運輸委員会 第25号
- 発言数
- 92 件
- 登壇者
- 8 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1969/05/09
会議録
○砂原委員長 これより会議を開きます。 道路運送車両法の一部を改正する法律案を議題とし、審査を進めます。 質疑の通告がありますので、順次これを許します。井上泉君。
○井上(泉)委員 全国交通安全運動があさってから二十日まで始まるわけですが、それについて運輸省はどういうふうな協力体制というか、安全運動を盛り上げていこうとされておるのか、その点ひとつ大臣から。
○原田国務大臣 いま御質問にありましたように、あさってから全国的に交通安全運動が始まるわけでございますが、きょうは閣議でこの報告を総理府総務長官が発言をされたのでございますが、その中でも特に、先般、運輸大臣から飲酒運転に対する取り締まりということ、この点について力を入れて、ぜひ効果をあげるような方針でやっていきたいという発言がございました。 なお、厚生大臣からは、死亡事故を見てみますと、特に幼児、一歳から四歳までの幼児の不慮の死亡事故の中の六〇%が交通災害、交通事故である、こういうことをもってしても、交通事故というものに対して十分な対策を講じてもらいたい、こういう発言もございました。私は、総理府総務長官からも話がありましたように、先般この問題について閣議で発言もいたしたのでございます。なお、私どもといたしましては、点検整備の奨励、それから運送事業者の安全管理の徹底、無保険取り締まりというような方面にも力を入れまして、相協力をいたしまして、交通事故災害対策と取り組んでまいりたいと思っております。
○井上(泉)委員 交通災害、特に連休中におけるおびただしい交通事故等から考えて、この交通安全運動は、かなり精力的にやらねばならないと思うのです。そこで、この中で五月十三日には、適正な運行管理及び安全運転管理、十二日が車両の完全整備と自動車損害賠償責任保険への加入、十二日と十三日は、ほとんど運輸省に関係した特定の行事を設定してあるわけですが、これはただ十二日はこれこれという看板だけ出しておるというだけなのか、それとも具体的に、十二日、十三日、どういうふうなことをされるのか。これは交通安全ですけれども、自動車交通ということに一番重点を置いておるのでありますから、自動車局のほうで十二日、十三日には、具体的にはどういうようなことをされようと計画をされておるのか、説明を願いたい。
○黒住政府委員 たとえば無保険取り締まりの日には、特別に警察と陸運局とで街頭に立ちまして——その場所等は事前に両者で十分打ち合わせをいたしまして、そこに動員して、街頭の具体的な取り締まりをやる。そういうようなことで、具体的にどこでどうやるかにつきましては、現地で十分打ち合わせをさせております。
○井上(泉)委員 これは全国の都道府県の陸運局、陸運事務所でずっとやるようになっていますか。
○黒住政府委員 現地におきましては陸運事務所であります。しかし、陸運局のほうも応援体制をつくらせております。
○井上(泉)委員 今度、道路運送車両法の一部改正の法案が出されておるわけですが、車両の完全整備と自動車損害賠償責任保険の加入、これはやはり安全対策上不可欠な二つの問題だと思うわけですが、車両の完全整備を標識をするような車検というものについての標識制度があるわけですが、自動車の損害賠償責任保険へこの車は入っておりますというようなことを表示するような制度をとるべきでないかと思うのですが、これについて自動車局はどう考えておりますか。
○黒住政府委員 車検の対象になっております自動車につきましては、車検の有効期間と保険の有効期間が一緒になっております。したがいまして、車検の関係でその期間がステッカーで表示されておりますものは、即保険期間の表示でございます。ただ、軽自動車につきましては、車両検査の制度はまだ実施いたしておりませんので、これにつきましては、特に今回のような取り締まりの場合におきましては、最重点にして、それの街頭における取り締まりをやっていく。自動車のほうは、もうほとんど大部分は保険に加入いたしておりますけれども、現在、軽自動車につきまして保険の加入率がまだ十分でございませんので、その点につきましては、重点を指向いたしまして厳格に取り締まる、そういうふうにいたしたいと思います。
○井上(泉)委員 それで、自動車の損害賠償責任保険へ加入してない車が相当多いということから、こういうことが表示をされておるのでしょう。こういうことが交通安全運動の中で特に取り上げられておるということになると、この場合、車検のない車には乗れない。車検のない車に乗れないということは、つまり保険のかけてない車は乗れない。これに通ずるわけであるにもかかわらず、こういう項目を入れるということは、これは軽自動車を対象にしたものであるのかどうか。
○黒住政府委員 ただいま申し上げましたように、通常の自動車につきましては、保険期間と車検期間がパラレルになっておりますので、九十数%加入いたしております。それで軽自動車と、もう一つ原動機つき自動車というのがございます。この原動機つき自転車も保険の対象にいたしておりますが、それの加入率はまだ八〇%に達しておりませんので、特にこういう取り締まりの期間におきましては、軽自動車と原動機つき自転車について重点を指向する、ただし、普通の車につきましては、先ほどのような制度にはなっておりますけれども、ときたま漏れるものがございますので、それにつきましても並行して見ようということでございまして、重点は軽自動車と原付自転車でございます。
○井上(泉)委員 普通自動車の九十何%、これは貨物、つまりトラックとかいうものも全部一緒ですか。
○黒住政府委員 これは貨物も、乗用車も、バスも、全部入れてのことであります。
○井上(泉)委員 事故を起こしたトラックなんかには、保険に入ってないというようなものが往々しにしてあると聞くわけですが、貨物自動車の強制保険の加入率というものはどれくらいになっておるのか、わかってないですか。
○黒住政府委員 これは貨物も、乗用車も、バスも、ほとんど一〇〇%に近いわけでございます。それは車検のときに、保険に加入してないものは車検証を渡さないという制度になっておりまして、車検に合格をいたしますと、ステッカーを張らすことになっております。このステッカーの期間は保険の期間に合っておるわけでございますから、制度といたしましては一〇〇%でございますけれども、たまさか例外的なものがある場合がございますので、取り締まりもやるというわけでございまして、トラックにつきましても、九九%は加入しておるというふうに存じております。
○井上(泉)委員 それなら、強制保険と任意保険に加入している割合とかいうようなものは、わかっておるでしょうか。
○黒住政府委員 自動車と軽自動車とを全部総計いたしまして、四十二年度におきましては、対人任意保険の加入は三八・五%でございまして、四十三年は四〇%をこえております。最近におきましては、年間で一〇%ずつふえてまいっているのが現状でございます。
○井上(泉)委員 大臣がおる間、できるだけ大臣に質問しておこうと思うわけなんですが、道路運送車両法にしても、道路運送法にしても、あるいは自動車損害賠償保障法にしても、すべていわゆる自動車の安全というものがその中で要素になるわけですが、いま、せっかくこういうような法律を出す場合に、原動機つき自転車だとか軽自動車とかいうものが、まだ相当数保険に加入してないというようなことになっておることは、まことに遺憾で、特に軽自動車なんかの事故率というものは相当高い。オートバイの事故なんかもずいぶん高いのですが、これをやはり強制保険のほうの中に入れるべきではないかと思うのですが、この点どうですか。
○黒住政府委員 これは、法律的には強制保険の対象には入っておるわけでございますが、法律に違反をいたしまして入ってないものがある。したがいまして、それを取り締まっていこうということでございます。 なお、無保険なりひき逃げにつきましての被害者の救済は、保障事業というものでやっておりますので、被害者の救済には欠けるところはないと思っておりますが、軽自動車、原付自転車が強制保険の対象になっております以上は、これを一〇〇%入れていくというふうに今後努力をしていきたい、かように考えております。
○井上(泉)委員 一〇〇%強制保険の対象になっておるのに、なぜ入らないのです。法律に違反したものが、なぜこれほど多数、軽自動車とか、あるいは原付自転車とかいうものにあるのか。そこはあなた、今度の交通安全でも点検をされるというんだから、なぜその法律に違反したものがあるのか、法に不備がありはせぬか。
○黒住政府委員 この保険制度をやりましたときには、保険制度と車検制度は別個のものでございますから、並行してやらないわけでございます。ところが、無保険のものもありますので、車両検査のときに、保険に入っているかどうかということをチェックいたしまして、入ってないものは車両検査証をやらないという制度にしたわけでございます。ところが、軽自動車なり原付自転車というものは、普通の自動車ほど車両欠陥事故がございませんので、これ自体につきましては、今後の問題としては、車両検査の制度を導入する必要があるかと思いますけれども、現状におきましては、まだその時期に至っておりませんので、車検のときにチェックするという方法が法律的に不可能でございます。したがいまして、保険に入るということは強制しておるけれども、そのチェックするという方法が車検のときにやるということはできませんので、取り締まりといたしましては、街頭監査でもって、法律に違反したものを摘発していくという方法によっておるわけでございます。
○井上(泉)委員 軽車両とか、あるいは原動機つき自転車、つまりオートバイ、こういうようなものの事故を起こすのは、たいてい未成年が多いわけです。そういうふうに未成年が多くて、賠償能力なんかほとんどない者が多いわけですが、それが保険制度と検査制度とでチェックするなにがないというところに、そういう欠陥がありとするならば、やはり交通安全対策上、さらにはそういう未成年者の無謀運転を取り締まるためにも、車両検査の制度というものと強制保険制度、この両方が何かの形で同時に掌握のできるような、そういう立法的な措置なり、あるいは行政的な措置なり、何なりかを考えるのが仕事じゃないかと思いますが、これはどうですか。まだまだそういうふうなことをやる時期でない、こういう考え方は変える時期ではないですか。
○黒住政府委員 軽自動車の一千台当たりの車両欠陥事故は、現在、対象自動車に対して約二分の一ということになっております。 それで、車両検査をいたしますのは、これは車体に欠陥があるかどうかというためにやる検査でございまして、若い者等が無謀運転をするかどうかというのは、これは運転免許の関係でございまして、運輸省の所掌では、車両検査は車体欠陥の事故があるかどうかということでございます。したがいまして、現在では、普通の自動車よりもその車体欠陥事故が少ないので、検査をやっていないわけでございますけれども、今後これらの車がふえてまいりますと、そういう事故もふえてくる可能性がございますので、将来につきましては、十分検討していきたいと思っておりますが、現在では、普通の自動車に対する検査制度というものを拡充いたしまして、事故防止に役立てていきたいというふうな施策をやっておるわけでございます。
○井上(泉)委員 それで、運転免許の未熟、これはもちろん警察庁ですけれども、やはり何か押えなければいかぬでしょうが、車体に欠陥があるかないかということ、これが車検の趣旨だ。これは道路運送車両法としての趣旨の対象でやるわけですけれども、今度は車検のそういうものがなくとも、強制保険の対象になっておるものが強制保険の対象でないということになれば、これをどこかで掌握をするようなことを考えないとだめだと思います。 そこで、これは軽自動車と、それから原動機つき自転車の事故数とかいうようなものを見た場合に、今度の交通安全の重点施策の中でも、これについての強制保険の加入をやるとかいうようなことを言っているのですが、これを何か掌握するような、強制保険と同じような法的な措置を考えるのが政治だと思います。——これに対しての答弁はあとでいいです。 大臣に伺いますが、これは直接この法案には関係ないですけれども、大臣なかなか忙しくて出てこぬので、私、この間運輸委員会で質問をしたわけですが、田中幹事長が、明石−鳴門は道路単独橋、こういう談話を発表してから、私ども関係者は非常に衝撃を受けている。それで、これは田中幹事長個人の発言だ、こういうことで、政務次官も建設公団の副総裁もそう言ったんですが、この明石−鳴門は併用橋でやるべきであるということは、これは四国の香川県のほうはいざ知らず、徳島、高知県は、これは非常な悲願であるわけですが、これは大臣は、この幹事長の発言というものを個人的なものとして理解をしておるのか、あるいはまた大臣は、幹事長という自民党の大物と意を通じて、幹事長にこういう発言をさしたのか、大臣としては、明石−鳴門の本四架橋は、依然として併用橋という考えの中におるのか、この点をひとつ確認しておきたいと思います。
○原田国務大臣 この問題は、たしか井上さんに前に答えたと思うのです。これは、何度もお答えするようでございますが、私は将来を見通して、この間、新しい全国総合開発計画というものが発表されておりますが、その中でも、瀬戸内海に橋の三つぐらいは当然かけられてしかるべきものである、こういうふうに基本的には考えておる。そのうちの一つは道路橋でいいだろう、あと二つは鉄道橋にするのがいいかどうかというようなことについて十分な検討を加えていくべきである。私自身は運輸大臣でありますから、この橋をかける場合に、鉄道橋ということになる場合には、どういうふうになるのかということを、これはいまの私の所管でありますところの鉄道建設公団で技術的な問題を議しておりますので、これらの調査の結果、建設省とよく打ち合わせをして決定をする、こういう方針で進んでおるわけでございますから、この本四架橋に関しまして、明石−鳴門が道路単独橋に決定したというようなことはございません。私は運輸大臣でございますので、その点については、そのようなことはいまだ決定したことはございません。今後十分調査の上、決定すべき問題である、このように考えております。
○井上(泉)委員 それでは田中幹事長の、明石−鳴門は道路単独橋でやる方針だとかいうことは、この前、政務次管も答弁したように、やはりこれは幹事長個人の発言として大臣もお考えですか。
○原田国務大臣 それは、田中幹事長は自由民主党の幹事長でありますから、有力な存在であることは間違いございません。しかしながら、この問題につきまして私は相談をして、おれはこういう話をするぞという話を聞いたこともございません。私は、いま答弁をしたとおり進んでおるわけでございます。
○井上(泉)委員 それでは、明石−鳴門の併用橋で運輸大臣は推進をしていただくように期待をするものです。 それでは、さっきの問題について自動車局長の答弁をお願いします。
○黒住政府委員 さっき申し上げましたように、軽自動車の車両の欠陥事故は、検査対象自動車に比べて、現状においては事故が少ない。しかしながら、この事故の防止につきましては、法律上保安基準を適用するとか、整備の定期点検制度を義務づけるとかいうようなこと、あるいは新車につきましては、型式認定をやるとかいうようなことで、車体欠陥事故がないような基本的な措置はとっております。 ただ、保険との関係につきましては、車両検査がございませんので、現在では街頭取り締まりという方法によっておるわけでございますが、将来につきましては、この軽自動車の車両検査制度については、これは非常にたくさんの車両数でございますし、事務の関係等もございますので、種々検討していきたいと思っておりますけれども、現状においては、まだ車両検査制度を実施する段階には立ち至っていない次第でございます。 〔私語する者多し〕
○砂原委員長 申し上げますが、速記が聞き取れませんので、私語はなるべく細々の声でお話しくださるよう、お願いいたします。
○井上(泉)委員 それなら、軽自動車もかなり多い。いまの軽自動車は、局長御存じのように「スバル」にしても「鈴木」にしても、これはもうちょっとで普通自動車に格上げされるような規格だから、もうそろそろこれに対する検査制度というものを当然考えるべきでないか。今度こういうふうな車検制度を、この車両法の改正の中でコンピューターも入れてやるとかいうような時期にきておるので、私はそれはやっぱりやるべきだと思うのですが、政務次官、どうですか。交通対策の面から考えても、交通安全対策の面から考えても、こういう車検制度というものは絶対必要なものであるし、それと同時に、賠償保険制度というものも、被害者救済のため、なくてはならぬものだ。ところが、これがかなり地方へ行きますと、軽自動車の数というものが圧倒的にふえてきておる。たいていの農家、たいていの家庭で、普通の乗用車はなくても、軽自動車の一台ぐらいないところはないというぐらい軽自動車がふえてきておる段階で、軽自動車に対する強制保険の制度はあっても、これをチェックするものがないのだから、それを車検制度とかみ合わせてやるべきじゃないかと思うのですが、どうですか、政務次官。
○村山(達)政府委員 いま井上先生のおっしゃいましたことは、私は筋としてはだんだんそうなるべき事柄だと思っているわけでございます。現在すでにスクーターが四百万台、原動機つき自転車が七百万台という数字でございますし、交通安全の見地から申しましても、漸次その方向にいくべきだと思います。しかし、これは事務量の関係がございますので、ひとつ将来の検討事項に残していただきたいと思います。お話の筋としては、全く同感でございます。
○井上(泉)委員 それは将来ということですが、事務量がふえるからたいへんなことだと思うわけですけれども、やはり賠償保険の制度が強制で適用されておっても、これをチェックするものがないということは、これはやはり法の欠陥である。そういう無法者をいつまでも放置をしておくということは、許されぬことだと思います。この車検制度をしがなくても、これを十分掌握することができれば、私は何も文句を言う必要はないと思うのですが、別に何か方法がありますか。
○村山(達)政府委員 私は先ほどもお答えしたように、筋としては、そのほうが行政としては完ぺきだと思うのでございますが、この問題につきましては、一つは車両そのものの危険度、それから現状がどうなっておるか。そのリプレースがどういうふうに行なわれるかということを十分に監視する必要もございましょうし、また、保安基準についても、それに対応した保安基準について考えていかねばならぬと思うし、同時にまた、整備工場がはたしてそういうものに十分応じ得るかどうかという点も考えねばならぬと思うわけでございます。せっかく制度を起こすことであるならば、やはり国民の方々に信頼を博するような制度でなければならぬと思うのでございます。そういう意味で、決して消極的の態度ではないのでございますが、今後その点を、おっしゃるような趣旨に従って検討していきたい、こういうつもりでおります。
○井上(泉)委員 私は、軽自動車とか、あるいは原動機つき自転車とかいうようなものに強制保険の加入を確実にやらしむる方法として、メーカーのほうに義務を負わしたらどうかと思うのです。そういうふうなことは、普通の乗用車を考える場合には、必ず保険にも加入して、いろいろ手続をとるわけですが、こういう軽自動車といいましても、もう三十万も四十万もする軽自動車もあるし、あるいは二十万、あるいは十万のものもありましょうが、これはある程度そういうようなもので、手続を簡素化した形でメーカーにこれを適用さすような、メーカーにこれを義務づけるような措置はとれないものかどうか、これは自動車局長でけっこうです。
○黒住政府委員 新車で出ます場合におきましては、これは届け出の制度等がございまして、無保険ということは、あまり問題ないわけでございます。あとで継続して保険に入る場合に、車検ですと、車検が二年に一ぺん、あるいは営業者でしたら一年に一ぺんありますから、そのときには、やはり入っておかなければならぬということでチェックされるわけでございますが、その車検の制度がございませんから、当初入っておりましても、あとで保険の期間が切れた場合に、継続して入らないというものが相当ありますので、保険加入率が低下しておるわけでございます。われわれといたしましては、やはり徹底的には車検の制度と保険の制度というものをマッチさせなければ完全ではないと思いますけれども、現在では、先ほど申し上げましたような街頭取り締まりのほかに、軽自動車を整備事業者のほうで点検整備いたします場合に、保険に入っておるかどうかということを整備事業者がチェックいたしまして、それの加入を慫慂するということ、それからまた、無保険では困るので、加入の勧誘等につきましては、特別会計から年間、たとえば四十四年度におきましては一千万円の補助金を出しまして、いまのような無保険車がないようにする、あるいは報道機関その他にPRをお願いするというふうなことでやっておるような次第でございます。一ぺん入った保険を、その期間が切れたときに、さらに継続して入るかどうかというところに問題があるわけでございまして、やはり徹底するためには、車検制度を導入するということに相ならなければならないわけでございます。その車検制度につきましては、先ほど政務次官からお答えがありましたような考え方でございます。
○井上(泉)委員 車検制度というものは、軽自動車から原動機つき自転車に波及することは、なかなか困難だという条件というのはよくわかるのですけれども、やはり、いやしくも道路運送車両法という法律が車検制度というものを規定をしておるし、これによって交通の安全を確保する一つの要素、役割りを果たしておるのでありまするから、私は今度ここに提案されておる法律そのものについては、当然問題ないと思うのですけれども、しかし、やはりこれについて、今日不備なものを補っていくことを考えないと——これによって事務能率が非常によくなるということであって、交通安全が確保されるために、大きな役割りを果たしたとは別段考えられないわけです。そこで賠償保険をチェックすることもできないようなものが、何十キロもスピードを出して走る、つまり原動機つきのなになんかは、少なくとも四十キロ以上は飛ばせないような軽自動車、原動機つきの車の構造とかいうようなものはできないものかどうか。スピードが何キロ以上出るものについては、車検制度の適用、あるいは車検制度を適用することによって強制保険に加入させるということ、強制保険に加入しないものがなくなるような、そういう措置はとれないものかどうか、この点についてもう一回……。
○黒住政府委員 これは気筒容積等によって、自動車のスピード等は相違があるかと思います。軽自動車は、気筒容積が三百六十cc以上ということになっておりますけれども、そういうものの中で、どの程度のものから検査をやるというのは、検査をやります場合の段階的な考え方としてはあるかと思いますが、現在の事故率から見ますと、軽自動車あるいは原付自転車も、気筒容積の点につきましては、普通車は六百cc以上になっておりまして、相当開きがございますが、三百六十から六百の間、それからそれ以下のものにつきましては、それほど大きな車両欠陥によるところの事故の相違というのは見当たらないように聞いております。しかし、制度をやるというときには、比較的大きな車から逐次やっていく。比較的大きな車は気筒容積が大きいわけでございまして、先生御指摘のように、スピードも出るわけでございますから、将来実行いたします場合には、そういうふうな点をひとつ考慮して検討していきたいと思っております。
○井上(泉)委員 この車両法の改正というものは、安全性の確保とか、あるいは自動車の整備事業の健全な発展に貢献をするということに基づいて、こういう数度にわたる改正案が出されたわけですが、しかし、車検制度によって車の安全性を確保するようにこの法律を整備をしてみても、今度は、その車を動かす道路運送法によって規定をする運送事業についての対策が不十分であれば、やはり不十分な面が出てきやせぬか、こういうふうに思うわけです。よく白トラをやって、その車を使用禁止処分にする。六カ月なら六カ月の使用禁止処分にした、そのあとは、白トラで何をしようともまた自由ということになるのですか。禁止処分というものは、一体どういうふうな効果があるか。
○黒住政府委員 白トラを行ないました場合におきましては、道路運送法上、百二条によりまして、六カ月以内の車両の使用停止処分をやるわけでございまして、その間は車を使えないということで、経済的にそれだけの処分をするということでございます。それが終わりますれば、またやってもよろしいというものではなくて、その間は停止する行政処分をやると同時に、行政指導的には、そういうような者が常習的に将来やらないように、たとえば事業としてやりたいというふうな場合におきましては、協業化等によりまして、それらの人たちが一緒になって協同組合等を編成をして申請をして、正しく法律のもとに事業をやるような指導を行なうというふうなことをやっております。それで、取り締まりをやった後、直ちにまた同じようなことを繰り返すということはまずいことでございますので、さらに取り締まりを厳重にするとともに、法律に基づく正業につかすような指導も並行して今後やっていきたい、かように思います。
○井上(泉)委員 それじゃそういう場合に、自動車はたいてい月賦で買うておるのですから、車の所有権は自動車会社にある場合が多いわけですが、かりに自動車会社にないとしても、使用停止になったからといって、その場合でもそれを売る自由はあるのでしょう。
○黒住政府委員 これは、自動車自体は買った人がそれを使用停止されるわけでございますから……(井上(泉)委員「でも売るわ。使用停止になった場合でも、売る自由はあるでしょう」と呼ぶ)この事を物として他に売ることは可能でございますけれども、使用停止処分の場合におきましては、車両のナンバープレートを領置いたします。したがいまして、ナンバープレートがないものは動かせませんから、物資としての取り扱いは可能かと思いますけれども、自動車としての使用はできませんから、それは車両の停止処分という行政処分による彼らが受ける損害ということは同じでございます。
○井上(泉)委員 いや、それはそうじゃないでしょう。まあ、私が車の使用停止処分になったから、もう自動車はやめた、だから、これを買ってくれ、こう言って自動車会社へ売り渡しするということになれば、自動車会社はまた別にナンバーをもらって、それを使うことができるでしょう。それができなかったらたいへんだ。
○黒住政府委員 使用停止処分をやりますと、当然ナンバーが領置されるわけでございまして、その車を買いました者には新しくナンバーを与えませんから、その車自体は使用停止処分の間は使えない。で、これを廃車といいますか、廃棄しましたその車を買うということは、それは自由でございますけれども、当該車につきましては使用を停止されておるわけでございますから、そのまま継続しては使えないというわけでございます。
○井上(泉)委員 私は、その車を使用することの停止処分を受けて使えないけれども、その車を要らないということで廃車にする、今度その廃車にした車を買って新たに使うということは、これはできるでしょう。
○黒住政府委員 車を人に売りますと、通常の場合ですと、所有権が移転して、車両ナンバーが車についてそのまま移転されるわけでございます。ところが、この場合におきましては、車両ナンバーが領置されておりまして、申請者が廃車処分をいたしまして人に売る、買った人は新しく新規登録するような方法はどうかというお尋ねかと思いますけれども、廃車いたします場合には、抹消申請をして、新規登録用謄本というものをもらいます。その新規登録用謄本を新しい人に渡して、その新しい人が登録する。こういう順序になるわけでございますけれども、使用停止処分のものにつきましては、そういう新規登録謄本を渡しませんので、会社につきましても同様に、登録してその車を動かすということは、法律上できないことになっております。
○井上(泉)委員 これは、うんと時間をとるから、私、長うには言わぬですけれども、まだ二カ月ぐらいしか自動車会社に払ってなくて、月賦が残っておる。そうして、その停止処分になると月賦が払えないから、自動車会社は引き揚げていく。今度は引き揚げた自動車会社は、それが十カ月使用停止であれば十カ月の間、自動車会社としてその車を動かせないということになりますか。そうはならぬでしょう。
○黒住政府委員 おっしゃるとおりでございまして、動かせないわけでございます。
○井上(泉)委員 それは、どういう法律で動かせないのですか。自動車会社の所有にあるものを「トヨタ」なら「トヨタ」「いすゞ」なら「いすゞ」にまだ所有権があって、使用しておった者が白トラをやったから、もうその車を使用してはならない、こういう処分を受けたんだから、それでその者は使用しない。その者は使用しないけれども、今度「トヨタ」はその車を引き揚げていくことによって、他の者に使用さすことはできやしませんか。
○黒住政府委員 白トラをやりましたときには、道路運送法第四十三条の二第一項によりまして、「自動車検査証を陸運局長に返納し、又は当該事業用自動車の同法による自動車登録番号標及びその封印を取りはずした上、」陸運局長——これは職権委任をしておりますから、陸運事務所長でございますが、そこに領置を受けることを命令するわけです。したがいまして、そのナンバープレートは役所のほうで領置してしまうわけです。したがいまして、その車は動かせない。ディーラーに返ってきてもナンバープレートはつきませんので、これは動かせない。で、使用停止処分を受けた人の罰の反射的効果として、その車は動かせないということでございますから、この規定でもって実施可能でございます。
○井上(泉)委員 それは私は、具体的にそういうことにはなっていないと思うのだけれども、所有権と使用権と違うでしょう。その車を所有する者と車を動かす者と、違うでしょう。まだ月賦を支払わぬ間は、自動車の所有権はたいていメーカーにあるでしょう。だからメーカーが、金を払わなかったら、それは所有権の行使に基づいてそれを引き揚げてくるでしょう。引き揚げてきて、また他へ転売をしなければ、所有権者としては所有権の侵害になる。これはたいへんなことじゃないですか。
○黒住政府委員 自動車としての物としての所有権と使用の権利は別であることは、おっしゃるとおりでございます。使用権に基づきまして、その使用の態様が法律に違反したことでもって、こういう処分を受けるわけでございます。その場合におきまして、所有権者、たとえばディーラーの場合に、月賦販売の代金等が十分回収できない、そういうふうな関係は、いわゆる債権者と債務者の内部関係でございまして、債権者が受けるところの損害は、債務者に対して別個の形で賠償を要求するということは、法律的には可能でございまして、公法的には、行政法的には、使用者が受ける罰というものは、使用者の輸送施設の停止によって行なうということでございまして、所有権者は、そういう場合におきましては、内部関係といたしまして、損害の賠償を要求するということは、法律的に可能だと思います。
○小川(三)委員 関連。自動車局長、いまあなたは、廃車ナンバーを領置すると言ったでしょう。廃車してナンバーを領置されたその車両についての移動は、市役所なりどこかへ行って仮ナンバーを請求すれば、その車を動かすことができるでしょう。 それともう一つは、たとえば一〇〇〇という番号のエンジンと一一〇〇という番号のエンジン二両あったとして、両方とも廃車した場合、このエンジンを取りかえて、新たに車を持っていって、たとえば千葉県で廃車したものを神奈川県へ持っていったら、それは登録します。現実にやっているでしょう。その点どうなんです。
○黒住政府委員 前段のことは、臨時運行のナンバーブレートを借りていくということでございまして、そういうふうな目的外に臨時運行のものを出すという市町村に対しましては、そのこと自体について取り締まるべきことでありまして、それ自体が法律に違反しておるわけであります。 それからエンジンの交換については、整備部長から技術的にお答えいたします。
○堀山説明員 後段についてお答えいたします。 現在、車両法では、エンジンは一つの部品という形で考えております。したがって、車の同一性につきましては、車の車台番号をもって同一性を確認しておりますので、自動車のエンジンの型式が変わらぬ限り、同じ車というふうに考えております。
○小川(三)委員 いま私が言っているのは、一つはいま廃車されたけれども、車の番号がないからといって、その車が動かないということはないのですよ。動くのです。その動く場合、当局、市役所なりへ行って仮ナンバーをもらってきたら動くでしょう。動かすことが現実にできるのですよ。法律違反であろうが何であろうが、現実には、仮ナンバーでどんどん営業ができている。それに対して、あなたのほうで対策があるのか。 それからもう一つは、解車された車を五両なら五両持ってきて組みかえるのです。組みかえて他へ持っていった場合、登録拒否できないでしょう、どうなんですか。現実にやられているということなんですよ。それを取り締まる何か法的根拠があるかどうか。
○黒住政府委員 前段は、臨時運行のナンバープレートは、いま先生が御指摘のようなものに使うべき性格のものではないわけでございまして、法律的には、自家用車で営業行為をやった者については、そのナンバープレートを取り上げますから、そこで法律的には、そのこと自体はやれないということになります。 もう一つの、違う方法で臨時運行ナンバープレートを不正に入手した者につきましては、そういうものを出す市町村がまずいわけでございまして、臨時運行のナンバープレートは不正にわたらないように、この方面につきましての監査監督は、別個の面でやっておるわけでございます。(発言する者あり)
○砂原委員長 お静かに願います。
○黒住政府委員 これを励行して、いま御指摘のような弊害のないようにしなければならぬと思います。 それから、かりに自動車がばらばらに分解されまして持ってくる、その場合に抹消の新規登録用謄本がない場合におきましては、これはいわゆる不審案件ということで、その車の本体その他の部品につきまして、どういう経路で入手してきたかということについて十分調査しまして、そういう場合には、所属長の指示を受けて処理するというふうにやっておる次第であります。
○井上(泉)委員 そういう白トラ営業への処置というものは、陸運局が使用停止をしても、ほんとうは現実に何にもならぬから、あなたが、ほんとうにこれで効果があると思っておったら、たいへんな間違いなんです。問題は、そういう白トラはどうやったら一番撲滅ができるかということに思いをいたしてやってもらわぬといかぬわけです。 そこで、せっかく建設省の建設業課長においでになっていただいておるのですが、この前、交通安全の会議のときにも、白トラ営業に対する取り締まりというか、事故が非常に多いので、事故防止の見地からも、そうしてまた、道路運送事業法の適法性を確保する上からも、私は少なくとも建設省が発注する請負業者が、白トラを使用するようなことのないような措置をなすべきではないかということを質問をしたわけです。そのことについて、その後どういうふうな処置をとられたのか。まだ半月しかたってないから、何もしてないと言えばそれまでですが、通達というあなたらの方法があるから、やろうと思えば一時間でできるのです。どういう措置をされたのですか。
○桧垣説明員 これにつきましては、そのときも、これをほんとうに実効あらしめるためには、各省庁協議いたしまして、足並みをそろえてやることが効果的であろうと存じまして、関係各省庁と協議いたしまして相協力し、足並みをそろえて適正な対策を講じてまいりたい、こういうふうにお答えいたしたわけでございます。その後、業界と寄り寄り対策を協議はいたしておりますけれども、まだ各省との協議、話し合いということはいたしておりません。
○井上(泉)委員 けれども、建設省が発注する建設業者が、白トラを使用してはならぬというようなことは常識じゃないですか。別に関係の省庁との——一〇〇%の効果をあげるためには、いまあなたの言われるようなことが必要である。ところが、一〇〇%の効果をあげる以前に、当然そういう白トラを使用してはならぬということは——あなたたちが請け負わした業者に法律違反をやらすようなことをさせないようにするのは、これはいろはの「い」の字で、きわめて簡単なことじゃないですか。それがまだやれないという事情はどこにあるのですか。
○桧垣説明員 この間、私の伺いましたのは、建設省発注のということではなしに、建設業界全体として白トラを使わないようにというふうに承ったわけでございます。したがいまして、われわれといたしましても、そういった方向で問題の解決をはかる方向で検討いたしておったわけでございます。
○井上(泉)委員 それは、そのこともやらねばならぬと思うのですけれども、それならば、そのことをするがために、建設省としてやるべきことを手ぬかりするという理屈はないでしょう。当然、管理の不十分な白トラを使って公害を巻き起こすようなことをさせないようにというくらいは、建設省としても簡単にできることじゃないですか。それは、私が質問をしたのは、建設業全体ということで言ったかもしれぬ。言ったかもしれぬけれども、建設省としては、そういう白トラを使用しないというような方針がとれないのかどうか、ここであらためて質問をしたいと思います。
○桧垣説明員 実は、私、建設省でございますけれども、発注サイドのポストではございませんで、建設業者の指導、監督、育成、そういった立場にあるわけでございまして、発注サイドの考え方といたしましては、また別の担当者がおるわけでございますけれども、発注サイドの問題としても、確かに先生のおっしゃるような問題点があるわけでございますので、その点、先生の御意思も十分お伝えいたしまして、適正な措置というものを打ち出すように進めたいと思っております。
○井上(泉)委員 それは、白トラを幾ら運輸省がやかましく言っても、白トラを使うような要素をつくり出すところに問題があるんだから、これは政務次官どうですか。そういうふうな公共団体の公共機関が発注する工事については、白トラを使わぬように、十分そういう業務のやり方については注意をするようにとか、何らかのことは当然措置すべきだと思うのですが、これについての政府としての考えはどうですか。
○村山(達)政府委員 おっしゃるように、この問題は単に陸運事務所を通じての街頭監視等を通じてだけではなかなか不十分でございまして、われわれのほうも、荷主団体に対して従来からPRをしているところでございますが、特に建設業界においてダンプカーのようなものが事例が多いわけでございますので、われわれといたしましても、建設省と至急協議いたしまして措置をいたしたい、かように思っておるわけでございます。
○井上(泉)委員 これは陸運局から地方の陸運局、そこの地方の建設当局なら建設局へ話をして、あるいはその府県の土木部なら土木部へ、こういうふうなことをしないようにということで通達でも出せば、ずっとそれが生かされてくるでしょう。これくらいのことは——建設業課長さんはそういう職分ではないということで逃げられたのですけれども、やはりこれは建設省の役人として、そういうことは迅速にやるようなことができないのか。そういうことができる、できぬ、という答弁ができるのは、だれができるのですか。私はきょうは、あなたに来ていただくことによって、建設省として白トラを使わぬことについての何か決意が聞けるものだ、こう思うて来ていただいたわけですけれども。
○桧垣説明員 実は建設業界が、どの程度違反な白トラを使っておるかという実態が、残念ながら、われわれのほうではつかめていないわけでございます。しかしながら、かと申しまして、建設業界が使っておるということも、十分に考えられるところでございますので、いま先生のおっしゃいました点につきましては、省内におきましては河川局、道路局、そういったところが大体発注関係になるわけでございますけれども、先生の御意思は十分お伝えいたして、適正な措置が講じられるように努力したい、こう思っております。
○黒住政府委員 先般の委員会で先生からこの点の御指摘がございまして、運輸省といたしましては、各省に関係があることでもございますしするので、総理府の交通安全調査室のほうに依頼いたしまして、調査室から関係の通産省であるとか、建設省であるとかいうふうなところに、連絡をしていただいております。したがいまして、各省でも所定の通達等は、現在準備しておられるものと思っております。また同時に、われわれといたしましては、現地の陸運事務所を督励いたしまして、白トラを使ったような荷主に対しては、直接荷主に対しても、今後それを使わないようにしていただきたいというふうなことをお願いするなどの手を打っておりまして、運輸省の努力と関係各省の御協力によりまして、この対策の万全を期していきたいというふうに考えております。
○井上(泉)委員 これは今度の車両法の改正でも、この改正によると、一番利益を受けるというか、直接利益を受けるのは、整備事業をやっておる者です。そのことは、車検を受ける者も利益を受けるということに通ずるわけですが、運輸省のほうは、大体業者保護というものが法律の中でよく出ておる。たとえば、自動車の整備事業の健全な発達に資することによって公共の福祉を増進する、あるいは道路運送事業の健全な発達をはかることによって公共の福祉を増進するというふうに、事業そのもののいわゆる健全な発展のために、いろいろな法律をつくられるというわけですが、これは事業者がそれによって利益を受けるのではなしに、国民がこれによって利益を受けるというようなことにならなければ、法律の改正の意味はないわけですが、この中で回送運行制度を新設する、自動車の回送を業とする者は一体どれくらいあって、このことによって、どれだけの利便が得られるようなことになっておるのか、この点、説明を願いたい。
○黒住政府委員 臨時運行の承認の業者数は、メーカーで百八十九、ディーラーで二千四百九、回送業三百十九、合計二千九百十七でございます。従来は、五日単位のもので許可番号表を交付しておったのでございますけれども、これを一定回数以上回送を行なっております者につきましては、一カ月単位でその許可番号を渡すということで、事務を簡素化していこうというわけでございます。そのかわりに、それらが不正使用しないように厳重に監督指導いたしまして、便利な方法をもって回送運行に資するようにしたいというのが、今回の改正趣旨でございます。
○井上(泉)委員 自動車のメーカーで百八十九、これはメーカーが直接回送事業をやるわけですか。
○黒住政府委員 メーカーの場合におきましては試運転をやる、あるいはディーラーの店先にこれを回送するということがあります。
○井上(泉)委員 それでは今度の電子情報処理組織の導入、つまり第二条による改正ということ、これはきのう説明をなにすると、四十六年に全部この組織の中に入る、こういうことに聞いておるのですが、四十六年ですか。
○黒住政府委員 全部がこの組織に入りますのが昭和四十六年四月でございます。
○井上(泉)委員 その四十六年四月ということになりますと、いまの自動車台数が二割ずつふえておるということになると、これは千五百万台をこすことになりはせぬですか。
○黒住政府委員 軽自動車を除きまして、四十六年度では千五百五十二万台を推定いたしております。ちなみに、四十三年度はこの登録自動車は九百四十四万台、四十四年度は千百十七万台でございます。
○井上(泉)委員 これは、きょうの質問の初めに、軽自動車に車両検査を義務づけるようなことをおいおい検討するということですが、そのおいおい検討する時期は、四十六年より先のことですか、四十六年以前のことですか。
○黒住政府委員 これは、いつからというふうにはまだ決定いたしてはいないわけでございまして、事故の推移等を見まして、おいおい検討していきたいと思います。
○井上(泉)委員 事故の推移等を見て、おいおいと言っても、東京ではあまり軽自動車を見受けないですけれども、地方の小都市なんかへ行くと、現実に軽自動車を見かけるところ三分の一くらい、「ミニカ」とか「スバル」とか「マツダ」の「クーペ」とか、いろいろなものがあるわけですが、これをある程度、目標設定をして、おいおいやるとか、近くやるとかいう、その表現でけっこうだけれども、そのことは、四十六年より先になるのか、手前になるのか、ということです。これはコンピューターを入れるということと関連をするので、それをやはり明らかにしておいていただきたいと思うのです。
○黒住政府委員 コンピューターシステムは、車両検査と登録というものを両方入れる予定にしております。まず、軽自動車で行ないます場合には、これは車両検査のほうだと思います。といいますのは、登録制度は所有権の公証、あるいは自動車抵当法の対象ということから考えますと、財産価値その他から見て、軽自動車を登録の対象にするということは、これはいまの価値把握、評価から見て、その必要は非常に薄いのじゃないかと思います。そうなりますと、検査でございます。検査の記録をコンピューターに入れるということは可能でございますけれども、コンピューターシステムの一番大きなメリットは、登録の内容をコンピューターへ入れて、これを一本にするというところでございます。したがいまして、軽自動車の車両検査の採用というものとコンピューターの採用というものは、それほど不可分のものではない。しかしながら、軽自動車の車両検査の必要性につきましては、先刻来るる先生からも御主張がありましたところでございますし、われわれといたしましては、たとえば軽自動車だけでも四十五年度ないし四十六年度には、おそらく六百万台をこすような数字に相なるというふうなことを推定いたしますので、事故の推移、それからこれをやりますためには、事務処理の制度をどうするかという大きな問題がありますので、それらを勘案いたしまして、なるべく早く検討を進めていきたいというふうに考えます。
○井上(泉)委員 私は、軽自動車も車検制度を適用して、そして強制賠償保険に加入漏れのないように、そういうことを願いとして申し上げておるわけです。そこで賠償保険ですが、この限度額の引き上げということが昨年度もずいぶんやかましくいわれて、責任賠償額を五百万にするとか、六百万にするとかいうようなことがいわれて、まだそれが具体化しないわけですが、これは一体どうなっておるのですか、これについての経過を伺いたい。
○村山(達)政府委員 賠償額の限度額の引き上げにつきましては、すでに各方面からその要望があるのでございます。しかし同時に、最近になりましてから、引き上げだけでなくて、保険料率を改定しなくちゃならぬという問題が提起されておるわけでございます。それは、この特別会計がだんだん赤字になってまいりまして、四十三年度では千七百六十六億の累積赤字になりそうなのでございます。したがいまして、これらの保険金額を上げるというのであれば、同時にこの際、保険料についても合理的なものに是正する必要があるということで、現在この保険に関して設けられておる審議会のほうで検討が進められておるのでございます。その保険料率の値上げにつきましても、今後の赤字是正だけをやった場合にはどうなるか、あるいは過去の累積赤字を消すためにはどうなるのか、あるいは新しい制度をこの際導入するとしたら、その場合、さらに幾ら引き上げが必要であるか、こういう点が検討されている。しかもこれは、車種によりまして非常に事故率が違うわけでございますから、そういう車種ごとの事故率等もいま審議会で検討しておる。こういう段階でございまして、それらの結論が出てまいりませんと、最終的にはきまらぬと思いますが、先般もこの関係省でございます大蔵省のほうの模様を聞きますと、非常にむずかしい問題でございますけれども、そういう車種別事故率をも検討して、この問題について早く結論を得たいというのでせっかく目下努力中である、こういうことでございます。
○井上(泉)委員 補償限度額を引き上げる問題と保険料率の問題とは、これは保険としては相関連をしておると思うのですけれども、保険制度ができた趣旨というものが、自動車の運行によって人の生命または身体が害された場合における損害を補償するためにできたのであって、これはいわば、保険をかける側でない自動車を運行しない一般の国民のために設けた制度であるから、そこが三百万ではとてもできないということで、任意保険に加入をしてやっておるわけです。ところが、任意保険に加入しておる者は微々たるものであって、特に白トラの連中らになると、三百万の限度一ぱいのがやっとという状態にあるわけです。だから、これは被害者の立場に立って考えて、そして保険会計は保険会計として、それに見合うようなことで考えてもらわないと、いま言う保険料の関係とか車種とかいうようなことで審議が手間どると、これまた、ことしも賠償保険の限度額の引き上げというものがなされずに年を越す、こういうことになりやせぬかという心配も持つわけですが、大体結論はいつのあたりを目途に置いて、この限度額の引き上げをやろうとされておるのか、その点、ひとつ承っておきたいと思います。
○村山(達)政府委員 もちろんこの問題の根本的な出発点は、被害者に対しまして十分なる補償をやる、ただその財源といたしまして、やはり相互保険制度を導入することが最も合理的である。もちろん事務費その他は強制保険でございますから、国から出す、こういう制度でできているわけでございます。したがいまして、保険金額の引き上げという問題は、同時に保険料率の合理的設定ということが前提になるものでございますので——しかし、先生のおっしゃるように、本来は被害者の救済のためにできた制度でございますから、できるだけ可及的急いでやらねばならぬと思っておるのでございます。先般、大蔵省のほうに連絡いたしますと、何とか夏くらいまでには結論を出したいという目標でいま作業を進めておる、こういうことでございます。
○井上(泉)委員 これは夏までに結論を出したい、これは国会の解散でもあってくると、そういう時期がのうなってくるわけだが、これは委員長ひとつ委員会の意思として、賠償の限度額の引き上げということを申し入れをするようなことはできぬか。夏までと言わずに早く、もう五月も夏ですが、六月も夏、七月も夏だから、これをいま政務次官の言うように、夏までという意向ならば、これは賠償の限度額の引き上げを早急に実施すべきだということを、委員会の意思としても申し伝えするようなことはできぬかどうか、ひとつ委員長としての御意見を承りたい。
○砂原委員長 本件は一応重要な問題でもありますので、理事会等で十分検討をいたしまして、善処いたしたいと考えております。
○井上(泉)委員 これは、理事会で検討されるということはけっこうなことですけれども、やはり委員長が熱意を持たないと、こういうことははかどらぬわけですから、ひとつ委員長は熱意を持ってやっていただきたいと思いますと同時に、わが党が提案をしておるこの問題についての法案というものも、これはうちの理事にも申し入れをするわけですけれども、これは政府提案の法律ばかり審議してしまってもつまらぬと思うが、ちょっとわが党提案の法案の審議をひとつやっていただきたい、この点どうですか。
○砂原委員長 これは十分審議する時間があると思いますから、審議いたします。
○井上(泉)委員 私の質問はこれで終わるわけですけれども、協力して終わりますが、損害限度額の引き上げが夏ということを——これは九月にいったら秋ですから、八月六日か、七日の立秋の時期までにはひとつきめていただくように、特に要望して私の質問を終わります。
○砂原委員長 次回は、来たる十三日火曜日、午前十時理事会、午前十時三十分委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午前十一時五十四分散会