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61回国会衆議院1969/05/16

文教委員会 第18号

発言数
18
登壇者
4
会派数
2
開催日
1969/05/16

会議録

大坪保雄自由民主党

○大坪委員長 これより会議を開きます。  著作権法案及び著作権法の施行に伴う関係法律の整理等に関する法律案を一括して議題とし、審査を進めます。  質疑の通告がありますので、これを許します。唐橋東君。

唐橋東日本社会党

○唐橋委員 今回の著作権法の改正は、先回の委員会においても議論されましたように、非常に重要な改正でございます。したがって、これにつきましては今後日本の文化の推進という観点から見ても十分なる審議を尽くさなければならない重要法案であるわけでございまして、それにはそれだけのいろいろな問題を含んでおると思うわけでございます。したがいまして、一時までということでありますので、一応その時間まで質問をいたしまして、残った質問はまた他の機会に譲るということにいたしますが、この法案を見てみまして、まずこのような点が問題になるのではないかということを最初に申し上げ、これらに関する質問を私はしたいと思うわけでございます。と同時に、それに対する資料というものも十分提出していただきたい、このように考えておるわけでございます。  第一にお伺いすることは、今度の著作権法で応用美術については触れていない。これは現在行なわれている意匠登録関係の問題があって著作権に含まれていないというふうに考えますが、これに対してはどうなのかということが私の第一にお伺いしたいことでございます。  なお、問題だけを一応提出します。  第二には、著作者についてでございます。この著作者については映画の問題が出てくると思うわけでございます。映画は共同著作なのか、あるいは監督がその主体を持つべきなのか、あるいは映画会社、いわゆる製作者が持つべきなのか、こういう議論がいろいろあり、これに対しても問題が大きくあると思うわけでございます。  第三番目には、著作権の制限についての問題があると思うわけでございます。これはいわゆる個人の権利というものと、いわば国家的な観点、公共の観点から見たときに、この制限の範囲というものはやはり大きな議論を呼ばなければならない重要な点である、こういうように考えられるわけでございます。  それから、四番目に申し上げたいのは、やはり保護期間の問題だと思うわけでございます。一般著作物は、御承知のように現在の三十七年から五十年になる。その経過を見てみますと、三十年、三十三年、三十五年と漸次延長されて、現行法は三十七年。それが新しい今度のこの法案によれば五十年になる。写真の場合は十年が現在十二年になっておる。それが同じく五十年になる。こういうような場合には、やはりこれも同じ取り扱いでいいのかという問題がやはり大きく論議をされなければならない問題だと思うのであります。  その次には第二次使用について、これもまた新しい項目で、文化の進展の中で第二次使用の範囲あるいは使用料の徴収、決定ということが大きな議論を呼ばなければならないと思います。  その次は隣接権についてでございますが、これはもうこの法案の中における非常に大きな問題であり、これまた大きく議論を呼び、十分検討しなければならない問題だと思います。  その次には裁定事項についてでございますが、これもまた文化庁長官の裁定事項が相当出てまいります。しかし、この裁定というものの範囲あるいはその裁定していく経過、取り扱い、こういうことはやはり個人の重要な権利というものに対する一つの制限であり、悪くすればこの法案によって非常におそれている国家権力的な介入というような心配される点もこの裁定において出てくるのではないか、こういうように考えられるわけでございます。  それからもう一つは、国際関係において、いわゆる万国著作権条約と、さらに御承知のようにベルヌ条約があるわけでございますが、その二つの条約の加盟国に対して、わが国がこの著作権法を改定した場合にどういう関係が出てくるのか。この二つの国際条約の中に占めるわが国の著作権法の関係、こういうものが十分論議されなければならないと思います。  その次には、現在平和条約の中の戦時加算もやはり大きな議論として私たちは取り上げなければならない。  それからまた翻訳権十年留保の問題も大きく取り上げなければならないと思うわけでございます。  さらにもう一つ出てきますのは、この前も私はこの問題で取り上げましたが、これを取り扱う団体に対する、いままでの経過の中で議論になった大きな問題があるわけでございまして、著作権等に関する仲介業務制度、これはいままでもずいぶんと議論され、その中において告訴ざたまで起きておる現状があったわけであります。こういう点をこの改正の中においてどんなように取り扱い、どういうように指導し、どういうような形で進めるかというような問題がやはりあろうかと思うわけでございます。  以上あげました点だけを見ましても十項目以上にわたるわけでございます。したがいまして、これらに対する十分なる審議で、私は党の立場に立ちながら、最も完全な法案の成立を心から祈念しているわけでございます。  私の質問の第一は、応用美術についてどのような考え方で現在の著作権法案に臨んだのか、これをひとりお伺いし、そしてそれらに対する外国の取り扱い方の例を一応御説明いただいたあと、これは非常に参考になると思いますので、委員長のほうでこれは委員全員に配付してもよろしいというふうな点が私が資料を要求した中にあれば、ひとつ取り上げていただきたいわけです。  まず、応用美術関係についての御答弁と、外国の取り扱いの点をひとつ御説明いただいて、足りないところは資料で出していただく、こうお願いしたいと思います。

安達健二文化庁次長

○安達政府委員 今度の著作権法案での応用美術の取り扱いにつきまして、まず応用美術の中で、この新しい法案で保護の対象とするといたしましたものは、美術工芸品といわれるものでありまして、この法案第二条の定義のところの第二項で「この法律にいう「美術の著作物」には、美術工芸品を含むものとする。」と、こういう規定がございます。ここで美術工芸品といいますのは、いわゆる一品制作の美術的な工芸品をいうのでございます。応用美術の中で、その美術工芸品のほか特に問題になりますのは、染色図案等、もっぱら工業用の意匠及びひな形として使用されることを目的とするもの、こういうものがございます。こういうものは現行の著作権法の従来の考え方といたしまして、そういう図案等の保護は、現在ございますところの意匠法等の工業所有権制度の問題として取り扱われてきておるところでございます。これについて、これらの図案等、もっぱら工業用の意匠及びひな形として使用されることを目的とするものをどうするかということが、今度の改正の過程で大きく問題になったのでございます。これらの図案というものも一種の美的な著作であるというわけでございまして、これを著作権法による保護ということも考えられるわけでございますけれども、現在その保護につきましては意匠法等の保護があるわけでございます。この点についての両者の考え方の違いを申しますと、著作権法による保護につきましては、これは方式を要しないということになっておるのでございますが、意匠法による保護につきましては、これは登録を要するというようなことでございまして、そういう方式を要求しておるところが違うわけでございます。それから保護期間でございますが、保護期間は、新しい法案では著作者の生存間と死後五十年ということになっておりますけれども、意匠法の場合におきましては登録後十五年というようになっておりまして、保護期間においても大きな差があるというようなこと、あるいは意匠法等では、ありふれたものとか容易に創作することのできるようなもの、たとえば水玉模様のようなものについては意匠登録を受けることができないということでありますが、著作物という場合には、独自にこれを制作するということが要件でございまして、その辺について若干の問題があるというようなことからいたしまして、この著作権法による保護を与えた場合に意匠法との関係をどうするかということが大きな問題でございまして、これらにつきましていろいろと調整措置を検討したわけでございますけれども、特に使用者の方の強い意見といたしまして、現段階において著作権法による保護をも加えるということについては、なお問題があるということでございますので、こういう図案等の保護の問題については将来の課題にしようということで、今度の法案といたしましては、応用美術につきましては美術工芸品を保護の対象にすることを明らかにするにとどめまして、これらの問題は将来の検討にまつというようにいたしたわけでございます。  第二のお尋ねでございますこういう応用美術の保護についての世界各国の方法でございますけれども、こういうようなものについて、著作権法だけの保護をしておる国は、たとえばベルギーというような国がございます。それから両方で重畳的保護をしている国はフランス、ドイツ、スウェーデン、スペインなどがございます。それからイタリア等におきましては、意匠法の適用を受け得るものには著作権法の保護を与えないというようなのがございます。また、アメリカ等におきましては、両方の保護の可能性があるが、意匠登録を受ければ著作権の保護はない、こういうようなふうにいたしております。それからイギリスにおきましては、最近改正がございまして、十五年間に限って著作権法と意匠法との重畳的な保護をするというような立て方をしておる、こういうようなおおよその状況でございます。  それから国際条約の関係では、ベルヌ条約ではこの問題がたびたび取り上げられておるわけでございますが、それは、応用美術は著作物として保護するけれども、その応用美術の著作物として保護するものの範囲等については各加盟国に譲るということで、意匠法等、そういう関係については各国の国内法において調整をはかる。こういうようなことでございまして、一応たてまえとしては応用美術を保護するけれども、どの程度の保護をするか、あるいは工業所有権制度との関連をどうするかは各国国内法にゆだねる、こういうようなことになっております。  なお、こういう問題についても非常に問題があるので国際的にこれを研究しよう、こういうことでございまして、一昨年のストックホルム会議におきましても、日本代表といたしまして、こういう問題は将来さらに国際的規模において検討すべきであるということを発言いたした次第でございます。

唐橋東日本社会党

○唐橋委員 これは先ほど申し上げましたように非常に重要だと思いますので、いま御答弁いただいた状態を、なおあとの論議の資料ともしたいので、ひとつ資料で出していただきたいと思います。  二番目は、やはり一番問題になって皆さん方のお耳に入っておる問題は映画の著作者の問題だと思いますが、これに対してはいままでの経過と、それから経過の中でこのような法案で集約したんだ、こういう点についての内容を御説明願いたい。

安達健二文化庁次長

○安達政府委員 映画の著作者につきまして、現行法は、映画を製作したる者はとのみ規定いたしておりまして、だれが著作者であるかということを明らかにしていないわけでございます。それで今度の改正作業の段階で、そういう映画の著作者あるいは著作権の帰属というような問題を明らかにすべきであるということで、この問題は昭和三十七年、著作権制度審議会が始まりまして以来、非常に大きな問題でございました。この著作権制度審議会で、この問題を第四小委員会で扱いましたけれども、その際二つの説がでまして、結論が小委員会としては出なかったわけでございます。  その考え方は、一つは、映画の著作者は映画の製作者、いわゆる製作会社であるという説、それからもう一つは、映画の著作者は映画を直接創作したところの人たちであるというような考え方、その場合には共同の著作物であるという考え方がとられたわけでございます。そういうような状況でまいりまして、さらにこの審議会の最終答申というような段階になりまして、これらについて、一応映画の著作者は、共同の著作物であって共同の著作者が複数ある、こういう考え方でまとまりまして、同時にこの著作権の帰属についても考え方がまとまったわけでございます。この法案におきましては、その審議会の答申によりまして、十六条におきまして、映画の著作物の著作者というものが掲記されておるわけでございまして、十六条によりますと、「映画の著作物の著作者は、その映画の著作物において翻案され、又は複製された小説、脚本、音楽その他の著作物の著作者を除き、」、すなわち原作となった小説、脚本等の著作者はこれを除く、それからまた映画音楽の著作者も除く。そういういわゆる原作者を除きまして、映画を直接制作すると申しますか、創作すると申しますか、それに従事した者という意味で「制作、監督、演出、撮影、美術等を担当してその映画の著作物の全体的形成に創作的に寄与した者とする。」というふうにいたしたわけでございまして、この審議会の段階におきましては、この「制作、監督、演出」云々の例示はいたさないで「映画の著作物の全体的形成に創作的に関与した者」というようになっておったわけでございます。しかしながらこの「映画の著作物の全体的形成に創作的に関与した者」というのではわかりにくいというので、それを「制作、監督、演出、撮影、美術等」というように明らかに例示をして、映画の著作者が何人であるかをなるべく法文の上でも明らかにしたい、こういうことからこのような規定になったわけでございます。そしてここでいっておりますのは、「映画の著作物の全体的形成に創作的に寄与した者」でございまして、たとえば監督の場合でも助監督であるとかそういうような者は除かれるわけでございまして、創作的に寄与した、しかも映画の全体的形成に創作的に寄与するということで、言うならば一貫したイメージを抱いてそれを実現する者ということである。その関与が創作的であり、かつ、その創作的寄与が映画の著作物の全体に及ぶ、こういう考え方に立っておるわけでございます。  監督だけが著作者である、こういう説も監督協会等から意見が出され、審議会等でも検討されたわけでございますけれども、映画のようなものは非常にたくさんの人がかかりまして、相当な経費をかけてつくるものでございまして、そういう場合に自己の思想、感情を一貫したイメージのもとに創作的に表現するという者は監督だけであろうか。監督がその重要なるメンバーであることは事実でございますけれども、監督だけであるということは言い過ぎではないか。そのほか撮影のカメラ監督あるいは美術監督というような者もやはり映画の全体的形成に創作的に寄与しているということが言い得るのではないか、そういう観点から複数の著作者説をとった、こういう考え方でございます。  なお私、先ほど審議会において、著作者について製作者説と創作者説、両方対等のように申しましたけれども、考え方としては、どちらかといえば、この複数の製作著作者説でございまして、製作会社の説はいわば少数の付記の意見でございました。それだけちょっと訂正させていただきます。

唐橋東日本社会党

○唐橋委員 これに対して、これもあとでやはり検討する資料としてほしいのですが、外国の例は、どういうタイプがあり、どういう形になっているかという点も十分お調べのことと思いますので御説明願いたい。なお、あとでそれらに対する資料もいただきたいのです。おおよそでけっこうです。

安達健二文化庁次長

○安達政府委員 考え方として大きく分けまして二つございまして、英米系の国とヨーロッパ系の国がございますが、著作者について、直接映画の著作者が何人であるかということの規定はイギリスやアメリカではございません。そしてアメリカにおいては、雇用主が使用人を使って著作したものについての著作権は雇用主のものだという規定があるというだけでございまして、著作者についての規定は英米とも直接にはございません。  それからあとヨーロッパ系の国では、大体自然人と申しますか、映画の創作に直接関与した者が著作者であるというようにしておるわけでございます。  フランスにおきましては、シナリオ、翻案、せりふ、音楽の作家とそれから映画監督並びに原作者を著作者と推定する、こういう規定を置いておるわけでございます。  それからイタリアは、主題の著作者、シナリオの著作者、それから音楽の作家と監督を著作者として法律で定めております。  それからオーストリアは、全体的形成に創作的に寄与した者ということで、法案に載っているような最後の概括的な字句だけを書いておるというようなところでございます。  それから西ドイツでは、映画製作に共同で責任を負う者というふうに書いておるわけでございます。その点、この新しい法案におきましては、いわゆる原作となった小説あるいはシナリオ、音楽、こういうものは直接の著作者とはしないで、そのもととなった第一次著作物の著作者としておるというところが、いま御説明しましたところと若干の違いがございますが、西ドイツはどっちかといいますと、いまの法案に近い考え方に立っております。

唐橋東日本社会党

○唐橋委員 次に、著作権の制限についてですが、これは今後いろいろ議論を呼ぶところだと思いますが、今度の法案の中で、この制限をする場合の基本的な考え方、こういうものについてひとつ御説明願いたい。

安達健二文化庁次長

○安達政府委員 大臣の提案理由にもありましたように、この著作権法の重点は著作者の権利の保護をはかるというところにございますけれども、著作物は利用されるということによってその権利者もまた利益を受けると同時に、社会公共の利益になり、文化の進展に寄与するものでございます。したがいまして、著作権の保護をはかると同時に、そういう著作物の利用を円滑にするという立場に立ちまして、あるいは公共の福祉というような考え方に立って、著作権の制限の規定を整備したのでございます。その際、一つには現行法の不備というものを整備する。たとえば私的に使用する場合におきましては、現行法は発行の意思なく、かつ器械的または化学的方法によらない複製だけが許されておるわけでございます。ところが、現在リコピーその他の手段がたくさんございますので、現行法でいきますれば、リコピーでとった場合はすべて著作権違反になるというような状況になっておるわけでございます。そういうような現行法の不備を整備するということが一つでございます。  それからもう一つは、しいて言わしていただければ、たとえば教育目的のための使用、そういうような問題についての規定を整備する。たとえば教科書に載せる場合あるいは学校教育番組の中で放送する場合、それか学校の中で学校の先生が子供に教えるために複製する場合、あるいは試験問題として複製する場合、そういうような場合等の規定を、教育という観点に立ちまして、その教育が円滑に行なわれるようにという観点で整備をした。しかしながら、教科書に掲載する場合でも、考え方としましては、著作権の制限をするけれども、同時に著作者の利益をも擁護しなければならないということで、文化庁長官の定める補償金を支払うとか、あるいは著作者に通知をするというような規定を置いておるという点でございます。  それから第三といたしましては、いわゆる報道目的というような目的によりますところの場合についての規定、時事問題に関する論説の転載とか、あるいは時事の事件の報道のための利用とか、そういうような報道目的のために著作物の利用を円滑にするというような点がございます。  その他新しい複製手段、たとえば放送等の発展に伴いまして、放送事業者がビデオどりあるいはテープでとっておくことができるように、放送のために一時的に固定するような点を配慮するというように、新しい事態に即応いたしまして適合するようにするという点でございます。  それからもう一つは、営利を目的としない上演等、というように現行法にございます規定を整備いたしまして、音楽等による演奏等についての権利を広げると同時に、それらの権利についての一般公共のため等によるところの制限も的確にするという観点に立って整備をしておるわけでございます。

唐橋東日本社会党

○唐橋委員 その次にお伺いしたいのは、お伺いするよりもむしろ資料をあとで出していただきたいのですが、保護期間の問題です。これが議論になったのは一般著作物と写真関係だと思うのですが、先ほど申し上げましたように、これもわが国だけの問題でございませんので、これはひとつ資料を出していただきたいと思います。それから、先ほど申し上げましたように各種の資料、そういうことは、やはり私だけでなしに十分に出していただきたい。このことがやはりこの法案を審議していく場合に非常に重要なことでないか。私たちの手元に現在までありますのは、いままで皆さんのほうからいただいた説明資料と、各団体あるいは協会から提出されておる各自各自の立場に寄った陳情なり意見書で、これを整理してみただけでもものすごくあるわけでございます。それにはそれだけの利害があって、ほとんど対立しておるわけであります。私も整理はしてみましたが、ひとつ一覧的なものを出していただきますれば、どういう立場の人はどういう主張をしているかということが一目瞭然にわかるのじゃないか。私の手元に来ておるものだけを申し上げましても、日本書籍出版協会、日本映画監督協会、日本文芸家協会、日本放送作家組合、児童出版美術家連盟、日本映画美術監督協会、日本児童文学者協会、日本シナリオ作家協会、全日本写真著作者同盟、日本著作家組合、日本映画撮影監督協会、日本芸能実演家団体協議会、日本蓄音機レコード協会、社団法人日本雑誌協会、こういうのが私の手元に一応届いているわけでございますが、これらの方々の主張をずっと一応目を通してみますと、それなりの主張の根拠があると思われるわけであります。これらの問題を十分全体的に私たちは考え、そして審議しなければならないと思いますので、これらに対する一覧的なものに整理したものをひとつ出していただきますると、私たちのほうはおのおのその利害対立が一目瞭然になってくる、こう思うのでございまして、それに対する資料も出していただけますかどうか。繰り返しませんが、先ほど私が十一、二項目申し上げました中で、外国の例なりそういうものを出していただける範囲のものは、ひとつ丁寧に出していただきたい、こう思いますので、資料の提出についての御答弁をいただいて、次回に質問を譲りたいと思います。

安達健二文化庁次長

○安達政府委員 先ほど御指摘いただきました問題点についての諸外国の状態等の資料は、十分取りそろえまして提出さしていただきます。ただ、関係団体の意見の整理という点は、あるいは若干時日を要するかもしれませんが、諸外国等一般的な資料等については取りそろえまして、できるだけ早く提出さしていただきます。

唐橋東日本社会党

○唐橋委員 その場合、質問者だけでなしに、私は、どれが全体的資料、どれが私だけでいいという区別はつけませんから、委員会審議を慎重にするためにできるだけ全体的の資料として渡していただくように、資料提出については委員長のもとで十分お考え願いたい。

大坪保雄自由民主党

○大坪委員長 了承しました。

唐橋東日本社会党

○唐橋委員 終わります。      ————◇—————

大坪保雄自由民主党

○大坪委員長 学校教育法の一部を改正する法律案を議題といたします。

大坪保雄自由民主党

○大坪委員長 政府より提案理由の説明を聴取いたします。坂田文部大臣。

坂田道太自由民主党文部大臣

○坂田国務大臣 今回政府から提出いたしました学校教育法の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。  本法案は、小学校、中学校、高等学校等における教職員の組織及び職務を明確にすること及び各種学校制度の改善、整備をその内容といたしております。  小学校、中学校、高等学校、盲、ろう、養護学校及び幼稚園の教頭は、教諭をもって充てられる職として取り扱ってまいりましたが、各学校における実態は、校長に次ぐ重要な職となっておりますので、この際、その地位に応じて、教諭とは別の職としてその位置づけを明確にする必要があり、また、養護助教諭、講師、実習助手、寮母は、いずれも教育公務員特例法の適用については、教諭等と同様の扱いを受ける職員でありますが、その職務に関する法律上の規定を欠いておりますので、それを整備する必要があると考えます。  各種学校は、主として職業、家政その他実際生活に必要な知識、技術を習得させる実用的、専門的な教育機関として大きな役割りを果たしており、また、中学校または高等学校卒業後の青年のための教育機関として重要な地位を占めているものであります。このように各種学校はわが国民のための教育機関として社会の要請にこたえる重要な任務を持っているものでありますが、現行の各種学校制度は、その対象、内容、規模等においてきわめて多様なものを、学校教育に類する教育を行なうものということで、一括して簡略に取扱っており、制度上きわめて不備であります。そのため各種学校の制度的な意義が不明確であるばかりでなく、各種学校の振興をはかるための適切な措置を講ずる上で障害になっているというのが現状であります。また、昭和四十一年十月に行なわれた中央教育審議会の「後期中等教育の拡充整備について」の答申等においても各種学校教育の改善、充実が望まれておりますところから、この際、各種学校制度の改善、整備を行なおうとするものであります。  まず、教職員の組織および職務に関する改正内容について申し上げます。  小学校、中学校、盲、ろう、養護学校および幼稚園には、原則として教頭を置くこととし、その職務は、校長を助け、校務を整理し、児童、生徒等の教育をつかさどることとするとともに、校長が欠けたとき、あるいは校長に事故があるときは、校長の職務を代理、代行することができるようにいたしました。また、高等学校につきましては、全日制の課程、定時制の課程及び通信制の課程には、それぞれの課程に関する校務を分担整理する教頭をおかなければならないこととし、その職務については、小、中学校等の場合と同様にいたしました。次に、講師及び養護助教諭につきましては、教諭または養護教諭が得られない場合にこれらの職にかえて置かれる職とし、その職務を明確に規定いたしました。また、高等学校に実習助手を置くことができることとし、その職務を規定するとともに、盲、ろう、養護学校に寄宿舎を置くこととし、これらの学校には寮母を置かなければならないこととしてその職務を規定いたしました。  次に、各種学校制度の改善、整備の概要は次のとおりであります。  第一に、現行制度においては、各種学校は「学校教育に類する教育を行なうもの」とのみ定められておりますために、学校制度としての積極的な意義が不明確であるばかりでなく、その目的や範囲も明確さを欠いております。よって、各種学校の目的を「職業若しくは実際生活に必要な能力を育成し、又は教養の向上を図ること」と明示するとともに、修業年限、授業時数及び生徒数の三点を基準にしてその範囲の明確化をはかることといたしました。  第二に、各種学校の中には、中学校または高等学校卒業後の青年に対しまして、後期中等教育または高等教育程度の有意義な教育を行なっているものが相当数ありますので、これらの教育を行なう課程をそれぞれ高等課程、専門課程として位置づけ、特にその内容の充実、向上をはかることといたしました。  第三に、各種学校の設置者の要件、設置基準、教科の基準、教員資格等につきまして、その特色に即した整備を行ない、各種学校の水準の維持向上をはかることといたしました。  なお、もっぱら外国人を対象として教育を行なう外国人学校については、従来そのための制度がないので、便宜的に各種学校として取り扱われてきたものがあります。しかし、今回各種学校の目的の明確化、基準の整備等の改正が行なわれますと、各種学校の制度と本質的に異なる外国人学校にも及ぼすことは不適当となります。したがいまして、外国人学校につきましては、本法案による各種学校の改善、整備とは別に、外国人学校制度として整備をはかることとしたのであります。  最後に、この法律の施行日は、各種学校制度の整備関係につきましては、公布の日といたしておりますが、小学校、中学校、高等学校等の教職員関係につきましては、公布の日から起算して三月を経過した日といたしております。この法律の施行の日に存しております改正前の規定に基づく旧各種学校につきましては、外国人学校をも含めて必要な経過措置を講ずるほか、関連する規定の整備を行ないました。  以上がこの法律案の提案の理由及び内容の概要であります。何とぞ十分御審議の上、すみやかに御賛成くださいますようお願い申し上げます。(拍手)

大坪保雄自由民主党

○大坪委員長 以上で提案理由の説明は終わりました。  午後三時より再開することとし、暫時休憩いたします。   午後一時四十五分休憩      ————◇—————   〔休憩後は会議を開くに至らなかった〕

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