農林水産委員会 第11号
- 発言数
- 150 件
- 登壇者
- 7 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1969/03/18
会議録
○丹羽委員長 これより会議を開きます。 農林水産業の振興に関する件について調査を進めます。 質疑の申し出がありまするので、順次これを許します。柴田健治君。
○柴田委員 大臣お疲れのところを、わざわざおいでいただいて非常に恐縮ですが、初め、出だしはやさしく申し上げてお尋ねを申し上げたいと思います。 先般、今度の自主流通米に関しての実施要綱ということでたびたびお願い申し上げたところ、十一日に施行令の改正要綱また政府に売り渡すべき米穀に関する政令の改正要点を示されたわけですが、これについてお尋ねを申し上げる前に、まず、大臣に基本的な問題をひとつお尋ねしたいと思うのです。 私たちは、政省令よりかやはり立法府できまった法律のほうが優先権がある、こういう考え方に立って今日まで法の運用の解釈に当たってきたわけでありますが、いままで食管法の制度の根幹を堅持する、こういう御答弁をずっと聞かしていただいてまいりました。私たちは、今度の自主流通米の制度を取り入れることによって、食管のこの根幹というものはこわされてくる、こういう解釈に立って質疑をしてまいりましたが、どうも水かけ論になってまいりましたので、どうしても改正点を示してもらいたいということで示していただいたわけであります。これの示された点から見ますと、どうもまだわれわれは納得ができかねる、こういう立場でお尋ねを申し上げるわけでありますが、まず前段の、政令よりか立法府できめた法律のほうが優先権がある、私たちはこう考えておるのでありますけれども、大臣はどういうお考えを持っておられるのか、お答えを願いたいと思います。
○長谷川国務大臣 お説のとおりでございまして、そのとおりであります。その中において政令、省令というものはつくられていくことになっているわけでございます。
○柴田委員 それでは立法府できめた法律、要するに日本は三権分立として行政権、司法権、立法権、この三つが平等な立場で国家権力を運用しておるわけでありますが、とにかく国会できまった法律の精神を生かしていく、そしてその法律を正しく運用する、こういう役割りを果たすのが政令ではないかと私は思うのです。 ところが、今度の政令の改正要綱を見ますと、食糧管理法という国会できめた法律を歪曲しておるように考えられるのでありますが、この点については、大臣は歪曲をしていない、食糧管理法、国会できめたこの法律を曲げて解釈をしていない、こういうお考えを持っておられるかどうか。
○長谷川国務大臣 曲げてというふうには考えておりません。その法律のワクの中で操作をする、こういうことでございます。
○柴田委員 それなら、一応その食糧管理法の第一条をどう解釈をするのか、こういう点であります。「本法ハ国民食糧ノ確保及国民経済ノ安定ヲ図ル為食糧ヲ管理シ其ノ需給及価格ノ調整並ニ配給ノ統制ヲ行フコトヲ目的トス」とあるが、統制とはどういう解釈なんですか。
○長谷川国務大臣 ですから、法律に書いてあるとおりに、「国民食糧ノ確保及国民経済ノ安定ヲ図ル為食糧ヲ管理シ其ノ需給及価格ノ調整並ニ配給ノ統制ヲ行フ」とある、そのとおりに行なっておるのでありまして、消費者が配給を受けたいというのならば、いつでも差し上げられるように、お断わりするのじゃないのです。いつでも申し出たとおりに配給を行ないます、しかも量をふやして本年度は行ないます、こういっておるのです。消費者のほうは、つまりここに書いてあるように、「国民食糧ノ確保及国民経済ノ安定ヲ図ル為」そのようにわれわれは解釈しておるわけです。不足しているんじゃないんですから、とにかく必要なだけはこちらでもって上げます、こういうことでございますし、また生産者のほうは、売りたいのならば、全量買い上げをいたします、こう申し上げておるのですから、ちっともふしぎはないんだ、こういうふうに解釈しております。
○柴田委員 私は、食糧管理法の第一条のこの目的を果たすために、第二条、第三条、第四条ということで全部明確になっておると思うんですね。それで第三条、第四条というもの、これはどういう解釈を持っておるか、第一条から見て。これは大臣に伺いたい。基本的な問題ですから、長官はちょっと待ってください。
○桧垣政府委員 大臣の大局的なお答えはあとでしていただくことにいたしまして、法律上の説明をまず申し上げたいと思います。 まず、第一条の配給の統制ということの御質問で、技術的な御説明が落ちておったように思いますので、私の見解を申し述べますと……(「長官、それは大臣の答弁の補足か」と呼ぶ者あり)補足であります。補足をして御説明を申し上げますが、配給の統制ということは、食糧の需要者に対する配分、供給について、法律に基づく行政的な統御、規制を行なうものであるというふうに理解をいたしております。 そういうことをやりますために、第三条は政府に対して、米の生産者から、委任された規定に従って、生産した米のうち、命令をもって定めるものを強制的に買い上げる権能を付与した規定である、第一項はそういうふうに理解をしておるのであります。その場合の買い上げの価格は、政令の定むるところによって、生産費及び物価その他の経済事情を参酌して、米穀の再生産を確保することの趣旨をもって政府がこれを定めるという規定が、第二項であると理解をいたしております。 それから四条は、政府は、三条に基づいて買い上げました米につきまして、米の販売業者または政府の指定する者、これは実需者という意味であると理解をいたしますが、そういう者に売り渡すという行為を認め、かつ、そういうことが政府の機能として果たすべきものであるということを明らかにいたしておる。その場合の売り渡しの価格については、家計費、物価その他の経済事情を参酌をいたした上で、消費者の家計安定に資するようにこれを定めるべきであるということを義務づけた規定であるというふうに理解をいたしております。
○柴田委員 私は、食糧庁長官にお尋ねした覚えはないのだけれども、あなたがわざわざ、あつかましい人だから、大臣をそっちのけにして出られたので、大臣はどういうお考えを持っておるかわかりませんが、私は原則として、大臣にわざわざきょうは来ていただいたんですから、大臣に伺いたい。 第一条のこの目的を果たすために、第三条、第四条というものがもう明確になっておる。これは何人もこの法の解釈を曲げることはできないと思うんですね。それで国民経済の安定というのは、やはり消費者を含めて考えているわけです。そのためには消費者の立場も考え、生産者の立場も考えて、この一条は簡単な条文ではあるけれども、生産者、消費者両方同時に考えておる条文であって、そのためには、生産者の立場、消費者の立場を考えて、配給と統制ということばが使われておる。 そこで、配給ということばの解釈はどうなんですか。自由に売るのは配給というんですか。自由に売るのは大臣どうですか。配給ということばはどういう意味を持っておるのですか。
○長谷川国務大臣 配給ということばは字のとおりで、ひとしく同様に配る、分け合うこと、こういうことでございます。
○柴田委員 読んで字のごとし、どうも答弁が……。自由に売る場合に配給ということばを使うのか、日本ではどういうときに配給ということばを使うのか。外国はよくわからないけれども、配給というのはやはり一つの機構の上にのせていく、要するに国の一つの行政機構の中で行なうことではないのですか。個人個人が配給ということは聞いたことがないんですよ。いま店舗で、小売り店が全国で百三十六万軒ぐらいございますが、小売り店で売っておるのは、あれは配給といいますか。常識の問題だと私は思う。配給ということばは、だれが行なう場合に配給ということばを使うのか。日本の場合は、だれが行なう場合に配給ということばを使うのか。統制ということばは、だれが行なうときに使うのか。
○長谷川国務大臣 政府管理米を取り扱うものを配給制度でやっております。
○柴田委員 政府管理米でやることを配給であるという、これは間違いないですか。
○長谷川国務大臣 そのとおりでございます。
○柴田委員 統制というのも同じですか。
○長谷川国務大臣 統制は、その目的を達するために統制を行なうのでございます。
○柴田委員 大臣はすなおな人で正直な人だから、こっちもお尋ね申し上げるのに非常に気持ちがいいんですが、配給ということば、統制ということば、この二つは、やはり国の行政機構の中で、その行政権力で一つの統制をしく、また配給をしていく、これが法の精神であるとするなら、自主流通、自由販売というのは、およそ解釈が違ってくると私は思うのですが、大臣どうですか。
○長谷川国務大臣 自主流通は別でございます。ですから配給の統制、その目的に合うだけの量はいつでも政府のほうは用意をしてありますし、それだけの需給の上に立って、完全需給の行なえるだけの量はあるのですから、その目的があって、そのほかにいまおっしゃる自主流通米は、これは自由でございますから、管理米ではないのでございます。
○柴田委員 大臣、この食糧管理法は昭和十七年から、多少改正は加えてまいりましたけれども、自来三十年になんなんとする長い歴史を持ってきたわけですね。三十年近く、二十七、八年の歴史を持ってきたのですが、昭和十七年以降この食糧管理法に基づいて、生産者である農民、消費者である国民がこの法の精神を——大臣はただいま、自主流通、自由販売、こういうものが、この法の精神でできると言われたが、この長い歴史を持ってきた法律の精神を、そう理解されておるのですか。どうですか大臣。
○長谷川国務大臣 御指摘のように、昭和十七年に、米の配給というその目的、消費者にいかにひとしくそれを分配するか、こういう上に立って食管法というものができたのでございまして、したがって、今日まで定着をしておるものでございますから、私たちのほうは、食管制度というものはそのままくずそうとも考えませんし、その根幹を維持しながら、現在の需給の実態の上に立って、自主流通米というものを考えた、こういうことでございます。 ですから、先ほど申し上げたとおり、必要であるならば、いつでも需要者の要求するだけのものを配給するものは確保してあるということと、生産者には、この法律にもあるとおり、再生産を確保する、こういう考え方の上に立って行なっておる、こういうことでございますから、この十七年にできたときの精神そのままは受け継がれているというように考えているのでございます。
○柴田委員 大臣、あなたが自主流通をやらなければならぬという考え方に立ったということは、いま米が余ったからどうするか、これからまた余ろうとするその在庫米というものをどうするかというのであなたは頭が一ぱいであって在庫米に対する取り扱いだけで頭が一ぱいになって、この法の精神というものを十分理解してないところに、いま大きな誤りをおかそうとしておるのじゃないか、こういう心配を私はするわけです。この法の精神をあなたが堅持するという立場なら、これは別の方法で米の在庫についての措置というものは考えらるべきだ。この法の精神をくずすようなそういう政令を改正するということは、これの生産農民に与える影響、物心両面に与える影響というものを、大臣はどう受けとめておられるのか。この法の精神というものをあなたが十分理解されておるならば、自由販売というようなことはできないはずだと思う。 自由販売、自主流通、それができるということになれば、私はいずれ委員長にお願いして参考人を呼んでいただいて、また法制局長官なり総理大臣なりみんなに来ていただいて、いずれ論戦をしていきたいと思う。参考人としてはその方面の法律学者に来ていただいて、もっと意見を聞かなければならぬ。この法の精神がくずれるようなことをあなたがお考えになるとするならば、言うていることとしていることとは全然違うということになるのです。いま御答弁願ったような精神では、この間示された政令の改正はできないと思う。法の精神というのは政令よりも優先権を持っている。法の精神をうまく、正しく運用するために政令、省令があるわけであって、政令、省令によって立法の精神がくずされるということは、私は許されないと思うのです。 それから大臣、あなたいま、余った米をどうするかということだけで法の精神をくずそうとしているのではないかという一つの心配があるのですが、あなたは非常に良心的な、良識派の大臣ですから、その点、苦言を含めて反省をしてもらいたい。見解を聞きたいのですが……。
○長谷川国務大臣 私もまだ行ったばかりでございますけれども、当時、いろいろおっしゃるような点について、疑問があるのではないかというようなお話もだんだん聞きましたので、省の皆さんに集まってもらって話を聞いて、いろいろ検討した結果、これならば法の精神にははずれない、こういうように私も考えました。 今度の自主流通米というのは、これは前からで、私が行ってから考えたものではないので、去年から考えておるものだと思いますけれども、現在行なわんとしていることは、いま法律上についていろいろ解釈がありましたけれども、その上に立って、間違っておらないというような私は自信を持って、いまお話を申し上げたわけでございます。
○柴田委員 間違っていないというお答えでございますから、この食管法の精神はもう全然くずさない、こういう前提で御答弁をいただいたのですから、十一日に示された食糧管理法施行令の改正要旨、これをお尋ね申し上げます。「第五条の五第一項本文の「米穀の生産者は、その生産した米穀を政府以外の者に売り渡してはならない」という規定は存置する。同条第一項ただし書を改正し、生産者がその生産した米穀を政府以外の者に売り渡してもよい場合として次の趣旨を規定する。」こうある。また、「生産者が指定業者に委託し、指定業者がその組織する全国団体を通じて農林大臣の承認を受けた自主流通計画に従い卸売販売業者その他農林大臣の指定する者に売り渡す場合」こういう改正の要綱を出されたわけですね。ところが、この点についてお尋ねしたいのは、生産者が指定業者に意思表示をした場合に、いままでは、この法律の解釈からいうと、特別の指定業者ということになっているのですね。特別指定集荷業者というのが法文にあるが、これをはずす理由は何ですか。
○長谷川国務大臣 それは、いま長官から御説明をいたさせます。
○桧垣政府委員 現行の食管法施行令第五条の五のただし書で、政府以外の者で米の買い受けができるのは、「農林大臣の指定を受けた者(以下「特別指定集荷業者」という。)に売り渡す場合その他農林大臣の指定する場合」ということになっておるのでございますが、この特別指定集荷業者というのは、かつて匿名供出という、非常に米の集荷ということに重大な時期がございまして、当時、いろいろな方法で集荷をする必要があるということで、匿名供出ということを考えたのでございますが、その場合には、だれが政府へ売ったかということを必ずしも明らかにしなくともよろしい。したがって、農林大臣の指定しました特別集荷業者に生産者が売り渡すということは、これは認めるということで例外にいたしたのでございます。 現段階では、そういう匿名供出制度も事実上停止いたしております、その必要性はございませんので、政令の改正にあたりましては、現行の特別指定集荷業者を買い受けをし得る例外の場合ということに考えるのは、取りやめてしかるべき時期ではなかろうかというふうに考えておるのでございます。
○柴田委員 一時匿名供出という制度も、緊急の場合だから取り入れて、米の供出というか、政府が集荷したこともよく知っておりますが、私たちは、特別の指定集荷業者というものをそういう解釈をしたわけじゃないのですよ。長官、それはいつごろからそういう解釈を持たれたのですか。
○桧垣政府委員 施行令第五条の五の第一項の例外に相当するものとして、こういう特別指定集荷業者の規定を置きましたのは、そもそもこの政令の改正をいたしまして匿名供出制度をつくったときから、初めからそういう解釈であったはずでございます。
○柴田委員 長官はちょいちょいかってな解釈をせられるのです。米は物統令からはずすと言っておいて、いつの間にやら変わってみたりするから、大臣に伺いますが、「生産者が指定業者に委託し、指定業者がその組織する全国団体」という、その指定業者が組織する全国団体というのは、大臣、どういう団体をいうのですか。——長官はもういい。これは重要な問題ですよ。大臣、しっかりしてくださいよ。もう登録時期が来ておるのですからね。
○長谷川国務大臣 全販連と全集連でございます。
○柴田委員 宗教団体みたいなことを言わずに、名前をはっきり言ってください。どういう団体ですか。これはもう会議録に残るのですから、そのような簡略な名称を使わずに……。
○桧垣政府委員 大臣が申し上げました全敗連というのは全国販売農業協同組合連合会、それから全集連と申しますのは全国主食集荷協同組合連合会のことでございます。
○柴田委員 主食集荷連合会、これはいま代表者はだれですか。
○桧垣政府委員 全国主食集荷協同組合連合会の会長は小野瀬忠兵衛氏でございます。
○柴田委員 それはいままでどういう役割りをしておったのですか。いままでの集荷の実績からいうと、何%ぐらいその団体は持っておったのですか。
○桧垣政府委員 中小企業協同組合の連合会でございますので、会員のための経済行為一般をやれるわけでございますが、集荷の関係におきましては、全販連と同様に、政府へ売り渡しました全国の、農協以外と申しますか、傘下の集荷業者の代金の代理事業、そういうような機能を営んでおるわけでございます。
○柴田委員 何を言うのですか。いままで政府が生産者から予約申し込みを受けて、ほんとうに集荷をした数字の何%をその団体が取り扱っておったのかと、こうお尋ね申し上げておるのです。
○桧垣政府委員 約六%でございます。
○柴田委員 六%程度の取り扱い量であるのに、なぜわざわざその二つを——片方の全販連というたら、農民、生産者が農業協同組合法という国の立法措置に基づいてつくっている組織、それが九四%ほど握っている。残り六%ほどの団体を、わざわざこの政令を改正してまで入れなければならぬという理由は、何がねらいなんですか。大臣、これは政治的な問題になっておると思うのです。だから大臣から答弁をしてもらいたい。長官は行政官だ。大臣、これは政治問題になっておるのですよ。
○長谷川国務大臣 何ですか、柴田さんのおっしゃるのは。二つの集荷団体があるのを、それがいけないと言われるのですか。
○柴田委員 二つの団体にわざわざやらせずに、農業団体一本にしたらどうですか、集荷をやるなら。いまの実績からいうと、九四%対六%ですよ。この点は、大臣どうお考えになっておるか。
○長谷川国務大臣 それはもうあなたも先ほどから法律を言っておるごとく、それほどのりっぱな方が、どうして二つのものを一つにしなければならぬと言うのですか。いままでの権益を、おまえは少しだからやめろ、それはおたくの言うことがちょっと間違いじゃないかな。私はそういう考え方は持っておらない。私は農民であろうと業者であろうと、ほんとうにはだに触れたものをやっていかなければならぬというのに、あなたはいままで取り扱いが少ないからやめなさいと言うのは、少し御無理じゃございませんでしょうか。どうでしょう、それは。それでもあなたがやれと言うならば、また考える必要もあるでしょうけれども、それではおかしいじゃないですか。それはあなたの御意見とはちょっと合わぬじゃないですか。
○柴田委員 それなら、実績のない団体も将来入れるというお考えですか。いまお尋ね申し上げたら、二つの団体の名前があがってきた。ところが、文章ではそういう二つの団体は入らない。指定業者が組織する全国団体なら、将来幾らでも広がるという考えなんですか、どうですか。
○長谷川国務大臣 どんどん広げていこうなんという考え方は持っておらないのです。いまあなただって一つにしろと言うくらいなんですから、それをどんどん広げていってしまったら、その目的を達することはなかなか困難だと考えられますので、どんどんふやしていこうという考え方は持っておりません。
○柴田委員 結局私たちは、この改正をしたということは、要するに、いままでは特別指定集荷業者というのは、政府が配給の統制というものを完全に守っていくために明確になっておったと、こう思うのですよ。それをはずしてわざわざこういう文章に変える限りは、もう一つや二つでなしに、将来門戸を開放するという文章になったと、こう私たちは解釈せざるを得ないのです。これは、もうそういう解釈をあなたは腹の底では持っておるのじゃないだろうか、こういう気がするのですが、いかがですか。
○長谷川国務大臣 あなたの解釈はどちらでも自由にできるのですから、どうぞ御自由にやっていただいて、私のほうは、そういう考え方は持っておりませんということだけは、先ほどからはっきり申し上げておるわけです。
○柴田委員 今度こういう組織を利用されて集荷業者としてやってもらう、その場合に、卸売り業者との関係はどういう方法をとられるのですか。と同時に、小売り業者との関係はどうなるのか。それからもう一つは、資金の関係はどうするのか。
○長谷川国務大臣 卸売りは、いままでの登録をやっておる卸売り業者にさせますし、小売りは、この間も申し上げたようでございますけれども、いままでの登録をしてある小売り屋にさせる。しかし、この時代でございますから、小売り業者がその目的に反した行為があった場合は、いつでも消費者がその店舗をかえることができる、こういうようなことを義務づけようとしておるわけでございます。 資金関係は、それは長官から御答弁をさせます。
○桧垣政府委員 自主流通米の集荷をいたしますについては、当然集荷の資金が要るわけでございます。ことに系統農協の関係は、先ほどもお話が出ましたように、九四%という大部分の集荷力を持っておるわけでございます。したがいまして、相当量の資金が必要である。百七十万トンという自主流通米を予定いたしますと、ピーク時に集荷資金約千百億を要するわけでございますが、幸いと申しますか、系統の中には農林中金をピークとする資金力を持っておるのでございますが、今回の措置に関連いたしましては、十分な資金量と、それからできるだけ低利の資金を動員する必要があるということで、政府としても農林中金に資金的な裏づけをするということについて、現在、農林、大蔵両省間で検討を進めておるのでございます。その点については、政府としては責任を持ちたい、かように考えておるのでございます。
○柴田委員 いま資金の関係をお答え願ったのですが、たとえば百七十万トンとして、大体いまの価格でいくと二千三百七十億くらい金が要るのじゃないか。十一月のピーク時で千四百億円以上要るのではないか。いままでの実績から考えた場合、千四百八十億から千五百億くらい、こういう数字が出る。ところが、いまあなたは千百億円と言うたが、十一月のピーク時をどの程度押えているのか、それがどうもよくわからないのですが、千四百八十億ほどそのピーク時に要る。 その時分に、農林中金の短期の資金計画というもの、それを、たとえば六カ月で償還する——六カ月の分とか一カ年以内の分とかいろいろあろうと思いますが、その資金調整は、うまくやればいいのですけれども、へまにやった場合に、金融市場の混乱というのが起きるのではないか。農業団体一本にしていけば、資金操作については案外やりやすいけれども、一般市場の業者が、集荷団体として別の業者が出た場合の資金操作というものはどういう方法でやるのか、この点の考え方を明確にしていただきたいと思うのです。
○桧垣政府委員 まずお許しを願いたいのですが、私ちょっと記憶間違いをいたしまして、ピーク時千百億と申し上げたのは、柴田委員のおっしゃられた千四百億が正しいので、訂正をさせていただきます。 集荷団体、まあ農協でございますと、先ほど申し上げましたように、自主流通米の流通計画を持つわけでございまして、したがって、月別の集荷量、販売量のおおよその見当がつくわけでございますので、その月々の資金需要量というものに対応いたしまして、いま考えておりますのは、ちょうどその時期は農林中金自身も資金としてはあまり苦しくない時期でございます。自己資金もかなり潤沢にある時期でございますのと、さらに政府としては、農林中金債の短期、必要な期間だけ引き受けをしてもらって、そうして繰り上げ的な償還をするという条件つきの農林債券を発行し、それを資金運用部で引き受けるというようなやり方を、現在検討中でございます。 なお、自余の六%の集荷力を持っております全集連の系統につきましては、私がいま申し上げましたような特殊の金融措置というのは、農協の共販的な活動に対する政府の支援措置というものと性格を異にする面もございますので、当然資金としては必要でございますが、系統に対する資金の裏打ちと同様なことはちょっと考えにくいけれども、市中金融あるいは商工中金の金融等については、政府としてもあっせんをいたしたいというふうに思っております。
○柴田委員 ただいまの資金計画は、まだ大蔵省との話し合いが残っていると言われる。これはいつごろ結論が出るのかわかりませんが、自主流通の百七十万トンの二千三百七十億円のこの資金操作は、国の権限で指導もし、めんどうも見、また特別措置も講ずる。一方資金の面についてはそういうことを考え、一方米を売るほうはかってに売りなさい、こういうことなんですが、その資金計画からいうと、やはり食糧管理法の法の精神を生かさなければならぬだろうし、自由販売というのは、これはほんとうに売るほうは完全に別だ。この点の解釈がわれわれにはちょっと理解ができかねるので、その点ひとつお答え願いたいのです。
○桧垣政府委員 自主流通は、申し上げるまでもなく御理解をいただいておるところでございますが、完全に自由に売ってよろしい、だれでも、どこへでも売ってよろしい、まただれが、どこから買ってもよろしいというような自由流通を認めるものではないのでございまして、食糧管理法に基づく行政的な規制の上で、秩序ある流通をさせるという考え方に立っておるのでございます。したがいまして、そういうような行政上の目的が円滑に進むためには、必要な資金の手当てをするということは、当然なことであろうと思うのであります。 ことに、新たに発足する制度でもございますし、系統農協が自主流通米の扱いの大部分の機能を果たすわけでございますので、この点に着目をいたしまして、政府としても資金上の裏打ちに努力をするというのが、私は、制度とも調和する考え方であろうというふうに思っておるのでございます。
○柴田委員 もう一回お尋ねしておきたいのですが、六条で、「政府以外の者」ということになっているのですが、この「政府以外の者」というのは、先ほどお答え願った点は間違いないですね。
○桧垣政府委員 六条の改正は、提出を申し上げました政令の改正要旨にもございますように、原則的には、生産者から米を買い入れることができるものは政府だけであるという原則はくずさない。そういたしまして五条で、指定業者が全国団体を通じて、農林大臣の承認を受けて卸売り販売業者、あるいは農林大臣の指定する実需者に売り渡す場合を認めてまいりますから、その裏側の書き方として、買い受けの禁止の規定を調整いたしませんと、制度としてちぐはぐに相なりますので、例外の場合として、卸売り販売業者や農林大臣の指定する実需者が第五条の五のただし書き、改正後のただし書きの規定で生産者から米の買い受けをする場合は、例外として認めるという法文の整理をしようという趣旨でございます。
○柴田委員 この例外の場合というのは、これはもう今度暫定として考えられるのかどうなんですか。例外ということばの使い方です。
○桧垣政府委員 例外という意味は、六条の場合を申し上げますれば、六条の本文の法規上の例外ということでございまして、期間的に暫定とかいうよう限時的な意味で申し上げておるのではないのでございます。ただし、そもそも自主流通の制度が、いかなる条件の変化があればとり得ないようになるかということは、別の問題だと考えておるのでございます。
○柴田委員 次に、政府に売り渡すべき米穀に関する政令の改正の要旨の中で、「生産者は、その生産した米穀を自主流通させることにより、市町村長から政府買入数量として指示を受けた数量の全部または一部を政府へ売り渡すことができなくなったときは、」こうある。「全部または一部を政府へ売り渡すことができなくなったとき」という文章は、どういう意味ですか。
○桧垣政府委員 柴田委員は、米の管理制度についてはたいへんお詳しいようですから、簡単にこの政令改正の前提を申し上げますが、先般も申し上げましたように、米の生産の時期に先立って、政府は生産者から米の予約売り渡し、いわゆる事前売り渡し申し込みを受け付けるということにいたしておりまして、従来のといいますか、現行の政令で、予約売り渡しをいたしました数量を農林大臣から市町村長に通知をいたしますと、市町村長は、それが第三条の売り渡し義務数量であるということを生産者に通知をするわけでございます。したがいまして、その段階では予約数量は全部政府へ売り渡す義務があるわけでございますが、自主流通に乗せますと、その分は物理的に政府へ売り渡すことは不可能になってまいります。 したがって、自主流通というこの食管制度の規制のもとで許されておる流通のために政府売り渡しができなくなったということは、義務免除の理由として成り立つということで、その旨の申し出をすれば、義務数量からその数量を控除するというふうにいたしたいという考え方であります。
○柴田委員 これも次に関連がありますが、その次に、「市町村長に対し当該数量の変更を請求することができる」こういう文章が書いてある。「市町村長が変更指示した数量をもつて食糧管理法第三条第一項の規定により政府へ売り渡すべき義務数量とする。」こういうふうになっているのですが、市町村長が変更指示をするわけです。その権限はどういう意味を持つのですか。 市町村長の権限というものは、いままでの法の精神からいうと、一応予約申し込み数量を生産者が出す、それをうのみというとおかしいのですが、災害その他で減収になった場合は、数量の変更は認める。もうたいへんな天災地変の災害をこうむって減収になる。今年はAの農家は、百俵なら百俵生産したものの中から、保有米を残して政府へ売り渡しができるだろうという見込み数量を予約申し込みするわけですから、その予約申し込み数量を半ば義務的数量としてその数量を確認して、災害の場合以外は、申し込みしたものは原則としてできるだけ出せ、こういうことですが、今度は、市町村長が変更をするというのは、災害以外の場合でも、自主流通をもう完全に織り込んだということに解釈するわけですか。
○桧垣政府委員 従来といいますかいままでの売り渡し数量の確定は、お話しにございましたように、生産に先立って生産者から政府へ予約申し込みをする。それを政府が受け付けまして、そして市町村長に通知し、市町村長は、その数量が食管法第三条の政府へ売り渡すべき数量であるという旨を通知する。その段階で、生産者の政府への売り渡し義務数量というものは、法律的には一応確定するわけでございます。ところが、災害その他のやむを得ない事情があって、物理的にそういう義務を果たせないという場合には、数量の変更申請を市町村長にできる。市町村長がそれを認めて、あらためて減額数量変更の通知をいたしましたら、それが最終的な義務数量になるということでございます。 今回も、予約制度はそのまま継続しつつ自主流通の道を開くということでございますので、売り渡し義務数量の売り渡し期間満了までに、自主流通に乗せたために政府への売り渡し数量は減少せざるを得ないという場合には、扱いました農協の証明を付して、これだけの数量は自主流通に乗せたために政府へ売り渡すことができません、よって予約からはずしました、法律上の義務数量の減額をしてもらいたいという請求ができるという道を開きまして、市町村長がそれを認めて修正の通知を出せば、そこで最終的な政府への売り渡し義務数量というものが確定するということにいたしたいという趣旨でございます。
○柴田委員 いままで災害を重点に置いて、災害で減収した以外は、いかなる理由があろうとも数字の変更というものは認めない。食糧管理法の精神からいうと、政府以外のものに売ってはならないという原則がある。ところが、今度は政府以外のものに売って、政府以外のものに売ったものを市町村長へ変更数字が出て、それを今度認めた改正数字が政府の買い入れの数量のほうへ入る、それが要するに義務数量だ、こういうことになる場合、それなら結局押しつけになるという可能性が出てくるのです。その押しつけが、県知事なら県知事、国なら国が、何県はおよそこの程度を自主流通のほうへ回せと、こうした生産者の意思でなしに、行政機関のほうから自主流通の押しつけをやった場合に、市町村長というものはその数字をのんで、この分が政府の数字であります、こういうことになる可能性はあるのですか、ないのですか。
○桧垣政府委員 政府といたしましては、自主流通の数量を押しつける気持ちは全くございません。また制度上も、ただいま申し上げましたように、生産の時期以前の政府への売り渡し義務数量というのは、生産者の意思に基づいてきめるというやり方が予約制度でございまして、これは継続する。そして自主流通に回すかあるいは政府売り渡しに回すかは、生産者それから委託者である農協等集荷団体、そういうところで決定をいたしまして、最後に結果としてどれだけの自主流通量が出たから、政府売り渡し数量を変更してくれという生産者の意思に基づいて修正するわけでございますから、制度的にも押しつけることは不可能でございます。
○柴田委員 これは関連して大臣にお尋ねしたいのですが、衆議院でも参議院でも、予算委員会等で総理大臣は、消費者米価は上げない、生産者米価というものは、これも非常にニュアンスがそれぞれ違っておられるようですが、原則としては生産者米価も上げない、こういうお答えをしておられるようです。結局、消費者米価を上げない。ところが、消費者米価を上げないといっても、自主流通のほうは、これはもう上げないといっても自動的に上がるわけです。中間経費を全部消費者がかぶるわけですから、もう完全に自主流通のほうは米価が上がる。ところが、この分は消費者米価とみなさないのかどうか。農林大臣としてどういうお考えなんですか。
○長谷川国務大臣 自主流通米を消費者米価とみなすかみなさないかということですか。それなら、自主流通米は先ほど申し上げましたとおり、消費者が嗜好によって求めるものでございますから、政府のほうの管理米の売り渡しとは少し違うわけです。そういう観念に立っていますから、消費者米価と見るか見ないかということになると、管理米のほうは消費者が必要なだけの量はいつでも用意をしてあるし、それではなくて自主流通米のほうは、消費者が嗜好によって選んだものでございますから、それは価格が幾らか高くなるであろうということだけはやむを得ないだろう、こう思います。 そこで、認めるか認めないかという話ですが、私のほうは、政府管理米として消費者価格というものははっきりきめて出すわけですから、それとは別なんですから、それを消費者価格と認めるわけにはまいりません。
○柴田委員 そうすると、もとへ返ってくるわけですが、食糧管理法の第一条というのは、これはもう大きく変わると思うが、変わらないですか。この点はどうですか。
○長谷川国務大臣 ですから柴田さん、私は変わらないと思うのですよ。本法をつくるときの精神は、ひとしく国民に分配をしようという精神が基礎となってでき上がったものなので、管理米のほうはございますのですから、しかも、今度は配給のキロ数もふやすのですから、いつでも必要なものだけは用意してあって、そのほうに欠陥があるとするならばこれは別ですけれども、そのほうに配給必要量だけはあるのですから、要求だけはいつでも差しあげられるのですから、これは決して違反しているという考え方は持っていない、こういうことなんです。
○柴田委員 大臣がこの前御答弁になった、買い入れ制限はしないというのは、法の精神が生かされていることだと思うのです。要するに、全量買い上げをする。生産者が政府に、できたものを全部買ってくれ、買い入れ制限をしないという原則に立てば、これは全部買わなければならない、こういうことでございますね。そうすると、自主流通というのは消費者の要望であるから、これは自由に認めましょう、というので片一方で認める。その自主流通が実施された場合に、これは自由米があろうと、政府の機構に乗る管理米であろうと、米には間違いない。米としては間違いない。 ところが、米価という価格については、自主流通の価格であろうと政府の管理米の価格であろうと、米の価格としては、消費者の立場で考えれば、米として取り扱い、米の価格として考えるわけです。同じような考えに消費者はなると思うのです。その場合、自主流通の価格というのは実際どのくらい上がるのですか。十キロ当たりどの程度上がるのですか。
○長谷川国務大臣 無制限買い入れをするということは、申し上げたとおりであります。ですから、全部政府に売り渡すというなら、全部無制限買い入れをいたす、そういう方針はちっとも変わっておりません。 そこで、自主流通の価格はどのくらいかというと、その価格がいまから、幾らになるだろうかということははっきり申し上げられませんけれども、先ほど御指摘のように、政府の負担分といいましょうか、こういう面が十キロで大体二百六、七十円ありますから、その分くらいは管理米よりは高くなるのではないだろうかということでございまして、これが幾らになるだろうと、いまからはっきりわかりませんけれども、そのくらいは高くなるだろうかなというような考え方でございます。
○柴田委員 それなら大臣、全量買い上げをします、買い入れ制限をしない、農民が政府に、全部買ってくれというたら、そのまま買います、こう言っておるのにもかかわらず、具体的に七百五十万トンの予算措置をして予備費を千五百億持っているからだいじょうぶだろうというようなことをお答えになるだろうと思いますけれども、とにかく予備費を千五百億食管会計の中に米の分は持っているのです。麦のほうは三百億持っておるのですが、結局、千五百億円で全部買い入れを操作するのですか。
○桧垣政府委員 御指摘のように、国内米管理勘定に千五百億の予備費を持っておりますので、それだけで、現在の生産者米価を前提にいたしますと、約百万トンの買い入れ増に備えることはできるわけでございます。それをさらに上回る買い入れの必要があるというような場合には、総則の規定に基づきます弾力条項の発動が許されておりますので、買い入れのための歳出予算措置には事欠くようなことはございません。
○柴田委員 七百五十万トンで、千五百億の予備費で操作をして、百万トン増の操作ができるとなると八百五十万トンですが、実質八百五十万トンの操作は間違いない、御迷惑かけない、こういうお答えなんですが、私たちは、百七十万トンという自主流通の数字を具体的に出す限りにおいては、大臣がどんなに答弁しようとも、これは信用できないということになるわけです。数字を出さないならいいですよ。自主流通、希望があればやってもよろしいという、そういう抽象論的な考え方なら、これはまだいいと思うのですが、具体的に数字を出す限りは、あくまでも自主流通というものは、これはもう実行するのだ、こういう考え方に立たざるを得ないと思うのです。大臣の答弁を聞いておると、それはもう自由ですから、農民が政府に全部買ってくれいうたら買います、わきへ売るいうたら売るように、そういう許可も出しましょう。これは両論に立って、感触としてはどちらにもとれるわけです。ところが数字を出す限り、これはあくまでも実行するのだ、こういう解釈をわれわれは持たざるを得ないのですが、その点をひとつ明確にしておいていただきたいのです。
○長谷川国務大臣 およそものごとを想像するというか、予定をする場合でもよろしゅうございますし、また予算を組むというときには、このくらいのものは出るであろうというくらいのものは大体立てなければ、数字の基礎が出ていかないだろうと思うのです。しかしながら、今回の自主流通米という面も初めてのことでありますので、御指摘のような点についての狂いが、絶対ないということは申し上げられないと思います。しかしながら、私のほうは、これらを基礎に置いてあるのだから、強制的に指示するのだろうというような御懸念もあるようでございますけれども、決して強制的に指示はしないという考え方でございます。
○柴田委員 大臣の御答弁と食糧庁長官の答弁を聞いておると、この政令の改正で、私たちの受けとめ方としてちょっとあいまいな点があるのです。それは、要するに市町村長が変更をするという場合に、農協なら農協が、この分だけはひとつ横へ、自由販売のほうへ回そう、たとえば酒米をどうするとか、そうした場合に、市町村長は自動的にこれは認める、こういうことなんですか。
○桧垣政府委員 まず、政令の改正要旨の点で申し上げますと、市町村長が義務売り渡し数量の変更をいたしますのは、生産者からの請求に基づいてだけやれるわけでございますから、市町村長が恣意に政府売り渡し義務数量を変更するということはあり得ないわけでございます。先ほど申し上げましたように、生産者が生産した米のうち、これだけのものは自主流通に回したい、そしてこれだけのものが自主流通ということになりましたという結果をもって、その結果は、取り扱い者であります集荷業者の証明をもって明確になるわけでございます。その数量だけは、義務売り渡し数量から減額をしてほしいという申し出をしましたときに、市町村長がそれを受けて減額をするということでございますので、その趣旨からいえば、自動的に市町村長が義務売り渡し数量の変更指示をするということに相なると考えております。
○柴田委員 生産者、生産者ということばを使われるのですが、生産者というものは個人個人の場合を生産者という。組織的な生産者団体という場合と個人の生産者というのとを、あなたは一緒にして生産者と言われたが、生産者というと個人で、生産者団体というと組織なんですが、どちらを重点に取り上げるのですか。
○桧垣政府委員 米の政府への売り渡し義務を受けるものは生産者個人でございますので、したがって、政令六条の関係におきましても一、最終的な義務者、またその義務の変更を請求するのも個人である生産者でございます。
○柴田委員 生産者は個人であるということで、あくまでも今度の自主流通については、個人の意思によるのだ、こういうことに解釈していいのですね。
○桧垣政府委員 そのとおりでございます。
○柴田委員 あとに質問者がつかえておりますから前へ進みたいのですが、大臣、米価審議会の委員の任命なんですが、お考えを聞きたいのです。昨年から米価審議会委員の任命について、いろいろと論議を巻き起こし、国会でも相当論議をされたことは御承知のとおりだと思うのですが、要するに生産者代表、消費者代表、それから中立代表——昨年は中立米審であったのですが、それに今度は生産者、消費者というものを加えないと、今度は特に自主流通という問題が入ってまいります。そうすると、自主流通は政府の管理米の価格より、先ほども言われたように十キロ二百七、八十円も価格が上がる、こういうことになったら、消費者に与える影響というものがあるわけですから、当然消費者代表も入れなければならぬと思うが、自主流通は米審にはかけないのだ、自主流通は別だという考え方の上に立って今度の米審に諮問されるのか。自主流通も含めて米審に諮問をするのか。そういうことで消費者代表というものの考え方が違ってくる。 もう一つは、生産者のほうも今度はいままでとは違ってくる。自主流通がある、こういうことを考えた場合に、生産者の代表というものはどういう者を入れるのか、消費者はどういう者を入れるのか、こういう構想をひとつ聞かしていただきたい。
○長谷川国務大臣 昨年の経緯もございますので、その点を十分検討を加えまして、今度の審議会の構成をやっていきたい、こういうような考え方でございます。昨年私が国会対策委員長をしていたときにも、いろいろその問題の体験はあるわけでございますから、十分その点の意のあるところを生かしまして、そうして委員の構成に当たっていきたい、こういう考え方でございますけれども、どなたを委員にするのだと、いますぐここで申し上げることは私にはできない、こういうことを申し上げるよりやむを得ないのですが、どうぞその辺でこの点はお許し願いたいと思います。
○柴田委員 自主流通米の問題については、これは次の米価審議会には諮問しないのですか。その点、大臣からお答え願いたい。
○長谷川国務大臣 自主流通米のほうは諮問はいたしません。いたしませんけれども、それについてのお話は、相当申し上げなければならない問題だと考えております。
○柴田委員 それなら大臣、もう生産者米価というものはことしは上げない、こういう考え方は強いのですか。
○長谷川国務大臣 政府は、消費者米価、生産者米価は据え置くということをきめましたけれども、生産者米価のほうは、政府がこういったからそれで決定したというわけにはまいらないだろうと思います。したがって、いま申し上げたように早く構成メンバーをつくりまして、そして十分はかってもらって、意のあるところを十分論議を願ったその上において初めて価格の答申がございますから、その答申は尊重いたす考えでございます。
○柴田委員 いろいろお尋ねしたいことがございますけれども、時間がございませんのであとの方にお願いするとして、私は委員長にお願いしたいのですが、先ほどからお答えを願ったその内容を検討いたしましても、どうも食糧管理法のこの制度が完全に守られるとは思えない。私は法律の専門家ではございませんので、専門家を呼んでひとつこの政令の改正と食糧管理法、この立法府できめられておる食糧管理法、この点についてもっと究明をしなければならぬ、こういうことを先ほどのお答えの中で強く感じたわけでありますので、ひとつ参考人を呼んでいただいて、もう一度掘り下げて御検討願いたい、こう思って提案をするわけです。 同時にまた、自主流通の問題に関連いたしまして、物価問題ということから考えますと、やはり本委員会に総理大臣なり経済企画庁長官なり大蔵大臣なりに来ていただいて、ぜひ検討を願っていかなければならぬのではないか、こう考えますので、そういう方々をひとつお呼びを願いたい。これを強く委員長に要請をしたい。そういう立場で、取り扱い等はひとつ理事会で話し合いをしていただいて、この取り扱いをきめていただきたい。これをお願いして質疑を終わりたいと思います。
○丹羽委員長 米内山義一郎君。
○米内山委員 まず、最初に農林大臣にお聞きしたいのですが、政府・自民党は、食管法の根幹はくずさないとしばしば言われるが、食管制度の根幹とはどういうことをさしておられるのか。
○長谷川国務大臣 食管制度の根幹とは、私たちの解釈は、国民の基本的な食糧である米の必要量を確保して、国民経済の安定をはかるため、政府が責任を持って米の需給及び価格を調整し、米の配給について必要な規制を行なうことであると考えるのでございます。
○米内山委員 そうしますと、この法律が制定された昭和十七年ということを想定してみると、その根幹というものにかなりな解釈の変化が起きていると思うのです。そのころは全量供出といいますか、種もみと飯米を除いたほかは全量巻き上げというような性格を持った法律であったはずなんです。そういう命令によって今日までやってきたわけなんだが、その当時の根幹というものといまの根幹というものの解釈の違いは、どういう点から出てくるのですか。
○長谷川国務大臣 そのときの根幹もいまの根幹も同じです。目的というものは、消費者にいかに平等に分配するかというのが大眼目であり、それが目的でありまして、それが根幹となり、その手段として生産をいかに行なうか、こういうことだと思うのでございます。でありまするから、昭和十七年も、四十四年度になりましても、同じ考え方だと思うのでございます。
○米内山委員 そうしますと、三条にあるいわゆる生産者米価の決定のしかたという条文の解釈からいくと、それは根幹の中に入らないのですか。
○長谷川国務大臣 ですから、ただいま申し上げたような上に立って、その目的を達するための手段として、どうしても生産を高めてもらわなければならない。その場合、政府の買い入れ価格は、食管法の規定に基づいて、米の再生産を確保することを旨とする、そして政府がこれを定めること、こういうふうになっておるのでございますから、私は、根幹というものは少しも変わらない、根幹を堅持するということだけは間違いない、こういうふうに考えております。
○米内山委員 再生産を確保するための価格決定というのは、どういう趣旨に基づくものですか。
○桧垣政府委員 再生産の確保ということは、農産物の価格制度について、法律上の表現としてはほぼ統一的な規定でございます。 再生産ということの中には、私どもは二つの意味を持っておると思います。一つは、当該行政価格制度の対象になっております農産物の社会的な需要を満たすに足る総生産を確保するということの意味、それから生産に従事をいたします農家の生活及び生産活動を継続して行ない得るだけの価格による報償を与える必要がある、その二つの意味があると考えております。
○米内山委員 そうしますと、価格というものは、再生産を確保するためには、生産費と他の賃金に見合う所得を補償するということと理解してよろしいのですか。
○桧垣政府委員 生産費を償うような価格でなければならないということは、私は、原則的には再生産確保の必要条件であろうと思うのでございます。自家労働の評価をどうするかは、農産物の持っております生産なりあるいは国民経済上の位置、そういうものによって政策的に変わり得るものである。 ただし、米の場合には、御案内のように日本の農作物の中の最大の作目でございます。また、農家経済に及ぼす最大の要因でもあるわけでございますので、したがって、昭和三十五年以来生産費・所得補償方式というものをとりまして、自家労賃について、他産業労賃との均衡をはかるという方式をとってきたことは、これは政策的にきわめて適当な方式であるというふうに考えるのでございます。
○米内山委員 そうしますと、物価並びに賃金が上昇すれば、それに比例すると申しますか、並行するなりして上がるという趣旨でありますか。
○桧垣政府委員 物価が上がりますれば、反当の物財費の投入量に変化なかりせば、これは反当生産費の上昇につながるものでございます。労賃が上がりますれば、雇用労賃についての上昇分は当然反当生産費の上昇につながる。また、他産業労賃で自家労働を評価いたしますという方式をとる限りは、これまた反当の米の生産費というものは、計算上上昇せざるを得ないということに相なると思います。
○米内山委員 農林大臣にお伺いしますが、先ほどの大臣の答弁には、いまの食糧庁長官の答弁のような具体的な表現はなかったのですが、いまの米価決定というものは食管制度の根幹の中に入るのか、枝葉の問題であるか、明確に御答弁願いたい。
○長谷川国務大臣 申し上げるまでもなく、根幹の中に入ります。
○米内山委員 そうだとすれば、物価上昇が不可避である。政府みずからが、国鉄運賃などを上げなくとも、五%の物価上昇があり得るという経済見通しのもとに、総理大臣が、特に施政方針演説の中で、今年の米価は据え置くという言明は、その根幹を動かすものか、堅持するものか、その点に対する大臣の見解を聞きたい。
○長谷川国務大臣 総理大臣が据え置くという考え方を発表いたしましても、申し上げたとおり、まだ米価審議会の構成もできておりません。したがって、これから米価審議会の中において十分検討を加えてもらって、そして価格の決定をされるのでございますから、そういたしましたら、われわれはこれを尊重いたす考え方でございます。
○米内山委員 そうしますと、総理がいかに施政方針の中で言明しても、ことしの米価についてはまだ流動的である、こういう御見解ですか。上がる可能性もあるという見解ですか。
○長谷川国務大臣 政府の方針は、ぜひ据え置きたいという考え方でございます。
○米内山委員 物価が上がり、法律で規定していることを政府がかってに、都合がよければ上げるとか、都合が悪いから上げないとかいうことは、これは法の趣旨に沿うものか。かってに政府の事情で変更すること、解釈することが許されるものだとは、政治上の常識から考えられないと思うが、大臣どう思いますか。
○長谷川国務大臣 まだきめたわけではないので、いま申し上げたように、これからきめるのですから、米内山さん、あまり力を入れないでやってください。これから政府がきめるのであって、私がきめようといっても、まだきめる権利を持っておらぬ。総理大臣もまだきめる権利を持っておらぬ。ですから、現在食管法がある限りにおいては、米審の答申を得て、それからでないと私が決定するわけにはまいらないのでございますから、なるべく早く米審を開かせるようにいたしますから、それまでの間御猶予を願いたい。
○米内山委員 そうだとすれば、総理の言明は食言だと農林大臣が言うているものとしか解されないが、その点はどうでしょうか。
○長谷川国務大臣 政府は方針をきめただけであって、方針を発表した、こういうことでございます。ですから、それが即米価の決定だと御判断なさることは、お間違いだと思うのでございます。
○米内山委員 なかなか重大な御発言であって、これはいずれあとで問題になることだと思いますが、私は、きょう聞こうとしておったことについてお尋ねしたいと思います。 自主流通米構想のことですが、これはどういう背景のもとに、どういう発想で今日政府が政策としてとるようになったかということであります。具体的にいうならば、どういう社会的な要求が起きてきて、何の理由でそういう要求が起きてきて、そうしてこれをやれば、どういうふうな政策的な効果が国民のために利益として生まれてくるという考え方ですか、この点をお聞きしたい。
○長谷川国務大臣 私の足らないところは、食糧庁長官から御説明申し上げますが、米の需給緩和をしているという現実の上に立って、まず考えなければならない問題が一つあるだろうと考えられます。しかも、これが本年だけの問題ではなくして、累年このようなことになっていくということになるならば、このまま食管法も続けていくことができなくなりはしないだろうか。であるから、私のほうは何としても食管法だけは続けていきたい。 それには、いろいろの手段を講じなければならないだろう。消費者が喜ぶようなというか、消費者が要求するようなお米をつくってもらわなければならないだろうし、また、といっても生産者は昭和十七年から今日まで懸命に努力して、これだけの生産をあげてくれたものを、ことしからもうだめだ、こういうわけにもいかないだろう。こういう上に立って、そして自主流通米というものも設けたわけでございます。 ですから、毎年いまの計算で五十二年までいくと、まあ古米とか古古米とかいろいろなことばもありますけれども、そういうことになって、せっかく生産をし、そして消費が目的でつくってくれたお米が、もしそれ毎年えさにかわるというようなことがあるとすれば、はたして世論がこれを許すだろうか。だから、おれは農民を愛するんだ、であるから、食管法を堅持するんだ、幾ら余っても国は財政負担しろ、これはなかなかむずかしい問題ではないでしょうか。 こういうような観点に立って、まず消費者の要求するようなお米もつくってもらわなければならないだろうというようにも考えられるので、いまの食管法からいきましても、このお米をつくらなければ相ならぬ、それ以外は買わないんだというわけにもいかないのでございまして、生産者にも協力を願い、われわれもできるだけその消費を拡大していきたいというのが、私たちの考えの上にあることでございます。 以下不足の分は、食糧庁長官から御説明を申し上げます。
○米内山委員 食糧の需給事情が緩和したから、自主流通米構想を実行に移そうという趣旨だと聞きましたが、総量が一定の緩和状態にあるのに、自主流通米をやることによって消費がふえる、それがねらいなんですか。
○長谷川国務大臣 私どもは、消費がふえるという上に立って自主流通米も考えております。
○米内山委員 ただそれだけですか。その反面、食管会計の赤字を緩和しようという政策的な意味はないのですか。
○長谷川国務大臣 いろいろの面が出てくるという話を先ほども申し上げたのですが、財政的云々をもってこれを行なおうという考え方から出発したのではないということだけは、はっきり申し上げられると思います。
○米内山委員 これのために、財政的な負担は減るのですか、ふえると思いますか。
○桧垣政府委員 百七十万トンの自主流通量を一応予算上見込んでおるわけでございますが、そのうち七十万トンの加工原料用につきましては、現在でも政府の売り渡し価格はコスト価格でございますので、損益にはほとんど関係がございません。百万トンの一般消費用につきましては、これは政府の経費負担というものを伴いませんから、したがって、食管特別会計の負担の減になることは事実でございます。
○米内山委員 政府の負担は減るが、その分は消費者が負担することになる以外にしようがないと思うのですが、その点はやはりそのとおりですか。
○桧垣政府委員 多少事務的なお答えになって恐縮でございますが、自主流通米は、大臣からもお答えがございましたように、消費者が、価格についてそれほどの関心はないが、むしろ自分の好むお米を選びたいという自由な選択によって選ぶものでございますから、したがって、そういう面で消費者が、政府管理米の配給米に比べてより多くの負担をするということは、私はやむを得ないことであるというふうに思うわけでございます。
○米内山委員 一体この自主流通米というものは、消費者にうまい米を食わせる、そのかわりに高いというのですが、生産者に対しては、具体的にどのような利益をもたらすか。自主流通米というものは、現在の配給価格あるいは現在東京、大阪等に通用しているやみ値と比較して、どのような値段の開きで末端配給になるか。そして同時に、生産者の場合には、現在の政府の生産者買い上げ価格よりもどの程度有利に処分されるというふうな、こまかな計数等をもちろんやっておられなければならぬと思いますが、この点についてはどうお考えになりますか。
○桧垣政府委員 自主流通米につきましては、生産者価格あるいは末端の消費者価格について規制になじむものでございませんから、価格規制はしないという方針でございます。したがって、自主流通米の生産者段階における価格はどのくらいになるか、消費者価格はどのくらいになるかということを推測することは、きわめて困難でございます。 ただ、先ほど大臣申し上げましたように、現在の政府買い入れ価格を基準にし、政府の負担をいたします諸経費と、自主流通米の流通期間が短期であって保管期間が短期であるということを考慮して計算をいたしますと、現行の末端の最高販売価格に比べて、十キロ当たり二百六十円ないし二百七十円程度のコストアップになるということだけは推測ができるのであります。もっとも、この点につきましても、たとえば運送賃でございますとかあるいは事務費等につきましては、政府が管理をする場合と同様にかかるのかかからないのか、なお変動要因がありますので、きわめて大まかな計算であるということを申し添えておきたいと思うのでございます。 生産者につきましてどういうメリットがあるかということでございますれば、これは私は、一つは政府の買い入れ価格と同等またはそれを越える価格でなければ自主流通に乗るわけはございませんので、そういう面で生産者に利益があるはずだ。さらにまた、どういうような米が消費者に歓迎されるかということを、具体的に刺激を受けるという点も、私は、生産者として受ける無形の利益であろうというふうに思うのであります。 消費者につきましては、現在、私どもよくわかりませんのですが、いわゆる非配給米の価格が、大都市において十キロ当たり千八百円ないし二千円というふうなことがいわれておるのでございますが、自主流通米が正規のルートによって供給をせられるということになれば、少なくとも安定的な価格で自分の好む米を選ぶ道が与えられるという点は、消費者にとっても、消費者の需要動向に即応するという面で利便であろうというふうに思うのでございます。
○米内山委員 これは、きわめて物価政策の上からも重大なものだと思うのです。食糧庁は自分の御都合で、負担の軽減のためにやるかもしれないが、いまのやみ米の価格が公認されるような形になりますと、物が過剰なときは別ですが、需給の均衡が少しはずれたときは、高いほうにすべての直段が引っぱられていくのが法則的なものだと思うが、そういうことは、この際心配も考慮もなかったのですか。
○桧垣政府委員 自主流通米が、政府管理米の配給価格よりも高くなるということは避けがたい、これは申し上げたとおりでございます。いわゆる非配給米、あるいはやみ米と呼ばれるものは、一方において自分の好む米を入手をしたい、それを買いたいという消費者の欲求がある。それに対して、非合法でございますが、それに応じて提供する者があるという社会関係から起こっておる現象であると私は思うのでございます。でございますので、需給の緩和がさらに続き、また国民所得の上昇が続くということになれば、その傾向というのはなかなかとまらない。むしろその傾向は増大すると見るのが穏当ではなかろうか。 そこで、自主流通米を認めることによりまして、消費者の自己選択というものの道を正規に開くことは、従来の非配給米、やみ米というものの横行に対するブレーキをかけるという効果があるに違いない。また、そういうことから消費者の側にとっても、先ほど申し上げましたような、正規に自分の好む米を選べるという利便が与えられるということが、この制度の利点であるというふうに私は思っておるのでございます。 一般物価問題として、およそ物価の上昇に関係するようなことはすべて好ましくないという立場からいえば、これは全然問題がないとはいえないと思うのでございますけれども、物価の上昇をいとう消費者階層というものは、政府は現行の消費者価格を据え置いて、必要な量は保証しますという制度のもとでございますので、私は、一般物価の問題として非常にシビアーに取り上げられるべき問題とまでは考えないという考え方をとってきておるのでございます。
○米内山委員 消費者はうまい米を求めるのは当然ですが、しかし政府としては、消費者に、国民に、好むいい米を安く安定的に供給するのが本来の任務である。これを食管制度の中で安くできないという理由は、一体どういうことですか。
○桧垣政府委員 食糧管理制度のもとで、いわゆる一般国民への配給ということを考えます場合には、食糧管理制度全体の運営という、そういうワクの中でやるわけでございますので、したがって、画一的な配分をせざるを得ない。そういうことでございますから、個々の消費者の嗜好に応じた提供の方法というのは、とうていいまの食糧管理制度運営の形では応ずることができないと私は思うのでございます。 なお、うまい米を提供するということは、根本的には、消費者の需要動向に応じた生産が行なわれるということからスタートしなければ、食管制度の運用だけでは、どうにもならない問題であろうというふうに思うのでございます。 また、安くということは、これは先ほど申し上げました画一的な中庸、平均的な配給米でけっこうであるという人には、これは、政府は公定価格で提供するという用意が十二分にあるわけでございますから、それ以上のことは、私どもとしてはいたしかねるのでございます。
○米内山委員 国民にいい、うまい、嗜好に適する米を供給する方法は幾らもあったと思うのだが、政府はあえてこれをやらなかった。国民に対してきわめて怠慢であったと思う。とにかくいままでの買い上げ制度というのは、戦後のいわば全量巻き上げ制度の延長であったと思う。だから、秋のうちに玄米にして全部集めちゃう。これを延長してきた。需給が緩和したならば、農家にもみで手持ちさせるなり、買い上げて倉庫に置いて、いまずり米というものを食わせることによって、かなり食味のいい米を安定して大量に供給することはできたと思うのだが、この点についてはどう思いますか。
○桧垣政府委員 御案内のように、昭和四十一米穀年度までは、米はむしろ国内自給力は完全ではなかったわけでございます。そういう時期におきましては、端境期の配給の円滑化のためにいわゆる時期別格差、あるいはさかのぼっては早場奨励金というものを設けることによって、早期の供出、物量的確保という点に重点を置いた制度を行なったことは御指摘のとおりでございます。それが、ある意味で消費者に食味のいい米を提供することに逆行したということも認めざるを得ないと思いますが、需給がかようになりましたので、昨年から時期別格差というものを廃止をした、また等級間格差も広げたということも、私どもとしては一つの新しい事態に即応する試みというふうに考えておるのでございます。 もみ貯蔵によるいまずり米の問題は、私は、一つの考え方であるということを否定はいたしませんが、農家がもみのまま貯蔵して、それをいまずり米で提供するというような形になれば、これはまさにいま考えております自主流通制度等と結んだ場合に初めて効果的である。政府の画一配給のもとで、いまずり米を一般化することは困難でもございますし、また、それを均等配分するということもなかなか困難であると私は思うのでございます。政府がもみで買い上げまして、それを貯蔵するということについては、貯蔵の施設にも問題がございますし、また、貯蔵しましたものを白米化する施設も実は伴っておらないというような事情がございますので、もみ貯蔵、いまずり販売というような問題は今後の課題として検討いたしたい。 また事実、御承知と思いますが、岩手県の某農業協同組合のもみ貯蔵施設からの、いまずり米による消費地への輸送ということを実験的に、食糧庁としてもある程度の助成を加えてやっておるのでございまして、今後の課題としては研究したいと思います。
○米内山委員 これは決してむずかしいことじゃないのです。やる気がないからむずかしい。こういうふうな事情になるのだから、それはわかっているのだから、これでは一国の、一億の国民の食糧を管理する政府が、無知あるいは怠慢といわざるを得ない。いまさら試験してみようとかいうようなことはおかしな話なんです。 たとえば北朝鮮のことをあるいは御存じあるかもしれないが、もみで全量国が買い上げております。しかも、それがことごとくサイロの中で貯蔵されて、いまずり米で配給されている。朝鮮でやれることを、日本の政府がやろうとしてやれないことはないと思う。研究の余地はない、今後そういう方向にまっすぐに進むべきだと思うのだが、食糧管理制度を継続していこうとするならば一やめようとするなら別ですよ。ほんとうに今後とも国民に質のよい米を、おいしい米を供給しようとするならば、米の貯蔵管理をもみ貯蔵にすべきであると思うが、この点について、いまのところ考えないのですか。
○桧垣政府委員 もみ貯蔵の方式というのは、いたって素朴な貯蔵の方法として、古来知られておる方法でございまして、別段世界的にも珍しいものではないのでございます。ただ、今日のように保管技術についていろいろ研究が進んでまいりますと、経済的な観点から見ます限りは、玄米の低温貯蔵というものが最も合理的であるということがいわれておるのでございまして、私どもももみ貯蔵を一がいに否認はいたしておりません。 もみ貯蔵ということで、そういう倉庫の建設等をする場合には、長期保管倉庫用として用意をいたしております農林漁業金融公庫の融資についても、私は配慮されてよいという態度をとっておるのでございますが、もう米内山委員はすべて御承知でございますから、蛇足になると思いますけれども、少なくとももみ貯蔵を、従来のような倉庫の形態でいたします限りは、貯蔵の容積は玄米の二倍を要するということでございます。また、もみにつきましても、常温のもとではもみは呼吸を停止をしないのでございます。呼吸を続けます限り、米の食味が変化をしていくということは避けがたいのでございまして、実験を要するということは、いままでも長期に保存をして、それをいまずりで商品化したという事例は実はあまりない。当該米穀年度の中で処理をするということは、いままでも経験があるわけでございますが、それらのことも含めて検討の余地が残っておるというふうに考えておるのでございます。
○米内山委員 米をおいしく供給する方法には、そういう貯蔵の方法もあるが、配給の方法にもあると思うのです。四十年か四十一年ごろから、配給管理米がまずいという声が盛んに起きてきました。これは一体何の理由です。これは、政府が過剰な外米輸入をして、消費地、特に大量消費地にこれを集中的に配給しておる。末端の米屋が上級の管理米、配給米、政府売り渡し米を注文に応じて高い値段で売っている。そして四等、五等などの下級のものに準内地米などを大量に混合している。一升で三十円ぐらい高くてもいいといえば、おいしい米は東京に現実に今日もある。そうして残りの下級米に過大な準内地米を混合したから、まずいものを一そうまずくしたと思う。しかも、この傾向は昭和四十一年、四十二年において強かったと思うのです。 そこで私は、このことは米の過剰ということとからみ合った問題であると思う。昭和三十七年以降の需給関係と、そして輸入された数量というものから、われわれはこれを数字的に検討してみなければ結論が出ないと思う。こういうふうな政府の怠慢からまずい米を食わせて、そうしてそういう世論を起こして、それに便乗してやろうとしているのは、悪らつなひきょうなやり方じゃないかと思われる。この点を、資料もほしいのですが数字的に明らかにしてもらいたい。
○桧垣政府委員 先ほども申し上げましたように、四十年、四十一年の米穀年度で申しますれば、当時は、国内で生産される米では需要に対応できなかったのでございます。したがって、需給操作上外国からの米の輸入は避けがたかった。したがって、輸入したものは国民食糧として配給に回さざるを得なかったということでございます。 四十米穀年度の準内地米の配給比率は、全国平均で見ますれば一〇・五%、約一割が配給をされたわけでございます。これが四十一米穀年度では、全国平均で九・七%、四十二米穀年度で四・五%、四十三米穀年度はわずかに一%ということでございまして、現在の配給の段階では、準内地米が全体の食味を引き下げておるというような計数ではなかろうと思いますが、過去におきまして、準内地米が消費者にとって好ましくない米であったというようなことは、それは私は否定できないと思うのでございます。
○米内山委員 これは、米全体の過剰の問題ともからみ合うからはっきりした数字を聞きたいのですが、昭和三十五年以降、各年次別に、準内地米並びに外米の輸入数量というものはどういう経過になっておりますか。
○桧垣政府委員 これは会計年度別になりますが、昭和三十五年の会計年度で、米の輸入量は総量で二十一万九千トン、そのうち準内地米が九万九千トン、約十万トンでございます。あとは普通外米と砕米でございます。それから三十六年は、外米の総輸入量が七万六千トン、そのうち準内地米が二万九千九百トン、約三万トンでございます。あとは普通外米並びに砕米でございます。三十七年は総輸入量で十八万一千トン、そのうち準内地米が九万トンで、あとが普通外米、砕米でございます。それから三十八年になりまして、総輸入量が二十三万九千トン、約二十四万トンで、そのうち準内地米が十万六千トン、三十九年が総輸入量が五十万二千トン、そのうち準内地米が三十四万三千トン、四十年が総輸入量百五万一千トン、そのうち準内地米八十五万九千トン、約八十六万トンでございます。四十一年が総輸入量六十七万八千トン、うち準内地米が五十五万三千トン、それから四十二年が総輸入量三十六万五千トン、そのうち準内地米が二十五万一千トン、四十三年は総輸入量二十六万七千トンで、うち準内地米が十六万一千トン、以上でございます。
○米内山委員 これを聞きますと、一般国民が理解しているのと比べますと、ものすごい輸入量になっておる。特に昭和三十七年というのは豊作の年であったのですが、その後需給事情が窮屈になっておりますが、四十一年、二年、三年のこの膨大な、過大な輸入というのは、結局、その分政府在庫米を多くしたのじゃないかと思うのです。かりに昭和四十二年産米というのは平年作であって、そうして輸入量が三十万トン前後であれば、四十二年産米の繰り越し米というのは百万トンなかったじゃないかと思うのです。こういう膨大な輸入をしたから、二百七十万トンとかなんとかいう在庫米ができて、重荷だ、古々米になる、こういう結果になったと思う。 ですから、結局米がまずいということも、政府は全国消費地平均に十何%まぜたのだというけれども、その内容を調べると、おそらくこれは東京とか、神奈川県とか、愛知県とか、兵庫県とか、大阪というような、人口密集地域にはもっと多い分量で配給されたと思うのです。だから、そういう人口密集地域で極端なまずい米を二年間食わされたと思う。それで消費者米価を三年も続けて上げた。まずい米を値を上げた。当然消費が減退して、パンやインスタントラーメンなどに移ったと思う。一人当たりの消費の傾向は、これと合致しているのです。だから、今後米がいままでのように消費がどんどん減るなんということは、これは政府がみずからつくった人為的なことじゃないかと思う。 それで、四十二年などという開聞以来の豊作というものは、そう期待できるものじゃないと思うが、今後の平年作というものをどの程度にお考えになっておりますか。
○桧垣政府委員 輸入米の配給の問題及び輸入米と古米の累積の問題について、若干コメントいたしたいと思いますが、先ほど申し上げましたように、四十一会計年度まで輸入されたものは、四十二米穀年度の初めの繰り越し量にはほとんど影響してないわけでございます。つまり、その時期には内地米の在庫量というのはほとんどなかったということでございますから、したがって配給によって消費してしまったということでございますが、四十二会計年度の三十六万五千トンの後半分の輸入、それから四十三年度の二十六万七千トンというものが、これが国内米の存庫に影響がなかったとは私は言えないと思います。この点は影響がある。しかし、四十二米穀年度の初めの繰り越し量が約六十万トン、それから四十三米穀年度の初めの繰り越し量が約三百万トンというような状態になりましたのをお考えいただければ、輸入が主たる理由で繰り越し米の累積になったとは、私は言えないと思うのでございます。 それから、四十二年、四十三年と続く豊作は異常じゃないかということでございますが、これは四十二年が作況指数一一二、それから四十三年度が一〇七という作況指数でありますから、これは異常な豊作と統計的には認めざるを得ないと思います。現段階で、農林省が統計的手法による平年作を計算いたしますと、反収で四百二十五キロ、水稲面積に増減なしとすれば、四十四年度の平年収量は千三百六十五万トン程度、若干これは修正があるかもしれませんけれども、現在の段階では、約一千三百六十五万トン程度というふうに見ております。
○米内山委員 千三百六十五万トンというのは、きわめて好ましい理想的な数字じゃないかと思うのです。そうしておいしい米を配給すれば、消費量も減らないでふえるし、消費者も非常に喜ぶし、生産者にも好ましい数字だと思う。 ただ、豊作があるかわり凶作もある。そのためには備蓄が必要でしょう。その備蓄というのは、三百万トンくらいが最も理想的な量じゃないですか。しかも、平年作を一二%、七%上回るというその要素というものは、明らかに気候的な要素なんです。きわめて偶然的な要素なんです。だから、いまの事態をもってして、何年後には何万トン、何百万トン余るから、古々米、さらに鶏のえさにしなければならぬというのは、きわめて誇大な、ある意味においては農民を脅迫するような政府みずからの発言じゃないかと思うが、この点どう思いますか。
○桧垣政府委員 米の長期の需給の見通しにつきましては、官房長からお答えしたほうが適切かと思いますが、現段階において千三百六十五万トンというのが、非常に望ましい生産であるかということになりますと、もちろん、生産が需要を下回るというような生産状態よりはいいことは申し上げるまでもないと思いますけれども、現段階の総消費量の推定は約一千二百四十万トン前後、食糧庁としては、どうももう少し下だという感じがいたしますが、農林省全体として千二百四十万トン前後というふうに見ておるのであります。そういたしますと、やはり需給の関係で百二十万トン程度の過剰が出るわけでございますので、やはり供給過剰の情勢にあると見ざるを得ない。 それから備蓄米ということでございますが、備蓄ということは、凶作その他不時の事情に備えて国民食糧に余裕を持たしておくという御趣旨と思いますが、そういうことになりますと、現在といいますか、ことしの十月末の米の持ち越し量が約五百七十万トンというふうに見込まれておりますので、私は、そういう不時に備えた数量としては多きに失すると思うのでございます。 どのくらいが理想的かといえば、これもなかなかむずかしい問題だと思いますが、当年度産米以外の米を、政府の需給操作の中で置きかえていき得る数量、それが本質的に備蓄たり得るものだと思うのでございます。そういう数量として大体配給の三カ月分、百五十万トン程度が適当と思いますけれども、貯蔵施設等が整備をされまして、二カ年の保管をいたしても配給適格米としての品質を失わないということに相なりますれば、御指摘の三百万トン程度の備蓄というものが、食管の運営に支障なく備えることができるということになろうかと思います。
○米内山委員 政府はみずからの怠慢でまずい米を国民に売りつけて、その責任を生産者や、あまつさえ稲の品種にまで負わせようとしている。近ごろ、あの米がうまいとかこの米がまずいと言う。特に日本で一番作付面積の多い米はフジミノリだと思うのですが、フジミノリをまずい米の代表にしているのです。これは一体政府がそういうふうな評価、格づけをしたものですか。
○桧垣政府委員 あらゆる機会に私どもは、米についての食味的な評価というのは、地域差があり、個人差があり、また時期的にも違うというようなことで、政府が有権的にといいますか、政府のオーソリティーをもって、どの米がうまいとかどの米がまずいとかいうよとなことは言うわけにまいらない、そういうような能力を行政府としては持ち合わせていないということを申し上げてきておるのでございます。 したがって、フジミノリがまずいというようなことを、政府として言明をいたしたことは絶対にございません。ただ、世間の評判でフジミノリについてとかくの言説があることは聞いておりますが、同じ品種の米でありましても、産地が異なりますればその評価も非常に違うということだけは、どうも確実のようでございます。したがって、青森で生まれたフジミノリが、土地が変われば、青森で育ったフジミノリと同等に評価されないという場合があり得るであろうということは、推測にかたくないのでございます。
○米内山委員 この点に農林省としては慎重を期してもらいたいと思うのです。消費者というのは白米を受け取っていますから、これはフジミノリかコシヒカリか知るよしもない。産地の農民であればわかっています。にもかかわらず、特定の品種をまずいと言うのは、これは米屋の話だと私は思う。米屋以外にこういうことを知るはずがない。米屋というものは、一々めしをたいて、各品種を食ってみてうまいと言うのじゃない。米屋というものはもうかればいいのだから、白米のすり上がりの多い米をもって、もうけのうま味のある米をうまい米と言うのは、これは米屋の常識だと思うのです。政府がこれに追随して、品種、育種の段階にまで制約を加えるようなことがあったら、今後たいへんなことが起きると思う。 しかも、うまい米というものは、つくろうとして容易にできるものじゃないのです。コシヒカリにしてもササシグレにしても、うまい米をつくろうとしてできたものじゃないのですよ。偶然的にできたものなんです。そのうまい米を、その上に栽培しやすい米を、冷害に強い米を、大量にとれる米を、病気に強い米をといったら、いままで五年かければ一応奨励できる品種ができたのだが、今後は十年以上かかる。この点について、私は政府としてしっかりした考えを確立していただきたいと思うのですが、その点いかがですか。
○大和田政府委員 現在、米の品種改良をいたします場合に、米の食味を無視して品種改良はいたしておりません。これは、私ども各試験場の技師ともよく話し合ってのことでございますが、しかし、食味という点を非常に強く意識して品種改良が行なわれたかというと、これも必ずしもそうではございませんので、いまおあげになりました品種改良の目標の中に、食味の点を強く入れて今後の品種改良につとめるというのが、現在の試験場の段階でございます。ただ、そのためには相当の時間がかかることも、これはお説のとおりでございます。
○米内山委員 陸稲の問題をお聞きしたいのですが、いまあらゆる畑作が、自由化やなんかで、たとえば東北にしますと、大豆にしましても、麦にしましても、あるいはなたね、バレイショ、軒並みに成り立つものがない。しかも、北東北の畑作振興ということで、国ではビートを奨励した、これを直ちに、数年たたないうちに廃止した。そこで北東北のビート栽培農家は、そのあとに何を有利な作物として選ぶべきか選定に困難している。青森県庁があらゆる技術陣、農業関係の専門家を集めてやった結果何ものもなかった。豚ならどうかということが一つと、積極的に奨励するわけにもいくまいが、オカボだけはどうやら間に合いそうだという結論になった。 そこで、今後とも国としては、いままでどおりのやり方で、食糧管理制度の中でオカボを取り扱っていくつもりかどうか、その点をお聞きしたい。
○桧垣政府委員 食管制度の根幹を堅持していくという政府の姿勢の中で、オカボに対してどう考えるかということでございますが、私どもとしては、オカボについて、従来どおり食糧管理の対象として継続をしていくということを考えております。 なお、私の立場から申し上げますと、オカボについては、全国的には年々作付が減少いたしておるものでございますが、中でも問題は、オカボのモチ米については需要が強いのでございます。でございますので、できるだけモチオカボの生産が伸びていくという方向で、生産関係当局で指導してもらいたいという希望を持っております。
○米内山委員 大臣が一時に退席のそうですから、最後の御質問をします。 実は、米価を押えようとする一つの理由の中で、外国産米と国産米との価格差をよくいわれるのですが、最近は確かにそういう格差ができたが、戦後、昭和二十四、五年ごろは、むしろ準内地米のほうがかなり高かった、こういう数字が出ております。どうやら均衡がとれたというのは、ごく最近の昭和三十七年ごろじゃなかろうか。これは、もちろん絶対価格では内地米は高くなっているが、外米の品質の問題を引いたとすれば、ちょうどこの程度が均衡した時点ではなかろうかと思うのです。いままで、まずいものよりも国産米を安く買ったり、同等にしか扱わないものが、数年たって米の需給事情が緩和したことを理由に、こういうふうなことをするは、ちょっと農民に対する義理人情がなさ過ぎるんじゃないか。大臣、これはどう思います。
○長谷川国務大臣 私たちは、農民をいじめようなんという考え方は毛頭持っておりません。したがって、現在の需給の上に立って、この緩和された状態をどうしていくか。また、あと再生産を確保しなければならない問題等々あるのですから、こういう面も十分考慮に入れていかなければならない、こういうたてまえをとっておるのでございます。 ですから過去において、消費者全体に向かって何とか配給を一定量だけは確保していきたいというその熱情によって、農民が懸命に努力して生産してくれたからこそ、一億国民の配給が間に合ったということでございます。不足の分は、いま御指摘のとおり外米も入れましたけれども、といって、いま余ったからすぐこれを虐待するなどという考え方は、毛頭持っておらないのでございまして、計数からいいますと、そういういろいろな計数が出ていますから、再生産を確保する価格を維持しながらいくのには、どういうふうにやったらいいかというような手段を講じているだけでございまして、決してそういうような考え方は変わっておらないということだけは、はっきり申し上げておきます。
○米内山委員 ある時期には過酷な犠牲を農民にしいて、そうしてそういうことは忘れてしまって、何をやればいいかというと果樹とか畜産とか、そういう選択的拡大というものに何らの目標なくして、わが自民党はだれよりもだれよりも農民の皆さんを愛するなんと言うことは間違いなんです。悪い政治というものは常に記憶が短い、そうして舌だけが長い。これが今日の農林省の実体だと私は思うのです。 まあ大いにひとつ、これから農民を裏切らないようにがんばることを期待して質問を終わります。
○丹羽委員長 芳賀貢君より資料要求に関し求められておりますので、これを許します。芳賀貢君。
○芳賀委員 この際、資料の要求をいたします。 政府は昨十七日畜産振興審議会を開きまして、昭和四十四年度の飼料の需給計画、昭和四十四年度の指定食因の安定基準価格、四十四年度のの原料乳保証価格等の決定に関する諮問を行なっておるわけです。この際当委員会に、諮問された諮問の内容、それから審議会に提出された資料の一切を提出してもらいたいと思います。 次に、二月二十四日に私は予算の第四分科会で質問したわけでありますが、当時の質問の内容は、昭和四十三年度の加工原料乳に対する農林大臣が定めて告示した限度数量が、すでに全国的に不足している。加工原料乳補給金法に基づけば、年度内に農林大臣が限度数量を改定する場合には、手続として畜産振興審議会にはからなければならぬということになっておるので、すみやかに審議会に改定の諮問をされたいということを質問しておるわけでありますので、おそらく昨日の審議会においても、四十三年度の加工原料乳に対する限度数量改定に関する諮問もあわせて行なわれたというふうに信じておるわけでありますが、これに関する資料も提出してもらいたいわけであります。 なお、限度数量の全国都道府県の指定団体における消化状況等についても、府県別に明らかにしてもらいたいと思います。 この点については、二十日の当委員会は一般問題に対する質疑を行なうわけでありますので、すみやかにいま要求しました資料等の提出をお願いしたいと思います。
○大和田政府委員 御要求の資料で、まだ審議会に提出しておらないものも当然あるわけでございますから、審議会に提出する等所定の手続が終わりましたものにつきましては、すみやかにここへ御提出をいたします。
○丹羽委員長 次回は明十九日開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午後零時五十五分散会