内閣委員会 第25号
- 発言数
- 282 件
- 登壇者
- 14 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1969/05/15
会議録
○藤田委員長 これより会議を開きます。 農林省設置法の一部を改正する法律案を議題といたします。 質疑の申し出がありますので、これを許します。淡谷悠藏君。
○淡谷委員 農林大臣にひとつお聞き願いたいと思うのですが、どうもこの間から宮内庁法その他審議しておりますと、国有財産に対する取り扱いが非常に粗末な気がするのであります。特に、農林省は大きな国有林を持っておりますので、このやり方については慎重にやらないと、これは国民の前に相すまない結果が生まれると思うのでありますが、たまたま佐藤総理が国有林を地方団体に貸し付けるといったような声明をしたという新聞記事を読んだのですが、これはうそでしょうな。やはりほんとうにやったのですか。
○長谷川国務大臣 国有林の取り扱いにつきましては、特に慎重を期しております。したがって、国有林ばかりじゃなくて、森林そのもの自体が、わが国のような地形にありますると、水資源等々の人間生活の上にも大きな影響を及ぼす根本でございますので、現在国有林の活用等については、慎重な態度をもってそしていま進めておるところでございます。いまお話しの、総理が貸し付けするというような話があったかどうか、私は知っておりませんけれども、部分的には貸し付けをして、そしてたとえば近時いろいろな農業の面、畜産の面、こういう面についての活用は幾分かずつ貸し付けてその幅を広めておることは事実でございます。
○淡谷委員 ところがこの記事は少しそれとはまたニュアンスの違った記事なんですね。あまり大きく扱っておりませんので、大臣お見落としになっていると思いますから、簡単な記事ですから読み上げますが、これは毎日新聞の五月十五日十三版に載った記事です。「国有林貸与も」という見出しで「佐藤首相、知事代表に言明」と書いてあります。「佐藤首相と全国九ブロック代表知事との懇談会が十四日午後一時から首相官邸で開かれ、医療対策、農林漁業の安定対策などにつき懇談した。席上、佐藤首相は1国有林野の払下げには賛成できないが、地方に貸す方法を考える2医師、看護婦不足は深刻なので厚生省に検討させる——ことを明らかにした。とくに国有林野の解放について、佐藤首相が地方団体に貸しつける方針を約束したのは初めてのことである。」という記事なんです。 そうしますと、この国有林の貸し付け方法に大きな転換があることがどうも予想されるのですが、大臣一体御相談を受けているのですか。佐藤総理は総理ですから何やってもいいというわけじゃない。所管大臣の長谷川農林大臣は十分その意見が尊重されなければならない立場にあるはずだと思いますので、この内容について率直にひとつ御答弁願いたいと思います。
○長谷川国務大臣 まだ私は何のお話も承っておりません。その記事がどういう面からあらわれてきたかは、私はその経緯はわかりませんけれども、何ら私に対して相談を受けていないということだけははっきり申し上げておきます。
○淡谷委員 農林大臣も御承知がないうちに、こういうことを総理が言明するというのは、これは閣議と申しましょうか、非常に閣内の不統一を見せているようなふうに見えてしようがないのですが、委員長、これはやはりこういう記事というものは信憑しなければならないものですから、総理の意思を確めるような方法を何か委員長においてお考え願いたいと思う。
○藤田委員長 淡谷委員、もう一度御発言願います。
○淡谷委員 いまの新聞記事については農林大臣は聞いておらぬ、こうおっしゃる。そうしますと、総理が農林政策あるいは農林省の権限のあるものを、幾ら総理だからといってかってに農林大臣の意思も考えないで発表するというのは非常に軽卒だと思うのですがね。まあいろいろと総理も忙しいと思いますから、しいて総理の出席は求めませんが、何か総理の意思を確めるような道を講じていただきたいのです。これは官房長官でもけっこうです。場合によっては副長官でもかまいませんがね。何らかその点を少しはっきりさせておきませんと、いま農政局から農林局にかわる「林」の字がたいへんに尊重されている法案なものですから、特にこの点総理の意思というものはほんとうにそうであったのかそうでなかったのか、確めておきたいと思います。
○片山政府委員 私もその事情を聞いておりませんけれども、ただ従来制度といたしまして、地方公共団体に対しまして国有林を部分林という形で一種の貸し付けになりますけれども、部分林の形でやっておる、こういう制度がございます。したがいまして、そういう制度をあるいは国有林の土地利用の合理化あるいはそういうようなものと関連しまして制度があるわけでございますから、そういう問題に触れたんじゃないか、こういうふうに思います。
○淡谷委員 長官、あなた、総理の意思をそんたくできるのですか。特に知事を集めてはっきりこういうことを言ったということを新聞に書いてあるのですね。そうでたらめを書くはずがないと私は思う。この総理の発言を林野庁の長官は保証しますか。いまのような部分林その他の貸し付けでそれ以上のことは総理にやらせない、腹を切ってもやらせないという御決意があれば別ですがね。いかがですか。
○片山政府委員 いや、私が申し上げましたのは、地方公共団体に対して部分林貸し付けというのが新しい制度だというふうにちょっと聞いたものですから、いや、従来ともそういう制度はございますという意味だけを申し上げたわけでございます。
○淡谷委員 この記事にもあらわれておりますとおり、佐藤総理が地方団体に貸し付ける方針を約束したのは初めてのことであると書いてある。内容はつまびらかにいたしませんけれども、初めて発言したのであれば、何か国有林の貸し付け方針に大きな転換があることが予想されるのです。 委員長に重ねてお願いしますが、私、質問を続けますから、質問をしておる間に官房長官なり副長官の御出席をお取り計らい願いたいと思うのです。それでなければこの問題ははっきりいたしません。
○藤田委員長 淡谷委員の御要求でございますが、何ぶんにも御指名の方は非常に多忙な方でありますから、出席できるかどうかわかりません。 農林大臣にお願いしますが、ひとつそれは政府部内の問題でもう一回答弁していただきたい。
○長谷川国務大臣 総理がそのようにおっしゃったということが新聞紙上に出ている。あらためて次回私からも伺ってみて、そして淡谷さんのところへでも、どういう意思であったかというようなことはあらためてお話を申し上げてもよろしゅうございます。
○淡谷委員 それではひとつ農林大臣、こういうお約束をしていただけませんか。これは大事なことですからね。 この法案が通る前に、きょうの午後なりあるいはこのあとなり、少なくともこの大事な設置法が通る前に総理との間の意思統一をはかってそれを御報告願いたいのですが、そのお約束をできますか。
○長谷川国務大臣 なるべく早急にお話を伺ってお返事を申し上げたいと思います。
○淡谷委員 さようにお願いいたします。 そこで、農政局を農林局に直すという方針なんですが、これは「林」をつけたのは、この前の質疑の過程では民有林に対する対策をはっきりきめるんだというふうにおっしゃったが、しかもこれは林野庁の直接の機構ではないように伺っているのですが、農林局と林野庁との行政的関係というものはどういうふうになっておるか、お聞きしたい。
○大和田政府委員 国有林に関する行政は当然林野庁営林局あるいは営林署を通じて行なうわけでございますし、民有林に関する行政は現在は林野庁が都道府県の林務関係の部課を通じて行政をしておったわけでございますけれども、民有林に関する行政のうちで特に農業と一体的に進めることが望ましいと思われるものにつきまして地方農林局の機構に移すわけでございますから、地方農林局が県の林務関係の部課とともに仕事をいたしますことにつきましては林野庁官が当然指導をいたすわけでございます。
○淡谷委員 ちょっとはっきりしませんね。農林局の機構とそれに関与する林野庁の機構がどういうふうな関係を保つのかということをお聞きしているのです。従来の地方の民有林に関するいろいろな仕事を林野庁がやったことは、それはわかっていますけれども、特に農政局を農林局と改めるのは、機構上どういうふうに変えていくのかはっきりしないものですからね。何か伺いますと農林省が直接農林局はやるのだけれども、その上には林野庁を置くのだというふうな話も聞いておりますし、その点をこういう席上ではっきりと行政的な関係、機構的な関係を御答弁願いたい。
○大和田政府委員 地方農林局につきましては五局に林務部をつくる予定でございます。民有林関係で仕事がそれほど分量として多くございません地方農林局の二局につきましては、林務課を置くわけでございます。それで、地方農林局の林務部ないし林務課におきまして、たとえば林業構造改善その他地方農政局で扱うことが望ましい、あるいは適当な民有林関係の業務を地方農林局が行なうわけでございます。たとえば、一般の農政につきまして地方農林局の行なう行政につきまして、畜産局長なり、あるいは蚕糸園芸局長なり、農政局長なりが指導いたすと同じ立場で地方農林局の林務部ないし林務課を指導する、そういうたてまえでございます。
○淡谷委員 それじゃ林野庁は、国有林に関して各地方の機構を動かすように、民有林に対しては農林局を通してさまざまな施策をするというふうに考えてよろしいですか。林野庁の行政の形は、一方は直属するものを通してやる、一方は農林局を通してやるのだ、こういうふうに理解をしてよろしいですか。
○大和田政府委員 現在の地方農政局におきましても、地方農林局が行政をすべる部分とそれから直接本省が都道府県を対象として行政をする部分と二つございます。それと同じように、民有林関係の行政でも、地方農林局の行なうべきものは民有林行政全部ではございませんで、その一部分でございます。したがいまして地方農林局にまかせる分につきましては、林野庁は地方農林局を通じて都道府県に対する行政を行なう。地方農林局におろさないで林野庁が直接の行政をいたす部分につきましては、当然地方農林局を経由しないで都道府県を相手として行政をする、そういうことになるわけでございます。これは地方農政局で現在農林省がやっております行政のやり方と同じでございます。
○淡谷委員 行政改革の目的はできるだけ行政を簡素化するということですね。そういう面を国有林と同じように林野庁がまっすぐにやるということはできないのですか。どういうのか、一方は林野庁直接にこれを行ない、一方は農林局を通してやるということは、どうも行政改革の趣旨とは逆行するように考えられる。むしろ林野庁はそのほうがやりやすいのじゃないですか。何か小じゅうとみたいのがどかっとすわっておって、地方農林局を通さなければ全然施策ができないんじゃ、所有は違いましても国有林と民有林は、国民の利益にとってそう違った立場にあるとは思えませんから、むしろこれは一本にしたほうが行政改革の趣旨に沿うと思います。いかがでございますか。これは大臣から御答弁願いたいと思うのです、行政改革の中心ですから。
○長谷川国務大臣 どうもお話を伺ってみると、淡谷さんの御意見もさることながら、ただ今回の改正が必ずしも淡谷さんのおっしゃるようなことばかりではなくて、地域農林行政が総合的に行なわれていくためには、このほうがかえって、たとえば民有林にしても国有林にしても並行したところの活用方法ができる、こういうような考え方の上に立って今回の改正を行なうわけでございます。
○淡谷委員 大臣、いま総合的に林政を進めるという御答弁でございましたが、実際地元の農民諸君にとっては、国有林と民有林というものはそうはっきり違うわけじゃないのですね。持つ関係は同じような気がします。したがって、これを並列してやるということも大事でしょうが、やはり一本でやったほうがはるかに能率的でもあり、また林政上一つの筋が通ると思うのです。これはお考えとは違うようでございますが、率直に御要望申し上げておきたいと思うのです。 それから、民有林を特に大事にしなければならないというのは、最近非常に乱伐が起こりまして、国有林などの活用法案が持ち出されましてから、どういうのか、乱伐の形が出てきておるのです。どうせとられる国有林なら、いまのうちに切っておけというようなすてばちな考え方があらわれてくるのは、これは非常に活用法案のあらわしたマイナス要因だと思っておるのです。特にこのとおり開発が進みますと、山林の持っておる治山治水上の意義というのは大きくなってくると思うんです。非常にこれは国有林、民有林を問わず、国土保全の上では大きな意味を持っておると思うのです。 たまたまいま起こっております北海道の長沼における問題、これなども保安林の解除に関した騒ぎであります。これはゲバ棒騒ぎもさることながら、ゲバ棒のあるなしにかかわらず、この保安林の処置というものは今後の林政上に重大な意義を持つと思うんです。一体林野庁あるいは農林省が防衛庁からどういう申し入れを受けて保安林解除に踏み切ったのか、このいきさつをひとつ御答弁願いたいと思う。
○片山政府委員 長沼町の保安林解除の問題でございます。防衛庁からの要望につきましては、昨年高射教育訓練施設ということで要望が出ておるわけであります。これにつきましては、御承知のように第三次防計画の一環としてきめられたわけでございます。経過といたしましては、国有林でございますから、所管がえがございます。それから保安林でございますから、保安林解除の手続がございます。この二つがこれを解除するための要件でございまして、所管がえにつきましてはすでに済んでおります。保安林解除の問題について今回の公聴会を開催した、こういう経緯でございます。
○淡谷委員 これは昨年の九月十六日から三日間、札幌で異議申し立ての聴聞会が一度開かれようとしたことがございます。あるいは開かれたかもしれません。そのとき私、林野庁に参りまして、これは非常に重要な問題だから、もっと慎重に扱うべきであるということを申し上げた記憶がございます。この保安林を解除しなければならないということは、いまの防衛庁の申し入れと比べてどっちが国土保全上にいいか、大きな意義を持つか、ナイキ基地をつくることが国土保全上に役立つのか、保安林としてその解除をして治山治水上の不安があるのかないのか、この辺に対する林野庁としての十分なる調査とそれから討議が行なわれたのかどうか、これをお聞きしたいと思う。
○片山政府委員 保安林の解除の今回の理由といたしましては、公益上の理由でございますが、ただいま先生おっしゃいました保安林を解除することによりまして水の問題、そういう問題がマイナスになるのではないか、こういう御指摘だと思います。保安林の制度というのは確かに水源を涵養する制度でございまして、それにかわる施設というものが行なわれるならば、保安林の主として持っている目的は要らないわけでございます。保安林というのは最小の経費によってその水資源を涵養するという形がそういう場合にあるわけでございますが、それにかわる施設といたしまして、われわれといたしましては防衛庁と協議の結果、それにかわる十分な施設をしていただく、こういう前提でございますから、農民の方々がその水の問題について保安林を解除することにおける悪影響というものはない、こういうふうに考えております。
○淡谷委員 そこに聴聞会の大きな意義があるんじゃないですか。すでにこの異議申し立て人は百三十八人と聞いておりますが、違いはございませんか。
○片山政府委員 最初百三十八人でございましたが、取り下げた者がございまして、現在百十二人でございます。
○淡谷委員 百十二人でも相当な異議申し立てですね。この異議申し立て人の聴聞は済んだとお考えになっておるのか、済まないとお考えになっておるのか、この点をまず確かめておきたい。
○片山政府委員 聴聞会は昨年の九月の十六日から十八日の三日間、今回の五月の八日から十日までの三日間、二回にわたって行なったわけでございますが、聴聞の進行の中におきましては、意見開陳というものは、これは意見ではありませんというようなことで、それぞれの人が質疑はしておることはうかがえるわけでございますが、内容といたしますと、意見と考えられるものが幾つか表現されております。したがいまして、われわれはそういうものを慎重に検討した結果、私たちといたしましては聴聞は成立したのではないかというふうに考えておるわけでございます。
○淡谷委員 それでは意見を開陳し、もしくは質問した人の名前を詳細にお読み上げ願いたいと思います。なお、資料にしてお出し願いたいと思います。
○片山政府委員 開陳をした人と申しますのは、先ほど言いました一名の方が、意見じゃないというような形で発言をされております。しかし、その他のいろいろな人は名前は伺っておりません。指名しても名前はおっしゃいませんので伺っておりませんが、意見としての集約されるものは幾つかある、こういう意味でございます。
○淡谷委員 これは非常に重要な問題ですからね。林野庁なり農林省なりがああいうふうな騒ぎの原因をつくったとすれば、これは非常に大きな問題ですよ。したがって、いろいろな意見とかなんとか言いますが、これは国会が悪い例をつくるから悪いけれども、いたずらにこういう会合を強行突破することを考えないで、内容を十分分析することが必要なんです。ですから、これは係の人も行っているだろうし、長官も十分これを検討したとおっしゃるのですから、名前をはっきり言っていただきたい。賛否の意見もあわせて公開していただきたい。
○片山政府委員 昨年の三日間の議事録もすでにございますので、先生お読みだろう、あるいはごらんになっているだろうと思いますが、名前はそういう形では議事録のとおりの形でございませんので、明確に名前を聞いてはおりません。
○淡谷委員 長官、それでは昨年の七月十九日に予定告示をして、九月十六日から三日間聴聞会を開いたわけですが、第一回の聴聞会で大体聴聞会は終わったという御認識ですか。
○片山政府委員 議事録等を中心といたしまして、いろいろ関係方面とも協議をいたし、私たちは終わったのではないか、こういうふうに思っているのでございますが、今回の聴聞会につきましても、さらに意見を言いたい人があったというようなことも伺ったものですから、そういうような意味を兼ねて今回の聴聞会をさらに開いたわけであります。したがって、今回の聴聞会の議事録等をさらによく検討いたしまして最終的の判断をしてまいりたい、かように思っておるわけであります。
○淡谷委員 これは聞き捨てならぬことですよ。一応第一回の聴聞会でこれは終わった、終わったが念のために今度の聴聞会を開くというようにとれる。それでは今度の聴聞会の結果いかんにかかわらず、第一回の聴聞会できまっておるのだからそれによって処置するというお考えですか。
○片山政府委員 終わったのではないかと私たちは思っておるわけでございますが、さらに聴聞会を開いた結果によってその議事録等をよく検討いたしまして判断いたしたい、かように思っております。
○淡谷委員 事国土の保安に関する重大な問題です。終わったのではないかと思うなんという自信のない答弁では満足できません。あなたは、分析したならば、第一回の聴聞会の速記録その他によってそういうふうな判断をした根拠を明らかにしてもらいたい。
○片山政府委員 いま私たちという表現を使いましたが、林野庁としましてはこれは終わったのではないか、そう思っておるわけでございます。その中で、しかしいろいろの意見を言いたいという人も伺いましたものですから、さらに万全を期したいというふうに考えたわけであります。
○淡谷委員 聴聞会というのは規則によってきめられておるのでしょう。聴聞会を経なければ決定はできないのでしょう。それを少なくとも林野庁を代表する長官が、終わったのではないかと思うくらいのことで決定できますか。終わったと決定したのですか、決定しないのですか。聴聞会というのはちゃんと規則でできているんですよ。その規則にのっとって第一回聴聞会でこれは終わりというふうにいつ決定されました。
○片山政府委員 同じような答弁になって恐縮でございますが、林野庁といたしましてはこの問題は聴聞会は終わった、こう思っておりますが、さらに意見を言いたいという人もあるやに伺いましたので、さらに万全を期したい、こう思っておるわけであります。 〔委員長退席、伊能委員長代理着席〕
○淡谷委員 長官、もう少し自信を持って答弁できませんか。終わったやに聞きましたとか、そう考えられますとか、林野庁としては、とこう言いますが、林野庁がもしこれは終わったという認定がありましたならば、他の役所から文句が出ましたか。
○片山政府委員 林野として終わったと思うという表現を使いましたけれども、林野庁としては終わっておる、しかし先ほど申しました意見を言いたいという人もあるやに聞いたものですから、これを含めて聴聞会をしたわけでありますが、さらに政府といたしまして議事録等をさらに検討いたしまして結論を出したい、こういう意味であります。
○淡谷委員 第一回の聴聞会というのは何人意見を述べておるのですか。その人の名前はだれだれで、だれが賛成、だれが反対したのですか。われわれは第一回で終わったと思っておりません。長官が終わったというのであれば、内容についてもっとはっきり御答弁願いたい。
○片山政府委員 第一回の聴聞会も、先生御承知のように非常な混乱の中であったわけでございますが、具体的に意見を述べましたのは木崎君という方でございます。さらに幾人かの方が発言しておりますけれども、名前をおっしゃりませず、いろいろな混乱の中でございますので、おっしゃいません。そういうことで、われわれ把握できなかったということでございます。
○淡谷委員 名前の確認もできないような聴聞会で聴聞終わったといえますか。全く混乱のままじゃないですか。国会のまねしていてはいけませんよ。われわれも悪いけれども、全く質疑応答明らかでないものを終った、終わった。これは最近の国会の悪弊ですよ。そのまねしなくてもよろしい。その発言の内容もわからず、人の名前も確認されなかったような聴聞会が聴聞会といわれますか。規則を読んでごらんなさい。あなたが読まなければ私が読みますよ。
○片山政府委員 当時の議長としまして出席した林政課長がおります。その間の事情を報告させます。
○澤辺説明員 昨年の九月十六、十七、十八の三日間の聴聞会、異議意見の提出者の出席の方々は、皆さん異議意見の開陳はしないということで、議事進行そのものに対しまして、協力が得られなかったということでございます。名前も発言も流したのですが、名前をおっしゃらなかったということは、あらゆる手を尽くしましたけれども、御協力を得られなかったということで、一部の方については名前も正確に把握しておりませんが、言われたそのこと自体は、録音もとっておりますので、一応把握をしておるつもりでございます。大体そういう状況でございますので、先ほど長官が申し上げました木崎さん、これは代理人でございますが、の発言に意見と見られる部分がかなりございました。その他の方々、名前は正確に把握しておりませんけれども、意見と見られる部分がかなりあったというようにわれわれは考えております。
○岡田(春)委員 関連。あなたが言っておるじゃありませんか。ここにこの間の速記録がある。木崎君が、第二項の工事内容の質問を行なったのに対して、これはあくまでも質問であって、いわゆる意見の申し立てではないんだということを確認しろというときに、議長としてのあなたが言っているじゃないですか。速記録に残っておるじゃないですか。「それから二番目の議事次第によりまして、議事次第の今第二の発言であると、第三にはいっているんじゃないんだということを確認しろと言われますように議事次第の第三にはいっていないということで議事記録を提示いたしたいと思っております。」はっきり言っているじゃないですか。異議意見じゃないとあなた自身も認めているじゃないですか。いまこの場においてそういうことを言っちゃだめですよ。この間の聴聞会の模様だって、私だって現地で見た。その状態を見たって、あなたはそのときだけでうまいことを言ったって、速記録に残っておるのです。残っておる点は事実と違いますよ。こういう点はどうなんです。
○澤辺説明員 ただいま速記録の点は、私どもとしまして、議長としましては、意見の陳述を何回となく流したわけでございますが、木崎さんをはじめ、陳述人の方々はすべて意見陳述には入らないということで、あくまでも質問の段階でいろいろなことをおっしゃったわけでございますが、その中に客観的に見て、意見と見られる部分があったということを申し上げているわけでございまして、議事次第の段階としましては、意見開陳の部分に入っておらないということは私も申し上げましたけれども、内容的に意見と見られるものがあった、こういう意味で申し上げたわけであります。
○岡田(春)委員 そんなことを言っちゃいけませんよ。あなた自身、第二の議題に該当するものであるといって、内容においてはそれは違うんだ、そういう解釈はあなた自身のかってな解釈なんだから、議題を明らかに、第二議題、第三議題と分かれておるのです。第二議題の中で言ったことを、第三議題として解釈するなんていうことは、法律的に認められませんよ。聴聞会の順序、次第というものは全部できておるのであるから、第二の議題として発言されたものは第二の議題の問題であって、第三の議題でないということは、あなた自身は認めておるじゃありませんか。これをもって無理に、これは異議意見の発言であるというように認めるわけには絶対にいきませんよ。だからきめられないんじゃないですか。 関連しておるから若干伺いますけれども、まず第一に長官に伺っておきたいのだが、そうすると前の聴聞会は有効に成立をしたというのなら、今度の聴聞会は何のためにやったのですか。どういう性格なんですか。法的な性格を明確にしてください。
○片山政府委員 前の聴聞会のあとにおきまして、さらに意見の開陳をしたいという話がございました。したがいましてわれわれは、そういう人のほんとうの意見を聞くことが望ましいのであるということで、さらに聴聞会を開いたわけでございまして、聴聞会は何回開いてもいかぬというわけではございません。
○岡田(春)委員 今度の聴聞会は前の聴聞会の継続ですか。前の聴聞会が終わって別のものをやったのですか。それはどっちなんですか。
○片山政府委員 前の聴聞会は、林野庁としましては終わったと思いますが、念のためそういう声をほんとうにお聞きしたいという気持ちからやったわけであります。
○岡田(春)委員 念のためにというのは、別な聴聞会ということですか。前の聴聞会の継続なんですか。法的な性格を明らかにしてください。
○片山政府委員 前の聴聞会とは別でございます。
○岡田(春)委員 前の聴聞会とは別だ、こういうことをはっきりいま言われましたね。間違いないですね、念を押しておきます。法的に別なものですね。
○片山政府委員 そのとおりでございます。
○岡田(春)委員 前の聴聞会とこれが別なものだということになると、これは重大な問題です。そうすると、これに基づいて聴聞会を開くという正式の手続は、森林法に基づいておやりになっておりますか、どうですか。
○片山政府委員 森林法の定める手続によってやっております。
○岡田(春)委員 聴聞会をやる通知はどういう形で通知されましたか。
○片山政府委員 これは一週間前に本人に到達するように、本人あての通知をいたしますとともに、都道府県知事の告示によってこれもお願いいたしております。
○岡田(春)委員 一週間前に通知を出したとおっしゃるが、その通知が届いていない場合はどうなりますか。それからその通知は、どういう方法で通知をされましたか。郵便に基づいて通知をされたんだと思うんだが、今度の場合においては、書留その他のそういう手続をとった通知を行なっておらないと思うが、その点はどうか。
○片山政府委員 普通郵便で出したわけでございますが、その発送と到達の着につきましては、郵政と話しまして、確認を得て出しました。
○岡田(春)委員 届いていないところがある。しかも、もう一つ違う点は、昨年の九月の聴聞会のときには、普通郵便ではなかった。書留によって郵便通知を行なったわけであります。今度の場合は普通郵便で行なった。今度の区別は一体どういうわけですか。
○片山政府委員 郵便の出し方は前回も普通郵便、今回も普通郵便です。
○岡田(春)委員 そうではありません。前のは書留によるところの通知です。これはお調べなさい。それからもし届いていない人があったらどうしますか。どういう責任を負いますか。届いていない人のある場合は、聴聞会は正式に有効に成立をしたということにならないじゃありませんか。届いていない人の場合は一体どういう措置をとりますか。この点をはっきりしていただきたい。
○片山政府委員 一般に到達し得るそのものを打ち合わせして出したわけでありますが、たまたま住所あたりが不明のために、あるいは変わっておるために、それが届いていない、そういうことで、あるいはおくれて着いた人がもしあるとすれば、これはやむを得ないことだと思います。
○岡田(春)委員 やむを得ないということはどういうことですか。聴聞会というのは現地の利害関係人に意見を述べさせる、そういう機会を与えることでしょう。それに対して通知がなかった場合において、意見を述べようとしたって述べられないじゃありませんか。それでやむを得ないということにはならないじゃありませんか。そんな無責任な話がありますか。そういう場合があったのですか、ないのですか。
○片山政府委員 われわれは到達をはっきりやったわけですが、具体的にどの人がそういう先生がおっしゃる事態になるのか、実はまだわかっておりません。
○岡田(春)委員 もう少し進めてみますが、あなたはそうすると、前の聴聞会というものは、やったけれども意味がなかった。そうでなければ新しい聴聞会を開く意味はないじゃありませんか。前の聴聞会というものに対しては、保安林を解除するための必要要件に欠けるという判断があったから、新しい聴聞会をやったのでしょう。そうじゃありませんか。
○片山政府委員 先ほども御説明いたしたように、意見の開陳をしたいという人があるということを、お聞きしたものですから、したがいまして、さらに念を入れてそういうのをほんとうにこちらとしてもお聞きしたいということで、念のためにやった、こういうことでございます。
○岡田(春)委員 念のためにやったなら、こういう事例はどうなりますか。代替工事が昨年の九月の場合には四億数千万ですね。今度の代替工事に対しては八億円ですね。しかもこれは、われわれ国会議員としては無視できない点がもう一つある。この間の衆議院の予算の分科会において代替工事の問題について質問したときには、あなたのほうで答弁したのは六億数千万でしょう。予算を通過させるまでには六億数千万といいながら、今度は代替工事をやるのについて八億円だということを言った。そうすると代替工事の予算というものがそのたびごとに変化をしている。去年の九月、この間の国会、今度の聴聞会、三回変わっている。しかも、三回変わって——あなたはこう言いたいのかもしれぬ、予算がふえているのはいいじゃないかと言うかもしれぬ。しかし、予算がふえているからいいじゃないかということだけでは済まない問題がある。どういう点があるか。八億円にすることによって、砂防工事、用水工事のために自分の民有地を奪われるという人が生まれてくるんだ。たとえば、ダムをつくることによって自分の持っている民有地が水没するという状態が生まれてくる。あなた調べている。そこに澤辺さんだっているからわかっているはずだ。八億円になったために、新たにこの問題で二人の人の民有地が水没するんじゃないか。この二人の人の民有地が水没するのに対して、あなた方はこの二人の人に対して異議の意見を申し述べる余地を与えましたか。百十何名というのはこの九月の人の異議意見者だけじゃありませんか。その人の中にはこの二人の人は入っていないじゃありませんか、こういうことであなた聴聞会は有効に成立したと言えますか、その点はっきり御答弁なさい。
○片山政府委員 お二方の土地問題に関連しまして、お二方は同意をしておられます。それからその地帯は保安林外でございます。
○岡田(春)委員 同意をしているというのは、解除する手続以前に同意をとったのですか、そのこと自体も防衛庁とあなたぐるになって解除というものを予定してそういうことをやっているということをあらわしているのじゃありませんか、同意をとったのですか。それなら解除というものを予定してそういう計画をつくっているのでしょう、そうだといっていいのですね。
○片山政府委員 これは防衛庁が同意をとっておるわけでございますが、しかし、工事を進める前提として——前提と申しますか、工事を進める場合に当然そういうことは事前にあるわけでございましょうから、そういう意味で、まず防衛庁は保安林解除がもしなった場合のいろいろな措置として、あるいは手段として、そういう意味で同意をすでにとっているということであります。
○岡田(春)委員 防衛庁来ているでしょう。そういう手続はすでにとっているのですか。保安林の解除以前にそういう手続をすでに防衛庁はとったといま長官が言った、間違いないですね。
○江藤政府委員 お答えいたします。 具体的には現地の防衛施設庁がやっているわけでございますが、代替工事を実施するため、そのような計画をつくるという場合におきましては、そこに具体的にダムをつくるのであるということになりますと、その関係住民の同意を得た上でそのような計画をつくっておるというふうに承知いたしております。
○岡田(春)委員 それは一体どういう答弁なんです。そういう抽象的な答弁を聞いていない。同意をすでにとっているというのは、同意をすでにとっているならば、保安林の解除というものを前提にしてあなたのほうはやっているのか、保安林の解除を前提にして林野庁がやるというならば、聴聞会の意味をなさない、保安林の解除を前提として聴聞会は形式的にだけやったのですか。農林大臣どうなんでしょう、保安林は解除するという前提に立って聴聞会は形だけやったのですか。大臣お答えください。
○長谷川国務大臣 よく意見を承ってみました。申請が出てきまして、申請に基づいて聴聞会を開いたということでございます。
○岡田(春)委員 その申請に基づいて聴聞会をお開きになったら、聴聞会を開くにあたっての申請というものは何日以内から、どういう手続があるのですか、そこら辺大臣に伺いたい。
○長谷川国務大臣 そういう事務的なこまかい点は事務局から答弁させます。
○岡田(春)委員 伺いましょう、長官答えてください。
○片山政府委員 ちょっといま聞き漏らしたのですが、おそれ入ります。
○岡田(春)委員 大臣がそう言ったのだ、聴聞会を開いたのは、異議の意見者の申請があったから、それに基づいてやったと、こう言う。あなたのほうは、その異議の意見者は去年の九月の人、百十何名ですか、これに対して通知を出した。それ以外に、あなた、百十何人以外に異議の意見者があったらどうするんですか。新しい聴聞会を開いたとあなたおっしゃったでしょう。それ以外に新しい異議の意見者を出した場合にはこれはどうするのです。
○長谷川国務大臣 質問と答弁とお間違いにならないようにやってまいりたい。私のほうは防衛庁からの申請に基づいてということでございますから、その辺は間違わないでください。
○岡田(春)委員 防衛庁の申請に基づいてということをあなたいま言ったのですか。
○長谷川国務大臣 御質問がそうだと思ったから、そういうふうに答えました。
○岡田(春)委員 長官から答弁してください。
○片山政府委員 異議意見の提出のあれは規則できまっておりまして、予定告示をいたしましてから三十日以内にその意見を出すことになっております。その三十日以内に意見を出した方に対しまして聴聞会を開くということになっております。
○岡田(春)委員 いいですか長官、大臣の話はこれはもう論外だ。ナンセンスですよ。学生に聞きなさい、ナンセンスだと言うから。それより長官に伺っておく。そういう問題で長官、大臣に質疑をやっていると時間をとってもったいない。大臣の話じゃ問題にならぬ。 長官に伺いますが、いいですか、あなたは異議意見者に対して一週間以内に到達をするように通知を出したと言うのでしょう。それは三十二条の第三項ですね。「農林大臣は、前項の聴聞をしようとするときは、その期日の一週間前までに聴聞の期日及び場所をその意見書を提出した者に通知するとともにこれを公示しなければならない。」先ほどの答弁を聞いていると、「聴聞の期日及び場所をその意見書を提出した者に通知するとともにこれを公示しなければならない。」となっているのだから、通知を出して戻ってきたものがあるかもしれない。そうすれば、通知は達成されなかったということに、あなたお認めになるわけでしょう。しかし、これは百十何名に対してこれはあなた言っているのであって、聴聞会が新たなものであるとするならば、百十何名以外に異議の意見書を提出をすることができるわけでしょう。それは、いいですか、三十二条の第一項に、「第二十七条第一項に規定する者は、第三十条の告示があつた場合においてその告示の内容に異議があるときは、省令で定める手続に従い、都道府県知事を経由して農林大臣に意見書を提出することができる。この場合には、その告示の日から三十日以内に意見書を都道府県知事に差し出さなければならない。」いいですか。そうすると、去年の七月の十九日に公示をしたのでしょう。去年の七月の十九日に公示をして、それから三十日以内でなければ異議の意見は提出できないわけです。ところが、あなた、新たな聴聞会を開いたのでしょう。新たな聴聞会に基づいて異議の意見を出すという場合にはどうしたらいいのですか。三十日の日にちが過ぎて、先ほど言ったように、民有地であろうが何であろうが、現実に水没するという人が出てきた場合に、異議の意見を述べる機会というものが与えられないじゃありませんか、これでは。新しい聴聞会だとあなた答弁されたと言うならば、当然そのための解除の予告の告示をしなければ、異議の意見の手続をとれないじゃありませんか。あなた、これは森林法に反しているじゃないか。逆に言うならば、このような森林法に反した行為を行なった聴聞会は無効ですよ。異議の意見の発言の機会が与えられていないじゃないか。一体これはどうするんですか。たとえば、先ほどの二人の人が同意したとおっしゃっても、それに隣接する人々がこれに対して新たに異議の意見を出そうとする場合、あなた、どうするんですか。どうやって意見を出すんですか。三十日以内だったら、去年の八月の末までしか出せないじゃないか。新たに意見を出すという人の機会が与えられておらないというのは、これは明らかに憲法違反ですよ。これは一体どうなんです。
○片山政府委員 解除の予定告示、これは二回に分けて、昨年の七月十九日と七月二十七日に出しておるわけでございますが、それから一月の間に意見書を出してもらうということがうたわれてございます。そこで聴聞会の問題は、これはこれによって意見書を出した人を対象にいたしまして聴聞会をやっておる、こういうことでございますから、先生のおっしゃる法的に疑義はないと思います。
○岡田(春)委員 どうして疑義がないのですか。それはあなたの言うのは九月の話でしょう。去年の九月の話でしょう。去年の九月にはそれでいいのですよ。さっきから言っているように、代替工事が二倍になって、それによって利害関係者がふえた、こういう段階で新たに聴聞会をやったんでしょう。そうすれば当然異議意見者が出てくるのはあたりまえじゃありませんか。その異議意見者に対して発言の機会を与えないじゃないか。解除のための告示をやらない限りにおいては、三十日以内に法的な手続をとらなければならないでしょう。前の古い人の異議意見者の発言だけを求めても、それ以外の人の発言の機会がないじゃないか。それを一体どうするのですかと言うのです。予定告示をしない限りは異議の意見書の提出のしようがないじゃないか。そこら辺はどうしてあなたは合法だとおっしゃるのか。
○澤辺説明員 予定告示そのものは前のとおりでございまして、内容を全く変える必要はないという判断で、そのままの告示に基づいて聴聞会を九月に開き、さらにもう一回念のために開いたということでございますので、代替工事自身は告示内容の要素になっておりません。したがいまして、七月に二回にわたって行なわれました予定告示自体を変更する必要もない、こういう観点でやっておりますので、法的に疑義はないものと思います。
○岡田(春)委員 あなたもう一度、あなた議長さんやったんだから、はっきりわかっているはずだ。たとえば、こうしましょう。去年の七月に予定告示をやったでしょう、そうしてここにいるだれだれさんならだれだれさん、淡谷さんなら淡谷さんは異議意見書を出したでしょう。三十日以内に出さなければならない。それから九月の聴聞会はそれで済んだ。ところが今度半年たって五月になってやった。そのときには代替工事の予算が全部変わっている。去年の九月の段階では水没しないところに対して今度は水没するようになった、その水没に基づいてその関係の住民にとっては新たに異議意見が出てくる場合がある。当然でしょう。それに対して異議意見をどうやって出すのですか。長官も大臣も今度はお聞きでしょうが、大臣、それはとうですか。——いいですか、あとになって水没をすることによって新たな利害関係が生まれた。それに対して異議の意見を申し述べたいと思うけれども、森林法の規定に基づいて、三十日以内でなければ手続ができない、そうしたら、その人はどうやったら異議意見を述べることができるのですか。これはどうしたらいいのですか、大臣。
○長谷川国務大臣 私の答弁は信用ないようでございますから、長官から御説明させます。
○澤辺説明員 予定告示の内容には、この際防衛庁が行ないます代替工事そのものは、事業量におきましても、金額におきましても、告示内容になっておらないわけです。したがいまして、七月の予定告示そのものは変更もしておりませんし、そのままになっておりますので、それに対する異議意見の提出は三十日以内、それまでに提出した方について聴聞会を行なうというのが法令の規定になっておりますので、それに従ってやっておるわけでございます。
○岡田(春)委員 あなた、そう言うけれども、あなたのほうから出した通知書の中に、代替工事の予算も全部入っているじゃないか。入っているのに、その予算の内容というものは、参考資料であろうが何であろうが、あなたのほうで正式に通知をし、文章の中にこれが入っているのですよ。私は持っていますよ。これはあれしてもいいが、「代替施設の工事計画の概要」ということで、五ページのものが入っているじゃありませんか。これを入れて通知をしたのでしょう。これに基づいて新たな利害関係人が生まれたのでしょう。その新たな利害関係人の発言はどうやって保障するのですか。これはどうやって守るのですか。大臣は、私に信用されないので答弁をされないそうですから、かまいませんよ。それは大臣、答弁しないでいいですよ。長官答弁してください。新たにこれで利害関係人が生まれた。その利害関係人の発言はどうやって求めるのですか。法的にこれはどうやって保障するのですか。
○片山政府委員 ただいまの工事内容につきましては、参考のために実はつけておいたわけでございます。考え方といたしましては、雨量の問題になりますから、水の問題と関連しますけれども、百年なら百年の中でどれだけ降っておるかという調査もいたしまして、その雨を吸収する、カバーする水というものはどういうことであるかということから判断いたしておるわけでございます。したがいまして、百年の雨量はこうである、その中でこういう雨の量がある、それを確保するためにはこういう施設をする、このことが施設の内容でございます。したがいまして、施設はそれが原則でございまして、それで具体的に地層その他を調べまして、若干場所が変わるということはあり得るわけでございます。しかし目的は変わっておらないわけでございますが、施設の場所等を見ますと、若干変わるということでございます。
○澤辺説明員 ちょっと補足して申し上げますけれども、森林法三十二条によりまして、「告示があった場合においてその告示の内容に異議があるときは、」「意見書を提出することができる。」先ほど来申し上げておりますように、告示の内容には代替工事のことは入っておりません。そういうことで法律的に問題はないというふうに私どもは考えております。通知書に工事内容を参考資料としてつけて出しましたのは、第一回のときは実は出しておらなかったわけでありますが、非常にいろいろ御質問もありましたので、今回は、できるだけわかりやすくするという意味で参考資料として御通知申し上げておる、こういうことでございます。
○岡田(春)委員 あなた、そういうことを言っていいんですか。さっき長官は言ったじゃないですか。代替工事によって保安林の仕事を完全に補うために、それによって保安林を解除してもいいという、そういう判断をするかどうか。そのことのために代替工事の完ぺきを期するのだ、こういうことを言ったでしょう。不可分のものじゃありませんか。その代替工事の内容ががらっと変わって、予算の上でも倍になって新たな利害関係人が生まれてきた場合に、その新たな利害関係人に対して聴聞の機会を与えたかどうか、これだけ伺いましょう。
○片山政府委員 先生、法的な話から出ておられますから法的に申し上げますれば、代替工事というものによっての制約はございません。ただ、われわれとしましては、それを施設することによって、保安林を解除することにおける地元民に対する影響というものを地元民のためになくしていこうということから、防衛庁と御相談を申し上げてやっておるわけでございまして、法的にはそれは条件ではございません。
○岡田(春)委員 それでは伺いますが、先ほど申し上げたような経過の中で新たな利害関係人が生まれた。その新たな利害関係人に今度の聴聞会では発言の機会を与えましたか与えませんか。イエスかノーか、これだけをはっきりお答えいただきたい。
○片山政府委員 これは法的に申し上げますと、森林法に基づきまして与えておりません。
○岡田(春)委員 それでは今度の聴聞会は、代替工事に基づいて生まれた新しい利害関係人の正当な意思を反映したものではない。したがって聴聞会は、森林法に基づくところの手続を正規にとったと言っているが、内容においては、これは聴聞会としては有効なものとは認められない、こういうように見ざるを得ない。 〔伊能委員長代理退席、委員長着席〕
○片山政府委員 前回の聴聞会は、森林法に基づく手続に基づいてやったわけでございます。
○岡田(春)委員 これはいずれわれわれはまだまだやります。関連ですからこれで終わりますが、あなたは、告示をされるというようなお考えがたとえばあるとしても、速記録をお調べの上でそういう最終的な判断をなされるのだろうと思うけれども、そういう速記録をつくる前に抜き打ち的にまたおやりになるのじゃありませんか。そこら辺は一体どうなんですか。 第二点は、そういう解除の告示をするという場合において、法的な根拠がはっきりしない上でやられても、われわれはこれに対して当然法律に定められた方法で対抗しますよ。速記録の点は明らかにしてもらいたいし、その速記録を直ちにわれわれに提出を願いたい。 その二つの点を質問して、終わりにいたしておきます。
○片山政府委員 慎重な検討の上、法律に基づきまして結論を出したいと思います。
○淡谷委員 いまの岡田委員との間の質疑応答の中で感じますのは、私に対する答弁と若干変わりましたね。あなたは、第一回の聴聞会でもう終わったと認める、あとは念のために第二回を開いたのだという答弁でしたけれども、何か第二回の聴聞会も正規のものとしてお認めになっているような答弁であった。どっちが正しいのですか。
○片山政府委員 私の申し上げましたのは矛盾はしていないと思います。念のためにやったのではありますし、正規の手続としてやったことも事実でございます。
○淡谷委員 それでは第二回目の聴聞会も正規の聴聞会というのがあなたの御答弁と理解してよろしいですね。
○片山政府委員 そのとおりでございます。
○淡谷委員 そうしますと、第二回の聴聞会の内容についていろいろな問題があるのですが、この第二回の聴聞会というのは正規なものとして、正規な手続を経なければ保安林の解除はできないというふうに理解してよろしいかどうか。
○片山政府委員 これは先ほど御答弁したのと同じことになるわけでございますが、第一回の聴聞会において林野庁としては終わったと考えておりますが、さらに先ほど申しましたように意見者があるという話を聞きましたので、念のため行なったわけでございます。それらのことも含めまして最終の結論を出したい、こう思っております。
○淡谷委員 念のために聞いただけで、あとはもう第一回のときに決定された解除の方針に変わりがないという御答弁ですか。第二回の聴聞会はどうであれこうであれ、念のために聞いたんだから、聞いたからもういいだろうというふうなお話を、御答弁になりますけれども、第二回の聴聞会に重大な過失があったり、さまざまな欠陥があった場合には、これが解除のマイナス要因になるかならぬかということです。正規の聴聞会であれば内容に欠陥があった場合には解除できない、こうわれわれは考えておるのです。はっきり御答弁願いたい。
○片山政府委員 聴聞会が終わったというふうに私は考えますけれども、聴聞会が終わったか終わらないかということと、解除するのかしないのかということは、これはまた別問題でございます。そのような形で両方の聴聞会を十分慎重に検討した上で決定いたしたいと考えております。
○淡谷委員 第二回の聴聞会が終わったというお考えですか。 聴聞会というのは、内容についてさまざまな欠陥があったり、あるいは間違いがあったりした場合には終わったものじゃないでしょう。つまり第二回の聴聞会というものも終わったと言うのですが、それは終わったことは終わったでしょうが、その聴聞会の意義を果たしていないような聴聞会であれば聴聞会と言えない。第一回の聴聞会がそうだ、第二回もそうだ。そうしますと、この不備を補うために第三回の聴聞会もあり得るわけですね。そういう意味で終わったと言うのか、もうあとはやらぬというふうにとってよろしいのか、はっきりしてもらいたい。
○片山政府委員 第二回の聴聞会については、まだ議事録が整理されておりませんので、議事録を整理の上で御指示を仰いでやってまいりたいと思います。
○淡谷委員 わかりました。第二回の聴聞会はまだ整理されてない。しかし一応報告はできているんでしょう。この聴聞会に出席した人はここにおりますか。おりましたらお伺いしたいのですが、八日以後の会議の内容について詳しく御報告願いたい。
○澤辺説明員 それでは今回の聴聞会の経過を概略御説明いたしますと、五月八日、九日、十日の三日間にわたり、現地長沼町において聴聞会を行なったわけでありますが、先ほど長官からお話がありましたように、現在百十二名というようになっておりますが、申し立て本人の出席はきわめて少なく、大部分は複数、場合によっては一人で十人というような代理人をもって聴聞会の開催と議事の進行をはばむという態度に終始されまして、会場の内外ともに混乱をきわめたわけであります。 議長といたしましては、秩序ある入場と議事進行に極力努力いたしましたが、残念ながら十分な協力が得られなかったわけでございます。しかし、一部質問の間に意見の陳述と見られる部分があったと考えております。 初日には異議意見の陳述を要求された方が一人あったわけでございますが、議長がこれを指名したにもかかわらず他の多数の陳述人に発言を阻止されまして、負傷するという不祥事も発生いたしましたため、議長及びわれわれ事務担当者は身体の不安にさらされた場面がしばしばであったわけでございます。 以上です。
○淡谷委員 それだけじゃわからないのです。だれが妨害したのか、だれが混乱さしたのか、正規の陳述人がだれだれが出たのか、議長がどういう取り扱いをしたのか、それが聞きたいのですよ。この問題をあやまってとられたのでは今後ますます保安林をめぐって騒ぎが広がりますので、今後騒ぎを広げたくないためにわれわれは質問しておるわけです。当然の話でしょう。国有林の解除に関して不祥事が勃発したということはあなた方の責任問題であり、われわれの責任問題なんです。一々実例をあげてもっと詳しく御答弁願いたい。われわれの持っておる報告と食い違っておるとたださなければならないから聞いておるのです。
○澤辺説明員 それでは、出席された方々はほとんどの方が名前をおっしゃらないということで、名前をおっしゃっていただくように促しましたけれども、大部分の方がおっしゃらないということでございますので、名前は正確に全部把握しておりません。ただ、初日におきましては、一応番号を表示いたしましてそこに着席された方が多かったと思いますので、その番号によって発言者をあとで確認できるようにいたしております。第二日以降は着席の順序もまちまちですし、番号のリボンを渡しましたけれども、それを表示される方がほとんどなかった、ほとんどと言うと若干不正確でございますが、大半の方は番号を隠して名前も言われないというような方もございましたので、正確に全部把握したということは申し上げられません。 そこで、今回の会議は前回と比べまして会議そのものの開催について非常に反対をされた。それからさらに代理人の入場数の規制について全部入れろというような御意見が多かったということと関連いたしまして、議場の変更をすべきであるという御意見、御要求が多かったわけでございます。さらに、最終日等におきましては、一部二人ばかり、異議意見の提出されたものを取り下げをされておる方の中で、実は取り下げておらないのだということを本人が言っておるということを理由にして代理人の方が入場を要求されましたけれども、われわれといたしましては成規の手続がとられておる限りそれを信用する以外に手はないというふうに考えましてお断わりをいたしたわけでございますが、これに関連して議場に入ることについていろいろトラブルが発生をいたしております。 したがいまして、会議は初日、二日目、三日目——初日は一応開会を宣しまして議事内容の説明、質疑、異議の陳述の段階まで入りましたが、おっしゃる方は、先ほど述べようとして阻止された方を除いて特に意見の発言を求められた方もなく、正規の意見の陳述は得られなかったわけでございますが、質問の段階で意見にわたる部分が見られた、こういうふうに考えております。 第二日目、第三日目につきましては、先ほど申し上げましたように、実質的に内容に入る前の入場と議場の整理等で混乱をいたしまして、会議は内容に入るところまでに至らなかったというのが現状でございます。
○淡谷委員 終了したとは言っておりますけれども、混乱に終始したわけでしょう。要するに混乱のうちに終わったのでしょう。しかも陳述なども、あなたはやったと言うのだけれども、本人は質問と言っておるでしょう、陳述もなされておらない、これは全く聴聞会というものの資格要件に欠けておるのではないか。 それでは伺いますが、八日の午前九時には陳述人が何人くらい入場しておりましたか。
○澤辺説明員 ただいま資料を十分整理しておりませんので正確には申し上げられませんが、質問ということで発言された方がたしか七、八人はおられたというように思います。その中でかなり詳しく意見らしき発言をされた方もおられますけれども、もちろん意見だという意味で申されたわけではございません。客観的に見てそういうふうにとれたというものもございますが、その他議事進行につきましての質問等でございますが、あとかってに大きな声で発言された方はそのほかにたくさんおられましたが、そこまでは正確に把握しておりません。
○淡谷委員 聴聞会の責任者は議長なんでしょう。議長が聞き取れないような状況、議長がどうにも確認できないような形でこれは聴聞会といえますか。あなた議長として入場したのは一体何時です。
○澤辺説明員 聴聞会が成立したかどうかということは、法律的にもなお検討を要する問題が残っておりますけれども、私どもといたしましては発言の機会を与えるということで、そういうように発言の機会を活用されないということであればやむを得ない、それをもって聴聞会は終わったというふうに解釈できると思っております。
○淡谷委員 冗談じゃないですよ、発言できないような状態にしたのはやはりこれは責任者の責任ですよ。議長が見たところどうしても発言できないというのであれば、発言できるようにしてやらなければだめなんです。さっきあなたは会場を変更しろという意見もあったと言いますが、狭いところへたくさん押し込んだら混乱するでしょう。非常な関心を持っておれば傍聴人も入るでしょう。しかも、あなたが議長団の一人として入場した場合に非常に会場が混乱しておったのじゃないですか。これは各種の反対があるようです。各種の反対があるようですけれども、もっと客観的に正確に見て、あなたが入場したときに陳述人が平穏に趣旨を述べることができるような状態にあったかどうか。会場の状態を、あなたの見たとおり御報告願いたい。
○澤辺説明員 非常に混乱をしたことは先ほど申し上げたとおりでございますが、事態の収拾のために何回か代表団の方、陳述人全員の代表団という方々とお話し合いをしたわけでございまして、場内あるいは場外の情勢を総合的に判断しまして、われわれといたしましては陳述人の方々が統一的な方針で行動をしておられたというふうに理解をしておるわけでございます。もちろん議場の整理につきましては議長の責任でございますけれども、あの場合、このような整理のしかた以外には方法はなかったろうというふうに考えております。
○淡谷委員 意見陳述人のほうから、こういう状態ではとても意見の陳述ができないから、もっと会場を変えるなりその他陳述ができるような状態にしろというような要求は出ませんでしたか。
○澤辺説明員 出ておりました。
○淡谷委員 そういうふうな希望もいれないで、あなたは十時三分前になぜ突如開会を宣言したのです。陳述人が陳述ができないというような状態の中において議長があえて開会を宣言したのは、これはどういうわけなんです。しかも非帯な早口で低い声で告示内容を朗読したということの報告がありますが、これはほんとうですか、うそですか。
○澤辺説明員 前回の九月の際に札幌で聴聞会が開かれたわけでございますが、その当時陳述人の方々から、長沼町で開催しろという要求があったわけでございます。それに対しまして、それはできないということを申し上げたわけですが、その理由といたしまして皆さんがおっしゃったことは、札幌市でやれば本人が出られなくて代理人が多数出ざるを得ない。長沼町でやれば本人が全部出られて代理人は出ないのだ、こういうことをその理由の一つにされたわけでございます。その点で今回は長沼町で開いたわけでございますが、先ほど申し上げましたように、ほとんどの方が代理人、しかも複数であって、本人の出席はきわめて少なかったということで、われわれもそいう事態は予想しておらなかったわけでございます。代理人が一人に十人あるいは五人という、多数出席されるという事態は当初予想していなかったわけでございます。したがいまして、会場も、大体本人あるいは若干代理人も見えられると思いましたが、予想されるスペースの会場を求めました。さらに会場自体につきましては、他の会場が求められなかったという事実ももう一つあるわけでございまして、急に会場を変更しろといわれましても、すでに告示しておりますので、その告示に違反した会場選定、変更ということは許されないという判断をしたわけでございます。
○淡谷委員 こういう事件というものは、双方突っぱり合いをしておったのではいつまでたみてもうまい解決が出るはずがないのです。ここはもう政治の場面ですから、政治的にも考察する必要があると思うのです。あなたはやはりそういう状態の中にもかかわらず、会議を進行し得るという自信を持って開会宣言をしたのですか。どうもさっきからの様子を見れば、さんざん騒いでどうにもしようがないから、これでは聴聞会ができないというふうにわれわれには思量をされるのですが、議長のあなたは、あえて十時三分前に開会を宣言した。これは平穏に聴聞会ができるというお見込みだったのですか。どうせだめになるだろうが責任上宣言しておけという形の宣言だったのですか。
○澤辺説明員 会議の責任者は先ほど申しましたように議長でございまして、会場の整理、議事進行等は最終的には議長の議事の主宰に従っていただくのが原則であると思います。したがいまして、いろいろ御意見がございましたけれども、私どもなりにそれに対してお答えをいたしました。したがって、議長の議事の主宰に従っていただけるものならば進行できるということで、あらゆる手を尽くしまして努力をしたつもりでございます。
○淡谷委員 そのときに、入口が傍聴者その他で非常に混乱しておりまして、陳述人十四、五名があなたに抗議をし、入口で入場できない陳述人がいるから何とか処置をとってもらいたいというような申し入れをしたことは御承知ですか。
○澤辺説明員 入口でもございましたし、あと代表団——たしか五、六名の方だったと思いますが、そういう話がございまして、会場の入場数を若干ふやすというようなこともできる限りの範囲内においていたしたわけでございます。
○淡谷委員 しかもそのあとすぐ十時三十分には休憩していますね。十時三十分には休憩して、十一時三十五分にまた再開して、直ちに休憩している。これは明らかに混乱の姿じゃないですか。どう認識されたのですか。これは長官にもしっかり聞いておいていただきたい。報告はその人の主観によって変わる場合がありますから、正確にひとつ……。
○澤辺説明員 まだ十分資料も整備しておりませんので、正確に記憶しておるわけではございませんが、あるいは初日のことについてのお尋ねかと思いますが、時間その他いま正確に把握しておりませんが、休憩をいたしましたのは、すべて議事が混乱しておりますので、それをそのままやってはかえって混乱を深めるという判断をいたしまして、少し冷却期間を持とうというようなこと、あるいはその間に代表の方々と話し合いをするということで休憩をしたのだと記憶いたしております。
○淡谷委員 報告があればこんなくどい質問は要らないのです。時間をとらなくてもいいのです。しかし、これだけやはり混乱しているものですから、あなた方のほうでも早く報告書を出したいだろうけれども、できないでいるということはわかりますけれども、それにしても正しい報告書を出してもらわなければならぬ。保安林がどうしても解除されるような報告書を出されたのでは、国会を欺くものです。したがって、はっきり速記録にとどめるためにあなたの議長としての確認事項を私はお尋ねしているわけです。その間の交渉で一体どういうことがきまったのですか。
○澤辺説明員 陳述人の入場につきまして、先ほど申し上げましたように、席が四十五であったと思いますが、設けてあったわけでございますが、多数の予期せざる代理人が来られて、本人は非常に少なかったわけでございます。その場合に、全部入れろ、入れさせろという御要求が出たわけでございます。会場は、先ほど申し上げましたように途中で変更できませんから、会場の許す範囲内において入っていただくということで、委任状を持ってこられた方のうちで一人以上の方は空席のある範囲内において入っていただくというようなことをきめまして、御協力をお願いしたわけでございます。代表団の方は一応納得されたものとわれわれは当時理解をしたわけでございます。それにもかかわらず、入りましてから、場所が狭いというようなことで混乱をいたしましたのは、二日目、三日目その入場者数を若干ふやしましたけれども、なお全員入れろ、こういう御要求が双方の争点になりまして、事実上入場が行なわれなかったということでございます。
○淡谷委員 代理人、特に複数代理人は正式に規則できまっているのでしょう、やってもいいことに。複数代理人を立てることは決して違法じゃないと私は思う。これはいかがです。
○澤辺説明員 複数代理人は民法上の委任になっておりますので、できないという明文はもちろんございませんが、本人が出席できない場合には代理人をもって出席させることができるという規定が省令にあるだけでございまして、何人までいいという規定はもちろんございません。会場の許す限り入れていいものだと思いますけれども、ただ、一人について十人とか二十とかいう代理人が委任状を持ってこられまして、それを全部入場させろと言われましても、実際問題として、それを全部入れなければ聴聞会が成立しないというものでもないというふうに考えております。
○淡谷委員 私はこの間から法律と政令、省令の関係でずいぶん追及しているのですが、あなたはまるで複数代理人がたくさん来たことが混乱のもとみたいなことをおっしゃいますけれども、混乱のもとは省令にあるのじゃないですか。農林省令で人数を定めない代理人の規則がきまっているでしょう。そうじゃないですか、大臣。これは省令のとがであって代理人のとがじゃないです。どうお考えになりますか。
○長谷川国務大臣 法律の問題から考えればそういうふうなことをも言えるかもしれないけれども、代理人が複数だからといって十人、二十人というのが可能かということは常識の上に立って考えるべき問題だと考えます。
○淡谷委員 その代理人の数がはっきりわかりますか。いま大臣は複数代理人の数が十人、二十人というのは困ると言いましたが、それはやはり、そういう心配があるならば省令そのものが不備なんですよ。十人、二十人という代理人があったらひとつ話してもらえませんか。
○澤辺説明員 十人、五人、六人というのがございました。具体的にそういう要求がございました。ただ、代理人が全員で何名であったかということは、資料をまだ整理しておりませんので、正確に申し上げられる段階に至っておりません。
○淡谷委員 さっき名前の確認ができないと言ったのですが、代理人を出した人の名前は確認できるでしょう。だれの代理人にだれが出ているということは確認できる。それは聴聞会のできる要因になっているのですから。陳述人の数や名前くらいは、正規の報告でなくてもあなたの手控えはあるはずですよ、議長としては。それがもしなかったら、これは議長の資格を欠きますよ。省令に基づいて複数代理人を出しているのでしょう。これは無効のはずがないですよ。困るというが、困るなら人数を制限したらよろしい。全部が予測でしょう。そういうふうな、聴聞会を開催したあなた方の予想が変わったということをまるで地元の罪のようにおっしゃるあなたの態度がどうも私は納得ができない。しかも、代理人の受付及び入場というものを拒否したというのは、複数だから拒否したのですか。会場の設備がそれに応じられないから拒否したのですか。これは拒否すべきものじゃなくて、その次の策を講ずべきが議長の当然の措置じゃないですか。おれのほうに都合が悪かったらこれは拒否するというのではあまりにも無責任だと思いますが、その点はいかがですか。
○澤辺説明員 先ほど申し上げましたように、途中で若干陳述人の代理人の入場者の数もふやしたりいたしましたが、全員入れなければ入らない、入れろ、こういうような御主張が受付であったわけでございます。われわれといたしましては、代理人の方を、委任状を持ってこられた方が代理権がないとかいうことを申し上げるつもりはございませんが、議場の整理、議事の進行上全部一ぺんに入っていただくことは混乱を招くので、とりあえず本人または代理人に一人入っていただいて、あと空席のある範囲内において、二日目は七十人までにいたしましたけれども、入っていただくということで、代表の方々も大体了解をされたとわれわれは思っているわけですが、にもかかわらず受付においては全員入れなければけしからぬ、こういうようなことでなかなか入場されなかった。私どもといたしましては入場のルールを私のほうなりにきめまして、そのルールに従って入っていただくことを終始呼びかけてお待ちをしておったわけですが、二日目、三日目はおおむね夕方までお入りいただくわけにはいかなかった、こういうことです。
○淡谷委員 省令に基づいて複数の代理人を出したことは違法でもない、規則違反でもないでしょう。これを収容し得なかった当日の議場の条件があるわけですね。したがって、入場を拒否した場合はやはり主宰者側の責任に帰すべきものです。私はそう思いますが、これは認めますか。
○澤辺説明員 会場入場を拒否したと申されましたけれども、われわれとしてはとりあえず入っていただく方は、二日目、三日目は——約四十名でございましたが、一人ずつ入れば、欠席の方も若干おられましたが、七十人までは入っていただくことにしたわけです。その範囲内において、あるいは二名、三名の方もその範囲内においては入っていただくことができたわけです。さらに入れない方は途中で交代して入っていただくということは当然われわれとしてもお認めするということでございまして、最初から全員入るということはお断わりしたということで、全部拒否したということではないつもりでございます。
○淡谷委員 これは会議運営の上手下手にもありましょうけれども、代理人を出したほうに落ち度がなければその要求をいれてやるように条件を整備するのが議長としての義務じゃないですか。おれのほうで都合がつかぬからこっちの言うとおりなれというのは、ちょっと民主主義的な議長じゃないですね。専制君主みたいですね。その話し合いはつかなかったのでしょう。一日目はつきましたか。
○澤辺説明員 初日は午前中その問題について代表団たちとお話し合いをしまして、おおむねついて入場していただいたのです。第二日目も七十人につきましては最終的にはお入りいただいたということでございますので、全然話がつかなくて入らなかったということではないわけです。
○淡谷委員 そこらが、報告書でどう出るかわかりませんけれども、違ってくると思うのです。私の手元にあります資料によりますと、一時十分になって、議長が、委任状を提出しない者の五名は提出せよと発言していますね。申し立て人はこれに応じている。提出している。そこであなたはいきなり告示内容第三項から棒読みを始めたというような報告を受けていますが、資料ありますね。これは違いがありますか、ありませんか。これは人間の記憶ですから、忘れて、忘れたことをいいことにしてとんだ報告書を書かれまして長官の判断を誤らせます。事重大ですからはっきり思い起こしてもらいたい。
○澤辺説明員 ちょっといま御発言の趣旨がよく聞き取れなかったのでございますが。恐縮でございますが。
○淡谷委員 午後一時十分になって、議長が委任状を提出しない者五名は提出せよと発言し、申し立て人はこれに応じて提出しています。ところが議長はいきなり告示内容の第三項から棒読みを始めた、こういう資料があるのですが、これはそのとおりですか。
○澤辺説明員 それは委任状を持ってこられた方に受付で提出をしていただく、本人への通知状と合わせて、ということをお願いしておったわけですが、受付で出されなかった方があって、それを持ったまま会場に入っておられる方があるわけです。したがって、議長といたしましては、陳述人の席に着いている方が全員発言の権利を持っておられる陳述人であるかどうか確認できませんので、受付で提出されなかった方についてはこの場で、議場の中で早急に御提出をお願いした、で提出をしていただいたわけでございます。 それからもう一点の、いきなり告示内容の説明に入りましたという点につきましては、開会を宣しますとまず告示内容の説明と会議の性格、御協力をお願いするというのが筋でございますので、そのようにしたわけでございます。
○淡谷委員 そのとき抗議が出ませんでしたか。あなたの告示内容の説明に入ったとき抗議は出ませんでしたか。
○澤辺説明員 告示内容の説明は、私ともう一人林野庁の指導部長が行っておりましたが、指導部長が説明のときは始めたと思います。その際に、皆さんが十数名から二十名前後議長席に詰め寄られまして、退席をお願いいたしましたけれども、退席をされることなく、そのまま議長席の前で混乱をしたという事実はあったと思います。
○淡谷委員 そのときの抗議の内容は何でありましたか。
○澤辺説明員 正確にはちょっといま記憶しておりませんけれども、たしか先ほどの入場の、代理人を全員入れないのはけしからぬ、そのままで会議を開いて説明するのはけしからぬ、こういうのが中心であったと記憶しております。
○淡谷委員 そのとおりの資料が私のほうにあるのです。報告書はやがて出ると思いますが、この聴聞会の議場には速記者等がおりましたか。いまのこの質疑応答でもわかるとおり、あるいは記憶がぼけたり、思い出し出しやっているようでは正確な報告書になりませんが、速記者なり記録責任者があったら、その人の名前を伺いたい。
○澤辺説明員 速記は四、五名でやっております。テープは三、四台でたしかとったはずでございます。業者の方にもお願いしてテープをとってもらうということもいたしておりますので、それぞれ担当者は明らかになっております。ただ、最終的に私どもが会議の報告をいたします場合は、速記なりテープの資料が整いまして、それをもとにして報告をしたいと思っておりますので、若干の時間がかかると思います。
○淡谷委員 私は大臣の御答弁を非常に尊重しておりますので、私に対する答弁はお断わりになっていただきたくないのです。いまもう出ませんが、ただ大臣にも長官にも御退屈でございましょうが、この長々しい質問をあえてがまんしていただきたいのは、この問題を解決するかぎは、聴聞会の報告書にあるのです。第二回の聴聞会が正式に、しかも少しも瑕疵なく行なわれたか、行なわれないかが今後の決定に大きな要因になります。ただし、よく見る例のように、もう大体閣議決定をしたり、防衛庁あたりの方針がきまりますと、これをしゃにむに遂行しなければならないという悪癖がこのごろ出てきているのです。悪い癖が出始めました。そのために報告書が万が一にも間違ってなされたり、いらざることが付加されたり、やられたのでは困ります。国会の混乱の場合でも、速記者の諸君がたいへん苦労されている。あるとおりの報告は報告として出すべきものだと思います。その意味で、もうしばらく時間をおかし願いたいのです。 そこで、質問について発言をしたいというので、議長団は質問を認めているでしょう。これは認めましたね。それで、申し立て人三名ぐらいが会場警備の問題や聴聞会の時期等の問題について質問をしております。これに間違いないでしょうか。
○澤辺説明員 大体間違いないと思います。
○淡谷委員 大体ということだったのですが、そのとおりでしょう。会場警備の問題や聴聞会の時期の問題等について質問したことは、大体じゃなくて確認されるでしょうね。はっきり声に出して言ってください、速記にとれませんから。
○澤辺説明員 開催時期の問題、それから傍聴人の入り方の問題といいますのは、最初は保安林解除についての反対の方々が、私どもは確認しておりませんけれども、その関係の傍聴人の方がお入りにならなかった。ということは、数日前から並びましたので、並ぶときにはおおむね賛成の方々が多かったようでございます。しかし反対派の方々が入れないということで傍聴人の入れ方を議長のほうで善処しろ、こういうような御要求がだいぶ出まして、私どもとしては先着順にお並びいただいているのは変更できませんというようなことを申し上げました。その問題もたしか出ました。それから開催時期の問題について農繁期ではないかということについての御質問もございました。
○淡谷委員 そこが重大なところなんですね。なるべく出られないような時期を選んで聴聞会を開くなんということはこけの骨頂ですよ。なるべくたくさんの人が出て意見を陳述させるのが聴聞会の目的でなければならぬ。なるべく言えないような、出れないような時期を選ぶべきではない。したがって、そういう点について会場警備の問題や聴聞会の時期について質問があった。この質問は陳述じゃありませんね。はっきりお答え願います。
○澤辺説明員 告示内容についての陳述ではないと思います。
○淡谷委員 そこで議長は中途で質問を一方的に打ち切って意見陳述を求めると発言したので混乱しましたね。これもそのとおりだと思う。たいへん議場が混乱した。 そこで申し立て人側は、こういう状態で告示内容の説明も不明だし、内容に対する質疑を全然認めていないのは不当だから質疑を続行しろということを抗議していますね。これはお認めになりますか。
○澤辺説明員 質問は、午前開会の当時から、警備の問題あるいは入場の問題あるいは傍聴人の入れ方の問題等について、繰り返し同じようなお話が出ておるわけでございますから、私どもといたしましては、そういう問題についてこれ以上質問されても答えは同じで進みませんということを申し上げたわけでございまして、したがって、質問に入った限りは告示内容についての質問をしていただきたいということを何回となく促したわけでございます。そういう情勢のもとで、なお告示内容そのものについての御質問にお入りにならなかったというのが、あのときの実情であったと思います。
○淡谷委員 確認したいのは、一方では質問の要求をしている。ところが、あなたはその質問の要求をいれないで、ほんとうの審議に入るように要求した。これは一方的な処置でしたね。一番、二番という番号を呼びまして、何番まで呼んだのですか。
○澤辺説明員 最初はたしか松木議長のほうが三番あたりまで行ったかと思います。それから後ほど私が促しましたのは八番か九番あたりまで行きましたけれども、いずれも意見の内容を——ただ、いま申し上げましたのは陳述の段階に入ってからでございますが、意見を言われなかった。質問につきましては特に何番何番というような意味での指名はしなかったはずでございます。
○淡谷委員 これは審議をしろという御催促の番号を呼んだのでしょうね、質疑はかってに打ち切っちゃって。ここにも混乱の原因がありますね。そのあとで何番を呼ばれたのですか。一番から八番まで呼んでおいて、あとは何番に飛びましたか。
○澤辺説明員 一番から八番まで二回目に御指名しまして、それに対して意見の陳述をされなかった。多数の方がそういうことでございますので、それでやり方を変えまして、その他の方で御意見を述べる方があれば手をあげてくださいということで促したわけでございます。その際、手をあげる方は数人おりましたけれども、当てますと、いずれも質問だという、あるいは議事進行についての手続問題の質問だ、こういうふうにおっしゃいますので、それはもうすでに打ち切っておりますから、告示内容についての異議の意見を述べてほしい、こういうことでその方々の指名はいたしませんでした。そうしますと、先ほど言いましたように、最終的にはどうしても意見を言いたいという一人の方が出たわけでございますが、その方が他の陳述人に阻止されて負傷するという、先ほど申し上げたような事態が発生したわけであります。
○淡谷委員 これはあなたが負傷さしたようなものじゃありませんか。一方は質疑をしたいと言っておる。それを強引に打ち切っちゃって、質疑抜きの意見を述べろというのであれば、これは混乱するのはあたりまえですよ。負傷したのはあなたの責任ですよ。あなた、三十八番と呼んだでしょう。三十八番というのはどういう人です。あえて発言をしたいというのは一体だれですか。これは名前はわからぬとは言わせませんよ。
○澤辺説明員 もちろんそのときには私自身は名前はわからなかったわけでありますが、あとで調べますと、福島という本人の代理人の川南何がしという陳述人であります。
○淡谷委員 その人は何をやっています。あなたの指名した一番から八番までやって、あとは三十八番に飛んだ。三十八番は何をやっている人です。
○澤辺説明員 何をやっているというのは、職業その他のことかと思いますけれども、それはわれわれは特に調べておりませんので、当時存じませんでした。
○淡谷委員 まあ知らなければ、私のほうで言いますが、この代理人は基地設置促進期成会会長です。これは偶然といえばあまりにも偶然ですな。その大混乱の中で、議事進行もできない中で、ぴしゃっと三十八番と当てたのが基地設置促進期成会会長川南某という代理人。これはあえてあなたの悪意があったとは言いませんが、まことにふしぎな偶然でございまして、このために議場がたいへん混乱したことはお認めにならざるを得ないでしょう。あなたの意思がそこにあったかなかったかは別として、そういうふうな偶然のために会場が激しく混乱したことは、これはお認めになるでしょうな。
○澤辺説明員 いきなり三十八番に当てたわけではございませんので、先ほど言いましたように、意見の開陳もしまして、八番までいきまして、なおその他の方で異議の陳述をされる方ということで手をあげていただいたわけであります。その際、先ほど言いましたように、五、六人の方があげられまして、その方にもそれぞれ指名をしようとして、意見の陳述をされますかと確認いたしましたところ、意見の陳述はしない、質問である、こういうふうにおっしゃったので、それを全部お断わりしたのです。そういうことを数人についてやった上で、なお陳述を求めました際に、たまたま挙手をされた方があって、それを指名したということで、特に偶然ということでなくて、あの段階では別にふしぎでないことだと思います。
○淡谷委員 これは私は決してあなたの意図だとは言っておりませんよ。まことにくしき偶然だと言っておるのです。好都合な偶然であります。何といっても正しい会議の運営の原則は多数決ですな。だから、われわれ毛残念ながら、自民党さんにまかしているのです、多数決で。それを大半の人が質疑をさせろというのに、たった一人が陳述したいからというので陳述する人に当てたという態度は、私はどうも理解ができない。質疑したいという大多数の人の要求はこれを全然いれないで、たった一人残った陳述をしたいという基地設置促進期成会会長という代理人に陳述をさしておるというのは、これは会場の混乱を招くのは当然じゃありませんか。そこに聴聞会の混乱の原因があったということは実態としてあなたは認めざるを得ない。偶然ではあったろうが、偶然が最終的にはあなたに味方していない。四時過ぎまで休憩が続いたのでしょう。そして申し立て人のほうから議事進行について発言があったわけです。質問もしています。そうして同時に全員が陳述する意思があるのだが、説明も質問もなく、とうてい陳述はできない、議場を正常にしろという発言があったことは、これはお認めになっておりますか。
○澤辺説明員 ただいまの議場を正常にしろという発言は正確には記憶しておりませんけれども、おそらくあっただろうと思います。ただ、それのもう一つ前に、先ほど議事は多数決でやるということをおっしゃいましたけれども、これは聴聞会の性格上そういうものではないというふうにわれわれは理解しております。ただ陳述人の方々の御希望はある程度必要な限りにおいては聞くことはいたしますけれども、それ以上多数決によって議事を進めていくというものでは性格上ないというふうに考えております。
○淡谷委員 私は議事の運営は多数決によるべきものと言ったのですよ。それでは議事の運営さえ束縛しているのが聴聞会の性格ですか。あるいは議長の権限に全部ゆだねているのは、これがいままでの聴聞会のやり方ですか。そうだとすれば、これは聴聞会のやり方自体に大きな欠陥がある。これは最終的には決定しなければならないこともあって、委員長が黒い判決を出されたりするのですよ。そういうこともありますけれども、こういうふうな地元の利害に非常に関係のある問題の運営は、多数の意見に従うほうが、円満な議事運営といえると私は思いますが、そうお考えになりませんか。
○澤辺説明員 普通の場合なら、多数決ということでなくて、なるべく意見を聞いてやるというのが望ましいということを私は考えております。ただこの場合、昨年の九月の第一回のときの経過、あるいは今回の当初からの経過を見ますと、意見の開陳に入らないというのが、皆さん方の一致した態度というふうにわれわれは認めざるを得ない情勢にあったわけでございますので、聴聞会は意見を申し述べてもらうというのが趣旨でございますので、適当な段階で質問を打ち切り、意見の陳述に入っていただくということを促すことは当然のことであろうというように考えます。
○淡谷委員 これはたいへん重大なあなたの認識ですよ。それでは異議を申し立てている者は陳述する意思がないというようにあなたはお認めになるのですか。陳述する意思が全然ないからやらせないのだというふうに言っていいのですか。述べたい人があるから聴聞会を開いておるのでしょう。質問しておるのでしょう。これを発言の意思がないものとあなたは認めておられる。そういうふうな議事運営をされたのですか。
○澤辺説明員 もちろん発言の意思がないということを断定したわけではございませんけれども、九月の段階、あるいは今回の、初めから終始見ておりますが、意見の陳述になるべく入らないというような態度に終始されたというふうに理解をせざるを得ないような情勢が見られた、こういうことでございます。
○淡谷委員 この一日目の議事の運び方を見ておりましても、意見の陳述ができるような条件は整っていないじゃないですか。会場からいっても、代理人の扱いにしても。つまり意見の陳述をしないというのは、そういうふうな条件が整ってないから、整えてから陳述させろという要求なんでしょう。この条件でいやならかってに陳述するなという態度は、これはあまりにも一方的で、独裁的ですよ。これは報告書の性格に大きな影響を私は与えると思う。しかも、そのあとで正名くらいの人が議事進行について発言をしましたが、これに対して十分な回答をしないで、一方的に陳述——繰り返しあなたの態度を責めておりますね。これは私のほうの資料によればそういうふうになっております。午後六時ごろまで休憩をして、農林大臣がかねがね聴聞会は無理押しをしないという言明を与えておる。これに対して議長は、本省は八日の聴聞会を完全に実施せよと指示したといってあなたは強行しておる。農林大臣は、こんな状況の毛とで強行しろとかあるいは無理押ししろとか言うはずはないのです、この長谷川農林大臣という方は。しかし、林野庁の長官が大臣の意向もくまないで、しゃにむにこの聴聞会は強行せよなんという指令を一体あなた出しましたか。そこに問題があるのです。大臣の御意思じゃないのですよ、それは。聴聞会は十分に役割りを果たしなさいと言っている。あなたは強行せよ、実施せよと言っている。その大臣の意向をくまないで長官がかってに聴聞会を強行しろなんて言うから、こういう勇敢なる議長が出現するのです。いかがですか。私は大臣の強行するなということは正しいと思う。
○片山政府委員 大臣の趣旨を体しまして、議事は運営に——電文はいま持っておりませんので記憶にありませんが、聴聞会を完全に運営するようにつとめられたい、なお平穏のうちにそれを進めるようにつとめられたいというふうな、ちょっと電文は正確じゃないかもしれませんけれども、そういう意味の電文を打っております。
○淡谷委員 これは、長官の御処置もそうであれば非常に賢明であったと私は思うのです。大臣も無理押しをしないということを言明しているし、この意を体して聴聞会を完全に実施せよという指令でしょう、大体が。強引に実施せよという指令じゃないはずです。これをどうしてこの議長が強引というふうに受け取ったのですか。あくまでも話し合いをして、質問は受けて、これは三日もやるのですからやったっていいじゃないですか。そうだとすれば、あなたの強行したのはこの指示だというのですが、指示を取り違えたこれはたいへんな間違いです。大臣の御意思はそうじゃない。長官の指令もそうじゃない。平穏裏に完全に実施せよという、問答無用という態度はいかぬのですよ、それは。こういう点は、何とあなたが強弁されましても、この聴聞会の第一日目の性格ははなはだ不完全であったといわざるを得ない。実施したといっても完全実施しておりません。 そこで、報告書がやがて出るでしょう。出ますから、この報告書どう出るか、それときょうの速記録とを突き合わせまして、もしうその報告書が出ておれば、これはわれわれもっと追及しますよ。きょうの質疑応答によって、大臣も長官も大体聴聞会第一日の空気というものはおわかりになったと思う。あとはこういうふうな不完全に行なわれた聴聞会、非常に混乱の中に終始した聴聞会、これは二日目、三日目まだありますけれども、きょうはいろいろ時間の関係もあるようだし、本会議もあるようですから、一時保留いたしますけれども、あなたの御答弁の実際から見て、聴聞会は行なわれたが決してこれは完全に平穏に実施されてはいないということはお認めになるでしょうな。こういうふうな混乱さえも正当に行なわれたという御認識であれば、私は幾ら委員長からお話があってももっと質問を続けますよ。明らかにこの聴聞会は混乱しています。完全に行なわれておりません。これは、第一日目のこの事実だけはお認めになるでしょうな。報告書にはっきりお書きになるでしょうな。
○澤辺説明員 普通の場合のような正常な形ではないということは私どもも認めておるとおりでございますが、聴聞会が終わった終わらないというのはそれとはまた別途判断すべき問題だというように考えております。
○淡谷委員 これはしかし重要なんですよ。混乱しても不完全であっても聴聞会は開きました、通しました。これで終わったとはいえない。私は時間の関係で保留いたしますけれども、次の機会に農林大臣とまた林野庁の長官から、こうした混乱に終始した聴聞会の自後の収拾策について御方針を伺いたいと思う。休憩中にゆっくり御相談の上万全な方針をお示しくださるようにお願いいたしまして、私の質問を一瞬保留いたします。
○藤田委員長 鈴切康雄君。
○鈴切委員 中国の食肉の輸入についての今日までの一切の経緯がどういうふうになっておるか、その点をお話し願いたい。
○太田政府委員 中国産の食肉の輸入の問題でございますが、この問題につきましては、従来から現在輸入が禁止になっておりますのをぜひ解除してもらいたいという要望が商社等からございまして、農林省といたしましては、中国大陸におきますところの口蹄疫をめぐる家畜衛生技術上の問題であるということで、従来三回の調査をいたしたのでございますが、その調査結果に基づきまして、昭和四十一年の秋に関係の権威の方にお集まりいただきまして、いろいろ討論をお願いいたしたのでございます。その結果、これまでの調査によってまだ必ずしも明らかとなっておりませんところの五項目、すなわち過去におきますところの口蹄疫の発生状況と実害、第二が今日まで行なわれた口蹄疫の撲滅方法の具体的な経過、第三に口蹄疫ワクチンの製造種類、製造方法、使用目的等、第四に口蹄疫の診断方法、第五にその他最近におきます不明疾病の発生の有無とその状況、これについて的確な情報を得たいということで中国側と接触をしてきたのでございますが、実は昨年の十二月末までにこれらにつきましての情報を得ることができなかったのでございます。たまたま昨年の十二月にMT貿易の交渉が始まるという際、食肉の輸入問題が一つの議題として取り上げられるであろうという想定に立ちまして、従来の五項目ばかりにこだわっていたのでは問題の前進にならないだろう。したがって、この五項目にかわる何らかの有効適切な措置が考えられないかどうかということで、実は農林省と通産省でいろいろ検討いたしたのでございますが、その間に、なま食肉を一応購入いたしまして、わが国に加工品の形で輸入する洋上加工という考え方が提案をされまして、この方式でございますれば、口蹄疫ビールスが熱に弱いというようなことでございますので、われわれが最も問題といたしておりますところの家畜衛生上の問題は、基本的に回避されるということでございますので、家畜衛生の見地からは異論がないということで洋上加工方式ということがいわれたのでございます。 そこで、この洋上加工方式につきまして、先般の日中覚え書き貿易関係者の交渉におきましてこの案が出されたのでございますが、先方ではこれを受け入れることにはならなかった。と申しますのは、やはり口蹄疫が存在するということを前提としての案ではないかというようなこと、まあすでにこれまで何回か調査をして中共の衛生事情はよくわかっているはずじゃないかというようなことで、この案は受け入れることにならなかった。 これが今日までの経過でございます。
○鈴切委員 いま三回の調査報告に基づいてというふうにお話しになりましたけれども、その三回の調査報告の具体的な点についてもう少し説明していただきたいと思います。
○太田政府委員 過去三回の調査と申しますのは、昭和三十一年、四十年、四十一年の三回にわたりまして民間団体における中国の家畜衛生状況の調査が行なわれたわけでございます。その調査の結果共通的にいわれておりますことは、中国大陸の家畜衛生状況が戦前に比しまして著しく改善されているという点でございます。そして、特に一九六二年以来口蹄疫の発生はないらしいというようなこともいわれておるのでございますが、結局こちらで希望したところを全部見せてもらっていないというようなこともございまして、最終的には絶対に口蹄疫の発生のおそれがないというところまでの結論は出していないというのが過去三回における調査の結果でございます。
○鈴切委員 わが国が、中国食肉の輸入問題が起こってから、農林省と連絡の上専門調査団、あなたがおっしゃるとおりに昭和三十一年、四十年、四十一年に中国を訪問し、家畜防疫衛生状況を調査しましたですね。 そこで、四十一年に訪中した田中良男という、これは元農林省の衛生課長だと思うのですが、中国の家畜衛生管理、防疫体制はすべて非常にりっぱで、輸入にあたっては伝染病、衛生上の問題はない、このように報告をいたしておるわけであります。 それからこれは、桧垣畜産局長は国会において、今日までの調査すべき問題は残っていないというふうに考えていると、昭和四十一年の五月二十六日農林水産委員会においてそのように発言をされておるわけであります。 そこで、四十一年の七月に坂田農林大臣のときに、三回にわたる調査団の報告書に基づきまして中国食肉の輸入禁止解除の決裁を下されたわけです。ところが、内閣改造により松野農林大臣が就任、突如態度が変わって没となったのは、これはどういうわけですか。
○太田政府委員 確かに四十一年に、農林省が、牛肉の市場をできるだけ開拓したほうがよろしいだろうということで——従来は御承知のとおりオーストラリアとニュージーランドのみ輸入しておったわけでございますが、現に各国から早く輸入禁止を解除してもらいたいという要請もあったわけでございます。当時の認識といたしまして、われわれも、あまり輸入を押えることが逆に国内の資源を枯渇させることにもつながるということで、ある程度輸入をせざるを得ないだろうということで、それぞれ各地域についての具体的な検討をいたしたことは事実でございます。 その際、中共につきましても検討をいたしたのでございますが、中共について直ちに法律上の手続をとりまして輸入禁止を解除するという決定はいたしておらないというのが実情でございます。
○鈴切委員 要するに、中共からの輸入肉については口蹄疫の問題がはっきりしないという理由で、中共肉の輸入について農林省のほうでは決定を下さないという状態であるかどうか、その点について。
○太田政府委員 先ほども申し上げましたように、田中報告書が出された後に、わが国の家畜衛生専門家の参集を得まして、たしか十月だと思いますが、これまでの調査結果についての検討を加えたのでございます。その結果、確かに、過去三回の調査でも明らかになりましたように、中共におきますところの家畜衛生状況の全般的な改善向上ということははっきり認められる。しかし口蹄疫に関しましては、その疫学的な特性から見まして、わが国家畜に対する安全性が必ずしも十二分に確証されているとは言いがたいという結論が得られたのでございます。 そこで、このような結論に基づきまして、以後、農林省としては、先ほど申し上げましたように、口蹄疫に関しまして必ずしも明らかにされていないいわゆる五項目、こういったものにつきましての資料の提供を受けられるということが、この問題につきましてより専門的検討を行なうために必要であるという立場から、ぜひこれにつきましての何らかの回答を得たいということで今日までやってまいったということでございます。
○鈴切委員 いま付随的資料は照合しても得られないとあなたは言っておるわけですけれども、こういうものを得ようとした努力をはたして今日までされておるかどうか。もしありとしたら、いつ、だれに、どのような内容の資料を要求されたか、それについてお伺いします。
○太田政府委員 MT貿易の関係で貿易交渉にいらっしゃる方に、ぜひこういったことにつきましての資料の提供をひとつお願いしたいということを従来やってまいったのでございます。
○鈴切委員 それは正式にあなたのほうから申し入れをしたかどうか、いつ、だれに、どういうふうな資料の内容を提示されたか、その点について。
○太田政府委員 四十一年の十月末に、当時の畜産局長からMT貿易の岡崎さんに対しまして、LT改定交渉に際しての交渉にいらっしゃるときに、先ほど申し上げました五項目についての調査についての回答を得たいということの依頼をいたしております。
○鈴切委員 では正式に申し入れたのはただ一回ですか。
○太田政府委員 そのときに正式に、岡崎さんがいらっしゃる際に、お願いをいたしたのでございます。
○鈴切委員 その正式に申し入れをしたことについての回答は、いかなる回答であったか。
○太田政府委員 私が承知しておる限りにおきましては、結局これにつきましての正式の回答というものは何らいただいていないというのが今日までの実情でございます。
○鈴切委員 アルゼンチンから牛肉を輸入しておりますが、アルゼンチンのフエゴ島ですら口蹄疫が発生しているわけです。一九五一年に家畜衛生法で口蹄疫を入れてはいけないとあるが、どのようにして輸入しているか、その点について。
○太田政府委員 アルゼンチンも口蹄疫の発生国でございますので、偶蹄類のなま肉の輸入は禁止をいたしておるのでありますが、口蹄疫のビールスが熱に弱いということでございますので、口蹄疫ビールスの汚染を完全に除去し得る設備を備えた製造工場を指定いたしまして、当該工場への立ち入り調査等の特定の条件を付しまして、煮沸肉として輸入するということであれば可能であるということで、アルゼンチン当局とこれらの条件につきましての交渉をいたしたのでございまして、その交渉の結果合意に達しましたので、煮沸肉としての輸入ということで輸入を認めることにいたしたのでございます。
○鈴切委員 煮沸肉にするにはどのような処理方法をされているか、それについてお伺いします。
○太田政府委員 中心温度七十度、一分間ということで煮沸すればよろしいということでございます。
○鈴切委員 その肉の大きさは、どのくらいの大きさですか、その点について。
○太田政府委員 肉の大きさは私ちょっと存じていないのでございますが、実はアメリカがアルゼンチンとやはり煮沸肉の輸入の問題できわめてこまかい取りきめをいたしたのでございます。これに実は私のほうもならいましてアルゼンチンと交渉をいたしまして、アルゼンチンからの煮沸肉につきまして、先ほど申しましたように製造工場を指定する。それから当該工場への立ち入り調査等の権限もこちらが持つというようなことで、いま申し上げたように、煮沸肉にすれば口蹄疫の発生のおそれがないということで、アルゼンチンにつきましての煮沸肉の輸入ということに踏み切ったのでございます。
○鈴切委員 煮沸肉ですが、肉の中心温度七十度、一分間、これに対してその肉の大きさが大きな肉を煮た場合と、小さい肉を煮た場合は煮沸が違うわけですよ。必ず基準があると思うのですが、その点についてもう少し詳しく説明してもらわないとわからないですよ。
○太田政府委員 ちょっと私、肉の大きさの問題は承知いたしておりませんので、至急取り調べましてお答え申し上げます。
○鈴切委員 七十度に達するにはどのような煮沸をするのか、それについて。
○太田政府委員 先ほど申し上げましたように、農林省がアルゼンチンと合意に達しましたところの規約に従いまして、口蹄疫ビールスの侵入のおそれを完全に除去する設備を備えた製造工場を指定いたしまして、その製造工場で七十度、一分間ということの煮沸をするということで工場を特定いたしまして、その工場で製造されたものを輸入するということにいたしたのでございます。
○藤田委員長 鈴切委員に申し上げますが、この煮沸の施設の状況は詳しいデータを後ほど農林省から鈴切委員のところに届けさせたいと思います、相当技術的な問題を含んでおるようですから。
○鈴切委員 肉の中心温度七十度で一分間煮沸をすれば、それが規定としていいということであれば、その七十度に達するためにはどのような煮沸をするかということは、これはおたくも畜産局のほうで専門的な立場なのですから、それがわからないようでは、ただまかせっぱなしだというのでは、とてもじゃないが口蹄疫の危険というものに対しては信用できないじゃないですか。
○太田政府委員 中心温度が七十度でございますから、それ以外の周囲の温度はさらに高いわけでございまして、口蹄疫ビールスは熱に弱いということは、これはもう十分学問的にも解明されておる問題でございますし、最も口蹄疫をおそれているアメリカでも、一分間よりもっと短い、七十度で煮沸すればよろしいという協定をアルゼンチンと結んでおります。私のほうはそれをさらに一分間ということで、むしろ時間も延ばしまして煮沸するという形でアルゼンチンと合意に達しましたので、認めることにいたしました。これによって口蹄疫ビールスの侵入のおそれはないということでございます。
○鈴切委員 アルゼンチンとの煮沸条件はたしか八十度、三時間でやるというふうにいわれていると思いますけれども、そのことは御存じですか。
○太田政府委員 われわれが取りきめましたのは、中心温度が七十度、一分間ということできめておりまして、いずれこまかい協定の内容につきましては、後ほど先生のところに資料としてお出しいたしたいと思います。
○鈴切委員 あなたのほうでわからなければ私のほうで申し上げます。 まず第一に、七十度、一分間あればよいということについては、そう肉の大きさは大体子供の頭ぐらいだ、そのように言われているのです。その点についてどうですか。
○太田政府委員 そういうところの問題は、私ちょっといま技術的に十分説明できませんので、後ほど調べましてお答え申し上げたいと思います。
○鈴切委員 この問題は非常に重要な問題なんです。実は口蹄疫が熱に弱い、そのように畜産局長は言われているわけでありますけれども、この問題がはっきりしないと次の段階に移ることができないわけです。そこのところをはっきりしていただきたい、こういうことなんです。だからいまでも何でも調べていただきたい。
○太田政府委員 アルゼンチンとの協定の内容をいまここに持っておりませんので、ちょっとこまかい答弁ができないわけでございますが、いずれ資料をとりそろえまして先生に御提出いたしたいと思います。
○鈴切委員 そのところが一番大切な問題なんです。あなたは口蹄疫は熱に非常に弱いとそのように言われているし、またアルゼンチンと実際に煮沸条件として話をしているその内容、それが必ずしも口蹄疫ビールスがその条件においては絶対に煮沸によって死滅をするという状態でない、そういうふうなあらゆる角度から論議を進めていかなければ、この問題は私は話はできないわけです。一番大切な問題なんですからね。きょう口蹄疫を問題にするについて一番大切な問題について、あなたがわからないでは事は済まされない問題です。ですから、この問題は保留いたします。
○太田政府委員 くどいようでございますが、アメリカがアルゼンチンと煮沸肉の輸入について協定をいたしました例にならいまして、さらにそれよりもより厳重な要件を付して、わがほうはアルゼンチンとの煮沸肉の輸入の許可に踏み切ったということでございます。
○鈴切委員 ですから、この問題については非常に大切な、要するに口蹄疫の病源菌が死ぬか死なないかの、そういうふうな重要な問題の内容でありますので、いまただ単に畜産局長がわからないということだけでは論議が進められませんので、では次にノリの問題について質問いたします。これは保留いたします。 ノリの生産及び輸入数量について、昭和三十年度以降の各年度別の国内生産量、輸入割り当て量、一枚当たりのノリの小売り価格及び日本への港渡しの価格、CIFを明確にしていただきたい。
○安福説明員 まず国内のノリの生産量を申し上げます。 三十一年は、生産年度で申しますと三十年度になるわけでございますが、それが十六億八千九百万枚、三十二年が二十一億七千万枚、三十三年が十四億五千八百万枚、三十四年が二十億九千五百万枚、三十五年が二十二億九千五百万枚、三十六年が三十八億三千六百万枚、三十七年が三十八億八千四百万枚、三十八年が三十九億二千三百万枚、三十九年が二十五億六千八百万枚、四十年が四十四億四千万枚、四十一年が三十一億九千万枚、四十二年が三十九億五千八百万枚、四十三年が三十五億五千二百万枚、四十四年は、まだ最終的な数字はございませんけれども、三十億前後、こういう見通しでございます。若干切り込みはあるかもしれませんが、そういう程度でございます。 それで、その次に、国内産の価格でございますけれども、これは一応協同組合を中心にしまして、入札をいたしておりますが、その価格の平均的な価格でございますけれども、それを申し上げますと、三十二年が一枚当たり五円七十一銭、三十三年が七円七十六銭、三十四年が七円二十銭、三十五年が八円五銭、三十六年が五円五十六銭、三十七年が六円十銭、三十八年が七円六十九銭、三十九年が十二円八十銭、四十年が八円九十三銭、四十一年が十一円七十九銭、四十二年が十一円二十八銭、四十三年が十六円二十三銭、四十四年は、先ほど申し上げましたように、まだ最終的なものはございませんが、一応試算的に十五円九十九銭、こういうように推定をいたしております。 その次に、輸入量でございますが、三十一年からの輸入の量を申し上げますと、三十一年が九千九百万枚、三十二年が七百万枚、三十三年が一億一千九百万枚、三十四年が七千九百万枚、三十五年が九千七百万枚、三十六年が一億五百万枚、三十七年、三十八年、いずれも一億枚、三十九年が二億枚、四十年がゼロ、四十一年が五億一千二百万枚、四十二年が五億四千百万枚、四十三年が五億八千万枚、四十四年はこれから入るわけでございますが、これは割り当ての輸入量は、実際に入りました時点で押えております。したがいまして、ズレがございますので、年度によりましては、割り当て数量が、それがそのまますなおに入るということではございませんで、極端な場合には、四十年のようにゼロになっております。大体のところ、こういうように御理解願えればいいのではないかと思います。 輸入数量は、先ほど申しました数字でおわかりになるかと思いますけれども、三十八年までは一億枚を限度として入れる、こういうことで輸入発表は一億枚ということになっております。三十九年に二億枚、一億枚の上乗せで二億枚の輸入をした、こういうように記憶をいたしております。四十一年以降につきましては、日韓の国交が正常化されました関係で、日韓交渉のときに二億枚ないし五億枚の範囲内で入れる、こういう合意がされまして、それに基づきまして、年々徐々に輸入の発表の数量をふやしてまいった、こういう経緯でございます。 それのCIF価格でございますが、三十一年が一枚当たり二円五十二銭、それから三十二年が二円二十三銭、三十三年が二円八十四銭、三十四年が四円四十七銭、三十五年が五円八十銭、三十六年が二円七十九銭、三十七年が四円二十九銭、三十八年が四円三十二銭、三十九年が九円四十五銭、四十年がゼロでございます。四十一年が六円七十九銭、四十二年が七円二十六銭、四十三年が十円二十六銭ということで、価格に非常にズレがございます。これは品質的な問題がございまして、税関の保税倉庫であるいは一年、二年、三年、そういう形で保管されましたときに、非常に品質が悪くなったのを、そのまま輸入されたということがございます。したがいまして、これが通常の価格というものではございませんで、そういう関係がございまして、価格に若干のズレはございますが趨勢的には徐々に高くなっている、こういうふうに価格の趨勢は理解できるわけでございます。 それから小売り価格を申し上げますが、小売り価格、これは総理府の統計調査報告でございますが、東京中心で東京の黒ノリ中級品の平均価格、こういうふうに御理解願いたいと思いますが、一枚当たりが三十一年が八円六十九銭、三十二年が九円二十八銭、三十三年が十二円、三十四年が十一円四十二銭、三十五年が十二円二十二銭、三十六年が十一円三十九銭、三十七年が十二円十銭、三十八年が十二円二十四銭、三十九年が十七円三十四銭、四十年が十五円七十六銭、四十一年が十六円三十一銭、四十二年が十七円九十六銭、四十三年が二十二円三十二銭、以上でございます。
○鈴切委員 それでは韓国ノリと日本ノリとの区別は、一般消費者には判別できるかどうか、その点について。
○安福説明員 非常に常識的な答弁になって恐縮でございますが、韓国ノリの精製過程におきます技術的な問題と水の問題、そういったものが相当関連していると思いますけれども、かつては、見ても一目ではわからなかったと思いますが、最近ではかなり品質も向上しております。日本の国内産と同じような技術的な改良も加えているようでございます。したがいまして、一般消費者がちょっと見た程度ではわかりにくいのじゃないだろうか、こういうふうに理解いたしておりますが、専門家が見ればわかるかと思います。
○鈴切委員 韓国ノリか日本のノリか、いまあなたがおっしゃるように、消費者には一目してはわからないというのが、私は現状ではないかと思います。そうするならば、当然消費者に対して、その韓国ノリというものに対してのはっきりした表示をなされなければならないのではないか、これが常識だと思います。韓国ノリと日本ノリとは、おのずと価格も違うし、国内の生産者の立場を守る上からも、やはりそこには差別されたノリの価格というものが当然存在するのではないか。そうした場合に、判別がはっきりしないという状態であれば、当然韓国ノリという表示をしてしかるべきではないか、こう思いますが、その点について。
○安福説明員 韓国ノリと日本ノリの種類でございますが、全く同じものでございます。先ほど申し上げましたように、その精製の過程におきます技術的な問題、水の問題、そういったものがからみまして、かつてはかおりなり固なさり、そういう品質的な面で国産ノリに比べてかなり見劣りがあった、こういうことは事実でございます。したがいまして、大体普通の商品取引では、そういう品質が当然価格に考慮されて流通過程に乗っていく、こういうふうに私は理解しております。したがいまして、品質も形態も同じ韓国ノリは、一般的には、そういう品質に応じまして若干安い価格で売られている、こういうふうに理解するのが正しいだろうと思いますけれども、かなり注意して見ませんと、その点の見分けがつかない、こういう実情にございます。それをいいことにして、流通過程において韓国ノリを、いかにも日本ノリとして品質より高い価格で売る、そういう事実があれば、これは問題であろうと思います。昨年いろいろな問題がございまして、品質表示の問題についても、いろいろ消費者の側から御意見なり苦情が出ております。せんだって開かれた今年度の韓国ノリの運営審議会の御意見でも、そういう点について、非常に強い附帯決議的なものがございました。したがいまして、韓国ノリの今年度の輸入が実現いたしますのは、来月に入ってからであろうとわれわれは考えますが、その前に、のり協会で、そういった問題についても十分検討いたしまして、表示というものは、実質的な形であるかどうかは別といたしまして、そういう趣旨に沿った検討をしてまいる、こういうふうに私ども指導してまいりたい、このように考えます。
○鈴切委員 韓国ノリは、昨年五億八千万枚輸入されているにもかかわらず、ほとんどの業者が韓国ノリの表示をしていないために、国産ノリとあまり変わらない値段で売られているというのが事実だと思うわけです。そういうことから考えると、これは非常に問題だ。少なくとも韓国ノリについては、輸入された価格から推すならば、安い値段で当然それを消費者に渡していくべきではないか。そういう状態であるとするならば、これに対して当然表示をしていかなければならない。その表示をする義務はどこにあるのですか。
○安福説明員 表示につきましてはいろいろの問題があるわけでございます。この点につきましては、現在われわれは専門家にこの点を十分検討するように指導をいたしておるわけでございますけれども、表示は、法律的には表示する義務が現在ないわけでございます。われわれといたしましても制度的にこれをどういうふうに取り上げるかという問題を検討いたしておりますけれども、現段階においてはそういうことでございます。ただ、昨年度も大臣からも、表示なりそれを消費者に安く提供する、こういう指導も直接流通業者にお願いした経緯もあるわけでございます。したがって、表示をする義務と申しますと問題はございますけれども、やはり流通の末端の小売り店舗、直接消費者と直結するところの店舗でそれを表示する、こういうことに相なると思います。昨年度問題になりました一億枚の輸入ノリにつきましてもそういう強力な指導をいたしまして、末端の店舗でいろいろな方法で韓国ノリという表示をして販売をしたということもあるわけでございます。そういう点も考慮しながら今後も指導してまいりたいと思います。
○鈴切委員 消費者の側から言えば、安く輸入をしたはずなのにどうも韓国ノリは高過ぎるという苦情が絶えないわけです。そこで、水産庁としては板ノリについて輸入なりまたは国産別の表示を行なうように業界の指導を行なったかどうか。行なったとすれば、その行政指導を行なった経緯及び結果を消費者の前に明らかにして御報告願いたいと思います。
○安福説明員 韓国ノリの表示についての指導は、昨年一億枚の追加輸入をいたしましたときに、たまたまいろいろな問題もからみまして、末端の消費者に安くそれを還元すべきだという問題があったわけです。それとの関連におきまして、一億枚について末端への流し方について表示を必ずしろ、こういう形の指導をいたしたわけであります。これはのり協会を中心にそれを実際に担当させたわけでございます。それをのり協会の職員と農林省、それから経済企画庁の方にも御参加を願いまして、追跡調査、全部ではございませんけれども、サンプル的に追跡調査をやった昨年の暮れの結果が出ております。これにつきましては先般のり協会のほうから追跡調査についての発表をいたした経緯がございます。 ちょっとここには手元に中間報告の資料がございませんけれども、大体の概略的なことを申し上げますと、韓国産である、こういう表示をいたしましたのは、私どもが追跡調査をいたしました中では約半分ぐらいまで明らかに明示して末端に流しておる、こういう結果が出ております。価格は若干ばらつきがございます。これは第一次問屋それ自体直売部門を持っておりますから、そういうところで直売されておりますのは、十三円ぐらいで直売されておる、こういう結果が出ております。それからさらに第二次問屋なんか経過いたしますと、その中には若干のマージンがございますが、それが加わりまして十五円程度。私どもの指導に対して必ずしも協力的でなかった、こういう経緯もございますけれども、一応法律的な義務として行なうという問題ではございませんで、やはり私どもの行政指導に乗っかったそういう売り方といたしましては、ある程度の指導をすればこういう結果になるのじゃないかという一つの評価が、追跡調査の結果として私ども感じておる次第でございます。
○鈴切委員 たしか昨年の八月に輸入済みのノリに関連して社団法人のり協会の代表、一業者を通じて取引商社から約六千六百万円のリベートを取っていたという事実が明るみに出された。それに関する問題について農林大臣はどのように行政指導をされたか、これについてお伺いします。
○長谷川国務大臣 私が申し上げなくてももう御承知のとおりと思います。詳しく申し上げませんけれども、そのようなことが行なわれたことが、結局結論としては消費者に迷惑がかかっていることであろう、であるから消費者にお返しをしなさい、こういうことで、今回の一億枚に限ってはそれは必ず返すということが約束できるならばあなた方に販売させましょう、こういうことにいたしまして、約束をいたしまして、そして一億枚は消費者にそれだけの価格を引き下げて販売をすることになった、こういうわけでございます。したがって、その後調査してみましたときには、まさに新聞紙上でも見るごとく、韓国ノリはこれは幾らで販売でございますといって銘打って販売をしておったということも事実で、新聞紙上にあらわれているとおりでございまして、その結果は成績はあがったと考えております。
○鈴切委員 いまあなたは韓国ノリとして銘打ってそのようにして出されているということについては明確であると言われたわけでありますけれども、その韓国ノリが確かに安い値段で売られているかどうかということについては、どのような調査をされたか。
○長谷川国務大臣 私のほうからも、直接業界の方々にも少し部分的に歩かせてみましたし、役所のほうからも幾人かは出しましたし、それで見ました結果、新聞紙上等にはっきりと大きな写真入りでかくのごとく効果をあらわしているというそういう事実が出ておったものですから、私はそのように御回答申し上げたわけでございます。
○鈴切委員 あなたがそのように言われても、それはごく一部分の状態であって、私も大森でノリの本場にいるわけでありますけれども、実際には、あなたは一部分のものを取り上げてそのように言われたわけですけれども、実際追跡調査の内容についての資料を、それじゃ提出していただきたいと思います。
○長谷川国務大臣 一億枚の枚数でございますので必ずしもそれが全部そのように売られているかどうかという追跡をしろといっても、それは私たちにはとうてい不可能でございます。しかしながら部分的の、抜き取り的な調査をした結果を申し上げたのでございまして、それは抜き取り的な調査をした結果がそうであれば、これはさようなように考えることは、また私どももしかりだと思うのでございます。
○鈴切委員 じゃ、一億枚のノリについて全部調査が行き届かなかったということであるならば、抜き取りで調査をされたその実態の資料を一応提出していただきたい。
○安福説明員 一応サンプル調査でございますけれども、その概要、結果について後刻提出させていただきます。
○鈴切委員 それでは今後輸入ノリに対してそういうふうな状態で、私の見たところでは、実際には追跡調査が思うようにいかなかったということも聞いているわけであります。追跡調査をしたときにはもうすでに加工ノリにされてしまっておったということで、実際には追跡が思うようにいかなかったということを聞いているわけでありますけれども、あなたのほうで一応資料を提出された時点においてまた私はその点についていろいろ質問をしたい、このように思うわけですけれども、今後輸入ノリに対して、そのような状態で、やはり内地のノリと韓国のノリとは当然ここで差別をして、韓国ノリということを消費者にはっきり明示をすべきではないかと思うのですが、最後に農林大臣、そのことについてお伺いします。
○長谷川国務大臣 別に規格というか、生産地を記入しなければならないという何ものもまだ出ておりません。あなたのお話もあることですから十分検討をする必要があると考えますので、今後検討を十分考えてみたいと思います。
○藤田委員長 先ほどの鈴切委員の質疑に対する畜産局の補足説明がございますので、これを許します。太田畜産局長。
○太田政府委員 先ほども申し上げましたように、アルゼンチンからの煮沸肉の輸入につきましては、アルゼンチンとわが国との間に締結しました煮沸肉の取り扱いについての衛生協定に基づきまして、健康な牛からの肉を熱処理して輸入しているということでございまして、そこに定められましたところの衛生基準というものは、先ほど私が七十度一分間と申し上げましたが、私伺いましたところによりますと、それぞれのブロックの大きさによりまして、先ほど先生が言われましたように、非常に大きなブロックのものであれば中心温度が七十度一分間になるためには相当長い時間熱処理しなければいかぬ、小さなブロックのものであればそんなに時間がかからないというようなことで、ブロック、ブロックによって当然処理の時間は違うそうですが、とにかく中心温度一分間七十度ということでやりますれば、これはすでに先ほど申し上げましたように、国際的に認められた基準でもございますので、これに従って処理されたものでございますれば、わが国への口蹄疫の侵入のおそれはないということで、アルゼンチンの煮沸肉の輸入に踏み切ったということでございます。
○鈴切委員 だから、肉の中心温度七十度一分間ということについては、あなたがいまおっしゃるように、そのブロック、ブロックで違うということでしょう。そうすれば、どのくらいの肉片を七十度一分間とあなたのほうでは見られているかどうか、こういうことを私はお聞きしているのです。大きいものはもっと時間をかけなくちゃならぬでしょう。しかし、七十度一分間というふうにあなたがおっしゃるのは、その基準がやはりあるわけですよ。その基準を私はお聞きしているのですから。だから、あなたのいまの答弁は答弁にならぬから、この次また質問をいたします。
○藤田委員長 伊藤惣助丸君。
○伊藤(惣)委員 農林省設置法の一部を改正する法律案に関しまして若干の質問を行ないます。 提案理由によりますと、「地域農林行政の総合的な推進を図るため」としておりますが、今回の改正案を見ますと、民有林行政、統計調査機構等については系統機関が改正前よりふえ、地方機構がますます複雑になるのではないかと思いますが、この点についてのお答えと、現行のままでは地域農林行政が総合的な推進ができないという理由をまずお伺いしたいと思います。
○大和田政府委員 民有林の行政の中で、たとえば林業構造改善事業というものがございます。それから入り会い林野の合理化についての、あるいは整備についての法律の運用がございます。それらは農山村あるいは山村においては農業と一体になって民有林の行政を進めることが、地域住民にとって私どもは非常なプラスになるというふうに考えております。例で申し上げますれば、農業構造改善事業は地方農政局が一本でやっておりまして、ほとんど本省に上がってくることはございません。地方農政局限りでございます。それに対しまして林業構造改善事業は、やることの内容は農業構造改善事業とそれほど変わっておりませんけれども、これは全部本庁にくるということでは、私は、農山村あるいは山村における地域住民についての配慮について欠けるところがあるというふうに思うわけでございます。ただ、これは比較の問題でございますから、昭和三十八年に地方農政局をつくります前は、一般の農政を本省と都道府県でやっておったわけでございますから、地方農林局に民有林の行政をまかせなければそれが絶対にうまくいかないというわけではございません。これは比較の問題で、地域の実態に即して、農家あるいは農林家にとってどれだけプラスの行政が今後できるかという比較の問題でございます。
○伊藤(惣)委員 今回の改正は、地方における二重行政の矛盾をますます拡大し、自治体との摩擦を一そう深めるものとして、全国知事会等においても再三にわたって反対意見が提出されております。また国会においても去る四十八回、また五十八回国会においてもこの法案が提出され、廃案となっております。特に統計調査業務というのは、中立的な立場で、全国的な立場で国が行なうべきものではないか、このように思うわけですが、その点についてお聞きします。
○大和田政府委員 地方農政局が昭和三十八年にできまして以来、先ほども申し上げました農業構造改善事業が地について行なわれ、あるいは農林関係の災害がありましたときに非常に地方住民に対して手当てが早くなりましたこと、あるいはここ二年ほどそれぞれの地域の農政局で国の農業白書に匹敵するような地域の農政白書を出しておるわけでございます。そして県なりあるいは町村なりその他の農業団体等にとって、行政あるいは団体の運営を行なう上にとってきわめて貴重な資料というふうに評価をされておるわけでございます。確かにお説のように、段階が一つふえたことによる不便をいわれる方がございますけれども、ただいま農林省の行政が地域の実態に即して、いわばかゆいところに手が届くといいますか、きめのこまかい行政が行なわれるということになったことは、これは私ども十分評価していただいてよろしかろうと思うわけでございます。それで今回統計の業務を民有林に関する業務とともに地方農林局の所管にいたしましたことは、統計が何といいましても農政推進の一つの重要な資料であることは変わらないわけでありますが、地域農政といいますか、四十六都道府県のそれぞれの農業の情勢が非常に変わってきまして、霞が関で全国一律にものごとを判断するという時期は過ぎて、それぞれの地域に即して農政を行なうことが必要な時代になったわけでございますから、農政を行なうための必要な武器としての統計調査も、地域農政の一環として地方農林局において所管されてしかるべきではないか、それをやりましたからといって、別に農林統計の中立性なりあるいは正確性がそこなわれるというふうには私ども毛頭考えておらないわけでございます。
○伊藤(惣)委員 この改正案によって当然人員の配置転換が予想されますし、そのことによって職員の生活に多大な影響を与えるものと思われますが、この点についてはどうお考えでありますか。
○大和田政府委員 大量の異動は、これは統計調査事務所、独立のものが地方農林局に入るわけでございますから、統計調査事務所の職員でございますが、私ども待遇関係あるいは住宅関係等におきまして、現在の状態より決して悪くならないように十分配慮いたすように職員組合等とも十分な話し合いをしているところでございます。
○伊藤(惣)委員 次に、北洋漁業について二、三伺いたいと思います。 ことしの日ソ漁業交渉が終わりまして、本日午前八時に約三百隻が函館港から出港したわけです。この日ソ交渉が終わって以来のサケ・マスの日本側の総漁獲量というものは、豊漁年であるにもかかわらず、十万五千トンということになったわけです。これは同じ豊漁年であった一昨年と比べまして三千トンもの減ということになっております。また、この交渉以前のモスクワにおけるカニ交渉についても大幅な規制がしいられております。さらにニシンについても譲歩を余儀なくされておる。このような結果から見ますと、日本の北洋漁業は先細りが懸念されております。またソ連の出方次第によっては、そういうふうにいってきておるのだからしかたがない、こういうように一般的にいわれておりますが、政府はこの北洋漁業についての将来にどのような見通しを持っておるのか、この点についてまず伺いたいわけです。
○森沢政府委員 日ソ交渉に関連をいたしまして、北洋漁業の将来に対するお尋ねでございますが、日ソ交渉につきましてはいま伊藤先生御指摘のとおり、毎年非常にきびしい交渉を続けております。本年におきましても、御指摘のとおり特にニシンの規制問題につきましてサケ・マス以上に激しい議論が展開されましたこと、御承知のとおりでございます。 将来の見通しといたしましては、従来からわれわれが北洋漁業で最も多くを依存しておりましたサケ・マス、タラバガニ、これは単にソ連の近海のみならず、アメリカのブリストル等を入れまして、資源的にもいろいろむずかしい問題が発生をいたしておりますので、これは十分科学的な研究の上に立っておのおの関係国と話し合いながら、なるべく資源を減衰させないように、合理的に利用していくという方法をとっていきたいと思いますが、今後私たちが新たに目を開くべきものといたしましては、現在北洋におきまして母船式あるいは単船の底魚トロール漁業がかなり盛んでございますが、昨年の日本の漁獲高が一割余り上がりまして、約八百五十万トンという線に達しましたのも、北洋の底びき漁業が大きく寄与いたしておるわけでございます。底びき漁業の対象といたしましてはいろいろな底魚がございますが、私たちの今後の目標といたしましては、政府も業界とともどもに、また北洋の底魚にも未利用の種族がございますし、さらにその種族を高度に加工処理することによりまして有用な動物たん白資源が得られるということで、私たちはむしろ底魚というものに一つ将来をかける。 それから、さらにもう少し先の話に相なるかと思いますが、最近日本の近海等におきまして漁獲が伸びませんサンマ等につきましても、アメリカのカリフォルニア州の沖までサンマの資源が分布をいたしておりますことはすでにわれわれ研究陣におきまして承知をいたしておるところでございますが、これをいかに商業的に利用するかということ等、今後底魚のみならず、従来の本命でありましたサケ・マスあるいはタラバガニ、ニシン等にかわりまして、さらに未利用の沖魚、そういうものを開拓していきたいというように考えております。そういう開拓と商品化を、かなり努力を要しますが進めることによりまして、北洋漁業の将来性というものは、形は変わると思いますけれども、必ずしもそう悲観すべきものではないと考えております。
○伊藤(惣)委員 従来の漁業交渉は、資源に対する評価が日ソともに平行線をたどって、結局は水かけ論に終わっておったわけですね。資源の科学的な根拠に基づく判断が必要だということもしばしばいわれてきております。また、そのことも現在答弁なさいました。こうした点について困難な問題がいろいろございますが、いずれにしても、政府はそういう一つの計画でなくて、現実問題として当面する諸問題の中で何を具体的にまず第一に手をつけるのか、こういう点について非常に業界では政府のその態度をいろいろ考えているわけであります。特に北洋漁業の前途はどうなるのかということについてはきわめて深刻な問題として考えられております。これは確かに大きな問題でございますが、いずれにしても、北洋漁業をもっと安定した基礎に基づくものにすることは政府の責任であります。したがって今後、構想でなくて、当面する諸問題の中で、具体的にどのような考えがあるのか、その点をさらに重ねて伺いたいわけです。
○森沢政府委員 一番基本になります国がやるべき仕事といたしましては、私はやはり調査研究部門を強化していくということであろうと思います。現在水産庁には八つの海区水産研究所がございます。特にいま話題になっております北洋漁業につきましては、遠洋水産研究所を中心として、北洋のみならず世界じゅうの水産資源の評価、合理的利用につきまして研究者が鋭意努力しておりますが、率直に申しまして、国際交渉が多くなりました現在の段階におきまして、私たちはもっともっと遠洋水産研究所の仕事の内容の充実をはかっていかなければならない。そういう体制のもとにおいて、はじめて国際交渉において、ソ連であろうとアメリカであろうとカナダであろうと、強い発言ができる、これが第一の根本でございます。 それから第二の考え方といたしましては、北洋漁業に従事いたしますのは中小漁業もありますが、大手の資本漁業もあります。大手の資本漁業も御承知のとおり最近いろいろ国内的にも国際的にも困難な問題に逢着いたしておりますので、従来はおもに農林大臣の漁業の許可という面が施策の中心でございましたけれども、中小漁業と同じように経営構造を改善合理化する、また新たに漁場を開発するというために、開発銀行からそういう大手の業者に対しましても比較的低利の特別融資を行なうということが本年度の予算で御承知のとおり実現をいたしました。こういう開発銀行の融資を通じて、国の試験研究の上に立った企業の新たなる前進というものに取り組んでいかなければならないというふうに私たちは考えております。 それから第三点といたしまして、やはり国が行なうものは、現在たん白問題が非常に大きな食糧政策の上の課題でございますので、これから新たに漁場を開発すると同時に、従来商品価値のございませんでしたこういうたん白質をいかに有効に食ぜんに運ぶかというたん白の高度利用の研究というものを国がやはり先んじて行ないまして、業界の非常に苦しい現在の苦境を切り抜けるための一つの援助を行なうべきである、こういうように考えまして、これは農林水産技術会議等々とも提携をいたしまして、たん白質の高度利用と新たな北洋あるいは世界の未利用資源の開発に取り組んでいきたいと思って現在やっております。
○伊藤(惣)委員 農林大臣に伺いたいのですが、漁業交渉は毎年やっているわけであります。この漁業交渉を毎年行なわずに、たとえば五年に一回とかあるいはまた三年に一回、できるならば十年に一回とかいうような長期的な取りきめを行なうことを考えているかどうか。またそのような長期的考えに立っていけば、漁業従事者も計画的な操業ということを考えるのではないかと思うわけです。そういう点について農林大臣にお伺いいたします。
○長谷川国務大臣 まあそうできれば最も理想的だと考えます。しかし、何といってもいまの漁獲量が乱獲に乱獲を続けてきております。したがって、いま次長からも話がありましたように、今度の日ソ漁業交渉においてもそのとおりでありまして、今回はサケ・マスのかつて日本が主張してきておったようなつまり資源をどう確保するか、その確保の上に立っていかにふやすか、こういう問題が大きな問題だと考えまして、今度はソ連の河川を利用しまして、日本からもソ連からも、両国から技術陣が出ていって、そこでサケの人工産卵をさせて放流をやろうじゃないか、こういうような意見を持ち出し、やっとこれを聞き入れてもらうようになりました。そうなってまいりますと、ただいま伊藤さんのおっしゃるような長期的な取りきめというものにいかれるのでございますけれども、ただいまのところは、年々漁獲量の異同が非常に多いものですからどうしても毎年——大体毎年でなくて、二年か三年越しくらいにこういうことはきめていきたいと考えておりまして、これらも主張したのでございますけれども、なかなか資源というものをどうやってというような、なかなかむずかしい技術的な面がございますので、本年もやはり前年同様なる一年こっきりの取りきめをしたわけでございます。つとめて今後は少なくとも二、三年くらいの間を見たところの取りきめをすることが最も理想的にいくのだろう、こういうような考え方をもって、本年度もその主張をし続けておるわけでございますが、残念ながらことしは主張をいれられなかったけれども、来年度もさらにその主張を続けて、そのような御期待に沿いたいと考えております。
○伊藤(惣)委員 どうかその点は強力に漁業交渉については主張していただきたい、そのことを要望申し上げます。 さらに伺いたいのですが、一年間の期限、しかも総漁獲量がきまった、そういう一つの総ワクの中で漁業者は従事するわけであります。したがって、その中で当然漁船の数の制限また北洋漁業者の経営などに対する対策が必要になってくると思うわけです。漁業許可問題、知事に権限のある流し網漁船の新改造など新規投資の制限あるいはまた母船の他の漁場への転用等々検討すべき問題はたくさんございますが、政府の北洋漁業者に対する対策を伺いたいと思います。
○森沢政府委員 いま伊藤先生お話しになりましたように、たとえば日ソ交渉を行ないます場合に、ソ連と交渉をいたしますことと、またいろいろその結果に基づきまして国内的の措置をいたしますことと、水産庁といたしましてはほとんど変わりのない比重をもって、重大な問題であるということを考えて処理をいたしております。それで、交渉によりまして割り当てがきまり、それから区域がきまり、あるいは規制がきまるということになりますので、現在やっておりますことは、そういう国際交渉の結果に基づきまして適正な漁業の許可なり規制を行なうというふうないわゆる規制面の仕事と、さらにこれらの関係北洋漁船、これは中小から大手までいろいろございます。こういうものに対しての融資措置、これは、先ほど大手につきましては開発銀行と申し上げましたが、中小につきましては公庫融資もございますし、またことしから実現を——国会を通るといたしますと、近代化資金なども将来活用できる。それから、もう一つ非常に重要なことは、漁船の安全操業であろうと思います。北洋は、立地条件、気象条件等から、従来漁船の遭難が非帯に多いところでございます。これは海上保安庁の御協力を得ながら、水産庁といたしましても、漁船の安全操業という面については十分意を用いたい。したがって漁業の許可、規制の指導、それから融資、それから安全操業というふうな面につきまして、なるべくきめこまかく指導を申し上げておりますし、今後もそうしていきたいと考えております。
○伊藤(惣)委員 日ソ漁業交渉はことしで十三回目になりますが、ことしも妥結後毎年と同じようなことが言われ、また繰り返されておるわけです。いわばその場限りの交渉で、年々減少してきているわけでありますが、最近では業者が非常に採算がとれなくなってきているし、また将来に見切りをつける以外にない、こういう声も私たちは聞いております。そこで、先ほど来から言われますように、漁業、いわゆる魚の資源保護と交渉のきめ手となるような抜本的な対策、これを提示しない限りどうにもならないと思うのですが、その点について政府は現在どのような考え方を持っておるのか、その点、重ねて伺いたいと思います。
○森沢政府委員 先ほど大臣からもお答えになりましたように、私たちも率直に申し上げまして、毎年毎年資源論をやり、毎年交渉をやるということの、漁業の経営面から見て非常に適当でないということは痛感いたしておりますが、何しろ大臣お話しになりましたように非常に変動のある漁業でございますのと、ないしは相手があることでございますので、毎年交渉にならざるを得ない、こういうふうに思います。ただ、今年あたりの交渉の教訓に基づきまして、私たち水産庁といたしましては、研究者をまじえまして、日本は日本なりに北洋資源の長期の見通し、魚種別の見通し、こういうものをしっかり立てて、いかに今後北洋漁業の経営指導をすべきかという詰めをことしの交渉の教訓からあらためて庁内で再検討しようじゃないかという態勢で、まだこれからでございますけれども、これにふんどしを締め直しましてかかりたいと思います。ただ、われわれはそういう線でやりたいと思いますが、残念ながらソ連相手の交渉はやはり毎年の交渉にならざるを得ないだろうと思いますけれども、決して一年限りの見通しではない、この際ひとつ長期の立場に立ってやっていきたいというのが、率直な水産庁の考え方でございます。
○伊藤(惣)委員 この問題は、北方領土問題の解決とも大いに関係があるわけです。 ついでに伺っておきたいのですが、要するにあの北方領土問題としていわれております択捉、国後あるいは歯舞、色丹島付近における安全操業について、その対策をまず伺いたいのです。
○森沢政府委員 安全操業の問題につきましては、たびたび国会においても……。
○藤田委員長 ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○藤田委員長 速記を始めて。
○森沢政府委員 過去におきまして、歯舞、色丹、国後、択捉の安全操業の問題につきましては、もうたびたび国会でお答えしておりますように、ソ連となるべく前向きに解決をしたいということで、前の赤城農林大臣の二回にわたる訪ソ、それからイシコフ漁業大臣の来日、それからグロムイコ外務大臣の来日等の機会に、日本としてはきわめて前向きに持ってきた経緯があることは御承知のとおりでございますが、ソ連はあくまでこれらの島々の周辺の前向きな措置につきましては、わが国に対して相互主義を要求をいたしまして、その相互主義を望むこと自体が、日本の北洋漁業に重大な打撃を与えるということもございまして、残念ながらまだ解決をいたしておりません。しかし、わずかに曙光を見ましたことは大日本水産会が中心に例の水晶島付近におきますコンブとか小さい魚の採取につきまして、ことしも去年の一割増しで協定が結ばれましたが、それ以外の水域につきましては、いろいろ経過はございましたが、まだ残念ながら解決をいたしておりません。これは単に一水産庁だけの問題でもございません。今後政府といたしましてもあらゆる機会に解決について努力をしなければならぬことだ、こういうふうに考えております。
○藤田委員長 伊藤委員に申し上げます。まだ質疑を続行すると思いますが、本会議散会後直ちに再開することとし、暫時休憩いたします。 午後一時三十九分休憩 ————◇————— 午後二時十二分開議
○藤田委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 防衛庁設置法及び自衛隊法の一部を改正する法律案を議題といたします。
○藤田委員長 まず、趣旨の説明を求めます。有田防衛庁長官。
○有田国務大臣 ……(発言する者多く、聴取不能)提案理由……(聴取不能)七千七百……(聴取不能)必要な人員であります。……(聴取不能)自衛隊……(聴取不能) 慎重御審議の上御賛成くださるようお願い申し上げます。
○藤田委員長 暫時休憩いたします。 午後二時十四分休憩 ————◇————— 〔休憩後は会議を開くに至らなかった〕