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61回国会衆議院1969/07/09

科学技術振興対策特別委員会 第19号

発言数
72
登壇者
8
会派数
3
開催日
1969/07/09

会議録

石田幸四郎公明党

○石田委員長 これより会議を開きます。  科学技術振興対策に関する件について調査を進めます。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。木野晴夫君。

木野晴夫自由民主党

○木野委員 わが国の原子力は、平和原則に従って、自主、民主、公開という原子力基本法の精神に沿って今日まで来ておるのでございます。それとともに科学の進展、ことに原子力の進展というものは非常に目ざましいものがあるわけでございます。また、原子力につきましては、海洋、宇宙とともに、ビッグサイエンスの一つの柱である、最も大きな柱であるといわれておる状態でございます。つきましては、われわれもこの原子力基本法の精神に沿って、かつ、科学の進展におくれないようにということで、四十二年の動力炉法案を通します際に附帯決議を設けまして、「政府は、原子力政策の強力な推進をはかるため、原子力委員会を含む各機関の権限、機能を再検討し、抜本的な改革をはかるべきである。」こういった附帯決議をつけまして、政府に対して強く要望したところでございます。原子力委員会におきましても、また、政府におきましても、それを受けたものだと思いますが、原子力関係機関体制問題懇談会というものがつくられまして、座長には有澤委員がなられましていろいろ研究しておったことは、私も聞いておるのでございますが、七月の上旬の新聞に、体制懇におきまして構想がまとまったというふうな記事が見受けられましたし、また、もうそろそろまとまるのじゃないかと思っておるのでございます。  それで、新聞で見ますと、その内容には、原子力委員会はどうあるべきかという問題もございます。また、原子力委員会を強化するために、たとえば資料調査室を設ける、常設部会を設けるというふうなこともその柱として出ておるようでございます。またさらに、関係調整機関をこの際さらに強固にするためにどうしたらいいかというふうなこと、そういったのも、新聞の記事では、ある程度まとまったというふうなことが出ておるようでございます。  当委員会といたしまして、私はこの際まず有澤座長に、体制懇談会としてどういった段階まで来ておるのか、そうして、新聞にあるようにある程度構想がまとまったということでしたら、その構想は大体こういったことなんだということ、そうしてまた、きまっておるならば、このようにきまったんだということ、現在どういった段階にあるか、それからまた、その内容はこういったことで、そのねらいはこういったことなんだというところを、簡単にわかりやすく説明していただきたいと思います。

有澤廣巳原子力委員会委員

○有澤説明員 ただいま御質問のあった件でございますが、これは、原子力の開発利用体制を強化しようということにつきましては、御指摘のありましたように、動力炉・核燃料開発事業団法を御審議願う際に、国会のほうから、今後ますます開発を強力に推進するために、もう一度原子力委員会を含めて開発機関ともにその体制がどうあるべきかについて十分根本的に検討をするように、こういう御要望が御質問の中にもしばしば出てまいりましたし、また、この法案が可決されるに際しまして要望が附帯決議として提出されたところでございます。  そこで、私ども委員会におきましては、かねがね、もう原子力開発を始めましてから十数年もたった今日、委員会に対しましても、また、三機関、原子力開発機関に対しましてもいろいろの御批判もあることでございますから、もう一度根本的にこの問題について再検討を加え、そして、より強固な、またより活動のできるような体制を考えるべきであるというので、委員会におきましては、原子力開発の体制を検討する原子力関係機関体制問題懇談会を設けまして、この懇談会のメンバーになっていただきました方々は、一々読み上げますと長くなりますから名称は省略いたしますけれども、財界の方、それから学界の方、それからかって原子力の機関に関係して現在はもうそれを離れていらっしゃる方々、それからかつてはこの科技特のメンバーでありました前田さんと岡さん、そういう方々で合計約二十名くらいでございますが、懇談会を設置いたしまして、これはたしか昨年の三月だったかと思いますが、自来一年と数カ月、少なくとも毎月一回はこの会合をいたしまして、原子力委員会自身のあり方、また、開発機関のあり方、そして、委員会と開発機関との関係、原子力局との関係、そういうふうな全面的な問題につきまして懇談会で検討いたしたわけでございます。だんだん検討の結果煮詰まってまいりまして、ようやく懇談会の報告書の大体の草案がまとまってきている段階でございます。新聞に出ましたのはその草案でございまして、その際にもなお若干御意見がありまして、その御意見に従ってもう一度草案を練り直して、そうして、今度は各委員の御了承を得た上で、懇談会の座長として私が原子力委員会に報告をいたそうと思っております。まだ報告はいたしておりません。したがって、原子力委員会では、まだ、この問題につきましての委員会自身の考えといいましょうか、意見は決定いたしておりません。いまの段階は、そういう段階でございます。そういう段階でございますから、一応この間懇談会に出されました草案ですね、皆さんのいろいろな御意見を取りまとめた草案の内容が一応固まったものといっていいかと思いますが、この草案の内容のごくあらましをお話し申し上げたいと思います。  原子力の平和利用の開発につきましては、わが国は、ほかの先進国からはおくれてこの問題に着手したということ、それからもう一つは、わが国は平和利用にこれを限っているということ、そういう事情のもとに原子力の平和利用、開発を急速に促進するためには、むろん国が主導的な立場をとらなければならないけれども、同時に、民間の協力といいましょうか、民間における人材と資金というものの協力を仰がなくちゃならぬ。いってみまするならば、国も人材を求め、資金を投じ、そして特に民間ではこれをやるのに適しないような研究の分野、これはどうしても国がやらなくてはいけないけれども、いよいよ開発ということになりますと、その場合には民間も資金と人材をもってこれに協力をしてもらう。そういうやり方で進むのがわが国の実情に最も適しておるという考え方が基礎にあるわけでございます。その基礎のもとにおいていま原子力委員会がどうあるべきかということになりますと、原子力委員会は、これも法律できめられておりますように、原子力開発のための調査、企画、立案という重要な機能を持っております。それで、委員会がこの機能を発揮し得ないということでは、委員会の存在の意義がなくなります。従来、原子力委員会は弱体である、あるいは十分活動していないんじゃないか、こういうような御批判がありましたのは私も十分承知しておりますが、そういう御批判を受けるのも、原子力委員会が、いま申し上げました機能を十全に発揮していないんじゃないか、こういうふうに考えられましたので、それじゃ、委員会がこの機能を十分発揮するのにはどうすべきか、これについてはいろいろの考え方がありましょう。国会の附帯決議にも抜本的に改革をすべきである、こういう御批判がありましたので、そこで、私どもは、この委員会は現在はいわゆる八条機関でございますが、これを三条機関にしたならばどうか、つまり、行政委員会としての三条機関に変えたらどうかという問題も十分検討いたしました。また、委員会に直属の事務局を置いたらどうか、こういう問題につきましても検討をいたしました。  しかし、懇談会の人々の御意見は、この際原子力委員会が三条機関になるのは適当でない。それは、一つは平和利用確保という大きな機能を持っておるのでありますが、この機能は、いまの八条機関そのものであるほうがはるかに客観的な意義を持つゆえんであって、政府の部内に入るような行政委員会という機関になること、その点において国民の信頼を失うおそれがある。それからまた、もう一つは、行政委員会になりますと、どうしても行政そのものが委員会の一つの事務にならざるを得ない。原子力に関する行政をある程度委員会が引き受けるということになりますと、これは非常に雑多な事務がありまして、委員会の本来の目的である調査、立案、企画の機能の発揮を妨げるおそれもある。こういうような趣旨から委員会が行政委員会になるというのは適当でない、こういう御判断が懇談会で大勢を占めました。  それで、原子力委員会に専属の事務局を置くということにつきましては、これもいろいろ意見が出ましたけれども、そうなりますと、現在原子力行政をやっている科学技術庁の原子力局との関係においてむずかしい問題が出てくるし、また、相互の連絡もかなりめんどうな問題が起こってくる。それよりはむしろ現在のように、原子力局が科学技術庁の一つの行政の局であるとともに委員会の事務局であるというほうが望ましい。ただ、しかし、それにつきましては、原子力局が、一方では原子力委員会の事務局であり、他方では科学技術庁の行政部局でありますから、そこで、原子力局としては、原子力委員会の事務局としてその機能を十分果たすことができないおそれもなきにしもあらずである。それで、ついてはこの点について、もっと強化をはかるべきである、そのことが原子力委員会をして一そうこの機能を発揮せしめるゆえんになるであろう、こういうふうに考えられたわけです。  そこで、調査、立案、企画の機能を十分発揮するためには、何と申しましても、原子力委員会に原子力に関する内外の情報が十分入ってくることである。情報の収集が十分行なわれることで、そして、この情報をある程度分析をするといいましょうか消化をする、この仕事が原子力委員会に現在欠けておる最も重要な点であります。ですから、その仕事をできるような一つの部局といいましょうか、これを懇談会では調査資料室、こういうふうに申しております。そういう調査資料室を設けて、もっぱら調査資料の収集と資料の分析を行なう、そういう仕事をする専従の機関を原子力委員会に設けるべきである、こういうことが大体の懇談会の一つの意見でございます。  なお、原子力委員が現在長官、委員長を入れまして七名でございますが、委員をもう少しふやしたらどうだという問題点も検討されました。しかし、この委員をふやしてという理由は、おそらく原子力のいろいろな関係の分野に関する専門家が委員に代表されていないということがいけないので、やはり各分野の専門家が委員になっておる必要があるのじゃないか。こういうふうな御主張でございましたが、そうなりますと、委員というものがかなりな数に上ってくる。あまり大ぜいの委員で原子力開発のいまの調査、立案、企画の大方針をきめるというにあたりましては、かえって責任が分散をするおそれがある。それよりはむしろ、この委員の数は現在の数でも、あるいはこれを一、二名ふやしてもいいかもしれませんが、大体現在のような少数の委員をもって、それでこの委員を補佐するための一つの機関を設けるべきでないか。つまり、委員を補佐するといいますのは、委員のブレーンになるような意味において委員を補佐する、そういう機関を設けるべきでないか、こういう御意見になりまして、そこで、現在は専門部会というものがありますけれども、この専門部会は委員会のほうから一定の諮問事項を提示いたしまして、その諮問事項に対して部会では検討の結果を答申するといいましょうか報告をする。こういう形になっておりますが、ブレーン的な機能というものはそういう面もありますけれども、むしろもっと弾力的なブレーン的な機能をしてもらう人々がこの際必要であろう。こういう考え方からこの専門部会の委員になる人、専門委員でございますが、その専門委員に——特定の専門部会に属さない常設部会というものを設けまして、この常設部会も幾つかのブランチに分かれますが、そういう常設部会のメンバーというものをあらかじめきめておきまして、こういう人々と常時必要に応じて原子力委員会が懇談をする。そうして専門知識の足りないところはそういう人々の専門を大いに活用する。要するに、原子力委員がいろいろの複雑な問題に関する判断を下さなければなりません。その節には、この常設部会の人々の意見といいますか、知識といいましょうか、そういうものを十分拝借して、その上で委員会の責任において判断を下すべきである、こういうふうな考え方でございます。ですから、常設部会を設けて、委員の専門的な知識、そういうものの足りない点はこれをもって補っていくのがいいのではないか、こういうことになりました。  そのほかには、原子力委員会といたしましては、安全審査に関する専門審査会というものがございます。これは、原子炉の設置に関する申請がありました場合、その安全性について審査をしてもらう審査会でございますが、これにつきましてもだんだん申請がたくさんになってきますし、また、技術もどんどん進歩して新しい装置を持った炉、そういうものが申請されてまいりますので、やはりこの審査会におきましても、日進月歩といいますか、そういう技術の発達に応じた研究も進めなければなりませんし、こまかい点にも十分知識を持ったような人々を活用しなければならないだろう。その意味で、この安全審査会の下に専門委員を設けて、こまかい問題点はその専門委員が十分調査をする。そして安全審査会の委員にこれを報告して、安全審査会で安全かいなかという問題を検討する、こういうふうにすべきである。そして、なるべく早く安全性に関する審査の報告ができるようにする、こういう配慮もあります。  大体、原子力委員会に関係する懇談会の考え方は、そういうことが骨子になっております。  なお、もう少し考えることは、事務局としての原子力局と委員会との連絡を一そう緊密にするために、場合によりましては、原子力局の中に、委員会事務を担当する連絡官を置いたならばどうか、こういう意見も出ておりますが、これはまだ懇談会では、いいとも悪いとも十分な意見が出されておりません。委員会につきましてはそういう点がおもな点でございます。もし、あとこまかいことで御質問がございますれば、お答え申し上げます。  それから、一方の開発機関のほうでございますが、開発機関につきましては、これを打って一丸として公社の形にしたならばどうか、こういう問題がございます。これは公社体制をとるのがいいか、現在のように三つの——四つというか、放医研を入れますと四つでございますが動燃、原子力船事業団、特殊法人の原研でございますと三つでございます。この三つの形で、それぞれに現事長がおって、それぞれの機能をその長が責任をもって発揮させたほうがいいか、この利害得失につきましていろいろ検討を加えました。懇談会の結論は、現在とにかく長い十年以上の歴史を持ってきておりますし、また、事業団のあるものは、ある年限をもった時限立法で成立しておる事業団もあり、そういうようなものでございますので、この際はむしろこの組織をいじらないがいいじゃないか、これをいじらなければ絶対に仕事ができないというふうな、それほど重大な欠点はどうもないようである。むしろいまのそれぞれの三つの機関に分かれて、それぞれに理事長がいて、そうして、これが十分の監督を加え指導をしていく、このほうが組織の運営の上から申しましても、はるかに効率的に行なうことができるのではないか。もしこの三機関が一体化しまして大きな組織ということになりますと、この大組織を一糸乱れざる統制のもとに運営していくということははなはだ困難なことである。イギリスの例を見ましても、イギリスの公社におきましても、やはりだんだん開発の面は民間なら民間のほうに、あるいは新しく設立される企業にこれを引き渡している、そういう状況にあるのじゃないか。そういうような観点から、一大統合をするということは、なるほど理念的にはすっきりしているようであるけれども、しかし、実際の運営をやる面から見ると、むしろいまのほうがすぐれているのではないか、こういう判断が大勢でございました。  もっとも、公社にしろという主張の方もいらっしゃいましたが、それでは公社にしたらどこがいいのかということになりますと、予算がとりやすいとか、それから、人員の配置が大きな屋根の下においての単に配置がえになるのだから、人員の運用ということがうまくいく、こういうふうな点が、公社を主張される方々のおもな理由でございます。しかし予算がとりやすいということは、必ずしも公社になったからとれるというものでもないのじゃないかというような反論もございます。配置の点、人員の点から申しますと、一たび公社に一体化ができますと、新しい事業が起こるたびに人をとるということで、公社そのものの人員がふくれていくばかりで、なかなか淘汰ということができないという意味から申しますと、組織の規模が大きくなるだけだ。むしろ現在のように、あるプロジェクトを立てて、そのプロジェクトが終わったならば、それを遂行している事業団はとにかく解散をする、こういう形のもの、そして、新しいプロジェクトがあればまた新しい事業団をつくる。そうして、プロジェクトのことでございますから、これはやはり国会にかけて十分御審議を願うということが国民の理解を得るゆえんであろう、こういうふうに私はその点で考えます。大公社であったならば、あるプロジェクトを立てるのも公社内部の範囲で立てることができる。公社として予算をもらってきてそれにつければ、どんなプロジェクトでも公社内で実行が可能である、こういう御主張でございますけれども、それは可能なことは可能なんですけれども、しかし、大プロジェクトというようなものは、やはり国会で審議していただいて、国民の皆さんに十分御理解を得た上でこのプロジェクトを国として推進するというのが、たてまえとしてもいいのではないか、こういうふうに考えるわけでございます。そういうわけで、公社案というものも出ましたけれども、懇談会の大勢といたしましては、やはり現在の三機関でやっていくのがよろしい。しかし、三機関の相互の長の連絡、特に三機関と原子力委員会との間の連絡、これについては十分な配慮をすべきだ。それにつきましては、私ども今後は、委員会と原子力三機関の幹部の方々との間の接触といいましょうか、会合と申しましょうか、そういうことにつきましては十分これを行なって、そして、原子力委員会とその三機関との間が一体化してこの原子力開発を進めていくような行き方にいたしたいと思っております。  そのほかには、もう一つは、大学との関係をどうするかという問題もございましたが、これもある程度審議をいたされましたけれども、この問題につきましては、現在学術会議と大学の人々が集まりまして、この問題をいま検討中だそうでございまして、まだその意向が出ておりません。だから、そういう学界の意向が固まってくる時点で、私どものほうとなお連絡をとって、どういうふうに大学との関係を考えていったらいいかという問題を検討するために、検討問題として残してあります。  それから、懇談会の全般の意見としまして、やはり原子力開発は、いわゆるビッグサイエンスと申しましょうか、ビッグサイエンスの推進があるから、どうも単年度的に予算が区切られて、翌年の予算がどうなるかわからぬというようなことでは、まことに困るのであって、何かその点である程度多年にわたる予算を獲得できるような方法はなかろうかという御意見がかなり強かったんでございますが、現在の財政法のもとではなかなかむずかしいが、なお、その点につきましても、いろいろ検討してみましょうということで、これも一つの検討事項になっております。  それからもう一つは、この原子施設から出てくる放射能障害といいましょうか、放射能の問題、これはいま厳重に管理をしておるわけでございますけれども、特に地方の人々、地元の人々はなかなかこれに対して十分の信頼をしていただけない実情もあります。それで、放射線審議会のほうの御報告もありますので、この問題について、監視体制をも含め、このモニタリングシステムというものをいかなる形にすべきかという問題が残っておると思いますが、これにつきましても、いろいろあると思いますけれども、さて、いよいよどれがいいかということになりますと、なお十分検討してみなければならない点がありますので、これらにつきましても、なお検討する。全国的にモニタリングシステムを確立することにつきまして、どういうシステムにするかということを検討する、こういうことになっております。  なお、今後の問題といたしましては、たとえばウラン資源の確保の問題がありまして、これは一体どういう方法で確保するかということもありますが、同時に、これの確保の体制をどうするかというふうな問題もあります。あるいはウラン濃縮という問題が起こってきたときには、一体このウラン濃縮事業をどういう体制で運営していくか、こういうふうな問題もあります。そういうふうな問題が起こってきた場合には、さらに新しく事業団をつくるがいいか。これはほんとうの事業であるかもしれません。そういう事業団をつくるべきか、あるいは、それとも民間にそのままおまかせするということもありましょう。あるいは、何かの形で事業団をつくらなければならぬというふうな問題があるかもしれません。そういう問題が起こってくることもありますが、そのときにはまた事業団の統合の問題についてなお考えてみることもよかろう。しかし、現在の場合においては、いま申し上げましたような体制で進むのがいいと思うというのが大体の懇談会の大勢の御意見でございます。この間懇談会に出しました草案におきましても、そういうふうな形でとりまとめてあります。  以上で御報告を終わります。

木野晴夫自由民主党

○木野委員 ただいま有澤座長から体制懇談会のいままでの作業、それから、まとまりつつある案につきまして、原子力委員会の性格、あり方、強化の方法としてどういった方法があるか、資料調査室の問題、常設部会の問題、並びにまた三機関のあり方についていかにあるべきか、そうしてまた、さらに将来の問題等について説明がありました。内容につきましては、私また個別に質問いたしたいと思いますが、その前に、四十二年七月六日に、実はわれわれといたしましては附帯決議をいたしまして、政府においては、原子力委員会を含む各機関の機能の抜本的な改革をはかれということを決議いたしたのでございますが、今回体制懇におきましていろいろ作業されておりますが、その場合に、受け方が三つほどあると思うのでございます。  一つは、政府がこの附帯決議を受けて、そこで原子力委員会に諮問があって、原子力委員会は諮問を受けて——たとえば懇談会を設けて作業をするというふうに諮問があって、そうして原子力委員会が動くという場合もあるかと思います。また、もう一つ、原子力委員会は普通の審議会と違いまして、諮問がなくともこの問題は取り上げるべきだということで、独自に動いていくことができるわけでございます。それとともに、もう一つの意見は、原子力委員会で諮問を受けて答申をする、ないしは原子力委員会が取り上げて答申をするとなってまいりますと、原子力委員会設置法の三条によりまして、内閣総理大臣はこれを尊重しなければいかぬということになって、非常にむずかしくなってくる。それよりも、有澤個人としてこれを研究して、そうして懇談会というふうにやっていくというふうなこともあるわけでございます。私は、今度有澤委員が懇談会の座長になって、懇談会という形式でやられましたが、これはどういった考え方で取り上げられたのか、実はそのほうが実態をつかむのにいいんだということであるのか、その辺のところをお聞きしたいと思います。

有澤廣巳原子力委員会委員

○有澤説明員 懇談会の形式をとるにあたりましては、原子力委員会で国会の附帯決議、それからまた、委員会自身も何かもう少し強化の方策を考えてみる必要があるのではないかということを考えておりましたので、原子力委員会でこの問題をどう考えていくか、こういうことになりました。それにつきましては、委員会だけでやるよりは、ほんとうは専門部会みたいなものを設けてやるのもいいのですが、これだとなかなか手間がかかったりしますから、それよりはひとつ懇談会という機構を設けて、そこで自由な討議をして、その討議の大体の報告をいただいて、その上で委員会でこれを十分検討した上で、これは委員長は科学技術庁の長官ですから、委員長であると同時に政府の機関の長でございますから、政府において原子力委員会の決定をどうお取り上げになるか、どういうふうに処理されるか、政府で御決定願うことだ、こういうふうに考えております。ですから、委員会のこの問題についての一つの意見というものをまとめる方法として懇談会というものを委員会が設けたわけです。

木野晴夫自由民主党

○木野委員 そうすると、委員会としてこの問題を取り上げて、そうして自由濶達な意見をなにして、そうしてまとめるために設けられたということでございます。そういたしますと、あとの作業といたしましては、懇談会でこれがきまりまして、これを委員会に持ち上げられるのでございますか。そうしてまた、持ち上げたときに、委員会といたしまして、それを内閣に三条のルートを通してなされるのでございますか。そうしてまた、その場合に内閣として意見を尊重しなければならないという条項が働いてくるのでございますか。

有澤廣巳原子力委員会委員

○有澤説明員 懇談会の報告書を委員会にかけまして、委員会でそれを決定いたすことになろうと思います。これは委員長がいらっしゃいますから、委員長がお答えくださるかと思いますが……。そして、その委員会が決定いたしました意見というものをどう処理するか、これは私まだ委員長とも十分お話ししておりませんけれども、いまおっしゃったように、これを内閣総理大臣に委員会の決定事項として報告をする、そうすると総理大臣はこれを尊重しなければならぬ、こういうことになります。その道を通るよりはむしろ、これは行政の機構の問題と非常に密接に関係しておりますから、私は、原子力委員長が科学技術庁長官としてこれを御処理願うことが適当でないか、こういうふうに考えておりますが、なお委員長から……。

木野晴夫自由民主党

○木野委員 有澤座長の御意見を聞いておりまして、能率といいますか、そういった点を考えておられるのがよくわかったのでございますが、ただいまの後半の問題は、これは座長の関係の問題でなくして、科学技術庁長官にお聞きしたいと思っておることでございます。実はこの委員会におきまして附帯決議をつくりましたのも、政府はかくかくすべきであるということでいたしたので、まともに受けてなにいたしますと、科学技術庁長官がこれを独自できめる、または原子力委員会に聞くというふうなルートも考えられるわけでございますが、それをしておられないようでございますが、それはそれといたしまして、科学技術庁長官にお伺いをいたしますが、この問題がいずれ体制懇からまとまって科学技術庁へ入って、原子力委員会に答申がなされると思うわけでございます。それを受けまして、どういうふうに考えておられるか、お聞きしておきます。

木内四郎自由民主党科学技術庁長官

○木内国務大臣 お答えいたします。  いまの木野さんの御質問の前にちょっと一言前段の御疑問に対してお答えしておきたいと思うのですが、行政をやっている者といたしましては、あらゆる場合に、行政の体制はどうか、その運用面はどうかということを何をおいても常に反省し、かつ再検討していくというのがわれわれの任務だと思うのですが、原子力委員会が設立されてすでに十数年にもなっております。その間に原子力委員会には非常なお働きを願って、たとえば事業の面においては原子力発電の問題、それが非常に経済性を持つようなふうになってきた、あるいはアイソトープの利用の問題、あるいはまた、さらにこれから先のそういうような問題についていろいろと御勉強願って、わが国の原子力産業も非常な発展をしてきているのでありますが、情勢がだいぶ変わってもおりまするから、私がさっき申しましたような根本の考え方として、われわれ行政を担当しておる者は当然すべての事態を再検討して、それに対する対応策を練っていかなくちゃならぬと思っておりましたときに、また、国会のほうからもああいう御決議がありましたので、そこで今度この問題を取り上げて検討する、こういうことになったわけなんです。それを原子力委員会にお願いして、そして、原子力委員会のほうの中でいろいろ御配慮願って、私も原子力委員長ではありますが、この原子力委員会で有澤先生その他に御配慮願って懇談会を設け、そうして御審議を願った。原子力委員会は、御案内のように、原子力政策に関する根本的の重要な問題について立案し、審議し、また決定をされるという機関でありますので、この体制の問題も当然、さっき、御決定願った問題以外にもいろいろな問題があるということをお話がありましたが、そういう問題を御決定願うことになっております。それから、原子力委員の方々は国会の御承認を得て任命されておる実にりっぱな識見の高い方々でありまして、たとえこれが自分のほうの原子力委員会に関係があることでありましても、客観的判断を誤られるような方ではありませんし、原子力委員の方のほかに、いろいろ学識経験者もお加えになっておるのですが、この方々も同様にりっぱな方々でありまするので、公正な判断をなされる方々だと思っております。そこで、そういうようなことに加えまして、行政機関ではありませんけたども、私は原子力の委員長を兼ねております、また、原子力局は原子力委員会のほうの仕事をお手伝いしておるし、また、今度の懇談会のほうでもお手伝いをしておるというようなわけで、きわめて密接な関係がありまするので、この懇談会のほうにお願いするというのも政府の考え方の一つでありまして、そのほかにまた別にやるという必要はない、かように私どもは考えまして、この原子力委員会で設けられました懇談会の御研究をお願いしておる、かようなわけでございます。  そこで、いま最後に御質問になりました、とにかくこれを受けたらどうするかというお話、これはいま申しましたように、高い識見のおありの方方が公正に、熱心に御研究になったものでありまするので、総理大臣のこれを尊重する義務とか、その他の法律上の問題は別といたしまして、私、科学技術行政を担当しておる者といたしまして、これは十分に尊重してまいりたい、かように考えております。

木野晴夫自由民主党

○木野委員 この原子力の問題といいますのは、平和に限って原子力基本法の精神に基づいて推進していくのだ。かつまた、ビッグサイエンスであり、日進月歩の状態であるということで、国といたしましても、また、われわれ国会の一員といたしましても、ほんとうに力を入れていかなければならぬ分野だと思っておるのでございます。そういった意味で、この体制の問題ということが事あるごとに出てまいると思うのであります。そしてまた、プロジェクトの問題から、予算、人員の問題、いろいろな部門にわたってこの問題が起こってまいると思うのでございますが、ほんとうに新しい分野でございますので、政府におきましても、ひとつそういった目で見ていただきたいと思うのでございます。今回の体制の問題につきましても、懇談会のほうでいろいろ意見をまとめられておるのでございますが、それを受けまして私は三条によってこうしろああしろということは言えませんが、先ほど申されました高い識見を持った方々によってつくられたものでございますので、長官も大所高所から高い識見をもってこれに対処されるよう、そして、この期待に沿われるようお願いいたしたいと、強く要望するものでございます。  次に、内容に少し入りまして質問いたしたいと思いますが、原子力委員会の性格、原子力委員会とは何ぞやということでございますが、新聞なんか見てみますと、諮問機関だ、しかしながら実質上は最高の決定機関であるというふうな表現がなされております。ただいま有澤座長も、説明におきまして、諮問機関であるということを言われましたが、しかしながら、最高の決定機関であるのだというふうな点もそのことばのうちにうかがえるのでございますが、そういった機関であると思っておるわけでございます。したがいまして、たとえば税制審議会というのがありますと、来年度の税制について諮問する、それに対して答申する、諮問がなければ別にないというふうな、そのつど諮問に応ずる機関もあるわけであります。それに対しまして、この原子力委員会というものは、諮問に応じて答えることもあるでしょうし、また、包括的にこの分野については諮問があったということで、独自に活動される部門もある。しかしながら、行政機関かというと行政機関でもない。しかしながら、行政機関であってもいいのじゃないかというふうな意見の出てくる委員会でもあるわけでございます。私は、現在の原子力委員会といいますものはどういった性格のものか、まず、現状、どういった性格のものと考えておるか。法律的に、そして実体的にどんなものなのか、科学技術庁長官にお聞きしたいと思います。

木内四郎自由民主党科学技術庁長官

○木内国務大臣 御質問、ごもっともな点があるのですが、確かにこれは八条機関でありまして、諮問委員会である。法律的にはそうであることには間違いありませんけれども、しかし、それだけでないことは、いまもお話がありましたように、自分たちも立案、審議するだけでなく決定をなし得る。しかも、それに対しては総理大臣は、それを尊重しなければならぬというようなことがありますので、あまりにはっきり割り切ってどっちに入るというよりも、むしろ中間的な性格を多分に持っておるというふうに御了解願ったらいいんじゃないか、かように思うのです。

木野晴夫自由民主党

○木野委員 原子力委員会の性格というものは、中間といいますか、割り切っても割り切れぬところのものがあるのではないかと思うわけでございますが、そういった意味で、私は、原子力委員会につきましては、どのように持っていくか、これは、政府といたしまして、また委員長以下いろいろ考え方をしっかりとしていただきたいと思うのでございます。先ほどお話ございました、平和利用に徹しておるんだ、また自主、民主、公開の三原則に徹しておるんだ、これでいくんだというような点は、これは原子力委員会のまさに命じゃないかと思うわけでございます。そういった意味で、この原子力委員会が行政機関であるのがいいのか、それとも諮問機関——いまの長官のお話だと、その中間的な存在だというお話ございましたが、現在のような形がいいのかということで、先ほど有澤座長が意見をいろいろ言われたんだが、これでいいんだという話がございましたが、その辺、大事でございますので、科学技術庁長官に、原子力委員会は現状はこうだ、どういった方向でいくのがいいのか。座長から先ほど、現状のままのほうがいいんだという話がございましたが、行政機関となるのがいいのか、または諮問機関に徹するのがいいのか、それとも、いまのような形のほうがいいのか、その辺のところを伺いたい。

木内四郎自由民主党科学技術庁長官

○木内国務大臣 いまの御質問でありますが、先ほど有澤先生からいろいろお話がございまして、行政機関としていったほうがいいじゃないかという御意見もあったようでありますが、いろいろ御研究の結果、そうでなくて、これは現状のままでいいんだ。ただし、さらに活動を強化するために調査資料室というようなものを設けたり、あるいはまた、常設部会を設けたりしていくことが必要だ、こういう御意見でありますので、私もきわめて適切な御意見だというふうに考えております。

木野晴夫自由民主党

○木野委員 この問題は非常にむずかしい問題でございますから、私もただいまの説明を一応聞くことにいたしまして、先ほど、行政機関になると庶務事務がふえたりして雑用がたいへんなんだ。この点は私もわかるのでございますが、有澤座長の御意見のときに、行政機関になると国民の信頼がなくなるんじゃないか、それよりも、いまのままのほうがいかにも離れているようでいいんじゃないかというお話がございましたが、この点は、私ちょっと納得いきかねるのでございます。政治と離れておると、行政と離れておるといかにも中立だというふうな感じがあるかもしれませんが、場合によりましたら、大事な問題でございますから、まさに責任をとるという意味で、政治とともになければならぬという点もあるだろうし、この辺のところ、私ちょっと意見があるのでございますが……。

有澤廣巳原子力委員会委員

○有澤説明員 原子力委員会は、原子力委員会設置法できまっておりますように、原子力基本法の三原則を十分監視する。そのことが非常に大きな委員会の任務だと私は考えておるのでございます。その任務を達成するためには、一口に言うと、政府の機関の中にいないほうがいいのじゃないかという考え方なんです。政府機関よりは独立の存在として存在しているほうが、その判断が——いずれにしても公正でありましょうけれども、国民のほうから見ると、どうも政府機関の中に入っているから、やはり政府の何か影響をこうむっているのではないか、こういう疑いを招くおそれがある。常に招くとは申しませんが、おそれがある。それよりはむしろ政府機関の外にいて、そして、独立的に客観的に判断を下すほうが国民の疑惑を招くおそれがないじゃないか、こういう趣旨でございます。そのかわりに、政府機関でないのですから権限というものはないわけです。ただ法律に従いまして、委員会の決定したものを総理大臣に報告いたしますと、総理大臣はそれを尊重しなければならぬ、こういう一つの線で委員会の権威が確立されている、私はこう思います。また、そのほうが委員会の活動がきわめて弾力的になると私は思います。

木野晴夫自由民主党

○木野委員 私は、原子力委員会というのはこういった性格のものだということをまず現状の話を聞きまして、それはそれといたしまして、その次に、たとえば原子力委員会が庶務事務なんかをなにするのだ。行政機関になると、庶務事務なんかふえるからそれはないほうがいいのだ、ないしは、ただいまお話しの弾力的にやりたいのだ、そのためにはこうだ、この議論はわかるのでございますが、国民から見た場合に、政府部内に入っていないほうがいいのだ。この議論につきましては、いささか、私も問題点はわかるのでございますが、政府部内に入れば信頼を失うようなものの言い方になりますと問題になるのじゃないかと私は思う。たとえば、公正取引委員会は政府部内にありますが、これも離してしまえばいいのだということにもなりませんし、立法、司法、行政の分野においてどこら辺が何かということで、むしろ私は原子力委員会のあり方だと思います。これは私も内容はわかっておるつもりでございますし、有澤委員も気持ちは一緒だと思いますからこれ以上なにいたしませんが、そういった意味で、原子力委員会のあり方といいますか存在といいますか、ひとつしっかりとやっていただきたい、こう私は思うのでございます。  つきましては、今度調査資料室を設ける。新聞では原子力委員会は原子力局に振り回されているというふうなことがありましたが、振り回されてはいけないので、この際資料室を設けるということで、しかも、ただいまお聞きしますと、内外の情報を収集、分析してやるのだということで、これは非常に必要かと思うのでございます。原子力委員会に設けるという表現がございましたが、新聞を見てみますと、機構上置くということでございますが、科学技術庁の原子力局に置くのだ。それでは、これは原子力委員会に置いたことにならないので、原子力委員会は原子力局にますます頭があがらないのではないか、こう思うのでございますが、この調査資料室はどこに置くのか、そして、何人ぐらいを考えておるのか、少し具体的にお聞きしたいと思います。

有澤廣巳原子力委員会委員

○有澤説明員 調査資料室を原子力委員会のもとに置くということでございますが、実は諮問委員会のもとに調査資料室といいますか、事務局とかそういうものがあることはあります。現にありますけれども、しかし、それはほんのおざなりの、たとえば各省のお役人をしながら、あわせて何々審議会の事務局のメンバーである、こういうふうな形になっておりまして、どうも専属しておる、専従しておる、そういう事務局とか調査室というふうなものは、諮問委員会についている場合はない、審議会についている場合はほとんどないのだろうと思います。そこで、原子力委員会も、その法律、法制の上からいいますと諮問委員会でございますので、そのもとにつけるのではなかなかっきにくい事情があります。それで、行政の機構としましては、原子力局の中に、原子力委員会のためにのみ専従する調査資料室を設ける。これは行政局としての原子力局の調査はしないで、むしろ——むしろというよりも専従の、原子力委員会のための調査資料の収集に専従する機構を設ける、調査資料室を設ける、こういう意味でございまして、いってみますれば——委員会の性格がぼやけておるという御指摘がございました。確かに法律的にいいますと、ぼやけた存在でございますが、それと同じような意味において、それにつける調査室、それに専従する調査資料室ですから、これも存在が、どうも原子力局に実ははめ込まれておりながら原子力委員会に専従する、委員会のために専従するというふうな割り切れないような形になっておるわけでございます。これは、しかし、ある意味からいえば現状、現実に対する妥協だと私は思っております。まあ機構上どうだこうだといって議論が沸騰するよりは、むしろ一刻も早くこの調査資料室が設置されたいという趣旨がおもな点でございます。  それから、どれくらいの規模のものになるかということでございますが、これはまだ実際はこまかに詰めておるわけではありませんが、いま現に原子力局に調査課というのがあります。それで、この調査課が、原子力委員会のために、ある程度調査をしてくれていることも確かでございますが、しかし、この調査課は行政のための調査もやっておるということで、どうも二足のわらじをはいておる形になっておりまして、私どもが十分期待するほどの調査資料が私どものほうに提出されないといううらみもありますので、この調査課のメンバーを、人は変わるかもしれませんが、メンバーを、いってみれば、いま申しました委員会のために専従する調査資料室にしていただきたい、こういう趣旨でございます。ですから、わりあいに実現は容易な形になっていると思います。同時に、この調査資料室には民間からの出向、これをも私どもは考えております。そういう場合には民間から——民間といいますか、民間やあるいは三機関ですね、原子力研究所であるとかあるいは動燃事業団であるとか、そういう方面の人々も、そういうものの調査課にいらっしゃる人々がこちらに出向していらっしゃるということも考えております。また、そういうことは相互の調査の活動をさらに高めることができるからけっこうである、こういうふうな御意向もあります。ですから、民間とかそういう原子力機関の人々の出向と、それから、いまの調査課のメンバーと合計したもの、ですから、大体十四、五名、あるいは二十名近くなるかもしれませんが、大体十四、五名前後というものを考えておる次第でございます。

木野晴夫自由民主党

○木野委員 ただいま有澤委員から、機構の問題、権限の問題、そういったのはいろいろむずかしい点があるので、とにかく拡張したいんだ、そうして、この大事な仕事を果たしたいんだということでお話がございました。機構、権限問題を争うことは幾らでもあるので、これはまた後日に譲りまして、そういたしますと、原子力局の調査課の人、これが専従する、こういう形になるわけでございます。また、民間からも応援に来るという形になるわけでございますが、科学技術庁長官にお聞きいたしますが、そうすると、それだけの人がいまおる人から、専従にされてしまうと減るわけでございますが、定員その他はどのように考えておられますか。科学技術庁の定員があって、そうして、今度委員会のほうがこれだけを専従さすのだとしますと、穴があくわけでございます。だから、それはどのように考えておられますか。

木内四郎自由民主党科学技術庁長官

○木内国務大臣 外に出てしまえば穴があくようになりますけれども、穴があくとすれば当然これは補わなければなりません。そういう点は運用に差しつかえないようにいたしたいと思います。

木野晴夫自由民主党

○木野委員 この調査室の問題もいろいろあるのでございますが、時間がございませんので次に移りまして、常置部会をつくるということでございますが、常置の部会は一体幾つくらい考えておられて、たとえばどういった部門とどういった部門を持たすのか、その辺のところをお聞きしたいと思います。

有澤廣巳原子力委員会委員

○有澤説明員 これもまだ十分詰めておるわけではございませんけれども、懇談会で話が出た程度におきましては、五つか六つの常設部会を設ければいいじゃないかということでした。それは常設部会というものがありまして、それの委員が幾つかのブランチに分かれる。そのブランチが四つか五つ、あるいは六つくらいになりましょうか、そういうふうな分け方になろうと思います。そのブランチの一つとしましては、たとえば動力炉の問題、あるいは安全確保の問題、あるいは燃料の問題、こういうふうな幾つかの大きな分野に分かれている。それに関して、その関係の専門家をもってそのブランチをつくっていっていただく。そして、問題が起こったときには、そのブランチの方に集まっていただいてわれわれと懇談する、こういう形を考えております。

木野晴夫自由民主党

○木野委員 なおまた三機関の問題、これが公社案でいくのか、それとも、現状のままで、そして、伸ばしていくところは伸ばしていく、そして、重点的に効率的にやっていくのだという意味で、公社案でなくていまのままでいこうじゃないかというような話もございました。この問題も非常にいろいろ問題があるところかと思います。また、将来のプロジェクトの問題、これも非常に大きな問題であるわけであります。また、さらに、大学の問題をどういうように調整するか、いろいろあるわけでございますが、時間もだいぶたちましたので私は質問を終わりたいと思いますが、ずっとお聞きいたしておりますと、原子力の問題といいますのはほんとうに新しい問題、しかも、非常に大きな問題で、どのようにこれをとらえていくか、取っ組んでいくかという問題は、いままでの行政機関のあり方でああだこうだというのじゃなくして、これはほんとうに新しい目で見ていかなければいかぬと思うのでございます。そういった意味で、私は、たとえば原子力委員会の問題につきましてもどういった性格なんだ——こまかく問い詰めばいたさなかったのでございますが、考え方はこうだということで、私の質問は一応終わりますが、ほんとうに大きな問題で、政府としましては真剣に取り組んでいかなければいかぬ問題です。予算の問題にいたしましても、人事の問題にいたしましても、ほんとうに画期的な考え方で取り組んでいただきたいと強くお願いする次第でございます。  そして、有澤委員の御意見を聞いておりますと、名を捨てて実をとるというふうな点があるわけでございますが、よほどしっかりしないと、名を捨てて実も捨ててしまったというようなことになってしまってはいけないので、これから予算時期にも入りますし、また、プロジェクトを大きく打ち出して、そして、これに対してどうしていくか。ただいま指摘がありました予算につきましても、ほんとうに大きなプロジェクトに対してどのように取っ組んでいくか、こういったことについては新しい方法があってもいいのじゃないかと思うのでございます。私は、きょうは時間もだいぶたちましたから、今回の体制懇談会の草案をまとめられたというこの機会に、さらにまた政府におきましても一そう視野を大きくして、そして識見を高く持ってこの問題に取っ組んでいただきたいと思うのでございます。このことを要望いたしまして、私の質問を終わります。

石田幸四郎公明党

○石田委員長 次に、石川次夫君。

石川次夫日本社会党

○石川委員 ただいま木野委員のほうから出された懇談会の原子力委員会の組織がえの内容を大体伺ったのでございますけれども、まず、有澤さんに最初にその関係について二、三お伺いをしたいと思います。  それは、原子力委員会の存在をわれわれ原子力の関係に携わっておる者はえてして忘れてしまうのです。ということは、たとえば海外探鉱の問題でウランをどうするのか、非常に緊急課題ではないかということでこの委員会でも取り上げました。それから、ここだけではとても力が足りないからということで商工委員会でも声を大にしてこれをやりましたけれども、その間、原子力委員会がこういうことを中心になってやらなければならぬのだという考え方が出てこない。われわれも非常にうかつなのですけれども、そのくらい原子力委員会というものはたよりにされておらないというのが現状なのです。そういうことで、体制を何とかつくろうということでいろいろと懇談会の場で検討された結果は伺いました。そこで、内容についていろいろ申し上げたいことがあるのです。  結論的に申し上げまして、原研あるいは動燃事業団、原子力船事業団というのはそのままの機構でそれぞれの個性を生かしていこう、公社というものはかえって非能率ではないかというようなことで、そうなりますと、なおさら原子力委員会というものの働かなければならぬ分野、責任というものが非常に大きいと思うのです。そういうことから関連をして考えますと、先ほど諮問委員会の八条委員会から三条の行政委員会に移るということについてはいろいろ欠陥がある、こういうことですね。単に調査資料室ですか、その程度のものを設け、常設委員会が——これは常設委員会といっても、常時あるわけではないのですね。必要に応じて懇談会を設けるということ、この程度のことで、はたしてわれわれが考えているような原子力委員会の強化になるだろうか。私は非常に疑問を感じるのです。先ほど来の行政委員会についての説明がちょっと私は理解できなかったのでありますけれども、平和利用の監視という立場、あるいは国民の信頼を高めるということで、行政委員会でないほうがいいのだというお話があったのですけれども、なぜそういうことになるのですか。行政委員会になるとそうなるという事由をひとつわかるように御説明願いたい。

有澤廣巳原子力委員会委員

○有澤説明員 懇談会の意見はそうでしょうし、私自身も原子力委員会が行政委員会になるということはあまり賛成じゃないのです。行政委員会としますれば、たとえば公取委員会、これが一つの例だと思います。公取委員会は、確かに政府の行政委員会で、政府の部内にあるけれども、独占禁止については独自の立場に立ってこれを判断するというたてまえになっております。ところが、今度大型合併の例もありますように、この問題が二つに分かれるわけですね。その場合に実際公取委員会としては自分の判断で——たとえば、政府に都合のいいような判断を下してごらんなさい。国民の反対の側はどう言うでしょうか。あれはやはり政府の影響を受けたんだと、こう言う。それかといって、それじゃ、せめてそうならないために、この合併は認めぬ、こういう判断を下すと、何か一方の国民のいわゆる進歩派に迎合したのじゃないかという批判を受けるわけです。もっと日本の経済の実情を見て判断してもらいたい、こういう要求が出てくるわけです。つまり、そういう問題にさらされるのが行政委員会だと私は思います。ですから、そういうものとは一切私どもは関係ありません、私どもは独自の判断を下しておりますということで——それは、独自の判断については、行政委員会の場合でも、あるいは政府及び官庁でも同じだと思いますけれども、しかし、何と申しましても、政府の機関内にあるというその機構上の問題で、ある制約を受けると私は考えております。それがために、原子力委員会みたいなものはやはり政府機関でないほうがいい。とすれば八条機関であるという以外には法律上はないわけです。しかし、それだけではあまりに原子力委員会としては力がないので、委員会が決定して総理に報告した場合には、総理大臣はこれを尊重しなければならない、こういう法文をそこへ挿入してあると私は思っております。それだけに原子力委員会は非常に弾力的な動き方をすることができる。一方からいいますと、非常に弾力的な動き方をする。諮問がなくても、決定して意見書として総理大臣に報告すれば、総理大臣はそれを尊重しなければならぬ。ですから、そういう関係にありますから、委員会としての決定もそう軽々にできるわけじゃない。委員会自身が非常に大きな責任をもって決定をしなければならぬ。そういうような意味から申しますと、委員会というものは非常に弾力的な存在であって、いかにも非力であるかのごとくであって、しかし力がある、そういう存在かと私は思うのです。  行政委員会になればたいへん権限もありましょう。権限がある点からいえば確かにありますが、その権限たるや、それは狭い範囲の権限にとどまっておると私は思います。われわれのほうは、少なくとも原子力関係の問題でしたならば、決定して意見書を総理大臣に提出すれば、総理大臣はこれを尊重しなければならぬということになっております。この法律は、御承知のように、これは大体国会でつくられた法律だと私は思っております。たいへんいい法律を国会は御制定になったので、それを私はうまく利用したい、こういう考え方をしておる次第です。

石川次夫日本社会党

○石川委員 私どもも、行政委員会にするほうがいいかどうかという結論を出しておるわけじゃないのですけれども、いままでの諮問委員会からこの改革案では幾らも前進していないのじゃないか。原子力局に事務局を置いて、依然として同じような形だ。これではやはり、何か重大な原子力行政について質問しようとするときに、原子力委員会は出てきませんよ。行政官庁にだけ意見を伺うというかっこうにならざるを得ないじゃないか。それでは原子力委員会としてほんとうに国民の期待に沿い得るゆえんではなかろう、こういう感じがしてならないのですよ。  これは私のほうも結論が出ておりませんし、また、詰めた議論もわれわれのほうでやっておるわけじゃございませんし、超党派的な委員会ですから、あとで委員会としてもいろいろ意見をかわす必要があるだろうと思うのですけれども、どうも何回も同じようなことを申し上げるようですが、このかっこうでは力が出ませんね。それに行政委員会になると、いま言ったように、賛成しても反対してもいろいろな毀誉褒貶にさらされるという面はあるかもしれませんけれども、しかし、諮問委員会であれば、いつでも行政府の言いなりになっているという印象のほうがむしろ強いと思うのですよ。これは別の機関だとはいいますけれども、原子力局と密接不可分な関係があって、政府の言うとおりにしか動けないのだ。(有澤説明員「そんなことはない」と呼ぶ)そういうことはないとおっしゃるし、また、法文的にはそうなっておらぬという形かもしれませんけれども、実際の事務機構や何かは原子力局におんぶしっぱなしというかっこうですね。行政機関の中にまるっきり入り込んでいるという印象を受ける諮問委員会なんですよ。それから抜け出すためにどうしたらいいかということで、われわれは前から、原子力委員会の強化という面で何回も進言した記憶があるわけですけれども、この程度ではどうもやはり原子力委員会は単なる、行政機関から諮問を受けてそれにこたえる委員会だという印象から幾らも前進していないのじゃないかという感じがしてならない。これは機能的にはそうなっておらぬし、積極的にいろいろな御意見を出しておられますから、これは単なる審議会や何かと違うということはわかりますよ。わかりますけれども、指導的な役割りを果たしてもらいたいというのがわれわれの期待なんですね。指導的な役割りというのは、原子力局がたいてい出しておいて、それに何か参考意見を与えておるという現在の原子力委員会の性格をもっと強めるのだということにこたえるにしては、この程度ではどうも何とも力が弱いのではなかろうかという印象はどうしてもぬぐえないのです。(有澤説明員「印象はね」と呼ぶ)確かにそうです。私はその点非常にもの足りないと思うのですけれども、これはいずれ皆さん方ともよく相談をして、どうしたらいいか、われわれ自身としてもひとつ意見をまとめなければならぬのじゃないかという気がするのですが、その点はそのくらいにしておきましょう。いずれあらためてまたこの点については議論をしたいと思います。  それから、有澤さんが来ていらっしゃるので、ついでと言ってはたいへん恐縮なんですけれども、日本経済新聞にでかでかと出ております。これは遠心分離法とガス拡散法と両方あるわけですけれども、ガス拡散のほうは原研でやる、それから遠心分離法のほうの関係は動燃団でやる、こういうふうに任務を分けるのだ、これは有澤さんが座長ではありませんけれども、山田さんが座長で、こういう方針を大体きめられたということを伺っておりますので、その点についてひとつ経過の御説明を願いたいと思います。

有澤廣巳原子力委員会委員

○有澤説明員 ガス拡散と遠心分離、この二つの方法で濃縮ウランの研究を進めるということは、これは長期計画でもきまっておりますし、それからまた、それからあとでつくりました核燃料懇談会の報告書においても、そういうふうな報告になっておりますし、委員会におきましても、このいずれの方法をもってわが国において濃縮ウランを製造するがいいか、これがためには、二つの方法をもう少し十分研究開発してみなければいかぬじゃないかということで、一つは動燃事業団で遠心分離の方法、これは前からやっていた関係もありまして、遠心分離のほうの研究を進めてまいりました。それからガス拡散のほうにつきましては、これは幸いに菊池正士さんが理研の方と共同で、あそこでまず濃縮の膜をつくってみようということで、これは委託研究費みたいな形で研究費が出まして、ここでその研究を進めていたわけでございます。ところが、新聞でも報道されましたように、ことしになりましてから、膜のほうも、まだ小さい膜でございますけれども、ある程度ウラン二三五の分離ができるという実験が成功しましたし、また、遠心分離の場合におきましても同様に分離が行なわれる、そういう実験が、これも成功いたしました。  そこで、両方の方式とも確かに分離がわが国の技術によってもある程度可能であるということが確かめられたわけでございますけれども、しかし、何と申しましても、二つの方法とも、研究の上からいいますと、まだごく初期の段階でございまして、また、こをを少し大きな規模のものとして始めたときにはどうなるかという、そのテクニカルフィージビリティーもまだ確立するには至っておりません。いわんや、その経済性についてはなおさらのことでございます。そこで、私どもとしましては、この二つの方法の初期の研究は成功したけれども、これをもっとテクニカルフィージビリティーが確立するような点まではひとつ研究をもっと促進したい、そして、その上で両方を十分テクニカルに、また経済的に検討いたしまして、いずれかの一つをとって、わが国においてパイロットプラントをつくるようなところまでこれを開発しよう、こういうふうに考えておるわけでございまして、その時期を、大体昭和四十七年度末にはいずれか一つの方法にしぼりたい、こういうふうに考えておりますが、それをしぼるためには、二つの方式の研究開発をある程度のところまではどうしても進めていただかなければ、比較検討することはできないわけでございますので、四十七年度末までには、比較して評価ができるようなところまで研究開発を進めてもらおう、こういう考え方になりました。  で、遠心分離は従来から動燃事業団でやっておりますが、ガス拡散のほうは、いままで理研でやっていらっしゃったのでありますけれども、これから後は、だんだん膜の段数を多くしなければならない。十段以上カスケードを組まなければテクニカルフィージビリティーを明らかにすることはできません。そういうふうな大型の設備を多少備えて実験研究を始めるということになりますと、理研ではそれが適当であるかどうか問題だというので、それで、菊池さんや理研の方もいらっしゃいまして、それから原研の理事長、動燃事業団の理事長、私どもで、いろいろ懇談をいたしまして、それについては、二つの方法を研究開発をするのにはどういうふうな形でやったら最も効果的であるかということについての懇談会を一ぺん持たないかということになりまして、現在その懇談会を持って、山田委員がその座長になって進めておる次第でございます。ですから、まだ私、内容を十分拝聴していないのですけれども、考え方は、理研と原研とが一体になってガス拡散をやる。これは六弗化ウランにつきましては、その技術が原研である程度できているわけであります。それで、六弗化ウランが両方、遠心分離のほうにも要りますけれども、原研と理研の人々が一体になってガス拡散のほうの研究開発を進める。事業団のほうでは、従来どおりの遠心分離の形で遠心分離の方法を研究を進める、こういうふうな形にして検討が進められているように私は聞いております。

石川次夫日本社会党

○石川委員 いずれにしても、濃縮ウランはどうしても国産技術でもって処理できるということを急がなければならぬ、これは至上命令だと思うのです。これはわれわれしろうとがとやかく言う筋合いのものじゃないけれども、どうもガス拡散は電力をたくさん食うのでということがあるのですが、ほんとうに基礎的な研究の段階かもしれませんけれども、一応ある程度の成果をあげたということは非常に喜ばしいことなんで、これを原研に移しちゃって理研と手が切れちゃうのかという不安がちょっとあったのです。そういうことではなしに、やはり両方が一体の関係でやることが望ましいし、一日も早くどちらにするかという方向くらいは何とかきめなければならぬと思うし、ウラン濃縮の技術というのがアメリカに独占をされているという状態では、外交的にも自主独立なんということはできない、将来大きな問題になると思うのです。そういう点で、これは研究費もきわめて少ないような気がするのです。ガス拡散にしても遠心分離にしても、その点の配慮について、木内長官によほどがんばってもらって——遠心分離というのは外国では大量にやっておるようですが、日本では一台つくりまして、二年おきくらいに何だかぼそぼそと——行ってみると、ちょっとあわれを催すような状態です。あんなことでは、遠心分離の技術をほんとうに確立できるというところにこぎつけるのにはなかなか容易じゃないじゃないかという心配をわれわれ強くしておりますので、その点ぜひひとつお願いしたいと思うのです。  それから、いろいろ聞きたいことがあるのですが、有澤さんはめったに出てこられないのをたまたま来られましたものですから聞きますが、地下核実験の探知方法を日本でもって具体的に準備ができたというようなことで、それを基本にして、軍縮委員会でもって日本代表が何か演説をしたということがありましたけれども、原子力委員会でそれは御存じですか。

有澤廣巳原子力委員会委員

○有澤説明員 そういう話は、私どもはまだ全然聞いておりませんが、考えれば、それは地震の研究が日本では一等進んでおるという点からいって、あるいはそういう技術がその方面に利用できるということがあるかもしれません。しかし、地下核爆発の実験を探知するというふうな問題は、私どもはまだ検討いたしておりません。

石川次夫日本社会党

○石川委員 それじゃ科学技術庁長官、何かそれを聞いておりますか。

木内四郎自由民主党科学技術庁長官

○木内国務大臣 私も同様でありまして、外務省のほうで言っておりますものも、地震の研究は相当進んでおりますから、それで役立ち得るだろう、こういうことを言っている程度だと思います。

石川次夫日本社会党

○石川委員 科学技術庁長官がこんな肝心なことを知らないで、外務省が独走するというのはどうもちょっと情けないような気がするのですがね。核防条約については、何か自民党のほうではいろいろ御相談になっておるようなんだけれども、これはいずれ外務委員会と合同で、科学技術委員会の立場からひとつ意見を申し上げたいと思っているのですけれども、その一環として、地下核実験の探知方法を日本で具体的に用意したというのだけれども、スウェーデンで成功している、これを準用じゃないでしょうけれども、日本でも相当の成果はあるでしょうけれども、大体この具体的な方法というのは、スウェーデンで発見されたものらしいのです。それを日本でスウェーデンと共同で、こういうものができたから地下核実験はこれで探知できるから、やめようではないかという提案をするということになったのではないかというふうに、新聞からは察知したわけなんです。これは余談のようなことになりましたから、その程度でやめておきます。  それから、これは原子力の第二センターの構想というものが新聞に出ております。何か下北半島ですか視察をされて、こういうものをつくろうという構想が出てきたということが、一部の新聞に出ておるわけなのですけれども、それが事実かどうか。そういうものを事実つくるということになれば、その性格とか、将来どういう方向に持っていくのたというようなことの構想までおありになるのか。単に第二原子力センターという花火だけはなばなしく打ち上げるということは、これは非常に軽率だと思うのです。だからその内容を、もしおわかりなら、ひとつお聞かせ願いたいと思います。

有澤廣巳原子力委員会委員

○有澤説明員 私が第二センターという構想といいますか、アイデアを打ち出しましたのは、下北半島へ原子力船の母港を視察に参りましたときに、新聞記者との会見の席上でございました。これはまだ委員会の段階ではございませんが、私個人といたしましては、だんだん東海地域はいろいろな施設ができまして、狭くなってきておる。将来を考えてみますと、第一に高速増殖炉の原型炉をつくる敷地が要る。これはおそらく二階堂さんたちの意見では、百万坪くらい要るだろう、こういうことでございます。それから第二には、多目的炉といいましょうか、製鉄やあるいはガス濃縮や他の官公庁と連携の上、高温ガス炉、こういうもののプロトタイプを、もしつくるということになりますれば、やはり製鉄技術との関係もありまして、かなり大きな敷地を必要とするだろう。そのほか、濃縮事業はどっちかの方法でやるということになりますと、そのパイロットプラントはどこかにつくらなければならぬ。これにつきましては、相当の敷地を必要とする、そういうことを考えてみますと、そういうものを東海の地域に置くことは、もうほとんどむずかしい。とすれば、東海地域を第一の原子力センターであると考えますならば、第二のセンターが要る。これはすぐ要るとは思いませんけれども、今後十年の間には、少なくともそれは必要になってくる。そのためには、相当広くて、そして、環境もいいというような地帯が要る。その観点から、ひとつ下北半島の地域を見ていきたいということを私は申し上げたわけで、第二センター構想を特にそこで打ち上げたわけではありません。敷地を見るというのは、広くそういう観点からも見ているんだ、こういうことを申し上げたのです。

石川次夫日本社会党

○石川委員 その件はそれで了解いたします。  それで、いまの構想の中で高速増殖炉の原型炉あるいは多目的の高温ガス炉、それから、ウラン濃縮のパイロットプラント、こういうものは要るでしょう。そのときに再処理はどうお考えになっていますか。

有澤廣巳原子力委員会委員

○有澤説明員 再処理は、いま私ども安全審査も東海村でやりましたので、東海村へこれができることを最も強く望んでいるわけでございます。いまの段階では、まだ県会での反対決議がそのまま残っているわけでございますので、私ども——私自身もそう申したことがございますが、いままでの二、三代の長官が、地元の反対を押し切ってまでやるということはいたしませんと、この国会の席でもしばしば申し上げております。ですから、何といっても、県会の反対決議が生きている限りはちょっと置けない。これをどういうふうにしたならば、あの反対決議が取り消しになるかということで、いまお話し合いをしておりますが、最近はだんだんその問題が煮詰まってまいりまして、現在では大体四つくらいの項目が問題点になっております。  一つは地域の地帯整備、これは何も再処理工場だけでなくて、東海発電所、原研の東海技術研究所、原研の東海発電所もそうでございます。  それから第二は、環境ですね。環境のモニタリングの整備、これはもちろん言われるまでもございません。  それから第三は、さらに再処理工場——第二再処理工場を置くようなことはしてもらいたくない、こういうようなことですが、これは第二再処理工場は、いま民間が一応やるということであるならば、民間にやってもらおう、これも私どものほうは考えておりませんので、これも予定しておりません。  最後に残るのは、射爆場の移転の問題でございます。これにつきましては、これこそ私ども力がないので何ともできませんが、政府においては、特に長官にはいろいろ御奔走いただきまして、現在私の知っておるところによりますと、再処理工場が運転を開始するまでに射爆場の移転が完了するということであるならば、そういうことがほんとうに確実であるならば、地元の方々も納得をしていただけるのではないかというようなところの段階まできております。ところがいまの問題は、なかなか確実であるというところがむずかしいので、まだちょっと行き悩みのところも多少ございます。

石川次夫日本社会党

○石川委員 これは申し上げるといろいろありますので、またあとで機会をあらためて申し上げますけれども、なかなかそう簡単なものではないと思うのです。ただ、私個人の意見として、この四つの条件のほかに二つ考えてもらいたいことがあります。  それは、一つは、地元の東海村に行きますと、初めは原研が来るとかなんとかで大歓迎というかっこうであったのですが、その設備を設けたがために道路をつくらなければならぬ、あるいは緑地帯を設けて、うちをつくっちゃいかぬということで、お隣の勝田にどんどん工場ができ、住宅ができるのですけれども、あそこだけは、ある土地会社、不動産会社が土地を買って住宅をつくろうというので計画を発表したとたんに引っ越しちゃう。これは原子力の設備があるから、とてももうけるわけにはいかないということで、最近東海村は逆に迷惑しているのです。非常にありがたがっているという傾向は全然ございません。それに、国策としてそういうものを設けるのであれば、いろいろな地元負担があるわけですね。そういうものについてやはり考慮してもらわなければ困るじゃないか、こういう意見が強く出ております。こういう点は、四つの条件のほかに議員立法をしてでも考えなければならぬという点が問題点として残されておることを、ひとつついでに申し上げておきます。  それから、あと一つはモニタリングの問題で、安全性というような問題が絶えず衆人環視の中で、そこにいる居住者が全部安心感を持つために、国が全部モニタリングを見ているというだけでは、なかなか納得しないのです。住民が参加をする、いつでもそこに行って、だれでもかれでもというわけにいかぬでしょうが、一定の人を選んで、いつでもそこへ行ってモニタリングの成果を見られるんだ、いつでもデータがこうなっているという体制をつくらないと、居住する者は納得ができない。この二つはあとで——これはどこへ原子力発電所をつくる場合でもそうでしょう。このことは、ぜひお考え願わなければならぬ申し落とされた大事な点であろうと思うのです。  それから、射爆場の問題ですけれども、これまたなかなか容易ならぬことで、安保条約から話を引き出さなければならぬわけですが、もう重ねて申し上げません。われわれは射爆場が日本の国にないことを望むという立場です。これはそうなんですけれども、茨城県民でもありますから、やはり茨城県の全体的な意向を反映してものをいわなければならぬ場合もあるわけなんで、再処理自体は絶対にどんな条件でもあってはいかぬという意見も地元にはあるわけです。そうかと思うと、射爆場と併置することだけは最低限困る、これは最低の要求です。  そこで、非常にショッキングなニュースがあるわけです、おとといの朝日新聞の見出し、ここの「九日に新島断念通告」水戸の射爆場の移転は代替地は選考難——こうなったら射爆場はいかぬのだという印象をみんな強く持っているのです。こうなれば再処理は当然どこかに移してもらわなければならぬという結論がこの新聞の記事からは直接的に出てこざるを得ないのです。これは木内長官、どうなっています。ほんとうは防衛庁の関係者を呼ぶわけだったのですけれども、日米合同委員会でどうしても手が抜けないし、この問題が議題にのぼるというものですから、きょう呼べないのですけれども、これは大問題です。これがほんとうに確定的なら、先ほど第二原子力センターということについて私は伺ったわけでありますけれども、そういうことを考えなければならぬ時期に来ているのではないかという印象を強くこれから受けるわけです。  それとあと一つ考えなければならぬのは、新聞の社説——何新聞だったか忘れましたけれども移転を考えることではなくて、やはり返還ではないかという意見が公然と商業新聞の社説にも出ているわけです。そういうことで、移転がむずかしければ、やはり返還ということで話を切りかえて必要なときはそのつどどこかへ航空隊を移動して、そこで訓練をやってもらって、三沢でもどこでもいいから、そういうふうな方式を何とか考えてもらって、返還ということで考えたって——射爆場を喜んで受け入れるところは日本じゅうどこにもないと思うのです。しかし、いやしくも原子力施設が密集しているところのわきにああいう射爆場があるということは、これまた天下の珍事ですよ。世界じゅうこうなところはありはしませんよ。アメリカからいわせると、いろいろな言い分があることは重々承知はいたしておりますけれども、日本国民の立場からいえば、再処理問題を離れてどうしてもあそこに射爆場があってもらっては困る、そういう気持ちがするわけなんで、この「新島断念通告、代替地は選考難」ということからいえば、当然再処理工場の移転というものは考慮しなければならぬ時期に来たのではないかという印象を受けますが、その点、木内長官、どうなんですか。

木内四郎自由民主党科学技術庁長官

○木内国務大臣 いろいろ御心配になっているようですが、私は実はその記事はそういうふうに考えないのです。それはやはり射爆場移転に対して政府が努力している状態でして、一歩前進してきている、かように私は考えておるので、いま石川委員の言われるように、これを悲観的な面から見ないようにいたしております。防衛庁長官もきょうあたり、いまごろの時刻は最善の努力をしている時間じゃないかと思うのですが、私は必ずやこの射爆場の移転の問題は解決し得るものだというふうに考えております。

石川次夫日本社会党

○石川委員 しかし新島のほうは私も心配ですから、いろいろな条件の交渉の内容を見ておりますけれども、四つの条件でやっと一つがきまったということです。あと一つがどうやら了解に達しようというんですけれども、あと二つの条件は絶対に合意に達する見込みがない。私はしろうと考えにもそう思わないわけにはいかないわけです。ですから、私は、新島への移転なんということはわれわれの立場ではいえないのですけれども、断念をして返還ということで切りかえて交渉をしなければ、私はこれはちょっと成功しないのじゃないかという気がしてならないのです。  それからもう一つ申し上げたいのは、それなら、たとえば大熊のような人里離れた非常にすばらしい景勝の地、というとおかしいですけれども、原子力の再処理の施設をするのにかっこうな場所がある。そこへ持っていこうという案もあるのですけれどもその場合、また非常な心配が一つある。あそこは将来計画として四基づくるということになっておりますね。いま二基だけ通産省で認めておるわけです。四基つくった場合に、どんなに人里離れておろうと、アルゴンやいろいろな放射能の核の種類があるわけですけれども、これは一体ICRPに照らしてオーバーしないだろうか。私は予算委員会でもそのことを追及したのですが、二基だけだからだいじょうぶ、いまのところは二基だけしか認めておりませんということで答弁を逃げられたのです。四基並べた場合にアルゴンなんかはICRPをオーバーするだろうという見方が強いのですけれども、その点は、どういうふうに検討されておりますか。ですから、東海村についても、あの再処理工場は絶対安全だという答申が出ておりますけれども、あれも総合調査も現地調査もやっていない。アルゴンプロパーの審査だけなんです。そういう点も私は非常に不十分だと思っておるのです。東海村全体としての総合的な安全審査をやっておらないし、現地調査もやっておらないという点で、私はこの安全審査については非常に疑義を持っております。ただし、その問題はあえて私は質問しようと思わないのです。それは射爆場のある限りは論外だという考え方がありますから。射爆場と併置は絶対しない、射爆場の解決はついていない、その限りにおいては安全性の問題は議論の対象にはなり得ない、こういう考え方できておりますから、そのことについては質問いたしません。まだ質問の段階にはるかに遠いと思っておるわけなんです。  そこで、いまの新島の問題にまた戻りますけれども、これはどうしても返還で交渉してこなければ、ぼくはらちがあかないんじゃないかという気がしてならない。それが一つ。  それから、大熊のような場所に四基もある。全部で何百万キロワットくらいになりますか、三百万キロワットくらいになりませんか。四基もあると、相当大きな規模ですから、二百五十万キロワットか三百万キロワットか、そこいら辺の見当になると思うのです。そうなりますと、はたして四基並べて、たとえばいまの四日市の公害のように、一つ一つの電気容量はちゃんとやったにしても、全部になってしまうと、四日市のような四日市ぜんそくが出てくる、この問題と同じような形で、四基も並べた場合に、日本はICRPの一割、十分の一にとってありますが、はたしてそれに抵触しないだろうかという不安が私はどうしても残るのです。専門家に聞いてもなかなか回答が出てきませんが、どうもその危険性が多いだろうという意見も出ておるのですが、そのようなことを原子力委員会では検討したことがあるかどうかということをひとつ御回答願いたいと思います。

有澤廣巳原子力委員会委員

○有澤説明員 御質問の趣旨は、原子力施設がある程度集中すると、集中効果というものが出てくるんじゃないか、それについての検討をどうしておるかということですが、これはやはりモニタリングで一々検討するより、どうもちょっとしようがないんじゃないか、こういうふうに考えておりますので、地域におけるモニタリングシステムにつきましては、私ども十分検討して、これを整備するようにいたしたいと考えております。  なお、その点につきましては、安全審査会のほうにも要望いたしまして、その角度からも御検討ください、こういうふうに申し入れてあります。

石川次夫日本社会党

○石川委員 あと御質問をされる方がありますから、きょうはこの程度にいたしますけれども、四基そろえるとどうもその心配があるようです。だから、いまからもう既定計画に出ておるのですけれども、敦賀とか大熊なんかに、相当の大容量のこういったものを一カ所に集中してしまう。なかなか立地条件はむずかしいものですから、そういうところは逃げてしまうのです。その結果ICRPの基準に照らして日本はその一割になっておるわけですが、それをオーバーするという心配が出たら元も子もなくなる。つくってしまってからこれはいかぬといったのでは、おそいわけです。その点は、よほど慎重に配慮してもらわなければならない。これは大問題になる可能性があるものでありますから、念のためひとつ検討を急いでもらいたいと思います。  私の質問は、きょうは一応これで終わります。

石田幸四郎公明党

○石田委員長 次に、近江巳記夫君。

近江巳記夫公明党

○近江委員 きょうは時間がないようでございますので、数点についてお伺いしたいと思います。  去る八日に使用済み核燃料が日立港から輸送された。その問題につきまして、安全性ということについて何回も本委員会で質問をしてまいりました。その経過について、政府のほうからお聞きしたいと思います。

梅澤邦臣科学技術庁原子力局長

○梅澤政府委員 日立港からの燃料輸送でございますが、これにつきましては、七月四日の早朝から始まりまして、予定どおり七月四日から八日の朝までやりまして十一時に船が出港いたしております。その間、私たちのほうも、最初のことでございますので、これに対しては慎重なる態度で、積み込み要領その他確実性を持ったもので要領をつくりましてやりました。立ち会いまして、われわれのほうの官庁といたしましては、科学技術庁並びに運輸省、それから陸運事務所、そのほか港湾管理事務所、それから海事検査協会、これが全部立ち会っております。それで相互協力体制で十分うまく進めていこうという体制をとりまして、おかげさまで今度の場合は、予定どおりの進行で、うまくいったと考えております。しかし、私たちのほうは、これが最初のことでございまして、十分今後このやり方をもう一度分析いたしまして、いまつくっております要領の見直しをして、今後の運搬に対しての進め方について、もっと合理的な、あるいは適切な方法というものを再検討して進めていきたいと思っております。

近江巳記夫公明党

○近江委員 特に反省すべき点ですね、その辺はなかったわけですか、この点は報告しておかなければならないという点は。

梅澤邦臣科学技術庁原子力局長

○梅澤政府委員 昨日の朝までの仕事でございまして、さしあたりの報告を私は聞いておりますが、その報告におきましては、特にこの際すぐ反省しなければならないという点はございません。しかし、これをもう一度見直して十分検討させていただきたいと思っております。

近江巳記夫公明党

○近江委員 各関係機関協力体制をとってやられた、しかし、それはあくまで協力体制ということであって、要するに、その辺の一元化といいますか、その辺のことについては、将来この点についてはやりたいということを言っておられたわけでありますが、見直しをして相談して、いろいろお気づきになる点が出てくると思いますが、次の輸送問題もまた数カ月後には控えておるわけです。そういうわけで、いつごろまでにそうした点の作業をやりますか、法体制の一元化ということについて。

梅澤邦臣科学技術庁原子力局長

○梅澤政府委員 早急に私たちはこれは運輸省とも相談いたしまして、進めたいと考えております。

近江巳記夫公明党

○近江委員 それから、海上輸送の危険な問題点については指摘をしたわけでありますが、その問題についてもできるだけ早く練って、この間の答弁があったように、早急に何らかのそういう措置をしていただきたい、この点を特に要望しておきます。  それから、先ほどからも第二原子力センターの問題がちょっと出ておるわけでありますが、この五月二十八日に、原子力局次長、それから原子力事業団の理事長が、青森県のむつ市役所で記者会見をされていますが、そのときに、あの青森県のむつ市方面に第二原子力センターを設けたい、こういう発言をされておりますが、これについて具体的にお考えになっていらっしゃるかどうか、まず有澤さんのほうからお聞きしたい。

有澤廣巳原子力委員会委員

○有澤説明員 先ほども御説明しましたように、原子力委員会で、むつ市の原子力船の定係港の建設状況を視察に参りましたときの新聞記者会見で御質問がありました。それで、地域の視察をするかと言うから、視察もしたい、こう思っておりますと言ったら、何のためにするかと言われますから、いや実は、第二原子力センターというものを将来はどうしても置かざるを得なくなるのだ、このためにあらかじめ、どういう地域がどういうふうな状況であるかということを見ておきたい、こういう説明をいたしたわけでございまして、むつの地域に、下北の地域に第二原子力センターを置くということは申したことはありません。それは当時の新聞が、ある新聞では置くというふうに出ておる新聞もあれば、他の新聞は、むつ市は適当でない、こういう記事を載せておるところもありますが、いよいよ置くということになれば、居住性の問題も十分検討しなければならない、交通の問題も検討しなければいかぬ、そういうふうないろいろな角度から検討しなければいけないけれども、きょうは、どの程度の大きな地域がどのような状況であるかということは見ておきたい、こういうことを申し上げたわけでございます。

近江巳記夫公明党

○近江委員 この第二原子力センターの構想については、これは当然必要であるというお考えを先ほどから披露されているわけでありますが、このむつ市も一つの候補地としてお考えになっている。ほかにそのようにお考えになっている構想はありますか、どうですか。

有澤廣巳原子力委員会委員

○有澤説明員 いままだあっちこっち見て歩いたわけではございませんから、そういう考えは、どこがどうだということは申し上げられませんけれども、私のところへこういう施設を置いてくれないかという申し入れがないわけではありません。ただ、そこへ行ったことはまだございません。だから、はたしてそれが第二原子力センターというのに値するか、適当であるかということは全然わかりません。

近江巳記夫公明党

○近江委員 どういうところから申し入れがあったのですか、明らかにできるようでしたら、ひとつ参考にお聞きしたいと思います。

有澤廣巳原子力委員会委員

○有澤説明員 それはかんべんしていただきたいと思います。まだそこへどうということはないのであります。私自身も全然見ておりませんし、また、置くにしてもまだまだ二年や三年ということでなくて、五、六年後のことでございますので、どうもいまから申し上げてあまり地価が暴騰しても困りますから……。

近江巳記夫公明党

○近江委員 それでは、それはこれでおいておきますが、原子力発電所がいまどんどん建設が進められておりますが、この原子力技術者の養成という問題であります。これが非常に不足を来たしておる。そういうことで、現在東海の研修所でやっておられるようでありますが、四十三年度のあれを見ますと、大体上期、下期の訓練で八十二人と聞いております。四十四年度も大体年間で約八十人、ところが電力業界の希望人員というものは百名をこえておる、将来の建設状況を考えますと、五十二年度までに大体十九基の建設、このように聞いておりますが、それに必要な原子炉の運転技術者は約八千人、そうしますと、現在のこのような状況でいいかどうかということなんですね。その辺どのようにお考えになっていますか、技術者の養成というものについて。

有澤廣巳原子力委員会委員

○有澤説明員 原子力技術者の養成、特に発電の技術者の養成につきましては、いま御指摘のありましたように、原研のほうで技術者の養成をやっておりまして、これはもう少し事業としまして拡大いたしたい、拡張するという計画を原研自身も持っていらっしゃいます。それともう一つは、電力会社自身がやはり自分の技術員の養成ということをやっておると私は考えております。だから、民間自身が養成するのと、それから原子力研究所のほうで養成するのと、両方で人員の充足をはかっていくべきでないか、こういうふうに考えております。具体的に実際何千人でしたか、六千人になったり八千人になったりするという時期はだいぶ後のことでございますから、それまでには相当民間自身が自分の持っておる原子力発電所で人員の養成もできるだろうというように考えております。

近江巳記夫公明党

○近江委員 この養成のシミュレーター、これでも大体一基十億円くらいかかる、このようにいわれておるわけでありますが、はたしてそういう民間に依存していく——現在の原研の研修所を拡充していくということ、いまおっしゃったわけでありますが、しかし非常に民間依存の姿勢が強いように思うのですけれども、将来の原子力産業のこうした発展ということを考えていったときに、やはりここで政府として何らかのもっと強力なそういう抜本対策というものを考えなければならぬのではないか、このように思うわけです。その辺のところを、もう一歩強いものをお考えになっていませんか。有澤さんと長官と、お二人にお聞きしたいと思います。

有澤廣巳原子力委員会委員

○有澤説明員 原子力関係、特に原子力発電関係の要員の中には、オペレーターというものがかなり多いと思います。それからまた、そうでない、ほんとうの技術者といいますか、そういう高級の技術者、これは要ると思います。高級の技術者につきましては、私は原研あたりで十分養成したほうがいいと思います。オペレーターは、民間のほうの自分の原子力発電所がありますから、そこで大体訓練を受ければ、わりあいに早くオペレーターにはなれるのじゃないか、こういうふうに考えております。ただ、オペレーターと技術者と、どの割合でどういうふうにふえるかということは、いま私、ここの席では存じておりませんので、どういうふうにしたらいいかということはちょっとわかりかねますけれども、しかし、方針としてはそういう方針じゃないか、こういうふうに考えております。

木内四郎自由民主党科学技術庁長官

○木内国務大臣 いま有澤先生からお話がありましたように、人材の養成、人員の養成は非常に大事な問題でありますので、高級のほうのものは、将来の計画を見通しまして、それに必要なものは原研のほうで養成する、また、その他のものはだんだん各会社の発電所ができてまいりますから、そこでも養成していただきますし、また、一部は原研のほうでも養成するようにいたしたい、かように思っております。

近江巳記夫公明党

○近江委員 原研のほうの養成と言われますけれども、原研のほうでもやはり現在の状況ではまだまだ不足だということを訴えているわけですよ。ですから、現在のままでは必ず不足することは目に見えているわけです。ですから、その辺のところを、いろいろやらなければならぬことはたくさんありますけれども、人材養成という問題について、もっときちっとした企画をお立てになって今後推進していく、この辺のところが何か非常にぼやけているように思うのです。その辺のところを、もっとはっきりしたプランをお立てになってやっていただきたい。この点、特に要望しておきます。  じゃ、きょうはこれで終わります。

石田幸四郎公明党

○石田委員長 関連して、齋藤憲三君。

齋藤憲三自由民主党

○齋藤(憲)委員 木野委員の御質問に関連してちょっとお伺いいたしますが、有澤先生とは、もう昭和三十年十二月原子力委員会創設以来、この委員会を通じて、原子力のあり方については甲論乙駁、何十回意見を戦わしたかわかりませんが、今日こういう御質問を申し上げることは非常に妙な気がするのでありますけれども、この原子力委員会を創設いたしますときに一番大きな問題になりましたのは、申すまでもなく、行政委員会にするか諮問委員会にするかということ、われわれといたしましては、どうしてもこれは将来の原子力全般に関する強力体制をしくために行政委員会でなければならぬという主張をいたしたのでありますけれども、これはどうしても通らなかったのですね。そこで諮問委員会にする。しかし、諮問委員会にするけれども、普通の諮問委員会じゃいけないのだ、もっと強力な諮問委員会にしなければいかぬというので、この委員会設置法にございますとおり「企画し、審議し、及び決定する。」「内閣総理大臣は、前条の決定について委員会から報告を受けたいときは、これを尊重しなければならない。」しかも、原子力委員長は科学技術庁長官をもってこれに充てる、こういう形をとったのでありますけれども、これは幾ら形をつくってみても、行政委員会でないことは確かなんですね、諮問委員会なんです。大体、抜本的に原子力委員会を強化する、再編成をする、こういうことはいろいろお考えになったんだろうと思いますが、できますかできませんか、いまの諮問委員会の形で。第一に、行政の責任者である科学技術庁長官が諮問委員会の原子力委員会の委員長になる、これは何かぬえ的なんですね、幾ら考えても性格がはっきりしない。しかも、規定されておるところの業務の範疇というものは大体原子力局と同じなんですね。やらんとする項目を見ると同じなんですね。ですから、こういうような形で、まあ行政委員会にするのならばこれは別ですけれども、従来の諮問委員会の形で原子力委員会をこれ以上に強化することができるとお考えになっておるのですが、できないとお考えになっておるのですか、どっちなんですか。

有澤廣巳原子力委員会委員

○有澤説明員 まあ齋藤先生とは長い間いろいろ意見を絶えず交換しているわけですが、原子力委員会の強化とか権限とかいうことを具体的に考えてみますと、原子力委員会を強化するというのは、原子力委員会が権力を持つことであるか、それとも、原子力委員会が機能を発揮し得ることであるかという問題がまずあるのです。そして、権力を持たなければ原子力委員会の機能が発揮できないかどうか、もし権力を持たなければ委員会の機能が発揮できないとなれば、それは権力を持たなければならぬと私は思うのです。しかし、原子力委員会の任務は、いま読み上げられたように、これを企画し、審議し、決定する、原子力の開発方針についてですよ、事務じゃないですよ。日本における原子力の開発を、三原則の線に沿ってその開発を促進していく、そういうために企画し、審議し、決定する、これが私は大きな任務だと思うのです。最大の任務だと思うのです。その任務を達成するのに、どうしても権限を持たなければならぬかどうか。私は、私ばかりではなく、この段階で議論を集中されたのは、まさにその点なんでございます。権限を持つことも一つの力になるとは思いますけれども、その任務、機能を発揮するためにはどうしてもなければならぬものじゃない。それよりもっと足りないのは、企画、立案、その活動、そして、審議して、決定する、この活動がどうも従来はあまり十分でなかったんじゃないか、そのことが原子力委員会が弱体である、もっと強化しなければならぬ、こういう要望が出てきておる根底にあるのではないだろうか、こういうふうに私どもは考えております。私どもというよりも、懇談会はそう考えております。それなら、行政委員会のほうに入って権限を持つということはどうかというと、先ほど来私が申し上げておりますように、それではかえって国民の疑惑を招いたり、あるいは、もう権限ですから、その権限がぴしゃっときまっている。もっと活動を広げたいと思っても、権限以外には活動を広げることができないという意味から申しますと、弾力性を持ち得ない。もっと弾力性を持った、創意に満ちた活動をするためには、いまのものがいい。ただ、いま申し上げました企画し、審議し、決定する、その原子力委員会の本来の機能を十分発揮できるような体制に持っていくべきであろう、こういう考え方から考えますと、何がいま最も欠点で不足しているかというと、調査資料、審議のための材料、どういう問題がどこでどう起こってきているか、そのときの考え方はどういうふうになっていくのか、世界の情勢とか、日本の場合においてもどうであるか、国内においてもどうか、こういう調査資料の収集、そして分析というものが非常に不足している。したがって、委員会の企画力、企画は別のことばで言うと指導力です。指導力、指導性というものが弱いのじゃないか、こういう考え方に立ちまして、いま申しましたような調査資料室を設けて、そこで内外の資料を収集をし、分析していく。その活動がいつも委員会にフィードバックといいますか返ってきて、委員会はこれを踏まえて、そして先ほど来申しておりますアドバイザリーコミティーというような、つまり常置部会の先生方とコンタクトを持ちながら企画活動を大いに高めていこう、そして指導力を発揮していこう、こういう考え方でございます。

齋藤憲三自由民主党

○齋藤(憲)委員 この原子力委員会に、いまお話しのような事務機関をつくるということも、過去においては真剣に考えられ、論議された問題なんです。しかし、その当時は原子力局が原子力委員会のお世話をすればいいじゃないかというような軽い考え方で現状になったわけなんですが、しかし、いまお話を承りますと、もうそんな時代じゃない、もう十数年たった今日の原子力の世界というものは、いわゆる第四次元の世界の足がかりになってこれから原子力時代というものは展開されていくのだ。単に原子力発電のみならず、一切の事態に対する原子力時代というものがくる。これから原子力を中心として人類社会が新しく組み立てられていく。そういうときに、原子力政策を立案し、審議し、決定をする、その機能というものが、原子力局のお世話にたよっているということは、これはとうてい許さないことだ。だから、ここで原子力委員会が任務を果たすための大きな機能を持たなければいかぬということになりますと、これはある意味においては非常に大きな構想となって、二十人とか三十人とか、そんなちっぽけなものでは、原子力それ自体に対応する体制の確立というものができないのじゃないかと私は思うのです。それならば、それははっきりとした特殊の諮問機関体制において、独立独歩できるような体制というものをつくっていかなければならぬ。これは、原子力局は行政の立場に立っていろいろなことを立案するけれども、こっちは政策を中心とした決定機関としてスタッフをそろえるということになれば、もう少し大きな構想の上に立って強力化をしていただきたい、私はそう思うのです。  これは、長官、どうなんですか。長官は行政庁の長とし、また諮問機関の長とし、しかも、その政策決定の重大責任を持つ原子力委員会を今後どうあらしめるかということになりますと、やはりそこに大きなスタッフを集めた強力な情報、調査、立案機関というものを持たなければ、日本の原子力平和利用体制というものの近代的な確立ができないと、そうお考えになっておりますか、いまの体制でいいとお考えになりますか。

木内四郎自由民主党科学技術庁長官

○木内国務大臣 齋藤先生の御意見、確かにこれは非常に貴重な一つの御意見だと思いますが、私はものごとはそう考えないのです。これは、行政と緊密なる連絡をとっていまのような体制でやっていかれる。しかも、今日までの原子力委員会の御決定というものは、非常に有権的なものが多いと私は思うのです。大きいからこれはうまくいくとか、あるいは独立しておるからうまくいくというものではない。私は、今日の世の中のことはあまり形にとらわれ過ぎてはいかぬ。もっと役所のほうも、委員会のほうも、すべてが有機的に働いていくということが行政の妙味であり、政治の妙味である、かように私は考えておりますので、私個人の意見としては、いま原子力の懇談会のほうでお考えになったような案を、これは運用をうまくやれば非常にいいものになる、私はかように考えております。

齋藤憲三自由民主党

○齋藤(憲)委員 これは、原子力委員会の設立の構想は、行政を民主的に運行するということにあるのですね。ですから、民主的に行政を運行するために原子力委員会をつくる、こういうことになる。どうもそこが私は最初から非常に疑問に思っているのですね。それでは、原子力委員会が原子力局を牛耳っていいのか、こういうと、それはそういかないのですね。原子力局は厳然とした行政機関なんです。ですから、どうもそこは非常にあいまいなんですね。一体ほんとうに原子力委員会の意図をくんで原子力局長以下動いているのか、科学技術庁長官に直属する行政機関として、原子力局は原子力局としてのたてまえでやっておる。だから、どうもそこが最初からあいまいもことして、ぬえ的な関係ではないかということをわれわれは心配しておったのですけれども、まだ原子力問題というものは、今日のごとく脚光を浴びてこなかった。長い間、ややもするとスローダウンのような形になっておった。まあそれでもいいじゃないかというような、まあまあでもってきたのが、今日その責任にある委員長代理、有澤先生から言うと、こんなことではとてもだめだという結論に達せられたのじゃないかと思う。これは本質論に入ってきたのじゃないかと思うのですね。原子力委員会のあり方の本質論に入ってきた。もっと原子力委員会というものは創意くふうを土台として積極策をとらなければ日本の原子力平和利用というものは世界に追随し得ざるようになってきたから、やはりこんなことではだめだという結論にお達しになったのではないかと思うのですが、どうですか。有澤先生、そういうことじゃないですか。この委員会でもって附帯決議をつけた、抜本的に改組する必要があるという段階に心底から共鳴をせられた結果、今日の御構想が生まれたのじゃないかと思うのですけれども、どうですか。ひとつ忌憚なくお漏らし願いたい。

有澤廣巳原子力委員会委員

○有澤説明員 齋藤委員のおっしゃる点もごもっともですけれども、委員会は、先ほど申しましたように、企画し、審議し、決定をする。その企画したものが企画された方向で実際行政が行なわれているかどうかということの監視もいたしております。ですから、いま原子力局は一方では確かに科学技術庁の一つの部局として局を形成しておりまして、原子力の行政を行なっておりますが、同時に、原子力委員会の事務局にもなっておるわけです。それは設置法にそう書いてある。原子力局をもって事務局に充てる、そう書いてあるのですから。ですから、一方では原子力委員会の事務局としての働きと、それから、官庁としての行政機構と両方をやっているわけです。その両方をやっているときに、原子力委員会のほうからいえば、委員会のきめた方向に行政が行なわれておることが最も望ましいわけです。そういうふうにやるためには、原子力委員会の意向をも原子力局としては十分理解した上でなければなかなかできないだろうと思う。ですから、いま確かに一方では委員会の事務局であり、他方では原子力局で行政の担当局でございますけれども、それが一体化しているところにかえって委員会の意向を十分理解した上でやっていくことができるという体制にもなっているわけです。これが二つに分かれていますと、なかなかこっちの委員会のほうの意向というものが、原子力行政の局である原子力局に反映しにくいということもありますが、いまの体制のほうがその点ではかえって密着しておるだけに、委員会の考える方向に進んでおるかどうか、たとえば民主的に運営してもらわねば困るというような問題についても、委員会の意向というものがよく原子力局の行政に反映することができる、こういうような関係、そういうふうに考えられます。そういう点から言いますと、一緒になっているのは、わりあいにいい点があるわけです。  けれども、先ほどから申しておりますように、それでは調査の面、企画するためのデータの収集とかいうような点になりますと、どうもいまの原子力局の局内にあるいまの調査課あるいはその他の機構、部局というものでは委員会としては不十分であるという感じを免れない。ですから、はっきりとそこは原子力局内にありますけれども、委員会のために資料の収集、調査に専従する調査資料室を設けることによって、その弱体の面を強化することができやしないか、こういうふうな考え方になっております。  なお、ついででございますけれども、大構想の調査資料室が要るのじゃないかというお話でございますが、そういうことをおっしゃられる方もございますけれども、しかしそれは、今日になってまいりますと、民間のほうにも調査をしておる機関、調査部というものがかなり発達してまいりまして、相当資料も集め、調査の活動も活発に行なっております。そういう部局、場所が原研にもありますし、動燃事業団にもあります、原産にもあります。あるいは電力会社にもあります。ですから、そういう各機関にある調査部で調査活動をしておるその調査活動をもなるべくこっちの調査資料室のほうに摂取して、また、それからこっちの資料室からの資料はそういう方面に流して、相互に融通し合うことによって調査資料の収集並びに分析を十分高めていきたい、こういう考え方でございます。ですから、まあ最初だったら、そういうことをやろうと思っても、そういう機関がない。民間にもありませんし、また、事業団でもそうはできていない。こういう時代ではまだだめですけれども、今日では相当調査の段階もみな進んできておりますので、打って一丸とするような形でやりたい。そのために、民間からも、あるいは原研からも調査資料室に来てもらって、場合によっては調査資料室長は民間からの人にしたい。民間というか外部から出向の人にしてもらいたい。こういうふうな気持ちも持っておりますが、どういう人が出てくるかにもよりますけれども、そういうことによって原子力に関する調査、資料分析というものは相互連携をとった一つの核になったもの、これが私たちが考えておる調査資料室である、こういうふうに御理解願いたいと思います。

齋藤憲三自由民主党

○齋藤(憲)委員 その問題は、先生の御高説を拝聴することにとどめますが、大体有澤先生、いままで十何年原子力委員をおつとめになって、いまもお話しになりますけれども、自分が実際に信頼するスタッフを持って、そうして、そのスタッフの機能を養成し、また、その養成せられたるスタッフがさらにスタッフを持ち、そして原子力委員会のあらゆる機能を高度に推進していくという体制と、原子力局が事務的なお世話をする体制と——原子力局長は一体何人かわりましたか。人事の権限を他人に預けておいて、信頼するか信頼しないか、いまの局長は有能だろうと思うのですけれども、有能か有能でない者かをおっつけられて、それを相手にして原子力委員会の機能の強化拡充をはかっていかなければならぬというのは、私は、根本において欠けている組織でもってこの大問題を処理していくということは、まことに今日までお気の毒だったのじゃないか、そう思うのです。それは確かに私は、仕事は人だからそうなってくるのじゃないかと思います。  そこで、有澤先生にひとつこれは折り入ってお願いかたがた心境をお尋ねしたいと思うのですが、いま核拡散防止条約に調印するという問題が起きてきておりますね。これは、御承知のとおり、条約期間が二十五年、しかも、これは非常に大きな、平和利用に関しても根本的な規制を国際的に行なわんとしておるのですから、私は核拡散防止条約というものがああいう形でもって世界各国の調印、批准を求めてきたということは、いよいよ原子力時代に入ったという実感が浮かび上がってくるのですが、これに対処して、いままで十数年間日本の原子力平和利用に尽瘁された有澤先生、さらに勇を鼓して、いよいよ原子力平和利用時代に入った日本の体制をさらに強化拡充するという御信念をお持ちだろうと思うのでありますが、いかがでありますか。

有澤廣巳原子力委員会委員

○有澤説明員 私がいま齋藤委員からそういう御質問を伺いましてまっ先に思い起こすのは、私が原子力委員になりましたときに、おまえは原子力委員として一体どういう哲学を持っているか、どういうフィロソフィーを持っているか、こういう御質問がありました。もうお忘れになっておるかもしれませんが、そのとき齋藤さんがおっしゃいましたのは、この原子力というのは、言ってみれば将来の文明の基礎である。単なる動力だとか熱だとかいう問題ばかりでない。ほんとうに社会のすみずみまで浸透する力を持った新しい技術である。そういう角度からものを見なければならぬ、こういうことをおっしゃられた。私、そのときにたいへん深い印象を持ったものですから、今日に至るまでそれをよく記憶しておるのですが、ようやく、あなたが十数年前に言われた時代がいまいよいよ来たのじゃないか、こういうふうに私は考えております。ですから、私は非常に不敏ですけれども、なお、この日本においての原子力の問題を十分に、時運におくれないように、あるいは時運を抜け出すように持っていきたい、こういうふうに考えております。それがためには、もっと委員会の活動が活発にできることがまず先決である。それは、いろいろ言うことはたくさん言えますが、そういうこともむろん必要なことですけれども、その議論に明け暮れしておるよりも、まず世界の情熱を十分把握した上において日本が進むべき道を確立して、それに人と金とを注入して、そして、とにかく時運に一歩先んじるところまで持っていかなければならない、こういうふうに考えております。

齋藤憲三自由民主党

○齋藤(憲)委員 これでもうやめますが、私も有澤先生の驥尾に付して原子力の世界に目を向けてからずいぶん長くなるのでありますが、いま世界の大勢から日本の実情を見ますと、何かはだ寒いような感じがするのですね。何かこう、原料問題もまだ適確な体制が確立されておらない。濃縮ウランの問題にいたしましても、その方法の確立もまだ前途遼遠である。しかも、再処理工場その他の問題に至っても、まだ核アレルギーの脱却ができていないためか、至るところ不満足な状態が展開されておる。これはやはり有澤先生にさらに大きな負担を要求するということは、まことに個人的には忍びないのです。もう大体飽きられたのじゃないかと思うのですね、十四年もやれば大体飽きてくるのですから。しかし、これは先生はやはり一つの宿命感に立って——宿命感というか、使命感というのですかね。とにかく日本の原子力平和利用の草分けとして立った以上は、あくまでもこの体制を、いまお話しのように世界の水準と同等あるいはそれ以上の段階にまで持っていくという点までひとつふんばっていただかなければいかぬと思うのです。巷間ときどき、有澤委員はもう原子力委員をやめられるような口吻を漏らしたというようなことを聞くのですが絶対そういうことがあっちゃいかぬと思うのです。まあひとつ、さらに御自重、御自愛の上、原子力委員会の強化拡充の体制を確立して、それの機能の発揮によって日本の原子力平和利用を世界の水準以上に持っていくように御決意を新たにしていただきたいと思うのですが、これに対する御信念を承って終わりたいと思います。

有澤廣巳原子力委員会委員

○有澤説明員 もう私もだいぶ年をとってまいりました。実際これは生理的現象でございまして、なかなか皆さんの騨尾に付して歩くのも容易なことじゃない、ほんとうにそれは切実に感じておる次第でございます。ですから、どういう形になりますか、私はまだよく考えておりませんけれども、しかし、先ほど申しましたことは、私がたとえ委員であろうがなかろうが、私が私のやれるだけのことはやりたい、こういうふうに考えておるわけであります。それ以上のことはこの席ではできません。

齋藤憲三自由民主党

○齋藤(憲)委員 どうもありがとうございました。

石田幸四郎公明党

○石田委員長 次回は明十日午前十時より理事会、十時三十分より委員会を開くこととし、本日はこれにて散会いたします。    午後四時一分散会

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