商工委員会 第41号
- 発言数
- 257 件
- 登壇者
- 19 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1969/07/09
会議録
○大久保委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、ガス事業法の一部を改正する法律案を議題といたします。 本案は、去る四月十六日、提案理由説明を聴取いたしております。 これより質疑に入ります。質疑の申し出がありますのでこれを許します。勝澤芳雄君。
○勝澤委員 ガス事業法の一部を改正する法律案についての質問をいたしたいと存じます。 最初に、ガス事業は公益事業ということで許可制にされておるわけでありますが、この公益事業ということと許可制というものとの関連の中で供給義務というものが課せられておるわけでありますが、この観点に立ちまして、まず本来的な公益事業というものと、その許可制であるべきものであるというものと、許可制であるがゆえに、供給義務というものがどのように課されておるかという点についてまずお尋ねいたします。
○本田政府委員 御指摘のように、電気事業とともにガス事業につきましては許可制をとっております。許可の内容といたしましては、許可を受けた供給区域の中におきまして独占的に供給する資格を与えられることになりますが、それと同時に、地域内の現実の需要に対しまして供給に応ずる義務を課すという関係になっておるわけでございます。
○勝澤委員 そこで今日まで、このガス事業法が二十九年に制定されまして、特に当時の衆議院の通商産業委員会におきまして未処理の需要家数の絶滅をはかれということ、それから使用量の増加を重点とするより普及率の向上をはかれ、こういうことが特に指摘されておるわけでありますが、これについてどのように行なわれてきたかという点について御説明賜わりたいと存じます。
○本田政府委員 お答えいたします。二十九年に現行ガス事業法が制定される際に御指摘のように附帯決議がございまして、その際、未処理需要家数の絶滅をすみやかにはかれということ、と同時に、ガス事業者の営業方針として、需要家当たりの使用量の増加を重点とするのでなくて、今後は普及率の向上に重点を置くように業者を指導監督せよという二点を附帯決議としていただいております。二十九年にガス事業法ができましてから、決議の御趣旨に従うように、普及率の向上という点につきまして五カ年計画を三次にわたって実施してまいったわけでございます。その結果、供給率、普及率につきましては二十九年末には三四・三%でございましたが、第三次五カ年計画の最終年におきましては五三二%というふうにかなりの増加になっております。それから四十三年度から始まる五カ年計画におきましては、この普及率をさらに向上さすために六三・六%を目標に実施をいたしておりまして、初年度の四十三年度におきましては、初年度計画を若干上回る実績をあげておりまして、今後四年間目標を達成するように努力いたしたいというふうに考えております。 それからもう一点の、需要家当たりの使用量の増加でなくて今後の普及率を向上せよということでございますが、ただいま申し上げましたように、普及率の向上は格段に増加しておるわけでございまして、二十九年から四十二年までに需要家数としては三・七倍になっております。それから、もちろん御指摘のように、需要家当たりの使用量につきましては、生活水準の向上に伴いましてガス器具の普及等がございましたので、これも増加しておりますが、この間の増加は年率二・一%程度の増加でございます。需要家数の増加は年率一〇%の増加で進んでまいったわけでございまして、決議の線に沿ってできるだけ努力いたしておりまして、今後もその方向で努力いたすつもりでございます。
○勝澤委員 このLPガス等の小規模導管供給事業というものが新しくガス事業の中に生まれてきたわけでありますが、一体この生まれてきた原因というものはどういうふうに把握されておりますか。
○本田政府委員 お答えいたします。人口あるいは企業が都市に集中してまいりまして、都市周辺部にスプロール化現象が生じておりまして、これに対しまして宅地の開発あるいは住宅の建築、あるいはそれに伴う都市ガス導管の埋設といったような都市施設の整備が必ずしも十分追いついておらないということは一般に指摘されておるとおりでございます。LPガスが普及してまいったという情勢の背景の一つはこういうところにもあろうかと思いますが、先ほども申し上げましたように、都市ガス事業につきましては、五カ年計画を三次にわたって実施いたしまして、現在第四次五カ年計画を立てまして、積極的に設備投資を強力に指導いたしておるわけでございまして、大都市圏におきます人口集中地区におきましては七六・五%の普及率に達しておるわけでございますが、しかしながら、LPガス供給事業というものが、需要密度の高い小規模な団地等におきまして簡便に導管供給ができるというような特性からも、ガス事業の普及のおくれともからみまして普及を見ておる事態であろうというふうに考える次第でございます。
○勝澤委員 都市ガスの供給区域の中でLPガスというものがどういうような供給状態になっておりますか。
○本田政府委員 都市ガス事業者の供給区域の中におきましても都市ガスを受けておらない世帯がございますので、LPGの一本売りのボンベ売りによるボンベの使用、あるいは住宅集団地におきまして小規模導管によるLPGの利用というものが現在あるのは現実の事態でございます。
○勝澤委員 その現状はどういうような状態になっておりますか。
○本田政府委員 供給区域内におきましても、先ほども申し上げましたように、普及率がまだ一〇〇%に及ばない実情でございますので、供給区域内でまだガス管が埋設されておらない地域がございます。これらの地域におきましてボンベ売りのLPGのボンベの利用、あるいは普及しておらない地域において新たにできます住宅集団等におきましてLPGの小規模導管供給が行なわれるという事態でございます。 〔「シェアを聞いているのだ」と呼ぶ者あり〕
○大久保委員長 不規則発言を御遠慮願います。
○本田政府委員 小規模導管供給は、現在約一万件近くあるわけでございまして、そのうちの九割近いものが供給区域内で行なわれておるという実情でございます。
○勝澤委員 この都市ガスの供給義務というものが積極的に行なわれているならば、LPガス等のこういう問題というものは――やはりある程度都市内においては優先的に都市ガスというものが行なわれてきたと思うのですけれども、そのおくれというものは、LPガスが出現して簡便だからということなんです。私は、やはりガス事業の公益性の上にあぐらをかいて供給義務を怠っていたのではないだろうかというふうに実は思うわけでありますが、あるいはそう考えてくると、そこに通産省としての指導といいますか、その弱さがあったのではないだろうか、こういう意味でいまの質問を実はしておるわけであります。そういう点で私はやはり都市ガスというものを積極的に都市に進めていくため公益事業というもので許可してある以上、都市計画の中に、あるいはあらゆる全体的な計画を進めている中に、住宅を建てる場合には必然的にそこに電気があり、ガスがあり、あるいは水道がある、あるいはまた幼稚園から小学校とか、いろいろな施設が総合的に計画されるわけですね。その計画がどうもなされなくて都市がつくられている、こういうように思うのですが、その辺はどういうようなことでやられておるのですかす。
○本田政府委員 御指摘のように、都市計画が行なわれる際に秩序立った都市をつくっていくということが必要であろうと思いますし、それに計画に沿うてガスの普及をはかることも必要であろうと存じます。ただ、現実の供給区域につきましては、過去におきまして、LPGのようなガス体エネルギーとして競合するエネルギーがなかった時代におきましては、市町村のような行政区画を単位として供給区域を設定するということが行なわれましたので、非常に広い供給区域が設定されておるガス事業者もあるわけでございます。供給区域につきましては低廉公平かつ公益的に、しかも同一の条件で、その供給区域にはあまねく供給するということが望ましいわけでございます。したがって、行政区画のような考え方でやることに伴いまして、長期にわたってガス供給ができない区域があるということは適当でないと考えるわけでございます。したがいまして、今後、LPGのような競合エネルギーが出現し普及している現状にかんがみまして、供給区域につきましては、計画的に供給できる地域に限定をして調整をしなければならないというふうに考えておるわけでございまして、そういう意味で今回の改正法案では、ガス事業者に供給計画を提出させまして、これに対して通産大臣は変更あるいは実施の勧告ができる規定を盛り込んでおりますが、この供給計画の監督を通じまして、計画的にガスの普及をはかるようにいたしたいというふうに考えておる次第でございます。
○勝澤委員 供給区域における都市ガスの供給事業というものがもっと積極的に進められておるならば、幾ら競合燃料があらわれたとしても、必然的に都市ガス事業というものはもっと進んでおるはずですね。都市ガス事業というものが進んでいない原因はどこにあるか。それはやはり積極性がない。なぜ積極性がなかったのかという点がもっと十分究明されなければいけないと私は思うのです。究明された上に、その供給区域に本来的ないろいろな経緯があるでしょう、いろいろな問題があるでしょう。そのためにおくれておった。おくれておったから今度はLPGが出てきた。出てきたから、そこで結局その規制をしていくということは、本来的にガス事業の公益性というものについてもっと積極的な指導なり監督なりがなされておらなかったのではないだろうかという点がどうしても第一義的にここで指摘されなければならないと私は思うのです。その点を特に申し上げておるわけでありまして、ですから私は、このガス事業についての通産省としてのもっと積極的な――ガスというものは公益性がある以上、もっと積極的に、公益事業として独占的なものを与えた以上、それについての義務づけというものをもっとしっかり今日までやるべきであった。それがやられていないのじゃないかということを私は特に指摘しているわけです。 次の問題に移りまして、生活の中における家庭エネルギーというものはいろいろあるでしょう。その家庭エネルギーというものを政府として一体どう生活の中に考えているのか。むしろ公益事業という立場で電気なりガスというものを置いておるわけでありますから、ここらとの関連でお答え願いたいと思います。
○本田政府委員 家庭用エネルギーにつきましては、光熱用、厨房用、暖房用のエネルギーに分けられると思いますけれども、光熱用につきましては、特に照明用としては電気の独占的な供給になっておるわけです。厨房用といたしましては、従来は石炭、コークス、薪炭等の固体燃料とそれから都市ガスのガス体燃料とがあったわけでございます。暖房用といたしましては、これらの固体燃料とともに電気、ガス等が競合しておったというような状態であったわけでございますが、昭和三十年におきますこれら家庭エネルギーの中で電気及び都市ガス、LPガス、灯油等を総称して流体エネルギーと申しますと、これらのものが二五%であったわけでございますが、四十二年にはこれが四八%になっております。しかも、先ほど申し上げましたガスの新五カ年計画で、四十七年度になりますと、これらのものが八七%になろうというふうに見込んでおるわけでございます。固体エネルギーのほうは三十年度七五%が四十二年度には二三%、四十七年度には一三%まで比率が落ちるのではないかというふうに見込まれておるわけでございます。したがいまして、今後は家庭エネルギーの主力は電気、ガス、LPガス、灯油等が主力をなしてまいろうと思いますが、これらはそれぞれ特色がございますので、そのエネルギーの特色に応じて需要を充足していくということになろうと存じます。その中で特に厨房用エネルギーとしての主力である都市ガスとLPガスとは、厨房用エネルギーとしては特にそのシェアが大きくなってまいろうと思います。都市ガスとガスとの関係でございますが、LPガスは御承知のように非常に簡便な供給が行なわれるということから、都市ガスの普及していない地域で大きな役割りが演ぜられるというふうに考えるわけでございます。またそれらの地域におきまして集団住宅等に対しましては、簡易に供給し得る簡易ガス事業あるいはLPG小規模導管事業が活用されることになろうと思うわけでございます。しかし市街地あるいは将来計画的に市街地になるという都市部におきましては、都市ガス導管によって布設をはかっていくことが望ましいというふうに考えるわけでございまして、今後の家庭エネルギーは、その需要の地域的な特性に応じてそれぞれのエネルギーの特性を活用して、相互に補完しながらエネルギー供給体制が確立され、消費者の利益を確保していくということになると考えておる次第であります。
○勝澤委員 消費者の利益を確保していく立場から考えてみて、電力あるいはガスというエネルギーが公益性を与えられて独占的な一つの形態にされているわけでありますね。そういうものとは別に、灯油とかLPガスというものが自由企業の中でやられているわけです。そういう点で、いま調和をされていくような話をされておりましたけれども、都市ガスを積極的に進めていくのかあるいはLPガスでそれを置きかえていくのか、あるいはそれが灯油に自由に転化していくのかという点は、需要と供給なり、あるいは料金の問題なり、いろいろあると思うのですけれども、そこらの方針はどうなされていくのかという点が私はまだどうもはっきりしないように思うのです。都市ガスというものは、都市にはガスを置こうということでガス事業というものが公益性のもとに許可制で行なわれてきているわけでありますから、そこに新しいエネルギーというものが出現をしてきた、だからそれとの関連をどう調和して消費者の利益を守っていくかという点がどうもはっきりしていないように私は思うので、もう一度その点を御説明願いたいと思うのです。
○本田政府委員 エネルギーの種類のほうから考えましての位置づけを先ほど申し上げたわけでございますが、その中で電気、ガスについて公益事業として独占的な地位を与えられておることにつきましては、これは施設の関係からきわめて巨額の資本投資を要する事業でございますので、これらが競合することに伴う国民経済的な損失を考えまして、地域的な独占を与えておるわけでございます。しかもこれらのエネルギーの供給が、需要の集中しておる市街地その他におきましては、合理的な供給方式であるというふうに考えられるわけでございます。しかしながら、御指摘のように灯油あるいはLPガスのように自由に販売できる競合エネルギーがあるわけでございまして、これらとの関係はどうかということにつきましては、もちろん消費者利益の観点から申しまして、消費者の選択によってエネルギーの種類がきめられるべきであるというふうに考えるわけでございます。その意味では、競合エネルギーとの間で十分競争し得る条件を公益事業といえども持たねばならない。そのために企業の合理化あるいは新しい技術の導入等によりまして十分競争し得る条件を整えるべきだ、こういうふうに考える次第であります。
○勝澤委員 次に、先ほどからも言われておりますように、都市ガス事業者の供給区域の中でも相当まだ供給されてない区域が多い。いうならば休眠区域というのでしょうか。そういう点から考えて、この調査会の小委員会報告にも載っておりますように、実情に即さない過大な供給区域が設定されておるので、これは妥当な範囲にこの際削減をすべきである、こういうことが指摘されておるのでありますが、これについてのお考えはいかがでしょうか。
○本田政府委員 御指摘のように、供給区域内で未普及の地域がございます。これにつきましては、先ほども申し上げましたように、過去のガス事業者の供給区域の設定にあたりまして、LPGのような競合燃料がなかったという事情等もからみまして、行政区域を単位に市町村の区画等を供給区域としたというような事情もからみまして、未普及の地域が残っておるわけでございますが、先ほど申し上げましたように、未普及の地域を残すということはガス事業の本来の姿からいって適当でないというふうに存ずる次第でございます。したがいまして未普及の地域に対しましては、従来は供給区域内で当該ガス事業者が供給をすることができないで、しかも他の事業者がその地域を供給し得るというような事態があります場合には、供給区域を削減いたしまして、別のガス事業者に供給区域を与えたという事例がございます。三十五年以来十二件ございますが、今日LPガスのようなきわめて競合性の強いエネルギーが出現普及してまいりましたので、将来にわたってもガスの供給が困難な地域につきましては供給区域から削減すべきであるというふうに考えておりまして、供給区域の見直しを行なう方針でおります。
○勝澤委員 このガス料金の今日までの経過についてちょっと御説明願いたいのですが……。
○本田政府委員 ガス料金につきましては、三十五年以来大体安定して、大きな変動を見ずにまいっておりますが、ただ三十五年当時に、石炭原料から石油原料に移るというような事態がございましたので、カロリーアップあるいは原料転換によるメリット等に伴ないまして、八十九件は値下げを実施いたしております。ただ天然ガス地帯におきまして、天然ガスの採取が減少いたしましたために、天然ガスによるガス供給が困難な場合には、石油等の原料に転換いたしまして、そのために原価が上がったということに伴ないまして値上げをしたのが六件ございますが、それを除きましては、三十五、六年以降はガス料金は変動することなく現在に至っておる次第でございます。
○勝澤委員 そこで家庭燃料の料金は、電力なりあるいはLPGなり灯油なり、こういうような比較をした場合に、どういうようになっておりますか。
○本田政府委員 現在正確な数字は手元にございませんが、熱エネルギーとしての電気、ガス、LPG、灯油等の関係で申し上げますと、電気に対してガスは半分近い価格であると思います。それからLPGと都市ガスの関係では、地域によりまして原料あるいは製法等の関係でかなりばらつきがございますので、いずれが高い安いとは言いがたい状態であろうと思うのでございます。灯油はガスに対しましてさらに安く、これも半分近い価格かと思います。
○勝澤委員 そこで大臣にお尋ねいたしたいのですが、ガスの料金は三十五年以降値上げがされていない、あるいは値下げされたのもある、こういうお話があったわけでありますが、今後のガス料金についてはどうお考えになっておりますか。
○大平国務大臣 いま御説明申し上げましたように、八年間安定した供給が確保できたわけでございますが、今後また新しい五カ年計画を策定して、普及の拡大、保安の強化等を推進することにいたしております。したがいまして、先行投資を含めまして、大規模の設備投資が必要になってまいります。したがってこれはコストの上昇要因として働くのではないかと思います。しかしながら、われわれといたしましては、設備の大型化、工事の機械化等合理化を一そう推進いたしまして、料金の安定をはかってまいりますようにガス事業者を指導して、値上げがなくて済むように配慮してまいらなければならないと考えております。
○勝澤委員 値上げをしないように配慮しなければならないというのは当然ですけれども、今度五カ年計画をされておるようでありますが、その中では料金の値上げは考えられない、こういうふうに理解してよろしゅうございますか。
○大平国務大臣 さようでございます。
○勝澤委員 そこで、ガスの料金との関連で電気料金のほうはどうお考えになっておりますか。
○大平国務大臣 これはもう勝澤さん御承知のとおり、水力から火力に重点が移りまして、火力のほうだけを見ますと、原油の価格はむしろ弱含みでありましたし、また技術の開発によりまして燃料効率も上がってまいりまして、火力発電原価そのものは下がってきたのでございますけれども、全体として火主水従になりました関係で、総合的な電力の供給原価は上がっておるわけでございます。今後のことを考えてみますと、過密地帯の送電、変電、配電等のコストがだんだんふえてくるというようなことで、必ずしも楽観はできないと思うのでございますが、これまた極力技術の開発、経営の合理化、工事の合理化につとめまして、基礎エネルギーの安定供給が産業の振興の根本でございますから、何としても値上げというような事態に立ち至らないように極力業界を鞭撻いたしまして、指導してまいらなければならぬと考えております。
○勝澤委員 ガスは、先ほど五カ年計画の中では値上げは考えていないということが明確にされたわけですが、電気の場合は、いまお話を聞いていますと、極力値上げしないようにということですが、その見通しはどうなんですか。
○大平国務大臣 ずっと先のことはわかりませんけれども、ともかく予想し得る限り上げないでいかなければならぬと決意しております。
○勝澤委員 上げないように努力していくというのは当然のことなんですけれども、せっかくガスについても計画を持たれておりますし、電気についても計画を持たれているわけですね。計画に沿っていろいろな投資が行なわれているわけですね。こういう点から考えるならば、大体電気の需要の伸びから、料金の収入から検討してみれば、大臣として、おおむねこの辺までは料金の値上げはないだろうということが、これは見通しとしてきっちりするのじゃないだろうかと思うのです。極力上げないようにしましょう、させます、こういうことでは、公益事業としての指導性の面からちょっとはっきりしないのじゃないだろうかと思いますが、いかがですか。
○大平国務大臣 精一ぱいの努力はやりますということを申し上げておるのです。今後原子力発電等によりまして、また原価を下げる努力も極力やりましてやってまいるつもりでございますが、何さま最近のように一五、六%も人件費が上がってくるというような傾向でございますから、よほどの努力をしないといけないと思いまして、長期にわたって料金の安定する条件をどうしてもつくり上げなければいかぬというかたい決意で臨んでおりますので、ひとつ御信頼をいただきたいと思います。
○勝澤委員 電力料金が問題になっている電力会社は、いまのところないのですか、あるのですか。
○本田政府委員 お答えいたします。現在電力会社の経理状況から申しまして、値上げを必要とするという会社はございません。
○勝澤委員 そうすると、現状からいって、いまの投資の状態からいって、いまの電力の伸びからいって、大体どの辺のところでその料金問題というのが出てくるのですか。
○本田政府委員 電力料金につきましては、産業界あるいは一般家庭から、むしろ電力の料金引き下げの要請が非常に強いというのが現状でございまして、そういう要請にこたえるための合理化努力をいたしておるわけでございますが、当面の状態でまいりますと、長期安定でまいるというのが現状の見通しでございます。しかしながら、料金引き下げについて非常に強い要請にこたえるための努力をいたしますが、それにつきましては、先ほど大臣からお答えがありましたように、大型原子力発電所の稼働、これと見合う大型揚水水力の稼働といったようなものを契機に、引き下げの可能性の機会をつかみたいということで努力をいたしたいというのが現状でございます。
○勝澤委員 ガスについてはわりあいとはっきり見通しを申し述べておるようで、はっきり答弁があったようですけれども、電気についてはあまりはっきりしていないようですが、いま具体的に、各所の電力会社が原子力発電をやっているわけですね。その原子力発電をするときのねらいというのは、これだけ需要があるから、ここにこうつくらなければもう間に合わないのですと言っているのですね。ですから、そういう点からいけば、それとの見合いの中で料金が一体これからどうなるだろうかという問題も、抽象的な答弁でなくて具体的な問題として、何年くらいには料金問題が、あるいは何年くらいにはコストがどうなるというのは当然審議され、当然方向として示されていると思うのですが、その辺をもう少しはっきりさせていただきたいと思うのです。
○本田政府委員 お答えいたします。原子力発電につきましては、今後の火力発電の燃料としての重油がきわめて膨大な量になるし、これはすべて輸入に依存する、しかも輸送、備蓄の経費もきわめて巨額になる見通しがあるために、これを節約し得る原子力発電の活用というものをこの際長期の考え方で考えねばならない。しかも、諸外国における原子力発電のコストの見通しとしては、重油火力発電よりも安くなるという見通しが立ちつつあるという状況でございますので、日本におきましても、原子力発電の技術開発を推進いたしまして、これらの低コストの原子力発電の実現を期そう、こういうことでございます。ただ、現在行なっております東京電力原子力発電あるいは関西電力等の建設中のもの、あるいは計画中のものでまいりますと、まだまだ重油火力によるよりも安くなるというところまではまいっておりませんで、三号機、四号機になりましてからようやく重油火力と匹敵し得るという見込みが立つという状況でございまして、電力料金引き下げのための原子力の活用ということになりますと、まだ先の問題になるというのが現状でございます。
○勝澤委員 次に、都市ガス事業者の実態でございますけれども、大手三社でおおむね販売量あるいは事業家数でも七五%、残りの二十数%というものを二百二十三社でまかなっている状態のようでありまして、自営のガス事業の中には十人にも満たないものが十四社、東京瓦斯の九千七百人、大阪瓦斯の七千五百六十人、東邦瓦斯の二千四百六十人というものと比べてみると、その形態、規模は一体公益事業として適当なのかどうかという点で少し問題があるような気がいたすわけであります。過般のこのガス事業法の附帯決議の中にも、こういう問題については、法制定当時から適正な規模あるいは合併というような点などについて指摘されているようでありますが、これについては、政府としてどういう対策をとられてまいりましたか。
○本田政府委員 お答えいたします。御指摘のように、現行ガス事業法が成立する際の附帯決議には、「現在のガス事業者中、経営規模過小、弱体にして、公益事業として、不適当の者については、その統合につき検討のこと。」という決議をいただいております。したがいまして、御指摘のように、現在も全国の二百二十九の事業所の中で九五%が中小規模のガス事業者でございまして、その経営状況は、合理化努力の結果逐次好転はいたしておりますけれども、なお収益状況の悪いものも多いというのが現状でございます。これらに対しましては、国といたしまして、保安、経営の指導、財政資金の導入あるいは税制面の優遇、広域供給体制の確立、原材料の共同購入、業務の共同化といったようなガス事業者の協同体制の推進をはかりまして、経営改善をはかっておるわけでございます。今回の法改正におきましては、ガス事業者の合併、事業場等の勧告に関する規定が設けられておりまして、今後はこれを活用して、御指摘のような中小企業の対策を講じてまいりたいというふうに考えておるわけでございますが、御指摘の決議以降どうであったかという件に関しましては、二十九年以降合併または事業譲渡したものが十二件ございます。これに伴いまして、企業の規模の差異に基づいて料金差があったものは、安いほうの料金に統一されまして、そして合併後の企業は経営の健全性を増し、安定供給の確保をはかり得るという状態になっておるわけでございますが、従来の指導に加えまして、今回の合併あるいは供給区域の調整等の規定を新たに設けていただきますれば、これによりましてさらに成果をあげてまいりたいというふうに考えておる次第でございます。
○勝澤委員 このガス事業法が成立されてからのいまのお話を聞いてみましても、私は積極的な指導というものがなさそうな気がいたします。それはガスというものが、特殊的な一つの地域の中でしか事業として成り立たないことに問題があるのではないかと思うのですけれども、しかしそうは言っても、やはり料金問題の中から十分比較検討しながら、この問題を消費者の利益を守るという立場から、十分な企業としての存立が可能な条件というものをつくり上げていく努力をしていかなければならぬと私は思います。 そこで次に、特に最近ガスの保安問題がやかましく言われておるようでありますが、この保安について、私は、特に積極的な大手三社といいますか、この辺を中心とした模範的な保安対策というものを、具体的な問題として指摘をして指導すべきではないだろうか、こう思います。それらの点についての指導なり見解なりを賜わりたいと存じます。
○本田政府委員 御指摘のように、最近におきましてガス事業者の関係の事故が多発いたしておりまして、これらの根絶を期さねばならないという現状にあると存じます。今回の改正法案におきましては、従来技術基準を示し、あるいは導管等につきましては、導管の工事方法の認可を受けて、認可を受けた工事方法に基づいて、主任技術者の監督のもとに自主的に工事をやっておったという現行規定を改正いたしまして、主要なガス工作物につきましては、工事ごとに工事計画の認可を受け、建設過程で使用前の検査を行ないまして、ものによりましては検査後定期検査を行なうということで、工事ごとにその保安を確保してまいろうということにいたしておるわけでございます。御指摘のように、大都市におきまして車両交通あるいは埋設物の錯綜といったような事情がございますが、今回の改正に伴いまして、工事計画ごとの認可、あるいは使用前検査を行なうにつきましては、最近の情勢を考慮に入れた技術基準を具体的に強化して決定いたしまして、これに基づいて一般的な規制を行ない、同時に工事ごとの認可を行ないますので、埋設個所あるいは設置個所の環境条件を十分考慮して認可をいたすという運用でまいりたいというふうに考えておる次第でございます。
○勝澤委員 次に、簡易ガス事業の定義といいますか、これについてお尋ねいたしますが、法文を見ますと、一般の需要に応じ、特定ガス発生設備においてガスを発生させ、導管により、これを供給する事業であって、一の団地内におけるガスの供給地点の数が五十以上のものをいう、となっておりますが、その「一の団地」をどういうふうに解釈されるのでありますか。その一つの団地と限定しなければならない理由というのはどこにあるのか。簡易ガス事業にふさわしい規模であれば許可するというのが適当ではないだろうかと思うわけであります。こういうような制約をするということは、公益事業というたてまえからいうならば適正な規模ということによってやはり公益性が保たれるというふうに思うのでありますが、小規模なものだけを数多く発足させるというような印象を受けるのでありますけれども、これらについてどうお考えになりますか。
○本田政府委員 簡易ガス事業あるいはLPGの小規模導管供給事業というものの実情でございますが、これらは、新たに造成される宅地あるいは建て売り住宅団地あるいはアパート等のようなところにこの事業が行なわれるわけでございます。そういう意味で供給区域の内外を問わずこれらの事業を認めようということにいたしたわけでございますが、アパートなり分譲地等は、一つの区画を前提にして造成が行なわれ、家が建ち、消費者の需要が起こるという事態になっておるわけでございます。そこで団地という観点を持ち込みまして、新たに設けられるそういう住宅集団、これを事業の対象として考えよう、その住宅集団というものを団地という表現であらわしておるわけでございます。 それから、そういう要件を備える事業については、供給地点の数というふうな制限を設けずに、いずれでも簡易ガス事業ということで対象を考えればいいのではないかという点でございますが、何といいましても、公益事業規制をするということの前提は、地域独占を与えると同時に供給義務を課すということになっております。地域独占を与えるかどうかという問題になりますと、競争の制限ということにもなりますので、一定の規模以上のものについては、簡易ガス事業の相互の間で競争が行なわれて、そうして重複投資のような、国民経済的なむだが起こることがあってはならないだろうということから、やはり一定の限度を設けるべきだろうと思うわけであります。ただし、その一定の限度を設けるにつきましては、消費者の利益を害しない限度において、消費者の選択を制約する限度から簡易ガス事業の規制の対象にすべきではないかということでございます。われわれといたしましては、五十戸の需要集団につきましては、それ以上になりますと需要者の選択が困難になってくるので、これに対しては供給条件等を認可にかけて、適正なものに維持するということが適当であろうというふうに考えて五十戸を下限としておる次第でございます。
○勝澤委員 五十戸を下限とした場合、現状はこの資料でいただいているわけでありますけれども、一体その五十戸を根拠とした考え方といいますか、これはどういうふうなことになっておるのですか。
○本田政府委員 お答えいたします。消費者は導管供給でガスを受けるわけでございますが、その供給者に対して他の供給者から受けるような供給者の選択を行なうための需要者の意思の一致を必要とするわけでございますが、そういう消費者の意思の一致が困難になるという場合は、先ほど申し上げましたように、公益的な観点から必要な規制を加える必要があろうということで五十戸にいたしたわけでございます。五十戸程度になりますと、その住宅集団における消費者の意見の一致が困難になろうというふうに判断したわけで、たとえば土地収用法におきましても、五十以上の一団地の住宅経営の場合には事業認定を行なって土地収用を行ない得るとか、あるいは公営住、宅法では、一団地の土地に五十戸以上の集団のある場合には共同施設を建設するようにつとめなければならないというふうに、五十を限度にいたしまして、土地収用あるいは公共的な共同施設の設置を必要とするような公共性を認めるというような法令もございますし、われわれとしては、五十が需要者の供給者選択の意思の一致が困難になる一つの限界ではないかというふうに考えておるわけでございます。
○勝澤委員 またあとで別のときにもうちょっと質問さしていただくことにいたします。 次に、都市ガスの中でも千戸未満というのが十八社もあるようですね。その中でも特に少ないのが四百三十二戸というのがあるわけでございますが、都市ガス事業者というものと簡易ガス事業者というものとがここでラップしているといいますか、矛盾があるわけです。こういう点についてはどう考えられておりますか。
○本田政府委員 現在のガス事業者は、この簡易ガス方式でなくて、集中的にガスを発生してこれを導管で供給する方式をとっておりまして、現在ございます十八社につきましても、新五カ年計画では需要ガスは千戸以上になるという目標を持っております。したがいまして、簡易ガスとの競合は経過的なものであるというふうに考えておる次第でございます。
○勝澤委員 それから次に、ガス大手三社の経理の状態を見てみますと、三十五年百十三億、四十年百十五億、四十一年百五十億、四十二年百三十九億ということで、相当平均的な利益をあげているように思うわけでありまして、この経費の中で考えてみましても、電力は一割配当、ガスは一割二分配当、東京電力と東京瓦斯を比べてみましても、役員給与やそのほかを見てみましても、まだまだ私は経理内容に対する監督官庁としてのメスの入れ方が足りない。そこがやはり片方の供給義務なりあるいは保安という問題からいって、まだまだ十分監督すべき余地があるのではないだろうか、こう思うわけでありますが、特に私はこの際、大手三社についての政府の指導監督ということについて、しっかりした方針を持つべきだということでお聞きしたいと思うのです。
○本田政府委員 お答えいたします。大手三社につきまして、三十五年に料金改定いたしました後におきましても、原料転換あるいは高性能設備の導入、カロリーアップ等を行ないまして合理化を積極的に行なって、資本費あるいは労務費等の上昇を吸収いたしてまいったのでございますが、収益状況は比較的良好で、御指摘のような推移をたどっております。 〔委員長退席、武藤(嘉)委員長代理着席〕 しかしながら、新五カ年計画の実施に伴いまして、公害対策あるいは保安強化策あるいは新規需要対策としての大導管の布設のような設備投資の大幅な実施等が行なわれますので、収益状況は将来は下降傾向をたどるというふうに考えるわけでございまして、ただいま先生御指摘のように、四十三年度は若干低下いたしてまいっておるわけでございます。今後は極力この新五カ年計画の積極的な投資を実施しつつ合理化を推進いたしまして、料金にはね返らないように強力に指導をしてまいりたいと存じます。 それから、電気事業と比べて配当あるいは役員報酬等において差があるのではないかという点でございますが、御指摘のように、電気一割の配当に対しまして一割二分の配当をいたしておりますが、巨額の設備投資を行なうための資金調達が必要でございますが、電気につきましては、たとえば社債発行についての特例あるいは延べ払い資金の開銀の投入というようなものがございますが、ガスについては一般市場での資金調達あるいは増資を行なわせるというようになっておりますので、この程度の配当率が適当ではないかというふうに考えておる次第でございます。役員給与等につきましては、役員の平均期間等も若干ガスのほうが長いというような事情もございますので、それらの点は考慮しなければならないと存じますが、御指摘のように不必要な経費として出ることは差し控えるべきでございますので、行き過ぎのないように十分指導いたしまして、新五カ年計画を着実に実行いたすように指導いたしたいと存ずる次第でございます。
○勝澤委員 最後に大臣にお尋ねいたしますが、このガス事業の中で特に都市ガスの普及率というのは供給区域内ですら全国五五%にしかすぎない、こういう状態でございます。なぜ五五%かというならば、いろいろ調べてまいりますと、設備産業の中における固定資産の比率が都市で六六%もかかるという点で、資本投資が多いわけであります。そういう観点と、それからもう一つは、やはり公益事業というものの中であぐらをかいてきたという問題。それからもう一つは、ようやくにして競合燃料の中で競争いたしてきたわけでありますけれども、やはり問題点はたくさんあるわけでございまして、そこで私は、特にこれからの都市をつくっていく条件の中では、電気、ガス、水道等々、当然生活に必要な条件というものを総合的な計画の中でつくらなければならぬと思う。そういう点で、先行投資を要するこれらのガス事業に対しては、やはり金融の上から税制の上から考えるべきときに来ておるのではないだろうか、この思うわけであります。先ほども中小のガスの中で四百三十二戸しか扱っていない、しかし五カ年計画の中では千戸以上になるというふうな話がありましたけれども、こういう点からいきましても、特に先行の設備投資なり中小都市ガス事業というものについての対策をこの際もう一回あらためて再検討して考えるべきではないだろうか、こう思うわけでございますが、大臣のお考えをお聞きしたいと思います。
○大平国務大臣 仰せのとおりでありまして、さればこそわれわれのほうも五カ年計画を逐次編成してまいりまして、現にそれを遂行中でございます。これに対する先行投資等に要する巨大な資金需要に対しましては、これまでも開銀融資でこれを補完する措置を講じてまいりました。また税制上も特別の償却率を設定して、これを助成するというような方途も講じてまいりましたが、仰せのようにまだ普及が十分とは言えない。これから開発すべき分野がずいぶん残されておる状況でもございますので、仰せの財投並びに税制上の助成措置につきましては、今後とも引き続き行なってまいるつもりでございます。
○勝澤委員 あとガス事業法の詳細につきましては、同僚議員に譲るといたしまして、私はここで昨日東京地裁で行なわれたココム判決について大臣の所見をお伺いしたいと思うわけでありますが、この問題は過般の予算委員会でわが党の田中武夫委員から大臣に質問がされて、法律的な根拠がないものが行政的に行なわれているということは違法ではないかという指摘がされたわけでありますが、ちょうど田中武夫委員が指摘されたと同じような判決がここに出されたわけであります。その点われわれの主張がここに認められ、正しさが立証されたと思うわけであります。大臣からこの杉本判決に対する政府の見解をまずお尋ねいたしたいと思います。
○大平国務大臣 日工展から提起されておりました訴訟の判決が昨日東京地域で行なわれまして、原告の損害賠償請求は棄却され、国の勝訴が認められたのでございます。しかし御指摘のように、今回の判決ではその理由として、第一に、ココム規制を外為法で行なうことは違法であると述べ、第二に、しかしながら法令の解釈が分かれていて、まだ確立された判例、学説がない場合において、政府が一つの解釈的な立場に立って行政処分を行なったとしても、その処分には故意、過失がない、こう述べております。したがいまして、判決の結論は、結局この第二の点を基礎として請求棄却となっておりまして、第一の点は判決の結論の基礎になっていないと考えております。 第一の論点に関する裁判所の御見解は、外為法による輸出規制は純粋かつ直接の経済的理由のある場合に限られるべきであって、ココムの規制は外為法の許容すべき貿易、経済上の理由の範囲を越えるものであるという趣旨のようでございます。しかしこの点は、第二の論点でも述べられておるように、見解の分かれるところでありまして、政府としては、わが国が現在置かれておる国際的な環境のもとにおきまして、現実的、具体的な見地から、わが国の貿易、経済の発展をはかる方途を考える必要があると考えております。ココムの規制もこの意味から当然外為法の許容する裁量権の範囲内であると考えており、本件裁判所の見解には遺憾ながら同調し得ないのでございます。ただ、今回は第二の理由によって国の勝訴となっておるため、控訴等によって上級審で争う手段がございません。政府としては、第一の論点に関する裁判所の判断が一つの見解としてわからないわけではございませんけれども、ココムの規制につきましては、貿易、経済の健全な発展をはかるために外為法に基づいて行なっておる適法な処分であるとの見解に立ちまして、従来どおりの方針で対処してまいりたいと考えております。
○勝澤委員 大臣、判決の解説はけさ新聞で私は見てきましたから、そのとおりだと思うのですが、しかしこれは長い懸案でありまして、とにかく一応にも法律的根拠がないのではないか、諸外国では法律がつくられておって、そのもとに行なわれている、これは明らかに違法ではないかということがいわれておるわけであります。そうでしょう、大臣。ですから、もし逆に言うならば、法律的根拠がないじゃないか、しかしいまになってなかなか法律ができない、だから従来どおりだ。しかしいまのお話の中でも、わからないわけではないがというお話をされておりますし、また通産省の見解としても、ココム規制はわが国の置かれている政治、経済上の立場からやむを得ず守っているので、ないにこしたことはない。いまの大臣の答弁でも、わからないわけではない。まあ似たようなことで、ないにこしたことはないというのが一致しているように私は思うのです。それをなおもこれにかじりついていくということは、一体日本の国益との関連からいってどう利益があるのですか。その点御説明願いたいのです。
○大平国務大臣 勝澤さんのおっしゃること、前段がちょっと気にかかるのですが、法律の根拠がなくてやっておるじゃないかという御指摘でございます。そうではなくて、私どもは外国為替及び外国貿易管理法の根拠に基づいてやっておるわけでございまして、問題は、この法律の文言からいたしまして、裁判所のほうの理由に書いてある御見解は、純粋かつ直接的に経済的な理由に基づくものであって、国際政治的な立場から通産大臣に裁量を認めたものでないという御見解なんで、私どもは、いや、そうではなくて、この法律に基づいてわれわれの裁量権の中にあるという、ここが見解の分かれるところでございます。裁判所の理由書に書いてある理由につきましては、そういう解釈もわからないではないと申し上げておるのでございますが、私どもの見解もまた十分理解をしていただかなければならぬのじゃないか、そう考えております。 それから、なぜココム規制にこだわるのか、どういう利益があるのかということでございますが、このココム調整委員会にわが国も参加いたしまして、加盟国との間で信頼を基礎にいたしました話し合いを続けておるわけでございまして、ココム自体の話し合いは、いつも私が御答弁申し上げておりますように、直接日本の国民を規制するものではないと思います。ただ、そういう国際的な話し合いというものを尊重してまいることが、わが国の国際信用から申しましても、また国際信用の上に立って今日ダイナミックな貿易が行なわれておるわけでございまするから、私どもはこういう話し合いをその仲間の一員として忠実に守ってまいりますことが、経済的にも日本の国益につながるものであるという見解を終始持ってきたわけでございまするし、現在もその心境に変わりはございません。
○勝澤委員 法律的な問題は予算委員会でやりまして、やったとおりの判決が下ったわけでありますから、いまさら大臣と法律論争しても――一応杉本判決で法律的な勝負はきまったというふうに私は解釈いたしますので、法律的な論争はやめといたしまして、しかし、いまココムの規制の問題というのは、もっと高い立場から国益を考えて自主的に日本独自で判断すべきときに来ておるのではないだろうか、こう私は思うわけであります。それと、近くは日米経済協力会議も開かれるわけでありますから、この会議の中でもやはりこの問題というのは取り上げて検討すべきではないだろうか、こう思うわけでありますが、その点いかがですか。
○大平国務大臣 これはパリにおける調整委員会でやっておる仕事でございまして、アメリカもその一員であれば日本もその一員であるが、その他にも多くのメンバーがおるわけでございまして、日米間の話し合いでとやかくすべき性質のものではないわけでございますから、来たるべき日米貿易経済委員会の議題として取り上げるという性質のものではないと私は考えております。
○勝澤委員 吉田書簡を中心として、特に輸出入銀行の中国貿易の問題というのは政治的な問題にもなっておるわけでありますが、しかしやはり客観的な情勢から考えてみると、この際、輸銀を中国貿易に利用させるべきときにいま来ている、こういうふうに思うのですが、この点についてはどうですか。
○大平国務大臣 これは私が着任いたしまして本委員会に最初に出席を求められましたときに申し上げたのでございますが、輸銀利用という問題は純粋の経済問題と申しますよりは、もはや今日これは一つの政治的なイシューになっておる。日本をめぐる戦後の国際環境の中にありまして生起いたしまして、非常に複雑な政治問題化いたしておるわけでございまして、経済的な見地からだけこの問題も評価し、あるいは処理するというような手軽な問題とは言えなくなっておるのじゃないかという私の、ないしは政治の苦悶を告白いたしておいたのでございますが、そういうあたりでひとつごかんべんをいただきたいと思います。
○勝澤委員 かつて、なくなった高碕さんが通産大臣のときに、私はこの問題の議論をしたりあるいは聞いたりしておったわけでありますが、はっきりしておったんですね。私は個人としてはこう思いますけれども、たしか当時池田内閣だと思いますが、閣僚としてはこれ以上ごかんべんを、こう言っておりました。いまのお話を聞いていると、十年前とまだ何も変わっていない、こんなふうに思うわけでありますけれども、いま一番実力を持っているあなたのときに、この問題は少し、前向きということばでなくて、具体的な事実としてこれは前へ進めるわけにいかないのですか、もう一度お尋ねいたします。
○大平国務大臣 通産省の立場といたしましては、たびたび申し上げておりますように、政治体制のいかんにかかわりませず、グローバリーに通商を拡大してまいるということが基本的な方針でございまして、その方針に従って私ども鋭意、不敏ながら努力いたしておるのでございます。しかしこれは与えられた国際環境の中においての努力でございます。勝澤さんは十年来少しも進歩がないじゃないかという御指摘でございますが、戦後のわが国をめぐる国際的な関係というようなものは、この十年来基本的にそう変わっていないのでございまして、私が先ほど申しましたように、この問題は一つの政治問題化しておるのじゃないかということは、言いかえれば通産大臣としての守備範囲を越えた問題を含んでおるわけでございますので、私どもといたしましては、先ほど申しました通商拡大のために最善の努力をする、それは与えられた制約、条件のもとにおいて可能な限りその拡大をはかっていくということに懸命になっておるわけでございまして、その環境を直す、国際構造の仕組みを変えていくというようなことは、私の守備範囲を越えた、通産省としての守備範囲を越えた問題だと思います。もっとも私も政治家のはしくれでございますから、そういうことでいつまでも旧套を守株していいとは思っていないわけでありまして、可能な限り打開の糸口を見つけなければならぬわけでございます。決してそれを忘れておるわけではないのでございますが、国際情勢というのが腰が長くて、思うように期待をする方向にその速度において動いてくれませんので、薄皮をむくように、時間をかけてやってまいらなければならない。われわれと同時代の者並びにその子孫が背負った大きな問題でありまして、手っとり早い解決などということは、私は、なかなか期待できないのではないかと考えております。
○勝澤委員 大臣、佐藤さんがまだ総理になられる前に発言をした内容をいろいろ見てみますと、中国問題というのは相当積極的に発言をされておったわけですね。そして総理になられてから、まるっきり変わってしまった。いまあなたも一番重要なポスト、また一番実力者といわれている大臣なんですから、通産大臣の立場からはわれわれの意見と全く同じだということはわかりますけれども、しかし、通産大臣と同時に、佐藤内閣の国務大臣ですから、やはりその中に指導性といいますか、積極性といいますか、そういうものがあるべきだと思うのです。この問題が子孫のところまでいかなければ解決しないということではなくて、やはりおれがいまのときにということでなければ、政治を動かしている者として――政治を動かしているわけですから、だれかほかの人が動かしているわけじゃないのですから、あなたが政治を直接動かしている一番重要な一つの時点におるわけですから、いまたいへんいい時期にきておる、そういうときだ。ましてや、私はよく言うのですけれども、鳩山さんが日ソ、それから吉田さんがアメリカ、池田さんが所得倍増をやった。佐藤さんは何をやったかというと、やはり中国問題がだれにも期待を持たれておったわけですから、佐藤の代でだめなら大平の代ならというくらいの御発言があってしかるべきじゃないだろうか、こう思うわけでありますから、何かもっと前向きなお話があるならばひとつ御回答いただき、ないようでしたら御答弁なしでもけっこうですが、いかがですか。
○大平国務大臣 しかく中国問題というのは大きな問題であるということでございまして、いろいろな方がいろいろ試みて、しかも打開の糸口をなかなかつかみかねておるというほどの問題であります。これは勝澤さんもよく御了解いただけると思うのでございます。私も、そういう問題として日本民族が対処しなければならないいわば非常に運命的な課題であると考えておりまして、そういう問題意識におきましては人後に落ちないつもりでございますが、現実にこういう問題をどういう手順でどうやってまいるかというときには、これは相当忍耐が要るわけでございますので、非常に御性急な御注文でございますけれども、にわかにこうだというような御答弁ができないことをたいへん遺憾といたします。
○武藤(山)委員 ちょっと関連してお尋ねしますが、大臣、判決の結果、ココムというものが、法律を制定しないで管理令でこういう規制をするのは法律違反だ、こういう趣旨のことを述べられている。やはりいまの外国為替管理法という法律の目的は第一条にぴたっと書いてあるわけですね。この第一条の目的の精神をそのまま生かすならば、ココム制限をすることは全く邪道なんですね。読まなくても、大臣、わかりますように、さらに管理法の四十七条には「最小限度」ということばを使っている。「貨物の輸出は、この法律目的に合致する限り、最少限度の制限の下に、許容されるものとする。」その「最少限度」という範囲ですね。ココムの制限をすることは「最少限度」の許容の範囲に入る入らない、この判定ですが、私は大臣のいまの答弁を聞いていて、ココム制限を日本がまだ忠実に守っていこうなんという考え方は、まことにこの法律の精神にも反すると思うのですよ。しかしいまは関連で、論理的な詰めをやる時間がありませんが、通産省と約束したことだけ、どうなったか確認しておきたいのです。 おととしの大蔵委員会で大蔵大臣にも出席を願って――中国から長い髪の毛を日本が輸入する場合に、ココムの制限で、長いまま輸入するとそれを加工してアメリカに日本がかつらとして輸出をする、それはけしからぬというので、全部二十インチに切って輸入しろと、管理令で大臣がそういう命令をしてきた。これは通産省の課長がその答弁をしたわけです。この問題はどう解決されたか。切らずに輸入できるようにしたかどうか。 もう一つは、中国から牛や豚や家畜のはらわた、臓物を日本で輸入することになった。農林省が許可した。ところが、アメリカやカナダやオーストラリアのものは全然熱処理をしなくても無関税で入るが、中国のものだけは百度の熱を通してでなければ輸入を認めない。そういうことを、初めは言わなかった。アメリカものと同じように入ると思って横浜の港にきたら――百度の温度を通したものは、これは調製品である。この問題は一体どうなったのか。前の通産大臣がはっきり約束したのですが、その後の処理の状況、中国貿易についてのこの差別は一体どのように取り扱ってきたか。一体処理をしたかどうか、前と同じなのかどうか。これをはっきりしてください。
○大平国務大臣 ちょっとお断わり申し上げておきますが、武藤さんのいま言われたこと、つまり、管理令に基づいてココムの申し合わせを日本で行政上効力あるものにしているわけじゃないのです。われわれは法律に基づいてやっておるわけで、その法律について裁判所の見解と私どもの見解が違うということでございます。 それからまた、あの判決の理由を読んでみましても、ココムに入るか入らぬかというようなことには全然触れていないのでございまして、おそらくあの判決の延長としては、ちゃんとした法律をおつくりになったらいいじゃないかということになるのではないかと思うのでございますけれども、私どものいまの見解は、外為法に基づいてやれるのではないか。やってきましたし、やれるのではないかという、見解の相違であるということだけを私からお断わりをしておきたいと思います。 それから、いまの具体的な二件につきましては、事務当局から説明させます。
○原田政府委員 中国から人髪を入れるお話でございますが、これはココムの規制とは全く無関係でございまして、戦略物資であるから云々という観点のお話と全く別に、アメリカ自体が中共の産品の輸入の制限をいたしておりまして、中国産でないという証明がないと輸入を禁止いたしております。したがいまして、日本の国内の業界の方々が、その対米輸出を可能にするためにそういう証明の手段を講じてくれという御要望がございまして、そういう輸出を可能にいたしますための方法として先生のお話しのような方法がとられているということでございます。 それから第二の牛その他のはらわたの問題でございますが、これは口蹄疫という問題から起こっている問題でございまして、私ども通産省の貿易という立場から見ますと、こういう手間のかかることはぜひやめたいわけでございますけれども、口蹄疫という衛生上の見地の問題となりますと、その御当局の御見解を尊重しなければならないというかっこうになっておりますので、これもやむを得ずそういうことになっているということでございます。
○勝澤委員 質問を終わります。
○武藤(嘉)委員長代理 加藤溝二君。
○加藤(清)委員 私に午前中与えられた時間がもう七分しかないのです。一時四十分から次のあれが始まります。したがって、七分の間にどういう質問をするといいか教えてもらいたい。
○武藤(嘉)委員長代理 加藤さんにお答えしますが、いまの関連と勝澤さんの時間がちょっと入り込んでおりますので、それだけ若干時間延長さしていただきたいと思うのです。
○加藤(清)委員 延長することはいいけれども、次のがきまっているのだ。次をまた延ばすわけにいかぬでしょう。 それでは質問しましょう。 第一番、ガス法に関連して、板橋の事件の結末いかん。私の質問時間は非常に短い。答弁するほうが長くかかる。 〔武藤(嘉)委員長代理退席、委員長着席〕
○本田政府委員 板橋の仲宿事故につきましては、われわれといたしましては、受け防護が適切でなかったということと、東京瓦斯の事故現場到着がおくれたということが事故の大きくなった原因であると考えておりますが、受け防護が適切でなかったということにつきましては、設計の強度に欠陥があったのか、あるいは設計上ミスはないのか、施工上に欠陥があったのか、あるいは設計施工に問題がなかったか、埋め戻し方法に欠陥があったか、このいずれかであろうというふうに考えております。いずれにしても、導管の維持管理義務を課されておるガス会社といたしましては、立会検査等が十分に行なわれるべきであったという意味合いからいたしまして、立会検査等の体制にも問題があったというふうに考えておる次第でございます。
○加藤(清)委員 不満である。あれから何カ月たったのです。いまだに原因がわからぬですか。三億円事件でもあるまいし、犯人は三人にきまっているじゃありませんか。三人のうちのだれかくらいは赤子でも知っていることなんです。なぜそれがはっきり言えないか。
○本田政府委員 お答えいたします。原因の決定的な結論を出すのは警察当局でございますので、警察当局の結論を待っておる次第でございます。
○加藤(清)委員 ここは立法府である。何も警察がこれに関係しているからというて立法府においてこれを検討することができないなんというばかげたことがどこにある。何を言っています。冗談じゃないですよ、あなた。あれから何カ月たったのです。ガス法の通過だけは急げ急げというけれども、その前提になっておるところのガスの保安、これが第一なはずなんです。その爆発の原因がはっきりせぬで、法律だけ通して、これで保安確保がどうしてできます。通産省の見解をはっきり承りたい。大臣に。
○大平国務大臣 加藤さんのお気持ちもよくわかりますけれども、問題は、原因をよく究明して責任の所在をはっきりさせることが第一でございまして、いま局長が御説明申し上げましたような問題点は、目下委員会を設けて結論を急いでいるわけでございまして、そういった大事をとりました十分なる究明を通じて御期待に沿うように保安体制の確立、責任の所在の究明をちゃんとせなければならぬ。仕事を解怠しておるわけでは決してないのでございまして、鋭意やっておるわけでございまして、十月末までには結論を出せるであろうと私どもは考えております。
○加藤(清)委員 不満である。本法案が衆議院を通過するまでに通産省としての見解を表明していただきたい。それができないというならば、三者を呼んで、ここでもう一度私のさきに行なった質問残りを継続さしてもらいたい。そうすればおのずからはっきりするのです。これは私がすでに参考人陳述のときに問題を提起しておいたんです。はっきりしておるのです。二、二がというところまで出しておいた。あとその場で四という答えを出してしまってはいろいろ関係もこれありと思って四という答えを出さなかっただけだ。二、二がということまで出しておいた。あれ以来行政当局が鋭意やっておるという。冗談じゃないですよ。鋭意やったら答えは出るはずだ。こんなことはだれだってわかる答えなんです。それができぬというならば、できぬ理由を聞きたい。これは大臣に聞きたい。
○大平国務大臣 加藤さんの御心配をいただき、かつ質疑を通じましていろいろ問題点を指摘していただきましたことに対して感謝いたします。私どもといたしましては、御指摘もこれあり、専門家を委嘱いたしまして、原因の究明、責任の所在を徹底的に明らかにしなければならぬという責任上やっておるわけでございますので、しばらく時間をかしていただきたい。決して懈怠しておるわけじゃないのであります。
○加藤(清)委員 原因が解明できない理由も答えていただけない。それでは百歩譲ってお尋ねいたしまするが、警察や司法当局が手を入れたことについて、行政当局や立法府はこれと並行に審議し調査することはできないとお考えでございますか。
○大平国務大臣 そういうことは毛頭考えておりません。
○加藤(清)委員 三権ははっきり分立されているはずでございます。もしいま局長の答弁のように、警察が手を入れているから、すなわち司法当局が手を入れているから、立法府あるいは行政府はこれに対して調査並びに検討ができないということであったとしたならば、今後続発するであろうと想定されまする災害その他の問題についてどういう処置をとらなければならぬですか。国会は緊急対策はできないじゃございませんか。そんな観念をだれに教えられたのです。事務当局にお尋ねする。
○本田政府委員 お答えいたします。直接刑事責任につながる原因の所在という意味では、警察当局の糾明を待たねばならないということを申し上げておるのでございます。
○加藤(清)委員 何法の何条による。
○本田政府委員 物証その他を全部警察が持っていっておりますので、警察当局がもっぱら調査をいたしておるという実情に基づきまして、警察の糾明を待っておる次第でございます。
○加藤(清)委員 しからばもう百歩譲ろう。その経過報告を承りたい。
○本田政府委員 警察当局と連絡はとっておりますが、なお糾明に時間を要するので、それまで待ってほしいという連絡でございます。
○加藤(清)委員 経過を承っておる。ナシのつぶてか。
○本田政府委員 糾明の経過についても、結論が出た上で連絡をしたいということでございます。
○加藤(清)委員 冗談じゃない。さすれば司法府は行政府の行政措置に対してストップをかけておるということになりますな。それでよろしいか。
○本田政府委員 原因として考えられる問題につきましては、大臣からも申し上げましたように、受け防護の設計あるいは施工、立会検査等の問題に関連することは、不備の点について強化補充することを考えておりまして、現在他工事の際の立会検査体制の強化あるいは緊急時の出動体制の強化等を検討の上、実施いたしております。また原因等につきましても、技術的な問題につきましては、ガス導管防護対策会議におきまして、設計、施工あるいはこれを確実に実施するための見回り、立会の方法等につきまして技術的な検討をいま実施しておるところであります。
○加藤(清)委員 私の質問に答えていただきたい。私は、目下のところ警察にゆだねてあるとのあなたのお答え、それを前進させるための質問をしておる。あなたのペースに乗って質問をしておる。経過を聞いておる。まかせてある、連絡も緊密にとっておるとおっしゃるから、連絡を緊密にとっておるということは、逐一途中なかの経過が報告されておるはずである。だからその経過を聞いておるのです。あなたのやった行政措置を聞いているのではない。 しかし、時間がもう四分超過したようでございます。したがって、午前中の質問は委員長との約束どおりこの時間で打ち切って、あとは午後継続させていただきます。
○大久保委員長 午後一時四十分から再開することとし、この際休憩いたします。 午後零時四十四分休憩 ――――◇――――― 午後二時一分開議
○大久保委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑の申し出がありますので、これを許します。加藤清二君。
○加藤(清)委員 私は、実は委員長さん並びに理事さんの協議によりまして、一時四十分から河川汚濁の問題について質問をするという予定に相なっておりました。私はいまだかつて委員長さんや理事さんの命にそむいたことはございません。したがって、本日もそのとおりいたそうと思いましたところ、答弁者が見えません。やむを得ませんから、再び指図の変更がございまして、別な問題を先にちょっとやれということでございまするので、私はそれでは午前に行ないましたガスの質問を継続いたします。 ついては、委員長にお願いがございます。十五分という約束でございます。したがって、十五分以内に私が先日から要望しておりました経企庁、建設省、厚生省、文部省、農林省等々の答弁者をここへ御準備していただきまするよう厳重にお願いを申し入れておきます。よろしゅうございますか。
○大久保委員長 承知いたしました。 この際、政府委員に申し上げます。国会に対しては予定された定刻にぜひとも出席せられるよう委員長から強く要望いたします。
○加藤(清)委員 次に答弁者にお願いいたします。大臣、あなたはチンコム、ココムの問題が裁判所で決定をされてもなお政府の態度はその決定どおりに従うわけにはいきませんという趣旨のことをつい先ほど述べられました。すなわち、司法当局が決定したことといえども行政当局はこれに従うことができないという趣旨でございます。にもかかわりませず、事ガス法に関しまして審議も進めますにあたって絶対に不可欠な条件であるあの爆発事故の処理、それをお尋ねしましたら、いま警察で調査中でございまするので云々ということで、今度は警察の側に肩がわりをさせて、そうして本委員会の審議を遅滞させようとしていらっしゃいます。私は過去の多くの例を知っております。佐藤内閣は決して司法当局の言うとおりになる内閣ではないということを知っております。すなわち法務大臣は、裁判所の決定に対して、おまえらのめんどうをよく見ておるのだから、たまにはこっちの言うことも聞けと言って、そして裁判所の決定に対して不服の旨を公表していらっしゃる。佐藤総理もまた裁判所の決定に対して不服の旨を申し立てること、ここ三回の余でございます。いざとなれば指揮権も発動して法務大臣の権限をも剥奪する、いや強要する、こういう態度が過去に行なわれております。そういう内閣のもとにおいて国民ひとしく心配しておりまするこのガス爆発の問題を、警察にゆだねたからわしは知らぬという態度は、一向受け取れません。 ついては、通産大臣の本件に関する、いや本法案を審議するにあたっての御覚悟、この問題についての見解を述べていただきたい。それでないと、審議は進みません。
○大平国務大臣 加藤委員のおっしゃること、われわれの政府が裁判所の決定を無視するとか、逸脱するとか、そんな気持ちは毛頭ないわけでございまして、けさほどからのココムの問題も、判決の主文ではございませんで、理由書の中に一つの見解が示されたにすぎないわけでございまして、それはそれなりに理解はできますけれども、私どもはまた別な見解を持つ、これは法制上間違っておる態度ではないと思うのでございまして、でございますから、いま政府に対していろいろおしかりがございましたけれども、私どもは現行法制の中で間違ったことをやっておるというようなことは絶対にございませんので、その点は十分御了承を願いたいと思います。 それからガス爆発の問題でございますが、これにつきましては、行政府として、行政府の中でガスの保安につきまして責任を持っておる私どもといたしましては、この爆発事故の刑事責任の問題と並行いたしまして、保安措置の万全を期すべく鋭意やっておりますことは御承知のとおりでございます。この爆発事故の原因の究明、これは刑事責任にかかわる問題でございますので、行政府の中の権限から申しまして、警察当局がその究明をもろもろの証拠を踏まえた上でいま鋭意調査いたしておるわけでございますので、しばらく警察当局の判断を求めるということは当然の成り行きであろうと思います。で、そのテンポがのろいじゃないかというおしかりは十分受けますけれども、警察当局にそういうことをお願いいたしておりますことは、筋道として間違っておることではないと私は考えております。冒頭に申しましたように、保安行政の上から申しまして、私どもがやるべきことはいろいろやっておるわけでございまして、その中の刑事責任にかかわる責任の究明という点をいま警察当局がやって、その結果を待っておるということでございますので、御了承をいただきたいと思います。
○加藤(清)委員 それでは、大臣の見解としてはすでに司法当局にゆだねられている案件といえども、国民の安全保障その他の問題、保安の問題等については、同時に立法府も、行政府もこれを調査検討することができる、こういう見解でございますですね。
○大平国務大臣 立法府云々の問題は立法府の問題でございまして、私どもがとやかく申し上げる問題ではないと思います。行政府といたしましては、いま申し上げましたように、現実の具体的な保安措置の問題について、私どもが事実上いろいろな行政指導をやってまいりますことは寸時の懈怠を許さない責任であると思いまして、そういうことはやっておるのでございますが、先ほど申しましたように、その中で刑事責任に関連いたしました責任の究明という問題につきましては、いま警察当局にお願いをしてやっていただいておるということでございます。
○加藤(清)委員 それでは本法案、ただいま上程されておりますガス関係法ですね、これが衆議院の審議を終結する段階までに、ぜひひとつ行政当局としての本爆発に関する責任ある御答弁をお願いいたします。 次、LPガスについてお尋ねいたします。これまた都市ガスに負けず劣らずのたいへんな事故の続発でございます。国民に対してたいへんな不安感を抱かせておることは、立法府のわれわれにとってもまことに申しわけないことだと存じております。 そこでお尋ねいたしますが、ここ既往十年程度までさかのぼって、LPガスの事故がどの程度発生しているか御発表願いたい。
○後藤政府委員 お答えをいたします。LPガスの災害は、三十一年、事業所内において二件、消費先において二十五件、移動中のものなし、合計二十七件、そういうぐあいで、三十一年からずっと本年の六月まで累次合計額を申し上げますと、三十一年は二十七件、三十二年二十五件、三十三年三十一件、三十四年三十五件、三十五年二十九件、三十六年三十九件、三十七年六十三件、三十八年四十七件、三十九年三十二件、四十年六十四件、四十一年百五十一件、四十二年百九十三件、四十三年百二十三件、本年一月から六月まで五十三件でございます。
○加藤(清)委員 私どもは爆発が起きるたびに本雇員会ないしは災害委員会あるいは予算委員会において政府に対して質問を続けてまいりました。そのつど政府側のおっしゃることは、ごもっともなゆえに二度と再びかようなことが起こらないように努力するとの答弁でございます。いつも変わらぬ答弁でございます。二度と再び起こさないようにしますと御答弁がありながら、いま読み上げられたデータによりますれば、逐年増加の一途をたどっているようでございます。しかも死者の数、負債者の数、これも急激に増加をいたしております。一体これはどういうことでございますか。大臣に聞く。
○大平国務大臣 これは利用者の累増との相対関係において数字を見ていただかなければならぬと思いますが、私どもはいろいろ使用機器の安全性の問題利用される方々の注意を喚起いたしまして、いまの数字でもごらんいただけますように、最近では逐次逓減の傾向を持っておったのでございます。ところが、ついこの間三日、四日連続して不幸な災害が起きて世間をお騒がせして、非常に恐縮に存じておりますが、その原因をいろいろ究明してみますと、ほとんど大部分が利用者の不注意と申しますか、せんを十分締めないでおいた、あるいはLPガスというのは空気に比べて非常に重うございまして、床の上をはうものでございますから、窓をあけてありまして、だいじょうぶだと思って次に点火してみると、急に床をはっておる滞留したガスに引火しまして、ああいう事故になったのがほとんどのケースでございますので、すぐ私どもも府県の担当官、通産局の担当官を招集いたしまして、厳重に使用者の注意を喚気する措置を講じたような始末でございまして、逐次利用者の注意が普及してまいりまして、逓減の傾向にまいっておるものと私は考えております。
○加藤(清)委員 責任を利用者に転嫁するのみならず、数字のごまかしはいけませんね。逐次、逐年減少しているとおっしゃられましたが、それじゃ死者の数を発表してみましょうか。四十年二十七名、四十一年三十六名、四十二年三十四名、確かに二人減っております。ところが、四十三年は三十八名、すでにことしは六月までで二十七名の死者を出しております。負傷者に至っては、四十年百五名であったものが、翌年は二百一名、その翌年の四十二年は三百二十一名と、幾何級数的にふえております。決してこれは利用者にその責任を転嫁して事足れりとすることのできない重要な問題だと思います。これに対して、いずれ法案の逐条審議のおりに私はいろいろなことを提案したいと思いますが、いまさしあたってこの法案の審議の事前に考えなければならぬことは、保安の確保が第一だと思います。特にあなたもおっしゃいましたが、今後この需要はますます増加の一途をたどることと存じます。同時にまた都市周辺、都市ガスが投資を拒み、先行投資をいやがっている個所については、LPガスがどんどん増加する傾向にございます。それは危険と隣合わせで、危険とアベックで増加しつつある状態でございます。はたして需要者の責任にだけ転嫁してこれで事足りるものでございましょうか、大臣。
○大平国務大臣 利用者の責任に転嫁しょうなんということはみじんも考えていないのでございます。いままでの事故の原因を調べてみますとそういう実相であったということを申し上げただけでございます。さればこそ私どもは、利用者に対しましてこういうことを御注意いただきたい、また使用機器の安全性の確保について鋭意努力いたしておるわけでございます。私は利用者を責めるわけでは決してないので、われわれもともすればあやまちをおかしやすい人間でございますから、そういうことのないように十分御注意を申し上げて災害を未然に防がなければいけないとだけ念じておるのでございまして、責任を転嫁しようなんという大それた感じはもうみじんもございません。
○加藤(清)委員 まことにけっこうな御答弁をいただきました。みじんもない、しからば具体策があるでしょうから具体策を承りたい。
○後藤政府委員 お答えをいたします。四十三年の初めから液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律、いわゆるLPG新法が公布、施行されたわけでございますが、これに基づきまして、法律に基づいた販売業者の消費者に対します立ち入り検査あるいはまた販売業者の消費者に対します種々の注意書面の交付等、消費設備の調査を行なわせておりますほか、販売業者に対しまして、特に消費者の保安点検指導、従業員に対する保安講習、販売業者及び従業員向けのスライドの作成、また消費者に対しましても、テレビスポットの放映でございますとか、雑誌の広告とか、消費者モニター教育等を従来とも行なってまいりました。特に、先ほど御指摘のとおり、本年六月に入りまして以降急にLPガスの消費先におきます事故が多発いたしました。従来とも消費先における保安の確保については、法律面あるいはまた行政上の指導をもちまして十分それに対処いたしてまいったつもりでございますが、なおこの際、特に都道府県知事あるいは通産局長あるいはまた高圧ガス保安協会長あるいはまた販売業者の団体でございます全国LPガス協議会会長に対しまして、特に今後従来のやり方を強化し、消費者に対する適切なるLPGの使用のしかたについて趣旨徹底するように、政府サイド並びに業界、販売業者サイドにおいてこの面を強く推進するという指導方針を、六月二十六日付の通牒をもって特に徹底いたしました。 なお、先ほど大臣からもお答えがございましたように、全国都道府県の保安担当官会議におきまして、特に多発傾向にかんがみて注意を喚起して、従来の方針をさらに強化して、消費者に保安の強化方、その取い扱い方の注意徹底方を指導するように申し述べたところであります。 なおまた、現在考慮中でございますが、特に八月をLPガスの保安強化月間、事故絶滅月間と銘打ちまして、行政サイドあるいはまた販売業者サイドにおいて、この普及徹底と申しますか、従来の施策をさらに一般と強化するようただいま計画中でございます。
○加藤(清)委員 従来の制度を強化拡充することによって二度と再びかかる災害を起こしませんということが言えますか。
○大平国務大臣 そういう念願をもちまして全力をあげるつもりでございます。
○加藤(清)委員 私は事故発生のデータを見まして、その発生の個所が事業所内よりも、家庭内が圧倒的に多い。つまり事務的に仕事をするところよりは住まいのほうが多い。専門家の集まったところよりはしろうとのおうちのほうが多い。と同時に、また需要の伸びは今後もしろうとの家庭が多いではないか。主婦とかあるいはお手伝いさんとかこういう方々が利用されるおうちのほうが多いではないかと思われる。そういう意味におきまして主婦の教育の必要、主婦に対するガスの利用法のPRと申しましょうか、これが大切だと存じます。まずさしあたっての問題これについて、テレビを見ておりますと、とかく薬の宣伝や化粧品の宣伝は非常に多い。自動車の宣伝もこれまた多いが、危険と背中合わせのLPGは、このように注意して使いなさい、こういうことに注意しなさいというのは、遺憾ながらあまりお見受けしない。ただ東京瓦斯さんだけはコマーシャルソングまでつくってやってみえるようでございますが、しかしどちらかというと教育よりは売らんかなの宣伝のほうが多いようでございます。少なくともゴールデンアワーなどを利用して、つまり家庭の主婦が落ちついて一緒に御飯でも食べているときにこれがテレビに入ってくれば、必然的に家内一同のガスの使い方に対しての注意を喚起することになると思います。LPガスは都市ガスに比べて非常に材料が安い、利益の歩どまりも多い。零細の販売業者にそれをやらせたら――これは無理かもしれませんけれども、薬にしても自動車にしても、これはもうほとんどメーカーが直接宣伝を扱っておるわけでございます。教育も扱っておるわけでございます。したがってこの際ぜひそのPRについて教育についての御検討をわずらわしたい。
○後藤政府委員 お答えいたします。御趣旨のとおりであると存じます。先ほども申し上げましたが、行政サイドあるいはまた販売業者、製造業者の業界サイドにおきまして、いずれも消費者を対象といたしまして、正しい使用のしかた、正しい消費器具に対する認識のしかたについては、従来とも種々方法を講じてまいったところでありますが、たとえばテレビのスポットの放映を一つとりましても、昭和四十二年以降、政府予算といたしまして、高圧ガス保安強化についての委託費によりまして、LPガスの正しい使い方をPRするために、全国八局のテレビ局を通じまして五十五回の放映をいたしました。これは一例でございますが、今後ともこういう御趣旨のように、この方向に向かって十分に消費者サイドにおける正しいLPガスへの認識、その器具の正しい使用のしかたに対する趣旨を徹底いたすよう指導いたしてまいる所存でございます。
○加藤(清)委員 何と申しましても、今日社会教育の一番大きな武器はテレビ、新聞、ラジオ、週刊雑誌だと存じます。特に婦人の関係する週刊雑誌等々の裏表紙なんかにでっかとこれを出せば、これは雑誌を買わない人だって見るわけなんです。なぜそういうところへ気がつかないのか。なぜそれをやらないのか。それは業者が利益だけを追求して、消費者に対する危険を未然に防止するという努力の足りない証拠ではないか。毎年毎年このような事故が続発して――毎年ではない、六月に入ってから毎日のようです。一日に二カ所も爆発しているのです。大臣、大臣の権限をもってすればメーカーにどんな命令でも出せるはずなんだ。政治献金ばかり要求せんとPR代金など要求したらどうです。
○大平国務大臣 消費者に対するPRにつきましてのマスメディアの活用につきまして、これは費用との関係もございますけれども、仰せのような方向でひとつ検討さしていただきます。
○加藤(清)委員 来られましたか。
○大久保委員長 いま連絡しております。
○加藤(清)委員 目下進行中ですか。
○大久保委員長 進行中です。
○加藤(清)委員 では、次に都市ガス並びにプロパンに共通する問題でございますが、これを設営する場合に設営者の資格が規定されているかいないか。電気には電気技士法がございます。医者、薬剤師、床屋、パーマネント、すべて国家の資格試験が要ります。自動車においてもそうです。運転免許証をとったからといって直ちに営業をするわけにはまいりません。お客さんを乗せる場合には、特別な免許証が要ることに相なっておるのです。すべて事建築にかかわるものにはみんな技士法すなわち士法がございます。プロパンガスにこれがございますか。 〔委員長退席、浦野委員長代理着席〕
○後藤政府委員 お答えいたします。LPG新法三十六条以下に、配管設備工事監督者等に関する規定がございまして、消費設備の設置または変更の工事は、その消費設備が省令で定める技術上の基準に適合するようにしなければならないという定めがございます。もう一つ消費設備のうち、当該配管設備の貯蔵設備の貯蔵能力が三百キログラム以上の配管設備の設置または変更の工事は、政令で定める条件に適合する配管設備の工事に関する知識経験を有する者がみずからする場合を除き、その者の実地の監督のもとでしなければならない。この規定が法律にございます。
○加藤(清)委員 知識、技能を要求してあるだけで、資格試験を行なっておりますかと尋ねておるのです。
○後藤政府委員 お答えをいたします。資格試験を国家試験という形で実施いたしております。
○加藤(清)委員 それに合格した者が全部配管工事というか、これは布設と言ったほうが適当でしょうね、それに従事しておりますか。
○後藤政府委員 工事をいたします者が全員その資格を持っておるということではなく、その工事を監督いたしております者はその国家試験による資格を取得したものでございます。
○加藤(清)委員 それで事が足りますか。監督者が何人おりますか。事業者は何人おりますか。販売人は何人おりますか。勘定してごらんなさいよ、すぐわかるから。販売業者が何人で、国家試験を受かった技士が何人おりますか。冗談じゃないですよ。ここだけをのがれたらだめです、事件はまた出てくるから。
○後藤政府委員 販売業者の数に比較いたしまして、ただいまの工事をいたします資格を持った者は相対的に少ないことは御指摘のとおりでございます。
○加藤(清)委員 そういうふうに答えずに足りません、これからますます国家試験を厳重にしてしっかりやりますと答えれば終わることなんです。それをあなたがそう答えるから、私は別に質問しましょう。 しからばお尋ねする。六月十五日に神戸で事件が起きております。一名死亡、三名重傷、十三名軽傷、この場合資格者はおりましたか。――おりません。次、六月二十三日大阪北河内郡において事故発生、死者二名、重傷一名、木造モルタルづくりの一棟四戸建て全焼、これを布設したときに、ここに国家試験を受けた者がおりましたか。――続いてお尋ねする。豊橋市中松山町、六月二十三日、死亡四名、軽傷一名、木造二階建て六十五平方メートル半焼、ここに資格試験合格者がおりましたか。私はこれを見に行きましたよ。調査に行きました。
○後藤政府委員 お答えをいたします。LPGの場合、ボンベ売りの場合は、その工事監督について国家試験による資格を付与された者は従事しておらないわけでありますから、配管に……。
○加藤(清)委員 そこまででよろしい。だからいないでしょう。いなかったことを認めますね。
○後藤政府委員 お答えいたします。この場合にはボンベ売りの場合でございますので、おりませんことを認めることにいたします。
○加藤(清)委員 今度は大臣にお尋ねする。タクシー会社の社長だけが運転免許証を持っていて、運転手は免許証を持たないで経営ができますか。
○大平国務大臣 できないと思います。
○加藤(清)委員 幸いうちの理事さんはお医者さんです。お医者さんにお尋ねいたします、と言いたいところだが、これは常識ですから尋ねぬでもわかっておる。院長さんが資格を持っていたら、奥さんは無資格でも診察ができますか。できないでしょう。無資格者にやらしているじゃございませんか。なおかつ、そのときに現場へかけつけた新聞記者の皆さんにこれを布設した人は何と言っているか。備えつけたときに、奥さんにこれでよろしいかと言ったら、よろしいと言われました、私は判こをもらってきました、だから私のほうに責任はありません、こう言っておる。奥さんがプロパンの技術を知っていますか。奥さんにプロパンの技術がいいか悪いかそんなことはわかりませんよ。ガス屋さんがメーターをはからしてくれという、そのときにガス屋さんと一緒についていってメーターを調べるという奥さんが何人ありますか。大臣の奥さんはそういうことをやられますか。やられないでしょう。万事あなたまかせなんです。その人に判こをもらってきたから私のほうには責任はござんせん、爆発して死んだ方に罪があります、死人に日なしですな。けっこうな御身分ですよ、これで商売ができるといったら。しかし商売屋さんのほうはけっこうな御身分か知らぬけれども、これでやられる、爆発されるほうの消費者はたまったものじゃないですよ。こんな技士法というものがどこにございますか。大臣、一人の議員が資格をとりさえすれば、あと親戚、きょうだいがみんな議員の資格がとれますか。議員として登院、演説ができますか。大臣にお答え願いたい。
○大平国務大臣 LPガスの使用、これは家庭燃料といたしましても最近流体燃料の使用が急激にふえまして普及してまいったわけでございますが、これに対応いたしました保安行政的措置がいま御指摘のように十分完備されていないという状況にありますことを率直に私も感じます。ただ、加藤さんに御理解いただきたいのは、急激に需要面が開拓されたので、これからあとを追っかけて保安行政の整備を急がなければならぬという立場におりますので、現時点におきましていろいろな欠陥があろうと思いますけれども、鋭意やってまいりますので、この上とも御鞭撻を願いたいと思います。
○加藤(清)委員 私はいま、危険とアベックのこのプロパンは、布設するにあたって、その技術を習得し、並びにその資格を基準に照らし合わせて認められたものでなければやらせてはならぬ、そのことが、二度と再びかようなことをなからしめる一つのポイントであると思うております。したがって、技士の養成、販売業者の義務等々をもう一度再検討すべきではないか。この事故多発にかんがみて、しみじみと思うきのうきょうでございます。大臣の所見を伺いたい。
○大平国務大臣 私もあなたと心配を共通にするものでございまして、したがいまして、そういった保安面の行政上の仕組み、体制というものの強化にわれわれも特段の配慮をいたさなければならないと考えております。
○加藤(清)委員 委員長にお尋ねする。すでに待つこと久し。お約束の時間よりは二十分も余分にお待ちしましたが、いまだに私の質問者が見えぬようでございます。かくては、経企、厚生、文部、農林、その他の方に、待ち時間、時間的ロスです。どうしてくれます。
○浦野委員長代理 いま連絡をとっておりますので、もう来ると思いますので、いましばらく質問を続けていただきたいと思います。至急連絡をとります。
○加藤(清)委員 私はそのことを三回申しつけられたのです。それでは委員長の権限に従って私は進めますが、仏の顔も三度ということがある。四度目、五度目になりますというと、ただじゃ済みませんぞ。 いまプロパンについて技士養成の件をお尋ねしましたが、都市ガスについてはお答えがございません。お答え願いたい。
○本田政府委員 お答えいたします。ガス事業法におきましても、ガス工作物の工事等につきましては、主任技術者を置きまして、その監督のもとに実施することになっておりますが、現在まで行なっておる現状では、配管工事その他はガス会社の直接の責任において工事をするという体制をとっておりまして、下請会社の従業員の教育その他を実施しつつ、主任技術者の監督のもとに実施いたしております。主任技術者につきましては、毎年国家試験を実施いたしておりまして、大体年間二百名ぐらいの合格者を見ておる現状でございます。
○加藤(清)委員 今日、都市の中心部を再開発するという法律が通っております。同時に周辺部はドーナツ現象でじゃんじゃん伸びております。これに伴ってガスの布設工事もどんどん行なわれております。その員数で足りますか。
○本田政府委員 主任技術者の数につきましては、国家試験におきまして、できるだけ各会社において教育いたしまして合格者を多数出すように教育を実施いたしておるわけでございます。工事の実施につきましては、従業員の教育をさらに徹底して保安の確保をはかるように、全国ガス事業者に対しまして保安教育の徹底をこの際期し、実施をさせておる次第でございます。 〔浦野委員長代理退席、委員長着席〕 ――――◇―――――
○大久保委員長 通商産業の基本施策に関する件について調査を進めます。 加藤清二君。
○加藤(清)委員 まことに待つこと久しでございます。一時四十分からというお約束でございました。ようやく御到着でございます。その間経企庁、厚生省、文部省、農林省をはじめとして当該商工関係、通産省の皆さんにたいへんお待たせいたしました。同時に、私はこの夕刊に問に合わせようとして前から手ぐすねひいて待って見えました報道陣の方々にもほんとうに申しわけないと思っております。 そこで建設省にお尋ねする。一身上の弁明。事のいかんによっては、私は予算委員会において、やむを得ませんから設置法審議にあたって予算上の重大な覚悟をいたします。御答弁。
○志村政府委員 たいへん時間におくれまして申しわけないと存じております。担当の局長が災害特別委員会に出ておりまして、同局の次長も災害地の視察に出ておるといったような状況でございまして、当問題に関しましての担当者がそれぞれ当委員会に出席できなかったたためにたいへん審議をおくらせましたことにつきまして、おわび申し上げたいと存じております。 私、直接の担当ではございませんが参りました次第でございますが、たいへん諸先生方に御迷惑をかけたことにつきまして深くおわびを申し上げます。
○加藤(清)委員 私は本件については深追いしようとは思いません。しかし、野党のわれわれに対しては、口を開けば法案審議を急げ急げというたび重なる御注文でございます。私どもはずっと協力してきたつもりです。事、商工委員会においては模範的に討議、審議が行なわれてきておるのです。そういう模範的な委員会の審議の上に汚点を残すような行動は、今後厳に慎んでいただきたい。あなた個人が悪いと言っているのではございません。少なくともきのうから申し上げてあるはずなんです。一時四十分、いますでに三時四十分になんなんとしておる。二時間近くです。しからば、電話というものがあるんだから、せめて中間経過くらいの報告はあってしかるべきなんです。それ以上私は深追いいたしません。 さて、お尋ねいたしますが、全国の河川、特にそこから水を取り入れている河川は全国どのくらいありますか。飲料用水を取り入れている河川はどのくらいございますか。わからないならわからぬでいいです。
○志村政府委員 お答えいたします。一級水系がほぼ百水系ございますが、その一級水系につきましては、いずれも水の活用をいたしております。その他の水系につきましては、ただいまちょっと手持ちの資料がございませんので、はっきり御回答できかねる次第でございます。
○加藤(清)委員 その河川のうちで、いま水が汚染をされて、飲料用水にこれを利用しようとした場合に懸念のある河川は幾つくらいございますか。
○渡辺説明員 お答えいたします。ただいま話がありました一級水系が百ございますが、明確な数字は現在はっきりさせておりませんが、その中で都市近郊の非常に流域の発達しております川が約半数、四、五十はあろうかと思いますので、その四、五十はやはりそれぞれ、程度の差はあると思いますが、問題はあろうかと思います。
○加藤(清)委員 いまの政府は権力発揮による管理ということがたいへんお好きなんです。その是非善悪は別といたしまして、たとえば先ほど大臣もお答えになりましたが、貿易管理令でチンコム、ココムを云々してみたり、為替管理法でこれを云々してみたり、また出入国管理令を新しく強化しようとしたり、あるいはまた学校管理法をつくって義務教育を管理したり、大学管理法をつくってこれまた大学に権力の介入をしてみたり、管理法という名のもとに権力を介入させることがたいへんお好きなんです。ところで、河川にも管理があると存じます。それは十分に行なわれておりますか。人の管理や金の管理はたいへんお好きです。水の管理はどうなっています。
○渡辺説明員 お答えいたします。河川の管理につきましては、いろいろむずかしい問題もございます。それから河川法の改正が行なわれましてまだ十分目がたっていないというような関係もございまして、なお不十分な点も少なくないかと思いますが、われわれといたしましては、河川の管理はきわめて重要であると考えておりまして、できる限り努力をいたしておるつもりでございます。
○加藤(清)委員 努力しておりますね。しからば水質試験、その基準等ははっきりいたしておりますね。じゃ、お尋ねいたしましょう。あなた危険だという川は幾つあるとおっしゃった。五十か六十だとおっしゃったじゃないか。管理を厳重にしてみえたら数ははっきりしておるはずだ。はっきり承りましょう。
○渡辺説明員 特に問題があります川の数につきましては、現在資料を持ち合わせておりませんので、はっきりお答えすることはできません。
○加藤(清)委員 いつ出せますか。
○渡辺説明員 お答えいたします。調査を若干する期間等あると思いますので、現在ちょっといつということを明確に申し上げにくいので申しわけないと思いますが、できるだけ早急にそういうものをまとめて提出するようにいたしたいと思います。
○加藤(清)委員 あなたいま厳重に管理しているとおっしゃったでしょう。管理しているということは掌握しているということなんだ。掌握しておったら答えられるはずだ。ただし、いま急いでここへ出てきたのでその資料の持ち合わせがない、こういうことであればこれはやむを得ない。その資料が出るまで待ちましょうなどとやぼなことは言いません。あなたのほうは厳重に管理しているとおっしゃったのだから、管理していれば掌握している、掌握していればこれは悪いかよいかくらいのことははっきりわかっておるはずだ。わかっておったら至急に提出できますね。至急提出してください。
○渡辺説明員 水質につきましては、現在北海道を除きまして一級八十七水系、これについては一応全部やっておるわけでございます。ただ、特に問題の多い河川ということになりますと、どういう基準で選びますか、その辺の点も明確でないことでございますので、検討さしていただきたいということでございます。八十七水系については、一応水質の現況調査はいたしております。
○加藤(清)委員 じゃ、お尋ねしましょう。あんまりばあっとしておっては答えにくいでしょうから、東海地区、愛知、岐阜、三重、静岡、長野、これに限ってお尋ねしましょう。その中でこの水質は基準に合っていない、基準以上に汚染されている、そういう川が幾つございます。名前をあげてください。
○渡辺説明員 お答えいたします。ただいま先生からお話のありました水質の基準でございますが、現在水質の問題につきましては、経済企画庁のほうで水質保全法で工場からの排水等の基準がきめられておるわけでございます。それにつきましての規制は、また工場排水法のほうで取り締まられておるというような状況でございます。したがいまして、現在の時点におきましては、東海地区その他に限らず、これは全国的な問題でございますけれども、河川の流水の基準というものはきめられておりません。これらにつきましては、われわれとしても、今後検討いたしていく必要があるというふうに考えております。 なお水質の行政は、先ほどちょっと申し上げましたように、水質保全法でありますとか、公害基本法あるいは工場排水法等の関係もいろいろございますので、いま企画庁で水質保全法の関係でやっております水質審議会というのがございますが、水質審議会の中の環境基準の部会を現在つくって、それぞれその部会の中で検討されておるようにも聞いておりますので、私たちといたしましても、それと連絡をとりながら進めたいと思います。
○加藤(清)委員 課長さん、質問に答えてくださればけっこうです。私は東海地区で、この川は基準以上の汚濁がされている、そういう川は幾つありますかと聞いた。余分なことを答える必要はない。あなたもやがて局長となり、次官とならなければならぬ人なんです。答弁も練習だ。よう覚えておきなはれ。質問以外のことを答えて時間かせぎやったら、あなたは逆に法案の足元を引っぱっておる、意図的に法案を延長させたということになりますよ。 次、いまの問題について経企庁お答え願いたい。
○八塚政府委員 御承知のように、私どものほうで全国的に水質基準をかけておりますのは、現在の段階で六十四水域でございます。いま、お話しになりました東海地方について申し上げますと、木曽川上流、下流、それから名古屋市内河川、それから四日市海域、大体その四つになると思います。(加藤(清)委員「天竜川水域、静岡県も言うた。」と呼ぶ)静岡はいまのところ水質基準はかけておりません。 なお、現在その基準がどの程度守られておるかということも御質問の中にあったかと存じますが、私どものほうは、水質基準をかけますと、その項目に対応するアフターケアを約三年やるわけでございますが、いまのところ四十二年までの数字が手元にございますが、四十二年度までのアフターケアの結果は、それほどその基準をオーバーしておるというようなことは、いまの手元の資料ではないわけでございます。ただ御承知のように、あの地方はやはり工場あるいは都市化等の変化の状況が非常に激しいものでございますから、四十二年の数字で申し上げますことはあるいは非常に迂遠な話をしておるということになるかと思います。四十三年の結果をまとめまして、また御報告を申し上げたいと思います。
○加藤(清)委員 東海地区で近々に調査が行なわれました。農林省関係、通産省関係、建設省関係並びに愛知県、名古屋市、この合同調査団が実施した調査結果は本省のほうへ届いておりますか。
○八塚政府委員 最近アユの斃死の問題に関連いたしまして、建設省、通産省あるいは農林省及び厚生省の関係といたしまして、愛知県あるいは名古屋市のいわゆる対策協議会というのがございますが、そこでアユの斃死に関連いたしまして調査を現在やっておられます。その数字につきましては、最近私どものほうへ結果をいただいております。なお、その数字と並行して、アユの斃死と水質汚染のいわば因果関係というようなことについても調査が進められておるわけであります。私どもといたしましては、そういう調査の結果、あるいはその調査の進展を待ちまして、その数字等を利用すると同時に、さらに県とタイアップをして、必要があれば、従来の水質基準のかけ方では不十分であった、あるいは状況の変化に十分対応していなかったというようなことも十分考えられますので、その点について至急補足的に水質基準をどうかけるか、あるいはかけるかどうかというようなことのための調査をやりたいというふうに考えております。
○加藤(清)委員 質問に答えてくださいね。私は本省がどの程度実態を認識し、これを把握してみえるかということをまずお尋ねしているのです。対策については、あと、ゆっくりお尋ねするのです。原因もわからぬに、対策はできっこない。したがって、私の質問に答えていただきたい。 東海地区で調査した結果が出ている。その結果、東海地区で水質基準以上よごれていると調査の結果出た川はどれとどれであるか聞いておる。
○八塚政府委員 いま申し上げましたように、四十二年度の結果が一応総合的に私どもの手元でまとめられて、四十三年度はまだやってないわけでございますが、概括的に申しますと、東海地方の川は必ずしも全体として基準をオーバーしておるということはないわけであります。
○加藤(清)委員 私の質問に答えてもらえばいいんだ。それはまだ手元に届いていないとおっしゃればしようがない。ちゃんと新聞にこんなことは出ている。もうとっくに、ついこの間の調査の結果が新聞に出ているのだ。それを御存じないのですか。新聞を読んでないんだな。
○八塚政府委員 木曽川上流につきましては、三十八年の水質基準、現在かかっておる水質基準でございますが、たとえば水質基準は御承知のように工場排水のところで測定をいたすわけでございますが、それによりますと、今回の調査では、犬山のところではPHにいたしますと一〇・八PPM、これは三十八年の水質基準の五・八ないし八・六に対してオーバーをいたしておるわけであります。なお、CODにつきましては、分析結果では一一九PPMということで、水質基準からいたしますと低いわけであります。SSについても、水質基準が五〇〇以下ということでございますので、分析結果は四〇九ということになっておりますから一応低い。ただPHにつきましては、いま申し上げましたように高いわけであります。 それから、その他の工場等におきまして、亜鉛であるとかクロームであるとか、そういうものがそれぞれ検出をされておりますが、実は水質基準はちょうど三十八年にかけましたので、当時の問題業種として紡績あるいはパルプ関係業というものが主たる対象であった関係上、基準の項目といたしましては、ただいま申し上げましたPHとCODとSSということに限定をされておったのであります。そういう意味におきましては、いわば基準項目外のいろいろな物質が析出されたということがございます。
○加藤(清)委員 審議を促進するために、私の質問にしぼって答えてくださいよ。余分なことを言わぬでもよろしいですから。 いまだに答えが出ない。それじゃこっちから答えを言いましょうか。ついこの間調査の結果は、東海地区に川が十有余もあるのですが、基準に合格したものは三つしかないんだ。あとはみなよごれっぱなしなんだ。それは基準のCOD、PH、SS、みなオーバーしておる。基準に合ったのは三つしかないんだ。 さて、その最たるものが木曽川です。これはいま地元ではもう大問題になっておる。愛知県、名古屋市だけじゃない。長野県、岐阜県、愛知県、名古屋市、これがまた他の川にも波及している。何と、新聞社もこれに大キャンペーンを張っている。私の新聞の切り抜きだけで、これを見てごらんなさい、こんなにあるんですよ。いまこちらのを入れたら、これはりっぱな大きな本ができますよ。これだけ騒がれている問題について、口では厳重に管理し監督しと言うておりながら、これを知らぬというのはどういうことなんです。怠慢じゃございませんか。ちょっと読み上げてみましょう。大臣、聞いておってくださいよ。六月十六日「アユがぷかぷか十万匹」まず最初にこんな大きく出ているのです。朝日、毎日、中日、読売、一斉に出している。もちろん私はそのときのテレビの映像をここへ持ってきて映すわけにいかぬが、たいへんな騒ぎなんです。次に「カドミウムが検出さる」「大量のアユ、十三トンも」死んで、内臓から亜鉛も出てきておる。カドミウムも出ておる。これはみな横文字入りですからよく見てくださいよ。そこで今度は住民の声となって「木曽川をよごさないで」と、こう出ている。この程度はおとなしいほうなんです。この間につれて「おくれる水質基準」と、こう出ている。あなたはいま別なものも出ているとおっしゃったから、まあまあその三つの基準以外のものも出ておるとおっしゃったから、私はこれ以上あなたを追及しようとは思わないけれども、問題は「年々ひどくなる一方、よごれる木曽川」「次は何か」「底まで汚染」「底流にカドミウム、珪藻に多量蓄積」これはたいへんなことなんです。これはイタイイタイ病の原因なんですからね。しかも、この含有量たるや一体どれだけあると知ってみえますか。あとで聞きましょう。これはたいへんなことですよ。聞いてびっくり、見てびっくりだ。これは珪藻を調査しただけなんだ。今後土質検査をしなければならぬことになっている。土質検査をしたらもっとこれ以上出てくるわけだ、蓄積されるのですから。次に木曽川の上流から多量の亜鉛が検出されておる。本省はけっこうなことですよ。管理管理と口で言っておりさえすれば、官吏という人は偉い人だから、それで事が足りるんだ。地元ではそれで通らぬわけなんだ。そこで、これはもう対策に入りますが、対策、監視体制を強化せんければならぬ。そんな本省の官吏なんというものは相手にしておれぬということになってきておる。そこで住民の声として「きれいな木曽川を返せ」と言っておる。みんな横タイプ入りですよ。そこで「きょうから木曽川の総点検」となったのだ。工場排水を採取して調査をした。その結果がまたこれはたいへんなものなんだ。金魚なんかはまたたく間に死んでしまう。名市大で検査したら全部死んでしまった。住民の声はこれを聞いてますます強まった。「よみがえれ木曽川」いたいけな願望と変わりつつある。中にはしゃくにさわって「木曽川をにらむ」ということになってきた。これは日本ラインですよ。日本一りっぱなきれいな川のはずだ。観光地である。ここはあなた方御存じのとおりでしょう、これは飛騨・木曽の国立公園なんです。それをながめるのじゃなく、にらむというかっこうになってきておる。そうやっている間もなお木曽川は「じりじり進む汚染」と出ておる。どうなんです。最後はどうなる。行政の怠慢をつくよりほかに手がないじゃないですか。 さて、これを一々全部読み上げたら二日も三日もかかる。この状況を見て、これでもってこの水は飲料水に適当だとお考えでございまするか、厚生省。次に、この水は農業用水に適当であるとお考えでございまするか。特に農業用水には銅がたくさん珪藻の中から検出されておる。客土をせんければならぬという場所も出てきておる。この傾向を見て、いたいけな子供たちまでがじっとしておれなくなった。もとより小学校、中学校の子供は、わが郷土でございまするがゆえに、この川を常に守ってきました。常に清掃をしてまいりました。ところが、子供は清掃したけれども、おとなはよごしっぱなしによごしていった。おまけに毒水が入るようになった。これじゃたまったものじゃないでしょう。これじゃ子供がおとな不信感を抱くのも無理はないでしょう。文部省どうします。それぞれお答え願いたい。
○金光政府委員 お答えいたします。木曽川でアユの斃死事件が起きまして、第一番に考えるべき問題はやはり飲料水の問題でございます。そういうことで地元関係県と連絡をとりながら県におきまして水質検査を行なったわけでございますが、その行なった結果におきましては、水道法によります水質基準には合致いたしておりまして、特に問題になりましたカドミウムを水道水の取り入れ口では検出をしないというような状況でございます。また亜鉛も同じようなことでございまして、現在の段階におきましては決して心配はない、かように考えている次第でございます。
○松平説明員 お答え申し上げます。私どものほうで水質汚濁実態調査を去る三十三年度と四十年度と二度実施いたしました際は、まだ重金属による被害とおぼしきものは木曽川水系には見当たらなかったわけでございますけれども、東海農政局を通じて入ってまいりますデータの中に、いま先生御指摘のような珪藻に重金属のあるという結果も受け取っておりますので、あるいは土壌中にこれが蓄積される可能性もあるのではないかということは心配をいたしております。そこで、私どもとしましても、御承知のように重金属は直ちに作物に被害を及ぼしませんが、蓄積をするという結果被害になってまいりますので、さっそく調査をするようにいたしたいと思っております。むろんある程度以上の濃度の重金属の入った水というものは農業用水としては好ましくないと考えております。
○奥田説明員 お答えいたします。学校教育におきましては、理科の学習あるいは社会科、保健体育科の保健の分野の学習におきまして、水に関する学習をどの学校においても行なうことになっております。特に保健の分野の学習におきましては、水質の検査のしかたあるいは衛生基準、水質の汚濁が心身の健康に及ぼす影響等について理解をすること、こういうことが学習指導要領で規定され、そのような学習が展開されております。
○加藤(清)委員 答えは全部終わりましたか。答えは全部終わりましたか。
○大久保委員長 答弁はありません。
○加藤(清)委員 全くおざなりの答弁をしてみえて、それで月給をもらえればけっこうな御身分ですよ。これでもって国民とともに歩く政治なんということが言えますか。とんでもない話なんです。いまもお尋ねしたら、厚生省関係は水には心配ないとおっしゃる。それはだれのために言っているの。あなたたちは飲まないから心配ないでしょう。これを飲まされる人の身になってごらんなさい。 お尋ねします。厚生省の基準は銅は一体どの程度の基準ですか。群馬県渡良瀬川の銅に暫定基準がつくられておるはずだ。そのPPMはどれだけですか。
○金光政府委員 お答えいたします。水質基準といたしまして、銅は一PPM以下ということでございます。それから亜鉛も同じくやはり一PPM以下ということになっておるのであります。それからカドミウムは〇・〇一PPM以下ということにいたしております。 なお、先ほどの答弁に一つつけ加えさせていただきたいのでございますが、水道の取り入れ口でカドミウムは検出いたしておりません。ただし、亜鉛につきましては、名古屋市の調査におきまして、〇・〇六PPM検出いたしております。銅は検出いたしておりません。したがいまして、亜鉛は基準が一・〇でございますので、〇・〇六ということで非常に微量だということで、そういう意味で現在の実態におきましては心配はない、今後の問題としては大いに検討はしていかなければならぬ問題であろうと考えております。
○加藤(清)委員 あなたはいつどこのデータをしゃべっておるのですか。
○金光政府委員 今度の事件が起きましてから調査したデータでございます。
○加藤(清)委員 しからばお尋ねするが、それはどこからとったのですか。
○金光政府委員 これは愛知県庁からいただきました。
○加藤(清)委員 冗談じゃないですよ。もう一つ群馬県の渡良瀬川につくられたところの銅の算定基準は、一体PPMはどれだけですか。尋ねたけれども答えてない。
○八塚政府委員 渡良瀬川につきましては、昭和四十三年三月二十二日の水域指定あるいは水質基準の設定になっておるわけでございます。銅につきましては、昭和四十四年一月一日から昭和四十四年十一月三十日まで二・四PPM、四十四年十二月一日以降は一・五PPMというふうになっております。なお、これは工場がそこまで出してもやむを得ないという基準でございまして、排出基準でございます。
○加藤(清)委員 続いてお尋ねする。それでは川の水全体はどれだけまでいいのですか。
○八塚政府委員 御承知のように、ただいまのは排出基準でございます。その排出が渡良瀬川の具体的な流量等によっていろいろ変化をいたしますが、その二・四あるいは一・五という排出基準のもとになりますいわば流水についての基準といたしましては、それぞれ〇・〇八PPMないし〇・〇六PPMということが頭にあって二・四PPMあるいは一・五PPMということに相なっておるわけでございます。
○加藤(清)委員 そのとおりです。厚生省、言い直す気はありませんか。それで人の飲み水の管理ができますか。
○金光政府委員 水道水としての水質基準は、銅につきましては一・〇PPM以下ということでございまして、これは国際的にも同じ水準でございます。
○加藤(清)委員 よう耳を澄まして聞いてくださいよ。木曽川の水を調べた結果はかくかくであるとあなたはおっしゃいましたね。それをついこの間愛知県から受け取ったとおっしゃいましたね。私の受け取り方はまるっきり違っておる。こうなればやむを得ぬから名前まで言いましょうか。二村化学で〇・二二PPM、名古屋パルプで〇・一一PPM、萱場工業で〇・〇六PPMだが、次が問題だ。底の珪藻を取ってみたら、扶桑町で九二・六PPM、下流の江南市で八二・三PPMと六六・五PPM、上流の美濃加茂市で五一・九PPMだ。すなわち、これは上流ほど薄く、中流で多く、下流ならもっと多いというデータなんだ。これが違うんですか。
○金光政府委員 ただいま先生がおっしゃったのは、その二村化学等でございますが、工場からの排水の水質であろうと思うのでございますが、私が申し上げました一・〇PPMと申しますのは、水道法に基づきます飲料水としての基準は銅の場合一・〇PPM、亜鉛の場合も一・〇PPM以下が基準になっている、かように申し上げた次第でございます。
○加藤(清)委員 場所まで言いましょうか。それはどうも私の言うことをうそのように受け取っておるのか、それとも自分が最初に言ってしまったからそれを固執するのかもしれぬが、いま私が言ったのは、底の珪藻から取ったもので、その珪藻のはえておった場所は、何も取り入れ口ではございませんよ。これは全部橋げたのはたから取ってきたものです。これが予算委員会だったらたいへんだよ。きょうは急げ急げの促進だから早く進めていきますが、あなたはカドミウムは検出されていないと言った。この新聞をごらんなさい。見えるでしょう。そこからでも見えませんか。こんなに大きく出た。六月二十日、「カドミウム検出」「亜鉛も」「大量死のアユ」――あなたの言った基準だったら、アユが死ぬはずがないじゃないですか。ウナギまで死ぬはずがないじゃないか。こんなに騒ぐ必要はないじゃないか。それだったら愛知県、岐阜県の人はばか騒ぎをやっておるんですか。それじゃ朝日、毎日、読売、中日はうその記事を書いておるんですか。冗談じゃないよ。 次にいきますが、カドミウムと亜鉛はどれだけ検出されたんですか。どういうふうに届いておるのですか。
○金光政府委員 お答えします。アユの中のカドミウムと亜鉛の量につきまして御説明いたします。愛知県衛生研究所で分析いたしました結果、アユの内臓からは〇・四PPMのカドミウムを検出いたしております。亜鉛につきましては二六〇PPMを検出いたしております。
○加藤(清)委員 あなたは一番小さいところだけ読みましたね。それはそのとおりだ。それじゃ今度はこっちが読みましょう。同じ木曽川の愛岐大橋の左岸では、あなたが〇・四といったのは〇・六一である、亜鉛の二六〇PPMといったのは五二四検出されておる。太田橋ではカドミウムが〇、五七、亜鉛が四四五、これは間違いですか。
○金光政府委員 お答えします。ただいま申し上げましたのはアユの内臓からの検出でございます。先生がいまおっしゃったのは水ゴケからの検出だと存じます。それは先生のおっしゃいましたように、カドミウムにつきましては〇・六一PPM、亜鉛につきましては五二四PPMということでございます。
○加藤(清)委員 それでわかることがあるでしょう。アユの腹からは〇・四と六〇である。でもこれは死んでいる。ところが珪藻にはそれ以上の〇・六一ないしは〇・五七、亜鉛は五二四ないしは四四五、これを食べればアユはみんな死んでしまう、こういうことでしょう。水を検査した場合に、少なくてもこれが累積されていくと、すなわち珪藻や土中に吸収されていくと蓄積される。それを食べたアユは死ぬ。そのまたアユを食べた人間のからだの中にこれが蓄積される。この魚を食べて蓄積されるとイタイイタイ病になる。これはおわかりでしょう。違いますか。
○金光政府委員 カドミウム、亜鉛とアユの斃死した関係につきましては、専門的にさらに追及いたしませんと、現在のところではわからないことでございます。 なお、カドミウムによるイタイイタイ病の問題でございますが、これはこの程度といっては悪うございますが、〇・何がしという程度のカドミウムの摂取によりまして病気がすぐ起こるという問題ではないと考えておるわけでございます。
○加藤(清)委員 イタイイタイ病は予算委員会で盛んに論争されたことであり、すでに結論も出、裁判にも出、無過失責任に至るまで責任が論及されている問題でございますから、私はこれであなたを追及しようとは思っていない。しかし今回この問題が新しく提起されたということは、日本一きれいな水であったはずの木曽川がかくのごとくよごれているという問題については、よくあなたも認識しておきなさい。あなたたちはここで答弁を逃げ切ればそれでいいと思っているかもしれないけれども、川の水は母親のお乳と一緒なんです。これによって人間が育つのです。これによって地方が栄えるのです。この水の中に人体に危険であるというカドミウムや亜鉛やあるいは銅など、すなわちいままであるところの水質基準以外のものが含まれているということはゆゆしい重大事なんです。したがって、この際言えることは何かといえば、水質基準の幅を広げて変えなければならぬということなんです。おわかりかな、経済企画庁。
○八塚政府委員 先ほどもちょっと申し上げましたが、確かにただいま先生が御指摘になりましたように、現在かかっております水質基準の項目はPH、COD、SSという三つでございまして、ただいまのようないわゆる重金属については基準項目になっていないわけでございます。その後の工場の進出あるいは都市化の進展に対応いたしまして、若干手おくれであったことははなはだ遺憾でございますけれども、ただいまのような問題を契機にいたしまして、木曽川についての調査が進められておりますので、私どもといたしましては、今後地元県と御相談をいたしまして、新しく基準項目を追加するようなことは当然考えなければならないと思っております。そういう意味におきまして私どものほうにおきましても、他の河川の調査をする予定になっております関係上、今年の予算もすでに配分を終わったわけでありますが、多少やりくりをいたしまして、愛知県の御同意があれば調査を進めたい、そうして基準項目の拡大というようなことを検討いたしたいと思います。ただ、その間に一つ問題がありますのは、結局定性的のみならず定量的に工場を規制することに相なるわけでありますから、どの程度の量――先ほど来いろいろ御質問がございましたようないわば量の基準との関連でやってまいらなければならない、そのためには若干時間がかかるということは御了承願いたいのであります。
○加藤(清)委員 御説のとおりでございまして、環境基準を云々するということは、これは時間のかかる問題だと思います。しかし水質基準を変えるくらいのことは簡単にできることなんです。しかもその項目を追加するくらいのことは当然のことなんです。これはさまでむずかしいことではないと思います。まああなたの答えであれしましょう。ただ大臣がお忙しいそうでお出ましだそうでございまするから、それでは大臣に質問を集中いたします。 環境基準をつくらなければならないと私は思っている。その立場から、いますぐここで一言で、環境基準をつくりますと、こうおっしゃれば終わることなんですが、さっとお答えできないでしょうからお尋ねをする。いまのお話のPHに関係のあることでございますが、総点検の結果、強いアルカリ液が紡績工場から出ておる。メッキ工場からは規定九倍のシアンが排出されていると出ている。これを否定する材料は一つもない。事実検査の結果なんです。特に問題にされておりますのは、このメッキ工場から出る九倍のシアンは野放し状態、これはだれが管理するのですか。
○大平国務大臣 第一義的には企業経営者でございます。
○加藤(清)委員 監督官庁はどこですか。
○大平国務大臣 毒物及び劇物取締法でございますか、この関係は厚生省だと思います。
○加藤(清)委員 紡績工場の管理並びにメッキ工場の管理はどこに所属いたしますか。
○大平国務大臣 通商産業省と思います。
○加藤(清)委員 だからあなたにお尋ねしておる。名市大でこの排水口から水をくんできて調査した、その結果金魚は死んでしまった。三日や四日生きておったのと違うのです。二時間たたぬうちに全部死んでしまった。となると、PHはどういうことになりますか。厚生省にお尋ねしよう。――ではあとで答えていただきましょう。大臣に集中しようということですから集中しますが、こういう水を処理もせずに、紡績工場から直接飲料用水を取り入れる川上へ流せということは、これは大臣が指示してみえますか。
○大平国務大臣 そういうことを一々指示いたしておりません。
○加藤(清)委員 そのとおりです。規制がございますね。悪水は、パルプ工場の場合でも紡績工場の場合でも、処理して放出しなければならない。それをしなければ許可にならない。たとえば琵琶湖のほとりに合成繊維の工場がたくさんございますね。これは全部処理して放出する。処理するから何回でも同じ水を使える。たとえば東洋レーヨンでも、あなたも工場を見学なさって御存じでしょう。だから琵琶湖の水は飲料用水に使っているけれども心配がない。しかも琵琶湖はこんな小アユまでが育っている。全国にこれを種アユとして配っている。あの周辺には紡績工場がたくさんある。全部処理して放出している。今日の化学をもってすれば処理することが可能なんです。それがなぜこういうふうに放出されておるのですか。
○矢島政府委員 ニチボーの犬山工場に関しましては、先般の総点検の結果、PHについて基準をオーバーした事実はございますが、その後直ちに改善命令を出しまして、現在におきましては基準内におさまっております。
○加藤(清)委員 あなた、そこまで知ってみえれば、それでは隠しパイプはどうなっております。
○高橋(淑)政府委員 俗に隠しパイプと称せられておりますが、私、直ちに企業局のほうから事情を聴取いたしました。結局、木曽川に放出する前に工場排水を一時的にためておきますピットに、取り入れ口が通常の口よりもさらに二つございます。そのうちの一つを言っておられるようでございますが、それは構造上、大雨その他の異常事態に備えまして、普通の側溝からあふれるというような場合がありますときに、ピットの中に入れるという、そういう口だと報告を受けております。
○加藤(清)委員 私は隠しパイプのあることがいけないとは言っておりません。そのパイプでもって基準量をオーバーした毒水が流れることをおそれるわけでございます。どんなパイプをつくろうが、どうしようが、それは工場の自由というものでございましょう。しかし、それを使うか使わないかという問題なんです。また、かりに使ったとしても、浄化された水が流されているというならば何をか言わんやであります。しかし、現に隠しパイプのあるなしにはかかわらず、放出されたところのその水が強いアルカリ液であって、PH規定基準をはるかにオーバーをしているということは、これは隠しパイプのあるなしにかかわらずいけないということなんです。したがって、私は今後これに対しても十分な監視体制をとっていただきたいと思います。委員長にお願いしておきますが、要すれば、もし国政調査というようなみぎりがございましたならば、その調査権をもってわれわれがここを調査する、そうして以後不安なからしめるということが必要だと思います。委員長に御検討をわずらわしたいことでございます。 もう一つの問題シアンがお答えになっていません。このシアンが毒物基準をはるかに上回っておる。シアンの基準PPMをお尋ねしたい。
○矢島政府委員 シアンにつきましては、先ほど申し上げましたように毒物及び劇物取締法でやっておるわけでございますが、その基準は二・〇PPMと承知しております。
○加藤(清)委員 水質保全法でこのシアンを規制するときには、一PPM以下ということになっておるでしょう。それはあなたのおっしゃったように毒物取い扱い法では二となっている。ところが水質保全法によってシアン濃度を制約するときは、大体一PPM以下ときめられることが通例になっておる。わからなかったら、ようわかっておる経企庁にお尋ねしよう。
○八塚政府委員 いまお話しになりましたように、かつまた通産省からお答えしましたように、毒物及び劇物取締法では二PPM、それから私どものほうでは通例一PPM、これは大体私どものほうでシアンを規制項目にいたします地帯は、従来大都市地域と申しますか、工場密集地域の河川に多くの場合かけておるわけでございます。そういう意味からいたしまして若干低くなっておるかというふうに考えます。
○加藤(清)委員 お聞き及びのとおりです。いずれにしても規定がある。ところが実質調査した結果はどうなっておる。調査どうなりました。受け取ってみえますか。
○矢島政府委員 愛知県の対策本部、すなわち愛知県公害対策協議会からの報告によれば、シアンについて基準をオーバーしているものが愛知県サイドに一件、それから岐阜県サイドに三件と報告がございます。
○加藤(清)委員 なおこれと似たり寄ったりの工場が十六工場以上も水の取り入れ口上流にあるということを御存じですか。
○矢島政府委員 ただいま申し上げました一件と三件、合計四件は、二・〇PPMをオーバーしている工場の話でございますから、それ以外に相当数の工場が上流にありまして、その数値につきましても報告を受けております。
○加藤(清)委員 お聞き及びのとおりでございます。この際ここで大臣にお尋ねしたいところでございますが、大臣がいらっしゃらないので、こういう工場が野放しになっているということについて、シアンの野放し状態は思案投げ首だけじゃ対策になりませんので、この際しっかりした対策を立ててもらいたいんだが、企業局長。
○大慈彌政府委員 毒物及び劇薬取締法の関係でございますので、厚生省からお答えをさしていただきたいと思います。
○加藤(清)委員 いまはそれはそのとおりです。しかしこういう工場を管理する通産省、特にこれは中小企業が多うございます。そのたてまえからいって通産省の態度を承っておるわけです。
○大慈彌政府委員 私のほうとしましても、厚生省と十分連絡をとりまして、取り締まりに協力するようにいたしたいと思います。 なお、防止施設等が必要なものに対しましては、施設の設置をするように指導もいたしたいと思いますし、また金融的な必要な措置もとりたいと考えます。
○加藤(清)委員 いまのを厚生省の方……。
○金光政府委員 メッキ工場等からのシアンの排出の規制につきましては、私直接の立場ではございませんが、十分関係者に伝えまして、今後遺憾のないように強化してまいりたい、かように考えております。
○加藤(清)委員 水質基準の問題にちなんで河川の管理――もう一度もとへ戻ります。私は環境基準が必要であると申し上げましたが、以上かいつまんであれこれピックアップしただけでも、このまま放置しておいたならば一体木曽川の水はどうなるだろうかという心配があるわけなんです。そこで、かかる状態にありますときは河川法によってこれを管理監督することができることになっておる。一体河川法の親元である建設省としてはどう始末してみえますか。
○渡辺説明員 お答えします。建設省といたしまして河川管理の立場から申し上げますと、河川法の二十九条の中にございます。その二十九条の中に流水の清潔ということがございます。流水の清潔に関しまして河川の管理上支障を及ぼすおそれのある行為につきまして、これを監督しあるいは制限するということになっておるわけでございますが、この二十九条に基づきまして河川の環境基準をきめていくということを今後検討してまいりたいというふうに考えております。ですが、先ほどちょっと申し上げましたように、現在水質審議会のほうで河川の環境基準につきましても部会を設けまして検討を進めておられますので、それらとも十分連絡をとりつつ、経企庁その他の各省とも御相談いたしながら、それらの点を今後進めてまいりたい、かように考える次第でございます。
○加藤(清)委員 官房長がせっかく来てみえますので、官房長にお尋ねするが、川の水に毒物が入る、それが基準を越える、コイやフナが死ぬ、逆にライギョだけがふえる、おかげて人々は飲料用水に心配をする、子供の教育にまで悪影響がある、ということは河川管理の上において支障のあることですか、ないことですか。
○志村政府委員 ただいま先生のお話しになったような事態の起こらないような管理をすることが望ましいわけでございますので、先ほど担当課長から申し上げましたように、各省庁とも十分連絡をとって対策を進めたい、かように考えております。
○加藤(清)委員 そのとおりです。「河川管理上支障を及ぼすおそれのある行為にいっては、政令で、これを禁止し、」――禁止ですよ。「禁止し、若しくは制限し、又は河川管理者の許可を受けさせることができる。」つまり河川管理者すなわち建設省の許可を得なければ工場はできないことになっておる。そこでお尋ねする。政令を読み上げてもらいたい。
○志村政府委員 ただいまその政令はまだでき上がっておりませんで、案をつくりまして各省とも接触をいたしたい、かように考えております。
○加藤(清)委員 ここが問題です。あなた、法律の専門家でしょう。何でもかんでも法律を通すときだけは急げ急げと言って、そしてほとんどの問題は政令にゆだねる政令にゆだねる、こう言っておきながら、法律は通ったけれども政令ができていないのだ。仏つくって魂入れず。管理も監督も何もできない。だから私は、あなたよりも大臣の来るのを首を長うして待っておったわけなんです。この責任は一課長では答弁ができないです。だから、大臣もしくはそれにかわるべき人に来てもらいたい、こう言うておったわけだ。これは何という怠慢です。法律だけ急げ急げと言って――自民党の諸君もよく聞いておいてもらいたい。何でもかんでも法律は急げ急げと言って、話半分で、参考人の陳述もやらせぬでがんがん通しておきながら、さて政府当局の手に渡ったら、法律ができても法律を動かすところの政令ができていない。自動車は買ったけれどもガソリンがないというのと一緒だ。怠慢以外の何ものでもないでしょう。目の前にかかる事態を引き起こしている。昔から日本一きれいな山紫水明の川だから日本ラインといわれておる。しかもこれは木曽・飛騨の国立公園に指定されている。飲み水をとっているこの川がこんなによごれておっても、どこでどんなに騒いでも、一番肝心な取り締まりの法律がない。法律はあっても、この法律は動きがとれない。これは一体どういうことなんです。
○志村政府委員 御指摘いただきましたように、河川法二十九条に基づく政令がまだできていないということはまことに遺憾に私も存じておる次第でございます。これらの点につきましては、種々問題があることは先生御承知のとおりでございますが、政令案等も作成いたし、関係する各省とも十分接触を保ちつつやってまいっておるわけでありますが、今後もその努力を続けてまいりたいと考えておる次第でございます。
○加藤(清)委員 目の前にかくのごとくたくさんな問題が山積しておる、これを処理するのは管理者の責任である。その責任を遂行しなければならない。あなたは厳重に管理すると先ほど一番冒頭に言った。管理ができないではないか。課長、さっきの言を取り消しなさい。
○渡辺説明員 できるだけ管理を十分にやっていきたいというふうに考えております。
○加藤(清)委員 さっきはやっておると言った。いまできないではないか。取り消しなさい。
○渡辺説明員 努力いたしております。
○加藤(清)委員 取り消しなさい。さっき管理しておると言ったじゃないか。(「政令ができていないのに管理していると言えるか」と呼ぶ者あり)
○渡辺説明員 二十九条の政令につきましては、まだ現在の時点でできておりませんので、その点につきましては確かにまだ不十分でありまして、申しわけなく思っております。管理の全般の問題につきまして、できるだけ努力をいたしたいと思います。(「名答弁」と呼ぶ者あり)
○大久保委員長 御静粛に願います。
○加藤(清)委員 そんなことでここはのがれられるかもしれません、私が引き下がれば。君もそれでほんとうに官吏、公務員としての責任が全うできておると思っておるのかね。政令はいつまでにつくりますか。政令ができるまでいまの言を取り消しなさい。取り消しなさい。できないではないか。やれるというなら、直ちに木曽川に発動してごらんなさい。なぜ発動できぬ。許容量以上のたくさんの毒物が流れて住民がいま困っているという。これは災害である。しかも人災である。災害だったら緊急に対策を立てるのがあたりまえではないか。そのために、きょうも九州に雨が降ったら飛んで行ったために出席ができぬと言っているではないか。これは天災である。しかし、いまの木曽川の問題は人災である。天災は人間をもってしてはまだ処理できない案件がたくさんある。しかし、人災ならすぐできるではないか。この法律を適用したらすぐできるではないか。口で管理すると言って、行動はどうする。できるならあしたからやるか。直ちに君が管理に行って、工場に命令してメッキ工場を廃止させるのか。いま建築中の工場を中止させるか。できないだろう。できないことをどうやってやるというか。いいかげんなことを言うな。遅刻をしておいて、またいいかげんなことを言って逃げようなんて許さぬ。取り消せ。
○志村政府委員 政令につきましては、先生御指摘のございましたように、私どもとしても今後もさらに努力をいたしまして、各省の御協力を得て、すみやかにいい政令の制定のできるように努力いたしたいと存じます。 なお、担当課長の発言の中におきまして、ややことば足らずで誤解を招いた点がございましたらおわびをいたします。
○加藤(清)委員 わかりました。 それでは、政令はいつまでにできますか。
○志村政府委員 いつできるというふうなことにつきましては、ただいまはっきりとしたお答えを申し上げる段階ではございませんが、各省の十分なる御協力を期待いたしておる次第でございます。
○加藤(清)委員 そうなれば、これは人命にかかわる問題でございますから、なわ張り根性が人命をおろそかにするということはゆゆしき重大事です。あとへ引き下がるわけにはいかぬ。それじゃネックを聞こう。努力しておる努力しておると言っておるんだから、努力してもできなければネックがあるはずだ。
○志村政府委員 水質の問題につきましては、先生各省からいろいろな回答を求められましたように、たいへん複雑多岐の問題がございます。非常にむずかしい問題でございまして、これらの問題の解明をできるだけすみやかにやりまして、各省にも御協力を賜わって政令ができるようにつとめたい、かように考えておる次第でございます。
○加藤(清)委員 水質基準の問題についてはすでにお答えがありました。いまの三つの基準では足りないので、世の中の進展に伴い工場の使う薬品等々の関係も勘案して順次ふやしていく、こういうことをさっきお答えになったんだから、もうそれは聞く必要はないんだ。環境基準をつくるべきであるというたてまえから私は質問する、こう言って次を進めたわけだ。その環境基準はだれがそれをつくるかといえば、これは河川管理の責任者であるあなたのところなんだ。もちろんこの河川管理は水質基準にも環境基準にも適用されるでございましょう。ところが、いま川の環境が非常に悪うなっている。この環境を整備するには、あるいはきれいに系統立てるには、あるいはもっとことばをかえて言えば、交通整理するには、河川法二十九条による以外に――目下のところはこれが一番近道である。したがって、その二十九条を発動すべきであるけれども、その二十九条に発動するところの政令がない、ここに問題がある。この筋道があなたにわからぬとするならば、砂防工事をやめなさい。砂防の予算は削りなさい。予算委員会で削りますよ。砂防とは何であるか。川の中にどろや砂利や山の水が流れてきてはいけない。あれはどろを防ぐための砂防工事である。砂防指定である、地域指定である。去年飛騨川の事件のときにやり合ったでしょう。あなたも覚えてみえるでしょう。どろ水さえもいけないということになっているんだ。いわんや毒水はいかぬにきまっているじゃございませんか。昔はどろ水だけセーブしておったら事は足りた。いまや工場があれこれ新しい毒物を使って、それをかってに流すようになったのだから、これをセーブするのは当然の義務じゃないか。世の中の進展に伴って法律も進歩するのが当然ではないか。それをやれと言っている。だから、この法律は社会党も賛成して通した。だけれども、発動するところの政令がない。ないから、いますぐに木曽川に発動したいけれどもできない。努力する、一生懸命やるというから、それじゃいつできますかと聞いておる。それがわからぬということは、それじゃという以外にやむを得ぬじゃないか。お先まっ暗である原因は当該建設省がなまけているのか、それとも努力しているけれどもどこかにネックがあってできないのか。ネックがあったらここで承ろうじゃないか。何もなわ張り根性のことで隠しておく必要ないじゃないですか。
○志村政府委員 お答えいたします。繰り返すようになってまことに恐縮なんでございますが、水質というのはなかなかむずかしい問題でございます。そういう問題を踏まえまして政令を考えねばならぬわけでございますので、そういった問題等につきまして関係の各省とも十分連絡をとって、すみやかにやるように努力をいたしておるわけでございますが、問題のむずかしさのためになかなか政令の成立がおくれておるという状況でございます。
○加藤(清)委員 むずかしさのネックはどこにあるか聞いておる。
○志村政府委員 水質の問題のむずかしさを私が申し上げましたが、それの具体的な問題について、担当課長が来ておりますので、少し詳しく御説明さしていただきたいと存じます。
○加藤(清)委員 もういい、わかった。 じゃ今度は委員長に聞きます。 委員長、これでは押し問答で、いつまでたってもだめです。それは官房長ではきょうは無理だと思います。言いにくい点があるでしょう。言ってしまって、あとで省へ帰ってしかり上げられたら、それはたまったものじゃない。その意味ではわかります。そこで今度、やむを得ぬから、大臣に出ていただくか、それともそれができなければ次善の手段として、次の委員会が行なわれるときまでに各省がよく打ち合わせをして、せめてこの政令はいつまでにはつくれということぐらいはおやりにならないというと問題です。それをやっていただけますか。
○大久保委員長 加藤委員にお答えいたします。 加藤委員からのただいまの御要請に対しましては、理事会にはかりまして、政府からしかるべき答弁をいたさせるようにいたしたいと考えております。
○加藤(清)委員 建設省、いまの委員長のおことばはのめますか、のめませんか。
○志村政府委員 理事会でおきめ願うというようなお話でございますので、その結果に従いたい、かように考えております。
○加藤(清)委員 それでは申し上げます。実は本件はここだけで終わるのではございません。すでに災害対策委員会あるいは建設委員会あるいは参議院等々、次から次へと追い打ちはかかります。なぜかならば、きのう愛知県議会では与野党完全に満場一致で本件について議決がされているからでございます。同時に、愛知県としては建設省、厚生省、その他関係の出先機関と名古屋市とも相はかりまして、木曽川の水をよりよくするためのセンターを追加予算を組んで急拠発足させることに相なっております。もはや遅疑逡巡は許されません。特に建設省よく聞いておいてください。これはきょう始まった問題じゃないのです。木曽川の水が問題になってからすでにここ七、八年もかかっている。アユが死んだのは二回や三回じゃございませんぞ。そのつど水質基準と環境基準が問題になってきておる。怠慢もはなはだしい。ただむずかしいむずかしいと言われるだけでは、もはや承服できない段階になってきておる。しかも日本一きれいな日本ラインにしてしかりだ。本件は他の川にも及ぼす影響が非常に多い。日本全国的な問題である。だからこれは至急検討の上、せめて政令がいつできるか、このくらいの答弁は今週中にあってしかるべきです。よろしいか。もう一度答弁。
○志村政府委員 先ほど来申し上げておりますように、政令のむずかしさがございますので、いつできるという時限を切ってはなかなか困難ではなかろうか、かように考えております。
○加藤(清)委員 委員長にお願いしたとおりです。これはいずれ、これができないということになれば、ますます何回もここで質問を行なわなければならぬことになってくる。したがって委員長におかせられては、至急理事会で御検討の上、せめて環境基準のめど、それと水質基準の改定、これをはっきりしていただきますようお願いを申し上げます。その答弁のいかんによっては私は追って質問。答弁さえよければこれで終わります。
○大久保委員長 ただいまの加藤委員からの御要請に対しましては、理事会におきまして十分協議をいたしまして、善処いたしたいと考えております。 本日の議事はこの程度にとどめます。 次回は公報をもってお知らせすることとし、本日はこれにて散会をいたします。 午後五時散会