予算委員会第五分科会 第3号
- 発言数
- 375 件
- 登壇者
- 31 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1969/02/26
会議録
○野原主査 これより予算委員会第五分科会を開きます。 昭和四十四年度一般会計予算及び昭和四十四年度特別会計予算中郵政省所管並びに昭和四十四年度政府関係機関予算中日本電信電話公社関係を議題といたします。 まず、説明を聴取いたします。河本郵政大臣。
○河本国務大臣 郵政省所管会計の昭和四十四年度予算案につきまして、その概略を御説明申し上げます。 まず、一般会計の予算でございますが、歳出予定額は五十五億三千五百万円で、前年度予算額五十三億二千四百万円に比較いたしまして二億一千百万円、四%の増加となっております。 この予算には、宇宙開発事業団発足までの電離層観測衛星の研究開発及び実験用通信衛星の搭載用のミリ波中継器の基礎研究に必要な経費一億七百万円、電波監視体制の整備強化に必要な経費四千七百万円、電波監理事務の機械化に必要な経費二千七百万円が含まれております。 次に、郵政事業特別会計でございますが、この会計の歳入予定額は六千二百六十七億四千九百万円で、前年度予算額五千七百四十二億八千五百万円に比較いたしますと五百二十四億六千四百万円、九%の増加となっております。 この予算には、収入印紙収入等で一般会計へ繰り入れる、いわゆる通り抜けとなる業務外収入が一千六百九十億五千六百万円ありますので、これを差し引いた実体予算すなわち郵政事業運営に必要な経費の財源となる歳入は四千五百七十六億九千三百万円でありまして、これは前年度予算額に比較いたしまして四百四十億八千七百万円、一一%の増加でございます。 この収入の内訳は、郵便、郵便為替、郵便振替等の業務収入が二千三十九億七千九百万円、他会計等から委託された業務の運営に必要な経費の財源に充てるための受託業務収入が二千二百六十七億六千四百万円、雑収入が八十九億五千七百万円、郵便局舎等建設財源のための借り入れ金九十六億円、設備負担金八十三億九千三百万円となっております。次に、歳出予定額は、歳入予定額と同額の六千二百六十七億四千九百万円であります。したがいまして、業務外支出を除いた実体予算も歳入と同額の四千五百七十六億九千三百万円でありまして、前年度予算額に比較いたしまして一一%の増加となっております。 この予算の中には、四十四年度予算の重要施策としておりますところの事業の近代化のための郵便番号制の推進、郵便局舎等の整備と作業の機械化等に要する経費及び貯蓄増強に伴う経費などが含まれております。また、簡易保険におきましては、新たに傷害特約制度を創設することにいたしております。 なお、四十四年度の建設勘定予算は二百十億三千七百万円でありまして、前年度予算額に比較いたしますと五億二千九百万円、三%の増加でございます。 この予算には、郵便局舎の新増築、郵便貯金会館の設置のほか、郵便番号自動読み取り区分機などの経費も含まれております。 次に、郵便貯金特別会計でございますが、この会計の歳入予定額は四千百九十八億九千五百万円で、前年度予算額三千二百九十七億一千百万円に比較いたしますと九百一億八千四百万円、二七%の増加となっております。 歳出予定額は三千三百三十一億八千八百万円で、前年度予算額二千七百十六億二百万円に比較いたしまして六百十五億八千六百万円、二三%の増加となっております。 次に、簡易生命保険及郵便年金特別会計でございますが、保険勘定におきましては、歳入予定額は五千七百三十億二千二百万円で、前年度予算額の四千七百八十四億三千八百万円に比較いたしまして九百四十五億八千四百万円、二〇%の増加となっております。 歳出予定額は三千十四億一千百万円で、前年度予算額二千五百九十八億三百万円に比較いたしまして四百十六億八百万円、一六%の増加となっております。 また、年金勘定におきましては、歳入予定額は二十八億九千七百万円で、前年度予算額四十八億六千二百万円に比較いたしまして十九億六千五百万円、四〇%の減少となっております。 歳出予定額は、歳入予定額と同額の二十八億九千七百万円でありまして、前年度予算額に比較いたしまして四〇%の減少となっております。 次に、日本電信電話公社予算案の概要について、御説明申し上げます。 電電公社は四十四年度から電信電話料金の引き上げを要望しておりましたが、諸般の事情によりこれを見送ることといたしましたが、現行料金体系は必ずしも実情に即していないので、電話利用者の料金負担の適正化をはかり、かつ、社会経済圏の拡大に対応するため、四十四年十月から、増収とならない範囲で、電話基本料と近距離市外通話料の調整等をおもな内容とした料金体系の合理化を実施いたしたいと考えております。 予算案の内容について申し上げますと、損益勘定におきましては、収入予定額は八千八百六十五億九千八百万円で、前年度予算額に比較いたしまして一千百四十六億一千五百万円の増加となっております。 他方、支出予定額は、収入予定額と同額の八千八百六十五億九千八百万円でありまして、これを前年度予算額と比較いたしますと、給与その他諸費、営業費等で七百二十五億九千百万円、資本勘定繰り入れ額で四百二十億二千四百万円の増加となっております。 資本勘定におきましては、内部資金三千四百六十八億四千九百万円、外部資金二千九百十四億七千二百万円、総額六千三百八十三億二千百万円を計上いたしております。 外部資金の内訳は、加入者債券、設備料で二千五百十九億七千二百万円、公募債で百億円、縁故債で二百九十五億円を予定いたしております。轟 また、支出予定額は、債務償還等に五百十三億二千百万円、建設勘定繰り入れに五千八百七十億円を計上いたしておりますが、建設勘定繰り入れ額は前年度予算額に比較いたしまして六百五十億円の増加となっております。 また、建設計画につきましては、一般電話百六十二万個、農村集団自動電話三十万個の増設を行なうとともに、公衆電話増設四万個、市外回線増設七万四千回線等の実施を予定するほか、同一行政区域の通話を市内通話扱いとするための加入区域の合併、情報革新の社会的要請に応ずるためのデータ通信、非常災害対策等の実施をはかることにより、一そう電信電話の拡充とサービスの向上をいたすこととしております。 以上をもちまして、私の説明を終わりますが、なお、詳細の点につきましては、御質問をいただきましてお答えいたします。
○野原主査 以上をもちまして、説明は終わりました。 質疑に先立ち、念のため申し上げます。 質疑者が多数おられますので、持ち時間は、慣例によりまして、一応本務員は一時間、兼務員もしくは交代で分科員となられた方は三十分にしていただきたいと存じますので、御協力をお願い申し上げます。 なお、政府当局に申し上げますが、質疑時間が限られておりますので、答弁は要領よく簡潔に行ないますようお願いいたします。 質疑の通告がありますので、順次これを許します。久保三郎君。
○久保分科員 まず最初に、郵政のほうの関係で、ただいまも御説明ありましたが、郵便番号制度というものが昨年来できまして、幸いに民間の協力も順調のようにわれわれは考えておるわけなんでありますが、その受け入れ体制は、必ずしも提唱者である郵政省が十分でないように見受けられるのでありますが、この番号制度になって、郵便番号が所期の目的のとおり現在処理されておるのかどうか、もしもそうでないとするなら、どの程度まで処理されているのか、お答えをいただきたいと思います。
○河本国務大臣 ただいまのお話のように、郵便番号制を実施いたしまして以来、国民の非常な御協力、御理解によりまして、非常にこの点は順調に進みまして、大体、普通の郵便では約六割、年賀郵便では約八割御協力をしていただいております。しかし、受け入れ体制のほうの機械化は不十分でございまして、この点、まことに申しわけないと考えております。当初は、おもだった郵便局百六十余りのところに十年計画で必要な機械を入れるという計画でございましたが、非常な御協力をいただいておりますので、現在はその計画をできるだけ短縮をいたしまして、四、五年以内でこれを実現したい。それから四十四年度の機械化につきましても、予算で認められたほか、レンタル方式などを大幅に採用いたしまして、機械メーカー側の能力の許す限り生産をさせまして、そして、そういうふうな国民の御協力に対して即応できるような体制をとっていきたい、かような心がまえでいま進めておるところでございます。
○久保分科員 いまのお話でいくと、何か十年計画でおやりになっているようでありますが、これは、御説明では五、六年でという努力目標のようであります。一般民間利用者としましては、番号制度になったというから、少なくとも一年以内くらいには全部番号制度が完全に利用されるものと思っているわけであります。番号制度をおつくりになったときに、どういうふうに国民に対してPRをなされたのか。利用されないものを、一々番号を書かなきゃならぬ不合理はどう解釈したらいいのか、お答えをいただきたい。
○河本国務大臣 もちろん、機械化をいたしますと、これはもうたいへんなスピードで早くなります。しかし、機械化が若干おくれましても、これは番号を書いていただくことによりまして非常に処理のほうは早くなっております。しかし、先ほど申し上げましたように、当初の十年計画を、できれば四、五年くらいで全部これを早めて完了したい、かように考えておるところでございます。
○久保分科員 そうしますと、この番号というのは、当初から別に機械目当てではなく、人間のほうで、局員のほうで、仕分けというのか何かわかりませんが、仕分けをする場合のそういう目安につくったのだということでありますか。 それから、時間も限られておりますからまとめて申し上げますが、その十年計画——いま大臣がおっしゃられた五、六年に短縮しておやりになる計画は、大体機械化の計画ですか、それとも、いまある現有勢力の局員の手によるものを含めて十年計画とおっしゃるのですか、その辺が私はしろうとでありましてよくわかりませんけれども、その計画は大まかにいって、どんなものか。それからもう一つは、機械というのは、予算がないから機械化がはかばかしくないのでありますか、それとも、開発に手落ちはなかったのかどうか、あるいは性能が十分であるのかないのか、そういう点はいかがでしょうか。
○河本国務大臣 もちろん、全部機械化によってこれを処理していくということが当初からの目標でございます。それから、機械化がおくれておりますのは、予算もさることながら、実はメーカーのほうの能力などがございまして、四十四年度などは、先ほども申し上げましたように、予算のつきました以外にメーカーの能力の許す限り生産をさせまして、これはとりあえずレンタル方式で導入するということまで考えておるわけでございますが、なかなか生産が思うように追いつきません。そこで先ほど申し上げましたように若干おくれておるわけでございますが、その間の詳細の計画につきましては、担当の政府委員より答弁をさせます。
○曾山政府委員 御質問の第一点でございますが、大臣も御答弁なさいましたように、局員による能率向上は非常にあるわけであります。かてて加えて、この機械が世界にない機械でございますけれども、自動的に番号を読み取り、自動的に区分するという機械が開発されまして、これを応用いたしますと、区分の能率向上に加えまして、郵便物の作業能率が非常にあがるという利点がございます。そこで、この年末におきましても八〇%の記載率がありました。東京中央郵便局をはじめといたします大きな郵便局で、大阪もさようでございます。それからまた、同時に全国における区分作業能率が非常にあがりまして、年賀郵便の処理にも非常に役に立ったと思います。 いま御質問の機械化につきましては、大臣もお話しになりましたように、できるだけ早急に進めてやってまいりますが、同時に、機械化につきましては、御質問がございましたように、皆さんがお書きいただく数字の完全なことが望ましいわけでございます。また、その過程におきまして、たとえば五という数字を八と読むような字をお書きになる方が多数ございまして、必ずしも完全に機械が及ばないという点もあります。こういう点は、一応皆さんが数字を書きまして、郵便局へ出していただいたものを機械が読み取りまして解釈していくという、両々相まっての機械化の開発の必要もあるわけでございます。そういう意味で、今後実際にお書きいただきます郵便を、機械を順次普及してまいりまして処理していくことのほうが機械化のより完全さを全うできるという利点があろうかと考えます。 なお、先ほど大臣も申しましたように、その点につきましての国民の方々への十分な周知が足らなかったと思いますので、区分作業能率が非常に今後あがるということをよく徹底してまいりまして、理解を得てまいりたいというぐあいに考えております。
○久保分科員 大体わかりましたが、あとでこれは資料をください。十カ年計画というものはどんなものか、ちょっと承知したいこともありますから。ただ問題は、当初約束というか、そんな約束はしなかったと言うだろうと思うのでありますが、冒頭私から申し上げたように、これをやれば、何かみな機械化なんかでぱっぱとさばかれて早くいくというようにとって、みんな一生懸命になって番号を書き入れたし、各家庭に配られたようなものは自分の県とそのまわりくらいでありますから、遠くのほうに出すときには、郵便局へ一一行って番号簿を借りて見て入れなければならないというふうな不便をあなたたちは御存じでありますか。そういう苦労までしていま一般利用者は協力しているのに、いまお話を聞くと、十年たたないと完全に利用できないというふうにもとれる。これは残念だと思うのですね。これは予算の関係もあると思うのですが、それは大臣のおっしゃるように、メーカーの能力といいますか、そういうものも十分織り込んでそういうものをおやりになったのだろうと私は思うのでありますが、どうも一般利用者の立場に立てば不満であります。これをただ単に大臣おっしゃるように、五年か六年の間に切り詰めてやるというだけでは解決しないじゃないかと私は思うのであります。 それから、この開発は特定のだれか一社かそこらのメーカーがやっているのですか、それとも、郵政省でこういうものを御研究になって開発しているのですか。
○曾山政府委員 もろもろの機械化の諸元につきましては、要素につきましては郵政省がこれを与えまして、そしてメーカーの数社に自発的な研究をさせます。その中で最も開発が進み、私どもの要求しております諸元、諸要素に合うものを採用していくという次第でございます。
○久保分科員 とにかく、もう少し力こぶを入れていただかなければならぬことだと私は思うのです。これはとにかく一般の利用者に全部協力させているのですから、そういうものが十分活用されるのにはどうもまだほど遠いというのでは、これは何ぼ理屈をつけても言いわけにはならぬと私は思うのです。いずれにしても、こういうのが役所仕事かなというふうに思うのです。思いつきだというふうに酷評はしませんけれども、何か、人手が足りなくなったからまあ機械でも置くということで、そこだけはいい思いつきです。しかし、それが実行されるまでの間の過程というものを度外視していろいろなことを始めるべきじゃないと私は思うのです。そういう批評をしたら、それは違うという御回答があるかもしれませんけれども、いままでやってきた成り行きを見ますと、どうもそういうふうにしか考えられない。もう少し国民が納得するような仕事をひとつやってほしいと思うのです。あなたが当面の責任者ですね、どういうように思いますか。ぼくの話が不満であれば、不満というようにおっしゃってけっこうなんですよ。
○曾山政府委員 おっしゃるとおり、従来住所だけで行っておりました郵便物に、私どものほうから要請いたしまして番号を特に付加していただくわけでありますから、国民の方々の立場から見れば負担を感ずることは当然だと思います。したがって、おっしゃったとおりの御不満があることも十分承知しております。ただ、先ほどこれも理解できるとおっしゃっていただきましたが、今後ふえてまいります郵便物に対応しまして、いかにして労働力を節約してまいるか、また、増高してまいる人件費をいかにして節約していくかということが最大の私どもの課題でございまして、各局ともこのような仕事と取っ組んでおります。番号簿につきましても、お示しのとおり、ことしは先ほど大臣からもお話ございましたとおりの予算をもちまして、この秋には全国版を全部の家庭にお配りできるというようなことも考えておりますし、あわせて、いろいろ御指摘ございましたような私どものPR不足につきましては十分承知しておりますので、これをさらに徹底してまいりまして、皆さんの御協力を得ながら、安い料金で、しかもできるだけ早く郵便が届くというような制度がこの目的でございますので、このような御理解を得ながら今後やってまいりたいと思います。
○久保分科員 つけ加える必要もないかと思いますが、最近、特別会計である郵政あるいは五現業、三公社と言ったほうがいいかもしれませんが、何かどうも、そういう独算制のワク内でやっていくというたてまえそのものを私は否定はしませんけれども、それにとらわれ過ぎて、言うならば、いまもお話にありました人件費がかさむから——人件費がかさむのじゃなくて、労働力をもっとよく使うという意味で考えなければいけません。人件費がかさむからなんて、そんなとり方はないのですよ。それじゃ人間を安く使ったらいいということになっちゃう。そういう時代ではないのですね。労働力をどう活用するかということが合理化なんですよ。そうじゃないですか。間違っていれば違っているとお答えいただいてけっこうですが、てまえどもはそう考えている。能力に応じて十分労働を発揮させるというたてまえで人間は使う。そのために人件費が上がるとか上がらぬとかいうのは、これは主たる原因ではなくなってくるはずです。そうじゃないですか。たとえば郵便を配達するのに、人件費を節約するのに何とか方法はありますか。やはり一人の人間が配達をしなければならぬのですね。人件費が高いからという、そんなことで、たとえば仕分けするための人数を減らすために機械を入れるのだ、番号を書くのだというのでは、これは私はどうかと思う。もっと労働を有効適切に使う場所があるから、それで必要のないところは機械にかえていくのだという理念だと思う。だから、私はもう一ぺん申し上げたいのは、人件費を削減するために番号を入れるわけではありません。その点は、ひとつ利用者の立場からも、働く者の立場からも一言申し上げておきたいことであります。 それからもう一つは、これもよけいなことでありまして、とっくにそういうことは専門でおやりになっているのでありますが、これから全国の番号簿をお配りになるそうであります。機械が読み取るというならば、せめてでっかい字で表紙に「番号は機械が読み取りますから、正確に書いてください」と書いてください、今度は。書いてありませんよ、あなたのお配りになるやつには。それは裏のほうに小さい字で書いてあるかもしれません。だから、これはお金もやることもみな有効にやっていただきたいと思いますので、一言申し上げて次に移ります。 次は、電電公社のというよりは、三公社の関係にもなりますが、いわゆる三公社の共済組合の問題であります。これは聞くところによると、三公社とも大体同じものでありますから、主管官庁があるそうでありますけれども、電電公社の中で、あるいは国鉄の中で、戦前というか、それぞれの公社の前身に勤務されていた方々が戦争で応召あるいは現役というか、そういうもので行って、帰ってきてから復職します。復職については、共済組合の法律によって前後通算ということで年金その他が支給される制度になっているわけであります。ところが、この新しい法律は三十一年のたしか七月一日から施行になっているわけで、それ以前にそういう形をとられた方は当然前後通算ということになるのだそうでありますが、その後帰ってきた者がいる。特に三十二年ころ帰ってきた。これはソ連に抑留された者がほとんどだろうと思うのですが、人数は、三公社入れても百人とはおらないように聞いております。それは法律施行後復員、復職でありますから、前に帰ってきた者と違って前後の通算ができなしということで、国会にも何回か請願の手続等が出ており、当局でもこれは御存じだと思うのでありますが、郵政当局としては、これは電電公社の方がおいでですが、電電公社でもけっこうですが、まず第一に、この扱いをどんなふうに考えておられるわけですか。
○米澤説明員 お答えいたします。 いま久保委員が言われましたように、外地から復員いたしまして再就職した職員に対する年金の問題でありますが、三十一年の七月以前に帰ってきた人に対しましては問題がないのでありますが、その後の問題につきましては確かにそういう点がございます。この問題につきましては、しかし、電電公社以外に、国鉄とかあるいは専売公社等の関係もありまして、どうも公社だけできめられない形になっておりますので、その間の経過等につきましては、もし時間があればここで申し上げてもいいのでございますが、われわれといたしましてよく中身はわかるのでございますけれども、この主管につきましては、大蔵省とか関係の方面、あるいは郵政省、その方面と十分話し合いをいたしていかないときめられない問題でございますので、お考えはわかりますけれども、今後慎重に検討したい、こういうふうにお答えをしたいと思います。
○久保分科員 電電公社としてはそういう程度の御答弁かもしれませんが、これを扱うのは、たしか三公社の分は運輸省が代表というか、主管だから、運輸省から見えておりますので、運輸省にこの件でひとつ御答弁願います。
○高橋説明員 ただいまの先生のお話の件につきましては、実は現在の三公社の共済組合法のおい立ちでございますが、これは詳しく申し上げると長いのですけれども、先ほど先生おっしゃいましたように、三十一年の七月から施行されまして、その以前におきましては、実は恩給制度あるいは旧国家公務員共済組合法というようなものが施行されておりまして、その両制度を統合いたしまして三十一年七月から現在の共済組合法が施行されたわけでございます。したがいまして、現在の法律が施行される前から恩給公務員あるいは旧国家公務員共済組合法の長期組合であった方が引き続いて新法の組合員になる、いわゆる更新組合員につきましては、恩給制度あるいは旧国家公務員共済制度に基づきます期待権あるいは既得権を尊重するというたてまえから、そういう恩給期間を新法の組合員期間に通算をするというたてまえをとっております。したがいまして、更新組合員でない方の場合には、そういう既得権とか期待権というものは一応ないということで、通算をしないというたてまえになってこの法律ができております。したがいまして、先生のお話しのような件につきましては、現在の法律制度のもとでは、まことにお気の毒だと思いますけれども通算されないということになっております。 それで、私どもといたしましては最近こういうことをちょっと調べてみたわけですけれども、国鉄及び専売公社の場合にはほとんどいないというふうに聞いております。電電公社の場合に十数名おるというふうにちょっと聞いおりますけれども、実はそういうことで、更新組合員以外の方の場合には新法施行前の期間を通算しないというたてまえでこの法律がスタートしておりますので、それを変えるということは、いろいろな方面にも相当影響がございますので、非常にむずかしい問題があると思います。 しかしながら、いまおっしゃったような事情は非常に気の毒な方だと思いますので、私どもといたしましても、今後その辺は慎重に検討いたしたい、かように思っている次第でございます。
○久保分科員 経過はわかっているんです、できないことは。できないから、できるようにしてあげることはどうなのかというのでありまして、慎重に検討されるということでありますが、国鉄にはほとんどいないというが、国鉄にいるんですよ。専売公社はわかりませんが、とにかく、いままでわれわれのところに来ている者は全部で五十人足らずでしょう。各方面に影響を与えるというが、いい影響なら与えてもいいんじゃないですか。何か不合理なところがありますか。
○高橋説明員 不合理というほどのことかどうかよくわかりませんけれども、いずれにしてもそういうたてまえでスタートしたものでございますので、それをまた変えるということは制度の根本にも触れるということで、慎重に検討させていただきたい、かようには申し上げてあるわけでございます。 といいますのは、そういうふうにソ連なりに抑留されたとか、あるいはそういうやむを得ない事情で三十一年七月一日以降に復員されるとか、そういう方もございますけれども、実は、そういうたてまえをくずしますと、そういう関係が全然なしに、昔恩給公務員であった、それでもうすでに恩給をもらっておやめになった方が三十一年七月一日以降また三公社に再就職されるという場合にも、これもまた通算しなければならなくなるというふうな関係もございますので、慎重に検討をさしていただきたい、かように申しておるわけでございます。
○久保分科員 役所で考えると、課長さん、そういうことになると思うのです。われわれはその辺はシンプルですからね。同じように兵隊で行って抑留されて、帰ってくるのがおそかった、だから通算できないという不合理だけをまず第一に是正しなさい、してもらいたいという願いは当然ではなかろうか。その抑留の原因にはいろいろあるかもしれないが、短かく、早く帰ってきた者が得をして、おそくまで抑留された者がまるきり損では、何かあまり公平のようにも考えられない。それから、そういう戦争の事情でなくて、いまあなたがおっしゃるその他の影響、こういうものは二の次にお考えをいただいたらどうか。それは基本にかかわるけれども、この抑留者の復員に伴う通算は、基本にかかわるものではなく、例外ですよ。原則にちっとも関係がないではないが、これは例外である。復員者は例外ではあるが、原則にちゃんと当てはまっておる、だからそういうものをひとつ考えてほしい。どうですか、いまの御答弁以外に出ないですか。出なければ、これはもう少し質問をしなければならぬ。どうですか、分けておやりになるという考えになりませんか。これはあなたのほうの共済の財政に大きな影響でもあって、そのために共済の財政がパンクすると言えばおかしいが、破綻するということであるならば、私はまた考えなければいかぬと思うのです、これまでの共済組合員に迷惑をかけますから。そうでもなさそうですね。だからその点どうかということで、あなたは主管官庁だそうだから、あなたにお伺いする。大蔵省はあまりこれは関係ない。だから、三公社に関係ある郵政と大蔵——大蔵省といえば専売公社の関係だが、これは何も大蔵省に関係ないんだから。これはお忙しいでしょうが、四十人か五十人の話なら、もう少し話を詰めて、手っとり早い方法はないものかということで私はわざわざ質問しているのです。本来なら、私はあなたのところに行って陳情まがいのことでもやればいいんだが、それでは通らぬというからここでお話を申し上げる。いかがでしょうか。
○高橋説明員 私がむずかしいと申し上げておりますのは、あくまで財政的な問題ではございません。もちろん、財政的の関連がないとは申し上げませんけれども、大きな数字になることはないと思います。やはり制度の問題に触れる問題だということで、先生おっしゃるような例外をどの程度認めるか、どういう場合に限って例外を認めるか、その点はやはり、ある人は例外になり得るし、ある人は例外になり得ないというボーダーライン等もございますので、慎重に検討さしていただきたと思います。
○久保分科員 時間もありませんから、よく考えてください。近いうちにもう一ぺんそれぞれのケースにぼくが当たってあなたに質問しますから。 それでは次にまいります。次は電電公社の問題であります。 これは電電の総裁にお伺いしたいのですが、私のほうはいなかでありまして、農集もあれば有線放送もあります。そこで、ついこの間、私はよく知りませんので、いなかで有線放送の加入者に電話をかけるようなつもりでこちらから電話をいたしました。そうしたらば、あなたはどこからかけているかと言うから、東京だと言ったら、東京は区域外だからだめだと、こう言うのです。どうしてもうかることをやらないのだろうかと思ったのです。何か区域があって、その区域からかけるならばいいけれども、東京のほうではだめなんですね。これはどういう支障があるのですか。
○米澤説明員 お答えいたします。 この有線放送電話につきましては、過去にいろいろおい立ちが確かにありまして、最初は、いわゆる放送を共同聴取しようということで、被覆線を張り回しましてやったのでありますが、そこに今度は電話がついて出てきた。いわゆる発達は、ある地域の電話の利用ということに大体限定されて発達してまいりました。それで、それを国会でも法的にやはり認めなければならないということで有線放送電話法というものができまして、そして、ある市町村内に大体限られてその電話ができるというようになっておったわけです。しかし、それでは非常に不便だということで、たしか三十八年だと思いますが、これを公社線に接続するという問題が起こったわけです。しかし、もともとこの発達というものが、放送と同時に電話をやる——もともと、放送と同じ線を走るというそういう電話は非常に珍しいわけでありまして、電話というのは、もともと電話プロパーでありませんと、これが接続した場合に、たとえばお話し中になったり、あるいはまた膨大な市外線というものの利用率が非常に悪くなる、国全体として非常に不経済になる、こういう問題があったわけです。しかし、それにいたしましても、やはり利用を高めなければならないということで、二種類に分けまして、いわゆる同じ局の中だけで接続するという一種の接続と、それからもう一つは、県内だけ接続するという二種の接続、この二つに分けまして、公社といたしましてはその当時からこの規格に合う——これは技術基準がひとつ必要でございますから、技術基準に適合できれば、一種あるいはまた二種の接続お全部お認めするということで進んできた次第であります。 いまのお話を伺いますと、その県の外に出ておるわけでありますのでお断わりしたのではないかと思いますが、これは全般的に、しばしば国会でも議論されておりますように、いわゆる日本の国の中で電気通信設備というものを最も有効に能率よく使うという、そういう一角度からきめられておるわけでありますし、それからまた、いまもお話ししましたように、通信というものはもともと電話プロパーのものである、それがもしも搬送で乗せるということであればこれはまた別でありますけれども、そういうことでいまお話ししたようにやっておる次第でございます。
○久保分科員 総裁、そうしますと、いまの御答弁でいろいろお話がありましたが、東京からつながらないというのはちっともわからぬのです。ただ県内だけはいいというが、その区域外ではどうして悪いのか。能率が悪いのですか。何かそういうお話があったようですが……。能率がよくなければいけないというのは、東京からかけると能率が悪いのですか、どうでしょうか。
○米澤説明員 まず、現在の法律ではその県内にしか接続できないということになっておるわけです。その法律がきめられておる根拠は、国全体の通信設備というものを国民のために最も有効に使用するという、いわゆる公衆電気通信の一元化という考え方がベースになっておる、こういうふうにお答えしたほうが明快だと思います。
○久保分科員 はい、わかりました。不勉強でその法律をよく読まなかったものだから、それで電話をかけたので、たいへん失敗しました。もう少しよく読んでおけば損をしなくて済んだのですが、損をしました。 そういう例はたくさんあると思うのですね。いまの法律は、これは郵政大臣、そういう面からいけば間違っておりますね。能率よくやるというならば、電話の加入がどういう形態であろうが、電話の設備があるところへいくのでありますから、可能なものは、やはり国民の立場からするならばやってほしいし、同じ県内でできるものなら、東京であろうが熊本であろうが、これはつながっていいだろうと思うのです。それから、あとから料金の問題もお尋ねしますが、電電公社もやはり公共企業体で、企業性の一面を強く持っている。最近は、料金値上げはしませんが収入はふやしますという巧妙な手段も講じているようです。そうだとするならば、やはり同じ県内からかけるよりは、東京なり熊本からかかっていったほうが料金もうんと取れますよね。どうして法律でそんなことをやるのでしょう。私は、それにはやはり農集と有線放送というか、そういうものの混線状態があると思うのですね。しかも、何か農集はもうからぬのだという。国鉄も同じようなことをいうのですね。赤字線——農集なんぞも赤字線みたいな扱いを受けるわけですよ。ところが片方は、有線があるところはこの農集が積極的に入るような傾向が多い。一緒にじゃありませんよ。何か有線放送をやろうかなんというと農集が早く入るというのですな。そういうことを聞いています。これはうわさでしょうがね。 だから、そういういろいろなことを考えると、どうもいまの制度をもう少しはっきりしたらどうかと私は思うのです。これは電電公社の総裁にお尋ねするというよりは郵政大臣にお尋ねしたほうがいいと思うのでありますが、私がいま取り上げた素朴な一つの質問に対して、いまの法律はそれを納得させるという立場に立っている法律ではありませんね。これは大臣、どうでしょうか。同じ県内からはかかったが、東京からはかかりません。電電の交換台まで行きながらその先は通じませんというのでは、これはどうもその法律自体は、国民を、利用者を納得させるわけにはいかぬと私は思うのです。そういう欠陥は直すことが、やはり電電の民主化でもあり、これは経営の拡張にもなろうかと私は思うのですが、いかがでしょう。
○河本国務大臣 実は、私も初めはそういうふうに考えまして、いろいろ突込んで聞いてみました。しかし、過去のいろいろないきさつや現在の電信電話公社の仕組み、そういうことから、現状ではなかなかこれを根本的に改めてお説のような方向に持っていくということはむずかしいようです。 そこで今度は、少なくとも同一府県といいますか、たとえば経済的に非常に密接な関係にある、府県を異にしておっても隣接するところですね、そういうところぐらいまでは少し拡大したらどうか、こういうことをいま話をいたしまして、ここらあたりまでは早急に実現しようという程度でございます。
○久保分科員 郵政大臣は、やはりそういう問題にじかにわれわれと同じように接しられておられるので理解がいいようでありますが、役人のお話を聞くと、やはりだんだん少しかたくなっちまうようにも思うのでありますが、隣接県程度、当然そのくらいはめんどう見なければいかぬだろうと私は思うのであります。 それじゃ総裁、電話の交換手が、あなたどこからかけていますかというときに、同じ県のどこだと言ったらつながるのでしょう。そういう識別はないのでしょう。そういう不合理はやめなさいというのですよ。私は、そんなことを言って、おかしな脱法行為みたいなものを奨励するわけじゃありませんよ。私はあとから考えてみて、これはそんな識別はないはずだ、電話がどこから来たかわかるはずはない。東京からの回線という区別はあるのですか。どこからの回線なんてないでしょう。きっとないですよ。そうだとすれば、私はどこどこですと、同じ県内のどこかの局番でも言えばそのまま行っちゃうのじゃないかという気持ちがしたのですよ。これ、防ぎようがありますか。
○武田説明員 先ほど来お話がございますように、公衆法の五十四条の五で……。(久保分科員「法律はわかっておるのだ、法律はいま聞いてわかっておる。」と呼ぶ)いまの場合でありますけれども、法律でそういうふうに限定されましたのは、有線放送電話が、放送を主体とし、かたがた通話をやる、放送すれば通話ができない、そういう意味でいいますと、電話としては非常に半人前電話である、にかかわらず、技術基準も非常に低いわけであります。したがいまして、遠くからの通話は聞こえないということがございます。そういう有線放送電話の本質と技術基準の低さによって通話待時が限定されている、こういうことでございます。 そこで、いま御指摘がございましたように、もしかりに東京からかけておるのに、あるいは茨城のどこどこだ、こういうようなことをおっしゃった場合には、交換手がそれを逆に確かめる手はございます。しかし、確かめないでつなぐ場合もあろうと思います。しかしながら、そうした場合には通話の品質が非常に悪くて聞こえないような通話になる、こういうことであります。したがいまして、われわれとしては、あくまでも法律で定められた基準によって、そしてまた、全体のネットワークとしてのいい技術基準の品質のいい通話を接続するように希望しておるわけであります。
○久保分科員 いい通話を希望しているというが、あなたのほうで有線放送を指導しているのですか。
○武田説明員 有線放送電話の中で、接続しているものと、してないものがございますが、接続通話にも市内接続通話と市外接続通話がございまして、それぞれ有線放送電話としての技術基準が公社として定めてございます。したがいまして、それに合致するように指導いたしております。また、公社の交換手につきましても通話をそういうふうに扱うような指導いたしております。
○久保分科員 通話が遠くて聞こえない場合があるというが、聞こえないときはかけませんよ。やめてしまいますよ。しかも、あなたのほうで技術を指導するというのですから、接続する場合は検査か何かするでしょう。そうでしょう。ただ向こうから、有線放送から希望があったから、わかりました、いいです、あなたのところは入れてあげますというようなことではないのでしょう。そうだとすると、どこの距離くらいは聞こえるというくらいのことはわかるでしょう。わかったら、何も一県だけだといわないで、郵政大臣が言うように、それは考えていくのが進歩というものじゃないですか。われわれ利用者から見れば、その法律はどうあろうとも、これは理屈に合わぬということです。あなたのほうで、この程度なら通話があるからというので、県内ならいいけれどもそれ以外だったら全然聞こえないのが確かめておやりになっているのならいいけれども、いま法律では、同じ県内というが、そういうことだけにきめてあるそうでありますが、そういうことではちょっと理屈に合わぬと思うのです。私はわからぬわけじゃないのですよ、有線放送といわゆる電電公社の電話の一元化ということは。全国一本で持ちたいという、また持つべきだという主張、これはある程度わかります。わかりますがゆえに私はそういうことを言っているのです。あなたのほうで文句を言うのは、あなたのほうはそれだけ退却戦術です。積極的に出ていって、電話が悪ければ、有線放送じゃだめだ、質が悪いということになれば、当然一元化の方向に進まざるを得ないのじゃないか。そういうサービスもしないで、だめだだめだ、こう言っておるのでしょう。何か国鉄のやり方と少し似ているところがありませんか、最近。これは独善ですよ。国鉄なんかも最近はそうだ。通勤はじゃま者くらいの話をする。それは独善だ。それと同じじゃないですか。これと似てますよ、まだあなた方のほうが程度がいいかもしれませんが。
○武田説明員 先ほど接続通話にも市内接続通話と市外接続通話がある、こういうように申しましたけれども、市外接続通話につきましても、現在ある法律では県内全部をつなぐということにはなっておらないのであります。 そこで、なぜそういうようにしておるかと申しますと、有線放送電話の性格と、もう一つは、有線放送電話は市外接続通話を許されている有線放送電話でありましても、公社の技術基準に比べますと、九デシベルほど悪いわけでございます。公社は全体は三十デシベルに押えておりますが、有線放送の場合はそれより九デシベル悪いのであります。それを一般電話並みによくしていこうとすると、結局三十六万円もかかるような高い設備になってしまう、そこで、有線放送電話は放送を主体にし、かたがた通話もやる、しかも安くやるということで、接続通話の場合も技術基準を一般の公社よりもずっと低く定めておるわけでありますので、広く通話をするということにはなっておらないわけであります。
○久保分科員 局長さん、あなたの話はわからぬわけじゃないけれども、何か有線放送におそれをなしているんじゃないですか。何デシベルか低いとか高いとかの問題じゃないですよ。それはむしろ公社の役目じゃないのですか、国民に対する。有線放送ということじゃなくて、国民に対する責任じゃないですか、そういうものを高めていく努力は。全然向こうは違うのだ、おれの経理とは違う、そういう立場じゃ電電公社は大きくなりませんよ。だから、郵政大臣が言うように、少なくとも隣県くらいは接続できるようにやるべきだと思う。しかも、当局からいえばそれだけ企業収入もよくなるのじゃないですか。そういうものをやらぬで、何か少し赤字になったとかどうだとかいって、何か料金まで手をかける。手をかける前にもう少し努力しなさいよ。総裁、どうですか、一言。
○米澤説明員 先ほど郵政大臣のお答えになりましたように、いわゆる隣の県の町に、いわゆる県を越えて接続するということに対しましては、電電公社といたしまして積極的に賛成しておる次第でございます。一歩前進することになろうかというように思っております。
○久保分科員 ぼくのほうは隣県じゃないからこの次もだめだ。それだけ言っておくから、この次にもまた質問することになる。性能の問題もこれを検討してほしい、こういうように思います。郵政大臣に、少なくとも利用者の立場で、もう少し督励していただくようにお願いをして、次の問題に移ります。 次は、料金改定というか、今度の法案で出ています基本料金の改定ですね。これは時間もありませんし、事前にある程度御説明もいただきましたから、一応電電公社のおっしゃることはわかっておるはずであります。ただ、ここで郵政大臣に申し上げたいのでございますが、これはさっきあなたの説明の中でも言っておりましたが、これはわからないことですよ。四十四年十月から増収とならない範囲で——何で増収とならない範囲でなんていっておるのですか。増収となってかまわないのですよ。だれに気がねして増収にならない範囲でおやりになっておるのか。これは増収にしてはいけないので、この範囲でおやりになっておるのか。私はどうもこのお話を聞いていて、納得いかないのです。増収とならない範囲で基本料と何とかを調整をはかった、こういうのでしょう。だから、受益者の、いわゆる利用者の負担増とならない範囲でといえば、ああなるほどな、こう思うのです。これは何の意味ですか。これはだれを主体にして言っておるのですか。電電公社は増収となってはいかぬからその範囲でやっておるのですか。そうじゃないでしょう。しかも、このやっていることは、基本料金というのは具体的に金額を値上げするのですね。そうでしょう。これは値下げじゃないです。値上げです。ほとんどが値上げ。値下げになるのがありますか。一番最後の、加入者が三百万以上というのが十円、住宅のほうか下がるというだけであります。あとは全部具体的に値上げです。それで、いま郵政大臣の御説明になった電話の基本料というのは、いまの値上げ、それで基本料と近距離市外通話料の調整等を中心にさっ引くと増収にはなりません、こう説明したかったんだろうと思うのであります。ところが、この通話料のほうの近距離の市外通話料の調整は、タイムで調整しておる。いままで六十秒で一通話となったのを今度は八十秒にします、だから二五%の値下げだ、こう言う。そんなふうにはなりませんよ、こんなものは。これは時間が二五%延長になったというだけの算術計算であって、料金には直接の関係はないのですよ。払うほうは、一通話何も六十秒をこえているものばかりじゃないのです。六十秒以下のもある。こえているのもありましょう。それはこえているものに対してはなるほどその数字は当てはまるのもあります。八十秒かっちりまでやった場合にはチンチンといって、ああ二割五分値下げになったとわかります。ところがあとはわからないのです。これはごまかしですよ。結局は、この基本料金の値上げだけで、あなたの言うところの近距離市外通話料の調整を除いて基本料の値上げは幾ら増収になるのですか。
○井田説明員 四十四年の十月一日から料金の改定ということで基本料は百四十六億の増収になります。
○久保分科員 そうしますと、その増収は差し引き近距離市外通話料ということと同じになるのですか。
○井田説明員 値下げをいたしますのは市外通話料だけではございませんでして、内訳を申し上げますると、度数料、これは即時通話の関係でございますが、これが七十三億、それから市外通話料、これは一〇〇番通話それから手動即時通話、待時通話、こういうものがあるわけでございますが、これで減収になりますのが半年で五十二億、それから公衆電話料で十三億の減収になるのでございますが、これは無電話部落等につけました公衆電話等で区域外になりますものは、市内通話で五円、市外通話で十円の加算をちょうだいいたしております。これを廃止いたします。その分が四億円、それから近距離市外通話相当分、これが九億円、合わせて十三億円減収でございます。それから次に付加使用料で六億減るのでございますが、これは特別加入区につけております加入者の方につきましては、線路の長さによりまして付加使用料をちょうだいしております。これを廃止いたしますので、その分で減収が六億円。次に臨時電話料、これは臨時電話でやはり近距離市外通話をおかけになりますので、その分を算定いたしまして、その分の減収が二億円、合わせまして減収が百四十六億円になる、こういう計算でございます。
○久保分科員 参考のためにその算術をあとで出してください、ぼくはそういう算術を一ぺん勉強したいと思っていますから。ただ、ここで私は数学には弱いのでありますけれども申し上げておきますが、いまあなたが一々お読みになったものは、いうならばここに書いてある通話料改正案、そういうところによるところのいわゆるタイムによる減収というか、それが大半ですよ。そうでしょう。
○井田説明員 そうでございます。
○久保分科員 電話の交換機には、一通話何秒のものがどれくらいあって、何秒のものがどれくらいあったという記録は全部出るのですか。そういうものを基礎にしてこの減収を見込まれたんじゃないでしょう。さっきぼくが言ったように、時間の延長によるところのものを直ちに値下げというふうに御計算になったのでしょう。どうなんですか。
○米澤説明員 お答えいたします。 電電公社といたしましては、いま先生が言われましたようなことではなくて、統計的にいろいろ通話の長さをはかっているわけでございます。そして確率論を入れまして、大体距離別に平均保留時間というのを考えておりまして、それによって料金の積算をしておるわけでございます。なお詳しくは申し上げませんけれども、直ちにその表で計算しているわけではなくて、たとえば二十キロ、三十キロ、四十キロ、五十キロ、六十キロ、それが平均保留時数がどうなるかということを確率的にやっている、こういう次第でございます。詳しくは業務局長から……。
○久保分科員 しかし総裁、これは郵政省から出ておる。電電公社から出たんじゃないから間違っておるかもしれませんけれども、法案は郵政省から出ておりますから、この付表にあるのは値下げ率となっておるのです。六十秒が八十秒になって値下げ率二五%となっておる。へ理屈を言うようでありますが、総裁がおっしゃるのとはこれは違うのです。値下げ率二五%と書いてある。それからこちらが大半であって、あとはほとんどなきにひとしいものがそういうことになったということだけであります。やっても意味のないものだけ整理したというにすぎないと私は思う。そういうことをなぜ言うかというと、行政管理庁来ておりますか。——もう時間もありませんからなんですが、行政管理庁が去年勧告しました。その勧告の中身はぼやかしてありましたが、いうならこういうことをやるということですね。行政管理庁はどんな役目をするのかわかりませんけれども、電電公社の全経営体にあなたは自信を持って勧告をしたのですか。しかもこれは妥当だとお認めになっておるのですか。行政管理庁というのは、もっと行政の運営を厳正に、しかも利用者とか国民の立場に立っておやりになるところだと思ったんだが、企業サイドでこういうものを書いておるようにも思うのです。新聞のゴシップじゃないけれども、前行政管理庁長官木村さんは、さすがにこういうものを出すときに、これは少しおかしいじゃないかというので勧告の案文を直されたそうだが、それはどうでもいい。しかしそういうふうにとられることは残念だと思うのです。しかしこれは百何十億か知りませんが、その計算だってわれわれは信用できなくなってしまう。そういうものを、この際国鉄の運賃は値上げするわ、しかも値上げするところはみんな過疎地帯というか、へんぴなところを先にしようとしている。電電公社も国鉄も同じだ。全国一体として運営するところに、これは電電公社なりの値打ちがあるのですよ。東京都とかその事業所だけ相手にするなら、こんなものは電信電話株式会社でいいのです。今度の値上げもみんなそうです。これが合理的だと言っている。合理的に直す。行政管理庁たるものが何が合理的か。こんなものはちっとも合理的じゃありませんよ。経営が苦しければ、基本的な料金から堂々と入りなさいよ。何ですか、これは。こんなものは、国民の立場に立って、いいなんて言えませんよ。管理庁どうです。
○諸永政府委員 電電公社の経営監察の結果、行政管理庁としては勧告をいたしました。基本的な立場は、先生のおっしゃるとおり、加入者でありかつまたこれから加入者になろうとしておる国民の立場に立って、電信電話のサービスをさらに高めるために、その長期的な基本的な方向を指摘したものでございます。御承知のとおり公社の基盤の問題は、国民から、特に中小都市あるいは町村から、住宅電話をというような電話に対する非常に熾烈な要望がございますが、それに対しましてあまねく公平にこたえていくということが電電公社として一番大きな問題であろうと思います。この場合に、もちろん経営内部の合理化を進めていくということは当然必要でございますが、現状の需要構造の状態を見ますと、やはり料金体系の根本にさかのぼって考え直さないと、長期拡充計画の展望がおくれる。そういうことでございまして、われわれは、今後の長期拡充計画を円滑に公社が実施していくには、やはり国民的立場に立っても、現在の料金体系というのは非常に古うございますから、新しい時代に適応した料金体系の合理化をはからなければならない、こういうふうに考えた次第でございます。
○久保分科員 行政管理庁、あなたのほうが経営の内容をそんなに分析する必要はないのです。監督官庁の郵政省がある。電電公社はやはり政府の関係機関としてりっぱにあるのです。その前に行政管理庁のやる仕事は何かというのです。いうなら、あなたのほうで勧告をした一番終わりのほうが一番大事なんです。四九ページ、内容は言いません。がそれ以下のほうでもやってもらったほうが国民のためにはなる。料金体系、経営がどうだとかいうのは、これは監督官庁が先にいるのです。監督官庁が何も言わぬ先にわしのほうから言って、料金をもう少し合理的にしたほうがいいとか、なんとか、そんなのはないですよ。その前に、たとえば料金を上げるとかいったら、行政管理庁は一般の利用者のところに行って聞いて調べて勧告をしたほうがいい。そうじゃないですか。行政管理庁というのはぼくはどうもだんだんあいまいになってきたんじゃないかと思うのです。いずれこの会期中にもう一ぺん行政管理庁の仕事について私はお尋ねするから、いままでのここ一年間の勧告を全部私のところに持ってきてください。調べます。 それはそれとして、こういう料金値上げに対してわれわれは納得できない。総裁も郵政大臣もおられますが、もうちょっと国民の納得のいくようにやってほしいと思うのです。これは企業体でありますから、採算を無視してやれなんというやぼなことは言いません。しかしながら、新しい設備投資のものをいま利用している者の負担だけでやるということは、これはいかがかと思うのであります。しかも御承知のように、いろいろ今度はぽかぽか都会が出てくる。そういう場合は実際は当然その産業が負うべき仕事ではない。それをいなかの加入者の料金の負担でやろうというのは、それは少し無理じゃないですか。公正ではないでしょう。フェアではないでしょう。だからそういう観点からもぜひこれは考えてほしいと私は思うのであります。いまの料金体系が全部いいとは私は認めておりません。おりませんが、しかもこういうさなかで、過疎地帯というか、いわゆる地方のほうがよけい負担しなければならぬという、そのことを度外視して行政なり公社の仕事というのはないだろうと私は思うのです。国鉄も同じことをやっていますよ。最近はあなたのほうと全く変わりはない。どうしたんだろうか。少し狂っているんではなかろうかという気持ちもします。頭が狂っているとは言いませんけれども、方針が狂っているんじゃないかというふうに思う。いずれにしても、そういう面から言ってもどうも納得しがたい問題でありますから、総裁並びに郵政大臣はよく御検討をいただきたい。これから法案の審議にそれぞれのところでお入りになるでありましょうが、われわれとしては、予算の問題から見ても、利用者の立場に立っても、こういうことはやるべきじゃない。しかも、お説のように増収にならない範囲で十月一日から、何をおっしゃいます。それはいい。
○野原主査 久保君、時間です。
○久保分科員 時間が過ぎましたからなんですが、もう一つ加入基準もおかしいですよ、事業所なら十五人以上あれば優先だなんて。それじゃ、キャバレーなら十五人以上くらいのところはみんなそうか。パチンコ屋もそうか。ほんとうに必要なところはつかないで、そういうところにつくんじゃないかという心配もいたします。こういうものもひとつ改めてほしいと私は思います。時間がきたからやめますが、いずれあとでやります。
○野原主査 楯兼次郎君。
○楯分科員 いま同僚の久保君からもお話があったのですが、日本の政治、行政というのは弱い者と地域的にはいなかの人たちをいじめておるという現象があらわれておるわけです。われわれのところへいろいろ陳情がありますが、どうもそういう傾向が強いわけです。私に与えられました三十分間は、いなかの問題を取り上げまして郵政省のほうにお伺いをしたい、こう思います。 私がお聞きしたいのは、山間地にあります有線テレビの問題であります。私はよくわかりませんが、有線テレビといいますと、先ほどお話のあった有線放送でテレビに利用しておる、こういうように受け取ったわけでありますが、この有線テレビというのはどういう形態で何を基準にしておるのか、一本、二本立っているのはそういう名称は使われぬと思いますが、郵政省でおきめになっている大体の基準というものをひとつお示し願いたいと思います。
○河本国務大臣 有線テレビの定義等につきましては、むずかしい技術的な問題を含んでおりますので、電波監理局長からお答えいたさせます。
○石川(忠)政府委員 有線テレビの基準についてでございますけれども、規模については別に基準というものはございません。これは有線放送業務の運用の規正に関する法律によって規律されておりますが、この法律によりましては、規模が何戸以上だとかなんとかいうことはございません。ただ、NHKでいままで助成する場合には二十世帯以上のものに対して助成する、こういうことになっております。
○楯分科員 定義はないが大体二十ですか。
○石川(忠)政府委員 そうでございます。
○楯分科員 二十戸の共同アンテナですか、共同でやっている場合には大体NHKでは認める、こういうことですか。
○石川(忠)政府委員 NHKが助成する場合に、二十世帯以上、こういうことでやっておるわけでございまして、届け出をしていただけば、別に何世帯だからやってはいかぬというような規制はございません。
○楯分科員 そうしますと、所によって設置の費用が違うのではないかと思うのですが、その助成のこれまた基準といいますか助成額というのはどういう基準で支給されておるのですか。
○石川(忠)政府委員 これはお話のとおり、地形その他によりましてケーブルを引っぱってくる距離がいろいろ違いがありますので、経費はそれぞれ違っておりますが、いままでNHKで助成いたしました金額の平均は、一世帯当たり八千八百円ということになっております。
○楯分科員 そうすると、年間のいままでの助成金の総額は平均幾らくらいですか。
○石川(忠)政府委員 三億でございます。
○楯分科員 ところが最近われわれのところへ、有線放送業務の運用に関する法律、こういうものを提案をして、今六十一国会へ出して、そしていままでの助成を削除されてしまう、こういう陳情が特に山間地から非常にあるわけです。私はきのうその法律が出ておるのか、国会に提案になっておるのかと調べてみたのですが、まだ国会には提案になっておりませんが、郵政省の提出予定法案の中には入っておるわけです。したがってその内容というものは、現在助成を受けておる有線テレビの協同組合といいますか加入者といいますか、そういう人たちが心配をしておるような状態になる法律の内容ですか。
○石川(忠)政府委員 助成と申し上げましたけれども、この助成は建設費に対する助成でございまして、建設する際にその金額の三分の一を助成している、こういう出し方でございます。来年度どうなるかということのお尋ねでございますが、NHKとしましては、いままで三分の一を助成しておったわけでございますが、今後は三分の一ということではなくて、NHKで施設をつくってそうして提供をしよう、こういう考え方で、来年度の予算には大体地方におきまして六百施設をつくることを考えております。
○楯分科員 そうすると、現在大体二十世帯単位で固まっておる施設について、それ以外のものをつくるのか、現存しておる施設をそのままあなたのほうの施設として引き継ぐのか、その六百つくるということはどういうことですか。
○石川(忠)政府委員 これは新たなものをつくるということでございます。
○楯分科員 そうしますと、いままで現存しておる施設はどういうことになるわけですか。新たにテレビを買って需要がふえれば、違ったところへ六百全国的につくっても、これはうまく合理的に合っていくと思うのですよ。ところが難聴というか難視地区は大体自己負担でそういうものをつくっておるわけでしょう。そこへ六百つくるというのは、それをこわしてあなたのやつをつくるという意味ですか。
○石川(忠)政府委員 六百施設の中に、数字は忘れましたが、老朽化して改修しなければならぬ、つくりかえなければならないというものも入っておりますが、おおむねは新たにつくりたいというか、まだ難聴視の場所がたくさんございますので、そのうちで六百から改修分を除いた新たな施設をつくりたい、こういうことでございます。
○楯分科員 そうしますと、いままで各人が共同でつくっておったものと規模が違うわけですね。たとえば中継所があるでしょう。そういうものの小型であるという形になるわけですか。いままで各人が共同でつくっておったものの老朽施設はあなたのほうで、今度おれたちのほうで全部やる、これはわかるのですが、どうもその関係がわからぬのですよ。古くなって建てかえるやつも年次計画を追ってあなたのほうで全部自己費用でやっていくという方針ですか。
○石川(忠)政府委員 中継局との違いでございますけれども、中継局は全部放送を無線を使ってやっておるわけでございますが、御承知のとおり共同聴視施設は、山の上に電波を受けまして、そこのところからケーブルその他でふもとまで引っぱってまいりまして、それから各家庭に引っぱり込む、こういうことでございますが、そのアンテナのふもとへ引っぱってくるケーブルの部分をNHKで今度はつくりましょう。いままでその部分について三分の一を助成しておったわけでございます。したがって言いかえてみれば、いままで三分の一助成していたのをまるまる助成する、こういうふうにお考えいただいたらおわかりやすいかと存じます。
○楯分科員 これから新しくつくるものは全部おれのほうで費用を出してつくるのだ、これはわかるわけですね。そうするといままで全国的に見れば相当な数があると思うのですが、それらの取り扱い方をどうするか。老朽になって改修ないし設置がえをしなければならぬというものはあなたのほうで来年度新設も入れて六百ぐらいつくる、こういう意味はわかるわけです。その他のものについては老朽まで待ってあなたのほうの費用で取りかえていく、こういうふうですか。
○石川(忠)政府委員 維持費の問題はここで含まれてございませんので、建設費と申しますか施設費の問題でいままでつくる場合に三分の一助成をしておったということでございますし、今後はNHKで下までケーブルを引っぱってくることによりまして実質的には全額NHKで助成する、こういうかっこうになるわけでございます。したがって、つくったものを利用して受信するについての経費関係については、NHKは実質的にはタッチをいたしておりません。
○楯分科員 全国的に、難聴視地域の共同アンテナといいますか有線テレビといいますか、これは幾つぐらいあるのですか。その数を聞いておいたほうが話が早い。
○石川(忠)政府委員 全国で届け出られているものが七千余ございます。
○楯分科員 そうしますと、話が少し横へいっちゃったのですが、今度今国会へ出すと予定されておる有線放送業務の運用に関する法律の中にいまあなたの言われたことが入っておる、こう理解していいわけですか。
○石川(忠)政府委員 いま考えております有線放送義務の運用の規制に関する法律の改正案で考えております対象は、規模の相当大きなもの、あるいはただ単に現在行なわれております放送を中継するだけではなくして自分で放送をやるというようなもの、その他の義務に使うもの、こういうものを頭に描いて、これをどうしたらいいか、どういうふうにすべきかということを考えているわけでございます。
○河本国務大臣 楯委員はよく御承知と思いますが、問題の焦点を明らかにするために、結局こういうことではないかと思うのですね。いまNHKの全国カバレージは大体九六%ぐらいになっております。どうしても見えないところが四%ほどございまして、これは山間僻地でございますが、これを一〇〇%に早急に持っていくというのが郵政省の基本方針でございます。そこで、おもだった都市には全部中継局を置きまして、それから小都市、人口二、三千あるいは四、五千というような小都市には微小局、小さな局を置きまして、なおそれで不十分なところは、先ほど来話題になっております共同受信施設、共同アンテナをつくって、そしてこれは二百とか三百とかいう小さなところを対象にするわけでございますが、実はこの共同受信施設の進め方が少しおそかったわけですね。ですからこれからはこれを全力をあげて早くやれというふうにNHKを現在指導しているところでございます。 それから先ほどお話しの有線テレビの規制に関する法律というのは、これとは全然別個のものでございまして、いま局長が言いましたようなことをあるいは内容とするように決定するかもわかりませんが、まだ、ただいまのところ全面的に調整中でございまして、内容については具体的にとやかく申し上げる段階ではございません。
○楯分科員 共同アンテナを利用しておる人たちは次のようなことを心配しておるわけです。名前はどうでもいいですが、いま予定されておる法案がもし国会を通過をしたならば、いままで自分たちの建てた施設というものはやみ施設になってしまう、だからいままで建設費だけということになればこれは別でありますが、今後そういうものを建てるにしても助成の対象外になってしまう、こういう点を山間地の現在そういうものをつくっておる人たちは一番心配しておるわけです。われわれのところに盛んに陳情が来るのです。私もよくわからぬものですから、ここで質問をしておる。この法律が通過した場合には、やみ施設、あるいは今後はそうしたものは助成の対象から除外されしてまう、そういうことになりませんか。ならなければ、私はこんな質問をここでやる必要はないと思うのですが……。
○河本国務大臣 今度つくろうとする有線テレビの規正に関する法律、これは正確に言いますともう少し違った名前の法律のようでございますが、内容はそういう内容のものでございます。これは主として自分で放送をして商売をしよう、あるいは仕事をしていこう、こういうものを対象に規正していこう、こういう法律なんです。楯委員のお話しの分は、NHKなんかが山奥で共同アンテナをつくって、二百戸とか三百戸を対象にして、見えにくいところを見えるようにしよう、こういうお話をしておられると思うのです。ですから対象は全然違いまして、そういう法律ができましても、これまでのNHK、見えないところを早く全面的に見られるようにしようという基本方針、現在の方針を堅持していくという方針には変わりございません。
○楯分科員 まだ法律が国会に出されておらぬのと、まだ検討中であるという大臣の答弁と、それから政府委員の話と、聞く私がしろうとときておるものですから、どうも理解できないわけですよ。だから私は、これをひとつそうでないということを言っていただければいいと思うのです。先ほど申し上げましたように、そういう法律がもし通過をしても、その助成の対象外にはならない、いままでの施設はやみ施設ではない。それからもう一つ心配しておるのは、全面的なチャンネルが入らなくなる。これはどういうことか知りませんけれども、私は技術者じゃないからわかりませんが、一定地域のやつしか入らなくなってしまう。どこも入れようといういままでのチャンネルは使えなくなる。この三点を共同アンテナの人たちが非常に心配しているわけです。この三点について、ひとつそうでないという的確な回答をしてください。
○河本国務大臣 かりにいま検討しております法律ができましても、これまで見えないところに助成していった、いろんな設備をつくっていった、こういう基本方針は絶対に変わりません。 それから、全国に複数、つまり二つあるいは三つ以上のチャンネルが入るようにするということは、これは基本方針でございますから、できるだけ全国すみずみまで複数のチャンネルが見られるようにいま指導しておるところでございます。
○楯分科員 大臣の好意的回答はいいのですが、担当専門家はどうですか。いま私が三つ言ったことを大臣と同じように約束できますか。どうもこちらから見ておると、ぼそぼそと言って、そうでもないようですから、専門家にひとつ確認しておきたいと思います。
○石川(忠)政府委員 いまの問題、大臣の答弁でほとんど尽きているわけでございますが、しいて申し上げるならば、一番問題は、放送区域外のやつを引っぱってきて見る場合が一番問題かと存じます。こういったものをどういうふうに処理するかということは、従来からもいろいろ議論のあるところでございまして、今後この点につきましては十分検討してまいりたい、こういうふうに考えておりますが、いずれにしても、法律ができたからすぐあしたからやみ施設だということでぴしゃっとやるというようなことは、これはできないかと存じますが、いずれにせよ、これは非常に大きな検討問題だと存じます。
○楯分科員 だから大臣、まことに申しわけないけれども、私は向こうの専門家の方の答弁を求めたわけですよ。あすからばっさりはやらないがということは、遠からずやるということでしょう。できるだけ多くのチャンネルをということに対して、そうでないということを私は意図しておると思うのです。こういう点で大臣と政府委員の説明とだいぶ違うと思うのですよ。どうですか。
○河本国務大臣 これは、この問題のとらえ方が私は違っているのじゃないかと思うのです。NHKの放送を全国くまなく見られるようにすることは政府の基本方針なんです。そのためにいろいろな施設をする、いろいろな金を投入していく。これはもう確固として変わらざる基本方針でございます。したがって、先ほど来お話しのように、NHKの僻地におけるいろいろな対策は今後ますます強化していかなければならぬと思います。この基本方針だけは変わりません。 それからもう一つ、NHKだけではなしに、ほかの民放も見たい、こういう希望の方が非常に多いのですね。しかし民放に対しては、政府が強制的に、おまえのところはここにアンテナを立てろとか、おまえのところはここに中継所を設けなければならぬ、そういうことを強制することはできません。ある程度話し合いで進めることはできます。現在のところ、話し合いを進めまして、そしてできるだけいなかのほうまでも民放が入っていくように指導しておるところです。NHKに関しましては、行政指導といたしまして、全国くまなく見られるように、これは半ば強制的にやらしておるというのが基本方針でございます。
○楯分科員 どうもわかったようなわからぬようなことですが、時間がきますからやめますが、そういたしますと、いままでの年間三億円の助成費という金額は変わりませんか、ふえますか。
○石川(忠)政府委員 四十四年度は大体十億近くになります。
○楯分科員 ありがとうございました。これでやめます。
○野原主査 畑和君。
○畑分科員 私は、中波とFMそれからUHF、この三つのチャンネルプランのことについて郵政大臣、その他政府委員に質問いたしたいと思う。それが第一。それから第二は、郵便番号制度の問題について、時間がありましたら質問したい。 まず音声放送のことについてでありますけれども、この前予算委員会の一般質問で、チャンネルプランのことについては、相当こまかく森本委員と大臣との一問一答がございました。それを私も大体聞いておりましたから、重複を避けまして、ちょっと私のわからない点をおもに聞きたい。 この間の大臣の御答弁によりますと、要するに、中波放送は非常に混信が多い。したがって各県域でやっている中波放送は、ブロック別に大電力主義に切りかえる。そのほかにNHKにFMの波を一つやる。もう一つのFMの波は、おもに音楽放送ができるような、それを中心とするようなFM放送を民放にやらせる。こういうみんなで三つの音声放送を各地域に均てんするということでありました。そこで、ちょっと私わからないのですけれども、大体東京みたいなところ、現在あります中波放送、これは東京でもNHKの第一と第二と、TBSと文化放送と、日本放送とラジオ関東、これが中波だと思うのです。これは結局どういうことになるんですか。これは一応広域放送だと思うのです。ラジオ関東だけはちょっと出力の関係もあるでしょうからそこまで至ってないようですが、ほかの全部は関東一円に及んでおるわけでありますけれども、そういうことになりますと、こうした中波放送は東京あるいは東京の近くではどういうことになるのか、これを聞きたいのです。東京の場合、中波放送を一つにして広域放送にするか。ですから、一つになっちゃうのか、あるいはまだ幾つか存続するのか、それをまず聞きたい。
○河本国務大臣 大体基本方針はお話のとおりでございます。ただ、お答えする場合の問題の焦点を明らかにいたしますために多少補足さしていただきますと、NHKに関しましては、第一の場合は、大体百キロないし三百キロくらいな中波の大電力局を全国に約十カ所、それから第二放送につきましては、大体三百キロないし五百キロの大電力局を全国に約五カ所置く、こういう基本方針でいまいろいろ作業を進めております。それからFM放送につきましては、NHKは各府県で一つずつやらせるつもりております。そのほかにもし希望者があれば、各府県でやはり音楽放送を主体にした民間放送を一局ずつやらせるつもりております。現在それに対しまして四地区から申請が出ております。それからもう一つは、先ほどお話しのように、府県単位の中波、これを将来チャンスを見ましてFMに切りかえていく、ただし要所要所に民間の大電力局を置きたい、こういうふうに考えておるわけです。ですから、たとえば東京のようなところは、民間放送の大電力局を適当なチャンスを見計らって一局置きまして、他のものはFMに転換をさせる、いまこういうふうに考えておるわけです。ですからFMのほうは三つになるわけですね。 その場合に、東京では民間放送が三つあるんじゃないか、それをどうするんだ、こういうお話だろうと思うのです。これはなかなかむずかしい問題なんです。そこで、いま一体具体案をどうしたらよいかということについて、東京なんかのところは検討中でございます。一ぺんにやることもできませんので、四十五年の切りかえ時から経過措置を考慮しながら、大きな摩擦が生じないようにひとつやっていきたいということで検討中でございまして、いま具体的にこうするんだああするんだというところまではいっておらぬのが実情でございます。
○畑分科員 そうすると、東京の場合、相当広い、関東一円に及ぶ、こうした幾つかの中波放送を逐次調整をしてFMに転換さしたり、あるいは地方のいま中波のないところの中波放送をやらしたりということで埋め合わせていく。もちろん広域放送ですから相当聴取者が多いわけだ。ところが埼玉県なら埼玉県ばかりになると、聴取者が非常に少なくなってしまう。そういう点で、今度はそういう東京の広域放送をやっておった中波放送をやめさしてほかで補うというこになりますと、県が一つだけじゃ間に合わない、二つ、三つやらせるということが埼玉県とか東京の近くの場合はやはり考えられる、こういうことでございますか。
○河本国務大臣 そこまでは実は具体的には考えていなかったのです。しかしそういうこともある場合もあり得るかと思います。
○畑分科員 たとえば、これは商業放送ですから、相当マージンと関係があるから、関東一円に放送しておったのが今度は千葉県なら千葉県だけになってしまうということになると、そうした放送局では非常に利害がからまってくるということでなかなか調整が困難だ。そういうことで、その辺までちゃんとやらなければいかぬじゃないか、そのときそのときの大臣の都合によってチャンネルプランをきめるようではだめじやないか、その辺が森本君のこの間の質問だったと思います。その辺はまた調整が必要だと思います。その辺は要領よくやってもらいたいと思います。そうしますと、いままで埼玉県あるいは千葉県、それから茨城県とか神奈川県というようなところでは広域放送で幾つも波があった。そのかわりにローカル的なものが少なかった。今度は各県中波が一つ、それからFMが少なくとも二つ、こういうことになるわけで、その点は非常にローカル的な放送ができる、こういうことになるわけだと思うのであります。その点については私は非常にいいことだと思う。そういたしますると、埼玉県の場合などでもいま申請が出ているでしょう。FMあるいは中波、それはどうなっておりますか。
○河本国務大臣 埼玉県は出ておるそうでございますので……。いまのお話でちょっと違います点は、現在中波の県域放送を機会を見てFM放送に変えていきたい、こういうふうに考えておるわけです。したがいまして将来は、FM放送は、府県単位で申し上げますと、NHKが一つと、希望者があれば音楽放送を主体にする民間放送が一つ、それから中波をFMに転換していくものが一つと、三つになりますね。
○畑分科員 わかりました。 次に、いま言った東京周辺の県のFM関係の民放関係、それの予備免許というか、それは大体いつごろになる予定ですか。
○石川(忠)政府委員 NHKについて申し上げますと、四十四年度、四十五年度で大体全部の県に一つずつ置くということでございまして、そのほか民放につきましては、ただいま大臣から御説明のとおりでございますが、大体のめどとしては、四十五年度の下期における再免許のときまでにチャンネルプランの修正をいたしたい、こういうように考えております。
○畑分科員 そのときには予備免許という形でやるのですか。どういう形ですか。すぐ本免許じゃないでしょう。
○石川(忠)政府委員 これは法律にきめられておりまして、予備免許から本免許、こういう手順を踏むわけであります。
○畑分科員 予備免許でもうすでに波は出せるわけですね。
○石川(忠)政府委員 予備免許で波を出していただきまして、検査をして、その上で本免許、こういうことになるわけであります。
○畑分科員 次にUHFのほうに移ります。 政府の方針は、VのほうからUのほうに将来全部転換をするということですか。
○河本国務大臣 そのとおりであります。
○畑分科員 そういたしますると、東京近郊のわれわれの住んでおるとろにやはり関係がございますが、各県にUHFを置いてもらうということになると思うのです。いままで非常に波がたくさん聞くことができたという利点は、確かにあった。ただ東京の放送であるから、ローカル的な番組あるいはまたニュース等もローカル的なニュースがどうしても非常に少ない、こういううらみがあったわけでありますが、テレビについてはUHFということになりますと、各県に置いてもらうということになりますればその点が非常に解消される、かように思う。この点についてもやはり各県に一つという考えですか。
○河本国務大臣 関東地域は広域放送のたてまえをとってまいりましたので、UHFになりました場合も、テレビの場合に各府県に一つずつ置いたほうがよいかどうかということについて目下検討中でございます。近く結論を出したいと思っております。
○畑分科員 そうすると、まだ各府県にまで関東地方の場合にUHFを置くかどうかということは検討中だ、FM音声放送についてはそうだけれども、UHFのテレビのほうについては必ずしもまだそうはきまってない、東京に近いから東京の広域放送でやる可能性がある、こういうことですか。
○河本国務大臣 実は県域放送についても非常に強い要望があるのですが、これはよくわかりますので、そういうような各県の強い要望などを十分考慮いたしまして目下検討中でございまして、近く結論を出す予定でございます。
○畑分科員 私は、テレビにおきましても、やはり一局は幾ら東京に近くても県域放送ができるように、その利益を享受できるようにぜひ取り計らってもらいたいと思います。たとえばわれわれの選挙の場合の放送なんかにいたしましても、そのUの波が各県にできるということになりますれば、これは非常に自由にできるわけです。いままでそれがネックであって、選挙放送などもなかなか十分にできなかったというようなこともございます。単に政治関係のそれだけではございません。その他いろいろローカルの点につきまして、音声だけでなくて、やはりテレビのほうにつきましても、そういった東京に近いという点の利点はありますが、同時にまた非常に損をしている面もありますので、その点そういった関東地方あるいは近畿地方というような特殊な、そういう大都市に近いところにもぜひUHFの波を与えるように、その方面でひとつ努力していただきたい、そのお考えはいかがですか。
○河本国務大臣 十分御趣旨を尊重いたしまして検討いたします。
○畑分科員 大体それはいつごろ方針がきまり、もしできるとすれば、いつごろまでにそういったことが予備免許になる可能性がありますか、大体時期は。
○河本国務大臣 いつごろということをいまはっきり申し上げるのはまだ少し早いかと思いますが、これは非常に強い要望が各府県から出ておりますので、関東一円から出ておりますので、できるだけ早く出したいということで目下督励をしておるところでございます。
○畑分科員 次に、先ほどの楯さんの質問にもちょっと関連があるのですけれども、最近東京あたりでも非常に大きな建物がどんどん建つというようなことで、山間僻地の場合と同じような、それとは違う、あとで建物ができるのだけれども、山がぴょこぴょこできるわけじゃないのだけれども、山ができるような形で大きなタワーやビルが今度どんどんできるようになってきた。そういうことになると非常に聴視不能の地域ができるわけで、これが先ほど来の楯さんの言っておられた共同聴視の問題になるわけです。この点については、山間僻地と違うから、あとで建物ができたんだから、建物を建てた者が悪いのだからということで、あるいはその付近の人ががまんしなくちゃならぬということでやられるのか、その辺は当事者同士にまかせるのか、それとも郵政省のほう自体が、NHKなりとも相談をして、山間僻地におけるような、そういった共同聴視に対する補助、助成、そういったことを考えているのかどうか。最近そういう問題がだいぶ出てきていると思うのですが、その辺どうでしょうか。
○石川(忠)政府委員 お話しのとおり、最近大都会におきましては高層建築によるテレビの画像が二重、三重になるというような現象がございまして、それに伴いまして、おおむねの場合はアンテナの位置を移す、あるいはもう少しひどい場合には共同アンテナをつくるということを、実は関係者が寄りまして受信障害対策協議会というものをつくりまして、その中で主として技術指導をNHKにやっていただくということでNHKにやっていただいておりますが、いままでのところ、一番問題は、お話しのございましたその負担をだれにさせるかというのが一番問題でございまして、その点関係者が寄りまして、お話し合いによりましてできるだけ円満に話し合いをつける、こういうことでやってまいりまして、その件数もだんだんふえてございまして、四十二年度にはそういった解決した世帯が一万二千世帯にも及んでおります。最近までこういった方法で対処してまいったわけでございますが、最近新宿において、御承知のことと存じますけれども、こういった受信障害の解決策を、有線テレビを業としてやろうという方があらわれまして、それを有線テレビの問題として今後検討し、解決していきたい、こういうふうに考えて鋭意検討しておるところでございます。
○畑分科員 そうすると、いまのところはまだ山間僻地と同じような扱いは郵政省あるいはNHKとしてはしておりませんね。
○石川(忠)政府委員 いままでのところはしておりません。
○畑分科員 何とかそういった点で検討する考えはありますか。
○石川(忠)政府委員 今後は、いずれの経営主体がいかなる方法でということはこれからの検討事項でございますが、いずれにしても受信者には迷惑をかけないような方法を講ずるということで検討しておるわけでございます。
○畑分科員 次に、NHKの六百五十メートルのタワー建設の問題についてちょっと触れたいと思います。 新聞の報道するところによりますと、河本郵政大臣が、この間UHFテレビを来年の秋から実験放送をする、カラーを中心として、いままで放送したビデオで実験段階ではやるつもりだ、東京あるいは大阪、この両方でやって、場合によったら、希望があれば民放にもこういったUの波でのものをやりたい、こういうことの発言があったようでありますが、それと同時に、そのUHFの放送のために、いまのNHKのセンターのところへ二十四階建ての建物を建てて、その上に六百五十メートルのタワーを建てる、それに民放も参加するのもけっこうである、こういうことの発表がございました。これはいままで日本テレビが五百五十メートルの新宿でのタワーの建設ということを発表して、これは逆にNHKも参加してもけっこうだ、こう言っておったのだが、今度はNHKのほうの関係で、郵政省のほうで、それより高い二十四階建ての上に六百五十メートルのタワーを建てる、こういう計画の発表をされております。これはNHKとの間の話し合いをした上での話でありましょうか。ちょっとびっくりしているところもあるようでありますけれども、NHKの今度の予算に何か調査費か何かを盛っておるように話を聞いております。この点は私はけっこうな話だと思います。別に反対するわけでもないのでありまして、しかもそれが例の内幸町のNHKの建物その他を売って、そのお金でつくろう、こういうことのようでありまして、けっこうだと思うのでありますが、日本テレビとの重複が問題だと思う。この点、どうも二つ大きなものを競争して建てることもどうかと思うので、この辺の調整問題は、うまく調整できると思いましょうか、その辺ちょっと大臣に承りたい。
○河本国務大臣 お話しのことは事実でございますが、NHKのほうから強い要望がございまして、そういう計画をぜひやりたい、こういう申し入れがございました。私はそれに対しまして、基本的にけっこうだから、前向きでひとつ大いに検討してもらいたい、こういうことを申し述べたのでございますが、その具体的な詳細な計画はまだ固まっておりません。近日でき上がるようでございます。その計画ができ上がりましたならば、民放その他にも話しかけをいたしまして、そして参加をしていただくかあるいはまたこのでき上がったものを利用していただくか、何かそういうことで調整をいたしまして、二本も要らぬと思います、一本で十分だと思いますので、話し合いができることを期待をいたしておるわけでございます。
○畑分科員 それでは次の問題に移ります。 郵便番号制度の問題について郵政大臣並びに郵務局長等にお尋ねをいたしたい。 郵便番号制度、これは非常に画期的な制度でありまして、郵政省でもこれに相当力を入れて出発をされたわけであります。しかもこの郵便制度は、書き込みのほうは案外なかなか成績がよろしいらしい。この間の年賀状の場合でも、全国平均で八〇%をこえるというような状態であったようでございます。しかも、その郵便番号の帳面なども一般の市販のものを買って——それは一部七十円で売っている。郵便番号普及協会発行の番号簿これなども四百万部を突破した。そのほかに民間十数社が発行している番号簿も八十万部近く売れた。こういうことなんです。年賀状を機会にしてみんなおのおのまじめに郵便番号を書き込んだあらわれだと思うのです。そういうことではまことに日本の国民はほかの国民に比べて従順な国民であると思うのでありますが、なかなかその辺の成績はよろしかったらしい。ところが問題なのは、結局その郵便番号の自動読み取り区分機の問題です。この問題でも、何か故障続きの区分機ということで新聞にも出ておりました。年賀状の記載率は上々だがと、こういう若干皮肉まじりの記事でありましたけれども、これは無視するわけにいかぬと思うのです。問題は、要するに区分機が故障続きだということ、この点は、ごみを吸ったりなんかでいろいろ故障もあったかもしれませんが、その辺のことをひとつ聞きたい。その区分機の調子は今後どうなのか、問題はないのかという点が一つ。 それからもう一つお聞きしたいのは、全部では相当台数を必要とすると思います。ところで、これが予算の関係でなかなか急にそろわぬというような問題がある。この間の四十四年度の予算請求でも、三十五台請求したところがわずかに七台増加しか最初は認められなかった。ところが復活要求した結果十二台とかふえることになった。いままでの約三台、あるいはいま敷設している四台、合わせて七台、それに十二台加わると十九台ということになるわけですが、わずかこの十九台ではとてもとても全国をまかなうわけにはいかぬ。せっかくみんな郵便番号を書いてきても、それが実際に使われたのは、この間も百六十分の一しか使われなかったことになるそうであります。これではどうも、せっかく国民が協力しても読み取り機のほうがそろわないのでは困ったものだ。この点をひとつ、どういうことになっているのか聞きたいと思います。
○河本国務大臣 具体的なことにつきましては政府委員から答弁させますが、基本方針につきまして簡単に申し上げますと、お説のように年賀郵便では約八割協力をしていただきました。普通郵便でも大体平均六割協力をしていただいております。しかるに、それに対する郵政省側の受け入れ体制が不十分である、これはもうそのとおりでございます。まことに申しわけない次第でございますが、懸命にそれに対応すべくいろいろ考えております。 そこで、まず機械の問題でございますが、自動読み取り区分機も十二台しか四十四年度は認められておりませんが、しかしこれも一応メーカーの許す限りできるだけ生産をしようということで、とりあえず二十五台発注をすることにいたしましたが、そのうち十三台はレンタル方式でやる、こういうことにしたわけでございます。しかし、なおメーカーの生産能力がそれ以上になりましたならば、なお追加発注をする予定でございます。もちろんこれは予算がありませんので、レンタル方式でやっていこう、こう思っております。 そこで現在の計画は、全国おもだった郵便局に百六十カ所ばかりとりあえず大急ぎつけたい、こういうことで懸命の対策を立てましていろいろ準備をしているところでございます。 それから機械につきましては、一部の新聞がいろいろ悪口を言っておりますが、それほどではないのです。だんだんよくなっております。
○畑分科員 結局、そうすると機械の生産が間に合わないということなんですか。それとも大蔵省の査定でばっさりやられたということなんですか、どちらでしょう。
○河本国務大臣 四十三年度はたしか一台か二台しか予算がありませんので、これはばっさりやられたということになるかと思いますが、四十四年度の分につきましては十二台のほかに、生産能力の許す限り、先ほど申し上げましたように全部発注する、幾らでもつくれ、こういう基本方針で機械を整備さしておるところでございます。現在のところ二十五台を受けましょうというもんですから、一応二十五台にしておりますが、生産が軌道に乗りまして順調に進んで、これがあるいは四十台とか五十台とかいうふうになりますと、その時点におきましてまた新たに何台追加するかということを検討してみたい、こう考えております。
○畑分科員 大蔵省の主計官は来ておられますか。——その点大蔵省のほうはどうなんですか。いま言ったように幾らでも……、それはどういう費目から出すのですか。どんどんできて間に合った場合に、予算以上にできた場合に、その金は予備費からでも出すのですか、ちょっとその辺聞きたい。
○丸山説明員 先ほど大臣からお答え申し上げましたように、十二台でございます。もしそれで足りないということになりましたならば、建設勘定全体の中でどうやりくりするかという問題になってくるかと思います。
○畑分科員 そうすると、大蔵省としては今後とも来年度の場合もあるが、生産さえ間に合うというようなことであれば、それを削るようなことはしないということですか。
○丸山説明員 郵便の機械化ということは非常に大切なことでございますから、もし機械の性能が非常によくなってまいりまして、そうしてまた産生が問に合うということになってまいりますならば、必要なところには必要な台数を設置するという方針でまいりたいと思っております。
○畑分科員 そうすると、大臣と丸山主計官との答弁を総合すると、結局生産が間に合はない、機械の性能にも問題があったということであって、あえて大蔵省のほうで査定をして削ったというような趣旨ではない。今後生産が問に合いさえすれば、またその機械の性能等がよければ、どんどんつくって、予算的にも措置をするにやぶさかでない、こういうことになると思います。結局、郵政省関係の努力が足りなかったということだと思いますが、ひとつせっかく郵便番号制度に協力しようという国民の大部分の好意でありますから、これを無にしないように、ひとつ郵政省のほうで馬力をかけて近代化をはかってもらいたい。これを要望いたしまして、時間が参りましたので質問を終わります。
○野原主査 大原亨君。 〔主査退席、仮谷主査代理着席〕
○大原分科員 私は昨年の予算委員会の分科会でやりました問題について、もう一回大臣がかわられたことではあるし質問をいたします。 問題は、昭和二十年八月六日あるいは九日に広島、長崎に原爆が落ちたときに、広島の中央電話局やあるいは逓信局等を中心に、当時は逓信省として電電公社も一緒でしたが、そこで犠牲者となった人のうち放置をされておる人がおるのは、法的にも、あるいは事実上も不公平じゃないかという議論をし、いろいろと資料を集めて研究をいたしたわけであります。これはむろん原爆だけでなしに、焼夷弾等による旧逓信職員の中にも若干の犠牲者がやはりあると思いますが、これらにも関係をしてくる問題であります。二十四年たちました今日から振りかえってみますと、このことはきわめて不公平であり、不当であるというふうに、調べれば調べるほど判断をいたしておるわけであります。と申し上げますのは、昨年の委員会でも議論をいたしましたように、旧逓信省の職員の中でいわゆる高等官、判任官等につきましては、恩給の制度があるわけであります。問題は、現業官庁に非常に多かった雇用員であります。当時の身分差別は、今日では考えられないほどひどかったわけですが、雇用員の殉職者あるいは傷害者に対する援護の措置が不公平である、こういうふうに考えるのであります。この指摘に対しまして、いろいろ議論を重ねまして、前の郵政大臣の小林郵政大臣は、その議論はよくわかりましたから、ひとつ十分検討いたします、こういう前向きの誠意のある答弁でございました。私はこれはけしからぬことだと思うのですが、大臣が一年ごとに、そういう約束をしてはかわりまして、そしてあと新しい大臣がお見えになる、こういうことになれば、もとのもくあみだということであって、政党内閣の連続性から考えてみましても、これは不当ではないか。私の感想としましては、小林前郵政大臣をここへ引き戻してきてもう一回答弁を——どういうふうに検討し、問題がどこにあったかというところを追及をしたいところですか、何ぶんにも——これは河本さんが悪いのでなしに、佐藤総理が悪いので、一年ごとに大臣をかえていく、何といいますか、派閥操作といいますか、できるだけ大臣をたくさんつくって佐藤内閣を維持していこう、こういう方針からであろうと思うのですが、これはしばしば国会の審議の権威を失墜するようなことになるのではないか。 そこでお伺いをしたいわけですが、当時原爆やあるいはその他の戦傷で殉職をいたしました雇用員についての、私が指摘をいたしました年金やその他の支給に対する、いままでの検討の経過それからもう一つは結論、この点について現在の段階における結論について最初にまずお答えをいただきたいと思います。
○河本国務大臣 昨年の予算委員会でそういう問題について大原委員から質疑があり、さらにまたその後引き続きまして大原委員が非常に御熱心にこの問題と取り組んでおられるということは了承しております。郵政省でもその後、救済の方法はないか、こういう立場に立ちましていろいろ検討を続けてまいりました。その経過及び現段階における状態につきましては政府委員から答弁をさせます。
○山本(博)政府委員 私は前の小林大臣のときにもこの仕事を担当しておりましたので、私がもっぱら責任を持っておるわけでございます。前の予算委員会でそういう御質疑がございました以降、いろいろな資料を取り寄せまして検討をいたしますとともに、関係方面とも十分協議をいたし、今日でもなおその協議の段階が完全に終わったというわけではございません。 現在の段階におきます私たちの考えを申し上げますと、この問題の解決というのはそう簡単な問題ではない、いろいろ、考え方の上でもあるいは実際上の問題でも、相当難点の多い問題であるということを現状では認識をしております。と申しますのは、共済給付の問題というのは、やはりその当時の時点時点において解決をしてきておる問題でございます。確かに御指摘のように、国鉄関係と逓信関係との間に雇用員につきまして遺族の範囲も広狭がございました。その当時の実際の給付額を調べてみますと、一時金でもらいました者が大体二千円給付を受けておる。ところが、年金を受ける者はその当時月八十五円でございます。したがいまして、その当時の比較といたしますと、約二十年以上年金をもらいませんと、一時金にほぼ該当しないという実態でございます。したがいまして、どちらが有利であるか不利であるかというのは、実は今日のいろいろな物価指数その他その後の時代の経過によりまして比較という問題が起こってくるわけでございます。その当時の共済給付というものは、その時点時点において問題を解決していくという考え方でいきますと、その当時の給付額がはなはだしく不公平であるというふうに考えられないのではないか、こう思っておりますことが一つ。そういうふうに共済給付の問題というのは、その時点時点における一つの解決をしていくというたてまえでございますのが一つでございます。同時に原爆の被災者だけの問題ではなく、これは戦時の、いわばいろいろな他の要因に基づきます死亡者あるいは一般の公務員の死亡者、こういうものにも関連してきますので、全般的に原爆関係者以外の者にも及ぼさなければならない、またそうしないと、かえって不公平が出てくるという問題も多々ございます。またあわせまして、これは逓信部内だけではございませんで、この遺族の範囲の広狭というのは、その他の一般の公務員関係の分野にも同じ規定がございますので、その分野にも広がらなければならないという問題もございます。現在でもその当時の勅令が法律になっておりますので、現在これをどう是正するかという方法といたしましては法律改正をしていくのが筋でございます。現在の状態その他もろもろの条件を考えまして、法律改正していく、あるいは特別法をつくるというようなことは、相当困難な問題ではないかというのが現在の私たちの考え方でございますが、なお、この問題につきましては過去においてそういう事実があったということについては十分認識をして、今後も検討を続けてまいりたいと思います。
○大原分科員 原爆によってなくなった雇用員で年金の対象となっていない人、それは実態はどうなんですか。
○山本(博)政府委員 これは郵政部内でございますが、広島関係だけで申しますと、雇員の死亡がその当時二百九十七名のうち年金受給者が六十二名、したがいまして差し引き一時金を受けた者が二百三十五名という実態でございます。 なお、長崎関係につきましては資料が散逸いたしまして、現状においては調べる方法がございません。
○大原分科員 その他の、焼夷弾その他で本土爆撃でなくなった人は……。
○山本(博)政府委員 全体といたしますと現在郵政関係では戦没者といたしまして四百三十三名、それから殉職年金を受けておる者が百十四名、傷害年金が十名、差し引きで三百九名が現在の問題に該当する人間でございます。 電電公社のほうは電電公社から説明していただきます。
○大守説明員 電電公社の関係につきましてお答えいたします。 まず広島関係でございますが、公社の関係の雇用員で殉職をされました方が三百三十四名でございます。そのうち四十六名が殉職年金の裁定を受けております。 次に、長崎の関係でございますが、十四名が殉職されまして、これにつきましては殉職年金適用者はございません。
○大原分科員 ほかは、雇用員の戦争犠牲者……。
○大守説明員 これについては現在資料がまだ整備いたしておりません。
○大原分科員 それでいま人事局長はいろいろ理由をあげられたわけですが、私は納得できないわけです。というのは、当時、一時金は二千円もらったからこれは二十年分だといいましても、一時金をもらいましてすぐ新円封鎖になりました。ですから実際には現金は渡らなかったということだけでなしに、その後猛烈なインフレ状況がございまして、全くこれは二束三文になっているわけであります。ですから非常に犠牲者が多くて、しかも雇用員という身分の人が多いのは、たとえば専売とか印刷とかあるいはいまの電話局等であります。その同じ職場へ、これは総動員業務の指定職場でございましたから、動員学徒が動員されて同じような年輩の学生がおったわけであります。その動員学徒は、御承知のように給与金という一時金を七カ年間に分けてもらいました。しかしこれはその後の国会における議論で、動員学徒は戦傷病者戦没者遺族等援護法の中の軍人、軍属、準軍属の準軍属の扱いを受けておるわけです。その準軍属である同じ職場の動員学徒に対しましては、やはり年金になるような改正をその後いたしたわけであります。同じ職場にやはりはち巻きをしてお国のためだということで動員をされて動いた人々が、雇用員であって、その瞬間に家計の責任者でないということだけでそういう差別待遇を受けることは不当ではないか、同じ職場の動員学徒等の人々との均衡上からも、これは放任することは不当ではないかということが一つ。インフレその他の問題もありますが……。 もう一つは、私が関係者に当たりまして全部調べたところによりますと、たとえば国鉄当時運輸省の人でございましたら、雇用員であって自分は家計の責任者でなくても、これは全部を殉職年金の対象といたしておるわけであります。殉職年金として年金を支給いたしておるわけであります。これはそれぞれの各省別の共済組合令の戦時規定のいうなれば非常なふぞろい、不公平ということでございますが、そういう点で運輸省関係やあるいは現在の専売公社の関係、あるいは印刷局関係等の現業員、それぞれの雇用員は、家計の担当者であろうがなかろうが全部これは殉職年金が支給になっておるわけであります。そういう点からいいましてもこれは不公平ではないか。これは何らかの方法をもって改善すべきではないか。改善する方法としましては、戦傷病者戦没者遺族等援護法の中の準軍属の中に入れて年金を出すという方法もあるでしょう。あるいはそうではなしに、いま法律上の経過やその他問題点についてお答えがありましたが、それらの問題について法律改正等を含めてその不公平を是正するということもあると私は思うのであります。なくなった直後には勲八等の仮勲記で同じようにお国のために尽くしたのだというふうなことであきらめていた親も、今日の段階になると、そういう点の非常に差別的な扱いについてあきらめきれない要求を持っておるわけでございます。 私は二点について申し上げたわけでございますが、それについては若干の反論があることも私は予想いたしております。しかしやはり法のもとに平等であるという趣旨からも、運輸省においてあるいは専売や印刷局等の現業官庁において、雇用員についてはすべて殉職年金を支給しておるというのに、電話局の現場における逓信省関係の犠牲者についてそういうふうな不当な差別があるというふうなことは、これは新しい憲法の趣旨からいっても不当ではないか、こういうふうに思うわけでございます。これは政府委員からこれに対して反論があればひとつお聞かせいただきたい。一体どういう点が立法や予算措置における障害になっておるのか、私の主張に対しまして反論があればひとつ明らかにしてもらいたいと思います。
○山本(博)政府委員 私が先ほど申し上げました私たちの考え以上に申し述べることはございません。先ほど申し上げましたように、この問題についてはなおここで打ち切ったというわけでございません。そういう現実があったということについては事実でございますので、検討を続けていくということにさせていただきたいと思います。
○大原分科員 雇用員の中で、これは旧憲法ですからなにですが、法のもとに平等というふうな——戦後の措置といたしましても新しい憲法のもとでは法のもとで平等でなければならぬと思うのですが、いま申し上げたように国鉄共済や専売共済や印刷局のほうは雇用員に対しましては全部殉職年金の対象といたしておるわけです。ただそうでないところということであげられております——規定上のそうでないところというのは、雇用員の中で家計の維持者、担当者である場合には殉職年金を出すがその他は一時金である、こういうふうな規定になっておるのが大蔵共済と陸軍共済と海軍共済、そうしていま申し上げておる逓信共済であります。私はこれは主計局長に出席を求めておりましたが、次長がこの専門で御出席になっておるわけですが、陸軍共済や海軍共済の犠牲者というのは、戦傷病者戦没者遺族等援護法の軍人、軍属、準軍属でほとんどが救済されているのではないかと思うわけです。大蔵省の関係は逓信省と同じようであったというのですか、大蔵省の関係で、そういう雇用員の中で殉職年金を受けていない、こういうふうな人が実際にあるのですか、ないのですか。
○海堀政府委員 現在のところは詳細な資料その他がございませんので、該当者があるというふうには判明しておりませんので、現在までわかっておるところは該当者がないというふうにお答えする以外にないと思います。
○大原分科員 大蔵省の関係で、広島、長崎等の例をとっても、あるいは東京の本所、深川の大火災とか、呉の火災とか福山の火災とか、ずっとあるわけですが、そういう場合をとってみましても、大蔵省の出先というのは税務署です。一つは、典型的なのは、広島の税務署関係等の犠牲者を調べてみますと、ほとんど判任官です。税金を取るのに雇用員では取れぬわけですから、少しよくしたのです。これは判任官です。ですからほとんどが恩給をもらっているわけです。雇用員は現業官庁のほうに非常にウエートが高かったわけであります。これは事実であります。その中にはかなりの年配の男の人もおれば、将来当然自分が家計の責任者になる人々もおるわけです。その瞬間においては家計の担当者でない、兄がおった、そういうようなこと等で、この殉職年金の支給をされていない。こういうふうなことは、その瞬間だけで切るというふうな法律のたてまえではあるが、私はこれはきわめて不当であると思うわけであります。したがって、私は思うのですが、たくさんの議論はいたしません。時間をとることをよしてやりませんけれども、私はここで質問いたしまして引き延ばしをやろうというようなことではないわけですから、そういうことではないわけですから内容的な議論をするわけですが、郵政大臣、これはひとつお聞きになってわかったと思う。むずかしいこともわかったろうが、私が主張することもわかったと思うのです。実際には前の小林郵政大臣をここへ引っぱってきて、それで答弁してもらいたいと思うのです。けしからぬです。けしからぬといったってあの人が自分から郵政大臣をやめたわけではないから責めるわけにいかぬが、佐藤総理でも連れてきて責めなければいかぬが、あなたはこれが解決するまではがんばってもらいたいと思う。今度閣議で辞表の提出を要求されても辞表なんか出さないで、残っている職務があるから、解散が来たって大臣は大臣ですから。落ちても大臣というわけにはいかないが、そういうことでがんばってくださいよ。責任をもって処理してくださいよ。私はこのことはだれが考えたって、法のもとに平等であるという憲法の精神から見ても、戦時規定が違うからというだけでその改正措置をしていない。他のほうは改正措置があるのです、動員学徒等は。小林郵政大臣が前向きの答弁をいたしましたのは、彼は厚生大臣をしておったことがあるのです。ですから、戦傷病者戦没者遺族等授護法で、準軍属や軍属等の援護についてはかなり私どもと議論をしておったからその内容を知っておった。その比較から言ってもその主張も当然だということを彼はその直後に言っておったわけです。あれは残っておるけれどもというふうなことで、いまは郵政大臣じゃないわけですが、河本郵政大臣は非常にまじめなりっぱな方ですから、このことはひとつ責任をもって締めくくりをしてもらいたい、処置してもらいたいと思います。いかがですか。
○河本国務大臣 当初に申し上げましたように、実は前向きの形で検討さしたわけです。特にこの一時金は千八百円であったということ、それから人数も少ないことですから、実は何とかならないかと思ってやっておるのでございます。したがって、金額の面からいえば、これはもう解決する場合に金額的にはたいしたことはないのですから、何も問題はないのです。ただこの問題を解決しようと思ったらいろいろ問題は全般に大きな影響がある。これがやはり最大の問題でありまして、この問題と同時にあわせて全体の問題も解決していかなければならぬ、こういう問題があるようでございまして、これが最大のネックになっておるのでございます。
○大原分科員 いろいろ問題があるのは事実ですが、しかしこれは共済組合規定の戦時規定なんです。各省とも戦時規定を勅令等で設けておるわけです。その勅令が非常にふぞろいであって、今日の段階では新しい共済法に吸収されておりますからその法律がなくなっておるし、勅令もなくなっておるから、手続上処置に非常に困るのだということです。他にたくさん波及してくるといいますけれども、そういうことはないのです。たとえば焼夷弾とかその他の戦争犠牲者があるわけです。あるわけですが、実際に焼夷弾に当たって死ぬとかあるいは傷つくという人は案外少ないわけです。これが集中的にあらわれたのが広島とか長崎、特に広島は、ちょうど電話局あるいは逓信局のある、そういう仕事場がある真上でそういう事態が起きたものですから、非常にここで残っているわけです。ですからそういう点では運輸省とか専売局とか、あるいは印刷局というふうに実際にやっているところがあるのですから、殉職年金を出しているのですから、法のもとにおける平等性からいいまして、雇用員であるとはいえ、そういう点について放置されていることは許されない。しかも、これはさかのぼってどうこうしてくれということを要求しているわけではない。ですから予算上も、大臣が指摘されるとおりに、今日以後においてはこれらの問題として処理できるわけですから、わずかな問題であっても、やはり政治の公平というか、憲法の精神というか、そういう精神でひとつ熱意を持って努力してもらいたいと思います。 この解決の方法にはいろいろな方法があると私は思います。その点については私の意見を申し上げませんが、重ねてひとつ郵政大臣の御答弁をわずらわしたいと思います。
○河本国務大臣 検討を重ねてまいりました現在の時点における模様は、先ほど申し上げたとおりでありますが、なお引き続きまして研究をいたします。
○大原分科員 前向きに研究をいたしますね。
○河本国務大臣 前向きに研究いたします。
○大原分科員 大蔵省の主計局次長、よろしいですね。
○海堀政府委員 一般的に共済制度あるいは社会保障の遺族年金というものの考え方は、やはり死亡したその御本人に生計を依存しているということが基本的な条件になっておりまして、例外はもちろんございますが、基本的な考え方といたしましては、生計を依存しているということが条件になっており、それがまた今後の方針として社会保障制度全般を貫いていかなければならない考え方ではなかろうかと存じます。ただ、いま先生から御指摘がございましたように、当時の国鉄、専売と、郵政関係の共済組合の規定には相違がございまして、そこで現在の状態においては不公正が出ているということは事実だと思います。ただ郵政のそういった生計に依存していなかった、要するに同一生計にあっただけの遺族につきましても、たぶん一時金として給与の六カ年分が支給されておるわけでございまして、その点につきましても、先ほど山本局長からお話のありましたような事実があるわけでございますので、もちろん現時点に立ちまして慎重に検討してまいりたいと存じますが、諸般のそういう条件も同時に考慮に入れていかなければならないのではなかろうかというふうに考えております。
○大原分科員 ただ同じ職場におった動員学徒は同じ条件で働いておったわけであります。それは、動員学徒というのは、命令、服従の関係は別の総動員業務ですけれども、しかし最初は六年間か七年間の給与金だったわけです。それを途中から改善してまたこういう不公平な問題が起きてきた。だから一時金は六年分というがインフレその他で二束三文になった。新円封鎖等で実際上行き渡っていない、こういうことであります。それで戦争と同じだ、こういうことで、当時はやったわけでですから、戦争犠牲者として考えた場合には、私一は戦争犠牲者の救済については、たとえわずかな人であっても、公平に処理することが必要だ、こういうふうに思います。したがって、海堀さんは非常に頭のいい人でありますから御了解いただいたと思うのですが、力のある人ですから、御了解いただければ必ず実現できる、こういうことを私は非常に期待をしておるわけであります。私が期待はずれにならぬように、ひとつ御努力いただくように、特に要請をいたしまして、私の質問を終わります。
○仮谷主査代理 小沢貞孝君。
○小沢(貞)分科員 主として特別会計、特に郵政事業特別会計についてお尋ねしたいと思うわけです。 まず人件費関係のことですが、この中できわ立って変わっているのが特別退職手当十億、これが昨年は百五十億だったのがことしは百四十億で十億減らされているわけです。ところが当局から資料をいただくと、昭和四十年度には希望者が三千八百八十九人で、この特別退職手当で勧奨によって五条規定によって退職できた者が二千三百七十五人で、六一・一%、四十一年には六千五百六人に対して四千三百十四人、六六・三%しか満たされていない。四十二年度は五千九百七十五人も高齢でこういう勧奨を受けてやめたいという人があるにもかかわらず、五千九百七十五人に対して四千百人、六八%、それから四十三年度は六千五百人もあって三千六百人くらいで五五%、約半分しか希望が満たされておらない。こういうような状況のようです。ことしはその手当が十億も減ったから、約三千人くらいしか要望にこたえることができない。おそらく六千何百人、七千人近くあるだろう。こういうことになると、四割五分くらいの人しかこの手当の恩恵に浴することができない。私はこういうのがことしの予算の非常に大きな特徴だと思います。私はやはり老齢でやめたい、五条適用でやめたい、そういう希望者があったならば、その希望に沿うようにすることのほうが、これは労務対策上も、人事の若返り上からも、能率をあげる上からもいいんではないか、こう考えるわけですが、これは特別ことしはこんなに減らしてしまって、おそらく充足率とでも申しましょうか、それは五割を欠くんじゃないか、こう思います。まず事務当局から、それからこれは政策的なことでもあるのでしょうから、大臣からお尋ねしたいと思います。
○山本(博)政府委員 ただいま御指摘がございましたように、従来といえども、退職希望者の五割、一番多いときで約七割が五条適用で退職をしていたわけでございます。したがいまして、率直に、ことし十億減りますと、その分だけ希望者がその機会を失うということは事実でございます。ただ。パーセントとしまして、五割ないし六割といいましても、これは希望者に対してでございまして、希望者というのがどういうものかと申しますと、必ずしも私のほうでは、まだやめてもらわなくても——働いてもらいたいという者で希望する者もおりますし、それからもういいかげんやめてもらいたいと思う者でまだやめることを希望しない者もある、いろいろ千差万別でございます。これは私のほうには定年制がございませんので、相当年齢が高くなっても希望しない、あるいは相当若くても希望する、したがってこちらのほうの期待といいますか、そういうものとの数字が必ずしも一致いたしました希望者ではございません。したがいまして、現状におきまして、希望者で相当若い人間を除きますと、この充足率というのは相当高い充足率になってまいります。したがいまして、厳密に申せば、金は多ければ多いほどいいということは私の率直な感じでございますけれども、十億減りましても、その中でできるだけ年齢の高い、しかも客観的に見ましても、この規定に該当させることが適当であるという者をできるだけ精選をいたしまして、運用をはかっていけば、従来に比べましてはなはだしく問題が起こってくるということにはならないのではないかと考えております。
○小沢(貞)分科員 若い人を除くと充足率は高い、こう言われているのですが、しかし本人がやめたいという人は、たいがい私たちが見れば高年齢層に多いのではないか。こういうふうに考えると、この年次傾向から見ると、六一%、六六%、六八%、そして昨年あたりから急に五五、ことしは五〇以下、こういうふうに傾向としては急に変わってきているわけです。だから、これは要望ですが、やはり充足率を高くして老齢化を防ぐ、そういう方向で努力をしていただきたい。こういう希望だけを申し上げておきます。 次に、あるいは前の人から質問があったかもしれませんが、仲裁裁定は昨年分と、それから昇給原資三・二%が入っているだけです。ことしは、こういう物価の上がっている状況ですから、おそらくあっせん、仲裁、こういうことになってベースアップがあると思いますが、一般会計のは五%ですか、のせてあるにもかかわらず、この特別会計ではどうしてこういうことをしないか、こういうことなんです。いつでも、当事者能力がある、ない、こういうことをいわれているのだけれども、一体これで、あっせん、仲裁等があって金を出すことができるかどうか、そういう点をお尋ねしたいと思います。
○上原政府委員 お答え申し上げます。 ただいまおっしゃいましたようにすでに御承知のことと存じますけれども、仲裁裁定があったその時点におきまして、予備費の使用あるいは経費の移流用、それから増収に期待して考えることにしたい、こういうふうに考えております。
○小沢(貞)分科員 それではここへ予算として計上してないということですか、はっきり言うと。イエスかノーか、その辺だけを……。
○上原政府委員 計上してございません。
○小沢(貞)分科員 計上してなくて、いま経理局長の言うように、仲裁が出たときにこれでやれる、こういうことになると、ここに書いてある予算というのは、うその予算を出しているわけですか。
○上原政府委員 ここに提出してあります予算についてはそれぞれ予定がございまして、それが積算に基づいて提出してございます。そこで、先ほども申し上げましたように、仲裁裁定が出ました暁には、予備費の使用、それから経費の移流用、それから増収もあることでございますから、それを財源にしてその時点において考えていく、こういうことでございます。したがって、ここに提出されている予算が先生のおっしゃったような意味のものではございません。
○小沢(貞)分科員 一般公務員は当然五%だったでしょうか、それだけ入っているわけです。だから、そのくらいなことは予算編成のときに想定していると思うのです。しかし、それは入っていません、こう言う。ところが、裁定が出たときにはやれます、こう言うと、各項目に入っている予算、予備費、そういうものはうそだ、こう見るよりしようがない。当然やります、そういうことなら、正直に予算に上げるべきじゃないでしょうか。
○上原政府委員 これはどうも釈迦に説法でございますけれども、予算には予定してやっております。そこで、仲裁裁定が出たその時点において、繰り返しになりますが、先ほども申し上げたようなことで措置するということでございます。 それから一般会計との関連をおっしゃいましたけれども、公労法適用職員の給与というものが、団体交渉を基準とし、そしてそれがまとまらなかった場合には公労委の仲裁裁定によるということになっておりますので、その立て方の相違によるものと思います。
○小沢(貞)分科員 どうやら予定している、こういうように局長言明されました。何%アップということを想定して予定しておりますか。こまかいところへみんな突っ込んであるかどうか知りませんが、予備費に幾らあるか、予定しているというから何%予定してどこへどういうように突っ込んであるのですか。
○上原政府委員 私が予定していると申しましたのは、ここで問題になっております、たとえば平常業務においての郵便の自動読み取り区分機がどうのこうのということについての予定でございまして、仲裁裁定についてこういうものを予定しているというふうにとられますと、私の言い間違いでございまして、その点は説明が足りなかったものということにしていただきたいと思います。
○小沢(貞)分科員 とにかく何がしか予定しているということを確認して、これにかかわり合っていても時間がかかりますからそれでは先に進めたいと思います。 アルバイトのこの表をもらったのだけれども、これはだんだん雇用人員がふえてきています。去年は千九百九十七人、ことしは二千人以上、こういうようになってきているのですが、その賃金単価がたった七百八十円。これでアルバイトを雇うことができるのですか。そしてお役所の予算ということを私はよく知りませんが、三人雇ったことにして実際は二人にして適当に消化している、こういうことをやらなければできないような七百八十円ではないでしょうか。
○上原政府委員 非常に安い単価でこれで雇えるかということでございますけれども、現実にこれで雇用いたしております。ただ予算単価の点で申し上げますと、この七百八十円というのは合成単価でございますが、内勤は七百二十円、外勤は八百八十円ということに相なっております。そこでわれわれの指導といたしましては最低日額五百八十円です。それ以上のもので、与えられた経費でやるようにということを指導しております。
○小沢(貞)分科員 それで雇えるということならばわれわれ何にも不安はございませんが、それだけは念を押しておきたいと思います。 それから建設費が少ないということをあとで申し上げたいと思いますけれども、局舎の改築は、一般の予算の伸びが一一%であるにかかわらず、局舎その他の建設費というのは二百五億から二百十億、たった二・六%の増です。しかも郵便局舎の中で、普通局は去年九十七局であったのが、ことし七十三局、特定局は百七十六去年予定していたのが、ことしは百五十二局、予算的には〇・六%ばかり減、これも特徴的なことだと思います。さっきの退職金が十億も減ったことと同様、一般的に一一%も伸びているにもかかわらず〇・六%減、こういうことなんです。こういうことで一体近代的な郵便事業ということができるのでしょうか。
○上原政府委員 予算の伸びにつきましてはただいま御指摘のあったとおりでございます。ただしかし、この二百五億という前年の経費でございますけれども、実はこれも御承知のことであえてくどくどしく申し上げる必要はございませんけれども、工事の設計能力、それから進捗状況といったような点から見ますと、まあ大体この二百億台というようなところがわれわれの実際の能力のちょうどいいところでございまして、その二百五億と比べまして二百十億は伸びが少ないのだ、伸びが少ないことは事実でございますけれども、そのためにこの郵便局舎の建設のテンポがおくれた、あるいはそれでいいのかという御質問に対しましては、われわれといたしましてはこれでまあ大体妥当なところだというふうに承知しております。
○小沢(貞)分科員 大臣、いま聞くと、設計能力や進捗状況、こう言うのですが、郵政省には設計能力が、もっと推し進める能力がないわけですか。こういうことでは、老朽な、狭隘なところで仕事をやっておって、ちっとも近代的なことが郵政事業では進んでいかない、こういうことになりやしないのですか。もっと勘ぐって言うならば、相変わらず私有化ということを温存していこうという、そういう政策的なことにも関係してくるような気が私はするのです。どうでしょう。
○河本国務大臣 その点はお話しのように、実は四十四年度の予算編成におきましても最大の問題の一つになっておったわけでございます。できるだけ金額を伸ばして局舎を新しくしたい、こういう考え方で臨んだのでございますが、先ほど政府委員が答弁いたしましたように、いろいろなことがございまして、最終二百十億という金額に実は落ちついたわけであります。
○小沢(貞)分科員 いまの二つの質問でもおわかりのように、年寄りの人はなるべく温存していこうというので十億減らす、局舎はなるべく古いところにそのままにしておこう、これがことしの郵政事業特別会計の特徴だ、こう思います。これはひとつ大臣、あとで聞きますからよく頭に入れておいていただきたいが、そのあと、今度は機械化や近代化がどういうふうに進んでいるかを見ると、こっちのほうはさっぱり進んでいない、こういうように数字が書いているわけです。最初に郵便番号制度が実施されて、先ほどの質疑を聞いておりましたが、大臣はことしは十二台、去年七台ですか、合計十九台、さらに能力があれば十三台ばかり、レンタルですか、どうもレンタルとさっきの大蔵省の言っていることは違うようなんだけれども、まあそういうことはどっちでもいい、二十何台か入るようなことになってきたのですが、国民には番号を入れろ入れろといって、だいぶ番号を入れます、協力してきた。しかし、ことしはさらにまた金をかけて、番号簿を各家庭まで配付しますという予算で、これは国民のほうの協力率は九割、十割、こういくにもかかわらず、郵政省側の対応はまことに遅々としたものであるわけです。 そこで、先ほどお聞きすると、生産ができさえすれば、これはどういう契約の方法になるか、どういう予算の流用になるか知りませんが、もっともっとやらせたい、こういうように言っています。これはどこのメーカーがやっておって、キャパシティーというか、生産能力、こういうものはどういう状況でしょうか。
○曾山政府委員 郵便自動読み取り区分機のメーカーは、現在納入いたしておりますのは東芝でございます。なお現在日本電気におきましてもこれを開発中であります。これの可能性もございます。 キャパシティーと申しますと、いろいろ見方はございますが、その会社の生産能力というぐあいに理解いたしますと、御承知のように大きな約九千万円ぐらいの機械でございますので、これを多数つくるとなってまいりますと、いろいろな基礎設備から準備しなければならぬということになりまして、この基礎設備に対する投資をいろいろ考えましたときに、会社全体としての生産能力は、努力いたしまして二十五台だという結論でありました。
○小沢(貞)分科員 これは日本電気及び東芝合わせて二十五台ですか。それが一つと、この設備は全部設備すると百六十台要るわけですが、それと、この年次計画はいまのようなキャパシティーでいくとどういうことになるか。それは一体労働力の節約にどういう影響を来たすでしょう。いまわかっている程度でいいです。
○曾山政府委員 現在のところにおきましては、二十五台はおそらく東芝になろうかと思います。しかしそれは日本電気におきましてこの三月三十一日納入いたします機械の成績を見まして、つまり数カ月皆さんのお書きになったいろいろな郵便物を入れてみまして実験使用いたしました結果、よろしいということになってくれば、先ほど大臣から答弁ございましたように、なおいろいろな方法をもちまして日本電気に追加発注するということもあり得ると思います。 それから全般的な計画でございますが、一応郵便局の採算のとれるところ、つまり人件費を償って余裕のあるところに設置することが合理化の趣旨だと思いますので、さような点から申しますと、どんな小さな郵便局にもこの機械を設置するということは不経済だと思います。そういった意味でいま考えておりますのは、大体郵便物の引き受け物数が一日当たり十万通あるところに設置したいというぐあいに考えております。 これによっていかなる人力の節減がはかれるかという御質問でございますが、百六十三台入りました場合におよそ九百人から千人ぐらいのキャパシティーになろうか、かように考えております。
○小沢(貞)分科員 百六十三台掛ける九千万ですか。というとどれだけの金になるかわかりませんが、九百人ということになると、九百人掛ける一年間、おそらく一人百万円見当ということになると、これは何年でどういうふうにペイするのでしょうかね。
○曾山政府委員 御案内のように大量生産でまいりますと、機械は九千万円でなくて、最終的に五千万円あるいは四千五百万円というぐあいにだんだん生産費がコストダウンしてくると思います。一方、人件費もいまのところおっしゃるような数字と思いますが、おそらく十年ぐらいあるいは六、七年先でもけっこうでございますが、単価といたしましては百六十万から百七十万ぐらいになろうと思います。そういった両方のはさみ状の傾向というものを勘案いたしますと、私どもとしましては、最低九年から十年たてば元が取れると申しますか、俗に申しますとペイするということが言えると思います。
○小沢(貞)分科員 これは先ほど大臣も御答弁があったようですが、ひとつすみやかに機械化を促進していただきたい、こういうように要望して、次に進みたいと思います。 私、この郵政事業特別会計全般を通じて人件費のウエートがだんだんと高くなってきていると思います。これはベースアップしなければいけないし、物価も上がるから当然のことだと思います。それに比べて、郵便そのものの収入、これがたいへん低いようです。ここにこまかい数字をいろいろ言わなくてもわかるわけなんですが、この傾向が今後続いていくと郵政事業というものはたいへんなことになるのではないか、こういうように考えるわけです。やはり人件費は高能率で上げていかなければならない、そういうことになると、やはり機械化を促進して労働力の節減をはかる、これは当然民間企業でも考えることなんですが、この傾向を一体どうやったらいいだろうか。これは大臣からひとつお聞きしたいと思うわけです。
○河本国務大臣 お話しのように、郵便の伸びはせいぜい一年に四、五%しか伸びませんし、それから人件費のアップは予想以上に大きなものがございます。同時に人件費以外の経費も非常にふえております。そういうことがございまして、この郵便事業の経営というものはこれからなかなかむずかしい問題が山積しておると思うのです。そこで、いま根本的にどうしたらいいかということについて実は検討しておるところでございますが、その一つといたしまして、やはり何と申しましても機械化を進めていくということが、最大の問題の一つであろうと考えます。
○小沢(貞)分科員 私は、大臣はそういうようにここで答弁をされるだろうと思っていたのですが、予算の中身はそれと逆行するような方向になっているわけです。たとえば郵政事業特別会計を見ると、ことしの人件費のウエートは非常に高くて七八%、八〇%近くに当たっているわけです。しかるに設備投資建設関係、いまの局舎も含め機械化も含めてたった二百十億。たった四%しかないわけです。これでその傾向というものを阻止することは私はできないのではないか。どうしても資本の装備、労働の装備率というものを高めて、もう少し労働力を節減する、こういう方向に基本的にこの郵政事業特別会計の方向を変えていかないと私はたいへんなことになるのではないか、こういうように考えます。大臣の言っておることとここに書いてある数字とはまるきり逆なことが出ているのではないか、こう思うわけです。大臣。
○河本国務大臣 大体そのとおりであります。
○小沢(貞)分科員 大臣かわったばかりでこの予算がつくられているので、大臣の意思とは逆な数字になっているんじゃなかろうかと思うんですがね。大臣は、設備を高くして人件費の増高を防いでいく、こう言われたけれども、予算はその逆のことが出ている。これをしっかりひとつ、これは経理局長だか各局長さんだかしらないが、よく頭に入れておいていただいて、それから若干進みたいと思うわけです。冒頭に時間がなくなっちゃいけませんから……。 こういう傾向が続いていくと、郵政特別会計の構成というのは、大体郵便物で半分ばかり、貯金特別会計のほうで二〇%かな、それから簡保の特別会計から二〇%、電電公社のほうから一〇%、大体そういう大ワクの中で編成されている。郵政省は前からそういう大まかなワクだ。五、二、二、一、こういうことなんだそうです。ところがその五であるべき郵便関係の収入というものは、いま言ったように四%程度の伸びしか得られない。ところが、一番大きなウエートを占める人件費等を含めて事業費は一一%も伸びていかなければいけない。これが大体傾向ではないか、こう思います。 そこで、私はこの危機を救うために来年値上げをしなければいけないかどうか。数字だけを見るとそういうような気がするわけです。これは大臣、重要な問題だと思います。昭和四十一年に三〇%前後値上げしてたった三年ばかりしかもたないで、もうこの数字を見る限りは、郵政事業特別会計を見る限りは、ことしはもうこれきりで終わりです、来年はもうとっても郵便料金の値上げをしなければこの会計はもちません、こういうように数字は示しておるわけです。これはどういうように乗り切っていったらいいでしょうか。
○河本国務大臣 最初にちょっと補足さしていただきます。 先ほどの答弁で、機械化のことにつきまして御趣旨のとおりだということを申し上げましたが、便郵事業はなかなか機械化、合理化しにくい分野がたくさんございます。しかし、お話しのように、思い切ってこの際機械化というものを進めていかないと、これは将来たいへん困った問題になる、これはもうお話しのとおりでございますので、御趣旨のように一そう進めてまいりたい、かように思います。 それから、この郵便事業の基本的な経営の問題でございますが、根本的に経営が苦しくなりつつある。しかもそれが予想外に早く苦しくなりつつあるということは事実でございます。しかし何ぶんにも郵便料金の値上げなどということは、これは国民生活に直接影響がある問題でございますので、これはもう金が足らなくなったからといって軽々に取り上ぐべきではない。あらゆる角度から対策を検討し、また同時に十年、二十年先の郵便事業のあり方、郵政事業のあり方というものをよく検討、研究いたしましてやっていかなければならぬ、こういうふうに実は考えておるのです。来年度郵便料金を値上げしないで何とかやっていきたいというのが郵政省の基本的な考え方でございまして、ただいまいろいろな角度から検討をいたしております。
○小沢(貞)分科員 私は、大臣が来年は郵便料金を値上げしない、こういう所信のようですので、これ以上質問の時間もありませんが、私はこの予算を見て、受託業務収入、これは一三・五%の伸びで伸びているわけです。伸びているけれども、この伸び方が少な過ぎる、こう思うわけです。結論から言うと、郵政事業特別会計が五、二、二、一の比率であったものを、四、二・五、二・五、一、こういうようにしたらいいかどうか、そこは別として、この郵政事業の郵便そのものから入ってくるウエートというものは、いままでの三割から三割五分、四割、こういうような角度でひとつ編成をしなければいけない。それはこの受託業務収入、これを少し上げなければいけない、私はそう思います。 そこで、一体受託業務収入というものは、経理局長、これはどういう算出基礎によってこの郵政事業特別会計のほうへ持ってきているか、簡保、貯金。時間がありませんから簡単でいいです。
○上原政府委員 受託業務収入は、大別いたしまして、郵便貯金特別会計、それから簡保・年金特別会計、それから電電公社などで、その他一般会計ということで受け入れております。 そこで郵便貯金を代表的に取り上げますが、郵便貯金の事業を執行していく上に必要な経費ということで、こまかく積算をいたして入れております。ただ一般会計等につきましては、これは金額を取り扱うだけでございますから、それに単金を設定して、妥当な根拠に基づいて繰り入れをしてもらう、こういうことでございます。
○小沢(貞)分科員 その根拠が私は妥当であるかどうかということは、まだ説明がないから、いままで大臣はこういうことをやってきたのじゃないかと思う。人員割り、貯金に携わっている者の人員割り、簡易保険に携わっている者の人員割り、これは経理局から聞いたわけですが、今度は建物の面積は廊下みたいなどっちにもつかないようなところは適当な基準があるかもしれないが分配、こういうことで簡保特別会計と郵貯特別会計と郵政事業の会計に振り分けていた。私は従来はそれであるいはよかったと思います。しかし、いま大臣が言明されたように、これからは機械化をやらなければいかぬ、こう思います。機械化をやるということになると、人の労働の装備率、これを高めていけば少数の人員でもって能率があがる。私はまた逓信委員会で大いに質問をしたいと思いますが、いまの貯金は地方貯金局に何万人という人がいて、ことしの予算は横浜でたった一億六千万、コンピューターを入れるのにこういう少額しか予算は出してありません。これはこの間総括質問のときに佐藤総理にも、この原子力時代にわらじがけの仕事をしている——この前の小林郵政大臣も、私も見てショッキングでありました、こういうことを言ったけれども、全くショッキングなような状態です。これにコンピューターを入れて、オンラインを最も得意とする郵政省がやっていけば、一人当たりの装備率も高まる。そろばん勘定では、そろばんの価格一個千円か二千円の装備率かもしれませんが、とにかくコンピューターを入れて何百万、何千万円という装備率にする。そして郵貯・簡保特別会計から郵政事業特別会計へ繰り入れて、設備費をどんどんかけて、そうして近代化をして、能率をあげて、ますます——いま簡保も郵貯ももうかってもうかって、剰余金が出て処置に困っている。これはいまに大蔵省に、預金部に預けるのはいま六・五%ですが、こんなにもうかって剰余金が出て困るならば六%に下げろといわれるに違いない。私が大蔵大臣ならすぐやってしまう。こんなに余って余って使い道に困っている。貯金特別会計なんていまに金が余ってパンクしそうだ。それにもかかわらず郵政事業のほうに金を回せないのは、郵政事業をやっているところの基準、たとえば建物とか人員割りとかいうことを基準にして郵貯・簡保特別会計から郵政事業へ金を持ってきている、この計算の基礎が非近代的でわらじがけだからだと思うわけです。だから今度いま大臣の言うように機械化をどんどんやるということで装備率を高めていけば、そちらのほうの利益はさらに出るでしょう。そしてまた郵便のほうはなかなか近代化できない業種だと思いますが、そちらのほうへ会計の計算のしかたを考えてやるべきだと思います。大臣、私の方法はどうでしょう。そうするとまだ三年も四年も五年も郵便料金は値上げしないでもだいじょうぶだということになると思います。どうでしょう。
○河本国務大臣 いまお述べになりました御意見には基本的には全く賛成でございます。御趣旨のような方向で検討させていただきます。
○小沢(貞)分科員 それじゃ時間も終わって、大臣もそういう方向でやろうということなので、きょうはこれでやめたいと思います。ありがとうございました。
○仮谷主査代理 午後二時より再開することとし、暫時休憩いたします。 午後一時十四分休憩 ————◇————— 午後二時五分開議
○野原主査 休憩前に引き続き会議を開きます。 郵政省所管について質疑を続行いたします。中野明君。
○中野(明)分科員 きょうは公社関係を二、三質問したいと思うのです。 私ども過日米軍の基地の総点検を行ないましたが、基地周辺の騒音その他の公害で非常に住民が苦しんでおります。それと同じあるいはそれ以上に羽田とか伊丹の国際空港、この周辺でもたいへんであります。NHKではテレビの受信料の減免をこれらの地域で行なっておりますけれども、公社のほうではそういう点御承知でしょうか。
○米澤説明員 お答えいたします。 ただいま羽田とかあるいは伊丹とか、基地周辺でいわゆる電話の通信が妨害されている話はないかということでございますが、私どものほうといたしまして、あまり顕著にそういう話は伺っておりません。ただNHKの場合と電電の場合と技術面で非常に違っておりますのは、テレビの放送の場合には電波を使っておりますので、飛行機が出入りするために飛行機で電波が反射して影響する、そういういわゆるラジオロケーターの原理的なものが基地で起こってくる。電電の場合もし起こるといたしますならば、いわゆる飛行機の音、音響が影響するので、だいぶ原理的に影響する公害の度合いが違うのではないかというように考えております。いまのところまだそれほど顕著な話は伺っておりません。
○中野(明)分科員 現在までいま総裁のお話ではあまり顕著なのはないというようなお話なんですけれども、いままでにそういう米軍の基地も相当ございます。航空基地もわれわれが調査したところでは十六カ所くらいございますけれども、それを含めて羽田、伊丹周辺、そこら辺の電話の通信の障害というようなことについて調査をなさったようなことがおありだったでしょうか、どうでしょうか。
○黒川説明員 お答えいたします。 特別に調査をいたしたことはございませんけれども、私どものほうの電話局では試験課にいろいろな障害苦情等がありますので、そういうものを通しまして実情を調査しておるだけでございます。
○中野(明)分科員 私も現地のほうへ行ってみましたけれども、実情はかなり影響を受けているように私は感じました。というのは、御承知のとおり通話をしている最中にジェット機が飛来いたしますと、全然相手との通話が不能になります。向こうの言っていることも聞こえませんし、こちらの言っていることは向こうに聞こえているようですけれども、向こうの言っていることがこっちに聞こえない。そういう現状で非常に通話に支障を来たして、通話時間というのがかなり長くかかっているように私どもも承知しているわけであります。そうしますと、当然経済的にも、精神的にも迷惑を受けている、こういうふうな現状であることを一応——現地にお行きになっておられなければ想像してもらう以外にないのですけれども、大事な話で電話で通話している途中にそういう騒音が入ってくる。せっかく向こうのこっちに通じようとする意思が中断されて、それだけ通話が長くかかっておる、そういう現状でございます。これらについて公社のほうとして何か対策をお考えになる考えがあるかないか。
○黒川説明員 騒音の非常に激しいところで電話の通話をするというような場合は、飛行場周辺あるいは国鉄の駅、プラットホーム等でございまして、前々からそういうことがいろいろ問題になっておりまして、目下騒音があるところでも通話ができるような送話口というものを数回にわたり試作いたしまして、現在公衆電話によりましてテスト中でございますので、むろん価格等にもよりますが、それが成功すれば、雑音障害のひどいところにはそういうものもだんだんつけることを考えていかなければならないというふうにいま研究中でございます。
○中野(明)分科員 NHKでは放送法の三十二条でしたか、郵政大臣から認可を受けて、減免の措置を特例としてやっているようでございますが、電気通信法では七十条、七十二条、七十三条に減免の規定がございます。特にその中で七十二条を過去に適用されたのはどういうときに適用されたか、ちょっと参考までに。
○武田説明員 七十二条を適用いたしまして減免をいたしました例は私の記憶に関する限りなかったと承知いたしております。不正確かもしれませんが、もし間違っていればあとで訂正さしていただきたいと思います。
○中野(明)分科員 先ほども申しましたように、現在の市外通話の料金というのは秒単位で計算がされていっております。これから先ますます航空機が発達してまいりまして大型化してくると、当然この種の影響というのがふえても減らない、私たちもこのように心配をしているわけでありますが、何かそういう対策が講じられるまでの間、そういう特に影響のひどいところではこういう規定を適用して電話料の減免の措置というものを検討できないものだろうか。これはほんの個人的な考えなんですが、そのように思っているわけであります。この点、総裁のほうとして、今後最終的にがっちりした対策ができるまでの間、何とか処置できないものだろうか、こう思っているわけです。
○武田説明員 NHKのテレビの受信料の免除はわりあいに狭い範囲に行なわれているように私承知いたしております。飛行場でありますと縦は二キロ横一キロ程度の狭い範囲において行なわれております。それから飛行機等によります電話への影響につきましてはいま総裁が申しましたように、テレビの場合は放送波そのものが影響を受けますけれども、電話の場合は有線で加入者宅まで持っていきますので、電送過程において障害を受けるということはない。話をしている際に聞きにくいというようなことが短時間起こるということであろうかと思います。 そこで、先生御指摘の点でございますが、そういうふうにうるさい場合は単に飛行場だけではございませんで、射撃場あるいは駅のプラットホーム、いろいろな場合があると思いますので、その点につきましては慎重に検討さしていただきたい。特に先ほど技師長から申しました防音装置等の開発等の関係において慎重に検討さしていただきたい、こういうふうに思います。
○中野(明)分科員 これは実際にその場に直面しないとその気持ちというのはなかなかわかりにくいのですが、せっかく長距離電話で重要な話をしているときに非常に激しくて——横田の基地なんかでは現に実態調査のときには相当そういう苦情が私どもにも出てまいりました。なるほどこれは気の毒だと痛切に感じたわけです。現実の上において通話に時間が長くなっているということは事実のようであります。そういう点について、先ほどからお話がありますように、それがそのまま直ちに公社の責任と、私はそういうことを言っているんじゃなくして、次に新しい対策ができるまでの間、実際に被害を得、影響を受けているので、何かの特例措置を設けてでも検討を加えるわけにいかぬか、こういうことでございます。実際にこれは加入者としてそれだけの影響を受けて、われわれのほうが調べたときに苦情も訴えてきております。現実にわれわれもかけてみて、そういう騒音がひんぱんに入ってまいりますと話が途中で中断されてまた継続し直さなければならない、こういうことは事実であります。この点もう一度総裁のほうからお話を承りたい。
○米澤説明員 先ほどあまり顕著な例を聞いていないと申し上げたのでありますが、私のほうといたしましてもこの問題は一ぺんよく調べまして、非常にそういう例が多々ある、あるいはまた異常な場合がありましたならば、具体的にどうするか、新しい機械ができるのに多少時間がかかりますので、その措置につきまして検討さしていただきたいと思います。
○中野(明)分科員 前向きになってひとつ実情を調べていただいて、検討を加えていただきたい。もちろんお話が出ましたように、よく聞こえるようなそういう性能のいい電話機をつける、こういうことになりますと大体根本的に解決がつくのではないかと思っておりますが、そういう点では現地の人たちが、不可抗力といえばまあ不可抗力なんですけれども、現実に影響を受けておりますので、よろしく検討していただきたい、このように考えております。 ちょうど大臣がおられますが、こういう点について通信法に減免の規定がございますので、大臣におかれても何とか検討を加えていただいて、極力そういう影響を受けている人たちの救済の方法を考えていただきたい、こう思うのですが、一言お願いしたい。
○河本国務大臣 実情につきましてはいま総裁、技師長及び営業局長からお話をしたとおりでございますから、さらにもう一回よく調べさせまして、その上でどうしたらいいか結論を出したいと思います。
○中野(明)分科員 では、通信の障害については検討していただくということにいたしまして、次に地域の格差のことについてお尋ねしてみたいと思います。かねがねこの問題については逓信委員会においても議論になっておりますが、特に同一の行政区域内で市外通話になっている、そういう地域がまだまだ相当数残っておるように私も理解しておるのです。同一行政区域で市外通話になっている地域が全国で一体どの程度あるのか。最初にそれをお伺いしたいと思う。
○井上説明員 お答え申し上げます。昭和四十二年度末におきまして、全国で約千二百町村が複数の加入区域をかかえておる、こういうことになっております。
○中野(明)分科員 千二百あるわけですか。
○井上説明員 はい。
○中野(明)分科員 これらの格差の是正については、今後どういう計画をお持ちになっておるのか、この際明らかにしておいていただきたい。
○井上説明員 公社といたしましては、同一市町村内はできるだけ市内加入区域に拡大していくという考え方を持っておりまして、すでに公社の三次にわたる長期計画の実施の過程で、その局間距離がおおむね六キロ以内のものは統合の対象とし、さらに少なくとも同一市町村内におきましては、電話に関する限り即時につながる、こういう方針のもとに進めてまいりました。おおむね三次末でその対象区間及び局に対しまして約九七%できておるのでございますか、さらに生活圏経済圏の拡大に対処いたしまして、また御要望も非常に強うございますので、今後この標準をおおむね十二キロ程度の範囲までに拡大をいたしまして、四次計画の期間中に約一千局の局の増加をはかり、加入区域の統合を拡大してまいりたい、こういう考え方で進めております。
○中野(明)分科員 特に東京都下の三多摩地域でございますけれども、ここは東京都内の二十三区との格差があります。その上に同一市町村内での格差、二重のハンデをこうむっておるようなことで、前々から非常に要望の強いところでございますが、この三多摩地域に焦点をしぼって将来の構想をもう一度説明願いたいのです。
○井上説明員 三多摩地域と特別区である東京二十三区内との格差というものは確かに御指摘のとおりございます。それでその格差は大体大きく二つに分けられるのであります。一つは電話需給の問題でございます。それからもう一つは行政区域と加入区域との乖離、不付合の問題であります。電話需給の問題につきましてはこれは四次計画におきましては非常に重点地域といたしまして、これにつきまして傾斜投資、傾斜充足をはかろう、こういうことであります。それから行政区域と加入区域との乖離、不付合の問題でございますが、これにつきましては地元の御要望等も十分考慮いたしまして、御希望があればできるだけその線で進めるということでございますが、ただ行政区域自身が非常に小さいのも大きいのも、玉石混淆でございますし、かつその形状等が非常に不規則になっておりまして、必ずしも行政区域に完全に合わせるということで利用者の皆さまの御納得も十分得られないのではないか、このようにも考えておりますので、これにつきましては特別な対策を目下研究中である、こういうことでございます。
○中野(明)分科員 三多摩地域のことについては公社としてもかねがね検討は加えていただいていると思うのですが、この三多摩地域の格差を是正するために、私どもの希望なんですが、三多摩地域の加入区域を統合して、三多摩地域に幾つかの統合した電話局といいますか、そういうのをつくっていくような方向に進まれると、ずいぶん格差が是正されるのじゃないか、私たちこのように考えているのですが、こういう点についての検討はどのようになさっておるか、ちょっとお伺いしておきたい。
○井上説明員 そういう点も含めまして現在具体案を検討中である、こういうことであります。
○中野(明)分科員 三多摩地域は地域の特殊性から見て、公社のほうとしては、もし統合電話局をつくるとすれば大体何カ所くらいが適当と思っていらっしゃるのか、お考えがあればお聞きしておきたいと思います。
○井上説明員 さしむき非常に問題となりますのは、小平市及びその周辺でございます。小平市は実はすでに御指摘をいただいておりますとおり、加入区域が小平と国分寺、小金井並びに田無になっております。行政区域が四つの加入区域に分かれておるわけであります。ところが利用者の皆さま方から見ますと、ここにそれぞれ私鉄が東西に走っておるという関係等もございます。したがいまして、小平市の行政区域を小平の加入区域に合わせるということが必ずしも住民の皆さまにも御納得をいただけないと思うのであります。したがいまして、小平市並びにその周辺の地域につきまして、現在では大加入区域制度を考えないと、御要望にも沿えないのではなかろうか、こういうことで、それらを中心に検討を加え、さらにその周辺との均衡とか格差といったようなものをよく見ながら具体策を検討中だ、こういうことであります。
○中野(明)分科員 そのほか、六大都市に近いような都市で、現在まだ同一行政区域で市外通話になっているところがございますが、この点の解消は大体何年をめどとしておられるのか、これをこの際聞いておきたいのですが、北九州とか、その他名古屋、そういうふうに六大都市並びにそれに類似するような都市、これが一番要望が強いように私どもも感じております。それらの、かなりの密集した都市に対する加入区域の統合、これは大体のめどはどの程度ですか。
○井上説明員 まず名古屋市につきましてはすでに、たしか二月二日に統合が完了しているはずでございます。北九州につきましては三月初旬に切りかえが行なわれるような手はずで進められているはずでございます。それから横浜につきましては、これはまだ進めつつございますが、いつごろ完了するかという目安はわかっておりません。漸次進めていくという方向で現在軌道に乗せつつあります。それから京都、神戸でございますが、これは地況等から見ましていかにも非常に長遠なところでございます。山を越え、谷を越え、完全なる市外地、市の外の地域というような地域がございます。それらにつきましては、全部を統合するということは不可能でございます。対象となる区間につきましては、四次計画中にできるだけ早期に完成さしたい、こういうつもりで進めております。
○中野(明)分科員 ほかにも、東京都下と同じような条件で大阪府下がございますが、ここら辺も相当地域の格差で陳情その他がございます。それで、公社の性格、そうしてまた役目からいって、この地域格差を是正するということは、公社に課せられた一番大きな役目であろう、私どもも日ごろからそのように考えております。いま四次計画でるる計画ができているようでございますが、今後鋭意この地域格差の是正については努力していただいて、一日も早く加入者に公平な恩恵が与えられるように努力をしていただきたい、そのことを要望しておきたいと思います。
○米澤説明員 お答えいたします。 公社といたしまして、第四次五カ年計画の中で、地域開発と格差の是正ということ、それから同一市町村内の加入区域の統合、合併、こういう問題を取り上げておりまして、できるだけ御要望に沿って進めたいと思います。
○中野(明)分科員 大臣のほうからも公社を督励していただいて、そしてしっかりこの大きな課題について取り組んでいただいて、ぜひとも電話の地域による不公平をなくするように骨を折っていただきたい、このことを最後に私要望して終わりたいと思います。
○河本国務大臣 地域格差の解消につきましては、お話しのように非常に強い要望がございます。そこでいま総裁からも話しましたが、さらに一段と督励をいたしまして、解消を一日も早く実現をしたい、かように考えます。
○中野(明)分科員 以上で終わります。
○野原主査 金丸徳重君。
○金丸(徳)分科員 私は、こうした機会において、郵政大臣が主管なさっておられます郵政事業また電信電話事業、電波関係などの諸般の問題のうちの二、三を取り出して大臣の所懐をお伺いしたかったのでありますが、いかんせんたいへん制約されておる時間でありますので、中途はんぱになってはいけません。本日は、ただ一つの点についてだけ大臣の考えをお伺いいたし、また事務当局からの説明もいただきたいと思います。 実は、その前に、大臣御就任直後に郵政事業全般として非常に人的要素の大事な仕事であるから、人間関係について大臣の特段なる御配慮をいただきたいという要望をかねて申し上げておきました。それに対しまして大臣からたいへん熱意のあるお答えをいただいて、私は深い期待を持っておったのであります。 そこで、来年度の予算その他を審議するしょっぱなの大臣の所管事項の説明の中において、これがどう具体的にあらわれてきておるであろうか、こう思いまして、いまここで、これは逓信委員会において大臣の御説明なさった資料を拝見いたしました。ところが、これには全く事務的な説明はあるのでありますが、基本になるところの人的問題についての大臣の新鮮にして、強力なる所懐をうかがうことができなかったのであります。この機会にあらためてそれについてこうした事務的な事項をきわめて円滑に運営し実施していく基本になるお考えを、ごく簡単でいいですから御表明いただきたい。
○河本国務大臣 郵政省の仕事は、監督をいたしております電電公社も含めまして、それに従事する職員はおよそ六十万ほどございます。そういう意味から考えまして、お話しのように人的関係が最大の仕事でなかろうか、かように考えます。現在郵政省の取り組んでおります仕事は、また方向はいろいろございますが、一番の大きな問題は機械化でございます。この機械化を通じて出てまいりますいろいろなメリットというものはもちろん従業員にも還元しなければなりません。あるいはまた、加入者その他のサービスの向上にも還元しなければなりませんが、当然そういうふうな機械化合理化の過程を通じまして従業員の職場環境をよくする、労働条件をよくしていく、そういうことを当然考えていかなければならぬ、かように考えております。
○金丸(徳)分科員 実は私がお伺いいたしたことはたいへんばく然としたようでありますから、お答えがしにくかったのかもしれません。具体的に私がなぜこんなことをお尋ねする気になったかについて申し上げますればわかることと思います。郵便事業、電信電話事業、貯金事業、簡易保険事業、いずれも外で働く人をたくさん持っております。あるいは自転車に乗りあるいはオートバイに乗りあるいは徒歩で、ある人は集配に従事しある人は集金に従事し、また保険、貯金の勧誘に従事する、あるいは電信、電話の線路の保守であるとか故障になった電話機の修理だとかいろいろやっておられるのでありますが、そうした外に働く人たちが多いあなたの管下の仕事の中において、いまのきびしい世相、特に交通難、交通地獄というような事態に直面いたしまして、そうした従業員に対して大臣はどういうお考えをもって臨んでおられるか。これはたいへんこまかい問題のようでございますけれども、私は非常に大事な問題に思います。大臣がお仕事を進める上について、まずこれについてどういうふうな心がまえをもって対処なさっておられるかを伺いたかったのであります。
○河本国務大臣 郵政事業では外部で働く者が非常に多いということはお話しのとおりでございまして、そういう関係から、具体的な問題といたしまして、交通事故が最近非常に激増しておるわけです。その点私もたいへん頭を悩めておるわけでございますが、最近はおよそ一年七千件にも達する、こういう状態でございまして、たいへんな問題だと思います。そこでいまいろいろ具体的な対策を立てておりますので、その具体的な対策につきましては、それぞれ担当の政府委員から答弁させます。
○曾山政府委員 ただいま大臣からお答えいたしましたとおり、郵政省といたしましては特に外勤の仕事につきまして頭を悩ましておる次第でございます。交通事故が最近激増してまいりまして、郵政従業員もその例外でございません。ただいまお話にございましたように、いろいろの公務災害にならないものも入れますと年間約七千件くらいということ、いまお話しされたとおりでございますが、公務災害の給付対象になりますものだけでも千七百件があるというような状態でございます。それで、具体的なこれの防止措置でございますが、何と申しましても、個人個人が交通災害にあわないように、また自分がそういう積極的な加害者にならないように気をつけることが第一でございますので、省といたしましては安全運転管理者というものを現場に配置いたしまして、この管理者を通じまして積極的な交通安全思想の普及をはかりますと同時に、外勤の指導監督に当たっておるのでございます。さらにはヘルメットを着用させる必要がございますので、これは機動車に乗ります職員には全員交付しております。また、運転の技能あるいは法令等につきましても十分習得訓練する必要がございますので、打ち合わせ会、講習会等々を再々開催いたしまして、さような点にも配意いたしております。次に、全国機動車安全運動という運動を、年に一カ月でございますが、秋に開催いたしまして、従業員の注意を喚起しております。もちろん取り締まり当局との間におきましても常時緊密な連絡をとり合いまして、外部からの指導あるいは啓発等にも当たってもらっておる次第でございます。具体的に申し上げましたが、以上が対策でございます。
○金丸(徳)分科員 いま郵務局長から郵務関係についての対策を具体的におあげくださいました。おそらく各関係局長また電電公社、ともに同じような対策を逐次練られておることと思います。一々お伺いしておればよろしいのですけれども、時間がありませんので、そのような意味において私の質問を次に進めさしていただくのであります。 いまのように、ヘルメットをかぶしてやるとか、個人個人の心がまえを喚起するとか、あるいは技術習得をするとか、安全運動を大いにやるということも一つだと思います。けれども、私はそれはほんのわずかの対策にしかならないのではないかと思います。といいますのは、いまのような交通地獄の中あるいはもっと進んでというか、交通戦争などと言っておる全く戦場のような中に突き進まなければ、ああした現場の仕事はうまくいかないのでありまして、そしてそれは都市であれば都市なりに、地方に行けば地方なりに、交通が渋滞するところは渋滞しておるなりに、渋滞しない、しかしながらものすごいスピードを出せるというようなところはそういうなりに危険があるのでありますが、それにつきましては、いまのようなこともさることながら、基本的に従来の人員配置基準というものに相当の配慮を加えなければならないのではないか。郵便でいいますと、いままでのような集配区分ではなくて、交通のふくそう、もしくは交通地獄、交通戦争に即応したような新体制の中で仕事をさせるようにしなければ本来のも のではないと思いますが、それについてはどういうふうな措置が講ぜられておりますか。
○曾山政府委員 ごもっともな御意見だと思います。いまの御意見を突き詰めてまいりますと、いわゆる配達地域をできるだけ縮小いたしまして、大きく集めて小さく配ると申しますか、さような集配制度にしていったらどうかという御意見もその中にあるんではないだろうかと思いますが、私どもとしましてはそのとおり考えております。電電公社におきましても、夜は電報の配達を集中しておるそうでございますが、昼は交通難に備えまして、配達区を縮小しているという線で進めておりまして、現実に東京の郊外等におきましては分室を設けたり、また小局を配達局として設置したり、おっしゃるような御趣旨に沿って進めておる次第でございます。
○金丸(徳)分科員 それでは進んでお伺いしますが、本年度予算について、そうした配慮に伴う予算はどの程度、金額においてどれだけ、人員においてどれだけ盛られておりますか、お示し願いたい。
○曾山政府委員 大きく安全運転という形におきましては、約三千八百万くらい見てございます。 なお、ただいま申しました小局あるいは分室を地方に設置していくというような局数といたしましては、ちょうど七局。それから定員の数にいたしますと、共通職員が主ですが、若干郵便職員もそれに付加いたしまして、合計して六十名くらいだったと思います。正確には後ほど申し上げますが、全国で六十名程度の増を考えております。
○金丸(徳)分科員 いまのことはたいへん大事であります。各事業について数と金額だけでよろしいから、承らしていただきたい。
○米澤説明員 お答えいたします。 電電公社といたしまして、まず屋外作業の大きなものは線路作業と電報の配達、この二つが代表的なものであります。 屋外線路につきましては、ラインマンセンターというものをところどころにつくっております。それはどういうのかと申しますと、線路作業というのはみんななかなか希望しない職種でありますので、それを積極的にやるために、最近、たとえば東京もそうでありますけれども、地方の都市で、横浜であるとか大阪であるとか富山であるとか、そういうような中都市くらいまでも含めましてラインマンセンターというものをつくりまして、そこへ自動車を全部集中する、あるいはまたいろんな資材をそこへ全部集めておきまして、いわゆる線路というものの工事を近代化する。これは非常に効果があがっているようです。私も最近二、三のラインマンセンターを見てまいりましたが、非常に士気が上がっている。朝いよいよ工事に出るときには、所管の局長があるいはまた課長が安全ということを作業に出る人に指令する。体操もしたり、非常に士気が上がって、私は非常に効果があがっているように思います。いま何カ所であるかということは、私ははっきり覚えておりません。私も数カ所だけ自分で回ってみました。 電報につきましては、先ほど郵政省の郵務局長もお答えになっておるのでありますが、私のほうも一時合理化しようというので、配達区域を非常に拡大したときがあるのでありますが、最近の都市の状態では、むしろ縮小したほうがいいのではないかというので、逆に縮小する方向もとっておりますし、それからまた、東京あたりで試行的にいままでの二輪車をやめまして四輪車にして、四輪車になりますとボディがありますから、表に出た場合にじかにからだで受けないで済む。そういう方法もいまいろいろ研究しておる、こういう状態であります。
○金丸(徳)分科員 貯金、保険なんかにつきましても、相当の対策が練らるべきだと思いますが、お答えがいただけません。しかし、郵務局長から伺ったところによりますと、全国で六十人ばかりの増員をこれについて用意してあるということであります。私は、現在の状況をもってして六十人程度であるとすれば、それは焼け石に水ということが大げさであるならば、まことに心さみしい程度だと思います。それほどに現在の交通状況というものはひどいものであります。 実は大臣、私はこのようなお尋ねをする動機があったのであります。私は年々、元旦に年賀状を持ち出す式に立ち会いまして、またその出発を見送るということを実は楽しみにいたしておりますし、それから電報電話局へ出まして、昔からよく交換の皆さんが元日には着飾って出てきて相祝う、その電報のところにお訪ねするということを楽しみにいたしております。あらためて申し上げるのもいかがかと思いますが、私は古い逓信官僚であります。私のふるさとへの郷愁を感ずる、楽しみな一日であるのであります。その元日に、郵便局長が、重い年賀状を自転車に積んで出かける人々に向かって、幹部と一緒に送り出したあとで、どうかして事故を起こさぬで帰ってきてくれればいいが、こういうことを口走り、私も全くそのような気持ちで、手を合わせるといってはいけませんが、ほんとうにそういう気持ちでこの交通地獄の中へ出ていく人々を送っておったものですから、たまたまほんとうにそうだと思います。現場の幹部はそのような気持ちで対処いたしておる。気持はそれだけ持っておりましても、対策がこれに伴いませんと、いかんともしがたい。 私は、おそらく大臣もそのような気持ちで、毎日あの交通地獄の中に出かけているところのあなたの大事な従業員に向かって、事故を起こさないように、大事に帰ってこいとひそかに叫んでいてくださるだろうと思います。そういうお心持ちがあるだろうと信じます。そこで、これに対するあなたの具体的なる裏づけを実はお示しが願いたかった。おととしよりも去年、去年よりもことしはさらに交通戦争は激しくなります。これに対して、ただヘルメットをかぶせたからとか、あるいは安全運動に参画しておるからとかいう口頭禅では間に合わないことになりはしないか。七千件起きておるのだそうであります。七千件が二万件にならないとも限りませんので、これをいまにして食いとめるための具体的なる対策を——いま郵務局長は、少しよけいに人をふやしてやって、気分を楽にするように、道順を楽にするようにという配慮もあると言いました。私は、その具体的なる配慮の実現が六十人であるところに非常に心配を持つものです。大臣、どういう御感想をお持ちでありますか。
○河本国務大臣 私も実はことしの正月元旦、渋谷局から初めての郵便物を数百人の人たちが持って出かけていくのを送り出したのでございますが、そのときも、いまお述べになったようなことを感じました。しかし、この事故の件数は先ほど申し上げましたようにだんだんとふえていっておりますし、このままいけばますますふえるのではないかと思います。いま郵務局長は郵政省を代表し、また電電公社の総裁は公社を代表いたしましてお話がありましたが、私はその話をさらに徹底いたしますと同時に、予算面でもやはりもっと思い切って金額をふやしていく。訓練その他ももちろん大事でございましょう。講習会その他も大事でございましょうが、やはり予算をもっとふやしていって、その面からの対策を真剣に検討していく、こういうことが必要であるということを痛感いたしております。
○金丸(徳)分科員 そこで郵務局長、少し掘り下げてお尋ねするのですけれども、あなたのほうで前にこまかい能率調査をされました。そして人員配置の基準とされておったのでありますが、その基準というものはあれは何年前になりますか。そのままいまも生きておるのですか。それによって定員を配置するなり修正するなりしているのですか。これは大臣にも御説明なさるようなつもりで、ひとつお聞かせをいただければありがたいと思います。
○曾山政府委員 お示しになりましたように、作業能率につきましては絶えず客観的な条件の変化ということを頭に入れながら改定をしてまいっております。現在の能率はいろいろ扱いによって違いまして、特にただいまお示しになりました都市内の外勤作業、これにつきましてはたしか三十九年だったと思いますが、新しく実態を調査いたしました。いまの交通事故の関係等も十分頭に入れながら改定をいたしました。さような次第でございまして、たとえばビルの林立も最近の傾向でございまして、交通事故、交通渋滞等も最近の傾向でございます。いろいろなそういう要素を考慮して、自軽車にサイクルメーターを取りつけたりあるいはまた一人一人の従業員のあとに調査官をつけまして、十分調査いたした結果の改定でございます。私どもといたしましては現行能率の基準は妥当なものだと考えておりますが、ただいま申し上げましたように、今後ますます激化いたします交通事故ということも頭に入れながら、さらに必要がございましたならば改定をしていくつもりでございます。
○金丸(徳)分科員 大臣いまお聞き取りのように、大都市の問題のものさしが三十九年なんですね。私からあらためて申し上げるまでもなく、三十九年と現在との街頭における交通状況というものは格段の差があるのですよ。ここ二、三年来というものはたいへんな増加ぶり、そしてその増加の傾向は都市よりも地方においてはなはだしい。いまや農家でも一、二台の車を持っており、物の運搬どころかレジャーの用にも乗用車を使っておるようなことでありまして、小さな路地にまで車が置いてあるというような事態になっております。三十九年のものさしというものはいまや古くて役に立たないものになっておるのじゃないかということを私はおそれるのであります。しかしいまのように三十九年のものさしによって仕事の配分あるいは定員の配置基準とされておる。これは大臣どういうふうにお考えか。
○河本国務大臣 これは御趣旨のとおりだと思います。できるだけ最近の統計を基準として考えていかなければならぬと思います。
○金丸(徳)分科員 大臣もそういう御意見ですが、郵務局長、これについてはどうです。相当の決意を持って、ことばは御無礼かもしれないけれども、頭を切りかえて対処してもらわぬと間に合わないことになりはしないか。もう一つは、それによって定員配置について不公平があってはいけない。実情にそぐわぬものがあってはいかぬと思うから、私は意を喚起するのですが、どうでしょう。
○曾山政府委員 お説のとおりでございますので、時々刻々の客観的な状態の変化に応じましたものを今後ともつくってまいりたいと思います。 たいへん失礼いたしましたが、先ほど私三十九年と申し上げましたけれども、その後外務につきましては四十一年の十月の物数の調査をもとにしまして修正してございます。それだけつけ加えさせていただきます。
○金丸(徳)分科員 その修正の結果が六十人になったのですか。修正したもののものさしを当ててみてそういう結果になったのですか。私はたいへんこまかいことを根掘り葉掘りお聞きして御無礼と思いますが、この問題は私は現段階においてはたいへん大事なことだと思う。ことに外務従業員をたくさん持っておる郵政事業においては、現代の世相において、郵便物の数もどんどんふえてまいりましょうが、郵便物の目方もかさも大きくなっていくという現段階においては、よほど画期的なる考え方に立ってものさしをこしらえておいてもらわぬと、実情に合わないことになっていって、現場の職員が手を合わしてただ祈るだけだというような嘆きを与えなければならない。そうした中において無理な仕事を苦しい中から進めていかなければならないようなことになるのではないかと思うので、あえてこれはしつこくお尋ねをし、要望をするのであります。いかがですか。
○曾山政府委員 当国会におきましては、諸先生の御示唆等によりまして四十一年の七月に料金改定をしますと同時に、郵便の改定を展開いたしましたことも御承知のとおりでございます。御案内のように従来の重くてかさばる郵便物をできるだけ効率的に標準化するという方針に沿いまして、いわゆる定形内郵便物と定形外郵便物という二種類の種別を一種郵便物につきましてつくったことも御承知のとおりでございます。したがって四十一年七月以降は私どもが所期しました以上に定形化が進みまして、いまのところ、むしろ先ほどの先生のお話とはちょっと逆になりますけれども、作業がしやすくなっている面もございます。非常に目方が軽くなり、従来かさばっておりましたものがかさばらずに済む。集配かばんも軽くなり、あるいはかさばらずに済むというような利点もございます。それこそ勘案いたしまして、先ほど申しました修正をいたしたわけでございます。したがいましていまのところその後の交通災害の頻発状況——あるいは私どもといたしましては三階以上のビルに、自由に使用できるエレベーターがございましても、それに受け箱をつけてもらいまして、そこにしか配達しないということで、受け箱の勧奨をいたしております。これも外務員の労苦の軽減になるわけでございます。それこれ勘案いたしまして、ときどき修正してまいりながらこの基準をもちましてやってまいろうと考えておりますが、御趣旨の点はごもっともな点もございますので、十分検討いたしたいと思います。ものさしは今後とも完全なものにしてまいりたいと思います。
○金丸(徳)分科員 私のちょうだいした時間はもう残り少なになりましたからこれで終わらしていただきますが、大臣、私は最初にお願いのことばを申し上げましたがいま思い出すことが一つあるのであります。古い話になりますが、犬養毅先生が逓信大臣をなさっておられるとき、大臣と同じように郵便局回りをなさって、当時あまりにもひどい郵便局の皆さんの夜勤などにおける苦労な状態を見るにたえかねて、せめて慰労のためにふろをつくってやろうということで、郵便局に浴室を設けた。これが当時犬養ぶろといわれまして、従業員の士気を鼓舞し、温情の中でこの大事な仕事を進めるたいへんな力になったということを私どもは若いころに聞かされております。いかにも人情大臣らしい気持ちのあらわれ方でございました。いま私は大臣に人間関係が大切だからとお願いをいたしたのであります。いまもし河本大臣にお願いすることがありとしますならば、この犬養先生の発揮されたような現場の人々の心をゆすぶるような施策——この際一番問題の交通難に処する、交通地獄の現代に処するための郵便、電信電話の外務員へのあたたかい思いやりというものを具体的に施策の上にあらわしていただきたいと思います。それがあらわれますならば、従業員一同、心をふるい立てて大臣のもとに喜んで働くことになろうではないかなと思うからでございます。私のこのお願いを締めくくりといたしまして、質問を終わらしていただきます。
○河本国務大臣 有益なお話、ありがとうございました。御趣旨が実現するように今後とも努力をいたします。
○野原主査 堀昌雄君。
○堀分科員 本日は電電公社に関する問題について二、三お伺いをいたします。 最初に、ことしの公社の収入のぐあいは、当初にお考えになっておったよりはやはりふえてきたのではないか。概算でお出しになったのよりはふえてきたのではないかと思うのですが、最近の時点で皆さんのほうで——大体三月まであと一カ月でございますから、見通しはどんなことかをちょっと最初に伺いたいと思います。
○中山説明員 お答えを申し上げます。 十二月までの実績がわかっておりますので、これを予算の月割り額の累計額と比べますと八十九億円の増収となっておりまして、増収率は一・五%でございます。この調子でこのままいきますならば、年間総額の増収額は百十五億円から百二十億円くらいのところになるんじゃないか、かように考えております。
○堀分科員 実は私、十月、十一月と二回にわたって電電公社の予算問題の論議をさしていただきまして、幸いにして本年度の電電公社の料金値上げは見送りになったわけでございますが、しかし国民の中には、ことしは値上げにならなかったけれども、過去の経緯から見て、また来年も値上げ案が出されてくるのではないかというのが、私はやはり国民の心配しておることではないかと思うのです。私は過去二年にわたっていろいろと計数的な分析もしながら、電電公社のほうでは赤字になるというお話でありましたけれども、二年にわたって実は赤字にならなかったということだけは明らかになってきたわけでありますけれども、この際、今度いろいろとまた基本料の段階別の区切り方の変更、あるいは市外通話料の値下げ問題とで計算上はパーになるようなかっこうの改定をなさるということなんでありますが、その問題は別といたしまして、四十五年度にまた電話料金の値上げをしたいという問題が出てくるんじゃないかという国民の心配がありますから、ちょっと一番最初に、現在における電電公社の皆さんのお考えを承っておきたいと思います。
○米澤説明員 お答えいたします。 電電公社といたしましては現在第四次五カ年計画を進めておりまして、その柱は四つございます。一つは、経済の効率化をはかる、第二は、地域開発の格差の是正をはかる、第三が、大体三世帯に一つくらいの加入電話がつくことを予想するわけでありますが、国民生活の向上と近代化をはかる、第四が、同一市町村内の加入区域の統合合併をはかる、この四つの柱を掲げまして、全体のおもな工程を申し上げますと、加入電話につきまして、約九百三十万個の加入電話をつけるということを骨子とする建設投資額が三兆三千七百億円という計画を進めておるわけでございますすで。に現在予算案として出されております四十四年度におきましては、百九十五万個の工程を予想いたしたのでありますが、百九十二万個の工程が認められまして、ほぼ満足すべき工程であると思っております。 ところで、今後どうなるかというお話でございますが、私たちといたしましては、この第四次五カ年計画を達成するということを、やはりこれはいつか堀委員の御質問にお答えいたしましたが、国民のためにも必要じゃないか。電電公社は電信電話に対しまして独占的な事業を行なっておりますので、もうかる地域であるとか、もうからない地域というような市別をつけないで要望にこたえていかなければならない、したがって、この第四次五カ年計画はぜひとも達成したいと思います。 ところで、では四十五年はどうなるかという点につきましては、実はいまはプラスマイナス・ゼロ、アップ率はゼロで体系合理化の法案を政府にお願いして、国会に提出してきておる次第でありますが、この法案が通りました七月あたりの時点におきまして、なお、収入等をよく見て四十五年をどうするかということを考えたいと思います。 しかし、どちらにいたしましても、今後、いわゆる電報の赤字というものをかかえておりまして、これをどうするかということ、それからまた、電話が農村その他の住宅に普及することによって、いわゆるパーライン当たりの月の収入が千五百円とか、資本費用だけで現在月二千六百円くらいかかるのに対しましてそういう普及がはかられておる段階でありますので、四十五年度以降におきましてこれをどうするかというと、やはり今後根本的に考えなければならぬと思っております。 いずれにいたしましても、七月の時点までは、収入状況等を見まして、経費の節減と増収をはかって、長期の問題は七月の時点において考えたいというふうに考えております。
○堀分科員 おっしゃること、ごもっともなんです。ただ、私はこの二年にわたって論議の経過を見ておりますと、公社側でお出しになっております資料について、これは見通しですから間違うことはあり得るわけでありますけれども、私のようなしろうとが計算したほうがどうも真実に近かったというようなことでは、やはり電電公社としても少し検討していただく余地があろうかと私は思うのです。もちろん、見通しのことでありますから、ある程度の誤差はやむを得ませんけれども、赤字が出るというのが黒字になるというのは、国民感情といたしますと、何だか、赤字が出るといって料金値上げの問題が出てきて、しかし実際には黒字になった、料金の値上げができなかったということが二回も重なるということは、電電公社に対する国民の不信を招く、これもやはり国の機関の一部でございますから、この点、今度の四十五年度の概算要求その他の問題については、もう少し確度の高いものを出していただかなければ、また昨年のようなことが繰り返されるようなことでは、私は公社の責任という問題を考えなければならぬ点も起きてくるかと思いますので、その点についてはひとつ——誤差はもちろんありますが、少なくとも赤から黒に変わるというのは、一般国民から見ても非常にドラスチックな変化のように受け取れるわけでありますから、その点についての公社としてのものの考え方、特に今回は二カ年にわたってそういうことの続いたあとでもありますから、慎重の上にも慎重に値上げ問題についてはお考えをいただく必要があるのではないか、第一点にこう考えます。 第二点は、法案が逓信委員にかかりましてから論議させていただきますけれども、私の経済問題をやっております立場からの感触ですね。こまかい資料はお願いをしておりますから、またいただいて、こまかい分析は私なりにいたしますけれども、感じとしては、パーではなくて、おそらくだんだん先へいくにつれて増収線のほうにトレンドが引けるのじゃないかという感じが実はしておりますから、そこらの問題も十分に緻密な分析をしていただいて——経済行為ですからね。とりましたときの時点がパーであるということはそれでいいのです。私はそれだからいかぬという話をしているわけじゃない。その時点ではパーになっても、経済の発展段階に応じてそのときのパーがいつまでもパーになるということではないわけでして、増減収の形としては別の角度になる。たとえば通話の問題は、その通話数が固定しておるならば減収は同じですけれども、通話数がずんずんふえてくれば、減収分をこえて今度は増収分が出てくるわけですから、そういう意味では、流動的にものを見ていくとすれば、その時点において切った面での評価と、それから動いていく形での変化というのはまたおのずから違いもあるわけでありますから、そういう点も十分勘案していただいて、ひとつ国民が納得をする問題の提起をしていただくということをお願いしたいと思います。ちょっとこの二点についてお答えをいただいたら次へ入ります。
○米澤説明員 お答えいたします。 こまかい数字につきましては経理局長から申し上げますが、大体、四十三年度に百二十億円くらい増収になるという——私たちといたしまして、前々から増収をはかることと経費の節減というのは、料金問題がどうあろうと、特に現場に対しまして収支率制度を適用いたしておりまして一生懸命で増収をはかって、あるいは電話の建設の稼働を早めるということをやっておった次第であります。しかし、現に、予算の外側で仲裁裁定で二百二十億円別に公社としてどうしてもひねり出さなければならぬような形になっており、あるいはまた、年度末におきまして業績手当を——予算上、初めから公務員より〇・二カ月低くなっておりますから、かりに公務員と同じ業績手当を出すといたしますと、やはり〇・二カ月分の増収をはかっておかなければならぬというようなことになっておりまして、増収については努力しております。 ただ、赤字、黒字の問題でございますが、私たちもこの作業につきましては、私のほうの経理局なりあるいは計画局等を督励いたしまして、いろいろ正確にやらしておるのでございます。これは見通しの問題になりますけれども、八・二%の経済成長率が、実質経済成長率がたとえば一三%くらいになってまいりますとやはり若干の狂いが出てまいります。八千億以上の収入に対しまして百二十億程度でございますから、パーセンテージとしてはごくわずかで、この程度になることはある程度やむを得ないと思うのであります。ただ、その境がボーダーラインでありますので、ちょっと違いますと、すれすれの赤字になり、あるいはすれすれの黒字になる、こういうことになってくる次第であります。なお、こういうもののエスティメーションといいますか、そういうことについては最近いろいろな手法も出ておりますので、経理上の手法も使って正確を期していきたいと考えております。しかし、ある程度の誤差はやむを得ないと考えております。 それからいま出しております法案につきましていかがかという御質問でございますが、これは、私たちといたしまして、第四次五カ年計画の中でこれがどんなふうになるかということを見ておるわけであります。 ところで、今度は電話基本料を上げまして、近距離の市外通話を下げるというわけであります。この基本料の上げ方につきまして、公社としては、最初事務も住宅も同じにする、しかし度数料は七円を十円にお願いしよう、そういう一貫した考え方でありましたが、物価対策という政府の方針に従いまして、経企庁の事務当局と打ち合わせして、従来と同じように、基本料につきまして住宅の格差を七〇%に押えました。これがもしもパーであったといたしますと、確かにいま御指摘のような傾向がありますが、七〇%になりましたので、結局、今後住宅がふえてまいったときの影響は、場合によっては若干減収になるのじゃないかという意見も中にあります。いずれにいたしましても、この問題は、住宅と事務の基本料を七〇%の格差に改めたということにおいて、しかも住宅電話のパーセンテージが全体で広がることも考えますと、誤差の範囲で、第四次五カ年計画中はプラスマイナス・ゼロになるのじゃないかと考えておる次第でございます。
○堀分科員 郵政大臣、いままで私が話をしてきたことは、郵政大臣のいらっしゃらないところで議論をしてきたものですからつまびらかにしておられないと思うのです。要するに、二カ年にわたって電電公社は値上げを要求されておりますけれども、実は概算要求その他でお考えになっておった収入よりも、二カ年にわたって、私が問題提起をしたように収入がふえておったということなんですね。ですから私は、郵政大臣としても、二回こういうことのあったあとですから、四十五年にはできるだけ慎重に——でき得るならば私は、四十五年は一回だけ電話料金の値上げを見送って、実際に赤字が出てきたら、それは四十六年にきちんとするというようなことが政治的には必要なのではないか。公社の総裁としては、公社の経理上赤字が出る見通しが立てば、いまの計画の関係で値上げをしてほしいという希望を出されることは、公社の責任者としてはやむを得ないと思うのですが、郵政大臣は、内閣の一員として物価政策その他の面についても十分内閣の御方針についてはお考えがあるところだと思いますので、四十五年度について、これは七月ごろのことになりましょうけれども、一年くらいはひとつ電話料金の値上げを出さないで、もし実質的に赤字が出るならば、それは四十六年にきちんとしたかっこうで出していただくということのほうが、私は国民が納得をすると思いますので、その点についてのお考えを承りたいと思います。
○河本国務大臣 公社の経営の基本は、私はやはり独立採算制を堅持していくことだと思います。しかし、独立採算制を堅持するといいましても、電信電話料金は国民生活と表裏一体の関係にあるわけでございますので、消費者物価に影響するところが非常に大きい、当然慎重に取り扱わなければならぬと考えております。 そこで、先ほど来御指摘のように、二年続きで赤字であるといっておったものが、決算をしてみると黒字になり、また黒字になりそうではないか、けしからぬ、こういう御指摘でございますが、これは私も実はその点を強く指摘したのです。ところが、総裁が申し上げましたように、一億近い収入である、そして経済の成長率が相当大幅に狂った、だから一%前後の狂いはこれは御了承いただきたい、こういうことを言っておりましたが、当然のことだと思います。 そこで、若干の数字の食い違いは、これは御了解をいただきたいと思うのでございますが、根本的に公社の経営を見てみますのに、経営が苦しくなる要素が二つあると思うのです。仕事全体は成長産業だと思います。ですから、当然いろいろな経費増を負担するだけの力は仕事自体にはあるのだと私は考えます。しかし、根本的に公社の困っております二つの点と申しますのは、一つは、設備費が一個当たり三十六万円かかるわけですね。それに対して、昨年来幾らか値上げしてもらったようでございますが、わずか三万円である。そうすると、一個つけるたびに三十数万円の負担となりまして、それが累積されて結局ばく大な借り入れ金の残高になる、金利負担の増加になる、これが非常に公社の経営を圧迫しておるようでございます。もう一つは、電報だと思います。先ほど電話は成長産業だと申しましたが、電報は斜陽産業だと思うのです。一通打つたびに五百円損する。一年に一億通打っておりますから、電報だけで五百億円損をしておる。ですから、この電報の問題だけは特別に解決しなければいかぬのじゃないか。同時に、設備料の問題を何かもう少し妥当なところで検討していただく、そういう方向で何か解決をはかれないかということで、いませっかく公社のほうで検討していただいておるところでございますが、何ぶんにもまだ七月ごろまでの数字を見ませんと最終の結論は出ませんけれども、値上げその他の国民の直接の負担増になるというそういう方向はできるだけ避けていきたい、かように考えております。
○堀分科員 ひとつ、ぜひそういう方向でこれからも郵政省としてもお考えいただきたいと思います。 次に、御承知のように、いまコンピューターというものの開発が非常に進むにつれて情報産業の問題というのがようやく日本でも始まろうというところへやってまいりました。私はいまのお話の電電公社の問題の中で、長期的に見ますと、確かに電報というのは赤字がありますし、少しくらい値上げをしても、いまおっしゃるように百円の収入に対して五百円ですか、一対五くらいの比率でマイナスが立つというようなことであれば、少々値上げをしても、まさかこれを収支償うようなことにできないわけですね、公共性の問題から。そういうものはやはり本来的に、公社のサービスといいますか、国のサービスというかっこうで考えなければならない。しかし、いま大臣もおっしゃったように、公社は独立採算制になっていますから、やはりできれば独立採算制を堅持していってもらいたいと私も思います。その中で、実はデータ通信という問題は、将来に非常に可能性を残しておる問題でありまして、これからこの問題のいろいろな討議が始まるにあたって、ものの考え方をひとつ、ちょっと私の考えを先に申し上げて公社なり郵政大臣のお考えを伺いたいのです。 大体、いま地方公営企業その他で都市バスの問題というのは、もう御承知のように全国的にたいへん赤字で困っておるわけです。これはどうして困っておるかといいますと、民営バスと都市バスというのが同じ町の中を走っておって、民営バスはおおむねペイしなければ成り立ちませんから、ペイするところだけを民営が走る、しかし、公共的な立場として、輸送をペイするところだけを走るバスでほっておくわけにいきませんから、地方自治体としては、公営企業によって、ペイしないもの——ペイするものも多少ありましょうが、主としてペイしないものを行なっておるわけですから、私は、地方公営企業の性格というのは赤字が出るのがあたりまえで、地方公営企業で黒字が出るんなら公営企業でやらなくてもいいんじゃないかというくらいのことなんで、本来赤字が出るのがあたりまえだと思うのです。 そこで、これと非常によく似たことがこの情報産業の問題で起きてくるおそれが十分にあると思います。情報産業のいろんな中で、ペイしそうなものだけは民間がやらせろといってみんな持っていっちゃって、ペイしないような、国だとか何だとかに関係するところだけが電電公社に残されますと、これは将来的にいまの地方公営企業のバスと同じようなかっこうになってしまって、要するに、国の企業というのは赤字が出るのがあたりまえだということになってしまうのでは、私も独立採算という前提を考える場合にはちょっと問題があろうかと思います。ですから、そういう意味で、これから郵政省では郵政審議会におはかりになったりして、いろいろとこの問題についてのお考えを進められることでありましょうし、公社も公社なりの検討を進められておるんだと思いますが、私も、それは情報産業全部公社でやれっこありませんから、そんなことを言っているのではないのです。ないのですが、いいところは全部民間だ、そうして残ったペイしないような部分だけほとんどが公社だというようなことにすべきではない、こういうふうに考えております。ですから、その点では、やはり当然いまのうちに公社としては、少なくともここまでをやらせるという一つのワク組みを考えて、このワク組みの外は民間にひとつぜひやっていただきたいということにならないとあとに問題が残ってくるんじゃないか、私はこういうふうに考えますので、その点について、まず郵政大臣にお伺いいたします。
○河本国務大臣 このデータ通信の問題は、ある程度の基本的な考え方は郵政省もまとめまして先般発表したような次第でございますが、突っ込んで具体的にどうするかというところまで実はいっていないのです。現在作業中でございまして、あの程度の作業が進めば、郵政審議会におはかりいたしまして御検討いただく、こういう段取りになろうかと思うのです。現在電電公社の四十四年度の予算はデータ通信だけで約二百億でございますが、これも全部二百億で独立採算制が堅持できるようにいたしております。したがいまして、将来もやはりお話のような点を十分検討いたしまして、いいところは民間がやるのだ、悪いかすだけを公社がやるのだ、そういうことは困りますので、そういうことのないように十分配慮しなければならぬと思います。
○堀分科員 この際、この問題の将来的な展望について何か公社側の意見があれば、ちょっと簡単に……。
○米澤説明員 情報産業につきましては、大きく分けますと、オフラインの問題、オンラインの問題があろうと思います。オフラインにつきましては、これは公社は関係ない、公社としてはオンラインによる情報処理、これが問題であります。 この五カ年計画の中で千七百億円の建設投資を予定しておりまして、初年度百億円、これは成立いたしました。二百億円がいま国会に出ておりまして、なおまだ千四百億円くらいの投資を——投資の幅としては私は相当十分見込んだつもりでございます。 ところで、その次に民間開放問題につきましては、方針として郵政省あるいは政府でいろいろお考えになっておられるようでありまして、私は、民間に開放された場合にいたしましても、やはりその中心的なものは電電公社でやったほうが一番いいのじゃないかというふうに考えております。 ところで、いま一番大事なことは、最近アメリカの話を聞きましても、データ通信の価額で、ソフトウエアの値段が七〇%でハードウエアが三〇%だといわれておるのであります。日本ではソフトウエアの値段はエバリュエーションができていないのです。したがって、そういうエバリュエーションができるようにしないとこの産業は興こらない。また、エンジニア、ことにシステムエンジニアとかあるいはプログラマーを養成するということがたいへん大事なのであります。 公社といたしまして、三年前に地方銀行協会のネットワークを当時の郡郵政大臣にお話しして、了解を得て始めたわけでありまして、昨年の十月にサービスを開始し、引き続いて、たとえば万博であるとか、運輸省の登録事務とかやっております。あるいはまた、簡易計算システムとか、科学技術計算、在庫管理とか、いろいろやっておりますが、最近データ通信本部の中身を充実いたしまして、そこに約七百人くらいの人を集めて、いろいろ具体的なジョブトレーニングを含めてやらしておるわけであります。したがって、一番大事なことは、国としては、どういうことをやる必要があるか、公社は何をやるか、民間はどういうことをやるか、そういうような役割りをはっきりして、そうして将来のビジョンをつくっていくということで、電電公社としてはデータバンクまでやる意思はございません。それはいろいろやるところがあるわけでありまして、いずれにいたしましても、実際的な中身をつくっていくということが一番大事だというふうに考えております。
○堀分科員 実は、聞くところによりますと、IBMは、一週間ぐらい有志の方に来ていただいて、それをかん詰めにしていろいろなレクチャーをやったりして、一応一週間もやりますと、ちょっとこの問題についての基礎的な理解ができる。プログラムをつくらせて、簡単なものでしょうけれども、やらせるというようなシステムがあるようですね。IBMは商売でやっているのでしょうが、今日、国としてもそういう機関を設けて一週間くらい——一週間か三日か四日だったかはっきり必見えておりませんが、そういう人がちょっと勉強して、今後そういうことの——というのは、お互い、形の上では比較的知っております。私もむすこが一生懸命やっているから多少知っているわけですけれども、なかなかこれはとっつきにくくて、紙に書いたものを読んだってぴちっと入らない。プログラムをつくってやってみればわれることが紙に書いたものを読んだだけではわからない。政府がいまIBMがやっている程度のことをどこかでひとつそういう簡単な講習の受けられるシステム、これは私は当然考える必要があるんじゃないかと思うのですが、郵政大臣、これは所管に関係のあることですから、ひとつ、これも閣議に一ぺん出していただいて、総合的にそういうものを考えてもらいたいと思うのですが、いかがでしょうか。
○河本国務大臣 IBMがそういうことをやっておるということは私も聞いております。百聞は一見にしかずで、そんなことから引っぱり込んでいく、こういう作戦でないかと思うのでございますが、概算でいいますと、いま日本で電子計算機を曲がりなりにも扱える人は一万七千人、二万人足らずだそうですね。実際は、現段階でもすでに三万人不足しておる。三万人いないとことしいっぱいの需要に追いつかない、こういう実情でもございますし、アメリカではすでにコンピューターを扱える人が三十五万ないし四十万おる、それでなお二十万不足しておる、こういう状態でございますので、将来のことを考えますと、お話のようなことはもちろんしなければならぬと思いますし、それから中学校あるいは高等学校あるいは大学、そういう学校教育の分野でも、大急ぎでやっていかなければならぬ、こういうふうに考えます。 なお、御質問にはございませんが、そのほかに資金面が実はございまして、技術の面、資金の面、こういう面を含めまして、どうしたらいいかということをいま総合的に検討いたしております。大体の具体的な案がまとまりましたならば、閣議にはかりましてやってまいりたい、こういうふうに考えております。
○堀分科員 最後に一言、きょうは時間もありませんからこの程度にいたしますけれども、追って、逓信委員会でも少しこの問題は掘り下げてやってまいりませんと、将来の可能性は非常に大きいけれども、いまはただ全く暗中模索ということなんですが、いつまでもこんなことをしていたのでは私は非常におくれると思うのです。やはり可能な手段、方法は一日も早く取り入れることが、日本の科学なり産業なり教育なり、いろんな方面にはかり知れないメリットを与えることだと思いますので、郵政大臣は特にそれに御関係の深い所管でもありますので、ひとつしっかり検討を進めていただきたいということを要望いたしまして、私の質問を終わります。
○野原主査 島本虎三君。
○島本分科員 きょうはおもに大臣と総裁に、いままで堀議員が聞いてまいりましたデータ通信をはじめとして、放送関係の若干について質問したい、こういうふうに思っております。時間も限られておりますので、答弁のほうは要領よく願いたいと思います。 堀議員のほうからの質問で、データ通信の概略はわかったわけであります。しかし大臣、私はその前段がわからないのであります。 と申しますのは、これは去年、四十三年十月十日ですけれども、日本経済新聞で米澤総裁が、データ通信は公社の独占が望ましい、妥当であるということを大きく新聞発表してございます。御存じのとおりでございます。そうして本年二月の四日に、ただいまいろいろ質疑がありましたように、大臣は、オンラインは独占しないで民間へも開放する、こういうような発表がなされたわけであります。ほんの四カ月ほどの間に、大臣がかわるとその方法までがらっと変わる、その政策までがらっと変わってしまう。戦前はいざ知らず、現在はあまりそういうようなことがないわけですが、一貫性というものがどうも貫かれていない。これは資料の不足なのか、何かの突然異変ではございますまいけれども、やはり何か重大な理由があるのか、その真意について知りいたと思っているのは私だけじゃないと思うのです。たった四カ月です。そしてその以前には、四十二年の六月ごろの参議院の逓信委員会でも、やはりこれは電電公社独占でやるのが今後のために望ましいということを繰返し小林郵政大臣も言っておったところでございます。最近こういうように急に変わったというこの真意はどこにあるのか、大臣からお伺いしたいと思います。
○河本国務大臣 四十二年、四十三年のお話が出ましたが、過去数年の間、郵政省はデータ通信を電電公社の独占または第二電電のようなものに独占さしてはどうだろうか、こういう考え方の上に立って検討しておったことは事実でございます。その上に立って、あるいは先ほどお話しのような談話が出たのではないかと思いますが、その後ずっと検討を重ねれば重ねるほど、このデータ通信の分野というものは非常なたいへんなものである、将来は第四次産業といわれるくらい巨大な産業に、しかも相当なスピードをもって発展していくであろう、人も、いまの電電公社の三十万ですかのようなことでは将来はとても足らぬだろう、こういうふうなことなどがだんだんわかってまいりまして、やはりこれは公社に何もかも独占させるというふうなことではいかぬのじゃないか、ある程度民間にも開放していって、国をあげての力でもってこの問題と取り組んでいく、こういうことが一番望ましいのではないか、こういうふうな結論に達しましたので、先般その基本方針だけを発表したわけでございます。
○島本分科員 今後の発展については、やはりまだ未知数なものがございます。しかし、これは悲観的じゃなく、明るい方面に向かっての未知数であります。ことに、大臣のほうでも御存じのように、三次案まで出され、第四次案がいま策定されようとしております経済企画庁の総合開発局でやっておりますあの新国土総合開発計画、この中の基本的な部分として、これは中枢管理機能の集積、こういうふうな部分には、はっきりと昭和四十年を基準年度とし六十年を達成年度として、その中に見る、聞く、書く、これが電話の持つ使命であり、今後これが中心になって産業の発達のもとになるんだ、こういうふうにはっきり言っているわけです。この基本はくずれないと思います。もしそうなりますと、今後やはり政策的にもデータ通信というのもの伸びははっきりわかるように思うわけなのであります。私は、そういうふうな点からしてもこのデータ通信を認める必要がある。とするならば、この公衆電気通信法二条の定義で、電気通信というものは「送り、伝え、又は受けること。」こういうような部分に限られておりますが、情報通信の場合は、もうすでに今度は改造と申しますか、生産と申しますか、そういうふうになって出てまいりますから、これだけではもうすでに間に合わなくなってしまう。これはもう速急に試験の段階から考えておかなければならぬ問題をはらんでいるのじゃないか、こういうように思うわけなんです。こういうような点で、法の改正あたりを同時にこれは考えてもらわなければいけない、こういうように考えております。この点等についていかがでございますか。
○河本国務大臣 先ほど申し上げましたように、先般発表いたしました一般的な基本方針がさらに具体化いたしまして、ある程度の成案を得たならば、これはもう郵政審議会におはかりいたしまして相談をいたします。民間開放というふうなことがきまりました場合には、法律の改正、こういう問題が当然起こってくると思います。
○島本分科員 大臣は、大体郵政審議会に諮問して、その上にということでございます。以前やはり郵政審議会に郵政関係で、いわば公社の問題について、具体的に公社化にすることはどうだというふうにして、前段を省略して前郵政大臣が諮問しておる。今度の場合、諮問するにいたしましても、やはり何を諮問するのか、また、どういう考えがあるのか、こういうことをはっきりさせて諮問するのでなければならないのじゃないか、こう思うわけですが、大臣はどういうような構想で諮問しようと思いますか。
○河本国務大臣 先ほども申し上げましたように、一応の基本線だけは大体きめたわけです。しかし、それをどう具体化していくのかということにつきましては、目下作業中でございまして、まだ若干の時日がかかろうかと思います。そういう成案を得ました段階におきまして、諮問のしかた、諮問の内容、そういうものをきめていきたいと思います。
○島本分科員 よくわかりました。 それで今度は、この点は大臣と総裁にお伺いしたいのですが、要は、やはり日本の国土の開発計画、これとあわせましても、データ通信というものの将来性はまことにはかりしれないほど明るいわけでございます。そうなりますと、すみやかにこの方面の技術を充実さして、公社サイドで大いにこれを督励して、積極的に今度はデータ通信を推進させる、こういうことこそが大事ではないか。公社はさらにこの方面に力を大いに注いでいくことが現時点においては最高の道である、こういうふうに思うわけなんです。ちょっと、皮肉ではございませんが、これほど優秀な一つの企業ですから、これを完全にやったなら、電報が赤字になった、こんなのは前世紀の遺物になってしまうかもわかりません。料金値上げなんかに熱中したことは、あとから振り返って、笑うようなことになるかもしれません。そういうようになるかもしれないようなデータ通信発展のために今後大いにこれは挺身すべきで、あまり料金値上げのほうには頭を入れないほうが今後のためには正しいのじゃないか、こういうように思うのですが、これは大臣、総裁、いかがでしょうか。
○米澤説明員 お答えいたします。 先ほど申し上げましたが、第四次五カ年計画の中では、このコンピューターを使うデータ通信に対しまして約千七百億円の投資を予定いたしております。四十三年度は百億円、四十四年度はいま提出されておる二百億円を予定いたしております。なお、残りの千四百億円を四十五、四十六、四十七年の三カ年で予定しておるということは相当大きな投資かと考えております。それからまた、ただいま激励をいただきましたが、このデータ通信、いわゆるオフラインのものも含めてデータ通信でありましょうが、オフラインの情報産業全体を含めて、確かに十年とか十五年先には非常に大きな発展をするのではないかというふうに考えておるわけです。 ところで、公社といたしましては、これを独立採算でやりたいという原則を国会でもしばしば申し上げておるのでありまして、電報のように、このデータ通信の赤字を電話で補てんするとか、あるいはまた、データ通信のものをもって電話に回すとかいうことは考えていない。独立採算でもってやりたいというふうに考えております。 それから、技術を大いに上げ、人を養成する点につきましては、現在研究所の充実、それからデータ通信本部にとりあえず七百人ぐらい人を集めまして、具体的な設計——設計の中には、いままでやっていない、いわゆるソフトウエアの設計等もやらしておりまして、公社としては中身を充実する、積極的にこれに対応していくということでやっておるつもりでありまして、自分では、公社の中で私が一番熱心なつもりなんでありますが、三年前に郡郵政大臣にお会いしたときにも、いわゆるオンラインによる情報処理というものが通信であるかないかというような議論もちょっとあったのでありますが、少なくともこれがラインにつながっている限りは、いわゆる電気通信であるという概念は私は非常にはっきりしているのじゃないかと思います。したがって、郡郵政大臣の積極的な賛成を得まして、ネットワークとして為替交換業務というのを始めたのであります。これは外国からも非常に注目されておりまして、私は、公社としてはこれまで相当積極的に進めてきたつもりでおります。なお、先ほどの御意見がありますので、研究それから開発、あるいは人の養成を含めて大いに積極的にやりたいというふうに思っております。
○島本分科員 これでわかりましたから終わるわけですが、いまの一つの公社の行き方として、通信の一元化はずっと守ってやってきております。今後においても、やはり民間に、オンラインシステムでも何のシステムでも、いずれにいたしましてもこれはやはり開放するということになれば、通信の秘密、いわば企業間のいろいろな秘密、こういうようなものの漏洩ということをなくするためには、やはり公社がこの中にがっしりしたものを一本入れておかないとだめだ、こういうように私は常々思っているわけです。そういうような点も、大臣十分考えて、諮問される場合には、ひとつこういうような点に対する重大な関心を払っておいてください。このことをお願いしておきたいと思いますが、よろしゅうございますか。
○河本国務大臣 この問題でやはり一番大事なことは、ただいまお話しの機密の保持ということが最大の焦点でなかろうかと思います。その問題をどうやっていくか。かりに一部民間に開放した場合でも、郵政省の許可制というふうなことを当然考えなければいかぬのじゃなかろうか、こういう問題なども目下検討中でございます。 それから、さらに民間に開放するといいましても、やはり公社がこれまで蓄積した技術、設備、そういうものが相当ありまして、しかも、現在多数の人が積極的に研究開発に参加をいたしております。この分野でやはり最大の役割を果たしてもらわなければならぬのは公社だと思います。私は、そういう趣旨で、一部民間に開放するという基本線がきまっても、公社の役割りは非常に大きいということを申しまして、なお一そう努力してもらうようにお願いしておるところでございます。
○島本分科員 次に、教育放送についてちょっと大臣の見解を承っておきたいと思います。 それは、これも前郵政大臣と前灘尾文部大臣、この両者の間できまった問題があるわけです。四十三年の八月の二日であります。UHFテレビとFM放送による教育放送の実施について具体化を急ぐことに意見が一致した、こういうようなことになっておったのが——去年の八月二日ごろのこれは発表であります。その後、大臣がまたかわって、この方面についてはさたやみになっておるような傾向があるわけであります。当時としてはだいぶこれに対しての反対意見もあった。いわば官製放送だからこんなものはだめだ、こういうような反対の声も上がったり何かいたしまして、必ずしもこれは好感を持って迎えられなかった問題であります。また、この十二チャンネルとか十チャンネルでも、いままでの例からしてもこれは途中から変節してしまうであろう、こういうようなおそれ等もございましてこの問題は難航しておるようであります。ことに、最近の大学騒動なんかでも、大学は管理経営能力はあまりないであろう、こういうようなこと等もございまして、その後の行き方がどうなっておるのか。これは私ども自身がこの問題を手がけておりますが、いまどうなっておるのですか、現在の郵政大臣としての見解を伺っておきたいと思います。
○河本国務大臣 放送事業の教育上果たす役割りというものは、もう十年前と比べてお話にならぬくらい大きなものがあると思います。 そこで、先ほどお話しのテレビ及びラジオの教育用波の割り当ての問題でございますが、その後検討を続けております。ただ、文部省の社会教育審議会の教育放送分科会ですか、それからまだ文部大臣に正式の答申が出てないようでございます。これがたぶん三月の中旬ぐらいに出るのではないかと思いますが、それが出まして、文部省のほうから何か具体的な希望意見が出てくると思います。なおそのほかに、NHKのほうからもこういうことをやりたいとか、あるいはその他教育委員会であるとか、そういう方面からもこういうことをやりたいとか、いろいろな希望意見は出ておるようでございますが、文部省の意見が出た段階におきまして、そういうものすべてを含めまして総合的に判断をし、決定をしていきたい、かように存じております。
○島本分科員 その時点で的確に判断されることを望みます。 大体、いままで私どもは検討してまいりましたが、やはりいま大学自身にこれをやらせるといたしましても、現在の状態では、これは経営、管理運営、こういうような点ではなかなか至難な点があるようです。また、教育委員会、これは自治体でございますが、こっちのほうにやらせようとしても、財政的な問題で難関に逢着しておるようであります。それで、また他の別な組織でやらせる、こういうようなことにしても、十二チャンネルの例がすでに、如実に物語っているようであります。そして民放としてこれをやらせるとしても、十チャンネルというようなことを考えてみましても、やはりいまの状態では——画期的な状態になれば別ですけれども、現在の状態のもとでは、これはどうも至難の要素のほうが強い。教育を毒するようなことがあってはいけない。今回のNHKの予算を見ましたが、逆に、その面にうんとやらせたらいいのです、中立性を維持して。足らなかったら、もっとやれ、最近教育の方法は少し自民党のほうを向いているぞ、このくらいあなたのほうから強力にやって、教育の中立性を維持してこれをやらせるのもいいんじゃないか、こう思っているわけなんです。最近の教育放送に掲げておる情熱は私どもは高く評価しますが、なおこれ以上やらせるように心から期待しておきたいと思いますが、大臣、それはだいじょうぶでしょうな。
○河本国務大臣 ただいま貴重な御意見を拝聴しました。御趣旨をよく体しまして、検討いたします。
○島本分科員 札幌のオリンピック対策についての準備の段階を承っておきたいと思います。 一九七二年——七〇年は来年ですけれども、一九七二年に札幌で冬季オリンピックが開催されることになっておるわけであります。これには各方面からいろいろと問題点を指摘し、あるいは通信部門であるとか会場の準備であるとか、いろいろ貴重な意見を出し合っておられるようであります。この準備の状態についてちょっと承っておきたいわけですが、郵政省関係の準備、会場間の通信施設だとか外国への通信施設、こういうようなのを含めて、整備は完全にしておかなければいけないんじゃないかと思っておりますが、これは寄り寄り進めてございますか。
○河本国務大臣 七二年のオリンピック対策は、いまいろいろ具体的に準備をしておるところでございますが、その詳細な内容につきましては、政府委員から答弁させます。
○石川(忠)政府委員 いま大臣の御答弁にありましたとおり、関係機関によりまして対策協議会をつくりまして準備を進めておるところでございますが、放送関係におきましては、NHKの会長あるいは民放連の会長が委員になって協議に参加しておりますが、いまのところ、まだ具体的な細目はきまっていないようでございます。 NHKといたしましては、この前の東京におけるオリンピック大会の放送と同じように、OOC、オリンピック組織委員会からテレビの放送権を得まして代表取材をしたいというふうに考えている模様でございまして、その点について折衝しているように聞いております。民放につきましては、具体的な計画というものはまだきまっておりませんけれども、ただいま申し上げましたNHKの代表取材ができるようになりましたならば、NHKから映像の提供を受けるものとなるように予想されるわけでございます。
○島本分科員 大体前の東京オリンピックのように代表取材をするというような基本方針がきまっているようであります。民放との関係も明らかになりました。 これは代表取材をするというようなことになりますと、今後その施設はどのように整備しようとするのか、これは大事な問題になろうと思いますが、世界注目の的なんですから、これはどれくらいの予算を見込んでおられるのか。また、衛星中継というようなことももちろん計画しておられると思いますが、この概要について御発表願いたいと思います。
○石川(忠)政府委員 ただいま申し上げましたように、現在のところ、協議はしておりますけれども、代表権を獲得しているわけでございません。獲得した暁には、いまお話しのありましたような諸点につきまして今後準備を進めなければなりませんし、また、衛星を通じて世界各国に中継するということになろうかと存じますが、現在のところ、細目についてはきまっておりません。
○島本分科員 今度は電電公社総裁に伺いたいと思いますが、私は画期的でなかなかいいことだというふうに思っておるわけですけれども、電電公社では、いわば身体障害者あるいはまた炭鉱の離職者、こういうような者を大いに採用し、あるいは訓練して成績をあげているということを漏れ承っておるわけです。これは、最近の状態で身障者の採用はどういうふうなことになっておりますか。
○米澤説明員 お答えいたします。 たしか二、三年前に、三カ年間に一千人を採用するという計画を立てましていろいろ進めてまいりました。身障者の中でも、その程度によりまして、非常な重症の人もあり、また、目の見えない方とか、あるいは耳が悪いとか、あるいは手足が悪いとか、いろいろそういう事情が違いますので、そういう状況に応じまして職場をいろいろさがすということでやっておる次第であります。詳しくは総務理事からお答えいたさせます。
○井田説明員 ちょっと補足をいたしますると、かねがね電電公社は身体障害者の雇用につきましては積極的にやってまいったわけでございますが、特に三年前から、四十二、四十三、四十四年度を通じまして千名採用ということでございまして、四十三年十月一日現在で、全職員に対しまして一・三%の雇用率になっております。法律は御存じのように一・六%ということでございます。
○島本分科員 最近の報道によっては、めくらの交換手を採用しようとするようであります。めくらが交換できるのか、巷間こういうような疑問があるようですが、点字で交換するのですか。どういうようなことでございましょう。
○井田説明員 これは聴覚と触覚とだけで操作が可能な盲人交換機でございまして、公衆法上、正式な交換機として認定をいたしたものでございます。
○島本分科員 これは完全盲人ですか、半盲人ですか。
○井田説明員 全く目の見えない由であります。
○島本分科員 どういう程度の仕事なんですか。これは複雑なものじゃないと思いますが、めくらが交換する、目あき以上に的確だ、こういうようなことになると、塙保己一ではございませんが、われわれではよく理解はできないのですが、完全性はだいじょうぶなんでしょうね。
○井田説明員 これは現在大阪でそういうことをやったわけでありますが、比較的容量の少ない構内交換機であります。したがいまして、めくらの方で十分間に合う、こういうふうに承知しております。
○島本分科員 今後も社会保障、社会福祉を進展させるためにも、公社はせっかく——小林前郵政大臣の言によれば、公社、公団、事業団、数ある中で、電電公社ほど優秀な経営をしているところはない、これは去年の電気通信記念日の祝辞であります。そういうふうにいわれているわけですから、社会福祉のこういうような面を取り上げてどんどんやることは望ましいことであり、画期的なことだと思います。今後も大いにこういうような問題を取り上げて、身体障害者を採用して、世の中を大いに明るくしてやってほしい。社会労働委員会に籍を置く私としてみれば、これはなかなか画期的なことで、うれしいことであります。 〔主査退席、仮谷主査代理着席〕 公社も、今後はめくらに限らず、おしでもいいじゃありませんか。もっとも、びっこで走れというのは無理ですが、現在不可能であっても、できる限り可能にして、そういうような職場をつくって与えるように今後も大いに協力してほしいと思います。また大臣も、こういうようにやっているのですから、遠慮しないで、その点は激励して、鼓舞して、予算もぜひ大いに認めてやるようにしたほうがいいです。この点は決して料金の値上げには関係ありません。
○河本国務大臣 非常にけっこうなことだと思います。
○島本分科員 私の質問はこれで終わったわけであります。予定した時間より三分早く終わりました。しかしこれは大いにけっこうでございます。ことに今後諮問される場合なんかもいままでのことを十分踏んまえて、万遺憾なきを期してもらいたいことを心からお願いして、これで終わります。
○仮谷主査代理 受田新吉君。
○受田分科員 時間を厳守いたします。 郵政大臣河本先生にお尋ねをいたします。 あなたは、行政機構の基本的な国家行政組織法を十分こなされた内閣委員長をおつとめになった。したがって、この機構問題について、郵政省がどうあるべきかに対する構想もお持ちだと私は思うのです。由来、郵政省は、本省並びに地方に、それぞれ電電公社と対応するような形態の機関ができております。ただ、その中で、地方局におきましては、電電公社とつながらないかっこうのところが少々ある。東京郵政局の所管の中には、関東地域が含まれているわけなんですが、公社はこれを分離しておる。こういう問題について、行政機構改革にも乗るわけでございますが、御所見を承りたいと思います。
○河本国務大臣 郵政省の地方の機構、いろいろございますが、それと電電公社の地方の機構、それを含めまして、根本的に一体どうしたらよいかということについては、寄り寄り相談はいたしておりますが、具体的にこうすべきである、こういう結論はまだ出ておりません。
○受田分科員 すでに郵政省は、設置法の改正案を御提出になって、これが流産をした経験がある。これは流産をしてしかるべきものであったとするならば沈黙してけっこうでございますけれども、郵政行政上における中央、地方の行政事務の円滑な運営をはかる上にはかくあってほしいという構想は当然お持ちでなければならぬと思うのでございますが、特に関東全域にわたって、東京都をはさんだこの膨大な人口と地域を東京郵政局が一括して処理されるについての不便をお感じにならないかどうかをひとつはっきりしていただきたいのです。
○河本国務大臣 担当の政府委員から答弁させます。
○溝呂木政府委員 お尋ねの東京郵政局のいま管轄しております地域が、関東と東京にまたがっている、これで不便を感じないかという御質問と思いますが、われわれとしましては、郵政局の管轄区域は東京についてはいささか広過ぎる、したがって、でき得るならば、東京と関東に分けたいという希望は前から持っておりました。そこで前に、昨年の春と思いますが、小林郵政大臣のときに、そのためには、単に機構をふくらますだけということにも行政簡素化のおりからいかぬだろうということで、われわれ事務当局に対して、何か合理的な地方管理機構というものを研究したらどうかということが下がってまいりました。そこで、われわれとしましても、東京、関東の問題は分けたい、しかしある程度、行政簡素化のために他を統合しなければならないということになりますと、たまたま地方機構には地方郵政監察局と地方郵政局というふうに、監察機能と業務管理機能とが分離しておりますが、これを一緒にして、そして現業管理をもっとよくするならば、それによって機構の簡素化ができるじゃないだろうか、そうしておいて、一方、東京、関東のように広過ぎるところを少しずつ分けていったらどうか、こういうようなことがかつて検討されたことがございます。しかし、それをやるためには非常に多くの費用を要する。たとえば郵政局の管轄区域をたくさんにしていきますと、局舎の問題あるいは職員の配置転換、その他研究していくに従いましていろいろ問題がたくさん出てまいりまして、これは一朝一夕にはむずかしかろうということになりました。一方、去年の十月、郵政事業を公社化したらいいかどうかということを郵政審議会に諮問いたす時期になりましたので、これらの問題をやはりそういう総合的問題の中で研究すべきではないかということで、先ほど大臣が申されましたように、一応途中でそういう案ができかかりましたが、総合的な観点からいま研究し直している状態でございまして、そういう意味において、現段階において確たる構想を持ち合わせていないというのが実情でございます。
○受田分科員 郵政職員は公労法の適用を受ける職員が大半である。この意味におきましては、すでに現業を中心とした官庁としての性格がきわめて明瞭に出ている。そういう意味からは、郵政省の現業部門の公社化というのは当然検討される問題だとも思います。また特別会計においてその収支のバランスをはかっていくという妙味を発揮する上にもおもしろい問題があると思う。 ここで一つそれに関連して伺っておきたいのでございますが、郵政事業の中に貯金業務と簡易保険業務がある。その事務を扱っている地方の貯金局、簡易保険局の統廃合というものは問題にならないのかどうか。たとえば東京の人々が甲府の地方貯金局の管轄の中にあるというようなこうした事態を何かの形で打開する道はないか、こういうものを含めて御答弁願います。
○溝呂木政府委員 ただいまのお尋ねは、いわゆる地方機構の中に地方貯金局というものがある、これの統合を考えているかというふうな質問と思いますが、御承知のように、地方貯金局は全国に二十八ございます。これは戦時中の疎開その他やむを得ざる事情があって、疎開した形で現存しておるわけでございます。一方、地方貯金局の仕事というものは、最近のように機械化するのに非常にいい職場ではないかというようなことをいわれ始めまして、その面からいろいろ検討いたしております。来年度予算にも横浜地方貯金局をEDP化するということで一応予算に要求いたしておりますが、そういったことで事務の機械化との関連において、地方貯金局の二十八を統合すべきかどうかということをいま検討中でございます。いずれ統合すべきだという方向は出ていると思いますが、どの程度に統合するかとか、そういったようなことはまだ具体的な案は持ち合わせておりません。
○受田分科員 郵政省の機構の中には、もうこれすべて大衆のサービスという目的に順応するような形のものがつくられておるわけです。 そこで、私、質問を発展さしていきたいのでございますが、郵政貯金という制度、それに伴う大衆の利用度の高揚という観点から、定額貯金を利用する人に短期間に必要な貯金を担保とした貸し出し制度というものは、これは大衆サービスのために非常に必要なものだと思っておる。これを郵政省は一向に踏み切られない。市中銀行、地方銀行等の銀行業務との関連における気がねがあるということは、もう全然考慮されなくてもいい。大衆サービス官庁としての使命を果たす上においては、きわめて大衆的な要望をすなおに聞く必要があると思うのですが、いかがですか。
○河本国務大臣 お話しのとおりでございまして、非常に強い要望がございます。そこで、ぜひ実現したいと考えておりますが、残念ながら今度の予算では実現することはできなかったのでございますが、できるだけ早く実現をしたい、かように考えておる次第でございます。
○受田分科員 はっきりした答弁によって、すみやかな実現を私は期待します。国民の名において期待する。同時に、この簡易保険の利用度を高めることと民間保険の発展を期待することとは決して矛盾するものではないと思います。その意味において、今度の最高制限額を二百万円に引き上げられておる構想には私大いに共鳴します。 そこで、今度はこの簡易保険に関連するのです。簡易保険の加入者に対して大衆診療サービスというものをもっと強化する必要はないか。一応庶民の診療施設としてあるいはサービスの機関として巡回診療の車もある程度用意されておるようです。こういうものをもっと山間僻地にまで、無医村等に簡易保険制度の効果が十分行き届くように、医師がいない地域に進んで簡易保険の大衆サービスの積極的な乗り入れというものをもっと具体化されてはどうかと私は思っておるのです。こういう問題について予算の措置等を見て、はなはだあき足らないものを感ずるのでございますか、大臣からでも、政府委員からでもけっこうです。
○河本国務大臣 御趣旨ごもっともでございまして、ぜひそうしなければならぬと思っておりますが、具体的な内容につきましては政府委員から答弁させます。
○竹下政府委員 御趣旨ごもっともでございますのですが、現在簡易保険といたしましては診療所を全国で二十九カ所持っております。ところが、最近の利用度の実情を見ますと、たいへんよくないわけでございます。どういうわけで利用が落ちてきたのかということをいろいろ検討いたしておるわけでございますが、一つは、国民健康保険の制度が充実しまして、だれでもが健康保険の証明書を持っていけばどこの医者も利用ができるというたいへん便利な時代になってきたということが一つあると思うのです。そういうわけで利用度が非常に落ちておりますので、これの拡張をいたしますことは現在考えていないわけでございまして、何とかして利用度を増すということは、いろいろ考えて努力もいたしておるところでございますが、さしむき施設を増すといったようなことは考えておりません。もう一つの巡回診療のほうでございますが、これは実はたいへん評判がよろしく、効果もあげておりますので、このほうは、今後活動範囲を広げるとか、出動回数をふやすとか、そういう面の努力をいたしたいと考えております。
○受田分科員 私は後者に力点を置いてもらいたい。山間僻地、島、こういう地域にはお医者さんがいない。そうして船で車でばく大な交通費を払って町のお医者さんに行っている。お医者さんが都市に集中している。こういう過疎地帯にこの巡回診療等の機能を十分発揮してもらうべきであると思うのです。人里離れて五軒、十軒という地域では、この簡易保険の巡回診療の機能がどれだけ歓迎されるかということを私は考えるのです。日本国のどこに住んでも日本国民として公平なしあわせが保障できる、そこに庶民保険である簡易保険の機関の任務があると思うのです。これは大幅にそういう無医村解消に協力する意味でも、後者の巡回診療、特に僻村、僻地、離島というところに積極的に惜しみなく予算を使って乗り出していただきたいと思います。
○竹下政府委員 御趣旨の方向で努力したいと思います。
○受田分科員 大臣、これに関連する郵便法関係、この国営の郵便業務に対して大衆を豊かに愛する心づかいというものを郵政省としては十分考えなければならない。そこで、昨年私本会議でも質問申し上げたのですが、この郵便料金の減免措置の対象になる範囲を拡大してはどうか。いま盲人の出される点字は無料郵便に指定しておりますが、これを拡大して身体障害者、特にはっきりとした機関に統合されているような形でそれらの方々が相互の愛情を交換する郵便物に対する減免措置というものは当然やるべきだ。わけのわからぬ機関ではない、はっきりした身障者を対象として、特免あるいは減免措置をとるべきそういう者に対する愛情ある措置ということは郵便法において当然考慮しなければならぬと思うのですが、これは人間尊重の上からも、そうしてもう一つは、恵まれざる立場の方々に商い文化性をつぎ込む上からも非常に大事な仕事だと思う。予算上の収入が減るというその面についてはまことに微々たるものであって、その点において、郵政省は、この機会に勇敢に、特に指定する身障者の団体あるいは機関に対するそうした郵便法の料金減免措置の対象を広げる措置について、郵政大臣として積極的に取り組んでほしいと思っております。御答弁を願いたいと思います。
○河本国務大臣 盲人の場合は技術的に簡単にできるのです。ただ、それを一般の身体障害者に押し広げてやるという場合に技術的になかなか難点があるようですが、どういう難点があるかということにつきましては政府委員から答弁をさせます。
○曾山政府委員 ただいまお話のございましたように、盲人用点字あるいは盲人の施設から出します盲人録音、郵便物その他につきましては無料であることは御指摘のとおりでございます。私ども理屈になりますが、郵便の仕事は、特に経営的に見ますと、独立採算をたてまえにして、収入の範囲内で支出をまかなうということになってきますと、採算上なかなか問題点もございまして、拡張することにつきましては、率直に申しましていささか消極的にならざるを得ません。ただ、御指摘のとおり、特に世界的に見ましても均衡のとれた減免措置ということになってまいりますと、人道的な立場からも、盲人等に対して減額あるいは減免の措置を及ぼすことにつきましては妥当だと考えまして、昭和三十六年の法律改正でやったわけであります。身障者につきましては、先ほど大臣も申されましたとおり、各窓口におきまして、あるいは逓送途中におきまして、一般の他の機関あるいは個人の出します郵便物との弁別が困難でございまして、実務的にもなかなかいままでの事務をスムーズに行ない得ないという欠点がございます。したがいまして、いろいろ御意見等ございますので、さらに検討さしていただきますが、いまのところすぐこれで踏み切るということはできかねる次第でございます。
○受田分科員 あまりむずかしく考えないほうがいいのです。これは窓口で弁別ができないとおっしゃるけれども、弁別ができるような措置をとればいいわけなんです。規格を厳正にして扱いを厳重にするならば、便乗するような人はないわけです。郵政職員の事務がそれだけ複雑になるということを言われるかもしれませんけれども、郵政職員もそうした高い人間尊重の政治行政には進んで協力してくれると私は思うのです。これはあまりちゅうちょ逡巡して時期を失するというと、わが国の人間尊重の政治にひびが入る。私いま問題を提起しておるわけです。大臣、政府委員の御答弁もありましたけれども、郵務局長の答弁のようにあまりむずかしく考えないで、規格と扱いを厳重にすることで、また職員の十分な知識を涵養することでほんとうにあたたかい郵務行政が実現すると思うのですね。大臣、ひとつ善政をおしきになりませんか。これはいい問題です。
○河本国務大臣 いま郵務局長からは独立採算制の立場云々という話もございましたが、金のほうはたいしたことはないと思います。ただ、やはり一番の問題点は、技術的に選別をどうするかという問題と、それからそうするために人が相当ふえるんじゃないか、こういう二つの問題があろうかと思うのです。ですからこの二つの問題を中心といたしまして、できるかできないか、よく検討してみたいと思います。
○受田分科員 えらい時間が進んできまして、もう一つ大事な問題に触れなければならぬことになりましたが、ことしは郵便料金も据え置いております。電信電話料金も据え置いております。ところが、大臣の予算の提案理由の説明を承っておりますと、やむを得ない形でことしは据え置かれておるのであるというような意味があって、非常に苦しい陳弁がされているように見えるのです。そうすると、来年あたりは郵便料金も電信電話料金も値上げに踏み切らなければ独立採算制にひびが入るという御判断があるのかどうか。この値上げ抑止策は今年一ぱいであって、来年はピリオドを打った新しいかっこうへ発展するというような期待感がひそんでいるのではないかという懸念があるわけでございますが、公共料金の抑止政策のもとに大衆にサービスをするという意味からいろいろな方法があると私は思うのです。こういう意味を含めて御答弁を願いたい。
○河本国務大臣 電信電話公社の事業も、もちろん基本は独立採算制がたてまえでございます。それから郵政事業も、もちろん公社ではございませんが、それを骨子として運営をいたしております。しかし経営が苦しくなるとすぐ値上げだ、こういうふうな考え方は私は根本的には賛成できないと思います。やはりその前にしなければならぬ問題がたくさんあろうと思います。 そこで、まず郵便事業の問題でございますが、郵便事業の会計は、先ほど御説明をいたしましたように、決して楽なものではございません。しかし、これは最終の結論じゃございませんが、来年は何とかやっていけるのではないか、かように考えます。 それから電信電話のほうでございますが、これは先ほどもどなたかに答弁をしたのでございますが、これまた経営はだんだん苦しくなりつつありますけれども、経営の苦しくなっております大きな理由が二つございます。それは一つは、三十六万円かかる設備料を三万円でつけておる。その負担というものが積もり積もりまして償却と金利面で非常に大きな重圧になっておるということと、それから電報料金の問題でございます。この二つの問題を何とか合理的に解決をいたしますならば、直接の値上げという問題も避けて通れるのではないか、こういうふうにも考えますので、これも最終結論ではございませんが、いま公社のほうに検討さしておるところでございます。
○受田分科員 郵便貯金の預金額を高めていくとかいう意味からも簡易郵便局——いま個人経営の法案も用意されておるようでございますが、離れ島等は簡易郵便局の設置基準に足らないたとえば七十戸、八十戸という島がある。そういうところでは漁民の皆さん方は船板一枚下は地獄などということや、また宵越しの金は持たないというような、漁民の皆さまとしては非常に生活にすかっとしたものを求めようという意味から、島等ではあまり預金意欲というものがわかない危険がある。そういうところへは簡易郵便局をその設置基準のワクを越えて進んでこれを設置せしめ、そこの大衆資金の吸収をはかっていく、こういうところで庶民に貯金意欲を高める必要もあることだ、私はこう思っておるのです。そういうような簡易郵便局——特定局などにはいろいろと経営者また職員にも言い分もあると思いますけれども、末端にまで郵便局というものの実績を高める上において、そうした先端に十分行き届いた施政を私は必要とすると思うんですけれども、この点をお答え願いたい。
○河本国務大臣 郵便局の数をふやしまして基本的に国民に対するサービスを向上するという考え方は、全くそのとおりでございまして、賛成でございますが、具体的にいろいろ問題点があるようでございますから、この点につきましては政府委員から答弁いたさせます。
○曾山政府委員 ただいま例にあげられました離島等につきましては、まさしく御指摘のとおり、私ども、基準そのものの中に、離島その他これに準ずる地域でありまして一般の基準によりがたきものについては特例を設けるといういわゆる基準がございます。したがって、私どもとしましては、お申し出があれば積極的にこれに応じたいという気がございます。ただ、先ほど御指摘になりましたように、現在のところ、簡易郵便局の受託団体が市町村あるいは協同組合ということになっておりますので、そういう団体の出張所、事務所等がここにございません場合に難点があろうかと思いますので、私どもとしましては、さような御指摘になったところに簡易郵便局を広げまして地域住民の方々に郵便局の便益を享受してもらうというたてまえから、簡易郵便局の個人受託という線をお願いしておる次第でございます。
○受田分科員 個人受託につながらなくてもこれはできることなんです。そういうところには生活協同組合もあれば、漁業協同組合もあれば、農業協同組合の支所もある。そういうところへやらせれば十分サービスができると私は思うのでございますが、それは何も個人でなければならぬということはないわけです。これは個人経営をそのためにしつけるということでなくて、私は、現状で十分その拡充強化ができる、そう判断するわけですが、どうですか。
○曾山政府委員 運用でもちまして積極的に置局をしてまいりたいと思います。
○受田分科員 それではおしまいに一つ、放送に関係した質問をちょっとしてみたいのです。 放送法の中に、国内放送でなく国際放送に対する郵政大臣の権限が明記してあります。すでに質問の中にも出ておることでございますけれども、私は角度を変えて、国際放送というものに対する郵政大臣の権限を用いて協会に対する指示、そういうものを積極的になさってはどうか。また、その経費の負担は国がやることになっているわけでございますが、民間放送の短波放送のごときが国際放送もやっておる、こういう民間放送に対しても、ただ単に協会だけでなくして国際放送に協力させるような方式を採用すべきではないか。いまや放送業務は国内だけでなく、通信衛星を中心にして国際的な近代的な展開を見ているわけでございますから、そういうテレビ放送またラジオ放送、こういう点について国際放送に対する大臣の認識について、大臣とまた技術的には担当政府委員から御答弁願いたい。
○河本国務大臣 放送法には御指摘のような条文がございますし、郵政省もこの国際放送を非常に重大に考えております。具体的にどうしておるかということにつきましては電波局長から答弁させます。
○石川(忠)政府委員 国際放送は、いままでのところはNHKに助成をいたしまして、その政府から助成した金とNHKとの受信料との両方によりまして相当充実した国際放送をやっております。 それから民間放送について国際放送をやるのがいいのかどうかということにつきましては、従来からいろいろ御議論がございまして、いろいろ検討はいたしております。いままでのところ結論は得ておりません。
○受田分科員 検討をしているが結論を得ていない。それは短波放送の海外向け放送というものは一体どういうかっこうになっておるわけでございますか。
○石川(忠)政府委員 短波放送株式会社の放送は、私どもは国際放送というふうには考えておりません。
○受田分科員 これはやはり海外に日本の経済状況等を伝えていくという意味では相当の聴取者があるわけであります。そういう民間放送にはこれからも検討をして道を開いていきたいというお気持ちではあるようですが、結論は得ておらぬ。いまや日本放送協会と民間放送はほとんど車の両輪のごとくに発展してきたわけなんです。これはひとつ大いに推進していただきたい。 それから一言だけ放送法の第三十三条にあるところの、郵政大臣の協会に対する命令権を発動した形になっておるのかどうかをお尋ねしたい。
○石川(忠)政府委員 これは毎年度、年度末に来年度の国際放送につきまして包括的に命令する形をとっております。
○受田分科員 質問を終わります。
○仮谷主査代理 田邊誠君。
○田邊分科員 公社化の問題で一言だけ大臣に所見を承っておきたいのですが、いま郵政審議会でいろいろと審議をしている途中でございますけれども、前郵政大臣は公社化を推進するということを盛んに言われたのですが、あなたは一体どうお考えでございますか。 もう一つは、公社化の是非を論ずる際に、昔の逓信というのは郵便、電信電話を主体としてやられておったのですが、いま電電は電電公社がやっておるけれども、外国の側からいいましても、イギリスについても北欧についても、それが一体になった形で公社化の問題が論じられるのですけれども、日本はそういう形になっていない。そこで、いま郵政省の所管であるところの郵便、貯金、保険、こういうものが一面異質のものであるかのごとく見えますけれども、また一面歴史的な経過があって、お互いにそれが融和しながら今日事業の伸展が見られている、こういう状態でございますから、公社化の問題を論ずる際に現在の郵便、貯金、保険という事業体にこれが不離一体の形でなければならぬ、こういう考え方があろうかと思うのですが、この点に対して大臣はどう考えますか。この二点を伺いたい。
○河本国務大臣 公社化の問題につきましては、たしか昨年の十月であったかと思いますが、審議会に諮問をされまして、当初は六月ごろに答申があるということでございましたが、あるいは若干おくれるかとも思いますが、しかしおそくともことしの初夏には答申が出てくると考えております。そこで、私は先般審議会に出席をいたしましてお願いをいたしましたことは、公社化ということを頭からきめてしまった答申ではなくして、どうすれば郵政事業というものをよりりっぱにやっていくことができるか、つまり、より正確に、かつまたより早く、また料金の面におきましてもより安くやっていくことができるか、そういうふうなサービス面でプラスになるように、そういう形にするためにはどうすればよいか、この点を主眼にして答申をしていただきたい、こういうことを特にお願いをしてまいった次第でございます。
○田邊分科員 したがってあなたは、公社化になるならないは別として、現在の郵政事業の主体である郵便、貯金、保険、こういうものは、やはりいまのところは不離一体の形で論ずべきであり、将来もそういう方向でもって事業は伸展をすべきではないか、この点はそうですか。
○河本国務大臣 そのように考えます。
○田邊分科員 郵便、貯金、保険、それぞれの部門についていま機械化が進んでいるわけです。特に郵便の場合は自動区分機以下のいろいろな機械を導入しつつあるわけですが、一体これはどういう年次計画でこの機械化を進められようとしておるのか、それが国民の前に明らかにされなければ、区分機をたとえば十二台入れた、十年間でもって約四十ないし五十くらいの局にこれが配置をされるというようなことだけでは、これは郵政省の考え方というのは国民の中に浸透しないではないか、そういう計画をお持ちでございますか。
○河本国務大臣 機械化はこれは郵政省の最大の仕事としていま推進をしておるわけでございます。年次計画等もございます。これは担当の局長から答弁させます。
○田邊分科員 年次計画を出してください。
○曾山政府委員 資料としてお出しいたします。
○田邊分科員 そこで、その計画を進められていきますと、郵政事業の各種の特別会計の収支の状態というのは一体どういうふうになっておりますか。これは一体機械化を進められることによってそれが好転をしていくということになるのですか。はたまたいわばその機械力の増大によって仕事はうまくいくけれども、収支の面では必ずしもそういうふうには考えられない、こういうことになりましょうか、どちらですか。
○河本国務大臣 これは仕事の面もうまくいきますが、収支の面もうまくいくようになります。
○田邊分科員 そうしますと、機械を導入しましたけれども収支の面もうまくいくというには、違う面のそういった要素が当然出てこなければならないわけですね。ほかの面は現状でもって、機械だけ導入するというのでは、これはかなりの支出が必要なわけでありますが、すると、あなたの考えている収支面で改善を講ぜられるということは一体どういう要素が出てくるのか。
○河本国務大臣 たとえば、設備費は相当かかります。しかし機械を導入いたしますと当然経費が減少いたします。
○田邊分科員 私は、その経費面ももちろん大切でありますけれども、これに対してもひとつ計画をお出しいただきたいのでありますが、問題は、国民に対するサービスがより行き届き、より正確に、より敏速にこれが運ばれるかどうかという点がやはり主眼でなくてはならないと思いますが、これは間違いないですね。
○河本国務大臣 そのとおりでございます。
○田邊分科員 時間がありませんから逓信委員会に譲りますが、私は、郵政事業の特別会計の仕組みからいきまして、先ほどの質問にもありましたとおり、非常にやりたいことがあるけれどもなかなかワクを越えてやることができない、そういう悩みがあろうかと思うのであります。その中で、特に郵便収入にとってみますと、業務収入の中で郵便収入の占める割合というのは、私はだんだん変わってきておるのじゃないかと思うのです。それからまた、その郵便収入の前年とのいわゆる増加率も、業務収入は一〇・三%を見ておりますけれども、郵便収入は七・一%というような形でもって、郵便収入の増加というものも、増加率が逓減の方向、鈍化の方向にあるのじゃないかと私は憂えているのですが、趨勢としてはいかがでございますか。
○河本国務大臣 確かにそういうふうな傾向になっております。
○田邊分科員 そういたしますと、このままの状態で、中身のくふう等がなされない限りは、やはり郵便収入が業務収入に占める割合が少なくなってくる、増加率が少なくなる、非常にいわば赤信号が立つという形になる。四十一年の料金改定以後そういった趨勢があるといたしますと、幾らかくふうはありましょうけれども、このままの形で推移いたしますならば、やはり近き将来において料金の改定はやむを得ないものである、こういうふうにあなたはお考えでありますか。
○河本国務大臣 先ほどもどなたかの御質問にお答えしたのでございますが、来年度、四十五年度は何とかやっていけるのではないかと思いますが、しかし、それとても相当無理をしなければいかぬと思います。ただしかし、繰り返して恐縮でございますが、郵便料金というようなものは、国民生活と表裏一体の関係、密接な関係にございますので、軽々に値上げすべきものではないと思いますが、しかし四十六年度以降は相当重大な赤信号をはらんでまいりますので、四十六年度以降については何とか根本的な対策を考えなければいかぬのじゃないか、かように考えております。
○田邊分科員 したがって私は、各種のいわばくふうなり業務上の一つの変革なり改善策というものが講ぜられない限りは、少なくとも四十五年の後半から四十六年にかけては——私は四十五年も実はほかのいろいろな問題を提起をいたしたいのでありますが、非常に問題があると思うのであります。したがいまして、やはり料金改定をせざるを得ない。——いまの状態ではですよ。いままた大臣がここでもってそれをはっきりと言明することはいかがかと思いますけれども、私はやはりそういう趨勢にあるのじゃないか。その悪循環をやはりどこかで断たなければならぬのじゃないか。大臣、この際、あなたが創意くふうをされ、英断をされて、そういう方向に郵政事業というものを持っていかなければならないのじゃないか、こういうふうに思うのです。いますぐ具体的な方策についてあなたにお答えを願うことは時間が許しませんけれども、ぜひそういう方向で御検討をいただいて、でき得べくんば、一年後に予想される料金改定必須という事態にしないで打開するという、そういうことをくふうしていただきたいというように思うのですが、いかがですか。
○河本国務大臣 かりに四十六年から郵便料金の改定をしなければならぬというふうな事態に追い込まれるといたしましても、私はそれまでに今後十年、二十年という先までの郵政事業のあり方などをちゃんと見通しを立てまして、そして郵政事業はこうなんだ、だからこの程度のひとつ御協力をいただきたい、こういうふうに国民の皆さん方が納得をできるようにしていきたい。同時に、あわせまして、かりに四十六年以降の値上げが、これは実現するかしないかわかりませんけれども、かりにするといたしましても最小の幅にとどめなれけばならぬと思いますし、そういう点もすべて含めまして、いま根本的に対策を検討をしておるところでございます。
○田邊分科員 ちょっと郵便の収支に関係をして、年賀郵便の特別取り扱いがございますけれども、これは一体収支の面では年々どのような状態になっておるものですか。四十四年は十六億枚、四十三年は十四億五千万枚という比較をいたしましても、年々この特別取り扱いをふやしているという状態でありますけれども、いろいろアルバイトが雇いずらいという状態、年末年始の繁忙という特殊な事態がいつも起こっておるということ、それらのこととの関連、それから収支の面との関連から、一体どのようなぐあいにこれはなっており、今後はこの特別取り扱いを一体どのようにしていこうというお考えでございますか。
○河本国務大臣 年賀郵便はお話しのようにだんだんふえまして、ことしなどは十七億近くになっております。ただ、御質問の数字につきましては政府委員のほうから答弁させます。
○曾山政府委員 御案内のように、はがきの価格それ自体はコスト割れをしておるというような姿でありますが、ただ年賀郵便におきまして年賀はがきの一括取り扱いの関係では、それだけをとらえますと黒が出ているというような姿でございます。その具体的な黒につきましては、正確な数字を持ち合わしておりませんが、約二十億ぐらい——ただいま御指摘になりましたように十六億三千万通の年賀はがき、これは官製、私製その他を含めまして、それに七円掛けましたものにアルバイトの雇用料あるいは臨時局舎の設置費その他運送費、超勤、賃金、いろいろ含めまして、差し引きいたしますと、約二十億ぐらいの黒が出ているというぐあいに承知しております。
○田邊分科員 したがって、このまま年賀の特別取り扱いは続けるという意思であろうと思うのですが、やはりその年賀はがきの発売日なり発売の枚数なり、それから取り扱いの期間なり、それからその配達の方法、日時等についてもさらにくふうを要するのではないかと私は思うのです。国民の生活になじんでまいりました年賀の取り扱いでありますから、これを続けられることについては、いまその是非を論じることは避けますけれども、私は、やはりいろいろなくふうがないと、この年末年始の繁忙というのは異常な事態というものが続くのじゃないか。それがまた一つの紛争の種にもなり、あるいはまたいま言った人員の募集等もできないというような現今の事情から、非常な無理がそこにかさんでくるというおそれを私は感ずるわけでありまして、その点に対してはひとつ一考をわずらわしたいと思うのですが、いかがでございますか。一言でいいです。
○曾山政府委員 さらに検討いたします。
○田邊分科員 そこで、いま言った収支のいろいろな面でバランスがくずれつつあるというように私は心配しているのですけれども、特に郵便局の局舎については、僻地の地域における郵便局もあるわけでございまして、この整備は非常にたいへんだろうと思うわけであります。ただ、予算上からだけ拝見をいたしますと、郵便局舎の整備については、四十三年度に比べて、四十四年度の予算案では八千三百万ほど少ないのであります。これは私は、当然単価が引き上がってくる、土地が高騰してくるというようなことを考慮をいたしますと、かなりの減額であり後退ではないか、こういうように考えておるわけですけれども、郵便局の局舎の新築に対するところの希望なり必要度というのは、決して私は年々下がっているものではない、より整備をしなければならぬものが多いのではないかというように判断をいたしておるわけですけれども、これは一体どうですか。
○曾山政府委員 おっしゃいますように、金額におきまして少し減額されている面がございますが、たとえば東京都内等にきわめて大規模な集中局等をつくりまして、そのための所要坪数は膨大なものでございます。それが昨年、一昨年完成いたしまして、したがってさような大規模な局がなくなってきた関係で、あとは中規模、小規模の局を充実していかなければならぬと思います。もっともそのほか、たとえば大阪小包集中局等の設置の計画も四十四年度予算に乗っておりますので、そういうふやす面は必要でございますけれども、あれこれ彼此勘案いたしますと、若干減額されておりましても、全体の坪数につきましては私どもの庶幾しました坪数は確保されていると思います。
○田邊分科員 ところが、新築をいたしましても、二年くらいたちまするとすぐ狭隘になる。まことにきわものなんですよ。将来を見通した雄大な計画とまではいかなくとも、所要のものを確保していないのですね。年末期の特殊な事情は別といたしましても、二、三年たつと狭隘になってくる、こんな局舎の新築なら私はやめたほうがいいと思う。もっと将来に対する見込みを立てて、十分なゆとりを持ってそれに対処できる、そういう新築のしかたをしなければならぬのであって、何か大局が一応整備されたから、予算も幾らか減らしてもそれでまかなえる、そういうみみっちい根性では、私は郵政事業はこれから先伸展をしないと思うのですよ。大臣、いかがでございますか。
○河本国務大臣 もう少し将来を見通した、十年、二十年先を見通した考えでもってやるべきだと思います。
○田邊分科員 そこで、土地が購入をされますると、翌年には大体新築ということになるのですか。
○曾山政府委員 一般的に申しますと、さようでございます。
○田邊分科員 私の県の例をとりますと、だいぶ普通局が整備されてきましたが、たとえば残っている群馬県の伊勢崎の郵便局は、たしか四十三年に拡張で土地が購入になったと思います。それが四十四年度は、いまの例からいいまして新築ということに相なりますか。
○曾山政府委員 御指摘の伊勢崎郵便局につきましては、御存じと思いますが、あそこの隣地の取得につきましては、いろいろ複雑な事情がございました。いわゆる交換取得という形で他の土地と交換したというようないきさつもございまして、できるだけ早く取得する必要がございましたので、隣地を四十三年度に、取得したわけでございますが、建築につきましては、ただいま御指摘のような事情もございますので、今後東京郵政局といろいろ相談をして、郵政局の中での順位等につきましては検討をしていきたいと思います。
○田邊分科員 やはりいまの例をあげたことでおわかりのとおり、土地も非常に高くなっておるし、購入なりがしづらくなってきておるのですね。せっかく購入したところを遊ばせておくことは能のない話だと私は思うのです。土地が購入できれば、その翌年には早く局舎を建てる、それが筋だし、そういったところを遊ばせておくということは、やはり官庁だからできるのであって、民間の企業ならそんなことはできないだろうと私は思うのです。そういった点で、ぜひひとつスムーズな建築をやっていただきたいと思うのです。 私がそれを申し上げるのは、局というのは何か必ずしも緊急度から建っているわけでもないようなんですね。中には、建ったけれども、すぐ使用しなくてもいいというような局があるように私は聞いておるのですけれども、そういったことはございませんか。
○曾山政府委員 一般的には、私ども局舎を新築、改築いたします場合には、緊急度の高いところからやってまいります。ただ、特に私ども現在重点を置いておりますのは、東京、大阪、名古屋等の大都市近郊地域の発展が非常に著しいものでありますから、さようなところにはできるだけ早く手を打っていくということで、地方の場合に比べますと少しぜいたくだという感情を持つ向きもあるかもしれません。
○田邊分科員 東京郵政局の隣に大きな郵便局ができておるのですけれども、あれは実際には使っていないのですね。何か、どこかの局が新築する場合に、とりあえずそこに仮局舎として移転をしておって、それでまかなっていく、それができたらまた違う局が新築するについて仮局舎でもって使っていく、こういう話を聞いておるのですが、あれはやはり建ったけれども、すぐは使わなくても済んだ局でございますね。
○曾山政府委員 御指摘の郵便局は東京国際郵便局のことだと存じますが、あの設置につきましては、御承知の羽田空港が狭隘になりまして成田空港のほうに移転をする、特に国際空港といたしまして成田空港が大きく騒がれましたときに、私のほうといたしましては、できるだけ早く土地その他建物の準備をいたしておきませんと、現在羽田のほうにございます空港郵便局を移す器がないわけでございます。そういったことも考えまして、東京中央郵便局の外国郵便課と羽田のいわゆる空港郵便局を統合いたしましてあそこに入れたいと考えておりました。ところが、成田のほうが延びて、まいりましたり、他の客観的な事情でもって、いろいろ事情の変更がございました。そこで私どもといたしましては、ただいま御指摘になりましたように、神田の郵便局を改造しなければなりませんので、神田の郵便局をしばらく入れておく、あるいはその次には、京橋郵便局を改築する必要がございますので、京橋郵便局を入れるということで、ちょうどその時期が成田空港が完成する時期と合いますから、結果的に見ると非常に幸いだったと考えております。現に、現在は東京中央郵便局から外国郵便物を送りまして、あそこでりっぱな仕事をしていると思います。
○田邊分科員 たまたま神田や京橋が改築をするから仮局舎でまかなえたというだけの話であって、本来の局としての開局じゃないですよ。成田がそんなに早急にできるとあなたはその当時思っていましたか。そんなことばかり気を回しておって、緊急度を要する局についてはあと回し、そんないびつなやり方は私はないと思います。 大臣、どうでございますか。私は土地の購入をしてほしいとは言いませんよ。局舎を建てるのは、もうすぐその日から必要だという局を建てるのがあたりまえですよ。それはあと回しにしておって、それはいつ解決するかわからぬ。成田空港はいま天下の大問題になっていることでしょう。そのほうはいち早く大ビルディングまで建てておいて、たまたま仮局舎に利用する。私は、こんなやり方がほんとうに正しいやり方だと思ったらたいへんな間違いだと思います。私は建ったものをいまさらどうこうということはありませんが、そういうことのないように、やはり緊急度に応じ、都市、農村を通じて差のないようなやり方をすべきではないか、こういうように思っておりますが、これはどうですか、お聞きになって。
○河本国務大臣 国際的な仕事でございますので、特に国際通信という立場からいろいろ考えて十二分な手を打たれたと思いますが、結果的にはお話のようなことになったのだと思います。しかし、今後は十分調査をいたしまして、そういうことのないように、できるだけタイミングを合わせてやるようにしていくべきだと思います。
○田邊分科員 時間がありませんから、あらためてまた質問いたしますが、そういう問題に関連をいたしますが、大都市の局舎建築は、最近土地の非常な高騰によってますます困難になってきているのですね。これは、東京をはじめとする大都市に対して、局舎を新しく建てる、あるいは改築をする、増築をする、そういう際に、一体どういうような方法をとっていったら打開策になるのかということに対して、何か名案がございますか。
○曾山政府委員 御指摘の点は、特に東京、大阪等、大都市内における無集配特定局のことだと存じますが、確かにおっしゃるとおりであります。事実、新しく局を置こうといたしましても、土地の単価が高く、また建築単価も高いという事情がございまして、なかなか引き受け手がないという事情があります。さればといって、国費で建てるにつきましては、土一升金一升のところに国費でせいぜい二階ぐらいの建物を建てましても、都市構造全体から見まして非常に冗費だと考えますので、さような場合には、省といたしまして大体数項目の対策を考えております。 一つといたしましては、民間との合同ビルをつくります。さらにその次には、民間のほうでいろいろ建てますコーポラスとか、あるいはいろいろな新しい型のビルディングがございますが、さようなところの数室をこちらで買い取るということもいたします。現にさような形で、例を申し上げますと、かねて問題になっておりました旧小金井郵便局は、あるコーポラスの数室を国費で買収して改善をいたすつもりであります。場合によっては互助会とも相談をいたしまして、互助会の運用対象になるところでは互助会の応援を得るということもいたしております。いろいろ問題になるところは昨年もたしか問題にしていただきましたが、そういうことにつきましても、私一々資料を持っておりますけれども、大体手を打っておりまして、できるだけ地域住民の方々に御不便をかけないような方策を現在講じているところでございます。
○田邊分科員 したがってビルの同居等を考える、土地の場合は土地の交換等いろいろ策を考える、こういうことは当然の成り行きだろうと思うのですが、それにもかかわらず東京等は何としても省ではまかない切れない、こういう高いところがあるだろうと思うのです。最近何かうわさに聞くのでありますけれども、大都市で無集配局をつくりたい、つくる必要があるということであっても、それは一つは土地のことでなかなか認められない。中には現在あるところの無集配局を改築しようにも高くて改築できないというようなことになってまいると、それじゃその局はやめてもいいじゃないか、廃局にしてもいいじゃないかというような二つのことを私はうわさとして耳にするのです。まさかそんなことは郵政省ともあろうものが考えておらないのじゃないかと思うのでありますけれども、念のために大臣から、その間の何か事実がありましたならば、御説明いただきたいと思います。
○曾山政府委員 だれが申したか知りませんが、局舎の設置が困難であるので廃局にしてしまえというようなことを、かりに私どもの管理者が申したといたしますと、それは全くの暴言でございまして、さようなことは絶対にないと信じます。もし申し上げましたら、十分たしなめてまいりたいと思います。ただ、気持ちといたしましては、地域住民の方々の応援を得る意味で、やたらに要求のみが激しい場合には冗談でさようなことをあるいは申したかもしれません。しかし私どものほうとしましては、先ほど来申しましたようないろいろの施策を講じまして、絶対に地域住民の方々に迷惑をかけないような手を打ってまいりたいと思います。
○田邊分科員 終わります。
○仮谷主査代理 次回は、明二十七日午前十時より開会し、建設省所管について審査を行ないます。 本日は、これにて散会いたします。 午後五時二分散会