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61回国会衆議院1969/10/28

大蔵委員会 第52号

発言数
86
登壇者
10
会派数
3
開催日
1969/10/28

会議録

田中正巳自由民主党

○田中委員長 これより会議を開きます。  国の会計、税制及び金融に関する件について調査を進めます。  質疑の通告がありますので、順次これを許します。平林剛君。

平林剛日本社会党

○平林委員 きょうは大蔵大臣との間に、当面する問題を二、三質疑をする予定でございますけれども、大臣がお見えになる前に、若干政府当局に対しましてお尋ねをいたしたいと思っております。  問題は最近の物価統計についてであります。よく言われますように、国の経済を人間のからだにたとえれば、物価は体温に相当するし、物価の上がり下がりを測定する物価指数は体温計ということになる。したがって、医者がわが国の経済を判断する場合に、体温計が狂っていたのでは経済そのものについての測定を誤ることになる。そこでこの体温計が一体正しいかどうか。現在のいろいろな物価指数のうち、われわれがよく使っておる総理府統計局の消費者物価指数、日本銀行の卸売り物価指数、いろいろな統計資料がありますけれども、いわばこの体温計が正しいものであるかどうか。この点は私どももふだんから疑問にしておったわけでありますけれども、最近ある大学教授が、実態を反映していない物価統計、こういう問題を提起しておることは御承知のとおりでございます。  どういう点がまず違うかをあげますと、第一に、日本銀行の昭和二十七年を基準にしている卸売り物価指数が、実際にはわが国の一般的な卸売り物価水準の上昇傾向をかなり過小評価しているのではないかという点が指摘をされておるわけであります。この大学の教授は、二十七年の基準指数の採用品目に一つ一つ当たってみたところが、工業製品や、しかも原材料や中間製品に限っていたのではないか、たとえば生鮮食品は四品目しか含んでおらないで、菓子類、出版、印刷物、木製品、紙製品などは全然含まない、金属製品、家庭用品、衣服類は非常に少数の品目しか含んでいない、こういうような欠陥を指摘いたしまして、当時の諸資料を追跡調査した結果、現在表にあらわれている指数より少なくとも二%程は違ってきているのじゃないかという結論を出しておるわけであります。  第二には、総理府統計局の消費者物俵指数に住宅購入価格を含めた場合の試算例をやってみたところが、統計局は、住宅及び土地の購入は消費でなくて投資であるという考え方に立って消費者物価指数の対象範囲に含めていない。ところが、実際の国民生活におきましては、住宅及び土地の購入も年々わが国の家計全般に、生活のための購入対象としてはかなりのウエートを占めているのではないか、消費者物価指数の対象範囲に含めるべきものではないかという疑問を提起しておるわけであります。もしこれを含めれば、少なくとも今日あらわれておる指数はこれも相当程度違ってくる、こういう問題を提起しておるわけでありますけれども、私はこれを読みまして、時宜に適した指摘であると考えておりますので、これについて、政府当局はこうした批判にこたえてどういう態度をとられるか、またどういう考えを持っておるかということを私はまずお伺いをいたしたいと思うのであります。

八塚陽介経済企画庁国民生活局長

○八塚説明員 ちょっと私おくれまして申しわけございません。  卸売り物価指数につきましては、御承知のように四十年に基準を変えております。その際の考え方といたしましては、これもやはりもう御承知だと思いますけれども、結局、品目を選び、その品目のウエートをどうするかという場合に、現在の四十年基準でございますと、品目といたしましては八百六の品目を選んでおるわけでありますが、それは結局四十年の国全体の取引額の一万分の一以上あるものを選んでおるわけであります。したがいまして、金額にいたしますと三十三億という取引があった品物を卸売り物価指数の調査対象にする。したがいまして、結局その八百六品目以外のあるいは比較的経済に特徴的な品目も、そういう観点からすると落ちておるという可能性もあるわけであります。卸売り物価指数のそもそものねらいが、国の経済全体の中での物価の動向を見るというわけでございますので、やはり全部拾うというわけにはなかなかいかない。そういう点で御指摘のようなことがあったと思います。いまこの答弁をいたします過程で日銀当局と打ち合わせをしたわけでは全然ございませんけれども、四十年の基準に変えたときにやはり従来に比べてかなり改善されておるわけでございます。今後の経済構造の変動に応じてまた将来当然卸売り物価指数そのものの変更もあろうと思いますが、そういう意味で現在の段階はそういう品目の選び方あるいはウエートのつけ方をいたしております。そういうことで、私どもが実用的に経済の見通しその他を検討する場合には、やはりそれなりに重要な手がかりになるといいますか、実用的な役割りは十分果たしておると思います。  それから消費者物価の中での地価の問題は統計局のほうからお答えをいただきたいと思いますが、私ども経済企画庁あるいは国民生活局といたしまして、指数の問題はやはり使うほうの立場においてもいろいろ検討、勉強いたさなければなりません。そういう意味で加藤先生あたりも私どものほうの御相談役となっていただきまして、並行的にユーザーとしての立場で御研究をいただいて、それにわれわれも参加しておるというような状況でございまして、現状で精一ぱいの指数だと思いますけれども、やはり改善すべき点があればそれぞれ担当の当局に対して御意見も申し上げなければならないというふうには考えております。

平林剛日本社会党

○平林委員 大臣もお見えになりましたから、この問題については私は問題を提起したということにとどめておきたいと思います。ただ、消費者物価指数の中に土地、家屋の購入というものが含まれていないという点につきましては、最近の国民生活の動向から考えてみて不自然であります。私はそういう意味で、こうした問題について、特に指数をあずかるところの官庁におきましては十分検討してしかるべき問題でないかと考えておりますから、今後の皆さんの努力をまちたいと考えておりまして、これ以上質問は続けません。さよう努力をしていただきたいということをお願いいたします。  そこで、大蔵大臣、きょうはいろいろな問題がありますが、まず最初に懸案の問題について大臣のお答えをいただきたいと思います。それはことしの初め、一月二十七日に私が、法人税法における役員賞与の損金不算入の規定は憲法違反の疑いがあると、少し大上段にかまえましたけれども、内閣総理大臣あての文書を提出いたしまして、この委員会で三回議論を継続してきたことは御承知のとおりでございます。私が主張しておりますことは、八十万に近い中小企業法人、特に同族会社というものと、八幡とかあるいは富士とかいうような大きな企業と、同じように取り扱っているところに問題がある。私の得た資料によりますと、法人数の約九三%は資本金一千万円以下の会社で占めておるわけでありまして、その中には、それこそ八百屋のおやじが社長になったり、魚屋のおやじが社長になったりするような法人数もかなり加わっているわけであります。そこで、これを一律に取り扱うということについてはどうも実態に即さないのではないか。同時に、法理論的から考えるというと、法人税法と所得税法と二重課税を受ける形になって高い税負担となっておる。このことがかえって中小企業における徴税においても、どうも円滑を欠くという原因にもなっておる。したがって、こうした中小企業、同族会社に対するところの役員賞与の損金不算入の規定については検討すべきであるという問題を提起してまいりました。これに対して大蔵大臣は、実情調査した上で実情に適した妥当な結論を得たいという旨の答弁を私に行なってまいりました。その後、大蔵省当局ではかなり具体的に実情調査が行なわれたと私は承知しておるわけでございますけれども、現状におきまして妥当な結論を政府としてはどういう方向でとろうと考えておられますか、その点をお尋ねいたしたいと思います。

福田赳夫自由民主党大蔵大臣

○福田国務大臣 ただいま平林さんからのお話しの点はそのとおりでございまして、この春あなたから御指摘がありまして、私のほうはそれに対してよく検討いたしますと、こういうことを申し上げておるわけでございます。また、自由民主党の渡辺美智雄代議士からも同様の趣旨の御意見が述べられました。そこで大蔵省といたしましては、お約束に従いましてこの問題をつぶさに検討いたしたのであります。検討いたした結果は、皆さんのお話しのように、大企業と中小企業を同一というような考え方で扱うことはどうも問題があるという結論に到達いたしまして、ただいまこれを具体的にどういうふうに処理するかということを作案中でございます。なお、作案の模様につきましては、その経過あるいは現在の時点における考え方を主税局長からお答えをさせます。

細見卓大蔵省主税局長

○細見説明員 ただいま大臣からお答え申し上げましたように、この問題につきまして六国税局管内の約七百近い会社につきましてつぶさに実態を調査いたしまして、同族会社の役員、特にいろいろ御指摘がございました同族会社であることを判定する基礎となった株主グループに属している人たちが兼務役員ということで、実際上従業員としての仕事をやっておっても、その人に対する賞与がすべて利益処分の賞与になるという点についてやや問題があるのではないかという御指摘を中心に検討いたしまして、これらの点について、御指摘のように、一般の会社におきまして、社長あるいは専務あるいは常務といったように代表権があり、経営そのものを決定している人たちについても、その人たちに支払われる報酬は益金処分と申しますか、利益から支払われるという形になっているわけでありますが、その実態と、同族会社にそれを適用してまいる場合に、いまの株主判定、同族会社判定基準の異なった株主を一様に同様の代表権ありというふうに考えることの当否については若干問題があるという結論になりまして、いま、その及ぼします影響がかなり広範でございますので、引き続き検討をしてまいらねばならぬと私は思っております。  おおよその検討の成果を申し上げますと、いままで、たとえば第一グループでと申しますか、株主であって、三人で五〇%以上の株式を占めている場合には同族会社と判定する、あるいは四人で六〇%以上、五人で七〇%以上というふうな判定の基準がございますが、その判定の基礎となった第一グループの、たとえば三人で五〇%という場合には、一人で五〇%になっておっても、残りの二人もすべてこの判定の基準となった株主であるということで、従来は兼務役員の地位を認めなかったのでありますが、この点につきましては、五〇%という過半数を持つ人が一人おればこの問題の兼務役員を認めない。扱いの問題としては、その第一グループの中の中心的な株主の人についてだけ考えればいいのではないかというような方向で考えたらどうか。あるいはまた、その同族会社判定の株主グループにおきましても、グループとして非常に少数の株式しか持っておらない人についてはやはり兼務役員は認めてもいいのではないか。この点につきましては、従来国税庁の通達で、五%以下であれば兼務役員としての立場、地位を認めるということにいたしておりましたのが、これをさらに一〇%ぐらいまではいいのではなかろうかという方向で検討いたしております。  さらに、この二つによりましても、兼務役員としての地位が得られない形になる人につきましても、その人個人といたしまして——その場合、奥さんとかあるいは自分の子供さんというのは合算しなければならぬと思いますが、その個人としての持ち株割合が非常に少ない。たとえば五%程度というような人については——やはり実際上その代々の番頭さんがたとえば重役の地位を与えられるというようなこともあるわけでありますから、そういうことを考えて五%程度のところで、個人の持ち株割合がそれ以下であるというような方については兼務役員としての地位を認めてもいいではないか。そのような方向で、明年度の税制改正に間に合わせるような方向で目下検討中でございます。

平林剛日本社会党

○平林委員 ただいまのお答えにありました改正の具体的方策につきましては、私は、法人税法並びに同族会社の基本に触れる問題として、きわめて重要な示唆を持つものだと考えております。私が本来指摘をしてまいりました点と少し違いますけれども、今日まで、現状に即してどう対処すべきかということで取り組まれた政府当局の努力につきましては、これを多といたしたいと考えております。  そこで、この具体的方策は明年度の税制改正に織り込みたいということでございますけれども、一体これによるところの効果、影響といいますか、それはどういうふうに測定をいたしておりますか、それについて御説明をいただきたいと思います。

細見卓大蔵省主税局長

○細見説明員 いま申し上げました調査法人につきまして、約七百の調査法人でありますが、そこで三千人ばかりの役員に総数でなります。そこでこの、つまり同族判定の基礎となった株主であるということによって実際上の兼務職を認められない、つまり利益処分としての賞与の扱いしか受けられない人たちが約千人ばかりおります。ただいま申し上げましたような基準を緩和いたして考えてみますと、これは会社のいろいろ営業政策あるいは人事政策にも関係することでありますので確たる推定はできませんが、約四割近い人が兼務役員という立場になれて、従業員としての立場に見合う賞与は、損金といいますか、会社の経費としての賞与が認められることになるのではなかろうか。ただ、しかし、これはあくまでも推定でございまして、会社の人事政策その他がありますので一がいにはいえないと思いますが、むしろ大きな効果としては、先般渡辺委員からも御指摘がありましたように、本来役員にしたいのだけれどもその賞与が認められないから無理に役員にしないとか、あるいはまた逆に、そういう者でありながら、いろいろ実際土の役員でありながらいまのように役員にしてない場合とか、あるいは本来営業政策としてそういうのにしたいけれどもできないというような場合、そういうような経理を不明朗にする形のいろいろなトラブルが除かれることになるのではなかろうか、かように思っております。

平林剛日本社会党

○平林委員 私は、法人税法は時代とともに変わってくる、同時に、こうした企業の中における役員、それから専門的にいえば使用人兼務役員、こういう者に対しましては、いわば利益処分としての賞与もあれば給与としての賞与もある、こういう時代の変革ということは無視できない。したがって、本来私は、もっと簡便な方法である程度の、利益処分によると見られない、つまり給与的な性格を持つ賞与については、これは損金の算入を認めるべきである、こういうわかりやすい改正も検討しなければならぬと考えておりますけれども、一応今日まで私も正月から、法人税法、同族会社の基本に触れる問題について四回も質問をしてまいったのでありますから、今日までの成果を一応成果として、今後の具体的改正措置がすみやかにとられるということを希望いたしまして、この問題については委員会の質疑は終止符を打っておきたい。なお、具体的措置については、引き続き私ども見解を申し上げますけれども、全国に関係する同族会社、これは何百万人にも関係する。七十七万の法人があるとすれば社長は七十七万人いるわけであります。専務取締役も七十七万人いるわけであります。取締役の数でいえば二百万や三百万できかない。その中にはほとんど使用人と変わらない、一般の労働者と変わらない実態を示しておるものもあるわけでありまして、今日の成果は、そういう意味では非常に重要であると認識をいたします。これで私のこの問題に関する質問は終わっておきたいと思います。  次は、予想される国会解散、総選挙の情勢を前にいたしまして、明年度予算に関する質問を行ないたいと思います。  昨日の新聞報道によりますと、佐藤総理は福田大蔵大臣を官邸にお呼びになりまして、明年度予算を年内に編成するよう指示したと伝えられております。これに対し大蔵大臣は、十一月中に総合農政をはじめ予算編成の問題となるものを全部出してもらって、十二月に来年度の経済情勢の見通しをした上、予算の規模、内容をきめたいと答えたそうでありますけれども、大蔵大臣はいま明年度予算についてどういうお考えを持っておられるか、昨日の総理大臣の指示に基づいてどういう態度、方針をとられるか、これを承りたいと思います。

福田赳夫自由民主党大蔵大臣

○福田国務大臣 昭和四十五年度予算の編成は非常にデリケートなんです。機微の扱いを要する、こういうふうに考えておるわけですが、なぜ機微の扱いを要するかと申しますと、いま日本の経済の発展、成長の勢いが非常に高い。高過ぎるのです。昨年はとにかく実質で一四・三%というような高成長をいたしたわけであります。また、その勢いがことしも衰えずに続いてきておったわけであります。こういう状態を放置いたしますと、いずれ日本経済は重大な局面に当面するのではあるまいか。つまり、この一四、五%成長が五年続けば日本経済の規模というものが倍にもなるのです。一体五年で倍になるというようなことがあり得るであろうか。しかし、勢いは今日はそういう勢いで進んでおる。直ちに労働需給の逼迫というような事態にもなります。また、物が五年で倍も生産されるということになれば、それを貯蔵する、輸送する、あるいはその原材料を輸入する施設が一体倍になり得るか。なかなかそれは困難な問題であります。また、原材料の手当てにいたしましても、日本経済の主柱であるところの鉄鉱石あるいは石油は倍にはならない。しかも設備投資はそういう勢いで進んでおる。そういうことになるとこれは二、三年後にはたいへんな事態が起こってくるのではあるまいかということを心配し、そうしてこれは少し水をかけなければならぬなというふうに考え、九月初めから金融調整に移っておるわけでございます。そういうさ中における予算編成でありますので、慎重の上にも慎重を期さなければならないという心がまえでありますが、まあとにかく、予算は来年の四月一日から実施されるにいたしましても、国会には一月早々にはこれを提出しなければならぬ。そうしますと、やはり一月に最も接着した時点、つまり十二月の時点における四十五年度経済の展望というものをとらえ、その展望の上に立って財政の運営もしていかなければならない、こういうふうに考えておるのであります。  いま日本の経済が非常に重大な時期にあると思いますのは、もし誤っていままでのような量的拡大が強過ぎるというようなことになると、混乱になります。しかしここで勢いを多少落とせば着実な方向に進み得るということになる。また、国際収支の均衡を得ておりまするけれども、内を顧みれば社会資本の立ちおくれという問題があります。物価の上昇という問題あるいは過密過疎の問題がある。公害の問題がある。そういういろんな問題を克服する、つまり国内均衡、こういうところに目を転じながら着実な成長速度で行けば、わが国の経済は前途非常に明るい展望を持ち得る、こういうふうに考える。その中での予算の編成でありますので、私はいま、九月にとりました金融調整がどういう響きを持つか、その結果暮れに、十二月の時点に立ちまして鎮静の方向が出てきたならば、それに即した財政運営をしてみたい。しかし依然としてブームが続くというようなことでありますれば、これはどうしても財政もまた警戒型の性格を持たせなければならない、こういう、ふうに考えておるのであります。  そういう慎重な考え方のもとに、ただいまは十一月中にとにかく一切の予算編成の素材を収集し、そしゃくをする。そうして十二月になって一挙に予算の編成を行なう。つまりワクあるいは公債の発行額あるいは減税の規模、内容、また歳出の各項目、これらのものを十二月の時点において総括的にかつ総合的にきめていきたい、こういう考え方をいたしておるのです。  きのう総理からお呼び出しがありまして、予算の編成をどうなっておるかと言うから、大体そういうことを申し上げたわけなんですが、総理は、政局が多少もやもやしておるものですから、あるいは少し手抜かりでもあるのじゃないかというようなことを心配されたのかとも思いますが、私のそういう考え方を聞き、また事務は順調にその方向で進んでおるという報告を聞いて、安心をされたようでございます。

平林剛日本社会党

○平林委員 先月のこの大蔵委員会で同僚の只松委員から同じ問題について質問を行ないました、内容は少し違いますけれども。そのとき大蔵大臣は、明年度の経済の見通し、つまり九月一日の日銀の公定歩合引き上げを中心とする金融措置の影響と効果を見定める、それは十二月の末になるんじゃないか、その十二月の末の時点で慎重に検討し、詰めたいと答えられておるわけです。いまもお話がありましたように、過熱の状態が続くなら予算は抑制型、金融措置の効果があって鎮静安定のムードという形になるならば中立型、具体的な問題は一切暮れの問題だと答えているわけです。昨日佐藤総理は、年内に編成するようと大臣にお話しになった。いま大臣は、十一月中に問題点を全部洗って、十二月になったら一挙にやる、こういうことは、暮れの段階から、十二月の初めにそうした問題を一挙に急テンポに進めていく、そうでなければ年内の編成は無理だということになると思うのでありますけれども、さきの大蔵委員会でお答えになったテンポを早めて、年内の予算編成は可能であるとお考えになっておるかどうか。

福田赳夫自由民主党大蔵大臣

○福田国務大臣 年内編成は可能であり、またぜひそれをいたしたいと考えております。これは只松委員に先日答えたときと、少しも考え方に変わりはございません。

平林剛日本社会党

○平林委員 この秋における政局のプログラムは大体すでに内定しております。すなわち、佐藤総理の沖繩返還交渉に関する訪米がある。われわれはその前に臨時国会の開催を要求しておるのですけれども、いまのところ政府は十二月の初旬に臨時国会の開催をするという心がまえのようである。ところが、この臨時国会の当面する問題は、沖繩返還に関する交渉や安保条約に対する政府の態度について、国民的な立場における追及と質疑が展開をされなければならぬ。また参議院においては重宗議長の進退問題がある。さきの国会における議会制度の危機に対処する方策は、衆参両院を通じて対処しなければならぬ問題である。その他厚生年金法の一部改正の法律をはじめ、審議未了になった法案の取り扱いをどうするか、いろいろなことがあることは事実でありますけれども、このすべての解決は、私は、結局国会の解散、総選挙につながる、こういう観測はいまや動かしがたい大勢であると見ておるわけであります。そのとき、年内の予算編成は可能であるとあなたは言い切った。昭和二十四年のときには、政府が明年度の経済見通しとその経済運営の基本的態度を閣議決定いたしましたのが十二月二十七日のことであります。その直後に国会を解散しましえ。私はいまの事態と非常によく似ておると思う。そういう事態を想像できないかどうか。年内編成はできます、こういう私に対する答弁でよろしゅうございますか。

福田赳夫自由民主党大蔵大臣

○福田国務大臣 まあ年内に解散が行なわれるというようなことがあれば、これは格別でありますす。しかしそれ以外のあらゆる場合におきまして、年内にこの編成を了する、こういう段取りをもっていま取り組んでおりますが、これはぜひやってみたい、また可能である、かように確信をいたしております。

平林剛日本社会党

○平林委員 年内に解散があればまた格別であるというお話がございました。明年かりに一月総選挙ということになりますと、新しい議会ができるのは一月の末か二月の初旬である。結局二カ月程度の暫定予算を編成するというようなことになると思うのでありますが、これも仮定の問題ではあります。しかし、もし年内に解散があるとすればそういうことを予想してよいかどうか。

福田赳夫自由民主党大蔵大臣

○福田国務大臣 年内に解散がありますれば、どうしても常識的には一カ月ぐらいの、場合によれば二カ月ぐらいの暫定予算、これはやむを得ないのじゃありませんでしょうか。一月総選挙がありまして、そして特別国会がいつ開かれますか、そうすぐというわけにはまいりません。したがって、暫定予算が一、二カ月組まれるということは、これは常識としてそう私どもは見ております。

平林剛日本社会党

○平林委員 次に、私は財政規模の膨張傾向と財政投融資計画についてお尋ねをいたします。  明年度予算に関する各省の概算要求は八月の末にすでに提出済みでありまして、その規模は八兆四千億円に達しているわけです。大蔵省はこれを七兆七千億円程度に抑えたい意向であるということは、しばしばいろいろな報道機関の推測を含めて伝えられておるわけでありますが、福田大蔵大臣はいろいろな機会に、どうも明年は政治の年である、社会資本のおくれは取り戻す必要があるので、財政はなかなか切り詰めにくいというような感想を漏らされたという報道なども、各所で私は記事として読んでおります。真意は別にいたしまして、そういうお話を述べたことが報道されておることは私の承知しておるところであります。私はある意味では、総選挙を前にいたしますだけに、景気の過熱を心配する大蔵大臣のお考えとはうらはらに、どうしても予算規模の膨張傾向というのは避けられない、なにをふるうにしても容易でない、私どもがもし大蔵大臣をやるにしてもなかなかたいへんだと御同情は申し上げておるわけです。  ところが私は、ここできょう問題にいたしますのは、同じく九月初めから本格的検討に入りました財政投融資計画は、どうしてもこうした予算規模を押えるというしわ寄せとなりまして、総合予算主義のしわ寄せで膨大化するおそれがありはしないかということを心配しておるわけであります。現に概算要求で五兆四千六百三十八億円が提出されているわけです。昨年は三兆七百七十億円でありますから、前年から比べますとこの概算要求は七七・八%に増加しておる、こういうことになっておるわけでありまして、私はどうしても、これからの政治の重点施策が、道路計画であるとか一世帯一住宅を公約した政府の住宅政策などを考えますと、社会資本の充実はにしきの御旗として、一般会計からはみ出して財政投融資計画に殺到するのでないか。社会資本の充実は私どもにとりましても予算編成の重点であることは間違いありません。したがって、財政投融資計画をわれわれはときどき第二の予算、こう呼んでおるわけでありますけれども、従来国会における取り扱いは、この財政投融資計画を予算審議の中におきましては参考という形で国会に提出しているわけです。そこで私は、財政投融資計画をもっと国会審議の対象になるような措置をとるべき必要がないかと考えておるわけでありまして、大蔵大臣の御見解を承りたいと思います。

福田赳夫自由民主党大蔵大臣

○福田国務大臣 財政投融資につきましては、財政投融資予算というような呼び方もされまして、予算と同じ性格のように受け取られがちでございますが、実はそうじゃないのであります。財政投融資計画あるいは財政投融資予算として皆さまに見ていただく書類は、これは政府の息のかかった資金の使用、またその財源の計画を一覧して理解していただく、こういう便宜のために収録しておる、そういう性格のものでございます。あの一つ一つが国会の審議の対象、つまり予算と結びつき、あるいは法律案に根拠を持ち、あるいは政令に根拠を持つ、こういうようなものでありまして、それぞれの場面において御審議をいただいておるわけなんでありますが、それらを総合して、国の支配力の及ぶ資金——支出ではございません、資金の財源とその運用は、総合すると一体どういうふうになっておるであろうかということを御一覧願う、そういう性質のものでありますので、これを総合してまたこの国会の審議をお願いするということはいささか重複でもありまするし、またその支出と金融という性格上の違いもありまするので、これはいまお話しのような性格のものであるとは考えておりません。

平林剛日本社会党

○平林委員 大臣の見解は私と大きな開きがございます。これはきょうはここでは論争いたしません。わが国の経済に占める金融財政という面から見ますと、財政投融資計画が今日のごとく膨大化しておるということは無視することができない。そういう意味ではいま御説のように、単なる参考書類としての取り扱いは間違っていると考えておるわけであります。しかもその内容は住宅の問題、道路の問題、港湾の問題等ありまして、今後に予想されるわが国の経済の中における社会資本の充実という点から考えますと、きわめて重要な問題が含まれているのですから、いまのような態度は私どもは賛成しがたい点であります。しかしし、きょうは論争する時間がない。  そこで、いまのお話は承っておきますけれども、大蔵省の中でも、たとえば財政投融資計画の性格を根本的に再検討して、財政の効率をはかる重点主義をとりたい。融資対象は洗い直して、財政投融資計画の目標に達したものは大なたをふるいたい。着工の順位であるとか財政投融資計画の編成と運用に新しい政策、くふうが必要だという意見が大蔵省の中には非常に大きく広がっておる。これはまた同時に、表では先ほどああいうふうに答えられたけれども、大蔵大臣の腹の中にはそういうお考えもあるんじゃないかと私は推察するのでありますけれども、ただいま指摘したようなお考えも全くないということでございますか。

福田赳夫自由民主党大蔵大臣

○福田国務大臣 ただいまの御所見、これにつきましては全く同感でございます。つまり一つ一つの政府機関が金融を行なう、その金融が適正に国家目的に使用されるということについては最大限の努力をしなければならぬ、これは全く同感でございます。

平林剛日本社会党

○平林委員 さて私は、これからほんとうは自動車新税について質問を展開しようと思ったのですけれども、時間が少し足りなくなってしまった。それから銀行局に対しましては、最近の市中金融のあり方で、銀行の店舗行政についてお尋ねずる予定で通告をしてありましたが、これも時間が少し足りないのでございます。そこで私は、これから重要な問題についてひとつ大蔵大臣の御見解を承り、国民的関心となりつつある問題について、政府が本格的な取り組みをしてもらいたいという問題を提起をいたします。  まず、国務大臣としての福田さんにお尋ねします。  新都市計画法という法律が昨年国会を通過いたしまして、今後数年間、十万以上の人口を占める都市については、市街化地域というものと市街化調整地域という二つに区分するような線引きが行なわれていることは御承知のとおりであります。つまり、これによって秩序ある都市づくりを行ない、市街化地域に対しましてはほんとうに都市としての形態を整えるような公共的な投資、住宅、道路、下水、こういう完備をするような施策を急ぎ、市街化調整地域は主として農業地帯として秩序ある都市づくりを始めるというのがこの法律の定めた目的であります。これが多少時期がおくれていますけれども、年内とか来年初めとかいうぐあいに、各市町村はてんやわんやでこの線引きを急ぎまして、具体的措置を検討中であることは大臣も御承知のことであります。  この結果、市街化地域に占める約四割の農業は、今後農業を維持できるかどうかという一つの転換期にあることは事実です。二十ヘクタール規模の優良農地については引き続き農地法の適用をするという考えは承知いたしておるわけでありますけれども、しかし宅地化の激しくなった中の狭いたんぼは農業の維持が困難になってくるのではないか、こういうことが農業関係者には重大な関心事になっております。  さて、市街化調整地域におきましても同様でありまして、これからは原則としてここは宅地化を認められない。したがって、一般の国民はできるだけ安い土地を求めてうちを建てたいと考えておりましても、たんぼを農地転用してうちを建てるという自由が制限をされる。公共用地は別ですけれども。したがって、よほど政府が地価対策、住宅政策あるいはこうした都市化を進めるための財政的裏づけということについて力を注がなければ、とんでもないことになるという心配を私はいたしておるわけであります。  これは新都市計画法についての私の認識を申し上げたわけでありますけれども、最近、期待をされておる市街化地域で土地の値上がりが始まった。ここはもう市街化地域だからうちを建てられるぞということを見込みまして、ほんとうは四割の農地が開放されれば土地の提供があって地価の値下がりがあるという説明にもかかわらず、逆に市街化地域では土地の値上がりが始まっているわけであります。具体的な例は私たくさん資料を持っています。逆に市街化調整地域については、農業中心の地域になりましたから、やや地価の値下がりが始まりました。売りたくても買い手がない、こういうような宣伝が行き届きまして、土地の値下がりが少しずつ行なわれておるというのが調整地域であります。こういう実情を国務大臣としての福田さん御存じでしょうか。

福田赳夫自由民主党大蔵大臣

○福田国務大臣 いま初めてそういうお話を承るわけでございます。

平林剛日本社会党

○平林委員 これはどこの地域でもいまてんやわんやで、市街化調整地域、市街化地域の線引きで国民の大関心事になっておるわけでございますから、ひとつ大臣もこの問題について目をみはってもらいたい。  私がこの問題をあえて大蔵委員会に提起したのは理由があるのです。実は、市街化調整地域に民間の企業が土地買収に殺到しているのです。新都市計画法によって、市街化調整地域はこれからは個人の宅地化はやや困難であるというようなことを見越したのでございましょう、幾ぶん土地価格が下がりぎみであるというムードを利用いたしまして、市街化調整地域に民間企業が土地買収に殺到しておる。これは神奈川県の例でございますけれども、参考のために私の得た資料を申し上げますと、大手不動産、私鉄関係企業、観光企業、金融機関の別会社としての土地会社、これの、県内の各企業の土地買いあさりの状況を私は全部会社別に、ここに資料を持っています。その合計は神奈川県で千百三十五万坪、そしてその大多数が市街化調整地域に殺到しておる。しかも山林だとか田畑の買収である。使用目的は工場とか倉庫、若干の公共施設はあるが、大多数が宅地造成なのです。この傾向は全国的なものであります。  私がこれを述べていることがどういう意味か、おわかりになると思うのであります。これはどういうことを意味するかといえば、新都市計画法は秩序ある都市づくりではない。実際は民間の大企業に安上がりの土地を提供するための計画的な援助法ではなかったかということです。私は、これは重大な疑問を提起しておるわけであります。実際の例から私はその疑問を提起しているわけです。つまり、民間の大企業は、新都市計画法という名において、ここに新たな利潤追求の拠点を市街化調整地域に設けておるということなんです。そればかりじゃありません。秩序ある都市づくりはどういう状態になるかということを考えてもらいたい。今後数年間に十万程度の都市は新都市計画法の施行を受ける。二つの分野に区分をするという仕事をやっておるわけですから、いままでの町の中心地帯がどうしても市街化地域になるわけですね。住宅地になるわけです。そのまわりは市街化調整地域として、農業を主体とする地域になるわけですね、およその傾向としては。ところが、いま私が指摘したような現象が発生をしておりますから、今度は農業を主体とした市街化調整地域のまたその奥のほうに、つまり山林だとか奥地のほうに、町の中心を離れた遠いところに宅地造成が行なわれるのです。つまり、そういうことは、ちょうど中心の住宅地域、そのまわりに農業地帯、そのまたまわりに宅地造成が行なわれていることは、一体新都市計画法というものが予想していた事態なのかどうか。土地を買うことのできない一般国民は一体どうするのだ。市街化地域は土地が高くて買えやしない。安い地価の市街化調整地域は、農地転用を認められないから買うことができない。では民間企業が買いだめた山林部に近い宅地造成地を分譲してもらって、血と汗の資金をそこに提供するのか。これは私は大きな問題だと思うのです。  私がこういう問題を大蔵委員会であえて提起いたしましたのは、大蔵大臣におきましてこの事態の進行を認識してもらいたいということなのであります。これは大臣だけじゃありません。国民全般が注目しなければならぬ問題だと思うのです。政府自体が重大な関心を寄せてもらわなければならぬ問題だと思っています。  そこで私は、今度は大蔵大臣にお尋ねします。このような土地買収に狂奔しておる資金は一体どこから提供されるか。神奈川県で一千百三十五万坪、地価単価も安いものじゃありません。この資金はどこから提供されるか。九月以降の金融措置で経済の調整に乗り出しておるときに、新都市計画法の目的をゆがめるようなこの民間大企業の横暴に対して金融機関はどう対処するか。これを助成するための貸し出しに応ずるか、あるいは政府の政策目的に沿って、窓口指導によりその目的に沿うように協力するか。私は、大蔵大臣がこの傾向に対して至急国民の納得する行政措置をとるべきだと考えておるわけでありますが、御見解を承りたいと思います。

福田赳夫自由民主党大蔵大臣

○福田国務大臣 まず国務大臣としてお答え申し上げます。ただいまの都市計画法の影響がどういうふうに出ておるかということについては十分に把握いたしておりません。これは重大な問題でありますから、政府においても取り調べをいたして十分実相を把握いたしたい、かように考えております。  次に、大蔵大臣の立場でございますが、ことしの上半期の金融機関の貸し出し状況を見てみますと昨年の倍近いのです。これがまた先ほど申し上げておるような、あまりにも高い経済成長というものと深い関連がある、こういう認識をいたしておるわけであります。そういうようなことから、九月から金融調整という量的な調整措置に移っておるわけでございますが、しかしその内容がどうだというような点になりますると、これもまたいろいろ問題があるようであります。特にいま御指摘の土地資金、不動産投資、こういうものにかなり金融機関の金が流れておるのではあるまいか、まだ的確なる資料は持っておりませんけれども、どうもそういうような傾向のあることが想像されるのであります。これは何とか手を打たなければならぬな、こういうふうに考えておるわけでありますが、実相をまず把握いたしまして、その上に立ちまして、そういうただいま御指摘のような傾向に対しましては——これは統制経済じゃございませんものですからおのずから限度はありまするけれども、何とか誘導的にそういうことができるようにということを心がけていきたい、かような考えでございます。

田中正巳自由民主党

○田中委員長 平林君、時間が過ぎました。

平林剛日本社会党

○平林委員 資料は幾らもあります。これは詳細な資料があります。そうして、これは神奈川県の例でありまするが、各県同じような傾向であると私は考えるのであります。中には銀行の不動産部、証券会社の不動産部も出動しておるのです。こんなことは許されないと私は思うのです。そこで、これは大臣いまお答えのことでけっこうでありますが、この全国的な傾向を関係大臣と調査して、政府としての対策を示し、国民が納得する行政措置をとってもらいたいと思うのでありまして、私またあれしますけれども、銀行局にそういう指示も与えていただきたい。もう一度再確認をいたしまして質問を終わりたいと思います。

福田赳夫自由民主党大蔵大臣

○福田国務大臣 これは非常に重大な問題でありまするから、御趣旨のような点は十分頭に置きまして善処いたします。

平林剛日本社会党

○平林委員 これで質問を終わります。

田中正巳自由民主党

○田中委員長 広瀬秀吉君。

広瀬秀吉日本社会党

○広瀬(秀)委員 時間が非常に制約されておりますので簡単に質問をいたしますし、また詰めた議論ができるところまでなかなかいかないと思いますので、大臣もひとつ率直な見解を簡単に示していただきたい、このように思うわけであります。  まず最初に、予算の問題についてお伺いをいたしたいのであります。今日、申すまでもなく総合予算主義だ、こういうことでありますが、私どもは、追加補正の要因としてとりあえず公務員賃金の問題を一体どうなさるおつもりか。それから前に米価据え置きをされた段階で稲作対策特別事業費が二百二十五億あるわけであります。さらに災害対策費、これらがことしの予算の予備費九百億ではとうていまかない切れないのではないか。そういうようなことになってまいりまするならば、当然これは総合予算主義のワクにこだわらずに——特に公務員賃金等につきましても完全実施ということをいまだかつて政府がやっていない、こういうようなところからいっても、ことしで十回目にあたる、十回これを完全に実施しないということじゃなしに、せめて十回目くらいには完全に実施するということもやって当然のことではないのか、そういうように思うわけであります。それらとからめて、一体どこまでも総合予算主義で補正追加を出さないのかどうか、この点についての福田大蔵大臣の御見解を率直にひとつ聞かしていただきたい。

福田赳夫自由民主党大蔵大臣

○福田国務大臣 本年度の予算の編成におきましても、総合予算主義を堅持してまいりたいということはかねがね申し上げておるところでございます。総合予算主義というのは、これは一切補正予算を組まないと、こういうことではございません。補正予算と申しましても、増ワク補正もありますれば、またワク内補正ということもあるわけであります。それは非常に性格が違うわけでありますが、ワク内補正ということは、これは総合予算主義のもとにおいてどうしてもあり得ることであります。これは御了承願いたいと思います。それからワク外補正、増ワク補正、これは予算編成後において異常な事態、あるいは非常な事態がなければいたさない。これは総合予算主義の考え方から当然そういうふうになるわけでございますが、ただいまの時点から申し上げますと、いま御指摘のような歳出要因が幾つか出てきておるわけであります。それに対しまして予備費というものがまず考えられるわけでございますが、予備費は残高がおおよそ七百億円くらいでございます。さてその七百億円の予備費に対して歳出の需要、つまり公務員の給与をどうするか、こういう問題があります。それから米価決定にあたりましてきめました農政対策費、これをどういうふうにいたすか、こういう問題があります。農政対策費のほうは二百二十五億円というふうに相なっておりますが、公務員給与につきましては、これを何月から実施するということに伴いまして金額が変わってくるわけでありまして、昨年同様七月からこれを実施するということに相なりますると五百四十億円の支出を必要とする、こういうことに相なるわけでございます。このいずれも早急に結論を出し、早急にこれを実施しなければならない、こういう性格のものでございます。特に公務員の給与につきましては関係閣僚との間でいま相談をしておる最中でありまして、これをいつから実施するというような結論をまだ得ておりませんでございます。しかし実施時期以外の部分につきましては人事院の勧告を完全にこれを実施したい、こういう考えでございます。  そこで、公務員の給与をどうするかということになりますと、まず給与閣僚と相談した結果、また閣議の決定も経て、その実施の時期、ただ一点残っておる実施の時期をきめることに相なります。相なった場合にその財源をどうするかというと、予備費じゃとても間に合いません。そこで、いま歳出の節約ということを考えて、これをいま各省と交渉をいたしております。まあそれが幾らくらい出てまいりますか、百億をそう大きく上回るということはなかなか困難じゃないか、そういうように思います。それから、いつものことでございまするが、歳出の不用額というものがあるのです。この不用額というものを今日の時点ではどのくらい見積もれるかというようなことも考えてみなければならぬ、こういうふうに考えます。それで足らざるところは予備費だということに相なりますが、いずれにいたしましても予備費と、それから歳出の不用額、それから歳出の節約額、そういうものをもって人事院の勧告にはお答え申し上げていきたい、かようなことをいま考えておるわけでございますが、いずれきまりましたならば、給与法案を補正予算、つまり組みかえ補正であります、ワク内補正であります、その補正予算案とともに臨時国会にこれを提案し、御審議をいただきたい、かような心組みでございます。

広瀬秀吉日本社会党

○広瀬(秀)委員 大臣の答弁はお聞きしたわけですけれども、結局、補正予算は、いわゆる増ワク補正予算は出さないのだ、内部的な組みかえ補正というようなことで、予備費なりあるいは歳出不用額なりあるいは節約額なり、こういうようなものでまかなうのだ、こういう答弁でありますが、一体、人事院勧告というものが、公務員から労働基本権である争議権、いわゆる団体行動権というようなものを奪って、しかも正式な団体交渉権すら奪った代償として出されておる、人事院勧告制度というものがつくられておる。そのことに信頼をして諸君はストライキをやる必要もないのだということであります。したがって、国の財政におけるそのときそのときの必要、こういうようなものをそういう法律的な守られた権利、保障された権利というものに優先をさせて、政府の御都合でどのようにでも実施時期を値切ったり、あるいは内容的にも値切ったりというようなことをやってくるということでは、やはりこの何百万といえる国家公務員、地方公務員等に対して、ほんとうに、諸君は順法精神に徹して、国民に対するあるいは地域住民に対するパブリックサーバントとしての役割りをしっかりやりなさいということが言えるだろうか、こういう根本的な疑問がこの問題ではどうしてもついて回るわけであります。今日いろいろな問題があります。最近の過激派学生が非常にゲバルトを用いるというようなことなども、そういう政府の考え方、そういうものに対して、やはりもう民主的な手段なんかではとても追っつかないというような絶望感におちいってそういう挙に出るという解釈だってこれは当然成り立つ。彼らの考えはおそらくそういうところにもあるだろうということもあるわけでありまして、私は決してゲバルトを容認するものではないし、ああいうゲバルトがかえって孤立化するというようなことも考え、そういう立場でおるわけですけれども、しかし政府のこういう人事院勧告の問題だとかあるいは中労委や公労委などの仲裁というようなものなどに対する考え方、そういうものがきわめて法律のほんとうの精神というものを無視してかかっている、自分の御都合主義、政府みずからの御都合主義でそういう法違反というべきようなことをやる、こういうところに問題があろうと思うのです。そういうような場合にやはり法の精神に従って、実施時期を人事院が十回も五月五月ということで勧告しているわけです。それをまたしてもここで値切るということではなしに、せめて、いままで値切ってきたのだからことしぐらいは、あえて一九七〇年を申し上げませんけれども、少なくとも五月から完全実施ということを出してはどうか。おそらくこれは財源の問題ということも当然ぶつかる問題ですけれども、税の自然増収などもおそらく——実質九・八%の経済成長率という見込みの中でつくられた歳入予算、そういうようなことから見ますならば、あるいはまた一一%程度の賃金上昇というようなことで給与所得税なども算定をされておる。しかも春の賃上げの中で、大体民間企業あるいは公企体、大部分の労働者の賃金が一五、六%、民間では大体十六%、公企体でも約一五%、こういうようなぐあいに上がっておるわけです。そして公務員の賃金も一〇・二%、さらに昇給を加えれば一五%近くにもなる、こういうようなことであります。さらに法人企業も九月段階の決算も済んでおります。財源もほぼ、法人税の増収というようなこともそういう経済成長の中でつかめておるだろうと思うのです。それらを考えまするならば、おそらく自然増収もかたいところで千五百億くらいはあるはずであります。おそらくこれは二千億を——いつも大蔵省の見通しは内輪にいっておりますから、おそらく二千億をこえる程度のものになるだろう。しかも予備費の九百億の使い残りも七百億ある。節約額も大体百億以上あるはずだ。さらに不用額も相当見込めるじゃないか、こういうようなことを考えまするならば、財源上これはできないということもなかろうと思うのです。そうだとするならば、やはり堂堂と補正を出して、公務員の賃上げを五月から完全に実施をする、こういう決断をあなたの責任においてやられて当然のことではないか、こういうように思うのですが、いかがでございますか。

福田赳夫自由民主党大蔵大臣

○福田国務大臣 広瀬さんのおっしゃる御意見、またお気持ち、よくわかります。私も、これは公務員につきましては、人事院勧告を、実施時期を含めまして完全実施をいたしたいというふうに年来考えております。また、だんだんとそういうふうになってまいりまして、いまでは残っておるのは実施時期の一点になってきておるわけです。しかしそこが重大な問題になってきておるわけでございますが、きょうは広瀬さんのそういう御意見、よく拝聴したということにとどめたいと思い思いますが、これから十分関係閣僚とも相談をいたしまして、なるべく早く最後的な結論を得たい、かように考えております。

広瀬秀吉日本社会党

○広瀬(秀)委員 そういう答弁ではなしに、一体いつの閣議でこの問題をきめるおつもりなのか。そして大蔵大臣、あなたの御見解はどうなのか、これをもう少し率直にあなたのお考えを、実施時期については少なくとも去年よりは前進をさせるのだという程度のことくらいはひとつここで——いま公務員は待っていますよ。暮れが近づいておるのに、ことしの四月に民間の産業の人たちはみんな上がっておる、それと本来同じ時点で考えてもらわらければならないのにいままで延びてきておる。そういうような形で、いままで一人当たりでも十何万円という損がいっておることは人事院でも発表しておるとおりであります。そういうようなことから考えて、特にことしは福田さんが大蔵大臣でもあるし、しかも十回目で、五月というようなことがこの十回目もまた値切られていつまでも完全実施はできないのかというような絶望感を与えないためにも決断をすべきときだと思うのです。その点もう少し率直にお答えを……。

福田赳夫自由民主党大蔵大臣

○福田国務大臣 ですから、広瀬さんのおっしゃる御意見、またお気持ちはよくわかります、こう言うのです。ただ、まだ関係閣僚との間の意見の調整ができておりません。私がここでこれはこうだと言うと、かなりまた機微な影響を与えることになります。そういうようなことで、これはなるべく取り急いで政府の態度をきめたいと思います。思いますが、きょうここで、どうするのだという私の意見はなかなか申し上げかねることはひとつ広瀬委員におかれましても御了解のいくことじゃないか、かように存ずる次第でございます。広瀬さんからこういう御発言があり、御意見があったということは承知いたしておきます。

広瀬秀吉日本社会党

○広瀬(秀)委員 大臣もそういう答弁でありますし、これ以上また追及をいたしましてもそれ以上の答えはきょうは出ないようですが、私の申し上げたことは十分わかったということでありますから、少なくとも昨年並みというような、米価政策と同じようなことは絶対にやられないように強く要望いたして、次の質問に移りたいと思うわけであります。  そこで、来年度の予算編成の問題と関連をしまして若干お伺いしたいのですが、つい最近の新聞によりますと、大蔵省は国債減額を一千億程度ぜひやりたい、こういうお考えのようであります。そうなれば、来年度予算の規模がおよそ七兆七、八千億くらいになるのですか、大体七兆八千五百億というようなことがちらほら出ておるわけですが、それから見ますと、ちょうど三千九百億くらいに——ことし四千九百億ですから一千億減額になれば三千九百億、まあ五%ちょうどくらいになるということになるわけであります。しかし来年度の税の伸びというのが、ことしに比較して大体歳入の伸び全体で一兆三千億程度だろう。当然増経費が九千億くらいある。それで一千億さらに国債減額に回すということになれば一兆円減る、それで終わってしまう。そうなると、減税について国民大衆が非常に大きな期待を持っておるし、少なくとも二千億をこえるようなかなりの大幅な減税が来年度こそとられるのじゃないかという大きな期待もあるわけでありますが、そういうものが新規政策費などにさらに食われれば、残りの三千億がそれに持っていかれたら一体減税規模というものはどうなるのだ、千億やっとこくらいにしかならないのじゃないかというようなことまで最近はいわれておる。こういう問題について、一体減税規模を来年度どのくらいまではやれるのだ、やりたいのだ、それと国債減額の問題、将来にわたって、やはり来年度じゅうに五%まで減額をどうしても持っていくお考えなのかどうか、その辺のところの大臣のお考えを聞かしていただきたい。

福田赳夫自由民主党大蔵大臣

○福田国務大臣 来年の予算につきましては、そのワク、またそれに関連している国債の発行額、増減税、そういうものを含めまして十二月のぎりぎりの時点できめていきたい、こういうふうに考えておるのです。ただ私は、そうは申しましても、公債につきましては大局的に見て、来年は公債依存度におきましてもまた発行の額におきましても、本年度よりは減らしていきたい、こういう考え方を持っております。それがどこまでいきまするか、これはまだ申し上げられない段階です。  それから税につきましては、いろいろな新税等のことも言いふらされておりますが、私がいま心に抱いておることは、低所得者に対する所得税の減税、それは少なくとも百万円以上にわたる所得税の免税点の引き上げはぜひ万難を排してやってみたい、こういうふうに考えております。つまり課税最低限の引き上げ、こういう問題であります。それから、財源の状況、これは今日まだ予測は全然できておりませんけれども、その財源の事情これを許しますれば、中堅所得者、つまり二、三百万円以下の人の減税、税率その他に関する減税もやりたい、こういう気持ちを持っております。その他税制改正、いろいろな問題があるわけでありますが、これらの問題は、これから税制調査会等の意見も聞きまして逐次腹をきめていきたい、かように考えておるわけであります。

広瀬秀吉日本社会党

○広瀬(秀)委員 大体減税の額はどのくらいということについては十二月末ごろまでわからぬ、言えないということなんですが、いわゆる税率調整の問題——課税最低限の問題は、百万円以下には課税しないという年来の主張が実現される、これはわかっておることなんです。税率調整はやはり財源とのにらみ合い、こういうようなことで、やる場合もあるし、やらないでほっかぶりしてしまうという場合もある。税調からいわれた税率調整、税率引き下げという中身でありますが、これを三分の一程度しか四十四年度はやらなかった。あと残りは三分の二残っている。この問題についても万難を排してやるのだという御決意ではないわけでありますか。そこのところをひとつはっきり……。

福田赳夫自由民主党大蔵大臣

○福田国務大臣 税率調整の問題につきましては、お話しのように税制調査会の答申に対しましてまだ三分の一しか実施されておらないわけであります。残っておる三分の二を財源の事情が許しますればぜひやりたい、こういう考え方でございます。積極的なかまえで取り組んでおる、こういうことです。しかし財源がとにかくどういうふうになりますか、それもまだ見当がつかない、こういう状態でありますので、ここでそのとおりやるというところまでは申し上げませんけれども、私がいま申し上げたとおり、私はこの減税につきましてはきわめて積極的なかまえであるというふうにひとつ御了承願いたいのであります。

広瀬秀吉日本社会党

○広瀬(秀)委員 この問題もたいへん不十分なんですが、次の問題に移ります。  当面の米の問題、昭和四十四年度は御承知のように生産者米価は据え置かれた。そして自主流通米が百七十万トン、これをレールに乗せるということであるわけであります。それでしかも四十四年度の食管特別会計では七百五十万トンの買い上げしか、したがって予定をしない、金額にいたしまして一兆三百三十億、こういうことになっておるわけでありますが、自主流通米は一体どのくらい軌道に乗っておるか。百七十万トンというものが政府予定どおりやれるのかどうか。こういう点、まずひとつその現況を率直に数字でお伺いいたしたい。

馬場二葉食糧庁次長

○馬場説明員 四十四年産米から発足いたしました自主流通米でございますが、一応百七十万トンをただいまおっしゃったように予定しておるわけであります。そのうちで七十万トンは酒米とモチ米でございまして、これはほぼ計画どおりただいま自主流通米として流通しておるわけであります。残りの百万トンが主食のウルチ米でありますが、これが当初の計画と若干反しまして、非常に出足が鈍いわけであります。現在までは、八月、九月の実績は当初の予想に比べて相当下回っておるわけであります。何ぶんにも初めての制度でございます。従来まで出回りました地区が比較的まだ自主流通米になじまない地域でございます。東北なりあるいは北陸、中国地方のいわゆる銘柄米が今後ちょうど出回る時期に際会しておるわけでありますが、一体自主流通米が主食としてどういうふうに動くか、今後が問題だと思いますけれども、ただいまのところは当初計画に比べまして、主食のウルチ米はいわば非常に低調という現況でございます。

広瀬秀吉日本社会党

○広瀬(秀)委員 いずれにしましても、私どもが農村部を回りましても、自主流通米に回したいという申請を出したのは、私は栃木でございますが、非常に農民の数も少ないし、量も少ない。こんなことでは百万トンのうちおそらく二割ぐらいがせいぜいじゃないかというような感触なんです。これは具体的な数字を私つかんでおりませんけれども、二割もないのじゃないかというぐらいであります。そういうことになりますと、これは大蔵大臣にもお伺いしたいのですけれども、七百五十万トンという予定しか立てていない。しかも収量はおそらく千四百万トンをこえるであろう。そういう中で自主流通米も、百万トン近くのものがいわゆる自主流通米として流れない、そちらの流通過程に入らない。そうすれば、ちゃんと検査に合格してこれだけ売りたいというものは、食管制度のたてまえから当然買わなければならない。そういうようなことになりましたら、これは少なくとも昨年の予算でも八百万トン以上であった。それを一千万トン近く買っているわけであります。それと同じような結果で、ことしも約一千万トン近くの政府買い上げをしなければならぬところにくるのではないか、こういうことになるわけであります。そういった場合に、この特別会計でございますが、補正予算も組まずにこれで済むのかどうか、ここらのところを含めてひとつ大胆にお伺いいたしたいわけです。

福田赳夫自由民主党大蔵大臣

○福田国務大臣 自主流通米の売れ行き不振、これはいま食糧庁から申し上げたとおりでありまして、これはいま今日この時点では予想を大きく下回っておる。食糧庁の考え方では、新米の出回り、その時点が自主流通米のさばける時期である、こういうふうに考えておったわけでありますが、その時点において見積もった額がかなり下回っておるという状態なんでございます。しかし、予算で見積もった額が大きくめり込んでくる、こういうようなことになりますと、お話しのように食管会計への繰り入れという問題が起こってくる。そこでいま大蔵省と食糧庁で相談をしているのですが、ひとつこれは年間を通じて自主流通米というようなことができないものか。いま協議をいたしておる最中でございますが、何とかくふうをこらしまして、予算の当時予定した数量が自主流通米として消化されるようにということを努力しておる最中なんです。したがいまして、さあ年度末に至りましていかばかりの不足を生ずるのか、あるいは予定どおりにいくのか、その辺の見当は今日なおついておりません。そういう状態でございますので、これに伴う補正というようなことは私どもとしてはまだ討議の段階には入っておらない、こういうことでございます。

広瀬秀吉日本社会党

○広瀬(秀)委員 大蔵大臣、たいへんのんびりした答弁をなさっているわけでありますけれども、いまの食管制度のたてまえからいって、自主流通米もおそらく予定どおりにいかないだろう。これは年間を通じてさらに努力すべき点もあるかもしれない。幾らか現状よりはよくなるかもしれないけれども、いずれにしてもそれもうまくいかない。しかも千四百万トンをこえる収量が予定されているということになりまして、七百五十万トンの買い入れ予定数量を、政府は少なくとも二百万トン以上は上回って買い入れなければならない義務があるはずであります。そうなりますと九百五十万トンなり一千万トン近くのものを買うということになる。たとえば、荒っぽくトン十四万といたしまして、かりに二百万トンといたしましても二千八百億ですか、これだけの買い上げが必要だ、金額にして。そうなれば、寄り寄り協議をしておるということなんですけれども、そんなことでは済まないのではないか。当然これは補正予算を組んで繰り入れを増額しなければならぬという事態になるではないか、これが一つです。  それからもう一つ、米の問題はたいへん重要な問題でありますが、農産物の外からの輸入ばかりどんどんふえるということじゃなしに、この辺でやはりもっと米の消費拡大というようなことについても積極的に考えていくということ、これは当然政府がなすべきことで、いままでサボってきた点だと思うのです。  そういう点と、それからこういう時期にこそ昔の人がやった備荒貯蓄のように、日本の米も少なくとも五カ月分くらいは貯蓄をしておく、もみ貯蔵という形で貯蓄をしておく、こういうようなことなどもこういうときにこそできてるのではないか。これは当然考えるべきじゃないかと思いますが、その辺のところ、食糧庁と大蔵と両方からひとつお答えをいただきたい。

馬場二葉食糧庁次長

○馬場説明員 米の消費拡大の問題でございますが、実は食糧庁も、ただいま政府が持っておりますいわば過剰米の処理について、先般来庁内あげて検討いたしました。十月の初めには米価審議会の委員からいろいろ率直な御意見を聞いて、ただいま過剰米の処理をいろいろ検討しておるわけでございます。その中で、従来の米の用途であります国民の主食なりあるいはみそ、酒、しょうちゅう等の加工材料にいかにして米の消費を拡大するかということが、やはり第一義的には一番重要な点だろうと思うわけでございます。主食への需要の拡大でございますが、これはいい米を安定的に供給するということが大事でございますが、同時に搗精歩合といいますか精白度を上げる、そういったこともあわせて研究しながら、とにかく本来の米の用途であります主食にできるだけ需要を拡大してまいりたい、こういうことを考えておるわけであります。しかし、それにしてもなお過剰米が相当残るということでございますれば、新規の用途あるいは外国へのコマーシャルベースの輸出なり援助なりということもあわせてただいま検討しておる、こういう段階でございます。  それから備蓄の問題でございますが、これについてはいろいろ御意見があるわけでございますが、現時点で食糧庁といたしましては、年々需要を相当上回る生産がなされている現段階では、特に備蓄のための手持ちということはさして必要はないのでございます。ただし、生産と需要が均衡を取り戻した暁におきましては、やはりそれ相当の持ち越し米といいますか、通常の需給操作上の、あるいは若干減産に備えてのいわゆる手持ち、これは必要かと思っておるわけでございます。その辺についても、ただいま過剰米対策と並んで貯蔵の問題あるいは持ち越し米の問題等も検討いたしておるわけでございます。

福田赳夫自由民主党大蔵大臣

○福田国務大臣 ただいま食糧庁からお答えがありましたように、過剰の米を一体どうするか、これは大蔵省としてもいま最も頭の痛い問題になっておるわけであります。広瀬委員の御指摘された諸点、いろいろ苦心をいたしておるところでございますが、何とかしてこの消費の拡大もはからなければならぬ、あるいは貯蔵の施設につきましても考えなければならぬ。いろいろくふうをこらしまして、非常に困難な問題でありますけれども、何とかその困難を緩和していきたい、こういうふうに大蔵省といたしましても考えておる、かように御了承願います。

広瀬秀吉日本社会党

○広瀬(秀)委員 そこで、国をあげて非常に大きい問題になっておる米の問題、これについてはいま食糧庁と大蔵大臣から答弁があったわけですけれども、いま農民はいわゆる作付転換なりあるいは稲作の休廃耕なり、そういうことで一割減反、こういう政策に直面して、かりに一割削減をのんだとしても、一体何をつくって何で所得を補完するか。これについて、補償金も三年間反当たり二万円とか三万円とかあるいは四万円とか、そういうことでいろいろ検討されて、最近は三万円ぐらいというところまできたようでありますが、そういうものに対して、減らした分をどう、それでは農業をどういう形でやらして所得が上がるようにしていくのか。こういうことはいわゆる総合農政の中で当然十分に考えられてやらなければならないのだけれども、まだそういうものが何も示されていないということでたいへん不安な状態にある。こういう問題についてさらに積極的にそういう農民の不安を——もう農業に絶望してしまって、若い人たちは将来どうすればいいのだ、これはもう道路工事の日雇い人夫に行く以外にないのか、まじめに百姓をやってきた若い青年ほど、いま将来に夢と希望を失っておる、こういうような状態でありますから、この点はぜひひとつ、大蔵省も農林省も、ともどもに力を合わせて、そういう農民の不安を解消するように全力をあげていただきたいと思います。  それから大蔵大臣にお伺いしたいのは、あなたがIMF総会にいらっしゃるその際に、日本経済のこれからの運用、特に昭和四十五年度における予算編成の問題ともからんで、自主防衛の努力というものをまず強調しなければならぬ、これを経済運営なり財政運営の中で十二分に考えていくのだ、こういうことを言われておる。さらにその次には、低開発国を中心にした海外経済援助の問題。さらに第三番目は、自由化推進の努力をしなければならぬ、こういうことであります。IMF総会における大蔵大臣の演説の中にもその点の、特に経済援助の拡大というものは先進諸国の義務だということが非常に強調されておる、そういうことでございます。そして、お帰りになったときに、新聞に一番大きい見出しで出ましたのは、いわゆる日本経済の発展を量から質へ、こういうお話をされた。その談話の要旨も持っております。  そこでまず第一点にお伺いしたいのは、自主防衛の努力、これは今日数字のはじきぐあいでいろいろ、国民総生産、GNPに対して〇・八%であるとか〇・九%であるとか、そういうものがいわゆる防衛費として国が使っている比率だということがいわれておる。そしてこれが最近財界主流といいますか、経団連あたりは一・五%ないし二%まで上げてもらいたい、こういうことになっておる。さらに兵器工業会、こういうようなところでは国民総生産の四%までふやしてもらいたいのだ、こういうような発言をなさっておる。さらに櫻田武さんは、そういうように防衛費を増大させるために、自主防衛の努力を強化するため憲法改正をなすべきであるという発言までなさっておる。おそらくこれは徴兵制施行というものをねらって、その面で人件費を削減して、いわゆる軍事産業の増大という方向、軍事経済の増加、日本の独占大資本を中心にして兵器受注というものを政府からもらって、資本主義繁栄の方向に持っていくのだ、こういうことが内容だろうと思うのですが、一体大蔵大臣は、来年度予算編成について、さらに長期の見通しに立って、どの辺までこの自主防衛というようなものをやられる考えがあるのか。たとえば国民総生産に対してどの点まで持っていくという気持ちなり、あるいは予算に対して何%ぐらいまでというような、そういうようなものを持ってこういうことを言われたのか、これが一つです。  それから、第二の問題は、いわゆる量から質への発展というものを言われたのだけれども、なるほど量は非常に拡大をしてきた、経済も発展をしてきた。それを質的に転換させるということは、賢明な大蔵大臣が、ヨーロッパ諸国を回ってこられた、各国の首脳とも会談をされてきた、そういう中で私どもは、少なくともその大臣の発言を善意にとれば、民間設備投資というようなことを中心にしてどんどんどんどん、いわゆる固定設備というようなものが増大をされてきておる、そういう経済の体質から、ほんとに国民の生活基盤の拡充であるとかあるいは道路、港湾、あるいは社会保障、そういうような面に、質的にそういうものを充実さしていく、社会資本を充実さしていく、そういう方向だと思うのでありますが、悪意に解釈すれば、今度は自主防衛の努力という、行く前のそれ——帰ってからの質的転換ということが、そういう民間設備投資というようなことを中心にしての経済発展じゃなくて、防衛産業というようなものを中心にしての産業経済の発展というものをあなたはお考えになってそういうことを言われたのか。そのどっちなんですか。その辺のところを、これは日本の政治の将来にとってもきわめて重大なことだと思うのですが、あなたの真意は一体どっちにあったのか、そこらのところをひとつ見解を明らかにしていただきたい。

福田赳夫自由民主党大蔵大臣

○福田国務大臣 あとのほうからお答えしますが、私が、経済成長は質的成長、質的繁栄というものに転換しなければならぬ、こう言っているのは、防衛産業を育成する趣旨だというふうに受け取る人は、私はよもやあるまい、こういうふうに存じますが、これはだから深くお答えいたしません。  しかし、質的転換というのは、いままでとにかく量的成長、ことに今日この時点における成長を続けようとすると、その成長自体もできません。同時に、わが国経済はいろいろ困難な問題を内包しているわけであります。何といってもまず第一に物価の問題です。この物価の問題を克服しなければならぬ。第二の問題は、やはり過密過疎、こういう問題だろうと私は思います。さらに、低生産性の部門。経済は成長発展をいたしまするけれども、低生産性部門というものが置き忘れられては困る。やはり国民各界各層が肩を並べて成長に均てんをするということでなければならない、こういうふうに考えます。それからさらに、新しい問題として出てきておる公害の問題、これも重大な問題で、われわれの生活環境をよくしていかなければならぬ、かように考えます。  また、さらには、これも非常に大きな問題でありまするけれども、社会資本の立ちおくれという問題。わが国はいま、とにかく世界第二位の工業生産国であるという地位を獲得しておりますが、これはそのとおり事実である。しかしこれは、だからといってわが国の国力がそこまで来たというわけじゃない。わが国には蓄積が非常に少ないわけでございます。私は何十年というくらい先進諸国に比べるとこの面においては立ちおくれをしておる、こういうふうに考えますが、その立ちおくれの取り戻しをしなければならぬ。  そういうようなことを考えますと、その成長をこれから切れ目なくやっていくという成長自体を考えても、まああんまり高い成長ということはここで抑制しなければなりませんけれども、同時にそういう国内の諸問題を解決するという立場からいいましても、あんまり高い経済成長ではこれらの国内の諸施策が追いつきません。そういうようなことを考えて、これは成長の高さというものをここで少しなだらかにしなければならぬ、安定成長速度に持っていかなければならぬ、こういうふうに考えておるのであります。  幸いにして今日は国際収支はたいへん調子がいい、いわゆる国際均衡、こういうものは達成されつつあるわけでございますが、国内均衡、こういう面、これに大きく目を転じていかなければならないじゃないか。もう来年から一九七〇年代になりますが、七〇年代の最大の課題は、国際均衡というよりは国内均衡である、つまり成長の速度の問題ではなくて成長の質の問題、成長の内容の問題である、こういうことを申し上げたわけでありまして、それが直ちに軍備充実だというようなことを考えておる、またそういう受け取り方をされた方は、私は非常に数少ないのではないか、あるいは広瀬さんだけではなかろうか、かように存じます。  それから、自主防衛という問題は、この前も只松さんからお尋ねがありまして、私の基本的な考え方を申し上げたわけであります。いま日本は先進諸国の三倍半の高さで成長発展する経済体制である。これは何であるか。これはいろいろ原因があるのです。しかしその中の大きな原因として、先進諸国が三〇%、五〇%、軍事費にそういう高い財政負担をしておる。わが国はそういう負担をしておらぬ。七%です。そういうことに大きな原因がある。この基調はひとつ持ち続けていきたい、こういうことを申し上げたわけであります。つまり、パーセンテージにこだわるわけじゃございませんけれども、経済成長を圧迫しない程度の自主防衛、こういうことを申し上げておるわけです。

広瀬秀吉日本社会党

○広瀬(秀)委員 最後に一つだけお聞きしますが、いま大臣の答弁でいろんなパーセント論があり、あるいは二%、一・五%論があり、そういう雑音には耳をかさないで——これは国民総生産に対してのことですが、財政負担としても七%、そういうふうな基調を大きく変えるというようなことはしないのだということを言われたわけでありますが、そういう方向で、大臣が前段におっしゃったような問題について質的転換というものをぜひひとつやっていただかなければならぬ、こういうように思うわけです。  それから、経済企画庁来ておられるのですが、物価がことし、昨年の七、八月期に比較いたしまして七・一%、七・二%という急速な値上がりを見ている。しかも経済成長が、おそらく昨年並みの実質一四%台の成長かあるいは大体そこらの成長があるだろうということになりますと、経済企画庁でいろいろ試算をしておるようでありますが、八・八%くらいの実質成長でなければ物価が五%以内にとどまるというようなことはない。五つの段階で成長率をつくっていずれも八%台の成長以外では絶対に五%以下の物価上昇ということに押えることはできないという試算も発表しておられる。しかも現実にもうすでに七、八月が前年同期に比してそういう七%以上の値上がり、こういう事態になっている。こういうようなことから、経済見通しにおける五%、しかもこれは政府の基本的な財政経済運営の方針としてもこれを堅持される、こういうことを総理大臣もおっしゃられ、福田さんもおっしゃられておる。これから物価を五%以内にとどめる、そういうために昭和四十四年度に一体何をなそうとするか、この点を、時間がないので、ひとつ簡潔に企画庁と大臣からお答えいただきたい。

福田赳夫自由民主党大蔵大臣

○福田国務大臣 ちょっとその前に……。いまの自主防衛の話で、広瀬さんが、七%を基調にする、こういうふうに最後におっしゃいましたが、そういう意味じゃないのです。パーセンテージということが問題でなくて、わが国の経済の発展に負担にならないといういままでの経済政治体制、その基調は変えないでいく、こういうことなんです。その点はひとつ誤解のないように御理解を願いたいと存じます。

八塚陽介経済企画庁国民生活局長

○八塚説明員 現在の物価動向でございますが、いま御指摘になりましたように、七月、八月は七・一%、七・二%というかなり高い上昇率になっております。九月はまだ発表になっておりませんが、先行指標である東京都の数字を見ますと五・二%ということで、やや落ちついてきたのでありますが、年度間を通じてどういうふうになるかという点につきましていろいろ問題もございます。七月から始まりましてそういう状況になっておりますが、一つ言えますことは、七月、八月はいわゆる季節性商品が非常に値上がりをいたしたわけであります。季節性商品も、もちろん経済の中でのことでございますから、全く天然現象のように突発的であるということではございませんけれども、かなり撹乱的な状況でございまして、それを除きますと大体五%ということできておるわけであります。  今後の見通しでございますが、御承知のように消費者米価が今年は据え置きになっております。したがいまして、それが十一月からは対前年度は従来のようなことでなくなってくるというようなこともございます。その後、その他の季節性商品がどういうふうになるかというような問題がまだ今後下半期にあるわけでありますが、現在の段階ではっきり申し上げますと、五%を維持するというのはなかなかむずかしくはなってきておる。しかし五%という数字自体が決して低い水準ではございませんので、あらゆる努力をして五%にとどめるということをいたさなければならないと思うわけであります。  そこで、たまたま経済企画庁の経済研究所でやった短期モデルによる計算を御披露になったわけでございますが、もちろんモデルでございますから、平均的と申しますか、傾向的に、少なくとも現在の構造があまり変わらないとすればそういう傾向はあるわけであります。しかし年々、そのときそのときの物価指数というのは必ずしもモデルどおりにいかないというふうなこともございます。そこに当然構造の問題について、あるいは輸入政策を活用するとかあるいは総需要を調整するとかいう政策努力が入って、従来のようなモデルのいわばワクをある程度変えていくということが可能になるわけであります。モデルがそのまま、まかり通るということはないわけでございます。そういう意味におきまして私どもも、先般物価閣僚会議がございまして、今後とるべきいろいろな物価対策について関係大臣におきめ願ったわけでございます。その線に沿いまして、現在関係各省といろいろな部門について御協議を申し上げ、結局そういう政策を一つ一つ積み上げていって、いわば物価の鎮静に努力をいたしたいと思っておる次第でございます。

広瀬秀吉日本社会党

○広瀬(秀)委員 私は以上で終わります。

只松祐治日本社会党

○只松委員 関連……。いま大蔵大臣からお話がありましたことはたいへん重要ですが、時間がありませんからちょっと一つ……。  七%の基調にこだわるものではないというようなお話ですが、そうすると六%、五%に下がるということは、いまの自民党を支持しておる財界の圧力、動向等からとうてい考えられません。したがって、これが八%なり一〇%、一二、三%なりに上がることはあっても下がることはないだろう。日本のいまの経済成長が、ある程度蔵相が考えているように順調に伸びたとするならば、明年度なりそれ以降に、財界が強く要望しておるように、一九七〇年代の課題というものがそういうことにあるように、防衛費の予算の中に占める負担、したがってGNPの中に占める割合というものは大きくなることもあり得る、こういうふうに理解していいかどうか。どういうことでございますか。

福田赳夫自由民主党大蔵大臣

○福田国務大臣 今後の日本経済を展望しますと、私は数年間は一〇%成長——それはでこぼこがありましょうが、しかしならしてそのくらいの勢いが続いていくんじゃあるまいか、そういうふうに見通しております。そういう見通しを立てますと、とにかく一九七〇年代というか、一九六六、七年ごろには日本の経済のスケールが倍になった。その際における国家財政もまた大体倍になる、こう見ておいていいんじゃあるまいかと思います。ですからいままでのパーセンテージを動かさぬでも、防衛費七%でいきますれば、その時点におきましては一兆円——今日は五千億円ですが、一兆円になるわけです。ですから、経済が成長発展するとかなりの自主防衛というものはできます。できますが、しかし沖繩も返還されるということになり、その代替のためのわが国の自主防衛体制ということも考えなければなりません。またアメリカにばかりおんぶしておるという今日の本土の四つの島の防衛体制も、わが国において責任をとるという体制を進めなければなりません。そういうようなことを考えますときに、七%というような率、これは経済成長を考えるときにかなりの効果はあろうと思います。思いますけれども、それに固定するんだ、そういう考え方を申し上げているんじゃないのであります。今日まで日本の経済が成長発展してきたのは何であるかというと、先進諸国においては三〇%、五〇%という高い軍事費を支出しておるにもかかわらず、わが国は少なくて済んだ。それが経済発展に大きく響いておるのだという、そのことがわが国の経済発展の基調の一つの大きな柱になっておるわけですから、この柱、この基調はくずさない。だからといって七%に固着しているんだというふうな御理解ですと、何だ、これが七・五%になったではないか、八%になったではないかという御批判を受けるかもしれませんが、そういうことじゃないんだ、非常に基調的なお話を申し上げているんだという見解を申し上げておきます。

田中正巳自由民主党

○田中委員長 ちょっと速記をとめて。   〔速記中止〕

田中正巳自由民主党

○田中委員長 では速記をとって。

只松祐治日本社会党

○只松委員 ぼくはいまの問題が七〇年問題の一番大事な問題だとある意味では思うのですね。それだから時間のない中で関連してそれを聞いているのです。この次の委員会でまたそういう問題をさらに突っ込んでお尋ねしたいと思いますが、はしなくもいま、結局沖繩の返還に伴ってアメリカの防衛の肩がわり、こういうことばもお使いになりましたけれども、そういうことだから私は漸増するだろうと思うのですね。漸減することはないわけですから漸増するだろう。漸増はしなくても、経済の成長に伴って自然増になることはお説のとおりでございますから、それでふえていくのに、自然増のほかに大臣のようなお考えになるときわめて日本の将来にとって問題が出てくる、こういうことでいまお尋ねしておるわけで、私はたいへんに憂える。財界の要望というものを裏づけされるような発言をされたように私は思います。ずばり問題だけ聞いておきますけれども、要するに漸増することもある、こういうふうな発言だというふうに理解してよろしゅうございますか。

福田赳夫自由民主党大蔵大臣

○福田国務大臣 そのときの日本経済の情勢また日本の財政の状態、そういうことを踏んまえてその年度年度の防衛費の額はきめますが、しかしこの防衛費が日本の国力の発展、経済の発展の妨げになるようなことは絶対にいたしません、そういうことを申し上げておるわけなんであります。この前もそのとおりに申し上げたわけです。七%としてもだんだんふえていくんです。しかしその年度年度によって置かれておる国際環境、また国の経済の情勢、財政の状況、そういうようなことから見まして、パーセンテージが固定しているのだという御理解をしていただくことは適当ではないのだ、こういうことでございます。

田中正巳自由民主党

○田中委員長 村山喜一君。

村山喜一日本社会党

○村山(喜)委員 時間がありませんから、簡単に質問をいたします。  この前細見主税局長と財源問題で論争いたしたのですが、それは六月の税収の見込みをもとにして約一千九百七十億の自然増収があるであろうという想定をいたしました。そのときには税収の伸びが〇・八あった。八月の租税及び印紙収入、収入額調を見てみますと、それが一・一ということにふえているんです。これを年度間に引き直してまいりますならば、明らかに二千四、五百億の増収というものは期待ができる。ということは、法人税の伸び等を見てまいりまするとすでに三、五%も伸びている。これは、ことしの一月閣議で決定をいたしました四十三年度の経済成長の実質の伸びは十二・六であるものが、最近確定をいたしましたのは一四・三ですから、それを受けての税収の反映ということになっていることは間違いありません。さらにまた製造工業労働者のごときは賃金が一九%台に上がっているということも事実なんです。そういうような立場から考えてまいりますると、昨年も二千四、五百億近くの自然増収がありましたが、ことしもそれを下回ることはないであろうという想定が私はできると思うのであります。近く九月末の法人決算の結果も出るでありましょうし、あるいは九月末の税収の進捗度合いも出てまいりますが、そういうふうなものの想定をした場合には明らかに金はある、そういうふうにみんな見ていると私は思うのであります。  福田大蔵大臣も、財源は出そうと思えばあるんだ。そういう中において公務員の給与改定の問題に対しては、先ほど広瀬君のほうからも質疑がございましたが、公労協のたとえば国鉄の労働者の場合には仲裁裁定が出ます。ことしも、一千四百億近くの赤字を出しながら四月一日にさかのぼって実施をしたことは事実です。ところが公務員のほうは——金かないのであれば、公務員諸君に、おまえたちもひとつ協力をしてくれという呼びかけを政府がされるのはいいでありましょう。しかし明らかに金がある。そして先ほどの説明によるならば、七月実施ということは別に追加補正を行なわなくても既定の予算のやりくりできるということが明らかであります。そういうような立場からいうならば、これを前進をさせるかさせないかということは、明らかに財源の問題ではなくて政治的な判断にかかわってきていると私は思うのですが、福田大蔵大臣は、財源の問題から公務員の給与問題について考えようという立場をとられるのか、それともやはりこの際は、去年取りきめをいたしましたように、来年度、四十五年度は完全実施をする、四十四年度についてはできるだけの努力をするんだ、人事院勧告は尊重するんだという立場であるならば、あなたは政治的に判断をされることが必要な段階にきているということをお認めになるべきではないかと私は思うのでありますが、その判断の基礎をどこに置かれるかということを福田大蔵大臣にお尋をいたします。

福田赳夫自由民主党大蔵大臣

○福田国務大臣 この問題は財源の問題ももちろんあるわけです。しかし御指摘のような、公務員制度というような制度論的な角度もあるわけです。また、いま非常に過熱化しようという経済情勢の中においてどういう考え方をとるべきかという経済判断もあるわけなんであります。そういう諸般の問題を考えて総合的に検討した結果で結論を得べきものである、こういう見解でございます。

村山喜一日本社会党

○村山(喜)委員 委員長に御協力を申し上げる意味であと一言だけお尋ねします。というのは、大体九月の末における租税及び印紙収入の収入状態がわかるのは今月の末だ、それから九月期の法人決算の結果がわかるのは十一月の初旬だ、こういうことになりますと、佐藤総理がアメリカに行かれるのは十七日ですか、そうなれば、行かれる前までにはこの態度をきめていかなければ間に合わないだろうということになると、それらの財源の問題を頭の中に入れながら、経済状態を頭の中に入れ、政治的な立場で対処するとなれば、関係の七人委員会で態度をきめ、そして閣議で決定をするということは、それらの情勢から見ると十一月の初旬ということになりますが、いかがでございますか。

福田赳夫自由民主党大蔵大臣

○福田国務大臣 これはそうじゃないのです。つまり、先ほども申し上げましたように、これは臨時国会ですね。いま政府におきましては、臨時国会を総理訪米後、こういうふうに考えておりますが、この臨時国会にまず給与法案、これの御審議をお願いしなければならぬ、こういうことになる。それから同時に、その裏づけとしましての財政措置といいますか、これは先ほども私の見通しを申し上げたのですが、組みかえ補正を必要とする、こういうことでございますので、これも御審議をわずらわさなければならぬ、こういうことになるわけでございます。でありますから、臨時国会の開催までには、これはもうちゃんと閣議できめておかなければならぬ問題でございまするが、まあ段取りとしてはそういうことです。ところが私は前広に皆さんに、こういう給与法案を、またこういう補正予算を出すということを公務員の各位にも御了知願っておいたほうがよかろう、こういうふうに考えますので、できることなら総理が訪米されるという前にきめておいたほうがよかろう、せっかくそういう努力をしておるのでありますが、ぎりぎりいつまでだということになると、とにかく臨時国会の開催、そこまでにきめればよろしい、こういうことなんです。ただ、それにもかかわらず、なるべく早くいたしたいという努力をしておる最中でございます。

村山喜一日本社会党

○村山(喜)委員 私も二十時間かかってこの委員会に到着をしております。まあその間選挙区を回ってみますと、このごろは確かに世の中が変わってきつつあります。というのは、高等学校の学生の諸君で最近ゲバルト生徒がふえてきつつありますが、彼らが言うのには、先生たちがストライキをやるのはあたりまえじゃないか——これはゲバルトにまだならない、おとなしいほうの学生諸君です。というのは、先生たちのストライキ権というのは人事院制度によって代償されている、ところが政府は一回もそれを守らないじゃないか、それにおこってストライキをやる先生のほうがりっぱで、やらない先生のほうがおかしいのだ、こういうようなことを最近の高校の生徒あたりはもうはっきり言うようになってきておりますね。ですから、やはり政府が代償機関として人事院制度というものを置く以上は——それは金がなければそういうふうなことを無理やりに言いませんが、明らかに金があるのですから、やはりそういうような制度をつくった政府としては、その立場から前進をするということが、まあ政治的に正しい処理の方向だと私は思うのであります。だから、先ほど広瀬君の質問に対して、大臣は気持ちはよくわかるということをおっしゃった、ということは去年が七月実施をやってもらったのですから、ことしはやはりそれよりも前進をする方向で、大臣自身としては考えていらっしゃるというふうに私は受け取りたいのでありますが、大臣の所見はいかがでございます。

福田赳夫自由民主党大蔵大臣

○福田国務大臣 ただいませっかく関係閣僚と相談をしておる段階でありますので、私の考えをこの場で申し上げることは適当ではない。まことに御不満でございましょうが、お許しを願いたい。

田中正巳自由民主党

○田中委員長 田中昭二君。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 長い間でございますが、サラリーマンの減税については相当な世論も続いております。政府も逐次腰を上げたような形になっていますが、しかしまだまだサラリーマンに対する重税であるという声は深いと思うのであります。それは一つは、各所得の種類間において負担が不公平になっておるということが大きな問題ではないかと思いますが、私のほうで所得税の税制総点検をやりまして、それによりますと、さらに所得税の矛盾といいますか、そういうものがはっきりしてきたのではなかろうか、こう思っております。  そこで、その実態調査をしました中で、いわゆるサラリーマンに対する必要経費、こういうものに関するサラリーマンの皆さん方の声が返ってきておるわけですが、その実態は、いわゆる全国のサラリーマンの九三%の人は、給与所得控除が低い、また必要経費を認めるべきである、そういう結果になっております。これらの現行法に対する不満を持っておる人たちに対して、政府はどのような考え方を持っておるのか、まずお聞きしたいと思います。

福田赳夫自由民主党大蔵大臣

○福田国務大臣 サラリーマン減税というか、そういう給与所得者の課税問題がかなり世論として巻き起こっておるということは私もよく承知しており、いわゆるサラリーマン・ユニオンというような方々ともしばしば会って意見の交換もいたしております。  これに対してどういうふうにするかという基本的な考え方いかんということでございますが、これは税制の長期答申というのがありまして、これは御承知のとおりでありますが、この線に従いまして、端的に言いますと、給与所得控除の拡大ということにつきましては、ぜひともこれをやっていきたい、かような考え方でございます。  ただ、田中さんが非常に御苦心をされて、サラリーマン必要経費の調査をされた、その御労苦に対しては敬意を表します。しかし、その結果、内容につきましては、これは私どもとしてもいろいろ意見があるのです。必要があれば主税局長のほうから詳細申し上げますが、とにかく必要経費とは一体どういうものであるか、これは非常に判定のむずかしいものであります。私どもは総理府統計等を通じまして今日一〇%というふうにしておりますが、これはそう無理はないところであるのではあるまいか、こういうふうに考えております。しかし、いろいろサラリーマンの言い分というものも聞いてみて、私ども感ずるところがあるわけでございますので、その控除につきましてはこれが拡大の方向、これはぜひやってみたい、こういうのが結論でございます。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 そういう拡大されたものが、現在のいわゆる控除限度額といいますか、それは総収入に対して一〇%、正確には一一・三%ですか、それに対して税調は、それ全体低い。しかしそれは大体いいところの線まできたんではないかというような税調の発表もありました。そういうことを考えてみますと、税調のいっております大体まあ二・八%ですか、その水準に達したということをいっておりますが、これは大蔵大臣としてどういうふうにお考えになっておりますか。

細見卓大蔵省主税局長

○細見説明員 非常に技術的なことですから私からお答えいたしたいと思いますが、その一一・幾らとかいっています数字は、総理府の家計統計の中で——一体洋服代だとかくつ代だとか、そういう、私どもの立場からすればいわゆる給与所得控除としては問題があって、いわゆる給与所得者の経費とは私どもは必ずしもならないと思うのでありますが、言われることそのまま取り上げてみて、家計調査の中でそれがどれくらいあるかというのが一一%くらいであった、こういうことであります。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 私どものほうで国民の皆さんからじかに調べました範囲では三四、五%から四六、七%、五〇%近い必要経費というものが算出されておりますが、これに対してどういうふうに思われますか。

細見卓大蔵省主税局長

○細見説明員 私どもは、お調べになった御労苦はたいへんだと思いますが、内閣の統計のほうが、今日ではより多数の人の生活の実感ではないか、かように考えております。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 そうしますと、あくまでも大蔵省の現在やっておる給与控除の限度額というものに固執するような考え方になるわけです。それじゃ、そういう大蔵省が税制上きめました根拠は一体何ですか。

細見卓大蔵省主税局長

○細見説明員 これはたびたび申し上げておるわけでありますが、給与所得控除と申しますのは、一つには、おっしゃるようにいろいろ給与所得者についても目に見えない経費はあろうかと思います。しかし私どもが考えておりますのは、一つにはほかの所得に比べて担税力が弱い。たとえば働いておる人が病気になるとか、あるいは場合によってはなくなったというような場合はそれで収入の道が枯渇するわけでありますし、あるいはまた源泉徴収という形で早い段階で税がとられておりますので、それに対する金利を見たらどうかというような問題。さらに、最初に申し上げましたようにサラリーマンにもやはりいろいろな経費があろう。しかしこの場合におきましても、サラリーマンの場合はいわゆる必要経費と、生活費と申しますか、生活上の生活費というものとの間の区別がつかないわけでありまして、たとえば皆さんがここに取り上げておられますせびろというようなものにしましても、これは何もサラリーマンだけが着るわけでなくて、一般の事業をやっておられる方もそうでありましょうし、今日においては農民といえどもやはり他人の家をたずねたり、あるいはしかるべきところへ出るときにはせびろを着るのが通常でありますから、そういう意味では農民あるいは事業所得者、そういう人たちもこれは経費として見なければならないということになれば、これがサラリーマンの経費だということはいえないのではないか、かように思います。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 いつも主税局の話を聞いておりますと、もう少し数字的にいろいろ話を進めていかなければならないと思いますが、きょうは時間もございませんからそれはやめまして、大臣に最後に、いま政府のやっております給与所得控除と、サラリーマンに必要経費を認めろ、そういう国民の、サラリーマンの要望といいますか、そういうものに対してどういうふうにお考えになっておりますか、もう一回その点を今後の問題としましてお伺いします。

福田赳夫自由民主党大蔵大臣

○福田国務大臣 サラリーマンというか、その必要経費、これはどこまでがその職場に必要な経費であるか。まあくつを一つ例にとってみますれば、そのくつのどこの部分までが会社のためなんだ、どこまでが自分の生活のためなんだという判定は非常に困難じゃありませんか。そういうような困難性はくつばかりじゃない。衣類にいたしましても、あるいは書籍にいたしましても、あるいは文房具にいたしましても、みんなそういうむずかしい問題がつきまとっておるわけなんです。そういうようなことから、必要経費という考え方をとりますと、これは非常に国民と徴税当局との間に繁雑な問題になる。そこで大まかに、必要経費もかかるであろうというようなことも想定し、控除制度というものが設けられておるわけなんです。その控除制度につきましてはこれをぜひ拡大してみたい、こういうふうに言っておりまして、大体妥当な考え方をとっておる、こういうふうに考えておる次第であります。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 私は大臣のそういうこまかいことを聞かぬでいいようなつもりで質問をしたわけです。なぜかといえば、現在の同じ所得税法の中でたいへん不公平がある。一番初めに申し上げました標準世帯で、配当所得の場合には二百八十二万円まで税金かからない。サラリーマンの場合は九十三万円から税金がかかる。そういう不公平ということを頭に入れておれば、必要経費がどうのこうのというようなことは、いまの給与所得控除そのものについても政府のはっきりした根拠はないと見ざるを得ない。でありますから、大臣は拡大していくというようなことをおっしゃいますけれども、先ほどから来年度予算の内容等についていろいろ考えてみましても、それじゃ来年度の税制改正においてどのくらいのことを見込まれておりますか。

細見卓大蔵省主税局長

○細見説明員 先ほども大臣からお答えいたしましたように、長期答申として、一応望ましい所得税の姿が政府の税制調査会から答申を受けておるわけでありますが、控除についてはそのおよそ半分が実現でき——これは給与所得控除を含めまして半分、税率が三分の一くらいになっておる。これを財源の許す限り実現していきたい、かように考えておるわけであります。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 大臣の時間がないから早くやめろという隣からの要求でございますから、飛び越しまして最後の問題にいきますが、最近いろんな食品添加物が有害であるということが問題になっておりまして、大臣も御心配になっておるのじゃなかろうかと思います。特にチクロの使用が問題になりまして、それにかわるというよりも、もともと砂糖にかわるものとしてチクロがすべてのものに使用されておるということでございます。その現実が、たいへん消費者には困った問題がある。すなわち砂糖の値上がりといいますか、またその証拠に砂糖会社の株は一ぺんに高騰し続けるような気配がございますが、こういうものに対して大蔵大臣としてどのようなお考えを持っておられますか。

福田赳夫自由民主党大蔵大臣

○福田国務大臣 チクロが有害だということになりまして砂糖相場が上がっておる、これはそのとおり承知しておりますが、これが一応鎮静いたしますとまたもとの相場に戻っていくのではあるまいか、そういうふうに見ておるわけであります。しかし、チクロの使用を禁止されまして砂糖に代替しなければならぬという産業につきましては、それだけ負担がふえるということに相ならざるを得ない。それに対して、砂糖の消費税を減免したらどうだろうか、あるいは砂糖関税をどうこうしたらいいだろうというような説をおそらく田中さんもお考えなのかというふうに思いますが、砂糖の税金は、国内砂糖、これはかなり重要な産業になっておるわけでありまして、その保護というような見地から重要視されておるわけでございます。そういうチクロの問題なんかを考えて砂糖関税を動かすとか砂糖消費税を動かすとか、それは適当ではない。その他の面において考慮されなければならない問題である、かように考えております。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 このことについては大臣は先回りされてお答えになったようでございますが、そのように何でも——今度の厚生省の手の打ち方でも、いつも行政指導がおくれておるというようなことを考えますと、私はいま大臣がおっしゃったような、ただ税金をどうするかというような問題だけでは済まされないと思う。すなわち、消費者は毎日毎日そういう心配をかかえておる。現実的には経済の機構からいいましても、自由な競争が行なわれるとするならば、これは上がるのは当然であります。その上がることに対して、消費者に対してどういうふうなあたたかい手を差しのべていくかということを先に考えてもらわなければならぬ、こう私は思うのです。もちろん砂糖はわが国の食品の中で一番高い税金であります。まあいろいろ産業政策面のことがあるとおっしゃいますけれども、ただそういう論議だけして、それじゃ消費者は見放されていいかというような感じがするのですが、いかがですか。

福田赳夫自由民主党大蔵大臣

○福田国務大臣 これはチクロの禁止によって影響を受ける産業の対策、またそれに伴う消費者の問題というような非常に具体的な問題になりますので、私としていまお答えすることはできませんが、まあひとつ厚生省と、また食品を扱う農林省等とよく連絡をとりまして、その影響につきましては、これが国民に大きな影響がないようにつとめなければならぬと思いますが、時間の関係もありますので先回りしてまことに恐縮でありましたが、そのために砂糖関税、砂糖消費税を減免するという措置は適当ではないということを申し上げておるわけであります。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 繰り返しますが、砂糖には大体どのくらいの税金相当額がかかっておりますか。大臣、御存じではなかろうかと思いますが、私はいまここに調べました資料がございます。かりに百三十円の小売り価格に消費税の十六円、関税の四十一円五十銭、それから課徴金というものがかかっております。そうしますと、小売り値段の六割近いものは税金である。その税金も、私この前製糖会社を見にいきましたところが、税務署は、製糖会社から取りにきた証紙をぽんと投げやって一年間ほったらかしておいて、何十億という税金を吸いあげておる。その税金の取り方なんかも、大臣はそういうことをよく御存じないから簡単におっしゃるのじゃないかと思うのですが、徴税行政の問題もあります。また砂糖が百三十円のうち六割近い税金がかかっておるということを一般国民が聞いた場合、当然、関税でも消費税でも何とか下げていこうという気持ちだけでもなければならないと思うのですが、この点、もう一回強く大臣に要望しておきます。  先ほどの質問に対する主税局長のお答えの中で、今年度の税の収納額は増収があることは間違いございませんね。八月末の収納状況で大体どのくらいの増収があるか。主税局長、わかる範囲でいいですから教えてください。

細見卓大蔵省主税局長

○細見説明員 八月末現在におきまして、昨年の決算額に対する収入の進捗度合いに比べまして一・一%ぐらいよくなっておるというのが現状でございます。しかし、先生御案内のように、このあと九月決算の収入歩合あるいは十二月に出ますボーナスの状況、あるいはまた三月末の確定決算、確定申告というようなものが未確定でございますが、一・一%現在いい、この傾向を単純に伸ばせばある程度の増収は出るだろうということが現在わかっておるところでございます。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 終わります。

田中正巳自由民主党

○田中委員長 本日は、これにて散会いたします。     午後一時二十五分散会

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