地方行政委員会 第54号
- 発言数
- 88 件
- 登壇者
- 9 名
- 会派数
- 1
- 開催日
- 1969/07/24
会議録
○鹿野委員長 これより会議を開きます。 昭和四十二年度及び昭和四十三年度における地方公務員等共済組合法の規定による年金の額の改定等に関する法律等の一部を改正する法律案を議題といたします。 本案に対する質疑はすでに終了いたしております。 —————————————
○鹿野委員長 この際、古屋亨君、山口鶴男君、折小野良一君及び小濱新次君から、四派共同をもって本法律案に対する修正案が提出されております。
○鹿野委員長 この際、提出者から趣旨の説明を求めます。古屋亨君。
○古屋委員 ただいま議題となりました昭和四十二年度及び昭和四十三年度における地方公務員等共済組合法の規定による年金の額の改定等に関する法律等の一部を改正する法律案に対する修正案につきまして、私は、自由民主党、日本社会党、民主社会党及び公明党を代表して、その提案理由及び概要を御説明申し上げます。 案文はお手元に配付してありますので、朗読は省略させていただきます。 まず、提案理由について申し上げますと、公務によって不具廃疾となった場合に支給される増加退隠料等の受給権を有する者について、傷病年金の受給権を有する者と同様の取り扱いとするために所要の改正を行なうとともに、外国政府等の雇用人期間について、昨年、恩給制度における外国政府等の官吏相当期間を恩給公務員期間に通産する措置、いわゆる満・日通算措置の制限の撤廃が行なわれたことに伴い、当該期間を組合員期間に通算する措置を講ずるほか、旧国民健康保険組合の職員期間の組合員期間への通算及び団体共済特例年金についての制限措置を緩和しようとするものであります。 次に、改正案の概要について申し上げます。 第一点は、増加退隠料等の受給権を有する組合員につきましては、御承知のように傷病年金の受給権を有する組合員の取り扱いとは異なり、増加退隠料及びこれに併給される退隠料は組合員となった場合にも消滅させることなく、在職中も支給することとされ、そのかわり、その増加退隠料等の基礎となった在職期間は、組合員期間に通算されないものとなっております。 今回このようなこれまでの取り扱いを改め、増加退隠料につきましては、傷病年金の取り扱いと同様に、組合員としての在職期間中もその支給を受けることができることとするとともに、その基礎となった在職期間を組合員期間に通算するものとしております。 第二点は、満洲国等の外国政府または満鉄等の特殊法法人の雇用人として勤務していた者で、その後職員となったものの当該外国政府等の雇用人期間につきましては、新法の施行日に在職していた組合員に限り、いわゆる年金受給のための資格期間として認められておりますが、このたび、これを改めて、外国政府等の雇用人期間のうち、新法施行日まで引き続く期間につきまして、退職年金の額の計算の基礎となる職員期間として組合員期間に通算することとしております。 第三点は、旧国民健康保険業務の市町村への移管に伴い、引き続き市町村の職員となった者の旧国民健康保険組合の職員であった期間につきましては、退職年金条例により特別に通算措置を講じていない限り、組合員期間に通算されないこととなっておりますが、このたび、当該期間のうち、新法の施行日まで引き続く期間につきましては、退職年金の額の計算の基礎となる職員期間として組合員期間に通算するものとしております。 第四点は、団体共済組合の組合員期間が十年以上二十年未満の団体共済組合員で、団体共済組合員となる前の公務員としての在職期間を加えると二十年以上となる者につきましては、団体共済組合員期間を基礎として特例による退職年金を支給することとしておりますが、しかしながら、この措置は、加算年を算入することにより低額の受給権の生じた軍人恩給の受給権者についてのみ適用されており、恩給または共済年金の受給権を有する者につきましては、適用されないこととなっておりますので、この制限を撤廃して、これらの年金の受給権を有する者につきましても、特例による退職年金を支給するものとしております。 以上が修正案の提案理由及びその概要であります。 何とぞ、皆さまの御賛同を得まして、すみやかに御可決くださいますようお願い申し上げます。(拍手)
○鹿野委員長 これにて趣旨説明は終わりました。 —————————————
○鹿野委員長 これより討論を行なうのでありますが、別に討論の申し出もありませんので、直ちに採決いたします。 まず、古屋亨君外三名提出の修正案について採決いたします。 本修正案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○鹿野委員長 起立総員。よって、本修正案は可決されました。 次に、ただいま可決されました修正部分を除いた原案について採決いたします。 これに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○鹿野委員長 起立総員。よって、本修正案は古屋亨君外三名提出の修正案のとおり修正議決すべきものと決しました。 おはかりいたします。 ただいま議決いたしました修正案について、字句の整理を必要とする場合は、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○鹿野委員長 御異議なしと認めます。よって、さように決しました。 —————————————
○鹿野委員長 塩川正十郎君、山本弥之助君、折小野良一君及び小酒新次君から、四派共同をもってただいま修正議決いたしました法律案に対し、附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。 この際、本動議を議題とし、提出者から趣旨の説明を求めます。塩川正十郎君。
○塩川委員 私は、この際、自由民主党、日本社会党、民主社会党及び公明党の四党を代表いたしまして、ただいま議題となっております昭和四十二年度及び昭和四十三年度における地方公務員等共済組合法の規定による年金の額の改定等に関する法律等の一部を改正する法律案に対して、附帯決議を付したいと思います。 案文はお手元に配付してありますので、朗読は省略させていただきます。 次に、附帯決議の趣旨を御説明いたします。 まず、第一点について申し上げますと、地方公務員共済組合における短期給付に要する費用は、現在、組合員と地方公共団体が原則として折半負担することとされておりますが、最近の医療費の増高により、市町村職員共済組合にあっては、短期財源率が千分の百をこえる組合も生じているのであります。このような実情にかんがみまして、組合員の負担を軽減するために適切な措置を講ずべきものといたしております。 次に、第二点につきましては、遺族給付を受ける遺族の範囲は、「主として組合員の収入により生計を維持していた者」に限定されております。したがいまして、このような要件を備えた遺族がない組合員が死亡した場合には掛け金がかけ捨てとなる事態が生じますので、地方公務員共済制度のたてまえをくずさない限度において、現行の遺族の範囲について是正措置を講ずべきものといたしております。 第三点につきましては、いわゆる年金のスライド規定の運用につきまして公的年金制度調整連絡会議で検討されてきておりますが、いまだ結論がなされておらないのであります。そこで、年金受給者の生活の安定をはかるとともに、現職公務員が安んじて公務に従事できるようにするため、スライド制の実効ある具体的措置をすみやかに講ずべきものといたしております。 第四点につきましては、退職年金を算定する場合における退職年金条例の適用を受けた期間にかかる部分の額の算定の基礎となる給料年額につきましては、昭和四十二年の法律改正で改正後に退職する組合員が退職一年前の号俸より二号俸以上昇給した場合においても、一号俸上位の号俸に昇給したものとみなす措置が講じられたのであります。しかしながら、地方公共団体の勧奨退職者にかかる特別昇給の実態にかんがみまして、この制限措置の緩和について検討すべきものといたしております。 第五点につきましては、退職年金条例の施行前における市町村の吏員として勤務していた期間及び旧市町村共済組合法の施行前における市町村の雇用人として勤務していた期間で地方公務員共済制度の施行日に引き続かないものにつきましては、現在は年金権を与えるための資格期間としてのみ取り扱われ、年金額の計算の基礎期間とはされていないのであります。しかしながら、他方、今回の国会修正によりまして、外国政府等の雇用人期間を組合員期間に通算する措置が講ぜられたこととの関連におきまして、すみやかに、前述の期間を年金額の計算の基礎となる組合員期間に通算する措置を講ずべきものといたしております。 第六点につきましては、現在短期給付に関する規定が適用されていない組合及び団体共済組合は、福祉財源を徴することができないこと、健康保険法による福祉事業と実質的に競合する場合があること等の理由から、福祉事業の一部または全部を実施することが認められていないのであります。しかしながら、これらの組合についても福祉財源を徴収して福祉事業を行なえるように措置すべきであるといたしております。 最後の第七点につきましては、住宅供給公社は、地方公共団体の住宅建設等の業務を代行する性格を有しておりますので、その職員についても、団体共済組合制度の適用を検討すべきことといたしております。 以上が附帯決議案の趣旨及び概要であります。何とぞ皆さま方の御賛同をお願い申し上げます。(拍手) ————————————— 〔参照〕 昭和四十二年度及び昭和四十三年度における地方公務員等共済組合法の規定による年金の額の改定等に関する法律等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、本法の施行にあたり、特に左の諸点に検討を加え、すみやかにその実現をはかるべきである。 一、地方公務員共済組合の短期給付にかかる組合員の掛金率が一定限度をこえることとなるときは、組合員の負担を軽減するため適切な措置を講ずることとし、これに要する費用については国が所要の財源措置を講ずること。 二、遺族給付を受ける遺族の範囲については、実情に即して、すみやかに是正措置を講ずること。 三、退職年金等のスライド制については、早急に具体的な運用基準を定め、実施するよう措置すること。 四、退職年金条例の給料年額の算定方法については、その緩和措置を検討すること。 五、年金制度施行前における市町村の吏員及び雇用人であつた期間で地方公務員共済制度の施行日に引き続いていないものについて、すみやかに職員期間として組合員期間に通算する措置を講ずること。 六、短期給付制度を適用しない共済組合及び団体共済組合についても福祉事業を行ないうるよう措置すること。 七、住宅供給公社の職員について、団体共済組合制度の適用を検討すること。 右決議する。 —————————————
○鹿野委員長 本動議について採決いたします。 本動議に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○鹿野委員長 起立総員。よって、塩川正十郎君外三名提出の動議のごとく附帯決議を付することに決しました。 野田自治大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。野田自治大臣。
○野田国務大臣 ただいまの附帯決議につきましては、政府といたしましては、その御趣旨に沿って善処いたします。
○鹿野委員長 おはかりいたします。 ただいま修正議決いたしました法律案に対する委員会報告書の作成等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○鹿野委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ————————————— 〔報告書は附録に掲載〕 ————◇—————
○鹿野委員長 首都圏及び近畿圏の近郊整備地帯等の整備のための国の財政上の特別措置に関する法律の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行ないます。 質疑の申し出がありますので、これを許します。古屋亨君。
○古屋委員 ただいま提案されておりまする中部圏の財政上の特別措置についての法律案につきましてお伺いをいたしますが、中部のほう来ていますか。——それでは政務次官おいででございますから、自治省関係で、この法律によります昭和四十四年度の特別地方債の額あるいは市町村の補助のかさ上げの額についてお伺いをするのでございますが、法律によります財政支出の概要といたしまして、県に対しましては、一定の事業におけるところの地方債の充当率を引き上げ、利子の補給を行なうことになっており、市町村に対しましては、一定の事業につきまして補助率のかさ上げを行なうということになっておりますが、その額の見込みはどのくらいでありますか、まず第一に自治省にお伺いいたします。
○砂田政府委員 昭和四十三年度の事業費に基づきまして推計をいたしました関係県の昭和四十四年度事業費の総額は四百八十一億円と相なっておりまして、県負担額は百三十六億円の見込みでございます。これに対します特別地方債は三十一億円、うちかさ上げ分は十四億円見込んでおります。
○古屋委員 それでは次に中部圏基本開発整備計画の目標年次が昭和六十年とされておりますのに対しまして、財政上の特別措置は昭和五十年までとした理由について御説明を願いたいと思います。
○砂田政府委員 既存の首都圏、近畿圏に対します財政援助の措置は、首都圏、近畿圏の基本整備計画がおおむね五十五年度——首都圏は五寸年度でございますが——を目途につくられておまして、道路、街路、港湾等の公共事業は先行的に実施されることとなりますので、五十年度までの事業につきまして適用しようとしたものでございます。中部圏の基本開発整備計画の目標年次が昭和六十年と、先生おっしゃるようになっておりますが、とりあえず既存の財政援助の体系にそのまま乗せることとしたのでございます。今後、中部圏の都市整備区域建設計画の進み方によりまして、あるいは地方負担の状況等を見まして、財政援助の期間につきましては検討を加えていく、このように考えております。
○古屋委員 法律案の中の「政令で定める区域」は、具体的にはどういう区域を考えておりますか。財政上の特別措置の対象区域からこれを除くというのはどういうわけでありますか。その点をお伺いしたいと思います。
○砂田政府委員 政令で定めます区域は、都市整備区域におきまして、首都圏、近畿圏の、既成市街地に相当する区域で、現在名古屋市の中央部を予定いたしております。これは首都圏、近畿圏の既成市街地に準ずるものと相なっております。
○古屋委員 この点は中部圏の関係官が来られたときにまたお伺いすることにいたしまして、次に中部圏の都市開発区域で近畿圏やあるいは新産都市、工特地域と重複しておる地域がありますが、これらの区域についての財政援助はどういうふうになりますか、お伺いいたします。
○佐々木説明員 中部圏の都市開発区域と新産都市、工特地域が重複している区域につきましては、新産都市、工特地域に対する財政援助の措置を受けることになるわけであります。これは中部圏に対する財政援助措置の内容がすべて新産都市、工特地域に対する財政援助措置に含まれているからでございます。
○古屋委員 参事官に参考までにお伺いいたしますが、中部圏の都市開発区域と、いま申し上げましたような近畿圏あるいは新産都市、工特地域と重複している地域につきまして、一応どういう地域が重複しているか、御説明を願いたいと思います。
○佐々木説明員 中部圏の都市開発区域と近畿圏の都市開発区域が重複している区域は、福井県におきまして一市三町、滋賀県におきまして二市四町村、三重県におきまして四市九町村ございます。また、中部圏の都市開発区域と新産都市、工特地域とが重複しております地域は、富山県におきまして富山・高岡新産都市の区域がございます。これが五市七町村ございます。それから静岡県におきまして東駿河湾工特地域が五市十一町、それから愛知県におきまして東三河工特地域、これが四市七町でございます。
○古屋委員 それでは中部圏の小林次長が来られましたから、総括的な問題をお伺いしたいと思います。 中部圏開発整備の現況につきましてお伺いをいたしますが、建設計画、整備計画の作成状況はどうなっておるか、まずその点についてお伺いをいたします。
○小林政府委員 都市整備区域、都市開発区域の指定を昨年十一月に行なったわけでありまして、都市整備区域が一、都市開発区域が十三あるわけでございます。中部圏の都市整備区域、都市開発区域及び保全区域の整備等に関する法律の第三条によりますと、区域指定がありましたときは、関係県知事は都市整備区域等の建設計画を作成しまして内閣総理大臣に承認を申請することになっております。関係県におきましては区域指定後鋭意建設計画案の作成につとめておりまして、現在成案を最終的にまとめつつある段階でございます。現在やっております区域としましては、関係県知事が関係市町村長と協議をととのえました上で、関係九県で構成しております地方協議会の意見を聞いて承認申請を行なうことになっておりますが、その手続は大体八月中には承認申請が出てまいると思います。出てまいりましたら、なるべく早急に関係各省と協議をいたしまして、さらに中部圏開発審議会の意見を聞き、できれば八月中、おそくも九月中には承認を与えるように持っていきたいと考えております。
○古屋委員 次に、整備開発の現況につきまして、基本計画の目標年度が昭和六十年とされているのに、建設計画の施設の目標年度を五十五年度としておりますが、その理由をお話し願いたいと思います。
○小林政府委員 基本計画の考えております目標年度は、まあいわばマスタープランでございますので、かなり長期の見通しに立っております。これに対しまして、建設計画は具体の施設を整備するわけでございますので、やはり具体の施設の整備計画ということになりますと、あまり先のことで、不確定な要素がいろいろございますので、一応見通しより下位と申しますと、十年前後というのが大体従来も各種の施設計画でもそのようになっておるわけでございます。そういう意味におきまして、目標としましては、人口及び生産額、土地利用というような大まかな目標は六十印度に置きますけれども、それに達する手段としましての施設の整備計画というのは、五十五年度としておるわけでございます。
○古屋委員 現況についてのもう一つの点は、保全区域の整備計画の作成についてどういうような方針でおられるか、その点をお伺いします。
○小林政府委員 保全区域につきましては、昨年十一月に指定をいたしたわけでございますが、現在保全区域につきまして、実は首都圏なり近畿圏のような本質的な規制の内容を内容といたしました法律が現在ないわけでございます。保全区域は、どういたしましてもある程度土地所有権に対する権利制限というものが反面伴うわけでございますので、これにつきましてはやはり法律を必要といたします。そこで、保全区域全体の整備というのは、各施設の整備のほかに現状保存ということを基本といたします。そこで、全体のマスタープランをどのような制度のもとにつくっていくのが適当であろうかということを現在勉強中でございますので、その結果が出ました上で、必要な法的な整備をいたした上で整備計画を作成いたしたいと考えております。
○古屋委員 現況についてはその程度にとどめまして、中部圏開発整備の基本構想についてお伺いをいたすのでございますが、御承知のように、基本開発整備計画にも指摘しておりますとおり、日本列島の中央部を占めて、日本海沿岸地帯、中部内陸地帯、太平洋沿岸地帯、この三つの地帯を包摂する区域でありまして、この圏域の開発整備の基本構想は、それぞれの地域の特性を生かしながら、総合的かつ長期的な視点に立って施策が講じられなければならぬことは当然であります。そういうような観点からいたしますと、中部圏の開発整備は、同じような種類の立法でありまする首都圏あるいは近畿圏とは開発整備の考え方に異なるものがあると考えるのでありますが、その点に対する考え方をお示し願いたいと思います。
○小林政府委員 首都圏、近畿圏の開発計画は、東京、大阪というような既存の過密都市の過密の弊害を片方で抑制をしつつ、これらの地域に集まってまいります人口、産業を、圏域内の均衡のある形で分散配置するということをねらいとしておりますので、いわば大都市圏の整備計画という色彩を持っております。具体的に申しますと、一方では京浜、阪神地域の既成市街地におきます工場、学校等の新増設を法律をもって抑制をする。ですから、全体の考えといたしましては、既成の大都市にこれ以上産業なり人口を入れさせない。そういうものを、周辺の開発区域にニュータウンをつくりまして積極的に誘致をしていこう、こういう考え方をとっております。中部圏におきましては、名古屋周辺については、やや似た状況があるわけでございますが、名古屋周辺の状態は、東京、大阪のような過密という状態にまでまだ至っておりませんが、放置しますれば東京、大阪と同じような状態が将来生ずるおそれがあるので、事前にこれを整備して、過密の弊害が生じないようにしようという考え方に立っておりますので、その点で首都圏、近畿圏と多少大都市地域についても違った考え方を持っております。 それと、もう一つは、先ほど古屋先生がおっしゃいましたように、中部圏は、実は地域的に申しますと、太平洋岸と日本海側と中部内陸地帯、それぞれが歴史的にも、また経済的にも独自の発達を遂げてきた地域でございまして、これを一体として開発をするというためには、従来のいわば首都圏、近畿圏は、東京、大阪というような一つの県に集中した状態でございますが、中部圏におきましては、そういう中心部が日本海側、太平洋側、中部山岳地帯というように多角的に分散をしておりますので、こういう状態を、それぞれの地域の特性を発揮しつつ、バランスのとれた発展をはかっていこうという点で、首都圏、近畿圏の一眼レフ的な発展というか、開発計画というものとは大いに違っておるということであります。 〔委員長退席、保岡委員長代理着席〕
○古屋委員 それに関連いたしまして、中部圏開発整備の主要指標の一つとしまして、基本計画は、人口について昭和四十年が千六百五十万人に対しまして、六十年が二千二百万人を想定しているのでありますが、この人口想定と、最近作成されました新全国総合開発計画、たぶんこれは六月の終わりの閣議決定だと思いますが、この人口想定との関連をどういうふうに考えられておりますか、その点をお伺いいたします。
○小林政府委員 中部圏の基本計画におきましては、目標年次でございます昭和六十年における圏域内の人口を二千二百万人と想定をいたしております。これに対しまして、新全国総合開発計画におきましては、わが国の総人口を昭和六十年において一億二千万人と推定をいたしまして、これをブロック別に推定をしておるわけでございますが、この際二つの予測をいたしております。一つは、現在の人口趨勢をそのまま放置した場合どうなるか。当然その場合には、首都圏、近畿圏、中部圏というような先進地域に人口がより多く集まるわけでございます。この場合に、中部圏に二千二百五十万人の人口が見込まれております。他方、新全国総合開発計画によります計画が功を奏しまして、全国的なネットワークが完成をし、この首都、近畿、中部三圏への人口集中を分散することに成功しました場合には、中部圏の昭和六十年の人口は二千五十万人、ここの間に約二百万人の差があるわけでございます。中部圏の基本計画におきましては、このちょうど中間値程度をとりまして二千二百万人と予測をいたしておるわけでございます。この二千二百万人という数字は、昭和四十年の中部圏人口の全国人口に対する割合一六・八%、これが大体昭和六十年におきまして一八%前後になるだろう、こういう予測に基づいておるわけでございます。
○古屋委員 最近におきます地域開発の問題といたしまして、大都市地域への人口や産業の過度の集中、過密による都市機能の低下あるいは地域格差の拡大等の諸問題がありますが、中部圏の開発整備はこれらの問題につきましてはどういうように対処する考えであるのか、まずその点をお伺いいたします。
○小林政府委員 最近におきます中部圏の人口動態を見てみますと、産業構造の高度化、交通通信手段の発達等、あるいは住民の生活意識の広域化というようなことによりまして、人口、産業が都市へ集中するという傾向がはなはだ著しいものがございます。昭和三十年代におきます中部圏各県の人口動態を見てみますと、愛知県、静岡県の両県は人口がふえておりますが、その他の七県はいずれも人口の社会増減の上において減少をしております。また、総人口で見ましても、北陸地方は、石川県を除きましては総人口は横ばいまたは微減という状態をとっております。最近におきまして大都市への人口集中はやや鈍化する傾向がございますが、むしろその外側の地域、大都市周辺の地域での拡大が目立ってきております。中部圏におきましては首都圏、近畿圏に比較しまして水の問題、土地の問題、労働力の問題等におきましてまだまだ余裕がございますのと、それから首都圏、近畿圏の中間に位しておりますので、こういう東京、大阪、名古屋というようなところの拡大するエネルギーを有効に受けとめ得る立地上の利点を具備している、こういうように考えております。 そこで、放置しておきますと、やはり人口が東京、大阪あるいは名古屋に農村地域から直接流出をしまして、これらの大都市の過密、過大化の問題を生ずると考えられます。そこで、中部圏におきましては、農村から直接東京、大阪等へ流出する人口を、それぞれの開発拠点の都市、具体的に申しますと、都市開発区域におきまして受けとめるという構想によりまして、一面におきましてはそれぞれの地域開発の拠点を強化する。それが反面におきましては東京、大阪等の過大都市の過密化を防ぐ、それが結果としましては地域全体の人口流出を防ぎまして、地域格差の是正に資するということにいたしたいと考えております。
○古屋委員 いまのお話で、地域格差の拡大というような問題に対してどういうふうに対処していくかということを御質問申し上げたのでありますが、最近の議員立法で出ております過疎地域対策特別措置法案というようなものによりますと、中部圏におけるあの法案による対象としては大体全国の一割、七十五の市町村がその対象となっておるようでございます。こういうような過疎関係の法案が今後審議が続けられていく、これといまお話しの地域格差の拡大と中部圏のそういう問題についての関係についてはどういうふうに考えておられますか、この点は自治省のほうにお伺いいたします。 〔保岡委員長代理退席、委員長着席〕
○小林政府委員 中部圏計画は中部九県全体を対象としておりますから、当然過疎地域をも含んでいるわけでございます。今回御審議を願っております都市開発区域、都市整備区域は、その一部分の開発拠点でございまして、それ以外の白地の部分に御指摘のように相当過疎地域があるわけでございまして、かりに現在考えられております法律案が適用になるといたしました場合に、中部圏全体におきまして七十五市町村がその対象になるのではないかというように考えております。 それで、先ほど申しましたように、全体の傾向といたしまして、農業就業人口が全体としまして今後も相当程度減少するということは、新全国総合開発計画でも示しておりますので、これは不可避であろうかと思います。ただ、そういう人口流出があまりに急激な形で無計画に行なわれます結果、残りましたところの地域における地域社会の破壊を来たす、あるいは農業なり林業の荒廃を来たすということは、これは対症療法的に防止をしなければならないものと考えております。したがいまして、全体の傾向としまして山村地域から人口が都市へ流出をするということは、全体として私は避け得ないものと考えますので、その際に東京、大阪等の大都市へいきなり若年労働力がダイレクトに全部いってしまうということを何とか防止をしまして、各地域の開発拠点において第一次的にこれを受けとめるという方策が中部圏の開発の一つのねらいであろうかと思いますが、その際、それではその流出をした残りの部分の地域社会というものが成り立たなくなるということは、これまた別の問題でございますので、これについて対症療法的に手をつける、いわばアフターケアの形のものが過疎対策ではないかと考えております。
○古屋委員 では、その問題とうらはらにいたしまして、きょうの新聞に発表されております自治省の広域行政圏というのが出ておりますが、これと中部圏との関係についてお伺いいたします。 自治省の発表しております広域行政圏の各地域というのは県知事の意見を聞いてきめたものか、自治省がこういうのが必要であると思ってきめたものであるか。実はけさ新聞を見ましていろいろ考えられますので、その点をお伺いしたいと思います。
○遠藤説明員 御質問のありましたのは、本年度の広域市町村圏の問題と思いますけれども、これは今年度の予算におきまして全国五十二地区の広域市町村圏について計画策定の補助金を出して指導するということになっておりまして、その地域につきまして、県におきまして関係市町村と協議をして意見がととのったものにつきまして、予算の関係もありますので、こちらに相談してもらうことになっておりまして、県より相談のあったものについて、こちらより、けっこうでございますという返事を出すことになっております。
○古屋委員 そうしますと、県ではこれが最終的なものではなくて、また出してくれば自治省も考えるというのか。予算の制約もありますので、自治省としては、本年はこれで一ぱいというのか。あるいは来年もどんどん追加してまいるというのか。私も、事情全般については、資料を見ますと、こういう県の一部というような特定県について考えておりまして、県全体あるいは中部圏全体として見ますと、計画的に総合的になっていない。つまり県と自治省だけの考えでそういうふうになっているというふうな感じがしますが、こういう点、中部圏あるいは近畿圏、首都圏等もそうでありますが、御相談があったものか。あるいは自治省単独でそういうものをきめられたものであるのか、お伺いをいたします。 それから、新聞だけでありますので、できるだけ早い機会にその資料を配付をしていただきたい。
○遠藤説明員 今年度は、予算関係上五十二となっております。原則として各県一つとなっておりますので、特別のところは二つという県が出てまいりますけれども、今年度の予算の範囲内におきましては、それを増加することは困難と思いますが、私どもといたしましては、この問題は特定の地域だけを特に扱うということではございませんで、本年度はいわばモデル的な意味において初めて設定するということでございますので、来年度以降適当な地域につきましては、これはもちろん予算の関係がございますが、私どもといたしましては、地元の希望するものについては、希望に従ってやっていただくという形に持っていきたい、現在のところそのように考えております。
○古屋委員 そうしますと、これは県と市町村と話し合って早くやって、こういうのが必要だというところを自治省が指定されて、そこに特交だとかあるいは地方債を優先的にやっていこう、こういうようにきめられたのですか、きめられた根拠をもう少しお話し願いたいと思います。
○遠藤説明員 これは本年度の約五十のモデル的な意味におきまして最も客観的に県として妥当と思うし、地元も熱意があるというところを、県のほうで優先順位を一つないし二つ選んでいただきたい、それをそのままこちらがとったということでございます。
○古屋委員 それに対して自治省としてはどういうように財源的その他で考えられておるか、まずその点をお伺いしておきます。
○遠藤説明員 本年度の計画策定の補助金につきましては、平均百五十万円の補助金を交付する、本年度は実は計画的な時期でございますので、それの実施は来年度以降になりますが、来年度以降におきましては起債、交付税を中心にいたしまして、計画が円滑に行なえるように援助をするということにいたしておりますが、具体的な内容につきましては来年度以降でございます。来年度の予算の状況とからみ合わせまして現在検討中であります。
○古屋委員 とにかく、お伺いしましても、何だかばらばらで、思いつきできめられておるという感じが非常にするのでありますが、ひとつぜひこの設定個所の一覧表を至急出していただき、それから、どうしてここを指定したか、県が言ってきたから指定したというだけでは私はおかしいと思う。それなら自治省がそれをどういうふうに考えて——一カ所、二カ所指定されたわけでありますが、全国各地域の問題でございますが、非常にばらばらにきめられておるのではないかという感想と申しますか、もう少し検討しなければならぬと私は考えておるのであります。広域行政圏というのは必要でありますが、それによっていろいろ財政上の特典というものがこれに伴ってあるわけでございますので、その決定が自治省だけできめられたものか、ほかの省とは全然相談なしにきめられたものか、もう一度伺います。
○遠藤説明員 これは建設省で行なわれております地方生活圏という考え方がございまして、建設省のほうとは、きめるにあたって大体意見調整をやっております。
○古屋委員 建設省のほうは何かこれに対して、自治省が指定された広域圏については特別の措置が講ぜられるのですか。
○遠藤説明員 建設省のほうにおきましても、現在地方生活圏ということで本年度におきまして圏域をきめまして、それにつきまして本年度計画をつくるということにいたしておりますので、同一の地域を選んで、場所の設定は共同で意思の合致したところできめるということに相談をいたしまして、同一の場所につきまして、計画の指導といたしましては、中身を同じにいたして、矛盾しないでするようにということで話をいたしております。
○古屋委員 広域行政圏自体の問題は非常にこれから検討して進めていかなければなりませんが、こういう今度の議員立法で出ておるような過疎の町村も相当含み、あるいはもしそういうものを含んでおるとすると、それは過疎の特別立法の上でも、こちらの行政措置でも、両方で措置する、こういうことになるわけですか。
○遠藤説明員 過疎立法のほうは現在国会で御審議中でございますが、私、拝見しております案によりますと、市町村の単位におきまして措置を講ずるという内容のようでございますので、私どもとしましては、広域生活圏を単位とする広い全体的な施策の中で、その地域の中にはいわゆる過疎地域というものに該当する地域もありますので、その部分の計画の調整ということで、相互に調整のとれた形で推進されれば適切な施策が推進されるのではないか、かような考え方を持っております。
○古屋委員 それでは、この問題につきまして中部圏のほうにはどういう相談があったか、この広域行政圏と中部圏——中部圏の九県の知事が全部出ておりますが、全然話がなかったのか、あるいはそれをどうしようとするのか、ちょっとその点次長から伺います。
○小林政府委員 正式の話は伺っておりません。都市整備区域、都市開発区域という考え方そのものが自然的、経済的、社会的に密接な関連を有し、一体的な発展が見込まれる地域を市町村の区域をこえまして一体的に開発をしていこう、こういう考え方のもとにおいては違っておらないと思っております。
○古屋委員 たとえばこの広域——府県名は申し上げませんが、都市開発区域になっているところと全然指定されない山村と一緒になったり、あるいは都市開発区域の市と町と一緒に——一部の町がそうであり、一部がなってないというような組み合わせですが、これは今後中部圏の財政措置の法案を審議していく上において相当関連性を持っておると思う。その点について正式には相談がなかったということでございますが、事前のいろいろな打ち合わせについてどういうふうに考えておられるか、もう一度お伺いしたい。
○小林政府委員 中部圏の圏域官庁といたしましての中部圏には正式な話はございませんでした。
○古屋委員 それではこの問題は、まだいろいろな問題がありますが、政務次官にひとつお伺いしますが、こういうような広域市町村圏の設定というものが、県が二つ出してきたから二つ出す、一つ出してきたから一つ出すというようなことでありましては——これは行政局の所管であるようでございますが、財政との関係その他においてもう少し精密的に計画的に考えるべきであって、予算が通りましてこういうような策定をけさの新聞で発表しておるので知ったわけでありますが、私の知った県を見ましても、何か思いつきといっては恐縮でございますが、計画性がないような感じがします。自治省として出しちゃったものはあれでございますが、今後こういうような点については、関係省との連絡あるいは具体的問題については、地域地域の特殊性というものを見て、画一的に一県二つとか一つとかいうことでなしに、私は全国的な視野から考えていくべきではないとか思うのですが、政務次官のお考えをお伺いしたい。
○砂田政府委員 市町村と各県とがそれぞれ相当な時間をかけて検討をしてくださったようでございます。幾つかの候補市町村圏がそれぞれの県であったようでございますが、御承知のように、本年度予算がああいうかっこうになっておりますので、各県から出てまいりましたものを、また各県と自治省との間で協議をいたしまして、先生お話のございました地方生活圏との関連の問題もございますので、自治省といたしましては、建設省との横の連絡をとりながら決定をしたものでございます。ただ、ことしだけで過疎決定が終わるものではございませんで、私どもといたしましては、少なくとも本年度決定をいたしましたものはモデル的なものというふうに考えているわけでございます。人口その他相当幅がそれぞれあるようでございますけれども、これから毎年だんだんこの数をふやしてまいりました場合には、その地域の面積的なそれぞれの格差、人口的なそれぞれの格差というものも、やはりこの程度のものが上限、下限になっていくのではないだろうか。先生おっしゃるようなそれぞれの地域的な特性がございますから、この程度の幅の中でおさまりながら毎年数がふえていくものではないだろうか、こういうふうに考えておるわけでございます。 ただ、他省との連絡等まだ十分済んでいるわけではございませんので、実施が来年度からになりますので、他省とも横の密接な連絡を十分とりながら、県あるいは市町村の御意向の線に従ってやってまいりたい、こう考えております。
○古屋委員 それでは、この問題につきましては、この指定個所の一覧表と、それから、どういう指定をしたか、指定基準というものを至急出していただいて、その後またそれによって質問をさしていただくということで、この広域圏の問題は一時留保さしていただきます。 中部圏のさっきの続きでございますが、先ほど過疎あるいは過密、地域格差という問題に対してどういうように開発整備の段階において対処するかということをお伺いしたのでございますが、次に、わが国の産業経済の発展はきわめて著しいものがありまして、昭和六十年には現在の四倍ないし五倍の規模に達するといわれておりますが、中部圏の産業の発展動向をどのように考えておるか、この点を中部圏からお伺いしたいと思います。
○小林政府委員 ただいまお話がございましたように、新全国総合開発計画におきましては、昭和六十年の国民総生産は昭和四十年に対して四倍ないし五倍というように予測をいたしております。現在中部圏の産業活動を工業出荷額等の指標によって見てみますと、大体全国に対しまして二〇%程度のシェアを占めております。しかしながら、今後二十年間におきましては、首都圏、近畿圏はかなり過密でございますし、中部圏はその中間にございますので、交通通信施設をはじめとする産業基盤施設の整備によりまして、現在まだ開発余力が相当ございますので、昭和四十年の二倍半程度、対全国シェアにおきまして二二%程度のものになると予想しております。
○古屋委員 基本的な構想につきましてはその程度にいたしまして、次に施設計画についてお伺いいたすのでございますが、中部圏のみならず、その他におきましても、人口及び産業の都市集中に伴いまして、道路とか港湾というような産業基盤施設、あるいはまた、上下水道のような生活環境施設などの整備の立ちおくれが目立ってきておるのでありますが、中部圏におけるこういうような産業基盤施設、生活環境施設の整備状況についてお伺いをいたします。
○小林政府委員 中部圏全体として見ました場合には、首都圏、近畿圏にはさまれておりますので、全国的に見ますれば道路その他の状態は平均以上と考えられます。たとえば、道路の舗装率をとってみますと、全国平均の国道の舗補率六七%に対しまして、昭和四十二年現在で中部圏が七三%、県道が全国二一%に対しまして二七%というように、ある程度上回っております。これは愛知県、静岡県等の先進地域が非常な過密地域でございまして、こういうようなところの整備が進んでいるためでございます。それから、生活基盤施設をとってみますと、たとえば公園について見ますと、全国的には一人当たり一・二平方メートル程度の都市公園でございますが、中部圏におきましては一・二七平方メートルと全国をやや上回っているということでございます。一人当たりの行政投資額を見ますと、全国平均は三万一千円でございますが中部圏が三万四千円。この内訳を産業基盤と生活基盤に分けてみました場合には、産業基盤におきましては、全国平均が一万三千円に対しまして、中部圏は一万七千円。これに対しまして生活基盤のほうにつきましては、全国平均が三千五百円に対しまして、中部圏が二千五百円。産業基盤につきましては全国をある程度上回っておりますが、生活基盤につきましては全国を下回っておるということができます。
○古屋委員 その意味は、産業基盤は全国平均を上回っているが、生活基盤は全国平均よりはるかに足りないという点は、これをひっくり返しますと、どういう対策を今後とるべきであるか、お考えになりましたか。
○小林政府委員 中部圏の開発が非常に早いスピードで行なわれまして、産業開発に追っつくのが精一ぱいであるということから、産業基盤投資が非常に多かったかと思います。まだまだ東京、大阪——首都圏、近畿圏のように過密というような声はそれほど出てまいりませんけれども、たとえば中部圏におきましても、四日市地域というようなものは公害の代表的地域としていわれておりますので、産業基盤施設の整備は、今後はまだまだ進めていかなければなりませんけれども、あわせて生活基盤の整備につきましても、今後並行して力を入れていかなければならない、かように考えます。
○古屋委員 いまの点につきまして、産業基盤施設と生活環境施設などの整備の立ちおくれをよく認識してこれを整備する必要がありますので、そういう資料をひとつこの次までにつくっていただきたいということをお願いいたします。 それから次に、中部圏のようなところの開発整備にあたりましては、圏域内の循環交流を円滑にする根幹的な交通体系の整備をはかることが必要であろうと思いますが、道路あるいは鉄道というような交通体系の整備につきましての計画をお伺いいたします。
○小林政府委員 交通体系の大まかなネットワークといたしましては、東京、大阪——首都圏、近畿圏にはさまっておりまして、歴史的に見ましても、東海道、北陸道、東山道というのが日本全国の交通の要衝に当たっております。こういう東西の交通は今後ともさらに増大をすると考えられますので、新幹線方式の鉄道の整備ということで、東海道方面のみならず日本海方面にも整備をする必要があろうと考えておりますが、さらに自動車交通に対処いたしますために、高速自動車国道の整備というのがやはり東海道方面のみならず中部山岳地帯及び北陸地域において整備をされる必要があります。現に中央道、北陸道等の整備が着々進んでいるわけでございますが、ただ、従来地勢的な関係、歴史的な関係からまいりまして、日本海側、太平洋側、中部、この三地域を相互連絡いたします南北の交通路が非常に弱い。これが中部圏の実態であります。内部的な経済交流を非常に阻害いたしております。これは日本で一番高い中部山岳地帯という自然の障害がありましたのが一番大きな原因でございますが、最近経済の交流が非常に盛んになりましたし、さらに土木技術等も進んでおりますので、今後は東西交通整備とあわせまして、南北の根幹的な交通体系の整備をはかることが特に重要かと考えております。
○古屋委員 これらの施設計画を実施するにつきまして所要の資金見込みはどの程度でありますか、その点をお伺いいたします。
○小林政府委員 建設計画はただいま県で作成中でございますので、これについて正確な数字は現在十分確定しておりませんが、中部圏の基本計画の具体的な施設名が載っておりますものにつきまして試算をいたしますと、これら根幹的事業の実施に要する資金所要額は、通常公共団体の行なうもののほかに、国鉄、電電等の行なうものも含めましておおむね昭和六十年までの所要資金六兆円というように考えております。ただし、現在基本計画に載っておりませんようなもので、各県がつくっております建設計画になりますと、これよりもさらに小さいそれぞれの地域の施設整備が加わってまいりますので、この六兆円を多少上回る程度の資金が必要かと考えます。
○古屋委員 次に、中部圏で、工場等の制限を行なう考えについてお伺いしたいのであります。近畿圏、首都圏では許可制というようなことになっておるようでございますが、東海三県におきましては、最近工業の立地が非常に盛んでありまして、この趨勢はまだ当分続くものと考えられるのでありますが、中部圏におきましては、首都圏、近畿圏におけるような工場の制限区域の制度というものを設ける考えがあるかないか、その点についてお伺いいたします。
○小林政府委員 東海三県におきましては、御指摘のとおり工業立地が非常に盛んになりまして、昭和三十七年から四十年までの一定規模以上の全国の工場立地件数をとってみますと、三十七年から四十年まで愛知県が連続して全国の一位を占めております一しかし四十一年以後、ややこれが頭打ちになりまして、昭和四十一年におきましては、全国で第三位でございまして、三十七年から四十一年までの大体の工場立地件数を見ますと、全国の一割をやや上回る程度の工場立地がございます。 御承知のように、首都圏、近畿圏では、東京、大阪等の既成市街地の一部につきまして、工場の制限が行なわれておりますが、従来中部圏の名古屋を中心とする地域につきましては、まだまだ開発余力がある。したがって、現段階においては、これを法律をもって制限を実施する必要はないというように考えられておりましたが、最近の情勢から考えますと、そろそろ工場等の制限についても検討をする段階ではないかというように考えております。大体最近におきます工場立地の動向を見ますと、名古屋市内というようなものにつきましては、むしろ工場が外へ疎開していく状態が出ておりますので、はたして法律をもってこれを制限し、さらに促進を制限をする必要があるかどうかという点について検討いたしたい。しかし、少なくとも現にあります工場が外に分散することについては、行政的措置をもってこれを誘導するのが望ましいと思います。
○古屋委員 先ほど小林次長おいでの前に、自治省のほうにお伺いしたのでありますが、この法律案で「政令で定める区域」、名古屋市の中央部というお話がございましたが、おそらく首都圏、近畿圏の既成市街地区域に相当するものではないかと思うのでありますが、具体的には政令でどういうふうに定められようとしておるか。名古屋市の旧市内というのか、あるいは中央部というのか、どういうお考えだか、その点をひとつ中部圏のほうからお示しを願いたい。
○小林政府委員 これは財政援助の対象からはずす地域でございまして、積極的に今後公共施設の整備、そして都市施設の整備を、特別な財政援助をしてやっていく必要がない地域、こういう地域でございます。御指摘のように、首都圏におきます既成市街地、近畿圏におきます既成都市区域に相当するものを政令の内容として考えております。具体的には、従来の首都圏、近畿圏におきます既成市街地で、名古屋市と非常に似ております状態の都市、具体的には横浜市、大阪市というようなところと比較をいたしまして、大体人口密度が同等程度のところをとりたいというように考えております。これは今後関係省と具体的には協議をしなければなりませんが、大体そういうところをとってみますと、昭和三十年の町村合併前の旧名古屋市の区域の前後、多少の出入りはございますが、大体その前後の地域が対象になろうかと考えております。
○古屋委員 この政令はいつごろきめられる予定でございますか。
○小林政府委員 法律が施行になりましたら早急に制定いたしたいと存じます。
○古屋委員 大体三十年の名古屋市の旧市内ですから、三十年ごろの状況ということで若干の変更はあるという話でありますが、地元にとっては相当大きい問題でありますから、希望といたしましては、法案の審議中にもう少し具体的なお見通しをお知らせ願いたいと思います。
○小林政府委員 これは具体的に申しますと、それぞれの大宇とか、学区というようなところを拾っていかなければなりませんので、地点につきましては、現在直ちに結論が出ないかと思います。旧名古屋市の区域よりある程度広い地域というようにお考え願いたいと思います。航空写真等で見まして、家が相当立て込んでいるなあという地域は大体「政令で定める区域」ということになると思います。
○古屋委員 最後に、昭和四十二年七月の建設委員会におきましての附帯決議がございまして、その中に「国は、中部圏内における都市整備区域等の建設事業及び保全区域の整備事業を円滑に実施するため、その財源の裏付け確保に努め、地方債の増ワク、金融のあっせん等について適切な措置を講ずること。」という附帯決議がございますが、保全区域については、どういうふうに財政措置はなっておるか、この附帯決議の推移については検討中である、あるいは具体的にこういう措置を講じたということを報告願えるか、その点をお伺いしたいと思います。
○小林政府委員 保全区域につきましては、先ほどお答えしましたように、まだ整備計画ができておりません。これは保全区域の整備をどのようにしていくかという手法につきまして現在検討中でございます。したがいまして、まだ財政当局に対しまして、中部圏としまして特別措置を要求する段階にきておりません。大体、現在の作業状況から申しますと、今年度及び来年度におきまして、保全区域の整備の手法につきまして、一応の結論を出し、必要があれば国会にも御審議を願いまして立法をし、それとあわせて財政上の特別措置を財政当局と協議をいたしたいと思います。
○古屋委員 よその省との関連において、まだ若干質問をしたい点がありますが、一応きょうの質問を終わらせていただきます。
○鹿野委員長 関連して大石八治君より発言を求められております。これを許します。大石八治君。
○大石(八)委員 法律の適用期間のところですが、昭和四十一年度から昭和五十年度までと現行はなっているわけで、中部圏はあとから入った。そうすると、この財政特別措置を受ける期間が首都圏、近畿圏に比べて短期間になる、平等ではないということに相なると思うのですが、この点はどうお考えですか。
○佐々木説明員 現在の首都圏、近畿圏に対します財政の特別措置は、近畿圏の基本整備計画がおおむね昭和五十五年度、また、首都圏におきましては五十年度を目途に作成されておりまして、道路、街路、港湾等の公共事業は先行的に実施されることになりますので、昭和五十年度までの事業について適用しようということにいたしております。 御承知のように、この中部圏の基本計画は、目標年次昭和六十年度ということになっておるのでございますが、この特別措置は、とりあえず既存の財政特別措置の体系にそのまま乗せることにしたものでございます。それで、今後の中部圏のいろいろな建設計画の進捗状況なり、あるいは地方負担の状況等を見まして、財政の特別措置の期間につきましては、その時点におきましてその適用期間について検討をいたしたい、かような考え方でございます。
○大石(八)委員 ブロック根性を出して申しわけないけれども、その時点でずっと延びるというふうになると、延び方の適用がまた不平等になる。少しブロック的根性を出し過ぎて申しわけないのですが、そこらは均等の適用が受けられなければならないというふうに感じますので、そういう五十年度の時点で、さらに、中部圏の場合は六十年度という問題もあるわけですが、それは是正されるんだ、五十年度のところは五十年度へいって延長されるんだということは、いま確約していただけるものだと思うが、それが第一点。 そして、そこでまた延びると、首都圏もそれへ入ってくる。そうすると、こういうふうになっていかなければおかしいんじゃないかというふうに考えますので、ひとつその二点を頭に置いていただきたいと思うのですが、ちょっと答弁をお願いしたい。
○佐々木説明員 中部圏の基本整備計画というものがいま策定段階でございます。そうしてまた、今後この基本計画に基づきまして各種の建設計画がそれぞれ進められるわけでございますが、それらの進渉状況なり、あるいは地方負担の状況等を見まして、財政援助の扱い方につきましては検討してまいりたいと思っております。その際におきましても、他の地域との特別措置の適用上の不均衡ということはないようにしてまいりたい、かように考えておる次第でございます。
○鹿野委員長 この際、暫時休憩いたします。 午前十一時四十三分休憩 ————◇————— 〔休憩後は会議を開くに至らなかった〕