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61回国会衆議院1969/08/28

地方行政委員会地方公営企業に関する小委員会 第2号

発言数
86
登壇者
7
会派数
2
開催日
1969/08/28

会議録

細田吉藏自由民主党

○細田小委員長 これより地方行政委員会地方公営企業に関する小委員会を開会いたします。  地方公営企業に関する件について調査を進めます。  お手元に配付いたしております資料の説明のため、細郷財政局長から発言を求められておりますので、この際、これを許します。細郷財政局長。

細郷道一自治省財政局長

○細郷説明員 お配りした資料が三種類ございますが、一つは「公営企業金融公庫貸付金の利下げについて」という一枚紙でございます。これは公営競技を行なう地方公共団体が、公営競技売り上げ額の一%程度を公庫に納付することによって金利を五厘ほど引き下げたい。かりに四十四年度からこれを実施するとすれば、四十四年度の公庫の貸し付け金は九百四十億でございますので、その額について金利分だけを見れば六百万円、償還の全期間を通じていきますと五十五億円、こういうことでございます。  それから、第二に、「公営交通経営状況」という分厚い資料をお配りしてございます。これはまだ四十三年度はまとまっておりませんので、四十二年度の決算に基づいて作成をいたしたものでございます。  一枚目は、(交通事業)というのが全体でございまして、あとバス、軌道、地下鉄というのは、それぞれその内訳になっておるということでございます。  交通事業全体を見ますと、損益では、百九十四億、六大都市が百九十億、八都市が四千九百万円、その他市町村が四億一千八百万円、それぞれ損が立っております。あと、累積欠損金あるいは不良債務額はそれぞれそこに表示のとおりでございます。  それをバス、軌道、地下鉄に区分したのが他の三つの表でございます。  これは四十二年度の概括でございますが、二枚目以下に「公営都市交通の問題点」を書いてございます。これにつきまして御説明を加えたいと思います。  いろいろ問題点は多いかと思いますが、特にいままでも強く指摘をされております点をあげたものでございまして、一つは人口の動向でございます。そこのまん中の表にございますように、東京、大阪、名古屋、それぞれ五十キロ圏の人口の分布はどうなっているかというのを三十年、三十五年、四十年、それぞれ比較をした表でございます。これでごらんをいただきますと、三大都市圏の合計で見ますと、昭和三十年には二千六百九十一万四千人、三割の人口アップ、それが三十五年には三割三分三厘、四十年には三割七分三厘、こういうようにふえてきておるという姿を示しております。  さらにその下のほうの表は、それを五十キロ圏の内部における距離別に見た分布でございまして、これが四十年度の姿をあらわしておりますが、これで見ますと、東京五十キロ圏では十キロから二十キロという部分に六百六十一万九千人、全体の三五%という人が住んでおる。大阪、名古屋では、それぞれ十キロ圏内に一番大きなウエートがかかっている。これはその前の三十五年あるいは三十年のときと比べてみますと、だんだん人口の急増地帯が外側に広がりつつあるということでございます。  それから、次の二ページに参りまして、2は人の動きでございます。東京、大阪圏において発生する交通需要、要するに人の動きは人口の集中をさらに上回っておるということが出ておるのでございます。四十年度の総流動人口、東京圏でいえば百十七億五千五百万人、延べでございます。そのうち域内の流動人口が百十六億三千八百万人、一人当たりの流動数は五百五十四回、こういうふうに、単に定着人口だけでなく非常にたくさんの人が動いておるということが交通需要を引き起こしているということの数字をそこに示したものでございます。さらにこの傾向は、下の表にありますように、昼夜間人口の差というものにも見ることができるわけでございます。三十五年、四十年並べてございますが、都心の三区と都心七区、周辺区部というふうになりますと、昼夜人口がこういうふうに一方は昼間が多く、一方は昼間が少なくということで、少なくともこれだけの人口が動いておるということを示しておるわけでございます。  それから三番目は、路面交通の行き詰まりという問題でございます。都心部におきましては道路の交通容量、交通のスペースと申しますか、そういうものをはるかにこえる需要があって、混雑現象というものが非常に深刻化しておるということを示すものといたしまして、下に東京、大阪それぞれについて自動車台数、自動車交通可能道路延長、自動車一台当たりの道路延長というものを並べてみておるわけでございます。東京について見ますれば、自動車の台数がふえておりますので、自動車一台当たりの道路延長というものはむしろ最近のほうが、四十一年のほうが落ちておる。大阪につきましても同様なことでございます。  それからまた、一般国道の混雑度というものを見てまいりますと、三十三年、三十七年、四十年、それぞれ見て混雑度が、関東臨海でいえば〇・六四から一・七六へ、非常にふえてきておる。この混雑度と申しますのは、道路の面積が自動車を収容できる台キロと申しますか、一キロで何台入ってくるというのと現実の走行キロとを比較したものでございます。道路の容量をこえてまいりますと、一をこえるということになるわけでございます。その間の関係をその次の四ページのほうにグラフで書いてございます。左のほうのグラフは、上の方に全国容量台キロと全国走行台キロと、こうございますが、これは道路の容量に非常に接近をいたしておりますが、なお四十年現在でも多少下回っておる。しかし、下のほうは大都市についての点線と実績があがっております。これはいまの数字で見たようなことで、四十年度には自動車の走行台キロのほうが上回っておるということを示しておるわけでございます。右のほうのグラフは、これはそれぞれの路面交通の輸送機関別グラフでございます。これでは自家用乗用車が非常にたくさん走り回っておるということをあらわしておるわけでございます。  それから、その下に交通機関の輸送力の比較というものを掲げてございます。一時間当たりの輸送力というものを乗用車、バス、路面電車、地下鉄、こういうふうにやってまいりますと、一番右にございますように乗用車では千七百人、しかるにバスでは一万八百人、路面電車は九千人、地下鉄は四万八千人運べる、こういう数字が出ておるのでございます。地下鉄が一番よく運べる。これを下のほうに、かりに一時間に五万人を輸送するには、乗用車だったらどういう道路をつくればいいかといいますと、百九十八メートルの幅員の道路が要る。バスであれば三十三メートルのもの、地下鉄なら幅八メートルあればよいわけでございます。一応図示をいたしますとそういう関係になります。  それから五ページは路面電車の撤退という問題でございます。もうすでに御承知のように、路面電車は漸次撤去をいたしておるわけであります。その原因となっております表定速度の推移というものをそれぞれの東京、大阪、名古屋について年次別にとったものが上の表でございます。下のほうは乗客数の落ちぐあいを三十五年を一〇〇として表示をいたしてございます。その下の表は、それぞれ各都市の撤去の計画を年次別に示したものでございます。東京でありますれば四十六年度に全部、名古屋、大阪は四十八年度に全部、こういうことの計画でございます。  それから次の六ページは、電車を撤去してバスということであるわけでございますが、バスのほうに非常に通勤通学人口が動いていくわけでございますが、そのバスもどうも効率がうまくいかないというのを示そうとしたものでございます。一つは公営バスの乗客数の趨勢。三十五年以降とってまいりますと、一時は上がっておりますが、また下がる。名古屋市が比較的横ばいの姿を示しておる。それから速度につきまして、まん中の表でございますが、これも三十五対四十二で、一一%あるいは一〇・六%、一〇・八%それぞれ落ちております。  それからまた、バスの実働一日一車当たりの走行キロはどうなっておるかというと、これもそういったことが原因しましてだんだんに落ちてきておるというのが下の表でございます。  次のページに参りまして、こういった状況から見まして、やはり市民の足を確保するには地下鉄建設の促進が必要なのではないかということでございます。そこの表は公営地下鉄の輸送の計画というのを、それぞれ具体的に路線別にあげてございます。  地下鉄につきましては、これだけの建設をいたしますために支払い利息が非常に大きくなってまいりまして、その下の表にございますように、料金収入に対します企業債の利息並びにその割合というものがだんだんふえてきておるということであります。  こういったようなことから、地下鉄の建設が必要であろうというふうに私どもは考えておるわけでございます。  次に、この正月の覚え書きでございます。これはすでに御承知のとおりでございます。  それからその次の紙は、明年度自治省で予算要求をいたしております公営地下鉄事業交付金に必要な経費でございます。今月末に予算要求をいたす予定にいたしております。その考え方は、そこに書いてございますように、従来からの地下及び高架構築物の建設費については、それが全体の事業費の六四%になりますが、それについては三分の二は国が、三分の一は当該地方団体が負担する、こういうことで、四十四年度の発行分八百六十億円、それから四十五年度に発行する予定の分千二百億円、それぞれにいまの方式を当てはめてまいりますと、交付金額要求として四十二億八千八百万円、それに過去にすでにできておりますものの路線の累積欠損金を解消するために、企業債のうち政府引き受けの企業債利子相当分について起債を起こして、そうしてその利子、孫利子を出す、こういう考え方で要求をいたしたいと思っております。それでまいりますと、来年度はその分が二億六千二百万円、こういうことでございます。  それからあとは、参考に運輸省当局において過疎バス対策として予算要求をしたものを掲げてございます。運輸省と連絡をとって参考におつけいたしたわけでございます。  それからもう一つ資料を差し上げてございますが、これは自治体病院の経営状況について七大都市並びにその周辺都市につきましての経営の状況ということでございますので、これも一般病院について四十二年度決算でそれぞれあげたものでございます。決算の数字をそのまま計上してございますので、特に御説明を加えることもないかと思います。  二枚ずつになっております最初は、七大都市の甲表適用のもの、それから三ページ、四ページは、七大都市の乙表適用のもの、それから五ページ、六ページが七大都市周辺の甲表適用のもの、それから七ページ、八ページが七大都市周辺の乙表適用のもの、こういうことで一応表にまとめたものでございます。  簡単でございますが、以上で御説明を終わります。

細田吉藏自由民主党

○細田小委員長 質疑の申し出がありますので、これを許します。細谷治嘉君。

細谷治嘉日本社会党

○細谷小委員 国会の末期に地方公営企業関係の小委員会を開いていただきまして、その節申し込みました資料を、かなり詳しくまとめてきょう出していただいたわけでありますが、暑いところ、いろいろな角度から御検討いただいたことについてお礼を申し上げたいと思います。  ところで、いま地方公営企業、特に都市交通問題、そればかりでなくて、地方交通も含めて大きな問題になっているわけでありますが、主としてそういう問題についてお尋ねしたいと思います。  最初にお尋ねしたいことは、利子を引き下げなければならない、こういうことで今年度の地方財政計画の中でギャンブル収入に財源を求めまして、公営企業金融公庫の利子を引き下げようとしたわけでありますが、これが一体どうなったか、これからどういう方針でやっていくのか、まずその点をお尋ねしたいと思います。

細郷道一自治省財政局長

○細郷説明員 財政計画の数字的なものとしては特にあげてございませんでしたが、公営競技の売り上げの一%を公営企業金融公庫に納付をしてもらう、そして、それによって公庫の貸し出し金利を五厘程度下げたい、こういう構想で法案を練っておったわけでありますが、関係方面となかなか意見がまとまりませんで、先般の国会において、まことに残念ながら提出、御審議を賜わる機会を失ったわけでありますが、来年は、ぜひその構想のもとに実現するべく一そうの努力をいたしたい、かように考えております。

細谷治嘉日本社会党

○細谷小委員 そこで来年はぜひ実現をしたいということで、ごく最近の新聞等にもこの問題が書かれてございました。  私がお尋ねしたい問題は二つあるわけでございますけれども、ことしの地方財政計画では、地方公営企業の経営基盤の強化というのが非常に重要な柱になっておったわけですね。言ってみますと、「地域づくり」「街づくり」という柱と、公営企業の経営基盤の強化というのがもう一つの柱で、この二本立てが、今度の地方財政計画をささえているものだといってよろしいかと思うのであります。その一つの柱というのは、つぶれたといって差しつかえないわけですね。当初の計画は、伺いますと、利益金の一%、おおよそ九十億円程度というものを公営企業金融公庫に入れて、そして約十年ぐらい続けることによって利子を六分五厘に持っていこう、こういうことでありましたが、途中でいろいろないきさつがあったようでありますけれども、それは〇・五%にしようじゃないか、それを四月からじゃなくて、十月からにしていこうじゃないか、そういうことで九十億円というのがおおよそ二十五億円ぐらいに縮んだようでありますが、あげくの果ては、法律も何も出さないでそのままになっておるわけですね。これは、ことしの穴は一体どう埋めるつもりなんですか、財政計画の穴は。これをお尋ねしておきたいと思います。

細郷道一自治省財政局長

○細郷説明員 公営企業の基盤強化ということを、財政計画の策定の方針の一つにあげたことは御承知のとおりでございます。それによって幾つかの具体的な方策を考えておったのでありますが、御指摘の公庫の利下げという面では、本年度は残念ながら実現をいたしませんでした。ただ財政計画上は、公営企業に対します繰り出し金というものをかなり強化をいたしたわけでございまして、私はそれはそれなりのメリットはあるかと思っております。決して全体として私は満足をしておるわけではございません。  そこで、この問題についてはいろいろな経緯がございましたが、来年度からはぜひこれをこの構想のもとで実現できるようにしたい、こういう考え方でいま鋭意努力をいたしております。本年度についてその分はどうするかという点につきましては、本年度はいまの構想を実現する方策がございませんので、私どもは本年度の分は残念ながら実現できないで、来年に一年ずれるということにならざるを得ないと考えております。

細谷治嘉日本社会党

○細谷小委員 いまのお答えで、地方財政計画に盛られた経営基盤の強化という柱は、その一角が崩壊した、こういうことになるわけですね。いまのおことばでは、一般会計からの繰り入れ等もふやしておるから、それはそれなりに埋まったと言っておられますけれども、財政計画の中でそういう問題と、それからこの利子を引き下げるという問題が、具体的な経営基盤の強化の措置であったわけですから、それがくずれたわけですから、四十四年度は経営基盤の強化という財政計画上の柱は、その一角が――一角というよりは、二角か三角か知りませんけれども、一角どころじゃないと思うのですよ。柱がくずれた、こういうふうにいってよろしいかと思うのであります。深く追及しません。  そこで最近の新聞によりますと、来年度はまたやるんだ、財政局長のおことばのように新聞に書かれてございましたが、なおギャンブル関係の、どういう関係か知りませんけれども、議員の強い反対があって、なかなか決着がつかぬだろう、ことしと同じように一%は多過ぎる、来年はもっとふえるんだから、百億越すんだから、〇・五%にしたらどうかとか、いろいろなことが流布されて、新聞の記事にもなっておるわけでありますけれども、来年は間違いなくそういうことができるんですか。できないんですか。

細郷道一自治省財政局長

○細郷説明員 これを実現するためには、非常に多岐にわたる関係方面がございますことは御承知のとおりでございます。そういう関係方面とも十分な了解を得て法案をつくり、そして国会の御審議を願って、これが成立をしないと実現をしないわけであります。そういう意味合いにおいて、いまの段階で必ずできますと私ども官僚の口から申し上げるのは、たいへん口はばったいことだと思います。したがいまして、今後実現するように努力をいたしたいと思います。その節はまた何ぶんよろしくお願い申し上げます。

細谷治嘉日本社会党

○細谷小委員 私があえてこの点を質問しますのは、実は八月の二十二日に、後ほど関連して自治省なり運輸省なりに質問したいと思うのでありますが、熊本市の交通状況を現地で調査してまいったのであります。そのとき熊本市長と熊本の市議会の議長が、異句同音に強く主張いたしましたことは、ギャンブルから金を取り上げることはけしからぬことだ、断固反対だ、こういうようなことをおっしゃっておりました。私は一熊本の話を申し上げましたけれども、いままでの経緯からいきますと、これは主催自活体の強い意向ではないかと思うのであります。それに関係の議員がからみ合っておるわけでありますから、いみじくもあなたは官僚の口からはということばをおっしゃったわけですけれども、経営基盤のほんとうの意味の強化ということについては、これはなかなかむずかしいことではないか、こう思うのです。ですから私どもは、そういうことができるならばけっこうということでありませんけれども、それも今日の公営企業の危機を救うには、あるいは考えられる方途かもしれませんけれども、少なくともギャンブルから取り上げるだけではなくて、政府みずからの資金を公営企業金融公庫に出資していく、こういうことが大前提にならなければならないと私は思うのです。そういう大前提を考えないで、ギャンブルから取り上げよう、こういうことですね。あなたのほうで、それは基準財政収入額に計上いたしますよということであれば話は別ですよ。そういうことも前からうわさされておりましたけれども、そういうことをやる意思はないようでありますから、全く無手勝で、経営基盤の強化だ、経営基盤の強化だとおっしゃっておることは、私は理解できない。いってみますならば、最後の、たとえば二十五億なら二十五億というくらいは、ことしはそこまで詰めていって、最後にちょっとしたことでできなかったのですから、ことしのやつはそれの穴埋めくらいは、国の原資から入れていくというくらいのことをやらなければ、財政計画の基本がくずれておるわけですから、私は困ることじゃないかと思うのです。その辺についてひとつ明確な御答弁をいただきたい。官僚だから、あとで、来年になったら、言ったけれども官僚の周辺が反対したらというが、日本の政治はいま官僚が治めておるのですよ。そんなに悲観したものじゃない。官僚が治めておるといっておるでしょう。変なときに逃げておるじゃないですか。

細郷道一自治省財政局長

○細郷説明員 いろいろ御激励をいただいてありがとうございます。いま御提案のように、国の資金を出させるというのも一つの方法だろうと思います。私ども公営公庫についての出資金は、十分とは申せませんが、年々増額をいたしておりますので、その方法は続けてまいりたいと思います。ただギャンブル収入を公庫に入れていくということは、もうすでに御承知のように、一方ではやはりギャンブル収益の均てん化という意味も持っておるわけでありまして、そこのところを結びつけたために関係方面が非常に広くなったのは事実でございます。それだけに問題も非常にむずかしかったかと思うのでございますが、やはりそういうギャンブル収益の均てん化という考えも持ち、また公営企業の資金コストの軽減というようなこともあわせ考えてこの構想を生み出したものでございますので、私どもとしては、ぜひこの構想が実現するように努力をいたしてまいるつもりでおります。

細谷治嘉日本社会党

○細谷小委員 あなたのほうで考えているのは、公営ギャンブル収入に基礎控除を設けよう、一%か〇・五%か、その分だけを納めてもらおう、こういうことですね。しかし、あなたのほうでも一つの構想の中で、それができなければやはり均てん化ということで、おととしは均てん化の問題というのを地方財政法の改正でやろうとしたわけでしょう。それができなかったわけですね。それで一%供出というかっこうになったわけでしょう。去年は四月に競馬は少し混乱したのです。最後にまた競馬のやつができたからやっておりますけれども……。ですから、均てん化の方式はくずれた。そして一%の供出もくずれた。四十三年度くずれて、四十四年度またくずれた。そして最後にあなたのほうはふところに短刀を入れている、こうおっしゃっておる。それが基準財政収入額にある程度計入しますよということだったのですが、ついぞ伝家の宝刀抜かぬじゃないですか。ほんとうの決意おありなんですか。

細郷道一自治省財政局長

○細郷説明員 ギャンブル収益の地方団体間の均てん化につきましては、すでに御承知のように昭和三十六年でございましたか、内閣に置かれました公営競技調査会の答申の中にもうたわれておるわけでございます。以来その均てん化の実現工作についていろいろと案を練り、検討をしてまいったわけでございますが、実はこまかい点は多少実現をしておる面があると思います。要するに開催団体が広まってきたとかいったようなものはあると思いますが、今回考えておりますようなはっきりした形でのものは、いままで数年いろいろ苦慮し、検討してきたわけでございますが、できなかったわけであります。そういう意味からいいまして、ギャンブルの収益の均てん化問題は、私はやはりかなりむずかしい困難な問題を伴っておると思っておりますが、だんだんと売り上げ収益がふえてまいっておる状況からいたしまして、私どもとして、地方財政の問題としてこれはなかなか放置し得ない問題ではないか、こう考えまして、先ほど来申し上げておるような構想を生んだわけでございます。ギャンブル均てん化の方法はなおほかにもいろいろあろうと思います。現に起債とか交付税とか、いろいろな措置も実はいたしております。御指摘のような基準財政収入額に入れていくというのも一つの方向だろうと思います。いまお話のございました伝家の宝刀を抜かずじまいということでございますが、伝家の宝刀を抜かなければならぬという場合もあるいはあるかもしれません。なお先ほど来申し上げておるような構想の実現につとめていきたい、かように思っておる次第であります。

細谷治嘉日本社会党

○細谷小委員 伝家の宝刀を抜くかもしれぬ、こうまあおっしゃっておるのですが、まあその辺は細郷局長の切れ味をしばらく監視しておきましょう。  次にお尋ねしたいのですが、冒頭御説明いただいた「公営企業金融公庫貸付金の利下げについて」ということ、四十四年度の公庫の貸し付け額は九百四十億ですね。これを対象にして利下げのことなんて考えたってだめですよ。私はこれを対象にして利下げを考えるなら、大蔵省からがんじがらめにされておる公営企業金融公庫の、公庫らしい基本政策を確立しなければならないと思うのですね。中小企業金融公庫、国民金融公庫といろいろありますがね、これは公庫のていをなしておらぬじゃないですか。大蔵省から自治省が、自治体がこの種の金融公庫を持つことはよろしくないということで、がんじがらめの性格になっているのでしょう。資金を自分で調達することができないのでしょう。わずかに今日九百四十億などという、すでに七分三厘をこえている地方債というのがばく大な額に達しているのに、その何分の一にも満たぬような金貸し業をやっておって、公営企業金融公庫の名に値しますか。しかもここには、その値しないような貸し付け金ワクについての利下げだけ考えるということは意味がないですよ。結核患者に仁丹を飲ませるより悪いです。これは。どうですか。

細郷道一自治省財政局長

○細郷説明員 これはこの前こういう趣旨での資料の御要求と解して、そのとおり書いたものでございます。要するに四十四年度に、先ほど御議論のギャンブル収入を入れて利下げをするということは、四十四年度以降新規に貸し出すものについてやるという考えでございまして、それをそのまま置きかえて計算をいたしただけのものでございます。

細谷治嘉日本社会党

○細谷小委員 資料の要求の責任にこれをなすりつけてしまったのですが、私がお聞きしたいことは、公営企業金融公庫のいまのような仕事のワクでは公営企業金融公庫としての使命を達成することができませんよ。大蔵省からがんじがらめにされておるじゃないですか。これをもっと手広く、ほんとうに金融公庫としての役割りを達成するようなものにしてやらなければなりませんよ。一人前の金融公庫にしてやらなければなりませんよ。こういう点について、どういう方針とどういう努力をする決意かということをお伺いしている。

細郷道一自治省財政局長

○細郷説明員 まあどの程度がんじがらめか、いろいろ議論があると思いますが、私どもも決して現状で満足しておりません。今回ギャンブル収入を入れて原資をふやして、それを使っていこう、将来の発展に資していこうということも、やはりそういった角度から私どもは考えたものでございますので、さしあたっては、この来年に見送られましたギャンブル収入の活用ということでつとめてまいりたい、かように考えます。

細谷治嘉日本社会党

○細谷小委員 この覚書の第二項にもちょっと書いてあるわけですけれども、私は公営企業金融公庫がその使命を達成できるようなものにぜひひとつしていただきたい。ことしの出資を加えてわずかに三十五億という出資、片や国民金融公庫なり中小企業金融公庫なりは千数百億円の資本金を持っているわけですね。三十何億円で今日の危機に立つ公営企業の金融公庫としては使命達成はできないじゃないか。この点はかなり大蔵省がきびしいワクを設けておるということを仄聞いたしますので、局長もこのままでいいとは思っておらぬということでありますから、ひとつこれは重要な課題として御努力を願いたいということを申し上げておきたいと思うのであります。  そこで、運輸省の佐原さん見えていらっしゃるのでお尋ねしたいのでありますが、先ほど自治省の説明では、これからの交通というのはどうしても輸送力等からいって地下鉄にたよらなければならない。ところがその地下鉄というのは千メートルつくるのに四十億から六十億もかかる。とてもとても利子だけで料金収入の七割も払わなきゃならぬ。たとえば東京の例をとりますと、百二十億円くらいの料金収入があるのに、利子だけで大部分はそれを食われてしまう。こういう状況でありますから、これは立っていかぬわけですね。立っていくためには、これはやはり国が積極的に助成をする以外にないと思うのであります。料金を上げるといったって、これはとてもとても負担能力からいってもそんなことはできないことでありますから、やはり国が適用な補助、助成をしなければならぬと思うのであります。ところが、ここ数年来運輸省の努力で、ごく、焼け石に水のような、もっと子供っぽく言いますと鼻くそ程度の補助金を地下鉄に出していらっしゃいます。新聞等によりますと、四十五年度の予算要求では補助率が現行の倍くらいになるように、言ってみますと二〇%くらいになるように要求するんだ、こういうことが書かれてございます。この辺について運輸省はどうお考えなのか、お尋ねしておきたいと思います。

佐原亨運輸省鉄道監督局民営鉄道部長

○佐原説明員 先生お話しのごとく、非常に建設費が高うございますので、利子負担と申しますか資本費が相当かかることは事実でございます。運輸省といたしましては、従来この資本費の負担をなるべく初期において軽減させるように、確かに非常に少ない額ではございましたけれども、建設費の一〇・五%を五ケ年に分割して補助を出しております。  地下鉄の特性といたしまして、ただいま先生おっしゃいましたように、都市交通の根幹になるわけでございますので、乗車人員も飛躍的にふえてまいる性格のものだと考えております。したがいまして、ただいま東京都のお話が出ましたけれども、東京都の一号線が全線開通いたしましたのは昨年の春でございます。まだ一年しかたっておりません。古い地下鉄路線、たとえば大阪の一号線、あるいは東京でいいますと営団の丸ノ内線とか日比谷線は非常に乗車人員がふえてまいっておりまして、その経費の負担もそれだけ分散されるわけでございますので、一〇・五%では確かに不足だと思いますけれども、たまたま倍になりますけれども、二一%程度の補助をすれば、長期に見れば何とか収支は合っていくんじゃなかろうか、このように運輸省としては目下の段階では考えております。

細谷治嘉日本社会党

○細谷小委員 運輸省も何とか合っていくようなことで考えていきたい、こういうおことばである。  そこで、細郷財政局長にお尋ねしたいのでありますが、あなたのほうの先ほど御説明いただきました地下鉄が立っていくようにという基本的な考えというのは、道路と同じなんだから、軌道関係の部分についてははずして、その他の部分については道路と同じように三分の一程度を国庫で持つべきだという基本的考えに基づいて出されておるわけでございますが、これが従来運輸省との間で競合いたしまして、なかなかうまく進まなかった。今度覚え書きができまして、四十五年度において現行措置の改善を検討する、こうなっているわけですけれども、あなたのほうの案は運輸省のほうと競合しないのですか。予算のぶんどり合戦にならないのですか。これをひとつ自治省と運輸省のほうからお答えいただきたいと思います。

細郷道一自治省財政局長

○細郷説明員 予算の要求の段階で政府部内の意見がまとまりますれば一番望ましいと考えておったわけでございますが、時間的な関係もございましてそれができませんでした。しかし御指摘の覚え書きのこともこれあり、私のほうも運輸省のほうもともに、現行制度以上の改善をはかろうという意気込みにおいては同じでございます。時間的な関係で要求時に調整できませんでしたので、それぞれ予算要求は出す、しかしいずれ政府の部内においてこれを調整して実現をするようにはからなければならぬ、かように考えております。

佐原亨運輸省鉄道監督局民営鉄道部長

○佐原説明員 ただいま細郷局長の御答弁のとおりでございまして、たまたま八月末概算要求提出の時期までには意見の一致は見られませんでしたけれども、今後、党のごあっせんもこれあり、自治省のほうと十分話し合っていきたい、こういうように考えております。

細谷治嘉日本社会党

○細谷小委員 私は運輸省がおっしゃった、いまの助成制度を倍ぐらいにしたってやっていけないことは、先ほど来の細郷さんの計数的な説明からも明らかであろうと思うのです。ですから私は、運輸省に予算がつこうが、あるいは利子補給という形で自治省につこうがけっこうであります。要は地下鉄が近代的な足として、しかもそれ以外に求め得ない足として、公営企業として立っていけるような条件をつくることが経営基盤の強化の一つの柱であろうと思うのです。そういう点で両方から出しますと、出ても鼻くそ程度しかおつき合いで大蔵省がつけないでしょうし、不完全なものになっちゃうわけですね。その上に両方がなわ張り争いでけんかするならば、これはだめですね。ですから運輸省にここ二年ばかり予算がついているわけですけれども、これではだめ。倍にしてもだめであります。地方公営企業が立っていけるようなところまで両省でやって、予算が運輸省の法律に基づくものあるいは地方公営企業法に基づく等あると思うのですが、二つに分けるか一つかその方法は知りませんが、立っていけるようにひとつ最善の努力をしていただかなければならない、こういうふうに思います。これを特に申し上げておきます。  ところで、運輸省にお尋ねいたしたいのでありますが、最近過密過疎という問題が非常に深刻にクローズアップされておりまして、あなたのほうでも過疎地帯等についての地方交通を助成する意味において省令の改正を行ないましたね。バス一台について基準額は三百万円だ、三百万円について三分の一程度の補助をするとか何とかいうことを書いてあります。そういうあれをやられたでしょう。

細田吉藏自由民主党

○細田小委員長 ちょっと速記をとめて。   〔速記中止〕

細田吉藏自由民主党

○細田小委員長 速記を始めて。

佐原亨運輸省鉄道監督局民営鉄道部長

○佐原説明員 ただいまの御質問でございますが、予算のこと、あらましは私存じておりますけれども、詳細になりますと自動車局の所管でございまして、ちょっと私、鉄道関係ではわかりかねる面がございます。

細田吉藏自由民主党

○細田小委員長 細谷委員に申し上げます。  自動車局の関係官を呼ぶことにいたしますから、いまの問題は自動車局を呼んでからにしてください、これは鉄道ですから。

細谷治嘉日本社会党

○細谷小委員 小委員長にまかせます。  それでは細郷さん――鉄道でないところは関係があるけれども、そっちはないそうですから……。やったんです、省令を変えたんですよ、ことし、たしか。それは、過疎地帯において、どうしても民間も含めて交通事業が立っていかぬ、そういう場合に、どうしても足を確保しなければいかぬという場合にやったわけですが、これがまた鼻くそ程度なんですね、けちくさい。これじゃ立っていきませんよ。佐藤総理の足元の山口市を私はこの間見にいきました。町村合併の条件に、合併されたところに一日四往復のバスを通すということになっているわけですね、山口市から。それを山口交通、市の交通が通しております。ところが、一番先のほうは過疎でありますから、人間が五十人か三十人くらいしか住んでいないわけですから、立っていきっこないのですよ。ところが町村合併の条件なんですから、やめるわけにいかぬ、こういう状態なんですよ。ですから、過密における問題と同様に過疎についても深刻な問題が、地方交通ばかりじゃなくて公営交通に出てまいっておるわけですね。ところが運輸省は、バス一台買うにはこうだというようなことをやったのですが、これまた鼻くそ程度、地下鉄の鼻くそ程度と変わらないのだよ。これじゃ立っていかぬですがね。自治省としてどうお考えですか。

細郷道一自治省財政局長

○細郷説明員 本年度、辺地離島等のバス路線の維持費の補助金で四千七百万円運輸省の予算に計上されたわけでございます。これは、お配りした資料のⅢの中に入っておりますが、離島辺地等で赤字が出るものについて、ある条件のもとで補助をしよう、こういう考え方であります。これにつきましては、裏の負担の問題もございます。私どもも、もっともなことと考えまして、交付税で措置をするというふうに考えております。なお明年度につきましても、運輸省とこの問題についてはかなり密接な実は連絡をとっております。このことしの予算の増額要求をしてもらうようにということでやっていただいているはずでございます。私のほうもそれに応じていろいろ応援をしてまいりたい、かように思っております。

細谷治嘉日本社会党

○細谷小委員 応援をしたい、こういうことでありますけれども、つばつけるだけなんですね。この間も私は熊本に参りましてお聞きしました。どう見たって、バスと路面電車とでは、維持管理費で路面電車のほうがよけい経費がかかるわけですから、バスのほうが有利だ、ああいう中都市でもそうなっているわけです。そういう状態につきまして、路面電車の赤字というものは深刻なものがあるわけですが、これに対する一般会計からの繰り入れと、それに対する交付税上の財源措置、こういうものがきわめて不十分だ、こういうふうにいっております。私は何カ所か調べましたが、奇妙な現象を発見したのであります。発見というとおかしいのですが、苦しい地方団体のところでは、苦しい交通事業については一生懸命取り組んでおりますけれども、黒字で、二けたくらいの黒字を一般会計で出しているところに限って案外繰り入れが少ないのですね。この原因というものは交付税措置が悪いのではないか、私はこう見ているのですよ。その辺のことはどうですか。

細郷道一自治省財政局長

○細郷説明員 個別の事例、ちょっといま私も全部承知をしておりませんので、あれでございますが、交付税の措置といたしましては、私どもは本年度からかなり従来よりも前進してやってまいりたいということで、公営企業の繰り出し金は、たしか昨年の六百億程度のものを千百億程度、約倍に引き上げてやっておるわけでございます。個々の団体にとりまして、交付税措置というものがまるまるこれをなすべきものであるか、その何割かをなすべきであるか、この辺の問題は多少あろうと思います。あろうと思いますが、それぞれのやはり団体の置かれた諸条件もございますので、私のほうとしてまるまるやるということは、こういった経費に限らず、すべての経費についていかがであろうかというふうに実は思っておるのでございますが、なおいま御指摘の点もございましたので、よく実態等も調査の上、引き続いて検討をしてまいりたい、こう思います。

細谷治嘉日本社会党

○細谷小委員 財政局長、地方公営企業で私どもが幾つかを見たところで一番感じましたのは、合理化あるいは独立採算ということで、何が一番大きな犠牲を受けたか、何に一番しわ寄せがいったかといいますと、労働条件を中心といたしました、そこに合理化がしわ寄せされておるのです。たとえば熊本市を例にとりますと、年間において二億円近い労働条件の切り下げが行なわれておるわけです。むろんそれは諸手当等の減ばかりでなくて、人員の減少、これを一般会計への移動、こういうような形でやっておりまして、いわゆる労働条件の切り下げという形、合理化という形で、全体の予算というものの四分の一か五分の一くらいに相当する経費を切り詰めております。端的に申し上げますと、これで完ぺきだということは申しませんけれども、一番大きな、やれるところまでやっているというのが私は労働条件の合理化、切り下げ、こういうところにあると思うのでありますけれども、この点どうなのか、どう見ているのか。

細郷道一自治省財政局長

○細郷説明員 労働条件だけに全部しわ寄せになっているというふうに実は私ども考えておらないのでございまして、企業の合理化という面は、交通でいえば路線の再編成でありますとか、あるいは平素の修理、管理費の合理化でありますとか、あるいは乗車要員の合理化でありますとか、いろいろな面があると私は思うのでございまして、そういったものを義的に労働条件だけというような指導は私どもはしていないのであります。しかし現実には、確かにそういう方途にその活路を求めておる企業もあろうと思います。あろうと思いますが、御承知のように、だんだん社会、経済情勢が動いてまいりますし、いまや労働力不足という問題は、もう公営企業に限らず一般企業もすべてそういう傾向の上に立たされておるのでございますから、私は、単に公営企業だけの問題でなくても、労働力をどう合理的に使っていくかということは、企業を経営する者として最大の問題ではないだろうか、現にあるから、そのままでいかなきゃならないんだという考えでは、私はどうもいまの時代におくれるのではないかというふうに思っておるのでございまして、乗車人員を減らしてワンマンバスが非常にふえてきたこともそのあらわれでございましょう。もっと進んで、たとえば改札の要員をどうするかといったような問題でもあるのだろうというふうに、実は思っておるのでございます。そういう意味で、あえて労働条件だけをねらい撃ちをしておるというような気持ちでは毛頭ございません。むしろ労働力の問題という点については、私は時代の趨勢を企業者がよく見ていくという意味で、あるいはそういう面に強く出ているということもやむを得ないのではないだろうかというふうに思っております。

細谷治嘉日本社会党

○細谷小委員 ねらい撃ちとか、そればかりやっていると私は言っているのじゃない。いろんな合理化がやられましたけれども、ちょうど重点的にそこにやっているというのが現実だ、そういうことを私は申し上げておるわけです。そういうものから比べますと、一般会計からの繰り入れ、たとえば熊本の例をとりますと、年間二億の合理化をやっておる。大体企業会計というのはどのくらいかといいますと、たしか六億ぐらいですよ。二億の節約をしておるのですよ、人件費で。それははっきり市長と議長が私どもに説明したのだから間違いない。そういう忍ぶべからざるような、ひとしからざる合理化を受けてやはりやっております。そういうものに対して、何といっても少ないのは、一般会計からの繰り入れというのが――あそこは大体二十億くらいの黒字を出しておるのですよ。鹿児島市も見ました。鹿児島市は一般会計は赤字であります。しかし、熊本以上にがんばっておりますよ。一般会計が赤字なのに一生懸命がんばっております。熊本県は三億数千万円の赤字でありますけれども、これは土地を売っておるのですから、ほんとうは六億くらいの赤字です。鹿児島は五億の累積赤字があります。そういう状態の中で見ますと、集中的に――のみということじゃありません。集中的に労働条件の合理化という問題が起こっておるということを私は申し上げ、それに対して一般会計からの援助というものが、地方公営企業でありながら、公共性ということからたいへん離れた行き方をやっているのじゃないかということを申し上げておるわけです。その一つの原因として、どうも交付税措置が量的に不十分であり、質的に不十分ではないか、こういうことを私は申し上げておるわけです。  そこで、私は一つ申し上げたいのでありますけれども、山口の例をとっても、あるいは熊本の例をとりましても、あるいはその他の例をとりましても、まあ運輸省関係、来ていませんけれども、どうも親方日の丸にさせておるのは運輸省であり、自治省ではないかと思うのですね。何でかといいますと、たとえば山口の場合のドル箱というのが小郡から山口の間ですよ。その乗車効率がいまや三〇%も下がっているのですね。黒字路線であって、そして過疎地帯へのバスというものの赤字を全体として埋めておったのが、そこがもう赤字に転落しちゃっているのだから、どうにもならないところに来ているわけですね。原因は何かというと、民間の自動車をやいのやいので許可しておるわけですよ。どんどん競合しておる。そうして、一方公営企業のほうは、財政が苦しくなっておりますから、親方日の丸というけれども、金がありませんものですから、安いバスを買います。冷房のついていないバスを買います。ますます人が乗りませんから、じり貧状態が起こっておるというのが現況です。親方日の丸にさせておるのは交通政策が原因ではないですか、どうなんですか。自治省、どうお思いですか。運輸省、どうお思いですか。お答えを願いたい。

細郷道一自治省財政局長

○細郷説明員 交通政策をどうするかというのは、これは非常に必要な問題でもございますし、かつ大きな問題でもございますから、私どもだけで、こうしたらいい、こう簡単に受け合える性質のものではないと思います。ただ私どもは、やはり公営交通を見ておりまして、その公営交通の立地と申しますか、その地域の特殊性というもので非常に左右されておるわけでございます。立地というのは、単に地形的ということだけでなく、競合路線があるとかないとかいうことも含めまして、そういうことで非常に左右をされておりますので、むしろ進んで、そういうものの調整ということを今後していかなければならぬのじゃないか。非常にむずかしい問題でございます。それぞれの沿革なり何なりがあるわけでございますから、非常にむずかしい問題だと思いますが、そういうような調整という方向に進んでいくべきだろうというふうに私どもは考えております。

細谷治嘉日本社会党

○細谷小委員 考えなければならぬですよ。考えておるでは済まぬですよ、これは。親方日の丸にしたから赤字でもつぶれませんといっても、すでに身売りや何かをやっておるのです。身売りをしたとたんに全部足というものが奪われる、こういう状態もあるのですよ。問題は、小委員長の足元の近くにもある。なくはないのですよ。そういう状況ですね。私が感じました点は、親方日の丸とおっしゃっておりますけれども、じり貧状態におとしいれておるのは、政府の交通政策そのものにあるのじゃないか。  そこで佐原さん、関係は少ないと思うのですけれども、運輸省からの、陸運局等から各バス会社等に天下りする人事というのは、ずいぶん多いようなんですね。そういうのを調べてみますと、公共団体、市なら市が、団地をつくって、それに新しいバスの路線をやろうとしますと、必ず同種の競願が出るわけですね。これは非常にまたそのにおいをかぎつけるのがうまい。かぎつけるのには、どこかににおいがあるのじゃないかと思うのですね。これをちゃんと連絡する者があるのだと思う。この辺が天下り等とも関係があるのじゃないかと私は思うのです。佐原さん、関係ないかと思うのですが、いかがでしょうか。

佐原亨運輸省鉄道監督局民営鉄道部長

○佐原説明員 地方のバスの監督でございますが、まあ陸運局、その下にございます陸運事務所がやっておりまして、ちょっと私、その辺の問題はつぶさに存じ上げませんので、御答弁を御遠慮を申し上げたいと思います。

細谷治嘉日本社会党

○細谷小委員 細郷さん、お尋ねします。  熊本県庁は、最近日本一であろうと言われる県庁が建ちましたが、どのくらいの金を貸してやったのですか。

細郷道一自治省財政局長

○細郷説明員 ちょっと正確な数字は覚えておりませんが、起債は十億前後じゃなかったかと思います。

細谷治嘉日本社会党

○細谷小委員 大体もと県庁あとを売れば、新しい日本一の県庁舎をつくってもおつりが来ると言われておったのですが、残念ながら、起債も十億ばかりもらって、そして土地も売ったのですが、金が足らなくなって、そうして山まで売ったのですね。県会議員に聞きますと、その山というのは直接庁舎のやつには充当していないようでありますが、回り回って庁舎のほうにいっているのですね。四十億ばかりかかったのでしょう。その中で県庁の土地を売っておるのですよ。そこに東京でも見られないくらい、大阪でも見られないくらいの民間バスのターミナルができております。坪当たり十八万だというのです。そして道一つ隔てた、そのバス会社が持っている土地は銀行に六十万円で売っているのですよ。そして自分の土地を売るのはその民間バス会社には十八万円で売っているのです。売ったのだからしょうがないけれども。そしてそこへ一大バスターミナルができています。そしてバスターミナルばかりじゃなくて、まあ東京ではたくさんあるかもしれぬが、熊本では珍しいようなボーリング場までできておりますよ。ボーリングのために土地を売ったのではないはずですよ。これは民間であろうとも、足ですから、公共事業ですから、公益事業ですから、それはもう地方公共団体がやろうと民間がやろうとけっこうです。しかし、どうも見て非常に不合理な感じがいたしますね。そういうために、そこに市のバスも入ってきますが、市のバスには乗れないように、ぐるっと回らなければ市のバスの発着場に行かぬようになっています。その辺に私はどうも自治省の、合理化、合理化というけれども、土地の売買等についてもどうも監督が足らぬじゃないか。あまり中央集権しちゃいかぬですけれども、間違ったことは、やはり不均衡なことは直さなければいかぬというのが自治省の役割りだと思うのです。そういう問題、すぐ隣が六十万円で、県庁の土地が民間へ十八万円で払い下げなければいかぬというのは、これはどう考えてもおかしいのですよ。自分の土地を六十万円で売って、買うほうは十八万円だ、これは話が通らない。しかも用途がえのことも起こっておるようであります。私があんまりそれを言うと二、三日中に息がとまっているかもしれぬといううわさがあるくらい、それはなかなかきびしい情勢のようであります。そういうことを考えてみますと、私は、みずからが公営企業は親方日の丸だといわれておる、いわれておるけれども、ほんとうに将来市民の、国民の足を確保するという点において、政府の交通政策そのものが民間優先であり、地方公営企業はぶっつぶしてしまえと、こういう観点から政策は進められているのじゃないか、行政が進められているのじゃないかという感じがいたしますが、ひとつ自治省のお考えはどうか、運輸省はどうお考えになっておるか、お尋ねします。

細郷道一自治省財政局長

○細郷説明員 いろいろな見方があるのだろうと思いますが、交通というのは経営体の面からのみこれを考えるべきではなくして、やはり住民なり、それを活用する国民、そういう人にどういうサービスができるかという面で考えていくべきだろうと私は思うのでございます。いままではどちらかというと、経営主体別にものを考えていた。だから、ある意味では公営企業だ、ある意味では民間企業だといって、それぞれ競合するようなことも起こっております。しかし、少しこれからは、住民の足はどうなるかというような角度でものを見ていくべきだろう。そういう意味で、主体がどうであれば何でもいいのだ、公営ならば何でもいいのだ、民間なら何でもいいのだというような一方に偏した考え方を改めていくべきではないか、そういう意味で実は私は先ほど来調整ということを申し上げたわけであります。  来年の問題として私のほうから運輸省にいろいろ御相談申し上げておりますことの一つに、過疎地帯のバスの問題がございます。これは過疎地帯においては、公営といえども民間といえどもなかなか採算が合わない。合わないからなくなってしまうというのでは、その住民は困るんだから、そういうところは営業バスという考え方でなくて、いわば行政バスを出すんだというような考え方に立っていくべきではないだろうか。そういうものについて、いつまでも民間の企業を監督するような態度で運輸省がいかれてはやはり行き詰まってしまうだろうということで、実はそういう面でのお話もしておるわけでございます。たとえば、いまスクールバスというものが許されておりますが、補助金をもらって、いなかの村にございますが、これは学校の登校と下校のときしか使えないという条件がついておるわけでございます。これなどももっと活用の方法がないだろうか。あるいは病院の運搬車もそうじゃないだろうか。そういう意味で、実はいま運輸省とお話もしておるわけでございます。運輸省の自動車局でも非常な理解を示されておりまして、そういうものについては行政手続等も簡素化をして、そして自由に行けるようにしようじゃないかというような大筋の話し合いを実はいまいたしておるのでございます。そういった考え方を、じゃ全国全部に適用していいのかどうか、これは私は違うと思うのでございます。やはり地帯によっていろいろ問題があると思いますから、さしあたってまず過疎の地帯においてそういった考え方を導入していこうじゃないかということで話をしておる、こういうふうにやっておるわけでございます。

細谷治嘉日本社会党

○細谷小委員 もう時間が参りましたし、運輸省の自動車関係来ませんから……。  そこで、あなたはいみじくも行政バスということを言った。ほんとうに公営企業というのは立っていける条件をつくり上げなければならぬわけでありますが、遅々として進まず、ですから、あなたの行政バス構想というのが出てきたんだろうと思うのです。運輸省との間というのは調整、調整というけれども、調整どころじゃない。いよいよ地方公営企業は侵食を受けていっておる。それはいろいろな原因がある。この辺はいずれまた機会を得て運輸省の自動車局長等に御質問したいと思うのであります。  そこで最後に私はお尋ねしたいのでありますけれども、今日の地方公営企業法というもののいわゆる独立採算という考え方については、改める時期に来ているのではないか。午前中の消防の際にも問題になったわけでありますが、公営企業法も、いみじくも条文のナンバーが一致するわけでありますけれども、十七条の二という、一般会計との負担区分、国の責任等の条項についても、もっと現状に即するように改むべきではないか。あるいは三十八条の給与決定の原則も、国の企業の職員と同じようなかっこうに、経営の状況なんというのを考えないで行政的なものとして行なわれるという面が強くなってきているわけですから、こういうところも改正をいたさなければならぬのではないかということを、私は現実を見ながら最近しみじみと考えております。いわゆる十賃問題という人事院勧告が出たわけでありますから、これもまた問題になるでありましょう。そこでも私が質問した今日の地方公営企業法というのは時代に即応するように改むべきであると私は思うのでありますが、この辺いかがか、御質問します。

細郷道一自治省財政局長

○細郷説明員 私は、やはり企業である以上は独立採算でやるべきだと思っております。企業という名前をつけながら独立採算も何もないというようなことでは、私は経営者としての意欲もわかないだろうと思います。そういう意味で、いろいろ御指摘がございますが、公営企業独立採算の原則はくずすべき時期ではない。ただ、その独立採算を可能ならしめるような諸条件というものはだんだん変わってくると私は思いますから、そういうものについての手当てについてはいろいろくふうを加えていくべきであろう、こういうふうに思うのであります。

細谷治嘉日本社会党

○細谷小委員 独立採算ということをまっこうから取っちゃえと私は言っているのじゃない、時代に即応するような独立採算でなければ、収入の範囲内で支出をしろなんという、そんなばかな独立採算というようなものを持ち出したってだめじゃないか、そういう条件を整えることも必要でありますけれども、整えても、あなたが言うような独立採算ということでは成り立たないのじゃないか、こう思っております。その辺ひとつとくとお考えいただいて、時代に即応するような、時代の要請にこたえ得るような法の改正をひとつ強く要望いたしまして、私の質問を終わっておきます。

細田吉藏自由民主党

○細田小委員長 井岡大治君。

井岡大治日本社会党

○井岡小委員 いま細谷さんから財政の問題を中心にお尋ねになっておりましたから、私は政策の問題で少しお尋ねをしたいと思います。  そこで、先ほど財政局長から「公営都市交通の問題点」という資料をいただいて御説明いただいたわけですが、民鉄部長、交通2というところがあります。そこを見てください。そこに、問題点ということで詳しく説明をされておるわけです。これによりますと、いわゆる現在の都市人口の動きというものが、だんだん都市内から都市の外のほうに出ていっている、こういうことが明らかになっておるわけです。そこで、それに伴ういわゆる交通政策というものがなければならぬ、こう思うのですが、これらについて民鉄のほうでどのように考えておいでになるか、またいままでどういうようにやっておいでになったか、これらの点についてちょっと先にお伺いしておきたい。   〔小委員長退席、塩川小委員長代理着席〕

佐原亨運輸省鉄道監督局民営鉄道部長

○佐原説明員 先生お話しのように、都市の人口集中は年を追って激しくなっております。しかも宅地を求めましてスプロール化が起こっておるのは先生のおっしゃるとおりであります。したがいまして、現在職場と住居が離れることによりまして、朝夕のラッシュ時間にかなりの流動人口が発生してくる、これをいかにするかというのが都市交通対策でありますし、通勤の混雑緩和の問題であろうかと思います。  それで、まず東京で例を申し上げますと、山手線以内と申しますか、いわゆる都心部におきましては、先ほどから話題になっております地下鉄の建設を促進してまいっております。その都心部の周辺であります副都心に至るまでの問題は、現在までのところは、既設のいわゆる大手私鉄、これが東京の場合ですと十三路線ございますけれども、大手私鉄が郊外から副都心までの輸送を分担しておるわけであります。ところが、ただいまお話しのように年を追いまして人口がふえてまいりますので、輸送量に対する輸送力がなかなか追いつかない。私鉄といたしましては、三十六年度から三十八年度までを第一次三カ年計画、それから三十九年から四十一年ですかを第二次三カ年計画、それからただいまは四十二年度を初年度といたします第三次の五カ年計画というものを、一応これは業界が自主的につくっておるわけであります。大体この第三次五カ年計画で約四千九百億ばかり、年平均にいたしますと九百億ぐらいになります。こういった計画に基づきまして輸送力の増強、具体的に申しますと、これまでは建設費用の増大あるいは運転間隔の短縮というようなことでやっておりましたけれども、線路容量もそろそろ限界に近づいてまいりましたので、今後はただいままで複線でありましたのを複々線化いたしまして輸送量を一挙に拡大をするような方策で工事を促進しておる、こういう状況であります。   〔塩川小委員長退席、小委員長着席〕

井岡大治日本社会党

○井岡小委員 私はいまのお話を聞いておりますとやはり問題が残るような気がするのです。と申しますのは、いまの運輸省がとっておる政策、いわゆる政策といいますか指導といいますか、そういうものは一応指導のところに重点が置かれて、運輸省としてのいわゆる交通政策というものがないように思うのです。言いかえて申し上げますと、私鉄が独自に計画をして、こういうようにやってきた、それが限界に来たからさらにこれを複々線にしてやらそうと考えている、これだけです。ここに私はやはり都市交通に対する運輸省の政策がないと思うのです。そうでなくて、そのためにこそ都市交通審議会というものがあるでしょう。その都市交通審議会というものをなぜもっと活用しないのかということだと思うのです。ということは、その都市交通審議会の活用についてのしかたがあるわけです。先ほど、これはバスの話で細谷さんが言っておいでになりました。大阪の問題を例にとって一つだけ言いましょう。千里ニュータウン、これは局長御存じですね。府が三十万人口の千里ニュータウンをあそこにこしらえますけれども、その人口をどれによって何で運ぶかわからないのです。やっきになっている。だから、いわゆる都市交通審議会というものは都市計画と密着したものでなければならないけれども、それがいま背中合わせになっているのですよ。だから非常に経営が苦しくなってきている、こう思うのです。思いませんか。

佐原亨運輸省鉄道監督局民営鉄道部長

○佐原説明員 先生おっしゃるとおりでございまして、都市交通審議会から、ただいま東京の場合で申しますと昭和五十年の時点を一応目標にいたしまして中間答申をいただいております。その中で、まあ地下鉄が主でございますけれども、都心部において一応十二の路線を計画している。これが五十年時点の中間答申でございます。近々また六十年目標の都市交通審議会を開きまして、それから先をどうするか、地下鉄がただいま八号線とか十号線、十一号線、これがたとえば川のこちら側でとまっております。これをさらに川を越しまして江東地区からさらに郊外のほうに延伸をしていこう、こういうようなことで事務的には検討を進めておりますが、一応成案ができ次第都市交通審議会にはかりまして将来の計画をさらに追加してまいりたい、このように考えております。

井岡大治日本社会党

○井岡小委員 そこで、もしそうだとすると、現在の地下鉄建設に対する運輸省の態度というのは非常に消極的だと思うのです。先ほどお話を聞いていると、東京の営団地下鉄の既設線、いわゆる戦前につくった線、あるいは大阪の一号線、戦前につくった線、これなどは非常に乗客はふえて、採算どころじゃないオーバーしていると思う。したがって、これらのことを考えてやるならば、いまの建設状況それ自体についてある程度カバーできるんじゃないか、こういう見解だったと思うのですが、間違いありませんね。

佐原亨運輸省鉄道監督局民営鉄道部長

○佐原説明員 そのような趣旨のことを私申しましたけれども、二一%で今後の路線がすべて採算に乗るという点はちょっとことばが足りなかったかとも思うのでございますが、たとえて申しますると、先ほどからもいろいろ話題に出ております公営企業の場合には、非常に人件費が営団などに比べますと――大手私鉄に比べますと特にそうでございますが、人件比率が非常に高い。給与べースも高い。と同時にキロ当たりの従事員数も多いというような面がございます。それから建設の時点でございますけれども、一応標準的な建設、たとえば年間に何人くらい乗るであろうかというようなモデル路線をベースにいたしましてのお話でございます。都市によりましてはそれよりかなり先行投資的な建設をしているところもございます。そうなりますと、二一%では採算に乗らぬ場合が出てまいる。必ず赤字が生じる。しかし、そういった標準的な経営を上回る要素、それから標準的な建設より先んずる要素、これは企業者の負担として地方自治体に持っていただいたらどうかというのが運輸省の考え方でございます。そういったことをお含みの上御判断願いたいと思います。

井岡大治日本社会党

○井岡小委員 給与の問題などで私は政策論争をやろうと思いませんから、そのほうはあとにしておきます。ただ問題は、かなり先行投資が要るということなんですね。いま計画をされているのは、五十年あるいは六十年の計画をしなければならぬ。最終目的は何年にするかということになるだろうと思うのですが、私は最終目的は七十五年だと思うのです。大体世界の交通政策の基調は日本の七十五年、二〇〇六年から一〇年、これを基調にしてこしらえておりますから、したがってそれを最終目標に建設をしていかなければいけない。いままでのところは追っかけているわけなんですね。追っかけているから赤字が累積をしてどうにもならぬことになるわけです。だから、追っかけるのでなくて、先行投資をやっていく、そして都市形成というもの、都市計画というものをやっていく。こうしない限り、都市というものはうまくいかないのじゃないか。そうするとかなり先行投資が要る。そうすると先行投資に対する考え方というものをここで明らかにされるのが、私は昨年の三大臣の覚え書きだ、こういうように理解をするわけですが、この点は財政局長と両方から聞いておかぬとややこしくなりますから、ひとつお願いしたい。

細郷道一自治省財政局長

○細郷説明員 昨年の三大臣の覚え書きは、ここにお配りをしてありますようなことでございまして、やはり都市交通におきます地下鉄の機能の近代化といいますか、時代によって推移、そういった面から、ぜひ現行の補助制度に改善を加えるべきだという点で方向が一致をしたわけでございます。

佐原亨運輸省鉄道監督局民営鉄道部長

○佐原説明員 先生のおっしゃいました宅地と交通手段との関係では、確かに追っかけるような形になっておりますけれども、輸送需要と輸送力という関係で見てみますと、追っかけておる限りかなりの乗車人員があるわけでございますから、採算的に非常によくなるだろう、こう考えられます。ただ、現実の地下鉄建設は輸送需要と輸送力の関係から見ましても、やや先行投資的なところがございます。お客が輸送力よりも少ないままに走っておる、そういう事態が見受けられますので、その意味で、建設の時期によりましては赤字が発生をする、こういうふうに考えるわけです。その辺、非常に社会的な大きな問題でございますので、今後大蔵、自治三省でよく相談をいたしまして、どの辺を妥当な時点とするかというような点をきめていくべきだろうと考えております。

井岡大治日本社会党

○井岡小委員 私は地下鉄というのは、どっちが先だということでなくて、地下鉄というものはやはり近代都市として必要だということだと思うのです。したがって、その必要からくる建設でありますから、私は先行投資だと思うのです。先行投資でない限り、地下鉄をする必要ないわけです。そうでありますから、各国で地下鉄に対する援助というものをやっているわけです。わが国でも、それは細々ではありますけれども――これは細谷さんの話を聞くと、ネズミの涙ということばが出ておりましたけれども、私はそうだというふうには思いませんが、少なくとも地下鉄というのは都市形成の上から絶対必要だということだと思うのです。そうだとすると、地下鉄建設に対する政府の方針というものがなければならないわけです。ところがいままでなかった。あったことはあるけれども、私は皆無だと言っていいと思うのです。これを六十年、七十年と展望してやるとするなら、ここで打ち立てる必要があるのじゃないか、こういうように思うわけです。この点についてどう考えますか、またもう一ぺん相談する、考える、こういうことですか。

佐原亨運輸省鉄道監督局民営鉄道部長

○佐原説明員 地下鉄建設を大いにやるべきだという点は、先生おっしゃるとおり御同感でございますけれども、問題は国の補助の限度、それから地元地域社会の負担の限度、この関係になるのではなかろうかと思います。地下鉄建設をする、そのたびに計画を立てて、ある程度先行投資的な建設を進めるという点は、全く先生のおっしゃるとおりであります。補助の問題になりますと、国の持つべき限度それから地元自治体が負担すべき限度をどこにきめるかという、こういう問題になろうかと思います。その点が自治省との間の意見の食い違いがあるのではなかろうか、こういうふうに考えます。

井岡大治日本社会党

○井岡小委員 その補助の限度の問題はあとにして、国としてやるべき性質のもの、国としてやらなければならないものだ、こういうことだと思うのです。そのことはお認めになると思うのです。そうだとすると、それに伴っていまの地方公共団体、いわゆる地方自治団体の財政能力、負担能力というものがどうだということを考える必要がある。ここに自治省とあなた方との見解があるのだろうと思うのです。ですからそこまで詰めていきますと、おのずとこれはどうだということがきまると思うのです。だから私は、こうだこうだというのでなくて、自治省はすでに案を出して、あなたのほうは、せんだって、いわゆる昭和四十年度以降のものについて、従来八・五%であったのを一五%ないし二〇%の補助をすべきだという試案を考えておるということを新聞で見ました。間違いありませんか。

佐原亨運輸省鉄道監督局民営鉄道部長

○佐原説明員 先ほどちょっと御説明いたしましたけれども、自治省それから大蔵省三省で今後話し合いをしながらきめていきたいということでございますので、まだ最終的にその案でいくんだというふうにきまったわけではございませんが、現時点における運輸省の考え方は、ただいま先生おっしゃいましたように約二一%をこれから補助していきたい、そういう考え方でございます。

井岡大治日本社会党

○井岡小委員 その二一%の内容が私はわからないのです。自治省の場合は、トンネル部分について三分の二だ、こうはっきり出ている。その地下鉄建設に対する二一%、トンネル部分なのか、駅舎も含むのか、諸施設も含むのか、幾つか問題があるわけですね。だから、そこらのところがはっきりしないで二一%などと言ってみてもさっぱりわからない。この点は明らかにしておいていただきたい。

佐原亨運輸省鉄道監督局民営鉄道部長

○佐原説明員 運輸省の二一%の対象になりますもとの数字は、建設費全体でございます。したがいまして、トンネル部分だけではなくして、駅舎部分、レール、電路それから車両、そこまで含めた額の二一%でございます。

井岡大治日本社会党

○井岡小委員 そうすると、自治省の案に換算をいたしますと、どのくらいになるのです。

佐原亨運輸省鉄道監督局民営鉄道部長

○佐原説明員 非常に大ざっぱな計算でございますが、自治省の案では、トンネル部分が約六四%、それの三分の二ということになりますので、全体の工事額の四割ということになります。われわれのほうは全体の二割、こういうふうに大ざっぱな関係でございますけれども、そういう関係になろうかと思います。

井岡大治日本社会党

○井岡小委員 これは皆さんのほうで、私は各国の例を考えていただいたらもっと合理的に理屈のつく分――理屈をつけようとすれは私は自治省のほうがすなおな理屈がつくと思うのです。あなた方、理屈ぐらいどっち向いたってあとで考えることですから何だと思いますよ。しかし、いわゆる路面電車というものをはずして地下に持っていくんだ、そうだとすると、その分についてだけは道路と同じように見てやれ、こういったほうが私はすなおだと思うのです。いわゆる金をもうける車両から駅舎から、こういうものまで含めていきますとやっぱり問題が出てくるんじゃないか。そういう意味で、私は理屈はあなた方があとでつけられることでしょうからどうだと言いませんけれども、少なくとも私は自治省の案のほうがすなおな案だ、こういうように考えます。  そこで、その次に出てくる問題は、いわゆるこの表にも出ておりますように、都心から外に出ていっているわけです。したがって、公営企業だからといって、私は都心だけにものを考えてやることは二重投資を招くおそれがあると思うのです。だから、できるだけ外のほうに出ていくような方向を考えなければいかぬ。現在都市交通、都市公営企業が受けておる法的基準というのですかどういうのですか、それは三つからなっていると思うのです。地方鉄道法、地方鉄道軌道整備法、それから道路運送法――道路運送法のほうはあなたの関係じゃございませんけれども、この三つだと思うのです。そのためにこれが有機的な動きというものがなかなかできておらない。現にこれは大阪の問題を私は例にとって言います。いまの公営企業というものは非常に苦しいということで、何とか改善をしなければいけない。いわゆる合理化というのですか改善というのですか、経営改善をやらなければいけない、こういうことで実は私は御承知のとおり大阪の出身でございますから、交通局に提案をしました。それは地下鉄が、いまは電車がなくなりましたからバスだけでいいのですが、バスから地下鉄の終点まで運んでくる、そしてそこで乗る。これは路線の何ですからそれでいいわけです。その場合に定期券一枚で行けるようにならないだろうか。これをやりなさい。ということは、バスの一区間を乗せる、そしてその次に地下鉄の一区間をいわゆるバスの二区目に区分をする、それをこういうように伸ばしていく。そうしていきますと、定期券を二枚発行する人間、これが一人でいいわけですね。私は算術計算的に二人要ったものが一人でいいんだ、そんなことは考えませんけれども、少なくとも半人あるいは〇・六人分ぐらいはやっぱり節約できると思うのです。そのことによって経営改善というものができるじゃないか、こういうことを言いました。ところが、局も、あなたも知っているとおり、いま言ったように三つの法律があるのです、これじゃできません、こう言うのです。この法律のためにできません、だから何とか考えていただけないか。これは局長、鹿児島でも言われました。同じことを言われた。これは電車とバスと同じところを通らしている。これを途中まで、電車の終点まで持ってきて、ここで乗り継ぎをやらしていく。こうすることによってかなり合理的な輸送ができるし二重投資というものが防げるじゃないか。したがって、そういうことをするために、都市の交通だけに適用する法律に私はこういう法律の名前をつけているわけですが、都市交通法ということで、都市の交通に関することだけをつかさどる法律、こういうものをつくったらどうか、こういうのが私の持論です。こういうことについて御研究なさる意思があるかどうか、ひとつ聞いておきたいと思う。

佐原亨運輸省鉄道監督局民営鉄道部長

○佐原説明員 先生のおっしゃる問題は、確かに将来の検討課題だろうかと思います。一般都民の利便の点から考えますと、当然その方向で検討すべき問題だと思います。ただ、先生がただいまおっしゃいましたように、法律も分かれておりますと同時に、運賃制度もそれぞれ別々になっております。それぞれの原価主義でいっておりますので、どうしても現行運賃制度のたてまえからすれば精算ということにならざるを得ないのかと思います。先生のおっしゃるような趣旨にするためには、バス、電車を通じての原価運賃制度、そういったものを創設する必要があろうかと思います。当然将来の問題としては検討していただきたいと思います。

井岡大治日本社会党

○井岡小委員 私はこれは早急にやっていただかなければだめだと思うのですよ。あなたが言われたようにいまは原価主義、しかし現実には公営企業というものは原価主義でやられていないでしょう。全部議会の承認を要する事項なんですね。ここでちゃんと幾らが原価だ、こう思って出しても、議会の中でいろいろなことを考えて、いわゆる市の全体の行政の立場から考えて削らなければいかぬということを議決されれば、これは原価を割っているわけですね。したがって私企業と公営企業の違いというものはここにあるわけなんですから、これを整理するために都市における交通というものはこういう法律でやるんだ、こういうことでやることのほうが現実的じゃないか、私はこう思うのです。それを私企業と同じようにやっている。だからどうしたってズレが出てきてうまくいかない。この点については自治省のほうでもお考えいただいていいんじゃないかと私は思うのですが、局長、どうですか。

細郷道一自治省財政局長

○細郷説明員 いろいろ教えていただいたわけでございますが、私どもも重要な問題として取り上げたいと思います。

井岡大治日本社会党

○井岡小委員 まだ時間があるようですから、私はあまりこまかいことは言いませんけれども、少なくともぜひひとつこれを考えていただきたい。この次には私は建設省も来ていただこうと思いますが、先ほど申し上げましたように、都市づくりとそれから交通が表裏一体になっておらないために非常に困っている、ここに大きな混乱が起こってきておるわけです。そこから来る二重投資が行なわれているわけです。たとえば、地下鉄をこしらえるあるいは高速鉄道をこしらえる、こうやったって、それはなかなかそううまくいかないからバスでやる、バスでやったって人間がふえてきた、バスじゃ運べないからやっぱり鉄道をやらなければいかぬということでまた鉄道をやる、こういうかっこうになる。おくれていっている。ですから、昔の都市計画法の中には、交通というのは住民の福祉のためにこの法律をつくるのだ、こういうことで事業としてあげておったわけですが、いまの昨年改正をした法律ではこれをはずしてしまったわけですね。だから、都市計画と交通というものが切り離されている。ここに大きな間違いがある、こう私は思うのです。だから、都市計画は、これは建設省のほうで自治省のほうじゃございませんけれども、少なくとも自治省としてはその立場を明らかにしていただく必要があるんじゃないか、こういうように思います。どうですか、細郷さん。

細郷道一自治省財政局長

○細郷説明員 都市というものを面的にとらえていかなければいけないというのは、やはり私は時代の要請だと思います。どこの所管であれ、都市というものをそういう角度でとらえて都市構造なり都市計画なりというものを指導すべきだろうと思っております。

井岡大治日本社会党

○井岡小委員 そこで、もうきょうは時間がありませんから、先ほど申し上げた一つの都市交通法というものを早急に考えていただきたいということ。そうしないと私はできないのですよ、その次どうやるかという何が。たとえば、私は大阪の話をしたわけですが、大阪の話をしたほうが私にはよくわかりますし、東京の話をしておったら地理的に間違ってはいけませんから。千里ニュータウンの問題でございますけれども、あるいは泉北ニュータウンの三十万の都市をこしらえる。そしていまこの鉄道を南海にやらすのか、大阪市交通局がやるのか、府の企業がやるのか、こういうことでやっさもっさやっていますよ。どこだってこれは手を染めようとしないのです。南海もかんにんしてくれ、こういっている。それはなぜかんにんしてくれというのかといったら、朝晩だけなんですから。朝晩だけにばく大な金を投資をしてこしらえてみたって、赤字が出ることはきまっている。交通局は交通局のほうで、これも赤字で困っているのにこれを押しつけられたんじゃこれまたかなわぬ、こうやっている。それなら大阪府だ、泉北鉄道でもこしらえるか、こういっている。泉北鉄道をこしらえるといったって、これまた中へ入ってこれないのですね。大阪市の中へ入ってくるのはちょっと待ってくれ。大阪市も、これ以上うちの一号線にほうり込まれたら、一号線はそうでなくたってパンクしそうになっているのに、パンクしてしまうじゃないか、だから待ってくれ、こうやっている。だからみんなでどうしようかといっている。したがって、都市交通として、いわゆる都市計画としてこれをやる。そしてその法律には、いわゆる地方鉄道とか軌道とかいろいろなことを理屈は抜きにして、都市交通としてこれを適用するのだということでこれをやる。だから、そのためにここにこれを一つの計画として路線を引く。それはどこがやるんだということになったら、三者やるなら三者やってもよろしい。よろしいが、三者で競合して一つの会社をこしらえるならこしらえる。そしてそれを相互乗り入れをやる。こういうようなかっこうをしないといかぬ。そのために軌道法や鉄道法や、こういったややこしい法律に準拠するのでなくて、一つの都市の交通としてのそれに準拠するんだということにする。しかもそれはバスも適用されるんだ、こういうことになれば、かなり具体的に合理的なものができてくるのではないか、こういうように私は思います。ですから、ぜひひとつこれを考えていただきたいと思うのです。  それから、先ほどのいわゆる建設の問題ですが、いろいろいわれておりますけれども、いまここでやってやらないとこれはたいへんだと私は思うのです。  そこで、これは自治省並びに運輸省にお願いをしておきたいのですが、大体地下鉄というのは十五年しなければ採算に乗ってきませんよ。これは世界どこでもそうですから、それを何のために起債が七年かということなんです。この点細郷さん考えてくださいよ。これは十五年しなければ採算に乗らないですよ。それからようやく採算に乗ってくるわけです。いまそれよりはもっと早いかもしれません、最近人口の集中が激しいですから。しかし、いままでは世界の何は全部十五年を基調にしておるのですよ、こしらえておるのは。ですからこれをもっと長い期間に延ばしていく、こういうかっこうでないと、そのためにいわゆる返済ができない。だからまた借りなければいけない。起債をする。そしてだんだん起債がふくれてくる、こういうことになると思うのです。ですからぜひひとつこの起債を延ばしてもらいたい。これは七年、十年、いま十二年か何かに延ばしたかもしれませんけれども、これをもっと期間を延ばす。これはぜひ、今度の三大臣の覚え書きによる調整が行なわれるわけですから、この機会に私は明らかにしておいていただきたい、こう思うのです。細郷さんどうですか。

細郷道一自治省財政局長

○細郷説明員 政府起債は地下鉄については三十年であります。いまお話しのは縁故資金の市場公募債などを言っておられるのかと思うのでありますが、これは御承知のように七年目に償還残額をまた借りかえて乗りかえていくということでやっておりますので、実質は二十八年くらいになっております。

井岡大治日本社会党

○井岡小委員 最後に細郷さんにお願いしておきますが、実は鹿児島に行ってたいへん文句言われたわけです。鹿児島県が、交通局の財産である土地を、これを無償で借りてそこに県の体育館を建てておる。国体を今度やる。だから、永久にそれを貸してくれ、こういう申し入れがあった。交通局は赤字で困っておる。だから買い取ってくれ、買い取る金がない、こう言っておるわけです。したがって、これは少なくとも、交通局が赤字で困っておることですから、これは自治省のほうで調べていただいて何らかの処置をとっていただく、こういうようにお願いしたいと思うのですが、この点どうですか。

細郷道一自治省財政局長

○細郷説明員 調べてみたいと思いますが、同一地方団体内のことでありますから……。

井岡大治日本社会党

○井岡小委員 いや、違うのですよ、県と市だ。

細郷道一自治省財政局長

○細郷説明員 それじゃ一応調べて検討してみましょう。

井岡大治日本社会党

○井岡小委員 ではいいです。この次にします。

細田吉藏自由民主党

○細田小委員長 山口鶴男君。

山口鶴男日本社会党

○山口(鶴)小委員 きわめて簡単にお尋ねをしたいと思います。  自動車局長さんと業務部長さんがお見えだそうでありますから、過疎バス対策についてお尋ねをいたしたいと思いますが、実は、六十一通常国会に自民党の山中貞則さん提案の過疎法が議題となりまして、いろいろと議論をいたして与野党ほぼ一致の方向までいったのでありますが、諸般の関係から成立することになりませんで、私どももその点残念に思っております。ただその中で、先ほど財政局長さんが言われたような行政バス構想も法律案の中に規定がございます。いわゆる民間のバス事業等がとても採算に合わぬというので手をつけぬというところにつきましては、自治体がいわば行政バスというものを走らして、それに対して国が一定の助成をするという条項もございます。  それから、さらに運輸省が本年からすでに実施をしていただいております過疎地域乗合バス運行確保対策として補助金を出していただいているわけでありますが、こういうものにつきましてもより積極的に国が助成を行なう。それに見合うところのファクターについては自治省として特別交付税等で措置するという内容を含めました法律の条項も、抽象的ではありますが、挿入したらどうかということで意見が一致をいたしておるわけであります。したがいまして、私どもとしましては、来たるべき国会でできる限り過疎立法の実現のために努力をいたしたいと思いますし、それがまた私ども国会の任務であろうとも思っております。  そこでお尋ねしたいことは、そういう情勢を踏まえまして、昭和四十四年では七千七十万円、内訳といたしまして離島辺地バス車両購入費補助金が二千二百九十万円、それから離島辺地等バス路線維持費補助金が四千七百八十万円ほどあるわけでありますが、昭和四十五年度、明年度の予算要求につきましては、当然運輸省としてもお考え方があるだろうと思うのでありますが、さっき言いましたような過疎立法を国会でも議論をしてまいったという情勢を踏まえまして、これにつきましては、昭和四十五年度一体どの程度これを拡充するという御計画でございますか、承っておきたい。

黒住忠行運輸省自動車局長

○黒住説明員 本年度につきましては先生がいま御指摘のとおりの数字でございます。来年度は金額的にはこれを倍増いたしたいということで、その中で乗合バスの路線維持費の補助金につきましては、四千七百万円に対しまして一億九百万円、それから車両購入費補助につきましては、二千二百九十万円に対しまして四千五百九十万円というように金額的には要求する予定にいたしております。  それから、内容的には従来の補助要領を若干緩和いたしまして、その対象事業者も、たとえば路線維持費につきましては本年度の十九事業者に対しまして来年度は三十事業者くらいになるのではないかというふうに予想いたしております。われわれといたしましては、乗合バスというものは公共交通機関といたしまして最後のものでありますので、現在のものを極力維持するような方向でもってこれに取り組んでいきたいというふうに思っております。

山口鶴男日本社会党

○山口(鶴)小委員 それぞれ倍増する予算を要求しておられるということでございまして、その点はけっこうだと思うわけであります。  そこで、実は私ども審議をいたしました過疎法の中で問題の一つの焦点になりましたのが、五年間の人口減少率をどのくらいに押えて過疎地域を指定するかということでございました。山中案では五年間の人口減少率一〇%以上の市町村を過疎地域とするという案でございました。これに対して、せめて五年間の人口減少率を七・五%程度にすべきではないかということも当委員会で議論になりました。この運輸省がすでに実施しておられます過疎地域乗合バス運行確保対策でたいへんけっこうだと思いましたのは、過去人口減少率五%以上の市町村の区域を対象にするという点がたいへん私ども感心をいたしておるわけでありますが、今後ともこのバス運行に関する補助の対象としては、本年度実施いたしました人口減少率五%ということで処理をするというのが運輸省の御方針でありますか、念のために承っておきたいと思います。

黒住忠行運輸省自動車局長

○黒住説明員 人口密度が一平万キロメートル当たり百人以下であり、過去五カ年間の人口減少率が五%以上の市町村を従来対象としておるわけでございまして、これをいわゆる過疎地域、それにプラスいたしまして離島辺地というものを対象にしておるわけでございまして、来年度におきましてもそのとおり実施をするようにいたしたいと思っております。  なお、車両購入費につきましては離島辺地ということになっておりますが、それ以外の過疎地域におきましても車両購入費の対象になるというふうな点も要求をいたしたいと思っております。

山口鶴男日本社会党

○山口(鶴)小委員 そうしますと、人口密度並びに人口減少率二つをとりまして、両方を兼ね備えるものを対象にする。そうしますと、私どもが考えております過疎法がどういうふうにきまるか、この点は将来のことですから明確にできませんが、かりに一〇%ということになるとしますと、人口密度は一平方キロメートル当たり百人以下である。ところが、この条件はこれ以上であるが、人口減少率のほうが高い。したがって私どもが議論する過疎法の対象にはなるけれども、バスの維持補助金の条件には適合しない、違う部分というものも出てくるわけですね。そうしました場合、これはある程度私どもが制定いたしました過疎法をはみ出して、それ以上にこの補助対象にすることはけっこうだと思うのですが、過疎法の対象地域であってこちらのほうは適合しないというものについては、ちょっと問題じゃないかという気がするのですが、それについてはある程度法律制定の段階で運輸省としても弾力的に対処をするというお気持ちはいかがでしょうか。

黒住忠行運輸省自動車局長

○黒住説明員 総括的には、われわれのこの基準によりますと八百三十町村あたりになりますので、数といたしましてはおそらくこのほうが多いのではないかと思います。しかし、具体的には御指摘のようなところもあると思いますが、一つの法律としていわゆる過疎地域として決定されますならば、もちろんそれを尊重するということは必要でございますので、これは補助要綱等の具体的なものをきめます場合において考慮して実施できるのではないかと思っております。

山口鶴男日本社会党

○山口(鶴)小委員 私どもの過疎法の対象はたしか七百市町村、人口減少率一〇%でとりましても七百程度になる。結局人口密度はある程度高いが、人口減少率は高い、こういうところがかかってきますのでそうなるのだろうと思いますが、いまお話を聞きますと八百三十ということですから、そうしますと、数としては大体似たようなものであるが、幾らか凹凸はできるだろうと思うのでありますが、その点は十分御検討いただくということであればけっこうだと思います。  それから、先ほど、局長さんがお見えになる前に、自治省の財政局長が行政バスということを言われたわけでありますが、結局自治体で運行でもしなければとうてい民間のバス業者がバスを運行するというようなことは期待できない、足の確保も困難だ、スクールバス等で運行する場合はスクールバスに限定されるわけですから、したがって行政バスということで当該地域住民の足の確保ということをいたします場合、過疎法によれば、それに対して国が援助もする、それから交付税等でも援助をするというような趣旨が入る予定でありますけれども、問題は、そういうものに対して陸運局の関係が十分配慮した行政手続をとっていただかぬということになれば、これは現実にはそういうものの運行は不可能だと思うのです。したがって、そういう点については、運輸省といろいろお話しをしておるという財政局長のお話でございましたが、行政バスというようなものについては、運輸省としても、手続等につきましては十分配慮をするということで了解してよろしゅうございますか。

黒住忠行運輸省自動車局長

○黒住説明員 本件につきましては、国のみでいろいろ措置しても、国のみでは当然不十分でございますので、地方の関係と相携えて解決していかなければなりません。したがいまして、これらの予算要求あるいは実行等につきましては、運輸省と自治省が詳細にわたりまして打ち合わせをいたしております。  いまの行政バスの点等につきましても、バス会社も廃止しなければならぬというふうなところで、非常に過疎地域につきましては、われわれのほうも、それの当初の車両購入の経費を来年度は要求するつもりにいたしております。そしてまた、御指摘のような車の運行につきましての法律は、御承知の道路運送でございますけれども、これの運用につきましては、実態に即しまして手続その他を簡便にいたしまして実施するようにいたしたい。具体的なケースに応じまして、それらが円滑に実施されるように、両省で十分打ち合わせをいたすことになっております。これは一体となって取り組んでいくような次第であります。

山口鶴男日本社会党

○山口(鶴)小委員 もう大体時間もあれですから、これで私はやめたいと思いますが、最後に実は小委員長にお願いをいたしておきたいことがございます。  実は本日、それから六十一国会中に一度、すでに二回この地方公営企業に関する小委員会を開いてまいりました。また来月もこれを開く予定でありますが、実は本日も、財政局長からも行政バスというような一つの構想も出ましたし、また、わが党の井岡委員からは都市交通法という一つの提案もございました。特に都市づくりというものを考えました場合に、交通を抜きにした都市づくりというものはあり得ないと思います。そういう意味で、過密地域の都市交通を一体どうしていくか、住民の足確保という立場に立って一体どうして足を確保していくかということについては、私ども今後とも真剣に取り組みたいと思います。  また、過疎地域に対しまして最低限度の交通を確保するということも、当然われわれとしても考えなければならぬ重大な問題であろうと思います。そのほか病院その他当面する公営企業の問題もあるわけでございますし、できれば私ども小委員会で検討いたしました数々の問題、そこに出されましたところの提案、特に本日は自治、運輸、大蔵、三大臣の覚書をめぐりましていろいろな議論もあったわけでありますが、これらの問題を十分ひとつ小委員会で議論をいたしますと同時に取りまとめをいたしまして、そうしてしかるべき機会に小委員会としての結論を出して、そして本地方行政委員会の決議として十分これが明年度の国の施策に反映できますように努力をいたしたいものだと思うのでありますが、ぜひとも小委員長におかれましてそういう取り計らいをお願いをいたしたい。  お願いを申し上げまして、質問を終わりたいと思います。

細田吉藏自由民主党

○細田小委員長 御趣旨は了承いたしましたので、そのような線で具体的にどういたすかということを今後御相談をお願いいたしたいと思います。  なお、私からこの際両省に対しまして資料をお願いをしておきたいと思いますが、次回までに、なるべく早い時期に――概算要求を一応お出しになるわけでございますから、概算要求につきましての資料を、なるべく詳細にお出しいただきたい。地下鉄の将来の財政の見通しはどうなるか、経営の見通しはどうなるかということを含めてお出しをいただきたいと思います。これは次回まででけっこうです。  次回は公報をもってお知らせすることとし、本日はこれにて散会いたします。    午後四時三十四分散会

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