決算委員会 第10号
- 発言数
- 221 件
- 登壇者
- 16 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1969/04/17
会議録
○中川委員長 これより会議を開きます。 昭和四十二年度一般会計予備費使用総調書(その2)、昭和四十二年度特別会計予備費使用総調書(その2)、昭和四十二年度特別会計予算総則第十条に基づく使用総調書、昭和四十二年度特別会計予算総則第十一条に基づく使用総調書(その2)、以上四件の承諾を求めるの件、及び昭和四十三年度一般会計予備費使用総調書(その1)、昭和四十三年度特別会計予備費使用総調書(その1)、昭和四十三年度特別会計予算総則第十一条に基づく使用総調書(その1)、以上三件の承諾を求めるの件を一括して議題といたします。 これより審査に入ります。 質疑の通告がありますので、順次これを許可いたします。華山親義君。
○華山委員 沖繩の災害につきまして予備費の支出をされておりますが、これについておおよそどういうものか、ちょっとわからない点があるものですから伺いたいのでございます。 とにかく沖繩地域はアメリカの施政のもとにあるわけであります。したがって、日本の国民として、日本政府がいろいろの援助をすることについて、別に私は異議を持ちませんけれども、アメリカとの関係におきまして、アメリカではやはり施政権として支出をしていられると思うのですが、それとの関連におきまして、日本が援助するところの財政支出はどういうふうな関係になっているものか。何といったって本件はアメリカであるべきであって、それについて日本政府の援助は不足を補うという立場にあると思うのでございますけれども、どういうふうな原則になっているのでございますか、伺いたい。
○加藤(泰)政府委員 沖繩に対する援助は、先生御指摘のとおり現在アメリカに施政権がございますので、アメリカが一応一次的にはその施政の責任をもって住民の福祉の増進をはかっているわけでございます。この点につきましては、もちろん特に私から申し上げる必要もないのでございますが、四十年の一月十三日、佐藤・ジョンソン会談におきまして共同声明を出されておりますが、その共同声明におきまして、総理は沖繩の住民が日本人であるということを頭に置かれて、そしてこれらの島の施政権ができるだけ早い機会に日本に返還されるということを一応前提にしながら、それまでの間に日本もひとつ沖繩の住民の福祉の増進のために経済援助をやっていくということでございまして、ジョンソン大統領との間で政策的な合意を見たわけでございます。それに基づきまして本土政府といたしましては沖繩住民の福祉増進、特に復帰までの間に本土と沖繩の一体化を進める、そして格差がございますので、その格差を是正していくという努力を復帰に備えて十分やっていく必要があるという観点に立ちまして、沖繩住民の福祉増進のための援助ということで財政援助をいたしておるわけでございます。
○華山委員 それで、この災害につきましてアメリカはどういうことを具体的に災害対策費としてやったのか。それと日本との関係を伺いたいと思います。
○加藤(泰)政府委員 アメリカの援助は災害経費といたしまして当初予算に二十万ドル計上されておりまして、それを支出いたしております。その支出の対象は緊急対策でございますので、住宅資金と公共施設に支出いたしております。その以外にアメリカといたしましては物資の援助をやっているわけでございます。これは現物支出でございますが、予算上はちょっとはっきりわかりませんけれども、物資の放出といたしまして、バルガーを四万二千八百ポンド、小麦粉を四万二千八百ポンド、サラダ油を七千百三十ポンド放出いたしまして災害援助をいたしております。
○華山委員 物資以外の金額といたしましては幾らか、もう一度おっしゃっていただきたい。
○加藤(泰)政府委員 二十万ドルです。
○華山委員 二十万ドルというと幾らになるのですか。
○加藤(泰)政府委員 七千二百万円です。
○華山委員 それでこれはちょっと伺いたいのですけれども、おやりになりましたのは教科書の購入費と応急仮設住宅建設費でございますね。
○加藤(泰)政府委員 本土政府から四十三年度の予備費として支出されましたものは、応急仮設住宅として二千五百八十四万円、それから学童に対する教科書給与といたしまして百六十五万八千円を支出しております。
○華山委員 いまのお話の中で予備費としてとおっしゃいましたが、このほかに何か出しておられますか。
○加藤(泰)政府委員 四十三年度の予算としてはこれだけでございます。四十四年度のほうに別のものを計上しております。
○華山委員 それは災害対策費として幾らですか。
○加藤(泰)政府委員 四十四年度といたしましては七千五百二十九万五千円でございます。これは援助費でございますが、学校、護岸、病院、UHF等の公共施設のための復旧費でございます。これが七千五百二十九万五千円でございます。それ以外に融資といたしまして災害住宅の貸し付けを三億六千万円、約四百戸組んでございます。これが四十四年度援助費及び融資の内容でございます。
○華山委員 アメリカのほうは本年度においてこの災害に対して先ほどおっしゃったほかにどのくらいの金額が出るのですか。
○加藤(泰)政府委員 アメリカのほうはまだ六九会計年度の途中でございまして、いまさっき申し上げました資金が六九会計年度の分として出ているわけでございます。七〇会計年度はまだアメリカの予算ができておりませんので現在のところわかっておりません。
○華山委員 日本政府としてアメリカに対して支出を期待されているものがありますか。
○加藤(泰)政府委員 本土政府が特にアメリカに期待しておるものはございません。
○華山委員 そういたしますと、私計算をいたしますと、災害につきましてはその金額において日本が本体なのであって、沖繩はただ付随してきているような形ですね。日本は全部で大体三億以上になるのじゃないですか。ちょっと計算してみてください。
○加藤(泰)政府委員 私先ほど申し上げましたように、四十三年度の分といたしましては二千七百四十九万八千円でございまして、アメリカ側は先ほど申し上げましたように七千二百万円とそれからレバック物資、これは相当巨額になると思いますが、それを計上しているわけでございます。その意味におきましてはアメリカのほうが額としては相当多いわけでございます。
○華山委員 本年の分を合わせますと。
○加藤(泰)政府委員 その点につきましては、アメリカの本年度といいますか七〇年度の予算の分が全然不明でございますので、比較はできないわけでございます。
○華山委員 ですけれども、アメリカが本年度にどの程度のことをするのか、それだったならば日本はこの程度のことをしなければいけないとか、そういうことがわからなければ何ともならないのじゃないですか。日米おのおのが別個の形でやっているのでなくて、やはり立場立場でまたその仕事を分け合ってなりあるいは金額によって分け合ってなりやるべきものなのであって、日本は日本でかってにやる、アメリカはアメリカでやった、しかしこれからはアメリカはどれだけ出すのかわからない、そういうことでいいのでしょうかね。その関係はどういうふうになるのですか。
○加藤(泰)政府委員 災害の対策といたしましては琉球政府がその対策を立てているわけでございまして、その一部として本土政府がいま申し上げましたような金額の援助をいたしているわけでございます。したがいまして、アメリカ側はこの琉球政府の対策を十分前提にいたしまして先ほど申し上げましたような支出を本年度において支出したものというふうに考えられるわけでございますが、その他の点につきましては、いま申し上げましたようにアメリカの七〇会計年度の予算がまだきまっておりませんので、わからないわけでございます。
○華山委員 きまっておらないけれども、アメリカの予算ですからわからないですけれども、アメリカではどの程度のものを災害対策費として出すであろうかという期待がなければ、日本の計画は立たないと思う。先ほど私も言いあなたもおっしゃった、日本は従たる立場にあるのですから、その点が、沖繩に対して金を惜しむべきものではないと思いますし、できるだけのことはしてあげるべきだと思うのでありますけれども、筋として、私はおかしいのじゃないかと思うのです。日本は日本、アメリカはアメリカでかってなことをやっている、そういうことじゃいけないのじゃないかと私は思うのであります。
○加藤(泰)政府委員 私、申し上げておりますのは、決して日本は日本、かってにやっておるということじゃございませんで、先ほども申し上げましたように、佐藤・ジョンソン会談におきましても、両国が互いに協力して民生の向上をはかっていこう、こういう約束をいたしているわけでございます。また本土政府がこの予算を計上する前に、アメリカ政府との間におきまして、日米協議委員会における検討の上、合意を見て本土政府の支出をいたしているわけでございますので、そういう意味では、琉球政府の災害対策費の中でどういうものを本土政府に依頼するかというような観点から、この予備費支出もきまっているわけでございますし、また本年度における災害対策費も計上されておるわけでございますので、それはやはり総合的に、琉球政府の災害対策全体のワクの中で、十分バランスがとれて処理されているというふうに私は考えております。
○華山委員 だからお聞きしているんですよ。琉球政府が一応の計画があって、琉球政府自体の財政ではどれだけのことで仕事量がどれだけある、アメリカに対してはどれだけの仕事をどれだけの金額でやってもらいたい、日本政府に対しましてはその援助を求める、こういうことはきちんとわかっていなければ私はおかしなものじゃないかと思う。初めの予備費の問題は別ですけれども、大蔵省もまた今年度予算につきましてはよくわからないのじゃないですか。その点は大蔵省の見解はどうなんでございますか。ただ、アメリカではこれだけのことをやる、沖繩政府としてはこれだけの支出をする、したがって日本はこれだけのものを受け持つのだ、こういうようなことがわからなければ本年度予算を立てたことがおかしくなる。大蔵省、その点どうなんです。またどういう要求を予算概算としてなすったか。
○秋吉説明員 御指摘のように日本政府が四十三年九月発生の災害対策といたしまして予算上配慮いたしましたのは、先ほど特連局のほうから申し上げましたように、四十三年度予備費といたしまして二千七百四十九万八千円でございます。それから御指摘の四十四年度の沖繩財政援助金として七千五百二十九万五千円でございますが、これらにつきましては、琉球政府等から特連局のほうを通じましていろいろな要請がございまして、特連局のほうから大蔵省のほうに、並びにアメリカ側からもそういう意向がございまして、そこで私どもといたしましては、特連局の御要望等いろいろ勘案いたしまして、しかも内地の場合においてならば、日本政府といたしましてどのようにという本土の県に対する援助の方法はございます。それと一体的な考え方を持ちまして、大体本土の県に対する災害救助方式はどうであるということを十分勘案いたしまして、それとの権衡を配慮しまして、予算上の配慮をいたしたわけでございます。考え方といたしましては、できるだけ日本政府の本土県並みの考え方を採用いたしまして、援助金を計上いたしたわけでございます。
○華山委員 私は原則はそれでいいと思うのですけれども、アメリカからどれだけ出るのかまだわからないという段階では、きめられないのじゃないかということを聞いておる。日本内地の災害ならば日本政府が一応の基準によって出す、そういうことになっているわけですから簡単ですけれども、この場合においてはとにかくアメリカも出す。あるいは自分の負担で沖繩政府も出すようになっているかもしれない。そういうふうなことがわからないで、日本内地並みといったって出しようがないのじゃないかということを言っておるのです。
○秋吉説明員 御指摘のようなアメリカ側の災害対策がどれだけであるかということについては、ただいま特連局から申し上げましたように、あるいはレバック物資の放出であるとか、あるいは二十万ドルの高等弁務官資金の供与であるとか、それぞれの配慮をいたしており、過去においても、ある年度においては十万ドル、ある年度においては二十万ドルという予算上の配慮をいたしておるわけでありますが、一応先ほど申しましたようにアメリカの一九七〇会計年度でどのような処理がなされるかということは、まだ未定段階ではございますけれども、一応それはそれといたしまして、極力本土の県並みの災害対策の援助を講じたい、こういう気持ちからいたしまして、本土の県並みになるべく近づける援助方式をとったのであります。
○華山委員 本年度予算とそれから前年度におきまして支出いたしました総額、胸算用で大体一億くらいになると思います。間違ったら直していただきたい。あるいは沖繩政府自体の負担するものもあるかもしれませんけれども、その金で内地並みのものはできるというお考えですか。いま大蔵省は内地並みとおっしゃった。
○加藤(泰)政府委員 応急仮設住宅の点につきましては、建設省のほうと十分打ち合わせをして、この予備費の支出をきめていただいたわけでございます。そういう意味におきまして、建設省の立場から見て、本土との関係で十分バランスのとれたものというふうに私は承知しております。
○華山委員 住宅のことをお聞きしているわけではありません。住宅も一部ですけれども、日本では災害があった場合には政府はどれだけの援助をするのか、地方財政はどれだけを持つのか、また災害をこうむった個人としてはどれだけの負担をするのかということが、大綱としていろいろな法律があってきまっているわけです。この場合にしたって個人の災害もあったのではないかと私は思う。それから公共災害もあったのではないかと思うのです。内地並みということであるならば、そういうことを基礎にして予備費及び本年度予算を立てなければならない。あるいは来年度に継続する仕事もあるかと思うのですが、そういうことを考慮の上で立てておられるのかどうかということです。
○加藤(泰)政府委員 先生の御指摘のとおり琉球政府の支出分とそれから本土からの支出分等を総合的に考えていきますれば、本土並みと考えております。
○華山委員 それについてはアメリカに期待しなくてもよろしい、こういうことですね。
○加藤(泰)政府委員 そういうふうに考えております。
○華山委員 それで総括いたしますと、この災害につきましてアメリカ政府はいろいろな食糧とか八千万円程度のものを昨年度においては出した。それからあとのことは全部日本及び沖繩政府でやるのだ、こういうことになりますね。アメリカには期待しなくてよろしい、期待しておらない、こういうことですか。いままでの結論からいたしますとそういうふうになるのじゃないですか。
○加藤(泰)政府委員 第十六号台風につきましては先生のおっしゃるように考えていいと思います。
○華山委員 私は沖繩の人には、日本の人たちなんですから、それだけのことをやってあげること自体について、かれこれ申し上げるものではありませんけれども、この結論によってわかることは、沖繩に対してアメリカというものはいかに冷淡なものかということなんです。日本がやらなかったら一体どうなるのか。日本がやるからアメリカがやらないのかどうかわかりませんけれども、アメリカは物資とか八千万円とか、それだけなんです。あと、日本並みの災害対策につきましては、全部日本政府と沖繩政府が持つんだ、これでは逆ですね、アメリカの統治権下にあるんだから。そういうことでは私は沖繩の人心というものはアメリカにはついていかないと思いますよ。災害対策費などというもは日本の内地では、ほとんどといってもよろしい、個人災害の分は別ですけれども、ほとんど地方財政等には負担させないでやっている。あるいは融資その他の面で、その融資についての元利償還を特別交付税で見るとかやっているわけですけれども、ほんとうにここでわかることは、アメリカというものが人間の非常な不幸であるところの災害に対して非常に冷淡なものだということです。しかし日本政府が出されることについては、私、別に異論を言っているわけじゃありません。アメリカがやらなければ日本がやってやるほかに方法がないです。むしろ憤りを感じます。そういうのがアメリカの沖繩施政の根幹だというふうに思われてなりません。沖繩の問題はこれで終わります。 それから、一昨日も皆さんにおいでを願っていろいろお話を承りましたので、いまここで時間もございませんので、一昨日教えられたところを基礎として申し上げますが、いろいろ自衛隊員あるいは警察の職員、消防隊員、ほかにもありましょうけれども、公務によって災害を受けたというふうなときには、国家公務員の災害補償法あるいは地方公務員の災害補償法それから非常勤の消防団員に対しましてはまた別個の規定でやっておる。そのほかに出ている金、そういうふうなものは、でき得べくんばすべて先ほど申し上げましたような法律によって包括すべきだと思うのでございますけれども、現実にはそうなっておらないわけです。私もやかましいことばかり言っておるわけではありません。これは法律に基づいて、法律の権利義務の関係によって金を出すというふうなことでは、なかなか人情の移らない点もありましょうし、そういう、人の上に立つ人としては、人情的にも済まない点もあろうかと思いますので、そのほかの金をお出しになるということについてまで、私は、いまこの際はあまり極端にやかましいことも言いたくありませんけれども、その金の出し方が三者まちまちなんですね。お聞きしたところでは自衛隊が一番きちんとしています。消防関係になりますというと、これがややぼんやりしてくる点がある。これからやろうとする警察のほうに至っては、ぼんやりしてちょっとわからぬのですね。それで補償法によるところの金、それから賞じゅつ金、そしてその賞じゅつに至らないものにつきまして、今度はいろいろ名前も違うようですけれども、賞賜とかなんとかいってありますね、あとで私言いますけれども、そういうふうに三段階になっている。そうしてそれがあとにいけばあとにいくほど各省でまちまちでわからなくなっている。私はこれは先ほど申しましたように、やかましいことは言わないけれども、とにかく人事院、それが不適当であるならば人事局、あるいは大蔵省もこれに参加してもいいと思うのでございますけれども、とにかく三者があまりひどい不均衡のないように、額におきましてもその種類におきましても、まとめていただきたいと思う。たとえばあるところに災害が起きますね。大きな災害の場合には特にそうですけれども、警察が出るでしょう。それから消防も出るでしょう。自衛隊も出る。そういうふうな場合に、同じような危険なところに出動して、同じような仕事をしておる。そういうふうなときに、三つのものがみな違っていたということじゃ私はおかしいと思うのですよ。そういう意味におきまして、この問題につきましては、とにかく一応の筋の立つように政府部内でまとめていただきたい。この点につきまして一応人事局の方に御意見を聞いておきたい。
○宮内説明員 御指摘のような要件に当たります場合に、補償の一環として賞じゅつ金その他の名称で実施しておりますが、私どもの関係しております限りでは、各省ともそれぞれの規定によりまして行なっておりまして、おおむね一致しておるような感じを持っておりますが、御指摘のような点もありますので、いろいろ共同で研究はいたしたいと思います。
○華山委員 これはこのままにしておきますと、だんだん各省がかってなことをやり出すのです。そういうふうなことです。それから問題の起きましたときに出すのか出さぬのか、どのくらい出すのが適当かというふうなことになりまして、賞じゅつの問題ですが、この査定でまた方法が違っておる。消防庁の話を聞きますと、一件の事件が起きたごとに、大蔵省主計局と相談をいたす一件審査の状態なんです。防衛庁のほうは、規定もがっちりしておるせいかもしれませんが、そういうふうなことはないわけです。今度は警察庁は一体どうなるのか、こういう点でもきめ方もまちまちなんですね。この点につきましても、とにかく、むしろ政府側の言われることばなんですけれども、税金なんですから、私はきちんとした出し方をしていただきたいと思うので、前向きに検討をお願いしたい。もしもこの問題が局長のことばで不満足でありますと、私は大臣にも機会のある場合にお願いしたいと思っております。大臣にお願いしなくてもよろしゅうございますか。局長だけでよろしゅうございますか。
○宮内説明員 各省それぞれ職務の特性がございまして、その傷害あるいは死亡の場合に、これを出します態様もある程度当然違っていいんだろうと思います。ただ御指摘のように、全くその態様が違って不一致ということも問題でありましょうから、個々の実態につきまして十分研究をしたいと思います。これは人事院と共同でやっております。
○華山委員 聞き漏らしましたが、どういう点が違っているとおっしゃったのですか。
○宮内説明員 同じような態様程度の傷害なりあるいは死亡が起きました場合に、支給されますものが極端に違いますれば、これは一つの問題だろうと思いますので、そういった点も含めて研究をいたしたいと思います。
○華山委員 一番問題になるのは、何か金一封を出すという場合が一番問題になると思うのです。大きな事故、死亡した場合あるいは大きなけがをした場合、そういう場合はあまり問題にならない。そういう点でひとつ至急御検討をお願いしたいと思います。 それから大蔵省に伺います。予算の立て方ですけれども、これを報償費の中に一括して出してある。しかしいろいろなことを見ますと、報償費の中でも区別して予算書の中に出ているものもありますね。こういう部内職員に対する報償費関係というふうなものは、別項にしたって差しつかえないものじゃないかと思うのですが、どうでしょう。 会計検査院にも伺いますけれども、会計検査院の計算証明規則第十一条によりまして、部内職員にそういう意味で与えた金額につきましては、一般の経費と同様に検査なさるのでしょう。会計検査院どうです。
○斎藤会計検査院説明員 そういうものについては、ただいま先生がおっしゃった計算証明規則十一条は適用しておりませんで、全部証拠書類を出していただいておりまして、検査いたしております。
○華山委員 そういう性格のものでして、これは一般のものとほとんど同じような金なんですね。これはできるならば報償費からは独立すべきものじゃないか。自衛隊にはありますね。ジェット戦闘機によって死亡あるいは負傷した場合には、報償費から出しておらない。別項の金額として特別に計上してありますね。そういうことができるのですから、私は別にしたほうがいいと思うのです。大蔵省の見解はどうです。
○船後政府委員 報償費の具体的な内容は各省各庁さまざまでございまして、部内者に対する賞じゅつ的な使い方もございますけれども、部外の協力に対して報償費を使うという面もあるわけでございます。従来そういったことを総括いたしまして報償費として予算を組んでまいりました。その使用が適正を欠いておるというようなこともわれわれ承知いたしておりません。ただ先生御指摘のように、部内の職員に対する賞じゅつ費でございますが、その部分だけを別立てにしたらどうかという御質問でございます。死亡等の場合でございますれば非常に内容がはっきりいたすのでありますが、しかし労に報いるといったような面になりますと、けがをした者もございましょうし、けがをしなくとも危険を顧みずして職務を遂行したというような面もございましょう。なかなか基準も立てがたい面もございまして、従来同じ報償費の目の中で実行してまいったわけでございますが、ただいま人事局から御答弁ございましたように、そういった問題につきまして実態的な面の御検討が済みますれば、予算の立て方といたしましてもさらに検討いたしたいと存じます。
○華山委員 私こういうことを申しますのは、報償費の中にあったって別に差しつかえはないとも思える点もありますけれども、不用額を生じた場合の問題なんです。これは見込みですから、その部分については不用額が出たという場合に、ほかの報償費のほうに回されるということは私はいけないと思う。防衛庁の決算におきましては、大体報償費の中で二千万円というものは部内のいままで申し上げたような経費に充てるのだということで区分してあるのですね、予算的には知りませんけれども。そういたしまして、その部分について不用を生じた場合には返させていますね。そういうことが実行されている。だんだん不用額が少なくなってまいりまして、昨今では足りなくなっているような状況になっておりますけれども、実際に大蔵省はそういうことをやっているわけなんです。私はいいことだと思うのですよ。そういうふうなことで、防衛庁担当の主計官、自治省担当の主計官等によって扱いが違うということになると私は困ると思う。それですから、私の言ったようにはならないで、かりに報償費の中に包含するとしましても、この部分は内部職員に対する賞じゅつ等の関係の経費であるということを予算の際にきめて、余った場合には、その部分から一般の中に入れないでこれを不用額に立てるべきじゃないか。足りなかった場合にはどうするのか。その場合に少額であった場合には他の一般の報償の項から出してもいいのですが、そのときにはそのときで予備費の考え方も私はあると思うのです。そういうふうな考え方で大蔵省に御検討願いたいと思うのですが、どうでしょう。
○船後政府委員 報償費といえども予算の一科目でございますから、実行過程におきまして当初予算で見積もった以外の理由による不用額が出るという場合には、当然不用を立てるべきでございましょうし、どうしても予算の不足が生ずる場合には、予備費使用の検討の対象になろうかと存じます。先生の仰せのように報償費の中で部内職員用のものが確定してその部分とその他のものとの間で予算科目をわたる彼此流用のような形でやったらどうか、これは実行上の心がまえとしてはそういうことが必要であろうと存じます。報償費全体の性格上むずかしい点もございますけれども、先ほど来申し上げておりますような趣旨で今後検討を進めてまいりたいと存じます。
○華山委員 本来機密費といったようなものが報償費の形になってまいりました。予算民主主義と申しますか、予算の使い方は国民の中に明らかにされなければいけないというふうな意味から、機密費という制度もなくなったわけです。そうしてそれにかわるものとして報償費というものが出てきたわけでございますから、報償費というものもできるだけ明らかにされなければいけない。それで、会計検査院が十一条を適用しておらないというふうな部分につきましてはやはり区分して、そしてこの点はこの点で明らかにして、不用を生じたならば、これを要するに同じ項だからといって他のものに使わないで、不用額として出すべきだ、私はこう思うのです。自衛隊はいままでやっておりますね、自衛隊と大蔵省との間において。区分した二千万円の中で不用額が出た場合には、その不用額はそのまま大蔵省に返させているといいますか、不用額として立てさせている。大蔵省はこういうことをやっているのだから、他の省庁につきましても、予算の運用の問題としてその点お願いしたい、こういうふうに思うわけでございます。よろしくひとつ研究された結果を御報告願いたいと思います。 それから科学技術庁にお伺いいたしますが、平生の備えが悪かったのですか。佐世保とか横須賀とかに原潜が来たからといって、どうして予備費が出たんでしょうか。原潜はしょっちゅう来ているのですから。……。
○梅澤政府委員 三十九年から原子力船が入りまして装備をいたしました。しかしこの前、御存じの問題がございましたときに、やはりもっと十全なる体制をとるべきではないか。そのときの体制をとりますまでにアメリカとの交渉をやりまして、その辺でいろいろ向こうと第一次冷却水を通常放出しない、そういう約束をとりました。しかしそういうことをとりました以上は、やはりこちらのほうの監視体制をわれわれとして十分整えて監視をすべきであるという形で、監視体制を整えたわけでございます。整えました内容は、観測機を二機ふやすとかあるいはモニタリングボートを整備するとかそういう関係を特にこのたび予備費でもらいまして整備したわけでございます。
○華山委員 人のやったことを一々けちつけるのはどうかと思いますけれども、私は核アレルギーなどとばかにされることもありますが、核につきましては、万全の準備がなくちゃいけないと思うのですね。たまたま佐世保でああいうことが起きたから、それじゃこうしよう、ああしようというものじゃなかったんじゃないか。全知能をあげて、放射能の探知ということに初めから万端の準備がなければならなかったんじゃないかというふうな気持ちがするわけです。それで、私科学的知識がございませんので恐縮ですけれども、今度横須賀にまた新しい検索の装備をなすったそうでございますけれども、これは今年度予算の中でなされるのですか、予備費でなされるのですか。
○梅澤政府委員 先般、二月でございますが、非常に多くレーダー関係の計器メーターにひっかかりました。われわれが予備費で整備しましたときにはできるだけ電気ノイズが入らないという万全の電子回路をとったわけでございますが、レーダーが日ごとによくなりまして、われわれのほうの予測以上の精度のいいレーダーが動き出しました。その関係から、思わざるひっかかりがございました。しかし、これは非常に不安感を起こしますし、またわれわれのほうでもこれも直すべきではないか。それで、その後経験者の専門委員会をもちまして中身の検討をいたしました。しかし内容といたしましては、いわゆる回路を変更するということがいま主体でございます。そのほか回路を変更しましても、こういうふうな状態ですと完全に電気ノイズをなくすわけにはいかないという点がレーダー関係の先生方からも出ております。したがいまして、もう一つテープレコーダーを置いておきまして、音によりまして判定をするということをつけ加えております。 この金額につきましては、今度の予算でまかなえます程度の費用で済むわけでございますので、予備費は使用いたしません。
○華山委員 万全な探索、そういうことがなければならないと思うのですけれども、何かこういうことをしたいのだけれども大蔵省が予算を認めなかったということはありませんか。
○梅澤政府委員 非常に理想的な立場で考えればまた別でございますが、われわれは専門家を集めまして、専門家が技術的にこの辺で十分だろうというところで大蔵省から金をいただきます。したがいまして大蔵省のほうからの金で非常に不足であるということは全く言えないと思います。
○華山委員 ほかのことと違って、このことにつきましては私は全力をあげてやっていただきたいと思うのでございますけれども、私、しろうとでわからないのですけれども、電波によって探知機のカウントが上がったというふうなことがあったというのですけれども、そういうふうなことは平生からわかっているのじゃないですかね。やってみて初めてそういうふうに考えられるわけですか。
○梅澤政府委員 放射能をはかります場合に、これを電気的なパルスに変えましてカウントするわけでありますが、非常にこちらも精密にいたしております。普通の場合ですと電気ノイズも当然ひっかかりませんが、片一方を精密にいたしましたので、非常に強力なノイズが出た。しかも方向性がございまして、レーダーが動いていきまして、ある方向のところではぴたっと入るというような特別な関係が非常に精度を片一方で上げたために出ている。したがいまして今度改良いたします点も、レーダーに対しては非常に鈍くいたしまして、放射能のほうは強くするという回路を実験いたしまして、先般防衛庁の協力も得て電波でやってみたわけでございますが、その点においてある程度よくなりましたが、これでもって完全にゼロにできるというところまではまだ私たちも確認はいたせない状況でございます。
○華山委員 アメリカの原潜がまた横須賀に入ったそうでございますけれども、これには間に合うわけでございますね。
○梅澤政府委員 今度の原潜が入りますのに十分間に合っております。ただ実はただいま私のところへ入った話でございますが、第三号ポストの下に水の測定をするシンチレーションカウンターがございます。それがちょっと故障いたしまして、いま予備と入れかえるという作業をいたしております。そのほかにつきましては間に合うと思っております。
○華山委員 その故障のために装備が全部役に立たないのですか。
○梅澤政府委員 いえ、全部役に立ちますが、その場合にはモニタリングボートを三時間ごとにまたふやしまして、水をはかるという手間がちょっとふえます。
○華山委員 こういうふうな探知機でやりますよということは、何かアメリカと相談してきめるのですか。日本が独自の立場でやるのですか。
○梅澤政府委員 私の聞いている範囲では、こういう探知機についての研究はあまり海外でもやっておりません。したがいまして、われわれのほうは専門家を集めまして、最もいい探知のやり方——この研究がうまくまいりますと、ほかのこれから先の原子炉その他の観測体制、そういうものにもこういう技術が利用されていくという考え方から、いわば独自の立場で一番いい方法をとるという考え方で進んでおります。
○中川委員長 浅井美幸君。
○浅井委員 今回の四十三年度の予備費使用総調書の中にありますところの種子島周辺漁業対策の問題で、科学技術庁関係で三億七千二百八十二万八千円支出が行なわれておりますが、この漁業対策事業費の総額は大体どれだけになるのでしょうか。また県と地元の負担は幾らになるかお答え願いたいと思います。
○石川(晃)政府委員 お答えいたします。 この種子島対策の事業費でございますが、昨年度は三億七千万、先生がいまおっしゃった数字でございます。しかしこの事業につきましては、年々あらかじめその事業内容を県あるいはわれわれのほうで算定いたしまして、それに見合った額を出すというかっこうでいきたいと思います。なお四十四年度におきましては三億五千万円を考えているわけでございます。
○浅井委員 地元とか県とかの負担はどのくらいになっておるか。
○石川(晃)政府委員 こまかい数字になりますが、全体を一〇〇といたしますと、国のほうとしては大体五八%でございまして、県が二七%、残り約一五%が地元ということになっております。
○浅井委員 この事業は、国において行なったところのロケット打ち上げ実験、これによって起こってきた補償の費用と私は思うのです。国が行なった事業に対して反対しておるところの地元に対する補償事業費である。しかるに地元や県にも負担をさせておるということは非常に不都合である。こういう根拠になるものは一体何なのか、どういうわけでこういうようになっているのか、はっきり言ってもらいたい。
○石川(晃)政府委員 種子島周辺漁業対策につきましては、実はこれは科学技術庁並びに東京大学が従来から行なっておりました宇宙開発の一環でございまして、これの趣旨といたしましては、宇宙開発に行ないますロケット打ち上げ実験というものが種子島周辺地域で行なわれるわけでございますが、この場合の漁業への影響に対する対策ということを考えたわけでございまして、四十二年三月以来各関係省庁の次官クラスをもちまして構成いたします種子島周辺漁業対策協議会というものを設置したわけでございます。ここで検討してまいったわけでございますが、関係の各県から去年の十月までに提出されました漁業対策をもとにいたしまして、この協議会におきまして対策の大綱を定めたわけでございます。この対策におきましては、ロケット打ち上げの期間中、種子島の周辺の漁場にかわるような新しい漁場の調査事業、あるいは効率的な出漁を確保するための餌料対策事業、あるいは生産向上、あるいは魚価の維持向上を目的とする共同利用施設の設置事業ということに対して、国が補助金として交付いたしまして、これを助成しよう、こういうことによりまして、関係漁業者がロケットの打ち上げによります影響を克服できるような態勢をとっていこうというのが根本的な考え方でございます。このために、先ほど申しましたように昨年度は予備費といたしまして約三億七千万というものを支出したわけでございます。四十四年度におきましても、種子島周辺漁業対策事業費といたしまして、現在三億五千万という額を計上しておりまして、本年度の実施をはかりたいということになっております。
○浅井委員 この金額はあくまで地元に対する補償ですか。それともあなたの言う補助金のようなものなんですか。
○石川(晃)政府委員 根本的な考え方といたしましては、ロケットを打ち上げております間、その地域におきましては、漁民といたしましても漁業が余儀なく中止させられるわけでございます。その間新しい漁場なりそういうものを調査いたしまして、そうしてその間を補うという意味でございますので、一つの補助金的な性格というふうに私たち考えております。
○浅井委員 補助金的な性格のものをなぜ科学技術庁が出すのです。農林水産部門の水産庁関係の支出ならばいいのですけれども、科学技術庁でなぜそのような補助金のようなものを出すのです。これはあくまでもロケット打ち上げに伴うところの地元の漁業の損失に対する補償じゃないのですか。
○石川(晃)政府委員 この問題につきましては、特に最近の宇宙開発という問題に伴なう特殊なものでございまして、私たちもいろいろ関係方面と相談したわけでございますが、やはり将来の宇宙開発というものを考えますと、そのときそのときの補償ということでは非常に不確定要素が多うございますので、補助金ということにいたしまして、ひとつ新しい面を開いて、漁業者自体でそういうものを克服できるようなかっこうでやっていきたいというのが根本的な考えであります。
○浅井委員 新しい面を開くのはけっこうですけれども、いま漁場の今後の発展を期してというようなあなた自身の話があったのですけれども、ロケットの打ち上げがなければ、発展を期する必要も何にもない。県や地元の漁業組合等がそれを計画してやるならばそれはけっこうです。科学技術庁がこの項目に出てくるならば、科学技術庁としてはロケット打ち上げによるところの補償じゃないですか。それがどうして補助金のような形になっているのですか。
○石川(晃)政府委員 地元といろいろこの件について話し合ったわけでございますが、地元からも、そういうようなかっこうで地元の発展のためにやってほしいという、相当強い要望がございましたので、このようなかっこうにしたわけでございます。
○浅井委員 科学技術庁によって支出さるべき金額であるならば、あくまでロケット打ち上げによって起こった事故あるいは漁民の生活に対する補償、そういう形で全額これを補償すべきじゃないですか。それをどうしてここのところだけ五三・八%の補助率になったのか。あなたのおっしゃった先ほどの論理でいくならば、九十日くらいのロケットの打ち上げの期間であります。したがって一年三百六十五日のうちの四分の一でしょう。そうしたら、なぜこの事業の四分の一の金額をやらなかったか。それが五三・八%の補助率になって半分以上、いわゆる半年以上の補償になっておる。そして支出しておる項目はあなたの言う補助金制度だ、そうするならば補償という性格は薄れてしまうのか、補償という性格は全然なくなったのか、その点どうです。
○石川(晃)政府委員 先ほど申し上げましたように補助金というような性格にいたしまして、ロケット打ち上げ期間というものの間におきますいろいろな新漁場の転換とか、そういうようなことも考えておりまして、将来宇宙開発が続いております間はそういうような施設によりまして、十分将来の問題解決ができるというように考えているわけでございます。補償といたしますと、これは毎年毎年ずっと続けていかなければならない問題でございますので、その点補助金によって地元にいろいろな施設なり何なりができたほうが、そういういろいろな問題を克服するための力をつけるという意味で、このほうが適確だと思われる次第でございます。
○浅井委員 力をつけるとか地元のいろいろなことはありますが、この性格として、科学技術庁として出す場合に、いわゆる漁業の振興のために出すのですか。それとも補償として出すのか。
○石川(晃)政府委員 影響を克服するという考えで出しているわけでございます。ロケット打ち上げによる影響を克服するということでございます。
○浅井委員 そんな抽象的な話じゃなくて、影響を克服するというのは補償ではないのですか。補償なんですか。それともいわゆる漁業の振興のために出すのですか。
○石川(晃)政府委員 漁業の振興によりまして影響を克服するということでございまして、内容的に見ますと幾分補償的な内容もあるわけでございますけれども、しかし考え方としては補助金といういうことで進めているわけでございます。
○浅井委員 そうすると漁業の補償ということではなくて、あなたは漁業の振興ということだとおっしゃいましたね。なぜ科学技術庁が漁業の振興費をこんなところに出すのですか。農林省じゃないのですか。
○石川(晃)政府委員 先ほども申し上げましたようにいろいろと関係省庁と相談したわけでございますが、この問題が特に種子島周辺ということに限定されますし、仕事の内容も宇宙開発というような特殊な仕事でございますので、科学技術庁として出すということにきまったわけでございます。
○浅井委員 頭を整理しないとわからないのですがね。仕事は科学技術庁の仕事であろうと何であろうと、ロケットの打ち上げという原因によって起こってきた、その漁民に対する補償じゃないのですかと言うのです。補償という問題をなぜあなた言えないのですか。なぜ振興だ、開発だということに力を入れるのか。それならば出す部局が違ってくるのじゃないかと私は言っているのです。なぜ科学技術庁でそこまでやるのです。
○石川(晃)政府委員 先ほども申しましたように、やはり補償の問題、補助金の問題そういうものは一応出たわけでございますが、地元といろいろ相談しました結果、地元のほうとして、補助金という態勢をとっていただきたいという要望が出ましたので、私たちのほうは補助金というかっこうで出したわけでございます。
○浅井委員 大蔵省の見解はどうですか。
○船後政府委員 種子島におけるロケットの打ち上げに伴いまして、関係漁民が影響をこうむることは明らかでございます。この影響に対しまして直接損失を補償するというような行き方もございましょう。しかし種子島の場合につきましては、むしろ損失の直接の補償よりは、漁業を近代化する——船を大型する、あるいは新漁場をみつけるというような方向でもって解決していきたいという地元側の希望もございましたし、私どもといたしましてもそういった方向が漁業の近代化にとって非常にいいことだと思いますので、種子島の漁業対策といたしましては、そういう内容できまったわけでございます。 この場合に所管をどこにするかという問題がございますけれども、科学技術庁といたしましては、あくまでもロケットの打ち上げ実験を円滑に実施するという目的のために支出する経費でございます。もちろん支出されました経費は沿岸漁民の漁業の振興に役立つということになるわけでございますので、科学技術庁といたしましては、そういう目的のために支出する経費でございますから、科学技術庁に計上した次第でございます。
○浅井委員 科学技術庁の支出の目的が、沿岸漁業の振興という項目で出されたのですね。なぜ科学技術庁からその費用が出てくるのですか。水産庁は関係ないのですか。
○船後政府委員 先ほどもお答えしましたとおり、科学技術庁がこの経費を支出いたしますのはあくまでもロケット打ち上げ実験を円滑に実施するために必要だという立場から、科学技術庁が所管しております。支出されました経費は先ほど来科学技術庁からも御説明ございましたように、関係漁業者につきましては漁業の振興に役立つということになるわけでございます。
○浅井委員 科学技術庁としてはどういう目的なんですか。これは補償じゃないのですか。科学技術庁から出す場合はこれは補償ではないのですか。科学技術庁は漁業の振興費を出すのですか。変わってきたのですか、役所が。
○船後政府委員 科学技術庁としましては、ロケット打ち上げ実験を円滑に実施するために関係の県及び漁業者等が行なうそういった漁業対策費を支出するという目的のために支出したわけでございます。
○浅井委員 あなたの話も抽象的だ。円滑に行なうということについては補償じゃないのですか。
○船後政府委員 内容は補償ではございません。
○浅井委員 この予備費が県等に支出された時期はいつですか。
○石川(晃)政府委員 この事業計画の承認をしたのがことしの二月二十五日でございます。それから申請書が出てまいりまして、それに対する交付決定通知を行なったのが三月二十六日でございます。
○浅井委員 交付決定はわかりましたけれども、支払いがされているのですか。
○石川(晃)政府委員 支払いは四月三十日の予定であります。
○浅井委員 三月三十一日までに契約を締結して支払いの裁決が終わったものについては整理期間として四月中に出せる。私はこれはこれでわかっております、許される。ところが、いま四月三十日に支払えるという、その確たる保証はありますか。
○石川(晃)政府委員 各県からの実績報告書が四月十日に提出されております。
○浅井委員 報告書と請求書とはどう違うのでしょうか。四月十日というのは報告が行なわれただけであって、いつ請求がくるのですか。
○石川(晃)政府委員 四月十日に報告書の提出がございまして、その報告書を審査いたしまして額の決定をするというのは大体二十五日というふうに考えております。
○浅井委員 四月十日に県からの請求書が来た、いま科学技術庁のほうで審査中ですね。その審査の仕上がりが四月二十五日であって、そして審査したものについて四月三十日に支払う、こういう段階になっているのですか。
○石川(晃)政府委員 そのとおりでございます。
○浅井委員 四月の十日にどのくらいの金額で請求がきているのでしょうか。
○石川(晃)政府委員 お答えいたします。 各県別に申しますと、鹿児島県が約一億五千五百万円でございます。それから宮崎県も約一億五千五百方円でございます。高知県が約三千五百万円でございます。大分県が約二千万円、愛媛県が約三百五十万円、広島県が約百五十万円、こういうふうになっております。
○浅井委員 翌年の四月になって支払い期日の到来する経費を、四十三年度においての予備費の使用を決定するということは、年度の区分を乱すものじゃないのですか。これは許されないわけだと思うのです。大蔵省どうですか。
○船後政府委員 予備費支出は当該年度に予測しがたい予算の不足を生じた場合に、支出を決定するわけでございますから、したがいまして、当然、当該年度末までにはその事業が完成するということを予定しておるわけでございます。ただし実際の支払い、現金の支出ということになりますと、これは当然会計法上、出納整理期間の定めがございますから、実際の支払いは四月の末になるということは許されておるわけでございます。
○浅井委員 予備費の使用の問題なんですけれども、四十四年の四月に入ったら四十四年度なんです。それを、事業計画の承認が二月二十五日で、交付決定が三月二十六日、これは予見しがたいことでしょうか。
○船後政府委員 予見しがたいということは、予備費支出の対象となる事業、事項そのものが予見しがたい、そうでございますから、この種子島の問題につきましては、四十三年度当初予算を編成いたします過程におきましては、どのような内容の事業になるか、またその金額は幾らになるか判明していなかった問題でございますので、四十三年度の予算の実行過程におきまして問題が決定いたしました。そこで、十一月に予備費使用を決定したわけでございまして、これに基づきまして当然年度内に事業を完成するということを前提として、科学技術庁では予算の執行に当たられたわけでございます。
○浅井委員 科学技術庁にお伺いしたいのですが、二月二十五日からやられて三月二十六日に交付の決定をなさったのですけれども、これがはたして予見しがたいことだったのですか、その理由をはっきりしてください。
○石川(晃)政府委員 この種子島問題につきましては、実は問題が表面化いたしましたのが、四十二年でございます。四十二年度におきまして種子島及び内之浦でロケット打ち上げ実験を行ないたいというように考えたわけでございますが、いろいろな事情がございまして、漁民の反対等もございまして、なかなかできなかったわけでございます。四十三年度におきましては、その話も解決いたしまして、打ち上げ実験を再開したいということで、地元の方といろいろ折衝していたわけでございますが、なかなかその問題につきましてはむずかしい問題がございまして、決定が延びたわけでございます。ようやく宮崎県の漁業者の要望が明らかになったのが昨年の七月でございます。八月からこの対策事業の実施ということに一応予解に達しましたので、その後におきますいろいろな条件を解決するために相当作業がおくれたということは事実でございます。そういうことでようやく十一月に予備費を出すということが決定いたしましたが、その後も最終的な決定に至るまでには相当時日を要しまして本年に入ったわけでございます。
○浅井委員 大蔵省にお伺いしたいのですけれども、予算の議決対象は組織からあるいは項に及ぶものであると聞いておりますけれども、これは間違いありませんか。
○船後政府委員 歳出予算につきましては、先生の御指摘のとおりでございます。
○浅井委員 ところが、四十三年の予算あるいはまた補正予算の中にも、種子島周辺漁業対策事業費という項目は議決されておりませんね。予備費使用という事後承諾で項を新設するのは、国会の議決権の軽視じゃないですか、侵害じゃないですか。
○船後政府委員 憲法第八十七条にいう予備費の支出の解釈でございますが、これにつきましては、従来からこれによりまして新しい項の金額をつくるあるいは既定の項の予算金額を増加する、すなわち組織別の区分、科目を定め、当該所管の経費といたしましてあたかも予算が成立して配賦があったと同様の状態にするという行為をさしておると解釈しております。財政法第三十五条、第三十六条もこの趣旨に基づいて規定しておるわけでございますから、予備費の支出をもって新しい項の金額をつくることは差しつかえないと考えております。
○浅井委員 これでわれわれの国会の中における議決権の侵害にはなりませんか。その点はどうでしょう。
○船後政府委員 憲法第八十七条自体が憲法第八十五条の例外規定でございます。行政権によりまして新たに予算をつくることになるわけでございますゆえに、憲法八十七条の第二項では、すべて予備費の支出については事後に国会の承諾を得なければならないという規定を設けておると解釈しております。
○浅井委員 そうすると、そういう問題があるから事後承諾を受けなければ、議決をしなければならない、そういう考え方ですか。それとも承諾だけでいいのか、議決も必要なのか、その点はっきりしてくれませんか。
○船後政府委員 政府といたしましては、憲法八十七条の規定及び財政法第三十六条の規定によりまして、予備費の事後承諾につきましては国会の承諾を求めておるわけでございます。
○浅井委員 予備費というのは、予見しがたい理由によって予算に不足が生じた場合にその不足を補うものである。その予見しがたい理由というのは、予算成立後に生じたものでなければならないのですね。ところが、先ほどの説明を聞いても、地元の関係でいろいろと延びてきた。予算編成前または予算編成の途中に発生したその理由に基づくものであるならば、当然予算に組み入れられるべきものである、こういうように私は思うのです。この種子島周辺の漁業対策に必要な経費は、四十二年度予算の成立以前から起こっておる問題です。したがって、昨年の九月に支出事由が明らかになっているものである。第六十臨時国会において、四十三年の十二月の十日から十二月の二十一日の間に補正予算として国会の議決を得るのが当然じゃないか。ところがこの補正予算にも出てきていないし、これを予備費で、予見しがたいという理由で——当然わかっておったものを出さなかった。そういうものについての予備費の流用ということについてはどうですか。
○船後政府委員 まず予見しがたい予算の不足ということの解釈でございますが、これにつきましては、事項そのものが予算編成の際に予見しがたいという場合と、事項そのものはある程度予見し得るけれども、金額、内容等が予見しがたいというふうに、大きく分かって二つに分かれると考えます。たとえば災害対策のために予備費を支出するというふうな場合には、日本のような国でございますから、秋になりますれば台風が吹いて何らかの災害があるというようなことは大体予想し得るわけでございますけれども、それがどの程度の規模になり金額になるか、これが全然わからない。したがいまして、従来からこういった場合には予備費でもって予算の不足に充てていっておる次第でございます。その種子島の漁業対策につきましても、四十三年度予算編成当時におきましては、先ほど来科学技術庁から説明がございましたように、当然関係漁民に対する影響はわかっておるわけでございますから、何らかの対策を講じねばならぬということはわかっておったのでございますけれども、その内容をどうするか、その金額がどうなるか一切不明でございました。したがいまして四十三年度の予算の執行過程におきまして予備費支出の対象にいたした次第でございます。
○浅井委員 科学技術庁にお伺いしたいのですが、その四十三年度予算の組まれる前からと今度予備費に出されてきた金額とどのくらい違うのですか。大きな差があったのですか。
○石川(晃)政府委員 お答えいたします。 実は内容があまり固まっておりませんのではっきりきめかねたわけでございますが、金額そのものにおいてはそう大きな差はございません。
○浅井委員 内容において少し変わったんだけれども、金額においては変わっていない。そうすると予算というものを組むときに当然宇宙センター建設計画、ロケットの打ち上げ計画というものは予算編成時において年度分の経費というものは一応きまっておるわけです。金額もきまっておるのです。その内容が少し変わっただけでそれは予見しがたいことになるのですか。
○船後政府委員 科学技術庁のほうで金額がほぼ同じだとおっしゃいましたが、これは科学技術庁のほうで腹づもりしておられたことがたまたまあるいは一致したかもしれないという意味であろうと私は考えるのでありますが、いずれにいたしましても四十三年度予算を編成いたしておりました段階では、先ほど来先生からもお話がございましたが、内容を補償的なものにするかどうか、あるいは振興対策というような形でもって対策を講ずるかといったような事柄も含めまして、すべてがいまだ判明しない段階にあったわけでございます。
○浅井委員 科学技術庁にお伺いしたいのですが、先ほど来一番最初から問題になった補償であるかあるいは振興費であるか、この辺が非常に支出が明確でない。またこの問題は四十三年度予算の成立前からの問題であって金額も変わっていない。それをわざわざ国会のわれわれの議決権によらない予備費というもので、事後承諾という形で持ってきておりますけれども、ほんとうはこの項目ということについてはわれわれ国会の議決が要る。それをはずして、そしてまた翌年度の四月に支払われるものをわざわざ予備費に入れるということは問題なんです。予備費の流用というものはそういう簡単なものではないはずです。四月に支払われるものならば四十四年度の予算で十分間に合う。それをわざわざ四十三年度の予備費に入れられた理由、あるいは四十三年度のときに予算に組み入れなかった理由、これをはっきりしてください。
○石川(晃)政府委員 先ほど申しましたように、実はこの種子島におきますロケット打ち上げはいろいろ問題がございまして相当難航したわけでございます。ただいま大蔵省のほうからも御説明がありましたように、ロケット打ち上げの内容というものはある程度固まっておりましたが、しかしそれがいつの時点においてどういうかっこうで上げられるかという点については、地元の方といろいろ御相談したために、金額はあまり違わないと申しましたが、実際は、たまたまそういうことでございまして、打ち上げの基数とか時期とかこういうものも地元とは全然まだコンクリートされていなかった状態でございます。したがいまして、いま大蔵省のほうでも御説明のように、内容的にはきまらなかったので、予備費ということになったわけでございますが、ようやく四十三年の八月に話がまとまりまして、どうしても四十三年度中に事業を完了するということが対策上必要ということになったわけでございます。
○浅井委員 だから四十三年度のときに予見しがたい理由というものと、そしていま四十四年度になぜ回せなかったか聞いているのです。
○船後政府委員 四十三年度予算編成時に予見しがたかったことは先ほど申し述べたとおりでございます。他方、ロケットの打ち上げは国家的な事業でございまして、一日も早く事業の促進をはからねばならないという性質のものでございます。したがいまして、八月に至りましてようやく地元と大体原則的な了解に達しましたので、その線に従いまして本年の一月の打ち上げに間に合うように諸般の施策を進めるために予備費の使用をいたした次第でございます。
○浅井委員 この種子島の宇宙センター等においてロケットの打ち上げ実験をする場合、当然この種の問題が起こってくることは予想されているのですね。予算に当然計上されなければならぬと私たちは見ているわけです。それを地元との交渉がいろいろと手間どったので、これだけ予備費に入ったという、そういう予備費の見方と、予見しがたい災害等、特例の災害というものは予見しがたいはずです。これとこの性格は全然違うのです。補償であるかあるいは振興費であるか、ロケットの打ち上げによって、その原因によって起こったところに当然何らかの補償を出さなければならないわけです。それが予見しがたいことなんという理由になるかどうか。私は、一応の予算の計画的な執行という立場を尊重するならば、そのことについて四十三年度当初予算あるいは四十三年度補正予算で当然組まれるべき金額であり、あるいは当然組まなければならない問題であると思う。それを予備費にわざわざ回された。そこで、予備費に回されるならば、じゃ四十四年度でなぜだめだったのだと私は聞いているのですよ。科学技術庁、答えてください。
○石川(晃)政府委員 このロケット打ち上げの問題は、実は先ほど申しましたように、話し合いの段階におきましてはなかなか具体的なものがきまらなかったわけでございます。この宇宙開発といいますのは、わが国でも初めて手をつける問題でございまして、非常に内容的にむずかしいものがございます。私たちのほうのスケジュールといたしましても、いろいろございまして、四十四年の一、二月にはどうしても打ち上げなければいけない。これがおくれますと、だんだん宇宙開発というものがおくれてまいります。そういうようなことがございまして、四十三年度は予備費をお願いしたわけでございまして、四十四年度につきましては正規の予算に計上いたしまして四十四年度に実施するということになったわけでございます。
○浅井委員 何が一番争点になったのですか、その話し合いの結果。昭和四十三年度の当初からいままで延びてきた最大の地元あるいは県との話し合いの焦点になったものは何なのですか。
○石川(晃)政府委員 まずロケット打ち上げ側のほうから申し上げますと、打ち上げるロケットの基数の問題でございます。一年間に何基打ち上げるかということが問題になったわけでございます。それから、それを打ち上げる時期でございます。これも、なるべく漁業関係に対する影響を少なくしようということで、その点につきましても話し合いを詰めていこうということになったわけでございます。それがきまりますと初めて漁業対策の内容がきまってまいりますので、そのために相当時間がかかったわけでございますが、いま申しましたように、時期と基数というものによりましてその対策の内容がきまったという実態でございます。
○浅井委員 地元のほうはどう言っていたのですか。あなたの宇宙開発センターじゃなくて、地元との話し合いなんですから、地元のほうはどういう要求があったのか。
○石川(晃)政府委員 地元からの話がございましたのは、まずその時期といたしましては、先ほど申しましたように漁閑期と申しますか、一番漁業のすいている時期ということで、大体夏の八、九月ころ、あるいは冬の一、二月ころ、こういう時期を希望していたわけでございます。 それから基数としましては、大体従来の実績から見まして四十基程度ということで向こうの要望があったわけでございます。
○浅井委員 この話し合いがいろいろと煮詰まってきて、そして補償の決定はいつですか。
○石川(晃)政府委員 この話し合いができたのが昨年の九月でございまして、最終的に補助金の決定を見たのが十一月二十九日でございます。
○浅井委員 九月に補償の決定はしていませんか。答弁をごまかしてはいかぬよ。
○石川(晃)政府委員 昨年の八月の二十日にこういう対策をやるということを調印したわけでございます。
○浅井委員 それじゃなぜ十二月の臨時国会のときに出ないのですか、補正予算のときに。
○石川(晃)政府委員 そのときにきまりましたのは大綱だけでございます。
○浅井委員 九月に補償決定しているじゃないですか。九月に補償決定しているものが十二月に行なわれたところの六十国会でなぜきめられないのですか。
○石川(晃)政府委員 補償の決定は行なっておりません。
○浅井委員 九月に行なっていませんか。ほんとうに行なっていませんか。
○石川(晃)政府委員 大綱だけきめたわけでございます。
○浅井委員 それじゃ正式はいつですか。
○石川(晃)政府委員 事業計画の最終的な承認はことしの二月二十五日でございます。
○浅井委員 先ほどの十一月二十九日はそれじゃ何ですか。
○石川(晃)政府委員 予備費の支出が決定されたわけでございます。 〔委員長退席、鍛冶委員長代理着席〕
○浅井委員 あなた方はこのことについてどういうふうな考え方を持っているのか知りませんけれども、私の調べたのでは、補償決定は九月です。そして六十国会の十二月に十分間に合った。間に合っているやつをわざわざ出さなかった。私はこの補償の話し合いということについての結果というものに疑問を持っている。何を考えているのかわからない。わざわざ予備費を流用する必要は何もない。地元でそう言っているじゃないですか。
○石川(晃)政府委員 先ほど申しましたように、この八月の二十日にきまりましたのは大綱でございまして、政府がこれは鹿児島の知事と宮崎の知事との間に覚え書きを交換しているわけでございますが、その内容は、政府のほうといたしまして、鹿児島の宇宙開発対策漁業者協議会というのがございますが、そこから要望のあった漁業振興策その他の事項については、別紙要望の線に沿ってその実現に努力するということと、もう一つは、鹿児島県の宇宙開発対策漁業者協議会とそれから漁業協同組合連合会はロケットの打ち上げ及び射撃演習に協力する、この二点でございます。そうしましてこの一月の六日に対策事業の実施の要領が決定されたということでございます。
○浅井委員 どういう要領でしょう。 それでは、その経過、日付別に全部詳しく言ってくれませんか。
○石川(晃)政府委員 四十三年度の種子島周辺漁業対策の要点を申し上げますと、これは一月六日に決定したものでございますが、その趣旨といたしましては、「ロケットの打上げに伴い、種子島周辺漁業に及ぼす影響に対処することが必要となっている状況にかんがみ、本要領により種子島周辺漁業対策を推進し、宇宙開発の円滑な進展に資するものとする。」ということになっております。 それから対策事業実施主体といたしましては、鹿児島県、宮崎県、大分県、高知県、愛媛県、広島県の六県でございまして、それとこの県に所在する市町村、それから漁業協同組合連合会、漁業協同組合、それを事業実施主体としております。 事業計画の作成でございますが、これにつきましては、いま申しました大県の知事が、ロケット打ち上げに伴う漁業への影響に対処するために、当該県におきます種子島周辺漁業対策事業に関する計画をつくって、科学技術庁の長官の承認を求めるということになっております。それからそのあとに、知事がその事業計画をつくるにあたりまして、いろいろ考えていただきたいことを述べております。たとえば地元の漁業者、あるいは漁業従事者の意見を十分に配慮してくれとか、あるいは漁業調整上の問題となるようなものについては、関係の漁業調整委員会の意見を聞いてくれ、それからほかの県へこの事業が影響を与える場合には、その知事同士でひとつ協議してほしいというようなことでございます。 それから事業計画といたしましては、内容に含まれるものとしましてこういうものについて考えてほしい。それは生産施設の整備とか、あるいは漁業の技術、それから経営の近代化に関すること、それから水産物の加工、販売、それから従事者の就労の問題、漁場の環境の整備、それから従事者の福祉の問題、転換漁業に関すること、漁場調査、こういうものについて考えていただきたい。 助成をする対象といたしましては、共同利用施設設置事業というものを考えること、あるいはその漁場の調査事業というもの、それから餌料対策事業、こういうようなものについて私らのほうでは補助の対象にするということをいっております。これが大体この要領の大まかな点でございます。
○浅井委員 そうじゃなくて、日付別にちゃんと言ってください。
○石川(晃)政府委員 一月六日でございます。
○浅井委員 それからずっと経過を……。
○石川(晃)政府委員 ではまず順を追って申し上げますと、交渉が妥結いたしましたのが四十三年の八月の二十日でございます。これは関係県と先ほど申し上げました打ち上げ基数、それから打ち上げ期間、それと打ち上げ対策というものにつきまして詰めたわけでございます。 それから次に、予備費を出すということが決定されましたのが十一月の二十九日でございます。 ただいま申し上げました実施要領をつくったのが一月の六日でございます。それから各県によります事業計画の承認をいたしましたのが二月の二十五日でございます。
○浅井委員 四十三年の八月の二十日に交渉が妥結して、これらについての予備費の支出を、なぜ四十三年の十一月二十九日にきめたんですか。十一月二十九日というのは第六十国会の前じゃないのでしょうか。その前に予備費の支出をきめるのですか。
○石川(晃)政府委員 予備費の支出と申しますのは、予備費を出すということが決定したわけでございまして、その内容そのものはその後各県と折衝して詰めていったわけでございます。
○浅井委員 交渉の妥結したのが八月の二十日でしょう。詰めたから交渉は妥結したのじゃないのですか。そして十一月二十九日に予備費の支出というのはどういうことですか。
○石川(晃)政府委員 先ほど申しましたように、八月の二十日にきまったのは大綱でございまして、それから内容につきましていろいろ各県と大綱の具体的なものを詰めていったわけでございます。具体的なものとしましては、その時点と、それから予備費の支出が大蔵省のほうで決定されまして、それによってまた具体的に詰めていったということでございます。
○浅井委員 この四十三年十一月二十九日の予備費の支出に対して大蔵省は決定なさったんですか。
○船後政府委員 種子島周辺漁業対策に関する必要な経費といたしまして、十一月二十九日に閣議の決定をいたしております。予備費支出の決定をいたしております。
○浅井委員 予備費の支出がきまるときには、基本計画も全部きまってませんか。
○船後政府委員 予備費の使用を決定いたします場合には、当然これが事項、項目等に分かれて決定いたすわけでございますから、あたかも当初予算で国会の議決を得ます場合と同じような状態に置かれておるわけでございます。
○浅井委員 この基本計画もきまり、款項目もきまっておるものが、その後に行なわれたいわゆる臨時国会に出されなかったのはどういうことですか、科学技術庁。
○石川(晃)政府委員 予備費の支出ということで決定されましたので、あとその事業が進められるということで国会に提出しなかったわけでございます。
○浅井委員 では大蔵省にお伺いしましょう。 予備費になって一切のものが全部きまっておるのに、どうして国会のほうに出されなかったのですか。
○船後政府委員 昨年の十一月二十九日に予備費の支出を決定いたしました。そのことにつきまして、憲法第八十七条及び財政法第三十六条の規定によりまして、国会の事後承諾を求めているわけでございます。
○浅井委員 先ほどの話をもう一ぺん繰り返すのですが、予算というものについては組織や項目まで及ぶ、それを尊重しようという気持ちがあるならば、憲法八十七条、八十七条とおっしゃいますけれども、あくまでも、予見しがたい事由ということになっておるのです。それ以後に行なわれておる国会になぜ出さないのか、おかしいじゃないですか。それは予見しがたいですか。
○船後政府委員 予備費支出の対象となります事業の執行そのものは、予備費支出を所定の手続によりましてきめることによって達せられるわけでございます。したがって、先生の御質問は、このような経費は補正予算でもってやるべきではないかという御趣旨ではないかと思います。補正予算の場合も、財政法第二十九条によりますと「予算作成後に生じた事由に基づき特に緊要となった経費の支出」を「行なうため必要な予算の追加」というように規定しておるわけでございますけれども、第二十九条は、こういった場合に「補正予算を作成し、これを国会に提出することができる。」というように規定しておるわけでございます。こういったことから考えまして、法は本来、予備費の使用と補正予算というものにつきましては競合関係を予定いたしておりまして、両者のいずれを選択するかは、政府の政治的な判断にゆだねておる、こういうように解釈されるのでございます。そのように解釈いたしませんと、およそ補正予算でもってすべてその後の追加支出をやるべしということになりますと、憲法が予備費を認めておる趣旨というものも、またどう解釈するか、むずかしくなってくるわけでございます。私どもといたしましても、従来からそのような解釈に基づきまして、予算作成後に生じました財政需要につきましては、予備費でもって対処する場合がございますし、場合によりましては補正予算でもって対処することがあったわけでございます。
○浅井委員 いまあなたがおっしゃった補正予算成立後であれば予備費でけっこうですよ。補正予算成立前じゃないですか。開会前じゃないですか。四十三年十二月十日が臨時国会なんですよ。成立後じゃないでしょう。
○船後政府委員 四十三年十一月二十九日現在におきましては、この財政法にいう予算が——当該年度始めに決定されました当初予算のみが存在したわけでございますから、その当初予算に予測し得なかった財政需要につきましては予備費支出の対象とすることは何ら差しつかえないと考えます。
○浅井委員 あなた、ごまかしてはいかぬよ。政府が予備費で出そうと補正予算でやろうと、かまわない、かってですよ、われわれの組み方ですよ、こういう言い方ですか。私が言っているのはこのいわゆる補正に対する問題は四十三年の当初、一月から問題になって、事業計画をやっているじゃないですか。そうして、四十三年の八月に交渉が妥結しておるじゃないですか。それがまたさらに延びてきて、十一月二十九日に予備費支出の決定をしたじゃないですか。それをおくらせようと早まらせようとかってだ、予備費という項目があるんですから、そこでやるのはかってですという言い方ですか。
○船後政府委員 漁業対策の具体的な取りきめはできるだけ急がねばならない、こういう性質のものであろうと考えております。したがいまして、四十三年度予算を編成する段階におきましても何らかの対策を必要とするということはわかっておったわけでございますが、でき得るならば、その段階におきまして対策の具体的な内容も決定し、したがって所要の経費を四十三年度当初予算に組むべきではなかったかということになりますれば、私ども、そういったおしかりは甘んじて受けねばならない性質のものであろうかと存じますけれども、実際問題といたしまして、四十三年度予算編成時におきましては、先ほど来申し上げておるような事情でもって内容が固まらなかった、それが、できるだけ急いで内容を固める、そうしてロケットの打ち上げをできるだけ早く再開するというような事情に置かれていたわけでありますから、科学技術庁も十分の努力をされまして、それに従いましてできるだけ早く対策を実施いたしたいので、予備費の使用をいたしたわけでございます。
○浅井委員 具体的な計画がなかったのに予備費の決定をなさったのですか。いまあなたは具体的な計画はなかったとおっしゃった。具体的な計画がないのに予備費の支出の決定をなさったのですか。先ほど来、この点の問題点は、予備費の支出を決定するのには、いわゆる基本計画から具体的な計画かきまってこそ初めて予備費というものが浮かんでくるのじゃないですか。科学技術庁、これはどうですか。
○船後政府委員 その点は仰せのとおりでございまして、予備費の支出を決定するにつきましては、組織、項目それぞれはっきりいたしました段階で予備費の支出を決定するわけでございます。この内容かちょっと固まっていなかったと申し上げましたのは、四十三年度の当初予算を編成する段階ではそのような状態にあった、こう申しておるわけでございます。
○浅井委員 ではなぜ補正予算で組まなかったか。その補正予算の前にきまっておるじゃないですか、具体的な計画も基本的な計画もきまっておる。予見しがたい理由というのは、この予備費支出に対して私は認められない。予見できておる、じゃないですか、あくまでも。
○船後政府委員 先ほど来申し上げておりますように、予備費支出の予見しがたい理由、予見しがたい予算の不足ということの解釈には、事項そのものが予見しがたい場合、事項はある程度予見し得るけれども、金額、内容等が予測しがたいという両方の場合を含むと解釈し、従来からそのように取り扱ってきておるわけでございます。
○浅井委員 これはそのいずれに当たるのですか。
○船後政府委員 いずれに当るかということになりますれば、しいて申しますれば、事項といたしまして、種子島の周辺漁業対策はしなければならないということは四十三年度予算編成当時でもある程度わかっておったのでございますが、先ほど来申し上げましたような経緯によりまして、内容そのものは固まっていなかったというのが実情でございます。
○浅井委員 内容が固まっていない、具体的な計画がきまっていないものが予備費の支出をやったのですか。
○船後政府委員 その内容が固まりましたので、その段階でもって予備費支出を決定した次第でございます。
○浅井委員 きまった段階は十一月二十九日でしょう。それはそのあとの十二月十日の臨時国会にはなぜ出さなかったのですか。
○船後政府委員 予備費使用の国会の事後承諾の手続は、ただいまお願いしておるとおりでございます。予備費支出を決定いたしましたので、なぜ補正予算を出さなかったかというお問いでございますけれども、補正予算を提出する必要がなかったので、これはすべて予備費でもって措置したというわけでございます。
○浅井委員 そうすると、補正予算を提出する理由はなかった、事業はきまり、計画はきまり、支出がきまって、そうしてそれを予備費に回す回さないはわれわれのかってである、漁業対策は急がなければならぬ、急がなければならないという理由はちゃんとある、それを臨時国会をちゃんとやっておるのに出さなかった、それは出す必要がなかったからとおっしゃるのですか。急がなければならないということとはどうなんですか、これは。
○船後政府委員 予備費支出を決定することによりまして、種子島の周辺漁業対策に必要な予算はつけられたわけでございます。したがいまして、補正予算を提出するというような事項には該当しない状態に置かれたわけでございます。
○浅井委員 ぼくは頭が悪いのでわからないのかもしれませんけれども、補正予算というのは一体どういうわけなんですか。補正予算の審議がある段階の前に支出の決定をしようということ、事業計画が大体きまった、補正予算を組むときにそういうものが必要ない、次官、どうですか。
○上村政府委員 私はいまずっと浅井先生の御指摘の経過を承りますと、とにかく予算、少なくとも税金をもって支払われていくものについて、これをできるだけはっきりした姿によって国会の審議に乗していただく、また審議していただく、こういうように、とにかく原則と申しましょうか、その点を重視すべきものだ、そうでない場合には、国会の予算審議というものを軽視する姿勢になりはせぬかというようなお考え方で一貫しておられると思うのであります。私は、その姿勢自体につきましては、それが正しいであろう、またそういうふうであるべきものだと思っておるものでございます。 本件の具体的処理についてはどういうふうにしたかと申しますと、これはいま主計局次長がずっと法律解釈を申し上げておるわけでございまして、この種子島のロケットの関係につきまして現実に予備費で支出した、これは予見しがたきものであったのか、予見し得るものであるかというような意味におきましては、いろいろの御指摘があった点で、今後ともよく慎重に考えていくべきものであろうと思うわけでございますが、とにかくこの点につきましては予見し得なかったのだというような判断のもとに、予備費の支出をしたものだと思うのでございます。予備費の支出をする際におきまして、十一月の二十幾日でございますか、この際におきましてはもう正確にその具体的内容が決定しなければ予備費の支出ができませんので、閣議決定のもとにやった。それで結局予備費で支出してしまった。そこで今度は十二月にやりましたから、もうわかっておる、だからそれを補正予算でやるべきものじゃなかったか、こういうような御指摘ですが、結局法律のたてまえとしましては、予備費で一応支出しておる場合におきましては、現時点におきまして国会の御審議を賜わるわけでございます。補正予算の場合に組みますれば、結局そのときに御審議を賜わる、結果的には、十二月のときに十分まだ審議をし得るわけであります。それがもう四月のこんな段階においてひとつ審議というのじゃ、どうも軽視されたようなかっこうになりゃせぬか、こういうようなお心持ちかと思うわけでございます。お心持ちはよくわかるわけでございますが、憲法あるいは財政法のたてまえからして、予備費支出というもので決定していったから、補正予算の場合におきましてはもっとも早く御審議ができるわけでございますが、予備費の関係において支出いたしたということになりましたので、現時点において御審議を賜わるということになったかと思いまして、法的な解釈につきましてはいま次長が申し上げたとおりであろうと思うのでありますが、しかし精神のものにおきましては、今後こういうような問題につきまして、十分予見し得るものにつきましてはできる限りはっきりした姿で、できるだけ早い時期に御審議を賜わるという姿勢を考えなくてはならない、こういうふうに思う次第でございます。
○浅井委員 主計局次長は憲法あるいは財政法を持ってこられた。財政法というのは、そもそもあくまでも財政の支出が円滑であり、また正当でなければならぬと思うのです。ところがこれが行なわれていることは、われわれは当然疑問に思っておる。補正予算が組まれる前に一切のものがきまっている。予見しがたい理由は何かといえば、その内容の事項においては予見がしがたかった。事項が予見しがたいといっても、基本計画も具体的な計画もきまっておる。それが出されなかった。それが必要なかった。必要がなかったのならば、取り急いでそういうことで地元に対する補償をしようという姿勢がなかった、こういう問題に発展してくるのです。ですから、いま次官がおっしゃるように、その姿勢の問題ということも入りますけれども、基本的な財政支出という考え方、あるいはこういう地元に対する補償という問題の考え方、これらについて、もう少しまじめないわゆる地元との交渉あるいはまた将来におけるところのいろいろな問題点をすみやかに解決しようという姿勢がなければならぬと思う。ところがいいかげんないわゆる交渉をしておったのか、どういう計画をしておったのかわからぬが、だんだんだんだん延びてようやくいまでき上がった、そういうことでは困ると思うのです。ですからこれは何ら補正予算で組めない問題ではない、当然補正予算で組めるべき問題だ。そのために補正予算はあるはずです。だから補正予算の前にきまっておる事業について補正予算に組まなかったという、そういうところの問題点を今後明らかにしておいてもらわないと、われわれ予備費に対して審査いたしますけれども、この予備費の内容、使い方がそういうあいまいなものであって——いたずらにいわゆる政府の事業執行あるいは計画が遅延してきたものの補いという意味で予備費をやるのではなくて、あくまで予見しがたいという理由であるならば、予見しがたい突発事故のはずなんです。突発事故でない、わかっておるものが予備費で支出されるなんていうことは、先ほど次官もおっしゃっておりましたけれども、われわれの議決というものは単なる承認とはだいぶ違うのですね。予算においては議決しなければならぬ。決算においてはあとで承認だけというのは、これは全然重みが違う。血税を使う立場において、国会軽視だ、そう言われてもやむを得ない。ですから私はこの辺について取り上げて、いまくどくどと申し上げたわけです。 私の考え方でいうならば、この科学技術庁の支出項目も、ちょっと話がだんだんおかしくなる。地元に対する補償でなければいかぬ。補償の意味を含めているはずなんです。ところが補償ということを一つもおっしゃらぬ。いわゆる漁業の振興だ、あるいは漁業の対策だ、あるいは円滑なる宇宙開発の事業ができるためだ。そういうのではなくて、あくまで補償であるならば補償——補償であればこそ組織の科学技術庁、あるいは項目として種子島周辺の漁場におけるロケットによる損害対策、そういうようになるはずです。考え方が非常にあいまいだ。われわれ決算を担当する者がこれだけを読んでおったのではわからぬ。なぜ水産庁がやらぬのか、なぜ農林省がやらないのか、こういうふうになってくるのだ。今後こういう予算の執行にあたって、そういうことの支出というものについて本格的にやってもらいたい、こういうことです。最後に次官に伺って、よろしくお願いしておきます。
○上村政府委員 浅井先生の御指摘されておる趣旨ということは、私どもよくわかるわけでございます。その点などを含めまして十分今後慎重な処置を講じていきたい、こう思っております。
○浅井委員 終わります。
○鍛冶委員長代理 水野君。
○水野委員 文教施設災害復旧に必要な経費という予備費支出の項目がございますが、この中で公立社会教育施設災害復旧費補助という問題がございます。それに関連して質問をしたいのであります。 最近の学生運動の問題に関連してでありますが、学生運動の現状は非常に非常識であり、非常に破壊的な点で、これはいかんともしがたいのでありますが、この問題は議論の要点ではございません。大学の中でいろいろ学生が騒いで、たとえば大学構内の器物をこわす、こういう事態も現在全国の大学で非常に起こっているわけです。そこで私の聞いておりますところでは、けさの新聞にも出ておりますが国立大学の施設の管理権は、文部省の訓令によって文部大臣から大学の学長に委任をしているにすぎないものであるというふうに聞いております。この点後ほどひとつ確認の意味でお答えをいただきたいのですが、学校騒動が起こって、学長の手に負えないという事態が当然予測をされるわけでありますけれども、その際に文部省としては、そういう管理権を一応委任したものを文部大臣に返したらどうかというようなことについて、全国の非常に数多くの学校で騒動を起こしておりますが、何かやっておられるか伺いたい。
○安養寺政府委員 いまお尋ねの国立大学の国有財産の管理の責任は、大臣から訓令をもちまして名大学の学長に委任をしてございます。委任にあたりましては、当該国立大学国有財産の管理の方法、内容を指示いたしまして、なおかつ学長がそれぞれの部局の長に補助執行をさせるという補助執行のしかた、あるいは内容、こういうものも明示いたしまして、現在鋭意その管理に努力をしておるわけであります。いまお話ございましたような国有財産の管理を委任をしており、大臣としては委任をした者としての責任があるわけでございますが、その間いろいろ各大学の紛争等がございまして、この実態から、ただいまこの国有財産の管理の方式について、御指摘のございましたような内容を含めて検討を進めておる段階でございます。
○水野委員 私の申し上げておるのは、委任をしているのでありますから、当然学校の中の施設、建物その他のものが損壊を受ける可能性が出てきている、現に東京大学はじめ各地で出ているわけです。こういう事態が起こっている際に、検討をしておるということ自体、私はおかしいと思う。当然その際に、あなた方文部省の事務官僚の方は、文部大臣にこれを具申をして、一ぺん、東京大学における国有財産の管理権を文部大臣に返還すべきであるということを、何らか事務的に行なっておられないのじゃないか。いままで何もそれをしておられなかったということについて、私は非常に責任があると思うのです。管理権を取り戻したというような例がまずあるのですか、これをひとつ伺いたい。取り戻してはいないが、現にそういうことについて相談をした、あるいは予防措置としてもそういうことを考えたことがあるのかどうか。事実を少し承りたいと思います。
○安養寺政府委員 現在の制度で委任をしておるわけでございますが、委任を解除したというような実例はございません。 それから、現在このような状態において何をしておるかというような点の御指摘でございますが、委任は委任ということで、その前提におきまして、文部大臣がそれぞれの各大学に一応の指示をし、委任にこたえていただける責任の体制を厳正にとっていただくということを、いろいろ行政の指導ということでやっておるわけでございます。 先ほどお答えいたしましたこの制度自身についての検討、それは現在その委任のしかた、あるいは委任をしたことによって期待し得る限度がいかようなものかということについての再評価、こういうような点を含めて、個々別々にやっておるわけでございます。
○水野委員 いま大学の自治ということが学校の中で言われておるわけです。大学の自治ということは非常に間違って考えられておる。大学の自治ということは研究の自由であり、それを守るための自治だと思うのです。ところが学校の中で人に石を投げて、あるいは警官が殺されたような例もあるし、そうでなくても学校の建物をこわしてしまう。東大の安田講堂の事件なんか、これはもうあまねく知るところなんですが、ああいう事態が起こっても、なおかつ大学の中では自治なんだ、だから警察官は入ってこないでほしい、こういう主張があるわけです。これは、私は間違った大学の自治に対する観念だと思うのです。そういう間違った観念について、まさかそれが正しいとは思っておられないと思うが、なかなか、学園の中の雰囲気というものは根強くその間違った自治の観念を持っておる。監督機関である文部省が、どうも非常に手ぬるいのは、そういう大学の自治に対して、はれものに触れないほうがいいというような、これは政治問題の世界であるから、なまじ手をつけないほうがいいというような、非常に消極的な態度に私は感じられるわけです。この点は少しもっと態度を改めてほしい。 これ以上会計課長に申し上げてもしようがないと思いますから、次に大蔵省に対して伺いたいのですが、国有財産法施行令というのがあって、第十九条に「各省各庁の長は、天災その他の事故により国有財産を滅失又はき損したときは、直ちに左に掲げる事項を大蔵大臣に通知しなければならない。」ということが書いてあります。これは「五百万円をこえないときは、この限りでない。」というただし書きがついておりますが、その内容は、「一 当該財産の台帳記載事項 二 滅失又はき損の原因 三 当該国有財産の区分、数量及び被害の程度 四 損害見積価額及び復旧可能のものについては復旧費見込額 五 き損した財産の保全又は復旧のためにとった応急措置」これだけのことが規定されておりますけれども、大蔵省はこういった全国の大学のいろいろな破壊活動に対して、この法規どおり文部省を通じて大蔵大臣に対する報告を求めておられるかどうか、伺いたい。
○上国料説明員 御指摘のとおり、国有財産法施行令の第十九条に各省各庁の長に対しまして報告と義務が課せられておりまして、そのとおり実行いたしております。
○水野委員 それなら現実に、たとえば新聞の報道でも、東大事件の損害額は二億七千万円、文部省の確認では二億四千万円だと聞いております。これは金額のいかんにかかわらず、テレビで放送しておる。こういうものに対して破壊した学生がだれであるかわからないかもしれないが、たとえば大蔵省として訴訟を起こしておられる、そういったような事実はありますか。
○上国料説明員 東大問題につきましては、まだ正確な報告は受け取っておりませんけれども、ただいま御指摘のような求償措置を求めるとかいうような点につきましては、ことしの三月十四日付の文書をもちまして大蔵事務次官から文部事務次官あてに損害賠償の請求を適切にとるようにという通達を出しておるところでございます。
○水野委員 それなら文部省に伺いたいのであります。その損害賠償の請求措置を早くとるようにという大蔵省の通達に対して、文部省は何かやっておられますか。
○安養寺政府委員 私のほうでも、その通達を受けまして、各大学に紛争時における災害の点検報告、それに対する事後措置を怠らないようにという通知を出したのでございます。現在、東京大学の例で申し上げますと、いろいろ被害の部局が広範にわたっておりますので、正確な実証等に多少手間どっておりますけれども、これは筋としてそういう加害者に対する賠償を請求すべきものであるというような前提で、大学当局を督励しておるような現状でございます。
○水野委員 お話はわかりますが、どうも私は非常に手ぬるいと思うのです。 そこで、今度は会計検査院に伺いたいのですが、これはけさの新聞にも出ておりますけれども、国有財産が損壊された場合、当然、会計検査院の検査が行なわれるべきなのに、現状は行なわれていない。これは新聞報道ですが、そういうことをいわれております。はたしてそうであるかどうか。これは会計検査院独自の立場として何らか御調査をなさったかどうか伺いたい。
○石川説明員 東大の昨年来の紛争によりまして国有財産が占拠され、あるいは損壊されたということにつきましては、これは財政法の規定もございますし、われわれが多大な関心を持って検査すべきことは御指摘のとおりでございます。昨年占拠されましたときにおきましても、昨年の八月実地検査におもむきました際に、財政法の趣旨に沿わない状態であるというようなことでこざいましたので、これは検査の後に相手方に、打ち合わせと申しますか、公表いたします際に、直ちに良好な管理を保障するような手段をとってもらいたいということで、口頭で注意をしてまいってきたわけでございます。その後本年になりまして、一月に多大のこれは具体的な損害を受けたわけでございますが、かような損害を受けました際に、合計検査院のとり得る措置といたしましては、検査院法三十一条によりまして、会計事務を処理する職員が故意または重大な過失によりまして著しく国損を与えました際には、本属長官に対しまして会計事務職員に対する懲戒処分の要求をすることができる、こういうような規定もございます。その規定の趣旨にかんがみまして、われわれも現在検討を進めておる段階でございますが、ただいままでに行ないました調査といたしましては、文部省を通じまして東京大学から被害調査書というものを一月の下旬に取り寄せております。それに基づきまして実地検査を行なうべきでございましたが、東京大学の関係者等を呼び寄せましていろいろ学内の情勢等を伺いまして検査の時期を検討していたわけでございますが、現在までのところ学内情勢等もございまして、なかなか実地検査に動くまでに至っておりません。しかしながら、絶えず東京大学の関係者と連絡をとりまして実地検査の時期の検討を続けているわけでございますが、現在の状態といたしましては、近い機会、五月上旬ごろにおきまして実地検査を行ないたい、かような考えでおる次第でございます。
○水野委員 御承知のように、会計検査院というところは政府の行政官庁と別なわけですね。その会計検査院が文部省を通じて状況を聞いたのだ、行こうと思ったのだけれども一、これは東大だけじゃないのだけれども、東大の状況はなかなか複雑なようだ、だからいままで傍観して——傍観もしておられなかったかもしれぬけれども見ておったのだ、五月上旬にやるつもりだ、私はこれは手ぬるいと思うのです。会計検査院という役所は、これは性格上独立しておられるわけであります。会計検査院の方が東大その他の大学の構内に行って、どのくらい国有財産が損壊されたかということを調べられる際に、必要ならこれはまた警察官の護衛を必要としてもいい。どうもその辺はきわめて手ぬるい。私はいまのお活を聞いて、文部省も夫蔵省も会計検査院もこれはいずれも干ぬるいと思うのです。何もいまの学生運動を破壊しろとか学生運動に対して弾圧しろとか、そういうことを私は申し上げているのじゃなくて、それぞれのお役所の性格上国有財産を守ってもらわなければならない。それであれでしょう、今度は災害復旧費というものを予算として見積もって、来年度予算か何かに織り込んで見られるのでしょうが、私はかなり問題があると思う。大体文部省の資料を回して見ているというお考え方が、私は会計検査院に大いに反省していただく必要があると思う。 私の質問はこれで終わりますけれども、この学生運動の発生の問題については、これはいろいろ遠因もあるし最近のいろいろな原因もある。広くいえば、日本人のわれわれの社会全体の一つの問題として考えなければならないかもしれない、青年問題として考えなければならないことだと思うのですが、これはおとなの世界の人たちが考えなければならないことなんで、いまいろいろな問題が起こって、大体のところが拱手傍観をしている。東大の問題でいえば、加藤学長に責任を背負わせている。あるいは警察官には責任をとらせて、大いに機動隊を導入していろいろなことをやらしている。しかしその他の関係では、これは政治家の世界も含めてそうだと思うのですが、非常にいま拱手傍観してお手並み拝見というような、情勢待ちというような態度が極端に出ておるわけなんです。これが逆に言うと、あの学生たちの破壊活動を増長させてますますその運動が熾烈になっていくと思うのです。私はそういうような立場から、社会概念として、もっとわれわれ自身が、これは決してお役所の方だけに申し上げておるわけじゃないんで、私ども国会議員も同時に含めてと思うのですが、やはり社会の規則というもの、法律とかいろいろな規則というものをいいかげんにしておくという概念だけは、ひとつ是正していかなければいけないと思うのであります。どうかひとつ大蔵省、文部省、会計検査院それぞれのお立場から、早急にこの問題に手を打っていただきたい。国有財産の管理という立場からだけで、これは私はむしろあまり政治的な判断をしないでやってもらいたい。皆さんに国有財産を守ってもらっているわけですから、国民全体がお預けをしておるわけです。こわされたらどこがこわれたというくらいのことはすぐ調べておいてもらわなければいけない。文部省の資料を見ましたが、五月上旬には参る予定であるというようなお話では、私はこれはもの足りない、こう思うのであります。どうかひとつよろしくお願いを申し上げます。
○鍛冶委員長代理 ちょっと私もこの前も聞いたんだが、いずれ返答はあると思っておったが、なかったんだが、いま言われるとおりに大なる損害があった事実はこれは争うべからざるものですね。動かざることだ。しこうしてそういう場合には大学の管理者は文部大臣に対する責任があるということもいま明らかになった。文部大臣がさらにまた大蔵大臣に対して責任のあることも明らかになった。その場合には会計検査院においても黙っておられぬことも明らかになったと思うのです。このようにわれわれから言えば明瞭なものであるにもかかわらず、いま聞けば目下研究中でございます。何を研究しているのですか。この間も私自身が質問してそういう返答だったんだが、あれから相当時日がたつんだが、何を研究しておられるのか。あれから後どのような研究をされたか、ここでひとつ御返答を承りたい。 〔華山委員(「それはお聞きになるのはけっこうだけれども、委員長の立場で——私が代理で行きますから、こっちにおりてやりなさい。委員長がどうのこうの聞くものじゃない」と呼ぶ〕
○鍛冶委員長代理 この一つだけだ。この前聞いたんだからね。どうですか、それは。
○水野委員 私ちょっと資料要求をしておきたいのですが。
○鍛冶委員長代理 これの返答をひとつ聞いて……。 〔鍛冶委員長代理退席、水野委員長代理着席〕
○上村政府委員 先ほど水野先生からいろいろと御指摘がございました。この御指摘の点、御意見の点につきましては、私どもきわめて同感でございます。それで大蔵省としましていろいろと正式にも文部省のほうへ文書を出しておるわけであります。御案内のようにこれは総括的には大蔵省が所管の責任を持ちますが、行政財産の立場にございまして、文部省を通じてやる。文部省は結局その大学の学長のほうへ管理を委任しておるというのがたてまえになっておる。けれども先ほど水野先生も御指摘になったとおり、きわめてもう日時が過ぎておりまして、その間にどうしたかというような御注意、これはきわめて私はそのとおりだと思いますので、速急にもう一度この点につきまして大蔵省としましては関係の文部省その他のほうとも連絡をつけまして、ひとつ御報告を申し上げたい、こう思っております。
○鍛冶委員 大蔵省はまことにけっこうですが、文部省はどうですか。あなたでしたろう、この間私に答えられたのは。研究しております、調査中でございます。それなら早く調査して返答してもらいたいと言ったら、承知しましたと言ったでしょう。相変わらざることを言っておられるが、あれからだいぶたっのです。どのような研究をされておるのですか。どのような調査をされておるのかひとつここで明瞭にしてもらいたい。
○安養寺政府委員 前回もお答えいたしましたように、紛争が不幸にしてまだ長引いておりまして、その後多少われわれとして検討いたしました内容は、まず当面の国有財産の管理の規定の検討に入っておるわけでございます。先ほどお答えをいたしましたように、委任をしておる委任のしかた自身がどういう点に問題点があるか。これは三月の末、各大学の関係者全員を招集いたしまして実態を聴取すると同時に意見を求めまして、その後国立大学の学長会議を文部大臣が急遽招集いたしまして、その席上要望いたしました。一つは国有財産の万全の管理の体制をしくこと。いま一つは不幸にして禍害がありました場合に締めくくりをつけてもらいたい。告訴を必ずやってもらいたい。民事訴訟の手続きに至る損害賠償の追求をやってもらいたい。これは正式に大臣から説示をしております。その後、国立大学関係者とも再三会合をいたしておりまして、現在訓令のどの点を技術的に直すかというような具体的な作業に入っております。内容はいずれ検討いたしました結果、各関係の省庁にもいろいろ御相談をいたすべき点は多々ございますけれども、いずれ近いうちにぜひその結果を見たいと思っております。 それからなお、最近になりましていろいろ新学期を迎えるについての、新学年の授業開始をめぐっての紛争が所々方々にございますので、そういう各大学につきましては特に念を入れまして、法律で許されたあらゆる措置をとって妨害排除、正常の状態に早くなってもらいたいというようなことを督励をいたしておるわけでございます。相変わらずというようなおしかりを受けようかとも存じますが、日夜そういうことで鋭意努力をいたしておるつもりでございます。
○鍛冶委員 もうこれで起こらぬということであるとか、済んでしまったということならいいですよ。いまだどうも何になるのかわからぬのですよ。そこでわれわれはこれ以上のことがあってはたいへんだ。そこでだれが管理の責任になるか、文部大臣はそれに対してどういう責任があるのか、大蔵省はどういう責任があるのか、この点を明瞭にしておきたいと思ったのですよ。処理上もいろいろ複雑なことがございまして取り調べ中です、だんだんこわれていく。またどうもこわれまして、だんだん複雑になりましてと、あなたはよそのことを言うておるようです。それでいいですか。私はあなた方を責めるわけじゃありませんけれども、事は緊急を要して重大なことですよ。私の言うことが無理だと思ったら、そんなことはないのだ、そういうことはゆっくりやるべきものだとおっしゃるなら私は言いません。私は重大であって緊急を要するものと思う。それをどうもいつまでも相変わらず調査します、複雑でございます、そんなことでは私は監督官庁としての責任は負えぬと思うがどうですか。私の考えは間違いですか、いかがですか。
○安養寺政府委員 おことばを返すようでございますが、当面の大学問題それ自身がかようにいろいろ難渋をいたしておるわけでございまして、国有財産の管理の点に問題を集約いたしますれば、先ほど御激励もいただきましたが、おまえたちに預けてやるからしっかりやれ、しっかりやる所存でございます。しかしながら大学問題との関連において、いろいろの紛争の場を提供するというか、巻き込まれておる現実のむずかしさがございまして、一向に鍛冶先生に御了承をいただけないのは残念でございますが、鋭意努力を続けてまいりたいと思っております。
○鍛冶委員 これはこの間も言ったのですが、ああいう騒動があれば、そういうことが起こることはわれわれにすれば当然だと思うのです。そうしてみると、起こったらたいへんだという考えが起こりそうなものだと思う。問題はそこなんですよ。ああいうことがあっても、こういうものだけはこわさぬようにせよ。ことにこの間聞けば研究資料がなくなっているという。そういうものは金で買えない重大なものですよ。それらの点に対して、あなた方はもっと真剣に考えられてしかるべきものだろうと私は思うから言うのだが、そう思われるのか思われぬのか、思われるならばもっとやるべきことを考えてやらなければならないと思うが、そう思われるかどうか。思うならいまここで答えられぬでも、急いでひとつこうすべきものだということを答えてもらいたい。
○安養寺政府委員 お話の点はまことにごもっともでございましてそのとおりに思いますし、感じてもおりますので、鋭意努力いたしておるわけでございます。だんだんこれからも御激励をいただきまして、すみやかにこういう事態がなくなるように、また起こっては相ならぬことでございますから、その予防策も含めていろいろ諸制度の手直しをはじめ、行政上の指導、こういうことをやりたいと思います。
○水野委員長代理 次回は公報をもってお知らせすることといたし、本日はこれにて散会いたします。 午後一時十八分散会