地方行政委員会地方公営企業に関する小委員会 第3号
- 発言数
- 60 件
- 登壇者
- 8 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1969/09/11
会議録
○細田小委員長 これより地方行政委員会地方公営企業に関する小委員会を開会いたします。 地方公営企業に関する件について調査を進めます。 質疑の通告がありますので、これを許します。井岡大治君。
○井岡小委員 建設省の都市計画課長さんへのお尋ねを先にいたしたいと思います。 都市の再開発の問題がやかましくいわれて、宅地造成などが行なわれておりますけれども、その場合に実は交通の問題が一向に考えられておらないのではないか、こういう気がするわけであります。したがって、住宅を建てた後における輸送体系というか体制というか、そういうものがどうもおろそかになっている。そのために、かなり通勤通学の輸送が円滑を欠いておる、こういう要件があるわけでございます。そこのところについて、ひとつどういうような考え方で都市計画をお立てになっておるのか、まずお伺いしたい、こう思います。
○大富説明員 都市計画のもとで交通の問題をどう考えているかというお尋ねだと思います。 旧都市計画法では、第一条に、交通、衛生、保安等に関する重要施設の計画ということで定義づけられておったわけでございますが、今度の新都市計画法では若干体系を変えておりますけれども、十一条に重要な諸施設を列挙いたしまして、その第一番目に、道路、都市高速鉄道等の交通施設をまずあげているわけでございます。したがいまして、旧法におきましても、新都市計画法におきましても、都市計画を立てる場合に、交通問題、交通計画というのが最も重要な柱の一つであるということは、旧法も新法も変わらないわけでございます。したがいまして、新都市計画法では、都市計画を定める際には、将来の土地利用の計画、交通の計画等の調整を十分行なった上で都市のマスタープランを定めます。それに基づきまして地域地区、都市施設等の都市計画を定めるというぐあいに都市計画基準でもうたっているところでございます。ことに大規模開発、二千戸以上の住宅団地、こういうものにつきましては、御指摘のとおり、通勤、通学という交通問題は非常に重要でございます。こういう場合には、所管の運輸大臣の意見を聞く、地方におきましてはそれぞれの担当の行政機関の意見を聞きながら進めるという法律体系をとっているわけであります。 具体の問題で、非常に大きい宅地造成の段階にあって、こういう通勤輸送の問題をどう考えているかということにつきましては、宅地部長からお答えいたしたいと思います。
○朝日説明員 団地の開発造成にあたりましては、当然予想されます通勤、通学に対する交通機関の整備ということは、先生のおっしゃいますように、同時に計画をされ実現をされる、それはもちろんそうあるべきが当然かと思いますが、実際の問題といたしましては、なかなかそううまくいかない、前後することが多かろうかと思います。しかし、私どもといたしましては、ただいま都市計画課長からも申しましたように、相当規模の団地になりますると、当然もうその問題の解決がないと離れ小島になるような場合が多うございますから、大きなものにつきましては、鉄道の新線の建設であるとかバス輸送の強化等をはかりますし、小さなものであります場合には、もよりの鉄道に駅をつくってもらう、あるいはバスを増発してもらう、というふうな処置を極力同時に進めて、せっかく宅地を開発いたし団地を造成いたしましても、ただいまのような交通の施設の未整備のために非常な困難を来たすということのないように、これは当然指導もいたしておりますし、また事業の施行者はそういう頭で計画を進めておる。ただ、最初申し上げましたように、実際の問題には、なかなかそれが同時にうまく結論は出ないという場合もあり得るかと思いますが、しかし指導の方針等ではそのように進めておるつもりでございます。
○井岡小委員 およそ実際とはかけ離れておる、あえて私は皆さんを責めるという立場でなくて、今後考えていただきたいと思うのです。 たとえばほかの都市のことを言いますと、私は、地区等で間違いが起こってはいけませんから、例を大阪にとります。大富さんは大阪においでであったからよく御存じだと思う。千里ニュータウンをおつくりになるときに、私は、大阪府知事に、十五万の都市をつくられることはけっこうだけれども、その輸送はだれが受け持つのだ、こういうことを質問をいたしたことがあります。したがって、その際に私の言ったことは、おそらくこれは阪急では持ちこたえられないだろうと思う。そうだとすると、地下鉄の一号線をここにこう引っぱっていくことを考えなければいけないと思う。しかし、それを企業者にまかしておったのでは建設費が高くつくから、とても企業者はそこまで引っぱるということを言わないだろう。そうすると、住んだ方々は、これはたいへんなことになる。そこで、大阪府あるいは建設省等はその建設者に対して助成等を考えてやらないと、都市の再開発などといってみても、なるほど家は再開発できたけれども、輸送体系というものが成り立たない、その点についてどう考えるのだ、こういって私は左藤知事に言ったことがある。同様に堺臨港地帯をつくったときにも同じことを言った。あれだけ大きな臨港工業地帯をこしらえて、そしてだれがその工員を運ぶのだ。あるいは泉北ニュータウンですか、三十五万の都市をこしらえるといっているけれども、だれがこれを運ぶのだ。そういうことで、都市造成あるいは都市計画を立てるときに、初めからそれと同時にそれを並行してやらないと、いびつなものができていく。そこに私はいまの都市の再開発のおくれておる原因があると思うのです。したがって、法律で十一条に、なに、のせてある、こう言いますけれども、のせてあるだけであって、やらなければいけないという一つの義務を持っておらない。ここにやはり私は都市計画の大きな欠陥があると思う。したがって、新法の欠陥はここだろうと思うのです。この点についてもう少し具体的に御答弁をいただきたい、こう思うのです。
○大富説明員 先生が例をもってあげられました千里ニュータウンにいたしましても、堺・泉北臨港工業地帯あるいは泉北ニュータウン、私が本省に来る前にすべてやっていた仕事ばかりでございまして、御指摘一々ごもっともでございます。事業施工の段階になりまして、御指摘のとおり、十五万のニュータウンあるいは二十万のニュータウンという場合に、一番前提になりますのは通勤対策、交通の問題でございます。用地を買収し、宅地を造成し、そこに建築をやるということは、それぞれの事業者でできるわけでございますけれども、そこに膨大な資金を入れて鉄道を敷くという問題は、財源構成その他に非常にむずかしい問題がございます。御承知のように千里ニュータウンには、三十六年からあそこを着工しまして、もうすでに三十八年には阪急線が乗り入れましたけれども、十五万のニュータウンで一本だけではとてもだめだということで、御堂筋の上を地下鉄一号線が乗り入れるということで、阪急が中心の北大阪鉄道をつくりまして、これがいま建設をやっておりまして、万博に間に合うように作業をいま急いでいるわけです。千里はそのように進みましたけれども、泉北ニュータウンの場合には、南海電鉄がなかなか積極的に出てこなかった。その背景には、やはりそういう投資額の財源という問題があろうかと思います。そこで、これも大阪府都市開発株式会社という、大阪府が四割出資している株式会社に高速鉄道をやらせるということで、ごく最近路線免許をとり、施工認可もとって、着工の段階に進んでおります。ニュータウンというのは今後どんどんできてくると思いますけれども、やはり前提に考えるのは、先ほど来申しますように通勤対策をその前提として考えていく、先行投資的にむしろそこから早く手をつけるということが必要だろうと思うのです。これには、やはり一私鉄にまかせっぱなしではとてもだめなんで、国ないし地方公共団体ともに相当本腰を入れて取り組まなければ解決できない問題だ、かように思っているわけでございます。都市計画法には、いま申し上げますように、そういう基本理念並びにやり得るところの道具立てがそろっているわけでございますけれども、それを肉づけするのは財政の裏づけその他でございます。鋭意関係方面とも協力をいたしまして、事業実施に支障のないような計画をやるようにわれわれも努力したい、かように考えております。
○井岡小委員 大富さんと私と大阪の話をしていたら、若干考え方に違いがありますけれども、一番具体的でよくわかると思うのですが、それを先行投資としてやらないでほっぽり出しておくものですから、マイカー族がふえて、道路がふくそうして一向に能率が上がっておらない。御承知のとおり、大富さんだとわかりますが、私は東淀川区小松町におりますが、朝八時から市内に入ろうと思いますと——大阪駅まで行くのに普通十五分です。ところが朝八時に家を出ますと、一時間半で大阪駅に着かないのです。これは千里ニュータウンをこしらえたけれども、通勤の大量輸送の幹線がない。そこでみんなマイカーを持った。そして一挙に出てくるわけですね。一向に車が前に行かない、これが交通事故の大きな原因でもあるし、産業に大きな渋滞を来たしている、こういうことだろうと思うのです。ですから、大阪でおやりになって、いろいろ府が四割出してやる、こう言います。そして別会社をこしらえる、そういうかっこうをやっていくと、一貫した輸送体系が立たないわけですね。だから、そういう金があるんなら現在の企業者にそれをやらす、いわゆる援助をしてやるというかっこうをとらないと、私は二重投資になってくる可能性があると思うのです。こういう点についてもう少し考えていただきたいと思うのです。そういう意味からせっかく府がおやりになっていることですから、けしからぬとは言いません。言いませんけれども、少なくともそこらの問題を十分調整をしてやらないで、できてしまってから、とにかくこれを何とかせい、こういうことですから、ちぐはぐなものができてくる、こういうように思われてならないのです。この点についてさらにもう一度御答弁をいただきたいと思います。
○大富説明員 一々ごもっともな御指摘でございます。私自身事業をやっておっただけに、先生のおっしゃることはよくわかるわけでございますが、大量輸送機関、結局は鉄道、高速鉄道になるわけでございますけれども、この問題は一建設省だけで片づくべき問題でもございません。非常に大きい問題でございます。しかも、これが通勤対策の問題、交通対策というのは都市計画のまた根幹でもございます。私、所管の課でもございますので、今後大いに勉強していきたいと思います。
○井岡小委員 そこで大蔵省、後藤さん、いまお聞きのとおりでおわかりになったと思うのです。通勤、通学の輸送というのは、これは原価を割っておるわけですね。したがって、企業者はこれをやりたがらないのです。しかも、ニュータウンなどはいわゆる通勤、通学だけで、昼間の利用というのがない。それから夜七時とか八時が済んでしまうと全くないわけですね。そうだからといって、もうそれでとめてしまうというわけにもいかない。やはり営業時間である十一時なり十二時までは動かさなければいけない、こういうことだと思うのです。そういう意味から、都市の再開発を契機として、今年の予算編成にあたって大蔵、自治、運輸の大臣の間で覚え書きがかわされたんだろうと思う。そこで、明年度の予算でこれを実現しなければならないわけですが、いまの構想についてお尋ねをいたしたい。
○後藤説明員 お答えいたします。 いま先生のお話しのように、三省間で覚え書きがかわされております。現在、運輸省のほうからは運輸担当主計官のほうに、いままでの補助方式と申しますか、それについての手直しというふうな要求がございますし、片方、自治省のほうからはやはり路面、道路との関連におきまして違った構想に基づく補助の要求が出ております。私どもといたしましては、非常にこれは重要な問題ということは重々承知しておりますし、両省のいろいろな御意見をさらに煮詰めまして、最も財政的に効率があって、しかも御要望に沿えるような計画と申しますか、施策というものを検討してまいりたい、このように考えております。現在のところ、私のほうでこういう案がいいだろうという案は現在検討中でございまして、いまお話しできるような状態でございません。
○井岡小委員 私はここで直ちに明快な御答弁をいただこうとは思いませんけれども、しかし少なくともこれを単なる企業者、地方公共団体だけにまかす、あるいはまたそれを地方公共団体の公営企業者だけにまかす、といってみても、私は再開発などということはできないと思うのです。それではあまりにも建設費が高過ぎるということです。したがって、外国では、私は外国の、二十五年に回った当時ですから、それから地下鉄の研究をあまりしておりませんけれども、当時ですら外国はかなりもう全部国が補助をしておったわけですね。このことは三十一年、二年のときにわずかキロ五億円程度のときに私は、いまもっとやっておきなさい、こういうことを言ったわけですが、大蔵省はがんとして聞かなかったわけです。そのために都市の再開発というものが非常におくれてきた、またおくれている、こういうことは言えるんじゃないかと思うのです。しかし、おくれているからといって、私はそのままにしておくわけにはいきませんから、さらにこの再開発への速度を速めるために単に企業者だけにまかす、こういうことでなくて、やはり政府それ自体ももっと積極的な立場、こういうものが必要じゃないか、こういうように思うのですが、もう一度そこらの点をお答えをいただきたいと思います。
○後藤説明員 先生のおっしゃること、非常にごもっともなことばかりでございますが、いまたとえば地下鉄でございますけれども、建設費につきまして四十一年から四十五年までですが、この建設費につきまして一〇・五という補助率、これを計画的に現在補助しておりまして、本年度の予算では六十数億円が計上されておるわけでありますが、これはモデル計算をして、その建設費についてキロ当り五十三億円というふうに相当モダレートと申しますか、やはり相当思い切った見込みをして、この程度の補助で償却前の赤字は出ないということで計算されているように私は聞いておりますが、したがいまして、そういうことにどこにそごがあったのかというふうなことにつきまして、さらに、これは運輸担当主計官のほうのことと思いますけれども、十分念査をして、御指摘のように積極的に今後の都市問題には取り組んでまいりたい、このように考えております。
○井岡小委員 そこで計画局長にお尋ねをしたいのですが、私はやはり大量輸送というのは住宅問題とその地位において匹敵する。その点についてやはり優先的に路線の免許を、これは都市交通審議会等で、できてからやっているわけですが、だからよけい金がかかるわけなんです。ここに宅地造成をするという計画があったら、そこで路線を認めて、そしてこれはもう直ちに先行投資としてやらしていく、こういう有機的というか立体的というか、どう言ったほうが適当かわかりませんけれども、とにかくそういうことでやらなければいけない。先に家を建てておいてからやるものですから、建設費がますます高くなってくるわけです。宅地造成すれば——これは大蔵省とそのときに私はかつて旧法の六条の問題でやりとりしたことがあります。いわゆる受益者負担というので、土地の値が上がったのだからその者から取ったらいいじゃないか、こういうことですが、そんなことはかって大阪の御堂筋では市条例としてとったことがあります。しかし、自治省はいまそんなことは許さないのです。そういうかってな条例をつくってくれちゃ困るということになるだろうと思う。だから、先に造成を計画すれば、そのときに先行投資として同時にやる。そうすると、土地の値上がりはないわけですから、若干は上がるでしょうけれども、できてしまっからの上がりというのとは私は大きな違いがある、こういうように思うのです。こういうところは少なくとも都市計画、それから宅地計画と密接な関係を持つ。そのためには、私はこれはたとえば交通部会というような、都市交通審議会ということでなくて、常時その企業者とそれから宅地関係、造成関係者、都市計画関係者、こういうものと常時何か会議を持ってやるというようなことはできませんか、お尋ねをしたいと思います。
○朝日説明員 宅地部長でございます。 ただいま先生の仰せになりましたようなことがこれまで確かにあったと思います。 そこで例を一つあげて申し上げますと、ただいま都下の多摩に三千ヘクタール余りの大ニュータウンの建設を進めておることは御承知のとおりでございます。この建設にあたりましては、この地域は都なり、住宅公団なり、あるいは都の住宅供給公社の三者が一体となって工事を進めるわけでございますが、従来の経験にかんがみまして、特に規模も大きゅうございますから、この地域につきましては京王線が多摩川から延伸をする。計画では四十七年ころには新線が乗り入れができるということでございます。それから小田急につきましては、これよりややおくれますけれども、百合ケ丘から乗り入れるというふうなことで、これはわりと計画の面では、お話しのように関係者話し合いまして、施工者同士の協議はもちろん、地元、それから公共団体側、それに鉄道側関係の機関が相寄りまして計画を進めております。でき得べくんば、仰せのようにこの計画がうまく成功してまいりまして、ニュータウンができましたときに、同時にそういう問題も解決するというふうに持っていくのはもちろんでございます。仰せのように、やはり関係者同士で協議をするという方式は確かに必要だと思いますし、そういうことで進めておりますと同時に、また今後も当然進めてまいりたいというふうに思っております。
○井岡小委員 それは今度の多摩川の問題については、実はお話憩いている存ですが、その場合、私は計画はやはり計画であって、実際はおくれるだろうと思うのです。そうして住宅は先に建つだろうと思う。それが通勤、通学のラッシュの混雑になってくる、こういうことになると思うのです。ということは、その資金の調達等について建設者のほうではなかなかうまくいかないわけですね。国の全体の財政計画とにらみ合わせて行なわれるわけですから。だから、みんなそれがばらばらだと思うのです。話はこういうふうにやって、ここでこれにつないでと、こういうことになるけれども、さて、じゃあそれをどうするかということになると、ばらばらだと思うのです。これは現に大富さんが御存じの千里ニュータウンが典型的なものであるし、同時に堺の工業地帯が典型的です。堺の工業地帯が途中で全部キャンセルをだしてきたのは、通勤の輸送体系が立たないからなんです。輸送計画だけはやる。したがって、それをやらすために国として何らかの補助をするというかっこうが出ないと、業者は、これは公営企業であれ私企業であれ国鉄であれ、まだ先行投資をするだけの余裕はない、こう思うのです。だからここらのところに日本の都市再開発の大きな欠陥がある、こういうように思われてならないのです。この点についてもう一度お答えをいただきたいと思います。
○朝日説明員 先生仰せのとおりだと思います。したがいまして、これも先ほど大富課長からもお答えいたしましたように、建設省だけで解決できる問題でございませんし、関係省庁よく相談をして、ただいまの仰せのような財政援助が必要であるかどうかというような点も含めまして検討さしていただきたいと思います。
○井岡小委員 これは大蔵省が、皆さんおやりなさいじゃ困るわけで、やはり大蔵省がいわゆる現在の都市再開発というものに積極的にならなければ、公害等の問題が一そうやかましくなってくるし、同時にそれに要する費用というものも出てくる。いつの場合でも都市の開発の問題は後手後手に回っている。そこで、大蔵省がやはり踏み切ってそういう新しい都市の開発をする、住宅の開発をやる、そうしてそのことが過密からくる公害をなくするんだという場合は、進んで大蔵省のほうも何らかの措置を講ずる、こういうようにしていただきたいと思うのですが、この点、お答えをいただきたいと思います。
○後藤説明員 この都市の交通問題一つだけの施策できめ手になるという問題でございません。やはり大量の輸送力ということになりますと軌道、鉄道というようなことになりますし、それから道路の整備であるとか、さらには交通量の規制と申しますか、公共輸送のほうの優先の問題、いろいろな施策とのかね合いの問題であろうと思います。 それから、これは先生のほうが私のにわか勉強よりもよく御存じだろうと思いますが、諸外国の、ロスアンゼルスとかパリとかロンドンとか、いろいろの大都市問題、都市における交通をどうしていくか、軌道中心でいくかあるいは自動車中心なのか、それからさらにそういった場合の経営はどうなるのか、それから原則的には利用者負担といっておりますが、その場合の経営主体なりあるいはそれの建設資金の手当てなり、いろんな問題について総合的に整合のとれたといいますか、行き届いた施策というものを御指摘のように打ち出す必要があろうと思います。私どもとしても、できるだけ各省庁等のいろいろお話を承りながら真剣に取り組んでまいりたい、このように思います。
○井岡小委員 そこでこの十一条の問題ですが、今度の都市計画法というのは、十一条で、これでなければいけない、こう規定をしているだけであって、こういうのが必要だと規定をしているだけであって、それをするためにどうするかということがないんですね。これは必要だということは書いてある。しかし、そのためにどうするんだということがないわけです。だからおよそ実態とはかけ離れているわけです。そこで、私は新しい法律をつくれなどという、そういうことは言おうと思いませんけれども、やはりここでいっている、十一条の「都市計画には、当該都市計画区域における次の各号に掲げる施設で必要なものを定めるものとする。この場合において、特に必要があるときは、当該都市計画区域外においても、これらの施設を定めることができる。」そうしていま言われたように、道路、都市高速鉄道、駐車場、ターミナル等々が書いてあるだけ。これは絶対必要なんですよ。そうしないとニュータウンなどはできない。狭隘な国土の中で高層化しなければならないとすればそれしかない。その場合に何らかの方法で先行投資ができ得るような措置、そういうものを事業者に義務づけていくようなことが考えられないかどうか、この点をひとつ課長さんにお伺いをしたいと思います。
○大富説明員 冒頭に申し上げましたように、新しい都市計画法でも交通問題ということは非常に重視しているわけでございまして、単に都市施設の、これは十五まで列挙しておりますがその一号に交通施設をあげているというだけではありませんで、その次の十三条の一項の三号でございますが、ここにも都市施設というものは土地利用、交通というものの現状及び将来の見通しを勘案して適切な規模で必要な位置に配置することにより円滑な都市活動を確保せい、こういうことが書いてあるわけでございます。さらにはまた二十三条というのがございまして、ここで基本的には都道府県知事あるいは市町村長がきめるわけでございますけれども、広域的なものにつきましては建設大臣が認可権を有しているわけでございます。その際に二項、五項でございますけれども、「建設大臣は、市街化区域に関する都市計画を定め、又は認可しようとするときは、あらかじめ、通商産業大臣及び運輸大臣の意見をきかなければならない。」こういうことでも交通を重要視しているわけでございまして、さらには五項におきましても権限を有する国の行政機関にそれぞれ意見を聞け、こういうことを書いてございます。この裏にあるものは、やはり都市交通というものが一番重要だということを都市計画法はこの骨幹に入れているわけでございますが、いざ事業実施段階ということになりますと、単に都市計画法だけでは規制できるものでもなし、促進できるものでもございません。それぞれの事業法なり促進法なりというもののまた別途の措置が私は必要になろう、かように思っております。
○井岡小委員 そこが問題なんですよ。それはたくさん並べておって、こういうものでなければいかぬのだ、これはあくまで青写真なんですよ。それは青写真だけであって、それを実際にやらすためにそれでは国はどうするんだということがないからやらないんですよ。たとえば道路をつける場合、国道をつける場合は三分の二を国が補助してやるとはっきりしているわけです。だから新しい都市計画の中で道路あるいは交通というものが必要だ、大量輸送の機関が必要だということが明らかになったら、これに対してどうしてやるということをいわないでほっぽり出しておくものだからやらないわけなんですよ。だからここのところに何らかのくふうがないのかどうか、これをお尋ねしているんですよ。
○朝日説明員 ただいまの点は私からお答え申し上げるのは適当かどうかわかりませんけれども、確かに具体的な実施にあたりますといろんな問題があろうかと思います。したがいましてそれらの点については、なお先生のただいまの御意見の御趣旨を十分尊重いたしまして検討さしていただきたい、かようにお答え申し上げておきます。
○井岡小委員 私は、あなたに勝つとか負けるとかいう問題でなくて、いまの段階で追い詰めてどうしようと考えておりませんから、これ以上追及しようとは思いませんけれども、少なくとも都市交通というものを考えないで都市の再開発をいままでやってきたところに、いまの都市交通の経営基盤というものが非常に脆弱になっている。これは大富さんおいでになりますし、自治省もおいでになりますからおわかりだろうと思いますが、住宅を建てたら必ずそこにバスを引っぱれ、電車を引っぱれと、市会議員さんや県会議員さんが言うのはさまっているのです。業者はしかたがないから引っぱりますよ。引っぱったらそれは赤字ですよ。ここに基盤というものが失われていっている。ですから、やはり宅地造成なり再開発、都市計画を立てる場合は、当然それが近代都市として必要であることには間違いないわけなんですから、それに対して国が道路と同じように何らかの措置を講じてやるというようにしないと、業者だけにまかして、そしてこれを、おまえのところはけしかるとかけしからぬという話では、私はほんとうの意味における再開発にならない、こう思うのです。ですから、何らかの措置を考えてみたい、こういうことでございますから、私はこれ以上追及は避けますけれども、少なくともその点だけは十分考えていただきたい、こう思うのです。 そこで、佐々木参事官、ちょっと伺いますが、いま御承知のような、お聞きのような状態です。したがって、自治省のほうは、高速鉄道についてはかなり熱意を持っておやりになっていただいていることは私は敬意を表しますが、とにかく、単にこれを企業者だけに責任を負わそうとする考え方、この点は、いわゆる地方公共団体を指導監督をなさっておる自治省が旗を振らないと、ほかのほうはなかなか旗を振りにくいのじゃないですか、こういうように思うわけです。そういう意味でそこらの問題についてお聞かせをいただきたい、こう思います。
○佐々木説明員 大規模な団地の造成にあたって、その交通確保の問題をどういうふうに考えていくかということになりますと、ただいま御指摘がございましたように、相当な先行投資分が生ずるということは実例も相当あるわけでございます。そういう場合に、そうした先行投資分につきましてどういう態度をとるべきかということになりますと、私どもが担当しております公営企業に関します分につきましては、交通事業のみならず、たとえば水道事業等につきましてもやはり先行投資分というものは、それを直ちに料金にはね返して利用者の負担にしてしまうということについては、問題があるのではないかというふうに考えておるわけでございまして、その点は、そうした事業の先行性、公共性というものを考えて、一般会計の負担ということはあり得るものであるというふうに考えておりますし、そうした意味での財源措置も地方財政計画上におきましてある程度の見込みはつけておるわけでございます。 ただいま例をもってお示しになりましたような交通事業ということになりますと、さらにその事業の内容というものが非常に問題が大きくなってまいります。それで、交通の場合にはやはりその建設投資の額その他からいいまして、交通機関というものは一元的なものが望ましいということは利用者の側からいいましても当然でございましょうし、そうしますと大規模団地などの場合には、手近の交通機関というものをできるだけ利用して、その一元的な運用のもとに交通網の整備ということがはかられる必要があるだろう。そうなりますと、公営企業である交通事業でやります、あるいは民間の鉄道等が担当していくというものが出てまいるかと思います。 そこで、いま民間なりあるいは国鉄等なりでやってもらう部分について、地方団体がどういう態度をとるべきかということにつきしては、非常にむずかしい問題でございます。私どもなりの考え方からいたします場合には、そういうものについてやはり公共的な負担というものがある必要があるのではないかという感じがいたしておりますけれども、ただ具体的に、いま私どもが担当しております仕事の分野でそういう先行投資分についてどうすべきかという問題がまだ具体的になりませんので、実は詳細な検討はいたしておりませんけれども、私どもの考え方は、いま申し上げましたように、他の公営企業の面で私どもがいまとっております態度を、そういうものについてもやはり同じような考え方で適用していくべきものであろうというふうに考えております。ただ、具体的の場合に、それではどういうような負担の区分で持っていくべきかということにつきましては、これはしばらく検討させていただきたい、かように考えます。
○井岡小委員 そこで、運輸省の旅客課長おいでになっておりますか。——運輸省のほうに聞く前に、大富さんもう一言だけ聞いておきたいと思うのです。 御存じのとおり、これは東京でも大阪でも神戸でもどこでもそうですが、ドーナツ現象と申しますか、ほとんど外へ出ていっておるわけですね。しかし、昼間人口というものはみんなそこへ集まってきておるわけです。そういうことで、十一条にもいっておりますように、これはいま佐々木さんが言われたように、一元的な運営ということで、特に大富さん御存じの、自分で手がけられたことですからおわかりだと思うのですが、阪急と何とやったりいろいろなことをやりますと、それだけ——昔は、どう申しますか、一人一分ずつ時間がかかれば大阪市内の働く人たちにこれだけの損をさせておるということを計算したことがあるのですが、いまはそんなことをやっておりませんけれども、やはり一元的にやるという場合、したがってこれは外に——大阪市の中央に働いている人は、鉄道を利用して大阪市の中央に入ってくるのが一番いいと思うのです。そういう意味から相互乗り入れということもあるでしょう。しかし、現実には相互乗り入れができない。これはできるところはいいのですよ。閑散なところは。ところが、過密なところはもう一分、二分ごとで入れているわけです。それでもさばき切れないわけですから、そうすると、やはり出ていかなければならない。 これはよそのことを言うと間違いますから、たとえば、私は大阪のことを言います。大東市に大きな住宅をいまどんどん建設している。ところが、それは近鉄なり片町線に乗せておりますけれども、もう乗り切れないわけですね。幾らヤードを大きくしてこうやったって乗り切れない。したがって、いまそこで地下鉄を延ばしてくれ、こう言っている。ところが、いま言うように、外へ出ると、大阪市の市ではないですから、そこでとまってしまうわけです。そういう場合に、先ほど申し上げたように、やはり都市交通というのは従来の都市交通でなくて変わっている。言いかえると、広域的な交通政策というものを立てなければいかぬのじゃないか、こう私は思うのです。そういうことで、何か先ほどは話をして十分やっていくと、こういうことですけれども、何かお考えがあればおっしゃっておいていただきたい、こう思うのです。
○大富説明員 大阪のお答えばかりで申しわけないのですが、一つの例として、大阪で働く人が夜は大阪市の外に行く、したがって、これに対処する輸送網というものもおのずから大阪市の外に出て行くわけでございます。ところが、大阪市としてはやはり市に地域的な制約を持っておりますから、大阪市の投資額を大阪市の外になかなか投下できない。そういう問題で、千里ニュータウンにいたしましても、泉北ニュータウンにいたしましても、半官半民的な株式会社にやらせるという結果になっているわけでございます。そこで、相互乗り入れということで輸送体系は一応確立はできましても、いま言うように、建設債をどこに持っていくか、その資金手当てをどうするかという非常にむずかしい問題が出てきます。したがって、大阪だけに限って申しますと、やはり大阪市の外に大阪府として広域的なそういう交通体系、交通対策というものを手がけられるような何らかの新しい組織が私は必要であろうとかねがね思っている次第でございますし、また、その必要性も痛感しているわけでございます。幸い大都市交通問題につきましては都市交通審議会というのがございますし、そういうところにも十分はかって、今後の新しい広域都市行政というものにも十分対処し得るように努力していきたい、かように考えます。
○井岡小委員 新しい半官半民の会社をつくるということになると、そこでまた乗り継ぎをやらなければいけない、あるいはターミナルをつくらなければいけない。いまはバスターミナルの問題がやかましく言われ、トラックターミナルの問題が言われているけれども、人間輸送のターミナルをこしらえるというのはおよそむだな話だと私は思うのです。ですから、そこらの問題でもう少し何か都市計画的な立場から、府とか市とかいうワクでなくて、全体の開発あるいは全体の計画、こういうところで何か考えられる必要があるのじゃないか、こう思います、これは直ちに御答弁いただこうとは思いませんけれども、とにかく研究をしていただきたい、こう思うのです。 そこで、運輸省の旅客課長がお見えになっていますからお聞きいたしますが、先ほどからお聞きのとおりで、とにかく、これはもうどこでもそうだと思いますが、朝のラッシュに押されてきて工場に入る、会社に入っても十分か十五分は仕事をしませんよ。それだけやはり能率が低下をする、作業に大きな影響を持っている。そういう立場から、旅客の配置などから考えて、私はやはり交通に関する広域行政、広域交通というものが必要じゃないだろうか、こういうような気がしてならないのですが、旅客課長として、そこらの問題をどうお考えになるか、ひとつお伺いをしておきたいと思います。
○菅川説明員 私は自動車局旅客課でございまして、バスの関係を担当しておるわけでございますが、お話しのように、都市の通勤交通問題というのは非常に大きな問題であり、通勤者にもいろいろ疲労というようなことで大きな影響のあるということは十分承知しておりますし、運輸省といたしましても、鉄道、自動車を含めて総合的な交通体系のことに努力をしておるということで、基本的には、通勤輸送というのは大量輸送機関としての鉄道、これは国鉄、地下鉄あるいは私鉄等の問題になろうかと思いますが、これは所管の鉄道監督局のほうで鋭意予算面その他努力しておるところでございます。私どもバスは、その通勤交通体系の中においてはそういう根幹的な鉄道輸送の補完的な役割りをするものとして、結局鉄道駅に送り届けるということがこれからのバスの都市における主体的な役割りではなかろうかと思います。その点鉄道関係とも十分連絡をとって総合的な行政を確立する以外にないと思います。
○井岡小委員 まあバスですから、これはこの間佐原さんが言われたことなんですが、私はバスはあくまで補完的であり、培養的なものにならなければいかぬのじゃなかろうかと思うのです、地下鉄なりあるいは高速鉄道が建設されてくるとですね。そこで、実はバスの免許は道路運送法でやって、それから電車なり地下鉄は地方鉄道法なり軌道法でやっている。だから乗り継ぎができないのですよ。みんな別にしなければいかぬのです。これは私は不経済な話だと思うのですよ。人間が二人かかる——定期券を発行するのに二人かかるのですから、これはバスは一区、それから地下鉄に乗ってきたら、地下鉄の初めから二区にしていって、同じ体系にしていくと合理的だし、系統を組む上においても非常に容易になる。同時に、人的の節約にもなるし経費の節約にもなると思うのです。そういう意味で、都市におけるバス事業などは、同一経営のものについては二つやるようなことのないような方法ということで、私は都市交通法というものをつくる意思はありませんかと、こういうことを聞いたのですが、何かそういうことで、現在のバス事業と電車事業というものを、同一企業内で行なっておるものについてはもっと合理的なものができるような方法をする考えはありませんか、この点をお伺いしておきたいと思います。
○菅川説明員 運賃額自体の問題につきましては、原価の構成要素が、やはり鉄道の場合にはいろいろな固定施設的な役資部分も非常に大きなウエートを占めておりますし、バスの場合には比較的そうでないという問題もございますので、そういうおっしゃるようなことができるかどうか、これはちょっといろいろ問題があろうと思うので、さらに検討させていただきたいと思います。 ただ、一枚の通し定期でそういう利用ができるかどうか、そういう点は改善の余地もあろうと思うので、そういう方向についてはさらに検討させていただきたい思います。
○井岡小委員 私は正直に言うと、そういうなにではいけないと思うのですよ。やはり電車と自動車とは違うから分けておるのだと、こういうように言っておるけれども、そんなことではないと思うのです。そのために二重投資になっているところがずいぶんたくさんあるわけです。下を地下鉄が走って、上をバスが走っている、そのまた上を電車が走っている、こんなばかげたことが行なわれておるというところにやはりむだがあると思うのです。それを培養線だということになって終点まで持ってくる、そこで地下鉄に送り込む。そのために、とりあえずの問題は、同一企業であるから、そこのところを何とか方法を考えて運賃値上げを——いつもバスと電車とちぐはぐな値上げをやっているわけですね。だから二枚こしらえなければいけないということになるわけです。だから、同一企業でやる場合は、それを何か通しでやれるようにしてやると、それだけ経費が少なくて済むと思うのです。定期券の販売員が五百人あるいは六百人おる。それが半分になるとは言いませんけれども、五百人おる場合は私は三百人になるだろうと思うのです。経済の成長でこれだけ人が足らなくなってきているわけですから、人間を有効に使うようなことを考える立場から、やはりこの際運輸省は考えるべきじゃないか、こういうように思うのですが、もう一度聞かしておいていただきたいと思います。
○菅川説明員 先ほどもお話ししたわけですけれども、基本的にはやはり鉄道の建設、それから維持のコスト、それからバスのそういう維持運営のコストというものには違いがございます。それから、結局運賃を算定する場合の収入の度合いということもおのおの違っております。それからまた、お話のように、そういう通し客というものもあると思いますけれども、必ずしもそれだけの利用客ばかりではないということで、そういう鉄道におけるコストの配分、バスにおけるコストの配分ということになりますと、鉄道、バスとしてその旅客にどういうぐあいに負担をかけていくかということになると、それを込みにして計算するというのは、コストとある程度利用者の負担という面を考えると、ちょっと困難な点があるように思います。
○井岡小委員 ぼくはどうもそこのところを——理屈の上ではそうですよ。そうですけれども、たとえば具体的に言いましょう。大阪の場合、地下鉄も一区三十円、バスも一区三十円です。これは考え方において、いわゆる公営企業だから一区についてどっちかを高くしたり安くすることはできないんですね。一区の区間がバスの一区の距離と地下鉄の距離との違いはあります。だけれども、それが同じ三十円だとすると、終点まで持っていく、そこで三十円一区になっているわけですから、その次は二区にしていったらいいわけですね。そうすると合理化できる。ワンマンカーを使うことができるでしょう。バスはほとんどワンマンカーでいいことになるのですよ、一区ばかりですから。そういう合理的なことを考えてやらないと、人間の配置なり経営の近代化ということはできないのじゃないだろうか。そのために、いまの法律ではできないけれども、何か法律を少し考えられて、応用できるものがあるとするならば、そういう方法をやるというように考えてやるのが私は行政官庁としての頭脳じゃないか、こういうふうに思うのですが、その点はそうは思いませんか。単にしゃくし定木で考えるのではなくて……。
○菅川説明員 そういうバスの運賃のコスト計算、それから運賃の賃率決定の方式からいうと、いろいろ問題があろうかと思いますが、お話しになっておるように、たとえば地下鉄が開通した場合のそういうバス路線のあり方とかそういうものについては、いろいろな鉄道関係の施設の整備に対応して、バス路線のあり方というものをそれに合わせて検討していくということで、バス事業の合理化なり、そういうことは、これから十分検討してまいりたいと思います。
○井岡小委員 まだいろいろありますけれども、きょうはこれでやめますが、いずれにいたしましても私は都市計画と都市交通とは別個なものじゃない、相関連しておるものだ、こういうように考えます。したがって、建設省、大蔵省あるいは運輸省、自治省が、今後の都市の再開発という立場からこの問題を真剣に考えていただきたい。そして、国がいま何をなすべきかということを先に出さないと、私はみなちぐはぐになってしまうのではないか、こういうように思いますので、この点を重ねて要望して、私の質問を終わりたいと思います。
○細田小委員長 小濱新次君。
○小濱小委員 自治省の佐々木参事官にお尋ねいたします。 「自治企一第五八号」、「昭和四十四年八月十日」、「各都道府県知事殿」、「自治省財政局長」、「昭和四十四年度の地方公営企業繰出し金について」、こういう通達が出ております。このことについて二、三お尋ねしたいのでございます。 この地方公営企業の繰り出し金についての通達が八月十日に出されているわけですが、この通達により、繰り出し金の内容が従来の取り扱いとどう違っているのか、その概要についてまず御説明をいただきたいと思います。
○佐々木説明員 先般各地方団体にあてまして、地方公営企業に対する一般会計からの繰り出し金の取り扱いについて、その方針を通達いたしましたのでございますが、公営企業に対する繰り出し金の取り扱い方は、地方公営企業法の第十七条の二並びに第十七条の三の規定に基づきまして、一般会計と公営企業会計との間における負担区分問題、さらには特別な事情によるところの補助の問題について、その取り扱いの方針を明示したものでございます。 それで、この取り扱いの方針は、従来から基本的には特に変わった点はございませんけれども、これまでの個別に取り扱ってまいりましたものを取りまとめて通達をしたものでございます。ただ、新しい事項は、まず第一は上水道事業につきまして二点あるわけでございますが、一つは上水道の高料金対策、非常に給水原価が高くなっております水道に対します一般会計からの繰り出し分で、これにつきまして一般会計からの繰り出しを認めたということ。それから、いわゆる先行投資に要します経費につきまして、その先行投資分の一定額についての一般会計からの繰り出しを認めたものでございます。それから、上水道につきましてはもう一点ございますが、最近の状況から見まして、広域経営を行ないます上水道につきましてしは、その基幹施設の一部について一般会計からの繰り出しを認めたものでございます。 それから工業用水道事業につきましては、特に地盤沈下対策事業といわゆる新産工特地域における先行投資の工業用水道につきまして、その先行投資分につきましての一般会計からの繰り出しを認めたものでございます。 それから病院事業につきましては、大体従来からやっておりますものでございますけれども、特に僻地医療の関係と不採算地区病院の増高経費の部分あるいは付属診療所の不足経費につきまして、その繰り出しの基準を明確化したものでございます。 それから、財政再建を行なっております公営企業につきましても、一般会計からの繰り出しにつきましてその取り扱いを明確にしたものでございます。 以上でございます。
○小濱小委員 ただいまの御説明で非常に明確にその繰り出しの基準が出ているところがございますが、そうでない面もだいぶあるわけですね。 そこで、ひとつお尋ねしたいのですが、財政再建企業についての繰り出しの基準は、これは「一般会計から繰入れることを認められた額の範囲内」と、このように抽象的に表現されている面があるわけです。これは交通事業の一番最後の「繰出しの基準」というところでございますけれども、この項目の具体的にはどの範囲内で繰り出しが認められるのか。「認められた額の範囲内」と、こう出ているわけです。この点についてお答えをいただきたいと思います。
○佐々木説明員 公営企業の財政再建を行なっております企業の中で、交通事業につきましては、現在の再建計画の取り扱いにおきましては、いわゆる軌道事業につきまして、一面において撤去を進めながら従来の赤字解消の対策を講じておるわけでありますけれども、この軌道は、いま申しましたように、撤去を進めつつ、いわゆる事業規模を縮小しながら再建を行なっておるというような状況にございます。したがいまして、その軌道事業の内容を見ますと、いわば企業を縮小しながら再建をするということにつきましては非常に問題があるわけでございまして、いわばそうした従来の赤字を解消するだけの能力のない事業運営が行なわれざるを得ない、そういうような形になっておりますので、その面につきましては一般会計からの繰り入れを原則的には認めていこうという考え方をとっております。
○小濱小委員 野田自治大臣は、九日に横浜の地下鉄工事の進捗状況を現地視察をなさいました。そのときに佐々木参事官も御一緒されたようでありますが、この横浜の交通事業の内容については詳しくお知りになっておると思うのですが、横浜市のそういう事情を訴えられて、大臣がどういうふうにお答えになったか、そばにおられた佐々木さんですから御存じであろうと思うのですが、ひとつ発表していい範囲内でお答えをお願いしたいと思うのです。
○佐々木説明員 市当局のほうからいろいろ事情の説明がございましたが、その中で特に問題にされておりましたのは、昭和四十三年の職員のベース改定に伴いまして——その他の問題も若干ございますけれども、主として職員のベース改定に伴いまして、先般計画いたしましたところの財政再建計画の変更にあたりまして、一般会計が負担すべき金額が相当多額になる。これに対する財政措置についてどのように措置されるつもりであるかというようなことがこの財政再建にからんでの大きい問題であったわけであります。それに対しまして、自治大臣といたしましては、できるだけの措置をしてまいりたい、かように答弁されたと思っております。
○小濱小委員 大臣が事情を聞かれて、できるだけのことはしていきたいという温情あふるる御答弁があったということですが、再建企業の繰り出し基準、これの一番最後のところの「認められた額」またその「額の範囲」というのがはっきりしないと、いろいろ再建計画のこれからの進め方ができなかろうと思うわけです。そういう点で、今度のこの繰り出しの基準については非常に期待を寄せておられるようですが、その中で最も知りたいのは、この「認められた額の範囲」というここであろうと思うわけです。この点についてもう少し具体的に内容をお示しいただきたいと思います。
○佐々木説明員 この内容に書いてございますものは「一般会計から繰入れることを認められた額の範囲」、ここまでは公営企業会計と一般会計との間の問題でございます。したがいまして、先ほど申しましたように、現在の交通事業の現状から見まして、軌道事業がかかえておりますいわば過去の赤字額というものにつきましては、軌道事業自体でまかなうことはなかなかでき得ない現状にある。いわば企業を縮小する段階にあるわけでありますから、まかない得ない段階にある。そういう意味で、一般会計からそうした赤字額については繰り入れをするということにつきましては、一般的に認めていこうという考え方をとっておるわけでございます。ただ、再建計画の変更にあたりまして、その一般会計から繰り入れる必要のある額というものは、それぞれの企業の再建計画変更にあたっての所要額というものがあるはずでありますから、当然にこの額はそれぞれの企業によって違ってくるであろうというふうに考えております。
○小濱小委員 横浜の四十三年度までの赤字の累積額は、たしか百七億であったかと思います。ことしいっぱいで十億ふえる予定になっております。ただいま御説明のありましたように、このベースアップの所要額が、今回三億五千万からまた持ち出しになるわけですが、そうしたものが、処分する財産もない、すでにもう百億以上の赤字をつくっている公営企業が、さてその資金の必要額に対してどう捻出をするかということになれば、最終的にはまた一般会計からどうしても繰り入れをお願いするようになっていくと思うわでけすね。そうすると、年々そういう形で進んでまいりますと、その赤字補てんをどういうふうにしてこれからしでいくのか、非常にこれは問題が起こってくるわけでございます。こういう問題についての考え方はどういうふうになっておりますか。
○佐々木説明員 この通達で書いておりますように、一般会計から公営企業会計に繰り入れをすることを認めるということは、要するに一般会計の財政需要において、そうした公営企業会計に対する繰り入れという財政需要があるということを考えることであります。したがいまして、この横浜市の財政を見ます場合に、交通企業が財政再建を行なっておる、そして、そのために一般会計の負担が生じておるということについて、市の一般会計の財政需要の計算をしていこうということであります。 これをもう少し具体的に申しますと、この通達の一番最初に「一般会計が公営企業会計に繰出しを行なったときは、その一部を地方交付税において考慮する」ということを書いてございますが、いわばこうした一般会計負担というものについては、当然に地方団体のいわゆる一般財政需要として地方交付税の対象として計算をしていこう、こういうことになるわけでございます。
○小濱小委員 そうすると、ベアの所要額あるいはまた軌道事業再建債利子相当額のこういう問題については、当然また一般会計のほうからお願いするようになっていくかとも思うのですが、この公営企業の赤字補てんについては、繰り出し金の対象になるのですか。なりますね。いまの説明でいくと、そういうふうになるかと思うのですが、ならないかどうかお答えいただきたいと思います。
○佐々木説明員 いま申しましたように、交通事業のうちで、いま撤去を進めております軌道事業の赤字分につきましては、一般会計からの援助ということはやむを得ないというふうに考えております。
○小濱小委員 軌道事業の赤字といっても、御存じのように横浜では合理化対策を、組合の圧力の中で相当戦いまして、そして四十六年度には軌道事業はもう全面的に廃止になる。そういうことですから、どうしてもその後はバス事業にこれは切りかえなければならぬわけですが、そういうこれからの計画がはっきりと示されているのですけれども、軌道事業だけにやはり限られるのですか。その点どうでしょうか。いままでの説明でいくとそうなりますけれども、そういう見通しのついている内容についても、やはり軌道事業だけでしょうか。
○佐々木説明員 現在、横浜の再建計画の中におきまして、交通事業を分けて軌道事業とバス事業、それからトロリーバス、これらの事業を個々にとらえてみますと、軌道事業は相当大きい赤字をかかえているわけでございます。それからバス事業は黒字でございます。トロリーバス事業も黒字でございます。 それで、都市交通の事業は、こうした軌道事業なりバス事業なりというものを総合的に、一体的に運営するというたてまえのもとに、これまでの再建計画におきましては、軌道事業の赤字部分をバス事業がかかえていくというような形での財政再建の計画をつくっておったわけでございます。しかし、この職員の給与改定の問題は毎年ございます。それから、バス事業自体におきましても、現在の路面交通の現状からいたしまして、その収益の状況は必ずしも良好でないわけでございます。このバス事業が軌道事業の赤字をかかえていくということは、おそらく近い将来において非常にむずかしい状態になるであろうというふうに考えているわけでございます。そういう意味におきましても、考え方としましては、むしろ現在企業の縮小をはかっております軌道事業につきましては、これを一般会計のほうである程度めんどうを見て——やはり実際問題として全体の再建計画自体についても問題が生ずるではないだろうか、こういうことで今回の財政再建計画におきましては、バス事業が負担しておりました軌道事業の赤字部分というものを一応切り離しまして、軌道事業についての赤字を一般会計がかかえていくという方式に切りかえたわけでございます。
○小濱小委員 横浜の交通渋滞事情は非常にひどくなってまいりまして、いまお話のあったように、これからのバス事業も、計画と違った予想外の内容が出るのではないか、こういうふうに考えられるわけであります。そこで、軌道は廃止され、バスの見通しはいまのような事情になっているということになるし、赤字は年々累積されていく、その対策も講じられていない、処分する財産もない。そこで、せっかく今回示されたこの通達の内容も一部にしか適用されない、こういうことになっていきますと、将来はやはり市民の方々から廃止論が出てくるのではないか。とにかく交通の足は確保してもらいたいけれども、こう赤字が累積になっていくんじゃあ、あるいは国の対策もないのではどうしようもないという廃止論まで出てくるのではないか、こういうふうに考えられるわけであります。 そこで、大臣が事情を聞かれて、そして、横浜の赤字については温情をもって解決していきたい、こう言われたそうですし、また、閣議にはかって抜本的対策も講じていかなければならない、こういうふうにも、高速鉄道、地下鉄を含めてそういう発言をなさったというのですが、この抜本的対策というのは具体的にはどういうふうになるのであろうか。私もいろいろ考えてみたわけでありますが、佐々木参事官、ひとつ存じよりをお聞かせいただきたいと思います。
○佐々木説明員 大都市交通につきまして抜本的な対策ということになりますと、これはなかなかむずかしい問題でございます。それで、当面私どもが考えております大都市交通の解決策といいますものは、いま各都市の再建計画でも示されておりますように、現在の交通事情あるいは道路事情等から見まして、路面電車をすみやかに撤去していく。そして、この路面電車をできるだけ早い機会に地下鉄事業に切りかえていきたい。それで、地下鉄なりあるいは国鉄なりを都市の基幹的な交通機関にいたしまして、バス事業をその補助機関として運営をしていく。いわば地方鉄道事業というものとバス事業というものとの合理的な組み合わせによって、交通の、市民の足の確保をはかっていくということでございます。ただ問題は、地下鉄建設につきましては相当な建設費のかかる事業でございます。また、現在の運賃体系からいたしましても、その採算というものが非常にむずかしい事業でございます。そういう意味におきまして、この地下鉄建設事業につきましては、何らかの形での一般会計の負担、また、その負担につきましては、国と地方団体との間における負担区分の問題も出てまいるかと思いますが、そうした一般会計の負担並びに建設費に対しますところの企業債の条件というものの根本的な条件改定を行なって、地下鉄の事業が、過去において都市交通事業が経験しましたような非常に大きい赤字のもとに運営されなければならないという事態を、まずこの建設の当初からそういう問題点を十分解決をして次の新しい交通体系に移るということを考えておるわけでございます。
○小濱小委員 もう一点お伺いしたいのですが、八月二十九日付の報道によりますと、自治省は赤字に悩む大都市の公営交通企業を再建するため公社化する方向で検討することにし、学者、民間人などで組織する大都市公営交通会議(仮称)を設けて具体的なプラン、民営交通との統合問題、経営再建策などを審議し、できれば四十五年度中に結論を出す方針である。自治省としてはこの会議の結論待ちだ、こういうふうに新聞に出ております。この大都市公営交通の赤字は安易な経営にあるんだ、こういう見出しで地方企業団体に対して非常にきびしいものが発表されておりますが、これはどういう意図でこういう発表になりましたか、経過についてお知らせいただきたいと思います。
○佐々木説明員 私どもが考えております趣旨と新聞の記事の内容、特にこの見出しのあたりがやや違っておるような感じがいたしております。これは先ほど井岡議員の都市計画に関する質問にもございましたように、大都市の場合におきましては、どうしてもその職場と住宅というものが非常に離れてくる。いわば住んでおる地域と働いておる地域とが違ってきておるわけでございます。その行動範囲というものがいわば非常に広域化してきておるという状況にあるわけでございます。この場合に、交通機関が非常に多岐にわたってまいりますと、その利用者の時間的な浪費、あるいは経済的な負担というような面からいたしまして、大都市交通というものが利用者にとって非常に不便なものになってくる。特に通学通勤の足を確保していくという見地からするならば、この大都市圏における交通というものは、できるだけ一元的な運営が望ましいのではないだろうか。そういう意味におきまして、現在はこうした交通は所管は運輸省でございますけれども、また運輸省におきましても、都市交通審議会等におきましてそういう問題は取り上げられておるかと思いますけれども、私どもとしましては、こうした地域住民の通勤通学の足を確保するというような見地から、現在の交通体系というものをどういう方向に再編成していくべきかということについて、もう少し各方面の識者の意見を取りまとめていろいろ研究をしていただきたい、こういう趣旨で、私ども来年度の予算要求におきまして、こうした研究会の予算要求をいたしておるわけであります。その予算要求の趣旨につきまして一部の新聞に報道があったということでございます。考え方といたしましては、いま私が申し上げましたような、その地域住民の足の確保をするためにどういう形の交通体系が望ましいのであろうかということをこれから検討していきたい、こういう趣旨でございます。
○小濱小委員 公社化で赤字解消、これしか対策はない、こういうような見出しの内容になっておるわけであります。やはりこうであってはならないと思うのですね。ここまでにどこまで努力をしたか、どこまで対策を講じたか、そういうものがあって初めて最終の段階でこうなっていくならば、これはやむを得ないであろうとも思うわけですけれども、最初から、いまの段階で赤字解消は公社化以外にないんだというような感じを受ける見出しになっております。この点ではいまの御説明の趣旨と違うようであります。非常に残念に思っておりますが、この点については御説明がありましたので了解いたしました。 それから、最後にもう一つお尋ねしたいのですが、参事官と一緒に参議院の全国区の亀井善彰さんが同行されたというのですね。いろいろとうわさが飛んでいるわけだ。亀井善彰参議院議員については、たとえばこの次は地方区だとか、いまから活発な動きを起こしておる、こういう話が出ているにもかかわらず、自治大臣と同行して、あちこちでだいぶ顔を売ってきたような、そういう印象を受けるのですが、この亀井議員が同行されたいきさつについて、御存じならお聞かせいただきたいと思います。
○佐々木説明員 大臣に同行をいたしましたのは私だけでございます。ただ、横浜の市役所に参りましたら亀井議員がおられたということだけでございます。
○小濱小委員 正直に言ってくださいよ。私どもが耳にしておったことは、もうだいぶ前から亀井議員が横浜に同行することは耳に入っておりました。いまのお答えで間違いございませんか。
○佐々木説明員 私は、亀井議員が同行するという問題は全く知りませんでした。市役所に参りましたらおられたというだけでございます。自治省から私、大臣と一緒に参りましたものですから、亀井議員は別に私どもと一緒には参っておりません。
○小濱小委員 別に私は取り上げて云々する意思はございませんけれども、やはり自治大臣が現地を視察をされる、これは公的な立場で行かれるわけですから、もう地元では交通関係の第七委員会全員、あるいは地元の記者も全員、あるいはまた市長も助役も局長も総出で自治大臣の来浜を心から歓迎しておった。そこへ変なのが出て——変なと言ってはなんですが、もう非常に不愉快だという声が起こっているのですね。ですから、出るべくして出たんならやむを得ませんけれども、そうでない人がこつ然とあらわれて、そこで何だかんだ、おれが大臣を連れてきたんだ、何かだいぶ気炎を吐いておったようです。こういうことは、やはり大臣としても、また御一緒された佐々木参事官としても、慎重に取り扱いをしなければならないのではないか、こういうふうに感じましたので、一応お尋ねしたわけでございます。 以上で終わります。
○細田小委員長 次回は公報をもってお知らせすることとし、本日はこれにて散会いたします。 午後三時三分散会