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61回国会衆議院1969/07/22

商工委員会 第42号

発言数
190
登壇者
13
会派数
4
開催日
1969/07/22

会議録

大久保武雄自由民主党

○大久保委員長 これより会議を開きます。  ガス事業法の一部を改正する法律案を議題といたします。  質疑の申し出がありますので、これを許します。広瀬秀吉君。

広瀬秀吉日本社会党

○広瀬(秀)委員 ガス事業法の一部改正の件について若干質問をいたしたいと思います。  液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律、いわゆるLPG新法制定の際にも当委員会に出向きまして質問をさしていただいたわけでありますが、通産省から出た資料を拝見いたしましても、四十三年度から実施をされた結果、LPガスの事故件数の推移という数字を見ましても、たいへん事故件数が減っているということで、この法律の効果と申しますかそういうものが出ているということがわかるわけであります。四十二年の百九十三件から四十三年の百二十三件に激減をしたということが出ておるわけでありますが、これと同時に、この新法施行によって取引の適正化の面がどのようにはかられてきたか、この点をどのように通産省として把握をされておるのか、まずお伺いをいたしたいと思います。

本田早苗通商産業省公益事業局長

○本田政府委員 お答えいたします。LPG新法を制定いたしましたのを契機といたしまして、LPGの販売業におきます保安確保と取引の適正化をはかるために、保安施設の設置の促進、メーター販売の実施、これらにつきまして鋭意進めると同時に、これに伴う負担軽減措置といたしまして、金融、税制面で次のような措置を講じております。  保安施設につきましては、中小企業の設備近代化資金、それから中小企業金融公庫の特利ワクによる融資制度を設けております。  保安施設のうちの障壁につきましては、特別償却制度及び固定資産税の非課税の制度が認められることになりました。  それから保安施設と取引適正化に関する設備を含めまして、LPGの販売業者に対する融資の円滑化ということのために、政府関係機関であります三機関に対して中小企業庁長官名で中小企業のLPG販売業者に対する融資について特段の配慮を要請しております。それから協業化による場合には、中小企業振興事業団による低利融資を行なうと同時に、各種の課税の特例が認められております。  なお、現在通産省といたしましては、LPGの取引の適正化の見地からメーター機器のリースにつきまして、その制度を検討いたしておる次第でございます。

広瀬秀吉日本社会党

○広瀬(秀)委員 私がお聞きしましたのは、取引の適正化というようなことで計量販売というようなものを徹底させる、そういうことが言われておったわけであります。そういうものが前には、ボンベを売って、大体なくなったから引き取ってくれ、交換をしてくれというようなことであったわけですけれども、そういうものについて最近ではメーター機器などを取りつけるというようなことがかなり進んできたと思うわけでありますが、そういうものも取引適正化の一環であるけれども、またそのほか価格の問題などもあるわけでありますが、このメーター販売というようなものがどの程度そのシェアを占めてきておるか、そういう数字などについて、当然やはり法実施によってこれだけのメリットがあった、消費のためにもまた販売業者のためにもこういう改善のあとがあるんだというようなことをどう把握されておるかということが聞きたかったわけであります。価格の問題等についてどういう推移をたどったかということも含めまして、そういう点についての、法を実施することによってこれだけ改善されました、そういうものがやはり必要だろうと思うわけです。事後の点検というか、そういうものについてやはりきちっとした認識を持っていないと、次の政策を出すときにいろいろまた問題にもなる、こういうような角度から御質問をいたしておるわけで、そういう点についてもっと明確にしてほしいと思います。

本田早苗通商産業省公益事業局長

○本田政府委員 お答え申し上げます。メーターにつきましては、LPG新法が施行されました昭和四十三年三月末時点では普及状況は百八十万個と推定されておりました。その後、先ほど申し上げましたような制度でメーター販売の推進を進めてまいったわけでございますが、その結果、本年の三月末におきましては三百七十万個に増加いたしております。まだしかし、全体では二三%程度でございますので、今後もメーター普及のためのメーター販売を推進してまいりたいということを考えておる次第でございます。  それからLPGの価格でございますが、生産並びに輸入が増加しておりますと同時に、備蓄の増強をはかっておりまして、近ごろにおきましては価格の変動はそれほど起こらず、低廉に推移しておるという現状でございます。

広瀬秀吉日本社会党

○広瀬(秀)委員 今回ガス事業法の一部を改正して新たに簡易ガス事業という制度を新設をされるということになるわけでありますが、この問題はLPG新法制定の際にも、いわゆる小規模導管供給の問題として、その範囲をどうするかというような問題をめぐって非常に論議されたところでありますが、LPG新法ができましてから、この小規模導管が急速にふえている状況にございますか。この点いかがですか。

本田早苗通商産業省公益事業局長

○本田政府委員 お答えいたします。LPG新法ができました当時は九千を若干オーバーするという状況でございましたが、最近の調査でございますと、九千六百前後になっておりまして、その間に五百地点前後の増加を見ております。

広瀬秀吉日本社会党

○広瀬(秀)委員 いま全国のLPGの業者は大手から中小、零細に至るまで約六万に近い数あるわけでありますが、特に大手あるいは中程度の経営規模といいますかそういうものは比較的簡易ガス事業を新たに導入することについて賛成の立場が強いと思われます。しかし、小、零細業者の人たちは、こういう制度がつくられることによって、自分たちがいままで約十五年にわたって築き上げてきた商権が奪われてしまうのではないかという非常に根強い不安から簡易ガス事業に対してかなりの抵抗を示しておるわけであります。聞くところによると、全国的な規模で結成されておったLPG協会というようなものが分裂をするということにもなっているということも聞かれるわけであります。特にこういう新しい制度をつくる際に、何らかそういった人たちの不安が生ずるということは当然だと思うわけであります。今度簡易ガス事業を一般ガス事業法の中に取り入れていわゆる五十戸以上の供給地点ないし千戸未満ですか、そういう範囲で簡易ガス事業を新しく一般都市ガス事業とLPG新法の適用を受ける業者の中間的な立場といいますか、そういう制度を創設をしてそれなりの保護も与え、あるいは規制もしていく、こういうことになるわけです。通産省としてすでにもう十五年の間に約千四百万戸に近い供給戸数を持ってきたそういうLPGのいわば小規模零細業者が、その中でどのくらい担当しておったかというようなこともこの際数字で明らかにしていただきたいわけですが、家庭燃料としてはたいへんなシェアを営々として努力をして獲得をしてきた、そういう業者が非常に先行きわれわれの商権がなしくずしに奪われていくのだ、先の見通しは全く暗いというような気持ちから非常な不安におののいている。そういう問題に対して、この簡易ガス事業を制定するということ、今回の法改正ではいろいろその他にもあるわけでありますけれども、そういった面における考えというものは、どういうところに皆さんのお考えがあるのか、この点をひとつ明らかにしていただきたいと思うわけであります。

本田早苗通商産業省公益事業局長

○本田政府委員 お答えいたします。御指摘のように、ここ十数年の間にLPGの販売が非常なテンポで伸びまして、世帯戸数では千四百万戸に及ぶということで、八百数十万戸の都市ガスの使用世帯数をはるかにオーバーするという事態になっております。その中でLPGの販売業者で小規模なものと見られるものが八五%を占めております。このLPGが従来ガスを使用していなかった家庭にガスを普及した、生活水準の向上に寄与したという意味で非常な寄与があったというふうに存ずるわけでございます。今回簡易ガス事業の制度を新しくガス事業法を改めてつくりますにつきましては、ガスの使用者である消費者の立場も考えて、五十戸というものを区切りにいたしまして、それをオーバーするものについては簡易ガス事業という位置づけをいたしまして、ガス事業法の対象にして、公益事業規制をかけることによって消費者の利益を保護しよう、こういうたてまえをとったわけであります。その際、御指摘のような小規模なLPG販売業者についてはどういうふうに考えるかという点であろうと思いますが、この点につきましては^今回簡易ガス事業制度を採用することにいたしましたけれども、この簡易ガス事業の許可のための要件につきましてはできるだけ最小限度の規制をするということにとどめまして、簡易ガスに入るためにLPG販売業者に過重な負担はなるべく課さないというたてまえで考えてまいりました。したがいまして、現に高圧ガス取締法の規定によりまして許可を受けておりますLPGの販売業者が、小規模導管による簡易ガス事業をやるということについては、新制度のもとでも原則としてやれるように主任技術者の制度その他配慮するつもりでおります。したがいまして、数多くの小規模なLPG販売業者がその合理化の方途として簡易ガス事業に進出することについてはできるだけこれを推進していくということで、協業化あるいは協同組合化等による推進も通産省としては考慮して、制度として入りやすくすると同時にそういう促進もはかろう、こういうたてまえで考えておる次第であります。

広瀬秀吉日本社会党

○広瀬(秀)委員 いま御答弁をいただいたわけですが、いままでやってきました都市ガス事業、これがガス事業法の規制の主たる対象であった。今度簡易ガス事業、いわゆる五十戸から千戸未満ということで、これも公益事業規制という中に入れていくということであります。  そこで、LPG新法によって、保安の面も非常に改善を見ている、さらに取引の適正化というような面でも非常に顕著な改善がこの法律の施行によって逐次実をあげている、こういうようなことが先ほどの答弁でも明らかになったわけであります。  そういうようになりまするならば、このガス事業全体というものの中で、いわば三つの業法といいますか、そういうものが併存をするというような形に移行していいのではないかというような気もいたすわけであります。したがって、都市ガス事業あり、簡易ガス事業あり、さらにLPG事業あり、LPG事業法という形でそういうようなものをつくって、LPGの小零細な人たちが築き上げてきた商権というものも、事業法としてこれを守っていってやる、そういうようなガス供給事業における三つの体系が一体となってガス事業法を構成する、こういうようなことになれないものかどうか、その辺のところのお考えはいかがでございましょうか。

本田早苗通商産業省公益事業局長

○本田政府委員 お答えいたします。御指摘のように、現在ガス体エネルギーの家庭用といたしましては、都市ガス、それから簡易ガス並びにボンべ売りのしPガスというものが、地域の特性に応じて活用されておるという実情だろうと思います。実態的には、都市ガスの普及していない地域におきましては、簡便な供給方式としてのLPGのボンベ売りが非常に普及しております。それから、そういう地域で、特に市街地から離れてつくられる住宅集団におきましては、LPGの小規模連管方式が普及してまいっておる。それから都市市街地あるいは市街地に逐次なっていくところにつきましては、導管を逐次延長して、都市ガスの普及をはかっていく、こういう形でガス体エネルギーは普及を見ていくだろうというふうに見ておるわけでございます。  その中で、ガス事業法の対象といたしましては、導管によって消費者に直結して供給するという形に伴いまして、供給者と消費者との間で自由に取引の関係が転換できないというものについては、消費者利益の保護のたてまえから、公益事業規制をかける、こういう考えでおるわけでございまして、LPガスのボンベ売りにつきましては、消費者の選択の自由がなお保障されておるという事態からいきまして、従来の取引の態様にまかせて実施していくべきものではなかろうかというふうに考えておる次第でございます。

広瀬秀吉日本社会党

○広瀬(秀)委員 いまのお答えによりますと、通産当局が考えておられるところは、LPGの業者の大多数というものは、今日一本一本のボンベ売り、びん売りをやっている。こういうものがいわゆる消費者選択——消費者が王様であり、消費者の選択の自由、消費者の利益をはかるということは、私どももそのとおり考えますが、それをやはり実際の姿において、実情の中から、それぞれのシェアをLPG業者が今日まで確立をして、その中で商売をしてきた、生活をしてきた、こういう人たちが、いまこの新しい制度の導入、簡易ガス事業の導入というようなことで、いままで確立した自分たちの商権が都市ガスに蚕食される。さらに今度は何とか小規模導管というような範囲でやりたいというところは、一般のLPGの零細業者などから見れば非常に大きい資本力を持ったものがどんどん簡易ガス事業に進出してくる。そういうような形で、小規模導管なんかやったところもそういうものに食われてしまう。やがてこれは滅びゆく産業だ。LPGの零細業者、ボンベ売りというものはだんだん滅びるのは、消費者選択の自由が保障されておる現在においてはやむを得ないことなんだ、こういうようなお考えで今後問題を進められる、こういうことでございますか。それとも何らか、消費者選択の中においても既存のLPGの小零細業者というものの存在、そしてまたそれが適正な供給を通して生活をしていける、そういうような商権の保障というようなものは全然考えられないものでございますか。  これは通産大臣も通産行政の最高責任者として、そこのところをどういうように調整をはかり、どういうような気持ちで法の運用に今後当たっていかれるお気持ちなのか、その辺のところを聞かしていただきたいと思います。

大平正芳自由民主党通商産業大臣

○大平国務大臣 ガス体エネルギーの利用が普及してまいりまして、今日御承知のような状態になってきておるわけでございますが、こういうエネルギーの供給に重大な役割りを果たしてこられました方々の商権はおろそかにしてはならないことと思います。今後これがどのような形態で発展してまいりますのか、にわかに逆賭できませんけれども、私どもは、公益上の立場から、保安その他の関係で規制を加える必要がございますものは最小限度考えていかなければならぬというのがいまの立場でございます。  今後、これがどのような供給構造、需要構造になってまいるか、それに対応してガス政策というものはどうあるべきかという根本問題になりますと、いろいろの考え方があり、構想があり得ると思いますけれども、いまの段階では、必要最小限度の公益的な規制を加えるということにアクセントがあるわけでございまして、小規模の供給業者の商権を奪うとかいうような考え方は毛頭ないわけでございます。さればこそ、規制は最小限度にいたしておるわけでございます。言いかえれば、これから先、どういう需給の構造を持ち、業界の体制をどうもっていくかという重要な問題は、通産当局といたしましても、業界の御意見を十分聞きながら考究に値する課題だと思いますけれども、いま上程申し上げて御審議をいただいておりますのは、根本的な対策と申しますよりは、さしあたっての最小限度の公益的な規制をお願いするという筋合いのものであると私は承知いたしております。

広瀬秀吉日本社会党

○広瀬(秀)委員 公益事業局長に伺いますけれども、あなた方、専門家でいらっしゃるわけだけれども、ガスの供給形態ということを考えまして、都市あるいはその他におけるガスの供給の形態としては、びん売り、ボンベ売り形式というものは、これは本来いいことではないのだ、やがてはすべて導管供給という、いままでの都市ガスと同じようなああいうスタイルのものが望ましいのであって、ボンベ売りというものはガス供給には本来はなじまないことなんだ、日本的特殊性といいますか、あるいはまた消費者選択の問題もあったと思いますが、そういうことで、とにかく千三、四百万も供給戸数を持ってきた、そこに日本的な非常に特殊な形態というものが今日まで非常に大きなシェアを持ってきたということなんですけれども、その点、ガスの供給形態としては、やはり導管なんだ、ボンベ売りというものはやがては排除されなければならない本質的な問題なんだ、そういうようにお考えなんでしょうか。そこらの考え方をひとつ明らかにしていただきたいと思います。

本田早苗通商産業省公益事業局長

○本田政府委員 お答えいたします。ガスの供給形態といたしましては、やはり地域の特性と関連してその供給形態が成立すると思うのでございます。そういう意味で日本のように山間部も多く、人も全国に散らばって住んでおるという事態から申しますと、都市ガスの供給方式になじまない地域というものが非常に広く残っておるわけでございますので、したがってボンベ売りというのは非合理な、合理的でない供給方式とは考えません。そういう地域との関連におきましては、ボンベ売りがその簡便性によりまして非常に適当なガスの供給方式だと考えられるわけでございます。現に前に見込んだところでも、今後五カ年間におきましてもボンベ売りの形態でLPガスを利用する家庭の数がさらに増加するというふうに見ておるわけでございます。

広瀬秀吉日本社会党

○広瀬(秀)委員 地域の特殊性、地域の実情というようなものが消費者選択の中でそういうものを求める限りにおいては存続するだろうということでございますが、そういう中で集約的にはまだふえる余地が日本では残っているのだ、こういうように言われるわけであります。最近一般都市ガス事業も、ここ数年来と申しますか二、三年来ですか、わりあい伸び率を速めてきたようでありますが、供給区域内でありながらその導管を伸ばしてどんどん需要にこたえるというようなことを現実にやっておらないわけですね。たとえば宇都宮で——これは宇都宮の例をあけてとうかわかりませんけれども、新しく大学の工学部ができた中で非常にガスの需要もある。工業実験や何かで、そこへ何とか引いてくれと言ったら、とても引けません。その間にたくさんのかなりの密集した住宅街もあるのです。ところがそれをなかなかやらない。県でその導管を全部費用を持ってくれるならば、その工事費一切持ってくれるならば引くというようなことで、県のほうでも費用があまりにもかかり過ぎるので、それならばというので液化石油ガス、LPガスを入れて間に合わしているというような事例などもあるわけです。そしてそういうところがあるから、LP業者もどんどん伸びて、ボンベ売りの形態もそれらの住宅街にどんどん入っていく。しかし、やがて大きな利潤を蓄積して、今度は幾らでもやれるということになれば、都市ガスの供給区域だからというので、やはり都市ガス——消費者選択という名において、せっかくそういう苦しい時代にその地域に対してガスを供給した業者は、都市ガス業者が資本の問題、資金の問題が解決すれば、今度はここに伸ばしていこうという完全な採算の目途というものが立った段階においては、そういうものは全部排除されてしまうということになっていく、そういうようなところに非常に大きなLPG業者の不安というものがあるわけであります。一体今度の簡易ガス事業をつくったというのも、これに進出する可能性、期待、皆さんが期待をしている政策、立案当局として、どういう人がこの簡易ガス事業に手を出してくるか。まず一つは、当然いままで都市ガス供給事業をやっておったこういうような人がそのまま簡易ガス事業の認可も受けてやってくるという問題もあるでしょうし、ある程度またいままでのLPG業者で大手といわれるようなところが簡易ガス事業の正式な許可を受けてどんどん進出をする、こういうようなことが二番目には考えられる。あるいはまたそれ以外にも、新しく簡易ガス事業で求められているいろいろな諸条件を整理すれば、それ以外のかなり資本を持ったものが入ってくる、こういうこと。さらにLPGの小零細業者が協同組合、そういう組織をつくることによって簡易ガス事業に幾らか飛びついていける。こういういろいろなケースが考えられるのですが、あなた方が期待しているのはそのうちのどれでございますか。どういうような階層というか、簡易ガス事業に進出をしてくるものが考えられるか、一番大きく考えられ、あるいはまた期待されているものは一体どういうものなのか、この点のお考えを聞かしていただきたいと思います。

本田早苗通商産業省公益事業局長

○本田政府委員 お答えいたします。御指摘のように、小規模導管方式によるLPGのガス供給事業が都市部内においても伸びたという点につきましては、従来ガス会社が供給区域内での普及がなかなか思うにまかせないということとのからみで出てまいったという点があろうかと存じます。この点につきましては、今回の法改正に伴いまして、従来供給区域の設定が市町村というふうな行政区域でやったという点もございますので、今後の供給の可能性というものを判断して、供給区域については整理をいたさねばならぬというふうに考えておる次第でございます。  それから、さらに普及の徹底をはかるために、今回の新法では供給計画の作成、届け出の義務を課しまして、その供給計画につきましては当該年度を含んで何年かの年次分を計画として出さす。それは通産大臣が不適当と認める場合は変更勧告をいたしますし、計画を実施しない場合は実施勧告をするというふうな新しい規定も御審議を願うことになっております。かようなことで都市ガスの普及を推進してまいるということについては、法律的にもこれを担保してまいるという考え方でおるわけでございます。  そこで、御指摘の今後簡易ガス事業がどういう業界の分野から出ることを期待しておるかという点でございますが、われわれといたしましては、三十七条の四で都市ガスの供給区域内で、しかも都市ガスの適切かっ確実な供給計画のある場合には、調整を要すると考えておりますほかは、どの分野のものが出るべきであるという考えは持っておりません。それぞれ適当な方が適当なところでおやり願うという考えでおります。特に中小企業のLPGの販売業者の方々につきましては、金融面あるいは組織化等によりまして、そうした企業基盤を強化いたしまして、より合理的な供給方式に進出していくということを指導してまいるという考えでおるわけでございます。

広瀬秀吉日本社会党

○広瀬(秀)委員 このガス事業法の一部改正が国会に提案をされた段階において、都市ガス業者から、おそらく各商工委員の皆さんにもかなり強力な要請というようなものがあったということを伺っておるわけであります。ある議員から直接伺ったわけでありますが、この法律を早く通してくれぬと、われわれはあなたの選挙に御協力できませんというようなことまで言いながら運動をしたというようなことを、これは私直接ある議員から聞いたわけでありますが、そういうようなことまで言って、これを早く通そう、いわゆる簡易ガス事業、まあその他の分もたくさんあるわけでありますが、そういう点についてはむしろ保安や設備等に対する規制が強化されることですから、必ずしもその人たちにとって歓迎されるべきことではないのだけれども、まあ簡易ガス事業というもの、これについては新しい彼らに与えられた分野だ、われわれがこれに進出できるのだというような気持ちから、おそらくこれを強力に推進し、実現させよう、こういうようなことがあったように、これは客観的ないろいろな条件を考え合わせると、当然そういうことも言えるわけです。そうしますと、都市ガス業者が本来与えられた供給区域、定められた供給区域に対する導管を延長さす、そして消費者の利益にこたえる、そういうたてまえにはなっているのだけれども、そういう本来的な使命というようなものを忘れて、比較的新しい分野で規制も比較的ゆるやかだというところに、そういう資本力、いままでの蓄積というものをもって新しい分野に進出すれば、より一そう利潤をあげることができる、もうかることになるというようなことで、そういうところにどんどん進出をしてくるのではないか。いままでの都市ガス事業者のこの法案に対する動きというようなものと関連して、私たちそういうことを疑う根拠もあるわけなんです。したがって、そういうものが本来的な業務を忘れて新しい簡易ガス事業にどんどん乗り出してくる、そして小零細業者が協同組合をつくってこれをやるように誘導していこうというお答えはあるけれども、そんなものは時間もかかったり、またなかなかそういうところに行き切らぬのが今日の中小企業の実態だというようなことになれば、やはり都市ガス業者が、同じガスだというようなことで、市の中を、今日交通の激しい中を道路を堀り返したり何かして導管を延ばすよりは、そこに特定ガス発生設備を持ってきさえすればいいのだということで、非常に簡便にやれる、もうけも大きいというようなことでどんどん進出する、本来の使命をむしろ怠ってそういうところに進出してくるのじゃないかというおそれが非常にあるわけでありますが、そういう点についての規制は、いろいろ勧告をしたり何かする、それから年限も三年ぐらいに限るというようなこともあるわけでありますけれども、それらの問題を含めて、そういう点に対して有効なチェックをどういうようになされるのか、ここらについて御意見を承りたい。

本田早苗通商産業省公益事業局長

○本田政府委員 先ほど申しましたように、簡易ガス事業について、特定の場合以外にだれが進出すべきであるという考え方は持っておりませんが、御指摘のように供給区域内におきましてはガス事業者は供給義務を負っておりまして、したがいまして当然普及に邁進せなければならない。しかもそれが十分できていないという現状でございまして、その際、御指摘のように簡易ガス事業をやることによって導管供給の普及のかわりにするというようなことがあってはこれはならぬと思います。そういう意味で今回の法律では、一般ガス事業者が供給区域内で簡易ガス事業の形式の事業をやる際には、導管で結ぶ確実な計画を持っておらなければならないという義務を、他の業者の場合とは区別して過重な条件を一つ課すという形にいたしております。それに対しましては、その後の担保としては、先ほどの供給計画の提出、その実施、それの監督等を通じまして、これを確実にやらすように指導してまいるということにいたしたいと存じておる次第でございますので、御指摘のような簡易ガス事業によって供給義務を代替せしむるというようなことはやらさないという考えでおる次第でございます。

広瀬秀吉日本社会党

○広瀬(秀)委員 その点は非常に大事な点でございますし、また専門のわが党の商工委員の各位からもいろいろ問題にされる点と思いますが、どうぞひとつ、そこのところはしっかりやっていただかなければならぬと思うわけであります。  問題は五十戸ということで、いわゆる簡易ガス事業の最下限が五十戸ということで切られている。この五十戸か百戸か、あるいは三百戸か、いろいろ意見もあったようでありますが、この下限をもっと引き上げたらどうかという意見もLPGの業者等については非常に強いわけであります。引き上げることによって、小規模導管あるいはボンベ売りというような余地が確保される、こういう気持ちが非常にそこにはあるだろうと思うわけであります。これは業者としては無理からぬ気持ちであろうと思うわけなんです。しかし、将来より望ましい方向という形で導管供給の方向というようなものがガス事業においてあるとするならば、なるべくそういう方向に業界自体も進んでいくということも、これは消費者の利益の問題とも関連して考えられていかなければならぬということで、これについて、百戸がいいかあるいは七十戸がいいか、五十戸がいいかということは、そういう立場でいろいろ議論が分かれると思うのです。しかし、望ましい方向に、小零細業者が協同組合なりあるいはまた何らかの手段を講じて資本を調達して、そういう方向に進出していきたいという者に対しては、やはりできるだけ飛びつきやすいところを目標にするというようなことも考えられていいと思うわけでありますが、いずれにいたしましても、これがどこがいいかということは、やってみなければなかなかわからないことでもあろうと思うわけです。しかし、いずれにしても、小零細業者が将来ガス供給事業として伸びていく、発展していくというためには、いろいろな意味で、単に協業化というだけじゃなしに、やはり何らかのそういう方向に導いていく、先ほど通産大臣も、既存の業者がどうなってもいいのだというような気持ちでこの運用はやりたくない、やるべきではないという御意見もおっしゃられたわけですけれども、そういう者に対してどういう誘導的な政策の備えというものがあるのか、こういう点について考えがあれば明らかにしていただきたいと思うわけであります。

中川理一郎通商産業省鉱山石炭局長

○中川(理)政府委員 LPG販売業界につきましては、四万八千の販売業者のうち、小規模零細業者が大部分を占めておりますので、政府におきましても、その保護育成案といたしまして、販売業者の集約化、協業化というものを推進いたしまして、また先ほど公益事業局長からお答えいたしましたように、メーター販売の実施、容器の大型化等による近代化、合理化の促進を強力に指導しておるのでございます。こうした施策に対する助成策といたしましては、協業組合、事業協同組合による場合には、中小企業振興事業団より容器等の共同施設に対しまして低利融資が行なわれますほか、税制面におきましても、課税の特例が認められておるわけございます。また協業によらない場合につきましては、中小企業庁長官名をもちまして、政府関係金融機関の長に対しまして、LPG販売業者に対する融資について特段の配慮を払っていただくような要請をすでにいたしております。さらにLPGの販売業者の保安施設に対しましては、中小企業の設備近代化資金よりの無利子の融資及び中小公庫の産業安全衛生ワクよりの低利融資というものが行なわれておるのでございます。こういうような施策の結果、昭和四十三年度中に協業化は相当進んでおります。既存の協業化件数の四五%に当たる百件強の協業化、集約化がこの期間に実施されておるのでございます。今後とも協業化、近代化、さらには流通機構の整備等の一そうの促進をはかりますとともに、従来の各種の助成措置の拡充強化に加えまして、新たにメーター機器等に対するリース制度というようなものも現在検討いたしておる状況でございます。

広瀬秀吉日本社会党

○広瀬(秀)委員 四十三年度には、LPG新法施行後の政策の展開によって百件くらい協業化が進んだということを言われたわけですが、百件というと業者全体の数からいっても微々たるものでしかないわけであります。そういう業務、そういうような方向に向かっての誘導化の実際の指導というようなものについてだれがやるのか。これは、いまおっしゃったようないろいろな金融、税制面におけるものを出したというだけではなかなか、具体的にこの協業化の指導というようなものが、だれによってそういう指導がなされるかということが明確になっておりませんと、もうこの辺のところでまた頭打ちになってしまってさっぱりだということにもなりかねない。そういう点では、どういう指導機関というか、指導する人をだれにするかということについてのお考えはどうですか。

中川理一郎通商産業省鉱山石炭局長

○中川(理)政府委員 LPG業者につきましてももとよりのことでございますが、中小企業者全体の協業化、集約化という問題は、中小企業全般にわたる中小企業政策の基本的な方向でございまして、これはどの業種、どの分野につきましても通産省全体として全力をあげて努力いたすべき方向でございますが、実際の指導業務にだれが当たるべきかというただいまの御質問は、その際非常に大切なことでございます。もとより、当該中小企業者にある程度そのような自発的な気持ちがない場合にはなかなか行ない得ないことでございますけれども、中小企業振興事業団あるいは商工会、さらには役所の立場で申しますと、中小企業庁本省各局の指導のもとに通産局あたりが地域別にこれらの中小企業団体、政府機関団体と連絡を密にして指導を加えていくというのが、おそらく一般的にも本件のような場合にも必要なケースだと考えておる次第でございます。

広瀬秀吉日本社会党

○広瀬(秀)委員 大蔵のほうからいま呼び出しが来ましたので、この辺でやめたいと思うのですが、いまガス事業法の改正の問題をめぐりましてLPG業界というものが非常に混乱を続けているという現状があるわけです。これは通産当局もつかんでおるだろうと思いますが、それはやはり元売り関係の人たちあるいはメーカーといいますかそういうような人たち、非常に大手の人たちと、専業的にLPGのボンベ売りをやっている、あるいは一カ月に三トンか五トンくらいのところ、手一ぱいでそこらしかやれないというような小零細業者というものが一緒になってこの業界をつくっておった。そういうようなものがこの簡易ガス事業法の制定という問題をめぐって非常に利害が鋭く業界の内部で対立をして混乱に混乱を続けている。こういうようなものについてこの業界に対する指導、そして新しい制度に基づいていまおっしゃられたようなことを現実に一いろいろないい政策がかりに出たにしても、それを受けとめて現実に協業化の方向というようなものがどんどん伸びるようなところに持っていくためには、やはり業界自体の体制というものが非常に必要性を帯びてくるだろうと思うのです。そういうものについて、今日のそういう混乱した事態を踏まえて、この組織の方向づけ、どういうようなぐあいにこの業界というものを整理をしていくというようなこと、これは当然通産当局が頭からこうやれというべき性格ではないと思うけれども、そこにはやはりそれなりの指導性というものが当然発揮されていいというように考えるわけです。したがってそういう業界に対する指導の方向、業界のあり方というようなものについて、通産当局として、特にこのガス供給というものが公益性というものを踏まえた上で、しかもLPGがその中で非常に大きなウエートを占めている、都市ガスが六十年以上もかかってわずか八百七十万ぐらいしかないというのに、十五年間で千四百万戸に近い供給をしているという、そういう意味では戸数の大きさというようなことからいったら公益性はむしろLPGの小零細業者が築き上げてきた、そういう面でのほうがむしろ強いという面すらあるわけです、そういう面に対してこの業界の再編成といいますか組織のあり方というようなものを含めて、指導の方向というものをどういうように考えられておるか。これは非常に重要な問題だろうと思うのです。こういうものが実施される段階において業界がしっかりしていなければ、小零細業者はどんどんその中で常に商権を泣く泣く奪われながら何もものが言えないというような事態にもなるというようなことも考え合わせて、皆さんの指導の方針というものをお聞きしておきたいと思うわけです。

中川理一郎通商産業省鉱山石炭局長

○中川(理)政府委員 ただいま御指摘の御意見は、私ども、まことにそのとおりだと思います。先ほど来お述べになりましたように、地域的な特性その他いろいろな個別の事情に適合するようにLPGというものをこれだけ普及させてきたということの功績は、かなり小規模零細であるLPGの販売業者の努力というものがあるわけでございます。今回のガス事業法の制定等にかんがみましても、この際しPGの販売業者に対しまして、先ほど申しましたような集約化、協業化といった形での力のつけ方ということについて私ども努力をいたすべきだというふうに考えております。御案内のように、現在のLPG業界には、この販売業者であって導管供給を行なっております方々が大体百十社ぐらいであろうかと思いますが、これらの人による簡易ガス事業の協議会というが一つございます。もう一つはプロパンの元売り協議会というのがございます。それから生産と輸入につきましての関係者の生産輸入懇話会というのがございます。それらはいずれも限定された役割りの方々の団体でございますが、ただいまのお話の小規模、零細業者を含みました団体といたしましては、全国LPガス協議会という団体がございます。これは従来ございました全国LPガス協会連合会と全国プロパンガス販売商工組合連合会というものが合体して統一的な組織として設立されたものでございます。したがいまして、この協議会の中では、LPGの販売業界の大手企業の代表と小規模零細企業の代表とがほぼ対等の立場で運営をいたしておりまして、販売業者の大半を占める小規模零細業者の意見というものを十分に反映し得る体制になっておると考えておりますが、今後私どもは、これらの団体を通じまして、先ほど申しました組織化について、具体的な業界の意見というものをお聞きしながら指導を加えてまいりたいと考えておる次第でございます。

広瀬秀吉日本社会党

○広瀬(秀)委員 時間がございませんから、あと一つ簡単に伺いますが、この調査室で出しました法律案の要点及び問題点というところの二七ページの(4)というところに「一般ガス事業の広域供給体制の整備に伴い、簡易ガス事業から一般ガス事業に切替えが行なわれる場合には、施設の買収、工事費の支出、料金の変更等多くの問題が生ずるものと考えられるが、これらの問題の解決に当っては、切替えによって一般消費者の不利益が生ずることのないよう、適切な指導が行なわれる必要があろう。」こういうようなことがあるわけです。この小零細業者のボンベ売りの人たちが簡易ガス事業から一般ガス事業に切りかえが行なわれる場合ということで、施設の買収というような、いわば商権に対する補償のような問題がここで顔を出しているわけでありますが、このボンベ売りの場合に、都市ガス供給区域の中の場合にはまた問題があろうかと思いますが、外の場合、ボンベ売りをやっておったところに都市ガスが伸びてくる、そうしてその地帯を今度は供給区域に広めてやるというような措置がとられた場合に、そういうガス供給の設備の買い取りというようなものなんか、やはり簡易ガス事業対一般ガス事業というものとの関係と同じように、ボンベ売りの場合でもそういう事態が考慮される余地があるのか、そういうことは一切考えないのか。いわゆる補償の問題についてどうお考えなのか、この点をお聞きいたしたいと思います。

本田早苗通商産業省公益事業局長

○本田政府委員 お答えいたします。御指摘のように、最近の都市ガス供給を受けておる家庭以外の家庭では、先ほどから御指摘のありましたように、ガスボンベあるいは小規模導管の供給でLPGを使用しておるというのが通常でございます。これに対しまして、一般ガス事業のほうは都市化の進展等に応じまして逐次計画的に導管を伸ばして、そうして地域住民全体にガスを供給するという形の地域拡大的な供給形態をやっておるわけであります。したがいまして、一般ガス事業が新設される、あるいは供給区域の拡大をするということに際しましては、ボンベ売りあるいは小規模導管等との調整問題が生ずるということは十分問題意識として持っておるわけであります。しかも御指摘のように導管が伸びるまでの間におきましては、ボンベ売りがガスの使用の機会を住民に与えて利便をはかったという点で、その役割りは評価すべきであろうと考えておるわけであります。こうした意味で、現在の実情では、LPガスボンベ売り等から都市ガスに転換する際には、実際上両者の間で話し合いが行なわれるという形が進んでおると思います。われわれといたしましては、今後ともそういう形で、両当事者間の話し合いで円満に解決されることを期待し、そういう方向で指導してまいりたいと考えておるわけでございますが、今回のガス事業法の改正案の五条と三十七条の四の中に、そのガス事業の計画が確実であることという許可基準を新たに設けることにいたしております。これはその計画の実施、実現が確実でなければならないということでございまして、そういう計画の内容の判断を行なう、これに伴ってそうした解決の事態も期待するということでございまして、また事情によっては通産局長が地方ガス事業調整協議会の意見を聞いた上で、その間の公平な調整をはかるという構成にいたしておるわけでございます。こうした形によりまして御指摘のような問題は解決してまいりたい、こういうふうに考えておる次第でございます。

広瀬秀吉日本社会党

○広瀬(秀)委員 最後に通産大臣に要望し、通産大臣からお考えをこの際表明していただきたいわけでありますが、今度のガス事業法の改正、特に簡易ガス事業というものが新しく導入されてきたことによって、小規模零細の専業的にボンベ売りをやっている業界が非常に不安を持っておるわけであります。したがって、この人たちに不安を与えないように、そしてこの人たちが新しい制度に飛びついて発展していけるように、いろいろな政策が、先ほどからも税制面あるいは金融面等において述べられておるわけでありますが、そういうものの実効をあげることによっていままでの商権が奪われて、泣く泣く廃業していかざるを得ない、路頭に迷わざるを得ないというような事態なんかが出ないように、これはよほどしっかりこの法の運用をやっていただかないとそういう事態が起きますから、この点についてぜひひとつ十分慎重な配慮をし、中小企業、零細企業に対する対策という角度をもっとこの法の運用について強めていただく方向というものを強く要望をしたいわけです。それについての、大臣としてのこの法の運用にあたっての態度というものを最後に表明をしていただきたいと思うわけであります。

大平正芳自由民主党通商産業大臣

○大平国務大臣 御指摘の点につきましては、慎重に配慮してまいります。

広瀬秀吉日本社会党

○広瀬(秀)委員 これで終わります。

大久保武雄自由民主党

○大久保委員長 佐野進君。

佐野進日本社会党

○佐野(進)委員 私はガス事業法の一部を改正する法律案について、いま広瀬さんのほうからいろいろ質問がありましたので、できるだけ重複を避けて、予定時間が大体一時間だということでございますから、一時間内に質問を終わりたいと思いますが、終わらない場合は一応質問を留保しておきたいと思います。  大臣に御質問申し上げたいと思うのですが、今回のガス事業法の改正の目的は、LPG新法が審議された際、いわゆる小規模導管供給についてどのような法的な措置を講ずるのか、これは私も当時審議をいたしておりましたので、その面について当時の大臣に対していろいろの角度から質問をしたのでありますが、そういう点を中心にして、エネルギー調査会のガス部会等における審議を経て今日の法律案の提案になっておるわけであります。  私は、実はだいぶ前に提案されたので、問題が問題だけにひとつ慎重に審議してみたい、こういうことで、あらゆる角度から検討を続けてきました。さらに本会議質問等もやりましたし、準備をしてまいったのでありますが、いろいろな関係で実質的な審議に入ることがおくれまして、会期末ぎりぎりのきょう初めて実質的な審議に入るという形になったわけです。そうなりますと、時間的にたいへんどうも少ない時間の中で内容の審議をしなければならないことになってくるわけでありますから、この法律の持つ内容の重要性にかんがみて、たいへんどうも時間足らずの感を深くして遺憾に思っておるわけであります。しかしそれはそれといたしまして、残された時間、内容を充実していく意味において一生懸命審議を続けてみたいと思うわけであります。御答弁におかれましても、そういう意味において的確なる答弁を大臣はじめ関係者にお願いをしたいと思うわけであります。  まず第一に、今度の法律案の内容が、いわゆる一般ガス事業の保安の強化、さらにはまたガス用品の新たな取り締まりについての改正、さらには小規模導管供給に対する公益事業規制ということについてその内容が盛り込まれておるわけでありますが、保安の強化ないしガス用品の新たな取り締まり等については、時間的に審議をしておる時間がないので、私は小規模導管供給に対する公益事業規制に関係する問題についてのみ質問をしぼってみたいと思うわけであります。  そこで、この問題について質問をいたす際に、どうしても原則的な面として見解を明らかにしていただきたいと思うことは、今日ガス体エネルギーの供給、いわゆる家庭燃料部門における家庭エネルギーの消費の状況の中においてのガス体エネルギーの供給に対する位置づけというものがどのように認識されておるか、あるいはこの位置づけが、いわゆるガス体エネルギーが家庭燃料部門においてどのような発展をするのかあるいは退歩していくのか、こういう部面について大臣はどのようにお考えになっておられるか、一言お答えを願いたいと思うのです。

大平正芳自由民主党通商産業大臣

○大平国務大臣 ガス体エネルギーの家庭における利用普及は今日までも顕著な普及を見たのでございますが、今後も依然として強い普及力を持っておるというように考えます。

佐野進日本社会党

○佐野(進)委員 大臣、家庭用エネルギーとしてガス、灯油、電気、こういうものが今日いわゆる固体燃料にかわって主要なるものになっておるわけでありますが、ガスと油と電気、この三つが現状においてどの程度のものがあるか、公益事業局長でもいいですが、しかし原則的な問題ですから大臣に答えていただければいいと思うのですが、現在どう位置づけられておるか、そして将来この三つの関係におけるところの家庭エネルギーとしてはどう予測せられるか。昭和三十年当時、今日のようなLPGの家庭燃料における普及度というものはだれしも予想することのできなかった状態であったのにかかわらず、わずか十年の年限の中において千五百万戸になんなんとする一般家庭におけるいわゆる家庭燃料としての消費量、消費戸数を持つようになっておるわけです。したがって、この時点においてこれから将来を予測したとき、LPGが家庭燃料部門に占める地位というものはどうお考えになっておられるかということを聞いておくことは、この次の質問をしていく上においてたいへん重要だと思いますので、通産当局の基本的な見解をこの際お聞きしておきたいと思います。

大平正芳自由民主党通商産業大臣

○大平国務大臣 これは流体エネルギーと固体エネルギーに分けまして、いま御指摘の昭和三十年、流体エネルギーが二五%、固体エネルギーが七五%でございましたが、これが昭和四十二年、流体エネルギーが七八%、固体エネルギーが二二%、それから昭和四十七年を考えますと、流体が八七%、固体が一三%という一応の目途を持っております。

佐野進日本社会党

○佐野(進)委員 突然の質問ですから、大臣のお答えが的確に行なわれないのはやむを得ないわけですが、固体、流体という二つの表現でなさいましたけれども、さらに電気の家庭燃料部門に占める役割りというものは、これからいわゆるセントラルヒーティングといいますか、家庭部門におけるところの電化生活の向上に伴い、非常に大きなウエートを占めてくるのではないか。そうした場合、そういうような電化によるところの家庭燃料部門におけるシェアに対するに流体燃料と気体燃料、こういうものが占める位置をどのようにするかということは、通産当局としてやはりいま真剣に対処し、その時点の中においてあとから対策を立てるということでないように、いまのうちにひとつ慎重なる配慮のもとに家庭燃料部門におけるこれらの対策に対して積極的な取り組みをしていただきたいということを要望したいと思うのであります。そしてガス体燃料におけるところの現在の状況、これは御承知のとおり都市ガス、それから小規模導管供給による方法、さらにはボンベ売りという三つの形態によってガス体燃料が供給されておるわけでありますが、この三つの形態による供給方式が将来どのように変化していくのか。大きく言うならば、電気とかあるいは固体燃料とか液体燃料とか、そういうものに対するガス体燃料の位置づけ、同時にガス体燃料の中におけるところの将来の位置づけ、こういうことに対する具体的な対策を基本的にお立てになっていただかないと、この簡易ガス事業をガス事業法の改正として行なうに対して、積極的な意味においての十分なる対策にならないんじゃないか、こういうぐあいに私は感ぜざるを得ないわけであります。そういう意味において都市ガスと小規模いわゆる簡易ガス事業とさらにまたボンベ売り——ボンベ売りの中においても五十戸以下の小規模導管供給、こういうもののシェアというものに対して将来——将来といったって二十年も三十年もたってでなくて、当面五年なり十年なり先を見通したとき、通産当局としてどのような措置を考えられ、どのような変化を予測せられ、その変化に対応するにどのような措置を考えられるかということについて、対策があるならひとつお示しを願いたいと思うわけであります。

本田早苗通商産業省公益事業局長

○本田政府委員 御指摘の民生用のエネルギーにつきましては、ただいま大臣からお答えいたしましたように、現状では電気、ガス、灯油等を含めまして、流体的なエネルギーとしては七八%でございますが、四十七年にはこれがさらに比重を増加しまして、八七%程度になろうと思います。その中で都市ガスあるいはLPGのウエートは、都市ガス一九%が二一%程度、それからLPGは一八%が一九%というふうに総体の増加の中でさらにウエートが増加する、こういう形になろうと思うのでございます。  そこで今度は、同じガス体エネルギーの中で、御指摘のように三つの供給方式があるが、今後どうなるかという点でございますが、これは地域との関係でそれぞれの供給方式がきまるという形でございますので、それぞれ今後の見通しとしては、的確な見通しはなかなかむずかしいと存じますが、一般的に申しますと、都市ガスが普及していない地域、こうした地域ではLPガスがその簡便性に基づいて増加し、その役割りを果たす。またそういう地域の中で住宅集団等の需要集団のあるところでは、小規模導管供給がより合理的な供給方式になるし、市街地あるいは将来の市街地という形でガス需要の出てまいる地域におきましては、都市ガスが計画的に導管を引くことによって需要を充足していくのが適切である、こういう形で三者三様の地域に応じた供給方式が増加してまいる、したがいまして、今後はそういう地域の実態に即してそれぞれのガス体エネルギーの供給を推進してまいる、こういう考えでおる次第でございます。

佐野進日本社会党

○佐野(進)委員 そうすると、いわゆる地域の実情に即して三者三様にそれぞれの長所を生かしながら、発展する消費量に対応した対策を立てていくんだ、こういういまの御説明ですね。そうなりますと、三者三様に地域の、実情に対応する対策を立てていくのだということになるわけですが、その対応する対策を立てることについてきわめて激しい理論的な実際的な対立、そういうものが現実に起きつつある中で今日の法律の改正ということが行なわれてきたのだと思うのです。したがって私は、そういう意味においてこれから若干質問をしてみたいと思うのであります。  まず第一に、今回の法律の改正はいわゆる簡易ガス事業をガス事業法の一部を改正する中で設けた、こういうことになっておるわけであります。簡易ガス事業ということは、私はこの法律の改正並びにその体系を全部読んでみると、三十七条の二に突如として出てくるわけですね。本来ガス事業法に対応する新らしい簡易ガス事業法というものが当然ガス事業法と別個な形の中で設けられてしかるべきであるにもかかわらず、ガス事業法の一つの改正の部門としてこれを設ける形の中において、簡易ガス事業とは一般ガス事業に対して従属的な形——いわゆるいまあなたが言われたような三者三様の形の中で平等の原則に基づいてそれぞれの役割りを果たしていくということに対して、この法律の改正をする形の中で簡易ガス事業を規定するやり方、法体系というものは、いまあなたの言われた公平の原則に基づく法律改正なり法律の制定ということでないような印象を深くするわけです。この簡易ガス事業を法律として制定しようとしたその意味の中に、原則的にあなたはいわゆる都市ガス、簡易ガス、一般ボンベ売りについてのLPG新法の対象業種というものについては公平の取り扱いをするという原則に基づいて出しておるのか、そうでないのかということについて、やはり従属的な位置づけを根底に置きながら出しておるのかどうか、このことをひとつお聞きしておきたいと思うのです。

本田早苗通商産業省公益事業局長

○本田政府委員 簡易ガス事業と都市ガス事業についてどういう考え方かという点でございますが、これは先ほども申し上げましたように、いずれにも偏しておらない、公平に取り扱うべきものだという考えでこの簡易ガス事業の新しい制度を設けた次第でございます。

佐野進日本社会党

○佐野(進)委員 私は、そういう意味においてお話しの趣旨はそうだということでこれから審議をしたいと思うのですが、法律の形態として第三十七条は「通商産業大臣はガス主任技術者がこの法律若しくはこの法律に基づく命令」云々というような形の中で、これはガス主任技術者の解任命令ということについての項ですね。その条の二として第三章簡易ガス事業という章を起こして「簡易ガス事業を営もうとする者は」云々ということになってきているわけです。だから簡易ガス事業ということをあなたの答弁されるような認識に基づいて法律改正をしようとするならば、第三十七条の二に簡易ガス事業を特に第三章として設けておくということは、あなたの言われる本来の趣旨と若干そぐわないのではないか。これは法律改正の技術的な面であろうと思うのでありますが、ガス主任技術者が第三十七条の持つ意味であるとするならば、その二に簡易ガス事業を置かなければならなかったというその形の中において、すでにこの簡易ガス事業の持つ従属性が位置づけられているような感を深くするわけです。そういうことでないならない理由を言ってください。安心して次の質問ができますから。

本田早苗通商産業省公益事業局長

○本田政府委員 簡易ガス事業につきまして新しい章を設けたわけでございます。章を設けたというところで同じように並列的に考えておるという考え方が出ておるわけでございますが、御指摘のように条文順序を三十七条の二、三、四というふうに引きましたのは、これは全く法律技術的な問題であって、むしろ章を立てたというところで取り扱いの考え方を御理解願いたいと存ずる次第でございます。

佐野進日本社会党

○佐野(進)委員 御理解願いたいと言ったって御理解できるわけじゃないのだけれども、そこにこだわっているわけにいきませんから、そういう私の考えもあるということを申し上げて、ただ、あなたの考えはあくまでも公平な立場において技術的な面でこうなったというぐあいに理解しながら質問を進めていきたいと思います。  そうなりますと、簡易ガス事業が公平な立場において将来のガス体エネルギーを供給する意味において、家庭燃料部門における重要性を認識してこういう法律改正をしたということになってくるわけですが、次に、そうなると非常にまた微妙であり、かつ重要な問題が起きてくるのですね。これは戸数の問題なんです。私は、小規模導管供給の持つ意味が、小規模導管供給とボンベ売りとそして都市ガスの配管供給と、この三つが同じような立場において、それぞれの地域の特殊性に合致した形の中において家庭燃料として活用していくのだ、全くけっこうだと思う。そうなった場合、その小規模導管供給が五十戸以上については簡易ガス事業になり、四十九戸以下についてはLPG法の取り締まり、いわゆる高圧ガス取締法の範疇に属する、こういうことになると、私はその経過はわかっているのだけれども、これは次の質問をする上においてどうしてもあなた方の立場における技術的な、実際的な解明をいただかないと、その次の質問が進まないので、五十戸ということが理論的に実際的にいかなる意味を持つものか、あるいは地域の実情に応じて百戸でもいいではないか、三百戸でもいいではないか、三十戸でもいいではないかという議論があるわけです。いわゆる地域的な実情に即した戸数のきめ方こそさっきの三原則に対する対策としては最も適切ではないかという議論があるにもかかわらず、当局は五十戸という線を固執しておるわけですね。その五十戸という戸数についての基本的な考え方、こういうことについていま一応聞いておきたいと思うのです。

本田早苗通商産業省公益事業局長

○本田政府委員 簡易ガス事業を五十戸以上に限定をした事情は何かということであろうと思いますが、この線を引きましたのは、消費者の利益の確保の点においてどこで線を切るべきかという考え方で五十戸ということを考えたわけでございます。御承知のように、導管によりまして需要者にガスを供給する形態で供給が始まりますと、その取引関係は固定いたしまして、ボンベ売りのように自由に消費者が供給者を取りかえるというわけにはなかなかまいらないという事情がございます。しかもこれが規模が大きくなればなるほどそうした選択の自由の拘束度は高まる、こういうことでございまして、われわれといたしましては、五十戸という段階になりますと、やはり消費者のエネルギー選択の自由の制約という点で、これに対して公益的な観点から必要な規制を加えるのが妥当である、また二重投資が行なわれた場合の国民経済的な影響もその辺からは無視しがたくなろう、こういうふうに考えたわけでございます。  五十戸という点につきましては、土地収用法におきましても、五十戸以上の住宅用地をつくる場合には、土地収用のための事業指定の対象とし得るというような規定がございましたり、あるいは公営住宅法等においては、五十戸以上の住宅集団においては、遊び場その他の公共的な施設を置けというような法令もございまして、五十戸について公益性を認めておる、公共性を認めておるというような法令もあるわけでございます。  かような見地から、五十戸を区切りにして、消費者選択の自由が拘束される点について、公益的な規制によってこれを補うということが適当であろう、こういうように考えた次第でございます。

佐野進日本社会党

○佐野(進)委員 説明なんだけれども、ちっとも迫力がない。迫力がないのはやむを得ないだろうと思う。いろいろの情勢の集約として五十戸になったんだから、これが三十戸でもふしぎでないし、七十戸でもふしぎでないという説明さえつけばそれでいいんだろうと思うんだけれども、私はそれはそれとして、五十戸という数がそうきめられざるを得なかったということできめてきたという経過を知っておる者の一人ですから、ここでそのことについて深く追及はいたしません。  ただ私は、そういうような形で五十戸ということになりますると、いわゆる改正法案における二条三項に、「この法律において「簡易ガス事業」とは、一般の需要に応じ、政令で定める簡易なガス発生設備においてガスを発生させ、導管によりこれを供給する事業であって、一の団地内におけるガスの供給地点の数が五十以上のものをいう。」こういうことなんですね。「簡易なガス発生設備においてガスを発生させ、導管によりこれを供給する事業であって、一の団地内におけるガスの供給地点の数が五十以上」である、こういうことが説明されておるわけです。「一の団地」とは一体いかなる概念を持つものなのか。「特定ガス発生設備」とはどういうものなのか。五十戸という数はばく然としていて、一応五十戸だということでけっこうだけれども、それが一の団地だということなんですね。それで、特定のガスの発生設備だ、こういうのですね。特定のガスの発生設備ということについて、それが一個なのか二個なのかということは別にきめてないのです。「一の団地」ということについては、五十戸以上だということになっている。ガスの発生設備ということについては、ただガスの発生設備だけなんですね。だから、こういうことになってくると、その概念がいま言われた五十戸というものがきわめてばく然とした、いろいろな意味における情勢の寄り集まりの形の中で五十戸ときめられた。それが「一の団地」だ。団地というものの持つ意味というものはいろいろあるわけです。この二つについて、通産当局としてはどういう考え方を、この団地ということと発生設備ということについて持っておるのか、この点を聞かないと、五十戸という意味が生きてこないので聞いておきたいと思うのです。

本田早苗通商産業省公益事業局長

○本田政府委員 お答えいたします。「特定ガス発生設備」といたしましては、ボンベ等の運搬できる容器と、これを気化する装置並びにこれに付属する設備というふうに考えておりまして、付属する設備はボンベ小屋というものがこれに該当しようと思います。こういうものから、導管によって一の団地で五十戸以上の供給地点に対して供給するものを簡易ガス事業というということにいたしております。  御指摘のように、それは一の特定ガス発生設備に必ずしも限らないということにいたしておりまして、むしろ一の団地の中で五十戸以上の需要集団に対して供給する場合ということにいたしておるわけでございます。「一の団地」というのは、典型的に申しますれば、宅地造成等で一の連続した土地を住宅用に開発いたしまして、そしてそれを分譲あるいは建て売りをして売るというような形でつくられる住宅集団、需要集団というものを考えておるわけでございます。

佐野進日本社会党

○佐野(進)委員 そこで局長、いまの「一の団地」という概念だね、いま言われたが、しからば、新しく造成されないで、既存の市街地において一つの五十戸なら五十戸という地域に小規模導管供給をしようとしたら、これはどうなんですか。既存の市街地の中において、たとえばLPGのボンベ供給が行なわれている地域に対して小規模導管供給を行なおうとして簡易ガス事業についての許可を求めた場合、どうなんですか。

本田早苗通商産業省公益事業局長

○本田政府委員 既存の住宅の集団等につきまして一の団地というものは、通常、道路、鉄道あるいは軌道の線路等の恒久的な施設あるいは河川、水路、山林等で閉まれる一画の土地というふうに考えておる次第でございます。

佐野進日本社会党

○佐野(進)委員 ここでもう少し質問してみたいのですが、時間がありませんから次へ進みたいと思います。  私は、その次にこの法律の中で一番重要な意味を持つのは、二条八上項の「一般ガス事業者がその供給区域内において簡易ガス事業を営むときは、その簡易ガス事業は、一般ガス事業とみなす。」、この条文だと思うのです。いわゆる簡易ガス事業というものを第三章に章を起こして規定する形の中で、小規模導管供給と一般ガス事業におけるガス供給とボンベ供給との三つの柱の中において、一般ガス事業者の行なう供給区域内における簡易ガス事業についてはこれを一般ガス事業とみなすという形の中において、二条八項は供給区域内における簡易ガス事業に対する一般ガス事業者の果たすべき役割りを規定しておるわけです。その規定しておる二条八項の持つ意味は、供給区域内においては簡易ガス事業者に対してガス事業者の優位性をここで保証しておるのではないかという考え方、いわゆる公平の原則を否定しておるのではないかという考え方が、この法律の条文を読む中で私どもは強く印象づけられるわけです。しかし、それが事実なのかどうかということは、これはいろいろ問題があろうと思うのですが、起案された局長としてどういう考え方か、この点をひとつ聞いておきたいと思うのです。

本田早苗通商産業省公益事業局長

○本田政府委員 御承知のように、都市ガス事業者は供給区域というものを与えられております。したがって、その供給区域内におきましては供給義務が課されておる。その供給義務を充足する意味で導管網を拡大して普及をはかってまいるべきであるということであると思います。しかしながら、最近の都市の発展形態からまいりますと、人口の密集地が逐次拡大していって、都市が外延的に広がっていくという形でなくて、市街地から飛び離れたところに住宅集団が形成されるというような都市の発展現象が一般化しておるわけでございます。一般ガス事業としては、こうした都市集団に対しても導管をもってガスを供給すべきでありますけれども、それまでの過渡的な形態として簡易ガス事業をやるということも、現実の問題としては認めるべきだろうというふうに思いますが、この際、簡易ガス事業としては、先ほども申し上げましたように、いずれが優位ということは考えておりませんが、そういう形の供給方式というものを認めるべきが現実の事態であろうと思います。ただ、その際、供給区域内で簡易ガス形態の供給方式をガス事業者がとるということは、ガス事業者本来の供給義務を充足しておるわけではない、そういう意味で「みなす」一般ガス事業といたしますことによりまして、ガス事業としての供給義務を果たすべき義務を負いながら簡易ガス事業形態をやらねばならない、こういう形にする意味を含めまして「みなす」一般ガス事業というふうにいたしておるわけでございます。したがいまして、優位にしたということではなく、過重な条件をさらに課しておるという実態であるというふうにわれわれは考えおる次第でございます。

佐野進日本社会党

○佐野(進)委員 過重にしたというぐあいに考えておると言われるのですが、いわゆる都市ガス業者が簡易ガス事業を行なうということは、どう考えてみても、いわゆる供給区域内において消費者の需要にこたえてその果たすべき供給義務を果たさなければならない都市ガス業界が、現在の力関係その他の状態の中においてその需要にこたえるだけの措置ができないところに小規模導管供給ないしはボンベ売りというような形態がとられておることは、これは現実の状態ですね。したがって、そういう形の中で「みなす」一般ガス事業として簡易ガス事業を認めるということは、その事業を行なわせしめるということは、本来持つべき木管延長によるガス供給という本来の任務を放てきして、簡易ガス事業という形の中において需要にこたえようとする傾向、しかもこれは簡易ガス事業者との競合という形の中において優位性に立った立場においてその事業を行なおうとする、そういうことがどうしても必然的に出てくるのではないかという心配、懸念、これはだれでも感ずることだと思うのです。これに対する歯どめ、これに対する対策、これに対する行政上におけるところの措置、こういうものが行なわれないで、「みなす」一般ガス事業というものを二条八項の中で規定して、単なる解釈上、説明上いま言われたような形のことをおっしゃっても、本来のいわゆる三者によるところの家庭燃料を供給するという大原則に対して、つじつまが合わなくなるのではないか、こう感ずるわけです。そういう懸念はございませんか。

本田早苗通商産業省公益事業局長

○本田政府委員 御指摘のように、ガス事業者が自分の供給区域内で簡易ガス事業をやるということは、本来の導管供給による供給義務というものに対して、必ずしもこれを充足するものではない、したがって本来の姿に早く帰るべきであるという意味で、今回「みなす」一般ガス事業の許可基準につきましては、将来本体導管と連結する確実な計画を持っておらねばならないという許可基準を新たに設けておる次第でございまして、これは「みなす」一般ガス事業というものが本来潜在的に負うておるべき義務を明文化したということでございます。この明文化した六号の基準に従いまして、今後はこの本体導管との連結義務を確実に実行せしめる指導をわれわれとしては行なうという考え方でおるわけでございます。

佐野進日本社会党

○佐野(進)委員 確実に本管連続の義務を行なわしめるということになりますと、第五条六号の  「確実な計画」とは一体どういうことなのかということが必然的に出てくるわけです。五条六号に示しておる「確実な計画」ということは一体通産当局ではどう考えられるかということは、この際聞いておかなければならぬと思うのです。  それからもう一つ、それに関連して簡易ガス事業と「みなす」一般ガス事業という形の中において、必然的に税金、料金、こういうような面において差が出てくる。いわゆる簡易ガス事業としての小規模導管供給、「みなす」一般ガス事業としての小規模導管供給という、その同じことをやるにしても、片や本管に接続する義務を負った小規模導管供給、片やその義務を負わぬ小規模ガス供給という形の中において、税金、料金において必然的に差が生ずることは当然だろうと思うのですが、そういうようなことについてはどのような指導をなされていくつもりか、その確実なる計画ということと、税金と料金との対策、これについてひとつ説明願いたい。

本田早苗通商産業省公益事業局長

○本田政府委員 確実な計画というものを持っておるかおらないかの判断につきましては、今回の改正法案で新たに規定を設けましたガス事業者が届け出義務を負っておるところの供給計画、この供給計画は導管布設計画が中心になりますが、当該年度並びに省令で指定される計画年度の年次別に計画を出すということになっております。この出された計画と照らし合わせましてその地点が導管接続が確実かどうかという判断をするという考え方でおるわけでございます。  それから、料金につきましては、原価主義でやれる料金を計算するということにいたしておりますので、いずれの場合につきましても当該企業の総括原価を需要に応じて配分するという形で料金をきめたいと思います。したがいまして、あまり同じ地区で差のある料金は、それほどは出ないというふうに考えておる次第でございます。

佐野進日本社会党

○佐野(進)委員 時間がだんだん迫ってまいりますから、十分ただすことができないのは残念でありますが、次へ進んでいきます。  それでは、いま二条八項との問題の中で、確実な計画に基づいてその本来の義務である本管接続についてその業務に積極的に携わらせる、そういう見通しがなければ、いわゆる「みなす」一般ガス事業というものは本来行なわれるものではない、こういうような答弁を聞いたわけですが、そうなりますると、第七条に示されております「一般ガス事業者は、三年以内において通商産業大臣が指定する期間内に、同号のガス工作物を設置し、その事業を開始しなければならない。」そのカッコの中においては「三年をこえ七年以内において通商産業大臣が指定する期間」という若干の柔軟性が示されておりまするが、このことは、いわゆる七条の事業開始を、三年をこえ七年というものはともかくとして、三年のうちに接続不可能だと考えられるものについては許可をしないと、こういうように解釈しなければならないということになろうと思うのでありますが、そういうぐあいに解釈してよろしいのですか。

本田早苗通商産業省公益事業局長

○本田政府委員 お答えいたします。事業開始義務につきまして三年というふうにしてございますが、法文をちょっと御丁寧にお読み願いますと、ガス工作物の設備をする、それから事業の開始義務となっておりますが、ガス工作物の設置が、許可を受けた設置を完了するのが三年以内、こういうことになっておるわけでございます。したがいまして、事業開始義務との関係におきましては、特定ガス発生設備を設備し、導管を設備して、そうして住宅が百戸の場合に、五十戸しか、あるいは五十五戸しか建っていないので、五十五戸で事業を始めるという場合に、これはその要件を満たした、こういうことになるわけでございます。

佐野進日本社会党

○佐野(進)委員 ですから、ここが一番問題になると思うのですが、「みなす」一般ガス事業者がその「みなす」一般ガス事業を行なうに際して、確実なる計画を持ち、その計画に基づいてその供給義務を実現する、それに対する地域の実情に即して「みなす」一般ガス事業を行なう、そうした場合に本管接続の義務は、確実なる計画と関連して、一体あなたのほうではどの程度が適切だとお考えになりますか。

本田早苗通商産業省公益事業局長

○本田政府委員 事業開始義務との関係では、むしろ簡易の場合には一年以内程度で指定することが多かろうと思います、簡単な設備でございますので。そしてその設備が動き出した後において導管との接続が確実に行なわれるべきだ、こういうことでございます。そうして本管との接続義務が確実かどうかというのは、供給計画の内容と見合わしてみるということでございまして、その供給計画が二年目に引けるということでありますと、二年目に引くようにということを指導するわけでございます。三年目であるという場合には三年目に確実に連結せよ、こういうふうに指導するつもりでおるわけでございます。

佐野進日本社会党

○佐野(進)委員 それでは、この問題は非常に微妙な問題でありますが、あなたが一年目、二年目、三年目という表現を使われましたから、それ以上はわれわれもどう考えるかということになろうかと思いますから、この質問はそれ以上続けません。続けませんが、そうなりますと、いわゆる「みなす」ガス事業者と簡易ガス事業者との関係の中で、そういうように同じ地域の中で調整を要する事件がたいへん出てくると思うのです。同じ条件の中で同じ出願が行なわれた場合、はたして三年以内が適切で、三年以内という法律の条文に照らして可能か不可能かというような問題等々、いろいろあろうかと思うのでありますが、そういうような一般ガス事業との調整をはかることとしておるわけでありますが、その中で、この三十七条の四第一項第三号というものは一体どういうような意味をこの法律の条文としては持っておるのか、この際、明らかにしておいていただかなければならないと思うわけですが、簡単でいいですから御説明願いたいと思います。

本田早苗通商産業省公益事業局長

○本田政府委員 三十七条の四の三号の規定は、一般ガス事業の供給区域内でも簡易ガス事業の設立を認めるという考え方をとることに伴いまして必要になった調整の基準でございます。一般ガス事業は通常大型なガス発生設備で集中生産したガスを導管で逐次拡大していく、そして供給区域内全体の需要者に計画的に供給するという形をとっておるわけでございますが、簡易ガスのほうは、団地において集団需要に即応して、簡易にしかも地点的にガスを供給するに適した供給方式でございます。したがいまして、一般ガスの供給区域内で簡易ガスの申請がありました際に、両者の間で公正な調整をとらずに簡易ガス事業を認めてまいるということにいたしますと、一般ガス事業者のほうで当該団地及びそれを含んだ周辺地区、あるいはそれの先にある部落のような関連地区、こういった消費者も含めて計画的に導管を延ばして供給してまいろう、こういう計画をしておる際に、まん中の集団だけが他の供給者の供給を受けるという形になって、計画的なガスの供給は受けないということになることに伴いまして、周辺地域あるいは関連地域の消費者の方々がガスを経済的に利用する機会を失うということがあり得るわけでございます。したがいまして、消費者の利益の阻害が起こらないかどうかということを基準にいたしまして、供給区域内に簡易ガスを認めるということに伴う問題を調整してまいるという意味の基準でございます。

佐野進日本社会党

○佐野(進)委員 短い時間で非常に重要な内容にわたる質問ですし、答弁いかんによっては微妙な影響を与える問題ですから、私のほうも質問するのがなかなかむずかしいし、答弁されるほうもむずかしいと思うのですが、しかしただしておかなければならぬ問題点でありますので、続いて質問をしてみたいと思うのです。  そういたしますと、いま局長が言われたことに関連をいたしますが、そういうような一般的な本管供給並びに延長その他特定な地域におけるところの、いわゆる起きてくる条件、そういうものと全体とを関連しながら三十七条の四第一項の第三号という形のものが設けられたということになるわけですが、そうなりますと、この二十五条の二の計画の公表というものの持つ意味は、一体それらとの関連の中でどういうように位置づけられてくるのかということが問題になってくると思うのです。そうしてさらにそれが発展してきますと、二十五条の四の供給区域の調整等の勧告、こういうものが当然簡易ガスと「みなす」一般ガスの関係の中で出てくると思うのです。この二つの問題を当局はどう処理し、どのように行政的な指導をなされていくのか。いわゆる二十五条の二の計画の公表の程度と二十五条の四の供給区域の調整等の勧告、これらに対する考え方をこの際明らかにしていただきたいと思います。

本田早苗通商産業省公益事業局長

○本田政府委員 お答えいたします。今度新たに供給計画の届け出義務を課しまして、一般ガス事業者は供給計画を年次別に定めて通産大臣に事業年度の前に出す、こういうことになっておるわけでございます。これによりまして一般ガス事業者の長期的なガスの普及計画を通産大臣の監督下に置きまして、普及を確実に行なわしめるというのが一つのねらいでございます。  もう一点は、いま御指摘のありました点とからむわけでございますが、供給区域内において簡易ガス事業の許可申請があった場合に、届け出られておりますガスの供給計画と照らし合わせまして、公正かつ合理的な調整をはかろう、こういう考え方で供給計画の規定を新たに設け、かつ公表せしめますのは、消費者に対しまして、従来の普及計画が必ずしも地域住民に徹底していないということがございますので、これを公表によって周知させ、普及を推進してまいるという意味を兼ねたものでございます。  もう一つ、供給区域の調整の規定を新たに設けておりますが、これはむしろ中小規模のガス事業者が非常に多い、しかも今後のガス供給の条件から申しますと、企業体質の強化が必要である、しかも地域別に、非常に小さい地域で供給条件が異なる供給を、逐次生活圏の拡大に伴いまして、これを統一することが必要だというような事情も進んでおるというようなことともからみまして、ガス事業の共同体制あるいは合併等を推進することによって、広域的な供給体制をつくらしめることが適当だろうという意味で勧告の規定を設けたということでございます。

佐野進日本社会党

○佐野(進)委員 それでは、いまいろいろ質問を続けてきておるわけですが、いわゆる一般ガス事業の「みなす」ガス事業と簡易ガス事業との調整の問題、こういう問題に入ってきたわけでありますが、今度この法律改正に基づいて通商産業局ごとに設置をする地方ガス事業調整協議会、これが非常に重要な役割りを果たし、この中でそれぞれ調整が行なわれてくるということになってくるわけですが、この四十条の四の地方ガス事業調整協議会の権限とその活動というか、その果たす役割りというものがどういうようになってくるかということがたいへんむずかしい問題になってくるわけです。私は、行政の民主化という観点からすれば、この調整協議会というものは非常に大切であるし、いいことだと思うのですが、ただ人数の点その他構成の面については若干不足しておるのではないかという気がするし、この中において発表される意見というものに対する取り上げ方がどうなるかという行政上の指導については非常に微妙な問題が出てくるのではないか。本来の機能も発揮されない可能性すら持っているのではないかと思うのでありますが、これについて原則的な考え方をこの際聞いておきたいと思うのです。

本田早苗通商産業省公益事業局長

○本田政府委員 お答えいたします。今回の法律改正案で地方ガス事業調整協議会というものを設けまして、簡易ガス事業について許可処分その他を行ないます通産局長の諮問機関として置くことにいたしておりますが、先ほど御指摘のありました一般ガス事業者の供給区域内における簡易ガスの申請については、消費者の利益の観点からこれを却下することがあり得るということとからみまして、この件の運用については必らず地方ガス事業調整協議会の意見を聞かなければならないということにいたしております。それ以外につきましては、通産局長の諮問に応じまして、ガス事業の事業活動の調整上重要な事項について調査審議するということになっております。構成につきましては、学識経験者の中から五名をもって組織するということにいたしておりまして、中立委員のみで組織するということにいたしております。ただし、その運用にあたっては必要に応じて臨時委員を任命することができるということで、五名で不足する場合には臨時委員によってこれを補完するということを考えておる次第でございます。

佐野進日本社会党

○佐野(進)委員 そういたしますと、調整協議会はできた、そこでいろいろいわゆる都市ガス業者あるいは簡易ガス事業者等々におけるところの許可あるいはその他のトラブル、いわゆる紛争について調整協議会がその機能を果たすことになるわけでございますが、いわゆる簡易ガス業者がすでに持っておる権益というか、その供給している地域に対して本管が延びてきた形の中において、簡易ガス事業者、「みなす」一般ガス事業者が、小規模導管供給でなくて、簡易ガス業者の行なう小規模導管供給地域に対して都市ガスの本管が延びてきたことによって、その地域が都市ガスの供給区域、供給地帯に入る、現に供給することになるということになれば、当然簡易ガス業者は既存の権益が失われてくることになるわけです。これについては、いわゆる一般ボンベ売りの商権の問題とまた異なった意味において、簡易ガス事業者の持つ権益の喪失に対する対策ということが当然問題になってくるわけです。これらの問題についてはいわゆるこの調整協議会の中において処理するような形になるのか、あるいは行政上の指導としてそれに対する明確なる対策というものが行なわれ得るものなのか、法律の条文としては、そういうものが生きてくるということはなかなかむずかしいと思うのですが、行政上の対策としてそれらに対する対策を行なうのか、あるいは調整協議会でそれらの問題についての解決をはかろうとするのか。これらについてはどう取り組もうとしておるか、見解をひとつお聞かせ願いたいと思います。

本田早苗通商産業省公益事業局長

○本田政府委員 先ほど申し上げましたけれども、一般ガス事業者の事業活動に伴いまして従来のボンベ売りあるいは小規模導管方式のものとの間の問題が生ずるということは、問題意識として持っております。これは現に、現在までのところは、ある程度当事者間の話し合いで解決されておるというのが実態であろうと思いますので、こういう方向で今後とも解決されることを期待し、そういう方向に指導いたしたいと思っておるわけであります。しかしながら、場合によりましては必ずしもそうならないということがあろうと思います。そういう意味で今回の法律改正におきましては、許可基準にそのガス事業の計画が確実であることという号を一号立てております。これはその計画の実現、実施が確実に行なわれるということで通産局長としてはそれによって判断をいたすわけでございますが、この判断にあたりまして、必要な場合には地方ガス調整協議会に諮問いたしまして、その意見を聞くということになろうと思うわけでございます。

佐野進日本社会党

○佐野(進)委員 時間がなくなってしまいまして、まだ何点も聞きたいことがあるのですが、あと一点だけで質問を留保したいと思うのです。  いまのいわゆる事業譲渡、簡易ガス事業者の行なう事業に対して都市ガス業者の本管が必然的に既存の既得権を有する地域に延びてきたことによって失われるその権利に対する補償、譲渡に対する対策、こういうものについてはまだいまの御答弁では明確に出されていないようです。いわゆるボンベ売り等に対するところの権利の譲渡その他についてはいろいろな商慣習その他の形の中で、お互いが現在のびん売り、ボンベ売り業者間におけるところの補償というか相互におけるところの協定というか、そういうものが商慣習として成り立っておるようでありますが、いわゆる都市ガスと小規模導管供給者の間におけるところの都市ガスの本管延長に伴うところの、起きてくるそういう事態に対する対策、こういうものはまだ現実の問題として処理が円滑に行なわれているということは聞いていないわけです。したがって、この地方ガス事業調整協議会というものが果たすべき機能の一つに必然的にその問題が加わってくるものと解釈すべきだと私は思っていま質問したのですが、そういう問題が起きてくれば、当然通産当局としては、いま局長の答弁の中で、この調整協議会に諮問する場合もあり得るんだ、ばく然とした答弁となっているわけですが、これはまだはっきりこうだということができない形の中でそのような表現がなされていると思うのです。私は、少なくとも調整協議会の果たすべき機能の一つとしてその問題は位置づけなければならぬじゃないか、こう考えておるということだけこの際申し上げておきたいと思うのです。  そこで、最後に許認可の権限の問題です。これはいわゆる業界その他いろいろな関係がありますが、LPG新法においてもその取り締まりその他の形について都道府県知事に権限を委任すべきではないかという形の中で委任するような形態がとられておりますが、今回の場合は地方通産局長がその権限を掌握するという形の中において都道府県知事に対する権限委任ということについては全然配慮されていない、こういうような形になっているわけですが、この考え方、並びに将来それを変更する意思ありやなしやということを聞いて、一応午前中の質問を終わりたいと思うのです。

本田早苗通商産業省公益事業局長

○本田政府委員 お答えいたします。御指摘のように、今回の簡易ガス事業という制度を設けるにあたりまして、いろいろその間一般のガス事業者との間で調整を要するという問題もあろうかと思われるわけであります。現在の制度におきまして一般ガス事業者の許認可事項はすべて通産局長の権限にあるわけでございます。これとの関連におきましてその間の調整を行なうということにいたします際に、片方は都道府県知事、片方は通産局長という形ではその間の調整が必ずしも円滑にいかないというふうに考えるわけでございまして、われわれといたしましては、この際両者を一つの管轄にいたしまして、これによって円満な調整を行なうべきである、こういうふうに考えておる次第であります。

佐野進日本社会党

○佐野(進)委員 それでは時間も来ましたから、質問を留保して終わりたいと思います。

大久保武雄自由民主党

○大久保委員長 午後二時から再開することとし、この際休憩いたします。    午後、零時五十分休憩      ————◇—————    午後二時十八分開議

大久保武雄自由民主党

○大久保委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。  質疑を続行いたします。佐野進君。

佐野進日本社会党

○佐野(進)委員 午前中に引き続き質疑を行ないたいと思います。  簡易ガス事業の定義あるいは「みなす」一般ガス事業等について、あるいは簡易ガス事業の許可基準等について、私は政府側の見解をただしてきましたが、さっきお聞きした中で若干十分でない点もございますので、最初に質問をし、さらに中小企業対策、それから都市ガス事業対策、さらに労働問題等について、若干の時間質問してみたいと思います。  先ほど私は特定ガス発生設備の問題で局長の答弁をいただいておるわけですが、局長の答弁の中で、特定ガス発生設備というものの考え方についての説明は、それはそれとしてお聞きしておりましたが、その内容について十分釈然たるものがないので、あらためて質問をしてみたいと思うのですが、いわゆる五十戸に対する一つの団地という解釈に対して、ガス発生装置、特定ガス発生設備によって供給をする、こういうことになっておるわけですが、この発生装置、設備とは、いわゆる五十戸以上の戸数に対して最も有効かつ適切な方法によって供給することのできる発生装置、こういうぐあいに考えておくことが一番いいのではないかというぐあいに、さっきそのような答弁をいただいておるというように私も考えておるわけですが、ひとつ補足的に質問したいと思うので、明確な答弁をお願いしたいと思うのであります。

本田早苗通商産業省公益事業局長

○本田政府委員 特定ガス発生設備の重要なものとしては、可搬式容器と申しまして、運搬可能な容器ということでございます。

佐野進日本社会党

○佐野(進)委員 したがって、その運搬可能ということは、たとえば一つの団地と称してもいわゆる五十戸以上千戸ということもありますから、千戸という大きな団地に対して運搬可能という概念が固定——いわゆる完全なる固定式ですね、都市ガスのような完全なる固定式でというか、それ以外にはどうすることもできないというような条件のものもあるけれども、しかし千戸というような膨大な戸数に対して供給する特定ガス設備というものは、それなりの条件が整わなければならぬ、いわゆる固定式に類した設備でなければならぬということは、これは当然のことじゃないかと思うわけです。そういうことについて単に移動可能だということが前提ということじゃなくして、ある条件に適合した特定ガス発生設備、こういうことでなければ、千戸とか八百戸とか七百戸とかいう、あるいはその条件に適した地域に対する発生設備としての表現としては適切でない、こういうぐあいに考えるのですが、いま一度そのことについて答弁してください。

本田早苗通商産業省公益事業局長

○本田政府委員 簡易ガス事業の発生してきました実婿その他から考えますと、やはり運搬可能な容器ということで考えるのが適切であるというふうに考えるわけでございます。ただ運搬可能な容器という際に、小さい容器からかなり大きな容器まで含まれるというふうに考えております。

佐野進日本社会党

○佐野(進)委員 局長は私の質問している趣旨が理解できないのじゃないですか。たとえば都市ガスといっても、千戸以下の都市ガス業者というものも相当あるわけですね。これはもうガス発生装置といっても固定した、完全なる固定装置みたいなものです。しかし、簡易ガス事業だから、これは都市ガスと同じ千戸という対象があったとしても、発生設備に若干の差のあることは当然だと思う。したがって、解釈説明はそうとしても、いまのような正面的な説明としても、ある程度固定した状況の中で供給することが消費者の利益に合致する、そういう場合も当然供給戸数の対象その他はいろいろな条件の中で出てくるわけです。そういう場合においては、いわゆる柔軟性のある形の中で正面的にこの法律の精神に基づくところの特定ガス発生設備という一般的な表現は、いまあなたの言われているとおりだけれども、その個々の実例に即した特定ガス発生設備というものは当然考えてしかるべきではないか。それでなければ、逆にいえば法律の精神に合致しなくなるんじゃないか、こういうぐあいに思うわけですが、その点についていま少しく言ってもらわないと、これはたいへん大きな問題だから。

本田早苗通商産業省公益事業局長

○本田政府委員 簡易ガス事業が地点的な供給に適した供給方式という意味で、やはり可搬式の容器をボンベ小屋等に入れまして供給する方式が、簡易ガスとして適切であると思うわけであります。おっしゃるように固定的な容器をもちまして、そして地域的に供給して、逐次拡大できるような容器でいくということになりますと、これはやはり一般ガス事業の形式としてとらえて規制を行なうべきではないか、こういうふうに考えるわけでございます。いま現在われわれとしては運搬可能な容器をもって並列して供給するというものを考えているわけでございます。

佐野進日本社会党

○佐野(進)委員 ですから、その運搬可能な容器という形の中で、いまいわれているようないわゆる法律上の解釈説明等によると、あなたの概念と違う。当初言われたようないわゆる移動式という形の中で、その移動式の中においてもある程度の固定的なものも当然あるわけですね。一々それは移動しなければならぬというものではないでしょう。固定式なものということも当然解釈の中に入り得る、こういうことは当然なことのように思うのですが、それでいいのでしょう。

本田早苗通商産業省公益事業局長

○本田政府委員 御指摘の点は、あるいはこういうことかと思いますので、お答えいたしたいと思います。  たとえば容器に相当量の液化ガスを詰めまして、そうして詰めたままで運んでいって据えつける、これによって供給する、たとえばスキットタンクのようなものは現在のところでは可搬式容器と考えてしかるべきか、こういうふうに考えているわけでございます。

佐野進日本社会党

○佐野(進)委員 私は、まだ答弁の段階ですから、私のほうでどうだこうだと、そこをそういう答弁であるのにこちらのほうが違うとか違わないとか言っておらぬのです。ただ私のほうは質問する形の中で現状に即した最も有効な措置、いわゆる簡易ガス事業としてその事業が消費者の利益に合致して最も合理的に行なわれるような、そういうような措置については十分考慮してもらいたい、こういうことを強く要望します。  大臣、いまの問題についてはあとで大臣の答弁を一括してお受けしたいと思いますから、含んでおいていただきたいと思います。  それではその次の質問に入りたいと思うのでありますが、もう一つの問題点は、「みなす」一般ガス事業について先ほど私が何回も何回も質問いたしましたが、確実な計画、いわゆる一般ガスの確実な計画の地域において、消費者が入居する前に団地造成等において業者と話し合いがついた、そうしてその業者と話し合いがついたという形の中において簡易ガス業者がその許可を申請してきた、こういうような場合については、当然確実な計画があるけれどもまだ実施の段階以前だという状況の中においては、その簡易ガス業者に対して許可を与えるということも可能ではないか、こういうぐあいに考えられるわけですが、その点はいかがですか。

本田早苗通商産業省公益事業局長

○本田政府委員 通常の申請は、団地造成等の場合におきましては、御指摘のようなケースで申請されると思うわけでございます。この申請を受けた際に、これをどう扱うかにつきましては、適切確実な計画があるというような地域については、その地域あるいは周辺関連地域の消費者の利益を考えまして、それを阻害するということになります場合にはこれを却下するということがあるということで、それが三十七条四の第一項三号の許可基準でございます。

佐野進日本社会党

○佐野(進)委員 そうした場合、確実な計画があるとしても、それが事実上はなかなか実施でき得ない、確実な計画があるといっても実施され得ないというような条件の地域なりというものが当然あると思うのです。そうした場合、その業者とその地域の消費者、いわゆる宅地造成業者ですか、そういう者と話し合って、その期間だけその業者に許可を与える、こういうことは、確実な計画があるという状況の中においてなおかつその見通しについて明確を欠く、こういう条件の場所も相当出てくると思うのです。そういったとき、確実な計画があるという見通しだということで一律にこれを許可、不許可にするということはたいへん何か実情にそぐわない面が出てくるのではないかと思うのですが、そういう場合はどうです。

本田早苗通商産業省公益事業局長

○本田政府委員 御指摘の点は、三号の基準というよりも「みなす」一般の六号の基準に適合するようなケースの際に、その地点あるいはその周辺地点で簡易ガス事業者から簡易ガス事業の申請が出るという場合におきまして、確実な計画がその地点にある場合でも、その場合に簡易ガスのほうが先に出ておるとか、あるいはその消費者利益についても問題がないという場合には、これを認めることになりますが、先ほどの話のように、将来これが確実な計画等があって先々その周辺へのガスの供給が行なわれるというあらかじめ互換性のある計画によりまして、しかも一般ガス事業者との間に事前の協定があって申請するというようなケースはもちろん認めて処理するということになると思います。

佐野進日本社会党

○佐野(進)委員 それでは、たとえば確実な計画がある、しかしなかなか実施についての見通しは立たない、簡易ガス業者と団地造成業者との話し合いでそこに簡易ガス業者がその事業を実施しようとする、こういうことで届け出が出された。当局としては、確実な計画があるということは見通せたとしても、その見通せる段階の中においてなかなか時期的にまだ幅がある、こういうような場合、簡易ガス事業者にその許可を与えて、ただ、与える条件の中で互換性を持たせるような設備をさせる、そういう形で都市ガスが延長してくる場合について、その場所についていわゆる都市ガスにその地域の供給をさせる、いわゆる都市ガスとしてそれをさせる、そういう互換性を持たせるような計画において許可を与えるということは、いわゆる消費者の利益に合致する適切なる処置ということも考えられるのじゃないですか。そういうような場合、どうです。確実なる計画のもとに、ともかくすべての権利を抑圧してしまう、いわゆる消費者が当然欲するその事業についても、それをなさしめない、「みなす」一般ガス事業についてもそれをなかなか実施できない、こういうような地域に対して簡易ガス事業者に対して許可を与える、そういうことは不可能じゃないのじゃないか、そういう意味の質問です。

本田早苗通商産業省公益事業局長

○本田政府委員 御指摘のように供給区域内で簡易ガス事業を原則的には認めるということにするわけでございます。その際にどうしても認めがたいというのは、一般ガス事業のほうに適切確実な供給計画があって、しかもその供給計画の実施を阻害すれば、その地点並びにその周辺の地域の消費者の利益を阻害するという場合には、原則に反して却下するということでございます。それ以外の地点につきましては、事情に応じて簡易ガスを認めるということにするわけでございますが、その際、先々の事情を考慮して導管の互換性をあらかじめ考えて埋設をするということは、先々の問題を解決することを容易ならしめる、こういう意味でできるだけそういう考慮を払うように指導いたしたい、こう思うわけでございまして、重ねて申し上げますが、供給区域内でも簡易ガスを認めるというのが今回の基本的な考え方でございまして、それが消費者利益を阻害しないようにだけ運用する、こういうことでございます。

佐野進日本社会党

○佐野(進)委員 大臣、この点について締めくくり質問をしたいと思うのですが、いま言われたいわゆる「みなす」一般ガス事業、さらに簡易ガス事業の許可というこの法律の重要な柱の問題についていままでずっと質問を続けてきたわけです。これらの考え方は、さらに理事等を通じて与党側との折衝等にも入るということになっておるわけですが、私はここで大臣に締めくくりとしての質問をしてみたいと思うことは、五十戸という数の概念はいろいろな積み重ねの中ででき上がった数字であって、この数字の持つ意味が科学的にあるいは実際的に絶対不変のものでないということは、いままでの議論の経過の中で明らかだと思うのです。しかし一応五十戸として法律を出された根拠というものがこれまた全然ないということではないと思うのです。この五十戸から千戸という意味の中における簡易ガス事業というものをわれわれが解釈して、消費者の利益に合致するようにこれを運用していってもらいたいということになってくると、いろいろそこにまだ多くの課題があると思うのです。いま私が申し上げた二つの点、  一つは簡易ガス事業という形の中で、特定ガス発生設備というものについて移動式という形ですべてを律し去ってしまうという形の中において現状にそぐわない措置が行なわれる可能性があるわけです。したがって簡易ガス事業の持つ本来の法律的な解釈からいって、局長の言った表現を私は何も否定するものではないけれども実情に即して、あるいは固定したタンク式のもの、その他特定なガス発生設備というものも現状としてあり得るものではないか、それが一つの簡易ガス事業を行なう上において最も有効な措置ではないか、こう考えられる点があるのでありますが、これらについて大臣の前向きな意味においての見解をお示し願いたいと思います。  もう一つは、いま言われたように確実な計画という名のもとにすべてその一つの供給区域内において出された計画、それはあくまでも出された計画に対する公益事業局の判断、地方通商産業局の判断が確実であるかないかということになり、それに対するトラブルが起きたとき、調整協議会その他におけるところのいろいろな問題になってくるわけです。これはわれわれ新しい意見を出しておりますから、さらにこの問題については理事さんを通じての各党の折衝に入ろうと思うのですが、ただ、私のいま大臣にお聞きしたいことは、確実な計画という名のもとに、どんな有効なる措置であっても、有効なる対策であっても、それをすべて抹殺してしまうというようなこと、いわゆる簡易ガス事業者の権利が否定されていってしまうということであったのでは、今回の法律をつくっている意味をなさなくなってしまうのではないか、こういう気がするわけですが、この二点について大臣の前向きな御見解をお聞きして次の質問にいきたいと思うのです。

大平正芳自由民主党通商産業大臣

○大平国務大臣 第一の点、行政技術的な問題でございまして、私は行政実務者の技術的な判断にゆだねたいと思います。いまわれわれ通産当局が出した結論といたしましては、可搬式容器ということで考えておりますが、より大型の五百キロあるいはそれよりも大きいものでも実情に沿って可搬式容器に含めてもよいのではないか、そう考えております。  それから第二の御質問でございますが、これも仰せのように、確実な計画があることによって小規模ガス業者の仕事をそこで封じてしまうというような考え方はないのでありまして、現実に実情に沿った判断に基づきまして、私どもといたしましては行政当局でございますから、公正で中立的な立場で消費者の立場を考えながら善処すべきものと考えます。

佐野進日本社会党

○佐野(進)委員 それでは次の中小というか、小零細LPガス販売業者の保護育成策について若干質問してみたいと思うのです。  今度の簡易ガス事業法が通ることによって、四十九戸以下は、びん売り業者、さらにまた小規模導管供給業者としても、LPG法に基づいて、その取り締まりなり規制なりの対象におかれる業者、これがLPG業者の大部分の層を占めると思うのです。したがって、いわゆるLPG業者という表現の中に呼ばれている陸層の分化が、この法律において必然的に行なわれてくるということになるわけです。そうしてその分化が行なわれたその層の中において、簡易ガス事業者でない人たちは、先ほども広瀬さんからいろいろ質問が出されておりますけれども、最もといっていいほどむずかしい状況に立たされる業者も相当多く出てくるのではないかという懸念があるわけです。これは懸念でありますから、懸念がそのとおりにならぬでもらえば一番いいわけでありますが、そういうような業者に対する指導、育成、これがガス事業法を審議する際において最も重要な課題の一つになってきておると思うのです。これに対して政府はこのような——先ほど来大臣がお話しになったり、あるいは公益事業局長がお話しになったりされておるわけでありまするが、具体的にこれらの層に対するところのこの法律施行後における状況に対応する対策をお考えになっておられるか、この際ひとつお聞きしておきたいと思うわけです。

中川理一郎通商産業省鉱山石炭局長

○中川(理)政府委員 御意見のとおり、いま大口卸の五十一社、比較的大きい卸業者約二千、これを除きますと、四万六千七百くらいの小売り業者というものの大多数が、月間の販売量三トン以下という零細業者であるという実態にございます。したがいまして、今回御審議願っておる法律の関係におきましては、簡易ガス事業者になり得るような形での協業化、さらに地点的にそういう状況でないにしても、ボンベ売りの状態であっても協業化というような形でこの一零細性というものを、寄り集まることによって経済力の強いものにしていくということが、私どもLPGの販売業者に対する今後の指導方針として力を注いでいかなければならぬことだと思っております。午前中お答えいたしましたように、協業化に対しましては、協業組合を組織した場合の容器、メーター等、協業化施設に対する中小企業振興事業団の融資とか、いろいろなことを講じておるわけでございまして、まず零細業者が協業化するという機運、横の協同をするという機運をひとつ進めるということがいかにも必要なわけでございます。  もう一つの考え方といたしましては、生産輸入業者が大体四十五社、それから先ほどお答えいたしましたように、その下に卸がつながっておるわけでございますので、縦系列の系列化ということについても相当のくふうをしてよろしいのではなかろうか。現にこのほうは生産輸入懇話会等の熱心な検討が進められておりまして、いまの時点ではまだ少のうございますけれども、漸次そういう縦系列のものによりまして、いわばLPGにつきましても、他の石油製品のようにブランド売りをするというような形に進めていくという機運が動いてきておるわけでございます。昨今、まだケースとしては非常に少ないのでございますけれども、静岡県その他におきまして協業化がだいぶ進んでまいりまして、協同組合あるいは協業組合という形におきまして、配送センターというようなものも現に稼働しておるものが若干ございますし、そういう計画が神奈川県その他におきましても着々として進められてきておる。この法律改正を契機にいたしまして、一そうこういう機運が出てまいると思いますので、中小企業政策全般の立場と、LPGガスのいまのこういった業界内部の体制というものと両面からいたしまして、なるべく零細性というものを協業化によって力の強いものにしていくという努力をいたしたいと考えておる次第でございます。

佐野進日本社会党

○佐野(進)委員 先ほど私は、簡易ガス事業が都市ガスの進出に基づいてその商権を奪われる際におけるトラブルがどういうような形で措置されるかということで、地方調整協議会等における一つの課題としてこれが取り上げられるであろうということの質問をいたしたわけでありますが、そういうような簡易業者ということでなく、いわゆるびん売り、ボンベ売りの業者が、小規模導管供給をはじめいわゆる簡易ガス事業の進出等に基づいて必然的にその商権が奪われる、こういう場合に対する対策は一体どう考えられますか。いわゆる簡易ガス事業者と都市ガス事業者との問題でなくして、いわゆる簡易ガス業界に入ることのでき得ないような零細業者がそういう場合に遭遇したときのこの商権を確保する措置というものは、通産当局としてはどのようにお考えになり措置されようとしておるか、この際聞いておきたいと思います。

中川理一郎通商産業省鉱山石炭局長

○中川(理)政府委員 具体的なケースはそれぞれの場合によって考えなければならぬ状況に相なると思いますけれども、考え方といたしましては、できるだけ力を結集することによって導管供給もできるような可能性というものは十分あるわけでございますし、それがそうでなく、そういうまとまりができないという場合でございましても、これは地点の特性にもよろうかと思いますけれども、その場合にはボンベ売り業者としても、それぞれにまた団結をするという形があり得るのではなかろうか。具体的なケースの場合に、販売業者が二層に分かれるということも御指摘のようにあり得ないことではないと存じますけれども、これらはそれぞれその地域においてどういう導管供給状態がよろしいのか、それに対してどういう企業形態がいいのか、どこまでのまとまりがつくり得るものであるかということにかかってくることだと考えます。具体的なケースに即しまして、実効のあがる指導というものをいたしたいと考えております。

佐野進日本社会党

○佐野(進)委員 大臣、いまの問題ですが、いわゆる都市ガス業界と簡易ガス業界との競合の中における進出、さらに簡易ガス業界の基盤を強化する意味におけるところの積極的な取り組み、こういうものがこのガス事業法が改正されることによって必然的に予見される状態だと思う。そういうような条件に対してどういうことが起きるかといえば、零細業者が没落する、圧迫されるということが当然考えられます。これに対する政府のあたたかい思いやりのある措置というものは、この前のLPG法ができたときとまた格段の差をもってわれわれが声を大にして叫ばなければならぬ状態だと思うのです。そこで、こういう点について大臣として、これまたいわゆる業界の再編成というか、そういうような状態の変化に対応する対策をあたたかい思いやりをもって行政当局を指導していただかなければならぬと思うのですが、大臣のこれに対する決意をひとつお聞かせ願いたい、こう思うわけです。

大平正芳自由民主党通商産業大臣

○大平国務大臣 先ほど佐野委員のおっしゃった中で、ガス供給業者がだんだん分化していって、一般ガス供給事業、その次には今度われわれが新しくとらえようとする簡易ガス供給事業、LPガスをボンベでお売りになる方々とだんだん分化していって、そういう階層分化ができてきた、今度その中の簡易ガス供給事業というものを法規制の対象として取り上げるというふうな御理解で、私もそのとおりと思っておるわけでございます。だから、こういう法律の改正があろうとなかろうと、ガス供給事業というものは時代とともにだんだん変遷していくし発展してまいるものと思うのでございます。したがって、いま非常にプリミチブな形で零細な経営形態にある方々が、いつまでもそれでおっていいというはずのものではない。したがって、これは時代の変遷に応じまして、それに適応した経営体制というものを御自分でも努力していただかなければなりませんし、政府でも可能な限り助成をしていかなければいかぬと思います。ただ、われわれは社会政策当局じゃございませんから、あくまでもこれは経済政策というカテゴリーの中で考えなければいかぬわけでございますから、いま鉱山石炭局長が答えられましたが、いろいろ中小企業政策の中できめのこまかい愛情のこもった対策を順次施行してまいりまして、時代に適応した体制ができて、新しい時代に生存権が堂々と主張できるようなぐあいになる状態を招来するように十分指導もしなければなりませんし、支援もしてまいらなければならないと思います。

佐野進日本社会党

○佐野(進)委員 次に、私は中小のガス事業者に対する対策をこの際やはり聞いておきたいと思うのです。御承知のように東京瓦斯、大阪瓦斯、東邦瓦斯等の少数の大手ガス会社は、それぞれ地域的ないわゆる供給区域の非常に広大なところに長年の歴史をもってその事業運営をいたしておりますから、経営的な基盤も相当確立されておりますけれども、都市ガス業全般を見れば、いわゆる千戸以下の供給戸数しか持たない業者も相当おるし、ほとんどが中の業者、小の業者、小ということはないのですが大体中といってもいいような業者がだいぶあるわけです。したがって私は、ガス事業法がここに改正されて、いわゆるLPガスによる小規模導管供給という形の中において簡易ガス事業者の社会的な基盤というか経済的な基盤というものが確立される反面、中小ガス事業者に対する対策も当然これと相関連する形の中において立てられなければならないと思うわけであります。特に、この中小ガス会社の中においては、その経営基盤が弱くて、いわゆる欠損会社等も多く存在するといわれておるわけでありますが、そういう経営基盤の弱いところに新しく簡易ガス事業を行なうという形の中において、あるいは「みなす」一般ガス事業を行なうという形の中においてまたその内容が非常に混乱を来たす、こういうようなことは当然予想されるわけでありますが、こういう中小のガス事業者に対する対策は、この法律の審議と並行して当然当局としてお考えになっておられると思うのでありますが、どのような措置を立てられているか、この際ひとつ簡単でよろしいからお答えを願いたいと思います。

本田早苗通商産業省公益事業局長

○本田政府委員 御指摘のように中小ガス事業者はガス事業者総数の中で九五%を占めておりまして、きわめて多数のものがいわゆる中小企業の範疇に入るものでございます。これらのガス事業の経営状況というものは、ここ数年、原料の転換その他合理化努力をいたしまして漸次好転してまいっておりますが、御指摘のように、なお経理状況のよくないものが相当数でございます。これらに対して、今後の状況を考えますと、やはり需要の増加に伴いまして多額の設備投資も必要といたしますし、またコストアップの要因もございますので、従来以上に経営基盤の強化の必要がございます。さような意味で、中小企業者に対しましては従来から保安、経営の指導、あるいは中小公庫あるいは北東公庫からの長期かつ低利資金の導入、固定資産税の軽減等の税法上の優遇措置、ガス事業者の共同体制を推進する意味で大きなガス事業からガスを卸で受けるというような供給体制、あるいは原材料の共同購入等をやってまいっておるわけでございます。今後かような対策を強力に進めてまいりたいと思うわけでございます。今回の法改正で新たにガス事業者の合併あるいは事業の譲渡等についての勧告の規定も入りましたが、最近の供給地域の実情がかなり変化することもからみまして、こうしたものも活用して中小ガス会社の経営基盤の強化を強力に進めてまいりたい、こういうふうに考える次第でございます。   〔委員長退席、宇野委員長代理着席〕

佐野進日本社会党

○佐野(進)委員 中小ガス会社に対するところの指導、育成ということも今日の家庭燃料を確保する上において非常に大切なことだと思いますので、ひとつ一段とその方面に対しても努力していただきたい。同時にまた、全体的に家庭燃料を受け持つこれらの業界は、いま非常に激しい経済的な変動というか、その客観的な情勢の変化というか、主体的な条件の変化というか、そういう中でいろいろ模索しつつ苦しみつつあるのが状態だと思うのです。そういう中においては合理化も行なわれ、あるいはいろいろきびしい条件というものが出てくるわけですが、そういう場合において、経営の基盤が弱化し、困難な状態が出てくると、ともすればそれらのしわ寄せがすべてそこに働く人たちの犠牲の上に処理し解決されようというような傾向、こういうものが必然的な結果としてあらわれてくる、これは世の中の一つのあり方だと思うのです。ここで労働問題を取り上げて云々ということではありませんが、そういう面におけるいわゆる通産当局のそれぞれの各種業界に対するところの指導、育成、そういう形の中においてできてきた欠陥というものを労働者の犠牲の上に糊塗するということでなく、全体的に力をつける上のあたたかいいろいろな面における総合的な対策の中でそれを処理し解決する、そういうことが必要ではないかと思います。そういう意味で、私はここで質問を終わるわけですが、この法律はわれわれも一応賛成の立場に立っておるわけでありますが、大臣に各業種に対するところのあたたかい指導、育成についてのお考えなり決意なりをひとつお聞かせ願って、私の質問を終わりたいと思います。

大平正芳自由民主党通商産業大臣

○大平国務大臣 いま佐野委員は労働問題を取り上げられましたが、私は産業行政を預かっておりまして感じますことは、産業それ自体が一面から見ればもう全部が労働問題と申し上げても過言でないと思うのでございます。したがって、産業の平和、経営と労働の語調という問題は産業の存立自体にとりまして重大な課題でございますから、各ガス供給業者におかれましても、労働問題はみずからの死命を制する問題として、みずから重大な関心を持たれて対応策を考えられておることと思います。ただ、これは労働行政の分野に入りますと、労働基準その他の問題は、私は所管ではございませんけれども、これはいま申し上げましたように、会社自体が死活の問題として取り組んでいかれることを期待して、そしてそれを確信するものでございますが、しかし、時代はどんどん進んでまいりますから、そして労働力の不足という事態が深刻になってまいりますから、これに応じた経営体制の合理化、近代化、機械化、そういったことにつきましては、鋭意会社自体も進められるでございましょうし、私どもも、金融面におきましても、税制面におきましても、その他行政面におきましても、これを助成いたしまして、そういった時代の変化にすみやかに、かつ適切に適応できるような体制がつくられるように、十分御相談にも応じ、御協力も申し上げなければならぬと思います。  それから、先ほどの御質問にもありましたように、今後を展望しますと、流体エネルギーの需要というものもだんだんふえてまいりましょうし、その態様もだんだん多様化してまいるでございましょうし、そういった状態に応じて、大切な供給事業をあずかる経営が十分それに適応してまいらなければならぬわけでございまするから、一片の法律というわけでなくて、業界全体の時代に即応した姿勢が十分とれるように、監督当局といたしましても十分気をつけて、御期待に沿わなければならぬと思っております。

佐野進日本社会党

○佐野(進)委員 終わります。

宇野宗佑自由民主党

○宇野委員長代理 吉田泰造君。

吉田泰造民主社会党

○吉田(泰)委員 今回のガス事業法の一部を改正する法律案でございますが、できるだけ同僚委員の質問と重複をいたします分は割愛したいと思います。ただ、あとあとの簡易ガス事業のいろいろな疑問点もございますので、あとの質問上どうしても重複をしてお伺いしなければいけない点もございますので、持ち時間も制限がございますので、できるだけ簡潔に御答弁をお願い申し上げたいと思います。   〔宇野委員長代理退席、武藤(嘉)委員長代理着席〕  質問に入ります前に、まず冒頭に、ここ十年来の民生用エネルギーといいますか、特に家庭用エネルギーには非常に大きな変革があったと思うのでございます。そういう点でいわゆる固体エネルギーからLPG、灯油、電気といろいろなふうに非常に変わっておりますけれども、まず通産省がお考えになっておりますところの将来のいわゆる民生エネルギーの展望といいますか、将来の見通しといいますか、どういうふうに通産省は考えておられるか、これについて今回法案で問題になっておりますところのLPGについて、特にお伺いしたいと思います。

本田早苗通商産業省公益事業局長

○本田政府委員 お答えいたします。家庭用エネルギーの需要につきましては、個人所得水準の向上を反映いたしまして、ここ十数年逐年増加の一途をたどっておりまして、電気、都市ガス、LPG、灯油といったもののウエートは、三十年には二五%でございましたが、四十二年にはこれが七八%になっております。そうして新しい五カ年計画の最終年である四十七年には八七%になるというふうに見込んでおります。これに反しまして固体エネルギーのほうは、三十年には七五%、四十二年には二二%、四十七年には一三%までシェアが下がるのではないか、こういうふうに考えておるわけでございます。そうしてその流体エネルギーの中の実情はどうかという点でございますが、都市ガス並びにLPGはやはり相当なテンポで増加すると存じますが、その点でかなり大きなウエートを占めるものとして灯油の増加も無視できないというふうに存ずる次第でございます。

吉田泰造民主社会党

○吉田(泰)委員 大臣が参議院のほうに参られましたので、その分は、三十分後お帰りになる予定だそうでございますので、それからに回したいと思います。  けさほど来いろいろな質問あるいは答弁を拝聴しておりましたが、この法案についていろいろな見解がございます。特に私はいろいろな見方があると思うのです。都市ガス業者からの見方、「みなす」一般ガス事業者の見方、簡易ガス事業者の見方、この定義の問題はあとでまた御質問させていただきますが、あるいは小規模導管供給の業者、それからまたいわゆるびん売り業者といいますかボンベ売り業者、そういう業者の利害によっていろいろな見解が多少は分かれてまいります。ただ、ここで私が一番問題にいたしたいのは、これを考える場合にはあくまで消費者の観点に立ってものを考えるべきであろうということでございます。ただ、その場合に、消費者絶対優先でございますけれども、消費者というものは、ある意味におきまして、専門的な知識は非常に欠けていると思います。いままでの保安の問題、爆発の問題、取り扱いの問題、いろいろな問題を見てみましても、その大多数がいわゆる専門的知識に欠けているというところから原因がきているのではなかろうかと私は思います。そういう意味で、消費者重点に考えるべきであるけれども、一般大衆というものはその知識に欠けているがゆえに、通産省といたしましては、あくまでも消費者利益という観点に立って、いま局長が御答弁になりましたような将来の民生用エネルギーの展望というものを踏まえながら、正しい方向に消費者を誘導していくという消費者行政がもう少し積極的にあっていいのではないか、できた事象に何となしにこう薬ばりでケリをつけるということではなくて、積極的な消費者行政というものが私は望ましいと思うのでございますが、そういうことにつきましてまず通産省の考え方をお伺いしたいと思います。

本田早苗通商産業省公益事業局長

○本田政府委員 家庭用エネルギーの需要につきましては、御指摘のように消費者利益の観点から今後の展望を考えるべきだと存じます。その点で、LPGあるいは小規模導管、簡易ガス事業あるいは都市ガス事業につきましては、その消費者の需要の態様、需要地域の特性というものとからんで助成していくことが適当であろうと思うわけでございます。そういう意味からいたしまして、われわれといたしましては、都市ガスの普及していない地域においてはLPガスのボンベ売りによる簡易な供給方式が、また住宅集団のような地域につきましては小規模導管方式によるような供給方式が、そうして市街地につきましては、あるいは将来発展するような地域については都市ガスの計画的な普及が適当であろうと思うわけでございます。ただ、その際、御指摘のように消費者の利益のためには知識の不足を補うということが必要であろうと思います。そういう意味でLPG新法においてもございますし、今回のガス事業法の改正においてもございますが、消費者の施設設備の調査義務あるいは災害予防のための使用方法その他についての周知義務等も業者のほうに課しまして、不足しておる消費者の知識を補完して災害を防止するというような配慮もいたしておる次第でございます。

吉田泰造民主社会党

○吉田(泰)委員 次に私は、この法案をずっと逐条的に見まして、簡易ガス事業という定義にどうしても触れておく必要がございますので触れてみたいと思います。  改正法案における一般ガス事業と簡易ガス事業の区別でございますが、これは端的に言いますと、現在の段階で都市ガスもいろいろな意味で変遷はしてまいりましたけれども、現状においてはほとんどの都市ガス業者がLPGを使っておると思うのです。同じような物体を供給するのに、あるいは都市ガス事業あるいは簡易ガス事業、あるいは小規模導管供給あるいはまたボンベ売り、こういうふうに供給形式だけが変わっておる。ここにそれを一緒くたにして法規制をしておくというような形でございます。ここで特に簡易ガス事業というこの法律でいう定義でございますが、それは供給方式だけに着目した区分でいいのかどうか。あとでまた五十戸という問題に触れるために必要でございますので、まず質問をしたいのでございますが、そういうふうに供給形式だけで分けたのだというふうな理解でよろしいのでございますか。

本田早苗通商産業省公益事業局長

○本田政府委員 お答えいたします。御指摘のように一般ガス事業と簡易ガス事業につきましては、その供給方式に着目いたしまして、それぞれの制度を設けたわけでございますが、この供給方式の差異が事業の供給方式の性格を規制しておると思うのでございます。一般ガス事業は非常に大きなガス発生設備を持ちまして、しかも長距離、広地域に及ぶ導管でこれを供給する、したがってその供給方式は地域的であり、拡大する性格を持っておるというふうに考えるわけでございます。ところが簡易ガス方式のほうは、非常に簡易なガスの発生方式を持ちまして、ある地点に対しまして簡易にこれを供給するという形の供給方式でございます。したがって、やはり地点的な性格を持っておる供給方式だ、こういう意味で供給区域を持つ一般ガス事業の地域の中に簡易ガス事業を認めてもいいという考え方をとったわけでございますので、御指摘のようにガスの供給方式によって区別はいたしておりますが、その方式によりまして事業の性格が全く変わっておるということに着目いたしまして区別をいたしたわけでございます。

吉田泰造民主社会党

○吉田(泰)委員 それでは五十戸未満の場合の小規模導管供給による業者、これをなぜ簡易ガス事業に入れなかったか、その理由をお伺いします。

本田早苗通商産業省公益事業局長

○本田政府委員 お答え申し上げます。簡易ガス事業としてガス事業法の規制にかからしむる理由は、一にかかって消費者利益に対してどういう影響を持つかという点でございまして、五十戸で切りました理由は、導管による供給で供給者と需要者が直接結ばれるということに伴いまして消費者が他の供給者に変えるということが非常に制限されるわけでございますが、これが規模が大きくなるにしたがって供給者を変えることが困難になるわけでございます。その段階といたしまして五十戸程度においては、これをやはりガス事業法の規制にかけて供給条件その他を確保することが必要だというふうに考えたわけでございます。したがいまして、四十九戸以下につきましては、消費者のエネルギー選択の制約がそれほどでもないという点から、これらはLPG法の規制のもとにできるだけ適正な供給を確保し、保安を確保していく、こういう形がしかるべきではないかと考えたわけでございます。

吉田泰造民主社会党

○吉田(泰)委員 消費者の利益という観点からという御答弁でございますが、もしそういう考え方でありますれば、五十戸未満の業者に対しては前のLPG新法といいますか、それによって制約されるということでございますね。ただ、それでは保安の確保はできるでしょうけれども、安定供給の確保あるいは供給条件の適正化というものについては前のLPG新法では私は規制できないと思います。そういう点について、これから消費者の利益を最優先で考えるというならば、通産当局はどう考えておられるかということがまず第一点。  もう一つあわせてお伺いしておきますけれども、この五十戸がきめられる過程におきましてLPGの一部業界では、あるいは二百ないし三百でもいいじゃないか、あるいはまた都市ガス事業者あるいは消費者あるいはまたLPGの一部業界からは、五十戸をもう少し下げてもいいじゃないか、三十戸くらいでどうなんだというようないろいろな意見があったと聞いておるのでございますが、そういういわゆる五十戸に持っていった理由、先ほど同僚委員にも御答弁がありましたが、どうも釈然としませんので、再度お伺いしますけれども、先ほど申し上げましたように、あくまで消費者の利益を最優先に考えて、業者の利害で通産局は決定すべきではないと思います。あくまで消費者の利益ということを最優先に決定すべきであろうというふうに私は考えておるのでございます。そういうことを考えてみましたときに、通産当局のいままでの過程のいわゆる利害得失、大きくした場合あるいは下げた場合、いろんなメリット、デメリットがあると思うのですが、それについて御答弁をお願いしたいと思います。

本田早苗通商産業省公益事業局長

○本田政府委員 五十戸をもって簡易ガス事業の下限としているわけでございますが、その理由は、御指摘のように消費者の利益に基づく判断ということでございます。消費者利益のために五十戸が適正であって、それ以下まで下げるべきかどうかという点につきましては、五十戸程度になりますと、住宅集団の中の消費者の意思が統一しにくくなって、他の供給者に転換しにくい、それ以下の場合には、街区の規定等から見ましても、これは隣組に当たるわけでございます。五十戸以下がかなり多いという点もございますので、これから見ますと、一応住居区域の中の意思の統一がしやすいということから、そこまで公益事業規制の必要はないのではないかという意味で、少なくとも五十戸を限度に、料金あるいは供給条件等の確保をはかっていくべきだということで五十戸にしたわけでございます。そういう意味で、今度はこれを引き上げるべきだということになりますと、消費者の意思の統一がますます困難になって、エネルギー選択の自由がますます阻害されるということになるわけでございますので、まあまあ五十戸というのが適当なところではないか。しかも五十戸につきましては、土地収用法等の法令あるいは都市計画法の例等からいって、五十戸に公共性を認めておるというような例もございますので、これらを考えまして、一応五十戸が簡易ガス事業として公益事業規制をかける下限ではないかというふうに考えたわけでございます。

吉田泰造民主社会党

○吉田(泰)委員 戸数の点でもう一言お尋ねをいたしたいのでございますが、簡易ガス事業の戸数の下限を五十戸としましても、たとえば一つの団地内を、八十戸の場合に、これを四十戸ずついわゆる分割をして小規模導管供給を行なうようなケース、こういうようなものについては公益規制は受けない、これについては通産当局はどういうふうな取り締まりをするかという点について御答弁をお願いします。   〔武藤(嘉)委員長代理退席、宇野委員長代理着席〕

本田早苗通商産業省公益事業局長

○本田政府委員 お答えいたします。御質問の例のように一の団地の中で八十軒ある場合に、これを四十軒ずつ分けて、あたかも二つの企業が分割して供給するというような形をとって、簡易ガス事業の範囲からはずして公益事業規制をはずすということになります場合、これがたとえば親子であるとか夫婦であるとかいうような明白な形の場合には、これは適当な処理をいたしまして、簡易ガス事業としての規制にかかるように指導しなければならないというふうに思うわけでございます。

吉田泰造民主社会党

○吉田(泰)委員 局長、いま適当な指導をしてと答弁なさいましたが、適当な指導とはどういうことですか。

本田早苗通商産業省公益事業局長

○本田政府委員 お答えいたします。その事態がどういう事態か、よく具体的にはなんでございますので、その具体的な情勢に応じて改めるような指導をする、一つの事業としての申請に切りかえさすという指導を行なわねばならぬ、こういうふうに考えるわけでございます。

吉田泰造民主社会党

○吉田(泰)委員 具体的な事象ということで、その状況といいますか、たとえば親子とか兄弟とかそういうのじゃなくて、他人業者が談合して、それでは四十戸ずつ分けようじゃないかというような場合、具体的な例といってもほかにないのですよ。そのような場合にどうするかということですね。

本田早苗通商産業省公益事業局長

○本田政府委員 ABの業者が一つの団地に供給したいという希望を持っておりまして、そしてほんとうに別々の企業として、談合の上で四十戸ずつ供給するということに相なりますと、これはわれわれとしては非常にむずかしい問題になろうと思います。というのは、一の団地の中で、しかも供給の戸数が五十以上というのは一つの事業であるということを頭に置いているわけでございますが、別々の事業としての供給ということになるからでございます。したがいまして、そういう事態にするためにそれを夫婦の名義で四十、四十にするとか、あるいは親子の名義で四十、四十にするということになりますと、これは実際は一つの企業でありながら二つの企業のごとき形をとったということで、公益事業規制にかかるべきものをかけないようにしておるというので、脱法的な行為だということでこれを改めるように指導しなければならぬ。ABが全く別個の業者であって、お互いが四十ずつで供給し合おうということで供給の地点を分けたということになりますと、現在の法制のもとでは、これは二つの企業が四十ずつ供給しておるということに相なると思うのです。

吉田泰造民主社会党

○吉田(泰)委員 もう一回、局長、確認をしておきますが、そういうAB業者が談合して二つに分けるというような場合は、それはそのままでいいわけですね。通産省としては何ら取り締まりをやらないのですね。

本田早苗通商産業省公益事業局長

○本田政府委員 お答えいたします。真実に全然別の経営で、別の事業としてやるということになりますと、これを一緒にせよというわけにはまいらない。それがあたかも二つの事業であるがごとくに、全く形式的に二つに分けてやっておるという場合には、改めるように指導すべきだというふうに思います。

吉田泰造民主社会党

○吉田(泰)委員 くどいようですが、もう一回伺います。たとえば八十戸の団地を、AB二軒の業者が、公益規制を受けるのはめんどうくさいから、談合して四十戸ずつ分けようじゃないか、そのかわり、また別の地域も分けようじゃないかというようなことが起こり得る可能性はなきにしもあらずですね。ありますよ。現実にそうした場合にそのことは自由気ままであるということですね。

本田早苗通商産業省公益事業局長

○本田政府委員 そういう供給形式をとられますと、事実上そのまま認めざるを得ないけれども、その場合の消費者としては、四十戸が単位でありますから、Aの業者が気に入らないので他の業者の供給を受けるべきだ、あるいはびん売りに切りかえるというようなことで消費者として対抗するということが、四十戸程度では可能であるということも考えられますので、一応具体的にそういうふうにやられた場合には、いまの法制上ではむずかしいということを申し上げたいと思います。

吉田泰造民主社会党

○吉田(泰)委員 その問題はその程度にしておきまして、次に質問を進めます。  このガス事業法の改正の質疑を通じて私が非常に疑問に思った一点がございます。先ほども冒頭でお話を申し上げましたように、同じLPGの商品を売るのに、売り方によって、ことばをかえますならば供給方式によって、いろいろな法律的な規制が違っておる。しかも買うほうは全部消費者でございます。消費者は、いわゆる都市ガスのパイプを通じてLPGが流れてくるか、あるいはいま簡易ガス事業と名づけておりますところの五十戸以上の規制されたパイプで流れてくるか、あるいはまた五十戸以下の小規模導管供給によって消費者が買うか、またびん売りによって買うかです。ところが公益的な性格というのは、利用者のサイドに立って考えると同じことなんです。形が変わってきたというだけなんです。明らかにするために私は幾つかの見方を変えなければいかぬと思うのです。このガス法一部改正を考える場合に、都市ガス事業者からのものの考え方、これは「みなす」一般ガス事業者も同じですね。簡易ガス事業者の考え方、小規模導管供給業者の考え方、それからボンベ売り業者の考え方、こういう考え方によってずいぶん判断が変わってくると思うのです。そこで順を追って考えてみたいと思うのです。  まず、いまの五十戸を査定するについて、原案を提案される前に、いま私が質問いたしましたが、二百戸とか三百戸とか、あるいは下限を三十戸にしろとか、いろいろまちまちな意見が出たということは承知をいたしておるのですが、そういう背景を考えてみた場合に、一番大事なことは消費者なんです。そこで、鉱山石炭局もおいでになっておりますので、ボンベ売り業者の場合を取り上げて質問をしてみたいと思いますが、これはほとんどが零細企業者ですね。その場合に、消費者のために公益事業的な性格を持ちながら規模が小さいから公益事業の規制を受けない、しかも商品は同じ商品である、当然規制を受けてもしかるべき性質のものである。ところが、あるところでこの提案のように線を引かれた。消費者は、いろいろな意味で値段のまちまち、供給の不安定、そういういわゆる不利益なことを受けるのではないか。いまLPG業界の中にもいろいろ区々な意見があるようでございますが、そのサイドから考えてみた場合に、一番大切なことは、私は、消費者利益ということを考えてみると、その供給方式を、公共的な性格を持つ民生エネルギー、家庭燃料なんだから、いままでのままではなくて考え直す必要があるのではないか。一般の中小企業、零細企業でも体質改善を迫られておる現在の段階で、このままでいいかどうかということでございます。先ほど局長も静岡県の例をとって御答弁がありました。配送センターとかいろいろなことが行なわれておるようでございますが、配送センターの実態というのは、局長、どうなっておるのですか。

中川理一郎通商産業省鉱山石炭局長

○中川(理)政府委員 お答えいたします。いろいろな業態に対しまして、しかし供給される商品は同じである、そのときに、法律的な規制が画一でなければならぬというふうには私どもは考えていないのでございまして、基本理念といたしましては、御意見にございましたように、あくまで消費者を中心にして考えていく、付帯的に、それらの業態に即した必要にして十分な規制ということを考えていくのが私どもの考えるべき事柄であると思っておるのでございます。  ボンベ売りの状態について申しますと、これは先ほど来公益事業局長が御答弁申し上げておりますように、一定の設備投資をいたしまして、この投資をした以上、消費者利益という観点からも、国民経済的な利益という観点からも、選択の自由を奪われるかわりに、公益事業的規制等によりまして料金その他適正に考えていくというのがこういう設備産業に対する必要にして十分な規制のしかただと思います。ボンベ売り等の場合には、一人の消費者に対しまして数個の小売り業者の競争というものが成り立ち得るわけでございますので、個々に画一料金というようなことじゃなくて、消費者選択が十分行なわれるように、安くて確実な販売をしてくれる業者を選ぶという利益を消費者に残したほうがよろしい。その際、国の立場で考えまして必要なことは、保安面を完全に全うさせる、もう一つは、価格競争がそこで行なわれるわけでございますので、価格のもとになります取引単位の計量が狂っておってはどうにもしようがない、この二点をこれらの形態につきましては十分に考えるべきだ。保安面につきましては、御承知のようなLPG新法でいろいろな規制がこれらの業者にはかかるわけでございます。それから取引単位の計量の適正化という点につきましては、指導行政という域を脱しておりませんけれども、メーターの取りつけにきまして私ども努力をいたしてきたわけでございます。  若干数字的なところを申し上げて恐縮でございますけれども、昨今メーターの取りつけの普及状況はかなり目ざましい進歩をいたしております。昭和四十三年三月末現在におけるガスメーターの普及状態は百八十万戸であったのでございますが、これはLPGの普及世帯の約一三%という数字でございましたけれども、私どものほうでガスメーターの普及をはかるべくLPガス協議会等を通じましてメーター販売の促進方について強力な指導を行ないまして、政府主催によるLPGの流通改善講習会等におきましても、戸別販売業者を対象にいたしまして促進指導をはかってきたのでございます。この結果、四十四年三月末時点、ちょうど先ほど申しました数字の一年間でございますが、約三百七十万戸にふえております。これは普及世帯の約二三%。私ども、取引単位の明確化をはかる意味ではまだまだ不満足ではございますけれど、一年間にこれだけの普及を見たということを考え合わせますと、今後この普及促進につきまして、いままでのベースで私どもが仕事を進めていきますならば、その間、消費者のほうからメーターの取りつけもない業者をあまり好ましく思わないという機運もだんだんと出てまいることと思いますので、政府の指導と消費者の選択によりまして、おそらくもっと急ピッチにメーターの取りつけばふえていくのではないか、こう考えておる次第でございます。  なお、最後に御意見がございました配送センター等がどんなふうに進んでおるかということでございますが、午前簡単に触れておったのでございますけれども、やや具体的にお答えいたしますならば、午前中お答えいたしましたように、やはり零細小規模業者の横の団結ということと相並びまして、卸その他の縦の協力というものとの組み合わせによって配送センター等がいま実際に動きつつあるのでございます。  たとえば静岡県の例をとりますと、日本ガス興業という卸屋さんでございますが、これが充てん所を三カ所持ちまして、これを中心にいたしまして沼津と田方と富士宮というところに、それぞれ二十五企業、十七企業、十企業という零細業者の協業組合がつくられまして、配送を中心にして事業が行なわれております。この場合の参加組合員の仕事というものは保安サービスと代金の集金ということで、製品の買い取り、まとめて買うことと配送することはこの配送センターがやっておる、こういう状況でございます。  なお、以上のようなことで計画中のものが、同じく静岡県の東海ガスを中心にいたしました参加企業約百五十店というものが、事業開始予定四十四年十月ということで進められております。また神奈川県の小田原地区におきまして、プロパンガスの、これは協同組合でございます、事業協同組合ということで、参加組合員数約二十一店ということで、ことしの八月の事業開始予定で進められております。なお、横浜のガス事業協同組合、これも三十二店が参加いたしましてこの八月に事業を開始する。このほか、宮城県、東京、山梨、それから三重県等におきましても数件の具体化がいま進められておるわけでございまして、これら協業組合あるいは事業協同組合につきましては、午前中申しましたような中小企業施策を活用いたしまして、小規模零細業者の組織化ということに指導をいたしたいと考えておる次第でございます。

吉田泰造民主社会党

○吉田(泰)委員 中川局長に再度お尋ねいたしますが、LPGの新法が生まれましてから、それによる指導を通産当局はされたと思うのですが、その後、いかなる指導をして業者がどうなったか、だいぶ数が減ったと思うのですが、そういう具体的な御報告を賜わりたいということが一点。  もう一つは、局長のいまの御答弁の中で、同じ商品を売っておるから同一の法律で制約される、そういう意味がないという御答弁でしたが、私のお尋ねしたいこととは少し理解が違っておるようであります。私が申し上げたいのは、いわゆる公益的な性格を持っておるもの、たとえて言いますと、このびん売りといいますか、ボンベ売りのやつが相当な世帯数あると思うのです。千四百万世帯あると思うのです。そういうものに公益的な性格を——消費者優先で考えるならは、一つの法律ができてもいいんじゃないか。業者の一部には事業法をつくってほしいというような声もあったと思うのです。そのワンステップとして前のLPG新法が通ったように理解をした向きもあろうかと思うのです。そういう意味で、都市ガス業者の八百万に対して千三百万も四百万もおる、しかも消費者行政という絶対的な至上命令があるのですから、そういうところで、いまみたいにおたくの管轄、化学工業局の管轄あるいはまた公益事業局の管轄、こういうことで消費者利益という観点からはたして正しい行政が生まれるかどうか、正しい指導が生まれるかどうかということが第二点の質問。  それともう一つ、いま配送センターの御答弁がありましたが、そういう配送センターは、通産当局は望ましい方向とお考えになって指導助成、あるいは金融面、税制面について、消費者が利益を受けるんだから、保安の確保あるいは需給の安定、コストの安定、そういうことで消費者にメリットがあるんだから、誘導して、消費者行政として積極的にやっていこうという具体的な施策があるかどうか。  その三点について、あとあとまだ質問が残っておりますので、簡潔にお願い申し上げたいと思います。

中川理一郎通商産業省鉱山石炭局長

○中川(理)政府委員 第一点からお答えいたします。本年の三月末現在におきますLPGの販売業者の総数は四万六千七百四十五企業でございます。お尋ねのLPG新法施行時との比較でございますが、この施行直後でございます昭和四十三年四月末現在の企業数が四万八千六百八ということでございますので、この一年間に千八百六十三の企業が減少したということに相なります。また、LPG販売業界の協業化につきましては、先ほど来お答えをいたしておりますけれども、四十三年度中に三十六の協業組合が設立されております。LPG新法施行前に設立されました協業組合が一つございましたので、これで三十七に相なっております。また、四十四年の三月末現在における事業協組合の数は十以上ということになっております。また、このような協業組合あるいは事業協同組合という形をとらないで、合併という形で大きな会社になったというものが六十以上と推察されております。このようにこの一年間におきまして協業化がかなり進んでおりますので、これらのことをかね合わせますと、休廃止の実態は、私ども必ずしも正確を期し得ないのでございますけれども、この全体の数字から判断いたしますと、五百を若干上回る程度のものが減っておるんじゃないかという感じを持っております。しかも御承知のように、LPGの販売業者と申しますものは、このことだけを専業にしておると申しますよりも、いろんな商売の一つとしてやっておる場合が多うございまして、ただいま申し上げました五百余という見当をつけております数につきましては、おそらくそういった片手間にLPGをやっておるものでLPGの販売をやめたというものが大部分ではなかろうか。しかもその原因は何であろうかというと、これも統計的な数字で申し上げるわけではございませんが、いろいろな個所で私ども承知しておる実感で申しますと、午前中御意見が出ておりました労働力不足問題で、ボンベの運搬その他に必要な店員が集まらないということで、店に買いに来る品物については商売を続けておるけれども、LPGの販売はやめた、つまり、各戸に配る労働力が不足しておるというのが大半のように承知をいたしております。こういうことでございますので、普通の意味での小売り商の転廃業という形ではなくて、店としては残っておるけれどもLPGの商売をやめたというのが大部分である、それほど大きな問題ではないもの、多少甘いかもしれませんが、さように考えておる次第であります。  それから第二点のお尋ねでございますが、LPGは国民生活上欠くことのできない必要物資でございますので、その需給の安定をはかり、低廉な供給を確保するというためにも、消費者の観点からLPG販売業の健全な発展をはかることが重要であるということにつきましては、私、先生と全く同じ理解をいたしております。多少取り違えたお答えをいたしたようでございますが、その点には私どもも何ら違った気持ちは持っていないのでございます。ただ、最近のLPGの需給状況を見ましても、生産、輸入が増加いたしまして、供給上あまり問題が起こらない。それから、価格変動あるいはものの入手に一番問題がございました国内産のLPGが、石油の連産品であるというところと、LPGの家庭用需要というものが季節的に冬多く使われるという、季節差による需給ギャップが実はいままでいろいろと問題になったゆえんでございますが、備蓄がかなり進みまして、季節変動に耐え得る状況が出てきております。したがって、価格もまた比較的低廉に推移いたしておりますので、先ほどお答えいたしましたように、保安面の規制と、当面メーター等の取り付けの促進ということをやっていけば、同法の運用を効果的に行なうということで、実態上特別の規制を考える必要はないのではなかろうかと考えておる次第でございます。  第三点は、先ほどお答えいたしました配送センターと零細中小企業者の組織化という動きに対して、通産省はこれをどう評価するかということでございますが、中小企業政策といたしましても、また消費者にとりましてサービスのいい小売り業者をつくり出すという上からいきましても、これは推進すべきものと私どもは考えております。ただ、助成手段といたしましては、中小企業政策一般の中で相当手厚いことはすでにいま用意をされておりますので、LPGそのものに着目して特別の助成を考えなくてもやっていけるのではなかろうか。ただ、協業化に伴います保安上の障壁の設置でございますとか、LPG固有のものにつきましては、税法、融資その他につきまして、この業態に特別必要な措置につきましては十分用意もいたしておりますし、今後も検討を続けるつもりでございます。

吉田泰造民主社会党

○吉田(泰)委員 いまの御答弁の中で少し気になることがございますので、確認の意味で再度質問をいたします。  いま、LPG新法が施行されて以来減ったのはたいした大きな原因はないという御答弁、それから特別にLPG業者に対して助成をしなくてもいいじゃないかというお考え、これは私は非常に疑問が残るのでございます。何にしても、千四百万の世帯で現実にLPGが使われていることは事実でございます。そういう観点からするならば、もう少し労働力の問題とか、そういうことを考えてみると、民生エネルギーとして将来もなおかつ、一番当初の本田局長の御答弁にもありましたように、これからますます需要も伸びるだろうという観点からするならば、相当な助成をしてしかるべきじゃないか。そうしなければ消費者としては、いろいろな意味で消費者はメリットを得ることはできないだろう。行政上、私は一つ大きな問題があると思うのです。その問題といいますのは、消費者の側から見ると、ある意味でこういうものはスケールメリットが要ると思うのです。と同時に、また逆に業者の側からするならば、いままでの既存業者は商権といいますか、それがあるないとかいうことは別にしまして、必死になって守ろうとする。ところが、やはり問題は消費者から考えるべきでございます。と同時に、現在の経済的な発展に見合うような中小企業の体質改善というか、LPG業界のみならず、全般的な産業界の構造変革という見通しのもとに、いろいろな点で通産省がほんとうにどういうふうに持っていこうとしておるのか、スケールメリットを与えるような考え方でやっていこうとするのか。ということは消費者サイドからものをしぼって考えようとするのか、あるいは業者の今後の商権を確保するような方向に行こうとするのか。冒頭でも申し上げましたように、そういう非常に大事な燃料でございますので、やはり誘導的な政策が私は必要であろうと思うのです。そういう点で再度局長の御答弁をお願いします。

中川理一郎通商産業省鉱山石炭局長

○中川(理)政府委員 おっしゃるとおりでございまして、消費者の利益ということにきわめて大きくつながる商品の供給でございますので、今後のLPGの販売業者の実態あるいは動向というものをより的確にひとつ把握をさしていただきまして、必要な助成、誘導というものにつきましてはできるだけのことをいたしたいと考えております。先ほど少し言い過ぎたかもしれないのでございまして、多少甘い見方かもしれないがと自分なりに判断をしながら申し上げたのでございますが、もう少し事態の推移を見まして、実態をよく見、それから先の動向というものを読み合わせまして、必要な助成強化等の点につきましても十分考えてまいりたいと思います。

吉田泰造民主社会党

○吉田(泰)委員 同じガス業者の場合でも、都市ガス業者は私は長い歴史があると思うのです。しかしLPGの業者というものは十数年来のことですので、現在のいわゆる企業体質だけを見てみますと、なかなか助成の対象になりにくい点が多いと思うのです。おい立ちが非常に新しいのです。同時に、将来のエネルギーの展望というものを考えるときに、やはり思い切った通産当局の助成が望ましいと思うのです。意見として申し述べておきます。  次に、ボンベ業者のことについてまだ疑問点がたくさん残っておりますけれども、見方を変えまして、都市ガス業者のあり方について簡単に本田局長にお尋ねをいたします。総合エネルギー調査会のガス部会の答申の冒頭の文章を読んでみます。「LPガス小規模導管供給に対する法規制のあり方を検討するに当り、LPガスがその簡便性により都市ガスの普及していない地域において大きな役割を果たし、またとくに小規模導管供給方式がボンベ売りに比べより合理的なLPガス供給方式として集団住宅地域において発展しつつある事態を認識するとともに、他面一般的に市街地及び将来市街地になると思われる都市部においては秩序ある都市づくりを行ない住民全体の福祉を図る意味において計画的に都市ガスが敷設されることが望ましいことを理解し」こういう冒頭の文章がございます。  そこでちょっとお伺いしたいのですが、都市ガス業者の将来の公益事業局の考え方として、このガス部会の答申の冒頭、いま私が朗読いたしました文章でございますが、今回の法律改正でLP業者との調整という点が、先ほど来の答弁を聞いておりましても、将来いろいろな問題点が残ってくると思うのです。したがいまして、局長にお伺いしたいのは、都市ガス事業の業者のあり方、これをどういうふうに考えておられるか。この答申の趣旨に沿って、たとえば供給区域等あとで具体的な質問をいたしますけれども、総括的にまず基本的な考え方をお伺いしたいと思います。

本田早苗通商産業省公益事業局長

○本田政府委員 お答えいたします。いまお読み願いましたところでも指摘されておりますように、われわれといたしましても、LPガス、都市ガスの供給の望ましい形という場合、それらの今後の国民生活における位置づけという点から考えますと、都市ガスの普及していないところでLPガスが簡便に供給されるということ、あるいはそれらの地域の集団家屋には小規模導管がより合理的な供給方式だという点、あるいは都市におきましては大規模なガス発生設備を大規模な導管網によって地域的に供給するというメリット等、それぞれ地域の特性に応じて供給方式が合理的にきまるというふうに考えられるわけでございます。そういう意味で、われわれといたしましては、そうした地域の特性に応じた形の供給方式を今後伸ばしていかなければいけないというふうに考えるわけで、したがって都市ガスにおきましては、市街地あるいは将来市街地となるような地域におきまして導管網によって地域的に供給を行なっていくという形の方式が望ましいというふうに考えるわけです。そのような意味で、供給区域等につきましても、従来の山のてっぺんまで入っておるような行政区画を中心にして与えたような区域については、再度研究を行なわねばならないというふうに考えておる次第でございます。

吉田泰造民主社会党

○吉田(泰)委員 都市ガス事業のあり方につきまして特に一番大事な公益性といいますか、供給区域について、一部では都市ガス事業者がほんとうの意味の供給義務を怠っておったのではないかというような声もございます。その間隙にLPG業界がこのように伸びてきたのだという一面的な見方も私はあると思うのです。そういうことを考えてみますと、いま都市ガス業者は一つの穴からできるだけ多くのガスを出そうということにきゅうきゅうとしており、供給区域の拡大、供給義務の達成、そういうことについては非常に怠っておるのではないかという疑問点が一つ。  もう一つは、普及率を見てみますと、三十年度末に普及の度合いは約三七%、その後十数年を経た四十三年度末においても、都市ガス業者の供給区域の普及率は五五%だというふうな計数が出ておりますが、これはなぜこうなったのかということが一点。  もう一つは、あくまでも供給区域に義務を果たさせるという通産当局の指導があったのかどうか。いままで供給区域に対してあるいは設定したままであったのか、あるいは削減したようなケースがあるのか。今度も見直すといっているが、どういう形で見直そうとしているのか。その点を簡単にお願いします。

本田早苗通商産業省公益事業局長

○本田政府委員 都市ガスの普及につきましては、御指摘のように普及率としましては、法律が通りました当時は三四・三%でございましたのが、第一次五カ年計画で三九・一%、第二次五カ年計画で四五・一%、第五次五カ年計画で五三・一%まで普及率が向上はいたしてまいっておりますが、おそらく数字としては必ずしも満足なものではないという御指摘であろうと思います。この間に需要家数が非常に増大をしておりまして、二十九年当初は二百二十万であった需要家数が、四十二年第三次五カ年末におきましては八百十七万ということで、四倍弱にまで増加しておりますので、こういう需要家数の増加と見合って、需要家数を増加しつつしかも普及率も上げてまいるということでまいったわけでございます。したがいまして、需要家数の増加といたしましては五カ年計画を上回る増加をいたしておるのでございますが、普及率としてはほぼ達成された、一〇〇%を若干下回るということで、需要家数の増加もあわせごらん願いまして御理解を賜わりたいと思います。そういう意味ではガス事業者も三回にわたる五カ年計画で普及を促進してまいりましたが、その実績は相当な成果としてあがっておるというふうに御理解賜わりたいと思うのでございます。

吉田泰造民主社会党

○吉田(泰)委員 いま局長は都市ガス業者としては非常に供給義務を達成しているということでございます。しからばお伺いいたしますが、四十三年度から新五カ年計画といって通産省がやっておる意味はどこにあるのか、なぜそういうことをしなければならないのか、供給義務が完全に遂行されておったならばその必要はないのではないかということが一点。  もう一つは、建設省どなたかお見えになっておられると思うのですが、建設省に聞きたいのです。これは都市ガス特に大阪、東京、名古屋あたり大都市における普及を考える場合に、あとで保安の確保ということとも関連性ございますが、非常に事故が多い。これはいつの答弁でも、参考人で各社の社長にお見えいただいて、申しわけない、事故を起こさないようにいたしますという誓約はありますけれども、私は、現在の都市状況から見てなかなかなくならない、これは非常にむずかしいことだと思うのです。そういう時点をとらえて、特に新都市計画法が施行された今日、建設省は都市ガスを都市計画とどういうふうに結びつけようとしておるか、局長に続いて御答弁を賜わりたいと思います。

本田早苗通商産業省公益事業局長

○本田政府委員 なぜ引き続き五カ年計画をやるかという点でございますが、御指摘のように三回にわたる五カ年計画で需要家数の増加、普及をはかってまいってはおりますが、普及率はやはり五三・一%ということで、供給区域におきます世帯数に対しまして需要家の比率は必ずしも高くない、当然供給区域を持っておるものとしては普及を徹底すべきであるという意味で強力にこれを進めねばならぬということでございます。   〔宇野委員長代理退席、委員長着席〕  したがいまして、その線で進むわけでございますが、第三次五カ年計画におきましても五三・一%を六三・六%という目標にいたしておるわけで、さらに引き続き努力することが必要だというふうに存ずる次第でございますが、普及率を徹底する意味で、今回のガス事業法におきましては、年次別の供給計画を毎年度出させまして、過去に提出の供給計画の実施の確認と、それから年次別に計画的に普及をはかっていくということを行ないますために、供給計画の届け出制、これに対する大臣の変更勧告あるいは実施勧告等の規定を今回は盛り込みまして、普及をさらに徹底してまいりたいというふうに考えておる次第でございます。

国塚武平建設省都市局都市計画課長

○国塚説明員 建設省都市計画課長でございます。ただいまのお尋ねの中で、新しい都市計画法が施行されまして新しい都市計画が始まるわけでございますが、その場合にガスの供給施設につきましてはどういうような都市計画上の配慮をしていくのかというお尋ねだと思います。本年六月に施行されました新都市計画法は、最近におきます人口、産業の大都市への集中化、都市地域におきまして無秩序な拡散をもたらしておるという現状からいたしまして、新しい都市計画法におきましては、市街化区域及び市街化調整区域という地域、地区を設定いたしまして、市街化を促進すべき市街化区域につきましては住宅地域、商業地域、工業地域等の地域、地区もすべて定めますし、あるいは必要な都市施設は道路、下水道等必要な公共施設を定めることにいたしておるわけでございます。ガス供給施設につきましては、この新法の都市施設の一部といたしまして、水道、下水道、電気供給施設等々と並びまして、重要な供給処理施設といたしまして都市計画に定めることといたしております。今後におきます都市の土地利用の状況でございますとか、あるいは街路網計画等を配置いたします場合に、ガス供給施設のうちの主要なものを都市計画施設として定めますことは、都市計画の上からも必要なことでございますので、新法の制定を機会といたしまして、ガス供給施設を都市施設の一環として都市計画の対象とするよう準備も進めてまいりたい、かように考えます。

吉田泰造民主社会党

○吉田(泰)委員 これは本田局長にお伺いいたしますが、特に東京なんかの都市圏の周囲を見た場合に、熱量とかあるいは供給形式、企業の体質が変わったものが非常にたくさんございますね。先ほども都市ガス事業のあり方ということで答弁を求めましたけれども、そういう考え方からすると、こういうことについて通産当局は一体どう考えておるかということですね。都市がますます広域化し、広がっていくときに、この周辺にはたくさんの業者がございます。それについて前の法案がつくられましたときにも、合併を促進するとかいろいろな決議が付されているようでございますが、それについていままでやった措置、通産当局のこれからの指導方針、これについてお伺いをいたします。  時間もだんだんございませんので、もう一つ、自治省からお見えいただいておると思うのですが、自治省の方にお伺いいたします。  これは税金の問題ですが、都市ガスの七%のガス税、これはLPGにはない、都市ガスには七%ある。これは非常な財源であるのですが、これは同じような民生エネルギー、同じような供給形式で、非常に不合理、不公平だと思うのですが、自治省はどういうふうにお考えになっておられますか。

本田早苗通商産業省公益事業局長

○本田政府委員 御指摘のように大都市が膨張発展してまいりまして、供給区域の周辺に異なるガス事業者がございまして、供給条件等を異にしてガスの供給が行なわれておるという現状は必ずしも適当でないというふうに考えるわけでございまして、できるだけこれは統一する方向に持っていくべきであろうと考えておるわけでございます。御指摘のように、現行ガス事業法が制定された以後、やはりそういう問題に対しまして整理する方向で行なうということでやってまいりましたが、過去におきます事例といたしましては、事業譲渡を受けまして、そして大きな規模の会社がその地域も含めて供給するということを行ないまして、これによってガス料金が下がったという例が四件ございます。それから大きなガス会社からガスの卸し受けをいたしまして安定したガス供給ができるという事態になりましたものが三件ございます。今後は改正法案におきまして、ガス事業者間におきます供給区域の調整あるいは事業の譲渡あるいは合併等の勧告がございますが、こうした規定を活用いたしまして、御指摘のような点をできるだけ整理していくような方向に指導してまいりたいというように考える次第でございます。

高橋睦男自治省税務局市町村税課長

○高橋説明員 御指摘のように、LPGにつきましては電気ガス税が課税されていなくて、また一方都市ガスについては課税をされているということは不合理でないか、こういう御意見があることはよく存じております。この不合理をなくすためにもLPGについて課税をすべきではないかという御意見もございまして、私ども検討をいたしてまいっておるわけでございますけれども、先ほど来お話のありますように、中小の業者が多いこと、その他いろいろな課税技術上の問題がございまして、いまだ解決いたしておりません。こういう状況でございます。

吉田泰造民主社会党

○吉田(泰)委員 いまの自治省の答弁ですが、LPGにもガス税を課すべきだというような考え方ですが、私は逆なんですよ。これは都市ガスが非常に使う量、従量がふえているのです。したがって、昔の同じ七%のままつけるのじゃなくて、不公平を是正するために切ったらどうだというのです。そういう意見を述べたのです。LPGに、公平化をはかるためにもう一回税を課せということではないのです。答弁だったらおそらくそれぐらいの答弁をしていただきたいのですね。取るために質問しておるのじゃないのです。私は消費者の、国民の代表で質問しておるのですから、税金は少ないほうがいいのです。事実その合理的な根拠がないこともないのです。非常にガス使用量がふえているのです。そういうことからすると、同じ税率で七%というのは矛盾があるということで、これはもう再度答弁は要りませんから、ひとつそういうように御理解を賜りたいと思います。  だんだん質問時間がなくなりましたので、最後にこれは通産大臣にお伺いしますが、まだコストの問題等、いろいろな問題でお伺いしたいことが一ぱいございますが、時間がございません。最終的にこれは大臣に御答弁を賜りたいのですが、今回の法規制で、いわゆる自主保安体制から監督体制へ切りかえました。通産省の体質も非常に変わって、業態も変わっている。はたして現在の体制で、いまのガス課の体制はどうなっているかということ、はたしてこの法改正に伴うほんとうの監督体制ができるかどうか、そんな陣容があるのか、法律はできたけれども、はたして運営ができるのか。いわゆる都市ガス業者と簡易ガス事業者の、いろいろな意味での将来の調整というのはたくさん出てくると思うのです。そういう問題、あるいは器具の保安、そういうことを考えてみますと、はたして大臣はどういうふうに考えておられるかということを、現在の体制と同時にお伺いしたいと思います。

本田早苗通商産業省公益事業局長

○本田政府委員 御指摘のように、今回のガス事業法の改正を行ないますと、保安関係の事務、またガス用品の取り締まり関係の事務、さらに加えまして通産当局におきましては、簡易ガス事業の関係事務等の事務量の増加が相当量あるというふうに考えておるわけでございます。これに対して現在の機構では不足であろう、これに対して強化拡充等が必要であるという御指摘でございますが、われわれとしてもそのとおりでございますので、機構及び定員の拡充を行なうように考えておる次第でございまして、特に四十五年度においては、機構の強化を検討し、要求するつもりでおります。

吉田泰造民主社会党

○吉田(泰)委員 消防庁をお呼びしておると思うのですが、保安のことでちょっと一点だけお伺いをいたします。  このLPGの最近の消費者そのものの知識の欠陥といいますか、業者のPR不足といいますか、いろいろな意味で事故が続発しております。昔、消防署がかまど検査で立ち入り検査しておりましたね。そういうふうにもう少し消防庁がこの保安ということについて、具体的にLPG取り扱いの家庭に対して、業者に一方的にその義務を課するのではなくて、それだけでは、競争も激しい、そんなにもうからない、いろいろな点から事故が、いかに法律的にくくってもなかなかなくならぬのじゃないか。消防庁はそういうことについて昔みたいに検査する、そういうことはできませんか。

高田勇消防庁予防課長

○高田説明員 消防のほうでは、一たび災害が起きますと、身を挺してその被害を最小限に食いとめる、こういう努力を重ね、またそれを任務といたしておるわけであります。予防面につきましては、消防法の第四条に査察の権限がございますので、火災予防上必要がございましたならば、あらゆる事業所に立ち入って資料を求めたり、あるいは立ち入り検査をし、それから質問をする、こういうような権限はあるわけでございます。これによって査察を行なっておるわけでございますけれども、先般来の御議論にもありますように、最近非常にLPGの施設というものが、市民のいわゆる町中に接近して設置されている、こういうような事情もございまして、今回のLPG法の中においても、通産省との間において必要な調整を行なったわけでございます。したがって、その必要な調整の中におきまして、消防庁が必要な関与をいたしておるわけでございますので、その関与の権限というものが生じました今日におきましては、消防はさらに消防自体においても必要な技術上の知識というものは身につけて、必要な啓蒙、指導あるいは規制を行なわなければならない、こういうことで、一昨々年も都道府県の関係職員を集めまして、特別な研修を行なったり、あるいは各県に消防学校というものがございますので、そこにおけるLPGの研修の科目等を設けてもらって、これによって必要な市町村の職員に対する研修を行なっている、こういうような特別の研修等を行なって今日に至っておるわけでございます。したがって、そういう特別な知識を持った職員によって一般市民に対しまして必要な啓蒙、指導あるいは規制を今後も続けて災害の防除につとめ、被害を最小限に食いとめる努力をさらに続けてまいりたい、かように考えております。

吉田泰造民主社会党

○吉田(泰)委員 それでは大臣に最後の質問をしまして、質問を終わりたいと思います。  いま本田局長も、通産省当局の人員はこれでは手不足だというような答弁がありました。私は、LPG業者が公益規制を受けるようになったことは非常にいいことだと思うのです。ただ、この運用をどうするか。陣容も少ない。そういう形で運用を間違えますと、都市ガス業者といわゆるLPG業者との業者間の利害の調整、それだけが大きくクローズアップしてきて、ほんとうの消費者行政というものがどこかへいってしまいそうな気がする。したがって運用いかんによっては、私はこの法律は場合によれば悪法にもなりかねない、そういうことを考えまして、これは通産省はほんとうに陣容も充実して思い切ってやってもらわなければ、消費者のためにはならないと思うのです。そういう意味でこの法律が成立した暁に、われわれ賛成の立場で申し上げておるのですが、通産当局の、特に大臣の決意とそのかまえ、何ぼ気持ちがあっても、その陣容が整わなければ私は仕事にならないと思うのです。そういう意味で大臣からの決意といいますか、具体的な表明をお伺いして質問を終わります。

大平正芳自由民主党通商産業大臣

○大平国務大臣 たいへん有益な御注意をいただきまして感謝いたします。私のほうも、実はいま局長がお答えいたしましたとおり、所要の要員を整えたいわけでございますけれども、御承知の総定員法という大きな規制のもとにございまするので、私どもといたしましては、通産省の中央、地方を通じた要員の配置をもう一度再吟味いたしまして、できるだけ行政需要に要員を振り向けて御期待に沿わなければならぬと思います。  同時に、いま御指摘のように、せっかく法律を設けましても、消費者行政がるすになりまして、業者間の利害の調整というような問題ばかりが出てくるというような懸念がなきにしもあらずということでございますが、それはまことに頂門の一針でございまして、私どもも十分気をつけて、さようなことにならぬように心がけてまいりたいと思います。

吉田泰造民主社会党

○吉田(泰)委員 終わります。

大久保武雄自由民主党

○大久保委員長 岡本富夫君。

岡本富夫公明党

○岡本(富)委員 最初に通産大臣に、ガス供給事業が公益事業であるという立場からお聞きいたしますけれども、四十三年度末都市ガスの普及率を調べますと、全国でまだ五五・一%、供給区域内の普及が非常におくれておる。二十九年にガス事業法が制定されたときに附帯決議がつけられておりますけれども、この附帯決議には「従来のガス事業者の営業方針は、普及率の向上よりも、需要家当り使用量の増加を重点としているが、今後は普及率の向上を重点とする様業者を指導監督すること。」また「従来のガス事業者中、ガス使用申込の場合、ガス器具の抱合せを条件とし、又は多量使用申込者に限り優先供給する事例あり、かかる選択供給については、その取締を厳重に励行すること。」こういう附帯決議がつけられておりますけれども、その後も普及率は遅々としてふえない、こういうように指摘をせざるを得ないわけでありますけれども、それについて今後何カ年で現在の供給区域内を計画実施するのか、またこの計画を公益事業局はチェックしているのか。いまよくテレビなんか見ますと、水道完備、ガス見込みなどというような宣伝をしております。ということは、国民がこうしたガスを非常に要求しておる。このときにあたって、通産大臣として、いままで通産省はどういう姿勢で来たのか、また今後一〇〇%近い供給をするためにどれくらいの計画を持っておるのか、これをお聞きしたいと思うのですが、どうですか。

大平正芳自由民主党通商産業大臣

○大平国務大臣 先ほど吉田委員の御質問に対しまして局長からお答え申し上げましたように、ガスの供給戸数が予想を上回る増大を見たばかりでなく、一戸当たりの消費ガス量が、生活水準の向上に伴ないまして、これまた予想を上回る増加を見たという状況にかかわりませず、普及率は漸次上昇してまいったわけでございまして、ガス供給業者の努力はそれなりに評価していただきたいと思うのでございます。  今後さらに新しい五カ年計画を打ち立てまして、より一そうの充足に努力することでございますが、いつごろになればほぼ目標が達成できるかという展望につきましては、局長のほうから答弁させます。

本田早苗通商産業省公益事業局長

○本田政府委員 ガスの普及計画につきましては、新五カ年計画で世帯数におきまして約一・五倍の、現在の八百万戸を千二百万戸をこえるようにいたしたいというふうに考えておりますけれども、なお六三・六%という普及率にしかならないわけでございますので、これをほぼ完全に全需要に対してガスを供給するというにはなお年月をかける必要があるという現状でございます。さしあたっては一・五倍の需要戸数の増加を目標にいたしまして、次の五カ年計画で六三、四%という普及率にまで引き上げたいというふうに考えておる次第でございます。

岡本富夫公明党

○岡本(富)委員 いまガス事業法の一部を改正する法律案を審議しなければならぬ、こういうようなことになったのは、現在までのガス供給事業者の怠慢によると同時に、もしも電気事業ですと、これは相当財政投融資あたりで投資をしたりして、政府のほうも非常に力を入れておる。ところがガス事業に対してはそうした配慮がない、少ないのじゃないか。こういうことから今日こうして国民の要望にこたえられない。またいま五カ年計画をしておるといいますけれども、それでも一〇〇%いかないというようなことでは、これはもっともっと通産省として普及に力を入れなければならぬのじゃないか。したがっていままで一生懸命やっております、だいぶ普及してきました、こういうことでございますけれども、やはり何といっても大事な国民の燃料についてもっともっと力を入れなければならぬ、こういうように私は思うわけでありますが、今後のそれに対する姿勢を、いま大臣が参議院の本会議へ行きましたから、局長からお聞きします。

本田早苗通商産業省公益事業局長

○本田政府委員 御指摘のとおりガス事業者は供給区域において供給義務を負っておるわけでございますから、普及の向上につきましては万全の努力をいたすべきだというふうに存じております。このような意味で新五カ年計画も計画いたしまして、その実現をはかることにいたしておりますが、御指摘のような配慮もございまして、今回のガス事業法の改正にあたりましては、供給計画の届け出という規定を設けることにいたしました。その供給計画につきまして大臣が適当でないと思う場合には、これに変更勧告ができる、また供給計画を提出して実施しない場合は実施勧告ができるということで、供給計画の実施について大臣の勧告権を定めるという配慮をいたしておるわけでございますが、御指摘のような考え方に基づきまして、本法が成立いたしましたならば、供給計画の勧告権を通じましても普及の向上をはかってまいりたいというふうに考えるわけであります。

岡本富夫公明党

○岡本(富)委員 ただ勧告しただけで、実はそれだけの資金がありません、だからできません、こういうことになったらどうなるのですか。だからやはり何ぼかの助成をして、やかましく言って普及をさせると同時に、そうした配慮が必要ではないかと私はいま言っているのですが、その点についていかがですか。

本田早苗通商産業省公益事業局長

○本田政府委員 普及をはかるためには導管の布設を行なっていかねばならない、これにはきわめて多額の資金を要するということは御指摘のとおりでございます。したがいまして、今後建設のための所要資金につきましては、中小企業金融公庫あるいは北海道東北公庫あるいは開発銀行の地方開発ワク等従来からも利用いたしておりますが、これの融資を促進してまいりたい。また、昨年度からは大規模な導管につきましては開発銀行の融資も行なうという制度を新たに開きましたが、今後はこれも推進いたしまして、先行投資的な導管の布設を推進してまいりたいというふうに考えておる次第でございます。

岡本富夫公明党

○岡本(富)委員 それでは法案の審議に触れてまいりたいと思いますが、この簡易ガス事業につきまして五十戸以上の供給となっておりますが、これは上限が明記されていない。これはどういうわけで上限が明記されていないのか、これをひとつお聞きしたいのですが、どうですか。

本田早苗通商産業省公益事業局長

○本田政府委員 今回の法案におきまして、簡易ガス事業の定義といたしましては、御指摘のように下限は五十戸といたしておりますけれども、上限は規定しておりません。実際の場合はほとんどが千戸以下の実情に現在までのところはなっておるわけでございます。したがいまして、一応現状からいって上限は千戸程度であろうという判断がガス部会におきましても行なわれたのでございますが、今後簡易ガスの供給方式が技術的な開発その他によりまして経済性も異なってくることもあろうかと存ずる次第でございますので、実情が千戸以下であるという実態とからめまして上限は今回の法案においてはきめなかったということでございます。

岡本富夫公明党

○岡本(富)委員 そうしますと、都市ガスで現在四百三十戸くらいの供給をしているところあるいはまた千戸以下のところが十八社ほどある。それでは需要家の数が簡易ガスと結局同様の需要家である。こういうことになりますと、都市ガスと簡易ガスとの対象が同じような状態になってくる。その間の事情をひとつ明らかにしてもらいたいと思うのですが、どうですか。

本田早苗通商産業省公益事業局長

○本田政府委員 御指摘のように、現在のガス事業者の中で千戸に満たない需要家数しかない会社が十八社ございます。しかし、これらのガス会社におきましては、この新しい五カ年計画でガスの普及をはかるということによりまして、おおむね千戸をこえるという事態になろうというふうに考えられるわけでございます。それから実施的に申しますと、ガスの供給方式といたしまして、地域が拡大するに従って導管を延ばして供給をふやしていくという方式で、現在千戸以下の業者においてもそういう方式をとっておりますから、需要の増加に伴って増加していくという形になるわけでございますので、おおむね千戸をこえるということになってガス事業としての体をなすことになるという見通しをつけておる次第でございます。

岡本富夫公明党

○岡本(富)委員 そうしますと、簡易ガス事業を行なう場合、一般ガス事業の供給区域内に五十戸以上の団地が控えておる、その場合、この法律で見ますと、その団地にガスを供給した場合に、そこが非常に大きなお得意先になって、そこをとってしまったらあとの一般ガス事業者が困るというわけで、簡易ガス業者は事業許可がおりない、こういうふうに私は承知をしておるのですが、都市ガス事業者であれば許可がおりると考えてよいのか。都市ガス事業者が簡易ガスをやる場合、その場合はおりる、しかし一般の簡易ガス業者がそれをやろうとしたらおりないのか、その点をひとつはっきりしてもらいたいと思うのです。

本田早苗通商産業省公益事業局長

○本田政府委員 三十七条の四の一項の三号の許可基準に関連する御質問かと存じますが、簡易ガス事業につきまして、ガス事業の供給区域内でもその設立を認めるということに考え方としていたしたわけでございます。そうしたことに伴いましてガス事業者の供給計画と抵触する場合が出てくる、その場合には、簡易ガス事業を認めることによって供給計画が円滑にいかなくなって、そのためにその供給地点あるいはその周囲あるいはそれに関連する地域の消費者にガスを供給できなくなるということになりますと消費者の利益を阻害することになる、そういうことになります場合は、その簡易ガスの申請は認めないということにせざるを得ないということでございます。したがって、御指摘のように、かりにその近くの地点におきましてその一般ガス事業者が簡易ガス方式でやるということになりますと、それが導管と結ばれることになれば、その周辺の地域その他はガスを引く機会があるわけでございますので、それは認め得る。ただし、先ほどお答えいたしましたように、その場合でも、その一般ガスがやる簡易ガス事業は必ず導管と結びつける計画がなければならぬ、簡易ガスのままで居眠っているわけにはまいらないという考え方で認めていくということにするわけでございます。

岡本富夫公明党

○岡本(富)委員 そうしますと、この法律が施行されましても、簡易ガス事業者が事業申請した、その場合、それは一般ガス事業者に対して次に導管を引くときに迷惑がかかるから、要するにそこがなくなると非常にメリットがなくなるから引かなくなるからそれはだめ、それもだめ、それもだめといって簡易ガス事業者は全部一般ガス事業者の配給区域内においてはできない、こういうことになるなら何にもならないと私は思うのです。それに対して今度は消費者のほうは、もう来るかもう来るかと待っておる。ところが、一般ガス事業者すなわち都市ガスのほうは引いてこない、簡易ガスは許可がおりない、こういうようなことになったときに、これは非常に困ると思うのです。こうなりますと、これはないほうがいいことになる。その点についてどうお考えでしょうか。

本田早苗通商産業省公益事業局長

○本田政府委員 お答えいたします。いま御指摘の一般ガス事業者に適切確実な供給計画があって、それと抵触することに伴って消費者の利益を阻害するということで認めないというケースが全供給区域にわたってあるというわけではないというのが現実であろうと思いますので、そういう場合には認められないことになる。そこで、そういう認められない場合になります場合でも、通産局長が単独で判断することは必ずしも適当ではなかろうということで、地方ガス事業調整協議会に必ず意見を聞かなければならないという法律規定にいたしているわけでございます。それから、かりにそういう形で簡易ガス事業を認めないことによりまして、簡易ガス事業を行なうべき地点の消費者がいつまでもガスが来ないというような事態があるといたしますと、これは供給義務を十分果たせない地域が供給区域内にあるということになるわけでございますので、別に考える。供給区域の整理といたしまして、さような地域は削除するような方向でこの際整理をいたしたいというふうに考えておるわけでございますから、いつまでも片方は事業の申請を認めない、しかし、いつまでも来ないということはないようにいたしたいというふうに考えておるわけでございます。

岡本富夫公明党

○岡本(富)委員 大臣の質問はあとにしまして、次は鉱山局にお聞きしますが、このガスの需給の安定あるいは価格の安定対策について自信はありますか。どういうふうにするか、ちょっとお聞きしたいのです。

中川理一郎通商産業省鉱山石炭局長

○中川(理)政府委員 LPGの需給の安定をはかるためには、需給を的確に把握いたしまして、その供給体制の確立をはかることが必要でございます。LPGにつきましては、石油業法に基づきまして石油供給計画というものを策定いたすことに相なっております。これによって供給体制の確立をはかっておるのでございますが、LPGにつきましては、別個石油の連産品であるということと、家庭用需要に季節差があるということからいたしまして、貯蔵タンクの建設の促進ということに努力いたしてきております。この両面からいたしまして、需給の安定確保につとめておる次第でございます。御承知のように、LPG需要の五〇%が大体家庭・業務用ということでございますので、季節差が非常に大きいのでございますが、供給の六割強を占めております国産LPGというものは、コンスタントに出てくるということに相なりますので、この需給両面のアンバランスの変動に備える意味合いにおきまして、貯蔵タンクの能力をふやしてきておるわけでございますが、四十四年六月末現在で九十万二千トンという貯油タンクになりまして、大体六十日分ということでございますので、需給の安定確保に大きな役割りを果たしておるのでございます。一方、国内生産だけではございませんで、需要のほうの動向も見ながら、必要がある場合にはスポット輸入も行なうというようなことをとっておりますので、当面私どもは需給上の不安というものはないと考えております。また、これらの結果、価格面でもほぼ安定的な推移をいたしておりまして、かつてかなりのフラクチュエーションをいたしましたものに対しまして、現在では非常に安定的な状態で推移いたしております。  なお、若干具体的な御説明をいたしますと、LPGの需要は、昭和四十三年度の四百七十八万トンから、本年度は五百五十八万トンという一六・八%の伸びを示しております。こういう見込みでございます。四十八年度の時点では大体七百七十四万トン、四十三年度の約一・六倍という見通しをいま立てております。過去五カ年間の伸び率は約三倍でございますが、これに比較しますと伸び率そのものは鈍化する傾向にございますけれども、絶対量は先ほど申しましたように、非常に大きな数字になっておりますので、これにこたえる供給面につきましても綿密なる計画策定をいたしておる次第でございます。  需要別に分けますと、都市ガス及び化学原料用というものがそれぞれ二・九倍、二・六倍と増大をしております。工業用も一・九倍と非常に高い増加率でございますが、いままで伸び率の高かった家庭・業務用及び自動車用というものは、いままでほどではございませんで一・五倍という伸び率というふうに予想をしております。  それから供給面につきましては、本年度におきましては、国内生産が三百五十一万トン、輸入が二百九万トン、合計五百六十万トンと大体需要にマッチしたものと相なっております。四十五年度以降につきましては、国内生産と長期輸入船によりまかなわれますけれども、需要増加に伴う追加供給が必要となる見通しでございますけれども、その量は比較的少のうございまして、国内生産の弾力的な供給能力増加あるいはスポット輸入可能量の範囲内で十分対処できるものと考えております。ただし、四十七年度以降になりますと、供給の安定的な確保をはかるという意味合いから、長期のこのLPGの輸入船の追加というものを行なわなければならないであろう、かように考えております。  先ほど価格は大体安定的だということを申し上げましたが、LPGのメーカー、輸入業者の仕切り価格、家庭・業務用でございますが、これは四十年まではキログラム当たり二十三円から二十六円という状況でございました。四十一年に一時的な供給過剰のために九円から十円まで暴落いたしましたけれども、その後安定的になってまいりまして、現在大体十七円から十八円程度、輸入採算価格が大体十八円から二十円ということでございますので、ほぼ満足すべき状況であると思いますし、今後の見通しといたしましても高騰するという心配はないと考えております。ただいま申し上げました数字は仕切り価格でございますので、末端価格は違いますけれども、仕切り価格よりもなお末端小売り価格のほうが変動差が少ないということで、大体満足すべき状態であると考えておりますし、今後につきましても同様に安定的に推移するものだと判断をいたしております。

岡本富夫公明党

○岡本(富)委員 LPガスの話が出ましたが、この前の新法ができましたときに、特にこれは府県知事ですか、業務の監視、保安の監視、こういうものをやるようになったのですが、全国的に府県別に見ますと、非常に取り締まりのきついところ、あるいはまたゆるやかなところ、こういうようないろいろな点が見受けられます。先ほど相当この業者が減ったという話でありましたが、これはただ運搬する人がなくなっただけではなくて、現実に私は歩いてみまして、必要以上にいじめられているというようなところからそういう状態が起こっているということを私申し上げておきますけれども、そこで提案としまして、ただ業者が減ったとか、その点をデータの上から見るだけではなくて、実際にこれを扱っているところの業者の声を聞いてあげる、各通産局で聞くことが大事ではないか。組合もございますし、協会のようなものもありますけれども、中にはボス的な者がおりまして、そうして小さいのは非常に圧迫を受けている話をずいぶん私耳にしました。したがって、定期的にそういう零細企業の皆さんの意見を聞くという一つの姿勢が必要ではなかろうかと思うのですが、どうですか。

後藤正記通商産業省化学工業局長

○後藤政府委員 お答えをいたします。高圧ガス取締法並びにLPG新法におきまして、各都道府県知事に種々の取り締まりの権限を委任いたしております。各都道府県が法令並びにその解釈の運用通牒等の範囲内におきまして地方の実情に合った行政運営を行なうのは、これは当然のことであると考えます。しかしながら、この範囲を逸脱いたしまして、各都道府県それぞれによって非常にばらばらの行政運営が行なわれるということは厳に戒めるところでございまして、通産省といたしましても、この点斉一性を持たして、全体のバランスにそういう格差がないようにいたしますために、次のような趣旨徹底を行なっております。  第一に、年二回にわたりまして各通産局及び都道府県担当官会議を開催をいたしまして、法令の解釈並びにその運用の方法等について、これの趣旨徹底を行なっております。  第二に、各通産局のブロック別、現在通産局八つ全国にございますが、そのブロック別の都道府県担当官会議を各局ごとに年二回にわたってこれを開催いたし、同様の趣旨徹底をはかっております。  第三番目に、法令の解釈運用通牒は、これはそのつど必要に応じて各都道府県に送付をいたしております。  それから第四番目に「火薬類・高圧ガス取締月報」と申しますものを化学工業局において、これは約百三、四十ページの冊子でございますが、この中で火薬類関係と高圧ガス関係と液化石油ガス関係にこれを分けまして、そしてこれを毎月各都道府県に必要部数を送付いたしまして、同様の趣旨の普及をはかっております。さらにまた、各都道府県より文書または電話による照会が随時ございます。これにつきましては、同一趣旨に基づきまして、そのつど回答いたしまして、同じ趣旨の徹底をはかっておる次第でございます。  以上、申し上げましたような行政執務の日々の運営によりまして各都道府県の統一性の確保に現在つとめておる次第でございますが、今後ともさらに御趣旨を体しまして一そうこの点を強化いたしてまいりたいと存じます。

岡本富夫公明党

○岡本(富)委員 そのことは要求しておきまして、あらためてもう一度この法案の第六章の雑則の中に四十条の二の四項「ガス事業者は、その供給するガスによる災害が発生し、又は発生するおそれがある場合において、その供給するガスの使用者からその事実を通知され、これに対する措置をとることを求められたときは、すみやかにその措置をとらなければならない。自らその事実を知ったときも、同様とする。」というようにありまけれども、これはこの間東京瓦斯の板橋で大きな問題が起こりました。何人かのとうとい人命がなくなりましたが、これもガス会社に対してこういう状態ですと何べんも通知をしたけれども、はっきりした手段をとらなかった。そのために現在ああいうような事故が起こったわけでありますが、こうした事実を知ったときも、その措置をとらなければならない、こういうようにありますけれども、もしも怠った場合の罰則、これはどういうような規定になっておりますか、どういう罰則があるのでしょうか。

本田早苗通商産業省公益事業局長

○本田政府委員 御指摘の四十条の二の二項の伴う措置につきましては、別途二十八条で通産大臣がガス工作物の基準適合命令あるいは緊急措置命令を発動しまして、それに従わなかったときは、これは罰則があるということになっておるわけでございますが、御指摘の項目については、消費者等から連絡を受けて災害の発生防止等について注意を受けた場合に、災害の発生防止のための措置をとるべきであるという、非常に広い義務づけを行なっておるわけでございます。ただ、非常に広範な抽象的な義務を課したわけでございますが、これの求められておる通知の内容あるいは要する措置の内容というものは、非常に広いものになると存ずるのでございます。そこで、本項につきましては、いついつに罰則適用ということが必ずしも適当でないという考え方から、注意を受け、あるいは自分でそういう事態を知ったときには、これに応ずる措置をとらなければならないという義務を課しておるという規定になっておりまして、液化石油ガスの法律あるいはその他の法律におきましても、同様な扱い方になっておるわけでございます。  ただ災害の未然防止がきわめて重要であることは、御指摘のとおりでございますので、これに対して適切な措置をとるように強力に指導することは、保安の確保のためにも特に必要であろうと存ずるわけでございまして、われわれといたしましては、そういう方向の強力な保安強化の指導を実施する、従来からも実施いたしておりますが、今後もさらに強化して実施いたしたいというふうに存じておる次第でございます。  ただ、こういう指導に対して、そういう事態を受けてそういう措置をとらないというようなことがございます場合に、通産大臣は業務改善命令というのを出し得ることになっております。したがいまして、これに対しては罰則があるということでございますので、まず広範な義務を課し、そして保安の確保について強力な指導を行なうということで、まず行ないまして、さらに必要な場合には罰則を伴う業務改善命令によって確保せしめる、そういう仕組みになっておる次第でございます。

岡本富夫公明党

○岡本(富)委員 ちょっとおかしいですね。この間、板橋でそういう問題が起こっている。その前にも一つありましたですが、ガス会社に対して連絡してきたけれども、これはたいしたことはありませんよというような調子で、帰ったあとで爆発しているわけですね。ですから、すみかな処置をとらなかったことになるわけです。それに対して、それから業務改善命令を出すなんて、そんなばかなことは、考えたっておかしいじゃないですか。いまあなたは、通産大臣から緊急な措置をとるというような話がありますけれども、事実この辺にガスが漏れてたいへんだ、これは通産大臣のところへ行くのじゃなくして、ガス会社に行くのですよ。そのときに、これに対するところの適切な措置をとらなかったから、この間板橋で事故が起こったのです。これをはっきりしておかなかったら、また次同じようなことが起こって、とうとい人命が失われる。それまでも、あなたのほうではおそらく、ガスに対しては特に注意をしなさいというようなことで、保安命令ですか、それは特にやっていたはずに違いないのだけれども、こんなことが起こっているわけです。これはもう一つきびしい罰則をここにきめておかなければ、ただああいうことが起こってから、事故が起こってから警察が調べて、そうしてこれは有罪か無罪かきめるのだ、それでは事後処置になってしまって、事前にこれを防止することはできないだろう。すみやかにその措置をとらなければならないという義務規定だけでは、これは私ははっきりしないと思うのです。この点についてどういうような措置をとるのか。もう一つは、通産局ですか、その取り締まりをやかましく言うのは、その地域においては通産局ですね。その取り締まりの不足によって事故が起きた場合、通産局はどういうように責任をとるのか。この二点について私はお聞きしたいのです。

本田早苗通商産業省公益事業局長

○本田政府委員 御指摘のように、非常に広範な措置義務をかけておるわけでございますが、これにつきましてはさらにどういうふうに担保するかということにつきまして、今回の新しい規定では保安規程というものを大臣に届け出ることになっております。保安規程につきましては、内容につきまして大臣が改善せしめることもできるわけでございますが、いま御指摘のような事態に対する方法といたしましては、広範な義務規定を背景といたしまして、具体的な緊急体制というものを保安規程で定めまして大臣の承認を得る、それを確実に実施せしめるという形で確保してまいりたいというふうに思うわけでございます。それから今後ガス工作物については、従来と異なりまして、それぞれ計画段階あるいは建設段階、工事完了の使用前における検査等があるわけでございますが、これらについては通産省あるいは通産局の担当官がその安全性を確認して使用せしめるということにいたすわけでございます。したがいまして、安全性の確認をする以上は検査の責任を通産省として負うということになるわけだと考えております。

岡本富夫公明党

○岡本(富)委員 どうもちょっと話がぴんときませんが、あの板橋の安全性の確認は通産局としてはしていなかったのか、また保安規程はそのときはなかったのかどうか、保安規程さえあればこういう事故はもう起こらないのかどうか、この三点についてお聞きします。

本田早苗通商産業省公益事業局長

○本田政府委員 お答えいたします。御指摘の保安規程につきましては、今度新しい制度でございまして、今回の法改正に基づきまして、各社が保安規程を定めて大臣に届け出るということになっております。そして通産大臣は改善を必要と認めた場合は改善を命ずるということになっておりまして、新しい制度でございます。

岡本富夫公明党

○岡本(富)委員 東京都内にはまだ鋳物の鉄管が相当入っているんですよ、東京瓦斯の中には。逐次取りかえをやっているということを聞きましたけれども、それはまだ進行中ですよ。ところが、この間のような事故がまたどこかで起こるかわからぬ。どこかでまたあした事故が起こる。それを未然に、ガスのにおいがするとその地元の人たちからガス会社に連絡があった。そのときに適切な処置をとらなかったら、ああいうような事故が起こって、とうとい人命がなくなる。ですからあなたがいま言っているのは、もう一つあとの段階であって、ほんとうの現実に即した——罰則の中に書かれているこの問題は大事なことだと私は思う。それに対してすみやかな措置をとらなかった場合はどうするか。ここにもう一つのきちっとしたものを入れておきませんと骨抜きみたいなものですよ。これについて、あなたのほうの考えはどうですか。

本田早苗通商産業省公益事業局長

○本田政府委員 御指摘のように消費者等から災害の発生するおそれがあるということで通報のあった場合に、これに対してすみやかな措置をとらねばならぬことは、ガス事業者として当然のことであると思います。その当然のことを今回法律の規定として義務づけたということでございまして、その義務づけられた点は、今後は保安規程を定めまして、大臣に届け出るということによって、これを確保していくという体制で考えておるということでございます。災害の発生の通知を受けあるいは知ったときに当然行なわれねばならないことをしなかったらどうかという点についての御指摘でございますが、この点につきましては、その通報の内容あるいは要する措置の内容等がきわめて多岐多様でございますので、これを一律に罰則にかけることが適当かどうかという問題がございますので、他の法令の例もございますので、罰則にはかけてございませんが、その実行を担保する意味で保安規程をつくり、ガス会社としてそれに対応する措置を備えておく、そういうやり方で不足する場合には業務改善命令をかけるということで保安の確保をしてまいりたいというのが現在の考え方でございます。

岡本富夫公明党

○岡本(富)委員 この問題はそのくらいにいたしますけれども、保安規程の強化、第二十七条の二及び六ですか、直接監視する役所は通産局となっておりますけれども、それじゃ監視隊の編成ですね、人員、またその規模はどういう状態にするのか。わずかな人間では当面これは無理だと思うのですが、どういう編成を行なうのかお聞きしたいのです。

本田早苗通商産業省公益事業局長

○本田政府委員 お答えいたします。ガス工作物の検査官といたしまして、地方の通産局を通じまして二十七名、本省で六名、合計三十三名を確保いたしたいということで要求いたすことにいたしております。

岡本富夫公明党

○岡本(富)委員 全国で三十三名ですか。

本田早苗通商産業省公益事業局長

○本田政府委員 さようでございます。

岡本富夫公明党

○岡本(富)委員 それは非常に少ないように思いますが、時間がありませんから次にまいります。  次に、若干こまかい点ですが、簡易ガス事業者が供給する責任は消費者のためにするということはちゃんと規定されておりますけれども、もしもその簡易ガス事業者が倒産した場合には、その供給はだれが責任を持つのか。供給を受けないと消費者は困るわけです。たちまち御飯もたけない。ところが一つの権利と申しますか、導管を布設した権利というものはその倒産した事業者が持っておるということになりますと、その場合はどういうようにするのか。どういう指導をし、またどういうようにあなたのほうで手を打つのか、それをお聞きしたいのです。

本田早苗通商産業省公益事業局長

○本田政府委員 お答えいたします。倒産した場合に供給責任を果たすことはきわめて困難なことになると思います。そういう意味で倒産を起こさないように、あるいは他の事業との共同化その他によりまして、倒産を未然に防ぐよう企業の指導助成の対策を行ないまして、倒産による供給の中断ということを避ける措置をわれわれとして考えねばならぬというふうに考える次第でございます。

岡本富夫公明党

○岡本(富)委員 倒産を避けることが一番大事でありますけれども、もしも倒産した場合のことも考えて、ひとつ次の点も考えていただきたい。  そこで、簡易ガス事業者がこの管を布設して事業をやっている。ところがその簡易ガス事業者は、要するに一般事業者が簡易ガス事業をやった、こういう場合、必ずその導管に、輸送管に直結してやらなければ、この簡易ガス事業というものは許可しないのだ、こういうことになっておりますけれども、その場合料金の変更、そういうようないろいろな問題が起こってくると私は思うのです。そういうのはどういうふうに指導していくのかをお聞きしたいのです。

本田早苗通商産業省公益事業局長

○本田政府委員 お答えいたします。連結義務を課すことによりまして、都市ガス事業者が本来の供給形態によりましてガスを供給するように義務づけたというのが御指摘の五条六号の許可基準でございます。これに伴いまして料金が動くということは、従来の実態からまいりますとあるわけでございますが、これにつきましては、事前に当該地点に「みなす」一般ガス事業が行なわれ、消費者がそれを選択するという形で事業が始まったという点から申しまして、そういうことが事前に予期されておったというふうに考えるわけでございます。したがいまして、その点につきましては事前に考えた連結であるというふうに考えざるを得ないというふうに思うわけでございます。

岡本富夫公明党

○岡本(富)委員 その場合、簡易ガスは先ほども話がありましたように税金がかからない、要するにガス税はかからない。今度、導管供給、要するにもとの一般ガスのほうにつながれますと税金がかかる、こういうことに解してよろしいでしょうか。消費者のほうにガス税がかかるかどうか。

高橋睦男自治省税務局市町村税課長

○高橋説明員 お答えいたします。電気ガス税は、ガス事業法の規定による許可を受けた者、いわゆるガス事業者でございますけれども、それに対して支払う金額に課税されるというたてまえになってございますので、一般ガス事業者が供給いたしますガスにつきましては、これは課税になる、こういうことでございます。

岡本富夫公明党

○岡本(富)委員 そうしますと、消費者のほうでは、簡易ガスで買ったときは安い、今度は、一般ガス事業にそれが切りかわったときにはその税金だけが高くなる、こういうことになるわけですね。どうですかこれは、自治省。

高橋睦男自治省税務局市町村税課長

○高橋説明員 地方税法四百八十六条の規定のたてまえで申し上げますと、一般ガス事業としての許可を受けた者、こういう者がやるかやらないかという区別をしておるわけでございまして、それがLPガスを供給しようと都市ガスを供給しようと、すべて課税をされる、こういうたてまえになっておるわけでございます。簡易ガス事業者が提供いたしますLPガスについては、先ほど申し上げましたように課税はされない、こういうことでございます。

岡本富夫公明党

○岡本(富)委員 私は、電気、ガスというのは、これは家庭の生活必需品である、これ一つを見てもこういう不公平なことが起こるわけですから、先ほども話がありましたように、こういう大衆課税は絶対廃止すべきである、これはあとで通産大臣にも要求したいと思っておったのですけれども、同じガスを使いながら、先ほどから話があったように、一般ガス事業をやっておるところから買った場合は税金がかかり、また簡易ガスは無税であるというようなことでは不公平なんだから、この際、このガス税というものはもう撤廃すべきである、このように思うのですが、あなたは課長ですからそこまではいかぬと思いますから、これはあとで通産大臣に——ひとつあなたの考えだけ聞いておきましょう。

高橋睦男自治省税務局市町村税課長

○高橋説明員 電気ガス税につきましては、いわゆる生活用品に課税をする税であって、廃止をしたらどうかというふうな御意見のあることは承知してございます。ただ数少ない市町村税の中におきまして、電気ガス税というのは各市町村にまんべんなく行き渡る税金である、また相当に伸張性にも富んでおるということでございまして、相次ぐ住民税の減税によりまして、市町村の自主財源が非常に少なくなってきておりますおりから、貴重な財源の一つとなっておるわけでございます。したがいまして、現在の段階でいま直ちに電気ガス税を廃止する、こういうことはなかなか困難なことではなかろうか、かように考えております。

本田早苗通商産業省公益事業局長

○本田政府委員 ただいま自治省から御答弁がありましたが、「みなす」一般ガス事業につきましては、現在の法規の解釈を御答弁があったように存じます。ただ御指摘のように、簡易ガス事業というものと全く同じ形態で供給するという事態を考えまして、この点については関係の各省と御相談をしたいというふうに考えておる次第でございます。

岡本富夫公明党

○岡本(富)委員 通産大臣はまだ来ないですか。——大臣が来るまでもう一つだけ公益事業局長にお聞きいたしますけれども、われわれ実際にこのガスを大阪瓦斯あるいは東京瓦斯から引いてもらうときに、本管から引き込みのときに数軒に対して管を布設する場合、この工事負担金を消費者が負担するわけです。そのときに、ふろを使っているところは一万六千円、ふろのついてないところは一万円会社が負担する、あとは消費者が負担する。その場合見ておりますと、ガス会社が下請会社にその工事をさせるわけですが、たとえば大阪瓦斯の場合を見ますと、大阪瓦斯のこの地域は鳳ガス、あるいはこの地域は住田建設、こういうように領分がきまっているらしい。その地域の中で下請会社が値段をきめて出してくるわけですけれども、その値段のチェックをやりませんと、要するに下請会社がたとえばこれは二十万なら二十万かかる、それがうのみで消費者にみなかかるようでは、これは相ならないと思うのですが、通産省のほうでこの点をチェックしているかどうか、またどういうようにチェックしたのか、それをひとつお聞きしたい。

本田早苗通商産業省公益事業局長

○本田政府委員 御質問は、工事負担金を算定するにあたりまして、その総額を適正に見積もっておるかどうかという点であろうと存じますが、本支管の工事費につきましては、ガス事業者が過去の実績を基礎といたしまして、口径別、導管の種類別に基準をきめておるわけでございます。その基準価格に長さをかけまして金額をはじくというようになっておるわけでございますので、自由に総額を要求するというわけではないわけでございまして、むしろ過去の実績を基準に、基準単価に基づきまして総額を算定しておるという事情でございます。これを適正に履行しておるかどうかにつきましては、当省としてはガス事業者の業務監査におきまして、その基準と工事総額との計算が合っているかどうかというものを見ておる次第でございまして、適正に行なうようチェックを実施し、確保している次第でございます。

岡本富夫公明党

○岡本(富)委員 もう一点、四十一条の手数料、これは保安規則の強化に伴う新たなガス用具の検査の分ですが、この手数料の規定を加えるというようなことが出ておりますけれども、検査協会に払うところの手数料がどういうように変わるのか。またこれによってその器具の値段が変わってくるように思うのですが、この点について。

本田早苗通商産業省公益事業局長

○本田政府委員 お答えいたします。従来ございました手数料は変更いたしておりません。今度新たにガス用品の検定制度等を設けますので、あるいは工事の使用前検査というような新しい制度がございましたので、それに伴う手数料をつけ加えたという次第でありまして、変更はいたしておりません。

岡本富夫公明党

○岡本(富)委員 最後に自治省、電気ガスの税金が、ガスのほうは一率らしいのですけれども、電気のほうは大口需要者すなわち大企業はかからない、小口あるいは一般のわれわれ家庭には電気税がかかる、こうした不合理があるわけです。公益事業局長から各省と打ち合わせをして、この撤廃をはかるという話がありましたが、佐藤総理も電気ガス税というのは悪税であるなんて言っているのですから、ひとつあなたのほうも検討して、もしも地方において財源がなければ交付税をふやしてあげるとか、あるいはまた他の適当な財政措置をして、検討するようにいま要求しておきます。  通産大臣に対する質問はとよっと保留いたしまして、きょうはこれで質問を終わります。

大久保武雄自由民主党

○大久保委員長 本日の議事はこの程度にとどめます。  次回は明二十三日開会することとし、本日はこれにて散会いたします。    午後五時二十五分散会

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