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61回国会衆議院1969/04/24

地方行政委員会 第26号

発言数
45
登壇者
8
会派数
2
開催日
1969/04/24

会議録

鹿野彦吉自由民主党

○鹿野委員長 これより会議を開きます。(発言する者あり)  警察に関する件について調査を進めます。  荒木国務大臣から発言を求められておりますので、この際これを許します。荒木国務大臣。(発言する者あり)

荒木萬壽夫自由民主党国家公安委員会委員長・行政管理庁長官

○荒木国務大臣 社会党員に対する傷害事件の実態について御報告を申し上げます。  四月二十三日午後零時六分ころ青思会員八十三名が、米軍偵察機の撃墜事件に際し、社会党幹部の談話が「一方的でけしからん」として抗議するため、千代田区永田町の社会党本部を訪れ、参与北上清五郎ら五名が代表となって玄関内へ入り、他は玄関外で待機いたしておりました。五名を代表して大日本桜花隊長神長保男が、館林国際部長に面会して名刺を差し出し、抗議に来た旨を告げたところ、館林部長は、そうですがと答えたのみで相手にしなかったのであります。  このため、北上清五郎が、礼を尽くしているのに名刺も出さないとは何事かと詰問したところ、初めて名刺を出し、ここで抗議文を受け取ると答えました。  これに対して北上は、けしからん抗議を受けるなら相当の礼儀があるはずだ。玄関先で受け付けるとは何事だと強硬に申し入れ、館林部長もそれではと答えて一行を二階へ案内をいたしました。  これに対して、社会党の二階にいた三十数名が、こもごも、そんなものは返せ、受け取るな、暴力団は引き揚げろ等の罵声を浴びせ、また、その二階には、廊下にいす・ソファなど二、三脚が置いてあるのみでありましたため、北上代表らは、こんなところで抗議はできないといい、また、神長が、外で話をしようと言ったところ、館林部長はこれにうなづいたので、代表らは、罵声と多数の威力に追われるような形で、館林部長とともに一階におり外へ出ようといたしました。  このとき、社会党関係者が館林部長のえり首を持って引き戻そうとしたので、もみ合いとなり、さらに代表の一名が、二十四、五歳の社会党関係者にヘルメットを奪われ、けられ、本人も驚いて、ヘルメットをとられたと大声で叫んだため、玄関前に並んでいた青思会員が、取り返そうとして詰め寄り、異常な状態となりました。  そこで、このままの状態では、事態はますます悪化するものと見た現場にいた警察官(立川部長)が、ヘルメットを奪った社会党関係者から、これを取り返して外へ放り出したので、一時事態はおさまったかのようになりました。  しかし、その直後、付近に集まった社会党関係者約六十名が、青思会員に対して、「ゴロンボ帰れ」「暴力団帰れ」「このやろう」などと罵声を浴びせ、一方、青思会員もこのやろうなどと言って、双方つかみかかり、もみ合いの状態になりました。  このため、警戒中の警察官二十名が、その間に入って制止につとめ、また、青思会幹部の制止もあって青思会員は退き、同二十分ころ、もみ合いは終わり、青思会員は同じく三十六分ころまでの間に全員が引き揚げました。  このもみ合いで、社会党関係者三名が負傷したことを、警察で確認しております。  一方、青思会側にも負傷者が出た模様であります。  また、警察官一名も負傷しております。  以上が二十三日の事件の概略でございます。     —————————————

鹿野彦吉自由民主党

○鹿野委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。塩川君。

塩川正十郎自由民主党

○塩川委員 ただいまの荒木公安委員長の報告に対しまして、二、三お尋ねいたしたいと思います。  まず第一に、いろいろとあの事件に関しましてのとりようがあろうと思いますが、まず私からお尋ねいたしたいことは、計画的にああいう事件が起こったものであるか、あるいは偶発的に起こったものであるか、こういう点についてお尋ねいたしたいと思うのでございます。

荒木萬壽夫自由民主党国家公安委員会委員長・行政管理庁長官

○荒木国務大臣 もちろん、新聞記事等を通じて見ましても、また警察当局の現場におきまする報告等を総合いたしましても、偶発的なものと理解いたしております。

塩川正十郎自由民主党

○塩川委員 そういたしますと、よく言われます襲撃事件とか、あるいはまた、計画的ななぐり込み事件というような性質のものであったかどうかという点について、委員長の御判断をお聞きいたしたいと思います。

荒木萬壽夫自由民主党国家公安委員会委員長・行政管理庁長官

○荒木国務大臣 お答え申し上げます。  聞くところによりますると、民社党、公明党にも同じ抗議文を持って抗議に参り、最後に社会党本部に同じ抗議文を持って抗議に参ったということでございまして、なぐり込みとか計画的に騒ぎを起こそうとか、そういう意図があらかじめあったとは判断できないものと理解をいたしております。

塩川正十郎自由民主党

○塩川委員 つきましては、社会党の書記局の方で負傷された方もある。また青思会でございますか、青年思想研究会とかいう団体でございますが、そちらのほうでも負傷者があったのではないかと思いますが、双方の負傷者の状況をひとつお聞きいたしたいと思います。

川島広守警察庁警備局長

○川島(広)政府委員 先ほど国家公安委員長からお答え申し上げた中にもございますけれども、実は社会党側のけがをしたと申しておりますいわゆる被害者の方々に、事情聴取に答えていただくようこれまで再三お願いをしておるわけでありますけれども、全く事情の聴取に応じてもらえない実情でございます。したがいまして、社会党側からの事情聴取ができませんものでございますから、警察側では治療をした病院先に参りまして一応事情を聞いてまいりました。それを見ますと、三名の社会党員の方がけがをしておる、こういうことが病院側のほうからの御協力でわかった次第でございます。  それから、他方、青年思想研究会のほうでは、六名のけが人があるということでございます。診断書を付して告発をしたいということを関係者が警察のほうに申し出ておるような次第でございます。  さらにまた、先ほどお答え申しましたように、警察官一名が、中に割って入りましたときに巻き込まれまして、一週間以上のけがをいたしておる、こういう次第でございます。

塩川正十郎自由民主党

○塩川委員 時間もございませんので、ひとつ要望しておきたいと思うのですが、政党の事務所におきましてこういう事件が起こったということは、何といたしましても私たち非常に遺憾と思われるところでございます。  つきましては、今後こういう事件の再び発生しないように一そうの警備体制を固めていただきたいということと同時に、今回の事件に対しまして、その真相をできるだけ公平に正確にひとつ御調査あって、こういう未然の防備に今後とも努力いたしていただきたいということをお願いいたしておきます。  終わります。

荒木萬壽夫自由民主党国家公安委員会委員長・行政管理庁長官

○荒木国務大臣 御質問ではございませんが、念のために申し添えさしていただきます。  毎々申し上げておりますように、申し上げるまでもないことでございますが、民主憲法下の警察の機能は、あくまでも一党一派に偏することなく、厳正公平な態度をもって、法律の命ずるところに従い、法の範囲内において行動するのが警察権行使の基本原則でございまして、いままでもそうでございましたが、今後におきましても、もちろん御指摘のような態度をもって臨まねばならない、いささかの例外があってはならないとみずから考えておる次第でございます。  二十三日のときも、聞くところによりますと、青思会の者どもが各政党に抗議に行くということがあらかじめ察知されておりましたので、それぞれの政党本部に、公明党、民社党、社会党本部にそのことをあらかじめ連絡をし、かつまた、適当な、警戒に当たるべき警察官も派遣し、不詳なことが万一にも起こらないようにという配慮のもとに行動しておったのであります。もちろん、冒頭にお答え申し上げましたように、偶発的なことでありまして、いやしくも偶発的であろうとも、傷害ざたが起こりました、俗にいわばけんかみたいなことが起こったことは、まことに遺憾千万と存じます。

鹿野彦吉自由民主党

○鹿野委員長 次は折小野良一君。

折小野良一民主社会党

○折小野委員 ただいまの公安委員長のお話によりましても、昨日の青思会の行動一般につきましては、警察側といたしましてはあらかじめ情報をキャッチしておられた、こういうふうにお聞きいたすわけでございますが、そういう立場で、あらかじめ不測の事態を防止するためと申しますか、いろいろな対策がなされるということも考えられていいのではなかろうかと思いますが、警察としてはそれに対してどういうような措置をとっておられたか、お尋ねをします。

川島広守警察庁警備局長

○川島(広)政府委員 ただいま大臣からもお答え申し上げた経緯でございますが、今回の青年思想研究会が、公明党、民社党、社会党に対して抗議文を手交するということが事前にわかっておりましたものですから、今回の社会党の場合に即して申しますならば、前日である二十二日の日に、警視庁公安三課の斉藤警部を社会党本部にたずねさせまして、そこで午後零時三十分から約三十分間にわたりまして、社会党本部の総務副部長である吉田政好なる人と会いまして、この抗議をお受けになるのかどうか、お受けになるといたしますならば、だれがどのような方法でお受けになるのかというようなことにつきまして、詳細に事前の打ち合わせをいたしておりますし、さらにまた、何と申しましても、右翼と申しましょうか、青年が多うございますので、かりに刺激的なことでもありますれば、いわゆるハプニング的なことも起こりかねない経緯もございますので、その点についても十分打ち合わせをした、そういうような経緯でございます。  さらにまた、事柄の性質上、一応現場には二十名の署員と本部員を配置をしておりまして、これが最終的に中に入って制止をしたわけでございますが、場合によりましては、事態の拡大をも考慮しまして、六十名の機動隊員を参議院の車庫——自民党本部のすぐ前でございますが、あすこに前進待機をさせておった。これがきのうの事件では零時二十五分ころに現場に着いておりますが、そういうような準備体制をとったわけでございます。

折小野良一民主社会党

○折小野委員 青年思想研究会が各政党に抗議をする、抗議文を手交するということであったそうでありますが、その抗議の趣旨と申しますか、そういう点についてはおわかりになっておったわけでございますか。

川島広守警察庁警備局長

○川島(広)政府委員 先般の米軍機の墜落事件が起こりました後、直ちに各政党でそれぞれ談話を発表されたわけでございます。それぞれ政党によってもちろん内容も異なっておりますけれども、このようなことが起こったことを見ても、いかに安保条約というものが危険なものであるか、したがってこれを廃止しなければならない、あるいは解消しなければならないというふうな趣旨の談話があったわけでございます。これに対して、この青年思想研究会のほうでは、いわゆる日本の安全を守っておった安保条約に対するいたずらなる中傷非難であるということで、一方的である、片手落ちであるという内容の抗議に行った。簡単に申しましてそういうことでございます。

折小野良一民主社会党

○折小野委員 そういう抗議の内容でございますならば、社会党、民社党、公明党、それから共産党にも抗議がされてしかるべきであろうと私ども判断するのでありますが、そういう面については、警備当局としては、共産党には行ってないわけですね。それはどういうふうにお考えになっておられますか。

川島広守警察庁警備局長

○川島(広)政府委員 共産党に行かなかったのは、確かに、お尋ねのとおりに不審だという感じがいたしますけれども、おそらく、これは私の推測でございますが、共産党は論外であるというふうな考えではなかったかと推測をいたすのでございます。

折小野良一民主社会党

○折小野委員 そこで、きのうの具体的な事件についてでございますが、公安委員長の御報告でも、偶発的な事態だということでございます。しかし、前日から大体予想されて、ある程度の警備体制、そういうものもできておった、こういうふうにお伺いいたしたわけでございますが、その現場におきまして、少なくも結果的には何名かの負傷者が出たわけでございます。それを制止するということ、これはその現場の情勢からしてできなかった、やむを得なかった、こういうふうに判断しておられるのでしょうか。

川島広守警察庁警備局長

○川島(広)政府委員 冒頭に大臣から事情について御説明いたしたわけでございますが、現場には麹町署員十名と警視庁本部員十名、計二十名が行っておりまして、玄関の中にも入り、それから大部分のものは、青思会の会員が玄関外に並んでおったものでございますから、そこに張りつけられ、警戒をしておったわけでございます。先ほど大臣が申し上げましたように、一階の玄関で受け取るということになって、いかにも非礼ではないかという言いがかりをつけられ、そうして館林国際部長が二階へ参りましょうということで二階に行き、さらに廊下で受け取るのはけしからぬ、それじゃもう渡さぬということで、あらためて下におりてきた。そういうことで、前後十数分続けておったわけですが、それでやじの応酬のようなかっこうになりまして、そこで社会党のほうは六十名程度、片方は全体で八十三名でございますが、それがちょうど玄関と表の境あたりでもみ合いになって、押し合いへし合い、そこでなぐり合いになった。そのトラブルそのものが大体五分程度の時間でございます。そこで、お互いになぐりかかったので、二十名の警官が中に入ったわけでございますが、数が多かったので、十分な制止の効果をあげ得なかったということは先ほど申し上げたとおりでございます。  そこで、現場におりました麹町署の警備員が前進待機しておりました機動隊をすぐ呼んで、これが現場に参ったわけですけれども、そのときにはすでに事案は終わっておった、こういうのが経過でございます。現場では二十名の警察官が必死になって中に入って制止をしたということでございますけれども、結果においてはけが人が出た、こういう経緯でございます。

折小野良一民主社会党

○折小野委員 青年思想研究会のただいまお話しの八十三名の者でございますが、彼らは写真を見てみますと、ヘルメットをかぶり、そして全部かどうかわかりませんけど、中にはいわゆるこん棒を持っておる者が明らかにございます。こういうような情勢で、いまおっしゃったようないざこざがその現場で行なわれるということになってまいりますと、これは当然暴力事犯あるいは傷害事件、こういうことになるであろうということはある程度予想されるわけでございます。そういう現場において、ヘルメットとかこん棒とか、そういうものに対する措置といいますか、そういうものは警察としてお考えにならなかったのでございますか。

川島広守警察庁警備局長

○川島(広)政府委員 お話にもございましたように、青思会の会員は、隊旗と申しまして、棒の先につける小さな旗でございますが、現場でも棒につけた隊旗が三、四本、そのほかに旗ざお、竹ざおでございますが、二十数本、これは旗をつけたままではございますが、それを持っておったということは事実でございます。ヘルメットそのものにつきましては、玄関先でヘルメットをとれ、とらないという問答が行なわれておったような事態もございますが、ヘルメットにつきましては、無理やりとれというわけにはまいらぬと思いますが、旗につきましては、警察のほうでもよく了知しておりまして、現場でこれを持ってなぐったということの現認もできているわけでございます。青年思想研究会というのは右翼の団体でございますけれども、青年思想研究会としては、過去になぐり込みをかけたり、棒でもって人をたたいたという前歴はないわけでございます。先ほど大臣が申し上げたような組織でありますが、民社党、公明党に対しまして抗議文を出したときもきわめて平穏に抗議文が手渡されているわけでございます。何ぶん先ほど申し上げましたように、社会党の場合には、一階のホールに三、四十名の社会党員がおられて、そこで当初から雑言をかわし合ったということがだんだんエスカレートしてしまった、こういう経過でございます。  お尋ねのお答えにはなりませんが、もちろんわれわれとしては、そういう凶器に使い得るようなものを持たせるということにつきましては、今後十分に注意してまいりたいと考えております。

折小野良一民主社会党

○折小野委員 現場の情勢につきましては、いろいろあったろうと思っております。こういう問題について公安委員長はいろいろ御報告を受けておられるわけだと思いますが、全体的に御判断になりまして、あのときの警備の状態あるいは対応措置、そういう面が十分であったとお考えになっておりましょうか。一部においては、あのときの警察の動きと申しますか、そういうものが決して十分でなかった、こういうようなことを言う向きもあるわけでございますが、公安委員長としてのお考えを承りたいと思います。

荒木萬壽夫自由民主党国家公安委員会委員長・行政管理庁長官

○荒木国務大臣 冒頭に御報告申し上げましたような次第でございまして、事件は偶発的なものと私は理解をいたします。したがいまして、警察官二十名が当初、もしものことがあったらという意味で念のために配置されておったとします限りにおいては、一応十分な配慮を、警察としては、この抗議文を持っての抗議行動に対する警察体制としては、至当な措置はとられておったものではないかと判断をいたします。もちろん、結果論としましては、かつて暴力団まがいなことをしたことのない集団でありましょうとも、前後の事情等を十分に勘案いたしまして、一人でもけが人が出ないようにという配慮は今後はしていかねばならぬとは思いますが、いずれにしましても、刑事事件として考えましても、けんかは両成敗でございますから、おとながけんかしないような心がまえをそれぞれ持ってもらいたいという気持ちもあります。

折小野良一民主社会党

○折小野委員 そこで、公安委員長は、あくまでもけんかだ、あるいは偶発的な事故だ、こういうふうにおっしゃる。しかし、社会党あたりでは、社会党本部に対する襲撃事件だ、こういうふうな言い方をされておるわけであります。これは現場のいろいろな情勢あるいはその関係の人たちの意図とか、そういうものにも関連をいたすわけでございます。先ほど来、偶発的な事件だというふうに委員長はおっしゃっておりますが、いわゆる襲撃事件だというような言い方もあるわけでございますので、再度この点に対する確たる委員長の所見をお伺いいたしておきたい。

荒木萬壽夫自由民主党国家公安委員会委員長・行政管理庁長官

○荒木国務大臣 その立場立場でどういうふうに見るかという考え方はおのおの自由であると思います。私ども治安当局の立場から見ます限り、そういう表現のいかんにかかわらず、前後の事態を客観的にいろいろな諸条件を総合して判断しまして、偶発的なものであろう。けが人が出たことは残念でありますけれども、いやしくも傷害ざたがあった以上は、法に従って今後の捜査もすべきであることは、法律上の責任も果たさねばならないということになったことは、まことに遺憾であると存じます。したがって、それぞれのお立場での表現は別といたしまして、それなりに批評する人はあるかもしれませんが、警察の立場からことさら——社会党で何と言われましょうとも、そのことについての感想というものはございませんことを申し上げさせていただきます。

折小野良一民主社会党

○折小野委員 最後に、参考までにお伺いをいたしておきたいと思います。これは一応東京なら東京でもけっこうでございます。御存じの範囲内でけっこうでございますが、いわゆる右翼団体と呼ばれるようなものが今日どの程度あるのか。そして、その団員がどの程度おるのか。これに対しまして警察としてはかねてどういうような態度で対処しておるのか。概要の点をひとつお知らせをいただきたいと思います。

川島広守警察庁警備局長

○川島(広)政府委員 本来右翼という概念規定がなかなかむずかしゅうございまして、その中にいわゆる教化団体というようなものもございます。修養団体等もございますので、私のほうで一応右翼団体として把握しておりますのは全国で約四百団体、構成人員が十一万五千名程度に把握しておるわけですが、その中で比較的組織が整いましてしかも活動も活発であるというふうな団体が三十数団体で、構成人員が一万五千名、こういうふうに把握をしておるわけでございます。  そこで、お尋ねのこれに対する警察側の態度でございますが、申すまでもございませんが、大臣からもお答えがございましたように、それがどのような主義主張を掲げた団体であるにせよ、いわゆる犯罪を犯すおそれのあるようなものにつきましては、ふだん厳重にこれに関心を持ち、常時調査を遂げ、犯罪の未然防止につとめておるわけでございまして、年々大小さまざまの右翼によりまするところの犯罪も現に起こっておるわけでございまして、先ほど申しました三十数団体につきましては特に厳重に視察を遂げておる、こういう次第でございまして、これらが暴動を起こします場合には、事前に十分なる体制を整えて、これに沿って対処しておる、こういうのが警察側の態度でございます。

折小野良一民主社会党

○折小野委員 終わります。      ————◇—————

鹿野彦吉自由民主党

○鹿野委員長 内閣提出にかかる地方公務員法の一部を改正する法律案を議題とし、提案理由の説明を聴取いたします。野田自治大臣。

野田武夫自由民主党自治大臣・北海道開発庁長官

○野田国務大臣 ただいま議題になりました地方公務員法の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び内容の概略を御説明申し上げます。  第一は、職員の離職に関する規定を整備するものであります。職員の身分変動の最も重要な態様である離職につきましては、従来地方公務員法の中に統一的な規定がなく、その運用に関しての疑義もありましたので、今回その整備をはかったものであります。すなわち、職員は、分限免職、懲戒免職、失職、定年退職、任期満了退職及び辞職によって離職するものとし、離職の態様を明らかにするとともに、この離職の事由、手続及び効果については、その重要性にかんがみ、法律に特別の定めがある場合を除き、条例で定めるものとすることであります。この結果、定年退職は、分限免職とは別の離職の態様であることが明らかになり、地方公共団体は、条例で定年退職の制度を採用することができるようになるものであります。  昭和二十五年に地方公務員法が制定される以前には、相当数の地方公共団体が定年制を設けていたのでありますが、同法施行後におきましては、定年制を設けることは解釈上疑義があり、定年制を廃止せざるを得なくなり、その結果、地方公共団体の中には職員の年齢構成が高齢化し、人事の停滞に悩んでいるものが相当多数存在しているのであります。  民間企業におきましては、職員の新陳代謝を円滑にし、能率を維持向上するため定年制は広く採用されているものであります。また、地方制度調査会、公務員制度調査会等政府関係の各調査会はつとにその答申において定年制の必要を認め、地方公共団体からも定年制実施の要望が繰り返されているのであります。  この法律案は、地方公共団体が定年制を採用することが地方公務員法のもとで可能であることを明らかにし、地方公共団体が人事管理の適正化のため、定年制を設けることができる道を開いたものであります。  第二は、定年退職後の再雇用者を特別職としたことであります。定年退職者の退職後の生活保障及び高年労働力活用の見地から、これらの者を地方公共団体が特定の業務に期間を定めて再雇用する場合には、これらの者を特別職の職員として弾力的に活用できるようにするものであります。また、定年退職後の再雇用者は、地方公務員共済組合の組合員でないこととし、退職年金等を受けつつ勤務することができることといたしました。なお、県費負担教職員につきましては、その身分及び任用の特殊性を考慮し、これを再雇用すべき地方公共団体を都道府県内のすべての市町村としたのであります。  以上が本改正案提出の理由及び内容の概略でございますが、何とぞよろしく御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願い申し上げます。

鹿野彦吉自由民主党

○鹿野委員長 以上で提案理由の説明は終わりました。

鹿野彦吉自由民主党

○鹿野委員長 質疑を行ないます。質疑の申し出がありますので、順次これを許します。塩川正十郎君。

塩川正十郎自由民主党

○塩川委員 ただいま提案されました地方公務員法の一部を改正する法律案、いわゆる地方公務員に定年制の道を開くという法律案についてでございますが、五、六点質疑をいたしたいと存じます。  まず第一に、現在地方公務員並びに国家公務員につきましては定年制というものがさだかになっておりません。しかるに、民間企業等におきましては定年制が実施されておる。そこで、民間におきまして定年制を採用しているということの根本的な考え方はどこにあるかということ、さらにはまた、民間におきますところの定年制の採用状況、こういう点についてまずお聞きいたしたい。  それとあわせまして、民間等におきましては、大体何歳くらいでもって定年制をしいておるか。また、さらにはこの定年制が現在検討期にあるといわれておりますが、どのような点が検討されておる点であるか、こういう点についてまずお尋ねいたしたいと思います。

野田武夫自由民主党自治大臣・北海道開発庁長官

○野田国務大臣 民間における定年制の採用でございますが、これは基本的にはいわゆる事務の能率化、またいわゆる新陳代謝と申しますか、新たな活力を培養して、そうして仕事を最も有効適切に進めるという基本的な意味において定年制を置いておるわけでございます。  そこで、最近の労働省の調査によりますと、五百人以上の規模の事業所におきましては、その約九四%から九七%が定年制を採用いたしております。採用しない事業所はごくわずかとなっております。また、いま御指摘にありました年齢の問題でございますが、現在は大体全規模の男子について見ますると、五十五歳を定年としておるものが約六〇%で、最も多いのでございます。しかし、最近の年齢関係の伸長その他がございまして、だんだんこの定年制の——私がいま申し上げました五十五歳が約六〇%でございますが、多少これは年齢を高くするという傾向にあるのが事実だと思っております。

塩川正十郎自由民主党

○塩川委員 それでは、民間で定年制を採用しておるというのは、やはり職員の新陳代謝をはかっていく、能率を向上するということ。地方公務員の定年制を設けるというのも同じ趣旨においてこれを実施されようというものである、こういう解釈をしてよろしゅうございますか。  それからもう一つ。さらに、現在国家公務員と地方公務員の年齢構成を見てまいりますと、どちらかといいましたら、わずかでございますが、たしか〇・数カ月であったと思いますけれども、それにいたしましても、地方公務員のほうの年齢構成のほうが高い、こういう点がございます。しかるに、国家公務員におきましては、いまだ定年制が定められておらないのに、地方公務員に関しましては、これを国家公務員に先んじて定年制の道を開くということ、これはどういうところにあるのかということであります。  それから、さらにもう一つお聞きいたしたいのは、地方公務員の制度と申しますか運営、こういうものはすべて国家公務員に準ずる、こういうふうないままでのあり方であり、しきたりとなっておったのでございますが、この定年制に対しましては先んじて行なう、こういう点につきまして、この二点とあわせてひとつ御回答願いたいと思います。

野田武夫自由民主党自治大臣・北海道開発庁長官

○野田国務大臣 ただいまお尋ねの国家公務員と地方公務員の年齢構成でございますが、一般行政職員について、たとえば五十七歳以上の全職員に占める割合を検討してみますと、国家公務員の場合はお示しのありましたように、つまり三・七%に対して地方公務員の場合は全国団体の単純な平均では二・六%というように国家公務員のほうが高いのでございます。しかしながら、地方公務員につきましては、地方公共団体全体としての構成割合を見ても意味がないのでございまして、個々の地方公共団体について見る必要があります。ところで、個々の地方公共団体について見てみますると、職員構成比は、都道府県におきましては五十七歳以上の者が四%をこえているものが五団体、また市におきましては百二十一団体ありまして、さらに町村につきましても類似の傾向が見られるところでございます。このように個々の地方公共団体をとってみると、国に比べまして職員の高齢化した団体が相当多数存在するわけでありまして、今回の改正法案におきましては、このような地方公共団体においての実態にかんがみて、新たに条例でもって定年制を採用する道を開こうとするのであります。  そこで、いま、さらに御指摘のありました国家公務員には定年制がないが、地方公務員の取り扱いについては大体において国家公務員に準ずるということであるが、この際は先んじて地方公務員の定年制を設けるのじゃないか、こういう御指摘だと思っております。職員が一般的に高齢化しているという現象は、これは国も地方公共団体も同じであります。地方公共団体における職員の年齢構成は、ただいま申し上げましたとおり多種多様でありまして、その中には地方公務員の年齢構成の著しく高齢化しているものが多く見受けられますし、個々の地方公共団体における人事管理はそれぞれ独立して行なわれているのであります。したがって、このような地方公共団体におきましては、定年制を必要とする場合が当然考えられるわけでございます。しこうして、今回の法案の内容は、地方公共団体が定年制を採用することができるという法律上の道を開くことにとどまるものでございまして、国家公務員につきましては、いつでも法律を改正することによって定年制を採用することが可能である。これは御承知のとおりすでに国家公務員におきましても、大学教授とかあるいは検事とか、自衛隊とか、その他幾つかの定年制が現存いたしております。そこで、いつでも、国家公務員の定年制をしこうという場合は法律を改正すれば——すでにこれらの定年制が設けられておるのでございますが、地方公共団体におきましては、全然その道が開かれてない。そこで今回は、いま申しましたとおり、条例を定めて定年制をしくことができるという道を開くものでございまして、これで初めて定年制に関しまして、現行の国家公務員制度と地方公務員制度が同列に並んでくる、こういうことでございまして、決して一方的に、国家公務員に何らない、根拠のないことを、地方公務員だけに先に採用するという意味ではございません。

塩川正十郎自由民主党

○塩川委員 先ほどの説明の中で平均年齢がだんだん高齢化していくというお話がございました。これは大体どのように高齢化してきておるか。その具体的事例、これは政府委員でけっこうでございますが、たとえば昭和三十年ごろは何歳ぐらいであったが、最近においては大体この程度になってきておるというような平均年齢のいわゆる年齢構成と申しますか、それの推移を大体でけっこうでございますからお知らせいただきたいと思います。

長野士郎自治省行政局長

○長野政府委員 日本人の平均寿命と申しますか、そういうものがだんだん延びてきておるではないかというようなお話がございました。それにつきましては、この平均寿命というものは、お話しのとおり昭和十年に比しまして、昭和四十年には平均寿命が二十年以上も延びたというふうにいわれております。ただし、これを平均余命ということに置きかえまして、平均余命ということになりますと、昭和十年に比しまして、五十五歳の男子の場合でございますが、五十五歳の男子の場合は、昭和十年に比しまして昭和四十年では約四年延びておるということでございます。  なぜかといいますと、これは平均寿命のほうはむしろ乳幼児の死亡率が非常に最近減ったということで、全体の平均寿命が非常に延びておるということでございますけれども、平均余命ということになりますと、昭和十年に比しまして昭和四十年では、五十五歳の男子では四年しか延びていない。もっともそういう年齢と定年制というものについてはいろいろな関係がございます。そこで、この四年というものが、同時に労働能力として四年延びたとこう考えていいかどうかということは、必ずしも一がいには申せませんけれども、やはりこれも年齢を考える場合の一つの大きな要素であるということは言えるかと思いますけれども、大体の状況はそういう事情でございます。

塩川正十郎自由民主党

○塩川委員 私の聞いていますのは、そういう平均余命が延びたということと同時に、地方公務員のいわゆる年齢構成がどのように高齢化してきておるか、こういうことなんです。それが具体的にどのように高齢化してきておるか、この具体的な例をお聞きしたいわけでありまして、それがわかりましたらひとつお知らせいただきたいと思います。もしいますぐそれがわからぬようでしたら、資料でもけっこうでございますから、ひとつ出していただきたいと思います。鎌田さん、わかりますか、どうでしょう。

鎌田要人自治省行政局公務員部長

○鎌田説明員 お答えいたします。  地方公務員の平均年齢の統計のとり方でございますが、これは御案内のように、五年おきに全国的な悉皆調査をいたしております。公務員給与実態調査ということで、三十八年度、それから四十三年度となったわけでございますけれども、三十八年度のときに実は私ども不勉強でございまして、その基礎になりますデータが実は完全に捕捉できておりません。したがいまして、三十八年と四十三年を比較できるものがあればいいわけでございますけれども、推計になるものでございますから、なお調べまして、資料として提出さしていただきたいと思いますが、御参考までに四十二年の四月一日現在におきまして地方公務員の平均年齢がどうなっているかということを申し上げますと、全国的には、一般行政職、消防職、企業職員、技能労務職、教育職、警察職、これ全体を平均をいたしまして三十六・四歳というところでございます。大ざっぱな年齢構成といたしましては、三十歳から四十九歳までのところが非常に中ぶくれと申しますか、という形になっておりまして、それが年一年上へ押し上がっていっておる、こういう形になっておるわけでございます。

塩川正十郎自由民主党

○塩川委員 それじゃ、その具体的な数字はまたあとで資料としていただくことといたしまして、次に移りたいのですが、先ほど大臣の説明の中でも一部ございましたが、国家公務員につきましては必要に応じて定年制を設けておる。しかし、地方公務員については統一的な規制というものが全然ないのでその道を開くのだ、こういうお話でございました。しかるに地方公務員の定年制を設けるという問題は、これは労働の基本権に関係するのではないか、そういう説を唱えておる人もあります。つきましては、こういう地方公務員の身分保障に大きな制限を加えると思われる定年制、この問題は地方公務員の労働基本権に関するものではなかろうか。これに対する見解をひとつお聞きいたしたい。  それと同時に、この問題がかつて公務員制度審議会にも取り上げられたようなこともあると聞いておりますが、それがどのような形で取り上げられたのか、あるいは取り上げられておらないのか、あるいはどのような審議状態であったかというような点、あわせてひとつお答え願いたいと思います。

長野士郎自治省行政局長

○長野政府委員 定年制につきましては、職員が一定の年齢に達しました場合に退職をするということにいたすわけでございます。したがいまして……。   〔「定年制の説明をするなんて言わなかったじゃないか、警察の説明をやって、それに対する質疑をやるときめただけじゃないか」と呼ぶ者あり〕

鹿野彦吉自由民主党

○鹿野委員長 その後やるということを私は理事会でもちゃんと……。   〔発言する者多し〕

鹿野彦吉自由民主党

○鹿野委員長 この際、暫時休憩いたします。    午後二時一分休憩      ————◇—————   〔休憩後は会議を開くに至らなかった〕

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