内閣委員会 第4号
- 発言数
- 132 件
- 登壇者
- 11 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1969/02/25
会議録
○藤田委員長 これより会議を開きます。 法務省設置法の一部を改正する法律案、恩給法等の一部を改正する法律案の両案を議題とし、順次趣旨の説明を求めます。西郷法務大臣。
○西郷国務大臣 法務省設置法の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明いたします。 この法律案の改正点の第一は、中央矯正研修所と地方矯正研修所の統合についてであります。現在、刑務所等の矯正の事務に従事する職員に対し、職務上必要な訓練を行なう機関として、中央矯正研修所と八つの地方矯正研修所とが置かれておりますが、この機構を簡素合理化するとともに、統一的な研修の実施をはかる観点からこの際これら九つの矯正研修所を統合して一つの矯正研修所とするとともに、必要があるときは、法務大臣は、支所を設置することができることとし、支所の名称及び位置を法務省令で定めることとしようとするものであります。 改正点の第二は、浦和刑務所の廃止と市原刑務所の新設であります。浦和刑務所の施設は、現在川越市に拡張建設中の川越少年刑務所が完成いたしました暁には不要となりますので、これを廃止することとし、また、現在交通関係受刑者の矯正施設としております千葉刑務所習志野刑務支所にかわるものとして、千葉県市原市に建設中の施設が完成しますので、これを市原刑務所としようとするものであります。 改正点の第三は、宮城県塩釜市ほか四カ所に入国管理事務所の出張所を置こうとするものであります。近時、塩釜港、直江津港、蒲郡港、富山港及び水俣港におきましては、出入国船舶の数が増加してまいりましたので、これらの港における出入国管理事務を一そう適切に行なうため、塩釜市、直江津市、蒲郡市、富山市及び水俣市の五市にそれぞれ入国管理事務所の出張所を設けようとするものであります。 なお、富山港につきましては、現在高岡市に所在する伏木富山港出張所において、その事務を処理しておりますが、同出張所は、富山港出張所が設置されました暁には、これを伏木港出張所に改めることとしております。 最後に、この法律案は、行政区画の名称の変更に伴い、旭川刑務所の位置の表示を改めるため、法務省設置法の別表について所要の整理を行なうことといたしております。 以上が法務省設置法の一部を改正する法律案の趣旨であります。 何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決くださいますようお願いいたします。
○藤田委員長 次に、総理府総務長官床次徳二君。
○床次国務大臣 ただいま議題となりました恩給法等の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び概要を御説明申し上げます。 この法律案による措置の第一点は、恩給年額の増額であります。 恩給年額につきましては、恩給審議会から恩給法第二条ノ二に規定されているいわゆる調整規定の運用の基準を示されるとともに、その運用の前提として現在の恩給年額を適正なものとする必要があるとし、その際現行の年齢によって区分されている三本立ての仮定俸給の統合をはかることが適当である旨の答申をいただきました。そこで、政府といたしましては、その答申の趣旨に基づき、物価の上昇その他諸般の事情を考慮し、その年額を、本年十月分以降、昭和四十年十月改定時の年額の四四・八%に相当する額に増額することといたしております。ただし、扶助料を受ける妻及び子並びに傷病恩給を受ける者以外の六十五歳未満のかかる普通恩給及び扶助料については、本年十月分から同年十二月分まで、増額分の三分の一に相当する額を停止することにいたしております。 その第二点は、特別項症の増加恩給の年額の是正であります。 公務傷病の程度のうち、最重症である特別項症の増加恩給の年額は、第一項症の増加恩給の年額にその年額の十分の五以内の金額を加えた額といたしておりますが、この割り増し率の最高限を十分の五から十分の七に引き上げようとするものであります。 その第三点は、特例扶助料等の支給条件の緩和であります。 旧軍人、旧準軍人が内地等において職務に関連して負傷し、または疾病にかかり、在職期間内に死亡し、あるいは在職期間経過後、厚生大臣の指定する結核等にあっては十二年以内、その他の傷病にあっては四年以内に死亡した場合には、その遺族に対しまして特例扶助料または特例遺族年金が給されることとされております。今回の措置は、この支給条件である在職期間経過後十二年または四年以内に死亡したことという条件を廃止し、特例扶助料等の支給範囲を広げようとするものであります。 その第四点は、長期在職者の恩給年額についての特例であります。 実在職年の年数が普通恩給についての所要最短年限以上である者に支給される普通恩給については、その年額が六万円未満の場合には六万円、遺族に支給される扶助料については、その年額が三万円未満である場合には三万円としておりますが、これを、普通恩給の年額が九万六千円未満のものにあっては九万六千円に、扶助料の年額が四万八千円未満のものにあっては四万八千円にそれぞれ引き上げようとするものであります。 その第五点は、傷病年金を併給されている加算恩給についての特例であります。 加算年を算入して初めて普通恩給についての所要最短年限に達する者に支給される普通恩給の年額は、その者の年齢が七十歳以上である場合を除き、その年限に不足する年数に応じて減額されておりますが、この加算年を算入することによる普通恩給を受ける者が、傷病年金を併給されている場合には、七十歳以上の者と同様にこの減額を行なわず、実在職年の年数が普通恩給についての所要最短年数である場合の年額の普通恩給を支給しようとするものであります。 その第六点は、扶養家族加給額等の増額であります。 傷病恩給にかかわる扶養家族加給及び公務関係扶助料にかかわる扶養遺族加給の年額は一人につき一律四千八百円といたしておりますが、これを、妻については一万二千円に、妻以外の加給対象者については一人に限り七千二百円にそれぞれ引き上げようとするものであります。 その第七点は、未帰還公務員の退職時期の制限の廃止であります。 未帰還公務員につきましては、昭和二十八年七月三十一日において普通恩給についての所要最短年限に達している場合には同日、同日後その年限に達することとなる場合には、その年限に達した日にそれぞれ退職したものとみなし、その在職年を計算することとしておりますが、これを現実に公務員としての身分を保有していた帰国または死亡の日までの年数はすべて恩給の基礎在職年に算入しようとするものであります。 その第八点は、旧軍人の仮定俸給の是正であります。 普通恩給の年額計算の基礎となっている実在職年の年数が、普通恩給についての所要最短年限以上である旧軍人にかかる普通恩給または扶助料の年額の基礎となる仮定俸給については、旧文官の恩給との均衡等を考慮し、准士官以下は三号俸、尉官は二号俸、佐官以上は一号俸それぞれ是正しようとするものであります。 その第九点は、元一般官公署の公務員であった琉球諸島民政府職員の在職期間の通算等であります。 終戦時において元一般官公署の公務員であった者が、その後琉球諸島民政府職員となった場合には、その職員期間を公務員期間に通算することとするとともに、普通恩給権を有する旧外地官公署職員が琉球諸島民政府職員となった場合においても、その職員としての在職期間を公務員期間に通算しようとするものであります。 その第十点は、傷病恩給症状等差の是正であります。 傷病恩給症状等差調査会の報告の趣旨にかんがみまして、傷病恩給の査定の基準となる症状等差を規定いたしました恩給法別表の改正を行ない、本年十月から新しい基準に従い、その改善をいたそうとするものであります。 右の措置のほか、一の増額措置に伴いまして恩給外の所得による普通恩給についての停止基準を改めますとともに、その他所要の改正をいたすことといたしております。 なお、以上述べました措置は、昭和四十四年十月一日から実施することといたしております。 以上が、この法律案の提案の理由及び概要であります。何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御賛同あらんことをお願いいたします。 ————◇—————
○藤田委員長 次に、外務省設置法の一部を改正する法律案及び在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律の一部を改正する法律案を一括して議題といたします。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。稻村隆一君。
○稻村(隆)委員 愛知先生が今度は新しく外務大臣に就任された機会におきまして、私はモンゴル人民共和国と日本との国交回復の問題について、大臣の御意見並びにお考えをお聞きしてお尋ねしたいと思います。 実は、私この問題について責任があります。一九六六年にモンゴル人民共和国の革命四十五周年式典に招待されたときに、ツェデンバル首相からぜひ会いたい、こういうような話があって、面会したのですが、そのときに、ひとつ日本に帰ったならば佐藤総理と椎名外務大臣に、私が日本との国交樹立を熱望しているからぜひそのことを総理大臣と外務大臣に伝えてもらいたい、こういうふうな話があったわけであります。 そこで私は、ちょうど帰ったときは、臨時国会が開かれておったときでありますから、外務委員会においてそのことを佐藤総理大臣にお伝えすると同時に、この際すみやかにモンゴルとの国交樹立をやってはどうかということを申し上げたわけであります。佐藤総理は、モンゴルが国連に加盟するときには、日本代表が拍手を送っているのだから、承認したも同様である、しかし大公使の交換になると、まだいろいろな技術的な問題が残っておるので、それさえ解決すれば国交の樹立は前向きで検討したい、こういうふうな御答弁であったわけであります。その後長谷川代議士が団長としてモンゴルに墓参に行ったときにも、当時ツェデンバル首相は旅行中でおらなかったようでありますが、長谷川代議士と同行した外務省の課長の方が向こうの外務省の人といろいろ話し合いをしたわけであります。帰ってからお話を聞きますと、どうも賠償問題があるので、これはよほど慎重に検討しなければならない、こういうふうなお話であったわけであります。その後モンゴルの第一外務次官ですね、その人が貿易問題で日本に来たわけであります。私に面会を申し込んだので面会いたしますと、どうでしょう、この辺でひとつ国交樹立の問題を日本政府と話し合いたいと思うのですが、あなたの考えを聞かしていただきたい、とこういうことだったわけであります。そこで私は、はっきり申し上げておくけれども、賠償の問題を出したらこれはむずかしくなりますよ、借款くらいはよろしいが、とこう私は申し上げたのです。その点、第一外務次官は、それはわかっております、とこういうことであった。それで当時外務当局と接触したはずですね。ところが国民政府がそれを聞きまして、国民政府の大使が外務省に牛場事務次官をたずねて、これは私の記憶で間違っておるかもしれませんが、モンゴル、外蒙古はわれわれの領土なんだから、それを承認してもらっては困る、こういう申し入れをしたということが新聞に出ておったのです。それに対して牛場次官は、この新聞の報道でありますが、モンゴル人民共和国と外交関係を樹立する気持ちは全然ない、そういう意思はない、とこういうことを国民政府の大使に答えた、こういうことが出ておりました。 そこで当時私は、内閣委員会であったか外務委員会であったかわかりませんけれども、三木外務大臣にそれを尋ねたわけです。いや、牛場君はそういうことを言ったかしらぬが、これもはっきりわからないけれども、自分としてはモンゴル人民共和国と前向きで国交樹立の話し合いをするつもりである、ただ、どうも向こうは賠償を要求するのじゃないかということが感じられるので、その点がどうも、もう少し検討してみないと、うっかり国交樹立の話には乗れない、こういうお話であったのです。そこで私はそのとき申し上げたんですが、当時の速記録をここに持っておりませんけれども、そのひまはなかったものですから調べませんでしたが、そんなはずはない、というのは、ツェデンバル首相が私に、どうかモンゴルと日本との国交樹立ができるように尽力してもらいたいと言ったときに、私はただ一つ聞いたのです。あなたに何か条件がありますかと聞いたところが、条件は全然ありません、その点は毎日新聞の記者にも私ははっきり言っております、何にも条件はありません——それは間違いありませんねと言ったら、間違いありませんと、こう言うのです。そこで条件がないということは、賠償は要求しない、こういう意味だと私は理解したわけです。その賠償というふうな問題を出しますとやぶへびになりますから、私はそのことは深く尋ねないで帰ってきたわけなんでありますが、そのことも当時外務委員会において佐藤総理にお話ししたはずでございます。 以上のようなわけでありまして、すでに国連に加盟するときは日本の代表は拍手を送っているのだし、モンゴルとの国交樹立に対しては何らの支障がないはずであります。この点、国民政府が反対をするというけれども、御存じのようにヤルタ協定がありますが、ヤルタ協定では第一条において、モンゴル人民共和国、外蒙古の現状は維持すると、こういうことが規定されておるわけであります。このヤルタ協定はあとで蒋介石総統の同意を得ておるわけです。国民政府はいまそれをかれこれいう法律的な根拠は私は何もないと思っております。そういうわけですから、それは希望としてはなるべく国交樹立をしてもらいたくないということをいうかもしれぬけれども、何も国際法上の障害はないはずですから、そこでもうとっくにこれは国交樹立の問題が具体化していなければならぬのですが、まだやはり宙に迷っておるような状態でありますから、この点どうなっておるのか。新外務大臣はモンゴル人民共和国との間の国交樹立をやる気があるのかないのか、それをお尋ねしたいと思っております。
○愛知国務大臣 モンゴルの問題につきましては、従来外務委員会、あるいは予算委員会、分科会その他におきましての稻村先生はじめ御熱心な方々からの御意見を、あらためて就任後過去の経緯、それから政府の総理はじめ当時の外務大臣の答弁等もしさいに私としても検討いたしました。 御承知のとおりでございますから詳しく申し上げるまでもございませんけれども、従来政府としては、国連総会においてモンゴルの加盟のときにとった態度によりまして、事実上承認している、現在のところそれ以上国交を直接結ぶということは考えていないというのが従来の態度であったようでございます。 そこで、私もいろいろ考えておるわけでございますが、一つはいま御指摘がございました賠償の問題というのは、やはりわが国の国益を守る上からいいまして大事な点ではなかろうかと思いまして、いま御意見を伺いましたが、このことが一つと、それからもう一つは、やはり国として承認の手続をとり、国交を樹立するということになるにつきましては、日本として友好関係にある諸国の考え方というようなものも十分に根回しをいたしまして、その上でそういう措置をとるということが大切なことではなかろうかと思います。私はそういう点を今後もう一つ私の立場に立ちまして十分検討してまいりたい、こういうふうに考えております。 なお、先ほどもお話がございましたが、われわれの自由民主党の長谷川峻君が御一緒にモンゴルに参りまして、帰りましてから実は私も、当時個人としての、一党員としての立場ですけれども、長谷川君からも、承認をしたほうがよろしい、すべきであるという強い意見を聞きました。まあ党員としてもひとつ協力してくれ、こういう積極的な話も当時から聞いておるようなわけでございます。私といたしましても、これは非常に大切な問題であるし、何とかひとつ、いまもお話しのような線に沿うた考え方をとりたいと思っておりますが、いま申しましたように、あるいは賠償の問題、あるいは自由主義国家群の動向というようなことももう少し見きわめてまいりたい、こういうふうな考えで現在おりますわけでございます。
○稻村(隆)委員 それで、モンゴルとの国交樹立の問題は、その後中川駐ソ大使とソ連駐在のモンゴル大使との間の直接の話し合いに移っていっていることは、これは事実ですか。
○愛知国務大臣 その点は、ちょっと私つまびらかでございませんから、政府委員から……。
○須之部政府委員 お答え申し上げます。 東京におきまして、先ほど先生のおっしゃいましたように、私の前任者の小川局長が接触したことがございますが、それと時期的に並行いたしまして、モスクワにおいて中川大使とモスクワにおりますモンゴルの大使と二、三回にわたりまして接触いたしましたことは事実でございます。いま具体的に何月何日だったかと仰せられますと、私もちょっと記憶がございませんが、六六年ないし六七年当時でございます。
○稻村(隆)委員 その後話し合いを二、三回しているらしいのですが、そのとき何も国交樹立に関する具体的な話は出ませんでしたか。
○須之部政府委員 具体的な話し合いは特に進んでおりません。ただ、先生の先ほどおっしゃいました賠償の問題に関連いたしましては、名前については必ずしもそういう名前にこだわらないという態度は示しておりますけれども、やはり日本に対して請求する疑うべからざる権利は持っているという態度は、依然として持っておるように了解しております。
○稻村(隆)委員 中川大使にもこの前モスクワでお会いしたときに、賠償という具体的なことばを使いましたかと言ったところが、そういう賠償という話は一つも出なかった、しかし何かやはり経済的な代償と申しますか、そういうものは何か持っているはずだ、こう言うのです。それは具体的に言えばノモンハン事件か何かのときの賠償かと言ったら、どうもそうらしいというふうなことを言っておりましたが、そういうことは具体的にわからないのですか、どういう問題だか。
○須之部政府委員 まあ賠償といいますと、私ども普通第二次大戦のときに伴う賠償を念頭に置くわけでございますが、いままでの先方の話を聞いてみますと、むしろもっとそれ以前の、おっしゃいましたようなノモンハン事件当時からのことも含めての何か一種の当然日本として払うべきものだという考え方を、日本に対して持っておるようでございます。
○稻村(隆)委員 私は、この前日本で第一外務次官に会ったときに、賠償というふうなものを具体的に出してはもう絶対だめだと思う、私の考えでは。そこでモンゴルはずいぶん未開発資源が多いんだから、そういうものに対する長期借款とか、あるいは日本の財界から開発をしてもらうとかいう話を具体的に持ってきたらどうだ、そう言ったところが、それはしごく名案だ、名案だから本国に帰って検討して、いずれまた御相談をするということになって、そのまま何とも言ってきませんけれども、いま貿易代表団が来ているようですね、御存じですか。ガルサンジャップというのが通訳になって貿易代表団が来ておるはずですが……。
○須之部政府委員 先般、例の総評の招待で来ておることは存じておりますけれども、その後来られたということは、どうも私は不勉強なのかもしれませんが、ちょっといま存じません。
○稻村(隆)委員 代表団が来ておったですね、総評から招待されて。それに、日本語のできる人はあそこはきまっておるわけです、日本語のできる人は十人ぐらいしかおらぬのですから。全体で百三十万ぐらいの人口のうちで十人ぐらいしかいないので、それで貿易省の役人でガルサンジャップというのがおるんですけれども、これは非常に日本語がじょうずなんです。それがついてきておるのですが、まだ私は会いませんけれども、最近私に会見を申し込んできておるのですが、貿易使節団が十八日来る、それでそれを待っているんだ。それが来たらまたいろいろ話があるんだが、実は国交樹立の問題についてあなたと懇談したいことがあるんだがというふうな話だったわけですね。それはおそらく私が言った、金の賠償はだめだろうし、現物賠償もだめだろうから、日本の財界からどこか開発してもらうとかなんとかというふうなことで話を持ってきたらどうだという話、それと関連しておるのかもしれぬのです。それはまだ会ってみなければわかりませんが、二、三日中に会うつもりですけれどもね。その貿易代表団の来ておるのは御存じないのですか。外務省をまだたずねておりませんか、その連中は。
○須之部政府委員 まだ外務省の者はだれも会っておりません。
○稻村(隆)委員 とにかく私はいますぐ、これはもう国交樹立の具体的な問題に入ったほうがいいように思うんですがね。大臣、これは前向きに検討されたらどうですか。そういうつもりはありませんか、外務省では。
○愛知国務大臣 先ほどお答え申し上げましたところで、私の気持ちというものは御了察いただいたかと思いますけれども、要するにいま御論議がございました賠償というような問題、それからやはり日本として新たなる措置をとるということでございますれば、できるだけこれを友好国間からも支持と理解を得るような形で私はやりたいと思いますが、そういう問題をこれから前向きに検討いたしながら考えてまいりたい、こういうふうな現在私の心境でございます。
○稻村(隆)委員 これは私の希望ですけれども、すみやかにやはりこれは前向きで国交の樹立をやるように、ひとつしていただくことを私はお願いする次第です。 ついでですから、私はこれはいろいろな法律的な問題はここで申し上げませんが、今度外務大臣アメリカへおたずねになるそうですけれども、私、国民の一人として、立法府の一員としてお尋ねするわけなんですが、どういう問題でおたずねになるのですか、差しつかえない範囲でお聞かせ願いたいと思います。
○愛知国務大臣 御承知のようにアメリカも新しい政権が最近発足したわけでございますので、この新しい政権の考え方、日米関係のいろいろの問題についての向こうの姿勢と申しますか、そういうものについても十分私は理解をする必要があると思うのです。またその姿勢がわが国の国益に合うように、またいろいろの懸案を片づけるにいたしましても、われわれの考え方が強く彼らの考え方の中に反映していくことが望ましいと思いまして、かねがね連絡をしておりましたところ、ちょうどこちらも国会が済んだあとの時期、向こうも六月早々が都合がいいということでございますので、主としてロジャーズ国務長官と会談をいたしたい、こういうことで現に計画を進めております。これは申すまでもないところでございますが、日米間の最大の懸案は、沖繩の返還を早期にしてもらいたいことでございます。それらの点につきましてもわれわれの考え方というものを十分先方にも理解をさせて、そして十一月以降と一応予定いたしておりますが、両国最高首脳間の会談が実りの多い、国民的な期待にこたえ得るような結果が出るような前工作といいますか、レールを敷くと申しますか、そういう心組みでこの沖繩問題については対処してまいりたい。おおよそ申し上げますと、そういう考え方でいるわけでございます。
○稻村(隆)委員 佐藤総理が十一月に行かれるのですが、その前の予備折衝というふうなことになるんでしょうね。
○愛知国務大臣 その予備折衝ということばの問題でございますけれども、これはなかなか困難な問題であろうと思いますので、まずその基本的な考え方につきまして、できるだけ日本国民の期待するところを大いに主張するということで、まず幕を切りたいと思っております。それからほぼ半年近く首脳会談まで持っていきますのにございますので、その間にはちょうど日米経済閣僚会議がことしは東京で開かれることになっておりますから、主要閣僚がこちらに参ることも期待しております。そういうときにもまたいろいろと話し合い、主張をする場もございますし、またその後に国連総会がございますので、この機会にまたアメリカで話し合いを続けることも考えられます。いろいろの機会をできるだけ多くつくって接触をしてまいりながら、その間日本の世論の動向等も十分わきまえて、これの期待に沿うような環境づくりをしていきたい、こういうふうに考えておるわけでございます。非常に困難な問題であると思いますだけに、ある程度の日数をかけ、それから一発勝負ではとてもいかないと思いますので、十分の準備態勢で話し合いを盛り上げていきたい、こういうふうな気持ちで現在おるわけでございます。
○稻村(隆)委員 一番重大なのは私は沖繩問題だと思っておるのです。沖繩問題も、これは向こうの原則はきまっているでしょうが、まだほんとうの腹がきまっているかどうかも疑問だと思うのです。あなたが行っていろいろお話しをすることによって、向こうの腹もきまるのじゃないかと思うのです。だから、あなたが行っていろいろお話しされることは私は非常に重大だと思うのですよ。そこで、日本国民の要望は沖繩の無条件返還だと思うのです。しかし、それにはいろいろなあれがありましょうから、少なくとも本土並みの返還というのはこれは常識じゃないでしょうかね。それから外交上の交渉にしても、外交上の交渉はいろいろ譲歩もあるから、どういう結果が出るかということはいまから予測はできないけれども、少なくとも交渉としては本土並み返還が常識じゃないかと思う。それをどうも、総理やあなたの予算委員会における御答弁などを新聞で拝見いたしますと、白紙だとか、まだきまってないとかいうふうなお話なんです。むろんそれは具体的なことまでまだきまってないということは当然だと思うのですが、しかし常識として、本土並み返還が私は外交交渉のイロハじゃないかと思っておるのです。その点、いかがなんですか。
○愛知国務大臣 そういう御意見、そういう見方というようなものも十分私は胸に体して話し合いに入ってまいりたいと思っております。ただ私は、今度のやり方はいわば話し合い解決で、対決してやろうという姿勢はとっておりませんものですから、それだけに先ほど申しましたようにある程度の時間もかかりましょうし、また話し合いに入ります前にも向こうの考え方というものも探りながら、その間にだんだんと私としての考え方を固めてまいりたい。むずかしい問題であり、かつ複雑な問題でございますから、早期に一つの意見というものを決定的にするということはまだその時期ではないというような意味合いで、私どもとしての腹がまえも、ことに基地の態様というようなことにつきましてはまだ考えをまとめておりませんものですから、そういうことから白紙という表現が使われているわけでございます。そういう点を御了解いただきたいと思います。
○稻村(隆)委員 これ以上私、お尋ねしないことにしましてこの問題を打ち切りたいと思いますが、ただ私の希望するところは、日本はいまやはり米ソの次に工業生産力の多い、まあ大国ということばを使ってはどうかわかりませんけれども、とにかく世界における大国であることは間違いないのだから、それであなたも国を代表して外国に使いをする場合においては、占領下の時代から習慣になっておるような従属的な態度でなくて、あくまでも対等の立場において、日本国民の真の要望を率直に向こうに伝えてもらいたいと思うのです。それによって向こうの政策、向こうの考え方を決定する一つの材料になると思いますから、その点ひとつ堂々と交渉していただくように切望するわけでございます。
○愛知国務大臣 お話しの点はまことにありがたい御注意でございまして、十分そういう気持ちを体して事に当たってまいりたいと思います。
○稻村(隆)委員 私は次に、中国問題に対して、むずかしい問題、こまかしい問題は別としまして、率直に大臣の御意見を承りたいと思っております。というのは、いろいろの技術的困難がありましょうけれども、特に中国問題は日本にとって一番重要な問題なのです。好むと好まざるとにかかわらず、日中国交の回復なくして私はアジアの平和もないし、日本の安定もないと思うのです。これはしかし口では簡単にいうけれども、実際これを具体化する上においては非常に困難が伴ってくると思うのです。しかし私は、この辺で日本は中国承認の決意をする段階にきているのじゃないか、こう思うのですが、その点外務大臣の御意見をお聞きしたいと思います。
○愛知国務大臣 この問題、お説のように、日本としても非常に大切な、重要な問題であるという観点から、私といたしましても、いろいろの角度から情勢を分析し、そして日本のとるべき態度というものについて最善の方策をとってまいりたいと思っております。ただ、現在承認するというようなことについて、私としてはそういう意見を現在は持っておりません。と申しますのは、従来からの非常に大きな問題でありますけれども、国交がございません状態としては、私はわが方のとってまいりましたやり方というものは、相当賢明な策ではなかったか、こういうふうに考えているからでございまして、たとえばアメリカとの間で大使級会談というものが百三十何回も行なわれ、また行なわれようとしております状況もございますけれども、日本としては御案内のように、与党の有力な議員の往来もございますし、貿易も覚え書き貿易はじめ相当幅広く行なわれております。これはおそらく世界のどこの国よりも貿易の額も大きいんじゃないか。それから新聞記者の交換も行なわれております。こういう点はただ単に大使級会談というものが行なわれるというようなこと、そしてその内容が、たとえば新聞記者の交流というようなことをまずやろうではないかという程度のことで、しかもなかなかそれが進んでいないという現状に比べれば、日本と中共との関係というものは、実質的に相当のつながりができておる、こういうふうに私、考えるからでございます。 それからさらに最近はイタリア、カナダ等の動きがございます。これも十分注視いたしておるわけでございますけれども、イタリアは御案内のように、一月の末にネンニ外務大臣が、そろそろ中共承認の時期がきたのではないかという発表をしたわけでございますが、その後これといった具体的な進展はどうも見とれないわけでございます。それからカナダはようやく中共との接触ができたようでございますけれども、いろいろの状況から情勢を見てみますと、やはり中国本土とそれから台湾との関係をどういうふうにするかということについては、これはカナダと中共との間にも、これから意見をどういうふうにまとめるか、おそらく非常な困難な道を歩くのではなかろうかと思います。 こういうような状況から見てみますと、私どもとしてはあせらずに、いま申しましたような事実上の関係をつくっていく。そして率直に申しますと、中共側の外交姿勢というものが、ほかの動きがある程度あっても、それに対応する積極さというものがどうも足りないような感じがしてならないわけでございますので、それらをも見てみまして、中共の文化大革命がほんとうに終息して、そしてそれから外のほうを見て、国際社会に対しどういうふうな態度をとっていくかというようなことが、またわれわれとしては非常に関心の深いところでございます。いろいろくどくど申し上げましたけれども、要するに私の現在の考えといたしまして、中共承認というようなことについては考えておりません。事実上の関係を拡大していく。そして広く国際情勢の変転ということについて、十分な注意をもって見守っていくということが、現在としては最善の道ではないか、こういうふうに考えておるわけでございます。
○藤田委員長 菊池委員から関連質問の申し出があります。これを許します。
○菊池委員 先ほどの沖繩の問題についてちょっとお伺いしたいと思うのですが、総理の周辺からも沖繩の返還の米国との交渉にあたっては、韓国やあるいは台湾あるいはフィリピン、そういうところにも一応相談する必要がある、話し合う必要がある。この三国の代表を集めるなり、あるいは特使を派遣するなり、そういうふうにしてこれらの国々の意向を打診する必要はないか。もう申すまでもなく、沖繩の基地は、これらの国々にとっては、防衛上重大な関係を持つ基地でございますので、そういう考えを政府が持っていないかどうか、この点をお伺いしたいと思います。
○愛知国務大臣 第一に沖繩の問題につきましては、早朝返還ということと同時に、沖繩を含む日本の安全というものが確保されるということが、国家の存立の要件として絶対に必要な問題だと思います。これがどういうふうにして、どういう手段で沖繩返還後におきまして守り得るか、安心できるかという観点から検討することが、日本の国益を中心にした場合に、第一に必要なことであるというふうに思うのでございます。これは日米間の話し合いの主題ともいうべきことではないかと思います。それに関連いたしまして、その成り行き等につきまして、周辺の、いま御指摘の中華民国あるいは韓国というようなところが関心を持っているであろうことは想像ができますけれども、われわれの話し合いの主題はあくまで日本中心といいますか、第一義的にと申しますか、これが一番必要なことでありまして、まず日米間の話し合い、考え方の合意ということが第一に必要である、こういうふうにいま考えておりますので、政府のほうから積極的にそれらの他の国々に対して連携をとるということは現在は考えておりません。
○菊池委員 沖繩の基地は日本及び他の諸国の防衛に重大な関係を持っておる基地でございますので、日本からも、防衛庁のほうからもだれか加えて一緒にアメリカと交渉をなさる、そういう方法をとられることがまことに妥当であろうと思うのでありますが、いかがでございましょうか。
○愛知国務大臣 これは具体的な計画としてはまだきめておりませんけれども、これはもう内閣一体として取りかかるべき仕事でございますから、当然防衛庁その他関係方面の専門的な知識というものを結集する必要がある、このことはもう申すまでもないところでございます。さしあたりいまのところは、たとえば六月に私が参りますときにそういう大チームを編成していくということはいまのところは考えておりません。だんだん考えてまいりまして、そういう必要があればまた考えなければならぬかもしれませんが、ただいまのところはそこまで考えておりません。しかし、先ほども申しましたように、随時いろいろの意見を交換することが必要であると思いますから、いまお尋ねあるいは御意見の点は、十分にこれからの計画の中には含めていかなければならない、かように考えておるわけでございます。
○菊池委員 北方の日本領土は暴力によってソ連に押えられていますが、沖繩は条約によってアメリカに預けた島でございますから、この二つの島の間にはたいへんな違いがあるわけであります。北方領土が理由なくして押えられていることは日本の体面上も耐えられないことであります。ところが北方領土のほうはすっかり投げやりにされて沖繩問題だけ騒がれておるというまことに奇怪な現象を呈しておるのでございます。私は沖繩の人に何回か会いました、その意見を聞くと、長い間異民族の統治を受けておるということは耐えられない苦痛であると言っております。ところが、香港はこれまで長い間英国の統治のもとにある、それでいて中共は一度として英国に対して香港を返せと言ったためしがありません。香港に住んでおりまする住民もまた、ときたま騒ぐことはありまするけれども、大体満足しておる。異民族の統治を受けるということが恥ずかしいということであるならば、これはもうソ連なんぞは五十幾つの自治体があってみなこれ共産党という異民族の統治のもとにある。いまはもう世界連邦の時代、これからさらにまた宇宙時代に入ろう、そういうときに、人種の違いだのそれから民族の違いなんということを云々してそれを恥ずかしいなんて考えることは、もう時代おくれの前世紀的な考え方である。そういう点から沖繩人を啓蒙する必要があろうと思う。われわれは沖繩人は気の毒に思ってはおりまするけれども、これは要するに生活を向上さして、そうして住民のなにを安定すれば、それでもってこの問題はある程度解決されるのではないかと考えられるのでございますが、ただ沖繩の方々の言うことばかり聞いて、そうして日本の安全に脅威を与えるようなことをいたしますると、たいへんなことだろうと思うのであります。沖繩をたとえば本土並みに取り返すことによって日本全土を失ってしまうような、そういう愚かな危険をおかしてはならないとわれわれは考えておる次第でございますが、こういう点についてどういう御意見でございましょうか。
○愛知国務大臣 ごもっともな御意見でございますと思います。先ほど申しましたように、沖繩を含む日本の安全を将来ともに確保するその方法等についてどうしたらば最も最高の目的にかなうことになろうかということを探求し、かつ日米間の話し合いにこれを十分反映させる、これを第一義と考えておりますことは先ほど来申し上げておるとおりでございます。 それから、北方領土について御批判をいただきましたが、政府としては、北方領土というものは絶対的にわがほうに根拠のあることでございますから、機会あるごとに、またあらゆる方法を尽くして主張を続けているわけです。何しろソ連側としてはこの問題はもう解決済みだというような非常に不当な態度をとって譲らないでおるわけでございますが、私も就任直後からソ連に対して強くこのことを対ソ外交の第一の問題として展開していこうということで、いろいろとその方法等も考えております。また同時に、国民的に大いに北方領土問題が関心の的になり、そうして国民的な世論の形成というものがもっと強くでき上がることを一方においては期待しておるわけでございます。それらの点につきましても、政府としてお願いをしなければならないような方法、たとえば外郭団体をつくるというようなことを含めましていろいろとお願いもいたしておるようなわけでございます。何としてもこれは、時間はかかろうとも貫徹しなければならない大目的である、こういう覚悟でいるわけでございます。
○菊池委員 もう一つ簡単に。アメリカの原子力潜水艦が日本に来るたびに日本では大騒ぎをいたしますが、私四年前に科学技術庁の小役人をやっておりまして、局長に命じて調べさしたことがありまするが、アメリカの原子力潜水艦はそれまでに十八の国を訪問し百何十回か各国の港に寄港して、一度として入港に反対されたためしがない、それから一度として故障を起こしたためしがない、放射能を出したためしもないということでございます。それからもう四年たっておりまするからして、それからからよほど何回か各国の港に寄港しておるだろうと思うのでありますが、日本では大騒ぎをしながら外国ではちっとも騒がない、これは一体どういうことでございましょうか、伺ってみたいと思います。
○愛知国務大臣 やはり日本国民としてはお互いに、原爆の洗礼を受けたただ一つの国であるというようなことも含めまして、こういったような、何と申しましょうか、原子力というかそういうものに対して独特の私は国民的な感情があるのではないかと思います。そういう点から、私どもも菊池委員と御同様でございますが、前々から、原子力を推進力に使っている艦船というようなものは全然無害であるという立場から、先年も政治的な問題にもなったわけでございますけれども、科学的に十分その点を立証して、そして、これは絶対安全だということを国民的に御理解をいただくということが必要であると考え、政府としても安全審査等についてもできるだけの措置は講じているわけでございます。 最近も、しかし問題になりましたように、原子力潜水艦からではない他の原因によるところの放射能の数値があったというようなこともございますが、これらについても、科学的にできるだけの措置を講じて御安心を願うということを科学的に立証したい。こういうことで万全の措置を講じているわけでございます。だんだん国民的に御理解が進んできたのではないか、かように考えております。
○稻村(隆)委員 私、いま少し中国問題に対する私の考えを申し上げると同時に、大臣のお考えをお尋ねしたいと思っておりますが、この間、日米議員の懇談会があったのですが、そのときに多くのアメリカの議員の方々は、中国は非常に好戦的だ、だから中国に対して警戒しなければならぬ、こういうふうに言っている人が多いのです。御存じのように日本は、軍閥が中国に対する侵略戦争をやって、とうとう有史以来なかった敗戦というきびしい現実に直面したのですから、日本人は、中国というものをこの戦争によって大体知ることができたと私は思います。だから、もし大臣がアメリカに行かれるならば、日本の失敗を参考として、アメリカがもっと正しい中国政策をやるように、大臣からぜひとも、今度国務長官に会ったときに率直に話していただきたいと私は思っておるのです。私は、中国の弁護をするわけじゃないけれども、中国はちっとも好戦的じゃないですよ。それは、対外的には非常に高姿勢です。これは事実です。しかし、中国は非常に内部矛盾を持っておるのですね。それだから高姿勢なんです。そういうところに原因があると私は思うわけで、実際上、行動は非常に慎重ですね。先ほども香港の話が出ましたが、香港なんか、これは当然期限も来るのですから、いまもう来ておるのですから、中国から言えば、返せと言う権利があるはずなんです。それから、ポルトガルのマカオ、あそこなどは、取ろうと思えば一日ででも取れます。一時間でも取れる。それも取らないでおる。それからベトナム戦争に対しては、アメリカ帝国主義に対してあらゆる罵倒を浴びせておる。しかし、いまにも出兵するようなことを言っているが、実際は出兵していない。これはむろん、北ベトナムが中国の出兵を好まないという点もあるでしょうけれども、北ベトナムに出兵するような気配も全然ない。そういうところから見ると、声は大きいけれども、行動は非常に慎重なんですね。外国と事をかまえないような態度をとっているわけです。そういう点からいって、ちっとも好戦的じゃないという判断をしても差しつかえないと私は思うのです。こういう点をアメリカが考えて、中国に対するいろんな具体的な政策を実行することが必要なんだと思うので、この点は、日本がむしろアメリカとの間に立って、アメリカの中国政策に対して、いわゆる最もよい意味のアドバイスをやることが、アメリカに対する一番親切な態度じゃないかと私は思うのですが、こういう点、おいでになったならば、国務長官ともお話しになるのでしょうから、そういう点は十分ひとつ国務長官等にもお話ししていただきたい、こう思うのです。
○愛知国務大臣 沖繩の問題について申しましても、かねがね政府が言っておりますように、国際情勢、これの判断ということが国民世論やあるいは科学技術の進歩の状況というようなことと並んで、非常に大切な判断の基礎になる問題であると考えます。したがいまして、ただいま御指摘いただきましたような日本周辺、ことにアジアの情勢判断、分析というようなことにつきましても、できるだけわれわれの考え方というものを理解してもらうようにつとめるということは、私は、当然の責務であろうと考えております。御注意いただきました点も十分胸に置いて当たりたいと思います。
○稻村(隆)委員 ですから、私、外務大臣に御希望したいことは、中国側でかれこれ幾ら言っても、責任あるものでなくて、中国の放送とか新聞が何をいっても、こっちはあんまりそれに対してやっきになって弁解したりいろいろしたりしないほうがいいだろうと私は思うのです。 そこで政経分離は、従来どおりの政経分離でいいのだとかなんとかいうことはなるべく言わないほうがいい。政経分離なんということは、これは一時的な方便で、こんなことはいつまでもそんなふうにやっていけるもんじゃないのですから、そういうことは一切おっしゃらぬこと。それから佐藤総理もだいぶそういう点については変わってこられたように感じますが、外務大臣としては、政経分離なんということは絶対言わないことがいいのじゃないか、私はこう思うのですが、その点どうですか。あなたいまでも政経分離ということをお考えになっているのですか。
○愛知国務大臣 これは国交がないということを前提にして使われたことばですが、内容的には、先ほどもるる申し上げましたように、少なくとも現状におきましては、いまのやり方というものがなし得る最善の方策ではないだろうかというふうに私考えておるわけでございますが、もちろん先ほど申しましたように、今後の情勢の展開については、十分といいましょうか、情勢の進展を見きわめつつ、日本としてとるべき措置を誤らないようにしなければならない、こういうふうに思っておるわけでございます。
○稻村(隆)委員 最後ですけれども、国連においても重要事項指定方式なんということをおっしゃらぬほうがいいですね。ほかに方法はありますよ、そんなことをおっしゃらぬでも。そういうふうなことをいまでもお考えになっておりますか。
○愛知国務大臣 この重要事項指定という考え方は、これはお問いになりましたこととちょっと違う面からお答えすることになるかと思いますけれども、国連の運営というものを見ておりますと、相当小さな問題までやはり単純多数決方式というのはおかしいじゃないか。何しろ国連に参加している国の数もふえる一方でございます。こういう場合におきまして単純多数決でやっていくというのは、実際の世界の情勢にそぐわないのじゃないか。これは私の意見というよりは国連に通ずる、国連全体としての意見のように私思いますから、こうした重大な問題については重要事項として三分の二の議決できめるということは当然考えるべき筋の問題ではなかろうか、こういうように私は考えております。
○稻村(隆)委員 しかし、対中国外交に非常に悪い影響を来たしますからね。論理はそうでしょう、私はそう思わないけれども、あなたはそう思っていらっしゃるのでしょう。しかし、これはやはり中国政策に悪影響を来たしておりますからね。こういうことは外務大臣としては今後はおっしゃらぬほうがいいじゃないか、そう私は申し上げる。ほかに何かいいことばがあるのじゃないかと私は思います。
○愛知国務大臣 そういう御意見もありますことを念頭に置いてまいりたいと思います。
○藤田委員長 受田新吉君。
○受田委員 きょう御足労願っておる方々のうち大臣を中心にされまして、アジア局長、条約局長、国連局長、それぞれ一般外交問題を関連してお尋ねし、また官房長に対しましては、特に今回提案されている直接の事項をお尋ねしたいと思います。 まず国の外交方針の基本は、国際平和の確立をはかると同時に、国利民福を前提とするものでなければなりません。したがって、その前提となるべきものの基本権の中に領土権が入ることは当然のことであって、その領土権のうちで目下大いに論争を展開して、沖繩返還を国をあげて叫んでいることも、私たち十分、これを基本権の問題としまた基本的人権の問題としてうなずくところです。あわせて最近北方領土について、いま稻村委員からもお尋ねになりましたし、菊池義郎委員からもお尋ねになったわけでございまするが、私ここでちょっととそっとされているような印象を受ける竹島問題を特にお尋ねしてみたいと思います。 昭和四十年の十二月十八日に日韓条約が成立をいたしました。日本と韓国との間にりっぱに国交が正常化したわけです。しかしその条約が締結された際に、紛争解決に関する交換公文がかわされておりまして、これも国会の承認を得たことを私よく記憶しております。この紛争解決に関する交換公文の中身は一体どういうものか。将来この両国の間に発生するであろう紛争というものは何を予想するかということになると、具体的には竹島の問題だとはっきりと政府の答弁があっておる。そうすると、具体的にここで示されておる竹島問題というものはその後三年たっておるが、これはわが国はわが国の領土だと主張しておる。韓国も韓国の領土だと主張しておる。多年歴史的因由を前提としてそれぞれ提唱してきておるのであるが、紛争の解決を外交交渉にゆだねるとはっきり交換公文にうたってある。にもかかわらず、この竹島の問題はわが国の基本的領土権、国家の基本的権利の一番主要な領土の主張をはっきり国会で答弁をしておきながら、三年以上無視し続けてきておる理由は何か。同時にこの点については前向きでいかなる措置をしておるのか。現に竹島はあちらさんの兵隊とか警備隊とかいうものは全然いないで、紛争の解決の対象になる地域として全然何にもない白紙のかっこうにしてあるのか、あるいはそういう対象になる島でありながら、あちらさんからだれかが行っておるのかどうか、そのことを含めて御答弁を願いたい。
○愛知国務大臣 竹島の件につきましては、ただいまもお話がございましたように日韓国交正常化の際に紛争の解決に関する交換公文というものができたわけでございまして、その具体的な中身としては竹島ということを意識しておることは御指摘のとおりでございます。この合意によりまして、両国政府が合意する手続に従って今後交渉をやっていくということになっておるわけでございますが、実は韓国との間にもそのほかにもいろいろの懸案等もございます。 〔委員長退席、伊能委員長代理着席〕 具体的に竹島についての会議といいますか手続といいますか、そういうことをいま始めるのにはまだ時が熟さないというような考え方から、いまだに過去においては本件を取り上げるに至っていないのが今日の実情であろうと思います。しかしながら政府といたしましては、ただいまも御指摘のとおり、領土権があるということをかたく、あらゆる根拠から主張を堅持しておるわけでございますので、その後におきましても竹島周辺に海上の巡視を行なうというようなことは、年に一回でございましたかこれは現に実施をいたしまして、竹島の状況について外からではありますが海上の巡視によって、一面においてわが主張を形の上にもあらわしておるし、また状況等についても調査といいますかこれを続けておる、こういう状態でございます。
○受田委員 竹島にいまはだれもいないわけですか。
○須之部政府委員 いま大臣が申しましたとおり、昨年の九月でございますが、海上巡視船のほうで現場を見に参りましたときに、島にはやはり韓国側の警備兵と思われる人が若干名おる。それでなお、その建物等から見まして、言うならば一応そこに住んでいるというふうに一応推測されるという報告は受けております。
○受田委員 そこに住んでおる人、またその住んでいる人の属する国籍はどこのものであるか、御答弁願います。
○須之部政府委員 もちろん上陸して御本人たちに伺ったわけでもございませんが、韓国の国旗が上がっておったということでございますし、当然韓国籍の警備兵であろうというふうに考えております。
○受田委員 紛争解決に関する交換公文の中に掲げてある、紛争の対象になる——国会でそれをはっきり外務省から答弁しておられる、その大事なわが国の領土権を主張している島に韓国国旗が掲げられ、韓国警備兵がおるという現状をいかにお考えになるか、外務大臣から御答弁をお願いいたします。
○愛知国務大臣 わがほうの主張からいえば、まことに遺憾なことであります。また不法なことである、こういうふうに私考えております。わがほうのかねがねの主張からいって、不法な状態である、かように考えております。
○受田委員 わがほうから主張するわが国の領土の中に他国の国旗がへんぽんとひるがえり、他国の国民が警備員となってそこへ常駐している。常駐とおぼしき者かあるいは季節的にそこへ来るのか、警備隊の視察の結果を御報告願いたい。
○須之部政府委員 常時島の状況を見ておるわけではございませんから、どの程度の頻度で交代しておるか、それは私存じませんけれども、一応むしろそこに住みついている。もちろん交代しながらでございますが、住んでいると考えるのがむしろ常識的じゃないかと存じます。
○受田委員 常時そこに駐留しているということになると、これはたいへんな問題です。つまり、紛争解決の対象になる島で、双方が合意に達している交換公文の対象になる島に、国会の承認を得て交換公文が通過しておるという意味で、国会の責任にもなるわけです。つまり、われわれは承認したのですから、承認した以上は、当然この紛争解決の積極的な措置を外務省はすべきであって、それを三年間以上たって、なおへんぽんとひるがえる韓国旗を仰ぎながらこそこそと警備隊が帰ってくるという状況は、あまりにも一国の権威を侵害するはなはだしい現象であると思うが、御所見を承りたい。
○愛知国務大臣 おしかりを受けることはごもっともだと思います。しかし、先ほど申しましたように、わがほうの主張はもう繰り返して申し上げる必要はございませんが、先方は先方の主張を持っておる。そこで、この件を解決するためには、まず最も適当と思われる時期を選んで、そして交渉することが適当かと考えますので、従来他のいろいろの懸案等について相当の交渉が繰り返されております。その時期に持ち出すことはいささか、まだ早計ではないかという考え方で従来これが海上巡視という程度にとどまっておった、かように考えますが、ただいまの御意見につきましては、私は十分敬意を表し、またわれわれとしてもあらためて考えなければならない、かように存じます。
○受田委員 あらためて考えなければならないというような拱手傍観ということは、これは非常に外務省としては軟弱外交という批判を受けてもやむを得ないような状態です。日韓の関係を大いに融和していく条約はできてきておる。それから、法的地位についても、日本国の中にある韓国人の地位は非常に高度に認められてきておる。そういう際でありまして、日韓両国の親善をはかる上においても、この問題の処理というものは、当然外務省が陣頭に立って、すみやかに解決しなければならない問題だと思うのです。いつまでも——もう条約ができて三年以上たって、依然として一方の国の国旗がひるがえり、警備隊がそこにおる。たまにそこに巡視船が行って——日韓条約ができて後に何回くらいその辺の島を見に行かれたのか、またその島を見に行くのに差しつかえないのであるなら、常時見に行けばいいわけなんで、こちらはこちらの国旗を立てて、そこへ何人か置いておけばいいわけなんです。これはどういうことですか。
○須之部政府委員 私の了解しておりますのは、いままでのところ大体年一回で、つまり状況がどうなっているかということを確認のために行っておるというふうに考えております。それで問題は、基本的にいかにしたらば両国間の友好関係のうちに円満に本件を解決できるか、雰囲気ができるかという問題でございますし、先ほど大臣も申されましたとおり、こちらにはこちらの主張、同時に向こうにも主張があるのは私ども承知しておるところでございますし、いたずらにものごとを刺激するということでなくても、当方として本件を解決する時期に至りましたときに解決に資し得る資料をいま整えておるということで十分ではないかということで本件を処理したいというふうに考えております。
○受田委員 私は、これを円満に解決する手段としては、両国の立場がそれぞれあるのだから、そこへ常時警備隊を置き、韓国旗をひるがえすということをまず取りやめて、そこを将来の外交交渉によって解決する島としての姿に返しておく、そこまで私は前進しなければいかぬと思うのです。そのことを外交交渉ではかるのは、これは一応国の人格を尊重し合って条約を結んだ以上は、韓国だって、日本の側の主張もあることだから、この島に対する警備隊は撤去し、国旗は引き揚げよう、そして両方が白紙でこの島をこれからどうするかを相談しようというところまで外交交渉は前進しておかなければならぬわけです。一年に一回ほど、合計三べん見に行かれたわけですね。三回ほど見に行かれたという程度で、その島がどうなっておるか、新事態が発生しておるかどうか、そこにおる警備隊は大砲とか兵器とかいうものは全然持たぬでおるのか、あるいは兵器を用意しておるのか、その島へちょっと上がってみるわけにはいかないのかどうか、上がることも許されないのかどうかというようなことも含めて外交交渉されてこれは一向差しつかえないことである。日韓両国の親善にとって決して阻害される問題じゃないと思うのです。それをつい一年に一ぺんほど、島の周囲を、韓国旗のへんぽんとひるがえるのを仰ぎ、警備隊に敬意を払ってこそこそと帰るというこの姿は、私、独立国家の日本として、あまりにも哀れであると思うのです。
○愛知国務大臣 御意見のところはひとつ十分拝聴いたしまして、先ほど申しましたように、あらためて真剣に、今後どういうふうにしたらいいかということを検討いたしたいと思います。
○受田委員 真剣に検討するとおっしゃるのは、私がいま申し上げたような方法論を含めて検討するのかどうか。最終的に解決するまで韓国旗と警備隊がおるような形でいくのか、あるいは白紙でいくような形をとるのか、方法論についてもどうするのかをひとつお答え願いたい。
○愛知国務大臣 最終的にこれが日本に帰属することが明確になるようにする目的のためにどういう方法をとるべきかということについて、いまお述べになりましたようなことも含めまして、今後真剣に検討いたしたいと思います。
○受田委員 私、もう一つ国の基本的な問題で北方領土の問題が出てくるのでございますが、歯舞、色丹はわが国の領土であることをはっきり日ソ中立宣言で認めてもらっておる。これはわれわれとしても一応はっきりしてもらっておることでありまするからうなずくことであり、同時に国後、択捉は、これも下田条約で日ソの間で話がついておる。ウルップ以北シュムシュまでの北千島は千島・樺太交換条約で片づいておる。わが国の主張ははっきりしておる。それを昭和三十一年十二月に鳩山内閣のときにこれが一応両国の間の国交を回復するという非常に前進した形で両国の親善がはかられて戦争状態が終結した、そういう関係でございますが、この問題についてすでに十二年以上日月をけみしてきたわけでございまするが、正式に平和条約を締結するまでの暫定措置とはっきりうたってある。この日ソ中立宣言の平和条約を締結する最終目的がこの条約にうたってある。 〔伊能委員長代理退席、委員長着席〕 そのときにこの領土権も一緒に回復しよう、こういうことです。領土問題については外交交渉で平和条約締結の際までに片づけよう、こういう話になっておるのでございますが、えらい時間がかかっておりますけれども、外交は時間がかかるものであることはわかりますけれども、その間にどういう形で平和条約を正式に締結する運びにしようといまやっておられるのか、日ソ平和条約締結の運びへのスケジュールをどういうふうにたどってこられたか、今後どういうふうにされて日ソ間の最終的な待望の平和条約を締結しようとされるのか、外務大臣の御所見を承りたいと思います。
○愛知国務大臣 これは御案内のように、わがほうの立場というものが領土の問題、これが解決しなければ平和条約の締結というものは考えられない、まず領土の問題についてわがほうの主張を入れろというのがわがほうの固い立場でありますことは御承知のとおりでございます。 そこでこの領土問題につきましては、先ほどもちょっと申しましたようにあらゆる機会にいろいろの策を講じておるわけでございます。私の立場から申せば、私は就任直後の駐日ソ連大使にもまず第一に、これが解決しなければわがほうとしては真の日ソ親善ということも成り立ち得ないのであるということを強く申し入れまして、本国にも伝えてもらうようにいたしました。それから一面モスクワにおきましても中川大使をしてその衝に当たらせておるわけでございますが、先年たとえば中間提案というようなことも話に出たことがございますが、その中間提案交渉というものについて、過去一年の間にモスクワにおける状況ももちろん電信などでは承知ができるわけですけれども、先方の態度、雰囲気等については直接に私も心証を得たいと思いましたので、中川大使を正月休みに一時帰国してもらいまして十分状況も聞き、また私といたしまして、こういうふうに今後さらにやるべきであるということの訓令をいたしたわけであります。ただ御案内のように、一時中間提案なるものが、この領土問題に対してあるいは先方の態度が変わるかというような希望的な観測もございましたけれども、依然としてソ連側は、領土問題はすでに解決済みである、こういう態度を持して譲らない状況である。いわゆるなかなか壁が厚いということも私も心証として受けましたので、さらに一そうの努力を執拗に続けなければならない。こういうことであらゆる機会に本件についての態度を繰り返し先方の説得に当たるように今後も執拗にやり続けたい、かように存じております。
○受田委員 執拗に繰り返していくということで決意のほどうかがうことができるわけですが、ここでひとつ外務省設置法、外務省の基本的な法律の審議にあたって、私としては前から私自身が提案し、また政府も熱意を持って答弁をしていただいておる問題で、そろそろ解決をはかっていただきたい時期が来ておると思うことがあるわけです。 それは、ソビエト社会主義共和国連邦と、それから中華人民共和国との間で結ばれたいわゆる中ソ友好同盟条約、これは一九五〇年二月モスクワにおいて、つまり朝鮮事変が起こるその四カ月前に結ばれた条約がある。その条約の第一条には、「両締約国は、日本国又は直接に若しくは間接に侵略行為について日本国と連合する他の国の侵略の繰り返し及び平和の破壊を防止するため、両国のなしうるすべての必要な措置を共同して執ることを約束する。」そして「締約国の一方が日本国又はこれと同盟している他の国から攻撃を受け、戦争状態に陥った場合には、他方の締約国は、直ちに執ることができるすべての手段をもって軍事的及び他の援助を与える。」こういうことがここに書いてあるのでございますが、これははなはだ不愉快な条約で、明らかに日本国を仮想敵国として明記した条約、しかもその目的は、日本国とそれから日本国と同盟を結んでおる国との間の侵略に対処するためにこの条約を結ぶ。特定の目的のため、すなわち日本国の侵略行為に対する配慮、目的のためにできた条約である。こういうのが現にあるわけです。こういう特定の日本国を直接の目的とした軍事同盟条約というのがいま現に存在しておる。この条約と同じようなものが今度はそれから引き続いて中国と朝鮮民主主義人民共和国との間においても結ばれた。朝鮮民主主義人民共和国とソビエト社会主義共和国連邦との間においてもまた結ばれておる。いずれも日本に対処する目的であります。すでに国連憲章のもとに全世界の平和を希求する数多くの、いま参加国百二十幾つになりましたが、その国々が共通の目的のために世界永久の平和を希求して正義と秩序のある国際社会をつくろうとしておるときに、こういう条約が、しかも国連加盟国の間において結ばれておる。これは日本国民としてもはなはだ不愉快である。その前提になるものが国連憲章五十一条に基き集団安全保障を認めるというような形と同じように、国連憲章五十三条に「第二次世界戦争中にこの憲章のいずれかの署名国の敵国であった国に適用される」——敵国という語を使って、こう書いてある。こういうのが国連憲章の中にいま生きておるのですね。敵国ということばが依然として国連憲章に生きておる。これはさびしい話です。すべての国が敵国なんということばを国連憲章から抹殺しなければいかぬ、われわれにそういう野心がないことははっきりわかっておるのですから、わが国がソビエトや中国に侵略を加えていくというような危険がないこともわかっておる。日本国民の姿の上ではそういうことになっておる。そういうときにこういう条約が生きておる。国連憲章五十三条の削除。必要ならば、重要事項指定方式に取り上げて敵国ということばを抹殺するだけでも、国連憲章のできた意義、国際連合の使命というものがはるかに高いところへ引き上げられると私は思うのです。日本外交として、この敵国ということばが国連憲章の中に生きておるということを削除するために、もし必要ならば重要事項指定方式にこれを取り上げて日本が提唱するということを、なぜいままでぼやぼやしておるか。原拠になったのは五十三条であろうし、また、それに基づいてこういう条約が、いま日本を相手にする条約が三つほど極東の国々の中に、中ソ、ソ北鮮及び中北鮮と結ばれておる、こういう現状の中に国連憲章の存在意義がはたしてどこにあるか、私は理解に苦しむ。国連憲章の中で唯一の被爆国として、全世界の平和を希求してやまないわが日本外交として、なぜ勇敢に国連憲章を変えるために国連を動かすことができないのか。そして、それに基づきこの条文の敵国を削除する、こういう交渉をなぜなし得ないのか。この点については、国の最も基本に関する問題である。これは国会論議でもあまりされていない。この問題を私はきょうは外務省の基本法である設置法、外務省という役所の根っこをどうするかという法律を審査するときにあたって、賢明な愛知外務大臣に、国連に行かれたときにはこの問題を提唱され、また国連大使に強く要求をされるとか、あらゆる方法で御努力をしていただかなければならぬ問題だと思うのです。日本外交の眠れるさびしさをしみじみと感ずる一幕がここに生きていることを私は残念に思い、決意のほどを伺いたいと思うのです。
○愛知国務大臣 私がかねがね考えておりますようなことに触れお尋ねをいただきまして、たいへん私も勇気づけられる次第でございます。従来はともかく、やはりここまで日本の評価というものが上がってきたというか、これだけお互いに実力を持つようになった以上は、国連というものができたときの状況などを振り返ってみまして、国連憲章に敵国というようなことが書かれてあるということは、非常に私は残念に思います。一方、国連外交というようなことばが従来しばしば使われておりましたけれども、こういう点について、日本の外交というものがもっと強力に発揮されてしかるべきではなかろうかと私従来わきからそういうような意見も持っておりました。したがいまして、先般私は外交方針を申し述べましたときにも、まだそこまでは申しませんでしたけれども、国連内の日本の地位を強化するという表現にとどめましたけれども、これはいま御指摘がありましたような発想から出ていることであって、私はできるなら日本が安保常任理事国になるべき資格はわれわれから見れば十分あるのではないか。こまかくは申しませんけれども、そういうことも含めて国連憲章の改正あるいは運営の改善、日本から見て望ましい姿というものを私はそろそろ打ち出していい時期ではないかと考えております。ただ、先ほども重要事項指定方式の問題なども出ましたように、憲章の改正とかあるいは安保理事会の構成を変えるとかいうことについては、これまた、たいへんな多くの国々が相手であり、そうしてこれらの国々に快く理解と協力をしてもらわなければなりませんから、すぐことしどうだとか来年どうとかいうことにはまいりませんでしょうけれども、やはり世界的に定着しつつある日本の平和思想というものを基礎におきまして、そういう方向にこれから持っていくようにしたい、私はこういう気持ちでおりますので、これからいろいろの面からその目的を達成するのにはどういう方向で、どういう手段で推進していったらいいかということをとっくり考えながらそろそろ動き出したい、こういうふうな気持ちでおることを申し上げたいと思います。
○受田委員 この問題は私が昭和三十五年五月二日の日に、安保特別委員会で私から提案してある。時の藤山外務大臣が、きわめて大事な問題であって、これはわが国として十分要望の線に沿うような努力をしたい、こういうことを九年前に約束しておられる。もう非常に年数がたっておる。私はこの問題をすでに九年前に提案してある。それが一向はかどっていない。条約局長、国連局長は、この間に、——愛知さんがまだ新任されてひまがない、愛知さんの平和を希求せらるる熱情は十分知っておるし、その政治手腕、外交手腕も十分おありの方であることも知っておるが、外務事務当局はこの問題について、——国連憲章に敵国ということばがあるというようなことは、この時代にとんでもないことなんです。これはもうアフリカの新興諸国家にしても、みんな賛成しますよ。これは賛成せぬのはそうたいしたことはないと思うのです。たいした数にならぬ。大半の国は賛成してくれると思う。それをどういうふうに努力を積み重ねてこられたか。条約局長及び国連局長から御答弁を願いたいと思います。
○重光政府委員 御指摘のいわゆる敵国条項五十三条、百七条がございますが、実を申しますと、先生御承知のとおり、この条項が国連憲章をつくりましたときに入った事情と申しますのは、要するにソ連側がドイツのこと、ヨーロッパのことを頭に置きまして、おそらく頭の中ではドイツということを考えてソ連側の主張によって入ったものでございます。そうして私どもとしては、もちろん先生のおっしゃるとおり、日本が正式に国連に加盟した後においても、この条項が国連憲章に残っておるということは不都合千万であると考えております。それでできるだけ早い機会にこの条項を、国連憲章の改正でございますから、改正が問題になればこの条項だけでは済まないことかと思いますが、しかし、とにかくこの条項は何らかの機会になるべく早く改正したいという気持ちでやっておるわけでございます。ところが、現状は、最近に至りましても、ソ連当局はこの条項を持ち出して、対独外交を進めておる。これは新聞等にも記事が出ておりますが、そういう状態なんでございます。ということは、ソ連側はこの条項の政治的意義というものをまだ評価しておるというか使っておるというのが、正直に申しまして、国連憲章にまつわる、国連の場におけるあるいは場以外の国際政治におきます現実なのでございます。したがいまして、もう九年もたって改正のほうに進んでおらないではないかというおしかりはごもっともだと思うのでございますけれども、いま申しましたような国際政治の現実から、なかなか国連の場においてこの敵国という字を取るというふうには動いてまいらない、これが現状でございます。
○受田委員 わがほうとして提案をされたことがあるのかないのか。もちろん、国連憲章がサンフランシスコで一応まとめられたのは昭和二十年の六月二十六日だから、ソ連参戦以前の問題ですね。しかし、一たびこれが全世界に敵味方なく、当時の関係を全部抹殺して、世界永遠の平和を希求するという国際連合体になっている以上、第二次世界大戦の云々という文句が生きる筋はもうないですよ。みんな国連に加盟しておる。ともに平和の友だちですよ。それに、第二次世界大戦の敵国であったものというような文句が入って、それに基づいて中ソ友好同盟相互援助条約というのがあって、日本を仮想敵国にしておる。はっきりうたっている条約がある。私はこれは、両国が日本を仮想敵国とした条約を結ぶということは、集団安全保障体制の五十一条の規定で生きるというのはこれは当然許されることだと思うのですが、五十三条をわざわざ取り上げて、この条約がいま現に生きておる、これはまことにさびしい限りである。日米安保条約の改定をわれわれはいま願って、駐留なき安保に切りかえて、常時駐留のない、しかし日米の安保体制だけは固めようという形の案を用意しておるわけでございます。日米安保条約の形が全然ない——しかし一方で中ソ友好同盟条約で日本を仮想敵国にする軍事同盟ができておる。これだけが残る。これだけは片手落ちなんだ。一方駐留なき安保に切りかえる、向こうは日本を仮想敵国にしない、日本も友好同盟条約にする、国連憲章の中にある国々の問題ですからね。そういうところへ大きく前進する時期が来ておると思うのです。その意味で日本外交は私に九年前に藤山外務大臣が答弁されて何とかしようということであったが、それから具体的にどういう働きかけをされたか、全然その空気がそういうふうにならぬというので、どこへもかけ声もしていないのか、どこへかかけ声がしてあるのかということをひとつお答え願いたい。
○重光政府委員 国連憲章の改正提案というものは、正式な形においては、実質問題についてはまだ提案されたことは何もございません。もちろん安保理事会のメンバーをふやす、そういった改正は一度ございました。正式のと申し上げますのは、提案するといった場合に正式に事務局に提案するというかっこうではないということ、したがって私どものほう毛五十三条を改正するという案を正式の案として事務局に出したことはございません。したがって問題は非公式の話し合いということになるわけでございますが、これは二、三回当たったことはあるのでございますが、しかしこれは非常に非公式の話し合いの段階でございまして、先ほど申しましたような政治的な情勢から、最初の全く非公式な話し合いが先に進まないというのが現状でございます。したがって、正式な意味では提案したということではございません。そこまでいっておりません。
○受田委員 大臣、私は外交の手腕、力量というものの背景には至誠、真心が要ると思うのです。誠実をもって当たれば——吉田松陰が至誠にして動かざる者はいまだこれあらざるなりという明言を吐いて若くして祖国のために散っていった。至誠にして動かざる者はいまだこれあらざるなりなんですから、多くの外交技術よりも日本が真に平和を希求する熱意をもって外交場裡で国連の場において強くこれを提唱する。さしあたり敵国条項なんかはいの一番に取り上げるべきものなんだ。これはもうほかの条項の改正よりも先に国際融和をはかって、国連が敵国ということばをまず抹殺しようというぐらいのことについては、至誠をもって当たればできないことはないと思うのです。これは各国とも共鳴してくれると思う。ほかのいろいろな改正条項などはあと回しにしてよろしい。お互いの頭の中に敵ということばを削除しよう、これはもう基本問題だ。誠実をもって勇敢に当たる国連大使を任命され、またそれに基づく勇敢なる外務大臣が世界各国を歴訪して、熱意をもって衷情を訴える。これは事務処理だけでは片づきません。他の条章と兼ね合わせでなくて、真実を、至誠をもって諸外国に叫ぶことによって共鳴が得られる。残念ながら敵ということばが使ってあるような国連憲章というものは、真の平和憲章になっていない。いまどこでも敵味方の関係は全然ない。こういうときにひとつやるべきだ。 それからいま稻村委員から指摘されたモンゴルでも、私が昭和四十一年八月におたずねしたときに、ルブサン副首相以下向こうのアジア局長に当たる方々までが情熱をもって日本との平和条約を早く結びたい。赤十字社のサムスルン副総裁も熱意をもって私たちに訴える。私たちはおたくの長谷川峻広報委員長と政府代表として一緒に行った墓参団でしたが、こういうときに情熱をもって話し合った。そういうものを中華民国に気がねをされて事を取り運ばぬというようなことはあり得ぬことだし、モーリタニアとモンゴルと一緒に国連に加盟するときにわが国は賛意を表した行きがかりもあるのだから、ちゅうちょなくモンゴルとの間の国交回復、友好平和条約を締結する運びにして、経済交流もする。もともと日本人の祖先はあちらにあった。アルタイ族というのは日本人の祖先であるという一説もあるような国なんだから、遠慮なく、向こうが熱意を持ったら、こちらもひとつ熱意を持っていく。ノモンハン事件のときの処理もそれで一緒に解決する。賠償要求なんかについても幾らでも解決する道がある。そういうことを一緒にひっくるめて、すべての国と積極的に融和をはかる。日本外交の実績をあげてもらいたい。大臣どうですか。日本外交は、大きな目標をねらってそこへ真心を尽くしていくという私のこの考え方に、モンゴルの問題も含めてひとつすかっとした御答弁を願いたい。日本の国家のために、全世界の平和のために、あなたが命を投げ出す決意をもってやっていただければ、あなたの在任中に片づく問題だと私は思う。
○愛知国務大臣 国連の問題、国連憲章等の問題につきましては、先ほど申し上げましたように、全体的なお考えについては私もまことに御同感でございます。先ほどそろそろ動き出してもいいのではないかということを非常に常識的に申し上げたわけでございますが、私としてそういう目標に向かって取るべき方法等について、実は先般も国連大使鶴岡君に一時帰国してもらいまして、それらの問題、いままでの経緯あるいは今後どうしたらいいかというようなことにつきましても、参考となる意見もだいぶ聴取いたしましたし、私としてこういうふうに活動してもらいたいということも旨を含めたわけでございまして、これが私のいわゆるそろそろ動き出している状況でございます。至誠をもって事に当たるということは、たいへんいいおことばをいただきましてありがとうございました。 モンゴルにつきましては、先ほど詳細に稻村委員にお答えをいたしましたとおりでございます。
○受田委員 一般外交問題については一応これにとどめておいて、設置法に関連する問題としてまた外交問題が飛び出しますから、適宜お答えを願いたいと思います。 いま日本が、今度の設置法に直接関係する問題ですが、海外に大使を交換している国が幾つあるか、今度また二つ加わるわけでございますが、そして、その大使を交換している国の中で、兼摂している大使が何人あるか、専任大使とそれから兼任大使と分類してお答えを願いたい。 そして、この前もちょっと承ったわけでありまするが、公使が一体何人おるのか。その中で名称公使とそれから佐藤さんのように専任公使とがあったわけです。そういうものの区別はどうなっておるか、まずこれをお答え願いたいのです。
○齋藤(鎭)政府委員 お答え申し上げます。 大使ないしは大使館の数は総計百十五でございまして、そのうちで実館を置いております、いわゆる実質的な大使がおります館が八十四、兼館が三十一、兼摂の大使がおりますところが三十一でございます。 なお、公使館につきましては、御知承のように最近は公使館というものはございません。ただ、その前にございました公使館におりました特命全権公使の数が三ございます。これはほかの、大使のおります大きな大使館において次席として勤務しております。そのほかに、外務公務員法に基づきまして、外務省令で公の名称として公使という名称を持っておりますものが、全部で十九ございます。 以上でございます。
○受田委員 この兼摂大使のところは、兼摂でがまんしているかというと、さにあらず、専任を置いてもらいたいという要望の国々もあるわけです。たとえばアイスランド、アイスランドにレイキャビークという首府がある。これは人口十万ばかりしかない小さな北海の島でありますけれども、ここでは在外公館というものは大使も兼摂だし、それからその下においでる書記官というものもほとんどいない、全く北海の孤島であるが、しかしここでは漁網とかいうものの需要も非常に多いわけなんで、アイスランドへ旅をしようと思っても、われわれが自由に旅をするのにははなはだ不便な国になっておる。それからもう一つは、アイスランドの兼摂大使はスウェーデンの大使が兼ねておる。大体、アイスランドというものはデンマークとノルウエーの系統だ。かつてはデンマークの領土であった。そしてノルウエーの皇帝も、デンマークの王子が行って皇帝にもなっておいでる。こういうふうに一九〇〇年のころからもうそういう系列になっておるにかかわらず、ノルウエー、アイスランド、デンマークは大体同じような系列の国であるのに、わざわざスウェーデン大使がアイスランド大使を兼ねておる。こういうような大使兼摂のしかたについても、もっと身近なところで何かないか。それからイギリスの大使がアイルランド大使を兼ねないで、オランダの大使が飛び石で兼ねておったことがあるという理由は、国際事情があるにせよ、何だか釈然としない。遠くのほうから兼摂大使が出かけていくとか、こういうようなかっこうは、外務省として何か、将棋の駒をいいかげんに動かしているような印象を受ける。この問題について御答弁願いたいのです。
○齋藤(鎭)政府委員 最初の問題に関連いたしまして、できるだけ兼摂公館ないしは兼摂大使は取りやめるようにいたしたいのでございますけれども、財政上の問題及びわがほうの人の問題もございまして、まあできるだけ兼摂を少なくするという方向でいっております。アイスランドにつきましては御説のような事情にございますが、わが国としましてはいま実館を置く予定はございません。なおスウェーデンの大使がこれを兼轄しておりますのは、当時アイスランドがデンマークから分かれたという経緯がございまして、日本としましてはむしろデンマークでないほうがいいだろうという判断をいたしました。スウェーデンについてアイスランド政府と交渉しました結果、スウェーデンでけっこうであるということでございます。なおアイスランドの重要性から申しまして、比較的高い大使のクラスでございますスウェーデンの大使に兼務させるほうがいいという考慮もあったと了解しております。
○受田委員 いま齋藤さんのおっしゃった高い低いの階級差をちょっと御説明願いたい。在外公館のウエートの置かれ方について、スウェーデンは高い、ノルウエーは低い、デンマークは低いということになる理由はどこにあるか。
○齋藤(鎭)政府委員 この辺非常にむずかしい問題でございまして、今般の在勤法の改正において格づけ上いろいろ考えたのでございますが、一つは日本との関係、特に貿易関係がどのくらい密接であるかという点と、それから国際場裏においてどの辺の位置に位しているかという点ないしは日本としまして先に公館を開いたところがより重要性を持った公館というように考えられますので、そういう三つぐらいの点を考慮して格づけをしております。
○受田委員 そうすると、大使の俸給表も五階級あるわけですし、その五階級の階級も考慮しながら任命しておる、こういうことになるわけですか。
○齋藤(鎭)政府委員 さようでございます。
○受田委員 そうすると、一等大使から五等大使まである、格差がある、こういう印象を外交上持たれることになると、在外公館の大使というものは、おれは軽く見られておるのだと非常にさびしくなる。おれは大国へ来ておるあるいは重要国に来ておるという誇り高々になるというふうな差がついてくると思うのです。私は特命全権大使ということになった以上は、その国を代表して海外で日本国の総意を代弁するわけでございまするから、これは国家の強弱とかあるいは歴史性というようなものを乗り越えて大体同等として見るべき性質のものであると思う、ほんとうは。それが実際には差がついておるということでございまするから、これはあとからひとつ外務省から、差しつかえがなければ大使館の階等表をちょっとお示しいただければ、外務省設置法を審査する議員として非常に参考になることでございまするので、公開ができなければ非公開でもけっこうです、ひとつ見せていただきたい。 そうすると、いまお尋ね申し上げた点で、兼摂大使というのは重要な国の大使が兼ねると、こういうことを大体原則とするわけですね。英国は別として……。
○齋藤(鎭)政府委員 ただいまはデンマークについて申し上げたので、スウェーデンとデンマークといずれがより適切かということでございましたので、幾つかの要素のうちの一つを、考慮に入れました要素の一つを申し上げたのでございまして、一般的な原則を申し上げたわけではございません。
○受田委員 アイルランドは一体どうですか。
○齋藤(鎭)政府委員 これは英国、いわゆる連合王国の隣でございますので、連合王国大使が兼摂するのが一番便利であることはもちろんでございますが、まあアイルランド連合王国との関係からむしろ連合王国の大使の兼摂を避けて、連合王国と同じようなことばの関係その他でオランダの大使が兼ねるほうがより円満ではないかということで、これもアイルランド政府との協議の結果そういうようにしたわけでございます。ただいまは本任大使が行っております。兼摂時代のあれでございます。
○受田委員 ここで今度法案に出ていることですが、在外公館の名称及び位置を今度外務省設置法の中にまとめられる。これは非常にいいことだと思う。いままで二つの法律でがたがたして複雑であった。これを一本にまとめられるということは、法律を整理されるという意味において非常にけっこうだと思うので、まずこの点については十分賛意を表します。くだらぬ法律といっちゃいけませんが、幾つも分かれていくよりはまとまっていくという方式は他の省にも大いに奨励すべきことだと思います。ただ、ここで、今度できたマダガスカルの東にあるモーリシァスというインド洋の孤島がある。これはどういう関係でここへ大使を置かれることになったかといういきさつをちょっと説明願いたい。それから南イエメンという国が今度同様に大使を交換される国になった。イエメン国とサウジアラビア、ああいういわゆるアラビア半島の国々には独特の宗教と独特の民族性があると思うのですが、一応国家の形態を整えたらそこで大使の交換というのがすぐ起こってくるという現象であるとは思いますけれども、わが国との関係をちょっと説明願いたい。
○齋藤(鎭)政府委員 モーリシァスと南イエメンでありますが、モーリシァスは御承知のように近海水産業が盛んでございまして、わが国の業界も非常に注目しております。したがいまして、これは国交を結んだ以上大使館を置くのは当然でござまいすけれども、国柄として、わが国は、将来かなり発展性があるというように考えております。 それから南イエメンでございますが、これは非常に穏健な社会主義政権を中心としたものでございまして、ここも水産業をはじめとして日本との関係が深い。特にアデンという港がございまして、これは戦前から自由港といたしまして、わが国もそこに公館をかつて置いたことがございます。また将来の安定性から申しましても、このアラブ諸国のほかの国に比較してやはり安定性があるというように判断いたしましたので、国交を開いて兼摂大使を置くことにしたのであります。
○受田委員 外務大臣が一時半で出られるようでありますからもう五分間しかありませんので、ここで外務大臣に、いまの問題に関連することで大臣自身の御決定をいただかなければならぬ大事な問題をお尋ねいたします。 いま齋藤官房長から、予算の都合で専任大使が置けない理由も一つあるようにも承ったのですけれども、専任大使を置くための予算がむずかしいなどというような、そういう日本の外交というのはほんとうに残念なことだと思うのですが、必要な、たいした金でない大使の給与を節約するようなことでは、それは困った問題だと思うのですが、これはあなたでなければお答えができない。必要な国には専任大使をできるだけ置く、そしてその国と日本との融和をはかる。兼任がやるのは片手間にやるのですから、本気にやらぬからいいかげんなことをやるわけです。専任なら本気でやるわけです。かつてフランスの大使がマダガスカルの大使を兼ねた。いまでもそうですが。そういうようなことでフランスのほうからマダガスカルのほうに行ったりするようなことはなかったですか。そういうように非常に離れたところに兼摂をやると、これは具体例を引けば切りがないのですが、かつてフランス領であったというようなことでそういうふうなつながりがあるというふうなことが——これはちょっと私間違いかもしれませんが、兼摂というのは本気でやりませんよ。愛知先生も兼摂やられたことはありませんかね、大臣として。兼摂大臣ということになると、どうしても仕事が二つあるというのは無理です。やはりもっぱらやるほうでなければいけない。そういう意味から専任大使、どんなに国が小さくても専任大使を置くと、その国との間でどれだけ融和をはかることが可能か私はわかる気がするのです。この点まず……。
○愛知国務大臣 先ほど官房長から御説明いたしましたように予算の問題もございますけれども、もう一つ、私はこれも残念なことですけれども、適任者を大使としてこれだけ一時にふやすということは、実際問題として非常に困難な点もありはしないだろうか。私は、原則的に大使ということである以上は専任の大使を置くことが相手国に対してもいいことでございますし、原則はあくまでそういうことに立てたいと思いますが、ひとつ人事ともにらみ合わせて御趣旨に沿うように漸次改善してまいりたいと考えます。
○受田委員 大使はいま専任が八十四と兼任が三十一ということでございますが、その専任八十四のうちでいわゆるキャリア御出身が何人おるのか。
○齋藤(鎭)政府委員 いわゆる上級職を出た大使が八十一でございます。
○受田委員 そうしますと、三人ほど特進の大使がおいでる。愛知さん、これがやはり外務省の一つの外交人事のガンになると思うのです。民間人の有能な人材をどんどん簡抜することも必要である。ほとんど上級合格者だけで八十一、これはみないわゆる認証官ですから、他省には認証官というのはほんとうにわずかしかないのです。位人臣をきわめる認証官というのは他省にはわずかしかない。大臣を除いたら全然ない役所もある。そういうのに比べて外務省では八十一人、いまの三人の方は——特命全権公使もやはり認証官ですね。そうすると合計八十四名認証官という位人臣をきわめる、栄位を持っておるのは外務省が断然多いわけです。そういう意味からいったら、上級職の出身者、キャリアの方だけでこれを占めていくという外交人事というものの中には事務的処理の通あるいは経験、外国語の達人、こういう点では、それはやはり外交官の上級をパスされた皆さんの力を十分認めます。けれども、国々によっては民間人を起用してその国と非常な融和をはかる政策をとる必要があると思うのです。またその中には婦人も含めてよろしい。諸外国には婦人大使もたくさんおる。加藤シヅエさんなどは、これは社会党の議員として、外交官としても私はなかなかりっぱであると思っておる。犬養道子さんなどでも海外にしばしば行っていい見識を持っておる。私は海外でこれらの皆さんとも会って、その海外における信用の高さもよく承知しておるのです。一つの事例でありますけれども、婦人も大使に簡抜して、婦人であればけんかもやらぬでやわらかく外交をまとめる可能性もある。女性独特の外交手腕が発揮できるのだ、そういう点も考慮されてもう少し民間人を起用する、あるいは外務省からの特進の大使をどんどん簡抜する。今度ノルウェーに特進の大使を送られたことなど、これはおそきに失しておる。こういう外務省の人事については、外務省の長い一つの風格から一般民間人の起用などというものは外務大臣の相当な英断が私は要ると思うのですが、それはまた外務省におられる首脳部の方々も御協力をしてあげて、他省から外務省へ出向しておる大使館参事官のような人の中からまた大使を選ぶ、他省との人事交流で、この人物は外交官として育てたらいいというような者を他省から二、三人ずつ採って、そういう他省からの出向者をどんどんこれへ採用するような形をとるとか、方法は幾つもあると思うのです。こういうことをやはり外交人事の上で、すかっとやる。新興諸国家などは、そういう点で民間人を起用したほうがいい国が私は相当あると思うのです。古い因習にとらわれないで、清新はつらつたる人事を外務大臣が相当英断をふるわぬと、外務省の方々は結束しておられるから、なかなか抵抗が出ると思う。けれども、そこは大所高所から人材を簡抜する。それから外務省の方々も、どうかそこは協力していただいて、日本外交の一つの刷新されたすばらしい陣容が期待できるようにしていただきたい、かように思うのですが、これは大臣でなければ答弁ができないことでありますので、愛知先生。
○愛知国務大臣 過去の事例から考えてみましても、たとえば国会議員をやめて大使になられたというような事例もございます。それから最近におきましては、たとえばサンフランシスコ条約で独立をした最初の駐米大使は民間人、前の日銀総裁であった方、それから最近にも民間の方で、やっておられる方もあったわけでございます。私はそういう点も含めて、この人事問題というのは非常にむずかしいと申しましたのは、あえて外務省の省内のことだけを考えているわけではございませんで、いまお話がございましたような清新はつらつとした外交の展開ということからいえば、こういう方に大使に出てもらいたいという人もあるのですけれども、腹の中には、どうしても現在のこの日本の環境では、なかなか民間で相当のキャリアを積んだような、そしてりっぱな大使になっていただけるというような方は、御出馬願えないのです。そういうところに悩みがございます。しかしいまお話しのような点は、私も発想としてはたいへんけっこうな発想で、今後ともそういう点も十分考えてまいりたいと思います。また省内の人事につきましても、とらわれないで、要するにいままでのいわゆるキャリアの上級試験の人だけではなくて、人材は大いに活用しなければならない、こういうふうに考えております。実際問題として、非常に困難性がある。ここは先ほどもお話がございましたが、ひとつ至誠をもってこういう面についても当たってまいりたいと思っております。
○受田委員 大臣は時間ですから、どうぞ。 それでは、もうきょうは時間が進行しておるが、もうちょっと時間をいただいていいか、この辺で休憩して、二時からの本会議に備えたらいいか、皆さんにおはかり願いたいのですが……。
○藤田委員長 ちょっと受田委員に申し上げます。もうしばらく大臣はがまんしてくださるそうです。
○受田委員 それでは続けます。 そこで次の問題は、この法案に直接関係するもので、儀典長を一人置くということです。これはこの間一部触れておられたのですけれども、この儀典長の外務省内における地位はどのぐらいのものを考えておられるのか。行政職(一)かあるいは指定職の乙か。
○愛知国務大臣 指定職乙と考えております。大体いわば次官補というのが外務審議官になっておるわけです。それに最も近接したくらいの格づけにいたしたいと思っております。
○受田委員 そうすると、儀典長というのは局長の上席という判断をしてよろしいかどうかです。
○愛知国務大臣 局長の上に位すると御理解いただきたいと思います。
○受田委員 ちょっとここ大事なことなんですが、各局がある、その局長の同レベルの最上位という意味か、局長よりも一階級高い、つまり審議官の、次官補の次官補補くらいのところでいくのか、それをひとつはっきりしておいていただきたいです。
○愛知国務大臣 局長がこうございます、その上です。
○受田委員 そうすると、これはまたひとつ非常におもしろい系列をおつくりになったわけですが、外務審議官というのが歴代有力大使に出ていかれるわけだね。それと局長との間に一階級できると了解していいのかどうか。
○愛知国務大臣 御承知のように外務審議官は指定職の甲になっております。儀典長は指定職乙の最上位ということにいたしたいと思っております。
○受田委員 局長も指定職の乙ですからね。そうしたら同列ですよ。その間に中間はないです。甲下とか乙上はないですから、同じじゃないですか。局長のクラスの最先輩。ちょっとそこを私何か階級が一つ、職階が一つできるとなると問題だと思ったのだが、これは職階ができるわけじゃないのですか。
○愛知国務大臣 私が申しましたのは、人事として、何といいますか常識的な実質的な関係を申し上げたのです。というのは、たとえば地域別なりあるいは機能別なりの局の編成がございます。事儀典に関する限りは運用上これを統括する、それで大臣直属で仕事をしてもらいたい、こう思っておりますから、そこで常識的に局長の上と申し上げたわけでございます。法制的に特にそのために職階をつくるということではございません。
○受田委員 職階は新しくできるわけじゃない。だから指定職の乙の中で二つに分かれるというわけじゃないのだ。指定職の乙であることは間違いない。
○愛知国務大臣 それはそうです。
○受田委員 同じことですよ。同列同級ですよ。そういうふうにひとつ理解をさしてもらいましょう。 そうすると、ここで儀典長の任務でございまするが、儀典その他外交上の儀礼に関する事務、この中には国賓、公賓を迎える任務が入っているわけなんです。天皇陛下を御苦労願うような儀式、そういう場合は、儀典長はどういう関係で陛下との、つまり宮内庁との接触を保つのか。 それから、いままでは儀典官でしたね。官の時代と今度指定職になった儀典長のそうした儀式上の関係は、どういうふうに変わっていくのかをお答え願いたいです。
○愛知国務大臣 こまかい点につきましては官房長からお答えしたほうが適切かと思いますけれども、宮中の関係は、御承知のように外国の国賓等については式部官長が直接に事に当たるわけでございますね。それで政府側としては、儀典長が外務省の総括責任者ということで、宮中関係の行事につきましてお手伝いをするといいますか、そういうことにいたしたいと思います。 それから、そういうときの従来の儀典官は、通称儀典長とは呼んでおりましたけれども、これは実際上の人事の問題にもなりますけれども、あらゆる場所に外務省の儀典長として出席参加ができるというような意味では、格づけが非常に上がると思います。
○受田委員 そこで省の規則、省令にしても政令にしてもまた細則にしてもけっこうですが、こういうもので儀典長の位置づけというものなんかはどういうふうに考えておられるのか。大臣にかわって儀典長がそういうときに任務を果たすというところまで、省令とか政令とか外務省の諸規則でこれを格づけをする用意があるのかどうか。
○齋藤(鎭)政府委員 法律の中に、外務審議官二名が置かれておりますが、その次に位置するようになっております。外務審議官は大臣の命を受け事務を総括整理するということで大臣の直轄になっておりますが、その次に位しているということで、その辺の事情はよく出ておるんじゃないかというふうに考えます。
○受田委員 これはきわめてきちっとしておかないと、あとから所管事項、任務等についていざこざが起こる危険がある。つまり大臣にかわって儀典一切を引き受けるということになれば、ある程度政務的な要素を帯びてくるのかどうか、全然政務的な任務はないただ事務的な儀典だけか、これをひとつはっきりしておいてもらいたい。
○齋藤(鎭)政府委員 法律的に申し上げますと、事務的と申し上げたほうがいいと存じますが、大臣にかわって大臣御多忙の際に飛行場に迎えに行くとか、そういうことであるいは政務的な意味は持つかとも思いますが、仕事の内容は事務的というふうに御了解願います。
○受田委員 大臣を補佐されるには次官がある。事務統括の次官を使わないで儀典長を使う。あるいは政務次官という政務の補佐官がある。これを使わないで儀典長を使う。両方を包括して儀典長が大臣にかわる任務を果たすという立場と了解してよいかどうか。
○齋藤(鎭)政府委員 これは国家行政組織法から当然次官を経由する必要はあると存じますが、儀典長につきましては、単に国内的な手続のほかに、国際的な慣行といたしまして、大臣に直結して事務をとっているということがございますので、次官には報告はすると思いますが、国際慣行上からも、事実上事務は大臣直結でやっていいのではないかというふうに考えております。
○受田委員 ここでひとつはっきりしておきたいのは、外国の元首あるいは首相、こういう人が日本へ来た場合に、大臣が迎えに行く中で儀典長にかわらせるものはどういうものがあるか。また外国の元首が来られたときには、日本は天皇陛下に御苦労を願うのが原則であるか、あるいは皇族でよいのか。陛下がおいでになるときには大臣が全部一緒に行かなければならないとか皇族が行くときには儀典長でよいとか、大体そういうような内規が用意されておると思うのです。そういうものをきちっとしておかないと、必ずこういう事務処理というものはあとから——外務省が意図しておられるところを見ると、大臣の儀典に関する限りは大体任務を代行させようという意図があるように見えるのではっきりしておきたいと思います。つまり一応外国のお客さんには国賓、公賓等の種類が幾つかあると思うのですが、それは外交的にははっきりどういうことばを使っておるか、賓客というのがあるかないか。つまり公式の用語としての名称とそれに出迎える形態、大臣と儀典長のその際における分担、こういうものをすでに用意されておると思うのです。
○齋藤(鎭)政府委員 ただいま先生のおっしゃいましたような具体的なところまでまだ規定しておりませんので、御意見を尊重してつくりたいと思いますが、従来の慣例を申し上げますと、国賓と公賓がございまして、国賓の中にもまた国賓第一と国賓第二がございます。同時にまた公賓にも公賓第一、公賓第二があります。国賓第一は先方の大統領あるいは国王が来られた場合でございます。国賓第二は総理大臣でございます。それから公賓の第一は非常に高い皇族——皇族にはたくさんございますけれども、高い地位の皇族、それから公賓の第二は外務大臣その他他国政府の大臣のうちで高い地位にある者というふうに分けてございます。これのほかになお政府の賓客というものがございますが、これは正式には閣議等できまった分類ではございません。 最初の国賓第一につきましては、これは陛下おみずからお出迎えになります。これには総理大臣、外務大臣もお出迎えをする。この場合は総理大臣が主でございますから、あるいは外務大臣も当然お出になる必要があるかとも思いますけれども、この場合は何か考えてみたいと思います。 それから国賓の第二につきましては、これは総理大臣でございますが、この場合はもし外務大臣に他の重要用務がある場合にはあるいは儀典長が兼ねてもいいのではないか、代行してもいいのではないかというように、これはただいま考えている程度でございまして、別に具体的に法的な措置を講じてはおりません。 公賓第一につきましては総理がお出迎えになり、あるいは公賓第二につきましても総理がお出迎えになりますが、総理のお出迎えがあった場合には、外務大臣でなければならないということは私はないと考えますので、その場合には儀典長がかなり代行する余地があるのではないかというように考えております。
○受田委員 儀典長の任務というものは、こういう制度が今度でき上がった上からはそういうものを一応すかっと規定しておかないと、いまから検討するとかいうことでなくして、そういうものが同町に用意されて法案が出されるという扱いにされるべきだと思うのです。これができてからその任務を分類、分割をしようとかいうのは、これはおそきに失する。 それからもう一つ、儀仗隊というのが送迎にあたって用いられているのですが、これはどういうふうな形になっておるか。
○山下説明員 儀仗隊はただいまのやり方から申しますと、元首、国賓が見えました場合、それからいま官房長が申された国賓第二の首相が見えた場合に儀仗隊に栄誉礼をやってもらっております。
○受田委員 その儀仗隊の構成の御説明を願いたい。
○山下説明員 構成と申しますと、これは防衛庁でいたしておりまして、一個小隊でもって行なっております。
○受田委員 その儀仗隊は防衛庁からお借りしているわけですね。
○山下説明員 はい、さようでございます。
○受田委員 防衛庁に特殊の任務を持っておる部隊が平素編成してあるということですか。
○山下説明員 はい、さように了解しております。
○受田委員 その小隊は陸ですか、あるいは空か海か、相手によって違うのか。たとえば国賓の種類によって海が出たり空が行ったりするというように、国賓の二とかあるいは公賓とかいうことになると相手によって自衛隊の性格をかえるのかどうかです。全く同じものがいつもやるのかどうかです。
○山下説明員 ただいまの御質問に対しましては、儀仗隊はそういう栄誉礼をするためにふだんから訓練された小隊でございまして、したがって賓客の相手を問わず、たぶん陸だと思いますが、とにかく常に同じ儀仗隊が栄誉礼をやっております。
○受田委員 ここまでにしましょう。あとの在外勤務手当は、本会議の予鈴が鳴ったから、この次にちょっとひっかけさせてもらって、きょうはこれでおきます。
○藤田委員長 次回は、来たる二十七日、午前十時理事会、十時三十分委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後一時五十一分散会