P政策ポータルPOLICY PORTALウォッチ
61回国会衆議院1969/09/09

内閣委員会 第45号

発言数
228
登壇者
19
会派数
2
開催日
1969/09/09

会議録

藤田義光自由民主党

○藤田委員長 これより会議を開きます。  国の防衛に関する件について調査を進めます。  なお、本日質疑者より出席要求の出ております有田防衛庁長官は、やむを得ざる公務のため午後二時に退出されますので、質疑者においてしかるべく御処置をお願いしたいと思います。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。浜田光人君。

浜田光人日本社会党

○浜田委員 本日のこの委員会には、あらかじめ厚生大臣のごときはぜひ出席してもらわなければいかぬ。しかも、二十六日の内閣委員会で、本日九日に毒ガスに関し、特に休暇村のある大久野島の問題をやるということはわかっておるのに、厚生大臣が出席しておらないということは、きわめて遺憾だと思います。さらに先日の委員会で厚生省には——ちゃんと議事録に載っておる。最後に委員長代理として佐藤委員が「それでは防衛庁、厚生省両当局は、浜田理事から要求のありました実地調査の結果の報告を内閣委員会に提出を求めます。」こうなっておる。しかるに現時点になってもいまだに調査報告書を提出してない。提出するということは口頭で報告するということとは違うのです。これから質問を展開しますけれども、きわめて重要な事柄なんです。それに大臣は出ない、本委員会が決議したことを実施しない。これが開会中の委員会なら、われわれ野党としてはこれで質問をストップして、もう委員会はやらぬということにするんだけれども……。厚生省は何を考えておるのですか。ちゃんと委員会が決議をしておるじゃないですか。委員長、こういう点、厚生省にどういうように善処さすのですか。まずそれから……。

藤田義光自由民主党

○藤田委員長 浜田委員に申し上げます。  斎藤厚生大臣、ぜひ出席願う予定でございましたところ、先般の委員会以前に、老人福祉施設を視察するという公務を予定しておりましたために、本日はやむなく政府委員が出席いたしておりますので、その含みで質疑を続行していただきたいと思います。

浜田光人日本社会党

○浜田委員 委員長、いま言われる老人福祉施設の視察だって、これだけ老人化している日本ですから、さらに福祉施設等は非常におくれておる日本ですから、それも重要な国政の一端だと私は思います。しかし、二十六日の委員会からわれわれ本委員会が、特に厚生省所管事項で、あえて言いますけれども、重要な欠陥、これらがある問題について特に質疑をやっていくと、どうしても政策なりそういうところへくる。こなければいかぬ。そのとき大臣がおらぬというときわめて困るわけですよ。だから、ただ事務的なことなら部長や局長が答弁できるかもわかりませんが、この点は、そういう点で非常に遺憾です。それはそれとして、政務次官も出ておりゃせぬ。大体委員会をなめとる、ほんとうに。答弁がスムーズにいきさえすれば、それでけっこうだから、しかたがない、委員長がああ言うから質問に入りますが……。  そこで、前委員会で問題点を指摘いたしておきましたが、その後御調査をなさっておると思うのであります。それらの調査の結果なり、ずばり申し上げまして、旧陸軍が製造したと思われる毒ガスが休暇村の大久野島にあるかないか、そういう点について説明願いたい。

中村一成厚生大臣官房国立公園部長

○中村説明員 先般の当委員会におきましてお答えいたしましたとおり、厚生省の国立公園部の職員を現地に派遣いたしまして、問題となりました地下ごう等につきまして調査をいたした次第でございます。それと同時に、広島県におきましても、当方の依頼によりまして、現地につきまして調査をいたしておりますので、二点につきましてお答えを申し上げます。  まず私のほうの係官が参りまして調べましたところ、確かに新聞に掲載されましたような穴がございまして、水がたまっておるという状況でございますが、すでに広島県のほうにおきまして四本の筒を、そこにおきまして見つかったものをとっておりまして、それを広島県におきまして試験をいたしておったのでございます。それで私どものほうの係官といたしましては、とりあえず、ごうに水がたまっておりますし、人がそれに落ち込んではいけませんので、危険でございますから、立ち入りを禁ずる旨の標識を立てたり、あるいは網を張ったりした措置をいたしました。それから大久野島をくまなく調査いたしたのでございますけれども、ほかの地点におきましてはそういうようなものはございません。しかし休暇村につきましては、休暇村当局によく十分注意をいたしまして、そういうような穴等がありまして、やってくるお客さんに迷惑をかけてはいけませんので、そういうことのないように、十分管理をするように申し伝えて帰ってまいったのでございます。  一方広島県におきましては、広島県の衛生研究所におきまして四本につきまして試験をいたしたのでございまして、広島県のお話によりますと、四本の筒のうち、一本はどうやら発煙筒のようなもののようであるということと、それから一本は水の中に入っておりますので、すでに筒が腐っておりまして、それでくずれてしまっておる。それから二本のうち一本を検査をいたしております。その検査をしてないもう一本につきましては、昨日、広島県の職員の方に、厚生省にお持ちをいただきまして、私どもはさっそくそれの検査をこれから十分いたしたい、こういう状況でございます。  それから広島県の衛生部がとりあえず検査をした結果によりますと、まず防空ごうの中に水がたまっておりましたので、水をとってきたのであります。その水につきまして金魚を入れましてやったところが、金魚が十二時間ほど生きておったということでございます。それからそのあと死にましたのは、ほかに水の取りかえその他が不十分であったのではないかということでございます。  それから問題の一本の検査につきましては、これは広島県の検査の結果では、戦時中旧陸軍がつくったくしゃみ性のガスとほぼ同様の成分のものである、こういうことを広島県では申しております。  以上であります。

浜田光人日本社会党

○浜田委員 あなたは、金魚を飼ったら十二時間ほど生きておった、そんなことばかり言っているが、前回の委員会で、絶対自信を持って休暇村を設置した、こう言われておるね。いまでもその決意というか、それはお変わりありませんか。

中村一成厚生大臣官房国立公園部長

○中村説明員 少なくとも休暇村を設置いたしましてから今日までのところにおきまして、休暇村においでになりましたお客あるいは従業員につきまして毒ガス等の被害は現在まで認められておりませんので、いままでのところ——将来につきましての問題は別でございますけれども、現在までのところは、問題なくきているものと思っておる次第でございます。

浜田光人日本社会党

○浜田委員 そういたしますと、あそこの大久野島にあなたは赤筒という、ただくしゃみ性とこう言われる。いろいろありますね。イペリットなりルイサイト、ホスゲン等ある。昭和十二年以降、日本の陸軍が毒ガスを製造した十二年ごろまでは、普通赤筒というのは確かに発煙筒やくしゃみ性だけだったが、それ以後はイペリットを混入しておるのですよ。少なくともそういうことをやられるときには、長くそこで勤務しておった技術屋もおるのですから、そういう人たちに聞かれたらわかると思うのですがね。とにかくそういうものがいま大久野島にあるかないかという答弁をしてください。

中村一成厚生大臣官房国立公園部長

○中村説明員 旧陸軍の毒ガスがあるかないかにつきましては、私どもといたしましては正確にお答えすることはできないのでございますが、先般もお答えいたしましたとおり、現在のところ国立公園の中の休暇村としてやって支障がない状況であるというふうに考えております。

浜田光人日本社会党

○浜田委員 だから私は前委員会でも指摘した。あの防空ごうの中に今日で一般に千トンといわれておるが、千トンまではないにしても何百トンかの毒ガスがあることは確実なんだよ。当時処理した三班の技術大佐が赤筒はそこへ格納して、そして海水と消毒剤というものを入れてやりました。だから防空ごうへ行くと、上の方に海水を入れるホースを入れる穴だけは別につぶしたあとがきちっとあるじゃないか。だから、そういう従業員や関係者に聞かれればわかると言った。調査に行くときも、したがって、そういう人たちに聞いてやりなさいと言った。ところが、今回調査に行っても、あなたたちはその人たちの同行は求めておりはせぬ。そういうことでほんとうに、沖繩の毒ガスがいま日本の大問題になろうとしておるときに、千トンに近い毒ガスがいまだにごうの中にあるということがわかったらどうなりますか。ここにそれを運んだ人たちも来ておるはずだ。あなたらがそう言われるなら、私はそういう人たちの発言を求めなければならぬ。それだけじゃないんだ。三十五年、三十七年に広島県は確かに自衛隊に依頼した。「広島県知事の要請により、自衛隊が昭和三十六年六月十三日から同月十六日までの間に実施した標記調査結果は、次のとおりである。」という中に「1 同島西側の洞穴に旧軍のくしゃみガスの筒があったが、海水により腐蝕していた。しかし、なお刺激を感じた。2 旧軍当時、びらん剤の製造室として使用していたと思われる建物内部の溝に反応があった。3 同島南西部一本松周辺の南斜面にはびらん剤のろかに使用したと思われるガラス綿、モスリン等の廃棄物が埋められており、反応があった。」こうなっておる。さらに広島県はこの以前にも出しておる、厚生大臣官房国立公園部長へ。あなたの前任者か知らないけれども、「集団施設地区大久野島において客年十二月十七日旧軍の未整理による毒ガスが発見され、」このときにもう発見されたのですよ。三十六年ですよ。あなたたち三十五年に所管がえして三十六年に休暇村にする。それでそのときに、工事をやろうとしたときに「未整理による毒ガスが発見され、伊丹第三管区隊総監部化学課長外三名来島の上実地調査の結果、通称『赤筒』と呼ばれる催涙性ガス(くしゃみ)であり、人体等にほとんど危険性がない旨報告を受けました。その他イペリット等のびらん性毒ガスは完全に処理されてあるものと推察できるが、混乱した終戦当時の状況と地元民の風説等からみてなお残存している疑いも濃厚であることは、殊に国立公園の利用拠点として既に国民休暇村が設置決定し、この開発計画も着々と進められている当該地としては極めて重大な問題でありますので、念のため最後的の消毒清掃を行う必要があると思います。ついては、これ等の毒ガス類についての専門機関による技術的な再検査と適切なる処理方法を切に要請する次第であります。」こうなっておるのです。  それで、実際あなたたちがやるときに出て、そこの最も古い技術大佐が——私は五日にその人に会っていろいろ聞いたのですが、これは三班の処理ですから何百トンというものをあの防空ごうに埋めた人ですが、班長ですから若干責任も感じたんでしょう。だからひた隠しに隠しておられた。ところが三十七年にもやはりそういうことが出て、処理する人がおらぬ。そこで働いておった人はあわ食ってしまって、三好さんがそういう技術大佐でもあるし古い人であるからその人に頼んだ。ところが、その技術大佐がびらん剤はもういいかもわからぬと思ってさわってしまってただれてしまった。それを本人は責任があるからひた隠しに隠しておった。たまたま奥さんが、あなたこの前ひどいことになったじゃないですかとしゃべった。それからその時点でもまだあるのであります。それなのに、あなたたちはだいじょうぶと思います、あると言ったらたいへんだから言えない。事実そういう責任者がそこに埋めたというのになぜ確かめられぬのか。どうなんですか。ぼくが言うことがうそだったら反論してみなさい。

中村一成厚生大臣官房国立公園部長

○中村説明員 私どもの休暇村を建設するにつきましては慎重を期しまして、三十七年三月に、終戦当時のこの島の所長の山中峯次さんという人に米軍の処理の状況を聞いてみたわけであります。その結果、毒ガス等につきましては、毒性の強いもの等は海没し、その他薬品処理、焼却、それから埋没の処理もいたしたということでございますので、これはいま先生のお話しのとおりそういう処理ももちろんなされたわけであります。ただ山中峯次さんのお話によりますと、埋没の処理をしたのは比較的毒性の軽いくしゃみ性あるいは催涙性のものにつきまして、これも先ほど先生がおっしゃいましたとおりさらし粉を加えまして、そして海水を注入して万全の措置をとってやったということでございますし、かつまた現地に行ってみますと、米軍によるところのそういう処理が行なわれたのであろうと思われるような処置がされたということもうかがわれたのでありますが、さらにそのほか、この土地が御承知のように戦後移管になりましてから問題がなく過ごしておったわけでありますけれども、しかし念のために、三十七年に厚生省といたしましても担当の職員あるいは衛生関係の技術者を派遣いたしまして調査いたしました結果、先般申し上げましたとおり問題なくこれは使えるというふうに安心をいたした次第であります。

浜田光人日本社会党

○浜田委員 赤筒というのはあなたは毒ガスじゃないと思っておるのか、まずそこから答弁してください。

中村一成厚生大臣官房国立公園部長

○中村説明員 私、専門的な知識を持ち合わせておりませんので、正確なお答えはできないのでございますが、旧陸軍のほうで使いましたところの赤筒というのは催涙性のガスであったというふうに承っております。

浜田光人日本社会党

○浜田委員 そういう責任のがれなことを言いなさんな。大久野島というところは毒ガスを製造するのに、もう当時というものは、忠海から憲兵隊がずらっと並んでおって、従業員でも家族と話をしていても一晩くらいぶち込まれておった。そこで製造するガスは、それは催涙も、毒ガスの中に二種類あるんだよ。それを含めてみな毒ガスだが、しかも十二年以降というものはイペリットを混入しておるんだよ、日本は。これは実際そこで働いておる技術屋でも、「赤筒ガスはくしゃみ性ということで、比較的軽いと考えられているが、とんでもない。」と言っている。これは第二班の処理をした班長だよ。この人は岡山だが、私は五日の晩そういう関係者七人に集まってもらって、いろいろ過去の実績を集めてみた。私だけにじゃないのだ、この人はRCCできちっとそれを証言しておられる。「とんでもない。これは毒ガスの中でも最もおそろしいもので、直接吸えば狂い死にする。それが残っているのだから、この際、すべて再発掘して観光客や国民の疑惑、不安を解消してほしい。」こう言っておるんだ、技術屋が。それだけじゃないのですよ。さらに調査してみると、アメリカが太平洋へ持っていったというけれども、ホスゲンというこのボンベ、酸素ボンベみたいなものを、大久野島からわずか一キロ離れた松島の沖に捨てておるんだよ。これは運輸大臣にあとから質問しなければいかぬのだが。それをたまたま底引きでひっかけて漁師が引き上げた。そして、酸素ボンベだから古鉄屋へ売った。古鉄屋は、あれを見ると口がしんちゅうですから、まずこのしんちゅうだけはずして金もうけしようとしたのでしょう。ちょっとゆるめたところが、さあっと出てすぐ死んでしまったんだ。百三十から百四十本くらい、これを瀬戸内海へ捨てておるんだよ。だから、そういうようにずさんな処理をしておるのですから、いまの防空ごうへ入れてふたなんかしておるのは、これは当然すぐわかる。それ以外にもたくさん——当時ですから、ウィルソン少佐が来ておったというのだけれども、これは忠海や三原にしょっちゅういて、現地におることは少ないんだ。当時の日本の状態ですから、どこのごうへほうり込んでいるかわからないのが通説になっているんだよ。それらを具体的に調査もせずしてやっておるから今日のようにぼちぼちと出てきよるのですよ。そこで、あなたが、ありますとよう言えぬのだろうが、あることは事実なんだから、まずこれを調査して、あったらどのように処理しようと厚生省は思われるか、これはあなたのほうだけではどうにもならぬだろうと思うけれども……。

中村一成厚生大臣官房国立公園部長

○中村説明員 冒頭申し上げましたとおり、今回発見されましたごうの中の赤筒を、昨日広島県からちょうだいいたしましたので、これの化学検査、毒性検査をただいまから開始いたします。その結果、私どもといたしましてその問題のごうの処理をどうするかということを早急に決定してやらなくちゃいかぬと思いますが、その結果その他島に残っているものはないかどうかということにつきましては、これは慎重に検討しなくちゃならぬ事態に、あるいはなるかもしれないと思います。いまのところ、そういう専門家の検査がこれから行なわれるわけでありますが、その結果を待って処理いたしたいと思います。

浜田光人日本社会党

○浜田委員 あなたは、それがいけないんだ。あなた方はどんなに隠しても、工事をやるときに出てきて——厚生省はあの休暇村を設置するときに、防空ごうは何個ふたをしたのですか。

中村一成厚生大臣官房国立公園部長

○中村説明員 休暇村を建設するにつきまして四十八の防空ごうにつきましては、これはやってきますところのお客さん等が中に入ってけがをするといけないという危険もございましたので、四十八の防空ごうにつきましてふたをいたしました。

浜田光人日本社会党

○浜田委員 四十八というのは、すでにふたされておるところを上塗りした部分と、ほんとうにふたがなくてふたした部分と、これは請負契約の単価も当然違うだろうし、ちゃんと残っているだろうから、それを説明してもらいたい。でたらめばかり言いよるから、しまいには君らは何も答弁できぬようになるぞ。

中村一成厚生大臣官房国立公園部長

○中村説明員 従来からふさいであったのを補整したものと、それから全然ふたがなかったものとを、いま調べましてお答えをいたします。

浜田光人日本社会党

○浜田委員 あなた、聞いておらないと答弁できませんよ。——山中峯次さんというのは、あなたらその人たちだけの証言を聞いておるが、この人は確かに最後の所長だからいろいろ責任もある半面、あの人たちは帝人三原と提携して、島に会社をつくって、その会社へ隠匿物資というのを、いいやつは全部かえているんだ。そういう人だから、こういう問題が大きくなればそれらに火がつきやせぬかといって、従業員等についても、ただ工場に行っておった人たちです、あと守衛や事務員というのは影響ないという証言をしておるでしょうが。だから救済措置も進まないのだよ。ところがあの島は、今日でこそ緑が茂ってきたけれども、戦争中はみんな木は枯れておったんだよ。そういう島に三千人も行って働いておって、ただその工場に入ってやっておる人たちだけがあるいは影響があるんだ、そのほかはないというような証言をしておる人なんだよ。だから客観性を持たそうとするならば、実際処理した人、そこで働いておる人がたくさんおるんだから、その人たちの証言を得て具体的に当たってみればすぐわかることじゃないか。あなたたちはそう言われても、ぼくは大臣にずっといまから質問するけれども、どうしたってこれは調査しなければならぬことになってくる。そのときに何百トンと出てきてどうにもなりません。実際少々あったと思いますが、もうああいう段階になったからどうもならなくて国民休暇村にした、こうなるのだろうと思うのだ。これは県のほうでもそういうようになっておる。それをいまだに毒ガスがまあ二かんか三かん出ただけです、そんなことを言っておる。いまの忠海の陸地部の兵器庫からアメリカのLSTで運んで、そうして防空ごうに全部埋めたというんだ。その運んだり作業した人たちはまだたくさんおるんだが、なぜそれをひた隠しにするのでしょう。調べればすぐわかることです。さらに具体的に、いまのように厚い部分ではなくて、ここにありますというところを掘ってみてくれと言うと、休暇村の村長は、厚生省の許可がなければできませんと言うておる。ですからあなたたち、ほんとうにこれは危険があるかもしれぬけれども、やろうとすればすぐ具体的に調査できることをやっておらないし、やろうとしないのですよ。いま電話をかけて、全部あるからあすまでどこそこの防空ごうを掘ってさがしてみなさいといってみなさい、すぐ出てくるから。厚生省、やる意思がないのでしょう。やるんならものの一時間もあればごうの一つぐらいはすぐ調査できるのだ。何十ある分あるいは厚い防壁をしておる分は本格的なもので調査せねばならぬでしょうが、簡単に調査できるところもある。ぼくは行ってみた。やる気がないのだよ。どうでしょう、厚生省。

中村一成厚生大臣官房国立公園部長

○中村説明員 先ほどお答えいたしましたとおり、現在発見されました赤筒につきまして検査をいたしますので、その結果をもちまして検討いたしたいと考えております。

浜田光人日本社会党

○浜田委員 検査をしているって何の検査でしょう。具体的にある個所が指摘されておるのだよ。ですからそれを発掘して調査するのか。あなたは三個出たうちの軽いところばかり言っている。実際にちゃんと県が検査した結果が出ておるじゃないですか。水面に浮かんでいた鉄容器の薬品には砒素が七・五%出ているじゃないか。シアン化水素が二%出た。水へ金魚を入れた、それが十二時間ほど生きていました、そういうことが国民をごまかすことなんだよ。むしろあなたたちはああいう休暇村等については常に最悪の事態を考えて対処せねばならぬでしょう。それを何とかして逃げよう逃げようとする。何百トンという毒ガスがあるんだからどんなふうにしたって逃げられぬのだよ。だからずばりこれは厚生省で手に負えぬのなら政府で協議したりしてから対処せねばならぬ事柄なんですよ。それをもとであるあなたたちがまだ逃げよう逃げようとするところに問題があると私は思うのです。いま言った三好さんや一般の作業員の人たちのなには聞きましたか。私は八月二十六日の委員会で、調査するときは従事した人がたくさんおって具体的に知っておりますから、そういう人たちと一緒に行って実のある調査をしなさい、こう言った。ところが行かれた人は、今回は私たちで調査するのだ、こうなんです。これはいかぬでしょう。わずかな旅費でもむだな旅費だ。そういう人と一緒に実際に現場で当たって調査すれば具体的にどんどんものが進むはずだ。そういうことはなぜやらなかったのですか。

中村一成厚生大臣官房国立公園部長

○中村説明員 私どもの調査に行きました担当官にいたしましても私どもにいたしましても、そのような情報の提供があればもちろんそれに基づきましてありがたく情報をお受けいたしまして調査をするのでございまして、今回参りましたときにおきましてはいろいろとうわさは聞いたようでございますけれども、具体的に確かな証拠に基づくところの情報の提供といったものはございませんでしたので、そういうような調査はできなかったわけでございます。

浜田光人日本社会党

○浜田委員 携わった本人が埋められておるというのだからこのぐらい確かな情報はないじゃないか。しかも、県庁で集まったときにそういう関係者がそれらを説明しても、じゃ一緒に行って皆さん知っておるなら知らせてくださいと言わぬ。今回は私らだけで行きます、こう言ったというじゃないか。口では確かな情報があればと言われるが、自分たちがやったことを自分たちでやる、こんな確かなものはないはずだ。実際行ってみてないということになるなら別だ。そういう人たちは連れていかぬ。かってなことばかりやっている。それではむだです。いつまでたっても進まぬでしょう。何のためにあなたたちは調査したり大久野島の毒ガスをなくしようとする努力をしないのでしょう。だから事務当局はだめだというのだ。  そこで総理府総務長官、あなたも早く立たれるらしいですからお伺いしますが、あそこに千トン近い毒ガスが貯蔵されていることは間違いありません。もし間違っておったら私は国会議員をすぐやめます。トン数は若干誤差はあるかもわかりませんが、たくさんのごうの中にあることだけは事実です。昨晩も、いろいろ報道されたら——大久野島のこの地図が、終戦直後の二十日のときに山中氏がある人に渡した地図なんです。古いものです。これはごうの深さから容積は隠しておる。その人が、これは必要のあるものかわからぬから大崎町の町長に渡して、大崎町の町長はどうだろうかというので金庫に入れておった。それを昨晩私のところへ、新聞やテレビを見まして何かの参考になればといって持ってきてくれました。この中にごうというものはみんなしるしがついている。あなたたちが持っておるものも、この図面とは違うけれどもごうのなにはついておるはずなんです。それを確かめれば——部長、あなたはきょろきょろしておられるが、わかっておるのでしょう。だからあるならあると言いなさいよ。そう思います、私たちは自信を持ってやりました、こう言うが、きょろきょろばかりしておる。大久野島に毒ガスがあったらどうするのです。私はいま言ったようになかったら国会議員をやめるんだから……。(「そんなかけをしなくてもいい」と呼ぶ者あり)調査すれば可能なことは調査して、ある程度はわかっておるのだ。それを責任庁がありますと言わぬのだから、あったらどうするのですか、こう言うのですからどこが悪いんだ、伊能さん。調べに行ったんじゃないか。自分たちがやった人がおるんだから、その人たちも一緒に行ってやりなさい、そういうことを委員会で指摘しておるのだ。それをあえてやらぬのだ。総務長官、これはやっぱり戦後処理問題になってくるのですよ。だから前回も言ったのですが、終戦になる。そして大蔵財産になる。さらに米軍が来て接収すると今度は昔の調達庁、いまの防衛施設庁、そこになって米軍に提供するわけです。そうして提供が終わって、今度はそれを引き継いで、そして大蔵財産に返す。それで、大蔵省は適地だと思って今度は厚生省に所管がえした、ずっとこうなっているのですよ。ですから、一番最初の処理した直後、引き継ぎがきちっとできておらなければいかぬのです。前回もちょっと言ったのですが、大蔵省は毒ガスは物品だと言ったりするんです。防衛庁の人は笑っている、毒ガスなんかを物品だと言ったら。これは普通の小銃や大砲よりかもつと高度な兵器なんだよ。だからその兵器は、大蔵が引き継いだりしたら、かりにあれは——ないといって引き継ぎしたんだろうけれども、あるとすれば兵器は、国有財産法からいけば、私は大蔵省はやはりそれの管理処分の責任があると思うのです。ところが、その後また調達庁が再提供しているんだね。ですから、そのときにまた施設庁はよく調査してあったかどうかということになるのだが、これらが実にずさんに処理されてきている。しかも、その当時からやはり千トン近い毒ガスが防空ごうに入れてあるということが近在一円にずっと流れておるんだ。それを真剣に取り上げ、しかも休暇村をつくるときにそれらをやろうと思えば、たとえば防空ごうに厚いふたがしてある。普通のところは何もないからふたがしてない。あるいは防犯程度にふたしておるが、毒ガスを入れておるところは厚いふたをきちっとしておるんだから、なぜここの防空ごうにふたしてあるかということはすぐわかる。ほかのところはしてない。当然だ。私たちの軍港地域であっても、ふたしたのは昭和三十年ごろですよ。それ以降です。それまでみんなやりっぱなししておる。国もひとつも補助を出していません。したがって、大久野島であれだけの厚みのふたをしているのは、これは毒ガスをそこへ入れてやっておるんだということはわかるのです。さらに、三十六年に休暇村にしたときには、当然ふたしてないところをやっていっているし、ふたしてあるところも、ちょっとひびが入ったりしておるところを軽く塗ってあるだけなんです。そのときにきちっとこの防空ごうには毒ガスが入っておるというのはわかっておる。それをひた隠しに隠して、しかも工事しておる。このごうだけじゃないですよ、いまでも掘ったりしておると。これが県や自衛隊が指摘しておるところなんだから、それをなぜ押し切って国民休暇村をやったかということだ。当時の池田総理が、あまり毒ガス毒ガスというたのじゃ困る、国際問題になっても困るから、早く休暇村をつくれと言うたのかもわからぬ。それでびしっと調査もしたり毒ガスなんかも除去してやるべきことをやっておらぬから、こういうことが起きるのです。  そこで、総務長官、いま言いました、一キロ離れた瀬戸内海ですよ。そこに吸うたら一ころでいくようなホスゲンガスがある。それは深度は六十メートルくらいあるところです。しかしこれが、瀬戸内海の潮流が激しいところですから、どこへ流れるかわからない。ですから、これもすみやかに除去せぬと、さっきの犠牲者が出たような状態がいつ起きるかもわからない。さらにその防空ごうにたくさんの毒ガスが入っている。これは熱を加えぬからだいじょうぶだろう、こういわれている。ところが、私は島を、わずかな島ですが、みっちり一日かけて全部歩いてみた。そうすると、四十年災害、四十二年災害で、いまだにたくさんくずれておるところがある。ましてや防空ごうというのは、あそこは花こう岩地帯ですから、真砂ですから、年々歳々ずつていく。そうすると、皆さん御承知でしょうが、私二年前の災害に行ったのですが、呉なんかの防空ごうというのは、ときに学校の校庭から三百メートルくらい離れた個所に大きい穴があいたりするのですよ。いま入れておるごうというものはコンクリを張ってはおらぬのですから、しかも海水を入れたといわれる、地下水の水準より高い防空ごうがたくさんあるのですから、それはもう水は引いてしまっておりますから、穴があいたところで火災で山の木が燃えたりして熱を帯びたりすると、瀬戸内海、広島から福山辺一帯はみな死亡するようになりますよ、これをほうっておいたら。しかも、昭和十二年からこの赤筒というのはイペリットも入れておると、工場でやった人が言うておるんだから、そういう危険な毒ガスがいまだに千トン近いものが入れてあるのだ。これらはどう処置しなければならぬと思われますか、総務長官。

床次徳二自由民主党総理府総務長官

○床次国務大臣 私にお尋ねになりましたのは、総理府が各省に属しておって、その事務の所属のきまらないもの、あるいは各省の担任のわからないものというふうなものが総理府でやるということでありますので、私にお尋ねがあったのだろうと思います。ただいまもお聞きしておりますところによって、お話がありましたが、このものが国有財産になり、大蔵省所管になり、さらに調達庁が関係し、また厚生省に関係してくるというような状態であります。したがって、今後の措置につきまして、特にいまお話のように、危険なものがあるといたしますると、その処置についてはいろいろ考えなければなりません。したがって、私どもといたしまして、いわゆる連絡調整という立場がございますので、ひとつ関係各省の事情をよく調べてみまして、そして最も適切なところでもってこれを処理いたしまして、住民の不安を除くということが必要なのではないかと思うのであります。私ども技術的に直接総理府で調査しておりませんので、今後さらに関係各省の意見をよく聞きまして、ただいま申し上げましたような適切な処置をいたしたい、いわゆる連絡調整の職務を果たしたいと思います。

浜田光人日本社会党

○浜田委員 総務長官としての任務といいますか、その程度の御答弁ですが、危険があればということですが、もう毒ガスですから、まず品物があれば、こういうことになると思うのです。いま毒ガスというものについては国民が非常に神経過敏です。その実態調査はわけはないですから、一日も早くやらなければならない。どかっとこわしてそれを見ればあるのですから、すぐやらしていただきたいと思います。  さらに毒ガスのそういう従事者の中で、これはやはりあなたに連絡あるのですが、戦前は旧令共済組合法によって雇用関係があったから、それで救済としておる。ところが学徒動員、あそこは忠海工場があったところですが、その人たちははち巻きでみんな連れていかれておる。さらに、国防婦人会なども全部大久野島に終戦のまぎわみんな引っぱっていかれておる。こういう人たちの救済がないわけです。こういう救済はどうなっているか。  さらにもう一つは、いま、それは援護法の延長によってと言われるが、援護法というものは医療給付や何かありはしないから、死んだときにどうするかということです。ですから、かりにそれでやったとしても問題がある。さらに戦後従事した人というのは何もない。ですから三段階に分かれておる。それをいま行政措置、拡大解釈等でやっていただいておるのですが、こういう三段階に分かれておって、しかも日本政府が国際法規上の違反を犯してやってきた、こういう犠牲者にはどういう措置を講じたらいいと思われますか。

床次徳二自由民主党総理府総務長官

○床次国務大臣 いまお尋ねありましたように、数種類の責任段階があるんじゃないかと思います。かなり時間的にも被害を受けられました時期等におきましても、異なるものでありまして、それぞれそのときにおきましては、適用の法規も異なっておったのではないかと思うのでありますが、その点やはり関係省庁とよく事実を調べてみまして、そして被害者に対する処置が十分にいきますような結論を得たいと思っております。

浜田光人日本社会党

○浜田委員 あと、いまの救済問題は大蔵省に事務的なことで聞くが、大臣に逃げられては困るから、有田長官、これは米軍が二回接収したのですね。そのときに帝人三原が当時はPDが派出されてやっておると思う。したがって、戦後働いておる人々はどういう雇用関係か、それが明確にならぬと救済方法が出てこないのですよ。いま各法律でと言われるが戦後の分は何もないのだ。総務長官、そこでこの軍がどういう処理の仕方を日本政府に命じてやったのだろうか、それがわかれば……。

山上信重防衛施設庁長官

○山上説明員 ちょっと御質問の趣旨がはっきりいたしませんが、二十年当時の処理をどういう関係で……。

浜田光人日本社会党

○浜田委員 二十一年から二十二年にかけて米軍のウィリアム少佐が行って帝人三原にやらした、こう言われておる。それは日本政府が軍から命令を受けるか、あるいは支払いもせなければいかぬはずですね。どういうようにやったのかわかれば、それを知らしてもらいたい。

山上信重防衛施設庁長官

○山上説明員 当時米軍がその島にあります毒性物質についての処理をしたということは伺っておりますけれども、それについての詳細な記録は、ただいま手元にございませんので、どういう関係でやられたかということについてただいまお答えいたしかねる状態でございますので、調べまして後刻御返事申し上げます。

浜田光人日本社会党

○浜田委員 そうすると、その問題はまた大蔵省関係のときにやることとして、そういうように二回も接収いたしまして、二度目はあの大久野島を弾火薬庫に使ったわけですね。いま広島県には三つの弾火薬庫がありますね。なぜ当時この大久野島をむしろ弾火薬庫にして——いつも言うのですよ、江田島、秋付、八本松というこういう時間的なロス、経済的なロス、これを考えると、これは戦略的に見て実にばかげたことなんですよ。そうでしょう。弾薬なんというものは急を要するものだ。それをいまは八本松から四十キロトラックで運んで広に持ってきて、広から今度ははしけに積んで、はしけから母船に積む、それから出航でう。戦争兵器かこんなことをやっておって——アメリカだから間に合わぬほうがいいけれども、実にロスなんですよ。それを考えると、この大久野島なんというものは母船が横づけして、そうして揚げおろしができる状態だと思う。したがって、なぜその三十三年のときにそういう問題を防衛施設庁としては交渉なりあるいはそういう考えが浮かばなかったのかどうか、こういう点について……。

山上信重防衛施設庁長官

○山上説明員 現在秋付等その他は弾薬の集積場でございますが、大久野島は集積場ということではないような性質のものでございましたので、これは性質が違うということでそのまま返還になったものを引き取ったという当時の事情であるということであります。

浜田光人日本社会党

○浜田委員 私の質問の答弁になっておらぬですね、施設庁長官。向こうさんは中継基地だろうが集積場だろうが、御案内のようにあれだけの防空壕とあれだけの野積み場所があるのだから、面積からいってもけっこう該当するわけだ。そうしたら、いまのような毒ガス問題もその時点でアメリカが処理できているのだ。しかも、いま言ったような地点というものは当時それの代替みたいなものですから、解決しておるわけです。今日わっさわっさ言わなくても——頭を下げてもだめだ、そんなことは当時やらぬと。それは過ぎ去ったことだけれども、今日でもやはり八本松と広と江田島、江田島は島だけれども、これとの関連を考えると、やはりそういうことを、長官、考えなければならないのです。そういう点について、いまの大久野島の毒ガス処理、さらに弾薬の基地、これらを関連してどうお考えになりますか。

有田喜一自由民主党防衛庁長官

○有田国務大臣 これは白紙で描く場合と既成事実のあるという前提の上に対処する場合とやや趣を異にすると思います。しかし、ともかく毒ガスの問題は人命に関する重要な問題ですから、これはひとつわれわれも協力して、そういうものがかりにあるとすれば、これを早く排除するということが先決じゃないか、かように思うわけであります。

浜田光人日本社会党

○浜田委員 そういたしますと、さっきの陸上の問題は別としましても、いま大久野島の一キロそばの松島のそばに捨てておる。これは海上自衛隊でないとおそらく探知できないことなんですよ。もう所在はすぐわかるのです。私は広島県の保安庁ともいろいろ話をしてみました。後日それを確かめて、そういう作業をやったという話が確かにあった。これはさっき言ったように害があって人が死んでいるのですから、事実ですよ。それを確かめることは海上自衛隊のいまの探知機でわけはないそうですね。ですから、まずこの処理ということになるとこれは確かに問題はあると思うのですが、当面その松島水道へそういうものを捨ててあるかないかということを早急にひとつ自衛隊が調査する、こういうことをやっていただきたいと思いますが、長官の見解を聞きたい。

有田喜一自由民主党防衛庁長官

○有田国務大臣 これはひとつ政府全体の問題としまして、それぞれの所管がありますけれども、関係各省庁よく相談しまして——おそらくそういうことは、いよいよやるとなればわが自衛隊が処理能力はあるのじゃないかと思いますので、ひとつよく相談しまして、私どもとしてはそういうものかあるかないかということを——別に浜田さんを疑うわけじゃありませんけれども、政府は政府の立場としてそういうものがあるかないかということをはっきりさせまして、もし危険性があると思うときは、これはすみやかに処理していくということでなければならぬ、かように考えております。

浜田光人日本社会党

○浜田委員 大臣のほうはまあいいですわ。  次に大蔵省ですが、さっきもちょっと触れましたように、やはりここにもおいでになっておるでしょうが、アメリカが処理に入るまでに、大蔵省の管財は守衛やら、そういうものをそこへ入れておるのですよ。ですから、当然大蔵省がその実態を把握しておかなければいかぬと私は思うのです。途中で軍が来て、大蔵省の守衛やらに、おまえたちはじゃまになるから陸上へ引き揚げいと言うて引き揚げさせたという話も聞くのです。したがって、その当時の引き継ぎというものが大蔵省にはございませんか。

上村千一郎自由民主党大蔵政務次官

○上村説明員 浜田先生からいまいろいろと御指摘になっておられますが、いま言った数量は別としましても、現実に存在するということでございます。しますれば、少なくとも以前には存在しておった、また大蔵省所管になっておった時期があることは先生御指摘のとおりであります。ですから、そのときによく調べておかなければならぬじゃないか、実際ごもっともだと思うのです。けれども、現実におきましては、引き継ぎ条項の中には毒ガスというものはなかったわけでございます。

浜田光人日本社会党

○浜田委員 引き継ぎというのはアメリカからの引き継ぎ書ですか。

上村千一郎自由民主党大蔵政務次官

○上村説明員 さようでございます。

浜田光人日本社会党

○浜田委員 それはやはり米軍が第一回の接収をしたときに、形式上はあちらへ捨てた、こちらへ捨てたということになっておった。しかし、島の防空ごうの中には事実あるのです。当時の日本の状態からいうと、私も一万四千名からの組合の委員長をしていたのですが、むちゃなんですよ。これは公式の場ですから言えないこともありますが、そういう中での特に毒ガスの搬出ですから、まあできるだけ日本人としても近いところ——ほんとうにあの時代から見ればしかたない状態だと思うんですね。そういう個所がたくさんある。しかも、正規にそういうことをやっておるのですから、書類上はなくとも当然管理の責任上やろうと思えばできておったことなんです。そこらについても、私はその後できた国有財産法から見ても当然大蔵省が綿密な調査をして、そして国有財産の管理をきちっとしておかなければならなかったのだろうと思うのです。いまさら責任を追及してもしかたがありませんが、そういう中にあって、そういう三段階に従事した人たちの救済といいますか、これらについて、これも大もとは厚生省でしょうけれども、金の面で実際のところいまは大蔵省です。大臣にも私たち会いましたが、そこが中心になっておりますので、特に旧令関係は当然大蔵省ですから、そこらでどういうこれの救済措置を考えておられるか。

上村千一郎自由民主党大蔵政務次官

○上村説明員 先生のお尋ねにお答えするに先立ちまして、現状につきましてもう先生は十分御承知になっておると思いますが、事務当局から御説明だけを先にやりたいと思います。それに基づきましてお答えをいたしたいと思います。

谷口昇大蔵省主計局給与課長

○谷口説明員 この間も答弁をいたしましたように、旧陸軍造兵廠忠海兵器製造所の従業員であった旧陸軍共済組合員のうち、毒ガスによる傷害を受けた者に対する救済措置は、昭和二十九年以降全額国費をもって行政措置により国家公務員共済組合連合会において行なっております。これは先生御厨知のとおりと思います。この対策は旧陸軍共済組合において行なっておりました業務災害給付を連合会が承継しておる、こういうことに基づいてとられた処置であることはこの間も答弁いたしました、先生御存じのとおりでございます。したがいまして、そのたてまえに反しない限度におきまして業務災害と認定した者につきましてはできる限りの救済措置を講じておるところでございます。  そこで、現在の処置でございますが、まず障害給付という給付がございます。これにつきましては障害年金、災害年金者遺族一時金、障害一時金ということで、障害年金につきましては二十九生の四月から、災害年金者遺族一時金につきましては同じく二十九年四月から、障害一時金につきましては四十年の二月からいたしております。  次に健康保険給付でございますが、これにつきまして四十三年の十月に特別手当として月額一方円、療養の給付といたしまして二十九年七月にこれも行なっております。それから医療手当、これも三十六年の四月に月額五千円または三千円、病状により違うと思いますが、そういう形でもって措置をいたしております。以上が給付の内容でございます。  それから、給付に際しましてどういうような認定の問題に相なるかということになるかと思いますが、これにつきましては障害給付の認定ということあるいは療養の認定ということをやっております。先生御案内のとおりだと思います。参考までに四十四年八月一日の実績で申しますと、障害給付の認定でございますが、申し立て人百二十人、認定六十二人という形になっております。療養の認定につきましては、同じく四十四年八月一日現在申し立て人八百十人に対して認定二百十七人という形になっております。  以上でございます。

上村千一郎自由民主党大蔵政務次官

○上村説明員 先生御案内のように大体いまのような実情になっております。しかしながら、旧陸軍関係の共済で行政措置、先ほど先生がおっしゃったような、そういうようなことをできるだけ充実していこうというような考え方でございますが、そこにはおのずから先生御承知のとおり限度というものがある。でございまするので、いろいろと御要望と申しましょうか、いろいろな点も出ておりますので、私どもは関係官庁とも十分協議しながら前向きに検討をしていきたい、こういう態度でございます。

浜田光人日本社会党

○浜田委員 政務次官に政治的な発言をしていただいておるのですが、さっきもちょっと説明しましたが、旧令でやれる分とそれから学徒動員やそういう分と戦後の処理の分と三つに分けて、第一の分はわかります。これも問題ありますよ。指定病院から認定から問題あるのですよ。あるのですが、それは総括したあとで言いますが、第二の問題についてはどうされますか。

谷口昇大蔵省主計局給与課長

○谷口説明員 先ほど御答弁をいたしましたように、共済組合の連合会でその仕事を行なっておりますのは、あくまでも旧陸軍共済令の事務を連合会が引き継いだということでもって実は私どものほうで監督をいたしております連合会でやっておる、こういう状況になっております。したがいまして、旧陸軍共済組合に——表現の問題ありますけれども、直接に関係のなかった方につきましては、これは連合会の事務としてまだ現在のところはいたしかねております。  以上のとおりでございます。

浜田光人日本社会党

○浜田委員 そうすると、旧令しかいま考えておらぬ、第二の学徒動員や戦後に従事した分はいまのところは考えられぬ、このように理解していいのですか。

谷口昇大蔵省主計局給与課長

○谷口説明員 先ほど答弁申し上げたとおりになると思いますけれども、連合会で事務をいたしておりますのは、そういう状況のもとにおいてやらせていただいておる、かように存じております。

浜田光人日本社会党

○浜田委員 質問をしているのだから、そういう回りくどい答弁をせぬでも、第二、第三はだめならだめです、いま考えておらぬなら考えておりません、こういう答弁をしなさいよ。

谷口昇大蔵省主計局給与課長

○谷口説明員 先ほどの答弁の繰り返しで恐縮でございますが、そのように現在は処置をいたしております。

浜田光人日本社会党

○浜田委員 そうすると、同じように毒ガスの製造に従事され、しかも当時から恵まれない人たち、国権を発動して無理やりに働かした人たち、こういう人たちに何の対策も講じないということは、どういう区別なのか。ただ雇用関係だけでしょう。雇用関係があれば本来は措置できることなんですからね。できるから立法せずにやっておられる。そうすると、実際の学徒動員やそれから戦後にその毒ガスに従事をさせられた人間、これは、まず政府は毒ガスというものをどのように見るかという問題なんだ。毒ガスをどう思われますか。政務次官、これは政治上の問題だから……。

上村千一郎自由民主党大蔵政務次官

○上村説明員 いま課長が申し上げましたのは、実は現状がこうなっておるということです。毒ガスという問題につきましては、私は重要な問題でございますし、いわば非常に非人道的な問題でございますので国際的にも非常に大きな問題になる、こういうような観点からいたしまして、まだ現状ではそうなっておりますが、いろいろ今後につきまして関係官長とも御相談しながら前向きにひとつ検討していきたい、こういうわけでございます。

浜田光人日本社会党

○浜田委員 ただいま政務次官の答弁で、事務的には第一だけれども、将来にわたってひとつよく関係筋と協議して前向きで検討すると、こういうことですから、当然のことだと思いますが、これが二、三年前のように毒ガスというのはあまり表面に出しては困るという時代ならともかくも、今日のように毒ガスというのが国際的な問題になっておるときですから、これは勇気を出して、当然のことですから、第二、第三の問題も前向きでひとつ処置してもらいたいことを強く要求しておきます。  それでは、時間がないない言っているから、いいです。これも厚生大臣に残しますよ。あんな事務当局の答弁なんてもうだめだ。  あと十分ほどです。運輸省来ておりますね。——前回のあの給油艦の問題ですが、船舶局長、私ずばり言っておきますが、砲座だけで進水したんだと、こう言われるが、これは砲座があっても大砲を積まなければいいとか、さらに大砲を積んでもたまを積んでおらぬからいいとか、たまは積んでおってもたまを撃たなきゃいいとか、こうなると、どこまでエスカレートするかわからぬのだよ。だから、こういうごまかしはやめて、やはり紛争当事国——これは三原則にも反することですから、さらに、四十二年の総理答弁、ここに淡谷先生おられるが、兵器輸出の問題で総理はきちっと答弁しておられるのですからね。そういう、私は、疑わしいじゃなくて、きちっとしていると思うが、あなた方から見て疑わしいと思われる点についてもやるべきでないと思うのですが、この点、だけひとつ。

佐藤美津雄運輸省船舶局長

○佐藤説明員 この前の答弁でも申し上げましたように、私のほうは法律によりまして、国際的な商業活動をする船について、これが日本の海運に対してどういうふうに影響を及ぼすかということを一つの理由にして許可したわけでございます。それで、この船につきましては、確かに先生おっしゃるように砲座を持っておる、これは非常に小さいのですが、一応持っておるという図面になっております。したがいまして、いろいろそういう意味では疑問もございます。ただ、これの許可の基準と申しますか、それは政令できめておりますが、その政令が非常に大まかと申しますか、そういう点がございます。したがいまして、この点は、先生おっしゃったように十分検討を進めて、あるいは必要があれば政令の改正によって、これは十分もう一度検討して直してみたい、かように考えております。

浜田光人日本社会党

○浜田委員 締めくくってやめますが、さきの毒ガス問題です。これは厚生省はつべこべ言っておられますが、完全にあることは絶対間違いない。それもただ防空ごうへほうり込んだ程度じゃないのですから、これらについては特に関係各省が集まって、ひとつきちっとすみやかに対処してもらいたい。さらにそれがたくさんあるということが事実上証明されれば、そこで働いておったことも立証できるのですから、それらに対する処置に対しても、大蔵省が中心になって前向きですみやかに対処していただきたい、これを要望して、本日の質問を終わります。

藤田義光自由民主党

○藤田委員長 大出俊君。

大出俊日本社会党

○大出委員 きょうは、実は有田防衛庁長官に防衛の基本に関する質問を申し上げたいと思っておったのでありますが、何しろ閉会中の委員会でもありますし、時間があまりないわけでございまして、あと受田さんがどうしても長官のおる時間にというお話もありますし、それまでに私のほうが片づくかどうかわかりませんけれども、そういう意味でできるだけ簡単に承りたいのです。  長官、旅先に出られて聞かれるからしかたがないんだということだと思いますが、来年七〇年というときですからね、何か世の中が大騒ぎが起こった場合に警察で間に合わなかったらどうするんだ、こう言われて、これは用意万端整っておるので、その訓練もちゃんとできております、治安出動いたしますという意味の御発言があるわけでありますが、「自衛隊としてはいざというときに対処できるよう訓練だけは十分にやっておく方針だ。」ということから始まりまして、「警察力だけでは収拾できない場合、自衛隊が出動して暴動を排除、鎮圧しなければならないだろう。」こういうふうに言っておられますね。これは八月二十一日でございますかな、札幌発になっておりますね。したがって、このあたりで、来年どういう想定をされて出動しなければならないだろうとお考えになっておるのか、ひとつ長官、そこらのところをまず承りたい。   〔委員長退席、塚田委員長代理着席〕

有田喜一自由民主党防衛庁長官

○有田国務大臣 この問題は、当委員会においても私はしばしば申しておるのですが、旅先でもよくそういうことを聞かれるのです。そこで、私としましては、自衛隊の治安出動というような事態が起こらないことを第一に希望しておる、またそういうことがあってはならないと思う。しかしながら、万が一そういうような事態が起こって、警察力でもって対処できないというようなときは法律の命ずるところによって、自衛隊もそういうときには私のほうは訓練が足らぬから出動できませんというわけにもいかない。そこで、われわれとしては、いよいよ治安出動というときには、いやが上にも慎重の上に慎重の態度で臨まなければならぬけれども、訓練だけはやはりちゃんとやっておかないと国民に対して申しわけない、こういったような趣旨のことを旅先でも言っておるんであります。私は決して来年は自衛隊が出動するんだとか治安出動に出るんだとか、そういうことは言っておらない。万一の出動に備えて訓練だけはやっておかなければならぬ、こういうことを言っておるんであります。もうしょっちゅうここで言っておることと変わらぬことを言っておるんであります。

大出俊日本社会党

○大出委員 しょっちゅう質問しておりますから、しょっちゅう言っていることと変わらぬとおっしゃられればそのとおりに受け取りますが、新聞の発表の中身からいきますと、警察で維持できない場合には出動せざるを得ないだろう、こういうように言っておられるように書いてありますから、これはきわどいところでございます。  そこで、時間がありませんから簡単でけっこうでございますが、念のため間接侵略というものとの関係につきましてもう一ぺんここでどういう場合を間接侵略とお考えになりますのか、統一見解は旧来ございますけれども、一言お触れをいただきたいと思います。

有田喜一自由民主党防衛庁長官

○有田国務大臣 私どもはこの間接侵略というのは、外国の教唆または干渉による大規模の内乱または騒擾、こういうことを言っております。これはあるいはときによっては、一国または二国以上のということがつけ加わる場合もありますけれども、要は外国の教唆または干渉による大規模な内乱または騒擾、かような意味に解釈しております。

大出俊日本社会党

○大出委員 つまり一国あるいは二国以上の教唆、干渉という形があって、それで起こった紛争、騒擾、こういうふうなものを間接侵略だというふうにお考えになる、こういうような御答弁でございました。さてそうなると、一国あるいは二国以上の干渉があったのか、教唆があったのかということを詳細綿密に調査をなさらぬと、そう不用意に、出動せざるを得ないだろうとはおっしゃれぬはずなんでありますが、そこらのところは一体どういうふうに、この一国あるいは二国以上の教唆があったのかあるいは干渉があったのかということを調査なさるおつもりでございますか。

有田喜一自由民主党防衛庁長官

○有田国務大臣 私たちがかりに、治安出動なんと言ってはまた誤解を招くかもしれませんが、万が一そういうことがあった場合に、間接侵略のときはもちろんのこと、またその他のこれに類するような、たとえば外国の教唆扇動がなくても大規模な内乱的といいますかあるいは騒擾、大きな騒擾が起こったとき、しかも警察力でもって十分に対処できないというときには、これはやはり法の命ずるところによって出るときがありますから、これは間接侵略があるから出るんだとか、そうばかりは——そういうことをはっきり定義づけていく場合があるかどうかということはちょっと疑問だと思います。しかしながら、やはり間接侵略のようなときは、これは政府もいろいろな機関がありますから、それぞれの情報というものを集めて、最後はこれは総理の判断によっていけることであります。ただしかし、治安出動のときには、これは想像でありますけれども、間接侵略だから治安出動するんだとか、これはかくかくだからとか、その理由は説明はするにしましても、そういう間接侵略というレッテルを張って必ずやるわけじゃない、かように私は思っておるのであります。

大出俊日本社会党

○大出委員 旧来の「国防の基本方針」以来の皆さんの考え方が、日米会談の際の防衛庁と外務省の打ち合わせで「間接」が前に来まして、それが気になって間接を特に取り上げているのですが、さていまのお話ですと、政府もいろいろ機関があっていろいろな情報をおとりになるというお話でありますが、これは間接侵略だということを定義づける、つまりいまおっしゃったようないろいろな機関があって情報を収集する、こうおっしゃるのだが、その機関とは、そしてその情報の収集のしかたはどうなっていますか。

有田喜一自由民主党防衛庁長官

○有田国務大臣 それは平時もいろいろな情報がございます。それを定例的に情報の交換というわけでございませんが、しかし政府としましては最後は総理大臣の判断によるわけですから、やはり下部機構として、そういうものがあれば情報というものを参考にするということは間違いないと思うのです。私たちとしてもこういう場合には、御承知のとおり待機命令といいますか、待機をさせなければならぬ場合もありますが、ことに私たちは警察とは綿密な御連絡の上に立って万が一に備える、こういう考えでおります。

大出俊日本社会党

○大出委員 いまお話が出てきたのですが、長官、これはきのうやきょう長官と質問し合っているのではないのですからあまり警戒しなくて、あるいはそっちのほうからお答えするのにも遠回しでなく、時間の節約上ずばっと答えていただければたいへんありがたいのです。いまお答えになったように、間接侵略というレッテルは張っていないが、いろいろな機関があって、常時いろいろな情報を収集する、もう一つ、平時にもいろいろな情報を入手している、こうおっしゃるのですが、私が聞いたのは、いかなる機関があって、いかなる方法で情報を収集するのか、そういうことはお答えになっておられない。いま平時とおっしゃったが、また警察ともおっしゃった、したがってそこらの関係は、内閣として総理府には——防衛庁は総理府の所管ですから、総理府には内閣調査室、公安調査庁もございますね、それから警察庁がございますね。それから安保条約には脅威、脅威ということばが方々に出てくる。たとえば四条の随時協議のところにも脅威ということばが出てくる。この脅威とは何だ、間接侵略または直接侵略、こういうことになっている。旧来の防衛庁の解釈なら直接侵略または間接侵略、こうなる。最近は逆に間接侵略または直接侵略、こうおっしゃっておる。いずれにしてもこれはいいですが、さて一国または二国以上ということになると、これは対象になる外国がなければならぬことになる、間接侵略ということになると。そうでしょう。間接侵略だと思われる何かの暴動が起こった、そのくらいはいまの警察力で鎮圧できないということになると、警察は何をしているのだということになる。だから、そこらのことについて、一国または二国ということがからんできて、どうもこれはいかぬということになると、いよいよもって自衛隊法に書いてあるとおりのことになるわけですが、その場合にはレッテルを張ってある、なしにかかわらず、一国または二国ということがついてこなければならぬ、法律上の筋立てからいえば。そこで安保条約には脅威、脅威ということばが至るところにうたってある。脅威があったらこれは日本とアメリカでさっそく相談するわけでしょう。そうでしょう。そうなると、国内のあなたのほうでお持ちになっている機関の調査活動、情報収集活動、もう一つアメリカが持っている各種の調査活動、情報収集機関、この関係で、これは一国または二国ということになるのだとすれば、その協議の実態、中身についてはぜひ協議しなければならぬ。そうなってまいりますと、いま言われる警察というのでありますけれども、もう一ぺんあらためて承りたいのですが、いかなる機関があって、いかなる情報収集活動を常時やっておられて、待機ということばをいまお使いになりましたが、どういうときに待機しなければならなくて、さらにもう一つ、安保条約との関係からいって、一国または二国というのは相手があって間接侵略ということになるとすると、これは当然、単に日本の情報収集機関だけでは相すまない問題も出てくるわけでありますから、そこらの関係、これは一体どういうことになっておるのか、分けてお答えいただきたい。

有田喜一自由民主党防衛庁長官

○有田国務大臣 御承知のとおり、治安出動の場合といわゆる武力出動といいますか、本来の自衛隊の使命による出動、これはやはり区別があるわけですね。そこで、われわれが武力出動というときには、これはアメリカも安保条約によって共同責任がありますから、したがいましてそういう関係は、防衛庁と米軍との間に平時から密接な連絡をとっておくことが必要であると思っております。  それから治安出動のときには間接侵略、これは米軍とは関係がないわけですね。したがいまして、これは国内の問題としまして、先ほど来言っておりますように、御承知のとおりいろいろな機関がございますね。これはもう私よりあなたがよくお知りになっているのですから、ありていにいえば、御承知のとおり内閣調査室あるいは公安調査庁それから防衛庁、警察庁、こういうそれぞれの機関がありますが、これはもうそれが平時いろいろな連携をやっていくことは必要だと思います。しかし、定例的にそういうようなことをやるほどのこともないでしょうが、いざそういう空気になったときに、政府の各調査担当機関がそれぞれの所掌に応じてやっておりますから、それらが総合されて、総理のもとで最終的な判断が行なわれる、こういうことになるものであろう、かように考えております。

大出俊日本社会党

○大出委員 旧安保条約、これは五カ条しかありませんが、あの中に御存じの内乱条項なんというのがあります。何も直接侵略だけをさしているのではない。内乱条項がありますが、あの中には、日本側の明示の要求があれば、アメリカの側も、こうなっておるわけですね。この旧安保条約は新安保条約に引き継がれておりますから、文言は違いましても、学者の見解等によりましても、新安保条約にいう脅威というのは、旧安保の内乱条項その他もすべて含まれておる、そういう意味の脅威であります。したがって、ここはあなたの見解と違いますけれども、時間がありませんから、指摘だけにとどめます。そして、だということになると、いま常時とおっしゃいましたが、常時米軍との間で密接な連絡をとっておかなければならぬ——おかなければならぬということなのか、とっておられるということなのか、どっちなんですか。

有田喜一自由民主党防衛庁長官

○有田国務大臣 私は常時と言いましたけれども、一定の日をきめてという意味じゃありませんけれども、やはり米軍とわれわれの間には意思の疎通をはかっておかなければいけない。別に担当はごうごうということはいまきめておるわけじゃございませんけれども、意思の疎通をはかっておかなければならぬという、そういうような意味で、国際情勢なりその他につきまして、やはり話し合いといいますか、連携といいますか、そういうことをやっておるということを申し上げたわけです。

大出俊日本社会党

○大出委員 そこで、警察庁の長官お見えでございますから承りたいのでございますが、いま長官がいろいろ答えておられるわけでありますけれども、日本の警察庁としてはアメリカのCIA活動というものについて、どういう調査をされておられますか。また、どの程度その結果御存じでございますか。

後藤田正晴警察庁長官

○後藤田説明員 御承知のような最近の国際情勢でございますので、それぞれの国がそれぞれ情報を集めているということは、これはもう想像にかたくないと私は思います。ただ、私どもの任務は、警察法の二条にきめられておりますように、個人の生命財産の保護、あるいは犯罪の予防、あるいは公共の秩序維持、こういう点で警察活動をやっておる。つまり、私どものほうはいわば防御の立場というのですか、しかもそれが犯罪に関連をしておる、こういう意味合いから日常の犯罪情報を集める、こういうことで、御質問の趣旨とはやや違った立場で私どもは情報を集めております。ただ、御質問のような機関が——これは、あえていま御質問になりましたCIAのみならず、各国やっておるかもしれません。それがわが国法に触れるというものについては、私どもは、いかなるものであろうとも、わが国の法に照らしてそれを捜査して検挙する、こういう立場でやっております。CIAが一体どういう活動をしておるかということについては、これは大出先生御承知のとおりに、この種の機関は、そう容易に私どもの目に触れるような活動はしておらない。これは各国同じだろうと思います。したがって、私はそういった機関が具体的に国内でどのような活動をしておるかということは、具体的な事件が発生しませんと、ちょっと私どもとしてはわかりにくいというのが実情でございます。

大出俊日本社会党

○大出委員 私、断わっておかぬといかぬですが、いまおっしゃった二条でございますが、日本の国民の生命財産の安全を守るとか、あるいは秩序の維持にあたるとかいう目的が警察にはございます。百も承知でございます。さて、ところで問題は、戦後いままでの間に、ずいぶんこれはCIAがやったんじゃないかというようなことが、たとえば夏の縁台で話が出る。銭湯に入っていたって話が出る。下山事件はえらいことだけれども、でっかいやつがいたそうだ、CIAのような話が出るということになる。松川事件だってどうも少しおかしいんじゃないかという話が出る。いつになっても死刑にならない平沢さんの帝銀事件なんかもおかしいんじゃないかという話が出る。死刑にできないのはCIAがからんでいるからだろうというような話が出る。いま長官は、事件があればとおっしゃったのですが、いま私は大きな事件を幾つかあげましたが、あり過ぎるほど事件があったんじゃないかと思うのですよ。ただしかし、何となく国民はCIAといういわゆる占領時代からの暗い影におびえるという面があったり、疑惑を持つという面があったりしただけであって、日本の警察力が、これがCIAだといってつかまえた例はないのですね。猪俣浩三さんが鹿地亘さんのいにしえの事件を、沖繩から帰ったいきさつを法務委員会で、どこでつかまって連れていかれたか——あのときに山田さんがものを言ったですな、コックさんが。いま共産党におられますけれども、この方が言ったことから全部ものに書いておられますね。しかもこれは架空なことではない。法務委員会を通じて調べて、あと本人に会って全部調査したことである、こう善いている。大した事件です。これはCIAに間違いない。ところが皆さんのほうはかくもたくさん事件があるのに、ただの一度も——いまおっしゃったように、国民生活の面でたいへん国民が不安を感じている、あるいは疑問を持っている、そういう不安や疑問をやはり解明して、心配なく生活をさせるというのも、これまた私は二条に基づく警察の任務だと思う。そうだとすると、そこのところをなぜおやりにならぬのか。しかも、どうもいま承ると、CIAについてあまり知らぬというようなことをおっしゃるのですね。そういうことではどうも困るので、もう一ぺん承りますが、たくさん事件はあったはずだが、調べる気が初めからないという関係になっておったのか、占領されておったのですからね。私がここでお断わり申し上げたいのは、週刊誌その他を見ますと、松本さんはノイローゼだと警察庁が言った。ノイローゼ男あらわるなんて書いた新聞まである。そうなると、そこに出てきていろいろお世話をした私も斉藤さんの病院にでも行かなければならないようなことが書いてあるのですね。逆に斉藤さんをどこかの病院に入れなければいかぬかと思うのですが、私はそういう意味の質問ではない。これは初めから長官の御存じのとおりです。七〇年という時期も来る、安保条約のたてまえもある。しかも沖繩返還という問題をめぐって国内の防衛体制の変更も出てきそうである。そういう時期だから、一国の主権を維持するために、あってはならぬことだけれども、やむを得ずあるところの情報調査機関というものを私は否定はしていない。だから、それと米軍のCIAなりあるいはCIDなりCICなりというものとはどういうつながり、どういう関係があるかということを、ここまでくれば国民の皆さんに明らかにする必要があるのじゃないか、いわゆる戦後じゃないんだから。そして各国も同じ条件下に置かれておると思うのです、力の大小、強弱はあっても。それが日本の国民生活の間に一ぱい入ってきている。目の色の違う人間は調査ができないですから、日本人を使うのです。そうでしょう。そこに数々の問題が起こっていることを知らぬ人はほとんどない。しかし、これだということがありません、警察がおやりにならないから。それじゃ困る時代が来ているんじゃないか。だから、そこらのところを国民の皆さんに明らかにするところはして、CIAとの関係はこうなんだ、ソビエトの情報機関との関係はこうなんだ、北朝鮮はこうなっているんだ。中身は言えないにしても、概略は言えるわけです。その上で日本の治安当局は、それらのことによって国民生活にいろいろな障害が及ぶことは絶対にさせないのならさせないんだ、そういう立場を貫くのなら貫くんだということを、もうここまで来たらはっきりすべきではないか。そうして現に起こっている——戦後長くたちましたからね、その間にあった事件が、若い時代にやっておられた方も年を取られて、いろいろ出てくる。出てきた問題を、その人の生活というものも含めて、将来の仕事というものも含めて、御家族のことも含めて、何とか成り立つようにしてあげなければいかぬことになる。さらにその間に起こっている人権上の問題と目されるもの、あるいは法治国家としての日本の法の体制上やってはいけないことが行なわれておると目されるもの、そういうものについてもこれは明らかにして、人権問題というのは何よりも先に守らなければいけませんから、そこらのところを私はやはりはっきりさせておく必要がある時期だと思って、実はこの間まことにまじめにものを申し上げた。ところがどうも各方面の方々は、それは人の口に戸はたてられませんからしかたがありませんが、どうも私が何かおもしろ半分にやっているような、あるいは政治的に何かをねらってものを言っているとかいろいろありますけれども、私は長い質問をしてきておりますけれども、そういう性格がないほうですから、まことに純真にこの点は聞いているわけです。したがいまして、そういう意味で長官、ひとっここまできたのですから、キャノン機関のいにしえからいろんなことがいわれてきておりますし、警察という機関、警察力があるのですから、大体警察庁として把握している限り、CIAというものはこういうものなんだということくらいは、そしてこれを国民生活に影響ないように、国民を守るという立場でどういうふうに対処するのだくらいのことは、私はもう明らかにしていただく必要のある時期ではないかと思う。国務大臣としての有田さんもおいでになるけれども、そこらのところも閣議あたりで相談をしてみる必要があるのではないか、こう私は思っているのです。私は率直に申し上げますから、お答えをいただきたい。   〔塚田委員長代理退席、委員長着席〕

後藤田正晴警察庁長官

○後藤田説明員 御質問の中にございましたように、国民生活上のいろいろな不安があるという点について国民を保護する立場の警察活動をもう少し活発化する必要があるという点については、私も全く同感でございますが、そういう意味合いにおける警察活動を強化することが治安の維持につながる、こういうつもりでやっていきたいと思っております。  ただ、御質問の中にいろいろ事件をあげておられましたが、これはまことに失礼なお答えになるかもしれませんが、とかく疑心暗鬼でものを見れば、これはまたおのずから結論も違ってくると思います。したがって、いまおあげになったような事件について、私はそれがすべてCIAの活動の結果であるというふうには実は考えておりません。ただ、御趣旨のような立場で警察はもう少ししっかりしろ、こういう点については、私は全力をあげまして御期待に沿うようにしてまいりたいと思います。  ただ、もう一つ申し上げておきたいのは、この種の事案で、私は率直に申してやはり占領時代と独立後は全く違っておるということは、ぜひ御理解しておいていただきたい。占領時代はいかに警察法がございましょうとも、さらにその上の強力な指示というものがありまして、そういう関係で使われたということが私はあると思います。しかしながら、講和条約発効後、独立後はさような活動はいささかも私どもはいたしてない、この点も御理解願いたいと思います。  それからいま一点、それでは一体米軍なりアメリカの機関との関係はどうなんだ、こういう問題が御存じのとおりあると思うのです。この点について申し上げますと、私どもが組織として関連がありますのは、私は三つあると思います。一つは基地の管理業務の関係ですね。これは御承知のとおりいろいろな事件のおそれがありますから、警察法の趣旨にのっとって犯罪予防という観点で関連があります。それからもう一つは、米軍の機密の保全という立場ですね。この面についてわがほうからいろいろな情報があれば、これは米軍のそれぞれの機関にやはり連絡をしてあげなければいけない。いま一つは米軍憲兵との関係です。これはやはりいろいろな犯罪の捜査、検挙という面で、当然私どもの任務として連絡をしてあげなければいかぬ。これは御承知のとおりに刑特法などいろいろな規定がございます。こういうような規定で私どもとして職責上課せられている任務である。それ以外のことについては、私どもはいささかもアメリカ機関とは関係がございません。したがって、CIAがいわゆる不法な諜報活動をするというのであれば、私どもは逆にこれを私どもの対象として見なければならぬ、こういう立場にあるわけでございます。したがって、そういった諜報機関に私どもから協力するという立場にはいささかもない。これは全く今日無関係であるということを御承知願いたいと思います。

大出俊日本社会党

○大出委員 三つばかりいまの御発言に質問があるのです。  不法な活動をするということになった場合には私どもの対象にしなければならぬ、こうおっしゃったのですが、講和発効後でけっこうでございますけれども、講和発効以前はいろいろあったと思います。そこらは私はこれは希望ですけれども、いま講和発効以前の問題が表に出た場合に、何かしら知らないとか覚えていないとか、だれだれに聞いてくれとかいうのではなしに、やはりこれは公の席上で公に私は質問するのですから、そういうときはそれは講和発効以前の問題であったからそういうこともあったであろうという程度でもいいから認めるべきものは認めていただきませんと、なお疑惑を深めることになる。  もう一つお断わりしておきます。さっき私が幾つか申し上げた事件は、私も何となく釈然としませんが、皆さんに言ったら失礼に当たるけれども、世間一般の疑問なんです。なぜならば釈然とした解明が行なわれていないから。下山事件一つつかまえても決着がついてない。自殺説があったり、他殺説があったり、いろいろなままになっておる。一々そういうことだから、なおのことそういう疑問が残る。こういうわけでありますから、これは申し上げておきます。  いま申し上げましたのは、CIAを皆さんの対象にしたことがあるのかないのかという点。講和発効後もいろいろ事件がありました。だから、CIAをその意味で皆さんの任務という面から見た対象にしたことがあるのかないのかという点、これが一つ。  それからもう一つ、米軍の秘密の保全という点がございます。そうだとすると、たとえば、米軍基地の情報を調べようとしたという人があった。これはいわゆる北側のスパイかもしれない。米軍の基地に近づこうとした、いろいろ調べようとした。その場合には日本の警察はその人を追うという形になる。そう理解していいのかどうか。二点お答えいただきたい。

後藤田正晴警察庁長官

○後藤田説明員 事実はあくまでも率直にしろ、こういう御意見ごもっともであります。私は、ここでお答えするのは、御質問の先生にお答えすると同時に、国民の皆さんにもやはり疑惑を解いてもらいたい、こういう意味でお答えしておりますので、その点は御理解願っておきたいと思います。  CIAの具体的な不法行為を調べたことがあるのかという御質問でございますが、私は具体的にCIAを被疑者として調べたという事実はないと思います。ただ、たとえば松川事件等で、あれはどうも彼らのしわざではないかといったようなうわさがありますね。これに対しては私どもとしてはやはりその事実をわれわれの力の及ぶ限りは当時調べたと思います。そういうような意味での調べはありました。  それから機密の問題について、米軍の機密を知ろうとしたという場合に、これは当然刑特法の対象になりますので、私どもとしては捜査をする、こういうことになります。

大出俊日本社会党

○大出委員 そうしますと、具体的に承りたいのですが、ある人が米軍基地を調査しようとして商売その他の方法でいろいろ近づいた。ところが、これを、先ほど長官はCIA活動というものが存在をするということはお認めになっておる。CIA活動というものが日本で行なわれておる、この存在はお認めになっておる。だからこそ、松川事件についてもCIAなんだといううわさが飛んだからこれを調べたのだということから、その存在はお認めになっておる、こういうことだと思うのです。そうすると、その存在するCIAは、これはまたアメリカの国家主権というものを頭に置いての諜報活動ならば、米軍基地を調べようとした外国人がいるとすると、当然CIAも日本における諜報活動という形でこれを追うことになる。そうすると、あなたのほうもこれを刑特法その他の関係からいって、当然調べなければならぬ対象であるとおっしゃる。目的はそこで一致する。間違いなくこれは一致する点が出てくるわけであります。そうすると、その間に講和発効後といえども、片やCIAの活動、片や警察がその職責における活動、こうなる。この場合はどういうことになりますか。

後藤田正晴警察庁長官

○後藤田説明員 まず最初にCIAの存在を認めておる、こういうお話でございましたが、最初に申しましたように現在の国際情勢から見て、あえてCIAに限らずこの種情報機関が活動しておる疑いがある、これはまた常識でしょう、こう申し上げたのであって、私どもはそれを確認をしておるといった意味ではございません。  それから、第二点のCIAとそれじゃ協力関係にならざるを得ぬじゃないか、こういう意味合いの御質問だと思いますが、それはちょっと御理解が違うのじゃなかろうかと思います。この種の機密保持の任務を持っておるのは米軍はCICでございます。したがって私どもは、先ほど言いましたように、機密保持は私どもとして当然の任務としてやりますから、その上でCICとの接触はございます。しかしCIAとの接触は全然ない、こういうことでございます。

大出俊日本社会党

○大出委員 そこで承っておきますが、CICつまり軍のほうと皆さんのほうとの関係、つまり接触。両方とも公的機関ですね。これは法律根拠はどこにありますか。地位協定ですか。

後藤信義警察庁警備局参事官

○後藤説明員 一般的には警察法第二条にございます責務を達成するということになりますので、警察といたしましては、いずれの機関でありましょうとも、あるいは民間の機関ないしは個人でありましょうとも、防犯上必要であるという場合においては防犯上の関係で注意を喚起するというようなかっこうで連絡をする、これは当然の責務だと存ずるのでございます。別してアメリカの駐留軍は、これは申し上げるまでもなく日本の防衛のために駐留しておるわけでございますので、これは一般の民間の機関ないしは個人の安全というものよりはもう少し警察としてもその地位を尊重すべきものと考えるわけでございます。  具体的に法的根拠ということになりますと、一般的にはただいま申し上げましたように警察の責務の中にそれは入ってくるでございましょうということでございますが、さらに地位協定の中の二十三条に一般的な規定があると存じます。それからなお第十七条には、これは主として裁判権ないしは刑事事件の取り扱いないしは憲兵の活動に関する規定でございますけれども、こういう規定もございます。それからなお先ほど出ました刑事特別法、この中にも罰則規定その他がございますので、こういうものと全部かれこれ勘考いたしますと、当然警察といたしましては駐留軍の安全ということにつきましては格別の注意を払い、また協力をすべきものである、こういうふうに考えるわけでございます。

大出俊日本社会党

○大出委員 もう一つ承りたいのですが、CICとCIAとは機関は明確に違いますけれども、皆さんはいろいろな場面でどこで明らかにしておられるわけですか。

後藤信義警察庁警備局参事官

○後藤説明員 長官からすでに申し上げましたように、CICは私のほうでは、これはアメリカ軍の保安を担当する部隊である、あるいは機関であると承知いたしております。それからCIAのほうは、これはアメリカの本国にその本拠を置いております中央情報局ないしは中央情報部だと承知をいたしております。したがいまして、そちらのほうのアメリカの内部におきます関係につきましてはつまびらかにいたしておりませんけれども、少なくとも警察の関係におきましては、ただいま長官から申し上げましたように、大まかに分けますと三つぐらいの公的な機関と警察とが相互に協力をしておる、その中にCICが入っておる、こういう理解でございます。

大出俊日本社会党

○大出委員 これは後藤さん、こまかい点は後藤さんのほうでお答えいただけばけっこうでございますから……。  そこで時間がありませんので急ぎますが、いまのお話ですと、CIC、CIAの関係というのは実際どうも明確でない。だが、これを詰めてみてもいたし方がない。同じやはり米軍の軍人であってCIAの関係の方もほかにはたくさんあらわれている。たとえばベトナムのグリーンベレーなんかも明確な例が出ている。これはニューヨークタイムズの記者の方が私のところに来て、いまアメリカの国内でグリーンベレー問題が非常に大きな問題になっている、国民のその意味での批判もある、CIAがある種の議会統制その他がなくてかってに動いていることによって、アメリカ国民がそのためにアメリカというのはとんでもないというようなことを言われる、そういうふうなことがアメリカの強い世論にある、そこで日本でいま松本政喜さんの問題が起こってきた、そうするとそれもやはりジャパンタイムズに載ったというようなことで、そういう意味では関連が出てくる、そういう意味のことを言っておられて、いろいろ話を聞きに来られたことがありますけれども、一般に聞いてみてもそこのところはなかなかわからないですね。だから、CICだと言われていろいろ動いていた。いや、それは実際はCIAだったということだってあり得る。これはわからぬ。私どもも調べた関係でどっちがどっちかさっぱりわからぬことが出てくる。私がいろいろ心配をして、手紙をいただいたのできょうここに松本さんお見えになっていますけれども、いろいろ私、話をしてみても、当初CICにおられた。キャノン機関ですからCIC。ところがあと岩崎邸に行くとCIA。わからないのですよ、これは、ほんとうのところ。ぼくがいろいろ何べん聞いてみたってわからない。また現にわからない部分がある。同じアメリカの側でもCIAの全貌というのはアメリカだってわからないのですから。そうでしょう。そういう点が非常に私が危惧しなければならぬ点ですね。  さてそこで具体的に承りたいのですがね、ロランズ事件というのが起こりまして、これは六月二十四日に私ここで質問いたしましたから中身は申し上げませんが、三十七年のことでございますけれども、私この女中さんをやっておられた、ハウスメードをやっておられた久保田カネさんという方、この方にいろいろあたって聞かれた方々、いろいろ話し合ってみた。久保田さんはこう言っているのです。横須賀の警察だと言って警察手帳を持ってこられたと言うのですよ。ここに実は、あなた方は私がうそを言っているとまたおっしゃると困るので——皆さんは言わぬけれども、皆さんはしきりに松本さんがノイローゼだとおっしゃるのだが、本人に話してみるとちっともそうではない。ここに自分で中村さんがお書きになった文章がある。「中村『内密でお伺いしたいのですが、前のロランズさんのところの女中さんの自宅を知りませんか』」と一々聞いている。そうすると、小原さんという近所の方は、『何でも沼部のほうとか言っていましたがよくわかりません。』「中村『いまでもずっとロランズさんのところに来ていますか。』小原『一週間二回くらい来ているようですがはっきりわかりません』」こう近所の人にずっと聞いておられる。そうしてしまいには久保田カネさんを訪ねて行っている。久保田さんに聞いている。ここに書類が一ぱいあります。地図まである。中村さんの手筆ですよ。警察というのは妙なところで自分の手で書かなければならない。みんな手筆が違っております。みんな自分で書かなければならない。ですから本人が書いた字というのは行って見ればわかる。これは新聞にも載りましたよ。この地図は一番きれいなんですよ。三人でお書きになっているのですが一番きれい。これだってきれいに書いている。そこであなた方は信用しないったって、これはちゃんとあるのですから。これは全部資料ですよ、二十二年間の。これだけあるのですから、全部これはもう克明にそのとおりそのとおりのナンバーまで入っている。これを見ますと、久保田カネさんの話は、中村さんか来られて横須賀の警察——確かに横須賀においでになった。警察手帳をお見せになって聞かれた。しようがないからみんないろいろと話をした。協力をしたつもりですよ、日本の警察ですから。そうでしょう。そうするとそこで出てきたものか——これは後藤田さん事情があったからこのことについてはお詳しくないことは私も知っていますから、何も具体的なことはお答えいただかなくてけっこうですよ。後藤さんが詳しいのですから。ただ、やはりここまでくると結着をつけたいのですから。そうでしょう。そうすると、一番の責任者がおいでにならぬとかっこうがつかない。だから、やはり聞いていていただきたいのですがね、少しの間は。だから、久保田さんにすると、久保田さんの調書は——身元調書ですか、すごいものですよ、これは。久保田さんの前の方から親戚から、あまりプライベートに入っては申しわけありませんから言いませんが、一ぱいある。よくもこう調べた。三年がかりで調べたのですからね。ところが、それはともかく御本人の久保田さんがこういう自分の周辺が調べられていたことは一つも知らない。そしておまけに警察手帳がここに介在をするとなると——私はこの点でいろいろ読みました。新聞にも出ておったり週刊誌にも出ておった。克明に読んでみた。大体こういうことですよ。中村さんが言っておるのは、直接協力はしないが間接協力をしたと言う。何をやったかというと、変装のしかただとか尾行のしかたなんかを松本さんに教えた。ところがこれを十年やっているのですから、十年間も変装のしかたや尾行のしかたを教えていたらどうなる、そんなばかなことはない。しかも久保田さん自身だってそのことはちゃんと認めておられるのですよ。全然知りませんでした、しかし警察の方が来て、横須賀の警察官だと言われたから話をした。自分がつとめていたロランズさん夫妻が蒸発をしていなくなった。釈然としないでしょう。そしてこれはまたもう一つ皆さんのほうから出てきている話は、たまたまこの事件は警察のほうもその任務に従っておった事件なんだ、だからかち合ったのだという。だから私はさっきかち合ったらどうするのだと聞いている。このロランズという人は、厚木の飛行場その他に電気器具関係の商売で入っていって接触をしておられる。これは皆さん御存じだ。片方CIAの方も知っておる。そして少し離れたところに一軒うちを借りて、香港に行っている間に全部うちの中を調べているのですよ。警察がおやりになっていたのです。中はひっくり返っているのです。警察が御存じないというならば、いわゆるCIAでしかない。しかも片方で、松本さんの言によれば十年間一緒にお手伝いしていただいたといっている。一番最初に中村功さんのところに聞きにいかれた方々がいろいろいるでしょうけれども、間接的に聞いてみますと、松本さんを知っています、しかし一緒にやった時代のことは松本さんから聞いてくれという御答弁なんですよ。だからこれはやはりあったことはあったことで私はいいと言うのだ。そういう場面だってあったかもしれない。しかし長い期間ですから、上司の方々が全く知らなかったということがあっては困る。そんなことは常識で考えたってあり得ない。私は、特に申し上げておくのは、末端の機関の組織の方々にやめてくれとか、やめさせろとかいうのじゃないのですよ。そんなことをされたら、占領されてきた日本ですから、まことに迷惑、私自身も。松本さんだって、この人は中村功さんの名前だけは何としても言わない。言わないが、これだけ資料があるのですから調べればわかる。私もずいぶん聞かれたが、言わなかった。しかし私のところの資料を持っていった方から見れば、これは中村と書いてあるのだからしかたがない。考えてみればわかる。なぜかというと、皆さんのほうで、内部のことだけれども、あれをやめさせるなんといったらたいへんなことになりますからね。その人の人権問題になる。十年にもなるのですから、それだけはやめていただきたい。清水大重さんはやめているからいいけれども、それでも先々こういうことで迷惑をかけたくない。だから私はあっさり、そういうことで現にこういうことになっているのだから、お認めになるべきものは認めていただかなければ困る。これは新聞にも、週刊誌にもちゃんと地図も写真も載っているのですから、専門の皆さんから見てわからぬことはない。だから全部お認めになりたくなければならぬでもけっこうですよ。警察の立場があるから、半分認めたっていいのです。これは私は問題の一番どん詰まりにいくのに必要だから言っているのだから、適当に答えてください。御存じでしょう。

後藤田正晴警察庁長官

○後藤田説明員 まず最初に、CIAであるのか、CICであるのかわからぬじゃないか、こういうお話でございましたので、私、誤解を招くといけませんのでその点明らかにしておきたいと思いますが、私どもが警察の組織として関連があるのは、先ほどお答えしましたCIC、ただしこれも私どもが接触をするのはあくまでもリーガルなものである。したがって、組織の中にはっきり存在をしている責任のある立場の者に私どもは連絡するということでございますので、身元不詳というような者に私どものほうからいろんなことを協力するということは絶対ない、その点はひとつお含みおき願いたいと思います。  それから御質問の中村巡査部長の件でございますが、これは実はそういう話を聞きまして、これは場合によれば、組織として私どもが当然になっておる、先ほど言った任務内のことであれば、これは問題ありません。しかし、それ以外ということになりますと規律違反の疑いがあります。そういうような意味で、中村君の場合には鑑察官室にかけまして厳重に私どもは調査をいたしております。そういう調査の結果によりましてさような事実はない、こういうことになっております。内容につきましては、後藤君からお答えさせます。

大出俊日本社会党

○大出委員 詳しい内容は要りません。これはものの本にも出ておりますから、詳しい内容は要りません。  私はいまここになぜこれをあげたかといいますと、幾つもあるのですが、やはり御本人がお書きになったものをあげておきませんと、私が何かでたらめを言っているのだろうと思われると困る。皆さんはそういう立場でやっているのでしょうが、私もこんなことをやっているのだから、その立場がありますから申し上げているのです。だから半分でけっこうだと言っておる。だから、いま非常に抽象的な御答弁だが、深追いはいたしません。  そこで問題は、末端の方、つまり清水さんだとか中村さんでなくて、けさの新聞に出ておりましたが、もう少し上におられる方がやはり松本さんとだいぶ前からの御関係があったことは——実はきょう松本さんにここにお運びをいただこうなどと思ったわけじゃないのですけれども、御本人も責任を感じてお出かけいただいたものですから、たまたま傍聴されている。こうなった御本人も、やれ頭がおかしいの、ノイローゼだのというようなことで、逆に頭にくる。とんでもない話だということになる。心情やむを得ぬところがある。  これは何なら見ていただいてもいいですがね。消えてなくならぬことさえ保証していただければ、長官ごらんになってもいいですよ。うそやでたらめでこんな長い間の資料なんというものはできない。見てごらんなさい。長官、これはみなそのときそのときの紙です。こんな長い間のものが、これは地図もあれば何もある。これはいま一つだけ取り出したので、あまりあっちこっち持っていってくれるなと私も言われているのですが、長官、こういうものをあとからつくろうといったってできますか。

後藤田正晴警察庁長官

○後藤田説明員 何ですか、それは。

大出俊日本社会党

○大出委員 松本エージェントですよ。

後藤田正晴警察庁長官

○後藤田説明員 松本さんがつくったのですか。

大出俊日本社会党

○大出委員 いや、松本さんのところにいた方です。あなたのほうの報告もあります。まあごらんいただければいい。これはその場その場のメモを、CIAからこういう様式のこういう文書にこういう形式で書いて出せといわれるから、このメモを集めてきまして、松本さんの極東秘密興信所なるエージェント時代に中村功さんが出てきているわけですから、それらの方がいろいろ報告をくれる、それを全部整理をして出した。したがってこれはメモです。だからこれは全部そのときに一緒にやっていた方々の提出に分かれているわけです。いずれもそうです。  そこで、この中に写真がございますが、これは現物の写真です。ここにおいでになる方は、向かって一番右端の方が須藤春三さん。これはいまおいでになるでしょう、どうですか。

後藤信義警察庁警備局参事官

○後藤説明員 須藤春三君は警部でございまして、ただいま警察庁の外事課に勤務をいたしております。

大出俊日本社会党

○大出委員 この須藤さんが巡査部長の時代から警部補になられて、警部になられたわけでありますが、これは箱根の芦ノ湖の遊覧船の前なんです。これは月日が入っておりますけれども、三十二年六月八日です。そして東京駅に五人でお集まりになって箱根に行かれた。五人であることはここに載っておられるめいごさんもお認めになっておる。これは須藤さんとめいの方と松本さんと子供さん、この四人が一緒に写真を写した。だれかがいなければ写せません。タミー泉本なる松本さんの上司の方が写している。これは写真ですから、だれがどう見たって間違いないことです。なぜ一体箱根まで一緒に行って、芦ノ湖畔で四人並んで写真をとるようなことになったのかということ、これはよほど親しくなければこんなことはない。だから、それは須藤さんが松本さんのことを松ちゃんと言ったそうだけれども、それはそういうことだったのでしょう、長い間のおつき合いで。だからそうなると、これは個人と言ってみたって、松本さん自身が、ここにこれだけあるように、だれがこれを書いたにしても、その仕事をやってきたことは間違いない。そうすると、そこに皆さんとの関係がないなんと言ってみたって、これは筋が通らぬ。だから、私が申し上げるのは、さっきいみじくも長官がおっしゃったように、これは松本さんと須藤さんとが一番最初に知り合った時期が、二十六年のラジウムの事件がある。これはほかの方も知っているんですよ。二十五年のキャノン機関の時代からいろいろありまして、当時、いま日比谷でガードマンの会社をおやりになっている村井順さんが国警の警備課長さんの時代です。いろいろ聞いてみると、村井さんなんかもあれは押えろと言った。いまいる人でおたくのほうの現職の方の話によりますと、CIC、CID、こういうようなところから命令をされてしかたのない時代、こういうふうに言っておられる。そして国際登録ナンバーのあるラジウムが北からきた、これを押えろというので五百万ばかりの金包みをつくった。上下に金で中が新聞で、そしてここでこの方が答えておりますが、警視庁からも二人ついていったと書いてあります。合計七人ですよ。行った方もわかっております。それでこの方々が行かれたのですが、松本さんが買う側の人、一緒についていった番頭格の方は、いまおいでになるようでありますが、山口さん。これもいま警察関係においでになる中心になっておる方であります。いま三重県警においでになる増田正度さん、この方は二十八年から三十五年まで病気でお休みになっておって三十五年に復職されている方ですよ。この方もこのことについてはお認めになっている。当時そういう世相だったという意味のことを言っておられる。私はそのとおりだと思う、こんな時代ですから。このときに須藤さんも一緒においでになった七人のうちの一人です。それは押えようとして成功しなかった例でありますけれども、みんな外にいる五人の方は、時間がかかったものだから、何か先に帰ってきちゃったということです。このときからの知り合いなんです。八重洲口にあったCIAに常に行ったり来たりして情報を入れている梶原さんという人の事務所で年じゅう落ち合ったというところから、たまたま警察側でソビエトに関する情報をあまり高質のものをよこさないということから、タミー・泉本なる上司、山田という二世の上司から松本さんが命令をされて、もう少しいいものを出させるようにしろということで、須藤さんと話し合って、情報をいただくようになったということで二年以上も続いている、こういう事情があるわけです。これはけさの新聞に載っておりましたから、全部ありますけれども、詳しく申し上げるのはよしますが、増田さんという人がおいでになるんだし、村井さんが課長の時代で、しかも山口さんという方もおいでになるのだし、この辺のことは——先ほどいみじくも長官がおっしゃったように、当時はやむを得ない時代。それはやむを得なければやむを得ないでいいですよ。そのほうがむしろ国民の前にはっきりしていいと思っている。いたしかたなかった時代はいたしかたなかった時代でいい。ただ、いわゆる戦後ではもうないから、はっきりしてくれと言いたいわけです。この間の事情等について後藤さん、簡単でけっこうでございますけれども、お答えいただきたい。

後藤信義警察庁警備局参事官

○後藤説明員 いまいろいろの方の名前が出てまいりました。実は私自身も村井さんに使われた。警備課の課長時代に私も警視をやっておったのでございますけれども、私の知る限りにおきましてはそのようなことはやっておらなかったように思いますが、いずれにしましても占領中は私どもはしょっちゅう呼びつけられていろいろ指示をされたり、あるいは場合によっては注意されたりしたこともございましたようなことですから、いろいろなことでアメリカの当時の占領軍とは関係があったわけでございます。  そこで、いまいろいろな方の名前が出てまいりましたが、この新聞記事を実は見まして、ここで須藤君も出てまいりましたし、それから山口さんの話も出てまいりました。そういうことで私自身けさも須藤君に会って話を聞きましたし、山口さんからも話を聞きました。山口さんは、何せ非常に古いことで記憶が明瞭でないようでございました。ただ、当時担当しておられた仕事の分野から申しまして、実際にいまお話しのようなラジウム事件のようなものがありましたとすれば、これは当時の山口警視の担当だったかと思います。ただ、山口さん自身で現場へ出張ってやったかどうかということにつきましては、山口さんはそういう記憶はないと言っておられるわけでございます。それから増田さん、これも山口さんの部下におりまして、先生御指摘のとおり、ただいま三重県に復職しております。それから須藤君につきましても、ただいま申し上げましたように、現在警察庁の外事課に勤務いたしておるわけでございます。知り合いました動機はいま先生お話しのとおりでございまして、梶原という一種の情報量でございましょうか、情報収集家でございましょうか、そこに情報の収集に行ったときに松本さんにお合いした。そのときの印象で、どうもこれは梶原という人に使われておる人であるのか、あるいは話の端々にアメリカの軍のことが出てくるので、あるいはアメリカの軍の関係の人かなという印象のようであったようでございます。  なお写真の点がございましたが、これは私この新聞で見る限りにおきましては、ただいまの須藤君とはたいへんに顔が違いまして、これはちょっと見当がつきません。そこで、なお念のために、こういう写真はあったか、どうだと言いましたら、これはどうも松本さんらしい。それからこれは自分のめいらしい。したがってこれは私でしょう。間違いないでしょう。そこで、どうもその記憶がないけれども、おそらくそういうこともあったでしょう。なぜそういうことになったのかということにつきましては、いま先生はたいへん親しい間柄という話でございますが、これはだいぶ立ち入った話になって恐縮でございますが、須藤君が実は梶原君に金を融通しておるわけでございます。一週間という約束がなかなか守れませんで返してくれない。そうしているうちに梶原という人がいなくなってしまいました。そこで松本さんに連絡をつけておれば、あるいはいつかはこの金を返してもらえる手づるもあろうかと、いまもって須藤君は考えておるようでございます。そんな関係で、そう親しい関係ではございませんけれども知り合いであったし、またその貸し金を返してもらうためにも松本さんとたまにお会いしたり、あるいは手紙の、これはやりとりということではございませんで、年賀状をもらう程度の話のようでございます。  概略そういうことでございます。

大出俊日本社会党

○大出委員 これは立場がおのおのありますから。いまみんなえらい方ですから。山口さんだって警視庁の総務部長をおやりになっておられたり——この方は警務部長をおやめになって総務部のほうにおいでになったんだと思いますが、あとに神奈川県警の赤城さんが警務部長か何かで入ってこられるわけのようでありますが、これは直接聞いたのですから間違いない。酒井さん、外事二課長さんは官房の秘書官か何か今度はおやりになったように聞いております。皆さんずっとおかわりになっておりますから、当面のところはあれでございますが、いずれにしても、いまお話の中に、梶原さんというところで落ち合って知っている間柄である。そこにある写真はどうもやはりそうである。こういうことまでははっきりしたわけであります。一緒にずっと最近まで——最初は最近とおっしゃっていなかった。ところが、そういったあと最近までということになったわけです。いま金の話が出てきまして、そういう目的でおつき合いしていたというけれども、いろいろこちらにありますので、そういうふうに言われると反論しなければならなくなるんだけれども、しかし半分認めてくれればいいと私は申し上げたが、写真の件もお認めになったし、梶原事務所のこともお認めになったし、関係のあることもお認めになったんだから、あまりそこのところをしつこく根掘り葉掘り聞いてもしかたがない、こう思うわけであります、古いことでありますから。  だがしかし問題は、須藤さんとの関係の中には、羽田の税関に行って外人の出入に関する記録を見たいということで須藤さんに頼んだ。このときの警察庁の課長補佐をやっておられた方は丸山昂さんですね。これはこの間まで防衛庁の審議官をおやりになっておられて、また警察庁にお帰りになっておられるわけでありますが、松本さんの見ている前で須藤さんが了解を求めて一緒に羽田に行ってくれて——記録がここにありますが、羽田の税関で出入の記録をとらせてもらって帰ってきておる。ロランズ事件なんか見ましても、警察手帳がありませんと手に入るはずのないものがあります。これは私は法務省と外務省に調べてもらった。ところが何でこれを持っているのですかと私は言われて——そのときはこんなことはまだ表に出ていませんでしたから、やはりこれは普通じゃ見せないのです。そうすると、それはどなたかというようなことを、責任問題云々というようなやかましいことは言いませんが、つまりそういう関係がいずれにしてもあった、これだけは明言できる。それをどうしてくれというわけではないが、私の言っているのは、さっきから目的として言っているのは、いつまでもどうもこういうつながりがそのままになっておって、いろいろなわけのわからぬかっこうになっておったのじゃ困る。だからCICならCIC、CIAならCIAというものをこれからどう考えていくのかという点、そこのところは明確にしてもらわぬと、国民の側に立ったら、これは昔の占領下のことであるからいたし方ないが、今日警察庁の中枢におられる皆さんが何がしかの関係でこれはみんなタッチしていた、松本さんの線をずっと、持っている資料その他から調べていきますと。それじゃ、これはもうここまでくると事済まない、国民に対してやはりCIAなりCICなりというものをはっきりしていただいて、どういう対処のしかたをこれからおとりを願うかという点をここでもうはっきりしていただく時期が来ているのじゃないかというのが、私の言いたい中心点なんですが、長官いかがでありますか。

後藤田正晴警察庁長官

○後藤田説明員 先ほど来お答えいたしておりますように、CICとの関係につきましては、地位協定なり刑特法なりその他の関係で協力しなければならぬ面がございますので、その面については従前どおり協力をいたしたいと思います。  CIAにつきましては、これまた先ほどお答えしましたように、その活動がかりに国内にあって、しかもその活動が不法行為にわたるということであるならば、これは私ども警察対象として見ていきたい。いわんやCIAと私どもは協力をするという関係は全然ございません。

大出俊日本社会党

○大出委員 このハリー・福原さんという方ですがね。これは米軍の階級で申しますと、中佐ですね。キャノンさんも中佐であったわけです。ハリー・福原さんという方は、これはどういう関係で警察庁に再三出入りをされるわけでございますか。

後藤田正晴警察庁長官

○後藤田説明員 いま御指摘の福原という人が、陸軍中佐の福原君であるならば、私も承知をしております。これはアメリカのCICの機関の幹部職員でございます。

大出俊日本社会党

○大出委員 これは先ほどお話が幾つかありましたが、何か米軍の基地にまつわる秘密、機密というふうな問題、そういうふうなことをめぐってちょいちょいお話し合いをしている、こういうことですか、それとも何か機関同士のことでございますから、こういうふうな話し合いなりあるいは協定なりあるいは何か法的根拠なりというようなことでやっている、こういう明確な御答弁をいただけませんか。

後藤田正晴警察庁長官

○後藤田説明員 福原中佐はCICの幹部でございますので、ときどき、私がたとえば長官に就任したといったようなときのあいさつ程度で私のところへ参っております。仕事の面につきましては、これはそれぞれの所管でおそらく何らかの接触が当然あると思いますが、その点は私は承知いたしておりません。

大出俊日本社会党

○大出委員 これは先ほどの丸山昂さんの話によりますと、昭和三十三年ごろ警視庁公安三課長時代でしたかにお見えになったようなことを言っておられたような話をちらっと私は聞いたのですが、これは公式のものじゃないわけですけれども……。ですから、やはり相当前から——これは三十三年ごろといいますと、十一年前になりますからね。そうしますと、これまたきのうやきょうの方じゃない。これは公式な話じゃありませんから、私のが間違っておればそれでいいのですが……。そしてこのころは富山県駐在のCICの隊長であったというのですね、四千番台の番号がついている。だから私は、おそらくこれも真実ではないかという気がするのですが、いまのお話ですと、就任されてあいさつに来られた程度というのですが、十一年前からというと、後藤田さんも次長をおやりになっておられたのだから、その前から御存じなんだろうと私は思うのだが、そこらはもうちょっと何か、二十のとびらじゃないですが、少しヒントをいただけぬですかな。

後藤田正晴警察庁長官

○後藤田説明員 お疑いになるのもごもっともだと思いますが、実は私は幸か不幸か警察の経歴が非常に短うございまして、しかも、その警察の経歴がこれまたいきなり警備局長という御質問の矢面に立つような仕事をやりましたが、いきなりついたのが局長でございますので、やはりその程度の人であれば私のところへ仕事で直接に来るということはございません。やはりあいさつ程度でございまして、大体課長の段階でおそらく連絡しておると思いますが、福原君の経歴等については知りませんので、あるいは後藤君が知っておるかもしれませんからお答えをさしたいと思います。

後藤信義警察庁警備局参事官

○後藤説明員 私は個人的にも福原中佐であればだいぶ前から知っております。これは占領中からすでにCICの職員でございまして、階級はただいま中佐でございますけれども、たしか当時は大尉かそのくらいで、そのうち少佐になり、二世としては珍しいという話を聞きましたが中佐になり、ただいまもおるわけでございます。その福原中佐は、長官いまお話のようにほとんど警察庁にはあらわれておりません。連絡に来るとするならばその部下でございます。これは私のほうで、最近の過激な学生なんかが基地の中に飛び込むというような情勢があるということを聞いておるがどうだというようなことを聞いてくる、それに対してはそれなりの話をしてあげるというようなことでありまして、個人的じゃございませんで、やはりCICという正規の米軍の機関と、それから警察の正規の組織の間の関係である、こういうふうに理解をいたしております。

大出俊日本社会党

○大出委員 これも松本さんがこの福原さんを知っておられて口にされるので、私も気になってそれなりにいろいろ聞いてみた、それでいまの話をしたんですけれども。  ところで、これはCICなのかCIAなのか、これまたわからぬのですよ、調べてみても。だからまるっきりこう言っては長官に恐縮なんだけれども、まともに考えてCICだと思う、こういうことで、そのつもりだと思っていた、ところがそうではなかったということがあり得るわけです。それぞれ各国の大使館の中に私の知った人もおる、私も労働組合運動は長いものですから、総評の中枢におりましたので、いろいろな知り合いがある。ところがアメリカに行ってみたら、出てきた相手がどうも別なところから出てきた、えらいびっくりしたことが実はあるのです。そこらのところはわからぬですね。だから、CICだといえば軍なんだから当然それは公的機関だということになる。したがって、CIAの方とCICの方が親しくして、おまえのほうからひとつ連絡をしておいてくれ、おれが行くからということによしんはなったとするならば、これはCICだと言って行けばやはりCICだということになっちゃう。これは一つの想定ですけれども、あり得るかどうか知りませんが、そういうことになりかねない。だから、そういう点等を考えますと、どうもそこらが私はくどいようだが長官にさっきから言っておるように、安保条約もあるのだから、基地というものは機密を保全するという意味の警察任務があるのだからということが先に立つ。そうすると、北側のほうのスパイらしき者が入ってきたといって、追っかけるアメリカ側の機関というものがあり、警察のほうも同じ任務を持っておるということで追っかけた、たまたま一緒になって同じ目的で追った。捜査、調査の性格上はち合わせすることだってあるでありましょうし、ぶつかっちゃうことだってありましょう。そうなると、これはもうお帰りになったからあれだけれども、ソビエト大使館のポクロフスキーさん、これも私は前にそのことを申し上げましたが、この方がいろいろ言っておられる中に、大使館を出ればやたらとつけられるというのです。それで、いかぬと思って横路にそれたらあとを追っかけてきた、通り過ぎるようにどこかに入ろうと思っても入るところがない、ばったりぶつかっちゃったというようなことがある。そのくらいなわけですから、そこらのところはどうもそれはいたし方がないんだというお考えなら話は別なんですが、先ほど来の長官のお話によると、法的にもCIAとの関係を持つべきものでもないし何もない、こうおっしゃるのだ。となると、そこらをどういうふうに分けるのだといったら、先ほど、どうも機関的には分かれているのですがというところまでの御答弁しかないのですから、これ以上追及しても、皆さんのほうもそこのところははっきりしないからいたし方ありませんが……。  私はここで承っておきたいことがもう一つあるのでありますが、内調の皆さんのほうの側でございますが、先ほど防衛庁長官のほうは、いろいろ調査機関がある、こういうふうにおっしゃっているわけなのでありますが、内調の皆さんのほうは、CIAの皆さんのほうとは情報の交換などというようなことは全くございませんか。

大津英男内閣官房内閣調査室長

○大津説明員 やっておりません。

大出俊日本社会党

○大出委員 公安調査庁の方お見えになっておりますけれども、公安調査庁の皆さんの側は、先般一ぺん承ったのですけれども、これは内調との関係だけでございますか。

内田達夫公安調査庁次長

○内田説明員 内調との関係だけというわけではございません。警察とも非常に緊密にやっております。

大出俊日本社会党

○大出委員 そうすると、警察、公安調査庁、内調、こういう関係が密接にあるわけですね。これはいいですね。

内田達夫公安調査庁次長

○内田説明員 さようでございます。

大出俊日本社会党

○大出委員 そこでひとつ承りたいのですが、旭洋丸事件というのをどなたか御存じですか。

後藤信義警察庁警備局参事官

○後藤説明員 私、詳しくは存じませんが、若干の資料を持ち合わせておりますし、聞いたことはございます。

大出俊日本社会党

○大出委員 ここに三十六年の裁判の判決があります。この判決は、いろんな人がこの中に出てくるわけでありますけれども、特務機関員というようにことばが出てくるのですね。これは何かと思って見てまいりますと、ここにありますのは、内調ということなんですね。この旭洋丸事件の被告は元船員の洲崎利秋さんという方、岸和田市上松町の方であります。いまこの人は交通事故で重傷を負って入院中であります。背後に元特務機関員と、こういうことで、洲崎さんが話していることが新聞に載っております。これは渡辺茂さんという方が、交易合作公社の代表理事ということで、これは茅ケ崎の人でありますが、政府機関の了解協力のもとに北朝鮮との間で進めてきた漁業合作協定がいよいよ軌道に乗ったということで、用船の手配を頼むという連絡を洲崎さんにした。北朝鮮へ行ってくれれば用船料五十万円差し上げる、こういう条件です。そしてお国のためになるということで、洲崎さんは喜んで、この渡辺さんの代理で行くという趙榮晉という朝鮮の方を乗せて、旭洋丸で北朝鮮、これは新浦の港に向かって島根県の温泉津を出港した。ところが出港にあたって、地元の警察が全面的に援助をしている。中にはウイスキーを贈って激励してくれた警官もいた。ところが北朝鮮の新浦の港に着くと、北朝鮮側から、渡辺は内閣調査室の謀報関係に所属して対共産圏のスパイ工作をしている人物だと言われてびっくりした。趙さんという渡辺さんのかわりで行った人、これもたちまち取り調べを受けた。趙さんだけが残されて、この洲崎さんは、翌年一月ですよ、翌年一月まで置いておかれて、何の関係もないということになって、鳥取県の境港に帰ってきた。そうすると今度は浜田海上保安部に密出国容疑で逮捕された。そんなばかに話はないのです。警察の皆さんに協力してもらって、ウイスキーまでもらって出かけていって、今度帰ってきたら、密出国容疑だというので、これは海上保安部に出頭を命ぜられて、いきなり逮捕された。政府機関がついているはずだったのではないかということで、だいぶ憤慨をしたのだけれども、だめだった。渡辺さんを呼んでもらって迫ったが、これもらちがあかない。警察も知らぬ存ぜぬの一点ばりだ。そこで洲崎さんは起訴されて、約束の報酬もふいだ。その真相を洲崎さんは公判で明らかにしたのです。その結果、三十八年十二月松江地裁浜田支部、その公判記録を私はここに持っている。松江地裁浜田支部で、この裁判長は洲崎さんの主張をほぼ全面的に認めて無罪を言い渡した。この公判記録の中に書いてあります。「渡辺及び事件の背後にある福島四郎中島辰次郎、いずれもかつて関東軍特務機関であり、福島は戦後GHQの嘱託として情報活動をし、現在もその方面の仕事をしている。この中島は、戦後在日米軍の情報の仕事を、次いで内閣調査室、韓国景武台機関に籍を置き」、判決の中に全部書いてあります。これは判決そのものです。ここまで全部明らかにして、この判決は、警察が協力した、政府機関が了解をしていること、あるいは洲崎さんがそう思ったこと、全部思わせるようになっていた。したがって、これは当然無罪であるということで無罪判決が出ている。実はこれは念のためにこの洲崎さんという方に電話を入れてみたのです。〇七二四−三九−九四〇二、これは洲崎さんの電話番号です。洲崎さんは何と言っているかというと、松本さんがおっしゃっているのと同じことを言って、あれはひどいものですよ。この方はつとめようと思ったって、はっきり言いますが、地元の警察、海上保安庁、大阪入国管理事務所が行って、あれはスパイの嫌疑があって要注意人物だということを裏から言ってすぐだめになってしまう。しかも、土木関係の仕事で相手方と取引をしようとすると、やはり海上保安庁、入国管理事務所、地元の警察、これが行って、相手方からすぐ断わってくる、こういうことになっているのですね。だからどうしてくれるんだという、こういうことが方々にあったんでは、これは全く捨てておける筋合いのものじゃないと思うのですよ。裁判長が全面的に認めていますから、法廷維持をされる側からすれば控訴するのはあたりまえでしょうけれども、しかしいみじくも言っていることを聞いてみると、この人もみんな同じことです。全く私もスパイ活動の犠牲者だと本人が言っている。現に皆さんおかけになると、長官おかけになるとすぐわかります、御本人が出ますから。こういうことを、松本さんの場合も、そこから私は正直に申し上げて、これは放任できない、こういう気持ちで、やれノイローゼだ何だと皆さんに言われましたけれども——私に言ったわけじゃないけれども、だからそういうことになると、私はいろいろ申し上げましたが、ただCIAの関係では関係がないから、ときには対象にしてやると、こうおっしゃるのだから、そこではっきりしたから、そういうほうにいっていただきたいと思います。CIA、CICの関係では明確になりませんけれども、こういう結果として起こった、こういう現に気の毒な方、名前はおっしゃらないけれども、私の家に電話で、松本さんの言っていることは全くほんとうです、私もあるエージェントの関係者でございます、しかし立場上言えないんですという電話をもらいました。名前をどうしてもおっしゃらない。そういうことがあると、これこそやはり警察の皆さんの側にしたって、何とかしてやらなければならぬ筋合いになる、こう私は思うのです。これは内調の皆さんだって御存じなんでしょう、内調におられ、景武台におられた方がおるのだから。

大津英男内閣官房内閣調査室長

○大津説明員 旭洋丸事件についての御質問でございますけれども、旭洋丸事件の判決の中で景武台機関ということばが出ておるようでございますけれども、私どもそれがどういう機関であるか全然存じ上げておりません。また、内閣調査室の者が渡辺何がしとか福島何がしという者と関係があったかどうかというような点につきましても、古いことでございますが、私も事件が起こったであろうという当時の内閣調査室に派遣された者に聞きましても、そういう者との関係はなかったということを私どもは聞いておるわけでございまして、判決の中にそういうことばが出ておりますということでございますが、私どもは関係がなかったというふうに判断をいたしておるわけであります。

大出俊日本社会党

○大出委員 長官等がどうしても時間の関係でとおっしゃるので、大筋は先ほど長官に答弁をしていただいておりますから、それでひとつそういう方針で進めていただこう。いまだかってこの点あまりはっきりしてないのでありますが、CICとの関係その他CIAとの関係、特にCIAとの関係でございますけれども、これは今後ともはっきりさしていこう、講和発効後はそういうことがあってはならないんだという長官の答弁でありますから、私も実はそれを求めたわけなんで、後藤さんに特にお願いしておきますが、そっちのほうのスパイ関係のほうにやむを得ず戦後の実情の中で携わらざるを得なかった方々が、あるいはまたいまの内調の室長さん知らないとおっしゃるのですけれども、これは国民の側から見ますとわからないのですよ。その人には内調だ、こう言われるでしょう、御本人が。そうおぜん立てができていて警察まで協力しに来ればそう思いますね、御本人はお国のためだと思ったと言っているのですから。そういうまぎらわしいようなことが次々にあって、そう思い込まされた被害者がそこに出る。その上になおかつ今度は皆さんのほうの組織の中の中村さんだとか須藤さんだとか、そういう方に御迷惑をかける気は毛頭ないのですから、そこのところは後藤さんひとつ——関係があったからとか幾ら金をもらったと言ったってあなた方のほうはもらわないと言うに違いないんだから、そこのところを末端の方々にしわが寄らないように、これだけはあなたに念を押しておきます。  そこで、その上でひとつどうしたらいいか。こういういわゆるいろいろな活動の飛ばっちりで——この事件の真相は何かといったら北朝鮮の国情、現情勢を探るという目的があった。裁判の判決の中にある。だとすると、その意味でのスパイ活動の犠牲者です。そうすると、こういう方々を一体どうすればいいかということです。そこのところはどなたかお答えいただけませんか。

後藤信義警察庁警備局参事官

○後藤説明員 特定の旭洋丸事件につきましては裁判が進行中でございますから、そちらのほうでさらに結論が出ると思いますが、私どもが承知しておりますところでは、どうも北鮮のほうに渡った者の間に意思の疎通が十分でなかったところもあるように思います。そこで、いかにも警察もこれに一枚かんでおるとか、あるいは政府の機関がかんでおるというようなことで心配だから行けというようなことで受け取っておる向きがあるかと思います。したがって、第一審でその分につきましてはおそらく無罪になったのでございましょう。そこで私どもといたしましては、そういう明確な形で事件が起こらないようにこれは十分に注意をしなければならぬと思います。そこでこの点は念を入れて今後とも十分に各方面に指導督励をしていきたい、こういうふうに考えておるところでございます。  なお犠牲者というようなことでございますけれども、松本さんもあるいはまた犠牲者の一人に数えられるでございましょう。これはこの前当委員会で御質問のときに先生に申し上げましたように、何らかの情報活動をやっておったために、それをやめてから身辺に危険が及ぶというような御心配があるようでございますので、これにつきましてはそれぞれ十分なる保護の手だてを講じておるわけでございます。警察といたしましてでき得る範囲のそういう手だては講じていきたい、こういうふうに考えるわけでございます。

大出俊日本社会党

○大出委員 それで、これは私の言い過ぎになるかもしれませんが、後藤さん、松本さんがノイローゼ、ノイローゼと書かれたのを私もはっきりしておかぬといかぬので申し上げるのですが、これは毛色の変わった人であるという感じがしました、率直に言って。二十何年間こんなにたくさんの資料が集まるほどにやってきた人ですから、私に対する信頼の度合いだって、何とかしてくれとおっしゃっておるけれども、とことん信用しておるわけじゃない。だからなかなかほんとうのことをおっしゃらぬ場合だってある。だんだん出てくる資料を見ると、これはまだやらなければならぬことがこの中に一ばいあるんですよ。簡単に整理できないのです。連載でもした日にはそれこそ週刊誌がたいへん長いことになってしまうのじゃないかと思うぐらい中身はあります。だから、そういう一般の人の感覚と少し変わった点のあることはしかたがない。職業というものは、私も労働組合に長い間おるからいろいろ見ているけれども、炭労の諸君なんかは石炭みたいな人ばかりです。赤字の電車を走らせている公営企業の皆さんと汽車を走らしている国鉄の皆さんは一目見ればわかる。職業柄そうなっている。警察の皆さんだって、防衛庁の方だって、見ればすぐわかる。そういうカラーがあるのはしょうがないでしょう。だから、そのためにノイローゼだなんだと言われるのは迷惑なんで、そこのところを申し上げておきたい。これはいろいろお話を聞いていると、何かアパートにいて、追浜の時代、下からじっとのぞいておる、こう思った。あとでいろいろ調べてみるとそれはやはり警察の方、名前は申し上げませんが、警察の方が近所の人に見ていてくれ、いえば監視していてくれというんでしょうな、その意味は。その言われた御本人はそう言っておるのです。私の名前は出さぬでくれと言っておるんですよ。こういう席だから、いまのこの問題に関係ないから私は名前を言いません。それから車がついてきてしようがないというので途中から電話をもらって、ナンバーを言われたので調べてみた、警察の車だった。そういうことがあると、たくさんそういう事件をあげた中の幾つか、全然違ったことであっても言っておられることの中になるほどと思うものが実際幾つもある。そこまでいくとこれはいささか警察の過保護ですよ。そうでしょう。何もできないですよ。何か電信柱の陰に人がおる、うちの中をのぞいておる。そうすると一体あれは何だということになる。これは警察の方が頼んだんだという。のぞいていた人は名前を言ってくれるなという。頼まれた人の名前は言いましたよ。私もこの中身を全然知らないで聞いたんです。そうすると現にその人は警察にいた。そういうことがおそらく旭洋丸のほうにだってあるのだと思う。そうすると、これはやはり過保護ですよ、そこのところは。いま後藤さんに御答弁いただいた。先回もそうでありますけれども。そこのところは警察の皆さんの保護が監視にならぬようにしていただきませんと、その方も経済活動をおやりになるわけでございましょうから、旭洋丸の洲崎さんという方もそうでありますけれども、そういう面でぜひ御本人に迷惑をかけぬようなぐあいに育ててやっていただきたい、こういうふうに思う。日本の敗戦という現実の中に生まれた一つの結果だと思いますから、そこらは人権問題でございますのでお願いしたいと思いますが、後藤さんいかがでしょう。

後藤信義警察庁警備局参事官

○後藤説明員 いまの自動車の件やそれからアパートの近所の件というのは、実はアパートの近所の件は承知しておりませんが、自動車の件は松本さんに直接関係のない防犯の連絡に行った自動車をたまたま松本さんが誤解されたようでございまして、これは松本さんのところに伺ってそのことは説明してございます。ただしかし、いま松本さんの御住所のあります警察におきましては、一応二人指名しておりますが、一人は大体一日おきぐらいに変わったことはございませんかということでおたずねしております。これはいま先生のお話であるいは過保護ということで御迷惑がかかってはいかぬので、どういうようなやり方をすれば一番御安心がいただけてしかも安全であるか、その点はあるいは先生のお知恵を拝借するなり、松本さんのお考えなりをいただいて、警察のほうも、これは私どものほうで一生懸命やっておりますことが御本人の御迷惑になりましてはたいへん恐縮でございますので、そのように取り計らいたいと存じます。

大出俊日本社会党

○大出委員 だいぶ時間を使いまして申しわけないのですが、私も後藤さんに先般お答えをいただきまして、御努力をいただいた点は前向きに受け取って、妙に受け取ってはおりませんが、ただ、いささかどうも過保護に過ぎるというようなことになると、やはり御家族のこともありまして心配になる面がありますので申し上げたわけであります。実はこういうことですから、そこらは御検討をいただき、お話し合いをいただきたいと思うわけであります。  それからもう一つ、言わないでもいいことではありますけれども、あまり書かれるので一言申し上げておきますが、斎藤さんの病院の件なんですが、日下部さんという警部補の方がおいでになる。この方が新橋で落ち合いたいという連絡を松本さんによこした。何ですかと聞いたら、CIAの関係でかつていろいろ追われた人があって、かくまうにいい場所がある、一ぺん見ておきませんかということで、新橋で落ち合った。そうして行ったら、四谷の駅の近くの、斎藤茂吉さんの御子息さんの病院だ。そうしたらお医者さんが出てこられて、うちは温泉と同じで、この部屋は防音装置がしてあるから、何を言ったって表には漏れません、温泉と同じで居ごこちがいいところだから、一週間くらい休みませんかという話を、いきなりのっけから言われた。克明に聞いてみましたらそのとおりです。お医者さんですから、本来ならば病状を調べるべき性質のものなんですけれども、初めからそういう言い出しというのは、日下部さんがそのお医者さんに連絡したときの話がそうなっていたんだろうと思わざるを得ない。これは病院じゃないかといって、だいぶ文句をいったら、そう言わずにちょっとつき合ってくれということで入っていったわけです。これは勘ぐれば、一週間休みましょうというんで休んだら、今度こんなことが起こって私がものを言ったって、あれは気違い病院から出てきたんだなんということになって、そのとおりになる。これは勘ぐれば切りがないことですけれども、そこは警察の皆さんが悪意があったというふうには断定はいたしませんが、十五日に私が新聞記者にお目にかかることにした。そうしたら、その前の日に、松本さんが斎藤さんの病院に行って診断書を調べてきてくれというんで、松本さんの了解を得て行った人がある。そうしたらその一時間前に診断書を取りにきているという人がいる。本人に無断です。これは、どちらさんだといったら、会社関係であるといわれたというお医者さんの答弁です。これは疑いたくもなる面が幾つかございます。ですからこれは先々のこともありまして、何かとかく問題があるのは——警察の皆さんのほうが、それはノイローゼでございますということになるのでは困るので、そこらのところは、現在の人間はほとんどいささかノイローゼなのかもしれませんけれども、これは少し何とか言っておかないと、一言御答弁をいただいておかないと、私も迷惑するので、いかがでございますか。

後藤信義警察庁警備局参事官

○後藤説明員 斎藤神経科に松本さんに行っていただいたのは、これは他意はございませんで、八月、この前先生のお話のございましたように、村井さんを通じて土田部長のところに、どうも自分はつけられておるという話がありまして、土田部長が会っておられるわけでございます。そのときの印象でどうもノイローゼではないかということで、やはり医者に見てもらったほうがよかろうという話はその当時から出ておったようでございます。そこで松本さん御自身はそういうことはないということでなかなか肯定されなかったのでございましょう。そこで私、そういう斎藤医院に御案内する経過というものは、実は先生から初めてお聞きしたわけでございますけれども、いずれにしましても警察といたしましては、別に特段の何らかの意図があってやったわけではございません。たいへんにおびえておられるようでございまして、それが非常に異常である、そこでやはり医者に診断してもらったほうが安心だろう、こういうことでお連れをしたわけでございますので、私のほうとしましては、特段そのことを将来利用するとかいうようなことは毛頭ございません。したがいまして、松本さん御本人がこの席におられるそうでございますけれども、御本人を前にしてはなはだ恐縮でございますが、もしそのような疑いがありますならば、しかるべき医療の措置を講じていただいたほうがよかろうと思いますし、またそれが全然心配がないものでございますならば、これは私どもといたしましても、先ほどからお話しございますように十分注意をいたしまして、身辺にいささかの危険も及ばないように考えていきたいと思います。  ただこれは先ほどの繰り返しになりますが、神奈川県警のほうにそのことを申し渡したところ、それをはなはだしゃくし定木に受け取りまして、もし万一のことがあっておまえは職務怠慢だということがあってはたいへんだということで一日おきに様子を聞きに行くというのははなはだ御迷惑かもしれませんので、その辺は十分に注意をいたしたいと思います。

大出俊日本社会党

○大出委員 わかりました。  それじゃ長くなってたいへん恐縮でございますから、この点はこの辺で打ち切らしていただきまして、客観的に見て来年はずいぶんとむずかしい年のようでもございますから、したがって日本国民という立場からものを見た場合に、CIA活動というものがとかく問題の種になる。先ほど長官も言っておられたとおりでありまして、そういう点はひとつ今後とも十分お気をつけいただきたいのと、結果的に起こった、つまり犠牲と私どもいわなければならぬ方々について、さらにまた各般の人権問題と目されるようなことについて、十分これはひとつ前向きで御検討いただき、御配慮いただきたいと考えるわけであります。たいへんどうも長時間ありがとうございました。この間質問をしたときに、内調の皆さんなり公安調査庁の皆さんにおつき合いいただきました関係が多少ずつございましたので、おつき合いいただきましてありがとうございました。  山上さんに基地問題を三つ、四つ簡単に承りまして結論にしたいと思うのであります。  一つは、厚木の海軍飛行場について少し承りたいのであります。規制措置について合同委員会でやりとりを旧来からいろいろやっておられるわけでありますが、先般防衛庁の案、つまり日本案になりましょうが、お出しになって、クレームがついて延びたというところまで私、記憶をしておるのであります。この飛行規制措置に関するその後の予定と申しますか、合同委員会その他でどのように運ぶおつもりでございますか。

山上信重防衛施設庁長官

○山上説明員 厚木飛行場の飛行規制の問題につきましては、地元の皆さんからもたびたびの御要請もございますので、従来から米側とも、一般の皆さんに迷惑のかからないようにということで、現在すでに日米間で、晩の飛行であるとかあるいは上空の飛行であるとかいうような数項目についてすでに規制もされておるのでございまするが、さらに規制をある意味では強化していくということにつきまして、現在合同委員会の下にある騒音分科委員会、こちらのほうで具体的な話し合いを詰めておるのでございまして、ほぼ成案を得つつあるということでございますので、いずれ遠からずこれについて決定がされるものと、私どもは了承しておる次第でございます。

大出俊日本社会党

○大出委員 先般、これまた大和の爆音防止期成同盟の皆さんたち中心になりまして——私もその前に実はちょっと同盟の皆さんのお集まりにおじゃましたのですが、ずいぶん奥さんたちから私自身が質問攻めにあいまして、この委員会で運輸省も呼んで航空法の問題等の論議もいたしましたが、これについても実はずいぶんたくさん質問が出ました。たまらぬというのですね。がまんならぬという人たちがうんと多いんですよ。私もどうもこの委員会に籍を置いております関係で、実は答弁に困ったような実情なんです。私が、いろいろなニュアンスの方がおられると思ったから、やわらかく言ったら、何で基地をどけてしまえと言えないのだ、それが根本解決だ、大出さん、何であなた言わぬと、一般の方から逆に文句が出た。これにびっくりしたようなわけなんですけれども、そういう雰囲気です。そこですわり込みみたいなのがあったということです。この間に私どもの党から、参議院の岡三郎議員であるとか竹田四郎議員であるとかあるいは加藤万吉衆議院議員であるという方々が中に入られたようです。そしてこの同盟の皆さんは、七月段階で一応回答されておりますが、うなずけないというので、あらためてこうしてもらいたいという意見を出しておりますけれども、そこらの扱いについて、どうするかということを現地で話し合っておられるようであります。そこのところは、長官そこまでこまかく御存じないと思いますから、施設部長おいでになっているならそちらからお答えをいただければけっこうなのですが、どういうふうなやりとりになっておりますか。

鶴崎敏防衛施設庁施設部長

○鶴崎説明員 ただいま長官からもお答えしましたように、厚木飛行場につきましては数項目の騒音防止その他に関する米軍の飛行規制が現在行なわれておりますが、なおそれでは不十分であるということで、さらに米側と現在騒音対策分科委員会で協議をいたしまして、大体煮詰まってきておる段階でございます。  これまでにもサイレンサーの設置その他いろいろ騒音の問題については手だてを講じておるわけですが、さらに、従来は八百フィート以上になっておりました飛行高度を千六百フィート以上に改める。あるいは夜間の試運転の禁止、これが従来は十八時から朝の六時までであったものを、二時間さらに延ばして八時までにするという夜間における試運転時間の制限の延長。さらにはエンジンのテストをする場所につきましても特定の場所に限定をして、ほかのところでやらない、こういったことにつきまして大体米側と話が煮詰まってきております。これは米側と折衝しました結論に近いものでございますので、近いうちに合同委員会で正規に取りきめたい、このように思っております。地元の方々としましてはさらに、これでは不十分であるというお声もございますが、われわれ、ともかく逐次改善していくのだということで、これでもかなり米側と折衝しまして、改善を見ることに大体なってきておる、こういう実態でございます。

大出俊日本社会党

○大出委員 鶴崎さん、ちょっと恐縮なんだけれども、いま、もっとたくさんあると思ったものだから書かなかったのですけれども、それだけなら、もう一ぺんちょっと言っていただけませんか、書きますから。

鶴崎敏防衛施設庁施設部長

○鶴崎説明員 それでは再度申し上げますと、最低飛行高度を従来は八百フィートであったものを千六百フィートに改める。なるべく高く飛ぶということでございます。それからエンジンの試運転の時間が、夜間については禁止されております。それが従来は十八時から朝の六時までであったわけですが、これをさらに二時間延長して八時までにする。それから試運転の場所につきましては消音器のある場所——この近所が試運転の場所になっておりますので、それ以外のところではやらないようにする。従来もいろいろな制限がございますが、大体この三点を新しくさらに追加するということでございます。

大出俊日本社会党

○大出委員 私もここに地元の方と話し合いをした中身を全部持っておるのです。時間があればきょうは一つずつ承っておきたいと思ったのですけれども、だいぶ前の問題で時間を費やしましたので、これはあらためてお伺いするなりお話をしたいのでありますが、そこで幾つかここで聞いておきたいことがあるのです。  いま消音器の話が出ましたが、旧来この使い方はどういうふうになっておりますか。私もあそこに行って消音器を、二基でしたが、使っているのを途中で見てまいりました。EC121型機を見に行きましたときに、ちょどあそこでやっておりまして説明を聞いたのですけれども、二つですよ。どうもあれはあんまり完全に使っていないように聞いているのです。めんどうくさいというので、滑走路に入ってくるときだとか出るときは使わない。だからそういう点がぼけてしまうと、これはせっかくやってみても実際には用をなさない。だから委員会か何かつくって、監視というたら行き過ぎかもわからぬけれども、期成同盟の諸君をここに入れる。使っているというのを見せなければこれは安心できぬというような意見もたくさん現地ではある。旧来の使い方というものはきまっておりましたね。そこらどうですか。

鶴崎敏防衛施設庁施設部長

○鶴崎説明員 サイレンサーはことし二基できまして、現在米側がすでに使用を開始しておるというふうに聞いております。それはエンジンのぐあいを定期的に調整をする場合にテストをするわけですが、その場合の騒音を防止するために、気体を中に入れまして、そしてこれは水滴が出まして高熱によって蒸気になる、この蒸気を出すことによって騒音を緩和するという装置になっておるというふうに聞いておりますが、具体的にどういうふうに使っておるかという詳しいことは、われわれまだ承知しておりませんので、もし米軍の使用のやり方について不十分な点がございましたら、これは米側に申し入れて、せっかくつくった施設でございますので、なるべく有効に利用するようにしたいと思います。

大出俊日本社会党

○大出委員 これはエンジンのオーバーホールなどをするとき、そういう場合は使えるわけですよ。ところが滑走路に入るとき、さらに離着陸ですね。住民が一番被害を受ける爆音は離陸着陸なんですね。ところがこの場合は、めんどうくさいからということになるのですか、これは使わない。だから実際には消音器は二基できたけれども、さっぱりどうもそういう意味の効果がない、というのが地域の皆さんの異口同音に言うことですよ。だから鶴崎さん、これはいまここで言っても、そう聞いておりますと言っておられるから、聞いておりますというのに行ってこいというわけにいきません。だからいまのところは、そういう現地の人たちのものの考え方、気持ち、現にそうであるということ、そこのところを皆さんのほうでさっそくお調べをいただいて、適切な手をお打ちいただきたいと思うのですが、いかがですか。   〔委員長退席、三原委員長代理着席〕

鶴崎敏防衛施設庁施設部長

○鶴崎説明員 御指摘の点につきましては、さっそく現地の実際の状況を調べまして、措置として不十分な点があると認められます場合には、われわれとしても米側に申し入れをして善処したい、こういうように考えております。

大出俊日本社会党

○大出委員 中身に入りますと長くなりますからやめまして、後ほどそれはあらためてひとつ皆さんとお話をすることにいたします。  大筋を承ってまいりますが、まずさっき私があげました、皆さんがすわり込み等をおやりになったときに話し合いがあった。そのときに合同委員会でいま出しておる政府案にクレームがついたから出し直しをする。そうして話し合う。まずいま政府、防衛施設庁が考えているものをなるべく合意に達する努力をする。その努力の見通しが三つ旧来よりは変わってくるということだと思うのでありますが、そのあとあらためて同盟の皆さんが出しておる規制案、とりあえず皆さんがいま持っておられるものを合意を取りつける努力を全力をあげてされて、そのあとおっつけて地元の皆さんが出しておられるものをもう一ぺんあげてさらに努力をする、こういう実はお話だったというのですが、そこのところはそう理解してよろしゅうございますか。

鶴崎敏防衛施設庁施設部長

○鶴崎説明員 当初に地元から出ました要望につきまして、われわれ十分検討し、米側と折衝したわけでございます。そこで大体の交渉の内容につきましては、地元の方にも局のほうからお話はしてあると存じますが、なお不十分であるというようなことで、さらに要望があったことも事実でございます。しかしその二度目に出された御要望の点もあわせ考えまして、現段階ではやはり先ほど申し上げた程度のことでおさめざるを得ないのではないか、こういうことで、近く合同委員会にはかることになろうかと思います。しかしこれで地元が完全に十分だというわけではもちろんございませんので、その問題につきましては今後も引き続き折衝はしていきたい、このように存じます。

大出俊日本社会党

○大出委員 これはいま簡単にそうおっしゃるけれども、それだというと、またすぐ似たような問題が起こるのですよ。また風船をあげるとか、また航空法の罰則だ云々という話が起こる。目に見えているという気がするのです。  そこで、やはり鶴崎さん、この合同委員会、いつおやりになるかということを承っていないから、大体いつごろになるかということを承りたいのと、これは同盟が出しております——ここにたくさんありますが、相手方に対してどうして押せないかということ。私はふしぎな点もある。というのは、まわりで幾らやってみても、基地の中のことでしょう。何をきめたって相手方がそのとおりやってくれない。これでは意味がない。だからそういう意味ではやっぱり騒音測定網みたいなものをつくる。そして、これは大和市がつくった資料の中にもありますが、だいぶふえているわけですよ。ところがその資料をぶつけると、事実に相違するという言い方を米軍側はする。事実に相違するといったって、中に入って見れないからね。市のほうはちゃんと測定して書いているのですから。これでは困るのですね。だから、測定網なら測定網というものをつくって、そして騒音対策の委員会なら委員会というものをつくって、そうしてもう少し規制措置が完全にきめられているとおり行なわれているということがまず必要です。この出している中に、無理もないものがたくさんあるですよ。たくさん数がありますから一々取り上げて言っておられませんけれども、要約して結論を申し上げれば、要するに簡単に言えば、飛ぶことをもっと少なくせよということですからね。もっと言ってしまえば、基地をどけてしまえということになってくるのだけれども、そこまで大きな騒ぎになっては皆さんも取り上げるのに困るわけですから、そうすると、皆さんがもっと力を入れて、要求が出ておるから御存じだと思うのですけれども、もう少し、ここまでいったかという感じのするくらいは、合同委員会までにやってくれませんかな。もう少しどうですか、鶴崎さん、長官、これは少し骨を折っていただけませんかな。またすぐ似たような騒ぎが起こって、私もまた行かなければならぬですから。

山上信重防衛施設庁長官

○山上説明員 先ほど施設部長から御説明したような線のものを現在話しておるわけでございますが、この上に引き続きさらに地元の方々からたくさんの御要望がございますが、直ちにこれをこの中でやるということは、かえって、少しでも早く規制を実現するという意味からは——いまやっているのは、とりあえずともかく早く実現する、しかる後に、さらに今後もう少し改善できる方法をそれらのうちから選んでまたやっていくというふうな、まあできるだけすみやかではあるけれども、逐次改善していくという方法に持っていきたいというふうに考えております。

大出俊日本社会党

○大出委員 前のほうで時間をとりましたからあれですけれども、時間もないことで……。  私もさっき冒頭に申し上げましたように、ごもっともだというふうに受け取れる奥さん方の話もたくさんあります。切実なものがありますよ。だから私もできるだけその気持ちをくんで、これは閉会中でございまして常時やるわけにはまいりませんが、私も皆さんのところにお伺いをして、やっている方々の意のあるところをできるだけくんで、ひとつ皆さんと御相談さしていただこうと思うんですけれども、いま長官がおっしゃったように、合同委員会が間もなくならば、これは技術的にはあるいはそれしか方法がないかもしれません。いつごろになりますか、時期は。

鶴崎敏防衛施設庁施設部長

○鶴崎説明員 時期をいま確定的にはちょっと申し上げかねると思いますが、おそくも来月中くらいまでには合同委員会で合意できる運びになるかと思います。

大出俊日本社会党

○大出委員 大筋の質問の次に移りますけれども、これは防衛庁長官がいないので困るんですけれども、一言だけでも言っておきます。私も行ってみたのですが、EC121型が私が行ったときに二機ありました。背中に白いものを載せておりますからすぐわかりますが、スーパーコンステレーションですから、どこから見てもわかるわけですけれども、どうしてもあそこにこれだけ問題になっても置いておかなければならぬ理由、これがわからぬのですけれどもね。これもずいぶんいろいろ意見が出るんですがね。これは高度の政治問題だから答弁できないというのが、現地の軍側の言い分なんです。ということになりますと、これは日本政府とアメリカの政府との間と、こうなるわけですが、どけられない理由というのはとりあえず何と言っておるか、そこら辺御存じないですか。

山上信重防衛施設庁長官

○山上説明員 ただいま私、施設庁としては具体的な事情を存じておりません。

大出俊日本社会党

○大出委員 長官にあらためて承りましょう。  それから次にテレビの受信料の減額減免の拡大。進入表面、転移表面、二キロ、一キロございますけれども、これを昭和四十五年度の予算の面でどの辺をどういうふうにされるのか、施設庁としてはいかがですか。

山上信重防衛施設庁長官

○山上説明員 この点につきましては、明年度の予算でございまして、大蔵省とまだ予算の折衝というものをいたしておりませんので、どういうふうにするかということをただいま確定的に申し上げるわけにはまいらぬと思いますが、われわれとしてはできるだけその範囲が広げられるように、NHKあるいは政府とも今後も話し合ってまいりたいという考え方で予算等も考えておる次第であります。

大出俊日本社会党

○大出委員 これは松野さんが防衛庁長官時代に、私この問題、郵政省を呼びましてだいぶここで詰めたことがあるんです。ところで今度の中身というのは、予算が一つと範囲が一つあるんですね。二キロ、一キロ、半額という進入表面、転移表面、分けましてございますが、これは予算、金のほうの額と範囲というものがからんでくるんですね。そこらのところはどういうふうにお考えですか。

山上信重防衛施設庁長官

○山上説明員 範囲を広げるという方向でものを考えていきたい、かように考えております。

大出俊日本社会党

○大出委員 したがいまして、範囲をどのくらい広げれば予算的にどのくらい要るということになってくるわけですね。そうでしょう、理屈からいくと。だからそこのからみ合いがありますから、金のほうはまだこれからだとおっしゃるけれども、範囲のほうは一体どれくらいかと聞いておるわけですがね、私のほうは。いかがですか。もうその辺検討しておられぬと、これは予算折衝にならぬでしょう。

山上信重防衛施設庁長官

○山上説明員 もちろん範囲を広げれば、それだけ金が要るということでございますので、何と申しますか、NHKが減額できるような方向、これはどういう形になりますか、今後これまた大蔵あるいはNHKと話し合いをしてまいらなければなりませんので、具体的にどれだけというふうにただいまちょっと申し上げかねまするが、そういう方向で考えておるということで御了承願いたいと思います。

大出俊日本社会党

○大出委員 私もNHKあるいは郵政省を呼んでやったことがありますけれども、いずれも、NHKも薄謝協会といわれているように、そう金があるわけではない。法律改正もなかなかできないから、取れないところから強制的に取ることもできないし、だからといって郵政省も金を出す筋合いのものでもなし、そうすると、基地を預かる施設庁が予算措置をせざるを得ないというところに押し詰まってきておるわけですから、皆さんのほうで御努力いただく以外に、ここから先進める方法がないわけですから、さっき申しましたように、なるべく取らないようにする、きめたことは完全に実行させるということがまず前提になるのだけれども、さて今度は料金減免の問題なんかも、地元のそういった空気の中なんですから、やはりそこらもくんで、できるだけこれは御努力いただかないと、私ども中に入って非常に困るということになりますので、ぜひひとつ、これはいまここに数字がないようでありますから、最大御努力いただいて、またその過程でひとつ御相談いただきたい、こう思います。  それから財満さんが施設部長時代に、私だいぶ、三日がかりでこの委員会で防衛施設周辺整備法なる法律を手がけてきたわけでありますが、皆さんのほうでもこんなに厚いのをつくったりしておりますが、これはこのままで、たとえば四条を取り上げましても、二〇%アメリカが使ってなければどうのこうのとかいろいろ政令等が出ておりますが、それからまた戸塚の細谷戸住宅地域、ここあたりになりますと、電波障害等の関係がございまして、郵便局を建てたくても建てられぬ、県が土地を貸すといって副申書までつけてくれておるのだけれども、困るという。全くの公共施設です。細谷戸住宅前、これは横浜の久保施設局長さんのほうは一カ年間猶予がほしいというので、訓令の形でやればやれなくない。地域に委員会がありますけれども、そこらも考えて公共施設が建てられるようにしようということで、少し変えていこうという時期もありました。ところが片や中屋敷問題等もあって、変わった形にいま進んでおりますけれども、しかし、この基本にしようとお考えになった防衛施設周辺整備法でございますから、したがって、こちらのほうはもうぼつぼつ法律的に改正をする要があると私は思うのでありますが、そこらは一体どうお考えになりますか。

山上信重防衛施設庁長官

○山上説明員 具体的な問題については後ほど施設部長からお答えしますが、整備法の運用がぼつぼつ限界にきているのではないかということでございまするが、われわれ整備法を現在運用いたしておりまして、いろいろな面で新しい事態に対しましてそれぞれ各条項を適用してやってまいるという線でいっておりまするが、ただいまのところ直ちに法律を改正しなければ運用がつかないというようなことには必ずしも考えておりませんので、これの運用、政令であるとかそういったような面をフルに活用して、そっち方面の改正ということは相当あるかと思いますが、運用よろしきを得て周辺整備については万全を期していきたい。なお、今後さらに問題が出てきて、ここのところはどうしても改正しなければいけないということがございますれば、その点はちゅうちょなくまたやってまいる、こういうつもりでございます。

大出俊日本社会党

○大出委員 あの論議のときにも、私は政令の中身をいろいろ承ってまいりまして、政令にまかせるところは十三くらいあったはずです。だから政令がきまってみなければわからぬわけですから、心配しまして、実はずいぶん政令の中身に触れて論議したつもりなんです。いまはこうだが将来こうあるべきだという意見も私はずいぶん述べておいたつもりなんです。ところがいま方々でそれにぶつかるわけですね。私の周辺なんかもそうでありますけれども、この間から私は幾つも意見を聞いております。政令を変えればやれる面も中にはあります。だから、そういう点はいまおっしゃるように、法律よりも先に政令をちゅうちょなく——政務次官もお見えになっておりますが、これはお変えをいただく努力をしていただきたい。具体的な点はここで一々やっておられませんから、またあらためて申し上げます。  それから予算のワクでありますけれども、これはどのくらい本年は基地交付金その他お考えでございますか。

山上信重防衛施設庁長官

○山上説明員 基地交付金の予算は、実は自治省のほうの予算になっておりますものですから……。周辺整備の関係でございますと私のほうの関係でございますが。(大出委員「基地対策費」と呼ぶ)基地対策費といたしましては、明年度は、これまた大蔵にこれから折衝する段階でございまして、まだ要求を出したという段階でございますが、いわゆる特別会計の分も含めまして全体で約四百億程度の周辺整備の予算を大蔵に最近提出したところでございます。今後これを大蔵省にさらに折衝して具体的にどういうふうな数字になるか、これは今後の問題であります。

大出俊日本社会党

○大出委員 これはいま私言い間違えました。某地対策費でございますけれども、四百億ということでありますが、皆さんのほうの四百億を出したその理由が人員その他の関係で、この処理をするのに四百億くらいが限度であるということを言っておられるようでありますが、そういうことですか。

山上信重防衛施設庁長官

○山上説明員 昨年の予算の要求のときに人員の問題ということが論議にのぼりましたが、今回はややその能力を越しておるかもしれませんけれども、できるだけ周辺整備をやっていかなければならぬという意味合いでさような要求を出しておりますので、御了承願いたいと思います。

大出俊日本社会党

○大出委員 これはもうおられる人たちのことを考えれば、そう無理な事務的なことをやりきれないことはわかるのでありますが、それならそれでやはり人を要求していただかなければ困る。該当委員会でございますから、そこも考えまして質問をしたのでありますが、その人員が理由になって金のほうを押えるというのは少しどうも理由にならぬという気が私はするのです。地元のほうに去年のように、人員がこれこれだからこれくらいしか無理なんだ、とてもそんなにさばききれないなんというようなことを言うと、ふざけるなというようなことになってしまいますから、それならそれで、必要なことをやるのですから、これは行政管理庁もございますけれども、それまたこの委員会の所管でございますから、必要なことをやる以上は——やはりそれは返すべきものは返さなければなりません。そういう意味で、ひとつそこを離れて、できる限りこれはがんばっていただいて、たくさん問題がありますので、解決に向かって御努力をいただきたい。法改正その他の問題はぼつぼつ出始めておりますので、あらためてひとつ時間をいただいて論議をしたいと思うわけであります。何よりも先ほどの飛ばないようにする、飛ぶ時間を短くする、そしてきめたことは実行をするということと、それから合同委員会まで、来月ということでございますから多少の日にちもある。これだけたくさんありますので、あるいは地元からさらに陳情が行くかもしれません、私もあるいはお伺いするかもしれませんが、そこらを含めて、ぜひひとつこれはもう少しがんばっていただいて、せっかくの地元の方々の切なる気持ちでございますから、ぜひひとつ前向きでもう少し押していただきたい。このことをつけ加えておきたいのですが、いまの点いかがですか。

山上信重防衛施設庁長官

○山上説明員 先ほど申し上げましたとおり、まず当面の問題をなるべく早く片をつける、そうしてさらに今後前向きで努力してまいりたい、かように考えておる次第であります。

大出俊日本社会党

○大出委員 時間がありませんので、あと他の基地問題を一つずつ承りますから、簡単にずうっとお答えいただければけっこうでございます。  まず一つ、キャンプ渕野辺の、実は神奈川新聞に昨日ちょっと出ておったのでありますが、あそこのアンテナその他がどんどん減っている、そうしてあそこにいる十五人ばかりのうち十一名に解雇云々の通告がこの前あって、それで駐留軍につとめる方々の間でいろいろ問題が起こって、とりあえず押えた形になっている。しかし一年ぐらいが限度であるという。そうすると、あれはどこかに移らなければならぬことになる。所沢だ何だといって、防衛庁長官もお出かけになったりなにかしているということもあって、あれはどこかに移るのかという、地元あるいは神奈川新聞関係を含めましてそういういろいろな疑問が出てきておりますが、御存じですか。

鶴崎敏防衛施設庁施設部長

○鶴崎説明員 キャンプ渕野辺の施設を他に移設するという正式の話は聞いておりません。  なお通信施設のアンテナポールが移動したり減ることがあるかどうか、私は過去の経験ではわかりませんけれども、その時点によって状況が変わるということはほかのほうの通信施設についてもございますので、それが必ずしもどこかに移転することの前提ということにはならないのじゃないか、このように考えます。

大出俊日本社会党

○大出委員 次に小柴の米軍駐留施設の問題でありますが、予算委員会で私が質問を申し上げて、皆さん方のほうで共同調査ということを鶴崎さんからお話になったと思うのでありますが、これは欲は言いませんけれども、言うならば形だけの共同調査になった。質問は承りましょうということですから、その範囲に共同を入れたのかしれぬと思うのですけれども、問題の十八号タンクをつくったいわれ因縁等がございまして、台帳には油槽と書いてある、こういう御答弁が鶴崎さんからございましたが、ダイヤモンド大佐が連れて歩いた時代のいきさつからすると、から掘りになっおって、なかったという地元の方の言い分です。そこから食い違っておりまして、それを調べるには共同調査しかない、こうなったはずなんですが、そこまでは地元の方はだれも連れていっていただけなかった。そこで質問だけは承るということになったようであります。私も間接的に聞いたのでありますが、さてそのあとでこのタンク十八号の撤去云々にいかないで、イーズメントを設定をしたいというので、二十町歩返したつまり返還地域、今日個人の所有でありますが、しかも畑が段々になっておるから、これを平らにするんだ。そうすると相当金がかかる。これは防衛庁、そして横浜市にも頼んで何とかする、だからイーズメントをくれ、こういう話で、実は現地にその後の話し合いの場面で行った。これもどうもおもしろくないという現地の皆さんの感情の上に、個人の名前はあえてあげませんけれども、横浜の施設局からおいでになったある係の方、これは課長さんではないもっと下の係の方のようでありますけれども、町会長小山寛治さんをつかまえて、こんな小柴なんて土地に何ほどの価値があるんですかということを最後に言い出したというので、かんかんにおこってしまって一喝くれたということになったわけですね。久保局長さんの私への言い分からすると、話し合いがどうもうまくいかなかったということのようですが、うまくいくもいかないも、慶応三年の大津波以来、長浜千軒なんていわれて、ずいぶん苦労されている特殊な地域ですから、しかも海軍に早くから接収をされて、あれだけの山坂のところを接収されて満足に畑もやれない、そういう地域、おまけに基地があって臨海道路も回らない。裏へ抜ける、長浜へ抜ける道路もっかない。そういうことにされておる。その先祖代々の土地を何とか早く使って生きていきたいと思っているのに、何ほどの価値があるんですかという言い方をされれば、それは私だっておこりますよ。私はほんとうを言うと、こんな者はやめさせろと言いたいぐらいなんですけれども、やはり末端の方に御迷惑をかけたくないから、私はだれということは言いませんけれども、これはおさまりがつかぬことになって私も心配だから、現地に行っていろいろ言い分を聞いてみた。現地の方は、ふざけているといってふんまんやる方ない、そういう状態なんです。そうしてこの排気口は出っぱなし。この間の質問で、山上さんおいでになりましたが、千二百メートルばかり立ち入り禁止区域をつくりたいのでイーズメントをくれといっている。立ち入り禁止区域にしなければならぬほど危険な排気口が出ていて、人がそばまで行けるようになっていて、それすらどけようともしない。そして個人所有の土地の下に十八号の高オクタンの米軍のジェット燃料その他の貯油施設のタンクがある。こういう現状なんですね。その後これは横浜でも久保さんのほうから何かお話でもあって、少しは何かお考えいただいておるのかどうか、そこのところを承りたいのです。

鶴崎敏防衛施設庁施設部長

○鶴崎説明員 いつかの委員会で先生から御質問がございまして、現地との共同調査をひとつ考えてもらいたいということで、これはさっそく局に指示をしまして、局の担当の者と地元の関係の方が現地調査をしたという報告は受けております。ただいま係の者が適当でない発言をしたということは、私、実はここで初めて聞くわけでございますが、そこで調査の結果十八号タンクの問題がどうなったかといいますと、いま先生がおっしゃったように、やはり地下にそういうものがある。しかもこれはあやまって米軍が地表の部分を返還をしたという過去のいきさつがございまして、何とか関係の地主の方の了解を得て契約をしたいということで、いま努力しているわけです。つきましては、農耕地がそれだけ狭くなるというような点も考えまして、それならば残余の農地について何か生産力を高める方法を講ずることによって、何とか円満に話はつかないかということで、現在関係の所有者の方と折衝しておるという報告を受けております。

大出俊日本社会党

○大出委員 いま残余のというお話がありまして、生産力を高めるということなんですが、いずれをさしているのか私わからないのですがね。方法は二つあるんです。多少ともよけいというので、段々になっておるのをならそうというのが先に出てきた。これは全然地元が受け入れないのですよ。その関係の中でいまの発言が出たわけです。あと一つ方法があるのは、あそこはイーズメントを設定したいとおっしゃる地域の西南になると思いますが、そこに、基地内でありますけれども、概算六万平米くらい使ってない地域があるんですよ。これは接収を解除してもらいたいというこれまた地元の切なる要望があるのです。久保さんはだいぶ前に私に、施設局長としてこの六万平米を返してくれぬかという折衝を米軍にしてみたいと思う、ただこれは全くの私見です、だから上に上げてと、こういうお話を非公式に私にされたのです。いま申し上げるのが初めてで、大出さんの胸だけにとめておいてくれというお話であったのですが、いま生産力を高めるため残余のとおっしゃったので、私は久保さんが前に言われたそのことだと了解していま申し上げたのです。できれば施設庁が取り上げて、施設庁として六万平米と言っていただかないと、そうなればこれは国が言ったことになりますので、そこまでこれは上げていただきたい筋だと私は思っているわけでありますが、いまのお話をもうちょっと砕いて御説明をいただきたいのです。

鶴崎敏防衛施設庁施設部長

○鶴崎説明員 ただいま残余と申し上げたのは、あやまって返還した民有地の部分につきまして、その一部がいまのように排気口が出ていることによって立ち入りを制限するということになりますと、その農耕可能の面積が減る、したがってその部分について何か生産力を高める方法を考えることによって何とか話がつかないかという意味でございまして、新たに別の土地を返還をし、民間に払い下げるという意味ではございません。いまお話しの、その民有地に隣接した国有地の部分を返還をしてもらいたいという要望があることは、われわれかねて承知しております。局のほうでも、あるいは非公式に米側の意向も聞いたかと思いますが、ただ、何せ貯油施設という危険物を貯蔵しておる、地下にも配管がいろいろと走っておるというような関係から、保安距離といいますか、何かあった場合の距離も考えなきゃいけないというようなこともございまして、必ずしも返還の問題は楽観できない。逆に言えば非常にむずかしい状態であるというのが現状でございます。

大出俊日本社会党

○大出委員 実は久保さんと私の話を表へ出してまことに恐縮だったのですが、鶴崎さんの答弁で残余のというお話があったもんですから、もう現地から施設部長のところにその辺の話がいっているはずだと思っていたやさきでございますので表へ出しましたが、これは御容赦いただきたいのですが、たまたま非公式にというお話が出てまいりましたので、御努力を願っているんだなという感じにその点は受け取ります。六万平米を返してくれということが貯油施設という性格上楽観はできない問題であることは、私も基地を手がけて長年になりますので、わからなくはございません。だがしかしその努力は、住民の皆さんの気持ちを買えば最大限やらなきやならぬことだと私は思っている。だから非公式に多少なり手をつけていただきたいということは前進でありますから、ぜひひとつそれをバックアップしていただくようにお願いもし、私どもも及ばずながら関係米軍の諸君にもお目にかかる機会を得たいというふうに思っております。不用意にいま私が口に出しましたが、そう受け取らずに、ぜひひとついろいろ努力をしていただきたいと思いますが、いかがでございますか。

鶴崎敏防衛施設庁施設部長

○鶴崎説明員 先ほどお話のありましたように、地元からかねがね返還要望のある地域につきましては、それができますれば、関係の方々にとって基地のあることによる障害をある面でカバーするということになると思いますので、われわれ好ましいことだとは存じます。したがいまして、いろいろむずかしい条件ございますけれども、今後とも努力をしたい、このように考えます。

大出俊日本社会党

○大出委員 ここは、さっき口にいたしましたが、道路問題その他ずいぶんひどいことになっている地域でございまして、鶴崎さんにも一ぺん行っていただけばよくわかると思うのであります。こういうことばを使いたくないのですが、地元の皆さんがせっぱ詰まった中で言っておられることが二つあるのです。道路問題その他いろいろほしい。無理もないと思うのですよ。うしろに西武団地ができたって、そっちへ行く道路もないし、こっちのほうが海で、海岸なんだけれども、向こうへ回っていく道路もないし、たいへんなんですよ。火事があるといったって、消防が入ってくる道が狭い。皆さんのほうは、道路については団地会社がやっているからなんということを言っておるようですけれども、そんなことじゃないんですよ、行ってみれば。それも必要なんです。だから、問題は、旧海軍時代から歴史的にいろいろあった金沢文庫の裏ですから、称名寺という由緒のあるお寺の裏ですから、それで腹立ちまぎれに地元の中心になる方々が私のほうに言う。めかけだって、二十何年も一緒にいれば、別かれるときはたいていのことは補償しろぐらいのことは言うよと言っておこっていましたが、まさにそのとおりの感情だろうとぼくは思うのですよ、実際に。したがって、地ならしをするから、それでイーズメントをくれといってみたって、そう簡単にいきやしませんよ。そこらをおくみいただきたい。地元の皆さんの気持ちを代表して申し上げます。代表と言っちゃ恐縮だが、くみ取って申し上げますが、そこで、あの土地を持っている方にすると、二十万かければボーリングできるのだから、ほんとうに掘るかという気持ちにまでいっているのですよ、実はいろいろごたごたがありまして。ボーリングをやって掘っていったら、地下に米軍の十八号タンクがあるでしょう。現に鶴崎さんは、先ほど、タンクがあるのにあやまって返したのだと言うが、ダイヤモンド大佐が連れて歩いたときには、から掘りで、なかった。返してもらった。人の土地になってから、あらためてタンクをつくっておいて、タンクがあったからどけてくれとは何だという実は感情ですよ。だから共同調査をやれ、やってみればわかる、から掘りになった昔のことは知っているんだから、見ているんだから、だから共同調査をして、連れていって見せてくれればまだ疑いは晴れるかもしれない。そうでしょう。ところが共同調査をやることになったにもかかわらず、入れてくれない、問題の焦点も見せてくれない。前からあったタンクか、あとからできたタンクか、見ればわかる。連れていってくれない。あそこは兵たん輸送で、浜川崎、浜安善それから新宿と行って立川へ行くでしょう。学生諸君がゲバをふるった新宿闘争で、米軍を取り込むその根拠地です。そこへ一つタンクを下へつくられた。個人の所有地になっている。そうなれば、やはり見せてもくれない、これはどうにも腹が立ってしようがない。厚木のほうを見ればすわり込んでいる。おれたちはずいぶんがまんしておとなしく話してきたのだが、おとなしいんじゃどうにもならぬということになったとすれば、みんなで、それこそねじりはち巻きで、二十万でボーリングをやろうじゃないか、タンクをどうして取り出すかというところまでいった。そういうことまで口にされたから、もうちょっと待ってくれ、きょうここで質問してみるからといって、実は私はきょうここで質問したわけです。そこらのところをぜひ長官、現地のそういう気持ちなどを、いわゆる行き違っておりますから、さっき申し上げたような発言も出てきたりしまして……。ですから、そこらもお考えいただいて、もう少しここのところを御努力をいただく方向へ長官お進めをいただけぬかと思うのですが、いかがでございますか。

山上信重防衛施設庁長官

○山上説明員 いまの地元の御要望につきましては、ただいま施設部長がるる実情について答弁申し上げましたが、タンクの問題あるいは現地におけるところの地域の一部解除の要望の問題、これらを含めまして、今後われわれとしても、できるだけ地元の要望も考えつつ、なお提供施設の円満な運用にいけるように、あわせて考えてまいりたいと思う次第でございます。

大出俊日本社会党

○大出委員 たいへんこれ御努力をいただいておりますので、私もあまりつべこべ言う気はありませんが、まあ場所が場所でございますので、御努力いただいておることは十分認めておりますけれども、なおその上に御努力をいただきたいと存じます。  それから、いま神奈川で問題になっておりますモータープール、ノースドックの問題でございますね、座間の輸送司令部の傘下でございますが、ここのところがいろいろな話が耳に伝わるのです。横浜の倉庫会社の方々などとの関連だとかございますので、そこらをどういうふうにお考えになっているのか。あそこは市が下水処理場をつくるというので、神奈川区、西区関係の市民大会なども開かれまして、陳情なども参っておりますし、私も実は長官のところに陳情団のお供をしてお伺いしたこともありますが、ここがその後どうなっておるかということを承りたいのが一つと、それから、並べますから簡単にお答えいただきたいのですが、ランドリーでございます。  これは小畑さんが長官をおやりになっておるころから私何べんか取り上げましたが、横浜は三十八年当初、私が選挙を始めるときには百六十万市民でございましたが、四十二年のときには二百万をこえているわけでございまして、それだけの台所を預かる中央市場があるけれども、隣がランドリーでございます。古い土地でございますから、中央市場の拡張のしようがない。だから、隣の米軍の洗たくをやっているランドリーを何とかしなければならぬ。四十三年末のいきさつからいたしますと、移転という方向にいっているようでありますけれども、これはその後どういうふうにお考えになっておられるかという点、こまかいことでございますから、長官が全部耳に入れておられるわけじゃないと思いますので、施設部長さんのほうで御存じならば、これもお答えいただきたいと思うのであります。  それから上瀬谷の通信基地の問題で、先般私予算委員会で御質問を申し上げまして有田長官の御答弁をいただき、中屋敷関係の問題は、つまり申請者ということで建築を認めるというふうに動いたわけでありますが、今度そのほかに本郷であるとか、相沢あたりまではおりておりませんが、瀬谷であるとか上瀬谷であるとか本郷であるとか、ここらの方々もやはり建築申請をして、本年度の会計法に基づく関係での契約の切りかえはしたくない。これは上瀬谷あるいは竹村、その次は中屋敷、本郷、相沢、こういうふうなことになっておるわけでありますが、その上が五貫目になっておる。こういうふうなところの方々がそういうふうに動かれていて、施設局も気にされて、これは米軍との話をだいぶ現地でしておられるようでありますが、そこらの関係を簡単にひとつ御報告をいただきたいと思います。

鶴崎敏防衛施設庁施設部長

○鶴崎説明員 まずノースドックのモータープール地区の返還の問題でございますが、これにつきましては、前々から横浜市のほうから、下水処理施設をつくりたいということで、返還の要望がございました。われわれとしましても、横浜市の人口が年々ふえておるというような実態から、そういうものは当然必要であろうということは理解できるわけであります。そこで、このモータープール地区の返還につきまして米側と鋭意折衝をしておりますが、現在の段階では、この返還についてかなり明るい見通しを得ておるということは申し上げることができるかと思います。  それから、ちょっと話がございました富岡の施設その他がモータープール地区にいくのではないかというような風評の問題でございますが、これにつきましては、私ども承知しておりません。  それからランドリーの問題につきましては、これは昨年暮れの日米安保協議委員会で日米間で協議した整理統合の施設の中にもあがっておりまして、現在米側と折衝しております。これは隣の青物市場との関係もあり、早急に移転をしたいということで、現在折衝しております。  それから上瀬谷の通信施設の問題でございますが、先般、御承知のように制限内容を緩和いたしまして、従来に比べますとかなり制限がゆるやかになりまして、大体三百坪ぐらいに一軒ぐらいは建つようになったのではないかと存じます。しかしながら、これでも地元としましてはまだ不十分である、したがって四十四年度の契約に応じないというようなお話もございますが、われわれとしましては、もちろんこの制限の緩和につきましては今後とも努力するという方針でございまして、先般の制限緩和は現地の司令官のいわば裁量の範囲内でやったわけでございますので、今度は、合同委員会から電波障害の特別委員会に付託をしまして、さらに本格的に検討してもらおうということで、現在手続中でございます。

大出俊日本社会党

○大出委員 局長から上瀬谷問題は現地の司令官との間でいろいろ話してきたので、最近はだいぶ理解をしてもらっております、実はこういうお答えがございました。台風の日に会って何か話し合いをするようなお話だったのですけれども、あれは台風の関係で延びたようなのですが、だいぶ御努力をいただいておるように思うのですが、せっかく前に進んでおりますので、さらに御努力をいただいて解決の方向を見出していただきたいと思うのであります。  それから、先ほどのモータープールの件でありますが、明るい見通しということでございましたが、何かあそこに横浜倉庫のような会社の土地が五万坪ぐらいたしかあると思うのですが、あの会社はもともと道路その他についてはずいぶん積極的に協力をしておる会社でございまして、ある時期に埋め立て権をもらって自分で埋め立てて譲ろうかというような話があったことがあるのです。ただ横浜市の財政その他とのからみ合いがあるということになりますと、それがなかなか、そう簡単にそれじゃというわけにはいかぬと思って、私も口出しをしないでおったという事情があるのですが、そこらのからみ合いがありますか。   〔三原委員長代理退席、委員長着席〕

山上信重防衛施設庁長官

○山上説明員 ノースドックの問題の発端は、ただいま先生おっしゃいましたような市民の要望ということでございますが、この土地が、いまおっしゃったような元横浜倉庫の会社の土地であるということも、最近私どもも伺いましたが、これについては、やはりこれらの協力した皆さん方に何とか立つ方法はないかということ、これは別途の問題として検討していかなければならぬのじゃないかと思っております。さもないと返されました土地が元の所有権者に戻せということになると、これはせっかく、かりに返りましても、どうも横浜市のほうにはいかないということもなきにしもあらず、これは私どもの所掌ではありません。これらは総合して何か両者の立つような方法を考えていかなければならぬのじゃないかというふうに考えております。

大出俊日本社会党

○大出委員 どうも似たような話で恐縮なんですが、最後ですけれども、えらい時間をとって申しわけございません。  根岸の競馬場の件がもう一つあるのです。  私、だいぶたくさん各関係省、お集まりをいただいて実はいささか離れわざめいた質問をしたことがあるのですが、二十三年当時の農林省と大蔵省の次官の方同士の文書の交換等がありまして、中央競馬会へというのが一つあったのです。これは両者ともに情勢が変化をしておるからという答弁をいただいております。これが来月あたりで、馬場の部分だけだと思いますけれども、山上長官のせっかくの御尽力でどうやら決着をつけていただけそうな段階に来ていると聞いているのでありますが、さてその場合に、この返る時期とからみまして、これまたいまのお話と同じように古い証文が生きておったんだというふうなことになったのでは——かといって馬場だけではちょっと競馬場には使えないと思いますけれども、農林省蚕糸局の皆さん方、だいぶ中央競馬会の方と仲のいい方もおられるようでありますから、いささか気にする面がありまして、そこらを含めて、所管がもちろん違うわけでありますから御無理なことは言いませんけれども、大体いつごろなのかということ、政府部内の動きというようなことをさしつかえなければ、簡単でけっこうですから少し話をしていただきたいと思います。

山上信重防衛施設庁長官

○山上説明員 私どもといたしましては、これの返還ということについてはなるべくすみやかにしたいということで、ただいま努力いたしておるところでございます。あとがどういうふうに使われるかということにつきましては、ただいまのところ、まだ確たる情報を得ておりませんのでお許しを願いたいと思います。

大出俊日本社会党

○大出委員 これは時期的には来月くらいになりそうですか。

山上信重防衛施設庁長官

○山上説明員 返還の時期はちょっと申し上げかねますが、そう遠くない時期になろうかというふうな予測をいたしております。

大出俊日本社会党

○大出委員 どうもたくさん質問をいたしまして、長時間にわたりまして恐縮でございました。

藤田義光自由民主党

○藤田委員長 次は淡谷悠藏君の質疑をお願いするわけですが、本日は四時を目途に散会しまして、残余は次回に譲りたいと思います。各委員の都合もありますので、質疑者において御了承願いたいと思います。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 有田長官が所用のために退席されましたことをたいへん残念に思います。ちょうど長沼の保安林の解除に関する裁判の判決があり、その理由の中に自衛隊と憲法の問題が入っております。これは、具体的に憲法の問題が論ぜられますのは個々の問題が起こったときに限られております。これは非常に重要な今後の防衛問題に展開していくと思うのであります。この問題もぜひ有田長官御出席のときには詰めていきたいと思っております。きょうは時間もないようでございますから、その点割愛いたします。  さっき大出委員の質問の中で、自衛隊の治安出動の問題がございました。これは長官の御答弁も至って抽象的な御答弁だったので、はっきりしたお返事が出なかったのですが、八月二十七日ですか、北富士の米軍の演習場で自衛隊が治安出動の演習をやりまして、地元とまた若干のいざこざが起こったように聞いております。これなどは一九七〇年の安保を控えての自衛隊の治安出動という非常に大きな問題が具体的にあらわれたものだと思っております。この詳細について次官から御報告願いたいと思うのであります。

坂村吉正自由民主党防衛政務次官

○坂村説明員 ただいまの北富士の治安出動の訓練の問題は、私は詳細については聞いておりませんので事務当局から報告をさせますけれども、自衛隊の任務として治安の維持ということもあるのでございますから、治安出動の訓練をやったからといって、これを変なふうに考えることはおかしいのではないか、こういう考え方を基本的には持っております。  そのことだけを一応申し上げまして、あとは具体的な経過については事務当局から答弁させます。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 時間がありませんから、答弁のほうも気をつけてやってもらいたいのですが、私は治安出動がいいとか悪いとか言っておるのではないのです。そんな的はずれの御答弁よりもそのものずばり御答弁願いたい、時間が空費されますから。

坂村吉正自由民主党防衛政務次官

○坂村説明員 そのとおり、それですから、北富士の問題については具体的には事務当局から答弁いたさせます。

江藤淳雄防衛庁参事官

○江藤説明員 先月の二十七日に北富士演習場におきまして自衛隊の部隊が演習訓練をいたしております。大体場所的には庁舎の北側のほうでございます。この演習をしております際に、第二宿舎といいますか泊まり込みをしております第二小屋のほうから、母の会の人が約十人程度、それから臨時に入っておりました学生五名程度が自動車に乗りまして、自衛隊の演習しておりますところを通過しようということになりましたので、自衛隊としましては現在演習を実施いたしておりますし、自衛隊の演習上の都合もあり、また通過されますと、その本人たちにあるいは危害を及ぼすようなおそれもございますので、その地区を遠慮していただきまして、できれば回り通していただきたいというふうに申しまして、いろいろと若干のトラブルがあったわけでございますが、私どもの演習の都合も状況判断によりまして考えながら、約四十分後には大部分の人に中を通しております。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 その治安出動の想定はどういう想定だったんですか。

宍戸基男防衛庁防衛局長

○宍戸説明員 お尋ねの治安訓練の実施計画によりますと、訓練項目としまして、治安行動時における幕僚活動あるいは治安行動時における各級指揮官の状況判断と指揮、あるいは隊員の基礎動作、各種部隊の共同連携動作というふうなものを訓練項目にいたしております。場所は御承知の北富士演習場の梨ケ原地区でございます。編成は統裁官以下約五百五十名程度でございます。  概略以上でございます。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 それじゃ答弁になりません。演習には演習の想定があるはずです。どういう相手を想定して、どういうふうな目的で演習するかという想定があるわけでしょう。想定なしにただばたばたやっているのですか。そんなはずはない。

坂村吉正自由民主党防衛政務次官

○坂村説明員 おっしゃるように、いろいろ訓練をやったり演習をやったりする場合にはいろいろな場合のことを考えてやる、これは演習事項として当然のことでございます。それはその場その場でそのときの訓練目標をきめてやっておるわけですから、それじゃ何を想定してこれをやったんだとか、どういう状態を想定してやったんだということを御質問されることは、私どもとしてはちょっと無理なような感じがするのですが、いかがでしょうか。当然の任務でやっているわけですから、それができないようならこれは自衛隊も困るわけでございまして、そういうことで、だから演習、訓練をやっているわけであります。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 次官、幾らしろうとだってばかな話をしてはいかぬ。全然答弁にならないじゃないですか。演習には想定がありますよ。その想定によって演習をやるのです。幾らしろうとでもそんな無責任な答弁じゃ答弁になりません。だから、私は長官にいてもらったほうがいいと言うのです。  それではこれは一体何ですか。あなたがつべこべ言うのなら、これは何のまねですか。何のまねでこんな新聞紙をまるめたものを投げるのですか。一つの想定があるし、これは単なる新聞紙をまるめたものじゃないでしょう。わからなかったら黙っていなさい。知ったかぶりして答弁したって、こっちは満足できません。

宍戸基男防衛庁防衛局長

○宍戸説明員 治安訓練の場合は、非常に大きな場合には甲軍、乙軍というふうにいわば戦場のようなことを想定いたしまして、赤軍あるいは青軍あるいは甲軍、乙軍というようなことをやりますが、通常治安訓練の場合にはそういう大きな想定をつくるわけではございません。しかし、お話しのように、場所とか訓練内容を全然定めないでやるわけでももちろんございません。想定というお話でございますけれども、しいて申し上げますと、警官隊がいる、そして一部は暴徒に襲われて占拠されているというふうなことを仮定いたしまして、その上で障害物を排除したりあるいは暴徒を制圧したり排除したり、あるいはこちらの隊形をこういう場合にはこういうふうに変換するとか行動の変換のことをやったり、あるいは場合によっては催涙ガスを使用するというふうなことを訓練内容にするという前提で訓練を始めた、こういうことでございます。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 では、これは一体何に使ったのですか。どうぞ委員長、ちょっとこれをひとつ見せてやってください。こういうものを投げ合って、何を想定して演習したのですか。

宍戸基男防衛庁防衛局長

○宍戸説明員 直接現場の者から話を聞いたわけではございませんけれども、現場でこれらを拾得されたといたしますと、あるいはこれを暴徒の投石あるいは火炎ビンというふうなことを仮定して投げる動作をしたというふうにも想像されますけれども、私現場の指揮官に確かめたわけではございませんので正確かどうか、一応そういう想像はできます。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 自衛隊の治安出動を見るということは、相当大きな内乱状態があったことが予想されなければならぬ。いま学生のああいうふうな行動もありますし、一九七〇年に向けてのさまざまな治安対策もされているようでありますが、これはぜひとも、想像じゃなくて参加した部隊について、当時の演習想定を明確にお出し願いたい。これは防衛庁に特にお願いしておきたいのですが、防衛庁から出すと言った資料は出たためしがないのです。この前米軍自体がすわり込んでいた婦人たちにさまざまな暴行を働いた場合も、当時の増田防衛庁長官は調査をして至急出しますと言ったきり杳として音さたがないのです。この問題は将来にわたって自衛隊の治安出動という大きな問題をかかえておりますので、ぜひとも参加した部隊についての演習想定というものをお出し願いたい。いかがですか。

宍戸基男防衛庁防衛局長

○宍戸説明員 調査をいたしまして、必要な資料を提出するようにいたしたいと思います。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 なお、参加した部隊はどこどこの部隊ですか。

宍戸基男防衛庁防衛局長

○宍戸説明員 八月二十七日に北富士演習場でやりました部隊は第三十二普通科連隊でございます。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 持ち出した装備はどういう装備を持ち出しているのですか。

宍戸基男防衛庁防衛局長

○宍戸説明員 戦車、装甲車、放水車、ドーザー、ヘリコプター、以下小銃等でございます。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 ちょっと私どものほうの調査もありますが、装甲車十五台、放水車、サーチライト、指揮官車など、それから防石用ネットを装備した装甲車、これは警視庁のよりも高くて、全高七、八メートルあった。それからさらに戦車十四台、M4型三菱重工でつくったもの、それからパワーショベル付が二台、ジープが三十台、化学処理班の旗を掲げたものもある。防毒マスクを装備しておる、これは催涙ガス部隊と見られる。それからヘリコプター二機、このヘリコプターは金網を持っておって、幅四メートル、長さ二十メートル、これをおろしてデモ隊にかぶせる演習である。こういうようなことが大体われわれの調査ではわかっているのですが、あのとき積んでおったビール箱というのは一体何です。現地でビールのあき箱を積んでいた……。

宍戸基男防衛庁防衛局長

○宍戸説明員 障害物に見たてたものと思います。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 障害物ですか。それはビルのまねですか。市街戦におけるビルディングのビルですか。ビールとビルじゃちょっと似ているけれども……。

宍戸基男防衛庁防衛局長

○宍戸説明員 障害物を想定したものと思います。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 完全な市街戦に対するやり方と思うのですがね。  そこで、富士学校というのは一体何をする学校なんです。

宍戸基男防衛庁防衛局長

○宍戸説明員 普通科、特科及び機甲科等の、必要な知識、技能を習得させるための訓練施設、教育施設でございます。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 これは訓練施設ですか。実戦部隊ですか。

宍戸基男防衛庁防衛局長

○宍戸説明員 教育訓練施設でございますが、教導部隊といいまして、教官、学生の訓練のために必要な支援部隊を持っております。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 この前、米軍の例の暴行事件があったとき、あるいはその前後のトラブルがあった場合に、この富士学校の生徒がたくさん出て、実際に、何といいますか、反対運動の制圧をやっているのですが、治安出動する段になってきますと、これは全く実戦になるのですがね。訓練施設と実戦部隊との区別が防衛庁の場合についているのですか、ついていないのですか。きょうまた御質問申し上げようという長沼の例がそうですね。長沼に設けようという施設は訓練施設なんですか、実戦部隊なんですか。

宍戸基男防衛庁防衛局長

○宍戸説明員 長沼の例をおあげになりましたけれども、あの場合はナイキの陣地でございます。ナイキは御承知のように防空ミサイルでございまして、これは万一の有事の際に、そのまま実戦に参加するということを頭に置いて配置をいたしております。しかし、それはもちろん万一の場合に初めて働くわけであって、平素はそこで訓練に従事する、こういうことに相なります。富士学校は平素から教育訓練のために置かれた施設でございまして、富士学校そのものが学校として戦闘にそのまま参加するということはございません。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 それでは、この前にあそこで起こったトラブルについて、一千名ぐらいの富士学校の生徒が全部出て実戦活動をしたのは、これは行き過ぎですか。

宍戸基男防衛庁防衛局長

○宍戸説明員 実戦部隊と、訓練部隊といいますか、訓練施設の差を申し上げたわけですが、富士学校その他の学校は教育機関でございますけれども、訓練としまして、機甲部隊あるいは普通科部隊のことを習うわけですから、訓練の内容として火砲を撃ったり、制圧行動をしたりということが入ることはあり得るわけでございます。それが一つと、それから富士学校という施設を管理する、いわば自隊警備のためには、校長以下管理権に基づいて、トラブルがあれば必要な排除等の行為ということは、教育機関でもあり得る。それはナイキの部隊が有事の際にミサイルを撃つというのとは性質が違いますけれども、管理権に基づいて必要な行動をとるということはあり得る、こういうことが申し上げられると思います。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 これは、治安出動をするような訓練も行なわれておりますから、特に問題になるのですけれども、訓練は訓練で、あくまでも訓練ですが、実際あそこで起こったトラブルに対して、富士学校の生徒が出てきてこれを鎮圧するとなってきたら、それは実戦じゃないですか。防衛庁の持っている教育施設というものは、全部いざという場合は実戦部隊に変わると考えてよろしいのですね。それは外敵に対してこれを防ぐ実戦じゃなかったかもしれないけれども、すでに自衛隊に治安出動ということが許されているとするならば、そういう場合に出てきてやるというのは、これは治安出動の実戦じゃないですか。治安出動には、実戦ならば総理大臣の命令が要るわけでしょう。学校長の命令じゃ出られないのでしょう。そうじゃないですか。

宍戸基男防衛庁防衛局長

○宍戸説明員 治安出動そのものであれば、もちろん申し上げるまでもなく、法律に基づいて総理が命令されるということは当然でございます。ただ、学校その他の施設におきまして、自分の管理権の及ぶところに不法な侵入者がかりにあるといたしますと、管理権に基づいてそれを排除するということは、治安出動とは関連なしに、治安出動の命令なしに、管理権に基づいてそういう行動をとることはあり得ると申し上げられると思います。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 富士学校の管理権に、梨ケ原の自衛隊の演習場は入っておりますか。梨ケ原の自衛隊の演習場と富士学校は別でしょう。

江藤淳雄防衛庁参事官

○江藤説明員 先般の場合、実際に演習を行ないましたのは富士学校じゃございませんで、第一師団の第三十二連隊でございます。実際に演習しておる中を通行しようとした婦人の方々をそこで一たんとめまして、引き返してもらうような話をしましたものは、これは富士学校ではございません。第三十二連隊の隊員でございます。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 その前に、やはり北富士の演習場で何かたまの試験をしましたね。たまを試験して、これに反対した諸君を現場から引きずり出したのは、あれはどこの部隊です。報告によりますと、一千メートルも引きずって婦人方をみな排除した例があります。その場合に、取り巻いておったのは富士学校の生徒でしょう。これは一体どういう出動なんです。演習じゃありませんよ、ほんとうの出動ですよ。しかも排除なんかやったとすれば、一種の治安出動と見られる。その点は非常にルーズに行なわれている。これはいかがですか。

江藤淳雄防衛庁参事官

○江藤説明員 昨年北富士におきまして高速徹甲弾の試験を行なったことはあります。試験の主体は防衛庁の技術研究本部と、たしか武器学校だったと思いますが、これは受領検査のための事前の検査を、北富士の、高速徹甲弾の試射場として自衛隊がつくっております場所におきまして実施したわけでございます。その場合に、自衛隊が現に地位協定の二条四項で米軍と共同使用しております地区に、地元の方が入りましてすわり込んだのでございますので、これを排除するという意味で、これは北富士、東富士両方含めまして、一般に演習場の管理業務と申しますか、これは米軍の承認を得まして、実際に衝に当たっておりますのは富士学校でございます。それによりまして、具体的に高速弾の試射場における試射の仕事そのものは技術研究本部でございますけれども、技術研究本部というものはそれを実際に維持管理、警備管理する能力がございませんので、この場合、演習場を管理しておる責務のある富士学校の隊員が約二百人出まして、この中にすわり込んでおる十名の人間を排除した。その際に、さらに排除しましてもその他の方面から闖入されるおそれもあるということで、約千人ばかりが演習場の周辺に一応の配置についたというのが実情でございます。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 富士学校の生徒というのは警察官じゃないはずですね。米軍の演習地で犯罪が起こった場合は特別刑法が適用されるのではないですか。特別刑法で要求をされる行動をするのは富士学校の生徒ですか。これは警察官じゃないですか。特別刑法を実際に施行するのは富士学校の生徒というのは、一体どう見ておるのですか。

江藤淳雄防衛庁参事官

○江藤説明員 地位協定の実施に伴う刑事特別法というものは、米軍に二条一項によりまして提供し、米軍が使用しておる施設区域に対して適用があるものでございますけれども、この刑事特別法の実際の適用にあたりましては、これは刑法に対する特別法でございますので、この適用も罪刑法定に関する構成要件というものはきびしくなっております。具体的に米軍に提供しておりまする演習場でございましても、現実に自衛隊が使っておる場合におきましては、これは刑事特別法の適用というものは、実際に実益がございませんので適用されないというふうなことになっております。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 米軍の演習地を地位協定の二条三項によって使用した場合は、それでは自衛隊がそこの管轄権、管理権を移譲されるわけですか。あくまでも責任は米軍にあるとわれわれは答弁をもらっているのですがね。自衛隊が米軍の演習地を使った場合は一切のものが自衛隊に移る、こういうお考えですか。

江藤淳雄防衛庁参事官

○江藤説明員 地位協定の二条によりまして米軍に提供しております施設区域は米軍が管理権を持つことは当然でございます。したがいまして、二条四項(a)のことだろうと思いますが、二条四項(a)によりまして、自衛隊が米軍の施設を共同使用しましても、その場合に米軍の管理権というものは直ちに自衛隊に移るというふうには解釈できないと思います。しかしながら、現実に自衛隊がその地区を米軍の了解を得て、あるいは二条四項(a)の場合は閣議の了解もございます。このような了解を得て現実に使用している場合におきましては、自衛隊は現にその地区に使用権があり、またそれに基づく占有保全の権利もございます。そういう意味におきまして実質的な使用管理権というものは自衛隊が持つということになろうかと思います。その場合の自衛隊の使用管理権というものは、地位協定三条でいいます米軍の管理権、それがそのまま自衛隊に移るというふうには考えておりませんけれども、とにかく事実使っておる、米軍の了解を得て現に使っておるという使用に基づく使用管理の権限といいますか、そういう趣旨の管理権は自衛隊にあるというふうに考えております。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 たいへんな間違いだと思いますがね。これまで当委員会でしばしばその問題は質疑応答したのですが、いまの答弁とは全く違っていますよ。閣議がそういうことを決定したのは、一体どういう法規に基づいて決定したのですか。これはあくまでも米軍の了解のもとに使うのですから、賠償責任その他も米軍が負うということになっているでしょう。ただ、米軍との間に自衛隊独自で何か起こした場合には自衛隊が補償をするけれども、原則としてはやはり米軍の補償になるということはしばしば答弁されているのです。そうしますと、米軍が自衛隊の使用を許す場合に、何らかの取りきめが行なわれなければしようがないわけでしょう。それに間違いありませんか。

江藤淳雄防衛庁参事官

○江藤説明員 二条四項の(a)で、自衛隊が米軍の施設を共同使用します場合には、一応の手続としまして合同委員会の合意を経、さらに閣議の了解を得て共同使用の決定をいたしており、その協定の内容の範囲内で自衛隊が使用しておるということになっておりますので、それらの手続をとりまして現に自衛隊が使用しております場合におきましては、これは先ほど申し上げましたように、完全に米軍の管理権そのものが自衛隊に移行するとは考えておりませんけれども、少なくとも自衛隊が使用しておるという使用管理の権利といいますか、しいて言えば使用管理権というものは自衛隊にあるというふうに考えております。その場合に米軍の管理権と、自衛隊が実際に使用しておる使用権とか占有権とかあるいは管理権とかいうようなものは、これは自衛隊がそういう意味の管理権的なものを持つ限度において、米軍の管理権はある程度潜在的なものになる、ペーパーメンテナンスなものになるのじゃなかろうかというふうに考えるのでございます。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 これは重要な問題ですからはっきりさしておきたいのですが、四項の(a)は「合衆国軍隊が施設及び区域を一時的に使用していないときは、日本国政府は、臨時にそのような施設及び区域をみずから使用し、又は日本国民に使用させることができる。ただし、この使用が、合衆国軍隊による当該施設及び区域の正規の使用の目的にとって有害でないことが合同委員会を通じて両政府間に合意された場合に限る。」こうなっておりますね。権利の移譲あるいは管理権の移譲ということはないじゃないのですか。ただ使用するという事実があるだけです。幾ら自衛隊が使っておっても、これは米軍がやはり日本から提供された施設には変わりはない。そうじゃありませんか。そうしますとその場合の自衛隊というのは、直接日本国政府に対して責任をもつのじゃなく、これを使用することが許された米軍に対してここにちゃんと責任をもっておるでしょう。「合衆国軍隊による当該施設及び区域の正規の使用の目的にとって有害でないこと」これが条件になっておりますからね。非常に制約されておる。ですから、米軍が提供施設を返して、それを自衛隊が使うことになった場合と、米軍が返さないままで使った場合とは違うじゃないのですか。

江藤淳雄防衛庁参事官

○江藤説明員 先ほど来申し上げますように、地位協定二条四項の(a)によって自衛隊が米軍の施設、区域を共同使用します場合に、米軍の地位協定第三条に基づく管理権というものが自衛隊に移譲されたというふうには考えておりません。ただ現に閣議の了解を得、あるいは合同委員会の了解を得て米軍が支障がないというその範囲内において自衛隊が使えるのだというふうな合意を完全にしておりますので、その範囲内で現に自衛隊が使っております場合におきましては、それは自衛隊が事実上占有権もありますし、実際使用権を確保しておりますので、それらの権限に基づく管理権というものは当然出ていいのじゃないか。それが直ちに米軍の地位協定第三条にいう管理権そのものではないし、また移譲されたものとは考えていないという意味の管理権というものは自衛隊にあるというふうに考えております。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 それではその自衛隊が米軍から使用を許された地域で起こった犯罪はどういうような手続をとるのか。刑特法によるのかあるいは単なる日本の刑法によるべきものか、これはどっちなんですか。

江藤淳雄防衛庁参事官

○江藤説明員 二条四項(a)によりまして現に自衛隊が共同使用しております施設、区域内におきまして、現に自衛隊が演習、訓練をしあるいは使用管理しておる場合のいろいろな責任の問題、民事、刑事の責任の問題は、これは一般日本国内法令によって処理すべき問題でありまして、特に刑特法の適用等はその際はなんというふうに考えております。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 米軍の提供した施設で自衛隊がこれを占有しておる場合、刑特法を免責されるということは、何かそんな規則がありますか。これは重要な問題ですよ。どういうふうな法規に基づいてそれがいえるのです。刑特法にありますか、そういうこと……。

江藤淳雄防衛庁参事官

○江藤説明員 刑特法二条におきまして、「正当な理由がないのに、合衆国軍隊が使用する施設又は区域であって入ることを禁じた場所に入り、又は要求を受けてその場所から退去しない者は、」云々となっております。この地位協定二条四項(a)によりまして、現に自衛隊が共同使用しておる、自衛隊が現に演習しておるという場合におきましては、刑特法の二条の規定の趣旨から見まして、少なくとも先ほど申し上げましたように、刑事特別法というものは、刑法に対する特別法でございますので、その犯罪構成要件というものは、非常に厳密に解釈しなければならないという点から、法条的に考えますと、刑特法の二条というものは、実際に自衛隊オンリーで使用した場合における適用としましては、これは実際に実益がない。刑特法の立法の趣旨から見まして実益がない問題でございますので、実際二条の関係から見まして、適用はないというふうに考えます。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 これはたいへん重大なことです。それじゃ、米軍の提供施設の中で、自衛隊がこれを使っている場合起こったことは、刑特法をまぬがれるということをはっきり言われるのですね。そしてそこで起こった事案について、自衛隊が直接手を出す権利はないのです。これは日本の警察によらなければならない。一般の民間の犯罪と思われることであれば……。今度の二十七日の事件——まだまだ問題は起こりますが、一般論としてそういうことを明らかにしておきたい。

藤田義光自由民主党

○藤田委員長 淡谷君、いま一度質疑の概要をお願いいたします。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 あまりかたくならぬでもいいですが、アメリカが使っておった施設を、一時使わないから自衛隊に提供した、ただしアメリカは全部の管理権を捨てたわけじゃないんだ、そういうふうな地域で起こった犯罪については、刑事特別法は、これは全然適用されなくて普通の刑法でいく。その場合、刑法上何かあった場合に、自衛隊独自にこれを執行するわけにいかぬでしょう。やはり法律に基づいて日本の警察が配意し、もしくは勾留するということになると思いますが、いかに力があり、武器があるといっても自衛隊には警察権はないはずです。この二点をはっきりさしておきたい。

江藤淳雄防衛庁参事官

○江藤説明員 刑特法の適用がないというものは、先ほどからはっきり申し上げましたように、二条四項(a)によりまして、現実に自衛隊がある地区を共同使用するという、非常に限定されております。二条四項(a)によって、ある一定の提供した施設、区域は、全面的に自衛隊が使用しているということはほとんどありません。非常に限定されて、演習場であるとか、あるいは施設でありましても、施設のこの部分だけというふうになっております。そういうふうになっております範囲内において、現に自衛隊が使用しておるという場合におきましては、これは刑特法の適用というものは実際に実益がないというふうに考えなければならぬ。そのほかの提供施設、区域は、これはもちろん刑特法の適用はございます。  さらに、たとえば演習場のようなところにおきまして、現に自衛隊が演習をしておる、そういうような場合に起きた犯罪というものは、これは一般の日本の刑法によって律することでございまして、もちろん自衛隊に警察権があるわけではございませんけれども、あるいは緊急な事態が起きた場合、これは刑法三十六条とか三十七条にいう緊急行為の項に照らしまして、自衛隊がみずから実力行使することも、これは事実上管理権に基づく正当な行為とはいえませんけれども、それは緊急行為の項に照らして、違法性はないというふうに私は考えております。そういうふうな意味におきまして、緊急な事態におきましては、ある程度自衛隊が実力行使することもあり得るわけでありますが、現実としましては、もちろん警察の指示を受けて、あるいは警察みずからにお願いするという筋のものであろうかと思います。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 今度の問題は道路上で起こった問題ですね。しかも忍草母の会が見張りをしておるところは、いまに始まったことじゃない。絶えずこの道路を通って部落に通っておるのです。しかも、実際に演習は問題のある忍草地区ではない。これは避けておるでしょう、問題があるので。これはもっと正確にお調べ願いたい。非常に行き過ぎがあります。  もう一つお伺いしたいのは、これは基本的な問題ですけれども、東富士の例にありますように、米軍がその施設を返還する場合に、これを自衛隊に使わせるのであれば返還するということが、一体許されますか、許されませんか。条件をつけて、日本がこれを自衛隊に使わせるならば返還するが、自衛隊に使わせないならば、返還しないというような条件が正当ですか、正当じゃないですか。

山上信重防衛施設庁長官

○山上説明員 米軍施設の返還のことですから、便宜私からお答えしますが、従来米軍提供施設の返還の問題がございますときには、返還に際しまして、米側の共同使用を条件とするというようなことを、米側が要求する場合はしばしばございます。これが自衛隊でなければいけないということを米側が言うということは、いままでございません。ただ日本政府として、これを自衛隊に使用させたいということはございます。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 返還にあたって、日本の内政に関与するような注文は、むろんつけらるべきではない。それから返還されました自衛隊の演習場が、演習場になったとした場合に、逆に米軍がこれと共同使用するという事例も起きておるのですね。これはまだはっきり御答弁を得ておりませんが、何カ所か現実にある。この場合には日米合同委員会で決定するのだといっておりますが、自衛隊が独自にこれをアメリカに使わせるという権限はないでしょう。地位協定二条の四の裏返しの適用というものはあり得べからざることだと思います。この点はいかがですか。

山上信重防衛施設庁長官

○山上説明員 おっしゃるとおりでございます。これは地位協定によって、合同委員会の合意を経たものに限って、米側が使っておるということでございます。

藤田義光自由民主党

○藤田委員長 ちょっと淡谷君に申し上げますが、お約束の時間がまいりましたが、あと五、六分でまとめておいていただいて、残余は次回御発言を許したいと思います。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 たいへん残念ですけれども、委員長の意見に従いますが、ほとんどもう質問ができないような状態ですから、この次に延ばしますが、ただはっきり申し上げておきたいことが二、三ございますので、それだけはひとつ課題として申し上げておきます。  米軍と自衛隊との共同演習の範囲はどこまで許されるか。米軍は自衛隊のような制約を受けておりません。自衛隊は戦争の演習はできないわけですね。したがって共同演習の中で、米軍の戦争行為に含まれるような演習ができるかどうか。これはきょうは御答弁要りません。一つの課題として提供しておきます。  それからもう一つは、これから起こってくると思いますが、米軍が返還して自衛隊にその土地が使われるまでの手続ですね。はっきりした手続。その場合に、地上に存在する権利との関係、こういうものもこの次に詰めていきたいと思います。  それから、これは片山長官にも来てもらっていますから、はっきり申し上げますが、私はこの判決を見まして、それごらんなさいという感じがした。提供なされました聴聞会の速記録が聴聞会になっていないのです。ほとんどの時間を質問させろ、させない。入場させろ、させないというやりとりだけです。ほとんど聴聞に応じておりません。こんな速記録、こんな聴聞会の実情で解除に踏み切った農林大臣の態度ははなはだ軽率だと私は思う。  それからもう一つ、これもきょうは御答弁要りません。この次に延ばしますが、保安林を伐採して水害の危険がないといえないという実情にありますね、水害の歴史を見ますと。代替工事をするという。代替工事は防衛庁にはわからぬのでしょう。直接、間接侵略を防ぐことは知っておっても、これは農林省ほど水に対する防御はできないと思う。ただ解除するだけは解除して保安林を切っちゃう。そのあとの堰堤その他の工事は防衛庁がやるというこの仕組み自体がたいへんに農民の不幸になるんじゃないか。これは農林省が責任をとるべきじゃないか。その予算などもまだ組み込んでない予算まであらかじめ考えている。非常に多くの問題があります。  それから、さっき言いましたが、教育施設と実戦部隊との区別がまことに明瞭じゃない。ですから、全部の教育施設が全部実戦部隊だと割り切るならそれでよろしい、教育施設に、あるいは研究所に名をかりて——これは一つの、戦力とは申しませんが、実戦部隊にするというのはごまかしですよ。これはたくさん事例があります。特にこの判決文で、ぜひとも長官がいた前で私がお問いしたいのは、やはり憲法違反の一点です。さっきも言いましたが、具体的に憲法違反かどうか、裁判は具体的な問題が出ないうちはできないんですね。国会の論議ができても、国会の論議はともすればどうも言いっぱなし答えっぱなしで平行線なことがある。これは三権分立には三権分立ですけれども、少なくとも国家の機関である裁判所が違憲の疑いがあるという判決をすることは重要なのです。おそらくこれは黙っていられないでしょう、抗告されるでしょうが、それにしてもこういうふうな国家の機関内が二つの意見を持ち、ひいて国民の世論が二つに分かれるということになれば、これは国家の不幸です。同時に、反対する者に対しては治安出動で武力をもって制圧しようということになれば、これは国家としては一大不幸になると思うのです。非常に重大な観点に立っていると思う。特に共同防衛か自主防衛かが論ぜられ、自主防衛の意見が今日また出てくる。私はやはり防衛問題というのは一九七〇年を前にして重大な問題だと思う。  これは予算など審議されますと、とかくそっちに流れますけれども、ぜひとも、きょうは時間の少ないこともありますし、委員長において御配慮くださいまして、近いうちにこの防衛に関する内閣委員会をもう一ぺん開いていただきたい。  きょうはたいへん時間がないので残念ですけれども、委員長のせっかくの要請でございますからこれでやめますけれども、いまの諸問題に対してはきょうは御答弁求めません。この次の機会にあらためて御答弁を求めることにします。

藤田義光自由民主党

○藤田委員長 本日は、これにて散会いたします。    午後四時四分散会

国会会議録検索システムで原文を見る ↗