P政策ポータルPOLICY PORTALウォッチ
61回国会衆議院1969/04/25

内閣委員会 第20号

発言数
154
登壇者
11
会派数
3
開催日
1969/04/25

会議録

藤田義光自由民主党

○藤田委員長 これより会議を開きます。  宮内庁法の一部を改正する法律案を議題とし、審査を進めます。  この際、おはかりいたします。  本案に関して、新東京国際空港公団総裁今井栄文君を参考人とし、意見を聴取したいと存じますが、これに御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

藤田義光自由民主党

○藤田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。  なお、御意見は質疑をもって聴取することといたします。     ―――――――――――――

藤田義光自由民主党

○藤田委員長 質疑の申し出がありますので、これを許します。淡谷悠藏君。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 外務大臣にお忙しいところをお出ましを願いましたのは、実はこの委員会で宮内庁設置法の一部改正の法案が出ておりまして、これは御承知の千葉県の下総の御料牧場と栃木県の新しい牧場とに関するものであります。この下総の御料牧場というのは成田空港の敷地にするつもりで、特に農地法の規則改正まで行ないまして、この法案がかかっております。この法案の審議の途中で、前中曽根運輸大臣と、現原田運輸大臣と、軍事使用を拒否し得るか拒否し得ないかという点について、食い違いがあるという指摘がなされまして、いろいろ食い違うような食い違わないような微妙な段階に立っているわけなんです。これはひとつ専門家の愛知外務大臣に御裁断を仰ぎたいというのが私の趣旨なんでございまして、これは専門的にはっきりした御解釈を御答弁いただきたいと思うのであります。  一つは、この両運輸大臣の答弁を聞いておりますと、成田新国際空港の軍事目的使用につきまして、質疑応答の過程で非常にことばが混乱しておることを発見いたしました。一つは軍事目的ということばも出てまいりますし、戦闘目的、基地としての使用といったようなさまざまなことばのもとに、拒否し得る、拒否し得ないという論議がかわされておったのであります。  そこで、ひとつ大臣にお伺いしたいと思いますのは、この間の参議院での御答弁あるいは本会議での御答弁もあったようでございますけれども、基地としての使用ということに対して、外務省で通用されております概念をこの際決定的なものとして、大臣から御答弁願いたいと思うのであります。

愛知揆一自由民主党外務大臣

○愛知国務大臣 いわゆる基地ということばは、安保条約上では施設、区域の提供ということ。その施設、区域として提供されたものについては、地位協定というものがございます。これは御承知のとおりと思います。問題の成田空港がその基地であるかどうかということがまず第一の御質問かと思いますが、そういうことはございません。これは施設、区域として提供するとかこれを予定しているとか、そういうことはございません。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 私は、ちょっとお伺いしたいのは、基地というのは米軍に提供された施設となっているようでございますが、これが基地と呼ばれるゆえんは一体どこにあるかという問題。提供施設なら提供施設として、これは軍事目的の基地だけじゃなくて、病院もございましょうしあるいは家族の住宅もございましょうが、特に私たち問題にしておりますのは、この軍事基地の問題であります。軍事帯地ということばの概念は一体どうなのか。

愛知揆一自由民主党外務大臣

○愛知国務大臣 軍事基地ということばが使われておるのは、これはむしろ通俗的な用語ではないかと思うのでありまして、日米安保条約の目的を達成するために、日本が提供する施設、区域を通例基地とかあるいは軍事基地とかいうことばで通称されておるのではないかと思います。法律用語といたしましては、施設、区域というのが正しいことばであろう、かように存じます。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 そういたしますと、アメリカの使用目的が軍事的であるといなとにかかわらず基地は基地というふうにお考えでございましょうか。それともこれは安保条約の上に成り立った提供施設でございますので、本来から見てアメリカに提供しました施設は全部軍事基地と考えてよろしいかどうかというような問題が残る。この点はどうでございましょう。

愛知揆一自由民主党外務大臣

○愛知国務大臣 条約上の解釈等になりますと、私もどうも、専門家と言われましたけれども、こまかい条約解釈は政府委員に答弁を譲りたいと思いますけれども、たとえば地位協定の第二条第四項の(b)に「合衆国軍隊が一定の期間を限って使用すべき施設及び区域に関しては、」云々というようなことばも出ておりますが、これがいわゆる合衆国軍隊が使用することを許される施設及び区域、こういうことをここで明確にしているのではなかろうかと思います。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 地位協定の二条四項に定められたのが軍事基地、そう考えてよろしいんですね。

愛知揆一自由民主党外務大臣

○愛知国務大臣 地位協定第二条の第一項を申し上げればさらによろしいかと思いますが、第二条第一項(a)項には、御案内のように「合衆国は、相互協力及び安全保障条約第六条の規定に基づき、日本国内の施設及び区域の使用を許される。」こう書いてございますが、この日本として使用を許したところの施設、区域というものが、ただいま御質疑のあるような通称いわゆる基地といわれているものだ、かように解してしかるべきものと存じます。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 そこで、提供されない地域に対しても随時使用がなされているようでございますね。たとえば、羽田におけるアメリカの軍用機あるいはMACチャーター機などの発着がございますが、こういう場合に問題になるのは例の軍事目的と戦闘目的なんです。戦闘目的と軍事目的との間にどういう差がございますか、それをお伺いいたしたい。

愛知揆一自由民主党外務大臣

○愛知国務大臣 軍事目的ということになりますと、それにまたいろいろと解釈あるいはその他の問題が起こると思いますが、区域、施設というものはただいま申し上げました第二条によって使用を許されているものであって、そしてその施設、区域、通称いわゆる基地の態様、使用方法等については、御承知のように安保条約、交換公文等によりまして制約を受けている、かように考えてしかるべきだと思います。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 私お伺いしたいのは、さっき申し上げましたように、飛行場の使用等に関して基地以外のところにも米軍がだいぶ離着をしているようですが、その場合に、軍事目的あるいは戦闘目的のためのアメリカの使用申し入れを拒否し得るか拒否し得ないかがこの委員会で争点になっているわけであります。その場合に、戦闘目的というものと軍事目的というものはどういうふうに区別さるべきものであるかということをお聞きしたい。

愛知揆一自由民主党外務大臣

○愛知国務大臣 それは協定で申しますと第五条の問題であろうかと思います。第五条によりましては「合衆国以外の国の船舶及び航空機で、合衆国によって、合衆国のために又は合衆国の管理の下に公の目的で運航されるものは、」――途中を省略いたしますが、「飛行場に出入することができる。」この関係をお話しになっているのではなかろうかと思います。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 この第五条の第一項ですがね。これは省略しないで読むと、たいへん意味が違うようにとれるのですがね。「合衆国及び合衆国以外の国の船舶及び航空機で、合衆国によって、合衆国のために又は合衆国の管理の下に公の目的で運航されるものは、入港料又は着陸料を課されないで」とありますね。この一項にあるのは、この点に一つの重点があるように私たち読まれるのですが、その点、いかがでしょうか。これは御承知のとおり、地位協定というのは安保の場合にいろいろ論議に入る前にああいうふうな騒ぎになってしまいましたので、この点については十分まだ国会の審議を経ていないようですが、そういう点をひとつ大臣からこの機会にとくと答弁を賜わりたいと思います。

愛知揆一自由民主党外務大臣

○愛知国務大臣 いま途中を省略して申しましたのは、御承知のとおりでございますから援用しただけで、他意あって省略したものでは全然ございませんし、これは地位協定の明文でございますから。おっしゃるとおり「入港料又は着陸料を課されないで日本国の港又は飛行場に出入することができる。」かように書かれておるわけでございます。

永末英一民主社会党

○永末委員 関連。ただいま外務大臣がこの地位協定の五条に関する見解を申し述べられたのでありますが、五条は、一項、二項、三項ともに、重点は、アメリカの艦船並びに航空機がわがほうの港湾並びに飛行場を使用する場合に、どういうものを払わなくていいのだ、こういうことが書かれてあるわけですね。したがって、そういう観点からいいますと、第五条の読み方は、最初外務大臣が言われたように、この一項によってわが国におけるいかなる飛行場、いかなる港湾にも、アメリカの公の艦船並びに航空機が入れるのだということを書いてあるのではなくて、入る場合には着陸料や入港料は取りませんということを書いてある。これが地位協定の趣旨ではないかと私は思うのですが、外務大臣、いかがですか。

愛知揆一自由民主党外務大臣

○愛知国務大臣 それは先ほどの応答でお聞き取りのとおり、それを読むのを省略したのでも何でもない、これは明文にあることでございますから。「公の目的で運航されるものは、入港料又は着陸料を課されないで日本国の港又は飛行場に出入することができる。」このとおりに読むべきものであると思いますが、あとまた御質問がございましたら、それに関連してお答えいたしたいと思います。

永末英一民主社会党

○永末委員 アメリカ以外の国の軍用の艦船、それから軍用機、これがわが国の港やあるいは飛行場に入ってくる場合には、通例外交上の連絡があって、それに基づいてそれぞれの飛行場なり港湾の担当所轄省と連絡があって入ってくる。断わったことはないと聞いておりますが。そうしますと、この地位協定の五条の表現をもって、これでアメリカにどこへでも入れる権利を与えたというがごとき解釈を、この前、委員会でされた。しかし、この地位協定の読み方は、ただにいたしますよというところに重点があるのであって、この地位協定によって、アメリカの、たとえば、問題になりましたのは航空機ですが、航空機が成田に入りたいという場合には許可をしなければならぬとかたくなに解釈しなくてはならぬ問題かどうか。この点を私はもっとすなおに、その場合でも、許す許さないはあくまで日本政府にまだあるのだ、許した場合には着陸料は取りません、こういう解釈が一番すなおな第五条の解釈だと私は思いますが、その点についての外務大臣の御見解を承りたい。

愛知揆一自由民主党外務大臣

○愛知国務大臣 その点はさらに進んでお答えをいたしたいところなんですが、地位協定は、御承知のように、二十五条で地位協定全部の適用といいますか、運用についてかぶさっておるわけですから、こうした場合におきましても、これは合同委員会において協議をするということになりますから、そこで無制限に、ただいま永末委員の言われましたように、五条の一項に、先ほど来読み上げておりますように、書いてありますけれども、これが入ってまいります場合には、合同委員会の協議ということにかかって、そこの合意によって処理せらるべきものであるというのが私どもの見解でございます。また、従来施設、区域として認められ、合意されたもの以外に利用いたします場合には、合同委員会の協議によって処理をいたしている。これは御案内のとおりかと存ずるわけでございます。

永末英一民主社会党

○永末委員 合同委員会でやるものというのはもちろんあると思うのです。外務大臣、いま問題点は、たとえば、新しい成田の空港にアメリカ側の軍用機が着陸を求めてくるという場合に、この委員会での政府側の答弁はも認めなければならぬ、その根拠はこの五条にある、こういう答弁であった。われわれはそんなことはないではないか、認める認めないということは日本国政府になお権限があるのであって、この五条の読み方は、認めた場合には着陸料はただだ、これだけのことである。認める認めないは、包括的に成田空港が対象になるかならないかということは、あるいは日米合同委員会でやられるでしょう。しかし、それとは別のものである。この五条の読み方は、着陸料、入港料の問題であって、これでもって日本国内における一切の飛行場あるいは港に対する出入を認めたなんて解釈されますととんでもない話だ、こうわれわれは考えておるので、その解釈をもう一ぺんひとつ御確定をしておいていただきたいということであります。

愛知揆一自由民主党外務大臣

○愛知国務大臣 これは地位協定というものが合意されて結ばれておりますから、いわば米軍機が施設、区域以外の日本の飛行場に着陸するということは、条約論からいえば、条約上の権利をアメリカが持っておるということに私はなると思います。同時にこの地位協定は、全部その運用等に対しまして、合同委員会の協議、合意によって運用されるわけでございますから、そこにいわば実行上の制約というものが実質的にある、こういうふうに解するのが妥当であると思います。またそういう見解によって従来も事を処理しておった、こういうふうに私は考えております。

永末英一民主社会党

○永末委員 外務大臣、あなたのいまの前段の件ですね。条約論としては――例を簡単にしますが、アメリカの航空機がわが国の飛行場に着陸を求める場合に、着陸し得る権利を地位協定第五条によって認めたというがごとき御見解の発表があった。具体的な措置については、合同委員会でそれぞれの飛行場について措置をするんだとは言われましたが、私の聞きたいところはその前段なんですね。この五条によってそういう権利をアメリカに認めたのですか。もう一ぺんそのことだけは、重要な解釈例ですから、はっきりとひとつ御答弁をいただきたい。

愛知揆一自由民主党外務大臣

○愛知国務大臣 この「合衆国及び合衆国以外の国の船舶及び航空機で、合衆国によって、」云々と書かれている五条一項の規定というものは、条約論といたしましては、着陸の権利を認めた、そしてそれが着陸料というものを支払わないでもよろしいということとともに、これを認めているというのが、私は条約論としては政府の見解でもございますし、正しいと思います。しかしながら、同時にそれは全面的に何でもかんでも無条件であるとか、一方において全面的に禁止ということを前提にしておらないということが言えると思いますが、それなら無条件に何でもかんでも認めるのか、そういうことではないので、これは合同委員会の合意によって実行されるものである、かように私は理解いたしております。

永末英一民主社会党

○永末委員 これで最後にいたしますが、外務大臣、そうしますと、たとえば、具体的に成田の新しい空港ができた場合に、合同委員会で、成田空港については建設の経緯もあるので、ここにはひとつアメリカの軍用機は着陸をしないでくれ、こう言うことは可能だということになりますね。論理上の話ですよ。お答え願いたい。

愛知揆一自由民主党外務大臣

○愛知国務大臣 それは論理上というより実際上まず第一に、これはもう必要のない答弁かもしれませんけれども、冒頭に申しましたように、成田空港というものを政府としては安保条約によって提供するところの区域、施設というふうに考えたことは全然ございませんし、それが基本の大原則である、かように考えております。  それから、先ほど来申し上げておりますように、もし何らかの理由によって着陸を希望するということが将来起こりますような場合には、これは合同委員会に米側の希望が出てそこで扱い方を検討すべき問題である。そしてその際には、従来もそうでありますように、そういう場合には、これは施設、区域以外のものなんですから、所管の航空局をはじめとして所管のところと十分御協議があったり、あるいはそちらのほうから御希望が出てくるでございましょうから、その運輸省の態度、見解というものを十分体して、そして合同委員会で日本側の関係省の主張というものが十分に通りますように、合同委員会を所管いたしておりますわれわれといたしましては、そこで日本側の意思というものを徹底するようにする、こういう見解でおるわけでございます。

大出俊日本社会党

○大出委員 関連。どうも愛知さん、私問題をこまかく言い過ぎて恐縮なんですけれども、外務大臣のいまの答弁だけだとまことに困ることになると思うのです。もう少しそこのところ、これは地位協定の解釈ですからね。これは権利義務の関係もおのずからあるわけですからね。それを明確にしていただいておかないと、中曽根さんのように、MACのチャーター機その他について断固拒否するというようなことを言う方もある。もし、ほんとうに拒否できるのかと言われたときに、合同委員会はあっても、権利としてあるものならば入れろ、入れてくれと言われたら拒否できないということになるのですよ。そうでしょう。  そこらのところがありますから、私ここに議事録がありますので、議事録を読み上げてもっとはっきりしていただきたい。  この議事録によりますと、澤雄次さんという方はどういう方か知りませんけれども、二人の方がものを言っておられるわけです。結論は同じことになっておるのですがね。一人の方は法制局長官の高辻さんが参議院の委員会で答えておられるのですが、つまり質問者のほうは二つ例をあげている。一つは安保条約六条に基づく日本並びに極東の安全と平和の維持に寄与するために、アメリカ合衆国はその陸海空の三軍が日本の施設、区域を利用することを許されるという表現を使っておるわけです。この六条との関係。それからもう一つ、いまの地位協定五条の関係です。六条のほうは施設、区域、これは明確になっておりますね。これを使用することを許される、こういう表現。さて、五条のほうはいま話が出ておりますように、飛行場を使用することが許される。進入することがあるいは出入することが許される。この二つを対比しまして、これは一体どうなっているんだという質問をしているわけですね。  さらにそれではもう一つ進んでいえば、戦闘作戦行動などというものは、事前協議だ云々だということはあるけれども、やろうとすればどっちでもできるのかというようなことにまで触れて、質問がずっと続いているあとで法制局長官が出てこられて答えておる。これによりますと、この岸・ハーター交換公文等に照らして事前協議というものがある。そこで二つあるというのですよ。まず一つは、安保の六条に基づいて許されている――そのまま読みますと、「安保条約上一定の目的のために使用を許されている施設、区域、それはおのずから性格的には差異がある」ということで、もう一つの「地位協定上出入を許されている飛行場」、こうあげているのですね。もう一ぺん読み直しますが、聞いていてください。「地位協定上出入を許されている飛行場、それから安保条約上一定の目的のために使用を許されている施設、区域、それはおのずから性格的には差異があるので、民間の飛行場から戦闘作戦行動に飛び立つというようなことは予想されないことであると考えております。」と言っておるのですが、ここで言っている意味は、二つある。どっちも許されている。片方は地位協定上出入を許されている飛行場、それからもう一つは安保条約上一定の目的のために使用を許されている施設、区域なんだ。この二つがあるんだということを明確にされたわけですね。  法制局長官は同列に並べておられるわけですよ。一つは地位協定五条ということで出入を許されている飛行場、これが一つある。片方は安保条約の六条というものに基づいて一定の目的のために使用を許されている施設、区域。二つある。そして岸・ハーター交換公文等からいけば、戦闘作戦行動なんということになると、それは一定の目的のために許されている施設、区域のほうなんだ。ただし、事前協議が岸・ハーター交換公文等によって必要なんだ。並べておるもう一つの出入を許されている飛行場、こちらのほうは許されているんだ。権利がある。戦闘作戦行動なんというもの、これは目的とされていないんだ、それはできないんだという意味のことをここで答えておる。二回答えておりますが、これが結論です。  そうすると、これは同列に権利であるということになる。安保六条上許されている施設、区域、それから地位協定五条に基づいて許されている飛行場、こういうことですから、何かここに許されているとか、いないとかいうことについての別な解釈はない。ただし、おっしゃるとおり二十五条もありますから、そうなると、合同委員会というそこしか協議の機関はないのですからね。これはジョイント・コミッティしかないのですから、そこを使うということは確かにあります。ありますが、前提になっているのは、いまの政府の解釈ならば、出入を許されている飛行場である限りは、入ってくる権利、出ていく権利がある。この点は明確なのです。ただ、日本側の都合で、それはおやめいただけませんかということはジョイント・コミッティによってやることはできる。ここに限度がある、この解釈でいけば。  だから、そういう意味で条約上明らかなことですから、もう少し、いまのようなことでなしに――これは目下のところ高辻さんが一番責任ある立場ですから、この解釈が正しいのか正しくないのか、異論があるとおっしゃるなら、私はここに高辻さんをお呼びいただいて、御本人が二つ答えている点について確かめていただきたい。くどいようですが、地位協定上許されている飛行場という表現、安保条約上一定の目的をもって許されている施設、区域、この二つある。そして片方は岸・ハーター交換公文という前提があるけれども、直接戦闘作戦行動に飛び立てる、あるいは行ける。しかし片方の民間飛行場、出入を許されている飛行場はそういうことはできないという解釈の断を下しておられます。これが間違っているのか、いないのかという点をはっきりしていただきたい。

愛知揆一自由民主党外務大臣

○愛知国務大臣 それは内閣の法制局長官の見解ですから間違っているとは思いません。しかし、さらにこれは条約論というか法律論とすれば、いまお話になったように並列的にお述べになりますけれども、今度はその実態的な中身から申せば、日本側が提供した施設、区域につきましては、これは安保条約の目的とするところによって使われるし、そこへ一つの法体系が――交換公文や了解事項や共同声明で一連の法体系をなしておるわけですね。それからこちらのほうは、あくまでこれは民間の航空場であって、そして何らかの必要できわめて限定された目的のためにこれを利用するということがあり得るということを考えて、それを全部地位協定第二十五条によって合同委員会の議に付することになっている、そこにやはり実態的な違いが私は大きにあると思います。ですから、条約論というお話でございますが、この米軍機の使用については、条約上、先ほどもお尋ねがございましたように、どういうふうに解釈するかといえば、いかなる場合においても絶対に使わしてはいけないという裏側の意味においては、使い得るという権利は米側に条約上あると条約論としては申し上げるのが正しいと思います。しかしそれは非常に実行上に制約が加えられてある。そして合同委員会は、先ほど私が申しましたように、日本側の内閣の所管庁との間の十分の連絡をとって、その合同委員会で日本側の意見が合意できなければそれでおしまい、こういうことになる、そこに私は非常に大きな違いがあると思いますし、それから、これは現に現在まで実行せられたところにおきましてもそういう点が守られておりますから、したがって、施設、区域の利用ということとは全然これは実態的には趣の違ったものである、そういう性格のものである、こういうふうに申し上げますと全貌がおわかりいただけると思うのであります。

大出俊日本社会党

○大出委員 前段の大臣の御答弁は、それではっきりしたと私は思うのです。つまり、高辻さんが答えている地位協定上出入を許されている飛行場、これが一つある。それから、安保条約上一定の目的を持って使用を許されている施設、区域、これがある。片一方は条約、片一方は地位協定、対比をされて、これはしたがってこの解釈でいけば明確に米軍側の権利ですね。ただ、いま私が後段で例にあげましたような戦闘作戦行動ということになると、これは民間の飛行場は、許されてはいるけれども、権利はあるけれども、そんなことはない。したがって、一定の事前協議という問題があるけれども、それを認めれば、一定の目的を持って安保六条上許されている施設、区域のほうはそれがあり得る、これが条約上の解釈なんですね。これは間違いないという点はお認めになっていらっしゃる。ただし、次に実際上、運用上というお話をされた。  それと関連してもう一点例をあげておきますと、澤さん、これは航空局長さんでございましたね。この澤さんがお答えになっている。ここにありますけれども、日本の民間飛行場、これをあげまして、米軍は御承知のように地位協定五条一項の規定によりまして日本の民間飛行場、民間の港湾を使う権利を持っておりますと、これは言い切っているわけですね。そうなりますと、この答弁はいま私が例にあげた高辻さんの答弁と変わってはいない。地位協定上出入を許されている民間飛行場というものである限りは、米軍が持っている権利である、こう答えておられるのですが、これはそのとおりだということになる。  さて、そうなると、実行上の違いという問題が出てくる。外務大臣が後段で言われた点。これについて一つだけ承っておきたいと思うんですよ。この実行上という点では、たとえば原潜が横須賀に来るというとき、ちょうど愛知大臣が科学技術庁長官をおやりになって、椎名さんが外務大臣で、私はここで長い質問をいたしましたが、このときにエードメモワールその他がアメリカから入っておりまして――日本政府の意思がある。安保条約上は、原子力潜水艦も軍艦だから、明らかにアメリカは権利を持っている。持っているから入ってもいいんだけれども、日本政府の意に反してやるというようなことはしたくない、あるいはしない、こういう中身になっておる。だから安保六条上の規定であっても、日本政府がどうしてもと言ったときに、日本人の国民感情もあるからと書いてありますから、あのときは、その意に反して強引にやるということはいたしたくないので了解を得たいんだという表現ですね。だから、これは実際上は確固たる権利だけれども、運用上安保六条のほうであっても、後段のいま答弁の中にあったんですが安保六条のほうであっても、そういう弾力的な運用というものはあり得るという先例がすでにあります。  それからもう一つ、いま問題になっておりますように、成田空港をつくった場合に、米市のチャーター機その他はどうなるんだ、中曽根さんは断固拒否すると言った。拒否するという意思表示は認めますよ。その決意でやるんだという努力は認めますよ。米軍が日本政府の意に反してやるようなことはできるだけしたくないという意思があれば、地位協定上は確固たる許されている権利ではあっても、御遠慮しましようという場合はあり得るわけですね。これは安保六条であろうと地位協定五条であろうと扱いは同じです。ただ、その扱いのさらに突き詰めた中身が戦闘目的を持っているだけ、六条のほうはよりかたかろう。片一方は民間飛行場である限り戦闘作戦行動なんという本はついてないから、その意味では相手の意思はやわらかかろう、その違いがあることだけは認められますけれども、その種の論争として、将来成田空港というものについてチャーター機は入れません、断固拒否しますというようなことをここで言われて、そのとおりにしからばなるのかならぬのか、将来に向かって。当面はそうであっても、いつの日か米軍が地位協定五条に基づく当然の権利なんだという主張を通そうとしたときは、条約上拒否はできないということになる。この点をこの間から、条約上拒否はできないはずではないかと聞いておる。ところが、そこを原田運輸大臣は断固拒否するという調子なんで、条約論についてはお答えにならぬ。それでは先々心配している成田の市民その他の方々は安心ができぬじゃないか。なぜならば、末端に行って土地を買収する方々は、米軍の民間チャーター機その他は入れないのだ、中曽根運輸大臣も断固拒否する、そんなものは一機も入ってきませんということで買収しても、それはうそになるじゃないか、条約上。運用としてはいま大臣が言ったようなことができても、条約上はいつの日かその権利を主張されたときには拒否できないじゃないか、その点は明確にしておかなければうそになるじゃないか、どうなるんだ、こう淡谷さんが詰めてこられたんだけれども、いままでそれに対する明確な答弁がなかったわけです。だから、いま愛知さんがおっしゃる、条約上は権利としてあるんだとするならば、原田さんが言っている前の答弁がおかしなことになる、こういう筋道になる。この点は、弾力的な運用ということはあり得るけれども、条約上は権利である、これは間違いがない。いまベトナム戦争が下火だからいいようなものだけれども、あるいは何か北のほうでもにぎやかなようだけれども、何か起こってどうしても民間航空機の発着している飛行場を使わざるを得ないようなことになるならば、それは軍事目的に付随しているんですから使わざるを得ないとすれば、権利発動する、あり得ることですよ。それはあり得ることだと明確にお認めいただいておかなければ、国会ですから、これは条約というものが優先しているんですから、はっきりものごとが決着がつかない。この点はいかがにお考えになりますか。

愛知揆一自由民主党外務大臣

○愛知国務大臣 いろいろ御説がございますけれども、条約論といたしましても権利があるのか、あるのかということになれば、条約上は権利として認められる、こう私は申しておるわけですが、同時に、入ってくるかこないかということにつきましては、この地位協定の上で第二十五条でもって合同委員会の合意ということがかぶさっておりますから、したがって運輸大臣が歴代言われておりますように、運輸省の立場からいって、いかなるものも入れないというものが、あるいはこの種のこうこうこういう種類のものはいけないのだというのが運輸省のお考えであれば、先ほど申しましたようにそれをできるだけ通すように、この合同委員会でわれわれその衝に当たる者が内閣一体で当たりますから、その御心配の起こり得るようなことはいたしません。これはしたがいまして運輸大臣の申しておりますことも、決してそれは私の言うことと違うというふうには私は考えておりません。要するに、一番問題の根本は、一つは、成田空港はいわゆる施設、区域として提供するものでは絶対にございません。民間航空のためでございます。この基本姿勢でもって地位協定を運用していくというところに、御心配をかけない、また妙味のあるところがある。これは別の体系の法律と比べて同列とおっしゃることはわかるけれども、私は性格も内容も非常に違うものであると理解いたします。そのように運用をしていくべきものである。成田空港は絶対に民間の航空場である。この考え方というか、それは、事実内閣の方針はそうなんでございますから、それを貫徹をするようにいたしたいと思います。

大出俊日本社会党

○大出委員 終わろうと思いましたが、もう一言。いまの外務大臣の最後の御発言からいきますと、原田運輸大臣がこの種の民間チャーター機のようなものは成田空港には入れたくない、そういうことを運輸大臣が答弁している。したがって、合同委員会においてその趣旨をできるだけ通すように努力をする、こういま御発言があった。その趣旨をできるだけ通すように努力をする。つまりそれが限界だということですよ。できるだけ通すように努力をする、これが限界だ。外交折衝上皆さんのほうに拒否できるという明確な権利があるのなら、できるだけその主張を通すように努力いたしますじゃなくて、拒否いたしますでいいはずです。それが、言えない。なぜか。条約上権利が相手方にあるから、そうでしょう。私のほうはこの点だけを明らかにしておけばいい。それはそうでしょう。

愛知揆一自由民主党外務大臣

○愛知国務大臣 先ほど来応答しており史して気持ちは通じ合っていると私はかってに思うのでありますけれども、要するに合同委員会という毛のが歯どめになって、いる。そしてその合同委員会におきまして日本側の意思というものは十分に効果あらしめるようにいたします。これが私の態度でございます。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 いま永末委員、大出委員との質疑応答を聞いていますとますますわからなくなってくるんです。地位協定というのは十分に国会の論議を尽くしていなかっただけに、成田空港を離れて、今後解釈上やはりはっきりした線を出しておかぬといたずらに混乱を招くと思いますから、くどいようですがお聞きしますが、第五条の中にはさまざまな要素があるんですね。入港料または着陸料を課されないで出入することができるということが一つポイント。それからこの飛行場に出入することができるというのは、全般的に見てあとの制限のつかない、つまり「合衆国及び合衆国以外の国の船舶及び航空機で、合衆国によって、合衆国のために又は合衆国の管理の下に公の目的で運航されるもの」というのは、この入港料を免除する一つの大きな条件になっているんですね。この裏には、この制限規定のないものは入港料または着陸料を課して出入ができるというふうにも解されるのですが、全般にやはり非常に大きな着陸の自由があって、その中で入港料または着陸料を課されないで出入できるものにはこれこれの制限がつくんだということに読めるのですが、その点は一体どうなんですかな。

佐藤正二外務省条約局長

○佐藤(正二)政府委員 先ほどから大臣から御答弁いたしておりますとおり、これは二項、三項にはほかの船舶その他のことも書いてございますが、やはりこの一つは入港料及び着陸料を課さないでという条件と、それから先ほど大出先生からお話しのあったような、法制局長官からお答えいたしましたように、その出入し得る飛行場、そういうものと両方のことを規定しているものだと私は解釈しております。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 これはどうなんですか。第五条によれば、入港料または着陸料を課されないで出入りできるものと、課してできるものというふうに二つ考えられるのですが、この前に、劈頭書いてある「合衆国」云々というのは、入港料もしくは着陸料を課されないで出入し得るものの制限であり、課せばもっと大きな出入の自由があるのかないのかという問題がどうもはっきりしない。これはあらかじめ全面的に出入を許しておいて、ただし着陸料、入港料を課さないで出入りし得るものはこれこれという制限規定なのか、そこをはっきりしないと御答弁納得いかないですね。

佐藤正二外務省条約局長

○佐藤(正二)政府委員 これはたびたび前の法制局長官の御答弁も引用いたしましたが、この規定は「公の目的で」という制限はもちろんございますが、出入し得るということと、それから入港料または着陸料を課さないでということ二つを規定したものと私は考えます。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 それはほんとうですか。その解釈はそれでいいのですか。そうすると、こうなりますね。出入し得るものも「合衆国」云々の制限はつく。制限はつくのだが、これはどうもそうとれますからね。この制限をつけた規定というのは、入港料または着陸料を課されないでというふうにとるしか方法はないのじゃないですか、これだけの特定な条件があれば。こういう条件がなくてもあとのものは入港料または着陸料を課して全面的に出入を許可しているという意味なんですか。これはどうなんです。この条文を見ると、どうもそうは受け取れないのですがね。一切の出入を許しておいて、特にこういう条件のあるものには入港料もしくは着陸料を課さないというふうに読むしか読みようがないのじゃないですかね。

佐藤正二外務省条約局長

○佐藤(正二)政府委員 たびたび同じことを申し上げるようでまことに相済みませんが、先生の御設定は、入港料、着陸料を課さないということのみを定めたものというふうな御設定と考えられますが、そうではなくて、入港料、着陸料は課さない、それからその出入は許可すると、両方のことを規定したものと私は考えております。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 そうすると、合衆国以外の船もしくは航空機はどうなるのです。これは全面的に出入を許すわけですか、許さぬわけですか。これはどうもあくまでも合衆国の船もしくは飛行機に対して入港料もしくは着陸料を取らないでというふうに重点があるので、他の国は、それじゃ早く言えば、入港料、着陸料を課されるものは自由に入ってもいいのだというふうにとっていいのですか。その点はどうですか。

佐藤正二外務省条約局長

○佐藤(正二)政府委員 ほかの国の船舶――ここに書いてない船舶という意味でございますれば、ここには規定をしておりません。でありますから、一般の規則に基づきまして着陸料、入港料を課される、それからまた一般の規則に従って出入を許す許さぬかきめる、こういう形になると思います。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 だいぶお困りのようですから、端的に申し上げますが、「合衆国及び合衆国以外の国の船舶及び航空機」でしょう。これは合衆国及び合衆国じゃなくてもよろしい。ただ、この第五条一項の特別な待遇は、「合衆国によって、合衆国のために又は合衆国の管理の下に公の目的で」というふうに、合衆国に限って与えられた恩恵なんですね。そうしますと、この合衆国のために云々がなくとも、一般の国の飛行機あるいは航空機というのは、どこの空港にも、港にも着けるのですね、一般法によって。これは成田空港にも着けるのですね。

佐藤正二外務省条約局長

○佐藤(正二)政府委員 この地位協定以外の、いわゆる地位協定で律しておりません航空機につきましては、私がお答えするよりも、航空局のほうからお答えしたほうがいいのじゃないかと思いますが。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 どうもしかし、この間は、運輸大臣は外務省の権限だからと逃げましたが、ピンポンみたいに今度はまたそういうことで局長へいくんですかな。これはお互いに苦しいだろうが、非常に大事な問題ですから、事宮内庁に関する問題ですから、こういう点で誤りのない御答弁がほしいと思うのです。航空局長どうですか。

手塚良成運輸省航空局長

○手塚政府委員 第五条の一項の後段の問題かと思いますが、(淡谷委員「前段の問題です」と呼ぶ)前段の問題といたしましては、先ほど来御答弁がございますように、これは権利としては入り得るということに結論はなるかと思います。これは前の原田大臣の場合にも、理論的には先生のおっしゃるとおりではございますと、これは申し上げたところでございます。  しかしながら、くどいようではございますが、その後段で、合同委員会を通じての実効上のお話を申し上げたということでございまして、解釈論は、先ほど申し上げた外務大臣の解釈に私どもも全く同じでございます。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 その「しかしながら」が苦しいのですよね。この間も、運輸大臣、その「しかしながら」であぶなく首を落とすところでしたでしょう。法的な根拠をわれわれは求めているのです。したがって、法的根拠からいえば、成田空港に一切の国の飛行機が着くことは、これは拒絶し得ないでしょう「しかしながら」がおかしいのですがね。どうですか、それは。

手塚良成運輸省航空局長

○手塚政府委員 これは繰り返してまことに恐縮でございますけれども、当時の原田大臣の御答弁にもございますとおり、協定五条の解釈につきましては、理論的には淡谷委員の仰せのとおりであると思います。それで、この協定の運用につきましては、できるだけこれを制限的に運用するというふうに考えております。  この協定締結時には、この新空港というものは想定をされてなかった空港でもございますので、しかも、目的といたしまして、純民間国際空港というたてまえで現在建設をされつつある、こういうことでございますので、そういった意味から、合同委員会を通じまして、これを抑制的に措置をする、こういうことを非常にかたい決意をもって御説明申し上げておるということで、この趣旨について御理解を願いたいと思う次第でございます。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 一体、国際空港公団の総裁は、どういう観点に立って、地元であんな軍用機は絶対寄せつけないんだという発言をされているのですか。だれから聞いたのです、一体。

今井栄文新東京国際空港公団総裁

○今井参考人 これは前回の答弁と同じでございますが、先ほど外務大臣も、合同委員会を通じまして、純国際民間空港としての成田の運用についての決意を表明されたわけでございますが、航空局においても、そのような答弁をいたしておるわけでございまして、空港建設の実施担当の私どもといたしましても、ぜひそうお願いいたしたい、こういうつもりでやっておるわけでございます。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 あなたが答弁するのは自由ですけれども、書いて配ったパンフレットにはもっと画然とした決定があるのですよ。この空港は絶対軍用機には使わせませんと書いてあるでしょう。いまのいろいろな質疑応答を聞いておりましたら、あなたも居眠りをしておったわけじゃないだろうから耳に入っておるでしょう。まだこれは未確定要素ですよ。おそらくは、こっちは幾ら努力しても、努力、努力じゃこれはしようがないから、何らかの機関で、端的にいえば日米合同委員会にかけざるを得ないでしょう。かけて決定するまではまだ確定した事実じゃない。確定した事実じゃないものを確定したかのように言って地元の農民を欺くのは、一つの詐欺行為じゃありませんか。この質疑応答を聞いたらわかるでしょう。まるで自分が外務大臣になったみたいに、絶対軍用機は寄せつけませんと言うのですか。条約上、法律上は行かざるを得なくなっている。行く権利を持っている。いまの質疑応答ではっきりしたでしょう。私は善意に解して、どういう誤解があって、どういう迷信があって、あのような虚偽の条項を並べたパンフレットなどを麗々しく配るのか、総裁、はっきりした御答弁を願いたい。

今井栄文新東京国際空港公団総裁

○今井参考人 どういう。パンフレットかは、いま手元にございませんので、私も内容についてはいまここで引用することはできませんけれども、先ほど来政府の答弁にいたしましても、軍事基地といいますか、いわゆる提供施設あるいは区域というようなことでは絶対に使わない、それからまた、地位協定第五条による出入につきましても、成田空港の性格上、あるいはその建設の経緯から見て、合同委員会を通じて、それを抑制する方針だということをはっきり申しておられるわけでございます。私どもは、その線に沿って、現在地元に対しましても、公団の決意といたしまして、軍用機には入っていただかないというふうな趣旨でお話をしておるわけでございます。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 公団の決意では、しようがないでしょう。公団の決意で日米合同委員会を動かせますか。あなたはその構成メンバーではないでしょう。ただ公団の決意でもって、運輸省なり外務省なりにそのことを御陳情申し上げるより方法はないでしょう。もともとこの趣旨は、民間空港には違いはありませんけれども、軍用機の発着を許すか許さないかはこれからなのですね。これからきまるものをきまったかのように何であなたはうそをつくのですか。あの周辺の人々は全部それを信じてだまされたとすれば、それは非常に大きな詐欺だということになりますよ。そうじゃないですか。第一、あなたは下総の御料牧場に手をつけているでしょう、つけていませんか、お答え願います。

今井栄文新東京国際空港公団総裁

○今井参考人 下総御料牧場の一部でございます根本名地区、これは宮内庁のほうで用途廃止をしていただきまして、私どものほうで関東財務局の御許可を得まして、現在伐木をいたしておるという状況でございます。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 何年何月何日に宮内庁が廃止したのですか。

今井栄文新東京国際空港公団総裁

○今井参考人 正確な日取りは――長くかかるようでございますから、正確な日にちはすぐ調べますが、昨年の暮れであると思います。  根本名地区は宮内庁において用途廃止を、その部分だけ現に御使用しておられないので、できるだけ早く代替地を造成して、敷地の中の方々に移っていただくという趣旨でお願いをいたして、現在伐木をいたして大体完了する、こういう状況でございます。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 これは床次長官にお伺いしますが、設置法を改正しないでかってに廃止をしたり、新しく御料牧場をつくったりできますか。

床次徳二自由民主党総理府総務長官

○床次国務大臣 こういう施設を新設と申しますか、新しいものをつくります際におきましては、物的条件と人的要素の両方ができまして新設がなるわけでございます。したがって、設置法を改正いたします際におきましては、その両者がそろいましたときに、その見込みのできましたときに、設置法によって手続をとることになっておるのであります。従来の例から見ましても、物的施設をする際におきましては、あらかじめその準備行為としまして施設をいたしておるわけでございます。  今回におきましては、御承知のごとく、債務負担行為を四十一年ですか、四十一年に空港設置の決定をみましたのでありますが、その後四十二年に債務負担行為によりまして予算の方針をきめまして、そして工事に着手することになったわけでございます。そのときと並行いたしまして、従来皇室用財産でありましたものを普通財産に移し、そうしてまたこれを空港公団のほうに渡すという形になっております、なお、それに応じまして、空港公団のほうにおきましては、いわゆる建築交換と申しますか、そういう手続を前提といたしまして準備をいたしたような次第でありまして、その建築工事はほとんど完了せんとすることになりましたので、今回宮内庁法の一部改正によりまして御承認をお願いする手続をいたすことになった次第であります。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 公団の総裁にお伺いしますが、これは何町歩ほど廃止になったのですか。そしてどれくらいあなた方公団のほうで受け取って、どこへどう幾らでやったのですか。

今井栄文新東京国際空港公団総裁

○今井参考人 先ほどお答え申し上げました根本名地区の伐木の問題について補足的にお答えいたしますが、根本名地区はご存知のように御料牧場の西の端にある三角形の地底でございまして、現在御料牧場の機能上必ずしも必要としないという宮内庁の御認定でございます。  御承知のように、御料牧場の残地には多くの敷地内の方々がおいでになるということで、代替地としての予備的な配分計画というものを千葉県並びに公団で協議をして、内々きめておるわけでございますが、その一部である根本名の区域について一日も早く代替地が造成できて、敷地の中の方々が移れるようにということで、あの地区だけは特別に用途廃止をしていただいて、伐木を御許可いただいてやらせてもらっておるというのが現状でございます。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 これは何町歩ぐらいあるのですか。  それから、私さっき質問したのは、一体宮内庁からあなた方はどれくら払い下げを受けて、それを代替地として一体幾らで、だれにやったのですか。

今井栄文新東京国際空港公団総裁

○今井参考人 先ほどの根本名地区の面積でございますが、約三十町歩でございます。  それから、だれにやったかという点につきましては、これは全体の代替地の造成計画、県のほうにお願いして民有地を買っていただきましたものが約三百町歩でございます。それから御料牧場の残地で代替地に提供いたすものが約百町歩弱でございます。それからまた、それ以外に県の畜産試験場あるいは種鶏種豚場、また富里の県有林というような県有地を全部合わせまして約百町歩前後かと思います。したがってその五百町歩につきましての配分割当というものは、造成ができ上がったところについて具体的に、それを希望される方々が抽せんその他によって配分をきめて、現実にそこに逐次お入りになっておられるというのが状況でございます。で、まだ御料牧場の残地につきましては具体的な配分計画はきまっておりません。したがいまして、まだその土地を敷地内の農民のどなたにお譲りするかというふうな手続はとっておらないのでございます。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 私が聞いておるのは御料牧場のことなんですよ。御料牧場に限って聞いているわけですから、混乱しないように御答弁願いたいと思うのですが、一体この農地法施行規則第三条の改正によって公団が取得をされたのは、全面的に取得を許されたのか、あるいは今度できる栃木県の新御料牧場と称する土地、これなのか。一体この規則改正でどっちを許されたのか、これは農林省にお伺いをいたしたい。

中野和仁農林省農地局長

○中野政府委員 農地法の施行規則第三条の七号によりまして、法第三条の許可除外をやるのは、三里塚牧場の代替牧場地として高根沢牧場について認めたわけであります。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 そうすると、公団は下総御料牧場の取得をしたのは何によったのですか。

今井栄文新東京国際空港公団総裁

○今井参考人 先ほど取得したと私は申し上げておりませんので、将来代替地として配分する計画で御料牧場の残地を県と御協議して配分計画をいろいろ練っておるということでございまして、根本名地区につきましても、先ほど申し上げましたように、宮内庁が用途廃止をいたしまして、現在は大蔵省の財産になっておるわけでございます。私どもは現在そこに立っております林木、これの伐採を御許可いただいてそれを行なっておる、こういうことでございます。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 宮内庁にお聞きしますが、下総御料牧場の一部を廃止したというのは、これはもう法律が通っても通らぬでも実行するという御趣旨なのですか。私はやはりこれ設置法の一部改正案が通ることが、ほんとうのあらゆる仕事をする根源になるんだと思うのですが、この法律があってもなくても、どんどん仕事を進ませ得るというならば、ちょっと私は納得がいかないのですが、どんどん御料牧場のほうはやめちゃって大蔵省のほうにする。そうしますと、いささか受け取れないことが出てくるのですがね。いかがですか。

瓜生順良宮内庁次長

○瓜生政府委員 この法律は宮内庁の行政組織のほうの改正の点をお願いするわけですが、この施設の設置の問題は、また別途予算できまりますと、それによって進めることができるわけです。これは一般の予算と組織法との関係の一般論で、法制局のほうの解釈もそうなっておりまして、したがって、最近の例で、先日も総務長官がお話しになりましたが、国立教育会館法という法律ができましたのは、昭和三十九年でありますけれども、その工事を着工したのは昭和三十六年、予算がつくときから着工いたしております。  それから、国立劇場法が成立いたしましたのは昭和四十一年でありますが、しかしあの工事は昭和三十九年から始めて、四十一年に完成しておるので、これはもう予算の措置が講ぜられたときにそれをやる。行政の組織がいよいよ予算によって新しいものができる。それに必要な組織をどうするというようなことで行政組織法の改正をお願いするというのが、従来の行き方であり、法制局の解釈としても、それが正しいとされておるわけであります。  なお、根本名の問題をさらに申しますと、根本名の地域は、あそこの、ほんの一部分、水源地の部分は、これは引き続き高根沢に移るまでは、これは必要なので、その部分は除外して、そのあとの部分が、実際いま使用していない部分がありましたので、それが約三十町歩、それを皇室財産から解除するという手続がとられましたが、これはこの御料牧場が移転するしないにはかかわりがなくて、ずっと前にも下総御料牧場が、少し広過ぎるのじゃないか、農地に提供をしてほしいという要望があった場合、だいぶ前でありますけれども、やはり一部を廃止したわけであります。面積は以前から見ると狭くなった、それは移転するしないのことに直接関係がなくできることでございます。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 公団総裁お聞きになりましたか。この根本名の地区は移転するしないにかかわらず不用地として処分されたというのですが、それじゃあなたのほうは取得しないということでありますが、その上で工事をしたのは、やっているのはどういう根拠があってやっているのですか。

今井栄文新東京国際空港公団総裁

○今井参考人 ただいま瓜生次長からお話がございましたように、さしあたって、現在使用度が非常に薄い財産については、御使用になってはおられない。しかし、将来の空港の敷地内の住民の方々の代替地として提供するという方針を、すでに政府において御決定をいたして、公団はそれを実施いたしていくわけでございます。その一部につきまして、現に御使用になっておらないところについて、立木の伐採の御許可を大蔵省からいただいてやっておるということで、現在私どもが根本名地区の所有権を取得したわけではございません。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 きょうは大蔵省見えていますか――いまの公団の総裁の答弁ですが、あなたのほうは農地に対していろいろな権利を持つのは、あくまでも農地法の既定によらなければだめでしょう。幾ら大蔵省だからといって、かってにそれを、直接目的がないものを、あなたのほうに払い下げるということは、これは少しおかしいですよ。  それから、ひとついま瓜生さんの御答えの中にございましたが、長官、じゃこの法律いらぬのじゃないですか。あなた方は、ただこれを判こを押すために設置法を改正するんだというお考えならば、これは撤回してもどんどん仕事を進められたらどうですか、仕事をする上において非常に困難があるから、この法律を通すならわかりますけれども、法律があってもなくても全部仕事ができて、あとは判こを押すために、いやでもおうでもこの法律案を通さなければだめなんだということならば、長官、何も審議をする必要はない。われわれは何のために三日も四日も血道を上げて苦労するのかわからぬ。この法案が通らなくても、判こを押さなくてもできるなら、どんどんやってもらいたい。

床次徳二自由民主党総理府総務長官

○床次国務大臣 おことばでありますが、行政組織といたしまして、新設、移転をいたしますときにおきましては、最終的にはこの法律によってお認めを願って、それによって実現するわけでありまして、もしも法律が成立をせぬ場合におきましては、移転ができないということになるわけでございますが、しかし――しかしと申しますか、従来この行政機関の新設、移転の際におきましては、常に予算におきまして、まず先行的に御了承を願った仕事に着手いたしまして、建設が完成いたしましたときにおきまして、設置法によって最後の手続をしていただくという扱いになっておりますので、先ほども次長からも申し上げましたが、国立劇場その他の行政機関におきまして常にさような方法を講じておるのでありまして、私どもは今日この手続をお願いしたことが、既成事実をつくっておいて、そうして国会に無理をお願いするというふうには考えておりません。従来からやってまいりました手続を正しく踏襲してまいったのでありまして、そのような債務負担行為によりまして、四十二年以来、御承認をいただいておりましたことでございますので、今回設備が完成いたします際でありますので、ぜひひとつこの設置法をお認めいただきまして、行政機関として新しい施設において発足できるように御審議をお願いいたしたいと思う次第であります。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 あなたの御解釈に従えば、大体設置法は当然通すべきものであって、もうどんどん事業は進行しておるのだから、そうなれば、これは機械的に承認されなければならぬように考えられますがね。過去には例はあったかもしれませんが、過去の例で非常に大きな国損を招いた例はあるのですよ。私、この間資料を請求しましたが、妙義の米軍の演習場が、農林省のばく大な国損を招いていますよ。時価二百五十円でしかなかった土地を千二百円で大量に買い上げられたのですよ。これは最後にはパーになっちゃったじゃないですか。少なくともこういうふうな問題は二十二億の予算を組んだわけですから、慎重な上にも慎重な手続をとらなければならないと思う。初めからこの土地取得においても、公団の総裁は自分の権限外の、まるで日米合同委員会のメンバーみたいな発言をして土地を買い集めたり、大蔵省からかってに立木の処分をとってどこかへ売ってしまったり、さまざまなことが起こるじゃないですか。宮内庁の御料牧場に関して過去に一点そういうことがあったら、これは非常に困ったことになるのではないですか。しかし、どうしてもこの法律は最後の判こを押さなければならないから出たと言いますが、施行期日だってきまっていないでしょう、この法案は。公布の日から、ともなっていないでしょう。何月何日と指定もないでしょう。これさえ政令できめるというのでしょう。それなら別にその必要ないじゃないですか。

床次徳二自由民主党総理府総務長官

○床次国務大臣 この施設はただいま九分どおりと申しますか、完成の見込みになっておりますので、したがって、本法案におきましては、附則においてお示しをしておりますが、原案におきましては、「昭和四十四年四月一日から施行する。ただし、第八条及び第十条の改正規定」――これは、この機関の設置の規定、名称を改めて設置する規定でありますが、「改正規定は、同日から起算して九月をこえない範囲内において政令で定める日から施行する。」ということになっております。すでに四月一日が過ぎておりますので、この施行の日は公布の日よりとしてお願いいたしたいと思っておるのでありまして、それから九月以内におきましては建設が完了いたしますので、その見通しを得まして政令でもって施行をする日をきめたいと思っておるのであります。かような趣旨の法律の御審議を願うわけでありまして、この御審議をお願いいたしますことは、これはもう国会の権能でありまするので私ども批判の余地はございませんが、今日までこの取り扱いにおきましてはすでに予算におきまして国会の御意思を伺っておる、そうしてその後従来から踏襲してまいりました方法によりまして今日に至った次第であります。したがって、今日までの経過のありまするものをいかように御判断になるかは、これは国会の御意見によるわけでありまするが、事情はただいま私が申し上げましたような次第でありますので、この点ひとつ御了承の上御審議をいただきたいと思う次第であります。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 なかなか御答弁だけでは了承できないようなものが残りますので非常に遺憾に思うのですが、公団の総裁にさらに伺いますが、この国有地根本名地区の処分といったらいいか扱いですか、あなたのほうの書いたものにはここにはっきりした根本名地区樹木伐採の写真が麗々しく載っていまして、そのあとに「国有地については、現在、御料牧場として使用されていますので、」とちゃんと書いてあるじゃないですか。「栃木県高根沢町の新牧場に移転したあと造成にかかります。しかしこのうち根本名地区は、国の特別の配慮で」としてありますね。どんな配慮ですか。

今井栄文新東京国際空港公団総裁

○今井参考人 先ほど申し上げましたように、宮内庁としては、敷地内住民が将来移転を予定されておる地域であり、現在御承認になっておられないということで非常な御配慮をいただいたわけでございます。それからまた、大蔵省理財局でございますけれども、その根本名地区における立木について払い下げをいただいたわけでございまして、これは立木は非常に本数が多うございまして、伐木に相当期間がかかりますものですから、公団がこれを払い下げをいただいて将来できるだけ早く、代替地として造成する場合に短期間でできるようにということで立木の払い下げをいただいたわけでございます。これが国の特別ないろいろな御配慮、こういう趣旨でございます。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 立木の払い下げというのは、その土地を代替地にすることが前提でしょう。その作業を公団がやるのであれば、せめて農地法規則の改正が必要じゃないですか。さっき言ったとおり、栃木県のほうは許可したけれどもあとはしていないという農林省の答弁です。特別の御配慮というのはそういう手続までを全部省略をするという御配慮ならば、一民間団体である公団としてはいささか了承しかねるものがある。

今井栄文新東京国際空港公団総裁

○今井参考人 立木の払い下げが農地法に関係があるかどうか私農地法をよく知りませんのでわかりませんが、現在はただ立っておる樹木の払い下げを受けてそれを伐採する、その伐採の業務も、実際は県のほうに委託を申し上げておるというふうな事情でございます。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 あなたがそうおっしゃるなら再度追及しますよ。何の名目で立木の払い下げをしたのです。代替地の造成がなければ立木の払い下げはできないじゃないですか。どういう名目で立木の払い下げを受けたのですか。

今井栄文新東京国際空港公団総裁

○今井参考人 これは当然に将来代替地に予定しておるという趣旨でございます。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 代替地にするから立木の払い下げを受けたのでしょう。前提がそうですよ。それならば一体何の権利があって代替地にするのですか。まだ規則の改正はないでしょう。根本名地区に対する公団の農地取得は許されておりませんよ。許されておらない取得の権限をもって立木の払い下げをしたら、これは不当利得じゃないですか。まだ仮定の事実ですよ。農林省がそれをあなた方のほうにやらせるかやらせないかはきまっていない。国といったって何でもかんでも自由にできるのではないのです。そのための国会です。それはどうですか。

今井栄文新東京国際空港公団総裁

○今井参考人 当初根本名地区の樹木の払い下げを受けました当時、もちろん公団としては新空港をつくるあるいはまた代替地をつくるというふうな面で進んでまいってきておりますから、当然に代替地を将来つくるという意図のもとに樹木の払い下げを受けたことは間違いございません。しかしながら、すでにこの三月末におきまして、そういう既定方針に従いまして公団並びに宮内庁並びに大蔵省の三者で建築交換の契約を終了いたしております。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 それが農地取得と何の関係があるのです。農地取得は農林省がはっきり出さなければだめです。そうでしょう。代替地をつくるのは農地ですよ。農地取得には栃木県でちゃんと規則の改正をしたじゃないですか。その規則の改正をする前にあなた方が農地を取得した気になって、その前提として立木の伐採をするなんというのは越権じゃないですか。

今井栄文新東京国際空港公団総裁

○今井参考人 ただいまの農地法についてのお話でございますが、実は交換契約自体の内容といたしましても、公団自体は単にその土地につきまして将来――部分的にいうと代替地にするところもございますし、公団の施設をつくるところもございますし、空港の敷地の中になる部分もあるわけでございますが、そういった区分に従って当然現在の法律に従って措置されるものだと思いますが、その交換契約自体によって公団自体が現在すでに所有権を取得いたしたわけでもございません。むしろわれわれはそういうふうなところは、特に農民の方々に対する代替地は、直接私どもが取得したいわば請求権と申しますか、そういうふうなものに基づきまして、県の敷地内に持っております県有地と直接交換していただくような形をとりたい、かように考えておるわけでございます。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 交換契約はもう結んだのですか。

今井栄文新東京国際空港公団総裁

○今井参考人 これは昨年度三月の末でございますが、高根沢の新しい御料牧場、これは現在私どもが造成中でございますが、公団が所有しておるわけでございますが、これとそれからそれに見合う御料牧場の一定の部分につきまして交換契約を完了いたしました。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 交換契約の内容を御提示願いたい。これは、宮内庁でやったかどこでやったか知りませんが、根本名地区交換をはっきりやれば、明らかに農地取得になりますよ。一時交換でも国の仕事をする場合に法に対する違反は許せません。

今井栄文新東京国際空港公団総裁

○今井参考人 交換契約そのものは、表題は「国有財産売払及び購入契約書」というものでございまして、これは四十四年三月三十一日付で締結をいたしております。その締結の当事者は、宮内庁の官房主計課長それから関東財務局長、これが契約担当官でございます。それから支出担当官が、先ほど申しました宮内庁の主計課長でございます。相手方といたしまして空港公団の契約を担当いたしております私が調印をいたしておるわけでございまして、その中身は非常に長くなりますものですから、これはこのままお届けいたしてもよろしゅうございますけれども、その契約の中で、「売り払い物件の所有権の移転を請求する地位を有する丙」、これは公団でございますが、「丙の請求によりその物件にかかる所有権を丙が」、つまり公団が「乙の同意をえて」、乙、これは関東財務局でございますが、「乙の同意をえて指定するものに移転することができる。」という契約になっております。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 あとで全文御提示を願いたいと思いますが、明らかに農地の取得の契約じゃございませんか。交換という名前であっても取得でしょう。さきに取得した栃木県の新しい御料牧場はこれをさらに宮内庁に売却する。その交換の土地をあなたは手に入れたわけですね。明らかに土地の売買じゃないですか。そう思いませんか。

今井栄文新東京国際空港公団総裁

○今井参考人 契約そのものは売り払い並びに購入の契約でございますが、所有権移転と申しますか、現実に公団が土地を持つというふうな点については、具体的に高根沢の新御料牧場ができたときでなければこれをお引き渡しをすることができないわけでございます。そのお引き渡しをすると同時に、私どもは御料牧場の一部をいただくわけでございますが、これは、直ちにこれを指定するものに移転するということで、指定するものというのは千葉県という意味でございます。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 高根沢だってやはりあなたのほうで最終的に持つのじゃないでしょう。いわば仕事をするために取得したのでしょう。同じことじゃないですか。代替地も高根沢のほうは規則改正をやっている。根本名のほうは改正していない。同じ国のやる仕事でこういう二つの違いがあるというのは、これは特別の恩恵ですか。農地取得は明らかにこういうふうになっているじゃないですか。契約ならばどうやってもかまわないのですか。

今井栄文新東京国際空港公団総裁

○今井参考人 先ほどから申し上げておりますように、根本名地区につきましては、私どもは現存まだ土地所有権を公団に移転していただいておるわけではございません。立木の伐採についての許可をいただいておるというだけでございます。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 立木の伐採は土地の取得が前提なんですね。あなたのほうでその土地を御料牧場のために使わなければ、立木を払い下げる権利はないと私は思う。一体幾ら立木の払い下げを受けたのですか。何石ですか。樹種は何ですか。

今井栄文新東京国際空港公団総裁

○今井参考人 概略申しますと、松、杉、ヒノキが主でございます。それ以外に雑木等もございますけれども、大体において全体で二千立米。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 単価と総額。

今井栄文新東京国際空港公団総裁

○今井参考人 単価につきましては正確に――現在資料を持っておりませんが、一千万円弱というふうに記憶いたしております。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 それは単価じゃなくて総額ですわ。単価なら杉は幾ら、ヒノキは幾ら、松は幾ら。これは二千万円なんてあなた軽くおっしゃいますけれども、これは人間一生の財産ですよ。しかも、その立木を払い下げるのは公団の直接の目的じゃないでしょう。新しく農地をつくるための予備の作業でしょう。予備の作業に手に入れた立木は二千万円で、それで単価がおわかりにならない。しかし、そんなけっこうな御商売ありますかな。一体杉、松、ヒノキどれくらいずつ売ったのか、入札ですか、それとも随意契約ですか。

今井栄文新東京国際空港公団総裁

○今井参考人 先ほど単価と申し上げましたが、訂正いたしまして、立木の払い下げの値段の総額でございます。  これは私どもが随意契約で関東財務局から払い下げを受けました。それから売却の場合は入札で売却をいたしたと記憶しております。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 払い下げた場合の書類ありますか。一切御提示を願いたい。これは全部国有財産の始末ですからね。

今井栄文新東京国際空港公団総裁

○今井参考人 ただいま手元にないので直ちに取り寄せて提示します。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 随意契約で関東財務局と公団でやったわけですね、この取引は。

今井栄文新東京国際空港公団総裁

○今井参考人 随意契約と申しますか、あるいは少しことばのつかい方が悪かったかと思いますが、払い下げを受けた、こういうことでございます。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 払い下げを受けたのは払い下げを受けたに違いありません。払い下げを受けないで切ったらどろぼうになりますから。それはあたりまえの話ですが、払い下げを受けたら受けただけ――二千万円というような大きな額ですから、その木は一体どう処分したんです。

今井栄文新東京国際空港公団総裁

○今井参考人 先ほど申し上げましたとおり、入札でこれを売却した、こういうことでございます。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 入札は幾らに落ちました。だれに落ちました。

今井栄文新東京国際空港公団総裁

○今井参考人 これは入札をいたしまして二者が落札いたしたのでございますが、一者は県森連。県の森林組合連合会でございますか。それともう一者は三里塚の地元の渡辺産業というところでございます。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 落札価格は幾らです。

今井栄文新東京国際空港公団総裁

○今井参考人 落札価格は手元に資料がございませんが、先ほど申し上げましたように、総額といたしましてやはり二千万円前後と思います。もちろん公団が払い下げを受けました値段より低いものではございませんけれども、そう法外に高い値段で払い下げをいたしたわけではございません。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 払い下げは入札ですか、随契ですか。

今井栄文新東京国際空港公団総裁

○今井参考人 先ほど申し上げましたように払い下げは入札で二者が落とした、こういうことでございます。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 入札に集まった人は何人くらいありました。

今井栄文新東京国際空港公団総裁

○今井参考人 地元の方々も含めまして入札は十者程度だったと思います。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 この入札のいろいろな関係書類は全部ありますね。

今井栄文新東京国際空港公団総裁

○今井参考人 当然そろえてございます。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 落札の予定価格は幾らだったんです。最低価格があるはずですがね。

今井栄文新東京国際空港公団総裁

○今井参考人 現在記憶はいたしておりませんが、先ほど申し上げましたように私どもが払い下げを受けた値段が二千万円程度であり、したがって入札の最低価格も大体それに近いものであった、かように記憶しております。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 立木の伏採はどこでやったんです。

今井栄文新東京国際空港公団総裁

○今井参考人 根本名の敷地の中で伐採は行ないました。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 だれがやったんですか。

今井栄文新東京国際空港公団総裁

○今井参考人 先ほどお答え申し上げましたように、落札いたしました二者、県森連とそれから渡辺産業、この二者でございます。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 これは非常にいろいろの意味を持っておりますので、単価その他、私がいま要求しました資料は全部そろえてお出しいただきたいと思います、国有財産の処分に関する問題ですから。そしてこの立木の始末というのは、あくまでも御料牧場関係の代替地をつくるのであれば、明らかにこれは農地の性格を持っております。農林省、これはどうお考えになっているのですか。片一方はあわてて規則を改正して取得させる。今度は契約でございますからといって、実際上の売買の契約を結んでいる、こんなことは一体許されますか。

中野和仁農林省農地局長

○中野政府委員 御指摘のように、現在の農地法によりますと、代替地とするために公団が農地を取得することはできないと思います。ただ、いま公団の総裁から御答弁がございましたように、今回の交換といいますか、そういう契約では公団が農地を取得できませんので、公団が乙でございます関東財務局の同意を得て指定する者に移転するということになっております。その移転する先が、これは県がまとめて代替地を造成するということで、県が農地を取得するわけでございます。県が農地を取得するということになりますと、現在農地法では、国と県が農地を取得する場合には許可が要らないということになっておるものですから、そういう手続が正確に行なわれておるとすれば、これは農地法上違反であるということは申せないと思います。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 手続が正確に行なわれておればという前提がありますね。その前提があるかないかは、契約書を見なければわからないのです、詳しく検討しなければ。しかし、少なくとも国の事業をやるものが、国の法律に若干でも疑いがあるようなことはすべきじゃないと思うのです。総務長官のお答えにもありましたとおり、われわれの審議する範囲はきまっておるのです。もうどんどん予算が通り、時日が進行している。代替地までやっちゃっている。いわば最終的にこれを、判こを押す前の吟味の段階なんですね。きょう、あすを争うものじゃない。これは将来のためもありますよ。いままでの慣例が悪かったら慣例を変えなければならないのです。これは総務長官の責任です。いわんや、こういうふうに法案が審議される前に、規則なりあるいは政令が先行して、さまざまな間違った結果を招いた例はたくさんあります。これはその一つの好適例なんです。したがって、検討するならば、私はやはりこれはすぐに資料を出していただきたい。検討できませんよ。私は、規則の改正によって栃木県の農地を取得させたことにも非常な疑問を持っておりますよ。あんなやり方でいいならば、もう農地法なんというのはざる法ですよ。それが現在行なわれておる。それが名目で二千万円の金が動いているのです。礼金があったかないかは別にしまして、これも関係書類を全部見るとわかりますよ。その信憑すべき書類がまだ出されていない。提示できますか。

今井栄文新東京国際空港公団総裁

○今井参考人 別に特にお隠しするものでもございませんので、いつでもよろしかったらごらんいただきたいと思います。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 ぜひこれは御提示を願います。われわれはこれを詳細に検討してみたいのです。それから入札に関する資料も全部お出しをいただきたいと思う。これをひとつ委員長においてお取り計らいを願いたいと思うのです。

藤田義光自由民主党

○藤田委員長 ただいま淡谷委員から要求がありました資料については、委員長において善処したいと思います。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 これはまあその資料を見ない限りはほんとうは審議の進行はできないのですがね。せっかくおいで願ったのですからさらに進めますが、この法律案の通る通らぬにかかわらず、あなたは下総の御料牧場にはどんどん手を入れて仕事を進めるつもりですか。

今井栄文新東京国際空港公団総裁

○今井参考人 これは私どもの気持ちといたしましては、できるだけ早く代替地として予定されておる区域につきましては敷地内の住民の方々の代替地をつくり、すぐ御移転できるような段取りをして差し上げたいというのが私どもの気持ちでございまして、でき得るところから伐木その他についてやらしていただきたいわけでございますけれども、これもやはり正規にお願いをいたしまして、適法に御許可をいただかなければできませんので、現在は全然手をつけておらないというのが現状でございます。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 さらに、この御料牧場のいまの計画に対する土地の比率はどれくらいになっていますか。御料牧場に手をつけた場合、どれくらいの工事の進行ができるのですか。

今井栄文新東京国際空港公団総裁

○今井参考人 現在の御料牧場全体で、やや正確に申しますと四百三十九・七ヘクタールでございます。その中で空港の用地として敷地内に予定してあるものが二百四十三ヘクタールでございます。したがいまして、先生の御質問のどのくらいの仕事ができるかという点につきましては、第一期工事の区域が約五百ヘクタールでございますから、そのやや半ばに近いものが空港用地内に御料牧場として存在する、こういうことでございます。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 いわばこの御料牧場の交換が、この工事のできるできないの非常に重大な点になっているでしょう。突破口にもなっている。それだけにその工事については非常に慎重に考えなければならないのです。第一、あなたはきょうの論議の末、再び地元で絶対に軍用機の発着は許さないのだということを公然と言うだけの自信がありますか。

今井栄文新東京国際空港公団総裁

○今井参考人 公団といたしましては、従来地元の方々とも直接接触をいたしておりまして、私どもはあくまでも純民間国際空港として新空港をつくるという決意は変わりません。したがいまして、米国の軍用機等の発着はもちろん、米軍のためのいろいろな飛行機というふうなものにつきましては、先ほど政府側から御答弁がありましたように善処していただきたい、かように考えております。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 これはあくまでもあなたのほうでは願望の範囲ですな。強制はできない。これは運輸省が大体やるでしょう。運輸省もきょうの答弁では、努力はするけれども、これは条約上、法律上はなかなかこれを拒絶する法的根拠というものはないという結論のように私、考えますが、どうですか、局長。

手塚良成運輸省航空局長

○手塚政府委員 これは先ほど来法理論的な解釈と、それからそれに伴います問題と、二つ並行してお答え申し上げたとおりでございます。特に公団で申し上げましたような合同委員会を通じましての制限的な使用ということに全力をあげていることを、関係方面との御協力でそういう実効をあげたいという考えでございます。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 これは努力目標ですな。平和利用は努力目標。軍用機の発着陸は何とも拒絶し得ない、こういうふうに承ってよろしいですか。

手塚良成運輸省航空局長

○手塚政府委員 努力目標ということばの適否は別といたしまして、先ほど来の御議論のとおりでございまして、合同委員会を通じまして当然抑制的な措置をする、そして現在羽田でもってそういう事態に似たような事態に逢着しておりますが、そういった措置が実効をあげておりますので、必ずこの成田についてもそういう実効をあげ得るもの、かように考えております。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 総裁、あなたお聞きのとおり、まだ運輸省もはっきり確定したのじゃないんですよ。これから努力目標としてやるというのです。日米合同委員会にかけるというのです。それでは成田空港は、軍事用もしくはその他のアメリカの軍用機の離着陸を許すか許さぬかについて日米合同委員会にかけるのですね、局長。ただこのままずるずるとしておくわけじゃないのですね。

手塚良成運輸省航空局長

○手塚政府委員 第五条が、先般申し上げておりますように、できるだけ制限的に扱うという条文でございまして、運輸大臣もこの前申し上げましたように、その制限的に扱うための努力ということについてはいろいろな手を講ずることになると思います。合同委員会を通じますのが一応表立ったやり方とは思いますが、それ以外の方法におきましても何がしかの方法が考えられ得ると思います。たとえば、直接に米軍の担当部署に申し入れをするというようなことにおいても実効をあげるかと考えます。そういうものを総合的に考えまして、最も実効のあがる方法を何回となく実施をして効果をあげたい、かように考えております。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 何回となく折衝を続けるような余裕があるのですか。飛行機が飛んでくるときに何回も何回も折衝するというようなことは実際とはおよそ遠いものじゃないのですか。端的にお答え願いたいのです。この問題について、成田新国際空港について日米合同委員会にかけるかかけないかということです。

手塚良成運輸省航空局長

○手塚政府委員 いまのは実際的なお答えを申し上げましたが、結論といたしましては、合同委員会を通じてわが方の意向を申し入れる、そういうことになると思います。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 その場合に、結論はやはり合同委員会を開いてみなければわからぬでしょう。合同委員会を開く前に結論はわかりませんね。

手塚良成運輸省航空局長

○手塚政府委員 合同委員会の結論がどうかということにつきましては、これは委員会の話でございますので、最終的にはやらなければわからないと申し上げるのが率直なお答えだと思いますが、ただ、いままで繰り返しますように、羽田等におきまして同様な措置について実効を得ておりますので、私どもとしては必ず実効を得ると思いますし、そういう実効を得られるまで繰り返しそういう措置を重ねていきたい、このように考えます。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 これは総裁、あなた聞かれるとおり、私はあなたにしっかり聞いてもらうために言っているのです。まだ運輸省はっきりした腹はできていないのですよ。あなたばかり一人平和利用平和利用と言っていますが、事は将来にかかわる問題なんです。あんまり聞いたようなことは言ってもらいたくないと私は思う。今度は私も書類を提示しますよ。  それから局長、あなたは羽田のことをしきりに言いますが、この間の運輸省の御答弁では、羽田は国内線に使うということをいっていますよ。それから成田空港は国際線に使うと、はっきりいっていますね。国内線に使う羽田にアメリカの軍用機、MACチャーター機が依然として着くというのは一体どういう根拠なんです。国内線ではあるが特別措置をするのですか。まさか地位協定何条でもないでしょう、これは。

手塚良成運輸省航空局長

○手塚政府委員 地位協定五条の対象空港といたしましては、これが国際線専用の国際空港であるとか、あるいは国内線専用の空港であるとかという区別はございませんので、羽田が国内線専用の空港になった場合でも、向こうの飛行機の出入は可能である、かように考えております。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 それじゃ、国内線専用にするというのはうそだったのですね。あなたのほうの答弁なんですが、これは。羽田は国内線にします。実際において国際線に使われれば、これは国内線じゃないじゃないですか。国際線にも使い、国内線にも使うということでは、国内線専用とはいえないでしょう。

手塚良成運輸省航空局長

○手塚政府委員 私どもが国内線、国際線と申し上げますのは、いわゆる定期の運航の形態をもとに、それで国際ライナーの入りますものを、そしてまたそれに伴うたとえば税関施設あるいは出入国施設、植物検疫、そういったような施設の一応整いましたところを国際線専用の空港、国際空港と申しておるわけであります。そういう施設の整わない、施設がないというような空港におきましては、これは国際空港とは申しておりません。羽田の場合におきまして、成田ができました後においては、これはいまのような施設は現在のところ一応その必要はないので、閉鎖をいたしまして、国内線のライナー、国内線の定期路線を入れる、こういう考えでございます。しかし、いまのように外国から一応飛んでくる、不時着をする、あるいは給油その他のテクニカルランディングをする、こういうような事態があるということも、これは必ずしも空港の性格として国際線の空港である、こういうことにはならないかと思うのでございまして、羽田の使い方は、そういった国内のスケジュールによってライナーを羽田でやる、さらにいわゆる日本航空のアメリカ行きとか東南アジア行きとか、こういった国際線、これは外国の場合ももちろんでございますが、そういうものを何かのことで離発着させる、こういう使い方を考慮しております。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 この間の御答弁で、MACチャーター機その他の米軍用機はそのまま羽田に着陸させるということを言っておりました。これはまだ速記録ができてきませんけれども、確かにそう答えております。残すのですか、残さないのですか、この場合。

手塚良成運輸省航空局長

○手塚政府委員 この間申し上げましたのは、成田ができましたときに、羽田というのが併存しておるときに、現在MACチャーター機は、羽田に離発着しております目的、態様等から考えて、やはり羽田に離発着することのほうが便利でもあろうから、実際面の使い方としては、使うとすれば羽田を使うことになるのではなかろうか、こういうような趣旨でお答えを申し上げたつもりでございます。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 いまの御答弁と違うじゃないですか。国際線でやるならば、国際線の設備のある成田空港のほうがいいのではないのですか。アメリカが使いたいといえば、依然として国際線の設備のない羽田も使わせるのですか。どうもその点がはっきりしないですね。

手塚良成運輸省航空局長

○手塚政府委員 ちょっと御説明が足りないかと思いますが、MACで着いてまいります場合には、これはいわゆるテクニカルランディング、技術的着陸で燃料補給が大半でございますので、たとえ中に人が乗っておりましても、これはおりて出入国の手続をとらせるという必要はないわけでございます。大体かん詰めになっているまま、あるいはせいぜいタラップをおりて風に当たるという程度で、油を積み終えたら出ていく、こういう状態になっております。したがいまして、これがCIQの関係施設がなくてもそういう離発着は可能であるわけでございます。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 どうもあなたの答弁は少しその場その場で変わるのですね。結局MACチャーター機みたいなたぐいの航空機は依然として羽田に離着陸するのですね。

手塚良成運輸省航空局長

○手塚政府委員 これは離発着は、いまの現状でいろいろ国際的な関係の問題になろうかと思いますが、現状のままでございますと、おそらく何がしかは着くであろうと推定をされます。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 原則は一体どこに置いているのです。国際線、国内線というのはさっきは設備によってと言いましたね、今度は入ってくる飛行機によってきめるのですか。そうすると、ほとんどの軍用機、MACチャーターに類するようなもの、それは羽田にまたどんどんふえるのですか。

手塚良成運輸省航空局長

○手塚政府委員 羽田にどんどんふえるというか、私どもは、これはもう先ほど来申し上げておりますように、制限的に扱うということでございまして、MACチャーターの目的とするところが給油等を主にする使い方でございます。そこでそういう意味においては施設としてそういうCIQ等の必要がありません。そこでかりに、給油という能力は羽田自体にあるわけでございますが、これで油を積んで飛んでいく、こういうような姿が、将来もし使えば使う姿である、しかしながらこういうような飛行機が離発着するということで、当該空港が国際空港であるとかあるいは国内空港であるとかいうふうな言い方ではございませんで、羽田のみならずほかの国内空港におきましても、たとえば天候が悪いとかで国際線を飛んでいる飛行機がそこへダイバートして飛んで来るということはあり得るわけでございますが、こういったものはやはり国内空港本来的な姿としまして国内の定期線を主に考えてそれが着く、あるいは国際線のライナーが着く、こういうのをわれわれは国内、国際、こういうふうに考えているわけでございます。

藤田義光自由民主党

○藤田委員長 今井参考人には、長時間にわたり当委員会の審査に協力していただきまして、まことにありがとうございました。  次回は、公報をもってお知らせすることといたします。  本日は、これにて散会いたします。    午後七時四十七分散会

国会会議録検索システムで原文を見る ↗