公職選挙法改正に関する調査特別委員会 第8号
- 発言数
- 76 件
- 登壇者
- 7 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1969/06/06
会議録
○齋藤委員長 これより会議を開きます。 内閣提出の公職選挙法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行ないます。 質疑の申し出がありますので、これを許します。堀昌雄君。
○堀委員 このたびの改正で最も重要だと私ども考えておりますのは、政見放送の中にテレビ放送を使うことになったことでございますけれども、実はこのテレビ放送の問題は、すでに選挙制度審議会においても関係者を招致いたしましていろいろと論議が尽くされてまいっておるわけでありますが、当時の選挙制度審議会の場における放送事業関係者の説明その他は、必ずしも私どもとして十分な放送が行ない得るという確信を持つに至らないまま、実は今日に至っておるのが現状でございます。 そこで、自治大臣に最初にお伺いいたしますのは、一体この法律を政府が提案されることについて、テレビ放送についてはどの程度に行ない得るという確信があるのか、その点を最初に自治大臣からお答えいただきたいと思います。
○野田国務大臣 今回の改正案ではきわめて重要な新しい試みでありまして、御質問の御趣旨はよくわかります。これはNHKその他といろいろ交渉したこともございますから、政府委員のほうがよくわかっておりますから御了解できると思いますので、お答えさせます。
○皆川政府委員 いま御指摘がありましたように、選挙制度審議会の段階では、技術的にもなかなかそれだけの決意ができないという事情であったわけでございますが、実は昨年の参議院の通常選挙で立ち会い演説会の実況中継をいたしたわけであります。これがNHKで三十二件、民放でも三十二件実施をいたしました。その結果技術的にもやれるだろう、こういう見通しを立てまして、今度こういうふうに踏み切ろうということにいたしたわけであります。
○堀委員 そこで、いまお話しのお答えはきわめて抽象的でございますが、一体前回の選挙で、東京を含む関東地域のエリアにおける立候補者の数は幾らでございましたか。
○皆川政府委員 衆議院の場合、二百二十八名です。
○堀委員 大体テレビ放送は、現在の選挙の日数から勘案して、告示後何日目から放送できますか。
○皆川政府委員 この点につきましては、まだNHKと十分な打ち合わせは遂げておりませんが、今度の改正法によりまして立候補の届け出期間が二日間になりますので、それから録画をとる、こういう時間が必要なわけであります。そのためには若干の時間は必要でございますけれども、ただあまりに早くからテレビ放送を始めても、効果の問題があるものですから、全体の人数、回数、時間というようなものも考えまして、最も適切な時間帯あるいは日時にこれを実施したいというふうに考えております。
○堀委員 実は皆さんのほうで計画を立てられた以上は、一応のプランがないとできるかできないかということの抽象的な論議をしても、事はきわめて重大な問題でありますから、一応これは放送事業者との間の協議にまたなければならないとしても、皆さんのほうとしては、少なくともこの程度にやらなければならないという腰だめの案がなければ、ただ漫然と向こう側の希望に応ずるというようなことでは、この政見放送を実現することはきわめて困難ではないか、こう私は考えるわけです。 そこで、いまお話しのように、立候補の届け出がこの法律によって二日間になる、それから録画をとるといたしましても関東地方は二百二十名に余る人の録画をとるわけですから、この場合には、その最初の者と最後の者とではかなり時間にも相違ができるとするならば、その間の調整といいますかそこにも問題があるであろうし、いまあなたの言われるように放送があまり早くからできないということになるとすると、後半の十日間になるのか後半の十二日間になるのか、おのずからそこには物理的な日数というものが考えられていなければならないと思いますが、まあそれはたとえば十日ということが十二日になってもいいわけですが、大体何日間に放送するという考えになっておりますか。
○皆川政府委員 この点につきましては、もちろん制度をつくるわけでございますから、全然見込みがないのに制度をつくるというわけにはまいらないと思います。全国的に見ますと、NHKとしては二回やれるのではないかと思っております。また民放におきましても、地方の放送局においては二回程度やっていただけるんじゃないだろうかという期待を持っております。これは、回数等につきましてははっきりした見通しは立てておりませんけれども、ただ関東地区につきましては、NHKは二回は非常に困難だという表現をいまいたしておるわけでございます。私のほうでは、できれば時間を都合して二回やっていただきたいという折衝をしているものでございますが、現在まだ何日から何日までの間にどういう時間帯でやるかというところまで至っておらないわけでございます。ただ、少なくともNHKが一回はやれることははっきりしておりますので、地区によって若干の違いはありましてもこれは制度的に発足さしていいのじゃないか。これから先はなるべく話し合いを詰めて、効果的な時間に広くやるようにしたい、こういうふうに考えております。
○堀委員 実はいまのお話の中に非常に重要な問題があとに残ってくるわけでございますけれども、放送の様態を一体どうするかという場合に、これは単にNHKだけではなくて、一般放送事業者にもこれを行なわしめるという考え方だと思いますが、その点はいかがですか。
○皆川政府委員 一般放送事業者にもやっていただくつもりでございます。
○堀委員 そうなりますと、たとえば二百二十名かりに立候補者があったと考えた場合に、それをNHKが一体何人受け持ち、一般放送事業者が何人か受け持つというような形になれば、実はこの問題の処理はやや簡単になる。ところが、NHKだけで二百二十人を全部自分のところで一回やります、その他の一般放送事業者では、もう一回の分は何社あるかわかりませんが、その何社かが分担をする、こういう形になれば非常にNHKの負担というものは大きくなるわけです。これが第一点。 同時に、その負担が大きくなったことは、裏を返せば、NHKが政見放送をしておるときには民放は娯楽放送をやっておる、こういうことに実はなってくるわけであります。ですから、そうなった場合には政見放送のほうをはたして聴視者が自発的に見るかどうか、聞くかどうかという問題については、これはきわめて私は、政見放送を行なう趣旨にもとるような結果が起こり得る可能性というものは十分にあるのじゃないか、こう判断をいたしますので、この前も理事懇談会で御提案をしたように、やはり私は、ある放送時間帯を限っては、少なくとも民放もNHKも政見放送を行なうという形にしたときに、初めて政見放送としての十分な効果が期待できる、こう考えるわけです。大臣、これはあなたのほらで、少し基本的な考え方ですから御答弁をいただきたいのですけれども。 そこで、この問題を考える際には、NHKと一般放送事業者との場合には、やゝ費用の点においては差が出てくると思います。一般放送事業者のほうがNHKよりもやや費用を多く必要とするという事態になろうかと思うのでありますが、私は、ある一つのことを国が方針としてきめる場合には、少なくとも最も実効のあがる方向によってそれを具体化するということが非常に重要ではないか。特にこの衆議院、参議院の選挙というのは、これは国の政治の最も重要な部分でありますから、そのためには、どうしても政見放送を実施する以上は実効のある政見放送を実行せしめるということにならなければならない。そのことは、いま私が申し上げたような方法に基づく以外には私は十分な効果を期待し得ない、こう考えるのでありますが、自治大臣はいかがお考えでしょうか。
○野田国務大臣 私も大体堀さんの御意見に同感でして、これはやはり、せっかくテレビを活用するというもとは、もう御承知のとおりあまねく政見を多くの人に聞いてもらうということですから、最も効率的でなければいかぬということは第一原則であります。 それから、実は打ち明け話みたいですが、最初テレビの問題をむしろ私のほうから、役所で出してみたのです、この問題をおはかり願う前に。そうすると、従来の観念からするとなかなか金のかかることでございますから、これは役所だけでどうこうということでいかぬという意見も、これは事務的にはもっともだと思います。しかし、私は、いまちょうど堀さんおっしゃっておるように、いやしくも衆議院議員の選挙とか参議院議員の選挙をやるのに、公営で金が幾らかかるということは、そういう次元の低い話ではこういう大きな選挙法改正はできないのだ、これは当然国家が考えることだ、そこの点はひとつ自治省だけで考えないで、大局的なところから考えたらどうだという意見を私は言ったことを覚えております。したがって、いかにしたら効果的かということは、まずいまのNHKと民間放送との組み合わせ、これは非常にしごくもっともな御意見であります。それから多少民放は金がかかる。この点は、私は国としても了解してくれる、私自身も了解させるというなにを持っております。これをやりますには、ただ自治省だけ案をつくりましてもなかなか困難ですから、どういう方法で選挙部のほうがやりますか知りませんが、いろいろな人の意見をお聞きして、実際、放送局関係はもちろんですが、選挙管理委員の方もいろいろ経験があります、また皆さん方もいろいろな御意見を聞くような機会をいただきまして、そしてせっかくこの新しい法律がきまりますれば、もう堀さんのおっしゃるとおり、できるだけ最大の効果をおさめるようなことに持っていきたい、こう考えております。
○堀委員 同感の御答弁をいただいたのでけっこうなんでありますけれども、大蔵政務次官にわざわざお越しをいただいたのは、いま自治大臣も触れておられますように、実はこれはただ法律を書いただけでは処置のできない問題でありまして、財政的な裏づけを必要とする問題であります。もちろん、放送法の第一条の第三号に、「放送に携わる者の職責を明らかにすることによって放送が健全な民主主義の発達に資するようにすること。」こういうふうに書かれているわけですから、このことは、まさにいまの私どもが問題を提起しておりますことと同様な意義を含んでおりますので、もちろん一般放送事業者といえども、営利を目的としてこの放送を行なうべきではないと私は考えております。この点については郵政省が入りましたら確認をしてまいりたいと思いますが、しかし、そうは申しましても日本放送協会と一般事業者とではやはりその時間帯を買い上げるについては費用に多少の差が生ずるものであろうと思います。私も、ただいたずらに国の財政を流用すればいいということではなくて、これらの時間等についても、たとえば一般にいわれておりますゴールデンアワーといいますか、午後七時から九時なり九時半なりというような時間に、一般事業者の放送を買い上げる必要はないと思いますけれども、少なくとも十時以後の時間において適切な時間を限ってこれを買い上げる。そうすれば、NHKの放送とあわせて処置するならば、東京の場合には一般放送事業者もかなりあることでありますから、いまかりに二百二十という前回程度の立候補者があると仮定をいたしましても、私は、この問題の処理はきわめてスムーズに行ない得るし、同時に、聴視者の側からすれば、その時間帯はどこをひねっても政見放送だということになれば、当該選挙区の放送を聞こうということに当然なるものだと思いますので、どうしてもこの問題は、そういう本来の目的に沿った財政的な措置をあわせて行なうということによって、初めてさっき申し上げました政見放送の本来の目的が達せられる、私はこう考えるのでありますが、財政当局としての責任のある御答弁をいただきたいと思います。
○上村政府委員 ただいま堀先生が御指摘になっておられます点は、よく理解ができるわけでございます。テレビの政見放送の点につきましては、選挙の執行費として処理されると思いますが、具体的な問題につきましては、具体的な経費とか状態という問題につきましては自治省でいろいろ御検討されると思います。私どもは、自治省とよく御相談をしまして善処していきたい、こう思います。
○堀委員 これは実は相手のありますことでありますから、自治省としてもなかなかいまの問題についてはその費用の問題はむずかしい点が多々あろうと思います。しかし、この放送法のたてまえからいたしましても、これは郵政省とも十分協議の上、郵政省における公正な監督のもとにひとつ放送事業者と協議をしていただいて、やはり常識的な費用ということに落ちつかせるべきであると私は考えます。落ちつかせるべきでありますが、しかし、当初に予想しておるよりは意外と費用がかかるということもまたあり得ることでありますので、この点が私は最大の問題になってくると思う。結局いま自治大臣もお話しになったように、このための費用を惜しんだために本来の政見放送の目的が達せられないなどということでは、これは今日政治不信の声が非常に強くなっている際でもありますから、どうしてもそういうことになったのではますます政治から国民が遠ざかるということになるし、現在の憲法の定める国権の最高機関としての国会を構成するための選挙でもありますから、その点については十分ひとつ各関係省と打ち合わせをしていただいて、少なくとも本日大臣がお答えになったような方針で確実に行なっていただきたい、こう思いますので、いま大蔵政務次官からあのような御答弁もありましたから、もう一ぺんこの点について重ねてお答えをいただいておきたいと思います。
○野田国務大臣 非常に御注意いただいた費用の問題、これはお話のとおりなかなか相当な額になると思っております。それで、先ほど申しましたとおり、事務当局の最初ちょっと費用はどうかという心配、これはもっともだと私は思います。私はこれは別に理屈を言うのでありませんが、衆参両院の選挙ということについてはもう少し公営を強化すべしという意見をかねて持っておりますから、費用問題は相当これと連関いたしますけれども、費用によって選挙法を考えるのでなくて、選挙法に基づいて費用を考える、これが私はほんとうの筋ではないか。そこで、幸いいま大蔵政務次官から善処するという御言明を得たので私も非常に意を強ういたしますが、いま堀さんの御指摘のとおり、さらに大蔵当局、また郵政省、これはもちろん関係がございますが、また関係役所がほかに出てまいりましょう。そういう場合には綿密な連絡をとりまして、これは堀さんの御希望なりまた私も希望しておりますようなことが実現するように必ず努力いたします。
○堀委員 まだ郵政省が入りませんので、その問題はあとでお伺いすることにしまして、ちょっと中断いたします。大蔵政務次官はけっこうでございます。 実はこの間、第六次の選挙制度羅議会が開かれることになりました。本日のこの改正の中には、選挙制度審議会における答申に関連のあるものもありますけれども、どちらかというと、本日の改正は、答申以外の問題のほうが多いような感じが実はいたしておるわけであります。この前の第五次選挙制度審議会で、各党から出ておられる特別委員も賛成をされ、全会一致できまった答申の内容というものが何項目か実はあるわけでございますが、私は、政府とすれば少なくとも審議会が全会一致できめたことは、その答申の後に来る通常国会に当然法案として提出する義務がある、こう判断をしますけれども、自治大臣いかがですか。
○野田国務大臣 選挙制度審議会が決議したこと、ことに全会一致でやったこと、これは当然尊重すべきだと思います。これを選挙法改正その他にあらわします場合には、直ちにあらわすか将来それを踏まえてさらに検討するかという段階もあることでございます。しかし、趣旨としては、やはり選挙制度審議会の御決議に対してはこれを尊重して、できるだけこれを実現するというのが本筋だと思っております。
○堀委員 ちょっと事務局に伺いますが、第五次選挙制度審議会で全会一致で答申をされておるもので、今回の改正に入っていないものをお答えいただきたいと思います。
○皆川政府委員 前回の答申の中で漏れておるものが若干ございますが、一つは、確認団体の個別訪問の自由化という問題がこの中に入っておりません。それからもう一つは、文書図画の頒布の自由化、これも確認団体について一部入っておりますけれども、全面的に入っていない。大体そういうようなものがおもな項目であろうかと思います。
○堀委員 自治大臣、以上のようなことになっておるわけです。いまの内容は、本来、特に衆議院の選挙は政党本位の選挙を進めるべきであるという選挙制度審議会の一貫したものの考え方の上に立って実は答申が行なわれておるものでありますね。しかし、いま自治大臣は、この選挙制度審議会できまった答申は、ものによってはゆっくり検討してからという話もありますけれども、どうもそうゆっくり検討しなくてもいいようなものではないのかと判断をしておるわけですが、大臣いかがでございましょうか。
○野田国務大臣 いま選挙部長があげました個別訪問のことも、やはり非常に重大な検討題目として、ずいぶん各方面の意見も出てきたわけでございます。いろいろないきさつで今回は個別訪問の自由化ができなかったのでございますが、この問題も、おそらく将来の大きな問題として残ったのだと思います。個別訪問を自由化すべしという議論も、法案作成の途上においてもずいぶん出てまいりました。いろいろ議論のいきさつがありまして、こうなっております。 文書図画の問題でございますが、基本的には私も、やはり選挙は政党本位に漸次切りかえていく。ところが、いま確認団体というようなことばを使っておりますが、これまたなかなか、確認団体の指定というものが、条件その他でもってうまく意見が合わなかった点もあるようでございますが、私も堀さんと同じように、今度の改正の中で、もっと強く政党本位の姿が出てほしいという気持ちはあります。しかし、とりあえず一歩でもいいから前進したい、自由化に近づきたいという趣旨で皆さんいろいろ御配慮願っておるようでございます。御趣旨は私も同感でございます。
○堀委員 私は第六次審議会の特別委員になっておりますので、次回の総会においては——審議会が全会一致で答申をしたものは、少なくとも政府がそれを直ちに法案として国会に提出することは当然だと思う。それすら行なわないようなら、審議会が答申をしても無意味ではないか。審議会の答申の中にも賛成、反対、多数意見、少数意見のあるものが当然あります。それについては、政府がその少数意見なりを配慮しながら取り扱うということは、私は適切な処置であろうと思いますが、少なくとも各政党の代表者も入っておるし、全会一致できまったものは、これは直ちに行なうということでなければ、審議会の答申というものがいかに無力であるか、法律には尊重しなければならないとわざわざ書いておきながら、事実は尊重していないと同じようなことになるわけでありますので、この点はひとつ十分考えておいていただきたいと思う。ということは、私、審議会でもひとつ皆さんの御意見を承ろうと思うのでありますが、自治大臣としても、そこらについては十分ひとつお考えをきめておいていただきたいと思います。 いまちょっとこの問題に入りましたから続けて伺っておきますが、この間、選挙制度審議会の第六次の最初の総会で、島上委員のほうから総理に対して、政治資金規正法は一体どうなっているのだ、こういう御質問がございました。これは自治大臣、もう延長国会ですから、延長国会に出すなどということは、すでに私は政治資金規正法に対する政府の熱意というものがいかにないかということをあらわしておると思うのですが、それは一応さておくとしても、延長国会であろうとも出す気があるのかないのか。出せるのか出せないのか、その点を最初に一ぺんはっきりお答えをいただきたい。
○野田国務大臣 これはしばしば申し上げておりますとおり、ぜひ今国会に提案いたしまして御審議を仰ぎたい、この方針は変わっておりません。 そこで、これもあまりいろいろのことは差し控えますが、政府としては、できれば延長国会になる前に提案したいという希望を持っておりました。しかし、これもいろいろな事情がございまして、いまなお私ども政府としての考え方は変わっておりません。できるだけ早く出してこの会期内に御審議を願いたい、こう思っております。
○堀委員 私は、ですから二つ伺ったのですよ。出す気があるのかないのか、出す気はあるようですね。では出せるのか出せないのか、あなたの判断をひとつ……。
○野田国務大臣 私は一方的か知らぬけれども、ぜひ出したいという希望でおります。したがって、出せるか出せないかまでの最後のなにはまだ踏んでおりません。
○堀委員 自治大臣、あなたは選挙法の担当者ですから、要するに選挙法の法案を出すか出さないか、出せるか出せないかは、あなたが最終的な責任者なんですよ。よろしゅうございますか。もちろん、それは最終的な責任者は総理大臣といえばそれまでですけれども、しかし、少なくとも総理大臣を除けば、各省の中であなたは責任者ですからね。いま会期延長をしてきょうは六月六日だから、もう十日以上たっていますよ。いいですか、七十五日か何かあるそうですが、まさか七十日目ぐらいになって出そうなどといっても、これはだれも信用しませんからね。だからやはり少なくともあなたのほうは、田中幹事長は、衆議院において重要法案は六月二十日までに通すのだ、こう言っているわけですからね。六月二十日までに通さなければ参議院は通らない、こう言っているのだから。あなたは、出す以上は通すということで、通してもらうという考えで出すのじゃないですか。出しておけばいいということですか。ちょっとそこから伺いましょう。
○野田国務大臣 それは堀さん、出す以上は通したいというのは間違いないのですから。提案ということはそうですから。
○堀委員 そうすると、出す以上は通したい、通すためには、やはり田中幹事長じゃないですが、二十日までに出さなければ通らぬ。田中幹事長が言っていることは、まさかあなたも、そんなに違いはないと思っていらっしゃらないのじゃないでしょうね、過去の経緯から見て。
○野田国務大臣 まあ審議の経過にもよりますから、二十日までに衆議院を通らなければもうだめだという即断はできないと思いますが、しかし、やはり時間的にはお示しのとおり、相当長く会期は残っておりますけれども、これは重要な法案ですから、審議期間は相当持たなければだめだ、かように考えております。
○堀委員 そうすると、きょうが六日でございますから——それは二十日と私も言いません。しかし、少なくとも常識的な判断として六月中に出さなければ、あなたのいまおっしゃった出した以上は通すんだということにはなりませんね。どうでしょうか、そこの点は。
○野田国務大臣 大体いまの常識でいえば、そのあたりまでに扱わなければ、なかなかそう簡単にいかぬというのはやっぱり常識と思います。
○堀委員 そうすると、まず期限は、外ワクがきまりまして、六月一ぱいということですね。いま六日ですね。六月一ぱいに出せるか出せないかという判断を、では伺いたいわけです。いまの情勢で、きょうの時点に立ってですね。もうあなた、閣議は決定しているんですからね。残っているのは、あなたが党としっかり話をするということが残っているのでしょう。あなたが熱意がなければ——おそらくあなたのほうの党は出したくないのでしょう、実際に。しかし、それを説得するのが、閣議決定を提案した自治大臣の責任じゃないのですか。
○野田国務大臣 相当説得は続けております。だけれども、いま大きな声を出す出さぬというのは非常に大きな問題ですから、その見通しは、私はあくまでも説得を続けたいと思っていますから、きょう何ともここでお答えできない。私は続けたい。
○堀委員 いや、あなたの気持ちはわかるのですよ。しかし、こういう問題は、気持ちだけではどうにもならぬのですね。具体的にどうなるかということですね。だから私は、そのあなたの判断を伺っているのですよ。私は大体医者ですから、自然科学というのを専攻してきていますから、ものごとを客観的に見ないと承知ができないのです。あなたのほうは主観的な言い方をしていらっしゃる。主観的なところはよくわかったのですよ。客観的にあなたが見た場合に、一体あなた自身としての判断がどうなのかということを聞いているのです。六月一ぱいで説得はできるという判断なのか、ちょっと自分のいまの力では、とても六月一ぱいは自信がないというなら自信がないと、はっきり言ったほうがいいですよ。どうせこれは六月末になったらわかることで、隠しておけないのですから、ひとつきょう言ってください。
○野田国務大臣 まあ堀さんはお医者さんで名医でしょう。私はなかなか名医までいかぬですから、診察が的確にいくかどうかわからぬです。そこで、判断とおっしゃるのですが、私は続けていますからまだ——向こうの反応がだめだということが出てまいりますれば、それは隠したってわかることですから。非常に困難なことのように思いますけれども、私はいまちょっと待ってくれというのが本心で、私が即断で、むしろ先ばしってむずかしいなんと言ったらかえって悪くなるし、説得を続ける、こういう考えでおりますから御了承願いたい。(「大臣の政治責任だ」と呼ぶ者あり)
○堀委員 実はこれから選挙制度審議会が始まります。この間のときは、最初の総会でもありましたから私どもも発言をしないで慎んでおったわけですが、この次の総会では、自治大臣の御出席を求めて、こことはまたちょっと立場の違う角度で実は伺わなければならぬわけですよ。ですから、いま島上委員から政治責任だということですが、これは政治責任というようなむずかしいことを言わなくとも、あなた自身に対する国民なり審議会の委員の評価というものはおのずからきまるわけですよ、自治大臣に対する評価が。しかし、それは単にあなたの個人の問題ではなくて、要するにいまの政府そのものに対する考え方の評価がきまるわけですから、なかなか問題は重大なんです。ですから、その点はこれ以上伺ってもあなたがいまおっしゃるようなことで、御答弁が出ないと思いますからここまでにしておきますけれども、ひとつ次回の委員会までには——次回の委員会は十一日ですね。ですから、毎回、委員会のたびにこれからこの問題について伺いますから、ひとつ積極的に熱意をもってせめて提案くらいはしてもらわないと、通るか通らないかわからないにしても、与党の諸君の判断にもかかわるだろうけれども、政府として答申が出されて閣議決定をして、たなざらしになって、そしてすでに二週間以上も経過したなどということは、まさに政府の責任なりかなえの軽重を問われておるのですから、十分ひとつお考えをいただきたいと思います。 そこで、郵政省が入りましたから電波監理局長に伺いますけれども、実は今度当委員会において審議をしております公職選挙法の改正によって、テレビ放送を政見放送に用いるということがこれできまってくるわけでありますが、先ほど私は自治大臣及び大蔵政務次官にもお話ししたのですけれども、せっかくこういう制度を取り入れる以上は、その目的が十分に果たされるような処置が必要である。十分に果たされる処置というのはどういうことかといいますと、ある一定の時間帯に限ってはNHKも政見放送をやっておるけれども、民放もその時間帯は全部がひとつ政見放送をやる、あるいは政見放送でなくても選挙に関する放送をする、娯楽番組がその時間中には行なわれないという情勢になることが、実は最も望ましい目的を達する方法だと考えております。それについては自治大臣も積極的に努力をする、こういう御答弁をいただいておるし、それに伴うところの費用についても、財政当局としても善処をすると大蔵政務次官も答えていただいておるのです。もちろんこの費用は営利を目的に行なうわけではありませんけれども、放送法の部分に、さっきもちょっと読み上げたのですが、第一条三号に「放送に携わる者の職責を明らかにすることによって、放送が健全な民主主義の発達に資するようにすること。」というふうになっておりますから、この項目は明らかに、いま私が問題提起をしておるように、国の最高の機関であるところの衆議院、参議院の選挙について行なうことでありますから、まさに民主主義の一番かなめの問題の処理をするということであり、放送法第一条の規定に基づくものだ、こう考えるわけであります。そこで、その対価も、そういう意味からは営利を目的のものとはおのずから異なった対価というものになるであろう、こう考えることが一つと、一番彼らが益しておるゴールデンアワーといいますか、午後七時から十時ごろまでの時間を無理に使うということは、これは必ずしも財政上の見地からも適切でないかと思いますが、少なくとも十時以後の時間においては、公共のために使うことでありますから、最小の対価によって一般放送事業者もこのことに協力をするというような指導が私は必要ではないか、こう考えるのでありますが、監督官庁であるところのあなた方の考え方をちょっと伺っておきたいと思います。
○石川(忠)政府委員 ただいまお話のとおりだと思います。行政指導としてそういった方向へ持っていくのが、放送の効果を十分にあげるゆえんだろうと思います。ただ、強制的にやるということは、先生もすでに御承知のとおり、これは番組編集の問題とも関係がございますのでできませんが、行政指導は今後研究してやっていくべきだ、かように考えます。
○堀委員 もちろん私も、強制的にやれとは一言も言ってないわけです。ですから、そう言ってはいないけれども、しかし、本来公共の目的のために放送はあるわけでして、一番初めに公共の福祉のために、こう書いてあるわけですから、公共の福祉のためである限りは、当然私は、放送事業者が進んで協力をすることがたてまえだと思います。 そこで、いまあなたのおっしゃったようなことで、いま私が申したことについての可能性ですね、行政指導による可能性。それは民放もたくさんありましょうから、中には一社だけは、どうしてもそれは困るというのが出てくると思うのです。その他のものは全部協力を申し出ていて、一社だけがそういうことについて協力をしないという場合については、これは、放送はたしか何年間かを限って、免許の切りかえがあるのじゃないですか。私は放送のことはつまびらかでないのですが、その点は何にもないのですか。この点をちょっと伺っておきます。
○石川(忠)政府委員 ただいま先生お話しの点は、やはり番組の編集の問題にかかわる問題でございますので、これを理由に再免許の際にどうこうするということは、よほどはっきりした法律上の明文の根拠がないとできないことでございますので、なかなかむずかしいかと存じます。
○堀委員 自治大臣、いま確かに私どもが自発的な協力を求めるわけですけれども、しかし、場合によって必ずしも全部が協力をされないというような状態であるならば、これは私どもの側の問題提起の問題があろうかと思いますが、民放各社はいま東京で何社ですか。
○石川(忠)政府委員 テレビは五社でございます。
○堀委員 テレビは五社あって、四社は協力をしてくれる、一社だけは協力をしない、かりにそういう事態が起きたとするならば、私は、自治省なりの申し入れが必ずしも間違っていないと判断をすべき一般的な理由があると思いますね。ですから、そういうことのために、実は私どもの考えておるような政見放送が確実に実行できないという場合には、自治大臣は郵政大臣と協議をして、少なくともこういう公共放送についての規制を放送法の中に一項入れるくらいの熱意をもって処理していただかないと、問題が解決しないのじゃないか。これはこれからやっていただくことですから、放送法改正の必要がないようにひとつ御努力をいただきたいと思います。しかし、幾ら努力をしてもそういう善意のわれわれの意思に対して営利を最大限に考えるという立場から協力が得られないような場合には、その時点においてこの問題を再検討し、そういう放送法の改正を含めて、公共の福祉を推進するような手段を考えておく必要があるのじゃないかと思いますけれども、自治大臣いかがでございましょうか。
○野田国務大臣 先ほど御指摘になりましたとおり、放送事業は非常に公共性があるということが前提ですから、そういう場合は、また私どもとしては新たな考えをして郵政大臣と打ち合わせをしていきたい、こう思っております。
○堀委員 電波監理局長に伺いますけれども、いまあなた方の持っておられる感触として、この法律が施行された場合に、私がいま申し上げておるような処置はおおむね可能だと判断されますか。感触でけっこうです。
○石川(忠)政府委員 やはり時間帯として一番問題はゴールデンアワーでございまして、ゴールデンアワーを使うということについては、こちらが指導をしようとしてもなかなか聞き入れられない、こういうふうに存じます。昼間の時間帯をとって考えますと、やってみないことにはわからない話でございますが、相当程度これに賛意を表してくれるのではなかろうか、かように存じます。
○堀委員 ゴールデンアワーというのは、大体何時から何時までですか。
○石川(忠)政府委員 はっきりゴールデンアワーの定義というものはございませんが、大体六時から十時くらいまでの間を呼称しております。
○堀委員 政見放送を昼間の二時や三時にやられたのでは、実は政見放送としての意味がないのですよ。やはり家庭の者がみな一緒に見られる時間——その家の主人は会社に行っているのですから、昼間は見られるはずはありません。また、学校に行っている人たちもいるしするから、そういう人を含めてみなが見られる時間ということになれば、私は最初からゴールデンアワーは除くと言っているわけですから、十時以後の適切な時間を処置すればいい、こう考えておるわけですが、その範囲なら大体可能だという感触でしょうか。
○石川(忠)政府委員 まだ全然当たったことがないので、ちょっとはっきりしたことは申し上げられませんが、民放連に事を分けて話せば理解してもらえるように存じます。
○堀委員 自治大臣、いまの答弁を聞いて実は私、驚いておるのです。この法律をここへ出すについて郵政省の電波監理局長が一ぺんも話をしたことがないというのは、私は法案提出について非常に手続不十分ではないかという感じがしますが、自治大臣、これはどうですか。
○石川(忠)政府委員 実はいろいろ自治省のほうから御連絡をいただいて検討はいたしておりますが、具体的に何時ごろという点については、まだ民間放送連盟とも十分に話し合っておりませんので申し上げたのですけれども、民間放送連盟傘下の民放としても、政見放送については相当積極的であるように私ども聞いてはおります。
○堀委員 まあ済んだことをいまから言ってもしかたがありませんから、ひとつこれから郵政省も少し本気になってこれをやってもらわないと、自治省だけで放送事業者と話をするといっても、それは簡単にいかないですよ。やっぱり監督官庁があわせて強力な指導を行なうことなくしては、この問題は私は前進しないと思う。だから、その限りにおいては郵政省の責任は重大なわけですから、あなたも行政指導だからどうなるかわからぬなんということではなくて、少なくとも自治省の希望される条件については郵政省としては実行せしめるという、ひとつ強い熱意でやることをここで確言をしておいてもらいたい。
○石川(忠)政府委員 御趣旨の線に沿うように努力いたします。
○堀委員 大体以上であれですが、質疑をやっております感じでは、実はこの法律をやるについて非常にはっきりしない問題があまりに多過ぎますから、何とかこの問題は、以後ある程度の期間を限って、具体的な取りきめの進捗状況に応じてひとつ各党理事に自治省からそのつど御報告を願って、法案の趣旨が完全に実行できるように各党の了解を得ながら処置を進めてもらいたい、こういうことを特に自治大臣に御要望いたしますが、よろしいでしょうか。
○野田国務大臣 いまの御提案どおりにいたします。また、私どものほうもそうすべきなんです。これは、ただ法案をつくってやりっぱなしというのでは実行をする場合に非常にまごつきますから、私のほうもやはり事務的にも進めたい。必ず御提案どおりにいたします。
○堀委員 特にこれは、御承知のように解散があれば直ちに行なわなければならぬようなことになるわけですから、この法案が通りましたならば一日も早くひとつ具体的な手続を進めていただいて、いつ解散があっても万遺漏なきを期するように、そうして先ほどから私が申し上げておりますような時間帯、方法、手段を含めてこれを推進していただかないと、いつかそのうちにやったらなんということではこれは進みませんから、その点を含めてひとつ大臣の御答弁をいただいて、私の質問を終わります。
○野田国務大臣 御提案どおり必ず実行いたします。そしてこれは、いつ選挙があるかわからぬことですから、この法案が通過いたしますと具体的にすみやかに折衝を始めて、御報告いたします。
○堀委員 ちょっと一言追加して……。 実は立ち会い演説会の問題についていろいろと資料を調べてみますと、地域の実情がたいへん相違をいたしております。これからいろいろな取りきめが行なわれることになると思いますが、ひとつ十分、地域の実情を勘案するということだけは確認をしておいていただかないと困ると思いますので、その点、選挙管理委員会がこれを行なう場合については、要するに過去の経緯、その地域における実情を十分勘案して行なうということを、ひとつ大臣のほうで確認をしておいていただきたいと思います。
○野田国務大臣 ごもっともなことだと思います。当該選挙区の地勢とか交通、地域の実情というのは非常に重大でございますから、地域の実情に応じまして開催回数を考える、そうして、特にその旨を都道府県の選挙管理委員会にも指示して指導いたすということをお答えいたします。
○齋藤委員長 他になければ、これにて本案に対する質疑は終了いたしました。 —————————————
○齋藤委員長 この際、理事各位の協議に基づき、委員長の手元で起草いたしました本案に対する修正案を提出し、その趣旨について御説明を申し上げます。 修正案は、すでにお手元に配付いたさせてあります。
○齋藤委員長 第一は、供託金に関する事項であります。 政府案によりますと、衆議院議員、参議院地方選出議員及び都道府県知事の選挙につきましては五十万円、参議院全国選出議員の選挙につきましては百万円に引き上げることといたしておりますが、供託金を一挙に大幅に増額することは、慎重に取り扱われなければならない問題であります。そこで、修正案は、すべての選挙について供託金を現行の倍額とすることといたしております。 第二は、テレビによる経歴放送に関する事項であります。 御承知のとおり、現行法におきましては、テレビによる経歴放送は日本放送協会のみが行なうこととなっておりますが、今回の政府案によりますと、日本放送協会及び一般放送事業者のテレビ放送により候補者の政見放送を公営で実施することといたしておりますので、現行のテレビによる経歴放送につきましても、日本放送協会のみに限らず、一般放送事業者においてもテレビによる政見放送を行なう際に、あわせてテレビによる経歴放送を行なうこととするよう修正をいたしております。 第三は、立ち会い演説会の開催回数に関する事項であります。 政府案によりますと、立ち会い演説会の回数は一選挙区につきおおむね十回とすることにいたしておりますが、これはそれぞれの選挙区の地勢、交通等地域の実情に応じ、必要な回数を定める取り扱いとすることが適当でありますので、立ち会い演説会の開催回数に関する規定は削除することとし、都道府県選挙管理委員会において実情に合わせてこれを定めることといたしております。 第四は、この法律案の適用区分に関する事項であります。 政府案によりますと、この法律案は、公付の日から起算して三月をこえない範囲内で政令で定める日から施行することとされておりますが、御承知のとおり、本年七月上旬には東京都議会議員の一般選挙が予定されております。この法律案のうち連呼行為の制限緩和、運動員に対する実費弁償等の額の引き上げ等に関する改正規定は、さっそく右の東京都議会議員の一般選挙その他の地方選挙に適用することが適当であると考えますので、この法律案の施行期日及び適用区分について、その旨の修正を行なうことといたしております。 以上が本修正案の趣旨であります。委員各位の御賛同をお願い申し上げます。 —————————————
○齋藤委員長 別に御発言がなければ、これより公職選挙法の一部を改正する法律案及びこれに対する修正案を一括して討論に付するのでありますが、別に討論の申し出もありませんので、直ちに採決いたします。 まず、修正案について採決いたします。 本修正案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○齋藤委員長 起立総員。よって、本修正案は可決いたしました。 次に、ただいまの修正部分を除く原案について採決いたします。 これに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○齋藤委員長 起立総員。よって、内閣提出の公職選挙法の一部を改正する法律案は修正議決すべきものと決しました。 —————————————
○齋藤委員長 この際、鍛冶良作君外三名から、本案に対し附帯決議を付すべしとの動議が提出されておりますので、本動議を議題とし、その趣旨の説明を求めます。鍛冶良作君。
○鍛冶委員 ただいま議題となりました公職選挙法の一部を改正する法律案に対する附帯決議につきまして、自由民主党、日本社会党、民主社会党及び公明党を代表いたしまして、その趣旨の説明をいたします。 まず、案文を朗読いたします。 公職選挙法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、今回テレビによる政見放送を認めたこと、個人演説会の開催制限を撤廃したこと等に伴い、立会演説会の開催については、おおむね従来の三分の一程度を標準として開催計画を定めるよう都道府県の選挙管理委員会を指導すること。 右決議する。 かような附帯決議でございます。 立ち会い演説については、かつてはずいぶんこれは重要なる選挙運動と心得えまして、できるだけ多くやるように現在までは規定しておったのでありますが、その後どうもいろいろの批判等もありまするので、この点についていろいろ研究しておったのでありまするが、このたび、いま申し上げましたようなテレビジョンによる政見放送並びに経歴放送をやる、個人演説会は制限なしにしたものですから、これならばいままでのようにどうあっても多くやらなければならぬというものではなかろう、かように考えましたので、でき得る限り地方の実情に応じて選挙管理委員会できめてもらいたい、こういうことにいたしたわけであります。しかし、そういいましても何か基準がなくてはいかぬだろうと思いましたので、ここでこの附帯決議をつけまして、おおむねいままでやっておった三分の一程度をもって標準とさしていきたい、その点は地方の実情に応じてそれぞれ三分の一程度できめられることが適当だ、こういう考え方でございますので、政府におかれましてもそのような指導をもってやっていただきたい、かように思うわけであります。 以上が提案いたしました理由であります。何とぞ皆さんの御賛同をお願いいたします。
○齋藤委員長 本動議について採決いたします。 本動議のごとく決するに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○齋藤委員長 起立総員。よって、鍛冶良作君外三名提出の動議のごとく附帯決議を付することに決しました。 この際、野田自治大臣から発言を求められておりますので、これを許します。
○野田国務大臣 ただいま御決定になりました附帯決議につきましては、その御趣旨を十分尊重してまいる所存であります。 —————————————
○齋藤委員長 ただいま修正議決いたしました本案に関する委員会報告書の作成等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○齋藤委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決します。 ————————————— 〔報告書は附録に掲載〕 —————————————
○齋藤委員長 本日は、これにて散会いたします。 午後四時四十八分散会