建設委員会 第26号
- 発言数
- 143 件
- 登壇者
- 9 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1969/06/13
会議録
○始関委員長 これより会議を開きます。 この際、佐野憲治君から発言を求められておりますので、これを許します。佐野憲治君。
○佐野(憲)委員 まず資料請求を委員長にお願いいたしたいと思います。 その理由は、現在における建築基準法の運用がどのようになされておるか、各府県の執行体制は一体どうなっておるか、それから建築行政に対するいろいろな経費は一体どのようにして見込まれておるか、こういう実態を明らかにする必要があるんじゃないかということを痛感いたしますので、この資料といたしまして、交付税の標準団体に対するところの建築行政費と住宅行政費、この行政費の行政内容は一体どうなっておるのか、その行政内容はそれぞれの根拠法令に基づいて見込まれておると思いますので、その根拠法令と行政事務の内容というものが一体どうなっておるか、こういう点をまず第一点として明らかにしてもらいたいと思います。 第二点としては、職員の配置表が一体どのように組まれておるか、この職員配置表、これを第二の資料として提出願いたいと思います。 第三としては、単位費用の積算内訳総括表というのがその中に見込まれておるはずですから、この単位費用積算内訳総括表を第三として提出していただきたいと思います。 第四には、経費の明細表、この経費の明細表には、歳出と歳入並びに一般財源の充当、これをどのように見込まれておるか、こういう点を一応交付税の中で単位費用の算定の基礎としてどのように取り扱われておるのか。 こういう点をぜひとも知りたいので、以上四つの資料を要求しておきたいと思います。委員長のほうで取り計らい願いたいと思います。
○始関委員長 建築基準法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行ないます。 質疑の通告がありますので、順次これを許します。小川新一郎君。
○小川(新)委員 質問に先立ちまして、大臣に一言お尋ねしたいことがございます。 社会はいま非常にとげとげしい問題ばかり論じられておりまして、建築基準法の問題も、あとになるといろいろ議論、討論が続出すると思います。その中で、けさの読売新聞には非常にすがすがしいニュースが載っておりまして、「小学生の手紙首相もギャフン」という中に、「なぜ偉い人ばかりテープを切るの?」ということで、なぜ偉い人が、道路の建設とか、またはダムとか、そういったときにテープを切るのかという、一小学生の手紙が載っております。内山大介君という十二歳になる子供でありますが、そういうあれに対して、首相が坪川大臣に何か御指示なさったということが載っておりますが、これからいろいろと議論をするわけでございますが、そういう子供の善意というものがわれわれの政治をこうして監視しているんだ、たとえば道路の開通式一本にしても、テープを切るのに偉い人ばかりが切るのではなくて、現場で働いている人たちがそのテープを切ったらいいじゃないか。また、東名道路の場合には、何十人、何百人という犠牲者が出られたと聞いております。そういう方の遺族をお呼びする。そして名神高速道路が開通したときに、あの現場の青年が道路にほおをすりつけて愛着の情を示したということが書いてございますが、たとえば建築基準法にしても都市計画法にしても、すべての国民がここまで注視しているという一つの例として、こういういたいけな少年がそこまで建設行政のことを見詰めているということは、私はそらおそろしい気がしましたので、まずこのことについて大臣の所信をお伺いして、これからこういった儀式には新しい感覚で大臣がおやりになるのか、また、こういった少年たちの気持ちをくんでくれるのかどうか、まず所信をお尋ねしておきます。
○坪川国務大臣 小川委員が御指摘になりました今朝の読売新聞に出ております内容については、事実そのとおりでございまして、大介君が寄せた手紙が総理に届きまして、その手紙が私のほうに回されてきましたので、私はこれを読みながら、かわいい子供の童心というものが切実に私の胸にしみたわけでございます。われわれといたしましては、こうした建設省関係の諸儀式に対するあり方等を考えますときに、やはりこの大事業をなし遂げた陰にはとうとい犠牲者を出していること、また、一般の労務者、庶民がいかにこの陰においての協力、苦労をされたかということを思うときに、儀式のあり方等についてもやはりこれらの方方を喜びの中に入れていくということが美しい式になるのではないか、ともどもに苦労をし、ともどもに喜びを分かち合うという姿が政治の上にも出てこなければならないということ、私はこういうような信念を持っておりますので、さっそく大介君のほうに返事を書きました。私は非常にうれしく拝見し、したがって、大事業の陰にひとつともどもに喜びと苦労を分かち合うという意味から、関係当局にも指示をし、そして私は道路公団の総裁あるいは首都高速道路公団関係の部局長にも、何らかのこれらの点を生かした方法でやろうじゃないか、こういうことを指示いたしまして、今度二十七日に首都高速道路のいわゆる護国寺まで延びるあの線が開通いたします、その式次第の順序等についても、ひとつ十分私の申しました気持ちを配慮するようにということで、首都高速道路公団のほうにおいても首脳部が私の気持ちをそんたくいたして、そうした具体的な方法をとりましょう——こういうことは当然でございますが、そういうような気持ちでこの童心の美しい気持ちにこたえる政治の姿、ことに、かわいい子供たちが、こうした国の政治の姿に深い関心と、またそれに対するところの大きな夢を持っておるということを痛感いたしましたときに、今後の建設行政の上においても、これらの気持ちを十分そんたくいたしまして建設行政を進めてまいりたい、こう考えておる次第であります。
○小川(新)委員 ただいま大臣から人間味あふれるおことばを聞いたわけでありますが、そういった姿勢でこれからすべての建設行政というものと取っ組んでいただきたい。坪川大臣になってから確かにいろいろな行政が変わってきた。あまり変わって、強行採決なんという歴史を残してもらいたくないのでありますが、そういった面で、ひとつ委員長、建設大臣ともに、立法、行政ともに最高の責任者が新しい感覚と人間味豊かな議会運営というものをこれからも私たち望んでいきたい、こういうわけでちょっとお尋ねしたわけでございます。 それで、第一番目は、この建築基準法の親の法といわれる都市計画法、これが大事な問題になってまいります。六月の十四日にこれが施行になる。私もある討論会にいきましたらば、この都市計画法という問題が非常に大きくクローズアップされて、各市町村団体ではこの取り扱いに対していろいろな問題が起きております。そこで、これからの都市計画という大きなサイドから地域地区制がきまり、そこに今度上積みされて第一種住居専用とか、第二種住居専用とか、または住居地域とか、または工業、準工業、こういった八つのゾーニングがきまる、こういったものをきめるにあたって、まずその都市計画をやるに際して、市町村長、市町村団体に対する明示というか、こういうものが自治省、建設省両方からいろいろと圧力がかかっているということを聞いております。たとえば一本の道路をつくるにしても、建設省側としては、市町村のような小さい立場に立って道路をつくろうたってできないんだ、やはり知事側のサイド、もっと大きなサイドからこの道路網をつくらなければならないという。ところが、自治省側としては、そうじゃないんだ、もっともっと市町村長の意向をくんだところの都市計画をやらなければいかぬ、こういうことで、自治省、建設省の間で、そのセクションと申しますか、なわ張りといいますか、非常にいやなことばですが、そういうことが行政の面へ反映している、こういうことが新聞報道でなされておりますが、こういった国の姿勢というものをすっきりしない以上は、たとえば都市計画法、再開発法、建築基準法、収用法、こういった大事な都市の法律をこれから生かしていくには、いろいろな角度から問題が出ております。そこで私が大臣にお尋ねしたいことは、市町村長または市町村にこれらの疑惑を持たせ、混乱を起こさせる態度であってはならない。ただいまも大臣がおっしゃったように、いたいけな小学生の子供に対してはそこまで御配慮くださる大臣なんだから、当然こういった問題にぴちっとした、自治省との連絡をもっと密にして、もっと市町村というものに対する考え方を改めてもらいたい。その点についてお尋ねします。
○坪川国務大臣 小川委員の非常に適切な御要望とまた御指摘の点でございまして、私もその点を配慮いたし、また、その点をやはり委員会においても私が申し述べました行政指導、行政配慮を十分いたさなければならないという考え、すなわち、明日施行されます都市計画法、及び再開発法というような重要法律が施行されるに際しまして、いま御指摘になりました点などを憂慮いたしまして、きょう私は、全国の地建局長あるいは土木部長あるいは自治省と関係の深い関連を持つところの企画室長というような主管局長の合同会議をただいま開きまして、そして私も先ほど会議に臨みまして、これらの法施行に際しましての各関係省庁との関係あるいは地方自治体との問題点等を十分解明いたしながら、これらの点にいま御指摘になりましたような問題点を残さないように、最善の協力体制、連絡体制を整える会議をきょう十時から開いておりますので、こうした面で下部機構におけるところの行政指導と行政配慮をいたす考えで、きょうそうした討議を行なっておる気持ちもここにあるような次第でありますので、いま御指摘になりました小川委員の最も大事な点につきましては、今後とも十分配慮いたしながら指導してまいりたい、こう考えております。
○小川(新)委員 そうしますと、地方の市町村においては、そういった建設省や自治省というなわ張りというような、あらゆる根本的指導の分かれるようなことはない、一本的に都市計画の推進というものがあくまでも都市計画法、建設省のサイドでいくのですか。
○坪川国務大臣 建設省サイドというような気持ちでなくして、建設省がそれらの推進をいたす、そして調停といいますか、仲介といいますか、これらの点をまとめるというような気持ちで推進いたすようにしてまいりたいというのが、おもな目標でございます。
○小川(新)委員 大臣、この前の土地基金の問題にしてもそうですが、これは建設省案というものは全然後退してしまって、自治省案をとられてしまった。これは私は何も建設大臣の肩を持つわけではないけれども、こうやって建設委員会にいる以上、われわれは都市の側からいろいろな面を論じておる。農村のサイドから論ずる場合には、農林関係の人たちは、都市問題を農林関係から論じていく。また、地方自治体の立場から見れば、自治省関係の地方行政あたりは、当然自分のほうを主体としてくるでしょう。私はそれはどれがいいとか悪いとかでなしに、一体住民の側はどれが——日本の総合開発計画の中からいっても、住民の側からいっても、建設省とか自治省とか農林省とかという、そういう問題だけでこの都市問題を解決するという考え方でなくして、どこの側でなくて、国民の側に立った問題という点に立ってひとつ私は論じてもらいたい。そのためのいまのそういう合同会議だと思いますが、今後そういう点を大臣はひとつ十分御配慮いただきたい。いやしくもそういう点で市町村の混乱を起こすような、また悩ませるような、そういう問題を起こすことは、私は行政的な最大な欠陥だと思う。この点について一言ちょっとお願いしたいと思います。
○坪川国務大臣 最も重要な貴重な御意見でございますので、いまの御意見を十分心得ながら建設省といたしましては指導をしてまいりたいと、こう考えております。
○小川(新)委員 私はもう一点お尋ねしたいのは、大臣、今度建築基準法の改正が行なわれるにあたりまして、大体大きな国の開発計画をやるわけですね。たとえば鎌倉市、または奈良市、こういった日本の歴史を持っているような古都、これは古都保存法というのがございますが、こういうものを一体保存するのか開発するのか。大きな国土総合開発の立場に立って、こういった歴史的——後代の若い人たちに日本の姿というものを日本の古都の中から失わすのじゃないのだ、しかし、当面、都市計画または建築基準法のゾーニングというものがきまれば、これは開発していかなければならない、それで、こういった有名な鎌倉とか奈良とか京都とかというような古典または古都的な土地が、開発という美名のも一とにくずされていく、こういう問題がいま起きておりますが、これに対する大臣のお考えはいかがですか。
○坪川国務大臣 御指摘になりましたわが国の非常な民族的な歴史を持っておる古都、言いかえますならば、奈良とか、あるいは京都あるいは鎌倉というような点を中心といたしました都市開発あるいはその他の造成計画をやる場合におきましては、やはりわれわれといたしましては、十分この文化財、とうとい文化の保護という立場を考え、こまかい配慮をいたしながら進めてまいりたい、こういう気持ちで、あくまでもわれわれは貴重な古都あるいは文化財の保存、保護に重点を置いて、これらの国民的、民族的なとうといものを残し、保存し、また国民の一つの誇りにいたしたいと考えておるような次第であります。
○小川(新)委員 それでは、具体的な例を二つお尋ねいたします。 一つは鎌倉の例でございますが、十二所地区、これがいま大体面積が三十八万七千平方メートル、計画しているのが東京都港区西新橋の三井物産、これは古都保存法がここの地域にはかかっておりますが、古都保存法だけでは——知事にこういうところを開発しますよという申請だけすればいいことになっております。ところが、ここをどんどん開発されてしまうのでいま大問題になっておりますが、この十二所地区に対するお考えはいかがでございますか。
○坪川国務大臣 いま御指摘になりました地点の問題については、十分その報告を受けておるような次第であります。具体的な問題でございますが、この点につきましては、都市局長も参っておりますので、具体的な点については都市局長から答弁させます。
○竹内政府委員 古都保存法におきましては、先生御指摘のように、古都保存の一般地域と、それから特別地域とあるわけでございます。その地域の指定にあたりましては、特に枢要な地区であって、文化財その他の遺跡あるいはそれを取り巻く緑地といったようなものをどうしても保存していくために、まわりの一体的な自然的環境を残していきたいというころを特に特別地区に指定しているわけでございます。いま御指摘の一般地区の規制は、同時に風致地区というのがかけてございます。と申しますのは、古都保存法のほうは先般国会で議員提案でできた法律でございますが、一般地区については届け出制度だけしかございませんので、それだけでは運用上弱いということで、同時に一般地区につきましては必ず風致地区をかけていくということを私ども指導方針としているわけでございます。風致地区の規制といいますのは、建物を建てることを絶対的に禁止するということは無理ではないかというふうに私どもは考えております。と申しますのは、地主に対する補償なり買い取りの措置なしに一切の建築なり宅地開発を禁止するということは無理である、風致の保存ということと矛盾しない限りにおいて建物なり宅地開発をある程度認めざるを得ない、こういう制度でございます。したがいまして、私どもといたしましては、もしその必要があれば特別地区を拡充していって、特別地区によって絶対的禁止をやっていくのが筋じゃないだろうか、こういうふうに考えているわけでございまして、具体の三井物産がやっておりますケースにつきまして問題が起こっておるようでございますが、私どもといたしましては、それ以外にそういうことをやってまいる方法はないのじゃないかというふうに考えておるわけでございます。
○小川(新)委員 そうしますと、局長、この十二所地区は特別地区に指定する考えがおありなんですか。いまの特別地区にしなければ、ただ古都保存法だけでは、いま言ったように知事に申請するだけですから、どんどん宅造業者が入ってくる。そうして地元はこれに対して猛反対している。有名な鎌倉の緑と古典的な文化が破壊されていく。こういうことは、いま大臣から、これは守っていかなければならないという御答弁をいただいたのですが、そういうところに抜け穴があるざる法である。そういうことは、市民としても、またわれわれとしても、いま大臣の、こうやってとっておかなければいかぬということとは矛盾していくのですが、いかがですか。
○竹内政府委員 特別地区の指定につきましては、手続上、まず総理府におきまして、古都保存の一般地区の中において定めます古都保存計画というものの中で、どういう地区を特別保存地区に指定するかということをきめるわけでございます。同時にまた、地元でございます鎌倉市あるいは神奈川県のほうから、特別地区の指定をぜひやってくれというようなことが事実上ございまして、それを受けて建設省として指定するわけでございますが、私ども、基本的には、古都保存特別地区の拡大はやっていっていいのじゃないか、こういうふうに考えているわけでございます。
○小川(新)委員 いま非常に進んだお考えをいただいたわけですけれども、たとえばこういった問題が起きた場合には、確かに、大臣、法律を拡大していかなければならぬ、こういう考えで私いま質問したわけです。 次は奈良の件ですけれども、これもやっぱり新聞で騒がれていることなんですけれども、奈良市と天理市にまたがる大和高原に今度大国際空港をつくるという計画でございます。ところが、飛行機というものは必ずしも落っこちない保証がない。この間もF105が落っこちた。これは大臣のおくにのほうです。それからまた、埼玉県においてはファントム戦闘機が墜落している。沖繩ではB52が嘉手納の戦略空軍基地で燃えた。こういうふうに、最近の飛行機というものは高性能になりましたけれども、落ちないという保証は、幾ら高性能になってもない。ところが、このわずか十キロ足らずの奈良と京都の間の大和高原にこういう国際空港をつくるということは、もしも古都のこういった保存をしなければならない地区に落っこったらたいへんだという地元の反対がある。こういう場合——先ほどの話はまた宅造ですが、こういった開発か保存かという大きな分かれ目に立っておる。いまの三十七万平方キロの日本列島の考え方の分かれ目です。こういった一つの大きな国際空港をつくるというような考え方、これは社会的、公益的優先のほうが先なのか、いま言った歴史的、文化資財を残すほうが先なのかという先ほどの私の質問に対して、限られたそういった古都的な文化財というものは必ず保護しなければならぬ、何もあえてこんなところにつくらなくてもいいという考え方が地元にありますが、奈良の場合はどうですか。
○坪川国務大臣 御指摘になりました奈良の地区に大国際空港の建設計画が一つの案として——本格的な具体化はいたしておりませんが、案として考えられていることについては、私も承知いたしております。きのうも原田運輸大臣と話し合っているところに、奈良の七つのお寺といいますか、東大寺あるいは法隆寺等の代表の方が政府のほうにおいでになって、原田運輸大臣に陳情されているのを私はそばで見、またお話を聞いてもおったのでございます。これらの各位が要請されるのは、やはりこれを建設することによって、とうとい七つのお寺の安全性というものが危険にさらされるということからくる大事な保護ということについて、非常な強い要請のかわされていることをそばで聞いておったようなわけでございます。そうしたことを考えますときに、やはり重要な国土開発という大事業を推進する場合においての方針といたしましては、あくまでも民族の誇るとうとい文化財というようなものを保護、保存することに細心最大な注意を払いながら開発をいたしてまいりたい、こういうような方針でわれわれといたしましては進めてまいりたい、こういうような方針であることを御了承願いたいと思います。
○小川(新)委員 では、その点で、いま大臣がおっしゃったようなことはわかるのですけれども、具体的に言うと、いま飛行場ができれば飛行機の事故がある、そういう場合、この地区は反対か賛成かという私の質問です。
○坪川国務大臣 まあ直接私の所管事項でも一ございませんけれども、私は国土開発という立場からの責任者として考えますならば、私は、大事な文化財保護、保存ということを十分考えながら開発を進めてまいりたい、こういうような方針でありますので、御了承願いたいと思います。
○小川(新)委員 ありがとうございます。そういう大臣の気持ちが、先ほど申したように、すべての点にその最高責任者の上での話し合いが下に流れない、そこでばらばらな土地行政または国土総合開発というものが、たとえて言えば、建設省サイドの産業的な分野からいくのか、それから自治省関係の地方行政の立場からいくのか、また運輸省のような立場からいくかという問題に発展してくるので、ここであえて先ほどからこういう言質をとっているのです。ひとつよろしくお願いします。 第二点は、都市局長にお尋ねしたいのですが、この建築基準法の改正にあたりまして、住宅局と都市局で激論をした。建設行政の立場からいけば一体どっちなんだ。住宅行政の立場からいけば住宅局、とにかく建築基準法を大幅に改正しなければいかぬ。都市局の側からいわせますと、基準が後退後退していく、守られない法律だから甘くしていくんだ、甘くしていくからさらにそれが次の段階では甘くなる、都市計画をなさっていく都市局の立場からいうと、それは日本の都市づくりにおいては迷惑である、こういった議論が出たと聞いておりますが、都市局長は、この建築基準法改正にあたっては満腔の賛意を表した上でここの辺まで歩み寄ったのかどうか、この辺、まず局長の御見解をお伺いしたい。
○竹内政府委員 法案をつくります際に、原案をつくりますにも関係各局でいろいろ意見の討議を行なうというのは普通のやり方です。その間におきまして、確かに先生おっしゃいましたように、建築取り締まりというか、取り締まりが確実にできるかという観点と、それから都市づくり的な立場からこうしてほしいという観点、この二つの立場というものはあるわけでございます。そういうような観点から、いろいろ建蔽率あるいは容積率あるいは今度の新しい地域制を幾つか設けるということにつきましてお互いに議論をしたということは、事実でございます。その結果、私どもの主張もある程度取り入れられまして、たとえば建蔽率三割というのを残してほしいというような主張も取り入れられたわけです。と申しますのは、既成市街地の中におきます場合と、あるいは新市街地でこれから都市計画をやっていくという場合では、その空地制限の形というものが違ってくる。そういう意味におきまして、私どもとしましては、空地制限をある程度きびしくする制度を残しておくということで住宅局のほうと話し合いをいたしまして、現行のような基準法の形になったわけでございます。原案につきまして私どもも完全に同意をいたしている次第でございます。
○小川(新)委員 私が都市局長から一番聞きたいのは、日本都市という問題を論じたときに、こういった、法律が守られないから甘くしていくという考え方に立つのか、それとも——絶対的な都市計画の計画上からはどうしてもいままでのあれが妥当なんだ、けれども、諸般の情勢、環境の変化によってこれはやむを得ない、ある程度日本の都市像というものがゆがめられてもやむを得ないんだ、その点が奥底にあるところの議論だと思うんです。でありますから、都市をつくるという立場においては、住宅局だって都市局だってそれは同じだと思いますが、私は、都市局長の住宅局に一番言いたいところは、この住宅またはそういったいまの土地問題というものが解決されていない、その犠牲が都市局の上にかぶさってきているんだ——こういうものの考え方をしていていいものかどうかというところで私自身疑問があるのは、一体日本の都市づくりの理想像というものは現行のほうがいいのか。それを守れる守れない、またいろいろなトラブルが起こる、また、そういった土地問題が解決されないからここにひずみが来ているんだという根本的な立場において煮詰めていただきたい。その点、都市局長の御見解はいかがですか。
○竹内政府委員 従来は——従来と申しますのは、新しい都市計画法ができる前は、先生御承知のように、用途地域というものがございまして、そうして建蔽率、高さによって容積を制限し、用途につきましてはそれぞれの用途地区で制限をするという立場をとっていたわけでございます。用途地域が指定されていないところについては、御承知のように建蔽率も用途地域内よりも緩和されている、しかも用途についての規制も何もない、こういう状態だったわけです。そこで、一つは、いわゆる用途地域を指定しない未指定地域についての制限を強化しようということで、新しい都市計画法で御承知のように市街化調整区域という制度を設けて、それによって未指定についてのコントロールを非常にきびしくするということにしたわけです。問題は、残りました市街化区域のない用途地域の問題であります。したがいまして、従来の建築基準法、都市計画法の改正よりは、新しく市街化調整区域という制度ができまして未指定地の統制が行われるようになったわけでございます。従来の市街化区域につきましては、これはやはり土地の高度利用をはかっていくというのが基本になるわけであります。その場合に、既成市街地の中と、それから周辺部においては、それぞれ容積なりあるいは専用地区制のとり方が違ってくると思いますけれども、基本的にはやはりそういうような観点から容積の緩和あるいは用途の純化ということをはかっていくという建築基準法の立場は、われわれ都市計画の立場といたしましてもそういう方向で進んでいきたい、こういうような考え方でおるわけでございます。
○小川(新)委員 この建築基準法と都市計画法、また再開発法との関係なんですけれども、都市計画法をつくる場合には都市計画法のきまるサイドがありますね。それから今度建築基準法としては、こういった市街化区域の中でこういう区分をきめる、そうすると、そこのところはお互い協力して話し合いをしていくけれども、都市計画法を作成するほうでは、こういうふうに建築基準法の中を分けてもらいたい、また建築基準法の側から見れば、都市計画法をもっとこうしてもらいたいとか、こういった関係がいままでは兄弟法、姉妹法であったのが、今度は都市計画法が母だ、建築基準法は子供で、母子の関係になっていくように私見ているのですが、大臣は、この点、この関係法との調整をどういうふうにお考えになっておられますか。
○坪川国務大臣 小川委員御指摘のとおりに、明日から施行いたします都市計画法とこの法案は、全く車の両輪というような姿で推し進めることにおいて成果をあげることを期待いたしておるような次第でございますので、その点につきましての両法に対する関連性というような問題からくる数数の問題点もあることを知っております。そうした点は十分心得ながら建設省としては行政指導をいたしてまいりたい。そういうようなことにおいても、きょう合同会議を開きまして、各付属機関においての調整を行なっており、検討を加えており、そうした指示もいたしました理由はそこにあることを御理解いただきたい、こう思います。
○小川(新)委員 そういう大事な点から見ますと、これは住宅局長にちょっとお尋ねしたいのですけれども、この建築基準法の中のゾーニング、分割ですね、地域地区制を分けるという案が、最初は十六だか十八だか、多く分けたほうがいい、たとえば第一種住宅専用地域と第二種との断層がある、これは一ぺんに、こっちは高さの制限がない、一方は制限がある、こういったいろいろな面におきまして八地域に分けた、これについて、都市局とまた住宅局の中でもおそらくいろいろな議論が出たと思うのですが、大体八つに落ちついた、その辺のいきさつをもう少し私聞きたいのですが……。
○大津留政府委員 この改正案の成案を得るに至りますまでは、部内におきましていろいろな観点からいろいろな意見が出て、いろいろ練りに練ったというわけでございますが、その過程におきまして、いま御指摘のように、十六の区分をするという案もあったわけでございますが、実はその十六種類といいますのは、用途による区分が八つ程度ございまして、その中を容積によって幾つかの区分にするということで、合計十六になるわけなのでございます。現在の案の八地域というのは、これは用途による区分でございまして、同じ第一種住居専用地域でございましても、たとえば建蔽率が五〇%あるいは三〇%、四〇%と、幾つかの段階がございます。したがいまして、それをそれぞれ一つの地域として勘定いたしますと、全体で三十幾つかになろうかと思います。そういうわけで、今回の案は、なるたけ実態に応じてこまかく分けて用途を純化し、専用化をはかろう、こういう趣旨でございますので、単に十六が八つに少なくなったという関係ではございません。
○小川(新)委員 それは、そういう純化したほうが都市づくりの上ではっきりしていくのだ、こういう住宅局内の意見があって、大体調整して十三だか十二になった。ところが、それではまだ多いのだという考え方が都市局のほうから出たということを聞いているのです。それは一体大津留局長の側からいくと、八つというのは不本意なんじゃないのか。住宅局としてはもう少し区分を多く分けたほうがいいのじゃないのかという考え方を私は聞いたので、その分け方についてお尋ねしたわけなんですが、都市局長は、その点では、区分はそんなに十六も十三もに分けるということに対しては反対なんですか。
○竹内政府委員 いまの案をごらんいただけばわかると思いますけれども、同じ住居地域なら住居地域の中でも、空地率が何種類、建蔽率が何種類、容積率が何種類かございます。そういう組み合わせのしかたをひとつ表みたいな形でわかるようにしようとすれば、地域の数がふえるわけであります。ところが、これは実際の都市計画決定で具体的にきめていくわけでございますので、私ども都市計画を実際に運用していく立場といたしましては、同じ住居専用地区なら住居専用地区の中でも、建蔽率や容積率がいろいろなある幅があったほうがいいという考え方でおったわけでございまして、都市局としては種類が多くなることを反対だということではないわけでございます。ただ、その使い方と申しますか、制度の立て方がわかりやすいという立場に立って十幾つも並べてつくるか、あるいは住居専用地区の中でも、容積としては何種類かに分かれるわけでありますが、そういう立て方がいいかという問題で話し合いをしたわけであります。私どもも基本的にはなるべく専用化を進めていきたいということで、その点は住宅局と別に問題があったわけではございません。基本的には同じでございます。程度のあらわし方につきまして若干意見の相違があった過程があったということでございます。
○小川(新)委員 大津留局長、住宅専用地区の一種と二種をもう一段階くらい分ける考えはないですか。
○大津留政府委員 いま都市局長も申しましたが、たとえば第一種住居専用地域は、容積率におきまして、一番低いのは五〇から六〇、八〇、一〇〇、一五〇、二〇〇と、六つの段階がございます。また建蔽率におきましても、三〇%、四〇%、五〇%、六〇%と、四つの段階に分かれております。したがいまして、これだけ細分されておりますと、具体的に都市計画に基づきましてその地域地域の状況に応じてこのいずれかを採用して指定するということをいたしますれば、大体現在の状況には応ぜられるのではなかろうか、こういうふうに考えますので、これ以上またさらに細分するということは特に必要ではないのじゃないか、こういうふうに考えております。
○小川(新)委員 そうすると、この二種の住宅専用地域には、高層住宅ですから、どんどんマンションが建ってきますね。こういうことになってきますと、そこにある低層地帯との問題が非常に起きてくるのですよ。そこで、そういった高層アパートとかマンションが野放しに建っていくということは、二種の住宅専用地区において、日照権とか、いろいろな問題、トラブルが起こるのはここだと思うのです。そこのところでもう一段階つけたほうが、そういったトラブルを防ぐのに、またこの前模型を見せてもらいましたが、ああいった面で階層がついたほうが非常にいいという考え方、その点いかがですか。
○大津留政府委員 小川先生御指摘のように、高い建物と低層の建物がまざりまして存在しますと、その間にいろいろトラブルが起きます。したがいまして、今回の改正におきましては、そういう低層の住居地区として環境を維持する地域と、むしろ、中庸層のアパート地域というものを分けて建てるように、それぞれの環境を維持するようにしたらいいじゃないかという考えに立っておるわけでございます。そういう観点で第一種と第二種、また、それほど専用化が進まない一般の住居地域、この三段階がございますならば、一応現在の状況には対応できるというふうに考えております。
○小川(新)委員 この点はまたあとで、私のほうも修正の点でちょっと考えておる点がありますので、意見を申し上げとうございます。 それから、住居地区のボーリング場の件がきのう参考人から話が出ましたね。一種と二種にはボーリング場を建てないということが出たのですが、住居地区においては、ボーリング場を建ててはならないという規制はない。きのうの参考人の意見でもこれが非常な大きな問題になっておりました。それで、これはちょっと新聞に出ておりますけれども、現行法では、ボーリング場を住居地区に建ててはいけないという法律はないわけですね。ところが、武蔵野市は市長が反対の回答を出しておる、現行法で、法律を無視しておる、こういうことが出ておりますが、都としてはこれは現在非常に苦しい板ばさみになっておる。現在この改正法案が国会を通過しておりませんから……。こういった文教地区とか住居専用地区においてボーリング場がいま非常に大きな公害を発生しているということがいわれているわけです。これは大臣にちょっとお尋ねしたいのですが、こういった、現行法で法律はそういうふうに定めてないけれども、市長が反対の回答を出してきたようなこの法の解釈、この点は、大臣、どうお考えになりますか。
○坪川国務大臣 ちょっと政府委員から……。
○大津留政府委員 お答えいたします。 基準法のたてまえといたしまして、建築できるものと建築できないもの、あるいは建築する場合のその基準というものを定めまして、それに従いまして建築主事が建築の確認をする、しないという判断をいたしますので、法令に基づいてそのとおりに判断するというたてまえになっております。その間にいろいろ裁量が入ってきてということは、たてまえとしてはそういうことをとっておりません。 ボーリング場につきましては、いろいろ住民の間から御意見があることは、私どもも聞いております。ただ、ボーリング場が問題になりますのは、深夜に至るまで営業を続けるということで非常に静ひつを害する、あるいは、したがって自動車が夜おそくまで通るというようなことでございますので、今回の改正にあたりましては、第一種、第二種の住居専用地域からはボーリング場は排除いたしましたが、住居地域までは及ぼさなかったわけでございます。ボーリング場というのは、御承知のように・最近団地の奥さん方も非常にボーリング場で楽しまれるというようなこともございますので、健全娯楽というような面もございます。問題は、深夜に及ぶということでございますので、この点は、別の観点から、条例等で営業時間を規制するという方法もございますし、また、住居地域内でございましても、学校等の近くにそういうものができるということで問題がある場合には、御承知の文教地区というのをそういう住居地域に指定することができますので、文教地区というのを指定いたしまして、ボーリング場とかパチンコ屋とかいうものを排除する、こういう方法もございますので、そういう方法をいろいろ状況に応じて使いますならば、ボーリング場を住居地域から全然排除するというのはちょっと行き過ぎじゃなかろうか、こういうふうに判断したわけでございます。
○小川(新)委員 そうすると、住居地区においては、文教地区に指定すれば、ボーリング場とか、そういう公害を発生するものは防げるわけですね。そうしますと、それは各市町村長または議会の判断にまかす、こういうことですね。
○大津留政府委員 文教地区の指定は、都市計画として都市計画の手続によって指定いたしますので、市町村長が都市計画審議会の意見を聞いてきめる、こういうことに相なります。
○小川(新)委員 その点わかりました。 それでは、もう一点お尋ねしますが、大きな霞が関ビルができまして、この国会周辺、宮城周辺に非常にこういった高層建築の問題がいま出てきたのですが、この皇居を中心にした地域に高層ビルができるということに対して、美観問題とあわせていま議論になっておりまして、東京海上火災が高層ビルの建築申請をしておりますが、いまだに許可がおりない。この理由は一体なんですか。
○坪川国務大臣 海上ビルの建設計画に対する私どもの考え方でございますが、いまお話しのごとく、宮城周辺の美観の立場から、あるいは民族的な宮城を中心とする気持ちの上からいかにあるべきかということについては、私も十分これらの諸般の事項を勘案いたしながら最終的にきめたいと、こう考えておるような次第でありますが、その点につきましてのまだ最終的判断が出ていないことを率直に申し上げたいと思いますが、美観論争あるいは民族的な論争等も十分踏まえまして考え、善処いたしたいと、こう考えております。
○小川(新)委員 そのいままでおくれている理由は何ですか。
○坪川国務大臣 いま申し上げましたように、宮城の近くの丸ノ内の一角に三十階という高層を建てることによっての千代田町を中心とする美観においてどういう姿であるべきかという点、あるいは今後の丸ノ内中心の高層ビルの進め方がどうあるべきであるかというような、あらゆる点を十分検討を加え、処断いたしたいというような気持ちでおるような次第であります。
○小川(新)委員 そうすると基本的な問題になりますね。片方では、高層建築をやってもどんどん許可してくれる。ところが、美観問題でまだその判断の基準もきまらないで、申請しておるが、いまだにその許可がおりない、こういうことは、片手落ちのように私は思うのですけれども、もう少しその辺の説得力ある大臣の御答弁を期待したいのです。
○坪川国務大臣 たいへん恐縮でございますけれども、私は、千代田町を中心とするあの一帯の美観、あるいは民族的な心の問題ももう少し検討を加えたいというような気持ちでおくれていることをひとつ御了承願いたい、こう思います。
○小川(新)委員 大臣は非常に人間性にあふれるから、先ほどからの小学生の問題にしても、そういう問題にしても——一番私が望みたいことは、政治の面で非常に大事なことは、一つの基準をはっきりするということですね。これをはっきりしませんと、いろいろトラブルが起きる。だから、たとえば違反建築の場合、現行法では大体一つの問題を解決するのに市役所に百回も通ったという事例があるのです。百回も通わなければ違反建築の問題が解決しないなんといういまの行政の姿勢というものを、一体、大臣はどうお考えですか。その点お聞きになったと思うのですが、違反建築の問題で三年間に百回も陳情した。前のアパートが違反建築をしておる、早くやってくれ、早くやってくれ、——片方においては、そういう面で海上火災のほうで許可がおりないおりないといって騒いでおる。また一面においては、そういった違反建築のことで市役所や都へ百回も通わなければならない、こういうことが今度の法改正によってなくなるのですか。
○坪川国務大臣 御指摘の違反建築物に対する対策を効果的あるいは能率的に推進するためには、違反建築物を早期に、工事中の段階でも摘発をいたし、是正させるほか、当該違反建築の設計あるいは工事、分譲等に関与した建築士あるいは建設業者あるいは宅地建物取引業に関する登録の取り消しとか業務の停止、あるいは告発等の監督処分を厳正かつ迅速に行なうことが必要であります。今回、もっぱら建築工事現場を巡回し監視することを職務とする建築監視員制を設けましたので、違反現場を摘発し次第直ちに工事の停止等の是正を命ずるとともに、関係の建築士あるいは建設業者、宅地建物取引業者を調査いたしまして、所管部局に通報し、あるいは登録の取り消し、業務の停止、告発等の所要の処分を迅速かつ厳正に執行していきたいという考えでございます。
○小川(新)委員 そこで大臣にお尋ねするのですけれども、建築基準法の違反を監視する、パトロールする監視員の資格は、警察官と同等の資格のある特別司法権というものを与えるのですか。
○大津留政府委員 今度設けます建築監視員の権限でございますが、建築基準法の九条のうち七項と十項、つまり、現場をパトロールいたしまして違反建築を発見いたしました場合には、その工事の中止、工事の停止等をその場で命ずる、こういう権限を与えております。
○小川(新)委員 特別司法権を与えるかどうかですが、その点はどうですか。
○大津留政府委員 司法権を与えたらどうかという御意見もございましたが、いろいろ検討をいたしまして、ただいま申しましたことを行なえば、違反取り締まりの実効をあげ得るじゃないかということで、そういうことにとどまったわけでございます。
○小川(新)委員 それでは、この前、現行法でもやっておりましたような、相手が家宅侵入だとか、いや何だとかということでけちをつけられたり、また、きのうも話が出ておりましたが、捜査権——要するに、この建物の事業主は一体だれなんだと聞いても、その大工さんが言わなかった場合、こういう場合には、特別司法権がなければ、それ以上追及する権限がないわけです。ただ単にパトロールして違反建築を見つけるのは、氷山の一角だ。きのう参考人の意見の中で最も追及されていることは、現在のパトロール制よりもさらに一歩も二歩も前進したところの権限を与えるのはどうかということが問題になっておりましたので、私どもは、この建築監視員というものは、特別司法権を持った警察官と同等の力を持つような権限というものを与えるだけのものを用意していかなければ、悪質な不動産業者の建て売り等については、やり込められたり、または逃げられたり、いろんな面で抜け穴になってしまうという考えがあるのですが、その点についてお尋ねしたい。
○大津留政府委員 この監視員にはそういう現場に立ち入る権限はございます。それで、違反建築を発見いたしましたならば、その建築主、それから工事をする請負人またはその下請及び現場で作業をしている労働者、労務者に対しまして、それぞれ作業の中止、停止を命ずることができます。きのう参考人として参りました東京都の首都整備局長が、現場におきまして取り締まりをいたす際の苦心をいろいろ述べておりましたが、ただいま申しました、建築主あるいは建設業者あるいは労務者が自分の名前をあかさなかった、黙っておれば、それじゃ取り締まりできないかという問題でございますが、現行法におきましても、そういう名前をあかさない、あるいは住所をあかさない場合におきましては、氏名不詳あるいは住所不詳ということで停止命令、中止命令が出せます。したがいまして、今回の改正によりまして、その旨を公示いたしますので、一般にもそのことを明らかにすることができるということに相なるわけでございます。
○小川(新)委員 特別に私がいまから具体例をあげますけれども、これはいま問題になっているのです。都有地に一夜で違反建築が建っちゃった。ところが、監視員が回っていってもだめだった。とうとうストップできなかった。これは東京の江東地区の錦糸町です。たった一日の突貫工事で木造二階建ての違反建築ができた。これをやっていたのは元暴力団員、そのために違反パトロールの人がおっかなくなって、とうとうそれをやれなかった。そして現在はこれが建っております。私、この間、係の方に言ってありまして、調べさしてあるから、ひとつ御答弁願いたいのですが、こういう違法が——都有地ですよ。都有地に一夜のうちに二階建てが建っちゃって、取り締まりに行った係官が、おどかされて帰ってきた。元暴力団員だ。それも、錦糸町の一坪何十万円という都の所有地を占領されて、行政的には何にも罪にならない、これをひとつ説明していただきたい。
○大津留政府委員 新聞に出ております都有地を占拠して建築したということでございますが、これは建築の内容が無届けその他の違法であるわけですが、それよりも、都有地、つまり、建築する何らの権限のない土地に建築をしたというところが、より一そう大きな問題であろうと思います。したがいまして、都は、建築の取り締まりというよりは、むしろ、自分の所有、管理する土地を無断で占拠されたという、所有権に基づく、管理権に基づく排除ということをなされるのが本筋でございます。したがいまして、建築の取り締まりとしましては、建築の工事の中止とかあるいは停止を命じますのは、その行為が正当な権限に基づいてなされる行為であって、建築基準に違反しているという場合には、建築基準行政として取り締まりを行ないますけれども、その前の、建築する権利自体が違法であるということが明らかであるし、かつ、それが都有地であるということでございますので、これは所有権に基づく排除その他の措置をとるということでその手続等を進めておる、こういう段階でございます。
○小川(新)委員 ところが、この新聞によりますと、現行法ではもうどうしようもない。そこには掘っ立て小屋が建っていた。だから、その掘っ立て小屋を改造したということになっている。だから、あえて占領したわけじゃないというのです。この法解釈というものはいろいろあるでしょうが、こういう錦糸町の事件というものは、現在国としてはどういう見解をもって東京都に指導していくのですか。こういう違法が、二十世紀の、大事な大東京のどまん中でギャング的行為が行なわれている。そういうものを取り締まり得なくして、小さな問題だけをつっついていたのでは、これは市民が納得しない。だから、この点もっとはっきり見解を出していただきたい、こう思うのです。
○大津留政府委員 建築確認という手続をとらずに建築したというような建築基準法の違反もございますが、それよりも、先ほど申しましたように、都有地に、そこに建築するという正当な権限なく建築したということのほうが、より重要な問題でございます。したがいまして、都といたしましては、自分の所有権に基づく排除ということでそれぞれ手続を進め、これは裁判所に排除の請求の訴えをいたしまして、第一審では都が勝っております。相手が控訴しているという段階で、私は、これで裁判で確定判決が出ますならば、都としてはそれに基づいて強制執行の手続によりこれを排除するというのが手続だと思います。
○小川(新)委員 そういうふうに、最近の土地問題というのは非常におそろしい問題ですね。だから私が言いたいことは、先ほどの建築の監視員が、そういう一晩に建ってしまった、そこを監視して見つけたときに、司法権があれば、もっともっと権限のある指導というものができるのですよ。ちょっと勧告したぐらいで立ちのいたりやめたりするような人は、最初からそんな悪いことをやろうとする人はいないですね。だから、私はいま申し上げましたように、特別司法権というものを建築パトロールの監視員に与えて、でき上がって、電気だのガスだの水道をとめるとか、とめないとか、そこまでいかない前に、確認申請が出されて建築が行なわれる前に、もう設計図面を見て違反であるという、そこでの指導というものが大事である、こういう考えでいま申し上げているのですけれども、この権限に対して、そういうふうに改正する考えはありませんか。
○大津留政府委員 建築監視員が現場で工事中に停止を命じまして、それに違反して工事を続行するという場合には罰則の適用がございますので、告発して、六カ月以下の懲役等の処罰をする、それから一面、違法な状況にある建築物に対しましては、代執行によって強制的に取りこわす、こういう方法が講ぜられておりますから、それらの方法を積極的に講ずることによって是正措置をはかってまいる、こういう考え方でございます。
○小川(新)委員 今度違反建築ができた場合には、立て札か何か立つのですね。それをほっぽってしまったとか、どこかへ隠してしまったとか、燃やしてしまったとか、そういう場合にはどんな罪になるのですか。
○大津留政府委員 この立て札は、刑法でいう公文書とみなされますので、これをかってにこわしたり燃したりというようなことでございますと、公文書殴棄罪ということで刑法上の処罰をされる、たしか七年以下の懲役というようなことでございます。
○小川(新)委員 それば、現行法でいえば、封印ですね、あれをとったのが封印破棄罪というのがありますね。それ以上に罪が重いと思うのですが、そういう点もあわせてもっとPRしていかなければいかぬと思うのです。 それからもう一点お尋ねしたいことは、違反建築の建築主、設計者、これに対する罰則は今度はどういうふうになったのですか。
○大津留政府委員 罰則は、現行法で六カ月以下の懲役、十万円以下の罰金ということになっております。今回加えられましたのは、新たに設けます建築監視員の命令に違反した場合には、ただいま申しました六カ月以下の懲役、十万円以下の罰金に処せられる、こういうことが加わったわけでございます。
○井上(普)委員 ちょっと関連質問いたしたいと思うのですが、ただいま局長から公文書投棄罪というお話が出ました。それは刑法の何条にあるのでございますか。そしてまた、その投棄罪なるものはどういう条文になっておるか。そしてそれが適用になった事例はいままで一体幾つあるのか。公文書毀棄罪という法律が適用になった事例というものは、まず事例といたしましては非常に少ないと思うのですが、その点いかがでございますか。
○大津留政府委員 刑法の二百五十八条に公文書毀棄の罪がございます。「公務所ノ用ニ供スル文書ヲ毀棄シタル者ハ三月以上七年以下ノ懲役ニ処ス」。そこで、先ほど申しました現場に立てます立て札も、この公文書と入なされますので、この適用を受けることに相なるわけでございます。この罪の現に適用された実態は、ちょっと私のところではただいまわかりません。後ほど法務省に聞きましてお返事いたします。
○井上(普)委員 この建築物違反という板が公文書になるという法的根拠は一体どこにあるのですか。そしてまた、そういう事例がない。事例もお調べにならずに、軽々しくここで直ちにこれが公文書毀棄罪になるということを御答弁になるのは軽率じゃなかろうか、こう思うのでございますが、一体公文書毀棄罪がいままで適用になった事例がどれほどあるか、それからまた、この告示が公文書になるかどうかということも、これまた疑問です。裁判所の判定をまたなければならない。こういうのをここでおっしゃるのは、まことに軽率であると思うのですが、局長さんの御答弁をお伺いいたしたいと思います。
○大津留政府委員 法案を立案の段階で法務省の刑事局とも打ち合わせをいたしまして、現場に立て札をして公告する、そのものは公文書とみなされるということで意見の統一が見られております。
○井上(普)委員 しかし、それが確定するのは裁判所じゃございませんか。どうです。そういうことの事例がありましたか。
○大津留政府委員 もちろん、刑法の罰則の決定は裁判所で行なわれます。従来の判例等を見ますと、たとえば汽車の行き先を表示したプレート、これなども公文書とみなされて、裁判所でそういう判決がございます。
○小川(新)委員 その論争はまたあとでしていただくとして、たとえばいま議題になっている建築基準法違反というものが、その違反によって被害を受ける人たちが弱小の庶民であってはならない、あくまでもこういった違反を起こしていくそのもとであるところから締めていかなければならない、そのために、私は、設計図をつくる設計者や、その工事施工者、こういう人たちの建築士法とか建設業法によるところの登録の取り消し、そういうものは一体今度の法改正の中に含まれているかどうかということをいま議論しているわけなんです。特に設計者に対してはないじゃないですか。
○大津留政府委員 先ほどの大臣の答弁にもありましたように、設計いたしました建築士に対する監督の根拠規定は、建築士法にございます。また、これを請け負って工事を施工いたしました建設業者につきましては、同様に建設業法にございます。この売買を扱った宅建業者につきましては、宅建業法にそれぞれそういう監督処分の規定がございまして、それらの法律の所管は建設大臣でございますので、それぞれの法律を適正に運用いたしまして監督処分の厳正を期したい、こういう考えでおるのでございます。
○小川(新)委員 それでは建設大臣にお尋ねしますが、東京都江戸川区の篠崎町から鹿骨町にわたる都の公園予定地がございます。その公園予定地に建設業者が千六百戸建てた。この千六百戸は公園予定地ですよ。この公園予定地に千六百戸も建てた業者が一体現在どうなっているか。
○坪川国務大臣 建築違反に対するところの本法の持つ性格あるいは適用等につきましては、ただいま住宅局長が申しましたとおりでございますが、いま現実の事実をとらえられての御質問でございますが、これはそれぞれ告発をいたしておるような次第でございます。
○小川(新)委員 そうすると、現在は業務をやっているのですか。
○大津留政府委員 建設業者に対しまして、都市計画法並びに建築基準法違反で告発をいたして、四十三年には一回代執行も行なった、こういうふうに報告を聞いております。
○小川(新)委員 それは代執行はわかりましたが、その二十一業者はいま商売しているのか、してないのか。
○大津留政府委員 ちょっとそこまでは調べておりませんので、至急調べまして後ほど御報告いたします。
○小川(新)委員 これは私この問も頼んでおいたのですが、違反建築、誇大広告、これはあとで出てきますが、埼玉県三芳村の建て売りが二十六戸まる焼けになってしまった。ところが、これなんか住宅ローンで建っておる。こういう違反建築は埼玉県にはものすごいものですね。そういう建てて摘発され、告発され、その業者がなおかつまだ商売して悪いことを重ねている。違反建築をやっている。これは私は、追跡捜査というのはおかしいけれども、そのぐらいまでやって、先ほどの、違反建築の立て札を立てられたと同じように、この業者は違反建築を行なった業者である、そういう立て看板でも何でも公示するとか、こういうことを建設省で考えない限りは、わずか登録に五千円、供託に十万円でしょう、そのうち六〇%は合格するような不動産の試験、その不動産の試験に受かった者がいなくたって、借りてくれば商売できるのですよ。そういった業者がたくさんいるということに対して私は不満を感じている。特に私が言っているのは大きな例で、小さな宅建業者の違反を言っているのではない。東京都の公園指定地に住宅をぼんぼん建てて、あとは野となれ山となれ、これは極端に悪いやつですよ。小さなちょこっとした違反までやっていたのではたいへんでしょう。人の権利のあるところに家を建てて、それも千六百戸です。十戸や二十戸じゃないんですよ。こういう業者を追跡捜査をしてやらなければ、これが埼玉県へ流れ込んできている。これは私どもは大きな社会問題だと思う。この点について、いま具体的に、先ほども申しましたように、特別司法権というものを与えた、大きな権限を持った建築監視員というものを置かなければ、こういう違反というものは摘発できない。もうこうなってきたら警察官の問題なんですから。とにかく三芳村の件は、死者は出なかったけれども、あれが夜だったら完全に死んでしまったですよ。二十六戸まる焼けなんで、消防ポンプも入らないところに建っている。こういうことについて、まず大臣のお考えを聞きたいのです。
○坪川国務大臣 非常に大事な問題であり、これらに対するところの処置というものをいかに迅速かつ厳正にいたさなければならぬかということは、私も十分小川委員の御指摘のとおりだと思います。したがいまして、いまの問題について具体的な答弁は住宅局長からいたさせます。
○大津留政府委員 さっそくに詳細調べますが、昨日東京都の局長も申しておりましたように、周辺地の緑地地域を解除いたしまして指定がえをいたしました機会に、積極的に取り締まり体制を整えていくということを申しておりました。御指摘の江戸川区の緑地地域を主とする公園予定地に建てました違反建築につきましては、これはきわめて悪質なものでございますので、直ちにその二十数人の業者を告発して裁判にゆだねているような状況でございます。 その営業に対します行政監督処分がいかになったかにつきましては、さっそく調べまして御報告いたします。
○小川(新)委員 それはあとで私のほうへ書類でひとつお願いしたいと思います。 時間が限られておりますので、私はもう一問聞きますが、きのうも私は大事なことを質問したのですが、土地の二重利用ですね。不動産業者が、三百平方メートルの土地に、建蔽率が五〇%の場合にはそこへ百五十平方メートルできる、そのところに八十平方メートルの家を建て、残りの土地を二百平方メートル売るわけです。こういう二重売りのことは今度の法改正の中には織り込まれておりませんが、こういった悪質な宅建業者のいままでの手口は、要するに、建蔽率一ぱいまで建てるということで、その二重売りが非常に大きな問題になっている。きのうもこれは参考人からの意見のうちで非常に問題になったのですが、今度の法改正になぜこれを入れなかったのですか。
○大津留政府委員 先生御指摘のように、建蔽率違反というものを、そういう敷地を二重に使うということによって行なう、そういう手口で行なうということが非常に実例が多く見られます。これに対する対策でございますが、建築主事が確認申請書を審査いたします場合に、その敷地の形状と住宅の配置等をよく見まして、それに何らかそういったインチキが隠されていないかというようなことをよく審査する、また、今回設けます建築監視員が建築現場に行きまして、建築の確認をとった工事であるかどうか、また確認どおりの工事をしておるかということを確認することによって、この違反の状況も発見できます。そういうことによって、極力そういう法の抜け穴といいますか、抜け道をふさいでまいりたいというふうに考えておりますが、この確認申請を受け付けて確認いたしました場合には、その書類を整理して保管しておるわけでございますから、その場所に隣接した敷地に工事の申請がさらに出てきたという場合には、それと照合して、いまの二重がないかどうかというような審査を十分にするように指導いたしたい、こういう考えでおります。 基本的な対策といたしましては、昨日参考人の方々からも御意見が出ておりましたように、敷地台帳制というようなものができますならばこれは一番確実でございますけれども、これにつきましては、いろいろ予算、人員も要しますことのほかに、そういう台帳を設けましても——きのうも参考人の御意見がありましたが、しかし、その敷地の一部を切り売りすることまでは制限できないということにしますと、それを買った人が建てようとするときに押えるということになりますとまたいろいろ問題が波及いたします。そうしますと、あるいはその切り売りまでも制限する、あるいは買う場合に、それがどういう状況かわかるようにするということにしますと、現在の土地台帳制との競合関係あるいはその調整のこともいろいろ出てまいります。そういうことで、まだいろいろ検討余地がございますので、さらに研究いたしまして今後の問題に残さしていただきたい、こういうふうに考えております。
○小川(新)委員 これは大事な問題ですから、当然修正、もしくはこういう問題を入れなくちゃいかぬと思うのですね。敷地台帳制というのは当然つくらなくちゃいけない。たとえば、いま局長さんのお話で、予算、人員がたいへんだと言いますけれども、予算、人員がどんなにかかろうとも、建築基準法違反をなくすためには、こういう悪質な業者を締め出すためには、これは当然やらなければならぬことなんです。そういう大事なところを手を抜いておって、片面だけ一生懸命——都市局長あたりの意見から聞けば、もっと都市の姿はこうあるべきであるというところまで犠牲にして、そしてこっちで言われているのですけれども、私はもう少しこういう点をしなければならぬと思う。 きょうは通産省からもお呼びいただいておりまして、きのう岡本さんからもお話がありましたが、電気、ガス、水道をとめるという件ですね。この覚え書きをきのう私ちょっと聞き漏らした。それではっきりしたところがちょっとわからないのですが、お聞きしたい点なんです。それで、これは一番大事なことなんですが、電気、ガス、水道をとめるということに合意したとしても、一番被害を受けるのは、そこへ入る人なんです。つくった人じゃない。だから、まだ入らないうちから建て売り業者が途中で売買契約をする、そうした場合に、違反建築になってしまって、まだ人が入っていないからいいんだというような人権的な問題で電気、ガス、水道をとめられてしまっても、契約していれば入らなければならない。そうすると、みすみすそういうところへ特攻精神で入っていくようになってしまう。これはほんとうにいかぬと私は思うのだが、その点についてもう少し詳しく、きのうの岡本さんからのお話もございましたが、私にも懇切丁寧にひとつ聞かしていただきたい。
○吉崎説明員 お答え申し上げます。 その覚え書きの内容は、すでに住宅局長からお話しになっておりますように、まず、違反建築であるということが——関係の特定行政庁ということばを使っておられますが、違反建築であるため、電気会社またはガス会社に電気、ガス供給の申し込みがあっても、それを承諾を保留してくださいという要求がまずなくちゃいけない、それが一つの条件でございます。それから、特定行政庁から、違反建築であるので建物の施行の停止とか除却とかいうような命令が出ておりまして、そして電気またはガスの利用の申し込みがありましても承諾を保留するよう電気会社なりガス会社に頼んであるということを当建築主、工事の施工者にちゃんと確実な方法で知らせてある、これが第二番目の条件であります。それから、これは第三者保護のための考えでございますけれども、当該建築物が違反建築であるため、関係行政庁から電気会社、ガス会社に、申し込みがあっても拒絶するように頼んであるということを、これまた適当な方法で建物の見やすい個所に表示してある、これが第三番目の条件であります。さらに、いまの御質問の点に直接関係がありますけれども、電気事業者またはガス業者が要請を受けた時点におきまして当該建築物が現に居住の用に供されていないこと、これが条件になっております。ですから、だれも住んでおりませんときはとめますけれども、すでに人が住んでおるというときには承諾はしてもいいということでございます。この点は、先日御説明申し上げましたごとく、基本的人権にかかわる問題でありますし、同時に、善意の第三者が住んでおるということがありまして、そういうふうに考えております。 以上であります。
○小川(新)委員 これは大臣にちょっとお尋ねしたいのですが、人が住んでいなければ電気、ガス、水道をとめるということのお互いの確認をとってやる。ところが、人はまだ住んでいないけれども、小川新一郎がこのうちを建て売り業者から買う契約をしてしまっている。なけなしの住宅ローンでつくる。ところが、電気、ガスをお互い監視員の申告でこれはとめるのだという話がついた、また、告示された、そうすると、私はそれじゃどこへ行ったらいいですかということになるですね。電気、ガス、水道のないところへ入っていくのか。承知して入る。まあ水道はなければ井戸を掘る。ガスがなければプロパンガスを入れる。困るのは電気なんですよ。自家発電というわけにいかぬし、ろうそくというわけにい、きません。こういう場合は、非常に弱小の庶民が被害を受け、泣きの涙になるのですが、どうですか。
○坪川国務大臣 非常にデリケートでもあり、また重要な問題でございます。そうした事態における配慮といいますか、処分といいますか、それはやはりあくまでも住まわれる人の立場というものを十分考えなければならぬ、そんたくしなければならぬ。とともに、その事態においての方法といたしましては、やはり売買契約といいますか、そういうものの破棄というような措置が一つのよりよき手法、手段ではないか、こう考えております。
○始関委員長 小川君、時間ですから、簡潔に願います。
○小川(新)委員 そこが一番大事なところで、契約違反でみんな損害をこうむっているのですね。たとえば、駅からちょっと行く、十分行っても手付金を全部取られてしまうとか、こういうデリケートな問題は今後議論の対象になると思いますが、委員長がおっかない顔をして、やめろと言いますから、やめます。たとえ五分、十分でも目のかたきにされては困るのだけれども、非常にデリケートですが、非常にデリケートな問題を、デリケートだけで終わらせないで、今後十分御配慮願いたいと思う。ではやめます。
○坪川国務大臣 承知しました。
○始関委員長 井上君。
○井上(普)委員 先ほど来いろいろ問題になっております建設省と通産省と厚生省との間の覚え書きの写しを資料としてわれわれの委員会に出していただきたい。これがまず第一点です。 それから第二点としましては、東京都の建築基準法の条例です。特に問題になっておりますのは、東京都であるとか、大阪であるとか、大都市における違反建築が問題になっておりますので、東京都の建築基準法の条例をひとつ資料として出していただきたい。 第三には、一昨日ですか、参議院に対しまして建設大臣から回答があったのでございますが、その際の違反建築に関与した建築士、建設業者、宅地建物取引業者に対し、登録の取り消し、業務停止等の監督処分を強化すること、こうあるのでございますけれども、建築基準法にはこれらに対する罰則規定はない。ただ行政運用としてこういうことをやるんだ、こういうお話でございますが、これらはいずれも建築士法あるいはまた建設業法あるいは宅建業法という法律——ほかにも法律がございますけれども、それによって行政的に登録の取り消しであるとか、あるいは業務停止をやるんだ、こういうお話でございますが、これらの諸法律の処分を行なう基準と申しますか、そしてまた、どういうような場合にできるかということをひとつ一覧表にして提出していただきたい。 この三つを資料要求としてお願いいたしたいと思います。
○坪川国務大臣 いまの資料につきましては、さっそく整理いたしまして皆さまにお配りしたい、こう思っております。
○始関委員長 なお、先刻の佐野委員の資料要求につきましても、委員長において善処いたします。 内海清君。
○内海(清)委員 建築基準法の一部改正につきましては、すでに相当の論議が行なわれてきたわけでありますが、私も若干の質問を申し上げて御答弁をいただきたいと思うのであります。 すでに御承知のように、急激な都市化というものが進んでおりますし、さらにまた、建築技術あるいは資料面におきましてもその向上あるいは改善、改良の面が非常な進歩をいたしております中で、現行の基準法は昭和二十五年に制定されたものでありまして、したがって、今日の都市形成の上から申しましても、また建築物の基準管理の上から申しましても、全く実情に合わない、すなわち、違反建築物が半ば公然と建てられておる状態でありまして、これが、あるいは食管法と並んで現行の基準法がざる法といわれておる一つの大きな原因だと思うのであります。したがいまして、現行法の大幅改正というものは、建設行政関係者に課せられました今日最も緊要の問題である、かように考えるのであります。都市の健全な発展、さらに、秩序ある整備をはかりますためには、どうしてもこれを改正していただかなければならぬ。ことに、すでに抜本的な改正が行なわれました都市計画法、この関係からいたしましても、この都市計画法と密接不離の関係にありまする基準法の改正は、元来から申しますと、計画法と並行的に行なわれるべきものではなかったか、かように考えるのであります。すでに都市計画法の施行が明日に迫っている現在でありまするが、基本法の適切な改正ということはきわめて緊要なことであると思うのであります。今回のこの法改正の要点は、建築規制の執行体制の強化ということが一つと、二つ目には、公共建築物等の防災対策の促進であり、三つ目には、用途地域制の整備と土地の合理的な高度利用促進というこの三つが大体重要なことで、これに要約されるのではなかろうかというふうに考えるのであります。 そこで、本改正案の主眼点といたしまして、急激な都市化あるいは地価高騰などの中で現実離れをいたしました現行法を、いわゆる守られる法律に近づけるということが大事でありまして、いかに法がありましても、守らなければ何ら意味がないわけであります。法律をつくります以上、守られる法律にしなければならぬ。したがって、今回の改正は、これに近づけるということ、同時に、違反建築に対する取り締まりを強化いたしまして、建築規制を実効あるものにする、こういうことであると思うのであります。問題は、建築行政の執行体制または違反建築是正措置が十分であるかどうかということに相なろうと思うのであります。 そこでお尋ねいたしたいと思いますのは、今回の改正によりますと、これは人口二十五万以上の市には建築行政執行の義務づけがされるということに相なっているわけでありますが、現行法では義務づけされておりませんで、知事と協議して実施している市も現在あるわけであります。今回の法改正によりまして新たにこの義務づけをされる市が出てくるわけでありますが、これらがおのおのどういう数字になっているか、これをまずお伺いしたいと思うのであります。
○大津留政府委員 二十五万以上の都市は全国で三十五ございます。このうち、現行法ですでに特定行政庁になっているものが二十一ございます。したがいまして、改正法に基づきまして特定行政庁になることを義務づけられる市が十四ということに相なります。それから、二十五万未満の市で現行法に基づき知事と協議して特定行政庁になっている市の数が二十一ございます。
○内海(清)委員 現行法で義務づけられてはおりませんが、すでに特定の行政庁を持っているものは二十一ございます。改正によって新たに義務づけられるものが十四、したがって、今後は三十五の市がこれに義務づけられて特定行政庁を持つということに相なるわけであります。その他、現行法で——二十五万以下の数字もいただきましたが、この二十五万以下の市町村におきましても、知事と協議をいたしますならば特定行政庁を持つことができるわけであります。したがって、今度の改正によってどの程度の市町村がこれを持つように相なるだろうか、推定されるだろうか、この数字をひとつお伺いしたい。
○大津留政府委員 建築基準行政をなるべく住民の身近な段階で行なわせることが適当であろう、こういう考えから、二十五万未満の市でありましても、建築基準行政を行なう意思があり、かつその能力があると認められるものにつきましては、知事と協議いたしまして、なるたけ特定行政庁にしようという考えでおります。そういう考えのもとに、今後五年計画くらいで、人口十五万以上の市はなるたけ任意に特定行政庁として建築基準行政の全部を行なうように指導いたしたい、また、人口十万以上の市につきましては少なくとも建築基準行政の一部を担当させるように持っていきたい、おおむね五カ年計画でその程度まで持っていきたい、こういうふうに考えております。
○内海(清)委員 二十五万以下の市に対しましては今回の改正では義務づけられておりません。しかし、いまの御答弁のように、その地域の住民と全く密接な関係にある行政であります。したがって、できるだけそういう特定の行政庁を持つというふうに行政指導されることが、この法の精神から申しましても、運用の上から申しましても、今後きわめて大切なことではないか、こう考えておるわけであります。したがって、これは今後の問題で、推計の数字はなかなか出てこないと思いますけれども、いま御指摘のありましたような、十五万以上の市につきましてはなるべく全部、十万以上につきましては、もちろん全部が好ましいのでありますけれども、市の財政その他いろいろな関係がございましょうから、一部にしてもできるだけ多くの市に特定の行政庁を設けてこの法の施行に協力するように、そのことがひいては都市住民の福祉につながるものである、かように考えておるのでありまして、この点は今後十分さような意味合いで意を注いで進めていただきたい、この点を要望申し上げておきたいと思うのであります。 〔委員長退席、天野(光)委員長代理着席〕 時間の関係がありますので、なるべく簡単にやりますけれども、現行法によりましても、全国的に確認申請の件数は現在いろいろ多くのものがあるようであります。ことに、今回の法改正によりまして、四十六都道府県、あるいはいま話がありました三十五の市あるいは二十三の特別区、こういうふうなものを含めて、全国的に見ますと確認申請の件数というものは相当な件数に相なるであろう。現在のところ全国で大体九十万件といわれておるようであります。これを処理する、いわゆる確認行為等を行ないます建築主事が、全国で七百名といわれておるようであります。そうすると、建築主事一人当たりの確認件数は年間約千三百件ばかりになる。ところが、これのみでございません。主事の仕事は、違反建築その他多くの問題を持っておるわけであります。非常に手数のかかりまする確認申請あるいは違反建築の処理、これを現在ではおのおのの主事一人一人がきわめて数多くの件数を処理せねばならぬ、こういう体制にあるわけです。この弱点が、現行法がざる法といわれる一つの大きな要因ではないか、かようにさえ言われておるわけであります。 そこでお尋ねいたしたいと思いますのは、今後建築主事その他建築関係の職員が確認行為等いろいろの問題について処理せねばなりませんが、その数多くの件数に対する処理体制の実態はどうであろうか、この点をひとつお答えいただきたいと思うのであります。
○大津留政府委員 現在建築基準行政に携わっております職員の数でございますが、御指摘のように、建築主事が約七百名、これを補佐する職員約二千三百名を加えまして、合計約三千名の職員でこの事務に従事しております。今後特定行政庁の数がふえます関係で、現在よりも取り締まり等もまた一そう強化徹底させなければなりません関係でこの人員の増強が必要となってまいります。私どもの目標といたしましては、今後三年ないし五年計画でこの建築基準行政に携わる職員の数を全国で四千五百名ないし五千名程度にふやしたい、その際には、建築主事の資格を有するものは全国で約千名程度にはしたい、また、今回新たに設けます建築監視員、これを重点に増強したい考えでございますが、建築監視員につきましては、全国で約千五百名程度を確保するようにいたしたい、こういう考えでございます。
○内海(清)委員 こういう増員の一つの目安をつけておられるようでありますけれども、少なくとも、ことに主事等につきましては、主事一人当たりの適切な確認処理件数がどのくらいだということで、どのくらいの件数であればこれが厳正適切にできるという目安が出なければこの数字も生まれてこないと思います。 〔天野(光)委員長代理退席、委員長着席〕 大体建築主事一人当たりの適切な確認処理件数というものはどの程度にお考えになっておるか。
○大津留政府委員 建築の確認と申しましても、普通の住宅から、そこの霞が関ビルのような大建築までございます。保安、安全上特に注意して見なければならないホテル、旅館、劇場といったようないわゆる特殊建築物につきましては、相当念入りにこれを審査する必要がございます。そういうわけでございますが、平均いたしまして現在一人当たり千三百件程度を受け持っておるわけでございます。当面はこれを一人当たり千件程度にいたしたい、さらに行く行くはこれを七百件、五百件というふうに増強したい考えでございますが、とりあえずは一人当たり千件程度にいたしたい、こういう考えでおります。
○内海(清)委員 もちろん、これは東京のような大都市であるとか、あるいは地方の二十五万都市であるとかいうことによって、いろいろ違ってくると思います。したがって、状況が違いまして一律にはなかなか考えにくい問題もあると思いますけれども、いずれにいたしましても、今日の状況から考えるならば、十分一人当たり確実に公正に、適切に処理できる件数というものを与えなければ、今回の改正法もまたざる法におちいる危険があると思うのであります。この点につきましては、今後ひとつ十分な御勘案をいただきたい。ことに、いま建築関係職員の増員のお話をいただきましたけれども、ただ主事だけでなしに、いわゆる補助員、これも十分に適正な数でなければもちろんいかぬと思う。これが増員されなければ、またこの法の目的も達成することができぬ、かように思うのであります。さらに、こういう主事の不足ということで懸念されますことは、現在足らない主事を補充する、あるいは補助員等からこれを養成していくという、そういう対策もまた必要であろう、こう思うのでありますが、これに対してはどういうふうにお考えになりますか。
○坪川国務大臣 お答えいたしたいと思います。 現在、実際に建築物の確認及び検査に従事している建築主事は約七百名でございますが、建設大臣の行なういわゆる建築主事の資格検定には、毎年二百名前後の職員が合格いたしておるような現状でございます。建築主事の資格を持っている職員は、現在合わせますと約三千三百名に及んでおります。したがって、今後特定行政庁をふやすにあたっては、これらの建築主事の資格を持っている者が実際に建築主事としての職務に従事するように指導する考えでございます。また、建築主事の待遇改善については、現在でも俸給等の面でいろいろ優遇はいたしておりますが、今後自治省とも十分協議をいたしまして、一そうその方向に努力をしてまいりたい考えでございます。
○内海(清)委員 いまの大臣の答弁で、たてまえとしては、建築主事の補充というものは、すでに資格者が三千名あるようでありますから、差しつかえないと思うのであります。しかし、これがいわゆる義務づけられていない中小都市にまでもできるだけ及ぶということに相なりますならば、今後やはりこれの養成方法も考えていただかなければならぬ、かように考えるのであります。いま待遇の問題につきましても大臣から御答弁ありましたが、現在までにおきます建築主事の職務というものに対する正しい評価ができておったかどうか、この問題を私どもも耳にいたしておりまするし、憂慮するわけであります。すなわち、せっかく法が改正されましても、真にその職に責任を持って、その職を天職としてほんとにやっていくという人をつくりますためには、やはりそれにふさわしい待遇なりあるいは職務の評価が必要である、こういうことは申すまもございません。しかもこの建築主事の仕事というものは、確認申請の内容が適正かどうかという、これを公権的に確定するいわゆる準法律行為的行政行為であり、さらにきわめて専門的かつ裁量行為の多い、めんどうな、いわば激務と申し上げてもいいかと思うのでありますが、そういう仕事である。ところが、待遇面におきましても、あるいは職務行為に対します価値評価にしても、現在まではこれはあまり高く評価されていなかったというふうに指摘されておるのであります。したがって、今後この建築主事がその職務権限内におきまして自主性を保ちながら迅速公正な法の執行を行ない得るように、建築主事の地位あるいは待遇の改善に抜本的な対策を講じなければならない。同時に、特に待遇問題につきましては、これが十分でなければいろいろな問題を起こしておることは、すでに御承知のとおりであります。こういう点から考えましても、この問題はきわめて大事なことであると思うのであります。現在これはどういうふうな状態になっておるか、さらに今後はそれに対してどういう対策を講ぜられるおつもりか、その点をひとつお伺いいたします。
○坪川国務大臣 内海委員の非常に適切な御意見でございます。われわれといたしましては、客観的環境が非常に急変いたしておる社会現象を思いますときに、これらの建築主事が持つ技術的な判断あるいは行政的な判断、あるいはそれらに備えなければならない客観的な諸情勢のあることを考えますときに、研修会とか、それらの場を多く持ちまして、これに十分即応できるところの処断ができ得る建築主事のあり方を育成いたしてまいりたいということに最大の留意をいたしますとともに、先ほど申し上げましたごとく、待遇等の問題についても、やはりこれらに働いてくれ得る情勢下にある給与体系を盛っていきたい、こういうように考えて、今後も自治省と十分連絡を密にしながら配慮いたしてまいりたい、こう考えておる次第であります。
○内海(清)委員 いま大臣から御答弁いただいたのでありますが、もう少し具体的に、現状はどうであるか、したがってそれに対して将来はどうあるべきではないかというお考えがありましたら、お向いしたい。
○大津留政府委員 現在全国の建築主事の処遇の実態を調べております。その調査に基づきまして、御指摘のように、その職務権限にふさわしい処遇がなされるように改善をはかってまいりたい、こういう考えでございます。
○内海(清)委員 現在調べてありますものを一応お話しいただきたいと思います。
○大津留政府委員 現在私どものほうで承知しておりますのは、建築主事に任命いたす際に、これを役付職員と同じ扱いで俸給表の面でも処遇する、こういうふうにしているようでございますが、なお詳細に全国の実態を調べるために現在全国的な調査をしておる段階でございます。
○内海(清)委員 現在調査は執行中のようでありますから、それを待たなければなりませんが、いずれにいたしましても、特に、いわゆる役所の仕事に対する国民の不信感はこういう面から出ていることが非常に多いわけであります。したがって、この面に関しては今後十分意を用いてやっていただきたい、これをひとつ強く要望しておきたいと思うのであります。 それから、この問題はいままでいろいろ論議されたことと思うのでありますが、違反建築が続発するということであります。ことに、これの中ではいわゆる無届け建築というものが最も多いのだと思いますが、特にそれにつきましても住宅がその大部分を占めておるのじゃないかというふうな気がいたしますわけで、違反建築の原因別の件数、この実態がどういうふうになっておるか、これをひとつお知らせいただきたい、こう思います。
○大津留政府委員 昭和四十二年度の調査でございますが、建築確認の申請がなされたのが全部で九十万件でございますが、この中で、違反として摘発いたしました件数が三万八千二百九十六件でございます。その内訳を見ますと、建築確認を経ずに建築に取りかかったといういわゆる無届け建築が二万九千七百八十二で、最も多うございます。それに次いで、建蔽率違反が七千五百五十五、それから、接道義務と申しまして、建築する場合には道路にその敷地が接していなければならないという規定がございますが、これに違反しているのが四千百十八、その他となっております。
○内海(清)委員 こういう数字から見ましても、やはり無届け建築が最も多いと思うのであります。これらが、いわゆる違反建築のストック件数としてあげられておる分だと思うのであります。 この際ひとつお伺いしておきたいと思いますのは、今度の法改正で、建蔽率の緩和と、その反面、北側斜線の強化ということが出てきておるわけでありますが、この建蔽率の緩和ということは、このストック違反件数の中で、今回の法改正によって違反が免除されるといいますか、そういうものが相当出てくるのじゃなかろうかという気がいたしますが、その点はいかがです。
○大津留政府委員 今回の改正で建蔽率を幾ぶん緩和することに伴いまして、従来の建蔽率違反とみなされておった件数のうち約六割は適法なものになる、こういう見込みです。
○内海(清)委員 六割程度がいわゆる違反が免除されることに相なる、この人たちはたいへん運がよかったといいますか、こういうことだと思うのであります。しかし、こうした違反の実態というものは、その背景として一番問題になるのは、私は、やはり深刻な住宅難あるいは土地取得難、こういうふうなことが根本的な原因であったと思うのであります。建蔽率のある程度の緩和ということでこういう根本的な原因がある程度除かれたということに相なるだろうと思うのであります。こういう土地の取得難という問題がほんとうに解決されていかなければ、法改正になりましても、今日の地価状態では今後やはり違反建築問題は出てくるであろうということが想像できる、解決はきわめて困難であろう、こういうことが考えられるのであります。しかし、あまり良心的でないいわゆる悪徳宅建業者、これは先ほどのお話でも特に建て売り業者にあると思うのでありますが、こういうものをはじめといたしまして、強力な違反防止とさらに是正措置を確立いたしまして、秩序ある都市の形成をはからぬ限り、今後長期的に見ましても現在以上に都市生活の環境はなかなかよくなっていかぬのじゃなかろうか、都市住民の福祉というものは一そう侵されることになるのじゃなかろうかというふうな心配もいたすわけです。したがいまして、いま当局として一番考えなければならぬ問題は、違反のし得という現状を打ち破らなければならぬ、こう思うのであります。 そこで問題は、昨日もいろいろ論議されたようでありますけれども、違反建築物にはガス、水道、電気、こういうものを供給停止する措置がいいだろうということで検討されたようであります。これが一部の地方公共団体では実施されてきわめて効果をあげた例がある。たとえば大阪の豊中市あたりもあげられておるようであります。ところが、今回の改正で供給を留保することで、水道については厚生省と建設省の両省間、あるいは電気、ガスについては通産省と建設省、この間でそれぞれ覚え書きがかわされた、こういうことであります。これにつきましてはいろいろ過去に出ておるわけでありますが、この通産、厚生両省の、違反建築であっても電気、水道までとめることは、生活権を侵すことになるという、基本的な人権問題に根ざしましての見解でいいと思われる点もあるのでありますけれども、ただここで私は、いまの問題についてはすでに論議されておりますから、これは省略いたしますけれども、ガス等の供給停止条項が法文に織り込まれていない以上、供給留保処分に対しまして万一憲法をたてにとって訴訟を起こされた場合、はたして行政指導だけで十分これに対抗できるかどうか、この点を懸念いたすのであります。この点についても十分お考えだと思うわけでありますけれども、もし訴訟が起きた場合に、行政指導だけで十分対抗できるかどうだろうかという、いろいろ疑念を持つわけであります。この点についてひとつお伺いいたします。
○坪川国務大臣 本法の目標は、御指摘のとおりでございまして、都市環境の整備、住宅、生活環境の整備をはかりますとともに、秩序ある都市建設が最終の目標であります。とともに、火災事故等によるところの人命の尊重、あるいは秩序あるところの建築行政の推進というような、あらゆる目標をもって本法の改正をお願いいたしておるような次第でございます。したがいまして、これらに対応する建築物の違反措置等についても、先ほど申し上げましたごとく、厳正かつ迅速にいたさなければなりません。とともに、住宅そのものの生活の諸条件に関連するところの違反対象に対しましては、厚生省あるいは通産省とも十分連絡をとりましてそれぞれ協議を続けたわけでございますが、最終的な御質問といたしましての憲法、基本的な人権という立場からのこうした係争が行なわれる場合の問題については、それらの予想もいたされますので、これらの点については、さっき申しましたような告発あるいは売買契約の破棄あるいはその他の措置を講じてまいりたいと思いますが、そうした現実の問題が出てまいりました場合においては、それらの条件あるいは法的な背景に立つ法論拠というものを建設省といたしましては十分踏まえましてこれに対処いたしたいと考えており、また、それが現実問題として幾つも積み重なるような問題点が出てきました場合においてはいかなる方法をとるべきかということをやはり具体的に再検討いたすだけの熱意と、積極的な措置を講ずる心がまえと行政配慮はいたしたいと考えておるような次第でございます。
○内海(清)委員 そういたしますと、これはいわゆる留保されておるわけでありますが、こういう処置はいまのところ一切とらないということに相なるわけでございますか。
○大津留政府委員 水道、ガス、電気の供給につきましては、それぞれ水道法、電気事業法、ガス事業法において規定がございまして、それぞれの規定におきまして、正当な事由がない限りこれを供給しなければならないという法律になっております。先ほど大臣も申し上げましたように、違反建築を今日厳正に取り締まるという公益上の、公共的な立場から申しまして、まだ人が住んでいない状況におきまして違反建築の状況を摘発して、工事中止、使用停止というような命令を出しました場合には、そのことを供給主体に連絡いたします。そうしますと、供給主体は、ガスの引き込みとか水道の供給の申し出がありましても受け付けない、こういうことで対処することにしておるわけであります。
○内海(清)委員 そうすると、違反建築が見つかった場合、入居前においてはそれぞれの供給者と連絡をとってこれを停止する、こういうことですね。そのことは、法的に見て問題ないということですね。これは、私ども法律の専門家じゃございませんが、もちろん十分検討された結果と思うのであります。そういうことから考えますと、しからば、今後は違反建築が一切なくなればこれで問題ない、もしかりに違反建築があってそこに人が入居している場合、こういう場合が出てまいりましたときには——入居してあとでこれが違反建築であったということが指摘された、この場合にはどうなりますか。
○大津留政府委員 すでに人が居住しておる場合におきましては、水道、電気、ガスの供給をとめることによってこの違反建築に対処するという方法は講じない考えでございます。それらに対しましては、基準法本来の方法によりまして、除却の命令あるいは使用の停止というような命令を出します。それに従いまして所有者なり居住者が是正をしていただければけっこうでございますが、何回も警告を発したにもかかわらずなお違反状況が続くという場合におきましては、代執行あるいは告発による裁判の刑罰の処分、こういうことによって是正をはかってまいる、こういう考えでございます。
○内海(清)委員 そうすると、もし入居後に違反建築ということがわかるならば、これはいろいろ他の定められた法的な処置によってやっていこう、こういうことですね。しかし、こういう点から考えましても、違反建築の摘発、これはよほど厳重に行なわれなければ、やはりそこらにいろいろ問題を起こすおそれがある、こういうふうに考えるのであります。その点につきましては、あと建築監視員の問題もありますけれども、十分入居までにこれが迅速公正に処理されていって、違反建築の皆無を期していかなければ、いろいろ問題を起こすであろう、こういうことを考えるわけであります。 次に、違反建築対策としていわゆる建築監視員制度というものが設けられることになっております。さらには違反是正の公示等の対策、これが講じられることになっておるわけでありますが、要は、違反建築に対しまして公正な立場で迅速適切に処置をするということでなければならぬ、こういうふうに思うのであります。そこで、この監視員制度というものを取り上げてみましても、これを実効あらしめるためにはいろいろな対策があると思いますけれども、特に重要なことは、監視員の機動力化ということであろうと思うのであります。この監視員の機動力化が十分進んでまいりますならば、かなりの実効をあげ得るであろうということが予測されるのであります。その機動力化等の措置としてどういうふうなことをお考えになっておるか、また、いま一つは、地域の消防員あるいは警察官等との協力体制についてはどういうふうにお考えになっておるか、その点についてお伺いいたしたいと思います。
○大津留政府委員 御指摘のとおり、監視員の活動は機動性を持たせる必要がございます。全国で約千五百名程度の監視員に対しまして軽自動車を与えまして、これで現場を巡回するということを考えております。 それから、御指摘のとおり、消防局あるいは警察当局との密接な連携というのはきわめて大事なことでございます。建築主事が建築確認をいたします際には、消防署長の同意を得るというたてまえになっております。そういうふうに事前に協議をして同意を得るのみならず、現場の査察、検査におきましては、消防当局と共同で査察を行なったりあるいはお互いに通報をし合うということによって、この違反建築に対する取り締まりの実をあげてまいりたい、こういうふうに考えております。
○内海(清)委員 監視員の機動性というもの、これが大事なことは、いままで申し上げて、お答えがあったわけであります。この監視員というのは、役所から外へ出る人間ですね。そこで、これの管理というものは非常に困難な点がある。よほど組織的にこれをやらなければ、いろいろ他から批判を受ける問題が出てくるのであります。これは私どもそういう役所におったことはありませんが、かなりの工場等での経験から見ましても、外に出てそうして活動する者に対する管理監督ということは、これはよほど組織的にやっていかなければ相ならぬと思うのであります。それらにつきまして何か具体的な対策がございますか。
○大津留政府委員 建築監視員にその適任者を得て公正に職務を執行させるということは、きわめて大事なことでございます。そういう観点から、建築監視員たるの資格を政令で定めることにしております。ある程度の建築行政に対する経験、知識を有する者の中から、しかも公正な判断のできる人を選んで任命する、そういうふうに資格を定めまして任用いたしますほか、監視員になりました者を集めまして、いろいろ現場における事務の処理のしかたにつきましても研修、訓練を行ないまして、全国的に統一ある扱い、並びに、御指摘のような、外で職務に従事する関係上、一般の市民との間に間違った関係の起きないようなことを十分教育いたしたい、こういうふうに考えております。
○内海(清)委員 大体わかりましたが、この監視員制度は、特に職場を外にするということ、しかも一般の住民の目に最もつきやすい、住民と密接な関係にある人でありますから、この点についてはひとつ格別の注意が必要であろう、こういうふうに考えるのであります。 それから、違反公示制度につきましても、この命令に服さない者が出てくるだろう、これに対しましては、行政の代執行、こういうふうなものの適用あるいは徹底した措置を行なっていく体制の確立が必要だと思いますが、これに対しまするお考えをお伺いしたい。
○大津留政府委員 先ほど大臣も申しましたが、そういう命令に違反する、違反してなお違反を継続する事案に対しましては、代執行あるいは告発という処分を厳正に行なってまいりたい、こういう考えでおります。
○内海(清)委員 だいぶお急ぎの方が多いようでありますから先を急ぎますが、今度の改正案によりますと、いわゆる用途地域が八用途に拡大されたわけであります。これによりまして用途の純化ということがある程度はかられることとなったと思うのであります。これはすでに成立しておりまする都市計画法、これにいたしましても、その最大のねらいの一つは、土地利用計画の確立によりますいわゆる秩序ある都市形成をはかることである、こういうふうに考えるのでございます。また、スプロールというものを防止するためでもあったのでありますが、今度の改正案によりますと、いわゆる用途地域の指定はどのような方針で行なわれるのか、また、このスプロールの原因を排除しておくために、都市施設の整っていない都市近郊等におきましても、用途地域の指定がなされることが必要である、こういうふうに考えますが、いかがでございますか。
○坪川国務大臣 内海委員御指摘のとおり、いわゆる本法の改正の目標のおもな点は、先ほどからも申し上げたとおりでございますが、何といっても、秩序ある都市計画、秩序ある都市開発が最終の目標である立場から考えますときに、改正法に基づくところの新用途地域の指定につきましては改正法の施行の日から三年以内に行なうこととしておりますが、これは最大限の場合に備えたものでありまして、実際にはより早期に指定ができるものと私は考え、また推進しなければならぬ、こう考えております。すなわち、新都市計画法の制定によりまして、三大都市圏、新産業都市等については市街化区域の設定を進めておりますが、この区域の設定及び整備、開発及び保全の方針の策定にあたっては、今回法改正による新用途地域を念頭に置いて作業を進めておりますので、その他の地方都市も含めまして、大多数の都市は施行後二年以内に新用途地域の指定ができるものと私は期待もし、考えてもおる次第でございます。
○内海(清)委員 この指定が迅速に行なわれるように御配慮願っておるようでありまして、これはきわめて大事なことである、かように思うのであります。現在用途地域制を実施しております地方公共団体、あるいは今度の改正によって、これらの団体は、いま大臣のお話しになりましたような、三年以内に用途地域を細分して指定がえを行なわなければならない、こういうことになる。これが二年以内でできますれば、都市環境整備から申しまして、きわめてこれはけっこうなことであると思うのであります。ところが、私ども考えますのに、この指定がえという問題は、大都市では、地域によっていろいろ異なりましようが、相当な混乱が予測されるのではないかというふうな気がいたします。たとえば東京あるいは大阪なんというような三大都市圏あたりでも、期限内における指定がえというものは、技術的に見てはたして可能であるのかどうか。いま大臣のお話のような二年以内にてきれば——二年たたないでもできればまことにけっこうでありますが、はたしてそれが可能であるかどうか、また、それの運用にあたっての混乱防止対策なども考えておられますならば、これをあわせてお聞かせいただきたい、かように思います。
○大津留政府委員 昨日東京都の局長が参考人として参りまして、東京都におきますところの準備の進捗状況についても触れましたが、東京都におきましては、新しい都市計画法に基づく市街化区域の設定をことしの秋ないしは年末までには終えたいということで作業が進められておるようでございます。その段階におきまして市街化区域が設定せられますと、その地域について用途地域を指定しなければならないということでございますので、用途地域の検討も並行して進められておる。したがいまして、昨日、東京都の局長の説明によりますと、改正施行後一年以内には東京都についてはこの指定が可能であろう、こういうことを申しておりました。他の都市におきましても大体事情は大同小異でございますので、先ほど大臣がお答えいたしましたように、おそくとも二年以内には全国のほとんどの市においてこれが完了するもの、こういうふうに期待しております。
○内海(清)委員 ただいまのお話を聞きまして、これを実施いたします東京都がそれなら、この問題は解消すると思います。 次に、今回の改正によりますと、私道の位置の指定、これにあたりましては、私道の線形、それから構造等に関する基準を政令で定めるということに相なっておるようであります。従来の私道の維持管理というものは、御承知のように、いわば放任の状態であった。そのために私道の実態すら十分に把握されていないという現状であったと思うのであります。不良な私道というものは、よい市街地の形成の上から申しまして大きな障害となっておるのであります。これは都市計画法の実施にあたって非常な問題になったところだと思うのであります。このままで放置しておける現状ではないと思うのであります。そこで、現在進行しておりますいわゆる宅造等におきましても、区画整理に基づく公道よりも私道の伸びのほうがはるかに多いという、こういう実例はきわめて多いのであります。たとえば、私の見ましたものでは、福岡市の場合は、昭和四十年をとってみますと、私道は一年間に五十五キロ延びております。これに対して公道は三キロ程度である。また、大阪では年間百三十キロの私道の延長があったというふうなことも聞いておるのであります。そこで、私道の実態をよく把握するために徹底した調査が必要であろう、また、私道を行政的に把握するために、一定基準以上の私道を、いわゆる道路法上の市町村道に準ずるようにする必要があるのじゃなかろうか、こう考えるのであります。この点はいかがでございますか。
○坪川国務大臣 私道の持つ重要性、また役割りというものが非常に大きいことも、内海委員御指摘のとおりでございます。しかし、私道については、いわゆる公共用として供せられる道路としてその実態があらゆる角度から備えておる場合においては、地方公共団体においてはその管理を引き継ぐといいますか、それらの管理について公道としての立場でこれを引き継ぎ、そしていろいろの点を管理するということが望ましい姿ではないか、こう考えますので、私は、重要性のある私道についてはそうした方向で推進してまいりたい、こう考えております。
○内海(清)委員 以上の大臣の御答弁で一応は納得するのでありますが、特に私は、不特定多数の通行する私道というもの、これらにつきましては、いまお話もございますが、当然地方公共団体等で買い上げるとか、そういう適切な処置が行なわれてその維持管理が完全に行なわれていかなければならぬだろう、あるいは買い上げられなければ、必要な補助を行なう、こういうふうな措置が必要であると思うのであります。この点は、今後私道の設定にあたりましてはひとつ十分御考慮願って進めていただかなければ、せっかくの法律も——特に都市計画法その他から見ましてこのことは重要である、かように考えるのであります。 それから次にお尋ねいたしたいと思いますのは、建築物に適用されます基準、これは多くは建築いたしますときにおける最低の基準である。この経年変化等に対しまする法的な規制は定められておりますけれども、実態は、建築主などの自主性にまかされておって、十分な監督はされていないのが実情ではなかろうかという気がいたします。今回の改正案によりまする防災対策の促進措置、これらも、適法に維持保全されない限り、意味がないことは言うまでもありません。現行法に規定されております特殊建築物に対する検査報告制度の徹底を期しますることがきわめて必要なことである、こういうふうに考えますが、具体的にはどういうふうにされるお考えか、お伺いいたしたいと思うのであります。
○大津留政府委員 御指摘のように、建築に着手する前におきましてその設計その他を審査いたしますことももちろん大事でございますが、これができ上がった後に適法に維持管理されるということも、まことに大事なことでございます。そこで、特にこの影響の大きい特殊建築物につきましては、建てた後の建築物の状況につきまして定期的に特定行政庁に報告をさせるということにいたしまして、その定期的な状況の検査にあたりましては、建築士等の専門的な技術者をしてその検査、点検をさせるということにいたしております。また、新たに設けます建築監視員が、消防署の職員等と協力いたしましてホテル、旅館等の現場査察を励行いたしまして、その維持管理が適法になされているかどうかということを調査いたしまして、適切な指導を行なう。また、特定行政庁は、建築後建物が違反な状況になっておるということを発見いたしましたならば、それを直ちに是正を命じますとともに、ホテル、旅館の営業のほうの監督官庁とも連絡いたしまして、著しい違反で、お客に防災上、安全上危険があるというようなときには、営業の停止等の措置も講じてまいりたい、こういう考えでおります。
○内海(清)委員 いろいろ日照権の問題につきましてもお尋ねしたいと思いますが、ただ一つだけお尋ねしておきたいと思います。 用途地域制の不完全ということにもよるわけでありますが、建築物の大型化あるいは高層化というふうなものに伴いまして、日照障害問題がいわゆる社会問題にまでもなっておると申し上げて過言ではないと思う。従来、この基準法はいわゆる相隣関係には関係ない、こういう法解釈であったように思うのでありますが、これに対しまして、最近では、直接関係がなくとも、種々の制限がある限り、間接的に日照、通風を隣地に期待させることを否定できないとするものがあるのであります。建築基準法で、日照、通風等のいわゆる生活妨害、これを禁止することが適当であるかどうか、この点を一つお伺いしておきたいと思うのであります。
○大津留政府委員 御指摘の生活妨害にはいろいろな態様がございます。騒音、悪臭あるいは日陰、風通しが悪い、いろいろございます。あるいは見おろしの問題もございます。建築基準法も、この建築の形態を規制することによりましてその環境を良好に維持しようということから、この生活妨害の排除に寄与しておるわけでございます。いまの相隣関係と申しますのも、そういう意味で、その地域を良好な環境に維持するためにお互いにその建築をそのような規制をしようということでございますので、それはひいては隣接の居住者に対していろいろな影響を持つということでございます。現在の改正案で北側の斜線の制限を設けることにしておりますが、現行法でも、隣地からの一定の距離あるいは制限というものがございます。それを、北側につきましてはいろいろ影響の大きい関係で、その制限をさらに強いものにしよう、こういう関係でございます。
○内海(清)委員 この問題は、深夜の騒音とか、あるいはプライバシーの問題とか、いろいろな問題が考えられるわけであります。しかし、これはいろいろな方面に関係してまいりますので、私は本日の議論にはのせたくないと思うのでありますが、しかし、こういう問題も、せっかく法改正される場合に、基準法としてもできるだけ考慮するということは必要なことじゃないかというふうに考えるのであります。 私は、次に、いろいろありますが、この辺でやめたいと思いますけれども、一つつけ加えておきますのは、さっき小川委員から、古都の保存に関し、あるいは緑地の保存に関するいろいろ御質問がございました。この点私も同感であります。これは大臣からも適切な御答弁があったようでありますので省略いたしますが、それらの点につきましてはひとつ十分御配慮願いたい、かように考えておるわけであります。 最後に申し上げておきたいと思いますのは、都市の過密、都市生活の複雑多様化の中で都市住民の生活環境の悪化が加速度的に進んでいっておる、これは現状においてはいなめない事実だと思うのであります。このような状況の中で適正な法規制等が必要なことも、言うまでもございません。したがって今回の法改正も生まれたわけであります。同時に、国あるいは公共団体が住民の生活福祉のために当然整備すべきいろんな施策が十分に各地域に行き渡っていなければ、実をあげることはできないと思うのであります。都市化の急速な進行という条件を考慮いたしましても、いままであまりにも無為無策——と言うと言い過ぎかもしれませんが、いずれにいたしましても、都市問題に対しまする施策が総合的に一貫的にやられていなかったということは、これまたいなめないことだと思うのであります。今日の都市の混乱をこういうことが招いたのでありまして、これも、守られなければならない法律が守られないという実態、これはいままでの経過から見れば当然の帰結ではなかろうかというふうに私は考えるのであります。こういう点から考えまして、都市計画法に続きまして都市再開発法、そしてまたこの建築基準法の大幅な改正が行なわれて、一応の都市対策の基本的な法律が出そろったと思うのであります。したがって、当局の都市問題解決に対しまする決断と、さらには、加えましてきわめて重要なことは、地価対策をはじめといたしまする強力ないろいろな施策が実施されなければならぬと思うのであります。特にそのためには、まずその第一歩として、何といたしましても地価対策が重要ではないか。ようやく本年度いわゆる地価公示法が施行されることになったわけでございますが、これらにつきましては、私どもからは、かねてからその点を心配いたしまして、地価抑制の法案を出したようなことがあります。この地価抑制の強力な実施を主張いたしたいと思うのであります。これにつきましてはもちろんいろんな障害もあるで走りましょう。抵抗もあるでございましょうけれども、今日の都市問題の解決はかかって地価対策にあると申し上げても過言ではない、かように私は考えるのであります。この問題は本案にも関連いたしており、この法案の改正も、ほんとうに真価を発揮するためには地価対策のいかんにかかっておると申し上げましても言い過ぎでないのではなかろうかと考えるのであります。この問題に対しまするひとつ建設当局の勇断を強く要望いたしたいと思うのであります。 その他ございますが、すでに時間も過ぎましたので、私は一応これで質問を終わりたいと思います。
○坪川国務大臣 内海委員のまことに適切な御意見、御要望、深く拝聴いたしました。 前段で申されましたいわゆる古都あるいは大事な文化財等の保護育成あるいは保存等につきましては、先ほどの小川委員に対する答弁で御了解をいただきたいと思います。 第二点の問題につきましては、非常に重要な問題であります都市の整備、生活環境の整備、しかも秩序正しいところの都市計画、都市開発を推進していくということにおいて優先する地価問題、土地問題、これはほんとにきびしい厳粛な問題だと思います。したがいまして、政府といたしましては、諸般の施策を計画的に総合的に打ち立てながら、リーダーシップといいますか、勇断をもってこれに取り組むことこそ、現下の最も緊急な要務だと考えますときに、私は勇断とリーダーシップをとりながらこれらに対処いたして、決意を新たにいたしたいと考えておる次第でございます。 ————◇—————
○始関委員長 この際、小委員会設置の件についておはかりいたします。 道路及び住宅等、特に自転車道の整備、北海道防寒住宅並びに不動産鑑定士の問題について調査の上、法律案を起草するため、道路及び住宅等に関する小委員会を設置いたしたいと存じますが、御異議走りませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○始関委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 なお、小委員の員数並びに小委員及び小委員長の選任につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○始関委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 それでは、小委員及び小委員長は、追って指名の上、公報をもってお知らせいたします。 なお、小委員及び小委員長の辞任の許可及びその補欠選任、並びに小委員会において参考人より意見を聴取する必要が生じました場合には、その期日、人選、その他所要の手続につきましては、あらかじめ委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○始関委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 次回は、来たる十八日午前十時理事会、午前十時三十分委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午後一時三十二分散会