社会労働委員会 第3号
- 発言数
- 91 件
- 登壇者
- 8 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1969/03/06
会議録
○森田委員長 これより会議を開きます。 厚生関係の基本施策に関する件について調査を進めます。 質疑の申し出がありますので、これを許します。河野正君。
○河野(正)委員 先般来、北九州におきますカネミのライスオイルに基づく油症患者事件、この事件がこの委員会におきましてもいろいろと追及されてまいったわけでございます。ところが、その後の状況を見てまいりますると、この医療対策は全く確立されておらない。したがって、治療効果というものもはかばかしくない、むしろ患者の状況は増悪の傾向をたどりつつある、こういう状況もございます。それからまた、この油症のために、いろいろと経済的に生計を大きく圧迫をしてまいっておる事実もございます。ところが、そういった医療対策が確立されない、治療の効果がはかばかしくない、しかも経済的には生計を大きく圧迫する、にもかかわらず、この補償問題等、具体的に何ら進展をしない、そういうことで今日被害者の皆さん方が非常に大きな不安を強めつつある、こういう状況を私どもは否定することはできないと思います。そういうことで、先般、一月二十五日でございますけれども、寒風はだを刺すような天候のもとに、被害者の家族がすわり込みをする、こういう事態もあったと思います。 こういうまことに残念な事態でございますけれども、こういう事態について、いままで前厚生大臣の時代からいろいろと当委員会で追及されてまいったわけでございますけれども、新大臣としてどういうふうにおくみ取り願っておるのか、この際ひとつ大臣から御所見を承りたいと思います。
○斎藤国務大臣 北九州のカネミ油による被害の患者の方々がたくさん出まして、まことに遺憾に思っている次第でございます。患者の方々の心情を察しますると、まことに御同情ということばでは足りないと思うわけでございまして、こういった事故を起こしましたにつきましては、監督責任も非常に感じておりますが、会社当局にも、十分誠意を披瀝をしてこの事件に当たるように、前大臣のときから指導をいたしておったわけでございますが、私も同様の気持ちで対処をいたしておるわけでございます。一番何といいましても患者の治療というものが肝心でございます。したがって、九州大学を中心とする、油症患者に対する治療の方法について、特に研究班を設けさせて、国からも補助金を出して、そして一日も早く適当な治療方法を見つけるように指示をいたしておりますし、また国立大学等にも指示をいたしまして、十全の治療に当たるように指示をいたしておるわけであります。 そこで、この油による油症であるか、またそうでないかという点も判然としない患者も相当あるようでありますが、それらにつきましては、できるだけ油症、油から出た患者ではないかということを念頭に置いて万事処理させるようにいたしておるわけであります。損害賠償等につきましても、会社当局に、できるだけ誠意をあらわすように指示をいたしておるわけでございますが、まだ十分な解決を見るに至っておらないのは残念に思っている次第でございます。 一応お答えをいたします。
○河野(正)委員 治療対策あるいはまた補償問題等について鋭意強力な指導を行なっておるというお答えではございましたけれども、実際には実績は一つもあがっていないのですね。それは治療問題にしても、治療対策というのは今日も確立していない、補償問題も全然前進しておらないということですから、大臣からいまのようなお答えはあったが、実際には何ら進展を見ておらない、こういう現状です。そこで私は、もっと大臣の前向きの積極的な努力をしてもらわなければならぬ、そういう意味で一、二の例をあげてみたいと思います。 御承知のように、今日は受験シーズンであるわけです。ところがこのカネミのライスオイルによる油症患者の一人である川越克明君、この川越君は、ことし九大と西南学院大学の受験を予定しておったけれども、とうとうこの油症のために入試を断念ぜざるを得なかったというような一つの悲劇も出てまいっております。非常にこれは一生を左右するようなきわめて大きな悲劇でございますけれども、こういうような入試という重大な問題に対して非常に大きな影響を与えておるという、これは悲劇の一例でございます。それからまた、被害者、患者の皆さん方のいろいろな声を承りますと、全身の皮膚が非常に醜くなる。子供が母親に対してお化けと言うそうですから、そういうために、適齢期の娘さんがもう結婚をあきらめた、そして将来何か自分の生きるべき方向を見出さなければならぬ、こういう悲劇もございます。 そこで、そういう社会的にも非常に深刻な状態になっておるわけですけれども、治療対策が確立しない、補償問題が一向進展しない、そこに今日なお大きな悩みというものが発生をしてきておると思うのです。そういう意味で私は単に、大臣はいま、医療対策については鋭意指示をし指導した、それから補償問題についても会社が誠意をもって当たるようにと言っておられるけれども、実際問題としてこれは進展をしていないわけですね。何ら成果があがっていない。こういう事情を背景として、いま申し上げますようないろいろな悲劇が次々に起こっておるわけですから、大臣としてももっと真剣な心がまえでこの問題に対処してもらわなければならぬと私は思うのです。そういう意味で、重ねて大臣の今後に対しまする決意をひとつ伺っておきたいと思います。
○斎藤国務大臣 一部の例をあげられましたが、全くそのとおりだと思います。いまあげられたのはほんの一例だと思いますが、そういった人生の悲劇みたいな状況にあられる方々が相当ある。御同情にたえない次第でございます。したがいまして、私も絶えず関係当局を督励をいたしておるのでありますが、何ぶんにも治療方法がいままで見つかっていないということで、一日も早くと心をせいておるわけでございますが、さらに一そうこの治療方法を早く発見をするように督励をいたしますとともに、また賠償問題につきましても、少しでも患者の方々の納得のいくように指導をいたしたいと存じます。
○河野(正)委員 きょうは時間の制約等もございますから、さらに進んでまいりたいと思います。 この二月二十五日に、カネミの本社前に田川の被害者の会の六十二名の方々がすわり込んだ。これはいろいろ医療問題その他ございますけれども、補償問題等に会社が誠意を示さない。大臣は会社が誠意を示すようにというお話でございましたけれども、誠意を示さない、そこにやはりこういうすわり込みの端緒というものがあったと思います。 そこで今日、会社が誠意を示さないという点に対しまするいろいろな観測がございます。いろいろな観測がございますが、その一つは、警察当局が今日原因の追及をやっておるわけですけれども、その追及がはかばかしくはかどらない。そこで、どうもそういうことが今日会社が誠意を示さない一つの理由になってあるのではなかろうかという一つの観測もございます。いずれにいたしましても、最終的には警察当局の結論というものがこの問題の決着に非常に大きな影響を与えるわけでございますから、そういう意味で、この際、警察当局のこの問題に対しまする処置あるいは将来に対しまする決断、これが重要な意味を持っておるわけですから、そういう意味で、今日までの経過と見通しについて、ひとつ警察当局の御見解をお示し願いたい。
○海江田説明員 お答えいたします。 御質問のカネミの事件につきまして、警察といたしましても、ただいまおっしゃいましたような事案の重要性あるいは社会的影響の大きさからいたしまして、相当な準備と決意で捜査に乗り出しておるわけでございます。 昨年十一月三十日に北九州市の衛生局長から告発がございまして、また十二月二日に社会党の議員団から、十二月十一日には福岡地区の被害者からそれぞれ告発がなされたのでございますが、それ以前にも警察は関係方面と連絡をして調査を行なってきたわけでありますけれども、この告発によって、十二月二日に小倉警察署に特別捜査本部を設置いたしまして、鋭意捜査を続けておるところでございます。 十二月三日にはカネミ工場の捜索を行ないました。ここでは相当多数の証拠品の押収を行ない、また十二日四日以降、引き続き工場の製品、設備を中心にいたしまして、大がかりな検証を行なってきたところでございます。その結果に基づきまして、何ぶんこの事件の捜査はきわめて技術的に困難性がございますので、十二月二十六日に第一次の鑑定を、また一月十三日と十四日に第二次の鑑定を、これは九州大学でございますけれども、ここの篠原教授を中心にした関係方面に委託いたしまして、現在その鑑定結果を待っているところでございます。ただ、それと並行いたしまして、もちろん被害者につきましては、すでに数百名の被害者関係の調査を終わっておりまして、さらに福岡県外住んでいる者、これは長崎県に相当たくさんの被害者と認められる人たちがおられるわけでございますけれども、これについての捜査、調査をいま鋭意進めておるところでございます。さらに工場施設からの原因究明も、鑑定とあわせて関係者の捜査を行なっておるところでございます。この鑑定結果が出ますれば、かなり捜査が進捗いたしまして結論が出ると私ども存じておるのでございますが、いま先生がおっしゃいましたような非常に重大な事件でございますので、できるだけ慎重を期しながらも、またできるだけ早期に結論を出したい、こういうように考えて福岡県の警察本部と連絡をしておるところでございます。
○河野(正)委員 そこで、先ほども申し上げましたように、警察の最終結論というものが今後の解決に非常に大きなウエートを持っておるわけですから、そういう意味で私は重ねてお伺いをしたいと思うのでございますけれども、まあ、いまは主として経過の報告だったわけですが、いずれにいたしましても、近々鑑定の結果が出てくる。そうすれば非常に事態の進展というものがはかられる。それも大体いつごろ二回目の鑑定の結果が出てくるのか、この見通し。それからいままでは、六号管、これに三つのピンホールがあった、こういわれておったが、十二月二十六日の第二回の鑑定では、六号管の三カ所のピンホールのほか一、二、五号管にもそれぞれ一カ所のピンホールがあったことが何か判明をしたというようなことも、われわれは聞いております。そこで、その実情と、それから鑑定結果というものはいつ出てくるのか、その見通しについてひとつこの際お示しをいただきたい。
○海江田説明員 鑑定結果につきましては、現地の警察本部で九大当局にかなり連絡をとりながら、率直に申せば、できるだけ早く出してもらうように催促をしているところでございますが、御承知のように、これは九大の中でも篠原教授が中心になっておりますけれども、さらに、裁判化学教室あるいは薬学教室とかいうふうに、きわめて多岐にわたって鑑定が依頼されておりますので、それを総合的に鑑定した結果というものは、若干まだ時間がかかるのではないかというふうに福岡県の警察本部では見ているようでございます。ただ、この辺につきまして、いつごろになるか、私ここで、福岡県でもまだはっきりした見通しを持っていないようでございますので、いま確言できないのはまことに残念でございますけれども、できるだけこれを大学のほうにも急いでもらうという方向で努力してまいりたい、こう考えております。 それから、例の現場検証、実地検証によりまして、ピンホールがさらにほかにもあったのではないかというお尋ねでございますが、私どもも、いま先生のおっしゃったように、現地から報告を受けております。ただ、現場検証の結果につきましては、いろいろまた捜査に影響するところがあるかと思いますので、その面についてはあまり詳細に申し上げられないのをきわめて残念に存じております。
○河野(正)委員 いろいろ捜査の関係はあろうが、現実に出てきたもの、たとえばいままで新聞では六号管のピンホール三カ所といわれていたけれども、現実には一号、二号、五号管にもあったということがいわれておるわけです。そういう事実があれば、これは事実ですから、そのままおっしゃっていただいても別になんということはないと思うのです。ですから、そういう一号、二号、五号管にもピンホールがあったという事実があるのかないのか。これはいろいろ世間で疑惑が持たれておりますから、やはり事実は事実として明確におっしゃったほうが、私は被害者なり市民もかえって疑惑が解消できると思うのです。そういう意味でひとつ事実は事実としてこの際明らかにしていただきたい。
○海江田説明員 ただいま先生の、おっしゃいました十二月二十六日の結果では、仰せのとおり一、二、五号にも一つずつありまして、合計六個ということは私ども報告を得ております。
○河野(正)委員 被害者なり市民、関係者は、やはりこの原因追及の結果がどうなるであろうかというようなことで、いろいろ不安を持って、あるいはまた別な意味から申しますと、疑惑の目をもって見ておる面もございます。そこで、そういう点は率直にお答えを願ったほうがよかろうというふうに考えましたので、お尋ねをしたわけでおります。 そこで、いままでは六号管の三つのピンホールといわれたのが、今度は一号管、二号管、五号管にもあったということですから、脱臭装置における過失の点がやや濃厚になったという感じがいたします。そこで、それは先ほど部長も、できるだけ早急に結論を出してというお話があったわけですが、それと同時に、今日までこの委員会の中で、軽犯罪法一条三十四号の点、それから不正競争防止法第五条の点、これらの点についてもいろいろ議論のあったところでございます。この軽犯罪法一条三十四号と不正競争防止法第五条の点については、私どもはしろうとですけれども、一つの確信を持ってまいっておるわけでございます。そこで、いずれにしても一番大きな問題は、この脱臭装置における責任、いわゆる業務上過失傷害の点が一番大きな問題ではありますが、やはりこの軽犯罪法あるいは不正競争防止法等の違反の疑惑というものがあるわけですから。これらについても、私はやはり早く結論を示してもらわなければいかぬと思うのです。そうしませんと、会社側のほうは、さっき大臣は誠意をもって補償問題については交渉に当たりたい、こうおっしゃっても、今日カネミの加藤社長はいまだ被害者の諸君と会っていろいろ話し合いをしておらない、こういう事態もございます。そういう事態もございますから、やはり悪いものは悪いということをはっきりしないと、いつまでたっても会社側は誠意を示さぬと私は思うのです。そういう意味で私は、いま問題になってまいりましたこの軽犯罪法一条三十四号、それから不正競争防止法第五条の点についてどのような処置をおとりになるつもりであるか、この点をひとつ明らかに御見解を承っておきたい、かように考えます。
○海江田説明員 お尋ねの、カネミ倉庫の会社が出したビラと申しますか、パンフレットと申しますか、そこに事実と違うことを書いておったり、あるいは人に誤認させるような記事を掲げておったりということで、先生御指摘のとおり、警察ではこれは軽犯罪法に該当するものと不正競争防止法に該当するものという容疑で捜査をやっておるのは事実でございます。現在までの捜査状況では、約七十数名の者についての参考人調査といいますか、捜査を行なっておるところでございまして、かなりのところまで捜査は進んでおるということでございます。ただ、最終的な詰めが、現地の捜査技術上の問題で若干終わっていないということでございますが、その後もその方向で努力をしておるという状況でございます。
○河野(正)委員 そこで、冒頭に申し上げましたように、この補償問題その他がなかなか進展をしない、それにはいろいろな要素がございますけれども、やはり警察の結論がなかなか出てこないということが障害の一つであろうということは、一般の観測であり、一般の常識でございます。そこで私どもは、やはり早急に警察当局の結論というものが出てくることを期待をいたしておるわけです。そういう意味で、一番中心の大きな問題は、脱臭装置における業務上の過失傷害ということでございますけれども、しかし、何としても法律でございますから、やはり軽犯罪法にいたしましても、あるいは不正競争防止法にいたしましても、違法は違法でございます。特に私どもはあとの二法については相当確信を持っております。第一は鑑定の結果が出てこぬと私どももここではっきり明言できませんけれども、いずれにいたしましても、あとの二法については、私どもは違法という点については確信を持っております。そこで当局としては、やはりこれが今後の問題の進展に非常に大きなウエートを持っておるわけですから、やはりき然たる態度で、しかも早急にこれに対する結論を出してもらわなければならぬと思うのです。そう言う意味で、何月何日ということはやはり困難でしょうけれども、この問題の今後の解決に非常に大きなウエートを持っておるということになれば、やはり警察当局とても、これに対する決意というものを明確にお示しになる必要があると思う。そういう意味で、これらに対して厳重な処置を、しかも最も早い時期にお示しになる決意があるのかどうか、この点をひとつこの際お示しをいただきたい。
○海江田説明員 ただいまの先生の御指摘は、まことにそのとおりでございまして、私ども、この事件が警察での捜査だけで片づくとは思いませんけれども、いまおっしゃったように、私どもの捜査の結果というものがやはり相当な影響を持っておるということについては同感でございまして、それがまたこの大きな社会問題の解決のために若干でも役立つということであれば、私どももできるだけの努力をいたさなければならない、こういうふうに考えておるわけでございまして、いまおっしゃったように、できるだけ早くかつ厳正な捜査を遂げるように、平生から現地の警察本部に申しておるところでございますが、今後とも相当な警察の力を一いままでも注いでおりますけれども、捜査員が全力をあげて、大学の鑑定を急ぎ、そして、これは時日を申し上げられないのは残念でございますけれども、できるだけ早く、そしてできるだけ厳正な捜査を遂げるということで努力をいたしたい、そういうふうに申し上げたいと思います。
○河野(正)委員 結論が出ておらぬわけですから、ここで明確な結論を聞くことは困難だと思いますけれども、いま申し上げますように、全面的でないが、一部においては、すでにそれは軽犯罪法とか不正競争防止法のことをいっておるわけです。それらについては、私どもも確固たる確信を持っておるわけ、だから、ひとつ早急にこの問題に対する結論をお出し願うようにぜひお願いしておきたい、こういうように考えます。 そこで、別にこの問題と関連あるわけではございませんけれども、きょうは法務省も御出席願っておりますので、一言お尋ねをしてみたいと思います。 二月二十六日、福岡の被害者の会は、今度の問題について人権侵害の疑いがある、そこで早急に調室をし、勧告あるいは行政指導など適切な措置をとるようにということで、人権擁護の申し立てを行なっておるのでございます。このことはきわめて異例のことのようでございますが、今日治療はなかなか進みませんし、補償問題などは全然進んでおらない。それからまた、経済的問題についても何ら解決の方策が講じられておらぬ。しかも一方においては患者の病状は一そう進んでおる。私どもは実際見てまいりましたが、ほとんど快方に向かっておらない。こういう事情でございますから、被害者の会の皆さん方がそういう提訴をすることは当然のことであろうというふうに私ども考えるわけですが、この点について人権擁護局長はどのようにお考えになっておるのか、ひとつこの際立件調査の意があるのかないのか、お伺いしておきたいと思います。
○上田(明)政府委員 この問題につきましては、福岡法務局に確かに申し立てがございました。そしてその申し立て書が私のほうに到達しましたのは、この三日でございます。 その要旨を見ますと、九州大学医学部に設けられている油症研究班では、発足当初は皮膚科、眼科、神経科における治療もスムーズであった。ところが、日時の経過に伴なって横の連絡が各科ばらばらになって、患者をモルモットと化している。投薬の方法、薬の説明を聞いても教えてくれず、独善、不当な態度であるというのが第一点のようであります。 第二点といたしましては、油症に関する研究医療機関についても、九州大学だけとなっているけれども、熊本大学、長崎大学、さらには東京を含めて全国的視野において見れば、ほかに優秀な機関があるはずであるから、それらの機関にも研究を委嘱し、積極的な施策を講じてもらいたい、こう言う二点のようでございます。 われわれといたしましては、本件につきましては、厚生省等、関係機関において適切なる治療方法の解明などについて努力しておられるようでありますが、当局といたしましても、これらの関係機関と密接な連絡をとりながら、被害者救済のために何らかの努力をしたいというふうに考えております。 さらに、この申し立ての要旨のうち、一のモルモット化しておるという点につきましては、確かに人権上問題がございますので、福岡法務局を通じまして実情を調査させたいと思っております。
○河野(正)委員 そこで、いま若干人権擁護局長も触れられたわけですが、厚生省にお伺いしておきたいと思いますのは、この治療方法が今日まではっきりしないわけです。そこでドクダミ療法あるいは電気療法、こういうような民間療法の売り込みが盛んに行なわれて、そういうことのために患者が非常に混乱をしておる、こういう実情です。そこで、冒頭大臣がおっしゃったように、早急に治療対策というものが確立されなければならぬ。ところが治療対策が今日確立されない。そこへ民間療法が盛んに宣伝するものですから、おほれる者はわらをもつかむじゃないですけれども、一体どうしたらいいだろうかというので患者が非常に迷っておる。ところが、九大がいままでこの研究の中心になってやってきたことは大臣も仰せのとおりですが、その中心人物である九大の勝木司馬之助教授はいま入院中でございます。それから、最初現場で油症患者を発見して、そうして現場の中心的役割りを果たしてまいった皮膚科の五島講師は、これは近く渡米するということになっておるわけです。そういうことでありますと、全くいままでの研究というものが九大中心であった、ところがそのスタッフは全部おらないことになるわけですね。だから、全くこれはモルモットじゃないかというような議論も出てきて、法務省に提訴されるというようなことになったのだと思うのです。 そこで、私はもう時間がございませんから申し上げますが、この際、いまの法務省の見解にもありましたが、九大だけでなく、厚生省が音頭とりをして、他の大学、たとえば近くには久留米大学があります。熊本もあれば長崎もございますが、こういう他の大学の協力、あるいはいろんな研究機関もこの際動員をして、総合的な治療体制を確立すべきじゃないかということを私は考えるわけです。そうでなければ、いままで九大の油症研究班にまかしておったが、そのスタッフは全然いま無機能の状態ですね。これでは被害者が不安を感ずるのはあたりまえのことであって、こういう点について、冒頭、厚生大臣は治療方針については的確な指導をしておるとおっしゃったけれども、私はそれは全く受け入れるわけにはいかぬのであって、まあ大臣は前大臣とおかわりになりましたから、認識に欠けた点もあろうと思いますけれども、私は全くそういう点は認識が欠けておると思うのです。この点、大臣いかがでございますか。これは非常に重大な問題ですから、ぜひひとつ明確なお答えをいただきたい。
○斎藤国務大臣 ただいまおっしゃいましたような事柄も耳にいたしましたので、この研究班がどのように動いているか、今後これでいいかどうか、とうていこれではいくまい、かように考えまして、実情調査にただいま技官を派遣いたしております。帰ってまいりましたら、実情を聞きまして、いまおっしゃいますように、これは対処できるように十分の検討を重ねて、できるだけ御安心のいく体制を立て直したい、かように思います。
○河野(正)委員 そういうお答えはもう全く月並みのお答えであって、私どもそういうお答えで納得するわけにいかぬのです。もう現地の実情がどういう実情になっているかということは、日々刻々厚生省は把握しておらなければならぬという実情にあると思うのです。いまの勝木教授が入院されたのは、きのうきょうじゃないんですね。もうずっと以前から入院されているわけですよ。しかも五島講師は近く渡米するということで、渡米の準備に忙しい。もう全く歯が欠けたような状態になっているのです。それは、勝木教授がきのう入院したからあとどうするかということで調査するならけっこうですけれども、いまここで調査中ということになると、私どもは納得するわけにいかぬ。 そこでこの際、調査に派遣しておる係官が帰ったら、そこで対策を立てるというようなことでは納得できません。明確にここで厚生大臣が判断をされて、やはりこれは総合的対策を立てなければならぬということになれば、ここではっきりおっしゃって、その際に、係官が帰ってきたらその意見を尊重するならいいけれども、帰ってきたらそこでやっとその相談をして何とかしょうということでは——もうあなた、患者は一つもよくなってないんですよ。むしろ最初は、結局有機塩素だから、有機塩素が体内に蓄積されているんだから、これが排せつされたらよろしい、それで時間がたてばなおるという判断だったけれども、もうそろそろ今日で一年です。実際九大が手がけて約半年になります。十月ですからね。ところが一つも治療効果はあがっておりません。ですから、いまさらここで調査団を派遣して、そうして帰ってきたならば相談しようということでなくて、この際厚生省が音頭をとって、総合的な治療体制を確立するという、機関をつくるならつくるということで、ここで大臣の明確な所見を——局長からいろいろな意見を聞くのではなくて、大臣の人道的立場からこの際明確な見解をひとつお聞かせいただきたい。
○斎藤国務大臣 治療の体制は立て直さなければいかぬのじゃないかと私は思っております。で、具体的にどういうようにやるかということにつきましては、いまの実情調査の意見を聞いて、そうして立てたい、かように思っております。いまおっしゃいますように、いまのままではいくまい、かように考えております。
○河野(正)委員 もういまのままではいかぬのは常識なんですよ。そこで私は、やはり九大だけにたよっておったから——班長は病気で入院した。ずっと入院しているわけですよ。もうきょうの話じゃないですよ。しかも現場の第一の責任者だった五島講師は近く渡米する。こういうことになっているわけですから、やはりこの際、他の大学にも優秀な研究者がおるわけですし、それからいろいろな研究機関もあるわけですから、そういうものを加えて総合的な治療体制を確立しなければ、うまくいかぬことはわかっているでしょう。それがどうして総合治療体制というものを確立するということが言えないのですか。常識ですよ。
○斎藤国務大臣 おっしゃいますように、そういう体制を立てなければなるまいと私は思っております。で、具体的にどこの大学のどの先生をどのようにということは、いま現地に行っております者が帰りました意見も参照して、そうして確定をいたしたい、かように考えております。
○河野(正)委員 それはそのとおりでいいんです。そのとおりです。だれだれ教授がいいとか、どこの研究所がいいということは、現地のいろいろな意見を聞いてこなければわからぬということは当然のことです。しかし基本的には、各大学の協力を求める、研究機関の協力を求める、そうして総合的な研究体制、治療体制を確立するということは、これは私ば常識だと思うんです。そこで、ここではっきり言ってもらいたいのは、厚生省が中心になって各大学の協力を求め、各研究機関の協力を求めて、総合的な治療体制というものを確立する。具体的にはいま調査官が帰ってきて、その意見を聞いてやるということになりましょうけれども、そういう基本的には総合的な治療体制というものを確立するということを、ここで明確にお約束願ったらいいわけですよ。
○斎藤国務大臣 私は、いまおっしゃるとおりのつもりでお答えをいたしておったのでございます。したがいまして、総合的な医療体制を確立をいたしたいということを、はっきり申し上げておきます。
○河野(正)委員 これは、ただ話だけで指導して折るかと善処して折るということでは、つとまらないんですね。相手が健康上の問題、生命の問題、人道上の問題ですから。そこで、法務省でもやはりこの提訴を取り上げて、そうして調査をしようというような見解でもございますが、やはり何といってもその中心は厚生省ですから、厚生省の最高の責任者である大臣がほんとうに、先ほど申し上げたように、大学の受験も断念しなければならぬ、結婚も断念しなければならぬというふうな事態が生まれておるわけですから、私はやはりそういう真剣な態度でひとつ取り組んでいただきたい、こういうふうに特にひとつこの際申し上げておきたいと思います。 そこで、具体的な点について、若干触れてまいりたいと思うわけですが、医療費は一応これは無料ということになっておるわけです。ところが交通費等についてはめんどうを見られておらぬことは、御承知だと思います。ところが、実際には九大が中心ですから——それはとの医療機関でもいいと思うんですけれども、九大が中心ですから、したがって、やはり九大にこの際徹底的に診察してもらって治療してもらおうというような希望というものが非常に多いと思う。ところが交通費というものが非常にかかっておるわけですね。私がある人から調査したところによりますと、筑豊の人ですから、一人で大体六百七十円の交通費がかかる、こういう申し立てもございます。そこで、治療費がただだからいいじゃないかということだけでは済まされぬことは明らかですね。こういう点についてどういうふうにお考えになっておるのか、この際ひとつお聞かせをいただきたいと思います。
○金光政府委員 医療費につきましては、ただいま御説明のとおりでございます。交通費としては、カネミの会社のほうも別途出してはいないわけでございますが、確症患者に二万円と疑い患者に一万円、これは医療費関係の費用として一応支出しておる、かようなことでございまして、交通費が今後特に高くつくというような問題は、やはり会社側と患者側の問題になろうかと思うのでございます。そういった問題で必要であれば、解決するという方向でいかなければならぬのじゃないかと考えております。
○河野(正)委員 大臣のお答えは、誠心誠意というおことばがしばしば出てくるわけですけれども、いまの局長のような、木で鼻をくくったような答弁では困るのです。私どもはそれはもちろん、食品公害については国がめんどうを見るべきだという議論のあることは知っております。ですが、いずれにしても交通費がばく大にかかることは、これはもう生計費にも非常に大きな影響を与えますし、また、そのためにこの治療が思うように受けられないという事態も起こってくると思うのです。そういうことがありますと、せっかく行きたいと思っても行くことができないという事情も出てくると思います。そういうことで、私はこの問題は非常に重要な問題だと思うのですが、それは企業との問題だというようなことでは困るので、企業の問題なら企業の問題として、やはり政府は強力な行政指導をするということになりませんと、治療費はただであっても、交通費がなければ治療は受けられないのですよ。ですからこの点については、もう少し誠意あるお答えをいただきたいと思います。
○金光政府委員 説明が舌足らずでございましたが、医療費の自己負担分につきましてカネミが負担しておるわけでございますが、こういった問題につきましても、行政当局としましても、そういった方向につきましては、何といいましても治療というのは一番大事でありますので、会社側にも誠意をもってこれに当たるようにという指導をしてまいっておるわけでございます。そういう意味におきまして、交通費の問題につきましても、会社側と患者の間の問題ではございますけれども、誠意をもってこれに当たるということにつきましては、行政当局としてもできるだけ要望もしてまいりたい、かように考えております。
○河野(正)委員 その会社と患者側との交渉によってということですけども、今日までカネミの社長は被害者に会わぬですよ。会っておらぬですね。そういうことでこの問題が進展しますか。それは結局、会社側と被害者側がすでに話し合っておる、そこで厚生省が、何とか前向きで患者の意向が尊重されるような形で解決しなさいというような指導があるにしても、現在患者と企業側が会っていないですよ。そこにそういうお答えでは困るのであって、もう少し真剣になってこれは対処しなければ困ると思うのですよ。
○斎藤国務大臣 私は、そういった交通費の問題、いろいろさしあたっての問題が患者側にもあるだろうと思います。先生のお耳にもそういうふうにたくさん訴えがあるわけでございますから。何といたしましても、現地でそういうことを世話してくれる機関がやはりなければ困ると思うので、私は知事のほうでもそういう点を心配していてくれると思いますが、一般的に苦情処理その他のことも、知事としての責任も持っていてくれているわけでありますから、患者と会社の間に入って、そうしてできるだけ患者側の言い分も聞いてやってくれるように、知事のほうにさらにお願いをいたしまして、現地で解決のつくようにいたしたい。本来は、先ほどからお話しのように民事賠償の問題であり、警察当局の原因究明がつけば、民事の問題として解決できると思うのでありますけれども、それに若干日がかかる。それまで放置できないという状況であれば、地方の行政当局にお願いをし、そしてさらに、一そう誠意をもって当たるように会社側にも話をさせ、患者側の方々の御意見も伺ってというようにやるのが一番いいのではなかろうか、さように考えますので、さらにそのように努力をいたしたいと思います。
○河野(正)委員 もう一つは、それは一般の家庭もやはりこの問題で生計上の圧迫を受けてまいります。経済的に、やはり思うように仕事ができぬとか、また単なる治療だけでなくて、たとえば蒸しぶろに行くとか、サウナぷろに行くとか、治療以外の経費もいろいろ要ると思うのです。そういうことですから、単に治療が無料であっても、その他いろいろ出費もかさむものですから、一般の世帯もそうですけれども、特に保護世帯の皆さんはそういう意味での圧迫を受けていると思うのです。これは当然一厚生大臣の所管ですから、そういう生活保護世帯については特別な配慮をなさってもらわぬと困ると思うのですが、それについてどういう方針があるのか、この際承りたい。
○斎藤国務大臣 私、その保護世帯に対してどういう考慮を払ったらいいのか、いまちょっと頭に浮かばないのですが、できるだけ、生活保護法の許す限り、その方向で検討いたしてまいります。
○河野(正)委員 もう時間がございませんから、はしょってまいりたいと思います。 そこで、生活保護の問題は、いまここで結論は出なかったわけですけれども、ひとつ前向きで検討してもらいたいと思う。 それから、先ほど局長のほうから疑症の問題が出たのでございますが、この疑症、確症という問題は非常に重大な要素を持っていると思うのです。これは単に治療のみならず、将来の補償の点にも関連してまいりますから、疑症か確症かということについては、非常に重要な要素を持っていると思うのです。そこで、ぜひひとつ伺っておきたいと思いますのは、疑症患者がほんとに疑症であるのか、あるいは確症であるのか、これはなかなか中間ですから、わかりにくいと思う。ところが、今日まで私どもがいろいろ聞いてみますと、一家の中で、主人公は確症になったけれども家族は疑症だ。それは一家の中で、重症とか軽症とかいう差はあっても、大体同じような症状が出てくれば、同じものを食べているわけですから、主人公が確症であれば家族は当然確症であると思うけれども、必ずしもそういうふうになってないという訴えを家族から承っております。ですから、やはりこの際そういう点については——灰色というのはおかしいのですね。中間というのはおかしいのです。たとえば中間妥協というような問題はいろいろございますけれども、これは病気ですから、中間妥協という問題はあり得ぬわけです。やはり確症患者かそうでないかということだと思うのです。中間というのはおかしいと思うので、この際、これは将来に対する問題もございますから、私はこの段階で整理すべきだと思うのです。要するに、疑症患者は疑症患者、そうでない者はそうでない者——いままでの体系のとり方はおかしいと思うのです。ですから今日は整理の段階にきていると思うのです。もう時間がかかりましたから、この点についてひとつ……。
○金光政府委員 確症、疑症の問題でございますが、御指摘のように、疑症というのは疑いということでございまして、この病気が初めての病気でもありますので、疑いということで観察してきておる、かようなことでございます。したがいまして、従来だんだんと疑症から確症に変わっていっておるわけでございますし、日数もだいぶたちましたので、この辺のところで、患者と患者でないと、はっきり区分をしていきたい、かように考えております。
○河野(正)委員 これは疑症なんという中間的な非科学的なものが存在するわけはないのですから、患者であるか患者でないか、二つに区別して、疑症なんというものは確症に繰り上げていくといういまの方針でぜひ臨んでいただきたいと思うのです。 そこで、時間がありませんから結論的に申し上げますと、このカネミの社長の新聞談話によりますと、操業再開は四月一日からになる見込みである、新聞記者に対してこういう談話が発表されておるわけですね。ところが、今日警察のほうも結論を出しておらないという状態の中でこういう新聞談話が発表されることは、世間からも非常に大きな疑惑を招くと私は思うのです。この際政府としての確固たる方針を明らかにしてもらわぬと——まだ警察も結論を出しておらぬのに、四月一日から操業開始の見込みである、こういうことを新聞記者に語っておるわけです。こういうことは非常に疑惑を招きますので、こういうことならば、四月に一日までに警察当局も結論を出してもらわなければならぬということになるわけですから、これに対してひとつ明確にお示しをいただきたい。
○金光政府委員 四月一日から再開いたしたいというカネミの社長の新聞記事でございますが、これは私どもとしては承知してないわけでございまして、ただカネミの会社に対しましては改善命令を出しておるわけでございます。 それで問題は、脱臭工程におきまして塩化ジフェニールが混入したという事実は、方法は別といたしましてはっきりしておるわけでございまして、塩化ジフェニールが原因になったということは間違いないわけでございますから、そういう意味で塩化ジフェニールを将来使わない方法の構造改善をしてもらうということと、それからそういうことによりまして、絶対に安全だということにならない限りは再開は認めない、このような方針でいま進んでおるわけであります。
○河野(正)委員 そこで問題になるのは、いまのところは脱臭装置のパイプにピンホールがあって、そこから塩化ジフェニールが出た、それが原因であろうといわれておる。もしそれがそういう方向で固まらなかった場合は一体どうなるのかという問題があると思うのです。警察当局も、そのピンホールから塩化ジフェニールが出て、それが原因だということに結論づけられれば、局長いまおっしゃるとおりです。ところがそれが明確にならなかったときには、いまのようにそこだけ直せば操業を再開してよろしいということになるのでは困ると思うのです。そういう意味で、十一月十六日、農林省、厚生省は、ダーク油からも塩化ジフェニールが出たということを発表しておられる。ですから脱臭装置の前にもそういう塩化ジフェニールが出たということを、十一月十六日に農林省、厚生省が共同で発表されておる。そういう問題があるのですから、もし警察当局のほうでそういう結論が出なかった場合には振り出しに戻るわけです。ですから、改善命令を出して、それで別な方法を講すれば操業を再開してよろしいというような議論は全くナンセンスです。一切の責任というものが明らかにならぬ限りは、改善命令を出して、別な方法でやるならばよろしいというような全く非科学的なことをおっしゃることは、私どもは納得できない。それはちょっと甘過ぎます。それは警察の結論が出てからですよ。もし警察のほうで脱臭装置で実際確証が得られなかった場合には、それはたいへんなことになるんです。その証拠には、脱臭装置以前の過程において塩化ジフェニールが出たということは、十一月十六日に農林省、厚生省が発表しておるじゃないですか。この点どうですか。
○金光政府委員 現在までの衛生当局の検査におきましては、脱臭工程以前の油を調べました範囲におきましては、これは塩化ジフェニールは当然入ってないという結果が出ておるわけでございます。そういうことでございますので、汚染は脱臭工程において行なわれたと考えております。 なお、ピンホールから出たか、あるいはほかの方法で脱臭工程で汚染されたかにつきましては、今後なお問題があろうかと思いますが、ダーク油の関係の問題もございますが、このダーク油の汚染の問題につきましても、脱臭工程以前のものによって汚染されたという考え方、それから脱臭工程から出ましたものとの関連の問題もあるわけでございまして、この点は先生御指摘の点もございますが、脱臭工程以前のものを調べた範囲におきましては、心配ないということでございます。 それで、ただいま警察当局の捜査等もあるわけでございますが、そういった全般の結論を得てからという御心配でございますが、こういった点につきましては、近々全般の対策会議を開きましてさらに検討いたすわけでございますので、そういうこととも相まって遺憾のないようにしてまいりたい、かように考えております。
○河野(正)委員 もう時間がございませんから、この点はまだ議論がたくさんありますので、留保いたします。 そこで、最後にひとつ大臣から明快なお答えをいただきたいと思いますのは、いずれにいたしましても、食品公害という問題が最近新聞にも非常に大きく取り上げられてまいりました。ですからこの問題に対しては、真剣に取り組んでもらわなければならぬということは当然のことだと思うのです。そこで、この食品公害というものは、ある意味においては現代の潜在病だ。潜在していく病気だ。それがたまたまこう出てくるということだと思うのです。そこで、だれがあすの日にこの食品公害で発病するかわからぬ。大臣だってわからぬ。何を食べさせられているかわからぬから。一日に食品添加物をいろいろな食品の中で八十種類くらい口に入れておるのですから。そういうことでございますから、いずれ今後食品公害の救済についても、いろいろな法制化という形もございましょうが、何らかの形で再検討すべき時期が来ておるのではないかと思うのです。食品公害の救済ですね。いまのところは救済はない。今度、公害紛争処理法案が出てきますが、食品公害は入りませんから。いずれにしても現代の潜在病でございますから、したがって、食品公害の救済については何らかの検討をする時期が来ておると思うわけですが、この点について、ひとつ最後に明快にお答えをいただきたいと思います。
○斎藤国務大臣 ただいま河野先生のお話も、一応ごもっともにも思うわけであります。食品公害というような点につきましてひとつ検討を進めてまいりたいと思いますが、いま直ちに、食品公害について特別の法制を設けなければならないというところまでは私言い切れませんので、ひとつ慎重に先生の御意見をもとにして検討いたします。
○森田委員長 山田耻目君。
○山田(耻)委員 ただいま河野委員のほうから、カネミ油脂ライスオイル事件についての厚生省並びに警察庁の今日までの審査、取り扱い、救済、各般にわたっての御質疑がございました。伺っておりますと、食品衛生を取り扱っていく主管省である厚生省の扱いは、国民全体から見ますとなかなかどうも手ぬるい。一体、国民の命と生活を守るという、大事な食品を扱う許認可の窓口のやり方としては手ぬるい、こういうふうな意見も非常に多いときでありますので、ただいまの河野委員に対する御答弁には私もまだまだあきたらないものがございますが、きょうはこのカネミの油脂問題については私は触れません。 四十二年の九月八日の本委員会で河野さんが取り上げた問題、同じく四十三年三月十五日に私が取り上げましたヤクルトの事件、この問題についていまだに結論が出ておりませんし、本委員会に対しても厚生省からの報告もございません。有毒食品が混入をされておる、添加されておる、こういうふうなことについて非常に大きな疑惑を持たれておる本事件に対して、いまのカネミ事件と同様、厚生省はきわめて手ぬるいという気がいたしておりますので、きょうは、事件を追いながら、具体的な確証を例示しながら、本事件についての究明をいたしてまいりたいと考えておりますので、厚生省側も十分意見を述べられて、解決への措置をお願いをしたいと思うのであります。 ちょうど警察庁もいまお見えになっておりますから、冒頭にお伺いしておいたほうがいいと思うのですが、去年の暮れの十二月二十四日に、警察庁長官のほうから、国民を守る運動の一環として、最近の薬事行政、食品行政、きわめて違反が多い、これを取り締まる厚生省は、改善命令を出すとか、あるいは廃棄処分をするとか、こうした処分のしかたしかいたしていない、こういう立場から警察庁で取り締まりを強化する、こういう取り締まり方針を明らかにいたしたのでありますが、こういう意見に対して警察庁の持っておる考え方を述べていただきたい。それに対して、厚生省はどういう相談を受けて、どういうふうに取り締まり強化に即応する厚生省の体制をつくったか、これをひとつ冒頭に明らかにしていただきたいと思います。
○海江田説明員 ただいまの御質問でございますが、国民の保健衛生に危害を及ぼす薬事衛生関係の事犯につきましては、国民の生命身体を守るという警察の債務から考えまして、私どもかなり重点的に努力をいたしておるところでございますが、そういうものについての年間の取り締まり結果というものについて、年末に新聞記者クラブに発表し、その内容が新聞に報道されたのでありますが、取り締まりの実情は報道のとおりでございます。 ところで、私どものほうで年間の検挙状況を検討しましたところ、主務行政官庁との連絡において十分でないところがあるということでございましたので、年末に通達をもちまして、主として三つの点を全国の警察に指示したわけでございますが、一つは、平生から、中央でありますと厚生省でありますが、県の衛生部、市の衛生部あるいは保健所等の衛生当局と密接に連絡して、衛生行政に密着した取り締まりを行なうようにやれということ。二つ目は、警察が捜査した事件については、捜査に支障がない限りよく実情を関係機関に通報して、行政上の参考に資するようにしろ。三つ目は、食品業者というものは厚生省関係の許可を受けておるわけでございますが、そういう業者に関する違反につきましては、主務行政庁の行政処分上必要な連絡をして、妥当な行政処分が行なわれるように協力しなさい。こういう三つの点を申し上げたわけであります。もとより中央におきましては、私ども一線における取り締まりの結果で、必要なことは厚生省に連絡をしておるわけでございますが、特別に不十分な点があるとは思いませんが、何分いろいろ業者その他が多いわけでございまして、私ども実感としては、末端に必ずしも厚生行政の目が届いていないのではないかと いう感じは持っております。そういう点を私ども警察としては、厚生省に協力して全きを期していくというような方向で、努力をしているところで ございます。
○金光政府委員 食品衛生の取り締まりの問題で ございますが、これにつきましては、地方も、また中央におきましても、必要に応じまして警察当局とも連絡をとって御協力をいただいておるわけでございます。 なお、昨年の年末、ことし初めの食品の一斉取り締まりにつきましては、必要なものにつきましては厳重な処置をとるようにという通知を、私どものほうからも通知いたしておるというような次第でございます。
○山田(耻)委員 警察庁の御答弁、厚生省の答弁、きわめて簡単でございますが、このクロレラヤクルト事件が、今日東京地方裁判所の特捜部の屋敷検察官によって調査が進んでおりますが、私は国会議員でありますし、検察段階で取り調べておる内容について詳細を知ることはできませんが、これは警察庁のほうで有毒食品を取り扱った事犯として立件をして送検をしたものか、それとも特捜部で単独に調査に入ったのか、この見解をひとつ述べていただきたい。立件したとするならば、どういう犯罪容疑で立件をしたのか。それから厚生省も、少なくとも四十年にこの事件が起こってから、初代の検察官は稲垣検事でありました。これは厚生省の担当各課長、局長は承知しておるはずです。これは一体どういう立件に基づいたものであるか。その後稲垣さんから屋敷検事にかわっておりますけれども、どういうふうな進捗状況を示しておるのか、明らかにしていただきたいと思います。
○海江田説明員 ただいまお尋ねの事件につきましては、私ちょっと資料を持ち合わせませんので、調べまして後刻返事をさしていただきたいと思います。
○金光政府委員 ただいま御説明の件につきましては、ヤクルトにおきまして、マンガンを使用しておるという件につきまして、問題があるんじゃないかということで、わがほうにもいろいろと連絡がありまして協議しておったということでございます。
○山田(耻)委員 何の答弁にもならぬじゃないですか、そんなことじゃ。 神林課長、あなたに聞いたほうが手っとり早いと思いますが、私の推測するところによりますと、あとから証拠書類をいくらでもお目にかけますけれども、検察庁は、ヤクルトにマンガンが混入をされていたと、かなり確証つかんでいるのではないかと私は思っております。食品行政を担当しておる厚生省でそういうことに気がつかなかったということは、万死に値しますよ。そのことは後ほどまた明らかにすることにいたしまして、いま検察庁の段階では、クロレラヤクルトの重要参考人が病人である。病気がなおり次第直ちに喚問をして決着をつけたい。この疑いを持たれておるクロレラヤクルトは、いま一日に千二百万本国民は飲んでおるわけであります。疑いを持たれておるまま飲んでおる。こういう立場から考えたら、食品行政を担当する厚生省は知らぬ顔、そうした事実は検察官の手によって調べられつつある、しかも疑いがきわめて濃い、こういう一つの状態の中で、事態の推移をじんぜんと見送っておる厚生省の態度というものは、私は許しがたいと思うのですよ。許しがたい。なぜそういう厚生省の態度になっておるのかということは、後ほど逐次明らかにしていきたいと思いますけれども、一体、そのからだが弱い重要参考人というのはだれですか。御存じだと思いますが。
○神林説明員 お答え申し上げます。 当該の者は、遠藤という研究課長でございます。これは私ども、昨日、先生の御指摘もありましたものですから名前を確かめましたが、これは現在では健康だということを私は聞いております。事件当時、検察庁に呼ばれましたときに、ちょうど病気になりまして欠席をした、現在は健康でおるというふうに伺っております。
○山田(耻)委員 事件というものが、すでに司直の手で審査をされている。その現物のヤクルトは一日に千二百万本、何ぼ控え目に見ても六百万人の人間が毎日飲んでいる。一体、厚生省、これを放置しておっていいのですか。いかがでございます。
○金光政府委員 ヤクルトの会社がマンガンを使用しておる問題でございますが、これは従来しばしば御意見があったところでございますが、ヤクルトの製造に関しまして、クロレラの培養をいたしまして、その抽出液を原液製造に使うわけでございますが、その際にクロレラの培養にマンガンを使っておるということでございます。したがいまして、マンガンがクロレラの中に成分として入っている、それを抽出しましてヤクルトの原液をつくるわけでございますが、そういうことでございますから、マンガンが原液に移行していくという問題があるわけでございます。これにつきましては、マンガンというのは食品添加物としては認められていないものでございます。が、成分として入っておるわけでございまして、これは食品衛生法上必ずしも違法とは言えない。しかしながら、マンガンというものは一般の食べ物の中にもかなり含まれてはおりますけれども、やはりこれはできるだけ少ないほうがいいという考え方は当然あるわけでございます。そういう意味におきまして、何かほかの方法を考えて、クロレラの培養にマンガンを使わないようにという指導は従来いたしてまいっておるわけでございますが、現在の段階におきまして、まだそういった方法が十分実行されていないという現状でございまして、この点につきましては、今後なおさらに強力に指導してまいりたい、このように考えております。
○山田(耻)委員 そういう答弁では国民はとても納得しませんよ。それで検察庁いかがですか。そういうふうにすでに立件をされ、いろいろと捜査されておる段階で、いまの厚生省の態度でありますが、あなた方が去年の暮れの十二月二十四日に出しました取り締まりを強化する、国民の生活を守るために、厚生省の改善命令だとか廃棄処分だとかこんなものでは手ぬるいのだ、断固として警察庁は取り締まりに乗り出すぞという声明をお出しになって、国民もほっとしておるのですが、そんなものはしゃべっただけでありますか。こういう問題は具体的にどう扱いなさるつもりですか。ひとつ見解を述べていただきたいと思います。
○海江田説明員 さっき申し上げましたように、私どもは、食品衛生法等の違反等があれば、これを捜査し検挙するということでございまして、それから得た資料というものは、私どもとしましては、できるだけ関係行政庁に送り、あるいはお知らせして、そうして関係行政庁の主務官庁としての判断でいろいろやっていただくというふうに考えておりまして、あとは担当の行政官庁がその判断で措置をしてもらうというふうに希望と申しますか、考えておる次第でございます。
○山田(耻)委員 国会で、しかも担当の委員会で、私がいま問題点だけしぼって——片一方では事実行為が発生をしておる疑いが濃いので、特捜部で調査をしておる。いまの厚生省の見解では、いわゆる六条違反になる疑いはあるけれども注意をしておる。事実は明らかになってきておるわけですよ。あなたのほうの取り締まりを強化なさるというのは、具体的に何をなさろうとするのか私は聞きたいのです。国会でございますから、町で立ち話をしているというわけにはいきません。一体検察庁の具体的に取り締まりの強化というものは、事実捜査にこれから入る気なのかどうなのか、それを私は具体的に聞いているのですよ。いかがでございますか。
○海江田説明員 警察庁といたしましては、平生の警察の諸活動を通じて端緒を得て、そういう衛生関係の罰則のついた違反の事実があれば、これを捜査し処置するということでございます。ただいまのお尋ねの件につきましては、現在調べておりますのでいま即答できませんが、すでに検察庁段階で調べがついているということであれば、これは私どもとしては、もうすでに捜査が行なわれておる段階でございまして、いま新たにこれを取り上げるということはできないことでございますが、それ以外の事案につきましては、事実があれば捜査をし処置する、こういうことでございます。
○山田(耻)委員 いまから具体的な事実について厚生省の見解をただしますので、あとになりまして、そういう事案についての強制捜査をなさるという意向もいまお話しになったようでございますから、事実について捜査をいただく。それから、地検特捜部の調査の関係は、警察段階からのぼっていったのか、特捜段階から直接手がけたものか、これはお調べいただいて御返事いただくということでございますから、後ほど、待っていたいと思います。 それでは厚生省にお伺いをいたします。 四十二年の九月と十月、四十三年の三月に河野さんなり私がこの問題を取り上げましたときに、河野さんのときには坊大臣でございました。私のときには園田厚生大臣でございましたが、当時の議事録を読んでみますと、両者とも、そういう事実があれば厳重に処分をします、こういう答弁が出ておるわけです。一体事実調査をなさいましてどういう処分をなさったのか、あるいはどういう処分をこれからなさろうとするのか、答弁をいただきたいと思います。
○金光政府委員 ただいま、そういう事実があればという御説明でございましたが、一応やはりマンガンというものが不法に使用されておる、こういう意味だと解釈してお答え申し上げますが、実はヤクルトのマンガンの使用につきましては、先ほど申し上げましたように、クロレラの培養に使っておるということでございます。それで、培養に使われておるということでありますと、いまの食品衛生法の違反というところまではいかないということでございます。そこで、昭和四十二年の暮れと昭和四十三年の暮れと二回にわたりまして、工場の製造過程につきまして調査をいたしたわけでございます。調査いたしました結果におきましては、クロレラの培養にマンガンを使用しておるということは事実でございますが、クロレラの抽出にあたりましては、クロレラを洗浄いたしまして、そうして抽出いたしておるということでございます。また、ヤクルトの原液の製造におきましてマンガンを不当に使用しておる、さようなこともなかった、発見しなかったということでございます。したがいまして、こういう点につきましては、処分としてま何も行ってないということでございます。
○山田(耻)委員 培養池に培養のために使うことは違反ではないので、マンガンを使っている事実は判明をしたが、違反と思えないので取り締まっていない、処罰をしていない、こういうおっしゃり方ですね。ところがここに、これはテープです。これはヤクルトの松園という専務が九州のヤクルト関係者の会合でしゃべった会議の議事録であります。本人の声です。この中には、マンガンを使用している——そういう内輪の会議ですから何もかも話したのでしょう。ところが、その会議に出ておったある地方の販売所の店主が、そういうことをしたら食品衛生法の違反じゃないかと言ったら、内輪だからいいじゃないか、言うたって、とこういうことなどがずっと会議のまま録音にございます。厚生省、これ承知しておりますか。
○金光政府委員 直接は何も聞いておりません。
○山田(耻)委員 私がこのテープを入手しましたのは、昨年の六月二十一日でございました。もしもこのテープが盗まれたり紛失したり返ってこなかったらいけないかと思いまして、二つつくっておきました。その一つは園田厚生大臣に出してありますよ。証拠としては私は園田さんに渡した。このほか、これは当時ヤクルトで直接マンガンを抽出液に混入しておった張本人からの自供書であります。河村英二という当時の責任担当者であります。どういう方法で混入しておったかと具体的に書き上げております。これをヤクルトの中では力価調整液と名づけておりました。中身は金属マンガンであります。この自供書も私は園田厚生大臣に出しました。この下でやっておりました中村洋信というのも担当者であります。これも私に速達で内容を明らかにしてまいっております。これも園田さんに出しました。これは証拠になりませんか。どうでございます金光さん、証拠になりませんか。
○金光政府委員 私はその内容につきましてまだ承知いたしておりませんので、そういう意味からいいましても、いま何ともお答えできないということでございます。
○山田(耻)委員 大臣は、大臣交代のときに引き継ぎを受けられますね。大臣の交代のときは引き継ぎというものがあるでしょう。その引き継ぎのときにこの問題を引き継がれましたか、いかがでございます。
○斎藤国務大臣 御承知のように、事務引き継ぎというのは書類でいたしますが、同時に書類にないことも引き継ぎをいたします。書類の引き継ぎ事項の中にはなかったように思っておりまするし、口頭引き継ぎにつきましては、私はいま、あったかなかったか、ちょっと記憶にさだかでございません。 〔委員長退席、谷垣委員長代理着席〕
○山田(耻)委員 大臣もまだ就任してそう長くございません。しかし厚生大臣でありますから、こうした最近問題になっておる食品衛生行政については、主管の大臣ですから関心が深いと思うのです。いま審議を続けておりますけれども、衛生局長が申しました答弁は、クロレラヤクルトをつくるのに、クロレラ培養油にマンガンを使っておるということは事実でした、しかしそれは食品衛生法の違反にはならない、だから処罰をいたしませんでしたと。ところが、東京地方検察庁持捜部では、これは食品衛生法の違反の疑いが濃いとして、いま事件を立てて捜査中であります。厚生省のほうは違反じゃないという立場であります。いま私がここで申しましたこのテープにしても、抽出液に直接混入しておるんであります。明らかに六条違反であります。本人たちが、私たちはどこの法廷にでも立ちます、国会証人でも呼んでください、私たちはうそ偽りは絶対申しておりませんという立場に立って、長々と当時の状況を私に報告してきております。これも抽出液に入れているんですよ。その抽出液に入れているのが力価調整液という名前で、色はコーヒー色のものが絶えず用意されておって、これを入れたのは私ほかもう一名の人であるということまで書いておる。それを私は証拠として出して、食品衛生法の違反じゃないか。マンガンというものは、かつて水俣病がマンガンによる障害ではないかといって騒がれたほど、体内に堆積されていきますと、おそろしい病気を起こすわけであります。だから私は重要視をして、幾たびか厚生省に出して審議を深めていった。いまの環境衛生局長が言うふうな答弁しか聞けない。だから、私は証拠を集めてきたんですよ。この証拠を集めて、私は園田厚生大臣に出した。国会で議論するばかりが能じゃあるまい、毎日千二百万本今日飲まれておるヤクルトだから、一刻も早く手を打ってほしいという気持ちもあって、私は園田さんに出した。園田さんは、これだけ証拠がそろったら、わかった、直ちに営業停止処分をしようと、六月十二日、九月、十月と三回、私は園田さんに会いまして、約束しました。約束しましたけれども、いまだに何もできないんです。何もできない。そうして国民は依然としてヤクルトを飲み続けて今日おるんです。これだけの証拠はそろいましたが、大臣いかがでございますか。引き継ぎを受けて、よく記憶がなかったかもしれないとおっしゃるけれども、ひとついかがですか、重大な問題ですから、記憶がよみがえらなかったらそれでけっこうですから、今日の問題としてどう扱う気持ちなのか、答弁をいただきたいと思います。
○斎藤国務大臣 先ほど環境衛生局長が御答弁申し上げたと思いますが、何回か実地の検査をいたしているようであります。そのつど、いまおっしゃいましたようなマンガンを直接入れているという痕跡はなかったということで、処分はできない、こういうように報告を受けております。ただいまのテープなり、またその立証に出すと言われる御証言の内容は、いつのころの事実でありますか私は存じませんが、現在でもやっているということが立証されれば、これはやはり食品衛生法違反になるだろうと私は思います。
○山田(耻)委員 御指摘のように、クロレラヤクルトのこの事件が国会で取り上げられましたのは、最初に申しましたように、四十二年の九月八日であります。河野委員が取り上げて、そうして政府から答弁も何もございませんから、翌年の三月十五日に私が本委員会で取り上げたわけであります。その当時の答弁と、いまの大臣なりあるいは環境街生局長の答弁と、少しも変化がないのです。ところがいまの大臣の答弁で、私は厚生省どうかしておるのじゃないかと思うのですよ、ほんとうに。あなた方は食品行政を取り締まる資格はないと思うのですよ。なぜかといえば、私が四十三年三月十五日に取り上げたときに、あなた方は、いや山田先生、ちょっと待ってくれ、じゃ抜き打ち的に収去をやってやるから、検査をしましょう。私は、厚生省の行政上の手腕というものを当時尊重しておりましたから、じゃ頼みますよと、その実績に基づいて申し上げたのですよ。 昭和四十二年九月十六日厚生省収去検査、この中に、静岡県の抽出液四・八PPMマンガン——大体マンガンというのは一PPMから5PPMぐらいが天然のものでしょう。お茶は多少マンガン含有率が高いといわれておりますけれども、六PPM程度であります。したがいまして、静岡の厚生省収去による調査は四・八PPMですから、大体天然のものでしょう。ところが、同じ調査の中の佐賀県の調査は、五八PPMであります。四国の香川県の抽出液の調査は〇・〇五七PPMであります。これは厚生省のものでございますからね。この抽出液を製造する工場は一カ所であります。これはクロレラヤクルトの同系資本で一カ所で製造しておるのです。それを全国に売り渡していくわけであります。したがいまして、同じ工場でできる抽出液で、香川県は〇・〇〇五七PPM、佐賀県のものは五八PPM、誤差五千倍であります。 〔谷垣委員長代理退席、竹内委員長代理着席〕 同じところからつくられる抽出液に、マンガン含有率が五千倍も開きがあるというのはどういうわけですか。なぜ厚生省ふしぎに思わぬのですか。さっき申しました力価調整液というのはこの抽出液に入れておったのです。ところが、いまの環境衛生局長の言い方は、培養池にはマンガンを入れるけれども、それから洗われて抽出液に入ってくる過程で天然のものになっていくのだという答弁ですから、違反でないとおっしゃったのです。なぜ五千倍の誤差が出たのですか。これは私の調査ではありませんよ。厚生省の調査です。同じく四十二年十一月二十四日の厚生省の調査、この調査を見ますと、広島が二・七PPM、同じく佐賀が三五PPMであります。やっぱりたいへん高率なものであります。 ここでものの見方は二つに分かれてまいります。直接抽出液にまだ入れているのか、国会で議論になってからもまだ入れているのかという疑いが一つ。いま一つは、環境衛生局長が答弁しましたことを百歩譲って私は承認をして、培養基——タンク培養に最近は変わりましたから、タンク培養にマンガンを入れる、そしてそれを洗って出すと局長は言ったのです。洗わずに出しているのです。洗わずに出しているから五千倍の誤差が出る。これは厚生省が私によこした一つの答弁書であります。人をばかにしていると思うのですけれども、「クロレラの培養は、農水産物の採取の一種とみられるので、クロレラの培養に際しその培養基に、マンガン化合物を添加することは、食品衛生法に違反しない。」いまの答弁どおりです。「しかしながら、クロレラ又はこれを使用した食品にマンガン等が移行し又は残留し人の健康を害う虞がある場合には、食品衛生法第四条第二号違反となる。」と書いてよこしておるのです。いまの五千倍の誤差はどうですか。五十八PPMも抽出液に入っておるのですよ。この抽出液を原液に入れ、薄め、みんなが飲んでいるわけです。明らかにマンガンが移行し残留し、そうして食品に直接混入をされ、健康をそこなうおそれがある。なぜ四条二号の違反で扱われないのですか。かりに直接抽出液に入れたとしたら大問題であります。直接入れないという厚生省の答弁、その答弁を受けたとしても、あなた方の調査で、五千倍の誤差が出ている抽出液が出ておるじゃないですか。明らかに移行し残留してきておるじゃないですか。これは私が本国会で取り上げて以後のことですよ。なぜそのときに四条二号の違反で処罰をされないのですか。いまだに放置をされておる。この状態の説明をしてください。
○金光政府委員 ただいまの御説明の中で五千倍の差があるという問題でございますが、これは御指摘のように、昭和四十二年に調べた際には、一部の資料でさようなものがあるわけでございます。たとえば京都とかなども非常に低い〇・〇〇六PPMというようなことでございまして、最高二十七PPMあるいは四十四PPMというのがございますので、先生御指摘のとおりでございますが、一番低いのが京都だけでございまして、五千倍とかいう、この点につきましては、先生の御指摘のように、一つの疑念、問題はあるわけでございますが、ただ検査その他の問題に関しましては、やはりどうしても誤差も生じてくるという問題もございまして、結論的に明快に判断するということはなかなかむずかしい問題でございます。そういうことで、この点につきましては、かねがね御指摘もございましたので、昨年の暮れに再び調査をいたしたのでございます。その結果におきましては、最高が四四PPM、それから最低が一・〇PPMというようなことでございまして、この程度の差というものは、やはりクロレラという一つの——自然界にもこのマンガンは含まれておるという関係もございまして、やはりクロレラそのものによりましても若干のそういった変化はある、誤差は生ずるであろうというようなことでございまして、科学的な考え方からいたしますと、この程度の差は、一般的にはどうしてもやむを得ない誤差であろう、かように考えておるわけでございます。さようなことをでございまして、昨年末に再検査いたしました際には、これは大体誤差範囲として考えられる範囲である、かように考えております。そういうことでございまして、昭和四十二年に調べました一つの例につきましては、これは明快なる判断はできがたいということでございます。なお最終製品につきましては安全な状態でございまして、一応水道等につきましては〇・三PPMというのを基準に許容限度にいたしておりますが、その範囲内には十分ある製品でございますので、製品につきましては、人体には被害はないということでございます。 以上のようなことでございます。
○山田(耻)委員 あなたのお答えに矛盾をお感じになりませんか。 〔竹内委員長代理退席、委員長着席〕 水道に入っているのは、天然のやつが〇・三PPMです。いいですか。それを私は好意的に、緑茶なんかの中には五PPMくらいはありますよ。しかし大体天然の限界というものは、一PPMから五PPMぐらいですよ。それを今の答弁では、昨年の暮れに調査をしましたところ四四PPMでありました——四四PPM、それをなぜおかしゅう思われないのかと言っているのです。許容量の一PPMなら四十四倍、最高の五PPMなら八・八倍、これだけのマンガンが抽出液に含有されているのをおかしゅう思わないかと私は聞いている。ちっともおかしゅう思わぬというのですよ。こういう人たちが食品衛生の担当官になっておるから、私は国民は困るというのです。なぜおかしゅう思わないのですか。大臣どうですか、あなたはおかしゅう思いませんか。
○斎藤国務大臣 私がここで聞いておりました範囲におきましては、最終製品にはそれだけの含有量はない、水道の許容量以下であるということで、私は、抽出液と最終製品との間に、どういう工程をもってどういうかっこうになるのか、まだよく聞いておりませんが、われわれの口に入る最終製品が危険でないということであればいいのじゃないだろうか。しろうと判断みたいなものでございますけれども、これから先生の御意見も伺い、当局の言うことも聞いてよく検討してみたいと思っておるところでございます。
○山田(耻)委員 ヤクルトを千二百万本売って国民が飲んでおる。その飲むときには、天然のものとあまり違いはせぬじゃないか、水道の〇・三PPMより下じゃないか。こういうおっしゃり方ですね。ところが大臣、添加物の中でマンガンというものはどういうおそろしいものであって、どういうものに添加をしてはいけない、製造工程においても使ってはならないとマンガンというのはできておるんですよ。厚生省の諸法規の「添加物の中には書いてある。大臣が、抽出液に百歩譲って入れるのはしかたがないが、最終処理で飲むときには入っておらぬ、天然のものと同じじゃないか、こういうことを言われるようになったら、それは食品衛生たいへんですよ。マンガンというものは、食品を扱う陳列の中に置いてもならないと書いてあるのですよ。抽出液の中には、正常の許容量ならば四十四倍。昨年の暮れの調査ですよ。許容量を高く見積もっても八・八倍のマンガンが混入されておる。それは直接飲むのじゃないからいいじゃないか、こういうものの言い方というのは、一体あなた方は国民の代表ですか。法律を守って、国民の生命、健康を守る代表なのですか。クロレラヤクルトの代表なんですか。私は全く頭がおかしゅうなりよりますよ。大臣どうですか。
○斎藤国務大臣 私はその抽出液というものもよく存じませんが、先ほどから政府委員の答弁を聞いておりますと、抽出液そのものにマンガンを入れているのではない。ヤクルト抽出液の中に入っているクロレラ自身に含んでいる。そのクロレラは、培養過程においてマンガンを使っていることは認めるが、それはクロレラの培養過程において使っているので、したがってそのクロレラを抽出液にとる場合に若干のマンガンが入ってくるのもやむを得ないだろう、こういう答弁だったと思います。そこで私は、クロレラを培養するのにマンガンを使っていいということは、それはそういう法律になっているというような説明をいたしておりますが、そこに若干危検な点がありはしないのか。もし要すれば、そういう法律はあるいは改正をする必要がありはしないかという感じをもってていま答弁を聞いているわけでございます。
○山田(耻)委員 担当の局長がああいう答弁をするから、事情にまだお詳しくない大臣としては、一緒に間違った答弁をしてしまうという結果を起こすんですね。これは私は、大臣にしても担当局長にしても、課長にしても、いかに食品衛生に関して無知であるか、いかに厚生省として処理する事案について怠慢であるかということを、国民の前に暴露していることになるでしょうが。抽出液には四四PPM入っていてよろしい、飲むときなければいい、こんなことは大胆、慎んでください。 金光さんにもう一度伺いますけれども、私の手元に来ておる、あなた方から出た書類を見ますと、いまの大臣のお話にもまた違ったものが出るのですよ。大臣なりあなたの答弁というものは、クロレラ培養基にマンガンを使うことは違反でない、こうなっているんですね。それから洗わずに出して抽出液にとるからいまの五千倍の誤差が出てきておる。洗わずにとるからそこにどんどんマンガンが流れ込んだんです。中には入らぬところもある。これが今日まで国会の争点でした。ところが厚生省から私の手元に来た書類を見ますと、三月二十二日、乳肉衛生課長は日本クロレラ株式会社平野社長、ヤクルト本社桑原常務を招致をし、マンガン化合物を使用しない培養基を使用するよう申し入れた、ヤクルトの製造過程においてマンガン化合物を使用することは食品衛生法第六条違反であることを再度申し入れた、という書類が来ている。そうなると、どうですか、いまのあなたの御答弁と局長の答弁は、もうまるきり東と北どころの違いじゃないでしょう。なぜこういうでたらめなことをしておるんです。こういう立場をとるのなら、昨年の三月に申し入れておきながら、昨年の暮れに四四PPMも出ていながら、なぜ六条違反として処罰をしないのですか。なぜ処罰できないのですか。大臣、どうです。これはおたくの書類ですよ、私にくれた。こういう書類をくれておきながら、幾たびか違反が積み重なっていても知らぬ顔している。だから厚生省とクロレラは、私は癒着していると言うのですよ。世間ではたいへんな政治資金がばらまかれておるのですよ。どういうことでしょう、これは。答弁してください。
○金光政府委員 クロレラにマンガンを使用する問題でございますが、培養に使いました場合は現行の食品衛生法違反ではないということでございます。しかし、先ほど申し上げましたように、マンガンは一般の食物等にもいろいろ含まれておるわけでございますが、添加物としては使用が禁じられている問題でございますので、できるだけマンガンを使わないようにするということにつきましては、先ほど御説明がありましたように、指導いたしておるわけでございます。指導いたしておりますが、まだ十分その結果は出てないということでございますが、これは今後強力に指導する等の処置で何とか解決をしたいと考えております。 それから、違反という問題につきましては、やはり洗浄せずに入れたということになりますと、当然その中に含まれておるものを入れたということになりますので、これは六条違反という問題は非常に出てくると思います。 ただ、五千倍の問題につきましては、先ほど申し上げましたように、過去の問題でございますし、もう一度それを確かめるということもできないというような実情でございまして、この点につきましては明快な御説明ができないわけでございます。
○山田(耻)委員 あなたは二つのことを言っている。これも大事なんですよ。後ほど、警察庁も呼んでおりますから、いわゆる警察庁の判断もお伺いいたしますけれども、いまあなたは二つの問題を言っているのですよ。 一つは、いわゆる培養基に入れる場合は違反ではないとさっきから繰り返しておる。ところが園田厚生大臣は、製造方法、製造過程においても有毒金属マンガンを使うことはいけないのだ、やめさせましょう、こういう答弁を国会で私こしたのですよ。それに基づいて神林乳肉衛生課長の名前でヤクルトに出した書面を私は持っておるわけです。その書面は、ヤクルトの製造過程でマンガンを使用することは再度警告をしたけれども、もう一度言うぞ、食品衛生法第六条違反であるんだと申し入れておるのです。こういう書面ですよ。 いま一つは、五千倍の誤差が出た。昨年の暮れは四四PPMというものが出てきた。一PPMと四四PPMと二つある。場所を教えてくれませんでしたが、その誤差である。しかしこれは過去のものだ、始末のしようがないじゃないか、こういう言い方ですね。私はそれは許せぬですよ。本事件を取り上げたのは四十二年九月八日。何回か収去させましたよ。そうして違反事項が一ぱい出てきた。処分をしなさいと言ったらしない。いまになって追及したら、それは違反ですが過去のものです一まさに過去完了を告げようとしておる。ナンセンスじゃないですか。刑事事犯を構成してもそういうふうなものの見方というものはいたしませんよ。この問題は国会で現に審議中じゃありませんか。現に審査中の事案で、私たちがやかましく言うからあなた方は収去する、調べる、違反が出る、日がたてばそれは過去のものである、こういうものの言い方というのは、局長一体何ですか。いまの前者の問題、後者の問題の食い違いをもう一度よく説明してください。
○金光政府委員 最初の乳肉衛生課長から再度警告したという問題につきましては、これは製造工程におきましてマンガンを使用した場合には違反であるということを言っておるわけでございまして、クロレラの培養に使うマンガンということに ついては触れてないわけでございます。ただ、培養に使う以外に、洗浄しないとか、あるいは原液をつくるときにマンガンを使うというような問題 につきましても、いろいろと風評がございますので、そういった点を再度警告した、かようなことでございます。次の、過去の問題ということで非常におしかりを受けたわけでございますが、この点につきましてては、実は私が申し上げましたのは、先生が先ほど申されました五千倍という問題に関連して申し上げたわけでございまして、五千倍も違う、値がいろいろ違うということになりますと、やはり洗浄が不十分であったという問題が出てくるわけでございますが、ただ、昭和四十二年に調べましたときの成績におきまして、非常に少ない〇・〇〇六PPMというよう値が出ておるわけでありますが、これは全般的に見ますと特別に低い値でございまして、そういった点、これはどう解釈していいかという問題があるわけでございます。そういうことで、昨年の暮れに調べました点におきましては、かような低いものはなくて、大体一から四四くらいの間に入っておるということで、五千倍というような大きな開きはない、かようなことでございまして、この四十三年の暮れの成績におきましては、特に洗浄が不十分であったとか、あるいは特別に加えたというような形跡がうかがわれるほどの誤差は、これからは考えられない、かような意味で、実は学問的な意味で申し上げたようなことでございまして、この点御了解いただきたいと存じます。
○山田(耻)委員 あなたのおっしゃっていることが私はよくわからぬのですけれども。昨年暮れに調べた、そうして四十二年の十二月十五日に調べた、これは過去で、五十倍のほうは葬り去ろうとしている。これは私が言って、厚生省に頼んでやらした収去ですよ。過去じゃないですよ。きょうよりかきのうは過去ですよ。しかし、本事件を取り扱ってきたのは過去じゃない。国会審議を始めてから、あなた方に収去を命じて、検査を命じて出た結果がそれでしょう。五千倍の誤差、何が過去ですか。そういう考え方で食品行政をやっているからいかぬというのです。何が過去ですか。たいへんな違反でしょう。四十三年の暮れにやって四四PPM入っておった。四四PPMというのはどれくらい多いものかということがわかるでしょう。五千倍よりかちょっと違うから、ほうかぶりをしようとしている。四四PPMというものたいへんな量ですよ。なぜこれもあなた方は違反として取り上げようとしないのですか。どういう理由で四四PPM入っておったかわかりますか。片一方の抽出液には一PPM、片一方の抽出液には四四PPM、これだけ有毒マンガンが入っていることをおかしいとは思いませんか。どうですか。去年の暮れの調査について聞きますが、いかがですか。
○金光政府委員 四四PPM出ておるというのは、これは抽出液でございますが、これにつきましても、少ないということではないわけでございます。しかしながら、最終製品につきましては、先ほど申し上げましたように、水道では許容限度〇・三PPMでございますが、この場合〇・〇〇三PPMというような状態でございまして、そういう意味では、安全という意味におきましては、最終製品は、危険であるということで処分を命ずるというものではない、かようなことでございます。しかしながら、いままでに申し上げましたように、一般の食物にはいろいろと含まれております。含まれておりますが、やはり添加物としてはマンガンは認められていないということでございますので、クロレラの培養を通じて入っていくということも決して望ましくないわけでございます。そういう意味におきましては、今後さらに強力に善処してまいりたい、かように考えております。
○山田(耻)委員 どうも私は全くわからぬのですよ。抽出液に四四PPM入っている。どういう方法で入ってきたにしろ、抽出液というものは直接製造工程の核ですからね。あなた方に百歩譲って、培養池にマンガンを入れてクロレラを培養する肥料に使った。そのことは食品衛生法の違反でないと、百歩譲って認めましょう。抽出液という原液をつくり、みんなが飲むという過程は製造工程ですよ。この抽出液に四四PPM入っておるのが何で違反でないのですか。
○金光政府委員 食物の中には、先ほど申し上げましたように、お茶等におきましては一〇〇PPM以上も含まれておるというようなことでございます。そういうふうなことがございまして、一般的にこの四四PPMが抽出液に含まれておるという範囲におきましては、これは非常に有害なものであるということで廃棄を命ずる等の、その範囲のマンガンの含有率とは言えないわけでございます。しかしこれは望ましいということではないのでございます。
○山田(耻)委員 ほんとうに私はこういう問答をしているのはいやなんですよ。抽出液になぜ一PPMと四四PPMの誤差があるのか。これは、製造過程でマンガンを洗わずに流し込んだか、抽出液自体に力価調整液をぶち込んだか、どっちかの方法でしょうと私は言っているのですよ。そうなると六条の違反だとあなた方も言っているじゃないですか。それを一つもふしぎに思わないで、最終に飲むときには一般の天然のマンガンと同じくらいだからいいでしょう、こんなことはヤクルトが言うのですよ。厚生省が言うことばじゃないですよ。おかしいですよ。法というものは何人にも平等でなくちゃいかぬです。昨年の一月十八日に森永ミルクがいわゆる営業停止を受けましたね。この営業停止を受けた理由は何ですか。表示しているよりかビタミンCがたくさん入っておったというだけでしょう。ビタミンCは有毒でも何でもないですよ。その森永ミルクに、基準量より多くビタミンCが入っておったというので、営業停止を食わしておる。これも食品衛生法を適用しておるのですよ。いま私が言った、抽出液に昭和四十二年十二月十五日の調査では五千倍もたくさん入っておる。おそらく力価調整液を直接混入したんでしょう。去年の暮れの調査では、同じ製造工場から出る抽出液で、片一方の抽出液は一PPM、片一方は四四PPMと出ている。一つの井戸水からそれほどの誤差が出る。これを見ただけで、森永のミルクに営業停止をかけるよりか、これはあぶない、まさに有毒食品だということで営業停止をかけて、その出所を明確にし調査をするのが厚生省の責任じゃないですか。大臣、どうですか。なぜこのような差別扱いをしたのですか。大臣の答弁を求めます。
○斎藤国務大臣 私は、当時なぜ差別したか、当時おりませんのでわかりませんが、よく調べてみなければわからぬと思うのであります。ただ、先ほどから伺っておりまして、クロレラの培養に使うことは差しつかえない、そうして抽出液の中に、クロレラの持っているマンガンをある程度ぶち込むのもやむを得ない、こういう法体系になっている。そこで、抽出液そのものにマンガンを入れたら違反になる、その形跡はないということであれば、いまの法律では制裁のしようがないのじゃないか。 そこで、私は考えますのに、クロレラ培養にマンガンを使うということは、これを認めているというのであれば、そのクロレラを使う抽出液に幾ら以上のマンガンが出てくればそれもいけないのだというものが、もう一つ入らなければいけないのじゃないかという感じがいましているのであります。そこに法の欠陥があるのじゃないかという感じをもっていま伺っておりますので、後刻十分に検討をいたしまして、取り扱いというか、あるいは法の改めるべき点があれば改めなければならない。四四あるいは五〇以上入ってくれば、これはもうマンガンを入れたのと同じことだから、そういう抽出液を使わせないというようにしなければならぬのじゃないか。そこで、その抽出液にどれだけのマンガン量を含んでおったらいけないという検討もしなければならぬのじゃないか、こう思うわけであります。
○山田(耻)委員 抽出液の段階に一つの関を設けるということも方法でしょう。それから培養基にマンガンを使ってはならぬ、有毒だから。最近は農業の有毒性のやつは使わせないようにしましたし、そういうことをしなくちゃならぬとも思うのですよ。ただ、厚生省の答弁が前後するのは、いまの話というのは、去年の三月二十二日に、さっき私が読み上げた乳肉衛生課長の名前でヤクルトの本社、それぞれの重役に対して、培養基にもマンガンを使ってはいけませんよと、こういう通知を出しておるのですよ。私、もう一ぺん読みましょうか。いいですか。「マンガン化合物を使用しない培養基」、マンガン化合物を使用してはならぬ。そういう「培養基を使用するよう申し入れるとともに」、マンガンを使ってはならぬ、そういう培養基を使いなさいと、こういうことを申し入れるとともに一これは園田厚生大臣が国会で答弁をしたことを受けて乳肉課長が申し入れたのだと私は思うんですね。わかりますか。入れないものを使用するように申し入れるとともに、「ヤクルトの製造過程においてマンガン化合物を使用することは食品衛生法第六条違反である」という書面を出しておる。ですから、いまの大臣の御答弁のように、抽出液に四〇PPMまでならいいとか、五OPPM以上はいかぬとか、そういう一つの技術論をここで私はするのじゃなくて、日本で学説的にいわれておる天然のPPMは、一PPMないし五PPMまでですよ。だからそれをこえておる。いまおっしゃった、四四PPM入っておった、四十二年の十二月の調査では五八PPM入っておった、その誤差が五千倍なり四千倍である、こういう誤差があるというのは、作為的であるか、不作為的であるか。培養基に入れたマンガンが作用しているということは間違いないでしょう。その培養基のマンガンを洗わずに流してきたからこうなった。私はそういう立場をとっておるわけです。昭和四十一年以前は、さっき私が申し上げた力価調整液を直接入れておった。これはもう大ごとなんですよ。殺人行為ですよ。それを摘発をされてやめて、今度は培養基に入れた。洗わずに出した。そうして五千倍の誤差が出た。去年の暮れには四四PPMというたいへんな誤差が出てきた。そこを厚生省はちゃんと精査をしてやらなければ、森永ミルクにビタミンCがちょっと予定よりよけい入っておったといって営業停止をかけておいて、こういうものは知らぬ顔をしているから、いわれておるのでしょう、厚生省が倒れぬ限りはヤクルトは倒れはせぬと豪語しているのですよ、あなた。そういうことを国民に思わせるようにして、しかも日々飲んでいる、千二百万本といううたいへんな国民が飲んいる飲料、それが放置をされておるということは厚生省の怠慢です。厚生省は、どこか癒着か抜けたところがあるのじゃないかという気がしてなりませんよ。しかし、これはいまあなたがおっしゃっている、いわゆる基準量の設定、もう一ぺん検査をしたいというお話、こういう段階からあらためてまた審議を続けていかなければなりません。何とかしなくちゃならぬでしょう、日々使っているのですから。 それから、時間がございませんからもう一つお伺いしておきたいと思うのでありますが、デヒドロ酢酸を原液に入れているということを私は指摘をいたしました。規定量の三倍ないし四倍入れている。これも添加物違反なんです。私が十一月二十四日に摘発して話をいたしましたところ、厚生省は調査をいたします。なかなか調査をしてくれない。私が別に依頼をしてやってもらったのじゃありませんけれども、その年の十二月二十七日、東京都はこの問題を抜き打ち検査をして収去いたしました。その結果、違反として三日間の営業停止をかけました。私は厚生省にすぐ電話をしました。なぜ東京都はやれるのに厚生省はできなかったのか。一都道府県というのは、その都道府県にまつわる範囲の食品衛生法違反はやれますけれども、全国的にまたがっている千二百万本という販売網に対しては、厚生省がやらないとできないのですよ。それを東京都は三日間の営業停止を食わしたが、結果として執行猶予をつけた。そのときに私も再度調査をしてみました。そうしたら、これは憶測ですけれども、厚生省の圧力があるのじゃないか。いま一つは、全国的に統一をしてやるべきものじゃないか。違反の事実は明確になったのだから、厚生省が取り上げてやるべきものであるにかかわらず、結局厚生省は何もやらなかった、こういう状態というものが一昨年の暮れに起こってまいりました。 これに対して、乳肉課長さんなり金光さんが私のところに見えて、告示を変えようじゃないか。十万分の四が許容量です。それを十万分の十五くらいに告示を変えようじゃないか。私も次のような立場から賛成をいたしました。ちょうど四十二年八月十二日に、全国乳酸菌協会の阿曽村千春会長が坊厚生省大臣に対して、私たちにも原液に対して十万分の十二ないし十五デヒドロ酢酸を入れることを許してくれ、こういう申請書が厚生省に出ました。握りつぶしておるわけなんです。そうしてクロレラヤクルトだけはやっておるわけであります。伝えられるところによりますと、厚生省に入れていいかと聞いてみた。厚生省がいいと言ったら法律違反になるから、いいと言われはせぬ。そうして暗黙のうちにやられていたと言われておるのです。私が指摘をしました。調査せねばわからぬと言う。調査しそうにもないから東京都が調査をやりました。違反が出たのです。 そういうような一連のいきさつがございましたから、私は、クロレラヤクルトだけに便益を与えちゃいけません、そういうことをしたら完全に汚職ですよ。だから、許容されるなら、乳酸菌協会の阿曽村さんから申請が出ているのだから、全部に許してやりなさい、そういう立場で、去年の九月でございましたかね、告示改正がなされたのです。そのときに私のところにもお見えになりましたから、阿曽村さんたちが、国民が疑惑を持ってはいかぬから、こういう事情で告示改正をやりました、皆さんたちにもたいへん御迷惑をかけて済まなかったと一札書いて出しなさいよ、そうして疑惑を払ってあげてください。そうしないと、こういう法律の定める違反事項というものを特定業者だけに何の処罰もせずにやらしてきた。東京都が違反を収去してやってみたけれども、処罰はなかった。こういうふうな状態というものは、少なくとも私が手がけている以上許されない、断固として私は究明をしてまいりますよという立場で措置をさせたのです。 こうした問題に対して、私は最後につけ加えました。法律は生きていたのですから、違反は違反として処罰をしてくださいよ、クロレラヤクルトを処罰してくださいよと私が頼んだら、それもよろしゅうございます。そうして告示は改正されたけれども、何らの処罰もない。山田が国会で取り上げて、できるだけ真実をきわめながら追及しておっても、あれは国会でしゃべっておるだけだ、クロレラヤクルトには指一本ささせないといううわさが飛んでいるじゃないか。そういう状況をつくり上げていったのは一体だれですか。厚生省自身でしょう。それほど違反が明確になってきておっても、ここから先は処分できない。どういうことなんですか、厚生省。園田さんは前大臣ですけれども、園田さんが私にここで言われたことは言いとうございません。だから言いませんけれども、いずれあらためて園田さんにもここに証人に出ていただきまして、この問題の黒白をつけてまいります。なぜあなた方はヤクルトを処分できないのですか。いまの告示改正に踏み切るに至る過程というものは、私が国会で取り上げて審議の途中ですよ。それをなぜ処分できないかと言ったら、これは過去のものです、過去になります、こういう答弁を金光さんもしているのですよ。なぜ過去ですか。現実の問題じゃないですか。なぜそれが処分できないのですか。 大臣、いま私は、時間がないとおっしゃいましたから、できるだけまとめてしゃべりました。なぜ処分できないのですか。過去ですか、これが。あなたはかって警察庁の長官でありましたし、こういう事柄について、法は万民のために平等でなければならぬし、やはり処罰には刑量があろうけれども、黙認をしておるということは私は許されないと思いますがね。ひとつあなたの所見を述べていただきたいと思います。
○斎藤国務大臣 先ほど、何やら酢酸を入れた、東京都で違反をしたという事件についてなぜ処分しないかということですが、私もいま伺ったばかりでございますから、よく事情を調べまして、そして処分のできるものかどうなのか検討いたしたい、かように思います。いま御意見、また答弁の様子を聞いておりまして、酢酸の許容量を越えておった、そこでその許容量というものは酷であるから許容量の基準を上げた、こういうことでございます。したがって、酢酸の違反の事件は告示を変える前の事件でありましたが、しかし、そこまでは許容してもいいのだということで、あとで告示を変えたということになれば、それはその事件もさらに摘発して処分をするかどうか、これは行政上の配慮もあるだろうと思いますし、また刑罰規定におきましても、刑罰規定に改正があった場合に、従前の規定による場合と、従前のものも新法によるというように変える場合もありますので、事態を十分検討いたしまして結果を出したい、かように思います。
○山田(耻)委員 時間がございませんから……。 あなたは、そばでちょろちょろ言われては答弁なさるものですから、問題を正確に理解されていないのですよ。デヒドロ酢酸は十万分の四しか入れられないのですよ。そこでいま入っておる十万分の十二というのはヤクルトの原液なんです。これだけ入れていたのですよ。この原液は独立した商品なんですよ。この原液を三倍なり四倍に希釈してみんな飲んでおるわけです。だからこれは独立した商品になっておる。独立した商品に十万分の四以上デヒドロ酢酸を入れてはいけない。法律違反になるのです。それを十二入れていたのです。それを阿曾村千春さんが、わしにもよこせ、わしらにも入れさせてくれといって申請したのです。こういう状態ですから明確な違反なんです。ただ、この商品は乳飲会社の製造工場にしか売れないぞ、こういう注文をつけて今度基準を上げたのです。だからこれは明確な違反であったのです。それをどうして放置したか。あなたも、検討して返事しよう、何とかしょうとおっしゃっておるのだから、これはこれでよろしゅうございます。 警察庁のほうで実情をよくおわかりになったと思います。厚生省も、なお精査して処分すべきものは処分すると言っておりますから、ここまであなたをお呼びして話をお聞きいただいた。というのは、最近、綱紀が非常に乱れておりますし、いろいろなことがいわれております。警察庁としても、厚生省と打ち合わせの上、関連する事件についての捜査が願えるかどうか、御答弁いただきたいと思います。
○海江田説明員 最初に、先ほど後質疑がありまして保留しておった問題について申し上げますが、いまよく調べてみましたが、先ほど先生のおっしゃいましたような検察庁でやっておる事件、これは警察は関知しておりません。したがって、検察庁が独自でやっているのだろう、こういうふうに考えます。 それからもう一つは、私ども、いまの食品行政につきましては、厚生省とよく連絡をとって、そして行政目的を達するように、違反があれば捜査をし処分をしていく、こういう方向で行きますけれども、やはり食品行政を担当しておる厚生省と緊密に連絡をしてやっていきたい、こういうふうに考えております。
○山田(耻)委員 以上で終わります。 ————◇—————
○森田委員長 内閣提出の戦傷病者戦没者遺族等援護法等の一部を改正する法律案を議題とし、審査を進めます。 —————————————
○森田委員長 提案理由の説明を聴取いたします。厚生大臣斎藤昇君。
○斎藤国務大臣 ただいま議題となりました戦傷病者戦没者遺族等援護法等の一部を改正する法律案について、その提案の理由を御説明申し上げます。 戦傷病者、戦没者遺族及び未帰還者の留守家族等に対しましては、戦傷病者戦没者遺族等援護法、戦傷病者特別援護法、未帰還者留守家族等援護法等により、各般にわたる援護の措置が講ぜられてきたところでありますが、今般さらにこれらの援護措置の改善をはかることとし、この法律案を提出した次第であります。 次にこの法律案の概要について御説明申し上げます。 第一は、戦傷病者戦没者遺族等援護法の一部改正であります。 その改正の第一点は、刷途今国会に提案されております恩給法の一部改正による傷病恩給及び公務扶助料の増額に関連いたしまして、障害年金及び障害一時金並びに先順位遺族にかかる遺族年金及び遺産給与金の額をそれぞれ増額することとしたものでありまして、その増額の程度につきましては、恩給法にならっております。改正の第二点は、特別項症から第六項症までの障害者及び第一款症の障害者に対する障害年金の加給額は、現在定額となっておりますが、これを扶養親族数等に応じ、軍人軍属であった障害者の場合、現在の七千円を、配偶者について一万二千円、その他の扶養親族についてそのうち最初の一人は七千二年百円、その他は一人につき四千八百円とし、準軍属であった障害者の場合もこれに準じて引き上げることとしたことであります。 改正の第三点は、軍人軍属の後順位遺族にかかる遺族金額は、法制定以来五千円に据え置かれてまいりましたが、これを七千円に増額することとし、これに準じて準軍属の後順位遺族にかかる遺族給与金の額についても引き上げることとしたのであります。 改正の第四点は、勤務に関連する傷病により死亡した被徴用者、動員学徒等の遺族に対し、弔慰金及び特例遺族給与金を支給することとしたことであります。 改正の第五点は、軍人軍属の勤務に関連する傷病により死亡したことを事由として支給される弔慰金は、一般傷病については在職期間経過後四年以内、結核及び精神病については在職期間経過後十二年以内に死亡した場合に支給することとされておりますが、この期間による制限を撤廃することとしたことであります。改正の第六点は、在職期間内に公務上の傷病にかかり、その傷病によらないで死亡した軍人軍属の遺族に対して支給する遺族一時金は、一般傷病については在職期間経過後二年以内、結核及び精神病については在職期間経過後六年以内に死亡した場合に支給することとされておりますが、これを、一般傷病については在職期間経過後四年以内、結核及び精神病については在職期間経過後八年以内に死亡した場合に支給することとしたことであります。改正の第七点は、旧防空砲の規定による防空監視隊員を新たに準軍属の範囲に加え、障害年金、遺族給与金等を支給することとしたことであります。 第二は、未帰還者留守家族等援護法の一部改正であります。 その改正の第一点は、戦傷病者戦没者遺族等援護法による遺族年金の額の増額に準じて、留守家族手当の額を増額し、加給についても改善することとしたことであります。 改正の第二点は、未帰還者の死亡の事実が判明した場合にその遺族に支給する葬祭料の額を八千四百円から一万円に増額することとしたことであります。 第三は、戦傷病者特別援護法の一部改正であります。 その改正の第一点は、旧防空法の規定による防空監視隊員を戦傷病者の範囲に加え、療養の給付、再生医療の給付等の対象としたことであります。 改正の第二点は、長期入院患者に支給する療養手当の月額を三千六百円から三千八百円に増額することとしたことであります。 改正の第三点は、療養の給付受給者が死亡した場合にその遺族に支給する葬祭費の額を八千四百円から一万円に増額することとしたことであります。 第四は、戦没者等の遺族に対する特別弔慰金支給法の一部改正でありまして、戦傷病者戦没者遺族等援護法による弔慰金の受給者が死亡している場合などに、戦没者の死亡当時戦没者と生計関係を有した戦没者のきょうだい姉妹等に支給される特別弔慰金を、戦没者の死亡当時戦没者と生計関係を有しなかった戦没者のきょうだい姉妹等にも支給することとしたことであります。 第五は、戦傷病者等の妻に対する特別給付金支給法の一部改正でありまして、特別項症から第六項症までの障害者及び第一款症の障害者の妻に対して特別給付金が支給されておりますが、第二款症及び第三款症の障害者の妻にも特別給付金を支給することとしたことであります。 第六は、戦没者の父母等に対する特例給付金支給法の一部改正でありまして、戦没者の死亡当時戦没者以外に子も孫もなかった戦没者の父母等に支給される特別給付金を、戦没者の死亡当時戦没者以外に子または孫がいたが、その子または孫がすべて戦没者の父母等と氏を異にしていたという場合にも支給することとしたことであります。 以上のほか、所要の条文の整理を行なうことといたしております。 以上がこの法律案を提案いたしました理由及び内容の概略でありますが、何とぞ慎重に御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
○森田委員長 次回は来たる十三日午前十時理事会、十時三十分委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午後零時五十五分散会