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61回国会衆議院1969/03/19

逓信委員会 第10号

発言数
58
登壇者
8
会派数
1
開催日
1969/03/19

会議録

井原岸高自由民主党

○井原委員長 これより会議を開きます。  公衆電気通信法の一部を改正する法律案を議題として、質疑に入ります。  質疑の申し出がありますので、これを許します。加藤六月君。

加藤六月自由民主党

○加藤(六)委員 公衆電気通信法の一部を改正する法律案の質疑をやるわけでございますが、電電公社が公共企業体として発足して以来、いろいろ多くの問題等をいままでかかえておられるわけでございます。公共企業体として代表的な国鉄あるいは専売公社よりか、なぜ四年間おくれて発足したかという問題、あるいは、先に発足した国鉄あるいは専売公社の長所、短所をいかに補って電電公社が発足したかという問題等も、先輩議員が真剣に検討してこられたあと等を私は今日の段階において静かに振り返って見ておるわけでございますが、いま、たとえば同じ国会の運輸委員会でずいぶん問題になっておるのに、国鉄のいわゆる公共性の問題と独立採算性の問題、あるいは公共負担の問題、こういうこと、また、同じく専売公社につきましては、消費税制度導入の問題等が出てきまして、国鉄、専売公社も大きな曲がり角に来ておる、このように考えざるを得ない。特に国鉄の場合は、再建ということばが普通のようになってきておる。この条件等を考えまして、電電公社がはたして今後どういう方向に進んでいくかということは、国民にとっても非常に大きな関心の的であろう、こう思うわけでございます。本日はそういう観点から、非常に抽象的になると思いますが、大ざっぱにそういう線から質問していきたい、こう思う次第でございます。  まず一番最初にお尋ねしておきたいと思いますのは、いわゆる佐藤調査会、電信電話調査会の答申というものが出てまいりました。それから、一連のその調査会の答申に基づく動きというものが昭和四十三年度の予算編成において、あるいは昭和四十四年度の予算編成において行なわれたわけでございますが、答申が出た際に米澤総裁が、たしか米澤総裁、同じであったと思いますが、答申を尊重して公社案をつくる、こういうような記者発表その他があったように私覚えておるわけでございます。ところが、諸般の事情で四十三年度は設備料だけになる、四十四年度はいわゆる減収にも増収にもならないということで、今回の公衆電気通信法の一部を改正する法律案というものが、いろいろな作業いろいろな過程を通って提出された、こう思うわけでございますが、答申の影響力は今日の段階においてまだ生きておると判断してこの公衆電気通信法の一部改正案を審議すべきか、それとも、もう答申の影響力はない、こういう判断のもとにこの法案の審議をすべきか、大臣並びに総裁から、それぞれ簡単でよろしいから御答弁願いたい、こう思う次第でございます。

河本敏夫自由民主党郵政大臣

○河本国務大臣 私も、答申が出ました前後の模様、及びそれが出て以来のいろいろな取り扱いにつきましては、若干経過を承知しておりますが、私は、この電話事業というものはここ数年間に非常に大きな変化を遂げておると思うのです。毎年二百万近くずつふえていっておりますし、現在進行中の五カ年計画ができますと、四十三年度に比べまして四十七年度は倍になる、こういう、いわば成長事業と申しますか、非常な勢いで発展しておる仕事であると思います。したがって、前回の調査会の案が出ました二、三年前の公社を取り巻く主観的なあるいは客観的な情勢と、現在の情勢はある程度変わっておると思います。しかし、基本的なものの考え方は、ある程度尊重していただかなければならぬと思いますけれども、あの当時出ました数字は相当大幅に修正して考えていかなければならぬのではないか、かように考えております。

米澤滋日本電信電話公社総裁

○米澤説明員 お答えいたします。  佐藤調査会——電信電話調査会というのが正式な名前でありますが、それから正式な答申をもらいましたのが昭和四十年九月でありまして、約三年七、八カ月前であります。その中のことを二つに分割してみますと、いまつくっておりますいわゆる第四次五カ年計画の工程、いわゆるどのくらいの範囲にやるかという問題と、もう一つは、それを達成するためにどういう手段を選ぶか、財務関係の問題、この二つに大体分けられると思います。その基本的な考え方というものは、その後政府がおつくりになりました経済社会発展計画に受け継がれておりまして、公社が第四次五カ年計画をつくりましたときにもその考え方の基本である。いわゆる第四次五カ年計画の工程というものについては、佐藤調査会の答申、さらにそれが経済社会発展計画として出ておりまして、一年のずれがございますが、その中に受け継がれておるというふうに考えております。  それからまた、財務関係の問題につきまして、調査会で出た結果というものに対しましては、先ほど大臣も言われましたが、当時の資料と、その後の日本の経済社会の発展というものと数字的にだいぶ変わっておりまして、たとえば、調査会におきましての昭和四十四年の収入あたりを見てみますと、その後昭和四十年以降、調査会で考えましたよりもよけい電話が架設されておるということ、あるいはまた、全体の経済の伸びが予定よりも非常に実生産が伸びたというようなことによりまして、約六百億から七百億くらい、四十四年度だけを考えましても収入が伸びておる、こういうようなことがありますので、数字においては相当変わっております。しかし、残っておる基本的な問題、たとえば、今回は基本料の増額、そのかわり近距離を下げるということのプラスマイナス・ゼロということになっておりますが、昨年法案を通していただきました設備料を上げるということ、これは佐藤調査会そのものをやった次第であります。残っおりますものは電報とそれから度数料の問題でありますが、これは今後の収入の状況等を見まして逐次やっていきたいというふうに考えております。

加藤六月自由民主党

○加藤(六)委員 大臣も総裁も答申の線ということは確認しておいでのようでありますが、まず、総裁に申し上げておきたいと思うわけですが、調査会に電電公社から提出された資料でいきますと、昭和四十二年度は九十億の赤字になる、四十三年度は四百億の大幅赤字が出るというようなことを見込みとして出しておられる。ところが、実際の決算を見さしてもらいますと、昭和四十二年度の決算で事業内利益として二百四十四億、事業外利益が七億減って合計で二百三十七億の黒字が出ておる。また四十三年度の場合には四百億の赤字が出るということでありましたが、これは予算査定の過程において六十一億の黒字が出る、こういうようにされておる。四十三年度はまだ決算が出ていないのでわかりませんが、四十二年度の場合には決算ではっきり出た。四十三年度の場合にはこういう査定であった。四十四年度においても同じようなことが繰り返されてきた。これは私は前に副総裁に党の部会のときに一度お尋ねしたことがございますが、副総裁は六千七百億から七千億の事業収支の中で〇・五%あるいは一%の誤差というものは、その時代その時代、そのときにおける契機とかいろいろな問題等があって出るんだ、こういう御説明をいただいたことを覚えておるわけでありますが、もちろん副総裁の御説明、われわれは十分納得もする反面、いま総裁がおっしゃいました若干の数字の訂正ということだけではどうもぴんとこない何ものかがある。これは、もちろん予算編成の過程においていろいろ公社側も不十分ながら泣く泣く従わされた、あるいは内部をしぼり出されたという問題等が出てくるのではないか、こう思うわけですが、これは大臣にひとつお聞きしたいと思うわけです。  以上のような経過があるわけでございますが、先ほど私が冒頭に国鉄の問題を出したわけですが、国鉄もいまようやく再建ということばで、真剣にいわゆる三本柱を立てて再建しようとしております。過去を詳しく調べてみますと、しぼれば何とかなるんだ、いじめれば何とかなるんだというような問題等で今日国鉄をここまで追い込んできたのではないか、私は、ほかにも多くの理由があると思いますが、このように判断しております。私が議員になって、四十二年、四十三年、四十四年の予算編成というものに関与さしてもらいましていろいろ勉強してきた過程において、しぼればしほるほどというのが電電公社に当てはまるか当てはまらないかはちょっと大ざっぱな議論になるわけでございますが、思想的には若干そういうものがあるかないかというのが一点。第二点としては、ここ数年いわゆる公共料金の値上げということが非常にむずかしくなった、そういうことで、政府としてはなるべく公共料金は上げないようにしようという立場で、いろいろなことで内部操作をさしたり、予算査定のときにおいて相当きつい態度等に出たのではないかとも考えられるわけですが、私は、電電公社を第二の国鉄にしてはならないというのが持論でございますが、大臣はこれについてどういうお考えをお持ちであるか承りたい、こう思うわけでございます。

河本敏夫自由民主党郵政大臣

○河本国務大臣 私も電電公社を第二の国鉄にしてはいけないというその基本的な考え方は、全く同感であります。ただしかし、国鉄の状態と電電の状態を見ますと、相当違っておると思うのです。国鉄は赤字路線を非常にたくさんかかえておりまして、赤字の分野が圧倒的に多い、利益のあがる分野が非常に少ない。ところが電電の場合は、先ほど申し上げましたように、電話事業というものは成長事業である、電報は斜陽事業でございまして、たいへんな赤字でございますが、これの占めるパーセンテージはあまり大きくない、こういうことを考えますと、国鉄の経営と電電の経営は、そういう点で根本的に違っておると思います。そういうこともありますので、先ほど来の御指摘のように、ここ数年来、赤字になると思っておった予算が、決算を見ると黒字になった、こういう見込み違いも出てきたのは、そういうところに理由があるのではないかと私は考えておるわけでございます。四十三年度の決算はまだどういう数字が出るかわかりませんが、これも赤字は出ない、こう思います。四十四年度の決算、これもさほど悪い決算ではない、こういうふうに考えておりまして、国鉄の状態とはだいぶ違うと思うのです。ただしかし、将来公社としてどうしても解決しなければならぬ問題が二、三ございまして、それをほうっておきますと将来大きなガンになろうかと思います。ですから、これはどうしても急いで解決しなければならぬと思います。たとえば、設備料のごときは昨年アップいたしましたけれども、これもはたしていまのままでいいのかどうか、こういう問題あるいは電報料金の問題、こういう問題は早急に再検討しなければならぬ問題だと私は考えております。

加藤六月自由民主党

○加藤(六)委員 私も、いま大臣がおっしゃった将来のガンに電電公社のいまの立場としてだんだんなるだろうということにつきまして勉強をしておる一人でございますが、先ほど大臣がおっしゃいました国鉄の場合は、もちろんそういう点があるのではないかと思います。国鉄の場合は、いわゆる赤字路線、それとシェアの低下、自動車とかトラックとか航空機とか、いろいろなもあによりまして、国鉄のわが国輸送業界における独占体制というものはくずれてきている、あるいはまた、その反面にいわゆる公共負担が本年度も六百十億前後ある、累積公共負担金額というのを一兆円ほど国鉄は持っておる、こういうところが電電公社と国鉄の非常な違い、また、ある面では二十円の切符を売っても、これにはさみを入れる人と受け取る人が国鉄には要る、電電公社の場合は電話をつけさして、あとは料金の集金もほとんど要らないといういろいろな問題で、同じ公共企業体としても、性質上から見た場合の違いというのは十分認めるわけでございます。ただ、私たちが電電公社の最近の数字というのを見ますと、非常にはだ寒い思いがしてくるわけです。  それはことし出されたサービスのこの表一つ見ましても、たとえば二十七図の事業収支の中の収支差額というものが、四十二年度は二百四十四億円、四十三年度は六十一億円、四十四年度は二百四億円というように、最盛期には六百四十二億円、六百二十一億円、こういういい数字を出しておったものが、ここ四十二、三年ごろから、赤字にこそならないとしても、急激に収支の差額というものが小さくなってきておる。こういう数字、また財務指標を見ますと、いろいろな参考資料を出されておりますが、いわゆる企業収益率というのを見ますと、いいときには昭和三十四年、三十五年の一一・一%あるいは一一・〇%、三十六年の一〇・三%ということでございますが、四十一年、四十二年は四・六%、四・八%台に落ちてきておる。こういうことから、一体、いま大臣がおっしゃいました将来の電電公社の発展、国民のためのいわゆる公衆電気通信法第一条の目的に沿って電電公社が事業をやっていく場合のガンは何だろうか、こういうことになるわけでございまして、大臣がおっしゃいました設備料の問題はこのままでいいのか、あるいは、電報の問題はこのままでいいのかというガンもあるわけでございまして、ひとつここら辺につきましては、将来にわたって大いに郵政省、電電公社並びにわれわれ国会議員が検討していかなくてはならぬ問題ではないか、こう思う次第でございます。  その次に、ちょっと話を飛ばしまして、新国土総合開発計画というものが、いま昭和六十年を目途として、昭和六十年のわが国のあるべき姿ということを中心に、経済企画庁を中心に作業が非常に進んでおるようでございまして、われわれもこれについては一生懸命勉強をいたしておる一人でございます。これはどなたの答弁でもよろしゅうございますが、郵政省、電電公社というものは、どの程度この計画に今日まで参画されておられるかということをまず承りたい、こう思います。

井上俊雄日本電信電話公社理事(計画局長)

○井上説明員 お答え申し上げます。  郵政省を経由いたしまして経済企画庁のほうに、求められた資料は提出いたしております。それから一次案、二次案、三次案、現在四次案、その過程におきまして、経済企画庁のほうで整理されました案につきまして、郵政省を経由して意見を求められる、そういう過程をずっと繰り返して、一体となってやっております。

加藤六月自由民主党

○加藤(六)委員 新国総の根幹をなすものは交通通信体系であるということで、われわれもこの新国総に対して非常に期待いたしておるわけですが、いままで発表されたものについては、通信ということはあまり出てきていない、交通という問題が非常に強く出てきている。特に、新幹線と言ったら語弊がありますが、高速鉄道と高速道路の問題を中心にきている、そのもう一本の大きな骨幹でありますところの通信という問題は、もうささやかにしか出てきていない。これは私は郵政省、電電公社が、いまの答弁を承りますと、資料要求があったら出すという程度で、積極的にこの中に参画して、昭和六十年を目途とするところのわが国のあるべき姿、その骨幹をなす交通通信体系というものに対して少し消極的ではないか、こう思うのですが、もう一度局長の御答弁をお伺いします。

井上俊雄日本電信電話公社理事(計画局長)

○井上説明員 公社といたしましては、経済企画庁に現在五名を出向さしております。その五名の者が新国総の作業に加わっておりまして、その者が一体となって仕事をやっておる、そして、具体的ないろいろな案が出てまいりましたり考え方が出てまいりますと、すぐそこで打ち合わせをする、それから、こちらのほうから、たとえば、具体的に申し上げますと、四次試案と三次試案とではまたニュアンスが変わってきております。その中で、たとえば今度は全国土にわたる通信網という概念を、国土開発の新骨格の建設というところに明示されておりますが、その中の構成内容等につきましても、まあ変な言い方でございますけれども、作文の過程から十分御意見を申し上げておる、こういうことでございまして、決して消極的ではないと思います。

加藤六月自由民主党

○加藤(六)委員 四十二年四月に電電公社で発表されました「十年後の電信電話ビジョン」というのがありますね。これと、おたくが経済企画庁に出されていろいろ討論されておるのと内容に違いがありますかありませんか。

井上俊雄日本電信電話公社理事(計画局長)

○井上説明員 新国総は、これは六十年のわが国経済社会の進むべき道であり、国土を地域に対応して最も有効に発展さしていくビジョンであり、その方策を述べたものでございまして、いわば約二十年後の……(加藤(六)委員「十六年」と呼ぶ)現在からは十六年でございます。公社の十年後のビジョンと申しますのは、これは過程の段階に入るべきものである、こういうふうに考えておりまして、全国総の、たとえば全国どこでもだれでも電話ならば自由に使えるというようなものと、公社の考えております十年後のビジョンというものは全然インデペンデントなものではなくて、二十年後の新国総の計画目標とは大体合っておる、こういうことであります。

加藤六月自由民主党

○加藤(六)委員 そういうことをおっしゃいますと、第四次五カ年計画の完了、それに引き続いて第五次にやるのかやらぬのかという問題から入って、おたくの出されておる十年後のビジョンと経済企画庁でやっておられるのとの間について、一つずつこまかいことをあげ足をとらなければならなくなるので、そこはこの程度にいたしておきますが、いまちょっと言われましたね。いわゆる昭和六十年を目途としての通信のあり方でおっしゃいましたが、しからばそのときには、昭和六十年に、まず一点は、完全に自動化できておるのですね。第二点は、そのときにおける住宅用電話というものは事務用に対して何%になっておるか。その二点だけをちょっとここで承っておきたい、こう思います。

井上俊雄日本電信電話公社理事(計画局長)

○井上説明員 経済企画庁のほうといろいろ作業の過程で意見を交換しつつあるわけでございますが、公社の事務案としての昭和六十年度におけるサービス整備水準、これにつきましては、全世帯には全部住宅電話がつくという状態を想定しております。それから自動化は、これはほとんど全部完了するということであります。そうして、そのときの総電話を約四千八百万と見込んでおりまして、そのうち住宅電話が三千二百万、そういうふうに想定しております。(「夢のような話だ」と呼ぶ者あり)

加藤六月自由民主党

○加藤(六)委員 まあ夢のような話というなにがありましたので、これはそれではこの程度にしまして、いずれまた機会を得て質問さしていただきたい、こう思いますが、少し内容に立ち至って質問さしていただきたい、こう思います。  このいただきました法律案参考資料というのがございますが、「この改正を必要とする理由」というものの中に「利用者の料金負担の適正化を図るため」、これが改正を必要とする非常に大きな理由だろう、こう思うわけでございますが、いままで、前の料金改定のときは、合理化をはかる必要があるというような改正案のいわゆる提案理由の説明があったわけでございます。まず、われわれがこの公衆電気通信法の第一条を見ますと、「日本電信電話公社及び国際電信電話株式会社が迅速且つ確実な公衆電気通信役務を合理的な料金で、あまねく、且つ、公平に提供することを図ることによって、公共の福祉を増進することを目的とする。」こういうことになっておるわけでございますが、今回の改正案というものは、この目的の中における合理的な料金ということで出されておるのですか、単に、この提案理由の説明のとおりの適正化をはかるために出されたのか、この点についてまず承りたい、こう思います。

武田輝雄日本電信電話公社営業局長

○武田説明員 現在の電信電話料金は、非常に古い時代に、しかも加入者数が少なく、そしてサービスの劣悪でありました時代、しかも加入者がほとんど事務用加入が中心でありました時代に設置されましたもので、その後大きな変革を経ることなく、単に倍率的に上げてまいって今日に至っております。しかしながら、戦前の最高は百万加入でございましたけれども、今日すでに一千万加入を突破し、また、市外通話のサービスもずいぶん向上し、ほとんど即時化し自動化される、また、加入者も住宅用加入がどんどんふえ、国民生活、経済生活に浸透してまいっているような状態でございます。したがいまして、電話の利用態様の面並びに技術の進歩、そういった面に即応するために、電信電話料金全般にわたって合理化、改定をはかる必要があると思います。そうすることが公衆電気通信法の第一条でいう合理化ということになるかと思うわけでございます。そういう意味におきまして、基本料体系、市外通話料体系並びに電報料金全般にわたって合理化をはかる必要がある、こういうことでございます。したがいまして、公社といたしましては、四十四年度予算概計におきましては、不十分でありますけれども、料金全般にわたる合理化をお願いいたしておったわけでございます。  しかしながら四十四年度は、政府の強い物価抑制政策の方針が打ち出されましたので、今回は改正を必要とする理由として、御指摘のございましたように、生活圏の拡大に伴いまして度数料と近郊市外通話料との格差の是正を要望される声が非常に強うございます。したがいまして、これを行ないますことと、その反面、増収にならない範囲内におきまして基本料体系の一部合理化を実施するということにいたしたわけでございます。したがいまして、ここにございますように、料金負担の適正化をはかる、こういたしましたのは、現在基本料につきまして大局と小局との間に格差がございます。それから料金水準も非常に低いわけでございます。また、事務、住宅の別がございますが、度数料金制というものは、もともと事務、住宅の別を設ける必要のないものだと思います。その三本の柱の中で、今回は消費者物価に影響を及ぼさないということで、料金水準の若干の引き上げと、そして大局小局間の格差の是正ということでもって幾らか適正化に近づける、こういうことにいたした次第でございます。

加藤六月自由民主党

○加藤(六)委員 格差の是正、大局と小局との間の問題、これはあとから実は触れようと思ったのですが、いま最後に武田局長がおっしゃった適正化だ、全部合理化にはなっていない、こういうお話でございます。われわれもこの経過をいささか知っておるわけですが、これは増収にも減収にもならぬ範囲内での適正化、このように判断してよろしいわけですか。

武田輝雄日本電信電話公社営業局長

○武田説明員 そのとおりでございます。

加藤六月自由民主党

○加藤(六)委員 そこで非常な苦労があった、こう思うわけでございます。その苦労があってこういう案ができ上がったのではないか。郵政省や公社の皆さま方の苦労というのは非常なものであったろう。増収にも減収にもならぬ数字をはじき出すというのは、これは手品師がやらないとなかなかできない。ところがそれを、それこそ合理的に説明するために適正化ということばをお使いになったのじゃないか。これはへたな勘ぐりかもわかりません。私は、合理化ということばをお使いになっておられるのだったら、たとえば電報料金問題等をひっさげて相当食いつかなくてはならぬのじゃないかと思ったのですが、適正化ということばで逃げられた。第一条の目的の「合理的な」というところからいきますと、非常に中途はんぱじゃないかと思っておるわけです。  しからば、適正化という問題と合理化という問題については議論があるわけですが、これは他日に譲りまして、実は増収にも減収にもならぬというところに苦労されたということで、この点が当委員会においても今後相当議論になるところではないか、私こう思うわけです。  そこで、昭和三十六年三月の料金改正のときの審議の速記録をいろいろ読ましていただくと、先輩の議員が真剣にその問題について議論されておる。あのとき政府は、三十億円ぐらいの減収になるという説明をされた。野党のある党あるいはある議員の方々は、減収ではない、増収になる——もちろん、いろいろな根拠からそういう説明をされておりました。  そこで私としては、昭和三十六年三月、四月、五月ごろにおける当委員会の議論と現実の決算の結果がどうなったかということについて非常に興味を持ったわけでございます。政府は三十億の減収と言っておられましたが、実際の決算の結果はどうなったかということを、数字でちょっと御説明願いたいと思います。

中山公平日本電信電話公社理事(経理局長)

○中山説明員 お答え申し上げます。  御指摘の先般の改正におきます影響額でございますけれども、これは景気の変動の要素と体系の改定によるものとが重なっておったと思いますからこの分計はなかなか困難でございますが、その年度におきましては、予算に比べまして百三十億円の減収を生じております。

加藤六月自由民主党

○加藤(六)委員 そうしますと、いま局長は数字の出し方が非常にむずかしかったということ等もおっしゃったのですが、現実には百三十億という、簡単に言うと減収の数字が出てきた。ということになりますと、ちょうちんを持つわけじゃございませんが、政府側の言っておったほうが正しかった、こういう判断ができるのではないかと思うわけです。今回の、増収にも減収にもならぬということについても、いろいろな作業をされ、御苦労があったのではないかと先ほど申し上げましたけれども、簡単に御答弁願いたいと思いますが、今回の改正の中で減収になる分と増収になる分とのそれぞれの科目に分けての数字を承りたいと思います。

中山公平日本電信電話公社理事(経理局長)

○中山説明員 昭和四十四年度の予算案にこれが載っておるわけでございますけれども、四十四年度で申し上げますならば、近郊の市外通話料の値下げ、こういうことによります減収額が、十月一日からでございますが、総額で百三十六億円ということになっております。それに区域外設置の公衆電話の加算額廃止で四億円、それから特別加入区域の付加使用料の廃止で六億円、これだけの減収が出てまいりまして、減収合計額は百四十六億円でございます。それに対しまして、基本料の是正によりまして百四十六億円の増収、これでプラスマイナス増減収なし、こういうことに相なっております。

加藤六月自由民主党

○加藤(六)委員 そこで、まず増収の問題でありますが、基本料の関係からお伺いしたいと思うわけです。  電信電話調査会、すなわち佐藤調査会というのが俗称のようでございますが、この答申を読んでみますと、資本費用の半額程度をまかなえるような基本料にしろということ、あるいは、基本料の固定的収入による比率を高めて経営の安定ということをはっきりさせなくちゃならない、こういうようなこと等があったので、電電公社の勘定科目に基本料というのは一体どこに書いてあるんだろうか、ずいぶんさがしてみたのであります。ところが、私の見たところ、収入の中には基本料という字は出てこないわけなんで、あるいはこれが目のあたりにあるのかどうかわかりませんが、この基本料というのは、どの項に入り、そして四十四年度はどの程度入っておるかということをまず承りたいと思います。

中山公平日本電信電話公社理事(経理局長)

○中山説明員 御指摘の基本料でございますが、予算の収入科目といたしましては「電話使用料」の中に入っておりまして、定額使用料、PBXの使用料、こういうものと合わせまして電話使用料幾ら幾らと、こういうふうに計上されております。  そこで、いまの電話使用料でございますけれども、四十四年度といたしましては、予算案におきましては千三百六十二億円というものが計上されております。この中で基本料は一千百二十七億円、こういうことに相なっております。

加藤六月自由民主党

○加藤(六)委員 この基本料の問題はこれからちょっと突っ込んでいかなければいかぬと思うのですが、総裁、一体基本料というのはどんな性質の料金であり、どのようにお考えになっておるわけですか。

米澤滋日本電信電話公社総裁

○米澤説明員 お答えいたします。  料金体系におきまして、電話を持っておられる方から定期的に毎月きまっていただくものが基本料でありまして、電話の固定的な費用が大体これに該当しているというふうに考えておるわけであります。ただしかし、公社といたしましては、総合原価主義で料金ができておりますので、完全にこれに該当するというものではないわけであります。考え方といたしまして、固定的な経費というものをいただく費用というふうに考えております。

加藤六月自由民主党

○加藤(六)委員 大臣には、もう質問ございませんから、御都合があれば、どうぞお引き取りいただいてけっこうであります。  しからば一体、固定的経費、固定的費用というのは、一加入電話当たりに大体どの程度の費用となっておるわけですか。

武田輝雄日本電信電話公社営業局長

○武田説明員 電話の施設費は、加入者宅内の電話機から電話局に行きます線と、あるいは電話局内に加入者のために設置されておりますラインスイッチあるいは度数計、それからいろいろの交換設備、それから市外線あるいは中継線と、非常に複雑になっております。したがいまして、何が固定的経費であるかということを分計するということは非常にむずかしいことでございまして、外国におきましても、諸々議論のあるところで定説がないと承知いたしております。  そこで、固定的経費という考えに立って見ました場合に、二つの見方があるかと思います。一つの見方は、要するに、電話の使用の多寡にかかわらず絶対的に要る経費というふうに見ますと、いわゆる資本費用、利子、減価償却費という見方が成り立つと思います。  それで、その利子と減価償却費という見方でまいりますれば、大体一加入者当たり二千六百円というのが実情でございます。それから、もし原価発生部門ごとに分けてみました場合に、どの部分が固定経費で、どの部分が変動経費かということは非常にむずかしいわけでございます。かりに電話機とかあるいは線路とか度数計とか、あるいは加入者のためのラインスイッチといったようなものは、その加入者が使われても使わなくても要る金だ、そしてコネクターとかセレクターとかいったような交換部門あるいは市外線路の部門、こういうものは変動費用だというふうに考えてまいりますと、大体千八百円程度ではないかというふうに考えております。

加藤六月自由民主党

○加藤(六)委員 見方が二通りあるわけですね。その見方によって二千六百円と千八百円になる。見方というたら語弊がありますが、いわゆる経理上の操作の上から、仕分けの上からあるいは経営分析の上から見た場合にそのようになる、こう思うわけです。     〔委員長退席、亀岡委員長代理着席〕 私が調べました数字によりますと、基本料の平均額は、大体現在取っておるのが七百三十円前後になる、そのうち事務用八百十円、住宅用五百七十円、今回改定すると平均が九百五十円になる、それで事務用は千六十円になる、住宅用は七百二十円になる、このように聞いておるわけですが、この数字は間違いございませんか。

武田輝雄日本電信電話公社営業局長

○武田説明員 現時点において間違いございません。

加藤六月自由民主党

○加藤(六)委員 そうすると、一番最初にこの基本料の問題でお伺いしましたが、昭和四十四年度で大体千百二十七億円だ、こういうようにさっき説明がありましたね。いま一千一百万台電話はあるようでございますが、かりにこれを一千万台として計算していった場合に、資本費用の出し方でいきますと、大体一台二千六百円のものがかかる、そうすると、固定費用といいますか、資本費用は、一千万台で二千六百円といたしますと二百六十億円ですね。いままでの基本料の平均額が七百三十円ということになりますと、いままでは、改定前は七十三億円になりますね。七百三十円掛ける一千万で七十三億円になる。改定後は平均九百五十円ということになりますと九十五億円、こういうようになりますね。そうすると、この程度のことで——まあ基本料金の性質の問題がありますが、いわゆる調査会がいわれておる半額程度、あるいは固定収入の占める比率を多くせよというこの二つの問題があるのですが、この線に近づいていくとお考えですか、お考えでないですか。

武田輝雄日本電信電話公社営業局長

○武田説明員 おっしゃいましたように、今回のように基本料を上げましても、基本料が四十四年度予算の中に占めております収入割合というものは一一・一%にすぎません。基本料だけでございますが、一一・一%にすぎません。定額使用料を含めましても一二・七%でございます。  それで、いま御指摘のございましたように、今回上げましても、基本料の加入者当たり収入と資本費用との間には三分の一といったような大きな格差があるわけでございます。また、諸外国の例を見てみましても、事業収入の中におきまする固定的収入といいますか、月々きまって入ってまいります収入が全収入に占める比率は、アメリカが六〇%、イギリス、西ドイツが四〇%ということになっております。したがいまして、電話料金のようなものを個別原価をはじいて個別原価どおりの料金にするということはなかなかむずかしいことであるかもしれませんけれども、やはり受益者負担ということの原則に立っていかないと、負担の公平もはかれませんし、また事業の発展もはかれない、それが日本経済なり国民生活の向上のためにもならないと思いますので、今回の改定案は、現時点においてはやむを得ないのでありますけれども、あるべき姿から見れば不十分なものだと思います。特に事務、住宅の格差も置いてございますし、あるべき姿から見ればなお不十分な案だというふうに考えております。

加藤六月自由民主党

○加藤(六)委員 そうすると、先ほど河本郵政大臣がおっしゃった将来の電電公社のガンになるものの中に——今回の基本料の適正化という問題等も、やはり一つの公社経営という面から見ていきますと、今回だけでは不十分であって、将来にわたってなおかつ検討していかなくてはならないという、ガンではなくして検討する事項に入れるわけですか、入れぬわけですか。これは監理官のほうで御答弁願っておきましょう。

浦川親直郵政大臣官房電気通信監理官

○浦川政府委員 武田局長が先ほど御説明いたしましたように、料金収入のうちの基本料、度数料、通話料というようなものがございますが、これを総収入のうちでいかに配分していくか、そして総収入と総支出をバランスさせていくかという問題でございますが、基本料はやはり固定的支出、これにできるだけ見合ったものにしていく、そして度数料をもって、その使用度数に応じた料金を取って、そうして総体的にカバーしていくということがございますが、すべての固定費をこの基本料で取っていくということも必ずしも妥当でない、しかしながら、一方、収入の安定をはかる、要するに経済変動に対して強く経営を安定させていくという立場から申しますと、なるたけ月々の固定収入をふやしていったほうがよろしいということで、実際にこれをどういうふうにやるかという絶対的なきめ手というものはございません。しかしながら、現在基本料、固定的な月々の収入の総収入に占める割合から申しますと、定額使用料を含めまして一五%弱ということでございますので、やはりこれは外国の例を見ましても、ドイツあたりでも四〇%を占めておるということから見まして将来の検討課題にならざるを得ない、こういうふうに私ども考えておる次第でございます。

加藤六月自由民主党

○加藤(六)委員 何やかや承りたいことがあるのですが、だいぶ時間もたっておるのでちょっとスピードアップしますから、答弁もひとつ簡単明瞭にお願いいたしたい、こう思います。  次にお伺いしますのは、基本料には事務用と住宅用という区別があるわけですが、これは一体どういう理由でできたのかというのが一点。その次は、今日なおこの区別は必要であると考えてこういう案を出されておるのだろうと思いますが、私はこの理由は非常に薄弱ではないか。もちろんこの基本料をこの国会へ提出するまでのいろいろな経過等、われわれ存じておるわけですが、この二点。事務用、住宅用の区別はどういう理由でできたのか、今日なおこの区別は必要であるのかどうか、これを簡単明瞭にお答え願いたい、こう思います。

武田輝雄日本電信電話公社営業局長

○武田説明員 基本料におきます事務用、住宅用の区別は、わが国では戦前はございませんでした。これが設けられましたのは昭和二十四年の四月からでございます。これは主としてアメリカの示唆によるものだというふうに記憶しております。  諸外国の例でございますけれども、アメリカは事務、住宅用の別を設けております。しかしながらアメリカの基本料は非常に高うございまして、ニューヨークの場合ですと、円に直しまして事務用が三千二百四十円、住宅用が二千円というふうに、住宅用でも非常に高い。ヨーロッパ各国は多くの国は事務、住宅の別を設けておりません。  そこで、元来度数料金制といいますのは、使用度数の多寡によりまして度数料ないしは市外通話料が課されるわけでございますから、この制度そのものの本質から言えば、事務、住宅の別は設けるべきものでないというふうに考えております。

加藤六月自由民主党

○加藤(六)委員 私はこの事務、住宅用の区別ということに非常に問題を持っておる一人でございますが、この議論は後日に譲るとしまして、次に級局別に基本料の額に段階を設けておるわけでございますが、この理由と根拠について承りたい、こう思います。

武田輝雄日本電信電話公社営業局長

○武田説明員 級局制度を採用いたしましたのはたしか大正五年であります。それ以前は都市ごとに料金額をきめておったわけでございます。大正五年に設けまして、最高を一万というふうにいたしたわけでございます。その後、加入者数がどんどんふえてまいりますに従いまして、最高一万を二万にし、五万にし、十万にしというふうにして、どんどんふやしてまいったのが実情でございます。そういうように、全体の加入者数あるいは都市の加入者数がふえるに従いまして段階をこういうふうにふやしてまいったわけでございますけれども、現在では十四段階というふうになっておるわけでございますが、大局と小局との間には、費用の面から見ますとそれほどの差がないわけでございます。昔は市外通話もほとんどありませんで、その町自体が一つの電話網としても孤立したような形のものでございましたから、費用のほかに効用というものに着目して段階を設けたと思うわけでございます。しかしながら、今日のように自動即時もずいぶん進みまして、効用としては大都市小都市の格差も縮まってまいったと思いますし、また、経費の面から申しましても、いまのようなことでございます。それから戦前最高百万でございますが、いまは一年間でこの倍近い電話をつけるというようなことでございまして、一年間に八百局くらいの級局改定を行なわざるを得ない、それでは加入者にとっても非常に御迷惑なことだと思います。したがいまして、そういうふうな実情並びに経費、それから諸外国におきましても、アメリカは若干多うございますけれども、ヨーロッパでは五段階くらいが一番多いわけでございます。したがいまして、設備の態様に着目いたしまして、いまお願いいたしておりますような五段階にいたしたわけでございます。

加藤六月自由民主党

○加藤(六)委員 先のことまで御答弁願ったわけですが、この表だけを見ますと、基本料の現行と改正案の比較を見ますと、非常に小局が値上がりが激しいような印象を持つわけです。大局はそう値上がりはない。旧級局によりますと、三百万以上の十四級局はほとんど値上がりがないが、該当局がないということになっておりまして、十三級局に東京がある。東京の場合は現行で千二百円であるのが千三百円ということで、ほとんど値上がりがない。ところが、この表だけを見ますと、一級局二十五未満というのは該当局なしと、こうなっておりますが、二百以上四百未満の四級局でいきますと、現行が事務用の場合三百八十円が七百円になって、非常に値上がりが大きいような印象を持つわけですね。ところが局数というのが出ておりまして、旧の四級局は七局、旧五級局は三十七局、これが三百八十円、四百四十円のものがそれぞれ七百円になっておるようですが、この一級局に今後該当する加入者数というものはどの程度の数字になるわけですか。新改正後の一級局になる局数は、七と三十七を足した四十四とここに出ておりますが加入者数はどれくらいですか。

武田輝雄日本電信電話公社営業局長

○武田説明員 四十二年度末で現在の五級局まで新一級局で、一万二千加入でございます。

加藤六月自由民主党

○加藤(六)委員 一万二千の人は非常にマイナスの面をこうむるわけですが、先ほど十四級局から五級局に直す問題についてはもう御答弁がございましたが、新一級局、二級局、三級局、四級局、五級局の基本料の額は、どういう根拠で決定せられたわけですか。

武田輝雄日本電信電話公社営業局長

○武田説明員 先ほども申し上げましたように、資本費用の一加入者当たりが大体二千六百円でございます。したがいまして、新五級局におきまして少なくともその半額程度のものは回収をいたしたい、それから新しい一級局におきましてもその四分の一程度のものは回収いたしたい、こういうふうな考えのもとに、事務用につきましては百五十円刻みにいたしたわけでございます。なお、住宅用につきましては、事務用と同じというふうにいたしたいと考えたわけでございますが、政府の強い物価政策のために現在の三割の格差を存置せざるを得なかったということでございます。

加藤六月自由民主党

○加藤(六)委員 増収の分野については、またたくさんあとから野党の皆さんがいろいろ御質問になるだろうと思いますので、減収のほうについて大急ぎで質問さしていただきたいと思います。  いままでいわゆる市内、準市内、市外という通話料金体系というものがあったのを新しく近郊通話というものを出されて、いろいろ減収に努力してもらっておるわけでございますが、昭和三十六年の改正のときにも相当議論されておったと思うのですが、単位料金区域の問題でございます。  この準位料金区域の設定基準というのが議論されておったと思うのですが、公衆電気通信法施行規則の第四条の四に「単位料金区域の設定基準等」というのが書いてございます。そうして一、二、三という方法でおきめになっておるようでございますが、たとえば、一の「単位料金区域は、一の区域ごとに、その地域の社会的経済的の諸条件、地勢及び行政区画を考慮して通話の交流上おおむね一体と認められる緊密な関係にある地域からなるものであること。」二、「全国の単位料金区域の数は五百以上六百未満とすること。」というようないろいろ基準があるわけなんですが、どうもわれわれははっきりしないわけです。この設定基準というものについて、もう少し具体的に御説明願いたいということと、それから現在単位区域は幾らあるかという二点を承りたいと思います。

武田輝雄日本電信電話公社営業局長

○武田説明員 単位料金区域はいまおっしゃいましたような方法で設定をいたしております。単位料金区域の持ちます意味は、同一の単位料金区域内の通話は準市内通話とされるということ、それから単位料金区域の中心となる距離によって市外通話料金が課されるという二つの意味でございますので、いま御指摘のございましたように郵政省令で定められまして、それに従って公社としては設定をいたしております。現在設定されております単位料金区域の数は五百六十二でございます。

加藤六月自由民主党

○加藤(六)委員 この区域というものは、今後状況の変化あるいは過密と過疎の進行状態、そういうものによって、統合あるいは逆に分離、こういうことはお考えになっておられますか、なっておりませんか。

武田輝雄日本電信電話公社営業局長

○武田説明員 単位料金区域は、その区域内の通話が準市内通話となる区域でありますとともに、この単位料金区域を中心として全国にわたります市外通話料金が設定されることになっております。したがいまして、これを変えるということは、一方においていいところが出るかもしれませんが、一方においては悪いところが出てくるということでございまして、いま御指摘のございましたように、生活圏の拡大に伴います措置といたしましては、やはり道一つ隔てて料金格差が出るということは非常におかしいことであると思いますが、そういう意味で、単位料金区域あるいは準市内というものは設定されたわけでございます。その準市内通話のほかに、その外側にそれに準ずるものをやるということでございまして、ただいま単位料金区域そのものを変更するということは考えておらないわけでございます。

加藤六月自由民主党

○加藤(六)委員 そこで次に伺いますが、この郵政省からいただいた資料の中に地図が入っている。この地図から見て、まず数字を御提示願いたいのですが、単位料金区域の中のG、F、E、H、これらの加入者数とこの隣にある清瀬、武蔵野、三鷹、調布の単位料金区域の加入者数、それから登戸日吉、川崎、この方面にありますいわゆる単位料金区域の加入者数、これだけのものをちょっと数字で御提示願いたいと思います。

武田輝雄日本電信電話公社営業局長

○武田説明員 まずGでございますが、Gは四十三年十二月で大体七万八千ぐらいと考えております。それからFは草加でございますが約三万、Dの柏でございますが……(加藤(六)委員「Dはいいんですよ」と呼ぶ)Eの市川は約六万二千でございます。それから武蔵野、三鷹、調布につきましては後ほど御提示いたします。

加藤六月自由民主党

○加藤(六)委員 今回減収になる準市内、近郊通話、この二つの問題について先ほど大臣並びに総裁が、地域格差の是正、いわゆる生活圏の拡大に伴う地域格差の是正をやらなくてはならないし、今回はそういうものがあるのだとおっしゃいました。不意に質問しなければならなくなったのであまり十分な資料をそろえていないわけですが、たとえば岡山県の高梁市を中心とした単位料金区域というものを出してみまして、今回のいわゆる合理化というか適正化に伴う方々の利便の度合いあるいは大都市中心、大都市近郊の人は非常に多くの利便を受けるようになる。たとえば、いまおっしゃったように東京Hが三百万ある、それから市川Eが六万何ぼある、草加Fが三万幾らある、Gの川口が八万幾らある、これに西側の単位料金区域の武蔵野、三鷹あるいは川崎というものを入れますと、大ざっぱに言いまして五百万をこすんじゃないかと思うのです。そうすると、この方々は今回の改正について非常に大きな利益を受ける、そしてこれと同じことは大阪についても言えるのじゃないかと私は思います。大阪の問題を若干調べてみました。ところが、地方の中小都市あるいは過疎地域の単位料金区域の皆さん方は今回のこの改正についてあまり恩恵を受けないんじゃないか、こういう気持ちがあるわけなんですが、それに対してはどういう解釈をしておられるか承りたいと思います。

武田輝雄日本電信電話公社営業局長

○武田説明員 いま御指摘のように、確かに単位料金区域の中に所在いたします加入者数は大都市ほど多いわけでございます。しかし、いま負担の変動ということにになりますと、個々の加入者について見なければならないかと思うわけでございます。  そこで、まず過疎地域の問題でございますが、いま四千六百局ほどございます磁石式局は定額料金制を採用しておりますが、それは料金を上げておりません。そして、いま御指摘のございましたように準市内あるいは近郊通話とはいっておりませんけれども、近郊通話と同じような値下げを行なっております。したがいまして、その意味では、定額料金制の方々は今回の近距離市外通話値下げだけの恩恵を受けられるということになると思います。それから、どちらかと申しますと、下級局のほうが加入区域が確かに非常に狭もうございますから、市外通話が多いわけでございます。しかも、この市外通話は近距離の市外通話が多いということに平均的になります。したがいまして、この制度は都会に有利でいなかに不利な制度ということにはならないで、むしろ逆じゃないかというふうに考えているわけでございます。

加藤六月自由民主党

○加藤(六)委員 そう言われると、また具体的な数字を出して非常に議論をしなくてはならなくなるのですが、非常に長い間質問いたしておりますので、この問題は省略してもいいと思いますが、これは総裁に私申し上げて、なおかつ質問いたしたいと思うのですが、ただいま営業局長は、区域は五百六十二あって変更しない、こういうような統合とかあるいは逆に分離もしないというような御答弁があった。もちろん、電電公社としてはこの料金の体系の大きな根拠になるものですからそういうお考えをお持ちだろうと思うのです。ところが、今回の適正化が大都市並びに近郊周辺区域の人には非常によくなってというように、中小都市、地方都市の周辺の過疎地域の問題についてしか答弁がございませんでした。過疎地域の中小都市の周辺の皆さんは今回の適正化の恩恵は——局長は、過疎地域は逆に恩恵を受けておる、こういうお話でございましたが、私は、中小都市並びに過疎地域については、今回の適正化の恩恵というものはあまりいかぬのではないかと思うのです。実は、わが党でもあるいは政府におきましても過疎対策ということを非常に熱心におやりになっておるわけです。四十六都道府県の中でいわゆる過疎地域といわれる県は二十八県ある、そして三千六百の町村のうちの九百の町村がいわゆる崩壊現象を起こしつつある、この問題をどうするか。過密問題と並んで過疎問題は非常に重要な問題になっているわけです。そこで、自治省や政府あるいはわが党を中心にして、いまこれに対する抜本的な対策を考えつつあるわけです。その根底になるものは、基礎集落圏というものをまず設定する、これは大ざっぱに言ったら二百人から三百人前後の基礎集落圏、その上に第一次生活圏四千人から大体五千人、その上に第二次生活圏、これは一万人前後にする、それから広域市町村圏というのをその上につくる、これはある面でいえば第三次生活圏、こうなるわけですが、その広域生活圏を四百にするか五百にするか、あるいはもう少し少なくするかということでいま分かれておるわけです。そうしますと、私がいま御質問申し上げました統合あるいは分割をするかしないかということと、いわゆる中小都市、過疎地域に対するいわゆる準市内あるいは近郊通話、こういう問題がある面では非常に変わってこなくてはならなくなるのではないかという問題があるわけです。これはもちろん詳しい数字が出てこないとわからないわけですがね。  そこで、こういう観点を先に申し上げれば、統合する意思があるかないかということについての御答弁はあるいは若干変わったのではないかと思うわけですが、この点については、これから国全体としまして、いわゆる過疎地域の崩壊現象をいかにして防ぐか、そして、最初私が御質問申し上げましたように、いわゆる新国土総合開発計画におけるところの交通通信体系というものが根幹をなすということで実は言いたかったわけでございますが、この過密と過疎の問題も同時に同じように出てくるわけですが、今後、政府あるいは自治省がそういう構想を打ち出し、実際の行政の面でこれをやっていくようになった場合でも、なおかつこの単位料金区域というものは変更されるかされないか、この点についてひとつ承っておきたい、こう思います。

米澤滋日本電信電話公社総裁

○米澤説明員 お答えいたします。  先ほど新国土総合開発計画につきましていろいろ中間的な報告は私もたいへん関心を持って読んでおります。  ところで、いまのお話でございますが、具体的にそういうものを見た上で、必要ならば検討を加えたい、こういうように思いますが、まだ具体的にどういうふうになるか、集落をつくるというようなことはいろいろニュースや何かで私も伺っておりますけれども、全国的に具体的にどうなるかということは、それを見せていただいて、あるいは、きまったその上で、公社として通信のネットワークをどうつくるかとか、あるいは単位料金区域の問題以外の、たとえば自動改式とかあるいは加入区域を広げるとか、そういう計画面の問題もいろいろあります。そういう面を総合いたしまして処理し、検討いたしたいと思います。     〔亀岡委員長代理退席、委員長着席〕

加藤六月自由民主党

○加藤(六)委員 この問題は将来のわが国の過疎対策に対する大きな問題にもなってくると思いますので、総裁はできた上からとおっしゃいましたが、ひとつ並行的に検討していただきたい、こう思います。  もう時間もだいぶ過ぎましたので、まだ実はいろいろお伺いしたいことがあったわけであります。集団電話の種類がどうなって、あるいは現在予定しておるものより別のどういう新しいサービスとしてのものを今後加えていくのかという問題とか、先ほど減収のときに御説明いただきました問題等あるわけですが、ここで一つだけちょっと質問しておきたいと思うのです。  これは普通加入区域外の線路設置費の負担の方法を改める、こういうふうにされております。そして、一加入当たりの線路設備を基準とした距雑当たり単金制ということを言われたのですが、この基準というものは、これはさっきの区域と同じように出てくると思うのですが、基準がどうなっておるか、それから単金制をしかれるようになっておるわけですが、具体的にこの単金制の金額は幾らくらいを想定されておるか、この二つを承っておきたい、こう思います。

武田輝雄日本電信電話公社営業局長

○武田説明員 現在、特区ないしは区域外に電話をつけました場合には、そのときに要しました工事実費をいただいておるわけでございます。したがいまして、五加入の申し込みがあったときに十対ケーブルを張ったときは、その十対分の負担をしていただいて、そしてあとから入ってこられる方につきましては、一年を経過するごとに二割を引いた額を負担していただいて、それを当初負担された方に返していくというようなことでございまして、過重負担にもなっておりますし、負担の公平を欠くという点もありますし、もう一つは、公社といたしまして、将来そこにもつと消費需要が出るので、もっと大きなケーブルを経済的に張っておきたいというようなことも、加入者の負担の面からできないということでございますので、今回は線路のあるなしにかかわらず一定の金額をいただくということにしたわけでございます。そこで、百メートル幾らにするかということにつきましては、従来の実績、それから今後の計画等をよく勘案しながら決定をしてまいって郵政大臣の認可を受けたいと思っておりまして、具体的な金額は、単金はいまきめておらないわけであります。

加藤六月自由民主党

○加藤(六)委員 具体的な単金はきめていないということになりますと、またいろいろ議論等も出ると思いますので、私に対する答弁はよろしゅうございますが、大体おおよその、このくらいの単金になるということだけはひとつ早急に検討しておいていただきたい、 こう思うわけでございます。  ほかに、私、今回の改正を見まして、たとえば公衆電話の長話を防止するために三分打ち切り制をやる、ところが、これは特定の場所、特定の電話に対してだけやる、あとはいままでどおりだということ等で、どうも不平等のような気もしましたり何かするわけですが、この問題は、ある公衆電話は三分で打ち切られる、ある公衆電話は三分で打ち切られないということ等は、技術的な問題あるいはそれぞれの設置場所の条件等でいろいろ出てくると思うのですが、こういうことはいろいろあとから出てくる問題であろうと思いますので、三分で打ち切る公衆電話は大体何万個で、どういう場所を予定しておるかということだけを御説明していただきたいと思います。

米澤滋日本電信電話公社総裁

○米澤説明員 ただいま加藤委員から御質問ございましたいわゆる公衆電話というものにつきましては、過渡的な問題は別といたしまして、これは全部三分で打ち切ることにしております。ただ、特別なといいますと、たとえば農村公衆電話にぶら下がっておりまして、それに一般加入電話が入っておるものとか、あるいは電話局の窓口にありまして、電報を打つために公衆電話を使っておるものとか、そういう業務的に、あるいはまた施設的に非常に特殊なものだけを除くということでありまして、いわゆる赤電話、青電話と称するものは全部切るというふうに考えております。

加藤六月自由民主党

○加藤(六)委員 わかりました。  以上、いろいろ質問させていただきましたが、今回の適正化と申し上げますか、合理化はぜひ実現していただきまして、電電公社が第二の国鉄にならないように、郵政省も電電公社の皆さんも、また国会のわれわれも努力することを申させていただきまして、私の質問を終わらせていただきます。  どうもありがとうございました。

井原岸高自由民主党

○井原委員長 次回は公報をもってお知らせすることとし、本日はこれにて散会いたします。     午前十一時三十五分散会

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