建設委員会 第6号
- 発言数
- 4 件
- 登壇者
- 2 名
- 会派数
- 1
- 開催日
- 1969/03/05
会議録
○始関委員長 これより会議を開きます。 公営住宅法の一部を改正する法律案を議題といたします。
○始関委員長 まず、提案理由の説明を聴取いたします。渡辺建設政務次官。
○渡辺政府委員 ただいま議題となりました公営住宅法の一部を改正する法律案につきまして、提案理由及びその要旨を御説明いたします。 住宅事情を改善し、国民のすべてが健全で明るい住生活を営むことができるようにすることは、政府に課せられた重大な使命であり、政府としましては、鋭意住宅対策の拡充強化につとめておりますが、特に政府施策住宅の建設は、低額所得者向けの賃貸住宅に最も重点を置いて進めてまいっております。 公営住宅法は、昭和二十六年に制定され、以来この法律に基づく公営住宅の供給がわが国の住宅対策の上で最も重要な役割りを果たしてまいりましたことは御承知のとおりであります。しかしながら、法制定以来すでに二十年近くを経過し、現在におきましては、制度上幾多の問題が生じてきましたが、中でも次の事項は当面改善措置を講ずる必要があるものと考えられます。 その第一は、公営住宅の建設に要する費用に関する国の援助の方式についてであります。現在、国は、公営住宅の建設にあたって、その用地費についても地方公共団体に対して補助することとしておりますが、用地費の増大に伴い補助額が地面の実勢とかけ離れ、地方公共団体の財政負担の増高を来たしております。現行の用地費に対する補助制度のままで補助単価を適正化し、公営住宅の建設の伸長をはかることは、現在の財政事情のもとにおいては、相当困難と考えられます。したがって、用地費については補助制度を実額に沿った融資制度に切りかえることが適切と考えられます。 第二は、高額の収入のある入居者の取り扱いについてであります。公営住宅は、低額所得者のための低家賃住宅でありますが、入居後所得が上昇し相当な高額の収入を得るに至った者が引き続き入居している現状であります。このようなことは、住宅に困窮する低額所得者が、多数公営住宅に入居を希望している現状より見まして、著しく公平を欠くのみならず、公営住宅法の本来の趣旨に沿わないものといわねばなりません。したがって、このような高額の収入を得るに至った者に対して一定の要件のもとに明け渡しを請求することができるようにする必要があります。 第三は、公営住宅の建てかえに関する制度についてであります。最近の公営住宅の建設地は、用地取得難のためややもすれば市街地から遠隔化する事例が見受けられます。一方、相当以前に建設された公営住宅は市街地に建設されたものが多く、その大部分は木造住宅で現在ではかなり老朽化しており、これらを建てかえてその土地を高度に利用し、近代的な高層または中層の公営住宅を大量に供給することが、刻下の急務となってまいりました。したがって、公営住宅の建てかえに関する規定を整備して、事業の円滑な推進をはかる必要があります。 以上がこの法律案の提案の理由でありますが、次にこの法律案の要旨について御説明申し上げます。 まず第一に、公営住宅または共同施設を建設するための土地の取得造成に要する費用についての国の援助の方式を改めて、従来の補助を地方債による融資に切りかえることとし、国は、事業主体がこれらの費用に充てるために起こす地方債について適切な配慮をすることといたしました。 第二に、ただいま申し上げました国の援助方式を改めたことに伴う家賃の変動を避けるため、国は、毎年度、事業主体に対して家賃収入補助を行なうことといたしました。 第三に、公営住宅に五年以上入居し、一定の高額の収入を得るに至った者に対する明け渡しの請求に関する規定を設けました。この場合、事業主体は、入居者の明け渡しを容易にするように他の公的資金による住宅への入居等について特別の配慮をするとともに、請求を受けた者が病気で出費が多いこと等特別の事情がある場合においては、明け渡しの期限を延長することができることといたしております。なお、現在公営住宅に入居している者に対しましては、法改正後二年間は明け渡しの請求ができないものとし、また明け渡しの基準についても相当の配慮をすることとしております。 第四に、公営住宅建てかえ事業に関する規定を整備いたしました。すなわち、建てかえ事業を施行できる場合の要件を定めるとともに、建てかえ事業の施行にあたりましては、事業主体は、あらかじめ建てかえ計画について建設大臣の承認を得た後、事業の施行に伴い必要があると認めるときは、一定の期限を定めて入居者に明け渡しを請求することができることといたしました。 第五に、この明け渡し請求を受けた者の住生活の安定を確保するため、事業主体は、必要な仮住居を提供するとともに、新たに建設される公営住宅への入居を申し出た者については、その公営住宅に入居させなければならないものといたしました。 また、事業主体は、建てかえ事業の施行に伴い入居者がその住居を移転した場合においては、通常必要な移転料を支払うべき旨を定めました。 第六に、建てかえ事業を円滑に施行するため、事業主体は、事業の概要について説明会を開催する等、事業の施行について入居者の協力が得られるようつとめるべきことといたしました。 このほか、法定の限度額以内の家賃の変更については建設大臣の承認を要しないこととする等所要の改正を行なうことといたしました。 以上がこの法律案の提案の理由及びその要旨でありますが、何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決くださるようお願いいたします。
○始関委員長 以上で本案の趣旨説明は終わりました。 本案に対する質疑は後日に譲ります。 次回は、来たる十二日、午前十時理事会、午前十時三十分委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午前十時五十分散会