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61回国会衆議院1969/03/14

決算委員会 第5号

発言数
95
登壇者
11
会派数
2
開催日
1969/03/14

会議録

中川俊思自由民主党

○中川委員長 これより会議を開きます。  昭和四十一年度決算外二件を一括して議題といたします。  本日は、総理府所管中、警察庁、北海道開発庁及び北海道東北開発公庫について審査を行ないます。  まず、両当局より順次その概要説明を求めます。荒木国家公安委員会委員長。

荒木萬壽夫自由民主党国家公安委員会委員長・行政管理庁長官

○荒木国務大臣 昭和四十一年度の警察庁関係の歳出決算につきまして、その概要を御説明申し上げます。  第一に警察庁の項であります。  当初予算額は百八十五億三百三十万九千円であり、予算補正追加額が二億六千七百二十六万五千円、予算補正修正減少額が二億九千九百九十二万九千円ありますので、歳出予算額は百八十四億七千六十四万五千円となったのであります。これに、前年度より繰り越した額が十九万七千円、予備費使用額が四億九千百二万一千円ありますので、歳出予算現額は百八十九億六千百八十六万三千円となっております。  この歳出予算現額に対しまして、支出済み歳出額は百八十九億五千四百三十九万七千八百十一円でありまして、翌年度へ繰り越した額が十一万七千円、不用額は七百三十四万八千百八十九円、となっております。  この経費は、警察庁及びその付属機関並びに地方機関自体の経費のほか、都道府県警察に要する経費のうち、警察法の規定に基づき国庫が支弁する警視正以上の階級にある警察官の俸給、その他の給与及び警察職員の教養、警察通信、警察装備、犯罪鑑識、犯罪統計、警衛、警備の公安にかかる犯罪その他特殊犯罪の捜査等に必要な経費でありまして、翌年度へ繰り越したのは警察施設整備費の繰り越しによる付帯事務費であります。  不用額を生じましたおもなるものは、職員諸手当等を要することが少なかったこと等によるものであります。  予算補正追加額二億六千七百二十六万五千円は、昭和四十一年九月以降政府職員の給与を改善するために要した経費であります。予算補正修正減少額二億九千九百九十二万九千円は、既定の予算の節約額を修正減少したものであります。  予備費使用額四億九千百二万一千円は五件ありまして、その内訳を申し上げますと、退官退職手当の不足を補うため必要な経費として予備費使用を認められました二億三千七百二十三万九千円は、退職者の増加に伴い退官退職手当の予算の不足を補う必要があったので、昭和四十一年十二月十三日九千五百七十二万五千円と昭和四十二年三月二十三日一億四千百五十一万四千円をそれぞれ大蔵大臣の承認を得たものであります。次は、大型貨物自動車による事故取り締まり特別措置に必要な経費として予備費使用を認められました七千三百七十二万円は、最近のダンプカー、その他の大型貨物自動車による通学、通園路等における学童、園児等に対する重大事故が頻発している状況にかんがみ、緊急にその取り締まり体制を強化するための経費を予備費から支出することについて、昭和四十二年一月六日閣議決定を経たものであります。  次は、衆議院議員総選挙取り締まりに必要な経費として予備費使用を認められました九千六百六十六万六千円は、衆議院議員の総選挙が昭和四十二年一月に執行されることに伴い、その選挙違反取り締まりを行なうための経費を予備費から支出することについて、昭和四十二年一月六日閣議の決定を経たものであります。  次は、警察庁の航空機購入に必要な経費として予備費の使用を認めらました二千五百九十一万八千円は、昭和四十一年十一月十三日松山空港沖に墜落した全日本空輸機YS11の遭難者の捜索のため同月十五日斎灘を飛行中墜落した大阪府警察本部所属川崎ベル式47G2型ヘリコプターJA7062号機の代替機を購入するため予備費から支出することについて、昭和四十二年二月七日閣議の決定を経たのであります。  予備費使用の内訳の最後は交通取り締まり用通信機器の整備に必要な経費として認められました五千七百四十七万八千円でありますが、これは最近における交通事故の頻発している状況にかんがみ、その取り締まり体制を強化するため、通信機器を緊急に整備する必要があったので、その経費を予備費から支出することについて昭和四十二年二月七日閣議の決定を経ました。  第二は科学警察研究所の項であります。  当初予算額は一億五千六十七万五千円であり、予算補正追加額が二百九十三万一千円、予算補正修正減少額が七十一万三千円、移用減少額が九十八万二千円ありますので、歳出予算現額は一億五千百九十一万一千円となっております。  この歳出予算現額に対しまして支出済み歳出額は一億五千八十七万四千九百八十円でありまして、不用額は百三万六千二十円であります。  この経費は警察庁の付属機関である科学警察研究所自体の経費でありまして、少年の非行防止、交通事故防止等の交通警察その他犯罪の防止並びに科学的犯罪捜査についての実験研究及び鑑定のために必要とした経費であります。  不用額を生じましたおもなものは、職員俸給等の人件費でありまして、職員の退職に伴い予定より職員俸給を要することが少なかったこと等によるものであります。  予算補正追加額二百九十三万一千円は、昭和四十一年九月以降政府職員の給与を改善するために要した経費であります。予算補正修正減少額七十一万三千円は、既定の予算の節約を修正減少したものであります。移用減少額九十八万二千円は、皇宮警察本部の人件費に不足を生じたため移用したものであります。  第三は皇宮警察本部の項であります。  当初予算額は七億一千八百三十二万七千円でありまして、予算補正追加額が三千四百七十一万六千円、予算補正修正減少額が七十二万二千円、移用増加額が九十八万二千円ありますので、歳出予算現額は七億五千三百三十万三千円となっております。  これに対しまして支出済み歳出額は七億五千二百三十六万七千二十五円でありまして、不用額は九十三万五千九百七十五円であります。  この経費は、警察庁の付属機関である皇宮警察本部自体の経費でありまして、天皇及び皇族の警衛、皇居及び御所の警備その他皇宮警察に必要とした経費であります。  不用額を生じましたおもなるものは職員俸給を要することが少なかったこと等のためであります。  予算補正追加額三千四百七十一万六千円は、昭和四十一年九月以降政府職員の給与を改善するために要した経費であります。  予算補正修正減少額七十二万二千円は、既定の予算の節約額を修正減少したものであります。  移用増加額九十八万二千円は、昭和四十一年法律第一四〇号をもって公布された一般職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律の施行に伴い、職員諸手当に不足を生じたため科学警察研究所より移用したものであります。  第四は警察施設整備費の項であります。  当初予算額は三十四億三百八十七万三千円であり、前年度より繰り越した額が一億二千二百四十二万四千円ありますので、歳出予算現額は三十五億二千六百二十九万七千円であります。  この歳出予算現額に対しまして支出済み歳出額は三十四億九千五十六万五千五百二十二円でありまして、翌年度へ繰り越した額が三千五百七十万六千九百円ありますので、不用額は二万四千五百七十八円となっております。  この経費は、警察庁関係の施設を整備するため必要な経費と、警察法及び同法施行令の定めるところにより、都道府県警察の施設を整備する経費の一部を補助したものであります。  前年度より繰り越したのは、警察総合庁舎新築工事に要した経費の一部でありまして、昭和四十一年度中に支出を終わりました。  翌年度へ繰り越しましたのは、警察総合庁舎新築工事の四十一年度分と警視庁第二機動隊庁舎新築工事でありまして、いずれも工事施行中に一部設計変更等の不測の事態が生じたため、事業の遂行がおくれ、年度内に支出が終わらなかったことによるものであります。  第五は都道府県警察費補助の項であります。  当初予算額は四十九億七千八百八十一万四千円であり、予備費使用額が二千六百七十九万一千円ありますので、歳出予算現額は五十億五百六十万五千円となっております。  この歳出予算現額に対しまして支出済み歳出額は歳出予算現額と同額で不用額はありません。  この経費は、警察法及び同法施行令の定めるところよりまして、都道府県警察に要する経費の一部を補助したものであります。  予備費は、大型貨物自動車による事故取り締まり特別措置に必要な経費としまして、ダンプカー、その他の大型貨物自動車による通学、通園路等における学童、園児等に対する重大事故が頻発している状況にかんがみ、緊急にその取り締まり体制を強化するための経費を支出する必要があったので、その経費を予備費から使用することについて、昭和四十二年一月六日閣議の決定を経たものであります。  第六は国立機関原子力試験研究費の項であります。  この経費の歳出予算現額一千三百八十三万九千円は、昭和四十一年度一般会計予算総則第十三条に基づき、昭和四十一年十二月二十日大蔵大臣の承認によりまして科学技術庁から移しかえを受けたものでありまして、科学警察研究所において、捜査鑑識上の諸問題の解明にアイソトープを利用するための研究に要した経費であります。  不用額は二百二十四円となっております。  第七は庁舎等特別取得費の項であります。  この経費の歳出予算現額五千九百九十九万四千円は、昭和四十一年度一般会計予算総則第十三条に基づき、昭和四十一年五月三十一日大蔵大臣の承認により大蔵本省から移しかえを受けたものでありまして、これは中国管区警察局府中送信所の建築交換に必要とした経費であり、不用額はありません。  第八は特別研究促進調整費の項であります。  この経費の歳出予算現額四百六十七万九千円は、昭和四十一年度一般会計予算総則第十二条に基づき、昭和四十一年十一月二十五日二百二十七万二千円と昭和四十二年一月十四日二百四十万七千円を、大蔵大臣の承認によりまして科学技術庁から移しかえを受けものでありまして、科学警察研究所において交通事故防止に関する総合研究を行なうために必要とした経費であります。  不用額は一千百十三円となっております。  以上で各項別の概要を御説明申し上げましたが、これを総括して申し上げますと、当初予算額は二百七十七億五千四百九十九万八千円でありまして、これに予算補正追加額三億四百九十一万二千円、予算補正修正減少額三億百三十六万四千円、予算移しかえ増加額七千八百五十一万二千円、前年度繰り越し額一億二千二百六十二万一千円、予備費使用額五億一千七百八十一万二千円を加減しますと、歳出予算現額は二百八十四億七千七百四十九万一千円となります。  この歳出予算現額に対しまして、支出済み歳出額は二百八十四億三千二百三十二万一千一円でありまして、翌年度へ繰り越し額三千五百八十二万三千九百円、不用額九百三十四万六千九十九円となっております。  以上警察庁関係経費の決算について御説明いたしました。何とぞよろしく御審議のほどお願いいたします。

中川俊思自由民主党

○中川委員長 次に、近藤北海道開発政務次官にお願いします。

近藤英一郎自由民主党北海道開発政務次官

○近藤(英)政府委員 昭和四十一年度の北海道開発庁経費の決算につきまして、その概要を御説明申し上げます。  北海道開発庁に計上されている予算は、治山治水対策、道路整備、農業基盤整備等の開発に必要な事業費のほか、これらの事業を実施するため必要な工事諸費及び付帯事務費並びに開発計画の調査に必要な開発計画費及び一般行政に必要な経費であります。  昭和四十一年度の当初歳出予算額は千八十二億六千九百二十一万五千円でありましたが、昭和四十一年九月以降政府職員の給与を改善するため三億九千九十八万二千円の予算補正追加額及び二千百五十一万九千円の予算補正修正減少額があり、また、国立機関原子力試験研究費として科学技術庁から百七十四万四千円の移しかえを受けまして、これに予備費使用額二千七百五十八万六千円を加えますと、総額は千八十六億六千八百万八千円となります。  この額から関係各省へ移しかえた額三百二十億五千八百三十七万三千円を差し引きますと、昭和四十一年度歳出予算現額は七百六十六億九百六十三万五千円となったのであります。  これに対し、支出済み歳出額は七百六十六億二百四十六万三千円でありまして、この差額、七百十七万二千円は不用額であります。  北海道開発庁の予算のうち、主要なものは、北海道開発計画に伴う開発事業費でありますが、開発の総合的かつ効果的推進を期するため、その予算を一括して当庁に計上し、使用にあたっては、関係各省所管の一般会計へ移しかえまたは特別会計へ繰り入れの措置を講じ、直轄事業については北海道開発局が、補助事業については、道、市町村等が実施にあたっているものでありまして、各省所管別に移しかえ及び繰り入れの状況を申し上げますと、移しかえでは、厚生省所管の厚生本省へ移しかえた額三億千八百五十八万四千円、農林省所管の農林本省へ移しかえた額二百二十八億九千五百五十一万二千円、農林省所管の林野庁へ移しかえた額十四億千二百二十万円、農林省所管の水産庁へ移しかえた額三十億九千二百二十万円、運輸省所管の運輸本省へ移しかえた額四億五千六百九十万円、建設省所管の建設本省へ移しかえた額三十八億八千二百九十七万七千円、合計三百二十億五千八百三十七万三千円であります。  また、特別会計への繰り入れとして支出した額は、建設省所管の治水特別会計へ百二十九億二千四百八十万円、建設省所管の道路整備特別会計へ四百六十二億三千百万円、農林省所管の国有林野事業特別会計へ十四億七千四百万円、運輸省所管の港湾整備特別会計へ五十二億二千三百万円、合計六百五十八億五千二百八十万円であります。  次に、その他の経費の予算に定める項別の支出につきましては北海道開発事業工事諸費で七十九億百三十四万八千円、北海道開発事業付帯事務費で二億六千九百十二万八千円、北海道開発計画費で一億三千三万三千円、北海道開発庁で二十四億四千二百三十万六千円、国立機関原子力試験研究費で百七十四万四千円、北海道冷害対策事業事務費で五百十万四千円であります。  最後に、不用額につきまして、その主要な項と理由を申し上げます。北海道開発事業工事諸費で四百二十八万九千円、北海道開発庁で二百七十六万円でありますが、この不用額を生じました理由は、北海道開発事業工事諸費では、職員俸給等の人件費を要することが少なかったためであり、また、北海道開発庁では、公務災害が少なかったので、公務災害補償費を要することが少なかったこと等のためであります。  以上、昭和四十一年度北海道開発庁の決算概要を御説明申し上げましたが、何とぞよろしく御審議のほどをお願いいたします。

中川俊思自由民主党

○中川委員長 次に、会計検査院当局より検査の概要説明を順次求めます。石川会計検査院第二局長。

石川達郎会計検査院事務総局第二局長

○石川会計検査院説明員 昭和四十一年度警察庁所管の歳入歳出決算を検査いたしました結果、違法あるいは不当として検査報告に記述した事項はございません。

中川俊思自由民主党

○中川委員長 次に、増山会計検査院第三局長。

増山辰夫会計検査院事務総局第三局長

○増山会計検査院説明員 昭和四十一年度決算検査の結果、北海道開発庁につきましては違法または不当と認めた事項はございません。

中川俊思自由民主党

○中川委員長 次に、北海道東北開発公庫当局より資金計画、事業計画等について説明を求めます。酒井北海道東北開発公庫総裁。

酒井俊彦北海道東北開発公庫総裁

○酒井説明員 北海道東北開発公庫総裁の酒井でございます。  お手元にお配りいたしております昭和四十一年度業務報告書の要点について、簡単に御説明申し上げます。  当公庫の昭和四十一年度における事業計画は、出資三億円、融資三百八十二億円、合計三百八十五億円で、その原資としましては、政府出資金五億円、政府借り入れ金七十億円、債券発行百八十五億円及び自己資金百二十五億円を充てる予定でありました。  これに対しまして、出融資実績は、北海道においては百二十七件、百三十二億円、うち出資二件、二億円、東北関係は百三十七件、百七十八億円、合計二百六十四件、三百十億円、うち出資二件、二億円にとどまり、当初の計画を七十五億円下回る結果となりました。  これは、四十一年度における北海道、東北地方の景気回復のテンポがおくれ、設備投資が本格化するに至らなかったことと、引き続く金融緩和の影響から、一般市中金融機関の手元資金が厚かったことにより、当公庫に対する資金需要が相対的に減少したことによるものであります。  また、これによりまして、資金調達は、当初の計画に対して、政府借り入れ金を三十億円、債券発行を四十億円、それぞれ減額いたしました。  年度中の出融資状況を業種別に見ますと、北海道では、森林資源利用工業、(紙・パルプ工業)、産業基盤整備事業、(水運、地方鉄道、道路運送事業)、農畜水産物利用工業、(穀類、野菜、果実加工、てん菜糖工業)及び化学工業が、東北では、地下鉱物資源の開発利用工業(金属鉱物の採掘及び製錬業、窯業土石製品製造業)、化学工業、及び森林資源利用工業(紙・パルプ工業)が中心となっております。  また、東北の融資の中には、新潟地震災害復旧資金として、貸し付けました一件三億七千五百万円が含まれております。  この年度の決算は、貸し付け金利息収入等の益金総額が百十八億八千三百万円となり、これに対し支払い利息、事務費等の損金総額は百八億五千五百万円で、差し引き、諸償却引き当て金繰り入れ前で十億二千八百万円の利益を生じました。  当公庫は、公庫の国庫納付金に関する政令に基づく大蔵大臣の通達により、滞り貸し償却引き当て金の繰り入れ限度額は、「期末貸付金残高の百分の四・五を超えない額」と定められておりますので、前述の引き当て金繰り入れ前利益から固定資産減価償却引き当て金へ一千九百万円を繰り入れておりますので、残額十億九百万円を、全額滞り貸し償却引き当て金へ繰り入れました。したがって、この年度は、国庫に納付すべき純利益は発生しませんでした。  かくいたしまして、昭和四十一年度末における資産負債の状況は、貸し付け金残高千三百二十二億一千二百万円、出資金十億一千六百万円となり、これに対しまして、政府出資金五十五億円、政府借り入れ金残高百八十六億一百万円、債券発行残高一千五十七億六千五百万円、滞り貸し償却引き当て金残高五十五億七千四百万円となりました。  なお、出融資残高の地域別内訳につきましては、北海道が九百十七件、六百二十六億九千二百万円、うち出資が十六件、九億二千一百万円であります。東北は八百三十四件、七百五億三千六百万円、うち出資が三件で、九千五百万円となっております。  以上昭和四十一年度北海道東北開発公庫の決算概要を御説明申し上げましたが、何とぞよろしく御審議のほどをお願いいたします。

中川俊思自由民主党

○中川委員長 これにて説明聴取を終わります。     —————————————

中川俊思自由民主党

○中川委員長 これより質疑に入ります。  質疑の通告がありますので、これを許可いたします。田中武夫君。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 私は、きょうは警察庁の決算について若干の質問をいたしたいと思いますが、時間もこういう時間でございますので、できるだけ簡単にお伺いしたいと思います。したがって答弁のほうも簡単要領を得ていただきたいと思います。  その前にちょっと北海道東北開発公庫の酒井さんに資料の要求をいたしておきます。これはまとめて決算委員会から、一部いま私が申し上げるようなものも資料として要求が出ておると思いますが、まず総裁以下八名の役員の給与、退職金制度、出身省庁、それから在職年数、公庫の職員数、うち東京勤務何名、現地勤務何名、こういった資料を十七日、月曜日の午前当委員会の開会までに出していただきたいと思います。よろしいでしょうか。

酒井俊彦北海道東北開発公庫総裁

○酒井説明員 監督官庁と御相談いたしまして、できるだけ御要望に沿うようなことをいたしたいと思います。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 御承知のように、いわゆる官僚の天下り人事ということが問題になっております。その一環といえばおかしいのですが、たまたま当公庫の決算をわれわれは審議いたしますので、十七日までにぜひ、いま申しました資料の提出を求めます。いいですか、委員長。

中川俊思自由民主党

○中川委員長 それでは十七日、委員会が始まります午前十時までにひとつ御提出願います。

酒井俊彦北海道東北開発公庫総裁

○酒井説明員 かしこまりました。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 それでは警察庁に質問をいたします。  まず警察法の二十一条に長官官房の所掌事務が規定せられております。その冒頭一号に「機密に関すること。」とあります。これはもちろんある程度の機密は必要だと思います。しかし警察庁は現実に犯罪捜査をやるわけじゃないので、捜査上の機密というようなことはあまり安いと思うのです。この機密に関する事項というのが冒頭にあがっていることに対して、若干疑義を持っております。それを推し進めていくならば、かつての秘密警察主義あるいは原始的な警察の姿である夜警警察、こういうものすら考えられるわけですが、ここでいう「機密に関すること。」というのはどういうことなのですか。

荒木萬壽夫自由民主党国家公安委員会委員長・行政管理庁長官

○荒木国務大臣 官房長からお答え申し上げます。

浅沼清太郎警察庁長官官房長

○浅沼政府委員 お答えいたします。  ただいま御指摘のように、警察法二十一条一号に機密に関することが官房の所掌事務になっております。ただ、これはいわゆる機密という意味よりも秘書的な事務という意味が強いものでございまして、これは先生も御承知のように各省庁の官房の所掌事務にすべて同じような趣旨の規定がございます。したがいまして、これは警察庁ができましたときにその例にならいまして「機密に関すること。」、中身といたしましては、ただいま御説明いたしましたように、主として秘書的な事務と理解しております。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 いまほかの省庁の設置法を持っておりませんので、冒頭にそういうことが書いてあるかどうか私もはっきりはいたしませんが、ややもすると警察あるいは防衛庁もそうでしょうが、秘密事項が多いように国民から思われがちなんです。それが冒頭機密に関する事項、こうありますと、何だか国民としては釈然としない、いわゆる民主警察からほど遠いことを考えるわけなんです。したがっていまおっしゃるような秘書的な事項に関することなら、これは警察だけじゃなく、あなたおっしゃるように、たとえば通産省の官房の所掌事務に機密に関する事項というのがあるかどうか知りませんが、私はそれを見なかったのですけれども、もしあるとするならば、根本的に検討し直す必要があると思うのですが、大臣いかがでしょう。

荒木萬壽夫自由民主党国家公安委員会委員長・行政管理庁長官

○荒木国務大臣 お答え申し上げます。  私も実は戦後の各省庁の設置法等全部見ておりませんので、具体的に自信を持っては申し上げかねます。ですけれども、かつて文部省にやっかいになっておりますときに、官房長等からいろいろな話を聞きましたけれども、やはりいま警察庁の官房長が申し上げました程度のことであって、戦前の機密に属する事項などという性質のものは全然ないという感じでございます。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 そこで、必要であるかどうかは議論があるとしても、いまおっしゃるようなことであるならば、私は各省庁にわたって法改正というか、文言の修正を提案したいと思うのです。それはあれしておきましょう。  そこで機密に関する事項というのは特にないとするならば、機密費というのは存在しないと思いますが、警察庁に機密費あるいは長官の交際費というのはありますか。

浅沼清太郎警察庁長官官房長

○浅沼政府委員 お答えいたします。  ただいまお話にありましたように、機密費というものはございません。ただ、秘書的な業務に伴う予算として何かあるかという御質問でございまするならば、ただいまお話にありました交際費がこれに該当するものと考えます。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 その交際費は毎年どの程度ありますか。

浅沼清太郎警察庁長官官房長

○浅沼政府委員 四十一年、四十二年支出済み額にいたしまして約四百二十万円、四十一年が四百二十二万円、四十二年が四百十三万円、四十二年の予算額が四百十三万円、四十四年も四百十三万円でございます。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 こと四百二十万円程度の交際費があるが、こと交際費はどういうところに使われますか。

浅沼清太郎警察庁長官官房長

○浅沼政府委員 お答えいたします。  これは一応儀礼的、社交的な意味で部外者に対して支出をいたします。儀礼的な性質の経費というふうに理解をいたしております。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 公安委員長にお伺いいたしますが、予算審議のときに、機動隊の出動にあたって三百円の危険手当を出しておるということが問題になりました。大臣は、当時長官の特別報償費からこれを出しておる、そういうようにお答えになりました。突き進んでいくと、長官のポケットマネーのようなものだという印象を受けたわけなんですけれども、いま四十三年度のいわゆる報償費を見ました場合には、四千九十九万九千円が計上せられております。そこで、危険手当の三百円を出す法律的根拠等については予算委員会でもいろいろと問題になりました。あの説明は私はまだ必ずしも了解をいたしておりませんが、それはどこから金が出ていますか。予算上あるいは決算上どうなっていますか。そしてまた、四十三年一年間にどの程度の金が支出されておりますか。

荒木萬壽夫自由民主党国家公安委員会委員長・行政管理庁長官

○荒木国務大臣 いまのこれに関するお尋ねは、具体的に政府委員からお答え申し上げます。

浅沼清太郎警察庁長官官房長

○浅沼政府委員 ただいまお話しの経費は報償費から支出いたしておりまして、その金額は昭和四十一年度で支出済み額三千五百万円でございます。それから四十二年度が二千九百二十九万円、四十三年度は予算額がただいまお話しのように四千九十九万九千円でございます。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 いま言われたのは報償費の決算額でしよう。

浅沼清太郎警察庁長官官房長

○浅沼政府委員 そうであります。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 そのうち報償費から機動隊の出動危険手当を出しているということだったでしょう。その金額は幾らなんですか。

浅沼清太郎警察庁長官官房長

○浅沼政府委員 危険手当というふうに新聞等で報道されましたけれども、現在のたてまえでまいりますと実はこれは正確ではございませんで、委員会でも大臣からもお答えいたしましたように、これは警察の業務に功労のあった部内の者あるいは部外の者に対しまして給付をするというたてまえになっております。ただ議論になりました問題は、最近の警備事件は非常にけが人がふえているということで、そのけがをした負傷者に対しまして、その負傷の程度に応じまして報償費を従来支出しておりますが、最近は非常に負傷者もふえておりますので、それは……。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 それはいいんです。三百円出したでしょう。それが合計幾らだと聞いているんです。

浅沼清太郎警察庁長官官房長

○浅沼政府委員 それでただいまお話しのような意味での、これから四十四年度で要求をいたしたいという性格のものでありまして、ただ危険手当というといかにも一律に支給するように感じられるのでございますけれども、一律支給ということではありませんで、そういうものとしては、四十三年度はいまおっしゃるような意味では支出をされていないということになります。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 それはおかしいんですよ。予算委員会では一人当たり日当三百円出したことを認められたんですよ。それじゃ予算審議のときにうそを言ったんですか。それは報償費で出している。それで危険なところにおもむいてけがをしたような場合には、警察官等に対する特別ほう賞実施要領というのがあり、それからよくやった人には警察表彰規則というのがあって、それに基づいて報償費だとか、そういうのが出ているわけです。ところが、機動隊が出動にあたっていわゆる危険手当が三百円出ていることは確かだ。それを出す法律的根拠が予算委員会で問題になったのは、警察官——いわゆる警部以下は地方公務員であるが、それに国の予算で国から金を出すことの法律的根拠が問題になった。今度私が聞いているのは、報償費として出しているということを荒木大臣は答弁していますから、報償費というならば報償規定があるはずだと思ってそれを調べたが、そういうものはないんです。ここに持っておるんですが、ほう賞実施要領とか表彰規則とかいうのはあるわけですが、そういうのが根拠があれば示してください。

浅沼清太郎警察庁長官官房長

○浅沼政府委員 お答えいたします。  私の表現が不十分なためにあるいは十分に御理解いただけないと思いますが、予算委員会で問題になりました危険手当という表現における問題は、後ほどその答弁のあとに大臣から訂正の答弁がなされておりますが、つまり警備に出動した者に対して一律に一定額を支給するというような意味における手当的なものは出す考えはないし、従来も出しておりません。それで、これはその事案に応じまして、たとえば御承知のような火炎びんが降ってくるとか、角材、投石の中で非常な御苦労を願って功労があるとか、あるいはその結果けがをするというような者に対しまして、その負傷の程度に応じて報償費を支給する、こういう考え方でおるわけであります。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 荒木大臣は、社会党の北山委員の質問に対して、最後に次のように答えておるんです。「先ほど申し上げましたように、これは平均的な見積もり額でございまして、負傷をした者だけというわけではむろんございません。なお、これは直接報償費として支給するのでございまして、地方共公団体の予算の中に含むものではございません。」さらに、「先ほど申し上げましたように、これはひとり負傷の場合のみならず、従来永年勤続その他に対しまして長官報償費として出しておる例に従ったものでございます。」という答弁があるんです。したがって、あのときには一律に三百円を出しているということをお認めになったんです。それは一体どうなのか。北山委員の追及は、地方公務員に対して国から金が出ているということに対して法的な追及があったわけですが、それはさておいて、この長官の答弁の上に立って、警察庁部内において、そういう長官報償費として例になっているというなら、その根拠があるだろうと調べたが、いま言ったように警察表彰規則と警察官等に対する特別ほう賞実施要領、私の調べたところこれだけしかなかったのです。なお、三百円を出すという警察庁としての根拠があればお示し願いたい。それからその金額についてもあいまいであります。

浅沼清太郎警察庁長官官房長

○浅沼政府委員 まず、ただいま出しておる事情を申し上げたほうが早いと思いますので、それを申し上げますると、全治一週間未満の者は千円、全治一週間以上二週間未満の者は二千円、全治二週間以上三週間未満の者は三千円、全治三週間以上一カ月未満の者は五千円、全治一カ月以上一万円、右のうち特に重傷の場合三万円、そのような実際の支給をいたしております。で根拠は……。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 私が言っているのは、けがしたり病気になったときと違うのですよ。ちょっと待ってください。川島政府委員が予算で「俗称を危険手当と申しておりますけれども、その内容はいわゆる報償費でございまして、特に危険な場所へ行きました場合あるいはけがをした等の場合に、償与金として三百円を報償費から支出」しております、こういうことを答えているのですよ。ではこの答弁は誤りであったということなんですか。

荒木萬壽夫自由民主党国家公安委員会委員長・行政管理庁長官

○荒木国務大臣 田中さん御指摘の、予算委員会における問題になりましたことは、私もよく承知しておりますが、ありようは、びろうなことですけれども、あのときちょっとおなかのぐあいが悪うございましておくれていきまして、私が予算委員会の部屋に入りましたときは、もう私に対する質問が開始されておるときに参りまして、まことに申しわけないことでありましたが、ただ大体の御質問要領はかねて承っておりまして、事務当局で答弁要領を書いたものをもらっておりましたから、その御質問に対するお答えは、用意しました書いたものを読み上げてお答えを申し上げました。  それからなおいまの三百円問題でございますけれども、あのときもいまお読み上げになったような趣旨のことを申し上げたわけでございますが、それは大蔵省に予算要求をしますときに、要求の根拠として、警察官が出動します回数あるいは傷害その他でもって、いま官房長から申し上げましたような、実際支給はケース・バイ・ケースで違いますけれども、予算要求の基礎数字としましては、単価としましては、警察官数及び出動数等全部をひっくるめて平均すれば三百円という根拠で要求しておるという趣旨を申し上げたのでございまして、実際の支給は全部、一人一人、そのときどき違います。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 大臣がおくれてきたとかどうかは別として、政府委員の川島局長がお答えになっておるのですよ。「機動隊が特に危険な現場へおもむきます場合に、おおむね一人当たり三百円程度の報償金という名目で国費から支弁をいたしております。」と明確に答えているのですよ。ではこの答弁が誤りなんですか。それならもう一度予算を衆議院に戻して審議し直さなければいかぬということになります。もとへ戻しましょう。

浅沼清太郎警察庁長官官房長

○浅沼政府委員 お答えいたします。たびたび繰り返すようで恐縮ですが、いま読み上げられた部分は誤りであると考えます。いま申し上げた趣旨は、先ほども申し上げましたように、そのあとに荒木大臣から、一率に支給するものではないという考えを申し述べておるはずでございます。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 違いますよ。最初に、いま読み上げた川島政府委員の答答弁では、出しております、それから荒木大臣の最後の答弁は先ほど読みましたように、これもお認めになっているのですよ。「これはひとり負傷の場合のみならず、」と言って、「従来永年勤続その他に対しまして長官報償費として出しておる例に従ったものでございます。」という答弁です。その前に荒木大臣は負傷した者だけというわけではございませんとお答えになっておるのですよ。だからいまの官房長の答弁とはまるきり違います。したがいましてこの件で時間をとりたくありませんから、この件につきましては決算については留保いたしておきます。したがってこれを十七日までに明確な資料をもって説明をしてもらいたい、いいですね。  それから委員長に要求します。そういう間違った答弁で、いまここで取り消しになったのです。そして予算は議了せられたということでいま参議院に移っております。それならば間違った答弁によって衆議院はごまかして通したということになります。あらためて予算委員会を要求いたしまして——これは決算委員会から予算委員会を要求してください。——一事不再議の原則がございますから、予算全般について云々はいたしません。しかしこの点については予算委員会を開いてやり直すことを要求いたします、善処をお願いいたします。

中川俊思自由民主党

○中川委員長 荒木委員長に申し上げますが、十七日までにひとついまの田中君の質問に対する見解、間違いであるかどうかという点を出していただきたい、そういうことをお願いいたします。その上で委員長は考えます。

荒木萬壽夫自由民主党国家公安委員会委員長・行政管理庁長官

○荒木国務大臣 間違ったことを申し上げた気持ちはございませんけれども、いま御意見もございますから、とくと検討をいたしまして、間違いのないところをあらためてお答えさせていただきます。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 ではその御説明の資料をいただいて、あらためてこの問題を提起することを留保いたしまして次に入ります。  次に、これは十年ばかり前に、私、商工委員会におりましたときに調べたのですが、競輪が行なわれましたときに警察なり消防等がやはり待機し、出動します。そういうことでその公営ギャンブルの主催者、施行者から金一封——当時で大体消防で十五万円というのを私、押えたことがあります。警察はそれよりか多かったが金が出ておりました。現在もおそらく出ておると思いますが、出ておりますか、出ておりませんか。出ておるとするならば、どの程度のものであり、その処理はどのようにしておられますか。もちろんこれは都道府県警察の費用になると思うのですが、こういうのがいわゆる機密費、交際費として使われておるのじゃなかろうか、こう思うわけでございます。いかがでしょう、はっきりできますか。

荒木萬壽夫自由民主党国家公安委員会委員長・行政管理庁長官

○荒木国務大臣 政府委員からお答え申し上げます。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 その前に少し私から説明してあげましょう。ちょうど十年前です。私が商工委員会で競輪問題と取り組んだ。確かにあったのです。そのときに警察庁の政府委員は、一たん府県警察の会計に入れております、それから時間外手当等として出しておりますと答えたのです。実はそうしていなかった。私の質問であわてて、私の県、といえばわかるでしょう。会計課長は三日徹夜させられましたと言ってぼくにぼやいたことがある。そう答えたからそれに合わせなければならぬので、それに合わせて帳簿をつくった状態がある。今日の状態はどうなっておるか。

浅沼清太郎警察庁長官官房長

○浅沼政府委員 お答えいたします。  現状につきましては、十分な資料がございませんので、調査しまして……。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 公営ギャンブルが行なわれるつどに出ているはずなんです。十年前に大体二十万程度、その四日なり六日の期間に。だから今日はもっと金が上がっているのじゃないかと思うのですがね。それはこちらで調べればいつでも調べられる。ではこの点についても、これも留保しておきましょう。しかしあまりとめると、警察だけで、四十一年の決算がいつまでも終わらないということになりますよ。——ではそれに対する詳細な資料を十七日の委員会の始まるまでに要求いたします。いいですね。

浅沼清太郎警察庁長官官房長

○浅沼政府委員 そのようにいたします。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 次に、最近警察官の過失によって拳銃が暴発して民間人を死傷させた例がたくさんあります。近いところでは、本年二月十七日午後三時三十分、深川警察署住吉派出所休憩所内で、そば屋の出前持ちさんですかが死んだというような例もあります。そういう例が起こったときに——ここにその他の例の新聞の切り抜きあるいは回答等を持っております。まず、ピストルとか警棒とかにつきましては、それぞれこまかな取り扱いの規定がございます。たとえば、警察官のけん銃操法というのがあります。あるいは警察官けん銃警棒等使用および取扱い規範というのがあります。そういうのを厳格に守り、これを厳格に守るように指導監督をしておるならば、このような事件は起こらないと思う。そういう点についてどのような指導監督、ことにこういう規範だとか規則だとかがあるわけですが、それに基づいてやっておられるかということが一点。  それから、不幸にしてそういう事件が起きた場合の内部処理はどうしておられますか。これは調べましたところ、懲戒免職とか、その他いろいろ出ております。しかし、刑事上の事件としてどうなっておるか。警察内、捜査権を持つ者同士の中であるので、往々にして寛大に取り扱われているのではなかろうかという疑惑を国民は持っております。それが二点。  したがって、そういう疑惑のないようにやっておるのかどうか。さらに損害を受けた人、死んだ人等の補償については、一、二の例はここに持っております。府県警察から二百万円出したとか、あるいは本人から百万円出したとか、合わせて最高五百万円くらいもらった例もございます。あるいは最近起こった例では、目下交渉中というのがあります。当然このような場合は国家賠償法に該当すると思うのですが、そういうことでなく、交渉中、折衝中というのがあるのですが、警察、この場合は府県警察、警視庁等だと思うのです。その窓口になってやる場合、こういうことに対する一定の基準はありますか。そうでなくともきょうの本会議では、最近の税務署は警察よりこわい、こう言っておりましたが、しかし、警察はやはり一般市民からこわいところとなっておるわけです。それを相手に損害賠償、慰謝料を請求するとするならば、これはやはり押しつけがましいように、押えられる危険があります。われわれならそうじゃありませんがね。そういうことで、一般的な疑惑を受ける懸念がたくさんありますが、このような例の事後処理、これは被害者に対する補償ないし賠償も含めて、どのような基準でどうような態度をもって行なっておるのか、あるいは府県警察が行なう場合に、警察庁はどういう指導をやっておるのかお伺いいたします。

荒木萬壽夫自由民主党国家公安委員会委員長・行政管理庁長官

○荒木国務大臣 御指摘の点は私も新聞記事で知りまして、まことに申しわけないことに存じた次第でございます。いまお尋ねの具体的措置につきましては、政府委員からお答えいたします。

浅沼清太郎警察庁長官官房長

○浅沼政府委員 お答えいたします。  まず訓練の問題でございますが、ただいまお話のございましたように、警察官けん銃警棒等使用および取扱い規範あるいはけん銃操法等で詳細に規定をいたしております。これに基づきまして、警察学校の例を申し上げますと、各都道府県の警察学校におきましては九十時間、さらに一定の勤務をいたしましたあとに現任補修教程に入りますが、その期間中に八時間、その他各幹部の過程におきまして訓練の時間をとって、実際の射撃訓練もいたしております。なお、個々の職場につきまして機会あるごとに拳銃の取り扱いについて教養をいたしておるところであります。  ただいまもお話がございましたように、拳銃には安全規則がありまして、この安全規制を守る限りは、いまお話のありましたような残念な事故は起こらないはずでございますが、今後ともこの安全規則を中心に、この取り扱いの訓練を学校並びに職場を通じて反復訓練をいたしたい、このように考えております。  それから刑事処分の問題でございますが、具体的な例で申し上げますと、昭和四十二年に埼玉県で起こりました近隣の主婦を死亡させた事件がございますが、この事件につきまして本人は懲戒免職、刑事処分は業務上過失致死ということで禁錮二年を科せられております。  それから昭和四十二年十一月、千葉県で起こりました事件、これは本人は自殺をいたしまして……

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 例は持っておるから、一件でいい。

浅沼清太郎警察庁長官官房長

○浅沼政府委員 なお、警察官の不注意によりまして拳銃を暴発させる、あるいはその他の不適当な使用によりまして、不幸な被害が起こるというような場合の賠償はどうかということでございますが、これは個々のケースは具体的に判断すべき問題と思いますが、原則としては当然国家賠償法によるべきケースであるというふうに考えます。  なお、実際には先生も御承知のように、個々の都道府県で知事部局と協議をいたしまして処理をいたしておるというのが実情でございます。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 大臣、いま例にあげられました埼玉県の大宮署の事件につきましては、本人に対して県費の支出が四百万円、それから本人、というのは笹というか加害者というか、巡査ですが、百万円出して合計五百万円。あとであげられた千葉の事件では、示談成立で県支出で二百万円です。四十二年十一月十六日の事件でわずか二百万円。自動車の強制賠償保険でも三百万円、五百万円になる時代ですよ。それが二百万円です。  それから、聞くところによると、警察官の拳銃は普通一発目は空包じゃないですか。

浅沼清太郎警察庁長官官房長

○浅沼政府委員 お答えいたします。  たまは初弾から空包ではございません。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 もとはあれはたしか空包だったでしょう。一発目は空包だったはずですね。そうであるならばこういう事件は起こらないはずですよ。この埼玉県の事件とか千葉の事件は人妻に対してから撃ちするつもりで撃って撃ち殺しているのですよ。そして二百万円の示談成立なんですね。こういう事件に対して、私ははっきりとした基準をもって考えるべきだと思いますが、大臣どう思いますか。

荒木萬壽夫自由民主党国家公安委員会委員長・行政管理庁長官

○荒木国務大臣 現行制度も詳しく知らないままで恐縮でございますが、御指摘の課題は、まさに国としても一定の基準と申しますか、一般常識から見て妥当だと思われるような措置がとられるべきものと思います。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 ところが、妥当な措置がとられていないから問題なんですね。  さらに進めます。今度は警官が犯人逮捕にあたって過剰防衛ないしだれが見ても行き過ぎな拳銃使用、そのことによって犯人を死傷せしめた場合、あるいは通行人に流れだまが当たった等によって、第三者に人的、物的な損害を与えた場合はどのようになりますか。

浅沼清太郎警察庁長官官房長

○浅沼政府委員 お答えいたします。  ただいまお話しの、警察官が職務上拳銃を使用いたしまして、過剰防衛等の、妥当性を欠く使用によって相手方に死傷を与えたという場合におきましては、これは国家賠償法に基づくべきものであるというふうに考えます。例を申し上げますと、昭和四十二年に大阪で起こりました事件で、逃走する不審者を停止させるために拳銃を発しまして、不審者を死亡させた事件がございます。この事件に対しましては、遺族から国家賠償法に基づく損害賠償請求訴訟が起こされたのでありますけれども、その後遺族と示談が成立をいたしまして、大阪府の報償費から三百二十万円を支出いたしております。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 その報償費は大阪府ですが、いま当初問題にしたのは警察庁の報償費なんです。報償費という名目あるいは交際費というのはどうもおかしいんじゃないか、私はそういうような感じを受けるから申し上げたのです。  それから、私はどこかでそういうことを読んだと思うのですが、まず最初の一発は空包だ、こういうふうに理解しておったのですが、そうでない。そうであったらそう改めなさい、そう改めるべきです。そして犯人が明らかに狂暴性を持ち、拳銃でも持っているときは、それは最初から実包を入れてもいい。六発なり五発のうち最初の一発は空包にしておっても、犯人逮捕にそう関係はないと私は思うのです。そうしたら、こういう暴発によるところの死傷者を出すということもない。あるいは京都の事件ですか、子供が遊びに来てさわって暴発したという事件もありましたが、そういうところに置いておること自身おかしいのだが、いずれにしても一発目は空包にする。少なくとも、実包が入っておっても、一発目は上に向けて撃つのでしょう。最初から胸に向けて撃つわけではないでしょう。それなら空包にしたらどうです。提案しますが、どうです、検討しますか。明らかに狂暴性の犯人で、あちらも火砲というか、拳銃その他ライフル銃等を持っておる、そういうことが明らかなときは別です。それは緊急事態として直ちに撃てるようにしなければ、警官といえども人権は守らなければならないし、生命は守らなければいけないから、これは必要だと思います。しかし、平時においては一発目は空包でいいじゃないですか。いけませんか。

浅沼清太郎警察庁長官官房長

○浅沼政府委員 お答えいたします。  終戦直後には先生のおっしゃるように——当時はほとんど全部米軍の払い下げの拳銃でございまして、ふなれの関係もありまするので、当時は六発入るようになっておりますが、そのうちの一つはたまを全然入れないで使用したという時期があったのであります。ただいまのお話でございまするけれども、ただいまのは回転式がほとんどですが、ほとんどの外国も警察はこの回転式を使っておるのでございますけれども、自動式よりも初弾の発射が非常に容易である。自動式といいますのは、一応遊底を引きまして……。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 そんなことはいいから、空包にすることを検討する気があるのかないのか。

浅沼清太郎警察庁長官官房長

○浅沼政府委員 拳銃の性能、その使用の目的等からいたしまして、ただいまのところは現状のままでいくべきかと私は考えております。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 回転式でも一発空包は入るでしょう。あるいはから撃ちできるでしょう。ピストルの性能の問題じゃないですよ。相手方も凶悪犯人であり、明らかに火砲を持っておる、拳銃を持っておる、あるいはもっとひどいのはライフル銃とかマシンガンを持っておる人がおるでしょう。そういうときは別です。しかし、平生警らをしたり交番で立哨するときに、最初から実包を入れておる必要がありましょうか。こういう事件にかんがみ、強く一発目は空包にすべきであることを提案いたします。

浅沼清太郎警察庁長官官房長

○浅沼政府委員 暴発の事故から見ますと、おっしゃる点が多々あろうかと思います。ただ、終戦直後に一発だけたまを込めないということで、つまり回転をいたしまして、最初のやつはたまのないところに当たるというふうにしておったわけですが、かえって初弾は出ないという錯覚からする暴発事故がその当時は相当多かったのでございますので、そういう点も考えまして検討をいたしたいと思います。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 これは大臣答弁。そういうこともあったか知りませんが、私は警ら等において、最初から実包の必要はないと思うのですが、いかがでしょう。

荒木萬壽夫自由民主党国家公安委員会委員長・行政管理庁長官

○荒木国務大臣 田中さんの御提案のことは、いま官房長申しましたように、事務局でも検討してしかるべき一つの課題であると思います。それ上りもっと根本には、拳銃なんかを扱うについての警察官の心がまえが、ほんとうに危険なもの身持っておるという認識のもとに、しかも正当防衛ないしは凶器を持ったような者を制圧するときにこそ使わるべきものであるはずですから、私は心がまえが大事だと思います。それを根本にいたしまして、御提案のようなことがより安全であり、より有効でありやいなや、そういうことは事務当局でも検討してもらいます。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 犯罪者の逮捕には緊急を要する、これはもう当然のことです。しかし被疑者あるいは犯人といえども人権はあります。いわんや第三者においては当然です。あるいはそばとか弁当とかを運んでおる、そういう飲食店の従業員とかそこの子供等にそういった事故が起こっております。当然市民の人権は守らるべきです。こういう観点から、どちらがいいのかということについて、ひとつ慎重な検討をしていただいた結果を御報告いただきたいと思いますがいかがですか。こういう点に立って検討した結果、結論はこういたしました、あるいはいままでのがよろしい、こういう納得のいく説明を、それはすぐにとは申しませんが、検討の結果を当委員会において説明を願いたい。というのは、四十二年度の決算で警察庁をやる場合にひとつ説明を願いたい。これは約束できますね。

荒木萬壽夫自由民主党国家公安委員会委員長・行政管理庁長官

○荒木国務大臣 わかりました。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 警察等に関する事件は往々にして新聞記事等も竜頭蛇尾に終わるきらいがあります。たとえば昨年でしたか、一月十九日に警察庁の科学警察研究所からピストルが十四丁、ライフル銃が一丁、ガス弾が十六発ですか、盗まれたという事件がありました。その報道は出ました。その後処理はどうなっていますか。私が見落としたか知りませんが、あまり新聞記事では見ていないのですが……。

内海倫警察庁刑事局長

○内海政府委員 私から申し上げたいと思います。  お話しのように、まことに申しわけないことでございますが、警察の管理する施設の中から、ただいま述べられましたような銃器類を盗まれました。ただこれらはいずれも発射機能はすべて完全に消滅させてありますので、それらをかりに使用しようといたしましても、武器としての効果は発揮いたしません。これらが盗まれましてから、警視庁ではたいへんな捜査を継続いたしまして、今日もなお継続をして捜査をいたしておりますが、遺憾ながらまだ犯人を検挙するに至っておりません。私どもとしては拳銃事件が相次いでおりますときだけに、何としてもそうした犯人の検挙には全力をあげて当たりたい、そういうことで現在も努力いたしておりますが、ただいま申しましたように、犯人検挙には至っておりません。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 新聞に出るのですよ。その後の経過について新聞記者が発表しないのかどうか知りませんが、結末についてはうやむやになる。この場合はまだ検挙していないから、発表のしかたもなかったのだろうと思いますが、そういうことで国民は疑惑を持っている。こういうこともありますので、ひとつ慎重にやってもらいたいと思います。     〔委員長退席、丹羽(久)委員長代理着席〕  それから刑事事件に対する犯罪捜査費これは原則として府県警察が持つ、しかし特殊な場合は警察庁の予算から支出する。そういう割合がどの程度になっておるのか。たとえば三億円強奪事件、あれから百日を経過しております。新聞にはいろいろ出ておりますが、しかしずばり言ってまだ単独犯か複数犯かということすらつかめていない。あるいは犯人像もまだしっかりしたものも握られていないという状態であります。これは決して捜査員がサボっておると言っておるのじゃありません。一生懸命やっておられるであろうと思うのです。そういうような場合の捜査費はどのように都道府県警察と警察庁、国とが分担をしておるのか。  またついでに、これは捜査中ですからあまり無理は申しませんが、三億円の強奪犯人について逮捕等の見通しがあるならばひとつ言っていただきたい。いかがでしょう。

荒木萬壽夫自由民主党国家公安委員会委員長・行政管理庁長官

○荒木国務大臣 いまのお尋ねも政府委員からお答えをいたします。

浅沼清太郎警察庁長官官房長

○浅沼政府委員 お答えいたします。  四十一年度で申し上げますと、総額、国費が三十九億六千万、補助金が十九億四千八百万、申し上げるまでもありませんが、補助金はこの倍額がおおむね府県費で計上されております。  それから三億円事件の捜査の経費でございますが、これは御承知のように都内で発生をいたしまして、ほかの県の地域に関係があると断定する資料が現在のところまだございませんので、国費は配分をいたしておりません。もっぱら補助金対象でございます都の捜査費から支出をいたしております。この額はまだ十分把握しておりませんが、大体五百万円ぐらいと考えております。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 原則として捜査は府県警察本部がやる、だからその府県が捜査費を持つ。しかし特定の場合は、いわゆる広域指定というのですか、あれの場合は国が出すのじゃないですか。国が捜査費を補助する場合、一つの基準がありますか。それからそういうようなことについては、私は国からもある程度出すという一つの基準をつくらなければならぬのじゃないかと思う。たまたま大きな事件がどこかの府県に起こった、その費用を全部府県に持たすということもどうかと思う。そのために犯人逮捕がおくれるとか凶悪犯人をつかまえることができなくてお宮入りをするというようなこともあり得るのじゃないかと思う。そういう点については今後御検討願いたいと思う。どうでしょうか。基準があれば基準を示してもらいたい。

荒木萬壽夫自由民主党国家公安委員会委員長・行政管理庁長官

○荒木国務大臣 御指摘のような場合には、従来もそういう考慮は払っておるとしクチャーを通じて聞かされたと記憶しておりますが、十分であるかどうかは、むろん検討をしてみなければなりません。十分でないならば、さらに努力を重ねたいと思います。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 警備というか、機動隊を出してやるとかなんとかということについては、ことしの予算も、七十年安保対策だといわれるほど警察等の予算はふえた。あるいは人員をふやす、これは警察庁の予算でなくて都道府県の予算で人をふやせ、こういうておる。刑事事件に対する捜査費をもっと考えるべきだと私は思う。ただ府県だけにまかしておくべきじゃない。その捜査費の限界というか捜査費の制約によって捜査が十分に行なわれないというようなことがあるならば、私は問題だと思う。そういう点については十分いわゆる国警なんで、国家としても考えるべきだ、警察庁として考えるべきだと思いますが、もう一度大臣の答弁を求めます。

荒木萬壽夫自由民主党国家公安委員会委員長・行政管理庁長官

○荒木国務大臣 正確にはこれは政府委員が申し上げねばならぬ課題でもあるかと思いますが、常識的に考えまして、北海道から鹿児島まで縦貫道路が完成した、あるいは横断道路等も方々で考えられておりますが、これらの交通機関が整備をすればするほど、御指摘のような事犯がないことを欲しますけれども、とかく都道府県の行政区域内に限られたような受けとめ方では今後は対処し得ない事犯が続出するおそれはなきやという気持ちはいたします。そういうことも含めまして、今後の検討にまたしていただきたいと思います。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 これは強く要望いたしておきます。  それからことしの二月の十二日に静岡県下で、これは国際的レーサーといわれた福沢幸雄君が新車のテスト中事故死した。この場合に、これは新聞記事によるわけなんですが、メーカーはこの事故車をいち早く隠してしまった、そして捜査官が鑑式写真の撮影もできなかった。新聞の記事でははね飛ばされた捜査、鑑式写真撮影できず等々の見出しで大きく出ております。そこで私は企業の機密、企業の秘密と犯罪捜査との関係について考えてみたいと思います。  そういうような場合に、この新聞記事によってもメーカー側はそんな事実はないなんて言っております。しかしある作家の、企業の治外法権は許すべきでない、こういう談話も出ております。この企業の秘密というもの、このごろは産業スパイ等々でいろいろ企業の秘密ということを言われております。これと犯罪捜査とはどうなんです。犯罪捜査にあたって、企業の機密なんということで拒否はできないと思うのです。どうなんでしょう。

内海倫警察庁刑事局長

○内海政府委員 お答え申し上げます。  ただいまの静岡県下におきますテスト中の事故につきましては、当初いろいろ新聞等で報道されておりますけれども、事実につきましては、警察の捜査は少しも企業側によって妨害は受けておりませんで、必要な捜査あるいは写真につきましても、死体その他コース等全部警察側で写真を撮影いたしております。ただ、自動車につきましては、企業側もできることなら私どものほうで仰せのとおりの写真をとりますのでということで、警察側も任意捜査の段階でございまして、また犯罪としての性質についても、その場合におきましては、まだ必ずしも明確に認定できる段階でございませんので、警察官の克明な指示によりまして写真をとらせ、それを全部提出させております。そういう意味で、今回事故につきまして、具体的に企業側からの警察の捜査に対するチェックあるいは妨害などがあったというふうな点は、私どもはなかったと考えております。  ただ、ただいまの御質問の、基本的に企業の秘密と警察の捜査の関係という問題につきまして、私どもの見解を申し上げたいと思います。  企業の秘密というものを企業者側が持つことは確かに当然でございますから、それはそれでけっこうでございます。ただ私ども警察の捜査は、そういうふうな企業の秘密がありましょうとあるいはなかろうと、そこに犯罪の容疑があれば、法律の定める手続によりましてその捜査をいたすものであります。その捜査の前には、企業の秘密というものがその捜査を妨害する余地は私はないと思います。もしかりに企業の秘密というものによってそういうふうな捜査の拒否があれば、必要によれば強制捜査に切りかえて捜査をすることもいたしますし、そういう点では私どもは企業の側が企業の秘密を主張することは何らふしぎではないと思いますし、またそういうことは当然あり得ると思いますが、そういうことによって警察の厳正なる捜査というものが妨害を受ける、あるいはそういうことによって警察の捜査がゆがめられるというふうなことは私はあってならないと思いますし、またそういうことはあり得ないと考えております。今後におきましても私どもはそういう確信のもとに捜査はいたすつもりであります。もちろん警察はその職務上知り得た秘密を他に漏洩するということは、公務員法上厳に禁止されておるところでありますから、かりにそういうふうなことによって捜査が行なわれましても、それによって得た秘密、知り得た事実というものを外に漏らすというふうなことはもちろんいたすものではない、これもまたあわせて申し上げておきます。これが私どもの企業の秘密と警察の捜査に関する見解でございます。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 犯罪の連鎖反応と申しますか、あるいは犯罪の模倣性とでも申しますか、そういうことは無視できない。たとえば府中の三億円強奪事件、あれは作家の大藪春彦ですか、私もその小説を読んだことがあります。まさにそれを地でいっているわけです。あるいは新車のテストにあたって、競争社またはそのレーサー等に恨みを持つ者がその車に何とかくふうをする、ブレーキにどうとかするとかいうようなことは、単に私はテレビのドラマとか推理小説だけではないと思うのです。そういうときに事故車自体の実態を見なければ、私はそれに対する真実がつかめないと思います。そういう意味において、私は初めはいわゆる行政的な行為として行ったんだから、強制捜査ができないとかなんとかいうことは言いのがれであって、変死者があったときに行政監察をするのは当然である。その場において直ちに司法警察官としての捜査を開始することも、これもまた当然なんです。そういう意味において、私は今回のことをもう一ぺんやり直せ等々ということとは別に、また新聞に大きくはね飛ばされた捜査、企業の秘密なんて出ますと、どうもやはり警察は大企業に対して弱いんじゃないか、そういう印象があります。これからはいろいろと知能犯が出てくると思います。したがいまして、ただ行政監察だけで事は終わらない。そうすることによってうまく完全犯罪をやり遂げようとする人あるいはそういう不心得の者がたくさんおると思うのです。そういう点を特に強調しておきたいと思います。  そのことについての御答弁と、あわせて、これは交通局になるかもわかりませんが、今日のいわゆる交通戦争、もう最悪の事態になっておる。そこで警察庁は非常事態宣言というのを二度にわたり三度にわたってしておられます。私は兵庫県の出身でございますが、兵庫県警においても非常事態を宣言をいたしております。こういうときに、これは警察だけでなく、運輸通産省等々にも関係があると思いますが、新車を発売するにあたって最高スピードを売りものにし、これを宣伝するというようなことですね。最近聞くところによると、メーカーがそういうことは自粛しようというようなことを申し合わしたかに聞いたこともございます。こういう事態の中において現在百何十キロ、これは特殊なところでなければ出せないスピードなんですね、あるいは最高二百キロといったような宣伝をする、これを売りものにすることについては、いささか考え直さなければならないんじゃないか、私はこう思うわけです。きょうは、私は、運輸あるいは通産等を呼んではおりません。しかし交通戦争といわれ、非常事態を宣言せられたという警察庁においては、当然そういう点についても関心を持ってしかるべく対処するとともに、関係の省庁ともよく連絡をとってやるべきではなかろうかと私は思いますが、いかがでしょうか。

内海倫警察庁刑事局長

○内海政府委員 ただいまの御意見、私どもも十分参考にさせていただきたいと思います。  なお、おっしゃいますように、犯罪には非常に連鎖反応もございますし、あるいは模倣もございます。したがって、私どもは犯罪防止あるいは犯罪の捜査というものについて、かなりそういうふうな問題を頭に置きながら考えておるわけであります。  なおまた、捜査に関しましての企業との関係ですが、先ほども答弁しましたように、今回の具体的事案についても、現地の警察のとった措置は、私どもはあの時点における措置としては適当な措置であり、現在もなお厳重な捜査を継続しておるところでございまして、いまだその結論を出しておるものではございません。現実に行なっておる段階でございます。  なお、警察の捜査が大企業に弱いというふうな点があるとしますれば、私ども決してそういうことはないとお答えを申し上げたいと思います。私どもは汚職におきましても、その他すべての点で、そこに犯罪があれば、いかなるものでありましても、厳正なる捜査を展開しておる、こういうふうに申し上げたいわけであります。

鈴木光一警察庁交通局長

○鈴木(光)政府委員 先生の後段の問題について私からお答え申し上げたいと思います。  御指摘のように、現在のいわゆる交通戦争下におきまして、われわれはいろいろ努力しなければならない点が多いのでございますが、御指摘になりましたメーカーが、自動車のスピードを最高速度を越えて誇大に宣伝するという実態につきましては、私どもも好ましくないということで、運輸省当局ともいろいろ相談しておりましたところ、御承知と思いますけれども、つい最近、運輸省のほうから自動車工業会に厳重に申し入れをいたしまして、自動車工業会のほうでも直ちに副社長級の緊急会議を開催いたしまして、これらの問題につきまして、特に最高速度に関する宣伝広告について自粛するという申し合わせをいたしておりますので、私どもはその成り行きを今後注目してまいりたいと思います。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 きょうは大体六時前に終わる、そういう約束をいたしておりますので、最後に一点だけ申し上げて本日の質問を終わりたいと思います。  最初申し上げました公営ギャンブル、競馬、競輪あるいはオートバイ、モーターボート等々のトラブルといいますか、それらがいまでは警察の大きな重荷になっておる。そこで犯罪があれば当然出ていくが、そうでなければもう警備は自前でやってもらいたい、そういうことを警察がいっておられる。このことと、先ほど保留いたしました出動にあたって金一封が出ているのか出ていないのか、それを処理するということと、あわせてひとつ考えていただきたいのですが、警備を自前でやる。これはたとえば競馬法施行令でもそういうたてまえになっておるのです。しかし、私がかつて十年前に競輪を爼上に上げたときに、その自衛警備というものが、暴力団とのつながりができ、暴力団の資金源になっておったわけです。そのことによって、警察が警備の重荷になるということで手を引くことによって、また公営ギャンブルと——これはやめれば一番いいんだが、公営ギャンブルといわゆる暴力団とのつながりが復活する、あるいはそれが暴力団の資金源になる、そういうことのないようにあわせ検討願いたい、こう思いますが、いかがでしょう。

内海倫警察庁刑事局長

○内海政府委員 お話しのように、公営競技につきまして、私どもも決して望むところではございませんけれども、現在それらの警備に、昭和四十三年度におきましては、全国で約十八万人余の警備のための警察官が出動いたしております。私どもの要望は、そういうふうな競輪、競馬、競艇等は、その主催者において自前による自主的な警備体制というものが十分に行なわれて、警察がそういうふうな警備から手の抜けることが一番望ましいことでございます。そういう要望はしばしば行なっておるところでございます。しかしながら、現在ではまだ自主警備にまかせて警察が手を引き得るほど十分な自主警備が行なわれておらないということははなはだ遺憾でございます。今後もそういう点についてはよく話し合いをしていきたい。  そこで、警察が手を引いた場合、自主警備の名において、組織暴力団等がこれの警備の名をかりて出てくるおそれありやなしや、私全くなしとは言えないと思います。そういう意味では、その自主警備を行なうについてやはり警察と十分相談もし、遺憾のない自主警備体制というものをつくり上げていくことが必要であろうと考えます。  なお、こういうふうなやむを得ざる形で警備に出ておりますが、確かに何年か前まではそれぞれの経営主体からそれに要する出動手当ふうなものを受けておったと私も考えております。それらについては詳細また資料をもって御説明することと思いますが、現在は、いつごろからか私記憶ありませんが、そういうようなものは受けるべきではないということで、全部県の予算に統一いたしまして、県予算として競輪、競馬の警備に要する経費というものを計上しておるように私は記憶をいたしておるのであります。私がいま申し上げましたのは、私の答弁に関連して申し上げておりますので、もし間違っておるようであれば、先ほども仰せの資料をもってする説明の際に訂正をさせていただきますが、少なくとも競輪、競馬その他の警備について警察の公正を疑われるようなことのないような細心の配慮をして、現在それに当たっておることだけはあわせて申し上げておきます。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 約束どおり六時前で終わることで、本日の質問はもう一点だけお伺いしたら終わることにいたします。  それは先ほど申し上げました機密費ないし交際費に関連してです。これは警察庁じゃなくて、府県警察あるいは所轄警察署になろうと思いますが、いまそういうことはないと思っていますけれども、かつて、戦前はもちろん戦後におきましても、演武始め等々で金一封、お祝いを持っていく、それがだんだん割り当て化せられてきて、それが県会等で問題になって、まあほとんどやめておると思うのですが、いままではその警察署ですか、署長ですかの機密費、交際費はその演武始めに集めたときの金がそれに充当せられておったという時期があったことは確かなんです。今日、ほとんどのところではそういうことはないと思うのですが、全国の各都道府県警察でそのようなことがまだ行なわれておるかどうか、兵庫県では十年ほど前にやめた。演武始めその他の行事にお祝いを半ば強制する。それが所轄警察署長なり、署の機密費ないし交際費であったことは公然の秘密です。そういうことはないと思いますが、あわせて御調査の上、十七日にこれまた御報告願いたいと思いますが、いかがですか。

荒木萬壽夫自由民主党国家公安委員会委員長・行政管理庁長官

○荒木国務大臣 わかりました。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 それではきょうはこれで、あとは留保いたします。

丹羽久章自由民主党

○丹羽(久)委員長代理 次回は、来たる十七日の月曜日午前十時から理事会を開き、午前十時十五分から委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。     午後五時五十一分散会

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