逓信委員会 第17号
- 発言数
- 113 件
- 登壇者
- 9 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1969/04/24
会議録
○加藤(六)委員長代理 これより会議を開きます。 委員長所用のため、指名により、私が委員長の職務を行ないます。 有線放送電話に関する法律及び公衆電気通信法の一部を改正する法律案を議題といたします。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。森本靖君。
○森本委員 この法案もいよいよきょう採決ということでございますが、長年いろいろ問題になっておりましたことについて、これは一応の区切りになるわけでありますし、だんだんそれぞれ各委員から質問がありましたので、私は重複を避けまして、この法律案に関する重要な点だけをちょっと質問をしておきたいと思うわけであります。 まず最初にお聞きしたいのは、このいわゆる有線放送電話の法律をわれわれがつくったのは昭和三十二年でありますが、それ以来、私がしょっちゅうこの委員会を通じて言っておることでありますけれども、この有線放送電話に関する許可事項というものは案外多いわけであります。ところが、これを担当するところのいわゆる地方電監局の人員が非常に少ないわけでありまして、そういう点で、現実の現地を見なくして問題が非常に起こるというふうな点が多いわけであります。さらにまた、電監局としては、その許可にあたって公社にかなり実情を調べてもらわなくてはわかりにくい、こういうことで、きのうもそれに対する質問がございましたが、そういう点で、いま地方電波監理局にこの有線電気通信関係の要員というものが全国でどのくらいおりますか。
○柏木政府委員 御承知のように、地方電波監理局は全国で十カ所ございますが、そこに定員といたしましては二十名が配算になっておるわけであります。
○森本委員 二十名程度配算になっているということでありますが、その二十名が各電波監理局平均にということで二名ずつ、こういうことですか。
○柏木政府委員 そのように配置してございます。
○森本委員 それは大きい電波監理局も小さい電波監理局も二名ずつ、こういうことですか。
○柏木政府委員 大きい電波監理局でございましても、有線放送設備の観点では必ずしも施設が大きくないところがございますので、一応二十名を等分いたしました配算の基準をつくったのでございます。
○森本委員 それでは、現在有線放送電話がきのうも答弁がありましたが、この施設は幾らありますか。
○柏木政府委員 施設の数といたしましては、現在約二千三百ございます。
○森本委員 その二千三百の各電波監理局ごとの数はわかっておりますか。
○柏木政府委員 手元に一年前現在の資料がございますが、関東が四百六十七施設、信越が百九十七施設、東海が二百八十七施設、北陸が百三十施設、近畿が二百二十一施設、中国が三百十五施設、四国が百六十四施設、九州が二百四十六施設、東北が二百五施設、北海道が百四十二施設でございます。 〔加藤(六)委員長代理退席、委員長着席〕
○森本委員 これはこの施設だけを見ても百四十二というところと最高四百六十七と、こういうふうにあるわけでありますが、これを二名ずつ均等に割るということは正しいのですか。
○柏木政府委員 実情を申し上げますと、二名で全体の仕事をやるととは、一番小さい局でも非常に困難な実情でございます。二名というのは、私どもとしては最低の配置基準かと存じております。それでございますので、この二名というのはひもつきの二名ではございませんで、電波監理局の局の実情に応じまして、地方電波監理局長が総体の定員の中で局情に合うような配置は、さらに局ごとに応じて措置をとることのできるようにしてございます。
○森本委員 そういたしますと、そういうふうにして地方電波監理局長が地方電波監理局のいわゆる定員の範囲内においてやるということでありますけれども、現実にはこの有線放送電話の仕事は、電波監理局の仕事とはまるっきり性格が違う仕事ですね。それから指揮命令系統も、その他の指揮命令系統というものは本省の電波監理局長を通じて行なわれる、それからこれに関しては電気通信監理官からいわゆる命令が行なわれる、こういう指揮命令系統になっておるわけであって、その間に、こっちが足らぬからこうだというふうな形には、これは現実にはなかなかやりにくい内容だ、こう思うわけでありますが、試みにそれじゃ要員の二名の配置による年間のいわゆる業務旅費というものはどの程度配られておりますか。
○柏木政府委員 ただいま旅費の点についてお尋ねでございますが、資料をただいま持ち合わせておりませんので、後ほど申し上げたいと思います。
○森本委員 いわゆるこれに関する旅費の配算も、おそらく先ほどの施設によってかなり違うと思います。同じなのは、いわゆる定員だけである。これは定員も当然、たとえば関東の四百六十七というふうなところについてはある程度人数をふやしてやる、北海道の百四十二、これはもっとも地域は広大でありますけれども、そういう点を勘案すれば、これが一律二名ずつ配算ということは私は非常におかしいと思いますが、旅費は一律やはりこういう形の配算ですか。
○柏木政府委員 管区内の施設の数、あるいは監理局の所在地、あるいは新設認可、あるいは定期的な検査をいたしますその件数等を基礎にいたしました配算の方法をとっております。
○森本委員 そうなりますと、これは旅費の配算に応じた形の定員の配算がなければならぬ。大体各電波監理局の二名程度では、現実にこの有線放送電話に関する法律、それから公衆電気通信法に基づいてこれは許可事項になっておるわけでありますが、これを監督するということは非常に困難であるという現実であるということは、これはお認めになりますか。
○柏木政府委員 私自身も地方の電波監理局でこの仕事をした経験がございますが、ただいま御指摘のように、なかなか困難を感じておりまして、一方、本省におきましては毎年定員の増員を要求しておるのでございますが、特に最近の定員事情等から見まして、増員はなかなか困難の模様でございます。ただ、この電波監理局で監督業務をしておりますのは、通常監理課という単位のところでやっておりまして、ここは有線放送の監督だけでございませんで、雑音防止関係あるいは高周波施設の監督関係、そういうものと一緒になった仕事をしております。また、国家試験の関係も一緒にしているところもございますので、それらの中の定員の総合配置によりまして、繁閑によりましての応援ということを極力心がけて、この仕事がおろそかにならないように管理者のほうでは注意をいたしておる実情でございます。
○森本委員 地方で許可の場合に非常にトラブルが多いわけでありますが、その原因は、やはり電波監理局がその地域の施設を十分に完全に把握してないというところにも大きな一つの原因があるわけであります。もう少し電波監理局が完全に把握しておって、しかも担当官が現地に行って詳しく説明をするならば、住民の人たちも、なるほどそうかということで、ある程度納得する場面が出てくるわけでありますけれども、それが案外いまの人員配置その他においては困難な状況であるという点でありまして、本来ならば、いま言ったように雑音防止その他と一緒にするという形でなくして、この有線放送電話というものについては、この法律に基づいて、そのことだけを専門的にやるという担当官を置いてもいいほどのことであります。そういうふうに将来やっていかなければ、私はなかなかこの問題が根本的に解決がつかないというふうに考えておるわけでありますが、その点、どうですか。
○柏木政府委員 先ほど御指摘のように、電波監理局の地方の仕事といたしましては多少異質な面がございまして、担当官は当初はたいへんまごつくというような例も過去においてはございましたが、最近の傾向を見ますと、この仕事は非常に重要だということを局長以下認識が強まりまして、また、経験者もたくさん出てまいりました関係上、この仕事の指導という面については、過去から比べると格段によくなっているかと存じます。しかし、ただいま御指摘のように、この仕事についてまだまだ足らぬ点は指導面でもございますし、また、定員面での措置という点でも、今後ともまた一そう配意をすることにいたしたいと考えております。
○森本委員 大臣、いまの質疑を聞いておっておわかりのとおり、いわゆるこの有線放送電話に関する予算的な措置というものが、この法律ができ上がったときから非常にまま子扱いされておって、なかなかやりにくいという現状にあるわけであります。歴代の郵政大臣がこれについて相当の努力をしてきましたけれども、いつでもこれがそういう結果に終わっておるということでありますが、今後私は、大臣が予算折衝その他においてもこういう面をひとつ十分に御理解を願って、政府部内におきましても、これは何といたしましても許可、認可という問題がございますけれども、住民に対するところのサービスが主体となった許可、認可事項でありますので、もう少し人員の強化あるいは旅費の配算というようなことについても考えていかなければ、せっかくこの法律ができ上がりましても、これが実質的に指導監督することがむずかしい、こういうことになっておるわけでありまして、そういう点で、将来、これに対するところの改善あるいはまた許可というような点についての大臣の努力をひとつお願いしたい、こう思うわけでありますが、どうですか。
○河本国務大臣 今後、人員の面や予算の面で遺憾のないように十分配慮していきたいと考えます。
○森本委員 それから、現在有線電話の中央におきまする団体は幾つありますか。
○柏木政府委員 御承知のように、有線放送電話につきまして、郵政大臣が認可いたしまして指導監督している団体といたしましては、社団法人全国有線放送電話協会というのがございます。それには地方には各県協議会、そうした下部団体がございます。それから、これは郵政省では監督という立場にはないわけでございますが、やはり有線放送の放送業務といいますか、放送内容を通じまして、農村の農事指導をするとか広報活動をするというようなことに主眼を置いた団体がございまして、これは社団法人日本農村放送事業協会、これが農林省の所管になっています。そのほかに日本農事放送推進協議会という任意団体が、これも農林省の関係団体としてございます。
○森本委員 この有線放送電話に関する団体が三つあるわけでありますが、これは将来一つのものにやっていかれたほうがいろいろの問題についても、それを窓口として統括をして折衝しやすいというようにお考えになりませんか。
○柏木政府委員 この団体の統合問題、特に農村の有線放送電話業務の指導につきましての統合という問題につきましては、過去二、三年来関係者問でも話がございまして、郵政省においてもときどきその相談を受けているわけでございます。最近の模様でございますと、この三団体が統合の方向にかなり具体的に見通しがあるような報告も受けております。
○森本委員 これも一ひとつ大臣、官僚だけにまかさずに、こういうようなおもな団体が三つあるということについては、一つになって――郵政省あるいは公社と折衝するにもその窓口が一つであることが望ましいという考え方であるとするならば、大臣あたりもこれをひとつ気にかけて、できるだけこれが統合されていくように努力をすべきものであるというふうに私は考えるわけでありますが、まあ、暇なときという手もないけれども、とにかくちょっとの時間でも見て、農林大臣あるいは自治大臣あたりとも話をして、こういう問題はひとつ進めていってもらいたい、こう思うわけでありますが、大臣、ひとつどうですか。
○河本国務大臣 私も一つになったほうがいろいろの点でよいと思いますので、関係者と話し合いまして、その方向に向かって努力していきたいと思います。
○森本委員 それでは、今回の法律の改正の問題でありますが、まず最初に、この業務区域の改正でありますけれども、これを端的に説明をしてもらいたいと思うのです。この第四条の第一号についてはそのままになっておるわけでありますが、その二号が変わっておるわけであります。この二号の変わったことをひとつ端的に説明を願いたい、こう思うわけであります。
○柏木政府委員 ここに第二号として許可の基準を改正したわけでございますが、現在までは、法律上は御承知のように、許可できる有線放送の業務区域といたしましては、一つの市町村の区域内に限るとなっているわけでございます。これを改めまして、これら地域の住民が社会的経済的に比較的緊密な関係を有しているため当該一の市町村の区域内にあるものとみなすことが適当であるというふうに認められる場合には、それらの区域もあたかも一つの町村にあるごとく業務区域として含めることができるようにしたいというのが、今度の改正の趣旨であります。 この考え方は、一昨年秋に出されました郵政審議会の答申の線に沿いまして、これをできるだけ忠実に表現しようということで法文化したものでございます。
○森本委員 そうして、結局正式にきめるのはやはり郵政大臣の許可事項、こういうことになるわけですか。
○柏木政府委員 郵政大臣が業務区域を認定いたしまして、その施設の許可をいたすことになるわけであります。
○森本委員 そういたしますと、一つ一つ聞いていきたいと思いますが、たとえばいまの農協は、同じ同一市町村内でなくして他の市町村にもまたがっている農協があるわけでありますが、そういう場合には、その農協の地区については、これら二以上にまたがっておっても当然業務区域として認める、こういうことになりますか。
○柏木政府委員 農協といたしましては、特に最近経営基盤を強化するとかいうような問題もございまして、かなり大型の合併をするというような傾向もございます。しかし、農協の区域というものにある住民というのは、必ずしも経済的社会的に密接であるという判断にならない場合も多くあると思います。したがいまして、農協の区域が他の町村にまたがっているということから、直ちにそれが有線放送の業務区域の認可の条件を備えているというふうには判断いたしかねるかと存じます。特に最近の大型合併という数カ町村にまたがるようなものにつきましては、この法律の表現にもありますように、町村の一部というたてまえで考えてございますので、大型合併というようなものにつきましては、当然に適用がないというふうに考えております。
○森本委員 そういたしますと、この第四条第二号の「これらの地域の住民が社会的経済的に相互に比較的緊密な関係を有している」ということを具体的に説明した場合どういうことになるかということを明らかにしておかぬと、また、この法律を改正したことによって紛争が生ずるということがあってはならぬと思いますので明らかにしておいてもらいたい、こう思うわけです。
○柏木政府委員 この法律の立案過程におきまして、実情をある程度調べてございます。それではまだ不十分かと思いますが、一応基準的なものとしてお考え願える点もあるのじゃないかと思いますが、それは分村合併をいたしまして、その一部だけがまだ隣接の町村のほうに残ったままになっておるというようなことで、そこに経済的社会的な住民の関係が非常に多いというようなものも若干例として出ております。あるいはまた、山があったり川があって区切られている地域において、その川の途中までは隣接町村と非常に行き来が多いというようなことで経済的社会的に密接だと判断できるような例もあるようであります。あるいはまた、市町村の行政事務を、ある区域につきましては、従来の緊密関係によりまして隣接町村に委託しているというようなところもあるわけでございます。 〔委員長退席、加藤(六)委員長代理着席〕 あるいはまた、最近は干拓地域等も地方にたくさん例がございまして、町村の区域がまだ未設定のままになっておるが、これが隣接の両町村に分かれましても、そこにできる有線放送につきましてはやはり干拓地域特有の環境から一つの施設を利用するという例もあるわけでございます。なお、今後まだ検討中でございます。およその具体的な例を申し上げたわけであります。
○森本委員 第六条に書いてある今度の改正の意味については、これは私は第六条の意味というものはわかるわけでありますが、今回の第四条の二号については、いまの説明だけでは――これはやはり将来の紛争の種になると思います。だから、第四条の二号というものについての解釈をはっきりしておかないと、せっかくこの法律を改正したことが紛争の種になったんでは何にもならぬと思う。第六条の今回の改正については、これは前からわれわれ言っておったことであって、学校、病院あるいはまた派出所、そういうような公共的なものであって、そういうものについては特別につなぐということを考えておったわけでありますけれども、この第四条の二号についてはいまの説明でもはっきりしないわけなんです。 第四条の二号というものは具体的にいって何を指しておるのか、その点をもう少しひとつ明確にしていただきたい。そうしないと、この改正をしたことによって、また紛争が起きたんでは何にもならぬわけであります。御苦労でありますが、監理官、もう一度第二号の点については、法律の問題でありますから、ひとつ将来紛争のないような解釈をぴたっと説明を願いたい、こう思うわけです。
○柏木政府委員 最近地域社会は非常に流動的に動いている面もございますので、非常に固定的なものでぴしりと基準をきめるという点についてはなかなかできにくい点もあるかと存じますが、ただいま申し上げましたような具体的な例はかなり集まっておりますので、それらをもとにしました一種の基準のようなものも検討していきたいと思っております。
○森本委員 これはやはり「一部の地域」というふうに限定しておるわけでありますから、この一部の地域とは何ぞや、こういう解釈になるわけであります。 それでは、その一部の地域という解釈についてはどういう基準かということをひとつ羅列してくれませんか。これはやはり法律を通す通さぬというときの質疑応答でありますから、この速記録が残っていきますから。第六条は質問しなくとも大体わかりますよ。しかし、第四条の二号については、質問して内容を明らかにしておかないと、将来も紛争の種になると思うのです。だから、一部の地域というものについてあなた方が考えられておるところの基準というものがいかなる基準であるか、これをひとつ羅列的に並べてもらいたい。
○柏木政府委員 基準の考え方としては二つの考え方があるのではないかと思います。 一つは、一部ということについて、これが数量的といいますか、全体町村のうちのどの程度にあたるかという一つのそういう考え方もあるかと存じます。また、もう一つは、緊密な度合いを判定する具体的な内容の考え方ということの両面の問題があるかと存じます。 最初の数量的の一部は、たとえば、地域の半分まではいいとか、三分の一までの場合に限るとかというような考え方もあると思いますが、しかしこれは、実情を具体的に判断するということからいたしましては、必ずしもこういう数量的な基準でも律し得ないものではないかと思います。個別的に具体的な事例を判定いたしまして、不公平がないように内容的な判定をしていくというほうが妥当ではないかと存じます。 それから、次の緊密度の内容にかかわる問題でございますが、これは先ほど申し上げましたように、分村合併の場合でございますとか、あるいは地形によりましてやむを得ずそういうような事情になってくるような場合でありますとか、あるいは市町村の行政事務の委託をしている、あるいは開拓地域、干拓地域というようなものについてそういうような事例が出てくるかと思います。しかし、この点につきましてはこれで尽くされているとは必ずしも限らぬと思いまして、なるべく早い機会におきまして、もう少し具体的な例をよく検討いたしまして、基準的なものとしての運用といたしまして不公正のないように、また、あまりこれが広がって収拾がつかないというようなことのないように考えていくべきであると思っております。
○森本委員 どうもいまの答弁でも、やはり私は将来に紛争を残すというふうに考えます。 元来、こういう法律を提案をするとするならば、当然、これは一部の地域とは何ぞや、こういう質問が出るわけでありますから、それは個別的にそれぞれ調べてみなければわかりませんという答弁でなしに、一部地域というものの基準はこうこうこういうものでございますという一つの基準というものを考えておかなければならぬと思います。しかし、いまから実情に合うように調べて云々、こういうことを言っておりますので、いまここで幾ら質問をしてもそれ以上の回答は出ませんので、とにかく早急にこの基準というものをつくる必要があると私は思います。そのつくる場合には、それぞれの各界の意見を聞いて、そうしてひとつ紛争の起きないようにつくっていただきたいということを、これは特に大臣に要望しておきたいと思いますが、大臣、よろしゅうございますか。
○河本国務大臣 お話のような線に沿って善処をいたします。
○森本委員 それから、さらに法律的な問題でありますが、この「一部の地域」ということを認めるということになりますと、業務区域が、Aの業務区域であると同時にBの業務区域であるという形にもなり得るわけですね。
○柏木政府委員 観念的にはそういうことがあり得るような法律の体制になっておりますが、現在でも一つの業務区域内には一つの施設しか認めないという方針でまいっております。したがいまして、隣接区域を合併拡張いたしますときは、付近の有線施設の業務区域の実情を十分調査いたしまして、妥当な措置をいたしたいと存じております。
○森本委員 いや、私は、だから業務区域の重複は認めるのか認めぬのかということを聞いておるわけであります。 なぜかならば、たとえば町村合併がある、あるいは分村の問題が出てくるいうときに、必ずそこの部落に賛成 反対の者ができてくるわけです。賛成の者は片方の有放、また反対の者は、同じ有放でも片方の有放だということになり得る可能性があるわけだ。その場合に、この第四条の一号からいくとするならば、少なくとも、重複を認めないということになると、かえって逆にその住民を分裂させるということになる。だから、そういう点では、業務区域については、四条の二号というものをこのとおり解釈するとするならば、業務区域については重複があり得る、こう私は解釈をしたいわけでありますが、その点、どうでしょうか。
○柏木政府委員 この点につきましては、そういう例は、私のほうの調査でいまだございませんが、そういう場合は、一つの区域が両方の施設にまたがって許可をするということはやらないというふうにしたいと思います。
○森本委員 だから、その場合は両方にまたがってやることを認めなければ、これは紛争の種になりますよ。たとえば一つの部落がある、その部落がこっちの町村合併に賛成した、しかし、その部落の中で十人や十五人はこの合併は反対だ、だけれども多数決によってこっちに合併になった、わしはこっちの農協のほうの有放がいいんだ、わしはこっちの農協の有放はきらいだということになった場合に、それはAの村からBの一部のものを業務区域として認めておいて、Bの村全体の有放の業務区域に認めぬなんということはあり得ないですよ。私はそれはおかしいと思うのです。それだったら少数の人が押えつけられることになる。この場合は、業務区域については、第四条の二号について認めたところについては重複があり得ると解釈するのがほんとうである。そうでなければ、いま言ったように争いが起きたときに困りますよ。それから、A村のほうで認められるのはB村の一部でありますから、B村の一部がA村の一部に認められた場合は、A村の一部の人がB村の全体の有放のほうがいいのだという人が五人おったとする、片方のA村のほうが十五人おったとする場合は、これは両方認めざるを得ませんよ。その辺、ひとつ解釈をはっきりしておかぬと、またもめるもとです。
○柏木政府委員 有線放送施設というものが地域社会の一体的な近似性によるということで一つの施設は一つの業務区域を持つ、それが原則であると思います。しかし、ごくまれにいま御指摘のようなことも、あるいはあり得るかと思います。それにつきまして、法律的に、それは両方していけないということはないのでございますが、指導上の問題といたしましては、できる限り一つの業務区域の中へ入る、つまり、住民が両方に入らなければいけないというようなことがないようにそれは指導したいと思います。しかし、ごく例外的に、住民感情がそれじゃどうしても納得しないというような場合があるといたしましたならば、その趣旨をよく私どものほうで話いたしまして、なるべく一つの区域ごとにまとまるように努力をしてみたいと思いますが、例外的にあるいはそういうことについてどうするかという問題はもう少し検討さしていただきたいと存じます。
○森本委員 これは少数民族の権利を否定することになるのですよ。その部落だって、全部が全部一致して合併になるとは限らぬですよ。反対の者もあるわけですから、そうすると、その人はB村におりながらA村の業務区域しかない、B村全体の有放には入れぬということになると、かえってその人の権利を束縛することになる。だから、そういう場合には、業務区域の重複ということは認めるということがあくまでも原則である。その上に立って、それぞれの業務区域によってそれぞれの住民がその好きなほうにやるということについてはかってでありますけれども、これは一部の業務区域として第四条第二号によってB村の一部をA村の一部として認めた場合であっても、その一部の中におる人はB村全体の業務区域の有放の中にも入れる、こういう原則でないと、これはおかしいですよ。どうですか。
○柏木政府委員 有線放送電話は、もともと地域住民の公共の福祉に合致するということが大事な役割りでございますので、そのような意味合いにおきまして、ただいまのような事例がありましたら、具体的に考えまして、なるべくさきに申しました一つの施設の原則ということについての指導はいたしますが、それによってもなお解決が不可能であるというような場合にはそれに応じた措置も検討しなければならぬかと存じます。
○森本委員 監理官はやはり机の上で仕事をしようとするからそういう回答になるのであって、私ら自分の選挙区をいなかからいなかへくるくる回っておるもので、こういう例があるわけです。各町村ともこういう例があるわけです。特に、町村の境等においてはそういう問題が出てくるわけです。町村の境の問題については、次の公衆電気通信法においてある程度のなにがありますけれども、現実に一つの部落が二つに割れてけんかをするという場合もあり得るわけでありますので、私は、第四条の第二号については業務区域の重複はあり得ると法的に解釈ができる、この解釈をするわけでありますが、大臣、これはどうですか。
○河本国務大臣 ただいまの質疑応答を聞いておりますと、特例の中の特例、こういうことのように見受けますが、監理官がただいまお答えいたしましたように、地域住民の福祉、便宜ということを中心に考えていくことであるならば、原則は原則であるが、その事情をよく調べて説得をしてみる、しかし、従来からのいろいろな経緯があってなかなか単一区域に統合するということはむずかしいという場合には、そのときはそのときとして別途に考えるということを言っておるわけでございますから、私は問題はないと思います。
○森本委員 それは政治家としての答弁であって、私はいわゆる法律解釈を質問しておるわけです。原則的には大臣のおっしゃったような解決の方法が一番望ましいわけであります。われわれもその立場に立った場合は、大臣がおっしゃったような考え方で、極力皆さんが納得するようにという指導方法でもって納得の上に立ってやる、これは望ましいわけでありますけれども、法律解釈として、第四条の二号の今回の改正については業務区域の重複があり得ると私は解釈するが、法律的解釈としてどうかということなんです。
○河本国務大臣 例外を認めることもあり得るということですから、最終的にはそういうことになるかと思います。
○森本委員 それでは、次の第六条のいわゆる業務区域外の業務の用に供する問題でありますが、これは比較的はっきりと載せてありますので一応問題がないと思いますけれども、ただ、区域外業務協定について一応の基準をつくりますか。
○柏木政府委員 業務区域外に利用できる施設の基準につきましては、実は行政措置をもちまして基準をつくって、それによってやっておるわけでございます。ただ、この行政措置が法律上多少問題があるということで、この際、これを抽象的な文句といたしまして法制化するのが正しいじゃないかということでこのような提案になったわけでございますが、内容は、現在実施しておりますような基準をそのままで続けてまいりたいと思っております。
○森本委員 それから、いわゆる町村であって県外の場合はどうなるのですか。
○柏木政府委員 県境にあります市町村につきまして、まれには県外隣接町村の消防等のやっかいになる例もあるようでございますので、そのような場合は、県外でございましてもこのような施設についての利用を認めたいと思っております。
○森本委員 有線放送電話の質問は終わりまして、それでは公衆電気通信法の改正をお聞きしたいと思います。 まず最初にお聞きしたいのは、第五十四条の五の二項、これは私は、これほどむずかしゅう書かねば法律というものはいかぬのだろうかと思うわけであります。大臣が提案理由で説明しておるような文章に二項をやればどなたが読んでもわかるわけでありますけれども、二項のようにするならば、初めて読んだ人は二、三十回読んでもわからぬ、かなり説明を受けぬとなかなかわかりにくいというふうに考えるわけでありますけれども、何とかこれをもう少しわかりやすい、たとえば大臣が提案理由の説明で述べておりますような形のものにつくれぬものだろうか。これは郵政省か法制局か知らぬけれども、一体、こんなにむずかしく法律をつくらなければいかぬものだろうかと私は考えるわけであります。その点、事務的に見てどうですか。
○柏木政府委員 確かに、おっしゃいますように、専門家でもなかなかむずかしいのですが、法律は正確であるということを第一に書くためにこういうことになるわけでございます。 問題は、なぜこんなふうになるかと申しますと、電話加入区域と町村の区域というものが必ずしも一致していない、そこにズレがあるということがまず一つでございます。それから、一つの条文の中に、有線放送電話に接続される公社の電話と、それから公社の電話に接続される有線放送電話の接続通話と、両方のものを一緒に規定したためにこのような姿になったのでございますが、これは多少抜けがあるかもしれませんが、ごく常識的に申しますと、県境を接しまして二つあるいは三つのお互いに隣接する町村がございまして、その町村同士の住民が比較的経済的社会的に緊密関係にあるという場合におきましては、県外の市町村にあります公社の電話にはこれは接続ができるということと、それとあわせまして、これは技術上の問題からそういうことが出てくるのでございますが、その県外の隣接町村にたとえなくても県内の電話局に収容されている公社電話があるわけでございますが、そういうような場合でも、これも共連れで救済されます。それから、有線放送電話施設につきましても、これが第二種接続の電話であれば、いまのと同じように、公社の電話も公社の電話局が隣接町村の中にあるものに接続されている、有線放送電話の利用者は、その当該隣接町村内にあろうと、あるいは足が少し出ていてもこれは救済される、こういう趣旨でできているわけでございます。
○森本委員 いまの説明を三回ぐらい聞いても、おそらく普通の人にはなかなかわかりにくいと思います。 そこで、きのう小渕君が質問しておって、参照として速記録に載せろと言っておったこの図面ですが、この図面で見ると、いわゆる甲県と乙県の県境の、要するにP局とQ局がつながらなければ意味がないわけですね。そういうことになるでしょう。
○柏木政府委員 この図で申し上げますと、P局に実線でつながっておりますそういうものとQ局のほうへ実線でつながっております利用者との間に接続することができることが必要になるわけでございます。したがいまして、P局とQ局の間にすでに公社のほうの中継線があれば問題はないわけでごいますが、たまたまそういうことでなくて、新しく中継線をつくる必要がある場合も出てくるかと存じます。
○森本委員 だから、この図面は妙におかしいと思うんだ。この図面は「接続通話範囲の概略図」こう書いてあるけれども、今回のこの法律の改正の趣旨は、特殊なところ、いわゆる県がまたがっておってもこれを同一県内とみなしてつなぐというところにあるのです。そうすると、P局とQ局とをつながぐのが目的であって、そこでP局とQ局の間でつなげるところはこの程度でございますということを示すのがこの図面でなければならぬわけですね。ところが、この図面で見ると、PとQとは全然切れてしまっておるんだね。何のための図面か、こんなものを速記録の参照に載せたって、いま言った説明がないと、これはさっぱりわけがわからなぬよ。あくまでも、これは甲県と乙県がそれぞれ、この法律にあるとおり、非常に関係のあるところについては、他県であっても同一県内とみなして交換局を通じてつなぐ、こういうことになるわけでしょう。そうでないですか。
○柏木政府委員 ただいまお話のあったとおりでございます。
○森本委員 そこで、ここで問題になるのは、現在は県内一中継ということなっておるわけでありますけれども、このP局とQ局をつなぐ場合に、かりに、いま四中継というのはもうほとんどないと思いますけれども、三中継、二中継というのはまだあると思います。だから、三中継、二中継あってもこのp局とQ局はつなぐ、こういうことですね。
○北原説明員 御説明のこの図面についはて内容を伺っておりませんのですが、いまのお話を承っておりますと、PとQを接続しない限り、Pにつながる②とQにつながる②との相互の接続はできないわけでございます。そこで、一般にPとQ局を結ぶ場合、県が異なりますので、普通の場合には中心局に出します。県に大体一つあるいは一つ以上中心局がある、その中心局の段階までいきまして中心局相互が結ばってくる、そして再びQならQにおろしてくる、こういう順序を経ますので、一般には四中継程度にはなるわけであります。それが四中継でありますと、回線構成から申しまして通話が可能な状態になりませんので、したがいまして、原則的に、一中継にするためには斜めの回線をつくりまして一中継構成にするのが御指摘のとおりの処置になると思います。
○森本委員 施設局長と私ちょっと違うのですが、四中継にならぬですよ。二中継でいくわけですよ。P局から県庁所在地へ行って、それから今度Q局のほうの県庁所在地へ行ってつながれば、これは二中継となります。あなたはこれを四中継というわけですか。
○北原説明員 御指摘のP局が集中局であるか端局であるかによって違ってまいりまして、私いま、P局もQ局も端局だというような場合で御説明申し上げたわけであります。集中局の場合もありますので二中継、そういうことも起こり得るわけです。
○森本委員 だから、たとえはP局から――もう大体そうなりますよ。今後のいわゆる電電公社の計画を見ておると、おざわざPとQとの間に線を引っぱらなくてもPから県庁所在地のところへ行く、それからQから県庁所在地のほうへ行くということになれば、これは完全に二中継で行っておる。しかもそのほうが、音声も実回線よりは搬送設備でいいかもわからぬ。片一方、実回線をとった場合は、音声そのものも、遠くてもそのほうがいいかもわからぬ。だからそういう場合、県内一中継ということの原則があるけれども、二中継、三中継というものを認めるかどうか。二中継、三中継を認めたら、単線で実回線を引っぱらなくてもいいわけなんです。その辺は郵政省はどう考えておるか。
○柏木政府委員 いまの制度の面から私のほうで申し上げたいと存じますが、現在は県内の接続通話の場合も一中継を原則としているわけでございますが、公社の業務に支障がない限り二中継以上であってもいいというたてまえになっておるわけでございます。
○森本委員 だから施設局長、ぼくはあなたにも注文しておきたいんだが、きのうからの答弁を聞いておると、なるべくこのPとQとの間に実回線をつないでやろうという答弁になっておるんだが、私は、その二中継、三中継というものは、いま言ったようなかっこうになっていくならば、何も膨大な金を出してこの間に実回線つなぐよりも、自動ダイヤルによるところの現在の県内の集中局を通っていけば、これはそのまま自動でいくわけでありますから、そういう金を注ぐ必要はないと私は考えておるわけでありますが、公社は一中継ということにあまりにもこだわり過ぎておるんではないか。今回のいわゆる公衆電気通信法の改正というものは、とにかく隣の村で、これは県外の県境の村である、しかし特別に関係のあった場合にはそれをつなぐことができる、それが趣旨でありますから、要するに、つながって電話が完全に聞こえればいいわけである。だから、場合によっては、私がいま言ったように――このPとQとの間に線を引っぱるということをあなた方は言うけれども、それを引っぱった場合はおそらく実回線になるでしょう。だから、実回線よりは、場合によっては、私は、ぐっと県庁所在地を回ってきても一方のほうの音量がいいということも考えられるわけであって、あながちPとQをそのまま直通でつなぐということでなしに、二中継あるいは三中継あっても、音声というものが普通のデシベル以上に上がっておれば何ら差しつかえがないと私は解釈しておるわけですが、その点、電電公社はどうですか。
○北原説明員 私の説明にあるいは不十分の点がありまして誤解になったかと思いますので、もう一度最初から御説明申し上げたいと思います。 現在私たちのあります設備をできるだけ有効に使用して、なるべく一中継の回線構成にする、したがいまして、かりに県庁を経由して他の県庁にまたがってPとQを結ぶというような回線構成をとったといたしましても、そこに交換中継を入れませんで、直接ストレートにつないでしまいますから、実回線といたしましては一中継としてでき上がる、それからトラフィックが非常に多い場合で、PとQを直接結んだほうが経済的であるというような場合においては、直接結んで回線構成をする場合もあり得ると思いますが、一般に、昨日から御説明申し上げておりますのは、交換局内におきましてストレートにしまして、交換機を通さない、そして搬送なりゼロデシベルなりの回線をつくって一中継の回線構成にするということで申し上げた次第でございまして、いま御指摘のような処置を今後もする考えで、その意味では御指摘と私の御説明とは合っているつもりでございます。
○森本委員 私は以上でこの質問を大体終わりにしたいと思いますけれども、最後に要望しておきたいことは、この問題がいままで非常に紛争を生じてきておって、ようやく今回のこの法律の改正において一応の紛争過程におけるピリオドを打つことになるわけでありますが、しかし、まだまだこの内容については問題が幾多残っておるわけであります。 私は、何としても、この有線放送電話が昭和三十二年以来農村における役割りを果たしてきたということをやはり十分に考えなければならぬと思います。ただ、しかし有放がしゃにむに何でもかんでもつなげということについては、私はこれはやはり暴論だと思います。つないでも聞こえないような場合には意味がありません。ある一定のデシベルという基準をもって実際に電話としての機能を果たすということについてのものがはっきりしておらなければ、かえってつないだほうが農村の人々に迷惑をかけるということもあると思っておるわけなんです。そういうふうな技術的な問題等についても、ある程度郵政省なり公社も実際に有線放送電話の方々が納得のいく形においてひとつ十分に説明を願って、そうしてお役所式なやり方をやめてもらって、先ほど来の答弁にもありましたように、第四条の第二号の改正等もまだはっきりしていないところがある、そういうところがありますからよくそこで紛争が起きてくるわけです。 そこで私は、この法律の運用については、十分に有線放送電話というものができた由来を考えて、そして農村の文化の発展、そういうものを考えながら、そういう有線放送電話側の立場というものを十分考えながら、電気通信事業というものがどうして独占的な傾向になったか、そういう点も十分考えながら、この電気通信事業が独占的になったという一つの理由と、それから有線放送電話が農村に自発的に出てきたというこの歴史的な過程を考えながら、この両者をかみ合わせながら、実際に農村の文化振興あるいは通信の発達ということを願っておるのがこの郵政審議会の答申の骨子であります。そこで、せっかく法律を改正したものの、また紛争が起きてくるということでは何にもなりませんので、そういう点については、郵政省としても大臣としても、特にこの担当の大臣であります農林大臣あるいは自治大臣、そういう諸君と十分に話し合いをして、これが円満に遂行されるという形の法律の実施ということを特にお願いしておきたい。これは今後は郵政大臣の政治的な手腕に待つところが私は非常に多いと思います。それから許可あるいは認可、政令、こういうことに委任をせられておる事項が非常に多いわけであります。そういう点については、ひとつ十分大臣が考慮しながらこの法律の運用をあやまちのないようにやっていただきたい、こう思うわけでありまして、最後に大臣の見解を聞いておきたい、こう思うわけであります。
○河本国務大臣 一昨年秋の郵政審議会の答申も、いまお述べになりましたような趣旨であろうかと思います。今回の法律改正も、郵政審議会の答申を具体化していくということがねらいでございますので、お話しのような点を十分考えまして、万遺漏ないように努力をしてまいりたいと存じております。
○森本委員 終わります。
○加藤(六)委員長代理 中野明君。
○中野(明)委員 最初に、いま森本先生から話がありましたこの図面ですけれども、この図面をこのまま会議録に載せられるのかどうか、このままではちょっとわかりにくいと思うで、もうちょっと検討を加えていただくわけにいかないかどうか。
○柏木政府委員 訂正をして、わかりやすくしたいと思います。
○中野(明)委員 昨日来いろいろお話が出ておりますが、私も、この法律につきましては、郵政審議会の答申に基づいて一歩前進しておりますので基本的に賛成でありますが、二、三お尋ねしておきたいと思います。 最初に大臣にお尋ねしたいのですが、有線放送ということにつきまして、答申ではいろいろのことが書かれておりますが、大臣といたしまして、この有線放送の将来ということについてどのように理解しておられるか、そのことをお伺いしたいのです。
○河本国務大臣 有線放送には、かねて御承知のようにいろいろのいきさつや問題がございましたが、何ぶんにも現在三百二十万という数になっておりまして、国民生活上欠くべからざる存在となっておるわけでございます。そういう点を考慮いたしまして、かりに農集が将来普及するようなことになりましても、有放は有放としての独自の使命があろうかと思いますので、十分そういう点を考慮いたしましてやっていきたい、かように考えます。
○中野(明)委員 最近農村集団電話が非常に伸びてきておりますけれども、これらの間で、また有線放送内でもいろいろとトラブルがあったように聞いておるわけですが、郵政省としまして、どういうところからそのような紛争が起こっているのか、これについてどこまで承知しておられるのか、その点。
○柏木政府委員 ただいま御指摘の有線放送電話と農集の紛争の問題、特に、一つの町村におきましてこれからどちらをやるかという場合に、なかなか両者の長所、短所というものがはっきりおわかりいただけなかったというようなこともあったようでございますし、また、これがたまたまその土地柄のいろいろの対立関係に結びついて非常に地元の大きい問題になってくるというような例がたびたび過去においてあったわけでございます。これにつきまして、電電公社側におきまして販売方法についても反省することがないかということにつきましてもいろいろ問題になりまして、この点につきましては、たびたび郵政省からも適切な指導を要請いたしておりますし、電電公社側におきましても、本社の意思が末端まで伝えられるように、いろいろな機会を利用してこの改善に努力しておられます。その結果、現在ではそういう事例はきわめて少なくなってきておりまして、実情は非常に改善されていると考えておりますが、やはり基本的には、住民がそれぞれの施設の特徴をよく把握をいたしまして、自主的に選択ができるような条件を与えるというようなことがまず第一じゃないかということで、このことは郵政審議会の答申の中にもうたわれておることでございますので、その点につきましては、私のほうでも十分両者の施設の比較しましたものを末端まで配布いたしまして、これをもって指導をしているわけでございます。
○中野(明)委員 現在まだ紛争しているところがあるのですか。
○柏木政府委員 私のほうとしましては、地方電波監理局に対しまして、紛争の事例がありますれば即刻報告を求めることにしております。最近ではそのような事例は出てきてございません。
○中野(明)委員 では、有線放送法に入ります。 先ほどから議論になっておりますが、業務区域外の役務提供について、第六条のただし書きに「住民一般の利便の確保を図るため必要であってやむを得ないと認められる場合」と、このように書かれておりますが、具体的にどのような場合を想定しておられますか。
○柏木政府委員 この内容につきましては、業務区域の内側にある場合、つまり、いわゆる業務除外区域と申しております市街地でわりあい電話の普及の多いところでございますが、そこに残されたいろいろな施設との関係につきましては、まず、市町村役場等、地方自治行政の施設、次に警察署、消防署等、治安、防災関係の施設、次に学校、公民館等、教育施設、次に病院、保健所、保育所等、医療、福祉施設、その他といたしまして、特に農林漁業団体の事務所及び農林漁家というものを入れて、現在は通達をもって運用しておりますが、これはあらためて法律に基づく運用に切りかえたいと存じております。なおまた、業務区域の外側、つまり市町村の区域の外にわたる場合でございますが、この場合には、業務区域内の住民の生命、財産等に重大な関係のある公共施設、たとえば、隣接市町村相互の一部事務組合による学校、消防署、火葬場というようなものを考えております。
○中野(明)委員 では次に、現在第二種接続通話契約をしている有線放送電話の施設、これは県境に接しているところが、過日の答弁で百四十三市町七十五施設という答弁がありました。これらが今度の改正で認可を申請いたしますが、その認可の申請をするのは公社がやるのですか。
○武田説明員 公社が郵政大臣に認可を申請いたすことになります。
○中野(明)委員 この申請するときの基準はどう考えておりますか。
○武田説明員 今回の五十四条の五の二項の措置は、原則として接続通話は県内に限られておるわけでありますが、県境に接しておって、特に住民が社会的経済的に相互に比較的緊密な関係を有する場合には、それを同一県内にあるものとみなすというようなことでございますので、公社が郵政大臣に対しまして認可を申請いたします場合の緊密関係につきましては、たとえば同じ鉄道あるいは道路によって結ばれているとか、あるいは人家が連檐しているとか、あるいは関連産業がある、あるいは学校、病院等の公共施設の利用関係がある、日常生活物資等の交流があるということを一応の目安といたしまして、さらに具体的には、相互の通話の交流状況が県内の隣接市町村と同程度以上といったようなことを基準にいたしまして基準をつくって認可を申請いたしたいと思っておりますが、この基準の作成につきましても、郵政省と十分打ち合わせをした上でやりたい、こういうように考えます。
○中野(明)委員 地元の要望その他は、やはり一応それを参考基準にしてやられるつもりですか。
○武田説明員 公社が郵政省に認可を申請するに際しましては、地元の要望を十分に聞き、また緊密関係につきましても、地元の方々から資料を提出していただいて、その資料と要望とをもとにして認可申請をいたしたい、こういうふうに考えます。
○中野(明)委員 料金のことをちょっと聞いておきますが、接続通話の料金の引き下げということの要望が非常に強いようです。加算額等を調整する必要があるのではないかと考えますが、その辺、どう考えますか。
○武田説明員 加算額は、接続いたします場合、あるいは接続いたしました後において、技術水準の検査ないしは運用要員の指導等に充てるためのものとして、普通の基本料ないしは定額使用料に加算しているものでございますけれども、最近設備も均等化してまいりましたし、交換手の取り扱いも習熟してこられたというような点もございますので、よく郵政省と相談の上、この減額方につき検討いたしまして郵政大臣の認可を受けるようにいたしたい、こういうように考えております。
○中野(明)委員 引き下げ要望が非常に強いようですから、早急に検討していただきたいと思います。 それから私、きのうの質疑を聞いておりまして一つだけ伺いたいのですが、農村集団電話の待遇が非常によろしい、そういう意見が出ておったようであります。それをもっと、たとえていえば、基本料とかその他を引き上ぐべきだとかいう意見もあったように思いますけれども、この点、公社の方、また大臣はどう考えておられるか、もう一度確認しておきたい。
○河本国務大臣 昨日出ました議論は、農村集団電話の設備料を値上げをする意思はあるかどうか、値上げをしたらどうか、こういうお話がありましたが、現在のところではそういうことは考えておりません。ただ、しかし公社側もたびたび説明しておりますように、ことしの七、八月ごろに、来年度以降の収支の見通しを立てまして四十五年度の予算編成作業に入ります際に電報の問題とこの設備料の問題は全面的にひとつ検討してみたい、こういうことを考えておりますので、そのときに最終の結論を下したい、この問題だけを取り上げまして農集の設備料だけを上げる、そういうことはいまのところは毛頭考えておりません。
○米澤説明員 お答えいたします。 公社といたしまして、現在のところ設備料を引き上げることは考えておりません。しかし、いま大臣もお答えになりましたけれども、今後七月、八月の時点におきまして、全面的な将来の問題を考え、検討いたす場合の検討事項の一つにはなるというふうに思っております。
○中野(明)委員 農集に対する待遇ですが、非常に有利な処置といいますか、それぞれいろいろの経緯があって、しかも現在の都市と農山村との生活の格差、そういうことなどをいろいろ考慮されてでき上がってきたものじゃないかと私も考えているわけでございますが、ただ、有線放送は非常に大事にされている、これは私もよくわかります。そのとおり有線放送なりの重要な役割りを持っております。これは将来やはりそれだけの重要な役割りを果たしていくと思います。ところが、農集が有線放送に非常に大きな圧迫を加えているというところから出てきた議論じゃないかと思いますが、有線放送を圧迫しないために農集の待遇はもっと悪くしろうというふうにきのう聞こえたものですから、それはどうもおかしいのじゃないかと私は考えておるわけであります。それで、有線放送を有利にすることは私どもやぶさかではありませんし、大いに賛成ですが、そのために農集を圧迫するということがあったら、それはまた全然逆であります。 それで、将来――有線放送は有線放送として、現在は山村振興法におけるところの処置だとか、その他融資あるいは起債等、いろいろな面で援助処置が講じられておりますが、それをどんどん推進していく、これは当然のことだと思います。それによって農村集団電話に圧力がかからないように、これは特に大臣、いまお話がありましたが、将来総合的な上で考えるというお話でございますけれども、総合的に考えてみましても、現在それだけ理由があって農集はそれ相当の待遇を受けているわけですから、これを大幅に値上げするようなことになれば、結局、現在私どもが一番大きな問題として心配しております都市との格差並びに農村の人口の過疎化、こういうようなことにもやはり農集電話は一つの大きな役割りを果たしているのじゃないか、そういうような気持ちもいたしております。そういう点で、軽々に農集の待遇を変える、そういうことのないように、私、特に要望しておきたい、こう思うわけであります。もう一度大臣のお考えを伺いたい。
○河本国務大臣 ただいまの御意見には全面的に賛成でございます。御趣旨のように考えております。
○中野(明)委員 それから最後にもう一点だけ、有放の許可基準の中に公社の電話が千分の十七というのですか、それがきのうから相当問題になっておりましたが、この千分の十七というものは相当以前の基準のようですが、これを規定された――千分の十七にされた根拠というのですか、これはどういうところから出ているのでしょうか。
○柏木政府委員 これは、公社の電話の不便だということは、電電公社が、当時、市を除きまして町村部におきましての平均の普及率というものを出したものでございます。それを基準として定めたものでございます。
○中野(明)委員 その計算でいきますと、現在の公社の電話の普及の状態では大体数字の上でどの程度が一番妥当だとお考えになっておりますか。
○柏木政府委員 御承知のように、その後電話は全国的に普及しておりますが、特に都市部においての普及が多いのでございます。したがいまして、農村部におきましては全国平均よりはやや落ちた形で出ておると思います。まだ正確な数字が出ておりませんが、推定しますところ、千分の二十七ないし三十になるのじゃないかというふうに考えております。
○中野(明)委員 きのうからの議論で大体わかっておりますが、これが有放の許可のすべての基準じゃない、弾力条項もある、そういうことで縦横に処置をしておられるようですから別にこだわりは持ちませんけれども、あまり実情と合わなければ、ここのところ直されてやるというきのうの話でもございましたから、私もそのように改めておいていただきたい、このように思います。 それで、答申の線に基づいた有放の今回の改正でございましたが、まだまだ答申にはいろいろな内容が盛り込まれておりますが、今後もその答申の線に沿われて、先ほどからの大臣のお話にもありましたが、有放も非常に重要な役割りを果たしておりますので、森本委員も御心配になっておるように、トラブルがいままでかなりありましたし、今後もまた起こる可能性も多分に残されておるような気がいたします。極力そういうことのないように調整していただいて、そうして両方の健全な発展をお願いしたい、その面につきまして努力をしていただきたい、このように思います。私はこの法案については賛成の意を表するものであります。大臣から一言…。
○河本国務大臣 お話しのように、郵政審議会の答申を順次実現をしていくために今度の法律の御審議をお願いしておるわけでございますが、さらにそのほかにも行政措置でやれるものはやっていきたい、お話しのように、今後とも、有放並びに農集それぞれの使命があるわけでございますから、両方の使命を十分考えながら日本の通信行政全体を間違いのないようにやっていきたい、かように考えております。
○中野(明)委員 以上で終わります。
○加藤(六)委員長代理 この際、ちょっと申し上げます。 昨日、小渕君の提案により、会議録に参照掲載することにいたしました資料につきましては、森本君、中野君の御発言もありますので、説明書をつける等、委員長において適当に措置いたしたいと思いますので、御了承願います。 これにて本案に対する質疑は終了いたしました。 ―――――――――――――
○加藤(六)委員長代理 これより討論に入るのでありますが、討論の申し出がありませんので、直ちに採決に入ります。 〔加藤(六)委員長代理退席、委員長着席〕
○井原委員長 有線放送電話に関する法律及び公衆電気通信法の一部を改正する法律案について採決いたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○井原委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決いたしました。 なお、ただいま議決いたしました本案に関する委員会報告書の作成等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○井原委員長 御異議なしと認めます。よって、さように決しました。 ――――――――――――― 〔報告書は附録に掲載〕
○井原委員長 次回は来たる五月七日開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午前十一時四十八分散会