内閣委員会 第17号
- 発言数
- 250 件
- 登壇者
- 11 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1969/04/18
会議録
○藤田委員長 これより会議を開きます。 理事の補欠選任の件についておはかりいたします。 去る十日、理事小沢貞孝君の委員辞任により理事が一名欠員になっております。その補欠選任につきましては、先例により委員長において指名することに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○藤田委員長 御異議なしと認めます。よって、永末英一君を理事に指名いたします。 ――――◇―――――
○藤田委員長 宮内庁法の一部を改正する法律案を議題とし、審査を進めます。 この際、おはかりいたします。 本案に関して新東京国際空港公団総裁今井栄文君を参考人とし、意見を聴取したいと存じますが、これに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○藤田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 なお、御意見は質疑をもって聴取することといたします。 ―――――――――――――
○藤田委員長 この際、手塚航空局長より発言を求められております。これを許します。手塚航空局長。
○手塚政府委員 昨日は、東京国際空港における離着陸回数の問題で、回数内容で食い違いを生じまして、貴重なお時間を空費することになりまして、まことに申しわけなく思っております。この席をおかりいたしまして厚くおわびを申し上げます。 先生の回数の御指摘は十一万一千四百五十四回ということでございました。私が答弁を申し上げましたのは、それと二百回食い違いを生じておりまして、十一万一千二百五十四と申し上げたわけでございます。その後精査をいたしましたところが、先生に御連絡を申し上げております十一万一千四百五十四回というのが正しいことが判明いたしましたので、昨日の私の申し上げました回数は訂正をさせていただきたいと思います。まことに失礼を申し上げました。 そういう事態の起こりましたのは、これは完全なる事務的計算上の間違いでございまして、いろいろ中の小分けを計算いたしましたのと、実際に上がってまいりました総ワクの計算とが完全にそろばん上の間違いで、一月から十二月までの暦月の計算の中で八月につきましてそういう事実がございましたことが判明いたしました。飛行機の数、ちょうど百の数を誤り、離発着回数として二百多いということで私の数の二百が四百五十四回、こういう先生の御主張のとおりの数字でございます。本日、お手元に印刷物にして各委員にお配りしてあります数字が正確でありますので、この席をかりて訂正をさせていただきます。 ―――――――――――――
○藤田委員長 質疑の申し出がありますので、これを許します。淡谷悠藏君。
○淡谷委員 いろいろお調べにお手数をかけましたけれども、その三里塚の宮内庁の牧場を新しい国際空港の滑走路につぶすという、宮内庁にとっては非常に気の毒な原因となりましたのは、何といっても羽田が狭いということです。羽田が狭いということは、何といっても発着回数と重要な関係があるのです。二百機も間違っておったことはどこに原因があったかは別といたしまして、たいへんなミスだと私は思うのです。いつから間違っておったのですか。ずっと前から間違っておったのですか。
○手塚政府委員 これの集計は、毎年翌年度の六月前後ぐらいまでかかるわけでございまして、この四十二年度におきましても、実は昨年の六月ごろに集計をいたした結果になっております。その後におきまして、二百機の間違いは今日までそういう状態で、いろいろ統計資料等に搭載をしておりました。
○淡谷委員 これは三月十四日の丸居説明員の説明にも、同じ間違った数が出ている。国際線が三万三千五百十四回、国内線が七万七千七百四十回、合計いたしまして十一万一千二百五十四回、この数字が間違っていますと、国際線、国内線も違ってきますね。内容を国内線、国際線に分ける場合も、大ワクの数字が間違っておれば発見されなければならないはずでしょう、計数の違いならば。ちゃんと内訳の国際線と国内線まで分けて十一万一千四百五十四ということに合わせたとすれば非常に運輸省の飛行機の管理に関する信憑性が薄い。これは一体どうなりますか。
○手塚政府委員 先ほどの間違いは国内線のほうの間違いになっておりまして、国内線のほうに小型機が含まれるわけでございますが、そこのところの集計で間違いを起こした、したがいまして、国内線は合計いたしまして七万七千九百四十回、国際線が三万三千五百十四回、こういう数字になります。
○淡谷委員 小型機というのは、ほとんどふだんは把握してないのですか。かってに飛び出してかってに帰るという形のものですか。そうでなければ二百機が調査から落ちるということはないように思いますが、これは運輸省の管理、管制の面から見て、どうでございましょうか。これは、小型機じゃなく、米軍機その他の発着ももっと厳密に押えているはずなんです。ひょろひょろ小型機が出ていったら、管理しないとたいへんなことになります。こんなところは一体どんなふうになっていますか。
○手塚政府委員 小型機につきましても管制は、生部大型機と同様に受けることになりますので、この離発着はやはり事実つかまえておるわけです。そこで、管制塔におきます管制官の指示をいたしました内容が、当初飛行機を飛び出させます前に各飛行機から出されますフライトプランと一致することになるわけです。その管制で出されました機数とフライトプランを取ったほうの機数と回方からの統計をとっておるわけです。その食い遅いがときどき出てまいりまして、そのフライトプランで取ります、いわゆるログブックに書いてあります機数というものを一応私どもはチェックしておりますが、それをときどき照合いたしまして誤りなきを期しておるわけでございます。それかいま申し上げましたようなことで違いを生じた。小型機におきましても自由自在に飛ばせるということは全くございません。特に羽田におきましては、大型機の中に小型機がまじるということは、安全上の見地からあまり好ましくないと私どもは考えておりますが、小型機につきましては、やはりそういう面からも十分管制の指示に従わせ、フライトプランも出させ、それで把握するということはやっております。要は、そろばんを入れるときの問題でそういう手違いを生じたわけでございます。
○淡谷委員 どうもこれは数字を言っておってもしようがありませんから前へ進めますけれども、いまお話しになりました羽田の国内線七万七千九百四十、国際線の三万三千五百十四というのは――今度成田空港が国際線になりますと、国内線の発着はできないわけですね。完全に国際空港として、国内線の乗り入れば許さぬ、こういうプランなんですか。
○手塚政府委員 空港の使い方にはいろいろございまして、定期の路線というのが主力をなすわけでございますが、定期につきまして新空港成田のほうは国際線の定期ライナーが使う、それから羽田のほうは国内線の定期ライナーが使う、こういうことにいたすことを基本的な使い方と考えておるわけです。ただ、この国内線の先ほどの羽田のデータの中にも入っておりますが、新聞社の小型機のようなものにつきましては、これは現在も羽田で飛んでおるがごとく、成田においてもしばしば使うことがあると思います。国内線のライナーにつきましては、当面これは使いません。ただ、羽田自体で国内線だけでもパンクをする時期が参るかと思いますが、その際において成田において余裕がある場合には成田を使うということを考えております。しかし、その時期は相当先の時期であるということで、当面成田は国際線、それから羽田は国内線、こういうふうな運航配置で進めたいと考えております。
○淡谷委員 自衛隊は国内線で飛び立つのですか、国際線で飛び立つのですか。
○手塚政府委員 これは、海外へは出ませんので国内線という分類の中で飛ばしております。
○淡谷委員 海外とはどの線をさすのですか。
○手塚政府委員 ちょっとあいまいなことばを使いましたが、要するに日本の飛行場と飛行場との間を飛ぶという意味で、国内という分類で考えております。
○淡谷委員 自衛隊機が沖繩へ飛び立つときはどうなりますか。
○手塚政府委員 ただいま沖繩との航空につきましては、これは航空関係においては国際線と考えておりますので、これは国際線のカテゴリーに入ると思いますが、自衛隊機については、そういうものを私どものほうではこの数字の中に考えておりません。
○淡谷委員 それではどっちを使うのですか。沖繩へ飛ぶとき、羽田から飛び立つのですか、成田空港から飛び立つのですか。
○手塚政府委員 いま私どもの運航配分で考えておりますところでは、沖繩も東南アジア線の一環と考えまして成田空港から飛ばせる、これは一般の民間の国際線あるいは外国のエアライン、こういうものについて東南アジア一般の国際線として成田を使う、こういうふうに考えております。
○淡谷委員 国内を飛ぶ場合も成田を使うのですか。羽田と成田と両方から飛ぶという意味ですか。それとも自衛隊機は全部成田空港から飛ぶということになるのですか。
○手塚政府委員 自衛隊機が飛んでおります姿は、たとえば米国から高官がお着きになる、それを自衛隊のヘリコプターあるいは単発機等で出迎えにおいでになるというような場合が、この羽田から飛んでおられる主たる自衛隊機の離発着の内容でございます。したがいまして、そういうような姿の場合、これはケース・バイ・ケースの問題になるかと思いますが、飛んでまいりますのがいまのように国際から飛んでくるという場合には、こういったお迎えの意味の自衛隊機が入るということはあり得るかと思います。
○淡谷委員 国際的な線、つまり沖繩に行く場合は成田から飛ばせる。それ以外のどういう目的でもかまいませんが、自衛隊の本来持っている領土の上空を飛ぶという性格から見て、これは国内線と見るのが至当じゃないですか。そうすると、大体これは羽田のほうから飛ぶのが常識じゃないかと私は思う。
○手塚政府委員 自衛隊機がこういった純粋な国際民間空港を使うというのは、ただいま申し上げましたような非常に特例的な使い方で使うわけでございまして、本来、自衛機はそれぞれ専有の飛行場を持っておるわけでございますから、本来的な自衛隊機の使用のしかたとしてはそういう空港を使うということで、大半現在済んでおりまして、民間の飛行場を使うというのは非常に少のうございます。国際空港については、まさにそういう意味で、本来的な自衛隊の使い方ということはわれわれとしては好ましくないし、現在そういうふうにはしてもらわないというようなつもりでおります。
○淡谷委員 現在この調べによりますと三百九十四回ですね。これはおいおいできるだけ自衛隊の基地から飛び立つという方向をおとりになるのですか。これよりどんどん増していくということはないのですね。
○手塚政府委員 これはただいま申し上げましたような意味のお出迎えその他の使い方でございますので、本来自衛隊としての訓練であるとかあるいはスクランブルであるとか、そういうような使い方では全く使っておるわけではございません。そこで、こういうような姿というのはわれわれとしてはケース・バイ・ケースで考えておるわけでございますが、できるだけ本来的な国際空港であるようにしていきたいと考えておりますので、こういう姿もなるべく少ないほうが望ましいというふうに考えております。
○淡谷委員 米軍機は四千五百十四回という相当な数飛んでいるのですが、これなどはほとんど成田空港へ移るんでしょうな。
○手塚政府委員 米軍機は御承知のように大半がMACチャーターでございます。この米軍機につきましては、実は私どもはあまり国際空港を使ってもらいたくないというふうに思い、そういう方向の指導をしておりますし、米軍に対する協力を依頼しております。こういう使い方になっております理由は、御承知の地位協定第五条によりまして、MACチャーターを含みまして、米軍機は一応日本の飛行場に出入することはできるということになっているわけであります。羽田へこういうように着いておりますのは、そういう法律的な根拠で着いておる。着いております内容は、燃料の補給あるいは一時的な部品の交換、そういうわれわれでいいます技術着陸という立場で着いておるわけでございます。これも私どもは毎月ずっと統計をとっておりますが・ときに回数がふえてくることがございますので、しばしば外交ルートを通じまして米軍に申し入れをして、そういう地位協定のたてまえがあっても、なるべく本来の接収飛行場すなわち横田、厚木等を使うようにということを要請をいたしまして、その回数を減らすように努力しており、その実効をあげてきております。 成田につきましては、一定のエリアを継続的に使うというような意味の使い方については、私どもは拒否をするつもりでおります。しかしただいま申し上げましたような技術着陸的な面におきましてそういう要請がありました場合は、できるだけこれを拒否するつもりでおりますけれども、条約のたてまえ上拒否できない場合もある。そういう程度の使い方を考えるわけでございまして、羽田と成田という二つができました暁には、いまのような問題は成田にはむしろ持ち込まないで、羽田でそういう問題を解決したいというふうに思っておりますし、羽田自体につきましても、ただいま申し上げましたように過去前後三回申し入れをいたしまして、数は漸次減少をいたしております。
○淡谷委員 それじゃ、さっきの御答弁とだいぶ食い違うんですけれどもね。米軍機の場合は国際線であっても羽田を使うということですか、いまの話は。
○手塚政府委員 飛行場の性格として国際線だけにするか国内線だけにするか、これはいろいろ空港等の使い方との関連があるわけでございます。先ほどお話の出ました沖繩あるいは東南アジアにおける香港、台北、こういったところは航空自体から見ますと、シベリアを経由してモスクワへ行くとか、あるいは太平洋を横断してロス、サンフランシスコへ行くとか、こういう長距離なものに比べますと非常に短距離で、飛行機自体から見ると、あるいは国内線的な見方もできないわけではないわけでございます。したがって、国際線をどの程度使わせるか、国内線をどの程度使わせるかというようなことは、要はそういった面との関連におきまして、本来ならば便利なほうを便利なように使わせるということだと思うのです。しかし、今回の羽田と成田の場合には、冒頭申し上げましたように、両方を一応区分するという基本線で進みたい。つまり国内線は飛んでおる時間が非常に短うございますので、陸上交通時間も短くしなければいかぬというので、羽田のほうが都心に近うございますのでこれを国内線に振り向ける。それで長距離、長時間飛行するという国際線を成田へ持っていく。こういう観点から区別をするというふうに考えておるわけでございます。
○淡谷委員 それはわかっているのです。いまのお話だと、何かこう国際線と国内線をはっきり分けるのではないといったような御答弁のようですがね。そうじゃないのですか。私はこの前のこの法案の質疑のときには、はっきり羽田は国内線として使い、成田空港は国際線として使うという御答弁を得ているのですがね。いま局長の御答弁を聞きますと、何かまたその辺があいまいもことしてきたようですがね。
○手塚政府委員 先ほど、冒頭で申し上げましたように、定期航空を主体に考えまして、定期航空について外国エアラインを含めて国際線を成田へ持っていく。それから定期国内航空につきまして国内線のものは羽田を使う。こういうことで、その間にいまの新聞社の問題であるとかあるいは出迎え用の自衛隊機の問題であるとか、そういうものが散発的に両者について競合的に起こり得る、こういうふうに申し上げておるわけでございます。
○淡谷委員 それじゃ、結局国際線と国内線と分けるのだけれども、例外がたくさん出てくるということですか。一例は新聞社、そのほかにその例外というのは何があります。このごろは例外が非常にあぶないですからね。法律できめられるものが、例外規定ということで政令や規則の改正でどんどん延びている現状ですから、国際空港にするか国内空港にするかということについても、運輸省あたりの政令か規則によってじゃんじゃん例外規定をつくられたら、これはお話にも何にもなったもんじゃない。その例外規定というようなものをきめるような基準が何かございますか。
○手塚政府委員 この空港をどういう飛行機に使わせるかということにつきましては、これは法律、規定の根拠によってやっておるわけではございませんで、実際上の行政指導に従ってやっております。で、いまの国際、国内という分け方につきましては、実際上の利用者の立場あるいは飛行機の機能と滑走路との関係、それから地上交通との関係、そういったものからきめていくわけでございまして、国内線につきましては先ほどのようなことからむしろ羽田を使わざるを得ない。東京-大阪間が約四十五、六分で行きます場合に、地上交通が一時間かかったのでは、これは航空としての使命を果たしません。そういう意味合いで、国内としては物理的にも羽田を使わざるを得ないということで国内は羽田、こういうふうにきめて使う、国際につきましては成田を使う、こういう考えでございます。
○淡谷委員 将来の御希望は聞きましたけれども、現在羽田に離着陸をしております米軍機ですが、この中に軍事目的で使われている米軍機はございますかございませんか。
○手塚政府委員 軍事目的云々は実は私どものほうではわからないわけでございます。この米軍機が民間空港を使う根拠は、先ほど申し上げましたように、どこという限定はなしに一応出入ができるというのが地位協定五条にきめられておるわけです。それで、米軍機に対しては航空法の特例法というのができておりまして、管制に従う以外の問題につきましては航空法の適用はないことになっております。したがってその積み荷とかあるいはそういう目的というようなことについてこれをチェックする、あるいはとめる、そういうようなことは、われわれ航空当局においては、法律的な面においてはできないということになっております。しかし、現在までのところ実際上の離着陸をいたしております姿というのを、われわれは常時空港当局においてよく見ておりますが、その姿は、先ほど申し上げましたように、給油であるとかあるいはそういった出迎えの飛行機であるとかいうような意味合いに使われる、いわゆる技術着陸というような着陸形態で使われておりまして、それ以外の使い方というのについては、空港当局としてはそういう事態は事実上ないというふうにわれわれは聞いております。
○淡谷委員 あなた、いま軍事目的かどうかわからぬとおっしゃいましたね。そうすると、やはり米軍機が成田空港へ着く場合は軍事目的か何かわからないままに着けるということになりますが、そう理解してよろしいですね。
○手塚政府委員 これはいま申ま上げたように、確かめるということにおいて、私どものほうで立ち入り調査権というようなものが、米軍機に関してははずされております。それから、たとえば軍需品の輸送は、一般民間航空については禁止をされておりますが、そういった航空法の適用も除外になっております。したがって、そういう面でのわれわれのタッチということはできませんけれども、繰り返して申し上げますが、実際に使われておるとわれわれが見られますのは技術着陸的な使い方になっておるというふうに理解をしております。
○淡谷委員 立ち入り検査の権利がないから、これは軍事目的に使われているのか使われていないのかわからない、こうおっしゃるのですね。しかし米軍機は成田空港に離着陸を許すというのでしょう。許すのですか、許さないのですか。
○手塚政府委員 軍事基地的な使い方としては許しません。これは拒絶をいたすつもりでおります。これは前々、大臣からも各委員会で御答弁申し上げておるとおりでございまして、軍事基地的な使い方ということでは、私どものほうは使わせるつもりはございません。そういう要請がございました場合にはこれを拒絶をするというふうに考えております。ただ、先ほど来申し上げておりますとおり、地位協定第五条に基づきますところの技術着陸的な出入についてはこれを拒否はできないので、あるいは成田にもおりることがあり得る、しかし実際的な現在までの見方としましては、これは羽田でも十分こと足りると思われますので、こういう着陸は、もしあるとすれば、おそらく羽田というようなことになるかと思いますし、その回数等について、従来外交ルートを通じて向こうにいろいろ要請をしますと、やはりそういうことの要請をいれてくれますので、MACチャーター機を、もし技術着陸をするなら羽田、そしてその回数はできるだけ少なく、こういうような要請を続けていって、成田についてはこういう着陸のしかたは極力避けるということでいきたいと思っております。
○淡谷委員 御答弁は非常にあいまいですね。 公団の総裁に伺いたいのですが、あなたは地元で土地の提供や何か一生懸命骨を折っておるときは、口をすっぱくして、軍事目的には使わぬということを言ってきたはずですね。この方針、変わりましたか、変わりませんか。
○今井参考人 変わりません。
○淡谷委員 ところがいまの質疑応答を聞いておりますと、軍事目的を見分ける方法がないでしょう。それじゃ、米軍の飛行機は、あそこの着陸あるいは離陸を全面的に断わるつもりですか。これは運輸省の方針か、公団の方針か――これは公団の方針じゃないと思うのです。疑わしいものは一切あそこに離着陸を許さず、純粋に民間の国際空港として使うといった方針はないのですか。
○手塚政府委員 基本的にはそういう方針で考えております。ただ、やはり天候等によりまして不時着的な使用のしかた等もございますし、万やむを得ざる着陸というケースもないわけではないと思うので、そういう場合に断わり切れない場合があるという程度のことでございまして、基本的には完全に民間専用として使う、こういう考えでございます。
○淡谷委員 それでは、現在の米軍機の軍事用というか、軍事目的といえないまでも、米軍の飛行機というものは将来とも羽田を使うということになりますね。これもやはり国内空港の例外規定になるのですね。これはもう米軍機ですから本国から来るのが多いでしょう。これもやはり従来どおり羽田を使うとすれば、よしんば減るものとしても、四千五百十四回も米軍機は羽田を使う、こう理解してよろしいですか。ただ不時着のような場合だけは成田空港にやるが、ふだんはやらぬ、こういうふうに理解してよろしゅうございますか。
○手塚政府委員 おっしゃる御趣旨のとおりでございます。米軍機とお手元の資料に書きましたけれども、実はMACチャーターのほうが大半でございまして、いわゆる戦闘機とか爆撃機とかいう種類のものは、この中には一切含まれておりません。MACチャミターというものは御承知のとおりで、たとえばパンとかノースとか通常は一般民間航空に使われるものを一時米軍の家族を乗せるということで向こうの軍がチャーターして使っておる飛行機であります。そういう飛行機が先ほど来申し上げておるような目的で着くわけでございますが、これはもしどうしても使わなければならぬと考える場合には、羽田のほうが向こうサイドに立って考える場合にも便利でございますので、これは羽田ということにして成田を使わせないということでも私は可能だと考えております。これはそういう方向で今後も折衝なり処理をしていきたいと考えております。
○淡谷委員 軍事基地的に使うということと軍事的に使うということは非常に微妙な差があるわけです。前運輸大臣の中曽根さんが運輸委員会で断固断わるということを言っておりますね。これはどうもさっきから御答弁を聞いておりますと、断固断わるだけの権限が日本にないようです。地位協定第五条によって米軍が使いたいという場合は、あなたが幾らがんばっても、成田空港を使ってはならぬという拒否権はないのじゃないか。これは中曽根さんは何べんも言っておりますね、断わるのだと。ところが逆に原田現大臣は断われないという答弁をしておるのです。同じ運輸大臣ですよ。前大臣と現大臣が断われる、断われないというはっきり矛盾した答弁をしておる。あなたの答弁の中にも断われるがごとく、断われざるがごとく非常にあいまいもことした答弁があるのですが、それをはっきりしようじゃありませんか。
○手塚政府委員 中曽根前大臣と原田大臣の本件に関します御説明で、いろいろ他の委員会でもお話がございました。中曽根大臣が拒絶をするというように申し上げておるのは、軍事基地としての使用について拒絶をする、こういうふうに申し上げております。原田大臣も、当初につきましてはそういう前提といいますか、それが不明確なままで協定上の内容としてお答えになりましたので、若干誤解を招くようなことになったかと思います。その後におきまして、原田大臣におきましても、軍事基地という意味合いにおいてはこれは拒絶をする、こういうふうにお話になっております。私が先ほど来申し上げておりますのは、単なる出入、技術着陸的な問題として協定のたてまえを申し上げております。しかし協定のたてまえ以外に、やはりこういったことは、日米双方の友好関係等の前提からいたしましても、いろいろ双方の話し合いということがあり得るわけであります。現に羽田につきましても、そういう意味で、前後三回、四十二年、四十三年、さらにことし四十四年というように毎年そういう申し入れなり要請を申し上げて私どもの意向をくみ入れてもらっております。そういうようなことを今後続けていきたい、こういうふうに考えてお答え申し上げておる次第であります。
○淡谷委員 この点ははっきりさせておく必要があると思いますから、四十三年の三月六日、運輸委員会で小川三男委員に答えた中曽根運輸大臣の答え、「軍が民間機を徴用して輸送のために使うという程度のことは、私たちも羽田においては認めておるのです。しかし、新国際空港の場合に向こうがどういうふうに使うかということは、まだはっきりわかっていることではないのでありまして、それが直接戦闘目的のために利用されるというようなことであるならば、われわれは拒絶する考えであります。」――直接戦闘目的のために利用されるかされないかということを運輸省はキャッチできるのですか。
○手塚政府委員 戦闘目的という意味なりが十分よくわかりませんけれども、やはり一つの基地を設けてそこから態勢を整えて発進するというような体制をそういうふうに理解するといたしますと、私どもはそういう意味で軍事基地なりあるいはそれを基礎にした戦闘目的というものに対しては拒絶をする、こういうふうに考えております。
○淡谷委員 軍事目的に使う場合、これは事前協議が必要でしょうがね。今度の厚木から出ました撃墜されたアメリカの飛行機、偵察機というのですかね、こういう偵察機などが新空港から飛び出つ可能性があるかないか、これは明らかに事前協議の対象にならぬと総理が言っているのですが、このたぐいのものは飛び立ちますか。
○手塚政府委員 これは私どものほうで従来の羽田というのを前提に考えました場合には、そういった利用は全然ございません。航空法の特例を先ほど申し上げましたが、この特例の場合におきましても管制の指示には従うという航空法九十六条、七条、八条というのは、これは適用があることになっておりまして、そういう面で私どもはこれをキャッチしておるわけでございます。そういう偵察目的で出るというのは、明らかにこれは軍事的な基地をもとにしての使い方になると考えますので、そういうようなものについては拒絶をいたしたいと思っております。
○淡谷委員 ちょっと質問をそらせないでいただきたいのですが、たとえばあの撃墜された偵察機というようなものが国際空港から飛び立つ可能性があるかないか。
○手塚政府委員 これは周辺に接収の飛行場が、御承知のように横田にしろ厚木にしろ立川、こういうふうにございまして、それぞれのところでそういうふうな使い方をするので、民間国際空港からはそういうことはございません。
○淡谷委員 ございませんというのは、あなたがおっしゃるので、アメリカが言うのではないのです。これは伊能理事が言おうと局長が言おうと、アメリカが飛び立つことで、あなた方がございませんと言えることではない。現に厚木の飛行機の問題でさまざまな問題がからむのです。軍事目的とはたいへん複雑です。きのうも本会議の答弁を聞いていますと、総理はあの偵察機の行動を――これは速記録が間に合わぬと思って私が聞いて書いたことですから、間違いがあれば速記録を見て取り消します。米韓大空輸作戦だと言っておる。米韓大空輸作戦ですね。これは戦闘軍事的目的ですが、このたぐいのものは一体運輸省としては軍事目的に使用すると考えているか考えていないか。例外規定を出しておるのですから。
○手塚政府委員 いまおっしゃいましたのは先般のフォーカスレチナ作戦の内容のものかと思いますが、この性格につきましては、私どもは実ははっきりした理解ができかねます。私どもの所管外かと考えるわけでございますが、この計画の実行に当たりましても、ただいま、先ほど申し上げましたように航空法あるいはその特例法あるいは地位協定のたてまえというものは十分守られて実施をされております。
○淡谷委員 守られていなかったら、これはたいへんな問題になりましょう。たとえば、米韓大空輸作戦というようなものを、運輸省としては軍事目的と認めるか認めないかという問題です。拒絶するというのですからね。拒絶するからにはその目的がはっきりしなければならない。しかも、それは別に国会にかける必要がない、こういうのですから、あなた方の例外規定のようなものに触れるでしょう。こういうたぐいのものが将来あった場合はそれを拒絶するかしませんかというのです。
○手塚政府委員 こういうものの場合に、これが使われ方として基地的に使われてここへ大集結をして、ここでいろいろ態勢を整えて、そうしてこれが継続的に行なわれるような体制がうかがえるというような事態の場合には、これは全面的に拒否をする、拒絶をいたす。しかしながら、これはたとえでございますが、その中の一機なり二機なりがエンジン故障のために羽田に不事着するというような事態のときに、これを拒絶するということは、やはり地位協定上できないかと考えます。
○淡谷委員 基地的使用と軍事目的の使用をあなたは峻厳に区別されておるようですが、実際に峻厳な区別ができますか。偵察機が一つ入ってきて偵察の目標というものがあなたのほうはわからぬということになる、何の目標で行ったかということは。一機飛行機が入ってきて飛んで行った。それがたまたま偵察機であって、いまのような事態が起こったとすれば、あなた方の言うことに反するのではないですか。これは確認はできないでしょう。そういう場合はどうするのでしょう。いま空港公団の総裁は地元で一生懸命軍事目的には使わせないとがんばっておる。その点は一体運輸省どうしますか。
○手塚政府委員 私どものほうも軍事目的には使わせないと先ほど来申し上げておりますとおり、いままでのMACチャーター機等の使い方から見ますと、これはやはり羽田のほうが、もし使う場合にいたしましても、向こうサイドでは便利かというふうに考えますので、成田についてはそういう使い方は外交ルートその他を通じてやはり使わせないという方向で取り扱っていきます。
○淡谷委員 これは今井総裁にも確認しておきたいのですが、米軍機の発着ということを、あなたは大体軍事目的のあるものとないものというふうに区別して考えておりますか。どうもその点が幾ら局長の答弁を聞いてもはっきりしないわけです。米軍機である以上は何らかの軍事目標を持っておりますよ、それが食べものを補給しようが油を補給しようが、米軍機である以上は。米軍機がまさか観光旅行するわけじゃないでしょう。米軍機というのはやはり軍事目的に使用されておるのです。そうじゃないですか。性格そのものがもう軍事目的に使われておるのですからね。その軍事目的に使われる米軍機は国際空港には一切寄せつけないというお考えですか、総裁。
○今井参考人 先ほど航空局長がるる申し上げておりますように、私ども新しい国際空港をつくりまして民間の国際空港の日本の玄関にしようという決意でいま仕事を進めておるわけであります。したがって、軍事的な目的あるいはまた軍事基地としての使用ということについては、私どもとしては絶対にさしていただかないように政府にお願いいたしておる次第でございます。
○淡谷委員 床次長官にお聞きしますが、いまのような答弁でよろしいですか。たとえば、厳密にいったら、国際空港には米軍機は入れない。それを中曽根前運輸大臣は、これはさまざま言っておりますが、全体を通じて、やはり中曽根前運輸大臣の場合は拒絶すると言う。原田運輸大臣の場合は拒絶ができないと言う。つまり、私、限定して申しますが、米軍機の離着陸については軍事目的に沿うて離着陸する場合とそうでない場合とあるというふうにおっしゃるのですが、どう解釈されますか。これは大臣に答弁していただくよりしようがない。
○床次国務大臣 私、軍事問題につきましては所管外であります。しかし、この成田というものはいわゆる国際民間航空というものを主体にして考えられたものと考えます。
○淡谷委員 軍用機は離着陸させないというお考えですか。これはあなたに閣僚としてお聞きしたいのですがね。これは総務長官にはちょっと無理な質問でしょうけれども、そのときはどうでしょう。
○床次国務大臣 ただいまの問題につきましては、私お答えすることは今日困難であります。
○淡谷委員 これは局長、答弁できますか。あなた具体的にいって米軍機というのは軍事目的に使われるものですから、この米軍機の離着陸を新国際空港で許すのか、許さないのか、この問題です。
○手塚政府委員 許す、許さないというようなことで問題が提起される場合には、私どもは許したくはない、許さない方向でいく。ただしかし先ほど申し上げておりますように不時着的な問題とか、テクニカルランディングというような問題につきましては、これは条約上も認められておりますことで、やむを得ないかと考えます。
○淡谷委員 許したくないというのはあなたの御希望ですから、これはしようがないのだが、一体そういう場合に米軍から米軍機を国際空港に着けたいという申し入れがあった場合に拒絶するというのですが、あなたの考えでは拒絶できると思いますか。
○手塚政府委員 先ほど来お答え申しておりますとおり、いろいろ私どもの要請につきましては米軍も両国関係を考慮して要請にこたえてくれております。したがって、条約上かりにいけるというような場合でも、私どものほうで好ましくないというようなことを要請いたしますと、そういう要請にこたえてくれるというのが過去の例でございます。外務省におきましても、そういうことは強く考慮をして、そういう要請をたびたびしてくれております。したがいまして、そういうような立場において、いまのように比較的例外的な入り方をする場合についても、使わせないというような方向で交渉をしたい。いままでも、成田につきましてはそういう申し入れをたびたびしております。そういう離陸、着陸等の場合は、使うならば、せいぜいで羽田、それで機数でいえばできるだけ少なくしようということで、機数がふえてまいりますたびにそういう申し入れをいたしまして、それを聞き入れてもらってきております。したがって、成田については使わせないと言うてもいいくらいに私どもは考えて対処していきたい。
○淡谷委員 そういう過去にあれをした、これをしたということではなくて、本来的な形からいって拒絶ができるものかできないものかという問題です。できないからあなたはさまざまな了解を求めるのでしょう。日本の一存では拒絶ができない。だから、外交上アメリカと折衝して、アメリカの許諾を得て、来てもらわないという程度じゃないですか。これは公団の今井総裁が幾らがんばっても、この原則は曲げられないでしょう。どうしても使わしてもらいたいという強い要請があれば、これはいまの地位協定第五条に照らしても、断わり切れないのじゃないですか。この場合は断わるのですか、断わり切れないのですか。
○手塚政府委員 地位協定五条は、先ほど来申し上げておりますような不時着陸的な使い方をさしての、米軍の権利と申しますか、条約上の地位になっておるわけです。軍事基地的な使い方で使わしてくれというような言い方で参ります場合には、合同委員会の議を経なければなりませんので、これは私どものほうでは拒絶をすることは可能だ。そういう意味で、私は不時着的な場合にはやむを得ないかと考えますけれども、そうしたもの以外の使い方については拒絶をしていく、こういうふうな考え方でございます。
○淡谷委員 軍事基地的な使用というのではないのですよ。米軍機自体が軍事目的を持っているのだから、基地でないまでも臨時に飛んで来る米軍機の離着陸を拒絶できるかできないかという問題です。あなたがおっしゃるのだから、軍事基地的な使用と軍事目的の使用と混同しないように御答弁願いたい。
○手塚政府委員 軍事目的という目的は、ただ一機ぱっと飛んで参ります場合に、それが軍事目的であるかどうかというようなことについては、その場合直ちに燃料等を積んで出て行くというような状態で、これはどういう目的であったかということは私どものほうではわからないわけです。したがって、そういうようなちょっとおりて燃料を積んでいくというようなもの、これは条約のたてまえとしては可能になっております。しかし、そういう姿というのは十分羽田でこたえ得る、羽田でもってそういう目的は達し得ると考えます。成田については、いろいろな経緯と問題をはらんで、ぜひ日本の国際空港ということで建設をしなければなりません空港でございますので、そういった目的にそぐわないような使用のしかたについては、できるだけ拒絶してそういうことのないように民間空港プロパーの目的に合うような空港にしていきたい、そういうふうに考えております。
○淡谷委員 質問をかわさないでほしいのです。そうしたい、こうしたいというあなたの希望ではなくて、米軍機が一機でもあそこに来たいといったときに拒絶し得るか、し得ないかという問題です。向こうの好意や許諾に依存するのではなくて、本来これを平和空港に使うならば、軍事関係の飛行機は着けさせないでほしい、自衛隊機でも好ましくないとあなたはおっしゃるでしょう。自衛隊は軍事目的でやるのではないと思う、将来はどうか知りませんけれども。それさえ、自衛隊の飛行機は好ましくないといっている。したがって、米軍機はあそこに着けてはいけないということをはっきり言って、向こうで着けたいといえばこれを拒否するだけの権利があるかないか、これを聞いているのですよ。あなたがこうしたい、ああしたいというさまざまな役所としてやる方法を聞いているのではない。原則的にそれは拒めるか拒めないかという問題、拒めないならばいままで公団の総裁の言ったことは全部うそです。希望を言っただけで本質に触れていない。中曽根さんが幾らがんばっても最終的には拒めないでしょう。原田運輸大臣のほうは気がついたから拒み得ないと言っているじゃないですか。あなたはどっちの大臣につくのですか。
○手塚政府委員 両大臣のおっしゃいます内容は、これは食い違いはないと私は考えます。原田大臣の場合には、軍事的な目的についてあるいは軍事基地としての使用については、これを拒絶するというふうにはっきり大蔵委員会で申し上げております。中曽根前大臣の御答弁の際もそういうようになっていることを承知いたしております。ただ、出入の問題につきましては、私が先ほど来申し上げておるようなことでございまして、これはやはり外交あるいは要請、そういった面からの立場において米軍機の使用の抑制というような方法をとって、そして成田には純粋民間国際空港としての使用をする、こういうふうにやらざるを得なかろうと考えております。
○淡谷委員 それじゃはっきりいって米軍機はあそこに離着陸は許さないということですね。あなたは拒絶するということを両大臣とも矛盾しないと言うのであれば、原田大臣もやはりこれは拒否できるという見方でしょうから、米軍が何と言おうと、あそこは平和空港なのだから米軍機の離着陸についてはこれをさせないということにはっきり考えてよろしいですか。もしそうでなかったら、あとで承知しませんよ。われわれはあのときはこう答えたけれども、事情許しませんでなんという答弁は許しません。(「不時着は別だ」と呼ぶ者あり)別に伊能理事に御質問申し上げたわけじゃない。――佐藤理事ですか。それじゃ、ひとつ私が終わったあとでゆっくり御質問願いたい。私は局長に御質問しているんですから、あなたのお答えでは承服できません。
○手塚政府委員 この使用というようなことで、継続的に基地的に使うというようなことは、これは拒絶をいたします。ただ不時着陸的な出入ということについては、これは拒絶がむずかしい。不時着あるいは熱料の不足による燃料の給油というような事態がかりにあったらば、これはやむを得なかろう。しかしその場合でも、一般的に極力羽田のほうを使うようにしてもらうし、その回数も少なくするように要請もするし、それもできるだけ、軍用プロパーの飛行場がそばにありますので、そういうところを使うようにしてもらう……。
○淡谷委員 これはたいへん大事なことですから、私はやはりもっと詰めなければならぬと思うのです。沖繩のB52だって、最初来たときは緊急避難でしょう。台風があったからといって緊急避難してきたのが、いつの間にかずるずるべったりになっている。不時着でございますからといって――ほんとうに不時着をしなければならないような事情があれば、これはしかたがないと思う。原則として米軍機そのものの離着陸を許すのか許さないのか、あなたちっとも答えていないじゃないですか。拒絶するなら拒絶するとはっきり言ったらよろしい。どこかにやはり疑わしい点があるから、拒絶できるようなできないようなことをおっしゃる。あなたが大臣の答弁に出ているというならば、私はくどいけれども、速記録を読みますよ。中曽根さんはそう言っていないのです。いろいろな例をあげています。これは局長でだめだったら、われわれはやはり原田運輸大臣に御出席を願ってはっきりした御答弁を聞きたい。局長もやはり職責上あまり大臣みたいな答弁はできないでしょうから、きょうは御用があるというから私は遠慮しましたけれども、そういう御答弁じゃ私はやはり原田運輸大臣に出席してもらわなければ納得いきません。
○手塚政府委員 たとえば、軍用機といいましても、羽田の実例でたびたび恐縮でございますけれども、MACチャーター等で軍人の家族等が乗ってこられる、あるいは高官が通過をされるという際に、連絡機等に乗ってそれに応接をされる方がお入りになるというようなのが、実際の米軍機と書いてあります米軍機の羽田への出入でございます。それ以外、いわゆる戦闘機あるいは爆撃機あるいはそれ以外の飛行機等については、そういう実例はいままでのところございません。とにかく関東地方には、御承知の横田あるいは厚木、立川というのが接収中でございます。そういう姿が前提になっておりますから、これらの飛行場で十分事は足りるわけでございます。私どもはそういう前提を踏まえまして、基地として使うというようなことについては拒否をしてまいるつもりでおります。
○淡谷委員 何べんもあなた同じような御答弁ですけれども、そういうあなたの態度が一体貫けますか。さっきあなたは、米軍機の目的というものはわれわれは知ることができませんと言っているじゃないですか。一々わかりますか。これは軍事目的を持って入ってきた飛行機、これは家族が米軍機を使って遊山に来るわけもないでしょうけれども、日本観光に来た飛行機というふうに区別はできないとあなたおっしゃっているでしょう。いまになると、実に明瞭にその飛行機の目的がわかってきている。どっちが一体ほんとうのことなんですか。ここを言い抜けたところで問題は解決しませんからね。ほんとうに拒絶するといっても、向こうが来たいといったら拒絶できないんじゃないですか。あくまでもできますか。
○手塚政府委員 繰り返すようで恐縮でございますが、軍事基地的に継続的、計画的に使うというようなことについては拒絶は可能だと思っております。ただ、先ほどのような一時的な出入については、これは場合によってやむを得なかろう、こういうふうに考えます。
○淡谷委員 そのとおりでしょう。一時的な米軍機の離着陸は断わり切れないでしょう、はっきり。これじゃ、両大臣の答弁がまたうそになりますよ、断われると言っているんだから、両大臣とも。あそこに断わり切れないから米軍機の離着陸は許している。あなたは許したくないと言っている。拒絶できないものは、こっちの願望がどうあろうともやはり離着陸が始まるのです。そうすると、公団の総裁が言ったことはうそになりますよ、地元で言ったことは。継続的な基地使用はできないけれども、散発的にやってくる米軍機はしかたがないだろうとおっしゃる。それで一体いいのですか。
○今井参考人 先ほどから手塚局長がきわめて明確にお答えいたしておるのでございますけれども、軍事的な目的でもって入ってくるもの、つまり基地として、あるいは直接の戦闘用として入ってくるものは絶対にお断わりする、こういうことをはっきり申し上げております。それからなお、テク二カルランディングの場合には、これは人道上もやむを得ない場合があり得るということも局長は申しております。それから私どもは、MACチャーターその他の関係で入ってくる米軍関係の航空機につきましては、成田にはつけていただかないように政府にお願いをいたしております。これは事実先ほどの局長の答弁の中にも、羽田空港のほうがそういうふうな飛行機の離発着にも便利であるし、かつまた周辺にたくさんの基地を持っておるわけでございますから、協定上の問題は別といたしまして、折衝において十分そういうことを実現することが可能だというふうに局長は答弁いたしております。私どももそれを信頼いたしまして、新国際空港につきましては純然たる国際民間空港として使わしていただくということを強くお願いいたしたいと思っております。
○淡谷委員 あなたがそういうふうに軽率に理解するから、とんでもないうそを宣伝しているのですよ。いま局長はそう言っていないでしょう。継続的に基地として使用する場合は断わり得るけれども、散発的に入ってくる軍用機の離着陸は拒み得ないと言っているじゃないですか。あなたはそれも拒み得ると言っている。そんな軽率な態度はやめなさいよ、公団総裁として。だから紛糾するのですよ。調査に行っても、ヘリコプターもつけられないような目にあうのです。散発的に離着陸する米軍の軍用機は拒否し得ないでしょう。いま局長はそう答弁しているのですよ。あなたがそうとっていなければたいへんな誤りですよ。
○今井参考人 局長が答えられましたのは、制度的に拒否し得ないというふうな場合もあり得るとお答えしておるわけで、しかもそれに付言いたしまして、そういうふうな飛行機でも羽田で十分間に合うのではないかということで、米軍と折衝してそれを実現する可能性があるということを局長は申しておるように私は理解いたしております。したがって、局長の答弁と私の聞き方とは食い違いはないように私は考えております。
○藤田委員長 永末委員から関連質疑を求められております。これを許します。永末君。
○永末委員 いま航空局長は淡谷議員の質問に対する答弁中で、厚木とか横田とかという飛行場は接収飛行場である、こういうことばを使われました。それは運輸省の、いま米軍基地となっておる飛行場に対する公定のことばですか。
○手塚政府委員 ちょっとことばの使い方が正確でなかったかと考えますが、いわゆる別な言い方に訂正をいたしますと、提供飛行場といいますか、そういう飛行場であります。たとえば、板付、あるいはそのほかにも三沢とか岩国とかございますが、そういう種類の飛行場と考えております。
○永末委員 あなた方のほうは接収――接収というのは、普通は占領されたときに接収される。安保条約ができてからは、安保条約上の一応権利義務関係として使用を許しているわけですね。しかるにかかわらず、いまなお接収という観念で運輸省がおられるということは重要問題なんです。一体、通常はどう呼ばれておるのか、それでどういう観念でおるのか、もう一ぺんはっきり答えてください。
○手塚政府委員 これは米軍に提供というほうがより実態に即しておるかと考えます。私どもは通称、呼びますときには軍用飛行場、こういう呼称にしております。そういうことで御了解願いたいと思います。
○永末委員 ひとつことばを十分注意して使ってください。 それからもう一つ関連してですが、現在羽田には米軍のデポがございますね。米軍機が発着するについて、これを取り扱う米軍から出ておるデポです。それを処理し得る小さな事務所。
○手塚政府委員 郵便局といいますか、郵便を扱うような事務所、そういうようなのが非常に小じんまりではありますがあるそうでございます。
○永末委員 MACチャーターの場合――現在太平洋航空路で許されている以外の航空機、これはMACチャーターですから、アメリカとしては国内でいろんな飛行機をチャーターいたします。そのチャーター機が入ってきた場合に、いまあなたがおっしゃったことからしますと、給油ないしは部品交換というようなことがあります。部品交換といいますと、その何らかの特別の契約がそのチャーターされた航空機会社とその他の航空機会社との間になければなかなかできない相談である。その媒介をするのはこの場合MACでありますから、そういう米軍関係の機関が何かやっているに違いないと私は推測するわけですよ。そういうものが羽田にちゃんとあるかないかお答え願いたい。
○手塚政府委員 米軍自体のそういう部品補給の体制のものはございません。ただ部品交換をやりますのは、チャーターの中でも大半を占めておりますパンとかノースとか、そういう民間の飛行機をチャーターしたものについて、MACチャーターという名前で飛んでくるものが非常に多うございます。こういう連中のは、本来の定期で飛んできます場合の部品等を備えておるわけでございます。それをそのまま使えばその飛行機としては行けるわけでございます。そういう意味のテクニカルランディングということでございます。
○淡谷委員 いまの局長の答弁と総裁のとり方がどうも私は食い違っておると思うのです。局長はそう言っていないでしょう。基地として永続使用は拒絶し得るけれども、米軍機の離着陸は絶対にしないようにするというけれども、これは一方的に拒絶できないじゃないですか、一方的にですよ。最終的にはアメリカのほうの意向に沿わなければならないのじゃないですか。当然の権利として日本はこれを拒むことはできないのじゃありませんか。できますか。
○手塚政府委員 先ほど私が散発的と申し上げた点で若干誤解をお招きしたかもわからぬと思うのですが、先ほど来申し上げておりますように、継続的、計画的、基地的に使うというのはこれは明らかに拒絶をする。それから散発的といいますか、テクニカルランディングというものについては、これは条約のたてまえ上は区別はできません。できませんが、羽田の前提からいたしまして、これは極力セーブをするように向こうと話をする。する結果については、従来われわれの要請というものが十分に考慮に入れられておる。それから成田ができました暁には、いまのような使い方については、これは羽田でしてもらうということで、むしろ実態に即しまして、羽田のほうが向こうサイドとしても便利であるし、使い方がいまのような使い方でございますので、十分目的が果たせる、こういうふうに考えますので、事実上の問題といいますか、実際の向こうの要請によりまして、そういった成田の使い方は純民間的な使い方をする、こう申し上げておるわけです。
○淡谷委員 そのとおりでしょう。しかし結局拒否権はないでしょう。拒否はできないでしょう。できないから米軍と折衝してなるべくそういうふうにしてもらうというだけの話でしょう。それでも米軍が使うと言えば拒絶し得ない、そうじゃないですか。総裁、いまの答弁はそのとおりでしょう。あなたは大臣より以上の権限を持って断われると言えますか。局長の答弁はそうなんですよ。とり違えたらたいへんなことになりますからね。
○今井参考人 先ほど局長の言ったとおりでございますので、不時着みたいな場合は人道的にこれは断われない場合があり得ると思います。しかし、現在羽田で使っておるようなテクニカルランディングあるいはまた一般のチャーター機における家族の輸送であるとか、そういうふうな場合に、成田をあえて使う必要はないということを局長も言っておられるわけです。米軍に対しても、羽田を使うことのほうがむしろ便利であるから、新空港についてはそれを使わないように米軍と話し合いをする、しかも従来の羽田におけるMACチャーター機の調整についても十分日本政府側の意向を取り入れられて行なわれておるという状況からいたしまして、新空港については、交渉によって新空港にそういうふうな飛行機を入れないということも実現できると局長は言っておられるわけでございまして、私もそれを信頼いたしまして、極力政府に対して新空港は本来の国際空港として、民間空港として使われるというところを主張してやまないわけでございます。
○淡谷委員 これは新国際空港の性格の問題ですからあいまいにしておけないです。あなた方がいかなる願望を持とうとも、どのような政治折衝をしようとも、原則は、米軍が使うと言った場合に拒絶できないでしょう。米軍が同意した場合は、あなた方の願望はいれられるでしょう。緊急の事態が起こったときにここに使うと言ったら、いまの場合使わせずに済みますか。局長はこれはできないと言っている。できないからできるだけ羽田を使うように、米軍のほうにもお願いすると言うう。こういうお願いでしょう。これは原則はどうなんですか。軍用機が飛来すること、離着陸すること、これは拒み得ますか、拒み得ませんか。あなたはどっちだと思っていままで宣伝しているのですか。
○手塚政府委員 軍用機と申しましても、繰り返して申し上げますような、単に不時着というような使い方の場合に、この条約の第五条というのが働くと理解するわけです。いわゆる継続的に使うような場合にはこの第二条による合同委員会の承認という問題が起こると思いますので、この合同委員会による合意という問題に対しては、私どもはこれは断固拒絶をする、こういうふうなたてまえでおるわけです。使える、使えないというのは、いまのようなテクニカルランディングも含めて使えるのか使えないのか、こういうようなお話になりますと、これは勢い使うことが可能だと言わざるを得ませんけれども、私どもはそういうような使い方は人道に関する場合もございまして、これはある意味ではやむを得なかろう。しかしながら、そういったものについては、先ほど来申し上げておるような方法と内容、目的によりまして、羽田を極力使うように要請をし、またその回数を制限をしてもらうということでやっていきたい、こういうふうに考えております。
○淡谷委員 私は何も基地として使用を断わり得ないとは言っていない。その点ではあなたの言うことにはちっとも反対じゃないのですが、ただ、テクニカルランディングといいますけれども、日常飛んでくる米軍機を、あなたも、何のために来ているのか目的がわからぬとさっきから言っているでしょう。その基地的な使用ではなくて、その米軍機が飛んでくることをあるいは離着陸することを拒否し得ないでしょう。テクニカルランディングだけじゃないでしょう。ふだん飛んでくる米軍機の離着陸も拒否し得ないじゃないですか。拒否し得ますか、し得ませんか。基地使用なんてわき道へそれないで、そういう例についてはっきりした御答弁をお願いしたい。
○手塚政府委員 具体的な例で申し上げますと、お手元に資料でお配りいたしました、米軍機と書きました四千五百十四回という数字の内容で見ますと、米軍用機というのが合計してその中で六十一回ということになっております。それで、MACチャーターがそれ以外の全部を占めておるわけです。このMACチャーターも、四十二年の各月で参りますと、機数にいたしまして、一月で百九十九、二月で二百、三月が二百四十一、四月が二百三十四ということで、四十二年につきましては一月から四月までというものは非常に数が多うございます。 そこで、このときに私どもは外務省を通じまして向こうへ申し入れをいたしました。その結果、向こうといたしましてはずっと数を減らしてまいりまして、百四十前後の数に落ちております。 昨年の、四十三年に入りましてからは大体、特に十月以降には、九十五あるいは百ちょっと前後というような数字で落ちてきております。これらは、私どもとしては、こういう申し入れをしますと、こういうような姿で直ちにこれに応じてくれるというような実績と考えておるわけです。これらでなおおりる連中は、やはり燃料がどうしても足りないということで羽田で燃料を補給していくということでございます。あるいは天候等の関係で、一時あそこで天候の回復を待つというような状態のものでございます。こういったものについては、先ほど申されておりますような拒否はできない。しかし、こういったものがあまりふえることは国際空港として好ましくないので、いまのような方法を通じて実効をあげていく。今後の成田については当然そういうことを考えておりますし、いまのような目的であれば、成田というものはむしろ使わないで羽田で十分ことが足りる、そういう方向でお話を進めていきたいと考えております。
○淡谷委員 軍事目的に使われる米軍機は必ずしもたくさん来る必要はないのですね。偵察機などは一機で行っているでしょう。それを言うのです。あなたの言うMACチャーターの飛行機だって、戦争中の補給というのは一つの軍事行為じゃないでしょうか。これは、あなたは好ましくないと言う。好ましい好ましくないんじゃなくて、初めからこれは拒否できるというものじゃないのでしょう。好ましくないと言うだけで、アメリカに話し合いをするだけで、好ましいとか好ましくないということじゃないのですよ。中には好ましい人もあるでしょう。しかし、実際これを断わり切れるような何か根拠があるかというと、ないのですよ。ないじゃないですか。ありますか。
○手塚政府委員 これは地位協定第五条をごらんいただきますと、出入することができるということになっておりますので、こういったテクニカルランディング方式のものは断わり切れないというのが法的なたてまえであることはるる申し上げておるとおりであります。しかしながら、法があるといいましても、やはり両国の関係上あるいは実際的な必要上、これらについていろいろ話し合いの余地は十分ある、こういうふうに考えておるのでございます。
○淡谷委員 総裁、話し合いの余地があるというのですよ。絶対そこには米軍機は飛んできませんとは言えた義理じゃない。来るといえば、着くといえば着かさざるを得ない。あなたはそれでもなおこれを拒絶できますか。何の目的で来るか一々あなたに断わらないでしょう、米軍は。運輸省にも断わらないでしょう。実際、軍用機というものの持っている性格上、立ち入り検査ができないのですから。したがって、軍用機というのは軍用機なんだから、これを拒否するというのは好ましいし、われわれもそうなければならぬと思う。拒否し得ないじゃないですか。いまの答弁でも明らかでしょう。それは向こうに折衝してやめてもらうことはできても、日本の当然の権利としてこれを拒否することはできない。そうじゃないですか。
○今井参考人 条約上のたてまえ、地位協定の関係につきましては、飛行場に出入できるということになっておりますが、先ほどから航空局長がお話しいたしておりますように、米軍機の新空港での使用については、十分羽田でこと足りるから、しかもそれも数を減少するというふうな方向で従来話し合いをして、実効を得ておるというふうなお話でございます。私どもとしては、軍事基地、完全なる軍事目的というふうな継続使用について、当然これは政府として拒絶するということをしばしば言っておられますし、それからまた一時的な使用につきましても、十分羽田でこと足りるということで、米軍側と折衝して、新空港を使わないということについての話し合いをすることが可能だというふうに言っておるわけで、私、新空港公団の立場といたしますれば、いずれにしても、新しい空港につきましては、米軍機がこれを使用するということがないようにしていただくということでいままでやってきておるわけでございまして、その信念はいまでも変わっておりません。
○淡谷委員 結局、それではあなたも拒否し得ないということになったのですね。あなたの信念や、願望や、願わしいことは別として、地位協定によれば断わり切れないでしょう。それで、いままでのあなたの認識は誤っておったのですよ。
○今井参考人 実際問題として、使っていただかなければ私どもとしては実効をあげ得るというふうに考えておるわけでございまして、それが条約上の問題であるにしても、日米間の話し合いであるにしても、いずれにしても、成田の新国際空港は、純民間国際空港として使わしていただく、機能さしていただくということで実効を得れば、私どもの願いは達するわけでございます。
○淡谷委員 その申し合わせばいつできました。国際空港は米軍が使わないということの申し合わせは、いつできたか。こっちの願望だけではしようがないですよ。
○今井参考人 先ほどから航空局長が御答弁申し上げておりますように、羽田のMACの利用回数その他の関係についても、米側と折衝して、日本政府側の意向を取り入れて、今日まで羽田におけるMACチャーターの回数も非常に減少してきておる。そういうふうな交渉にやはり私どもとしては御信頼申し上げておるということでございます。
○浜田委員 いまのに関連して。局長といろいろやりとりしている中で、地位協定の五条で、いわゆる飛行機、船舶、こういうものは格別の取りきめがされておる。しかし、施設の区域内とかそのほかのことについては、二十五条で、そうして日米合同委員会でやれる。ところが、いま言われたように飛行場等についての拒否、拒絶、これはわざわざ五条で――二十五条でやれない。五条で許しているわけだ。だから、淡谷委員が質問されるように、実際あなたたちの願いとしてはそれを使わないようにしてもらう、こう言われても、条約上はわざわざこの五条でやっていること自体が、一般の施設内で同じようにやれるというなら、二十五条の合同委員会のみでやればいいのだし、こういうものを設けなくてもいいはずだ。そこに私たち日本人として心配するところがあるわけだ。だから、答弁を聞いておると、航空機等についてはそれが浮き彫りされておるようなんだ。だから、はっきりとそういうものは、新しい成田の飛行場では軍用機等はやらさないという約束づけがどこかできちっとできておるのかどうかという疑問をどうしても抱く。普通なら、あなたのような解釈なら、二十五条の合同委員会でできるはずなんです。ところが、五条で航空機と船舶はこうしておる。だから心配なんだ。どうですか。
○手塚政府委員 条約の解釈で有権解釈はできませんけれども、私どものいままで理解するところにおきましては、日本国内の施設及び区域というものの使用につきまして、先ほど来申し上げておりますような軍事基地的な使い方につきましては、これは合同委員会を通ずる。そうして両政府が合意をするということになっておりまして、それが二十五条にかかっていくということで、その面におきましては、これははっきりと日本政府の意思が通ると考えます。すなわち拒絶する、こういうことになると思います。それ以外に五条というのが別個にございますが、この五条というものにつきましてはこれは二つの意味があると考えます。つまり、船舶も含まれておりますが、入港料または着陸料を課されないで入り得るということと、それがふえんされまして、飛行場に出入することができる、こういうことになっておるわけでございます。この場合の出入というので入るわけでございますが、これについてただいま申し上げましたような継続的にやる場合には当然この二条の適用で合同委員会ということにすべきではないか。五条といいますのは、いま言ったような意味の臨時のもっぱらテクニカルランディング、こういう使用のしかたについてこれを取りきめてあると考えます。やはりこういうふうに明記されておりますので、この限りにおきましてはそういう出入を拒絶することはできないと考えますが、実行上の問題といたしましては、先ほど来申し上げておりますようなことで成果はあげ得る、またあげなければならないというふうに考えておりまして、成田については、そういう意味でこういうふうな扱い方はさせないということでおります。なお、私はこういう交渉を早期にやるべきではないかと考えますけれども、時期がやはり問題であると思いますので、これはいずれそういう時期を見て交渉に入るべきだというふうに考えております。
○浜田委員 条約上の解釈の問題は別としても、客観的に見て、それは常時使う飛行場、したがって、基地――かつての増田大臣は、基地なんてそうたくさんないのだというそういう議論もしたけれども、一応飛行場などは基地だ。そういうものはその二十五条の合同委員会でやる。だから、今度は成田飛行場ははっきりとそういう軍用機は使わせないというなら、二十五条でやらなくてもどこかできちっとチェックできるのか、こう言うのです。ところが、いままであなたは五条、五条ということばを盛んに使われたわけです。五条は確かに免除規定がある。それが主体になっているのだから、必ずしも五条で、必要なときには使ってもいいのだというのではなくして、これはもう常時使わないときは、他の基地でもアメリカ軍が必要なときには、緊急を要するときなんかは使っていいようになっている。それは日本政府がそういう権限を与えているから。しかし、そこで、あなたがいままで説明されたような点からいくと、わざわざ五条で航空機なんかは、わかりやすくいえば何か一つの条項を設けて特典を与えるような説明になっておる。だから危険を感じる、こうなるわけだ。いままでの説明を聞いてみるとそういうことになる。そういえばまこと二十五条では普通の施設、それらについては日米合同委員会でやれるようになっておるが、できぬことになるとなおさら新空港については危惧を抱かざるを得ない、こういうことになるのです。ぼくはいま安保条約を読んでみると、ちょっとおかしいなと思うけれども、あなたの説明を聞くと、これは淡谷先生の言われるように危険だな、こういう気持ちになったから聞くのだ。五条をあなたは盛んに持ち出しておる。あなたはどう思いますか。五条は全然別ですか、いままで盛んに説明されたが。その点どうですか。
○手塚政府委員 五条の解釈自体の問題で、これは私は、「出入」ということで書いてございますとおりで、引き続いてここに駐機をするというようなことではないと理解いたします。そこでこの「出入」ということで、いまのように入って出る、こういうような姿のことは、これはこの条項上米軍機にはここに前提がございます。合衆国及び合衆国以外の国の航空機で、合衆国のためあるいは合衆国の管理のもとに公の目的で運航されるというようなものについてはやむを得ないということを再度申し上げております。これを、中に基地を設けて、そして常時そこへ駐機をするというような状態につきましては、これは合同委員会に上げることが当然だと思います。それは二条から二十五条という関連になると思います。そういう面についての合同委員会を通ずるものは私どもとしてはこれは拒絶をする、こういうふうに解釈いたします。
○浜田委員 軍用機ですからね。当然アメリカは国のために、こう言うのでありますけれども、いまあなたの議論を聞いておっても、観光旅行なんかに軍用機で来ることはないのだから、その点では筋が通るわけです。だから、なおさら新空港ができたときにきちっと拒否、拒絶するなにがないと困るのだな、こう国民は思います。だから、きちっとしたものがない限りやはり心配だ、こうなるのです。その点どうでしょう。
○手塚政府委員 いまの現状におきまして、そういうきちっとしたものはございませんございませんが、そういうような方向に持っていく行き方として、条約の締結というようなことなどは非常に困難かと思いますが、一般の外交行政手段等におきまして、そういうような方向をとりたいというふうに現在考えておるわけでございます。
○淡谷委員 公団総裁、あなたが御信頼申し上げておっても、あなたに抵抗しておる多くの土地所有者は御信頼申し上げていないでしょう。信頼すべからざるものを信頼しておるから、あなた自身の信頼さえ地に落ちております。何と言おうと言うことを聞かないと言っておる。一体、局長も御承知のとおり、話し合いをどこでされたかという説明もなしに、アメリカのほうにこっちの希望を言えば聞くはずだとか、これまでは聞いたとか言いますが、時代というものは変転すみやかなるものがあるのです。いつどういう事態があるかわからない。もし国際空港というものをほんとうに平和な空港として徹底させるならば、その点をきちっと締めておくのがほんとうじゃないか。だんだんその点が怪しくなるから、あそこの空港の性格も当初の性格から変わってきているのですよ。ごまかしですよ。総裁は何とかごまかして空港をこしらえて、あとは逃げれば恩給がつくと思ったらとんでもない話ですよ。もっと本質的に考えてごらんなさい。局長あなたはそこには着かないだろうと言いますが、羽田も本来は国際空港であっても軍用空港じゃないでしょう。米軍機は本来ならば基地へ着くのがほんとうでしょう。それがいつの間にか四千五百十四回も米軍機が飛んできているじゃないですか。これに対して一ぺんでも話し合ったことがありますか。ないでしょう。いつの間にかずるずるっとそれだけのものが発着しておる。いままで成田空港についてしかとした取りきめをどこで行ないましたか。
○手塚政府委員 ただいまの段階では、歯どめにあたるような事態は話はいたしておりませんが、時期を見まして、先ほど来申し上げておりますような話をしたいというふうに考えております。
○淡谷委員 とんでもない話ですよ。一体空港の建設が始まったのはいつのことですか。当初からこの性格をはっきりしておくのはあたりまえの話でしょう。一方では宮内庁法の改正も行なわないで公団の総裁はいい気になってどんどんどんどん仕事を進めるし、一方では自分の主観的な問題で、米軍機は来ないだろうというくらいで、地元には、これは絶対軍用空港じゃないといかにも白々しく言っている。そこにいまの三里塚の混乱があるのです。すみやかにこれをやる気持ちはございませんか。これは局長なんかやらぬかもしれないけれども、中曽根大臣も原田大臣も、拒否できるできないということじゃなくて、拒否できないならできないようにしっかりした取りきめをすべきがほんとうじゃないですか。話はそれからですよ。ずるずるずるずると本質が狂ってしまっている。その話し合いはまだちっともやっていないのでしょう。話し合いもやっていないでたぶんつかないだろうなんということでは許せません。みんなうそだ。公団総裁の言われることは全部うそですよ。地元を欺いてかってに自分の仕事を進めているだけの話だ。運輸省は農林省と話し合いをして農地法まで改正していますが、この空港の根本的な性格さえきまらないで何の話し合いをしたのです。実際これは越権ですよ。国費を乱費しているだけの話ですよ。一体いつこの話をきめるつもりですか。
○手塚政府委員 いつと確定的に申し上げるのも、この段階においては困難でございますが、早急に関係方面とも連絡をいたしまして、そういった方向にできるだけなるように努力をいたしたいと考えます。
○淡谷委員 自分たちのやることはちっともしない。純真な農民には幻想を与えてこの土地を無理やり買おうとしているし、宮内庁などは泣きの涙でいるのにまだその性格さえはっきりしないで空港の滑走路につぶそうとしている。これじゃまるででたらめじゃありませんか。これは局長に交渉しろというのは無理かもしれません。私はやはり大臣の出席を要求しますが、空港の根本的な性格の問題です。かってに、その権利もないのに、あくまでも拒否する権利があるかのごとく装って、問い詰められれば、願望でございます、信頼しますでは、とてもこれは納得できません。私は運輸大臣の出席を要求します。
○藤田委員長 暫時休憩いたします。 午後零時十五分休憩 ――――◇――――― 午後一時二十三分開議
○藤田委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。淡谷悠藏君。
○淡谷委員 原田運輸大臣に御苦労かけました。 実は午前中いろいろ宮内庁法の一部改正案で議論をしてきたのですが、この問題は三里塚の空港建設にあたりまして宮内庁の御料牧場をつぶして滑走路にするための法案だということはおわかりだろうと思います。非常に事実が先行しておりまして、この法案がまだ通るとも通らぬともわかっていないうちに、すでに二十二億の予算で新牧場が建設されたのは、大臣御承知のとおりであります。特にこの建設にあたりましては、農地法の本来の目的である耕作者が土地を求め得るというような精神を、施行規則のいわば例外規定でこの目的をはっきり明示してこの改正をやっている。その空港そのものの性格の問題で前からだいぶ議論があったのであります。これは軍事目的に使用するか使用しないかという一点であります。空港公団の総裁などは、これはすなおなのかずるいのかわかりませんけれども、巧みにこの空港は絶対軍事目的に使わぬということをあたかも外務大臣であるかのごとく言いふらしまして、地元の反対を抑圧してきた事案なんであります。これについて米軍機が施設として使用することは、これは合同委員会の協議の上にきまることはわかっておりますけれども、個々の米軍機が入ってくる場合にこれを日本が断われるか断われないかが午前中の質問の要点であります。これは大臣もう御承知のとおり、だいぶ苦労されてこの調整をされたようですが、前運輸大臣の中曽根さんといまの大臣の原田さんとの間に解釈が若干食い違っている。大臣は食い違っていないと答弁されておりますけれども、われわれは明らかに食い違っていると思う。中曽根さんは断固断わると言っておりますが、大臣は断われない部分があるようにこれを答弁されている。いま言ったとおり、基地使用は合同委員会できめるとしましても、地位協定等によって米軍機が飛来しあるいは離着陸するのを拒絶し得るかし得ないか、こういう一点を明らかにしたいと思うのです。局長からさまざま御答弁いただきましたけれども、納得ができませんので、あらためてひとつ運輸大臣からその点を御答弁願いたいと思うのであります。
○原田国務大臣 新東京国際空港ができた場合の問題をとらえて、私と中曽根大臣との間に食い違いがあるというお話が出たのでありますが、これは私は食い違いがないと思っておるのです。いま淡谷さんがおっしゃったとおり私は考えておりますので、食い違いがないと思っておるのでございます。すなわち、米側が軍事基地的に使うという考えを持ってきた場合にはそれを拒絶する、これはもうはっきりいたしております。それから米側が地位協定第五条に基づき日本の空港に出入する権利、これが現在認められております。したがって、現在羽田においても米軍の徴用した民間機が燃料補給等のために離着陸しているという程度のことは、これはやむを得ないではないか。ここで私と中曽根君との考え方が違う、こういうことを小川さんが言われて、私と中曽根君が違う、こういうもとになったのです。小川さんはうしろのほうを先に問われたわけです。伊丹の飛行場の例を引いて、これは問い方がうまかったのでしょうけれども、私は何も知らなかった。そんな問題じゃなかったと思うのですが、あなたのところに伊丹の飛行場があるでしょう、あそこにこういう修理場があって、ああいうことをやるのもやむを得ないのでしょう――それはやむを得ないたてまえでしょう、こう言ったら、これは中曽根大臣と違う、こう言うから、私は何のことかわからなかった。それで速記録を見せられてこれなら私と何も変わることはない。しかし、もうそのときは委員会の終わる直前であって、それでもうそのことについての論議をすることができなかったので、私はその後中曽根さんが言った速記録もよく読ましてもらいました。決して食い違いはないと思っております。 そこで、いまの羽田を見ましても、もう御存じのように外交ルートを通じて極力これを制限するように努力をいたしております。民間空港として本旨に反しないものと努力をいたしておることは、もう淡谷さんも御承知のとおりでございますから、私はもしこの成田の空港ができた場合は、羽田以上に事実上、もうたてまえはどうあろうとも、私は米軍の飛行機によって使用されるようなことは事実上ないようにするくらいの決意で臨みたいと思っております。
○淡谷委員 中曽根前大臣はもっとはっきり言っておるのです。断わる、拒絶すると。そこに食い違いがあるのです。大臣のほうは願望ですね。米軍機が入ってこないように努力するということを言っておりますけれども、中曽根運輸大臣は拒絶すると言っている。だから、法的にこれを拒否し得るかし得ないかがこの委員会の論争になっています。法的に拒否できますか。
○原田国務大臣 中曽根さんの言われておることは具体的になりまして、外務大臣と運輸大臣とのたてまえの違いということで御指摘されるかわかりません。だから、私はいま決意を述べましたように、事実上の問題として起きたときは拒絶するという中曽根さんの言ったことと同じことをそのときになってやるかもわかりません。しかし、それは将来のことでございますから……。
○淡谷委員 その拒絶されるという大臣の法的根拠は何にあるのですか。地位協定の第五条を拒否するような力を大臣お持ちなんですか。あったらお聞かせ願いたい。
○原田国務大臣 それは法的の問題ではなしに、中曽根さんの拒絶すると言ったことと私が拒絶すると言ったことと違いないというのは、私は法の問題ではなかろうと思っております。
○淡谷委員 法的に拒絶しないで何で拒絶するのですか。法外に拒絶するのですか。無法に拒否するのですか。やはり大臣だから法に基づいて拒否しなければならないでしょう。大臣は無法者にならないでしょう。どういう法です。
○原田国務大臣 それは、私が拒絶することにおいて今度は外務大臣が交渉をするのですから、これは運輸大臣はこう言っておるが――中曽根さんの言っておるのもそうでしょう。中曽根さんは拒絶すると言っていると淡谷さんおっしゃるけれども、中曽根さんは何によって拒絶すると言ったか、やはり自分の決意を述べられていると思う。そうじゃないですか。
○淡谷委員 中曽根さんとあなたとの食い違いがあることはありますよ、確かに。私はそれをあえてここで責めようと思わない。大臣が拒絶するのは、おれは拒絶するが、あとは外務省かってにしやがれということですか。運輸省として最終的には拒否はできないが、おれは拒否するからあとは外務省かってにやってくれという意味の拒否なんですか。運輸省としてこれをはっきり拒否できるという法的根拠はどこにあるか。
○原田国務大臣 それは、何度も同じことになりますけれども、中曽根さんが拒絶すると言ったことも、私が拒絶すると言うのも決意を述べていることです。
○淡谷委員 私はやはり議員ならそれでいいと思うのです。大臣というのは行政官ですからね。法によらずして何もできないでしょう。いかにあなたが決意を持って拒否すると言っても、法的根拠がなければ拒否にならぬくらいはこれはあたりまえの常識じゃないですか。大臣は初めておなりになったとしても、これくらいの大臣としての常識はあってしかるべきだと思う。一体何で拒否するのです。あなたが拒否の決意をしただけで地位協定の第五条がなくなりますか。
○原田国務大臣 私が拒否した場合にどうなるかということは仮定でございまして、私が先ほど言いましたように、たとえば羽田の問題でも外務大臣が交渉して、それが減っていっておるという事実があるわけでございますから、その場合を見てみなければ、いまおまえが決意を言ってもだめだとおっしゃるけれども、こういうことはそのときになってみなければ言えないんじゃないですか。
○淡谷委員 そこが非常に国際空港のあぶない点なんです。そこにいらっしゃる公団の総裁などは、絶対米軍機は来ません、入れませんと言って土地を買った。あなたは仮定だとおっしゃるけれども、仮定じゃないのです。仕事は進んでいるのです。予算がついているのですよ。予算がついている国際空港が軍事目的に使用されるかされないか、こういう点は基本的な性格を決定する重大問題なんです。これから先の問題ではない。いまの問題なんです。もし拒否するだけの法的根拠があるならば、わざわざ外交的な手段を使いませんでも、今度の新しい国際空港が使われなければ、羽田に対して米軍機使用を断わったらいいじゃないですか。断われないでしょう。運輸大臣、これを断わって全部撤廃するだけの力はありますか。法的根拠はありますか。
○原田国務大臣 現実の面をつかまえてみますと、このことを外務大臣が交渉し、減らしていっておるということは事実でございます。
○淡谷委員 では拒否の権限は運輸大臣でなくて外務大臣ですか、最終的な拒否の権限は。
○原田国務大臣 それは権限問題になりますと、やはり外務大臣、こういうことになろうと思います。
○淡谷委員 それでは外務大臣をお呼び願いたいと思います。運輸大臣は権限がないと言うから……。
○原田国務大臣 それは私は、国務大臣でございますから、権限が絶対ないかどうかということになると、それは法制局にでも聞いてもらったほうがいいと思うのですが、私は専門家じゃございませんから。しかし現在の形で言うなら、常識として申し上げたわけであります。
○淡谷委員 国会の議論は常識だけじゃしようがないのです。もっと法的な根拠を明らかにして、立法府は立法府らしい権威を持たなければだめなんです。したがって、大臣が気負って断わる、断わると言えば、これは公団総裁と同じ格です。あなたは公団総裁にものを言いつけているのですから。それを公団総裁は、さっきのことばを借りれば、御信頼申し上げて百姓を欺いているのです。ですから、大臣が拒否し得るという法的根拠を明らかにしていただきませんと、何と強弁されようと、決意だけでは私は納得ができない。
○原田国務大臣 決意を申し上げる以外に法的根拠を示せと言われても、これは私も示しようがないのでございます。
○淡谷委員 それじゃ、あなたの決意には法的根拠がないという御答弁ですか。
○原田国務大臣 先ほども申し上げましたように、それはその時点においての問題でございますから、まだ成田空港というのはできておらないのでございますから、そのときに私が拒否をしたことによって事実上来ない、いや来る、こういう議論に分かれるのでございますから、それはやはり仮定ということは前提になっておりますから、私は決意という以外にないのじゃないかと思います。
○淡谷委員 とんでもない、もう予算をつけて空港ができているのですよ。そうして空港ができてそろそろ仕事にかかっている。その土地を取得するために、絶対ここには軍事目的の飛行機は来ませんということを堂々と話して百姓から土地を買っているのですよ。それが法的に実証されなければ信頼しないのです。いくら公団総裁が御信頼申し上げても、農民は御信頼申し上げない。したがって、ここには米軍機が飛んでこない、あなたの拒否の決意が十分わかるような法的根拠というものが明らかにされなければしようがない。たとえば、いまの羽田の問題でも、外務省が交渉だけでやっているというでしょう。拒否し得る権限があるならば、交渉の必要は私はないと思う。ないから交渉しているのでしょう。どうですか。
○原田国務大臣 それはいまの羽田の問題を見ましても、事実交渉いたして、そうしてその数を減らしていっておる、こういう事実があるのでございますから、これは日米間の友好関係というものを考えるときに、この羽田の使用もだんだん減らしてなくしていくという交渉を実際に政治的にしていく、こういうことが事実で証明される、こういうことになると思います。
○淡谷委員 それは交渉であり、外交であり、事実であっても、法的な根拠が一体どこにあるのか。法治国でしょう、日本は。法に基づかない決意や懇願や交渉なんかでできるといっても、これは非常に不確定なんです。不安定なんです。そういう点は、私は何としても、あの国際空港に軍用機が来ないというならば、これは拒否し得る法的根拠を明らかにしてもらいたい。運輸省にはないのですか。
○原田国務大臣 何度もお答えするようでございますが、法的の根拠を云々と言われますが、事実、現在の状況でも減らしていっておるという事実があるわけでございますから、これをより一そうやっていって、実際上そういうことがないようにする、こういうことはできないとはいえないと思います。
○淡谷委員 これは外交に属する問題ですよ。拒否し得るというならば、拒否し得る根拠を示さなければだめなんです。何が何でもやり抜くぞというだけじゃできないですよ。戦争に負けたのですから。もう少し科学的な根拠に立って、法的な根拠に立って、来ないのだという説明がなければ、この国際空港はできないですよ。納得しませんよ。おわかりにならないんなら、おわかりにならないと、はっきり言っていただきたい。ないならないでいいです。根拠がなくて、われわれは寄せつけないんだということなら、それでよろしい。そうすると、いままでの公団総裁の言うことは、みんなうそと知ってやったとすれば詐術であり、知らなくてやったとすれば、これは無知です。その点を明らかにしていただきたい。
○原田国務大臣 何度もお答えいたしますが、事実、羽田問題でも実行することができていっておるのでございますから、私は、そのことについてできないということはないと思っております。
○淡谷委員 実際できたかできないかじゃないんですよ。われわれは立法府ですよ。これを拒否するということを法的根拠を求めるのは、これは当然のわれわれの審議権じゃないですか。法的根拠がないんだから。実際できているんだから、それでいいんだと、それは答弁になりませんよ。さらにひとつその法的根拠を明らかにしてもらいたい。わからないんならわからないでいいです。ないならないでいいですよ。はっきり答えてください。
○原田国務大臣 やはり日米間の友好というたてまえに立って、政治的な折衝をやり、努力を重ねていくことによって解決をしていくということはできる、こういう考えを私は持っております。
○淡谷委員 それじゃ、あくまでも政治的な友好の立場に立った交渉にたよる以外に方法はないんだというわけですね。
○原田国務大臣 そういうことで努力をしていく、こういうことでございます。
○淡谷委員 これは明らかに、日本には軍用機の飛んでくるのを拒否する法的根拠なしと、こう断定してよろしいですな、いまの御答弁。
○原田国務大臣 何度もお答えするようでございますけれども、現在の羽田空港の状況を見ましても、事実として、私どもはその目的を達成することができるという考えを持っておりますので、成田空港に関しましては、より一そう、それ以上の努力をすることによって目的を達成したい、こう考えております。
○淡谷委員 それは答弁にはなりませんよ。努力目標だとか、大いにその骨を折りますじゃ、とても答弁にならぬのです。じゃ、地位協定の五条はどうなるのです。それからベトナムの戦争が羽田空港に及ぼしておる影響などを、どう考えるか。原田大臣も大いに手腕はあったろうし、外務省も手腕はあったろうけれども、国際情勢がああいう情勢を来たしているのじゃないか。もし、法的根拠がなくても努力でできるならば、なぜ民間空港である羽田に年間五千回も米軍機を入れるのです。断わったらいい。努力したらいいじゃないですか。法的根拠があって初めて力ができる。地位協定五条に対抗する力ができてくる。これがないのでしょう。ありますか。どうしても、この地位協定の第五条には成田空港といえども、羽田空港といえども支配される、そうじゃないですか。
○原田国務大臣 その回数をだんだん減らしていっておるということは、交渉によって目的が達成される道があるということであると私は考えております。
○淡谷委員 道があるかないか聞いているのじゃないのです。拒否し得る法的根拠がありますか、ありませんかという質問なんです。あるならある、ないならないでいいのです。努力とか、政治折衝とか、交渉とかというのは別個の問題です。あるのですか、ないのですか、法的根拠は。 〔発言する者あり〕
○藤田委員長 静粛に願います。
○原田国務大臣 何度もお答え申し上げておりますが、問題は、軍事基地的に使うという考え方が基本になってどうなんだということが一番大事なことだと私は思っておる。これはあくまでも拒絶する法的根拠もある。これははっきり拒絶する。あとのことに関しましては、実際上いまの羽田を見ましても、目的を達成する道があるのだから、そういうことができる、私はこういうことを申し上げておるのでございます。
○淡谷委員 大臣も同じことを繰り返しているようですが、答弁にならなければ、これは平行線なんです。軍事基地に使用させないような法的根拠があることはわかっておるかというと、わかっておる。あとは、その他の軍用機の離着陸するのを拒否する法的根拠があるかないかなんです。これをとめる努力ができるとか、政治交渉ができるとか、あるいは羽田の飛行機の数を減らすことができるとかということは、実際上問題じゃないのです。軍事基地の使用に対する法的根拠がある、その他の軍用機の離着陸に対しても地位協定五条というものがはっきりある、この五条を拒否し得るような法的根拠がありますか。あとは努力だけだというのなら、それでもいいです。ありませんなら、ありません――あるような、ないような、ちょっとおかしいですわな。どうです、その点は。
○原田国務大臣 事実問題が一番大事なものでございますから、私は事実問題を申し上げておるのでございます。なお、この空港はまだでき上がっておりません。その時点に対する過程でありますから、それは十分でき得る、私はこういう考えでございます。
○淡谷委員 その点は、でき上がってからじゃおそいのですよ。何ら根本的な性格を明らかにせず、無責任な、全く根拠のない軍事目的の不使用を声明した、それでたくさんの土地所有者をだましていまつくりつつあるのです。賛成するか反対するか、そこにあるのですよ。したがって、いまから運輸省は、明らかに軍用機を離着陸させないだけの法的根拠があるならあるように明快に示すべきじゃないですか。そういうことをちっともしないで、力によって片っ端からやっていくところに、この法案がいま行き悩んでいるところがあるのです。運輸省と農林省がちゃんと打ち合わせをして、いつの間にか二十二億の予算を国会につけさせてつくっただけで、肝心かなめの宮内庁法が通らなければ、これは宙に迷うでしょう。したがって、運輸省もはっきり軍事目的に使用しないなら使用しない、拒否し得るなら拒否し得るように、法的根拠に立って努力してもらわなければならぬ。法的根拠に立たない努力というものは意味もないし、力もない。どうですか。それは法的根拠に立たなくても努力一方の決意でいいというのですか。
○原田国務大臣 軍事目的に使うということについては、それを拒絶するということはもう何度も申し上げました。事実さようなことにならないように私のでき得る限りのこともいたしますし、これは今後のことになってくるわけでございますが、私は現在の羽田の状態を見てくだされば御理解が賜われるものと考えます。
○淡谷委員 それは原田大臣がいるうちはいいかもしれませんが、法的根拠に立たない努力というものは、大臣がかわれば変わるのですよ。それが法律のきびしさです。よって立つべき法的基準がなく、努力一方では、とても納得できる答弁ではありません。あらためて外務省に聞きます。外務大臣の出席を要求します。
○原田国務大臣 私がかわろうとも、私は同じ自由民主党の大臣がおなりになる限りは同じことであろうと考えております。
○淡谷委員 自由民主党は永久政権じゃないはずでしょう。だから続かなければだめですよ。続かなければ、やはり法的根拠がものをいうのです。法というものはそこによさがあるのです。人がどうかわろうと党がどうかわろうと、法は法として存在します。その法的根拠が明らかにされないままに、努力一つ、交渉一つで国際空港の平和性を堅持しようといっても、私はむろんそうですが、一般国民もとても信頼するものではない。非常にあやふやな独断に立っております。これは一つの独断ですよ。
○原田国務大臣 事実ということが一番大事なんではなかろうかと私は思うのです。法律があっても侵されることはあるのですよ。それはあなた、ソビエトと日本との間に不可侵条約があった。これでも侵されることはあるのです、事実。事実ということは一番大事ではなかろうか。だからこの問題で羽田にたくさんアメリカが来ておる、これはいかぬじゃないか、こういうことで交渉をして、日米の友好の間に立ってそれを減らしておる、こういうことですね。だから私は法律が一番根拠になるということはもちろんでございますけれども、事実という問題も、これは事実ということをごらんになっていただいて努力するということで御了解を賜わりたいと思います。
○淡谷委員 これは聞き捨てにならないと思うのです。聞き捨てにならない答弁です。よしんば法律を侵すものがあったとしても、大臣として法は守らなければならぬ。法のないところにかって気ままな努力は許されません。あなた法律を…(発言する者多く、聴取不能)事実が進行すれば。
○原田国務大臣 法律を侵してもよいということも言っておりませんし、誤解を与えたらいけませんから私が先ほど申し上げたことは取り消しておきます。しかし、法律も大事でありますけれども、事実ということは非常に大事であるということを申し上げるために申し上げたのであります。
○淡谷委員 大臣として、法律によらないで事実だけで押していこうという話がありますか、一体。何も法律は要らぬじゃないですか。事実だけあればいいじゃないですか。法律の上に立たないで、個人、大臣の努力なんというものは全く無力ですよ。意味がない。あえて大臣はそのことに固執しますか。
○原田国務大臣 先ほど申し上げましたが、法律が大事でないということを申し上げたことはないのでございまして、私は誤解を招いたらいけませんので前言は取り消さしていただきますが、事実ということもやはり大事であるということを私は言いたかったわけでございます。
○淡谷委員 事実もというのと、事実がというのと違うんですよ。大臣はさっき法律がどうあろうとも事実が重大なんだ、こう言った。今度は事実もと言っておる。だから私はさっきからくどく言っておるのは、大臣の努力を裏づけるような法的根拠は何かと聞いておるのです。大臣といったら国家の行政官でしょう。法に基づかないで何の努力をするのです。その事実が先行したところにこの法案の混迷がある。大臣はこの問題に対しては、法律があろうがなかろうが、事実と努力をもってやっていくというだけの話ですか。
○原田国務大臣 軍事基地に使うという考えをもってきた場合には、これは法律根拠をもって拒絶するという態度をもってまいります。それ以外の場合は、私は現在行なわれておる事実ということを根拠にいたしまして、先ほども言いましたように拒絶するという決意で臨んでいきたいと思います。
○淡谷委員 じゃ、大臣の拒絶するという根拠はあくまでも事実、法的根拠はなし、これが御答弁ですね。確かめておきます。もしそれが御答弁ならば問題は非常に発展します。
○原田国務大臣 現在の条約というものにのっとりまして軍事基地に使うという考えをもってきた場合には、これを拒絶するという態度を持してまいります。先ほども申し上げましたように、現在羽田において米軍の徴用した民間機が燃料補給等のために離着陸しておるというようなことに対しましても、できるだけ現在交渉をもって減少せしめておるというように、制限をするようにできるだけの努力をし、民間空港としての本旨に反しないものとする所存でございます。
○淡谷委員 基地使用を拒絶あるいは受け入れる法的根拠はわかっているんですよ。地位協定第五条というものを、単なる交渉や単なる努力によって無視することができますかというのです。したがって、あくまでも地位協定五条というものは、将来はとにかく、いまは消すことはできないのです。やはりこの上に立って大臣の努力がなされなければならない。限度はもちろんありますよ。大臣の努力というものは地位協定の五条を越えて発現しますか。大臣の権力というもの、権利というもので、あの地位協定五条を無視してできますか。具体的にあの地位協定五条をどうするかという問題なんです。
○原田国務大臣 そのことはおっしゃっておるとおり現存しておるわけであります。しかしながらその場合でも、羽田において外交ルートを通じて制限するように努力をいたして実効をあげておるわけでございます。したがいまして、私はそれ以上に民間空港としての本旨に反しないようにする所存でございます。
○淡谷委員 地位協定の五条というものは、アメリカが軍用機の離着陸を要求した場合には断われないようになっているのです。断われないでしょう。断われますか。地位協定の五条は、飛行場の使用を断わることを法として許していますか。
○原田国務大臣 条約のたてまえでは技術着陸等のための出入りは人道上のこともあり拒絶できない。しかし、軍事的な問題は拒絶する、こういうことでございます。
○藤田委員長 本会議開会の時間でありますから、議事規則により、本会議散会後直ちに再開することといたします。 暫時休憩いたします。 午後二時一分休憩 ――――◇――――― 午後三時三十三分開議
○藤田委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。淡谷悠藏君。
○淡谷委員 休憩前に原田運輸大臣からお答えになった地位協定の五条に対する解釈、その他米軍機の離着陸に対するこれを拒否するという法的根拠がまだ納得がいっておりませんが、特に休憩直前の大臣の御答弁は、地位協定の五条そのものを逸脱したような答弁があったのであります。これに対して大臣は、まだもって休憩後までその信念とその覚悟とその決意を変えないかどうか、お伺いいたします。
○原田国務大臣 先ほどの発言で種々誤解を生んでおりますので、あらためて御説明申し上げます。 地位協定第五条の解釈につきましては、理論的には淡谷委員の仰せのとおりと思います。この協定の運用についてはできるだけ制限的に運用すべきものと考えております。新空港は元来、本協定の締結時には想定されなかった空港であり、純民間空港として建設しつつあるものであります。したがって、米軍機の出入りについてはわがほうに支障があれば日米合同委員会を通じ協議し、これを抑制するよう処置する所存であります。建設が完了後においてなお協議が整わない場合は、運輸大臣としては行政的にこれを拒否するようつとめる所存でございます。
○淡谷委員 日米合同委員会で協議するというのは具体的にはどういう場合ですか。こっちのほうでぐあいが悪いときというようにとれますけれども、最近例外規定その他でどんどん範囲が拡大されるのが通例でございますので、具体的にどういう場合合同委員会にかけるのか、はっきり御答弁願いたいと思います。
○手塚政府委員 先ほど来羽田等で問題になっておりますような事態、すなわち技術着陸的な、あるいはエマージェンシーに対応するような着陸、こういったものは人道上の見地からもやむを得ないということでお話し申し上げましたが、そういうこと以外において、いわゆる軍事基地的あるいは戦闘的使用に対しての事態が起こるような場合に、ただいま申し上げました協議をしてこれを抑制する措置をとる、こういうことでございます。
○淡谷委員 軍事基地的使用の場合はいままでだって合同委員会にかかっているのです。その他戦闘目的とかなんとか言いますが、どういう場合をさすのですか。これは大臣から御答弁願いたいと思います。はっきりさしてください。
○原田国務大臣 いまも局長が申しましたが、非常の場合あるいは人道上の問題となるような場合はこれはやむを得ない。それ以外のときはわがほうに支障があれば、米軍機が出入りしてそれがわがほうに支障があるという場合でございますから大半の場合と申し上げていいのではないかと思いますが、そういう場合には抑制をするように処置をする、こういう所存でございます。
○淡谷委員 ますますわからないのですが、それでは米軍機は支障がなければいい、支障があれば断わる、そうであるとすると、全面的に米軍機の使用はこれを拒否するというさっきの大臣の答弁とまた食い違ってきますね。支障のある米軍機と支障のない米軍機というのはどういうふうに分けるのですか。
○原田国務大臣 先ほど申し上げましたように非常の場合、人道上の場合、これ以外の場合はできるだけ拒否をする、こういうことにいたすということでございます。
○淡谷委員 結局、人道上あるいは非常の場合やむを得ない軍用機を除いては、全面的にこれを拒否する、あるいは合同委員会にかけるという御主張ですね。あとでそうじゃなかったと言っても困るのですが、合同委員会にかけますね。
○原田国務大臣 そういうことにいたしたいという所存でございます。
○淡谷委員 お約束できますか。そうしますと、国際空港には合同委員会にかからないで離着陸するという軍用機というものは非常の場合とか人道上やむを得ない場合に限られまして、あとは一切軍用機は入ってこない、もしくは合同委員会の議を経ないで入ってこない、事前協議の対象にするわけですね、離着陸は。
○原田国務大臣 運輸大臣といたしましては、できるだけ、極力制限的に措置をするよう努力をする所存でございます。
○淡谷委員 どうもにわかに大臣答弁になりまして、できるだけとか努力ということは、もうこれは答弁にならないですよ。これは合同委員会にかけると事前協議の対象ですからね。従来かかっていないですよ。今度かけますね。それじゃできるだけとか何とかというのではしようがありませんが、かけますか、かけませんか。つまり国際空港に離着陸する米軍の軍用機は、事前協議の対象にして合同委員会にかける、こう理解してよろしいか。
○原田国務大臣 これは極力抑制をするようにつとめる、こういうことで御了解を賜わりたいと思います。
○淡谷委員 これは実際とか、あるいは政治的な行為では済まない問題なんです。従来合同委員会にかからないでやってきたものを、合同委員会にかけなければできないということは、事前協議の対象にすることでしょう。安保条約の問題になりますね。これは運輸大臣の権限でできますか。答弁ございましたら……。これはできないでしょう。そのための地位協定でしょう。 これでは、いたずらに時間を食うだけで、他の委員にも御迷惑かけますから、私はやっぱり外務大臣に御出席を願って、日を改めてこの質疑は続けたいと思います。運輸大臣の権限外だろうと思います。合同委員会にかけて、事前協議の対象にするということは、そう簡単に答弁としては受け取れません。
○藤田委員長 ちょっと淡谷委員に申し上げますが、法解釈の専門家が来ておりますから、参考のため第二部長の答弁も求めておきましょうか。
○淡谷委員 いいです。政治的なことですから、法文解釈じゃないです。
○大出委員 関連して。委員長、これは法制局というお考もありましたが、先ほどの議事録をあとで調べればわかりますけれども、淡谷委員のほうから念を押しまして、非常の場合あるいは先ほどエマージェンシーということばを使いましたが、人道上の問題、二つをあげて、それ以外のものはそれならば合同委員会の議を経る、そういうことでなければ入ってこないんだなと念を押したところが、そういうことにいたしますという御答弁がありましたが、そうなるとこれは非常に問題は大きな問題でございまして、安保条約の改正にまで及ぶ筋合いのものだ、これはそうなるとどうしても運輸大臣の権限外でございます。やはり外務大臣のおいでをいただかないと筋が通らないことになる、こう思いますので、したがって、技術的な法制局答弁云々の問題ではないので、ひとつそのようにおはからいをいただきたい、こう考えます。
○淡谷委員 私はこれで質問を保留します。
○藤田委員長 鈴切康雄君。
○鈴切委員 先般、下総の御料牧場と高根沢の御料牧場を視察をしてきたわけでありますが、下総のほうは、御存じのとおり事情がありまして、つまびらかには見ることができなかったわけであります。その上において、きょうは総務長官並びに宮内庁の関係の方に御質問を申し上げたいと思いますが、まず第一に、下総を廃止して高根沢を選定するまでの経緯を御説明願います。
○瓜生政府委員 下総御料牧場のあの位置に新東京国際空港を設けようというような話が出ましたのは、昭和四十年の暮れでありました。そのころ、そういう話がありましたが、その前に、御料牧場の上をかぶらないあるいはもう少し西のほうの富里村あたりが中心になるかというような話もあったようでありますけれども、いろいろ検討の結果、政府部内で、下総の御料牧場の上をかぶってあそこに新東京国際空港をつくったらどうかという話が十二月にありました。宮内庁といたしましては、この下総の御料牧場は長い伝統のある牧場でもありますし、あそこには百二十名ばかりの職員が働いておりまして、そう簡単にこれによろしいとは言いかねるので、慎重に検討したいということで、すぐには返答をいたさなかったわけであります。 そのうちにいろいろまたお話がありました。そして、この成田の、つまり下総の御料牧場の上をかぶって新東京国際空港を建設するという閣議決定が昭和四十一年の七月四日にあったわけであります。閣議の決定に至るまでにはいろいろ協議がありまして、それで宮内庁といたしましても、いろいろ検討の結果、新しい国際空港の必要性も認められますし、やはりあの位置がそれに最も適当なんだという専門的なことであれば、やはり政府の一つの行政機関でもありますので、協力していかなければいかぬだろう。ただ、あの地方には、新しい空港をつくることについては反対の農民の方がやはり相当あるわけであります。そういう事情があるので、宮内庁としては率先して協力するというわけにいかないけれども、ここに設けることについて一般の方もよろしい、つまり農民の方も大勢として承知されるならば、協力いたしましょうというようなことになりました。 そこでその場合に、かわりの牧場を適当なところに設けてもらわなければ困る。やはり皇室の御用に供しているそれぞれの役目を果たしている牧場でありまするから、新しい牧場をぜひ設けてほしいということで、そこで新しい牧場の候補地をいろいろ調査いたしました。宮内庁だけではありませんで、農林省の畜産局のほうの協力を得まして調査いたしましたのは、たしか十一カ所あります。千葉県、埼玉県、栃木県それに静岡県にも当たっておりました。十一カ所について、昭和四十一年九月から十一月にかけていろいろ調査をいたしました。その調査の結果は、農林省のほうから点数をつけたりして出てまいりました。その調査は、それぞれの候補地について、その地形ですとか地質、水の関係、植物の生活環境、家畜の生活環境、気象、風致がどうであるか、職員の居住性がどうであるかとか、それから新しい牧場を造成する場合にむずかしいかやさしいかというようなこと、そのほかの事情等がありましたが、そのようなことがおもなことでございます。そういうようなことを調べて、それに点数をつけられました。そのうちの最高点が、いま参ろうとして提示されている高根沢のあの地区であります。高根沢のあの地区は、二百点満点で百七十八・五というのが出ておりました。それに次ぐ点数は、実はこれは千葉県の佐倉の飯塚地区というのが百六十六点というわけで、第三番目に栃木県の矢板の片岡地区、これが百五十一・五というように点数をつけてこられました。 そのうちで最も誘致運動といいますか、来てほしいというので熱心なのが高根沢地区と矢板であります。佐倉のほうはあまり熱心ではありません。したがって、いろんな条件がよくても、土地も相当高い値段につくでありましょうし、協力を得るのに相当骨を折るという別な条件がありまして、結局最後に高根沢と矢板にしぼりまして、そしてどちらかにしようということで、さらにそれの調査を進めて、それが決定いたしましたのが昭和四十二年の三月七日であります。 そこで高根沢地区を新しい牧場の最も有力な候補地ということに決定をいたして、これを得るためには、空港公団で新しい牧場をつくってもらう。直接下総御料牧場の地域に見合う部分と交換というような形でいく。交換でありますが、実際の場合はやはり売り渡し、買い取りというような形にもなるわけでありますが、しかし交換契約ということで、その契約を四十二年度中に結べるようにしようというので、四十二年度の予算書の中に二十二億円を限度とする範囲で国庫債務負担行為を結べる。現実にそれを取得するのは四十三年または四十四年というふうにそのときはうたっておりました。しかし、四十二年度は現実にこの空港公団と交換契約を結ぶところまでいきませんでした。交換契約を結ぼうといたしますときには、相当こまかい設計などがありませんときちっとした金額が出ませんものですからできなくて、四十二年でできなかったものですから、さらに四十三年度の予算書にもう一ぺん同じように二十二億の範囲内で予算外の債務負担行為の契約を結び、現実に取得するのは四十四年度というようなことを国会におはかりしてその御承認を得て、いま高根沢地区に準備をいたしておる、そういう経緯でございます。
○鈴切委員 高根沢のほうに取得をする経緯は一応御説明願ったわけでありますが、この経費関係については非常に複雑な経緯をたどっておるように思いますが、昭和四十二年及び四十三年の予算において国庫債務負担行為等を含めていろいろの経緯をたどって今日にきているわけでしょうが、そういう点について総務長官から、経費関係についてもう少し詳しくお話を伺いたい。
○床次国務大臣 概略につきまして申し上げたいと思いますが、国庫債務負担行為を二十二億計上いたしたわけでございますが、それに従いましてまず御用地であります御料牧場である三里塚に対しまして、これを皇室用財産から普通財産にいたしました。そうしてその普通財産を公団のほうに売り払う。同時に空港公団のほうにおきましては栃木県に土地を入手いたしまして、そうしていろいろ設計に基づきまして必要な施設を実行する。それがほぼことしの秋には完成するというわけであります。したがって、本年におきましていわゆる下総のほうを出しまして、二十二億のほうの支払いをいたしまして、そうして新しい栃木県の財産を手に入れるという契約を結ぶことになったわけであります。 なお、その移転が伴いますと同時に、いわゆる御料牧場としての行政機関を設けようというわけでありまして、事実行為が一とおり完了する見込みがつきましたものですから、今回は宮内庁法の改正といたしまして行政機関たる御料牧場を設けようという手続をお願いしておる次第であります。
○鈴切委員 なぜこのような複雑な手続をしなければならないのか。宮内庁法を改正して国会の議決を求める手続をすれば、このような複雑な手続を経なくても済んだのではないか。私どもはそのように思うわけでありますけれども、どうしてその複雑な手続をしながら今日にきたか、その点についてお伺いいたします。
○床次国務大臣 ただいま申し上げましたように、場所、物件というものとそれから同時に人員がついておる次第であります。したがって、人が集まって役所を設けるだけでありますならば、宮内庁法だけでもってすぐできるわけでありますが、しかし入ります施設をつくらなければならぬ。そのために債務負担行為等によりまして工事を進めてまいる。それでいよいよ施設ができ上がりましたときに、人員も一緒に、新しい行政機関ができるわけで、最後の手続といたしまして宮内庁法の改正をお願いする次第であります。
○鈴切委員 これは前からもいろいろ問題になっておりますけれども、事実関係が相当進行しておるわけです。すでに高根沢においては相当の進行状態になっていることは、私どもはこの目で確かめてきたわけでありますけれども、そのあと宮内庁法の改正だけで行なおうとすることは国会の審議の制約を免れんというような、そういう点が十分見受けられるわけでありますが、政府はそういうような改正が、たとえば総定員法の問題にしても、やはり政令によって国会の審議の制約を免れる、そういうような改正になってきておるように思われるのです。そういう点についてもう少しはっきり御答弁願いたい。
○床次国務大臣 今回の取り扱いにおきまして、ただいまお話がありましたような国会の手続を免れようというような考え方はいささかもございません。従来からとってまいりましたところのいわゆる建築交換という場合の取り扱いは、全部ただいまのような形式によって行なわれておるのでありまして、例を申し上げますると、たとえば国立教育会館の設置におきましては、工事は昭和三十六年から三十九年に実行いたしまして、その完成の暁をまちまして設置法におきましては三十九年にこれを設けておる。国立劇場におきましても、工事は昭和三十九年から四十一年にかけて実施いたしまして、そうして最後的に四十一年に法律のおきめをいただいておるという次第でありまして、今日までかような施設と申しますか、行政機関の移転、新設等にあたりましては常にかような形式をとっておるのでありまして、なお国会におきましては、先ほど御説明申し上げましたが、四十二年に国庫債務負担行為を予算において計上いたしております際におきまして、十分に今後の方針というものにつきまして御説明を申し上げ、そして栃木県に移転するのだという事実につきましては御説明申し上げてあったわけであります。さような手続を踏んで今回最終的な仕上げとでも申しまするか、処置をお願いしておる次第であります。
○鈴切委員 国有財産法の第十三条二項の規定の解釈についてはどのような見解を持たれますか。その点について。
○瓜生政府委員 この規定は、たぶん皇室用財産を取得する場合に、国会の議決がいるというその規定かと思いますが、「皇室用財産とする目的で寄附若しくは交換により財産を取得し、又は皇室用財産以外の国有財産を皇室用財産としようとするときは、国会の議決を経なければならない。但し、当該財産の価額が三千万円以上である場合を除く外、毎年四月一日から翌年三月三十一日までの期間内に、その寄附若しくは交換により取得し、又は皇室用財産とする財産の価額の合計額が三億円に達するに至るまでの場合については、この限りでない。」この規定でございましょうが、それについて特定国有財産整備特別会計法の附則第八項に「附則第四項第二号に規定する施設でこの法律の施行前にその取得に係る契約につき予算をもつて国会の議決を経たものについて、特定国有財産整備特別会計法第十六条第二項の規定により一般会計に所管換をする場合には、国有財産法第十三条第二項の規定は、適用しない。」今度の場合でありますと、昭和四十四年の、この特定国有財産整備特別会計法に基づきまして、特別会計でその予算が計上されておるわけであります。これは大蔵委員会あたりで審議されまして、私ども大蔵委員会に出て御質問にお答えしたことがございますが、それによって国会の議決を経ておりますから、したがって、特にこの案件だけを議案として国会の議決を経なくてもよろしいということになっておるわけであります。
○鈴切委員 皇室用財産の取得については、第十三条の二項の規定の解釈からいうならばやはり国会の議決を要する問題であるわけですが、いまお話しになったように、特別会計法の附則において国会の議決を要しないという方法をとったということは、私は憲法八条の精神に反するのじゃないか。予算で議決を経たというけれども、予算は単なる支出の見込みにすぎないのであるから、憲法の趣旨、国有財産法の規定から見て当然国会の議決を経るべきだ、そのように私どもは解釈をしておるわけですが、そういうことは結局国会の審議からはずれて、何でも政令等を経てきめられていくという状態によって、国会の審議の目の届かないところで行なわれているというふうに判断できるわけですけれども、やはりこういう問題については当然国会の議決を要するという姿をとっていかなくちゃならないと思うが、その点についてお伺いします。
○瓜生政府委員 その点につきましては、ずっと前は、いま先生のおっしゃったような規定になっていたのでございますが、予算として御審議を経て一ぺんきまっておれば、またあらためてこの皇室用財産取得に関するこういう議決をダブって受けなくてもいいじゃないかということが大蔵委員会のほうの審議でありまして、それで数年前からそういうふうに改正になっているのであります。これは能率をあげられるという精神じゃないかと推察いたしております。
○鈴切委員 最近政府は、ともすれば予算で審議をお願いしてあるからと、たとえば総定員法の政令委任の場合などに説明しておりますけれども、そうなると予算関係法案は、予算さえ成立すれば不必要という極端な結論になってしまうのではないかと思う。そうなった場合には、完全に国会無視という形になり、行政府の独断専行となるのではないか。予算はあくまでも収入、支出の見込みであり、支出は国会の議決を経た支出基準を定めるほかの法律等の議決を経てなされるのが至当ではないか、このように思うのですが、この点総務長官どうですか。
○床次国務大臣 国会の御審議に対しましては十二分に尊重しておる次第でございまして、ただいまも申し上げましたごとく、この御料牧場が移転をするということにあたりましては、債務負担行為でもって予算をお願いしておるわけでございます。その節に、いろいろとどこにどういうものをつくるかということについての御承認を願っておるわけで、その最終的の手続といたしまして、今回の宮内庁法の一部改正法案というものによりまして御審議を願っておる次第でありまして、国会の御趣旨は十分に尊重している次第でございます。
○鈴切委員 今度の新牧場は二十二億円ということでありますけれども、はたして二十二億円で完成ができるかどうか、その点についてお願いします。
○瓜生政府委員 二十二億円で新しい牧場はできる予定でございます。
○鈴切委員 下総の御料牧場の土地の評価額は幾らでありますか、この点お願いします。
○瓜生政府委員 この点は大蔵省の理財局のほうでやっておるわけでありまして、私のほうの所管ではなくて、こまかい点はわかりませんが、あそこは高根沢のあの土地に比較しますると、いわゆる単価は高くなっているはずであります。
○鈴切委員 少なくともこういう問題を取り扱う限りにおいては、それは大蔵省のほうの関係だといえばそれまででありますが、しかしそういう点まで事こまかく見ていかなくちゃならぬではないかと思います。公団が農民から買収した土地の価格はどれくらいであるか。それと比べてどうなのかという点についてはいかがでしょうか。
○今井参考人 公団が農民から買収した価格は、当時の敷地内の条件派の方々、ほとんど十割に近い農民の方々でありますが、こういう方々と折衝の結果、協定によって基準価格がきまったわけでございますが、畑の反当たりの値段、これが百四十万円、山林原野が百十五万円、水田が百五十三万円、さら地が二百万円、こういう値段になっております。これと御料牧場との価格の比較でございますが、御料牧場のほうの価格につきましては、先ほど瓜生次長からもお話がございましたように、理財局のほうで所管をいたしておりますので、いまここで私が価格表を詳細に御説明できません。
○鈴切委員 約二十二億円に相当する百九十三ヘクタールを出資してしまうというのであるから、もし二十二億円でできなかったときは、その不足額をどこから支出をすることになりますか。
○瓜生政府委員 二十二億円でできるようにすることが、予算を執行する立場から見て、これはやはりやるべきことでありまして、二十二億の範囲でやるべきであって、予算できめられた場合、いつでもそういうふうに考えなくちゃいかぬだろうと思っております。
○鈴切委員 それは当然わかるわけですけれども、あの御料牧場の残り約二百七十五ヘクタールは、今国会の運輸委員会に付託されておりますところの新東京国際空港公団法の一部改正が成立をすれば、政府が公団に現物出資することになるわけですね。そういうことから考えれば、現在の百九十三ヘクタールを出資して二十二億円だということの評価をしているわけでありますけれども、それでできない場合、もしそれが二十二億でできない、それ以上かかったという場合をやはり想定しなくちゃならぬと思いますが、そういう想定をした場合においては、どこからその金が出るかということです。
○瓜生政府委員 二十二億の範囲で現在できるという確信を持っておるわけでありまするが、予算の執行でありまするから、それでできないからというようなことは普通はやってはいけないわけですが、あとなお建設費以外に何か整備をする経費が要れば、これはまた別の予算で要求をしてやるということであります。
○今井参考人 瓜生次長のいまの御答弁を補足して答弁いたしますが、現在ほとんど新牧場の工事につきましては発注をすでに終わっております。 二十二億円でできるかというお話でございますが、私どもは二十二億円でできるというふうにはっきり申し上げたいと思います。たとえば、用地費につきましては、すでに全部用地を買収いたしまして、七億一千万円、それから工事費につきましては土工関係あるいは電気施設、建築あるいは設計、全部合わせまして大体十四億八千万円ということでございまして、合わせますと大体において二十二億のワク内におさまる、こういうふうに考えております。
○鈴切委員 今度の新しい高根沢の牧場の立地条件について少々お尋ねしますけれども、まず一般に牧場の立地条件については、地形あるいは地質及び土壌、水はどうであるか、そういう問題等が論議をされるし、またそれが一番大きな問題になってくると思うのですが、その点について地形、地質及び土壌、水はどのような状況になっているか、これについてお伺いします。
○瓜生政府委員 新しい牧場予定地の地形は先日ごらんいただきましたように、なだらかな起伏がありますが、大体において、そう山があったり、谷があったりというようなことでない地形でございます。 この地質につきましては、牧場に適するかどうかということで、特に調べなければいかぬので調べた結果は、表土のほうの黒ボク、これが〇・八ないし一メートル、その下に鹿沼土というのが〇・一ないし〇・六メートル、その下がローム層でこれが十五メートルないし二十メートルで、この地質、土壌はこの牧場として適するという鑑定を受けております。ただ、難点をいいますと、酸度が幾らか高いという点があります。しかしその酸度の高さというのも、PH七程度が普通だが、PH五程度というのは幾らか酸度が強いというふうにいっていますが、このPH五――全然手入れをしない場合にPH五という程度は、三里塚の牧場のほうもやはりPH五・五ということで、まあ似ているわけであります。しかしこれは、これに対して石灰などを入れて中和をすればこれを適当な土地にすることができるということで、石灰とかそれから化成肥料等を加えて現在PH六・五近くになっている。ですから、その点の難点はそう心配しなくてもよろしいというふうに聞いております。 それから水の点でありますが、水は、地下水の関係は深く百メートルぐらい掘りますと相当の量があるので、一日に三千立方メートルぐらいの量はある。しかしそれは全部使うわけじゃありません。いま井戸を二つ掘っておりますが、井戸二つのうち、一つの井戸が三百二十立方メートル、もう一つ予備にそれに似たものをつくります。ところが一日に使用する水量は新牧場では一日二百五十立方メートルの程度で済みますので、したがって普通であればその一つの井戸でまかなえるということに聞いておるのであります。 以上でございます。
○鈴切委員 いまお話しがありましたとおり地質及び土壌についてはPH七が中性土壌でそれからPH五から六は酸性土壌、PH七以上がアルカリ性だ、とこういう状態ですが、高根沢はPH五だという状態で、それは要するに石灰を入れて中和をすればよいというお話でありますけれども、牧草ですが、クローバー類は豆科に属していて、これはアルカリ性土壌に適しているわけですね。この間見てきましたところが、やはりオーチャードという牧草にすっかり押されてしまって、クローバーが育っていないというふうな状態なんかも見たのですが、その点についてやはり土壌の関係じゃないか、そのように思うのです。それからオーチャードとペレニアルライは稲科に属していてこの酸性土壌に適している、こういう状態でありますので、当然現在の酸性土であるところのPH五、こういうところには適しているわけですね。そうなった場合、クローバーとオーチャードのかみ合わせについてどのような状態で今後やられていくか。しかも、あなたが言われるように、PH五の土壌を今後つくっていくと言われますけれども、はたして牧草が期待どおりに生育するかいなか、その点についてはどのようにお考えになっておられるか。
○瓜生政府委員 私はそのほうの専門家ではありませんので、専門的にはあるいは不完全かもしれませんが、牧場長から聞いている範囲ではうまくやれる。そういう点ではいまの三里塚の下総御料牧場とあまり変わらないようにやれるというふうに聞いておりますので、その種のまき方とかあるいは肥料のやり方などでうまくいくことかと私は信じております。
○鈴切委員 気象条件についてですが、気象条件が向こうの場合においては非常に雷等が多いということも現場の状況から聞くことができたわけですけれども、雷に対するところの対策についてはどのようにお考えになりますか。
○瓜生政府委員 雷に対しましては、建物その他馬の入るところ、牛の入るところ、家畜の宿舎について特に避雷の関係を注意して設計してもらい、その他住宅とかあるいは正門、そういうものについても同様避雷の関係は特に注意して費用をかけてもらっているというふうに聞いております。
○鈴切委員 一つは、高根沢に移すとなれば何としても職員の居住対策については一番私は問題ではないかと思うのです。この新牧場は、御存じのとおり宇都宮から約十二キロ離れたところにあって、周辺にはほとんど商店等がないという状態であります。しかも、職員は全部牧場内に新設される宿舎に入るということもこの間の説明で聞きました。そうなりますと、子弟の教育問題に対する対策はどのようにお考えになっておるか、その点について。
○瓜生政府委員 最初の生活物資などを買う関係でございますが、その点では現在の三里塚の下総御料牧場に比較いたしますと幾らか不便になるのは事実であります。現在の下総御料牧場ですと、三里塚の町へ買いものに行きますと五分か十分で買いものに行けるわけでありますが、今度の高根沢地区の関係のほうですと、食料品、雑貨等の簡単なものですと、上高根沢の学校がありますが、その学校の付近で買える。それが第二宿舎から一キロメートルくらい、第一の宿舎からは二キロメートル。ですから一キロないし二キロメートルありますから、三里塚の五分ないし十分よりはよけいかかると思います。それからそれはごく簡単なものしか売っておりません。そこでやや専門的なものになりますと、高根沢町の中心部まで行かないとありません。そうすると、牧場から四ないし五キロ、約一里前後ありますからちょっと離れております。専門的なものを買われる場合には、そういう点で歩けば四、五十分もかかるところにありますから、そういう点についてはこの牧場に必要なものの購入等でやはりトラックとか自動車を出す場合もありますから、場合によるとそういうときに福利施設の関係もときによると官庁でやってよろしいものですから、そういうときに、場合によってはある程度そういう便宜をはかることもできるのではないかということも考えられますが、しかしいずれにいたしましてもやや不便であることは事実であります。それに対する解消策は役所としてできる範囲でやっていきたいと思っております。 学校の関係でありますが、学校は小学校、中学校、高等学校、大学と、子弟がそれぞれ学校へ通っているわけであります。小学校関係ですと三十三名おりまして、それは現在ですと学校まで十分か二十分で行けるわけでありますけれども、今度の新しい牧場のほうに参りますと、第一宿舎のところからでありますと三十分くらいかかります。第二宿舎からですと十分か十五分くらい、幾らか近い上高根沢小学校というのがあります。そこへ行くわけですが、現在よりやや不便ですが、それほどではございません。 それから中学校の関係は、これはやはり近くに中学校がありますが、中学生は十四名おります。この十四名は、牧場から約四キロメートル離れたところに中学がありますから四、五十分かかるということで、この点は現在の下総の御料牧場の場合に比較して幾らかよけいかかります。しかし、下総の御料牧場の場合でも、すぐ近くに中学はなくて、やはり遠山中学校というところへ行くので、これよりやや近い程度で、そんなに違わないように聞いております。 それから、高等学校の関係になりますと、これは氏家に県立の高等学校があります。そこへおもに行くようになると思いますが、これがちょっと不便な点があります。牧場から一応宝積寺の駅まで四キロ、そこから氏家の駅まで汽車で行って五分かかる。氏家の駅から氏家高等学校まで十五分かかるというように、やや不便な点もございますが、しかし現在のところでも、すぐ近くの三里塚には高等学校がないので、県立多古高等学校、佐倉東高等学校それから成田農業高等学校というように、人によって違いますが、この程度よりはちょっと近いか、ちょっと程度で、そう違わないというように聞いております。そういうようなことであります。
○鈴切委員 いま、この子弟の教育問題に対する対策というものは非常に重要な問題じゃないかと思うのです。下総から高根沢へ移るについて、やはり子弟の教育等を考えた上において親が踏み切れなかった、そういう例も中にはあるのじゃないか。そういう点について、やはり子弟の教育問題に対する対策というものを今後十分に考えていかなくちゃならぬということが一つと、それからもう一つは、何といっても日常の生活必需品という問題については、いま御説明がありましたけれども、そんなような程度でこれだけの大世帯が引っ越すということはとてもできないのじゃないか、そういう点も将来相当具体的に考えていかなくちゃならない問題ではないか思いますが、総務長官、その点について。
○床次国務大臣 先ほど次長からもお答え申し上げましたが、できるだけ牧場といたしましても考慮すべきことだと思いますし、また、地元のほうにおきましても、喜んでこれを受け入れたのでありますから、やはりそれだけに、今後新しい人口の増加ということに対しまして施設もできてくると思うのです。この点は十分お互いに考えまして、不便のないように努力いたしたいと思います。
○鈴切委員 もちろん、将来市内との交通網等が整備されなければ、十二キロから離れたところで、この間も自動車で通らしていただいたわけでありますけれども、そういう点について、交通網の整備に対する計画があるかどうか、その点が一点と、それからもう一つは、東京との連絡のためには、宇都宮の場合においては、下総から比べるとかなり遠いという感じを受けるわけですが、外国の賓客等を迎えるときの交通はどのようにするかという点、この点についてお伺いいたします。
○瓜生政府委員 宇都宮との交通の関係は、現在はやや不便でありますが、県のほうで、ちょうど新牧場予定地の南のほうに県道がございますが、あれをずっと拡幅し、なお、その県道は鬼怒川のところにしっかりした橋がないのですけれども、その橋をつくれば、宇都宮からその県道を通ってバスなんかでずっと来れますから、いまよりもずっと便利になるというように聞いております。 それから東京との関係で、これは外交団の接伴を毎年やっております。五月のものが多いのですが、三日間にわたってやっておりますが、そういう場合、現状ですと、上野駅まで行っていただきまして、あそこから急行に乗って、宇都宮に行っていただいて、そこから自動車で牧場のほうへ行っていただくというのが一番早いかと思います。上野駅から宇都宮までが、たしか急行ですと一時間半くらいかかります。それに牧場までが十五分か二十分かかりますから、二時間足らずかかりますが、現在の三里塚の御料牧場の場合ですと、上野から成田まで京成電車で一時間くらい、それから成田から牧場までが三十分で、一時間半ですから、それよりややちょっと二十分くらいよけいかかりますが、しかし、そういうコースでお招きをすればいいと思います。 なお、将来ずっと東北高速道路というのができる予定で、現在も一部すでに工事をやっておられるようですが、これが三、四年先に完成しますと、宇都宮まで自動車で飛ばしても一時間くらいで行けるようになるというように聞いております。そうしますと、現在の三里塚の牧場へ行かれるのと似たり寄ったりの時間で行けるようになるんじゃないか、こう考えております。
○鈴切委員 最後に、いま下総の牧場に勤務している人の中で、高根沢に移転をする人が何人いるか、そして高根沢で雇用する人が何人の予定になっているか、また、下総から高根沢に行かれない方々はどのような事情があって行かれないのであるか、その人たちに対する対策はどのようになっておるか、この点についてお伺いいたします。
○瓜生政府委員 現在、下総牧場におる人が百四名であります。このお正月くらいはもっと数が多かったのですが、その後きょう現在で百四名。百四名の今後の予定でございますが、新しい牧場へ移っていくという方は八十四名であります。したがって、あと二十名の人は新しい牧場へ行けないわけでありますが、そのうち三名の人は、東京のほうの宮内庁のいわゆる本部の勤務に転換してよろしいというので転換いたします。あと十七名おられますが、そういう方につきましては、就職の希望の方はそれぞれあっせんをいたすことに努力いたしておりまして、空港公団のほうでも相当引き受けていただけるようになっております。なお、この中には女子の若い人でお嫁に行こうというような人もありますから、そういう人も含んでおりますし、それから農業を自分のところでしたいという人も含んでおります。 現在のところを申しますと、そういうことでございますが、今日まで一ぺんにいろいろ仕事を世話をするのもむずかしいので、いままでもずっと希望を聞きまして、去年くらいから転換をいたしております。本庁のほうへ行った人も相当ありますし、空港公団のほうにすでに移った人もあります。成田の市役所に移った人もあります。それから付近の民間の小さい牧場に移った人もあります。それで、就職のあっせんについては、われわれも特に注意しなければいけないことでございますので力を入れてまいりました次第でございますが、いまのところ、不安を持っておられる方がない状態になっておりますことを、私たちも一応安心をいたしております。
○鈴切委員 いまの御説明によれば、二十名のうち三名が宮内庁、あと十七名がそれぞれの職場につかれるということでありますが、その点について、やはりいままで長い間下総の牧場等につとめておられた方がこちらのほうの事情によってやめなければならないという状態になった以上は、万全の処置として、絶対に不平が出ないように、あとで問題を起こさないというような処置をして、初めてこういう問題がなされるのではないかと思うのですが、最後に、総務長官にその御決意のほどをお伺いいたします。
○床次国務大臣 今回の移転は、これが宮内庁の都合によりまして移転をし、それが従事しておりました職員に影響を及ぼすわけでありますので、お説のとおり、その今後の身上につきましては、万全の策を講じたいと考えております。
○藤田委員長 今井参考人には、長時間にわたり当委員会の審査に御協力をいただきまして、まことにありがとうございました。 次回は、二十二日午前十時理事会、十時三十分委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後四時五十一分散会