物価問題等に関する特別委員会 第11号
- 発言数
- 87 件
- 登壇者
- 10 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1969/06/05
会議録
○帆足委員長 それでは、これより会議を開きます。 物価問題等に関する件について調査を進めます。 質疑のお申し出がありますので、これを許します。武部文君。
○武部委員 きょうは、私鉄大手、バス、タクシー、こうした問題についてお伺いをいたすわけでありますが、その前に、先般新しい国鉄運賃がきまったわけでありますが、政府の説明によりますと、新料金の算出方法は、普通旅客運賃の基本料を一五%アップし、遠距離逓減制に距離比例制を加味する、こういう方法で新しい運賃をきめる、こういうことでありました。現実に料金を私ども調べてみますと、一五%というようなものはほとんどない。ちょうど国民の中からの投書が新聞に載っておりまして、具体的な数字が載っておるのでありまして、その人もたいへん疑問を持っておるようであります。私はこのことを引用してひとつ質問するわけであります。 たとえば東京−盛岡間は一五%ではない、二六・四%、東京−大阪は二八・九%。ここに八つの例があげてあります。たとえば東京から札幌、青森、盛岡、仙台、宇都宮、静岡、名古屋、大阪と、この都市へ東京から行く運賃のアップ率がございますが、この中で一五%以下というのは東京−仙台の一三%、それだけであって、あとの七つは全部いま私が申し上げるように二十何%というような数字になっておる。この人が疑問に思っていることは、遠距離逓減の原則が、多くの場合に逓減ではなくして逓増しておるという見方をしております。また、東京−盛岡とか東京−大阪とかというような点について距離比例はどんなぐあいに加味されているか、非常にこれは疑問だということが載っておるわけであります。このことについて最初にお伺いをしておきたいと思います。
○村山(達)政府委員 今度の国鉄運賃の改正は、平均ではお話がありましたように旅客運賃の一五%アップでございますが、御案内のように遠距離逓減制の限度のところを従来四百キロまで、四百キロ以上が逓減になっておりますが、それを五百キロ以上にいたしておるわけでございます。したがいまして、今度は四百キロから五百キロの間をとりますと平均の一五%をだいぶこえておる、こういう結果になると思うのでございます。したがいまして、その反面から申しますと四百キロ以下の限界線のところでは当然一五%以下になってくる、こういうことで、おそらく例にとられましたところは四百キロから五百キロのところが多いのではなかろうか、かように思うわけでございます。
○武部委員 おっしゃるように一五%以下になっておる仙台−東京間は三百五十一・八キロです。いま私が申し上げましたのは全部五百キロ以上でございますから、そういうことに説明で聞けばわかるわけですが、大体一五%だというふうにおっしゃるから、国民の中から見ればその程度だと見ておるわけですね。たとえば、私どもいままで千九百八十円の一等寝台に乗っていた。ところが今度は四千二百円なんですよ。これは二倍以上なんです。こういうことはうかつといえばうかつ、私どもはあまりよく知らなかったわけですが、現実にこういう投書が新聞に載るように、国民の側から見てはっきりわからない。ですから一五%ぐらいと思っておったら、何のことはない三〇%近くも上がっているじゃないかというような——東京−大阪間だって二八・九です。ですからやはりそういう点は具体的に事前にもっとPRするとか、たとえば新聞にこういう投書が出れば、いまあなたがおっしゃったような親切な答弁を投書に答えて新聞にお出しになるようなことをする必要があるのではないか、こう思います。 そこで、この国鉄値上げがバスなりタクシーなりという私鉄運賃にはね返るのではないかという非常な心配を私どもはかねがね持っておった。このことについていろいろ政府の所信もただしたわけでありますが、五月十二日の物価安定推進会議の席上で佐藤総理が特にこのことに触れて、政府主導型の物価上昇については避けたい、私鉄の引き上げについてはがまんをしてもらうのだ、こういう総理の発言があります。また一面、企画庁長官は、国鉄以外の公共料金についてはその値上げの阻止に大臣のいすをかけてもやるんだというような非常な決意を語ったというような報道すらある。こういう報道がなされておって私ども当然だと思うわけですが、この見解についてはいまも変わりがないのか。この点をひとつ企画庁長官のほうから、佐藤総理の物価安定推進会議における決意なり企画庁長官としてのいま私が申し上げたような決意なり、この点については現在も変わりがないのか、これをひとつ伺いたい。
○菅野国務大臣 現在においても変わりはありません。その考え方をあくまでも堅持していきたい、こう考えております。
○武部委員 けっこうなことでありますが、たまたまこの五月十二日の物価安定推進会議で佐藤総理がそういう決意を表明されたその日の夜、運輸相は記者会見をしてこういうことを言っておる。米がかりに上がったとするならば——生産者米価のことだと思いますが、米が上がったとするならば、圧力をかければ値上げは可能との印象を一般国民に与えるので、その際は営団と大手十四社の運賃改定に踏み切る、今後経済企画庁が米価とどう取り組むか注視したい。よそごとのようなことをこの運輸大臣は言っておる。これはその日の夜なんですよ。これでは政府の方針が一貫をしておるとは思えない。この点について企画庁長官はどう思われますか。
○菅野国務大臣 私もその新聞記事を読みまして運輸大臣に尋ねたのです。全然運輸大臣はそういうことを言ってないということでありましたので、新聞社もおそらく記事は一新聞社だけだったと思います。であるからして新聞の報道が間違いだ、こういうことをはっきり私は運輸大臣から聞いたのであります。
○武部委員 私がいま申し上げたのは日本経済の五月十四日の新聞であります。これははっきりとそういう——ちょっとお待ちください。違った新聞を言ったらしかられますから……。日経ではないようでありますが、これはあとでもう少し調べてみたいと思います。 いずれにしてもそういう記事が載っておった。それは、大臣はそういうことを言ってない、こういう発言ですが、その後の運輸大臣の各所における発言を見ておりますと、大体五月十二日の夜に発言をしたような記事がちらほら出てくるのであります。このことについてはまた具体的にこれから申し上げますが、現実にそれならば、いま全国的に私鉄からどの程度の運賃の値上げの申請が出ておるのか。これは大手十四社の平均アップの率その他、それからハイヤー、通運料金、こうしたもので大体どの程度の申請が出ておるか、それから今日まで大体どのぐらいこの値上げを認可したのか、これをひとつ運輸省のほうからお聞きをしたいと思います。
○帆足委員長 ただいまの質問は運輸大臣に向けられたものでありますが、きわめて重要でありますから、まず村山政府委員から御答弁願いまして、各論は各局長でもけっこうでございます。
○村山(達)政府委員 お答え申し上げます。 まず私鉄関係でございますが、大手十四社から値上げの申請が出ております。その申請にかかる増収率で申しますと、定期外一六・九%、定期四六・八%、平均いたしまして二九・二%という申請状況でございます。 大手以外の中小私鉄について申し上げますと、前回の改定以後今日まで申請をし、すでに軽微の事案として企画庁とも相談の上処理いたしたのが三十六件でございます。それから現在なお申請中のものが六件、全体は十一件ありまして、現在検討中でございます。 その次は乗り合いバスの関係でございますが、これは昭和四十二年九月六日の臨時物価対策閣僚協議会におきまして、標準運賃制によりましてその改定の是非を検討することになっておりますが、それにつきまして、軽微のものについてすでに処理済みのものが五十二事業ございます。現在申請中のものは、地区で申しますと二十八地区、事業者数で言いますと百四十五事業者数でございます。これも現在検討を進めているところでございます。 次は貸し切りバスでございますが、軽微事案といたしまして処理済みのものが九地区、三百三十九社、現在申請中のものが四地区、二百九十四社でございます。 ハイタクにつきましては十四地区、七百三十事業者について改定済みであり、現在申請中のものが九十二地区、一万七千九百二十九でございます。この一万七千九百二十九のうちには、いわゆる個人タクシー業者が一万二千七百五十九含まれております。 次は路線トラックでございますが、本年の一月中旬に四百四十七業者から改定申請が出ておりまして、申請にかかる増収率は九%でございます。 定期トラックにつきましては、ことしの一月から三月まで二万三十四業者から申請が出されておりまして、その申請にかかる増収率は二二%でございます。 通運料金につきましては、昨年十一月に全事業者から改定の申請がなされておりまして、これら現在未処理のものにつきましては、いずれも目下その必要があるかどうか慎重に検討中でございます。
○武部委員 そういたしますと端的に言って、現在まで申請された中で大体何割ぐらい値上げを認可したことになりますか。
○黒住政府委員 乗り合いの場合におきましては、三十五ブロック中七ブロックでございますから、約二割でございます。業者数におきましては約二百業者中五十三業者でございますから、二割五分でございます。 それからタクシー事業につきましては、百二十九の中で申請が約百六でございまして、その中で十四ブロックでございますから、一割強でございます。これは業者数におきましては個人タクシーがありますから、率からいいますとブロックで申し上げたほうがいいのじゃないかと思います。 それから貸し切りにつきましては、約六百業者の中で大体五割を認可しております。ブロックに分けますと十一ブロックの中で七ブロックでございますから、七割弱でございます。 そのほかのトラック関係と通運関係はまだ認可をいたしておりません。
○武部委員 そういたしますと、各社の値上げの幅もまちまちだろうし、いろいろ内容をいまお述べになりましたが、概略で申し上げるとこういうことになりましょうか。私鉄では大体全国平均に見て三〇%の値上げを申請しておる。タクシーは二〇から三五%ぐらいの値上げを申請しておる。通運関係の各社は二九ないし三〇%で、トラックに関しては二二%ぐらいの値上げを申請しておる。そうしてそのうち運輸省が認可をしたものは、大体二割ないし三割程度申請についていままでは許可をしておる、このように大体理解してよろしゅうございますか。
○黒住政府委員 自動車関係につきましてはおおむね先生がおっしゃるとおりでございます。
○佐原説明員 私鉄関係につきましては、大手十四社は申請のままでまだ認可になっておりません。中小私鉄について申し上げますと、先ほど政務次官がお答えいたしましたように、四十三年度、それから四十四年度の二カ年の資料しかございませんけれども、二カ年にわたって申請が出ておりますのが六十二件ございます。そのうち今日まで認可済みが四十五件でございます。したがいまして約七割ばかりになっております。
○武部委員 これから問題になるのは大手十四社だと思うのですが、これまたいろいろうわさに出ておるのですが、すでに事務当局のほうではこの大手十四社の平均三〇%ぐらいの値上げについて全部審査をして、二〇%ぐらいな値上げをやるべきではないかという運輸省の事務当局の原案が固まったかのように報道されておりますが、どうですか。
○村山(達)政府委員 いま申請が出ており、検討していることは事実でございますが、それをはたして値上げすべきであるかどうか、また、特にその幅等につきましては、まだ検討の段階でございまして、何ら結論を得ていないというのが現況でございます。
○武部委員 そうすると、私鉄大手については、事務当局のほうでは申請は受理しておるけれども、具体的にその上げ幅を、私がいま言ったように二〇%程度がいいのではないかというようなことは全然ない、こう承知してよろしいですか。
○村山(達)政府委員 いまのところ結論らしいものは何ら出ていないということであります。
○武部委員 結論は出ていないけれども、検討しているということについてはどうですか。
○村山(達)政府委員 もちろんずっと検討を引き続きやっておるところであります。
○武部委員 その検討中に二〇%というような数字は出ておりませんか。
○村山(達)政府委員 出ておりません。
○武部委員 国民は新聞の報道を注目しておるわけでありますが、そういうような記事が随所に出てくるのです。私がいま二〇%ということを言いましたが、これまた明らかに報道されておるのです。事務当局は大手十四社の三〇%について、かりにこれを四月一日から実施する場合二〇%くらいの値上げを考えておるのだ、それで事務当局は運輸大臣と対立をするのだ、こういうようなことが報道されておる。いまお聞きいたしますと、全然そういうことはないとおっしゃっておるから、それを信用いたしたいと思います。 そこで、この十四社の値上げが相当重要だということは先ほどから申し上げておるとおりでありますが、この大手について、先ほど企画庁長官もおっしゃるように、どうしてもこれは上げたくない、こういうお話でありましたが、この私鉄大手は関連部門をたくさん持っておる。鉄道部門以外の増収というものが相当ある。十四社は百貨店とか何かをほとんど持っておるのですが、この大手十四社の四十三年下半期の配当は大体どのくらいですか。
○村山(達)政府委員 一割配当を各社実施しております。
○武部委員 前回この大手私鉄十四社が値上げをしたときに、今後は向こう四年間値上げはしない、そういうことを当時きめられたということを私どもは聞いておりますが、間違いありませんか。
○村山(達)政府委員 大切な点でございますから、閣議了解事項について正確に読み上げてみたいと思います。四十一年一月十一日の臨時物価対策閣僚協議会でございまして、このときにこういうことがきめられております。「大手十四私鉄については、経営の改善と合理化に努め、著しい事情の変更が生じない限り、今回の運賃改訂後少なくとも四年間は運賃改訂の申請を行なわないよう指導すること。なお、今後運賃改訂の必要を生じた会社があるときは、個々にその必要性を検討するものとすること。」おそらくおっしゃっているのはこの部分だと思いますが、さようなことがございます。
○武部委員 それは四十一年一月十一日ですか。
○村山(達)政府委員 四十一年一月十一日でございます。
○武部委員 わかりました。 かりにこの私鉄運賃が、これから大きな問題になるわけですが、上がるということになれば消費者物価に与える影響は非常に強いものがある、こう思うのですが、この運賃が消費者物価に与える影響を企画庁としてはどういうように見ておりますか。たとえば国鉄運賃が上がった場合には〇・二消費者物価にはね返る、こういうことがありましたが、この私鉄運賃その他が上がった場合、こういう問題が一連として解決した場合、それは消費者物価にどういう影響を与えると企画庁は見ておるのか。
○八塚政府委員 いまのようにまだ具体的に私鉄がどれだけという数字になっておりませんので、その数字を当てはめてどうこうという計算はやっておりませんが、御承知のように、消費者物価のウエートの中では国鉄運賃が一万分の百三十一でございまして、私鉄運賃は一万分の四十六ということになっております。この私鉄運賃のウエートからおのずから計算が出てくるということでございます。国鉄の一三一に対して、私鉄は四六、約三分の一のウエートでございます。
○武部委員 そういたしますと、もう一つ具体的な問題について質問をいたしますが、運輸省は大都市タクシー交通の改善策というようなものの事務当局案を六項目にわたって検討しておるということがいわれておりますが、間違いございませんか。そういうことを検討しておりますか。
○村山(達)政府委員 サービスの改善策につきましては別途これを検討しておるわけでございます。
○武部委員 この六項目の中には、登録制とかあるいは私鉄、ハス、タクシーとの運賃のバランス問題というようなことがあって、その中の一項目に、混雑区域の乗車拒否防止策として、諸外国の大都市で実施しているところの時間距離併用メーターを採用する、深夜、早朝の輸送力の増強をはかるため、深夜、早朝割り増し料金制を実施する、こういう内容もその中にあるやに聞いておりますが、間違いございませんか。
○村山(達)政府委員 いまおっしゃったようなことも検討の材料の中に含めてございます。
○武部委員 そうすると、この六項目は先ほど申し上げたように登録制の問題とかバランスの問題とか、あるいは運転者の給与改善とか、業界がこれをのまなければならぬような内容を持っておるもののようであります。業界がかりにこれをのむとするならば——先ほど私が読み上げた深夜、早朝の割り増し料金制を実施するとか、そういうことによっても認めるが、これをのめば運賃の値上げをある程度認めるというようなことは、運輸省としては考えておりませんか。
○村山(達)政府委員 いまおっしゃったのはいずれも直接にはサービスの改善ということを念頭に置きまして、その角度からの検討をいたしておるわけでございます。距離時間併用制をどの程度採用することがサービス改善につながるか、こういう角度からやっておるわけでございます。また深夜についての乗車拒否、特に近距離のものに対する乗車拒否を合理的に解決するためにはどういう運賃上における制度改正が必要であるか、こういう角度から検討しておるわけでございまして、いわゆる経営が非常にむずかしいから運賃改定をするという角度からの検討ではないようでございます。
○武部委員 これはいま皆さんのほうで御検討中ですからはっきりしたものが出ておらないと思うのですが、この間私ちょっと広島へ参りましたところが、こういう話を聞きました。電話をかけてハイヤーを呼ぶときに呼び出し料金といいますか、いまではそういうものはありませんが冷房料金に匹敵するような内容を持つものだと思うのです。そういう呼んだときには料金を取るんだ。電話をかけて来さした場合にこういうことはどうでしょうね。運輸省のほうとしてはどういうふうにお考えですか。
○黒住政府委員 電話料金を別に収受するという制度を認めておるものではございません。ハイヤーの場合におきましてはお客が電話で注文する。それに対して配車するわけでございますが、タクシーとハイヤーの場合は運賃の制度が違っておりまして、ハイヤーは帰りがお客がない、空車で帰るわけでございますから、ハイヤーの運賃はタクシーよりも高いものを認めております。しかし地区によりましては流しがなくてハイヤーだけしかやっていない地区がございますが、そういう地区におきましてはタクシーがないわけでございますので、いわゆるハイヤー料金として収受する。その場合の計算は帰りが空車であるという計算でございますから、したがいまして乗ります実車の場合における運賃はタクシー地区よりも割り高になっておる、そういう原価計算で認可をしておる次第でございます。
○武部委員 いや私が申し上げましたのは、現実に広島で、広島市内の無線を持っておるタクシーが二十五社ありますが、現実にお迎え料金というものを申請しておるんです。お迎え料金、電話かけたら来る、そういうことについて運輸省はどう思いますか。私はこれは、冷房料金の二割増しが一時大阪で問題になってこれが廃止になったが、これと同じ内容を持つもののように思うのですが、あなたのほうはこれをどう思いますか、こういうことなんです。
○黒住政府委員 いまのは無線タクシーでございまして、無線タクシーはいわばハイヤーとタクシーの中間的なものでございます。それで、営業所に電話をかけて無線を配車いたします場合には、すでにそこで運送契約が成立しておりますから、車庫を出てからお客のところまでに対しましては、たとえば東京都におきましては百円の範囲内で取るということで、それであとは事後料金ということになっております。その事後料金の収受は、無線の場合はタクシー料金と同じものを収受するというふうに現行なっております。無線の迎えメーターというのは、運送契約がその営業所で成立いたしますから、そこから配車をするわけでございますので、無線タクシーにつきましてはその迎車の料金を収受するのが普通だと思います。原則的にはそれが正しいと思います。
○武部委員 専門的にお述べになるのでちょっとわかりにくいのですが、端的にお伺いするのですから端的にお答えしていただいてけっこうです。 お迎え料金、私どもはそんなものを、くにで呼んだって払っていませんよ。電話をかけて無線車を呼びますね。電話をかけますね。そこから出ておる車に無線で呼び出す。どこどこへ行けといったって、来てそれから乗っていく料金しか払っていませんよ。そういうものについてお迎え料金をこれから取るんだといって申請しているんですよ、広島で。そういうことはいままでどこかにあるのか、それから運輸省としてはこういう方針についてどういうお考えなのか、そういう申請があったらお認めになる考えなのか、これを聞いているんです。
○黒住政府委員 たとえば東京におきましては、電話で呼び出しますと、迎えは百円以内で収受するということで倒してきているわけでございます。お乗りになるときにすでに倒して乗っておると思うのです。したがいまして、無線の迎えというものは収受するのが普通でございまして、申請があれば、全体の原価計算で正当なものであればそれは認可するのをたてまえにいたしております。
○武部委員 そうすると、呼んで来るときには百円、もう初めからぽんとやっているんですね。東京のほうはそうかもしれません。いなかのほうはそんなことしていませんね。それで、そういうことでずっと全国的にそういうような方針であなたのほうは許可されるのかどうか、そういう点、どうです。
○黒住政府委員 これはたとえば、先ほど申し上げましたように、ハイヤーという制度で必ず電話で呼び込むことが原則であります地区につきましては、特に呼び込みのそれを収受しないで全体として運賃がきまっておるわけです。ところがタクシー地区におきまして無線を使います場合には、その無線の車はときには流しでタクシーとして使われるわけでございますからその運賃を収受するけれども、営業所から呼ばれる場合には特別の負担がかかるわけでございますので、その分の運賃は取るほうが正当であるから、そういう流し地区における無線の迎え料金の申請があります場合には認めることを原則としておりますというわけでございます。
○武部委員 わかったようなわからぬようなことですが、もうこれはわかったことにします。 それで、もうあまり時間がありませんから企画庁長官に、最初私はあなたの言明を読み上げたわけですが、とにかく国鉄以外の公共料金については大臣のいすをかけてでも阻止するという強い方針をおとりになっている。まことにけっこうなことで、その方針についてはいまでも変わりがないとおっしゃっておる。運輸大臣の言明をいろいろあっちこっちで聞くと、運輸大臣は何かしらどうも米がどうだこうだと、米をしきりに注目しておられるようです。米が上がったらというような、手ぐすね引いて待っておるような、そういう態度が見えぬでもない。それから、経営がどうだこうだと民営鉄道の会長はしきりに言っておる。公共料金にしわ寄せするのはおかしいじゃないかというようなことも、物価安定推進会議のときにも根津会長は言っておられるようです。そういうようないろいろな雲行きがありますが、佐藤総理が言明されたように、またあなたがおっしゃったように、少なくとも佐藤内閣としては公共料金の値上げは国鉄以外はしないという方針をどこまでも堅持をしていく、こういうことを最後にひとつ大臣から言明をしていただきたい。
○菅野国務大臣 そのことはもう私たびたび言明いたしておるのでありまして、物特の委員会のみならず予算委員会でも言明いたしておることでございます。国鉄料金以外の公共料金については極力抑制する方針でいくということで、もう総理も私もそれを言明いたしております。 それから、運輸大臣のことばと私のことばと違うということは、これは運輸大臣もはっきり私に新聞記事を弁明しておって、決してああいうことを言ったのではない、新聞記者のほうがかってにああいうように出したのだということで弁明しておりまして、運輸大臣は必ず私にいろいろな問題については相談して発言しておりますから、運輸大臣と私と意見が違うということは決してありませんから、その点はひとつ御了解をしていただきたい、こう思うわけでございます。
○武部委員 極力というようなことを言われるとちょっと怪しくなってくるのでして、極力押えるというようなことになってくるとどうもしり抜けがあるような気がしてならぬ。ですから、だんだんことばが変わってくるのですよね。まあ極力ということばはおやめになったほうがいいと思う。断じて公共料金は国鉄以外は上げぬ、こういう決意だということに私は了解できると思いますが、それでよろしゅうございますね。
○菅野国務大臣 この一月の総理の施政演説の中でも、極力抑制するということばを使っておるのであります。それじゃなぜ極力ということばを使うかというと、先ほど申し上げましたとおり私鉄でもバスでも料金の値上げを許しておるのです。これは地方鉄道などは許すという方針でやっております。そこで問題は、消費者物価に影響を及ぼすような大手の私鉄というようなものはこれは抑制するということで、はっきり私は経済企画庁長官として、抑制するという決意を持っておるということを申し上げておるのであります。だから、極力抑制するということは一般の運輸事業について申し上げておる次第でございます。さようひとつ御了承願いたいと思います。
○武部委員 わかりました。極力ということばは、いままで上がったものもあるから極力という表現であるが、これから十四社その他、消費者物価に非常に影響を与えるようなものについては阻止をする、こういうように御理解をしたいと思います。 それじゃ私鉄の問題はこれで終わります。 さきの委員会で、私はコーラ飲料について厚生省の見解をただしたわけでありますが、その際の厚生省の答弁を聞いておりまして納得できない点がたくさんございました。したがいまして、その後会議録ができまして、これを詳細に検討してみましたが、どうしても納得できない、こういう点がありますので、これから具体的な例をあげてひとつ厚生省の見解を求めたいと思います。 なお、前回も申し上げましたように、私は、 コーラというものが人間のからだに有害であって、これを廃止しろ、禁止しろということを断定をし、申し上げておるのではないのであります。少なくとも、このコーラ飲料というものは世界各国で異常なまでの売れ行きを示しておると同時に、世界各国でこのコーラの内容についていろいろな意見が述べられておる。そういう文献もある。またわが国においても、昭和三十二年にこのコーラが日本に進出して以来、この内容をめぐっていろいろな意見が出ておる。そうした問題について厚生省は、このコーラ飲料がどのような成分を持っておるものであるか、この中には一体どういうものが含まれておって、それが人体にどういう影響があるのかないのか、こういうことについてはっきりとした態度を示していただきたい。それで、これは何ら人体に影響もなければ問題もないということであればそれでけっこう。ただ、その市販をされておる書籍を——私は前回二冊、この中からいろいろ疑問に思う点を皆さんに申し上げた。今回さらに二冊のこれに関連をするいろんな内容を調査してみまして、ますます疑問が深まるばかりであります。この点について、少なくとも国民の保健衛生に責任を持つ厚生省として、前回のようなああいう答弁では私納得できないのでありまして、そういう立場から質問をするわけであります。 まず、前回環境衛生局長はカフェインの含有量について私の質問に答弁をされました。そのときの答弁によりますと、コカインは入っていないが、国立衛生試験所の調査によればカフェインは〇・〇一四%しか入っておらぬ。これもまさにそのとおり。この国立衛生試験所の調査によりますと十四・二ミリグラム、これは百ミリリットル当たりに入っておる。ということは、あなたのおっしゃった数字とこれは合致するのでありますが、ただその際にあなたがお述べになった、お茶には一ないし五%入っておるので、それに比べてかなり少ない、そういう点から見るとたいした問題じゃないとあなたはお述べになったのであります。この〇・〇一四%入っておるということは、コーラの小びん一本にとりますと、これは約二百ミリリットル入っておりますから、この中に〇・〇三グラム入っておることになるのです。これは三十ミリグラムになる。大びんにすればその倍、〇・〇六グラムで六十ミリグラムになる、こういうことになるのですよ。ところが日本薬局方の解説書によると、医薬品としてこのカフェインは成人の場合常用量は一回について〇・二グラム、極量は一回について〇・五グラム、こういうことになっておるのです。 そうすると、もしこれをコーラの分量に当てはめますと、コーラ小びん七本分のカフェインというものは医薬品の常用量に相当するのです。大びん八本分は極量、危険量に相当するわけです。これでもあなたはコーラの中に含まれるところのカフェインというものは問題にならないくらい少ない量だというふうにお思いでしょうか。私はそう思わないのですがいかがでしょうか。まずその点をひとつお伺いしたい。
○金光政府委員 ただいまのカフェインの問題でございますが、御説明のように、前回、コカコーラの中にカフェインは〇・〇一四%含んでおるということは、国立衛生試験所の検査の結果出ておるわけであります。それと薬局方のカフェインの使用量との関係でございます。薬局方で一回のカフェインの使用量が〇・二グラムということでございます。一日〇・五グラムということになっておると思いますが、これとの比較でございます。一日七本飲めばそれと大体同じぐらいになるということでございますが、大体数字はさようなことになろうかと思うのでございますが、七本飲むということと実態との関係でございます。毎日七本飲むというようなことはとうていこれはあることではまずないと思います。それから、その七本が、毎日二本飲む場合はどういうことになるかということでございますが、大体この程度の関係ですと特別に障害が起きるとかいったような問題はないと考えております。 なお、薬局方におきます極量は一日一回〇・五グラム、極量からいいますと〇・五グラムということになっておりますので、御参考までに申し上げる次第であります。
○武部委員 私は当時この数字を並べ立てたのは成人の量を申し上げたけれども、その際に、これは子供にどういう影響を与えるかということをあなたに質問したはずです。あなたのほらは的確な答弁がなかった。 それならば、いま私とあなたが申されていることを子供にひとつ例をとってみるとどういうことになるか。こういう数字になるでしょう。かりに体重十キログラムの幼児の場合にはどうなるか。これを単純な体重比でやりますといけませんから、大体小児の量が、成人量に対して二歳児では五分の一と見るのが妥当だということから計算をいたしますと、この二歳児は成人量の五分の一として見た場合に、大小の一本ずつのコーラを飲んだ場合はこの子供は極量に達するのですよ。あなたのおっしゃっているところの〇・五グラム、これはおとななんです。成人なんです。そうすると、二歳児が五分の一と先ほど言うように計算をして、大小のコーラを一本ずつ飲んだ場合は、これは〇・五グラムに近い数字が出てくるのですよ。それでもあなたは全然子供には影響がないとお考えですか。
○金光政府委員 二歳児のお話が出ましたが、二歳児〇・一グラムとしまして、実際に二歳児がコカコーラを飲む量というものは、それはもう非常に少ないものだろうと思うのでございます。そういう意味におきまして、子供におきましても心配はないと考えておるわけでございます。
○武部委員 そういう答弁では納得できない。なるほど二歳の子供が大小のコーラを飲むとは私は思いません。これは一応の計算を申し上げたわけです。それならば五歳なり六歳の子供は飲まぬかというと、現実にがぼがぼ飲んでいるじゃないですか。その子供の体重比をいまの成人のデータの極量あるいは常用量で当てはめてごらんなさい。これは当然そういう量になるのです。そういうことも全然計算しておらないで、ただ単にお茶のカフェイン一ないし五%と比較してみると非常に少ないとおっしゃる問題ではないと思うのです。そういう答弁は納得できないのです。 それならば、あなたがおっしゃっておるお茶の中に含まれる一ないし五%のカフェインの量は、葉の中から出た一ないし五%か、それともそれにお湯をかけて出てきた一ないし五%か、どちらですか。あなたは一ないし五%と言われたけれども、どちらですか。
○金光政府委員 お茶の一ないし五%というのは葉でございます。
○武部委員 葉でしょう。そうすると、それにお湯を入れて出る量というものはもっと少ないはずでしょう、一〇〇%全部出るのじゃないのだから。そうすると、あなたがおっしゃっておるように一ないし五%なんと言ったって通りませんよ。それは葉をかんで食べるのじゃないですから、お茶にして飲むのですから。そういうようなものとの比較でコーラのカフェインは危険がないというようなことは非科学的だと私は言っているのです。ですからあなたのたとえの例はだめだということです。 それから、かりにお茶のカフェインの量を調べてみますと、せん茶の場合は二・八四グラムです。これは百グラム当たりに二・八四のカフェインが入っておる。こういうかっこうになる。 さらにこれをもう少し具体的に述べてみますと、コーヒー一ぱいの中には百ccで〇・〇三グラム、こういうデータが出るのです。これは世界大百科事典の中にちゃんと書いてある。コーラ一本二百cc中〇・〇三グラム、こういうことになると、コーラ小びんの一本の中にコーヒー一ぱい分のカフェインが入っていることになるのです。こういう計算になるのです。 そこで、帆足委員長も言っておりましたが、アメリカではコーヒーを子供に飲ませないのでしょう。それは興奮剤、カフェインが入っておって有害だ、だから子供に飲ませないのだ。ところが、いま私が申し上げるように、コーラの小びん一本二百ccの中に占めるところの量とコーヒー一ぱいの量とは同じなんです。これでもなお子供に影響がないとあなたはお考えでしょうか。
○金光政府委員 影響という問題につきましてはどの程度の影響かという問題でございますが、たとえばコーヒーにいたしましても、やはりこれは毎日連用いたしまして量を飲み過ぎますとやはり害——明らかな害というほどじゃございませんが、問題は、若干の影響はあるということでございます。そういうものでございますので、やはり量的に飲み過ぎますと全く害がないというものではない、かように考えます。そういう意味で、コーヒーにいたしましてもコカコーラにいたしましても、同じような範疇のものとして考える必要があるということは御指摘のとおりだと思います。
○帆足委員長 金光政府委員に申し上げますが、ただいま委員は少年、幼年、幼稚園等の子供を対象に質問いたしたのでございますから、その対象に正確に御答弁願います。
○武部委員 私がなぜこれをしつこく言うかといいますと、前回のあなたの答弁をずっと読んでねりますと、問題じゃない、たいしたことじゃないという個所が何回も出てくるのです。私はあとで申し上げますが、外国の例から見ても、コーラというものに外国では非常に注目を払っておるのです。ところが厚生省の環境衛生局長のあなたは、全然こんなものは問題ではないというふうに鎧袖一触です。私はその点が非常に疑問に思ったからいろいろ調べてしつこくあなたに問いただしておるのですが、コーヒーを外国では子供に飲ませないというのは、その中にあるカフェインが問題だからということは衆目の一致するところです。ところがコーラというものは子供が毎日飲みます。一本でも二本でもずっと飲むのです。そういうような現実の姿というものを直視して、一体コーラの中にはどういう成分があるのかというようなことについても、厚生省で調べたことがないとあなたのほうはおっしゃったでしょう。たまたまある議員から質問があったから、カフェインとコカインが入っておるかということを国立衛生試験所にいったところが何ぼ何ぽ入っていた、こういうことだけなんです。あとで申し上げますが、燐酸については何もお調べになっていない。そういう全部の成分について、コーラの中には燐酸が何ぼ占めており、カフェインが幾らくらい占めておる、これはコーヒーの中のカフェインのこのくらいの質と同様であるとか、そういう点について外国でもいろいろ問題になっておるが、厚生省としてはこうこうだというはっきりとした答弁があるならば私は納得します。しかしそういう答弁が現実にないでしょう。それだからいま言ったようなことを申し上げておるのです。ですからあなたのほうは、お茶の中に一ないし五%入っておるの、だからその量から見て問題ではないという点については、きっぱりこの場で取り消していただきたい、こう思いますが、どうですか。
○金光政府委員 前回コカコーラの中のカフェインの問題等に関連いたしまして、コカコーラが現在の状況におきまして特に国民の健康に害を与えるというような問題はない、かように答弁したわけでございますし、現在でもさように考えておるわけでございますが、先ほど来御指摘のように、子供におきまして特に多量に飲むとかいったようなことは、やはりコーヒーと同じように全く無害であるということは言えないと思います。したがいましてそういった点につきましては、なおコカコーラだけではなくて、こういった関連のものもあわせまして、国立衛生試験所等でコカコーラ等につきましてもさらに検査が行なわれるようにいま手続を進めております。さようなことの検査も実施し、そうしてその他の関連のことも調査いたしまして、その結果に基づきまして正しい知識の普及をはかりたい、かように考えておる次第でございます。
○武部委員 どうも歯切れが悪いわけですが、確かに成人の場合と子供の場合は影響が違うと私は思うのです。あとで申し上げますが、十二、三歳ごろの子供の頭脳の発達というようなことがここに書いてあります。あなたは医学博士でありますから私が言わぬでもあなたのほうが専門だと思いますが、そういうような点を考えると、特に外国では子供にこの問題については非常に注意しておるようです。コーラが昭和三十二年ごろから入ってきた。いま昭和四十四年です。十数年たってもその成分というものが明らかでない。私は非常に怠慢だと思うのです。外国では随所で分析をやっておるではないですか。また日本の国内の会社でも成分を発表しております。ほとんど似たような成分になっておる。ところが厚生省なりでは全然そういうことをしていない。怠慢だと思うのです。そういう点から私はいままでもしつこく追及しておるわけですが、それならば、カフェインは食品添加物として認められておりますかどうですか。
○金光政府委員 カフェインは添加物でなくて天然物であります。
○武部委員 そうすると、このコーラ飲料にカフェインが入っておるというのは、その製造工程ではどこで入るというふうに思っておりますか。
○金光政府委員 原料の中に入っておると思います。
○武部委員 そうすると、このコーラというものの原液は外国から入ってきます。原液が入ってきて、国内のボトラーの工場でこれを製造して国内に販売をしておる、こういうことになるわけですが、前回私が申し上げたように、原液というよりも、国内のボトラーの工場で添加をされておるということを私は申し上げました。その二つの工場の名前は言いませんでしたが、静岡県と千葉県であろうということを言いました。ボトラーの工場でこのカフェインが添加をされておるという情報を私は得ておりますが、そういう事実は厚生省としては御存じじゃありませんか。
○金光政府委員 私どもで原液につきまして会社から聴取しました内容によりますと、原液は現在日本でつくっておるということでございまして、その原液につきましては日本産の植物を使っておる、かように聞いておるわけでございます。
○武部委員 このコーラの原液は日本でつくっておる……。前回は原液は外国から、アメリカから日本の港に入って、その原液をボトラーの工場で加工して、それを国内に販売しておる、こういうことでしたが、そうではなくて、日本国内で原液をつくって、すべて日本国内で全部の製品がつくられていくんだ。初めからしまいまでそういうふうですか。
○金光政府委員 前回は外国から原液が入ってくるというように考えておりましたが、その後会社の関係者を呼びまして実情を聴取したわけでございますが、その結果におきましては、日本産の植物を使っておる、ただ香料だけは外国から輸入をしておる、こういう答えでございまして、この点につきましては前回一度事情を聞いたときの回答でございまして、なおこの点につきましては今後とももう少し事情を確認をしたい、かように考えております。
○武部委員 前回申し上げましたように、コカコーラという名前はコカ樹とコーラ樹、その中からしぼり出した原液でもってつくったものだ、こういう定義がありましたね。そういうことだ、それでコカコーラというんだ、こういう定義がございましたね。それを、コカ樹もコーラ樹もない日本でそういうものはできるのですか。そうするといままでのものと違っておるのですか、内容が……。
○金光政府委員 この点につきましては私どもも、先般の委員会で御説明もありましたように、コカとコーラ樹というものとの関係があるのであろう、かように考えておったわけでありますが、現在は日本の植物を使っておるということでございまして、その点につきましては、間違いはないとは思うのでございますが、なおまた事情は聴取していきたいというように考えております。
○武部委員 前回と全然答えが違うのですね。われわれが承知しておるのは、これは新聞にも出ておりますし週刊誌にも出ておりますが、コーラというものはアメリカから日本が原液だけ入れて、それをさっき申し上げたような十六の工場で精製をして売っておるんだ。その原液の内容については、これは営業上の秘密だから明かすことはできぬといっておるのですよ。そういうことは外国から入っておると思うのです。それをいまあなたの答弁ですと、日本で原液がつくられておるということになると、これは根底から話が違ってくるのですが、その点はどうですか。
○金光政府委員 これは前回の委員会のあとで会社を呼んで聞いた結果でございまして、その結果が間違いなければそのとおりでございます。したがいまして、原料とするエキスと申しますか、原料につきましては日本の植物を使っておる、香料は輸入しておる、こういうことでございます。
○武部委員 どうも私どもが考えておることと全く百八十度違うのですね。少なくとも原液は外国から入ってきてつくられたのだというふうに理解をしておったわけです。おそらくあなた方もそうだと思っていたと思うのですよ。ところがいまおっしゃっておることを聞くと、香料だけだとおっしゃる。そうすると、日本内地で原料がつくられておるということならば、一体その原料は何かということは直ちにわかるわけですね。ですから即刻お調べになって、コーラの成分はどういうものかということは直ちに分析もできると思いますね。原料もおわかりだろうと思うのです。われわれが聞いておるのでは、原液はさっき言うように営業上の秘密で、絶対に明かすことはできぬということだったから、はたして何が入っておるんだろうという疑問を持っておったですが、いまお答えを聞きますと、しごく簡単にこれは原料も何もわかるようになるようですから、早急にひとつ調査をして内容分析を発表していただきたい、このように思います。どうですか。
○金光政府委員 前回このことにつきまして事情を聞きました際におきましては、日本の植物を使っておるということでございますが、その植物の名前につきましては、これは秘密として扱っておるということで、聞くことができなかったわけでございます。
○武部委員 それは何ですか、これだけ問題になっておるコーラの、この間も申し上げたように、あとでまた外国の例を申し上げますが、そういうものについて、秘密だからというのでその原料の名前を明かせない。これを何かあなた方で調査をする権限はないのですか。そういうことはできないのですか。
○金光政府委員 この食品によりまして事故が起きるとか何か問題が起きますと、これは原因調査、いわゆる疫学調査と申しますが、原因調査の上におきましてこれは相当に調査をし、またこれを明らかにするだけの権限というものが食品衛生法の上においては考えられるわけでございますが、現在の段階では強制的にこれを報告させるということにつきましては、むずかしいのではないかというように考えております。しかし、この点につきましては、私どもとしましてもできるだけそういったことがわかっておったほうがいいわけでございますので、そういう点についてはなお研究をし、また会社のほうにも十分話したい、かように考えております。
○武部委員 去年の一月十日の読売新聞に「イタリアでコーラを提訴、人体に有害と」、ローマ発のタス通信ですが、こういう記事が載っております。「イタリアのジェノバ市衛生局は、このほど同市のコカコーラ製造会社を相手どって“コカコーラには人体に有害な物質が含まれている”と製造中止を求めた訴訟を起こした。同局が行なった化学分析では、コカコーラには、カフェイン、リン酸、次亜塩素酸、無水硫酸などの法律で禁じられている有害物資が含まれていたという。また、ロープをコカコーラの中に数日間つけておいたら、ばらばらになり、人間の歯を数時間つけておいたらすっかり柔らかくなったなどの実験例もあげている。」これはイタリアのジェノバの例であります。こういう事実が読売新聞に報道されておるのであります。 さらに、あとで申し上げたかったのですが、この際申し上げておきますが、フランスでは、「一九五一年、フランス下院に、「ある種の植物性原料をふくむソフト・ドリンク」を取り締まる法案が提出された。」とありまして、その提案理由は、コーラ飲料にはカフェインの含有量が多いので人体に有害である。また、有害な燐酸も含有するから国民保健上取り締まる、こういうことで一たん法律が通っておる。それをアメリカ政府の抗議などもあって、一九五二年十月、コーラの販売を再び認めた、こういう事実があります。このようにフランス議会では一たんコカコーラは有害なものとして禁止しておるのです。イタリアでもそうです。 イギリスでは、燐酸が多いというので、燐酸をコーラ飲料の中には入れてはいかぬということになっています。燐酸の酸度はクエン酸の二倍だ。コーラ以外にはあまり使用されていないようだ。英国のコーラ飲料は燐酸を使用せず、クエン酸だけで酸味をつけるのが普通だ、こうなっております。そういう面から、日本では酸度を高くするためにクエン酸を使わないで燐酸を使っているのですよ。ところが燐酸が非常に度が強いからというので、イギリスではこれを禁止しておる。 日本では燐酸を食品添加物として認めた。それはコーラが入ってきた年でしょう。昭和三十二年だ。これは前回のあなたの答弁ではっきりしたでしょう。そういうふうに、今日まで食品添加物でなかった燐酸をことさらコーラが入ってきた年に急に食品添加物として認めた。私はここにたいへんな疑問を持っているのですよ。こういう点から見て、この間燐酸の酸味のことを言いましたところが、あなたは、入って悪いというならばコーラも梅干しもリンゴも同じ立場にある、こういうことを言った。ところがこれは梅干しやリンゴ、そんなものとは違うのです。そんなものと一緒にして、酸度が強いから入って悪いなら同じだ——梅干しだってリンゴだって好ましい食品として通っておるのでしょう、それをコーラの中にある酸度が強いからといって一緒くたにして、酸度が強いから同じことじゃないかというようなそういう答弁は受け取れませんよ。どうですか。燐酸をこの中にこういうふうに入れたというこの過程をあなたはどう思いますか。コーラが入ってきた年に食品添加物として燐酸を認めたのですよ。その点どうですか。
○金光政府委員 小高食品化学課長からその経過を説明させます。
○小高説明員 燐酸が食品添加物に指定されましたのは御指摘のとおり昭和三十二年でございますが、これは御存じのとおり昭和三十年に例の砒素入り粉乳事件がございまして、その結果食品添加物の規制を強化したのでございます。強化しましたというのは、従来は食品添加物として規制の対象にしてなかった、食品添加物としては扱っていなかったものを食品添加物として扱うようになったわけでございます。そのときに、燐酸もそうでございますが、八十三品目を新たに食品添加物としての取り扱いをするために追加したのでございます。そのときに燐酸もこの中に入ったのでございます。従来から食品に扱っておったけれども食品添加物としては扱っておらなかった、こういうものが新たに食品添加物として加えられた、こういう経過でございます。
○武部委員 おっしゃるように、燐酸は昭和三十二年十二月二十八日に食品添加物として許可になっておりますね。問題は、燐酸というものが人間のからだにどういう影響を与えるかということが問題なんですよ。前回私が申し上げたように、燐酸の含有率が非常に多い、こういうことを言いましたね。アルカリ性と酸性との問題にからんで、比重が非常に大きい、このことが影響を与えるのではないかと、たしかあなた方にただしたわけです。燐酸はおっしゃるように人体にある程度の影響を与えるだろう、こういう答弁で終わっておったわけでありますが、燐酸の内容を調べてみても、これは燐鉱石の中からとるので、それで体内に砒素が残ってくるというようなことも出ておりますね。私どもしろうとでありますけれども、いろいろ日本薬局方を調べてみるとそうなっているのですよ。そういうふうに燐酸の含有率が他のものに比べて非常に高い、こういうようなことから見ても、カフェインと燐酸との含有が体内に影響を与えるのではないだろうかというような、しろうと目に考えてもそういう気持ちを持つのです。再度申し上げるようですが、それを、コーラというものはたいしたことないのだというようなことで簡単に片づけられては私どもは困る、このように主張しておるのであります。こういうようなことはこの「ドリンクスの効用」という本の中に書いてあります。 さらに、これは慶応大学の生理学教室の塚田裕三教授が言っておることばでありますが、「成長期の子供と刺激物」という、これは二月八日に読売新聞が掲載しておるのでありますけれども、この中に、さっき言いましたが、十二、三歳前後の子供の脳細胞の発達進行中に興奮剤や麻酔剤が入ると、その発育が間違った方向へそのまま進んでしまう危険がある、こういうことを述べておるのであります。そのときに、コーヒーにはカフェインが入っておる、それだからこういうものを子供に飲ましてはいかぬということをはっきりと生理学者の中からいわれているのです。きょう申し上げるように、コーヒー一ぱいのカフェインの量とコーラの中に占めるカフェインの量はほとんど同じなんです。そういう点を私は指摘したわけであります。この点についてあなたのほうの明確な答弁がなかった、こういう点を私は非常に不満に思っているのであります。 質問の時間が経過いたしましたが、いずれにしてもきょうあなたのほうの答弁を聞いておりますと、ほとんど資料を持ち合わせておられない。またごく最近になってからこうした問題について業者を呼んで調べたとかいうようなことをおっしゃっておる。また国立衛生試験所の成分の内容分析もはっきりしていない。外国でははっきりとこれについて厳重な分析をして、さっき言うように、イタリアにしてもフランスにしてもイギリスにしても、からだに与える影響というものを厳重に監視をして、そうして禁止すべきものは禁止をしておる。にもかかわらず厚生省としてはそういう点について大いに怠っておる、このことを私は指摘をいたしたいのであります。 きょうはこのくらいにしておきますが、いずれにしてもこのコーラの持っておるところの内容は疑問の点が非常に多いのです。この私どもの疑問にあなた方が、その疑問はかくかくだというふうに答えてくれるならばあえて問題にならぬと思うのです。ですから、これこれの理由によって成分はこれこれだ、だから人体にはこれこれで影響はない、こういうふうにはっきりとお示しになるならばこれはけっこうなんですよ。ただ私どもが言うように、この四冊の本を読んでみてもたいへんなことがこの中には書いてあるんですよ。それが外国で現実に有害だということが認められて、外国ではそれをやっておるのに、同じものがなぜ日本でのうのうと通っておるのかということを私はふしぎに思ったから、そういう点でぜひひとつ早急に厚生省として本問題に対しての明快な説明をしていただきたい。どうでしょうか。
○金光政府委員 コカコーラの問題に関連いたしまして私どものほうでなおさらに調査をして検討する点もあるわけでございますので、こういった点につきましてはさらに一そう研究してまいりたい、かように考えます。
○武部委員 薬務局にせっかくおいでいただきましたからひとつお伺いしておきたいのですが、コーラの会社がこういう宣伝文を書いたことがございました。これはこの本の中に書いてあるのですが、「当社のコーラは原料の中に、頭脳の強壮剤として効力のある物質をはじめ、心臓や肝臓を丈夫にし、疲労回復に薬効のある物質を含んでいるので、心身を爽快にし、健康を増進する働きがある」こういうことが宣伝文に書いてある。「薬効のある」と書いてあるのですが、カフェインの薬効をあげているようだ、こういうふうにこの本に書いているんですよ。そうすると、薬効をうたうということは薬事法違反ではないかと思うのですが、どうですか。
○渡辺説明員 いま御指摘の点で、原文を読んでおりませんのでよくわかりませんけれども、薬効の内容によっては薬事法に触れるものがあると思います。十分調べさしていただきたいと思います。
○武部委員 これはお読みください、四八ページにちゃんと書いてありますから。もしこの宣伝文がいまなお使われておるとするならば、これは薬事法違反なんですよ。厳重に取り調べてもらいたい。それがいまあるかないかは私どもは知りませんが、そういうことがあるとするならば、そういうことをいって宣伝するのですから、いま私が読み上げたことをお聞きになるならばひとつ飲んでみようかという気になるでしょう、そういうふうに書いてあるのですから。そういうことがありますのでひとつお調べいただきたい。 以上です。
○帆足委員長 厚生省当局に申し上げますが、委員長は不偏不党の立場から質疑応答を伺っておりますと、厚生省当局は能力の不足か熱意の不足か、あるいは責任感の不足か人手の不足か、または人数、予算の不足か、まことに御答弁がおぼつかないと存じまして、不安を感ずる次第でございます。さっそく会議を開き、対策をお考えくだされ、また当委員会に要望すべき点があれば要望もなさり、御研究の結果を御報告願いたいと存じます。ただいまのような御答弁では当委員会はその職務を果たすことはとうてい不可能でございます。したがいまして、両者その欠点をよく懇談いたしまして、ともに改善いたし、また食品衛生法の改善その他についても、今後御研究の進捗状況の御説明を願いたいと存じます。 何か委員長の要求に対しまして御答弁ございますか。
○金光政府委員 先ほど御答弁申し上げましたように、コカコーラの問題等に関連いたしましてさらに研究を要する点もあるかと思われますので、こういった点につきましては厚生省としても十分研究、調査をしてまいりたい、かように考えております。
○帆足委員長 それでは、次回は公報をもってお知らせいたすことといたしまして、本日は、これにて散会いたします。 午後零時二分散会