運輸委員会 第35号
- 発言数
- 80 件
- 登壇者
- 7 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1969/07/01
会議録
○砂原委員長 これより会議を開きます。 船舶整備公団法の一部を改正する法律案を議題とし、審査を進めます。 質疑の通告がありますので、順次これを許します。松本忠助君。
○松本(忠)委員 それでは、きょういろいろと用意しております質問の順序もございますが、答弁者も間もなく見えると思いますので、その間にひとつ大臣に要点だけ伺っておきたい。 四十一年の五月の閣議決定によりますところの内航海運対策要綱に基づくところの対策は、「近代的経済船の整備と過剰船腹の処理」及び「内航海運企業の適正規模化」、この二本の柱を中心として進められてきているわけでございますが、現在の進捗状況はどのようになっているか、まずこの点について大臣の御答弁を願いたいと思います。
○原田国務大臣 現在までの状況につきまして、政府委員から詳細に答弁をいたさせます。
○澤政府委員 四十一年五月の閣議決定によっておきめいただきました内航海運対策に基づきまして、この三年間に二十七万三千総トンの船を解体いたしまして、近海船を含め十九万四千総トンの船舶を建造いたしました。それで過剰船腹を整理し、また、新しい近代化された船腹をつくることができたわけでございます。それから共同係船、そのときの共同係船は四十二年に三万重量トンの船を係船いたしまして、その当時、船腹の調整に非常に役立ったわけでございます。それからいま一つ、内航海運業への許可制を進めておりますが、これは三月の三十一日末で申請を締め切りまして、ことしの九月一ぱいでこれを完全に実施する予定でございます。この結果、船舶運航事業者約八千あったものが大体千百程度に、規模を大きく数を少なくする、こういうことが可能になる見込みでございます。
○松本(忠)委員 いまの局長の答弁の中で、解撤または輸出した船腹というのは二十七万三千総トンくらいあるということですが、この解撤した内訳、実際に解撤したもの、あるいは外国に売ったもの、沈船、そういったものはどれくらいの比率になっているか。
○澤政府委員 二十七万三千のうち八万九千を輸出いたしまして、そのほかは解撤でございます。沈船も解撤に準ずるものとして処理いたしておりますので、ただいまちょっと統計を持っておりません。
○松本(忠)委員 もう一つ伺っておきたいのは、その内航海運業法の一部改正で、登録制が許可制になって本年の十月一日から実施されるので、ことしの三月一ぱいまでに、要するに許可申請に対する継続希望の者が申請を出したわけですね。そこで、その申請をした者はどれくらいあるのか、ないしは何隻、総トン数はどれくらいになるのか。あるいはこのうち、すでに許可をするという態勢になっているもの、また、許可になる見込みのない零細業者に対してはどのような手を打ったのか、この点についてお答えを願いたい。
○澤政府委員 ただいままですでに許可いたしましたものが千六百四十六件、それから三月三十一日末までに許可申請を持ってまいりましたものが九千三百五十九でございます。合計が一万一千五でございます。これは申請をいたしますまでに、地方の海運局あるいは内航海運組合を通じましていろいろ行政指導をいたしてまいりまして、その線に沿って許可申請をいたしております。申請をしたものは、その申請どおりに許可になるように事前指導をいたしておりますので、大部分が許可されております。ただ、運送業者は、先ほど申し上げましたように約八千のものが千百に圧縮されまして、非常にこの許可制度が効果をあげた、このように考えております。
○松本(忠)委員 それでは大臣に伺いたいわけでありますが、内航海運対策が実施されて以来、どのような効果を見ることができたか、この点について大臣からお答えを願いたい。
○原田国務大臣 昭和四十一年五月十日に閣議決定されました内航海運対策要綱は、一番に「近代的経済船の整備と過剰船腹の処理」、二番目には「内航海運企業の適正規模化」、この二つの柱を中心として進められておるところでございます。 一につきましては、船舶整備公団との協議で、三カ年計画によりまして、十九万四千総トンの船腹が改造されたのに対しまして、二十七万三千総トンの船腹が……(松本(忠)委員「それはもう局長から聞いた」と呼ぶ)要するに、この内航海運の問題につきましては、この制度によりまして、いわゆる過剰船腹というものが整理され、そして適正な規模に近代化された船が整備されてきた、こういうことになって効果があがってきた、こういうことでございます。
○松本(忠)委員 十月以降許可制が完全実施になりました後の見通しでございますが、第一番目に、企業経営が完全に合理化され、健全化するかどうか。あるいはまた第二点として、輸送の需給についてのバランスが完全にとれるかどうか。この点は、局長、どうでしょうか、十月以降の許可制完全実施後の見通し。
○澤政府委員 企業の許可制が完全に実施されました後におきまして、船舶運航事業者、いわゆるオペレーターと申しておりますが、船舶運航事業者の数は、先ほど申し上げましたように圧縮いたしまして、荷主との運賃交渉その他に大いに役立つと思います。ただ、オーナーといわれます貸し船業者はまだ零細業者として残りますので、今後は主として重点を貸し船業者の体力増強、あるいは協業組合をやらせる、そういう方向に力を尽くしてまいりたいと思います。 それから船腹の需給は、現在、運輸大臣が適正船腹量を指示いたしまして、さらに今年度は最高限度額を指示いたしまして、船腹の建造を規制いたしておりますので、今後とも需給のバランスをとるように指導してまいりたい、このように考えております。
○松本(忠)委員 では次に問題を変えまして、四十四年度の船舶整備公団の予算でございますが、六十五億円と前年度よりも十八億減少しております。内容を見ると、旅客船関係で十三億、貨物船の関係が四十三億、港湾運送関係が九億で、合計六十五億となっておるようであります。十八億ばかり事業規模が縮小しておりますが、貨物船関係が大幅に二十一億減少しております。内航船の代替建造が五十六億から十億になり、一方、四十三年度になかったところの近代的経済船の整備のための代替建造が、二十五億一挙に増額されているわけでありますが、この内容をもう少し具体的にお示しいただきたい。
○澤政府委員 これは、先ほど先生の御指摘のございました昭和四十一年の内航海運対策が四十三年で一応済んだわけでございます。したがいまして、前年度に五十六億ございました貨物船の建造資金が、今年度は継続の十億円だけに減ってしまったので、このような減少になったわけでございます。しかし、今年度からは閣議決定と別の近代的経済船の建造を、新しく二十五億円今年度予算をつけていただきまして、これは六万四千総トン分でございます。それで、これは工程が百分の三十五で組んでございますので、来年度は継続費として約五十億円に近い金が当然についてまいるわけでございます。したがいまして、来年度の公団の予算規模は百億円台に達する、このように考えております。
○松本(忠)委員 いま局長のお答えの中で、内航船の代替建造が五十六億から十億になった。完全に済んだのなら、もう十億そこへあげる必要はないのじゃないですか。済んだというお答えですから、済んだのならもう何も十億あげる必要はない。——済まないのじゃないですか。
○澤政府委員 これは、予算の組み方といたしまして、その年度の予算で船の全額を組まないで、百分の幾つとかいうふうに組むのが従来の行き方でございます。と申しますのは、たとえば一月に起工しました船が竣工いたしますのは八月か九月でございます。したがいまして、予算を分けて、翌年度分の継続費というものをいつも計上いたしておるわけでございます。昨年度は五十六億円に対しまして十億円が今年度にずれてついている。今年度予算は二十五億円今年度につきますが、約五十億円が来年度の予算にずれてつく、こういう関係でございます。
○松本(忠)委員 もう一点、改造融資についての融資の条件でございますが、それを拝見しますと、証書で貸し付けるということになっていますね。証書の貸し付けということは、抵当権の設定ということがないわけですか。
○澤政府委員 抵当権を設定する予定でございます。
○松本(忠)委員 すると、償還期限が一応六年とされておりますが、期限前に、たとえばその船が沈没したというようなことになったときには、その抵当権の設定がくずれるわけだと思いますが、この点はどうですか。
○澤政府委員 船舶が沈没いたしましたときは、それに保険料が入りますので、その保険料から公団の融資分を優先弁済を受けるということになります。
○松本(忠)委員 それでは次の問題に移りまして、現在、東京都とか神奈川県におきまして、し尿の海洋投棄が行なわれておりますが、これらに使用されている船はどの程度の鋼船なのか、そしてまた、これは地方自治体所有なのか、あるいは民間会社の所有なのか、この点をひとつ答弁を願いたいと思います。きょうの質問は、特に東京都と神奈川県に限りますけれども、わからなければ東京だけでもいいです。
○澤政府委員 実は急いで調査いたしましたのが、調査漏れがあるかもしれないのでございますが、東京都の場合、三つの業者を使っておりまして、大体一ぱい百総トン平均程度の木船あるいは木製のはしけを使っております。ただ一つだけ大きいのが、六百六十七総トンという鉄製の船が一ぱいございます。
○松本(忠)委員 三つの会社というのは、東海運輸とか、東和運輸とか、大東組をさしているわけですか。いまの答弁によりますと、木船あるいは木製のはしけということですね。そうすると、今度のこの対象にはならないように思いますけれども、鋼船が一ぱいあるというお話ですね。その鋼船は何トンぐらいの船ですか。
○澤政府委員 これも急いで調査いたしましたので、間違いがあるかもしれませんが、六百六十七総トンという報告を受けております。
○松本(忠)委員 木船並びに木製のはしけというのは、大体百トン前後ですか。
○澤政府委員 実は個々の船のトン数まで調査する時間がございませんでしたが、大東組の場合は五はいで三百八十三総トン、大体七十総トン平均、東和運輸の場合は二はいで二百五総トン、百総トン平均、それから東海運輸の場合は九はいで九百八十三総トン、これも大体一ぱい百総トン程度の平均に相なるかと思います。
○松本(忠)委員 そこで海洋投棄している船の構造でありますけれども、その構造はどのようになっているか、局長、御存じありませんか。
○澤政府委員 存じません。
○松本(忠)委員 だれか関係者いませんか。——厚生省の関係は御存じありませんか。
○金光政府委員 海洋投棄につきましては、小さい船で東京の埠頭まで持ってまいりまして、そこで大きい船に積みかえまして、清掃法によりまして、海洋投棄をすべき場所が指定になっておるわけでございますが、そこまで行きまして投棄をしておるということでございまして、投棄の方法としましては海中に投棄する、こういうことでございます。
○松本(忠)委員 海中に投棄ということはわかるのですが、われわれの常識でいって、船の底から出るのですか、船の上から出すのですか。いままでしばしば問題になっているんだが、どうですか。
○金光政府委員 私、実は直接は見ておりませんが、船の底から出すことになっております。
○松本(忠)委員 船の底から出すということになりますと、指定された海域まで持っていかないで、いつの間にか、ことばは悪いが、たれ流ししていってもわからないわけですね。そうなりませんか。
○金光政府委員 海洋投棄は相当長く、前からやっておることでございまして、途中で投棄するんじゃないかというようなことは、しばしば指摘されたこともあるのでございますが、これは、直営船はもちろん都の直営で、監督官が乗っておるわけでございますが、また、その他の雇い上げの船のほうも船団を組みまして、それに責任者が乗っていきまして、さようなことのないようにつとめておるわけでございます。
○松本(忠)委員 いまも厚生省の環境衛生局長がおっしゃいましたように、船団を組んで小さい船、百トン前後の船が海洋へ出ていくわけですね。大きい船に積みかえてというのは、小さいだるまからその百トン前後のものに積みかえる、積みかえたものが百トン前後のものだ、それがはたして指定された海域まで行って、安全に投棄しているという事実を確認しているところはあるんですか、ないんですか。この点を海上保安庁長官にひとつ伺いたい。
○河毛政府委員 ただいまの、し尿船の投棄の関係でございますが、厚生省からお話がございましたように、東京湾の場合は、港則法からまいりましても、清掃法からまいりましても、全海域が投棄禁止区域になっております。したがいまして、当然その外側で投棄することになるわけでございますが、私どもはこの法律関係の取り締まりを行なっております。港則法の関係で申し上げますと、東京湾関係が四十三年に百三十五件検挙実績がございますが、このうち、し尿関係が幾らであるということは、ただいまちょっとわかりかねます。それから清掃法関係は、十一条違反になりますが、これは東京湾関係では五件ということに相なっております。これは、いずれも現行犯でございます。したがいまして、現にそのような事実があるということは間違いないことであります。
○松本(忠)委員 海運局長に伺いますが、いわゆる指定された水域というのがあるわけですね。言うならば、千葉県の野島崎と静岡の川奈崎を結ぶ線の外側において海洋投棄される。それの取り締まりは、いまの御答弁で海上保安庁のほうでやっておるわけですね。取り締まりはそうなりますね。問題は、百トン前後の船がそこまで安全航行していけるのかどうか。そうでなくて、さっきお答えになったような六百六十七トンくらいの鉄製船があるということですから、そういう船にかえる必要があるんじゃなかろうか、行政指導をすべきじゃなかろうかと思いますが、局長、どうですか。
○澤政府委員 先生のおっしゃるとおりだと思います。
○松本(忠)委員 それで、大臣に伺いたいわけでございますけれども、最近の新聞の報道によりますと、いわゆる片瀬江の島とか、富津の海岸が非常によごれている、このよごれている海水浴場、これがこれから非常ににぎわいを見せるわけであります。 そこで、その原因の一つには、いま話題になっている汚物の不法海洋投棄、もう一つは、航行中の船舶の出すところの廃油、これも海水の汚染源の一つになっております。特に問題は、前者のほうだろうと私は思うのです。環境衛生法の施行令できめられた水域、あるいはまた、港則法第二十四条で「何人も、港内又は港の境界外一万メートル以内の水面においては、みだりに、バラスト、廃油、石炭がら、ごみその他これに類する廃物」——汚物がこの中に含まれると私は解釈しますが、こういうものは捨ててはならないことになっておるわけですが、こういう点について、大臣はもっともっときびしくこれを取り締まるために、海上保安庁に対して指示する必要があると思いますが、いかがでしょうか。
○原田国務大臣 取り締まりについてきびしくやれというお話でございますが、これにつきましては、昭和四十四年七月二十六日から八月四日までの十日間を実施期間といたしまして、いわゆる取り締まりの強化ということをやる、海上保安庁をして特別取り締まりをやる、こういうことであります。
○松本(忠)委員 取り締まりをわずかな期間だけやったといっても、それで完全なものではないと思う。今度のような海水浴場等の問題にしても、川から流れ込む問題も原因があると思いますけれども、やはり海洋投棄の分が海岸のほうまで押し寄せてくるという事実も、私どもは承知しているわけであります。こういう点から考えて、単に一時期だけを区切ってその取り締まりを強化してみても、何の役にも立たないと思う。やはり年間を通じて完全に汚物が流れ込まないような方法を何とか講ずる、そのためには、いままでも現行犯として現場でつかまえたというような事実もあるわけでありますし、海洋投棄が指定水域以外で行なわれている、湾内で行なわれているという事実があるわけですから、これに対して、もっともっとこれをきびしく取り締まりをする必要がある、一時期だけをそうしたのでは決して効果はあがらない、こう私は思うわけでありますが、どうですか。
○原田国務大臣 御指摘のように、この問題については、できるだけそのようなことのないように取り締まりを強化する必要があると存じます。今後とも私どものほうで、いわゆる規制といいますか、取り締まりについても努力を重ねていきたい、このように考えております。
○松本(忠)委員 金光局長に伺うわけでありますけれども、環境衛生法という法律がある以上、その投棄すべき水域がきめられた、そこをきめておけばそれでいいというわけではないと思うんですよ。その取り締まりについては、海上保安庁がやってくれるんだから、私のほうは関係はないとおっしゃるんですか。
○金光政府委員 し尿の海洋投棄につきましては、海上保安庁で取り締まっていただいておりますが、第一義的には、それを投棄いたします責任者と申しますか、東京都ならば東京都知事が責任をもって衛生的な処理をしなければならぬという立場にあるわけでございますから、みずから指定されました海域に投棄する、そうして衛生上問題がないようにするということが必要でございます。したがいまして、私どもの立場から、そういった面につきましては積極的な指導をしたい、かように考えております。
○松本(忠)委員 海上保安庁の水路部で発行している海流図というのがあります。これを拝見いたしましても、黒潮に乗せない限り、絶対に汚物が湾内に逆流してくると私は思う。その点について、これからどう処理をされるか、このままでおくのか、それとも、もっともっと遠くまで出ていって投棄するのか、それらの点についての今後の対策はどうですか。黒潮にでも乗せない限り、絶対に湾内に入ってきますよ。これはいまのようなやり方ではだめだと私は思う。水域を指定して、それで投棄させる。また、それに対して環境衛生局長のほうは、もっと大きな船をつくらすようにして、そこまで持っていって汚物の処理ができるように、海洋投棄ができるように——いまのような百トン前後のものでじゅずつなぎで行って、これはほんとうにその指定水域に投棄しておるのかどうか、これも疑問なんです。現実にもう海上保安庁長官が言われたように、途中で投棄しているのをつかまえている、こういう事実があるわけです。もっともっと大きな船にするための処置というものを、もう一段と海運局では考えてもらいたいし、また、この水域を現在のままで置いておいていいのかどうか、これを改正する考えがあるのかないのか、その辺のところを厚生省のほうと調査をするなりしてきめていただきたいと思います。
○澤政府委員 船をもっと大きなものにする必要があることは、先生のおっしゃるとおりでございますし、われわれもそういう指導をいたしたいと思います。内航海運業法を法律的に見ますと、これは法律論をするようで、たいへん恐縮でございますが、内航運送業者は、船積み港及び陸揚げ港の間の輸送をするものと法律で取り上げているわけでございます。したがいまして、いまの、し尿船で海中投棄をするという船は、内航海運業の適用外ではないか、船舶公団の融資対象にもならないのではないか、一応このように考えられます。したがいまして、これは厚生省ともよく御相談をいたしまして、厚生省、東京都の筋を通じて助成をするか、あるいは中小企業金融公庫その他の金融を利用するか、検討させていただきたい、このように考えます。
○松本(忠)委員 局長がそう言われるのですから、一応確かに内航海運のように、一定の港から一定の港まで持っていって、そこで陸揚げする、船積みするという形じゃないことは、私はよくわかります。ですから、融資の対象にもならない、これも承知しました。 そこで、それじゃそれでいいのかというと、あくまでもそうではないと思う。今回、江の島あるいは普通の海岸が非常によごれているということで、海水浴に行くのは危険だといわれている状態から考えてみても、これは何らか東京都にいって、別の方途をもって融資をするなら、至急にこれをさせなければ、この問題はなかなか解決しないと思う。それを局長の責任において、また、大臣も行政指導を必ずやるという確信をひとつあげておいてもらいたい。
○金光政府委員 東京湾のし尿の海洋投棄につきましては、たとえば東京都を例にとりますと、現在二十三区内のし尿約九百万人分でございますが、そのうち六百万人分は下水道で処理しております。残る三百万人分でございます。これを下水道を整備することによりまして、五十三年度を目標にいたしまして、海洋投棄はなくしようという方向で現在努力いたしておるわけでございますが、先ほどお話のございましたような問題もございますので、そういった点は十分配慮いたしたいと思いますが、現在整備法で指定されております海域につきましては、先生が先ほど御指摘のように、必ずしも絶対安心であるという線ではない面があるわけでございますが、そういった点は配慮いたしまして、東京都におきましては、整備法で指定されております線よりは、さらに外洋に投棄するという方法を従来講じてきておるわけでございます。さようなことでございますが、船の規模等によりまして問題もあるということでございますれば、なお事情も十分調査いたしまして、関係省とも協力して遺憾のないようにしたいと考えております。
○松本(忠)委員 局長、どうですか、そのいまの答えについて。
○澤政府委員 厚生省の局長のおっしゃるとおりでございまして、これは私の考えでございますが、やはり厚生省、東京都の助成の筋で助成金を出すというのが一番本筋じゃないか、このように考えます。 実は、この問題はまだわれわれ関係省からお話を受けたことはございませんでしたので、全然検討いたしておりませんが、今後、厚生省からもお話があれば御一緒に考えてまいりたいと考えております。
○松本(忠)委員 金光局長に伺いますが、海洋投棄の位置を決定したのは昭和三十二年と思いますけれども、昭和三十二年当時と現在とでは、東京なり神奈川県なりの人口は大幅に変わっているわけです。また、潮の流れも変わっていると思うのです。そういう点をほっぽっておいて、少なくとも十二、三年にわたってこれに対して何ら手を下していないという点は、私は厚生省の怠慢じゃないかと思うのです。少なくとも人口がふえているのですから、海洋投棄の量もふえているわけです。そうしてまた、潮流も全然変化がないとは言えないと思う。変化がないという確証があるなら示してもらいたい。それでなければ、ああいうふうに汚物が湾内に入ってくるわけがない。東京湾のイワシは肥えているとか、ノリひびにきたないものがついてしまって食用にならないとかいう問題がしばしばある。その補償は農林省水産庁のほうに持ち込まれて、いつもいつも困っているのは付近の住民です。そういう点をもっと衛生的に考えて、厚生省がもっと積極的にこの問題と取り組んで、三十二年当時の状態でなく、もっともっと前向きの姿勢でこれを徹底的に改善すべきであると私は思います。局長、この点はどうですか。
○金光政府委員 し尿の衛生的な処理の問題につきましては、御承知のように、昭和三十八年に生活環境施設整備緊急措置法が制定されまして、それによりまして、下水道並びに、し尿のくみ取り処理施設の整備が進められてまいっております。そういうようなことで、できるだけ早く、し尿の海洋投棄はなくしようということでまいっておったのでございますが、やはり先ほどのお話のように、人口の増等もございまして、実際的には海洋投棄をなくすることがおくれてまいっておるというような実情でございます。さようなことで、海流の調査につきましては、御指摘のように、昭和三十一年には海上保安庁の御協力をいただきまして、調査をいたしまして指定海域をきめたわけでございますが、その後は、本格的な調査はしていないわけでございます。しかしながら、御指摘の点もございますので、なおまた、海洋投棄も今後若干の年数はどうしても続かざるを得ないであろうという問題もございますので、そういった面につきましては、今後慎重に検討いたしたいと思います。
○松本(忠)委員 海水浴場の汚染の調査について、河口から流れ込むという、それのほうがだいぶあるということはわかりましたが、こういう外洋からくるものもかなりあるわけです。その汚染度がどのくらいあるかということについて、何か調査したことがありますか。
○金光政府委員 従前におきましては、海洋投棄の汚物が海岸に流れついたのではないかという問題が提起されたことがございまして、調べたこともございますが、最近におきましては、特別さような問題が提起されていないという関係もございまして、最近におきましては、調べていないというのが実情でございます。
○砂原委員長 松本君、時間ですよ。
○松本(忠)委員 きょうは、金光局長も三十一年以来手をつけていなかったということについては、お認めになったようでありますし、この辺でとどめておきたいと思いますが、これから季節を迎えて海水浴が盛んになります。やはり国民の衛生という点から考えて、この面についても、もっともっと考えていただきたい。 それから最後に大臣にお願いしておきたいわけでありますが、海を管轄するところの運輸大臣として、今後の国民の衛生、保健、体位向上という面から考えても、こういうわれわれの身近な問題については、もっともっとしっかり取り組んでいただきたい。内航海運の助成等について、三億円融資をすればそれで済むというような問題でなく、国民の身近な問題についても、大臣はもっともっと積極的に発言をし、そして善政をしいていただきたい、こういうことを私は希望するわけです。大臣の御意見を最後に聞いて、質問を終わりたいと思います。
○原田国務大臣 いまの問題については、私は国務大臣として答えるのが適当であろう、というのは、先ほども厚生省の局長から答弁をいたしておりますが、し尿処理という問題、汚物の廃棄という問題でありまして、そこから出発しなければならぬ問題であろうと思う。この問題についてのいわゆる規制という問題につきましては、先ほども申し上げましたが、お話のように、何々期間とか何々週間ということでなしに、厳重に強化をしていかなければならぬと思いますが、これはあくまでうしろ向きというか、規制、取り締まりであります。根本の問題をやるためには、下水道を整備して衛生的に処理するということが、これの抜本的な対策ということになるわけでございますから、これらについて、私は今後とも努力をいたすことを申し上げておきたいと思います。 なお、これにつきましては、理想に近づけるためには、まだしばらくの間は海洋投棄ということをやらなければならぬというのが現実でございますから、この点につきましては、関係各省でよく相談をいたしまして、万全を期していくように努力をしたいと思います。
○砂原委員長 野間千代三君。
○野間委員 大臣の時間があるようですから、二、三お尋ねをいたします。 最初に局長——今度の改造は、トン数二百トン未満あたりは適用になるのですか。 〔委員長退席、阿部(喜)委員長代理着席〕
○澤政府委員 今度の融資対象船は、上限は四千五百総トン未満の船舶でございますが、下限につきましては、目下のところ制限ございません。
○野間委員 たとえば、これは私の地元で悪いのですが、横浜などでは橋がたいへん多いのです。ですから、改造して大きくしたりするということが、航行の関係でできないわけです。したがって、そのトン数のままで性能をよくするというものが多いらしい。ですから、そういう方も該当するとなると、相当希望がふえるらしい。それが該当するということがはっきりすれば、申し込みがなおふえる方向にあるので、その辺ははっきりしておいてもらいたいのですが、もう一回……。
○澤政府委員 改造融資の趣旨は、これは改造いたしまして、合理化された、あるいは自動化された船にするということでございますので、トン数の制限はございませんが、やはり改造効果の顕著なものを優先したい、このように考えております。それから、今年度はわずか三億円の予算でございまして、非常に少ないものでございますから、まず公団でつくった船から今年度は実施していきたいと考えておりますので、公団船以外のものにつきましては、来年度以降の予算を拡大して、漸次普及させていきたい、このように考えております。
○野間委員 それではわかりました。順次その方面も適用されるというふうに理解していいですね。 次に、事業規模のほうの表を見ていただいて、集約促進のための代替建造五億ですね。これは集約の状況はどういう状況ですか。
○澤政府委員 全業者一万一千でございますが、このうち船舶運航事業者が約八千ございましたのが、大体十月までに千百の業者数に減少する見込みであります。
○野間委員 それから一ぱい船主とか、そういう者がだいぶ多いように聞いているのです。集約の問題は地方海運組合とかありますけれども、そういう点、なかなかむずかしいと思うのです。したがって、集約という問題にはある程度限界があるのではないかと思うのですが、それはどういう見込みですか。 〔阿部(喜)委員長代理退席、委員長着席〕
○澤政府委員 船舶運航事業者のほうは非常な集約をいたしますが、先生のおっしゃる一ぱい船主というのは貸し船業者、オーナーが多いのでございます。これは、いずれも父祖伝来の業としてやっておる方が非常に多うございますので、政府がいきなり合併せよとか、一ぱい船主は認めないとかいいましても、なかなかこれは生活の問題でございますし、父祖伝来の事業でございますので、いきなりではいかない。したがいまして、これから年月をかけまして協業組合を結成させる、あるいは協業組合ではございませんが、海運組合法に基づきます海運組合に加入させて、運賃交渉については団体交渉にするとか、そういう指導をしながら、漸次大きくするようにしてまいりたい、このように考えております。
○野間委員 整備公団の事業の中で、内航船の代替建造が先ほどの話で大体終わったわけですね。それから、いまの集約促進のための代替建造は、これも順次進んでいくというふうに考えられる。次の近代的な経済船の整備による代替船、これも計画によって進められる、こういうことですね。そうすると、今回のこの内航船の改造融資が整備公団の新しい事業として開始をされる、そう考えてよいのですね。その意味で今回の改正は、たいへん重要な問題になろうと思うのです。そういう関係で、今回の貨物船の改造融資の対象になる船舶なり事業量なり、そういう点はどの程度にあるのですか。
○澤政府委員 昨年度、改造希望者を全国とったのでございますが、そのときには六百五十ぱいで、総工事費用にして五十五億円の改造希望者がございました。
○野間委員 そうすると、大臣、いまの話で五十五億という事業量があるというわけですね。局長、これはふえる可能性はあるのですか。これは先ほどの対象事業がふえたり、周知徹底させるともっとふえると思うのですね。そういう関係で五十五億というのは、将来もっとふえる可能性がある。そうなってまいりますと、融資額は所要資金の約半分ですね。そうすると、この五十五億全部やるのにも、今年のような三億くらいでいくと、十年くらいかかるということになるわけですね。したがって、これは重要な新しい事業でもありいたしますので、この予算の関係については、近い将来できるだけ、少なくともいま出ておる六百五十ぱいの船ぐらいまでは、早急のうちに改造してやる必要があるのではないかというふうに思うのですが、大臣、これはどういうふうにお考えですか。
○原田国務大臣 いま御指摘のように、この要求は希望が六百五十隻、費用が五十五億というふうに把握をいたしておりますが、それに対して三億、この三億ということは六億ということになるわけでございますが、それでは足りないということは、これはもうだれでもわかることであります。私といたしましては、これは今度初めての制度をこしらえるわけでありますから、初めてのことで三億ということでございましたが、野間さんお話しのように努力をいたしまして、来年度にはもっと予算を、財政投融資を獲得して、できるだけ早急にこの目的を達成するように努力をいたしたいと思います。
○野間委員 大臣、これはたいへんいい仕事だと思うのですね。特に中小の方が多いと思いますので、ぜひ御努力をいただいて、できるだけ早く改造が進むようにお願いしたいと思います。 それから最後に、去年八十三億、今年六十五億で、その減ってきた事情は、内航海運の代替船の建造など、終わった分もあるものですから減ったのですが、これは大臣、整備公団はせっかくこういう仕事をしておりますから、将来にわたってなお今回のような新規事業などを増加して、充実をしていく必要があるのじゃないかというふうに思うのですが、そういう見通し、あるいは考え方はいかがですか。
○原田国務大臣 この問題につきましても、三カ年計画が一応終わりましたので、前年度八十三億に比しまして六十五億ということになっておりますが、これからは、いまもお話しのように、新しい出発をいたす、こういうことになるわけでございまして、四十四年度の予算では、近海船の建造を含む六万四千総トン分二十五億円の建造資金、及び内航船の改造資金三億円というのが新規の予算でございます。四十五年度以降も、この継続分がさらに拡大される見通しでございますから、先ほど局長が答弁の中で申し上げておりますように、百億ぐらいにはなるということでございますが、できるだけこれらの予算獲得にも努力をいたしまして、目的達成につとめたいと思います。
○野間委員 それでは、大臣のいまのような御見解がすみやかに達成されるように希望いたしまして、以上で終わります。(拍手)
○砂原委員長 これにて本案に対する質疑は終局いたしました。 —————————————
○砂原委員長 これより討論に入りますが、別に討論の申し出もありませんので、直ちに採決いたします。 本案に賛成の諸君の御起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○砂原委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決されました。(拍手) おはかりいたします。 ただいま議決いたしました本案に関する委員会報告書の作成等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○砂原委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決せられました。 ————————————— 〔報告書は附録に掲載〕 —————————————
○砂原委員長 運輸大臣から発言を求められております。これを許します。原田運輸大臣。
○原田国務大臣 ただいま船舶整備公団法の一部を改正する法律案について慎重御審議の結果、御採決をいただき、まことにありがとうございます。(拍手)
○砂原委員長 次回は、明二日水曜日、午前十時より委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午前十一時三十四分散会