジ銀としては、設立されましてから、私が見ておりましても、所期の成果をあげつつあるようなふうに見ておりますが、なお一そう注意してまいりたいと思います。
○竹本分科員 いまちょっとお尋ねしましたのは、インド、ビルマ等の問題について、日本がアジア経済外交の展開の面で何をなし得ておるか、なそうとしておるのかといった面をちょっとお伺いしたい。
○上田(常)政府委員 お答え申し上げます。 インドに対しましては、先生御承知のとおりに、もう今回が八次か九次になりますが、コンソーシアムの一員といたしまして、ちょっといま数字をここに持ち合わせませんが、本年度は四千五百万ドル、前年も四千五百万ドル、その前が六千万ドルでございまして、数億ドルの借款を与えております。 それからビルマに対しましては、これは先生御承知のとおり、政府といたしましては、当初賠償を与え、賠償が済みましてから、今度は賠償にかわりますような無償経済協力ということで、約一億以上のものを目下与えておるわけでございますが、そのほかにさらに、つい最近でございますが、三千万ドルの借款を与えております。 経済関係につきましては、インドにつきましていろいろ問題はございますが、しかし、これは一昨年及びその前の異常な干ばつのために、非常にインドの経済状態が悪くなったのでございますが、最近は、農業問題も、完全に克服したというわけではございませんが、相当回復をして、インドの経済もやや上向きになってきているのではないかと考えております。 それからインドネシアにつきましては、インドネシアの経済は、御承知のとおりに、一時スカルノ政権が倒れましたあと、スカルノ政権当時の非常に混乱した経済をになってスハルト政権が誕生したのでございますが、これは御承知のとおりに、まず第一に、日本が提唱しました各債権国の協議によりまして、いわば病人にたとえますと瀕死のような状態でございますから、とにかくこれにカンフル注射を打って何とか持ちこたえさせるという意味で、スハルト政権ができましてから、各債権国におきまして借款を与えております。日本も随時緊急援助をいたしておりますほかに、本年度は御承知のとおりに、実際の支払いで申しますと、食糧援助を含めまして八千万ドル、その前は六千五百万ドルの借款を与えております。その結果といたしまして、インドネシアの経済状態は一応——まだ完全にこれも経済が安定したという段階ではございませんけれども、たとえばインドネシアの物価の状態を見ましても、昨年度は一、二月ごろの米の端境期にちょっと上がりましたが、三月以降はほぼ月に二%ないし二・五%ぐらいの物価の上昇で横ばいをいたしております。したがって、そういう意味では、一応のいまのてこ入れで、まあまあ経済もどうやら安定に向かいつつあるというふうに考えておるわけでございます。
○竹本分科員 これは外務大臣に対する希望になりますけれども、先ほど外務大臣が言われましたが、アジアに対する日本の経済関係あるいは外交関係は、賠償の問題は第一次段階だったと思うのです、その段階をもう脱して、これから次の段階に入りますので、そこで、日本の外交の性格に一つの断層ができなければうそだと思うのですね。私がアメリカに参りましたときに、日本とアメリカとの外交関係について、おもしろい——ヨタ話になりますけれども、三つの段階を画したらどうかという話を聞いたことがあります。その第一期は、これはエモーショナルな段階だといいまして、富士山だとかてんぷらだとか芸者だとかいった占領行政の段階だ。それから第二期は日米経済外交の段階だ。これから安保だとか沖繩とかいう段階になると、これは政治外交の段階だ。そういうエモーショナルから経済的な段階、さらに政治的な段階になる。政治的な段階になれば、日本は日本の立場をもう少し強く主張すべきではないかというような意見も含めて聞いて、非常に印象に残っておるのでございますけれども、きょうはアメリカ外交は論じませんが、アジア外交に対しても、日本の外交がどういうエポックを、一時期を、一つの区切りをつけていくのかということについて、われわれは全然イメージアップできていないと思うのですね。イメージに理解の深い外務大臣のことでございますから、これらの日本のアジア外交の段階は、賠償の段階を第一次の段階として終わって、第二次段階としてはこういうことを考えているんだ、第三次段階ではこういうことをねらっていくんだという、一つのイメージアップをぜひやっていただきたいと思いますが、いかがですか。
○愛知国務大臣 まことにごもっともな仰せであると思います。先ほども申しましたように、アジアに対する経済外交としては、まさに転機に来た、私も、考え方としてはそういうふうな考え方をとっていきたいと思います。どういうイメージでやるかということについては、一口にいえば、やはりアジア諸国の民生の安定といいますか、生活の環境がよくなり、そして国民所得が向上していく、これがやっぱり政治的その他の面からいいましても、アジア諸国の安定ということを期し得るものではないか、こういうふうに考えております。そして、そういう点については、いわゆる低開発国というカテゴリーとはちょっと違うかもしれませんが、現在、たとえば、タイの外務大臣が滞在中でありますけれども、やはりこれからは合理的に、たとえば貿易というようなことで、双方の利益を増進していきたいということを中心に、タイとしては、日タイ経済外交ということを展開していきたい、こういう意見も言っておりましたが、こういうところがやはり非常に大事なところではなかろうかと思っております。先ほど申し上げましたように、各国それぞれの態様や希望は違いますけれども、経済援助あるいは貿易政策を展開するにいたしましても、合理的な基礎において双方の利益が合致するように、こういう考え方でいかなければならないのではなかろうかと思っております。 なお、日米間の問題については、御意見ということで承りますが、私も大体同じような考え方で、今日におきましては、アメリカと日本との経済的関係は、むしろコンペチターといいますか、そういう関係にまで日本が進んできた。それだけに、率直に言えば、利害が衝突することもある。この点については、わが国益を守り、わが国の経済がもっと拡大するように、わがほうとしては、十分な根拠をもって強くこれらの問題に当たってまいりたい、こういうふうに考えております。
○竹本分科員 最後に、時間がなくなりましたので、まとめて、アメリカの繊維品の自主規制といいますか、その問題について、三点だけお伺いしたいのです。 簡単でけっこうですが、二月六日のニクソンの記者会見における話から、いろいろ問題が複雑になっておるようでございますけれども、はたして維繊品の自主規制についてはすでに申し入れがあったかどうかということが一つ。 それから、かりにこういう問題について申し入れがあった場合ににおいては、政府としては——参議院でも相当き然たる態度で大臣もお答えになっておるようでございまして、非常にけっこうですが、最後までそのき然たる態度を貫いてもらえるのかどうかということが二つ。 それから三番目には、自主規制というのは、実はわけがわからぬ。どこまでやれば向こうが満足するか。また一定の段階までいけば、向こうが次の注文をしてくる。それから、民間の自主規制は、政府の話し合いみたいな形に発展する、短期のものは長期になる、またそれは延長されるといったような関係がございますので、自主規制というのはなかなか怪物であって、響きは非常にいいし、国際関係は、向こうさんとしては、大きな摩擦をやらないでごまかしてやれるという点において非常にいいの、だけれども、これはへたなクォーターよりもむしろ悪いのじゃないか、日本の立場からいえば。この点についての外務大臣のはっきりした見解を伺いたい。 それから最後に、もう一点、四点目になりますけれども、いまアメリカのほうが日本に自主規制というようなことを迫っておる品目が幾つあって、これに対する解決の努力はどういうふうになさっておるか。きわめて簡単でけっこうですが、四点だけ大臣にお伺いしたいと思います。
○愛知国務大臣 二月六日にニクソン大統領の記者会見に関連して、繊維についてこういう措置をとってくれというような申し入れば、政府筋からはまだ何も来ておりません。しかし、私といたしましては、これは非常に重大な問題でありますから、申し入れなどはございませんが、こちらから逆に申し入れまして、本件については、何らアメリカ側の主張を根拠づけるような裏づけはない、つまり、逆にいえば、こちら側としてそういうものを受け入れるべき筋合いでないという趣旨を、すでにこちらから申し入れてあるわけでございます。 そのような考え方でございますから、かりに将来申し入れがございましたら、これは拒絶をいたすつもりで、あくまでこれは基本的にこの線を貫いていきたいと思っております。 それから自主規制の問題は、これは御承知のように、綿についてすでに自主規制が行なわれておるのですが、その後の経過を見て、はなはだわがほうに対しては不利な状況になっておる。そういうことを見てみましても、これが化学繊維やあるいは毛織物その他に及ぶということになりますと、先ほど申しましたように、重大なことになるおそれがございますから、こういったような点については、私どもとしては、断然これは拒絶するということにしたいと思います。 それから、さようなわけでございますから、いまアメリカから自主規制あるいはその他の問題について申し入ればどんなものがあるかということですが、これは世間でも、よく伝わっておりますように、たとえば鉄鋼、それからいま申しました繊維等について、いろいろの情報がある。こういうことではなかろうかと思いますが、実はいわゆる残存輸入制限の問題などとからみまして、先般のアメリカの国会の事務局の発表した情報によりますと、そういう種類の、何らかの、米国における輸入について制限措置をとろうとする法律案が五十八件でしたか、議員立法でございますが、そういう提案が事務局に出ておる、こういう情報は、これはまあ公になっている情報でございますけれども、それらの中には相当の品目が数えられる、こういうふうに思っておりますが、全般的に、先ほど申しましたように、フェアなコンペチターの立場で、公正な日本の立場というものを十分貫いてまいりたい、かように考えております。
○竹本分科員 御努力を期待して、質問を終わります。
○足立主査 塚本三郎君。
○塚本分科員 最近各紙が報道しております中に、国際的に中ソの対立が具体的な形で報道されております。このことは、戦後米ソ二大陣営の二つの陣営の対立から、いよいよ国際的には分化した形があらわれてきておると思います。このことから、わが国に対しても相当の影響力があろうかと思っております。たとえば、最近ソビエトから日本に対して、シベリアの開発の申し出あるいは日ソ定期航空路等の開設、こういう事態が次々にあらわれてまいりました。これから日ソ関係はどのような形になっていくのか、そのこれからの具体的な見通しについて、最初にお尋ねしてみたいと思います。
○愛知国務大臣 日ソの関係につきましては、まあわがほうとして、一番強く主張し、その主張を貫徹したいのは、北方領土の問題でございます。私も、就任以来、さらに努力をこの点について新たにしなければならないと思いまして、ソ連側にも就任早々からその態度を明確に、かつ強く表明しております。そして、その前提のもとにといいますか、北方領土問題が解決しなければ、日ソ親善関係というものは、ほんとうの意味ではできないんだ、こういう基本線に立って日ソ外交をやっておるつもりでございます。そしてその前提のもとに、現在懸案になっております数種の案件につきましては、十分主体的な立場に立って、日本の国益を主張するということで、何と申しますか、単なるもやもやしたとでも申しましょうか、友好ムード的なものに酔わずに、やはり日本の主体的な立場というものを十分踏んまえて、そして懸案の処理に当たっていこう、こういう考え方でおるわけでございます。幸いにして、先般、日ソ航空問題は、来年三月よりおそからざる時期に自主運航ということを取りつけることが原則的にできましたように、順次この懸案は解決していくかと考えております。またそうしたいと思っております。要するに、わがほうの態度というものが基本的にきちんとしているということが絶対必要ではないか、かように考えておるわけでございます。
○塚本分科員 たしか愛知外務大臣は、外務大臣におなりになる前から、自民党の中でも最も熱心な北方領土返還に対する主張をなさっておられたように拝察しております。しかし、外務大臣におなりになりましてから一向に、沖繩のことが大きくクローズアップせられておるためか、あまりその声がわれわれの耳に届いておりません。幸い中ソの対立から、ソビエトが日本に対して好意的な動きが具体的な形で出てまいっておることは、たいへんけっこうなことだと思っております。したがいまして、これをもっと具体的にするための今後のスケジュールがどんな形に組まれておるのか、もう少し具体的にひとつ説明していただきたいと思います。
○愛知国務大臣 北方領土の問題が沖繩問題の陰に隠れているような気がするという仰せに対しましては、私も、そういうふうな、何かしらそういう空気がありはしないかという点が非常に気になっておる点でございます。したがいまして、国内的にも、北方領土をわれわれが主張しておるその根拠というのが、もっと広く強く国民的な世論として推進されるようなことを期待しながら、たとえばこの問題についても、外郭団体の結成その他にも御協力をいたしておるようなわけでございます。ソ連に対する関係におきましては、実は御承知のとおりに、正月休みのときに中川大使も一時帰国をしてもらいまして、いわゆる一時伝えられておった中間提案というようなものについてのバックグラウンドといいますか、経過というか、ソ連側の考え方というようなものも、もっと的確に私自身も真相を掌握したいと思いまして、いろいろ詳しく状況の報告を受けたのでありますが、一時何かの曙光が見えたかに伝えられておったこの中間提案というものについても、その中においても、ソ連は、領土問題についてはもはや解決済みのことであると、非常に強い断定的な態度をとっているということが、一そうよく私にも理解できたわけでございまして、一口に言えば、非常に壁が厚い。したがって、よほど執念深く、よほど粘り強く、粘って粘って強く主張を続けていかなければならない。あらゆる機会にこの点についてはソ連側の関心を高め、かつその考え方のわれわれから見ては当を得ざることについて、ソ連を説得する努力を続けなければなるまいと思っております。われわれは、三木前大臣のときの話でもございますが、ソ連との外務大臣レベルの会談ということを考えておりまして、ソ連の外務大臣に今年中に日本に来てくれるようにということを再三申しておりますのも、その日どり等は決定はしておりませんけれども、やはりこの種の領土問題、先頭にする問題等について、さらにわれわれとして十分ひとつ話し合いをしたいという意図のあらわれでございます。何月に何をし、旬月に何をするというような、こまかい具体的なスケジュールというようなことは、そういうわけできめておりませんけれども、あらゆる機会をとらえ、あらゆる問題の折衝等を通じまして、領土問題についての強い日本側の要請というものを続けて、最終的に目的を貫徹したい、こういう態度でこれからも臨みたいと思っておるわけでございます。
○塚本分科員 外務大臣に招請を出してもなかなか来てくれないという御説明でありますが、こちらが返してもらうのでございますから、来てくれといって来てくれなければ、こちらから何度でも足を運ぶ、こういうような態度も一つの方法かと思います。かつて三木さんが、そういう形であるかどうかは存じませんが、わざわざおいでになったとき、コスイギンとの間に中間的な措置というようなことが報道されたこともございます。そうであるならば、国民的願望からいいますると、こちらから執念深く出かけるということを外務大臣はお考えになりませんか。
○愛知国務大臣 実はこれは三木さんのときからの話でございますので、今度は向こうがこちらに来る番だということが原則的に約束が取りつけられておりますから、いまその日どりはさだかにまだなっておりませんけれども、原則的に向こうが来ることに合意しております。したがいまして、まずこういうところを片づけ——といいますか、そういう日程を消化するといいますか、そうして、さらにこちらももちろん出かけて、ほんとに執念深く折衝をいたしたい、かように考えておりますが、出かける時期等は、いま申し上げましたように、向こうが来る番になっておりまして、その日取りをいま折衝中というようなこともございますので、こちらが出かけるというような時期については、まだ考えておりません。
○塚本分科員 それは大体ことしじゅうには向こうから来てくれる。もし来てくれなければこちらからもう一度出かけていく、こういうふうなことも考えられますか。
○愛知国務大臣 まあ、ただいまのところは、向こうが原則的に来るということになっておりますし、督促もいたしておりますから、ますそれが第一ではなかろうかと考えております。それからのことについては、まだ私はきめておりません。
○塚本分科員 あなたが沖繩問題等でアメリカにお出かけになることは新聞で報道されております。その前にソビエトから外務大臣がおいでになるということの見通しはどうでしょうか。
○愛知国務大臣 これはいまその日取り等についてこちらも督促をしておりますので、早ければ早いほどこちらとしては望ましいわけでございます。ただ、訪米前に来るかどうかというような点については、いまのところさだかではございません。
○塚本分科員 国民の素朴な感情といたしましては、確かに沖繩は大切でございます。そういう意味から、沖繩に対しては与野党ともにたいへん執拗に返還を、そして返還の中身についてまで、今回国会で大きく論議がなされました。しかし、それが強ければ強いほど、素朴な国民にとっては、北方領土何をしておるんだ——何かしら対アメリカにだけ甘えておるような、あるいは対アメリカにだけけちをつけておるような、いろいろな判断がございますが、すべてアメリカに集中しておるという感じでございます。しかし、素朴な国民の感情というものはそうではございません。やはり同等に北方の領土に対しても根強い返還の希望があること、これは外務大臣におなりになる前から、愛知さんはそのことをかつて討論会でなさったことを私は記憶いたしております。このことは、ひとり日本国民の願望だけではないのではないか。アメリカ自身の立場から言わせるならば、同じように——アメリカにだけ返せと言って、北方に対してはえらく遠慮しておるじゃないか、こういうふうな気持ちさえも向こうにありはしないか。日本国民でさえもそう受け取っておる向きがあるといたしまするならば、返さなければならない。そして返すことをしぶしぶという気持ちに受け取られる。アメリカにとってはなおさらではないか。したがって、あなたがアメリカにおいでになる前に、何らかこれに対するスケジュールを組んで、そしてアメリカに、あなたのところにだけねだっておるのではないぞということを示していくことも一つの手ではないか、かように思いますが、いかがでしょうか。
○愛知国務大臣 先ほども申しましたように、一月早々に中川大使を呼びまして、そして中川大使に、モスクワにおける折衝についてはより一そう強い態度で臨むように訓令もいたしておるわけでございます。 それから、先ほど申しましたように、グロムイコ外務大臣に来てもらうということも、これはまあ、先ほど申しましたように、こまかいスケジュールをまだつくるところまでは行っておりませんけれども、考えられるいろいろの手段、方法は講じておるわけでございます。ただ、いま塚本さんから御指摘がございましたような点、つまり、アメリカには甘えているのではないか、北方領土に対する態度なり折衝のやり方がなまぬるいではないかというような御説につきましては、私全く、そういうふうなお考えを発表していただくことは、私どもとしてもたいへん勇気づけられることでございます。また、私は、ただいま御指摘もありますように、年来、強くこれを国民的な問題として提起すべきである、これはあるいは考え方によっては沖繩以上の問題ではないかというふうに、私は個人としてもかねがね考えておるところでございますから、ただいまの御意見のような点につきましては、さらに一そう十分意にとめまして、できるだけ御期待に沿うようにしたいと思っております。
○塚本分科員 愛知さんが野においでになるときは、たいへん勇気があって、そうしてたいへん国民に対して率直な意見を述べられたことを記憶いたしております。自民党の中でも、この問題は反共という意味ではなくして、正論として言うべきものは言うという立場で、あなたの立場は私はたいへん高く評価いたしておりました。ところが、一番言いやすい、行ないやすい、その外務大臣の立場になられたときに、何かしら影が薄れた、こういうような印象を私は受けております。一昨年の七月、三木さんがコスイギンとの間に行なわれた、何らか中間的な措置というもの、これは幸い足がかりができておるはずだというふうに思うのでございますが、今度新しく外務大臣になったおたくならば、それを一つの突破口として、中に切り込んでいくという態度があってしかるべきではないか。それともあれは単なる三木さんの何らかの政治的ゼスチュアであったのかというふうに、国民はあのときのこと自身を今度は疑ってみなければならぬ形になってくると思うのでございます。それを突破口にして、中間的なものなり何なり足がかりをつけていくという形が国民に知らされておりません。その後どうなっておりましょうか。
○愛知国務大臣 私、先ほど率直に申し上げましたのですが、その中間提案なるものについてのソ連側のその後の考え方というものも、十分私としても心証を得ることが今後の交渉上必要なことであると考えましたので、その後の経過なども十分に聞いたわけでございます。同時に、私としては、いま仰せのとおりなんでありまして、これを足がかりにする、突破口にするということは、わがほうとしてはあくまでこれを堅持していきたい、こういうふうに考えております。わがほうの理解はそうなんでありますから、その足がかりの上に立って突破口を開いていく、これはたいへん必要なことであると考えております。せっかくそこまでのところを、こちら側の理解としてはこれを中間的に取り上げる方法はないかというところまでいったわけでございますから、今後におきましても、これを足がかりにし、さらに強く要請をするという姿勢で取り組んでまいりたいと思っております。
○塚本分科員 客観情勢は、最初大臣のほうからも申されましたように、なおなお日本には有利に、ソビエトは日本に好意的にならざるを得ない客観情勢があると私は判断いたしております。最近各紙が伝えるところによりますと、米ソの対立よりも、中ソの対立のほうが深刻になりつつあるとさえも報道されております。歴史的な経過を見ますると、私は、やはり中ソの対立は根強いものがあろうかと思っております。そういう観点からいたしまするならば、私は、この問題は、政府の根気強い努力さえ重ねられていくならば、それが果されていくのではないかというふうな希望を持つことができたわけでございます。まして、われわれ素朴な国民でさえも、ともかくこういう主張をいたしておるのでございますから、専門的な立場でなおもう一つ突っ込んで言いますならば、アメリカとの間におきまするいわゆる沖繩の問題を有利に運ぶためにも、ソビエトに対しては強くこのことを要請する。そうしてまた、来年は安保条約の問題も控えております。こういう点等踏んまえてまいりますると、いまあなたは一番ソビエトに対してこのことの言いやすい立場にあるわけだと思うのでございます。だから、向こうから来る番ではございましょうけれども、来てくれなければ——こちらへ返してもらわなければなりません。実力でこれを奪い取るというようなことは想像ができないことでございますから、やはり辞を低くし、理を尽くして、しかも、それは国際舞台の中で行なわれることでありますから、国連その他でも、はっきりした世論がわき上がってくるのではないかと思うわけでございます。したがって、何かしら一方的にアメリカに対してだけ沖繩の問題等を強く言えば言うほど北方の問題は影が薄れるのではなくして、この問題はやはり、てんびんにかけるというと語弊がありますが、強く切り込んでいかなければならぬ問題である。このチャンスをのがしては、もはや失ってしまうのではないかという懸念さえも私どもは持っております。どうでしょう。
○愛知国務大臣 仰せになりましたそのお気持ちは、私もほんとうに御同感をいたします。これが非常にいい時期ではないかというようなお考え方は、私も御同様に持ちますので、年来の主張でもございますから、ますます勇気を持って、また知恵才覚を働かして、交渉に当たらなければならない、こういうふうに考えております。
○塚本分科員 再度お尋ねしますけれども、あなたがアメリカにおいでになる前に、何らかの形で、アメリカに対して有利な折衝をするためにも、ソビエトの外務大臣に来ていただくように、来ていただけなければ、わずかの期間でもあなたがモスクワまで行かれる、こういう決意をなさる必要があると思いますが、どうでしょう。
○愛知国務大臣 要するに、そのお気持ちは私も十分にわかりますし、それを体してまいりたいと思います。私でできることは最善の努力を尽くしたい。ただ、時期をきめてごうごうということにつきましては、いましかとお答えするところまではまだきめかねておるような状況でございます。
○塚本分科員 中川大使をお呼びになって情勢分析をなされた。これは初めて最近大臣になられたのですから、当然のことだと思われますが、私は、もはやそんなことで解決するような問題ではないというように判断をいたしております。ソビエトは、経済的にはあるいは国際環境のあらゆる面では、親善の道を開くでございましょう。しかし、歴史的、伝統的に、ソビエトは領土に対してはきわめてかたい態度をとってきたことは、もう歴史的に伝統のある国でございます。だから、外務大臣の苦労をわからないではございません。それであればあるほど、その態度というものを、いたけだかというと語弊がありますけれども、それは対ソビエトとの問題ではなくして、対世界のいわゆる世論のためにも、外務大臣がそういう態度をおとりになる必要があるのではなかろうか。はたせるかな、アメリカの中においても、そういう気持ちを持っておると思うのです。昨年の九月、下田におきまして、日米民間会議の席上で、マンスフィールド米上院議員、院内総務はこんな提案をしておるそうでございますね。沖繩と北方領土問題の解決のために日、米、ソ三国会談を開くべきだというようなことを言っております。もちろん、このことは、沖繩とひっかけられてはこちらは困るという判断は持っております。にもかかわらず、その背後には、日本の政府はソビエトに対してはあまりにもその点へっぴり腰ではないかというふうな、半ば沖繩に対して責められてきておるアメリカの立場から見た、やはり一石が投じられておるような感じさえも持つわけでございます。この三国会議を開くべきだという提案に対して、外務大臣はどういうふうにお考えになっておいでになりますか。
○愛知国務大臣 マンスフィールド上院議員のそういう持論と申しますか、これは私直接マンスフィールド氏からも聞いたことがございますが、これは必ずしも領土問題という観点からだけではなかろうかとも思われますが、それはともかくといたしまして、先ほど来るる申し上げておりますように、いま私どもの立場としては、とにかくグロムイコ外務大臣が原則的に訪日を了解しておりますから、できるだけすみやかにこちらに来てもらうということも、私のいわゆる強い、また執拗な態度のあらわれであるというふうにも御理解をいただきたい問題でございまして、まずこれにいまのところ重点を置いてまいりたいと思います。その間、私の気持ちは十二分に出先の大使も承知しておりますから、中川大使といたしましても、十分この間に努力を新たにしておるもの、かように期待しておるわけでございます。
○塚本分科員 日ソ平和条約を、ちらほら国民の中には、もういいかげん結んだらどうだということがいわれますけれど、領土問題に対する見通しがつかない限り、おそらく政府はこれに踏み切られないだろうと思いますが、この点はどうでしょうか。
○愛知国務大臣 結論的に一言で申しますれば、そのとおりでございます。領土問題の解決がわがほうの企図するところに落ちつかない限りは、平和条約の締結ということに踏み切ることは、国益を守る点からいって不得策である、不適当である、かように考えております。
○塚本分科員 こういう考え方は成り立ちませんか。たとえば日本のアメリカとの関係におきまして、サンフランシスコ平和条約のときに、沖繩はアメリカの信託統治というような形で、半ば放棄した形で安全保障条約を結んで、あとから返還交渉を行なっておるというような形式になっておるようでございますが、こういう点、たとえば歯舞、色丹だけとっておいて、あとから国後、択捉あるいは南千島を返還交渉の余地を残しておく、こういうような形式を一部の人たちの中には唱えられておるようでございますが、そういうことをするような御意思は政府にはありませんか。
○愛知国務大臣 国後、択捉がこちらのものであるということをはっきり承認させることがわれわれのソ連に対する期待でございますから、そこから割り出しますと、いま歯舞、色丹で平和条約、そしてあとはまたそのときの話ということでは、私の考え方からいうと、これは弱い態度ではないだろうか。まあ非常に常識的なお答えで恐縮でございますけれども、私の現在の心境は、国後、択捉を返してくれない限りは平和条約は結ばない、こういう決然たる態度というものが、いまの日本の立場としては最も望ましい、またかくあらねばならない態度であろう、私はこういうふうに考えております。
○塚本分科員 決意、態度はけっこうでございます。私どももそうあってほしいと願っております。 そういたしますると、そうしない限りこれはいつまででも続く。事領土に関する限りソビエトが安易に返したという歴史はないようでございます。だから、こういう態度をいつまでも続けておくということも、これはなかなか国際的にも問題があろうと思っております。もちろん、それならば、日本の主張が決して無理じゃないのだ、現在自身がいわゆる正常じゃない状態だということを繰り返し叫んでいかなければならぬことだと思うわけでございます。その態度が、実は逆に、沖繩に対する返還の場合にも、声が小さいがために、何かしらアメリカにだけは好意に甘えるという形にしかいき得ないような総理の答弁にもなってしまうのではなかろうか。堂々と日本の立場から権利として主張する、正当の立場で要求をする、その一方がアメリカであり、一方がソビエトであるにすぎないのだ、こういう態度でいくとき、アメリカも気やすく、いわゆる率直に沖繩返還を受けてくれるのではなかろうか。片一方はへっぴり腰でございますから、どうしてもアメリカに対する交渉は、ソビエトとのにらみにおいて、比較において、こちらのほうの要望というものは薄くなってしまうのではないかというふうな、このことは素朴な国民の声でございます。 ですから、そのことをやはりもっと強く、私は、そういう意味で、最後に一言だけ大臣からお答えいただきたいのでございますが、あなたがアメリカにおいでになる前に、何らかの形で、北方領土の返還について、やはり当然の権利として、国家的な主張として強くそのことをなさって、向こうからグロムイコ外相がおいでにならなければ、外務大臣がとにかくわずかの期間でもモスクワに飛んで行く、そういう態度を示しておいてから、アメリカにおいでになるべきだというふうに考えますが、再度お答えをいただきたいと思います。
○愛知国務大臣 国後、択捉を含む北方領土がわが国固有の権利、権限のものであるということは、もう変わらざるわがほうの主張でございます。したがいまして、この交渉については、先ほど来申しておりますような強い、かつ執拗な努力を傾注していかなければならないと考えております。 それから、ソ連に出かけていくということ、あるいはその時期というようなことにつきましては、塚本さんの御意見も十分ひとつ参考にきせていただきたいと思いますが、ただ、先ほど申しましたように、いまとにかくそのグロムイコ外相のこちらに来る時期ができるだけ早いほうがいいということで、これを強く要請、督促をしているわけでございますから、この経過をもうちょっと見て、なお一そう強く要請する、ここに第一段階、当面の努力は傾注してまいりたい、こういうふうに考えておりますが、また情勢が変わったり、あるいはこのほうがベターであるということでございますなら、十分その間に善処いたしたいと思います。
○塚本分科員 外務大臣がわざわざ行って、そして何らか得るところがなければ、外務大臣にとってはあるいは汚点になるかもしれません。しかし、あなたの使命は沖繩の返還にあるのだということも、国民は承知しております。そのためにも、正当な行動としておいでになるのだから、具体的なものが得られないとしても、私は少しも外務大臣としては汚点にはならぬと思っております。用心深く中川大使と内輪で打ち合わせをなさることもけっこうでございます。しかし、やはり国民的希望であります沖繩の返還を強く実現させるためにも、私は、モスクワにおいでになって、そうしてこういう対処のしかたをしておるということで、何ら得ることがなくても、日本の立場はアメリカ及び世界の諸君が強く支持してくれると思うわけです。そのことが行なわれるならば、沖繩に対する返還も、向こうもいさぎよく話し合いに応じてくれるのではないかというふうな気がいたしますから、これからあなたがアメリカにおいでになる前に、向こうから来られなければ、わずかの期間でも出て行って堂々と主張だけでもぶっつけてくる、こういう態度をなさることを要望いたしまして、質問を終わります。
○足立主査 小川新一郎君。
○小川(新)分科員 公明党の小川であります。 大臣にまずお尋ねいたします。昨日終了いたしました日韓議員懇談会、これは非常にいろいろな問題をはらんでおりますが、これは一体どういう性格で、まただれが主宰したのか、またどのような目的で行なわれたのか、お尋ねいたします。
○愛知国務大臣 この日韓議員懇談会と申しますのは、まず一つは、政府のおぜん立てでやったものではございませんし、政府としては関係がないものである、性格としてそういうものであるということを第一に申し上げたいと思います。 それから、私が外務大臣に就任する前の、何といいますか、知っておりますことも合わせて申し上げますと、これは双方の国会議員団の友好関係にある方々が発議をして、たしか昨年中だったと思いますが、ソウルで第一回の議員懇談会が開かれて、そのときに日本側から有志の議員団が向こうへ出向かれて、そこで第一回の懇談会が成立した。毎年相互にやろうじゃないかということで、第二回目が先般東京で行なわれた、かように承知をいたしております。 なお、いま申しましたような性格のものでございますけれども、一昨日でございましたか、韓国議員団の参加された方々が、表敬ということで私をたずねてくださいました。そういうことで、事実上友好関係にありますことは申すまでもないことであります。
○小川(新)分科員 確かに政府の主宰ではない、関することではないとは言いますけれども、これには私どもの先輩であるところの賀屋さん、こういった自民党の長老格の方がいらっしゃいます。そういう中で、これらの方々の発言というものは、相当に政府の意向というものも伝えていると考えてもよろしいかどうか。また当然であると私は思うのですが、特にこういった点をお聞きしたい。 それから、この韓国議員団のメンバーの中に共和党の外務委員長が加わっておりますが、ああいうものはやはり韓国を代表して来ていると理解してよろしいかどうか。 また、核つき何とかということが新聞に出ております。沖繩返還ということについて発言がなされた、その中に、韓国の態度が一貫してうたわれておりますが、新聞によりますと、核抜き沖繩には納得できないとか、われわれは核つきを前提に考えているとか、さらに沖繩が日本の施政権下に返った場合、基地としての機能を十分に果たせるかどうか心配しているのだという発言がある。これに対して議員団も答えておりますが、大事な発言がなされている。こういうことは内政干渉にならないのかどうか。 この三点についてお聞きしたい。
○愛知国務大臣 この日韓議員懇談会というのは、たとえては悪いかもしれませんけれども、アメリカとの間あるいはその他の国との間にも、それぞれ有志といいますか、友好関係にある両国の議員が相互に会合を持つというようなものと同じような性格のものだと私考えております。したがいまして、この議員団の自由な意見交換において、日本側あるいは韓国側が述べられているものは、そういう意見というようなものは、政府の意見というふうにとりますと、この議員懇談会の性格というものに触れるのではなかろうか、そういうふうなお気持ちで運営されておられるのではなかろうかと私想像いたすわけでありまして、特に政府がこういう懇談会を通じて政府の意向をこちらが表明したつもりはございませんし、また先方の発言も、やはり議員としての立場の、いわば個人的な御意見と承っておいてよろしいのではないか、かように考えております。
○小川(新)分科員 こういった大事な外交問題の積み重ねというものは、コンセンサスの積み重ねになってまいりますね。そうすると、沖繩の返還というものも、こういった日米軍事同盟だけではなくて、日韓、また台湾と日本、またアメリカと韓国、アメリカと台湾、こういう極東の戦略体制のもとに組まれているといわれている今日の体制下において、日本だけが、隣組みを無視して、それらの人の意見を聞かないで、単独にただアメリカに沖繩問題を出せるか出せないかということが非常に問題になってきますね。そうなってまいりますと、こういう一つの日韓議員懇談会の動きというようなものは、韓国や台湾が日本の沖繩問題に対して相当圧力をかけてきているとわれわれは理解する。またそれは当然だと思います。みな相互に利害関係がある。でありますから、こういった諸国が、わが国とアメリカとの交渉にあたって、それぞれいろいろな力、パワーを加えてくる。外務大臣は、これらの国々に対して何らか特使を派遣するとか、または外務大臣みずから行って、わが国の実情というものを訴え、日本とアメリカとの関係のある問題については、韓国や台湾の皆さんには御心配をおかけしないし、またかけてもらっては困るというようなPRというものをこれからなさるかどうか。
○愛知国務大臣 仰せのように、こういうふうな、どこの国の間とも議員が相互に実に自由な隔意のない意見交換、懇談をされるということは、双方のために非常に役立つ。したがって、政府の施策を考えます場合にも、そういうところにあらわれている意見というものも十分尊重し、あるいはこれを参考として処理をしなければならないかと私考えるわけでございます。ただ、具体的に沖繩返還問題というようなことになりますと、これは日米間の交渉でございまして、それに対して近隣の友好諸国が大きな関心あるいは期待を持つということは当然であろうかと思いますので、案件としては日米間の交渉でございますが、それらについて、友好国の期待や心配あるいは関心というものにこたえつついくということは、これは政府としても考えていかなければならぬことだと思います。ただ、交渉としては、あくまでこれは日米二国間の交渉の案件である、かように考えております。
○小川(新)分科員 そうすると、沖繩の米軍基地と条約上密接な関係を持つ韓国、台湾、フィリピンなどに対して、沖繩交渉にあたっての理解を求めるための特使の派遣というものは、全然考えておられないのですか。
○愛知国務大臣 ただいまのところ、特にこの点について特使の派遣というところまで私はまだ考えておりません。友好国関係の間では、会合の場所を政府間同士でも持っております。たとえば四月早々には太平洋・アジア経済閣僚会議というものがバンコクで持たれます。それから六月九日から三日間日本でASPACの総会が持たれます。そういう場では、いろいろの世界情勢、アジア情勢の分析とか、あるいは意見の交換ということもあるわけでございまして、そういう機会には、こういう問題も出ようかと思いますし、意思疎通というものは、それらの場を通じても、ただいまの私の考えとしては、十分ではなかろうかと思いますが、なお、これから将来いろいろ情勢の谷転もございましょうから、必要に応じては適切な措置をとらなければならぬこともありましょうが、ただいまのところ、この沖繩返還問題について、特に特使を友好国に派遣するということは考えておりません。
○小川(新)分科員 日米議員懇談会において、これは私、直接その場に行って聞いたわけではございませんが、賀屋さんはこのような趣旨のことを言ったと新聞に報道されております。日米安保条約によって、米軍が在日基地を根拠地として韓国の防衛に当たることが絶対に必要である、そのためには、相手が北朝鮮一国であれば、韓国は自力で十分粉砕し得るけれども、その侵略勢力が強大な共産勢力に応援されてくる場合は、アメリカは日米安全保障条約によって、日本の基地を根拠地として韓国の防衛に当たるべきだというような意味の重大発言をなされておりますが、外務大臣としては、これについてのお考えはどうでございますか。
○愛知国務大臣 先ほど来申しておりますように、日米議員懇談会におきましても、たとえばアメリカ側も、著名なマスキー氏であるとか、スコット氏であるとか、あるいはコヒーラン氏であるとかいうような方々のそれぞれのお考えというものは、非常に自由に率直に開陳されている。それと御同様に、ただいま賀屋さんというお名前をおあげになりましたが、賀屋さんもりっぱな尊敬すべき日本の政治家でありますが、その見識に従って自由な御意見を発表なすったものと理解しております。したがいまして、これは個人的な御意見である、こういうふうに私は承知いたしております。
○小川(新)分科員 それは賀屋さんの個人的な発言として外務大臣は御理解なさっておられますが、われわれはそうは理解できないのです。なぜかと申しますと、賀屋さんは自民党の最長老格、大先輩です。この方の発言というものは、非常に大きな影響があるし、また政府の意向というものも全然無視した発言ではないように理解する。特にこういう大事な問題でありますので——特に仮想敵国を認めているような発言ですね。これは、外務大臣は、この前、日本は仮想敵国を認めないということを言われておりましたけれども、これに全く相反している。いたずらに日米安保の性格を強調し、なおかつ日本をいたずらに戦争への危機に追い込むような発言であるが、これに対する見解をひとつ外務大臣からお聞かせ願いたい。
○愛知国務大臣 私の見解といたしましては、日米安保条約というのは、その条約でも非常に明白でございますけれども、これを砕いて申せば、たとえば返還後の沖繩を含んで日本の安全を確保する、そうして日本を含む極東の安全に寄与する、こういうのが安保条約の性格であります。それから、これは全く日本の安全ということ、自衛ということを第一義に考えている考え方であると私は確信しておりますから、今後の安保条約の解釈、運用、取り扱い等につきましても、この基本的な考え方を全うするということであるかと思います。
○小川(新)分科員 そうすると、私は端的にお尋ねしますが、賀屋発言なり、いまの仮想敵国を認めていくような、もしも韓国が侵略されたら云々の問題、これは外務大臣としてははなはだ遺憾である、こんなことは私としてはもう迷惑である、こんなことを言われては困る、こう理解していいでしょうか。
○愛知国務大臣 いまおあげになりました賀屋さんのお話というものに、私、いまの立場でコメントするというのは、いささか不適当かと思いますけれども、私の意見といたしましては、仮想敵国などということは考えるべきものではないと思います。安保条約の趣旨といたしますところは、戦争の脅威にさらされない、戦争というものが勃発しないように未然に抑止するということがその趣旨とするところであると思いますから、かりに仮想敵国というようなことばが使われたとすれば、これは政府の立場からいえば、仮想敵国というようなことは政府の考えではないということを申し上げて間違いないと思います。
○小川(新)分科員 それでは最後に、これらの韓国とか台湾が、今後日米安全保障条約問題とか沖繩問題について、どんどんアメリカを突き上げてくるような場合が想像されますが、そうなった場合には、外務大臣としては、積極的にこれらの韓国や台湾諸国に出向いても宣伝——宣伝といってはなんですが、わが国の趣旨というものを明らかになさいますか。
○愛知国務大臣 私は、いま申しましたような基本的な考え方でございます。そういう考え方でありますということを、必要と認められます場合には、友好諸国にも十分理解を求めなければならぬと思いますが、先ほど申しましたように、ただいまの私の考え方としては、幸いにして、最近の機会にいろいろの国が隔意ない政府レベルの、あるいは閣僚レベルの会談というものも予定されておりますので、そういう機会なども必要とあれば十分に有効に活用できるのではなかろうか。したがって、私は、本件について、先ほど特使ということもいまは考えておらぬと申し上げたと同様に、私が特にこの問題について、たとえば韓国とかあるいは台北とかというところに出向くつもりは現在はございません。
○小川(新)分科員 ではこの問題はこの程度にいたしまして、基地問題でお尋ねいたします。 昨年十二月の日米協議会ですか、合同委員会にかかって返還が決定した基地は何カ所ですか。
○愛知国務大臣 昨年の十二月二十三日に第九回の日米安保協議委員会が開催されました。かねがねわがほうからもいろいろの形で要請と申しますか、期待と申しますか、しておりましたような考え方にのっとりまして、在日米軍基地約五十でございますが、返還、共同使用及び移転、これをアメリカ側から提案がございました。この提案は、安保協議委員会での提案であり、それにもちろんこちらは合意したわけでございますが、これからの返還なり共同使用なりあるいは移転なりの具体的な措置は、合同委員会におきまして推進をする作業もいたすことになっておりまして、さらにその合同委員会の下部機構であります施設分科委員会、あるいはその中に施設調整部会というようなものもございますが、こういった事務的な日米間の協議機関によりまして具体的な作業が開始されているはずでございます。
○小川(新)分科員 具体的な例を申し上げますと、埼玉県五カ所の基地はどうなっているかという点が一つ。次にキャンプ朝霞、これは全面返還されるのですか。
○鶴崎政府委員 お答えいたします。 現在、埼玉県内には、米軍の基地といたしまして新倉倉庫地区、キャンプ朝霞、ジョンソン飛行場、大和田通信所、所沢補給廠の五カ所ございますが、そのうち、先ほどお話がありました、昨年暮れの日米安保協議委員会で協議しました返還の計画の中に入っておりますものは、新倉の倉庫地区とキャンプ朝霞の一部でございます。そこで、この二つの基地につきましては、現在施設特別委員会の下部機構であります施設調整部会で、いろいろ返還の場所、面積、条件、こういったことについて、米側との間で鋭意折衝を進めている段階でございます。 それから、キャンプ朝霞の返還後の形はどうなるかという問題でございますが、御承知と思いますけれども、キャンプ朝霞の南地区につきましては、現在、自衛隊が地位協定の二条四項(a)によりまして使用しております。使用している内容としましては、施設大隊あるいは体育学校、こういった自衛隊の部隊が使っておりますが、返還後におきまして、こういった自衛隊の使用、それから民間からも一部の地区について土地の開放の要望があるようでございます。こういった民間の要望等、調整していくようにしなくてはならぬのじゃないか、こう思っておりますが、こういった問題は、所管としては大蔵省のほうで善処するということに相なったと思います。
○小川(新)分科員 大臣にお尋ねいたしますが、キャンプ朝霞は、首都圏の埼玉県内、人口流動全国二位、特に朝霞地区は、過密人口地域として都市計画もあそこはできません。遠く迂回しなければならない。いまお答えになりましたキャンプ朝霞のサウス地区だと思いますが、ここは自衛隊が使っております。返還されるのはその地区とわれわれは理解しておりますが、返還をする場合に、自衛隊さんがそのままそこをお使いになるのか、地元の朝霞市から払い下げてくれという要請が出ていると思うのですが、その場合、巨大な百十万坪あるこの中で、お返しくださるのはその一部分であります。サウス・キャンプは三千四百五十七坪しかないのでありますが、百万坪の中で、特にそのうち三十万平米、約十万坪ですが、ゴルフ場になっております。その隣から私どもが国会へ通ってくるのでありますが、非常に住民感情が悪化しておりますので、自衛隊に貸与の、安保条約の規定にもありますが、これを朝霞市にお返し願えるようなお考えは外務省として持っておるのでしょうか。
○愛知国務大臣 できれば、この基地については、先ほど申しましたように、不要と思われる、あるいはそれに近いと思われるようなところは返してもらいたいというのが、基本的なわがほうの立場でございますから、逐次そういったような点については米軍側の理解を求め、そういう方向に進むようにしたいという基本的な気持ちであることは明らかにしておきたいと思います。 そして実は、この五十カ所というようなとこちで、返還ということは、申すまでもなく簡単でございますけれども、移転とかあるいは共用とかいうことになりますと、なかなか事務的な措置もめんどうなので、これは外務省からお答えするのはあるいは不適当かとも思いますけれども、全体としての考え方としては、まずこの五十カ所がその趣旨どおりにすみやかに処理、結末がつくように、これから予算的に申しますと来年度予算が中心になるのではないかと思いますが、その間にこういう始末をつける。その間、さらにそれ以外の土地、物件、施設等につきましての返還の交渉というものを引き続きやっていきたい、こういうふうに考えているわけでございます。
○小川(新)分科員 私が聞いているのは、キャンプ朝霞は一部返還がきまったわけですね。それは南地区だ。いまそこを自衛隊さんがお使いになっている。だから、決定しておっても、自衛隊が使っているのだから、民間、要するに朝霞市に返ってこないというのが地元の声だ。それをどうするか。
○鶴崎政府委員 先ほどちょっとお答えいたしましたように、返還後の土地の利用計画をどういうふうに決定するかということは、大蔵省のほうで決定することに相なるわけでございます。ただ、返還といいましても、返還後引き続き米軍が地位協定の二条四項の(b)で使いたいという条件つきの返還の場合には、当然そういった条件に制約されますけれども、無条件で返還された場合には、いま申しましたように、大蔵省のほうでその利用計画を決定するということに相なるかと思っております。
○小川(新)分科員 その際、私どもは自衛隊の方にお願いしておきたいことは、大蔵省の裁決にまかせるのでありますが、埼玉県というのは東京のベッドタウンですから非常に困っておりますので、その辺のところをひとつ御配慮いただいて、民間の申請があるのでございますから、ひとつよろしく御配慮のほどをお願いしたい。次に、大和田通信所でございますが、これは米軍の電波緩衝地域になっております。そこで、新たに電波障害制限地域が拡大されると聞いておりますが、これに対しはどうなんでございましょう。
○鶴崎政府委員 全国で十二カ所の米軍通信施設につきまして、その周辺地域に電波障害の緩衝地帯の設定要求が出ております。いまお話しの大和田通信所においても要求がございます。しかしながら、何といいましても、その要求範囲がかなり広範囲でございます。もしそれをやるとなりますと、周辺に対する影響が非常に甚大であるというようなことから、われわれ、日米合同委員会の下に電波障害特別委員会におきまして、日米間で現在折衝しております。しかしながら、いま申し上げたような影響が非常に大きいということがございますので慎重に検討しております。
○小川(新)分科員 それから、これは小さな問題ですが、大臣、大和田通信地区の中に、電波障害でいまだに電気が引けない家庭が六軒ある。そのほか、機械類、電気器具などは使用できない家庭がある。こういう家庭に対して何らかの援助をしてあげたいと私は思うのですが、またそれは当然だと思うのですが、大臣、いかがでしょう。
○鶴崎政府委員 いまお話しの、六軒ばかり電気が引けてないというのは、去年のことでございまして、ことしに入ってから電気が引けたというふうに聞いております。
○小川(新)分科員 それは今後ともよろしくお願いしたいのです。 確認しておきたいことが一点ございますが、新倉倉庫地区、これは全面返還に入っておりますか。
○鶴崎政府委員 現在われわれが考えておりますのは、全面返還の線でございます。
○小川(新)分科員 ちょっとお尋ねしたいのですが、ジョンソン飛行場の件なんですが、この間、 一月でしたか、入間でファントム戦闘機が墜落したわけです。いまここは自衛隊と米軍が使っておると思うのですが、このジョンソン飛行場に対して、米軍並びに自衛隊機の所沢上空、市街地の住宅地は通らないよう、これは通告は出されておりますか。
○愛知国務大臣 一月十二日の横田基地近辺における米軍機の墜落事故の問題でございますが、これに関連して私が報告を受けておりますことは、一月十六日の日米合同委員会の席上で、米側の代表から、事故原因が究明され次第、日本側に詳細を通告する、それからその間、事故の再発防止のためすべての措置をとるということが発言され、約束された、こういう報告を、私、合同委員会のほうから受けております。 細部につきましては、政府委員からお答えをいたしたいと思います。
○東郷政府委員 六四年五月、やはり事故がありましたときに、事故分科会を開きまして、その際、米側から航行安全のため八王子及び飯能市の上空飛行を妨げるため、有視界飛行による進入路を変えて、また近隣の人口密集地域の上空飛行を最小限にするために、離陸機は高度三千フィートに達するまで垂直上昇をするよう要求される、こういう話がございました。 最近の事故に関しましても、ただいま大臣から申されましたように、事故原因を究明すると同時に、事故防止のため最善の措置をとるという話でございます。
○小川(新)分科員 それじゃ私の持ち時間がきましたようですから、これで終了させていただきます。
○足立主査 松本善明君。
○松本(善)分科員 外務大臣にお伺いしますが、私たちは日米安保条約を認めませんし、たとえ事前協議条項がありましょうとも、安保条約が違憲の条約であるという本質は少しも変わるものではない、こう考えておるのでありますけれども、しかし、最近の政府の答弁では、事前協議の問題について、従来の答弁のワクをさらに拡大をして、日本への核持ち込み、日本からの米軍出撃を合法化しようとしているというふうにも考えられる点がありますので、政府の考え方をただすために、若干お聞きしたいというふうに思うわけであります。 最初に伺いたいのは、アメリカの軍事行動と国連憲章との関係であります。 外務大臣が、二月十日の予算委員会で、アメリカの軍事行動で、これまで国連憲章に基づかないものはなかったというふうに答弁をされたわけでありますけれども、ベトナムにおけるアメリカの軍事行動は、国連憲章の第何条に基づく行動ということになるのでありますか、この点をお伺いしたいと思います。
○愛知国務大臣 国連憲章あるいは安保条約等の法律的な解釈と申しますか、そういう問題でございますから、正確に政府委員から御答弁させたいと思います。
○佐藤(正二)政府委員 ベトナム戦争に関しましては、先生御承知のとおり、北越から侵略がありまして、それで南越政府より米側に援助の要求がございました。アメリカとしては、SEATOの条約に従いまして、インドシナ地区に防衛の約束をして、集団的自衛権の発動の約束をしておりますために、集団的自衛権の発動として、アメリカがあそこに出た。これはもう全く法律的な解釈でございますが、したがって、国連憲章としては五十一条の発動だと思います。
○松本(善)分科員 そういたしますと、国連憲章五十一条に基づく集団的自衛権である。こういうことになりますと、アメリカの北ベトナム爆撃というのは、日本の自衛には直接関係のない行為であるというふうに考えますが、その点外務大臣いかがでしょう。
○愛知国務大臣 日本自体の自衛ということには直接には関係がない。常識的にこう考えます。
○松本(善)分科員 ところで、現在アメリカ軍が日本の基地を使って戦闘作戦行動をいたします場合に、現在の安保条約のもとでは、事前協議によって日本政府の応諾を必要とすることになっているということは申し上げるまでもないと思います。この応諾を与える、あるいはこれを拒否をするという行為、この行為は、いわゆる安保国会での岸内閣の答弁によりますと、きわめて重大な行為である。このことによって、日本の主権が発動される、また、この主権によって米軍の行動が制約されている、こういうことになっております。岸首相は、この点が旧安保条約と根本的に異なる点だ、こういう答弁をしておるわけであります。 そこで、お聞きいたしたいのは、事前協議に応諾を与えまたはこれを拒否をするという日本政府の行為は、憲法の九条並びに憲法九十九条に拘束されると思いますが、どうでしょうか。外務大臣のお考えをお聞きしたいといます。 〔主査退席、川崎(寛)主査代理着席〕
○愛知国務大臣 事前協議という点につきましては、もう昭和三十五年のいわゆる安保国会以来、政府の見解というものは、私は一貫していると思います。そして事前協議にかかる事項は、第六条による交換公文、それからそれの運営についての日米間の了解ということが基本になっておりますから、装備の重要な変更とか出動とか、あるいは配置というようなことについて、さらにこまかい了解があるわけでございます。そういう点については、まさに事前協議にかかります。同時に、日本側の欲せざることについては、アメリカ側としては要請をしないということもまた了解されているわけでございますから、過去の実績におきましても、事前協議にかかってきたものはない。それからまた、日米間でいろいろの合意がありますが、その中にあげられておりますが、たとえば核の問題というようなことについては、日本政府としては、かりに事前協議でありましても、これはノーと言えますというのが従来から今日まの見解である、かように考えるわけでございまして、そういう考え方でございますれば憲法に差しさわりはないのではないだろうか、こういうふうに考えます。
○松本(善)分科員 私のお聞きいたしますのは、政府の態度、答弁その他については存じ上げているつもりなんですが、要するに、この事前協議に応諾を与えるとか拒否をするとかという日本政府の行為が、憲法九条とそれから憲法九十九条に拘束されているものであるかどうか、もっとことばをかえて申しますと、本国会での予算委員会の答弁では、米軍の行動は憲法のワク外であるというような趣旨の答弁が出たことがあります。そういうものではないのではないか。事前協議に応諾を与えるとか拒否をするとかということは、これは日本政府の行為であるから、当然のことであるけれども、憲法九条、憲法九十九条に拘束をされるのではないか、こういう質問であります。
○愛知国務大臣 私の答弁を申し上げるのは、どうも常識的で、的確なお答えになるかどうかわかりませんけれども、事前協議の運営につきましては、憲法上に疑義の起こるようなことはしないのがたてまえである、また、実績におきましてもそういう事項は起こらなかったことにおいても明瞭ではないか、こういうふうに考えます。
○松本(善)分科員 そうしますと、確かめておきますが、常識的と言われたのですけれども、当然にこの事前協議の運営に関することは憲法違反にならないように判断をしなければならない、こういう趣旨でありますね。
○愛知国務大臣 私はさように考えます。
○松本(善)分科員 いま申されましたように、事前協議に諾否を示す政府の行為は、憲法違反にならないようにしなければならないという話でありますが、そこで、先ほどのベトナムのことに戻ってお聞きするのでありますが、アメリカが日本の自衛に直接関係のない問題——先ほどのベトナムのような場合であります——で、国連憲章に基づいて、先ほど、国連憲章五十一条に基づく集団自衛権による行動であるということをベトナムの問題について説明をされましたけれども、この日本の自衛に直接関係がない、しかも国連憲章に基づいている、こういう場合で、日本を戦闘作戦行動の基地にするために事前協議をかけてきた、これを日本政府が許可をするということは、これは私の考えでは憲法に違反をするのではないかというふうに考えますが、外務大臣の御意見を伺いたいのであります。
○愛知国務大臣 憲法と、それからもう一つ安保条約というものがありますことは申すまでもないことですが、安保条約の使命、目的としていることは、日本の安全、それから日本を含む極東の安全に寄与するということであると思います。したがいまして、日本の自衛ということのために必要であるという行動ならば、これは仮定の問題でございますが、事前協議にかかる場合もあるというふうに解していいのではないかと思います。
○松本(善)分科員 そうすると、日本の自衛に関係のない問題は事前協議にかけられることはない、こういうことを外務大臣はおっしゃられるのですか。
○愛知国務大臣 いま申しましたように、私は、安保条約というものは、もちろん憲法上合憲であるという前提に立ってお答えをしておるわけでございます。そういう点について、基本的に、最初お述べになりましたように、お考えが違うかもしれませんが、私どもの見解なり態度はそういうことでございますが、その安保条約の使命、性格ということが第一義的に日本の自衛ということになるんでありますから、これに関して必要な行動であるならば、事前協議の対象になり得る場合もあるかと、かように考えているわけでございます。
○松本(善)分科員 安保条約についての憲法上の政府の意見は存じておるわけですし、それから砂川判決も知っておるつもりでありますが、この事前協議で応諾を与える行為はどうかということについては、砂川判決はもちろん触れておりませんし、この点についての政府の見解いかんによっては、沖繩返還などとの関係でもたいへん大きな問題になるのではないかと思いますので、お聞きしているわけであります。大臣御存じのように、安保条約の六条には極東の平和と安全のためにということばがあるわけであります。日本の自衛のためという場合だけが事前協議にかけられるということであれば、私、いまのような質問をする必要はないわけでありますけれども、極東の平和と安全ということがありますし、それから先ほどの外務省条約局長の答弁でも、これは、アメリカのベトナム攻撃というのは集団的自衛権、国連憲章五十一条に基づくものであるというふうに述べておりますし、そしてまた、高辻法制局長官は、二月十日の予算委員会で、ベトナムであろうと朝鮮であろうと、集団自衛権であっても、米軍の行動が国連憲章の認める範囲のものであれば、日本を基地として戦闘作戦行動することを事前協議で許しても、憲法上一向差しつかえない、こういう答弁をしておるわけなんです。ですから、先ほど来の答弁とずっと総合して考えますと、日本の自衛と関係がなくても、国連憲章の範囲内であれば、これは事前協議を許しても憲法上問題ないのだ、これが法制局長官の見解なんです。これと一体外務大臣は同じなんだろうか。直接日本の自衛とは関係がないベトナムでのアメリカ軍の行動のようなものの基地として日本の基地を使う場合に、これは一体憲法違反になるのかならないのか、この点を伺いたいのであります。 〔川崎(寛)主査代理退席、主査着席〕
○愛知国務大臣 まず前提として、二つに問題を分けていただきたいと思います。 一つは、憲法解釈の問題としては、高辻法制局長官の申し上げておることが政府の見解でございます。これが一つであります。 それからもう一つは、いまちょうど沖繩返還問題というものが前に出ておりますので、沖繩の返還後における、たとえば基地の態様というようなことに関連しての問題ということは一応別にしてお答えを申し上げたいと思いますが、そういう二つの前提を前にしまして、まず第一の憲法上の問題は、私は、法制局長官の見解が政府全体の見解である、しかし、同時に、安保条約というものは、先ほど申しましたように、第一義的に日本の自衛でございますが、日本の自衛というものには、やはり、日本を含むところの極東の安全ということが必要な要件、そしてそれは安保条約の使命であろうと思います。そして、安保条約は、憲法の合憲である中で条約として結ばれたものである、こういうふうに理解してまいりたい、かように考えますので、政策の問題として考える場合には、憲法上許される範囲と、またその以下にとどまる政策的な見解、態度というものとは、また範囲が多少違うこともあり得ようかと、こういうふうな点から解釈運用をしてしかるべきではなかろうか。これもきわめて常識的なお答えですけれども、法理論的な解釈につきましては、条約局長からさらに念を入れてお答えするほうが妥当かと思います。
○佐藤(正二)政府委員 大臣のお答え、補足するところがほとんどないと思いますけれども、大臣のお考えは先ほどからお伺いしておりますが、憲法上の問題といたしますれば、アメリカ軍の行動でございますし、ベトナム——ベトナムという具体的なことを言いませんでも、どこかに、日本の自衛と関係のない地域に出動するという事前協議が行なわれたときに、これをイエスと言うことも、憲法上の問題として、全く理論として考えればできると思います。それは高辻長官も言われたとおりだと思いますが、大臣のおっしゃっておられたことの、いまの私の了解では、そこでイエスかノーかというところには、どうせ日本のいわゆる判断というものが当然加わるわけでございます。ところが、政策上の判断といたしましては、当然日本の考えとして、日本の自衛というようなものが考えられて、そこでイエスかノーかということがきまる、そういうふうに大臣はお答えになったと了解しております。
○松本(善)分科員 大臣、これはたいへん大事な問題なんですが、日本の自衛と関係のない場合であっても国連憲章の範囲内であるならば、アメリカ軍が日本を戦闘作戦行動の基地に使うということができる、それにオーケーを与えるのは憲法に違反しないんだ、こういうことになる。私はここで大臣に想起をしていただきたいのは、憲法では、政府の行為によって再び戦争の惨禍が起こることのないように決意するということは、憲法の前文にはっきりと書かれておるわけです。先ほども私が確かめましたのは、事前協議で応諾を与える行為というのは、これは憲法に覊束されるのですねと言いましたところが、大臣は、これは憲法違反にならないようにしなければならぬ。そうすると、日本の自衛のため以外にもアメリ軍が日本を基地として使うことを認める、それを許すことが、純粋に憲法理論上ということならばこれはかまわないのだ、政策上は別だ、政策上は別だが純粋に憲法違反になるかどうかという点から言うならば、憲法違反ではないのだ、こういう見解をいま外務大臣と条約局長のおことばによって表明をされたということになるのであります。それでよろしいのでありますか。
○愛知国務大臣 先ほど申しましたとおりでございまして、憲法論議、あるいは憲法の解釈としては、法制局長官の申し上げていることが政府の見解でございます。同時に、安保条約というものが日本の安全、そうして日本を含む極東の安全に寄与するということが安保条約の目的になっておりますから、それに基づく交換公文や、あるいはその他の了解等によって、事前協議ということがそこへ一つの問題として存在するわけであります。その事前協議ということについては、日本の欲せざること、すなわち日本の政策として考えておるようなことに反するようなことはしないということになっておりますから、御承知のように、過去におきましても、それを逸脱するかのようなおそれのあるような行動について日本に事前協議を求めてきたこともないし、いわんや応諾を与えたことはない。これは実績上の御説明でございますが、そういうふうにしていきたいということが私の見解でございます。
○松本(善)分科員 この問題は、日本の主権をどういうふうに行使するかというたいへん重要なことでもありますし、それから外務大臣としては、これに応諾するかどうかというようなことは最も重要な判断の内容であると思いますので、さらに確かめておきたいのでありますが、先ほど申しましたように、ベトナムへアメリカ軍が出撃をするのは日本の自衛とは直接関係がないということは常識的に言えるというお話しであります。べトナムにアメリカ軍が出撃をするのに、日本を基地として使う、その事前協議を求められた場合に、それに応諾を与えるということは、少なくとも憲法違反の問題にはならないのだ、政策上やるかやらないかは別だけれども、憲法違反にはならない、こういうふうに外務大臣は考えておられる、こう伺ってよろしいのでしょうか。
○愛知国務大臣 憲法上は違反にならないということを法制局長官が申し上げておりますが、これが政府の見解だ。先ほど申し上げたとおりであります。
○松本(善)分科員 そういたしますと、基地を、戦闘作戦行動の基地として日本を使わせた場合に、アメリカの相手国からこれは報復攻撃を受けるおそれというものはもちろんあるわけであります。これは椎名外務大臣も前に述べられましたし、三木外務大臣もその点ははっきりと述べられたわけです。そういたしますと、日本政府が、たとえばアメリカ軍がベトナムに出撃をするという基地として日本を使わせる、それに応諾をすることによって日本は戦争に巻き込まれるかもしれない。アメリカの相手国から攻撃を受けるかもしれない。これは、いま申しましたように、何代もの外務大臣の述べておるところであります。こういう結果を招来するようなことを憲法は許しておるのでしょうか。先ほど私が申しましたように、政府の行為によって戦禍にさらされることがないようにということを決意するということは、憲法の前文にはっきりしているわけです。憲法の考えからするならば、日本が戦争の基地になるということは認められないのだ、こういうのが根本の立場ではないかと思うのでございます。政府がこれに許可を与える行為がなぜ憲法違反にならないのかという根拠をお示しいただきたいのであります。
○愛知国務大臣 そこで、先ほど来申しておりますように、憲法の解釈という問題といささか違う問題が一緒になって論議されますことになるので、私もどういうふうに御説明したらいいかと思いあぐねるのですけれども、要するに、憲法上は、しばしば申し上げますように、法制局長官の見解がすなわち内閣の見解である。それから今度は、考え方というか、政策というか、そういう点からいえば、安保条約というものは、日本の安全あるいは極東の安全ということがその性格、使命でありますけれども、大きなねらいというものは、戦争を未然に防止する、いわゆる抑止力ということを基本の考え方にしているものであると私は理解しているわけですから、戦争に日本が巻き込まれるなどということは、私の見解からいえばとんでもないことで、そういうことのないようにするのが一番基本的な発想として大事なことではないだろうかと考えるわけでございます。そういう考え方から、従来も日米間の合意によりまして、いま仮定の問題としておあげになりましたような事実は起こっておらない、事前協議にかかるようなことは問題にならなかった、こういう姿が望ましい姿であろう、私はこういうふうに考えるわけでございます。ただ、先ほどから何べんもその前提として申し上げておりますが、沖繩返還の問題、あるいは基地の態様ということの点につきましては、まだ私どもも十分の検討を尽くしておりませんし、基地の態様というようなことにつきましても白紙でございます。こういうことをつけ加えて申し上げておかなければいけないかと思います。
○松本(善)分科員 私、仮定の問題ではなくて、先ほど申しましたように、事前協議の運用はきわめて大事な問題だから、これについての外務大臣の見解をはっきり聞いておかなければならぬ、こういう立場でお聞きしておるわけです。日本の自衛のためにアメリカ軍に基地を使わすというならまだわかります。私たち、これについて、安保条約については先ほど申しましたように根本的に見解が違うということを申してありますけれども、日本の自衛のために使わすというなら憲法違反ではないのだという説明ならばまだわかりますが、日本の自衛のためとは直接関係がない。自衛とは関係がないが、国連憲章のワク内のアメリカ軍の行動であるならば、それに日本の本土を使わす、日本の基地を使わすというのが憲法違反にならないという根拠ですね。なぜそうなのか。それもまた自衛のためだというのか。それとも、それはアメリカ軍の行動は全部認めなければならないのだ、こういうたてまえになっておるのか。その辺の、憲法違反にならないという根拠をお聞きしたいのであります。
○愛知国務大臣 どうも私は法律論には弱いので、これは法制局からお答えしたほうがけっこうかと思います。
○松本(善)分科員 条約局長はどうですか。
○佐藤(正二)政府委員 どうも私も、憲法論議は私の所管でないので、私からお答えするのもどうかと思いますが、私の了解として答えることを許していただきますれば、憲法の前文に書いております戦争の惨禍が起こらないように決意しといっておりますのは、やはり日本自体の安全と申しますか、日本の安全が危うくなる、これは極東の安全というものも日本の安全と関連があるという意味で、そういうことをも含めて申し上げるわけでございますが、そういうときに、その飛んでくる火の粉と申しますか、侵略的なものが日本のほうに振りかかってくる、これを払う、そういうふうなところまで禁じているものとは私考えておりません。これは、国家というものが存立するためには、やはり自国の安全というものはどうしても維持するということ、これはほんとうの固有の権利であると私考えておりますから、その限りにおいて、それを憲法が禁じているというふうには私は考えておらないわけでございます。それから先の非常に詳しいことになりますと、私からお答えするのはどうも私の所管外でございますから、遠慮させていただきます。
○松本(善)分科員 いま条約局長が言ったのは、自衛ということなんですよ。しかし、私先ほど確かめたように、日本の自衛に関係がないことで日本を戦闘作戦行動に使うことが憲法違反にならないというなら、その根拠を示せというのです。外務大臣、これは私は法制局長官を要求したのだが、おいでにならなかった。それなら要らないと私言ったのですけれども、これは日本の主権を行使する上での基本的な最も重要な問題だ。法制局長官がおいでにならなくても、当然に外務大臣がこういうことについて考えておらなければ不安でしようがない。場合によっては、外務大臣としてそれでほんとうにいいのかという——たいへん重大な問題ではないかと私は思うので、それについて御自分でお答えになれないということは、日本の外務大臣として、われわれは一体それで信任できるだろうかということを考えるまでのことであります。 こういうことであって、日本の憲法は、私の考えでは実際上否認をされておる、すなわち九条は空文化されておる、こういうふうにいわざるを得ないと思います。これはたいへん重要なことでありますので、私の聞きました、ベトナムに例をとりましたけれども、なぜ日本の自衛に直接関係のないアメリカ軍の戦闘作戦行動の基地として日本を使わせる行為が憲法違反にならないのかという根拠を、あらためて政府の見解として明確にされたいということを要望して、私の質問を終わりたいと思います。
○足立主査 以上をもちまして、昭和四十四年度一般会計予算中、外務省所管に対する質疑は終了いたしました。どうも御苦労さまでした。
○足立主査 引き続き、昭和四十四年度一般会計予算中、会計検査院所管を議題とし、説明を求めます。宇ノ沢会計検査院事務総長。
○宇ノ沢会計検査院説明員 昭和四十四年度会計検査院所管の歳出予算について説明申し上げます。 昭和四十四年度会計検査院所管一般会計歳出予算の要求額は十八億七千四十八万三千円でありまして、これは、会計検査院が、日本国憲法第九十条及び会計検査院法の規定に基づいて、会計検査を行なうために必要な経費であります。 いま、要求額のおもなものについて申し上げますと、 (一)職員の俸給、給与、手当等として十五億九千三百五十六万九千円を計上いたしましたが、これは総額の約八五%に当たっております。 (二)旅費として一億三千三百四十一万六千円を計上いたしましたが、このうちおもなものは、会計実地検査旅費が一億二千五百六十二万四千円、外国旅費が三百八十四万五千円であります。 なお、会計検査の充実をはかるため、行政職俸給表(二)の定数のうち十三人を行政俸給表(一)に定数改訂などして調査官十四人を増置し、また、会計検査の技術面を強化するため、課長級の技術専門官一人を設置することといたしました。 次に、ただいま申し上げました昭和四十四年度歳出予算要求額十八億七千四十八万三千円を前年度予算額十六億七千二百四十九万四千円に比較いたしますと、一億九千七百九十八万九千円の増加となっておりますが、その内訳について申し上げますと、 (一)職員の俸給、給与、手当等において一億九千五百六十二万円 (二)旅費において一千三百八十七万六千円 (三)その他施設整備費などにおいて四千八百八十万六千円 計二億五千八百三十万二千円でありますが、第六回会計検査機関国際会議関係の経費六千三十一万三千円が減少となりますので、差し引き一億九千七百九十八万九千円の増加となっております。 以上、はなはだ簡単でございますが、昭和四十四年度会計検査院所管一般会計歳出予算要求額の概要の説明を終わります。 よろしく御審議のほどお願いいたします。
○足立主査 以上をもちまして、会計検査院所管の予算の説明を終わりました。
○足立主査 質疑の申し出がありますので、これを許します。川崎秀二君。
○川崎(秀)分科員 その他施設整備費などにおいて四千八百八十万六千円、これは何ですか。
○宇ノ沢会計検査院説明員 庁舎変電室改修工事費として三千百二十五万一千円、それから書庫の新設工事費としまして七百六十九万三千円、それから庁費としまして約五千四百万円、それから各所修繕六百十八万円、それから諸謝金百三十二万円、交際費二百七十九万円がおもなものであります。
○川崎(秀)分科員 会計検査院は、まあ会計を検査するわけですな。各省並びに国の補助費を出しておる相当膨大な会計の検査をするわけですから、時代の進運とともに電子計算機も私は必要だと思うのですが、ありますか。
○宇ノ沢会計検査院説明員 ただいま私のほうで使っておりますのは、ごく簡単な電子計算機でございまして、先生いま電子計算機を使っておるかとおっしゃるその電子計算機は、相当大型なものをお考えじゃないかと思うのでございますが、すでにもう御承知のとおり、わが国におきましても各官庁、公社公団等で相当電子計算機をいろんな方面に使っておるのでございまして、これにつきまして、私たちも、その使用、管理、そういうものにつきまして十分検査いたしますと同時に、今度逆に、私のほうも電子計算機を使いまして、それでこの膨大な、年々多額になってまいりまする国費その他公団公社等の経費については、電子計算機を使って計算をする時代がやがてやってくるのじゃないかというようなことで、現に、職員を毎年数名ずつ工業大学に派遣しまして、実際、そこでいろんな電子計算機に関する知識その他を研修させますと同時に、ごく近い機会にアメリカへ職員を派遣いたしまして、どういうふうに向こうでこういうものが使わておるかということについても実地に視察なり調査をいたしまして、大いに将来のために準備はいたしておるつもりでございます。
○川崎(秀)分科員 今度の分科会の質問者は、ある党では、自分の党員よりも多い二百八十七名という、そういう質問があるんですね。非常な熱心です。にもかかわらず、この会計検査院には質問者がない。しかし、「はなはだ簡単でありますが、御審議のほどを願います」と書いてある。これは、審議しないわけにいかないものですから、私が質問することになったわけであります。 そこで、気がついたのは、あなたの激励の意味で、これを調べてみると、職員の俸給、給与、手当において一億九千五百六十二万円、旅費において一千三百万円、施設費に四千八百万円、その中にないものですから、これはもう今日では、やはり官庁七ふしぎになると私は思うので、ことに、会計検査院は、各省から独立をしてその調査をしなければならぬものが、大型の電子計算機がないということでは、時代の進運に伴わない。来年はぜひ要求しなさい。それは、そういうようなことにわれわれも協力します。そういう意味での質問をしたかったわけであります。言えばいろいろ長くなりますから、これでこの質問を終わります。 次は、これはもう巷間、この二月、三月ごろになると一番問題なのは、官庁並びに公社公団職員の年度末にあたっての出張旅費です。これを調べたことがありますか。
○宇ノ沢会計検査院説明員 各官庁の毎月どのくらい経費が使われるかということにつきましては、毎月、計算書というものを私のほうでとっております。これは、各官庁の中で、支出官なり資金前渡官吏なり、主要な会計官吏のおるところから、すべて計算書というものをとりまして、それで、毎月どのくらいの経費が使われるかということを調べております。その中で、こまかく、どういうものに幾ら予算区分に従ってどういうふうに使われたかということが、その計算書を見ると一目瞭然になって、しかも、それには、こまかい証拠書類というものもついておりますので、そういうものによりまして私のほうは毎月、ただいまお話しの年度末二月、三月ごろにどのくらい旅費を使ったかということは、これは当然検査いたしておる次第でございます。
○川崎(秀)分科員 これについて、年度末出張というものが多過ぎるというような傾向はありませんか。そして、そういうことをまだ指摘したこともないようですな。
○宇ノ沢会計検査院説明員 年度末出張が多いかどうかということについて、これは各検査課で注意はして検査いたしておると思いますが、まあ会計検査院の例がそれに当たるかどうかわかりませんけれども、実は会計検査院でも年度末、ただいまですけれども、二月以降、非常に多くの人員と旅費を使って、年度末出張というのをいたしております。これは検査の標準化といいますか、主として四月から九月ごろまでに年間の実地検査の大半の計画というものはこなすわけでございますけれども、九月から一月までにかけましては、その間に国会に出します検査報告の作成ということに追われまして、その間全然出張しない。まあ事実上できないわけです。それで、九月から一月までの間に大体そういう報告書を済ませましたあとで、今度翌年度の検査をどういうふうにしなくちゃならぬかということで、二月から三月にかけて、相当の旅費を使って年度末出張ということをやっておりますので、各省によっても、やはり検査院と同じように、国会の予算審議とかいろいろな関係もございまして、十二月から一月、二月にかけては出張できない。一応予算審議のほうもめどがついたところで、三月ごろになって、ひとつ来年の計画なりなんなりを立てる上にまあ現場を見ておいたほうがいいじゃないかというようなことで、あるいは年度末に出張が重なるという役所もあるのじゃないかと思いますけれども、その辺こまかく私は存じておりませんが、検査は十分、旅費の使い方についてはやっておるつもりでございます。
○川崎(秀)分科員 これはぜひ、ことしはそれに視点を置いてお調べをいただいて、それから実際には三月の末、まあ十五日ごろから出張するのが非常に多いのですよ。多いけれども、なかなか役所等もずるくなって、前にやったようにして伝票を切る。実際には旅費なんかも余るが、残ったものは当然国庫に返上すべきものだ。ところが大量に出るとか、このごろは不必要に外国旅費にそれを使うというような傾向もなきにしもあらず。そういう点で、今後会計検査院の検査をそういうところにも十分目を光らしてもらいたい、不正であるかないかは、これはまた、刑事事件はおのずから役所が違うわけですから、というような問題にも注意を喚起しておきたいと思う。 それから、もうあとは私は注意を喚起するだけにとどめておきますが、答弁があれば承りたいが、たとえば決算委員会などで非常に問題になった、この間自民党の丹羽久章君が衆議院の本会議場で発言した問題ですが、これは各党通じて非常な共鳴があった。それは東京都内の某地の払い下げ問題だと思ったですな。ああいう問題とか、あるいはこれは野党が聞いておることですけれども、防衛庁のファントムの疑惑、これは汚職であるとかでなしに、その金を政治資金へ回したというような疑いのあるというので問題になっておる点もあって、一つの政治問題にもなるわけですが、あなたのほうの会計上の調査でも、物品調達等の計画が適切を欠いたため不経済な結果となっているものと書いてあるが、こういうものに疑惑があれば、必ずそういう点からも会計検査院として姿勢を正して調べるべきものじゃないかというふうに私は思うのです。こういうような問題。すでに昨年あなたのほうで、これはもう会計上の摘発をした鉄道建設公団の、ある建設会社に対する四億五千三十九万円の工事が、実際には設計どおりには行なわれておらなかった。あなたのほうでやったために、その事後措置によって国が一億何千万というものをもうけたわけですから、つまりその措置によって修正されたと思うのですね。この経過をひとつ最後に報告してもらいたいと思う。こういうことはひとつぜひ励行してもらいたい。そのことによって、また不正事件であるかどうかということは違う役所のやることになりましょうけれども、まず会計検査院が、ただいま私が指摘した項目に当たるとすれば、これは非常に重大な問題になるので、いまの丹羽君の言った問題、ファントム疑惑の問題、これらは相当政治的な要素も含んでおると思うが、政治的な立場でなしに、会計検査院としての正しい姿勢で、まず昭和四十二年度の使用についてもう一度よく調べるということをやってもらいたいと思う。 いまの鉄道建設公団の不当な支出についての措置はどうなっておるか。
○宇ノ沢会計検査院説明員 ただいまの御趣旨の点は今後十分気をつけて検査していきたい、かように存じております。 それからなお鉄道建設公団の建設工事につきましては、詳細はこの四十二年度の検査報告に書いてございますので、それをお読みいただければわかると思いますが、主管の局長が参っておりますので簡単に概要を……。
○川崎(秀)分科員 簡単でいいです。それで質問を終わりますから……。
○小熊会計検査院説明員 ただいま御質問のございました隧道の覆工工事の施行が設計と相違しているものにつきまして、簡単に御説明申し上げたいと思います。 本件は鷹角線でございまして、奥羽本線の鷹ノ巣と田沢湖線の角館を結ぶ建設工事でございます。そのうちにトンネルがございまして、第一長戸呂隧道と第二長戸呂隧道とございまして、延長約千メートルでございます。これは覆工コンクリートの厚さを三十センチないし六十センチにとる、こういうことで設計ができておりますが、これにつきましてわれわれといたしまして検査いたしましたところ、まあその検査の方法でございますが、約十メートル間隔でボーリングをして検査いたしたわけでございます。そのボーリングした個所数が全部で五百十五カ所ございますが、このうちで設計に対して巻き厚が不足しておるものが二百二十三カ所ございます。またその態様といたしましては、掘るべきところを掘りませんで、そのために設計の厚さの中に地山の岩が突出しておる、あるいは相当掘っておりますが、巻き厚が不足なためにその空隙が相当あいておる、こういうような内容でございます。またそのほかに亀裂が生じておるようなところについて調べましたところ、非常に脆弱な部分が十六カ所ございました。中には延長が十八メートル、幅四メートル五十、高さ一メートル程度の空洞が生じておる、こういうような状態でございました。われわれといたしましてはこれを指摘いたしまして、まあ指摘額は大体一億四百万円程度、これにつきまして鉄道建設公団としては業者に手直しを命じまして、その復旧費が約一億四千万円程度かかっております。このような事態が生じました原因といたしましては、やはり業者が設計どおり施行しなかった、これに対して鉄道建設公団の監督、検収が十分でなかった、こういうのが原因であろうと思います。 以上、簡単でありますが御説明いたしました。
○川崎(秀)分科員 もういいです。
○足立主査 以上をもちまして、昭和四十四年度一般会計予算中、会計検査院所管に対する質疑は終了いたしました。 この際、暫時休憩いたします。 午後零時三十八分休憩 ————◇————— 〔休憩後は会議を開くに至らなかった〕