大蔵委員会 第16号
- 発言数
- 180 件
- 登壇者
- 19 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1969/03/31
会議録
○毛利委員長代理 これより会議を開きます。 都合により委員長が不在でありますので、私が委員長の職務を行ないます。 関税定率法等の一部を改正する法律案を議題といたします。 質疑の通告がありますので、順次これを許します。広沢賢一君。
○広沢(賢)委員 時間がないので、かいつまんで必要な範囲についてお聞きします。余った重要問題については、その後一般質問でお聞きしたいと思います。 第一番目に、中国産品の関税格差の解消についてお聞きしたいと思います。 今度の改正案で、中国産品の関税格差について、この前の委員会での附帯決議に沿って解消したという品目、金額についてお聞きしたいと思います。どのくらいか。
○武藤(謙)政府委員 昨年の国会で附帯決議がございまして、私ども、附帯決議の趣旨に沿いまして、中共からの輸入品についての関税格差の解消について各省協力して、一年がかりで検討いたしました。そこでその結果、非常に大幅な——簡単に申しますと、大部分の品目については、目下御審議願っております法案で格差が解消する、こういうことになっております。 そこで、品目数と輸入額とございますけれども、いずれにしても三%ないし五%という程度の格差が残っておるだけでございまして、その他につきましてはすべて解消する、こういうことになっております。
○広沢(賢)委員 そうすると、格差が解消したのは二百八十三億円ですね。まだ残っておるのは百十六億円ぐらいだと見るのですが、どうですか。
○武藤(謙)政府委員 金額で申しますと、おっしゃるとおりでございます。
○広沢(賢)委員 そうすると、その品目からいうと相当の努力は私どもも認めます。ところが、その金額からいうとまだ相当残っているのではないかと私ども思うのです。その残っている中で、お聞きしたいのですが、お茶は国内業者との関係がありますか。これは日本茶ではないですからね。これをお聞きしたいと思います。
○武藤(謙)政府委員 中国からの茶でございますが、日本茶と同じようなものが生産されておりますので、これは日本のほうに打撃があるだろうということで除外しております。
○広沢(賢)委員 その精製過程で、御承知のとおり、これは中国のお茶と日本茶とはその用途もずいぶん違うのですね。ですから、これはあまり国内業者に関係ないと見られるのです。もう一つはニンニクもそうです。これをお聞きしたいと思います。
○武藤(謙)政府委員 お茶につきましては、中国では日本茶と同じようなものをつくっておりますので、それで各省検討しました結果、茶については均てんさせることは国内産業に影響があるだろう、こういう判断でございます。 それからニンニクでございますが、これは現在でも相当輸入が多いので、これについても均てんさせることは相当大きな影響が出るだろう、そういうことで考えております。
○広沢(賢)委員 それでは、もっと大きな品物についてお聞きします。 私は、お茶もニンニクも国内業者に関係ないと思うのです。それで関係業者からいろいろ文句がきているなら、きている書類や何かあったら、あとで見せてもらいたいと思います。ないはずです。 それから、生糸についてお聞きします。生糸は御承知のとおり、絹織物の国内相場が一キログラム六千円を割っておる。したがって、国内業者との関係から、生糸はいろいろと格差を残しているのだというのでございますけれども、それじゃ韓国と比較すると、韓国にはケネディラウンドを適用しているけれども、中国には格差、高い関税をやっておる。韓国と中国とのその生糸、絹織物の輸入の額をお聞きしたいと思います。
○武藤(謙)政府委員 生糸につきましては、御承知のように、中共の潜在的な輸出能力というのが韓国よりも非常に大きいということになっております。生産量で申しますと、四十二年で韓国は二万五千俵に対して中共は十六万俵となっております。それから価格の面でも中共のほうが安いということがございますので、中共に生糸の関税を引き下げて均てんさせるということは、日本の産業に大きな影響を持つだろう、そういうことで今回均てんを取りやめておるということになっております。 それから、絹織物でございますが、絹織物も近年中共からの輸入が増加しております。四十二年の輸入額は十七億円をこえております。そこで、御承知のように、絹織物の価格のコストの中で大部分は生糸が占めておりますので、絹織物についても均てんさせることは、国内産業に相当大きな影響があるだろうということで均てんを取りやめております。
○広沢(賢)委員 韓国からの輸入が去年二万俵ですか、大体韓国から四〇%で中国から五〇%、ほぼ大体同じくらいの割合だとちょっと聞いておりますが、その点についてはどうですか。
○武藤(謙)政府委員 四十三年の輸入でございますが、中共からの輸入が九千七百俵、それから韓国からの輸入が七千五百俵ということになっております。
○広沢(賢)委員 それで金額も中国は安いから、韓国は高いからというけれども、大体CIFで一キログラム六千円だったと思うのです。関税の一番の原則は無差別主義だと思うのですよ。ところが、いまのお話によると、韓国、中国それぞれ四〇%と五〇%の差だったら、そんなに中国が多過ぎるからということはないと思うのです。そういう理由で韓国と中国に差別をつけるのでは、国内の業者との関係といえないと思うのですが、どうですか。韓国と中国と差別をつけなければ、いろいろな理屈は通ると思うのですが、その点どうですか。
○武藤(謙)政府委員 関税というものがガットで原則として無差別という考え方で動いておることは、先生おっしゃるとおりでございます。韓国につきましては、ガットのメンバーでございますから、条約上当然に最恵国の待遇で条約上の税率が適用される。ところが、いま先生が御指摘になりましたように、中共につきましてはガットの税率が適用にならない。そこで格差が出る。条約上から申しますと、片方はメンバーでございますから、それにはメンバーとしての特権が与えられる。ところが、メンバーでないものについてはどうするか、これは別の話であるという考え方が一方にございますけれども、しかし、それにしても中共との貿易がそのために阻害されるということは困るということが昨年の附帯決議の趣旨でございますので、そこで、非常に多くの品目につきまして、一々関税の格差を解消しても国内産業に困ることがないかどうかということを検討いたしまして、その結果、大部分の品目につきましては解消しようということで法案を御審議願っておるわけでございますけれども、生糸につきましては、先ほど申し上げましたような事情で、格差を解消するということは国内産業に相当大きな影響を与える心配があるということで、今回は格差を残してある、こういう形になっております。
○広沢(賢)委員 それは聞いたのです。いまお聞きしました。それでいま生糸の国内相場が下がったというのは、いままで景気がよ過ぎて生産がふえた、それを見越して今度下がった。それに対して、国内の糸価安定の二重価格、その他の努力が農林省でされておるわけですね。そうしますと、私が聞きたいのは、そういうことはやっておるのです。それは糸価安定について政府はちゃんとやらなければいけない。だけれども、今度は韓国と中国を比べた場合に、四〇%、五〇%の量だったらば、やはりこれについてちゃんとした答えがなければ不公平ではないか、こういうことなんです。この不公平だということについては、これはもう認めるのでしょう。そうすると、あなたのおっしゃったとおり、前からずっと一年がかりで努力してずいぶんやったことは認めるのだけれども、生糸について、韓国と中国とどうしてこんなに差別をつけるのかということについてお答え願いたいと思います。
○武藤(謙)政府委員 先生おっしゃられましたように、一つ一つの品目につきまして一々検討いたしました。そうしてその品目について均てんさせても国内に特に困ったこと、大きな困ったことは起きないだろうというものについては、関税を下げて均てんさせるという検討をいたしたのでございますが、価格を見ますと、たとえば生糸につきましては、四十一、四十二、四十三年の三年の平均で見ますと、国内産品との価格差が中共については二七%、韓国では二%ということでございますので、中共産品の生糸につきまして韓国と同じガットの税率を適用するということは、国内産業に相当大きな影響があるだろう、こういう結論に達したわけでございます。
○広沢(賢)委員 ほかの品目で、たとえば中国と韓国ということじゃなくて、アメリカとカナダという関係で、アメリカの品物が安い、カナダの品物が高い、だからこういうようにかけるのだなんてことが許されますか、お聞きしたいと思います。
○武藤(謙)政府委員 御承知のように、アメリカもカナダもガットのメンバーでございますから、したがいまして、最恵国待遇は与えなければならないということで、先生おっしゃられましたように、その間に差別するということは許されません。
○広沢(賢)委員 それだったら、一年前の附帯決議というのは、ケネディラウンドを適用するか適用しないかという、国によって差別つけちゃいかぬ。だから一年努力して解消するというのでしょう。それだったら、やはりその趣旨に沿って、生糸についても、国内業者に口実をかりないで、やはり公平なことをやるべきじゃないかと思うのです。少なくとも韓国と中国との間のこの不当な格差については、これはやはりあとからずっとお聞きしますが、中国に対するいろいろな不当なことがありますね。今度の国会で出入国管理法も出てくる。それから北朝鮮に対しても、今度日工展の補助金を打ち切るという話もあります。そういうことをやっていると同じように、この格差が一つ大きな政治問題になるのです。だから、古井さんやその他が行って中国で苦労してきたって、こういう問題が一つ一つひっかかるのです。ですから、やはり通り一ぺんの返事ではだめなんです。だから、中国とそれから韓国の格差については、この一年間努力して、やはり全部なくすように努力したいというのかどうなのか、お聞きしたいと思います。
○武藤(謙)政府委員 御承知のように、ガットのメンバーには条約上当然にガットの税率が適用になりますけれども、メンバーでないものについては当然には適用になりません。そこで、しかし附帯決議の趣旨もございますので、一年がかりで、中共からの輸入の実績もあるものについて一つ一つ調べまして、そうして特に支障がないというものはすべて均てんさせようという趣旨で勉強いたしたわけでございます。こういうふうに一つのガットのメンバーでない国について、その輸入の実績のあるものをシラミつぶしに検討するというようなことは、いままでわれわれいたしたことはございません。それだけの努力をしたことは、これはほんとうに異例の措置でございまして、今後こういう措置をほかの国についてやれと言われましても、たいへんなことでございますので、その点はくんでいただきたいと思います。 それから御質問の、これからどうするかという問題でございます。これからも国内産業に特に支障がないということであれば、前向きの方向で格差を解消するという方向で進みたいと思います。
○広沢(賢)委員 そうすると、前向きの方向で進む、国内産業に支障のない限りと言うけれども、国内産業については別に農林省で糸価安定の手だてをする、少なくとも韓国と中国との間の差はなくす、これは関税のほうの関係の責任者として当然のことだと思うのです。当然のことです。 その次に、片手落ちと思われることについてお聞きしたいと思うのです。それは北朝鮮との関係です。これはしたがって大蔵大臣にお聞きしたいと思いますが、通産省は北朝鮮の工業展覧会の補助金について、韓国政府が外務省を通じて出さないでもらいたいと要請してきている、だから北朝鮮の補助金は打ち切るのだというような新聞記事が出ているのですが、こういうようなことがいま行われれば、中国、北朝鮮との貿易の関係というのはますます悪くなると思いますが、大蔵大臣はどうでしょう。
○福田国務大臣 私、全然その話を聞いておりませんので、通産省のほうから、あるいは聞いておるかもしれませんので、答えていただきます。
○広沢(賢)委員 それでは、通産省のほうから……。これは新聞に出ているのです。大蔵大臣、新聞お読みにならないのですか。新聞に何回も出ている。したがって、通産省としてどういう見解なのか、お聞きしたいと思います。
○山下説明員 御質問の展覧会は、ことし十月に予定しております、平壌で開かれる日本の機械及び珪酸塩関係の展示会のことだと思いますが、これにつきましては日朝貿易会という主催団体が、昨年の十月に、その展覧会費用の事業費を補助してほしいということで、自転車振興会にいわゆる競輪資金の交付を申請しておりました。このたび競輪資金の配分方針を検討しまして、その展覧会には補助金を交付しないことにきめた次第でございます。
○広沢(賢)委員 通産省ともあろうものが、競輪だの補助金だの何だのとみみっちいことを言って、北朝鮮との貿易についてそのような冷淡な返事で済むものですか。大体あきれちゃうですよ、話が。この前の中国の日工展についても同じです。通産省から裁判所に出した答弁なんというのは、なっちゃないのですよ。ココム緩和や何かいろいろなことをやったならばアメリカがいまにでも貿易断絶するような、えらい波及するようなことを言っているけれども、いまの世界の情勢を見てごらんになったらわかるのです。アメリカはもうドル危機に対して何とかして輸出を増大させたいのです。そういうようなへっぴり腰だったら、アメリカの気に食わないことは一つも言えないということなんです。そういうようなことを出しておいて、またここでもって北朝鮮です。北朝鮮に対しても、あなたの答弁では、競輪とかその他の振興会からの補助金が切れたと言うけれども、もうほんとうに他人みたいな感じなんです。人ごとだ、わしは知らぬということなんです。そういうような態度で、今後の東西貿易がやれると思っていますか。きちっと、やはり北朝鮮と日工展等の補助金が民間で操作ができなければ、それじゃ政府はこうする、ああするという態度があってしかるべきだと思いますが、どうですか。
○山下説明員 通産省の対中国、対北朝鮮への貿易拡大方針は、従来とも御説明してまいりましたとおりでございまして、特に中国は地理的にも歴史的にも関係が深いものですから、政経分離の原則で機会あるごとに拡大の方針をとっております。北朝鮮につきましても、個々のケースによりまして、可能な限り貿易拡大をしていきたい方針は変わりございません。ただ競輪資金につきましては、最近一部自治団体で競輪廃止の動きもございまして、今後の資金は、従来のように二割、三割毎年伸びることが予想できませんので、その配分方針をことしは慎重に再検討いたした次第でございます。その観点から、比較的商業ベースに乗ります個別の海外展示会、これは原則として資金交付しない方針にいたしましたし、その他海外旅費の補助等、海外関係の比較的重要でないものは省いて、むしろ国内の福祉厚生、スポーツその他に重点を置くことにしたわけでございます。海外展示会でやめましたのは、北朝鮮のみならず、ほかに去年の十一月に申請のありましたカメラ関係のニューヨーク展示会も御遠慮願った次第でございます。
○広沢(賢)委員 もっと返事を早くやってください。時間がないので、五分だというのですから……。 それで言いたいことを全部言ってしまいますけれども、ばくちのいろいろなテラ銭を当てにして国の政治、地方自治体の政治をやってはいけないというのは、これは紋切りですが、あたりまえなんです。そうすると、東西貿易というのは、たとえば西ドイツは今度は通商代表部を中国に設けようとしているでしょう。それから私は中国へ行ってよくわかっているけれども、イギリスの大使館でも何でも、どんどん積極的にやっているのですよ。大体今度の予算を見てごらんなさい。貿易の振興に対して、ヨーロッパなりそれからアメリカなりに対するいろいろの補助、これはちゃんと税金から出しているじゃないですか。一ぱい出していますよ。それからプラント輸出の財政投融資だってたっぷり見込んでいる。それを考えた場合、いまのお返事は全くお役人答弁以上ですよ。(「お役人だよ」と呼ぶ者あり)とにかくことばのあれですが、お役人以上なんです。どうにもならぬです。とにかくとてもだめですな。ですから、国の政治を考えた場合にはもっと熱意を持って——西ヨーロッパやアメリカ、そのほか東南アジアに対してはたいへんな経済援助をやり、いろいろなことをやっているでしょう。北朝鮮と中国というのは将来ずっと大きな展望があるのです。日本のプラント輸出をすれば向こうから原料がどんどん入ってくる。それを十年なら十年の分割で払ってもらえば、いまの通貨不安なんか乗り越えてどんどんできるはずなんですよ。そういう大きな展望のあるものに対して全然目を向けてない。 ことに重要なことを一つお聞きしますが、この新聞記事にも出ていますが、韓国の方面から言われて出さなくなったということですが、そういう事実はあるのかどうか、一言返事をしてください。
○山下説明員 私どもは、競輪資金の配分方針として先ほど申し上げた結果になった次第でありまして、韓国の事情につきましては詳細を承知しておりません。
○広沢(賢)委員 これは大蔵大臣にもお聞きしたいと思うのですが、ここに外務省アジア局北東アジア課で出した「朴大統領の本年度施政方針について」というのがある。その中に朴大統領はこう言っているのです。「北朝鮮貿易、北鮮帰還、北朝鮮向け再入国許可など、日本の北朝鮮に対する態度は、日韓基本条約の精神に反し、極めて不当である。」と書いてある。これから出てくるところの朝鮮の帰国問題についてもごたごたずっと尾を引いている。それから出入国管理法が出てきて、それで非常に反動的な、国際憲章に違反するような法律が出てきて、韓国へしか強制送還されないようなことになるかもわからぬといわれている。貿易も同じなんですがね。こういう朴大統領の言っていることその他について、日本は独立国ですから拘束されないと思いますが、大蔵大臣の見解いかがです。 〔毛利委員長代理退席、委員長着席〕
○福田国務大臣 いろいろ韓国のほうで言っておりますが、日本の外交はどこまでも日本の国益を中心にしてやっていくのです。他国がどういうことを言おうが——これは韓国に限りません。どこの国がどう言おうが、日本は日本として自主的に外交の路線を決定する。これが大原則であるということをひとつ御承知願いたいのであります。
○広沢(賢)委員 いま大蔵大臣、大原則をお話ししましたが、そうすると、外務省の方来ていますか。それではもう一回通産省にお聞きしますが、この日工展に対する補助について新聞記事のような形で、いやそれじゃだめなんだといっておっぱなすんじゃなくて、今後日工展というか北朝鮮の貿易についてはこういうように取り組む、それで自転車のこういう問題がだめならば、ほかの手だてでこうやるのだという、そういうはっきりした見解、決意はございますか、お聞きしたいと思います。
○山下説明員 北朝鮮の展示会について正式の補助金は出さないことになりましたが、今後とも北朝鮮との貿易拡大には細心の注意を払っていくつもりでございますので、この展示会が実施の段階で、何がしか通産省として御協力することが将来起きましたらできるだけのことはしたい、こう思っております。
○広沢(賢)委員 それだけではまだちょっと——お金は出さないことになったけれども、何か協力できるのなら協力したいという返事なんですよね。それでは実際上は、具体的な問題に一つも役立ってないのですが、一応その見解をお聞きしましたから、通産大臣にも今後聞いて、それで北朝鮮との貿易がスムーズに行なわれるようにいろいろと私のほうで今後も追及したいと思います。 あと生糸の問題でちょっと聞きますが、蚕糸事業団を強化し輸入調整をさせる、これは閣議で通ったのだから、あとすぐ具体的にいろいろ発動すると思いますが、どういうことを考えておるか。
○小沼説明員 今度の法律におきましては、十二条の三で、外国産の生糸に対する措置を講ずることにいたしまして、外国産の生糸の価格が低落するなりあるいは予想されなかった事態で生糸の輸入がふえるというふうな際には、国内の生糸の需給が著しく均衡を失するということにもなりかねませんので、そういう場合には緊急の措置等を考えておるわけでございまして、緊急関税措置なりあるいは輸入の割り当て等、いろいろの方法がございますが、それらを講じてまいりたいという考え方で十二条の三というものを入れておるわけでございます。
○広沢(賢)委員 その場合に、たとえば商社や何かの割り当てのときに、三井とか三菱とか伊藤忠のような大きなところだけで、あとの中小の商社や何かがはみ出るというような心配はありませんか、どうですか。
○楠岡説明員 いま先生の御指摘になりましたような場合におきましては、従来の実績等も十分勘案いたしまして、公正妥当な割り当て基準というものを決定いたしたいと思いますが、いまのところ、具体的にはまだきまっておりません段階でございます。
○広沢(賢)委員 ひとつ公平なように輸入商社に対するいろいろの取り扱いをやっていただきたいと思います。 最後に、政務次官にお聞きしますが、いま生糸の問題で韓国とそれから中国の差がまだ残っております。一年来努力したけれども、まだ残っておるということが明らかになりましたが、北朝鮮の展示会の補助金の問題といい、それから今国会に出ている出入国管理法の問題といい、われわれは非常に、日韓台の緊密化以上にだんだんと軍事同盟へいくようなおそれはないかという心配が貿易面にも出てきておると思うのですが、それに対して大蔵大臣は、日本は独立国である、よその国のいろいろなことは全部受けないと言うわけです。それでは、アメリカと中国が、たとえばケネディが新しい米中友好関係を考えるということを言っているし、それからジャピッツという上院議員は、アメリカは日中貿易についてじゃまするな、こういうことを言っているわけです。そうすれば、やはり今後日中貿易について、補助金の問題でも何でも積極的に取り組むんだということが、これは世界の大勢だと思いますが、政務次官としてはさらに前進させる御答弁をお願いしたいと思います。
○上村政府委員 どの国とも友好な状態を増進させるということは、これは必要なことだと思うわけでございます。ただ、この条約関係が締結されておるところと未承認の国とはおのずからそこに差もございまするが、お述べになっておられるどの国ともよく親善を進めていくという趣旨におきましては同感である、こう思っておるわけです。
○広沢(賢)委員 終わります。
○田中委員長 北山愛郎君。
○北山委員 時間が制限されておりますので、いろいろ問題点がある中で一点だけお尋ねをしたいのです。 それは、学校給食用の脱脂粉乳の免税であります。これは御承知のように、輸入の脱粉から国産の牛乳に切りかえるという計画が進行しているわけでありますが、その実績並びに輸入脱粉にたよらなくてもいいというめどですね。これはどんなように考えて進んでおるのか、この点をお尋ねしたい。
○木田政府委員 学校給食用のミルクにつきましては、昭和四十年度から計画的に牛乳への切りかえ措置を進めてまいっておりまして、一応のめどといたしまして昭和四十五年を考えておる次第であります。現在までのところ、農林省のほうで酪農振興法の一部改正の措置をとられまして、学校給食に供給する牛乳の供給計画を策定され、昭和四十年度に七十万石の供給がございましたが、昭和四十年度に七十万石の供給がございましたが、自来大体三十万石を増量してまいりまして、昭和四十四年度には二百十万石の牛乳の供給予定を農林省のほうでも予定しておるところでございます。しかしながら、まだこれで二割前後の粉乳依存度がございまして、来年も二万数千トン前後の粉乳を輸入したい、こういう予定にいたしております。
○北山委員 当初の計画よりはおくれておるようです。四十四年度はたしか二百五十五万石ですね。それが二百十万石ということですから若干おくれているようですが、これはできるだけすみやかにこの計画を進むべきではないか、こういうふうに私どもは考え、また、この切りかえの制度というものはそういう方向でやっていると思うのであります。 ところで、これに関連をして、学校給食以外の脱粉の輸入、これもふえておりますし、また、その他の乳製品そのものの輸入がふえてきておるわけであります。四十三年度の数字によりますと、学校給食用を加えて脱脂粉乳の輸入は七万六千四百五十六トン、牛乳換算で五十一万六千八百四十三トン、こういうことであります。それからバターが減っておりますが、チーズにおいては二万五千二百四十八トン、牛乳換算二十六万トン。それからカゼインと乳糖がふえているわけですね。カゼインが二万五千八百トン、乳糖が四万一千三百三十七トンということで、これを牛乳に換算すると約五十万トンになるのではないか。私、しろうとの計算ですが、そのようになる。そうなりますと、全体をひっくるめて四十三年度はバターの輸入が少なかったようでありますけれども、大体百五十万トンぐらい、これが乳製品の形で入ってきている。このようなことでは、これは国内の畜産なり酪農なりの振興が圧迫をされるのではないか、こういうふうに考えるのですが、この点について、私の申し上げた数字が合っておるのかどうか、どういう方針なのか、見解をお聞きしたいのであります。
○平松説明員 先生御指摘のとおり、四十一年と四十二年には牛乳、乳製品の需給事情が非常に逼迫いたしておりましたので、国内の需給事情の緩和のために乳製品の輸入をいたしたのは事実でございます。四十三年度につきましては牛乳、乳製品の需給状況が緩和してまいりましたので、学校給食用の脱脂粉乳その他、先生御指摘の乳糖、カゼインのように工業用の固有用途を持っておるものとして輸入をいたしておりますけれども、不必要な乳製品については事業団による輸入をストップいたしておるという状況でございます。
○北山委員 ことにカゼインと乳糖がふえておるわけですね。これは聞くところによりますと、カゼインと乳糖を合成することによって、脱脂粉乳が全部これから還元乳あるいは加工乳になっていく。これが東京などでは天然牛乳よりもそういう加工乳、還元乳のほうが多くなっている。そういうことになりますと、脱脂粉乳だけではなくてカゼイン、乳糖の輸入がどんどんふえていくということになければ、そこから国産の飲用乳はもちろんですが、原料乳にまで間接に影響を受けてきておるのじゃないか。さらにいま酪農家もいろいろ中央にも運動しておりますけれども、いわゆる牛乳の需要が伸びないで生産がふえておるということで、それで例の不足払いですね、それが足りなくなってきておるというようないろいろな陳情、要求が出てきておるわけであります。要するにカゼインと乳糖が特にカゼインについては自動承認制であって自由化されておる、無制限に入ってくる。しかも関税は無税である。こういう形でどんどん入ってくる。乳糖も自動割り当て制で、しかも一〇%の関税しかからない。こういう姿で穴があいているんじゃないか。こういうカゼインや乳糖がどんどん入ってくるということは、日本の畜産を今後振興させる上において大きな抜け穴みたいなものがあいているように感じるわけであります。この点について、農林省あるいは大蔵省はどのように考えているか、見解を聞きたいのであります。
○平松説明員 乳糖、カゼインの輸入につきましては、ただいま先生の御指摘のとおり、四十一年、四十二年の牛乳、乳製品の需給の逼迫の時期に輸入がふえたということは事実であります。ただ、乳糖、カゼインともそれぞれ固有の工業用途を持っておりまして、現在輸入されておりますものの九割程度は固有用途に向けられておる。四十一、二年に需給が逼迫いたしましたときに、低級飲用向けというものに多少向けられたという話がございましたので、昨年の秋でございますか、いままで自由貿易品であった乳糖につきましてAIQに切りかえまして、固有用途に向けられておるかということをチェックしまして、そういうような用途に向けられないようにという考え方でチェックをしてまいりたいということで、用途をチェックしてまいるような措置をとっておりますので、今後はそういうふうな用途に向けられるためにふえるというようなことはないものと思っております。
○北山委員 どのような方法でチェックするのですか。乳糖、カゼインが輸入をされて、乳糖が五百二十二グラム、カゼインが三百八十七グラムによって一キログラムの脱脂粉乳ができる。またその脱粉を使って、十五ググラムの脱粉と五・五七グラムのバターを原料にして一合の牛乳ができる、こういう合成の過程が可能である。この点についてもお知らせを願いたいんですが、どういう形で一体これが加工乳なり還元乳に変わっていくのをチェックすることができるのか、そういう制度上の保証がどこにあるのか、これを承りたいのであります。
○平松説明員 ただいま私が答弁申し上げましたとおり、乳糖につきましてはAIQに切りかえましたから、輸入申請にあたりましては、われわれのところに一応申請が出てまいりまして、それから輸入の割り当てをするということになるわけでございます。どういうところがどういう用途に向けて輸入をするかということのチェックはできるわけでございます。もちろん、乳製品に向けられるということでございますならば、乳業メーカーの手に入るということもございましょうし、そういう点については、現在国内の乳製品がだぶついておるという事情でございますから、乳業メーカー自身も国内の生産者に協力をするということは、心情として当然起こりましょうし、私どももそういう申請書を見て、そういうふうな用途に向けられるということがあるならば、そういう協力を要請してまいりたいというようなことで、そういうものの乳製品代替みたいな形のものにいくのをチェックしてまいりたいというふうに考えるわけでございます。
○北山委員 そんなことじゃだめですよ。とにかく乳業会社というものはそろばんをはじいてやるのですから、国産の牛乳を原料にしたほうが高いとわかっておっても、輸入よりも国産を大事にする、国内の農民を大事にするということで国産を使うかというと、そうじゃないのですね。そろばんが一番ですよ。要するに、輸入の安い乳製品原料を使って乳をつくってもうけるに違いないのです。そんなことはあたりまえのことです。だから私は、いまのような答弁ではだれも納得しないと思うのです。どうですか。
○平松説明員 もちろん輸入申請にあたりまして、私どもの手元を通るわけでございますから、どういう用途に向けられておるかということで、いま先生が御指摘のような用途に向けられるというものであれば、その申請に対しては、私どもの政策に対して協力を願うというような形で進めてまいりたいというふうに考えておるわけでございます。
○北山委員 それは、その申請の時点においてはそういうことはチェックできるでしょう。しかし、物が入ってしまえばチェックすることはできないのじゃないのですか。最後まで用途を指定できるかというとできないでしょう。だから、そういうことではほとんど答弁にならないのですよ。だから問題は、いまお話を大蔵省も聞いておられると思うのですが、このようにカゼイン、乳糖が飲用牛乳の原料にも流れていくということが可能であり、現実にまたそういうことが行なわれておるということになったならば、脱粉については二五%の関税をかけている、しかしカゼインは無税だ、しかも自由化されておる、あるいは乳糖は一〇%しかかけておらない、このことの不合理ということですね、これは今後の政策上の問題として考えてしかるべきものじゃないか、こう思うのですが、大蔵省側の御意見を聞きたいのであります。
○武藤(謙)政府委員 農林省ともよく相談いたしまして、それで国益を損することのないように善処したい、こう考えております。
○北山委員 これは新しい問題ではないので、すでに考えがあるはずだと思うのです。どうしてカゼインを自動承認にして、しかも無税であるのか、この経過は私知りませんけれども、しかし、問題は初めから考えられることであり、乳糖についても同じことでありますから、どういう考えでこの現行のままで置くのか。こういう暫定法なりあるいは定率法の改正のときに措置すべき問題じゃないか。いまの農林省のような答弁では、これは何の足しにもならないし、意味をなさぬのです。少なくともいま日本の農民は米というものがだめになってきておる。今度は畜産だ、しかし牛乳もだめだというところにかかっているのですよ。そういうところにこのような抜け穴をそのまま放置しておくということでは、これは適切な行政だとはいえないと思うのですね。従来の経過はどうなんですか。考えてなかったのですか。
○武藤(謙)政府委員 農林省からいずれ詳しく話があるかと思いますけれども、御承知のように、一般的に関税はなるべく下げていこう、それから輸出の自由化もなるべく進めていこうということで来ております。しかし、そういうことの中で特に困るという事態が起こるというときにはそれに対して善処するということですので、こういうことで心配なことが起こるかもしれないというのを、その程度の問題でございますが、程度いかんによっては一々関税を上げるとか輸入を押えるとかいうことをいたしますと、御承知のような輸出で生きている日本の国でございますから、外国が同じようなことをしては困りますので、その辺なかなか慎重な考慮が要ると思いますけれども、ほんとうに国内が困るというような事態になりますれば、それに応じて善処をいたしたい、そういうふうに考えております。従来の関税はこういうことで来ておったんだと思います。
○北山委員 しかし、これは重要な問題なんですね。農林省もうかつだと思うのです。とにかく原料になる乳製品がどんどん外国から入ってきて、乳業会社はこれを加工して売ればそれでもうけが出るというようなかっこう、こういうことからして、ことしあたり例の不足払いについての割り当て量からオーバーした。オーバーしたけれども、これは生産が伸びて需要が伸びないのだ、こういうことがいわれておる。しかし、需要面からいえば輸入品がふえているのですからね。なま牛乳にかわり得るようなものをつくり得る乳製品がどんどんこのようにして無税で入ってくるというようなことであったならば、日本の畜産行政は成り立たぬと思うのです。米がだめになり、これからは畜産だ、牛乳だといっておきながら、こういうことが抜けておっては何にもならないと思うのですね。ですから、関税の一般原則の問題ではなくて、やはり日本の農業なりあるいは日本の国民の食生活に関係のする大きな問題ですから、私は、これは当然考えていま対策を用意する段階ではないか、こういうふうに考えております。実は今度の改正案の中に、こんなものが入ってないということが非常に残念なんです。この点は、大臣もおれば考えを聞きたいのでありますけれども、とにかく学校給食を含めて、いままで日本の食生活あるいは食習慣というものがパンと牛乳というものに流れる傾向で、学校のときからパンと牛乳だ、牛乳となれば、これはパンだというような先入観が植えつけられている。私は、今後においては米と牛乳、ことばのほうもひとつ国産品を使って、パンとミルクではなくて、米と牛乳というものを中心とした食生活、こういうものをつくり上げていく必要があるのではないか。そういうところからものごとを考えていく必要があるのではないかということになれば、先ほど申し上げたように、学校給食用にいつまでも外国の脱脂粉乳を輸入して、それを関税を免税してやって入れて、それに依存しているということからすみやかに脱却をしなければならぬ。それには国産牛乳をふやさなければならぬ。牛乳をふやすためには、いま申し上げたようなカゼイン、乳糖というような、そういう抜け穴をそのままにしておったんでは、国産の牛乳はふえない。そういうところを関連づけて真剣に考えていただきたいと思います。 これは大蔵省も関係があるし、もちろん農林省——農林大臣きょうは来ておりませんから、ひとつお伝えを願いたいと思うのですけれども、そういう角度から、ひとつ関税政策の上においても、すみやかにカゼインや乳糖、こういうものについては再検討をして、そしてすみやかにこれを改正するというような措置をとってもらいたい。政務次官からひとつお答えを願いたい。
○上村政府委員 北山先生からいろいろ御意見がございました。これは農政の問題と非常に大きく関連しますし、またこの関税の問題につきましても、これに協力的な体制をとるべきものでございましょうから、農林省とも十分協議しまして、検討をいたしていきたい、こう思っております。
○北山委員 最後に、資料を要求しておきますけれども関税定率法、暫定措置法を見ますと、関税の減免というものも相当大きなものなんですね。千数百億になると思うのです。ことしの予算の関税の収入見積もりを見ますと、昨年に比べて五百七億という増収を見込んでおる。そこで、一体その計算の基礎、それから今度の改正、ほんとうは今度の改正案による収入の見積もりとか、そういうものも資料として当然出すべきだと私は思うのですが、国内の税金と違った困難さがあるでしょう。あるでしょうが、そういう見通しの資料などをひとつあとでつくって出していただきたい、こういうことを要望しておきます。
○武藤(謙)政府委員 ただいま御要求の資料、なるべく早くつくりまして、提出いたします。
○北山委員 では終わります。
○田中委員長 広瀬秀吉君。
○広瀬(秀)委員 関連して二、三御質問をいたします。 新聞紙上をだいぶ騒がせました重要機械の免税の問題があるわけですが、一体なぜこういうような醜い汚職がこの関税を減免するということを通じて通産省において起きたのか、この原因についてどのようにお考えになり、どう対処をされておるのか。こういうことの発生する余地のないように、やはり制度をきちっとつくっておかなければいけないと思うのですが、そのことについて、通産省、それから関税局長、両方にお尋ねをいたしたいと思います。
○楠岡説明員 まず、今回かような不祥事を出しましたことにつきまして、まことに私ども申しわけなく思っておるということを申し上げたいと思います。私ども監督の責任を持つ者としましても、非常に申しわけない次第だと思います。 いわゆる重免制度は、国産化のできない機械でございまして産業の合理化に必要なものを無税とするという制度でございまして、私ども最終的に決定するわけではございませんで、大蔵省に通産省としての御意見を申し上げるということでございますが、省内といたしましての手続は、まず各産業を所管する局からの意見が出てまいりましたものを、技術関係としまして工業技術院、それから合理化問題ということで企業局、それから機械の生産を所管する局として重工業局、それに通商局が加わりまして、いわば委員会のようなものをつくりまして、そこでこまかくヒヤリングを行ないました上で評価をいたしたものを大蔵省に持ち込むということになっております。非常にこまかい御説明になりまして恐縮でございますが、各関係局はそれぞれ評価いたしましたものを持ち寄るわけでございまして、もし各局の評価が、たとえばABCDのDであれば、もうその機械は落第であるというようなシステムをとっております。理論的には一個人がものごとの可否をきめることができる仕組みにはなっていないものでございますけれども、たまたま問題の個人が同じ場所に非常に長くいたという関係で、外部から見ますと、あたかもその者がすべてを決定するというふうにとられていた。さらに、もちろん本人の不徳もございますが、そういうことと加わりまして、このような問題を起こしたものと考えております。 実は問題が起こりましてから、私どもも制度上の問題はどうだろうかということで検討を加えたのでございますが、とにかく、ただいま申しましたような関係のあるところが寄りまして合議をするという制度そのものはやはり妥当ではなかろうか。それで過去の事実を見ましても、一部報道にありますように、大蔵省に出します通産省の意見が曲げられたというような事実は決してないわけでございます。したがいまして、私どもといたしましてはとにかく各人の職責あるいは公務員としての自覚を強めるとともに、同じような不祥事が再び起こりませんように、実は局内の許認可関係の事務のやり方というものも再点検しておる次第でございます。一人の個人に、許認可のいわば権限的なものが集中いたしませんように配慮いたしまして、公正な行政が行なわれますように、今後とも努力していきたいと考えておる次第でございます。
○武藤(謙)政府委員 ただいま大体通産省から説明があったような事情でございますが、こういった事件がございましたので、私ども自粛自戒して、これからこういうことが起こらないように重ねて配慮していきたいと思っております。
○広瀬(秀)委員 通産省からもたいへん長い答弁があったわけなんですが、これは大蔵省にも通産省にも両方に申し上げておきたいんだけれども、重要機械だということから、しかもそれが国産ではないということで、そういう機械の種類というものはもう確定されるはずですね。こういう制度をつくる前に、こういうものが申請されてきたら、それはもう無条件に認めるんですよ。そうならなきゃならぬわけですよ。それがそのとおりの機械であっても、その自由裁量の余地があるかのごとき余地が残っておったというところに、そういう役所の内部機構の問題も内部牽制の問題もあるだろうけれども、やはりそういう制度的なものとして重要機械というのはこういうものなんだということをぴしっと確定をして公示をしておる。そうしてそれがきたならばさっとそのまま右から左に認可をしてやる、こういう制度がある以上はそういうことですね。それをどうだこうだというふうにその係官に自由裁量があるかのごときそういう余地というものがあるから、こういう汚職なんかも発生する余地も、つけ込まれるところもあるんです。そうなってくると、重要機械でないものだって関税をのがれているかもわからないということすらいわれるわけであります。 きょうは、ここでその問題を追及するのが主ではありませんからその程度にしておきまするけれども、これは大蔵省、通産省よく相談をして、しっかりそういうものを確定をしておいてもらいたい。これは技術者がいるんだから、技術者がおればすぐ、これに該当するんだ、該当したらさっと認可する、意見書をちゃんとつけて大蔵省に出し国税庁に出すというように、これはやはりそういう制度的な担保というものもぜひひとつきっちりやってもらいたい。そうでないと、あとからあとから許認可やこの種の事件で汚職が絶えないというようなことにもなりますし、特にこれは税法ですから税は公平でなきゃならぬし、その他数多くの原則もあるわけですから、そういうものに照らしてこの点十分御注意をしていただきたいわけです。 それから、今回の改正案の中で加工再輸入貿易の品目、これをごく大ざっぱに言ってしまえば、原料を輸出して加工して再輸入をする、その際に原料費相当分だけ関税をかけない。したがって、非常に軽減された税制でありますが、この対象国は、大体私どもが調べれば、韓国であるとか台湾であるとか香港であるとかいうことだろうと思いますが、念のためにそういう方式の貿易をやっている対象国というのは幾つありますか。金額の大きい順から言ってください。
○武藤(謙)政府委員 その前に、重免のことでお話を拝聴したわけでございますが、一つだけ御了解願いたいのは、先ほどのお話のように、あらかじめこの機械は国産がない、だから無税でいいというものは、法律改正でずっと無税になっておるわけでございます。ところが、機械は非常に日進月歩でございまして、非常に特殊な機械を外国で考え出した、これは国産がない、国民経済上それを輸入させて、そうして生産性を向上させることが好ましい、そういうものについて政令あるいは告示で抽象的に出ておるわけでございます。ただ、政令、告示をつくるときによほど慎重にやらないと御指摘のような弊害が起こりますので、その点はよくこれからも慎重に事に当たりたいと思っております。 それから二番目の点でございますが、通産省から詳しく説明があるかもしれませんが、大体この制度ですぐに効果が出るだろうと思いますのは台湾だろうと思います。それから韓国もあるいはそのうちに効果が出てくるかもわかりませんが、現在のところでは、この制度に乗るというようなものは非常に業種も限っておりますから少しでございます。たとえば、韓国のは大部分はしぼりでございますが、しぼりはこの制度には乗らないようになっております。
○広瀬(秀)委員 そこで、これはあとで資料を出していただいてもいいのでありますが、大体この加工再輸入の金額、それからその材料費、材料の輸出総額、こういうものを勘案をいたしまして、大体これでどのくらいの減額になるかということについて簡単にひとつ答えてください。
○武藤(謙)政府委員 簡単に申し上げますと、台湾につきましては、この関係は、これは逆委託加工と申しておりますが、今度の対象に限らず逆委託加工そのものが四十二年に四十万二千ドル、四十三年の一−四月が三十万五千ドル、この中で、大部分は電子計算機の記憶装置に使うメモリープレーンが九割程度になります。 それから韓国でございますが、韓国は四十二年が二百五十万ドル、四十三年の一−六月が六十一万ドル、こうなっておりますが、これも九割以上がしぼりでございますので、これは今度の法律改正とは関係ございません。
○広瀬(秀)委員 大体こういう形の貿易をやっておられる会社は貿易商社ですか、こういうものは何社くらいありますか。これを大きいところから五つ六つあげていただいて、それからさっき申し上げた原料の総額、それから入ってきたものの輸入の加工再輸入の総額、こういうものなどを含めて資料として出していただきたいのですが、いまとりあえず五、六社について伺いたい。
○楠岡説明員 ただいま手元に具体的な商社の名前は持っておりませんが、韓国につきましては、京都周辺のしぼり関係の問屋さんが多うございます。それから台湾につきましては、品目から見ますと電子関係の工業、それからメリヤス関係の商社が多うございます。
○広瀬(秀)委員 あとで資料は出してくれますね。
○楠岡説明員 別途、先生のほうに御説明に伺います。
○広瀬(秀)委員 それではそうお願いいたします。 それから、これを伺うだけで終わりますが、特恵関税の問題なんですが、これが国際協定に達する時期は大体いつごろと想定されますか。これが一つ。 それから、合板であるとか繊維であるとか玩具類であるとか、いろいろなものがこの問題で国内産業として非常におびえているわけです。これは開発途上国、いわゆる後進国の経済発展向上を企図するというようなところからある程度はやむを得ないだろうと思いますが、しかし、その波を弱い中小企業がかぶるということは非常に問題があるわけです。一番かぶる弱い業種をいま若干あげましたけれども、そういう問題をどうとらえておられるか。そうしてそれに対して、そういう事態に——特恵関税が国際協定に達するという時期に、どういう影響を受けるか。その影響に対して中小企業対策、まあ大げさにいえば国内産業の保護ということになるかもしれぬけれども、しかし、いずれにしても弱い体質を持っておる中小企業はもろにそういう国際協定に基づいて、特恵関税に基づいてその被害をかぶってしまうというようなことがないようにするために、どういうものを考えておるか、どういう対策を具体的に考えられておるか、これは通産と大蔵と両方に……。
○武藤(謙)政府委員 まずこれがいつごろ動き出すかという御質問でございますが、この点につきましては、UNCTADでは七〇年の初めからということになっております。ただ実際の問題は、これから申し上げますようにいろいろの準備が要りますので、現状においてそれは努力目標で先進各国とも後進国のために努力はいたしておりますけれども、そうなるかどうかということははっきり申し上げられない、そういう状況になっております。 そこで、先生御指摘のような心配の点についてどういうことを考えておるかということでございますが、まず第一に製造工業の製品、半製品について特恵を与えない例外品目というものがございます。非常に困るというようなものについてはこの例外品目に入れるということが第一の対策でございます。これはまた国際的にいろいろと相談いたしますので、先進国がかってにみんな多少でも困りそうなものは例外品目にするというようなことにもいきませんので、これからどういうふうに先進国の相談が進むか、先の問題でございます。 それから次に、今度はいつの日かこれが動き出す、そのときに初めにおいてはこれは特恵を与えてもだいじょうぶだろうと思っておったところが、実際やってみると、その間にいろいろな情勢の変化が起こるでしょうから、今度は輸入が急増した、そういう状態が起こったときには、セーフガードと申しておりますが、特恵を取り消してしまう、普通の税率に返してしまう、そういう措置をとるということに大体なりそうでございます。ただ中身につきましては、まだ国際的に相談中、そういう状況でございます。
○広瀬(秀)委員 いずれにしても、この特恵問題はその重要性というものを私どもは認識するにやぶさかではないのですけれども、国内産業に非常にストレートに悪い影響を及ぼすおそれがある。場所によっては、あるいは特定業種によっては懐滅的な打撃を受けるのではないかと非常にいま不安におののいていることでもありますので、この点については、通産省におきましても十二分に対策を講じられ、また、関税当局としても十分その点特段の配慮を加えて慎重に扱ってもらうように要請をいたしまして、私の質問を終わります。
○田中委員長 河村勝君。
○河村委員 砂糖の問題について少しお尋ねいたします。 日本人は世界じゅうで一番高い砂糖をなめておるということは定評がありまして、それがまた各種の税金、課徴金等によるものであるということも一般によく知られておるところでありますが、今回砂糖の関税率が若干下がるような項目がありましたので、非常に注目すべきことだと思っておりましたら、それは簡易税率で旅行者の持ち込みの氷砂糖、角砂糖なんかが下がるだけであって、一般の税率はそのまま据え置きになっております。 〔委員長退席、倉成委員長代理着席〕 そこで、一体現行のレート、一キログラム四十一円五十銭というのは、現在の実際の輸入価格に対して、税率に引き直すと、大体何%くらいになるのか、それを先に伺いたい。
○武藤(謙)政府委員 御指摘のように、砂糖の関税は国際的には相当高いほうでございます。 そこで、これは従量税でございますので、従価でどのくらいかということでございますが、大体われわれ二〇〇%に近いと思っております。ただ砂糖の価格がいろいろ動きますので、それは二〇〇%を割ったりいろいろいたします。大体いままでのところですと二〇〇%くらい、こういうことになっております。
○河村委員 二〇〇%の関税というのは、ほとんど世界に類例のないたいへんなものであります。同時に、それだけに収入も相当なもので、全体の関税収入の二〇%以上を占めているようでありますけれども、四十四年度の収入見込みでいうと、どのくらいになりますか。
○武藤(謙)政府委員 四十四年度には八百九億を見込んでおります。
○河村委員 八百億以上にのぼりますと、財政収入としても相当大きなものでありますが、大蔵省としては、砂糖関税は非常に大きなウエートはあるけれども、一体これを財政的な面で見るのと、それから一方ではもちろん国内産糖との関係で農林行政との関係があると思うのですけれども、国内産糖との関係で、許されるならば、これはどんどん引き下げたいと思っているのか、それとも財政収入等の関係でそう簡単にはいかぬと考えているのか、その辺の考え方は一体どうなっておりますか、それを伺いたい。
○武藤(謙)政府委員 関税といたしましては、御指摘のように、これは非常に高いものですから、それから関税は原則として保護関税で、財政関税ではないというふうに考えておりますので、国内産糖との関係がなければもっと下げたい、そういうふうに考えております。
○河村委員 主税局いますか。——税金としては、関税のほかに砂糖消費税がかかっておりますね。砂糖消費税というものが、独立して特に砂糖消費税として特別によけいかけているというようになった立法趣旨は一体どういう理由でありますか。
○田辺説明員 お答え申し上げます。 砂糖に対します国内消費税としての砂糖消費税は、基本的には砂糖が甘味料という性格を持っておりますので、嗜好品に対する課税というような考え方で課税をしてまいっておりますが、他面、御指摘のように、砂糖消費税のほかに、関税または賦課金というようなものが課されておりまして、こういうような角度から申しますと、砂糖消費税の性格は他の関税等とあわせて国内の甘味資源対策というような要素も入っていると思います。
○河村委員 嗜好品という答弁でありましたけれども、まあ確かにぜいたく品的な感じでもともとできたのだろうと思うのですが、そういう意味では砂糖というのはすでに生活必需物資ですね。いかに貧乏人でも砂糖を使わない人間はない。そういう意味での砂糖消費税というものが存在する意味はなくなった。特殊の用途に使うものは別かもしれませんけれども、一般的な意味でなくなったと考えていいと思いますが、その点はどうお考えになっておりますか。
○田辺説明員 嗜好品としての課税の性格について、ただいまお話のございましたような、生活必需品との関連が出てくることはわれわれも十分承知しておりますが、嗜好品と申しますと、たとえば酒に対する課税、たばこに対する課税と同じような角度から取り上げられるかと思います。ちなみに砂糖について申し上げますと、家庭用の砂糖の消費は全体の中で大体三割五分くらいで、大部分と申し上げては少し言い過ぎになるかと思いますが、六割以上のものが第二次加工品、たとえばケーキとかその他のものに使われている要素もございますので、現在の税率の一キログラム当たり、たとえば白砂糖が大部分でございますが、十六円というものは、砂糖の小売り価格に対しまして一割二、三分程度、関税を込めますとその負担が四割五、六分というような、かなり高い負担になるというような実情でございます
○河村委員 まあ、実際の家庭で使うのは三〇%かもしれませんけれども、一般に使われるものも、過去に砂糖消費税というものが生まれたときには、確かにぜいたく品的な性格が強かったけれども、現在では酒やたばことは全く違う性格のもので、そういう意味で特にこれを取り上げるという理由はないというふうに考えるのが至当だと思うのですけれども、その点はいかがですか。
○田辺説明員 砂糖に対します砂糖消費税の負担を、ただいまお話のございましたような角度から軽減すべきであるという議論は、かねがねいろいろと御検討をされているところでございますが、従来からのお答えといたしましては、この砂糖に対する消費税の負担だけを単独の形で取り上げるということが、他の関税のかなりの負担、賦課金の問題、さらにこの砂糖消費税、これは先ほど御説明申し上げましたように、国内の甘味資源対策という角度から取り上げられておりますので、そういうものを含めた全体の角度から検討されて答えが出てくるのではないか、こういうふうに考えております。 〔倉成委員長代理退席、委員長着席〕
○河村委員 甘味資源対策を含めた全体の問題というお答えがありましたけれども、砂糖消費税について、特に甘味資源保護との関係で重点を置かれるのは何ですか。
○田辺説明員 これは基本的には、三十四年の際に砂糖消費税の負担を軽減いたしまして関税に振りかえるというような経緯、それからまた、その前に減税を行なっておりますが、その場合の国内甘味資源対策としましてはブドウ糖その他を取り上げております。それから関税の振りかえその他のことでは国内てん菜糖その他の対策を考えておるというように伺っております。
○河村委員 いま賦課金の話が出ましたけれども、農林省見えておりますね。課徴金にも三種類ありますけれども、輸入課徴金に該当するものと、それから価格調整のための調整金、これがそれぞれ四十三年度で一キロの中でもって占める金額はどのぐらいになっておりますか。
○小沼説明員 国際糖価が非常に上がってまいりましたので現在安定資金はゼロでございまして、なお、調整金のほうはキロ当たり約一円七十銭程度に下がっております。
○河村委員 私がいま聞きましたのは、この一、二カ月の話を聞いたのではなしに、年度間の平均を聞いているわけです。
○小沼説明員 年間の平均でございますが、調整金でキロ当たり四円でございます。それから安定資金のほうが三円程度でございます。
○河村委員 そうしますと、関税が一キロ当たり四十一円五十銭、課徴金に該当するものが八円、砂糖消費税が十六円。小売り価格の中でもって占めるこれ以外のコストを分析するとどういうふうになりますか。
○小沼説明員 加工費を含めまして大体五二・三%ということになります。
○河村委員 現在日本の砂糖の小売り価格と、先進国ですね、欧米の国との小売価格の比較は大体どのくらいになっておりますか。
○小沼説明員 一九六七年一月のデータでございますけれども、日本より小売り価格が高いのはイタリアとベルギーがございます。それから日本よりちょっと安い程度が西ドイツ、フランス、それからアメリカ、イギリスの順で若干ずつ安くなっている状況でざざいます。
○河村委員 アメリカとイギリスはそれぞれ幾らですか。
○小沼説明員 アメリカが日本円に換算して九十六円四十八銭、イギリスが七十三円九十二銭でございます。
○河村委員 日本はいま幾らですか。
○小沼説明員 日本はこのときの計算では百二十五円でございますが現在はおおよそ百二十九円くらいというふうになっております。
○河村委員 イタリア、ベルギー、西独、フランス、こういうのはてん菜糖が日本の米ほどまではいかないけれども主産物ですね。ですから、そういう国と比較するのは妥当ではないので、日本の場合は砂糖の自給率がうんと低いわけですから、イギリスやアメリカと比べるのが至当であって、ヨーロッパ大陸の、てん菜糖が主産物の国と比較するのは当を得ない。そういう意味で日本は非常に高いということになるのではないかと思うが、その点はいかがでしょうか。
○小沼説明員 日本が格別に安いというわけではございませんですけれども、予想以上に諸外国でも関税なり輸入の賦課金なりいあるいは国内の賦課金をかけているというように思われます。今後国内産糖につきまして十分合理化をはかっていくということで進めてまいらなければならないというふうに私どもも考えている次第でございます。
○河村委員 輸入粗糖の安定資金として上限価格と下限価格がありますね。いま上限と下限は一体幾らになっているのですか。
○小沼説明員 上限が百二十七円でございまして、これは市価見合いで計算をしておりますが、下限が百二円、これは卸売り価格でございます。
○河村委員 現在安定資金として備蓄されている金額はどのくらいありますか。
○小沼説明員 約二百億円でございます。
○河村委員 安定資金二百億円備蓄というのは非常にべらぼうな金額ですね。この安定下限価格のきめ方が非常に高過ぎて、年じゅう輸入価格が下回っているところからこういうのができたわけだろうと思うのですが、そもそも一体これだけ備蓄する必要があるのですか。
○小沼説明員 従来国際協定が発動しておりません時期に国際糖価が非常に下がったわけでございますが、そのときの安定資金が累積をしたわけでございます。しかし、現在はすでに下限価格を相当にオーバーしているような国際糖価の状況でございますので、今後安定資金が累積されるということにはおそらくならないだろうというふうに見ておる次第でございます。
○河村委員 過去三年間くらいは輸入価格はずっと下限価格を下回っていましたね。現在でもCIFの価格で見るとまだトン二万円以下ですね。それであなたの御説明の下限と上限の中間の価格になるという、その食い違いは一体どういうことになり、どういう理由に基づくものですか。
○小沼説明員 現在の国際糖価はすでに三セント九十近くまでいっておりますので、当然三セント七十五で換算いたしましても、市価見合いで百十五円くらいという高さになっているわけでございます。過去に取引の約束をして入れているものにつきましては、平均の輸入価格より若干下回る、また下限価格より下回るという場合も個別にはございますけれども、やはり全体としてはすでに下限価格を上回っているというふうに見てよろしいのではないかと思っております。
○河村委員 最近のCIFの価格を見ましても、十一月ころからずっと二万円以下なんですね。ですから、いかに見込み契約をやったにしても差が大き過ぎるように思うのですが、その点は一体どういう事情なんですか。
○小沼説明員 最近の状況は、国際協定が昨年四月以来議論され、昨年の秋に協定が妥結をしたわけでございますが、この妥結に基づきまして下限が国際的には三セント二十五という線が出てまいっております。そのことがございますので、いわばかけ込み輸入がかなりあったというふうに見ておるわけでございます。
○河村委員 あなた方の見通しだと、今後も国際協定がずっと続いて、輸入価格というものは現在の二万円以下ではなしに、もっとずっと上がって安定する、そういう見込みを立てているわけなんですか。
○小沼説明員 国際協定が不在の場合のような下がり方はおそらくないのではないかというふうに思っております。国際協定が実際に動き出すということでございますと、当然三セント二十五と五セント二十五の間で変動をする、年によって若干の差はございましょうが、そういうふうに考え、その幅の中で全体としては安定していくというふうに見てよろしいのではないかと思っています。
○河村委員 いずれにせよ、二〇〇%、これも数字は変わるでしょうけれども、こうした関税、その他の課徴金、消費税、そういうものに守られて今日まで来ているわけですね。結局は、ほんとうに安い砂糖を国民に与えるためには、国内産糖の今後の自給度をどういうふうにするかというところが一番問題になってくるのだろうと思うのですね。甘味資源特別措置法その他でしきりに自給率の向上というようなことをうたっていますが、現実の自給率は現在どのくらいですか。
○小沼説明員 大体全体の需要に対する約七五%を輸入に仰いでいるわけでございます。自給度は二五%という状況でございます。
○河村委員 砂糖の需要の伸び、供給量といっても同じことですけれども、これは一体年率大体どのくらいで伸びているのですか。
○小沼説明員 大体年率で五ないし六%でございます。
○河村委員 四十二年度に東北でもってビートの生産打ち切りというような、農林行政からいえばたいへんな失敗でもあり、失敗したあとの始末としては打ち切ったことをあるいはほめていいのかもしれませんけれども、一体今後てん菜糖それから甘蔗、こういうもののあなた方のいわれる生産振興地域というものの範囲ですね。一体どういうふうに限っていくのですか。
○小沼説明員 現在糖安法及び甘味法に基づきまして地域を指定しておりますが、てん菜糖につきましては北海道だけでございます。また、甘庶糖につきましては南西諸島だけが指定になっておりまして、その地域が保護の対象になるという考え方でございまして、現在もまた今後も大体そういう考え方で進めてまいりたいというふうに考えております。
○河村委員 甘蔗のほうは、どうせこれは国際価格と比べて生産性を上げるということも容易なことじゃないと思いますけれども、てん菜糖のほうは、一体現在の国際価格と比べてあるいは生産性の程度で、現状はどのぐらいで今後どの程度の向上の見込みがあるというふうに考えておりますか。
○小沼説明員 現在てん菜糖の買い入れ価格は九十七円でございますけれども、今後できるだけ合理化させていくという考え方で、目標をいまのところ九十三円に置いております。
○河村委員 それは国際価格と比べてどのぐらいになるわけですか。
○小沼説明員 ヨーロッパのほうが大体七十円から八十円の程度でございますので、かなり今後接近していくことが可能ではないかというふうに一思っております。
○河村委員 甘蔗のほうは、国際価格と比べて現在どのぐらいで、今後の生産性の向上の見込みというのはどのぐらいになりますか。
○小沼説明員 サトウキビの甘庶糖でございますが、甘庶糖の買い入れ価格は、南西諸島のは八十五円でございますが、外国のほうのサトウキビの甘蔗糖は大体、三十円ないし四十円という程度でございます。日本の場合ああいう島でございますので、なかなか合理化していくというのには困難が伴うかと思いますが、しかし、この地域の住民のことも考えまして、やはりその地域でそれしかないという場合には、十分に保護をしながらできるだけ合理化していくということが政策の行き方ではないかという考えで指導をしている状況でございます。
○河村委員 砂糖の需要が毎年五%から六%ぐらいの伸びでふえていく、片一方で生産振興地域はてん菜糖については北海道、それから甘庶糖については南西諸島に限っていくということですね。そうすると、多少の国内産糖のふえ方はあるかもしれないけれども、当然自給度というものはだんだん下がっていくという計算になりますね。その点はどういうふうに考えておりますか。
○小沼説明員 先ほど申し上げましたように、需要が年々五ないし六%伸びますので、それに対応して国内産糖が十分ふえていけばいいわけですが、必ずしも対応し切れるかというと、そうも申し切れないということでございまして、今後努力を続けてまいりますけれども、現在の自給率の考え方といいますか見通しとしては、おそらく国内産による自給は横ばい程度で推移するのではないかというふうに思っております。
○河村委員 別段私は自給度を上げてくれと言っているわけではないのです。下がるなら下がってもよろしいという意味で聞いているのです。無理に自給度を高めるために高い砂糖をつくられたのではしようがないので、ほんとうに適地で生産できるものをつくるというたてまえでいけば当然自給度は下がるはずである。だから、法律に何か書いてあるからといって無理なことをすれば、結局砂糖の小売り価格というものはいつまでたっても国際価格から比べてうんと高くて、世界じゅうで一番高い砂糖を食わなければならぬということになる。糖価安定法でも、農家所得をふやすという項目と同時に国民生活の安定と二つうたってあるわけですね。国民生活の安定を考えたら、この辺で農林省としては今後の方針を打ち出して、そうむやみと高い砂糖を食わせるべきではないであろう、そういう意味で聞いておりますので、農林省としての今後の態度を最後に聞きます。
○小沼説明員 ごもっともでございいますが、これらのサトウキビあるいはてん菜は、それぞれの地域におきまして農業経営上基幹的な作物になっておるわけでございまして、これらにつきましてはやはり作物の生産の合理化をはかっていくということが必要でございます。また、そのことは同時に、国内の甘味資源作物の生産についてやはりできるだけ国際水準に近づけていくということにもなるわけでございまして、糖安法に基づきまして目標の生産費を設定して年々これに近づけていくという、その意味での生産の合理化をはかってまいりたいというふうに考えているわけでございます。
○河村委員 時間の制限がありますから、これでやめます。ただ、今後いままでのやり方にとらわれないで、ほんとうの適地の生産によって価格を下げていくという努力をもっとやっていただきたい。これをお願いいたします。
○田中委員長 田中昭二君。
○田中(昭)委員 いま提案されております法律案は国益上も大事な法案でございますから、ただいまから質問いたしますが、なるたけ詳しく、要点をはずさないように御答弁願いたい、これをまずお願いしておきます。 まず、わが国の貿易と関税率の問題でございますが、ここ十年間くらい見てみますと、世界貿易は大体年率七%くらい拡大しておるようでございます。この間のわが国の輸出は年率大体一四・六%、このように拡大し、輸入もしたがって年率一一・四%で拡大しております。このような貿易規模が大体三百億ドルに近づいておりますが、世界貿易に占めるシェアも大体六%くらいに達しているのじゃないか。 ところで、輸入と関税について見てみますと、わが国の場合は輸入総額に対する関税額の割合は大体八%、その中で有税品に対する関税額の割合は二〇%、また輸入総額に対する減免税の税額の割合は四%、減免税品に対する減免税額の割合は三六%、このようになっておりますが、さらにまた無税品が輸入総額の五割を占めております。 以上のような関税の負担率、免税比率、免税品比率等を外国と比較したときに、わが国の制度が高関税国なのか低関税国なのか、また今後関税政策の方向はいかにあるべきか、政府のお考えをお聞きしたい。
○武藤(謙)政府委員 日本の関税が国際的に見て高いほうか低いほうかという最初の御質問でございますが、これは率をこまかく見ますと非常にむずかしい比較でございます。しかし、先ほど先生が御指摘になりましたような輸入総額に対する関税収入はどのくらいか、これが一番わかりやすい目安だと思われますので、先生おっしゃいましたように、それは日本が八%でございますけれども、カナダが七・五%、米国が六・九%、イタリアも同じ、それからフランスが五・五%というようなことでございますので、先進国の中では決して低いとはいえないという状況でございます。 そこで、その次の御質問は、これからどういうふうにするかということでございますが、先生も御指摘になりましたように、日本の輸出というものは非常に急激に伸びている。これが日本のいまの高度成長をささえた大きな原因だと思います。そこで、輸出を伸ばすようにこれからもいろいろと努力する。それには国際的にいって相手方の関税、それからその他の障壁を下げるようにしなければいかぬということでございます。そういう観点から申しましても、あるいは国内に対する物価対策という点から申しましても、方向としては関税は今後も下げていくという努力をしていきたい、そういうふうに考えております。
○田中(昭)委員 政務次官からも……。
○上村政府委員 今後の関税政策をどうするかということでございますが、これは先生も御案内のように、わが国の経済の発展が貿易の拡大によってささえられてきたということ、また、そういうふうな方向を基本的にわが国はとってきた。そういたしますれば、この関税の問題につきましては、関税率を引き下げていくというような基本的な方向をとっていく、こう思っております。
○田中(昭)委員 わが国の経済成長が輸出に負うところが大であるということはわかるわけでございますが、いま関税局長もおっしゃったように、向こうの、相手国の関税率を下げるというようなことですが、こういうことの具体的な、いままでのそれと見合った貿易の関税制度、もう少し具体的にお話しいただきたい。
○武藤(謙)政府委員 御承知のように、ガットというものの考え方の一つが、お互いに関税を下げていこう、一方的に関税を下げるのじゃなくて、たとえば日本も下げるがアメリカも下げる、こういう形で相互主義で関税を下げていこう、そういうたてまえになっております。そこでガットで関税交渉というのがこれまでたびたびございましたが、御承知のケネディラウンドというのが一番大きな関税の引き下げでございまして、これは原則としていまある関税を半分にする、こういうことできまったわけでございます。これからも関税を下げる。しかもこちらだけ一方的に下げるのでなく、なるべく相手のほうも下げてもらう。そういうことでこういう方向で進みたいと思っておりますが、ただいまの国際的な状況は、ケネディラウンドが発足したばかりでございますので、さらにその次の関税の引き下げをどういうふうにやるかということはまだ申し上げられません。これは将来の問題として残っておるわけでございますが、方向としてはお互いに関税を下げる、そういう方向で進みたい、そういうふうに考えております。
○田中(昭)委員 次に、今回の改正になっております関税の変更によるところの減収額等につきましてお尋ねいたしますが、政府は四百三十七品目の実行税率を変更するとともに、暫定税率の適用期限が到来する七十八品目についてはその適用期限を一年間延長する。なお四百三十七品目の実行税率の変更は、一つの品目が除外されておりますが、そのほか全部税率を引き下げるというようなものでございます。そのほか減免制度の延長並びに簡易税率の改正等を行なっておるわけでございますが、これらの改正による減収見込み額の総額と内訳、並びに引き上げる一品目の増収見込み額を明らかにしていただきたい。
○武藤(謙)政府委員 今回の法律改正による増減収金額でございますが、まず減収のほうから申し上げますと、税率の引き下げによる減収が二十二億六千四百万円でございます。それから、その内訳は後ほど申し上げますが、税率の引き上げによる増収もございまして、これが七億二千三百万円、差し引きいたしますと、改正の関係では十六億四千百万円の減収、こういうことになっております。 そこで、この二十二億の減収の内訳はどういうことかということでございますが、一番大きな項目は、自動車の大型乗用車を下げる、この関係でございます。これが億単位で申しますと八億円を上回っております。それからその次が石油化学用の揮発油、この引き下げでございまして、これも二億円を上回っております。それから中共関係の関税の格差を解消するというので、これも五億円を上回る減収になっております。そういうふうになっております。そのほか、通関事務の簡素化その他のことで、合計いたしますと減収内訳が二十二億六千四百万円、こうなっております。 それから、次は増収でございますが、これはペットフードという犬ネコのえさでございます。この関係でもって二億を上回る増収になるだろうと思っております。それから暫定減税がやまるものもございます。あと大きなものは、これは技術的なことでございますが、旅行者の簡易税率というものを今度改正いたしまして、それで酒税が簡易税率ですと、まとめて関税ということになります。その関係で三億を上回る増収という形になります。合わせまして六億二千三百万円、こういう増収になっております。
○田中(昭)委員 次に、大型乗用車の関税の引き下げについてであります。今回、政府が大型乗用車の関税引き下げ並びに加工再輸入の関税の軽減、及び中共産品の関税格差の改正をここに提案しておるわけでございますが、その経緯について詳細に説明願いたい。同時に、これらが実施された結果、わが国の産業経済にいかなる影響を及ぼすものであるか。これに対する対応策といいますか、そういうものについて御見解をお伺いしたい。
○武藤(謙)政府委員 まず最初に、大型乗用車の関税引き下げの関係についてお答え申し上げます。 これは昨年の五月に、アメリカから日本のほうに対して要求がございまして、アメリカの言い分としては、自動車の完成車の輸入は自由化になっておりますが、エンジンの輸入が自由化されていない。そこでこれがけしからぬ。それから乗用車を組み立てるための投資についても制限をしておる。これも困る。日本の自動車はだいぶアメリカ向けに輸出は伸びている。ところが、日本のほうはこういうことで、アメリカが日本向けに伸ばそうと思うところを押え込んでおる。これはまことにけしからぬ、こういう話がございました。その話の中に、関税についても日本は非常に高い、こういう話がございました。関税については、大型乗用車につきましてはケネディラウンドで話がきまりまして、三五%が逐次半分の一七・五%に接近していく、こういうことになっておったわけでございます。そこで、日本の自動車は相当アメリカへ伸びておりますので、こういう背景を踏まえまして、何とか日本としては、全体の方向が、国際貿易が前向きに、輸入制限も解かれるし、それから関税も下がる、そういうことで日本の輸出が伸びていく、そういう方向で解決したい。そういう考えを持っておりまして、そこで関税につきましても、大型乗用車につきましてはケネディラウンドの最終の終点になります一七・五、そこまで一挙に下げてもいいだろう、これはそう国内産業には影響はないだろう、こういう観点に立ちまして、今度お願いしております法案で大型乗用車の関税は一七・五に下げる、そうことにいたしておるわけでございます。 それから、その際なお自動車のエンジンにつきましては、一九七二年の初めまでに自由化を行なう。それから投資についてもケース・バイ・ケースで審査する。そういうことで返事いたしております。 ただこれは全般として、自動車の関係でアメリカがこの回答で満足したというわけには至っておりませんので、これからもこの関係の問題があとを引くだろう、そういうふうに思っております。 それから次は、加工再輸入でございますが、この関係は、日本から原料が出る、それで原料がそのまま戻ってくるというときには、これは当然関税はまかるということになりますが、それに加工された場合に、この原料が戻ったときに関税がまかる分は引いてやっていいだろうということで今度の制度をお願いしているわけでございますが、先ほども他の委員に御返事いたしましたように、これはある程度業者間で話しがついておって、こちらから出たものが戻ってくるということでないと動き出さないわけでございます。そこで内容といたしましては、法案に列記してありますような品目でございます。これは、この関係ですと国内産業に支障がないというものだけを選んでおります。 それから、中共の関係でございますが、中共の関係は条約上は義務はないわけでございますけれども、しかし、中共からの輸入を促進するという趣旨から、特に日本産業に困った大きな支障がないというものは、ガットのメンバー並みに関税を下げてやる、そういう趣旨で今度関税の大幅な引き下げをお願いしているというわけでございます。
○田中(昭)委員 政務次官、いまの自動車の問題ですけれども、もう少し私は平面的な考え方からお尋ねしますが、大型乗用車の関税の引き下げは、昨年日米自動車交渉ですか、エンジン輸入の自由化並びに直接投資の自由化、そういう交渉が関連してきて、交渉全体についての一環としてアメリカ側は政府のほうに約束をしたのではないか。ところが、アメリカの国内におきましても、業界や議会筋等の保護主義的な動きが活発であるために、議会等におきましても多数の輸入制限の法案が提案されております。また、アメリカの国際収支の問題等もございまして、輸入課徴金並びに国境税の調整等が検討されたのでございますが、こういうことを見てみますと、アメリカの一方では門戸を閉ざす方向が強められている、他方において、わが国に対してはその門戸を開放させようとする。そういうことでは少し虫がよ過ぎるやり方ではないかというような心配をするわけですが、この大型乗用車の関税引き下げについては、そういう経過を踏まえてのことだろうと思いますけれども、どういう事情でそういうやむを得ないような事情になったのか、その辺について政務次官の見解をお伺いしたいと思います。
○上村政府委員 いまおっしゃいましたように、田中委員も非常に詳細に御検討されておられるわけであります。また、アメリカの国内のいろいろな意見というものにつきましては、何かいま先生おっしゃったような感じを私ども受けるわけなんですが、いろいろとアメリカとの間の貿易ということにつきましては、わが国も非常に大きなウエートを持っておるわけでございますので、今後ともアメリカが保護貿易に走らないというようなことを注意しながら十分検討をいたしていきたい、こう思っておるわけであります。
○田中(昭)委員 もう時間がないようでございますから次に移りますが、問題になりますバナナ、トウモロコシの問題でございます。これはそのまま関税の据え置きがなされておるわけですが、これは昨年も、関税率審議会等の答申を見ましても、バナナについてもトウモロコシについても、それぞれの附帯決議がついております。これは私が申し上げるまでもなく、その附帯決議はともに関税の据え置きは四十四年度限りの措置として認めておったわけであります。そうしますと、バナナはリンゴとかミカン等の国内果樹との競合もありますし、トウモロコシはでん粉用としての国内のカンショ、バレイショとの競合もありますし、その輸入政策と保護政策をどういうふうに調整するか、早急にその根本対策を立てて善処すべきである、このように思いますが、政務次官の御見解いかがでございますか。
○武藤(謙)政府委員 全く先生のおっしゃられたとおりでございまして、このむずかしい要請をどう調和させるか、たとえばトウモロコシにつきましてはそういうことで昨年一年間いろいろと検討いたしましたが、まだ名案が出ませんものですから、さしあたりもう一年だけ延長する、こういうことになっております。何とかこれについていい案が出るようにということで今後とも検討を続けていきたい、そう思っております。
○田中(昭)委員 政務次官からも……。
○上村政府委員 いま局長が御説明申し上げたとおりでございます。
○田中(昭)委員 最後に、最近問題になりました重要機械を輸入する場合の減免等に関しまして汚職が出ております。いわゆるこの重要機械の免税は輸入価格が全体で三百七十四億一千七百万ですか、それに対して免税額が六十億、これは四十二年度の実績でございますが、このような重要機械の免税をめぐって、免税の審査を担当しておる通産省の職員に堀田さんというのがおられて、三十数社から一千万円にのぼる贈賄を受けておる。 〔私語する者あり〕
○田中委員長 御静粛に願います。
○田中(昭)委員 こういう容疑で警視庁に逮捕されておりますが、このような汚職をどうして防止できないのか。また関係者、監督者はいかなる行政上の責任を追及されたのか、その辺につきまして知り得ている範囲でお聞かせ願いたいと思います。
○楠岡説明員 先ほど申し上げましたとうり、今回の事件は全く申しわけのないできごとでございまして、私どもとしても責任を痛感しておるわけでございます。 どうしてこういうことになったのか、これは、私どもの監督の問題というのも確かにございますが、一方から申しますと、同じポストに非常に長い間同じ人間をつけていたということも一つの理由であろうかと思います。仕事のやり方そのものにつきましては、私どもいろいろ検討してみましたが、むしろ仕事のやり方そのものよりも、やはり個人的にそういった誘惑に負けるといったようなことでああいう事件が起こったのではないかというふうに考えられております。 ただ、先ほども申し上げましたように、私どものほうの仕事の仕組みがもう絶対これでいいのだと申し上げるわけではございませんで、関税問題も含めまして仕事のやり方を仕組みとしてそういうような不祥事が起こらないようなものに持っていきたいということで、いま局をあげて総点検中でございます。省内におきましても、すでに次官通達も出ておりまして、一そう私どもの自覚を要請されております。 それから、私どもの責任につきましては、実は本人はこの三月二十日に起訴になっておりますが、まだ取り調べが全部終わったわけではございません。いずれその決定を待ちましてしかるべき処分が行なわれるものと存じております。
○田中(昭)委員 大蔵省としてはどうですか。
○上村政府委員 この事件が発生いたしまして、大蔵省としましても、私ども直ちに今後こういうことが二度と発生しないようにいろいろと協議をいたしたわけでございます。先ほどお話がございましたが、基準を詳細にしていくということ、すなわち、反面からいいますれば自由裁量の範囲を狭めていくということが必要かと思いますが、局長も先ほど説明申し上げましたように、この機械その他のものにつきまして、全く日進月歩の進歩をいたしておりますので、その基準を自由裁量のない程度までこまかく設定するというわけにもいきません、多少そこに自由裁量が残ります。ですから、今後この事件を十分反省いたしまして、二度とかかる行為のないように配慮いたしていきたい、こう思っております。
○田中(昭)委員 いろいろ起こったことに対して客観的な条件の上に立ってのお話でございますけれども、私はこれはあくまでも、そういう六十億に近い免税をするということにつきましては、内面的といいますか、その担当官の精神的な問題といいますか、そういう問題もあわせてきちっとした姿にしなければ、いつも役人は自分が失敗したことはそのままで、政府の責任ということで終わる程度では善良なる国民の公僕といえない、こういうふうに思うのです。そういう面についてももう一回政務次官のほうからお答えいただきたいと思います。
○上村政府委員 御指摘のとおりでございますので、十分注意をいたしていきたいと思います。
○田中(昭)委員 では、以上で終わります。
○田中委員長 小渕恵三君。
○小渕委員 中共産品の税率の中で絹糸の税率が引き下がることと相なっておりますが、これにつきまして若干御質疑申し上げたいと思います。 そもそも今回の税率によりますと、生糸並びに絹織物につきましては従前どおり——五並びに二〇%の関税をしいておるわけでありますが、撚糸につきましてはこれを引き下げることといたしておるわけであります。そこで、おおよそ関税をかける場合、少なくとも手をかけていけばかけていくなりに税率というものは高くなるのが当然であろうと私は思うのです。それはここに生糸よりも絹織物を高くかけておるということでもわかりますし、またアメリカも、日本から輸出する場合に生糸については無税でありますが、この撚糸につきましては一〇%の関税をかけておる。したがって、関税を上げることはあっても下げることはないだろうと私は解釈をいたしますが、この点いかがでしょうか。
○武藤(謙)政府委員 農林省から来ておりますので、さらに詳しい御説明はあるかと思いますけれども、今度の中共産の関係の関税の引き下げというものは、昨年附帯決議がございまして、それで原則として中共産品で関税についてガットの譲許税率が適用にならないために差別を受けるというものは、差別がないように、ガットに実質的に均てんするように関税を下げる、こういうことになっております。そこで、私ども一つ一つ一年がかりで検討いたしまして、特にこれは支障がないだろう、特に支障があるというものだけを残しまして原則としては下げる、そういうことで絹糸の関係は輸入量もわずかですので、それは一五%がさしあたりは一二%に下がるわけですが、それでもそう大きな支障はないだろうということで均てんさすということにいたしたわけでございます。
○小渕委員 ものの考え方として、加工製品について関税をよけいかけるという理屈はわかりますけれども、加工したものを下げるということ、これでいってみれば、いまの附帯決議の趣旨にあるいはのっとると仮定しますと、少なくとも手をかけない生糸のほうが安くなるという理屈はわかりますけれども、それについては従前どおりにしておきまして、手をかけたものを安くしていくということは逆ではないかということを私は質問したのです。いかがでしょう。
○武藤(謙)政府委員 今度の中共産品に対する扱いは、確かに先生おっしゃられるように、抽象的にはだんだん加工が高まるに従って関税率が上がっているというものが多いのですけれども、今度の場合はケネディラウンドできまったものを均てんさせる、そこで均てんさせられるかさせられないかということで見まして、それで特にこれは大きな支障が起こるだろうという、先生いまおっしゃられました生糸、絹織物は危険だということでこれは均てんさせない、しかし、絹糸につきましては輸入量もわずかですので特にそういう措置をとらないでいいだろう、そういう角度から検討いたしました。(「去年、何と答弁したんだ」と呼ぶ者あり)結果においてはそういう方向で絹糸については下がる、しかし生糸、絹織物は下がらないということになったわけでございます。
○小渕委員 常識的に考えますと、やはり生糸が一五%で加工した絹織物が二〇%、その中間にある撚糸というものが下がっていくということは、理屈として理解できない点もございます。この点については、いま関税局の見解としては、要するに価格に影響することがきわめて少ないからだという理屈のようですけれども、この点についてはさらに、この問題のみならず、すべてのこういった問題に関連することであろうと思いますので、御検討をお願いいたしたいと思います。 私は、今時点においてこれを下げることが妥当でないという見解を申し上げるのは、いま日本におきまする生糸の価格というものが、四十二年の十一月に最高値で八千二百円になりました。それがだんだん下がりまして、今日五千九百円台に、しかも事業団買い上げで一万数千俵買わなければ市況が安定しないという状況なんです。こういった段階にあって、なお関税を下げて輸入をふやしていこうという考え方をされることば、きわめて時宜を得ない問題だろう、こういうふうに私は考えるわけでございます。それが現在適切でないという考え方の一つであります。 それからもう一つは、先ほど来委員の御質問にもありましたが、中共産と韓国産の差別をどうしてするのだというお話がございました。そこで私は、中共ないし韓国に生糸の問題で訪れまして、この問題についてはいろいろ議論をしたことがあります。特に昭和三十八年にきわめて生糸の価格が低落をいたしました段階におきまして、私は中共に参りまして向こうの担当者と話し合ったのです。というのは、あのときに、ヨーロッパ市場の争奪を日本と中共が激烈に行ないました。そこで日々両国が値段を下げる努力をしたために結果論においては日本が敗れましたけれども、私が向こうへ行って申し上げたことば、生産国両国がお互いに値引き競争をして、そのあおりを両国が食っていくということは常識的に生産国としての態度ではない。したがって、何らかこれは両国とも協力をして、買い手というものはアメリカでありヨーロッパであるのですから、生産国自体で何らかの調整ができないかという申し入れをしたのでありますが、これは全くできないということで一蹴をされた経験があるわけです。したがって、そういう中共と韓国の場合には、現在の時点で生糸が非常に下がっておりましても——過般、韓国蚕糸会の会長が参りまして、自主的に輸出については調整をしようという話し合いに乗ってきておる。ですから、こういう話し合いに乗るところとなかなか乗り切らぬところと同じような扱いをしていこうという考え方自体が、やや私は納得がいかないと考えるわけであります。したがって、この時点におきまして糸価をさらに低落せしめるような関税の引き下げ、輸入の増加、こういうことについては十二分の配慮をしてしかるべきだろうと考えるわけであります。 そこで、こう下げてもこの撚糸の輸入が増加しないだろうかという見解ですが、もしかりに、こういう関税の引き下げによって、輸入がどしどしと生糸から加工製品と撚糸に転換してきた場合には、政府としていかが措置されるでしょうか。
○武藤(謙)政府委員 現在の関税法には緊急関税という制度がございますので、何かの産品が予想外の事態でもって輸入が急増する、そこで国内産業に大きな打撃を与える、そういうことになれば、法律改正を待たずに緊急関税という制度を動かすことになっております。
○小渕委員 この問題につきましては、農林委員会におきまして過般繭糸価格安定法の一部改正で、十二条の三という新しい項目を設けて、緊急関税の措置をとることができるということをやっておられるようであります。しかしながら、農林委員会における質疑におきましても、一体どういう事態が緊急であるかという解釈をめぐってまだ結論が出ておらないようです。ですから、これは農林省と大蔵省と話もされることであろうと思いまするけれども、いかなる時点でこうした緊急関税をかけていくかという問題につきましては、農林省と話し合いをされて適切な措置をされることを期待しておきたいと思います。 私は、以上の理由から申し上げまして、今回の撚糸に対する関税の引き下げにつきましては、現在日本の蚕糸業が最も低迷をし、事態が緊急であるという時期にかんがみまして、きわめて適切でないという考え方をいたしておるわけでありますが、緊急の事態がどういう状況であるかということにつきましては、さらに農林省と検討していただきたいと存じまするし、重大な影響、支障の及ぼさないような措置を今後ともお考えいただきたい、こういうことを要望いたしまして、私は一応質疑を終了いたします。
○只松委員 関連して。申すまでもなく、きょうは二時から本会議だというので早くやめろというから——ぼくらはたくさんの質問を出している。ぼくはそういうものに対しては逆の意見を持っているわけですよ。それをぼくは質問をおりてやっているわけでしょう。与党が質問に立って一方的にそういう発言をやって裏づけをとっていくなんてけしからぬですよ。そういうことならぼくは幾らでもぼくの質問をやりますよ。 中身に入る関連はやめますけれども、そういうことを言うなら、ぼくはその逆に、いま場外発言をしたように、昨年の秋あたりに、ほんとうは中共や台湾のものを差別するのを撤廃するように努力しますということを、ぼくらにはあなたたちや農林省の蚕糸局長は約束しているのです。国内産の生糸がこうやってだぶついてきて、いろいろ値下がりしている現状はぼくらも知っていますよ。知っているけれども、そういうことは黙っているのに、一方的に与党側が発言して当局側の確言をとっていくということだったら、ぼくだって黙っておるわけにいかない。国内産は国内産の問題がありますよ。しかし、いまの資本主義制度のもとにおいて、自由貿易のもとにおいて、各国間に差別待遇をするということはけしからぬ話です。そういう現状から本論をねじ曲げていくというような論をするなら、きょう質問の取り消しをやっていたのをぼくらもあらためて要求いたします。どうです。
○田中委員長 ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○田中委員長 では、速記をとって。 これにて本案に対する質疑は終了いたしました。 —————————————
○田中委員長 これより討論に入るのでありますが、本案につきましては討論の申し出がありませんので、直ちに採決に入ります。 本案を原案のとおり可決するに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○田中委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決いたしました。 —————————————
○田中委員長 ただいま議決いたしました法律案に対し、自由民主党、日本社会党、民主社会党、公明党を代表し、渡辺美智雄君外三名より附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。 この際、提出者より趣旨の説明を求めます。村山喜一君。
○村山(喜)委員 附帯決議の趣旨説明に入ります前に、われわれの基本的な考え方をこの際申し上げておきたいと思います。 それは、この関税定率法等の一部改正の法律案については、日本の国民の生活にきわめて重大な影響がある。特に農民なり中小企業者にとって、非常に重大な生活上の権利、権限の問題がかかっておりますので、われわれとしては、ほかの委員会が正常化されていない中において、この問題について質疑を省略しながら今日採決をいたしたわけであります。この国民的な利益に関する問題について、そのような立場からわれわれ野党が取り組んでおるということを、先に明らかにいたしておきたいと思います。 ただいま議題となりました関税定率法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)について、提出者を代表して、その趣旨を御説明いたします。 案文はお手元に配付してありますので、朗読を省略いたします。 まず第一に、加工再輸入品の関税軽減措置についてでありますが、現在関税軽減の特別措置がないにもかかわらず、しぼりの委託加工の例に見られるように、韓国、台湾の低廉、豊富な労働力を利用して大量の委託加工が行なわれ、国内のしぼり加工業者が圧迫をされております。今回新設をされましたこの制度は、電子工業製品関係十一品目に制限してはいるものの、付加価値だけ関税の対象となることは、現在の段階においてはさしたる影響はないとはいえ、低賃金を利用する制度だけに、国内の下請中小企業並びに関係労働者の賃金に大きな影響が今後において出てくるであろうということは事実であります。外交問題であるとはいえ、本制度は慎重に運用されるべきであるのでありまして、政府が対象品目を選定をして国会に提案をするにあたりましては、それらの点に十分な配慮をすることを要請をいたしておきます。 第三に、開発途上国に対する特恵関税供与については、七〇年度から開始される予定でありますが、南北問題の解決のためにはやはりやむを得ないものでありますけれども、国内の中小企業、特に繊維、雑貨等については及ぼす影響がきわめて甚大でありますので、政府においては、関係の中小企業の体質改善強化等について、十分配慮するように要望するものであります。 第三に、今回四百三十六の品目にわたって関税の引き下げが行なわれることとなっておりますが、いま問題になりました中華人民共和国の絹糸の例に見られますように、関税が韓国並みになることについて国内の関係者が反対をしている向きもあります。しかしながら、国内の生産者を保護するという立場から考えるならば、すでに決定をいたしましたケネディラウンドの線で生糸の関税等が引き下げられる措置がとられているのでありますから、もし国内の養蚕業者が立ち行かないような状態が出てくるならば、緊急関税の発動によって対処すべきだと私は思うのであります。そういうような点等もございますので、——ただここで、中共産と韓国産との間にそのような差別をつけるというようなやり方は、これはやはり貿易の姿勢としてはとるべきでないと私たちは考えております。しかし、これらの問題を考えてまいりますと、今後においてはこの特恵関税の実施の問題等も農産物の問題が含まれてまいります。したがいまして、国内の農業の部門につきましては、関税のもたらす影響というものはきわめて重要なものが出てまいります。そういうような立場において、国内の農業に重大な不利益を及ぼすことがないように適宜適切な措置を、そのときに応じ情勢に応じて講じていくことは、やはり国内の農民の生活を守るという立場においても考えていかなくてはならない点でございますので、関税の引き下げにより国内の農業に急激な重大な不利益を及ぼすことがないような適切な措置が政府においてとられるように要請をする次第であります。 以上申し上げまして、附帯決議の提案理由の説明にかえます。(拍手) ————————————— 関税定率法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 一、加工再輸入品の関税軽減措置により、国内関連中小企業及び勤労者に不当な圧迫が生じることとならないよう、政府は今後とも対象品目の選定にあたり十分配慮すべきである。 二、開発途上国に対する特恵関税供与については、これが国内中小企業に及ぼす影響の甚大なるにかんがみ、関係中小企業の体質の改善強化等について、十分配慮すべきである。 三、関税の引下げにより、国内農業に重大な不利益を及ぼすことのないよう適切な措置をすべきである。 —————————————
○田中委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。 おはかりいたします。 本動議のごとく附帯決議を付するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○田中委員長 御異議なしと認めます。よって、さように決しました。 本附帯決議に対し、政府より発言を求められておりますので、これを許します。上村大蔵政務次官。
○上村政府委員 ただいま御決議のありました事項につきましては、政府といたしましても、御趣旨を尊重して善処いたしていきたいと存じます。 —————————————
○田中委員長 ただいま議決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○田中委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 ————————————— 〔報告書は附録に掲載〕 —————————————
○田中委員長 次回は、来たる四月四日金曜日、午前十時理事会、十時三十分委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後二時散会