商工委員会 第43号
- 発言数
- 480 件
- 登壇者
- 22 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1969/07/23
会議録
○大久保委員長 これより会議を開きます。 ガス事業法の一部を改正する法律案を議題といたします。 質疑の申し出がありますので、これを許します。武藤山治君。
○武藤(山)委員 私は一時間の持ち時間でお尋ねをしますから、できるだけしろうとの私どもにもわかるような明快な御回答をいただきたいと思います。 最初に、まず現状を少し認識する必要がありますので、小規模導管事業の現状がどうなっているか、これをまず最初にお答え願いたいのであります。たとえば五十戸以上のランクで何カ所ぐらい小規模導管個所があるのか、それから五十戸未満でボンベ一本売りでなくて、十戸とか二十戸とか三十戸とかで導管事業をやっている地点がどのくらいあるのか、その数字をひとつ明らかにしてみてください。
○本田政府委員 お答えいたします。四十三年五月の時点でございますが、全体の小規模導管供給の事業を行なっておる事業の地点数が九千六百五十一でございまして、そのうち四十九戸未満が九〇%でございます。したがいまして、五十戸以上は一割の約九百六十地点程度になると思います。
○武藤(山)委員 四十九点以下——これは戸とは言えないのでしょうね。四十九戸と必ずしも限定はできないわけですね。通産省のほうの計算では、この点というのは一戸と見ているのか、一戸の中でも三つの口を持っていれば三点と見ているのか、そこはどう見て計算しているわけですか。
○本田政府委員 たとえばアパートのようなところではガスを取り入れておる口数でいっておりますから、今度の法案でいきます供給地点ということになります。だから一むねのアパートでも二十地点、三十地点ということがあるというふうになるわけでございます。
○武藤(山)委員 四十九戸以下が約九〇%、もしこれを七十点以下にしたら何%くらい占めますか。
○本田政府委員 六十九戸以下ということになりますと、五十から六十九戸までで二・三%、二百二十八地点ということになっております。
○武藤(山)委員 そうすると、先ほどの数字で言うと、先ほどは四十九以下が九〇%を占めるというわけでしょう。だから今度は六十九点以下になると何%になるか、九二、三%ですか。
○本田政府委員 九二・三%になると思います。
○武藤(山)委員 そこで、さらにこのように九千六百五十一カ所に小規模導管事業が行なわれているという現状はいつごろからこういう傾向が発生したのか、法的には一体何の法律に基づいて小規模導管事業が行なわれてきたのか明らかにしてください。
○本田政府委員 お答えいたします。昭和三十二年ごろからこういう小規模導管方式によるLPGの販売方式があらわれまして、ここ十年余りの間に約一万地点くらい供給が起こりました。これに対する規制といたしましては、高圧ガス取締法の規制が行なわれておりまして、消費者に対する保安の必要上、先般LPガス法の規制を受けることになりましたけれども、ガス事業法のほうの規制はございませんという事情でございました。
○武藤(山)委員 ガス事業法のほうの規制は全くない。そうすると、かりに導管事業を四十九戸なりあるいは五十戸なりやる場合に、許可はどこからも全然とらなくてもよかったのですか。どの法律に基づいてだれの許可をとったわけですか。
○本田政府委員 お答えいたします。高圧ガス取締法の規制を受けまして、都道府県知事の許可を受けて、高圧ガスの取り扱いについての規制を受けるという形で許可をしてきておりました。
○武藤(山)委員 そういたしますと、今度の法律ができるまで小規模導管事業という概念は法律上にはなかったと理解してよろしゅうございますか。
○本田政府委員 お答えいたします。高圧ガスの販売の事業という形では、高圧ガス取締法の規制を受けておりましたが、御指摘のようなガスの導管による販売という形の規制はございません。 つけ加えて申し上げますと、先般のLPG法の制定の際にその点が問題になりまして、総合エネルギー調査会のガス部会の意見を聞いて、公益事業規制を要するものについては規制しようということで、検討させていただくということになっておったわけであります。
○武藤(山)委員 十年間法的に何の規制もない、規定もないという状況で一万点の事業が現実に行なわれてきているということは、何も不都合がなかった。それとも不都合はあったんだが、業界のシェア争いやいろいろ商域確保の関係で、十年間野放しになってきた、こういう理解でいいのか。どういう理解が現状を理解する場合に正しいと思いますか。
○本田政府委員 完全に放置していたというわけではございませんが、現実のガスの需要とからみまして、そうした経営形態が逐次あらわれてまいった。逐次あらわれる事態と並行しまして、この問題をいかに処理すべきかという問題が検討はされておりましたけれども、現実の問題となりましたのは、三十八年度ごろから急激に増加し始めまして、これをいかに処理するか、法的規制をどうするかということが問題になりまして、検討を続けておりましたが、容易に結論を得られないという状況でございまして、先般のLPG法についてもこの問題が検討になったわけでございますが、結論を得るに至らなくて、宿題の形で、総合エネルギー調査会の答申を待ってそれによって処理しょうというふうに、かなり長い間懸案になっておったという事態でございます。
○武藤(山)委員 今度の法律改正で、全体の約九二・三%を占める——私の立論はあなたのほうの法案と違いまして、六十九点以下です。それで聞きますが、六十九点以下のパーセントが九二・三%を占めままね。こういう小さい導管事業については、今回の法律でやはり何か規制は変わる点があるのですか。
○本田政府委員 高圧ガス取締法で保安についての規制を行なってまいったわけでございますが、今回、簡易ガス事業としてガス事業法の規制下に入れようということにつきましては、この導管方式による供給については消費者と供給者とが導管をもって直結する。したがって消費者が供給者を変えるということが困難になる。したがいまして、困難になることに伴いまして、供給条件その他について消費者が必ずしも自由な要求を通せないというような事態になることがありますので、それらの点については、公益事業規制にかけまして、十分な安定した供給をすると同時に、料金その他についても国の規制をかけることが適当ではないかということで、一定規模以上をかけ、それ以下はLPG法の規制によって取引を行なわせるということでまいろう、こういうことでございます。
○武藤(山)委員 四十九点以下は今回の改正で別に変わった規制や指導はない、それはLPG法でやっている範囲内だ、だから導管事業をやっても従来どおりだということですね。わかりました。 そこであなたのほうから私どもに提出された資料、四十四年四月、この資料でちょっとお尋ねします。これによると昭和四十二年末現在の数字で報告されておりますが、五十戸以上百戸未満の導管簡易事業、これが三百七十五、それから百戸以上三百戸未満が二百五十五、三百戸以上の集団のが四十六、こういう地点になっていますね。局長、これはいいですね。資料に基づいてちょっとお尋ねしますが、問題はこの中身なんです。この数字の内訳を尋ねてみると、都市ガスが子会社としてやらしているもの、それから純粋のLPGを取り扱っている卸業者あるいは中間卸業者あるいは小売り業者、それぞれの業者がおそらくやっているわけですね。この内訳を明らかにしてくださいますか。都市ガスの子会社がやっているのが何軒何カ所、それから卸がどのくらい、小売りが何軒くらいやっているかということを、わかったら明らかにしてください。ちょっと静かにしてください。
○大久保委員長 静粛に願います。
○本田政府委員 お答えいたします。御指摘の数字につきまして内訳を確認しておりませんが、別途の四十二年度末に調査した総数の中の内訳を申し上げますと、四十二年度末三百の簡易事業の地点につきまして調べましたところ、ガス事業者が五十五、ガス事業者の系列が二十一、それからLPG系列が二百二十四ということになっております。
○武藤(山)委員 そうなると都市ガス自体がやっているのが五十五、系列会社がやっているのが二十一と、実際にLPGのボンベを取り扱っている業者が圧倒的に多い、こういう数字が出ているわけですね。そこで、いまの三百というのは五十点以上ですね。以下は全く含まれていない、一本売りの業者のやっているのは含まれていないと考えていいのですか。
○本田政府委員 五十戸以上の供給を行なっておる事業の内訳として調査したものでございますから、御指摘のとおりでございます。
○武藤(山)委員 大体しろうとでも中身がわかってまいりました。 今回の改正で、五十戸未満の導管事業はLPG法で取り締まる、それから五十戸以上は今回の法律で取り締まる、こういうことになりますね。そうすると、許可する基準は五十戸、私は修正すべきだと言っておりますが、かりにその点数以下のものはどちらの法律にも規制されない、三つの類型に分かれますね。今度の改正によってきちっと規制をされ、取り締まられる五十点以上のもの、あるいは修正された場合は七十点以上のもの、それから現在やっている五十戸未満のもの、分けられるのは三つじゃなくて二つですか。その場合の規制というのは、別な法律で規制されるために、何か差異が生ずる、しろうと考えでそういう気がするのです。どんな差が生じますか。
○本田政府委員 LPG法による規制というものは保安面からの規制ということになっておりまして、設備が保安上の基準に適合しておるかどうか、事業者の技術的能力が保安の確保の点から十分かどうかといったチェックをいたしまして事業許可をいたします。それから五十戸以上の事業につきましては、保安面につきましては同じチェックをいたすわけでございますが、それ以外に消費者保護の観点から、事業者に対しまして設備の能力が十分あるのかどうか、あるいは事業計画が確実に実行できるかどうかという見地から行ないます上に、料金その他の供給条件を定める供給規程を出して認可を受けねばならない、正当な事由がなければ供給を拒否してはならないという供給義務も課す、こういう規制が消費者保護の意味で加わるということでございまして、保安の面では同じような規制を受ける、こういうことでございます。
○武藤(山)委員 大先輩、大臣経験者諸君、少し静かにしてくれないかな。
○大久保委員長 静粛に願います。
○武藤(山)委員 どうもそっちの声が大きいので、何を聞いたのか、話が途中で切れまして質問しづらくなったのでありますが、そこで頭を整理するのに簡単な質問をしますが、局長、今度の五十点という点は一団地というのですが、団地とは何か、一団地とは何か、これは明らかにしないといろいろトラブルが起こると思うのですよ。この団地とは昭和何年以後新しくできた、一つのむねに幾つかの部屋がある、そういう建物までも概念の中に含めた意味の団地をいうのか、人間さえ住んでおれば、既存のものでも一定の地域の集団を団地というのか、一体団地とは何かということをはっきりしないと、これからトラブルが起こる解釈が生まれてくると思うのですが、これはどう解釈したらいいのですか。
○本田政府委員 一の団地とは、連続した一区画の土地というふうに考えておりますが、御指摘のように、集団住宅を建設するために土地の区画をいろいろ変える、土地の造成をやるということによってつくられる団地というものは典型的な例だと存じます。現在問題になっております小規模導管事業の対象になる土地はほとんどこういう団地でございますが、しかし例外的には、こうした土地を造成するということを行なわないで、既成市街のようなところ、したがって既存住宅の集団に対してもやることが考えられるわけでございます。こういう自然発生的な既存の集落あるいは市街地等における団地というものは、道路、鉄道あるいは軌道の線路、こうした恒久的な施設、あるいは河川、水路、山林、原野、田畑といったもので区画される一画の土地というふうに考えておるわけであります。
○武藤(山)委員 そういたしますと、新しくできる、近代的な、一つのむねに何戸以上なければならぬとか、あるいはどのくらいの平方メートルの中にある何戸というような規定は省令でも政令でも一切きめないわけですね。いまのあなたの説明でいくと、鉄道とか川とか、かなり広い道路とか、そういう自然の境界がはっきりしている中における既存の古い集落、これは団地に入る、こういう解釈ですね。そうすると必ずしも新しく建設されてくるアパートという概念ではないと理解していいのですね。たとえばいま市町村が非常に大きく合併してきて、農村地帯がみんな含まれてきた。一カ所の町内で、ぼくの町内なんかは百七十戸あるわけです。まん中に道路が走っている。両側は、あとはこまかい道路はない。そうすると、片側、北側なら北側だけざっとやると七、八十戸になる。南側だけでも七、八十戸になる。そういう既存の集落もこの法律の解釈からいけば当然簡易事業ができる、こういう解釈で間違いないですか。ここははっきりしてください。
○本田政府委員 お答えいたします。いま例をあげられました場合は、二つの団地になるというふうになると思います。
○武藤(山)委員 そういうことになりますと、ボンベを一本売りしている零細商店が今日抱いている不安というものは理解できるのです。もしこれが、団地とは新しくできる近代的ないまの市営住宅とか県営住宅とかアパートに限るんだということになると、一本売りの人もそう心配しないだろう、団地のできるのは限度がありますから。しかし、既存の集落も、いまのように道路や鉄道や、そういう公共的なきちっとした遮断をするものがない限りそれは一つの団地と見るのだということになると、なるほどボンベ一本売りの諸君がこの地点をもっと上げてくれという言い分は理解できるわけなんです。だから、われわれはできることならばこの五十点というものを、できるだけこういう零細な者がある程度安心できる地点にすべきだという議論が出てくるのです。ここら、やはりはっきり団地とは何かということを政令できめるわけでしょう。あるいは省令で出すわけでしょう。これは通達になるのですか、政令になるのですか、省令できめるのですか、その概念の中身をきちっとするのは。
○本田政府委員 お答えいたします。これは通産局長が基準として判断のもとになりますので、解釈通牒によりまして明確にいたすつもりでおります。
○武藤(山)委員 それから、この四十二年度末現在の統計数字で見ると、都市ガス事業がすでに供給をしている区域内、それと区域外とある。区域内の簡易ガス導管事業というのは、従来の例では大体都市ガスの子会社ですか、それともLPGの販売業者ですか。この導管事業をやっている数字を見て、どうですか。この区域内と区域外で、おそらくその事業をやる業者のあれが違うと思うのですね。都市ガス系列下の業者がやっているのはどっちが多いか。それから、区域外だけの普通のLPGを販売しておる業者が導管事業をやっているとか、何か特徴があると思うのです。この区分けをしている中で、どんなふうに理解されていますか。
○本田政府委員 お答えいたします。実情は必ずしもそういうことでなくて、供給区域内外を問わずそれぞれが入りまじっておるというのが実情でございます。したがって、供給区域内のガス事業者の系統の小規模導管供給事業ばかりではなくて、LPG販売業者もやっております。外についても、ガス事業者の系統で簡易ガス事業形式の事業をやっておるという実情になっております。
○武藤(山)委員 項目をたくさん質問しようと思ったのですが、一時間ですから、少し整理をして、あちこちに飛びたいと思いますが、今回のこの法律改正で、これはなかなかややこしい法律改正をしたものだと実は思っているのです。一般ガスに適用する条文を簡易ガスに適用する場合は、条文だけじゃじゃじゃと変えて準用するというようなことで、業者が読んだらほんとうに何のことやらわからぬ、前に戻ってその一条一条を見ないとね。全く読みにくい法律です。これはいつの日かやはりもっときちっと簡易ガス事業というものがそこだけ読めばわかるような法律にしなければ、まことに不親切な法律ですね。そういう感じがします。それはしかし将来の問題です。 その条文を全部ずっと目を通してみて、ちょっとこれは幾ら物価が上がっている時勢でも納得いかぬなと思うのは四十一条です。「次の表の上欄に掲げる者は、それぞれ同表の下欄に掲げる金額の範囲内で政令で定める額の手数料を納めなければならない。」手数料の額ですね。従来は手数料というのは国家試験を受けようとする者、主任技術者の免状がいままでは全部八百円、三百円、二百円だったわけです。ところが今度はこの事業を始めるときにいろいろ検査を受ける。大臣の許可をとる。そのために二十七条の四の許可をとる場合には七万円、三十九条の八第一項の承認を受ける場合には十万円。承認を受けるだけでね。それから三十七条の七第二項において準用する簡易ガス事業のいわゆる許可ですね。五十点、五十点に一カ所ずつ導管事業の許可をとるために二万円取られる。この金額の積算の基礎は何を根拠にしたのか。あまりにも急に十万、七万、二万という数字が出てくるものですから、ちょっとこれは額が大きいなという気がするのですが、通産省は、特許庁と同じように、独立採算みたいに検査官の日当や旅費まで計算して、このくらいもらわぬことには収入が少な過ぎるというようなけちな考えでこういう金額の算定をしたのか、これはどういう根拠ですか、根拠を明らかにしてください。
○本田政府委員 お答えいたします。今回保安規制の強化をはかるために、従来自主保安体制でありました一般ガス事業、従来の都市ガス事業の施設につきまして、使用前に計画の認可を受けることになりましたし、それから建設が終わりまして使用する前に使用前検査というのをその装置全体について行なうことになっておりますので、こうした大きな装置の事前検査でございますので、電気事業法その他と見合いまして金額を定めたわけでございます。別に御指摘のように収入をあげるためということではなくて、他のものとの見合いで金額を整理したわけでございます。
○武藤(山)委員 この検査の方法は、一団地で五十戸、七十戸なら七十戸の供給をする、そうすると、その一カ所について必ず通産省から担当官が検査に行くのですか。それとも県に委託して、県の係官が検査に行くのですか。その検査はトラックでも持っていって、いろいろなメーターを持っていって、相当の費用をかけなければ一供給地点の検査というものはできないのですか。そんなに経費のかかるものなんですか。それとも過当競争を防止するために、ある程度そういう配慮から額を上げることのほうがいいということでやったのか。その検査自体にそんなに金がかかるんだろうか。何でこんなにしなければならぬのだろうか。
○本田政府委員 お答えいたします。簡易ガス事業につきまして、発生設備が数カ所あったというときに二万円ということになりまして、一カ所のときは高圧ガスと同じ手数料を取るということになっております。
○武藤(山)委員 一カ所なら幾らですか。
○本田政府委員 四千円でございます。
○武藤(山)委員 そうすると、四千円にするということをもうきめたなら、それは政令の中に入るのか、省令に入るのか。もしそういうものがそこで回答できるなら、政令の案の案はもうできておるわけですな。
○本田政府委員 政令で定めることにいたしておりまして、政令に定める案といたしましては、そういうことでやることについて事務的に整理をいたしておるという現状でございます。
○武藤(山)委員 できるなら各党の理事には、これは業者にとっては重要ないろいろなかかわりあいができる法律です、彼らにとってもまた消費者から見ても重要ですから、ぜひひとつ政令の案の案を−現在ある程度私はできていると見るのです。いまさっとそこで答えられるところを見たって、一団地は四千円で、幾つかになった場合の最高が二万円です、七万円です、こういうのですからね。どうも役所は、国会に資料を出すとうるさくいろいろ突っつかれるからというので、法律が通ってから政令の案がようやくできましたなんていって、どうにもならぬときに見せられるのです。大蔵委員会では、それはまずいというので、政令をつくるときには事前にひとつ理事には連絡せい、こういう慣例をつくったのです。こういう重大な法律を通すときには、理事会に、こんな程度の一応政令をいま作業中です、したがってこの法律の団地とはこういうことです、あるいはこの十万円の根拠はこんなぐあいにやりたいと思います、そういうようなことを十分ひとつ私は御報告を願いたいと思うのです。局長、見解はどうですか。——これは局長じゃないな、大臣だな。大平さん、ある程度政令が検討されておったら、法律を審議している段階で、理事会くらいには、秘密会でもいいから、きちっと一応報告させるという習慣をつけるべきだと思うのですが、大臣、どうですか。
○大平国務大臣 仰せのとおり、御審議に資するために極力そのように努力いたします。
○武藤(山)委員 次に局長、むずかしいと思いますが、一団地かりに最低七十点に供給をする場合の設備の大きさ、導管事業をやる場合の設備はどの程度の規模ならば許可をするのか。同時に、一地点かりに七十戸と仮定して採算点の合うのはどのくらいの量が消費されれば——その一地点の採算を考えた場合ですよ。たとえば投資が百万円かかる、それによって一戸が何年間どのくらいずつ使ってくれれば採算ベースに乗る、収益分岐点はここだ、したがって一団地におけるコストというのはこうなんだという計算は一応したことがあると思いますが、見通しとしてはどんなぐあいになりますか。
○本田政府委員 一団地におきまして、何戸であれば採算点に乗るかという点でございますが、実は現在一戸の平均使用量というものは一カ月に七、八立方メートルということでございます。したがいまして、この程度の消費量でございますと、百軒や二百軒ではその地点だけで採算を取るということはむずかしいのが現状でございまして、したがって事業といたしましては、他のものとの兼営をやるとか、あるいは数カ地点の簡易ガス事業をやるとか、ボンベ売りを並行してやるとか、その他の販売業も兼営するという形でなければ、この簡易ガス事業だけで採算点に乗るということになりますと、非常に大きな規模でなければ採算点に合わない、ほかの価格との関係で合わないというのが現状であろうと思います。
○武藤(山)委員 投資は、一番規模の小さいもので一カ所最低どのくらいかかるのですか。
○本田政府委員 五十戸程度のものでございますと、土地代その他がございますが、大体われわれの試算では百万円程度の設備投資が必要だ、七十戸の場合は百五十万円程度の投資が必要だという推算をいたしております。
○武藤(山)委員 百万円投資してかりに五十戸供給したとする、一戸七、八立方メートルしか消費しない、その場合だと、何年間くらい使ってもらえると、元金と申しますか百万円を回収するには、七、八立方メートル使った場合に、何年間五十戸が使うと大体百万円になりますか。
○本田政府委員 耐用年数が十数年ということになっておりますが、いまの価格で売っておる限り、それだけで採算を合わそうとしますと、ちょっと御質問の趣旨に合った御返事はできないように思うわけでございます。
○武藤(山)委員 趣旨は合わなくともいい。答えなさい。
○本田政府委員 合わそうといたしますと、たとえば五十戸でいきますと、立米当たり七、八百円で売らないと、それだけでは採算がとれないというような事態でございますので、現在百二十円から百八十円程度で売っておるわけでございますから、相当大きな需要家数を持っておらないと採算がとれない、このようになろうかと思います。
○武藤(山)委員 ただいまの答弁でわかりましたことは、簡易導管事業をやるには、大きな系列に事業を統一をしていくか、かなり大きな協業化を行なうか、とにかく専門化をする方向できちっといかぬと、これは小さいものにはなかなか実現できない、零細業者にはやれないということは明らかですね。そういう答えがわかりました。しかし四十五分までしか時間がありませんから、次の問題へ入ります。 法二十七条で減価償却に対する恩恵を与えようという規定がございます。「固定資産に関する相当の償却につき方法又は額を定めてこれを行なう」こうなっていますね。これは一体内容はどういう減税を認めようというのですか。簡易事業と一般ガスと両方ですね、導管事業をやる場合にはこの固定資産に対する税金をまけてやろうということなんですが、中身が法律では全然書一いてない。だからやはり政令を出されぬとだめですね、わからぬからね。委員長、こういう点も、先ほど私が提案したようなことは、早急に理事会で秘密会議でもいいから検討してください。この中身は局長どうですか。
○本田政府委員 お答えいたします。従来の規定は「通商産業大臣は、ガス事業の適確な遂行を図るため特に必要があると認めるときは、ガス事業者に対し、方法又は額を定めて、固定資産について、減価償却を行うべきことを命ずることができる。」となっておったわけです。それを今回のように「一般ガス事業の用に供する固定資産に関する相当の償却につき」ということにいたしましたのは、商法の規定の表現に合わしたということでございます。
○武藤(山)委員 その中身を聞いている。法技術を聞いているのじゃない。そういう中身、どういう現実にメリットのある減税をしてやるのか。たとえば三分の一割り増し償却を認めるのか、あるいは二分の一割り増しを認めようというのか、認める場合の資産とは何と何と何なのか、そういうことを聞いているわけです。
○本田政府委員 現行法におきます減価償却の規定につきましても、まだ特別の措置をとっておりません。今回の法律は商法の表現に合わしたということで、いますぐこれをどう活用するかという考え方は持っておらないわけでございます。ただ表現を商法に合わしておいたということで、改正を機に改めたということでございます。
○武藤(山)委員 そうすると、現実に九千六百五十一カ所の導管供給地点が日本じゆうにあるわけですね。こういう業者については、この法律が大改正になれば当然税法上の恩典の発動があるように普通常識で考えるわけです。だから近い将来の政令でその内容は当然同時に発動すべきではないかと思うのだけれども、これはどういう考えなんだろう。ただ商法に合わせておくだけで発動はしない。いつまでしないつもりでおるのか。いつごろから発動しようとするのか。
○本田政府委員 お答えいたします。本規定の趣旨は、公益事業が健全な経営を維持するために適切な償却を行なうべきであるというたてまえからまいりまして、そうした適切な償却が行なわれておらない際に適切な償却を行なうことが命ぜられるという趣旨の規定であったものでございまして、それを今回商法の規定に合わせて表現を変えましたが、改正の条文におきましても、公益事業として適切な減価償却をせしめるためにこの条項を用意しておるということでございまして、先生御指摘のものは、これを助成的にどういうふうに優遇するかという御疑問ではないかと思いますけれども、従来は、やるべき形で償却ができておらないものをやるべき姿に修正することを命ずる、悪いやり方をやっておるのを直させるという意味の規定であったわけでございますので、さよう御理解願いたいと思います。
○武藤(山)委員 そうなると、大蔵省のほうでつくってある租税特別措置の割り増し償却の制度を適用するということではなくて、経理上の知識がなくて、税法上の知識がなくて、償却をこの程度認められるにもかかわらず経理上計上してなかった、そういう無知な業者に、これは税法上こうなるのですから償却はこれだけできるのですよという指導をするということなんですか。そんな程度じゃ何にも意味ないのだよ。これは法律に書く必要はないのだよ。
○本田政府委員 御指摘のような事態の場合に、無知のためにやるか、あるいは意識的にやるかという問題がございますが、適切な償却が行なわれておらないという事態を見たときに、これを適切な方法に修正せしめるための条文でございます。
○武藤(山)委員 大臣、いまの答弁をお聞きになりまして、それじゃあまり意味ないのですよ。これは、業者から見たら、何か特別な償却というものについて、公共事業の規制を受ける商売になったから税制の面で何かメリットがあることを通産省は考えてくれたのだな、こういう感じをこれを読むと受けるのです。だからガス事業に対する割り増し償却制度じゃなかろうか、こう思ったわけです。いまの答弁を聞くと、全然そうじゃない。ただ償却を乗せていなかったものを指導を命ずる、この程度だというのじゃこれはメリットがない話なんですが、大臣、これはやはりもっとしっかり中身を国税庁長官と話し合えば、特別償却というものをきちっと制度として出せるわけですから、ひとついまの償却制度そのものの中にガス事業の償却を含めるような折衝をして、この法律がこのまま読んで、すなおに特別償却が制度として導入されるのだなという感じを実現させてやるべきだと思いますが、大臣の御所見はいかがでございますか。
○大平国務大臣 その問題は税法上の問題、税体系の問題でございますから、この法律で取り扱うべき問題ではないわけで、御指摘のように私どももたくさんの産業と関連を持っておりますから、ガス事業をどのように位置づけて税法上どのように考えてまいりますかというようなことにつきましては、租税当局と仰せのようにいろいろ打ち合わせをいたしてみます。ただ、いまの規定の趣旨は、ガスの安定供給というような事業の健全性を担保していくという趣旨のものであるということで御理解をいただきたいと思います。
○武藤(山)委員 実力ある大臣が一応税当局と折衝をしてみるという意味のお答えでありますから、十分それに期待をかけていたいと思います。 それから、局長、三十七条の四の中の五、許可基準の中の一つに、経理的基礎、技術的能力があることが許可の条件の一つに入っている。その場合の経理的基礎とは一体どういう程度のことを通産省としては考えているのか。経理的基礎、おそらくこれは資金の問題やいろいろうるさい基準があるのだろうと思いますが、この経理的基礎という場合にはどの程度のことを一応想定しているのですか。
○本田政府委員 お答えいたします。自己資金の比率あるいは資金調達の実情等を聞きまして、これによって安定供給が確保できるかどうかという判定をいたしたい。その上で許可をするということにいたすつもりでおるわけです。 それから技術的能力につきましては、保安上、LPGの取り扱いにつきましてやはり技術的な能力を欠いておっては、災害の発生その他不安がございますので、LPガスの導管供給を行なうについての必要な技術的知識を持っておる者を採用しておいて保安を確保し得るかどうか等、保安の面から技術的能力を判定いたしたい、こういうふうに考えておるわけでございます。
○武藤(山)委員 そうすると、技術的能力というのはいまの主任技術者一人ではだめだ、主任技術者以外に何か保安関係のもっと程度の高いそういう技術者がもう一人いなければだめだとか、何かそういうあれですか。主任技術者一名では該当しない、こういう理解なんですか。
○本田政府委員 お答えいたします。主任技術者につきましては、現在一名あります場合にはそれでけっこうでございます。今後LPG販売業等をやっておる場合のその業務主任者等が簡易ガス事業をやる際に、主任技術者となるには、導管供給についての知識というものが若干必要になると思いますが、これについても、講習その他を行なうことによって業務主任者が主任技術者の資格をとれるようにいたしまして、技術的能力についての条件というものは充足できる用意をいたしたいというふうに考えておるわけでございます。
○武藤(山)委員 割り当てられた時間があと四分そこそこですから、質問通告しておいた質問の半分にも進まないわけでありますが、ひとつ次の問題に入りたいと思います。 中小企業庁長官、ちょっとお尋ねをいたしますが、あなたいま質疑、答弁のいきさつをお聞きになられておりまして、今回の改正でボンベを一本一本売っていた商店と、それからそこへ卸をする業者と、それから大きなガスを供給している都市ガスと、この三者あるわけですね。今度は大きい都市ガスも簡易事業の小規模導管事業がやれるようになる。それから卸売り業者も資金力のあるものは導管事業をやる。やりたいのだがやれない小さいのがうじょうじょ五万事業所くらいある。そうすると、今度はガスの問題じゃなくて中小商工業の問題、あるいは商業の流通の問題、存立の問題、そういう別な視点から検討しなければならぬ問題がこの改正をめぐって出てくると私は思うのであります。 そこで、中小企業庁としては、LPGボンベ一本売りをやっている業者、導管事業まではなかなかいけない業者、いけないということは、一カ所の投資が百万円もかかって、償却までには何十年かかって、これをたくさんやらぬことにはそれだけではとても採算がとれない、したがってやれないと言っているのです。この下のほうの連中はこれはもうやれない。やれないからといって、おまえらは自然淘汰されてつぶれちゃっていいのだというわけにも政府としてはいかない。ある程度うしろ向き投資になるかもしれぬけれども、これはやはり保護、育成しなければならないというジレンマがあると思うのであります。こういう業者にどう中小企業指導官庁として取り組むべきか、ここらの御所見をひとつ長官から承りたいと思います。
○乙竹政府委員 お答え申し上げます。LPG業者に対しましては、LPG新法の制定に伴いまして、安全保安とそれから取引確保が種々配慮されたわけでありますので、それを契機にいたしまして、中小企業庁といたしましても、金融上の措置、税制上の措置をLPG業者に対して与えておることは先生御高承のとおりでございます。商工中金を活用し、あるいは中小企業金融公庫、国民金融公庫を活用する、あるいは税制上の保安施設、それから障壁についての減免税措置等が設けられたわけでありますが、今後も依然として当然LPG事業者に対してはこの措置を強化してまいるつもりでおります。同時に、商工中金、国民金融公庫を活用いたすことのみならず、中小企業振興事業団を活用していく必要が十分あると思います。したがいまして、先生いま御指摘の一人一人に対しましては、この商工中金、国民金融公庫——言い落としましたけれども、設備近代化資金制度もいまこれに適用しておるわけでありますが、この辺の従来の制度を活用いたしますとともに、一人一人では非常に力が弱いというLPG業者には極力共同化、協業化、これを指導いたしまして、協業化、共同化いたしましたLPG事業者に対しましては、振興事業団制度を活用する、うまくいけばこれで簡易事業の資格もとれるかとも思うのでありますが、振興事業団制度を活用するということによりまして、指導及び金融上の助成措置を強化してまいりたいというふうに考えます。
○武藤(山)委員 そうすると、長官、現在振興事業団は構造改善事業などを推進している業種に適用しているわけですが、ボンベ資りのLPG業者は現在すでに適用になっているわけですね。それは金利がどういうメリットがあるのか。また国民金融公庫や商工中金で金融上いろいろなめんどうを見ようとしている。しかし、金利の点では一切めんどうを見ていないわけでしょう。安くはしていないわけです。他の業者とやはり同じ取り扱いじゃございませんか。そこらの違いがありましたら、違いの点だけを浮き彫りにぱっぱとひとつ答えてみてください。
○乙竹政府委員 金利でございますが、保安上特に必要な設備資金につきましては、中小企業金融公庫、国民金融公庫、両方六分五厘の特利を適用いたしております。 それから振興事業団の制度、これは共同施設につきましては、いわゆる構造改善業種のみならず、一般業種にこれは当然適用になりまするので、共同施設として振興事業団を活用してまいりたいという意味を先ほど申し上げたのでありまするが、この場合には、金利は二分七厘ということになります。
○武藤(山)委員 長官、全体の小規模企業で五十戸以下の導管事業をやっている小さい業者のシェアのパーセントが現時点では九二・三%を占めているわけです。したがって、それらの存在というものは、小さいものなりに消費者の立場上、また地域の特殊事情上非常に重要な地位を占めていると私は思います。せっかくのいまの長官の御答弁を、さらに具体的な現実に前進できるように、企業庁として十分ひとつ御善処いただきたいと強くお願いして、あなたは退席してけっこうでございます。 最後にひとつ二、三分ですが自治省に……。 現在電気ガス税を七%取るという、このガスから七%の税金を取るというのは、目的は何ですか。
○降矢政府委員 お答え申し上げます。電気ガス税は、電気、ガスの消費を通じまして、御案内のとおりに担税力を見出し、それに対して課税するという仕組みでございますので、したがって電気ガス税というかっこうで税率は七%ということで課税しているわけでございます。 税目は、もちろん目的税ではございませんので、一般財政需要に即応する資金の調達というかっこうで課税しているわけでございます。
○武藤(山)委員 担税力があるからですか。取りやすいからですね。みんな使っていて取りやすいから取るのだ。しかし、自治省、そのガスの入っていないところに住んでいる住民は七%の税金を取られない。ガスの入っていない町に住んでいる者は取られない。電気はみな大体全国どこでも入っている。電気会社というのは数もきまっている。公平の原則からいって、電気の場合は全国民から税金を取るということはやや理解できる。しかし、ぼくらはこれもやがてなくすべきだと思う。生活必需品で、奢侈品でもない。ところが、ガスの場合には電気と少々性格が違うのですね。ぼくの選挙区にも都市ガスの入っていない都市がありますよ。そういうところの市民は一銭も取られない。隣の町に行ってガスを使ったところは七%取られる。公平の原則に反しますよ。これは悪税だ。しかもいまLPGがふえてくる、あるいは小規模導管事業がふえてくる。同じ燃料のガスを使っても、税金を取られる者と取られない者が出てくる。取られない者から取るということはこれは悪税だ。したがって、現実に取られている者のほうを減らすべきなんですよ。だからガス税というのは撤廃すべきだ。この議論どうですか。与党の理事さん、議論は当然じゃないですか。私は、いま都市ガスにかけているガス税というものも撤廃するということが、公平の原則に適合すると思うのですが、あなたの見解どうですか。
○降矢政府委員 電気、ガスについては従来いろいろ御議論がございます。いま御指摘のような点についても、免税点制度というものを設けて、その額も、本年度ガスについては千円ということでずいぶん引き上げてまいりました。撤廃問題につきましても従来いろいろ御議論がございますけれども、しばしばお答え申し上げているとおりでございまして、要するに、いまの市町村の大きな財源であり、かつ伸びもあり普遍的であるということで、免税点の引き上げ等を通じて絶えず軽減、合理化につとめてまいりました。その方向で今後も考えてまいりたいと思っておりますが、直ちに廃止するということは考えておりません。
○武藤(山)委員 これは量の問題じゃないのですよ。このガス税を賦課しているというのは質の問題なんです。考え方の問題なんです。公平の原則に反するといま私が言ったのは、全国で都市ガスのない町の住民は取られない、隣はあるから取られる、そういう性質のものなんです。電気と違うのだ。しかも、それはおそらく全国で一千億くらいなものですよ。いまの六兆七千億円の国家財政、あるいはその半分に匹敵する地方財政から見て、こういう不合理な——取られる者と取られない者とがある。同じ燃料を使っても、かかる燃料とかからない燃料がある。いろいろな角度から見ても公平を欠いているのですよ。だから免税点をつくって、だんだん落としていけばいいのだという量の問題じゃなくて、この議論は質の問題なんです。だからこれは当然廃止すべきだ。廃止の方向で自治省も踏み切る、大蔵省とも十分折衝する。通産大臣も、こういう不公平なLPGや灯油やいろいろな燃料のあるときに、ガスだけにかけるということはけしからぬということを、当然あなた担当大臣として言うべきなんです。所見はいかがですか。まず大臣から、それから自治省から聞いて、それで私の質問を終わります。
○大平国務大臣 これは毎年問題になっている古くして新しい問題でございます。そこで、いま自治省のほうからお話がありましたように、これはたいへん捕捉しやすい、伸びもあり魅力のある財源でございますから、市町村といたしましてはなかなか手放しにくい財源であることはよくわかりますけれども、いま武藤委員が御指摘のように、たいへん公平を欠くわけでございますし、また電気事業、ガス事業自体から考えてみましても、こういった税金の存在というものは、決して長く許されるべきものではないと考えるのでございまして、毎年毎年私どももがんばって、この撤廃方について、せめて軽減方についての努力はいたしておるのでございますけれども、遺憾ながら十分な成果をあげ得ないのでございますが、本日、たいへん有力な御声援をいただきましたので、今後一そう努力してまいるつもりです。
○降矢政府委員 お答え申し上げます。私たちの見解は先ほど申し上げたとおりでございますので、軽減、合理化についての努力は今後続けてまいりますが、いま直ちに廃止するという考え方は持っておりません。
○武藤(山)委員 直ちにといってもあしたも直ちです。来年度予算編成期を待って大臣に進言をし、こういう不公平なものは再検討すべきだ、そういうことを、あなたはきょう聞かれたことを大臣に相談しますくらいな腹のある答弁はできないのか。直ちにというのはあしたも直ちだ、いまも直ちだ。来年度の予算でできるだけ努力してみるのも、十年、二十年のサイドから見れば直ちだ。何年くらい将来ならば何とかいたしましょうと言えるのか、それはどうなんだ。
○降矢政府委員 何年先にどうかということは申し上げるわけにまいりませんが、ただいま御意見がありましたことは、もとより大臣にもお伝え申し上げます。
○大久保委員長 加藤清二君。
○加藤(清)委員 ただいま十二時四分前でございますが、午前中おやりになりますか、それとも午後に回されますか。
○大久保委員長 どうぞ加藤委員の質問を終わってください。
○加藤(清)委員 それでは、もう午前中は三分半しかございませんので、私は午後にわたることをお許し願いたいと存じます。 ただいま税の公平に反する課税が行なわれているというお話がございました。私もごもっともだと存じます。某地域、というよりは私の郷里におきましては、同じ市内においてLPGの導管が行なわれている、その近くに都市ガスが行なわれている。同じ市内でガスを使えば税金がかかる。LPGを使えば税金がかからない。きわめて不公平である。しかも大都市周辺のドーナツ型現象に発展する状況下におきまして、大都市周辺ではこのトラブルが非常に多く行なわれておる。同じ市民が燃料を使って、ある者は税金を取られ、ある者は税金は取られない。きわめて不公平である。ただいまの自治省の答弁きわめて不満足である。再答弁願いたい。
○降矢政府委員 お答え申し上げます。電気、ガスの問題につきまして、ただいま御指摘のような問題がございました。そこで、先ほど通産当局のほうから御説明のありましたとおりLPGの使用状況が漸次普及してまいりました過程において、LPガスの課税について御議論があったことはございます。しかしながら御案内のとおりLPG業者は零細でもあり、またボンベ売り等の小売り段階でございますので、そういうものをつかまえて課税するという実際問題がございます。反面LPGと申しますか、ガスの免税点も電気と相違いたしまして、順次引き上げてまいりました。そういう意味におきまして、また現に御案内のとおり、先ほど御答弁ありましたように、一カ月の使用料金というものが大体五百円あるいは八百円というようなことでございますし、したがいましてLPGの課税につきましてもいろいろと御議論がありましたけれども、そういう事情にありますので、それに対する課税は行なわないということで今日まできておりますし、今回のガス事業法の改正におきましても、現状と姿を変えないということでまいった次第でございます。
○加藤(清)委員 その答弁では不満足だから聞いておるのである。こっちを見なさい。それでは電気、ガスの税金は一般大衆からは取るけれども大企業からは取らない、この理論的根拠をお示し願いたい。
○降矢政府委員 電気、ガスにつきまして、電気がいわゆる原料課税になっておるのにつきましては、生産コスト中に占める割合の高いもの、これは品目、用途別に免税をいたしまして、料金が反面統制をされておるし、またその資材も重要物資あるいは新規技術により開発された物資、こういうものに限定いたしまして、しかも品目ごとに三年洗い上げをするという制度を設けまして、重要物資並びに新規物資についてだけは非課税にする、こういうことで参っておるわけでございます。
○加藤(清)委員 理論的根拠じゃないじゃないか。実態を言うなら、君、百二十八品目暗唱してごらんなさい。理論的根拠を聞いておるんだから。
○降矢政府委員 要するに、生産コスト中に占める電気料金の割合の高いものにつきましては、その物資の重要性にかんがみまして、つまり国民経済的な観点から原料課税になっておるものを排除する、こういう考え方でやっておるわけでございます。
○加藤(清)委員 国民生活云々なんということはやめなさい。大企業から圧力を受けた、やむなくこれは排除した、免除した、それが実態なんです。国民生活云々なんということを言うなら、なぜ国民からは召し上げて大企業からは召し上げていないのか。この電気ガス税は悪税もはなはだしい。しかもあなたのいうところの、生産コストに占める電気ガスの量が多量なもの多量なものと言っているけれども、それは一体何%なんですか。
○降矢政府委員 五%ということで考えております。
○加藤(清)委員 その品目を言ってもらおう。——忙がしいから次へ行く。私は手元にちゃんと持っている。百二十八品目ある。これはほとんど大企業ばかりである。あなたの言うような国民の立場を主体に考えれば、国民から取るはずはない。大企業の圧力に押されて、生産第一主義で、国民ならばものを言わないから取ってやれ、大企業ならば圧力が強いから、こわいからこれは免税してやれ、それが理論的根拠なんだ。そうでないというなら、私の言うたことに理論的に反駁してごらんなさい。それ以上のことは野田大臣を呼ばなければだめだ。 通産大臣にお尋ねする。電気ガス税の非課税の品目は、通産省、あなたが管理、監督していらっしゃる傘下に一番多い。これは一体どういうことなんです。国民からは税金を取る。同じものを多量に使いながら大企業からは取らない。これは一体どういうことなんです。
○大平国務大臣 産業政策的な見地から減免税をお願いしておるのはたくさんございまするし、仰せのように私の所管が一番多いことはよく承知いたしております。ただ、これは加藤先生おっしゃるように、大企業の圧力に屈し、大企業の利益に奉仕するということで行なわれておるという御論断でございますけれども、私どもはそう考えていないのでございまして、その種の産業の健全な育成の上から申しまして、そういう政策をとりますことが国民経済全体の上から正しいということで行なっておるのでございまして、圧力に屈し、利益に奉仕するというような卑わいな根性でやっておるものではございません。
○加藤(清)委員 いみじくもおっしゃいました。そう言わぬとあなたの立場は通らぬわね。無理はないですよ。しからば、次にお尋ねしてみましょう。 たとえば石炭、鉄、金、銅、これはともに免税でございます。マグネシウム、これも免税であります。アセチレン、これも免税でございます。ポリエステル糸の合繊も免税でございます。以上述べたものについて、コストに占める電気、ガスの量をお示し願いたい。さあ、できぬでしょう。できないですよ、恥ずかしくて。いま五%と言ったから……。
○大平国務大臣 取り急いで調べましてお答えいたします。
○加藤(清)委員 鳴くまで待ちましょうか。続けましょうか。委員長に聞いておる。
○大久保委員長 加藤君、続けてください。直ちに調査いたさせます。
○加藤(清)委員 だから、通り一ぺんの答弁をしてはいかぬですよ。コストに占める電気、ガスの料金が五%以上のものは国民的立場に立って免税だ、こう言った。とんでもない。大うそなんだ。自分が免税した相手ならば、その銘柄に占めるところのコストの内訳くらいは知っておってしかるべきだ。これはそれじゃあとでお尋ねいたします。 この問題については、いずれ予算委員会、決算委員会等々で持ち出されると思います。すでに過去何回か持ち出されました。その結果、ガスについては千円以下は免税ということになりました。しかし、千円以下というのは申しわけ的な境であって、ガスを普通使用する場合に、一般家庭で千円以下なんというのは、独身者か夫婦共かせぎで外へ出ている連中の値段であります。こんなことで事足りるなどということはおかしいです。千円以下は免税にしたけれどもそれ以上は免税にしない、ここにも理論的に矛盾する点が出てくる。要は、先ほど武藤委員が質問されましたように、公平の原則に従って税金は取られるべきだ。それがきわめて不公平な扱い方になっている。 大蔵省来ておりますか。−税は不公平に取られてよろしいですか。不公平の原則で取られてよろしいですか。
○秋吉説明員 私、予算を担当しておる主計官でございますが、税の問題については私から御答弁するのはいかがかと思いますが、御指摘のように、私といたしましても税は極力公平であるべきだと考えております。
○加藤(清)委員 同じガスを使いながら、LPGならば税金はない。都市ガスならば税金は取られる。同じ都市ガスでも大企業ならばゼロである。千円以下も使用料が免税になった。一番多い一般大衆は大企業よりも高額なカロリー当たり単価の上になお税金を課せられている。これは公平でございますか、秋吉さん。
○大久保委員長 加藤委員に申し上げますが、秋吉君は主計官であります。御質問の要旨は……。
○加藤(清)委員 私はこのことを聞くために大蔵省に来てもらったのであります。
○大久保委員長 そこで、いま大蔵省の担当者を至急招致いたしたいと存じます。
○加藤(清)委員 だれが来られようと、私が名前を指定したのではございません。銘柄は私が指定したのではない。御氏名は私が指定したのではございません。 それではやむを得ませんから、次へ進みます。 私は、この際、法案の内容についてはすでに修正の用意これありと聞いておりまするので、内容については質問を掘り下げることを避けまして、保安の確保、消費者保護、この二点についてお尋ねしたいと存じます。 消費者保護、保安の確保、これは本法案で、はたして完全に守られましょうか、大臣。
○大平国務大臣 最近流体エネルギーも非常に普及してまいりましたし、供給面におきましても、需要面におきましても、大きな環境の変化を来たしましたので、そういう環境の変化に即応いたしまして、保安の確保に特段の配慮をいたしたのが今度の改正案の趣旨でございます。私どもは、この適切な運用をはかることによって御期待に沿えるのではないかと思いますし、またその期待にこたえなければならぬと思っております。
○加藤(清)委員 大臣、私が申し上げるまでもなく、民主主義の目的は最大多数の最大幸福でなければならぬですね。同時に、声なき声を聞くというのが政治家の真髄でなければならぬと思っております。ところが、とかく企業に関する法律が制定されまする場合には、当該のその企業の声だけが大きくクローズアップされてくる。特に、またその企業はシェア争いをむき出しに出してくる。それに追い回されてしまうということが多いですね。これではほんとうの立法にならないじゃないか。ほんとうに消費者は、今日商品にしても役務にしてもさようでございまするが、高度成長に伴ってだんだん一方的に押しつけられるようになっている。選択の自由はテレビかラジオのコマーシャルだけである。それから学ぶ知識によって選択がされる。しかし、それでもって選択しても、なお不当の品質表示、不公正価格、量目の不足、あれこれいろいろないかがわしい問題が商品とともに消費者にまぎれ込んでくる。ことに薬とか欠陥車とかガスのごときは生命の危険が伴ってまぎれ込んでくる。これを除去しなければならぬ。未然に防ぐということが政治の本命でなければならぬと思っております。 そこで承りますが、このLPガス、都市ガス、非常に生命の危険にさらされておると思います。事故が続発している。そこで過去三年既往にさかのぼって、一体どの程度事故が発生したのか、簡単に承りたい。
○本田政府委員 手元の資料で申し上げますと、四十年に都市ガス事業の事故件数といたしましては五十三件、四十一年に六十五件、四十二年に六十件ということになっております。四十三年は後刻申し上げたいと思います。
○後藤政府委員 LPガスの災害の発生状況は、四十一年百五十一件、四十二年百九十三件、四十三年百二十三件、四十四年一月から六月までに五十三件、七月になりましてから五件であります。
○加藤(清)委員 大臣、お聞き及びのとおりです。消費者がガスを買いまするとともに生命の危険がついてくる、これはたいへんなことでございます。しかもその事故の発生の件数が、年を追うて日を追うて多くなっている傾向、これは放置することができません。 そこで経企庁にお尋ねいたします。消費者保護会議は開かれましたか。
○八塚政府委員 昨年の六月に消費者保護基本法が通りまして、そのあと本年にかけまして、どういう消費者保護の諸施策を進めていくかということにつきまして、昨年の八月、各大臣御承知のように構成員でございますが、お集まりを願いました席で、各省にまたがります各般の予算的考え方、あるいは法律制度についての問題について開いた次第であります。それ以後は開いておりません。
○加藤(清)委員 これほどガス爆発が続発して、市民、都民の生命が危険にさらされているにもかかわらず、せっかくできたところの消費者保護基本法は死んでおる。しかも会長は総理大臣のはずである。総理大臣のモットーは人間尊重であったはずである。これだけガス爆発が起こっているというのに、いわゆる消費者保護会議においてこの問題が一度も取り上げられていないということは、政府の怠慢ではないか。総理を呼んでもらいたい。 大臣にお尋ねする。大臣はこのメンバーでいらっしゃるはずです。重要メンバーでいらっしゃるはずでございます。この会議に、ガス爆発の問題について、事故防止について消費者を守る立場に立って提起されたことがございますか。
○大平国務大臣 加藤さんの、例年ガス爆発事件が累増しておるじゃないかという御指摘でございますが、実はガスの利用戸数が急激にふえておるわけでございまして、私どもは仰せのとおり消費者を事故から守らなければならぬという趣旨で鋭意努力をいたしておるのでございまして、私の見るところ、事故の件数の漸減の傾向をとっておると考えております。しかし、それにいたしましても事故が起こっておることは現実でございますから、これに対しましては私どもはあらん限りの力をいたしまして事前の防止につとめておるわけでございます。 それから消費者保護の施策でございますが、通産行政全体、役所といたしましても、物の生産、流通という面からとらえた政策だけでは実効をあげ得ないことはもとよりでございますので、国民生活に接着した地点に問題のフォーカスを当てまして、それで新しい通商産業政策を打ち出さなければならぬということで、最近に発表申し上げましたとおりの方向で鋭意施策をいたしておるのでございます。これは各省それぞれがそれぞれの所管において努力をしなければならぬわけでございまして、消費者保護会議というようなところの勧奨を待つまでもないことでございますから、鋭意やっておるつもりでございますが、この間経済企画庁から国民生活白書が出されて、これの全体の基調も、国民生活を守るという観点から全体の経済政策を見直さなければならぬというように問題意識が鮮明になってきておるわけでございましてこれを核といたしまして、各省の所管におきまして鋭意問題点を拾い上げて、それに対した施策を行なっておるわけでございます。閣僚会議がそのために特段に開かれたわけではございませんから、お尋ねのそういう私が発言をする機会は別に持っておりませんけれども、仰せられるまでもなく、そういうきびしい問題意識をもちまして鋭意努力をいたしておるということにつきましては御理解を願いたいと思います。
○加藤(清)委員 あなたのまじめな真摯な態度には敬意を表しまするが、あなたのおことばは遺憾ながら理解することができません。はしなくもあなたがおっしゃられましたように、経企庁においては国民生活を守るという立場に立って鋭意努力していらっしゃることを承知しております。ところが、ただいまあなたのおっしゃられました国民生活白書を提出された。しかしそれは、ちょうど消費者保護会議と同じメンバーの閣議において、あまりにも国民生活に片寄り過ぎている、書き直せと突き上げを食って、ついに国民生活白書は歴史始まって以来初めての書き直しをされたはずです。これは明らかにいえば実態に反するところの書きようであって、下世話でいえばこれは粉飾決算なんです。粉飾決算をしてまでも、なお政府のやり方が正しくて、国民を十分に保護しておるということを表現したいために書き直しをさせられたわけなんです。とんでもない話なんだ。国民は先刻知っている。新聞の評論はみんなそう書いている。それでは、閣議とイコールの消費者保護会議、ここにおいてはまだガス爆発の問題は論議されていないということであれば、事務段階における国民生活審議会においてはどうなんです。
○八塚政府委員 消費者保護会議は、すでに御承知のように各大臣お集まりをいただくわけでございますので、大体広範な問題を一般的に扱って、あと各省それぞれの持ち分に応じて具体化をしていただくということでございますので、そういう意味で、ただいま通産大臣もお話しになりましたが、ガス等の問題につきましては、その安全の問題を通産省でいろいろおやりをいただくことになっておるわけであります。 なお、国民生活審議会では、かつて、西宮でありますかしPガスのタンク車が転覆いたしまして問題を起こしたというときに、そういう問題についての勧告ないし注意を喚起したことはございますが、現在国民生活審議会の消費者保護部会では、主として、消費者のためにどういう情報を与える必要があるか、あるいはどういうことを情報として欠くべからざるものとして考えるべきかというようなことを御審議願っておりますので、具体的にただいまガスの問題についてどうこうという審議はいたしておりません。
○加藤(清)委員 あなたのところの経済企画庁設置法十四条、消費者保護基本法二十条の違反の疑いがある、それをやらぬということは。これについてほんとうは大臣にお尋ねしたいけれども、これはやむを得ぬですね。 それではお尋ねする。消費者保護会議並びに国民生活審議会、これは消費者を保護するために法律で定められたところの機関である。当然かけるべきであると思う。将来においてかける覚悟はありますかありませんか。きょうまではなかったとしても、これはやむを得ぬとして。
○八塚政府委員 消費者の保護の問題といたしましては、もちろんいろいろなこともほかにございますが、やはり安全ということが第一義的に必要なことであろうと存じております。ガスのみならず、先ほども御指摘がございました医薬品の問題であるとか、あるいはその他の耐久消費財でも十分な使用法の注意をするとか、いろんな問題がございます。そういう意味で、私ども企画庁といたしましては、ただいまも怠慢であるという御指摘がございましたが、当然そういう点については今後とも関係各省にさらにいろいろお願いをするということをやってまいりたいと思います。今後消費者保護会議を開きます際は、当然このガスの問題だけということには限らず、安全の問題その他をいろいろ御議論願うというふうにいたしたいと思います。
○加藤(清)委員 安全確保、消費者保護は、生産が伸びて世の中の消費財がだんだんと進化するに従ってますます必要になってくることと存じます。そのゆえに基本法ができ、特別な総理会長のもとに審議会が行なわれるようになったはずでございます。もしそれを行なわないとすれば、もはや基本法はあってなきがごときものである。つくる必要がなかったはずである。これを立法するときにさんざん論議され、各委員からもそれぞれの希望が述べられていたはずである。したがっていまの御答弁ならば私は満足いたします。過去はいろいろな状況でできなかったけれども近き将来においてそれを行なうとおっしゃれば、もう何をか言わんやでございます。 通産大臣、経企庁が音頭をとって、この会議に、危険防止、安全確保、消費者保護の立場からこの続発するところのガス爆発を取り上げるということになりましたら、通産大臣は御協力なさる意思がございますか。
○大平国務大臣 きわめて当然なことであると思います。
○加藤(清)委員 次に、LPガスの小売り価格についてお尋ねいたします。 私の調査したところによりまするというと、LPガスのあのびん売りのほうですね、これは年々平均値段はだんだん少しずつではあるが下がっているようでございます。まあこれはけっこうなことだと思います。しかし将来は一体どんなお見通しでございまするか、現状と将来について。
○中川(理)政府委員 お答えいたしますが、LPGの将来の価格についてのお尋ねでございますが、結論から先に申しますと、ただいま価格は私ども安定しておると思っておりますが、この価格水準でこれから先相当長期間安定的に推移し得る、かように考えております。LPG価格の基本的な安定をはかるポイントは二つでございまして、一つは、先ほど来お話が出ておりますような非常な需要の伸びというものに対しまして供給が完全に充足し得るかどうか、これが不足になりますと高くなりがちでございます。この点につきましては、全体の需給見通しを持っておりますが、所要の輸入も適時、適切に行なうという手段によりまして、支障はないものと考えております。 〔委員長退席、武藤(嘉)委員長代理着席〕 もう一つの点は、LPGの供給の主要のソースでございます国内の石油精製所から出てまいりますLPGが、年間を通じまして平均的に出てまいるのに対しまして、LPGの家庭用需要と申しますものが冬場に高いという季節差でございます。この点は、基本問題といたしまして、供給者サイドにおきますところのLPGの備蓄というものを進めていくということが、この季節差に伴います需給アンバランスを調節するゆえんでございまして、昨今の実績は、鋭意努力をいたしました結果、相当備蓄タンクがふえております。この状況で進めてまいりますならば、全体の需給それから季節差調整という二点から申しまして、価格そのものは安定的に推移していくと考えております。
○加藤(清)委員 安定的に推移するというお答えでございます。 ところで、お尋ねしたいことは、このLPGのびん売りの値と、それから導管方式を比較してみますると、導管方式は東京のほうは割り安である。ところがびん売りのほうは、全国平均とってみますと、割り高になっている。近畿地区はびん売りは割り安なのに、導管方式は割り高になっている。これはとういうわけでございますか。——すぐお答えができなければあとでけっこうです。時間を急ぎまするから、これはあとで書面でもってお答えをいただければけっこうでございます。 次に、LPガスの導管方式の料金についてお尋ねいたします。 この導管方式の価格を見まするというと、あるところは百円以下である、あるところは二百円以上である。倍も値段が違うのです。これは一体どういうわけでございましょうか。仙台はわりあいに安い、東京もわりあいに安い、名古屋もわりあいに安い、広島もわりあいにやすい。しかし大阪は高いほうに片寄っている。福岡は中くらいである。大阪が高い意味がわかりません。これをながめてみますると、大きい都市ガスのあるところは安く、小さい都市ガスのあるところは割り高である。これは一体どうしたことでございましょうか。 〔武藤(嘉)委員長代理退席、委員長着席〕
○本田政府委員 お答えいたします。御指摘のように、小規模導管の供給の価格は相当な幅がございまして、われわれとしては理解できる点もございますし、理解しがたい点もあるわけでございますが、たとえば札幌等が非常に高くなっておりますが、これは輸送コスト、したがってLPGの入手価格が高いということも反映いたしておると思います。また一部には設備を全部、小規模導管の導管の設備まで全部業者で負担していることに伴って高いという例も聞くわけでございますが、かなりの幅については、今後簡易ガス事業として認めて、供給規程に基づきまして料金を認めねばならないということになりますが、その際適正な価格を地域的にもよく検討いたしたいと存ずる次第でございます。
○加藤(清)委員 限界企業を承りたい。一番効率の低いところはどこか、一番効率の高いところはどこか、わかりませんか。つまり、札幌、仙台、東京、名古屋、大阪、広島、四国、福岡とてんでんばらばらの値ですね。同じ札幌をとりましても、あなたの例の札幌をとりましても、これまたてんでんばらばらである。東京にとりましても、導管方式の値段が七色にも八色にも分かれている。 そこで、お尋ねするのですが、限界企業はどこか、一番効率の低いところはどこか、効率の一番高いところはどこか。
○本田政府委員 原価の構成等から考えまして、スケール・メリットというものにつきましては、小規模導管方式はそれほどございませんので、コストの差があるとすれば、原料の入手価格の差というものが最も大きな原因でなければならぬというふうに考えます。
○加藤(清)委員 気をつけてものを言わぬと迷路へ入りますよ。気をつけて答弁しないと……。いいですか、私はわざと企業の立場に立って、値段はむちゃくちゃつけておりません、原料の入手だけではございません、運賃、施工その他のいろいろなコストが総合されてかような値になります、こういうところへいけば問題はないと思うのです。しかし、いまのように原料の相違だけだとあなたがおっしゃいますると、しからば、東京は一、二、三、四、五、六、七、七色になっておる意味がわからない。しかもこのプロパンの、LPGの精製される地区においても、特に精製の多い大阪地区でこれが高いということは、意味がわからない。でたらめの値段を、行き当たりばったりの出たとこ勝負の値をつけておるということになります、あなたの答弁でいくと。 じゃ、次を聞いてみましょう。 料金規定がありますか、ありませんか。
○本田政府委員 価格についての監督の規定はございません。
○加藤(清)委員 そういう調子だ。大臣、お聞き及びですか。料金基準がない。私は何も統制しろと言っておるのではございません。だから限界を聞いたのです。自由主義競争によってその効果が市民に還元されているというなら何をか言わんや。しかし、てんでんばらばらの理由がはっきりせぬ。そこへもってきて料金規定がない、基準がない。これは公共企業でございますか。
○大平国務大臣 いままでは保安上の高圧ガスの取り締まりだけをやっておったわけでございまして、料金の規制というようなことはやっていなかったのでございますから、仰せのようないろいろでこぼこがあったと思います。
○加藤(清)委員 それではもう一つお尋ねします。カロリー当たりの単価をお示し願いたい。
○本田政府委員 直ちにカロリー当たりの単価の比較ば手元にございません。
○加藤(清)委員 わかりました。いま手元になければあとで出していただきたい。しかし、ないとたいへんですぞ。なければないと言ったほうがいいですよ。出せますか。もし出せればよい。出さないと、あなたは事業法二十一条違反の疑いが生じますよ。なぜかならば、熱量の測定の義務がそこに明記されているからです。あとで答えていただきましょう。予算委員会じゃございませんので、ストップはかけません。委員長の命に従って次に進みます。ガス事業者は、「供給するガスの熱量及び圧力を測定し、その結果を記録しておかなければならない。」当然のことですね。その記録は受け取っておられますか。
○本田政府委員 各社において記録をとっておりまして、業務監査においてこれを監査し確認いたしております。
○加藤(清)委員 びん売り、導管方式のLPGは行なわれておりますか。
○本田政府委員 やっておりません。
○加藤(清)委員 しからばカロリー単価を伺いましょう。——では次へいきます。あとで答えてください。 都市ガス並びにLPGの値段、これは公共料金ですか、管理価格ですか、それとも自由価格ですか、いずれでございます。
○本田政府委員 お答えいたします。ガス料金につきましては、公益性の見地から認可料金ということでございますが、それ以外のものについては価格は自由にきめられるという現状でございます。
○加藤(清)委員 LPGのほうは自由価格ですね。
○本田政府委員 自由にきまるという機構になっております。
○加藤(清)委員 大臣、これでだんだんおわかりでしょう。基準はない、自由にきめることができる、ゆえにまちまちである。だんだんわかってきましたね。その際再販価格維持契約はあるかないか、公取にお尋ねする。
○吉田説明員 再販価格があるようには聞いておりません。
○加藤(清)委員 このまちまちの値段、これをよろしいとお考えでございますか。それとも不正な値段であるとお考えでございますか。公取は国民に対して妥当な価格を守るという義務があります。過去においてその義務をどのように遂行なさいましたか。
○吉田説明員 ただいまお話にございましたように、LPGの価格は各地域により、またその季節によりまして、非常に変動しているということでございます。独占禁止法は事業者がその申し合わせによりまして値段をきめるという点に焦点を当てまして取り締まっております。そして毎年審査部においてLPG関係で調査あるいは審査の対象になって取り上げております件数は、私の記憶では、毎年四、五件あったように記憶しております。
○加藤(清)委員 毎年四、五件あったようでございます。弱りましたね。消費者保護基本法では、経企庁御案内のとおり、公共料金は消費者への影響を十分に考慮しなければならない。管理価格もまたしかりである。しかし自由競争、自由価格の場合は、その競争が公正に行なわれ、その結果公正な価格が形成されて、やがてそれが市民へのサービスに還元されるというところに、自由競争、自由価格の目標があったはずでございます。そうでしたね。LPGはそうなっておりますか。LPGを聞いておる。
○吉田説明員 LPGの末端小売り価格につきましては、先ほど御指摘がございましたように、私どものほうの調査でも、地域別に相当格差がございます。しかも同一地域内におきましても、低値、高値というものがかなりアンバランスがございます。私どもの気持ちでは、これは先ほど御指摘のように、低値のほうはおそらくダンピング、安売りというものがこの商売にはつきものでございますし、高値のほうは、御指摘がございましたような主として運賃、あるいは小口販売による経費増ということであろうと思っております。全国的にはそういう形で消費者の選択が十分行なわれておるわけでございまして、先ほど来御指摘のようにかなり価格差があるという状況が一つのあらわれではないかと思っておりますが、問題意識といたしましては、先生御承知のように、生産輸入業者から末端の小売り業者にいきます間の過程の、卸の形態その他が非常に複雑でございまして、必ずしも十分に縦系列の整備が行なわれておるという状況でない。この辺のところ縦系列での合理化というものをいま鋭意進められておるという状況でございますので、この辺の努力が進んでまいりますと、全国的な価格の差というものが、ある幅のところまで収束するのではなかろうかと考えております。
○加藤(清)委員 あなた、そんなことを言うと困りますよ。LPガス生産輸入懇話会、全国LPガス元売協議会にあたかも責任があるようなことをおっしゃるが、それならそれでその人を呼んでいただきましょう。そしてここで問いただしてみましょう。そのほうがいいでしょう。そこまで掘り下げると問題が広がり過ぎて、時間がないので、ただ小売り段階のことにしぼって私は聞いておる。あなたは自由選択が消費者はできるとおっしゃったが、それではお尋ねします。限られた一地区にLPガスのびん売りは何軒くらい入っておりますか。間違えて答えるとたいへんなことになりますぞ。
○中川(理)政府委員 いまお尋ねのような的確な数字は私ども把握いたしておりません。場所によりまして非常に多いところと少ないところがあると思います。
○加藤(清)委員 これはほとんど限られているのです。何軒も何軒も入っていないのです。クリーニング屋さんだったら御用聞きが何軒も来ます。酒屋さんもあれこれ来ます。LPG屋さんのほうは何軒くらい来ますか。ほんとうに来るのですか。デパートならば、行く際お客が自由に自分の好きなところを選択するわけなんです。ビールも近ごろでは銘柄を選ぶようになった。酒もしかりなんですが、LPGは選べますか。内容といい、値段といい、売る相手といい、消費者は選択できますか。できるかできぬか、簡単に答えてください。
○中川(理)政府委員 これは一がいにお答えすることは適当でないと思いますが、場所によりましては相当の選択ができるはずでございますし、場所によりましては御指摘のように一軒しかないということもあり得ると思います。
○加藤(清)委員 あなたは選んだことはありますか。
○中川(理)政府委員 私は都内におりますので、近くに二、三軒あることは承知いたしております。
○加藤(清)委員 この場を言いのがれてはいかぬです。あなたの責任じゃないんだから、実態をよく把握して対策を真剣に練ることのほうがここの任務だと思う。自由選択ができると言ってしまったものだから、それについて、それに累加した答弁をしていくと、うそにうそが重なって困ることになる。そんなことはぜずに、選択の自由は与えたいと思うけれどもなかなかにそうはまいりません、業界のほうではシェアをきめております、と言ったほうがいいのですよ。 そこで、大臣、お聞き及びのとおりでございます。自由選択を与えたいと監督局長はおっしゃるけれども、実態はそのような調子にはあまりなっていないようでございます。しかくさようとすれば、これだけ値段がまちまちあるということば、この値段を消費者は無理やりにのまされなければならぬということになる。無理やりにのまされるからこういう値段が存在するわけなんです。自由選択が行なわれたらこんなふうにはならないのです。片寄るはずはない。 さて、ゆえに考えられることは、われわれ政治家としてやらなければならないことは、LPGの料金規定、料金基準をつくるか、それとも都市ガスと同じように公共料金とか管理価格ということにしなければ、消費者を守るということに手落ちが出てくると思いますが、いかがでございますか。
○大平国務大臣 LPガスの普及が最近十年くらいの歴史しかございませんので、これの取引の契約に慣行とか、そういうことが十分定着性を持っていないのではないかと思うのでございます。そこで、これを公共料金として格上げいたしまして規制の対象にするのか、もう少しこれを消費者の自由な選択にゆだねるような環境を許すのか、そういう点につきましては、私もにわかにどうすればいいかという判断に実は迷うのでございまして、もう少し事態の推移を見守らしていただくと同時に、事態の究明に少し時間をかしていただきたいと思います。
○加藤(清)委員 急につくれと言ってもこれは無理でございます。言うほうも無理だということを知っておりますが、基準もなければ、自由価格で放任して、それで選択の自由が残っておればいいけれども、こればかりは選択の自由もさほど与えられておりません。したがって何らかの手当てをしなければならない、こういうことに相なりますので、鋭意早急に御努力を願いたいと存じます。 与えられた時間があとちょうど三分になりました。緒論に入っただけですが、急いで時間内にもう一点だけお尋ねいたします。 保安教育、これを施してみえるはずでございますが、保安教育の実況、これを報告されたい。
○後藤政府委員 LPガスに関してのお答えを申し上げます。御承知のとおりにLPG新法によりまして消費者保護をするということは、プロパンガスの販売業者のほうもよく指導することが直ちに消費者の保護につながるという観点から諸般の規制を加えておるわけでございますが、特に販売店の保安点検指導、これは国が高圧ガス保安協会に委託をいたしまして、設備の改善、販売方法の改善指導を行なってまいりました。なお、販売店にも立ち入り検査を行なっております。 それから、販売店の従業員に対する保安講習といたしましては、高圧ガス保安協会に委託いたしまして保安講習を行なっておりますが、たとえば昭和四十三年度におきましては、全国百六十五の会場で延べ約二万人の人を集めまして、この従業員の保安講習を行なっております。 それから業界団体の指導でございますが、LPガスの販売業者の団体でございます全国LPガス協議会を通じまして、諸般の方法を講じまして、販売業者の保安意識の向上につとめております。 その他、販売業者向けにスライドを作成いたしまして、各県に配付して、各県の力をかりまして販売店従業員の教育をいたしております。特に販売業者サイドに対する講習と申しますか、教育普及の点は以上のようでございます。 それから、別途消費者向けのPR等につきましても意を注いでおります。
○加藤(清)委員 お尋ねしたことにお答えいただければそれでけっこうでございます。保安教育基準をお示し願いたい。
○後藤政府委員 お答えをいたします。特にLPG新法におきまして保安教育基準というものは定めてございません。
○加藤(清)委員 それはたいへんだ。LPG法十八条の保安教育の義務。その第二項「高圧ガス保安協会は、液化石油ガスによる災害の防止に資するため、前項の保安教育を施すに当たって基準となるべき事項を作成し、これを公表しなければならない。」御公表願いたい。
○後藤政府委員 先ほどのお答えを若干修正いたしますが、高圧ガス保安協会におきまして、ただいま先生御指摘の基準をつくっておるわけであります。ただいま手元に持っておりませんので、後ほどお届けをいたしたいと思います。
○加藤(清)委員 それは後ほどでけっこうです。あればけっこうです。ないとなれば法律違反です。 引き続いて、ほんとうはもう一点業務主任者の問題についてお尋ねしたいのですが、時間でございまするので、委員長の命令どおりに従います。質問は残っております。
○大久保委員長 午後二時から再開することとし、この際休憩いたします。 午後一時二分休憩 ————◇————— 午後二時十三分開議
○大久保委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。加藤清二君。
○加藤(清)委員 午後に時間を与えられましたが、もはや本法案につきましては秒読みの段階でございます。したがいまして、私も委員長の命に協力する意味をもって、簡潔に残余の質問を終わりたいと思いまするので、答弁者の側におかれましても余分なことはおっしゃらずに、質問にずばりずばりとお答えのほどをお願い申し上げます。 引き続きましてお尋ねしますが、最初にLPガスの販売業者数、販売所数、これをまずお尋ねいたします。
○中川(理)政府委員 お答えいたします。大口卸が五十一社程度、それから卸がその他約二千、小売りが約四万六千七百でございます。
○加藤(清)委員 次にお尋ねいたします。業務主任者の数は何名ほどです。
○後藤政府委員 業務主任者数は、各業者に一人もしくはそれ以上置くことになっておりますので、ほぼ同数もしくばそれを上回るかと思います。
○加藤(清)委員 私はその数を聞いておるのでございます。
○後藤政府委員 正確な実数につきましては、ただいま手元に持っておりませんので、後ほど御報告申し上げます。
○加藤(清)委員 これは大切な問題でございまするし、なおこれは通産大臣に届け出があるはずでございます。したがって通産大臣はその数を確保していらっしゃるはずでございます。後ほどとおっしゃられまするが、実は私の調査したところによりますると、販売所数よりは業務主任者の数のほうが少ないのであります。少ないとなりますと、これはLPガス法十九条の違反になるおそれがございます。その違反になるならぬは別問題としまして、最初に申し上げましたところの保安確保、消費者の保護に欠くる点が発生するのであります。したがって、私はその数をお尋ねしております。
○後藤政府委員 私からお答えさせていただきます。本省所管の販売業者は、企業数にいたしまして七十七、販売所は七百二十二ございます。通産局所管の販売業者は、企業数にいたしまして二百三十八、販売所は九百七十二ございます。都道府県所管の販売業者数は企業数にいたしまして四万六千四百三十、販売所は五万一千七百十二ございます。それで業務主任者は、先ほどお答えいたしましたように全販売所に一人以上存在しなければなりません。五百戸以上のお客を有するものは二人ということになっておりますので、先ほど申し上げました本省所管、通産局、都道府県所管、全部合計をいたしますと約五万三千になりますので、複数の業務主任者を置いておるところも加えますと、約六万前後かと承知いたします。
○加藤(清)委員 あなたはあくまで推定の数字をお答えのようでございます。あなたはそう答えないと事が運ばないのでございますから、私はあなたの答えを否定はいたしません。しかしそれによりますと、先ほどお尋ねいたしましたところの保安教育実施、これの員数と、いまの業務主任者の員数とがあまりにもかけ離れておるように思われます。これは一体どうしたことでございましょうか。特にここでお尋ねしておかなければならぬことは、業務主任者の選任数と解任数、これはいかが相なっております。
○後藤政府委員 お答えいたします。解任の事例は非常に少のうございますが、実数を正確に把握いたしておりません。
○加藤(清)委員 ぜひこれも早急に把握していただきまするよう。LPガス法十九条を完全に実施することがやがて保安確保の第一歩だと心得るからでございます。これに対する講習会の回数はどのように行なわれましたか。LPガス法が実施されて以来の一覧表をお示し願いたい。
○後藤政府委員 お答えいたします。講習会は、LPG法施行以来十数回にわたって実施をいたしております。
○加藤(清)委員 それは受講者の数は何名ほどでございましょうか。
○後藤政府委員 お答えいたします。累計いたしました数字は手元に持っておりませんが、四十三年度の受講者は一万五千二十九名でございます。そのうち、完全に修了をいたした者は一万四千九百三名でございます。
○加藤(清)委員 この数字は、高圧ガス保安協会のデータでございまするか、それとも都道府県知事並びに通産省へ届け出がありましたところの数のトータルでございますか。と申しますのは、私の控えとは相当数の開きがあるように思うからでございます。いずれでございます。
○後藤政府委員 高圧ガス保安協会からの報告によるものでございます。
○加藤(清)委員 高圧ガス保安協会からあらためて統一見解を要望いたします。大臣、それは可能でございますね。
○後藤政府委員 私からお答えさしていただきます。至急、高圧ガス保安協会と数字の突き合わせをいたします。
○加藤(清)委員 私は、いま既存の法律に基づいて保安の確保が実行されているかどうかということを検討したいために以上のような質問をしたわけでございます。「業務主任者は、通商産業省令で定めるところにより、協会の行なう液化石油ガスによる災害の発生の防止に関する講習を受けなければならない。」と法二十条に定められておるのでございます。このことが、実態の調査からいきますると、必ずしもいまお述べになりました数字のようには相なっていないように承っております。既存の法律を知らず、既存の法律を守らずして、新しい法律ができた場合にはたしてそれが完全に守られるかどうか、まことに疑念を持たざるを得ません。最初に申し上げましたように、続発するガス爆発の事故にかんがみまして、われわれ立法府の思いをいたさなければならぬことは、保安の確保であり消費者の保護でございます。それは、先ほど来申し上げましたように、消費者保護の基本法もこれあり、その法律にも保安の確保から消費者の保護は各条にわたって明示されているところでございます。それが、その頂点であるところの協議会もなかなかに行なわれていない、審議会もなかなかに行なわれていない、末端においては業務主任者の数が必要数に満たない、その業務主任者の講習会が思うにまかせずであるとなりますると、これは、保安の確保は口では言えまするけれども、実質保安の確保に必要な具体的措置がとられていないと断定せざるを得ないのでございます。まことに遺憾なことでございます。まあこれをつかさどられまする通産省におかれましては、きょうこのごろ学校でさえもなかなか言うことを聞かずに授業もやらないという世の中でございますから、学校の生徒でない相手に講習会をするなどということは容易なわざではないとは思いますけれども、法律に定められていることだけは、これは困難を押してもひとつぜひやっていただきたいものだと思うのでございます。それが大臣のおっしゃられた保安の確保、消費者の保護に通ずる道だと思いますが、大臣、いかがでございましょうか。
○大平国務大臣 仰せのとおりと心得ております。
○加藤(清)委員 それでは次にそれにちなんでお尋ねしますが、LPGで導管方式をとらせる場合の設計施工の基準、これはございますか。
○本田政府委員 お答えいたします。LPGの小規模導管の方式におきまして、今回一定の限度を設けまして、限度以上のものは簡易ガス事業としてガス事業法の規制を受けるということになります際の技術基準につきましては、簡易ガス事業に対する技術基準はガス事業法に基づいて明確に定めて、その技術基準に適合する義務を課すことになっております。それから、それ以下のものにつきましては、LPG法に基づく技術基準に適合する義務を負うということに相なる次第でございます。
○加藤(清)委員 その施工者はだれでございますか。監督者はだれでございますか。
○本田政府委員 お答えいたします。簡易ガス事業におきましては、施工者は簡易ガス事業者で、監督者は通産局長ということに相なります。それからLPG法においては、施工者は業者で、監督は都道府県知事ということに相なります。
○加藤(清)委員 この監督は有資格者でしょうね。
○本田政府委員 簡易ガス事業につきましては主任技術者が工事の監督を行ないますが、その工事後の監督については通産局の担当官がいたすことになっております。
○加藤(清)委員 私は監督者はだれか、それは資格があるかないかということをお尋ねしました。もしそれが有資格者であるとすれば、それはどこでその資格を与えられたのでございますか。
○本田政府委員 お答えいたします。通産省並びに通産局の担当官はそれぞれにつきまして技術の講習を受けまして、一定の技術の知識を持った者を担当官として任命いたしております。それから業者のほうでは主任技術者の国家試験を合格した者を主任技術者として任命するということに相なります。
○加藤(清)委員 通産省の有資格者、主任技術者の数を……。
○本田政府委員 担当官につきまして主任技術者の資格は、試験を受けることはいたしておりません。民間の人のガス主任技術者の試験は毎年行なっておりまして、甲種すなわち平方センチメートル当たり一キログラム以上の圧力にかかわるガス工作物についての主任技術者は年間で約三百名、それから乙種すなわち平方センチメートル当たり一キログラム未満の圧力にかかわるものにつきましては二百名程度の合格者が出ておりまして、二十九年の現行法施行以来現在まで約三千二百名ほどの合格者が出ております。
○加藤(清)委員 大臣にお尋ねいたします。過去における爆発事故、それは都市ガスも同様でございますが、監督不行き届きのゆえに起きたことが多いのでございます。監督の不行き届きあるいは監督者がその場にいなかった。もしいたとするならば、埋め戻し工事のあやまちなどということはあり得ないはずでございます。にもかかわらずそのことがあり得ているのでございます。したがって、専門の下請屋、天下第一の工事屋でも、ガス爆発、水道の破裂事故が次から次へと起きている。いわんやしろうと工事屋で、はたして責任が持てるであろうか。年に一度や二度の講習を受けただけで、はたして有資格者と言えるであろうか。かりに有資格者であったとしても、その人はりっぱな人かもしれませんけれども、この数でもって日本全国のガス関係の監督がはたして行き届くであろうか。こう考えてみますと、将来もなお事故が起きるのではないかという心配が起きるのでございます。したがって、設計、施工にあたりましては、監督者の資格と数とが現実に相マッチするようにしなければならないのではないかと思われます。大臣の御所見を承りたい。
○大平国務大臣 設計吟味はもとよりでございますが、それらの設備が終わりましたあとの保安監督の要員の充実ということは、仰せのとおり同様に大切であると考えます。ただ、最近六月に経験いたしました事故の多くは、どうも消費者の不注意によるものが比較的多うございます。これはやはり周知徹底が足らなかったことが原因であると存じまして、直ちに監督官を全国から招集いたしまして、注意をあらためて喚起したのでございますが、私どもも十分注意いたしますけれども、あわせて消費者側におかれましても、念には念を入れて御注意をいただくような風潮が醸成されることを私どもも期待いたしております。
○加藤(清)委員 次に品質表示についてお尋ねいたします。LPガス、都市ガスともにお尋ねいたしますが、消費者に対して品質表示、カロリー表示、これが明示されておりますか、おりませんか。
○本田政府委員 供給規程上供給すべき圧力は認可の対象といたしまして、先ほど先生から御指摘がありましたように、熱量の記録義務を課しまして、そのカロリーを常に維持して供給するという体制にいたしております。したがいまして、そのカロリーに合う器具を使うということによって燃焼上の不測の災害を生じないようにいたしておる次第でございます。
○後藤政府委員 LPガスについてお答え申し上げます。LPガスにつきましては、充てん業者がガスの分析を行ないまして、その結果を容器に表示することになっております。規格といたしましては、現在LPG法に基づきましてイ号、ロ号、八号の三号に分かれております。イ号はプロパン及びプロピレンの含有率が八〇%以上のもの、ロ号は六〇%以上八〇%以下のもの、八号は六〇%未満のもの、かように品質の区分けをいたしております。
○加藤(清)委員 それはそのとおりきまっております。イ号、ロ号、八号とね。それが消費者にわかるように表示されておりますかとお尋ねしている。
○後藤政府委員 お答えいたします。販売の際には、これを販売する目的で展示する場合も同様でございますが、これは表示して売ることになっております。
○加藤(清)委員 びん売りの場合はいかがです。
○後藤政府委員 ボンベ売りの場合も同様でございます。
○加藤(清)委員 表示されておりますか。
○後藤政府委員 さようでございます。
○加藤(清)委員 どこについておりますか。
○後藤政府委員 びんの側面につけてあるはずでございます。
○加藤(清)委員 なかったらどうします。
○後藤政府委員 お答えいたします。表示をすべきものと法律できめておりますので、表示なしにこれを売った場合には、違法行為として処罰規定の対象になります。
○加藤(清)委員 あなたはその事実を知っておられますか。
○後藤政府委員 ただいま申し上げましたのは、本年の六月二十八日以降実施になっておりますので、ただいま現状を確めるために立ち入り検査を全国にわたって実施しておる最中であります。
○加藤(清)委員 最後のお答えが一番適当でしょうね。したがって、今日の段階においてはプロパンガスとかLPガスという刻印を押すということだけは徐々に励行されかかっているようでございます。しかし、これとても相当の費用の要ることでございまして、びん売り業者にとっては相当の痛手のようでございます。いわんやそれがイ号、ロ号、八号でプロパンとかあるいはエタンとかブタジエンとか、その含有率を八〇%、八%とか、二%、六〇%というように記録してこれを表示するということは、業者にとっては容易なわざではないようでございます。なぜかなれば、金がかかるし、時間がかかるからでございます。とてもじゃないが、需要には追っつかぬのが現状のようでございます。しかるに法十三条によれば、販売事業者は、通産大臣が指定した者が三十条二項、三項の規定により表示を付し、封を施した容器に充てんされたものでなければ販売してはならない、とあります。そうですね。目下移行中とはいうものの、前段におっしゃられたのは規定であって、実質これがそのとおり順守されているかいないかという問題になりますると、いささかあなたも自信を持って答えることはできないだろうと思います。その程度に今日はとどめて、以後それが励行されるような方途を講じなければ法律違反の疑いが起き、法律違反者は罰金刑ないしは営業停止等々の罰を科せられなければなりません。これについて、いま監督官庁が悪いとか業者が悪いなどと軍配を上げようとは思っておりません。移行されて間もないからやむを得ないことでございます。が、ほんとうに保安を確保するという意味からいけば、これは実行に移されなければならぬ問題だと存じます。通産大臣の御所見を承りたい。
○大平国務大臣 仰せのとおりと思います。
○加藤(清)委員 おやりになりますか。
○大平国務大臣 実行しなければならぬものと心得ます。
○加藤(清)委員 与えられた時間が迫ってまいりました。これから都市ガスの本論に入りまして、都市ガスのあれこれを聞きたいところでございまするが、与えられた時間がございませんので、これは他の同僚委員にまかせることにいたしますが、都市ガスの料金につきまして改正すべき点がありやいなや、これでいいだろうかということをいろいろ検討してみました。電気と比較いたしてみますと、都市ガスのほうはわりあいに家庭用、商業用、工業用の格差が少のうございます。これはけっこうなことでございます。ことに同じ局長が監督しておりながら、電気の場合は、家庭用電灯では平均電力料金一キロワットアワーについて十二円から十四、五円といったところでございます。中小企業がこれを使いますと七円五十銭、企業用深夜の電気は五円前後、大企業がこれを使いますると三円六十銭、通産大臣の認可を特別に受けますると一円六十銭ということになります。大体家庭用電力の十分の一の値で企業に売られている事実がございます。しかもなお、先ほどのガス消費税と同じように、中小零細のものには税金がかかっておりまするが、大企業には免税でございます。ガスのほうになりますると、その格差がずっと縮小されております。ただここに遺憾な問題は、先刻お話のありましたところの税金の問題でございます。 大蔵省の答弁者が見えたようでございますから、お答え願いたい。
○細見政府委員 税金は、午前に答弁いたしましたように、できるだけ公平でなければならないものでございます。したがいまして、電気ガス税のいろいろ経過措置があるやに聞いておりますが、これらの点につきましても技術的な問題その他を検討いたしまして、自治省のほうにおかれて公正を期していただきたい、かように考えております。
○加藤(清)委員 大蔵省、自治省が公正を期して実行に移した場合、かわり財源はどのくらい要りますか。
○細見政府委員 私が申しました公正を期するのは課税するほうで、むしろふえるほうだと思っております。
○加藤(清)委員 これはしたり。いけずうずうしいとはこのことでございましょうね。大蔵省はそうあらねばならぬかもしれません。しかしあくまで徴税は公平の原則に従わなければならぬと思っております。 それでは、あなたは課税をする、LPGにかかっていないからこれにも課税するという考え方でございますか、増徴するとおっしゃったから……。
○細見政府委員 電気ガス税が現状であります限り、それとの公平を期すべきだ、かように考えております。
○加藤(清)委員 あなたを責めたって責任ある答弁ができないということは知っておりますが、同じ都市内において同じガスを使いながら、都市ガスならば七%の税金、LPGならばゼロ、これは不平等である。ゆえに本委員会においては、各党が一致してLPGと同じようにガスを免税にすべきであるという意見でございます。あなたは増徴するとおっしゃった。逆にLPGのほうにも課税するという考え方のようでございます。しかくさようでございますか。
○細見政府委員 現行税制を前提といたします限り、その方向が改正の方向かと税金の当局者としては考えます。
○加藤(清)委員 はい、わかりました。いいことをおっしゃった。 それではお尋ねいたします。あなたは電気ガス税、いま施行されている電気ガス税が例外措置で免税されている企業があることを御存じでしょう。それはどうしますか。
○細見政府委員 電気ガス税についていろいろと免税になっておるものがございますが、これにつきましては、たとえばその動力料比が製品の中で一定の割合を占めておるとか、あるいはまた輸出に対して非常に貢献度の高い企業であるというような政策的な観点から免税措置がとられておるものがあり、それがたまたま特定の企業になるということはありましょうが、考え方としてはそういう一般的な基準によって免税が行なわれておる、かように考えております。
○加藤(清)委員 そんなことは知っているんだ。しかし、あなたのおっしゃるように公平ではないですね。現行は不公平ですね。同じ電気、ガスを使いながら、家庭用ならば税金がかかる、大企業ならば税金がかからない。租税特別措置法の適用とは違うのだ。それに加えてここに、大企業ならば免税、中小零細企業ならば課税、一般消費者ならばびしゃり七%文句なし天引き、これで公平と言えますか。
○細見政府委員 税金の問題はなかなかむずかしいので、一義的に公平、不公平をきめるというのは非常にむずかしいことでございます。しかしながら、いまおっしゃいましたように、原料費としての電気とかガスとかが多量に使われておるものについて課税がされておらないということは、それらの製品がより安く多数の消費者に供給されるというような意味もございましょうから、そういう意味で総合的に公平、不公平は判断せざるを得ない、かように考えております。
○加藤(清)委員 あなたと押し問答をしても国民が喜ぶような答えは出そうにもございません。お帰りになったら大臣によく本委員会の意思をお伝えください。そうしてでき得べくんばかわり財源をほかに用意して——国民の意思と同時に、これこそ与党の皆さんも理事さんもうなずいてみえる。選挙前だからじゃございませんよ。これも数回にわたる選挙の前からの各党一致の議員の念願である。それを大蔵官僚が頑迷固陋のゆえをもって聞かないだけの話なんだ。あなたを責めては悪いから責めませんが、お帰りになったら本日の状況をよく大蔵大臣にお伝えください。まさか福田大蔵大臣もガス、電気の消費者から票は要らないとはおっしゃらぬでございましょう。国民とともに歩くと言ってみえるのですから。 次、最後に、今日のこの法案を審議するにあたりまして、都市ガス、LPともにいろいろな意見を聞きました。中にはシェア争いではないかと思われるような意見もなきにしもあらずでございました。しかし、私は、シェアの問題からいけば、将来をおもんぱかってみますと、灯油の出現、国民が灯油を歓迎する度合い等々から見まして、都市ガス、LPガスとともに灯油は相当検討を要する存在である。いま内輪争いをするときではない、むしろ灯油に対する対策を立てることが先見の明ではないかと思います。したがってこの問題について通産省当局の御見解を承りたい。
○本田政府委員 お答えいたします。民生用エネルギーの消費見通しからまいりまして、先般大臣から、電力、都市ガス、LPG、灯油を含めて民生用エネルギーに占める比率は逐次増大してまいりまして、四十七年度にはこれが八七%になるということを御説明申し上げましたが、その際灯油は八七のうちの三一を占めるであろうというふうに見られておりまして、増加のテンポとしては非常に大きい。したがいまして、今後の暖房用としては灯油がかなり大きなシェアを占めるであろうということを頭に置きつつ、都市ガス事業並びに簡易ガス事業についても考慮を要する問題であるというふうに私たちも考えております。
○加藤(清)委員 大臣にお尋ねします。 都市ガス、LPG、灯油と燃料用、暖房用のエネルギー源が三つありまするが、これが三つとも通産省においては所轄の局が違うようでございますね。これは一体どういうことでございましょうか。特に将来のエネルギーは原子力をもあわせ考えなければならぬと思いまするが、都市ガス、LPG、灯油、原子力、こう加えて統轄できるような通産省設置法のあり方、これを考えることが業界にとっても国民にとっても届け出報告その他その他が完全にいっていいと思います。いま三つ四つと分かれているがゆえに非常に難渋をしているようでございます。この点、将来の総理を自他ともに許す——自はどうか知りませんが、私ども他はそう思っている大もの大臣でございまするので、ひとつあなたのような大ものの時代にこそ最もふさわしい行政措置だと思いますが、この点はいかがでございますか。
○大平国務大臣 お答えに入る前にちょっと税金の問題でお願いをしておきたいのでございますが、電気ガス税の問題が提起されて、やりとりがきょうあったわけでございますが、先ほど百二十八業種に対する免税があるということで、それの原価の中で電力あるいはガスの占める割合についての御質疑がございまして、そのままになっておりましたが、これは五%をこえるものというところをベースにしまして、一〇数%のものもありますけれども、毎年毎年見直しまして、原価要素の中で五%を割ったものは逐次落としていっているということをつけ加えて御報告させていただきます。 と同時に、電気ガス税はなるほどわれわれから申しますと悪税でございます。皆さまの感覚から申しましても悪税でございますが、悪税もまた税金でございまして、これはまた終戦後の税制改革で誕生いたしまして非常に牢固たる財源になってきておりますので、なかなか自治省並びに地方団体当局であきらめ切れないこともわれわれわかるわけでございますが、公平論をいろいろ展開しておりますと、先ほど大蔵省側から説明がありましたように、それじゃLPガスまでもちょうだいしようかというやぶへびの議論になりかねませんから、いませっかくいろいろ免税点を引き上げるとかあるいは免税措置とかいうことで鋭意削りつつあるわけでございますから、もう後退しないようにこれからますます努力しまして、この悪税攻略のために本委員会もいろいろ前向きで御協力をお願いいたしたいと思います。 それからいまの行政改革の問題でございますが、私は、仰せのように、この法律案を御審議願っている上におきましても、ガスのほうは公益事業局でございまするし、LPガスのほうは鉱山石炭局でございますし、またその保安の取り締まりは化学工業局であるというような状態になっておることはたいへん不便なことであると思います。こういう問題を取り上げてまいりますと、いまの行政、省内の分化のあり方がいろんな面でもう一ぺん見直さなければいかぬ非常な変革期に来ておると思うのでございます。また、極端に申しますならば、各局の当面している問題というのが実は一つの技術であってみたり、公害でございますとか、いろいろ共通の課題に当面している、別な入り口から入って同じ課題に直面しておるというようなものもございまして、どのようにいまの行政の仕組みを編成し直すのがいいか、実は非常に、全く新しい感覚でやり直さぬといけない時期が来ておるのじゃないかと思うのでございます。ところが行政機構の改革というのは、政府の部内におきましてもいろいろ論議を呼びますばかりでなく、これまた一々国会で御論議をいただかなければならぬたいへんこれは手間のかかるものでございますが、私といたしましては、現在のあるがままの仕組みで、みんなの問題意識が共通でございますならば、各局に分かれておりましても共同歩調がとれる、こういうくふうを現にこらしつつ、あなたのいう行政の仕組みの改革というような点につきましては、新しい光を当てて十分考えてみたいと思いますけれども、それに至る道程におきましても、同じ共通の問題意識を持って共同歩調を遅滞なくとれるような機動的な行政の遂行を実現しなければならぬ、そう考えております。
○加藤(清)委員 委員長、与えられた時間が参りました。質問の材料はまだたくさんございまするが、委員長、理事さんの指示どおり、問題を残したままこれで終わります。
○大久保委員長 堀昌雄君。
○堀委員 最初に通産大臣にお伺いをいたしますが、実は今度ガス事業法の改正が行なわれるわけでありますが、私は今度のガス事業法の改正というのはかなり大きな改正だと思っておるわけです。このガス事業法のような法律は、単にこれは関係業者のみならず、やはり国民も十分にこれを理解してくれることが必要な、ややわれわれ日常生活に関係のある法律だ、こう思うのですが、そういう法律というものはだれが読んでもわかりやすいように法律を書くということが私はたてまえでなければならぬと思いますが、その点はいかがでしょうか。
○大平国務大臣 仰せのようにやりたいと思います。
○堀委員 この旧法のガス事業法というのは非常に体系的にも整理された法律の体系になっております。章として見ましても、各章非常に整理をされて、各章に含まれておる条文は適切な形で法律構成ができておりますから、この点について私は全然異議がないのでありますが、法制局入っておりますね、法制局にお伺いをいたしますが、法律を改正するときには、確かにそのもとになる法律、それと部分的な改正があるわけですが、改正をされた後に残るのが新しい法律ですから、その新しい法律があらゆる意味で整備をされている、読みやすい法律になっているということは、やはり法制局としても必要だと考えませんか。
○角田政府委員 御指摘のとおりで、私どももそういう点についてはあらゆる努力をしておるつもりでございます。
○堀委員 私は今度の法律を読んでおりまして、特に気がついたのが一つあります。それは、これまでの法律ですと、第五章保安という項目ができておりまして、ここから二十八条で始まります。三十七条にガス主任技術者の解任命令というのがあります。これはみな一連として保安に関する業務の問題です。ところが今度の法律を見てみますと、章なりその他の立て方はたいへん変わっております。変わっております点は、新しく全部書き直す形にならない点はある程度私はやむを得ないと思います。しかしこれは非常に重要な部分であります。第三章簡易ガス事業というところから実は始まるところがあるわけです。第三章簡易ガス事業、その第三章の前にガス主任技術者の解任命令というのが第三十七条としてあるわけです。 〔委員長退席、武藤(嘉)委員長代理着席〕 第三十七条はガス主任技術者の解任命令、その次に章を変えて、第三章簡易ガス事業となる。章を変えてしょっぱなに来るのが事業の許可、第三十七条の二というのは、これは一体どういうわけですか。これはだれが考えてみたって、三十八条にして新たに章を起こさなければ、この三十七条の二の簡易ガス事業というのが、三十七条の一項と直接に関係があって不可分なものであるというなら、私はそれでもいいと思います。法律を読んでいて、三十七条の二というのが簡易ガス事業のスタートの第一章の法律になるなんということは、これはわかりにくくていけないじゃないですか。いま大臣が答弁され、法制局が答弁したことと、現実は全然そうなっていないじゃないですか。これは一体どういうことですか。これは三十七条以下全部章を改めたらどうですか。
○角田政府委員 新たに条文を追加する場合に枝番号になるという点は、御承認いただけると思います。ただ、それが一つの章の冒頭にある条文に最初から枝番が出るという点が非常に見にくいと申しますか、そういう御指摘だろうと思います。特に三十七条と三十七条の二という規定が内容的に全然無関係の規定である、こういう御指摘だと思います。 そこで、実はその点については、確かに御指摘のような面があることは私どもとしては認めざるを得ないと思います。ただ、簡易ガス事業に関する章というのは、新たに一つ追加されたわけでございます。そういたしますと、結局何らかの形で枝番にならざるを得ないわけでございます。ところが、三十八条というのは、これまたガス事業以外のガスの供給等の事業という全然別の規定でございます。 そこで、結局簡易ガス事業に三十八条を振り向けますと、従来の三十八条を、三十八条の幾つになりますか、簡易ガス事業で条文の数は六条か七条ふえていると思いますから、それを結局三十八条の七とか八というふうにまた直さなければいけない、そういったことがございまして、波及するところがだんだんふえてくるというような点を考慮いたしまして、実はきわめて技術的に三十七条の二というふうに書いたわけでございます。ただ御指摘のような、何と申しますか、見にくい感じという点は御指摘のとおりだと思いますが、私どもとしては、法律の規定の一部改正の場合には、できるだけ改正点を少なくする、そういう一つの技術的要請もあるわけでございます。御指摘のように、でき上がった形がきれいになるという点も、確かに見やすいという点も一つの技術的要請ということもいえると思います。結局、その両者を勘案して多少前者に重きを置いたという点が、いまの見にくいようなことになった結果だと思います。
○堀委員 大臣、いまお話を聞かれて、きわめて技術論の話になっているのですね。法律は一体だれのためにあるのでしょうか。
○大平国務大臣 国民のためにあります。
○堀委員 いまの答弁を聞いておりますと、法律は内閣法制局のためにあるような感じがしてしかたないのです。なぜ三十八条として順繰りにずらすなり、要するに前の法律とあとの法律というものは、新しい法律が出たら、前の法律を見る者はないのですよ、一般的国民は新しく直った法律を全文で読むのですから。要するにいま問題は、法律の修正案だという形に内閣法制局がこだわっていると私は思うのですよ。修正案というのは、いま審議する場合には修正案ですけれども、修正案が可決をされたあとでは法律全文としてしか国民は見ないのです。そうすると、法律全文として見たときに見やすい法律になることが優先さるべきではないでしょうか。私はいまのような考え方は、これはちょっと官房長官でも入ってもらうなり、内閣法制局は官房ですね、やはりここはきちっとしてもらわないと、こういうことが繰り返されていたのでは国民のための法律と理解できないのです。通産大臣どうでしょうかこれは。
○大平国務大臣 堀委員の言われることはよく理解できますが、私どもとしては、非常にすぐれたスタッフを擁した内閣法制局というものに信頼をおいて、そういう作業をお願いいたしておるわけでございます。法制局のほうがどのように考えられますか存じませんけれども、常識的に申しますと、あなたが言われるような御趣旨は十分理解できます。
○堀委員 ちょっと委員長にお願いをいたしますが、問題はこういう性格であって、単にこの法律に関する問題ではありませんから、内閣法制局長官と官房長官に短時間でけっこうですから入っていただくように御連絡をいただきたいと思います。 次へ進みます。 最初にお伺いしたいのは、このいままでの法律の第四条に「供給区域」ということばが出てきます。第四条「前条の許可を受けようとする者は、左に掲げる事項を記載した申請書を通商産業大臣に提出しなければならない。」その二号のところに「供給区域」ということばが出てきます。今度の改正案につきましても、やはり同じような形で「供給区域」というのが第四条に出てくるわけであります。そこで、ことばはこれは同じことばでありますが、これまでの法律で供給区域と書いた供給区域の概念と、今度の新しい第四条で供給区域と書いた供給区域の概念は同じなのか異なるのか、供給区域についての概念を少し詳しく、定義というと行き過ぎのようでありますが、示してもらいたいと思います。
○本田政府委員 お答えいたします。供給区域の概念としては同じものでございます。
○堀委員 同じものでいいのですね。いいですか。ちょっと念を押しておきますよ、もう一ぺん答えてください。供給区域ということばの概念はこれまでの法律と今度の法律で同じですね。
○本田政府委員 お答えいたします。ガス事業者がガス事業を行なうことを認められる区域として申請し、大臣がその区域を、当該ガス事業を行なうことを認めたという区域として、かつその区域については、許可を受けたガス事業者は供給義務を負うという意味におきまして、従来と供給区域の意味としては同じでございます。ただ今後の運用についてこれをどう考慮するかという問題は、別の政策的な問題として出てまいります。
○堀委員 そうすると、少し整理をしたいのですが、供給区域というのは一体何なんですか、もう一ぺんはっきり答えてください。
○本田政府委員 お答えいたします。事業許可を受けたガス事業者が、その当該ガス事業によってガスを供給することのできる区域でございまして、ガスの供給の義務を負う区域でございます。
○堀委員 そうすると、法律としての解釈は同じだけれども、実態は同じでいいのですのか、今度は変わるのですか。供給区域という実態、法律の意味ではなしに、今度は、これまでの供給区域という実態と新しい法律が施行された後に起こる供給区域という実態は、同じですか、変わりますか。
○本田政府委員 従来のガス事業者に与えられていた区域は、先ほど御説明申し上げたような性質の区域として許可をしたわけでございます。ところが、事業の遂行の実態は必ずしもそれに見合っておらないという実情もございますので、今後その実情に合う供給区域であらねばならないという意味で、政策的な考慮を必要とするというふうに考えるわけでございます。
○堀委員 そうすると、これまでは、厳密に言うと、供給区域と法定されていたものと実態には乖離があった、これからは、新しく法律を定めたものについては、その供給区域という実態と法律の意味するものとの間の幅はなくなる、それではこういうことですか。
○本田政府委員 法律の予定しておる供給区域の性格を持つものとして政策的に実現してまいりたいということでございます。従来、供給区域の設定にあたりましては、大きく市町村のような行政区画をもって認められたものもございますために、市町村の境界線の範囲内ということになりますと、山岳地を含む、僻村を含むというような形になっておりましたので、これらのところには、現実にガスの輸送導管を埋設いたしましてガス供給が非常に実現が困難だというような地域も含んでおったというのが現実でございますので、かような地域については妥当な範囲に整理すべきであるというふうに考えておる次第でございます。
○堀委員 ちょっともとへ戻るのですけれども、法律のこのたてまえをずっと読んでみますと、まず第三条で「ガス事業を営もうとする者は、通商産業大臣の許可を受けなければならない。」要するに申請をするわけでしょう。申請をする中に「前条の許可を受けようとする者は、左に掲げる事項を記載した申請書を通商産業大臣に提出しなければならない。」そこで供給区域というものを書いて出さなければならぬわけですね。それに基づいて今度は第五条で許可の基準があって、第六条で許可証を発行する、こうなっているわけですから、いまあなたがそこで政策的に実現をするという表現を使っておられるけれども、これは許可事項だから、出してきた供給区域というものを、それが適切かどうかは初め出されたときに判断をすることなんでしょう。そうじゃないのですか。出されたときに判断をしてきまることだから、それを政策的に実現をしようにもすまいにも、判断の基準がどうかということに問題があるのじゃないですか。あなたはさっき政策的に実現をするという表現を使って、だからいうならば、私がそこで詰めたことを聞いておるのは、これまでの許可基準というものが必ずしも適切でなかったということじゃないのですか、裏返していえば。そこはどうですか。
○本田政府委員 御指摘のとおりでございます。昭和二十九年当時以前は、競合するエネルギーもございませんでしたために、ガスの供給が長い将来にわたって期待し得るという事態でも区域として認めるという態度で、申請者の供給区域の申請をそのまま認めたという事態がございましたが、かような事態については、LPガスのような競合燃料が出てまいった現状におきましては妥当な範囲に整理をすべきである、こういう意味で、政策的に本来の法の予期した実情に合わすべきだということを申し上げたわけでございます。
○堀委員 そうすると、許可基準の内容としては考え方は変わってきたということですね。いまの問題は。よろしいですね。あなたがいま言ったように、競合エネルギーが出てきたから、これまでの許可基準に対する考え方、供給区域というものを認めるときに、さっきあなたが言ったように行政区画で認めた——甘過ぎるわけですね。この法律の定めたところを正確に読むなら、こういうやり方が甘過ぎたわけだ。この法律の中には何もこまかいごとは書いてありませんから、許可基準についてはきわめて抽象的な表現しかないからそうなったものを、今度は実質的に、この法律が求めておる範囲に限る、こういうことになったわけですね。いいですね。答弁してください。
○本田政府委員 御指摘のとおりでございます。
○堀委員 そこで、その点は少しはっきりしてきましたから、この総合エネルギー調査会ガス部会の答申の中にこういう項目があります。「簡易ガス事業を都市ガス供給区域内において許可するときは、それを認めることが、申請地点やその周辺地域又は関連地域に対する都市ガスの適切で且つ確実な供給計画の実施を阻害することによって当該地域の消費者の利益を害し、又は供給能力を著るしく過剰にするおそれがないことが必要である。なおこの場合の「適切」には供給条件及び供給時期の適切性等を含めて運用することが適当である。」と、こういう答申になっておるわけですね。 そこでお伺いをしたいのは、まず第一点の「適切で且つ確実な供給計画の実施」と、こういうふうにここに書いてあるのです、阻害をしてならぬのは。で、「適切で且つ確実な供給計画の実施」というのは、一体この場合はどういうことを意味しておるのですか。
○本田政府委員 この考え方は、ガス部会の論議した当初におきまして、ガス事業者の供給区域内においてはガス事業者が供給の義務を持つ供給しなければならない区域であるから、簡易ガス事業のような形態の導管によるガスの供給事業というものは排除したいという思想があったわけでございます。ところが、いろいろ本委員会で審議されておりますように、ガスエネルギーの供給の実情からまいりますと、かような形態の供給方式を供給区域内で認めることが必ずしも実情に合わないということではなくて、むしろ現在の実情から申しますと、そういう供給方式を供給区域内で認めることも適切であるという判断になったわけでございます。ところが、ガス事業というのは、御承知のように、大量のガスを発生する設備を設置しまして、それを導管によりまして各地域へ供給するという方式でございます。したがいまして、供給区域内の需要者に対してはあまねく平等の条件で供給するという義務を負うておるわけでございます。また地域の消費者にとっては、ガスを利用する権利を有しておるとも考えられるわけでございます。ところが、この供給区域内に簡易ガスを認めるということに伴いまして、そういう消費者の期待、権利と競合する事態が予想されるわけでございます。そこで、そういう事態が生ずる場合には調整を要するということを考えざるを得ないということになりまして、その場合、ガス事業者の導管供給が確実に、しかも時期的にも適切な時期に供給できるかどうかということによって消費者の利益と抵触するかどうかという問題になるわけでございますので、そこでガス事業者の適切かつ確実な供給計画があってその実施と抵触しまして、そのために消費者のガス利用の機会が困難になるあるいはできなくなるというようなことがあっては消費者利益を害することになるので、その問の調整をすべきである。その際、適切かつ確実だという適切の判断につきましては、供給条件あるいは供給の時期が適切かどうかという考慮を払うべきだ、こういう意味だと考えております。
○堀委員 私は、こういう表現があることによって供給区域というものに二つの問題がある、供給区域の中には二つのエリアがあるという理解があるんじゃないかと思うのです。なぜかといえば、供給区域というのは、本来、ここに書かれたように、適切でかつ確実な供給計画が実施される区域ではないのかと私は思うのですよ。どうですか。供給区域というのは単に——まああとでずっと詰めていきますけれども、法律のたてまえだけでいけば、三年以内にその地域に完全に供給することができる区域というものを供給区域ときめておるようです。しかし、なおかつその中にもう一ぺんこういうしほりがかかって、適切でかつ確実な供給計画の実施があって、そのある部分についてはそれを阻害することによって住民がマイナスになるから他の簡易ガス事業をそこへは認めてはならぬ、こうなっておることは、供給区域内には二通りの部分があって、適切かつ確実な供給ができる部分とそうでない部分がある、そうでない部分にできる分については問題はないだろうけれどもということですか。それともいま私がこれまで言ってきたように、供給区域というものばイコール適切でかつ確実な供給計画の実施がされる区域だということなのか。一つなのか二つなのか、ちょっとそこをひとつはっきり答えてもらいたい。
○本田政府委員 お答え申し上げます。御指摘のように、三十七条の四の三号の規定では、適切かつ確実な計画というのが法文上は出てまいっております。それから五条の六号では確実な計画というのが出てまいっております。そういう意味では、御指摘のように導管供給計画におきまして性格に濃淡のある地域というものが想定されておるというふうに考えております。
○堀委員 そうすると、結局供給区域には、私が前段で言ったように二つのエリアがある。供給区域という中に、この三十七条の四の三号の「適切かっ確実なガスの供給計画」がある場所とそれから供給区域と二つある、こういうことになりますね。 そこで、私はこれは非常に問題があると思うのです。順次やってまいりますが、法律の第五条に「その一般ガス事業のガス工作物の能力がその供給区域又は供給地点におけるガスの需要に応ずることができるものであること。」こういうことに許可基準の中になりますね。この能力が需要に応ずることができなければ認めないわけですね。認可しませんね。
○本田政府委員 御指摘のとおりでございます。
○堀委員 そうすると、こういうことになりますね。いま皆さんのほうの資料で、四十三年は推計のようですから、四十二年でいきましょう。供給区域内の世帯数が昭和四十二年に千五百三十八万軒ある、こうなっておりますね。あなたのほうのガス事業計画資料の四ページです。この供給区域内の世帯数というのが供給区域をきめるときの需要でしょうね。供給区域をきめるときの需要というのは供給区域内における世帯数でしょう。
○本田政府委員 全部ガス引用の申し込みがあるとすれば、それが需要になるわけでございます。
○堀委員 そうすると、供給区域は、あなた方が需要を考えるときには何をものさしにするのですか。供給区域内における全世帯を考えないで何をものさしにして需要を考えますか。
○本田政府委員 五カ年計画におきまして、現実に過去の需要の増加傾向等から将来の需要家数を推定いたしまして、その程度の需要の発生を一応想定して、それを充足し得るかいなかということを現実の判断としていたします。
○堀委員 大臣、これは非常に肝心なところですから、ちょっとこまかく聞いていただきたいのですが、ある一つの供給区域というものを決定した以上、その地域において需要家が必要とするものを三年以内に供給できる者に限って第三条で認めるわけです。ところが需要の増加傾向というのは一体何か、一体需要とは何かという調査の問題になってくるわけです。ある地域でガスが引けたら引きますかといって、その供給区域に一ぺんでもアンケートをしてみたことがあるかどうかということです。増加傾向というものは、これまでが非常に広範囲な、法律に定められたことにマッチしていないような供給区域がきまっておるものだから、向こうの端のほうまでしかガスがきていないから、供給区域でありながらその住民はあきらめていて手をあげないという実情をそのままにして供給区域がきまっているのじゃないかというところに問題があるわけです。私が言っているのは、供給区域というものをきめる以上は、その区域内における全住民に需要調査をしてみて、その後に何戸需要があるかということがはっきりわかって——通産省が許可する以上は、その地域についての需要に見合うだけの能力があるかどうかということから始まってこなければ、私はガス事業法の体系というものは成り立たないのじゃないかと思う。それじゃあなたのほうの五カ年計画というものは、いま一体何をもとにして五カ年計画の需要を測定しておるのですか。
○本田政府委員 お答えいたします。五カ年計画等によりまして、これは国勢調査あるいは都市計画等々によります都市の拡大、世帯数の増加傾向を見まして、これに見合う供給をどれほどやるかということを前提にして判断しておるわけであります。最近の五カ年計画におきましても、四十二年は実際供給しておる世帯数が八百万戸でございました。これに対しまして、今回の五カ年計画の最終年におきましては千二百万戸ということで、四百万戸の増加を予定した計画をいたしておるわけでございます。
○堀委員 いまのような抽象論では困りますから、ちょっと資料的に過去の問題からまいりたいと思うのですが、供給区域内の世帯数は三十五年のときにすでに一千万戸あったのです。今日その区域内の世帯数は五百万ほどふえておるわけなんです。しかしそれをネグレクトした場合に、要するにここで一千万戸あった、その一千万戸のための供給能力というものは一体幾らであればよかったのでしょうか。これが実際にはこのときにも四百四十万戸しか供給されていない。あなたの言うように世帯数の増加の問題はまず取り除けばいいと思う。増加しない部分の問題について、昭和三十五年からあったものに固定をして考えても、当時一千万世帯あったものについて、一千万世帯の供給能力があったとは思えない。三十五年に供給区域をきめた場合ですよ。だからいまあなた方の言っておることが私はわからないと言っておるのは、ずっとこの資料を見ていきますと、要するに常に実数の供給区域内の世帯数に比べて都市ガスの需要実数というものが低過ぎる。そのことは過大な供給区域を常に設定してきたということじゃないかと思うのです。私の言いたいのはこういうことなんです。だからこの法律はたいへんきびしいことが書いてある。要するに需要に応ずることができるものであること、できなければ許可を取り消すとなっているわけだ。きびしいことをあなた方は規制しながら、内容においてはちっともきびしい内容を求めていない。これじゃ私は問題があるのじゃないかと思う。通産大臣、どうでしょうか。
○大平国務大臣 まあそういう観点から論究いたしますならば、堀さんの御指摘はもっともだと思います。
○堀委員 なぜかと言うと、ここに三年以内にともかくつけなければならないと法律には書いてあるのです。法律のたてまえは、三年以内に供給区域内には供給しなければならないということでしょう。いろいろ例外はありますよ。例外についてはあとで聞きますけれども、これまでの旧法によっても、第七条は「第三条の許可を受けた者(以下「ガス事業者」という。)は、一年以上三年以下において通商産業大臣が指定する期間内に、前条第二項第四号の設備を設置し、その事業を開始しなければならない。」だからこのことは、要するにこの地域についてはもうガスの導管を引いてガスを供給するということをやらなければならぬということをまず供給区域に義務づけておる、こういうことになっておるのじゃないですか。違いますか。例外はあとについているけれども……。
○本田政府委員 御指摘の条文の読み方といたしましては、御指摘のように「前条第二項第四号の設備を設置し、その事業を開始しなければならない。」ということになっておりまして、「前条第二項第四号の設備を設置」につきましては、指定年度内に設置をしなければならない。それから事業の開始につきましては、全部の事業の開始でなくて、一部の開始でもよろしいという解釈で現在まで運用いたしております。
○堀委員 そうすると、その地域の内については、ガスの導管をどこかへちょっと引いておけばもういいのですか。要するに、ある面積ですからね、ある面積で、導管というのは線ですからね。ある程度その地域の中で需要があれば、その需要に、求められることに応じられるような設備をしたことでなければ、供給地域ということばの中には意味がないんじゃないですか。どうですか、そこは。
○本田政府委員 御指摘でございますが、四号の設備と申しますのは、ガス発生設備及びガスホルダーでございますが、その種類及び能力別の数及びこれらの設置の場所にこれらの設備を設置しなければならないということでございまして、もちろん先生のおっしゃるように、これらの設備を設置したらあとはごく一部だけ引いたらよろしいかということでは常識ではもちろんございませんが、義務づけられておるのはガス発生設備とガスホルダーでございます。 〔武藤(嘉)委員長代理退席、委員長着席〕
○堀委員 具体的に言うとどういうことになるのですか。ガス発生設備というのは、これはガス会社の工場につけるものでしょう。ホルダーというのはそれでは具体的に何ですか。
○本田政府委員 いわゆるガスタンクのことでございます。
○堀委員 そうすると、あるガス供給地域というのは、これはガス工作物というふうにここに書かれておるから、そのガス事業のガス工作物の能力。そうすると、いまのあなた方の考え方では、ガス供給基地というのは、中に導管も何もなくていいんだ、こっち側にともかく設備能力、発生能力だけあればいい、こういうことですか。
○本田政府委員 そこで、七条に「その事業を開始しなければならない。」ということがありまして、「その事業」は、明らかに需要者である消費者にガスを供給するという事業でございますから、ガス発生設備並びにガスタンクはその年度内に完全につくりまして、そうしてできる限りガス供給を始めなさい、こういう規定になっておるわけでございます。しかし、おっしゃるように、ごく一部のガス供給が始まったらよろしいというふうにまで制限して運用してよろしいという考えはございません。
○堀委員 肝心なところですから、少しこれは詰めた答弁をいただきたいのですけれども、いまの後半の「事業を開始しなければならない。」開始するということは、極端な例からいえば、一軒だけガスが通ればそれで事業を開始したことになるということでは、私はこの供給地域というものに対して問題があると思うのです。大体合理的に考えれば、それだけの発生装置やタンクができたとすれば、できるだけすみやかにそれを使わなければ過剰投資になって、要するに償却もできなければ何もできないわけです。だから、それは経済的合理性からいえば本来そうあるべきだと思うのだけれども、私がどうもふしぎでならないのは、これまでの状態なんですね。一千万戸のときに三年以内にその地域の需要に応ずるだけのガスタンクやガス発生設備があったにもかかわらず、それから八年たってもなおかつ八百八十万世帯しかいっていないということは、昭和三十五年に一千万所帯その供給区域にあったけれども、あなた方の需要というものがきわめて低く見積もられていて、そのために、三年どころではない、八年たったところで八百八十万しかいっていないということは、おそらくこれに見合う程度しか供給能力がないんだと私は思うのですがね。だからこの点で、この需要というもののあり方を一体今後どうするのか。供給区域内における需要を、法律に書いてあることは計画の問題ではなくて、実態的に把握したら一体どうなのか。いまのこの形でいけば、ずっと五〇%程度しか供給区域内においてガスが入っているところはないわけですからね。しかし、本来から言えばこれはおかしいんじゃないかと、思うのです。供給区域がきまった以上は、八〇%くらいが中に入るという程度にならなければおかしいので、これが今度エネルギー調査会が適当に削減しろという問題を出した主要な問題じゃないか、私はこう思うのですが、どうでしょうね、通産大臣。この供給区域をいかにきめるかということが実は今度の法律の中の非常に中心的な課題になっているのです。そこで、簡易ガス事業というものと都市ガスというものの関係がこの供給区域をきめるきめ方の中で非常に変わってくるわけですから、少なくとも供給区域というものを今後定める基準は、この法律に書かれたような需要に応じた能力ということになれば、その需要というものの測定によって能力をきめる、その能力がなければ許可されないから、必然的にその供給区域は小さくならざるを得ないということになってきて、ここに書かれた適切かつ確実に行ない得る範囲にだんだんなってきて、その場合は需要家として見れば適正な処置ができる。そうして範囲が狭まることによって簡易ガス事業によってやれる部分が広がってくる。そうしてやれば、要するに住民とすれば選択ができるけれども、いまのように非常に広い範囲に供給区域というものを甘く考えてやるのでは、この法律の施行については地方調整協議会におけるいろいろなトラブルが出てくる。それはなぜかというと、いま局長が前段で答えたように、供給区域の中には二つあります。適切かつ確実なところで二つあるなどということになると、その二つの境界線がどこかということを地方調整協議会でその境界を判断するということは、これまたきわめてむずかしい問題になってくる。私はそういう意味では、供給区域というものをできるだけ三十七条の四の三でしたか、それに書かれたような、適切かつ確実に供給ができる計画のあるところという方向に狭めるようなこと、しかしそれは都市ガスのほうではもっとやります、現実に三年以内にこれだけ、いまのような五〇%でなく、この地域には八〇%やりますという積極性があって、住民の期待にこたえるなら、それは広げてよろしいけれども、やる意思がなくしてこうとっておる感じがどうも私はしてならないわけですが、その点についての今後の行政上の考え方、この供給区域というものを認可する基準としてのものの考え方、ここをひとつ大臣お答えいただきたいと思います。
○大平国務大臣 仰せのとおりでございまして、あくまでガス供給業者がみずからに課せられた供給義務を果たし得る範囲内に限定するという扱いが正しいと思います。
○堀委員 そこで、いま大臣からそうお答えいただきましたから、私はどちらかといえば、いまの三十七条四項の三に書かれている「その一般ガス事業者の適切かつ確実なガスの供給計画がある場合」という方向に供給計画をできるだけ狭く理解をする形で法律を運用してもらいたいとまず思うのです。 その次に、かなり例外がたくさん書いてあるわけです。第七条の2に「通商産業大臣は、特に必要があると認めるときは、供給区域若しくは供給地点又は前条第二項第四号のガス工作物を区分して前項の規定による指定をすることができる。」こういうふうに書かれているが、一体「特に必要がある」というのはどういう場合ですか。
○本田政府委員 お答えいたします。先ほども御説明申し上げましたように、許可申請をいたしました場合のガス発生設備あるいはホルダー等については、それを指定の期限内に完成しなければいけないということになっておるわけでございます。ところが、明らかに段階的に需要が出るというような場合には、第一期工事、第二期工事というふうに区切ってやることがむしろ設備資金の合理的な使用になるというような趣旨もございますので、第一期は一年まで、第二期は三年目までというふうな指定のしかたをしたい、こういうことでございます。
○堀委員 そうすると、この第七条の二は要するに三年以内のことについて触れただけですね。それではその三ですね。正当な事由があると認めるときは指定した期間を延長することができる、この「正当な事由」というのは何ですか。
○本田政府委員 お答えいたします。やむを得ない場合という意味でございまして、たとえばガス発生設備を輸入する、その到着がおくれるために建設がおくれるというような場合には、これを延長を認めるというようなきわめて例外的な許可でございます。
○堀委員 次に今度は第八条で「一般ガス事業者は、第六条第二項第三号又は第四号の事項を変更しようとするときは、通商産業大臣の許可を受けなければならない。」こうありますね。これは一体どういう場合に変更の許可を認めるのですか。
○本田政府委員 お答えいたします。供給区域の変更あるいはガス工作物の増設といったようなものは変更許可によって処理するということになっております。
○堀委員 それはもうわかっているのですよ。要するに供給区域を変更するときは何を基準に変更を認めるのか。私はどうもこの変更というのは法律に書いてある状況からすると、小さくするのでなくて広げる方向のように書いてありますね。ただでさえこれまで供給区域というのは過大だと私は思っておるものを、またさらに供給区域を広げるということを認めるためには、何か特別の条項がなければおかしいのじゃないかと思っているのです。少なくとも、これまでの法律で考えられておった供給区域が過大だということについては、エネルギー調査会も答申を出しておるのだから、その過大であったものをまた広げるということを通産大臣が認めるというのは、どういうときに認めるのですか。
○本田政府委員 お答えいたします。先生も御承知のとおり、ガス事業会社は現行法の制定以来非常に数がふえております。それは地域的に都市ガス利用の需要がございまして、これを満たすために新しい会社が設立されたという事情でございますが、ガス会社に隣接した地域におきまして、やはり都市ガスの需要が生ずる。そしてそれを新会社で処理するかあるいは従来の会社でこれを延長して供給するかという事態が生ずるわけでございます。そうした場合に、従来の会社が導管を延長しまして供給するということによるほうが、むしろ小規模ガス会社の発生をとめられるというような事態が現実の事態でございますので、そういう事態とからみまして供給区域の増大の事態も生ずるわけでございます。
○堀委員 いまの考え方は、要するに許可制度だけれども、ある一定の許可を一回出す。五年なり何年かたっと、周辺にどんどん家が建ってくる。そのときは供給区域でない。そうすると、それは新たな事業の許可を申請するのではなくて、その広げる部分だけはいまのこれでいくということですか。一ぺん事業許可をとったら、あとはみなこれだということですか。
○本田政府委員 お答えいたします。同じ企業が供給するという場合には、ことに隣接するような場合には、これでまいることになります。
○堀委員 そこまではわかりました。 そうすると今度は、あなた方は供給計画を出させることになりましたね。導管布設計画、年次別地域別発生設備等の設置計画、需給計画、原料計画、資金計画、こういうようなガスの供給計画を毎年当該年度の始まる前に出す、こういうことになってきたわけですね。私はどうもちょっとよくわからないのは、片方では事業許可をするときに、三年以内ときめてあるわけですからね。きわめて狭いものを最初は許可しただろうと思うのですね。そうしてその後もいまのようなことで変更をして、変更をしたら、その変更をしたところからまた次は三年以内なんですか。そこは今度はどうなるんですか。
○本田政府委員 変更許可を申請した部分につきまして三年以内に完成する義務がございます。
○堀委員 そうすると、このガス供給計画といまの変更その他これとの関係は一体どうなるのですか。ガス供給計画というのは供給区域内のものを出しているわけでしょう。そうすると、毎年当該年度の開始前にいろいろなものを出す、こういうのだけれども、大体は全部が三年以内のことなんでしょうね。それは違うのですか。
○本田政府委員 供給計画につきましては、通商産業大臣の定める期間ということになっております。それは、その計画の確実な立案ができるかどうかということともからみますので、道路計画その他開発計画がかなり長期間で明白にできるという地域と、そうでない地域もございますので、われわれとしては原則として三年、それからそういう計画の確かさを持ってできるようなところは五年程度で計画の提出を求めようというふうに考えております。
○堀委員 そう言っていながら、もう一ぺん戻るのですが、この需要家数と供給区域内の世帯数の乖離があるというのはどういうことですか。どうも私はここはよくわからない。
○本田政府委員 お答えいたします。先生のおっしゃるように、全戸数に供給すべき義務を負っておるから、当然その全数が需要家戸数であるというふうに考えるのが理論的であろうと存じますけれども、需要の実態は、必ずしも全部が都市ガス地域におきましても都市ガスを利用せずに他の燃料を利用するという事態がございます。したがって、そうした事情を調査しあるいは推定いたしまして、その需要戸数をきめまして、それをいかに実現するかということで供給計画を出しておるのが現実でございます。
○堀委員 そうすると、あなたのほうの資料の都市ガス需要家数というのは、これは実際に供給してある数字ではないわけですか。
○本田政府委員 お答えいたします。世帯戸数のほうはその地域の全世帯戸数でございまして、需要家数のほうは供給を受ける需要家、ガスを利用する戸数でございます。
○堀委員 そうすると、この表の中にもう一つ要るわけですね。都市ガス需要家数と需要希望世帯数と供給区域内全世帯数、こういうふうにならなければこれはよくわからぬわけですね。この場合にどれでもいいです。昭和四十二年でもいいけれども、都市ガス需要家数八百十七万二千世帯はいいんだが、需要希望世帯数は幾らなんですか。
○本田政府委員 先生のおっしゃるようなことで供給計画がきまるのが現実だということでございますが、いま明確な数字は手元に持っておりません。
○堀委員 手元にないということは、あるのですか。あるかないか、先に答えてください。
○本田政府委員 現実の調査をしてこの数字だという数字は持っておりませんで、推定をいたしておるということでございますが、そういう数字で判断をいたしております。
○堀委員 そのいまのあなたのほうの推定の数字を言ってください。
○本田政府委員 差し引き計算をしなければいけませんので、後ほど御説明させていただきたいと思います。
○堀委員 その推定の基礎は何か、ちょっと先に言ってください。あなた方推定した数が出ているのだから、数だから、要するに、供給地域内における世帯数とかあるいは現在の需要家数か何かが方程式なりルールになって数を出さなければならないのだから、一体どういうルールであなた方のほうの需要希望家数を推定したのか、推定の根拠を明らかにしてください。
○本田政府委員 地域別にアンケート調査を行なったり、あるいは都市計画による住宅の増加数、あるいは近隣都市におけるガスの増加状況、あるいは自分の供給区域内のガスの増加状況等から需要戸数を推定しておるという数字でございます。
○堀委員 地域別のアンケート調査を資料として出していただけますね。どことどことどこと、どのくらい地域別アンケート調査をやっていますか。
○本田政府委員 サンプルとしてなら御提出できます。
○堀委員 それはどういう意味ですか、サンプルとしてならというのは。地域的アンケート調査なんていうものの調査表を持ってこいというのじゃないのです。どことどことどこと、どういう地域にどういう世帯数を対象にして、何世帯があるところで一体幾らのカバレージで、どういう調査方法で、何を、いつやったかということなら、何もサンプルでなくても、やったものを出してきてもいいじゃないですか。毎年やっているのですか。どういう調査をしているのですか。どうもいまの答弁の様子を見ていると、きわめてここが不正確のような気がするのです。
○本田政府委員 ただいまの御説明、若干訂正させていただきます。事業の新設の場合に、その地域のアンケート調査をやっているということでございますので、従来の供給地域においてアンケート調査をやっているというのは取り消させていただきます。
○堀委員 そうすると、ともかくガス会社ができて何十年もたっているわけだから、一番最初にやっただけで問題は解決しない。さっきのお話のように供給区域はだんだんと広がってきておる。広げた部分についてのアンケート調査も何にもないということでは問題があります。 大臣にお伺いしますが、今度こういう新しい法律が改正になりますから、この際、エネルギー調査会の希望もありますから、ひとつ全供給地域について、そのサンプルのあり方は、非常に広範なところならそれは千分の一でもけっこうですが、その地域地域においてカバレージは考えていただいていいと思いますけれども少なくとも現状で供給地域内における需要希望世帯数を一回正確に把握をしていただいて、その正確な把握のもとに供給区域を再検討をしてもらいたい、こう思うのですが、大臣いかがでしょうか。
○大平国務大臣 そういう手配をしてみます。
○堀委員 要するに、この中には削減計画なりいろいろなものが出ていまして、あなた方も適当でないと思えば減らしたいということを法律に書いておるわけですから、私は、この問題の中でいま一番肝心なのは、要するに、能力に応じて法律の定めるところを確実に行ない得るような供給区域をきめることがこのガス事業法の中の非常に重要な一本の柱だと思っております。これがきまらなければあとのものは何も前に進まないから、それをやるためには多少費用がかかるけれども、ガス会社に負担させていいから、きちっと調査していまのようなあいまいな普及率なんて出していることはナンセンスですよ。要するに、充足率を出さなければ意味がない。需要希望世帯に対して実際の供給世帯は幾らだという、そういう充足率によって供給区域のあり方がはたして適切であったかどうかということは三年たってみればきちっとトレースできるわけですから、それをずっとやっていって、問題のあるところはどんどんそれを削減をして、能力の範囲のところにきちんとすることなくしては、簡易ガス事業と一般ガス事業の調整は簡単にいかないと思いますので、その点を十分ひとつきちんとしていただきたいと思います。 その次の問題として私がちょっと心配しておりますことは、ある供給区域内に都市ガス業者が簡易ガス事業をやる。そうしてそれは三年以内に導管でつなぐということで簡易ガス事業をやる。大都市の大規模企業ならそう言った以上やります。しかし、これまでも議論がありましたけれども、この都市ガスといえどもたいへん小さな都市ガスが最近だいぶふえております。私は経理の状態を見ましてそう思いますけれども、経営状況推移という資料を見ますと、昭和四十年に有配が七十七、四十二年に有配が九十になって、無配が六十五から六十に減っていますから、傾向としてはややいい方向にあると思いますけれども、新しく都市ガスを始めたところは、相当最初の設備投資もありますから、長期的に見なければなかなかペイしにくいのではないか、同時に、それが相当な広がりに達しないとやはりガス事業は必ずしもペイしにくいのではないか。ですから、小さな企業で新たにスタートしたもの、千戸とか千五百戸程度でスタートしたものは、場合によっては、そういう法律ができると、簡易ガス事業でやったほうが安くついて、要するに、本業の負担が非常に簡単になる。だから、できるだけ供給区域内にあっちにもこっちにも簡易ガス事業をやる。それだけ簡易ガス事業をやると、次に出てくる問題は地域との関係ですけれども、実は簡易ガス事業をやることによって、いまの需要希望世帯が充足世帯にかわってきますから、その需要に見合うだけ今度はこちらの本業のガス発生設備を強化するということで投資上困難が起こってくる。そのためになかなかっなげないという問題が起きて、都市ガスが供給区域内において簡易ガス事業をやって、「みなす」一般事業だけれども、それをやって、実際には経営上の問題からつなげないということになるおそれが非常にあると思う。ところが、その場合には皆さんのほうは勧告もできるし、それから十四条によって事業の許可取り消しもできるのだ、こういうことですが、私は、ガス事業のようなものは、事業の許可の取り消しができると書いてあっても、実際には取り消すことはできないと思うのですが、過去に取り消した例はありますか。
○本田政府委員 御指摘のように事業の性格上なかなかむずかしい問題で、過去には例がございません。
○堀委員 例がないというのは、ここにせっかく書いてあっても使えない法律になっているわけです。だからこの問題については——たとえば大蔵委員会でやっていましてもそうなんですけれども、金融立法なんかでも、免許を取り上げるというんですか、法律に書いてあっても、そんなことは金融機関でできっこない。いま非常に重要なのは、こういう問題よりもファインチューニングによる規制をすることが必要なんじゃないか。できない法律を書いて事業を取り消す——書いたって取り消せないものは実効があがらない。それよりもファインチューニングでいろいろなことを書いて、そうした場合はこうしますよ、こう書いたほうが私は適切じゃないかと考えております。だから私が言いたいことは、要するに三年というかっこうで供給区域がきめられて、それはほかの条項でなしに確実に三年ということだけになっておるところでいまの導管供給が簡易ガス事業としてできない場合があると思うのです。いま私が説明したような形であるときには当該一般ガス事業者に対しては今後「みなす」ガス事業要するに簡易ガス事業は認めないというような規制をすることのほうが、私はファインチューニングとして生きてくると思うのですよ。こういうふうに取り消すぞという勧告なり改善命令なりいろいろなことがありますよ。しかし勧告できるのならやれるのです。改善命令でできるのならやれるのです。しかし、手を広げ過ぎて、需要戸数が多過ぎて、こっちはこれでもけっこうペイしている、そこへわざわざ導管を引いて新しいガス発生装置をつくるということが中小の場合には非常に問題になることが多いということになれば、もしそういうことをやったものは二度とそういう簡易ガス事業の申請があっても認めない、要するに経営状態をきちんとしてやらない限りはもう二度とそういうことは認めぬという何らかのファインチューニングによる規制をやることのほうが消費者にとっては安心できるのじゃないか。都市ガスが簡易ガス事業をやるから引けるんだと思って簡易ガス事業に入ってみたら、三年たっても五年たっても引けなかったということになるおそれは、私は十分あると思うのです、今度の制度によって。それを担保するためには、しかたがないからそういうところはもうやらさぬぞということによって、ほかの企業に対しても能力の範囲でしかやらさないぞということにしないといけないんじゃないか。私がなぜそういうことを言うかというと、さっきの需要と供給能力のバランスを考えて、要するに供給能力がないものに供給区域を認めるといまのような問題が起きてくるということに関係があるわけです、私が前段からずっとやってきているものと。だから要するに需要希望世帯数というものが簡易ガス事業に出てあげるのですから、実際には導管ができないうちは簡易ガス事業にあげる。しかしそればもう当然供給能力の範囲に入っているものでなければならぬ。いま供給能力がないのにそれ以上のものを簡易ガス事業でやった場合にはつながないという問題が起こる可能性が多いから、法律の定めたようにきちんとやるためには、そこのところをしっかりしておいてもらって、なおかつ、導管供給ができない、発生装置に投資がかかる、導管を引くのに投資がかかるので初めのきめられた時間内にはできないものには、それ以後はそういう簡易ガス事業は認めないというような処置をとることが必要ではないか。全体の関連から見てこう思いますが、大臣どうでしょうか。
○大平国務大臣 たいへん貴重な示唆であると思います。行政運用の上で十分考慮してみたいと思います。
○堀委員 私がいろいろやってきたことは、主としてすべてを消費者利益の上に置いてものを考えたいということです。ですから、消費者利益の阻害されるようなことはあなた方のほうも法律のたてまえ上書いていないわけです。しかし、いまのようなことによって消費者利益が阻害される場合がある。同時にもう一つは、簡易ガス事業と一般都市ガスの場合には供給区域外においてはこれは対等です。だから消費者の選択を自由にさせるためには、私が言うように、できるだけ供給区域を狭くして、能力の範囲内における供給の区域にすることが選択の自由をもたらす一つの条件だと思うわけです。供給区域内になれば、私が言うように、さっきの三十七条の四の三号のように、適切かつ確実に行なえるということになっておれば、そうしてそれがもう予想されたとおりに導管がつくならば、簡易ガス事業にやらせるよりは一般都市ガスにやらしたほうがいいという消費者の選択があるならば、これが当然供給区域内で確実になっていれば、私は都市ガスにやらしてもいいと思う。しかし、できるだけその場合の選択の自由を残させる余地は必要ではないかと思いますので、その点については地方調整協議会か何かで二つのエリアがあって、確実なほうは少なくて確実でないほうが非常に広い、そうしてそこでは簡易ガス事業だけをしめ出す効果だけがあって、要するに住民の利益にならない。都市ガスの供給がうまくいかぬということになるおそれがある地域が広くなればなるほど消費者に不利益になりますからね。その点については十分配慮しながら消費者の利益を守るという線で考えてもらいたいと思いますが、よろしいですか。
○大平国務大臣 十分考慮いたします。
○堀委員 吉國法制局次長が入ってこられましたから……。さっきちょっと議論をしておりましたが、こういうことだったのです。 このガス事業法三十七条のところに実は区切りがきてしまって、三十七条というのはガス主任技術者の解任命令、その次、三章簡易ガス事業、事業の許可は三十七条の二だ、こうなってきておるわけです。この場合にはこの改正はできるだけ最小限度にしたいのだというのが担当部長のことばでした。それは私は事務的にはわかります。しかし新法となって出てくれば非常に問題があると私は思う。三十七条の一項が簡易ガス事業に関することを定めておるのなら問題はないのですけれども、三十七条という本条は実は簡易ガス事業に無関係なことを規定しておる。そうして法律が三十七条の二ということで、そこから簡易ガス事業が始まるということは、国民の側から見て、法律体系としてはまことにどうも奇異な感じがしてならない。だから私は、法律技術の問題はあろうと思いますが、法律というものは、大臣にも伺ったし、あなたに伺ってもそう言われると思うのですが、国民のためにあるのですから、国民が読んで理解しやすいように法律の条文の数を最小限にするというのは、三十七条の二というのを挿入したのだから枝番にしなければならないとは私は思わないのです。ここに三十八条と起こして、三十八条の一項が事業の許可であり、三十八条の二が許可の申請でありということにして順繰りにずらしていって、ただ条文の上を何条を何条にという、こっちに書くところの修正案文は、そのこと自体は手数はかかるかもしれないけれども、新しく法律にできたものを読む者にとってみれば、そのほうがすなおに読みやすい法律になる。特に何条何項何条何項というので、私はこの前もどこかで言ったことがあるのですけれども、われわれは修正文だけでは実は何を修正しているのかさっぱりわからないのです。だから私はもっぱらこの新旧対照表のほうを主体にして読むことにしているのですけれども、そういうような国民に親切な取り扱いを法制局も考えるべきじゃないだろうか。これは私はたまたまここで遭遇したから、これの個別問題ということでなしに、法制局として、今後法律の改正をするときには、でき上がった新しい法律全文を読むときに読みやすい法律の形にするということをもってたてまえとしてもらいたいと思うのですが、吉國法制局次長、どういう見解かお答えいただきたいと思います。
○吉國(一)政府委員 ただいま御指摘をいただきました法令改正の技術の問題でございますが、まことに委員のおっしゃるとおり、法律が改正されましたあとで改正後の法律が一つの体系をなして国民の前に提示されるわけでございますから、その姿においてわかりやすいことはけっこうであろうと存じます。私どもも精神におきましては法律は平易にわかりやすく、かつ法の意図するところを明確に表現すべきだということをモットーといたしまして法令の審査をやっておるつもりでございますが、このいわゆる三十七条の二とか三十七条の三とかいう枝番と申す方式が改正の方式としてございまして、これは何十条あるいは百何十条にもわたりますような法令を改正いたします場合に、その中間に数カ条を挿入しなければならないという場合、たとえば第三十七条の次に数カ条加えるということによって、百数十条にわたる、あるいは数十条にわたるような場合に、その条名を一々変更しなければならないということは、たとえば第五十三条の許可を受けた者がどうこうというようなことで従来国民の間に慣熟しておるような条名さえ変更されることは、かえって法的安定を害するというような考慮から、途中に条文を挿入いたします場合には、第何条の二あるいは第何条の三というような形で入れる、一つの技術でございます。その場合に第三十七条と第三十七条の二との関係は、全く第二条と第三条の関係と同様でございまして、第三十七条の次に新しい一つの条文として起こってくるものが第三十七条の二だという考え方でございますが、その点はいま堀委員御指摘のように、一般にながめたならば、第三十七条の二というのは第三十七条にかかわりのある条文と思われるおそれが十分にあるではないかという御指摘だろうと思います。そういう点もございますので、従来は、本件のような場合にこのような改正をしたこともございますけれども、なお今後注意をいたしまして、改正後の姿が国民にできるだけわかりやすく、見にくくないようにするように努力をいたしてまいりたいと思います。
○堀委員 終わります。
○大久保委員長 近江巳記夫君。
○近江委員 私も与えられた時間があまりございませんので、数点にわたってお伺いしたいと思いす。 まず第一点は、先ほどから堀委員のほうからも質問があったわけでございますが、今回の法改正にあたって、改正後の法律案が非常に読みにくい、こういう質問がございました。確かに見てまいりますと、非常に無理をしておるという感じがするわけであります。一部改正ということになっておりますが、相当な部門にわたって改正が行なわれておる、それを無理してはめ込んでいくというところに、先ほどの非常に読みにくいというような体系になったのではなかろうか、このように思うわけであります。このガス事業の内容自体におきましても、結局簡易ガス事業等も入ってきておりますし、そういう内容的な問題から見てまいりますと、一部改正というよりも全面改正に近いのではないか、このように思うわけであります。したがいまして、今回のこの法案にあたって、一部改正というよりも、むしろ現行法というものを廃案にして、もう一度出し直すべきではなかったか、私自身このように考えておるわけでございますが、これに対してどのようにお考えになっておられますか、まず局長と大臣にお伺いしたいと思います。
○本田政府委員 お答えいたします。ガス事業法の規制につきましては、基本的に変わるということではございませんで、従来の規制をベースといたしまして、不足し、事情の変更に伴って改正を要する部分を変える。それに加えまして簡易ガス事業という新たなる制度を創設するという事態でありましたので、われわれといたしましては、ガス事業法の改正をするという考え方で法案の整理をいたした次第でございます。
○大平国務大臣 いま局長が御答弁申し上げたとおりでございます。
○近江委員 それからガス事業規模の適正化という問題でございますが、都市ガスの事業者というのは、私のもらったデータでは現在二百二十九社、このようになっておりますが、数社を除いてほとんどが中小企業である。従業員の数で見てまいりましても、九人以下が四十五社、全体の約二割を占めておるわけであります。資本金においても、五千万円以下が私企業百五十四社のうちで百九社、それから需要家数においても一千戸未満が十七社、こういうような現状になっておるわけであります。これに加えて新たに簡易ガス事業者が入ることになるわけでありますが、公益事業としての適正な経営規模というのはどのようにお考えになっておられますか、まずこの点を局長にお伺いしたいと思います。
○本田政府委員 お答えいたします。ガス事業は、御承知のとおり特定の地域の消費者に対しましてガスを供給するという形で、地域性のある企業でございます。どうしても地域の制約を受けて行なう企業という意味で、企業のほうの自主的な判断で供給規模をきめ得るという事業と性質を異にしております。したがいまして、与えられた条件の地域に適する供給体制をとるという形で企業の実体が形成されておるという事態でありまして、したがいまして、そうした与えられた条件に合う方式で原料を選び、ガス発生設備を選び、そして企業の規模をきめるという形で現在行なわれております。したがいまして、必ずしも規模が小さいから採算が悪いということでもないというような事態になっておる次第でございまして、したがって適正規模という形の算定がまことに困難だという実態でございます。
○近江委員 その対象に応じてやっていくということはわかるわけでありますが、ただそれだけのことでいいかということなんです。やはりこのように考えておるという、そういうビジョンというものがなければいかぬと思うのです。その辺の柱というものはあるのですか。何かなければいかぬ。
○本田政府委員 御指摘のように、事業の規模あるいは供給需要家数が少ないという場合の事業の経営は、いろいろと困難性が伴うという点がございますので、われわれとしては、できるだけ広域的な供給体制で、大きなガス会社からガスの卸を受けて、そして安定した価格のガスを安定した条件で供給できるというような指導、あるいは地区の隣接したガス会社におきまして、合併によりまして企業の合理化をはかるというようなことを指導してまいっておりますが、今後は供給区域の調整あるいは合併等につきまして勧告の規定を新たに設けることになっております。これによりまして事業の規模としてはできるだけ大きくいたしまして、合理化効果をあげ得るように指導してまいりたいというふうに考えておる次第でございます。
○近江委員 それからこのデータで見ますと、私営企業が百五十四ある、それから公営が七十二とあなたのほうからいただいた資料に出ておるわけであります。公営企業、私企業、この二本の線があるわけでありますが、将来通産省としては、公営、私企業というものの存在についてどのようにお考えになっているのですか。
○本田政府委員 公営企業あるいは私企業が現在あるのは現実でございますが、これはそれぞれの地域の事情とからんで発生してまいっております。しかも私企業におきましては、企業運営につきまして弾力性があるという有利性がございます。これによりまして、消費者に対してできるだけ安定した安いガスを供給するという成果をあげようとして努力いたしておるわけでございます。 また、公営事業におきましては人員の確保あるいは資金の調達の面において有利な面があるということとからみまして、公営事業としての有利性を利用して地域住民に安定したガスの供給をはかるという事態であろうと思います。われわれといたしましては、現在ある公営、私営いずれにおきましても合理化効果をあげて、安定した価格でガス供給を行なえるように指導してまいりたいと考えておる次第でございます。
○近江委員 両方のそうした特徴はいまの御説明でわかったわけでありますが、将来の方向としてどういうふうになっていくのか、その辺のところの考えはまとまっているわけですか。どういう方向に行くのが望ましいか、その点どうですか。
○本田政府委員 お答えいたします。公営、私営を問わず、広域供給体制で、大きな生活圏に共通の供給条件でガスが供給できるという方向に逐次進んでいくべきものだと思いますので、合併あるいは事業の譲渡等によりまして、地域住民に同じガスを同じ条件で安定して送れるという事態に持ってまいりたいと思います。 かような意味で、従来、公営が私営のガス会社に事業を譲り渡して、高かった料金が一割ないし二割下がって供給できる事態もあるわけでございますので、われわれとしては公営、私営を問わす、そういう方向で安定したガス供給を実現してまいりたいと思っておる次第であります。
○近江委員 このガス事業というものは公益性を有しておる、したがって、そうした経営について非常に長期の安定ということが要求されるわけであります。ところが、一般ガス事業においても、約七割以上が資本金五千万円以下のいわゆる中小企業である。ましてや簡易ガス事業に至ってはほとんどが中小企業である。ところで、この供給あるいは保安の確保をはかるためにいろいろな措置を今後考えていかなければならない。そういうことを考えていきますと、都市ガス等においては政府が財投なり開発銀行等の融資を非常にやっておりますが、今後この簡易ガス事業等に対してもそういうような援助ということは考えておるわけですか。
○本田政府委員 お答えいたします。簡易ガス事業につきましても、やはり事業の合理化効果をあげて、安定した経営に基づいてガス供給を行なう必要があります。また簡易ガス事業を実現するために、中小零細企業の協業化、協同化等よりまして簡易ガス事業の設備資金を調達するという意味で、中小企業金融公庫の活用あるいは中小企業振興事業団の活用ということを考慮し、推進すべきものであろうと考えております。
○近江委員 それだったら普通の中小企業対策と何ら変わらぬわけですよ。それは当然中小企業対策の中で捕捉できるわけです。私の言っておるのは、都市ガス一般に対してもっと財投なり開発銀行等の融資、そうした何か特別的な措置ということを考えておるかどうかということを聞いている。一般的なことを聞いているのと違う。
○本田政府委員 お答えいたします。簡易ガス事業につきましては、午前中にも議論がございましたが、電気ガス税について非課税にする、あるいは、今後の問題でございますが、固定資産税についての非課税等について、これを検討してまいる、あるいは登録免許税につきましても、一般ガスの一件当たり三万円に対しまして一件当たり五千円というふうに安く考慮する、あるいは危害防止の設備につきましては、近代化資金の融資対象といたしまして近代化資金の導入をはかるというふうに、簡易ガス事業としても特別の考慮を払うということを考えたいと思っておる次第でございます。
○近江委員 あくまでも公益事業でありますから、私はそうした点の手厚い措置を考えなければならない、このように思うわけです。その点、大臣にもう一度確認しておきたいと思うのです。
○大平国務大臣 仰せのとおり考えております。
○近江委員 それから、これまでガス事故が非常に続発しておるわけでありますが、このガスのそうした工作物の保安あるいは管理等の面においても改善しなければならない問題点が多数あろうかと思うのです。このガスによる災害の発生を今回の改正法によってどのように防止できるかという点が一点です。当然詳細な技術基準というものは政令あるいは省令によってきめられることになろうと思いますが、どういう方向でこの点を決定されるか、これをまずお聞きしたいと思うのです。
○本田政府委員 御指摘のように、技術基準につきましては、従来は保安基準ということで、きわめて概念的な基準内容であったわけでございますが、過去の経験の累積を参考にいたしまして、できるだけ具体的に技術基準として定めてまいりたいと存じております。 そのほか、保安につきましては、自主保安体制であった現行法に対しまして、ガス工作物の工事計画につきましては事前に認可を要することにいたしまして、個々の認可を受けることにいたします。また、使用前に完成検査をいたしまして、安全を確認した上で使用に入る。特定のものについては定期検査を行なうということにいたしたいと思います。 それから、新たに保安規程をガス会社において作成いたしまして、これを通産大臣に届け出る。その内容が必ずしも適切でない場合には変更命令ができるということによりまして、各社が具体的に定める保安規程によりまして保安の確保もはかってまいりたいと考えておる次第でございます。
○近江委員 特に大都市及びその周辺の過密地帯に対するガス事故の防止対策、これは私は非常に大事だと思うのです。この前から続発しておりますね。この点、どういうお考えであるか。さらに、他の工事によるこうした災害発生を防ぐためにどのようにしていくか。いろいろな議論がありましたが、やはり大事なことは、ばらばらな行政の一元化ということが非常に考えなければならない問題であると私は思うのでありますが、この点、どのようにお考えになっていらっしゃるか。具体的に対策を立てておられればお聞きしたいと思います。
○本田政府委員 御指摘のように、大都市の特に導管の環境は悪化しておりますので、これらの維持、保安につきましては特別の注意を要すると存じます。これを確保いたしますために、先ほど御説明いたしました保安規程の作成におきまして、それぞれの実情に応じた具体的な保安確保の規程を作成せしめまして、その内容を確認した上でそれを順守していくということによって実施いたしたいと思います。特に先般の事故で起こりましたように、他工事の場合につきましては、具体的に地域におきましていろいろ問題もございますが、これらにつきましては、保安規程によってきわめて明確に規定を設けるようにいたしたいと考えておる次第でございます。
○近江委員 また、今回新たに法の規制の対象になる簡易ガス事業者に対する保安をいかに確保していくか、こういう問題であります。その点、どのようにお考えになっているか。これが一点。 それからなお、従来から行なっておるこうしたLPGの小規模導管事業者の施設について、この法改正とともにこれらをどのように改善さしていくのか、その辺のところをお伺いしたいと思います。
○本田政府委員 お答えいたします。御指摘のように簡易ガス事業につきましても保安の確保はきわめて重要な事項でございますので、ガス事業のガス発生設備とは異なる点がございますが、簡易な発生設備ではありますが、この簡易な発生設備の保安に必要な規制は十分行ないたいというふうに考えておる次第でございます。
○後藤政府委員 LPガスの関係でございますが、法案にございます五十戸未満の小規模導管供給におきます供給設備の保安規制といたしましては、今般の法改正とも関連いたしまして、石油ガスの販売の方法が政令で定める供給設備——現在案として持っておりますのは、ボンベ小屋と導管を定める予定になっておりますが、その供給設備を用いる販売の一形態としてとらえまして、液化石油ガス法第五条第二項の規定に基づく販売方法の技術上の基準において所要の規制を行なってまいりたいと存じております。
○近江委員 それからこのデータによりますと、非常に事故というものが多いわけです。これは各委員からもいろいろ指摘がされたわけでありますが、ここで今回簡易ガス事業がこの法案の中に盛り込まれておるわけでございますが、保安のことにつきまして、保安啓蒙事業として高圧ガス保安協会というのが設けられておって、過去四十二年度からずっとそれぞれ活動しておられるわけでありますが、いままでどういうような活動をやってきたか、この経過をひとつお聞きしたいと思うのです。
○後藤政府委員 お答えいたします。高圧ガス保安協会は、先生御承知のとおりに、高圧ガス取締法に基づく特殊法人として存在しておるのでございますが、これに対しまして通産省といたしましては、四十二年度の予算額三百六十五万円、四十三年度が六百六十一万円、四十四年度が四百十八万円というような予算をもちまして、もっぱら一般消費者に対します保安を主といたしました啓蒙宣伝の仕事を委託いたしております。その内容といたしましては、テレビスポットの放送費でございますとか、あるいはPR用の映画の購入をしてこれを映写する、あるいは週刊誌等に啓蒙記事を掲載するというような点でございます。
○近江委員 内容はこれはテレビスポット放送とか映画とか、いろいろなことを言っておるわけでございますが、それじゃお聞きしますが、テレビに何回出しましたか。これは予算がわずか三百六十五万とか四百六十一万で何回出せるか、いまの経過をもう少しこまかく報告してください。
○後藤政府委員 お答えをいたします。ただいまのは国の予算額でございまして、それにさらに高圧ガス保安協会がつけ加えた費用をもってやっておるということでございます。 それからテレビスポットの放映でございますが、LPガスの正しい使い方をPRいたしますために、昭和四十二年度以降、十五秒スポットという形で、全国八つのテレビ局を通じまして延べ五十五回の放送をいたしました。またLPガスのメーカーに要請をいたしまして、別途消費者へのPR放送をいたしておるわけであります。
○近江委員 そうしたPR活動をやっておるといったところで、こうした事故の件数というものはこのように相当増加をしてきておるわけです。ここでボンベのそうした一本売りを入れますと大体何軒ぐらいあるのですか、LPの一本売りの業者、そうした小売り店等もずっと入れますと。
○後藤政府委員 お答えをいたします。企業数から申し上げますと、本省所管の販売業者が全国で七十七、その販売所が七百二十二、通産局の所管しておりますのが販売業者が企業数で二百三十八、販売所は九百七十二、都道府県の所管の販売業者数が企業数で四万六千四百三十、その販売所は五万一千七百十二、総計いたしまして企業数が四万六千七百四十五、販売所の総計が五万三千四百六カ所でございます。
○近江委員 販売所等を入れますとそれだけの膨大な数になるわけであります。そこで、確かに大衆啓蒙という点に焦点をしぼっておられると思うのですが、やはり一般の消費者というものは当然販売店から買ったときに注意を受けなければならぬ。その辺の販売店等に対する指導、規制というものはどのようになっておりますか。
○後藤政府委員 お答えいたします。LPG新法によりまして国及び都道府県による販売店の指導といたしましては、まず第一に販売店が許可制になっておるということであります。それから第二番目には販売店に対して立ち入り検査を実施いたしておるという点でございます。第三点は、販売店の保安点検指導を高圧ガス保安協会に委託いたしまして、点検指導をいたしまして、設備の改善、販売方法の改善指導を行なっております。それから販売店の従業員に対する保安講習をいたしております。その他、業界団体への指導でございますとか、特に販売店向けにスライドを作成いたしまして、そして販売店の従業員の保安技術の意識高揚に資しております。 さらにまた、以上のようなことを実施いたしておりますが、特に国、各都道府県及び販売業者による消費者へのPRといたしましては、法律によりまして販売業者に消費者に対する書面の交付義務あるいは消費設備の調査義務、あるいはまた先ほど申し上げましたようにテレビスポットの放映等々のPR関係とも相まちまして、販売業者に対する指導と義務づけと同時に、一般消費者に対するPR等を兼ねて、保安の確保のほうに意を注いでまいった次第でございます。
○近江委員 業者に対する指導あるいは義務づけ、大衆へのPRが完ぺきに行なわれておれば、こんな事故なんかあるわけがないわけですよ。依然としてこういう事故が増加をしてきておる、こういう点については私はこのまま放置できないと思う。ですから、その点についていまいろいろとやってきたことの報告があったわけでありますが、今後さらにこの事故を絶滅させていくためにどのようにお考えになっておられるか、その点をお聞きしたいと思います。
○後藤政府委員 まことに先生の御指摘のとおりでありまして、先ほどお答えいたしましたように、諸般の方法を講じておりますが、依然として事故があとを絶ちませんのはまことに遺憾のきわみに存ずる次第でございます。特に最近の事故のうち、非常に多くのものが消費者の使用上の不注意によるものであるということにかんがみまして、通産省といたしましては、先ほど申し上げましたように、都道府県知事に対して販売業者による書面の交付義務とか、消費設備の調査義務をより一そう確実に順守することと、それから消費者の啓蒙に力を入れるように指示しております。一般消費者向けのPRにつきましては、先ほどお答え申し上げましたような方法もございますが、さらにまた一そう各方面の意見を参酌いたしまして、今後ともいろいろな知恵を働かせまして、この方面の強化に尽くしてまいりたいと考える次第でございます。
○近江委員 それから特にこのLPガスですが、これはにおいがないし、さらに非常に重い、そういう点で非常に発見がおくれる、そしてそれが大事故に結びつく、こういうようになっておるわけでありますが、この点、LPガスににおいをつけたらどうか、そういう声が非常に強いわけです。この点について当局としてどのように考えているか、さらにこの重いガスについてどのようにその対策をとっていくか、その辺のところをお聞きしたいと思うのです。
○後藤政府委員 現在、高圧ガス取締法に基づきまする高圧ガス保安規則第十二条第二十四号並びにLPG新法に基づきまする保安規則第九条第二十二号によりまして、ガスににおいをつける義務を課しております。いま先生御指摘になりましたように、においをつけておるわけでございますが、依然として残念ながら事故があとを絶たない状況でございます。これは一つには、LPガスというものが御指摘のとおり重いという点がございます。一般に拡散をいたしておりますと早くそのにおいに気づく。ところがずっと下部に停滞をいたしておりますと、どうしてもそのにおいの届き方が鈍くなってくるような点もございますので、今後ともこのにおいのつけ方の問題、あるいは色をつける問題等についても十分に研究いたして、事故の絶滅を期したい、かように考えておる次第でございます。
○近江委員 当然事故に関していろいろな対策はお考えになっていると思うのですが、今後とも考えていくという段階では私はないと思うのです。具体的にいま、どのようにすれば強いにおいがつくか、その点の技術的な研究はやっていないのですか。
○後藤政府委員 お答えをいたします。においの点につきましても、一番もとのLPGを生産する段階のメーカーにつきまして、種々の研究を特に命じていたさせております。
○近江委員 それから公益事業局長、あなたは検討していないのですか、その点。もう少し具体的にいろいろやっておるようだったら、ここで発表してもらいたい。
○本田政府委員 都市ガスについてはにおいをつけることになっておりまして、LPGについても現在つけておりますのが実態でございます。
○近江委員 ところが、一般消費者はほとんどにおいを感じないというのです。だから現状ではだめだというのです。その点、ただこれから考えていきますという、そういうここの答弁だけじゃだめなんです。真剣にこういう問題に取っ組んでいくのかどうか、もう一度前向きのそういう答弁をいただきたいと思うのです。
○本田政府委員 都市ガス方式につきましてはにおいをつけておりますけれども、御指摘のような点については、さらに検討いたします。
○近江委員 都市ガス都市ガスとあなたはおっしゃっているが、簡易ガス事業も入るわけなんですから……。そうでしょう。だから私はLPGもいまあなたに聞いているわけです。あなたはLPGのそういう感覚がなければ簡易ガス事業の感覚はできていきませんよ。LPGについてはどうなんですか。局長同士できちっとその点については現段階において真剣に研究をやっているのですか。もう一度……。
○後藤政府委員 お答えをいたします。確かに簡易ガス事業というものが今後この法律の改正案によりまして動いてまいりますと、従来高圧ガス取締法の規制下におきましたものが、簡易事業として、そして都市ガス事業との間の限界が入り乱れてくると申しますか、まざってくるわけであります。公益事業局長と十分に今後内部の連絡を緊密にいたしまして、事故の絶滅、保安の確保の点については十分に御趣旨を体して検討してまいりたいと存じます。
○本田政府委員 御指摘の点、化学工業局長からただいま御答弁申し上げましたけれども、化学工業局長と御連絡をとりまして、実効のあがる付臭の方法を実現いたしたいと考えております。
○近江委員 それから工事に伴うガス事故というものは非常にふえてきておるわけでありますが、その点、前の東京瓦斯の事故のときに私も質問したわけでありますが、共同溝の設置について今後鋭意検討していきたい、こういう前向きの答弁があったわけですが、これはその後検討されましたか。
○本田政府委員 導管防護対策会議の共同溝分科会におきまして五月以来検討を続けておりまして、先般も実施いたしたわけでございますが、近く欧米諸国における共同溝の実施状況、それの技術的な問題を実際的に調査いたしまして、その結論を得た上で採用を考えるようにいたしたいということで、十月に結論を出すことで鋭意検討を進めております。
○近江委員 それから、先ほどからも問題になっておりましたが、都市ガス事業者に対する供給区域の設定及び供給の実態の問題でございますが、私の聞いておる範囲でも、たとえば東京等の状況を聞いてみますと、供給区域内で一軒が引いてもらいたいといっても、そんなものは全然相談にも乗ってもらえない。二千軒くらいたまれば何とかいけるでしょうから、署名をやってもらいたい。ところが毎月負担金というものを何千円か払っていかなければならない、実際には八割、七割とこのように減ってくるわけです。そういうようなことで、その区域に入っておりながらなかなかやってもらえない、こういうのが現状だ、こう聞いております。違っておれば言ってください。大臣が認可すると当然三年以内に引かなければならぬという義務がある。ところが待っておってもなかなか引いてもらえない。この辺について通産省としてどのように考えておるか。あなたも当然もうこの点は認識されておると思いますが、与えられた供給区域の約半分、五五%しかまだ引いてない。ですからこのことについては、このガス事業開始の申請の際における供給区域の設定がずさんであった、あるいは事業者自体の供給義務の怠慢の結果である、このように考えておるわけですが、これは間違ですか。あなたはこの点はどのように考えますか。
○本田政府委員 御指摘のように、ガスの引用を希望しても工事負担金との関係で実現できないという地域があるのはまことに残念でございますが、その理由といたしまして、現行法が制定されまして以来、五カ年計画を三回実施して、普及には努力いたしてはおりますけれども、先ほど堀委員から御質問がありましたように、供給区域設定の際に、当時競合燃料がなかったというような事情もからみまして、非常に広く供給区域を設定したというような事情も一つの原因になっております。われわれといたしましては、第三次計画は終わっておりますが、第四次の新五カ年計画も策定いたしまして、昨年が第一年度でございますが、この実現を通して普及の促進をはかってまいりたいというふうに考えておるわけでございます。供給区域の考え方につきましては、先ほど大臣からも御答弁申し上げましたが、本来の供給区域の性格に合うように検討いたしたいという考え方を基本的に持っておるわけでございます。
○近江委員 もう時間がありませんので、あと一、二点で終わります。 LPGの場合この料金が非常にまちまちであるということについては、これは何回も質問があったわけでありますが、今回のこの改正によってある程度料金等の問題についてもほぼそろった線が出てくるのではないか、われわれはこのように推測しておるわけでありますが、その前に、この料金のきめ方をどのようにしていくか、その合理的な料金の決定の基準というものをお伺いしておきたいと思うのです。
○本田政府委員 これは料金決定の基本的な考え方といたしまして、総括原価に適正な利潤を含めまして、これを需要者で配分するということになります。特に簡易ガス事業の場合は、大体同質の消費態様のものでございますので、大体均一的な料金が設定されるのが通常であろうというふうに思います。
○近江委員 この適正な原価、また適正な利潤というのは何ですか。何をもってこれは適正とするのですか。
○本田政府委員 お答えいたします。適正な原価及び利潤と申しますのは、能率的な経営を行なった際の適正な原価及び利潤という意味でございます。
○近江委員 これ以上また言っても繰り返しにすぎぬと思いますから次へ行きますが、「みなす」一般ガス事業の料金と一般ガス事業との格差をどのように考えていくか。簡単にそうした独占価格というものが形成されるのじゃないか、その辺を私は心配しているわけです。この都市ガスなども、長期安定供給という名のもとに非常にそうした独占価格というか、そういうものを維持してきておるわけでありますが、今回の簡易ガス、これも同様なことになるおそれがないか、このように非常に心配しております。この価格の決定には明確なる基準がなければならぬ、このように思うわけです。この点大臣にこの問題についてお聞きしたいと思うのですが、いかがですか。
○大平国務大臣 簡易ガス事業の場合は地域の客観的な環境がまちまちでございますから、地域ごとに適正な基準を設けて行政をいたしたいと考えます。
○近江委員 それから、先ほど電気ガス税の撤廃の問題についていろいろな質疑が行なわれました。先ほども大蔵省の方は、そんなこと言っておればLPGのほうも税金をかけるぞ、何だか逆に動かすといえばなんですが逆に来ておるような態度であります。けしからぬと私は思う。いまここで討議しておるのに、全くなめておる。そういう点で非常によくないと私は思う。われわれは国民の立場を考えてやっぱり真剣にこの点は言っているわけです。将来そのようなLPGのほうにも課税しようかというような動きがもしも出てきたら私は大問題だと思う。もしもそういうような動きが出てきた場合、通産大臣としては国民のそういう利益を守るために断固戦う意思があるかどうか、まず確かめておきたいと思う。その点どうですか。
○大平国務大臣 皆さんの御支援を得てがんばりたいと思います。
○近江委員 それから、電気ガス税の撤廃についてわれわれとしては機会あるたびに要望しておるわけです。大臣として、今後もわれわれのこうした要望をよく認識していただいて積極的にその撤廃に対して努力されるかどうか、最後にお聞きして終わりたいと思います。
○大平国務大臣 今後とも執拗にがんばるつもりです。
○大久保委員長 中村重光君。
○中村(重)委員 与党の皆さんはずいぶんきょうおそろいになったのだけれども、これからしばらく質問します。同僚各委員から問題点についてそれぞれ指摘されたわけですが、まだ解明されていない点等もありますので、しばらくの間質疑をいたしたいと思います。 まず通産大臣に基本的な考え方についてお尋ねをしてみたいのですが、御承知のとおり都市化現象、エネルギー革命の中でエネルギーの供給体制も多様化しているわけですね。そうした情勢の中において、御承知のとおりに、都市ガスにしても大きな事故が続発しておる。特に導管の事故というものが起こってきたということについては重大な関心を払わなければならないのではなかろうか。いまのように東京都なら東京都にずっと導管を布設をしていくわけですね。その上に交通もふくそういたしております。重量物の運搬というものもある。それから地下鉄が地下を走るわけですね。それが導管に影響をして、先般のような導管が亀裂をして事故が起こってきた。そういったことを考えてみると、いまのような導管による供給、相当延長されたものですね、そういった供給形態というものが望ましいのかどうか。そうではなくて、発生設備というのを、小さい地域ではだめなんですけれども、何かある程度区切った形で発生設備をして、それから供給をしていく、そういった体制を考えなければならないような時期にいま来ているのではなかろうかという感じがいたします。あるいは今回の簡易ガス事業というものを新設をして、都市ガスに「みなす」ガス一般事業という形でそれをやらせるということは、そうした情勢の中において一つの発想ということで考えたのかどうかということなんですけれども、実際は、法律案の内容を見てみましても、同僚委員からそれぞれ質疑をいたしましたが、そういうことではない。ですから、大臣としては、いまのような事故が続発するという条件の中において、いま私が申し上げましたような点について何か構想を持っていらっしゃらないのかどうか、基本的な問題としてひとつお伺いをしてみたいと思います。
○大平国務大臣 都市化現象下における導管、ガス供給のあり方につきまして、事態がこのような姿で進みます場合に、御指摘のような問題は確かにあるわけでございます。これは詰めてみると、結局安全性の問題と経済性の問題をどのように調和させていくかという問題だろうと思います。そこで、今後どのような技術の革新が行なわれてまいりますか、逆賭しがたいものがございますけれども、供給業者といたしましては、できるだけ安価に、しかも安定的に供給をしなければならぬわけでございまするから、そしてたくさんの人口の過密現象があるわけでございますから、いま見られますように、供給設備そのものを大型化していく傾向が顕著に見られますことはやむを得ないことと思いますが、安全性の見地から、それはもう少し配慮の余地があるかどうかという点につきましては、そういう分割された供給施設の供給技術が可能であって、しかもそれがある程度経済性の充足をもたらすというようなものであれば考えられると思うのでございますけれども、現在のような状況のもとにおきましては、いまの供給施設の傾向というものは相当持続すると見なければなりません。そういたしますと、結局導管そのものの布設のやり方、材質の選び方、あなたの言われる重量、耐圧力、そういったものもできるだけ厳密に検証いたしまして、安全性の確保をはかりつつ経済性も生かしていくということに鋭意努力してまいる必要があるのではないかと考えます。
○中村(重)委員 基本的な問題については、もう少し議論をしてみたいと思いますけれども、直接法律案に関係もございませんし、あらためてまた見解をただしてみたいと思いますが、いまひとつ大臣の考え方を伺ってみたいと思うのです。御承知のとおりに、都市ガスは公益事業ということになって、電気と同じように公共性を持って、国の保護のもとに経営をしておる。もちろんそれに基づいて義務も課せられておることになるわけですが、電気は別といたしまして、ガスの場合、地域独占の形態は、このエネルギー革命の中において、先ほど申し上げましたように、供給の形態が多様化してきたという中で大きく変貌したと思うのです。 そこで、このガスの場合に公益事業としてはたして適当なのかどうか。いまの都市ガスだけが公益事業として一つの権利、義務というものがここで与えられている。だがしかし、LPGの導管供給は公益事業ではなかった。規模の大きいものが今回は簡易ガス事業という形において公共事業という形になるわけですが、依然として液化石油ガス法によって運営される小規模導管供給は公益事業ということではないわけですね。規模が大きいか小さいかということによって、公益事業かそうでないのかということになるわけです。ところが、いずれを供給されても消費者にとりましては関係はないわけです。それらいろいろなことを考えてみますと、このガスの場合のいわゆる公共事業といういまの形態というものを再検討しなければならない時期にきたのではないかとすら私は思うのです。ですから、それらの点に対しての大臣の考え方はいかがでしょうか。
○大平国務大臣 公共事業というのではなくて公益事業とわれわれは考えておるわけでございます。不特定多数の受益者をかかえているということの反面、導管布設という範囲は広範にわたりますし、それに相当長期にわたって多量の投資が要るわけでございまして、消費者の選択によって施設を置きかえるというようなことが実際上不自由なものでございますから、性格上どうしても独占的な公益事業的な規制の対象になる性格を持っていると思います。さればこそ今度の簡易ガス供給事業という、より小さな規模におけるものさえ公益事業的な規制をやらなければならないような事情になったわけでございますので、性格としては、中村さんおっしゃるように、全体の流体民生用エネルギーのシェアにおきましてはそんなに過大とは思いませんけれども、供給形態そのものから申しますと、どうしても公益事業的な規制をやらなければならない性格を持っている事業ではなかろうかと思います。
○中村(重)委員 私も公益事業としてはだめなんだと一がいに言うのではないわけです。電気と確かに違う、供給形態が非常に多様化してきたのだから、その点は検討を要するのだ、電気と同じような形でこれを律するというところにはいろいろと問題も出てくるのではないかというように実は考えておるわけです。しかし、確かに電気、ガスというものは国民の生活に重大な関係を持ちますだけに、もちろん保護もしなければならないが、同時に、この事業者としても、その責任というものを持って供給義務を履行していき、消費者の利益を守るという自覚というものがさらに強められてこなければならない、かように思うわけです。そうした面からの政府の指導の責任というものがさらに重要になってきたということをこの際自覚をしていただきたいということもあって実は申し上げたわけであります。 具体的な問題でお尋ねをいたしますが、東京瓦斯の板橋事故の際に共同溝の問題が大きくクローズアップしてきたわけです。先ほど本田局長は、欧米各地を視察をして、そして十月に結論を出したいということで、一応通産省としての考え方はいま明らかにされたわけですが、建設省道路局長お見えでございますから、建設省の立場からこの共同溝の問題に対してどのようにお考えになっておられるか、ガスを共同溝の中に入れるということになってくると、電灯あるいは電話線、そうした面からむしろ安全性を阻害するのではないか、あるいは技術的な面、費用の面等々いろいろ問題もあるやに聞いておるわけですが、その点ひとつ建設省としての考え方をお聞かせいただきたいと思うのです。
○蓑輪政府委員 建設省といたしましては、三十八年に共同溝の整備等に関する特別措置法というのを出しまして、この趣旨は、道路の中にいろいろ公益事業、電気、水道、電電、ガスその他がみんな埋設されておりまして、その埋設が個々に埋設されておるために、非常に道路の掘りかえしが多いということもございまして、こういうものを防止するということの目的もございまして、この法律が制定されたわけでございます。その後、いままで主として公益事業者との話し合いによりまして、東京都内の各路線につきまして共同溝を設置してまいったわけでございます。そのほかも一部ございますが、東京が大部分でございます。現在までに約十六キロくらい設置されております。いまの第五次の道路五カ年計画の昭和四十六年までに、さらに指定区間内では十六キロ程度を整備したいというふうに考えております。それに伴う道路の計画を立てておる次第でございます。 いま御質問のございましたガスを入れることに伴う危険性でございますが、これは一部現在ガスの入っておる共同溝もございます。これにはやはり隔壁を置きまして、ガスの探知器その他を置いております。この点につきましては、今後通産省その他関係の省と協議いたしまして、できるだけ公益事業を入れるような共同溝を今後推進してまいりたいというように考えております。
○中村(重)委員 時間の関係もありますから、法律案の中身について、ざっくばらんにお尋ねしますが、大臣、今回の法律案の改正の目的は何かということです、ねらいは。私は都市ガスの五カ年計画を実施されるということになっておると思うわけですが、その五カ年計画の実施に関連があるのかどうか、同僚委員の質疑の中においても明らかになってまいりましたし、私もこの条文をずっと見てみると、都市ガスが供給義務というのを大体五〇%から五五%くらいしか果たしていない。これは先ほど申し上げましたように、公益事業としての保護は求めるけれども、義務は履行しないということですね。これは数字が明らかに物語っている。そこで「みなす」一般ガス事業という形においてLPガスを都市ガス業者が供給する。もちろんこの五条の許可基準によって、五号あるいは六号によってそれぞれしぼられてはおりますけれども、都市ガス業者の考え方をいろいろ直接間接伺ってみますと、供給区域内においては都市ガスがLPガスを簡易ガス、いわゆる「みなす」一般ガス事業として供給することは当然の権利なのだ、変更許可を受けることによってそいつは自由に優先的にできるのだという考え方を持っておるようです。私はその考え方は問題があると思う。ですから、端的に言わしていただければ、今回のこの改正案の思想として貫いているものは、消費者の利益であるとか、あるいは中小企業者であるところのLPガス、今回は簡易ガスの対象となる業者を含めまして、そうした中小企業の経営の安全性あるいはガス供給体制を強化して取引の適正化と、それから保安の強化をはかっていく、そこに重点が置かれておるのではない。実は私どもが液化石油ガス事業法の審議にあたりまして、規模の大きい導管供給というものは、ガス事業法を改正をして、そうしてガス事業の中でこれを経営をしていくということのほうが、より取引の適正化をはかる上において、あるいは保安の確保をはかる上において好ましいのではないか、そういうことを意見として申し上げ、当時の椎名通産大臣もその線に沿って努力をしたいということで、エネルギー調査会に諮問をし、答申がなされたのです。ところが、今回の改正案の中身は、私どもが期待していたような方向ではない。都市ガス業者に安易に本来の導管供給というものをサボらして、LPGによるところのいわゆる簡易ガスを供給するというようなことであるならば、私どもの期待とは相反する方向に運営をしていこうとしておるのではないかというように感じるわけです。そこでこの際、大臣の考え方を率直にお聞かせ願いたいと思う。
○大平国務大臣 第五十七回国会におきまして本委員会の決議がございましたし、それを受けて審議会のほうで御審議をいただいて改正案をつくった経過は、いま御指摘のとおりでございます。また、それから前後いたしまして、急激にガスの供給の環境が変わり、多様化してまいりましたし、また需要側の器具にもいろいろ進歩もあり、多様化も来たした、こういう環境の変化が顕著に見られたのでございます。そこで、そういう状況に照応いたしまして、中村委員が御指摘のように、消費者の保安という観点から現行の規制の仕組みというものの不備を補わなければならぬという必要が出てまいりましたのでございまして、そういうのが今度の改正案の動因になったわけでございまして、都市ガス業者の怠慢というようなものをジャスティファイして、それに簡易ガス事業までも認めるためにこれをつくったというような趣旨のものではないと私は心得ております。こういう人件費、物価の急激な上昇にかかわりませず、また非常に需要家戸数が急激にふえましたにかかわらず、それからまた都市の過密現象が顕著になってまいりました中におきまして、都市ガス業者がともかくガスの供給というものを安定して、しかも価格を上げずに供給してきたことは十分評価していただきたいと思うのでございまして、都市ガス業者も鋭意努力されたのでございます。ただ何さま需要戸数が多くなった関係で供給シェアが御期待に沿わなかったという点は率直に認めますけれども、それなりに十分努力をされたと思うのでございまして、今度の改正案のねらいとするところは、そういう客観情勢の変化に即して、あくまで需要家の安全と利益を守るために考えたにほかならないのでございまして、都市ガス業者に奉仕しようというものではないと心得ております。
○中村(重)委員 私が申し上げておることは根拠があると思うのですよ。都市ガス業者に対して公益事業としてのいわゆる供給義務、供給しなければならぬというところの責任というものは強く要求されてこなければならぬですね。そういう面はきびしくしていかなければならぬと思うのです。ところが七条を見ましても、事業の開始というものにいたしましても、いままでは一年以上三年ということであった。今度はそれを改正いたしまして、三年をこえ七年以内ということにしてある。ことさら一年以上というものを削ってしまっているのですね。なるほど七年以内ということは、これもまた都市化現象の中において、いわゆるニュータウン計画等長期にわたるものがあるのでございますから、これはある程度期間が必要であるということはわかるのです。しかし、これもことさら七年なんて、ここでゆっくりやってもいいような印象を与えるような改正をするということには問題を感じるのです。 それから同じく七条の二項あるいは三項を見ましても、一項においては七年以内まで延長した。今度の二項ではまたそれを再延長する、こういったことは現行法ではないのですよ。その他八条の場合だって同じようなことが言えると思いますね。ただし書きの面は軽微なものは許可を必要としない、届け出だけでいいのだというようにこれは改めてきているということです。だから供給義務というものを強く要求をして消費者の利益を守っていくという方向にこそあなた方は指導していかなければならないはずなんです。私のいまの指摘に対しましてはそれなりの御答弁はなさるのでしょうけれども、どう考えてみても、ほんとうの公益事業としての都市ガス業者に対してその責任を強く要求をしていくという思想はこの改正案の中には流れていないということです。 その点に対してはお答えがあればあとでやっていただきますが、この都市ガスに対して五カ年計画を省議決定をして、いま進めていらっしゃるわけですが、五カ年計画の中でどの程度の普及率をお考えになっていらっしゃるのか。それから今度簡易ガスを新しい制度としておつくりになるわけですが、この簡易ガスもどの程度の普及をお考えになっておるのか。かりに五カ年ということになってまいりますと、その普及率はどの程度期待をしておられるのか。それらの点に対して、これは専門的な問題でございましょうから、局長からでけっこうでありますから、お答えを願います。
○本田政府委員 お答えいたします。四十七年度に終わる五カ年計画におきまして、普及率は、計画当初におきまして五三・二%のものを六三・六%まで引き上げてまいろうという計画にいたしております。
○中村(重)委員 よく質問を聞いておってくださいね。まず、都市ガスの五カ年計画、省議決定をなすった。そのことに対してのあなた方の普及率と、いま一つは、簡易ガスという新しい制度をおつくりになったのだから、これを五カ年間にどの程度普及するとお考えになっていらっしゃるか。もっと具体的にお尋ねいたしますが、一市町村に対してこの簡易ガスというものがどの程度普及するだろうとお考えになっておられますか。いろいろ試算しておるでしょう。改正をお出しになったのだから、何もそういったような計算をしないでこのような法律案をお出しになるはずはないですね。
○本田政府委員 ここ数年で急速に普及してまいった小規模導管供給方式でございますので、今後ある程度普及するということを想定いたしましたけれども、これを五カ年計画等の形で促進するという形の計画を立てるまでの基礎データもございませんので、今後新しい制度の発足を見た上で検討を加えてまいりたいという考え方で、現在は持っておりません。
○中村(重)委員 都市ガスの五カ年計画、これは五三・一%から六三・六%まで引き上げていくということになっておるんですね。都市ガスの普及というものは、新しい地域の開拓をおやりになるのではなくて、いま現にLPG業者がやっておるところの供給地域に都市ガスが普及をしていくという形になってまいります。いまこの法律の改正案に対してLPGの業者は、自分たちの商権を守ってもらいたいと悲痛な声をあげておるようでありますが、これは私も無理もないように思うのです。だがしかし、私どもはガス事業の公益性ということを考えてみますと、消費者の利益を守るということがやはり土台でなければなりませんから、そうしたLPG業者の言うことを一〇〇%耳に入れてその期待にこたえるというわけにまいらないということになってまいりますけれども、やはり今日まで努力してこられたそうしたLPG業者の商権を守ってやる、あるいはどうしてもこれを転換をしなければならない場合は、その転換対策に対しても適切な保護をしていくということでなければならぬと思います。したがって、都市ガス五カ年計画の普及によって、あるいは簡易ガスという新しい制度をおつくりになったことにおいて、そのことが零細な液化石油ガスを対象として経営していくところのいわゆる俗にいう三トン業者に対してどのような影響を与えることになっていくであろうか。それらの点に対しては十分検討された後にこういった制度をおつくりになったであろうと思いますから、この際ひとつ明らかにしていただきたいと思います。
○本田政府委員 お答えいたします。ガスエネルギーの選択につきましては、基本的には、消費者の選択に基づいて行なわれる。したがいまして五カ年計画におきましても、消費者の要求にこたえて供給するという形でいかざるを得ないという意味で、先ほど堀委員からの御質問にも、需要の動向を推測しつつ五カ年計画をつくるということを申し上げたのでございます。ただその際、御指摘のような事態が生ずることも予想すべきであろうと思います。これらの点につきましては、今回簡易ガス事業の形態が、供給区域内において一般ガス事業者だけに認めるという制度でなくて供給区域内にも認めるということにいたしました。したがいまして、需要の態様の変化に応じて中小企業のLPG販売業者の方々が企業体質をあるいは協業化によって強化して規模を大きくしていく、時代に即した供給体制に進んでいくという形につきましては、担当の局ともよく連絡をとり、育成するように考えねばならぬというふうに考えておる次第でございます。
○中村(重)委員 都市ガスに対して供給義務を履行させるために、五カ年計画という形でこれを推進していこうという姿勢そのものに私は反対するものではないのであります。その姿勢はそれなりによろしいと思うのです。だがしかし、都市ガスに対してそうした計画を推進させる、その犠牲となる者があってもやむを得ないという思想であっはならぬと思います。いまあなたは、供給区域内であったにせよ、LPG業者が自由に経営をすることができるのだ、理論としてはそのとおりであります。だがしかし、現実にはそうはまいりますまい。結局LPG業者が現にボンベ一本売りあるいは小規模導管供給でやっている地域、そうした地域に対して都市ガスが五カ年計画をもってずっと伸びていくということは間違いないのであります。したがって、弱い中小企業者が淘汰されるということは、私は避けられないと思うのであります。先ほど消費者利益だからやむを得ないと私は申しましたが、都市ガスの料金と、LPGの小規模導管供給の料金というものを比較してみますと、地域的にはなるほどアンバランスもございましょう。東京都におきましては東京瓦斯の料金が安いかもしれません。しかし先ほど加藤委員からも指摘いたしましたように、地域によってはLPガスのほうがずっと安いという地域もある。保安の面におきましても、LPGの事故が非常に多いように思いますが、何と申しましても一千四百万の供給、片や都市ガスは八百万でございますから、数が違う。したがって、事故が多いということは、これは避けられないのではないか。比率としては必ずしも高くはない。そうしてみると、LPG業者がいわゆる消費者の利益を守るために大きな役割りを果たしてきたというこの事実を否定することは、私はできないと思うのであります。したがって、都市ガスオンリーということであってはならない。どうしたらそうした中小企業者の経営を安定させることができるのか。都市ガス業者も発展をさせ、そして中小企業者も発展をさせるというような、きめこまかい対策ということをお考えにならなければならないのではなかろうか。だがしかし、私が先ほど申し上げましたように、この改正案に貫かれておるところの思想というものは、どうしても都市ガス中心になっておるというところに抵抗を感ずるのであります。そしていまその普及率はどうなのかということに対しましては、具体的な考え方を持っていないようであります。たとえば六大都市を除きまして全国市町村が三千二百八十でございましょう。これに、一市町村に百できたといたしましても、三十二万八千の簡易ガスが普及することになってまいりましょう。十カ所といたしましても三万二千八百、これらに対して今度は監督行政の面から——現在の通産局というものはいまですら人手不足という形において十分な指導監督ができない。今度は簡易ガスは公益事業という形になってまいりますから、それはそれなりのまた指導監督というものは緻密に行なっていかなければならぬと思いますから、そういった機構の面、陣容の面、あるいは費用の面、それもあわせて十分な検討がなされ、体制が整備されておらなければならないと私は思うのであります。それらの点に対してどのような準備計画を持っておられるのか、お聞かせ願いたいと思います。
○本田政府委員 お答えいたします。御指摘のように、簡易ガス事業という制度を新たに設けますと、五十戸以上でまいりますと一千弱の対象があるわけでございます。今後、従来の趨勢から申しまして、これが増加する傾向にあろうと思います。したがいまして、御指摘のように、これに対する指導監督の事務というものは増加してまいると思いますので、さしあたり来年度といたしましては、三十三名の人員のガス事務への増加を要請いたしたいというふうに考えておる次第でございます。
○中村(重)委員 次にお尋ねをいたしますが、定義のところで、簡易ガスは五十以上ということに下限がなっているのでございますが、この点に対しては、私はいま申し上げましたように、液化石油ガス法の対象として小規模導管供給をやっていく業者は四十九戸までということになるのですね。四十九戸ということになってまいりますと、一団地に対して、一つの発生設備から四十九戸でございますから、採算の面において、はたして採算がとれるだろうか。結局、コストが高くなるということは、それは消費者にはね返ってまいります。それから、簡易ガスは、言うまでもなく、この都市ガス事業の対象になってまいりますと、形としては料金が許可制になってくる。それから、事業そのものもこれは許可になってまいりますから、やはり地域独占的な形になることは避けられないのであります。なるほどLPGの場合におきましても、実態としては導管をずっと供給いたして、ガスの供給をいたしますと、法律的には公益事業ではなくとも、実態的にはやはり地域独占的な実態が伴ってくるということは、これは避けられないと思います。したがいまして、私はLPGの業者が私どもに陳情書を回していただいたのを読んでみまして、二百戸とか三百戸とかいうことを書いておられるようでありますけれども、そういうことは適当でないと思う。弊害があると思う。しかし、簡易ガスの場合におきましては、結局許可制になってまいりますと排他性を持つ。ところがLPGはそうではない、自由にどこでもやれる。要するに自由競争という形態、これは法律的にはそのとおりになるわけであります。そういう競争状態というものは、これはやはり価格の面においてもある程度引き上げることをチェックするという役割りも果たすだろう。今日、都市ガスが十年間その料金の値上げがされておりませんが、それは合理化もありましょう。ですけれども、LPG業者の努力、小規模導管供給の普及といったようなものがある程度これをチェックする役割りを果たしてきたということば避けられないと思うのであります。そうしてみますと、今回の制度改正にいたしましても、LPGの供給というものははたして四十九戸でいいのかどうか。これが四十九戸になりましても百戸になりましても、まあ経費というものはあまり変わらない。そうなってまいりますと、この戸数が少ないということは、それだけコストがはね上がってまいりますから、先ほど申し上げましたように、どうしても料金が上がっていくということになろうかと思うのであります。したがってこの点は私は改めなければならぬと思いますが、各党話し合いの中でこれは修正をするということで一応意見が一致しておりますから、この簡易ガスの下限については申し上げませんが、上限についてはどの程度お考えになっておられるのであろうか。いわゆる一千戸というようなことを聞いておるのでありますが、ほんとうにそうなのかどうか。一千戸ということになってくると、いま都市ガス業者が、一千戸以下の供給はたしか二十六社ぐらいあるわけですね。二十六社ということになってくると、都市ガス業者のいわゆる中小零細業者というものは、簡易ガスよりも、この供給戸数は少ないという形になってくる。そういうことでいいのかどうか、上限はどうなっておるのか。それから、上限を上げるということになってくると、いろいろと不合理な面も出てくるのではなかろうかと思いますが、それらの点に対してはどうお考えになりますか。
○本田政府委員 お答えいたします。御承知のように、今回のガス事業法の改正におきましては、簡易ガス事業につきまして下限の規定は設けるけれども、上限の規定は設けておりません。ただ今回の法改正の前提になりましたガス部会の答申においては、五十戸から千戸程度の間のものを簡易ガス事業とするのが適当であろうという答申を受けております。しかしながら下限は法定を要しますので、下限はきめざるを得ないと思いますが、上限につきましては、今後の技術的な問題その他もございますので、当面きめずにまいろう。ただ運用におきましては、千戸以下というものを簡易ガス事業として当面運用してまいりたいという考え方でおります。
○中村(重)委員 それから附則でもって液化石油ガス事業法の二条三項が改正されておるのでありますが、御承知のとおり「現に引き渡し」という形態というものが実はあったわけであります。今回の改正においてその点がどう改められるのか、お聞かせを願いたいと思います。
○本田政府委員 お答えいたします。従来、高圧ガス取締法の適用を受けておりました一般消費者等に対するLPガス小規模導管供給事業のうちで、一般の需要に応ずるものであって、一の団地内における供給地点の数が五十以上のものを簡易ガス事業としてガス事業法で規制いたしまして、供給地点の数が五十未満のものはLPガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律により規制することといたしますために、御指摘のとおり同法の二条三項を今回附則で改正いたしております。この結果、LPガス販売事業というのは、従来からありました二つの形態、すなわち液化石油ガスであって容器に充てんされているものを一般消費者等に販売する事業、それと液化ガスであって容器に充てんされているものを一般消費者等に現に引き渡し、その消費された液化石油ガスのみについて代金を受領する販売をする事業に加えまして、新たに今回、液化ガス事業であって容器に充てんされたものから気化したガスを導管により一般消費者等に販売する事業であって、一の団地内における供給地点の数が五十未満のものが該当するということになる原案を御提出しておるわけでございます。この改正法におきましては、これら三つの形態の事業を表現するにあたりまして、液化石油ガスを一般消費者等に販売する事業から、ガス事業とガス事業法の第二十三条の二の許可を受けて行なう事業を除くものを液化石油ガス販売事業という法律表現を用いたものでございます。したがいまして御質問の、液化石油ガスであって容器に充てんされているものを一般消費者等に現に引き渡し、その消費された液化石油ガスのみについて代金を受領する事業というのは、従来どおり液化石油ガス販売事業といたしまして、LPガス法により規制されるものでございます。これらの解釈につきましては、改正法につきまして、逐条解釈等において明確に解説いたしたいと思いますし、今後のガス事業法の運用におきまして基準となりますので、通省産業局等に対しましては解釈通牒を出すことにいたしたいと考えております。
○中村(重)委員 それでは、それは公益事業局長並びに化学工業局長の連名かで通牒をお出しになりますね。
○本田政府委員 御指摘のとおりにするつもりでおります。
○中村(重)委員 次にお尋ねをしたいのは、これから一般ガス事業ということになるわけですが、兼業禁止の条項があるのですが、二十九年のこの法律案の審議の際に附帯決議が実はつけてあるわけです。ガス事業者のガス事業以外の事業の兼業の場合、監査をしなければならない。それから兼業する場合に中小企業を圧迫してはいけない。その他の附帯決議がつけられてあるわけですが、この兼業に対する監査はどうなっているか。具体的に中小企業の圧迫という形があらわれていないのかどうか。実は私、この兼業の問題について関心を持っておりますのは、五条の許可基準の場合におきましても、この後問題が起こってくるのではないかという感じがいたすわけであります。五条の許可基準の六号に「特定ガス発生設備に係るものにあっては、その供給地点につき、特定ガス発生設備に代えて、これ以外のガス工作物によりガスの供給を行なうべき確実な計画を有するものであること。」とあるのであります。ところが、すみやかにこれを接続をするという形でやりますが、なかなかこれをやらない。あなたのほうからは勧告なんかをおやりになる、あるいは改善命令等もお出しになるかもしれない。しかしなかなかこれを接続しない。そこで子会社とか下請とかにこれをやらせる。あるいは都市ガスの場合におきましては、きょう同僚議員からそれぞれ指摘せられましたように消費税の対象になる。ところがLPGの場合は課税の対象にならないですね。これを接続じたために、一般ガスを供給すると、いままで取られなかった税金を取られることになる。これは高くなったらたいへんだというので、今度はいわば消費者のほうが接続することをやめてくれといったようなことを、言うのか言わせるのか知らないが、そういったようなことだって起こらないとは言えない。これらのことも兼業禁止の問題との関連等もあるわけですが、そういういわゆる脱法行為というものは許されてはならないと私は思う。私が具体的に調査をいたしておるところによりますと、まだまだ中小企業が圧迫されておる。都市ガス業者の下請業者というものは、これは同じいわゆる都市ガス業者であるとして、公益性を持つ業者であるというので、官庁等の入札なんかの際は、何というか非常に重視される、非常に大切にされる。ところが一般の中小企業者は非常に信用度合いを低く見られる、差別扱いをされるというような具体的な事例も、実は私の調査によると明らかになっておるのでありますが、あなたのほうではこのような中小企業の圧迫の実態というものをどのように把握をしていらっしゃるのか、お聞きかせを願いたいと思います。
○本田政府委員 お答えいたします。兼業につきましては通産大臣の許可を受けなければならないということになっております。通産大臣は、許可にあたりましては、ガス事業の適確な遂行に支障を及ぼすおそれがないと認めるときでなければ許可をしてはならないということで、ガス事業との関連があるものに限るという運用になっております。これによりまして、先ほども御指摘のように五条六号の運用の場合につきましては、堀委員からも御指摘がありましたが、導管との連結義務を怠りまして簡易ガス事業のままで供給するというような体制を認めるわけにはまいらぬと存じます。したがって通産大臣の勧告あるいは業務方法の改善命令等によりまして、これを改善させるつもりでおりますが、先ほど大臣からお答えいたしましたように、掘委員提案のような方法も考えて、そうした運用にならないようにいたしたいと思います。 それから中小企業に対する圧迫にならないようにということで、二十九年に決議をいただいております。われわれとしては、そういうことのないように指導いたしておるつもりでございますが、具体的な事例といたしましては、まだ手元で確認いたしておりませんので、よく調査いたしたいと存じます。
○中村(重)委員 先ほど堀委員からも指摘をしたところですが、六号によって、「みなす」一般ガス事業で早く接続するからというので、これをあなたのほうでお認めになる、ところがやらない、そういう場合は、堀委員は自今一切これを認めないようにしたらどうかということを言ったわけですね。そこで私は、この十四条の事業の許可の取り消し、この条項を発動をして、そういった不心得な、あるいは脱法行為をするような場合、これの取り消しをやるということをやってもいいのではないかと思うのですが、この点、この十四条の事業の許可の取り消しということには結びつかないという解釈でございましょうか。
○本田政府委員 先ほどの質疑におきまして堀委員から御指摘がございましたように、御指摘の条項の運用につきましては、現実の問題としていろいろ問題があろうかと思いますが、これは伝家の宝刀としての効果を期待すべきものであろうと存じます。したがいまして、それまでの段階において勧告あるいは業務方法の改善命令、あるいは堀委員の提案されるような方法等もあるということによりまして連結義務を実現していくというふうに指導してまいるべきではないかと思っております。
○中村(重)委員 的確に答えてください。十四条の事業の許可の取り消し、これを適用することはできないのかと尋ねています。
○本田政府委員 法律の規定で事業の取り消しができるということになっておるわけでございますから、これの運用は法律的には可能でございます。 先ほど質疑を通じて指摘された問題は、現実にそれを運用したことがあるかという御指摘でございました。それは、ございませんということでございます。
○中村(重)委員 それでわかりました。 だから、善意の場合はいたしかたないといたしましても、ほんとうにこれを悪用していこうというような場合は、びしびしやっていただきたい。それがほんとうに消費者の利益を守る道だと思うのです。き然たる態度をおとりにならなければ、いままでどんなことをやっても一回だって取り消し処分の条項を適用したことがないといったようなことではどうにもならない。ひとつ決意も新たにやっていただきたい。 次にこの料金の点ですけれども、「みなす」ガス一般事業で接続をいたしますと、接続をする前ですが、都市ガス業者が簡易ガス事業をやる場合の料金と都市ガスの料金というのは同じになりますか、差がつきますか。
○本田政府委員 お答えいたします。必ずしも同一の料金で実施されるとは限らないというのが現実であろうと思います。
○中村(重)委員 もう少しその点は具体的に説明してください。
○本田政府委員 「みなす」一般ガス事業としての総括原価に基づいて算定する料金というもので実施することがあり得ますので、都市ガスの料金のまま「みなす」一般ガス事業に適用することに限っておるとば言えないと存ずる次第でございます。
○中村(重)委員 そうすると、簡易ガス事業の料金はどういう形でおきめになりますか。
○本田政府委員 お答えいたします。当該ガス会社、一般ガス事業者の「みなす」一般ガス事業の事業部門におきまして、その部門としての料金計算に基づいて料金を算定するということになろうと存じます。
○中村(重)委員 次に、化学工業局長にお尋ねをいたしますが、LPGの事故でいつも感じることですし、またこの液化石油ガス法の制定の際に政令をおつくりになりましたね。その際に、私どもはあなたのほうに注文をしたことがあるのです。 〔委員長退席、武藤(嘉)委員長代理着席〕 それは、どうしても事故を防止するということについては品質が良質なものというか、やはりそれが事故を多発するか、あるいは事故を防止するかということに重大な関係があるわけです。そういったような場合に、いまは充てん工場だけが品質の表示をやることになっておりますね。それではいけないのであって、生産輸入業者にそこに分析表を表示させなければいけないのだということを言ってきたのだ。そうせぬと充てん場だけで分析をやりましても、もとがいいものを出してもらわなければならぬ。肝心なところが抜けておるように私は感じるのです。それからカロリーの検査の問題にいたしましても、都市ガスの場合も同じでありますけれども、カロリーの検査は科学的にはなかなかできないと言っておる。かといって、この色は青いとか赤いとか、目で見てカロリー検査をするというようないまの実態ではどうにもならないのではなかろうか。だから熱量等の測定義務というのもあるのでありますが、これは加藤委員からも指摘されたところですけれども、あなた方のほうはこれらの点に対してもう少し研究をする、そうして適切な運営をしていく必要があるのではないか。これら具体的な問題についてそれぞれひとつ考え方を明らかにしておいていただきたいと思います。
○後藤政府委員 確かに先生御指摘の問題点はあるかと存じます。ただ、現実におきまして、販売業者はいろいろなメーカーから一番もとの生産されたガスを購入いたしまして、これを混合いたしまして、そうして自分のものとして販売をいたすわけでございます。したがいまして、品質の問題並びにカロリー等の問題におきましても、メーカーの段階において直ちに消費者につながっておる表示をされるということは、非常にむずかしい問題点があるかと存じますが、御趣旨に沿いまして今後とも研究をしていきたい、かように考える次第でございます。
○本田政府委員 熱量測定義務は、ガス事業にかけているわけでございますが、これにつきましては、JISの方式による、ユンケルス方式による熱量算定方式によりまして記録せしめるというつもりで考えております。
○中村(重)委員 はっきり答えてください。生産輸入業者に分析を表示させるかどうかということです。いまのように充てん場だけではだめなんだ。明確にしてください。
○後藤政府委員 お答えいたします。生産輸入業者に関しまして御趣旨に沿って今後検討を続けていきたいと存じます。前向きの線で処理いたしたいと思います。
○中村(重)委員 一年前もいまも同じような答弁をされてはだめなんです。前向きで検討するといつも質問のときにはお答えになる。何年後に実現をなさるのですか。 大臣、いまお答えのとおりですから、反対ではないようであります。当然やらなければならぬ。大臣がお考えになりましても、充てん場で分析をつけて表示をして、肝心の生産輸入のメーカー段階で品質の表示をしないというのはおかしいでしょう。それが一番肝心なことだ。それが抜けておる。それは両局長ともいまのようなお答えがあったわけですけれども、明確にさせなければならぬと思いますが、この際大臣から考え方を明らかにしておいていただきたいのです。
○大平国務大臣 いま即座にというわけにまいりませんけれども、あなたの言われる方向でとくとひとつ検討させていただきます。
○中村(重)委員 まず、十分慎重なことは非常に大事なことかもしれぬけれども、大臣が局長よりもうしろ向きの答弁ではちょっと困るのです。
○大平国務大臣 前向きです。
○中村(重)委員 前向きですね。 そこでエタン、エチレン、ブタン等の雑ガスが八%以内というのを五%以内にする、このことについても私はお尋ねをしたことがある。ところが、これをメーカーにやらせると、一社五千万円程度で脱硫装置ができる。ところがこれをメーカーにやらさないために一般の充てん工場、いわゆる中小企業者にこれをやらせる、このくらいむだな投資というものはあり得ないと私は思う。わずか三つの工場にやらせたら末端の事業者にやらせる必要はないのです。末端の事業者にやらせるということは、これは当然生産コストが上がるわけですから、消費者に料金という形ではね返ってくるでしょう。どうしてこれを実行しないのですか。やりますか、今度は。
○後藤政府委員 お答えいたします。御質問の御趣旨のように従来とも指導いたしてまいりました。現在エタン、エチレン等のハイプレッシャーがその機能を持っていないメーカーは約二社ほど残っておりますが、今後とも強力に推進いたしまして御趣旨に沿いたいと存じます。
○中村(重)委員 明快にお答えになったから、今度は直ちに実行していただきたい。 次に、固定資産税の問題についてお尋ねをいたしますが、同僚委員からもこの点に対してはお尋ねをしておるところですけれども、この改正案によりますと、都市ガス事業の場合だけ固定資産税の減免の対象としておる。そこで簡易ガス事業を対象としていないですけれども、この点に対しては簡易ガス業者も中小企業でございますから、当然のこととしてこの対象としなければならないというような意向であるやにも伺っておるのでありますが、この際これを明らにしていただきたいということが一点。 いま一つは、液化石油ガス法の対象となるところのLPG業者のいわゆる小規模導管供給発生設備は同じであります。供給形態も全く同じであります。規模が大きいか小さいかという違い、それだけでございますから、当然私は簡易ガス並びに液化石油ガス事業法の対象となるところの小規模導管供給もこの固定資産税の減税の対象としなければならないと思います。この点に対して自治省からもお見えでございましょうから、この際通産省、自治省、両省からそれぞれお答えを願いたいと思います。
○本田政府委員 お答えいたします。本年度の税こ正におきまして、簡易ガス事業の固定資産につきまして、この軽減につきましては対象となる工作物の額が小さかったこと、それから一般ガス事業に課されておる電気ガス税を簡易ガス事業については非課税にするという事情がありまして、本年度は適用しないという形になっております。しかしながら、簡易ガス事業が、御指摘のように国民生活に必需のガスを供給する、しかも公益性の高い事業であるというところから、来年度以降におきましては、その工作物につきましては固定資産税の軽減措置を講ずるよう税制調査会等に、あるいは関係省に強く要望をしたいというふうに考えておる次第でございます。なお一般ガス事業者の行なう「みなす」一般ガス事業の用に供するガス工作物については、今年度は簡易ガス事業と同様の扱いをするということにいたして、両方の均衡は失わないように暫定的にいたしたいと考えております。
○降矢政府委員 お答え申し上げます。簡易ガス事業につきましては、ただいま通産当局から説明がございましたような方向で、来年度の税制改正の一環として検討してまいりたい、こう思っております。なお、簡易ガス事業でない小規模のものにつきましては、事業規制等につきましても、ガス事業法の適用を受ける簡易ガス事業と若干の相違がございます。したがって、これにつきましては、現行の税体系の中でどういうふうになじむのかということをもう少し慎重に検討してまいりたい、こう思っております。
○中村(重)委員 片やガス事業法の対象になり、片や液化石油ガス法という法律の対象が違います。したがいましていま検討しようということをお答えになったんだろうと思います。しかし全くこれは形態は同じであります。中小企業にこそ私は手厚い措置が講じられなければならぬと思います。形式にとらわれて実体を見失うというような行政は私は正しい行政ではないと思う。したがって前向きで検討していただきたい。そして私がいま申し上げたように、いずれの場合もこれは固定資産税の減免の対象にしていただきたいということを強く要請をしておきたいと思います。 次に保安の面と関係がありますから、工事計画及び検査の問題についてお尋ねをいたしますが、現行法では、この導管の工事というのが実は条項として明らかにあげられておるのであります。ところが今回の改正法によりましては、工事計画ということに改められて、そしていわゆるガス工作物の中にこの導管は含まっておるのだ、こう私は理解をいたしておるのでありますが、それであるといたしましても、板橋のガス爆発、これが導管の亀裂から生じたというこの事実から、あなたがお考えになる場合、その名称が導管工事からガス工作物の工事という形に変わるということについては、私は別に異論を唱えようとは思いません。 〔武藤(嘉)委員長代理退席、委員長着席〕 ですけれども中身が問題なのであります。中身は、お読みになればおわかりのように、導管の工事は工事方法を定めて通商産業大臣の認可を受けなければならない、あるいは二項に、「導管の工事をするには、同項の認可を受けた方法に従わなければならない。」あるいは三項には、ガス事業者が導管工事の認可を受けた方法に従わないで導管工事をしているときは、同項の認可を受けた方法に従って導管工事をするように命ずることができる、あるいは現行法三十一条には「通商産業省令で定める導管の工事をしようとするときは、その工事の開始の日の十五日前までに、その旨を通商産業大臣に届け出なければならない。」きわめて明快であります。私は導管の問題は非常に重要であると思う。導管の耐久年限はどの程度にお考えになっておるのか、この際これも関連をしてお答え願いたいと思うのですが、聞くところによりますと八十年もたった導管がそのまま使われておる、放置されておるということにも聞くのであります。私は導管の亀裂に基づくところの爆発事故ということを考えてみますときに、今回の改正法におきましては現行よりもっときびしい規制というものがなされなければならぬと思います。しかし、この工作物を工事計画の二十七条からずっと見てみますと、少なくとも現行法の三十あるいは三十一条ほど明確ではないということであります。私も読んで、あなたがお答えを願ってけっこうでありますが、どうしてもう少しこの点をきびしくなされなかったのか、お聞かせ願いたいと思います。
○本田政府委員 現行法におきまして、導管の工事方法について特に明確な規定を置きまして、その他のものについてガス工作物ということで特別に特例的な規定になっておらないのは、工事が、原料が石炭でありまして、ガス炉によりまして石炭ガスを発生して導管によって供給するという形の中で、保安上きわめて必要であったものが導管であったというところから、導管について特に明確な規定を置こうとしたわけでございます。ところが、原料が石炭から石油に移りまして、ガス発生設備が大型化し高圧化するということで、ガス発生設備自身につきましても保安の規制を強化する必要が生じたということとからみまして、ガス工作物全体としまして保安の強化を必要とするということにいたしたわけでございまして、そこで工事計画の認可あるいは届け出、使用前検査、定期検査ということによりまして保安を確保しようということにいたしたわけでございます。御指摘の導管につきましては特に必要なのでございますが、過去の保安の体験も蓄積いたしておりますので、前には維持基準としておりましたが、技術基準としてこれは明確に規定するということによりまして、御指摘のような点は保安の確保の成果をあげてまいりたいというふうに考えておる次第でございます。
○中村(重)委員 いまのお答えのように、全般的な形で保安を強化していくということはけっこうなんです。しかし、石炭から石油に変わったにいたしましても、導管によってガスを供給するということは変わりはないわけですね。ですから、導管の工事ということは、今回の板橋事故の経験ということから考えてみましても、やはりきびしい規制というものがなされなければならないのじゃないでしょうか。少なくともこの導管に関すろ限り、この改正法では「工作物」ということになりましたから「導管」というような文字は消えたのだと思うのでありますけれども、その導管の工事の部分が現行法よりもゆるやかになったということだけは、この改正法の中では言えると私は思うのであります。少なくとも現行法のようなきびしい規制はないのであります。だから、板橋事故等の経験というものをなぜに生かそうとされないのかということを私は指摘をしておるのです。あの板橋事故が起こった、確かにその面から、工事の規制についても、あるいは監督、指導の面においても徹底した保安体制を確保してやろうとしておるのだということが、この中で私はくみ取られなければならぬと思うのですね。そういうことがないということです。
○本田政府委員 お答えいたします。御質問におきましては、導管の工事方法についての監督方法が弱くなったというふうに御指摘でございますが、決してそういう意図でやっておりませんで、個々の導管工事につきまして工事計画の認可をせしめる、これに対して工事検査を行なうという形で、個々別に行なうということによって、従来のような画一的な方法の認可をいたしまして、それによってやるということではなく、個々に確実に保安を確保していくという形で保安の成果をあげたいということでございますので、われわれの考え方といたしましては強化したと考えておる次第でございますので、御理解いただきたいと思います。
○中村(重)委員 あなたの意欲はわかるのですよ。まさかあなたが、ああいった大きな事故が起こったのに、指導、監督の体制を弱めていこう、工事を適当にやらせようなどという考え方を持っているとは毛頭私は考えていないけれども、あなたは個々にやるとおっしゃったのです。いろいろな方法でおやりになるのだろうと思う。しかし、少なくとも現行法とこの改正法とを見てみます場合において、現行法ほどきびしくないということです。そこを問題にしておるわけです。時間の関係もございますから、あなたの意欲というものを私は尊重いたします。これ以上、この点については追及をいたしませんが、再びあのような事故がないように、それから導管の問題にいたしましても、八十年もたった導管がそのまま放置されておるということは私は問題であると思います。ですから、使用前検査にいたしましても、あるいはまたその他定期検査にいたしましても、それらの点に対しては十分きびしくひとつ監査もし、検査もやる、そうして十分な保安体制を確保するということに遺憾なきを期していただきたいということを要請をしておきたいと思います。 それから化学工業局長にお尋ねをいたしますが、LPGの五キロボンベは屋内に設置ができることになっています。ところが現実にはどうでありましょう。私の知る限りでは、十キロボンベが屋内で使われておるのをよく見かけるのであります。ですから、五キロボンベと十キロボンベというのは保安面においてどの程度違うのだろうか。二倍ですからそれだけ危険性があると言えるわけですね。ところが、やみで置かれたのではこれはどうにもなりません。ですから、十キロボンベを屋内に置いてもいいのだということが実態的に考えられるならば、それはそれとして認めていく。同時に、この検査義務というものをきびしくやってこれを実行させる、そういうことで事故を未然に防いでいくということでなければならぬと考える。形式にとらわれて、形式を重んじて実態を軽視していくことであっては私は意味がないと思います。それらの点に対しての考え方をこの際明らかにしていただきたいと思います。
○後藤政府委員 お答えいたします。屋外にボンベを置くことが法律できまっております。先般実は事故の起こりましたのも、屋内に五キロボンベが置いてあったという実例が一つありました。まさにそのような事態がありましては非常に困るわけでありまして、今後とも五キロ、十キロいかんにかかわらず、そういう危険なものは、原則と申しますか、法の定めるところに従って、屋外に置くように、なるべくそういうあぶないことがないように、ただ、しかし、今後技術的な進歩その他によりまして、置内に置いても差しつかえないような事態が起こってまいりましたならば、当然これは法律上の問題として取り扱っていきたい、かように考えております。 検査その他の励行については、申すまでもなく、今後とも十分に励行いたしてまいりたいと存じます。
○中村(重)委員 十キロボンベを屋内に置いても差しつかえないような時代が来たならばというのはどういうことかわからないのだけれども、現実に五キロボンベは認められておるのだけれども、十キロは法律上は認められていない。ところが、現実には十キロボンベを置いておる。これはやみだということになるのですね。だから十キロがいけないという根拠があるのかどうか。あるならば、私はあくまでもそれは現行法のとおり五キロでいくべきだと思います。それならば、やみで置いている十キロというものは置かせないようにしなければいけません。しかし、五キロも十キロもたいした変わりがない、ただ十分技術者に対してその責任を持たせる、業者に対してその責任を持たせる、そうして事故を防止するというような努力がなされるならば、それでもよろしいのだというならば、私は、形式にとらわれることなく実態に即した扱いをすべきである、こう申し上げておるのであります。十分検討して実態に即してやっていくという御意思があるのかどうか。そういう時代が来たならばというようなことでなくて、明確にひとつお答えを願っておきたいと思うのです。
○後藤政府委員 仰せのとおりであると思います。
○中村(重)委員 それから事故が起こった場合に、御承知のとおり高圧ガス保安協会というのがありますね。この高圧ガス保安協会にどういう役割りを果たさしておるのであろうか。新聞であるとか、テレビであるとかでは、事故が起こった場合にはそれが報道される。少なくとも事故が起こった場合、私は、高圧ガス保安協会がその原因というものを業者に周知させる、そしてお互いその原因を知ることにおいて事故を防止していくというような体制というものが確保されていかなければならぬと思う。高圧ガス保安協会に対しましては国の補助も出ておるわけです。そういったほんとうに生きた仕事をやらせるということが必要ではないでしょうか。五万五千の業者が、ただ単に新聞やテレビを見なければその事故を知らない、そういうことであってはならないのじゃないでしょうか。どうお考えになりますか。
○後藤政府委員 高圧ガス保安協会は、先般来お答えいたしておりますとおりに、事故防止のために対使用者、対消費者向けの普及徹底PR等の仕事もいたしておりますが、事故が起こりました場合、直ちに担当官と同時におも立った技術者が現地に急行いたしまして、事故の原因解明に一助をなすということと同時に、その事故の実態と原因等につきまして内部において研究すると同時に、月報その他の手段によりまして傘下業者にその点を周知徹底するという役割りをも果たしております。仰せのとおり、特殊法人として高圧ガス取締法に基づいて設置された協会でございます。今後ともそういう保安面の一番大事なことにつきましては、その役割りを強化するよう指導してまいりたいと存じます。
○中村(重)委員 消防庁お見えでございますか。 この事故の問題に対して保安体制がどうあるべきかという問題について、いまここでいろいろ質疑が行なわれたわけですね。あなたのほうでは、最近の都市ガス並びにLPガスの事故の多発状態ということに対して、どのような見解を持っていらっしゃるでしょうか。私は消防庁ともっと密接な関係というものがなされなければならぬと思うのです。ところが消防庁はこのガスの問題に対しては直接の指導の立場にはない、ただ連絡によって消防庁は動くという程度だ。これではいけないのではないかと思うのですが、ひとつこの際、あなたのほうの考え方を聞かしていただきたいと思うのです。
○高田説明員 お答え申し上げます。私どもの立場というのは、火災その他の災害に対して被害を予防すると同時に、被害を最小限度に食いとめるということを任務といたしております。すべての災害に対して対処していくということを任務としている立場でございます。したがって都市ガスあるいはLPGその他につきましても、その火災事故等に対しましては、身を挺してそれに対処してまいっているわけでございます。したがって、今回LPG法あるいは都市ガス事業法の改正という時点におきましても、私どもも必要な限りにおいてこれに関与してまいろう、こういう体制でまいったわけでございます。したがってLPG法あるいはガス事業法の中におきましても、それぞれ必要な限度において法律的に関与をいたしてまいって、通産省との間において調整をはかって関与してまいっております。 私どものほうでも、こういう立場から、災害を現地において現実に防除するという責任がございますので、防除するという以上は、そういったガスに対する知識というものも十分涵養して対処していかなければならないということで、その点に対する市町村ないしは都道府県の担当職員の研修ということも特段に行なってまいっております。したがって、そういう涵養された知識の上に立ちまして、私どもは単に規制するという立場のみならず、一般市民を現実に現地において啓蒙し指導していくという立場も考えながら、消防法四条におきます立ち入り権、これを現実には診断と言っているような場合もあるくらいでございます。したがって、そういう規制あるいは指導、啓蒙ということもあわせて行ないながら保安の確保に万全を期してまいりたい、かように考えております。
○中村(重)委員 あと三問で終わります。 この簡易ガスの許可基準の中で、簡易ガスの事業開始についての期間の規定がないようですね。都市ガスの場合は一応規定があるのですが、簡易ガスはない。
○本田政府委員 一般ガス事業の事業開始義務の規定を準用いたしておりますので、三年以内ということになります。
○中村(重)委員 都市ガスならばいざ知らず、簡易ガスの場合、そういう三年以内なんということば必要がありますか。都市ガスがこの五条の六号の場合ですね、あのような場合はわかるのです。ところがLPGの業者が簡易ガスをやるという場合、これは「みなす」ガス一般事業の場合だって例外的にそれをやるのですから、私どもの理解では、簡易ガスというものは従来のLPG業者がやるのがたてまえである、こう考えております。だからそのLPG業者が簡易ガスをやるという場合、三年以内なんという期間の必要はないじゃありませんか。
○本田政府委員 お答えいたします。今回、一般ガス事業の事業開始義務を「一年以上三年以下」というのを「三年以内」ということで、「一年以上」というのを削除いたしました。この理由は、「みなす」一般ガス事業が入るということもありまして、一年以内で期限を定めるということを考えたわけでございます。さような考え方から申しますと、御指摘のように簡易ガス事業について三年以内とはいっておりますけれども、具体的な事情に応じまして一年以内で指定するという形で運用することを考えておる次第でございます。
○中村(重)委員 それでは一年以内で運用する、そういうことで理解をいたします。 次に地方調整協議会の問題についてお尋ねをいたしますが、私はこれでは弱い。この点に対してもいろいろ話し合いをいたしておるところでございますから、簡単にお尋ねをいたします。ここで「事業活動の調整に関する重要事項を調査審議する」とありますが、この調整の理解ですね。これはどういうことでございましょう。
○本田政府委員 御指摘のとおり、地方ガス事業調整協議会の設置は、今回のガス事業法改正案の一つの特色でございます。一般ガス事業と簡易ガス事業との関係を円滑に調整するに際しまして、単なる利害の調整にとどまらないで、当該地域におけるガス体エネルギー供給のあり方、地元都市計画との整合性、地元住民の民意の把握等によって冷静かつ中立的な判断を行ないまして、公正かつ適切な結論を導くことによりまして消費者利益の確保をはかるため、通商産業局長の諮問機関として設置することにいたしたわけでございます。したがいまして、こういう観点に立ちますと、今後とも、ガス行政運営の円滑化のためこれを積極的に活用するという立場でおるわけでございます。 事業活動の調整に関する重要事項といたしましては、一般ガス事業者の供給区域内における簡易ガス事業の供給地点について一般ガス事業者の導管網が拡大してきた場合、既設の簡易ガス事業を含めて一般ガス事業が供給区域を設定する場合等があげられるわけでありますが、これらの場合については、両当事者間で消費者の意向を反映して円満な話し合いによりまして解決することが望ましいわけでございます。しかしながら話し合いが円滑に行なわれない場合には、通産局長がその必要性に応じまして、調整協議会に諮問し、早期にその解決をはかるべく努力をいたしまして、当該地点における消費者利益の確保に万全を期していく所存でございます。
○中村(重)委員 端的にお尋ねをいたします。 都市ガス事業者並びに簡易ガス事業者が事業活動を行なう上においてその計画が確実に実施されるかどうか。されないということは、地方公共団体あるいは地方の住民あるいは地主あるいはその他のガス事業者、具体的に申しますとLPGの業者、そういったような方々、いろいろな関係面との間にやはり問題が起こる、紛争状態が起こってこないとは言えない。それらの問題を調整する、そうしてその事業活動を円滑にやっていく、そうすることにおいて適正確実にガスの供給を行なわしめるのだ、そういうことがこの調整協議会の任務であるし、調整という意味はそういう意味だと理解をしてよろしゅうございますね。
○本田政府委員 ガス事業者の供給計画の確実性につきまして判定を行ないまして、それが確実に実施、実現されるということによりまして当初予定した消費者利益が確保される。したがいまして、その確実性の判断、自後これを確実に実施される体制というようなものについて必要な考え方が重要事項の一つであろうと思います。かような判断について、必要に応じ調整協議会の意見を聞くということにいたすつもりでおるわけでございます。
○中村(重)委員 どうしてもう少し明確に答弁できないのですか。消費者の利益を守るということがその土台であることは先ほど私が申し上げたとおり、それを否定しない。当然なことだと思うのです。ところが、現実にいろいろな問題が起こってきた。それはただ、問題が起こってきたからその紛争を処理さえすればいいのだ、消費者の利益が阻害されてもかまわないのだということを私は言うわけではありません。消費者の利益を守る方法を土台としながらそれら起こってきた紛争は処理していかなければなりません。そういうことをやることがこの協議会の任務であるし、調整ということはそういうことを意味するのだと理解をしてよろしゅうございますかと申し上げておるのですから、そうならばそうだとお答えになればよろしい。
○本田政府委員 先ほど御説明した中にそういう意味も含めて申し上げました。御指摘のとおりでございます。
○中村(重)委員 最後に乙竹長官に。 この簡易ガスの対象となっておる中小企業者あるいは液化石油ガス法の対象となるLPG業者、これらの人たちにいわゆる保安面の強化、それから、できるだけ生産性を高めていく、近代化していく、そして保安面も強化するしコストもできるだけ引き下げる、料金もできるだけ安く供給するいわゆるサービスをやってもらわなければならぬと思います。そのためには、業者の共同化であるとか、あるいはあらゆる自助努力が行なわれなければならぬと思います。同時に、私は、政府もできるだけこれに助成をしていかなければならぬことは当然であると思います。そのことは、金融であり税制である。同僚委員からもこの点に対しての質問があったわけでありますが、具体的に少なくともこのような事業は近代化促進法の対象としなければならない、そういった法的基礎の上にこれらの業者の育成をはかっていく、近代化を促進をしていくということでなければならぬと考えますが、この点はどのようにお考えになりますか。
○乙竹政府委員 お答え申し上げます。LPG業者は、先生御指摘のように、非常に重要な中小企業者でございますので、近代化促進法の指定業種に指定すべく検討と申しますか勉強をすでに開始をいたしております。その努力をいたします。
○中村(重)委員 最後に、通産大臣にひとつ決意というのか見解を伺って質問を終わりたいと思います。 私は、この改正法はいろいろと難解であるし、問題も非常に多いように思います。政令をどう定めるか、それからこの法の運用をどうするかということは、この改正法が、端的に申し上げれば、ほんとうに国民のために有効に働くかどうかということで左右されてくるであろうと思います。ですから、大臣としては、十分ひとつこの法改正の目的というものは国民の利益を守るということに有効にこれを活用していく、そして不備の点は運用の面においてこれを生かしていく、再び大きな事故が起こらないように、いまのように多発しておる事故をできるだけ防止するような対策ということがきめこまかく進められていかなければならぬと思います。そのためには財政の面、機構の面、いろいろあろうと思いますが、この際、ひとつ大臣のこの法運用に対しての決意を伺って、私の質問を終わりたいと思います。
○大平国務大臣 長い熱心な御審議を通じまして、いろいろなとうとい示唆をいただき御注意をちょうだいしたわけでございますが、いま仰せのように、本法案について御賛同が得られますならば、その趣旨を極力生かすように行政の各面にわたりましてペストを尽くして、御期待に沿わなければならぬと考えております。
○大久保委員長 これにて本案の質疑は終局いたしました。
○大久保委員長 本案に対し、自由民主党、日本社会党、民主社会党及び公明党共同提案にかかる修正案が中村重光君から提出されております。
○大久保委員長 まず、修正案について提出者から趣旨の説明を求めます。中村重光君。
○中村(重)委員 ガス事業法の一部を改正する法律案の修正案に対して趣旨を説明いたします。 ガス事業法の一部を改正する法律案に対する修正案につきまして、自由民主党、日本社会党、民主社会党及び公明党を代表し、提案の趣旨を御説明申し上げます。 修正案の案文は、お手元に配付したとおりでございまして、以下その内容につきまして順を追って簡単に御説明申し上げます。 修正点の第一は、第二条第三項中「一の団地内におけるガスの供給地点の数が五十以上のもの」とあるのを「一の団地内におけるガスの供給地点の数が七十以上のもの」に改めることであります。原案は、総合エネルギー調査会ガス部会の答申に従って、簡易ガス事業の下限を五十としたものでありますが、液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律においても、一般消費者等に対する液化石油ガスの販売等にかかわる保安の確保と取引の適正化がはかられており、LPガス小規模導管供給事業についても、これによって消費者利益の確保をはかることが可能であることにかんがみ、簡易ガス事業として公益事業規制を課すのは、消費者のエネルギー選択の自由が大幅に制約され、かつ、国民経済的に見ても、設備の二重投資によるむだが無視できない程度にのぼる七十地点以上の規模のLPガス小規模導管供給事業に限ることとするものであります。 修正点の第二は、第五条第五号及び第三十七条の四第一項第七号中「計画が確実であること。」とあるのを「計画の実施が確実であること。」に改めることであります。「計画が確実であること。」という原案の趣旨は申請にかかわる一般ガス事業または簡易ガス事業を開始し、その事業を実施していくための一連の計画が確実であることということであり、これは、この趣旨を法律条文の上でより明確にせんとするものであります。 修正点の第三は、第五条第六号中「特定ガス発生設備に係るものにあっては、その供給地点につき、特定ガス発生設備に代えて、これ以外のガス工作物によりガスの供給を行なうべき確実な計画を有するものであること。」とあるのを「特定ガス発生設備に係るものにあっては、当該特定ガス発生設備によるガスの供給が円滑に実施される見込があり、かつ、その供給地点につき、特定ガス発生設備に代えて、これ以外のガス工作物によりすみやかにガスの供給を行なうべき確実な計画を有するものであること。」に改めることであります。本号は、一般ガス事業者が過渡的にいわゆる「みなす」一般ガス事業を行なう場合の許可基準であります。 「みなす」一般ガス事業は、本体導管に連絡するまでの過渡的なものでありますが、過渡的に行なうものであるとはいえ、「みなす」一般ガス事業にあっても、事業の開始とその実施が円滑に行なわれる見込みがないものを許可することはできません。この点については、「みなす」一般ガス事業を許可する際にも、その許可基準として「計画の実施が確実であること。」という第五条第五号の基準が働くこととなっておりますので、一応審査されるわけでございますが、本号が、第五条の他の各号の基準と異なって、「みなす」一般ガス事業の許可申請の際にのみ働く基準であることにかんがみ、「みなす」一般ガス事業について先述した趣旨、すなわち当該特定ガス発生設備によるガスの供給が円滑に実施される見込みがあることを、この「みなす」一般ガス事業独自の許可基準の中で重ねて強調せんとするものであります。さらに、「みなす」一般ガス事業の将来における本体導管への接続については、原案の表現が、接続する確実な計画さえあればよく、したがって「みなす」一般ガス事業を開始すれば、接続する時期が早いかおそいかは関知しないという感じを与えかねないのでありますが、ガス事業法の精神から見ても、「みなす」一般ガス事業の供給地点については、すみやかに本体導管が連結されることが望ましいのであります。そこでこのような姿勢を法律にあらわすべく、特定ガス発生設備以外のガス工作物によりすみやかにガスの供給を行なうべき確実な計画を有するものであることに改めんとするものであります。 修正点の第四は、第七条第一項の事業開始期間の指定についての例外措置を定めたカッコ内の規定中、「前条第二項第四号のガス工作物の設置に三年をこえる期間を要すると認られる場合にあっては、三年をこえ七年以内において通商産業大臣が指定する期間」とあるのを「新住宅市街地開発法による新住宅市街地開発事業の施行に伴い、前条第二項第四号のガス工作物を設置する場合であって、その設置に特に長期間を要すると認められるときは、通商産業大臣が指定する期間」に改めることであります。これは、原案におきましては、例外措置としての三年をこえる期間の指定が、通商産業大臣の自由裁量にゆだねられておりますが、過大な供給区域の存在がきびしく批判されている昨今の情勢にかんがみ、法律上、例外措置の発効要件をしぼるとともに、真にその必要があるときは、七年というような上限にとらわれず、ニュータウン計画等の全体計画に従って通商産業大臣が必要に応じ期間を指定することができることとするものであります。 修正点の第五は、地方ガス事業調査協議会に関してであります。今回新たに設けることとした地方ガス事業調整協議会は、今後のガス事業行政に民意を織り込むとともに、公正な行政運営を確保する上で大いに活用されることが期待されます。そこで第四十条の四第二項に規定する協議会の所掌事務を改め、新たに通商産業局長に対する協議会の建議機能を付与するとともに、通商産業局長の任意的諮問事項である「ガス事業者の事業活動の調整に関する重要事項」の一つとして「ガス事業の開始に係る紛争の処理」を例示することとし、さらに、第四十条の五第一項に定める協議会の委員の数を五人以内から七人以内に増加することとするものであります。これによりガス事業に関する行政の公正かつ適正化がはかれるものと確信するものであります。 修正点の第六は、一般ガス事業の新設の申請にかかる許可または不許可の処分をしようとするときは、通商産業大臣は、公聴会を開いて広く一般の意見を聞かなければならないこととすることであります。 これは、一般ガス事業の新設に関して、地元住民等の間で相反する意見が対立するようなケースがしばしば出現することにかんがみ、事前に広く一般の意見を聞くことによって円滑な行政運営をはからんとするものであります。 最後に、地方税法の一部改正についてでありますが、固定資産税の免税措置については、簡易ガス事業及びこれに類する小規模導管供給事業についても一般ガス事業と同様の減免措置がとられるよう法的措置を要求し、本年度の税制改正がすでに決定しているため、次年度以降の地方税法の一部改正についてこれを実施することとした経緯があり、この旨附帯決議としたことを付言いたしておきたいと思います。 以上の趣旨によりまして、ここに本修正案を提出した次第であります。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○大久保委員長 これにて修正案の趣旨説明は終わりました。 —————————————
○大久保委員長 これより修正案及び原案を一括して討論に入るのでありますが、討論の申し出がありませんので、直ちに採決に入ります。 ガス事業法の一部を改正する法律案について採決いたします。 まず、本案に対する修正案について採決いたします。 本修正案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○大久保委員長 起立総員。よって、本修正案は可決いたしました。 次に、ただいま議決いたしました修正部分を除いて、原案について採決いたします。 これに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○大久保委員長 起立総員。よって、ガス事業法の一部を改正する法律案は修正議決いたしました。(拍手) —————————————
○大久保委員長 次に、ただいま議決いたしました本法律案に対して、自由民主党、日本社会党、民主社会党及び公明党共同提案にかかる附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。 まず。趣旨の説明を求めます。佐野進君。
○佐野(進)委員 ガス事業法の一部を改正する法律案に対する附帯決議案につきまして、自由民主党、日本社会党、民主社会党及び公明党を代表して、提案の趣旨を御説明申し上げます。 まず、案文を朗読いたします。 ガス事業法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、本法施行にあたり、消費者利益の確保の観点から、特に次の諸点について適切な措置を講ずべきである。 一、今次改正における保安強化の実効を期するため、ガス工作物に対する工事計画の認可、使用前検査、定期検査、保安規程等の認可を厳重に実施し、特定ガス発生設備の保安についても十分配慮するとともに、導管敷設工事等を下請事業者に委託する場合におけるガス事業者の責任体制を明確にすること。 特に地下鉄工事等他工事による災害の防止体制を確立すること。 二、一般ガス事業本来の供給義務及び保安確保義務を完全に履行するよう強力に指導し、供給義務を怠った場合及びガスの使用者から災害発生のおそれを通知されても適切な措置をとらなかった場合等は、直ちに改善命令を発する等の行政処分を厳格に行なうとともに、、一般ガス事業者がその供給区域内で行なう簡易ガス事業については、導管接続につき特に法律を厳守せしめること。 なお、ガス事業に関する許可、認可及び変更届出等があった場合は一般に周知徹底せしめること。 三、中小ガス事業に対しては、経営格差の是正、適正規模化、協業化等について、指導育成措置及び金融税制上の特別措置を講ずるよう努めること。 四、液化石油ガスの適正価格の維持、取引の適正化及び品質の向上を図るため、流通機構の整備、メーター計量方式の普及促進、成分の科学的検査とその表示、メーカー段階における成分分析の励行等について強力に指導すること。 五、簡易ガス事業者及び簡易ガス事業以外の小規模導管供給事業者に対しても、一般ガス事業者と同様の固定資産税の減免が行なわれるよう努めること。 六、地方ガス事業調整協議会の構成に当っては、消費者の意見が十分反映されるよう配慮し、委員の任命については特に公正を期すること。 以上であります。 本決議案の内容は、ただいま朗読いたしました案文及び審査過程において十分御承知のことと存じます。ただ、本法の運用よろしきを得ない場合は、本法の趣旨は全く生かされず、消費者の不利益を招来することにもなりかねないので、この辺を十分配慮の上、特に一般ガス事業と簡易ガス事業間の調整等について公正に運営されるよう強く要請する次第であります。 また近時相次ぐガスによる災害の発生にかんがみ、保安の確保については今後さらに一そうの努力を傾注されるべきであることを指摘し、提案の趣旨にかえる次第であります。各位の御賛同をお願いし、趣旨説明を終わります。(拍手)
○大久保委員長 以上で趣旨の説明は終わりました。 直ちに採決いたします。 本動議に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○大久保委員長 起立総員。よって、本動議のとおり附帯決議を付することに決しました。 この際、附帯決議について政府から発言を求められております。これを許します。大平通商産業大臣。
○大平国務大臣 ただいま御決議に相なりました附帯決議の趣旨を尊重いたしまして、最善を尽くしたいと思います。 —————————————
○大久保委員長 おはかりいたします。 本案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○大久保委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 ————————————— 〔報告書は附録に掲載〕 ————◇—————
○大久保委員長 この際、鉱業政策に関する小委員長から報告いたしたき旨の申し出がありますので、これを許します。藤井勝志君。
○藤井委員 鉱業政策に関する小委員会の審査の経過並びに結果について御報告申し上げます。 本小委員会は、鉱業に関する諸問題を審議するため、去る四月一日に設置され、五月六日に小委員長及び小委員の選任が行なわれたのでありますが、当面硫黄問題が最も緊急な課題となっている実情にかんがみ、まず硫黄対策の審議を行なうことといたしました。 御承知のとおり、わが国における硫黄の需給関係は、回収硫黄の増大により急速に過剰状態を呈しているのでありまして、この結果、硫黄鉱山存立の危機を招来しているのみならず、今後回収硫黄、鉱山硫黄を含め過刺硫黄の処理のいかんによりましては、硫化鉱はもとより、非鉄金属鉱業全体に深刻な影響を及ぼすおそれがあるのであります。このような情勢に対処し、すでに日本社会党からは硫黄業安定法案が、また民主社会党からは硫黄業安定臨時措置法案がそれぞれ提出され、さらに通商産業省においても硫黄対策の推進がはかられようとしているのであります。 本小委員会におきましては、去る五月十五日及び七月十日の二回にわたり小委員会を開き、中川鉱山石炭局長より、硫黄の需給関係、硫黄鉱山等の現状と問題点及び硫黄対策の概要等について説明を聴取した後、熱心に審議を行ないました結果、次のような決議を行なうべきであるという結論に達しました。 案文はお手元に配付いたしてありますので、朗読は省略さしていただきます。 決議案の趣旨につきましては特に御説明申し上げるまでもないと存じますが、第四項のアスファルトの需要の拡大の問題について若干申し上げたいと存じます。 御承知のように、現在、重油の間接脱硫の実施によりまして硫黄分の高いアスファルト約一千万トンが副生されるのでありますが、アスファルトの需要が限定されているため、やむを得ず再び副生アスファルトを脱硫重油に混入している実情であります。今後亜硫酸ガスによる大気汚染防止の問題はますます重要な課題となり、多量の重油の脱硫実施によりまして副生アスファルトは一そう増大することが見込まれているのであります。この副生アスファルトの需要を開拓することは重油中の硫黄分をアスファルトとして吸収することによって回収硫黄の量を減少することができ、硫黄鉱山対策にも多大の効果をもたらすことになり、かくして公害対策、硫黄鉱山対策等の観点から、少なくとも五百万トン程度のアスファルトの新規需要を開拓するため、農道の舗装整備を中心とする道路舗装を飛躍的に拡大し、農山村の生活環境の整備をはかるとともに、アスファルト利用に関する研究開発を積極的に推進することにより、護岸、用水路、ダム等の水利工事面への利用、鉄道関係、建材等への利用等、道路以外への利用をも促進することが必要であります。これらのアスファルトの新規需要を急速に開拓することは、まさに一石三鳥であり、政府においてすみやかに諸施策を講ずるよう強く要請する次第でございます。 何とぞ本委員会において本決議案を御可決くださいますようお願い申し上げ、鉱業政策に関する小委員会の報告を終わります。(拍手) ————————————— 〔参照〕 硫黄対策の確立に関する件(案) わが国の硫黄需給は、公害対策に伴う重油脱硫の本格化による回収硫黄の増大により急速に過剰状態を呈しつつある。 このまま放置すれば硫黄鉱業の崩壊、地域社会の混乱を生ずることは必至である。 また、回収硫黄自体についても、数年のうちに国内需要をうわまわる生産により、過剰硫黄の処理がきわめて重要な問題となり、さらに動向いかんによっては、硫化鉱、非鉄金属業界全体にも深刻な問題をひきおこすことが優慮される。 地方、国際的には硫黄供給は不足の傾向にあり、東南アジア、大洋州等へ輸出を期待することができる。 これからの認識に立ち、硫黄の国内需給の安定と過剰硫黄の輸出の促進を図り、あわせて鉱山労働者の職場の安定を確保するため、政府は次の諸点につぎ速やかに適切な措置を構ずべきである。 一、硫黄の国内需要に対して安定的な供給を確保し、過剰硫黄の円滑な輸出を推進するため硫黄の総合的需給計画を策定すること。 二、硫黄鉱山のあんていを図るため、回収硫黄を中心と輸出を積極的に推進することとし、生産者の協調体制の確立、輸出会社の設立、市場別指定商社の活用、輸出基地の建設、輸出市場開拓等、総合的、かつ、強力な輸出対策を速やかに講ずること。 三、硫黄鉱山における採掘ならびに製錬の合理化を急速に推進するため、新鉱床探査費補助金、技術改善費補助金等を拡充強化すること。 四、石油精製業界の硫黄対策への協力を促進するため、低硫黄化対策の積極的推進に必要な助成並びにアスファルト需要の拡大等総合的な措置を確立すること。 右決議する。 —————————————
○大久保委員長 以上をもちまして小委員長の報告は終わりました。 —————————————
○大久保委員長 この際、発言を許します。加藤清二君。
○加藤(清)委員 私は、自由民主党、日本社会党。民主社会党及び公明党を代表して、ただいまの小委員長報告の決議案について、賛成の意を表するものであります。 御承知のとおり、回収硫黄の増大によりまして、鉱山硫黄を含め硫黄需給は急速に過剰となり、硫黄鉱山の経営は、松尾鉱山の例に見られるように、重大な危機に直面しております。 このような実情に対処して、硫黄輸出会社による硫黄輸出の促進をはかる構想が推進されようとしておりますが、これによっても、硫黄鉱山をめぐる環境は必ずしも楽観を許さないものがあるのでありまして、硫黄鉱山に対する合理化、生産体制の安定化については、従来以上に一そう助成措置を講ずることが必要であります。 また、輸出会社構想における硫黄の輸出数量は、その二〇%が鉱山硫黄を売っていると聞いておりまするが、輸出数量の増大に伴い、当然この比率は再検討されることが必要であり、これによって硫黄鉱山の負担の軽減をはかることが必要であります。 さらに、硫黄の需給計画、硫黄鉱山の合理化計画等、硫黄問題の重要事項を調査審議するため、労働者も参加した審議機関を設置することが必要であります。 次に、回収硫黄を減少するものとして、間接脱硫によって副生されるアスファルトの問題がございます。ただいま御報告のとおりでございます。現在約一千万トン程度のアスファルトが間接脱硫によって副生されますが、需要が二百六十万トン程度であるため、再び脱硫重油に混入している実情であります。アスファルトの新規需要を開拓することは、硫黄対策の観点からもきわめて重要であります。 その他、輸出会社による輸出促進の構想が軌道に乗るまで硫黄需給の調整等について十分配慮するほか、硫黄鉱山の合理化によって離職を余儀なくされる労働者の対策については、十分配慮を加えるよう特に要望いたしまして、賛成の討論にかえる次第であります。(拍手) —————————————
○大久保委員長 おはかりいたします。 鉱業政策に関する小委員長から報告のあった硫黄対策の確立に関する件は、これを本委員会の決議といたしたいと存じます。これに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○大久保委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 この際、政府から発言を求められておりますので、これを許します。大平通商産業大臣。
○大平国務大臣 ただいま本委員会におきまして御決議を賜わりました硫黄対策の確立に関しましては、御趣旨に沿いまして、政府といたしましては最善をつくします。
○大久保委員長 なお、本件の関係方面への参考送付等の手続につきましては、委員長に御一任を願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○大久保委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 次回は公報をもってお知らせすることとし、本日はこれにて散会いたします。 午後七時九分散会