災害対策特別委員会 第5号
- 発言数
- 66 件
- 登壇者
- 14 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1969/04/16
会議録
○川村委員長 これより会議を開きます。 災害対策に関する件について調査を進めます。 本日は、昭和四十四年三月の異常降雪等による災害対策及び災害防止のための地震観測業務の整備に関する問題について調査を進めてまいりたいと存じます。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。金丸徳重君。
○金丸(徳)委員 ただいま議題となりました中の、去る三月十二日に主として関東及び関西地方に襲いましたところの豪雪被害につきましてお尋ねをいたし、政府のこれが対策などにつきまして所信を伺いたいと思います。 まず最初に、この災害につきましては去る三月十九日の委員会におきまして御報告がございました。これは被害後一週間足らずの間の調査の中での報告と承知いたしておりますので、その後におけるさらに詳しい調査によりまして、何かこの御報告に訂正するところがありますれば、まずもって御訂正おきを願いたいと思います。
○荒勝説明員 お答え申し上げます。 この間私ここで御報告申し上げましたが、その後統計調査部のほうのいわゆる集計結果がある程度まとまりましたので、それを御報告しながら申し上げたいと思います。 農作物等、いわゆる施設は抜きにいたしまして、雪によりまして災害を受けました被害額が、統計調査部の報告によりますと約十五億一千万円というふうになっております。その内訳といたしましては、野菜が約十億四千百万円、それから果樹、くだものの系統でございますが、三億六千三百万円、それからその他のもの、たとえば、これは主として花が中心でございますが、花とかあるいは若干のたばこ等も入っておりますが、これが一億五百二十万円。大体これで十五億一千万円ぐらいになっております。 それから施設関係につきましては、これは統計調査部の報告にはございませんで、いわゆるビニールハウスのトンネルハウスあるいはその他の鶏舎とか漁港とか林産施設とか、そういった施設等でございますが、これが県の報告によりますと十五億六千八百万円ぐらいとなっております。 そのほかに水産物の被害といたしまして、これはワカメ等がやられておるのでなかろうかと思いますが、これも県の報告でございますが、三億八千三百万円程度でございます。 そのほか、林産物、それから造林地ですが、これは京都を中心にして相当ひどくやられておりまして、いわゆる造林地につきましては、林野庁の報告によりますと約十八億八千万円程度。それにいわゆる林産物そのものが八千百万円ほど、こういうことに相なっている次第でございます。
○金丸(徳)委員 だいぶ詳しい調査に基づく御報告でありました。それらの御報告を承ってさらに痛感いたしますことは——実は私は山梨の出身でありまして、山梨におきましても施設園芸関係におきまして、果樹野菜等において甚大な災害を受けておりますが、これらの災害を通じて特に痛感されますことは、災害の全体の額は、通常の地震とかあるいは集中豪雨、その他台風といったようなものに比較いたしましてそう大きいものではないようでありますけれども、これを個々のその災害個人にとってみますとまことに深刻であり激甚でありまして、特に大きな負債をして施設などやっておったところは根本から被害を受けてしまって、どうしていいかわからない、ぼう然としてただ立ちすくみというような状況の中に置かれておるのであります。今回の災害の特質というものはそこにあろうじゃないかと思いますし、したがって、農林省方面における対策、これが救済策あるいは善後措置というものも、それに応ずるような何かがなければならないように思うのであります。農林省としてはいかなる対策をもって臨んでおられまするか、お示しが願いたい。
○荒勝説明員 農林省といたしましては、この豪雪災害につきましては、おおむね従来とってまいりました諸施策に基づきましてこれが対策を現在進めている次第でございます。 特に今回の農作物等の被害が、比較的ある地域、関東の一部に集中している関係もありますので、私たちといたしましては極力従来のやり方を踏襲いたしまして処理してまいりたいということで、中身の話といたしましては、補助金を出すというわけにはまいりませんので、現在の段階ではいわゆる個人施設のビニールの施設が中心に今回は強くやられておりますので、農林漁業金融公庫資金のいわゆる主務大臣指定災害という系統の貸し付け金ができますので、これは一人当たり約二十万円でございますが、これの融資の道を開きたい。これは金利六分五厘で、天災融資法との関連において検討してみたい、こういうように思っております。 それから、そのはかに農業近代化資金というのがございまして、これはビニールハウス等も融資の対象になっていますが、これは六分でございます。これは一人当たりのワクも相当多いので、場合によっては二百万円、こういうふうに考えております。 さらに、われわれといたしましては、こういった資金のほかに、金利のさらに安い、年五分で貸し付けできる自作農維持資金制度の融資を検討してみたい、こういうことで現在話を進めている次第でございます。これにつきましては、資金需要の事情等を現在それぞれ関係県と連絡をとりながら、逐次話を固めてきている、こういう事情でございます。
○金丸(徳)委員 いま、その対策というものは従来どおりというか、従来考えられておったところの融資対策だとか、あるいは自作農関係もそういうことだろうと思いますが、そういうほうで、特に新しい時代の農政対策という見地から何か新しい対策というものが講ぜられておらぬように受け取れるのでありますが、この点はいかがでありましょうか。融資にいたしましても六分五厘あるいは六分、自農資金におきましては若干それより安いのかもしれませんけれども、いずれにしても非常な災害を受けて、もう立ち上がることのできないような痛手を受けた農民個人個人にとりましては、これはまことに隔靴掻痒の感があると思うのですが、何か新しい時代、新しい方向に処するための新しい施策というものがこの辺で打ち出されなければならないと思う。いかがでありますか。
○荒勝説明員 ただいまお尋ねの件でございますが、農林省といたしましても種々検討もいたしてみたわけでございますが、今回の豪雪による被害が、全国的な現象ではなかったという結果ではございますが、全体としてさして大きな被害額にならなかったというようなこともございまして、まことに申しわけありませんが、新しい施策をこの際打ち出すということはなかなかむずかしかったということを御報告いたしたいと思います。
○金丸(徳)委員 そこで私は過去の農業災害対策について思い起こすのでありますが、何年か前までは、個人災害については、たとえば台風というような大きな災害におきましても手が及ばなかったのですね。そして、それではいまの農業には合わないということからいたしまして、たとえば農地の崩壊というようなことについては、農地それ自体を旧に復するというまでの救済策、善後策が講ぜられてまいったのであります。私はそうでなければならないと思うのであります。特に天災地変などに弱いところの農業については、他産業におけるよりも、そうした災害に対する対策というものが、個人個人に対してかゆいところに手の届くといいますか、ほんとうに痛いところへびしゃっとした手当てが行き渡るような対策が練らるべきであります。ようやくにして数年前から農地というようなものに対して復旧までするということになってまいった。私は、わが国農業の新しい時代に対する一つの新しい道だと思って、大いに歓迎しておったのであります。まだそれは、たとえば激甚だとか、何か災害が大きくなければならないというようなワクの中で、十分には至りません。至りませんけれども、新しい一つの道が開けたということについては私は非常に期待を持っておった。だから、もっと言うならば、そのワクを激甚だとか三十億だとかいうことでなくして、ほんとうに救済されるべき個人個人に力づけになるような策が練られていくべき次の段階を迎えたと思います。 ことに、いまや農業は総合農政という名における新しい時代を迎えてきた。米作から転換をしなければならない時代を迎えておる。私がここで申し上げるまでもないですが、その米作から転換されるべきものは酪業、養鶏、養蚕というものなどもあるかもしれませんけれども、さしむきどうも傾向といたしましては、手軽な蔬菜園芸であるとかあるいは果樹という方面に向けられる傾向がある。同時に新しい時代の農業は施設園芸であり、施設果樹であるということに向かうべきだと思います。一つの地域における反収の生産性を上げる面におきましても、あるいは個人の労働力の一時間当たりの生産性を上げるという意味におきましても、金をかけて反収を上げる、労働力の生産性を上げるということにならざるを得ない。そうなりますと、もう当然の結果として施設方面に力が入ってきます。施設方面に力が入るとなると、またそこに天災ということも考えていかなければなりませんから、そうしたことについての新しい対策が講ぜられなければならないと思うのであります。私はこの辺で何か新しい時代が要求するところの対策が考究されなければならないと強くお願いいたしておるのですが、その点についてはどういうお考えでありましょうか。
○荒勝説明員 ただいま御指摘されましたように、農林省といたしましても、従来その農地の災害復旧、あるいはこのほか林道とか、水産の漁港とか、こういった公共的な性格、あるいはこういった基盤整備的なことについては、国土保全という観点からそれぞれ災害復旧制度を設けまして、これについては十分な助成をいたし、また昨年末には、そういった局地激甚につきましても新しい救済制度を開いたわけであります。 しかし、農作物等につきましては、御指摘のように、これは個人の問題であるという一つのものさしといいますか、そういう観点から、現実にはなかなか救済の道は開かれていない。それに対しましては、政府として積極的にただいま進めてまいっておりますのが融資制度で、年々何らかの形で災害農家に対して融資制度の道を開き、かつ貸し付け条件等も緩和してきておる次第でございます。 さらに、その制度のほかに、主要なる農作物につきましては、たとえば米麦等につきましては共済制度を、制度といたしまして強制加入的な制度で実施しております。ただいまそのほか大家畜等にも実行しておりますが、さらに最近実験的な一つの試みといたしまして、果樹等につきましても共済制度の実験をただいま始めておる。まだ十分整備されておりませんが、もうしばらくたてば全国的な制度にまで整備されるのではなかろうか、こういうふうに思っておる次第でございます。
○金丸(徳)委員 さしむきのこととして、融資以外にも一歩進めて共済制度を御研究になっておられる。私は昨年の豪雪被害対策のときにもその点をお願いいたしており、なるべく早くこの制度を全面的に実施するような形において、せめても救済策を強化してもらいたいというお願いをいたしておったのでございます。まあ実験の段階になったということでありますから一つの希望を持つのであります。すみやかに強力にこれはお進め願いたい。同時に、特に野菜あるいは花卉といいますか、そういう新しい時代の農業の向かう方向というものに対しても、そうした制度を推し進めてくださることがこの場合たいへん必要のように思います。 ただ、しかし、それだけでは何かもの足らないのです。といいますのは、先ほど申し上げましたように、台風などの場合における農地の崩壊については、水閘なり畦畔なりをもとどおりに復旧してやるだけのあたたかい制度がしかれております。そのことを広げてみますると、あぜを面してやる、水閘をもとどおりにしてやるということが可能であるならば、いやそのほうがよりいいとするならば、一つの畑の中におけるところの施設、ビニールハウスなりあるいは温室なりという施設に対しても、天災による災害を復旧してやるということもあってしかるべきじゃないか。そういう時代をもう迎えておる。日本の農業は、早かれおそかれ、あるいは程度の差こそあっても、すべて大きな金をかけて反収をあげるという方向に進んでくるとしまするならば、歴史的に見ますれば、いまの水田が、自然のたんぱの中に都合のいい、能率をあげるところの畦畔をつくった、能率をあげるための水閘をつくった、かん水排水のための施設をした、そうしてそれに対する災害はもとどおり復旧してやるということになったと同じように、今度は新しい施設園芸に対しても、それに応ずるような対策というのがいまから講ぜられなくてはならない、そういう方法をとるべきではないか、こう思うのでありますが、その点どうでありますか。
○荒勝説明員 ただいま御指摘がありましたことでございますが、私どもといたしましては、やはり農地は、先ほど申し上げましたように、これは国の土地の基盤の問題でありますので、この基盤につきましての災害復旧については、その個々の農地は個人の所有に帰しておりましても、国土保全という観点から、やはり相当国といたしましても助成率を高めて、こういう個人災害につきましても農地につきましては助成をしております。ただ、こういった、あとの施設について同様の道を開けという御指摘でございますが、ただいまの段階といたしましては、農林省といたしましてはまだそこまでは踏み切る段階には至っておりませんで、いまの段階では、こういった野菜とかくだもののいわゆる施設栽培の系統につきましては、可能な限り今後そういった簡単に災害にならないように、そういう施設の点検を行ないまして、新しい設計基準といいますか、こういったものの研究に着手してまいりたい。また、これらとも並行いたしまして、ビニールハウスの災害に対しては何らかの形で新しい共済制度でもつくったらどうか、こういう考え方で現在検討を開始し始めた、こういった段階でございます。
○金丸(徳)委員 農地につきましては、国土保全という立場から考えて特例を開いたようなお話であります。私はそうだったと思います、歴史的に見ますると。そうであったかもしれませんけれども、実情は農地保全ということからさらにはみ出していって、先ほど申し上げたように、その上の施設まで復旧しておるのですね。あるいは客土をし、あるいは土地改良の一環をも助成しておる。そして、このことは私はたいへんいいことだと思います。その時代はいまと違って、食糧増産、米の増産ということに非常に励んでおったという特殊な事情もあったかもしれませんけれども、そこまで手が及んだということについて、私はむしろ慶祝の意を持つのであります。 それと同じような考え方に立ってみますると、いまの蔬菜園芸を主とするところの新しい農業が、施設に力を入れなければならない。施設に力を入れるべき時代を迎えたということにかんがみまして、米づくりに非常に励まなければならなかったがために、国土保全という以上に国はその荒れた田畑に対する復旧策を講じてやったわけですから、同じように、施設園芸に向かわなければならない新しい時代になったということを前提として、そういう方向に安心して力を入れ得るような助成策といいますか、対策を練っておかなければいけないのではないか。ちょうど、かつて米づくりのための水田復旧策が講ぜられたように、施設園芸のための救済策が特にこの際は講ぜられなければならない。そうしなければ、あなたのほうでいかに米作から他の農業に変えろ変えろといっても、私はその心配で変えられないと思います。変えろというからには、変えた場合の危険はさしむき、あるいは当分でもいい、こういう方法で救済してやりますとか、復旧方策を講じますからという態度が示されなければならないと思う。たいへんくどいようでありますが、これからのお考えはいかがでありますか。
○荒勝説明員 ただいま御指摘がありましたように、こういった施設園芸が新しい農業の方向であり、また最近どんどん新しく発展してまいり、つい最近まではいわゆる西南というか、西日本のほうで主としてはやっておりましたビニールハウス系統の施設につきましては、関東を越えてすでに信越から北のほうまでだんだん伸びてきている、こういった新しい時代の流れというものは、われわれとしても十分に今後とも助成というか、農林省としても施策の対象として大いに検討してまいりたい、こういう姿勢においては間違いないと思います。ただ、ただいままでの段階では、個々のビニールハウスのメーカーと個々の農家との間で、直接取引みたいな形で自由自在にといいますか、自然発生的みたいな形でどんどんふえてまいりまして、それが十分農林省の指導のもとに行なわれなかった。農林省自身も、その点については指導が十分でなかったということにつきましては相当反省しなければならないと思います。 そういうことで、先ほど私がちょっと触れましたが、そういったビニールハウス等の施設につきましては、農林省といたしましても、恒久的な対策として資材とか構造とか、あるいは台風だけでなしに、こういう雪とか雨とかいろいろな気象条件、その他その風土に最も適した設備ということでいろいろ検討し、またあまりりっぱなものをつくったために採算倒れというのですか、農家所得との関連も十分考慮しながら、端的にいえば廉価でかつ合理的で、かつ非常に強度の強いものといったようなことを検討するということで、現在施設園芸の研究会というものを四十三年度から設けまして、これに対して政府として何がしかの研究費を交付いたしまして、ただいま検討しているわけでございます。これも四十四年度以降検討いたしまして、そのうちに新しい基準となるべき施設をつくったらいかがかというふうに考えておる次第でございます。
○金丸(徳)委員 当局のほうでそれについても関心を持ってこれから研究なさるということでありますから、それは大いにやってもらうというお願いをするだけであります。ただ、私は、いまの日本の狭い国土をより丁寧に保全し、高度に利用しなければならないという意味におきまして、施設園芸、果樹というものはこれからの農業の大きな道だと思います。それがいまのお話にもありましたように、ただそうした先進農家といいますか、パイオニア的な農家の意欲だけにたよっている。そしてそのために、技術指導にいたしましても施設研究にいたしましてもとかくおくれがちであったということが、このように災害を激甚ならしめたことでもあろうかと思うので、すみやかにそうしたことにつきましても大きな力を持って、安心して進められるようにしていただきたい。 実は私はここに果実の災害について、惨害の写真を持ってまいった。あとでこれをごらんいただきたいのであります。私も見に行ったのですけれども、この災害につきましては、災害それ自体もたいへんですが、あと片づけもなかなかたいへんでして、現地では自衛隊にでもお手伝いを願ってすみやかにやらなければということまで、町村長諸君が鳩首協議したという事実があるくらいで、そういうことでたいへんに苦労をいたしておるのであります。 もう一つ、こうした災害を受けたところの農家は、その地方における先進農家であり、あるいは篤農家であった。その人たちがすぱっとやられたのでありまして、このあとに続くところの一般農家もこれに対する意欲をそがれるほど甚大なんです。新しい時代の農業を迎えんとするところのこうした地方において、非常に私は残念に思うのです。もしこれに対する対策が早く講ぜられておって、救済策ここにありというようなことが強くいわれる状態でありますならば、かりに災害が起きたといたしましても、あとに続く者はそれによってすっかり意欲を失うということはなかったのではないか、いまさら悔やまれてならないのであります。いまからでもおそくございませんから、そういう意味においてすみやかな検討をお進め願いい。共済の制度ももとよりであります。しかしそれ以上にもっと頼みたいことは、農地保全、農地利用の高度化という意味における大方策をこの際打ち出しておいていただく。何百億、何千億の金がかかるわけではありませんから、そういう方向を打ち出しておくことが新農政のための大道を開くことにもなろうではないか、こう思うのであります。これは御検討を願うことにいたしまして、この写真はあとでお回しいたします。ごらんくださいまして、さらにひとつ御見解を承りたいと思います。 それから、林野庁にお伺いいたすのでありますが、これはいま災害が起きたからということではございません。とにかくどうも最近の気候は非常に異変だそうであります。ことしもまた集中豪雨であるとかあるいはまた台風災害であるとか、山に関する大きな災害が起こるような心配を持つものもたくさんあるのでありますが、いかがでありましょうか。この集中豪雨にいたしましてもその他にいたしましても、山はだの保全がおくれておるがために災害をいたずらに大きくしてしまったという例は、過去において枚挙にいとまがないくらいであります。そこで、災害が起こる前に山はだを丁寧に点検して、これを未然に防ぐところの対策を練っていくべきであろう。常の年はもとよりであります。特に異常気象を予想せられる今年度あたりにおきましては、いまから丁寧なる山はだの点検と、これに対する事前の対策を講じていかなければならないと思うのでありますが、林野庁としてはいかなる方策をもってこれを御指導なさろうといたしておりますか。
○松本説明員 お答えいたします。 荒廃地の復旧につきましては、つい先般新五カ年計画を樹立いたしました。それの大きな柱といたしまして、荒廃地の計画的な復旧、それから二番目に予防治山の充実、これがいま先生の御質問の項目に該当するかと思います。これには特に力を入れてまいる、予算も大幅にふやしてございます。(金丸(徳)委員「どのくらいふやしてあります」と呼ぶ)これは今度の五カ年計画の予算でございまするが、予防治山につきまして事業費で五億二千万円組んでおります。それから三番目の柱といたしまして保安林を大幅に充実していこう、またその改良を促進していこう、この三つの柱を立ててやっておるわけであります。 そこで、いまの二番目の予防治山でございますが、四十一年と四十二年度におきまして山地災害危険地区の調査をいたしております。その結果、全国で一万八千カ所くらい危険個所があるようであります。さらにそれを補足する意味合いにおきまして、空中写真の新しい技術を利用いたしまして、その後、保全の計画調査というものをやっておるわけでございますが、四十四年度はこれに二千万円かけることにいたしております。そういうことで危険地帯の把握が客観的にできるという考え方であります。
○金丸(徳)委員 たいへんふえたからという答えですから非常に期待を持ったのですけれども、たかだか五億二千万であるとかあるいは二千万の云々というようなことでありました。非常に心細いのですね。日本全国の、ことに山岳国といわれ災害国といわれるところの日本全土の山の点検をするのに、ふえたからといってこの程度の金をもって十分だとは私はとうてい考えられない。 問題は、特に林道に限って申し上げても、もうすでに御承知のように、林道などにつきましては、建設はするけれども保守の経費というのはほとんど配分されておらぬのじゃないでしょうか。だから、つくったけれども保守が悪いために、その林道はかえって災害のもとになっているという例は、あなた方、もうたびたびの例でよく御存じであると思うのです。山のまん中を雨水が流れていって、あるところへいってたまって、そしてそれが山をくずしておる。もっと保守に丁寧に力が入って、側溝でも丁寧にやっておればこういうことはあるまいと思うようなところで災害のもとになっている例があります。林道は確かに交通的にはよかったかもしれませんけれども、山はだの保全のためにはむしろ嘆かわしい存在であるともいわなければならないような状態を随所に見せておる。こういうことにつきましては相当の金をかけても、災害が起きたときの復旧費から比べれば何でもないはずですから、そういう点について思い切って対策を進めなければいけないのではないか。従来のようにつくりっぱなしの道であってはならぬ。道だけ例にとってもそうだ。道だけではありませんで、渓流などを見ましても、行って見れば、早くあの木の根一つを取っておけば心配がなかろうがということを気がつくところはたびたびです。早くあの石一つについて何かの対策を講じたらと思うようなことが再々です。そういうことについて、事前にきめこまかなる対策を講じ、予防的手段というのを講じなければならぬと思うのですが、どうも林野庁、そこまで気が届かないのか手が及ばないのか、金が足りないのか知りませんけれども、残念千万です。ことしあたりはそういう点について思い切った力を入れておかなければならないと思う。そういう意味においてお伺いをしたいのですが、どうですか。
○松本説明員 林道の維持管理についての御質問でございまするが、いまの林道の予算のたてまえから、維持管理につきましては助成をいたしておりません。新しい道をまずつくってまいるというたてまえでやっております。ただ、指導といたしまして、県を通じまして、また森林組合を通じまして、その維持管理のために管理組合などをつくっていただいて、自主的にやっていただくという方向でやっておりますが、それだけでは十分でないということであります。そこで、災害の起こりやすいようなところ、また新しくつくった場合に十分金がかけられなかったというところにつきまして、このあと必要であれば林道改良事業というものでそれを補強いたしております。その予算、内容は、最初は橋梁のかけかえということで出発いたしましたが、その後、排水の施設、カーブの修正、勾配の修正、また防護施設を追加してつくるという場合にも、これに助成をしようということで現在やっております。
○金丸(徳)委員 私は時間がありませんから、この点についてもっと掘り下げて突っ込んでお伺いしたいのですけれども、これは次の機会に譲ります。 ただ、私がなぜこの機会にこういうことを強く申し述べるかといいますと、山はだが最近特に荒れ出しておる。山の人口が減っておりますから、どんどんと山を捨てて下へおりておりますから、これは荒れざるを得ない。荒れざるを得ない状況のままに置かれることが非常に心配だから、ことにいわんやことしは気象異変だといわれておるのですから、ことしは特にほかの予算を差し繰ってもその方面に力を入れるべきである、こう私は思うから申し上げておるのです。ここで私は言いわけめいた御答弁をちょうだいしたいとは思いません。むしろ重大な決意を持って、それに対する対策をすみやかに練っておいてもらいたい。あの終戦後間もなくでしたが、谷間の木を切って、ずり落とした。山はだが荒れました。それが災害のもとになった。そのために非常に厳重なる取り締まりをして、いまようやくそれは減ってきておるようですが、減ってきたと同時に、今度は別に山道、林道の開発によって、それと同じような現象がまた起こりかけておるのです。それを心配するからあなたのほうにお願いをいたしておる。私の県は山国です。歩くたびに私はそのことが気になってしようがない。お願いしておきます。 最後に、私は河川局のほうにもお伺いするのであります。 いまのような心配は河川局にもしてもらわなければならないのでありますが、渓流砂防、山腹砂防などに対しまして、河川局方面ではいかなる対策を持っておられますか。私は時間がありませんからごく端的にお伺いいたしておきます。
○木村説明員 建設省におきましては、先生御承知のように新治水五カ年計画によりまして、非常に重要な水系あるいは最近著しい災害を生じております河川の流域におきまして、特に山地の異常気象に伴う荒廃から起こる土石流の対策、こういうものにつきまして特に配慮を払いまして、非常に重点を置いて砂防工事を実施していく計画でおります。
○金丸(徳)委員 特に砂防関係についてはとかくおくれがちだといわれております。砂防部長はその点については苦労なさっておられますので、特にあなたにお願いをして、全国的に山国などについての心配を未然に防止してくれるような対策——ことしは予算が成立しておりますから、予算まで変えてどうこうというわけにはいきませんけれども、その中においてもひとつ力を入れて、災害を未然に防止するための対策というものを、これは林野庁とともにはかってもらいたいと思います。くどくなるようでありますけれども、それだけのお願いをして私の質問は終わります。 そこで、さっき写真を見てもらいました。いかがでありますか。締めくくり的に、最後にこうしたものについてのお考えをもう一度締めくくっていただいて、私の質問を終わりたいと思います。
○荒勝説明員 ただいま写真を見せていただきまして、この施設園芸が、今回、特に豪雪には非常に弱いということは十分拝見させていただきました。こういった事態になりましたことにつきましては、農家が自然発生的に、と先ほど私申し上げましたが、しておりまして、農林省のほうで十分こういう施設園芸についての設計基準といいますか、そういったもの、並びにそういう指導方針を十分持っていなかったというところにも欠点があるのではなかろうか、こういうふうに思います。これにつきましては、現在各界の権威者にお願いいたしまして研究会を設けてやっておりますので、いずれ近いうちに新しい基準はお示し願えるものと思っております。それに基づいて今後農林省としても大いに推進してまいりたいと考えます。 なお、共済制度等につきましても今後さらに検討してみたい、こういうふうに考えております。
○金丸(徳)委員 ありがとうございました。
○川村委員長 小川新一郎君。
○小川(新)委員 私は三月十二日、三月四日の豪雪に対して都市のサイドからお伺いしたいと思うのですが、御存じのとおり、首都圏にはいま現在二千八百万から三千万の人たちが住んでおるといわれております。そして昭和六十年には三千八百万から四千万人の人口が首都圏に集中してくる。これは当然な大きな産業経済の趨勢である。 〔委員長退席、金丸(徳)委員長代理着席〕 そこで私は、まず国鉄にお尋ねしたいのでありますけれども、この膨大な人口をかかえ、大都市問題をかかえている首都圏の中に、今回のような、豪雪といえるかどうかわかりませんが、雪国から見たら三十センチぐらいの雪は豪雪とは見ない。しかし、このような大都市のサイドから見た場合は三十センチくらいでも豪雪である。国鉄さんはあらゆるところに路線を敷いておりますので、雪対策というものについては十分御検討もなさり、御研究も進んでおられる。また、そのような予算も細まれておりますが、こういう大都市、首都圏とか近畿圏とか中部圏とか、ブロック広域行政の中から見た場合に、国鉄のサイドから見たときには豪雪とは一体何センチくらいの雪をさしていうのか、また、それに対してはどのような対策を講ずるのか、いろいろな問題が提起されておりますが、そういう点、まず国鉄側の見解をお伺いしておきたい。
○湯川説明員 小川先生のいまの御質問に対しまして、最近、特にことしになりまして三月十二日に非常に不手ぎわがございまして御迷惑をおかけいたしました。この機会にあらためておわび申し上げます。ただ、事情が非常に特殊であったということ、また、これからそれらの事情の特殊性に対しましても、ただいま先生の御指摘のような面から特段の対策をとってまいりたいということを申し上げたいと思います。 今年は、いま先生の御指摘のように、昭和三十八年のときにも東京都は、新潟災害を含めましてかなりの雪であったのでありますが、最近平均五カ年間で見ましても、全国的に見ますと雪の量は必ずしも多くはございません。ただ、一月の末から二月にかけまして雪の降る強度が非常に強かった。毎年、これは気象庁さんもそうでありますし、われわれも仕事の関係から積雪地帯全体を累計した雪の統計をとっておるのですけれども、そういう観点から見ますと必ずしも多くはない。ただ、地域的に非常に偏在をした。ことしは平野部に非常に降った。それから東京付近は一月から四度ばかり小さい雪、大きい雪に見舞われておりますが、特に二月の中旬ないし下旬から三月の初めにかけまして、例年太平洋岸に雪が降ることは御承知のとおりでありまして、そういったことに対しては、毎年起こることではございませんが、そういった経験もいままでございますので、かねて対策を整えてきておりますが、ことしは、特に三月十二日の雪は非常に珍しい雪でございまして、非常に湿度の高い——雪は、北海道とか新潟とかでもちろん湿度は違いますが、普通の風に舞う雪でありますと比重が〇・一くらいである、あるいはたかだかぬれましても〇・一五くらいということなんですが、今回は大体〇・三から〇・五くらいの非常に湿度の高いものということで、三月四日とも非常に異なっておりました。三月四日は、御承知のように朝から少しずつ降り始めまして、午後にかけてずっと降って、五日の明け方まで、都市災害があるのではないかということで対策を整えたのであります。 この機会に、雪で鉄道が非常に災害をこうむります形態を一応簡単に申し上げますと、たくさん雪が降りまして、通路を開さくしないと列車が走れないという状態、これは新潟でありますとか北海道でありますとかで起こるわけでございます。これは除雪をすることによって通路をつくるということになるわけでありますが、しんしんと降る雪と吹きだまりになる雪とあります。これらのことは詳しく述べる時間がありませんが、機械力を使ったりあるいは人力を使って毎年雪をのけておるわけです。これは大体延べ百五、六十万の人員を動員いたしまして地元のほうでやるのですが、だんだん労働力が少なくなってまいりますと、能率よくやるということを含めて機械化をいたしまして、車によるものあるいは除雪機械によるもの、いろいろ対策を整えてまいりまして、そういったことについてはかなりできております。 もう一つは、ポイントが凍結するというようなことで、雪の多寡にかかわらず、寒気と若干の雪が降ることによつて起こる問題がございまして、これらはポイントの除雪を特に構内でやらなければならない。特に豪雪地帯以外のところで雪が降りますとそういった対策について——雪の常時降るような地帯でありますと、電気あるいはガス等を使いまして、冬期になりますとすぐ火を入れて、ポイントが常時安定した状態にできるような設備をしてございますが、ふだん雪の降らないところでありますとそれが設備的にほとんど寝ておるということになりますので、そういった面についてもこれから考えてまいりますが、そういった問題につきましては、臨時にカンテラをつけるとか、あるいは油で火を燃やすとか、あるいは人をつけましてポイントを除雪するということによって、数日間を逃げるということになるわけです。 それから、なだれとかそういったものもございまして、これらに対しても山間地帯についてはかなり対策ができております。 それからもう一つ、ことしは非常に典型的な、非常に特異な現象が起こったのです。一月二十九日に中央線の沿線で架線に雪がつきまして凍結をするということで非常に困ったことが起こったのですが、これは非常に寒いときとか非常にあたたかいときに起こるのではなくて、ちょうど零度近所で雪が降ってそれが凍結するというような、非常に特異な条件が重なった場合に起こるわけです。それで二月の中旬から下旬にかけまして、例年のことでありますので、これも全体的に太平洋岸のふだん雪の降らないところに対する警戒体制をとったわけであります。三月四日はそういったようなことで、架線の凍結現象がたまたま中央線沿線でその前にもございますので、そういった点の手配と、それから主としてポイントの凍結がないようにするということで、大体八千人ぐらいを三日の明け方から四日にかけまして動員いたしまして、そういった体制をとったわけです。 この機会に、われわれ雪が非常に降った場合に一時列車の運行を規制する。これは豪雪地帯でもそうでありますし、そうでないところでもそうでありますが、そういった体制を整える若干の時間に、列車が途中で停滞することによってほかの列車に影響を及ぼさないようにするということも考えて、列車の運行の規制をするわけですが、特に四日の場合は午前中から午後にかけましてそういった対策をとりつつ、夕方のラッシュ時間帯をフルに運転するという状態をとるために、いま言ったような対策をとって若干の規制を行なったものもありますが、おおむね順調に動きまして、夜間から明け方にかけて、翌朝の五日の朝のラッシュにひっかからないように夜間運転をするということで——線路上に雪が積もり始めますと、これはしょっちゅう運転することによって積雪を除去できますので、そういった夜間連続運行することによって翌朝のラッシュ時間帯に対するフル運転ができるようにするということで、これらの対策がまず成功したと考えております。 ただいま御指摘の十二日でございますが、同様な対策で、ただ雪の降り方がかなり多いのではないかということで気象庁とも連絡をとり、情報もキャッチをしながら対策を整えたのですが、明け方に対策本部をつくりまして、特に関東一円、他の地帯も降りましたが、特に豪雪地帯になるであろうという判断が大体朝の七時から八時にかけて出てまいりましたので、そういった対策をとったわけでございます。 ところが三日の状態と非常に異なりましたのは、雪が非常に重たい雪であったということで、信号機を見て運転士は運転するわけですが、信号機に非常に雪がつきまして、この雪の除去をすることをしませんと運転できないということもあって、これらのために各駅に人を動員いたしまして、助勤を出しましてこれをよける。それからポイントの保全は先ほど言ったようなことと同じでございます。全面開さくということをやったわけであります。 ところが、大体関東一円、七十キロから八十キロの円を描いて御想像になるとおわかりになるように、たとえば立川とか、あるいは東海道ですと戸塚とか、さらに小田原という付近を含めまして、こういった一円のところで片道大体三百五十キロくらいの延長になって、複線でございますと七百キロくらいになる。そこに列車が一時間帯で、その瞬間、空中から見たような形で御想像になっていいと思うのですが、大体三百五、六十木走っているわけです。そうして一個列車が十両から十五両、特に東海道あたりは十五両のものもありますが、通勤電車は十五両、それでパンタグラフは一個列車に対して四つか五つついておる、こういう形であります。駅が大体百三十、区間のとり方にもよりますが、大体いま言ったような条件をとりますと百三十六、七になるわけです。 こういう駅に入っているもの、それから駅の中間を走っているものもございます。これらがいま言ったような徐行運転になりますので、雪が連続降っているということで、パンタグラフに雪が積もりかけてきた。高速で走っておりますと架線でよけておりますからよろしいのですが、積もってくる。しかもぬれた雪だものですからなかなかよけられないということでありまして、大体パンタグラフに五、六センチ積もりますと——少し話がこまかくなりますが、パンタグラフというのは五キロ半ないし六キロのプレッシャーで押し上げられて架線に接触していく。ところがパンタグラフの上、並びにそのささえているもの、こういったものにしめった雪がべったりつきますので、大体五、六センチ積もりますと六キロくらいになってしまって、それでふらつくわけです。普通何もないときにふらついていますと、ただパンが離れたりついたりしているのですけれども、ぬれた雪がついてふらつくものですからここに電弧、アークが飛びまして、そのために電線が断線するというようなことが柏あるいは上野等で起こったわけです。その結果停電になりますので——もちろん停電をするのは、作業もありますし、いろいろな状態がありますから、区間別に切ってあるのですが、少なくともその区間にある数駅間の電車というのは全部停止をする。停止をしている間に雪が積もるということで、そういったことの条件が重なりまして、これでは途中にある電車をそのまま、駅に引き込まないとお客さんが困る。それだけではなしに、むしろ時間の推移によって災害が拡大するということで、私どもは十一時の状態で判断をいたしまして、夕方のラッシュ時間帯までには全面的に列車を動かすようにしなければならぬということで、二時から約二時間にわたって全部列車をとめまして雪を除去するという手段を講ずることにしたわけです。部分的にはもちろん動いている列車はあるのですけれども……。これは非常にマスの運転をやっておりますので、ラッシュ時間帯ではいろいろ途中にある電車がじゃまをいたしますと全体が非常に混乱を起こすという判断に立ったわけです。 この際に非常に申しわけないことをいたしましたのは、情報連絡が非常にまずい。その対策は対策といたしまして、お客さま方に——四日のときもそうだったのですけれども、こういった豪雪になって、午後の輸送確保について非常に困難を生ずるということから、お客さまの御協力を得たいということで、できるだけお早くお帰りになるようにということで、これは気象庁のほうからも御放送になりましたし、われわれ自体としても鉄道の輸送の責任者といたしまして御協力をお願いする手段をとったわけです。 ところがこれに対しまして、二時からとめるということについて——もちろんそれ以前にお帰りになる方は、電車が動いておったわけですが、それのこまかい放送について十分できなかったということがありまして、早く帰れというから来たのだけれども列車がとまっておるじゃないかということで、たいへんな御苦情をこうむるし、われわれとしてまことに不手ぎわで申しわけないと思っておる点です。こういった点で多少手配等もいたしましたが、夕方、若干時間が遷延いたしまして、大体六時から七時にかけて全面的に動くというようなことになったわけであります。 特にこの機会にわれわれが反省をいたしておりますことは、こういった雪のみではありませんが、私どものとっておる災害に対する対策といたしましては、災害に対して耐えられる設備をするということが一つ。これはなだれ対策とかその他を含めましてそういうこともございますが、そういったことと同時に、災害がまれに起こる、しかもふだんたびたび起こるものでないようなものに対しては動員力を十分備える。これは別なことばでいえば機械と人間とを使った機動力になるわけですが、そういうものを整えるということでこういった不測の事態に対応するということをわれわれは考えております。頻度の多いものに対しましては絶対的に施設を防衛するという設備にする、それから頻度の少ないものに対しましては情報をすみやかにキャッチしてこれに対する緊急な措置を講ずるという両面は、こういった性格のものとして、今後設備を拡大するにいたしましても、程度が高まるにいたしましても、絶対必要なことでございますので、そういった対策でいるわけです。 いま小川先生の御指摘のような大都市における問題は、ますます非常に稠密な運転にもなりますし、お客さんに対する応待も非常に頻度が増加してくるということでございますので、従来以上にいわゆる耐力をつくらなければならぬ。こういった状況に対して設備的にも強度なものにしていかなければならぬということが考えられますが、一方においてこういった対策が非常にまずいというのは、情報連絡についてただいま申しましたように、各駅に行ってパンタグラフの雪をおろすというようなことが非常事態で起こっておるわけですが、動員をした人間が十分に安全に雪がのけられる、しかもそれが済んだということでないと電気を入れられないということでございますので、そういった情報管理設備について緊急に強化するということで対策を考えております。 以上、簡単でございますが……。
○小川(新)委員 私が聞かんとすることを全部要約してお答えいただきましたのでよく了解いたしましたが、私はまず国鉄の姿勢の問題なんですが、ただいま都市のサイドから論じたことは、ものすごく人口が過密化してきますね。現在の都市化の状況を見ますと、三十キロ圏、すなわち市街化区域と市街化調整区域なんというものができてきますと、ますます市街化区域に人口が密集してくる。そして八十キロ圏、百キロ圏、高崎あたりまで、私も埼玉ですが、南でいいますと小田原あたりまで、それらを包含した中で、このような雪がまた来年降らないとも限らない。重い雪、軽い雪といっても雪に相談するわけにいかないので、降った雪が、おまえ重いからいけない、パンタグラフに雪がついて上げる力がなくて、架線が切れそうだからおれはとめるぞというようなことでは困る。その点の対策です。これはまた毎年起きては困る。だけれども、ないともいえない。そこで第一点は、このような雪が来年、また再来年連続して起こる可能性もある。それに対する国鉄の対策はどうなのか。 第二点は、情報連絡の不備はあなたもお認めになった。これは非常に大きな国鉄のミスでありました。確かに親切にとめてくださったのはいいのですが、大量の百万からの乗客が駅にあふれた。これに対する適切な処置というものが講ぜられなかったうらみもある。こういうような点に対しての問題、いかがですか。
○湯川説明員 先ほどもちょっと触れましたが、あらためて先生からの御質問でございますが、全く先生のおっしゃるとおりだと思います。いまの情報につきましては、部内の作業を敏速かつ適切にやるという情報体系と、それから、私どもはお客さんをお乗せして商売をしておるわけでございまして、まず第一はお客さま本位で考えた情報体系をつくっていくということに尽きるかと思います。これは具体的にいままでも部分的にはやっておりますが、これらについてなお詳細に検討いたしまして、いま対策を整えつつあるところでございます。これはひとり雪だけでなくて、台風もございますし、あるいはその他のこともございますので、これらはそういったものに尽きるということでいままでも考えてきておりますが、さらにこういった緊急事態を経験いたしまして、一そう整備してまいりたいということでございます。 それから、今度のような雪はまれだといいましても、もちろん先生のおっしゃるように、いつ何どき起こるかわからないということでございますので、これも人力でただ雪をどけるということだけでは非常に多数の人間を要するし、それから電気をかけているところで屋根にのぼって雪をどけるということでございますので非常に危険を伴う、しかも一斉にやらなければならぬということでございますので、これらも電車庫から出る場所とか、あるいは主要な駅とかで散水して雪をのけるという方法も可能でありまして、これらについても、その効果と実用性につきまして十分検討するということで考えております。一そう勉強してまいりたいと思っております。
○小川(新)委員 第三次国鉄五カ年計画の中に占める大都市のこういう雪害対策予算というのはどれくらいになっておりますか。
○湯川説明員 これは大都市ばかりではございませんが、全体として、いま河川の改修がありましたり、あるいは山くずれの問題があったり、そういうことに対していわゆる防災設備ということをやっております。それから雪害対策をやっておりますが、これは年にもよりますが、大体百十億から二十億ぐらいがそういった設備にかかっておるわけであります。このうち最近、三十八年以降、年によって若干違いますが、いわゆる防雪、雪が降りましても列車が動けるようにするというサイドで考えるもの、それから雪が降った場合に除雪をする、いわゆるラッセル車だとかあるいは構内の融雪をする設備、そういったものがございます。そういったいわゆる雪が降った場合の対策と、それから雪が降っても動けなくならないようにする設備と両方に分かれます。それらを含めまして、大体多い年で二十七億ぐらいかけたこともありますが、大体四十二年度は二十三、四億かけております。 大都市では、こういった緊急な防護のための、これは特に臨時に要るようなものでございますので、ポイントの凍結を防ぐためのカンテラを配置するとか、そういういわゆる備品的なものは全部配置してございますけれども、なおこれから、電車庫の入り口だとか、そういう根元になるところがいたみますと全体に影響することが大きいものですから、こういうところに対しては多雪地帯と同じように、設備についても今後は整備すべきであるということを考えております。
○小川(新)委員 急行料金の払い戻しとか新幹線の払い戻し、その他二回にわたる雪害による国鉄の金額的損害、それから乗客等の損害に対する補償等があったのかどうか、そういう点のトータルは集計されておりますか。
○湯川説明員 ただいま私資料を持っておりませんけれども、そういう資料は整えてございます。もしあれでございましたら後刻お届けしたいと思います。
○小川(新)委員 これは専門的なことでひとつお尋ねしたいのですけれども、パンタグラフですが、これは、もし国鉄の電車に雪国並みの設備をしたならば防げるという話も、私どもしろうとではありますが、聞きました。また私鉄が動いておった。いろいろな条件が違いますから、一がいに私鉄と国鉄とは比較できないことも私どもは承知しておりますが、夏姿である国鉄の設備に対してそういう雪国並みの設備をする考えがおありかどうか。またそれに対しては、一例にいまパンタグラフを取り上げたのでございますが、そういう点の設備投資というものは第三次国鉄五カ年計画の中に含まれるものかどうか、これをちょっとお尋ねいたします。
○湯川説明員 いまパンタグラフの点だけについて申し上げますと、私どもする考えはございません。と申しますのは、雪害地帯でも五・五キロないし六キロでしております。雪害というとおかしいですが、東京も雪害だったわけですが、いわゆる常時多雪の地帯でも雪質によりまして非常に違うわけで、非常に多量に雪が降りますけれども、降っている最中はパンタグラフに積もるようなことは、たまにはありますけれども非常に少ないわけです。したがって、もちろんそういうところではそういう可能性もありますから、季節の変わり目に若干のプレッシャーを上げるというようなことをしておりますけれども、東京近郊でも、御存じのように三月四日にはそういうことは起こってないわけです。三月五日、十二日にはそういうことが起こっておりますが……。私ども考えておりますのは、これから気象の情報に対しまして、気象庁にはふだんいろいろな情報もいただいて私ども助かっておるのですが、そういう局地的ないろいろな気象変化に対する情報をさらに緊密にしていただく。それらについては非常にむずかしい課題がたくさんございますようですが、新幹線等でもそういったことでいま検討いたしまして、散水を緊急にやるようなことで御承知のような運転をしておるわけですが、そういった点についての防衛設備を情報関係でやりつつ、対策をとっていきたいというふうに考えております。 今回の起こりましたのは、先ほどちょっと触れましたように、もちろんボーダーケースで五キロ半ないし六キロになっております。若干の差異はございますけれども、あのような状態で大体六センチ、七センチ積もりますと、もうプレッシャーがほとんどかからなくなってしまいますので、ああいう雪に対しては五キロ半のやつを六キロにするということでは効果がないわけです。もちろんさらに上げることも考えられるのですけれども、これは架線の摩耗だとかでいま適正値にしておりますので、いまのことについては、緊急に東京のパンのプレッシャーを上げるということは考えておりません。その他の対策で十分対策を整えていきたいというふうに考えております。
○小川(新)委員 お話を聞いておりますと、処置なしという感をわれわれ非常に強くするのであります。そのほか具体的にお聞きすればよろしいのですが、きょうは時間の関係もありますので聞きませんが、大体今回の雪害において、普通の状態に対して何割ぐらい運休またはその他の被害が国鉄に免じたものか、いかがでしょうか。
○湯川説明員 東京近郊の電車の運行関係だけからいいますと、中央線、常磐線あるいは京浜東北線、山手線等を入れまして、大体平均四割くらい削減されたというふうにお考えになっていいかと思います。
○小川(新)委員 ちょっと飛行機のほうのことをお尋ねしたいのですが、同様に航空機関係の被害について伺っておきます。
○丸居説明員 飛行場の除雪でございますが、飛行場に雪が降った場合除雪を開拓するのは、大体積雪量が五センチを越した場合に除雪を開始することにいたしております。 それで、これに対する対策でございますが、常時雪が降ることが想定されておるようなところにつきましては、大体こちらのほうで、たとえばスノーブローアであるとかグレーダーであるとか、そういったかなり優秀な機械を備えております。ただそれを運転するドライバーだけをそのとき臨時に待機させまして、そして除雪をいたしております。 そういうことで整備されておりますところは、雪が降りましても長くて五時間、大体二時間程度で除雪を完了いたしておるのでありますが、先生が考えておいでになる東京国際空港あたりの除雪は、これは時期的にはいままで大体三年に一ぺんくらいしかそういう状態にならぬものでございますので、対策としてはそういうものを自分で持つというふうなことはいたしておりません。しかしそれにかわりまして、雪が降ったときにはグレーダーを七台借りるという契約をふだんいたしておりまして、それからこちらの体制としましては、羽田の空港長を除雪対策本部長にしまして、職員がそれぞれの部署につくように平素から組織をつくってございまして、先日の大雪に対しましては、常時契約をいたしておりますグレーダーが七台出動いたしました以外、非常に雪が多かったものですからなお二台追加いたしまして、グレーダー九台で除雪をいたしました。しかしこの間のは雪が非常に多かったものでございまして、どんどんあとで降ってきたものでございますから、かなり長く飛行場をうろうろしなければならないという状況でございました。われわれも非常に驚きまして、こういう状況ではいかぬ、もう少しこれを平素から強化していきたいというふうに考えておりまして、ただいまあそこに消防車がかなり台数がございますが、これに除雪の施設を取りつけたらどうか、そしてそれも応援に出すということでただいま検討いたしております。 それからなお、官でその七台と二台と計九台で除雪いたします範囲は、まず滑走路から始まりまして誘導路まで官でやる。しかしそれだけではなかなか手が足りませんので、航空会社等にも協力をお願いしまして、そうして、飛行機が駐機する部分、エプロンにつきましては自分のところでひとつ除雪してくれということで分担をきめまして、これが除雪対策本部長の下に配属されまして、自分のところのは自分のところで除雪をして、両方大体似たような時間に除雪が完了するというふうなかっこうにいたしております。
○小川(新)委員 ローカル線等の問題もありまして、先ほど私が申したように、都市周辺の航空輸送というものは年々大型化し、また都市問題から見ても重大な問題なんで、大問題に発展する可能性が非常にあります。この点については十分御検討のほどをお願いしたいと思うのです。 総理府にちょっとお尋ねしますが、今回の雪害に対する総体の損害額はまとまっておりますか。
○川上説明員 総体の被害額につきましては、先ほど農林省等からは若干御説明があったと存じますが、まだまとまっておりません。
○小川(新)委員 そうしますと、これは早急にまとめるわけですね。
○川上説明員 各省と連絡をとりながら早急にまとめたいと存じます。
○小川(新)委員 雪というものは忘れたころにやってくるし、また暑くなると忘れてしまいますので、忘れないうちにまとめて、私どものほうとしても検討する資料にしたいと思います。 次に都市問題でちょっとお尋ねいたしますが、大都市は雪に弱い、三十センチぐらいの雪でまいってしまっているのですが、建設省としてはこの雪害に対してはどのような対策を講じておられるのか。また、道路等に、高速道路または普通の幹線道路、普通の道路について、あるいはチェーンを巻かなければならない、いろいろ設備もしなければならぬ、こういった都市サイドの面から見た雪害対策というものは、建設省としてはどの程度見られているのか、この点についてお伺いしたいと思います。
○大塩説明員 都市計画の面におきまして、たとえば東北とかあるいは長野県地方とか、ああいう雪がたくさん降ります地方におきましては、特に街路につきましては消雪パイプといいますか、水を流して雪を解かす消雪パイプを設置するというようなことを構造上やらせております。それからまた融雪溝、雪を流し込むみぞを設置いたしておりますが、これは都市下水路、都市を流れております開渠の川でございますが、都市下水路のほうからそういう費用を出す、そういうようなことを構造上考えております。それからもう一つは、たとえば北海道等につきましては一時路側に雪を積んでおきます必要がありますので、道路幅を最大限二メートルくらいの余裕を見て、道路を設計するときに配慮するというようなことを決定しております。 大体都市計画という面ではそういう配慮をいたしておりますが、そのほかにあとは構造上といいますか維持管理上の問題になりますけれども、勾配がきついような道路につきましては電熱線を埋めまして、いわゆるヒーターでありますが、ヒーターを埋めて雪を解かすというような設備を一般的にやっております。 しかしながら、いま申し上げましたようなのは主として雪がたまるほどの、積雪の非常にひんぱんな地方に重点が置かれております。いま言われました大都市、特に東京と大阪につきましては雪が降るということの期間が短く、またあまり頻度が少ないものでございますから、主としてよく雪が積もる地方というほうに重点が置かれておることは非常に遺憾でございまして、おっしゃるように都市が過密化してまいりますと、ちょっとしたことが非常に大きな交通の混乱を招くということが今次の雪によっても非常に明らかになったので、今後、特に大都市の国道であるとかあるいは首都高速道路とか高速道路というような主要な面につきましてはこういう配慮をしていかなければならないと思います。 そこで、高速道路につきましては特に塩化カルシウムなんかによって融点を下げるとか、あるいは交通どめにいたしまして、一方をこの間やりましたようにスノープラウというもので押しまして、片側をあけておいて片一方のものを一生懸命かき出すというような管理上の措置をとるとか、あるいは坂道は先ほど言いましたようなヒーターをつけるとかいうようなことを高速道路についてやっております。これらの点をもう少し推し進めて、常時検討を加えて、今後そういう雪害に対処していきたいというふうに考えております。
○小川(新)委員 では最後に農林省関係にお尋ねいたしますが、こういう思いがけない大雪が降った首都圏農政、こういう問題につきましてはその対策も十二分にないし、また農家自体にとってもそれに対する防衛が非常に弱いのでありますが、まず大雪が二回降ったあとの農林行政の雪害に対する指導はどういうふうに行なったのか。それから、埼玉県の例をとりますと、信連とかそういう農協を通しまして十億くらいの金を融資したのでありますが、それに対する利子補給というものを県がやっておりますが、国はこれに対しては何らかの援助はできないものなのか。これは天災融資法の発動も限度額がありますので、当然天災融資法の発動という点までいかなかったのかどうか。この三点につきましてお尋ねいたします。
○荒勝説明員 お答えいたします。 雪が降っておりました当日でございますが、運輸省なりそれから気象庁なりの御報告、御連絡がありましたので、直ちに農林省はいわゆる雪害対策本部を農林省の中に設けまして、そして関係の全局長お集まりのもとに、次官を筆頭に雪害対策本部の第一回の会合を持ちまして、直ちに、雪害に基づく農作物上のいろいろな技術指導等につきまして十全の用意をするように、関係都府県を通じて御連絡申し上げました。 なお、東京都を中心とする東京都民の食生活の確保につきましては、東京都そのほかの中央卸売市場等を動員いたしまして、備蓄されております生鮮食料品の、たとえば冷凍されておりますアジ、サバとかあるいはイカ類の緊急放出、あるいはジャガイモとかそういった多少貯蔵性のきく農産物が貯蔵されておりましたので、それの放出等、都市の食生活に著しい悪影響を及ぼさないように緊急放出方をお願いした次第でございます。 なお、道路等が整備されておりませんために入荷が非常に困難と思われるところもありましたので、建設省を中心として道路網の建設について特にお願いし、かつ運輸省にも、果菜災害に際して、果菜等を中心として生鮮食料品の輸送を第一順位にするようにということをお願いした次第で、運輸省も快くこれを快諾していただいた、こういうかっこうでございます。 第二点の天災融資法系統のいわゆる融資につきましては、先ほど御報告いたしましたように、農作物等の被害がようやく集計されましたが、各県の需要等から勘案いたしまして、林産物等いろいろな資金需要につきまして必ずしも強い需要のなかったといういきさつもございまして、三十億円に達していないので天災融資法の発動はなかなか困難であるということで、現在各県でもそれぞれ御指摘のように県単位の事業としていろいろやっておられると思いますが、われわれといたしましては、現在は自作農資金で何らかの形でこれにおこたえしたい。なお、公庫資金等も残っておりますので、林産物等につきましては公庫資金の動員で何とかまかなえるのではなかろうか、こういうふうに考えておる次第でございます。
○小川(新)委員 気象庁、来ておられますね。 ことしの雪は二回とも大雪が予想外に降ったので、各方面にいろいろと影響が出たわけでございますが、この雪に対する概況をお知らせいただきたいと思います。
○坂本政府委員 気象庁次長でございます。 問題が多分に技術的になりますので、大野主任予報官が来ておりますのでそちらから説明させます。
○大野説明員 いま小川先生御指摘の大雪でございますが、一つは三月四日に大雪が降りました。これは実は雪の予報が適切ではなかった、後手後手と、そういうふうなことからだいぶおしかりを受けまして、私ども技術的にいろいろ検討して、さらによりよい予報になるように協議しております。 それで、その次の三月十二日に降りましたこれまた大雪でございますが、このときはその教訓を直ちに生かしまして、どうやら満足すべき状態で予報的なものができた、こんなふうに私どもも考えております。しかし、こまかいところになりますと、まだまだかなり情報なり注意報その他は早く出さなければいけないというようなところがございますけれども、まあ三月四日の教訓をその次に生かされたということは何かのプラスになったのだろう、こういうふうに思っております。 雪は、いわゆる台湾坊主という低気圧でございまして、太平洋岸を北東進してきます。この低気圧が参りますと、沿岸地方は通常気温が高くなるので雨になってくる。そうしますとこれはあまり実害はございません。また逆に低気圧から遠い、たとえば関東地方でも北関東、そういうところになりますと、今度は低気圧から遠いものでございますから雨量も雪の量も少ない。したがって、雨になるところとそれから雪になるところと、その境目のちょうど東京、埼玉、山梨、こういうところが積雪が一番多くなる。静岡県にしても、新幹線はあまり雪がつもりませんでしたが、あれから山のほうには雪が積もったというようなことで、ちょうど雪と雨の境目あたり、この辺が特に雪が多い。したがって、山梨県、埼玉県、東京も含めまして、そういうあたりが特に雪が多い、こういうのが毎年の例でございますけれども、ことしは特にそれがはっきりとあらわれてきたようでございます。 太平洋側の大雪というのは、通常二月、三月ごろに降りやすい傾向がございます。もちろん一月の二十日前後からは私どもは特に警戒しておりまして、ことしはたまたま二月の二十七日に、東京でございますけれども、六センチ降りました。これは幸いにたいしたことはございませんでしたけれども、そのあと三月の四日と三月の十二日、この二回降りました。そのつど情報あるいは注意報を発表いたしまして、災害を最小限度にとどめたいということでやってきたわけでございます。 実は、一昨年でございますが、東京では四月の十七日に雪が降ったこともございますので、私どもよく警戒しておるのでありますけれども、ことしに関しては今後はまあまあ雪の降る心配はない。実は十七日が過ぎたわけではございませんけれども、過ぎれば絶対に心配ございません。常識的に見ましても雪が降ることはないだろうと思います。 それから、三月ごろの雪でございますと一般的に雪がしめっぽいわけであります。したがいまして、電線着雪注意報というような、電線に雪がモール状につきましてその重みで切断される、あるいは雪が落ちた瞬間に電線が振動いたしまして次の電線にぶつかる、そのために切断される、いろいろございますので、特にそういうことのないようにと私ども考えまして、日ごろお耳になじみ深くない電線着雪注意報というものを電力会社あるいは国鉄というところに伝えて、そういうことで日ごろの活動が停止しないように特に気をつけていきたい、かように思っております。
○小川(新)委員 以上をもって終わらせていただきます。
○金丸(徳)委員長代理 この際、林野庁松本指導部長から、先ほどの答弁に関して発言の申し出がありますので、これを許します。松本指導部長。
○松本説明員 先刻、金丸先生の御質問に対しまして私の答弁中、予防治山の予算額を五億円と申し上げましたのは、手元の資料の読み違えでありまして、約三百二十九億円の誤りでございます。おわびいたしまして訂正させていただきます。
○金丸(徳)委員長代理 兒玉末男君。
○兒玉委員 気象庁関係、出ておりますね。 実は昨年九月十九日、本委員会で特別決議をしまして、与野党一致して、気象観測網の充実強化並びに地震観測施設の整備、気象業務に従事する要員の確保、待遇改善、この三つを基本とする決議がなされておるわけです。ところが本年度の気象庁関係の予算状況を見ておりますと、むしろこの決議に逆行するような措置がとられておるようでございますが、どのような対策をとっておるのか。 まず、要員対策並びに気象観測に対する施策についていかなる対策をとられておるのか、第一にお伺いしたいと思います。
○坂本政府委員 お答え申し上げます。 御質問の趣旨、ひょっとして私取り違えましたら恐縮ですが、おそらく今回政府で行なっております定員削減等と関連した意味での御趣旨かと思います。一応それは離しまして、通常の要員の確保についての予算要求等について、実は私ども毎年全力を注いでおるつもりでございますが、今回も四十三名ばかり新規に増員は認められております。ただ定員削減の関係で、昨年を含めまして今後三カ年の間に二百三十七名という、したがって一年平均七十九名ずつ減らしていかなければならないという事態に逢着しておりますが、その辺でいろいろな関係業務の合理化、適切化をはかりまして、いささかも、私どもが行なっております防災気象業務の低下、あるいは国民に対しますサービスの低下を来たさないように、十分つとめていく所存でございます。
○兒玉委員 各地区から私の手元にも要請が来ているわけです。たとえば、私は出身が宮崎で、有名なえびの地震のあったところでございますが、ここの観測関係にしましても、ほとんどが東大関係のほうにこれが委託をされているように聞いておるわけでございます。さらに引き続いて十勝沖地震の場合等におきましても、やはり国民を災害から守るための事前の気象観測ということは非常に重要だと思っているのですが、たとえばえびの地震に関連する霧島火山系統に対しては、その後どういうふうな措置をとっておられるのか、お伺いしたいと思います。
○坂本政府委員 通常は宮崎の気象台に地震計を設置して、私ども地震観測に当たっております。それ以外に実は、えびのからそう遠く離れてはおりませんが、鹿児島県側にはなりますけれども、いわゆる霧島火山の火山観測の業務も兼ねまして、そちら側のほうにも地震計を据えつけてございます。なお、えびの地震が非常に活発でありました場合には、私ども機動班を組織いたしまして、その現地にも地震計を置く等のいろいろな措置を講じてまいりました。最近落ちついておりますので、一応えびのの現地からは地震計あるいは機動班を撤収してはございますが、今後事態の推移の変化等がございました場合には、また従来同様現地にいろいろな機動班あるいは地震計の設置等で、十分地震観測の強化をはかっていきたいと思います。
○兒玉委員 先般のえびのの場合におきましても、これは本委員会で相当徹底した論議もしたわけですけれども、あの地震が発生する一カ月ほど前でしたか、気象庁関係の方々から、このような地震が予想されるようなことは全くない、そういう発表のなされたいきさつもあるわけでありまして、これは突発的に発生したと私たちは思うわけですけれども、その辺の関連ということ——あの霧島火山系というのは特にそういう意表をつくような事態というものが、過去の歴史からも十分把握されるわけでございますけれども、今後そういうふうな不測の事態に対応するためには、地域住民が再びあのような恐怖のどん底に落とされるようなことのないような十分な措置が必要だと思うのです。そういう事前予報といいますか、住民が安心して居住できるような体制というものは常にとっておくべきだと思うのですが、その辺の関係は今後どういう措置をされようとしているのか、お伺いしたいと思います。
○坂本政府委員 ありていに申しまして、私実は技術屋でございませんが、伺っております限りでは、現在地震の予知は、正直申し上げまして、いたずらに社会不安を醸成するだけで、なお技術的には不能ではないという段階のようでございます。昨年、そういった関連の上からも、地震の予知ができるような体制を一刻も早く推進していかなくてはならないのじゃないかという意味での閣議了解もなされましたし、またそれと並行いたしまして、文部省のほうの測地学審議会でも、そういった意味での建議がなされております。 これは、集約は大体三つございました。一つは東大、京大等を中心といたします学会でございます。それから私ども気象庁、それからもう一つは国土地理院でございます。国土地理院は通常いろいろ土地の測量等をやっておりますので、測量をしょっちゅう実施しておりますと、いろいろ地殻の変動、地盤の推移というのがわかるわけでありまして、その辺の研究と今後とも国土地理院で地震予知との関連の上で進めていく。それから学会のほうは極小地震と申しますか、マグニチュード三以下の小さい地震を観測していく。気象庁はマグニチュード三以上の地震の観測体制を強化充実していく。こういうことで三者役割りがきまりまして、連絡協議会は実は国土地理院に設けましたが、今後三者でいろいろな機会に寄り集まりまして、十分地震予知体制の整備というものにつとめていきたい所存でございます。 気象庁といたしましては、そういった関連の上から、実は磁気テープ記録式電磁地震計という、いわば新式の地震計を全国の六十七地点に展開していく構想を持っておりまして、すでに四十二年度には関東地域、四十三年度は近畿地域に展開を完了いたしました。今年度は東北、九州地域を整備する次第になっております。これをどんどん整備していきまして、いわゆる地震観測施設の整備と研究の強化を私どもとしては推進していきたいつもりでございます。
○兒玉委員 この点も前国会でかなり論争したところですが、この地震の予知ということは非常に国民各層が期待するところであるわけですけれども、本日は地震課長もおいでのようですが、現実に財政的な裏づけがあれば十分そういう対策は講ぜられるのじゃないか。技術的に不可能なのか、財政的な面で不可能なのか、一体いずれに属するのか、こういうことについては明確な答弁は出されていないわけでありますけれども、技術的に不可能だという回答はないわけでありまして、これはやはり予算上の問題、財政的な問題から、今日これだけ科学の進歩した時代において地震の予知ができないのじゃないか。その辺は特に技術的な立場からどういうふうな判断をされているのか、お聞かせをいただきたいと思います。
○坂本政府委員 私申し上げましたのは、誤解のないようにお願いいたしたいと思いますけれども、さしあたり当面、現段階では技術的にまだ地震の予知ができる段階になっていないということを申し上げましただけで、私個人といたしましては、先ほど申しました学会あるいは国土地理院、私ども等のほうで今後ともそういう体制を整備していきます場合には、いずれの日にか、早晩、これは私しろうとでございますけれども、技術的に地震の予知は可能ではあるまいかとは考えております。 なお詳しくは地震課長のほうから。
○諏訪説明員 私非常にふなれなものですから、的を射ないような御返事になると思いますけれども、御叱正いただきたいと思います。 私は、いま児玉先生からお話の出ました霧島については、えびの地震が起こるずっと前から、とにかく霧島山は火山としても非常に問題がある、要するに噴火というようなことにおいて初めから問題があると思いましたものですから、昭和三十七年から五カ年にわたって、気象庁が日本としては初めて組織的な、総合的な火山観測体制を全国的につくっていくというときの一環として、霧島山の常時火山観測というものを始めさせていただいたわけなのです。もちろん火山の観測というようなものはいわゆる境界領域の学問で、大学なんかですと物理だとか地質だとか化学だとか、こういう学科はあるのですが、火山学科というのはないわけなので、そんなことが手伝っていままで火山学の進歩がおくれ、また組織的な国家事業としての火山観測というようなものもなかなか育ちがたかったわけですが、この昭和三十七年から四十二年にわたって行なわれたもので一応その骨組みができかかったような状態なのです。しかし、そういうようなものですから急にこれで完全に、この場合は噴火の予知というようなことですけれども、噴火の予知というようなことを、事業として業務的に常に出すというかっこうまでにはいかないわけなのです。それでも結局、火山のいろいろの異常現象その他火山的な諸現象の実況を正確に把握して刻々解析し、必要なものは皆さんにお知らせしていきたいということで、昭和四十年から火山情報というものを業務化して、そうして必ず、何か異常だということが見つかれば気象庁としてものを言っていくという体制ができてきたわけですが、この火山情報においてさえも予知ということまではまだいかない。しかし、火山活動の場合は、手を尽くせば寝耳に水というような噴火はもうだんだんなくなってきているのじゃないか。何しろ火山の場合ですと、噴火も場所がきまっておりますが、異常現象も前兆現象もある限られた地域に出てくるものですから、捕捉しやすいわけです。 ところが地震ですと、かなりだだっ広い、どこで起こるかわからないような、日本全国を相手にするような状態なものですから、とらえにくいということ。それから居住地域がすぐ問題になってくるというようなことがあって、現象的にも究明しがたいし、捕捉しがたいし、社会的にもいいかげんなものでは困る、ただ不穏だというような程度のものでは困るというわけで、予知、予報という専門家の間のことばづかいとしては、時と所とスケール、こういうものがはっきりある程度わかったものをいわなければ予知、予報とはいえない、こういう立場で考えている。そういうようなことになってきますと、現在の科学技術ではちょっとまだ業務化してこれをやれるというようなところまではきていない。またそのためにはいろいろの観測を積み上げていって、そしてこういった前兆、異常現象が出た場合には大地震があったとか、あるいはそのときには深い地震が起こったとか、そういったことがいろいろ積み合わさっていかないと、当たるも八卦、当たらぬも八卦というようなことになりかねないわけで、国民は不安、動揺するだけだというような点があります。それで、地震については、業務としては予知、予報ということばはまだ使える段階ではないと思いますが、測器類も非常に進歩してきておりますし、またさっき申し上げた火山の予知というものはだんだん実現のほうへ近づいていますから、それが実現するということ自体も、地震の予知にもつながり得ることもあると思うのです。いま次長が御説明申し上げましたように、なかなか一機関だけでやっているような問題でもないものですから、学界の総力をあげてやっていく。しかし、いまの段階ではかなり試験研究的な面を含んでいて、全部を業務的というか、行政的なベースで運営していくというところまではまだいっていないのが実情だと思います。
○兒玉委員 わかったようなわからぬような答弁でありますが、地震が与える国民財産への被害というものははかり知れないものがあるわけでありまして、先ほども次長さんが答弁されましたけれども、特に私は、機械力の駆使ということと同時に、これに必要最小限の要員は十分確保するということを気象庁としては強力に推進すべきじゃないかと思うわけであります。私たちが陳情を受けました、たとえば大阪観測所管内等におきましては、いままで二十四時間毎時観測をやっておったのを、今度は非常に回数を減らされている。これもやはり要員の問題だというような指摘をされております。特に私の住んでいる西日本地域においては、たとえば熊野灘とかあるいは日向灘地震の場合におきましても、陸地に津波が押し寄せてくる時間というのが非常に早いわけであります。昨年四月一日の日向灘地震の場合は、たまたま昼間であったために最小限に被害が済んだし、あるいはまた先般の十勝沖の場合においても、たまたまこれは昼間であったということが幸いしているわけですが、もしこれが夜間にあった場合、人畜に相当な被害が起きるし、また火災の発生ということも予想されるわけでございます。このような比較的津波が押し寄せてくる時間の早い西日本地区等においては、それは全体を含めて、このような予報体制ということはもう少し強化されるべきではないかと思うのですが、この辺はどういうふうな対策をおとりになっているのか、お尋ねをいたします。
○坂本政府委員 先生御指摘のとおり、気象庁は、名前は気象庁でございますけれども、気象のみならず、地象、水象等も実は管轄しておりまして、これとても気象と同様に決してゆるがせにできない問題であります。当庁といたしましては、特に先ほども申しました閣議の了解あるいは測地学審議会等の建議もありますので、実は当庁限りではございますが、例の私どもの整備五カ年計画の趣旨にものっとって、今後とも地震観測網の整備というものには十全の努力を払っていきたい所存でございますし、そのほうの要員の確保にも十分の努力をしたいつもりでございます。 なお、お触れになりました大阪の問題でございますが、一般的に申しまして、地震の観測体制というのは地震だけではなく、それぞれの気象測候所あるいは気象台で行なっております観測業務というものは、地上の通常の気象観測の業務と複合勤務で行なわれております。それが実は実態でございますが、大阪の場合は、実は先ほどの定員削減等の関連もございまして、全国的に配置されております気象観測の観測回数というものをより合理的にながめ直してみる必要があるのではないかと私ども常日ごろ考えておりました、そのやさきの一つでございます。実は全国的な構想を明らかにしないままに大阪だけ非常に問題として出てまいりましたので、この点は私どものほうもやり方としてあまり適切でなかった点もあろうかと深く反省いたしておる次第でございますが、先ほど申しましたそういった複合勤務の関係で、大阪の場合といえども、現在、地上及び地震観測業務として二名、それと津波業務の津波調査官一名の計三名というものは常時昼夜勤務しておる体制になっておりますので、大阪管区のほうの地震、津波業務に支障を来たすということは特段ないと私どもは考えておる次第でございます。なお一般的には、御指摘のとおり、今後とも地震観測業務の整備強化、要員の確保等については十分努力を払っていきたいというつもりでございます。
○兒玉委員 特に次長に御要望申し上げたいのは、大阪地区は阪神方面の約一千万の人口が集中している都市であります。気象関係による災害というものはいつどういう形で発生するかわからないし、特にその予報なり対策の重大性ということは、私が申し上げるまでもなく気象庁のほうで熟知されていることだと思う。今回の定員削減というものは画一的な、事務的な形で処理されるべきではないと思うのであって、その事務の内容の軽重というものは多分にあると思うのです。特に気象関係というものは、いままでの数多くの災害の状況から見ましても、あるいは昨年の例の岐阜県下に起こりました飛騨川の場合におきましても、私たちは実は現地に行きまして、国鉄等のとった措置あるいは道路関係担当者のとった措置等についても十分反省すべき点があると私は思うのですが、要するに気象通報の正確性、的確性というものが時宜に即した形で行なわれておったならば、まだまだ、この事故が最小限度に食いとめられたのではないかということも考えるわけでございます。そういう点等を十分ひとつ配慮して、今後予算措置なり、すべての点について積極的な取り組みを強く要望申し上げまして、質問を終わりたいと思います。
○坂本政府委員 一々非常にごもっともな御意見でございまして、特にお触れになりました定員削減等の問題は、うちのような現業官庁にとりましては実は非常に大問題でございます。こう申しますとほかの各省庁のほうには申しわけありませんが、ほかではある程度一律定率削減の方式とでも申しますか、平たく申しますとかんな方式による削減というのは可能でございましょうが、当庁の場合には全部が現業に密着しております関係上、そういう方式によります定員削減はなかなか行ない得ない現状でございます。したがいまして、いろいろ業務の合理化等をはかることによってしか定員の削減がなかなかしにくいという現状でございます。その辺にかんがみまして、いろいろそういうことを実は今後とも実施していかなければならぬわけでありますが、防災気象業務の弱体化あるいは国民、地域へのサービス面の低下というようなことのいささかもないようなかっこうでの業務の合理化というものをはかっていく所存でございますし、また御指摘のとおり、今後とも社会経済の進展につれます気象業務の重要性というものは、私どもも十分自覚しておりますつもりでございますので、予算面でもあるいは定員面でも、一そう気象業務の飛躍拡充をはかる方向で、万全の努力をしていく所存でございます。
○金丸(徳)委員長代理 本日は、この程度にとどめ、次回は公報をもってお知らせすることとし、これにて散会いたします。 午後三時五十一分散会