地方行政委員会 第42号
- 発言数
- 285 件
- 登壇者
- 11 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1969/06/24
会議録
○鹿野委員長 これより会議を開きます。 新東京国際空港周辺整備のための国の財政上の特別措置に関する法律案を議題とし、質疑を行ないます。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。小川三男君。
○小川(三)委員 質疑に入る前に委員長に申し入れしておきたいのです。というのは、先ほどから理事会で時間の制限や何かについて論議されているようですが、時間の制限は一切やってもらいたくない。それから、中途での質疑の打ち切りや強行採決、そういうことは絶対にやるべきでない。あなたと、それからここに細田理事がおりますから、特に御両所に申し入れしておきます。
○鹿野委員長 小川委員に申し上げます。 時間の制限その他の権限は委員長にございます。委員長は適宜に判断をしてやります。ただ、円満を期するために、理事諸君と相談して、あなたの趣旨を十分尊重して進めますから、御了承願います。
○小川(三)委員 この問題について――自治大臣はいない。じゃあなたからでも……。成田に国際空港をつくるという推進本部があります。この推進本部を構成している省はどことどこですか。
○砂田政府委員 管理省庁が運輸省でございますので、運輸省から説明させます。
○小川(三)委員 構成している省です。各省が参加しているでしょう。その参加している省はどことどこか。推進本部長は運輸大臣だけれども……。 〔委員長退席、細田委員長代理着席〕
○砂田政府委員 関係しております役所は、省庁を全部申し上げますと、本部長が、ただいま小川先生がおっしゃったように、運輸大臣、それから副本部長が内閣官房の副長官、運輸省の政務次官、事務次官、それから本部員を構成しておりますのが運輸省、首都圏、内閣審議室、経済企画庁、大蔵省、厚生省、農林省、通産省、郵政省、労働省、建設省、自治省、それに千葉県、公団、こうなっております。
○小川(三)委員 この問題について、推進本部長は運輸大臣ですが、現地について一体どういうような認識と把握を持ってこの事態に対処しているのか。その認識と把握のしかたによって非常な大きな問題になり、また差異が起こってくるという点で、まず根本の認識を伺っておきたい。現地をどう把握しているか。 〔細田委員長代理退席、委員長着席〕
○砂田政府委員 自治省といたしましては、ただいま御審議願っておりますこの新しい財政措置をいたします法案に関連をいたしまして、中央の関係省庁との協議、さらに地元の千葉県、市町村の意向等を十分伺いました上、各省関係を詰めまして今回の法案を作成をいたしました。そういうことでございます。
○小川(三)委員 ぼくの聞いていることは、現地の実情をどう把握しているかということをまず伺っているのです。あなたのいまお答えになられたのは、これに対処する政府側の構成をお話しになった。そうでなく、現地の実情はどうなっているのかという点を伺っているわけです。
○砂田政府委員 自治省といたしましては、ただいま御審議を願っております法案の内容について計画を詰めてまいらなければなりません。そういう意味合いから、地元の財政措置を要する事業等につきまして、千葉並びに関係市町村、それぞれの事業に直接関係をいたします中央の各官庁、こういうところと十分な協議をいたして詰めたわけでございます。小川先生のただいまの御質問は、自治省が所管をいたしております財政的な措置以外の問題も含めての御質問であるとしますならば、これは実施本部のほうからもお答えをさせていただくのがいいんではないかと思います。
○小川(三)委員 その問題はあとでもう一度やりますから……。 その前に、丸居さんに伺っておきます。現在使用されている最大の機種は何という機種ですか。
○丸居説明員 DC8という飛行機でございます。
○小川(三)委員 それでDC8は、自重が幾らで、最大満載の積載人員は幾らか。それと満載の場合の燃料。
○丸居説明員 DC8は新しい型が今度あるのですが、いま一番たくさん使っておりますDC8の五五型というのでちょっと申し上げますと、乗員が三名、それに乗客が百五十八名乗ります。それから離陸最大重量でございますが、これは約百四十七万トン。積載燃料の資料はちょっと持ち合わせておりませんので、あとで御連絡させていただきます。
○小川(三)委員 それではあなたのほうから提出してください。これはきょうあなたがお持ちにならなかったら出してもらわなければなりませんが、ジャンボの自重、それから積載人員、燃料、それからSST、コンコード、この三つの機種について資料を出していただきたい。いまあればいま答えてもらうほうがいい。
○丸居説明員 SSTのほうはまだはっきりいたしませんので、現在こういうものがつくられるはずだという程度の資料でございましたら、ここにはいま持ち合わせませんが、後刻お届けさせていただきます。 それからボーイング747でございますが、これは一応できておりますので、資料がございますのでお答えいたしますが、乗員が三名に対しまして、乗客が四百九十、それから最大離陸重量は約三百二十一トンでございます。それから燃料その他はちょっとございませんので、あとで届けさせていただきます。
○小川(三)委員 ジャンボ、SST、それからコンコードの自重と満載積載人員、それから機種の長さ。
○丸居説明員 機種の長さは、いまわかっておりますが、ジャンボは六十九・八メートルでございます。
○小川(三)委員 自重は。
○丸居説明員 自重というのは、いまちょっと持ち合わせありませんが、さっき申し上げましたように最大離陸重量というのが飛行機で非常に重大な問題で、これが滑走路にかかります圧力ということになりますので、それは先ほど申し上げましたように約三百二十一トンでございます。
○小川(三)委員 このジャンボは日本航空その他からすでに発注してありますね。発注してあるのですから、その機種の持つ性能や燃料の積載量や、そういう資料はあなたのほうにあるはずですね。ないのですか。
○丸居説明員 ジャンボはあります。いま申しました747がジャンボでありますから、ジャンボのほうはございます。ただ、いま私は手元にちょっとその資料を持ち合わせませんので、あとでお届けいたします。 それからSST、USSSTというほうは、ただいままだはっきりしたことはわかっておりませんので、あまり詳しい資料はお届けできないかもしれませんですが、わかっておる範囲において届けさしていただきます。
○小川(三)委員 委員長、いまの資料を全部運輸省のほうから出さしてもらいたい。
○鹿野委員長 小川委員の要望の資料を出すようにしてください。
○丸居説明員 承知いたしました。
○小川(三)委員 これは飛行場部長に伺いますが、成田空港をつくろうとしている飛行場の標点は、緯度で何度の位置に標点を置いてあるか。
○丸居説明員 飛行場の標点は、北緯三十五度四十五分五十秒、東経百四十度二十三分二十七秒、標高四十一メートルでございます。
○小川(三)委員 その位置は三里塚のどこになります。たとえば宮内庁の牧場の中でいえば、牧場のどの辺の位置か。(「地図で見てもらえばいいじゃないか」と呼ぶ者あり)じゃ、それはいいです、あとで見ます。 それでは、これは丸居さんお答えいただきたいのですが、この標点を中心に半経四千メートルで描いた円周の中に及ぼす影響はどうであるか。
○丸居説明員 影響とおっしゃるのは、騒音の影響という意味ですか。
○小川(三)委員 いや、騒音の影響その他あらゆる影響があるでしょう。
○丸居説明員 さしあたって、飛行機がそこへ設置される場合の影響といたしましては、どういうふうな見方で見るかでございますけれども、まず制限表面というものができます。ちょうど四千メートルですと、水平表面という制限表面が法律上かかることになっておりますが、これは四十五メートルの制限表面ができることが一つの大きな影響ではないかと思います。それから滑走路の前方につきましては、進入表面という制限表面がかかってまいります。これは滑走路の末端から五十分の一で三千メートルの長さに進入表面がかかってまいります。その二つが一番大きな影響ではないかと思います。
○小川(三)委員 あと、あなたに伺わなければならないのは、この官報に出ている第七の半径四千メートルで描いた円周の地上に及ぼす影響を私は聞いているわけです。 それからもう一つは、延長進入表面で、進入表面の内側底辺からの水平距離が一万五千メートルの周辺があるでしょう。これはあなたのほうで出した官報ですから。全部出ている。それと、さらに十六の円錐表面、投影面が当該標点を中心にして一万六千五百メートルの半径で水平に描いた円周、それから十七は外側水平表面で、その投影面が飛行場の標点を中心として二万四千メートルの半径で水平に描いた円周、こういうようにあなたのほうで官報で発表しておりますね。この各一万六千メートル、二万四千メートルというような半径の中に及ぼす影響を聞いているんです。
○丸居説明員 ただいま先生がおっしゃいました制限表面は、そのとおりでございまして、その制限表面を越えて、たとえば煙突であるとか、あるいはその他塔であるとかいった高いものがその進入表面の上に出るとか、あるいは水平表面の上に出るとかいうことのないように制限表面というものをきめておりますので、そういう高いものがそこに建てられないという影響が出てくると思います。
○小川(三)委員 それはあなたのほうの飛行場維持管理の上で必要な部分をあなたは言っている。私の聞いているのは、その中で人に及ぼす影響や家畜や植物やそういうものに及ぼす影響はどうかというのです。
○丸居説明員 飛行場が設置される場合に、一番飛行場をつくるためにきらわれるのは、御指摘のとおり騒音だと思います。進入表面の下といったようなものはかなり騒音の程度が高いことは、もう御承知のとおりでございます。しかしジェット機というのは、騒音がその直下においては非常にやかましいのでございますけれども、幅広く横にわたる騒音というものは比較的少のうございますので、この四千メートル四方全部に非常に大きな耐えられないような騒音が行き渡るというふうにはあまり考えてないのでございますが、このジェット機が通ります直下というのは相当大きな騒音があるものというふうに考えております。 それから、いまおっしゃいました家畜とか人間に及ぼす悪影響はどうかというお話でございますが、これは防衛庁がいろいろ研究したのを見せてもらったのを、私はそのまた聞きなんでございますけれども、鶏の卵を産むのが少なくなるのじゃないかというふうな話も聞いたのでございますが、それはすぐなれてさほど大きな影響はないのじゃないかというふうに聞いておるわけです。それから牛について乳の出が少なくなるのじゃないかという心配があって、それのほうも調査されております。一時は確かにそういう現象があらわれるけれども、しばらくすると、これに対してもかなりなれるという結果が出ておると聞いております。人間に対しましては、その直下につきましてはかなり大きな騒音を及ぼしますので、なかなかその直下は住むにたえないというふうなことがありますので、そういう点に対する対策といたしまして騒音防止法というのをつくりまして、立ちのきであるとかあるいは防音施設の補助をするというふうな対策をとるようにいたしております。
○小川(三)委員 ここに出ておるでしょう。あなたのほうの出してある官報の中に、半径四千メートルで描いた円周があるでしょう。それから内側底辺から水平距離で一万五千メートルで描いた部分、さらに一万六千五百メートルで描いた部分、その最終円形では半径二万四千メートルで描いた円周があるでしょう。これの中に及ぼす影響を聞いているのです。全然無影響であるということは言えないでしょう。われわれがさっきあなたに資料を出してもらいたいというのは、SSTやジャンボのような超音速機の大型の飛行機を飛ばす場合に、この半径の中に及ぼす影響はどうかということを聞くためにその資料を提出してもらいたいと言っているのです。
○丸居説明員 ここに書いております水平表面、これは標点を中心として半径四千メートルで描いた円周によって囲まれる部分というのが出ておりますが、さっき言いますように、これを水平表面という名で呼んでいるわけでございますけれども、その外側に先生のおっしゃるとおり外側水平表面というのがございます。しかし、この円周は騒音とかに関係のあるものではございませんで、これは航空機がいかなる場合にも安全に離発着できるように、その中には障害物があってはならぬ。たとえば飛行機が滑走路からスタートをいたしまして片発のニンジンがとまりますと一たとえば右のほうのエンジンが一つぱっととまりますと、右のほうへぐっと飛行機の航行がふれてまいります。そして上昇の率も多少低下してまいります。そういったことがございましても、間違いなく円滑にぐるっと回って返りまして、そしてもとの滑走路へ着陸できるように、安全を重ねた意味でとりました安全のためにとった表面、それを水平表面。 それから、ここは国際空港として非常にりっぱな飛行場なものでございますから、その上にもひとつ安全をとろう。しかもジェット機というかなり早い飛行機が入ってくるということで外側水平表面というものをまたその上にとっておる。その水平表面と外側水平表面が四千メートルと二万四千メートルの半径で描かれた線によって囲まれた部分なんです。そういうことなんであります。したがいまして、これは直接この範囲が騒音がかなりひどいという意味の半径で描かれた線ではないのでございます。
○小川(三)委員 それはあなたの独善だよ。飛行機が飛ぶためにその半径が必要であるというのはわかっています、あなたの言われる。それが下に住んでいる人間に及ぼす影響はどうかということを聞いているのです。全然無影響であるということはあり得ないでしょう。 それでは、あなたにさらに聞くが、この二万四千メートルの半径で描いた場合、九十九里の海岸から外へ出ますね。じゃ聞きますが、成田の飛行場の標点はゼロになるわけでしょう。ゼロでしょう。そうすると、二万四千メートルの上空へ差しかかった場合の飛行機の高度は幾らでしょう。
○丸居説明員 ちょっと私存じませんので、あとで専門家に聞きまして資料としてお届けしたいと思います。
○小川(三)委員 こうやって審議しようと思ったって、資料も何も全然ないでしょう。これじゃ、時間がどうこういったってやりようがないのです。いいですか。飛行場の標点は少なくともゼロですよ。ゼロですから、それから二万四千メートル離れた位置で飛行機の高度というものがあるでしょう、たとえば千メートルであるとか、あるいは二千メートルであるとか。五十分の一の角度で入ってくるというならば、あなた計算は出てくるはずでしょう。したがって、私の聞いているのは、この二万四千メートル、あなたのほうではこれは飛行機の安全のためにのみやった水平表面だと言うけれども、私は下に住んでいる者の影響を聞いているのです。したがって、ゼロのところまで来るには高度を下げてくる。下げざるを得ないでしょう。その高度を聞いているのです。半径二万四千メートルの位置に差しかかったときの飛行機の高度は幾らか。
○丸居説明員 いま先生御指摘の二万四千メートルの円周の範囲ならどこからでも飛行機が入ってくるというものではないのでございまして、さっきからお話しいたしますように、この二万四千メートルの円周で描いている範囲というのは、飛行機が離陸のとき万一片発でエンジンがとまりまして、これがふらふらとして回りましても、そこに障害物のないようにということを配慮した、つまり制限表面なんであります。 そこで、飛行機がそんなにしょっちゅう片発でとまるわけでも何でもありませんので、たいていの場合進入経路を通りまして飛行場に着陸するわけでございます。その進入経路で言いますと、これは普通の場合でございますけれども、大体二方四千メートルの端くらいで二千四百メートルくらいな高さにあるものと思われます。
○小川(三)委員 この水平表面はあなたのほうで飛行機の安全のために描いた、それはわかっておるが、私の言っているのは、問題は、それじゃ太平洋のどこそこの位置で高さ幾らだと聞いてもしかたがないから、そこで二万四千メートルのあなたのほうで描いているこの水平表面の位置で入ってくる場合の飛行機の高度は幾らかと聞いているのです。そうでしょう。そうすると海岸へあがってきて、あがってきたところで松尾町がある。隣には横芝町がある。その次には芝山町があります。したがって、飛行機は高度を下げてくるわけですから、芝山町の中心部に差しかかったときにその高度は幾らか、それを聞いておるのです。それを出してこなければ地元に及ぼす影響というものが出てこないでしょう。ぼくが教えなくてもあなたのほうで出すべきです。だってあなた、成田空港の中心はゼロでしょう。ゼロから二百、三百、五百というような高度で逆算したら出てくるでしょう。それが地上に及ぼす影響はどうかということを聞いておるのです。
○鹿野委員長 ちょっと政府委員の方、そうした技術的な問題について、もしも答えが十分でなければ、専門の方を連れてきてお答えするようにしたらいかがですか。
○丸居説明員 飛行機は、普通の場合には大体十分の一の角度でもって上がります。滑走路が四千メートルございますから、発進いたしましてから普通のDC8ですと大体二千メートル弱ぐらいで離陸いたしますが、あと滑走路が二千メートルございますから、滑走路の端では二百メートル程度は上がっておるだろうと思います。それから芝山町までの距離をちょっと捕捉いたしておりませんので、いま専門の者を呼びまして、あとでもう少し詳しくお答えさしていただきたいと思います。
○小川(三)委員 私がそれを聞こうとするのは、これに関連の空港整備のための法律が出ているでしょう。いま審議しているのですよ。この中には成田市、下総町、大栄町、多古町、芝山町、富里、一市六町村が影響の範囲内であるといって、この関連事業の適用の中に入っているのです。だから私が聞いているでしょう。飛行機が入ってくる場合には、半径二万四千メートルの位置ではどういう高さにあるかということを聞いているのですよ。そうすると松尾、横芝の辺は、私が羽田で、名前は発表するわけにいきませんが、ある機長に聞いたら、大体千二百メートルぐらいになるのじゃないだろうか。あなたの言うのは二千メートル、千二百メートルというような高度で二万四千メートルの地点に差しかかって、そしてゼロの地点まで入ってくる場合だったら、あの付近一帯はごうごうたる騒音の真下になるのです。そうでしょう。自重五百トンもあるといわれているような――だから自重を求めているのはそれなんです。自重五百トンもあるようなものが飛んできて、ゼロの地点まで入ってくるのに、わずかに二万四千メートルしか距離がないのですから、それが地上に及ぼす影響は、これは出してみなければならない。その資料はどうしますか。
○丸居説明員 さっき申し上げましたように、いま担当の者を呼んでおりますので、参りましたらお答えできると思います。機長が千二百メートルぐらいと言われたかもしれませんが、私がここで大体計算したのが出ておりますけれども、二万四千メートルのところでは二千四百メートルの右向さというふうに一応考えられると思います。
○小川(三)委員 二万四千メートルでの高さですよ。高さをあなた言ったんでしょう。二万四千メートルの地点での高度は幾らですか。
○丸居説明員 二千四百メートルでございます。
○小川(三)委員 二千四百メートルでしたら、それがゼロの地点まで入っていくためにどんな角度で入っていきますか。五十分の一で通れますか。あなたのほうの発表は五十分の一と出ているのです。
○丸居説明員 これは離陸の場合の高さを申し上げております。着陸する場合はILSの角度に従って入りますから、ILSの角度が大体二・五度の角度になるのじゃないかと思っております。ですから二・五度の角度で進入していくことになっております。しかし、全備重量で飛びますためには出発のときが一番問題だと思いますので、いま出発のときの高度を申し上げたわけであります。
○小川(三)委員 あなたのほうから出してもらうのは、成田を中心にした飛行の経路図を出してもらう。入ってくるのは大体太平洋方面から入る、また、風向きやその他によって違うにしても、いずれにしても、半径二万四千メートルの地域内の人体に及ぼす、人間生活に及ぼす影響を、私はあなたのほうから聞かなければならないですよ。
○丸居説明員 承知いたしました。提出いたします。
○小川(三)委員 推進本部の本部長は運輸大臣ですね。この法律を提出した主管庁は自治省ですが、自治省で関連事業の範囲内において、この市町村にこれは限定しているのですか。これ以上は一歩も外へ出さないのか。この関連の範囲内というものを、どこに押えていますか。これは行政区画の単位で押えてあるのか、それとも距離その他で押えてあるのか、影響の及ぼす実態を調査した上で押えてあるのか。
○砂田政府委員 関連事業を実施本部で固めてまいりますが、関連事業がきまりまして、その関連事業の中に含まれる市町村、そういうことで範囲がきまってきたわけでございます。
○小川(三)委員 関連事業に含まれない範囲内とはどういうのですか。
○砂田政府委員 含まれます。
○小川(三)委員 そうすると、その含まれる範囲内というのは、何を基礎にして限定したのかということを聞いているのです。
○砂田政府委員 小川先生が、市町村の行政区画ということを先にきめてかかったのかというふうなさっきお話でございましたから、実施本部で関連事業そのものを先へ詰めてきめていったわけでございまして、したがって、その関連事業に含まれる市町村ということで市町村の名前が上がってきているわけでございまして、市町村の名前を先にしてその区域をきめてかかったわけではございません。先生いま御議論になっております騒音の問題も、もちろん含まれた問題でありますが、そういった関連事業そのものを実施本部で煮詰めてきて、その関連事業に関係をした市町村という市町村の固有名が出てまいったもので、市町村の区域を先にきめたわけではございません。
○小川(三)委員 そうすると、関連事業の範囲があるでしょう。時限立法でもあるし、無制限に関連を広げるわけにはいかないでしょう。そうすると、限定された関連の中ですね。この限定を何の基礎で限定したのか。
○砂田政府委員 それは実施本部を構成しております各省庁、これと地元の千葉県、関係市町村とのいろいろな懇談の中からきまってきたことでございます。したがいまして、そのきまり方の細部につきましては、実施本部の担当省のほうからお答えをいただいたほうが正確かと思います。
○小川(三)委員 実施本部の担当者は丸居さんですか。
○丸居説明員 この関連事業にいろいろ意味があると思うのでありますが、飛行場をつくりますときには、そこに非常にたくさんの人が出入りをするようになる、そこでその道路が非常に混雑する、したがって、その道路対策を講じなければならぬということが一つでございます。それから、一カ所にたくさんの土地を必要といたしますので、農民の方々にこれらのものを供出していただかなければならぬ。あるいはたくさんの水が出る、そこでたくさんの水を使うから水の供給が必要になる、あるいは排水が必要になる、そういうことで排水施設を一緒に考えていかなければならぬ。あるいは汚水の処理についても、町とともに一緒にやっていかなければならぬというような面がございます。そういう面と、もう一つは、先生先ほどから御指摘の騒音対策上の問題、そういう問題がありますので、そういう問題を、いろいろな見地から実施本部で総合的に検討いたしまして、それぞれの見地から、ただいまここに提案になっておりますような地元対策としての特別立法措置をお願いしたような次第でございます。 それから騒音の問題でございますけれども、飛行場が直接与えます騒音につきましては、先ほどちょっと申し上げました騒音防止法ができておりますので、たとえば騒音防止についての工事をなさる場合にはこれを補助する、それから立ちのき補償をするといったように、飛行場そのものが原因で、それが直接責任であるというものにつきましては、騒音防止法で補助なり物件補償をしていく、それから畑地かんがいのように、騒音地区に入ります部分で、騒音防止法によって飛行場が直接責任をとれないようなものにつきましては、農地の生産力の増強をはかって、それに対する対策を講じていくというふうに分けてございます。
○小川(三)委員 いまの実施本部の担当官としての丸居さんんの答えでは、この関連事業は、一体飛行場建設のための関連事業なのか、それとも地域住民の生活の向上やなんかのための関連事業なのか、いずれに力点を置いてこの計画をしたのですか。
○丸居説明員 先ほど御説明申し上げましたように、これは両方のものがこの関連事業の中に含まれております。
○小川(三)委員 騒音防止法は、御承知のようにわずかの範囲で、あなたのほうから提示されたこの中には入っていないのです。側面でわずか六百メートルで、延長で二千メートルでしょう。その範囲内以外で他に騒音の影響がないのかどうか。先ほどから聞いているのは、二万四千メートルの位置で入ってきた飛行機は高度を下げなければ、ゼロの点には到達しないんですよ。そのためには、千メートル、八百メートル、五百メートル、三百メートルというふうに飛行機は入ってくるでしょう。その影響というものを考えなければならない。たとえば自重五百トンもあるようなものが千メートルの上空を飛んでいたら、その下には大きな影響を与えるでしょう。その影響の範囲内というものは、飛行場との関連の範囲内ではないのですか。
○丸居説明員 確かに騒音防止の範囲というものは限定されてございます。したがいまして、この畑地かんがいの範囲というものは、二キロ、六百より広くきめております。そういうことも、やはりいま先生のおっしゃったようなことを考えて、その特別立法というものは考えられておるわけでございます。 それから、遠い、騒音の影響はあるけれども、比較的影響の少ないというところについては、これは文明の進歩に伴うものなので何とかひとつごしんぼういただくよりしようがないのではないかという範囲のものもやはりあるのではないかと思います。騒音防止法の範囲でまず対策を講じ、続いて二キロ、六百というものの買い上げ措置を講じ、そしてその範囲の外に畑地かんがいをしてその対策を講ずるというところまでいま考えておる次第でございます。
○小川(三)委員 それでは、あなたのいま言われた畑地かんがいの問題だけにしぼって伺っておきたいのは、畑地かんがいをする場合、地元負担が一切ないのか。どこが事業主体になってやるのか。農林省ですか、空港公団ですか。どこが事業主体になって畑地かんがいをやるのか。それは地元負担は一銭もないのか。
○福澤説明員 お答えいたします。 騒音対策としての畑地かんがい事業につきましては、現在その事業の内容、それから地元の意向等を勘案して事業主体をきめるように考えております。いまのところ、国でそれを行なう、あるいは水資源開発公団等にそれをさすか、その辺のところはまだきまっておりません。 それから、この事業は、土地改良法に基づく仕事として実施をする予定にしておりますので、先生御承知のように、土地改良法は申請主義を中心といたしまして地元が負担をするようになっております。しかしながら、空港建設に関連する事業でございますので、そういう関係のものといたしましては、国が特別の高率補助をしたいと考えているわけでございます。
○小川(三)委員 どんなに高率補助をしようとも地元負担があるのでしょう。地元負担は否定できないでしょう。否定しますか。
○福澤説明員 ただいま申し上げましたように、受益という問題が当然からんでくる土地改良事業でございますので、地元負担は当然あるものと思います。ただ、いま申し上げましたように、国におきましては高率補助を適用するという形で負担を軽減したいと思いますし、また千葉県当局におきましても、そういう点につきまして特別の配慮をしていただくようなことも、今後の問題として検討いたしたいと思っております。
○小川(三)委員 これはどなたからお答えになっていただいてもけっこうですが、この飛行場の問題が始まってから、この周辺の市町村で飛行場を成田に誘致したいといって議決した市町村があったかどうか。
○丸居説明員 誘致するという議決はなかったように思います。
○小川(三)委員 それじゃ反対の議決は。
○丸居説明員 反対の決議があったところもございましたが、それはあとでまた取り消しになったりいたしまして、いまちょっと記憶がさだかでないのでございますが、そういうところもあったように思います。
○小川(三)委員 反対を議決したのは成田市、芝山町、これは取り消しておりません。反対は議決したが、あとで白紙に還元しただけです。取り消していません。誘致するために賛成を議決した市町村は一つもないでしょう。そこへ飛行場を押しつけておいて、なお地元が負担しなければならない理由はどこにあるのですか。
○丸居説明員 先ほど農林省からもお答えがございましたけれども、畑地かんがいの問題につきましては、現実に起こってまいりますその損失を補償するというものではございませんで、ある程度以上の騒音の発生が予想されます地区につきまして、畑地かんがい施設等をそこへつくりまして、農業収入の増大をはかって、騒音公害による迷惑を緩和しようという施策でございまして、土地改良事業法に基づく一般の土地改良事業として実施することにしたものでございますが、その騒音地区という特殊性を考慮いたしまして、地元対策上の見地から補助率を引き上げるということにしたものでございます。
○小川(三)委員 あなたのほうでそれほど畑地かんがいの問題にこだわるなら、畑地かんがいについて伺います。畑地かんがいに対する申請事業として申請されておる人員と面積はどれだけありますか。
○福澤説明員 まだ手続はとられておりません。
○小川(三)委員 じゃ農林省に伺いますが、畑地かんがいをしたら――畑地かんがいは騒音防止とは関係ないんですよ。畑地かんがいしたからといって、飛行機の騒音を免れることはできないのです。それはわかるでしょう。もし畑地かんがいして飛行機の騒音がなくなるのだったら、特許をとって世界各国に売り出したらいい。そうでしょう。国益になりますよ。ならないんですよ。けれども、畑地かんがいをして、そこでどういう指導や裁培をやるか。それは農民がやることなんだから別として、価格の保障はだれがするのですか。
○福澤説明員 ただいまの御質問の趣旨、ちょっとわかりかねますから、もう少し御説明願いたいと思います。
○小川(三)委員 あなたのほうでは、農民に騒音の被害を与えるから畑地かんがいによってこれを償おうというのでしょう。それだったら、当然に全額国庫で畑地かんがいをするべきです。申請事業としてなぜ農民が負担しなければならないか。被害をしょっておるのは農民でしょう。その被害者が負担しなければならないなんてばかなことはないです。被害者が罰金を払っている。しかもどのように畑地かんがいをやろうが、土地の基盤整備をやろうが、土地の改良をやろうが、価格の保障もしないいまの畑作の農業で、だれがこの保障をされますか。収入の保障をだれがするのですか。したがって、自分で金も負担し、畑地かんがいをやって、さらにつくった作物には何の保障もなかったら、農民はもう被害だけをしょっておるんでしょう。これは農林大臣にあとで来てもらって明確にしないといけない。それを言っておるんですよ。価格の保障は農林省が責任を持ってやるのかどうか。
○福澤説明員 畑地かんがい事業は、空港建設に伴う周辺の整備ができてまいります、それに対応するように、農民も対応するような施設を整備していかなくてはならないという観点に立って行なわれるものであります。
○小川(三)委員 農民が何でそれに対応しなければならないんです。成田へつくろうとする新国際空港について、農民が何で対応しなければならないんです。
○福澤説明員 空港の建設されることによりまして、空港周辺の情勢が非常に変わってくると思います。したがいまして、農民もそれに対応するような所得方式、所得を上げ、環境を整備するというような必要が生ずるものと考えます。
○小川(三)委員 それはおかしいですよ。農民が土地改良をし、畑地かんがいをしてやらなければならないのは、飛行場と関係ないですよ。飛行場がなくてもそうしなければならないですよ。それは農林省の責任ですよ。この関連事業なんてものは、飛行場をつくるために付近の農民をたぶらかしているんですよ。何で農民が負担しなければならない理由があるのか、地元の市町村が何で負担しなければならない理由があるのだ。これは関連事業を提出した主管局である自治省からお答えをいただきたいと思います。
○砂田政府委員 御指摘のように、土地改良事業に関連をいたします農民負担につきましては、御審議願っております本法が予定をいたしております高率補助をもっていたしましても、若干の負担が制度上残ることに相なっておりまして、これは土地改良事業という事業の性格上と申しますか、さらに地元農民の方々にやはりある程度の受益があります以上、現行制度のたてまえから地元負担の全額免除の措置は困難でございます。したがいまして、現行法がこうであるからということだけでほっておくわけにはまいりません。そういう現実の困難さがありますので、この点について事業実施の段階におきまして、農林省、水資源開発公団、千葉県あるいは地元土地改良区の方々、そういう間におきまして緊密な連絡をとりまして、当該事業が円滑に実施されるような方策を考えていく、こういうふうに実施本部でも決定をいたしておるところでございます。
○鹿野委員長 小川委員にちょっと申し上げます。 先ほどあなたが御要求なさいました技術的なむずかしい問題は、運輸省の航空局の泉管制課長が出席いたしましたから、どうぞ御質疑をくださるように……。
○小川(三)委員 管制課長に伺いますが、成田空港は、着陸する場合は、これは当然ゼロになりますね。したがって、私の聞いておるのは、水平面で二万四千メートルの地点に差しかかった場合――着陸する飛行機ですよ。その場合、高度幾らかということを聞いておるのです。
○泉説明員 御質問は、着陸の場合の高度でございますか、離陸の場合の高度でございますか。
○小川(三)委員 着陸の場合です。
○泉説明員 その日の風の状態、それから使います航空機の種類、その重量によりまして、二万四千メートルにおきます高度は若干変化いたしますが、いまの新空港で予想されます機種では千五百メートル以下になることはないというふうに推定をいたすわけでございます。これは着陸の際であります。 離陸の場合ですと、もう少し高い高度になるというふうに考えます。
○小川(三)委員 そうすると、平面で二万四千メートルの位置というと、太平洋側では九十九里の海岸線から外へ出るのです。私の聞いておるのは、その位置で着陸態勢に入ってくる飛行機の高度は幾らかというのです。
○泉説明員 現在、申し上げましたとおり、千五百メートルよりも低くなることはないというふうに推定をいたしております。
○小川(三)委員 そうしましたら、松尾町あるいは芝山町の中心部での高度は幾らですか。
○泉説明員 お答えいたします。 場所が、正確にこの地図ではわかりませんので、ほんとうに正確に何メートルかということを自信を持ってちょっと申しかねますが、大体六、七百メートルぐらいではないかというふうに推定をされます。ほんとうに正確な数字はちょっと申しかねます。
○小川(三)委員 そうすると、海岸に入って、これは芝山町の中心部で大体六、七百メートル、一体、自重五百トンもある飛行機が五、六百メートルの上空を飛んで、何の影響も与えないで済みますか。その影響を聞いておるのです。
○丸居説明員 五百トンというのは、まだ実績としてはできておりませんが、さっき申し上げましたようにボーイングのジャンボジェットで三百トン余りが最大自重量でございます。私は、離陸するときのほうが大きいと考えましたので、離陸するときのことでもってさっきお話しいたしました。これが二千四百メートルで、今度着陸のほうで説明がありまして千五百メートルというふうなことでありまして、食い違いがございますけれども、私は離陸のほうで申し上げました。 それから、どちらにしましても、その程度のところで騒音の影響がないというふうに申し上げるのは私は誤りだと思います。騒音の影響はあると思います。音がやかましいという影響があることは否定できないと思います。
○小川(三)委員 委員長に資料の提出をお願いしたいと思います。さっき申し上げました飛行機種による各自重、燃料の積載量、人員、長さ、そういうものを出していただきたい。 それからもう一つは、この法案を中心としてでいいですが、関連事業を行なう場合に、土地購入価格、それから物件の補償、この二点について建設省、農林省、水資源公団、日本道路公団、日本住宅公団、空港公団、千葉県は開発公社、北総開発局、それから関係自治体としては成田市、芝山町、富里村、下総町、大栄町、多古町、そのほかに国有鉄道、それから民営鉄道、民営でもやろうとしているのですから民営鉄道、それから千葉瓦斯、これは独占企業としてあの辺一帯に仕事を持っているわけですから、土地を買わなければ他人の土地に埋設ができませんから、したがってその土地購入価格、それから物件に対する補償、それから東京電力、以上全部の資料、土地購入価格と物件に対する補償の価格を出してもらいたい。
○鹿野委員長 ただいまの小川委員の御要望に対する資料の提出について、政府委員の方々、いかがです。出せるか出せないか言っていただいたら、こちらで善処いたしますから。
○丸居説明員 政府関係のものにつきましては、ほかの省とも御相談いたしまして、出せるようにいたしたいと思います。
○小川(三)委員 これは推進本部が……。
○鹿野委員長 ちょっとお待ちください。ただいまの小川委員の資料提出の問題について、政府委員のほうから政府関係のものは出す、こういうことでございました。後ほどその他の資料の提出問題については理事会などにおいて御相談申し上げ、そして解決いたしたいと思いますから、このように御了承願います。
○小川(三)委員 その点、東京電力、千葉瓦斯その他個々ばらばらに土地の値段が全部違うのですよ。政府に推進本部があって、推進本部長は原田運輸大臣でしょう。そうしてやっておきながら、各省、各公団の間で土地購入価格や補償が全部ばらばらなのです。だからそれを出してくれと言っておるのです。それから各自治体、これも自治省から自治体の土地購入価格や補償価格を出してもらいたい。それから、運輸省はもちろん国鉄と民営鉄道からは資料を出せるはずですから、それも運輸省としてまとめてもらいたい。いいですね。
○鹿野委員長 ですから、その残余のことはまた相談いたします。
○小川(三)委員 委員長、これがないとあとの審議ができませんから、どうしても出していただきたい。
○鹿野委員長 ですから、それは理事会で相談いたしまして善処いたしましょう。 〔「理事会でなくて、どうなんですか、出せる んですか」と呼ぶ者あり〕
○鹿野委員長 政府委員が政府のものだけ出すと、こう言っていますから、その他のものはよく御相談いたしましょう。 じゃ、質疑を進めてください。
○小川(三)委員 くどいようですが、二万四千メートルの位置から着陸するまでの二百メートルくらいの差で進入の地図をつくってもらいたい。どこの地点で高度何メートルになるか。これは離陸する場合も同じです。
○鹿野委員長 それはできるはずですから、出させましょう。
○小川(三)委員 これは出してもらいたい。 それから、地方行政委員会の調査室からこの資料が出ていますね。これは推進本部として、ここに提示されてある資料に基づいて、各市町村から出ているこの資料については十分検討されて、そうして各市町村ともこれは納得の上で、いまの補助率という問題を法案化してきたのか。
○丸居説明員 これは実施本部に県が入ってございますので、県を地元の代表という意味におきまして、実施本部としてとりまとめた次第でございます。
○小川(三)委員 ここに芝山町から出ているものがございます。こういったことを一体検討した上でやっているのか。芝山町からは東関東自動車道を芝山に入れてくれという要求が出ているでしょう。それから成田鉄道も、成田から芝山を通過して総武線に結んでくれという要求が出てます。一体あなたたちは、こういうことをできると考えているのか。
○南部説明員 お尋ねのうち東関東自動車道の関係につきましてお答えいたします。 東関東自動車道鹿島線の路線の決定に至りますまでには、この高速自動車道そのものの性格上、通過いたします各地点のそれぞれ非常にこまかな条件に適応して選定するということはいろいろ困難な事情がございまして、この通過を予想されます各市町村の地理的条件につきまして、もちろん地元の御要望についても一応考慮に入れながら、総合的にいろいろ判断いたしました結果、すでに法律に基づきます路線も決定いたしておりまして、現在すでに道路公団に施行命令が出て、実施中でございます。道路につきましては以上でございます。
○小川(三)委員 したがって、ここに出ている各市町村の要望は実現できないということでしょう。
○南部説明員 現在、東関東自動車道に関しましては、申し上げましたようにすでに決定して施行しておりますので、その決定に基づいて進めて、これを局部的にこの御要望のこまかい趣旨に対応して変更するということは、現時点におきましては困難である、できないというふうに考えております。
○小川(三)委員 現時点というと、じゃ先の時点では可能であるという可能性はありますか。はっきりしてもらわないと、現時点なんというと、先の時点では可能性があると考える。
○南部説明員 法律によります手続によりまして、理屈上申しますと可能だという理屈にもなろうかと思いますけれども、実態上は可能ではございません。
○小川(三)委員 そのように建設省は建設省で道路公団に仕事をやらせているわけです。そうすると、あとの各省、各公団ともみんなばらばらですよ。推進本部の機能というのは一体どこにあるのか。推進本部で全部まとめてあるのか。一体どうなんです。その点は推進本部から答えてもらいましょう。
○丸居説明員 先ほど来申し上げますように、推進本部は関係の各省と千葉県も入っていただきましてその上で相談をいたしましてきめましたが、大体地元の御要望は千葉県のほうで代表して御意見を述べていただいておるように感じております。
○小川(三)委員 そうすると、千葉県当局は、この要望書を出してきておりますけれども、これはいま言われたように、この法案の範囲内において了承したわけですね。
○丸居説明員 千葉県には了承していただいたと思っております。
○小川(三)委員 いや、了承していただこうとではなくて、まだ了承までには至っていない、目下交渉中であるということですか。
○丸居説明員 了承しております。
○小川(三)委員 そうすると、重大なことになるのです。この各市町村から出ている要望書がいれられないならばわれわれは反対すると書いてあるところがありますよ。そういうような不備な状態で、地方の実情というものをまとめてないということですよ。だから私が、最初に現地に対する認識あるいは把握はどういう状態で把握しているのかと聞いたのです。それはその点にあるからです。したがって、地方に何かこれ以上進展できるかのごとき幻想を与えてはならないと思う。できないならできない、この法案の範囲内でもう一切何もできないんだ、できないならできないということを明確にしてもらいたい。
○丸居説明員 繰り返しになるようで恐縮でございますが、地元の要望等をいろいろ県のほうで取りまとめていただきまして、それを関係の各省といろいろディスカッションいたしまして、そしてここへ出てきております特別立法のようなかっこうにまとまったわけであります。しかし、ほかにまだ御要望がありまして、それがもしいれられるものであれば前向きの線でやっていくようになると思います。
○小川(三)委員 そうすると、この問題については、千葉県との間にはまだ完全に意思統一はされていないということですね。あなたのほうではこれ以上はやらないということは決定したとして、千葉県側がこれを全部のんでいるとはいえないでしょう。
○丸居説明員 千葉県もすっかり了解していただいて、この法案になって出た次第でございます。
○小川(三)委員 農地局長見えておりますね。
○小山説明員 局長はいま農林委員会に出ておりますので、私管理部長でございますが……。
○小川(三)委員 手塚航空局長がアメリカへ行っていないので、角度を変えて別の立場から伺いますが、新東京国際空港公団が栃木県の高根沢で牧場の造成をやった。これは御承知ですね。空港公団法あるいは農地法その他から、これが妥当であると農林省はお考えになりますか。
○小山説明員 お尋ねの趣は法律制度上の問題であろうと思いますが、所管の宮内庁、運輸省、関係の各省とも御相談をいたしまして、適法であるというふうに考えております。
○小川(三)委員 手塚氏は空港公団が代替地を――空港公団はどこの法律をとってみても、成田に空港を建設して維持管理する仕事以外にないでしょう。栃木県へいって牧場をつくるなんてことがどうして行なわれるのです。
○丸居説明員 これは手塚航空局長もそういうふうに答えたと思いますけれども、公団法の第二十条に業務の範囲が規定されておりますけれども、その範囲内においてだけのものではなくて、公団がその業務の範囲の業務を遂行するために行なわなければならぬ業務というものがやはり出てまいります。たとえば業務の範囲には書いてございませんけれども、やはり資材輸送道路も建設しなければならぬこともございまして、そこから当然に演繹されることのできる事項というものがあるように思います。つまり、この業務を行なうに必要な、また有益な業務も含まれるものというふうに考えます。そういたしますと、御料牧場をこちらでもらってそれを飛行場の用地とするためにどうしても代替地を建設しなければならぬということになりますと、やはり代替地の建設というものが公団として行なわなければならぬ業務範囲に入ってくるもの、こういうふうに考えます。
○小川(三)委員 それだったら千葉県内における代替地をどうして造成しないのです。千葉県内における代替地は農地法に違反するからといってやらずに千葉県にやらしておいて、空港公団が栃木県へ行って牧場をつくるなんてことがどうしてできるのです。もし演繹することがそれほど可能ならば、どんな仕事だってできますよ、あなた。その点農林省は農地法の上からいってどういう解釈をしておるのです。
○小山説明員 農地法の立場からの考え方といたしましては、御承知のように国は農地法の許可は要らない、適用除外ということになっておりまして、高根沢で牧場をつくりますのは、本来宮内庁すなわち国が造成をするものを、国にかわって空港公団が造成をいたす、こういう実態であるわけであります。空港公団にその事業能力があるかどうかは、これはただいま運輸省のほうからお答えがあったとおりでありますが、本来許可の要らない国にかわって国のために造成をするという観点から、農地法の立場からも空港公団がそれを行なうことについて許可を要らないことにしたわけであります。 千葉県のほうでは、空港公団が今度は旧三里塚の御料牧場の地域で代替地の造成をする、こういうことになりますと、それは本来許可が必要な農家のためにやるわけであります。農地法では、これは一般問題としまして、基本原則といいますか、一般原則としまして、みずから農業をやる人のためには許可をする道を開いてございますが、中間の権利取得、みずから農業をやらない人が中間で農地の権利取得することは許可をしない、そういうことは認めないという原則で農地法の体系が全部貫かれております。そういう意味で三里塚のほうではいたさなかったわけであります。
○小川(三)委員 三里塚こそ問題でしょう。飛行場をつくるためにその中から農民を追い出さなければならないのですよ。追い出された農民は行くところがないのですよ。したがって、そこにおれば飛行場はできないのですよ。それを代替地の造成は全部千葉県にやらしておいて、高根沢へ行って――この第二十条に、この条文はあなたのところにもあるはずだが、どんなに演繹しようとも、何をどこから演繹したのですか。高根沢で牧場をつくるということは、もしそういうことが可能であるならば、法律なんというものは要らないですよ。あなたのほうのかってな解釈ですべて演繹していったらどんなことでもできるということになる。どうですか。
○小山説明員 三里塚のほうで代替地を農家の方々が要望しておられることは私も十分承知をいたしておりますが、これにつきましては、いろいろ関係の代替地の提供なり補償なりとの関連もございましょうし、千葉県において、これらのことは総合的に、計画的に実施されるという御方針のように承っております。そういうふうにするほうが、事業全体としては円滑にいくということじゃないかというふうに私ども考えておるわけであります。
○小川(三)委員 じゃ実施本部に伺いますが、実施本部なり公団なりでなぜ、この二十条の一号、二号、三号、四号、この中でどこの条文からあなたは高根沢で牧場をつくるということを演繹させたのか。
○丸居説明員 「第三章業務」のうちの第二十条の「公団は、第一条の目的を達成するため、次の業務を行なう。」というふうに一号からなっておりますが、「新東京国際空港の設置及び管理を行なうこと。」、この第一号から演繹できるものと思います。
○小川(三)委員 この一号は「新東京国際空港の設置及び管理を行なう」、「管理を行なう」ということの中に限定されているでしょう。その公団が栃木県の高根沢へ行って牧場をつくっているなんということをどうして演繹できるのですか。これはあなたのほうの牽強付会だ。
○丸居説明員 先ほどから言いますように、公団自身が牧場を経営し、あるいはそれをつくってその牧場を経営する、そういう目的でつくっておるのじゃございませんで、あくまでも飛行場用地を確保するために、そこに下総御料牧場の代替地として高根沢の御料牧場を建設いたしておるのでございますので、やはり設置の目的の範囲であるというふうに考えられると思います。
○小川(三)委員 そんなことを幾ら論議したって、あなたのほうでそんな演繹できるなんということはかってですよ。そうでしょう。「新東京国際空港の設置及び管理」というのは、新東京国際空港というのは、千葉県で先ほど言った標点を中心にして飛行場をつくるのでしょう、設置し管理するのですから。その範囲内に限定されるでしょう。それを飛躍させて、演繹したといって栃木県に行って牧場をつくっているなんということがありますか。これは法律の曲解ですよ。不当な演繹ですよ。そう思いませんか。もしそういう演繹の形でやるならば同じでしょう、中にいる農民の土地を取り上げるのですから。したがって、代替地の造成をどうしてやらなかったのか、その点明確にしておきたい。
○小山説明員 空港公団の事業能力としては、あるいは同じであるかもしれません。いや、そこのところは私のほうは所管ではございませんのであれですけれども、農地法の立場からいたしますと、高根沢で牧場を達成いたしますのは、本来それは国がやれば許可が要らないものを、それと同じことを国にかわってやるという意味で、農地法上それを認めることは農地法の原則、目的からして問題がないと思いますが、三里塚のほうでやります場合には、そういう許可が要らない人のためにやるのではなくて、本来許可が要る農地の権利移動になるわけです。代替地造成というのはそういうものになるわけで、そこのところが農地法の立場からいって違うわけです。さらに農地法では、先ほど申し上げましたように、中間的な権利の取得ということを非常に禁止をいたしておりますので、その禁止をあえて破るだけの理由に乏しい。こういうことで、農地法だけの立場からいいますとただいま申し上げたとおりであります。
○小川(三)委員 その農地法の立場から、農地法の施行規則の第三条第七号を解釈させてあなたのほうではやったと言う。それは農地法の解釈で、国の事業として国の機関がやるならそれは別問題ですよ。公団が第二十条を演繹させているところにぼくは問題があると言っているのですよ。そうでしょう。「新東京国際空港の設置及び管理を行なうこと。」と明確に出ているでしょう。この条文に規定されている範囲内の仕事をやるべき公団が、栃木県に行って牧場をつくっているなんということをどうして演繹できるのですか。
○小山説明員 これは空港公団の事業能力の問題になりますので、その所管の運輸省の御見解に私どもは従っておるわけであります。
○丸居説明員 どうも繰り返してたいへん恐縮でございますけれども、新東京国際空港を設置する場合に、そこに宮内庁の土地がある。その土地をどうしても飛行場の用地にさせていただきたい。そういう場合に、やはりこれも代替地を造成してそこと交換願うということにしなければならぬ。その範囲において公団の業務範囲になるというふうにわれわれは考えるのです。したがいまして、長らく高根沢の御料牧場でもって牛を飼っておるというふうな業務を公団の業務とすることは、先生のおっしゃるとおりに、私はこの設置法に書いてあります範囲外だと思いますけれども、ただそれを交換するだけのためにつくったわけでございますので、私はこの設置法の範囲内に入るというふうに思うのでございます。
○小川(三)委員 それではこの解釈を演繹させてあなたは栃木県で仕事をやっておるのなら、どうして隣接地である富里で造成した土地はやらないのですか、それを千葉県に押しつけておいて……。
○丸居説明員 その点につきましては、ただいま管理部長からお話がございましたとおりでございますが、これも繰り返しになることだと思いますけれども、千葉県は代替地全体を実施していただくことが非常に円滑に進むということが一つございます。それから、県が依頼に応じて引き受けていただいたということも一つの大きな原因じゃないかというふうに考えます。そのほか、ただいま農林省のほうからお答えがあったとおりのように存じます。
○小川(三)委員 それはあなたのほうから千葉県に依頼してやってもらったのか、それとも千葉県が自発的にこれを引き受けたのか、その点はどうですか。
○丸居説明員 こちらからお願いをして、引き受けていただいたわけであります。
○小川(三)委員 そうすると、あなたのほうに当事者能力がないから千葉県に依頼したのですか。
○丸居説明員 それはいろいろ原因があると思いますが、ただいま申し上げましたように、それがきわめて用地造成をして円滑にいくことになるということが一つの原因と、もう一つは、さっき農林省からお話がございましたような理由、二つの理由のために千葉県にお願いをいたしまして、千葉県にお引き受けいただいたといういきさつでございます。
○小川(三)委員 千葉県が仕事をしなければ円滑にいかないという原因はどこにあるのですか。公団が直接仕事をすることは円滑にいかない、千葉県が行なえば円滑にいく、その原因はどこにあると理解されておりますか。
○丸居説明員 私は県庁でありませんので、ちょっとその辺よくその当時のいきさつがわからぬのでございますけれども、私が推察いたしますのに、おそらく県のほうといたしましては、やはり農林関係の仕事も県の仕事の一部としてやっておいでになるということで、こういうものを県でおやりいただいたほうが円滑にいくということで、そういうような判断をしたのじゃないかと私は思います。
○小川(三)委員 円滑にいくということはあなたが言ったのですよ。円滑にいくということは、円滑にいかない原因があるからでしょう。その円滑にいかない原因はどこにあるか、それを聞いておるのですよ。
○今井参考人 私から答えさしていただきます。直接、代替地造成問題でございますので、公団側としてお答えいたしたいと思います。 公団のほうで千葉県にお願いをいたしましたのは二つ理由がございます。一つは、先ほど農林省からお話がございましたように、公団は農地が持てないということがもう決定的な問題でございます。もう一つは、丸居飛行場部長からもお答えがありましたように、千葉県にお願いしていただくことが、公共団体でございますので、何かと地元も便利ではないかというふうな点があるわけでございます。なお、このもとになりました御料牧場を造成するという問題につきましては、昭和四十一年七月四日の閣議決定の別紙の中でも、千葉県の協力を得て代替地を造成するということがうたわれておりまして、私どもはその線に沿いまして千葉県に御協力をお願いいたした、かような次第でございます。
○小川(三)委員 この問題はまだまだ究明しなければならないけれども、ともかく公団法二十条を演繹させたという点は、これはあとで法制局に出てもらって問題を処理したいと思う。こんなことでかってに演繹できるのなら、どんなことだってできますよ。 推進本部として、先ほど私が伺っておきたい点を申し上げたのは、現地の実情をどういうように把握しているか、現地の実情は非常に円満に仕事が進行しているというふうに理解していいのか。それとも困難があるならば、どういう困難があるのか、そういう点での現地に対する認識や把握の点について答えてもらいたい。
○丸居説明員 一般に飛行場をつくります場合には、非常に歓迎される点も多々あるようでございます。それらは一応ここでは申し述べないことといたしまして、不服を地元に持たれる点がございます。それはやはり何といいましても騒音の問題だと思います。したがいまして、騒音対策につきましては、こういう大きな飛行場をつくります場合にばかなりの配慮を行なわなければならぬというように考えます。 それから、もう一点は、何せ大空港でございますので、非常にたくさんの用地を必要といたします。この用地の買収によりまして土地を供出していただかなければならない地主の方がたくさんいらっしゃるということでございます。そういう方方に対しましては、やはりもう少しその近くで自分が農業を続けたいというふうにお考えになる方もございましょうし、そういう方につきましては、やはり代替地の提供という問題が起こってくるものと思います。それからまた、この際自分は、そういう大空港がここにできるのなら、いままではたんぼをつくっておったけれども、畑地にしてひとつ飛行場に自分の作物を提供したいというふうにお考えになる方もございましょうし、それから、この際もう自分はそういう仕事をやめて、何か飛行場の仕事をやりたいと言われる方もございましょうし、どちらにしましても、そういう地元の土地を提供していただく方々に対しましては、代替地造成であるとか、あるいは職業を転換される場合の職業のお世話であるとか、あるいはその農産物をおつくりになる場合は、これを購入するような方法とかいったようなごめんどうを見ることによって用地を御提供いただかなければならぬというふうな問題が起きてくるものというふうに考えます。 それから、もう一つは、建設の途中でございますが、かなり大きな土工量でございますので、ここらの道路に対しましていろいろ御迷惑をかける点がございます。それについてはやはり道路の改良とか、あるいは自分で資材輸送道路を別につくるとかいった対策も必要になってくるもの、こういうように考えます。
○小川(三)委員 この空港公団法第二条に、「新東京国際空港は、次の要件を備える公共用飛行場として、東京都の周辺の地域で政令で定める位置に設置する」、その中に、「長期にわたっての航空輸送需要に対応することができるものであること。」それから二に、「将来における主要な国際航空路線の用に供することができるものであること。」この二点が明示されておりますね。長期にわたるという場合に、あなたのほうでどの程度にこれを理解しているのですか。
○丸居説明員 これは大体やはり滑走路の能力からきまってくると思います。しかし、そういうこともいろいろ勘案いたしまして、一応完成後十年ぐらいは使用にたえるものというふうに考えております。使用にたえるということは、その後もずっと使えるわけでございますけれども、その辺で大体新東京国際空港の持つ能力の限度一ぱいに飛行機の発着がなるというふうに考えております。
○小川(三)委員 いまあなたのほうで盛んに四千メートル一本を四十六年の四月一日からは供用する、こういうことを言っていますね。この四十六年までに完成する四千メートル一本の飛行場というようなものが長期の需要にたえると言えますか。
○丸居説明員 ここに書いてあります「長期にわたっての航空輸送需要に対応することができるものであること。」ということは、やはり四千メートル一本ではなしに三千二百メートルと二千五百メートルと全部そろえまして、そして新東京国際空港のいわゆる完成という時点における能力のことが書いてあるものというふうに了解いたしております。
○小川(三)委員 そうすると、あとの三千二百メートルの横風用、二千五百メートル滑走路、これはあなたのほうでは何年までに完成させる予定ですか。
○丸居説明員 四十九年三月でございます。
○小川(三)委員 四十九年の三月までにこれを完成するために、一体四千メートルだけなぜ先に着工して、そしてあとの二千五百と三千二百は四十九年までに持ち越さなければならないのか。持ち越した時点でなお四十九年の三月末までに完成の見込みがありますか。
○丸居説明員 なぜ四千メートルを先つくるかということでございますが、羽田と新空港とが二つできました場合に、これを分離しなければならぬ。しかしながら、やはりその分離する場合に国際線を成田へ移す。新東京国際空港という国際空港としてつくっておるわけでございますし、まず国際線を成田へ移す。それがためには四千メートル滑走路をまずつくりまして、そしてSSTが参ります場合にこれによって対応できるように四千メートルを急いでつくりたい、こういう考えでございます。 それから四十九年まで全然ほっておくわけじゃございませんで、継続いたしまして鋭意それまで次々とっくり上げていく予定でございまして、でき上がるのが四十九年三月という意味でございます。
○小川(三)委員 そうすると、公団の総裁に伺います。 あなた、現地の実情をどういうように把握されておりますか。
○今井参考人 小川先生もよく御存じだろうと思いますが、賛成される方々、それから反対される方々、また賛成の理由、あるいはまた反対の理由等についてもいろいろあるように思います。
○小川(三)委員 それはそういう点はもちろんですが、私が言いたいのは、そんな程度の認識であなたが飛行場の問題に対して取り組んでもそれは不可能だということですよ。三本のくいを打つためにあれほど膨大な機動隊を現地に出動させてやっているのでしょう。もしこれから仕事を始めるということだったら――しかも民間空港であり、平和目的につくる空港であるとあなたのほうでは言っているのです。その民間空港であり、平和目的の空港である。これは軍用機の問題についてあらためて佐藤総理と運輸大臣の出席を求めてやるということをこの前も山口君から言われておりますから、これはあらためて究明しなければなりません。委員長、その点含んでおいていただきたい。 私が現地の実情をあなたのほうへ申し上げましょう。地元には五つの要素がある。一つは、生命をかけて自分たちの生活を自衛しなければならない、つまり反対派の人たちです。この人たちは、すでに少年行動隊だとか青年行動隊、婦人行動隊、老人行動隊の中からは老人決死隊ができていますね。これは九十三名、全部親戚や近隣の人たちと話し合いをした結果、血判の署名を持っております。そうして九十三名の老人決死隊が編成されております。これは命をかけて自分たちの生活を守らなければならないという自衛の立場で断固として空港の設置に反対するという集団が一つある。 それから、もう一つは、これは条件を前面に出して、条件がいれられれば賛成する、条件がいれられなければ反対する、要するにここには条件派三団体がある。あなたのほうでは、いまこの条件派に向かって成んに手を伸べてやっておる。それから、反対同盟に対しては個人的に盛んに文書を郵送してますよ。これはあなた御承知のとおりです。ところが、反対同盟ではこの文書を集めてきて燃やしてますよ。焼き捨ててしまう。あなたがこの前山村君かの質問に対して、芝山町が非常に流動的であると言ったが、それは芝山町の町会議員の一人です。これに対しては空港に納入する事業をやらせると言って、そうして資金を融資している者があるのですよ。公団からそんな金は出ないだろうけれども、資金を融資して会社をつくらせたのですよ。この人が流動的だ。あなたはそれを、芝山町はいまに完全にわが手中に入るというぐあいに考えられたかもしれませんけれども、そう簡単にはいかない。 さらに、いまここで審議をしているこの法案をめぐって、陳情書を持ったり要望書を持ったりして千葉県から、千葉県知事にしりをたたかれて、そうして国会陳情に来ている集団がいるでしょう。これは成田、下総、大栄、これが一班、それから多古、芝山、富里が二班に編成して、きょうは助役が出る、きょうは町長が出る、議長、副議長が出るといわれて編成させられまして、そうして国会に陳情に来ている。こういう物ごいの集団がいますよ。政府から金をもらおうという物ごいの集団がいる。しかもこの集団は――空港を誘致するということを決して自治体の議会で議決してはいないですよ。もしほんとうに彼らがやるということであれば、議会で堂々と議決してこの問題を処理しなければならないわけです。ところが、それをやっていない。やれないのです。芝山町はこの前の選挙で、前は三名の反対であったのが、一躍、選挙で九名出てきている。町長は、この間、町長選をやっているけれども、反対派と賛成派と明確に打ち出してやった結果が、わずかに二百七十の差しかない。これは票数が明確に出ておるので、反対派は破れていてもわずか二百何名です。こういうように町をまっ二つに割っているということが言えるわけです。 それから、三は、この機会に乗じて一旗も二旗も上げてやろうというような連中がたくさんいるのですよ。ですから成田を中心にして三百以上の不動産屋が集まっています。大中小の土建屋です。これはもう全然何もないところへ、どこかのやぶか何かを借りては、何々土建株式会社成田出張所なんという大きな看板を出している。あるいはわずかな金を払って板の看板を下げている、こういう土建屋の集団です。 さらに、もうすでに労務者を集めて、人入れ稼業です。労働力を借り集めてきている人入れ稼業がある。それと、空港の中で仕事がやれるのだといったようなことで、利権屋と結びついている政治屋どもがいます。あえて政治屋どもと言います。そういう連中がいるのです。 それともう一つ、その五が問題であります。空港公団屋、あえて空港公団屋と言います。空港公団屋、この事業主体である公団ですよ。公団や北総開発、各自治体にいすを占めている連中です。議長とか副議長あるいは課長のいすを占めている連中です。これらが土地の売買、買収に狂奔しているでしょう。ですから、はっきり言いますと、あなたのほうで、旧成田鉄道の線――それは成田鉄道が市に道路に寄付した場所です。これに五十一号線から取り付けるということを、これは成田市役所があなたのほうから依頼されたはずです。そうすると、すでにその土地は坪四万五千円で一週間ほど前に売買が成立している。こういうように、すでにあなたのほうと結びついて、ここにこういう道路ができるのだ、ここへは資材輸送用の道路ができるのだというように、全部それに結んで利権の巣になっている。成田の周辺は百鬼夜行どころではない、百鬼昼行ですよ。そういうような事態になっている。これが現在の現地における実情だ、私はそう把握している。したがって、こういう中であなたのほうが、この法案はもちろん、いま参議院に回っている二法案があるから、これを強行しようとするならば、流血の事態が起こるということを私はこの席で言明しておきます。(山村委員「そんなことはない」と呼ぶ)これは山村君は最初から責任がなくとも、こういう事態を招いたのは山村君父子の重大な責任である。こういうような事態が現状にあるということ、その認識の上に立ってこの問題を処理しなければこれは解決つかない。解決つけようがない。そういう点についてのあなたのほうの認識を私は聞いているのです。私はそういうぐあいに把握している。あなたのほうの認識はどうか。
○今井参考人 現地の実情につきましては、いま小川先生がおっしゃいましたような点があるという点につきましては、私どもも深く認識をいたしております。しかし、私どもとしては、空港建設について公団を創設して政府の実施部隊として仕事を命ぜられました以上、日本の将来のために、あくまでもりっぱな空港をつくるということで全力をあげていきたいと思います。 〔「休憩」と呼ぶ者あり〕
○鹿野委員長 小川委員、一たん休憩して、先ほどの資料の問題のあといろいろと相談をして、整備して、そうして本会議散会後に質疑に入るということで理事間の話し合いができておりますから……。 本会議散会後に再開することとし、この際、暫時休憩いたします。 午後零時三十五分休憩 ――――◇――――― 午後四時十二分開議
○鹿野委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。小川三男君。
○小川(三)委員 この関連事業の中心をなすものはやはり現地における空港ですね。ですから空港の実態についてお尋ねします。これは、今井さん、用地は国有地と県有地、民有地、こうなっていますが、国有地の取得の様式はどうなさるのですか。これは公団が評価して買い入れるのか、あるいは国が全部現物出資をするのか、現物出資するにしても評価があると思います。その点をまずお伺いいたします。
○今井参考人 御料牧場の用地取得につきましては、敷地内と敷地外と二つに区分できるわけでございます。敷地内につきましては国から公団が現物出資を受けるということで、現在公団の一部改正を運輸委員会にお願いいたしておるわけでございます。それから敷地外の区域につきましては、代替地あるいは付帯施設用地、あるいはまた若干騒音区域にもかかりますが、そういうふうなところにつきましては、一応公団が国からその所有権を移転していただく請求権を取得いたしまして、それを敷地内の県有地と交換する、こういう形になるわけでございます。その評価の問題でございますが、新しい御料牧場につきましては、用地費並びに工事費全部を含めまして二十二億に積算いたしております。その二十二億に見合う部分を御料牧場の残地並びに付帯施設用地というふうなところでいただく、こういうことになっております。
○小川(三)委員 敷地内の県有地はどのくらいありますか。
○今井参考人 約九十八ヘクタールでございます。
○小川(三)委員 その県有地はどうします。買い取るのですか。買い取るとすればどう買い取るのですか。
○今井参考人 県有地につきましては、先ほど申し上げましたように、私どもは高根沢の新しい御料牧場用地と建築交換でいただく請求権を取得する御料牧場の残地並びに付帯施設用地、こういうものと中の県有地を交換していただくということでございまして、積算をどうするというふうなことは、公団自体としては必ずしもあまり問題にいたしておりません。私どもがいただく面積は九十七・二ヘクタールぐらいでございまして、敷地内で県がお持ちになっておるものは先ほど申し上げましたように約九十八ヘクタールでございますから、大体等積でございまして、それを交換していただくということでございます。
○小川(三)委員 では民有地はどうです。民有地の取得の状況ですね。
○今井参考人 民有地の取得状況でございますが、現在、先生も御承知のように、敷地の中の民有地の全体面積は六百七十ヘクタールでございます。これは五月末の資料でございますが、それによりますと、私どもがすでに買収につきまして契約並びに調印をいたした分は四百七十七・七ヘクタールでございまして、全体の六百七十ヘクタールに対して七一・三%というものはすでに取得をいたしたわけでございます。それから、その中で第一期工事区分について内訳を申しますと、第一期の工事区分は全民有地の中で二百八十二ヘクタールございます。その中で二百三十八・五ヘクタール、パーセントにして八四・六%をすでに取得いたしまして、現在支払い並びに契約の事務を進めておるという状況でございます。
○小川(三)委員 この民有地の取得の中で登記手続の完了したものは幾らありますか。
○今井参考人 現在はさらに進んでおると思いますが、登記手続が完了いたしましてわれわれが七割払った分について言いますと、五月末現在でございますが、先ほど申し上げました四百七十七・七ヘクタールのうちで四百六・一ヘクタールはすでに登記の手続を完了し、七割の金額をお支払い申し上げておるわけでございます。それから第一期につきましては、すでに買収の契約並び調印を終わったものは先ほど申し上げましたように二百三十八・五ヘクタールですが、その中で登記の完了いたしたものが二百十九ヘクタールございます。全体の第一期工事についていうと、七七・七%になるわけでございます。あとは目下手続中でございます。
○小川(三)委員 あとの代替地の造成はどういう状況になっておりますか。
○今井参考人 代替地の造成でございますが、代替地につきましては、現在、午前中にも先生からいろいろ御質問があったのでございますけれども、全体として私どもは五百ヘクタールの代替地を準備いたしております。その中で約百ヘクタールは県有地、これは種鶏種豚場、畜産試験場、富里の県有林というものでございます。国有残地がさらに百ヘクタール、それ以外の三百ヘクタールというものは富里並びに成田におきまして県に取得をお願いいたしたものでございまして、その造成の状況は、御料牧場残地を除きまして、ほとんど大部分の造成を必要とする土地につきましてはその造成を完了いたしまして、その一部では現在家屋の建設、移転、畑地への作付というものが始められておるという状況でございます。
○小川(三)委員 国有地のいま宮内庁が所管しておる御料牧場の残地、これは一体あなたのほうが取得をして代替地の造成をやるのか、県が取得して代替地の造成をやるのか、その点はどうですか。
○今井参考人 私どもは高根沢の新しい御料牧場と交換をいたしまして、その交換いたしましたものを県の敷地内の県有地と交換するということで、御料牧場残地の代替地につきましても県にその造成をお願いする、こういうことでございます。
○小川(三)委員 代替地の必要な人へ国有地を代替地として売り渡すでしょう。その間の所有はだれが扱うのですか。
○今井参考人 御料牧場残地の所有は県に所有権を移転する、こういうことでございます。
○小川(三)委員 そうすると、一たん千葉県が買い取るのですか。
○今井参考人 先ほど御説明申し上げましたように、敷地内の県有地と交換していただくということになるわけでございます。
○小川(三)委員 県有地をあなたのほうで取得して、御料牧場の残地を県と交換するということですね。そうすると、全体としてあなたのほうで必要とする五百ヘクタールで代替地は間に合うのですか。
○今井参考人 現在造成を必要とする代替地は約二百六十ヘクタールでございますが、先ほど申し上げましたように、すでにその造成を終わり、それから条件派の方々に対する割当を完了し、また現に割当の作業をいたしておる状況でございますが、五百ヘクタールで間に合うかどうかという点につきましては、現在まだ未配分の土地が百六十五ヘクタールばかりございます。したがいまして、御希望があればそういったものをさらに配分するということも可能でございます。
○小川(三)委員 そうすると、現在反対派に属しておる人たちに対しては、全然代替地を考慮していないということですか。
○今井参考人 反対派の方々に対しましても、私どもは従来の条件・賛成派の方々と全く同じ扱いをするというたてまえでおるわけでございまして、もし御希望があれば、現在まだ未配分の代替地について、御希望の面積だけお渡しするということも可能でございますし、それからまた、さらにそういう残っておるところでなしに、別にこういうところがほしいというふうな御希望があれば、これは県とよく相談をいたしまして、新しい代替地を取得するためにわれわれとしてはできるだけの努力をしていきたい、かように考えております。
○小川(三)委員 いま反対派に属する人たちに対して、干拓した印旛沼の水田を充当するというか、いまもその構想を持っておるのですか。
○今井参考人 最近の県からの御連絡によりますと、反対派の方々で水田耕作を御希望になる方はそれほど多くはないようでございます。それで、私どもとしては、従来委員会等でいろいろ御意見等もございまして、従来畑作をやっておられた方方が必ずしも水田耕作というものを希望しないというふうなたてまえもございますので、御希望さえあれば、喜んで県と御相談をして、印旛の干拓水田も提供すべく用意をいたしておるわけでございますけれども、御希望がないということであれば、やはり御希望のように畑というものを中心にして代替地を考えていかなければいけないのじゃないか、かように考えております。
○小川(三)委員 それじゃ次に伺っておきますが、空港が必要とする水の総量は幾らですか。あなたはこの前、空港で使用する水は一日一トンと答えたが、一日一トンなんて水はバケツで運んだって済むんですよ。
○今井参考人 この前一日一トンというふうに数字を間違えて、実はすぐその席で御訂正申し上げたわけでございますが、先生いつもそれを出されるので恐縮でございますけれども、空港本来の仕事で必要な量は、空港が完成しても、ピーク時におきまして毎秒〇・四三トンでございます。それからまた、空港並びに空港に関連する全体の事業で必要な用水の量は、全体で毎秒一トンというふうに考えております。
○小川(三)委員 この空港で必要とする水はどこから取水しますか。
○今井参考人 空港といたしましては、上水道は千葉県営水道事業として利根川上流の木下付近から取水いたしまして、北部ニュータウン、あるいはまた成田ニュータウンも含めて空港へ水を供給していただく、こういう計画であります。
○小川(三)委員 その上水道の事業主体は全部県がやるのですか。
○今井参考人 県でございます。
○小川(三)委員 そうすると、公団は、この上水道の工事については一切負担しないということですか。
○今井参考人 これは現在最終的には決定をいたしておりませんけれども、私どもとしては、県の御要望が、上水道建設のための費用の一部を公団において負担せよという御希望がございますので、目下運輸省並びに大蔵省と、ぜひ県の要望をかなえていただきたいという線で折衝をいたしており、近く決定するのではないか、かように考えております。
○小川(三)委員 そうすると、いまかかっているこの法案の内容と、負担区分、助成とは全然別の角度でこれは処理されるということですか。
○今井参考人 そのとおりでございます。
○小川(三)委員 この排水はどうしますか。
○今井参考人 排水につきましては、やはり県の事業でございますけれども、空港で発生する汚水というものは、ピーク時、私どもとしては約二万三千立米程度と想像しておりますが、この汚水は千葉県の流域下水道計画、印旛沼の流域下水道でございますが、この流域下水道に合流させるというふうなことで政府並びに県と話し合いが全部ついているわけでございます。
○小川(三)委員 そうすると、これは農林省から答えられるかどうかは別として、根本名川に排水する水の量を幾らにするのですか。
○今井参考人 これは建設省の所管でございますので、私が答えるのもどうかと思いますけれども、根本名川に排水される量としては約三百十トン程度ではないか、かように考えております。
○小川(三)委員 これは秒ですか。
○今井参考人 毎秒でございます。
○小川(三)委員 毎秒幾らですか。
○西川説明員 将来の流域の発展全量を見越しましての中小河川の計画によりますと、毎秒三百十トンになっておりますが、空港を新設することによりまして、当面の影響がある流域は百三十トン毎秒でございます。それが取香川を通じまして根本名川に排水される、こういう計画になっております。
○小川(三)委員 過去十年間なり何年間なりの降雨量の平常化というものは、あなたのほうでお持ちでしょう。それを幾らに見ておりますか。
○西川説明員 時間雨量の過去の実績はいろいろございますけれども、これを過去の統計によりまして平均いたしまして、計画としてとっておりますのは時間雨量でいいますと七十ミリでございます。
○小川(三)委員 何年間の統計ですか。
○西川説明員 過去の確率で計算いたしますと、たしか確率五十分の一でございます。五十年に一ぺん程度の雨が時間雨量七十ミリという結果になっております。
○小川(三)委員 取香川を経て排水すると言っているでしょう。取香川は一体水面で幾らに押えるか。この間資料を出してもらうように約束しましたね。
○西川説明員 取香川の平均川幅はこれは最終の三百十トンの計画を詰めたときの川幅でございますが、河川敷の幅は約七十メートルから八十メートルの間になっております。
○小川(三)委員 これは川幅でしょう。水面ですね。これは堤防を含めて……。
○西川説明員 ただいま申し上げましたのは、堤防も含めての幅でございます。水面幅ではございません。
○小川(三)委員 そうすると、内水を堤外に側溝をつくらなければならないでしょう。至るところから、堤防から水が入るわけではないですから、したがって堤外の水の排水はどう見ているのですか。
○西川説明員 最近の中小河川の改修計画におきましては、でき得る限り掘り込み角をとるようにいたしておりますが、根本名川の改修の場合につきましては、やはりちょっとした堤防ができますので、これの内水の排除につきましては、これは河川であります場合には河川のほうで手当てをいたしますが、一般の農地排水につきましては、農林省のほうの土地改良事業その他によりまして排水計画を立てることになっております。
○小川(三)委員 要するに、農地の全体のつぶれ地を幾らに見ているか。これは根本名川水系全部にわたって明細に出してもらいたい。
○西川説明員 つぶれ地の面積は全部で約百五十ヘクタールでございます。
○小川(三)委員 これは根本名川系の全域にわたってですか。
○西川説明員 現在のいわゆる根本名川の改修は、根本名、荒海、取香、小橋全部を含めましての数字でございます。取香川だけでございますと約二十七ヘクタールでございます。
○小川(三)委員 これは、取香川の総面積はあなたのほうでは幾らに見ておりますか。私が聞いているのは、これだけの水面をとったら、堤防を含めて七十メートルから八十メートルとったら、一体取香川の谷合いに水田が残るかどうか。あなたのほうで土地改良をやると言っているでしょう。土地改良をやるには、土地がなければ土地改良はできない。
○西川説明員 ちょっと水田面積は調べておりませんが、取香川の流域面積は全部で約二千七百ヘクタールでございます。そのうちで約二十七ヘクタールでございますから、一%程度がかかるわけでございますけれども、大体図面で見当をつけましたところによりますと、農耕地面積の約十分の一程度かと思われます。これは正確には水田の面積は調べてございませんから、流域面積から比べますと約百分の一でございます。
○小川(三)委員 あなたのほうでは、ともかく、空港の水を捨てるために排水路をつくる、そのためだけにしか考えていないのですよ。それで、言いわけに農地を基盤整備をして、土地改良をして――土地改良だって農民の負担があるのですよ。土地はなくなってくる。さらにわずかな残地を、取香川などを改修したら、あの谷合いに耕地はなくなりますよ。それはどうするのですか。この耕地のなくなった農民に対してだれがどういう手段で何をするのですか。
○西川説明員 現在、先ほど申し上げましたように、取香川流域で言いますと、農地のなくなるのは約一割程度、これは確かに、この新しい河川敷のためにつぶれ地が……。
○小川(三)委員 取香川ではないのですよ。根本名川流域でしょう、あなたの言っているのは。
○西川説明員 取香川です。
○小川(三)委員 だから、取香川の総面積は、あなたのほうではどう押えているのですか。
○西川説明員 農地面積、水田面積の詳細は、私たちのほうの手元ではちょっと調べておりませんのですけれども、図面で見たところによりますと、約十分の一程度、流域面積の総面積から見ますと、現在取香川の用地面積でつぶれますのは約一%という数字になっております。
○小川(三)委員 これは根本名川の本流で失う率と取香川で失う率とでは全然違います。あなたは図面で見てと言うが、現況を見ないで、図面だけで見てそんなことを言ったってだめですよ。農地はなくなってしまいますよ。 これは公団から伺いますが、油の輸送計画はどうですか。油を送る計画。これはまさかタンクローリーで送るわけじゃないでしょうから、地下パイプで埋設してあるのでしょうから、その計画、その通過する地域……。
○今井参考人 おっしゃるとおり、空港で使用する燃料につきましては、パイプラインで輸送することになっておりまして、現在千葉の埋め立て地の出州に、すでに昭和四十三年度におきまして石油基地の用地は取得いたしました。それから、どういうふうな経路でいくかというふうな点につきましては現在検討中でございまして、はっきりした御答弁は申し上げられません。
○小川(三)委員 あなたのほうでは、四十六年の年度末までには飛行場を完成しなければならないのでしょう。いまの時点で最も重大な油を送るべき路線が決定しないということはあり得ないでしょう。東関東自動車道に沿って持っていく計画なのか、あるいは国道五十一号線に持っていく計画なのか、これは建設省なり道路公団なり計画が進んでなければならないはずでしょう。これはまだ全然無計画なんですか。
○今井参考人 計画はかなり具体化しておりますけれども、まだ最終的に決定しておりませんので、ちょっと申し上げられません。
○小川(三)委員 それは発表することが困るということですか。実際において決定してないのですか。 そうすると、基地だけは出州海岸に用意してある。使用する場所は成田の三里塚である。これはわかっておる。そうすると、あとの通過地はどう確保しようというのですか。
○今井参考人 最終的に、いま申し上げましたように決定をいたしておりませんが、早急にきめたいと思います。それからまた、空港の開設当時までには必ず間に合わせるという方向で検討していきたいと思います。
○小川(三)委員 そうすると、あそこにあなたのほうで用地取得は大体において進行している、こう言っておられますが、三里塚カントリークラブの用地の交渉は完了しましたか。
○今井参考人 はなはだ遺憾でございまして、先般の小川委員の質問のときにも同じ答弁をいたしたわけでございます。 現在、房総興発、これは三里塚カントリークラブの主宰者でございますが、それと私どものほうの事務当局との間で価格の折衝をいたしておる段階で、最終的にまだ煮詰まっておりません。
○小川(三)委員 あなたのほうで房総興発のあの土地を買い取る価格はどうなんですか。取引ですからもうすでに価格を提示されたでしょう。
○今井参考人 私どもは、ゴルフ場等の施設の買収につきましては、できるだけ厳正、公正、客観的な基準によりたいというふうなことから、土地鑑定士、あるいは公認会計士、あるいはまた専門的なゴルフコンサルタント、こういうふうなところにいろいろ評価をしていただきまして、事務的な価格というものは一応算出いたしました。そこで先方の事務当局に対して申し出をいたしたのでございますけれども、先方としては、そういう値段ではとても受けられないということで、現在事務折衝を鋭意重ねておるという状況でございます。
○小川(三)委員 これは四千メートルの滑走路をつくる、また飛行機を飛ばす上に房総興発の所有しておるカントリークラブの土地は重要な役割りを果たすわけです。それがいまもって交渉が成立してない。あなたのほうから提示した価格は幾らに提示してあるのですか。
○今井参考人 ちょっと、こういう場所で私どもの提示価格を申し上げることは必ずしも適当でないと思うのですけれども、もし何でしたら、先生のところにまた別途お伺いしていろいろ御説明を申し上げたい。私どもの提示した価格は、先ほど申し上げましたように、一応客観的な基準で算出したものを積み上げたものであります。その額が幾らになるかというふうな点について、もし何でしたら別途個別的に御説明に上がりたい、かように考えております。
○小川(三)委員 それはあなたのほうから聞かなくても房総興発から必要があれば聞きます。ただ、問題は、あなたのほうから提示した額と房総興発が要求しておる額との差はどこかで縮めなければあの話し合いは成立しないでしょう。だからその方針を聞いているのです。
○今井参考人 これは今後の折衝の問題でございますが、房総興発そのものも当初から新空港の建設の意義については十分御理解をいただいておりまして、問題の焦点は価格問題だけでございます。したがいまして、必ずこれは両者でいろいろ話し合いをして必要な時期に妥結し得るものであるというふうに私は確信をしております。
○小川(三)委員 房総興発はあなたのほうの内示されたもので南総のほうへすでに土地を購入して仕事をやろうとしておるわけです。ところが、行くに行かれないのです。それから、会員の中には、南総になったのではもうあそこへ行ってゴルフをやる意味はない。したがって金を返せ、こう言われておるのです。したがって、この問題について解決つかなかったら、あなたは六〇%の土地は手に入れたなんて発表しておるけれども、房総興発の問題が解決つかなかったら仕事にならないのです。 それから、成田パブリックコースはどうなんです。
○今井参考人 成田パブリックは御承知のとおり二千五百メートル滑走路の北端にスリーホールかかるパブリックゴルフ場でございまして、こちらのほうはすでに用地買収につきまして契約が成立いたしまして土地の引き渡しを受けておるという現況でございます。
○小川(三)委員 そうすると、あとは帝国石油の鉱区の問題は解決つきましたか。
○今井参考人 帝国石油の鉱業権の問題でございますが、これは試掘権あるいは採掘権というふうな問題になっておりまして、こういった試掘権、採掘権について補償というものは、一体どの程度、どういう観点から行なうべきであるか、あるいはまた、どういうふうに補償すべきであるかというふうな問題があるわけでございます。これについては、法律的に非常に専門的な角度から検討しなければならぬ問題でございまして、私どものほうとしては、鉱業権に関する専門の大学の先生であるとか、あるいはまた公団の顧問弁護士であるとか、こういうふうなところと現在内部的に協議をいたし、また御相談をいたしておる状況でございまして、いずれそういった面についての成案が出ますれば、帝国石油のほうと直ちに交渉に入りたい、かように考えております。
○小川(三)委員 そうすると、帝国石油との間にはまだ全然交渉に入ってないということですね。あなたは御存じでしょう、帝国石油は聴聞会で金額としし五億の要求をしておるでしょう。ですからいままでやってみると、輸送パイプラインの問題も未解決、房総興発の問題も未解決、帝国石油との鉱区の問題も未解決、こういう重大な仕事の中でこの三つだけは全然まだ目鼻がついていないという状態、そういうことになっていますね。
○今井参考人 房総興発との関係につきまして、私どもは前途を悲観いたしておるわけではございませんので、これは十分話し合いによって妥結し得るものと思います。それからまた、帝国石油の鉱業権の問題につきましては、試掘権、採掘権だけの問題でございまして、現に採掘をいたしておるわけではございません。先生も御承知のように、敷地の中で同社が採掘をいたしておるわけではございません。しかも、その土地はほとんど公団が土地所有権は取得したというところでございまして、試掘権、採掘権についてどういう補償をすべきか、また、どういうような方法で、補償というものを検討していくべきか、また、どのような額を補償すべきかという点については、一応私どものほうで成案を得て折衝いたしますれば、これもまた解決が可能ではないか、かように考えております。
○小川(三)委員 これは農林省から答えるか、あなたのほうか――あの敷地内に千葉県が計画した、地元ではシルク・コンビナートといっている養蚕団地、あの桑園を全部中止命令を出しましたね。もうあそこは飛行場の建設地に指定するので、養蚕をやることをやめてもらいたい、したがって、桑の栽培は中止してもらいたい、その補償はだれが負担するのですか。
○今井参考人 シルク・コンビナートの事業につきましては、私ども実は所管ではございませんので、農林省の方、あるいはまた県の方に御説明願うのが適当だと思いますが、公団が昨年末から具体的に関係をいたしておりますので、私から、お答えいたしますが、シルク・コンビナートの中止命令が出ましたのは、実は空港の位置が内定した以後でありまして、私ども公団がまだ発足前でございます。しかし、県知事から農民の方々に対する補償につきまして、正式に文書が運輸大臣に出されまして、それからまた、当公団に対しましても、知事からこういうい書を運輸大臣に出したから、公団としても考えてほしいというお話があったわけでございます。そこで、運輸省のほうへお伺いをいたしましたところ、やはり国がそういうふうな措置をした関係もあるので、しかも空港を建設するから、そのシルク・コンビナートの事業は中止ということにもなったので、したがって公団のほうで適正に善処をするようにという指示を運輸大臣からいただきまして、それから県のほうと御相談をいたしまして、公団が、敷地内の方々には用地を買収する際の補償においてごめんどうを見る、それからまた敷地外のシルク・コンビナートの構成員の方々に対しては、見舞い金の形で抜根補償等につきまして、敷地内の方々と同じような措置をとったわけでございます。
○小川(三)委員 この金額は全額公団が支払ったのですか。
○今井参考人 全体の額が幾らになるか、これは県の事業でございますので、私ははっきり存じ上げませんが、県からのいろいろのお話しがございまして、県と十分お打ち合わせをした上で、公団が補償金並びに見舞い金としてお支払い申し上げたものは約六千数百万円である、かように記憶いたしております。
○小川(三)委員 だから、いま私が聞いているのは、全部にわたって支払ったのは、公団の金を支払ったのか、それとも千葉県が支払ったのか、どっちなんです。
○石原参考人 ただいまの御質問でございますが、総裁が申しました六千数百万円につきましては、当公団が支払ったわけでございますけれども、一部につきましてはまだ交渉に入れない方々がいらっしゃいますから、その分は一応保留してございますけれども、御了解をいただいた方々にはその中の大部分を支払ったわけでございます。さらに、千葉県が、二千五百万円ぐらいだと記憶いたしておりますが、これは直接県からお支払いをいただいたわけでございます。さらにもう一つ、施設の問題がございますけれども、この問題については、千葉県も含めまして現在検討をいたしておるのが現状でございます。
○小川(三)委員 六千数百万円支払ったとするなら、その桑園の面積を出してください。
○石原参考人 御説明申し上げます。 面積は合計をいたしまして百十・七二ヘクタールでございます。これは、先ほど申し上げましたように、まだお話し合いをつけていただけない方方はこの中から除外しなければいかぬ、補償の対象になる面積がこれだということでございます。
○小川(三)委員 この問題は、非常に重大な問題が伏在するのです。というのは、助成金を取るために桑を植えたのは約八十五、六町歩にすぎないのです。ところが、国から助成金を取っているのは最初百二十町歩以上です。だから、今度抜根したから補償することになったが、最初の面積と違ってきているのです。それから、反対派の人たちは、公団からの金なんか受け取らぬ、こう言っている。この間の操作をどうするのです。これは千葉県当局の重大な責任ですよ。ともかく最初に補償を出した金額と面積が全く違っておるのです。
○石原参考人 ただいまの先生の御発言でございますが、この問題につきましては、詳細申し上げましたように、当初われわれ中に入って十分なる調査をする機会がございませんでしたので、千葉県のほうに公文で伺いをたてて、そして千葉県のほうから御報告をいただいた面積でわれわれは算定をいたしたわけでございますが、その過程で、われわれとしても調べられるものは一応調べたのでございますけれども、先日、先生も御承知かと思いますが、新聞に載りましたような問題もございますので、県と十分協議をいたしまして、正しい数字をつかむようなことをいたしたい、かように考えているわけでございます。
○小川(三)委員 そうすると、現在の植えつけ面積に対してのみ補償するということですね。そうでしょう。桑が植わってないところに抜根の補償はできないでしょう。したがって、最初に植えつけられた面積を、あなたのほうは調査されたのですか。
○石原参考人 ただいまのお話でございますが、当初申し上げましたように、なかなか反対運動も強うございましたので、現地に入って十分調査をすることができなかったものですから、千葉県のほうに資料の御提供をいただきまして、その資料に基づいて一応計算をいたしたわけでございますけれども、お話しのようなことも耳にいたしましたので、さらに県と十分打ち合わせをいたしまして、実態をつかんだ上で検討いたしたい、かように考えておるわけでございます。
○小川(三)委員 そうすると、最終的には面積をまだあなたのほうでは把握してないというのですね。石原さんが農林部長のときでしょう、これをやったのは。
○石原参考人 私が農林部長でやったのではございません。下川さんが――きょうは欠席をしておりますのであれでございますが、その数字につきましては、一応われわれとしても公文で県に御報告をいただいたわけでございますから、県から御報告をいただいた数字をもって、一応現在までのところは正しいと理解をいたしておるわけでございます。
○小川(三)委員 この問題は、反対同盟、条件派と、この間にからんで大きな問題になっているわけです。そうでしょう。最初に言っておった面積と抜根に際しての面積と違っているわけですから、これは千葉県もそうですが、金を払うのは公団でしょう。公団が金を払うのに、面積も調査せずに払うということはないでしょう。ただ千葉県からこれだけ払ってくれと言われたら、さっき言った二十条を演繹してお払いになったのですか。
○今井参考人 先ほど私、御答弁申し上げましたように、シルク・コンビナートは、本来中止命令が出ましたのは、公団の創設以前の問題でございます。したがいまして、千葉県知事がイニシアチブをとりまして、千葉県知事がこういうふうなものについてはこれはぜひ払ってやってほしいということを、運輸大臣に対して申請を出されたわけでございます。あわせて当公団に対しても、できるだけのことをして嬉しいという意味の要請をなさったわけでございまして、公団としては、公団発足前の問題ではございますが、空港建設に非常に関係のある問題でございますので、運輸大臣の御指示を仰ぎまして、運輸大臣から善処せよという御指示をいただいて支払ったわけでございます。したがって、シルク・コンビナートの抜根面積その他につきましては、千葉県の全面的な資料を御信頼申し上げて、公団としては支払うということが筋ではなかったかというのが、当時の私どもの考え方でございました。したがって、いま石原理事から御答弁申し上げましたように、公文をもって千葉県に照会をして、千葉県から御返答をいただいて、それについてお支払い申し上げた、こういうことでございます。
○小川(三)委員 先ほどお願いしておいた資料できましたか。
○鹿野委員長 資料は木曜日にできるそうですから、木曜日またその資料によってお願いしたいと思います。
○小川(三)委員 これは私がその問題を究明しなければならないのは、あなたのほうでは、いつも申し上げますけれども、このパンフレットにしても――運輸省が国際空港の補償についてということで出したこのパンフレットにしても、騒音の被害について全く認識がないのですよ。騒音の被害はありませんと言っているのですよ。あなたのほうは、ありませんと言い切っているのですよ。これはあなたのほうで出した文書ですから、あなたのほうで否定しようといっても否定できないのです。そう言っている。けれども、実際問題として騒音の問題、なぜ地元であれほどの大きな問題になっているかといえば、騒音の被害を、あなたのほうは全く問題もないというような形で出している。ところが、現地ではそうはいかないのですよ。あらゆるところに行って資料を用意してきている。これみんなそうですよ。成田の市議会が最初に反対を議決する動機になったのは、伊丹空港を中心にして特別調査委員会を設置して、成田の市会では政党政派に何の関係もありませんよ。今井さんはよくイデオロギーなんと言うけれども、そんなイデオロギーを持っている市会議員はここにはいませんよ。行ってきたのです。そうして行ってきた結果は、百害あって一利なしという結論を出している。伊丹空港の実態を調査してきている。それで成田の市会は反対を議決したわけだ。芝山もそのとおりです。これは芝山町議会が四十三年の十月に板付、伊丹、城南の鍛造工場、こういうものを調査してきた資料そのままで出しているわけです。あなたのほうは空港には騒音の被害がありません。騒音は要するに何でもありません。こう言い切っているわけだ。ところが、それでは現地は納得しないから、自分たちで調査してきているのです。このギャップを整理しなかったら、この問題は解決つきませんよ。あなたのほうで強行しようとするなら、くいを三本打つにも機動隊を動員したように、これから工事を始めるというのだったら、機動隊がまず先に出なかったら仕事になりませんよ。それはあなたのほうでも認識されているはずだ、現地の状態を。これもそうでしょう。おそるべき騒音と、反対同盟がやったのだから割り引きをしてみる。あなたのほうではそう見られるかもしれませんが、そうではない。これは反対同盟もあらゆる場所へ行って調査してきているわけです。これは東京都の公害研究所の四十四年三月の、冬季における静かな条件の中での横田基地周辺の騒音の調査報告書です。これだって大きな被害を与えているということをはっきりといっているのです。あなたのほうでは、騒音をひた隠しに隠して、騒音の被害というものはない。こう言っているが、そういうことをあなたのほうで幾ら言ったってだめなんです。実態として調査してきているのですから。現に畑の周辺では立っていられなかった、吹き飛ばされたという実例も出てきているわけです。それは、鶏が卵を生まない、そんなことはない、なれれば何でもないと言っても、そうはいかない。この点について、あなたのほうではどう対策を立てられるつもりか。これは二キロ、六百メートルの騒音の法律が出たといったって、あんなものは騒音の防止にはならない。 それから、なおあなたに伺っておきたいのは、あなたのほうは防音林をつくる、こう言っているでしょう。防音林はいま日本林業協会か何かに頼んで、どんな樹種がいいか、どんな木がいいか、そういうことの研究をやっている、こう言っているでしょう。四十六年の四月からは供用しようという飛行場に、いま樹種の研究をやっていて、これでどうして間に合いますか。この前はカシの木かシイの木がいい。あんなカシの木かシイの木なんか農民がよく知っていますよ、あれは伸びるものではないということを。いまから樹種の研究をして、これから木を植えて――防音林ですからね、少なくとも庭木じゃないのですから。そういうような騒音については全くあなたのほうでは無責任なんです。これは運輸省もそうです。公団もそうです。そうして地元を言いくるめようとしているわけです。そんなことでは地元の騒音に対する――地元の人たちがみずからが調査してきているのです、これを打開する道はないのです。これをどうされますか。
○今井参考人 騒音問題について、私どもは全然騒音は何でもないというふうには申し上げておりませんので、(小川(三)委員「いや、言っています」と呼ぶ)そのために私どもとしては騒音の被害をできるだけ軽減し、防止するというふうな意味でいろいろな施策を考えておるわけでございます。その第一に、騒音立法でございますが、騒音立法につきましては、大体基地周辺の危険区域といいますか、騒音区域といいますか、そういうようなものを基準にいたして、運輸省が民間空港については画期的な法律を通していただいたわけでございますけれども、成田につきましては、いま先生のようなお話もございますし、地元の方々の御希望もございますので、われわれとしては、その法律の範囲よりさらに幅を広げて、滑走路の中心点から横幅六百メートル、滑走路の末端から進入方向に対しては二千メートルという区域を希望があれば買い取る、また移転補償もいたしましょう、こういうことで、現在の法律より以上に騒音の補償の区域を拡大して施策をしようということを考えておるわけであります。 それからまた、防音林につきましては、これは空港の生命は非常に長いわけでありまして、かりに四十六年度の初期に空港が発足いたしましたとき、国際線の飛行機が一体何機飛ぶかという問題でございますが、これは私どもとしては、現在の推定では、大体三万五千回から四万回以内であろうというふうに推定をいたしておるわけでございますが、そうなりますと、片側五〇%ということにいたしますと、一時間に数回というふうな程度から空港はスタートするわけでございます。したがいまして、防音林等の計画につきましても、やはり長期的な視野に立って、空港が周辺の住民の方々に迷惑をかけないように、長期にわたって防音林計画というものを立てなければいけない。われわれは、樹種の選定等について、現在研究いたしておるわけではございません。これは一昨年お願いいたしまして、樹種の選定その他につきましては、もう昨年のうちに全部報告書をいただいておるわけでございまして、これは空港の建設を始めると同時に、できるだけ早期にこれを植えていきたい。もちろん、植えた当初において、すでにもう防音林として完成したものができるということではなくして、飛行機の機種がふえるに従って伸びていく、こういうふうな観点で考えておるわけでございます。 さらに、騒音対策といたしましては、私どもは、できるだけ早く騒音に関する対策委員会というものを地元に設けたい。それから、地元の方々にも入っていただいて、今後の航空機の騒音に対するいろいろな問題について検討をいただき、それを具体的に施策の上に実現していただくようにわれわれも一緒になって政府にお願いをする、こういうふうな体制でおるわけでございます。
○小川(三)委員 もう時間があれですから何ですが、騒音対策委員会をつくっても、騒音対策委員会で騒音の防止はできないですよ。あなたのほうでこう言っているでしょう。「人体に悪いえいきょうはありません」「もんだいにするほどのものはない」、問題にするほどのものでないというふうなことを、あなたのほうで言い切って現地を言いくるめようとしても、現地は言いくるめられないですよ。問題はそうです。私が資料を午前中に出してくれと言ったのは、ああいう飛行機が入ってくる場合――離陸する場合はなおひどいですよ。しかし、私は、着陸を言っているのです。離陸の条件のほうがはるかに激しい。着陸の状態の資料をとれば――離陸の場合は、それよりもはるかに大きいのですから、そういうことになるでしょう。そういう問題を、あなたのほうではひた隠しに隠そうとしているのです。そしてこの法案を見ても、現地で負担しなければならないでしょう。国家がかりに全部やったとしても、騒音の被害と墜落の危険というものを、ずっと地元は背負っていなければならないですよ。しかもここに書いてあるとおり、「成田用水事業は国や県の補助金をうけて実施しますが、補助金をさし引いた残りの事業費は地元農業者が負担しなければなりません。農業者負担分の二割は直接負担し八割は農林漁業金融公庫から借入ることができます、この借入金については約二十年間に毎年償還していくことになります。またこの事業は空港関連事業でありますので次のように一般の事業より負担金が少くなります。」これは、この法案が国会を通れば、負担金は少なくなるけれども、農林漁業金融公庫から借りようが、長期信用銀行から借りようが、農民は二十年間も借金を背負っていなければならないでしょう。しかも、先ほど言ったように、価格の保障なんか何もないでしょう。どんなに畑地かんがいをやっても、生産を増強しようとも、生産物に対する価格の保障がなかったら、何で農民の生活の向上がはかられるでしょうか。(「それは農林行政全般の問題だよ」と呼ぶ者あり)それは全般の問題ですよ。切り離してそんなことはできませんよ。だから、二十年間も借金を背負わされるんですよ、一時金のほかに。その上、あそこに住んでいる限りは、飛行場がある限りは、騒音と墜落の危険を背負わなければならない。その地帯の農民が、住民が何のためにこの関連事業の負担をしなければならないのか。これは関係各省、推進本部は一度解体して、やり直してもらったほうがいいと思う。(「それじゃ一時金をアップしたらどうだ」と呼ぶ者あり)いや、アップなんかしたって問題にはならないですよ。こういうふうにあなたのほうでは言っているんですからね。ですから、この騒音の問題については、もっと各現地を調査した資料が運輸省にあるはずですから、防衛庁にもあるはずですから、これこそが騒音の実態であるというものを、あなたのほうから明確にして出してください。それを出せるか出せないか、どうですか。
○鹿野委員長 必要な資料は出すことにして、それで小川さんどうでしょうか。
○小川(三)委員 そうじゃないですよ。いま言っているのは、空港騒音の資料が運輸省にも公団にもあるはずだということですよ。なかったらおかしいですよ。これこそが騒音の実態であるというものを、あなたのほうで――言いわけをする必要はないですよ。騒音は騒音ですからね。
○丸居説明員 私は、けさも申し上げましたが、飛行場に騒音は唯一の欠点であるというお話しを申し上げたと思いますが、私はあれが全然静かなものであるというふうな気持ちは持っておりません。先生がおっしゃった資料でございますけれども、高さよりも何よりも、やはり距離によりまして騒音というものがきまってまいりますので、それが大体どの辺にどれくらいの騒音がするかというデータを、それでは出させていただくことにいたしたいと思います。 それから弁解がましくなりますけれども、騒音につきましては、そういう音を認めておりますので、騒音防止法を制定いたしまして、千三百メートルの範囲内におきましては、移転した土地とか移転した家の買い取りを騒音防止法に基づいてやります。 それから、先ほど来公団の総裁からお話しがありましたように、二キロ、六百については、特に新空港は、その幅を広げて、これの用地の補償なり移転の補償なりをいたしたいと思います。 それからもう一つは、先生は墜落、墜落というふうに言われるので、私、非常に気になるのでございますが、確かに近いところに例がありましたので、私どもあまり大きなことは申し上げにくいのでございますが、つい最近ICAOから発表になりました旅客を伴った航空機事故調べというものを入手いたしましたが、こまかい説明は一応やめることにいたしまして、その中でちょっとわかりやすい話だけをさせていただきますが、一人の死亡者当たりの輸送人キロというのは四億キロメートルに及んでおります。四億キロメートルといいますと、地球を一万回回る間に一人の死亡事故が起こるということでございます。一人が飛行機に乗っているわけではないのでございまして、かなり安全の確率というものは高いというふうにわれわれは理解しております。おまえは距離でいけない、時間で言ってみろ、時間でいえばかなり落ちるのではないかというふうな御質問かと思いますが、その点も調べてみますと、大体一つの事故が起こるために、四十万時間の滞空の率を持っております。四十万時間と申しますと、年に直しますと大体四十五年間ぐらい。四十五年間ぐらいに一機落ちるというぐらいな割合になってきておりまして、かなり私は安全度の高い……。(「この間、あんなに落ちているじゃないか。」と呼ぶ者あり)いや、それは世界を飛んでおる機数が非常に多いということでございます。世界のフライトのスケジュールというものは、東京都の一冊の電話帳の三分の二ぐらいの厚さがございます。この三分の二ぐらいのスケジュール表に基づきまして、毎日、毎日世界を飛んでおるわけでございます。どこかで落ちれば必ず新聞に載るということでございます。そうしますと、そのことだけから御判断いただきましても、統計的に、客観的に見るならば、安全度は非常に高いものだというふうにお考えいただけるのではないかと思います。私たちは、音のやかましいことについては、かなり地元に御迷惑をかけるとして、何とかこの対策を講じなければならぬというふうに考えておりますけれども、安全度につきましては、非常に高い安全度があるものというふうに確信をいたしております。 それから、最近の世界の情勢でございますけれども、騒音につきましては、先生のおっしゃるように、非常に問題がありますので、ICAOにおきまして、世界的な会合を持ちまして、騒音対策についての一つの基準をきめていきたいというふうに考えて、準備をいたしております。わが国もこれに参加をいたしまして、この基準に基づきまして、改正しなければならぬ騒音防止法は改正していくという方向で進んでいきたいと考えておりますので、どうぞひとつよろしく………。
○小川(三)委員 あなたの口から安全率が低いなんて言ったら大問題ですよ。飛行機は安全率が低いんだ、そんなことを言ったら大問題である。あたりまえだ。あんたが安全率が高いんだと言うことはあたりまえのこと。けれども、この間太田さんが言われたように、ニュートンが言わなくたって物は落ちるのです。飛行機の墜落事故というものはあるのだ、現実に。これは、あなたよりも運輸大臣に聞かなければいけない。日航の飛行機あるいは全日空の飛行機が落ちた場合に、乗客に与えた被害、それから地上に与えた被害については、国内の問題として処理することができるでしょう。けれども、外国の航空会社がもし墜落事故を起こした場合に、地上に与えた被害、乗客の被害について、あなたのほうでこの支払いの基準を持っていますか。ないでしょう。いま手塚さんはアメリカに行っておるから、あなた電話かけなさいよ。こういう問題までやったほうがいいですよ。アメリカの飛行機がアジアへ入ってくる、日本に入ってくる回数のほうが、はるかに多いでしょう。彼らの飛行機が落ちた場合に、乗客や地上に与えた被害について、一体どんな経路で、外務省を経て交渉してくれ、やれ公団を通じて交渉してくれと言われても、だれがやるのです。そういう問題について、あなたが安全度、安全度と言うなら、万が一でもいいから、落ちた場合の対策についてどうします。
○鹿野委員長 どうですか、小川さん、資料が出てから、あなたに少しやっていただいて……。
○小川(三)委員 きょうはやめておきましょう。
○鹿野委員長 次回は明二十五日午前十時から理事会、十時十分から委員会を開会し、本案について参考人から意見を聴取することといたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後五時二十四分散会