地方行政委員会 第17号
- 発言数
- 24 件
- 登壇者
- 9 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1969/04/01
会議録
○鹿野委員長 これより会議を開きます。 内閣提出にかかる地方税法等の一部を改正する法律案を議題といたします。 本案に対する質疑はすでに終了いたしております。 この際、大石八治君から本案に対し修正案が提出されております。
○鹿野委員長 この際、提出者から趣旨の説明を求めます。大石八治君。
○大石(八)委員 私は、自由民主党を代表して、地方税法等の一部を改正する法律案に対する修正案の趣旨を御説明申し上げます。 修正案文はお手元に配付されておりますので、朗読は省略させていただきます。 次に、その要旨を申し上げますと、原案において、昭和四十四年四月一日と定められている施行期日につきましては、諸般の事情からいたしまして同日から施行することが不可能でありますので、これを「公布の日」に改めることとするとともに、これに伴う関係規定の適用について整備をはかろうとするものであります。 何とぞ御賛同くださいますようお願いいたします。 —————————————
○鹿野委員長 これより内閣提出にかかる地方税法等の一部を改正する法律案及びこれに対する修正案を一括して討論に付します。 討論の申し出がありますので、順次これを許します。塩川正十郎君。
○塩川委員 私は、自由民主党を代表して、政府提案の地方税法等の一部を改正する法律案に賛成、自由民主党提出にかかる修正案に賛成の討論を行なおうとするものであります。 今回の政府原案における重要な改正事項は、まず住民税の減税であります。政府原案におきましては、昨年度に引き続き、住民税の課税最低限の引き上げを行ない、住民負担の軽減を行なうこととしております。その結果、住民税の課税最低限は、夫婦子三人の給与所得者で現在五十三万二千四十円であるものが、約十万円引き上げられ、六十二万三千七百七十一円になるものと見込まれております。これに対し、住民税の課税最低限と所得税の課税最低限との間には、なおかなりの開きがあることから、なおさらに、課税最低限の引き上げをすべきであるとの意見もあります。しかしながら、住民税の課税最低限については、住民税の性格、所得税と住民税を合わせた総合負担のあり方、個々の市町村の財政に及ぼす影響等を慎重に考慮しながら今後検討を進める必要があると考えるのであります。今回の課税最低限の引き上げは、これらの事情に十分配慮を加えた上での適切な措置であり、政府原案に賛成するものであります。 次に、大都市税源の充実についてであります。 近年、人口、産業の都市集中に伴い、大都市及びその周辺市町村における都市施設の整備等に著しい財政需要の増加を来たしていることは周知のとおりであります。大都市税制については、大都市及びその周辺市町村を一体とした圏域全体の財政のあり方、国、道府県及び市町村を通ずる行政事務の配分との関連等をも考慮して検討することが必要であると考えるのでありますが、今回の政府原案は、大都市における財政需要の増高の大きな原因が、都市施設の整備、特に都市計画街路等、道路の整備にあることにかんがみ、道路目的財源である地方道路譲与税の譲与基準について合理化をはかろうとするものであり、まことに時宜を得たものと思うのでありまして、賛成いたすものであります。 次に、宅地開発税についてであります。 現在、宅地化が進行している大都市近郊市町村においては、宅地開発に伴って必要となる関連公共施設の整備のために膨大な財政需要をかかえており、その結果、これらの公共施設の整備のため、宅地開発を行なう者に対し、各種の負担を求めるという事例が増加しつつあることは周知の事実であります。 このような実態から見て、この際、宅地の開発に伴う公共施設の整備を促進し、秩序ある市街化をはかっていくための財源を確保するとともに、宅地開発を行なう者に対する負担について、合理化、明確化を期することがぜひとも必要であると思うのであります。今回、これらの市町村が宅地開発税を目的税として課することができる道を開くこととされましたことは、このような要請にこたえるものであると考えるのでありまして、政府原案に賛成するものであります。 なお、これが実施にあたっては、納税者の負担が適正に保たれるよう、税率の設定等につき十分な指導が行なわれることを希望するものであります。 自余の部分については省略いたしますが、いずれもその内容は地方税負担の現状にかんがみ、その軽減合理化をはかろうとするものであると考えますので、政府原案に賛成するものであります。 なお、自由民主党提出にかかる修正案は、改正法の年度内成立ができなかったことに伴い、改正法附則に所要の修正を行なうものでありまして、提出された修正案に賛成いたすものであります。
○鹿野委員長 次は河上民雄君。
○河上委員 私は、日本社会党を代表して、内閣提出にかかる、昭和四十四年度、地方税法等の一部を改正する法律案につき、その修正部分並びに修正部分を除く原案に反対の討論をなさんとするものであります。 以下反対の理由を述べます。 本改正案におきましては、住民税の課税最低限の引き上げ、青色申告者の専従者控除にかかる完全給与制実施、白色申告者の専従者控除の引き上げ、その他若干の改善は見られますが、最近における社会経済の発展に即応する税体系の確立をはかるため、国、都道県、市町村を通ずる税制のあり方について、根本的な再検討を加えるべき時期に到達しているにもかかわらず、ここにはその方向への糸口、解決の糸口さえ見出されないのであります。特に地方自治の尊重、自主財源の強化についてほとんど顧みられていないことを、遺憾ながらここに強調しなければなりません。 次に、問題点を数点指摘いたしまして、反対の理由といたしたいと考える次第であります。 第一は、道府県民税及び市町村民税についてであります。 住民税の課税最低限につきましては、今回の政府案では、約九万二千円引き上げられておりますけれども、所得税における課税最低限との差は依然として大きいのであります。かりに所得税と住民税とでは、その性格上の相違もございまして、課税最低限については必ずしも一致すべきものでないとの論があることは承知いたしますが、できる限り両税の格差を縮減するよう、具体的な計画をはかる必要があると考えるものでありますが、今回の改正案については、その点についての考慮がなされていないことを遺憾とするものであります。 本法における住民税課税最低限は六十一万三千七百七十一円でありますけれども、わが党が主張するごとく、七十五万五千百十円にかりに引き上げました場合、そこに減収見込み額として九百億余りにのぼりますけれども、本法における昭和四十四年度の財政措置といたしまして、前年度に引き続き巨額の財源を国に貸し付けておりますことを考えますときに、かかる余裕がありますならば、個人の住民税等を中心とした地方税負担の軽減合理化により多くの努力を注ぐべきものであったと考えるものであります。また、わが党がかねて強く指摘しておりましたとおり、特別措置による非課税の国税より地方税へのはね返り並びに地方税におけるその非課税について、より厳正なメスを加えるべきであったにもかかわらず、今回もまたその努力が全くなされていないことを遺憾とするものであります。 第二に、都市的財源の充実についてでございます。 この点につきましては、昨年の国会の附帯決議におきまして、明年度において具体的措置を講ずるよう、と明文化されていたにもかかわらず、今回の改正案におきましては、全くこれが無視されましたことは、国会並びに本委員会の権威に対する軽視のあらわれといたしまして、特に遺憾の意を表せざるを得ないのであります。 本改正案におきましては、地方道路税配分の基準に若干の手直しを加えるのみでありまして、われわれに大きな失望を与えたのであります。都市的税源につきましては、法人課税についてはこれを大都市に回し、大都市の自主財源の強化をはかりまして、地方交付税をして本来の調整機能を果たさしめるよう考慮すべきが当然であると考えるものであります。 第三に、事業税についてであります。 事業税は、本来二重課税的な性格を持つものでありまして、特に零細な個人事業者につきましては、その負担の過重の著しいものがあるのであります。特に所得税を納付するに至らない者に対して個人事業税が課せられておりますこの実情は、一日も早く解消をはかる必要がございます。したがって、事業主控除を現行の二十七万円から少なくとも四十六万円に引き上げることといたしまして、この問題の解決に当たるべきが当然であると考えるものであります。今回の改正案におきましては、この点についての配慮が全くなされていないことを遺憾とするものであります。 第四に、料理飲食等消費税についてであります。 今回、政府提案におきましては、料理飲食税につき三千円以上一五%、以下一〇%の税率を、一〇%に画一的に改めましたことは、実質的に三千円以上の課税を引き下げたことを意味するものでありまして、全く逆行したものと考えざるを得ないのであります。一方、免税点につきましては、八百円に引き上げまして、世論の目をごまかそうといたしたのでありますけれども、その実施時期を四月一日ではなくて十月に引き延ばすことによりまして、減税総額の帳じりを合わせようといたしましたことは、全く詐術といわざるを得ないのであります。 第五に、都市計画税についてであります。 都市計画税の課税客体は土地及び家屋となっておりますけれども、都市計画事業に伴う受益の度合いは、償却資産についても土地及び家屋と同様でありますので、本来都市計画税の課税客体に償却資産を加えるべきが当然であると考えるのであります。これによりまして約二百億の増収が考えられるのでありまして、都市的税源の充実のためにもこの点考慮せらるべきと考えるものでございます。 以上、幾つかの点がございますけれども、はなはだ簡単でありますが、以上のような理由によりまして、わが党は昭和四十四年度、地方税法等の一部を改正する法律案につき、その修正部分並びに修正部分を除く原案に反対をいたすものであります。
○鹿野委員長 次は折小野良一君。
○折小野委員 私は、民社党を代表いたしまして、ただいま上程されております地方税法等の一部を改正する法律案並びに自民党提案の同法案の修正案に対しまして反対の討論をいたします。要点のみ簡単に申し上げます。 今日、いわゆる都市化の傾向はきわめて急激でありまして、全国にわたって過密過疎の問題が生起いたしております。このような社会経済の変動に対しまして、地方制度の万般にわたる根本的な再検討を必要とする時期にまいっておるのであります。地方税制もまたこのような情勢を十分に踏まえて必要な改定が行なわれなければならない時期にまいっていると申すべきであります。 すなわち、一つには社会経済の急激な変動に伴う新しい財政需要に対応し得る税制を確立することであります。二つには、従来地方財源について考えられてまいりましたいわゆる安定的財源という考え方から、伸びのある財源という動的な把握がなされなければならないということであります。そして三つには、国、地方を通ずる行財政の合理化をはかる立場から、税制の根本的な検討、特に国民負担の軽減、合理化をはかることでございます。 以上のような立場から、当面する地方税法の改正にあたっては、かねての私どもの主張、かつは従来の当委員会の附帯決議の趣旨から申しましても、当然大幅な改正が行なわれなければならなかった都市的税源の拡充につきまして、今回はほとんど基本的な改正が行なわれなかったということにつきまして、私どもまことに不満といたしておるところでございます。住民税、法人税割の税率の引き上げその他の都市的税源の市町村移譲等、考えられる具体的な施策の中で、私どもは少なくも不動産取得税を市町村に移譲すべきことを強く主張いたします。 また、住民負担の軽減という立場からも、今回の改正におきまして、住民税の課税最低限を約九万一千円引き上げ、電気ガス税、自動車取得税あるいは料飲税等におきまして、一部の免税点の引き上げが行なわれることになっております。しかしながら、これらの負担軽減は、膨大な自然増収に比べますと、まことに微々たるものでございます。また一方、地方交付税におきまして、六百九十億円の貸し付け等の実情を考えますと、まことに割り切れないものを感ずるのでございます。少なくも昭和四十四年度の地方税におきましては、住民負担の軽減をはかろうという意図がありさえすれば、すなわち国民に対する政府の親心がありさえすれば、もっともっと大幅な減税が当然できたはずであります。また、現在の物価の値上がり、税の累進体系、こういう面から見まして、もっと大幅な減税を行なうことがむしろあたりまえであった、こういうふうに申すべきでございます。私どもは真に減税のことばに値する実質的減税を強く要求をいたします。 以上のような趣旨からいたしまして、私どもは内閣提案にかかる地方税法等の一部を改正する法律案並びに自民党提出のこの法案に対する修正案につきまして反対をいたすものでございます。 以上をもって私の反対討論を終わります。
○鹿野委員長 次は小濱新次君。
○小濱委員 私は公明党を代表して、ただいま議題となっております地方税法等の一部を改正する法律案に対して反対の意見を表明するものであります。 その理由の第一は住民税についてでありますが、四十四年度の地方税は五千八百億円の多額な自然増収が見込まれるにもかかわらず、住民税の課税最低限の引き上げはわずか九万二千円にすぎないということであります。また、給与所得にかかる従来の十回分割納税制度を十二回に変更しておりますが、これは住民の重税感を緩和するという心理的効果はあっても、住民税の実質的な税負担は少しも解消しないのであります。しかも、十二回に変更することにより、最後の月である五月分は来年度に繰り越すことになるのであります。そのため当年度においては減収と考えられるのであります。したがって、このような措置をとる余裕があるならば、実質的な減税を行ない、せめて住民税の課税最低限を百万円にすべきであると主張するものであります。 第二は、宅地開発税の新設であります。この宅地開発税の新設は、いたずらに地価を暴騰させるおそれが十分に考えられるのであります。しかも、自治体によっては都市計画税を従来より徴収しており、このたびの宅地開発税とあわせて二重に課税される区域も生ずるのであります。 第三は、料理飲食等消費税の税率の一本化の問題であります。これは各方面から金持ち優遇の措置であるとの批判があるように、庶民にとっては関係の薄い措置であります。しかも一方、国税においては交際費課税の強化を打ち出しているやさきに、このような措置を講ずることは、国税のあり方と逆行しているものであり、全く大衆遊離の政策であると断言するものであります。 第四は、大都市の税源充実の問題であります。特に昨年度においては衆参両院の地方行政委員会において「大都市については、その財政の実態にかんがみ、税源の充実を検討して明年度において具体化に努めること。」という附帯決議を付しているにもかかわらず、道路譲与税譲与基準の合理化のみに終わったことは、附帯決議を無視し、しかも国会軽視もはなはだしいといわざるを得ないのであります。全く遺憾にたえない次第であります。 第五に、電気ガス税であります。これは大衆課税であり、政府も悪税であると断言しながら、いまだに廃止になっていないのであります。電気あるいはガスという生活必需品に対して課税していることは全く納得がいかないことであり、電気ガス税は早急に廃止すべきであると主張するものであります。 以上の理由によりまして、本法案に対して反対するものであります。
○鹿野委員長 次は林百郎君。
○林委員 私は、日本共産党を代表して、ただいま議題となっている地方税法等の一部を改正する法律案に対し反対討論をいたします。 その理由の第一点は、四十四年度の住民税の減税は、所得割の諸控除を、給与所得者の標準世帯で約九万二千円引き上げ、課税最低限を現行の五十三万二千四十円から六十二万三千七百七十一円とするにとどめているにすぎないことであります。 〔委員長退席、大石(八)委員長代理着席〕 これは所得税の課税最低限に比べても依然として約三十万円も低いのであります。今日所得割納税義務者は、所得税の納税義務者より約六百万人も多いという実情であります。しかも生活保護世帯と同程度の低所得者層にまで住民税が課せられておるのであります。このような悪い税金の最たる性格を持っておるこの所得割の地方税制については、本質的には少しも改善されておらないと言っても過言でないと思います。しかも、少しでも所得と名のつくものがあれば、文句なしに一律に課税する均等割については、全く手をつけていないのであります。 また、四十四年度の税収は、四十三年度より実に約四千七百五十億円も増収をしておるのであります。これは歳入全体の伸びをはるかに上回っているのであります。これに対して、政府は法人税割、法人事業税が大幅に伸びたといっておりますけれども、道府県税で見ますと、いままでも、個人に対する住民税に比べて税率が不当に低かった法人の税収の割合は、ことしも依然として三八%にすぎないという状態でありまして、個人住民税が圧倒的な比重を占めております。この例を見ましても、政府のいう地方住民に対する減税なるものが、全く地方住民にとっては名目だけのものであるにすぎない。その実際は四千七百五十億円もの増収のためのほんのわずかなえさを与えるにすぎない、あるいはあめをしゃぶらせるにすぎないと言っても過言でないと思います。 事業税については、青色申告者の専従者給与に対して、いわゆる完全給与制を実施することにしましたけれども、住民税の課税最低限、独身者の場合二十五万七千七百五十九円と、これがあまりに低いので、これは専従者給与が完全給与制とされても、今度は住民税のほうが課せられるということは依然として変わりないのであります。また、白色申告者の専従者控除限度額を十五万円にしましたけれども、これも物価高、人手不足の今日、生活権を無視したものであると言って差しつかえないと思います。 そればかりでなく、現在、地方税の地域住民に及ぼしている影響を見るのに、国民健康保険税の引き上げや、生活、生業のために必要な最低の土地や家屋、機械にまで固定資産税が押しつけられ、さらに推計課税による不当な課税が行なわれる等、実質的にはますます重税がかけられている実情であります。 このようにして、ただでさえ安い賃金と高い物価に苦しんでいる地域の勤労人民に対しては、地方税の負担は重くのしかかってきております。そして、このような地方税が地域住民の生活苦に拍車をかけている実情であります。したがって、このたびのごとき名目的な減税は、地域住民にとっては実際の減税にならない。この点が反対の大きな第一の理由であります。 第二の理由は、こうして大衆への重い課税は強める一方、大きな資本家や高給者のための減税は実に手厚い配慮をしているのであります。 その第一は、万博の展示館に対しては、不動産取得税、固定資産税を非課税としている。そして、万博開催の四十五年中は外人客の宿泊及びこれに伴う飲食に対する料理飲食等消費税を免除するという措置をとっております。 第二には、また、地下駐車場等に対する固定資産税を二分の一に軽減し、外航船舶に対する非課税措置の期限を三年間延長しております。 第三に、これは各党、野党も触れられておりましたけれども、料飲税の二段階税率を一本にして、高級レストラン、料亭などにおける高級社用族や公用族を優遇するために、従来一人三千円以上の消費について一五%の税率をかけていたのを、このたびは一〇%に引き下げる一方、勤労者の負担になっている料飲税の免税点はほんのわずか引き上げておるにすぎないのであります。 第四は、土地売買による個人の譲渡所得に対してでありますが、これは従来の買いかえ特例を廃止して、個人の短期の土地保有の買いかえには税率を高くする、長期の土地保有には、時限を設けて早く売れば税率を下げてやる、こうして大資本の土地要求にこたえて、土地の流動化を税制の面からも促進するような措置をとっております。また、事業用資産には買いかえ特例を認めて、銀行、私鉄、不動産会社などの土地投機を有利にするような税制措置がとられております。 五は、電気ガス税については、大企業には、電気代そのものが一般家庭の約三分の一の安い電気料を使っておる実情にもかかわらず、税金面でも依然として、ことしも揮発油を原料とするさく酸を非課税品目に加えるほか、綿紡績糸、化学繊維、紙等の業務にかかわる大企業の電気については大幅な減免措置をとっております。そして一般消費者に対する電気ガス税の免税点は、わずか電気については百円、ガスについては二百円の引き上げをしたにすぎないのであります。 六、その他、都市再開発を推進するために、都市計画税の増税と宅地開発税を新たに設けておるのであります。いわゆる受益者負担の名のもとに、まさに住民の負担で「街づくり」「地域づくり」を進めようとしているのであります。 七、さらに今回、政府は、国鉄の赤字を理由に、国鉄の納付金二十五億円の減免措置をとっております。しかし、この国鉄のいわゆる赤字を検討してみますと、大きな企業や在日米軍の貨物は原価を割る安い運賃で、また、きょう私の要求によって国鉄が提出した資料によりましても、昭和四十一年度においては明らかに旅客運賃部門は黒、貨物運賃部門は五百億にも及ぶ赤字を出しているのであります。それにもかかわらず、依然として国鉄では、この赤字の出ておる貨物部門の運賃は、原価を割っているにもかかわらず据え置き、黒字を出し、原価をはるかにこしている旅客部門を一五%値上げしようとしているのであります。その上、国鉄は、大企業のための貨物輸送体系の整備拡充、大企業からの独占価格による高い資材の購入などに巨額の資金を投じ、それに必要なばく大な金利を支払うことなどによって実はこの赤字なるものが生じておるにもかかわらず、この赤字を理由に旅客運賃の値上げをすることはもちろん、合理化による国鉄労働者の首切り、そして、いわゆる赤字路線の廃止、三千百にのぼる駅の廃止等を計画しております国鉄が、このように公共性を無視して、独占資本奉仕と企業性を貫くという方針であるならば、公共性あるがゆえに減免しておった国鉄の納付金を減免する理由は全くないのであります。この限りにおいて、国鉄の納付金の減免の措置は全く理由のないものと考えます。 以上のように、四十四年の地方税法の改正は、住民税をはじめ、住民の税負担軽減の要求は無視され、むしろ実質的には増税となり、住民負担を一そう重くさしております。政府が真に個人負担の軽減をはかる意思があるならば、地方交付金の六百九十億の頭をはねられるようなことに対しては断固抵抗して、これを地方税の減税に回すのが政府並びに自治省のとる当然の態度だと思います。これが反対の第二の理由であります。 わが党は、地方税の改正について次のような政策を直ちに実行することを主張するものであります。 第一は、いま述べましたような六百九十億の借り上げ措置など、地方財政の根幹を侵害するような措置はやめて、単に大蔵大臣と自治大臣の話し合いで、当然地方自治体へ交付すべき六百九十億を頭をはねて、しかも四十四年度分を四十三年度の剰余金の中からすでにもう頭をはねるというようなことを平然としてやらしておる。このようなことをやめて、地方交付税交付金あるいは国庫補助制度を民主化して、住民のための行政に必要な実情に合った財政需要にこたえると同時に、この六百九十億の借り上げ措置も、これを地方住民の減税に回すべきであります。 第二は、住民税の均等割は、これは地域で空気を吸っておれば税金をかけると同じ悪税であります。年に五億の所得のある人と月に二万の所得しかないような人と同じような税金を納めるなんて、こんなばかな税制は全くないはずであります。 〔大石(八)委員長代理退席、委員長着席〕 これを廃止すること。そして、その所得割と事業税を、四人家族年収百二十万まで免税にすべきだと考えます。 第三は、勤労者にかかる電気ガス税、都市計画税等を廃止し、また料飲税は勤労者の負担にならぬように免税点を大幅に引き上げて、そしてこれは累進課税にすべきであります。 第四は、固定資産税の免税点を引き上げて、勤労者の生活と経営に必要な土地や家屋にかかる固定資産税を減免してやるべきであります。 第五は、いま教育費等を中心として、地域住民のばく大な負担になっておる税外負担はこれをなくす措置を行政措置として至急にとるべきであります。 第六は、大資本に対する地方税を高度累進制にして、特権的な減免措置をやめるべきであります。 このような、地方税制度の民主化を主張して、私の反対の討論を終わります。
○鹿野委員長 これにて討論は終局いたしました。 これより採決いたします。 まず、大石八治君提出の修正案について採決いたします。 本修正案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○鹿野委員長 起立多数。よって、大石八治君提出の修正案は可決されました。 次に、ただいま可決されました修正部分を除いた原案について採決いたします。 これに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○鹿野委員長 起立多数。よって、地方税法等の一部を改正する法律案は、大石八治君提出の修正案のとおり修正議決すべきものと決しました。 —————————————
○鹿野委員長 この際、古屋亨君、山本弥之助君、折小野良一君及び小濱新次君から、四派共同をもって、ただいま修正議決いたしました法律案に対し附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。 この際、本動議を議題とし、その趣旨の説明を求めます。古屋亨君。
○古屋委員 私はこの際、住民負担の軽減、大都市の税源の充実等をはかるため、自由民主党、日本社会党、民主社会党及び公明党を代表し、地方税法等の一部を改正する法律案に対しまして、次の附帯決議を付したいと思います。 案文の朗読により趣旨説明にかえさせていただきます。 地方税法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、地方税制について左の措置を講ずべきである。 一、最近における社会経済の発展に即応するよう、国、都道府県、市町村を通ずる税制の在り方について根本的に再検討を加えるとともに、都市とくに大都市については、財政需要の増嵩の実情にかんがみ、引き続きその税源の充実を図ること。 二、住民税の課税最低限については、所得税の課税最低限に近づけるよう、その引上げを図ること。 三、飲食店、喫茶店等における飲食並びに宿泊に対する料理飲食等消費税の免税点については、国民生活水準の向上、物価の推移等を勘案して、更にその引上げに努めること。 四、電気ガス税については、国民生活水準の向上に伴う電気及びガスの使用量の増加等を勘案して、減税を図るとともに、非課税等の特例措置の合理化に努めること。 五、自動車取得税については、国民生活の実情を考慮しつつ免税点の引上げについて検討すること。 六、宅地開発税については、本税創設の趣旨にかんがみ、納税者の過重な負担とならないよう税率の設定等につき十分に配慮するとともに、本税が宅地購入者等に不当な負担を及ぼすことのないよう適切な措置を講ずること。 右決議する。 以上であります。何とぞ皆さまの御賛同をお願いいたします。
○鹿野委員長 本動議について採決いたします。 本動議に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○鹿野委員長 起立総員。よって、古屋亨君外三名提出の動議のごとく附帯決議を付することに決しました。 砂田自治政務次官から発言を求められておりますので、この際これを許します。砂田政務次官。
○砂田政府委員 ただいま御議決になりました事項は、いずれも重要な事項でございますので、御趣旨を尊重いたしまして、引き続き検討を加え、善処いたしたいと存じます。 —————————————
○鹿野委員長 おはかりいたします。 ただいま修正議決いたしました法律案に対する委員会報告書の作成等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○鹿野委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ————————————— 〔報告書は附録に掲載〕 —————————————
○鹿野委員長 次回は明後三日木曜日午前十時から理事会、十時三十分から委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午前十一時十七分散会