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61回国会衆議院1969/10/31

災害対策特別委員会 第14号

発言数
110
登壇者
11
会派数
3
開催日
1969/10/31

会議録

川村継義日本社会党

○川村委員長 これより会議を開きます。  災害対策に関する件について調査を進めます。  本日は、北海道及び関東地方等における異常低温による災害対策について調査を進めてまいりたいと存じます。  まず、被害の状況及び対策の概要等について政府当局から説明を聴取いたします。農林大臣官房参事官荒勝巖君。

荒勝巖農林大臣官房参事官

○荒勝説明員 ただいま陳情のお話もございましたが、農林省といたしましても北海道の冷害状況について簡単に御報告申し上げます。  本年の北海道は五月下旬ないし六月上旬の異常低温に始まり、七月上旬、八月上、中旬等、再三にわたりまして低温があり、さらに九月下旬から十月上旬にかけまして急速な気温の低下がありまして、例年より一、二週間程度早い初霜を見た次第でございます。このため、水稲を中心といたしまして、そのほか豆類、果樹、野菜、飼料用作物等の農作物に被害の発生を見ておりますが、被害見込み金額は水稲を含めましておおよそ三百四十七億円にのぼる結果になっておる次第でございます。そのうち水稲の被害につきましては、ほぼ道全区域にわたりまして作付面積の八七%、約二十三万一千八百ヘクタールにその被害面積が及びまして、被害量は、ただいまのところ推定概算で二十一万九千二百トンという数字を見込んでおります。その米の被害額を金額に換算いたしますと、約二百九十八億円というふうに農林省としては考えている次第でございます。水稲以外の農作物につきましては、特に豆類、大豆とかアズキの被害が大でありまして、これらの被害見込み金額はおおよそ四十九億円に達するものと農林省としては考えている次第でございます。したがいまして、先般の災害特別委員会での御指示もございまして、農林省といたしましては、直ちに統計から作統課長、それから経済局からは保険業務課長、それから食糧庁からは買い入れの担当官を現地に派遣いたしまして、それぞれ一週間ないし十日にわたります現地調査を十分検討いたしまして、それらにつきまして農林省といたしまして現在その対策を検討している次第でございます。

川村継義日本社会党

○川村委員長 これにて説明は終わりました。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。芳賀貢君。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 本日の議題になりました冷害対策につきまして、特に北海道の冷害対策について質問をいたしたいと思います。  ただいま荒勝参事官から、北海道冷害の被害概況について報告がありましたが、なお、正確を期するために、この際農林省の統計調査部において調査されました被害の内容等について説明をしてもらいたいと思います。

福島武雄農林省農林経済局統計調査部作物統計課長

○福島説明員 統計調査部といたしましては、農作物の被害につきまして、おもに冷害関係につきまして、本日その概要を公表いたしました。  それによりますと、全国で冷害を中心といたしまして被害見込み金額は約六百十四億六千三百万円、こら見込んでおります。そのうちで、特に北海道の冷害につきましては、ただいま荒勝参事官から申し上げましたように、被害金額が約三百四十七億、それからそのうちで特にひどい水稲につきましては二百九十八億、こういうことで、今度の全国的な冷害のうちで北海道が非常な比率を占める、こういうことにわれわれは調査の結果つかんでおります。特に水稲におきましては、本日作況を公表する予定でございますが、被害面積率にしまして八七%、それから被害率におきまして二〇%、こういう見込みでございます。それから豆類につきましては被害面積が六万ヘクタール、それから被害量が二万一千トン、こういうふうに見込んでおります。  以上でございます。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 なお、畑作物のバレイショ等について、北海道平均で見れば、平年度反収に比較すればことしも平年並みというような九月十五日の公表がありましたが、地域的に見ると、先ほどの陳情で北海道の農業団体を代表した中央会の早坂君が言ったとおり、バレイショについても、はなはだしいところは五分作あるいは六分作というようなところもあるからして、これもやはり被害調査の対象になっておると思うわけです。この点も詳細に説明を願いたいと思います。

福島武雄農林省農林経済局統計調査部作物統計課長

○福島説明員 北海道のバレイショについて申し上げます。  バレイショは、ことしは非常に融雪がおくれまして、五月下旬から六月上旬ころに低温寡照、こういう問題がありまして、植え付けがおくれました。萌芽が不斉一でございまして、萌芽数も多くて、着イモの個数も全道的には多い、こういうことになっております。その後天候が非常によく経過しましたので、全道としましては作柄は一〇九、こういうふうになっております。しかし、このうち特に道央のほうは八月下旬に雨が非常に多かったために疫病が発生いたしまして、大イモの腐敗も全道的に多く、全道の作柄は一〇九でございましたが、道央のほうは悪くて、九六というふうに下がっております。特に、道央のほうでも上川と留萌支庁管内の作柄が非常に悪い、こういうふうにつかんでおります。  なお、ことしのバレイショはイモの大きさが非常に小さくて小イモが多い、こういう傾向でございますし、でん粉の歩どまり率は、作況試験室で調べましたところ、平年より二%から一〇%も低い、こういう結果をつかんでおります。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 統計調査部にお尋ねしますが、被害額の算出方法は、まさか平年反収を基礎にして、今年度の冷害を受けた結果としての実収反収を引いた差額の減収分に金額をかけて、被害総額、たとえば三百四十七億というような計算をしておるわけではないでしょうね。

福島武雄農林省農林経済局統計調査部作物統計課長

○福島説明員 これは応急調査の結果つかんだ数でございますので、実際の数に金額をかけてございます。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 この点は非常に大事な問題ですからもう一回尋ねますが、被害額の算出を現在どういうふうにやっておられるわけですか。

福島武雄農林省農林経済局統計調査部作物統計課長

○福島説明員 ただいま申し上げました被害金額につきましては、平年との差でございませんで、被害なかりせばという数字からの減収率を計算いたしまして被害量を出しまして、それに金額をかけるという方法をとっております。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 従来、農作物等の被害算出は、いま統計課長の言われたとおり、単に平年反収を基礎にして、災害を受けた当該年度の平均反収を引いてその被害分を金額であらわすということはやってないわけですね。

福島武雄農林省農林経済局統計調査部作物統計課長

○福島説明員 やっておりません。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 いまの被害なかりせばで計算するのが当然なわけですが、ときどき誤った計算が行なわれて、たとえば、いま北海道の農業団体から出された資料を見ても、平均反収でたとえば水稲の場合には四百六億であるものが、これに対してことしの実収がこれだけで、その差額が被害率として出ておるわけです。そういう計算というのは間違いなわけですから、特に農業団体もそうですが、被害が発生した都道府県については、政府に報告するような場合は、従来からの原則規定による災害なかりせばの算出方式でやるように十分指導しておいてもらいたいと思うわけです。これは特に荒勝参事官からも関係の都道府県知事にはそういうふうに言ってもらいたいと思うのです。  そこで、そういう計算をすれば、たとえば、バレイショのことしの実収反収が平年反収に比べて一〇五ということになっても、その中には、先ほど統計課長から言われた上川支庁管内、留萌支庁管内等は相当冷害による被害を受けておるわけです。そういう被害額というものは今次の災害調査の中においては具体的な数字で算出されてしかるべきと思うわけですが、その数字はおおよそ豆類については先ほどお話がありましたが、バレイショについてはどのくらいの被害額になっておるか、明瞭にしてもらいたい。

福島武雄農林省農林経済局統計調査部作物統計課長

○福島説明員 前段のお話の実収量に対しての被害額という点につきましては、先ほど申し上げましたように、水稲で二十一万九千二百トンということになりまして、もう少したちますとことしの作柄を公表いたしますが、平年との差よりこれは非常に多くなっておりますので、そういうことで間違いはないと思います。今後もないように気をつけたいと思います。  それから、イモ類の被害につきましては、現在のところいまだ正確な数値が来てございません。水稲の冷害につきまして非常に急いだものでございますので、現地からまだ私どものほうへは報告は来てございません。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 委員長に申し上げますが、本日の委員会に、これは閉会中に開かれたせいもありますが、先ほど荒勝参事官から述べられた被害報告、あるいはまた統計調査部から述べられた被害報告についても、われわれには資料が渡されていないわけです。これは後刻でもいいですから資料を提出するようにしてもらいたいと思います。

川村継義日本社会党

○川村委員長 よろしゅうございますね、いまの件は。

荒勝巖農林大臣官房参事官

○荒勝説明員 わかりました。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 次にお尋ねしたいのは、あらゆる災害の場合にもそうでありますが、災害が発生した関係都道府県においては、政府の被害状況の発表の前に、いち早く政府に対しまして詳細な被害報告がなされると同時に、その災害対策についても強い要請が政府あるいは国会にも行なわれておるわけですが、今次の北海道の冷害については、北海道庁からどのような災害に対する報告の内容あるいはまた冷害に対する対策についての要請が来ておりますか、その点について参考までに明らかにしてもらいたいと思います。

荒勝巖農林大臣官房参事官

○荒勝説明員 先ほど私から被害の概要を申し上げました際に、六月のいわゆる低温状況ということから申し上げましたが、この六月の低温の際にも、道庁から当然に御報告がありまして、どうもことしの気温は非常に悪い、それで、一ぺん植えたけれども、また二度目の補植を行なわざるを得ないという報告がございました。したがいまして、われわれといたしましても非常にそれにつきまして関心を持ちまして、農政局の穀物指導の担当課長であります農産課長等、北海道に再三にわたりまして人を出しまして、また、八月下旬から九月上旬にかけて回復したけれどもなおかつ一部については非常に悪いという点についても道からの報告がありまして、それにつきましてもまた人を出して調べておった次第であります。今回の三回目に道のほうからも、北海道は三、四年ぶりの冷害という報告がございまして、ちょうどその前後の当委員会におきましても御指摘もございましたので、農林省であらためて三班編成によるそれぞれのエキスパートに現地へ行ってもらいまして調べた次第でございます。  なお、正式に数字等で御報告がございましたのは、今週初めごろになりまして道のほうから、災害による減収見込み量あるいはその他の状況等につきましても御報告がありました次第でございます。  私、技術的に詳しいことは存じませんが、今回の北海道の冷害は、いわゆる障害型ではなくて遅延型といいますか、じりじりと天気がよければよくなるし、天気が悪ければ、そのまま悪い結果が出るようなタイプの水稲の状況でございましたので、道として最終的に判断をされるのは非常にお困りになったのではなかろうか、したがいまして九月二十七日以降十月上旬にかけてのいわゆる初霜を結果として初めて最終的な判断にお立ちになられたのではなかろうか、こういうふうに判断している次第でございます。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 それでは先ほど荒勝参事官から当委員会に報告されたその程度の状況の報告というものは、北海道知事から農林省に来ておるわけですね。

荒勝巖農林大臣官房参事官

○荒勝説明員 二、三日来の北海道庁との打ち合わせによりますと、現地におきましても、道庁御自身でお調べになり、支庁長会議その他の会議をお開きになりまして、現地の統計調査部の事務所の意見も聞かれまして、われわれといたしましては特に水稲につきましては、被害の数字的な点につきましては大体意見は一致しておるもの、こういうふうに理解している次第でございます。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 私は、今回の冷害に対して農林省のとられた調査あるいは対策等に対しては実は敬意を表しておるわけです。たとえば、十月の中旬に一番関係の深い経済局の松永保険業務課長あるいは規格外米の買い上げ等に関係のある食糧庁の買入課の戸塚担当官それからまた統計調査部におかれましては福島作物統計課長がそれぞれ現地に出向かれて実態を十分調査をされておるわけです。そういうような積極的な調査あるいは対策が基礎になって本日の報告が行なわれたと思うわけです。ですから、この点は農林省の積極性というものは私は十分認めておるわけですが、われわれ長年の間国会において各種の災害を扱っておるわけですが、災害が発生した場合は、政府の調査の結果発表等より先立って迅速に地元の都道府県等から被害の実態報告あるいは対策についての要請がまず出てくるわけですね。それがことしはどういうわけか冷害等に対しては中央に対する報告、要請というものが目立たないわけですね。この点はどこに原因があるかはかりかねておるわけですが、われわれがそんたくすると、あるいはいまの総合農政が今後発展する方向というものは極度に米を中心とした生産抑制をするということが、現地の都道府県あるいは関係の農業団体等に過度に刺激を与えて、報告すべき問題、あるいは要請すべき事項等について、ことさらに消極的にさせておるんじゃないかというような感もするのですが、そういう点はどうでしょうか。特に現在北海道の農務部長をやっておるのは農林省から出向しておる桜井君という人物なんですね。気を回すと、場合によっては本家の農林省が、出向しておる役人の桜井北海道農務部長に対して、なるたけ冷害等については本家のほうへ持ってくるな、農林省のほうへあまり積極的に持ち出さぬほうがいいのじゃないかというような、本家としての指示か圧力をかけておるんじゃないでしょうかね。その辺の事情はどうなっておるのですか。

荒勝巖農林大臣官房参事官

○荒勝説明員 本件につきましては、この夏ころから、特に北海道のみならず、内地におきましても、特にいままで冷害等を受けたこともないような千葉あるいは茨城あるいは栃木というようなところまで冷害が出ました際にも、農林省といたしましても非常にその推移を気にした次第でございます。しかし、そのときに、先ほど申し上げましたが、この南関東の冷害はどうも障害型で、オール・オア・ナッシングといいますか、稔実している米と稔実してない米がはっきりしておりまして、およそ時間をかけても成熟はしないだろうということは当時から予想されたのでありますが、北海道との連絡状況によりますと、いや、九月の中、下旬になりましてもまだじりじりと回復している地区があるというふうな道のほうからの御報告がございまして、その時点におきまして直ちにいわゆる全道的な被害というかっこうにはならないかもわからぬ、秋の九月下旬から十月上旬にかけての天候さえ好天に恵まれるならば、相当な回復をする予定であります、こういう御報告もいただき、しかしその中にも、一部の地区については当然に障害型といいますか、もう植えつけ期からだめなところはだめでありますが、というただし書きは当然にいただいておりましたが、全体としては北海道は状況はいい。したがいまして農林省の、先般私が御報告申し上げました統計等から見ましても、先般北海道は約九〇の指数が、本日の発表ではたぶん八六だというふうに思いますが、この一月ほどの間に四%の作況指数が低下しているように、農林省自身も技術者も含めてその判断にずいぶん苦しんでおる。したがいまして北海道が、この十月も終わりになって刈り取りを終わったところで初めてこれは相当な被害だということを判断されたんじゃなかろうか。われわれも、統計の発表が九月十五日時点よりも十月十五日時点の今回によりまして、いわゆる本格的に北海道の冷害対策を打ち出さねばならないというふうに判断したのも最近の時点でございまして、決して北海道に対しまして農林省からあれこれとこの被害のことにつきまして何か内面指導したとか、そういったようなことは毛頭官房の参事官といたしましてはそういう事実はないということだけは十分に御理解願いたい。どういうふうに判断するかということで、道は道なりにいろいろ御苦労はあったかと思いますが、農林省は農林省なりに、北海道の冷害が内地と違ったということにつきましてむしろ苦労があったというふうに御理解願いたいと思います。  と申しますのは、ちょっと話は余談になりますが、南関東の三県のほうは冷害が早く完結いたしまして、早く天災融資法を発動してもらいたいとかあるいは共済金の支払いを早くしてくれとか、いろいろ強い御要望があるのでありますが、われわれといたしましても、北海道の問題がはっきりしないと、内地だけ内地冷害ということでたとえば政令を出したり閣議決定したあとで、いや、北海道もまた出てまいりましたというわけには事務手続上ならないので、内地も北海道も冷害は冷害として一括処理いたしたいという意味で、むしろわれわれ自身が正直申し上げますと少しあせりぎみだったのが、ようやくここで一緒に内地の分と一緒に北海道も対策が立てられるのではなかろうかという状況に現在立ち至っているというふうにお含み願いたいと思います。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 いまの説明で、本家である農林省の熱意はよくわかりました。しかし桜井君という北海道の農務部長は、身分は北海道庁の職員ではあるが、実質的には農林省から出向しておるわけですね。本家の伝統的な精神を忘れて、自分の所管している北海道の農政全般に、三百四十七億にも及ぶような、予期しない損害が起きておるのに対して、無為無策でこれを放置しておるというようなことは、これは指揮する知事に一番の責任があるわけですが、やはり適当な機会に、本家筋から十分注意してもらいたいと思うのですよ。そういう心がまえでやられては、これからの北海道の農業というものはとんでもないことになるわけですから、きょうは大臣は来ておりませんが、さっそく本家に召喚するとか、あるいはそういう熱意を全く失った人物については縁を切るとか、何とかやってもらわなければ、北海道の全農民としては非常な不安にかられておるわけです。これはどなたか農林省を代表して明確にしてもらいたい。

小沢辰男自由民主党農林政務次官

○小沢説明員 桜井君のことにつきましてそういう御評価をいただくのはまことに心外なのでございます。これは農地局から、特に最も優秀な一人として、私どもはやむなく割愛をいたしたような人物でございます。しかも、行きましてから農務部長にも知事のたっての要請がありまして、私どももそれはけっこうだろうという返事を申し上げたような次第で、桜井君が北海道の冷害について不熱心だなんということは絶対にないと思います。まあ、先生がいろいろおやりになっている間に、何かそういう点で、あるいはお気に沿わぬこともあるかもしれませんが、そういう点では私どもも責任をもって御推薦を申し上げた人でございますので、一応それはそれとして御理解願って、なお冷害の慎重な調査ということについては、やっぱり県というよりも、私どものほうの農林省が責任をもってやらなければならぬ件でございますので、担当者は十分桜井君とは協力してやっておりますから、今後ともひとつ、ぜひかわいがっていただきまして、またもちろん激励をして、あるいはいろいろ御指導願わなければいけないと思いますが、ひとつよろしくお願いいたしたいと思います。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 私は決してこの席で、特に個人の名をあげて問題を指摘するという気は毛頭ないわけです。しかし、たとえば政務次官の出身の新潟県にしても、豪雪災害にしても集中豪雨にしても、災害が発生した場合には、政府において調査して被害内容を発表する前に、やはり新潟県の知事なり担当部長がいち早く政府関係あるいは国会に、こういう災害が発生いたしましたということは、もう必ずどの府県においても行なわれておるわけなんですよ。今回北海道においては、先ほどの荒勝参事官の当委員会における報告の程度までの発表も、対策も講ぜられていないことは、これは政務次官も御承知のとおりなわけです。そこにやはり、北海道の道民としては、大きな疑惑を持つわけですね。ですから、先ほどの陳情の代表が言われたとおり、総合農政に対する国の方針と、災害が起きた場合の対策というものは、これは全く別個の問題として扱ってもらわなければならぬということを切実に述べておるわけですね。そういう点が混同されると、国の責任で行なうべき災害対策も十分な措置を講ずることができないということで終わるわけです。そうして被害農家だけが一方的な犠牲を受けた形でこの災害対策が終わるということになっては、これはたいへんなことになるではないかというふうにわれわれは考えておるわけです。その点を私は指摘したわけです。桜井君という人物がもと農地局から北海道へ出向して、北海道の農地開拓部長をやっておることは私も知っておるわけで、開拓部長の任期が終わった程度で本家に帰ってくるんであればよかったのが、今度総合農政との関係で農務部長に横すべりしたわけですね。そういう点もありますから、機会をとらえてあまり萎縮しないで、冷害対策等については本家の農林省は積極的に取り組んでおるんだから、あまりおどおどしないでちゃんとやれということくらいは、先輩として言えると思うのです。ぜひそう進めてもらいたいと思いますが、いかがですか。

小沢辰男自由民主党農林政務次官

○小沢説明員 実は私、北海道とは特殊な関係がございまして、町村知事は私が非常に尊敬する人ですから、町村知事からこの冷害問題について話がありまして——実は、戦前内務省に入りますときに、町村さんが人事課長でございました。おれと一緒にやらぬかというので、私は町村さんの人柄とか手腕というものにほれて、ほかを押し切って内務省へ行った一人でございます。私が農林省在籍中、何べんも知事からはいろいろな問題について直接注文がございました。また農務部長の桜井君も、いま北海道でどういうふうに先生方ごらんになっているかわかりませんが、災害担当の荒勝君なりあるいは実際の農地局なりあるいは米の関係の食糧庁なりに、何回も、それはもう電話連絡なりいろいろなことをほんとうに緊密一体になってやっておりまして、もし、先生が農林省の本災害についての積極性をおほめいただくのなら、その原因の一つは桜井君の熱意にあるということも、これはひとつぜひ御理解をいただきたいのであります。やはり現在の農務部長がわあわあけつをたたくことによって、農林省のそれぞれの担当者ももちろん、国会においても先生からも何べんも言われましたが、両方相まって、われわれのほうでも熱心にやったつもりでございますので、この点はひとつ御了解をいただきまして、今後ともよろしく御指導いただきたいと思うわけでございます。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 これに時間を費やす意思はございませんが、あなたがそれまで言うのならば、桜井農務部長は北海道の農民団体が今次の冷害を取り上げて、天災融資法あるいは激甚法の対象に当然しなければ重厚な対策ができないではないかということを直接代表が行って彼と話し合いをしたということが、北海道の代表的な新聞に載っておるわけです。その際桜井君は、今次の冷害については天災融資法や激甚法の対象にする考えはない。ただ買い上げ米の点については、災害指定が行なわれたと同様な措置を講ずることに私は努力しますということを言ったということが、先般の北海道における代表的な新聞に載っておるわけです。私はそれを現に見て承知しておるわけなんです。これはこの程度にしておきますが、十分参考にしてもらいたいと思うのです。  そこで次にお尋ねしたいのは、先ほど参事官並びに統計課長からお話がありました作物被害については、総額で三百四十七億円ということになれば、この北海道の冷害というものは、天災融資法あるいは激甚法等をこれに当てはめた場合に、いかなる災害の格づけが行なわれるべきかということについてお尋ねいたします。

荒勝巖農林大臣官房参事官

○荒勝説明員 私の多少個人的な意見にもわたるかとも思いますが、いわゆる被害がきょう確定するということで、実務的にまだ十分各方面と手続が終わっておりませんので、私の見込みみたいなことであるいは結果論として多少狂ってくるかとも思いますが、北海道のこの稲作を中心といたしますその他豆類等の冷害を含めまして、やはりことしの冷害は相当な被害額であるというふうに見ざるを得ない。特に米の作況指数等につきましても、全国の一覧表等から判断いたしましても、全国が非常に高いのに、たぶん全国の平均指数は水稲で一〇三の指数が出るのに対しまして、北海道が八六ということになりますと、やはり相当ひどいということで、この天災融資法の発動はやはりせざるを得ないのではなかろうか、こういうふうに思っておる次第でございます。ただ北海道につきまして、また道庁のほうでも十分いわゆる資金需要、いわゆる被災農家の個別の資金需要等はこれから掌握されるのでありますので、その資金需要等を勘案いたしまして、天災融資法を発動いたしましても、いわゆる融資ワクといいますか、金額につきましては今後検討してまいりたい、こういうふうに思っておる次第でございます。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 本日は政府から直接天災法あるいは激甚法の発動をするかどうかということを聞いておるわけではないのです。先ほど説明のありました水稲被害あるいは畑作被害等を合わせて、被害総額については三百四十七億円ということになっておるわけですからして、この損害を基礎にして、これに対して現在あるところの制度を当てはめた場合に、いかなる災害の格づけになるかということを聞いておるわけです。天災融資法については、これは地元の北海道から、被害農家あるいは特別被害農家等の内容の調査が行なわれて集計が出されて、しかも被害農家が必要とする天災資金等についてはどのくらいになるというものが出てこなければ、いかに愛情があっても、頭からもう激甚指定というわけにもいかぬわけです、順序がありますから。ただ、そういうような手続が講ぜられて提出された場合は、天災融資法はもちろんであるが、この規模の災害ということになれば、当然北海道だけの地域においても、激甚法第八条の規定に基づく激甚指定というものはあわせて発動されるべきであるというふうに私は判断しているわけですが、その点はどうですか。

荒勝巖農林大臣官房参事官

○荒勝説明員 御存じのように、もう私が申し上げるまでもないことと思いますが、この天災融資法の融資対象農家は、いわゆる三割以上の被害を受けた農家ということになっておりますが、ただいま北海道からの統計調査部のお話なりあるいは道庁等のお話も、今週来しばしば打ち合わしておりますが、全体としていわゆる一、二割の被害で、さーっと被害を受けた地帯がわりあいに多い、いわゆる豊作型でなかった関係があって、どちらかといえば、やはり不良の傾向がありまして、全体として悪い。特に悪い地区につきましては、あの上川あるいは留萌地区あるいは道南の札幌を周辺とした一部というふうに、特に悪い地区は限定されているわけでありまして、深度の深いところは。その深度の深いところが三割以上の被害がだいぶ大量に発生しているというふうに聞き及んでいる次第でございます。その中で個々の被害農家、激甚法の適用をしますというと、さらに被害の深度等を個々の個別の被害農家に当たりまして条文に照らし合わせまして検討いたしますので、何ともいまの段階では申し上げにくいのでありますが、十分にわれわれといたしましても激甚法の適用をすべきやいなやの判断は、今後のあらゆる資料を取り寄せまして結論を出してまいりたい、こういうふうに考えておる次第でございます。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 そういうことを聞いておるのではないのです。あなたのいまの説明は、水稲については平年反収について十月十五日現在の作況の概況は四%下がったということを言われましたから、結局八六という指数だと思うのです。ですから、これは平年反収に比べれば一四%のマイナスということになりますね。その一四%分だけが損害額の根拠ということではないわけですね。これは先ほど作物統計課長も言われたとおり、被害額の算出というものは、平年反収を基礎にして減収分が金額的に幾らという計算ではなくて、災害なかりせばどれだけの収穫が期待できた、それに対して五月から十月までの低温による冷害によって、予期しない減収というものがこれだけになった、その金額は水稲の場合には二百九十八億円というようになっておるのです。平年作に対しての一四%分だけの減少ということになれば、金額はそれだけになりませんからね。しかも、その被害農家、特別被害農家の認定というものは、北海道全部の平均反収ということでいくわけではないわけです。だから、個々の農家ということになれば、一番ひどい事例をあげますと、日本海に面した留萌支庁管内のほうでは、北のほうから言うと遠別町、初山別村それから羽幌町、この三カ町の場合はいずれも平年反収から見ても二分作、三分作、四分作ということになっておるわけです。そうなりますと、これらの町村は全町あげて四分作以下ということになるわけです。あるいは二分作程度ということになるわけです。こういうことは前例がないんです。表面から見た場合には平年反収に対して八六というような指数が出たとしても、北海道全部の農家の作柄というものは平均であるということにはなっていないわけですから、これは当然ですね。この天災融資法に基づいて一体普通被害農家であるか特別被害農家であるかということは、これは知事がその地域を選定して、農家個々については当該市町村長が被害農家の認定をするということになっておるわけですから、とにかく三百四十七億円という農作物の単に冷害だけの被害ということになれば、これは昭和四十年の激甚災害の指定が発動された冷害よりもまだ非常に被害の度合いが高いということに当然なってくるわけです。いまここで発動するかしないかということを聞いておるわけじゃないのです。その程度の災害の規模の場合には、天災融資法はもちろんであるが、激甚法の指定基準に照らした場合においても激甚法発動の対象になるというふうに私は判断しておるが、政府においてはどうですかということを聞いておるわけです。

荒勝巖農林大臣官房参事官

○荒勝説明員 御指摘のように、多少正確な表現をとりますと、激甚災害の発動基準といたしましては、御存じのことと思いますが、いわゆる農業被害額が全国の農業所得推定額の〇・五%以上の災害か、または農業被害額が、全国の農業所得推定額の〇・一五%以上で、かつ、一県内の特別被害農業者の数が、当該県の農業就業者数の三%以上の県が一つ以上ある災害であって、災害の実態により、激甚災害法を発動することが必要であると認められる場合にだけ激甚法を指定する。ただいまのこの場合、われわれといたしましては、北海道一道だけではあるいは激甚法の適用はむずかしいのではなかろうか。内地のほうでも、千葉とかあるいは茨城も相当ひどい被害を受けておりますので、そういった冷害を受けました関係被害県を全部集めまして、その上でいわゆる激甚法適用の基準に合うかどうかということと、それから北海道につきましては、道内の資金需要等を十分に勘案して、その辺を検討いたしてまいりたい、こういうふうに考えておる次第でございます。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 いまあなたの読まれた指定基準に照らした場合どうなるかということですよ、当該年度の……。では農業所得の総額は、ことしは幾らと見ておられますか。

荒勝巖農林大臣官房参事官

○荒勝説明員 いわゆる農林省で現在推定いたしておりますのは、農業所得の推定額が二兆六千五百八十七億円というふうに、四十四年度の全国の農業所得推定額を判断いたしておる次第でございます。これに対しまして、この推定額を基礎にいたしまして、先ほどのパーセンテージを出すことと、それからもう一つの要件で、農業就業者の数が三%以上ないと困るという特別被害農家の数、それを道内におきまして個人個人にまで特別被害農家の数が何人あるかというようなことも、まだ把握いたしておりませんので、その点につきまして、現在資料を集めつつあるというふうに御判断を願いたいと思います。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 その点がちょっと勘違いしているのです荒勝さん。これは川上参事官からでもいいのですが、激甚法第八条による指定基準というものは、A基準とB基準があるのです。A基準、B基準いずれかに該当する場合に、激甚指定が行なわれるということになっておるのです。A、Bいずれも該当しなければだめだということではないわけなんです。もう一回そこを検討してください。間違いのない説明をしてもらいたい。

川上幸郎内閣総理大臣官房参事官

○川上説明員 お答えいたします。ただいまの先生の御質問、激甚災に該当するかどうかという御質問でございますが、先生御案内のとおりに、天災融資法の上にございますので、ただいま荒勝参事官申し上げましたとおりに、天災融資法が発動された上でなお考えていくというふうになります。ただいま荒勝参事官が、天災融資法が発動されるかどうかについて確答いたしませんので、私が申し上げるのもあくまで仮定の問題になってまいりますので、その点は苦しくなってまいりますけれども、基準から申し上げますれば、ただいま荒勝参事官の申し上げましたように、A基準で申し上げましても、数字はただいま荒勝参事官が二兆六千数百億の全国所得について、見込み額に〇・五%かけたものである、こう申しておりますので、百数十億になってまいりますので、このまま読んでまいりますればA基準に該当するかもしれない。もしくは先ほど申し上げましたように、もっと下がりましたランクでは、その数字が該当してまいって、かつ三%に達するかどうかという問題がありますが、この数字だけを申し上げればそういうふうになってまいります。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 もう一度言ってください。あなた一番の担当者だから……。

川上幸郎内閣総理大臣官房参事官

○川上説明員 事務当局から申し上げさしていただきますれば、天災融資法が発動されました上におきまして、その数字の上におきましては、その数字は天災融資法の特例の基準に足りる、こういうことでございます。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 A基準かB基準のいずれかに該当すればよろしいということでしょう。

川上幸郎内閣総理大臣官房参事官

○川上説明員 お答えいたします。先生のおっしゃるとおり、A基準、B基準いずれかに該当すればよろしい、こういうことでございます。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 A基準の場合は、当該四十四年度の推定農業所得の総額が二兆六千五百八十七億ということになれば、大体この〇・五%ですから百三十三億くらいあればいいということになるわけですね。この点は金額的に見れば、北海道は三百四十七億だからA基準にはこれは当てはまる、まあ内容のほうは特別被害農家がどうかというような問題は事務的に詰める問題ですが、被害額を取り上げてみた場合にはこれで当てはまる。B基準の場合、一都道府県における農業を主業とする被害農家がこれは三%でしょう。ということになれば一体農林省においては、北海道の農家戸数のうちこの指定基準に書いてある農業を主業とする農家戸数というのは一体どれくらいあると思っているんですか。

荒勝巖農林大臣官房参事官

○荒勝説明員 先ほど申し上げましたように、天災融資法の発動要件の中でも、いわゆる特別被害農業者の数が、かりにB基準の話でございますが、いわゆる三%以上ないといかぬというのが一つのまた要件になってくるわけでありますが、まあ正直申し上げますが、特別被害農家の数というものを、まだ現在の時点では農林省といたしまして資料をいただいてないというのが実情でございますので、最終的な判断がしにくいということでございます。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 私はそれを聞いているんじゃないですよ。B基準は一つの都道府県においてということになっておるんですね。だから関東の千葉県、茨城県も五月から十月までの低温による冷害の中にこれは発動されれば一緒になると思うんですが、このB基準は一都道府県においてということになっておるわけだから、それでは北海道の場合、B基準で発動するという場合、結局農業を主業とする農家戸数というものがこれは基礎になるわけでしょう。その三%だから、農林省としては北海道における農業を主業とする農家戸数というものを現在どのくらいに掌握しておるかということをいま聞いたわけです。

荒勝巖農林大臣官房参事官

○荒勝説明員 ただいま手元にあります資料によりますと、いわゆる北海道の農業戸数、いわゆる二種兼業をはずした数字が約十八万九千五百戸、こういうふうに判断している次第でございます。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 それは何年前ですか。

荒勝巖農林大臣官房参事官

○荒勝説明員 これは最近北海道のほうからいただきました数字を基礎にしている次第でございます。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 それは相当昔ですよ。いま北海道は、統計調査部の発表によると一年間に六千戸ずつ農家戸数が減少しているわけですが、たとえば五年前だと三万戸いまより多かった時代ということになるんですから、その調査年次から毎年六千戸ずつ引いていかないとことしどれだけあるかということがわからぬですよ。十八万戸なんていうのは、これはいまの全体の農家戸数ですよ。

荒勝巖農林大臣官房参事官

○荒勝説明員 どうも私が間違って御報告申し上げたようで、いわゆる二種兼を含んで十八万九千五百戸というふうにただいま訂正いたします。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 ここで数字の議論ばかりする気はないんですが、農林省でいわゆる専業農家でなくて一種農家をいうわけですか、農業を主業とするものという激甚法で取り上げている基礎は。専業農家をいうのか、最近の一種、二種の分類による一種農家をいうのかどちらですか。

荒勝巖農林大臣官房参事官

○荒勝説明員 いわゆる二種兼業を除きました一種兼業と専業を含めて、いまの天災融資法の場合は検討しております。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 これは参考までに……。大体現在は一種農家というのは十二万戸程度ですね。これはあとで必要が生じた場合には十分掌握して計算してもらえばいいと思うのです。十二万戸ということになれば、その三%は三千六百戸ということになるのですね。北海道において三千六百戸以上の農家が特別被害農家であるという場合には、B基準の発動も当然行なわれるということになると思いますが、そうじゃないのですか。

荒勝巖農林大臣官房参事官

○荒勝説明員 一応計算上はそういうことになると思います。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 それではあと具体的な問題だけについてお尋ねいたします。  第一の点は、冷害によって、予定された優質な米が出ませんので、結局規格外米というものが相当量出ることが予測されるわけでして、この点が今次の冷害対策としては一番重要な問題だと思うわけです。買い入れの問題については、十月九日の農林水産委員会の席で桧垣食糧庁長官から、規格外米の買い上げについてはすでに水分過多の甲、乙については買い入れを決定して発表してある、それ以外の規格外米については、北海道の今次の冷害に対して災害指定が発動された場合は、昨年当災害委員会等において取り上げられたと同様の方法で善処をする方針である、こういう発言が行なわれたわけですが、ちょうど馬場次長が来ておられるので、食糧庁としての規格外米あるいは等外上米等の買い入れ方針について明らかにしてもらいたいのです。

馬場二葉食糧庁次長

○馬場説明員 本年の北海道産米は天候不良で相当の被害を受けたというお話は、先ほどから官房なりあるいは統計調査部からありました。また食糧庁からも、先ほど芳賀先生もおっしゃいましたように担当官を現地に派遣いたしまして、事情を十分調査しておるところでございます。その結果によりますと、等外米あるいは規格外米が相当発生しそうだ、こういう状況を承っておるわけです。政府が買い入れます米は、原則として、玄米でいえば農産物検査法で検査いたしました結果、一等から五等まで合格したものを買い入れるのが原則でございます。しかし不幸にもこういう等外あるいは規格外米が出まして農家経済にきわめて大きい影響があるということでございますと、従来は毎年例外的に等外上米ないしは規格外米を買っておった。四十三年産米からは非常に米が過剰傾向にあります。若干買い入れを抑制いたしまして、昨年からは全国で十三の県から買い入れをいたしたわけでございます。まあその詳細は、先ほどの長官が申されましたように基準を設けまして、その基準というのは天災融資法発動の対象になるような指定災害を一つの基準に置きまして、同時に相当農家経済に影響がある、あるいは等外米なり規格外米の数量が相当出回るというようなことを勘案いたしまして、県別に買い入れをきめておった。本年はなお政府の手持ち米の非常な余剰傾向がさらに大きくなって、そういった等外米なり規格外米なりの買い入れは従来にも増して実は慎重に検討しなければならないという状況にあることは御了解願いたいと思います。しかし、北海道は非常な冷害で災害米が発生するわけですから、今後、先ほど議論がありましたような天災融資法の発動の状況、あるいは本日発表になりました統計調査部の被害状況、あるいはそういう災害米の今後の出回りの状況等によりまして、等外米ないしは規格外米の買い入れについて検討してみたい。こういうように考えております。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 昨年、私も当委員会に籍を置いておりまして、農業災害の発生した十三県に対しては、規格外米あるいは等外上米の買い入れをやったことはよく知っておるわけです。それ以前はそれほど厳重でなかったけれども、昨年以降、災害指定が行なわれた県においてのみということにしぼられてきたわけですが、今年の場合にもそれを大幅に全面的に緩和するということは、私も考えていないわけです。いま論議をしておるとおり、とにかく四等関係だけで二十一万トン以上の被害が出ておるわけですから、当然これは先の問題ですが、天災融資法とあわせて激甚指定も行なわれると思うわけであります。問題は、米の買い入れについてはそういう規格外の買い入れがなされるかどうかということが事前に判明しないと、農家としては、農業災害補償制度による共済金の対象になるいわゆるくず米等については、これは損害ですから共済制度で処理するわけですが、それ以外の上玄米については、これは政府買い入れ対象になるということで共済制度の運用は行なわれておるわけですね。だから規格外の、たとえば未熟粒の青米の混入規格あるいは甲乙を設定するか、等外上米の規格を設定するかどうかによって、農家としては政府に売り渡す米の数量についても大きな影響があるわけです。ですから、規格外の発動をやる用意があるとすれば、その場合には被害農家においても、収穫した玄米の中には、選別すれば十分四等米で出せる米もあるし、あるいは五等米で出せる米もある。しかし規格外は絶対買わぬのだということになれば、規格外になる玄米についても、下位等級であっても五等規格になるように米を調製して政府に売り渡すという努力をせざるを得ないということになるわけですね。そういうやり方は食糧庁としても奨励すべきではないと思うのです。四等で出せるものは出してもらう。あとこれこれの規格外を設定するからそういうものはその規格で売り渡しをするべきであるというような、具体的な適切な指導を事前に行なう必要があると思うのですよ。この点がいつまでたっても明確にならぬと、農家としては非常に困惑するわけだし、最近もずっと天候不良ですから、買い入れの状態を見ても、北海道における買い入れ状態というものは全然進行していないと思います。ですから、もう少し具体的に、十月九日の桧垣食糧庁長官の発言は、北海道に対して天災融資法等の災害指定が発動された場合は、昨年十三県の被害県に対して講じたと同様な規格外等の買い入れ措置はする用意がありますということまで言っておるわけですから、きょう馬場さんが来て、それから後退するようなことを言われたのでは、これは全然話にならぬですね。あなたのほうが長官よりそのほうの専門家ですからね。

馬場二葉食糧庁次長

○馬場説明員 私どもも、生産農家の立場に立ちますと、一刻も早く買い入れるものと買い入れないものを決定いたしまして、それに応じて生産者の調製乾燥なりあるいは売り渡し処分計画を立てるということが非常に生産者にとって好都合であるということは十分わかっておるつもりでありますが、何ぶんにも規格外米、等外上米を買う基準になります天災融資法の発動がまだきまっておりませんので、この発動がきまれば、私ども非常に検討が進むだろうというふうに考えておるわけです。決して桧垣長官より私がもっと後退したことを申し上げておるわけではございませんので、実情を申し上げただけですから、長官のおっしゃった線で私ども現在考えておるわけであります。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 天災融資法の発動は、先ほど災害担当の荒勝参事官の発言によっても、あるいは総理府の川上参事官の発言によっても大体間違いないというところまでいっておるのですよ。ただ北海道知事が、特別被害農家がこうなって、天災資金の需要がこれだけあるから、ぜひすみやかに発動してくれという中身の要請を持ってこないものだから、本家の農林省としては一日も早く激甚の指定、発動をやりたい気持ちは十分だということはいまわかりましたが、いずれにしてもこれは時期の問題で間違いはないのですからね。発動になることは間違いないわけですから、発動になるとすれば、規格外米については、青米混入については、甲乙の規格をつくるとか等外上米の規格をつくるとか、あるいは胴割れ米の規格外の規格を設定するとか、発動されるとすればこの程度のことはやりますというようなことを、せっかく閉会中に災害委員会を委員長が招集されたわけですから、もう少し具体的な発言をしてもらいたい。

馬場二葉食糧庁次長

○馬場説明員 すでに規格外米の中で水分過多甲乙、これは昨日告示の手続を経まして、全国的に買い入れの手続を済ましておるわけでございます。その他の等外上米あるいは青米混入等の規格自体はすでにきめたり準備しているのでございます。あとはそれを買い入れるかどうかということでございますから、これにつきましては、やはり従来から考えております買い入れをする基準というものがあり、その条件が発生しませんと、ここで、発生する前に仮定の上に立って買うということを、申し上げかねるのでございますが、私どもは、長官のおっしゃったとおり、北海道のことしの被害状況を十分承知しておるわけでございますから、前向きに検討する姿勢でおるわけでございます。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 それでは荒勝参事官に申し上げますが——食糧庁のほうは天災融資法の発動が出ると同時に告示するというのですか、馬場さんのほうは。

馬場二葉食糧庁次長

○馬場説明員 まだ何も告示するということを申し上げたわけではございませんが、それが第一の関門だということでございます。第一の関門を通り過ぎまして、はっきりと申し上げますと、財政当局との相談等もございますので、まだ第一の関門を通るところにいっておりません。しかし姿勢としては前向きに検討する、長官のおっしゃったとおりでございます。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 政務次官、お聞きのとおりなんですよ。だから急ぐのです。町村知事があなたのポンユーだといって、向こうから何も言ってこないのをいいことにして発動しないということになると、来年になってようやく発動しても、天災資金は流れてくるが、米の買い入れというものがずっとおくれると、これは非常な混乱が起こるわけですね。政務次官は特に日本随一の米産地出身ですから、そういう事情はもう十分おわかりと思いますからして、この点は食糧庁にしても、関係各部局に十分連絡をつけるようにして、総合的に、迅速に行なわれるようにぜひしてもらいたいと思うのです。

小沢辰男自由民主党農林政務次官

○小沢説明員 従来の例からいいますと、先生おっしゃったように、天災融資法の発動というものがありますと、第一関門という表現を次長はいたしましたが、第一関門即大体最後の関門であったわけでございますが、なかなか最近は御承知のような客観的ないろいろな情勢がございまして、したがって、第二関門というものが当然考えられるというので、食糧庁のほうからいまとりあえず第一関門ということをお話ししたわけでございます。どうもいまおっしゃるように急がなければいかぬということは、これはもうよくわかっております。最後に、やはり財政当局とは十分協議をしなければいけない。また一方において、当然罹災者のことも考えなければいけない、こういうことで非常にことしはめんどうな環境にあると思うのです。したがって、最後は大臣と相談をしまして、決断を下さなければいかぬ。それには大蔵大臣とも話し合ってみなければいかぬということでございます。  そこで、先ほど来申し上げておるように、農林省としては当然前向きで、ひとつ検討さしていただく、こういうことで、今日現在ではそれ以上私から申し上げるわけになかなかいきません。この前の委員会あるいは例年の災害のときに、それぞれの県においての要望を処理してまいりましたことをお考えくださいまして、私どもができるだけ前向きで検討また努力もするということで、きょうはひとつお許しをいただきたいと思います。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 小沢さんのは答弁というものじゃないですよ。政府の答弁は十月の九日に、先ほども言ったとおり、米買い入れの責任者である桧垣食糧庁長官は、昨年以降は災害が発生した県で、しかも天災融資法の災害指定が行なわれた県について、昨年は十三県について規格外米あるいは等外上の買い入れを行なっており、今年の場合も北海道の冷害については、この災害指定が行なわれれば、前年十三県に対して買い入れ措置をしたと同様の措置をすることを考えていますということは言っておるわけです。これが答弁というものなんですよ。あなたのは答弁じゃなくて、その答弁に水をかけることをやっているだけのものでして、こっちは答弁とは認めておりませんから、心配しないでもらいたいと思います。何も政治的に買うとか買わないとかいう問題じゃないのです。生産者にただ金をやるのじゃないですからね。その金の値に匹敵する米を政府に売り渡すわけですから、その米が、たとえば青米混入の規格外で、それは五等米より何百円安ということで、値に相当した値段で農家が政府に全量売り渡す義務の中で売り渡すわけですから、こういう点は事務当局の答弁だけで十分処理できるわけなんで、あなたに特別答弁でない発言をしてもらう気はありませんから、取り消す必要もないですけれどもね。だからこの点は参事官、これは事務的に迅速にやってもらわぬといけないと思うのですよ。こういう問題は何も大臣に相談するとか、閣議に持ち込んで規格外を設定するとかいう問題じゃないでしょう。私は小沢次官を信用して質問したのが、これは手落ちだったのですがね。

荒勝巖農林大臣官房参事官

○荒勝説明員 ただいま御指摘がありましたが、農林省内部におきましては、先般北海道へ参りました担当者に直接参加していただき、またそれぞれの上司の参加もいただきまして、先週来再三にわたりまして思想統一並びに事務手続の検討は進めております。実務的に片づけられるものから逐次現在進行中でございますが、資料がまだ十分それぞれ出そろっていないというのが実情でございまして、当災害委員会でそれぞれ断定的な御返事ができないことにつきましては、まことに申しわけないと思いますが、食糧庁につきましても、何度もこの買い入れの対象についての検討を私も参加いたしまして、してきている次第でございますが、正直なところ申し上げますと、食糧庁の馬場次長からも前向きの形でという御返事しか、きょうはできなかったようでございますが、実際のところ、北海道でどの程度の規格外なり、そういった特例的な数量の米が発生するのかがまだ推定の域を出ていない。と申しますのは、われわれの把握している数字は、先週の初めごろの検査実績しか持ち合わせておりません。私ちょっと資料を持ってまいりませんでしたが、全北海道のいわゆる政府へ売り渡すべき予定の米の何か二、三%しかまだ検査実績が終わっていないというようなこともありまして、しかもそのわせに属する品種の米につきましては、比較的被害が少なかったのではなかろうかと思いますが、米の質はそんなに悪くないということで、例年よりか多少悪いようでありますが、そういうことでわせ、いわゆる早く出ている米の状況からすれば、そんなにたくさんな、いわゆる規格外的な米は出ないというふうに思われますけれども、ただおくてにいくに従って、どうも米の作柄はあまりよろしくないという説が有力でありますので、したがいまして食糧庁としても、どの程度の見込み量が出てくるのか、またどの程度のものを買い入れなければならないのか等につきましても、いわゆる関係方面と十分協議するには、あまりにもバックデータが現在のところではまだ少ないということで、本日の段階では結論が出ないのではなかろうか、こういうふうに私推測しておりますが、そういうことで資料が今後どんどん出てまいりますので、そういうデータを基礎にいたしまして、事務的な手続は逐次完結してまいりたい、こういうふうに思っております。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 そこで参考までに政府の皆さんに言っておきますが、たとえば青米混入の玄米を精白して食べる場合、うまいかまずいかという問題になりますが、これは風味も食味もいいのですよ。ただ精白すると、つき減りするわけですけれども、それは食糧庁で買い入れの場合、青米混入の規格外は搗精した場合、どのくらいの歩どまりになるかということで五等米の何百円安ということですが、実際食べてみると、まずいとか一般の食味に合わぬとかいうものではないわけです。こういうものは、たとえば徳用上米とか徳用米というのがありますね。これは内地府県でもそうだと思いますが、北海道などにおいては、一般の消費者が米屋へ行って徳用米を下さいといってもないですね。ないというところに問題があると思うのですよ。ですから、こういう点は規格外を買い上げた場合、それらは大半徳用上あるいは徳用米ということで安く配給できる米ということになると、あるべき徳用米が、北海道においては各消費地の米屋にない、手に入らぬという現象が一つあるわけです。そうなると、規格の下位等級のものでも全部米屋は上質の米の中にそれを混入して、十キロ千五百円なら千五百円で売っているということになると思うのですね。こういう点は、規格外米を買い入れた場合、それを消費者に適正に配給するという場合には特に注意してやってもらいたいと思うのです。そういう点、馬場次長も知っておられると思うのです。どうでしょう。

馬場二葉食糧庁次長

○馬場説明員 かりに北海道で規格外あるいは規格外の甲乙は別ですけれども、いまでも青未熟とか等外上等を買いますと、配給品目からいえば、いまおっしゃったように徳用米になるわけです。ただ、これはそのものの食味はさして劣らないのですけれども、保管ということからいえば非常に早期処分を要する米でございますので、買い上げましたらそれを道内で消費をしていただく、こういうたてまえでおるわけです。したがって、その際は徳用米という比較的廉価な米の配給になりますので、それは米屋で決して格上げしないように、ちゃんと十分な指導をして、もちろん配給に回しておる、こういうふうに考えております。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 米に関係して、ことしの政府売り渡しについての予約売り渡しをやっておるわけですが、被害農家の場合には予定だけの売り渡しが当然できないわけですね。ですから、特別被害農家の場合のごときは予約概算金の償還さえも不能になるような問題が生じてくるわけですから、そういう場合には従来同様の、災害対策の一環として措置をとるかとらぬか、その点はいかがですか。

馬場二葉食糧庁次長

○馬場説明員 これもやはり天災融資法に基づく指定災害によりまして、予約数量だけの売り渡しができない、したがって、予約概算金の返納を要する農家が発生するのが予想されるわけでございます。その際は、従来の返納金に利子を付して返納していただいているわけでございますが、その際被害の程度によりまして加算利子の減免ということを従来でも行なっております。それは当然本年もそういうことを考えております。かりに、農家が返済の能力がない場合は指定集荷業者が代位弁済するという方法も従来どおり考えております。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 次に、金融対策ですが、これも天災融資法あるいは並行して激甚発動にならなければ迅速に行なえないわけですが、中野農地局長にお尋ねしたいのは、先ほど私が言いましたとおり、北海道は全国一離農戸数が多いわけですね。離農率が、一年六千戸ずつ農家が減っていくわけですから、今次の相当深刻な冷害によって、私の心配しているのは、これによってまた離農が激増するのではないかという不安があるわけです。これは政府側から見ると、なるたけ離農対策を進める場合に、もっけの幸いというようにあるいは考えておるかもしれぬと思うのですよ。この点は実は農林大臣に来てもらって、一体どう考えておるということをただしたかったのですが、まだ来ませんので中野農地局長にお尋ねしますが、この離農が激発すれば、結局いままでの経営農地というものは放棄されるということに当然なるわけですね。ですから、従来は激甚法が発動された場合には、天災資金と合わせて、相当積極的に自作農維持資金等も配慮されたわけですが、この災害による離農現象に対して、この際どんどんやめたらいいのじゃないかということで農林省はいくのか、この災害対策を十分に講じて、そうして来年の再生産ができるように、所有農地の維持あるいは農業の経営維持をやらすということで、一体取り組むのか、こういう点も農民は非常に不安に思っているわけですから、率直に示してもらいたいと思います。

中野和仁農林省農地局長

○中野説明員 一般論といたしまして、離農の援助といいますか促進といいますか、そういうことはいま論議になっております。災害を受けたために農地を手放さなければならないという農家を、今回の離農の問題にからめてやるというつもりはございません。御承知のように、天災融資法が発動になりますれば、通例の場合、自作農維持資金の災害の特例ワクを設けまして、そういう農家のために自作農維持資金を融通するということになっております。今回の場合も、資金需要、被害の実態とあわせまして、天災融資法が発動になりますれば、内地の冷害ともあわせまして災害の特別ワクを設定いたしたいと考えております。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 次に共済金の関係についてお尋ねします。  先般松永保険業務課長がわざわざ北海道に出向いて、被害顕著な特別地域を一巡されてきましたので、十分認識されておると思うのです。したがいまして、共済金の支払いあるいはまた農林省が行なう損害評価等の点についても十分な配慮を講じておると思いますが、この際ですから、その点について明確にしてもらいたいと思います。

松永正隆農林省農林経済局保険業務課長

○松永説明員 お答え申し上げます。  先生御指摘のとおり、私、留萌、上川、空知、石狩の四支庁管内の被害のひどいところを、飛び飛びでございますけれども、つぶさに調査並びにいろいろな御要望について承ってまいりまして、さっそく事務的にいろいろ検討いたしまして、一昨日、北海道のみならず関東の被害県も含めまして、県並びに共済組合連合会の担当者を招集いたしまして、年内の早期支払い並びに損害評価上の特例措置につきましてそういう方針を決定いたしまして具体的な指導を行なった次第でございます。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 あとは従来も講じておる問題ですが、北海道の被害激甚の地域においては、来年度の種もみの確保もできないような地帯もあるわけです。これは松永さんも現地を視察しまして、羽幌、遠別、初山別、あの地区は分作にすると三分作もない、食糧もない、種もないというところですから、こういう問題についてはここであらためて言うまでもありませんが、種もみの関係とかあるいは再生産資材の確保等については十分な配慮をしてもらいたいと思います。  それから、これに伴う税の減税措置等については、被害農家の固定資産税の減免あるいは市町村の災害によって生ずる歳入欠陥等に対する特別交付税等の処置あるいはまた国民健康保険税等に対する減免措置、これは一連の災害対策の従来も行なった措置ですからして、今回の冷害等についても当然政府においては積極的な対策を講ぜられると思いますが、この点について簡潔でよろしいですから説明をお願いします。

荒勝巖農林大臣官房参事官

○荒勝説明員 従来のこういう災害等につきましては、それぞれ先例もございますし、また相当ルール化といいますか、いわゆるある程度制度的なことになっているものもございますので、そのそれぞれの手続に従いまして、関係方面に十分連絡いたしまして御要望に沿いたい、こう思っております。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 以上で冷害に関する質問を終わるわけですが、最後に申し上げたいことは、冒頭にも申したとおり、いま政府の考えておる総合農政と災害対策というものは混同されるような不安が、現地には実はあるわけです。この点はやはり政府にも、そういう不安を与えるというところに、政府の農政上の姿勢に、私はむしろ問題があると思うのです。この点は、不安、動揺を起こさないように十分な政府としての災害対策に対する積極的な取り組みというものがどうしても必要であるというふうに思われるわけであります。先ほども北海道の一農務部長をここに引き合いに出して、そういうことは私としても好ましいことではありませんでしたが、事実がそうですから引き合いに出したわけですが、やはり政府としても、地方の都道府県に対しましても、災害が起きた場合には当然これは、たとえば農業災害補償法は昭和二十三年に制定されておるわけだし、冷害に関係のある天災融資法にしても、これは昭和二十八年に議員立法として成立された経緯があるわけですし、あるいは自作農資金等にしても、開拓者の資金融通の措置にしても、すでに国として法律、制度を設定して、災害等が起きた場合には、その制度に対応して、国の責任で災害対策をどうするかということになるわけですから、これからの農政を交代させるための総合農政と、ぜひこれはからませないでやってもらいたいと思うのです。この点については、政府を代表して、やっぱり小沢政務次官が一番えらいということになるでしょうから、そういう混同させない、災害が起きた場合には愛情を持って十分国として責任を持ってやるというふうな言明を、私にというよりも、むしろ農業被害によって苦しんでおる農家の諸君に明確にしておいてもらいたい。

小沢辰男自由民主党農林政務次官

○小沢説明員 おっしゃるとおりです。農業政策全般の問題と災害時における被災農家に対する災害対策の万全を期すということははっきり明確に区分して、私どもは災害対策には万全の措置をいたしたいと思います。

川村継義日本社会党

○川村委員長 よろしいですか。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 はい。

川村継義日本社会党

○川村委員長 関連して金丸徳重君。

金丸徳重日本社会党

○金丸(徳)委員 だいぶ時間も経過いたしておりますし、本日の主題は北海道における異常気象に伴う農業災害につきましてということでありますが、本年度の特にこの冷害に基づく農業災害は、北海道が一番不安であるように承っておるのでありますが、実は、関東地区におきましてもかなりの被害があるようであります。  私は山梨県でありますが、山梨県のような小さい農業地帯といたしましては、きわめて零細ではありますけれども、この零細な地帯におきましても、たいへん激甚な災害が起きておるのであります。これに関連しまして、実は県のほうから政府に対して要請申し上げておるのでありますが、これはごらんになっておりますかどうか。あるいはまだお手元に届いておらない心配もあると思いますので、これを読み上げますから、お聞き取りをいただきたいと思います。これは県知事田辺国男より出されたものであります。   水稲冷害対策に関する要請   本年の稲作は、苗代期から田植初期にかけて天候不順に終始し、特に幼穂形成期である七月中旬から登熟期である九月中旬にかけ、低温、多雨、寡照等の不良天候に見舞われ、高冷地や山間部の水田に障害型および遅延型冷害が発生し、その被害減収量は二千六百トン、被害金額は三億六千万円に達し、被害農家の窮状はまことに深刻であります。   本県の場合、昨年も同一地域に冷害が発生し、甚大な被害を蒙り、その痛手もいえないうちに再び今回の災害に直面した次第であります。   県としても被害農家の窮状打開について最善の努力を払っておりますが、地方財政の実情よりして万全の措置が講じられない現状でありますので何卒実情ご賢察のうえ是非とも次の対策を早急に講じていただくよう要請いたします。      記   1 天災融資法の発動   2 被害農家に対する自作農維持資金(災害分)融資枠の拡大   3 制度資金の借り受け農家に対する償還時期の延長措置   4 農業共済金の早期支払措置   5 種子籾に対する助成措置  こういうようなお願いを申しておるのでありますが、これは政府のほうで御承知をいただいておりましょうか。いかがでございましょうか。

小沢辰男自由民主党農林政務次官

○小沢説明員 同じ文章を昨日十月三十日の日付で知事から官房長あてにいただいております。

金丸徳重日本社会党

○金丸(徳)委員 もう申し上げる必要もないほど御了承くださっているようであります。これについての措置は五項目にわたってお願いをいたしているのでありますが、これにつきましては、いま北海道の芳賀先生のほうからお尋ねがありました中で了解できる点もあるのですが、いかがでございましょうか、お見込みのほどは。これにつきましては県のほうでも心配いたしておりますので、もし御回答いただけますればこの機会に承って帰りたいと思います。

荒勝巖農林大臣官房参事官

○荒勝説明員 正直な話、急なことでございまして、きのうこの文書を農林省にいただいたようなかっこうでございますが、私たちかねてから災害対策を担当いたしております者といたしましては、関東の一部にも、たとえば、失礼でございますが、山梨あるいは長野にも災害、冷害が発生しているということは統計調査部等より聞き及んでおりますので、この点については注意を払ってきた次第でございます。ただ、資金需要等につきまして、県のほうからいままでお話があまりなかったものですから、どの程度の資金ワクが必要なのか、そういうことにつきましては、まだ資料等は手元に持ち合わせておりませんが、今後天災融資法の発動に必要な資金需要等につきまして県のほうからお申し出があれば十分に検討してまいりたい、また先生のほうからも県のほうにそういうふうに御連絡お願いいたしたい、こういうふうに思います。

金丸徳重日本社会党

○金丸(徳)委員 ことし冷害ワクを何か隠された潜在被害のような形がありまして、おかしい、おかしいと気がつきながらも、しかし形、ふさなどの状況もよかったものですから、それほどでもなかろうなどと現地の農民は希望的意見を持って見ておったようでありますが、これがだんだん、刈り取ってみると穂先が軽かった、さらにこれをこいでみますると目方が意外に少ない、脱穀してみると中に青いもみなどがたくさん入っておるというようなことからして、びっくりしておるようであります。もちろんその間におきましては、青枯れ、青立ちというようなところもあったわけです。そういうところについては県のほうでも十分警戒いたしておったのでありますが、これほど深刻に激甚であるとも思わなかったようでありまして、その点につきまして多少御報告がおくれ、措置のお願いがおくれておることにつきましては、事情がそういうことでありまするので、今後さらに詳しい状況を持って出てまいると思いますから、これについてはひとつさような目をもって好意的にごらんをいただきたいと思います。  そこで、私一つお願いをいたしたいのは、この要請の文書にもありましたように、昨年も同じような冷害を受けておる、ことしもそういうことであってはいけないということで、品種の選択あるいは植えつけ時期の促進というようなことについても十分注意をいたしたようであります。しかし、どうも天候というのは皮肉なものでありまして、その注意のまた裏をかくような状況になって、大事なときにおいて急に冷害が来てしまった、そのためにこのような激甚を二年続けて受けなければならなかったということでありまして、被害農家としては、通常の台風あるいは集中豪雨というようなもの以上に深刻なものを受けておるようであります。ことに、これは感情論になるかもしれませんけれども、よその県あるいはよその地方が一〇四とか一〇八とかあるいは多いところは一一〇というような増収指数を示しておるようなときにおいて、ごく小地域ではあるにいたしましても、災害が非常に激甚であるということからしますると、感じといたしましては、被害度といいますか、災害感というものが非常に重大、重くかつ大のように思われるのであります。したがって、ことしのそうした災害につきましては、特別あたたかい目をもって見てもらわなければならないのではないかということが一つであります。  もう一つ、ことし及び去年にわたって冷害の被害を受けたところは、陳情文にもありましたように、高冷地、ことにまた山間地であるのであります。そしてこの高冷地、山間地は、何年か前まで政府のほうでしきりと奨励いたしておりました米の増産問題に協力いたしまして、苦労に苦労を重ねて、高いところに、また山の開拓の困難なところに水田をつくったのであります。  そういうふうに、非常に苦労して始めた米作が二年続きの被害をこうむってしまった。あるものはもう収穫皆無、あるものは六割ないしは七割の被害を受けるというようなことでありますから、被害感というのは非常に大きいのであります。言ってみますれば、ショックが大きかったように思うのであります。したがって、受けた被害額が、金額にしてみますと、全体としては少ないかもしれませんが、個々の農家で受ける被害の感じというものは非常に大きいように思うのであります。こういうものについては、何か特別な目をもって見てもらわなければならないと思うのですが、政府のほうではいかがお取り扱いでありましょうか。

荒勝巖農林大臣官房参事官

○荒勝説明員 きょうたぶん公表されると思いますが、ただいま先生から御指摘もありましたように、山梨の水稲の作況につきましては、全国は非常によかったにもかかわらず、山梨は九七ということで、指数といたしましてはやはりひどいのではなかろうか。特に山梨のように山間部等がありますところは、平野部はまあまあうまく平年作にいっておりましても、山間部は非常に激甚を受けておるのではなかろうかと思います。したがいまして、客観的に見ましてもやはり被害は受けておることも十分わかりますので、今後県とも十分相談いたしまして、それぞれの施策を進めてまいりたい、こういうように思います。

金丸徳重日本社会党

○金丸(徳)委員 時間を節約して、あと一点。  実は芳賀先生のお尋ねの中にもあったのですが、政府は、米が余っておるというような時期に際会いたしておりまして、また世間ももう米はとれ過ぎて困っておるのではないかと見ておるときでありまして、私はそういう時期であればあるだけ——あればあるだけはいけませんが、そういう状況をも背景といたしまして、とかく被害農家のほうでは、こういうときであるから冷たく扱われるのではないかなどと心配をいたしておるのであります。しかし、個々の被害を受けた農家にとりましてはまさに生死の関頭にあるわけでありまして、ことにいまの九七%という指数の低さの原因をなすのは、こうした山間地、あるいは高冷地帯において、よそよりも非常に苦労をして米作に励んできた、研究し、努力してきたところであるのであります。そういうところが自然からも非常に冷たい扱いを受ける、政府のほうからもとかくどうも白い目で見られるというようなことであってはいけませんから、こういうときにおいてこそ、政府はそういう被害農家に対しては、いままでにも増してあたたかい気持ちを持っての対策が必要ではないか。これは感情ばかりではありません、またそろばんの意味における勘定ばかりでなくて、今後の総合農政という政治を推進する上における基本の心がまえだと思うのであります。したがって、山梨県のような災害が少ないからあるいは米の問題についてはたいしたことではないというような、そういうような——いまのお答えではそういうことではないように承るのでありますが、そういうお心持ちを持っていていただきたいから、私は特にそれをさらに輪をかけてお願いをいたしたいのでありますが、この際、そういうのに対して特別にあたたかい措置を講じてもらって、こういう時期であっても政府はなおかつ総合農政の前途を促進するという意味において、あたたかい目をもって措置してもらわなければならぬと思うのであります。これはそういうふうにお取り扱いを願いたいというお願いを申すよりほかないのであります。もしお答えをいただければ、私はぜひいいお答えをちょうだいして、国のほうへも、農民諸君がんばれよという報告をいたしたいと思うのでありますが、いかがでございますか、政務次官から、ひとつ政治的なお答えをちょうだいいたしておきたいと思います。

小沢辰男自由民主党農林政務次官

○小沢説明員 先ほど芳賀先生にお答えをいたしました最後の点を再確認をいたしたいと思います。  災害対策につきましては、農政の総合的な検討とは別に、被災農家の救済について、決して片手落ちのないように、最善の努力をいたしたいと思います。

金丸徳重日本社会党

○金丸(徳)委員 今後のことにつきましては時間がかかりますから、私はこれにて終わらせていただきます。

川村継義日本社会党

○川村委員長 神田大作君。

神田大作民主社会党

○神田(大)委員 ただいま北海道の冷害につきまして芳賀委員のほうからいろいろ御質疑がありましたが、私は、この前の農林水産委員会だったと思いますが、関東地方における低温の被害につきまして質問を申し上げておきましたが、一体この関東地方における低温による被害について、私たちが要望しました天災融資法の発動あるいは等外米の買い入れ等につきましては、その後どのような措置をされましたか、お尋ねをいたします。

荒勝巖農林大臣官房参事官

○荒勝説明員 等外米の買い入れの件につきましては、あとで馬場次長のほうからお答えいたしたいと思いますが、関東地方の冷害につきましては、夏場ごろより相当はっきりと農林省でも冷害の状況がわかっておりましたし、また、御指摘もありましたので、われわれとしては相当早目に本件につきましてはそれぞれ手続が進んでいるわけでございます。特に天災融資法の発動につきましては、北海道並びにその他の県の冷害状況は多少不確定といいますか、不明な点もございますので、直ちに天災融資法を関東だけを取り上げて発動というわけにはまいりません経過もございまして、先般、九月の終わりだったか十月の初めだったか、ちょっと失念いたしましたが、関東の栃木県を含む三県につきましては、いわゆる天災融資法を発動する前提条件としてのつなぎ資金の貸し出しを、手続を進めるようにという通達を経済局長名で各県知事あてに、並びに関係金融機関にも指導してございます。それによりまして、各県とも、それぞれ農家の資金需要等を把握の上、すでにつなぎ資金としては早い県は、あるいは非常に困っておられる方につきましては、手続は進んでいるのではなかろうか、こういうふうに理解している次第でございます。  われわれといたしましては、この天災融資法は、北海道の関係もあり、手続の発動は多少おくれるとも思いますが、何とかして正式に——最終的に全部セットされるのは、この十二月中には農家に資金が届くようにいたしたい、こういうことで手続をとっている次第でございます。それと相並行いたしまして、自創資金等の手続についてもまた同様でございますし、また共済資金の支払いにつきましては、先ほど保険業務課長から御返事申し上げましたように、いわゆる年内の早期支払いということで実務としては進めておりますので、受け入れ側で十分こなしていただければ、農家には年内に共済金につきましても支払いができるのじゃなかろうか、こういうふうに考えている次第でございます。

馬場二葉食糧庁次長

○馬場説明員 関東地区の米の生産県、まあ栃木、茨城、千葉が中心でございますが、これの災害米の買い入れにつきましては、先般来御要請を受けていろいろ調査をし、検討をしてきたところでございますが、幸い当初予想されましたよりも米の規格といいますか、検査は非常に順調にいきまして、ただいま等外とかあるいは規格外とか、政府の買い入れ以外の対象の米は比較的少ないようでございます。特に、千葉の一部では非常に災害のひどい地区があったので、これは米自体が出ないといった災害でございまして、買い入れの問題と非常に関係の薄い災害。ただし、水分過多甲乙規格外玄米については昨日公示をいたしまして手続を完了いたしました。そのほかにつきましては、ただいまのところまとまった出回りもそう予想されませんという状況でございます。まして天災融資法の発動もまだされておりませんので、いまのところ水分過多甲乙規格外玄米以外の規格外米あるいは等外上米を買うということは考えていないのでございます。

神田大作民主社会党

○神田(大)委員 関東地方の冷害につきましては、もういち早く県当局からも陳情書も出ており、われわれとしましても現地を見まして、限られてはおりますけれども、特に激甚な地帯があったわけでございまして、食糧庁の馬場次長から話がありましたように、等外米等の買い上げは必要はなかろうというような答弁に対しては、これはわれわれは、現地は、いま検査は始まったばかりでございますから、詳細にはつかんでいないだろうと思いますが、実質といたしまして買い入れをしなくちゃならぬような状態におちいっておると私たちは見ておるわけです。これは農民の皆さん方からもそういう強い要望もあるわけでございますから、この点については天災融資法の発動は不日の問題というが、私は北海道やその他のことを勘案する必要なしに、もう関東地方でそういう冷害があれば天災融資法の指定をして、そして等外米の買い上げ等につきましてもはっきりした態度を早く示してもらわないと、どうしてもしいなが入ったのをまぜて上米と一緒にして売るというような、そういう非常に不利益な点も出てくるわけでございますし、この点はひとつ食糧庁としましてももっと実情を把握いたしまして、等外米の買い入れにぜひ踏み切ってもらいたいということを私は強く要望するのですが、この点についていま一回御答弁願います。

馬場二葉食糧庁次長

○馬場説明員 関東の茨城、栃木、千葉は比較的早場地帯でございまして、検査、買い入れも相当進んでおるわけでございますが、いまのところではさして農家経済にきわめて大きい影響のあるようなほどの、政府の買い入れにならない規格外なりあるいは等外上は発生していないという報告に接しておるわけでございます。ただし、先ほど申し上げましたように、水分過多甲乙につきましては、これは買い入れることにいたしておるわけであります。  なお、今後も相当出回るわけでございますから、今後の推移も十分見守りながら検討はいたしますけれども、現段階では、先ほど申し上げましたように、いままでのような出回り程度では——まあ、これは全国大なり小なり被害がございまして、そういう米は全国若干出るわけでございますけれども、いまのところ関東地区については現時点では買う必要はないではないかということを申し上げた次第でございます。

神田大作民主社会党

○神田(大)委員 それでは、今後の推移によって、これは必らず必要が出てくると私は考えるのです。とにかく完全に米が成熟しないための被害でございますから、しいなを相当含んだ米が出るわけでございますから、その点はいま少し現地を検討してぜひ考慮してもらいたい、こういうことを強く要望します。その点どうですか。

馬場二葉食糧庁次長

○馬場説明員 いまの神田先生の御要請、十分承りまして、今後の推移については慎重に検討をいたしたいと存じます。

神田大作民主社会党

○神田(大)委員 それから天災融資法の問題について、ほかの地区がまだ資料が上がっていないから、関東地方はそれと見合わせるというような考え方ではなしに、実際問題としてそういう資料が整っておるところから、もうそういう発動をすべきではなかろうかと思うのですが、それはいかがなんですか。

荒勝巖農林大臣官房参事官

○荒勝説明員 まあただいま御指摘がありましたように、そういうふうにわれわれもできればしたいという感じは十分持っておるのですが、ただ一災害一政令ということで、天災融資法は従来そういう手続で法制局なり内閣ではきめてきたいきさつもありまして、冷害につきましては冷害としてまとめて政令を出して天災融資法を発動する、こういう手続に事実上なってしまっておるものですから、関東のA県をきょうまず発動しておいて、あすまたB県というふうに早い者順というわけにはどうもできませんので、その点につきましてはまことに申しわけないと思いますが、全国すべての手続が整備されるのを待って全面的に発動いたしたいというふうに思います。  ただ、それで非常に御迷惑をかけては農民にも申しわけないし、また関係の行政並びに指導に当たる方にも申しわけないということで、予備的といいますか、いわゆる前ぶれといたしまして、つなぎ融資でつないでおいていただきたいという通達を出して、事実上天災融資法を発動いたしますよという意思表示を、政府としては裏から実は意思表示しているような次第でございます。  ただいまのところ、率直に申しまして北海道の作柄等が非常に北のほうなものですから、自然と作況のつかみ方がおくれておりますが、決して事務的に怠ってそうなっているのじゃなくて、作柄がおくれている関係でそうなっているのでありますが、何とかいたしまして十一月中には正式に資金発動の手続を終えまして、年内には農家の方々に資金がいくように、たとえば関東ではつなぎ資金のやつが本資金に切りかわれるようにというふうに手続を進めたい、こういうふうに思っております。

神田大作民主社会党

○神田(大)委員 それではできるだけ早くこの天災融資法の発動をしていただきたいということを強く要望します。  次に、いまの検査の状況等を見ますと、ところによれば非常に農民の期待するような検査等級が出ておるのでありますが、場所によると、去年よりも規格検査が、等級等の割合を見ますると少し厳重になったのではないかというような声も聞くわけです。この点について、最近米はもう余っているのだから検査規格を厳重にするような傾向が出てきたのではないかという声も聞きますが、この点については私は、先ほどほかの委員からありましたとおり、こういう問題と米の過剰というものは別問題でございますからして、そのような検査規格について強めるような規格、去年の規格よりも強めるようなそういう印象を与えないように十分留意してもらいたいと思いますが、この点はいかがですか。

馬場二葉食糧庁次長

○馬場説明員 農産物検査制度の運用が適正であるかどうかということは、これは米の買い入れの制度なりあるいは農産物の流通、取引上きわめて重要なことでございまして、いやしくもこの検査格づけに対して不信なりあるいは疑惑なりあるいはそういう手心を加えたというようなことがありましては、これはゆゆしい大問題だと思うわけであります。したがって、私どもはかねてからこの農産物検査につきましては、全国二万以上の検査官がおるわけでございますが、この検査官の研修、これは精神的な面あるいは鑑定技術の面で十分研修、指導を徹底いたしまして、いやしくも検査について適正を欠くということがないように指導いたしておるわけでございまして、今後なお指導を徹底させて、いやしくもそういうことがないように十分留意していきたい、こういうように思います。

神田大作民主社会党

○神田(大)委員 いま一つの次長に聞きたいのですが、これは災害と関係はないともいえますが、私は農林水産委員会でこのこともお聞きしたいと思っておるのです。最近やはり米が過剰であるというので、農民が非常に動揺しております。これに対して、減反とかそういうことをいわれておるようでありますが、きょうは災害対策委員会だからその点は申しませんが、民間にはもとの大地主等とか、あるいはまた商売上に使った倉庫というものがたくさんあいておるわけですね。われわれは昭和六、七年の農村恐慌で米が暴落したときに、もみ貯蔵ということをやりましたが、現在北海道のようにこういう冷害とか、あるいは関東その他においても冷害とかあるいは災害というものは、天候相手の米作にはつきものです。そういうことを考えると、二年、三年の古々米等で頭をかかえておる現在において、もみ貯蔵という制度を行なって、二年なり三年なり四年なり置いて、いまずり米で出して、そして現在の米過剰を緩和するというくふうを行なうべきであろう。一方においては、たくさんの民間倉庫があいておる。そういうものに対して、多少の保管料とか何かはかかるが、こういうくふうを私はすべきであろうと思います。こういう問題について、もみ貯蔵の問題等については、私はいつか農林水産委員会でこのことを指摘いたしましたが、その後食糧庁としてはどういうふうにこの問題について考えられておるか、お尋ね申し上げたいと思います。

馬場二葉食糧庁次長

○馬場説明員 米の在庫が非常に過剰になりますと、やはり品質の保全をしながら長期保存をするということは重大な課題になるわけでございまして、食糧庁もいま御指摘のような方向でここ数年来、米の長期保存を一体どうしたらいいかということを真剣に検討しておるわけでございます。その中で、やはりもみ貯蔵という方法がまず考えられるわけでございますが、これにつきましては食糧庁の現時点での考え方を率直に申し上げますと、私どもはもみ貯蔵よりは最近の倉庫の建設の技術なりあるいは冷凍方法の進んだ今日においては、むしろ低温貯蔵ないしは準低温貯蔵のほうがよりすぐれておる、こういう考えに基づきまして先般来、四十三年度百億、それから四十四年度七十億の長期低利の融資をいたしまして、ほぼそれだけで百五十万トン収容できる低温貯蔵、準低温貯蔵をいま整備いたしておるわけでございます。いろいろな実験のデータによりますと、やはり二年、三年保存した結果を見ましても、もみ貯蔵とそういった低温貯蔵倉庫の貯蔵では、成績ももちろんあまり変わりないわけでございます。特に最近のもみの形態を見ますと、機械収穫、機械脱穀になりまして以来、もみの表面に非常にいわゆる機械的な物理的な傷がついておる、あるいは脱粒が非常に多いわけでございまして、以前のような収穫法がすべて手刈りのときと違いまして、もみ自体に若干変化があるということもございまして、私どもはむしろまだほかに、もみ貯蔵いたしますとそれだけ倉庫のスペースもよけい要る、それから保管料も非常にかさむ、いろいろなことを考えまして、現時点では農政局で補助推進されておりますカントリーエレベーター、サイロ型のカントリーエレベーターに限っては、これはもみ貯蔵いたしておりますが、その他普通倉庫についてはもみ貯蔵よりはむしろ低温貯蔵でいくべきである、こういう方向で進んでおるわけでございます。

神田大作民主社会党

○神田(大)委員 低温貯蔵というのは、一体何年くらい貯蔵しても食糧に差しつかえないものであるか、試験的なデータか何かがありましたら発表願いたいと思います。

馬場二葉食糧庁次長

○馬場説明員 ただいま非常にはっきりした試験データとしましては、二年貯蔵しても食味あるいは搗精歩どまりにほとんど変化はない、こういうことはかなりはっきりしておるわけでございます。二度つゆを越してもほとんど変わらない。三年になったらどうかということをいま検討している段階でございますが、十五度以下の低温であれば、米の変質はカビと虫でございますから、カビも虫もつかない温度で保管しておりますと米の長期貯蔵には非常に有利である、こういうふうに考えております。

神田大作民主社会党

○神田(大)委員 この問題については、低温貯蔵で間に合うということであればそれはそれでけっこうでしょう。しかし、実際問題として低温倉庫というものはそうすぐできるものではないというようにわれわれは考えておるので、さしあたっての問題として、すぐできることは、私はもみ貯蔵が解決策としては手っとり早い方法だと思うのですが、この点について、食糧庁はもみ貯蔵に対する考え方はとらぬという考え方のようでありますが、私たちは長い間、昔から農家の人たちは災害とか飢饉とかに備え、もみのまま古くから貯蔵する、そしてそれをしのいだわけです。こういう長い歴史を持っておるもみのまま貯蔵するという問題について、私はこういういまの段階においては考慮したらよかろうと考える。そういう点についてはなお研究をしていただきたいということを要望申し上げたい。  最後に、先ほど芳賀委員からも言われたとおり、現在の災害対策に対しまして何か熱意がないように見られる。私たちは北海道が冷害らしいということは前から聞いていたわけです。それに対しまして新聞もほとんど取り上げない。政府もこれらに対しましての調査、対策も行なわない。もう米は余っておるんだからそんなことはかまわないんだという考えかどうかわかりませんが、米過剰の問題と災害の問題とは別個の問題であって、災害を受けた農家は直接生活にかかってきておるわけですね。そういうことを救済するのは行政的な当然の責任でありますから、今日の米過剰の問題からこれらの問題について行政的な手抜かりをすることに対しましては、われわれとしてはこれは許せないことでありますから、この問題はひとつき然たる態度をもって災害は災害で対処する、米過剰問題は過剰の問題で対策を立てるというようにはっきりしてもらいたいと思いますが、このことについて重ねて政務次官のほうからお答え願います。

小沢辰男自由民主党農林政務次官

○小沢説明員 まことにおっしゃるとおりでございます。したがいまして私どもは災害については万全の措置をとりたいと思います。先生の地区から見ますと、何か非常におくれているように思われると思いますが、実は北海道その他一連の冷害をひっくるめて天災融資法の発動なり激甚災害の問題なりを結論を出さなければいかぬということもございまして、収穫時期のおそい北海道の関係等いろいろ考えますと、どうももうすっかりはっきりしておることをいつまでもというので、たいへん申しわけないのですけれども、そのためにつなぎ融資のいろいろな配慮をしましたりどんどん手は打ってきたつもりでございます。おっしゃいますように、できるだけひとつ災害は災害として万全な対策をとっていきたい、かように考えております。

神田大作民主社会党

○神田(大)委員 終わります。

川村継義日本社会党

○川村委員長 本日はこの程度にとどめ、次回は公報をもってお知らせすることとし、これにて散会いたします。     午後一時五分散会

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